JP2006178728A - 設計支援装置、設計支援プログラム及び設計支援方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】装置の異常現象を任意のタイミングで擬似的に発生させ、異常現象に応じた制御を制御ソフトウェアが行えるか否かの検証を効率よく行なう。
【解決手段】シート搬送装置内のデバイスの異常発生条件を設定し、設定された異常発生条件を満たしたかどうかをシミュレーション動作中に判断し、異常発生条件を満たしたと判断した場合、異常が発生したデバイスに対応する異常時の制御を行う。
【選択図】図3
【解決手段】シート搬送装置内のデバイスの異常発生条件を設定し、設定された異常発生条件を満たしたかどうかをシミュレーション動作中に判断し、異常発生条件を満たしたと判断した場合、異常が発生したデバイスに対応する異常時の制御を行う。
【選択図】図3
Description
本発明は、機構制御設計を支援するための設計支援装置、設計支援プログラム及び設計支援方法に関する。より詳細には、シート状の搬送体を搬送するための搬送機構を制御するためのソフトウェアの設計支援装置、設計支援プログラム及び設計支援方法に関する。
従来の種々の装置、例えば画像形成装置では、紙などのシート状の搬送体(以下、単に紙と称す)をローラやガイド等の搬送機構によって所定の位置に決められた時間で搬送するために、制御用のソフトウェアを組み込んで搬送制御している。
ここで、紙搬送制御の多くにおいては、紙をただ等速で一方向にのみ搬送すればよい場合は稀有であり、例えばセンサにより紙の位置を検知し所定位置で停止させたり、ローラを逆回転させ搬送方向を反転させたりする等の動作制御をソフトウェアにより実行している。このソフトウェアについては、近年の画像形成装置の高機能化に伴い、制御するためのソフトウェア自体が複雑化し、制御の不具合の発見から原因特定、修正を行うのに必要な工数も増大している。
これらの工数を削減するために、搬送機構設計にシミュレーション技術を用いる機会が増えてきている。シミュレーション技術を用いたシミュレーション装置では、シミュレーションの際に、実機との接続を解除し、被シミュレーション装置に対してシミュレーションのための接続を行った後に、シミュレーション装置から擬似信号を与えることによりシミュレーションを行っている。
例えば、紙の挙動をシミュレーションにより算出し、搬送機構動作のタイムチャートを作成して表示することで、搬送機構検証結果の見易さや分かり易さを向上させるシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このような設計支援方法により、搬送機構の動作やタイミングの設計、すなわち搬送機構制御を行うためのソフトウェア仕様設計の効率化に一定の効果を挙げている。
また、機構シミュレーションがあらゆる場面で活躍する一方、機構を制御するためのソフトウェアの検証に関するものも提案されている。例えば、キーボードなどの入力装置からプリンタ制御ソフトウェアにスイッチのON/OFFやカバーの開閉等の外部イベントを発生させる設計支援方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
これらの搬送機構制御ソフトウェアの設計支援方法は、総当たりで所定の現象を発生させ、偶発的に不具合を発見することに関しては一定の効果をあげている。
特開平9−81600号公報
特開平9−143260号公報
しかしながら、上記従来の設計支援方法では、カバーの開閉等の外部イベントを発生させて装置の例外処理を発生させることはできても、各種デバイス自体の故障を異常現象としてソフトウェアで検知し、例外処理を発生させて装置を緊急停止させる等の制御を正しく行えるか否かの検証は出来なかった。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、装置の異常現象を任意のタイミングで擬似的に発生させ、異常現象に応じた制御を制御ソフトウェアが行えるか否かの検証を効率よく行える設計支援装置、設計支援プログラム及び設計支援方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る設計支援装置は、プログラムを実行する中央処理装置部と、この中央処理装置部と接続された周辺部とを有する被シミュレーション装置に対してシミュレーションを実行する設計支援装置であって、前記被シミュレーション装置からの入力信号又は前記設計支援装置からの信号に基づいて前記中央処理装置部又は前記周辺部に信号を出力してシミュレーションを実行するシミュレーション実行手段と、被シミュレーション装置の異常現象を検知する異常現象検知手段と、前記異常現象検知手段で異常現象を検知する際に判断基準として参照する各種信号を擬似的に発生させる擬似信号発生手段と、を有することを特徴とする。
また、本発明に係る設計支援装置は、プログラムを実行する中央処理装置部と、この中央処理装置部と接続された周辺部とを有する被シミュレーション装置に対してシミュレーションを実行する設計支援装置であって、前記被シミュレーション装置からの入力信号又は前記設計支援装置からの信号に基づいて前記中央処理装置部又は前記周辺部に信号を出力してシミュレーションを実行するシミュレーション実行手段と、被シミュレーション装置において異常現象が発生したことを意味する信号を擬似的に発生させる擬似信号発生手段と、を有することを特徴とする。
また、本発明に係る設計支援プログラムは、シート搬送装置を制御するソフトウェアの処理動作を、仮想紙を搬送する仮想紙を搬送するシミュレーションを行うことによって検証可能とする、コンピュータ読取り可能な設計支援プログラムにおいて、前記シート搬送装置内のデバイスの異常発生条件を設定する設定手順と、シミュレーション動作中に前記設定手順で設定された異常発生条件を満たしたかどうかを判断する判断手順と、前記判断手順で前記異常発生条件を満たしたと判断した場合、異常が発生したデバイスに対応する異常時の制御を行う異常時制御手順と、を前記コンピュータに実行させることを特徴とする。
また、本発明に係る設計支援方法は、シート搬送装置を制御するソフトウェアの処理動作を、仮想紙を搬送する仮想紙を搬送するシミュレーションを行うことによって検証可能とする設計支援方法において、前記シート搬送装置内のデバイスの異常発生条件を設定する設定手順と、シミュレーション動作中に前記設定手順で設定された異常発生条件を満たしたかどうかを判断する判断手順と、前記判断手順で前記異常発生条件を満たしたと判断した場合、異常が発生したデバイスに対応する異常時の制御を行う異常時制御手順と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、異常現象を任意のタイミングで擬似的に発生させ、異常現象に応じた制御を制御ソフトウェアが行えるか否かの検証を効率よく行うことができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の一実施形態である設計支援装置について説明する。各図において、同一の参照番号を付した部材は同一部材を表すものとし、重複説明は省略する。
ここで説明する設計支援装置は、シート搬送装置の紙搬送シミュレーション及び、センサやモータ等の各種デバイスに関する信号の擬似出力をパーソナルコンピュータ(以下PCと記す)上で行うことが出来るシミュレータである。
本実施例では特に、シート搬送装置として複写機、プリンタ等の画像形成装置を想定し、現実世界の画像形成装置を制御するファームソフトウェアの制御タイミング設計を支援するための画像形成装置シミュレータである。
画像形成装置シミュレータの説明をする前に、まず、現実世界の画像形成装置について簡単に説明する。
図9は、カラー画像形成装置900の概略断面図である。
901はカラー画像リーダ部(以下、「リーダ部901」と記す)、902はカラー画像プリンタ部(以下、「プリンタ部902」と記す)である。
910は制御部、911は原稿台ガラス(プラテン)、912は自動原稿給紙装置(ADF)、913、914は原稿を照明する光源、915、916は反射傘である。
917〜919はミラー、920はレンズ、921はCCDである。922は基板、923はディジタル画像処理部である。924は、光源913、914と反射傘915、916と、ミラー917を収容するキャリッジであり、925は、ミラー918、919を収容するキャリッジである。926は、他のデバイスとの外部インターフェイス(I/F)である。
次に、プリンタ部902の構成を説明する。931は潜像形成手段であるレーザスキャナ、932は、感光体である感光ドラム、933は、現像手段と現像器切替え手段とからなる回転カラー現像器である。レーザスキャナ931、感光ドラム932、回転カラー現像器933は、画像形成手段を構成する。934は1次転写ローラである。
935は中間転写体、936は2次転写ローラ、937は加圧ローラ、938、939、940、941はカセット、942、943、944、945はピックアップローラ、946は手差し給紙ローラ、947、948、949、950は現像器、951はクリーニングブレード、952はブレード、953は廃トナーボックスである。
954は第1排紙ローラ、955は第2排紙ローラ、956は反転ローラ、957は第3排紙ローラ、958は第1排紙フラッパ、959は第2排紙フラッパ、960は第3排紙フラッパ、961は手差シートトレイ、962、963、964、965は給紙ローラ、966、967、968、969は縦パス搬送ローラ、970はレジストローラ、971はHP検知センサ、972はホームポジション(以下HPと記す)シールである。
画像形成装置900は、上部にリーダ部901、下部にプリンタ部902を有する。
次に、リーダ部901の構成について説明する。リーダ部901は、原稿台ガラス(プラテン)911、自動原稿給紙装置(ADF)912を有する。この自動原稿給紙装置912の代わりに、鏡面圧板もしくは白色圧板(図示せず)を装着する構成でもよい。
原稿を照明する光源913及び914は、ハロゲンランプ、蛍光灯、キセノン官ランプなどの類の光源を使用する。光源913及び914の光は、反射傘915及び916により原稿に集光される。原稿からの反射光または投影光は、レンズ920によりCCD(電荷結合素子)イメージセンサ(以下、CCDと称する)921上に集光される。
CCD921は基板922に実装されている。制御部910は、画像形成装置全体を制御する。ディジタル画像処理部923は、図8に示すように、CCD921及び外部I/F926を除いたクランプ&Amp&S/H&A/D部802〜黒文字判定部815を含み、図7に示すように、2値変換部701、遅延部702をも含む。
なお、キャリッジ924は速度Vで、キャリッジ925は速度V/2で、CCD921の電気的走査方向(主走査方向X)に対して直交する副走査方向Yに機械的に移動することによって、原稿の全面を走査する。
図8はディジタル画像処理部923の詳細な構成を示すブロック図である。
802はクランプ&Amp&S/H&A/D部、803はシェーディング部、804はつなぎ&MTF補正&原稿検知部、805は入力マスキング部、806はセレクタ、807は色空間圧縮&下地除去&LOG変換部、808は遅延部、809はモワレ除去部、810は変倍処理部、811はUCR&マスキング&黒文字反映部、812はγ補正部、813はフィルタ部、814は下地除去部、815は黒文字判定部である。
原稿台ガラス911上の原稿は光源913、914からの光を反射し、その反射光はCCD921に導かれて電気信号に変換される(CCD921がカラーセンサの場合、RGBのカラーフィルタが1ラインCCD上にRGB順にインラインに乗ったものでも、3ラインCCDで、それぞれRフィルタ、Gフィルタ、BフィルタをそれぞれのCCDごとに並べたものでも構わないし、フィルタがオンチップ化又は、フィルタがCCDと別構成になったものでも構わない)。
そして、その電気信号(アナログ画像信号)はディジタル画像処理部923に入力され、クランプ&AMP&S/H&A/D部802でサンプルホールド(S/H)され、アナログ画像信号のダークレベルを基準電位にクランプし、所定量に増幅され(上記処理順番は表記順とは限らない)、A/D変換されて、例えばRGB各8ビットのディジタル信号に変換される。
そして、RGB信号はシェーディング部803で、シェーディング補正及び黒補正が施された後、つなぎ&MTF補正&原稿検知部804で、例えばCCD921が3ラインCCDの場合には、つなぎ処理はライン間の読取り位置が異なるため、読取り速度に応じてライン毎の遅延量を調整し、3ラインの読取り位置が同じになるように信号タイミングを補正する。
そしてMTF補正は読取り速度や変倍率によって読取りのMTFが変わるため、その変化を補正し、原稿検知は原稿台ガラス911上の原稿を走査することにより原稿サイズを認識する。
読取り位置タイミングが補正されたディジタル信号は入力マスキング部805によって、CCD921の分光特性及び光源913、914及び反射傘915、916の分光特性を補正する。
入力マスキング部805の出力は外部I/F信号との切替え可能なセレクタ806に入力される。セレクタ806から出力された信号は色空間圧縮&下地除去&LOG変換部807と下地除去部814に入力される。
下地除去部814に入力された信号は下地除去された後、原稿中の原稿の黒い文字かどうかを判定する黒文字判定部815に入力され、原稿から黒文字信号を生成する。
また、もう一つのセレクタ806の出力が入力された色空間圧縮&下地除去&LOG変換部807では、色空間圧縮は読取った画像信号がプリンタで再現できる範囲に入っているかどうか判断し、入っている場合はそのまま、入っていない場合は画像信号をプリンタで再現できる範囲に入るように補正する。そして、下地除去処理を行い、LOG変換部でRGB信号からYMC信号に変換する。
その後、黒文字判定部815で生成された信号とタイミングを補正するため、色空間圧縮&下地除去&LOG変換部807の出力信号は遅延部808でタイミングを調整される。
この二種類の信号はモワレ除去部809でモワレが除去され、変倍処理部810で主走査方向に変倍処理される。
次に、変倍処理部810で処理された信号は、UCR&マスキング&黒文字反映部811で、YMC信号からはUCR処理でYMCK信号が生成され、マスキング処理部でプリンタの出力にあった信号に補正されると共に、黒文字判定部815で生成された判定信号がYMCK信号にフィードバックされる。
UCR&マスキング&黒文字反映部811で処理された信号はγ補正部812で濃度調整された後、フィルタ部813でスムージング又はエッジ処理される。そして、処理された信号はプリンタ部902に送信される。
図7は、ディジタル画像処理部で処理された信号をプリンタ部902で受信する処理を示す図である。
8ビットの多値信号は、2値変換部701で2値信号に変換される。この時の変換方法はディザ法・誤差拡散法・誤差拡散の改良したもの等のいずれでも構わない。変換された2値信号は、外部I/F926と遅延部702に送信される。
外部I/F926では、必要に応じて受信した信号をFAX(不図示)等の外部出力装置に送信する。遅延部702は、受信した信号とレーザスキャナ部931のレーザ発光タイミングを補正するため、レーザスキャナ部931への送信タイミングを調整する。そして、レーザスキャナ部931へ送信する。
なお、本実施例では、2値変換部701及び遅延部702をディジタル画像処理部923に含む構成としたが、これに限定されるものではなく、2値変換部701及び遅延部702をプリンタ部902に含む構成としてもよい。
図6は、制御部909の要部構成を説明するブロック図である。
930はプリンタ制御I/F、601はCPU、602はメモリ、603は操作部、604はROM、605はRAMである。
制御部909は、ディジタル画像処理部923、プリンタ制御I/F930と外部I/F926に対して、それぞれ制御を行うための情報をやり取りするI/Fを有するCPU601と操作部603、メモリ602によって構成されている。
メモリ602は、CPU601に作業領域を提供するRAM605と、上記CPU601の制御プログラムを格納しているROM604とによって構成されている。
また、操作部603は操作者による処理実行内容の入力や操作者に対する処理に関する情報及び警告等の通知のためのタッチパネル付き液晶により構成される。
次に、図5及び図9を用いて、カラープリンタ部902の構成を説明する。
前述した制御部909のCPU601からの制御信号をプリンタ制御I/F930で受け、プリンタ制御I/F930からの制御信号に基づいてプリンタ部902は動作する。
図5は、レーザスキャナ931の概略構成を示す図である。
501はレーザドライバ回路基板、502はコリメータレンズ、503はシリンドリカルレンズ、504はポリゴンミラー、505はポリゴンミラー駆動モータ、506は結像レンズ、507は反射ミラー、508はBD回路基板である。
画像データ信号に対応するレーザ光をレーザドライバ回路基板501により出射し、コリメータレンズ502とシリンドリカルレンズ503により平行光に変換されたレーザ光が、ポリゴンミラー駆動モータ505により一定速度で回転しているポリゴンミラー504に入射される。
ポリゴンミラー504から反射されたレーザ光は、ポリゴンミラー504の前に配置された結像レンズ506、反射ミラー507を経て、主走査方向に走査して感光ドラム932に照射する。
感光ドラム932は反時計方向へ回転し、レーザスキャナ931により感光ドラム932上に静電潜像が形成される。
回転カラー現像器933は、回転軸970の周りに時計方向にブラック、イエロー、マゼンダ、シアンの各色に対応する現像器947、948、949、950を配置して構成される。
尚、本実施例の形態においては、現像器947〜950は、回転カラー現像器933に対して容易に着脱可能な構成となっており、各色の現像器947〜950は指定された色の位置に装着される。
感光ドラム932上にトナー像を形成する際に、黒単色画像を現像する際にはブラック現像器947のみが使用され、ブラック現像器947の現像スリーブが感光ドラム932と対向する位置まで回転カラー現像器933を回転させ、静電潜像された感光ドラム932表面と現像バイアスが印加された現像スリーブ面との間に形成される電位量に応じたトナーが、現像器947から感光ドラム932表面へ飛ばされ、感光ドラム932表面の静電潜像が現像される。
また、カラー画像の形成を行う場合は、回転カラー現像器933をステッピングモータ(不図示)の回転により、現像を行う各分解色に応じて所定の現像器947〜950を択一的に回転軸970を中心に感光ドラム932に近接(または接触)させた現像位置に回転動作させて現像を行う。
現像器947〜950からは、感光ドラム932上の電荷に応じた量のトナーが供給され、感光ドラム932上の静電潜像が現像される。
感光ドラム932上に形成されたトナー像は、感光ドラム932の時計方向への回転により、反時計方向に回転する中間転写体935に1次転写される。
中間転写体935への1次転写は、黒単色画像の場合には中間転写体935の1回転で、フルカラー画像の場合は同4回転で完了する。
中間転写体935は、特定のシートサイズ、例えばA4サイズ以下の画像を形成するときには、中間転写体935に2面の画像が形成可能である。
一方、各カセット(上段カセット938、下段カセット939、3段目カセット940、4段目カセット941)から各カセット段の各ピックアップローラ942、943、944、945によりピックアップされ、各カセット段の各給紙ローラ962、963、964、965により搬送されるシートは、縦パス搬送ローラ966、967、968、969によりレジストローラ970まで搬送される。
手差し給紙の場合には、手差シートトレイ961に積載されたシートは、手差し給紙ローラ946でレジストローラ970まで搬送される。
そして、中間転写体935への転写が終了するタイミングで、中間転写体935と2次転写ローラ936の間にシートが搬送される。
その後、シートは2次転写ローラ936と中間転写体935とに挟まれる形で定着器方向へ搬送されるとともに中間転写体935に圧着され、中間転写体935上のトナー像がシートに2次転写される。
シートに転写されたトナー像は、定着ローラおよび加圧ローラ937により加熱および加圧されシートに定着される。
なお、シートに転写されずに残る中間転写体935上の転写残留トナーに関しては、中間転写体935の表面上に当接と離間が可能なクリーニングブレード951をこすり当て、転写残留トナーを中間転写体935表面から掻き取ることで、画像形成シーケンス後半の後処理制御でクリーニングされる。
感光ドラムユニット内では、残留トナーがブレード952によりドラム表面から掻き取られ、感光ドラムユニット内に一体化されている廃トナーボックス953まで搬送される。
さらに、予期せぬことで吸着している可能性のある2次転写ローラ表面上の正負各極性の残留トナーを、2次転写正バイアスおよび2次転写逆バイアスを交互に印加して、中間転写体935上に各極性の残留トナーを吸着させ、上記の中間転写クリーニングブレード951で残留トナーを掻き取ることで、残トナーが完全にクリーニングされて後処理制御は終了する。
画像が定着されたシートは、第1排紙の場合には、第1排紙フラッパ958を第1排紙ローラ954方向に切替えて、第1排紙ローラ954を目指して排紙される。
第2排紙の場合には、第1排紙フラッパ958および第2排紙フラッパ959を第2排紙ローラ方向955に切替えて、第2排紙ローラ955を目指して排紙される。
第3排紙の場合には、一旦反転ローラ956で反転動作を行うために、第1排紙フラッパ958および第2排紙フラッパ959を反転ローラ956方向に切替えて反転ローラ956で反転させる。
反転ローラ956で反転後、第3排紙フラッパ960を第3排紙ローラ957方向に切替えて、第3排紙ローラ957を目指して排紙される。
両面排紙の場合には、第3排紙の場合と同様に一旦反転ローラ部956で反転動作を行い、第3排紙フラッパ960を両面ユニット方向に切替えて、両面ユニットに搬送される。
両面センサでシートが検出されてから所定時間後に一旦停止し、再度画像準備が整い次第再給紙され、2面目の画像形成される。
以上が現実世界の画像形成装置についての説明である。次に、画像形成装置の紙搬送シミュレーション及び、各種デバイス信号の擬似出力をPC上で行う画像形成装置シミュレータについて説明する。
図1は、本実施例に係る設計支援装置を示す。本実施例の設計支援装置は、ソフトウェアシミュレーション部1、機構シミュレーション部2、入力監視部4、表示制御部5等から構成される。シミュレーションを行うためのプログラムは、PC内のHDD内に記憶されており、同PC内のCPU上で実行される。実行される時には、PC内のRAM上に展開された後実行される。
ソフトウェアシミュレーション部1は、画像形成装置のプリンタ部902における紙搬送等の制御に関するファームソフトウェアをPC上で仮想的に実行するためのものである。ここでは、リーダ部901は現実世界の実機を使用し、プリンタ部902は設計支援装置を使用してファームソフトウェアの検証を行う系について説明する。
入力監視部4はマンマシンインターフェースたるキーボードデバイスやマウス等の入力を監視しており、前記ソフトウェアシミュレーションの実行開始をオペレーティングシステム(以下OSと記す)3に指示する。
リーダ部901とプリンタ部902を接続するプリンタ制御I/F930は、OS3を介してPCに装備されているRS−232CやUSB接続経由でリーダ部901と接続するもので問題無い。
ソフトウェアシミュレーションの実行結果はOS3を介して機構シミュレーション部2に渡される。機構シミュレーション部2では、例えば紙搬送制御に関わるローラの速度等から仮想紙が紙搬送機構内のどの部位に存在するかを計算により求め、OS3を介して表示制御部5に渡される。
表示制御部5により、PCに付随するディスプレイ上に図2に示すような紙搬送シミュレーション画面201が表示される。紙搬送シミュレーション画面201では、仮想紙搬送パスは点線、仮想ローラは丸、仮想センサは黒三角、仮想フラッパは白三角、仮想紙は実線202で表現される。ここでは、シミュレーション上の仮想的な紙、ローラ、センサ等を意味することから、「仮想」という表現を用いている。
図3は本実施例の設計支援装置のソフトウェアシミュレーション部1、及び機構シミュレーション部2の態様を示す。尚、ソフトウェアシミュレーション部1と機構シミュレーション部2の間に関与するOS3に関しては、説明の本旨とは無関係のため省略している。
ソフトウェアシミュレーション部1は、ファームソフトウェア部310、ラッパー部311、入力I/F部312、出力I/F部313から構成される。
ファームソフトウェア部310は現実世界の画像形成装置の紙搬送制御や各種デバイスの制御を行うためのソフトウェアである。
ラッパー部311は現実世界の画像形成装置のファームソフトウェアをPC上で動作させるための部分である。
入力I/F部312は機構シミュレーション部2からの情報を入力する部分である。出力I/F部313は機構シミュレーション部2に情報を出力する部分である。
機構シミュレーション部2は、紙位置計算部320、デバイス駆動計算部321、入力I/F部324、出力I/F部325、紙位置表示部330から構成される。
入力I/F部324はソフトウェアシミュレーション部1の出力I/F部313からの出力結果を受け付ける部分であり、紙搬送制御や各種デバイス制御に関わる仮想モータや仮想クラッチ、仮想フラッパなどの各種単体デバイスの制御情報を後段に渡すためのものである。
デバイス駆動計算部321は、前記ソフトウェアシミュレーション部1からの紙搬送制御や各種デバイス制御情報に従って、仮想のローラやファン等のデバイスを駆動させる部分である。また、例えば仮想ファンの場合には、仮想ファンモータのロック信号等の出力値も計算し、出力値を出力I/F部325に通知する。
紙位置計算部320は、仮想ローラ位置を記憶し、デバイス駆動計算部321で計算した仮想ローラの回転速度や回転方向等の情報に応じて、紙の搬送経路内における紙の位置を計算し、記憶する部分である。
紙位置表示部330は、前段の紙位置計算部320により計算された仮想紙の先端位置及び後端位置に基づき、表示制御部5に対して前述した紙搬送シミュレーション画面201を表示させるよう指示するための部分である。
出力I/F部325は前段のデバイス駆動計算部321や紙位置計算部320により計算された各種仮想センサ情報やロック信号等の出力値をソフトウェアシミュレーション部1の入力I/F部312に与えるための部分である。
次に、図4を用い実際の紙搬送シミュレーション動作に則して説明を加える。図4は紙搬送制御に関する各種デバイス配置の一例であり、仮想紙Pが仮想パスAB上の実線矢印方向に、仮想モータM1から仮想クラッチCL1を介して駆動を受けている仮想ローラR1により搬送され、仮想センサS1を仮想紙P先端が通過したタイミングで仮想フラッパFL1を切替え、仮想パスBCまたは仮想パスBDに仮想紙Pを進めるシミュレーションを前提としている。点線矢印は駆動関係を示している。
設計者がマンマシンインターフェースより紙搬送シミュレーションの開始を指示すると、入力監視部4を介してOS3によりソフトウェアシミュレーション部1及び機構シミュレーション部2が実行される。ソフトウェアシミュレーション部1が開始されると、ファームソフトウェア部310はラッパー部311及びOS3と協調して、現実世界の画像形成装置の紙搬送制御を行うためのソフトウェアを逐次実行していく。
ファームソフトウェア部310にて、仮想モータM1の回転開始の処理が始まると、出力I/F部313を介して仮想モータM1を特定するID番号と回転速度、回転方向がコマンドとして機構シミュレーション部2の入力I/F部324に与えられ、デバイス駆動計算部321に渡される。
デバイス駆動計算部321はコマンドが仮想モータM1の駆動命令であると判断し、仮想モータM1の回転を開始する。そして、仮想ローラR1に接続する仮想モータと仮想クラッチ情報から仮想ローラR1を回転させるか否かを判断する。この時点では、仮想モータM1は回転状態で仮想クラッチCL1はOFF状態であるので仮想ローラR1は回転させないと判断する。
その後、ファームソフトウェア部310にて、仮想クラッチCL1のON開始の処理が始まると、出力I/F部313を介して仮想クラッチCL1を特定するID番号とON/OFF状態がコマンドとして機構シミュレーション部2の入力I/F部324に与えられ、デバイス駆動計算部321に渡される。
デバイス駆動計算部321はコマンドを解釈して仮想クラッチCL1に対するものであることを判断し、CL1をONする。そして、仮想モータM1が回転状態、仮想クラッチCL1がON状態であるので、先の仮想モータM1情報に基づいた回転速度、回転方向で仮想ローラR1を回転させる。
紙位置計算部320は所定時間間隔tで仮想紙Pの先端と後端の位置を演算している。まず仮想紙Pの先端から後端までが含まれている仮想パスABの情報を読み出す。紙位置計算部320が保持するパス情報には各仮想パス内の仮想ローラのIDとその位置情報も含まれており、仮想紙Pの先端位置から後端方向に向かってローラを検索し、始めに見つかった仮想ローラR1のIDを用いてデバイス駆動計算部321にその速度vを問い合わせる。速度vと時間間隔tから仮想紙Pがその間に進んだ距離S=v×tを求めることにより、仮想紙Pの位置を更新する。更新された位置情報は紙位置表示部330に渡され、紙搬送シミュレーション画面201に表示される。
紙位置計算部320が保持するパス情報には各仮想パス内の仮想センサのIDとその位置情報も含まれている。紙位置計算部320は仮想紙Pの先端位置から後端方向に向かって仮想センサを検索し、見つかった仮想センサS1のON情報を出力I/F部325に渡す。また、仮想紙Pの後端が仮想センサS1を通過した状態では、仮想センサS1のOFF情報を出力I/F部325に渡す。
出力I/F部325は仮想センサS1のON情報をコマンド化し、ソフトウェアシミュレーション部1の入力I/F部312に出力する。
ファームソフトウェア部310は、入力I/F部312から仮想センサS1のON情報を受け、仮想フラッパFL1の制御を開始する。機構シミュレーション部2へのコマンド送出は仮想モータM1、仮想クラッチCL1の場合とほぼ同様である。仮想フラッパFL1の制御コマンド受け、機構シミュレーション2内のデバイス駆動計算部321は該当するIDの仮想フラッパの切替え情報を紙位置計算部320に渡す。
仮想紙Pの先端が分岐点Bに到達すると紙位置計算部320は次に進むべきパスを読み出すが、その際、仮想フラッパFL1の切替え状態に応じて、仮想紙Pの進行方向を仮想パスBCにするのか仮想パスBDにするのかを判断し、パス情報を変更する。
次に、異常現象の擬似発生制御について説明する。図12は、紙搬送シミュレーション画面201上の設定メニューから選択されるファン異常設定の設定画面である。1211〜1213は、定着ファンA974のファンモータのロック外れエラーのエラー発生条件の入力ボックスである。
例えば、図4に示す仮想紙の搬送経路において、5枚目の用紙の先端が仮想ローラR1(ローラID=1)を通過して10mm搬送された時に定着ファン974のエラーを発生させる場合、1211には5枚目、1212には基準ローラID=1、1213には紙位置=10mmと入力し、エラー発生する/しないを設定するためのチェックボックス1210にチェックする。
チェックボックス1210にチェックされた後の処理について、図13に沿って説明する。図13は、図12で異常現象発生条件が設定された時の処理の流れを示したフローチャートである。
ファームソフトウェア部310の画像形成動作が開始されると、デバイス駆動計算部321は、紙位置計算部320に搬送開始された仮想紙の有無を問い合わせる。紙位置計算部320では、各カセット段の各ピックアップローラ942〜945、946の回転開始要求を受け取ると、回転開始要求の回数に応じたページの仮想紙の搬送を開始する。
そして、搬送を開始した仮想紙のページ情報をデバイス駆動計算部321に通知する(1301)。ページ情報を受信したデバイス駆動計算部321は、そのページ情報を図12の1211で設定されたページと比較し(1302)、異なる場合にはページ情報を破棄して次の仮想紙の搬送開始を待つ。
ページ情報が一致した場合には、紙位置計算部320に該当する仮想紙の先端位置情報が基準ローラに突入したか否かを問い合わせる(1303、1304)。基準ローラは、図12の1212で設定された基準ローラIDから特定する。
そして、該当する仮想紙が基準ローラに突入した後、デバイス駆動計算部321は紙位置計算部320に、基準ローラから仮想紙の先端までの搬送距離を問い合わせ、1213に設定された距離と比較する(1305、1306)。
仮想紙の先端が1213に設定された距離を搬送されたと判断すると、シミュレーション上の仮想定着ファンAのロック信号=Lowを、出力I/F部325に通知する。その後、ファームソフトウェア部310で仮想定着ファンA974のロック信号=Lowを受信すると、仮想定着ファンAのエラーを発行し、搬送していた仮想紙を停止させて画像形成装置を緊急停止させる。
定着ファンA974、定着ファンB975については、ファンが故障した際には定着器の過昇温を防止するためにエラー停止しているが、ITBファン973については、ファンが故障した際の装置へのダメージが少なく、緊急停止の必要が無い。
そのため、ITBファン973の場合は、ファームソフトウェア部310でITBファンのロック信号=Lowを受信しても、アラーム発行を行うだけで紙搬送動作及び画像形成動作は継続させている。すなわち、異常の発生したデバイスに対応する異常時の制御を行っていることになる。
この場合のアラーム設定手順と、機構シミュレーション部2の制御は、先の定着ファンA974のエラー設定手順と同様である。
このように、ファンモータのロック信号を所定の条件を満たした時に自動的にHigh/Lowを切替えてファームソフトウェア部310に通知することにより、ファームソフトウェアの異常検出処理と、それに伴う緊急停止処理において正常停止できるか否かの制御検証を行うことが可能となる。
実施例1は、ファンモータのロック外れエラー(アラーム)を擬似発生させる系であった。この場合、ファンモータの1本のロック信号を所定の条件を満たした時にHigh/Lowを切替る、という単純な処理で実現できる。
これに対して、一つのモータに複数のロック信号を有するデバイスを使用している装置においては、個々のロックの発生順序や発生タイミングによってエラーの種類を分けて出力している。このような系をシミュレートするため、機構シミュレーション部2で、複数のロック信号を組み合わせた異常現象を擬似発生させる設計支援装置であっても良い。
以下では、一つのモータに2本のロック信号を有するレーザスキャナ931の異常現象を例に挙げて説明する。
ポリゴンミラー駆動モータ505の制御は、出力画像の副走査方向の色ずれを防止するために、一定回転中に回転周期を所定の基本クロックに追従させるPLL制御を行っている。
図10は、ポリゴンミラー駆動モータ505の制御部の要部を示す図である。ポリゴンミラー駆動モータ505はDCブラシレスモータである。DCブラシレスモータは通常、回転体、ドライバ及びPLL制御部を含むユニットから成り、本体制御からのON/OFF信号に応じた動作をする(外部からクロックを供給し速度を設定することもある)。
1005はモータ部の回転位相、回転速度を検出するためのホール素子、1006は微弱なホール電圧(数十mV程度)を増幅するためのアンプ、1000は目標回転速度を定めるためのクロック、1001はクロックとホールアンプの速度及び位相差に応じた電圧を出力するPLL回路、1002はPLL出力に応じたDutyを有するパルス波形を生成するためのパルス幅変調手段である。1003は複数のFET等から構成される駆動手段で、ホールアンプの出力(相励磁信号)によりFETを選択し、パルス幅変調手段の出力により前記選択されたFETの駆動パワーを制御している。
図11は、ポリゴンミラー駆動モータ505の制御シーケンスを示す図である。ポリゴンミラー駆動モータ505の駆動を開始(P1)すると、モータの回転速度がFGVLock範囲1108以内に収束するまではFG制御1105でモータ駆動させる。モータの速度がFGVLock範囲に収束すると(P3)、これを駆動手段1003で検知し、FGVLock信号1102をLowからHighに出力切替えし、モータ駆動をFG制御からPLL制御1106に切替える。その後、モータ速度がPLock範囲1107に収束すると(P4)、これをPLL回路1001で検知し、PLock信号1103をLowからHighに出力切替えする。
この系においてポリゴンミラー駆動モータ505の制御時には、FGVLock信号1102とPLock信号1103の2本のロック信号を監視して、以下の4種類のエラー検出を行っている。
エラー1:FGVLock信号がHighにならない:
ポリゴンミラー駆動モータ505の回転開始から所定時間T1が経過してもFGVLock信号がHighにならない場合。W1のようにモータ速度が目標回転数1104まで加速しきれずに失速してしまった場合等。
ポリゴンミラー駆動モータ505の回転開始から所定時間T1が経過してもFGVLock信号がHighにならない場合。W1のようにモータ速度が目標回転数1104まで加速しきれずに失速してしまった場合等。
エラー2:PLock信号がHighにならない:
ポリゴンミラー駆動モータ505の回転開始から所定時間T2が経過してもPLock信号がHighにならない場合。
ポリゴンミラー駆動モータ505の回転開始から所定時間T2が経過してもPLock信号がHighにならない場合。
エラー3:モータ定速回転中にFGVLock信号1102がHighからLowになった:
ポリゴンミラー駆動モータ505の回転速度が、FGVLock範囲1108に一度収束した後(P3)、定速回転中にFGVLock信号1102がHighからLowになった場合。
ポリゴンミラー駆動モータ505の回転速度が、FGVLock範囲1108に一度収束した後(P3)、定速回転中にFGVLock信号1102がHighからLowになった場合。
エラー4:モータ定速回転中にPLock信号1103がHighからLowになった:
ポリゴンミラー駆動モータ505の回転速度が、PLock範囲1107に一度収束した後(P4)、定速回転中にPLock信号1103がHighからLowになった場合。
ポリゴンミラー駆動モータ505の回転速度が、PLock範囲1107に一度収束した後(P4)、定速回転中にPLock信号1103がHighからLowになった場合。
次に、上記の異常現象(エラー)を擬似発生させる制御について説明する。図14は、紙搬送シミュレーション画面201上の設定メニューから選択されるポリゴンミラー駆動モータ異常設定の設定画面である。入力ボックス1411は、機構シミュレーション部2で、シミュレーション上の仮想ポリゴンミラー駆動モータの回転開始時にFGVLock信号をLowからHighに切替えるタイミングを設定するためのものである。
ファームソフトウェア部310から仮想ポリゴンミラー駆動モータの駆動開始命令が発行されると(P1)、デバイス駆動計算部321ではモータ駆動開始タイミング(P1)からの時間T1を計測開始し、入力ボックス1411に設定された時間を比較する。そして、T1が入力ボックス1411に設定された時間になると、FGVLock信号1102をLowからHighに切替えて、出力I/F部325に通知する。
ファームソフトウェア部310では、仮想ポリゴンミラー駆動モータの駆動開始命令を発行した時からの経過時間を計測しており、所定時間T1以内に機構シミュレーション部2からFGVLock信号1102がHighになったことを受信すると、異常は無いと判断して通常の画像形成動作を継続する。
逆に、所定時間T1が経過しても機構シミュレーション部2からFGVLock信号1102がHighになったことを受信できなかった場合には、仮想ポリゴンミラー駆動モータに異常が発生したと判断してエラー1情報を発行し、搬送していた用紙を停止させて画像形成装置を緊急停止させる。
チェックボックス1410はエラー発生する/しないを設定するためのものであり、チェックをしない場合には、デバイス駆動計算部321は、FGVLock信号1102を、仮想ポリゴンミラー駆動モータの駆動開始から、エラー1と判断されない所定の時間が経過した時点でLowからHighに切替える。
1420、1421で設定するエラー2の擬似発生制御については、1410、1411で設定するエラー1の擬似発生制御と同様である。1430〜1443で設定するエラー3、エラー4の擬似発生制御については、先の実施系で述べたファン異常設定の擬似発生制御と同様である。例えば、エラー3設定の場合には、仮想ポリゴンミラー駆動モータが定速回転中に、1431〜1433で設定された条件を満たした時点で、デバイス駆動計算部321がFGVLock信号1102をHighからLowに自動的に切替えて、ファームソフトウェア部310に通知する。
そして、この信号を受信したファームソフトウェア部310は、仮想ポリゴンミラー駆動モータに異常が発生したと判断してエラー3情報を発行し、搬送していた用紙を停止させて画像形成装置を緊急停止させる。
このように、ポリゴンミラー駆動モータの2本のロック信号を自動的にHigh/Low切替えてファームソフトウェア部310に通知することにより、ファームソフトウェアの異常検出処理と、それに伴う緊急停止処理において正常停止できるか否かの制御検証を行うことが可能となる。また、2本のロック信号の切替えタイミングを、互いに前後させたり一致させたりすることで、異常検出処理の漏れチェックを行うことも可能となる。
本実施例では、エラーやアラーム等の異常現象検知のためのトリガ情報に、ロック信号を使用しているが、このトリガ情報については特にロック信号に限定されるものではなく、モータそのものの停止信号等であっても良い。これにより、様々なデバイスの異常現象を擬似発生させることが可能になる。
また、本実施例では、異常現象検知のためのトリガ情報を機構シミュレーション部2からソフトウェアシミュレーション部1に対して通知して、ソフトウェアシミュレーション部1で異常現象を検知しているが、機構シミュレーション部2からソフトウェアシミュレーション部1に対して、異常現象そのものを通知する構成であっても良い。これにより、ファームソフトウェア開発において、異常検出制御が未実装あるいは実装途中の段階においても、異常現象発生時の装置の緊急停止制御を検証することが可能になる。
1 ソフトウェアシミュレーション部
2 機構シミュレーション部
3 オペレーティングシステム
4 入力装置
5 表示制御部
201 紙搬送シミュレーション画面
202 仮想紙
310 ファームソフトウェア部
311 ラッパー部
312 入力I/F部
313 出力I/F部
320 紙位置計算部
321 デバイス駆動計算部
322 パス管理部
324 入力I/F部
325 出力I/F部
326 モータシミュレーション部
327 クラッチシミュレーション部
328 フラッパシミュレーション部
329 出力値シミュレーション部
330 紙位置表示部
900 カラー画像形成装置
901 カラー画像リーダ部
902 カラー画像プリンタ部
M1 仮想モータ
CL1 仮想クラッチ
R1 仮想ローラ
FL1 仮想フラッパ
S1 仮想センサ
P 仮想紙
2 機構シミュレーション部
3 オペレーティングシステム
4 入力装置
5 表示制御部
201 紙搬送シミュレーション画面
202 仮想紙
310 ファームソフトウェア部
311 ラッパー部
312 入力I/F部
313 出力I/F部
320 紙位置計算部
321 デバイス駆動計算部
322 パス管理部
324 入力I/F部
325 出力I/F部
326 モータシミュレーション部
327 クラッチシミュレーション部
328 フラッパシミュレーション部
329 出力値シミュレーション部
330 紙位置表示部
900 カラー画像形成装置
901 カラー画像リーダ部
902 カラー画像プリンタ部
M1 仮想モータ
CL1 仮想クラッチ
R1 仮想ローラ
FL1 仮想フラッパ
S1 仮想センサ
P 仮想紙
Claims (17)
- プログラムを実行する中央処理装置部と、この中央処理装置部と接続された周辺部とを有する被シミュレーション装置に対してシミュレーションを実行する設計支援装置であって、
前記被シミュレーション装置からの入力信号又は前記設計支援装置からの信号に基づいて前記中央処理装置部又は前記周辺部に信号を出力してシミュレーションを実行するシミュレーション実行手段と、
被シミュレーション装置の異常現象を検知する異常現象検知手段と、
前記異常現象検知手段で異常現象を検知する際に判断基準として参照する各種信号を擬似的に発生させる擬似信号発生手段と、
を有することを特徴とする設計支援装置。 - プログラムを実行する中央処理装置部と、この中央処理装置部と接続された周辺部とを有する被シミュレーション装置に対してシミュレーションを実行する設計支援装置であって、
前記被シミュレーション装置からの入力信号又は前記設計支援装置からの信号に基づいて前記中央処理装置部又は前記周辺部に信号を出力してシミュレーションを実行するシミュレーション実行手段と、
被シミュレーション装置において異常現象が発生したことを意味する信号を擬似的に発生させる擬似信号発生手段と、
を有することを特徴とする設計支援装置。 - 前記擬似信号発生手段を発生させる条件を設定する発生条件設定手段を有することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の設計支援装置。
- 前記発生条件設定手段で、擬似信号を発生させるか否かの切替えが可能であることを特徴とする請求項3記載の設計支援装置。
- シミュレーション対象の実機が複数の部品で構成されており、前記発生条件設定手段は、所定の部品の駆動回数を条件として設定することを特徴とする請求項3記載の設計支援装置。
- シミュレーション対象の実機が複数の部品で構成されており、前記発生条件設定手段は、所定の部品の所定動作開始からの経過時間を条件として設定することを特徴とする請求項3記載の設計支援装置。
- 前記発生条件設定手段は、被シミュレーション装置の異常現象毎に設定可能であることを特徴とする請求項3記載の設計支援装置。
- 複数の装置で構成されるシステムにおいて、シミュレーション対象の装置を前記シミュレーション装置に置き換えて、前記シミュレーション装置とシミュレーションの非対象の装置とでシステムを擬似的に構成することを特徴とする請求項1又は2記載の設計支援装置。
- 前記異常現象は、被シミュレーション装置のエラー又はアラームを含むことを特徴とする請求項1又は2記載の設計支援装置。
- シート搬送装置を制御するソフトウェアの処理動作を、仮想紙を搬送するシミュレーションを行うことによって検証可能とする、コンピュータ読取り可能な設計支援プログラムにおいて、
前記シート搬送装置内のデバイスの異常発生条件を設定する設定手順と、
シミュレーション動作中に前記設定手順で設定された異常発生条件を満たしたかどうかを判断する判断手順と、
前記判断手順で前記異常発生条件を満たしたと判断した場合、異常が発生したデバイスに対応する異常時の制御を行う異常時制御手順と、
を前記コンピュータに実行させることを特徴とする設計支援プログラム。 - 前記設定手順における前記異常発生条件は、給送した仮想紙の枚数情報を含むことを特徴とする請求項10記載の設計支援プログラム。
- 前記設定手順における前記異常発生条件は、仮想紙の位置情報を含むことを特徴とする請求項10記載の設計支援プログラム。
- 前記仮想紙の位置情報は、位置の基準となる基準ローラのID、及び前記基準ローラからの距離を含むことを特徴とする請求項12記載の設計支援プログラム。
- 前記設定手順は、定着ファンの異常発生条件を予め設定し、
前記判断手順は、前記設定手順で設定された前記定着ファンの異常発生条件を満たしたかどうかを判断し
前記異常時制御手順は、前記判断手順で前記定着ファンの異常発生条件を満たしたと判断した場合、搬送していた仮想紙を停止させることを特徴とする請求項10記載の設計支援プログラム。 - 前記設定手順は、ITBファンの異常発生条件を予め設定し、
前記判断手順は、前記設定手順で設定された前記ITBファンの異常発生条件を満たしたかどうかを判断し
前記異常時制御手順は、前記判断手順で前記ITBファンの異常発生条件を満たしたと判断した場合、搬送していた仮想紙を停止させることなくシミュレーション動作を続行することを特徴とする請求項10記載の設計支援プログラム。 - 前記設定手順は、ポリゴンミラー駆動モータの異常発生条件を予め設定し、
前記判断手順は、前記設定手順で設定された前記ポリゴンミラー駆動モータの異常発生条件を満たしたかどうかを判断し
前記異常時制御手順は、前記判断手順で前記ポリゴンミラー駆動モータの異常発生条件を満たしたと判断した場合、搬送していた仮想紙を停止させることを特徴とする請求項10記載の設計支援プログラム。 - シート搬送装置を制御するソフトウェアの処理動作を、仮想紙を搬送するシミュレーションを行うことによって検証可能とする設計支援方法において、
前記シート搬送装置内のデバイスの異常発生条件を設定する設定手順と、
シミュレーション動作中に前記設定手順で設定された異常発生条件を満たしたかどうかを判断する判断手順と、
前記判断手順で前記異常発生条件を満たしたと判断した場合、異常が発生したデバイスに対応する異常時の制御を行う異常時制御手順と、
を有することを特徴とする設計支援方法。
Priority Applications (1)
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JP2004371062A JP2006178728A (ja) | 2004-12-22 | 2004-12-22 | 設計支援装置、設計支援プログラム及び設計支援方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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2004
- 2004-12-22 JP JP2004371062A patent/JP2006178728A/ja not_active Withdrawn
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