JP5095526B2 - 状態判別システムのシステム異常確認方法、状態判別システム及び画像形成装置 - Google Patents

状態判別システムのシステム異常確認方法、状態判別システム及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、画像形成装置等の対象機器と状態判別装置とを通信ネットワークを介して互いに通信可能に接続し、状態判別装置で対象機器の状態を判別するための状態判別システムのシステム異常確認方法、状態判別システム及び画像形成装置に関するものである。
特許文献1には、画像形成装置等の対象機器と通信ネットワークを介して接続された管理装置(状態判別装置)において、その対象機器から送信される状態情報を解析し、対象機器に対するメンテナンスの効率向上を図る技術が開示されている。
具体的には、特許文献1には、複数の画像形成装置がそれぞれ用紙ジャムの発生回数の計数処理を行い、用紙ジャムが多発する可能性が大きくなった時にその状態を示すジャムアラーム情報(状態情報)を管理装置へ送信する状態判別システムが開示されている。このシステムでは、各画像形成装置からそれぞれ送られてくるジャムアラーム情報を管理装置で蓄積し、管理装置でその傾向の判定を行い、それが所定の傾向パターンにマッチした時点でサービスマンの訪問が必要な状態(異常な状態)と判別する。そして、異常である旨をその対象である画像形成装置を管轄するサービス拠点に設置された端末装置へ報知する。
特開平8−195849号公報
従来の状態判別システムは、機器を使用者へ納品して通常稼働できるようにセットアップした後、その機器から実際に上記状態情報が送信されて管理装置で異常状態と判別すべき段階になるまでは、本状態判別システムによる当該機器についての状態情報に対する処理動作が正常になされるかどうかがわからないという問題があった。
なお、従来の状態判別システムにおいても、納品前に対象機器について状態情報の送信処理が適切に行われるかどうかを確認する程度のテストは可能である。しかし、このテストは送信処理の適否を確認できるのみで、実際に異常状態情報が送信されたときに管理装置で適正な処理が行われるかどうかまでは確認することができない。
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、その目的は、機器が異常状態になったときに状態判別装置で適正に異常であると判別してこれを適正に報知できるかどうかを、その機器が正常状態であるときに迅速に確認することが可能な状態判別システムのシステム異常確認方法、状態判別システム及び画像形成装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、画像形成装置と状態判別装置とを通信ネットワークを介して互いに通信可能に接続し、該状態判別装置で該画像形成装置の状態を判別するために用いる状態情報を、該画像形成装置の通常稼働中の所定のタイミングで、該画像形成装置から該通信ネットワークを介して該状態判別装置へ送信し、該状態情報に基づき該状態判別装置で該画像形成装置の状態が異常であるか否かを判別し、異常であると判別した場合にはその旨を報知する状態判別システムのシステム異常確認方法であって、所定時点からの画像形成動作回数又は画像形成動作時間を画像形成装置のカウント手段により累積的にカウントするカウント工程と、上記カウント手段がカウントした画像形成動作回数又は画像形成動作時間が所定のテスト稼働条件を満たす場合、画像形成装置の制御モードを、通常稼働する通常稼働モードからテスト稼働するテスト稼働モードへ切り換えるモード切換工程と、上記画像形成装置のテスト稼働中に、上記状態情報に代えて、上記状態判別装置が異常であると判別することになる疑似異常情報を、上記画像形成装置から上記通信ネットワークを介して該状態判別装置へ送信する疑似情報送信工程と、該疑似情報送信工程で送信された疑似異常情報に基づいて該状態判別装置が異常であると判別した旨の報知がなされるか否かを確認する報知確認工程とを有し、該報知確認工程で異常である旨の報知がなされた場合には、該画像形成装置を通常稼働状態で稼働させることを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、画像形成装置と状態判別装置とを通信ネットワークを介して互いに通信可能に接続し、該状態判別装置で該画像形成装置の状態を判別するために用いる状態情報を、該画像形成装置の通常稼働中の所定のタイミングで、該画像形成装置から該通信ネットワークを介して該状態判別装置へ送信し、該状態情報に基づき該状態判別装置で該画像形成装置の状態が異常であるか否かを判別し、異常であると判別した場合にはその旨を報知する状態判別システムのシステム異常確認方法であって、上記画像形成装置のテスト稼働中に、上記状態情報に代えて、上記状態判別装置が異常であると判別することになる疑似異常情報を、上記画像形成装置から上記通信ネットワークを介して該状態判別装置へ送信する疑似情報送信工程と、該疑似情報送信工程で送信された疑似異常情報に基づいて該状態判別装置が異常であると判別した旨の報知がなされるか否かを確認する報知確認工程とを有し、該疑似情報送信工程では、テスト稼働中に、互いに異なる複数種類の疑似異常情報を、各疑似異常情報について上記状態判別装置で個別の判別が行われるように、該通信ネットワークを介して上記状態判別装置へ順次送信し、該報知確認工程で異常である旨の報知がなされた場合には、該画像形成装置を通常稼働状態で稼働させることを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、画像形成装置と状態判別装置とを通信ネットワークを介して互いに通信可能に接続した状態判別システムであって、上記画像形成装置は、制御モードをテスト稼働するテスト稼働モード又は通常稼働する通常稼働モードに切り換える制御モード切換手段と、通常稼働中には、上記状態判別装置で当該画像形成装置の状態を判別するために用いる状態情報を所定のタイミングで上記通信ネットワークを介して上記状態判別装置へ送信し、テスト稼働中には、該状態情報に代えて、該状態判別装置が異常であると判別することになる疑似異常情報を該通信ネットワークを介して該状態判別装置へ送信する状態情報送信手段と、所定時点からの画像形成動作回数又は画像形成動作時間を累積的にカウントするカウント手段とを有し、上記状態判別装置は、上記画像形成装置から送信される状態情報又は疑似異常情報に基づいて、該画像形成装置の状態が異常であるか否かを判別する判別手段と、該判別手段が異常であると判別した場合には、その旨を報知するための報知処理を行う報知処理手段とを有し、上記制御モード切換手段は、上記カウント手段がカウントした画像形成動作回数又は画像形成動作時間が所定のテスト稼働条件を満たす場合、制御モードをテスト稼働モードへ切り換えることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、画像形成装置と状態判別装置とを通信ネットワークを介して互いに通信可能に接続した状態判別システムであって、上記画像形成装置は、制御モードをテスト稼働するテスト稼働モード又は通常稼働する通常稼働モードに切り換える制御モード切換手段と、通常稼働中には、上記状態判別装置で当該画像形成装置の状態を判別するために用いる状態情報を所定のタイミングで上記通信ネットワークを介して上記状態判別装置へ送信し、テスト稼働中には、該状態情報に代えて、該状態判別装置が異常であると判別することになる疑似異常情報を該通信ネットワークを介して該状態判別装置へ送信する状態情報送信手段とを有し、上記状態判別装置は、上記画像形成装置から送信される状態情報又は疑似異常情報に基づいて、該画像形成装置の状態が異常であるか否かを判別する判別手段と、該判別手段が異常であると判別した場合には、その旨を報知するための報知処理を行う報知処理手段とを有し、上記状態情報送信手段は、テスト稼働中に、互いに異なる複数種類の疑似異常情報を、各疑似異常情報について上記状態判別装置で個別の判別が行われるように、該通信ネットワークを介して上記状態判別装置へ順次送信することを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、画像形成装置の状態を判別するために用いる状態情報に基づいて該画像形成装置の状態が異常であるか否かを判別し、異常であると判別した場合にはその旨を報知するための処理を行う状態判別装置に対し、通信ネットワークを介して通信可能に接続される画像形成装置において、制御モードをテスト稼働するテスト稼働モード又は通常稼働する通常稼働モードに切り換える制御モード切換手段と、通常稼働中には、上記状態判別装置で当該画像形成装置の状態を判別するために用いる状態情報を所定のタイミングで上記通信ネットワークを介して上記状態判別装置へ送信し、テスト稼働中には、該状態情報に代えて、該状態判別装置が異常であると判別することになる疑似異常情報を該通信ネットワークを介して該状態判別装置へ送信する状態情報送信手段と、所定時点からの画像形成動作回数又は画像形成動作時間を累積的にカウントするカウント手段とを有し、上記制御モード切換手段は、上記カウント手段がカウントした画像形成動作回数又は画像形成動作時間が所定のテスト稼働条件を満たす場合、制御モードをテスト稼働モードへ切り換えることを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、画像形成装置の状態を判別するために用いる状態情報に基づいて該画像形成装置の状態が異常であるか否かを判別し、異常であると判別した場合にはその旨を報知するための処理を行う状態判別装置に対し、通信ネットワークを介して通信可能に接続される画像形成装置において、制御モードをテスト稼働するテスト稼働モード又は通常稼働する通常稼働モードに切り換える制御モード切換手段と、通常稼働中には、上記状態判別装置で当該画像形成装置の状態を判別するために用いる状態情報を所定のタイミングで上記通信ネットワークを介して上記状態判別装置へ送信し、テスト稼働中には、該状態情報に代えて、該状態判別装置が異常であると判別することになる疑似異常情報を該通信ネットワークを介して該状態判別装置へ送信する状態情報送信手段とを有し、上記状態情報送信手段は、テスト稼働中に、互いに異なる複数種類の疑似異常情報を、各疑似異常情報について上記状態判別装置で個別の判別が行われるように、該通信ネットワークを介して上記状態判別装置へ順次送信することを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項5又は6の画像形成装置において、上記状態情報送信手段から送信した疑似異常情報に対する上記状態判別装置の判別結果を受信する判別結果受信手段と、該判別結果受信手段が受信した判別結果を報知するための判別結果報知手段とを有することを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項5乃至7のいずれか1項に記載の画像形成装置において、操作受付手段を有し、上記制御モード切換手段は、該操作受付手段が受け付けた操作内容に従って制御モードをテスト稼働モードへ切り換えることを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、求項乃至のいずれか1項に記載の画像形成装置において、上記制御モード切換手段は、上記通信ネットワークを介した上記状態判別装置との通信が最初に確立した場合にも、制御モードをテスト稼働モードへ切り換えることを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項乃至のいずれか1項に記載の画像形成装置において、所定のタイミングで画像形成動作条件を調整する画像形成動作条件調整手段と、上記画像形成動作条件調整手段が上記画像形成動作条件を調整する際に用いる画像形成動作条件調整用情報を収集する情報収集手段とを有し、上記状態情報は上記情報収集手段が収集する画像形成動作条件調整用情報を含み、上記疑似異常情報は疑似画像形成動作条件調整用情報を含むことを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項乃至10のいずれか1項に記載の画像形成装置において、所定時点からの画像形成動作回数又は画像形成動作時間を累積的にカウントするカウント手段を有し、上記状態情報は上記カウント手段がカウントする画像形成動作回数又は画像形成動作時間の情報を含み、上記疑似異常情報は疑似画像形成動作回数又は疑似画像形成動作時間の情報を含むことを特徴とするものである。
本発明によれば、状態判別装置が異常であると判別することになる疑似異常情報を実際の状態情報に代えて用いることにより、当該機器から実際に異常状態情報が送信される場合と同様の処理動作で本状態判別システムを動作させることができる。その結果、その疑似異常情報の送信により、異常である旨が報知されれば、実際に異常状態情報が送信された場合にも同じように異常である旨が報知されることを確認できる。逆に、その疑似異常情報の送信により、異常である旨が報知されないようであれば、何かの不具合が存在し、実際に異常状態情報が送信された場合にも同じように異常である旨が報知されないことを確認できる。この場合、この時点でその不具合に対処することができるので、その不具合に対処することにより、実際に異常状態情報が送信された場合に異常である旨が適正に報知されるようにすることができる。
ここで、この不具合としては、例えば、その機器のセットアップミス、その機器のソフトウェア及びハードウェアの不具合、その機器が設置される場所のファイヤーウォールの設定ミス、その機器と状態判別装置との間の通信ネットワーク上における通信機器の不具合や通信ノイズの状況、状態判別装置側のソフトウェア及びハードウェアの不具合や設定ミスなど、多種多様なものが考えられる。本発明によれば、このような多種多様な不具合が無いかどうかを、疑似異常情報を用いた少なくとも1回のテスト稼働で確認することができる。
本発明によれば、疑似異常情報を用いた少なくとも1回のテスト稼働で、その機器が実際に異常状態になったときに状態判別装置で適正に異常であると判別してこれを適正に報知するという本状態判別システムの一連の異常判別プロセスが適正に動作するかどうかを、その機器が正常状態であるときに迅速に確認することが可能となるという優れた効果が得られる。
以下、本発明を、機器である画像形成装置としての電子写真方式の複写機と、その複写機の提供者(メーカー)により管理運営される状態判別装置としての管理装置及び端末装置とから構成される状態判別システムとしての故障予測システムに適用した一実施形態について説明する。
本実施形態の故障予測システムは、複数の複写機から定期的に送信される状態情報を管理装置の判別手段としての状態情報解析部で解析し、故障が予測された場合にサービスセンターの端末装置にメンテナンス情報を送信するシステムである。端末装置は、サービスマンが携帯する装置であっても、サービス拠点に設置される据え置き型の装置でもよい。
なお、本実施形態では、複写機の故障を予測する故障予測システムを例に挙げて説明するが、状態情報を解析するシステムであれば、故障診断システムなど、他のシステムであっても同様である。
まず、本実施形態に係る故障予測システム全体の構成について説明する。
図1は、本実施形態に係る故障予測システム全体の概略構成図である。
複数の複写機101は、それぞれ、使用者の事務所等の使用場所に設置されたものであり、それぞれ、データ通信装置102及び通信回線103等で構成される通信ネットワークを介して管理センターに設置された管理装置104に接続されている。また、管理装置104は、通信回線105を介して、各サービスセンター(サービス拠点)に設けられている端末装置106にも接続されている。通信回線103,105としては、LAN、WAN、電話回線等の回線網で構成することができ、インターネットを利用することもできる。
次に、複写機の構成例及びその動作について説明する。
図2は、本複写機の主要部を示すブロック図である。
本複写機は、その構成要素の状態や内部で生ずる現象に関連する様々な情報を取得するための情報取得手段を備えている。この情報取得手段は、制御部1、各種センサ2、操作表示部3などで構成される。制御部1は、複写機全体の制御を司る制御手段であり、演算手段たるCPU1a、演算データや制御パラメータ等を記憶するRAM1b、制御プログラムおよび疑似異常情報を記憶している疑似異常情報記憶手段としてのROM1c等で構成されている。操作表示部3は、文字情報等を表示する液晶ディスプレイ等から構成される表示部や、テンキー等などによって操作者から入力情報を受け付けて制御部1に送る操作受付手段としての操作部などから構成されている。
図3は、本実施形態に係る電子写真方式を用いた画像形成装置である複写機の構成図である。
この複写機の画像形成手段としての画像形成システム6は、複写機本体であるプリンタ部100と、給紙部200と、スキャナ部300と、原稿搬送部400とを備えている。スキャナ部300はプリンタ部100上に取り付けられ、そのスキャナ部300の上に原稿自動搬送装置(ADF)からなる原稿搬送部400が取り付けられている。また、複写機内の各装置の動作を制御する上述した制御部1も備えている。
スキャナ部300は、コンタクトガラス32上に載置された原稿の画像情報を読取センサ36で読み取り、読み取った画像情報を制御部に送る。制御部は、スキャナ部300から受け取った画像情報に基づき、プリンタ部100の露光装置21内に配設された図示しないレーザやLED等を制御して感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40Cに向けてレーザ書き込み光Lを照射させる。この照射により、感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40Cの表面には静電潜像が形成され、この潜像は所定の現像プロセスを経由してトナー像に現像される。
プリンタ部100は、露光装置21の他、一次転写装置62、二次転写装置22、定着装置25、排紙装置、図示しないトナー供給装置、トナー供給装置等も備えている。なお、上記現像プロセスについては後に詳述する。
給紙部200は、ペーパーバンク43に多段に備える給紙カセット44、給紙カセットから記録媒体としての転写紙を繰り出す給紙ローラ42、繰り出した転写紙Pを分離して給紙路46に送り出す分離ローラ45、プリンタ部100の給紙路48に転写紙Pを搬送する搬送ローラ47等を備えている。本実施形態の装置においては、この給紙部以外に、手差し給紙も可能となっており、手差しのための手差しトレイ51、手差しトレイ上の転写紙Pを手差し給紙路53に向けて一枚ずつ分離する分離ローラ52も装置側面に備えている。レジストローラ49は、それぞれ給紙カセット44又は手差しトレイ51に載置されている転写紙Pを1枚だけ排出させ、中間転写体としての中間転写ベルト10と2次転写装置22との間に位置する二次転写ニップ部に送る。
上記構成において、カラー画像のコピーをとるとき、原稿搬送部400の原稿台30上に原稿をセットするか、又は原稿搬送部400を開いてスキャナ部300のコンタクトガラス32上に原稿をセットし、原稿搬送部400を閉じて原稿を押さえる。そして、図示しないスタートスイッチを押すと、原稿搬送部400に原稿をセットしたときは原稿をコンタクトガラス32上へと搬送して後、他方コンタクトガラス32上に原稿をセットしたときは直ちに、スキャナ部300を駆動し、第1走行体33及び第2走行体34を走行する。そして、第1走行体33で光源から光を発射するとともに原稿面からの反射光をさらに反射して第2走行体34に向け、第2走行体34のミラーで反射して結像レンズ35を通して読取りセンサ36に入れ、画像情報を読み取る。そして、スキャナ部から画像情報を受け取ると、上述のようなレーザ書き込みや、後述する現像プロセスを実施させて感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40C上にトナー像を形成させるとともに、画像情報に応じたサイズの転写紙Pを給紙させるべく、4つのレジストローラのうちの1つを作動させる。
また、これに伴なって、不図示の駆動モータで支持ローラ14、15、16の1つを回転駆動して他の2つの支持ローラを従動回転し、中間転写ベルト10を回転搬送する。同時に、個々の画像形成ユニット18でその感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40Cを回転して各感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40C上にそれぞれ、ブラック・イエロー・マゼンタ・シアンの単色画像を形成する。そして、中間転写ベルト10の搬送とともに、それらの単色画像を順次転写して中間転写ベルト10上に合成カラー画像を形成する。
一方、給紙部200の給紙ローラ42の1つを選択回転し、給紙カセット44の1つから転写紙Pを繰り出し、分離ローラ45で1枚ずつ分離して給紙路46に入れ、搬送ローラ47でプリンタ部100内の給紙路48に導き、この転写紙Pをレジストローラ49に突き当てて止める。又は、給紙ローラ50を回転して手差しトレイ51上の転写紙Pを繰り出し、分離ローラ52で1枚ずつ分離して手差し給紙路53に入れ、同じくレジストローラ49に突き当てて止める。そして、中間転写ベルト10上の合成カラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ49を回転し、中間転写ベルトと二次転写ローラ23との当接部である二次転写ニップ部に転写紙Pを送り込み、ニップに形成されている転写用電界や当接圧力などの影響によってカラー画像を二次転写して転写紙P上にカラー画像を記録する。
画像転写後の転写紙Pは、2次転写装置の搬送ベルト24で定着装置25へと送り込み、定着装置25で加圧ローラ27による加圧力と熱の付与によりトナー像を定着させた後、排出ローラ56で排紙トレイ57上に排出する。
次に、本実施形態の複写機におけるプリンタ部100の詳細について説明する。
図4は、プリンタ部100の主要部拡大図である。このプリンタ部100は、中間転写ベルトとしての3つの支持ローラ14,15,16に指示された中間転写ベルト10と、中間転写ベルトに対向するよう併設され、表面にブラック、イエロー、マゼンタ、シアンのうちの1色のトナー像をそれぞれ担持する潜像担持体としての4つの感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40Cと、感光体ドラム表面にトナー像を形成するための現像手段としての現像ユニット61Bk、61Y、61M、61Cとを備えている。更に、感光体ドラム表面から一次転写後に残留しているトナーを除去する感光体クリーニング装置63Bk、63Y、63M、63Cも備えている。上記複数の感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40C、現像ユニット18Bk、18Y、18M、18C、そして、感光体クリーニング装置63Bk、63Y、63M、63Cからなる4つの画像形成ユニット18Bk、18Y、18M、18Cによってタンデム画像形成装置20が構成されている。また、支持ローラ15の向かって左に、トナー像を転写紙上に転写した後に中間転写ベルト10上に残留する残留トナーを除去するベルトクリーニング装置17を備えている。
クリーニング装置17には、クリーニング部材として2つのファーブラシ90、91を設けている。ファーブラシ90、91は、φ20mm、アクリルカーボン、6.25D/F、10万本/inch2、1×107Ωのものを使用し、中間転写ベルト10に対して接触してカウンタ方向に回転するように設ける。そして、それぞれのファーブラシ90、91には、図示しない電源から各々異なる極性のバイアスを印加する。そして、これらのファーブラシ90、91には、それぞれ金属ローラ92、93を接触させ、ファーブラシに対して順または逆方向に回転可能に設けている。
本実施形態において、中間転写ベルト10の回転方向上流側の金属ローラ92に電源94から(−)電圧を印加し、下流側の金属ローラ93に電源95から(+)電圧を印加する。それらの金属ローラ92、93には、それぞれブレード96、97の先端を押し当てている。そして、中間転写ベルト10の矢印方向への回転とともに、はじめ上流側のファーブラシ90を用いて例えば(−)のバイアスを印加して中間転写ベルト10表面のクリーニングを行う。仮に、金属ローラ92に−700V印加すると、ファーブラシ90は−400Vとなり、中間転写ベルト10上の(+)トナーをファーブラシ90側に転移させることができる。ファーブラシ側に転移させたトナーをさらに電位差によりファーブラシ90から金属ローラ92に転移させ、ブレード96により掻き落とす。
このように、ファーブラシ90で中間転写ベルト10上のトナーを除去するが、中間転写ベルト10上にはまだ多くのトナーが残っている。それらのトナーは、ファーブラシ90に印加される(−)のバイアスにより、(−)に帯電される。これは、電荷注入または放電により帯電されるものと考えられる。次いで下流側のファーブラシ91を用いて今度は(+)のバイアスを印加してクリーニングを行うことにより、それらのトナーを除去することができる。除去したトナーは、電位差によりファーブラシ91から金属ローラ93に転移させ、ブレード97により掻き落とす。ブレード96、97で掻き落としたトナーは、不図示のタンクに回収される。これらのトナーは、後述のトナーリサイクル装置を用いて現像装置61に戻すようにしてもよい。
ファーブラシ91でクリーニングされた後の中間転写ベルト10表面は、ほとんどのトナーが除去されているがまだ少しのトナーが残っている。これらの中間転写ベルト10上に残ったトナーは、上述したようにファーブラシ91に印加される(+)のバイアスにより、(+)に帯電される。(+)に帯電されたトナーは、1次転写位置で印加される転写電界により感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40C側に転写され、感光体クリーニング装置63で回収することができる。
中間転写ベルト10を挟んでタンデム画像形成装置20と反対の側には、2次転写装置22を備える。この2次転写装置22は、本実施形態においては、2つのローラ23間に、2次転写ベルト24を掛け渡して構成し、中間転写ベルト10を介して第3の支持ローラ16に押し当てて配置し、二次転写ニップ部を形成して中間転写ベルト10上のカラートナー画像を転写紙上に二次転写する。二次転写後の中間転写ベルト10は、ベルトクリーニング装置17で、画像転写後に中間転写ベルト10上に残留する残留トナーが除去され、タンデム画像形成装置20による再度の画像形成に備える。上述した2次転写装置22には、画像転写後の転写紙Pを定着装置25へと搬送する転写紙P搬送機能も備えてなる。もちろん、2次転写装置22として、転写ローラや非接触のチャージャを配置してもよく、そのような場合は、この転写紙P搬送機能を併せて備えることは難しくなる。
レジストローラ49は一般的には接地されて使用されることが多いが、転写紙Pの紙粉除去のためにバイアスを印加することも可能である。例えば、導電性ゴムローラを用いバイアスを印加する。径φ18mmで、表面を1mm厚みの導電性NBRゴムとする。電気抵抗はゴム材の体積抵抗で10×109Ω・cm程度であり、印加電圧はトナーを転写する側(表側)には−800V程度の電圧が印加されている。又、紙裏面側は+200V程度の電圧が印加されている。
一般的に中間転写方式は紙粉が感光体ドラムにまで移動しづらいため、紙粉転写を考慮する必要が少なくアースになっていても良い。また、印加電圧として、DCバイアスが印加されているが、これは転写紙Pをより均一帯電させるためDCオフセット成分を持ったAC電圧でも良い。このようにバイアスを印加したレジストローラ49を通過した後の紙表面は、若干マイナス側に帯電している。よって、中間転写ベルト10から転写紙Pへの転写では、レジストローラ49に電圧を印加しなかった場合に比べて転写条件が変わり転写条件を変更する場合がある。
なお、本実施例においては、2次転写装置22および定着装置25の下に、上述したタンデム画像形成装置20と平行に、転写紙Pの両面に画像を記録すべく転写紙Pを反転する転写紙反転装置28(図3参照)を備えている。これによって、転写紙の片面に画像定着後に、切換爪で転写紙の進路を転写紙反転装置側に切り換え、そこで反転させて再び維持転写ニップでトナー像を転写させた後、排紙トレイ上に排紙させるようにしても良い。
次に、上記タンデム画像形成装置20について説明する。
図5は、タンデム画像形成装置20の部分拡大図である。4つ画像形成ユニット18Bk、18Y、18M、18Cにおいては、同一の構成からなっているので、4つのカラー記号Bk、Y、M、Cを省略し1つのユニットの構成の詳細を説明する。図14に示すように、この画像形成ユニットは、感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40Cのまわりに、帯電手段としての帯電装置60、現像装置61、一次転写手段としての一次転写装置62、感光体クリーニング装置63、除電装置64等を備えている。上記感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40Cは、図示例では、アルミニウム等の素管に、感光性を有する有機感光材を塗布し、感光層を形成したドラム状であるが、無端ベルト状であってもよい。
また、図示を省略するが、少なくとも感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40Cを設け、画像形成ユニット18を構成する部分の全部または一部でプロセスカートリッジを形成し、プリンタ部100に対して一括して着脱自在としてメンテナンス性を向上するようにしてもよい。また、画像形成ユニット18を構成する部分のうち、帯電装置60は、図示例ではローラ状につくり、感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40Cに接触して電圧を印加することによりその感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40Cの帯電を行う。勿論、非接触のスコロトロンチャージャで帯電を行うことも出来る。
現像装置61は、一成分現像剤を使用してもよいが、図示例では、磁性キャリアと非磁性トナーとよりなる二成分現像剤を使用している。そして、その二成分現像剤を攪拌しながら搬送して現像スリーブ65に二成分現像剤を供給付着させる攪拌部66と、その現像スリーブ65に付着した二成分現像剤のうちのトナーを感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40Cに転移する現像部67とを設け、その現像部67より攪拌部66を低い位置としている。
攪拌部66には、平行な2本のスクリュ68を設けており、2本のスクリュ68の間は、両端部を除いて仕切り板69で仕切っている。また、現像ケース70にトナー濃度センサ71を設けている。
現像部67には、現像ケース70の開口を通して感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40Cと対向して現像スリーブ65を設けるとともに、その現像スリーブ65内にマグネット72を固定して設ける。また、その現像スリーブ65に先端を接近してドクタブレード73を設けている。図示例では、ドクタブレード73と現像スリーブ65間の最接近部における間隔は500μmに設定している。
現像スリーブ65は、非磁性の回転可能なスリーブ状の形状を持ち、内部には複数のマグネット72を配設している。マグネット72は、固定されているために現像剤が所定の場所を通過するときに磁力を作用させられるようになっている。図示例では、現像スリーブ65の直径をφ18mmとし、表面はサンドブラストまたは1〜数mmの深さを有する複数の溝を形成する処理を行い、表面粗さ(Rz)が10〜30μmの範囲に入るように形成されている。
マグネット72は、例えば、ドクタブレード73の箇所から現像スリーブ65の回転方向にN1、S1、N2、S2、S3の5磁極を有する。現像剤は、マグネット72により磁気ブラシを形成され、現像スリーブ65上に担持される。現像スリーブ65は、現像剤の磁気ブラシを形成したマグネット72のS1側の領域に、感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40Cに対向して配設されている。
以上の構成によって、2成分現像剤を2本のスクリュ68で攪拌しながら搬送循環し、現像スリーブ65に供給する。現像スリーブ65に供給された現像剤は、マグネット72により汲み上げて保持され、現像スリーブ65上に磁気ブラシを形成する。磁気ブラシは、現像スリーブ65の回転とともに、ドクタブレード73によって適正な量に穂切りされる。切り落とされた現像剤は、攪拌部66に戻される。
現像スリーブ65上に担持された現像剤のうちトナーは、現像スリーブ65に印加する現像バイアス電圧により感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40Cに転移して、その感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40C上の静電潜像を可視像化する。可視像化後、現像スリーブ65上に残った現像剤は、マグネット72の磁力がないところで現像スリーブ65から離れて攪拌部66に戻る。この繰り返しにより、攪拌部66内のトナー濃度が薄くなると、それをトナー濃度センサ71で検知して攪拌部66にトナーが補給される。
なお、本実施形態の装置において、各部の設定は感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40Cの線速を200mm/s、現像スリーブ65の線速を240mm/sとし、感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40Cの直径を50mm、現像スリーブ65の直径を18mmとして現像工程を行っている。現像スリーブ65上のトナーの帯電量は、−10〜−30μC/gの範囲が好適である。感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40Cと現像スリーブ65の間隙である現像ギャップGPは、従来と同様に0.8mmから0.4mmの範囲で設定でき、値を小さくすることで現像効率の向上を図ることが可能である。更に、感光体40の厚みを30μmとし、光学系のビームスポット径を50×60μm、光量を0.47mWとしている。また、感光体ドラム40の帯電(露光前)電位VOを−700V、露光後電位VLを−120Vとして現像バイアス電圧を−470Vすなわち現像ポテンシャル350Vとして現像工程が行われるようにしている。
一次転写装置62は、ローラ状の一次転写ローラ62によって構成し、中間転写ベルト10を挟んで感光体ドラム40に押し当てて設けている。なお、各一次転写ローラ62間には、中間転写ベルト10の基層11側に接触して導電性ローラ74を設けている。この導電性ローラ74は、転写時に各一次転写ローラ62により印加するバイアスが、中抵抗の基層11を介して隣接する各画像形成ユニット18に流れ込むことを阻止するものである。
感光体クリーニング装置63は、例えばポリウレタンゴム製のクリーニングブレード75を用い、その先端を感光体ドラム40に押し当てている。更に、クリーニング性を高めるため、本実施形態においては、外周が感光体ドラム40に接触する接触導電性のファーブラシ76を矢印方向に回転自在に備えている。また、ファーブラシ76にバイアスを印加する金属製電界ローラ77を矢示方向に回転自在に備え、その電界ローラ77にスクレーパ78の先端を押し当てている。さらに、除去したトナーを回収する回収スクリュ79も設けている。
上記構成の感光体クリーニング装置63によって、感光体ドラム40に対してカウンタ方向に回転するファーブラシ76で、感光体ドラム40上の残留トナーを除去する。ファーブラシ76に付着したトナーは、ファーブラシ76に対してカウンタ方向に接触して回転するバイアスを印加された電界ローラ77に取り除かれる。電界ローラ77に付着したトナーは、スクレーパ78でクリーニングされる。感光体クリーニング装置63で回収したトナーは、回収スクリュ79で感光体クリーニング装置63の片側に寄せ、トナーリサイクル装置80で現像装置61へと戻して再利用する。
除電装置64は、除電ランプを用いており、光を照射して感光体ドラム40の表面電位を初期化する。
上記構成のタンデム画像形成装置20における画像形成プロセスは次のように行われる。感光体ドラム40の回転とともに、まず帯電装置60で感光体ドラム40の表面を一様に帯電し、書込み光Lを照射して感光体ドラム40上に静電潜像を形成する。その後、現像装置61により静電潜像にトナーを付着させる現像を行いトナー像化し、そのトナー像を一次転写ローラ62で中間転写ベルト10上に一次転写する。画像転写後の感光体ドラム40の表面は、感光体クリーニング装置63で残留トナーを除去し、除電装置64で除電して再度の画像形成に備える。一方、感光体ドラム表面から除去した残留トナーは、後述するトナーリサイクル装置によって、再び現像に使用される。ここで、画像を形成する色の順番は、上記のものに限定されるものではなく、画像形成装置の持つ狙いや特性に応じて異なるものである。
次に、上記構成のカラー複写機において異常発生を予測するために取得すべき情報の種類と取得方法を具体的に説明する。
本複写機の情報取得手段によって取得される各種の状態情報は、例えば、以下のようなものに大別することができる。
(a)センシング情報
(b)制御パラメータ情報
(c)入力情報
(d)画像読取データ
(a)センシング情報について
このセンシング情報としては、駆動関係、記録媒体の各種特性、現像剤特性、感光体特性、電子写真の各種プロセス状態、環境条件、記録物の各種特性などが取得する対象として考えられる。これらのセンシング情報の概要を説明すると、以下のようになる。
(a-1)駆動の情報
・感光体ドラムの回転速度をエンコーダで検出したり、駆動モータの電流値を読み取ったり、駆動モータの温度を読み取る。
・同様にして、定着ローラ、紙搬送ローラ、駆動ローラなどの円筒状またはベルト状の回転する部品の駆動状態を検出する。
・駆動により発生する音を装置内部または外部に設置されたマイクロフォンで検出する。
(a-2)紙搬送の状態
・透過型または反射型の光センサ、あるいは接触タイプのセンサにより、搬送された紙の先端・後端の位置を読み取り、紙詰まりが発生したことを検出したり、紙の先端・後端の通過タイミングのずれや、送り方向と垂直な方向の変動を読み取る。
・同様に、複数のセンサ間の検出タイミングにより、紙の移動速度を求める。
・給紙時の給紙ローラと紙とのスリップを、ローラの回転数計測値と紙の移動量との比較で求める。
(a-3)紙などの記録媒体の各種特性
この情報は、画質やシート搬送の安定性に大きく影響する。この紙種の情報取得には以下のような方法がある。
・紙の厚みは、紙を二つのローラで挟み、ローラの相対的な位置変位を光学センサ等で検知したり、紙が進入してくることによって押し上げられる部材の移動量と同等の変位量を検知することによって求める。
・紙の表面粗さは、転写前の紙の表面にガイド等を接触させ、その接触によって生じる振動や摺動音等を検知する。
・紙の光沢は、規定された入射角で規定の開き角の光束を入射し、鏡面反射方向に反射する規定の開き角の光束をセンサで測定する。
・紙の剛性は、押圧された紙の変形量(湾曲量)を検知することにより求める。
・再生紙か否かの判断は、紙に紫外線を照射してその透過率を検出して行なう。
・裏紙か否かの判断は、LEDアレイ等の線状光源から光を照射し、転写面から反射した光をCCD等の固体撮像素子で検出して行なう。
・OHP用のシートか否かは、用紙に光を照射し、透過光と角度の異なる正反射光を検出して判断する。
・紙に含まれている水分量は、赤外線またはμ波の光の九州を測定することにより求める。
・カール量は光センサ、接触センサなどで検出する。
・紙の電気抵抗は、一対の電極(給紙ローラなど)を記録紙と接触させて直接測定したり、紙転写後の感光体や中間転写体の表面電位を測定して、その値から記録紙の抵抗値を推定する。
(a-4)現像剤特性
現像剤(トナー・キャリア)の装置内での特性は、電子写真プロセスの機能の根幹に影響するものである。そのため、システムの動作や出力にとって重要な因子となる。現像剤の情報を得ることは極めて重要である。この現像剤特性としては、例えば次のような項目が挙げられる。
・トナーについては、帯電量およびその分布、流動性・凝集度・嵩密度、電気抵抗、外添剤量、消費量または残量、流動性、トナー濃度(トナーとキャリアの混合比)を挙げることができる。
・キャリアについては、磁気特性、コート膜厚、スペント量などを挙げることができる。
以上のような項目を画像形成装置の中で単独で検出することは通常困難である。そこで、現像剤の総合的な特性として検出する。この現像剤の総合的な特性は、例えば次のように測定することができる。
・感光体上にテスト用潜像を形成し、予め決められた現像条件で現像して、形成されたトナー像の反射濃度(光反射率)を測定する。
・現像装置中に一対の電極を設け、印加電圧と電流の関係を測定する(抵抗、誘電率など)。
・現像装置中にコイルを設け、電圧電流特性を測定する(インダクタンス)。
・現像装置中にレベルセンサを設けて、現像剤容量を検出する。レベルセンサは光学式、静電容量式などがある。
(a-5)感光体特性
感光体特性も現像剤特性と同じく、電子写真プロセスの機能と密接に関わる。この感光体特性の情報としては、感光体の膜厚、表面特性(摩擦係数、凹凸)、表面電位(各プロセス前後)、表面エネルギー、散乱光、温度、色、表面位置(フレ)、線速度、電位減衰速度、抵抗・静電容量、表面水分量などが挙げられる。このうち、画像形成装置の中では、次のような情報を検出できる。
・膜厚変化に伴う静電容量の変化を、帯電部材から感光体に流れる電流を検知し、同時に帯電部材への印加電圧と予め設定された感光体の誘電厚みに対する電圧電流特性と照合することにより、膜厚を求める。
・表面電位、温度は従来周知のセンサーで求めることができる。
・線速度は感光体回転軸に取りつけられたエンコーダーなどで検出される。
・感光体表面からの散乱光は光センサーで検出される。
(a-6)電子写真プロセス状態
電子写真方式によるトナー像形成は、周知のように、感光体の均一帯電、レーザー光などによる潜像形成(像露光)、電荷を持ったトナー(着色粒子)による現像、転写材へのトナー像の転写(カラーの場合は中間転写体または最終転写材である記録媒体での重ね合わせ、または現像時に感光体への重ね現像を行なう)、記録媒体へのトナー像の定着という順序で行なわれる。これらの各段階での様々な情報は、画像その他のシステムの出力に大きく影響を与える。これらを取得することがシステムの安定を評価する上で重要となる。この電子写真プロセス状態の情報取得の具体例としては、次のようなものが挙げられる。
・帯電電位、露光部電位は従来公知の表面電位センサにより検出される。
・非接触帯電における帯電部材と感光体とのギャップは、ギャップを通過させた光の量を測定することにより検知する。
・帯電による電磁波は広帯域アンテナにより捉える。
・帯電による発生音
・露光強度
・露光光波長
また、トナー像の様々な状態を取得すること方法として、以下のようなものがあげられる。
・パイルハイト(トナー像の高さ)を、変位センサで縦方向から奥行きを、平行光のリニアセンサで横方向から遮光長を計測して求める。
・トナー帯電量を、ベタ部の静電潜像の電位、その潜像が現像された状態での電位を測定する電位センサにより測定し、同じ箇所の反射濃度センサから換算した付着量との比により求める。
・ドット揺らぎまたはチリを、ドットパターン画像を感光体上においては赤外光のエリアセンサ、中間転写体上においては各色に応じた波長のエリアセンサで検知し、適当な処理をすることにより求める。
・オフセット量(定着後)を、記録紙上と定着ローラ上の対応する場所をそれぞれ光学センサで読み取って、両者比較することにより求める。
・転写工程後(PD上,ベルト上)に光学センサを設置し,特定パターンの転写後の転写残パターンからの反射光量で転写残量を判断する。
・重ね合わせ時の色ムラを定着後の記録紙上を検知するフルカラーセンサで検知する。
(a-7)形成されたトナー像の特性
・画像濃度、色は光学的に検知する(反射光、透過光のいずれでもよい。色によって投光波長を選択する)。濃度及び単色情報を得るには感光体上または中間転写体上でよいが、色ムラなど,色のコンビネーションを測るには紙上の必要がある。
・階調性は、階調レベルごとに感光体上に形成されたトナー像または転写体に転写されたトナー像の反射濃度を光学センサにより検出する。
・鮮鋭性は、スポット径の小さい単眼センサ、若しくは高解像度のラインセンサを用いて、ライン繰り返しパターンを現像または転写した画像を読み取ることにより求める。
・粒状性(ざらつき感)は、鮮鋭性の検出と同じ方法により、ハーフトーン画像を読み取り、ノイズ成分を算出することにより求める。
・レジストスキューは、レジスト後の主走査方向両端に光学センサを設け、レジストローラONタイミングと両センサの検知タイミングとの差異から求める。
・色ずれは、中間転写体または記録紙上の重ね合わせ画像のエッジ部を、単眼の小径スポットセンサ若しくは高解像度ラインセンサで検知する。
・バンディング(送り方向の濃度むら)は、記録紙上で小径スポットセンサ若しくは高解像度ラインセンサにより副走査方向の濃度ムラを測定し、特定周波数の信号量を計測する。
・光沢度(むら)は、均一画像が形成された記録紙を正反射式光学センサで検知するように設ける。
・かぶりは、感光体上、中間転写体上、または記録紙上において、比較的広範囲の領域を検知する光学センサで画像背景部を読み取る方法、または高解像度のエリアセンサで背景部のエリアごと画像情報を取得し、その画像に含まれるトナー粒子数を数えるという方法がある。
(a-8)画像形成装置のプリント物の物理的な特性
・像流れ・かすれなどは、感光体上、中間転写体、あるいは記録紙上でトナー像をエリアセンサにより検知し、取得した画像情報を画像処理して判定する。
・チリは記録紙上の画像を高解像度ラインセンサまたはエリアセンサで取り込み、パターン部の周辺に散っているトナー量を算定することにより求める。
・後端白抜け、ベタクロス白抜けは、感光体上、中間転写体、あるいは記録紙上で高解像度ラインセンサにより検知する。
・カール・波打ち・折れは、変位センサで検出する。折れの検出のためには記録紙の両端部分に近い所にセンサを設置することが有効である。
・コバ面の汚れやキズは、排紙トレイに縦に設けたエリアセンサにより,ある程度排紙が溜まった時のコバ面をエリアセンサで撮影,解析する。
(a-9)環境状態
・温度検出には、異種金属どうし或いは金属と半導体どうしを接合した接点に発生する熱起電力を信号として取り出す熱電対方式、金属或いは半導体の抵抗率が温度によって変化することを利用した抵抗率変化素子、また、或る種の結晶では温度が上昇したことにより結晶内の電荷の配置に偏りが生じ表面に電位発生する焦電型素子、更には、温度による磁気特性の変化を検出する熱磁気効果素子などが採用できる。
・湿度検出には、H2O或いはOH基の光吸収を測定する光学的測定法、水蒸気の吸着による材料の電気抵抗値変化を測定する湿度センサ等がある
・各種ガスは、基本的にはガスの吸着に伴う、酸化物半導体の電気抵抗の変化を測定することにより検出する。
・気流(方向、流速、ガス種)の検出には、光学的測定法等があるが、システムへの搭載を考慮するとより小型にできるエアブリッジ型フローセンサが特に有用である。
・気圧・圧力の検出には、感圧材料を使用する、メンブレンの機械的変位を測定する等の方法がある。振動の検出にも同様に方法が用いられる。
(b)制御パラメータ情報について
画像形成装置の動作は制御部によって決定されるため、制御部の入出力パラメータを直接利用することが有効である。
(b-1)画像形成パラメータ
画像形成のために制御部が演算処理により出力する直接的なパラメータで、以下のような例がある。
・制御部によるプロセス条件の設定値で、例えば帯電電位、現像バイアス値、定着温度設定値など
・同じく、中間調処理やカラー補正などの各種画像処理パラメータの設定値
・制御部が装置の動作のために設定する各種のパラメータで、例えば紙搬送のタイミング、画像形成前の準備モードの実行時間など
(b-2)ユーザー操作履歴
・色数、枚数、画質指示など、ユーザーにより選択された各種操作の頻度
・ユーザーが選択した用紙サイズの頻度
(b-3)消費電力
・全期間または特定期間単位(1日、1週間、1ヶ月など)の総合消費電力あるいはその分布、変化量(微分)、累積値(積分)
(b-4)消耗品消費情報
・全期間または特定期間単位(1日、1週間、1ヶ月など)のトナー、感光体、紙の使用量あるいはその分布、変化量(微分)、累積値(積分)
(b-5)故障発生情報
・全期間または特定期間単位(1日、1週間、1ヶ月など)の故障発生(種類別)の頻度あるいはその分布、変化量(微分)、累積値(積分)
(c)入力画像情報
ホストコンピュータから直接データとして送られる画像情報、あるいは原稿画像からスキャナーで読み取って画像処理をした後に得られる画像情報から、以下のような情報を取得することができる。
・着色画素累積数はGRB信号別の画像データを画素ごとにカウントすることにより求められる。
・例えば特許第2621879号の公報に記載されているような方法でオリジナル画像を文字・網点・写真・背景に分離し、文字部、ハーフトーン部などの比率を求めることができる。同様にして色文字の比率も求めることができる。
・着色画素の累積値を主走査方向で区切った領域別にカウントすることにより、主走査方向のトナー消費分布が求められる。
・画像サイズは制御部が発生する画像サイズ信号または画像データでの着色画素の分布により求められる。
・文字の種類(大きさ、フォント)は文字の属性データから求められる。
次に、本複写機における各種データの具体的な取得方法について説明する。
(1)温度データ
本複写機は、温度の情報を取得する温度センサとして、原理及び構造が簡単でしかも超小型にできる抵抗変化素子を用いるものを備えている。
(2)湿度データ
小型にできる湿度センサが有用である。基本原理は感湿性セラミックスに水蒸気が吸着すると、吸着水によりイオン伝導が増加しセラミックスの電気抵抗が低下することによる。感湿性セラミックスの材料は多孔質材料であり、一般的にはアルミナ系、アパタイト系、ZrO−MgO系などが使用される。
(3)振動データ
振動センサは、基本的には気圧及び圧力を測定するセンサと同じであり、システムへの搭載を考慮すると超小型にできるシリコン利用のセンサが特に有用である。薄いシリコンのダイアフラム上に作製した振動子の運動を、振動子と対向して設けられた対向電極間との容量変化を計測する、或いはSiダイアフラム自体のピエゾ抵抗効果を利用して計測することができる。
(4)トナー濃度(4色分)データ
各色ごとにトナー濃度を検出してデータ化する。トナー濃度センサとしては従来より公知の方式のものを用いることができる。例えば、特開平6−289717号公報に記載されているような現像装置中の現像剤の透磁率の変化を測定するセンシングシステムにより、トナー濃度を検出することができる。
(5)感光体一様帯電電位(4色分)データ
各色用の感光体40K,40Y,40M,40Cについて、それぞれ一様帯電電位を検出する。物体の表面電位を検知する公知の表面電位センサを用いることができる。
(6)感光体露光後電位(4色分)データ
光書込後の感光体40K,40Y,40M,40Cの表面電位を、上記(5)と同様にして検出する。
(7)着色面積率(4色分)データ
入力画像情報から、着色しようとする画素の累計値と全画素の累計値の比から着色面積率を色ごとに求め、これを利用する。
(8)現像トナー量(4色分)データ
感光体40K,40Y,40M,40C上で現像された各色トナー像における単位面積あたりのトナー付着量を、反射型フォトセンサによる光反射率に基づいて求める。反射型フォトセンサは対象物にLED光を照射し、反射光を受光素子で検出するものである。トナー付着量と光反射率とには相関関係が成立するため、光反射率に基づいてトナー付着量を求めることができる。
(9)紙先端位置の傾き
給紙部200の給紙ローラから2次転写ニップに至る給紙経路のどこかに、転写紙をその搬送方向に直交する方向の両端で検知する光センサ対を設置し、搬送されてくる転写紙の先端付近の両端を検出する。両光センサについて、給紙ローラの駆動信号の発信時を基準として、通過までの時間を計測し、時間のズレに基づいて送り方向に対する転写紙の傾きを求める。
(10)排紙タイミングデータ
排出ローラ対56を通過後の転写紙を光センサで検出する。この場合も給紙ローラの駆動信号の発信時を基準として計測する。
(11)感光体総電流(4色分)データ
感光体40K,40Y,40M,40Cからアースに流れ出る電流を検出する。感光体の基板と接地端子との間に、電流測定手段を設けることで、かかる電流を検出することができる。
(12)感光体駆動電力(4色分)
感光体の駆動源(モータ)が駆動中に費やす駆動電力(電流×電圧)を電流計や電圧計などによって検出する。
次に、管理装置104の状態情報解析部について説明する。
状態情報解析部は二つのプロセスに分かれている。一つは特徴量抽出プロセス、もう一つは判別プロセスである。
特徴量抽出プロセスの目的は、状態情報から得られる情報を最大限活用するために、状態情報から時間的な特徴量を抽出することである。故障の直前には状態情報が急激に増減したり、非連続的な動きをすることが多い。それらの情報を得るためにはある一時点の状態情報だけではなく、過去数回分の状態情報から、時間的な変化を抽出する必要がある。例えば時間的な特徴量としては、概略微分値や回帰曲線からの乖離量などがあげられる。概略微分値とは最新の値とひとつ前の時点の値の差分を動作時間やプリント動作回数で割ることによって求めるものである。回帰曲線からの乖離量とは回帰曲線から予想される値と実際の値との差、あるいはその二乗平方根を用いればよい。このように、時間的な特徴量を状態情報に付加して、次の判別プロセスに入力することで、判別制度が向上する。
判別プロセスとは、特徴量抽出プロセスで得られた特徴量が正常状態のものか異常状態のものかを判別するプロセスである。判別プロセスには機械学習により作成された判別器を用いる。ここで、機械学習とは、あらかじめ正常と異常に分別された状態情報および特徴量(これを「学習データ」と呼ぶ。)をもとに、正常と異常の違いを機械的にルール化するアルゴリズムのことであり、具体的には、Boosting、ニューラルネットワーク、サポートベクターマシンなどがある。これらのアルゴリズムから生成された「ルール」のことを「判別器」と呼ぶ。任意の状態情報を、この判別器に入力すると、そのルールに基づき、入力された状態情報が正常状態か異常状態かの判別結果が出力される。機械学習の多くは二値の判別器を作成するので、そのような判別器を故障予測に利用する場合は、状態情報を「異常状態」と「正常状態」の二値に判別する判別器を作成すればよい。そのためには、故障状態および故障直前で信号に異常がでている状態の状態情報を「異常状態」とし、正常に稼働している状態での状態情報を「正常状態」とした学習データを用意し、上記のアルゴリズムに入力すればよい。
ところで、このようにして作成された判別器は、学習データに最適化されすぎている可能性がある。すなわち、判別ルールが、入力された学習データ特有の状態情報に過度に最適化された結果、汎用性がなくなってしまい、学習データ以外の状態情報では正しく判別できないという可能性である。このような判別器ができるのは、機械学習を行う際に与えるパラメータが適切ではないからで、このような学習を過学習と呼ぶ。一般的に判別器を作成した場合は、過学習による弊害がでていないかをチェックするために、テストを行う。そのためには学習データとは別の状態情報で、異常状態、正常状態があらかじめわかっているものを用意する(これを「テストデータ」と呼ぶ。)。テストデータを判別器に入力し、判別器の回答が正解かどうかをチェックすることで過学習でないかどうかを判断できる。テストの結果、正答率が低く過学習の可能性がある場合は、学習パラメータを設定しなおして、再学習する。十分な正答率が得られた場合は、その判別器を採用する。
ここで、従来の故障予測システムでは、正常に動作している間は、複写機101から異常状態情報が管理装置104へ送信されることがない。そのため、従来の故障予測システムは、複写機101を使用者へ納品して通常稼働できるようにセットアップした後、その複写機101から異常状態情報が送信されるまでは、本故障予測システムによる当該複写機101についての異常状態情報に対する処理動作が正常になされるかどうかがわからない。
そこで、本実施形態では、管理装置104の状態情報解析部が異常であると判別するような疑似異常情報を予め複写機101に記憶しておき、その疑似異常情報を用いて本故障予測システムを動作せることにより、その複写機101について本故障予測システムの一連の異常判別プロセスが適正に動作するかどうかを確認する。
本故障予測システムの疑似異常情報を用いた動作確認を行うにあたっての各複写機101、管理装置104、端末装置106の構成について説明する。
図6は、本故障予測システムの機能ブロック図である。
各複写機101は、各種状態情報を蓄積する状態情報記憶手段としての状態情報記憶部111と、制御モードをテスト稼働モード又は通常稼働モードに切り換える制御モード切換手段としての制御モード切換部112と、状態情報記憶部111内の状態情報及び通信情報(自己の複写機ID、メンテナンス情報の送信先IPアドレス等)を、データ通信装置102及び通信回線103を通じて管理装置104へ送信するための状態情報送信手段としての状態情報送信部113と、カウント手段としての動作回数カウント部114とを備えている。
管理装置104は、各複写機101から送信される状態情報及び通信情報を受信する受信手段としての状態情報受信部141と、対応する複写機IDごとに受信した状態情報を逐次記憶する受信情報記憶手段としての受信情報記憶部142と、判別手段としての状態情報解析部143と、報知処理手段としての判別結果送信部144とを備えている。状態情報解析部143は、状態情報受信部141で状態情報を受信するたびに、受信情報記憶部142に記憶されている当該複写機の記憶情報を含めて、上述したように状態情報の解析を行う。解析の結果、故障の発生が近いと判断された場合には、複写機ID、予測される故障の内容など、メンテナンスに必要なメンテナンス情報(判別結果情報を含む。)を、判別結果送信部144から送信する。このとき、判別結果送信部144は、複写機IDとともに通信情報に含まれていたIPアドレスに向けてメンテナンス情報を送信する。通常、この送信先は、当該複写機を管理するサービスセンターの端末装置106である。
端末装置106は、ミニコンピュータあるいはパーソナルコンピュータで構成されている。端末装置106は、管理装置104から送信される判別結果情報を含んだメンテナンス情報を受信する判別結果受信手段としての判別結果受信部161と、受信したメンテナンス情報を記憶する判別結果情報記憶手段としての受信情報記憶部162と、サービスマンに訪問先を通報したり対象の複写機101の状態等を報知したりするための報知手段としての表示手段である表示部163とを備えている。
なお、本実施形態では、判別結果の報知をサービスセンターの端末装置106で行う場合について説明するが、他の装置、例えば対象の複写機101で報知するようにしてもよい。この場合、通信情報のIPアドレスは対象の複写機のものにあらかじめ設定しておけばよい。また、判別結果を管理装置104の表示装置等で報知し、オペレータが電話等の他の連絡手段によりサービスマン等に連絡するようにしてもよい。
以下、複写機101をテスト稼働させて疑似異常情報を用いた一連の異常判別プロセス判別処理を行うときの処理について詳しく説明する。
各複写機101に記憶される疑似異常情報は、それぞれの複写機についての実際の状態情報ではなく、使用者への納品前に予め記憶されたものであり、管理装置104の状態情報解析部143で常に異常であると判別されるように設定されたダミーの状態情報である。この疑似異常情報として複写機に記録すべき情報は、上述した判別器作成時に使用した学習データをそのまま利用することができる。また、判別器のテストデータのうち、「異常状態」と判別された状態情報を疑似異常情報として用いてもよい。
以下で、疑似異常情報を使って本故障予測システムの動作確認をする手順を説明する。
なお、ここでは、新しい複写機101を使用者へ納品してセットアップする際に疑似異常情報を用いて故障予測システムの動作確認をする場合について説明するが、このタイミングに限らず、他のタイミング(メンテナンス作業のタイミング等)で動作確認する場合でも同様である。
図7は、疑似異常情報を使って本故障予測システムの動作確認をする処理の流れを示すフローチャートである。
複写機が着荷し、メーカーのセットアップ担当者による種々の確認作業が行われた後、故障予測システムの動作確認として疑似異常情報を送信する。疑似異常情報を送信する指示は、セットアップ担当者が手動で行うようにしてもよいし、セットアップ時特有の条件を満たすことにより自動的に行うようにしてもよい。
手動で行う場合、例えば、複写機に装備された操作受付手段としての操作パネルの機能の一つに疑似異常情報送信開始のコマンドを含めておく。このコマンドは、通常時に、使用者が操作できないように工夫しておくのが好ましい。
セットアップ担当者が疑似異常情報送信作業を忘れてしまう可能性もあるので、本実施形態では自動的に疑似異常情報が送信される構成を採用している。具体的には、画像形成動作回数(以下「プリント動作回数」という。)がゼロであるときに電源が入るという条件を満たした場合、自動的に疑似異常情報が送信される。これ以外のセットアップ時特有の条件としては、管理装置104との間で初めて通信が確立されるという条件が考えられる。
図7に示すフローチャートに従って説明すると、疑似異常情報送信プログラムおよび疑似異常情報は生産時にROM1cに書き込まれており、最初の電源オン時にはプリント動作回数が所定値(ここではゼロであるとする。)になっているものとする。また、出荷前の時点で複写機内部の図示しない記憶装置には、その複写機の複写機ID及びIPアドレスと、管理装置104のIPアドレスと、メンテナンス情報の送信先を示すIPアドレスが書き込まれている。
セットアップ時に電源がオンされると(S1)、初期動作プログラムが起動され、その時点での状態情報がRAM1bに書き込まれる(S2)。初期動作プログラムはRAM1bからプリント動作回数の値を読み出し(S3)、その値がゼロになっている場合は(S4)、疑似異常情報送信プログラム(以下「送信プログラム」という。)を起動する(S6)。送信プログラムが起動すると、ROM1cから疑似異常情報を読み込むと同時に(S8)、記憶装置から複写機IDおよびメンテナンス情報の送信先IPアドレスを読み込み(S9)、状態情報送信部113に受け渡す(S10)。ここで、本実施形態では、疑似異常情報についてのメンテナンス情報の送信先IPアドレスは、当該複写機101のIPアドレスを用いることとする。なお、通常稼働時と同様に、端末装置106のIPアドレスを用いてもよい。
情報を受け取った状態情報送信部113は、記録装置から管理装置104のIPアドレスを読み取り(S11)、管理装置104に向けて疑似異常情報およびメンテナンス情報をセットで送信する(S12)。状態情報送信部113は送信が完了すると、それを知らせる信号を送信プログラムに送る。送信完了を確認した送信プログラムは、ROM1cに記録された次の疑似異常情報を読み出し、同様の処理を行う。この処理を所定回数X分行ったところで(S7,S13)、送信プログラムは終了する。ここで、所定回数Xは、管理装置104の状態情報解析部143での時間的特徴量計算に必要な回数である。特徴量の計算のために必要な回数分だけの情報が管理装置104の受信情報記憶部142に存在しないと、管理装置104の状態情報解析部143が判別処理を行うことができない。
管理装置104は、疑似異常情報およびメンテナンス情報を受信すると、それらを複写機IDに関連づけた状態で受信情報記憶部142のデータベースに登録する。そして、当該複写機IDの情報が所定回数X分以上蓄積されると、状態情報解析部143が起動する。これにより、状態情報解析部143は、最新の状態が異常であるか否かを判別する処理を実行する。これ以後の動作は通常の異常判別プロセスと同様であり、特徴量計算のために必要な回数分の疑似異常情報をデータベースからとりだし、特徴用計算と判別処理を行う。疑似異常情報は、事前に異常であると判別されるものを選んであるので、ここでの判別結果は「異常」となる。その後、判別結果送信部144は、その複写機101に対応するメンテナンス情報の送信先IPアドレスを読み込み、そこにむけて判別結果情報を含むメンテナンス情報を送信する。
ここでは上述したとおり、メンテナンス情報の送信先IPアドレスが当該複写機101のIPアドレスなので、メンテナンス情報は当該複写機101に送られる。メンテナンス情報を受けとった複写機101は、その旨を判別結果報知手段としての操作パネルに表示する。メンテナンス担当者は、表示されたメンテナンス情報が、設定した疑似異常情報の故障に対応するものかどうか確認する。確認できれば、この複写機101に対して本故障予測システムは正常に動作していることが確認できたことになる。もし、一つの故障に対応する疑似異常情報だけでの確認では不十分であると考える場合には、複数種類の疑似異常情報をROM1cに書き込んでおき、送信プログラムの起動オプションとして、故障の種類や数を指定できるようにすればよい。
以上、本実施形態に係る故障予測システムは、対象機器である画像形成装置としての複数の複写機101と状態判別装置としての管理装置104とを通信ネットワーク(データ通信装置102及び通信回線103等)を介して互いに通信可能に接続した状態判別システムである。各複写機101は、制御モードをテスト稼働するテスト稼働モード又は通常稼働する通常稼働モードに切り換える制御モード切換手段としての制御モード切換部112と、通常稼働中には管理装置104で当該複写機101の状態を判別するために用いる状態情報を所定のタイミングで通信ネットワークを介して管理装置104へ送信し、テスト稼働中には、実際の状態情報に代えて、管理装置104が異常であると判別することになる疑似異常情報を通信ネットワークを介して管理装置104へ送信する状態情報送信手段としての状態情報送信部113とを有している。また、管理装置104は、各複写機101から送信される状態情報又は疑似異常情報に基づいて当該複写機101の状態が異常であるか否かを判別する判別手段としての状態情報解析部143と、状態情報解析部143が異常であると判別した場合にはその旨を報知するための報知処理を行う報知処理手段としての判別結果送信部144とを有している。このような故障予測システムにおいては、疑似異常情報に基づいて異常であると判別した旨が端末装置106の表示部163で報知され、これを確認した後に当該複写機101を通常稼働状態で稼働させることにより、その複写機101から実際に異常を示す状態情報が送信された場合に異常を示す適正な判定結果が報知されることになる。本実施形態によれば、複写機101から異常状態情報が送信されてこれに対応する異常を示す適正な判定結果が報知されるまでの間の処理動作中に存在し得る多種多様な不具合が無いかどうかを、疑似異常情報を用いた少なくとも1回のテスト稼働で確認することができるので、当該複写機101に対して本故障予測システムが適正に動作するかを迅速に確認することができる。
また、本実施形態においては、複写機101に、当該複写機101の状態情報送信部113から送信した疑似異常情報に対する管理装置104の判別結果を受信する判別結果受信手段と、受信した判別結果を報知するための判別結果報知手段としての操作パネルとを設けることで、疑似異常情報に対する判別結果を確認するために当該複写機101以外の装置が不要となる。
また、上述したように、複写機101に操作受付手段を設け、その操作受付手段が受け付けた操作内容に従って制御モードをテスト稼働モードへ切り換えるように制御モード切換部112を動作させれば、当該複写機101に対して本故障予測システムが適正に動作するかを確認するセットアップ担当者等の作業者は、自分の意思で疑似異常情報を送信させ、その判別結果を確認することができる。
ただし、セットアップ担当者が疑似異常情報送信作業を忘れてしまう可能性もあるので、上述したように、本実施形態では、所定時点(納品時点)からの画像形成動作回数としてのプリント動作回数を累積的にカウントするカウント手段としての動作回数カウント部114を複写機101に設け、動作回数カウント部114がカウントしたプリント動作回数がゼロであるという所定のテスト稼働条件を満たす場合、制御モードをテスト稼働モードへ切り換えるように制御モード切換手段を動作させている。
ここで、状態情報にプリント動作回数を含めることで、プリント数当たりの状態情報の変化量というように、状態情報の経時変化を求めることが可能となり、異常状態の判別精度が向上する。なお、プリント動作回数に代えて画像形成動作時間を用いた場合も、同様に状態情報の経時変化を求めることが可能となり、異常状態の判別精度が向上する。
また、上述したように、通信ネットワークを介した管理装置104との通信が最初に確立した場合、制御モードをテスト稼働モードへ切り換えるようにすれば、セットアップ担当者が疑似異常情報送信作業を忘れてしまった場合でも、疑似異常情報を用いた確認を行うことができる。
また、本実施形態の複写機101は、プロセスコントロール用情報を収集する情報収集手段としての各種センサと、各種センサが収集したプロセスコントロール用情報に基づき、所定のタイミングで画像形成動作条件を調整するプロセスコントロール手段としての制御部1とを備えており、状態情報は各種センサが収集するプロセスコントロール用情報を含んでおり、疑似異常情報は疑似プロセスコントロール用情報を含んでいる。これにより、画像系故障の解析の精度が上がる。
また、上述したように、状態情報送信部113が、テスト稼働中に、互いに異なる複数種類の疑似異常情報を、各疑似異常情報について管理装置104で個別の判別が行われるように、通信ネットワークを介して管理装置104へ順次送信するように構成すれば、より確実に、当該複写機101に対して本故障予測システムが適正に動作するかを確認することができる。
なお、本実施形態では、対象機器が電子写真方式の画像形成装置である場合について説明したが、これに限るものではなく、インクジェット方式、熱転写方式、ドットインパクト方式などあらゆる画像形成装置に適用可能である。
また、故障予測は、画像形成装置に限らず、多くの機器に対して適用可能であるので、画像形成装置以外の機器においても同様に適用することができる。
実施形態に係る故障予測システム全体の概略構成図である。 同故障予測システムを構成する複写機の主要部を示すブロック図である。 同複写機全体の概略構成図である。 同複写機のプリンタ部の主要部拡大図である。 同プリンタ部のタンデム画像形成装置の部分拡大図である。 同故障予測システムの機能ブロック図である。 疑似異常情報を使って同故障予測システムの動作確認をする処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
1 制御部
2 各種センサ
3 操作表示部
100 プリンタ部
101 複写機
102 データ通信装置
103,105 通信回線
104 管理装置
106 端末装置
111 状態情報記憶部
112 制御モード切換部
113 状態情報送信部
114 動作回数カウント部
141 状態情報受信部
142 受信情報記憶部
143 状態情報解析部
144 判別結果送信部
161 判別結果受信部
162 受信情報記憶部
163 表示部
200 給紙部
300 スキャナ部
400 原稿搬送部

Claims (11)

  1. 画像形成装置と状態判別装置とを通信ネットワークを介して互いに通信可能に接続し、該状態判別装置で該画像形成装置の状態を判別するために用いる状態情報を、該画像形成装置の通常稼働中の所定のタイミングで、該画像形成装置から該通信ネットワークを介して該状態判別装置へ送信し、該状態情報に基づき該状態判別装置で該画像形成装置の状態が異常であるか否かを判別し、異常であると判別した場合にはその旨を報知する状態判別システムのシステム異常確認方法であって、
    所定時点からの画像形成動作回数又は画像形成動作時間を画像形成装置のカウント手段により累積的にカウントするカウント工程と、
    上記カウント手段がカウントした画像形成動作回数又は画像形成動作時間が所定のテスト稼働条件を満たす場合、画像形成装置の制御モードを、通常稼働する通常稼働モードからテスト稼働するテスト稼働モードへ切り換えるモード切換工程と、
    上記画像形成装置のテスト稼働中に、上記状態情報に代えて、上記状態判別装置が異常であると判別することになる疑似異常情報を、上記画像形成装置から上記通信ネットワークを介して該状態判別装置へ送信する疑似情報送信工程と、
    該疑似情報送信工程で送信された疑似異常情報に基づいて該状態判別装置が異常であると判別した旨の報知がなされるか否かを確認する報知確認工程とを有し、
    該報知確認工程で異常である旨の報知がなされた場合には、該画像形成装置を通常稼働状態で稼働させることを特徴とするシステム異常確認方法。
  2. 画像形成装置と状態判別装置とを通信ネットワークを介して互いに通信可能に接続し、該状態判別装置で該画像形成装置の状態を判別するために用いる状態情報を、該画像形成装置の通常稼働中の所定のタイミングで、該画像形成装置から該通信ネットワークを介して該状態判別装置へ送信し、該状態情報に基づき該状態判別装置で該画像形成装置の状態が異常であるか否かを判別し、異常であると判別した場合にはその旨を報知する状態判別システムのシステム異常確認方法であって、
    上記画像形成装置のテスト稼働中に、上記状態情報に代えて、上記状態判別装置が異常であると判別することになる疑似異常情報を、上記画像形成装置から上記通信ネットワークを介して該状態判別装置へ送信する疑似情報送信工程と、
    該疑似情報送信工程で送信された疑似異常情報に基づいて該状態判別装置が異常であると判別した旨の報知がなされるか否かを確認する報知確認工程とを有し、
    該疑似情報送信工程では、テスト稼働中に、互いに異なる複数種類の疑似異常情報を、各疑似異常情報について上記状態判別装置で個別の判別が行われるように、該通信ネットワークを介して上記状態判別装置へ順次送信し、
    該報知確認工程で異常である旨の報知がなされた場合には、該画像形成装置を通常稼働状態で稼働させることを特徴とするシステム異常確認方法。
  3. 画像形成装置と状態判別装置とを通信ネットワークを介して互いに通信可能に接続した状態判別システムであって、
    上記画像形成装置は、
    制御モードをテスト稼働するテスト稼働モード又は通常稼働する通常稼働モードに切り換える制御モード切換手段と、
    通常稼働中には、上記状態判別装置で当該画像形成装置の状態を判別するために用いる状態情報を所定のタイミングで上記通信ネットワークを介して上記状態判別装置へ送信し、テスト稼働中には、該状態情報に代えて、該状態判別装置が異常であると判別することになる疑似異常情報を該通信ネットワークを介して該状態判別装置へ送信する状態情報送信手段と
    所定時点からの画像形成動作回数又は画像形成動作時間を累積的にカウントするカウント手段とを有し、
    上記状態判別装置は、
    上記画像形成装置から送信される状態情報又は疑似異常情報に基づいて、該画像形成装置の状態が異常であるか否かを判別する判別手段と、
    該判別手段が異常であると判別した場合には、その旨を報知するための報知処理を行う報知処理手段とを有し、
    上記制御モード切換手段は、上記カウント手段がカウントした画像形成動作回数又は画像形成動作時間が所定のテスト稼働条件を満たす場合、制御モードをテスト稼働モードへ切り換えることを特徴とする状態判別システム。
  4. 画像形成装置と状態判別装置とを通信ネットワークを介して互いに通信可能に接続した状態判別システムであって、
    上記画像形成装置は、
    制御モードをテスト稼働するテスト稼働モード又は通常稼働する通常稼働モードに切り換える制御モード切換手段と、
    通常稼働中には、上記状態判別装置で当該画像形成装置の状態を判別するために用いる状態情報を所定のタイミングで上記通信ネットワークを介して上記状態判別装置へ送信し、テスト稼働中には、該状態情報に代えて、該状態判別装置が異常であると判別することになる疑似異常情報を該通信ネットワークを介して該状態判別装置へ送信する状態情報送信手段とを有し、
    上記状態判別装置は、
    上記画像形成装置から送信される状態情報又は疑似異常情報に基づいて、該画像形成装置の状態が異常であるか否かを判別する判別手段と、
    該判別手段が異常であると判別した場合には、その旨を報知するための報知処理を行う報知処理手段とを有し、
    上記状態情報送信手段は、テスト稼働中に、互いに異なる複数種類の疑似異常情報を、各疑似異常情報について上記状態判別装置で個別の判別が行われるように、該通信ネットワークを介して上記状態判別装置へ順次送信することを特徴とする画像形成装置。
  5. 画像形成装置の状態を判別するために用いる状態情報に基づいて該画像形成装置の状態が異常であるか否かを判別し、異常であると判別した場合にはその旨を報知するための処理を行う状態判別装置に対し、通信ネットワークを介して通信可能に接続される画像形成装置において、
    制御モードをテスト稼働するテスト稼働モード又は通常稼働する通常稼働モードに切り換える制御モード切換手段と、
    通常稼働中には、上記状態判別装置で当該画像形成装置の状態を判別するために用いる状態情報を所定のタイミングで上記通信ネットワークを介して上記状態判別装置へ送信し、テスト稼働中には、該状態情報に代えて、該状態判別装置が異常であると判別することになる疑似異常情報を該通信ネットワークを介して該状態判別装置へ送信する状態情報送信手段と
    所定時点からの画像形成動作回数又は画像形成動作時間を累積的にカウントするカウント手段とを有し、
    上記制御モード切換手段は、上記カウント手段がカウントした画像形成動作回数又は画像形成動作時間が所定のテスト稼働条件を満たす場合、制御モードをテスト稼働モードへ切り換えることを特徴とする画像形成装置。
  6. 画像形成装置の状態を判別するために用いる状態情報に基づいて該画像形成装置の状態が異常であるか否かを判別し、異常であると判別した場合にはその旨を報知するための処理を行う状態判別装置に対し、通信ネットワークを介して通信可能に接続される画像形成装置において、
    制御モードをテスト稼働するテスト稼働モード又は通常稼働する通常稼働モードに切り換える制御モード切換手段と、
    通常稼働中には、上記状態判別装置で当該画像形成装置の状態を判別するために用いる状態情報を所定のタイミングで上記通信ネットワークを介して上記状態判別装置へ送信し、テスト稼働中には、該状態情報に代えて、該状態判別装置が異常であると判別することになる疑似異常情報を該通信ネットワークを介して該状態判別装置へ送信する状態情報送信手段とを有し、
    上記状態情報送信手段は、テスト稼働中に、互いに異なる複数種類の疑似異常情報を、各疑似異常情報について上記状態判別装置で個別の判別が行われるように、該通信ネットワークを介して上記状態判別装置へ順次送信することを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項5又は6の画像形成装置において、
    上記状態情報送信手段から送信した疑似異常情報に対する上記状態判別装置の判別結果を受信する判別結果受信手段と、
    該判別結果受信手段が受信した判別結果を報知するための判別結果報知手段とを有することを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項5乃至7のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    操作受付手段を有し、
    上記制御モード切換手段は、該操作受付手段が受け付けた操作内容に従って制御モードをテスト稼働モードへ切り換えることを特徴とする画像形成装置
  9. 求項乃至のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    上記制御モード切換手段は、上記通信ネットワークを介した上記状態判別装置との通信が最初に確立した場合にも、制御モードをテスト稼働モードへ切り換えることを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項乃至のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    定のタイミングで画像形成動作条件を調整する画像形成動作条件調整手段と
    上記画像形成動作条件調整手段が上記画像形成動作条件を調整する際に用いる画像形成動作条件調整用情報を収集する情報収集手段とを有し、
    上記状態情報は上記情報収集手段が収集する画像形成動作条件調整用情報を含み、上記疑似異常情報は疑似画像形成動作条件調整用情報を含むことを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項乃至10のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    所定時点からの画像形成動作回数又は画像形成動作時間を累積的にカウントするカウント手段を有し、
    上記状態情報は上記カウント手段がカウントする画像形成動作回数又は画像形成動作時間の情報を含み、上記疑似異常情報は疑似画像形成動作回数又は疑似画像形成動作時間の情報を含むことを特徴とする画像形成装置。
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