JP4759342B2 - 異常判定方法及び異常判定装置 - Google Patents
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また、請求項2の発明は、被検対象となる機器から複数種類のデータを取得するデータ取得手段と、それら複数種類のデータについての正常データの組合せである正常組データの集合からなる正常組データ群、及び該データ取得工程にて該機器から取得した複数種類の取得データに基づいた多変量解析を行って異常指標値を算出し、算出結果と、予め定められた異常閾値との比較に基づいて該機器における異常の有無を判定する異常判定手段とを備える異常判定装置において、上記機器に搭載された複数の装置からそれぞれ動作回数情報又は動作時間情報を取得する動作情報取得手段と、該動作回数情報又は動作時間情報と所定の保守閾値との比較に基づいてそれぞれの装置について部品交換又は清掃による保守の必要の有無を判定する保守要求判定手段とを設け、該保守要求判定手段によって何れかの装置について保守の必要ありと判定された場合に、上記正常組データ群として、互いに上記正常データの種類の組合せが異なる複数のものを用い、これらの正常組データ群のぞれぞれに基づいて複数の異常指標値を算出し、それぞれの算出結果と予め定められた異常閾値との比較に基づいて複数の該正常組データ群にそれぞれ個別に対応する複数種類の異常の有無を判定させるように上記異常判定手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、被検対象となる機器に接続されている通信回線を通じて該機器から複数種類のデータを取得するデータ取得工程と、それら複数種類のデータについての正常データの組合せである正常組データの集合からなる正常組データ群、及び該データ取得工程にて該機器から取得した複数種類の取得データに基づいた多変量解析を行って異常指標値を算出し、算出結果と、予め定められた異常閾値との比較に基づいて該機器における異常の有無を判定する異常判定工程とを具備する異常判定処理を実施する異常判定方法において、上記異常判定処理にて、上記正常組データ群として、互いに上記正常データの種類の組合せが異なる複数のものを用い、これらの正常組データ群のぞれぞれに基づいて複数の異常指標値を算出し、それぞれの算出結果と予め定められた異常閾値との比較に基づいて複数の該正常組データ群にそれぞれ個別に対応する複数種類の異常の有無を判定するとともに、上記機器から発せられた故障の発生及び種類を示す故障発生情報を、上記通信回線を通じて受信する故障発生情報受信工程を該異常判定処理とは別に実施し、該故障発生情報受信工程で該故障発生情報を受信した場合には、異常の判定基準をより厳しくして該異常判定処理を実施することを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、被検対象となる機器に接続されている通信回線を通じて該機器から複数種類のデータを取得するデータ取得手段と、それら複数種類のデータについての正常データの組合せである正常組データの集合からなる正常組データ群、及び該データ取得工程にて該機器から取得した複数種類の取得データに基づいた多変量解析を行って異常指標値を算出し、算出結果と、予め定められた異常閾値との比較に基づいて該機器における異常の有無を判定する異常判定手段とを備える異常判定装置において、上記機器から発せられた故障の発生及び種類を示す故障発生情報を、上記通信回線を通じて受信する故障発生情報受信手段を設け、且つ、上記正常組データ群として、互いに上記正常データの種類の組合せが異なる複数のものを用い、これらの正常組データ群のぞれぞれに基づいて複数の異常指標値を算出し、それぞれの算出結果と予め定められた異常閾値との比較に基づいて複数の該正常組データ群にそれぞれ個別に対応する複数種類の異常の有無を判定し、該故障発生情報受信手段によって該故障発生情報が受信された場合には、判定基準をより厳しくして異常の判定を行うように、上記異常判定手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、被検対象となる複数の機器にそれぞれ接続されている通信回線を通じて、複数の該機器からそれぞれ複数種類のデータを取得するデータ取得工程と、それら複数種類のデータについての正常データの組合せである正常組データの集合からなる正常組データ群、及び該データ取得工程にて該機器から取得した複数種類の取得データに基づいた多変量解析を該複数の機器のそれぞれについて行って、該複数の機器にそれぞれ個別に対応する複数の異常指標値を算出し、それぞれの算出結果と予め定められた異常閾値との比較に基づいて該複数の機器における異常の有無をそれぞれ個別に判定する異常判定工程とを実施する異常判定方法において、上記複数の機器にそれぞれ接続されている通信回線を通じて、それぞれの機器から送られてくる故障の発生及び種類を示す故障情報を受信する故障発生情報受信工程を実施し、該複数の機器の何れかから発せられた該故障発生情報を受信した場合には、該複数の機器のうち、該故障発生情報を発していない機器について、異常の判定基準をより厳しくして上記異常判定工程をやり直すことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、被検対象となる複数の機器にそれぞれ接続されている通信回線を通じて、複数の該機器から複数種類のデータをそれぞれ取得するデータ取得手段と、それら複数種類のデータについての正常データの組合せである正常組データの集合からなる正常組データ群、及び該データ取得手段によって該機器から取得した複数種類の取得データに基づいた多変量解析を該複数の機器についてそれぞれ行って、該複数の機器にそれぞれ個別に対応する複数の異常指標値を算出し、それぞれの算出結果と予め定められた異常閾値との比較に基づいて該複数の機器における異常の有無をそれぞれ個別に判定する異常判定手段とを備える異常判定装置において、上記複数の機器にそれぞれ接続されている通信回線を通じて、それぞれの機器から送られてくる故障の発生及び種類を示す故障発生情報を受信する故障発生情報受信手段を設け、該複数の機器の何れかから発せられた該故障発生情報が該故障発生情報受信手段によって受信された場合には、該複数の機器のうち、該故障発生情報を発していない機器について、異常の判定基準をより厳しくして異常の判定の有無をやり直しさせるように上記異常判定手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、被検対象となる機器に接続されている通信回線を通じて該機器から複数種類のデータを取得するデータ取得工程と、それら複数種類のデータについての正常データの組合せである正常組データの集合からなる正常組データ群、及び該データ取得工程にて該機器から取得した複数種類の取得データに基づいた多変量解析を行って異常指標値を算出し、算出結果と、予め定められた異常閾値との比較に基づいて該機器における異常の有無を判定する異常判定工程とを具備する異常判定処理を実施する異常判定方法において、上記異常判定処理にて、上記正常組データ群として、互いに上記正常データの種類の組合せが異なる複数のものを用い、これらの正常組データ群のぞれぞれに基づいて複数の異常指標値を算出し、それぞれの算出結果と予め定められた異常閾値との比較に基づいて複数の該正常組データ群にそれぞれ個別に対応する複数種類の異常の有無を判定するようにするとともに、上記通信回線を通じて、上記機器に搭載された複数の装置におけるぞれぞれの動作回数情報又は動作時間情報を取得する動作情報取得工程と、該動作回数情報又は動作時間情報と所定の保守閾値との比較に基づいて複数の該装置について部品交換又は清掃による保守の必要の有無をそれぞれ判定する保守要求判定工程とを具備する保守判定処理を該異常判定処理とは別に実施し、該異常判定処理で何れかの異常を有りと判定するか、あるいは該保守要求判定処理で何れかの装置について保守必要有りと判定した場合には、有りと判定しなかった異常について判定基準をより厳しくして上記異常判定処理をやり直すか、あるいは保守必要有りと判定しなかった装置について上記保守閾値を判定基準がより厳しくなるように補正して該保守判定処理をやり直すかすることを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、被検対象となる機器に接続されている通信回線を通じて該機器から複数種類のデータを取得するデータ取得手段と、それら複数種類のデータについての正常データの組合せである正常組データの集合からなる正常組データ群、及び該データ取得工程にて該機器から取得した複数種類の取得データに基づいた多変量解析を行って異常指標値を算出し、算出結果と、予め定められた異常閾値との比較に基づいて該機器における異常の有無を判定する異常判定手段とを備える異常判定装置において、上記通信回線を通じて、上記機器に搭載された複数の装置におけるぞれぞれの動作回数情報又は動作時間情報を取得する動作情報取得手段と、該動作回数情報又は動作時間情報と所定の保守閾値との比較に基づいて複数の該装置について部品交換又は清掃による保守の必要の有無をそれぞれ判定する保守要求判定手段とを備え、上記正常組データ群として、互いに上記正常データの種類の組合せが異なる複数のものを用い、これらの正常組データ群のぞれぞれに基づいて複数の異常指標値を算出し、それぞれの算出結果と予め定められた異常閾値との比較に基づいて複数の該正常組データ群にそれぞれ個別に対応する複数種類の異常の有無を判定するように上記異常判定装置が構成され、該異常判定手段によって何れかの種類の異常を有りと判定した場合、あるいは該保守要求判定手段によって何れかの装置について保守必要有りと判定した場合には、有りと判定しなかった異常について判定基準をより厳しくして判定をやり直すか、あるいは保守必要有りと判定しなかった装置について上記保守閾値を判定基準がより厳しくなるように補正して判定をやり直すかすることを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、被検対象となる複数の機器にそれぞれ接続されている通信回線を通じて該複数の機器からそれぞれ複数種類のデータを取得するデータ取得工程と、それら複数種類のデータについての正常データの組合せである正常組データの集合からなる正常組データ群、及び該データ取得工程にて該機器から取得した複数種類の取得データに基づいた多変量解析を該複数の機器のそれぞれについて行って、該複数の機器にそれぞれ個別に対応する複数の異常指標値を算出し、それぞれの算出結果と予め定められた異常閾値との比較に基づいて該複数の機器における異常の有無をそれぞれ個別に判定する異常判定工程とを実施する異常判定方法において、上記複数の機器の何れかについて異常を有りと判定した場合には、異常を有りと判定しなかった機器について異常の判定基準をより厳しくして上記異常判定工程をやり直すことを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、被検対象となる複数の機器にそれぞれ接続されている通信回線を通じて該複数の機器からそれぞれ複数種類のデータを取得するデータ取得手段と、それら複数種類のデータについての正常データの組合せである正常組データの集合からなる正常組データ群、及び該データ取得手段によって該機器から取得した複数種類の取得データに基づいた多変量解析を該複数の該機器についてそれぞれ行って、該複数の機器にそれぞれ個別に対応する複数の異常指標値を算出し、それぞれの算出結果と予め定められた異常閾値との比較に基づいて該複数の機器における異常の有無をそれぞれ個別に判定する異常判定手段とを備える異常判定装置において、上記複数の機器の何れかについて異常を有りと判定した場合には、異常を有りと判定しなかった機器について判定基準をより厳しくして異常の有無の判定をやり直しさせるように上記異常判定手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、被検対象となる複数の機器にそれぞれ接続されている通信回線を通じて該複数の機器からそれぞれ複数種類のデータを取得するデータ取得工程と、それら複数種類のデータについての正常データの組合せである正常組データの集合からなる正常組データ群、及び該データ取得工程にて該機器から取得した複数種類の取得データに基づいた多変量解析を該複数の機器のそれぞれについて行って、該複数の機器にそれぞれ個別に対応する複数の異常指標値を算出し、それぞれの算出結果と予め定められた異常閾値との比較に基づいて該複数の機器における異常の有無をそれぞれ個別に判定する異常判定工程とを実施する異常判定方法において、上記複数の機器にそれぞれ搭載された所定の装置の動作回数情報又は動作時間情報を、上記通信回線を通じてそれぞれ取得する動作情報取得工程と、上記異常判定工程にて該複数の機器の何れかについて異常を有りと判定した場合に、異常を有りと判定しなかった機器に搭載された装置について、部品交換又は清掃による保守の必要の有無を該動作回数情報又は動作時間情報と所定の保守閾値との比較に基づいて判定する保守要求判定工程とを実施することを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、被検対象となる複数の機器にそれぞれ接続されている通信回線を通じて該複数の機器からそれぞれ複数種類のデータを取得するデータ取得手段と、それら複数種類のデータについての正常データの組合せである正常組データの集合からなる正常組データ群、及び該データ取得手段によって該機器から取得した複数種類の取得データに基づいた多変量解析を該複数の機器についてそれぞれ行って、該複数の機器にそれぞれ個別に対応する複数の異常指標値を算出し、それぞれの算出結果と予め定められた異常閾値との比較に基づいて該複数の機器における異常の有無をそれぞれ個別に判定する異常判定手段とを備える異常判定装置において、上記複数の機器にそれぞれ搭載された所定の装置の動作回数情報又は動作時間情報を、上記通信回線を通じてそれぞれ取得する動作情報取得手段と、上記異常判定手段によって該複数の機器の何れかについて異常が有りと判定された場合に、異常が有りと判定されなかった機器に搭載された装置ついて、部品交換又は清掃による保守の必要の有無を該動作回数情報又は動作時間情報と所定の保守閾値との比較に基づいて判定する保守要求判定手段とを設けたことを特徴とするものである。
また、請求項13の発明は、被検対象となる複数の機器にそれぞれ接続されている通信回線を通じて該複数の機器からそれぞれ複数種類のデータを取得するデータ取得工程と、それら複数種類のデータについての正常データの組合せである正常組データの集合からなる正常組データ群、及び該データ取得工程にて該機器から取得した複数種類の取得データに基づいた多変量解析を該複数の機器のそれぞれについて行って、該複数の該機器にそれぞれ個別に対応する複数の異常指標値を算出し、それぞれの算出結果と予め定められた異常閾値との比較に基づいて該複数の機器における異常の有無をそれぞれ個別に判定する異常判定工程とを具備する異常判定処理を実施する異常判定方法において、上記通信回線を通じて、上記複数の機器のそれぞれに搭載された所定の装置の動作回数情報又は動作時間情報を取得する動作情報取得工程と、該動作回数情報又は動作時間情報と所定の保守閾値との比較に基づいてそれぞれの該装置について部品交換又は清掃による保守の必要の有無を判定する保守要求判定工程とを具備する保守判定処理を実施し、何れかの装置について保守必要有りと判定した場合に、上記複数の機器のうち、保守必要有りと判定しなかった装置を搭載する機器について上記異常判定処理を実施することを特徴とするものである。
また、請求項14の発明は、被検対象となる複数の機器にそれぞれ接続されている通信回線を通じて該複数の機器からそれぞれ複数種類のデータを取得するデータ取得手段と、それら複数種類のデータについての正常データの組合せである正常組データの集合からなる正常組データ群、及び該データ取得手段によって該機器から取得した複数種類の取得データに基づいた多変量解析を該複数の機器についてそれぞれ行って、該複数の機器にそれぞれ個別に対応する複数の異常指標値を算出し、それぞれの算出結果と予め定められた異常閾値との比較に基づいて該複数の機器における異常の有無をそれぞれ個別に判定する異常判定手段とを備える異常判定装置において、上記通信回線を通じて、上記複数の機器のそれぞれに搭載された所定の装置の動作回数情報又は動作時間情報を取得する動作情報取得手段と、該動作回数情報又は動作時間情報と所定の保守閾値との比較に基づいてそれぞれの該装置について部品交換又は清掃による保守の必要の有無を判定する保守要求判定手段とを設け、該保守要求判定手段によって何れかの装置について保守必要有りと判定された場合に、上記複数の機器のうち、保守必要有りと判定されなかった装置を搭載する機器について異常の有無を判定させるように上記異常判定手段を構成したことを特徴とするものである。
まず、本第1実施形態に係る複写機の基本的な構成について説明する。図1は、本複写機を示す概略構成図である。この複写機は、プリンタ部100と給紙部200とからなる画像形成手段と、スキャナ部300と、原稿搬送部400とを備えている。スキャナ部300はプリンタ部100上に取り付けられ、そのスキャナ部300の上に原稿自動搬送装置(ADF)からなる原稿搬送部400が取り付けられている。
センシングデータとしては、駆動関係、記録媒体の各種特性、現像剤特性、感光体特性、電子写真の各種プロセス状態、環境条件、記録物の各種特性などが取得する対象として考えられる。これらのセンシングデータの概要を説明すると、以下のようになる。
・感光体ドラムの回転速度をエンコーダーで検出したり、駆動モータの電流値を読み取ったり、駆動モータの温度を読み取る。
・同様にして、定着ローラ、紙搬送ローラ、駆動ローラなどの円筒状またはベルト状の回転する部品の駆動状態を検出する。
・駆動により発生する音を装置内部または外部に設置されたマイクロフォンで検出する。
・透過型または反射型の光センサ、あるいは接触タイプのセンサにより、搬送された紙の先端や後端の位置を読み取り、紙詰まりが発生したことを検出したり、紙の先端や後端の通過タイミングのずれ、送り方向と垂直な方向の変動などを読み取る。
・同様に、複数のセンサ間の検出タイミングにより、紙の移動速度を求める。
・給紙時の給紙ローラと紙とのスリップを、ローラの回転数計測値と紙の移動量との比較で求める。
このデータは、画質やシート搬送の安定性に大きく影響する。この紙種のデータ取得には以下のような方法がある。
・紙の厚みは、紙を二つのローラで挟み、ローラの相対的な位置変位を光学センサ等で検知したり、紙が進入してくることによって押し上げられる部材の移動量と同等の変位量を検知することによって求める。
・紙の表面粗さは、転写前の紙の表面にガイド等を接触させ、その接触によって生じる振動や摺動音等を検知する。
・紙の光沢は、規定された入射角で規定の開き角の光束を入射し、鏡面反射方向に反射する規定の開き角の光束をセンサで測定する。
・紙の剛性は、押圧された紙の変形量(湾曲量)を検知することにより求める。
・再生紙か否かの判断は、紙に紫外線を照射してその透過率を検出して行なう。
・裏紙か否かの判断は、LEDアレイ等の線状光源から光を照射し、転写面から反射した光をCCD等の固体撮像素子で検出して行なう。
・OHP用のシートか否かは、用紙に光を照射し、透過光と角度の異なる正反射光を検出して判断する。
・紙に含まれている水分量は、赤外線またはμ波の光の九州を測定することにより求める。
・カール量は光センサ、接触センサなどで検出する。
・紙の電気抵抗は、一対の電極(給紙ローラなど)を記録紙と接触させて直接測定したり、紙転写後の感光体や中間転写体の表面電位を測定して、その値から記録紙の抵抗値を推定する。
現像剤(トナーやキャリア)の装置内での特性は、電子写真プロセスの機能の根幹に影響するものである。そのため、システムの動作や出力にとって重要な因子となる。現像剤の情報を得ることは極めて重要である。この現像剤特性としては、例えば次のような項目が挙げられる。
・トナーについては、帯電量およびその分布、流動性、凝集度、嵩密度、電気抵抗、外添剤量、消費量または残量、流動性、トナー濃度(トナーとキャリアの混合比)を挙げることができる。
・キャリアについては、磁気特性、コート膜厚、スペント量などを挙げることができる。
これらのデータを複写機の中において単独で検出することは通常困難である。そこで、現像剤の総合的な特性として検出すると良い。この現像剤の総合的な特性は、例えば次のように測定することができる。
・感光体上にテスト用潜像を形成し、予め決められた現像条件で現像して、形成されたトナー像の反射濃度(光反射率)を測定する。
・現像装置中に一対の電極を設け、印加電圧と電流の関係を測定する(抵抗、誘電率など)。
・現像装置中にコイルを設け、電圧電流特性を測定する(インダクタンス)。
・現像装置中にレベルセンサを設けて、現像剤容量を検出する。レベルセンサは光学式、静電容量式などがある。
感光体特性も現像剤特性と同じく、電子写真プロセスの機能と密接に関わる。この感光体特性のデータとしては、感光体の膜厚、表面特性(摩擦係数、凹凸)、表面電位(各プロセス前後)、表面エネルギー、散乱光、温度、色、表面位置(フレ)、線速度、電位減衰速度、電気抵抗、静電容量、表面水分量などが挙げられる。このうち、複写機の中では、次のようなデータを検出できる。
・膜厚変化に伴う静電容量の変化を、帯電部材から感光体に流れる電流を検知し、同時に帯電部材への印加電圧と予め設定された感光体の誘電厚みに対する電圧電流特性と照合することにより、膜厚を求める。
・表面電位、温度は従来周知のセンサで求めることができる。
・線速度は感光体回転軸に取り付けられたエンコーダーなどで検出される。
・感光体表面からの散乱光は光センサで検出される。
電子写真方式によるトナー像形成は、周知のように、感光体の均一帯電、レーザー光などによる潜像形成(像露光)、電荷を持ったトナー(着色粒子)による現像、転写材へのトナー像の転写(カラーの場合は中間転写体または最終転写材である記録媒体での重ね合わせ、または現像時に感光体への重ね現像を行なう)、記録媒体へのトナー像の定着という順序で行なわれる。これらの各段階での様々な情報は、画像その他のシステムの出力に大きく影響を与える。これらを取得することがシステムの安定を評価する上で重要となる。この電子写真プロセス状態のデータ取得の具体例としては、次のようなものが挙げられる。
・帯電電位、露光部電位は従来公知の表面電位センサにより検出される。
・非接触帯電における帯電部材と感光体とのギャップは、ギャップを通過させた光の量を測定することにより検知する。
・帯電による電磁波は広帯域アンテナにより捉える。
・帯電による発生音。
・露光強度。
・露光光波長。
・パイルハイト(トナー像の高さ)を、変位センサで縦方向から奥行きを、平行光のリニアセンサで横方向から遮光長を計測して求める。
・トナー帯電量を、ベタ部の静電潜像の電位、その潜像が現像された状態での電位を測定する電位センサにより測定し、同じ箇所の反射濃度センサから換算した付着量との比により求める。
・ドット揺らぎまたはチリを、ドットパターン画像を感光体上においては赤外光のエリアセンサ、中間転写体上においては各色に応じた波長のエリアセンサで検知し、適当な処理をすることにより求める。
・オフセット量(定着後)を、記録紙上と定着ローラ上の対応する場所をそれぞれ光学センサで読み取って、両者比較することにより求める。
・転写工程後(PD上,ベルト上)に光学センサを設置し,特定パターンの転写後の転写残パターンからの反射光量で転写残量を判断する。
・重ね合わせ時の色ムラを定着後の記録紙上を検知するフルカラーセンサで検知する。
・画像濃度、色は光学的に検知する。反射光、透過光のいずれでもよい。色に応じて投光波長を選択すればよい。濃度及び単色情報を得るには感光体上または中間転写体上でよいが、色ムラなど,色のコンビネーションを測るには紙上の必要がある。
・階調性は、階調レベルごとに感光体上に形成されたトナー像または転写体に転写されたトナー像の反射濃度を光学センサにより検出する。
・鮮鋭性は、スポット径の小さい単眼センサ、若しくは高解像度のラインセンサを用いて、ライン繰り返しパターンを現像または転写した画像を読み取ることにより求める。
・粒状性(ざらつき感)は、鮮鋭性の検出と同じ方法により、ハーフトーン画像を読み取り、ノイズ成分を算出することにより求める。
・レジストスキューは、レジスト後の主走査方向両端に光学センサを設け、レジストローラONタイミングと両センサの検知タイミングとの差異から求める。
・色ずれは、中間転写体または記録紙上の重ね合わせ画像のエッジ部を、単眼の小径スポットセンサ若しくは高解像度ラインセンサで検知する。
・バンディング(送り方向の濃度むら)は、記録紙上で小径スポットセンサ若しくは高解像度ラインセンサにより副走査方向の濃度ムラを測定し、特定周波数の信号量を計測する。
・光沢度(むら)は、均一画像が形成された記録紙を正反射式光学センサで検知するように設ける。
・かぶりは、感光体上、中間転写体上、または記録紙上において、比較的広範囲の領域を検知する光学センサで画像背景部を読み取る方法、または高解像度のエリアセンサで背景部のエリアごと画像情報を取得し、その画像に含まれるトナー粒子数を数えるという方法がある。
・像流れや画像かすれなどは、感光体上、中間転写体、あるいは記録紙上でトナー像をエリアセンサにより検知し、取得した画像情報を画像処理して判定する。
・トナーチリ汚れは記録紙上の画像を高解像度ラインセンサまたはエリアセンサで取り込み、パターン部の周辺に散っているトナー量を算定することにより求める。
・後端白抜け、ベタクロス白抜けは、感光体上、中間転写体、あるいは記録紙上で高解像度ラインセンサにより検知する。
・記録紙のカール、波打ち、折れは、変位センサで検出する。折れの検出のためには記録紙の両端部分に近い所にセンサを設置することが有効である。
・コバ面の汚れやキズは、排紙トレイに縦に設けたエリアセンサにより,ある程度排紙が溜まった時のコバ面をエリアセンサで撮影,解析する。
・温度検出には、異種金属どうし或いは金属と半導体どうしを接合した接点に発生する熱起電力を信号として取り出す熱電対方式、金属或いは半導体の抵抗率が温度によって変化することを利用した抵抗率変化素子、また、或る種の結晶では温度が上昇したことにより結晶内の電荷の配置に偏りが生じ表面に電位発生する焦電型素子、更には、温度による磁気特性の変化を検出する熱磁気効果素子などを採用することができる。
・湿度検出には、H2O或いはOH基の光吸収を測定する光学的測定法、水蒸気の吸着による材料の電気抵抗値変化を測定する湿度センサ等がある。
・各種ガスは、基本的にはガスの吸着に伴う、酸化物半導体の電気抵抗の変化を測定することにより検出する。
・気流(方向、流速、ガス種)の検出には、光学的測定法等があるが、システムへの搭載を考慮するとより小型にできるエアブリッジ型フローセンサが特に有用である。
・気圧、圧力の検出には、感圧材料を使用する、メンブレンの機械的変位を測定する等の方法がある。振動の検出にも同様に方法が用いられる。
複写機の動作は制御部によって決定されるため、制御部の入出力パラメータを直接利用することが有効である。
画像形成のために制御部が演算処理により出力する直接的なパラメータで、以下のような例がある。
・制御部によるプロセス条件の設定値で、例えば帯電電位、現像バイアス値、定着温度設定値など。
・同じく、中間調処理やカラー補正などの各種画像処理パラメータの設定値。
・制御部が装置の動作のために設定する各種のパラメータで、例えば紙搬送のタイミング、画像形成前の準備モードの実行時間など。
・色数、枚数、画質指示など、ユーザーにより選択された各種操作の頻度
・ユーザーが選択した用紙サイズの頻度。
・全期間または特定期間単位(1日、1週間、1ヶ月など)の総合消費電力あるいはその分布、変化量(微分)、累積値(積分)など。
・全期間または特定期間単位(1日、1週間、1ヶ月など)のトナー、感光体、紙の使用量あるいはその分布、変化量(微分)、累積値(積分)など。
・全期間または特定期間単位(1日、1週間、1ヶ月など)の故障発生(種類別)の頻度あるいはその分布、変化量(微分)、累積値(積分)など。
(b-6)動作時間情報(作動時間情報)
・複写機の動作時間を計時手段によって計時して記憶する。
(b-7)プリント動作回数(作動回数情報)
・プリントアウト1枚ごとにカウントアップしていき、そのカウント値を記憶する。
ホストコンピュータから直接データとして送られる画像情報、あるいは原稿画像からスキャナーで読み取って画像処理をした後に得られる画像情報から、以下のような情報を取得することができる。
・着色画素累積数はGRB信号別の画像データを画素ごとにカウントすることにより求められる。
・例えば特許第2621879号の公報に記載されているような方法でオリジナル画像を文字、網点、写真、背景に分離し、文字部、ハーフトーン部などの比率を求めることができる。同様にして色文字の比率も求めることができる。
・着色画素の累積値を主走査方向で区切った領域別にカウントすることにより、主走査方向のトナー消費分布が求められる。
・画像サイズは制御部が発生する画像サイズ信号または画像データでの着色画素の分布により求められる。
・文字の種類(大きさ、フォント)は文字の属性データから求められる。
(1)温度データ
本複写機は、温度の情報を取得する温度センサとして、原理及び構造が簡単でしかも超小型にできる抵抗変化素子を用いるものを備えている。
小型にできる湿度センサが有用である。基本原理は感湿性セラミックスに水蒸気が吸着すると、吸着水によりイオン伝導が増加しセラミックスの電気抵抗が低下することによる。感湿性セラミックスの材料は多孔質材料であり、一般的にはアルミナ系、アパタイト系、ZrO2−MgO系などが使用される。
振動センサは、基本的には気圧及び圧力を測定するセンサと同じであり、システムへの搭載を考慮すると超小型にできるシリコン利用のセンサが特に有用である。薄いシリコンのダイアフラム上に作製した振動子の運動を、振動子と対向して設けられた対向電極間との容量変化を計測する、或いはSiダイアフラム自体のピエゾ抵抗効果を利用して計測することができる。
各色ごとにトナー濃度を検出してデータ化する。トナー濃度センサとしては従来より公知の方式のものを用いることができる。例えば、特開平6−289717号公報に記載されているような現像装置中の現像剤の透磁率の変化を測定するセンシングシステムにより、トナー濃度を検出することができる。
各色用の感光体(40K,Y,M,C)について、それぞれ一様帯電電位を検出する。物体の表面電位を検知する公知の表面電位センサを用いることができる。
光書込後の感光体(40K,Y,M,C)の表面電位を、(5)と同様にして検出する。
入力画像情報から、着色しようとする画素の累計値と全画素の累計値の比から着色面積率を色ごとに求め、これを利用する。
感光体(40K,Y,M,C)上で現像された各色トナー像における単位面積あたりのトナー付着量を、反射型フォトセンサによる光反射率に基づいて求める。反射型フォトセンサは対象物にLED光を照射し、反射光を受光素子で検出するものである。トナー付着量と光反射率とには相関関係が成立するため、光反射率に基づいてトナー付着量を求めることができる。
給紙部(200)の給紙ローラから2次転写ニップに至る給紙経路のどこかに、転写紙をその搬送方向に直交する方向の両端で検知する光センサ対を設置し、搬送されてくる転写紙の先端付近の両端を検出する。両光センサについて、給紙ローラの駆動信号の発信時を基準として、通過までの時間を計測し、時間のズレに基づいて送り方向に対する転写紙の傾きを求める。
排出ローラ対(図1の56)を通過後の転写紙を光センサで検出する。この場合も給紙ローラの駆動信号の発信時を基準として計測する。
感光体(40K,Y,M,C)からアースに流れ出る電流を検出する。感光体の基板と接地端子との間に、電流測定手段を設けることで、かかる電流を検出することができる。
感光体の駆動源(モータ)が駆動中に費やす駆動電力(電流×電圧)を電流計や電圧計などによって検出する。
本複写機は、上述のデータ記憶手段によって記憶している正常組データ群と、上述のデータ取得手段によって取得した各種のデータとに基づいて、多変量解析の手法を採用したMTS法によるマハラノビスの距離を求めて、装置内に異常が発生しているか否かを判定するようになっている。マハラノビスの距離を求めるためには、正常な状態の複写機から取得した複数種類の組データの集まりである正常組データ群を構築する必要がある。この構築については、本複写機と同一仕様の標準機(正常な状態)から取得した各種のデータによって構築してもよいし、完成直後あるいは初期運転時における本複写機から取得した各種のデータによって構築してもよい。なお、本複写機においては、上述した制御部1が、被検対象たる複写機の異常を判定する異常判定手段として機能している。
1a CPU
1b RAM(データ記憶手段)
1c ROM(データ記憶手段)
2 各種センサ(データ取得手段の一部)
3 操作表示部(データ入力手段、報知手段の一部、データ取得手段の一部)
Claims (14)
- 被検対象となる機器から複数種類のデータを取得するデータ取得工程と、
それら複数種類のデータについての正常データの組合せである正常組データの集合からなる正常組データ群、及び該データ取得工程にて該機器から取得した複数種類の取得データに基づいた多変量解析を行って異常指標値を算出し、算出結果と、予め定められた異常閾値との比較に基づいて該機器における異常の有無を判定する異常判定工程とを具備する異常判定処理を実施する異常判定方法において、
上記機器に搭載された複数の装置からそれぞれ動作回数情報又は動作時間情報を取得する動作情報取得工程と、該動作回数情報又は動作時間情報と所定の保守閾値との比較に基づいてそれぞれの装置について部品交換又は清掃による保守の必要の有無を判定する保守要求判定工程を具備する保守判定処理を実施し、該保守判定処理で何れかの装置について保守の必要ありと判定した場合に、上記異常判定処理にて、上記正常組データ群として、互いに上記正常データの種類の組合せが異なる複数のものを用い、これらの正常組データ群のぞれぞれに基づいて複数の異常指標値を算出し、それぞれの算出結果と予め定められた異常閾値との比較に基づいて複数の該正常組データ群にそれぞれ個別に対応する複数種類の異常の有無を判定することを特徴とする異常判定方法。 - 被検対象となる機器から複数種類のデータを取得するデータ取得手段と、
それら複数種類のデータについての正常データの組合せである正常組データの集合からなる正常組データ群、及び該データ取得工程にて該機器から取得した複数種類の取得データに基づいた多変量解析を行って異常指標値を算出し、算出結果と、予め定められた異常閾値との比較に基づいて該機器における異常の有無を判定する異常判定手段とを備える異常判定装置において、
上記機器に搭載された複数の装置からそれぞれ動作回数情報又は動作時間情報を取得する動作情報取得手段と、該動作回数情報又は動作時間情報と所定の保守閾値との比較に基づいてそれぞれの装置について部品交換又は清掃による保守の必要の有無を判定する保守要求判定手段とを設け、該保守要求判定手段によって何れかの装置について保守の必要ありと判定された場合に、上記正常組データ群として、互いに上記正常データの種類の組合せが異なる複数のものを用い、これらの正常組データ群のぞれぞれに基づいて複数の異常指標値を算出し、それぞれの算出結果と予め定められた異常閾値との比較に基づいて複数の該正常組データ群にそれぞれ個別に対応する複数種類の異常の有無を判定させるように上記異常判定手段を構成したことを特徴とする異常判定装置。 - 被検対象となる機器に接続されている通信回線を通じて該機器から複数種類のデータを取得するデータ取得工程と、
それら複数種類のデータについての正常データの組合せである正常組データの集合からなる正常組データ群、及び該データ取得工程にて該機器から取得した複数種類の取得データに基づいた多変量解析を行って異常指標値を算出し、算出結果と、予め定められた異常閾値との比較に基づいて該機器における異常の有無を判定する異常判定工程とを具備する異常判定処理を実施する異常判定方法において、
上記異常判定処理にて、上記正常組データ群として、互いに上記正常データの種類の組合せが異なる複数のものを用い、これらの正常組データ群のぞれぞれに基づいて複数の異常指標値を算出し、それぞれの算出結果と予め定められた異常閾値との比較に基づいて複数の該正常組データ群にそれぞれ個別に対応する複数種類の異常の有無を判定するとともに、上記機器から発せられた故障の発生及び種類を示す故障発生情報を、上記通信回線を通じて受信する故障発生情報受信工程を該異常判定処理とは別に実施し、該故障発生情報受信工程で該故障発生情報を受信した場合には、異常の判定基準をより厳しくして該異常判定処理を実施することを特徴とする異常判定方法。 - 被検対象となる機器に接続されている通信回線を通じて該機器から複数種類のデータを取得するデータ取得手段と、
それら複数種類のデータについての正常データの組合せである正常組データの集合からなる正常組データ群、及び該データ取得工程にて該機器から取得した複数種類の取得データに基づいた多変量解析を行って異常指標値を算出し、算出結果と、予め定められた異常閾値との比較に基づいて該機器における異常の有無を判定する異常判定手段とを備える異常判定装置において、
上記機器から発せられた故障の発生及び種類を示す故障発生情報を、上記通信回線を通じて受信する故障発生情報受信手段を設け、且つ、
上記正常組データ群として、互いに上記正常データの種類の組合せが異なる複数のものを用い、これらの正常組データ群のぞれぞれに基づいて複数の異常指標値を算出し、それぞれの算出結果と予め定められた異常閾値との比較に基づいて複数の該正常組データ群にそれぞれ個別に対応する複数種類の異常の有無を判定し、該故障発生情報受信手段によって該故障発生情報が受信された場合には、判定基準をより厳しくして異常の判定を行うように、上記異常判定手段を構成したことを特徴とする異常判定装置。 - 被検対象となる複数の機器にそれぞれ接続されている通信回線を通じて、複数の該機器からそれぞれ複数種類のデータを取得するデータ取得工程と、
それら複数種類のデータについての正常データの組合せである正常組データの集合からなる正常組データ群、及び該データ取得工程にて該機器から取得した複数種類の取得データに基づいた多変量解析を該複数の機器のそれぞれについて行って、該複数の機器にそれぞれ個別に対応する複数の異常指標値を算出し、それぞれの算出結果と予め定められた異常閾値との比較に基づいて該複数の機器における異常の有無をそれぞれ個別に判定する異常判定工程とを実施する異常判定方法において、
上記複数の機器にそれぞれ接続されている通信回線を通じて、それぞれの機器から送られてくる故障の発生及び種類を示す故障情報を受信する故障発生情報受信工程を実施し、該複数の機器の何れかから発せられた該故障発生情報を受信した場合には、該複数の機器のうち、該故障発生情報を発していない機器について、異常の判定基準をより厳しくして上記異常判定工程をやり直すことを特徴とする異常判定方法。 - 被検対象となる複数の機器にそれぞれ接続されている通信回線を通じて、複数の該機器から複数種類のデータをそれぞれ取得するデータ取得手段と、
それら複数種類のデータについての正常データの組合せである正常組データの集合からなる正常組データ群、及び該データ取得手段によって該機器から取得した複数種類の取得データに基づいた多変量解析を該複数の機器についてそれぞれ行って、該複数の機器にそれぞれ個別に対応する複数の異常指標値を算出し、それぞれの算出結果と予め定められた異常閾値との比較に基づいて該複数の機器における異常の有無をそれぞれ個別に判定する異常判定手段とを備える異常判定装置において、
上記複数の機器にそれぞれ接続されている通信回線を通じて、それぞれの機器から送られてくる故障の発生及び種類を示す故障発生情報を受信する故障発生情報受信手段を設け、該複数の機器の何れかから発せられた該故障発生情報が該故障発生情報受信手段によって受信された場合には、該複数の機器のうち、該故障発生情報を発していない機器について、異常の判定基準をより厳しくして異常の判定の有無をやり直しさせるように上記異常判定手段を構成したことを特徴とする異常判定装置。 - 被検対象となる機器に接続されている通信回線を通じて該機器から複数種類のデータを取得するデータ取得工程と、
それら複数種類のデータについての正常データの組合せである正常組データの集合からなる正常組データ群、及び該データ取得工程にて該機器から取得した複数種類の取得データに基づいた多変量解析を行って異常指標値を算出し、算出結果と、予め定められた異常閾値との比較に基づいて該機器における異常の有無を判定する異常判定工程とを具備する異常判定処理を実施する異常判定方法において、
上記異常判定処理にて、上記正常組データ群として、互いに上記正常データの種類の組合せが異なる複数のものを用い、これらの正常組データ群のぞれぞれに基づいて複数の異常指標値を算出し、それぞれの算出結果と予め定められた異常閾値との比較に基づいて複数の該正常組データ群にそれぞれ個別に対応する複数種類の異常の有無を判定するようにするとともに、上記通信回線を通じて、上記機器に搭載された複数の装置におけるぞれぞれの動作回数情報又は動作時間情報を取得する動作情報取得工程と、該動作回数情報又は動作時間情報と所定の保守閾値との比較に基づいて複数の該装置について部品交換又は清掃による保守の必要の有無をそれぞれ判定する保守要求判定工程とを具備する保守判定処理を該異常判定処理とは別に実施し、該異常判定処理で何れかの異常を有りと判定するか、あるいは該保守要求判定処理で何れかの装置について保守必要有りと判定した場合には、有りと判定しなかった異常について判定基準をより厳しくして上記異常判定処理をやり直すか、あるいは保守必要有りと判定しなかった装置について上記保守閾値を判定基準がより厳しくなるように補正して該保守判定処理をやり直すかすることを特徴とする異常判定方法。 - 被検対象となる機器に接続されている通信回線を通じて該機器から複数種類のデータを取得するデータ取得手段と、
それら複数種類のデータについての正常データの組合せである正常組データの集合からなる正常組データ群、及び該データ取得工程にて該機器から取得した複数種類の取得データに基づいた多変量解析を行って異常指標値を算出し、算出結果と、予め定められた異常閾値との比較に基づいて該機器における異常の有無を判定する異常判定手段とを備える異常判定装置において、
上記通信回線を通じて、上記機器に搭載された複数の装置におけるぞれぞれの動作回数情報又は動作時間情報を取得する動作情報取得手段と、該動作回数情報又は動作時間情報と所定の保守閾値との比較に基づいて複数の該装置について部品交換又は清掃による保守の必要の有無をそれぞれ判定する保守要求判定手段とを備え、
上記正常組データ群として、互いに上記正常データの種類の組合せが異なる複数のものを用い、これらの正常組データ群のぞれぞれに基づいて複数の異常指標値を算出し、それぞれの算出結果と予め定められた異常閾値との比較に基づいて複数の該正常組データ群にそれぞれ個別に対応する複数種類の異常の有無を判定するように上記異常判定装置が構成され、
該異常判定手段によって何れかの種類の異常を有りと判定した場合、あるいは該保守要求判定手段によって何れかの装置について保守必要有りと判定した場合には、有りと判定しなかった異常について判定基準をより厳しくして判定をやり直すか、あるいは保守必要有りと判定しなかった装置について上記保守閾値を判定基準がより厳しくなるように補正して判定をやり直すかすることを特徴とする異常判定装置。 - 被検対象となる複数の機器にそれぞれ接続されている通信回線を通じて該複数の機器からそれぞれ複数種類のデータを取得するデータ取得工程と、
それら複数種類のデータについての正常データの組合せである正常組データの集合からなる正常組データ群、及び該データ取得工程にて該機器から取得した複数種類の取得データに基づいた多変量解析を該複数の機器のそれぞれについて行って、該複数の機器にそれぞれ個別に対応する複数の異常指標値を算出し、それぞれの算出結果と予め定められた異常閾値との比較に基づいて該複数の機器における異常の有無をそれぞれ個別に判定する異常判定工程とを実施する異常判定方法において、
上記複数の機器の何れかについて異常を有りと判定した場合には、異常を有りと判定しなかった機器について異常の判定基準をより厳しくして上記異常判定工程をやり直すことを特徴とする異常判定方法。 - 被検対象となる複数の機器にそれぞれ接続されている通信回線を通じて該複数の機器からそれぞれ複数種類のデータを取得するデータ取得手段と、
それら複数種類のデータについての正常データの組合せである正常組データの集合からなる正常組データ群、及び該データ取得手段によって該機器から取得した複数種類の取得データに基づいた多変量解析を該複数の該機器についてそれぞれ行って、該複数の機器にそれぞれ個別に対応する複数の異常指標値を算出し、それぞれの算出結果と予め定められた異常閾値との比較に基づいて該複数の機器における異常の有無をそれぞれ個別に判定する異常判定手段とを備える異常判定装置において、
上記複数の機器の何れかについて異常を有りと判定した場合には、異常を有りと判定しなかった機器について判定基準をより厳しくして異常の有無の判定をやり直しさせるように上記異常判定手段を構成したことを特徴とする異常判定装置。 - 被検対象となる複数の機器にそれぞれ接続されている通信回線を通じて該複数の機器からそれぞれ複数種類のデータを取得するデータ取得工程と、
それら複数種類のデータについての正常データの組合せである正常組データの集合からなる正常組データ群、及び該データ取得工程にて該機器から取得した複数種類の取得データに基づいた多変量解析を該複数の機器のそれぞれについて行って、該複数の機器にそれぞれ個別に対応する複数の異常指標値を算出し、それぞれの算出結果と予め定められた異常閾値との比較に基づいて該複数の機器における異常の有無をそれぞれ個別に判定する異常判定工程とを実施する異常判定方法において、
上記複数の機器にそれぞれ搭載された所定の装置の動作回数情報又は動作時間情報を、上記通信回線を通じてそれぞれ取得する動作情報取得工程と、上記異常判定工程にて該複数の機器の何れかについて異常を有りと判定した場合に、異常を有りと判定しなかった機器に搭載された装置について、部品交換又は清掃による保守の必要の有無を該動作回数情報又は動作時間情報と所定の保守閾値との比較に基づいて判定する保守要求判定工程とを実施することを特徴とする異常判定方法。 - 被検対象となる複数の機器にそれぞれ接続されている通信回線を通じて該複数の機器からそれぞれ複数種類のデータを取得するデータ取得手段と、
それら複数種類のデータについての正常データの組合せである正常組データの集合からなる正常組データ群、及び該データ取得手段によって該機器から取得した複数種類の取得データに基づいた多変量解析を該複数の機器についてそれぞれ行って、該複数の機器にそれぞれ個別に対応する複数の異常指標値を算出し、それぞれの算出結果と予め定められた異常閾値との比較に基づいて該複数の機器における異常の有無をそれぞれ個別に判定する異常判定手段とを備える異常判定装置において、
上記複数の機器にそれぞれ搭載された所定の装置の動作回数情報又は動作時間情報を、上記通信回線を通じてそれぞれ取得する動作情報取得手段と、上記異常判定手段によって該複数の機器の何れかについて異常が有りと判定された場合に、異常が有りと判定されなかった機器に搭載された装置ついて、部品交換又は清掃による保守の必要の有無を該動作回数情報又は動作時間情報と所定の保守閾値との比較に基づいて判定する保守要求判定手段とを設けたことを特徴とする異常判定装置。 - 被検対象となる複数の機器にそれぞれ接続されている通信回線を通じて該複数の機器からそれぞれ複数種類のデータを取得するデータ取得工程と、
それら複数種類のデータについての正常データの組合せである正常組データの集合からなる正常組データ群、及び該データ取得工程にて該機器から取得した複数種類の取得データに基づいた多変量解析を該複数の機器のそれぞれについて行って、該複数の該機器にそれぞれ個別に対応する複数の異常指標値を算出し、それぞれの算出結果と予め定められた異常閾値との比較に基づいて該複数の機器における異常の有無をそれぞれ個別に判定する異常判定工程とを具備する異常判定処理を実施する異常判定方法において、
上記通信回線を通じて、上記複数の機器のそれぞれに搭載された所定の装置の動作回数情報又は動作時間情報を取得する動作情報取得工程と、該動作回数情報又は動作時間情報と所定の保守閾値との比較に基づいてそれぞれの該装置について部品交換又は清掃による保守の必要の有無を判定する保守要求判定工程とを具備する保守判定処理を実施し、何れかの装置について保守必要有りと判定した場合に、上記複数の機器のうち、保守必要有りと判定しなかった装置を搭載する機器について上記異常判定処理を実施することを特徴とする異常判定方法。 - 被検対象となる複数の機器にそれぞれ接続されている通信回線を通じて該複数の機器からそれぞれ複数種類のデータを取得するデータ取得手段と、
それら複数種類のデータについての正常データの組合せである正常組データの集合からなる正常組データ群、及び該データ取得手段によって該機器から取得した複数種類の取得データに基づいた多変量解析を該複数の機器についてそれぞれ行って、該複数の機器にそれぞれ個別に対応する複数の異常指標値を算出し、それぞれの算出結果と予め定められた異常閾値との比較に基づいて該複数の機器における異常の有無をそれぞれ個別に判定する異常判定手段とを備える異常判定装置において、
上記通信回線を通じて、上記複数の機器のそれぞれに搭載された所定の装置の動作回数情報又は動作時間情報を取得する動作情報取得手段と、該動作回数情報又は動作時間情報と所定の保守閾値との比較に基づいてそれぞれの該装置について部品交換又は清掃による保守の必要の有無を判定する保守要求判定手段とを設け、該保守要求判定手段によって何れかの装置について保守必要有りと判定された場合に、上記複数の機器のうち、保守必要有りと判定されなかった装置を搭載する機器について異常の有無を判定させるように上記異常判定手段を構成したことを特徴とする異常判定装置。
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