JP2013257459A - 異常原因特定装置、これを備えた保守実行時期予測システム、及び、異常原因特定方法 - Google Patents

異常原因特定装置、これを備えた保守実行時期予測システム、及び、異常原因特定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】アルゴリズム開発に用いる故障事例に非故障事例が含まれる事態を抑制することを課題とする。
【解決手段】複写機601〜607が異常状態となったときにその異常状態を解消するために交換した2以上の交換対象部品の中から、当該異常状態に影響を及ぼした異常原因部品を特定する異常原因特定装置であって、交換した2以上の交換対象部品を識別するための交換部品識別情報と、これらを交換した順序を示す交換順序情報とに基づき、上記2以上の交換対象部品の中から所定の部品選定条件を満たす交換対象部品を、異常原因部品として特定する。
【選択図】図6

Description

本発明は、対象装置が異常状態となったときにその異常状態を解消するために交換した2以上の交換対象部品の中から当該異常状態に影響を及ぼした異常原因部品を特定する異常原因特定装置、これを備えた保守実行時期予測システム、及び、異常原因特定方法に関するものである。
対象装置の運転制御データをリモート故障監視装置で継続的に収集し、過去に発生した故障あるいは故障予兆(異常)を示す故障予兆信号から、パターン認識技術などを用いて、対象装置に対する保守の必要性を判断する装置管理システムが知られている(特許文献1等)。ここでいう保守の必要性の判断とは、主に、対象装置が異常状態になる前に、その対象装置に備わっている当該異常状態の原因となる交換対象部品(異常原因部品)を交換し、その異常状態の発生を未然に防ぐための保守作業を行う保守実行時期を予測するものである。
リモート故障監視装置において、対象装置の運転制御データから保守の必要性を判断するアルゴリズムを開発するためには、対象装置を構成する特定の交換対象部品の故障が原因でその交換対象部品の交換が行われたという故障事例を分析する必要がある。この分析の際、本来は故障原因でない交換対象部品を交換した事例や、故障の未然防止のために故障に至っていない交換対象部品を事前に交換した事例などが、故障事例として取り扱われると、保守の必要性を高精度に判断できるアルゴリズムの開発の妨げとなる。
対象装置の保守作業を行ったとき、交換対象部品が故障していたために部品交換を行ったものなのか(以下「故障後部品交換」という。)、それとも、故障を未然に防止するために故障に至っていない交換対象部品を事前に交換したものなのか(以下「故障前部品交換」という。)を区別して、保守作業の内容を記録する。したがって、この保守記録により、故障後部品交換を行った故障事例を、故障前部品交換を行った非故障事例と区別して収集することが可能である。
保守内容の記録方法には、保守作業員が保守内容を記入して提出した書類の内容をデータベースへ入力して記録する方法がある。また、保守作業員が対象装置の操作部を操作して入力した保守内容を対象装置自身に記録したり又は遠隔地のデータベースに通信ネットワークを利用して記録したりする方法もある。そして、保守内容の記録方法には、対象装置に設けられた検知手段により部品交換を検知し、これを対象装置自身に記録したり又は遠隔地のデータベースに通信手段を利用して記録したりする方法も考えられる。
いずれの記録方法であっても、故障事例を把握する際、保守作業により行った交換対象部品の交換が故障前部品交換だったのか故障後部品交換だったのかの区別(交換した部品が異常原因部品であったか否かの区別)は、保守作業員による保守内容の記録に委ねられる。この記録は、実際には故障前部品交換を行ったのにこれを故障後部品交換であると保守作業員が記入ミスしてしまったものを含むおそれがある。この場合、非故障事例が故障事例として取り扱われてしまい、保守の必要性についての高精度な判断アルゴリズムの開発に支障を来す。
特に、対象装置が異常状態になった際、保守作業を行う前には、その原因となる交換対象部品(異常原因部品)を正確に特定することが難しいケースが多い。このようなケースでは、保守作業員は、一般に、異常の原因である可能性が高い交換対象部品を順次交換していき、その交換の度に対象装置が正常状態に戻ったかどうかを確認するという試行錯誤を繰り返して、保守作業を行う。このような保守作業では、いくつかの故障していない交換対象部品を交換した後に、本来の故障部品(異常原因部品)の交換が行われて、対象装置が正常状態に戻る。このような試行錯誤を経て、保守作業員は、ようやく当該異常状態を引き起こしていた異常原因部品がどの部品であるかを把握することができる。
ところが、故障事例の分析結果から保守の必要性を判断するアルゴリズムを開発するために、保守作業員は、このような試行錯誤の中、各交換対象部品について、それが故障前部品交換なのか故障後部品交換なのかを区別して記録することを要求される。そのため、実際には故障前部品交換を行ったのにこれを故障後部品交換であると記入ミスしてしまう人的ミスが生じることが多い。
本発明は、以上の背景に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、アルゴリズム開発に用いる故障事例に非故障事例が含まれる事態を抑制することが可能な異常原因特定装置、これを備えた保守実行時期予測システム、及び、異常原因特定方法を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明は、複数の交換対象部品を備えた対象装置が異常状態となったときに該異常状態を解消するために交換した2以上の交換対象部品の中から、該異常状態に影響を及ぼした異常原因部品を特定する異常原因特定装置であって、上記異常状態を解消するために交換した上記2以上の交換対象部品を識別するための交換部品識別情報とこれらを交換した順序を示す交換順序情報とを取得する情報取得手段と、上記情報取得手段が取得した交換部品識別情報と交換順序情報を記憶する記憶手段と、上記記憶手段に記憶された交換部品識別情報と交換順序情報とに基づき、上記2以上の交換対象部品の中から所定の部品選定条件を満たす交換対象部品を、上記異常原因部品として特定する異常原因部品特定手段とを有することを特徴とする。
一般に、ある異常状態を解消するために2以上の交換対象部品を交換した場合、先に交換した部品では異常状態を回復させることができなかったために、後で別の交換対象部品を交換したケースである蓋然性が高い。このようなケースでは、最初に交換された交換対象部品は高い確度で異常原因部品ではないと判断できる。また、後に交換した交換対象部品ほど異常原因部品である可能性が高いと言える。このように、交換した2以上の部品の中でどれが異常原因部品であるかを特定する上では、その交換順序は非常に有用な情報である。そこで、本発明では、異常原因部品特定手段により、対象装置の異常状態を解消するために交換した2以上の交換対象部品の交換部品識別情報とその交換順序を示す交換順序情報とから、当該2以上の交換対象部品のどれが異常原因部品であるかを特定する。その結果、交換対象部品を順次交換して試行錯誤を繰り返す保守作業の記録を保守作業員が行う場合に、保守作業員は、どの部品をどのような順序で交換したかを記録することで、その記録からどれが異常原因部品であるかを特定することができるようになる。これにより、交換した部品の中でどれが異常原因部品であるかを保守作業員に特定させて記録させる必要がなくなるので、保守記録作業が簡易となり、異常原因部品でない部品を異常原因部品であったと記入ミスしてしまうような人的ミスが生じる事態の発生を減らすことができる。よって、交換した部品が異常原因部品であったか否かの区別を保守作業員による保守内容の記録に委ねていた従来のものと比較して、人的ミスによって故障事例に非故障事例が含まれてしまう事態の発生を抑制できる。
また、本発明が異常原因部品を特定する際に必要となる交換対象部品とその交換順序の情報は、対象装置に設けられる手段によって検知して取得することが可能である。そのため、本発明によれば、上述した試行錯誤を繰り返した保守作業においてどれが異常原因部品だったのかを、保守作業員による記録に頼らずに、特定することが可能である。よって、人的ミスによって故障事例に非故障事例が含まれてしまう事態の発生を防止できる。
以上、本発明によれば、アルゴリズム開発に用いる故障事例に非故障事例が含まれる事態を抑制することが可能となるという優れた効果が得られる。
本実施形態に係るリモート保守監視システムの概略構成を示す説明図である。 同リモート保守監視システムを構成する複写機の機構概要を示す説明図である。 同複写機のプリンタ部の概略構成を示す説明図である。 同プリンタ部に備わった1つのプロセスユニットの概略構成を示す説明図である。 同複写機の電装系統のシステム構成を示すブロック図である。 同リモート保守監視システムを構成する管理装置の構成を示すブロック図である。 (a)〜(d)は、保守作業後にサービスエンジニアが行う交換部品の使用カウンタ値のクリア作業を説明するための説明図である。 サービスエンジニアが捕手作業を行ったときに作成する保守作業報告書の現実的な記入例を示す説明図である。 サービスエンジニアが捕手作業を行ったときに作成する保守作業報告書の理想的な記入例を示す説明図である。 交換作業の時系列記録結果の一例を示す説明図である。 実施形態における故障事例を抽出するために異常原因部品を推定するための処理の流れを示すフローチャートである。 保守グループ番号の付与基準を示す表である。 保守作業クラス番号の分類方法を示すグラフである。
以下、本発明を、画像形成装置としての電子写真方式の複写機と、その複写機の提供者(メーカー)により管理運営される管理装置とから構成される画像形成装置管理システムとしてのリモート保守監視システムに適用した一実施形態について説明する。
図1に、本実施形態に係るリモート保守監視システムの概略構成を示す説明図である。
このリモート保守監視システムにおいて、複写機601およびそれと同等の機能がある複写機602〜605は、通信ネットワークを構成するLAN600によって互いに接続され、通信ネットワークを構成するインターネット620を介して、LAN外部の異常原因特定装置である管理装置630につながっている。各複写機601〜605は、所定の管理情報送信条件(画像形成回数の積算値が設定値以上となるという条件)を満たされると、動作電圧オン直後又はプリント作業を終了したタイミングで、複写機の状態を表す動作情報としての状態データを管理装置630に送信する。また、各複写機601〜605は、例えば1日に1回、保守管理データを管理装置630に送信する。また、ジャムが多発するなどの装置内の異常が検出されたときには、ただちに異常検出データを管理装置630に送信する。
管理装置630は、状態データを状態情報データベースに蓄積する処理に加えて、保守実行時期予測システムとしての異常予兆判別システムを持ち、対象装置である複数の複写機それぞれに対して、異常予兆判別処理も実行する。本実施形態では、異常予兆判別PADのコンピュータプログラムで実現される異常予兆判別器、ならびに、異常予兆判別器の予兆判別参照データテーブルが管理装置630に設けられている。異常予兆判別処理の異常予兆有りとの判別結果は、対応する複写機の識別情報(ID)とともに、管理装置630のディスプレイ640に表示される。この場合、管理装置630のオペレーターは、異常予兆ありと判別された複写機について、担当地域のサービスセンターにその旨を連絡し、必要があれば部品を発注する。予知された異常がユーザーで対応できるものならば、複写機の管理者にその旨を伝え対応してもらう。ユーザーは、複写機操作マニュアル又は操作ボード500に内蔵する電子マニュアルを開いて確認し、対処することができる。
管理装置630には、オペレーターが操作するパソコンPCaが接続されている。オペレーターは、このパソコンPCaを用いて、管理装置630の状態情報データベースにある各複写機の状態データに基づいて、異常予兆判別器および予兆判別参照データテーブルを新たに生成又は補正することができ、また、管理装置630への新たな異常予兆判別器および予兆判別参照データテーブルの追加、管理装置630の既存の異常予兆判別器および予兆判別参照データテーブルの削除などにより、管理装置630における異常予兆判別処理の判別基準を更新することができる。
図2は、複写機601の機構概要を示す説明図である。
図3は、この複写機601のプリンタ部100の概略構成を示す説明図である。
図4は、このプリンタ部100に備わった1つのプロセスユニットの概略構成を示す説明図である。
複写機601は、プリンタ部100と給紙部200とからなる画像形成手段と、スキャナ300と、ADF(自動原稿供給装置)400とを備えている。スキャナ300はプリンタ部100上に取り付けられ、スキャナ300の上にADF400が取り付けられている。スキャナ300は、コンタクトガラス32上に載置された原稿の画像情報を読取センサ(本実施形態ではCCD)36で読み取り、読み取った画像情報をエンジン制御部510(図5参照)のIPP(Image Processing Processor)に送る。エンジン制御部510は、スキャナ300から受け取った画像情報に基づき、プリンタ部100の露光装置21内に配設された図示しないレーザやLED等を制御してドラム状の4つの感光体40K,40Y,40M,40Cに向けてレーザ書き込み光Lを照射させる。この照射により、感光体40K,40Y,40M,40Cの表面には静電潜像が形成され、この潜像は、所定の現像プロセスを経由してトナー像に現像される。なお、本明細書において、符号の後に付されたK、Y、M、Cという添字は、黒、イエロー、マゼンタ、シアン用の部材であることを示すものである。
プリンタ部100は、露光手段である露光装置21のほか、転写手段である1次転写ローラ62K,62Y,62M,62C、2次転写装置22、定着装置25、排紙装置、図示しないトナー供給装置、トナー廃棄装置等も備えている。
給紙部200は、プリンタ部100の下方に配設された自動給紙部と、プリンタ部100の側面に配設された手差し部とを有している。そして、自動給紙部は、ペーパーバンク43内に多段に配設された3つの給紙カセット44、給紙カセットから記録体たる記録紙を繰り出す給紙ローラ42、繰り出した記録紙を分離して給紙路46に送り出す分離ローラ45等を有している。また、プリンタ部100の給紙路48に記録紙を搬送する搬送ローラ47等も有している。一方、手差し部は、手差しトレイ51、手差しトレイ51上の記録紙を手差し給紙路53に向けて一枚ずつ分離する分離ローラ52等を有している。
プリンタ部100の給紙路48の末端付近には、レジストローラ対49が配設されている。このレジストローラ対49は、給紙カセット44や手差しトレイ51から送られてくる記録紙を受け入れた後、所定のタイミングで中間転写体たる中間転写ベルト10と2次転写装置22との間に形成される2次転写ニップに送る。
本複写機において、操作者は、カラー画像のコピーをとるときに、ADF400の原稿台30上に原稿をセットする。あるいは、ADF400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス32上に原稿をセットした後、ADF400を閉じて原稿を押える。そして、図示しないスタートスイッチを押す。すると、ADF400に原稿がセットされている場合には原稿がコンタクトガラス32上に搬送された後に、コンタクトガラス32上に原稿がセットされている場合には直ちに、スキャナ300が駆動を開始する。そして、第1キャリッジ33及び第2キャリッジ34が走行し、第1キャリッジ33の光源から発せられる光が原稿面で反射した後、第2キャリッジ34に向かう。更に、第2キャリッジ34のミラーで反射してから結像レンズ35を経由して読取りセンサ36に至り、画像情報として読み取られる。
このようにして画像情報が読み取られると、プリンタ部100は、図示しない駆動モータで支持ローラ14,15,16の1つを回転駆動させながら他の2つの支持ローラを従動回転させる。そして、これらローラに張架される、中間転写体である中間転写ベルトを無端移動させる。更に、上述のようなレーザ書き込みや、後述する現像プロセスを実施する。そして、感光体40K,40Y,40M,40Cを回転させながら、それらに、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの単色画像を形成する。これらは、感光体40K,40Y,40M,40Cと中間転写ベルト10とが当接するK、Y、M、C用の1次転写ニップで順次重ね合わせて静電転写されて4色重ね合わせトナー像になる。
一方、給紙部200は、画像情報に応じたサイズの記録紙を給紙すべく、3つの給紙ローラのうちのいずれか1つを作動させて、記録紙をプリンタ部100の給紙路48に導く。給紙路48内に進入した記録紙は、レジストローラ対49に挟み込まれて一旦停止した後、タイミングを合わせて、中間転写ベルト10と2次転写装置22の2次転写ローラ23との当接部である2次転写ニップに送り込まれる。すると、2次転写ニップにおいて、中間転写ベルト10上の4色重ね合わせトナー像と、記録紙とが同期して密着する。そして、ニップに形成されている転写用電界やニップ圧などの影響によって4色重ね合わせトナー像が記録紙上に2次転写され、紙の白色と相まってフルカラー画像となる。
2次転写ニップを通過した記録紙は、2次転写装置22の搬送ベルト24の無端移動によって定着装置25に送り込まれる。そして、定着装置25の加圧ローラ27による加圧力と、加熱ベルトによる加熱との作用によってフルカラー画像が定着せしめられた後、排出ローラ56を経てプリンタ部100の側面に設けられた排紙トレイ57上に排出される。
プリンタ部100は、図3に示すように、ベルトユニット、各色のトナー像を形成する4つのプロセスユニット18K,18Y,18M,18C、2次転写装置22、ベルトクリーニング装置17、定着装置25等を備えている。ベルトユニットは、複数のローラに張架した中間転写ベルト10を、感光体40K,40Y,40M,40Cに当接させながら無端移動させる。感光体40K,40Y,40M,40Cと中間転写ベルト10とを当接させるK、Y、M、C用の1次転写ニップでは、1次転写ローラ62K,62Y,62M,62Cによって中間転写ベルト10を裏面側から感光体40K,40Y,40M,40Cに向けて押圧している。これら1次転写ローラ62K,62Y,62M,62Cには、それぞれ図示しない電源によって1次転写バイアスが印加されている。これにより、K、Y、M、C用の1次転写ニップには、感光体40K,40Y,40M,40C上のトナー像を中間転写ベルト10に向けて静電移動させる1次転写電界が形成されている。各1次転写ローラ62K,62Y,62M,62Cの間には、中間転写ベルト10の裏面に接触する導電性ローラ74K,74Y,74M,74Cがそれぞれ配設されている。これら導電性ローラ74は、1次転写ローラ62K,62Y,62M,62Cに印加される1次転写バイアスが、中間転写ベルト10の裏面側にある中抵抗の基層11を介して隣接するプロセスユニットに流れ込むことを阻止するものである。
プロセスユニット18K,18Y,18M,18Cは、感光体40K,40Y,40M,40Cと、その他の幾つかの装置とを1つのユニットとして共通の支持体に支持するものであり、プリンタ部100に対して着脱可能になっている。ブラック用のプロセスユニット18Kを例にすると、これは、感光体40Kのほか、感光体40K表面に形成された静電潜像をブラックトナー像に現像するための現像手段たる現像装置61Kを有している。また、1次転写ニップを通過した後の感光体40Kの表面に付着している転写残トナーをクリーニングする感光体クリーニング装置63Kも有している。また、クリーニング後の感光体40Kの表面を除電する図示しない除電装置や、除電後の感光体40Kの表面を一様帯電せしめる図示しない帯電手段である帯電装置なども有している。他色用のプロセスユニット18Y,18M,18Cも、取り扱うトナーの色が異なる他は、ほぼ同様の構成になっている。本複写機では、これら4つのプロセスユニット18K,18Y,18M,18Cを、中間転写ベルト10に対してその無端移動方向に沿って並べるように対向配設したいわゆるタンデム型の構成になっている。
図4に示すように、プロセスユニット18は、感光体40の周りに、帯電手段としての帯電装置60、現像手段である現像装置61、1次転写手段としての1次転写ローラ62、感光体クリーニング装置63、除電装置64等を備えている。感光体40としては、アルミニウム等の素管に、感光性を有する有機感光材を塗布し、感光層を形成したドラム状のものを用いている。但し、無端ベルト状のものを用いても良い。また、帯電装置60としては、帯電バイアスが印加される帯電装置60の帯電ローラを感光体40に当接させながら回転させるものを用いている。感光体40に対して非接触で帯電処理を行うスコロトロンチャージャ等を用いてもよい。
現像装置61は、磁性キャリアと非磁性トナーとを含有する二成分現像剤を用いて潜像を現像するようになっている。内部に収容している二成分現像剤を攪拌しながら搬送して現像スリーブ65に供給する攪拌部66と、現像スリーブ65に付着した二成分現像剤のうちのトナーを感光体40に転移させる現像部67とを有している。
攪拌部66は、現像部67よりも低い位置に設けられており、互いに平行配設された2本のスクリュウ68、これらスクリュウ間に設けられた仕切り板69、現像ケース70の底面に設けられたトナー濃度センサ71などを有している。
現像部67は、現像ケース70の開口を通して感光体40に対向する現像スリーブ65、これの内部に回転不能に設けられたマグネットローラ72、現像スリーブ65に先端を接近させるドクタブレード73などを有している。ドクタブレード73と現像スリーブ65との間の最接近部における間隔は500[μm]程度に設定されている。現像スリーブ65は、非磁性の回転可能な筒状になっている。また、現像スリーブ65に連れ回らないようにないようされるマグネットローラ72は、例えば、ドクタブレード73の箇所から現像スリーブ65の回転方向にN1、S1、N2、S2、S3の5磁極を有している。これらの磁極は、それぞれスリーブ上の二成分現像剤に対して回転方向の所定位置で磁力を作用させる。これにより、攪拌部66から送られてくる二成分現像剤を現像スリーブ65表面に引き寄せて担持させるとともに、スリーブ表面上で磁力線に沿った磁気ブラシを形成する。
磁気ブラシは、現像スリーブ65の回転に伴ってドクタブレード73との対向位置を通過する際に適正な層厚に規制されてから、感光体40に対向する現像領域に搬送される。そして、現像スリーブ65に印加される現像バイアスと、感光体40の静電潜像との電位差によって静電潜像上に転移して現像に寄与する。更に、現像スリーブ65の回転に伴って再び現像部67内に戻り、マグネットローラ72の磁極間の反発磁界の影響によってスリーブ表面から離脱した後、攪拌部66に戻される。攪拌部66内では、トナー濃度センサ71による検知結果に基づいて、二成分現像剤に適量のトナーが補給される。なお、現像装置61として、二成分現像剤を用いるものの代わりに、磁性キャリアを含まない一成分現像剤を用いるものを採用してもよい。
感光体クリーニング装置63としては、ポリウレタンゴム製のクリーニングブレード75を感光体40に押し当てる方式のものを用いているが、他の方式のものを用いてもよい。クリーニング性を高める目的で、本例では、外周面を感光体40に接触させる接触導電性のファーブラシ76を、図中矢印方向に回転自在に有するクリーニング装置63を採用している。そして、ファーブラシ76にバイアスを印加する金属製の電界ローラ77を図中矢示方向に回転自在に設け、その電界ローラ77にスクレーパ78の先端を押し当てている。スクレーパ78によって電界ローラ77から除去されたトナーは、回収スクリュ79上に落下して回収される。
かかる構成の感光体クリーニング装置63は、感光体40に対してカウンタ方向(時計方向)に回転するファーブラシ76で、感光体40上の残留トナーを除去する。ファーブラシ76に付着したトナーは、ファーブラシ76に対してカウンタ方向に接触して回転するバイアスを印加された電界ローラ77に取り除かれる。電界ローラ77に付着したトナーは、スクレーパ78でクリーニングされる。感光体クリーニング装置63で回収したトナーは、回収スクリュ79で感光体クリーニング装置63の片側に寄せられ、トナーリサイクル装置80で現像装置61へと戻されて再利用される。除電装置64は、除電ランプ等からなり、光を照射して感光体40の表面電位を除去する。このようにして除電された感光体40の表面は、帯電装置60によって一様帯電せしめられた後、光書込処理がなされる。
図3を再度参照すると、ベルトユニットの図中下方には、2次転写装置22が設けられている。この2次転写装置22は、2つのローラ23間に、搬送ベルト24を掛け渡して無端移動させている。2つのローラ23のうち、一方は図示しない電源によって2次転写バイアスが印加される2次転写ローラとなっており、ベルトユニットのローラ16との間に中間転写ベルト10と搬送ベルト24とを挟み込んでいる。これにより、両ベルトが当接しながら当接部で互いに同方向に移動する2次転写ニップが形成されている。レジストローラ対49からこの2次転写ニップに送り込まれた記録紙には、中間転写ベルト10上の4色重ね合わせトナー像が2次転写電界やニップ圧の影響で一括2次転写されて、フルカラー画像が形成される。2次転写ニップを通過した記録紙は、中間転写ベルト10から離間して、搬送ベルト24の表面に保持されながら、ベルトの無端移動に伴って定着装置25へと搬送される。なお、2次転写ローラに代えて、転写チャージャ等によって2次転写を行わせるようにしてもよい。
2次転写ニップを通過した中間転写ベルト10の表面は、支持ローラ15による支持位置にさしかかる。ここでは、中間転写ベルト10が、おもて面(ループ外面)に当接するベルトクリーニング装置17と、裏面に当接する支持ローラ15との間に挟み込まれる。そして、ベルトクリーニング装置17により、おもて面に付着している転写残トナーが除去された後、K、Y、M、C用の1次転写ニップに順次進入して、次の4色トナー像が重ね合わされる。
ベルトクリーニング装置17は、2つのファーブラシ90,91を有している。これらは、複数の起毛をその植毛方向に対してカウンタ方向で中間転写ベルト10に当接させながら回転することで、ベルト上の転写残トナーを機械的に掻き取る。加えて、図示しない電源によってクリーニングバイアスが印加されることで、掻き取った転写残トナーを静電的に引き寄せて回収する。
ファーブラシ90,91に対しては、それぞれ金属ローラ92,93が接触しながら、順または逆方向に回転している。これら金属ローラ92,93のうち、中間転写ベルト10の回転方向上流側に位置する金属ローラ92には、電源94によってマイナス極性の電圧が印加されている。また、下流側に位置する金属ローラ93には、電源95によってプラス極性の電圧が印加される。そして、それらの金属ローラ92,93には、それぞれブレード96,97の先端が当接している。かかる構成では、中間転写ベルト10の図中矢印方向への無端移動に伴って、まず、上流側のファーブラシ90が中間転写ベルト10表面をクリーニングする。このとき、例えば金属ローラ92に−700[V]が印加されながら、ファーブラシ90に−400[V]が印加されると、まず、中間転写ベルト10上のプラス極性のトナーがファーブラシ90側に静電転移する。そして、ファーブラシ側に転移したトナーが更に電位差によってファーブラシ90から金属ローラ92に転移して、ブレード96によって掻き落とされる。
このように、ファーブラシ90で中間転写ベルト10上のトナーが除去されるが、中間転写ベルト10上にはまだ多くのトナーが残っている。それらのトナーは、ファーブラシ90に印加されるマイナス極性のバイアスにより、マイナスに帯電される。これは、電荷注入または放電により帯電されるものと考えられる。次いで下流側のファーブラシ91を用いて今度はプラス極性のバイアスを印加してクリーニングを行うことにより、それらのトナーを除去することができる。除去したトナーは、電位差によりファーブラシ91から金属ローラ93に転移させ、ブレード97により掻き落とす。ブレード96,97で掻き落としたトナーは、不図示のタンクに回収される。
ファーブラシ91でクリーニングされた後の中間転写ベルト10表面は、ほとんどのトナーが除去されているがまだ少しのトナーが残っている。これらの中間転写ベルト10上に残ったトナーは、上述したようにファーブラシ91に印加されるプラス極性のバイアスにより、プラス極性に帯電される。そして、1次転写位置で印加される転写電界によって感光体40K,Y,M,C側に転写され、感光体クリーニング装置63で回収される。
レジストローラ対49は一般的には接地されて使用されることが多いが、レジストローラ対49に送り込まれる記録紙の紙粉除去のためにバイアスを印加することも可能である。
2次転写装置22および定着装置25の下には、上述したタンデム部20と平行に延びるような、記録紙反転装置28(図2参照)が設けられている。これにより、片面に対する画像定着処理を終えた記録紙が、切換爪で記録紙の進路を記録紙反転装置側に切り換えられ、そこで反転されて再び2次転写の転写ニップに進入する。そして、もう片面にも画像の2次転写処理と定着処理とが施された後、排紙トレイ上に排紙される。
支持ローラ14の部位で光センサ81,82が中間転写ベルト10に対向している。これらの光センサ81,82は、中間転写ベルト10の両側端部に対向している。トナー画像濃度検出およびトナー画像濃度調整を行うとき、中間転写ベルト10の両側端部には、各色5段階の濃度のテストマーク(テストパターン画像)が順次に形成され、それらの濃度(トナー量)が光センサ81,82で検出される。中間転写ベルト10は、トナーの固着を避けるために通常極めて平滑性の高い材料が用いられる。たとえばPVDFやポリイミドなどの光沢を有する表面をもったベルト材料である。
トナー像濃度調整においては、中間転写ベルト10の反射光量が基準値になるように光センサ81,82のLEDの通電電流値を調整する発光強度調整(調整値R)、および、現像ポテンシャル対トナー像濃度の特性線を基準特性線に合わせる現像バイアス補正(調整値Q)および露光補正(調整値P)を行う。現像ポテンシャルは、感光体表面電位と現像ローラ電位との差である。発光強度調整は、光センサ内の正反射PDの受光信号を用いて、LEDの発光効率個体差、温度変動や経時変動による受光量変動ならびに中間転写ベルト10の表面の汚れによる光センサの受光量の変動を補正して、光センサ81,82の受光光量を、目標受光光量に調整するものである。
現像バイアス補正(調整値Q)および露光補正(調整値P)でなるトナー濃度調整では、中間転写ベルト10上に、各色に付き5段階の濃度のテストパターンを形成して、それらの濃度を光センサ81,82で検出する。テストパターンのトナー像が対向位置に来たときに、光センサ81の、トナー像の乱反射光を主に受光する乱反射PDの検出信号を、A/D変換により乱反射受光データに変換してCPU517で読み込み、トナー濃度対乱反射PD出力の特性に基づいて作成されている、反射PD出力をトナー濃度に変換するLUT(ルックアップテーブル)から、乱反射受光データに対応するトナー濃度データに変換する。すなわち、乱反射受光データをトナー濃度データに変換する。
各色トナーには各色の着色剤が含有されているので、光センサ81,82のLED光源には、着色剤の影響を余り受けない840nm程度の波長の近赤外あるいは赤外の光源が用いられる。しかし、黒色トナーには、低価格のカーボンブラックによって着色されたトナーが一般に用いられており、赤外領域でも強い吸光を示すので、他色に比べトナー濃度に対する感度が低くなる。
図5は、複写機601の電装系統のシステム構成を示すブロック図である。
この電装システムは、画像形成装置の全体制御を行うコントローラ501、コントローラ501に接続された、画像形成装置の操作ボード500、画像データを記憶するHDD503、外部との通信を行う通信コントロール装置インターフェイスボード504、LANインターフェイスボード505、汎用PICバスに接続された、FAXのコントロールユニット506、IEEE1394ボード、無線LANボード、USBボード等507と、PCIバスでコントローラに接続されたエンジン制御部510、エンジン制御部510に接続された、画像形成装置のI/Oを制御するI/O制御ボード513、及び、コピー原稿(画像)を読込むスキャナーボード(SBU:Sensor Board Unit)511、及び画像データが表わす画像光を感光体ドラム上に投射する(光書込みする)LDB(レーザダイオードボード)512等で構成される。通信コントロール装置インターフェイスボード504は、装置に不具合が発生した場合に外部の管理装置630に即時に通報し、異常箇所の内容、状況等をサービスマンが認識し、急に修理することを可能としている。また、それ以外に装置の使用状況等の発信にも使用されている。
原稿を光学的に読み取るスキャナ300は、原稿に対する原稿照明光源の走査を行い、CCD36に原稿像を結像する。原稿像すなわち原稿に対する光照射の反射光をCCD36で光電変換してR、G、B画像信号を生成する。CCD36は、3ラインカラーCCDであり、EVENch(偶数画素チャンネル)/ODDch(奇数画素チャンネル)のR、G、B画像信号を生成し、SBU(センサボードユニット)のアナログASIC(Application Specific IC)に入力する。SBU511にはアナログASIC及び、CCD、アナログASICの駆動タイミングを発生する回路を備えている。CCD36の出力は、アナログASIC内部のサンプルホールド回路により、サンプルホールドされその後、A/D変換され、R、G、Bの画像データに変換し、且つシェーディング補正し、そして出力I/F(インターフェイス)520で画像データバスを介して画像データ処理器IPPに送出する。
IPPは画像処理を行うプログラマブルな演算処理手段であり、分離生成(画像が文字領域か写真領域かの判定:像域分離)、地肌除去、スキャナガンマ変換、フィルタ、色補正、変倍、画像加工、ガンマ変換および階調処理を行う。SBU511からIPPに転送された画像データは、IPPにて光学系およびデジタル信号への量子化に伴う信号劣化(スキャナ系の信号劣化)を補正され、フレームメモリ521に書き込まれる。
コントローラ501には、CPU及びシステムコントローラボードの制御を行うROM、CPUが使用する作業用メモリであるRAM、リチウム電池を内蔵し、RAMのバックアップと時計を内蔵したNV−RAM及び、システムコントローラボードのシステバス制御、フレームメモリ制御、FIFO等のCPU周辺を制御するASIC及びそのインターフェイス回路等が搭載されている。
コントローラ501は、スキャナアプリケーション、ファクシミリアプリケーション、プリンタアプリケーションおよびコピーアプリケーション等の複数のアプリケーションの機能を有し、システム全体の制御を行う。操作ボード500の入力を解読して本システムの設定とその状態内容を操作ボード500の表示部に表示する。PCIバスには多くのユニットが接続されており、画像データバス/制御コマンドバスで、画像データと制御コマンドが時分割で転送される。
通信コントロール装置インターフェイスボード504は、通信コントロール装置と、コントローラ501との通信インターフェイスボードである。コントローラ501との通信は、全二重非同期シリアル通信で接続されている。通信コントロール装置522とは、RS−485インターフェイス規格により、マルチドロップ接続されている。遠隔の管理装置630との通信は、この通信コントロール装置インターフェイスボード504を経由して実施される。
LANインターフェイスボード505は、LAN600に接続された、LANとコントローラ501との通信インターフェイスボードであり、PHYチップを搭載している。LANインターフェイスボード505とコントローラ501とは、PHYチップI/F及びI2CバスI/Fの標準的な通信インターフェイスで接続されている。外部機器との通信はこのLANインターフェイスボード505を経由して実施される。
HDD503は、システムのアプリケーションプログラムならびにプリンタ部、作像プロセス機器の機器付勢情報を格納するアプリケーションデータベース、ならびに、読取り画像や書込み画像のイメージデータ、すなわち画像データ、ならびにドキュメントデータを蓄える画像データベースとして用いられる。物理インターフェイス、電気的インターフェイス共に、ATA/ATAPI−4に準拠したインターフェイスでコントローラに接続されている。
操作ボード500には、CPU及びROM、RAM、LCD及びキー入力を制御するASIC(LCDC)が搭載されている。ROMには操作ボード500の入力読込み、及び表示出力を制御する、操作ボード500の制御プログラムが書き込まれている。RAMは、CPUで使用する作業用メモリである。コントローラ501との通信により、パネルを操作して使用者がシステム設定の入力を行う入力と、使用者にシステムの設定内容、状態を表示する、表示および入力の制御を行っている。
コントローラ501のワークメモリから出力されたK、Y、M、Cの各色の書き込み信号は、LDB(Laser Diode control Board)のK、Y、M、CのLD(Laser Diode)書き込み回路に入力される。LD書き込み回路でLD電流制御(変調制御)が行われ、各LDに出力される。
エンジン制御部510は、プロセスコントローラであって、画像形成の作像作成制御を主として行い、CPU及び、画像処理を行うIPP、複写およびプリントアウトを制御するため必要なプログラムを内蔵したROM、その制御に必要なRAM、及びNV−RAMを搭載している。NV−RAMにはSRAMと、電源OFFを検知して、EEPROMにストアするメモリを搭載している。また、他の制御を行うCPUとの信号の送受信を行う、シリアルインターフェイスも備えているI/OASICは、エンジン制御ボードが実装された、近くのI/O(カウンタ、ファン、ソレノイド、モータ等)を制御するASICである。I/O制御ボード513とエンジン制御部510とは同期シリアルインターフェイス接続されている。
I/O制御ボード513には、サブCPU517を搭載しており、温度センサ、電位センサ、トナー量センサである感光体上濃度センサ(Pセンサ)およびトナー濃度センサである光センサ81,82、ならびにその他の各種センサの検出信号の読込み、アナログ制御、用紙センサの検出信号を参照するジャム検出、用紙搬送制御も含む画像形成装置のI/O制御を行っている。インターフェイス回路515は、各種センサ、アクチュエータ(モータ、クラッチ、ソレノイド)とのインターフェイス回路である。前述の光センサ81,82は、各種センサ516に含まれている。
電源装置PSU514は、画像形成装置を制御する電源を供給するユニットである。メインSWのオン(閉)により、商用電源が供給される。その商用電源からAC制御回路540に商用ACが供給され、AC制御回路540により整流、平滑化のように制御されたAC制御出力を用いて、電源装置PSU514は各制御基板に必要なDC電圧を供給する。電源装置PSUにより生成される定電圧を用いて各制御部のCPUが動作している。
本複写機は、その構成要素の状態や内部で生ずる現象に関連する様々な情報を取得するデータ取得手段を備えている。このデータ取得手段は、図5に示されるエンジン制御部510、I/O制御ボード513、各種センサ516、操作ボード500などから構成されている。エンジン制御部510は、複写機のハードウェア全体の制御を司る制御手段であり、制御プログラムを記憶しているデータ記憶手段たるROM、演算データや制御パラメータ等を記憶するデータ記憶手段たるRAM、演算手段たるCPU等を有している。
本複写機では、これらエンジン制御部510、I/O制御ボード513、各種センサ516、操作ボード500等からなるデータ取得手段が、所定のタイミングで各種状態を検出し、検出データに基づいて状態データ(管理情報)を生成し、エンジン制御部510が複写機の各種動作の制御パラメータを調整する。この状態データは、エンジン制御部510のNV−RAMに蓄積する。本明細書において、状態データは、状態センサによる検出データあるいは検出データに基づいて生成された評価データ、作像特性に影響する制御パラメータの値などである。以下、これらのデータについて詳述する。
検出データあるいはその評価データとしては、駆動状態、記録媒体の各種特性、現像剤特性、感光体特性、電子写真の各種プロセス状態、環境条件、記録物の各種特性などを判定するために検出する状態値である。これらの概要は次の通りである。
(a−1)駆動系統のデータ:感光体ドラムの回転速度をエンコーダーで検出したり、駆動モータの電流値を読み取ったり、駆動モータの温度を読み取ったりして得られるデータである。同様にして、定着ローラ、紙搬送ローラ、駆動ローラなどの円筒状またはベルト状の回転する部品の駆動状態を検出したり、駆動により発生する音を装置内部または外部に設置されたマイクロフォンで検出したりして得られるデータである。
(a−2)紙搬送の状態を示すデータ:透過型または反射型の光センサ、あるいは接触タイプのセンサにより、搬送された紙の先端や後端の位置を読み取ったり、紙詰まりが発生したことを検出したり、紙の先端や後端の通過タイミングのずれ、送り方向と垂直な方向の変動などを読み取ったりして得られるデータである。同様に、複数のセンサ間の検出タイミングにより、紙の移動速度を求めたり、給紙時の給紙ローラと紙とのスリップを、ローラの回転数計測値と紙の移動量との比較で求めたりして得られるデータである。
(a−3)紙などの記録媒体の各種特性のデータ:このデータは、画質やシート搬送の安定性に大きく影響する。この紙種のデータ取得には以下のような方法がある。紙の厚みは、紙を二つのローラで挟み、ローラの相対的な位置変位を光学センサ等で検知したり、紙が進入してくることによって押し上げられる部材の移動量と同等の変位量を検知したりすることによって得られる。紙の表面粗さは、転写前の紙の表面にガイド等を接触させ、その接触によって生じる振動や摺動音等を検知することで得られる。紙の光沢は、規定された入射角で規定の開き角の光束を入射し、鏡面反射方向に反射する規定の開き角の光束をセンサで測定することができる。紙の剛性は、押圧された紙の変形量(湾曲量)を検知することにより求めることができる。再生紙か否かの判断は、紙に紫外線を照射してその透過率を検出して行うことができる。裏紙か否かの判断は、LEDアレイ等の線状光源から光を照射し、転写面から反射した光をCCD等の固体撮像素子で検出して行うことができる。OHP用のシートか否かは、用紙に光を照射し、透過光と角度の異なる正反射光を検出して判断することができる。紙に含まれている水分量は、赤外線またはμ波の光の九州を測定することにより求めることができる。カール量は光センサ、接触センサなどで検出することができる。紙の電気抵抗は、一対の電極(給紙ローラなど)を記録紙と接触させて直接測定したり、紙転写後の感光体や中間転写体の表面電位を測定したりして、その値から記録紙の抵抗値を推定することができる。
(a−4)現像剤特性のデータ:現像剤(トナーやキャリア)の装置内での特性は、電子写真プロセスの機能の根幹に影響するものである。そのため、システムの動作や出力にとって重要な因子となる。現像剤の情報を得ることは極めて重要である。この現像剤特性としては、例えば次のような項目が挙げられる。トナーについては、帯電量およびその分布、流動性、凝集度、嵩密度、電気抵抗、外添剤量、消費量または残量、流動性、トナー濃度(トナーとキャリアの混合比)を挙げることができる。キャリアについては、磁気特性、コート膜厚、スペント量などを挙げることができる。これらのデータを複写機の中において単独で検出することは通常困難である。そこで、現像剤の総合的な特性として検出すると良い。この現像剤の総合的な特性は、例えば次のように測定することができる。感光体上にテスト用潜像を形成し、予め決められた現像条件で現像して、形成されたトナー像の反射濃度(光反射率)を測定する。現像装置中に一対の電極を設け、印加電圧と電流の関係を測定する(抵抗、誘電率など)。現像装置中にコイルを設け、電圧電流特性を測定する(インダクタンス)。現像装置中にレベルセンサを設けて、現像剤容量を検出する。レベルセンサは光学式、静電容量式などがある。
(a−5)感光体特性のデータ
感光体特性も現像剤特性と同じく、電子写真プロセスの機能と密接に関わる。この感光体特性のデータとしては、感光体の膜厚、表面特性(摩擦係数、凹凸)、表面電位(各プロセス前後)、表面エネルギー、散乱光、温度、色、表面位置(フレ)、線速度、電位減衰速度、電気抵抗、静電容量、表面水分量などが挙げられる。このうち、複写機の中では、次のようなデータを検出できる。膜厚変化に伴う静電容量の変化を、帯電部材から感光体に流れる電流を検知し、同時に帯電部材への印加電圧と予め設定された感光体の誘電厚みに対する電圧電流特性と照合することにより、膜厚を求める。表面電位、温度は従来周知のセンサで求めることができる。線速度は感光体回転軸に取り付けられたエンコーダーなどで検出される。感光体表面からの散乱光は光センサで検出される。
(a−6)電子写真プロセスの状態を示すデータ
電子写真方式によるトナー像形成は、周知のように、感光体の均一帯電、レーザ光などによる潜像形成(像露光)、電荷を持ったトナー(着色粒子)による現像、転写材へのトナー像の転写(カラーの場合は中間転写体または最終転写材である記録媒体での重ね合わせ、または現像時に感光体への重ね現像を行う)、記録媒体へのトナー像の定着という順序で行われる。これらの各段階での様々な情報は、画像その他のシステムの出力に大きく影響を与える。これらを取得することがシステムの安定を評価する上で重要となる。この電子写真プロセス状態のデータ取得の具体例としては、次のようなものが挙げられる。帯電電位、露光部電位は従来公知の表面電位センサにより検出される。非接触帯電における帯電部材と感光体とのギャップ、帯電による電磁波、帯電による発生音、露光強度、露光光波長などである。帯電部材と感光体とのギャップは、ギャップを通過させた光の量を測定することにより検知することができる。帯電による電磁波は広帯域アンテナにより捉えることができる。また、トナー像の様々な状態を取得する方法としては、次のようなものが挙げられる。パイルハイト(トナー像の高さ)を、変位センサで縦方向から奥行きを、平行光のリニアセンサで横方向から遮光長を計測して求める。トナー帯電量を、ベタ部の静電潜像の電位、その潜像が現像された状態での電位を測定する電位センサにより測定し、同じ箇所の反射濃度センサから換算した付着量との比により求める。ドット揺らぎまたはチリを、ドットパターン画像を感光体上においては赤外光のエリアセンサ、中間転写体上においては各色に応じた波長のエリアセンサで検知し、適当な処理をすることにより求める。オフセット量(定着後)を、記録紙上と定着ローラ上の対応する場所をそれぞれ光学センサで読み取って、両者比較することにより求める。転写工程後(PD上、ベルト上)に光学センサを設置し、特定パターンの転写後の転写残パターンからの反射光量で転写残量を判断する。重ね合わせ時の色ムラを定着後の記録紙上を検知するフルカラーセンサで検知する。
(a−7)形成されたトナー像の特性データ
画像濃度、画像色は光学的に検知する。反射光、透過光のいずれでもよい。色に応じて投光波長を選択すればよい。濃度及び単色情報を得るには感光体上または中間転写体上でよいが、色ムラなど、色のコンビネーションを測るには紙上の必要がある。階調性は、階調レベルごとに感光体上に形成されたトナー像または転写体に転写されたトナー像の反射濃度を光学センサにより検出する。鮮鋭性は、スポット径の小さい単眼センサ、若しくは高解像度のラインセンサを用いて、ライン繰り返しパターンを現像または転写した画像を読み取ることにより求める。粒状性(ざらつき感)は、鮮鋭性の検出と同じ方法により、ハーフトーン画像を読み取り、ノイズ成分を算出することにより求める。レジストスキューは、レジスト後の主走査方向両端に光学センサを設け、レジストローラONタイミングと両センサの検知タイミングとの差異から求める。色ずれは、中間転写体または記録紙上の重ね合わせ画像のエッジ部を、単眼の小径スポットセンサ若しくは高解像度ラインセンサで検知する。バンディング(送り方向の濃度むら)は、記録紙上で小径スポットセンサ若しくは高解像度ラインセンサにより副走査方向の濃度ムラを測定し、特定周波数の信号量を計測する。光沢度(むら)は、均一画像が形成された記録紙を正反射式光学センサで検知するように設ける。かぶりは、感光体上、中間転写体上、または記録紙上において、比較的広範囲の領域を検知する光学センサで画像背景部を読み取る方法、または高解像度のエリアセンサで背景部のエリアごと画像情報を取得し、その画像に含まれるトナー粒子数を数えるという方法がある。
(a−8)画像形成装置のプリント物の物理的な特性のデータ
像流れや画像かすれなどは、感光体上、中間転写体、あるいは記録紙上でトナー像をエリアセンサにより検知し、取得した画像情報を画像処理して判定する。トナーチリ汚れは記録紙上の画像を高解像度ラインセンサまたはエリアセンサで取り込み、パターン部の周辺に散っているトナー量を算定することにより求める。後端白抜け、ベタクロス白抜けは、感光体上、中間転写体、あるいは記録紙上で高解像度ラインセンサにより検知する。記録紙のカール、波打ち、折れは、変位センサで検出する。折れの検出のためには記録紙の両端部分に近い所にセンサを設置することが有効である。コバ面の汚れやキズは、排紙トレイに縦に設けたエリアセンサにより、ある程度排紙が溜まった時のコバ面をエリアセンサで撮影、解析する。
(a−9)環境状態のデータ
温度検出には、異種金属どうし或いは金属と半導体どうしを接合した接点に発生する熱起電力を信号として取り出す熱電対方式、金属或いは半導体の抵抗率が温度によって変化することを利用した抵抗率変化素子、また、或る種の結晶では温度が上昇したことにより結晶内の電荷の配置に偏りが生じ表面に電位発生する焦電型素子、更には、温度による磁気特性の変化を検出する熱磁気効果素子などを採用することができる。湿度検出には、HO或いはOH基の光吸収を測定する光学的測定法、水蒸気の吸着による材料の電気抵抗値変化を測定する湿度センサ等がある。各種ガスは、基本的にはガスの吸着に伴う、酸化物半導体の電気抵抗の変化を測定することにより検出する。気流(方向、流速、ガス種)の検出には、光学的測定法等があるが、システムへの搭載を考慮するとより小型にできるエアブリッジ型フローセンサが特に有用である。気圧、圧力の検出には、感圧材料を使用する、メンブレンの機械的変位を測定する等の方法がある。振動の検出にも同様に方法が用いられる。
制御パラメータとしては、制御部の入出力パラメータを直接利用することが有効である。制御パラメータの概要は次の通りである。
(b−1)画像形成パラメータ
画像形成のために制御部が演算処理により出力する直接的なパラメータで、以下のような例がある。制御部によるプロセス条件の設定値で、例えば帯電電位、現像バイアス値、定着温度設定値などである。同じく、中間調処理やカラー補正などの各種画像処理パラメータの設定値なども挙げられる。制御部が装置の動作のために設定する各種のパラメータでは、例えば紙搬送のタイミング、画像形成前の準備モードの実行時間などが挙げられる。
(b−2)ユーザー操作履歴のデータ
色数、枚数、画質指示など、ユーザーにより選択された各種操作の頻度のデータが挙げられる。また、ユーザーが選択した用紙サイズの頻度のデータも挙げられる。
(b−3)消費電力のデータ
全期間または特定期間単位(1日、1週間、1ヶ月など)の総合消費電力あるいはその分布、変化量(微分)、累積値(積分)などのデータである。
(b−4)消耗品の消費情報
全期間または特定期間単位(1日、1週間、1ヶ月など)のトナー、感光体、紙の使用量あるいはその分布、変化量(微分)、累積値(積分)などのデータである。
(b−5)異常検出情報
全期間または特定期間単位(1日、1週間、1ヶ月など)の異常検出(種類別)の頻度あるいはその分布、変化量(微分)、累積値(積分)などのデータである。
(b−6)動作時間情報(作動時間情報)
複写機の動作時間を計時手段によって計時して記憶する。
(b−7)プリント動作回数(作動回数情報)
プリントアウト1枚ごとにカウントアップしていき、そのカウント値を記憶する。
検出データや制御パラメータ以外にも、例えば入力画像情報も状態データとして用いることができる。ホストコンピュータから直接データとして送られる画像情報、あるいは原稿画像からスキャナで読み取って画像処理をした後に得られる画像情報から、以下のような情報を取得することができる。着色画素累積数はRGB信号別の画像データを画素ごとにカウントすることにより求められる。例えば特許第2621879号の公報に記載されているような像域分離方法でオリジナル画像を文字、網点、写真、背景に分離し、文字部、ハーフトーン部などの比率を求めることができる。同様にして色文字の比率も求めることができる。着色画素の累積値を主走査方向で区切った領域別にカウントすることにより、主走査方向のトナー消費分布が求められる。画像サイズは制御部が発生する画像サイズ信号または画像データでの着色画素の分布により求められる。文字の種類(大きさ、フォント)は文字の属性データから求められる。
次に、本複写機において参照する各種データの具体的取得法を次に示す。
(1)温度データ
本複写機は、温度の情報を取得する温度センサとして、原理及び構造が簡単でしかも超小型にできる抵抗変化素子を用いるものを備えている。
(2)湿度データ
小型にできる湿度センサが有用である。基本原理は感湿性セラミックスに水蒸気が吸着すると、吸着水によりイオン伝導が増加しセラミックスの電気抵抗が低下することによる。感湿性セラミックスの材料は多孔質材料であり、一般的にはアルミナ系、アパタイト系、ZrO−MgO系などを使用する。
(3)振動データ
振動センサは、基本的には気圧及び圧力を測定するセンサと同じであり、システムへの搭載を考慮すると超小型にできるシリコン利用のセンサが特に有用である。薄いシリコンのダイアフラム上に作製した振動子の運動を、振動子と対向して設けられた対向電極間との容量変化を計測する。Siダイアフラム自体のピエゾ抵抗効果を利用して計測することもできる。
(4)現像剤中のトナー濃度(4色分)データ
各色ごとにトナー濃度を検出してデータ化する。トナー濃度センサとしては公知の方式のものを用いる。例えば、特開平6−289717号公報に記載されているような現像装置中の現像剤の透磁率の変化を測定するセンシングシステムにより、トナー濃度を検出する。
(5)感光体一様帯電電位(4色分)データ
各色用の感光体40K,40Y,40M,40Cについて、それぞれ一様帯電電位を検出する。物体の表面電位を検知する公知の表面電位センサを用いる。
(6)感光体露光後電位(4色分)データ
光書込後の感光体40K,40Y,40M,40Cの表面電位を、上記(5)と同様にして検出する。
(7)着色面積率(4色分)データ
入力画像情報から、着色しようとする画素の累計値と全画素の累計値の比から着色面積率を色ごとに求め、これを利用する。
(8)現像トナー量(4色分)データ
感光体40K,40Y,40M,40C上で現像された各色トナー像の濃度(単位面積あたりのトナー付着量)を、反射型フォトセンサ81,82の受光量信号に基づいて求める。
(9)紙先端位置の傾きデータ
給紙部200の給紙ローラ42から2次転写ニップに至る給紙経路のどこかに、記録紙をその搬送方向に直交する方向の両端で検知する光センサ対を設置し、搬送されてくる記録紙の先端付近の両端を検出する。両光センサについて、給紙ローラの駆動信号の発信時を基準として、通過までの時間を計測し、時間のズレに基づいて送り方向に対する記録紙の傾きを求める。
(10)排紙タイミングデータ
排出ローラ対56を通過後の記録紙を光センサで検出する。この場合も給紙ローラの駆動信号の発信時を基準として計測する。
(11)感光体総電流(4色分)データ
感光体40K,40Y,40M,40Cからアースに流れ出る電流を検出する。感光体の基板と接地端子との間に、電流測定手段を設けることで、かかる電流を検出することができる。
(12)感光体駆動電力(4色分)データ
感光体の駆動源(モータ)が駆動中に費やす駆動電力(電流×電圧)を電流計や電圧計などによって検出する。
上記(1)〜(12)の各種データは、それぞれに定められたタイミングで、エンジン制御部510の指示に従い、I/O制御ボード513が読み込む。エンジン制御部510は読み込んだ各種データを、そのときの画像形成回数積算値を付加してエンジン制御部510内のNV−RAMに割り付けた状態情報データベース(DB)に蓄積し、各種データに基づいて複写機各部の状態を判定し、必要に応じて状態に対応して制御パラメータを調整する。状態判定で生成した状態評価データ、制御パラメータの調整値および故障が発生した場合の故障とその内容も、状態情報データベース(DB)に蓄積する。
図6は、管理装置630の構成を示すブロック図である。
配信器631は、いずれかの複写機から通信の要求を受け取ると、状態データを送るように当該複写機に指示し、当該複写機より状態データを一括して受信する。そして、受信後、状態情報データベース632の当該複写機宛のデータベースに新たな状態データとして追加記録する。通信対象となる複写機は、数千台規模に上る場合があり、各複写機の状態データがこうして刻々と状態情報データベース632に蓄積されていく。異常予兆判別の推論エンジンは、対象データ生成部633、対象データメモリ634、異常予兆判別器635、判別基準データベース636および表示制御器637で構成されている。
推論エンジンは、状態情報データベース632に蓄積された状態データを、対象データ生成部633により物理的な意味付けができる前処理計算を行った上で統計的特徴量を計算し、対象データメモリ634に保存する。その後、異常予兆判別器635は、故障事例ごとに独立した異常予兆判別器1〜nを備えている。各異常予兆判別器1〜nは、パターン認識技術を使って、それぞれの判別基準と特徴量群とが類似しているかどうかの指標値(類似度)を出力する。各異常予兆判別器1〜nの出力結果は、表示制御器637に送られる。表示制御器637では、各異常予兆判別器1〜nから出力される類似度から、異常予兆有りを意味するアラームを発報するかどうかの最終判断を行う。
ここで、感光体40の帯電特性値を監視する異常予兆判別器を例に挙げて、異常予兆判別器の処理内容について具体的に説明する。この異常予兆判別器では、帯電装置60で帯電された後の感光体40の表面電位(帯電電位値)の移動平均値及び安定性の指標となる移動分散値、光露光した後の感光体40の表面電位(露光後電位)の移動平均値及び移動分散値、そのときの移動平均温度や移動平均湿度などを、特徴量として用いる。そして、それぞれの特徴量について判別基準データベース636に収めた判別基準とそれぞれ比較し、各比較結果が正常か異常かを個別判断し、個別の判断結果を重み付き多数決することで、当該異常予兆判別器から出力する感光体40の帯電特性値に関わる指標値(類似度)を得る。この指標値によって示される感光体40の帯電特性値は、感光体40の寿命時期(交換時期)と高い相関関係があるので、この指標値(類似度)が一定基準よりも悪化した場合には、表示制御器637により、感光体の交換を促すアラームが発報される。
このような異常予兆判別器により感光体の交換時期を判断することは、複写機のプリント枚数カウンタや画像形成部の走行距離計カウンタなどの単純なカウンタの値に基づく判断よりも、精度が高い。また、性能低下が徐々に進行していくような劣化故障や、異常予兆となるような状態データの動きのある故障では、その故障前に故障を精度良く予測することが可能であるので、不良プリント発生の未然防止ができて好適である。
推論エンジンが状態情報データベース632の状態データに基づいて異常予兆判別をおこなって、異常予兆有りと判別すると、管理装置がある管理センターのオペレーターに通報するために、ディスプレイ640にアラームを表示する。異常予兆判別は比較的ステップ数の少ない演算であるので、各複写機に実装することも可能であるが、管理装置630に装備することによって、対象データ生成方法(例えば特徴量演算方法)の改善や判別定数の改善をおこなったときに確実に一元的に推論品質を向上できるので好都合である。また比較的ステップ数の少ないブースティング法による判別を行うように構成しているので、膨大なログ(蓄積状態データ)に対しても高速に判別を順次行うことが可能となる。従来の判別方法は実行時間の問題から、装置側で1次的な状態判別を行い、必要時に2次的な診断を行うなどのように運用が非常に複雑化する問題を、ブースティング法を適用することで解決できた。
判別基準データベース636の判断基準を作成する作業は、手作業では困難であるが、AdaBoost法とよばれる機械学習アルゴリズムによる、故障事例データに基づく自動生成が可能となっており、このような技術を用いれば比較的容易に作成することができる。本実施形態では、現時点の推論エンジンでは推論できない特定の故障事例について統計的な検討ができる程度の母数で故障事例データが集まった場合、判別器作製部644は、その故障事例データに基づき、その直前またはその時の状態データを状態情報データベース632から収集する。そして、判別器作製部644は、収集した状態データから対象データを作成して、故障につながる異常の予兆と思われるデータ変化を見出したならば、このようなデータ変化を検出する異常予兆判別器を、新たにAdaBoost法等を用いたパターン学習アルゴリズムによって作製する。このようにして作成した新たな異常予兆判別器は、運用中の異常予兆判別器635に加えられ、更に新たな判別を行うための基準値が判別基準データベース636に登録される。
これにより、管理装置630における異常予兆検知性能を向上させることができる。また、新たに作成された異常予兆判別器を、いきなり運用中の異常予兆判別器635に加えるのではなく、テスト期間を設けて異常予兆検知性能が正常に発揮されるかどうかを十分に確認した後に、運用中の異常予兆判別器635に加えるようにしてもよい。この場合、より適正な保守作業を行うことが可能となる。
異常予兆判別の推論エンジンから異常予兆有りを意味するアラームが発報されると、オペレーターは、当該複写機のメンテナンス(保守作業)を行うべく、その複写機のユーザーへの状況確認連絡と修理部品の手配を、部品管理システムを使って行う。サービスエンジニア(保守作業員)の手配は、コール受付担当への連絡によって行う。サービスエンジニアは当該装置の現場に向かい、対象修理部品の交換作業等を行い、その後、作業のレポートを部品管理システムに入力し、作業記録を残しておく。
また、各複写機から送られてくる状態データのうちの各部品の使用カウンタ値がそれぞれ所定の交換基準値を越えた場合、その旨を管理センターのオペレーターに通報するために、ディスプレイ640にアラームを表示する。この場合も、オペレーターは、サービスエンジニア(保守作業員)へ、装置のID、保守すべき部品リストなどの保守作業に必要な情報を含む定期保守指令を出す。また、複写機が故障した旨の通知が複写機からあった場合は、その旨を示すディスプレイ640の表示を見たオペレーターは、サービスエンジニアへ緊急保守指令を出す。
定期的な保守作業を行う場合、サービスエンジニアは、ユーザーとの間で事前に訪問日の決定などを打ち合わせしてから、ユーザーの元へ訪問し、保守作業を行う。緊急的な保守作業の場合は、電源の入れ直しによる回復トライや、原因究明と交換部品用意の参考に故障の症状などを電話でユーザーに事前確認しておく。持参した交換部品では解決できない時は部品を取りに戻って再訪問することとなる。
保守作業において部品交換を行った場合、複写機に備わっている部品ごとの使用カウンタ値のクリア作業を行い、今回の保守作業の情報を紙または電子的な保守作業報告書に記録し、これを管理装置630のオペレーターへ提出して保守作業の内容を伝達し、保守記録の入力を行ってもらう。保守記録はサービスセンターでの部品ストック数の調整や保守経費算出などの業務に活用されるほか、後述するように、新たな異常予兆判別器を作成したり、既存の異常予兆判別器を更新したりするための参照情報として用いられる。
図7(a)〜(d)は、保守作業後にサービスエンジニアが行う交換部品の使用カウンタ値のクリア作業を説明するための説明図である。
サービスエンジニアは、保守作業において部品交換を行った後、その部品の使用カウンタ値をクリアするための操作を次の手順で行う。まず、図7(a)に示すように、複写機に設けられたタッチパネル式の操作パネルに表示されている保守ボタン画像をタッチして、図7(b)に示すようなサービス実施メニュー画面を表示させる。その後、サービス実施メニュー画面に表示されているカウンタ値ボタン画像をタッチして、図7(c)に示すような部品交換カウンタ一覧画面を表示させる。そして、部品交換カウンタ一覧画面に表示されている部品名の中から、交換した部品を探し、その部品(図示の例ではC色の感光体40C)に対応するクリアボタン画像をタッチする。このような操作を行うことで、その部品の使用カウンタ値がクリアされ、ゼロにリセットされる。
このクリア作業により、当該部品の使用カウンタ値は、今後、交換した新しい部品の使用量を正しくカウントしていくことになるので、交換した当該部品の寿命はこの使用カウンタ値から適切に判断することができる。仮にカウンタクリアをしなければ、早期に交換時期が来たものと判断されてしまい、この時期に保守作業を行って当該部品を交換してしまうと、寿命が残っている部品を早期交換破棄してしまうという無駄が発生する。
各複写機の操作パネルは操作性を高めるために大型化してきているが、部品の数が多いので、リストから対象部品を間違えないように選ばなければならない。特に、同じ部品の色違いであるとか、似たような名称の部品には注意が必要である。なお、カウンタ値のクリア作業の実行記録は、どの部品が交換されたかを知る情報源となるが、部品交換順序(部品交換の時系列順序)は、カウンタクリア順序とは必ずしも一致しないので、カウンタ値のクリア作業の順序は、部品交換順序の情報源としては不適である。
図8は、サービスエンジニアが捕手作業を行ったときに作成する保守作業報告書の現実的な記入例を示す説明図である。
図9は、サービスエンジニアが捕手作業を行ったときに作成する保守作業報告書の理想的な記入例を示す説明図である。
この例は、ユーザーから画像薄いという連絡を受けて行った保守作業に基づくものである。本保守作業では、まず、サービスエンジニアがユーザーの元へ訪問し、テスト画像を出力してその出力画像を目視したら、黒色の濃度だけが薄いという異常を確認した例とする。この場合、まず、ユーザーが部品交換費を負担せずに済む手軽な保守作業から対応するため、帯電装置60Kの清掃作業を行う。しかしながら、帯電装置60Kの清掃作業を行った後に出力画像を確認したところ、改善が見られなかった。
そこで、次に、黒色の濃度だけが薄いという異常を引き起こす可能性が最も高い部品である感光体40Kを新品に交換するという保守作業を行った。その後に出力画像を確認したところ、改善は見られるものの十分ではなかった。この場合、今まで使用していた感光体40Kを戻す作業を行った後に、そのほかの保守作業を行えば交換部品コストの低減に繋がるが、今回の異常を正常に戻すことはできないので、保守作業時間の短縮化(すなわち、当該複写機のダウンタイムの軽減)を優先して、交換後の感光体40Kを使用することとした。
次に、黒色の濃度だけが薄いという異常を引き起こす可能性が高い部品である黒色の現像剤を新品に交換するという保守作業を行った。現像剤交換作業時に、汚れが進行する現像フィルタも念のため交換した。その後、出力画像を確認した結果、K色の画像濃度が回復し、黒色の濃度だけが薄いという異常を解消することができた。サービスエンジニアは、今回の異常を生じさせた異常原因部品は、劣化した現像剤であると判断した。
一方、サービスエンジニアは、出力画像中に、マゼンタ色の感光体40Mの傷に対応した小さな異常画像が生じているという異常に気づいた。今回の保守作業中に何かを感光体40Mの表面にぶつけたために傷が付いたと思われ、感光体40Mの交換も行い、異常が回復したことを確認した。
また、サービスエンジニアは、複写機に記録されているエラー履歴を確認したところ、排紙ジャムの頻度が高めであることに気付いた。そこで、念のため、排紙搬送ユニットも交換した。今回の訪問には、あいにく排紙搬送ユニットが無かったので、後日、排紙搬送ユニットを持参して交換作業を行った。ただし、この排紙搬送ユニットの交換作業については、感光体40Kや現像剤の交換を行った日の保守作業報告書に含めて記録した。排紙搬送ユニットの交換によるジャム頻度低下の確認は、長期のプリントを行わなければ分からないので、そのまま様子を見ることとした。
上述したように、新たな故障事例から新たな異常予兆判別器を作製するためには、故障事例を分析する必要がある。このとき、故障事例ではない事例(故障原因でない部品を交換した事例や、故障の未然防止のために故障に至っていない部品を事前に交換した事例など)が、故障事例として含まれていると、高精度な異常予兆判別器を作成することができない。交換された部品が故障後部品交換である故障事例か、それとも、故障前部品交換である非故障事例かは、サービスエンジニアが作成する保守作業報告書の内容に委ねられる。そのため、サービスエンジニアには、本来、保守作業報告書に、図9に示すように、可能な限り詳細に、特に、交換した部品のどれが、今回の異常(黒色の濃度だけが薄いという異常)の異常原因部品であるかを判断するための情報が含まれるように、作成してもらうことが重要となる。
しかしながら、実際の現場では、サービスエンジニアは、迅速な異常の回復を最優先に時間に追われながら保守作業を進めているので、図9に示すような詳細な保守作業の記録を行うことが難しい状況にある。そのため、現実的には、サービスエンジニアは、図8に示すように、訪問についての事務的な記載と、交換部品費の精算に必要な交換部品の種類と数を、保守作業報告書に記録する程度が通常である。オペレーターから見ると、図9に示すように異常原因部品が黒色の現像剤であったことを正確に推定できる程度の情報が欲しいところであるが、貴重なサービスエンジニアの時間を割いて煩雑な記載を誤り無く行うことは実際には難しい。また、作業ミスやサービスエンジニアの判断で予防的に交換した場合などは、場合によってはサービスエンジニアの不利益にも繋がりかねず、運営面で正確な記録を阻害する要因になる場合もあり得る。
図10は、交換作業の時系列記録結果の一例を示す説明図である。
交換した部品を自動的に検出する方法は多く知られている。例えば、新品部品に機械的なリセットピンなどの記憶機能を付与し、当該新品部品の動作後にリセットピンの検出によって交換を検知し、その後、そのリセットピンを切損する方法がある。また、部品の着脱に伴い、機械的に回帰的に状態遷移するスイッチを設け、状態の変化を検出する方法でも、部品交換を検知できる。また、部品にヒューズやメモリを実装し、交換後の部品を動作させた後は複写機本体側から状態を書き換えることで、電気的に交換を検知する方法も挙げられる。また、IDチップなどの部品に装着しておき、部品のID番号を確認したときにID番号が変わっていれば部品交換が行われたものと検知する方法も挙げられる。特に、IDチップを利用する方法であれば、部品の使いまわしをしたときにも、その部品の使用履歴を追跡できるなどのメリットがある。
部品交換作業は、複写機の電源をOFFした状態で行われるのが通常である。複写機が交換した部品を自動的に検出する手段を備えている場合、複写機の電源を入れた後に部品交換を検知したときに、複写機から管理装置630に対し、交換した部品を特定するための交換部品識別情報と、その交換を行った時期を示す時系列データ(交換順序情報)とを含む保守管理データが送信される。本実施形態の保守管理データは、交換された複数の部品の交換時期や交換順序が分析できるように、交換した各部品に対し、交換日付、交換時刻(又は交換順序)、運転量情報などが関連づけられた状態となっている。ここでいう運転量情報は、標準的サイズ換算のプリント枚数カウンタや、画像形成部の走行距離計カウンタなどが用いられる。
このような保守管理データを受信した管理装置630では、受信した保守管理データが保守記録データベース641に登録される。また、保守記録データベース641には、サービスエンジニアが作成した保守作業報告書に基づき、オペレーターがパソコンPCaを操作して、上述した保守管理データと同様のデータを保守記録データベース641に登録する。このようにして、保守記録データベース641には、複写機ごとに、交換された部品とその交換日時が登録される。
ただし、保守記録データベース641には、そこに登録されている交換部品が故障原因部品であったものか否かが区別無く登録されているものがあり、故障の未然防止のために故障に至っていない部品を事前に交換した非故障事例も含まれている。そのため、新たな異常予兆判別器を作製するためには、保守記録データベース641から故障事例だけを適切に抽出する必要がある。
図11は、本実施形態における故障事例を抽出するために異常原因部品を推定するための処理の流れを示すフローチャートである。
複写機に特定の異常状態を引き起こした異常原因部品の故障事例を保守記録データベース641から抽出する場合、まず、保守記録データベース641に登録された保守管理データに含まれる保守管理データを読み出す(S1)。そして、まず、保守記録データベース641に登録された各交換部品について、それぞれ、対応する保守グループ番号Pを付与する(S2)。この保守グループ番号Pは、同じ種類の異常状態を引き起こすことが考えられる部品を同一の保守グループにグループ分けしたときの各保守グループを識別するための識別番号である。
図12は、保守グループ番号の付与基準を示す表である。
この表に示されるように、それぞれ異なる異常状態に対応した保守グループ番号と、その異常状態を引き起こす原因となり得る交換対象部品とを関連付けた情報が、推定基準データベース642に記憶されている。
図示の例では、保守グループ番号PがP1〜P8まで存在し、装置設計の知見等に基づいて予め割り当てられている。本実施形態の複写機は、4つの画像形成機能部、作像された4つの単色画像を1つの画像に重ね合わせて用紙に転写する転写機能部、定着機能部、紙を搬送するための紙搬送機能部、各部を電気制御するための電装機能部という、8つの機能ブロックに分類することができる。一方、電子写真方式の画像形成装置では、現像剤、現像器、感光体、帯電装置、感光体クリーニング装置などの交換部品のいずれかの故障によって、特定色のメカプロセス的な異常画像(画像薄い、地汚れなど)が引き起こされる。また、画像データを作成するコントローラボード、エンジン制御を行うメインボード、レーザーダイオードの書き込み制御を行うLDボードなどの電気回路の故障によって、黒線、白線、画像崩れなどの異常画像が引き起こされる。また、給紙ローラの磨耗や搬送ガイド板の汚れ磨耗、クラッチやソレノイドや搬送切り替え機構の磨耗劣化などによる故障で、不送りや紙詰まりが頻発するという異常も発生する。
本実施形態では、これらの異常状態の種類ごとに、その異常状態を引き起こす可能性がある部品を上述した機能ブロックごとに把握し、各機能ブロックをそれぞれ1つの保守グループとしている。転写機能部を構成する部品(中間転写ベルト10等)や定着機能部を構成する部品(定着ローラ等)は、紙搬送機能部としての機能もあるので、これらの部品については複数の保守グループに属するようにしておく。このように、異常状態の種類ごとに各交換部品をグループ分けしておくことで、特定の異常状態を引き起こした異常原因部品を推定するにあたり、その異常状態との因果関係が無い又は因果関係が少ない部品を排除して推定精度を高めることができる。
このように保守グループのグループ分けがされた各交換部品の種類とそれぞれ属する保守グループの番号Pとの関係は、推定基準データベース642に記録される。したがって、保守記録データベース641に登録された各交換部品に保守グループ番号Pを付与する際には、推定基準データベース642を参照して、各交換部品に対応する保守グループ番号Pを付与する(S2)。
次に、保守記録データベース641に登録された各交換部品について、保守管理データに含まれる時系列データに基づき、それぞれ、保守作業クラス番号Qを付与する(S3)。この保守作業クラス番号Qは、交換が行われた時期が近いもの同士を同一の保守作業クラスに分類したときの各保守作業クラスを識別するための識別番号である。
図13は、保守作業クラス番号の分類方法を示すグラフである。
本実施形態では、時刻の経過を1つ目の時系列データ、プリント量の増大を2つ目の時系列データとして、2つの時系列データで定まる座標位置が近い部品同士を同じ保守作業クラスに分類するクラスタリングを行う。ここでは、4つの保守作業クラスQ1〜Q4に分類している。クラスタリングは、2つの時系列データをそれぞれ適切な重み付けをして無次元化してユークリッド距離を演算し、その距離が近いもの同士を同じ保守作業クラスに分類するようにしても良い。
このように、同時期に保守作業が行われた部品ごとに各交換部品をグループ分けしておくことで、特定の異常状態を回復させるために行った一連の保守作業(同じ異常状態を回復させるために複数回にまたがって保守作業を行った場合を含む。)で交換された部品を把握することができる。そのため、互いに異なる時期に行った保守作業で交換された部品を互いに峻別することができる。
以上のようにして、保守記録データベース641に登録された各交換部品に対して保守グループ番号Pと保守作業クラスQを付与したら、次に、保守作業クラスQごとに、最初に交換された部品を選定し、その部品に付与された保守グループ番号Pfを特定する(S4)。例えば、保守グループ番号Pが付与された各部品が、図13に示すような保守作業クラスQに分類されている場合、保守作業クラスQ2に分類された交換部品のうち、最初に交換された部品の保守グループ番号P1を特定する。通常、一連の保守作業では、その保守作業で対処すべき異常状態を引き起こす可能性が最も高い部品を最初に交換する。したがって、各保守作業クラスQにおいて最初に交換された部品を特定すれば、その保守作業クラスQに対応する保守作業で対処した異常状態を高い確度で推定することができる。
その後、保守作業クラスQごとに、特定した保守グループ番号Pfが付与された交換部品が2以上存在するか否かを判断する(S5)。この判断において、保守グループ番号Pfが付与された交換部品が2以上存在しない、すなわち、1つしか存在しない場合には、その部品を、当該保守作業クラスQに対応する保守作業で対処した異常状態の異常原因部品であると特定する(S6)。
一方、保守グループ番号Pfが付与された交換部品が2以上存在する場合には、これらの部品の中から、最後に交換された部品を選定し、これを、当該保守作業クラスQに対応する保守作業で対処した異常状態の異常原因部品であると特定する(S7)。通常、一連の保守作業では、複数の部品を交換して試行錯誤しながら異常状態を回復させる場合、部品を交換するたびに異常状態が回復したかどうかを確認する。これにより、異常状態が回復したことを確認できた直前に交換した部品がその異常状態の異常原因部品であることが推定できる。そして、異常状態が回復したことを確認した後は、当該一連の保守作業中には、もはやその異常状態を回復させるための部品交換は行わない。よって、一連の保守作業の最後に交換された部品は、異常原因部品である可能性が高い。
本実施形態では、時刻とプリント量という2つの時系列データを使って、保守作業クラス番号Qを付与して、交換部品を保守作業ごとに分類分けしたが、その分類分けの際に、保守グループ番号が同じ交換部品間については、保守グループ番号が異なる交換部品間よりも距離が近いと評価して、保守作業クラスの分類分けを行ってもよい。例えば、同じ保守グループ番号が付与された交換部品間の距離は、保守グループ番号が異なる交換部品間の距離の1/2となるように評価するなどの計算ルールを導入してもよい。この場合、図13に示す例において、保守作業クラスQ4に分類された交換部品は、比較的距離が離れているが、同じ保守グループ番号P8が付与されているので、これらを同一の保守作業クラスに分類分けすることが可能となる。
通常、同じ保守グループ番号Pの部品が比較的近い時期に交換された場合、それは、先に交換された部品では当該保守作業に係る異常状態を回復できず、かつ、後に交換された部品の調達に時間がかかるなどして、先の部品交換から時間が経ってから、後の部品交換を行って、当該異常状態を回復できたケースである可能性が高い。このようなケースは、先に交換された部品と後に交換された部品は、同じ異常状態を回復させるための一連の保守作業に属するものである。上述しように、保守グループ番号が同じ交換部品間の距離を短めに評価して、これらを同一の保守作業クラスに分類分けすることで、上記のケースに適切に対応できる。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
複数の交換対象部品を備えた複写機601等の対象装置が異常状態となったときに該異常状態を解消するために交換した2以上の交換対象部品の中から、該異常状態に影響を及ぼした異常原因部品を特定する異常原因特定装置であって、上記異常状態を解消するために交換した上記2以上の交換対象部品を識別するための部品名あるいは部品ID等の交換部品識別情報とこれらを交換した順序を示す交換順序情報とを取得するデータ収集器631やパソコンPCa等の情報取得手段と、上記情報取得手段が取得した交換部品識別情報と交換順序情報を記憶する保守記録データベース641等の記憶手段と、上記記憶手段に記憶された交換部品識別情報と交換順序情報とに基づき、上記2以上の交換対象部品の中から所定の部品選定条件を満たす交換対象部品を、上記異常原因部品として特定する異常原因部品推定部643等の異常原因部品特定手段とを有することを特徴とする。
これによれば、サービスエンジニア(保守作業員)が、保守作業中に交換した複数の部品の中でどれが当該保守作業に係る異常状態を引き起こした異常原因部品であるかを特定して記録しなくても、どの部品をどのような順序で交換したかを記録すれば、異常原因部品を特定することができる。よって、人的ミスによって、アルゴリズム開発に用いる故障事例に非故障事例が含まれる事態を抑制することができる。
(態様B)
上記態様Aにおいて、複数種類の異常状態と、その異常状態を引き起こす原因となり得る交換対象部品の交換部品識別情報とを関連付けて記憶する推定基準データベース642等の関連記憶手段を有し、上記異常原因部品特定手段は、所定の異常状態選定条件を満たす異常状態を選定し、選定した異常状態に関連付けられた交換部品識別情報と、該交換部品識別情報に係る交換対象部品についての交換順序情報とに基づき、上記異常原因部品を特定することを特徴とする。
これによれば、複数種類の異常状態それぞれの異常原因部品を特定することができる。
(態様C)
上記態様Bにおいて、上記所定の異常状態選定条件は、上記情報取得手段が取得した交換順序情報が示す順序で最初に交換された交換対象部品に関連付けられた異常状態であるという条件を含むことを特徴とする。
上述したように、通常、一連の保守作業では、その保守作業で対処すべき異常状態を引き起こす可能性が最も高い部品を最初に交換するので、本態様によれば、交換順序情報から高い確度で異常状態の種類を推定することができる。
(態様D)
上記態様A〜Cのいずれかの態様において、上記所定の部品選定条件は、上記異常原因部品の特定に用いる交換順序情報が示す順序で最後に交換された交換対象部品であるという条件を含むことを特徴とする。
上述したように、通常、一連の保守作業では、複数の部品を交換して試行錯誤しながら異常状態を回復させる場合、部品を交換するたびに異常状態が回復したかどうかを確認する。これにより、異常状態が回復したことを確認できた直前に交換した部品がその異常状態の異常原因部品であることが推定できる。そして、異常状態が回復したことを確認した後は、当該一連の保守作業中には、もはやその異常状態を回復させるための部品交換は行わない。よって、本態様によれば、高い確度で異常原因部品を特定することが可能である。
(態様E)
上記態様A〜Dのいずれかの態様において、上記対象装置は画像形成装置であることを特徴とする。
これによれば、画像形成装置の交換対象部品の交換時期を予測するためのアルゴリズム開発に用いる故障事例に、非故障事例が含まれる事態を抑制することができる。
(態様F)
上記態様A〜Eのいずれかの態様において、当該異常原因特定装置は、上記対象装置と通信ネットワークを介して接続されるものであり、上記情報取得手段は、上記対象装置から出力される上記交換部品識別情報及び上記交換順序情報を上記通信ネットワークを介して取得することを特徴とする。
これによれば、異常原因特定装置を各対象装置から離れた遠隔地に設置することができる。
(態様G)
対象装置が異常状態になる前に、該対象装置に備わっている該異常状態の原因となる交換対象部品を交換し、該異常状態の発生を未然に防ぐための保守作業を行う保守実行時期を予測する保守実行時期予測システムであって、上記対象装置の動作状態を示す動作情報を取得するデータ収集器631等の動作情報取得手段と、所定の予測アルゴリズムを実行して、上記動作情報取得手段が取得した動作情報から保守実行時期を予測する異常予兆判別器635等の保守事項時期予測手段と、上記態様A〜Fに係る異常原因特定装置と、上記異常原因特定装置で特定された異常原因部品を識別するための異常原因部品識別情報、及び、該異常原因部品により引き起こされた異常状態が発生する前の所定期間内における上記対象装置の動作状態を示す異常前動作情報を取得し、取得した情報に基づいて、上記所定の予測アルゴリズムを更新する判別器作製部644等のアルゴリズム更新手段とを有することを特徴とする。
これによれば、交換対象部品の交換時期を高精度に予測することができる。
(態様H)
複数の交換対象部品を備えた対象装置が異常状態となったときに該異常状態を解消するために交換した2以上の交換対象部品の中から、該異常状態に影響を及ぼした異常原因部品を特定する異常原因特定方法であって、上記異常状態を解消するために交換した上記2以上の交換対象部品を識別するための交換部品識別情報とこれらを交換した順序を示す交換順序情報とを取得し、取得した交換部品識別情報及び交換順序情報を記憶手段に記憶する情報取得記憶工程と、上記記憶手段に記憶された交換部品識別情報と交換順序情報とに基づき、上記2以上の交換対象部品の中から所定の部品選定条件を満たす交換対象部品を、上記異常原因部品として特定する異常原因部品特定工程とを有することを特徴とする。
これによれば、サービスエンジニア(保守作業員)が、保守作業中に交換した複数の部品の中でどれが当該保守作業に係る異常状態を引き起こした異常原因部品であるかを特定して記録しなくても、どの部品をどのような順序で交換したかを記録すれば、異常原因部品を特定することができる。よって、人的ミスによって、アルゴリズム開発に用いる故障事例に非故障事例が含まれる事態を抑制することができる。
18 プロセスユニット
40 感光体
60 帯電装置
61 現像装置
63 感光体クリーニング装置
601〜607 複写機
630 管理装置
631 データ収集器・配信器
632 状態情報データベース
633 対象データ生成部
634 対象データメモリ
635 異常予兆判別器
636 判別基準データベース
637 表示制御器
640 ディスプレイ
641 保守記録データベース
642 推定基準データベース
643 異常原因部品推定部
644 判別器作製部
特開2010−54830号公報

Claims (8)

  1. 複数の交換対象部品を備えた対象装置が異常状態となったときに該異常状態を解消するために交換した2以上の交換対象部品の中から、該異常状態に影響を及ぼした異常原因部品を特定する異常原因特定装置であって、
    上記異常状態を解消するために交換した上記2以上の交換対象部品を識別するための交換部品識別情報とこれらを交換した順序を示す交換順序情報とを取得する情報取得手段と、
    上記情報取得手段が取得した交換部品識別情報と交換順序情報を記憶する記憶手段と、
    上記記憶手段に記憶された交換部品識別情報と交換順序情報とに基づき、上記2以上の交換対象部品の中から所定の部品選定条件を満たす交換対象部品を、上記異常原因部品として特定する異常原因部品特定手段とを有することを特徴とする異常原因特定装置。
  2. 請求項1の異常原因特定装置において、
    複数種類の異常状態と、その異常状態を引き起こす原因となり得る交換対象部品の交換部品識別情報とを関連付けて記憶する関連記憶手段を有し、
    上記異常原因部品特定手段は、所定の異常状態選定条件を満たす異常状態を選定し、選定した異常状態に関連付けられた交換部品識別情報と、該交換部品識別情報に係る交換対象部品についての交換順序情報とに基づき、上記異常原因部品を特定することを特徴とする異常原因特定装置。
  3. 請求項2の異常原因特定装置において、
    上記所定の異常状態選定条件は、上記情報取得手段が取得した交換順序情報が示す順序で最初に交換された交換対象部品に関連付けられた異常状態であるという条件を含むことを特徴とする異常原因特定装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の異常原因特定装置において、
    上記所定の部品選定条件は、上記異常原因部品の特定に用いる交換順序情報が示す順序で最後に交換された交換対象部品であるという条件を含むことを特徴とする異常原因特定装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の異常原因特定装置において、
    上記対象装置は画像形成装置であることを特徴とする異常原因特定装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の異常原因特定装置において、
    当該異常原因特定装置は、上記対象装置と通信ネットワークを介して接続されるものであり、
    上記情報取得手段は、上記対象装置から出力される上記交換部品識別情報及び上記交換順序情報を上記通信ネットワークを介して取得することを特徴とする異常原因特定装置。
  7. 対象装置が異常状態になる前に、該対象装置に備わっている該異常状態の原因となる交換対象部品を交換し、該異常状態の発生を未然に防ぐための保守作業を行う保守実行時期を予測する保守実行時期予測システムであって、
    上記対象装置の動作状態を示す動作情報を取得する動作情報取得手段と、
    所定の予測アルゴリズムを実行して、上記動作情報取得手段が取得した動作情報から保守実行時期を予測する保守事項時期予測手段と、
    請求項1乃至6のいずれか1項に記載の異常原因特定装置と、
    上記異常原因特定装置で特定された異常原因部品を識別するための異常原因部品識別情報、及び、該異常原因部品により引き起こされた異常状態が発生する前の所定期間内における上記対象装置の動作状態を示す異常前動作情報を取得し、取得した情報に基づいて、上記所定の予測アルゴリズムを更新するアルゴリズム更新手段とを有することを特徴とする保守実行時期予測システム。
  8. 複数の交換対象部品を備えた対象装置が異常状態となったときに該異常状態を解消するために交換した2以上の交換対象部品の中から、該異常状態に影響を及ぼした異常原因部品を特定する異常原因特定方法であって、
    上記異常状態を解消するために交換した上記2以上の交換対象部品を識別するための交換部品識別情報とこれらを交換した順序を示す交換順序情報とを取得し、取得した交換部品識別情報及び交換順序情報を記憶手段に記憶する情報取得記憶工程と、
    上記記憶手段に記憶された交換部品識別情報と交換順序情報とに基づき、上記2以上の交換対象部品の中から所定の部品選定条件を満たす交換対象部品を、上記異常原因部品として特定する異常原因部品特定工程とを有することを特徴とする異常原因特定方法。
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