JP4151628B2 - 有機感光体、該有機感光体を用いたプロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
ンダーに耐摩耗性が高いポリカーボネート樹脂、即ち、中心炭素原子がシクロヘキシレン基のポリカーボネート樹脂(ポリカーボネートZ(単に、BPZとも云う)として知られている)を用いる感光体が提案されている(特許文献1)。
(請求項1)
有機感光体と該有機感光体上に帯電部材を接触させて帯電する帯電手段と、該有機感光体上に静電潜像を形成する潜像形成手段と、該静電潜像をトナーによって顕像化し該有機感光体上にトナー像を形成する現像手段と、該トナー像を転写材に転写する転写手段とを有し、繰り返し電子写真画像を形成する画像形成装置に用いる有機感光体において、平均一次粒径が0.02μm以上、0.20μm未満で、且つ結晶化度が40%以上90%未満の含フッ素樹脂微粒子を含有する表面層を有することを特徴とする有機感光体。
(請求項2)
有機感光体と該有機感光体上に帯電部材を接触させて帯電する帯電手段と、該有機感光体上に静電潜像を形成する潜像形成手段と、該静電潜像をトナーによって顕像化し該有機感光体上にトナー像を形成する現像手段と、該トナー像を転写材に転写する転写手段とを有し、繰り返し電子写真画像を形成する画像形成装置に用いる有機感光体において、平均一次粒径が0.02μm以上、0.20μm未満、且つ結晶化度が40%以上90%未満の含フッ素樹脂微粒子を含有し、水に対する接触角が90°以上であり且つ接触角のバラツキが±2.0°の表面層を有することを特徴とする有機感光体。
(請求項3)
前記有機感光体が導電性支持体上に電荷発生層及び複数の電荷輸送層から構成され、最上層の電荷輸送層が表面層であることを特徴とする請求項1又は2に記載の有機感光体。
(請求項4)
前記表面層にシロキサン変成ポリカーボネートを含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機感光体。
(請求項5)
前記表面層が酸化防止剤を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機感光体。
(請求項6)
有機感光体と該有機感光体上に帯電部材を接触させて帯電する帯電手段と、該有機感光体上に静電潜像を形成する潜像形成手段と、該静電潜像をトナーによって顕像化し該有機感光体上にトナー像を形成する現像手段と、該トナー像を転写材に転写する転写手段とを有し、繰り返し電子写真画像を形成する画像形成装置に用いられるプロセスカートリッジにおいて、請求項1〜5のいずれか1項に記載の有機感光体と帯電手段、潜像形成手段、現像手段、転写手段及び除電手段の少なくとも1つの手段とが一体的に支持され、画像形成装置本体に着脱自在に装着可能であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
(請求項7)
有機感光体と該有機感光体上に帯電部材を接触させて帯電する帯電手段と、該有機感光体上に静電潜像を形成する潜像形成手段と、該静電潜像をトナーによって顕像化し該有機感光体上にトナー像を形成する現像手段と、該トナー像を転写材に転写する転写手段とを有し、繰り返し電子写真画像を形成する画像形成装置において、前記有機感光体が、平均一次粒径が0.02μm以上、0.20μm未満、且つ結晶化度が40%以上90%未満の含フッ素樹脂微粒子を含有する表面層を有することを特徴とする画像形成装置。
(請求項8)
前記画像形成装置がトナー像の転写後の有機感光体を有機感光体表面に接触するクリーニング手段に付することなく帯電手段に循環し、繰り返し電子写真画像を形成することを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
本発明の有機感光体は、有機感光体と該有機感光体上に帯電部材を接触させて帯電する帯電手段と、該有機感光体上に静電潜像を形成する潜像形成手段と、該静電潜像をトナーによって顕像化し該有機感光体上にトナー像を形成する現像手段と、該トナー像を転写材に転写する転写手段とを有し、繰り返し電子写真画像を形成する画像形成装置に用いる有機感光体であり、且つ平均一次粒径が0.02μm以上、0.20μm未満、且つ結晶化度が40%以上90%未満の含フッ素樹脂微粒子を含有する表面層を有することを特徴とする。
)によって測定された値を用いている。しかし、上記装置によって測定されなければならないというわけではなく、上記装置と同様の原理あるいはレーザ回折法、遠心沈降法によって測定可能であればいかなる装置によって測定されてもよい。又、前記装置と同様の測定が可能であれば、感光層の断面観察より測定してもよい
また、表面層の水に対する接触角が90°未満では、トナー中のシリカ等の無機外添剤の付着が多くなり、ダッシュマークが発生しやすい。又、接触帯電手段等の感光体の接触部材との摩擦抵抗も大きく、擦過による摩耗が大きくなり、筋状の画像ムラが発生し、ハーフトーン画像の鮮鋭性を劣化させやすい。より好ましい接触角は95°以上120°以下である。120°より接触角を大きくしようとすると、表面層中に含フッ素樹脂微粒子の含有量が高く成りすぎ、表面層が柔らくなり、擦り傷が発生しやすく、画像ボケも発生しやすい。又、表面層の接触角のバラツキが±2.0°より大きいと、表面層の含フッ素樹脂微粒子の分散性が不均一となっており、レーザ光等の像露光の散乱が増大すると共に、トナー中の或いは紙粉中の無機成分、例えばトナー中のシリカや酸化チタン等の無機外添剤や紙粉中のタルク成分等が表面層に埋め込まれて、絶縁破壊や黒ポチ、或いはダッシュマークが発生しやすい。又、黒筋や白筋も発生しやすく、ハーフトーン画像が劣化しやすい。接触角のバラツキは±1.7°がより好ましい。
本発明の接触角とは感光体表面への純水に対する接触角を云う。感光体の接触角は純水に対する接触角を接触角計(CA−DT・A型:協和界面科学社製)を用いて20℃50%RHの環境下で測定する。
出力:50kV,150mA
モノクロメータ:グラファイト
線源:CuKα(0.154184nm)
走査範囲:3°≦2θ≦60°
走査方法:θ−2θ
走査速度:2°/min
含フッ素樹脂微粒子の構成材料は含フッ素重合性モノマーの単独重合体または共重合体、または含フッ素重合性モノマーとフッ素フリー重合性モノマーとの共重合体である。含フッ素重合性モノマーは一般式(1);
1)導電性支持体上に感光層として電荷発生層および電荷輸送層を順次積層した構成
2)導電性支持体上に感光層として電荷発生層、第1電荷輸送層および第2電荷輸送層を順次積層した構成;
3)導電性支持体上に感光層として電荷輸送材料と電荷発生材料とを含む単層を形成した構成;
4)導電性支持体上に感光層として電荷輸送層および電荷発生層を順次積層した構成;
5)上記1)〜5)の感光体の感光層上にさらに表面保護層を形成した構成。
本発明の感光体に用いられる導電性支持体としてはシート状或いは円筒状の導電性支持体が用いられる。
本発明においては導電性支持体と感光層の間に、中間層を設けることが好ましい。
(上式中、Siはケイ素原子、Rは該ケイ素原子に炭素が直接結合した形の有機基を表し、Xは加水分解性基を表し、nは0〜3の整数を表す。)
上式で表される有機ケイ素化合物において、Rで示されるケイ素に炭素が直接結合した形の有機基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、ドデシル等のアルキル基、フェニル、トリル、ナフチル、ビフェニル等のアリール基、γ−グリシドキシプロピル、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル等の含エポキシ基、γ−アクリロキシプロピル、γ−メタアクリロキシプロピルの含(メタ)アクリロイル基、γ−ヒドロキシプロピル、2,3−ジヒドロキシプロピルオキシプロピル等の含水酸基、ビニル、プロペニル等の含ビニル基、γ−メルカプトプロピル等の含メルカプト基、γ−アミノプロピル、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピル等の含アミノ基、γ−クロロプロピル、1,1,1−トリフロオロプロピル、ノナフルオロヘキシル、パーフルオロオクチルエチル等の含ハロゲン基、その他ニトロ、シアノ置換アルキル基を挙げられる。また、Xの加水分解性基としてはメトキシ、エトキシ等のアルコキシ基、ハロゲン基、アシルオキシ基が挙げられる。
黒ポチの発生やハーフトン画像の劣化を起しやすい。
攪拌機、窒素、窒素導入管、温度計、脱水管等を備えた重合釜にラウリルラクタム215質量部、3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミン112質量部、1,12−ドデカンシカルボン酸153質量部及び水2質量部を混合し、加熱加圧下、水を留出させながら9時間反応させた。重合物を取り出し、C13−NMRにより共重合組成を求めたところ、N−1の組成と一致した。尚、上記合成された共重合のメルトフローインデックス(MFI)は(230℃/2.16kg)の条件で、5g/10minであった。
本発明の中間層の膜厚は0.3〜10μmが好ましい。中間層の膜厚が0.5μm未満では、黒ポチ、ハーフトーン画像に色ずれが発生しやすく、10μmを超えると、残留電位の上昇や転写メモリーが発生しやすく、鮮鋭性が劣化しやすい。中間層の膜厚は0.5〜5μmがより好ましい。
測定条件:測定プローブ HRS
印加電圧:500V
測定環境:30±2℃、80±5RH%
体積抵抗が1×108未満では中間層の電荷ブロッキング性が低下し、黒ポチの発生が増大し、有機感光体の電位保持性も劣化し、良好な画質が得られない。一方1015Ω・cmより大きいと繰り返し画像形成で残留電位が増大しやすく、良好な画質が得られない。
本発明の感光体の感光層構成は前記中間層上に電荷発生機能と電荷輸送機能を1つの層に持たせた単層構造の感光層構成でも良いが、より好ましくは感光層の機能を電荷発生層(CGL)と電荷輸送層(CTL)に分離した構成をとるのがよい。機能を分離した構成を取ることにより繰り返し使用に伴う残留電位増加を小さく制御でき、その他の電子写真特性を目的に合わせて制御しやすい。負帯電用の感光体では中間層の上に電荷発生層(CGL)、その上に電荷輸送層(CTL)の構成を取ることが好ましい。
電荷発生層
電荷発生層には電荷発生物質(CGM)を含有する。その他の物質としては必要によりバインダー樹脂、その他添加剤を含有しても良い。
前記したように、本発明では電荷輸送層を複数の電荷輸送層から構成し、且つ最上層の電荷輸送層にフッ素系樹脂粒子を含有させた構成が好ましい。
図6によれば、帯電装置としての磁気ブラシ帯電器120は回転する感光体ドラム21と対向し、感光体ドラム21との近接部(帯電部T)において同方向(反時計方向)に回転される帯電用磁気粒子搬送体としての、例えばアルミ材やステンレス材を用いた円筒状の帯電スリーブ120aと、該帯電スリーブ120aの内部に設けられるN、S極よりなる磁石体121と、該磁石体121により帯電スリーブ120aの外周面上に形成され感光体ドラム21を帯電する磁気粒子からなる磁気ブラシと、磁石体121のN−N磁極部において該帯電スリーブ120a上の磁気ブラシを掻取るスクレーパ123と、磁気ブラシ帯電器120内の磁気粒子を撹拌或いは磁気粒子供給時に使用済み磁気粒子を磁気ブラシ帯電器120の排出口125より溢れさせて排出する撹拌スクリュウ124と、磁気ブラシの穂立ち規制板126とにより構成される。帯電スリーブ120aは磁石体121に対し回動可能になっていて、感光体ドラム21との対向位置で感光体ドラム21の移動方向と同方向(反時計方向)に0.1〜1.0倍の周速度で回転させられるのが好ましい。また帯電スリーブ120aは、帯電バイアス電圧を印加し得る導電性の搬送担体が用いられるが、特に、表面に粒子層が形成される導電性の帯電スリーブ120aの内部に複数の磁極を有する磁石体121が設けられている構造のものが好ましく用いられる。このような搬送担体においては、磁石体121との相対的な回転によって、導電性の帯電スリーブ120aの表面に形成される磁気粒子層が波状に起伏して移動するようになるから、新しい磁気粒子が次々と供給され、帯電スリーブ120a表面の磁気粒子層に多少の層厚の不均一があっても、その影響は上記波状の起伏によって実際上問題とならないように十分カバーされる。帯電スリーブ120aの表面は磁気粒子の安定な均一搬送のために表面の平均粗さを5.0〜30μmとすることが好ましい、平滑であると搬送は十分に行えなく、粗すぎると表面の凸部から過電流が流れ、どちらにしても帯電ムラが生じ易い。上記の表面粗さとするにはサンドブラスト処理が好ましく用いられる。また、帯電スリーブ120aの外径は5.0〜20mmが好ましい。これにより、帯電に必要な接触領域を確保する。接触領域が必要以上に大きいと帯電電流が過大となるし、小さいと帯電ムラが生じ易い。また上記のように小径とした場合、遠心力により磁気粒子が飛散あるいは感光体ドラム21に付着し易いために、帯電スリーブ120aの線速度は感光体ドラム21の移動速度と殆ど同じか、それよりも遅いことが好ましい。
中間層
洗浄済み円筒状アルミニウム基体(切削加工によりJISB−0601規定の十点表面粗さRz:0.81μmに加工した)上に、下記中間層塗布液を浸漬塗布法で塗布し、120℃30分で乾燥し、乾燥膜厚1.0μmの中間層を形成した。
バインダー樹脂:(例示ポリアミドN−1) 1部(1.00体積部)
ルチル形酸化チタンA1(一次粒径35nm;メチルハイドロジェンシロキサンとジメチルシロキサンの共重合体(モル比1:1)を用い、酸化チタン全質量の5質量%の量で表面処理したもの) 3.5部(1.0体積部)
エタノール/n−プロピルアルコール/THF(=45/20/30質量比)10部
上記成分を混合し、サンドミル分散機を用い、10時間、バッチ式にて分散して、中間層分散液を作製した。
下記成分を混合し、サンドミル分散機を用いて分散し、電荷発生層塗布液を調製した。この塗布液を浸漬塗布法で塗布し、前記中間層の上に乾燥膜厚0.3μmの電荷発生層を形成した。
シリコーン変性ポリビニルブチラール 10部
4−メトキシ−4−メチル−2−ペンタノン 700部
t−ブチルアセテート 300部
電荷輸送層1(CTL1)
電荷輸送物質(N−(4−メチルフェニル)−N−{4−(β−フェニルスチリル)フェニル}−p−トルイジン) 225部
ポリカーボネート(Z300:三菱ガス化学社製) 300部
酸化防止剤(例示化合物2−1) 6部
ジクロロメタン 2000部
シリコンオイル(KF−54:信越化学社製) 1部
を混合し、溶解して電荷輸送層塗布液1を調製した。この塗布液を前記電荷発生層の上に浸漬塗布法で塗布し、110℃70分の乾燥を行い、乾燥膜厚18.0μmの電荷輸送層1を形成した。
PTFE粒子(平均一次粒径0.12μmで、結晶化度91.3のPTFE粒子を250℃で40分間加熱処理し、結晶化度を82.2にしたPTFE粒子)を用い、下記のPTFE粒子分散液を調製した。
200部
トルエン 600部
フッ素系クシ型グラフトポリマー(商品名GF300、東亜合成化学(株)製)15部を混合した後ガラスビーズを用いたサンドグラインダー((株)アメックス製)にて分散し、PTFE粒子分散液を調製した。
PTFE粒子分散液 815部
電荷輸送物質(N−(4−メチルフェニル)−N−{4−(β−フェニルスチリル)フェニル}−p−トルイジン) 150部
シロキサン変性ポリカーボネート樹脂(PC−1) 150部
ポリカーボネート(Z300:三菱ガス化学社製) 150部
酸化防止剤(例示化合物1−1) 12部
THF:テトラヒドロフラン 2800部
シリコンオイル(KF−54:信越化学社製) 4部
を混合し、溶解して電荷輸送層塗布液2を調製した。この塗布液を前記電荷輸送層1の上に円形スライドホッパ型塗布機で塗布し、110℃70分の乾燥を行い、乾燥膜厚2.0μmの電荷輸送層2(表面層)を形成し、感光体1を作製した。
中間層のN型半導性粒子、バインダー樹脂、乾燥膜厚、電荷輸送層2(CTL2)のフッ素系樹脂粒子の種類と添加量等を表1のように変化させた以外は感光体1と同様にして感光体2〜12を作製した。
感光体1の作製において、電荷輸送層塗布液2の塗布を円形スライドホッパ型塗布機に変えて、基本的に特開平9−304949号公報に記載の構造を有し、多数本同時塗布できる浸積塗布装置を用いて塗布した他は感光体1と同様にして感光体13を作製した。
H:三フッ化エチレン−四フッ化エチレンの共重合樹脂粒子
塗布装置欄の
*1は円形スライドホッパ型塗布装置
*2は浸積塗布装置を表す
又、表1中の接触角及び接触角のバラツキは前記した方法で測定し、絶対値で表示した。
A1はルチル形酸化チタン
A2はアナターゼ形酸化チタン
*1はメチルハイドロジェンシロキサンとジメチルシロキサンの共重合体(モル比1:1)
*2はメチルハイドロジェンシロキサンとジメチルシロキサンの共重合体(モル比9:1)
*3はメチルハイドロジェンシロキサンとジメチルシロキサンの共重合体(モル比2:8)
*4はメチルハイドロジェンシロキサンとジエチルシロキサンの共重合体(モル比1:1)
*5はメチルハイドロジェンシロキサンとメチルエチルシロキサンの共重合体(モル比1:1)
*6はメチルハイドロジェンポリシロキサン
尚、表2中、表面処理とは粒子の表面に施した表面処理に用いた物質を示す。
測定機:島津製作所「島津熱流速示差走査熱量計DSC−50」を用いて測定した。
測定対象の試料を70〜80℃で3〜4時間で十分に乾燥させ、その質量を精密に秤量する。次に、20℃に維持したイオン交換水に試料を投入し、一定時間経過後に引き上げ試料表面の水を清潔な布で拭き取り、質量を測定する。以上の操作を質量増が飽和するまで繰り返し、その結果得られた試料の増加質量(増加分)を初期の質量で除した値を吸水率とした。
以上のようにして得た感光体1〜13を基本的に図1、2に記載の構造を有するEPSONLP−2400(エプソン(株)販売:A4紙16枚/分のプリンター:帯電ブラシによる接触帯電及びクリーナーレスプロセスを採用している)に各々装着し、低温低湿(LL:10℃20%RH)で耐久試験を行った(但し、絶縁破壊については高温高湿(HH:30℃80%RH)条件でも評価した)。詳しくは、画素率が7%の文字画像、ハーフトーン画像、ベタ白画像、ベタ黒画像がそれぞれ1/4等分にある画像画像を計2万枚印刷し、スタート時及び5000枚毎に評価した。評価項目と評価基準を以下に示す。評価結果を表2に示す。
露光部電位目標:−50V未満にする露光量に設定。
現像条件:非磁性一成分現像剤(重量平均粒径6.3μm、0.3μmの疎水性酸化チタンお15nmの疎水性シリカの外添剤を含有する非磁性一成分現像剤)を用いた反転現像
画像濃度
マクベス社製RD−918を使用して測定。紙の反射濃度を「0」とした相対反射濃度で測定した。多数枚のコピーで残留電位が増加すると、画像濃度が低下する。
○:黒ベタ画像が1.0以上、1.2以下(実用上問題なし)
×:黒ベタ画像が1.0未満(実用上問題あり)
カブリ
カブリ濃度はべた白画像をマクベス社製RD−918を使用し反射濃度で測定した。該反射濃度は相対濃度(印刷していないA4紙の濃度を0.000とする)で評価した。
○;濃度が0.010以上、0.020以下(実用上問題ないレベル)
×;濃度が0.020より高い(実用上問題となるレベル)
ダッシュマーク
ハーフトーン画像上に周期性が感光体の周期と一致するダッシュマーク(彗星状の小さなすじ画像)の発生状況を下記の基準で判定した。
○;0.4mm以上のダッシュマークの頻度:6個/A4以上、10個/A4以下が1枚以上発生(実用上問題なし)
×;0.4mm以上のダッシュマーク画像欠陥の頻度:11個/A4以上が1枚以上発生(実用上問題有り)
黒ポチ
周期性が感光体の周期と一致し、目視できる黒ポチ、黒筋状の画像欠陥が、A4サイズ当たり何個あるかで判定した。
○;0.4mm以上の画像欠陥の頻度:6個/A4以上、10個/A4以下が1枚以上発生(実用上問題なし)
×;0.4mm以上の画像欠陥の頻度:11個/A4以上が1枚以上発生(実用上問題有り)
絶縁破壊;低温低湿(LL:10℃20%RH)、高温高湿(30℃80%RH)で評価
○;LL又はHHで電荷リークによる感光体の絶縁破壊が発生なし。
◎;感光体表面が均一に削られ、ハーフトーン画像が均一で、すっきりとした画像で再現されている(良好)
○;感光体表面に小さな擦り傷が発生しているが、ハーフトーン画像は均一で、すっきりとした画像で再現されている(実用上問題なし)
×;感光体表面に擦り傷が発生し、ハーフトーン画像が、荒れた画像になっている。(実用上問題有り)
一方、平均一次粒径が0.01μmのPTFE−4を用いた感光体4は表面層の含フッ素樹脂微粒子の分散性が劣り、接触角のバラツキが2.2と大きくなり、ダッシュマークや黒ポチが発生し、ハーフトーン画像の鮮鋭性も劣化している。又、平均一次粒径が0.22μmのPTFE−5を用いた感光体5も表面層の接触角のバラツキが2.3と大きくなり、ダッシュマークや黒ポチが発生し、ハーフトーン画像の鮮鋭性も劣化している。又、結晶化度が91.3のPTFE−7を用いた感光体7も表面層の接触角のバラツキが2.2と大きくなり、ダッシュマークや黒ポチが発生し、ハーフトーン画像の鮮鋭性も劣化している。又、表面層(=電荷輸送層2)にPTEF−1の含有量を少なくして、接触角を88に低下させた感光体9はダッシュマークや黒ポチが発生し、ハーフトーン画像の鮮鋭性も劣化している。又、浸漬塗布装置で表面層(=電荷輸送層2)を塗布した感光体は接触角のバラツキが2.6と大きくなり、ダッシュマークや黒ポチが発生し、ハーフトーン画像の鮮鋭性も劣化しており、更に絶縁破壊も発生している。
評価1の評価機の帯電ブラシを帯電ローラに変更して、感光体1〜13の評価を行なった。各感光体の評価結果は評価1とほぼ同等の結果が得られた。
感光体1の作製において、感光体1の中間層の代わりに下記に示す導電層及び中間層を用い、電荷輸送層2の代わりに、下記の電荷注入層を用いた以外は感光体1と同様にして感光体14を作製した。
導電性顔料:酸化すず・酸化アンチモンコート処理酸化チタン 10部
抵抗調節用顔料:酸化チタン 10部
結着樹脂:フェノール樹脂(大日本インキ化学工業(株)製、プライオーフェンJ−325) 10部
レベリング剤:シリコーンオイル(信越化学(株)製、SH28PA) 0.001部
溶剤:メタノール/メトキシプロパノール=1/1 20部
上記成分を混合分散した塗布液を導電性支持体上に浸漬塗布法で塗布し、140℃で30分間加熱することによって、膜厚が15μmの導電層を形成した。
次に、この上に共重合ポリアミド樹脂(アミランCM−8000、東レ(株)社製)10部、メトキシメチル化6ナイロン樹脂(トレジンEF−30T、帝国化学(株)社製)30部を、メタノール400部、n−ブタノール200部の混合溶媒中に溶解した塗布液を浸漬塗布し、90℃で10分間熱風乾燥させ、膜厚0.68μmの中間層を形成した。続いて、該中間層上に感光体1の電荷発生層及び電荷輸送層1を感光体1と同様に塗布した。
メチルハイドロジェンシリコンオイル(商品名KF99、信越シリコーン(株)製)で表面処理した。平均粒径0.02μmのアンチモンドープ酸化スズ微粒子(商品名T−1、三菱マテリアル(株)製)72部と、フッ素変性シランカップリング剤(商品名LS1090、信越シリコーン(株)製)で表面処理した。平均粒径0.02μmのアンチモンドープ酸化スズ微粒子(同上)48部を、下記化学構造のアクリルモノマー(商品名TMP3A−3、大阪有機化学(株)製)43.2部とエタノール210部と共にサンドミルで90時間分散を行った。
前記評価1の評価条件で、帯電器を図6に示した帯電ブラシから磁気ブラシに代え、この磁気ブラシにDCバイアス−600Vを印加し、さらにVpp=650v、Vf=1000HzのACバイアスを重畳することにより感光体に電荷注入し、感光体表面電圧を−600Vの表面電位を付与し、感光体1と同様の評価を行った。
2 感光体カートリッジ
3 現像カートリッジ
4 露光装置
5 給紙装置
6 転写ローラ
7 定着器
8 排紙トレイ
21 感光体
22 帯電ブラシ
23、27 電源接続部材
24 プレ帯電フィルム
25、26 帯電ならし部材
Claims (8)
- 有機感光体と該有機感光体上に帯電部材を接触させて帯電する帯電手段と、該有機感光体上に静電潜像を形成する潜像形成手段と、該静電潜像をトナーによって顕像化し該有機感光体上にトナー像を形成する現像手段と、該トナー像を転写材に転写する転写手段とを有し、繰り返し電子写真画像を形成する画像形成装置に用いる有機感光体において、平均一次粒径が0.02μm以上、0.20μm未満で、且つ結晶化度が40%以上90%未満の含フッ素樹脂微粒子を含有する表面層を有することを特徴とする有機感光体。
- 有機感光体と該有機感光体上に帯電部材を接触させて帯電する帯電手段と、該有機感光体上に静電潜像を形成する潜像形成手段と、該静電潜像をトナーによって顕像化し該有機感光体上にトナー像を形成する現像手段と、該トナー像を転写材に転写する転写手段とを有し、繰り返し電子写真画像を形成する画像形成装置に用いる有機感光体において、平均一次粒径が0.02μm以上、0.20μm未満、且つ結晶化度が40%以上90%未満の含フッ素樹脂微粒子を含有し、水に対する接触角が90°以上であり且つ接触角のバラツキが±2.0°の表面層を有することを特徴とする有機感光体。
- 前記有機感光体が導電性支持体上に電荷発生層及び複数の電荷輸送層から構成され、最上層の電荷輸送層が表面層であることを特徴とする請求項1又は2に記載の有機感光体。
- 前記表面層にシロキサン変成ポリカーボネートを含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機感光体。
- 前記表面層が酸化防止剤を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機感光体。
- 有機感光体と該有機感光体上に帯電部材を接触させて帯電する帯電手段と、該有機感光体上に静電潜像を形成する潜像形成手段と、該静電潜像をトナーによって顕像化し該有機感光体上にトナー像を形成する現像手段と、該トナー像を転写材に転写する転写手段とを有し、繰り返し電子写真画像を形成する画像形成装置に用いられるプロセスカートリッジにおいて、請求項1〜5のいずれか1項に記載の有機感光体と帯電手段、潜像形成手段、現像手段、転写手段及び除電手段の少なくとも1つの手段とが一体的に支持され、画像形成装置本体に着脱自在に装着可能であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 有機感光体と該有機感光体上に帯電部材を接触させて帯電する帯電手段と、該有機感光体上に静電潜像を形成する潜像形成手段と、該静電潜像をトナーによって顕像化し該有機感光体上にトナー像を形成する現像手段と、該トナー像を転写材に転写する転写手段とを有し、繰り返し電子写真画像を形成する画像形成装置において、前記有機感光体が、平均一次粒径が0.02μm以上、0.20μm未満、且つ結晶化度が40%以上90%未満の含フッ素樹脂微粒子を含有する表面層を有することを特徴とする画像形成装置。
- 前記画像形成装置がトナー像の転写後の有機感光体を有機感光体表面に接触するクリーニング手段に付することなく帯電手段に循環し、繰り返し電子写真画像を形成することを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
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