JP2011145486A - 画像形成装置 - Google Patents

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淳 山根
Yasufumi Nakazato
保史 中里
Koji Kami
浩二 上
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昌秀 山下
Mikiko Imazeki
三記子 今関
Yasuo Suzuki
康夫 鈴木
Michio Kimura
美知夫 木村
Takaaki Ikegami
孝彰 池上
Yoshiaki Kawasaki
佳明 河崎
Hideo Nakamori
英雄 中森
Akihiro Sugino
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Abstract

【課題】像担持体の故障予測を高精度に行うことができ、ダウンタイムの大幅な低減や、メンテナンスのためのコスト低減に寄与できる画像形成装置を提供する。
【解決手段】像担持体故障予測装置50は、像担持体に書き込んだ潜像情報を取得して画像流れを検知する画像流れ検知手段52と、画像流れ検知手段52が画像流れを検知した場合に画像流れを低減する処理を実施する画像流れ低減手段54と、像担持体劣化度評価手段56と、故障予測手段58とを備えている。画像流れ検知手段52と画像流れ低減手段54とを相互にそれぞれ1回あるいは複数回駆動し、像担持体劣化度評価手段56は画像流れ検知手段52が1回あるいは複数回取得した潜像情報を用いて像担持体の劣化度を評価する。故障予測手段58は前記劣化度を用いて故障の予兆を判別し、像担持体の故障を予測する。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像形成装置における像担持体の劣化度を評価する像担持体劣化度評価装置、像担持体の故障を予測する像担持体故障予測装置、該像担持体劣化度評価装置、像担持体故障予測装置を有する複写機、プリンタ、ファクシミリ、プロッタ、これらのうち少なくとも1つを備えた複合機等の画像形成装置に関する。
従来、市場に出回っている様々な機械や装置においては、故障が発生すると、修理完了まで使用することができず、ユーザーに不便を強いてしまう。このため、故障の発生を事前に予測して、発生前に対処することが望まれる。
そこで、機械の内部状態、内部信号を用いて、近い将来に故障が起きるかどうかを予測する形の技術が検討されてきている。特にコンピュータのハードディスクの故障予測技術は、実用化され、広く用いられている。
しかしながら、複雑な構成を有するコピー機等の画像形成装置の故障予測技術については、いくつかの技術が提案されてはいるが、精度の高い故障予測技術はいまだ確立されておらず、実用例も少ないのが実情である。
現在、このような画像機器の保全においては、予防保全と呼ばれる保全が行われている。予防保全は、機械のダウンタイムを最小限にするために、故障が起きる前に保全を行うタイプの保全手法である。大きく時間計画保全と状態監視保全に分けることができる。
時間計画保全は、保全担当者が定期的に対象機械を診断して故障の予兆を発見した際に保全を行う定期保全と、利用開始、あるいは前回の修理から所定の時間が経過した際に保全を行う経時保全とに分けることができ、いずれにしても時間に基づく計画的な保全を行うものである。
さらに、状態監視保全は、対象機械の状態を監視し、故障の予兆を発見した際に保全を行うものである。
これら予防保全のいずれにおいても、経験的な判断基準に基づいて保全を行うため、実際には故障しかかっていても気がつかずに故障が発生し、事後保全をせざるを得なかったりすることや、実際にはまだまだ使える部品を、経験的な寿命から判断して交換してしまい、結果無駄なコストを要することが起きてしまうという不具合がある。
そこで、上述した故障予測技術により故障の発生を予測し、その発生前に保全を行う技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、異常発生予測方法、状態判定装置および画像形成装置が開示されている。
これは、「画像形成装置の状態と関連がある複数種類の情報を取得し、取得した複数種類の情報から指標値Dを算出し、算出した指標値Dの時間変化のデータに基づいて、その後の画像形成装置の状態の変化を判定する。」というもので、指標値Dから故障の発生を予測するというものである。
これ以外にもさまざまな故障予測技術が提案されているが、いずれも、故障の予兆状態にあるか否かを所定の指標値をもとに判別することで予測を実施している。
このように、これまでに多くの画像形成装置の故障予測技術が提案されてきているが、いずれも実用性を考えるとまだまだ予測精度が不十分であり、故障と相関の高いパラメータの追加が望まれている。
一方、電子写真方式の画像形成装置である複写機、プリンタ、ファクシミリ等では、「画像流れ」と呼ばれる現象が起きることがわかっている。以下に、この「画像流れ」の発生するメカニズムを説明する。
電子写真方式の画像形成装置では、静電潜像担持体である感光体ドラムの表面に静電潜像を形成するのに先立って、その静電潜像担持体を色々な方法で均一に帯電させている。その帯電方法で主流となっているのは、コロナ放電を利用したものである。
しかしながら、このコロナ放電によるものは放電時に多量のオゾンが発生すると共に、4〜10kV程度の高圧電源を必要とするという欠点があった。
また、コロナ放電による帯電装置の場合には、窒素酸化物(以下NOxと称する)などの放電生成物が生成され、それが画像形成に悪影響を与えてしまうということもあった。
すなわち、帯電動作を開始させることにより放電が発生し、それによりNOxが形成されると、そのNOxが空気中の水分と反応して硝酸が生成されると共に、金属と反応して金属硝酸塩が生成される。
その硝酸または硝酸塩が薄い膜になって静電潜像担持体の表面に付着すると、高湿環境下では画像が流れたような異常画像になる。
これは硝酸や硝酸塩が吸湿することで低抵抗となり、静電潜像担持体の表面の静電潜像が壊れてしまうためである。この現象は「画像流れ」と呼ばれている。
近年では、特許文献2のように、このような画像流れを検出し、さらにこの画像流れを防止するために、感光体ドラムを空回ししたり、ヒータで感光体ドラム表面の湿気を除去したりする画像流れ低減動作も行われている。
ただし、感光体ドラム自体が劣化していると、感光体ドラム表面の凹凸が原因で、この画像流れ低減動作の効果がなかなか出ないことがわかっている。
画像形成装置については、高精度の故障予測技術の実現が望まれている。高精度の故障予測技術を実現することで、ダウンタイムの大幅な低減や、メンテナンスのためのコスト低減が見込まれる。特に、感光体ドラムの故障はその中でも重要である。
感光体ドラムの故障予測技術については、これまでに、さまざまな手法で提案されており、実用化も進んでいる。しかしながら、まだその精度は不十分である。
一方、電子写真型の画像形成装置の感光体ドラムについて、上記のように「画像流れ」という現象がある。これは、朝一など、長時間機械を停止させた後に起こりやすい現象であり、故障ではない。この検出手法や、画像流れを低減する(画像流れ状態から回復させる)手法についても、さまざまな手法が提案されている。
しかしながら、感光体ドラムが劣化し始めた場合は、この画像流れ回復手法をもってしても、正常な場合と比べて、回復状況が異なってくることがわかっている。
本発明は、このような現状に鑑みてなされたもので、像担持体の故障予測を高精度に行うことができ、ダウンタイムの大幅な低減や、メンテナンスのためのコスト低減に寄与できる画像形成装置の提供を、その主な目的とする。
本発明は、画像流れからの回復状況を見て像担持体の劣化度を評価し、像担持体の故障予測の精度を高くしようとするものである。
具体的には、請求項1に記載の発明は、画像形成装置における像担持体の劣化度を評価する像担持体劣化度評価装置であって、
像担持体に書き込んだ潜像情報を取得して画像流れを検知する画像流れ検知手段と、前記画像流れ検知手段が画像流れを検知した場合に画像流れを低減する処理を実施する画像流れ低減手段と、を備え、前記画像流れ検知手段と前記画像流れ低減手段とを相互にそれぞれ1回あるいは複数回駆動し、前記画像流れ検知手段が1回あるいは複数回取得した潜像情報を用いて前記像担持体の劣化度を評価することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の像担持体劣化度評価装置において、前記画像流れ検知手段において取得した潜像情報から画像流れ状態からの回復度合いを求め、この回復度合いを用いて前記像担持体の劣化度を評価することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の像担持体劣化度評価装置において、前記回復度合いの時間積分値を用いて前記像担持体の劣化度を評価することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1つに記載の像担持体劣化度評価装置を備え、前記像担持体劣化度評価装置における評価結果を用いて前記像担持体の故障を予測することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、画像形成装置における像担持体の故障を予測する像担持体故障予測装置であって、像担持体に書き込んだ潜像情報を取得して画像流れを検知する画像流れ検知手段と、前記画像流れ検知手段が画像流れを検知した場合に画像流れを低減する処理を実施する画像流れ低減手段と、を備え、前記画像流れ検知手段と前記画像流れ低減手段とを相互にそれぞれ1回あるいは複数回駆動し、前記画像流れ検知手段が1回あるいは複数回取得した潜像情報を用いて前記像担持体の故障を予測することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の像担持体劣化度評価装置において、前記画像流れ検知手段において取得した潜像情報から画像流れ状態からの回復度合いを求め、この回復度合いを用いて前記像担持体の故障を予測することを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の像担持体故障予測装置において、前記回復度合いの時間積分値を用いて前記像担持体の故障を予測することを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、画像形成装置において、請求項1〜3のいずれか1つに記載の像担持体劣化度評価装置、あるいは請求項4〜7のうちのいずれか1つに記載の像担持体故障予測装置を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、像担持体の故障予測を高精度に行うことができ、ダウンタイムの大幅な低減や、メンテナンスのためのコスト低減を実現できる。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置の概要構成図である。 制御ブロック図である。 パターンと電位波形との関係を示す図で、(a)はパターンを示す図、(b)は画像流れが無い場合の電位波形を示す図、(c)は画像流れが発生した場合の電位波形を示す図である。 測定回数とVdiff(電位波形における極大値と極小値との差)との関係を示す実験特性グラフである。
以下、本発明の実施形態を図を参照して説明する。
まず、図1に基づいて本実施形態に係る画像形成装置の構成の概要を説明する。
中間転写ユニット10における未定着像担持体としての中間転写ベルト8の下面に対向して、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した作像部6Y、6M、6C、6Bkが並設されている。これらの作像部6Y、6M、6C、6Bkは、作像プロセスに用いられるトナーの色が異なる以外は同一構造である。
各作像部6は、像担持体としての感光体ドラム1と、感光体ドラム1の周囲に配設された図示しない帯電手段、現像装置5、図示しないクリーニング手段等で構成されている。
感光体ドラム1上で、作像プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、クリーニング工程)が行われ、感光体ドラム1上に所望のトナー像が形成される。
感光体ドラム1は、不図示の駆動部によって図中、時計回り方向に回転駆動され、帯電手段の位置で表面が一様に帯電される(帯電工程)。
その後、感光体ドラム1の表面は、不図示の露光部から発せられたレーザ光の照射位置に達して、この位置での露光走査によって静電潜像が形成される(露光工程)。
その後、感光体ドラム1の表面は、現像装置5との対向位置に達し、この位置で静電潜像が現像されて、所望のトナー像が形成される(現像工程)。
その後、感光体ドラム1の表面は、中間転写ベルト8及び1次転写バイアスローラ9との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1上のトナー像が中間転写ベルト8上に転写される(1次転写工程)。
その後、感光体1の表面は、クリーニング手段との対向位置に達し、この位置で感光体ドラム1上に残存した未転写トナーが回収される(クリーニング工程)。クリーニング後感光体ドラム1の表面は図示しない除電ローラにより電位を初期化される。こうして、感光体ドラム1上で行われる一連の作像プロセスが終了する。
上述した作像プロセスは、4つの作像部6Y、6M、6C、6Bkで、それぞれ行われる。すなわち、作像部の下方に配設された不図示の露光部(光書き込み装置)から、画像情報に基づいたレーザ光が、各作像部6Y、6M、6C、6Bkの感光体ドラム上に向けて照射される。その後、現像工程を経て各感光体ドラム上に形成した各色のトナー像を、中間転写ベルト8上に重ねて転写する。こうして、中間転写ベルト8上にカラー画像が形成される。
4つの1次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9Bkは、それぞれ、中間転写ベルト8を感光体ドラム1Y、1M、1C、1Bkとの間に挟み込んで1次転写ニップを形成している。1次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9Bkにはトナーの極性とは逆極性の転写バイアスが印加される。
中間転写ベルト8は、矢印方向に走行して、各1次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9Bkの1次転写ニップを順次通過する。こうして、感光体ドラム1Y、1M、1C、1Bk上の各色のトナー像が、中間転写ベルト8上に重ねて1次転写される。
その後、各色のトナー像が重ねて転写された中間転写ベルト8は、2次転写手段としての2次転写ローラ19との対向位置に達する。中間転写ベルト8上に形成されたカラートナー像は、2次転写ニップの位置に搬送された記録媒体としての転写紙P上に転写される。
こうして、中間転写ベルト8上で行われる、一連の転写プロセスが終了する。
装置本体100の下部に配設された給紙部26には転写紙Pが複数枚重ねて収納されており、給紙コロ27により1枚ずつ分離されて給紙される。給紙された転写紙Pはレジストローラ対28で一旦停止され、斜めずれを修正された後レジストローラ対28により所定のタイミングで2次転写ニップに向けて搬送される。そして、上記のように、2次転写ニップにおいて転写紙P上に、所望のカラー画像が転写される。
2次転写ニップの位置でカラー画像を転写された転写紙Pは、定着部20へ搬送され、ここで、定着ローラ及び圧力ローラによる熱と圧力とにより、表面に転写されたカラー画像を定着される。
定着を終えた転写紙Pは、排紙ローラ対29により、装置本体上面に形成された排紙部30へ出力画像として排出され、スタックされる。こうして、画像形成装置における一連の画像形成プロセスが完了する。
図1において、符号32は読み取り部を示している。
図2に基づいて像担持体故障予測装置について述べる。図2に示すように、制御手段としての像担持体故障予測装置50は、画像流れ検知手段52と、画像流れ低減手段54と、像担持体劣化度評価装置としての像担持体劣化度評価手段56と、故障予測手段58とを備えている。
画像流れ検知手段52は、像担持体としての感光体ドラム1に所定のパターンを書き込むパターン書き込み手段52aと、書き込まれたパターンの電位を測定して出力する電位測定手段52bと、電位測定手段52bで測定された電位の値から画像流れが起きているかどうかを判定して結果を出力する画像流れ判定手段52cとを備えている。
画像流れ低減手段54は、たとえば、感光体ドラムを空回しさせるとか、感光体ドラム近くのヒータを起動し、感光体ドラム表面の湿気を除去するなどの手法が挙げられる。
以下に、本実施形態の画像形成装置における故障予測機能の詳細について述べる。
まずは、画像流れ検知手段52の動作について述べる。パターン書き込み手段52aは、印刷のための作像処理と同様に、感光体ドラムにパターンを描画する。パターンデータは予め制御手段のROM等に記憶されており、パターン書き込み手段52aはそのパターンデータに基づいて露光部を制御する。
パターンとしては、特許文献2の図3に記載されているようなパターンでもよいし、図3(a)に示すような矩形の黒領域を所定の間隔で並べたものでもよい。以下では、後者の「矩形の黒領域を所定の間隔で並べたもの」を用いた場合について述べる。図3(a)は、感光体ドラムの周方向に全周に亘って形成した矩形パターンを平面展開した図である。
電位測定手段52bでは、感光体ドラム表面の電位を測定する。画像流れは感光体ドラムの軸方向にほぼ均一に分布するので、測定は軸方向の一点で、周方向に一周分測定すればよい。
感光体ドラム上の潜像としては、画像流れのない正常な場合は、図3(b)に示すように、書き込んだパターンにほぼ忠実にコントラストがくっきりした電位分布(極大値と極小値との差Vdiffはほぼベタ部の電位Vlと帯電電位Vdとの差Vmax)になるが、画像流れが生じる場合は、図3(c)に示すように、画像流れに応じてコントラストが崩れたような波形になる。
画像流れ判定手段52cでは、電位測定手段52bで測定された電位の値を用いて、画像流れが生じているかどうかを判定する。判定手法としては、測定電位の極大値と極小値との差Vdiffを計算し、この差Vdiffを所定の閾値Vthredと比較し、閾値Vthredよりも大きければ画像流れが起きていないと判断し、閾値Vthredよりも小さければ画像流れが起きていると判断するという手法が挙げられるが、この限りではない。
表面電位測定手段52bは各色の感光体ドラムに個別に設けられており、感光体ドラム毎に画像流れの有無が判断される。
次に、像担持体劣化度評価手段56の動作について述べる。
像担持体劣化度評価手段56は、まず、画像流れ検知手段52を動作させ、Vdiffを測定する。そして、画像流れ低減手段54を動作させる。
そして、さらに、画像流れ検知手段52を動作させ、Vdiffを測定する。このように、画像流れ検知手段52と画像流れ低減手段54とを交互に、都合画像流れ検知手段52をN+1回、画像流れ低減手段54をN回動作させる。この回数Nの最適値は、画像形成装置によって異なり、予備実験によって決定すればよい。以下ではN=5として説明を行う。
測定回数x(0≪x≪N)に対応したVdiff(Vdiff(x))をプロットした例を図4に示す。図4に示すように、一般に、Vdiffは、測定回数xが増えるに連れてVmaxに近づく。
しかしながら、前述したように、感光体ドラムが劣化していると、最終的には回復してVdiffに到達するが、近づき方が遅くなる。
感光体ドラムが故障した場合は、回復できないため、何度画像流れ低減手段54を動作させても、Vmax近辺に到達しない。
したがって、Vdiff(x)のVmaxへの近づき度合いを、感光体ドラムの回復度合いと考えることができ、このVdiff(x)のVmaxへの近づき度合い、すなわち感光体ドラムの回復度合いを用いて、感光体ドラムの劣化度とすることができる。
Vdiff(x)のVmaxへの近づき度合いを具体的に評価する手法としては、まず、x=M(M<N)におけるVdiff(Vdiff(M))の値、あるいは、Vdiff(M)/Vmaxを用いる手法が挙げられる。
この値が大きければ大きいほど、VdiffがVmaxに近づいている、すなわち、感光体ドラムの回復度合いが大きいと評価することができる。
Vdiff(x)のVmaxへの近づき度合いを具体的に評価する手法としては、ほかにも、各xにおけるVdiff(x)の時間積分値(ΣVdiff(x))あるいはこの値のVmax×Nとの比を用いる手法も挙げられる。この値が大きければ大きいほど、VdiffがVmaxに近づいている、すなわち、感光体ドラムの回復度合いが大きいと評価することができる。
次に、故障予測手段58の動作について述べる。
故障予測手段58では、前記劣化度を用いて、故障の予兆を判別することで、像担持体の故障を予測する。
これまでに統計的に故障を予測する手法が提案されている。特許文献1(異常発生予測方法,状態判定装置および画像形成装置)においても、統計的手法を用いて画像形成装置の故障の予兆を判別する手法が示されている。故障予測手段58としてこの手法を用い、この判別に用いるパラメータとして、上に挙げた各劣化度や、Vdiffの各測定回数xにおける値や、その差分(Vdiff(x)−Vdiff(x−1))といった値を加えることで、予測の精度を高めることができる。
1 像担持体としての感光体ドラム
50 像担持体故障予測装置
52 画像流れ検知手段
54 画像流れ低減手段
56 像担持体劣化度評価装置としての像担持体劣化度評価手段
特開2005−17874号公報 特開2008−309973号公報

Claims (8)

  1. 画像形成装置における像担持体の劣化度を評価する像担持体劣化度評価装置であって、
    像担持体に書き込んだ潜像情報を取得して画像流れを検知する画像流れ検知手段と、
    前記画像流れ検知手段が画像流れを検知した場合に画像流れを低減する処理を実施する画像流れ低減手段と、
    を備え、
    前記画像流れ検知手段と前記画像流れ低減手段とを相互にそれぞれ1回あるいは複数回駆動し、
    前記画像流れ検知手段が1回あるいは複数回取得した潜像情報を用いて前記像担持体の劣化度を評価することを特徴とする像担持体劣化度評価装置。
  2. 請求項1に記載の像担持体劣化度評価装置において、
    前記画像流れ検知手段において取得した潜像情報から画像流れ状態からの回復度合いを求め、この回復度合いを用いて前記像担持体の劣化度を評価することを特徴とする像担持体劣化度評価装置。
  3. 請求項2に記載の像担持体劣化度評価装置において、
    前記回復度合いの時間積分値を用いて前記像担持体の劣化度を評価することを特徴とする像担持体劣化度評価装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載の像担持体劣化度評価装置を備え、前記像担持体劣化度評価装置における評価結果を用いて前記像担持体の故障を予測することを特徴とする像担持体故障予測装置。
  5. 画像形成装置における像担持体の故障を予測する像担持体故障予測装置であって、
    像担持体に書き込んだ潜像情報を取得して画像流れを検知する画像流れ検知手段と、
    前記画像流れ検知手段が画像流れを検知した場合に画像流れを低減する処理を実施する画像流れ低減手段と、
    を備え、
    前記画像流れ検知手段と前記画像流れ低減手段とを相互にそれぞれ1回あるいは複数回駆動し、
    前記画像流れ検知手段が1回あるいは複数回取得した潜像情報を用いて前記像担持体の故障を予測することを特徴とする像担持体故障予測装置。
  6. 請求項5に記載の像担持体劣化度評価装置において、
    前記画像流れ検知手段において取得した潜像情報から画像流れ状態からの回復度合いを求め、この回復度合いを用いて前記像担持体の故障を予測することを特徴とする像担持体故障予測装置。
  7. 請求項6に記載の像担持体故障予測装置において、
    前記回復度合いの時間積分値を用いて前記像担持体の故障を予測することを特徴とする像担持体故障予測装置。
  8. 請求項1〜3のいずれか1つに記載の像担持体劣化度評価装置、あるいは請求項4〜7のうちのいずれか1つに記載の像担持体故障予測装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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