JP2013221971A - 画像形成装置保守システム及びこれに使用される管理装置 - Google Patents

画像形成装置保守システム及びこれに使用される管理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】市場に出回っている既存の画像形成装置に対して、放電生成物の発生に起因した潜像担持体表面汚染度を予測する新たな予測処理を適用することが容易で、かつ、ダウンタイムの発生も抑制することを課題とする。
【解決手段】複数の複写機に対して通信ネットワークを介して通信可能に接続された管理装置は、通信ネットワークを介して各複写機から送信されてくる特性値データを受信し、受信した特性値データから、当該複写機の感光体表面汚染度を示すF値を予測する予測処理を実行し、F値がマイナス値を示すとき、当該複写機に対し、通信ネットワークを介して放電生成物による感光体表面の汚染改善動作を実行させる実行指示を送信する。
【選択図】図9

Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の複数の画像形成装置と管理装置とが通信ネットワークを介して通信可能に接続された画像形成装置保守システム及び管理装置に関するものである。
従来、電子写真方式の画像形成装置においては、感光体(潜像担持体)を帯電装置により帯電させ、帯電した感光体の表面に露光装置により光が露光され静電潜像を形成し、現像装置により帯電した微粒子(トナー)で静電潜像上に可視画像を形成する。この帯電装置としては、ワイヤ電極に高電圧を印加して発生するコロナ放電を利用したコロナ帯電装置等の非接触帯電装置と、電圧を印加した導電性ブラシあるいはローラを感光体表面に接触させて電荷を与える接触帯電装置とが知られている。
非接触帯電装置には、放電生成物として、異常画像の発生原因となるオゾンや窒素酸化物を多く発生させるという不具合がある。一方、接触帯電装置には、非接触帯電装置よりもオゾンや窒素酸化物の発生量が少ないが、感光体の寿命を短くする感光体の膜削れを発生させたり、使用環境の影響によって帯電能力がばらついたりする不具合がある。これらの不具合を比較考量すると、帯電装置として非接触帯電装置を採用せざるを得ない場合がある。
帯電装置を使用することにより発生する放電生成物は、感光体表面の電気抵抗を低下させたり、帯電装置自体を汚染して絶縁不良や放電不良を生じさせたりする原因となる。特に、帯電装置を長時間使用した後、高湿環境で一定期間画像形成装置を停止させると、帯電装置で発生した放電生成物の水溶体などの導電性を有する異物が感光体表面に付着し、感光体表面を汚染する。このような感光体表面の汚染が生じると、静電潜像が形成された感光体表面の電荷が感光体表面に沿って移動してしまい、像流れ等の異常画像を発生させる。
特許文献1には、前回の画像形成動作からの放置時間、感光体の使用履歴、帯電装置の使用履歴、感光体近傍の相対湿度の各値が、それぞれ一定値を超えた場合、装置の電源ON時もしくは省電力モードからの復帰時に、所定時間、感光体の予備回転動作を行う画像形成装置が開示されている。予備回転動作を行うことで、感光体表面に付着する放電生成物が現像剤やクリーニング部材によって掻き取られ、異常画像の発生を抑制できる。
また、特許文献2には、帯電ローラに放電開始電圧未満の直流電圧を印加し、その時の直流電流値を測定回路によって測定することで、感光ドラム上に画像流れが発生し得る状態であるか否かを判別する画像形成装置が開示されている。この画像形成装置では、感光ドラム上に画像流れが発生し得る状態であると判別したら、ヒータへの通電をONとして感光ドラムの表面近傍の相対湿度を低下させ、画像流れを緩和する画像流れ抑制モードを実行する。
また、特許文献3では、トナーを載せて回転させた感光体ドラムに清掃部材を当接させて感光体ドラム表面を研磨するエージング動作時に、エージング前に感光体ドラム上に形成した濃度検出用のパターン画像を読み取った結果から像流れの発生レベルを判断し、発生レベルに応じて当該エージングの動作時間を変化させる画像形成装置が開示されている。この画像形成装置においては、エージング動作により感光体表面に付着する放電生成物が現像剤やクリーニング部材によって掻き取られ、異常画像の発生を抑制できる。
放電生成物の発生に起因した像流れ等の異常画像の発生予測は、一般に、画像形成装置の内部情報(予測有用情報)から、放電生成物による感光体表面の汚染度合いを示す指標値である感光体表面汚染度を予測する。そして、その感光体表面汚染度が規定値を超えたら、放電生成物の発生に起因した異常画像が近い将来に発生するものと判断して、感光体表面の汚染を改善する処理を行う。この処理は、例えば、上記特許文献1でいえば感光体の予備回転動作であり、上記特許文献3でいえばエージング動作である。
感光体表面汚染度の予測精度が高いほど、放電生成物の発生に起因した異常画像の発生を防止する精度が高くなる。また、感光体表面汚染度の予測精度が高いほど、実際に異常画像が発生する時期になるべく近いタイミングで感光体表面の汚染改善処理を実行できる結果、汚染改善処理による感光体表面劣化を抑制できる。
放電生成物の発生に起因した異常画像の発生予測(感光体表面汚染度の予測)については、継続的な研究開発によって、あるいは、継続的なデータ収集によって、その予測処理の内容が日々改善され、また、より高精度な予測が可能な新たな予測処理が提案される。このように改善されたり新たに提案されたりした最新の予測処理は、過去の予測処理よりも高精度な予測が可能であることから、すでに市場に出回っている既存の画像形成装置にも適用することが望まれる。
しかしながら、放電生成物の発生に起因する感光体表面汚染度を予測する従来の処理は、いずれも、個々の画像形成装置の内部で実行されるものであった。そのため、一旦市場に出回ってしまった既存の画像形成装置に対し、その後に改善・開発された新たな予測処理を適用するには、例えば、個々の画像形成装置の設置場所を訪問して当該新たな予測処理を適用するための更新作業等を行うことが必要となる。市場に出回る画像形成装置はかなりの数にのぼるため、このような多数の画像形成装置に対し、個々に訪問して新たな予測処理を適用する作業を行うことは困難である。
また、通信ネットワークを介して外部機器と通信可能な画像形成装置がある。このような画像形成装置であれば、個々の画像形成装置の設置場所を訪問せずとも、通信ネットワークを通じた遠隔制御によって新たな予測処理を適用するための更新作業を行うことは可能である。しかしながら、その更新作業を適切に行うためには、画像形成動作を停止させた状態で更新作業を行うことが好ましい。そのため、更新作業中は画像形成動作を実行できないダウンタイムとなる。このようなダウンタイムの発生は画像形成の生産性を低下させる要因となるのでできるだけ避ける必要がある。
特に、画像形成装置における様々な異常の発生予測の中でも、放電生成物の発生に起因した潜像担持体表面汚染度の予測は、個々の画像形成装置の使用環境の影響を受けやすい。個々の画像形成装置の使用環境は多種多様であり、事前に実験室等で再現して実験を行い、予測精度を高めておくことは、非常に困難である。そのため、潜像担持体表面汚染度の予測精度を高める上では、実際の使用環境下で稼働する画像形成装置の予測有用情報(特に、放電生成物による異常画像が発生した直前の予測有用情報)を収集し、その予測有用情報を当該予測処理にフィードバックすることが望まれる。しかも、このフィードバックは、収集次第、迅速に行うことが望ましい。予測有用情報を収集する度に予測処理へフィードバックする処理を行うと、個々の画像形成装置で収集タイミングが大きく異なるので、予測処理の更新頻度が高いものとなる。このため、ダウンタイムを頻繁に発生させることになり、画像形成の生産性低下は無視できないものとなるおそれがある。
本発明は、以上の背景に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、市場に出回っている既存の画像形成装置に対して、放電生成物の発生に起因した潜像担持体表面汚染度を予測する新たな予測処理を適用することが容易で、かつ、ダウンタイムの発生も抑制できる画像形成装置保守システム及びこれに使用される管理装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明は、潜像担持体の表面を帯電手段により所定の帯電電位まで一様に帯電させる帯電処理を行った後、該帯電処理後の潜像担持体表面上に静電潜像形成手段により静電潜像を形成し、該静電潜像を現像手段により現像して可視画像化し、これにより得られる可視画像を最終的に記録材上へ転写することで画像形成を行う複数の画像形成装置と、上記複数の画像形成装置との間で通信ネットワークを介して通信可能な管理装置とから構成される画像形成装置保守システムであって、上記複数の画像形成装置は、上記帯電処理時に発生する放電生成物による潜像担持体表面汚染度を予測するのに有用な予測有用情報を所定のタイミングで繰り返し取得し、上記通信ネットワークを介して上記管理装置へ送信する予測有用情報取得送信手段と、上記管理装置から送信されてくる実行指示を受信し、該実行指示に応じて放電生成物による潜像担持体表面の汚染改善動作を実行する汚染改善手段とを有し、上記管理装置は、上記通信ネットワークを介して上記複数の画像形成装置から送信されてくる予測有用情報を受信する予測有用情報受信手段と、上記予測有用情報受信手段で受信した予測有用情報から、該予測有用情報に対応する画像形成装置についての潜像担持体表面汚染度を予測する予測処理を実行する潜像担持体表面汚染度予測手段と、上記潜像担持体表面汚染度予測手段が予測した潜像担持体表面汚染度が所定の許容範囲を超えているとき、該潜像担持体表面汚染度に対応する画像形成装置に対し、通信ネットワークを介して上記汚染改善動作の実行指示を送信する実行指示送信手段とを有することを特徴とする。
本発明においては、複数の画像形成装置における放電生成物の発生に起因した潜像担持体表面汚染度を予測する予測処理を、当該複数の画像形成装置に通信ネットワークを介して接続された管理装置で一括処理する。したがって、当該複数の画像形成装置が既に市場に出回った後において、これらの画像形成装置に対して新たな予測処理を適用する場合、管理装置に対して予測処理の更新作業を行うだけで、当該複数の画像形成装置についての予測処理の更新を行うことができる。よって、個々の画像形成装置に対して個別に予測処理の更新作業を行う場合よりも、更新作業が容易である。また、予測処理の更新作業は管理装置に対して行うので、その更新作業のために個々の画像形成装置でダウンタイムが発生することもない。
以上、本発明によれば、市場に出回っている既存の画像形成装置に対して、放電生成物の発生に起因した潜像担持体表面汚染度を予測する新たな予測処理を適用することが容易で、かつ、ダウンタイムの発生も抑制できるという優れた効果が得られる。
実施形態に係る保守システムによる保守支援対象である複写機の一例を示す概略構成図である。 同複写機のプリンタ部を示す拡大構成図である。 同プリンタ部におけるタンデム部の一部を示す部分拡大図である。 同プリンタ部における帯電装置の一例であるコロトロン型のコロナ帯電器の概略構成を示す説明図である。 同プリンタ部における帯電装置の他の例であるスコロトロン型のコロナ帯電器の概略構成を示す説明図である。 同保守システムの概略構成を示す説明図である。 同複写機の制御系を示すブロック図である。 同保守システムにおける感光体表面汚染度の予測処理に関わる主要構成を示す機能ブロック図である。 同保守システムにおける管理装置のデータ解析部で実施される処理の流れを示すフローチャートである。 本変形例における管理装置のデータ解析部で実施される処理の流れを示すフローチャートである。 長期画像形成動作実施後の放置時間を変更した各条件において、感光体回転時間に対し、放置時間中に帯電装置60との対向領域に存在していた感光体表面部分のハーフトーン画像濃度と他の感光体表面部分のハーフトーン画像濃度との濃度差ΔIDを測定した結果を示すグラフである。 温湿度を変更した各条件において、感光体回転時間に対し、放置時間中に帯電装置60との対向領域に存在していた感光体表面部分のハーフトーン画像濃度と他の感光体表面部分のハーフトーン画像濃度との濃度差ΔIDを測定した結果を示すグラフである。 F値と、感光体表面汚染度が許容範囲となるまでに必要な感光体回転時間との関係を示すグラフである。
以下、本発明を、複数の画像形成装置である電子写真方式の複写機(以下、単に複写機という。)と、これらの保守管理を行う管理装置とを備える画像形成装置用の保守システムに適用した実施形態について説明する。
まず、本実施形態に係る保守システムの複写機の一例について、その基本的な構成を説明する。
図1は、本実施形態に係る保守システムにおける保守対象である複写機の一例を示す概略構成図である。
この複写機は、プリンタ部100と給紙部200とからなる画像形成手段と、スキャナ部300と、原稿搬送部400とを備えている。スキャナ部300はプリンタ部100上に取り付けられ、そのスキャナ部300の上に原稿自動搬送装置(ADF)からなる原稿搬送部400が取り付けられている。
スキャナ部300は、コンタクトガラス32上に載置された原稿の画像情報を読取センサ36で読み取り、読み取った画像情報を図示しない制御部に送る。制御部は、スキャナ部300から受け取った画像情報に基づき、プリンタ部100の露光装置21内に配設された図示しないレーザやLED等を制御してドラム状の4つの感光体40K,40Y,40M,40Cに向けてレーザ書き込み光Lを照射させる。この照射により、感光体40K,40Y,40M,40Cの表面には静電潜像が形成され、この潜像は所定の現像プロセスを経由してトナー像に現像される。なお、符号の後に付されたK,Y,M,Cという添字は、ブラック,イエロー,マゼンタ,シアン用の仕様であることを示している。
プリンタ部100は、露光装置21の他、1次転写ローラ62K,Y,M,C、2次転写装置22、定着装置25、排紙装置、図示しないトナー供給装置、トナー供給装置等も備えている。
給紙部200は、プリンタ部100の下方に配設された自動給紙部と、プリンタ部100の側面に配設された手差し部とを有している。そして、自動給紙部は、ペーパーバンク43内に多段に配設された2つの給紙カセット44、給紙カセットから記録体たる転写紙を繰り出す給紙ローラ42、繰り出した転写紙を分離して給紙路46に送り出す分離ローラ45等を有している。また、プリンタ部100の給紙路48に転写紙を搬送する搬送ローラ47等も有している。一方、手差し部は、手差しトレイ51、手差しトレイ51上の転写紙を手差し給紙路53に向けて一枚ずつ分離する分離ローラ52等を有している。
プリンタ部100の給紙路48の末端付近には、レジストローラ対49が配設されている。このレジストローラ対49は、給紙カセット44や手差しトレイ51から送られてくる転写紙を受け入れた後、所定のタイミングで中間転写体たる中間転写ベルト10と2次転写装置22との間に形成される2次転写ニップに送る。
操作者は、カラー画像のコピーをとるときに、原稿搬送部400の原稿台30上に原稿をセットする。あるいは、原稿搬送部400を開いてスキャナ部300のコンタクトガラス32上に原稿をセットした後、原稿搬送部400を閉じて原稿を押さえる。そして、図示しないスタートスイッチを押す。すると、原稿搬送部400に原稿がセットされている場合には原稿がコンタクトガラス32上に搬送された後に、コンタクトガラス32上に原稿がセットされている場合には直ちに、スキャナ部300が駆動を開始する。そして、第1走行体33及び第2走行体34が走行し、第1走行体33の光源から発せられる光が原稿面で反射した後、第2走行体34に向かう。更に、第2走行体34のミラーで反射してから結像レンズ35を経由して読取りセンサ36に至り、画像情報として読み取られる。
このようにして画像情報が読み取られると、プリンタ部100は、図示しない駆動モータで支持ローラ14、15、16の1つを回転駆動させながら他の2つの支持ローラを従動回転させる。そして、これらローラに張架される中間転写ベルト10を無端移動させる。更に、上述のようなレーザ書き込みや、後述する現像プロセスを実施する。そして、感光体40K,40Y,40M,40Cを回転させながら、それらに、ブラック,イエロー,マゼンタ,シアンの単色画像を形成する。これらは、感光体40K,40Y,40M,40Cと、中間転写ベルト10とが当接するK,Y,M,C用の1次転写ニップで順次重ね合わせて静電転写されて4色重ね合わせトナー像になる。感光体40K、40Y、40M、40C上にトナー像を形成する。
一方、給紙部200は、画像情報に応じたサイズの転写紙を給紙すべく、3つの給紙ローラのうちの何れか1つを作動させて、転写紙をプリンタ部100の給紙路48に導く。給紙路48内に進入した転写紙は、レジストローラ対49に挟み込まれて一旦停止した後、タイミングを合わせて、中間転写ベルト10と2次転写装置22の2次転写ローラ23との当接部である2次転写ニップに送り込まれる。すると、2次転写ニップにおいて、中間転写ベルト10上の4色重ね合わせトナー像と、転写紙とが同期して密着する。そして、ニップに形成されている転写用電界やニップ圧などの影響によって4色重ね合わせトナー像が転写紙上に2次転写され、紙の白色と相まってフルカラー画像となる。
2次転写ニップを通過した転写紙は、2次転写装置22の搬送ベルト24の無端移動によって定着装置25に送り込まれる。そして、定着装置25の加圧ローラ27による加圧力と、加熱ベルトによる加熱との作用によってフルカラー画像が定着せしめられた後、排出ローラ56を経てプリンタ部100の側面に設けられた排紙トレイ57上に排出される。
図2は、プリンタ部100を示す拡大構成図である。
プリンタ部100は、ベルトユニット、各色のトナー像を形成する4つのプロセスユニット18K,18Y,18M,18C、2次転写装置22、ベルトクリーニング装置17、定着装置25等を備えている。
ベルトユニットは、複数のローラに張架した中間転写ベルト10を、感光体40K,40Y,40M,40Cに当接させながら無端移動させる。感光体40K,40Y,40M,40Cと中間転写ベルト10とを当接させるK,Y,M,C用の1次転写ニップでは、1次転写ローラ62K,Y,M,Cによって中間転写ベルト10を裏面側から感光体40K,40Y,40M,40Cに向けて押圧している。これら1次転写ローラ62K,Y,M,Cには、それぞれ図示しない電源によって1次転写バイアスが印加されている。これにより、K,Y,M,C用の1次転写ニップには、感光体40K,40Y,40M,40C上のトナー像を中間転写ベルト10に向けて静電移動させる1次転写電界が形成されている。各1次転写ローラ62K,Y,M,Cの間には、中間転写ベルト10の裏面に接触する導電性ローラ74がそれぞれ配設されている。これら導電性ローラ74は、1次転写ローラ62K,Y,M,Cに印加される1次転写バイアスが、中間転写ベルト10の裏面側にある中抵抗の基層11を介して隣接するプロセスユニットに流れ込むことを阻止するものである。
プロセスユニット18K,18Y,18M,18Cは、感光体40K,40Y,40M,40Cと、その他の幾つかの装置とを1つのユニットとして共通の支持体に支持するものであり、プリンタ部100に対して着脱可能になっている。ブラック用のプロセスユニット18Kを例にすると、これは、感光体40Kの他、感光体40K表面に形成された静電潜像をブラックトナー像に現像するための現像手段たる現像ユニット61Kを有している。また、1次転写ニップを通過した後の感光体40K表面に付着している転写残トナーをクリーニングする感光体クリーニング装置63Kも有している。また、クリーニング後の感光体40K表面を除電する図示しない除電装置や、除電後の感光体40K表面を一様帯電せしめる図示しない帯電装置なども有している。他色用のプロセスユニット18Y,18M,18Cも、取り扱うトナーの色が異なる他は、ほぼ同様の構成になっている。本複写機では、これら4つのプロセスユニット18K,18Y,18M,18Cを、中間転写ベルト10に対してその無端移動方向に沿って並べるように対向配設したいわゆるタンデム型の構成になっている。
図3は、4つのプロセスユニット18K,18Y,18M,18Cからなるタンデム部20の一部を示す部分拡大図である。
なお、4つのプロセスユニット18K,18Y,18M,18Cは、それぞれ使用するトナーの色が異なる他はほぼ同様の構成になっているので、同図においては各符号に付すK,Y,M,Cという添字を省略している。同図に示すように、プロセスユニット18は、感光体40の周りに、帯電手段としての帯電装置60、現像装置61、1次転写手段としての1次転写ローラ62、感光体クリーニング装置63、除電装置64、感光体電位センサ81、温湿度センサ82等を備えている。
感光体40としては、アルミニウム等の素管に、感光性を有する有機感光材を塗布し、感光層を形成したドラム状のものを用いている。但し、無端ベルト状のものを用いても良い。また、帯電装置60としては、感光体40に対して非接触で帯電処理を行う非接触帯電装置を用いているが、放電生成物を発生させるおそれのある帯電装置であれば、帯電バイアスが印加される帯電ローラを感光体40に当接させながら回転させるような接触帯電装置を用いてもよい。
現像装置61は、磁性キャリアと非磁性トナーとを含有する二成分現像剤を用いて潜像を現像するようになっている。内部に収容している二成分現像剤を攪拌しながら搬送して現像スリーブ65に供給する攪拌部66と、現像スリーブ65に付着した二成分現像剤のうちのトナーを感光体40K,40Y,40M,40Cに転移させる現像部67とを有している。
攪拌部66は、現像部67よりも低い位置に設けられており、互いに平行配設された2本のスクリュウ68、これらスクリュウ間に設けられた仕切り板、現像ケース70の底面に設けられたトナー濃度センサ71などを有している。
現像部67は、現像ケース70の開口を通して感光体40に対向する現像スリーブ65、これの内部に回転不能に設けられたマグネットローラ72、現像スリーブ65に先端を接近させるドクタブレード73などを有している。ドクタブレード73と現像スリーブ65との間の最接近部における間隔は500[μm]程度に設定されている。現像スリーブ65は、非磁性の回転可能なスリーブ状の形状になっている。また、現像スリーブ65に連れ回らないようにないようされるマグネットローラ72は、例えば、ドクタブレード73の箇所から現像スリーブ65の回転方向にN1、S1、N2、S2、S3の5磁極を有している。これら磁極は、それぞれスリーブ上の二成分現像剤に対して回転方向の所定位置で磁力を作用させる。これにより、攪拌部66から送られてくる二成分現像剤を現像スリーブ65表面に引き寄せて担持させるとともに、スリーブ表面上で磁力線に沿った磁気ブラシを形成する。
磁気ブラシは、現像スリーブ65の回転に伴ってドクタブレード73との対向位置を通過する際に適正な層厚に規制されてから、感光体40に対向する現像領域に搬送される。そして、現像スリーブ65に印加される現像バイアスと、感光体40の静電潜像との電位差によって静電潜像上に転移して現像に寄与する。更に、現像スリーブ65の回転に伴って再び現像部67内に戻り、マグネットローラ72の磁極間の反発磁界の影響によってスリーブ表面から離脱した後、攪拌部66に戻される。攪拌部66内では、トナー濃度センサ71による検知結果に基づいて、二成分現像剤に適量のトナーが補給される。なお、現像装置61として、二成分現像剤を用いるものの代わりに、磁性キャリアを含まない一成分現像剤を用いるものを採用してもよい。
感光体クリーニング装置63としては、ポリウレタンゴム製のクリーニングブレード75を感光体40に押し当てる方式のものを用いているが、他の方式のものを用いてもよい。クリーニング性を高める目的で、本例では、外周面を感光体40に接触させる接触導電性のファーブラシ76を、図中矢印方向に回転自在に有するクリーニング装置63を採用している。そして、ファーブラシ76にバイアスを印加する金属製電界ローラ77を図中矢示方向に回転自在に設け、その電界ローラ77にスクレーパ78の先端を押し当てている。スクレーパ78によって電界ローラ77から除去されたトナーは、回収スクリュ79上に落下して回収される。
かかる構成の感光体クリーニング装置63は、感光体40に対してカウンタ方向に回転するファーブラシ76で、感光体40上の残留トナーを除去する。ファーブラシ76に付着したトナーは、ファーブラシ76に対してカウンタ方向に接触して回転するバイアスを印加された電界ローラ77に取り除かれる。電界ローラ77に付着したトナーは、スクレーパ78でクリーニングされる。感光体クリーニング装置63で回収したトナーは、回収スクリュ79で感光体クリーニング装置63の片側に寄せられ、トナーリサイクル装置80で現像装置61へと戻されて再利用される。
除電装置64は、除電ランプ等からなり、光を照射して感光体40の表面電位を除去する。このようにして除電された感光体40の表面は、帯電装置60によって一様帯電せしめられた後、光書込処理がなされる。
感光体電位センサ81は、感光体表面の近傍に非接触で配置され、感光体表面電位を検知するものであり、公知の電位センサを広く利用することができる。
温湿度センサ82は、感光体の近傍に設置され、感光体近傍の温度と湿度を検知する。温湿度センサ82は、装置内に複数個あるのが望ましいが、装置内の湿度は多少の振れがあるもののほぼ一定であるため、コストダウンのために装置内に一個だけ配置するようにしてもよい。
ベルトユニットの図中下方には、2次転写装置22が設けられている。この2次転写装置22は、2つのローラ23間に、2次転写ベルト24を掛け渡して無端移動させている。2つのローラ23のうち、一方は図示しない電源によって2次転写バイアスが印加される2次転写ローラとなっており、ベルトユニットのローラ16との間に中間転写ベルト10と2次転写ベルト24とを挟み込んでいる。これにより、両ベルトが当接しながら当接部で互いに同方向に移動する2次転写ニップが形成されている。レジストローラ対49からこの2次転写ニップに送り込まれた転写紙には、中間転写ベルト10上の4色重ね合わせトナー像が2次転写電界やニップ圧の影響で一括2次転写されて、フルカラー画像が形成される。2次転写ニップを通過した転写紙は、中間転写ベルト10から離間して、2次転写ベルト24の表面に保持されながら、ベルトの無端移動に伴って定着装置25へと搬送される。なお、2次転写ローラに代えて、転写チャージャ等によって2次転写を行わせるようにしてもよい。
2次転写ニップを通過した中間転写ベルト10の表面は、支持ローラ15による支持位置にさしかかる。ここでは、中間転写ベルト10が、おもて面(ループ外面)に当接するベルトクリーニング装置17と、裏面に当接する支持ローラ15との間に挟み込まれる。そして、ベルトクリーニング装置17により、おもて面に付着している転写残トナーが除去された後、K,Y,M,C用の1次転写ニップに順次進入して、次の4色トナー像が重ね合わされる。
ベルトクリーニング装置17は、2つのファーブラシ90,91を有している。これらは、複数の起毛をその植毛方向に対してカウンタ方向で中間転写ベルト10に当接させながら回転することで、ベルト上の転写残トナーを機械的に掻き取る。加えて、図示しない電源によってクリーニングバイアスが印加されることで、掻き取った転写残トナーを静電的に引き寄せて回収する。
ファーブラシ90,91に対しては、それぞれ金属ローラ92,93が接触しながら、順または逆方向に回転している。これら金属ローラ92,93のうち、中間転写ベルト10の回転方向上流側に位置する金属ローラ92には、電源94によってマイナス極性の電圧が印加されている。また、下流側に位置する金属ローラ93には、電源95によってプラス極性の電圧が印加される。そして、それらの金属ローラ92,93には、それぞれブレード96,97の先端が当接している。かかる構成では、中間転写ベルト10の図中矢印方向への無端移動に伴って、まず、上流側のファーブラシ90が中間転写ベルト10表面をクリーニングする。このとき、例えば金属ローラ92に−700[V]が印加されながら、ファーブラシ90に−400[V]が印加されると、まず、中間転写ベルト10上のプラス極性のトナーがファーブラシ90側に静電転移する。そして、ファーブラシ側に転移したトナーが更に電位差によってファーブラシ90から金属ローラ92に転移して、ブレード96によって掻き落とされる。
このように、ファーブラシ90で中間転写ベルト10上のトナーが除去されるが、中間転写ベルト10上にはまだ多くのトナーが残っている。それらのトナーは、ファーブラシ90に印加されるマイナス極性のバイアスにより、マイナスに帯電される。次いで下流側のファーブラシ91を用いて今度はプラス極性のバイアスを印加してクリーニングを行うことにより、それらのトナーを除去することができる。除去したトナーは、電位差によりファーブラシ91から金属ローラ93に転移させ、ブレード97により掻き落とす。ブレード96、97で掻き落としたトナーは、不図示のタンクに回収される。
ファーブラシ91でクリーニングされた後の中間転写ベルト10表面は、ほとんどのトナーが除去されているがまだ少しのトナーが残っている。これらの中間転写ベルト10上に残ったトナーは、上述したようにファーブラシ91に印加されるプラス極性のバイアスにより、プラス極性に帯電される。そして、1次転写位置で印加される転写電界によって感光体40K,40Y,40M,40C側に転写され、感光体クリーニング装置63で回収される。
レジストローラ対49は一般的には接地されて使用されることが多いが、転写紙Pの紙粉除去のためにバイアスを印加することも可能である。
2次転写装置22および定着装置25の下には、上述したタンデム部20と平行に延びるような、転写紙反転装置28(図1参照)が設けられている。これにより、片面に対する画像定着処理を終えた転写紙が、切換爪で転写紙の進路を転写紙反転装置側に切り換えられ、そこで反転されて再び2次転写ニップに進入する。そして、もう片面にも画像の2次転写処理と定着処理とが施された後、排紙トレイ上に排紙される。
以上の構成の複写機においては、各プロセスユニット18K,18Y,18M,18C、2次転写装置22、露光装置21等により、記録体たる転写紙に画像を形成する画像形成手段が構成されている。
図4は、本実施形態の帯電装置60の一例であるコロトロン型のコロナ帯電器の概略構成を示す説明図である。
図5は、本実施形態の帯電装置60の他の例であるスコロトロン型のコロナ帯電器の概略構成を示す説明図である。
本実施形態の帯電装置60としては、コロナ帯電器を使用するのが好適である。コロナ帯電器で利用される現象のコロナ放電は、金属電極上に微小径ワイヤを配置し、高電圧を印加して徐々に電圧を上昇させると火花放電に至るまでの間に、ワイヤ近傍で紫色に近い発光が生じる現象である。この放電現象によって、空気は持続的にイオン化され、このイオンはワイヤと感光体との間の電界に沿って移動する。電極間に高電圧を印加すると、空気中にわずかに存在する正負イオン及び電子が高い電界により加速され、電極間を移動する。電子の運動エネルギーが電離エネルギー以上になると、途中で空気と衝突した際に電子をたたき出す電離増倍作用が起こる。この現象は指数関数的に電子を生み出し、空気を電離していくので、この現象は電子なだれ現象とよばれる。また正イオンが気体分子に衝突することによる衝突電離作用や、正イオンが電極に衝突することで電極から電子をたたき出す作用等によってもイオンが形成される。ワイヤ周囲では電界が高いために電子なだれ現象等が発生するが、ワイヤから離れるにしたがって電界が弱まり、なだれが途中で停止し、放電による発光はワイヤ近傍のみとなる。
図4に示すコロントロン型のコロナ帯電器は、放電の安定性を向上させるために、ワイヤ60Bを方形あるいは円筒状の金属製シールドケース60Aでシールドした構成となっている。金属製シールドケース60Aは、感光体40側に開口部が設けられており、この開口部からワイヤ60Bと同極性のイオンを放出して感光体40の表面を帯電させる。ワイヤ60Bには、直流電圧を印加するものが一般的である。コロントロン型コロナ帯電器は、感光体40の表面の帯電電位を安定して一定にすることは難しい。
図5に示すスコロトロン型コロナ帯電器は、感光体40の表面の帯電電位を安定して一定にすることが可能であり、また、帯電電位を任意に制御可能であるといった特徴がある。スコロトロン型コロナ帯電器は、コロトロン型コロナ帯電器に、スクリーン電極(グリッド60C)を配置した構成をとる。グリッド60Cは、数mmピッチで、感光体40からは1〜2mm程度離れた位置に配置される。材質としては、ステンレスあるいはタングステン等が用いられる。このグリッド60Cに印加する電圧を制御することで、帯電電位を任意に制御できる。
コロナ放電で発生する生成ガスとしては、オゾンと窒素酸化物がよく知られている。これらの放電生成物が感光体40の表面に付着すると、その感光特性に悪影響(画像ボケや像流れ)を与える。放電生成物が感光体40の表面へ付着することによって生じる画像ボケや像流れなどの異常画像は、特に、帯電装置60を使用して画像形成動作を行った後に高湿環境下で放置された後、再び画像形成動作を行ったときに多くみられる。一方、この異常画像の程度は、画像形成動作を継続するにつれて徐々に改善されていくことが知られている。これは、感光体40に接するクリーニングブレードやブラシ、現像剤などによって、感光体40上の吸湿した放電生成物が掻き取られるためだと考えられている。
図6は、本実施形態の保守システムの概略構成を示す説明図である。
本実施形態の保守システムは、互いに異なるユーザーのもとに設置された複数の複写機101を備えており、これらの複写機101は、電話回線等の通信ネットワークを介して管理装置104に接続されている。また、管理装置104は、LANを介して、解析用コンピュータ106及び保守情報管理用コンピュータ108に接続されており、互いに情報通信が可能な状態になっている。
管理装置104、解析用コンピュータ106、及び保守情報管理用コンピュータ108は、保守管理サービスを請け負う業者の遠隔監視施設に設置されている。管理装置104、解析用コンピュータ106及び保守情報管理用コンピュータ108は、それぞれ公知のパーソナルコンピュータからなる。
図7は、本実施形態の複写機の制御系を示すブロック図である。
複写機101は、複写機全体の制御を司る制御手段としての制御部1を備えており、制御部1は、演算手段たるCPU1aと、情報記憶部とを備えている。情報記憶部は、データを記憶するRAM、ROM、HDD(Hard Disk Drive)等で構成され、本実施形態では、例えば、システムOSや、コピー、ファクシミリ、プリンタプロセスに必要な各種制御プログラム、プリンタのPDL(Page Description Language)処理系、システムの初期設定値等を納めたROM1bや、ワークメモリ用のRAM1c等で構成されている。
また、本実施形態では、感光体表面汚染度を予測するのに有用な予測有用情報を含む複写機内部の各種状態情報を各種センサ2(感光体電位センサ81や温湿度センサ82等)により検知する。このような各種状態情報は、予測有用特性値として、制御部1の不揮発性RAM1dに記憶される。予測有用特性値は、その値がサンプリング日時と関連付けた形式で記憶される。例えば、温湿度センサ82が検知した感光体近傍の温度情報(検知温度=25°)であれば、「25、2011/01/01/12:30」というような形式で記憶される。
感光体表面汚染度を予測するのに有用な予測有用情報に係る特性値については、管理装置104で経時の特性値変化をみるため、プリント千枚毎のタイミングでサンプリングされる。また、本実施形態では、後述するように、予め決められた規定期間放置後の画像形成動作開始時における感光体表面汚染改善動作(放電生成物除去動作)の動作量(動作時間)を算出する。そのため、当該規定期間の放置後の画像形成動作開始時のタイミングでも、サンプリングを行う。
本実施形態に係る保守システムでは、各複写機101内の不揮発性RAM1dに記憶された各種特性値が、モデム500により、電話回線を通じて所定のタイミングで管理装置104へ送信される。特性値を送信するタイミングは、適宜設定されるものであるが、少なくとも感光体表面汚染度を予測するのに有用な予測有用情報に係る特性値については、そのサンプリング直後の所定のタイミングで、管理装置104へ送信する。管理装置104で受信した予測有用特性値は、複写機101ごと(ユーザー毎)に区分けして、管理装置104のハードディスクに記憶される。
図8は、本保守システムにおける感光体表面汚染度の予測処理に関わる主要構成を示す機能ブロック図である。
なお、本実施形態では、各機能を、図8に示すように、複写機101、管理装置104、解析用コンピュータ106、保守情報管理用コンピュータ108にそれぞれ分散配置しているが、どの機能をどこに配置するかは適宜設定される。
図8に示すように、本複写機101は、状態情報取得部111、状態情報記憶部112、状態情報送信部113、送信タイミング決定部114、操作受付部115、データ受信部116、動作制御部117等から構成される。
状態情報取得部111は、予測有用情報取得送信手段を構成するもので、当該複写機内の各種状態情報(特性値)を取得する各種センサ2等によって構成される。
状態情報記憶部112は、予測有用情報取得送信手段を構成するもので、状態情報取得部111が取得した状態情報を記憶する不揮発性RAM1d等で構成される。
状態情報送信部113は、予測有用情報取得送信手段を構成するもので、状態情報記憶部112に記憶された状態情報(特性値)を管理側の管理装置104へ送信する。
送信タイミング決定部114は、感光体の累積回転数情報などに基づいて、状態情報送信部113が状態情報(特性値)を管理装置104へ送信するタイミングを決定する。
操作受付部115は、複写機の操作表示部3等によって構成され、オペレータ等による条件変更操作の入力を受け付けて、これに応じて送信タイミング決定部114の送信タイミング決定条件を変更する。
データ受信部116は、汚染改善手段を構成するもので、管理装置104から送信されてくる感光体表面汚染改善動作の実行指示等を受信するモデム500等で構成される。
動作制御部117は、汚染改善手段を構成するもので、データ受信部116が受信した実行指示に基づいて、感光体表面汚染改善動作のために、各部を制御する。
また、図8に示すように、管理装置104は、データ受信部141、データ記憶部142、データ解析部143、データ送信部144等から構成される。
データ受信部141は、予測有用情報受信手段として機能し、電話回線等の通信ネットワークを介して各複写機101から送信されてくる状態情報(特性値)を受信したり、LANを介して解析用コンピュータ106及び保守情報管理用コンピュータ108から送信されてくる情報を受信したりする。
データ記憶部142は、データ受信部141で受信した情報を記憶したり、各種の解析プログラムを記憶したりするハードディスク等で構成される。
データ解析部143は、潜像担持体表面汚染度予測手段として機能し、データ記憶部142に記憶されている解析プログラムを実行する。これにより、データ記憶部142に記憶された状態情報(特性値)から、後述の物理量、特徴量、感光体表面汚染度(F値)を算出(予測)する予測処理を行う。また、データ解析部143は、実行指示送信手段を構成するもので、解析プログラムを実行して、予測処理で算出したF値から、感光体表面に付着した放電生成物を除去するための感光体空回転動作(感光体表面汚染改善動作)の動作量(動作時間)を算出する。
データ送信部144は、実行指示送信手段を構成するもので、データ解析部143の処理結果に応じて、感光体表面汚染改善動作の実行指示を、電話回線等の通信ネットワークを介して、該当する複写機101へ送信する。
また、図8に示すように、保守情報管理用コンピュータ108は、保守記録記憶部181、保守記録送信部182等から構成される。
各複写機101に対して保守作業を行う保守員は、複写機101の保守作業を行った後、その保守内容を手書きで保守実施シートへ記述する。記述された保守実施シートは保守情報管理者の下へ送られる。保守情報管理者は、保守実施シートに記述された内容を手作業で保守情報管理用コンピュータ108に入力する。このようにして入力された保守内容の情報が保守記録記憶部181に記憶される。保守記録記憶部181に記憶された保守内容を示す保守情報は、解析用コンピュータ106からの要求に応じて、保守記録送信部182からLANを介して解析用コンピュータ106へ送信される。
また、図8に示すように、解析用コンピュータ106は、データ受信部161、データ記憶部162、データ解析部163、データ送信部164等から構成される。
データ受信部161は、管理装置104から送信されてくる情報や、保守情報管理用コンピュータ108から送信されてくる情報を、LANを介して受信する。
データ記憶部162は、データ受信部161で受信した情報を記憶したり、各種の解析プログラムを記憶したりするハードディスク等で構成される。
データ解析部163は、変更手段として機能し、データ記憶部162から、感光体表面に放電生成物が付着したことによる異常画像が発生したときの保守情報を読み出し、異常画像発生時の複写機101の状態情報(特性値)を抽出する。そして、抽出した複写機101の状態情報(特性値)から、後述のブースティング法やマハラノビス距離を用いて、感光体表面汚染度(F値)を算出するための算出アルゴリズム等を修正するなどして、管理装置104データ解析部143に実行させる新たな解析プログラムを生成する。
データ送信部164は、データ解析部163が生成した新たな解析プログラムを、LANを介して管理装置104へ送信する。
本実施形態の管理装置104は、解析用コンピュータ106から新たな解析プログラムが送信された場合、これをデータ受信部141で受信し、データ記憶部142に記憶されている既存の解析プログラムを、受信した新たな解析プログラムに書き換える。これにより、その後、管理装置104のデータ解析部143が実行する感光体表面汚染度(F値)の予測処理や、感光体空回転動作(感光体表面汚染改善動作)の動作量(動作時間)を算出する処理は、新たな解析プログラムに従って行われる。
本実施形態によれば、このように、市場に出回っている複写機101の状態情報に基づいて解析プログラムの更新が継続的に行われるので、感光体表面汚染度(F値)を予測したり、より適切な感光体空回転動作の動作時間を算出したりする処理の精度を経時的に高めていくことができる。
次に、本実施形態における管理装置104のデータ解析部143で実施される処理の内容について説明する。
まず、各複写機101の内部でサンプリングして送信されてくる状態情報(特性値)をデータ受信部141で受信し、これをデータ記憶部142に複写機101ごとに記憶される。データ解析部143は、例えばデータ受信部141で状態情報(特性値)を受信したタイミングで、その特性値の送信元である複写機101についての感光体表面汚染度(F値)の予測処理や、感光体空回転動作の動作時間算出処理などを実施する。
図9は、本実施形態における管理装置104のデータ解析部143で実施される処理の流れを示すフローチャートである。
データ解析部143は、例えばデータ受信部141で状態情報(特性値)を受信したら、その特性値の送信元である複写機101についての特性値データを、データ記憶部142から取得する(S1)。そして、取得した特性値データから、まず、物理量データを算出する処理を行う(S2)。
この物理量データは、複写機101の内部で生成される各種情報(種類ごとの情報)を意味し、複写機の内部で生成される情報そのものであってもよいし、同一種類の1個又は2個以上の情報を加工したものであってもよい。例えば、複写機の内部で生成される帯電電位データVdHomeを例に挙げて説明すると、この帯電電位データVdHomeのそのものを物理量データとして取り扱っても良いし、所定期間内における帯電電位データVdHomeの最大値(max)と最小値(min)とを用いて下記の式(1)より求めた帯電電位データVdHomeの経時変動データVdExpndを物理量データとして取り扱っても良い。なお、下記の式(1)中の「VdHome.max.ref」は、基準となる帯電電位データVdHomeの最大値(max)であり、「VdHome.min.ref」は、基準となる帯電電位データVdHomeの最小値(min)である。
Figure 2013221971
このようにして物理量データを算出したら、次に、特徴量データを算出する(S3)。特徴量データは、感光体表面汚染度を予測するのに有用な物理量データの特徴的な挙動を示す指標値である。例えば、所定期間内に取得される複数の帯電電位データVdHomeのばらつきが大きくなると、放電生成物の発生に起因した画像ボケや像流れ等の異常画像が発生しやすい状況(感光体表面の汚染が進んでいる状況)になっていることが判明している。よって、所定期間内における複数の帯電電位データVdHomeのばらつき、詳しくは、当該複数の帯電電位データVdHomeにおける分散や標準偏差は、感光体表面汚染度を予測するのに有用な特徴量データとして取り扱うことができる。
具体的には、帯電電位データVdHomeを取得したら、これを含む直近の16個の帯電電位データVdHomeをデータ記憶部142から抽出し、これらの標準偏差を求め、この結果を特徴量データとしてデータ記憶部142に記憶する。なお、特徴量データは、所定期間内における複数個の物理量データあるいは特性値データのばらつきに限らず、放電生成物による感光体表面の汚染度合いを予測するのに有用な物理量データの特徴的な挙動を示す指標値であれば、平均値、最大値、信号変化の回帰値など、様々な計算式から算出される特徴量データを用いることができる。
このようにして特徴量データを算出したら、次に、算出した特徴量データから感光体表面汚染度(F値)を算出する(S4,S5)。一般に、複写機で発生する近い将来の異常、特に、放電生成物による感光体表面汚染によって生じる異常画像の発生は、単一種類の特徴量データだけから高精度に予測することは難しい。そのため、本実施形態では、複数種類の特徴量データから、放電生成物による感光体表面の汚染度合いの指標値である感光体表面汚染度データ(F値)を算出し、このF値データに基づいて感光体表面汚染を改善する感光体表面汚染改善動作を実行するか否かを判定する。
近い将来に異常が発生することの予兆は、正常な状態では安定していた信号が様々な形ではあるが特異で不安定な挙動を示したことを検出することによって捉えることができる。F値データの算出にあたっては、この視点に立って適切な複数種類の特徴量データを抽出し、抽出した複数種類の特徴量データからF値データを算出する。以下、F値データの算出処理の一例について説明する。
管理装置104のデータ解析部143は、まず、F値算出に用いる複数種類の特徴量データC(「i」は種類を示す識別符号)の個々の傾向を判別する処理を行う。本実施形態の傾向判別処理は、特徴量データCの種類ごとに、例えば、特徴量データCと判別基準値bとを比較して、特徴量データCが判別基準値b未満である場合には異常傾向が無いとして「0」を出力し、特徴量データが判別基準値b以上である場合には異常傾向が有るとして「1」を出力する2値化処理を行う。
その後、各種特徴量データCについて行った傾向判別処理の結果に対し、重み付き多数決演算を行う。すなわち、特徴量データCの種類ごとに割り当てられた重みαに対し、その傾向判別処理の結果が「1」(異常傾向有り)である場合には判別極性sgnとしてプラス(+)を与え、その傾向判別処理の結果が「0」(異常傾向無し)である場合には判別極性sgnとしてマイナス(−)を与えて加算する。本実施形態では、この重み付き多数決演算により算出される値をF値とする。
本実施形態で用いる上述した判定基準値b及び重みαは、一般にブースティング法と呼ばれる教師付き学習アルゴリズムを用いて作成できる。ブースティング法は、例えば数理科学No.489,MARCH2004「統計的パターン識別の情報幾何」に説明があり、公知である。概要を説明すると、まず、正常な状態であると予め分かっている状態データ(各種特徴量のデータ)と、異常予兆状態(異常が発生する直前の状態)にあると分かっている状態データ(各種特徴量のデータ)とを用意する。後者の状態データは、例えば、装置の耐久試験などを行うときに状態データログを取り、異常事例に出会ったときに、その異常の前に予兆状態があった期間(異常予兆期間)を推定し、その異常予兆期間内の状態データ(各種特徴量のデータ)を活用する。また、本実施形態では、市場で出回っている複写機101で各種状態情報の履歴が取られているので、異常が発生して保守作業を行ったときに、その異常の前に予兆状態があった期間(異常予兆期間)の状態情報を収集する。そして、この保守情報を活用して、異常予兆状態の状態データ(各種特徴量のデータ)を収集することができる。そして、異常予兆期間の状態データに対してマイナス値のラベルを与え、それ以外の状態データ(正常なデータ)に対してはプラス値のラベルを与える。その後、ブースティングによる100回の繰り返し学習を行うことにより、判定基準値群b1〜b100と重み群α1〜α100が出力され、これらから判定基準値b及び重みαを決定する。
本実施形態では、上述したように、このようにして決定される判定基準値bを用いて、各種特徴量データCについて、その種類ごとに、その特徴量データCが正常であるか異常であるかの傾向判別処理を行う。この傾向判別処理は、下記の式(2)により、各種特徴量データCからそれぞれの判別結果値OUTを算出する弱判別処理である(S4)。すなわち、判別結果値OUTは感光体表面汚染度(F値)の算出に用いられるが、個々の判別結果値OUTは、感光体表面汚染度(F値)に対する決定的な要素にはならない。
Figure 2013221971
そして、各種特徴量データCについて弱判別処理を終えたら、重みαを用いて、各判別結果値OUTから、下記の式(3)より、F値を算出する(S5)。
Figure 2013221971
上述した判定基準値b、判別極性sgn及び重みαは、ラベルの付された教師付きデータが適切に学習され、かつ、異常予兆期間に相当するものだけがマイナス極性のF値になるように、決定される。よって、上記式(3)によって求まるF値がマイナス極性である場合には、異常予兆期間に入ったと推定することができる。すなわち、放電生成物による感光体表面汚染によって異常画像が発生する直前の期間に入ったと推定することができる。
このようにF値がマイナス極性となった場合(S6のYes)、管理装置104のデータ解析部143は、放電生成物によって汚染された感光体の表面状態を改善するために、対応する複写機101に対して感光体空回転動作を実行させる動作時間を算出する(S7)。そして、算出した動作時間分の感光体空回転動作を実行させるための実行指示を、対応する複写機101に対して、データ送信部144から通信回線を介して送信する(S8)。この実行指示は、当該複写機101のデータ受信部116に受信され、その実行指示に従って当該複写機101の動作制御部117は各部を制御して感光体空回転動作を実施する。
なお、F値がマイナス極性となった場合、管理装置104は、対応する複写機101に対して電話回線を通じて異常予兆アラームを報知させたり、保守員に電子メールなどで異常予兆アラームを報知したりする処理を行ってもよい。
また、正常期間と異常予兆期間のデータにそれぞれ付すラベルの付け方を複数パターン用意し、それぞれのラベル付けでのF値を算出してもよい。データの中で異常画像発生期間中の異常画像のレベルを閾値にして、正常期間と異常予兆期間のラベル付けを行い、閾値の異常画像のレベルを複数振ることにより、複数パターンのラベル付けができる。算出された複数のF値を基に、感光体空回転動作時間を算出することもできる。例えば、複数パターンのラベル付けによりF値1、F値2、F値3という3つのF値を算出する場合を例に挙げる。この場合、例えば、3つのF値のうちの1つ又は2つのF値がマイナス極性であったときは、感光体空回転動作時間を30秒とし、すべてのF値がマイナス極性であったときは、感光体空回転動作時間を90秒とする。
〔変形例〕
次に、感光体表面汚染度として、上述したF値ではなく、マハラノビス距離Dを用いた一変形例について説明する。
マハラノビス距離Dを求めるためには、正常な状態の複写機101から取得した複数種類の組データの集まりである正常組データ群を構築する必要がある。この構築については、複写機101と同一仕様の標準機(正常な状態)から取得した各種状態情報(予測有用情報)によって構築してもよいし、完成直後あるいは初期運転時における各複写機101から取得した各種状態情報によって構築してもよい。
初期運転時に取得する各種状態情報に基づいて正常組データ群を構築させる場合には、複写機101が工場から出荷された後、ユーザーの使用場所で初めに当該複写機101の主電源を投入したときに、次の処理を行う。
複写機101は、所定の正常組データ群構築処理プログラムを実行することにより、正常状態における各種状態情報をRAM1bに蓄積し、蓄積した正常組データ群は、自己の複写機IDとともに通信回線を介して管理装置104へ送信する。複写機101の感光体汚染度と関連があると考えられるk個の情報(状態情報)を、複写機101を動作させながらn組取得する。
下記の表1は、取得した情報のデータ構成を示している。最初の条件(例えば1日目あるいは1台目など)でk個のデータが得られる。それらをy11,y12,・・・,y1kとする。同様に次の条件(2日目あるいは2台目など)で得られるデータをy21,y22,・・・,y2kなどとし、n組のデータが得られる。
Figure 2013221971
正常組データ群構築処理では、まず、1組目の組データを構成するk種類の情報(y11,y12,・・・,y1k)がそれぞれ状態情報取得部111によって取得される。そして、データテーブル内の1行目のデータとして、管理装置104のRAM等に記憶される。次いで、2組目の組を構成するk種類の情報(y21,y22,・・・,y2k)がそれぞれ状態情報取得部111によって取得され、データテーブル内の2行目のデータとして、管理装置104のRAM等内に記憶される。以降、3組目以降の組データがプリントジョブに伴って順次取得されていき、データテーブル内のデータとして記憶されていく。そして、予め決められた規定期間が経過する直前にn組目の組データが取得されて、データテーブル内のn行目のデータまで管理装置104のRAM等内に記憶される。
次にデータの正規化を行う。データの正規化とは、各種状態情報について、その絶対値情報を変量情報に変換するための処理であり、下記の式(4)に示す関係式に基づいて、各種情報の正規化データが算出される。なお、この関係式における「i」は、n組の組データのうちのいずれか1つであることを示す符号である。また、「j」は、k種類の情報のうちのいずれか1つであることを示す符号である。
Figure 2013221971
データの正規化が終わると、次に、相関係数算出工程を行う。この相関係数算出工程では、n組の正規化データ群において、それぞれk種類の正規化データのうち、互いに異なる2種類が成立し得るすべての組合せについて、下記の式(5)に基づいて相関係数rpqが算出される。
Figure 2013221971
すべての組合せについての相関係数rpqが算出されたら、次に、対角要素を1、その他のp行q列の要素を相関係数rpqとした、k×k個の相関係数行列Rが構築される。なお、この相関係数行列Rの内容は、下記の式(6)に示すとおりである。
Figure 2013221971
このような相関係数算出工程が終わると、次に、行列変換工程が実施される。この行列変換工程により、上記式(6)数で示した相関係数行列Rが、下記の式(7)で示される逆行列A(=R-1)に変換される。
Figure 2013221971
複写機101では、上記表1に示した正常組データ群たる取得データテーブルを構築する正常組データ群構築処理を行った後、データ解析部143で感光体表面汚染度の算出や感光体空回転動作時間の算出などの処理を実施するのに先立って、以上のような情報正規化工程、相関係数算出工程、行列変換工程という一連のプロセスによって正常組データ群としての逆行列Aを構築する。そして、この逆行列Aを管理装置104のRAM等内に記憶する。
図10は、本変形例における管理装置104のデータ解析部143で実施される処理の流れを示すフローチャートである。
管理装置104のデータ解析部143は、複写機101から所定のタイミングで送信されてくる各種状態情報(特性値データ)に基づき、感光体表面汚染度の算出や感光体空回転動作時間の算出などの処理を実施する。本変形例では、各複写機101の状態情報取得部111によって取得されるk種類(例えば約40種類)の状態情報を取得し(S11)、その全部又は一部の組合せからなる組データについて逆行列Aによる多次元空間内におけるマハラノビス距離Dを算出する(S12)。
具体的には、まず、k種類の特性値データx1,x2,・・・,xkを取得する。この特性値データの種類はy11,y12,・・・,y1kなどに対応するものである。次に、下記の式(8)を用いて、取得した特性値データを規格化する。ここで、規格化した特性値データをX1,X2,・・・,Xkとする。
Figure 2013221971
次に、すでに求めてある逆行列Aの要素akkを用いて決めた下記の式(9)より、指標値D2を算出する。なお、下記の式(9)で示す式中の「Σ」は、添字pおよびqに関する総和を表している。
Figure 2013221971
管理装置104のデータ解析部143は、このようにして求めたマハラノビス距離Dを、予め設定した異常閾値と比較する(S13)。そして、マハラノビス距離Dが異常閾値よりも大きい場合には、取得された組データについて正常分布から大きくずれている異常データであると判定する。この場合(S13のYes)、管理装置104のデータ解析部143は、放電生成物によって汚染された感光体の表面状態を改善するために、対応する複写機101に対して感光体空回転動作を実行させる動作時間を算出する(S14)。そして、算出した動作時間分の感光体空回転動作を実行させるための実行指示を、対応する複写機101に対して、データ送信部144から通信回線を介して送信する(S15)。この実行指示は、当該複写機101のデータ受信部116に受信され、その実行指示に従って当該複写機101の動作制御部117は各部を制御して感光体空回転動作を実施する。
また、逆行列Aの代わりに、正常組データ群として、正常組データ群構築処理で構築した上記取得データテーブルや、逆行列構築工程の途中で得られる上記正規化データテーブル、上記相関係数行列Rなどを記憶させておいてもよい。逆行列Aの代わりにこれら正常組データ群のいずれかを記憶させた場合には、異常の判定に先立って、そのデータに基づいて逆行列Aを構築させればよい。また、初期運転時に正常組データ群を構築する例について説明したが、本複写機と同一仕様の標準機から取得したデータに基づいて構築した正常組データ群を、管理装置104のRAM等に予め記憶させておいてもよい。
次に、感光体空回転時間の算出処理(S7,S14)について説明する。
まず、高湿な環境で放置時間や温湿度などを変化させた各種条件において、長期の画像形成動作の実施後に複写機101の電源を入れてA3ハーフトーン画像を出力した実験例について説明する。この実験例では、複写機101の電源前における長期の画像形成動作は、コロナ帯電器である帯電装置60を200000枚分の画像形成動作に相当する時間だけ使用し、かつ、感光体を300000枚の画像形成動作に相当する時間だけ使用したものである。
図11及び図12は、上述した実験例における長期画像形成動作実施後の画像形成動作の感光体回転時間に対し、放置時間中に帯電装置60との対向領域に存在していた感光体表面部分のハーフトーン画像濃度と他の感光体表面部分のハーフトーン画像濃度との濃度差ΔIDを測定した結果を示すグラフである。
放置時間中に帯電装置60との対向領域に存在していた感光体表面部分は、帯電装置60で発生する放電生成物の付着が最も顕著な箇所であり、最も放電生成物による感光体表面の汚染が進む箇所である。一方、他の感光体表面部分は、帯電装置60で発生する放電生成物の付着量が少ない箇所であり、放電生成物に起因した異常画像の発生がほとんど見られない箇所である。したがって、これらの感光体表面部分を比較し、その差が小さければ、放置時間中に帯電装置60との対向領域に存在していた感光体表面部分の汚染度は、十分に小さいと判断することができる。ここでは、濃度差が0.02以下であれば、目視で異常画像が確認できず、市場では問題ないので、これを許容範囲とする。
図11及び図12に示すように、感光体回転時間が長くなるにつれて濃度差ΔIDが徐々に小さくなり、放置時間中に帯電装置60との対向領域に存在していた感光体表面部分についての感光体表面汚染度が改善されていく。ただし、図11に示すように放置時間の違いによって濃度差ΔIDが許容範囲となるまでに必要な感光体回転時間、すなわち、感光体表面汚染度が許容範囲となるまでに必要な感光体回転時間が異なる。具体的には、放置時間が長いほど、感光体表面汚染度が許容範囲となるまでに必要な感光体回転時間が長くなる。同様に、図12に示すように温度、湿度の違いによって濃度差ΔIDが許容範囲となるまでに必要な感光体回転時間、すなわち、感光体表面汚染度が許容範囲となるまでに必要な感光体回転時間が異なる。具体的には、温度及び湿度が高いほど、感光体表面汚染度が許容範囲となるまでに必要な感光体回転時間が長くなる。
図13は、F値と、感光体表面汚染度が許容範囲となるまでに必要な感光体回転時間との関係を示すグラフである。
このグラフは、データを最小2乗法により近似して求めた近似式によって表されている。その近似式は、下記の式(10)に示すとおりである。ただし、mは次数である。
Figure 2013221971
F値は、感光体表面上に放電生成物の付着量が多いほど(感光体表面の汚染が進んでいるほど)、小さな値(マイナス側に大きな値)をとる。よって、図13に示す関係に基づき、マイナス値を示すF値の絶対値が大きいほど、感光体の空回転時間が長く設定される。具体的には、上記式(10)に示す近似式とF値とから感光体空回転動作時間を算出する。ただし、本実施形態では、感光体空回転動作時間は、0秒以上90秒以下の範囲内で設定されるようにしている。
また、解析者は、保守情報や状態情報から解析を行い、市場に出回っている複写機101の状態情報を考慮して、F値と感光体空回転時間との関係を示す新たな近似式を作成することができる。新たな近似式を作成したら、これを解析用コンピュータ106に対して入力し、LANを介して管理装置104へ送信することができる。これにより、管理装置104のデータ記憶部142に記憶されている感光体空回転時間用の解析プログラムを更新し、市場に出回っている複写機101の最新の状態情報を反映させた新しい近似式を用いて感光体空回転時間を算出することができる。
なお、感光体空回転時間の算出に関しては、F値に代えてマハラノビス距離Dを用いる場合でも同様にである。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
感光体40等の潜像担持体の表面を帯電装置60等の帯電手段により所定の帯電電位まで一様に帯電させる帯電処理を行った後、該帯電処理後の潜像担持体表面上に露光装置21等の静電潜像形成手段により静電潜像を形成し、該静電潜像を現像装置61等の現像手段により現像して可視画像化し、これにより得られる可視画像を最終的に記録材上へ転写することで画像形成を行う複数の複写機101等の画像形成装置と、上記複数の画像形成装置との間で通信ネットワークを介して通信可能な管理装置104とから構成される画像形成装置保守システムであって、上記複数の画像形成装置は、上記帯電処理時に発生する放電生成物による感光体表面汚染度(F値やマハラノビス距離D)である潜像担持体表面汚染度を予測するのに有用な特性値データ等の予測有用情報を所定のタイミングで繰り返し取得し、上記通信ネットワークを介して上記管理装置へ送信する状態情報取得部111、状態情報記憶部112、状態情報送信部113等からなる予測有用情報取得送信手段と、上記管理装置から送信されてくる実行指示を受信し、該実行指示に応じて放電生成物による潜像担持体表面の汚染改善動作を実行するデータ受信部116、動作制御部117等からなる汚染改善手段とを有し、上記管理装置104は、上記通信ネットワークを介して上記複数の画像形成装置から送信されてくる予測有用情報を受信するデータ受信部141等の予測有用情報受信手段と、上記予測有用情報受信手段で受信した予測有用情報から、該予測有用情報に対応する画像形成装置についての潜像担持体表面汚染度を予測する予測処理を実行するデータ解析部143等の潜像担持体表面汚染度予測手段と、上記潜像担持体表面汚染度予測手段が予測した潜像担持体表面汚染度(F値やマハラノビス距離D)が所定の許容範囲を超えているとき、該潜像担持体表面汚染度に対応する画像形成装置に対し、通信ネットワークを介して上記汚染改善動作の実行指示を送信するデータ解析部143、データ送信部144等の実行指示送信手段とを有することを特徴とする。
これによれば、潜像担持体表面汚染度を予測する予測処理を管理装置で一括処理するので、既に市場に出回っている画像形成装置に対して新たな予測処理を適用する場合、管理装置に対して予測処理の更新作業を行うだけで、当該複数の画像形成装置についての予測処理の更新を行うことができる。よって、個々の画像形成装置に対して個別に予測処理の更新作業を行う場合よりも、更新作業が容易である。また、予測処理の更新作業は管理装置に対して行うので、その更新作業のために個々の画像形成装置でダウンタイムが発生することもない。
(態様B)
上記態様Aにおいて、上記管理装置104は、放電生成物による潜像担持体表面の汚染によって異常画像が発生する前の所定期間(異常予兆期間)内における予測有用情報に基づいて、上記予測処理の内容を更新する解析用コンピュータ106等の予測処理更新手段を有することを特徴とする。
これによれば、市場に出回っている画像形成装置の最新の状態情報を反映させたより高精度な予測処理によって、潜像担持体表面汚染度(F値やマハラノビス距離D)の予測が可能となる。
(態様C)
上記態様A又はBにおいて、上記予測有用情報取得送信手段が上記予測有用情報を取得するタイミングは、当該画像形成装置の電源投入時、省電力モードからの復帰時、直前の画像形成動作終了時点から予め決められた規定時間が経過した後に画像形成動作を行う前のタイミングの少なくとも1つのタイミングを含むことを特徴とする。
放電生成物に起因した異常画像は、長期間放置した後の画像形成動作時に発生しやすい。本態様によれば、長期間放置した後の画像形成動作前に取得した予測有用情報から潜像担持体表面汚染度(F値やマハラノビス距離D)を予測できるので、放電生成物に起因した異常画像の発生を効果的に抑制することができる。
(態様D)
上記態様A〜Cのいずれかの態様において、上記潜像担持体表面汚染度予測手段は、上記予測有用情報受信手段で受信した予測有用情報から予備的な予測結果値OUTを算出する複数の弱判別処理を行った後、該複数の弱判別処理により算出された予測結果値OUTを用いて上記潜像担持体表面汚染度(F値)を予測することを特徴とする。
これによれば、より高速かつ高精度な予測処理が可能となる。
(態様E)
上記態様Dにおいて、上記潜像担持体表面汚染度予測手段は、上記複数の弱判別処理により算出された各予測結果値OUTに重み付け(α)を行い、重み付け後の予測結果値を用いて上記潜像担持体表面汚染度を予測することを特徴とする。
これによれば、より高精度な予測処理が可能となる。
(態様F)
上記態様Eにおいて、上記潜像担持体表面汚染度予測手段は、上記複数の弱判別処理により算出された各予測結果値OUTに重み付け(α)を行って得た重み付け後の予測結果値から、複数の重み付け予測結果を導出し、該複数の重み付け予測結果の組合せ(Σ(α×OUT))に基づいて、上記潜像担持体表面汚染度を予測することを特徴とする。
これによれば、更に高精度な予測処理が可能となる。
(態様G)
上記態様A〜Fのいずれかの態様において、上記実行指示送信手段は、上記潜像担持体表面汚染度予測手段が予測した潜像担持体表面汚染度が所定の許容範囲を超えているとき、該潜像担持体表面汚染度に基づいて上記汚染改善動作の動作量(感光体空回転動作時間)を算出し、該潜像担持体表面汚染度に対応する画像形成装置に該動作量の汚染改善動作を実行させる実行指示を送信することを特徴とする。
これによれば、潜像担持体表面汚染度に応じた適切な動作量で汚染改善動作を行うことができるので、過剰な汚染改善動作による潜像担持体の劣化を抑制しつつ、放電生成物に起因した異常画像の発生を抑制できる。
(態様H)
上記態様Gにおいて、上記管理装置は、上記汚染改善動作の動作量を算出する算出処理の内容を画像形成装置ごとに変更する変更手段を有することを特徴とする。
画像形成装置毎に、動作量の算出処理の内容を異ならせることで、ユーザーの画質要求レベルに応じて各ユーザーに適した動作量の汚染改善動作を実行することができる。すなわち、例えば、画像形成動作の開始時期が遅れても異常画像の発生を高いレベルで抑制したユーザーの画像形成装置については、動作量が多めに算出される算出処理内容とし、逆に、異常画像発生の抑制レベルが低くても画像形成動作の開始時期を早めたいユーザーの画像形成装置については、動作量が少なめに算出される算出処理内容とする。
(態様I)
上記態様G又はHにおいて、上記管理装置104は、上記潜像担持体表面汚染度とこれに応じた汚染改善動作の動作量との関係情報(近似式)を記憶する関係情報記憶手段を有し、上記実行指示送信手段は、上記潜像担持体表面汚染度予測手段が予測した潜像担持体表面汚染度が所定の許容範囲を超えているとき、該潜像担持体表面汚染度と上記関係情報記憶手段に記憶されている関係情報とから上記汚染改善動作の動作量を算出することを特徴とする。
これによれば、必要最小限の汚染改善動作の動作量で、異常画像の発生を抑制することが容易となる。
(態様J)
潜像担持体の表面を帯電手段により所定の帯電電位まで一様に帯電させる帯電処理を行った後、該帯電処理後の潜像担持体表面上に静電潜像形成手段により静電潜像を形成し、該静電潜像を現像手段により現像して可視画像化し、これにより得られる可視画像を最終的に記録材上へ転写することで画像形成を行う複数の画像形成装置との間で通信ネットワークを介して通信可能な管理装置であって、上記通信ネットワークを介して上記複数の画像形成装置から送信されてくる、上記帯電処理時に発生する放電生成物による潜像担持体表面汚染度を予測するのに有用な予測有用情報を受信する予測有用情報受信手段と、上記予測有用情報受信手段で受信した予測有用情報から、該予測有用情報に対応する画像形成装置についての潜像担持体表面汚染度を予測する予測処理を実行する潜像担持体表面汚染度予測手段と、上記潜像担持体表面汚染度予測手段が予測した潜像担持体表面汚染度が所定の許容範囲を超えているとき、該潜像担持体表面汚染度に対応する画像形成装置に対し、通信ネットワークを介して、放電生成物による潜像担持体表面の汚染改善動作を実行させる実行指示を送信する実行指示送信手段とを有することを特徴とする。
これによれば、本管理装置によって潜像担持体表面汚染度を予測する予測処理を一括処理できるので、既に市場に出回っている画像形成装置に対して新たな予測処理を適用する場合、本管理装置に対して予測処理の更新作業を行うだけで、当該複数の画像形成装置についての予測処理の更新を行うことができる。よって、個々の画像形成装置に対して個別に予測処理の更新作業を行う場合よりも、更新作業が容易である。また、予測処理の更新作業は管理装置に対して行うので、その更新作業のために個々の画像形成装置でダウンタイムが発生することもない。
1 制御部
2 各種センサ
3 操作表示部
10 中間転写ベルト
18 プロセスユニット
21 露光装置
25 定着装置
40 感光体
60 帯電装置
61 現像装置
63 感光体クリーニング装置
64 除電装置
81 感光体電位センサ
82 温湿度センサ
101 複写機
104 管理装置
106 解析用コンピュータ
108 保守情報管理用コンピュータ
111 状態情報取得部
112 状態情報記憶部
113 状態情報送信部
114 送信タイミング決定部
115 操作受付部
116 データ受信部
117 動作制御部
141 データ受信部
142 データ記憶部
143 データ解析部
144 データ送信部
161 データ受信部
162 データ記憶部
163 データ解析部
164 データ送信部
181 保守記録記憶部
182 保守記録送信部
特開2009‐069208号公報 特開2010‐113103号公報 特開2010‐032758号公報

Claims (10)

  1. 潜像担持体の表面を帯電手段により所定の帯電電位まで一様に帯電させる帯電処理を行った後、該帯電処理後の潜像担持体表面上に静電潜像形成手段により静電潜像を形成し、該静電潜像を現像手段により現像して可視画像化し、これにより得られる可視画像を最終的に記録材上へ転写することで画像形成を行う複数の画像形成装置と、
    上記複数の画像形成装置との間で通信ネットワークを介して通信可能な管理装置とから構成される画像形成装置保守システムであって、
    上記複数の画像形成装置は、
    上記帯電処理時に発生する放電生成物による潜像担持体表面汚染度を予測するのに有用な予測有用情報を所定のタイミングで繰り返し取得し、上記通信ネットワークを介して上記管理装置へ送信する予測有用情報取得送信手段と、
    上記管理装置から送信されてくる実行指示を受信し、該実行指示に応じて放電生成物による潜像担持体表面の汚染改善動作を実行する汚染改善手段とを有し、
    上記管理装置は、
    上記通信ネットワークを介して上記複数の画像形成装置から送信されてくる予測有用情報を受信する予測有用情報受信手段と、
    上記予測有用情報受信手段で受信した予測有用情報から、該予測有用情報に対応する画像形成装置についての潜像担持体表面汚染度を予測する予測処理を実行する潜像担持体表面汚染度予測手段と、
    上記潜像担持体表面汚染度予測手段が予測した潜像担持体表面汚染度が所定の許容範囲を超えているとき、該潜像担持体表面汚染度に対応する画像形成装置に対し、通信ネットワークを介して上記汚染改善動作の実行指示を送信する実行指示送信手段とを有することを特徴とする画像形成装置保守システム。
  2. 請求項1の画像形成装置保守システムにおいて、
    上記管理装置は、放電生成物による潜像担持体表面の汚染によって異常画像が発生する前の所定期間内における予測有用情報に基づいて、上記予測処理の内容を更新する予測処理更新手段を有することを特徴とする画像形成装置保守システム。
  3. 請求項1又は2の画像形成装置保守システムにおいて、
    上記予測有用情報取得送信手段が上記予測有用情報を取得するタイミングは、当該画像形成装置の電源投入時、省電力モードからの復帰時、直前の画像形成動作終了時点から予め決められた規定時間が経過した後に画像形成動作を行う前のタイミングの少なくとも1つのタイミングを含むことを特徴とする画像形成装置保守システム。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置保守システムにおいて、
    上記潜像担持体表面汚染度予測手段は、上記予測有用情報受信手段で受信した予測有用情報から予備的な予測結果値を算出する複数の弱判別処理を行った後、該複数の弱判別処理により算出された予測結果値を用いて上記潜像担持体表面汚染度を予測することを特徴とする画像形成装置保守システム。
  5. 請求項4の画像形成装置保守システムにおいて、
    上記潜像担持体表面汚染度予測手段は、上記複数の弱判別処理により算出された各予測結果値に重み付けを行い、重み付け後の予測結果値を用いて上記潜像担持体表面汚染度を予測することを特徴とする画像形成装置保守システム。
  6. 請求項5の画像形成装置保守システムにおいて、
    上記潜像担持体表面汚染度予測手段は、上記複数の弱判別処理により算出された各予測結果値に重み付けを行って得た重み付け後の予測結果値から、複数の重み付け予測結果を導出し、該複数の重み付け予測結果の組合せに基づいて、上記潜像担持体表面汚染度を予測することを特徴とする画像形成装置保守システム。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像形成装置保守システムにおいて、
    上記実行指示送信手段は、上記潜像担持体表面汚染度予測手段が予測した潜像担持体表面汚染度が所定の許容範囲を超えているとき、該潜像担持体表面汚染度に基づいて上記汚染改善動作の動作量を算出し、該潜像担持体表面汚染度に対応する画像形成装置に該動作量の汚染改善動作を実行させる実行指示を送信することを特徴とする画像形成装置保守システム。
  8. 請求項7の画像形成装置保守システムにおいて、
    上記管理装置は、上記汚染改善動作の動作量を算出する算出処理の内容を画像形成装置ごとに変更する変更手段を有することを特徴とする画像形成装置保守システム。
  9. 請求項7又は8の画像形成装置保守システムにおいて、
    上記管理装置は、上記潜像担持体表面汚染度とこれに応じた汚染改善動作の動作量との関係情報を記憶する関係情報記憶手段を有し、
    上記実行指示送信手段は、上記潜像担持体表面汚染度予測手段が予測した潜像担持体表面汚染度が所定の許容範囲を超えているとき、該潜像担持体表面汚染度と上記関係情報記憶手段に記憶されている関係情報とから上記汚染改善動作の動作量を算出することを特徴とする画像形成装置保守システム。
  10. 潜像担持体の表面を帯電手段により所定の帯電電位まで一様に帯電させる帯電処理を行った後、該帯電処理後の潜像担持体表面上に静電潜像形成手段により静電潜像を形成し、該静電潜像を現像手段により現像して可視画像化し、これにより得られる可視画像を最終的に記録材上へ転写することで画像形成を行う複数の画像形成装置との間で通信ネットワークを介して通信可能な管理装置であって、
    上記通信ネットワークを介して上記複数の画像形成装置から送信されてくる、上記帯電処理時に発生する放電生成物による潜像担持体表面汚染度を予測するのに有用な予測有用情報を受信する予測有用情報受信手段と、
    上記予測有用情報受信手段で受信した予測有用情報から、該予測有用情報に対応する画像形成装置についての潜像担持体表面汚染度を予測する予測処理を実行する潜像担持体表面汚染度予測手段と、
    上記潜像担持体表面汚染度予測手段が予測した潜像担持体表面汚染度が所定の許容範囲を超えているとき、該潜像担持体表面汚染度に対応する画像形成装置に対し、通信ネットワークを介して、放電生成物による潜像担持体表面の汚染改善動作を実行させる実行指示を送信する実行指示送信手段とを有することを特徴とする管理装置。
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