JP4682526B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、感光体上に形成された静電潜像を現像することにより画像形成を行う画像形成装置に関する。
従来より、感光体に静電潜像を形成し、この静電潜像をトナーにより現像することにより可視像を形成し、この可視像(現像剤像)を用紙に転写して画像を形成する画像形成装置が知られている。
特にこの画像形成装置においては、現像剤像が用紙に転写されたのち、感光体表面に残留している転写残トナーを検知するセンサを備えている。そして、このセンサにより感光体表面の転写残トナーを検知し、この検知結果に基づいて、現像同時クリーニング方式により転写残トナーが回収される現像ローラへの印加バイアス(現像バイアス)を制御する。こうして、転写残トナーの回収効率を上げることにより、用紙において画像が形成されるべきでない領域にトナーが転写される(ゴーストが発生する)ことを防止している(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−233253号公報
しかしながら、上記画像形成装置において、転写残トナーの濃度は一般的に低いものであるため、経年変化により感光体の表面の色合いが変化したりすると、センサにより感光体表面の濃度測定を行なっても、転写残トナーが存在するか否かを正確に検出することができない虞がある。また、感光体上に付着している転写残トナー等の不要なトナー濃度と、用紙において画像が形成されるべきではない領域に画像が形成されてしまう、いわゆるゴースト現象とが必ずしも一致するものではないという問題点もあった。
そこで、このような問題点を鑑み、感光体上に形成された静電潜像を現像することにより画像形成を行う画像形成装置において、不要な現像剤を正確に検出し、ゴーストの発生を確実に防止できるようにすることを本発明の目的とする。
かかる目的を達成するために成された請求項1に記載の発明は、所定の周長を有する無端構造の感光面を有する感光体を帯電させる帯電手段と、前記感光体に静電潜像を形成する露光手段と、前記感光体に形成された静電潜像を現像剤により可視像化して現像剤像を形成する現像手段と、予め定められた転写位置にて、前記感光体との間に転写バイアスを印加することにより、前記感光体上の現像剤像を前記感光体の周回方向に相対移動する被転写部材若しくは搬送部材上に転写する転写手段と、を有する画像形成手段を備えた画像形成装置であって、前記画像形成手段を用いて、前記被転写部材若しくは被転写部材を搬送するための搬送部材上に現像剤像を転写する画像形成動作を行うことにより、前記被転写部材若しくは搬送部材上にテストパターンとしての現像剤像を形成し、次いで、前記感光体上で前記現像剤像を形成した領域の少なくとも一部を使用して、前記被転写部材若しくは搬送部材上において前記テストパターンの形成位置よりも前記感光体の周長分だけ前記感光体の相対移動方向後方に、現像剤像が形成されない非描画領域を形成するテストパターン形成手段と、前記非描画領域における現像剤の有無を検知するゴースト検知手段と、該ゴースト検知手段による検知結果に基づいて、前記非描画領域に現像剤があると判定した場合には、前記転写位置にて前記感光体との間に印加される転写バイアスが大きくなるように設定する画像形成条件設定手段とを備えたことを特徴としている。
即ち、テストパターン形成手段により被転写部材若しくは搬送部材上にテストパターンおよび非画像領域を形成し、ゴースト検知手段により非画像領域における現像剤の有無を検知する。そして、この検知結果に基づいて、画像形成条件設定手段により、転写バイアスを設定する。
従って、このような画像形成装置によれば、被転写部材若しくは搬送部材上に実際に形成される画像にゴーストが発生するか否かを検知することができるので、より適確に転写バイアスを設定することができる。
なお、本発明でいう被転写部材には、記録用紙やOHPシート等の被記録媒体、および中間転写ベルトや中間転写ドラム等の中間転写媒体等が相当する。
また、本発明では感光体が所定の周長を有する無端構造とされている。
このような画像形成装置によれば、非描画領域において、より多くの現像剤を検知できるので、現像剤の測定精度を向上させることができる。
さらに、テストパターン形成手段は、どのようなテストパターンを形成してもよいが、請求項2に記載のように、複数のテストパターンを周期的に形成することが望ましい。特に、この場合には、画像形成条件設定手段は、ゴースト検知手段による検知により、テストパターンの形成周期と一致する周期にて現像剤が検知された場合に、被転写部材若しくは搬送部材に現像剤があるものとみなして転写バイアスを設定するよう構成することが好ましい。
このような画像形成装置によれば、非画像領域においてテストパターンの周期と同じ周期で現像剤が検出された場合には、ゴーストが発生していると判断することができるので、ノイズや被転写部材若しくは搬送部材の汚れ等と明確に区別してゴーストの発生を容易且つ適確に検知することができる。
ところで、請求項1または請求項2に記載の画像形成装置においては、請求項3に記載のように、テストパターン形成手段は、相対移動方向と平行な方向の長さが、転写位置における感光体と被転写部材若しくは搬送部材との接触部分の同方向の長さよりも大きなテストパターンを形成することが好ましい。
即ち、本発明に記載のようなテストパターンを形成すれば、感光体と被転写部材若しくは搬送部材が接触する部分である転写ニップ部に現像剤が多く付着した状態になる。このとき、例えば、正帯電性の現像剤を使用し、且つ転写バイアスが定電流制御されている場合には、この転写バイアスは、定電流を確保するために、転写手段に印加される電位が下がるように制御される。このため、感光体表面において現像剤が付着している部分の電位と、被転写部材若しくは搬送部材との電位差は大きくなる。
従って、このような画像形成装置によれば、正帯電性の現像剤を使用している場合には、転写手段と感光体との間に印加すべき転写バイアスの上限を把握することができる。また、負帯電性の現像剤を使用している場合にも、上記とは極性が反対となるが、感光体との間に印加すべき転写バイアスの上限を把握することができる。
また特に、請求項3に記載の画像形成装置において、テストパターン形成手段は、請求項5に記載のように、相対移動方向と直交する方向の長さが、被転写部材に形成可能な現像剤像の最大幅のほぼ全域を占める大きさのテストパターンを形成することが好ましい。
このような画像形成装置によれば、転写バイアスの上限をより厳密に把握することができる。
なお、本発明でいう「ほぼ全域」とは、現像剤像を形成可能な最大幅の大部分が露光されていればよいため、全領域のうちの80%以上の領域を占めていればよいものとする。
また、請求項1または請求項2に記載の画像形成装置において、テストパターン形成手段は、請求項5に記載のように、相対移動方向と平行な方向の長さが、転写位置における感光体と被転写部材若しくは搬送部材との接触部分の同方向の長さよりも短く、それぞれが略平行に配置された複数本のテストパターンを形成するよう構成されていてもよい。
即ち、本発明に記載のようなテストパターンを形成すれば、転写ニップ部に現像剤が僅かしか付着していない状態になる。このとき、例えば、正帯電性の現像剤を使用し、転写バイアスが定電流制御されている場合には、転写手段に印加される電位が上がるように制御される。このため、感光体表面において現像剤が付着している部分の電位と、被転写部材若しくは搬送部材との電位差は小さくなる。
従って、このような画像形成装置によれば、転写手段と感光体との間に印加すべき転写バイアスの下限を把握することができる。また、負帯電性の現像剤を使用している場合にも、上記とは極性が反対となるが、感光体との間に印加すべき転写バイアスの下限を把握することができる。
また特に、請求項5に記載の画像形成装置において、テストパターン形成手段は、請求項6に記載のように、相対移動方向と直交する方向の長さが、転写位置における感光体と被転写部材若しくは搬送部材との接触部分の同方向の長さの一部分を占める大きさのテストパターンを形成することが好ましい。
このような画像形成装置によれば、転写バイアスの下限をより厳密に把握することができる。
また、請求項1、請求項5、または請求項6に記載の画像形成装置において、画像形成条件設定手段は、請求項7に記載のように、転写バイアスを制御した後に、制御された転写バイアスにて、再びテストパターン形成手段による画像形成動作を繰り返し実行し、非描画領域に現像剤がないと判定した場合に、このときの転写バイアスを画像形成手段により画像形成を行う際の転写バイアス値に設定することが好ましい。
このような画像形成装置によれば、むやみに転写バイアスを大きくすることなく、より適切な転写バイアスを設定することができる。
さらに、請求項5または請求項6に記載の画像形成装置において、画像形成条件設定手段は、請求項8に記載のように、ゴースト検知手段による検知結果に基づいて、非描画領域に現像剤がないと判定した場合には、転写位置にて感光体との間に印加される転写バイアスが小さくなるように制御することが望ましい。
このような画像形成装置によれば、むやみに転写バイアスを大きくすることなく、適切な転写バイアスを設定することができる。
また、請求項8に記載の画像形成装置において、画像形成条件設定手段は、請求項9に記載のように、転写バイアスを制御した後に、制御された転写バイアスにて、再びテストパターン形成手段による画像形成動作を繰り返し実行し、非描画領域に現像剤があると判定した場合に、最後に現像剤がないと判定したときの転写バイアスを画像形成手段により画像形成を行う際の転写バイアス値に設定することが好ましい。
このような画像形成装置によれば、むやみに転写バイアスを大きくすることなく、より適切な転写バイアスを設定することができる。
また、請求項1〜請求項9の何れかに記載の画像形成装置において、画像形成手段は少なくとも現像手段を複数備え、各現像手段によりそれぞれ現像剤像を形成し、テストパターン形成手段は、画像形成手段を用いて、各現像手段による画像形成動作を順次行うよう設定されている場合には、請求項10に記載のように、ゴースト検知手段は、各非描画領域における現像剤の有無を検知し、画像形成条件設定手段は、ゴースト検知手段による検知結果に基づいて、非描画領域にて画像形成動作を行った画像形成手段を構成する転写手段による転写バイアスを設定するよう構成されていることが望ましい。
このような画像形成装置によれば、例えば、カラー印刷機のように現像手段を複数備えていても、適切にゴーストの発生を防止することができる。
また、請求項10に記載の画像形成装置において、テストパターン形成手段は、各現像手段により形成するテストパターンとして、どのようなテストパターンを作成してもよいが、テストパターン形成手段は、請求項11に記載のように、画像形成手段を用いて、少なくとも一部分が複数の現像剤を重ねて形成されたテストパターンを形成することが好ましい。
即ち、本発明のようなテストパターンを形成すれば、被転写媒体において現像剤像が形成された位置に重ねて他の現像剤像を形成するときには、既に被転写部材上に位置する現像剤に印加された電荷の影響をうけるため、現像剤は転写され難くなる。また、転写バイアスが大きすぎる(強すぎる)場合に発生するゴーストも起こり易くなる。
従って、このような画像形成装置によれば、より厳しい条件のときにもゴーストが発生しないような転写バイアスを設定することができる。
また、請求項11に記載の画像形成装置において、テストパターン形成手段は、請求項12に記載のように、画像形成手段を用いて、ある現像手段により現像され、感光体と被転写部材若しくは搬送部材との接触部分において、それぞれが略平行に配置された複数のテストパターンと、テストパターンの描画前に異なる現像手段により現像され、複数のテストパターンを塗りつぶす大きさを有するテストパターンとを形成することが好ましい。
このような画像形成装置によれば、テストパターンを形成するときの条件をより厳しくすることができる。
また、請求項10〜請求項12の何れかに記載の画像形成装置において、画像形成手段が、各現像手段による現像剤像を順に重ねて画像を形成するよう構成されている場合には、請求項13に記載のように、テストパターン形成手段は、転写バイアスの設定対象となる現像手段の中で、画像を形成するときに先に使用する現像手段を選択し、先に使用する現像手段を用いて画像形成動作を行い、ゴースト検知手段による検知の終了後に、順次、次に使用する現像手段を選択し、次に使用する現像手段を用いた画像形成動作を行い、ゴースト検知手段は、各現像手段を用いた画像形成動作が終了する度に、各非描画領域における現像剤の有無を検知するよう構成されていることが好ましい。
このような画像形成装置によれば、実際の画像形成動作と同じ順序で画像形成を行うことができるので、実際に異なる現像手段により形成された現像剤像を重ねるときの影響を考慮して転写バイアスを設定することができる。
なお、テストパターン形成手段は、画像形成に使用する全ての現像手段を対象として、ゴースト検知手段による現像剤の有無の検出を行うことが望ましいが、必ずしも全ての現像手段を対象としなければならないというものではなく、例えば、画像形成の際に先に使用する現像手段においてはゴーストの発生が少ないというような場合には、先に使用する現像手段を対象から外すようにしてもよいし、また、画像形成の際に後の方で使用する現像手段においてゴーストが発生するといったような場合には、当該現像手段を含めてその後で使用する現像手段のみを対象として転写バイアスの再設定を行うようにしてもよい。
さらに、請求項13に記載の画像形成装置において、各転写手段に対する転写バイアスを設定するときには、ゴースト検知手段は、その転写手段よりも後に現像剤像の転写を行なう(下流側に位置する)転写手段による影響を排除した状態で現像剤の検知を行なうことが望ましい。
具体的には、例えば、画像形成条件設定手段は、請求項14に記載のように、ゴースト検知手段によって非描画領域の現像剤像の有無を検知する際、テストパターン形成手段によりテストパターンが形成される感光体よりも下流に位置する感光体と転写手段との間に印加される転写バイアスを、元々設定されているバイアスよりも小さくすることが考えられる。
或いは、請求項15に記載のように、ゴースト検知手段によって非画像領域の現像剤の有無を検知する際に、テストパターン形成手段によりテストパターンが形成される感光体より下流側に位置する感光体と被転写部材若しくは搬送部材を離間させる離間手段を備えるよう構成することも考えられる。
従って、このような画像形成装置によれば、ゴースト検知手段が現像剤の検知を行なう際に、上流側に位置する転写手段の影響のみを考慮し、下流側に位置する転写手段の影響を排除することができるので、各転写手段の適切な転写バイアスを設定することができる。特に、請求項15に記載の画像形成装置によれば、非画像領域に付着した現像剤がゴースト検知手段に検知されるまでの間に接触されることがない構成にすることができるので、より適切な転写バイアスを設定することができる。
さらに、請求項1〜請求項15の何れかに記載の画像形成装置において、請求項16に記載のように、ゴースト検知手段は、被転写部材若しくは搬送部材上に発光部から照射された光を照射し、その反射光を受光部により受光することにより現像剤の有無を検知する光学センサを備えていることが好ましい。
このような画像形成装置によれば、ゴースト検知手段を構成する光学センサは、センサと被転写部材若しくは搬送部材とは接触することがないので、被転写部材若しくは搬送部材を傷つけることなく現像剤の検出を行うことができる。
また、請求項16に記載の画像形成装置において、光学センサは、請求項17に記載のように、各現像器によって形成される現像剤像の位置ずれを検知するレジストレーションセンサの機能を兼ね備えることが望ましい。
このような画像形成装置によれば、レジストレーションセンサをさらに設ける必要がないため、コスト削減をすることができる。
さらに、請求項16または請求項17に記載の画像形成装置において、光学センサは、請求項18に記載のように、画像形成手段が形成する画像の濃度を補正するために形成されるテストパターンの濃度を測定する濃度検出センサの機能を兼ね備えることが望ましい。
このような画像形成装置によれば、濃度検出センサをさらに設ける必要がないため、コスト削減をすることができる。
また、請求項1〜請求項18に記載の画像形成装置において、テストパターン形成手段は、請求項19に記載のように、前記画像形成手段が形成する画像の濃度を補正する処理を行う際に、ゴースト検知のための画像形成動作を行うことが望ましい。
つまり、濃度補正を行なうときには、転写バイアスの条件等が変更されることが多いので、このときにテストパターンを形成するように構成しているのである。
従って、このような画像形成装置によれば、濃度補正を行なう際に転写バイアスを調節するので、効率的に適切な転写バイアスを設定することができる。
以下に、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
図1は本発明が適用されたプリンタ1の概略構成を示す断面図である。
図1において、プリンタ1は、後述する4つの画像形成ユニット20(本発明でいう画像形成手段)が水平方向に並んで配設された所謂横置きタイプのタンデム方式のカラーレーザプリンタであって、本体ケーシング5に、記録用紙3を給紙するための給紙部9、給紙された記録用紙3に画像を形成するための画像形成部4、画像が形成された記録用紙3を排紙するための排紙部6、および、本プリンタ1の作動を制御する制御部90を備えている。
給紙部9は、本体ケーシング5内の底部において、本体ケーシング5に対して前側から脱着可能に装着される給紙トレイ12と、その給紙トレイ12の一端部上方(前側上方)に設けられる給紙ローラ83と、給紙ローラ83の上方であって、給紙ローラ83に対して記録用紙3の搬送方向下流側(以下、記録用紙3の搬送方向下流側を搬送方向下流側、記録用紙3の搬送方向上流側を搬送方向上流側と省略する場合がある。)に設けられる搬送ローラ14とを備えている。
給紙トレイ12内には、記録用紙3がスタックされており、その最上部にある記録用紙3は、給紙ローラ83の回転によって、1枚毎に搬送ローラ14に向けて給紙され、その搬送ローラ14から搬送ベルト68と各感光体ドラム62との間(転写位置)に順次送られる。
なお、給紙ローラ83と搬送ローラ14との間には、上下方向に配設されるガイド部材15が設けられており、給紙ローラ83によって給紙された記録用紙3は、ガイド部材15によって搬送ベルト68と感光体ドラム62との間(転写位置)に順次送られる。
画像形成部4は、本体ケーシング5内の中間部において、画像を形成する4つの画像形成ユニット20Y、20M、20C、20Kと、各画像形成ユニット20で形成された画像を記録用紙3に転写する転写部17と、記録用紙3に転写された画像を加熱・加圧して、記録用紙3に定着させる定着部8と、を備えている。
そして、各画像形成ユニット20は、感光体ドラム62、感光体ドラム62の周囲に、感光体ドラム62を帯電させる帯電器31(本発明でいう帯電手段)、感光体ドラム62に静電潜像を形成するスキャナユニット41(本発明でいう露光手段)、および、感光体ドラム62にトナー(現像剤)を付着させトナー像(現像剤像)を形成する現像カートリッジ51を配置することによって構成される。
帯電器31は、例えば、タングステン等からなる帯電用ワイヤからコロナ放電を発生させて、感光体ドラム62の表面を一様に正極性に帯電させる正帯電用のスコロトロン型の帯電器である。
スキャナユニット41は、感光体ドラム62の表面に静電潜像を形成するためのレーザ光を発生するレーザ発生器、レンズ(いずれも図示しない)等から構成されている。
そして、このスキャナユニット41では、レーザ発光部から発光されるレーザ光が感光体ドラム62に走査されて照射され、感光体ドラム62の表面に静電潜像を形成する。
現像カートリッジ51は、現像ケーシング55内に、現像剤ホッパ56、供給ローラ32、現像ローラ52(本発明でいう現像手段)を備えている。
現像剤ホッパ56は、現像ケーシング55の内部空間として形成されている。そして、この現像剤ホッパ56には、各画像形成ユニット20毎に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)各色の現像剤が収容されている。
即ち、上述した4つの現像カートリッジ51は、現像剤ホッパ56にイエロー(Y)の現像剤が収容された現像カートリッジ51Yと、現像剤ホッパ56にマゼンタ(M)の現像剤が収容された現像カートリッジ51Mと、現像剤ホッパ56にシアン(C)の現像剤が収容された現像カートリッジ51Cと、現像剤ホッパ56にブラック(K)の現像剤が収容された現像カートリッジ51Kとから構成されている。
供給ローラ32は、現像剤ホッパ56に下方斜め後ろ側に配設され、金属製のローラ軸に、導電性のスポンジ部材からなるローラ部分が被覆されている。この供給ローラ32は、現像ローラ52と対向接触するニップ部分において、現像ローラ52と逆方向に回転するように回転可能に支持されている。
現像ローラ52は、供給ローラ32の下方において、供給ローラ32と互いに対向接触する位置に回転可能に配設されている。現像ローラ52は金属製のローラ軸に導電性のゴム材料などの弾性部材からなるローラ部が被覆され形成されている。
そして、転写部17は、本体ケーシング5内部において、現像カートリッジ51の反対側に感光体ドラム62と対向するように設けられている。この転写部17は、搬送ベルト駆動ローラ63と、搬送ベルト従動ローラ64とエンドレスベルトである搬送ベルト68と、転写ローラ61(本発明でいう転写手段)とを備えている。
また、搬送ベルト駆動ローラ63の近傍には、この搬送ベルト68上を搬送される記録用紙3の濃度を計測するための濃度検出センサ71(本発明でいうゴースト検知手段および現像剤有無検知手段)が備えられている。この濃度検出センサ71は、記録用紙3の濃度を測定する際に使用されるだけでなく、各画像形成ユニット20により形成されるトナー像の位置ずれを検知するためにも使用される。
搬送ベルト従動ローラ64は、記録用紙3の搬送方向に対して最上流側の画像形成ユニット20Yの感光体ドラム62より前方であって、給紙ローラ83の上方後側に配設されている。また、搬送ベルト駆動ローラ63は、記録用紙3の搬送方向に対して最下流側のブラック画像形成ユニット20Kの感光体ドラム62よりも後方であって、定着部8よりも下方斜め前側に配設されている。
また、搬送ベルト68は、搬送ベルト駆動ローラ63と搬送ベルト従動ローラ64との間に巻回されている。搬送ベルト68は、巻回されている外側の面が、各画像形成ユニット20のすべての感光体ドラム62と対向接触するように配設されている。
そして、搬送ベルト駆動ローラ63の駆動により、搬送ベルト従動ローラ64が従動され、搬送ベルト68が、搬送ベルト駆動ローラ63と搬送ベルト従動ローラ64の間を、各画像形成ユニット20の感光体ドラム62と対向接触する接触面において感光体ドラム62と同方向に回転するように、反時計方向に周回移動する。
また、転写ローラ61は、巻回されている搬送ベルト68の内側において、各画像形成ユニット20の感光体ドラム62と、搬送ベルト68を挟んで対向するように、夫々配設される。この転写ローラ61は、金属製のローラ軸に、導電性のゴム材などの弾性部材からなるローラ部分が被覆され形成されている。
そして、転写ローラ61は、搬送ベルト68と対向接触する接触面において、搬送ベルト68の周回移動方向と同方向に回転するように、反時計方向に回転可能に設けられており、転写時において、感光体ドラム62に担持されている現像剤像が記録用紙3に転移(転写)される方向に、図示しない電源から所定の電圧が印加されて定電流制御により転写ローラ61と感光体ドラム62との間に適切な転写バイアスが印加される。
また、定着部8は、画像形成ユニット20および転写部17の後方であって、搬送方向下流側に配設されている。この定着部8は、加熱ローラ81および押圧ローラ82を備えている。加熱ローラ81は、その表面に離型層が形成される金属素管からなり、その軸方向に沿ってハロゲンランプが内装されている。そして、ハロゲンランプにより、加熱ローラ81の表面が定着温度に加熱される。また、押圧ローラ82は、加熱ローラ81を押圧するように配設される。
そして、排紙部6は、本体ケーシング5内の上部において、定着部8の搬送方向下流側に配設されている。そして、排紙部6には、画像の定着が完了した記録用紙3を排紙トレイ10に排出する一対の排紙ローラ11と、排紙ローラ11の下流側に配設され、画像形成工程が全て終了した記録用紙3を蓄積する排紙トレイ10とが備えられている。
次に、図2を用いてプリンタ1の電気的構成を説明しつつ、上述した装置内各部の連携動作により当該プリンタ1が通常印字(印刷)モードにて、カラー画像を記録用紙3上に形成するまでの各工程について説明する。なお、図2は、プリンタ1の電気的構成を概略的に表したブロック図である。
図2に示すように、プリンタ1は、装置各部を統括制御する制御部90(CPU、ROM、RAM等を内蔵)を備えており、制御部90にて、通常印字モードでの画像形成動作、およびトナー濃度補正モードでのトナー濃度の補正動作、を行うよう構成されている。
通常印字モードにおいて、プリンタ1の制御部90は、外部から入力画像データを受信すると、用紙搬送処理部(プログラム)により紙送り機構部77を駆動する。給紙ローラ83、現像ローラ52および搬送ローラ14は、この紙送り機構部77により駆動され、給紙トレイ12の最上位に積層された記録用紙3の給紙を開始する。
そして、制御部90は、メイン制御処理部(プログラム)により、画像形成時に制御対象となる装置各部の初期設定を行うと共に、メイン駆動部79に制御信号を入力して、メイン駆動部79に備えられたモータで現像カートリッジ機構部72を駆動し、供給ローラ32、および感光体ドラム62を一定方向に回転させる。このとき、制御部90は、転写機構駆動部76も駆動し、転写ローラ61を感光体ドラム62と同期させて回転させる。また同時に、制御部90は、バイアス印加部54を動作させて、感光体ドラム62との間に所定の転写バイアスが印加されるように転写ローラ61に所定の電位を付加すると共に、帯電器31に所定の帯電電圧を与える。このとき静電潜像形成前の感光体ドラム62の表面は、一様に正帯電させられ、転写ローラ61は感光体ドラム62との間に所定の転写バイアスが印加される。
そして、制御部90は、潜像形成処理部(プログラム)により、原点センサ75(図2参照)検出した搬送ベルト68の原点位置(マーカ)に基づく所定のタイミングで、入力画像データに基づく制御信号をスキャナユニット41に入力し、スキャナユニット41を駆動する。
即ち、プリンタ1は、このような制御部90の動作によって、所定の露光ポイントにて、正帯電後の感光体ドラム62表面にスキャナユニット41からレーザ光を照射し、感光体ドラム62表面の電位を帯電直後の状態から変化させることによって、入力画像データに基づく静電潜像をその感光体ドラム62表面に形成する。また、プリンタ1は、このようにして形成した静電潜像を、感光体ドラム62の回転によって露光ポイントより感光体ドラム62の回転方向下流に位置する現像ローラ52側へと搬送する。
そして、特定の感光体ドラム62上に形成された静電潜像は現像ローラ52と接触させられる。これによって、静電潜像は、感光体ドラム62に接触する現像ローラ52から供給されるトナーにて現像され、感光体ドラム62表面には、トナー像が形成される。
そして上記トナー像が形成されると、プリンタ1は、感光体ドラム62の回転によってそのトナー像を現像ローラ52による現像ポイントより下流側に位置する転写ポイント(転写位置:感光体ドラム62と転写ローラ61または記録用紙3との接触位置)まで搬送し、その転写ポイントにおいて、トナー像を記録用紙3の表面に転写する。
また、制御部90は、以上に説明した静電潜像の形成工程から転写工程までの一連の動作を各色のトナー毎に行ないつつ、形成した各色のトナー像を、搬送ベルト68の回転に応じて順次重ね合わることによって、記録用紙3表面に、その各色トナー像の重ね合わせからなる多色カラーのトナー像を形成する。
これにより制御部90は、まず、イエロー用画像形成ユニット20Yを用いて、イエロー用の静電潜像をイエローのトナーにより現像して、イエローのトナー像を形成し、さらに転写ポイントにて、イエローのトナー像を記録用紙3表面に転写する。
そして、制御部90は、同様にして、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)によるカラー像を順次、記録用紙3に重ね合わせる。
なお、このようにしてトナー像を重ねるために、プリンタ1の制御部90は、上記潜像形成処理部により、搬送ベルト68の回転周期と、各画像形成ユニット20の配置間隔とに基づいて、各スキャナユニット41を駆動するタイミングを制御する。そして、制御部90は、各感光体ドラム62に静電潜像を形成し、各色のトナー像を形成し、さらに各色の転写ポイントにて、トナー像を記録用紙3に転写する。
このようにして記録用紙3にカラー像が形成される。
また、濃度補正モードを実行する際には、前述の通常印字モードにて入力される画像データの代わりに、テストパターン用潜像形成処理部(プログラム)によるテストパターン形成データを使用して、通常印字モードと同じ手順にてテストパターンとしてのトナー像(以下、テストパターンと称する)73を記録用紙3に形成する。
そして、制御部90は、トナー量補正処理部(プログラム)により、図1に示す濃度検出センサ71によりテストパターン73の濃度を読み取る。具体的には、濃度検出センサ71は、記録用紙3に形成されたテストパターン73または記録用紙3そのものの濃度を電圧値に変換して出力し、この濃度検出センサ71からの出力は、濃度検出回路74にてAD変換された後に、制御部90に入力されるよう構成されている。
そして制御部90は、濃度検出センサ71により検出された、各現像カートリッジ51C,51M,51Y,51Kが供給するトナーの濃度に基づき、各色のトナー濃度が正確に再現されているか否か判断し、各色のトナー濃度が正確に再現されていないと思われる場合には、トナー量補正処理部(プログラム)に基づき、感光体ドラム62に付着させるトナー量を補正する。なお、制御部90が行うトナー量の補正は、例えば、現像バイアス(現像ローラ52と感光体ドラム62との電位差)を制御することにより行われる。また、このとき、濃度検出センサ71の検知により、トナー像の位置ずれも補正するよう設定されている。
さらに、制御部90は、上記トナー量の補正を行なった後に、ゴースト補正処理部(プログラム)により、濃度検出センサ71を用いて記録用紙3の濃度を読み取る。このとき、濃度検出センサ71は、記録用紙3上において、テストパターン73が形成された位置から感光体ドラム62の周長分だけ記録用紙3の搬送方向に対して後方にて、その位置(非画像領域)の濃度を測定する。このとき、制御部90は、転写ローラ61により感光体ドラム62から記録用紙3にトナー像を転写する転写動作のみを行なう。
なお、本実施形態における画像形成部4は、転写後に感光体ドラム62の表面に残留しているトナー(転写残トナー)、或いは転写時に記録用紙3から感光体ドラム62に逆転写されたトナー(逆転写トナー)を取り除くためのクリーニング手段が設けられていない、いわゆるクリーナーレス方式(現像同時クリーニング方式)が採用されており、転写部17において、記録用紙3にトナー像を転写した後に感光体ドラム62に付着しているトナーは、現像カートリッジ51に回収され、再び現像に供される。
即ち、転写部17において転写しきれなかったトナー(転写残トナー)或いは逆転写されたトナー(逆転写トナー)が感光体ドラム62に付着している状態で感光体ドラム62がさらに回転すると、帯電器31と対向する帯電位置で、感光体ドラム62の表面が再び帯電される。そして、スキャナユニット41によって露光されることなく、帯電電位が保たれている部分に付着していたトナーは、現像ローラ52と対向したときに、感光体ドラム62表面よりも電位が低くなっている現像ローラ52に吸着されて回収されるが、一部のトナーは回収されずに通り過ぎることもある。
このとき、現像ローラ52に回収されなかったトナーは記録用紙3に転写され、転写残ゴーストとなる。
なお、逆転写トナーは、各色の画像形成ユニット20において、可視像を記録用紙3へ転写する際に、上流側から2番目以降のマゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)では、その画像形成ユニット20よりも上流側にある各画像ユニット51で記録用紙3に既に転写されているトナーが、画像形成ユニット20の感光体ドラム62に転移することにより発生するものであり、一旦、記録用紙3に転写されたトナーが本来の帯電極性とは逆の極性に帯電することによって発生するものと考えられており、その発生のメカニズムは正確には解明されていないが、転写バイアスが強いほど逆転写トナーが多く発生し、また、記録用紙3に既に転写されているトナーの帯電量が高い(上流側にある画像形成ユニット20の転写バイアスが強いほど帯電量も高くなる)と、逆転写トナーの発生量が増加することがわかっている。
そして、感光体ドラム62に逆転写した現像剤は、現像ローラ52に回収されずに、感光体ドラム62の次回転以降の転写の際に、記録用紙3に転写されることがある。
即ち、上記のような場合には、本来トナー像が形成されるべきではない位置にトナー像が形成されてしまうのである。なお、このように、本来が形成されるべきではない位置に形成されるトナー像のことを、一般的にゴースト(転写残トナーが原因であれば転写残ゴースト、逆転写トナーが原因であれば逆転写ゴースト)またはゴースト画像と呼んでいる。
このゴースト画像が形成される位置は、テストパターン73が形成された位置から感光体ドラム62の周長の整数倍分だけ記録用紙3の搬送方向に対して後方の領域(非画像領域)になる。そして、最も濃度が濃いゴースト画像が形成される位置は、テストパターン73が形成された位置から感光体ドラムの周長分だけ記録用紙3の搬送方向に対して後方の領域であると考えられる。このため、プリンタ1においては、後述する転写バイアス設定処理(図4および図5参照)では、この領域にてゴースト検知のための濃度の測定を行なうようにしている。
ところで、現像ローラ52、感光体ドラム62、および転写ローラ61には、トナーを記録用紙3に転写するために必要な所定の電位が印加されている。例えば、感光体ドラム62の表面は、帯電器31により+700Vに帯電される。そして、現像ローラ52には、図2には図示していないが、+550Vの現像バイアスが印加される。また、感光体ドラム62の表面において、レーザビームが照射され、露光された部分については、約+200Vにまで電位が下がる。
なお、現像ローラ52には、予め設定された現像バイアスが感光体ドラム62との間に発生するような電位が定電圧制御によって印加される。
一方、転写ローラ61は、定電圧制御ではなく、転写ローラ61へ流れる電流が一定になるような定電流制御がなされる。ここで、転写ローラ61に印加する転写バイアスを定電圧制御にしないのは、感光体ドラム62に形成されたトナー像を転写する際には、感光体ドラム62と転写ローラ61との間に記録用紙3が存在し、この記録用紙3の厚みが一定ではない可能性があるためである。つまり、記録用紙3の厚みが異なれば、感光体ドラム62から転写ローラ61へ流れる電流値が異なるため、転写されるトナー像の画質が変化してしまうのである。また、環境の変化や耐久的な変化によって、転写ローラ61や搬送ベルト68等の抵抗値が変化すると、それに伴って転写性(転写性能)が変わってしまうからである。
このため、記録用紙3の厚みが変化しても転写されるトナー像の画質が変化しないようにするために、プリンタ1における制御部90は、バイアス印加部54を介して転写ローラ61に印加する転写バイアスを定電流制御により制御している。なお、この転写バイアスを制御するための電流値は、段階的(例えば、1μA単位で5段階)に可能に構成されている。
次に、トナー像が記録用紙3に転写される仕組みについて図3を用いて説明する。図3は、各種ローラにおける電位を示す説明図である。
本実施形態における現像ローラ52に付着したトナーは、正帯電性のトナーであるため、電位の高いほうから電位の低いほうへ移動する特性を有している。このため、図3(a)に示すように、感光体ドラム62表面に接触した際に、感光体ドラム62表面の露光された箇所へ移動する。そして、このトナーは、感光体ドラム62が回転し転写ローラ61に接触する記録用紙3と接触した際に、感光体ドラム62の露光箇所(+200V)と記録用紙3表面の電位との電位差により記録用紙3に転写される。
なお、記録用紙3表面の電位は、転写バイアスの変動と連動して変動する。
この転写バイアスは、前述のように、転写ローラ61に流れる電流値を一定にするよう制御される。このため、転写ローラ61の電位は、感光体ドラム62における転写ローラ61(詳しくは記録用紙3)との接触部分の平均電位に影響される。つまり、感光体ドラム62における転写ローラ61との接触部分の平均電位が低ければ、転写ローラ61の電位も低くなり、感光体ドラム62における転写ローラ61との接触部分の平均電位が高ければ、転写ローラ61の電位も高くなる。
転写ローラ61の電位が高くなるのは、例えば、図3(a)に示すように、感光体ドラム62表面において、露光された面積が狭い場合である。この場合には、感光体ドラム62表面の露光された箇所の電位と、転写ローラ61との電位差が小さくなるので、感光体ドラム62に形成されたトナー像は記録用紙3に転写され難くなる。さらに、パターンが細い線などの場合、パターンの総面積が同じである広いパターンと比べて、転写ローラ61の軸の電位が同じでも、転写ローラ61の感光体ドラム62の露光部に対向する部分の表面電位が上がるため、さらに転写され難くなる。このことは、転写バイアスを定電圧制御した場合にも起こる。このため、細い線のテストパターン73を形成し、そのゴースト画像を検出し、その検出結果に基づいて感光体ドラム62から転写ローラ61に流れる電流値(定電流)を設定すれば、確実にトナー画像を転写できる転写バイアス(転写バイアスの下限)を設定することができる。
一方、転写ローラ61の電位が低くなるのは、図3(b)に示すように、感光体ドラム62表面において、全ての領域が露光されている場合が該当する。この場合には、感光体ドラム62表面の露光された箇所の電位(+200V)と、転写ローラ61との電位差が大きくなる。このため、感光体ドラム62と転写ローラ61との接触部分の全域を占めるテストパターン73を形成し、そのゴースト画像を検出することで、転写バイアスが大きすぎる(強すぎる)ことによって生じるゴーストを検出することができる。
次に、転写電流値を設定する処理について、図4および図5を用いて説明する。図4は制御部90がゴースト補正処理部(プログラム)により行なう転写バイアス設定処理を示すフローチャート、図5は転写バイアス設定処理における転写バイアス最適化処理を示すフローチャートである。なお、転写バイアス設定処理において、S180およびS190の処理は、本発明でいう画像形成条件設定手段に該当する。また、S120、S150、S340およびS390の処理は、本発明でいうテストパターン形成手段に該当する。
図4に示すように、転写バイアス設定処理では、まず、S120にて、各画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kにおいて、現在設定されている転写バイアスの条件にて、転写残ゴーストが発生するか否かのチェックが行う。即ち、最初にイエロー画像形成ユニット20Yにおける転写バイァスが適正か否かを判断するために予め用意されているイエローの転写残ゴースト検出用のテストパターン、例えば、図6(a)に示されるテストパターンのトナー像(現像剤像)を記録用紙3に描画し、その後の少なくとも感光体ドラム62の1回転分については何も描画されない非描画領域を形成する。次に、マゼンタ画像形成ユニット20Mにおける転写バイアスが適正か否かを判断するために予め用意されているマゼンタの転写残ゴースト検出用のテストパターン、例えば、図6(b)に示されるテストパターンのトナー像(現像剤像)を記録用紙3に描画し、その後の少なくとも感光体ドラム62の1回転分については何も描画されない非描画領域を形成する。以下同様にして、図6(c)に示されるシアンの転写残ゴースト検出用のテストパターンの描画と非描画領填の形成、図6(d)に示されるプラックの転写残ゴースト検出用のテストパターンの描画と非描画領域の形成を行う。
図6(a)〜図6(d)に示される各色用の転写残ゴースト検出用のテストパターンは、各画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kの転写部に設定される転写バイアスが適正な範囲内で設定されるようにすることは勿論であるが、逆転写による色変化や混色、さらには逆転写ゴーストが発生しないようにするため、適正な範囲内でより小さい(弱い)転写バイアスが設定されるように考慮されているものである。
図6(a)は、イエロー転写残ゴースト検出用のテストパターンの一例を示すものであり、記録用紙の3の搬送方向と直交する方向に細長いイエローのテストパターンが複数本生成される。このテストパターンは、濃度検出センサ71により検出可能であればよく、例えば、長さ(記録用紙3の搬送方向と直交する方向の長さ)は、30mm程度、幅(記録用紙3の搬送方向とは平行な方向に長さ)は、転写ニップ幅(2mm程度)よりもかなり狭く、0.15mm程度に設定されている。そして、この複数本のテストパターンは、1mm間隔で合計20本程度配置される。
また、図6(b)は、マゼンタの転写残ゴースト検出用のテストパターンの一例を示すものであり、記録用紙3に形成可能なトナー像の最大幅(最大印字幅)の全域を使用してイエローのテストパターン(ベタパターン)が生成されるとともに、記録用紙3の搬送方向と直交する方向の一部の中間領域において、イエローのテストパターン(ベタパターン)の上から複数本のマゼンタのテストパターンを重ねることにより記録用紙3の搬送方向と平行に細長い複数本のレッド(R=Y+M)のテストパターンが生成される。なお、この複数本のレッドのテストパターンは、図6(a)に示される複数本のイエローのテストパターンと同様の形態からなるものである。なお、イエローの全幅のベタパターンの上から複数本のマゼンタのテストパターンを重ねるようにしたのは、イエローの転写時にトナーの持つ電荷量を増加させるためである。即ち、電位差が大きくなる分、トナーに電荷が蓄積され易くなるので、単に複数本のマゼンタのテストパターンを形成したり、或いは幅の狭いベタパターンに重ねるよりは、より厳しい条件でゴーストの発生をチェックすることができるようになる。
また、図6(c)は、シアンの転写残ゴースト検出用のテストパターンの一例を示すものであり、記録用紙3の搬送方向と直交する方向の一部の中間領域において、イエローのテストパターン(ベタパターン)の上から、記録用紙3の搬送方向と平行に細長い複数本のマゼンタのテストパターンを重ね合わせて形成したレッド(R=Y+M)の複数本のテストパターン(縦縞)と、記録用紙3の搬送方向と直交する方向に細長い複数本のシアンのテストパターンを重ね合わせて形成したグリーン(G=M+C)の複数本のテストパターン(横縞)とからなる格子縞(模様)が生成されるととともに、その中間領域の両側においてイエローのテストパターン(ベタパターン)の上からマゼンタのテストパターン(ベタパターン)を重ね合わせたレッド(R=Y+M)のテストパターン(ベタパターン)が生成される。複数本のグリーンのテストパターン(横縞)は、図6(a)に示されるイエローの複数本のテストパターン、およぴ図6(b)に示されるレッド(R=Y+M)の複数本のテストパターンと同様の形態からなるものであり、また、複数本のレッドのテストパターン(縦縞)は、縦か横かの違いはあるとしてもその他の形態は複数本のグリ一ンのテストパターンと同じである。
なお、前記中間領域において、グリーン(G=M+C)の複数本のテストパターン(横縞)とレッド(R=Y+M)の複数本のテストパターン(縦縞)とが交差する点にはY+M+Cのテストパターンが生成されるが、本来は2次色(2つの色を重ねた色)までの使用を対象とした場合、即ち、3次色(3つの色を重ねた色)無しの場合であっても、色ずれ等が原因で3色が重なってしまうことを想定して、このようなテストパターンを生成するようにしている。従って、色ずれ等の問題がないのであれば、例えば、複数本のグリーンのテストパターンと複数本のレッドのテストパターンとが交互に並んだ横縞(模様)となるようにしてもよい。
また、図6(d)は、ブラックの転写残ゴースト検出用のテストパターンの一例を示すものであり、記録用紙3の搬送方向と直交する方向の一部の中間領域において、イエロー、マゼンタ、シアンを各々60%の濃度(ディザパターン)で重ね合わせた上に、さらにブラックを100%の濃度で重ね合わせて形成したブラックのテストパターン(ベタパターン)を生成すると共に、その中間領域の両側においてイエローのテストパターン(ベタパターン)の上からマゼンタのテストパターン(ベタパターン)を重ね合わせたレッド(R=Y+M)のテストパターン(ベタパターン)が生成される。
S120にて、制御部90は、各画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kによる画像形成動作(特に、スキャナユニット41の露光に基づく静電潜像形成動作)を制御することにより、図6(a)〜図6(d)に示される転写残ゴースト検出用のテストパターン(トナー像)を記録用紙3上に順次形成し、且つ、その各テストパターン(トナー像)を順次形成した直後の、少なくとも感光体ドラム62の1周分の区間においては、トナー像が形成されていない非画像領域をそれぞれ形成する。
次に、S130では、各テストパターンの後方の領域(非画像領域)において、各テストパターンに基因するゴースト(転写残ゴースト)の検出動作を濃度検出センサ71によって実行する。
そして、S140に移行し、S140では、ゴーストの有無を判定する。ここで、イエロー、マゼンタ、シアンのテストパターンについては、対象とする色についてのゴーストが検出されると、制御部90は濃度検出センサ71から周期的な出力レベルを有する波形(パルス波)を取得できる。このため、特にプリンタ1においては、濃度検出センサ71による出力波形を離散フーリエ変換(周波数分析)し、この出力波形にテストパターンの生成する際の周波数と一致する周波数が検出された場合に、ゴーストありと判定する。また、ブラックのテストパターンについては、Y,M,Cのディザパターンの周期が検出されたとき、若しくは、ある一定以上の濃度の変化があった場合にゴーストありと判定する。
S140にて、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各テストパターンについて、その何れか1つでもゴーストが検出されれば、S190に移行し、ゴーストが検出されなければ、S150に移行する。
S150では、テストパターン用潜像形成処理部により、逆転写ゴースト検出用のテストパターンを形成し、S160に移行する。
本実施形態では、転写残ゴーストが発生するか否かの確認を、図6(a)〜図6(d)に示される各色用の転写残ゴースト検出用のテストパターンに基づいて行い、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのいずれでも転写残ゴーストが検出されなかった場合には、さらに、逆転写ゴーストが発生していないか否かがチェックされる。
例えば、図7(a)、図7(b)に示される逆転写ゴースト検出用のテストパターンのトナー像(現像剤像)を記録用紙3に描画し、その直後の少なくとも感光体ドラム62の1回転分の区間については何も描画されない非描画領域を形成する。
逆転写ゴースト検出用のテストパターンとしては、逆転写が発生し易い色のパターンでチェックを行うことが好ましいので、本実施形態では、1次色(イエロー、マゼンタ、シアンの何れか1色)よりも2次色、即ち、複数色のトナー(現像剤)の組み合わせによって得られるレッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の色の画像領域で逆転写が発生し易いことに基づき、図7(a)、図7(b)に示される2次色の逆転写ゴースト検出用のテストパターンが使用される。
図7(a)は、逆転写ゴースト検出用のテストパターンの一例を示すものであり、イエロー、マゼンタ、シアンのうちの2種類を順次選択して、記録用紙3に形成可能なトナー像の最大幅(最大印字幅)の全域を使用して、記録用紙3の搬送方向に所定の長さを有するレッド(R=Y+M)、グリーン(G=Y+C)、ブルー(B=M+C)の3本のテストパターン(ベタパターン)が生成される。
なお、この各テストパターンの記録用紙3の搬送方向の長さは、例えば、17mm程度に設定されているが、3本のテストパターンが感光体ドラム62の1周分に入りきらない場合には、記録用紙3の搬送方向の長さを短くしてもよいし、各テストパターンの間に感光体ドラム62の1周分の非画像領域を形成するようにしてもよい。
また、図7(b)は、トナー像が形成された部分と、トナー像が形成されていない部分との境界が多いほど、逆転写現象が発生し易い傾向がある場合に好適なテストパターンの例を示すものであり、レッド、グリーン、ブルーの各テストパターンを、それぞれ複数個(一例として3個)に分割して形成したものである。この場合、各テストパターンの記録用紙3の搬送方向の長さは、例えば、4mm程度として、これと同程度(4mm)の間隔をおいて、列設するようにすればよい。図7(b)のテストパターンの場合には、ゴーストの発生を離散フーリエ変換等を用いることで精度よく検出できるという効果もある。
そして、S160にて、逆転写ゴースト検出用のテストパターンに基因するゴースト(逆転写ゴースト)の検出動作を行う。この場合においては、S140におけるブラックの転写残ゴーストの検知と同様に、ある一定以上の濃度の変化があった場合にゴーストありと判定する。
次に、S170に移行し、S170ではゴーストが検出されたか否かを判定する。ゴーストが検出されていれば、S190に移行し、ゴーストが検出されていなければ、S180に移行する。
そして、S180では、現在設定されている各色の転写バイアス(転写電流値)が適正なもの(調整を行なう必要がない)として、そのまま転写バイアスに設定し、処理を修了する。
また、S190では、ゴーストの発生をなくすための転写バイアス最適化処理を行い、S200に移行する。なお、この転写バイアス最適化処理においては、転写電流値(定電流)を決定(補正)し、転写バイアスが最適になるような電流値を設定する制御を行う。
ところで、転写残ゴーストは、感光体ドラム62に形成されたトナー像(現像剤像)が転写位置において記録用紙3に転写される際に、感光体ドラム62上のトナー(現像剤)が全て記録用紙3に転写されずに、転写後においても一部のトナーが感光体ドラム62に残ってしまうことが原因で発生するものであり、また、転写後に感光体ドラム62に残っているトナーのことを、通常「転写残トナー」と称しているが、転写部に印加される転写バイアスが小さい(弱い)ほど転写残トナーが発生し易く、これに伴って転写残ゴーストも起こり易い傾向にある。しかし、転写バイアスが適正な範囲を超えるほど大きい(強い)場合には、転写バイアスが大き過ぎるために逆帯電トナー(本来の帯電極性と逆の極性に帯電してしまったトナー)が発生し、転写残が増加してしまう。
一方、逆転写ゴーストは、転写時に感光休ドラム62に逆転写したトナー(逆転写トナー)が原因で発生するものであるが、このような逆転写トナーは、トナーの本来の帯電極性が正(プラス)の場合であっても、また負(マイナス)の場合であっても、記録用紙3にすでに転写されているトナー像の電位(電荷量)が高く、また、転写部に印加される転写バイアスが大きい(強い)ほど逆転写トナーが発生し易く、これに伴って逆転写ゴーストも起こり易い傾向にある。
このため、転写部に印加されるべき転写バイアスの適正値としては、定電流制御或いは定電圧制御のいずれの方法で転写バイアスが印加される場合であっても、転写残ゴーストが発生しない(発生したとしても問題にならない程度である)下限値以上であることが必要であり、しかも、転写残ゴーストも逆転写ゴーストも発生しない(発生したとしても問題にならない程度である)上限値以下であることが必要である。従って、この意味からすると、図6(a)〜図6(d)に示される転写残ゴースト検出用のテストパターンは、主として転写バイアスが小さすぎないか否かをチェックするためのものであることから、「転写バイアス過小検出用」のテストパターンであり、また、図7(a)および図7(b)に示される逆転写ゴースト検出用のテストパターンは主として転写バイアスが大きすぎないか否かをチェックするためのものであることから、「転写バイアス過大検出用」のテストパターンであると言い換えることができる。
図5は、図4の転写バイアス設定処理の中のS190における転写バイアス最適化処理の詳細を示すものである。図5に示すように、転写バイアス最適化処理では、まず、S110にて、通常印字モードにてカラー像を生成する際に初めに選択する画像形成ユニット20の色であるイエローを選択する。なお、本実施形態の場合には、イエロー用画像形成ユニット20Yは、定録用紙3の搬送方向に対して最も上流側に位置する。
次に、S310にて、選択中の色よりも記録用紙3の搬送方向下流側に位置する色の転写ローラ61の転写バイアスを小さく(弱く)設定する。具体的には、転写電流値を例えば3分の1程度に少なくする(例えば、15μAから5μAにする)。
そして、S315に移行し、S315では、テストパターン用潜像形成処理部により、テストパターンとして図4に示される転写残トナー検出用のテストパターンを描画し、その後、少なくとも感光体ドラム62の1周分の領域に、トナー像が形成されない非描画領域を形成する。
なお、テストパターンを形成する際には、現在選択中の色およびその上流側の色の画像形成ユニット20を使用して、イエローを選択しているときには図4(a)に示されるテストパターンを、マゼンタが選択されているときには図4(b)に示されるテストパターンを、シアンが選択されているときには図4(c)に示されるテストパターンを、ブラックが選択されているときには図4(d)に示されるテストパターンを形成する。
次に、S317では、テストパターンの後方の領域(非画像領域)に発生するゴースト(転写残ゴースト)の検出動作を濃度検出センサ71により実行する。
そして、S320に移行し、S320では、S317にてゴーストが検出されたか否かを判定する。S317にてゴーストが検出されていればS380に移行し、S317にてゴーストが検出されていなければ、S330に移行する。
S330では、S320にてゴーストが検出されていない場合、転写電流値が適正な範囲内にはあるものの、逆転写の発生をより効果的に防止するためには、転写バイアスがより小さい(弱い)方が好ましいので、転写電流値を1段階減らし、変更後の電流値を新たな転写電流値に設定し、S340に移行する。
そして、S340〜S360では、再びS315〜S320と同様の処理を行い、S360にてゴーストが検出されていなければS330に戻り、S360にてゴーストが検出されればS370に移行する。
そして、S370では、S330にて転写電流値を1段階減らした結果としてゴーストが発生した場合、転写電流値を減らしすぎということであるので、現在設定されている転写電流値を1段階戻した(増やした)電流値を通常印字モードにおける定電流値に設定し、S200に移行する。
一方、S320にてゴーストを検出した際に移行するS380では、ゴーストが発生しないようにするために、転写電流値を1段階増やし、変更後の電流値を新たな転写電流値に設定し、S390に移行する。
そして、S390〜S410では、再びS315〜S320と同様の処理を行う。そして、S410にてゴーストが検出されればS380に戻り、S410にてゴーストが検出されなければ、転写電流値が適切な範囲内に収まったものとして、S420に移行する。
そして、S420では、現在設定されている転写電流値を通常印字モードにおける定電流値に設定し、S200に移行する。
S200では、通常印字モードにてカラー像を生成する際に最後に選択する画像形成ユニット20の色であるブラックを選択しているか否かを判定する。ブラックを選択していない場合には、S210に移行し、通常印字モードにてカラー像を生成する際に、現在選択中の色の直ぐ下流側に位置する色を選択し、次いで、S215では、S210にて選択した色の画像形成ユニット20における転写バイアスを元の設定値に戻す。即ち、S310にて、3分の1程度に少なくした転写電流値を元の設定値に戻す。そして再び、S315に移行して、上記と同様の処理を繰り返す。
以上により、S210で新たに選択された色がマゼンタである場合には、S315で図4(b)に示されるマゼンタの転写残ゴースト検出用のテストパターンが描画されることにより、マゼンタ画像形成ユニット20Mにおける最適な転写バイアスが設定され、次にS210でシアンが選択された場合には、S315で図4(c)に示されるシアンの転写残ゴースト検出用のテストパターンが描画されることにより、シアン画像形成ユニット20Cにおける最適な転写バイアスが設定され、最後に、S210でブラックが選択された場合には、S315で図4(d)に示されるブラックの転写残ゴースト検出用のテストパターンが描画されることにより、ブラック画像形成ユニット20Kにおける最適な転写バイアスが設定される。
以上のようにして、全ての画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kに対する転写バイアス最適化処理が完了すると、S210で最後にブラックが選択されていることにより、S200でYESの判定がなされ、図5に示す処理を終了する。
以上のように詳述したプリンタ1において、制御部90は、記録用紙3上にトナー像を転写する画像形成動作を行うことにより、記録用紙3上に転写残トナー検出用パターンとしてのトナー像を形成し、且つ、そのトナー像の直後において少なくとも感光体ドラム62の1周分の領域にトナー像が形成されない非描画領域を形成する。そして、濃度検出センサ71は非描画領域におけるトナーの有無を検知する。さらに、制御部90は、濃度検出センサ71による検知結果に基づいて、転写残ゴーストが発生しないよう、各画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kに対する画像形成条件(転写バイアス)を設定する。
従って、このようなプリンタ1によれば、記録用紙3上に実際に形成される画像にゴーストが発生するか否かを検知することができるので、より最適な画像形成条件を設定することができる。
また、転写残ゴースト検出用のテストパターンとして形成したトナー像の直後の非描画領域においてトナーの有無を検知するので、非画像領域において、より多くのトナーを検知できるので、トナーの測定制度を向上させることができる。
さらに、制御部90は、複数のテストパターンを周期的に形成し、制御部90は、濃度検出センサ71による検知により、テストパターンの形成周期と一致する周期にてトナーが検知された場合に、記録用紙3にトナーがあるものとみなして画像形成条件を設定するよう構成されている。
従って、このようなプリンタ1によれば、非画像領域にトナーが検出される場合には、テストパターンが形成される周期に従って検出されるので、濃度検出センサ71によりトナーを検知する位置を確実に特定することができる。このため、制御部90は、この特定された位置から検知された検知結果のみを分析すればよいので、容易かつ確実に非描画領域に存在するトナーを検知することができる。
また、転写ローラ61は、転写位置にて感光体ドラム62との間に転写バイアスを印加することにより、トナー像を記録用紙3上に転写するよう構成されている。また、制御部90は、相対移動方向と平行な方向の長さが、転写位置における感光体ドラム62と記録用紙3との接触部分の同方向の長さよりも大きなテストパターンを形成するよう構成されている。
従って、このようなプリンタ1によれば、転写ローラ61と感光体ドラム62との間に印加すべき転写バイアスの上限を把握することができる。
さらに、制御部90は、相対移動方向と平行な方向の長さが、転写位置における感光体ドラム62と記録用紙3との接触部分の同方向の長さよりも大きなテストパターンを形成する場合に、相対移動方向と直交する方向の長さが、記録用紙3に形成可能なトナー像(現像剤像)の最大幅のほぼ全域を占める大きさのテストパターンを形成するよう構成されている。
従って、このようなプリンタ1によれば、転写バイアスの上限をより厳密に把握することができる。
加えて、制御部90は、相対移動方向と平行な方向の長さが、転写位置における感光体ドラム62と記録用紙3との接触部分の同方向の長さよりも大きなテストパターン、さらには相対移動方向と直交する方向の長さが、記録用紙3に形成可能なトナー像(現像剤像)の最大幅のほぼ全域を占める大きさのテストパターンを形成した場合に、濃度検出センサ71による検知結果に基づいて、非描画領域にトナーがあると判定した場合には、転写位置にて感光体ドラム62との間に印加される転写バイアスが小さくなるよう制御する構成にされている。
従って、このようなプリンタ1によれば、非画像領域にトナー像が形成されないような転写バイアスを設定することができる。
また、制御部90は、記録用紙3の搬送方向と平行な方向の長さが、転写位置における感光体ドラム62と記録用紙3との接触部分の同方向の長さよりも短く、それぞれが略平行に配置された複数本のテストパターンを形成するよう構成されている。
従って、このようなプリンタ1によれば、転写ローラ61と感光体ドラム62との間に印加すべき転写バイアスの下限を把握することができる。
また特に、制御部90は、記録用紙3の搬送方向と平行な方向の長さが、転写位置における感光体ドラム62と記録用紙3との接触部分の同方向の長さよりも短く、それぞれが略平行に配置された複数本のテストパターンを形成する場合に、相対移動方向と直交する方向の長さが、転写位置における感光体ドラム62と記録用紙3との接触部分の同方向の長さの一部分を占める大きさのテストパターンを形成するよう構成されている。
このようなプリンタ1によれば、転写バイアスの下限をより厳密に把握することができる。
さらに、制御部90は、記録用紙3の搬送方向と平行な方向の長さが、転写位置における感光体ドラム62と記録用紙3との接触部分の同方向の長さよりも短く、それぞれが略平行に配置された複数本のテストパターン、さらには相対移動方向と直交する方向の長さが、転写位置における感光体ドラム62と記録用紙3との接触部分の同方向の長さの一部分を占める大きさのテストパターンを形成した場合に、濃度検出センサ71による検知結果に基づいて、非描画領域にトナーがあると判定した場合には、転写位置にて感光体ドラム62との間に印加される転写バイアスが大きくなるように制御するよう設定されている。
従って、このようなプリンタ1によれば、非描画領域にトナーが検知されなくなるような適切な転写バイアスを設定することができる。
また、制御部90は、記録用紙3の搬送方向と平行な方向の長さが、転写位置における感光体ドラム62と記録用紙3との接触部分の同方向の長さよりも短く、それぞれが略平行に配置された複数本のテストパターン、さらには相対移動方向と直交する方向の長さが、転写位置における感光体ドラム62と記録用紙3との接触部分の同方向の長さの一部分を占める大きさのテストパターンを形成した場合に、転写バイアスを制御した後に、制御された転写バイアスにて、再び制御部90による画像形成動作を繰り返し実行し、非描画領域にトナーがないと判定した場合に、このときの転写バイアスを画像形成手段により画像形成を行う際の転写バイアス値に設定するよう構成されている。
従って、このようなプリンタ1によれば、むやみに転写バイアスを大きくすることなく、より適切な転写バイアスを設定することができる。
さらに、制御部90は、記録用紙3の搬送方向と平行な方向の長さが、転写位置における感光体ドラム62と記録用紙3との接触部分の同方向の長さよりも短く、それぞれが略平行に配置された複数本のテストパターン、さらには相対移動方向と直交する方向の長さが、転写位置における感光体ドラム62と記録用紙3との接触部分の同方向の長さの一部分を占める大きさのテストパターンを形成した場合に、濃度検出センサ71による検知結果に基づいて、非描画領域にトナーがないと判定した場合には、転写位置にて感光体ドラム62との間に印加される転写バイアスが小さくなるように制御することが望ましい。
従って、このようなプリンタ1によれば、むやみに転写バイアスを大きくすることなく、適切な転写バイアスを設定することができる。
また、制御部90は、記録用紙3の搬送方向と平行な方向の長さが、転写位置における感光体ドラム62と記録用紙3との接触部分の同方向の長さよりも短く、それぞれが略平行に配置された複数本のテストパターン、さらには相対移動方向と直交する方向の長さが、転写位置における感光体ドラム62と記録用紙3との接触部分の同方向の長さの一部分を占める大きさのテストパターンを形成した場合に、濃度検出センサ71による検知結果に基づいて、非描画領域にトナーがないと判定した場合には、転写位置にて感光体ドラム62との間に印加される転写バイアスが小さくなるよう転写バイアスを制御した後に、制御された転写バイアスにて、再び制御部90による画像形成動作を繰り返し実行し、非描画領域にトナーがあると判定した場合に、最後にトナーがないと判定したときの転写バイアスを画像形成手段により画像形成を行う際の転写バイアス値に設定するよう構成されている。
従って、このようなプリンタ1によれば、むやみに転写バイアスを大きくすることなく、より適切な転写バイアスを設定することができる。
また、画像形成手段は少なくとも現像ローラ52を複数備え、各現像ローラ52によりそれぞれトナー像を形成し、制御部90は、画像形成手段を用いて、各現像ローラ52による画像形成動作を順次行うよう設定されている。また、濃度検出センサ71は、各非描画領域におけるトナーの有無を検知し、制御部90は、濃度検出センサ71による検知結果に基づいて、非描画領域にて画像形成動作を行った画像形成手段を構成する、帯電器31、スキャナユニット41、現像ローラ52、および転写ローラ61の少なくとも何れか1つに対する画像形成条件を設定するよう構成されている。
従って、このようなプリンタ1によれば、例えば、カラー印刷機のように現像ローラ52を複数備えていても、適切に転写残ゴースト或いは逆転写ゴーストの発生を防止することができる。
また、制御部90は、少なくとも一部分が複数のトナーを重ねて形成されたテストパターンを形成する。
従って、このようなプリンタ1によれば、より厳しい条件のときにも非画像領域にトナーが検知されないような転写バイアスを設定することができる。
また、制御部90は、画像形成手段を用いて、ある現像ローラ52により現像され、感光体ドラム62と記録用紙3との接触部分において、それぞれが略平行に配置された複数のテストパターンと、テストパターンの描画前に異なる現像ローラ52により現像され、複数のテストパターンを塗りつぶす大きさを有するテストパターンとを形成するよう構成されている。
従って、このようなプリンタ1によれば、テストパターンを形成するときの条件をより厳しくすることができる。
また、画像形成手段は、各現像ローラ52によるトナー像を順に重ねて画像を形成するよう構成されており、制御部90は、画像を形成するときの初めに使用する現像ローラ52を選択し、初めに使用する現像ローラ52を用いて複数回の画像形成動作を行い、前記濃度検出センサ71による検知の終了後に、順次、次に使用する現像ローラ52を選択し、該次に使用する現像ローラ52を用いた画像形成動作を行うよう構成されている。そして、濃度検出センサ71は、各現像ローラ52を用いた画像形成動作が終了する度に、各非描画領域におけるトナーの有無を検知するよう構成されていることが好ましい。
このようなプリンタ1によれば、実際の画像形成動作と同じ順序で画像形成を行うことができるので、実際に異なる現像ローラ52により形成されたトナー像を重ねるときの影響を考慮して転写バイアスを設定することができる。
さらに、制御部90は、濃度検出センサ71によって非描画領域のトナー像の有無を検知する際、制御部90によりテストパターンが形成される感光体ドラム62よりも下流に位置する感光体ドラム62と転写ローラ61との間に印加される転写バイアスを、元々設定されているバイアスよりも小さくするよう構成されている。
従って、このようなプリンタ1によれば、濃度検出センサ71がトナーの検知を行なう際に、上流側に位置する転写ローラ61の影響のみを考慮し、下流側に位置する転写ローラ61の影響を排除することができるので、各転写ローラ61の適切な転写バイアスを設定することができる。
さらに、濃度検出センサ71は、記録用紙3上に発光部から照射された光を照射し、その反射光を受光部により受光することによりトナーの有無を検知する光学センサを備えている。
従って、このようなプリンタ1によれば、濃度検出センサ71を構成する光学センサは、センサと記録用紙3とは接触することがないので、記録用紙3を傷つけることなくトナーの検出を行うことができる。
また、光学センサは、各現像器によって形成されるトナー像の位置ずれを検知するレジストレーションセンサの機能を兼ね備えている。
従って、このようなプリンタ1によれば、レジストレーションセンサをさらに設ける必要がないため、コスト削減をすることができる。
さらに、光学センサは、画像形成手段が形成する画像の濃度を補正するために形成されるテストパターンの濃度を測定する濃度検出センサの機能を兼ね備えている。
従って、このようなプリンタ1によれば、濃度検出センサをさらに設ける必要がないため、コスト削減をすることができる。
また、制御部90は、画像形成手段が形成する画像の濃度を補正する処理を行う際に、ゴースト検知のための画像形成動作を行うよう構成されている。
従って、このようなプリンタ1によれば、濃度補正を行なう際に転写バイアスを調節するので、効率的に適切な転写バイアスを設定することができる。
なお、本発明の実施の形態は、上記の実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
例えば、図6(a)〜図6(d)に示される転写残ゴースト検出用テストパターンは、必ずしも図示されるようなテストパターンに限定される必要はなく、例えば、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各パターンが感光体ドラム62の1周分に収まるようなパターンであってもよい。また、必ずしもテスト専用のパターンである必要もなく、ゴースト検出が可能であれば、どのようなパターンであってもよい。
また、本実施形態において転写バイアス最適化処理は、S320〜S420の処理にて、転写バイアスを制御するための電流値が適切な電流値になるまで、繰り返しテストパターンの形成を行うよう構成したが、特にこのように構成する必要はなく、2種類のテストパターンのゴースト濃度により適切なバイアスを計算するようにしてもよい。例えば、S320におけるゴースト検出処理において、ゴーストの発生量を検出し、その検出結果に基づいて、転写バイアスを補正するためのテーブル(データベース:ゴースト補正処理部に格納される)を参照し、転写バイアスを設定するための電流値を設定するよう構成してもよい。より具体的には、S190における転写バイアス最適化処理を行う代わりに、ゴースト発生量に応じて、転写バイアスを補正するためのテーブルを参照し、この参照結果に基づいたバイアス制御電流値を設定する処理を行えばよい。
このようにすれば、転写バイアス最適化処理を簡略化することができ、転写バイアス設定処理の際に使用される記録用紙3の枚数を節約することができる。
さらに、本実施形態においては、横置きタイプのダイレクトタンデム方式のカラーレーザプリンタに本発明を適用したが、特にこのような構成に限らず、例えば、感光体ドラム62がベルト状に構成されていてもよいし、感光体ドラム62から中間転写ベルトや中間転写ドラム等の中間転写媒体を介して記録用紙3にトナー像を転写するよう構成されていてもよい。
また、本実施形態においては、濃度検出センサ71は、搬送ベルト68上に位置する記録用紙3の濃度をより読み取るよう構成したが、特にこの構成に限らず、例えば、ダイレクトタンデム方式において、記録用紙3の代わりに、搬送ベルト68上にテストパターンを転写するようにして、濃度センサ71によりゴーストの発生を検出するようにしてもよいし、上記の中間転写媒体が備えられている場合には、濃度検出センサ71を中間転写媒体近傍に配置し、濃度検出センサ71は、この中間転写体上に発生するゴーストの濃度を読み取るよう構成してもよい。さらに、上記制御方法は、ゴーストの発生に限定されるものではなく、例えば、図8に示すように、濃度検出センサ71を感光体ドラム62近傍に配置し、転写後に各感光体ドラム62上に残留している転写残トナーを検出する場合にも適用できる。
また、本実施形態において、プリンタ1は、カラーレーザプリンタとして構成したが、特にこの構成に限らず、例えば、転写残ゴーストのみを対象とするのであれば、モノクロレーザプリンタとして構成してもよい。
さらに、本実施形態におけるプリンタ1においては、転写ローラ61に印加する転写バイアスを制御することにより画像形成条件の設定を行うよう構成したが、特にこの構成に限らず、例えば、帯電器31、スキャナユニット41、現像ローラ52等の電気的特性を制御することにより画像形成条件を設定してもよい。
また、本実施形態においては、現像剤として、正帯電性のトナーを使用したが、特に正帯電性のトナーに限らず、例えば、負帯電性のトナーを使用してもよい。
さらに、本実施形態では、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックについて、その何れか1つでもゴーストの発生が検出された場合には、全ての画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kを対象として転写バイアスの最適化処理を実行するようにしたものであるが、必ずしも全ての現像手段を対象としなければならないというものではなく、例えば、イエローでゴーストの発生が検出された場合には、全ての画像形成ユニット20について転写バイアスの最適化処理(画像形成条件の再設定)を行うが、シアンでゴーストの発生が検出された場合であれば、それより上流側に位置するイエローとマゼンタの画像形成ユニット20Y,20Mについては、転写バイアスの最適化処理を行わず、現在設定されている転写電流値をそのまま維持し、シアンとブラックの画像形成ユニット20C,20Kについてのみ転写バイアスの最適化処理を行うようにしてもよい。
また、画像形成の際に最初に使用する画像形成ユニット、例えば、タンデム方式であれば最上流に位置する画像形成ユニットにおいては、ゴーストがほとんど発生しないといったような場合には、ゴーストの検出処理ならぴに転写バイアスの最適化処理の対象から外すようにしてもよい。
次に、別形態のプリンタ2について説明する。本実施形態(実施例2)にて説明するプリンタ2は、各画像形成ユニット20の構成が、実施例1のプリンタ1と異なるのみであって、その他の構成は実施例1のプリンタ1と同様の構成である。従って、本実施例(実施例2)では、本実施例(実施例2)のプリンタ2が、実施例1のプリンタ1と異なる箇所のみを詳述し、同様の箇所については、同一の符号を付して説明を省略する。
まず、本実施形態における画像形成ユニット20について、図9を用いて説明する。
本実施例における各画像形成ユニット20は、各画像形成ユニット20に備えられた感光体ドラム62が搬送ベルト68に対して接離自在になるように上下方向に移動可能に構成されている。なお、各ユニット20は、感光体ドラム62および現像カートリッジ51等を含めてユニット全体が一体的に移動可能に構成されている。
即ち、これらの画像形成ユニット20には、2つの軸が誘導穴65aに挿通された移動部材65と、この移動部材65と連結され、この移動部材65に対して回動可能なリンク66と、このリンク66を回動させることにより移動部材65を略水平方向(図9においては左右方向)に移動させるモータ(回転ソレノイドであってもよい)67とを備えている。なお、ブラック用画像形成ユニット20Kについては、移動部材65、リンク66、およびモータ67の記載を省略している。
次に、各モータ67は、図3に示す現像カートリッジ機構部72の一部分として構成されている。このため、制御部90がメイン駆動部79を介して、このモータ67の駆動制御を行う。
ここで、この制御部90がモータ67を駆動すると、移動部材65はリンク66を介して略水平方向(図9においては左方向)に移動される。すると、画像形成ユニット20に設けられた2つの軸は、誘導穴65aの中を移動し、上方向に移動する。このため、感光体ドラム62は、搬送ベルト68から離間される。
このように、制御部90が感光体ドラム62および供給ローラ32を上方向に移動させる動作は、ゴースト補正処理部よるS310の処理に代えて実行する。即ち、実施例1のS310にて行なわれていた、バイアス制御電流を3分の1にする処理は不要となる。
また、この動作は、選択されている色の下流側に位置する画像形成ユニット20のみについて行う。
以上のように説明したプリンタ2においては、濃度検出センサ71によって非画像領域のトナーの有無を検知する際に、制御部90によりテストパターンが形成される感光体ドラム62より下流側に位置する感光体ドラム62と記録用紙3を離間させるよう構成されている。
従って、このようなプリンタ2によれば、非画像領域に付着したトナーが濃度検出センサ71に検知されるまでの間に接触されることがない構成にすることができるので、より適切な転写バイアスを設定することができる。
本発明が適用された実施例1のプリンタを示す要部側断面図である。 プリンタの電気的構成を概略的に表したブロック図である。 各種ローラにおける電位を示す説明図である。 転写バイアス設定処理を示すフローチャートである。 転写バイアス設定処理における転写バイアス最適化処理を示すフローチャートである。 転写残トナー検出用テストパターンを示す説明図である。 逆転写トナー検出用テストパターンを示す説明図である。 変形例の現像カートリッジの詳細を示す断面図である。 実施例2の現像カートリッジの詳細を示す断面図である。
1,2…プリンタ、3…記録用紙、4…画像形成部、5…本体ケーシング、6…排紙部、8…定着部、9…給紙部、10…排紙トレイ、11…排紙ローラ、12…給紙トレイ、14…搬送ローラ、15…ガイド部材、17…転写部、20,20C,20K,20M,20Y…画像形成ユニット、31…帯電器、32…供給ローラ、33a…ローラ軸、41…スキャナユニット、51,51C,51K,51M,51Y…現像カートリッジ、52…現像ローラ、54…バイアス印加部、55…現像ケーシング、56…現像剤ホッパ、61…転写ローラ、62…感光体ドラム、63…搬送ベルト駆動ローラ、64…搬送ベルト従動ローラ、65…移動部材、65a…誘導穴、66…リンク、67…モータ、68…搬送ベルト、71…濃度検出センサ、72…現像カートリッジ機構部、73…テストパターン、74…濃度検出回路、75…原点センサ、76…転写機構駆動部、77…紙送り機構部、79…メイン駆動部、81…加熱ローラ、82…押圧ローラ、83…給紙ローラ、90…制御部。

Claims (19)

  1. 所定の周長を有する無端構造の感光面を有する感光体を帯電させる帯電手段と、
    前記感光体に静電潜像を形成する露光手段と、
    前記感光体に形成された静電潜像を現像剤により可視像化して現像剤像を形成する現像手段と、
    予め定められた転写位置にて、前記感光体との間に転写バイアスを印加することにより、前記感光体上の現像剤像を前記感光体の周回方向に相対移動する被転写部材若しくは搬送部材上に転写する転写手段と、
    を有する画像形成手段を備えた画像形成装置であって、
    前記画像形成手段を用いて、前記被転写部材若しくは被転写部材を搬送するための搬送部材上に現像剤像を転写する画像形成動作を行うことにより、前記被転写部材若しくは搬送部材上にテストパターンとしての現像剤像を形成し、次いで、前記感光体上で前記現像剤像を形成した領域の少なくとも一部を使用して、前記被転写部材若しくは搬送部材上において前記テストパターンの形成位置よりも前記感光体の周長分だけ前記感光体の相対移動方向後方に、現像剤像が形成されない非描画領域を形成するテストパターン形成手段と、
    前記非描画領域における現像剤の有無を検知するゴースト検知手段と、
    該ゴースト検知手段による検知結果に基づいて、前記非描画領域に現像剤があると判定した場合には、前記転写位置にて前記感光体との間に印加される転写バイアスが大きくなるように設定する画像形成条件設定手段と
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記テストパターン形成手段は、複数のテストパターンを周期的に形成し、
    前記画像形成条件設定手段は、該ゴースト検知手段による検知により、前記テストパターンの形成周期と一致する周期にて前記現像剤が検知された場合に、前記被転写部材若しくは搬送部材に前記現像剤があるものとみなして前記転写バイアスを設定すること
    を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記テストパターン形成手段は、前記相対移動方向と平行な方向の長さが、前記転写位
    置における前記感光体と前記被転写部材若しくは搬送部材との接触部分の同方向の長さよりも大きなテストパターンを形成すること
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記テストパターン形成手段は、前記相対移動方向と直交する方向の長さが、前記被転写部材に形成可能な現像剤像の最大幅のほぼ全域を占める大きさのテストパターンを形成すること
    を特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記テストパターン形成手段は、前記相対移動方向と平行な方向の長さが、前記転写位置における前記感光体と前記被転写部材若しくは搬送部材との接触部分の同方向の長さよりも短く、それぞれが略平行に配置された複数本のテストパターンを形成すること
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
  6. 前記テストパターン形成手段は、前記相対移動方向と直交する方向の長さが、前記転写位置における前記感光体と前記被転写部材若しくは搬送部材との接触部分の同方向の長さの一部分を占める大きさのテストパターンを形成すること
    を特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記画像形成条件設定手段は、前記転写バイアスを制御した後に、該制御された転写バイアスにて、再びテストパターン形成手段による画像形成動作を繰り返し実行し、前記非描画領域に現像剤がないと判定した場合に、このときの転写バイアスを前記画像形成手段により画像形成を行う際の転写バイアス値に設定すること
    を特徴とする請求項1、請求項5、または請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記画像形成条件設定手段は、前記ゴースト検知手段による検知結果に基づいて、前記非描画領域に現像剤がないと判定した場合には、前記転写位置にて前記感光体との間に印加される転写バイアスが小さくなるように制御すること
    を特徴とする請求項5または請求項6に記載の画像形成装置。
  9. 前記画像形成条件設定手段は、前記転写バイアスを制御した後に、該制御された転写バイアスにて、再びテストパターン形成手段による画像形成動作を繰り返し実行し、前記非描画領域に現像剤があると判定した場合に、最後に現像剤がないと判定したときの転写バイアスを前記画像形成手段により画像形成を行う際の転写バイアス値に設定すること
    を特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 前記画像形成手段は少なくとも現像手段を複数備え、前記各現像手段によりそれぞれ現像剤像を形成するよう設定されており、
    前記テストパターン形成手段は、前記画像形成手段を用いて、前記各現像手段による画像形成動作を順次行い、
    前記ゴースト検知手段は、前記各非描画領域における前記現像剤の有無を検知し、
    前記画像形成条件設定手段は、該ゴースト検知手段による検知結果に基づいて、前記非描画領域にて画像形成動作を行った画像形成手段を構成する転写手段による転写バイアスを設定すること
    を特徴とする請求項1〜請求項9の何れかに記載の画像形成装置。
  11. 前記テストパターン形成手段は、前記画像形成手段を用いて、少なくとも一部分が複数の現像剤を重ねて形成されたテストパターンを形成すること
    を特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 前記テストパターン形成手段は、前記画像形成手段を用いて、ある現像手段により現像され、前記感光体と前記被転写部材若しくは搬送部材との接触部分において、それぞれが略平行に配置された複数のテストパターンと、該テストパターンの描画前に異なる現像手段により現像され、該複数のテストパターンを塗りつぶす大きさを有するテストパターンとを形成することを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
  13. 前記画像形成手段は、前記各現像手段による現像剤像を順に重ねて画像を形成するよう構成されており、
    前記テストパターン形成手段は、転写バイアスの設定対象となる現像手段の中で前記混色画像を形成するときに先に使用する現像手段を選択し、該先に使用する現像手段を用いて画像形成動作を行い、前記ゴースト検知手段による検知の終了後に、順次、次に使用する現像手段を選択し、該次に使用する現像手段を用いた画像形成動作を行い、
    前記ゴースト検知手段は、前記各現像手段を用いた画像形成動作が終了する度に、前記各非描画領域における現像剤の有無を検知すること
    を特徴とする請求項10〜請求項12の何れかに記載の画像形成装置。
  14. 前記画像形成条件設定手段は、前記ゴースト検知手段によって非描画領域の現像剤像の有無を検知する際、前記テストパターン形成手段によりテストパターンが形成される感光体よりも下流に位置する感光体と転写手段との間に印加される転写バイアスを、元々設定されているバイアスよりも小さくすることを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
  15. 前記ゴースト検知手段によって非画像領域の現像剤の有無を検知する際に、前記テストパターン形成手段によりテストパターンが形成される感光体より下流側に位置する感光体と被転写部材若しくは搬送部材を離間させる離間手段を備えたことを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
  16. 前記ゴースト検知手段は、前記被転写部材若しくは搬送部材上に発光部から照射された光を照射し、その反射光を受光部により受光することにより現像剤の有無を検知する光学センサを備えていることを特徴とする請求項1〜請求項15の何れかに記載の画像形成装置。
  17. 前記光学センサは、各現像器によって形成される現像剤像の位置ずれを検知するレジストレーションセンサの機能を兼ね備えることを特徴とする請求項16に記載の画像形成装置。
  18. 前記光学センサは、前記画像形成手段が形成する画像の濃度を補正するために形成されるテストパターンの濃度を測定する濃度検出センサの機能を兼ね備えること
    を特徴とする請求項16または請求項17に記載の画像形成装置。
  19. 前記テストパターン形成手段は、前記画像形成手段が形成する画像の濃度を補正する処理を行う際に、ゴースト検知のための画像形成動作を行うことを特徴とする請求項1〜請求項18の何れかに記載の画像形成装置。
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