JP4681890B2 - 異常判定装置及び画像形成装置 - Google Patents
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また、請求項2の発明は、請求項1の異常判定装置において、上記情報入力手段に対して入力した上記組情報を上記組情報群の一部として上記情報記憶手段に追加で記憶させるようにしたことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1又は2の異常判定装置において、上記複数種類の情報の1つとして、所定の特性値を取得させるように上記情報取得手段を構成し、該情報取得手段によって取得された該特性値が所定の閾値を上回った場合に、そのときに取得された上記組情報を上記組情報群の一部として記憶するのを中止させるか、あるいは、該情報取得手段によって取得された該特性値が所定の閾値を下回った場合に、そのときに取得された上記組情報を上記組情報群の一部として記憶するのを中止させるようにしたことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項3の異常判定装置において、上記特性値が所定の閾値を上回った場合に、そのときから遡った所定時間内に記憶された上記組情報についても上記組情報群の一部として記憶するのを中止させるか、あるいは、上記特性値が所定の閾値を下回った場合に、そのときから遡った所定期間内に記憶された上記組情報についても上記組情報群の一部として記憶するのを中止させるようにしたことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1又は2の異常判定装置において、上記情報入力手段に対して異常発生情報を入力した場合に、該異常発生情報の入力時から遡った所定期間内に記憶された上記組情報を上記組情報群から除外する処理を実行させるようにしたことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1乃至5の何れかの異常判定装置において、上記初期運転期間、又は、上記点検時異常無し情報の入力があった場合に上記初期運転期間の経過後から上記点検時異常無し情報の入力時までに上記組情報群とは別に記憶させておいた組情報を上記組情報群の一部として追加で記憶させる処理を実施する期間、にて、上記情報記憶手段に記憶している上記組情報群と、該情報取得手段によって取得した上記組情報とに基づいて上記被検対象の異常の有無を上記判定手段に判定させ、異常有りの場合にはその旨を報知手段によって報知させ、且つ、その後に上記情報入力手段に入力した異常正否情報に基づいて、該組情報を該組情報群の一部として記憶するか否かを決定させるようにしたことを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項6の異常判定装置において、上記組情報群内の組情報数の増加に伴って、上記異常の有無の判定基準を変化させるようにしたことを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項1乃至7の何れかの異常判定装置において、上記被検対象が所定の条件下で試運転されていることを検知する試運転検知手段と、その試運転の累積回数を計数する試運転回数計数手段とを設けたことを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項6又は7の異常判定装置において、上記初期運転期間、又は、上記点検時異常無し情報の入力があった場合に上記初期運転期間の経過後から上記点検時異常無し情報の入力時までに上記組情報群とは別に記憶させておいた組情報を上記組情報群の一部として追加で記憶させる処理を実施する期間、にて行われた上記異常の有無の判定について誤判定があったことを示す誤判定情報の上記情報入力手段に対する単位時間あたりの入力回数に基づいて、上記初期運転期間、又は該処理を実施する期間の終了タイミングを決定させるようにしたことを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、記録体に画像を形成する画像形成手段と、異常の有無を判定する異常判定手段とを備える画像形成装置において、上記異常判定手段として、請求項1乃至9の何れかの異常判定装置を用いたことを特徴とするものである。
また、これらの発明においては、初期運転期間中の被検対象から、十分量の組情報を取得することができなかった場合でも、次に説明する理由により、正常データとして機能し得る組情報を更に補足することができる。即ち、初期運転期間の後、サービスマン等による点検時に被検対象に異常が無く十分に正常な状態を維持していると被検対象が判断された場合、初期運転期間の後、点検完了までの間に、正常な状態を維持していた可能性が高い。そこで、初期運転期間の経過後に情報取得手段によって取得された組情報を組情報群とは別に記憶しておき、サービスマン等による点検時異常無し情報の入力があった場合には、初期運転期間の経過後からその入力までの間に組情報群とは別に記憶していた組情報を更に追加で組情報群の一部として記憶するようになっている。かかる構成では、初期運転期間中に加えて、初期運転期間の経過後から異常無しが点検されるまでの期間中に取得していた組情報も、正常データとして組情報群に組み入れることで、上述した開発中の異常判定装置よりも確実に、異常の有無の判定精度を高めていくことができる。よって、完成した被検対象をいち早く市場に供給しつつ、組情報群のデータ量不足による判定精度の低下をより抑えることができる。
図1は、被検対象となる複写機を示す概略構成図である。この複写機は、プリンタ部100と給紙部200とからなる画像形成手段と、スキャナ部300と、原稿搬送部400とを備えている。スキャナ部300はプリンタ部100上に取り付けられ、そのスキャナ部300の上に原稿自動搬送装置(ADF)からなる原稿搬送部400が取り付けられている。
センシング情報としては、駆動関係、記録媒体の各種特性、現像剤特性、感光体特性、電子写真の各種プロセス状態、環境条件、記録物の各種特性などが取得する対象として考えられる。これらのセンシング情報の概要を説明すると、以下のようになる。
・感光体ドラムの回転速度をエンコーダーで検出したり、駆動モータの電流値を読み取ったり、駆動モータの温度を読み取る。
・同様にして、定着ローラ、紙搬送ローラ、駆動ローラなどの円筒状またはベルト状の回転する部品の駆動状態を検出する。
・駆動により発生する音を装置内部または外部に設置されたマイクロフォンで検出する。
・透過型または反射型の光センサ、あるいは接触タイプのセンサにより、搬送された紙の先端や後端の位置を読み取り、紙詰まりが発生したことを検出したり、紙の先端や後端の通過タイミングのずれ、送り方向と垂直な方向の変動などを読み取る。
・同様に、複数のセンサ間の検出タイミングにより、紙の移動速度を求める。
・給紙時の給紙ローラと紙とのスリップを、ローラの回転数計測値と紙の移動量との比較で求める。
この情報は、画質やシート搬送の安定性に大きく影響する。この紙種の情報取得には以下のような方法がある。
・紙の厚みは、紙を二つのローラで挟み、ローラの相対的な位置変位を光学センサ等で検知したり、紙が進入してくることによって押し上げられる部材の移動量と同等の変位量を検知することによって求める。
・紙の表面粗さは、転写前の紙の表面にガイド等を接触させ、その接触によって生じる振動や摺動音等を検知する。
・紙の光沢は、規定された入射角で規定の開き角の光束を入射し、鏡面反射方向に反射する規定の開き角の光束をセンサで測定する。
・紙の剛性は、押圧された紙の変形量(湾曲量)を検知することにより求める。
・再生紙か否かの判断は、紙に紫外線を照射してその透過率を検出して行なう。
・裏紙か否かの判断は、LEDアレイ等の線状光源から光を照射し、転写面から反射した光をCCD等の固体撮像素子で検出して行なう。
・OHP用のシートか否かは、用紙に光を照射し、透過光と角度の異なる正反射光を検出して判断する。
・紙に含まれている水分量は、赤外線またはμ波の光の九州を測定することにより求める。
・カール量は光センサ、接触センサなどで検出する。
・紙の電気抵抗は、一対の電極(給紙ローラなど)を記録紙と接触させて直接測定したり、紙転写後の感光体や中間転写体の表面電位を測定して、その値から記録紙の抵抗値を推定する。
現像剤(トナーやキャリア)の装置内での特性は、電子写真プロセスの機能の根幹に影響するものである。そのため、システムの動作や出力にとって重要な因子となる。現像剤の情報を得ることは極めて重要である。この現像剤特性としては、例えば次のような項目が挙げられる。
・トナーについては、帯電量およびその分布、流動性、凝集度、嵩密度、電気抵抗、外添剤量、消費量または残量、流動性、トナー濃度(トナーとキャリアの混合比)を挙げることができる。
・キャリアについては、磁気特性、コート膜厚、スペント量などを挙げることができる。
これらの情報を画像形成装置の中で単独で検出することは通常困難である。そこで、現像剤の総合的な特性として検出すると良い。この現像剤の総合的な特性は、例えば次のように測定することができる。
・感光体上にテスト用潜像を形成し、予め決められた現像条件で現像して、形成されたトナー像の反射濃度(光反射率)を測定する。
・現像装置中に一対の電極を設け、印加電圧と電流の関係を測定する(抵抗、誘電率など)。
・現像装置中にコイルを設け、電圧電流特性を測定する(インダクタンス)。
・現像装置中にレベルセンサを設けて、現像剤容量を検出する。レベルセンサは光学式、静電容量式などがある。
感光体特性も現像剤特性と同じく、電子写真プロセスの機能と密接に関わる。この感光体特性の情報としては、感光体の膜厚、表面特性(摩擦係数、凹凸)、表面電位(各プロセス前後)、表面エネルギー、散乱光、温度、色、表面位置(フレ)、線速度、電位減衰速度、電気抵抗、静電容量、表面水分量などが挙げられる。このうち、画像形成装置の中では、次のような情報を検出できる。
・膜厚変化に伴う静電容量の変化を、帯電部材から感光体に流れる電流を検知し、同時に帯電部材への印加電圧と予め設定された感光体の誘電厚みに対する電圧電流特性と照合することにより、膜厚を求める。
・表面電位、温度は従来周知のセンサで求めることができる。
・線速度は感光体回転軸に取り付けられたエンコーダーなどで検出される。
・感光体表面からの散乱光は光センサで検出される。
電子写真方式によるトナー像形成は、周知のように、感光体の均一帯電、レーザー光などによる潜像形成(像露光)、電荷を持ったトナー(着色粒子)による現像、転写材へのトナー像の転写(カラーの場合は中間転写体または最終転写材である記録媒体での重ね合わせ、または現像時に感光体への重ね現像を行なう)、記録媒体へのトナー像の定着という順序で行なわれる。これらの各段階での様々な情報は、画像その他のシステムの出力に大きく影響を与える。これらを取得することがシステムの安定を評価する上で重要となる。この電子写真プロセス状態の情報取得の具体例としては、次のようなものが挙げられる。
・帯電電位、露光部電位は従来公知の表面電位センサにより検出される。
・非接触帯電における帯電部材と感光体とのギャップは、ギャップを通過させた光の量を測定することにより検知する。
・帯電による電磁波は広帯域アンテナにより捉える。
・帯電による発生音。
・露光強度。
・露光光波長。
・パイルハイト(トナー像の高さ)を、変位センサで縦方向から奥行きを、平行光のリニアセンサで横方向から遮光長を計測して求める。
・トナー帯電量を、ベタ部の静電潜像の電位、その潜像が現像された状態での電位を測定する電位センサにより測定し、同じ箇所の反射濃度センサから換算した付着量との比により求める。
・ドット揺らぎまたはチリを、ドットパターン画像を感光体上においては赤外光のエリアセンサ、中間転写体上においては各色に応じた波長のエリアセンサで検知し、適当な処理をすることにより求める。
・オフセット量(定着後)を、記録紙上と定着ローラ上の対応する場所をそれぞれ光学センサで読み取って、両者比較することにより求める。
・転写工程後(PD上,ベルト上)に光学センサを設置し,特定パターンの転写後の転写残パターンからの反射光量で転写残量を判断する。
・重ね合わせ時の色ムラを定着後の記録紙上を検知するフルカラーセンサで検知する。
・画像濃度、色は光学的に検知する。反射光、透過光のいずれでもよい。色に応じて投光波長を選択すればよい。濃度及び単色情報を得るには感光体上または中間転写体上でよいが、色ムラなど,色のコンビネーションを測るには紙上の必要がある。
・階調性は、階調レベルごとに感光体上に形成されたトナー像または転写体に転写されたトナー像の反射濃度を光学センサにより検出する。
・鮮鋭性は、スポット径の小さい単眼センサ、若しくは高解像度のラインセンサを用いて、ライン繰り返しパターンを現像または転写した画像を読み取ることにより求める。
・粒状性(ざらつき感)は、鮮鋭性の検出と同じ方法により、ハーフトーン画像を読み取り、ノイズ成分を算出することにより求める。
・レジストスキューは、レジスト後の主走査方向両端に光学センサを設け、レジストローラONタイミングと両センサの検知タイミングとの差異から求める。
・色ずれは、中間転写体または記録紙上の重ね合わせ画像のエッジ部を、単眼の小径スポットセンサ若しくは高解像度ラインセンサで検知する。
・バンディング(送り方向の濃度むら)は、記録紙上で小径スポットセンサ若しくは高解像度ラインセンサにより副走査方向の濃度ムラを測定し、特定周波数の信号量を計測する。
・光沢度(むら)は、均一画像が形成された記録紙を正反射式光学センサで検知するように設ける。
・かぶりは、感光体上、中間転写体上、または記録紙上において、比較的広範囲の領域を検知する光学センサで画像背景部を読み取る方法、または高解像度のエリアセンサで背景部のエリアごと画像情報を取得し、その画像に含まれるトナー粒子数を数えるという方法がある。
・像流れや画像かすれなどは、感光体上、中間転写体、あるいは記録紙上でトナー像をエリアセンサにより検知し、取得した画像情報を画像処理して判定する。
・トナーチリ汚れは記録紙上の画像を高解像度ラインセンサまたはエリアセンサで取り込み、パターン部の周辺に散っているトナー量を算定することにより求める。
・後端白抜け、ベタクロス白抜けは、感光体上、中間転写体、あるいは記録紙上で高解像度ラインセンサにより検知する。
・記録紙のカール、波打ち、折れは、変位センサで検出する。折れの検出のためには記録紙の両端部分に近い所にセンサを設置することが有効である。
・コバ面の汚れやキズは、排紙トレイに縦に設けたエリアセンサにより,ある程度排紙が溜まった時のコバ面をエリアセンサで撮影,解析する。
・温度検出には、異種金属どうし或いは金属と半導体どうしを接合した接点に発生する熱起電力を信号として取り出す熱電対方式、金属或いは半導体の抵抗率が温度によって変化することを利用した抵抗率変化素子、また、或る種の結晶では温度が上昇したことにより結晶内の電荷の配置に偏りが生じ表面に電位発生する焦電型素子、更には、温度による磁気特性の変化を検出する熱磁気効果素子などを採用することができる。
・湿度検出には、H2O或いはOH基の光吸収を測定する光学的測定法、水蒸気の吸着による材料の電気抵抗値変化を測定する湿度センサ等がある。
・各種ガスは、基本的にはガスの吸着に伴う、酸化物半導体の電気抵抗の変化を測定することにより検出する。
・気流(方向、流速、ガス種)の検出には、光学的測定法等があるが、システムへの搭載を考慮するとより小型にできるエアブリッジ型フローセンサが特に有用である。
・気圧、圧力の検出には、感圧材料を使用する、メンブレンの機械的変位を測定する等の方法がある。振動の検出にも同様に方法が用いられる。
画像形成装置の動作は制御部によって決定されるため、制御部の入出力パラメータを直接利用することが有効である。
画像形成のために制御部が演算処理により出力する直接的なパラメータで、以下のような例がある。
・制御部によるプロセス条件の設定値で、例えば帯電電位、現像バイアス値、定着温度設定値など。
・同じく、中間調処理やカラー補正などの各種画像処理パラメータの設定値。
・制御部が装置の動作のために設定する各種のパラメータで、例えば紙搬送のタイミング、画像形成前の準備モードの実行時間など。
・色数、枚数、画質指示など、ユーザーにより選択された各種操作の頻度
・ユーザーが選択した用紙サイズの頻度。
・全期間または特定期間単位(1日、1週間、1ヶ月など)の総合消費電力あるいはその分布、変化量(微分)、累積値(積分)など。
・全期間または特定期間単位(1日、1週間、1ヶ月など)のトナー、感光体、紙の使用量あるいはその分布、変化量(微分)、累積値(積分)など。
・全期間または特定期間単位(1日、1週間、1ヶ月など)の故障発生(種類別)の頻度あるいはその分布、変化量(微分)、累積値(積分)など。
ホストコンピュータから直接データとして送られる画像情報、あるいは原稿画像からスキャナーで読み取って画像処理をした後に得られる画像情報から、以下のような情報を取得することができる。
・着色画素累積数はGRB信号別の画像データを画素ごとにカウントすることにより求められる。
・例えば特許第2621879号の公報に記載されているような方法でオリジナル画像を文字、網点、写真、背景に分離し、文字部、ハーフトーン部などの比率を求めることができる。同様にして色文字の比率も求めることができる。
・着色画素の累積値を主走査方向で区切った領域別にカウントすることにより、主走査方向のトナー消費分布が求められる。
・画像サイズは制御部が発生する画像サイズ信号または画像データでの着色画素の分布により求められる。
・文字の種類(大きさ、フォント)は文字の属性データから求められる。
(1)温度
同複写機は、温度の情報を取得する温度センサとして、原理及び構造が簡単でしかも超小型にできる抵抗変化素子を用いるものを備えている。
小型にできる湿度センサが有用である。基本原理は感湿性セラミックスに水蒸気が吸着すると、吸着水によりイオン伝導が増加しセラミックスの電気抵抗が低下することによる。感湿性セラミックスの材料は多孔質材料であり、一般的にはアルミナ系、アパタイト系、ZrO2−MgO系などが使用される。
振動センサは、基本的には気圧及び圧力を測定するセンサと同じであり、システムへの搭載を考慮すると超小型にできるシリコン利用のセンサが特に有用である。薄いシリコンのダイアフラム上に作製した振動子の運動を、振動子と対向して設けられた対向電極間との容量変化を計測する、或いはSiダイアフラム自体のピエゾ抵抗効果を利用して計測することができる。
各色ごとにトナー濃度を検出する。トナー濃度センサとしては従来より公知の方式のものを用いることができる。例えば、特開平6−289717号公報に記載されているような現像装置中の現像剤の透磁率の変化を測定するセンシングシステムにより、トナー濃度を検出することができる。
各色用の感光体(40K,Y,M,C)について、それぞれ一様帯電電位を検出する。物体の表面電位を検知する公知の表面電位センサを用いることができる。
光書込後の感光体(40K,Y,M,C)の表面電位を、(5)と同様にして検出する。
入力画像情報から、着色しようとする画素の累計値と全画素の累計値の比から着色面積率を色ごとに求め、これを利用する。
感光体(40K,Y,M,C)上で現像された各色トナー像における単位面積あたりのトナー付着量を、反射型フォトセンサによる光反射率に基づいて求める。反射型フォトセンサは対象物にLED光を照射し、反射光を受光素子で検出するものである。トナー付着量と光反射率とには相関関係が成立するため、光反射率に基づいてトナー付着量を求めることができる。
給紙部(200)の給紙ローラから2次転写ニップに至る給紙経路のどこかに、転写紙をその搬送方向に直交する方向の両端で検知する光センサ対を設置し、搬送されてくる転写紙の先端付近の両端を検出する。両光センサについて、給紙ローラの駆動信号の発信時を基準として、通過までの時間を計測し、時間のズレに基づいて送り方向に対する転写紙の傾きを求める。
排出ローラ対(図1の56)を通過後の転写紙を光センサで検出する。この場合も給紙ローラの駆動信号の発信時を基準として計測する。
感光体(40K,Y,M,C)からアースに流れ出る電流を検出する。感光体の基板と接地端子との間に、電流測定手段を設けることで、かかる電流を検出することができる。
感光体の駆動源(モータ)が駆動中に費やす駆動電力(電流×電圧)を電流計や電圧計などによって検出する。
まず、本異常判定装置の基本的な構成について説明する。本異常判定装置については、複写機等の被検対象の内部に搭載してもよいし、被検対象とは別体で構成してもよい。被検対象と別体で構成した場合には、それを被検対象の近傍に配設してもよいし、遠隔地に配設してもよい。遠隔地に配設する場合は、通信回線によって被検対象と異常判定装置との間でデータ交信を行わせることで、異常判定装置に判定処理を行わせることができる。また、被検対象の内部に異常判定装置を配設した場合には、サービスマン等が配設現場に出張することで、その異常判定装置に対し、データを書き込んだり取り出したりすることが可能である。
かかる保守点検フラグがセットされていないと判断された場合には(S1でN)、制御フローが直ちに終了する。一方、セットされていると判断されると(S1でY)、次に、その保守点検フラグがセットされてからの経過期間であるセット経過期間について、所定の閾値を超えているか否かが判断される(S2)。そして、超えていると判断された場合には(S2でY)、保守点検フラグが解除される。また、超えていないと判断された場合には(S2でN)、そのまま制御フローが終了する。
[第1実施例]
本第1実施例に係る異常判定装置は、情報入力手段として機能し得る操作表示部や外部データ入力ポートなどから、組情報を取得できるように構成されている。そして、入力された組情報を、情報記憶手段に記憶している組情報群(正常データ群)の一部として、追加で記憶するようになっている。かかる構成においては、本異常判定装置を搭載した被検対象の複写機から取得された組情報だけでなく、同じ規格の他の複写機製品から取得された組情報も、組情報群に組み入れることで、より多くの正常データをより早く取得して、判定精度を高めていくことができる。
複写機などの画像形成装置においては、初期運転期間中、補記運転期間経過後〜保守点検完了、保守点検完了後〜所定期間経過まで、という組情報群が構築され得る期間中に、何らかの理由により、突発的な異常をきたすことがある。例えば、ユーザーが複写機本体にセットする補充用のトナーを収容するトナー収容器の買い置きを忘れていた場合に、複写機本体がトナー濃度不足の警告を発しても、ユーザーが画像濃度不足をきたすことを承知の上で、無理にプリントアウトを実施する場合がある。このような場合には、トナーが補充されるまでの間、一時的に画像濃度不足という異常をきたすことになる。また例えば、複写機が一時的に斜めに傾いた状態で使用されたり、折り目やしわのついた転写紙が使用されたりした場合、一時的にジャムなどの異常が発生しやすくなる。このような異常な状態で取得された組情報は、正常データ群の構成要素としてはふさわしくない。
本第3実施例に係る異常判定装置では、目に見える異常が発生したことを情報取得手段による取得情報の少なくとも1つに基づいて判断する代わりに、ユーザーによって判断してもらうようになっている。具体的には、操作表示部等の情報入力手段に対して、ユーザーが異常発生情報を入力することができるようになっている。これによって異常発生情報が入力された場合には、第2実施例と同様にして、その時点から遡って一定期間内に記憶されていた組情報を、取得データテーブルから削除する。
実施形態に係る異常判定装置では、初期運転期間中、補記運転期間経過後〜保守点検完了、保守点検完了後〜所定期間経過まで、という組情報群が構築され得る期間中には、異常の有無の判定を行わなかった。これに対し、本第4実施例に係る異常判定装置では、これらの期間中にも、情報記憶手段に記憶している組情報群と、情報取得手段によって取得した組情報とに基づいて、マハラノビス距離Dを求めて、複写機の異常の有無を判定するようになっている。但し、上述したように、これらの期間中には、十分量の正常データを組情報群に組み込んでいない可能性が高いため、複写機が正常であっても、マハラノビス距離Dが比較的大きな値を示して、異常ありと判定されてしまう可能性がある。そこで、本異常判定装置においては、これらの期間中において、異常有りと判定した場合には、その旨を報知手段たる操作表示部での表示によってユーザーに報知する。この報知に基づいてユーザーあるいはサービスマンは、複写機の状態を点検する。そして、点検の後、異常無し又は有りを示す異常正否情報を情報入力手段に入力する。例えば、点検の結果、異常無しと認められた場合だけ、「異常がなかった」旨の情報を入力する場合には、それが異常正否情報となる。異常判定装置は、この異常正否情報に基づいて、複写機が正常であったにもかかわらず異常ありと判定したことがわかった場合には、異常有りと判定したときに用いた組情報を、組情報群の一部として記憶する。また、異常であった複写機に対して異常有りと判定したことがわかった場合には、異常有りと判定したときに用いた組情報を、組情報群の一部として記憶するのを中止する。
本第5実施例の異常判定装置も、初期運転期間中、補記運転期間経過後〜保守点検完了、保守点検完了後〜所定期間経過まで、の何れかにおいて、異常の有無を判定するようになっている。
本第6実施例に係る複写機は、ユーザーからの命令に応じて、所定の条件で基準画像をプリントアウトする試運転を実施するようになっている。この試運転によって出力される基準画像は、ユーザーにとっては必要のないものであるが、より多くの条件で運転される複写機から正常データを取得したい異常判定装置にとっては、判定精度を高める上で非常に有効になる。ユーザーが様々な条件で試運転を行うほど、より多くの作動条件で正常データを取得することができるからである。但し、ユーザーが試運転をあまり行わなければ、その効果を得ることができなくなる。
本第7実施例に係る異常判定装置は、第4実施例又は第5実施例に係る異常判定装置の構成と、第6実施例に係る異常判定装置の構成とを兼ね備えている。
図20は、本第7実施例に係る異常判定装置の一部として機能する複写機の操作表示部の表示画面を示す模式図である。
本第8実施例に係る異常判定装置は、第2実施例に係る異常判定装置の構成と、第6実施例に係る異常判定装置の構成とを兼ね備えている。
図21は、本第8実施例に係る異常判定装置の一部として機能する複写機の操作表示部の表示画面を示す模式図である。
本第9実施例に係る異常判定装置は、組情報追加記憶処理たる組情報構築処理を実施する初期運転期間、補記運転期間経過後〜保守点検完了、保守点検完了後〜所定期間経過、という期間の終了を次のようにして決定するようになっている。即ち、上述の情報入力手段たる操作表示部には、これらの期間中に行った異常の有無の判定について誤判定があったことを示す誤判定情報を入力することができるようになっている。この誤判定情報の単位時間あたりにおける入力回数(以下、誤判定発生率という)が所定値を下回ると、これらの期間を終了するのである。
601 情報取得手段
602 情報記憶手段
603 判定手段
604 情報入力手段
Claims (10)
- 被検対象についての互いに異なる複数種類の情報を取得する情報取得手段と、それら複数種類の情報の組み合わせである組情報の集合からなる組情報群を記憶する情報記憶手段と、少なくとも、該情報記憶手段に記憶されている該組情報群、及び該情報取得手段による取得情報に基づいて、該被検対象の異常の有無を判定する判定手段とを備える異常判定装置において、
工場出荷後の上記被検対象が使用され始めてから所定の期間が経過するまでの初期運転期間を検知する初期運転期間検知手段と、
該被検対象についての点検時異常無し情報を入力する情報入力手段とを設け、
該初期運転期間中に上記情報取得手段によって取得された上記組情報を上記組情報群の一部として上記情報記憶手段に記憶させる処理を実行させ、
且つ、該初期運転期間の経過後には、該初期運転期間の経過後に上記情報取得手段によって取得された上記組情報を上記組情報群とは別に上記情報記憶手段に記憶させておき、上記情報入力手段への上記点検時異常無し情報の入力があった場合には、該初期運転期間の経過後から該点検時異常無し情報の入力時までに該組情報群とは別に記憶させておいた組情報を上記組情報群の一部として追加で記憶させるようにしたことを特徴とする異常判定装置。 - 請求項1の異常判定装置において、
上記情報入力手段に対して入力した上記組情報を上記組情報群の一部として上記情報記憶手段に追加で記憶させるようにしたことを特徴とする異常判定装置。 - 請求項1又は2の異常判定装置において、
上記複数種類の情報の1つとして、所定の特性値を取得させるように上記情報取得手段を構成し、該情報取得手段によって取得された該特性値が所定の閾値を上回った場合に、そのときに取得された上記組情報を上記組情報群の一部として記憶するのを中止させるか、あるいは、該情報取得手段によって取得された該特性値が所定の閾値を下回った場合に、そのときに取得された上記組情報を上記組情報群の一部として記憶するのを中止させるようにしたことを特徴とする異常判定装置。 - 請求項3の異常判定装置において、
上記特性値が所定の閾値を上回った場合に、そのときから遡った所定時間内に記憶された上記組情報についても上記組情報群の一部として記憶するのを中止させるか、あるいは、上記特性値が所定の閾値を下回った場合に、そのときから遡った所定期間内に記憶された上記組情報についても上記組情報群の一部として記憶するのを中止させるようにしたことを特徴とする異常判定装置。 - 請求項1又は2の異常判定装置において、
上記情報入力手段に対して異常発生情報を入力した場合に、該異常発生情報の入力時から遡った所定期間内に記憶された上記組情報を上記組情報群から除外する処理を実行させるようにしたことを特徴とする異常判定装置。 - 請求項1乃至5の何れかの異常判定装置において、
上記初期運転期間、又は、上記点検時異常無し情報の入力があった場合に上記初期運転期間の経過後から上記点検時異常無し情報の入力時までに上記組情報群とは別に記憶させておいた組情報を上記組情報群の一部として追加で記憶させる処理を実施する期間、にて、上記情報記憶手段に記憶している上記組情報群と、該情報取得手段によって取得した上記組情報とに基づいて上記被検対象の異常の有無を上記判定手段に判定させ、異常有りの場合にはその旨を報知手段によって報知させ、且つ、その後に上記情報入力手段に入力した異常正否情報に基づいて、該組情報を該組情報群の一部として記憶するか否かを決定させるようにしたことを特徴とする異常判定装置。 - 請求項6の異常判定装置において、
上記組情報群内の組情報数の増加に伴って、上記異常の有無の判定基準を変化させるようにしたことを特徴とする異常判定装置。 - 請求項1乃至7の何れかの異常判定装置において、
上記被検対象が所定の条件下で試運転されていることを検知する試運転検知手段と、その試運転の累積回数を計数する試運転回数計数手段とを設けたことを特徴とする異常判定装置。 - 請求項6又は7の異常判定装置において、
上記初期運転期間、又は、上記点検時異常無し情報の入力があった場合に上記初期運転期間の経過後から上記点検時異常無し情報の入力時までに上記組情報群とは別に記憶させておいた組情報を上記組情報群の一部として追加で記憶させる処理を実施する期間、にて行われた上記異常の有無の判定について誤判定があったことを示す誤判定情報の上記情報入力手段に対する単位時間あたりの入力回数に基づいて、上記初期運転期間、又は該処理を実施する期間の終了タイミングを決定させるようにしたことを特徴とする異常判定装置。 - 記録体に画像を形成する画像形成手段と、異常の有無を判定する異常判定手段とを備える画像形成装置において、
上記異常判定手段として、請求項1乃至9の何れかの異常判定装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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