JPH076593A - 不揮発性半導体メモリ装置 - Google Patents

不揮発性半導体メモリ装置

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JPH076593A
JPH076593A JP32657493A JP32657493A JPH076593A JP H076593 A JPH076593 A JP H076593A JP 32657493 A JP32657493 A JP 32657493A JP 32657493 A JP32657493 A JP 32657493A JP H076593 A JPH076593 A JP H076593A
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鎭祺 金
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】NANDセル構造の不揮発性半導体メモリにお
いて、チップ面積及び電力消費を減少し、過プログラム
を防止する。 【構成】ブロック消去動作で選択されたメモリブロック
のワード線WL1〜8は基準電位に、選択されないメモ
リブロックのワード線WL1〜8はフローティング状態
にされ、半導体基板に消去電圧を印加するとフローティ
ング状態のワード線WL1〜8に消去電圧がキャパシタ
ンスカップリングされて自動的に消去が防止される。ま
た、プログラム動作で選択されたワード線WL1〜8と
関連するメモリトランジスタH1〜8のチャネルとソー
ス及びドレイン接合を、制御ゲートに印加されるプログ
ラム電圧若しくはパス電圧のキャパシタンスカップリン
グ、又は共通ソース線を通じて充電し、消去時と反対の
論理にプログラムするNANDセルはその充電電圧をビ
ット線BLに放電させ、消去時と同じ論理にプログラム
されるNANDセルはビット線BLから遮断してプログ
ラムを自動的に防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気的消去可能でプロ
グラム可能な不揮発性半導体メモリ装置に関し、特に、
NAND構造のセルを有する電気的消去可能でプログラ
ム可能な不揮発性半導体メモリ装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】最近のコンピュータ又はマイクロプロセ
ッサによって制御される各種装置においては、高密度の
電気的消去可能でプログラム可能な不揮発性メモリ装置
(EEPROM)の開発が要求されてきている。例え
ば、携帯用コンピュータやノートブック形パソコン等の
サイズでバッテリ電源を使用するコンピュータシステム
では、補助メモリ装置として回転磁気ディスクをもつハ
ードディスク装置を使用すると、それがかなりの部分を
占めてしまうので、設計者としては、よりコンパクトな
高密度、高性能のEEPROMを望んでいる。
【0003】高密度のEEPROMを得るためには、メ
モリセルの占める面積を減少させることが重要課題とな
る。これを解決するために、セル当りの選択トランジス
タの個数とビット線接続のためのコンタクトホール(co
ntact hole)の個数を減少させられるNAND構造のセ
ルをもったEEPROMが開発された。このNAND構
造のセルについては、例えば、1988年に発行された
『IEDM』の第412頁〜第415頁、“NEW D
EVICE TECHNOLOGIES FOR 5V
−ONLY 4Mb EEPROM WITH NAN
D STRUCTURE CELL”に開示されてい
る。
【0004】このようなNAND構造のセル(以下、
“NANDセルユニット”、又は“NANDセル”とす
る)は、ドレインが対応するビット線にコンタクトホー
ルを通じて接続された第1選択トランジスタと、ソース
が共通ソース線に接続された第2選択トランジスタと、
前記第1選択トランジスタのソースと第2選択トランジ
スタのドレインとの間にチャネルが直列に接続された8
個のメモリトランジスタと、から構成されている。NA
NDセルユニットはP形半導体基板に形成され、各メモ
リトランジスタは、そのソース及びドレイン領域の間の
チャネル領域上にゲート酸化膜を介して形成されたフロ
ーティングゲートと、このフローティングゲート上に中
間絶縁膜を介して形成された制御ゲートと、を有してい
る。このNANDセルユニット内のメモリトランジスタ
のプログラム動作は、NANDセルユニット内の全ての
メモリトランジスタを一度に消去してから行われるよう
になっている。
【0005】全てのメモリトランジスタの同時消去動作
(一般に“フラッシュ消去”と呼ばれる)は、ビット線
に0Vを、第1選択トランジスタのゲートと全てのメモ
リトランジスタの制御ゲートに17Vを印加することで
行われる。すなわち、全てのメモリトランジスタはエン
ハンスメント形のトランジスタとなる。これを2進数
“1”にプログラムされたトランジスタと仮定する。そ
して、メモリトランジスタを選択して2進数“0”にプ
ログラムするためには、ビット線、第1選択トランジス
タのゲート、及び第1選択トランジスタとプログラムす
るメモリトランジスタとの間にあるメモリトランジスタ
の制御ゲートにそれぞれ22Vを印加し、プログラムす
るメモリトランジスタの制御ゲート、このメモリトラン
ジスタとソース線との間にあるメモリトランジスタの制
御ゲート、及び第2選択トランジスタのゲートにそれぞ
れ0Vを印加する。それにより、選択されたメモリトラ
ンジスタは、そのドレインとフローティングゲートとの
間のFowler−Nordheim電流(F−N電
流)、すなわちトンネル電流によって“0”にプログラ
ムされる。
【0006】しかし、このようなプログラミング方式に
おいては、“0”をプログラムするメモリトランジスタ
のゲート酸化膜のトンネル部に対し、そのドレインが受
ける高電圧によるストレスが加えられるため、プログラ
ムの度に部分的ストレスを受けるゲート酸化膜が漏泄電
流の原因になるという問題がある。すなわち、メモリセ
ルのデータ保有(data retention)能力が、消去及びプ
ログラム回数が重なるにつれて徐々に減退していき、E
EPROMの信頼性が低下してしまう。このような問題
点を解決するため、NANDセルユニットをN形半導体
基板に形成されたP形ウェル領域に形成するように改良
した装置構造と、この装置構造を使用して改良を行った
消去及びプログラム技術が、1990年に発行された
『 Symposium on VLSI Technology 』の第129頁
〜第130頁、“A NAND STRUCTURED
CELL WITH A NEW PROGRAMM
ING TECHNOLOGY FOR HIGHLY
RELIABLE 5V−ONLY FLASH E
EPROM”に開示されている。次に、この技術につい
て簡単に説明する。
【0007】NANDセルユニット内にある全てのメモ
リトランジスタ、すなわちメモリセルの消去動作は、全
ての制御ゲートに0Vを印加し、P形ウェル領域とN形
基板に20Vの高電圧を印加することによって行われ
る。それにより、全てのメモリトランジスタのフローテ
ィングゲートからP形ウェルに、電子が均一に放出され
る。その結果、各メモリトランジスタのしきい電圧は約
−4Vの負電圧となり、2進論理“0”が記憶されたと
仮定されるデプレッション形の状態となる。この状態か
らNANDセルユニット内のメモリトランジスタを選択
してプログラムを行う。この場合、第1選択トランジス
タのゲートと選択されたメモリトランジスタの制御ゲー
トに20Vの高電圧を印加し、第2選択トランジスタの
ゲートには0V、そして選択されないメモリトランジス
タの各制御ゲートには7Vの中間電圧をそれぞれ印加す
るようになる。
【0008】そして、前記選択されたメモリトランジス
タを2進論理“1”にプログラム(又は書込み)する場
合には、NANDセルユニットと接続されたビット線に
0Vを印加する。これによって、選択されたメモリトラ
ンジスタのフローティングゲートに電子が注入され、エ
ンハンスメント形の状態となる。一方、前記選択された
メモリトランジスタを2進論理“0”にプログラムする
場合には、対応するビット線にプログラム防止電圧であ
る中間電圧7Vを印加する。これにより、選択されたメ
モリトランジスタのプログラム動作は防止される。この
ようなプログラム動作では、ゲート酸化膜を通じてフロ
ーティングゲートへ注入される電子は、P形ウェルから
均一に注入されるので、前述のようなゲート酸化膜に対
する部分的ストレスが発生しない。したがって、ゲート
酸化膜の漏泄電流発生を防止することができる。
【0009】しかしながら、以上のような均一型の消去
及びプログラム方法では、メモリ容量が増加していくに
つれて次のような問題が発生する。
【0010】第一に、システム設計者が、既にプログラ
ム又は書込みされたメモリセルの一部分あるいはブロッ
クを再プログラムするため消去を行おうとするときの問
題がある。この場合の通常の方法は、メモリセルアレイ
内にある全てのメモリトランジスタを一斉に消去、すな
わちフラッシュ消去し、その後に、全てのプログラム内
容を再プログラムするものである。そのため、かなりの
量の再使用可能なメモリ部分又はブロックが同時に消去
されることになるので、再プログラムに長い時間を要す
るうえ、不便である。このような不利益は、メモリ容量
の増加に伴って更に深刻化する。この問題を解決するた
めには、選択されたメモリブロック内でのみメモリトラ
ンジスタの消去を行えるようにすればよい。しかし、前
述の改良された消去及びプログラム技術を使用するEE
PROMの場合、選択されないブロック内のメモリトラ
ンジスタの消去を防止するため、それらの制御ゲートに
対し、消去電圧と同じ電圧あるいは約18V以上の高電
圧の印加が要求される。このような技術は、ブロック消
去動作を遂行するデコーダ回路の設計が複雑になるとい
う短所を有する。加えて、EEPROMが一層高集積化
するとデコーダの占める面積が増加することになり、更
にデコーダ設計が難しくなる。
【0011】第二の問題はプログラムに関する問題であ
る。すなわち、選択されたワード線(又は行線)と接続
された同一行のメモリトランジスタのうち、プログラム
動作前の消去動作で消去されたデータを変更せずに維持
することが要求されるメモリトランジスタ、要するにプ
ログラムしないメモリトランジスタについてのプログラ
ムを防止するため、このメモリトランジスタに対応する
各ビット線は、それぞれについて設けられたチャージポ
ンプ回路により、プログラム防止電圧である中間電圧の
供給を受けることが求められる。このチャージポンプ回
路は、メモリ容量の増加によりビット線の数や長さが増
加すると、それに伴って設置数等を増加させなければな
らない。さらに、チャージポンプ回路に高電圧を供給す
るためチップ内に設けられる高電圧発生回路は、ビット
線を短時間で中間電圧に駆動できるように高性能とする
必要がある。このような高性能の高電圧発生回路やチャ
ージポンプ回路が、基板上における周辺回路の占有面積
を増加させてしまうという問題がある。
【0012】通常のEEPROMは、高速プログラミン
グのためにページプログラムモードを有している。その
ページプログラム動作は、データローディング動作とプ
ログラム動作で構成される。データローディング動作
は、入出力端からバイトサイズのデータを順次にデータ
レジスタにラッチ及び貯蔵する動作である。このデータ
レジスタは各ビット線に対応するように提供されてい
る。プログラム動作は、データレジスタに貯蔵されたデ
ータを、選択されたワード線のメモリトランジスタにビ
ット線を通じて一度に書込む動作である。NANDセル
ユニットを有するEEPROMについてのページプログ
ラム技術は、1990年4月に発行された『IEEE
JOURNAL OF SOLID-STATE CIRCUITS 』のVOL.25・
NO.2、第417頁〜第423頁に開示されている。
【0013】さらに、通常のEEPROMでは、信頼性
を向上させるためにプログラム検証技術を使用してい
る。プログラム検証とは、プログラムされたセルが所望
のしきい電圧を有するようプログラムされたかどうかを
検査するものである。このプログラム検証技術には、マ
イクロプロセッサの制御による外部検証技術と、チップ
内部の検証回路により行われる内部検証技術とがある。
外部検証技術に関しては、1991年4月に発行された
『IEEE JOURNAL OF SOLID-STATE CIRCUITS』のV
OL.26・NO.4、第492頁〜第495頁と、1
991年10月1日付発行の米国特許番号第5,05
3,990号に開示されている。この外部検証技術は、
プログラムされたセルが正しくプログラムされたかどう
かを判断するのに長時間かかるという短所がある。しか
も、プログラム失敗後の再プログラムの度に、データロ
ーディング動作を再度行うことが必要となる。
【0014】一方、内部検証技術は、プログラム検証を
比較的高速に行い得るという長所がある。内部検証技術
に関しては、1991年11月5日付発行の韓国公開特
許番号第91−17445号と、1989年3月5日付
発行の米国特許番号第4,811,294号に開示され
ている。これら内部検証技術は、メモリセルからセンス
アンプを通じてページ読出しされたデータとデータレジ
スタに貯蔵されたデータとを比較器で比較する方式で行
われている。しかしながら、このように、プログラム検
証を行うため、メモリセルから読出されたデータを感知
・増幅するセンスアンプからのデータとデータレジスタ
に予め貯蔵されたプログラムデータとを比較する比較回
路を使用する技術は、チップにおける周辺回路の占める
面積を増加させるという問題がある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明で
は、第一の目的として、チップ面積をより小さくできる
ようなNAND構造のセルを有する不揮発性半導体メモ
リ装置を提供する。
【0016】第二の目的として、電力消費を低減するこ
とができるNAND構造のセルを有する不揮発性半導体
メモリ装置を提供する。
【0017】第三の目的として、メモリセルアレイのう
ち、選択されたメモリブロックだけの消去を簡単な構成
で行える不揮発性半導体メモリ装置を提供する。
【0018】第四の目的として、チップ面積の縮小と電
力消費の低減のために、選択されないビット線に高電圧
のプログラム防止電圧を印加せずともプログラム可能と
された不揮発性半導体メモリ装置を提供する。
【0019】第五の目的として、NAND構造のセルを
有する不揮発性半導体メモリ装置において、チップ面積
と電力消費を減少させられるようなブロック消去方法及
びプログラム方法を提供する。
【0020】第六の目的として、チップにおける周辺回
路の占める面積を減少させられるような不揮発性半導体
メモリ装置を提供する。
【0021】第七の目的として、過プログラムを防止す
るとができる不揮発性半導体メモリ装置を提供する。
【0022】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために本発明は、半導体基板と、半導体基板表面に形
成されたウェル領域と、このウェル領域に形成された多
数のメモリブロックに分けられるメモリセルアレイと、
半導体基板上部に相互に平行に形成された多数のビット
線と、を有する不揮発性半導体メモリ装置に関し、特
に、メモリブロックのそれぞれは、ドレインがビット線
のうち対応するビット線に接続された第1選択トランジ
スタのソースと、ソースが共通ソース線に接続された第
2選択トランジスタのドレインと、の間に直列に接続さ
れた所定の個数のメモリトランジスタで構成された多数
のNANDセルユニットで構成され、そして、前記メモ
リトランジスタは、それぞれ前記ウェル領域の表面に互
いに離隔するように形成されたソース及びドレイン領域
と、このソースとドレインとの間のチャネル領域の上部
に形成されたフローティングゲートと、このフローティ
ングゲートの上部に形成された制御ゲートと、から構成
される不揮発性半導体メモリ装置について、主に次のよ
うな特徴部分を設けるものである。
【0023】すなわち、消去モードで前記ウェル領域に
消去電圧を提供するための供給手段を前記ウェル領域と
接続する。そして、消去モードにおいて、前記メモリブ
ロックの中で選択されたメモリブロック内にある第1群
のメモリトランジスタを一時に消去すると同時に、選択
されないメモリブロック内にある第2群のメモリトラン
ジスタの消去を防止するため、第1群のメモリトランジ
スタの制御ゲートと接続されたワード線に基準電圧を印
加し、第2群のメモリトランジスタの制御ゲートと接続
されたワード線をフローティングさせる制御手段を、メ
モリブロックに対し設けている。それにより、消去モー
ドで、前記供給手段から消去電圧がウェル領域に印加さ
れると、選択されなかったメモリブロック内のワード線
はフローティングされているので、第2群のメモリトラ
ンジスタのフローティングゲートへの電荷の蓄積を防止
する程度の所定電圧に充電されるようになっている。
【0024】また、本発明によるEEPROMは、プロ
グラム動作で選択されたワード線と接続されたメモリト
ランジスタのうち、選択されたメモリトランジスタの消
去を防止するために、選択されたメモリトランジスタの
ソースとドレインの接合(junction)及びチャネルを所
定の電圧に充電する手段を有する。
【0025】さらに、本発明は、読出動作で各ビット線
に読出電流を提供するために各ビット線と接続されたカ
レントミラー回路と、ビット線に対応させて設けられ、
データローディング動作で入出力端からのデータをラッ
チ及び貯蔵し、プログラム動作でビット線に貯蔵された
データを提供し、そして、プログラム検証及び読出動作
でメモリセルから読出されたビット線上のデータを感知
し貯蔵する感知及び貯蔵手段を有する。
【0026】加えて、本発明は、前記感知及び貯蔵手段
と接続され、プログラム検証動作でこの感知及び貯蔵手
段で感知されたビット線上のデータが、予定された論理
データであるかどうかを判断する検証感知手段を有す
る。
【0027】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を添付の図面を
参照して詳細に説明する。尚、同じ構成要素にはできる
だけ同一の符号又は参照番号を使用する。また、下記の
説明において、メモリセル、NANDセルの数、ビット
線の数、電圧値、回路構成及び部品等の多くの特定の仕
様が、本発明のより全体的な理解のため示されている。
しかし、これら特定の仕様でなくとも本発明の実施が可
能であることは、この技術分野で通常の知識を有する者
なら当然理解できるであろう。
【0028】ここで使用される“メモリトランジスタ”
とは、ソース、ドレイン、フローティングゲート、及び
制御ゲートを有するフローティングゲートMOSFET
を意味する。また、“プログラム”とは、選択されたメ
モリトランジスタにデータを書込むことを意味する。さ
らに、“NANDセルユニット充電”とは、NAND構
造のメモリセルを構成する各メモリトランジスタのチャ
ネルとソース及びドレインの接合キャパシタを、予め予
定された電圧に充電することを意味する。加えて、下記
の説明における“k”と“i”は、それぞれ第k番目の
列ブロックと第i番目のメモリブロックに係る部分を示
す符号として使用される。また、“j”は第j番目のワ
ード線に係る符号である。
【0029】この実施例のEEPROMは、チップにC
MOS製造技術を使用して製作され、−2〜−3Vのし
きい電圧を有するデプレッション形のNチャネルMOS
トランジスタ(以下“D形トランジスタ”とする)、約
0.7Vのしきい電圧を有するエンハンスメント形のN
チャネルMOSトランジスタ(以下“Nチャネルトラン
ジスタ”とする)、そして、約−0.9Vのしきい電圧
を有するPチャネルMOSトランジスタ(以下“Pチャ
ネルトランジスタ”とする)が使用される。
【0030】図1に、この実施例のEEPROMの概略
的ブロック図を示す。また、図2及び図3は相互に連続
する図面で、図1中の第k番目の入出力端I/Okと関
連する構成要素、すなわち、メモリセルアレイ10、入
力バッファ26、出力バッファ28、列デコーダ30、
列選択回路32、ラッチPBk−1〜PBk−256、
センスアンプ12、そして、メモリセルアレイ10と接
続され、ブロック選択制御回路18の一部を構成する伝
達トランジスタアレイ34−iについての回路例をそれ
ぞれ示している。尚、残りの入出力端に関連する部分
も、この第k番目の入出力端I/Okに係る構成要素と
同様とされる。
【0031】メモリセルアレイ10は、1,024本の
行と2,048本の列とのマトリックス形態で配列され
たNANDセルユニットNUで構成されており、行方向
に分割された1,024個のメモリブロックBK1〜B
K1024に分けられている。そして各メモリブロック
BKは、同じ行に配列された2,048個のNANDセ
ルユニットをもっている。各NANDセルユニットは、
第1選択トランジスタST1のソースと第2選択トラン
ジスタST2のドレインとの間に、ドレイン−ソース通
路が直列に接続されているメモリトランジスタM1〜M
8を有している。第1、第2選択トランジスタST1、
ST2のゲートとメモリトランジスタM1〜M8の制御
ゲートは、ビット線BLk−1〜BLk−256(k=
1、2、…、8)に交差するように配列された第1、第
2選択線SL1、SL2とワード線WL1〜WL8に、
それぞれ対応接続されている。このように、メモリトラ
ンジスタM1〜M8は、ワード線WL1〜WL8とビッ
ト線BLk−1〜BLk−256との交差点にそれぞれ
位置する。また、第1選択トランジスタST1のドレイ
ンは対応ビット線にそれぞれ接続され、第2選択トラン
ジスタST2のソースは共通ソース線CSLに接続され
ている。
【0032】つまり、メモリセルアレイ10は、全体的
に1,024×8×2,048(=16,777,21
6)個のメモリセルをもち、その各メモリブロックBK
は8×2,048(=16,384)個のメモリセルを
もつ。さらに、このメモリセルアレイ10は、入出力端
I/O1〜I/O8にそれぞれ対応する8個の列ブロッ
クCBk(k=1、2、…、8)に分けられ、各列ブロ
ックCBは、列方向に配された256本のビット線(又
は列線)BLk−1〜BLk−256を有している。し
たがって、各列ブロックCBは256キロビット(=
1,024×256)のメモリセルを有する。
【0033】図2に示すメモリセルアレイ10は、半導
体基板に形成されたP形ウェル領域に形成される。図4
及び図5に、メモリセルアレイ10を構成するNAND
セルユニットNUのうちの一つの平面図と断面図をそれ
ぞれ示す。
【0034】半導体基板72は、<100>の結晶面と
7×1014/cm3 の不純物濃度を有するP形シリコン
半導体基板である。そして、約2×1016/cm3 の不
純物濃度を有するP形ウェル領域76が、半導体基板7
2の主表面78から約4μmの深さで形成されている。
このP形ウェル領域76は、深さが10μmで且つ不純
物濃度が約5×1015/cm3 であるN形ウェル領域7
4で囲まれている。P形ウェル領域76内には、高濃度
のN形不純物でドーピングされたN+ 領域80、82、
84、86、88、90、92が主表面78のチャネル
領域94を介して離隔されるように形成されている。N
+ 領域80は、コンタクトホール96を通じてアルミ等
の金属材料で作られたビット線BLと接続される接触領
域であり、また第1選択トランジスタST1のドレイン
領域でもある。N+ 領域82、84、86、88、90
は、選択トランジスタST1、メモリトランジスタM1
〜M8、選択トランジスタST2のうちの隣接する2個
のトランジスタの共通のソース及びドレイン領域とな
る。N+ 領域92は、第2選択トランジスタST2のソ
ース領域で、また埋込形の共通ソース線CSLともな
る。尚、共通ソース線CSLについては、N+ 領域92
とコンタクトホールを通じて抵抗接続させ、絶縁層11
2内に絶縁されるように埋込んだ導体層としてもよい。
【0035】第1、第2選択トランジスタST1、ST
2のチャネル領域の上部には、約1500Åの厚さを有
するタングステンシリサイドのような高融点の金属シリ
サイド物質のゲート層98、100が、約300Åのゲ
ート絶縁膜102を介してそれぞれ形成されている。一
方、メモリトランジスタM1〜M8のチャネル領域94
の上部には、約1500Åの厚さを有する多結晶シリコ
ン物質のフローティングゲート層104が、約100Å
の厚さを有するゲート絶縁膜106を介してそれぞれ形
成されている。さらに、このフローティングゲート層1
04の上には、約1500Åの厚さを有する高融点金属
シリサイド物質の制御ゲート層108が、約250Åの
厚さを有する中間絶縁膜110(例えばSiO2 −Si
3 4 −SiO2 のONO絶縁膜)を介してそれぞれ形
成されている。第1、第2選択トランジスタST1、S
T2のゲート層98、100とメモリトランジスタM1
〜M8の制御ゲート層108は、これらの物質と同じ物
質で形成された第1、第2選択線SL1、SL2及びワ
ード線WL1〜WL8とそれぞれ対応させて連結されて
いる。このゲート層98、100、制御ゲート層10
8、フローティングゲート層104、第1、第2選択線
SL1、SL2、及びワード線WL1〜WL8は、BP
SGやPSG、あるいはシリコン酸化物のような絶縁物
質の絶縁層112によって互いに絶縁されている。
【0036】コンタクトホール96を通じてN+ 領域8
0と接続されたビット線BLは、絶縁層112上で列方
向に配されている。P形ウェル領域76とN形ウェル領
域74は、コンタクトホール(図示せず)を通じてウェ
ル電極114に共に接続される。消去動作時には、この
ウェル電極114に消去電圧が印加され、消去動作以外
の他の動作、すなわち、プログラム、プログラム検証、
及び読出動作時には、基準電位、例えば0Vの接地電圧
が印加される。また、半導体基板72は接地されてい
る。尚、メモリセルアレイ10は、N形半導体基板に形
成されたP形ウェル領域に形成することも可能である。
【0037】図1及び図2に示すブロック選択制御回路
18は、メモリブロックBK1〜BK1024の中の予
定されたメモリブロックを選択し、制御ゲート駆動回路
20から受ける制御ゲート線CGL1〜CGL8上の制
御信号を、各種動作モード、例えば消去、プログラム、
プログラム検証、及び読出モードに応じて、前記選択さ
れたメモリブロック内のワード線WL1〜WL8にそれ
ぞれ提供する。図2に、ブロック選択制御回路18の一
部分を構成する伝達トランジスタアレイ34−iを示し
ている。伝達トランジスタアレイ34−iは、ブロック
選択制御線BSCi上の制御信号に応答して、第1、第
2選択ゲート線SGLi−1、SGLi−2及び制御ゲ
ート線CGL1〜CGL8を、対応する第1、第2選択
線SL1、SL2及びワード線WL1〜WL8にそれぞ
れ連結するための伝達トランジスタBT1〜BT10で
構成されている。
【0038】このブロック選択制御回路18は、消去動
作で、選択されないメモリブロックBKと関連する伝達
トランジスタBTをOFFとすることによって、選択さ
れないメモリブロックBK内のワード線WLをフローテ
ィングさせる。プログラム動作では、選択されたメモリ
ブロックBK内の第2選択トランジスタST2をONと
し、ソース線駆動回路22からのプログラム防止電圧V
piを、選択されたメモリブロックBK内にあるメモリ
トランジスタM1〜M8のソース及びドレイン接合とチ
ャネルに充電させる。
【0039】図6には、図2に示す伝達トランジスタア
レイ34−iをもつブロック選択制御回路18の回路例
を示す。例えば、i=2の場合、図6の選択ゲート線S
GL2−1、SGL2−2及びブロック選択制御線BS
C2は、図2に示す第2メモリブロックBK2と関連す
る伝達トランジスタアレイ34−2の選択ゲート線SG
L2−1、SGL2−2及びブロック選択制御線BSC
2にそれぞれ接続される。したがって、各メモリブロッ
クBK1〜BK1024に対応する図6に示すブロック
選択制御回路18が、EEPROMのチップ基板に周辺
回路として存在することになる。
【0040】図6に示すNANDゲートを用いた行デコ
ーダ120は、プリデコードされた行アドレス信号P
l、Ql、Rlと制御信号バーXdを入力としている。
行アドレス信号Pl、Ql、Rlは、外部アドレス入力
端からの行アドレスa11〜a20をラッチし貯蔵するア
ドレスバッファ(図示を省略)からの行アドレス信号A
11、バーA11〜A20、バーA20を、プリデコーダを通
じてプリデコードすることで発生される信号である。そ
して、行デコーダ120は、選択時に0Vの論理“ロ
ウ”の状態(“L”状態又は“L”レベルとする)を出
力し、選択されないときには5Vの論理“ハイ”の状態
(“H”状態又は“H”レベルとする)を信号線122
に出力する。
【0041】NANDゲート124の一方の入力端と、
この信号線122とが接続され、また、該NANDゲー
ト124の他方の入力端は制御信号バーBLKを受ける
ようにされている。この制御信号バーBLKは、後述の
ように、各動作の前又は後にワード線WL1〜WL8を
0Vの基準電位に設定するための信号である。NAND
ゲート124の出力は第1選択ゲート線SGLi−1に
送られると共に、高電圧伝達防止用のD形トランジスタ
126の電流通路、すなわちチャネルを通じてブロック
選択制御線BSCiに送られる。このD形トランジスタ
126のゲートは、プログラム動作で“L”状態を維持
するプログラム制御信号バーPGMを受けるようになっ
ており、また、ブロック選択制御線BSCiにはチャー
ジポンプ回路128が接続されている。このチャージポ
ンプ回路128は、プログラム動作時に、クロック信号
φR によるポンピング動作で、選択されたブロック選択
制御線BSCiにプログラム電圧Vpgmを提供する。
このようなチャージポンプ回路128には、Nチャネル
トランジスタ130、132とMOSキャパシタ134
とから構成される公知の回路が用いられている。
【0042】NANDゲート136の一方の入力端は消
去制御信号バーERAを受けるようにされ、他方の入力
端は前記信号線122と連結される。NANDゲート1
36の出力線と接続点146との間には、Nチャネルト
ランジスタ140とPチャネルトランジスタ142とか
ら構成された伝達ゲート148が設けられている。Nチ
ャネルトランジスタ140のゲートは制御信号φ6 を受
けるようにされており、また、Pチャネルトランジスタ
142のゲートはインバータ138を介して制御信号φ
6 を受けるようにされている。前記接続点146と基準
電位端との間にNチャネルトランジスタ144の電流通
路が形成され、そのゲートは制御信号φ7 を受けるよう
になっている。さらに、接続点146と第2選択ゲート
線SGLi−2との間に、高電圧伝達防止用のD形トラ
ンジスタ150のソース−ドレイン通路が接続され、そ
のゲートは制御信号バーWEを受けるようにされてい
る。第2選択ゲート線SGLi−2には、前述のチャー
ジポンプ回路128とほぼ同様のチャージポンプ回路1
52が接続される。このチャージポンプ回路152が、
プログラム動作中に、選択された第2選択ゲート線SG
Li−2にパス電圧Vpasを提供する。
【0043】図11に、図6に示された制御信号φ6
φ7 を発生するための回路の構成例を示す。消去動作モ
ードで制御信号φ6 、φ7 は共に“L”状態となり、後
述するNANDセルユニット充電動作で制御信号φ6
φ7 はそれぞれ“H”状態、“L”状態、プログラム動
作で制御信号φ6 、φ7 はそれぞれ“L”状態、“H”
状態、そして、プログラム検証及び読出動作で制御信号
φ6 、φ7 は“H”状態、“L”状態となる。
【0044】図7に、各ワード線WL1〜WL8と伝達
トランジスタアレイ34−iを介して接続される制御ゲ
ート駆動回路20の8個のうちの一つ、すなわちj番目
の制御ゲート駆動回路の回路例を示す。チップ面積の縮
小という観点からすると、この制御ゲート駆動回路20
は、各種動作モードに従って選択されるメモリブロック
BKのワード線WLを駆動するように、チップの周辺回
路に共通に提供されることが望ましい。
【0045】NANDゲートを用いた行デコーダ154
は、アドレスバッファ(図示を省略)からの行アドレス
信号A8 /バーA8 、A9 /バーA9 、及びA10/バー
10を入力とする。そして、行デコーダ154は、制御
ゲート線CGLjの選択時に“L”状態を出力し、選択
されないときには“H”状態を出力する。この行デコー
ダ154の出力はNORゲート173の一方の入力とさ
れ、該NORゲート173の他方の入力端には制御信号
バーPVFが入力される。NORゲート173の出力信
号φV と、これをインバータ174を介して反転させた
反転信号バーφV とが、3ステートロジック(tri -sta
te)のNANDゲート158と検証電圧発生回路164
とを制御する。
【0046】制御信号バーPVFは、プログラム検証動
作でのみ“L”レベルを維持し、プログラム検証動作以
外では“H”レベルとなる。制御信号バーPVFが
“H”レベルの場合、行デコーダ154の出力に関係な
く、信号φV は“L”状態で、その反転信号バーφV
“H”状態となる。そして、プログラム検証動作におい
て、制御ゲート線CGLjが選択される場合には、信号
φV が“H”状態で、その反転信号バーφV が“L”状
態となる。一方、制御ゲート線CGLjが選択されない
場合には、信号φV が“L”状態で、その反転信号バー
φV が“H”状態となる。
【0047】NANDゲート156は、行デコーダ15
4の出力、制御信号バーDS、及び消去制御信号バーE
RAを入力とする。このNANDゲート156の出力線
160がNANDゲート158の一方の入力端と接続さ
れている。そして、NANDゲート158の他方の入力
端は、プログラム制御信号バーPGMを受けるようにな
っている。図10に、このような3ステートロジックの
NANDゲート158の回路例を示す。同図に示すNA
NDゲート158は、信号φV が“L”状態で、その反
転信号バーφV が“H”状態であるときにエネーブルさ
れる。一方、信号φV が“H”状態で、その反転信号バ
ーφV が“L”状態であるときには高インピーダンスと
なる。つまり、プログラム検証動作で制御ゲート線CG
Ljが選択される場合にのみ、NANDゲート158は
高インピーダンスの状態になる。このNANDゲート1
58の出力は接続点162に送られる。接続点162に
は、検証電圧発生回路164が接続されている。
【0048】検証電圧発生回路164は、電源供給電圧
Vcc端と基準電位端との間に電流通路が直列に接続さ
れたPチャネルトランジスタ166、Nチャネルトラン
ジスタ168、170、172から構成されている。P
チャネルトランジスタ166のゲートはチップエネーブ
ル信号バーCEを受け、Nチャネルトランジスタ16
8、170のゲートはNORゲート173の出力信号φ
V を受けるようにされている。Nチャネルトランジスタ
172はドレインとゲートを接続した構造とされ、ま
た、Nチャネルトランジスタ168のソースとNチャネ
ルトランジスタ170のドレインとが、接続点162に
接続されている。このような構成の検証電圧発生回路1
64は、プログラム検証動作でのみ“H”状態の信号φ
V によりエネーブルされ、検証電圧、例えば約0.8V
を接続点162に発生する。この接続点162と制御ゲ
ート線CGLjとの間には、高電圧伝達防止用のD形ト
ランジスタ176のソース−ドレイン通路が設けられて
おり、そのゲートにはプログラム制御信号バーPGMが
入力される。
【0049】図7中の上部に示すNANDゲート178
の2つの入力端は、NANDゲート156の出力とリン
グ発振器(図示を省略)からのクロック信号φR とをそ
れぞれ受けている。このNANDゲート178の出力端
と駆動Nチャネルトランジスタ182のゲートとの間
に、上述のものとほぼ同様のチャージポンプ回路180
が設けられている。駆動Nチャネルトランジスタ182
のドレインはプログラム電圧Vpgmを受け、ソースは
制御ゲート線CGLjに連結されている。インバータ1
90はプログラム制御信号バーPGMを入力としてお
り、このインバータ190の出力端と前記駆動Nチャネ
ルトランジスタ182のゲートとの間に、高電圧伝達防
止用のD形トランジスタ192の電流通路が設けられて
いる。このD形トランジスタ192のゲートにはプログ
ラム制御信号バーPGMが入力されている。後述するよ
うに、NANDゲート178、チャージポンプ回路18
0、及び駆動Nチャネルトランジスタ182で構成され
る回路196は、プログラムモードで制御ゲート線CG
Ljが行アドレス信号A8 /バーA8 、A9 /バー
9、及びA10/バーA10によって選択された場合に、
制御ゲート線CGLjにプログラム電圧Vpgmを供給
するための手段である。
【0050】図7中の下部に示すNORゲート188の
2つの入力端は、NANDゲート156の出力と前記ク
ロック信号φR をそれぞれ受けている。このNORゲー
ト188の出力端と駆動Nチャネルトランジスタ184
のゲートとの間に、上述のものとほぼ同様のチャージポ
ンプ回路186が設けられている。駆動Nチャネルトラ
ンジスタ184のドレインはパス電圧Vpasを受け、
ソースは制御ゲート線CGLjに連結されている。前述
のインバータ190とD形トランジスタ192との間の
接続点202と、駆動Nチャネルトランジスタ184の
ゲートとの間に高電圧伝達防止用のD形トランジスタ1
94の電流通路が接続されており、このD形トランジス
タ194のゲートはプログラム制御信号バーPGMを受
けるようにされている。後述するように、NORゲート
188、チャージポンプ回路186、及び駆動Nチャネ
ルトランジスタ184で構成される回路200は、プロ
グラムモードで制御ゲート線CGLjが行アドレス信号
8 /バーA8 、A9 /バーA9 、及びA10/バーA10
によって選択されない場合に、制御ゲート線CGLjに
パス電圧Vpasを供給する手段である。
【0051】図8に、図2に示した共通ソース線CSL
に共通に接続されるソース線駆動回路22の構成例を示
す。ソース線駆動回路22は、入力端にプログラム制御
信号バーPGMを受けるインバータ204と、このイン
バータ204の出力端と共通ソース線CSLとの間に電
流通路が設けられ、ゲートがプログラム制御信号バーP
GMを受けるようにされたD形トランジスタ206と、
共通ソース線CSLに接続されたチャージポンプ回路2
08と、から構成されている。チャージポンプ回路20
8は、プログラムモードで共通ソース線CSLをプログ
ラム防止電圧Vpiに昇圧するものである。
【0052】図1に示す入出力バッファ16は、各入出
力端に接続される入力バッファ26と出力バッファ28
とから構成される(図3参照)。入出力端I/O1〜I
/O8にそれぞれ接続された入力バッファ26は、入出
力端I/O1〜I/O8から入力される1バイトのデー
タ(8ビットデータ)をCMOSレベルのデータに変換
し、一時貯蔵する働きをもつ通常の回路である。また、
出力バッファ28は、対応する列ブロックCBから読出
された8ビットデータを入出力端I/O1〜I/O8に
一度に出力する通常の回路である。
【0053】列デコーダ及び選択回路14は、図3に示
すように、列デコーダ30と列選択回路32とから構成
されている。各列ブロックCBと関連する選択回路32
は、ソース−ドレイン通路が共通バス線CBLkとデー
タ線DLk−1〜DLk−256との間にそれぞれ接続
された伝達トランジスタT1〜T256で構成される。
これら伝達トランジスタT1〜T256の各ゲートは、
列デコーダ30から相互に平行に配された信号線TL1
〜TL256にそれぞれ接続されている。列デコーダ3
0は、アドレスバッファ(図示を省略)からの列アドレ
ス信号に応答して前記信号線TL1〜TL256のうち
のいずれか一つを選択し、選択された信号線TLに接続
された伝達トランジスタTをONとする。
【0054】データレジスタ及びセンスアンプ12は、
図3に示すように、対応する列ブロックCBに関連する
ビット線BLk−1〜BLk−256とデータ線DLk
−1〜DLk−256との間に設けられる。ビット線B
Lk−1〜BLk−256と接続点36との間にはD形
トランジスタ38、40のドレイン−ソース通路が直列
で接続されている。D形トランジスタ38のゲートには
電源供給電圧Vccが入力されており、このD形トラン
ジスタ38は、ブロック消去動作においてビット線BL
k−1〜BLk−256に誘導される高電圧の伝達を防
止する。D形トランジスタ40のゲートは、プログラム
中に5Vの“H”状態に維持される制御信号φ1 を受け
るようにされている。また、接続点36と接続点42と
の間にはNチャネルトランジスタ44のドレイン−ソー
ス通路がそれぞれ設けられている。このNチャネルトラ
ンジスタ44のゲートは、プログラム中に“H”状態と
なる制御線SBLに連結されている。
【0055】さらに、接続点42と接続点46との間
に、ページバッファとも呼ばれるデータレジスタを構成
するラッチPBk−1〜PBk−256がそれぞれ設け
られている。これら各ラッチPBk−1〜PBk−25
6は、互いに逆向きに並列接続された2つのインバータ
で構成される。このラッチPBk−1〜PBk−256
は、プログラム動作で、各対応するビット線BLk−1
〜BLk−256を通じて一度にメモリセルに書込める
ようにデータを一時貯蔵するためのページバッファとし
てだけではなく、プログラム検証動作で、プログラムが
正確に行われたかどうかを判断するための検証検出器と
して、そして読出動作で、メモリセルから読出されたビ
ット線BL上のデータを感知・増幅するための感知増幅
器としても機能する。
【0056】前記各接続点42と、これに対応する各デ
ータ線DLk−1〜DLk−256との間には、3ステ
ートロジックのインバータ48とNチャネルトランジス
タ49とが並列に接続されている。クロック制御(cloc
ked )CMOSインバータとも呼ばれる3ステートロジ
ックのインバータ48は、制御信号φ4 の“H”状態に
よってエネーブルされ、“L”状態によって高インピー
ダンスとなる。この各インバータ48は、プログラム検
証動作及び読出動作でエネーブルされるバッファ増幅器
として機能する。一方、ゲートに制御信号φ5 を受ける
Nチャネルトランジスタ49は、プログラム動作で、入
力データを対応するラッチPBk−1〜PBk−256
に伝達するための伝達トランジスタである。尚、本実施
例で使用されるインバータ48の構成例を図9に示して
いる。
【0057】前記各接続点46と基準電位端との間に
は、Nチャネルトランジスタ50、52の電流通路が直
列で接続されている。Nチャネルトランジスタ52のゲ
ートは、プログラム検証モードにおける検証感知期間及
び読出動作における読出感知期間中に“H”状態となる
制御信号φ2 を受けている。また、Nチャネルトランジ
スタ50のゲートは接続点36にそれぞれ接続され、こ
の接続点36と基準電位端との間に、Nチャネルトラン
ジスタ37のドレイン−ソース通路がそれぞれ設けられ
ている。Nチャネルトランジスタ37のゲートは、消去
及びプログラム動作の終了後にビット線BLを放電さ
せ、読出動作の直前にデータレジスタを“L”状態、例
えばデータ“0”にリセットするための制御信号が印加
される信号線DCBに共通に接続されている。
【0058】この例のデータレジスタ及びセンスアンプ
12は、カレントミラーとも呼ばれる定電流回路33を
備えている。この定電流回路33は、プログラム検証及
び読出動作でエネーブルされ、消去及びプログラム動作
でディスエーブルされる基準部64と、Nチャネルトラ
ンジスタ50のゲートと電源供給電圧Vcc端との間に
ドレイン−ソース通路がそれぞれ接続されたPチャネル
の電流源トランジスタ54で構成された電流源部66
と、を有している。前記基準部64は、電流源トランジ
スタ54のための基準(reference )として機能するも
ので、Pチャネルトランジスタ56、58とNチャネル
トランジスタ60、62とを用いて構成されている。P
チャネルトランジスタ56、58のソース−ドレイン通
路は、電源供給電圧Vcc端と信号線68との間に並列
接続されており、また、Pチャネルトランジスタ58の
ゲートは信号線68に接続されている。信号線68と基
準電位端との間には、Nチャネルトランジスタ60、6
2のドレイン−ソース通路が直列に接続されている。N
チャネルトランジスタ60のゲートは、基準電圧Vre
f(例えば約2V)を受けている。そして、Pチャネル
トランジスタ56とNチャネルトランジスタ62の各ゲ
ートに制御信号φ3 が入力され、また、前記電流源トラ
ンジスタ54のゲートが信号線68に接続されている。
【0059】このような構成の定電流回路33は、プロ
グラム検証動作及び読出動作において、制御信号φ3
従ってエネーブルされる基準部64に接続された電流源
トランジスタ54により、ビット線BLk−1〜BLk
−256に定電流(例えば約4μA)を提供する。
【0060】図1に示すプログラム判断回路24は、プ
ログラム検証動作において、プログラムされたメモリト
ランジスタの全部が所望のしきい電圧とされたかどうか
を判断するもので、図3に示すデータ線DLk−1〜D
Lk−256にそれぞれ接続された信号線70を通じて
接続されるようになっている。
【0061】このプログラム判断回路24の回路例を図
12及び図13に示す。図12に示す回路は、第k番目
の列ブロックCBkと関連するプログラム判断回路24
の一部分を代表的に示したもので、このような回路が8
個、列ブロックCBの一つ一つに対応させて1チップの
EEPROMに周辺回路として提供される。図13に示
す回路236は、図12に示す回路の出力信号FP1〜
FP8のうちのいずれか一つでも“L”レベルであれば
“L”レベルを出力する加算機能を遂行する加算回路で
ある。
【0062】図12に示すように、信号線210と基準
電位端との間に並列接続されたNチャネルトランジスタ
212、214、…、216の各ゲートは、図3に示す
信号線70とそれぞれ接続されている。そして、電源供
給電圧Vccと信号線210との間に、Pチャネルトラ
ンジスタ218とD形トランジスタ220の電流通路が
直列に接続されている。Pチャネルトランジスタ218
のゲートは、プログラム検証動作時に“L”状態となる
制御信号バーSUPを受け、また、D形トランジスタ2
20のゲートは信号線210に接続されている。これら
Nチャネルトランジスタ212、214、…、216、
Pチャネルトランジスタ218、及びD形トランジスタ
220が、NORゲート234を構成している。一方、
NORゲート222の2つの入力端のうち一方は信号線
210に接続され、他方は、検証チェック時にのみ
“L”状態となる制御信号バーSFPを受けるようにな
っている。インバータ224の入力端はNORゲート2
22の出力端と連結されており、その出力が信号FPk
となる。
【0063】図13に示す加算回路236は、信号FP
1〜FP4を入力とするNANDゲート226、信号F
P5〜FP8を入力とするNANDゲート228、そし
て、これらNANDゲート226、228の各出力を受
けるNORゲート230で構成される。
【0064】次に、図14〜図16に示すタイミング図
を参照して、この実施例(図1〜図13)の動作と特徴
を詳細に説明する。
【0065】ブロック消去モード
【0066】フロック消去モードにおいて、データレジ
スタ及びセンスアンプ12、列デコーダ及び選択回路1
4、入出力バッファ16、及びプログラム判断回路24
は、すべてOFFの状態にある。より詳細には、図3に
示す列デコーダ30はリセットされ、伝達トランジスタ
T1〜T256をOFFとする。制御信号φ1 〜φ5
信号線DCB、SBL上の信号とが全部“L”状態に維
持され、データレジスタ及びセンスアンプ12はOFF
の状態になる。図12に示す制御信号バーSUPは
“H”状態にあり、プログラム判断回路24もOFFの
状態になる。図8に示すソース線駆動回路22は、
“H”状態のプログラム制御信号バーPGMにより、共
通ソース線CSLに“L”状態、すなわち0Vの基準電
位を提供する。
【0067】メモリブロックBK1内のメモリトランジ
スタM1〜M8に記憶されたデータを同時に消去すると
仮定し、図14のタイミング図を参照して説明する。
【0068】t1 からt2 までの期間は、全てのワード
線WL1〜WL8を基準電位に放電する期間である。こ
の期間において、図6に示すNANDゲート124が
“L”状態の制御信号バーBLKにより“H”レベルを
出力すると共に、D形トランジスタ126が、“H”状
態のプログラム制御信号バーPGMによってONの状態
になる。したがって、ブロック選択制御線BSCiは
“H”状態、すなわち5Vとなる。このとき、チャージ
ポンプ回路128は非動作状態にある。つまり、この期
間で、全てのブロック選択制御線BSC1〜BSC10
24は5Vを維持する。一方、この期間中、制御信号バ
ーPVF、バーPGMは“H”状態であり、消去制御信
号バーERAは“L”状態であるので、図7から分かる
ように、NANDゲート156の出力は“H”状態で、
3ステートロジックのNANDゲート158の出力は
“L”状態となる。このとき、3ステートロジックのイ
ンバータである検証電圧発生回路164は高インピーダ
ンスの状態にある。よって、制御ゲート線CGLjは、
ONとされたD形トランジスタ176を通じて“L”状
態、すなわち0Vになって、全ての制御ゲート線CGL
1〜CGL8が“L”状態を維持する。そして、前記5
Vのブロック選択制御線BSC1〜BSC1024によ
り伝達トランジスタBT1〜BT10が全部ONとさ
れ、ワード線WL1〜WL8は全て基準電位に放電され
る。
【0069】t2 からt3 までの期間は、選択されたメ
モリブロックBK1内のみの全てのメモリセルを消去す
る期間である。t2 で、メモリブロックBK1を選択す
る“H”状態のアドレス信号Pl、Ql、Rlが行デコ
ーダ120に入力され、この行デコーダ120の出力が
“L”状態になり、それによって、NANDゲート12
4の出力は“H”状態に維持される。つまり、選択され
たメモリブロックBK1に対応するブロック選択制御線
BSC1は、t2 からt3 までの期間、5Vである。一
方、選択されないメモリブロックBK2〜BK1024
と関連する行デコーダ120は、アドレス信号Pl、Q
l、Rlのうちの少なくとも一つが“L”状態であるの
で、全部“H”レベルを出力する。したがって、t2
“H”状態となる制御信号バーBLKにより、NAND
ゲート124の出力はすべて“L”状態になる。その結
果、選択されないメモリブロックBK2〜BK1024
と関連するブロック選択制御線BSC2〜BSC102
4は、全て0Vになる。以上により、選択されたメモリ
ブロックBK1と接続される伝達トランジスタアレイ3
4−1内の伝達トランジスタBT1〜BT10は全部O
Nとされ、該メモリブロックBK1内のワード線WL1
〜WL8は基準電位を受ける。一方、選択されないメモ
リブロックBK2〜BK1024に接続される伝達トラ
ンジスタアレイ34−2〜3−1024は全部OFFの
状態であるので、これらに係る全てのワード線WLはフ
ローティング状態になる。
【0070】さらに、t2 において、消去電圧Vera
(例えば20V)が、図5に示すウェル電極114を通
じてP形ウェル領域76とN形ウェル領域74に印加さ
れる。t2 からt3 までの期間(例えば約10mse
c)中、選択されたメモリブロックBK1内の全てのメ
モリトランジスタM1〜M8のフローティングゲート
は、それらのチャネル領域とソース及びドレインに印加
される消去電圧Veraと、制御ゲートに印加される0
Vの電圧とによって発生されるF−N電流により、正孔
が蓄積される。これによって、メモリトランジスタM1
〜M8は全て約−3Vのしきい電圧を有するD形トラン
ジスタとされる。すなわち、メモリブロックBK1内の
全てのメモリトランジスタM1〜M8は2進論理“0”
のデータに消去される。
【0071】一方、t2 で消去電圧Veraがウェル電
極114を通じてP形ウェル領域76とN形ウェル領域
74に印加されるとき、選択されないメモリブロックB
K2〜BK1024内のワード線WLはフローティング
状態にあるので、これらワード線WLは、キャパシティ
ブカップリング(capacitive coupling)によりほぼ消
去電圧Veraに充電される。したがって、この選択さ
れないメモリブロックBK2〜BK1024内のワード
線WLに充電された電圧が、消去を防止できる程度に、
各メモリトランジスタ(M1〜M8)のチャネル領域と
制御ゲートとの間の電界を十分に減少させることにな
る。
【0072】すなわち、本願発明の発明者は、選択され
ないメモリブロック内にあるワード線が前記消去電圧V
eraの80%〜90%程度に充電されれば、そのメモ
リブロック内にあるプログラムされたメモリトランジス
タのデータは破壊あるいは混乱されないということを発
見したものである。したがって、これを利用した本発明
によるブロック消去では、電圧昇圧回路からのプログラ
ム防止電圧を、選択されないメモリブロック内のワード
線に印加する必要がないので、電力消費の抑制のみなら
ず、チップに占める面積の減少をも効果的に達成でき
る。つまり、本発明によれば、限定されたサイズのチッ
プ上で周辺回路の占める面積をより少なくできるので、
メモリセルアレイに使用するための範囲をより一層拡大
可能であるという利点がある。
【0073】ところで、このようなブロック消去動作に
おいて、ウェル電極114に印加される消去電圧Ver
aは、フローティングされたワード線WLだけではなく
フローティングされたビット線BLにも影響する。つま
り、ビット線BLもブロック消去動作で消去電圧Ver
a程度に充電される。そこで、この充電される電圧によ
り図3に示したD形トランジスタ40がストレスを受け
るのを防止するため、ゲートに電源供給電圧Vccを受
けるようにされたD形トランジスタ38が、ビット線B
Lk−1〜BLk−256とD形トランジスタ40との
間にそれぞれ設けられている。
【0074】t2 〜t3 の期間のブロック消去動作中、
選択されたメモリブロックBK1の第1選択線SL1は
約4.3Vを維持し、制御信号φ6 、φ7 が“L”状態
となり、これによって、図6のNチャネルトランジスタ
140、144、及びPチャネルトランジスタ142が
OFFとされるので、メモリブロックBK1の第2選択
線SL2はフローティング状態になる。第2選択線SL
2のフローティング状態は、この第2選択線SL2に接
続された第2選択トランジスタST2のいずれかが故障
したときに、ウェル電極114から第2選択線SL2を
介して電流が流れることを防止する。
【0075】ブロック消去動作における選択されたメモ
リブロックと選択されないメモリブロックとの主要部分
の電圧関係を、次の表1にまとめて示しておく。
【0076】
【表1】
【0077】図14に示すt3 からt5 までの期間は、
ワード線WLとビット線BLに充電された電圧を放電さ
せる期間である。t3 でブロック消去動作は終了し、消
去電圧Veraが0V、制御信号バーWE、バーERA
が“H”状態になる。そしてt3 とt4 との間で、
“L”状態となる制御信号バーDSにより、図7に示す
NANDゲート156の出力が“H”状態となる。した
がって、“H”状態のプログラム制御信号バーPGMに
応じて3ステートロジックのNANDゲート158の出
力は、“L”状態となる。つまり、t3 〜t4 の期間に
おいて、制御ゲート線CGL1〜CGL8は全部“L”
状態になる。また、t3 とt4 との間で“L”状態とな
る制御信号バーBLKにより、図6に示すNANDゲー
ト124の出力が“H”状態になる。それによって、ブ
ロック選択制御線BSC1〜BSC1024は全部5V
になり、したがって、全ての伝達トランジスタBT1〜
BT10がONとされてワード線WL1〜WL8がすべ
て0Vに放電される。同時に、第1、第2選択線SL
1、SL2も5Vとされる。
【0078】また、t3 で信号線DCBと制御信号φ1
が“H”状態になることによって、ビット線BLに充電
された消去電圧Veraは、図3に示すNチャネルトラ
ンジスタ37を介して放電され、“L”状態となる。
【0079】一方、t4 で制御信号バーBLK、バーD
Sは“H”状態になり、制御信号バーXdは“L”状態
になる。それによって、図6に示すNANDゲートであ
る行デコーダ120が“H”レベルを出力し、第1、第
2選択ゲート線SGLi−1、SGLi−2及びブロッ
ク選択制御線BSCiは0Vになる。
【0080】プログラムモード
【0081】この実施例のEEPROMでは、入出力端
I/Oを通じて入力されるデータをラッチPBk−1〜
PBk−256に貯蔵するためのデータローディング動
作が、プログラム動作前に行われるようになっている。
【0082】このデータローディング動作は、図15に
示すt1 の前に行われる。データローディング動作中、
制御信号バーXd、φ2 、φ3 、φ4 、プログラム電圧
Vpgm、パス電圧Vpas、P形ウェル領域76、プ
ログラム防止電圧Vpi、及び信号線SBL、DCBは
すべて“L”状態を維持し、そして、制御信号バーW
E、バーPGM、バーSLE、バーBLK、バーDS、
バーERA、バーPVF、バーSUP、φ1 、φ5 、及
びクロック信号φR は“H”状態にある。さらに、制御
信号バーXdが“L”状態であり、制御信号バーBL
K、バーERA、バーSLE、バーWE、バーPGMが
全部“H”状態にあるので、図6から分かるように、ブ
ロック選択ゲート線BSC1〜BSC1024は全部
“L”状態となる。これによって、伝達トランジスタア
レイ34−1〜34−1024は全てOFFの状態とな
る。また、“L”状態の信号線SBLにより、ラッチP
Bk−1〜PBk−256とビット線BLk−1〜BL
k−256との連絡が防止される。“L”状態の制御信
号φ3 、φ4 は、図3に示す定電流回路33及び3ステ
ートロジックのインバータ48を、それぞれディスエー
ブルさせる。
【0083】外部アドレス入力端(図示を省略)に入力
されるアドレスは、行アドレスa8〜a20と列アドレス
0 〜a7 で構成される。行アドレスa8 〜a20は、デ
ータローディング動作後に行われるプログラム動作にお
いて、全てのビット線BLのデータが一度にメモリセル
(M1〜M8)に書込まれるように、すなわち、ページ
プログラムが行われるように、メモリブロックBKのう
ちのいずれか一つとワード線WLのうちのいずれか一つ
を選択するため、データローディング動作中に入力され
る。また、列アドレスa0 〜a7 は、データローディン
グ動作中に256サイクルを有するアドレス信号であ
る。図3に示す列デコーダ30は、外部書込エネーブル
信号バーWEx(図示せず)のトグリング(toggling)
による256サイクルの列アドレスa0 〜a7 に応答し
て伝達トランジスタT1〜T256を順次にONとす
る。さらに、各列ブロックCBに対応する入力バッファ
26は、外部書込エネーブル信号バーWExのトグリン
グに応答して入出力端I/Oに入力されたデータを順次
に出力する。したがって、これら各入力バッファ26か
らの出力データは、順次にONとされる伝達トランジス
タT1〜T256から対応するNチャネルトランジスタ
49を通じてラッチPBk−1〜PBk−256に順次
貯蔵される。
【0084】このようなデータローディング動作後、プ
ログラム動作(又は書込動作)が開始される。本発明に
よれば、プログラム動作にNANDセルユニット充電動
作が含まれるようになっている。この本発明のプログラ
ム動作をよりよく理解できるように、説明の便宜上、先
のデータローディング動作でラッチPBk−1〜PBk
−256に貯蔵されたデータは、メモリブロックBK1
内のワード線WL4と接続されたメモリトランジスタM
4にプログラムされるものと仮定する。
【0085】図15に示す、データローディング動作後
のt1 からt3 までの期間にプログラム動作が行われ
る。この期間中、P形ウェル領域76、制御信号バーW
E、バーPGM、φ2 、φ3 、φ4 、φ5 、及び信号線
DCBは全部“L”状態にあり、制御信号バーXd、バ
ーBLK、バーDS、バーERA、φ1 、及び信号線S
BLは全部“H”状態にある。この期間において、クロ
ック信号φR 、プログラム電圧Vpgm(例えば18
V)、パス電圧Vpas(例えば10V)、プログラム
防止電圧Vpi(例えば7V)が供給される。一方、前
述のデータローディング動作中に入力された行アドレス
8 〜a20は、アドレスバッファ(図示を省略)に既に
ラッチされている。このラッチされたアドレスの中のア
ドレス信号A11、バーA11〜A20、バーA20をプリデコ
ードして発生されたアドレス信号Pl、Ql、Rlは、
図6に示す行デコーダ120に入力され、また、前記ラ
ッチされたアドレスの中のアドレス信号A8 、バーA8
〜A10、バーA10は、図7に示すNANDゲートである
行デコーダ154に入力される。
【0086】t1 で、制御信号バーXdが“H”状態に
なり、メモリブロックBK1を選択するアドレス信号P
l、Ql、Rlが行デコーダ120に入力される。する
と、行デコーダ120の出力は“L”状態になり、NA
NDゲート124、136の出力は“H”状態になる。
したがって、第1選択ゲート線SGL1−1は5Vにな
り、ブロック選択制御線BSC1は、チャージポンプ回
路128のポンピング動作によりプログラム電圧Vpg
mに昇圧される。一方、第2選択ゲート線SGL1−2
は、Nチャネルトランジスタ140、Pチャネルトラン
ジスタ142、及びD形トランジスタ150を通じて伝
達される“H”状態と、チャージポンプ回路152のポ
ンピング動作とによりパス電圧Vpasに昇圧される。
このとき、選択されないメモリブロックBK2〜BK1
024と関連する各行デコーダ120の出力は“H”状
態になり、各NANDゲート124の出力が“L”状態
になる。したがって、選択されないブロック選択制御線
BSC2〜BSC1024は全部0Vになる。
【0087】t1 においてプログラム制御信号バーPG
Mは“L”状態になるので、図8に示すソース線駆動回
路22の出力を受ける共通ソース線CSLは、プログラ
ム防止電圧Vpiに昇圧される。すなわち、プログラム
制御信号バーPGMが“L”状態になると、共通ソース
線CSLは、D形トランジスタ206のしきい電圧の絶
対値(例えば2〜3V)になり、そして、これによるチ
ャージポンプ回路208のポンピング動作によって、プ
ログラム防止電圧Vpiに昇圧される。
【0088】前述のように、プログラム動作前のデータ
ローディング動作において、ワード線WL4を選択する
アドレス信号A8 、バーA8 〜A10、バーA10が既に図
7に示す行デコーダ154に入力されているので、制御
ゲート線CGL4と関連する行デコーダ154の出力は
“L”状態であり、一方、選択されないワード線WL1
〜WL3、WL5〜WL8と関連する各行デコーダ15
4の出力は“H”状態にある。したがって、選択された
ワード線WL4と関連するNANDゲート156の出力
は“H”状態であり、一方、選択されないワード線WL
と関連する各NANDゲート156の出力は“L”状態
である。そして、t1 でクロック信号φR のパルスが発
生すると、選択されたワード線WL4に係るNANDゲ
ート178はクロック信号φR に応じた信号を、また、
NORゲート188は“L”レベルを出力し、選択され
た制御ゲート線CGL4にプログラム電圧Vpgmを提
供する。一方、選択されないワード線WLと関連する各
NORゲート188はクロック信号φR に応じた信号を
出力し、選択されない制御ゲート線CGL1〜CGL
3、CGL5〜CGL8上にパス電圧Vpasを提供す
る。
【0089】さらに、t1 で信号線SBLが“H”状態
になり、それによって図3に示すNチャネルトランジス
タ44が全てONとされ、ラッチPBk−1〜PBk−
256に貯蔵されたデータは、対応するビット線BLk
−1〜BLk−256に伝達される。以前のブロック消
去モードで、選択されたメモリブロックBK1内の全て
のメモリトランジスタは“L”状態、すなわち論理
“0”に消去されている。ブロック消去モード後、デー
タローディング動作では、“H”レベル、すなわち論理
“1”が書込まれるメモリトランジスタに対応するラッ
チは論理“0”を貯蔵し、論理“0”が書込まれるメモ
リトランジスタに対応するラッチは論理“1”を貯蔵し
ている。分かりやすい説明のため、図2に示すような列
ブロックCBのうちの第1列ブロックCB1(k=1)
内のメモリブロックBK1における選択されたワード線
WL4に接続されると共に、ビット線BL1−2と関連
したメモリトランジスタ240にのみ論理“1”を書込
み、前記ワード線WL4に接続されているその他の全て
のメモリトランジスタには論理“0”を書込むものとす
る。この場合には、データローディング動作においてラ
ッチPB1−2のみが論理“0”、すなわち“L”レベ
ルを既に貯蔵しており、残りのラッチPB1−1、PB
1−3〜PB1−256は全て論理“1”、すなわち
“H”レベルを貯蔵している。したがって、t1 後にN
チャネルトランジスタ44がONの状態になると、ビッ
ト線BL1−2のみが“L”状態、すなわち0Vにな
り、残りのビット線BL1−1、BL1−3〜BL1−
256は全部“H”状態、すなわち5Vに充電され始め
る。
【0090】結果的に、図15に示すt1 からt2 まで
の期間において、図2に示す伝達トランジスタアレイ3
4−1はONの状態にあり、選択されたメモリブロック
BK1内の第1選択線SL1は5V、第2選択線SL2
はVpas(例えば10V)、選択ワード線WL4はV
pgm(例えば18V)、選択されないワード線WL1
〜WL3、WL5〜WL8はVpasとされる。この期
間中、共通ソース線CSLはプログラム防止電圧Vpi
(例えば7V)を維持するので、選択されたメモリブロ
ックBK1内の第2選択トランジスタST2とメモリト
ランジスタM1〜M8は全部導通状態になる。そして、
メモリブロックBK1内のビット線BL1−2と接続さ
れた第1選択トランジスタ242は導通状態となり、残
りの第1選択トランジスタST1はすべて非導通状態と
なる。それにより、論理“1”を書込むメモリトランジ
スタ240が接続されたNANDセルユニットNU内に
あるメモリトランジスタM1〜M8の電流通路はビット
線BL1−2と連結され、これらメモリトランジスタM
1〜M8のチャネルとソース及びドレインの各接合キャ
パシタは0Vに放電される。一方、論理“0”を書込む
メモリトランジスタM1〜M8と関連する第1選択トラ
ンジスタST1は非導通状態なので、これらに関連した
NANDセルユニットNU内のメモリトランジスタM1
〜M8のチャネルとソース及びドレインの各接合キャパ
シタは、プログラム防止電圧Vpiに充電される。した
がって、t1 からt2 までの期間(例えば約100μs
ec)において、論理“0”にプログラムされるメモリ
トランジスタに係るNANDセルユニットNUの充電が
行われる。
【0091】図15に示すt2 からt3 までの期間(例
えば2msec)は、実質的にプログラムが行われる期
間である。t2 で制御信号バーSLEが“H”状態にな
り、図11から分かるように、制御信号φ6 は“H”状
態から“L”状態になり、制御信号φ7 は“L”状態か
ら“H”状態になる。それによって、図6に示すNチャ
ネルトランジスタ144がONとされ、第2選択ゲート
線SGLi−2は全部0Vの基準電位とつながれるの
で、選択されたメモリブロックBK1内の全ての第2選
択トランジスタST2がOFFとなる。この期間中、選
択されたメモリブロックBK1内のワード線WL4に1
8Vのプログラム電圧Vpgmが印加され、また、図2
に示すメモリトランジスタ240のチャネルとドレイン
及びソースに0Vが印加されるので、メモリトランジス
タ240のフローティングゲートにはF−N電流により
電子が蓄積され、このメモリトランジスタ240は、約
0.8Vのしきい電圧を有するエンハンスメント形のM
OSトランジスタになる。一方、ワード線WL4と接続
されているメモリトランジスタ240以外のメモリトラ
ンジスタM4のソース及びドレインの各接合キャパシタ
と、これらのチャネルは、プログラム防止電圧Vpiに
充電されているので、これらトランジスタM4のフロー
ティングゲートへの電子の注入は防止され、論理“0”
を記憶するデプレッション形のトランジスタとして残
る。つまり、“L”状態、すなわち論理“0”にプログ
ラムされるメモリトランジスタに関連する各NANDセ
ルユニットNUは、先のNANDセルユニット充電によ
り対応ビット線BLとの連結が遮断されるような状態と
なり、そのためにプログラム動作中の書込みが防止され
る。
【0092】以上説明したNANDセルユニット充電期
間及びプログラム期間での主要部分の電圧関係を、次の
表2にまとめて示す。
【0093】
【表2】
【0094】図15に示すt3 からt5 までの期間(例
えば500nsec)は、ワード線WLとビット線BL
の各昇圧された電圧を放電する期間である。t3 で、制
御信号バーWE、バーPGM、信号線DCBは“H”状
態になり、制御信号バーBLK、バーDS、電圧Vpg
m、Vpas、Vpi、及び信号線SBLは“L”状態
になる。クロック信号φR はt3 でパルス発生を中止
し、“H”状態を維持する。また、この期間中、制御信
号φ1 は“H”状態を維持し、制御信号φ2 、φ3
“L”状態を維持する。したがって、図8に示すソース
線駆動回路22は、基準電位を共通ソース線CSLに出
力する。また、図7から分かるように、制御ゲート線C
GL1〜CGL8はすべて0Vとなり、図6から分かる
ように、ブロック選択制御線BSC1〜BSC1024
は全部5Vとなるので、ワード線WLの昇圧された電圧
は0Vに放電される。そしてt4 で、制御信号バーXd
が“L”状態になり、制御信号バーBLK、バーDSが
“H”状態になる。したがって、t4 〜t5 との期間
中、ブロック選択制御線BSCiと第1、第2選択ゲー
ト線SGLi−1、SGLi−2は全部0Vになる。一
方、信号線DCBと制御信号φ1 はt3 〜t5 の期間に
“H”状態にあるので、ビット線BLの昇圧された電圧
は、Nチャネルトランジスタ37を通じて0Vに放電さ
れる。その後、t5で制御信号φ1 は“L”状態にな
る。
【0095】プログラム検証モード
【0096】プログラム検証モードはプログラムモード
に続いて直ちに行われる。この本発明によるプログラム
検証動作は読出動作と類似している。読出動作と比較し
て異なる点は、選択されたワード線上に印加される電圧
がメモリトランジスタに書込まれるべき最小しきい電圧
であるという点である。この最小しきい電圧をプログラ
ム検証電圧と呼ぶものとし、本実施例におけるこのプロ
グラム検証電圧は、0.8Vである。
【0097】プログラム検証動作は図15に示すt5
後に直ぐ行われ、その各信号タイミングは、図16に示
すt2 〜t4 の間の波形のようになっている。プログラ
ム検証動作の初期、すなわち、図15に示すt5 又は図
16に示すt2 で、制御信号バーXd、φ3 、φ4
“H”状態、制御信号φ1 、バーPVF、バーSUP、
及び信号線DCBは“L”状態になる。そして、プログ
ラム検証動作中、制御信号バーWE、バーPGM、バー
SLE、バーXd、バーBLK、バーDS、バーER
A、φ3 、φ4 、及びクロック信号φR は“H”状態を
維持し、電圧Vpgm、Vpas、Vpi、信号線SB
L、DCB、及び制御信号φ1 、φ5 、バーPVF、バ
ーSUPは全部“L”状態を維持する。
【0098】前述のプログラムモードで論理“1”の書
込まれた第1列ブロックCB1(図2)内の選択された
メモリブロックBK1におけるメモリトランジスタ24
0に対し、所望の最小しきい電圧が書込まれたかどうか
を判定するため、プログラム検証動作が行われると仮定
する。
【0099】プログラム動作後、プログラム検証を遂行
するための命令が、入出力端I/O(又は他の端子)を
通じてマイクロプロセッサからEEPROMに入力され
た場合、あるいは、プログラム動作後にプログラム検証
動作が自動的に行われる場合、プログラム動作でラッチ
PBk−1〜PBk−256に貯蔵されたデータは、リ
セットされることなくプログラム検証動作に継承され
る。したがって、プログラム検証動作の初期に、ラッチ
PB1−2はデータ“0”を貯蔵しており、残りのラッ
チPB1−1、PB1−3〜PB1−256は、全部デ
ータ“1”を貯蔵している。
【0100】図16に示すt2 で制御信号バーXdが
“H”状態になると、図6に示す行デコーダ120は、
メモリブロックBK1を指定するアドレス信号Pl、Q
l、Rlに応答して“L”状態を出力する。すると、制
御信号φ6 は“H”状態、制御信号φ7 は“L”状態な
ので、第1、第2選択線SGL1−1、SGL1−2及
びブロック選択制御線BSC1は全部5Vの“H”状態
になる。
【0101】さらに、t2 で制御信号バーPVFが
“L”状態になり、ワード線WL4を指定するアドレス
信号A8 /バーA8 〜A10/バーA10が図7に示す行デ
コーダ154に入力されると、NANDゲート158は
高インピーダンスとなり、検証電圧発生回路164は
0.8Vの検証電圧を制御ゲート線CGL4に提供す
る。このとき、選択されないワード線WL1〜WL3、
WL5〜WL8と関連する各行デコーダ154は“H”
状態を出力し、検証電圧発生回路164が高インピーダ
ンスとなり、NANDゲート158が“H”状態を出力
する。それによって、制御ゲート線CGL1〜CGL
3、CGL5〜CGL8は5Vの読出電圧となる。一
方、t2 でプログラム制御信号バーPGMは“H”状態
なので、図8に示すソース線駆動回路22は、共通選択
線CSLに基準電位を提供する。
【0102】その結果、図2に示す伝達トランジスタア
レイ34−1はONとされ、選択されたメモリブロック
BK1内の第1、第2選択線SL1、SL2、及び選択
されないワード線WL1〜WL3、WL5〜WL8は全
部5Vとなり、選択されたワード線WL4は0.8Vと
なる。したがって、第1、第2選択線SL1、SL2、
及び選択されないワード線WL1〜WL3、WL5〜W
L8に接続されたトランジスタはONの状態になる。ま
た、t2 で制御信号φ3 が“H”状態になり、図3の定
電流回路33がエネーブルされるので、電流源トランジ
スタ54が定電流(例えば4μA)を、接続点36とD
形トランジスタ40、38を通じてビット線BLに供給
する。
【0103】このとき、メモリトランジスタ240のプ
ログラムに失敗、すなわち、このメモリトランジスタ2
40のしきい電圧が0.8Vのプログラム検証電圧より
低いと仮定すると、メモリトランジスタ240は導通状
態となり、このトランジスタ240と接続されたビット
線BL1−2は、基準電位、すなわち0Vになる。この
ビット線BL1−2以外のビット線BL1−1、BL1
−3〜BL1−256と接続されたメモリブロックBK
1内のNANDセルユニットNU内にある全てのトラン
ジスタはONの状態であるので、ビット線BL1−2以
外のビット線BLも0Vになる。このような方式により
ワード線WL1〜WL8とビット線BLを予定された電
圧に設定する期間が図16に示すt2 からt3 までの期
間で、例えば約2μsecの期間である。
【0104】図16に示すt3 からt4 までの期間(例
えば約500nsec)は検証感知期間である。t3
制御信号φ2 が“H”状態になり、図3のNチャネルト
ランジスタ52をONとする。ビット線BL1−2上の
基準電位は、D形トランジスタ38、40を通じてビッ
ト線BL1−2とゲートが連結されたNチャネルトラン
ジスタ50をOFFとし、ラッチPB1−2内のデータ
は論理“0”で維持される。同様に、他のビット線BL
も基準電位にあるので、これらビット線BLと関連する
Nチャネルトランジスタ50もOFFとされ、ラッチP
B1−2以外のラッチPB1−1、PB1−3〜PB1
−256のデータは以前の論理“1”で維持される。こ
のような方式で、検証感知動作によりラッチPBk−1
〜PBk−256に貯蔵された検証感知データは、ON
状態のインバータ48及び信号線70を通じて、図12
に示すNチャネルトランジスタ212、214、…、2
16の各ゲートにそれぞれ送られる。
【0105】したがって、ラッチPB1−2に貯蔵され
た論理“0”(又は“L”状態)の検証感知データは、
第1列ブロックCB1に接続されるNORゲート234
(図12)を構成するNチャネルトランジスタ214の
ゲートに、反転されて“H”状態で提供され、このNチ
ャネルトランジスタ214をONとし、信号線210を
基準電位に放電させる。このとき、制御信号バーSFP
は検証チェック時にのみ“L”状態になる信号なので、
信号FP1は“L”状態になる。一方、他の列ブロック
CB2〜CB8内のラッチPBk−1〜PBk−256
は全部“H”状態を貯蔵しているので、各列ブロックC
Bに対応するNORゲート234のNチャネルトランジ
スタ212、214、…、216はOFFとなる。した
がって、各信号線210は、Pチャネルトランジスタ2
18、D形トランジスタ220により“H”状態を維持
し、信号FP2〜FP8は全部“H”状態である。それ
により、図13に示す加算回路236の出力線232
は、“H”状態から“L”状態になる。これは、メモリ
トランジスタ240が正しくプログラムされなかったこ
とを表している。すなわち、メモリトランジスタ240
が、設定された最小しきい電圧に到達しなかったことが
チェックされる。そして、出力線232上のプログラム
判別信号PDSはタイミング回路(図示を省略)に送ら
れ、このタイミング回路が“L”状態のプログラム判別
信号PDSに応答して、再プログラムを遂行するように
図15に示すt1 〜t5 の間のタイミング信号を発生す
る。つまり、再プログラム動作が自動的に行われる。
【0106】このような再プログラム動作は、マイクロ
プロセッサの制御やデータの再ローディングの要求を必
要とせずに、EEPROMの内部回路により自動的に行
うことができるが、必要であれば、マイクロプロセッサ
からEEPROMの入出力端のうちのいずれかを通して
プログラム判別信号PDSを入力し、再プログラム動作
を制御するようにもできる。
【0107】以上のような反復的なプログラム動作によ
り、メモリトランジスタ240が所望のしきい電圧(例
えば0.8V)となった場合、プログラム動作後に行わ
れるプログラム検証動作で、このメモリトランジスタ2
40は非導通状態になる。したがって、ビット線BL1
−2は電流源トランジスタ54を通じて供給される定電
流により約2〜3Vに充電され、このビット線BL1−
2に接続されるNチャネルトランジスタ50がONとな
る。つまり、ラッチPB1−2の検証感知データは、論
理“0”から論理“1”に変更される。前述したよう
に、他のラッチは論理“1”の検証感知データを貯蔵す
るので、全てのラッチPBk−1〜PBk−256が論
理“1”の検証感知データを貯蔵することになる。すな
わち、ページプログラム動作で全てのメモリトランジス
タM1〜M8が正しくプログラムされたとすると、ラッ
チPBk−1〜PBk−256に貯蔵された検証感知デ
ータは全部論理“1”とされる。それにより、図12に
示すNORゲート234を構成するNチャネルトランジ
スタ212、214、…、216が全部OFFとされ、
プログラム検証チェック時に“L”状態となる制御信号
バーSFPに応じて信号FP1〜FP8は全部“H”状
態となる。すると、図13に示す加算回路236から
“H”状態のプログラム判別信号PDSが出力される。
これは、プログラム動作が成功したことを表す。
【0108】プログラムとその後のプログラム検証を通
じて論理“1”にプログラムされるはずのメモリトラン
ジスタ(M1〜M8)のうち、幾つかはプログラムに成
功し、残りはプログラムに失敗したとする。このとき、
成功したメモリトランジスタに対応するラッチ(PBk
−1〜PBk−256)内のデータは論理“0”から論
理“1”に変更され、失敗したメモリトランジスタに対
応するラッチ内のデータは論理“0”を維持する。成功
の場合、ラッチ内のデータは論理“1”で貯蔵されるの
で、以後の再プログラム動作において、これらに対応す
るビット線BLは5Vに充電される。そして、前述のプ
ログラム動作のようにして再プログラム動作で選択され
た第1選択線SL1は5Vにあり、また、各NANDセ
ルユニットNUを構成するメモリトランジスタのソース
及びドレインの各接合とチャネルが7Vのプログラム防
止電圧Vpiに充電されているので、前記充電されたビ
ット線BLに接続されている選択された第1選択トラン
ジスタST1は非導通状態になる。つまり、再プログラ
ム動作でプログラムの成功したメモリトランジスタは、
充電されたプログラム防止電圧Vpiによりプログラム
が防止される。一方、プログラムに失敗したメモリトラ
ンジスタの場合、対応するラッチが論理“0”のデータ
を貯蔵しているので、それらに対してのみ再プログラム
が遂行されることになる。このような反復的な動作によ
り、選択されたワード線WLについての論理“1”にプ
ログラムされるメモリトランジスタが全部プログラムに
成功すると、プログラム検証でプログラム判別信号PD
Sが“H”状態で出力され、再プログラム動作が終了さ
れる。
【0109】尚、プログラム検証で使用される本発明に
係る回路は、NOR形のメモリセルアレイを有するEE
PROMでも適用可能である。
【0110】このようなプログラム検証技術には、次の
ような種々の利点がある。第一に、プログラム検証動作
を、チップ外部のマイクロプロセッサの制御を受けなく
ともチップの内部回路により自動的に遂行することがで
きる。第二に、データレジスタを、データローディング
動作ではデータラッチ、プログラム検証動作では検証感
知回路、そして後述する読出動作ではセンスアンプとし
て、共通して使用することができるので、周辺回路の簡
素化が可能になる。第三に、プログラムされるメモリト
ランジスタのしきい電圧を、設定された最小しきい電圧
以上の狭い範囲内にバラツキを少なくしておさめること
ができ、そして、過プログラムを防止できる。バラツキ
の少ないしきい電圧は、プログラム動作をより短期間で
行うことで得ることができる。また、プログラムに成功
したメモリトランジスタは、対応するラッチのデータが
変更されることで、自動的にそれ以降のプログラムが禁
止されるので、過プログラムの防止が可能である。
【0111】読出モード
【0112】図16に、この実施例の読出動作のタイミ
ング図を示す。図16に示すt1 からt2 までの期間
は、ワード線WL1〜WL8と全てのビット線BLk−
1〜BLk−256を基準電位に放電し、ラッチPBk
−1〜PBk−256に論理“0”のデータを貯蔵させ
るリセット期間である。この期間中、制御信号φ1 と信
号線SBL、DCBが“H”状態にあるので、ビット線
BLk−1〜BLk−256はNチャネルトランジスタ
37を通じて基準電位に放電され、ラッチPBk−1〜
PBk−256は論理“0”にリセットされる。このと
き、制御信号バーWE、バーPGM、バーSLE、バー
Xd、バーBLK、バーDS、バーERA、クロック信
号φR 、及び電圧Vpgm、Vpas、Vpiのタイミ
ングは、図15のt3 〜t5 の間のタイミングと同じで
ある。制御信号バーPVF、バーSUPは、プログラム
検証動作を除いた全ての動作で常に“H”状態にある。
【0113】図16に示すt2 からt4 までの期間は、
メモリセルから読出されるデータを感知し、ラッチPB
k−1〜PBk−256に、感知されたデータを貯蔵す
る期間である。この期間で、制御信号バーWE、バーP
GM、バーSLE、バーXd、バーBLK、バーDS、
バーERA、φ3 、φ4 、及びクロック信号φR
“H”状態を維持し、電圧Vpgm、Vpas、Vp
i、信号線SBL、DCB、及び制御信号φ1 、φ5
全て“L”状態を維持する。
【0114】前述のプログラムモードにおいて、ページ
プログラムされたメモリブロックBK1のワード線WL
4と接続されたトランジスタM4から読出動作が行われ
ると仮定して説明する。
【0115】t2 とt3 との間の動作は、前述したプロ
グラム検証動作と類似した方式で行われる。簡単に説明
すれば、選択されたメモリブロックBK1と関連する図
6に示すブロック選択制御回路18は、メモリブロック
BK1を指定するアドレス信号Pl、Ql、Rlに応答
して、第1、第2選択ゲート線SGL1−1、SGL1
−2とブロック選択制御線BSC1を5Vに維持する。
制御信号バーPVFが“H”状態にあるので、図7に示
す検証電圧発生回路164は高インピーダンスであり、
3ステートロジックのNANDゲート158はエネーブ
ルされている。したがって、選択されたワード線WL4
に対応する制御ゲート線CGL4は、ワード線WL4を
指定するアドレス信号A8 /バーA8 〜A10/バーA10
に応答して0Vとなる。一方、選択されないワード線W
L1〜WL3、WL5〜WL8に対応する制御ゲート線
CGL1〜CGL3、CGL5〜CGL8は5Vとな
る。そして、図8に示すソース線駆動回路22は、共通
ソース線CSLに0Vを出力する。つまり、図2に示す
伝達トランジスタアレイ34−1がONとなり、メモリ
ブロックBK1内の第1、第2選択線SL1、SL2と
選択されないワード線WL1〜WL3、WL5〜WL8
が5V、選択されたワード線WL4が0Vとされる。
【0116】制御信号φ3 がt2 で“H”状態になる
と、定電流回路33をエネーブルさせる。それによっ
て、電流源トランジスタ54が、接続点36からD形ト
ランジスタ40、38を通じてビット線BLk−1〜B
Lk−256に、約4μAの電流を供給する。メモリブ
ロックBK1内のワード線WL4と接続されたメモリト
ランジスタ240のみが論理“1”にプログラムされて
いるので、ビット線BL1−2は約2〜3Vに充電さ
れ、その他のビット線BLは0Vとなる。図16のt3
で制御信号φ2 が“H”状態になると、図3のNチャネ
ルトランジスタ52は全部ONとされる。すると、ビッ
ト線BL1−2に関連するNチャネルトランジスタ50
のみが導通し、ラッチPB1−2が論理“1”を感知し
貯蔵する。一方、その他のラッチPB1−1、PB1−
3〜PB1−256は、対応するNチャネルトランジス
タ50が非導通状態なので、先のリセット動作に基づい
た論理“0”を継続して貯蔵する。すなわち、ページ読
出しが行われる。
【0117】ラッチPBk−1〜PBk−256内に貯
蔵されたデータは、インバータ48を介し、256サイ
クルの列アドレスと読出エネーブル信号バーWExのト
グリングに応答して順次にONとされる伝達トランジス
タT1〜T256及び出力バッファ28を通じて、入出
力端I/O1〜I/O8にバイト(8ビット)単位で出
力される。
【0118】その他の実施例(図17〜図21参照)
【0119】図1〜図16を参照して説明した上記の実
施例のEEPROMは、それぞれが同一行に配列された
NANDセルユニットNUで構成される1024個のメ
モリブロックBKを有するメモリセルアレイ10と、プ
ログラム防止電圧VpiをNANDセルユニットNUに
充電するため、実質的にプログラムあるいは再プログラ
ム動作前にプログラム防止電圧Vpiを発生するソース
線駆動回路22とを有している。しかしながら、本発明
は上記実施例に限られるわけではない。例えば、本発明
において使用されるメモリセルアレイは、後述のように
共有のワード線を有するメモリブロックで構成すること
もできる。また、プログラム防止電圧をNANDセルユ
ニットに充電するためのソース線駆動回路22を用いず
に、制御ゲートからの容量結合方式を適用することもで
きる。このようなその他の実施例について、図17〜図
21を用いて説明する。
【0120】図17は、共有のワード線WL1〜WL8
を有するメモリブロックSBKで構成されたメモリセル
アレイ10の回路例を示している。この図17に示すメ
モリセルアレイ10の周辺回路は、図3に示した先の実
施例の回路例と同様のものが用いられる。
【0121】図面の複雑化を避けるため、図17には、
第i番目のメモリブロックSBKi内の第k番目の列ブ
ロックCBkと関連するメモリセルの配列及び共有のワ
ード線のみを示している。この図17に示す16メガビ
ットのメモリセルを有するメモリセルアレイ10は、共
有のワード線WLを除いて、図2に示したメモリセルア
レイ10と同様の構成を有している。
【0122】各メモリブロックSBKi(i=1、2、
3…、512)は、2個のサブメモリブロック、すなわ
ち、上部メモリブロック(第1サブメモリブロック)U
SBKiと下部メモリブロック(第2サブメモリブロッ
ク)LSBKiとから構成されている。この上部、下部
メモリブロックUSBKi、LSBKiは、それぞれ図
2に示すメモリブロックBK1、BK2とほぼ同様のも
のである。ただし、上部メモリブロックUSBKi内の
ワード線WL1〜WL8は、下部メモリブロックLSB
Ki内のワード線WL1〜WL8と対応接続されてい
る。すなわち、上部メモリブロックUSBKiと下部メ
モリブロックLSBKiとは、ワード線WL1〜WL8
を共有している。
【0123】ワード線WL1〜WL8は、伝達トランジ
スタBT2〜BT9の電流通路を通じて制御ゲート線C
GL1〜CGL8にそれぞれ接続されている。また、第
1上部選択線USL1と第1下部選択線LSL1は、伝
達トランジスタBT1、BT11の電流通路を通じて上
部、下部選択ゲート線USGLi、LSGLiにそれぞ
れ接続されている。さらに、第2上部選択線USL2及
び第2下部選択線LSL2は、伝達トランジスタBT1
0、BT12の電流通路を通じて上部、下部接地選択線
UGSL、LGSLにそれぞれ接続されている。第2上
部選択トランジスタUST2及び第2下部選択トランジ
スタLST2の各ソースは、共通ソース線CSLに接続
される。この共通ソース線CSLは基準電位、すなわち
接地されている。第1上部選択トランジスタUST1及
び第1下部選択トランジスタLST1の各ドレインは、
対応するビット線BLにそれぞれ接続されている。
【0124】制御ゲート線CGL1〜CGL8は、図7
に示すような制御ゲート駆動回路20に接続される。上
部、下部選択ゲート線USGLi、LSGLiは、図1
8に示すブロック選択制御回路318に接続されてい
る。各ブロック選択制御回路318は、アドレスの指定
により選択されたメモリブロックSBKi内の上部、下
部メモリブロックUSBKi、LSBKiのうちの一つ
を、各動作モードに従って選択する機能をもつ。そし
て、メモリブロックSBKiにそれぞれ対応するブロッ
ク選択制御回路318がEEPROM内に提供されてい
る。このように、各ブロック選択制御回路318は、上
部、下部メモリブロックUSBKi、LSBKiで構成
された一つのメモリブロックSBKiを制御するように
なっているため、実質的に、2個のメモリブロックが一
つのブロック選択制御回路318を共有しているような
構成とできる。このような構成によれば、周辺回路の占
有面積を減少させることが可能となるので、制限された
サイズの基板におけるメモリセルアレイの面積を相対的
に増加させられ、したがってメモリ容量を増加させるこ
とができるようになる。
【0125】上部接地選択線UGSLと下部接地選択線
LGSLは、図19に示す接地線駆動回路320と接続
される。この接地線駆動回路320は、メモリブロック
SBKi内の上部、下部接地選択線UGSL、LGSL
の両方に接続される。そして、接地線駆動回路320
は、上部、下部接地選択線UGSL、LGSLに、それ
ぞれの動作モードに応じて適切な電圧を提供する。
【0126】図18に示す第i番目のメモリブロックS
BKiを制御するブロック選択制御回路318の構成例
を説明する。デコーダ322は、アドレス信号Pl、Q
l、Rlと制御信号バーXdを入力とする。このアドレ
ス信号Pl、Ql、Rlは、アドレスバッファ(図示を
省略)からの行アドレス信号A11/バーA11〜A20/バ
ーA20の中のアドレス信号A12/バーA12〜A20/バー
20をプリデコードしたアドレス信号である。前記アド
レスバッファからの行アドレス信号A11/バーA11はタ
イミング回路(図示を省略)に入力され、各動作モード
に従って上部メモリブロックUSBKi又は下部メモリ
ブロックLSBKiを選択するための制御信号A11U
バーA11U 、A11l 、バーA11l 、A11j 、バーA11j
を発生するために使用される。動作モードに対するこの
制御信号の論理状態は、下記の表3の通りである。尚、
“H”は5Vの“H”状態、“L”は0Vの“L”状態
を示す。
【0127】
【表3】
【0128】デコーダ322の出力は、NANDゲート
324の一方の入力及びインバータ326の入力とな
る。このNANDゲート324の他方の入力は消去制御
信号バーERAとされる。そして、NANDゲート32
4の出力は、Nチャネルトランジスタ350とPチャネ
ルトランジスタ352とから構成されたCMOS伝達ゲ
ート328からD形トランジスタ330の電流通路を通
じて、上部選択ゲート線USGLiに送られる。CMO
S伝達ゲート328とD形トランジスタ330との間の
接続点358と基準電位端との間には、Nチャネルトラ
ンジスタ332の電流通路が接続されている。これらN
チャネルトランジスタ350、332、Pチャネルトラ
ンジスタ352、及びD形トランジスタ330の各ゲー
トには、制御信号A11U 、バーA11j 、バーA11U 、バ
ーWEm がそれぞれ入力される。尚、制御信号バーWE
m は、ブロック消去動作でのみ“L”状態で、その他の
動作では“H”状態となる。
【0129】また、NANDゲート324の出力は、N
チャネルトランジスタ354とPチャネルトランジスタ
356とから構成されたCMOS伝達ゲート334から
D形トランジスタ336の電流通路を通じて下部選択ゲ
ート線LSGLiに送られる。このCMOS伝達ゲート
334とD形トランジスタ336との間の接続点360
と基準電位端との間には、Nチャネルトランジスタ33
8の電流通路が接続されている。そして、Nチャネルト
ランジスタ354、338、Pチャネルトランジスタ3
56、及びD形トランジスタ336の各ゲートには、制
御信号バーA11 l 、A11j 、A11l 、バーWEm がそれ
ぞれ入力される。
【0130】前記インバータ326の出力は、相互に並
列に接続されたD形トランジスタ340とNチャネルト
ランジスタ342の電流通路とD形トランジスタ344
の電流通路とを通じてブロック選択制御線BSCiに送
られる。D形トランジスタ340のゲートはデコーダ3
22の出力を受けるようにされ、D形トランジスタ34
4とNチャネルトランジスタ342の各ゲートは、電源
供給電圧Vcc(例えば5V)を受けるようになってい
る。NORゲート346は、その一方の入力端にクロッ
ク信号φR を受け、他方の入力端にデコーダ322の出
力を受ける。このNORゲート346の出力端とブロッ
ク選択制御線BSCiとの間には、チャージポンプ回路
348が設けられている。
【0131】メモリブロックSBKiを選択するアドレ
スがブロック選択制御回路318に入力されると、消
去、プログラム検証、読出モードでブロック選択制御線
BSCiは約4.3Vとなり、プログラムモードでブロ
ック選択制御線BSCiは18Vのプログラム電圧Vp
gmとなる。一方、選択されないメモリブロックSBK
と関連する各ブロック選択制御回路318に接続された
ブロック選択制御線BSCは、それらのモードで0Vと
なる。
【0132】メモリブロックSBKiがアドレスによっ
て指定され、アドレス信号A11が“H”状態であれば、
プログラム、プログラム検証、読出モードで上部選択ゲ
ート線USGLiは5V、下部選択ゲート線LSGLi
はNチャネルトランジスタ338のONにより0Vとな
る。また、メモリブロックSBKiがアドレスによって
指定され、アドレス信号A11が“L”状態であれば、プ
ログラム、プログラム検証、読出モードで下部選択ゲー
ト線LSGLiは5V、上部選択ゲート線USGLiは
Nチャネルトランジスタ332のONにより0Vとな
る。さらに、ブロック消去モードでは、上部、下部選択
ゲート線USGLi、LSGLiは、全て約2〜3Vの
フローティング状態になる。
【0133】図19に示すように、接地線駆動回路32
0は、インバータ362、364、366、368、3
70、372、374とNORゲート376、378と
から構成されている。この接地線駆動回路320は、プ
ログラムモードで上部、下部接地選択線UGSL、LG
SLに0Vを出力する。読出モード及びプログラム検証
モードにおいて上部メモリブロックUSBKiが選択さ
れると、上部接地選択線UGSLを“H”状態すなわち
5Vとし、下部接地選択線LGSLを0Vとする。反対
に、読出モード及びプログラム検証モードで下部メモリ
ブロックLSBKiが選択されると、下部接地選択線L
GSLを5Vとし、上部接地選択線UGSLを0Vとす
る。一方、ブロック消去モードでは、上部、下部接地選
択線UGSL、LGSLを5Vとする。
【0134】この実施例の動作は、上部、下部メモリブ
ロックUSBKiを選択する動作を有する点と、プログ
ラム動作におけるキャパシティブカップリング技術によ
るNANDセルユニット充電動作とが先の実施例と異な
り、その他の動作は先の実施例とほぼ同様である。した
がって、異なる部分に重点をおいて説明し、重複する説
明は適宜省略する。
【0135】図20にブロック消去モードでのタイミン
グ図を示す。t1 からt2 までの期間は、メモリセルア
レイ10内の全てのワード線を0Vに放電する期間であ
る。この期間において、制御ゲート線CGL1〜CGL
8は、図7に関連して説明したように0Vである。ま
た、この期間で、制御信号バーBLKは“L”状態を維
持し、プリデコーダ(図示を省略)は、“L”状態の制
御信号バーBLKに応答して全部“H”状態となるアド
レス信号Pl、Ql、Rlを発生する。それによって、
図18に示すデコーダ322の出力は“L”状態とな
る。したがって、ブロック選択制御線BSC1〜BSC
512は全部約4.3Vとなり、図17に示す伝達トラ
ンジスタアレイ34−1〜34−512内の伝達トラン
ジスタBT2〜BT9が全部ONとされ、全てのワード
線WL1〜WL8は接地される。
【0136】図16に示すt2 からt3 までの期間は、
選択されたメモリブロックSBKiを消去する期間であ
る。この期間で、制御ゲート線CGL1〜CGL8は、
1からt2 までの期間のように0Vを維持する。選択
されたメモリブロックSBKiと関連するブロック選択
制御回路318は、選択されたブロック選択制御線BS
Ciに約4.3Vを提供する。一方、選択されないメモ
リブロックSBKと関連するブロック選択制御回路31
8は、選択されないブロック選択制御線BSCに0Vを
出力する。そして、t2 で、選択されたメモリブロック
SBKi内の上部、下部メモリブロックUSBKi、L
SBKiのワード線WLは全部0Vであり、選択されな
いメモリブロックSBK内の全てのワード線WLはフロ
ーティング状態にある。このとき、t2 で、図5に示す
ウェル電極114に20Vの消去電圧Veraが印加さ
れるので、前記選択されないメモリブロックSBK内の
全てのワード線WLはほぼ20Vの電圧にキャパシティ
ブカップリングされ、選択されないメモリブロックSB
K内の全てのメモリトランジスタM1〜M8の消去は防
止される。一方、t2 とt3 との間で、選択されたメモ
リブロックSBKi内の各メモリトランジスタM1〜M
8は、チャネルと制御ゲートとの間に印加される消去電
圧により、約−2〜−3Vのしきい電圧を有するD形ト
ランジスタに変更される。すなわち、“L”状態(又は
データ“0”)が記憶される。
【0137】さらに、t2 からt3 までのブロック消去
期間において、選択されたブロック選択制御線BSCi
は約4.3V、上部、下部選択ゲート線USGLi、L
SGLiは約2〜3V、上部、下部接地選択線UGS
L、LGSLは5Vとされるので、選択されたメモリブ
ロックSBKiに関連する第1上部、下部選択線USL
1、LSL1は約2〜3Vとなり、選択されたメモリブ
ロックSBKiと関連する第2上部、下部選択線USL
2、LSL2は共にフローティング状態となる。したが
って、これら第2上部、下部選択線USL2、LSL2
と接続された第2上部、下部選択トランジスタUST
2、LST2のうちのいずれかが故障したときでも、ウ
ェル電極114から第2上部、下部選択線USL2、L
SL2を介しての漏泄電流は防止される。
【0138】以上のブロック消去動作における主要部分
の電圧関係を、次の表4にまとめて示す。
【0139】
【表4】
【0140】図20に示すt3 からt4 までの期間は、
選択されないメモリブロックSBK内のワード線WLを
0Vに放電する期間である。図7と関連して説明したよ
うに、制御ゲート線CGL1〜CGL8は、“L”状態
の制御信号バーDSにより全部0Vを維持する。この期
間で、前述したように“L”状態の制御信号バーBLK
により、全てのブロック選択制御線BSC1〜BSC5
12が約4.3Vに維持され、全てのワード線WLは0
Vに放電される。そして、t4 〜t5 の期間で、“L”
状態の制御信号バーXdにより、上部、下部選択ゲート
線USGLi、LSGLiが全部0Vに維持される。一
方、t2 からt5 までの期間で、“H”状態の信号線D
CBにより、ビット線BLが0Vに放電される。
【0141】図21に、この実施例におけるプログラム
モードでのタイミング図を示す。同図に示すt1 以前に
データローディング動作が行われる。このデータローデ
ィング動作は、図3と関連して先の実施例で説明したデ
ータローディング動作と同じように行われる。
【0142】図21に示すt1 からt2 までの期間は、
選択されたメモリトランジスタ(M1〜M8)にデータ
を書込む期間である。先の実施例のデータローディング
動作で説明したように、論理“1”の書込まれるメモリ
トランジスタに対応するビット線BLは“L”状態、す
なわち0Vにあり、論理“0”の書込まれるメモリトラ
ンジスタに対応するビット線BLは“H”状態、すなわ
ち5Vにある。図7と関連して既に説明したように、t
1 後に、選択された制御ゲート線CGLはプログラム電
圧Vpgm(例えば18V)になり、選択されない制御
ゲート線CGLは全部パス電圧Vpas(例えば10
V)になる。すなわち、4番目の制御ゲート線CGL4
がアドレスによって指定されるとすると、制御ゲート線
CGL4はプログラム電圧Vpgmになり、制御ゲート
線CGL1〜CGL3、CGL5〜CGL8は全部パス
電圧Vpasになる。
【0143】また、3番目のメモリブロックSBK3が
アドレスによって指定され、アドレス信号A11が“H”
状態と仮定すると、図18に示す対応するデコーダ32
2の出力が“L”状態となり、ブロック選択制御線BS
C3は、t1 後にプログラム電圧Vpgmとなる。した
がって、伝達トランジスタアレイ34−3(図17)は
ONの状態にある。このとき、上部選択ゲート線USG
L3は5V、下部選択ゲート線LSGL3は0Vとな
る。一方、図19に示す接地線駆動回路320は、t1
からt2 までの期間で、上部、下部接地選択線UGS
L、LGSLに0Vを提供する。それによって、上部、
下部メモリブロックUSBK3、LSBK3内の第2上
部、下部選択トランジスタUST2、LST2が全部O
FFとなる。さらに、下部メモリブロックLSBK3内
の第1下部選択線LSL1は、伝達トランジスタBT1
1を通じて0Vになり、第1下部選択トランジスタLS
T1が全部OFFの状態になる。一方、上部メモリブロ
ックUSBK3内の第1上部選択線USL1は、伝達ト
ランジスタBT1を通じて5Vとなる。
【0144】以上のプログラム動作における主要部分の
電圧関係を、次の表5にまとめて示す。
【0145】
【表5】
【0146】プログラム動作中にワード線WL1〜WL
8に印加される高電圧により、上部、下部メモリブロッ
クUSBK3、LSBK3のNANDセルユニットNU
の充電が起こる。したがって、第1上部選択線USL1
が5Vで、“L”状態、すなわち論理“0”のデータが
書込まれるメモリトランジスタと関連するビット線BL
は5V、“H”状態、すなわち論理“1”のデータが書
込まれるメモリトランジスタと関連するビット線BLは
0Vであるので、論理“1”の書込まれるメモリトラン
ジスタと接続された上部メモリブロックUSBK3内の
第1上部選択トランジスタUST1は導通状態になり、
論理“0”の書込まれるメモリトランジスタと接続され
た上部メモリブロックUSBK3内の第1上部選択トラ
ンジスタUST1は非導通状態になる。そして、論理
“1”となるメモリトランジスタを有する上部メモリブ
ロックUSBK3内のNANDセルユニットNUにおけ
るメモリトランジスタM1〜M8のソース及びドレイン
とチャネルは0Vとなり、論理“0”となるメモリトラ
ンジスタを有する上部メモリブロックUSBK3内のN
ANDセルユニットNUは高電圧に充電された状態とな
る。したがって、tからtまでのプログラム期間
で、上部のワード線WL4と接続された論理“1”とな
るメモリトランジスタM5のフローティングゲートは、
F−N電流により電子を蓄積し、約0.8Vのしきい電
圧を有するエンハンスメント形のトランジスタに変わ
る。つまり、論理“1”のデータを記憶する。一方、論
理“0”となるメモリトランジスタのチャネルとソース
及びドレインの接合キャパシタは、高電圧に充電されて
いるので、これらメモリトランジスタのプログラムは防
止される。
【0147】このとき、選択されない下部メモリブロッ
クLSBK3の第1下部選択線LSL1と第2下部選択
線LSL2は0Vであり、これによって、これら第1、
第2下部選択線LSL1、LSL2と接続された第1、
第2下部選択トランジスタLST1、LST2は全部O
FFの状態になる。したがって、下部メモリブロックL
SBK3内のNANDセルユニットNU内の各メモリト
ランジスタM1〜M8のチャネルとソース及びドレイン
の接合キャパシタも高電圧に充電され、プログラムが防
止される。
【0148】図21に示すt2 でプログラム動作が終了
し、クロック信号φR のパルス発生が中止されるので、
チャージポンプ回路348がディスエーブルされ、ブロ
ック選択制御線BSC3は5Vに降下する。そして、t
2 からt3 までの期間で、“L”状態の制御信号バーD
Sにより制御ゲート線CGL1〜CGL8が接地され、
それによりメモリブロックSBK3内のワード線WL1
〜WL8は0Vに放電される。さらに、t3 からt4
での期間で、ブロック選択制御線BSC1〜BSC51
2と上部選択ゲート線USGL1〜USGL512が、
0Vに放電される。
【0149】図21に示すt4 からプログラム検証動作
を行える。プログラム検証動作は、先の実施例とほぼ同
様のものである。先の実施例と比べて異なる点は、選択
されたメモリブロックSBKi内で上部メモリブロック
USBKi又は下部メモリブロックLSBKiを選択す
るブロック選択制御回路318の動作にある。
【0150】図18に示すブロック選択制御回路318
の動作に応じて、プログラム検証動作で選択されたメモ
リブロックSBKi内の上部メモリブロックUSBKi
が選択されると、選択されたブロック選択制御線BSC
iが約4.3Vになり、上部選択ゲート線USGLiが
5Vになる。そして、図19に示す接地線駆動回路32
0が、上部選択ゲート線UGSLに“H”状態、すなわ
ち5Vを、下部選択ゲート線LGSLに“L”状態、す
なわち0Vを提供する。図7に関連して先の実施例で説
明したように、プログラム検証動作で、選択された制御
ゲート線CGLはプログラム検証電圧、例えば0.8V
となり、選択されない制御ゲート線CGLは5Vにな
る。したがって、図17に示す伝達トランジスタアレイ
34−iに接続される約4.3Vのブロック選択制御線
BSCiは、前記選択されなかった制御ゲート線CGL
の5Vが伝達トランジスタBTのドレインからゲートに
キャパシンタンスカップリングを通じて伝達されるの
で、約7Vとなる。この動作は読出動作でも同じであ
る。つまり、上部メモリブロックUSBKi内の選択さ
れたワード線WLは0.8Vの検証電圧に維持され、選
択されないワード線WLは5Vに維持される。また、上
部メモリブロックUSBKi内の第1、第2上部選択線
USL1、USL2は5Vになる。したがって、上部メ
モリブロックUSBKi内の第2選択トランジスタUS
T2がONとされ、上部メモリブロックUSBKi内の
NANDセルユニットNUを、接地された共通ソース線
CSLに接続する。一方、下部メモリブロックLSBK
i内の第1、第2下部選択線LSL1、LSL2は0V
になり、下部メモリブロックLSBKiは選択されな
い。
【0151】それ以後のプログラム検証動作と再プログ
ラム動作は、図16に示したt2 からt4 までの期間の
タイミング図に関連して先の実施例で説明した動作と同
様である。
【0152】この実施例におけるプログラム及び再プロ
グラム技術でも、プログラム防止メモリトランジスタ、
すなわち論理“0”にプログラムされるセル及び論理
“1”のプログラムに成功したセルについて、プログラ
ムや再プログラムを防止するために、各ビット線と接続
されるプログラム防止電圧発生回路を不要とできる。し
たがって、周辺回路の簡素化とチップ面積の縮小を達成
できる。また、プログラム及び再プログラム動作中、キ
ャパシティブカップリングによりプログラム防止電圧が
自動的に発生されるので、プログラム及び再プログラム
動作を高速で行うことが可能となる。つまり、本発明で
はセルフプログラム防止技術を使用するので、このよう
な利点を得られるものである。
【0153】この実施例の読出動作では、前述のプログ
ラム検証動作で0.8Vが加えられる選択されたワード
線WLに、0Vが加えられる。読出動作におけるメモリ
トランジスタの選択動作は前述のプログラム検証動作の
場合と同様であり、ページ読出し、ページ読出感知、及
び入出力端への出力は、図16と関連して先の実施例で
説明した動作と同様である。
【0154】尚、図22Aに、図2及び図3に示す回路
の接続関係を、図22Bに、図3及び図17に示す回路
の接続関係を、それぞれ示しておく。
【0155】
【発明の効果】以上述べてきたように、本発明によるE
EPROMでは、従来より一層改善されたブロック消
去、プログラム、そしてプログラム検証の各能力を有
し、その信頼性も高いもとなるように設計できる。ま
た、本発明に係るプログラム検証及び読出しと関連する
周辺回路は、NOR形のメモリセルアレイを有する不揮
発性半導体メモリ装置にも使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるEEPROMの実施例を示す概略
ブロック図。
【図2】図1中に示すメモリセルアレイの構成例を示す
回路図。
【図3】図1中に示す入出力バッファ、列デコーダ及び
選択回路、データレジスタ及びセンスアンプの構成例を
示す回路図。
【図4】メモリセルアレイを構成するNANDセルユニ
ットのレイアウトパターンの一例を示す平面図。
【図5】図4中の矢示IV−IV線に沿う断面図。
【図6】図2に示すメモリセルアレイに対し用いられる
ブロック選択制御回路の構成例を示す回路図。
【図7】図2に示すメモリセルアレイに対し用いられる
制御ゲート駆動回路の構成例を示す回路図。
【図8】図2に示すメモリセルアレイに対し用いられる
ソース線駆動回路の構成例を示す回路図。
【図9】図3中に示す3ステートロジックインバータの
構成例を示す回路図。
【図10】図7中に示す3ステートロジックNANDゲ
ートの構成例を示す回路図。
【図11】図6に示すブロック選択制御回路で使用され
る制御信号φ6 、φ7 を発生するタイミング回路の構成
例を示す回路図。
【図12】図1中に示すプログラム判断回路の構成例を
示す要部の回路図。
【図13】図1中に示すプログラム判断回路の構成例を
示す要部の回路図。
【図14】図2に示すメモリセルアレイのブロック消去
モードで使用される各制御信号のタイミング図。
【図15】図2に示すメモリセルアレイのプログラムモ
ードで使用される各制御信号のタイミング図。
【図16】図2に示すメモリセルアレイのプログラム検
証モード及び読出モードで使用される各制御信号のタイ
ミング図。
【図17】図1中に示すメモリセルアレイの他の構成例
を示す回路図。
【図18】図17に示すメモリセルアレイに対し用いら
れるブロック選択制御回路の構成例を示す回路図。
【図19】図17に示すメモリセルアレイに対し用いら
れる接地線駆動回路の構成例を示す回路図。
【図20】図17に示すメモリセルアレイのブロック消
去モードで使用される各制御信号のタイミング図。
【図21】図17に示すメモリセルアレイのプログラム
モードで使用される各制御信号のタイミング図。
【図22】Aは図2の回路と図3の回路との接続関係を
示すブロック図、Bは図3の回路と図17の回路との接
続関係を示すブロック図。
【符号の説明】
10 メモリセルアレイ 12 データレジスタ及びセンスアンプ 14 列デコーダ及び選択回路 16 入出力バッファ 18、318 ブロック選択制御回路 20 制御ゲート駆動回路 22 ソース線駆動回路 24 プログラム判断回路 26 入力バッファ 28 出力バッファ 30 列デコーダ 32 列選択回路 33 定電流回路 64 基準部 66 電流源部 320 接地線駆動回路 164 検証電圧発生回路

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板の一表面上に形成された複数
    のワード線と、前記一表面に形成された多数のセルユニ
    ットのアレイとを備えており、 各セルユニットは一つ以上のメモリトランジスタを有
    し、これらメモリトランジスタは、半導体基板に形成さ
    れたソース領域及びドレイン領域と、該二つの領域間の
    チャネル領域と、このチャネル領域上に絶縁されるよう
    に形成されたフローティングゲートと、このフローティ
    ングゲート上に絶縁されるように形成された制御ゲート
    とで構成され、各メモリトランジスタの制御ゲートが対
    応するワード線と接続されており、 前記アレイが複数のメモリブロックに分けられると共
    に、各メモリブロックは複数のセルユニットで構成され
    るようになっており、 データ消去動作で高電圧の消去電圧を半導体基板に印加
    し、選択されたメモリブロック内の選択されたメモリト
    ランジスタと接続されているワード線に基準電位を印加
    することにより、フローティングゲートと半導体基板と
    の間の電荷移動で選択されたメモリトランジスタを消去
    するようになっている不揮発性半導体メモリ装置におい
    て、 データ消去動作で、選択されないメモリブロック内のメ
    モリトランジスタと接続されたワード線をフローティン
    グさせると共に、フローティングとなったワード線に消
    去電圧の大部分をキャパシティブカップリングさせる手
    段を備え、それにより選択されないメモリブロック内の
    メモリトランジスタの消去が防止されるようになってい
    ることを特徴とする不揮発性半導体メモリ装置。
  2. 【請求項2】 セルユニットは、複数のメモリトランジ
    スタで構成され、相互に隣接したメモリトランジスタの
    ソースとドレインが互いに接続された直列形のNAND
    セルユニットである請求項1記載の不揮発性半導体メモ
    リ装置。
  3. 【請求項3】 半導体基板の一表面上に形成された複数
    のワード線と、前記一表面に形成された多数のセルユニ
    ットのアレイとを備えており、各セルユニットは少なく
    とも一つのメモリトランジスタを有し、これらメモリト
    ランジスタは、半導体基板に形成されたソース領域及び
    ドレイン領域と、該二つの領域間のチャネル領域と、こ
    のチャネル領域上に絶縁されるように形成されたフロー
    ティングゲートと、このフローティングゲート上に絶縁
    されるように形成された制御ゲートとから構成され、各
    メモリトランジスタの制御ゲートは対応するワード線と
    接続されており、そして前記アレイが複数のメモリブロ
    ックに分けられると共に、各メモリブロックは複数のセ
    ルユニットで構成されるようになった不揮発性半導体メ
    モリ装置における、選択されないメモリブロック内にあ
    るメモリトランジスタの消去を防止する方法において、 選択されないメモリブロック内にあるワード線をフロー
    ティングさせる過程と、半導体基板に消去電圧を印加す
    る過程とを含み、消去電圧の所定値が選択されないメモ
    リブロック内にあるワード線にキャパシティブカップリ
    ングされることによって、選択されないメモリブロック
    のメモリトランジスタの消去が防止されるようになって
    いることを特徴とする消去防止方法。
  4. 【請求項4】 半導体基板上に形成された複数のワード
    線と、多数のNANDセルユニットとを有しており、 各NANDセルユニットは、直列に接続された複数のメ
    モリトランジスタで構成され、各メモリトランジスタ
    が、半導体基板に形成されたソース及びドレイン接合
    と、ソース領域とドレイン領域との間のチャネル領域
    と、チャネル領域上に形成され2進データを貯蔵するフ
    ローティングゲートと、フローティングゲート上に形成
    され対応するワード線に接続される制御ゲートとから構
    成される不揮発性半導体メモリ装置において、 データ消去及び書込動作中に選択されたNANDセル内
    のメモリトランジスタに以前に記憶された2進データが
    変更されないように、その選択されたNANDセル内の
    メモリトランジスタのチャネル領域とソース及びドレイ
    ン接合又はワード線のうちの一つを充電する制御手段を
    有することを特徴とする不揮発性半導体メモリ装置。
  5. 【請求項5】 半導体基板の一表面に形成され、相互に
    直列に接続された複数のメモリトランジスタで構成され
    たNANDセルユニットを有しており、各メモリトラン
    ジスタが、半導体基板に形成されたソース及びドレイン
    接合と、ソース領域とドレイン領域との間のチャネル領
    域と、チャネル領域上に形成され2進データを貯蔵する
    フローティングゲートと、フローティングゲート上に形
    成された制御ゲートとから構成される不揮発性半導体メ
    モリ装置における、NANDセルユニットをプログラム
    する方法において、 NANDセルユニット内の全てのメモリトランジスタの
    チャネル領域とソース及びドレイン接合をプログラム防
    止電圧に充電する過程と、 選択されたメモリトランジスタに他の2進データが書込
    まれない場合にプログラム防止電圧を維持し、選択され
    たメモリトランジスタが他の2進データにプログラムさ
    れる場合にプログラム防止電圧を基準電位に放電する過
    程と、 選択されたメモリトランジスタの制御ゲートにプログラ
    ム電圧を印加する過程と、 を含むことを特徴とするNANDセルユニットプログラ
    ム方法。
  6. 【請求項6】 半導体基板の一表面に形成され、相互に
    直列に接続された複数のメモリトランジスタで構成され
    たNANDセルユニットを有しており、各メモリトラン
    ジスタが、半導体基板に形成されたソース及びドレイン
    接合と、ソース領域とドレイン領域との間のチャネル領
    域と、チャネル領域上に形成され2進データを貯蔵する
    フローティングゲートと、フローティングゲート上に形
    成された制御ゲートとから構成される不揮発性半導体メ
    モリ装置における、NANDセルユニットをプログラム
    する方法において、 選択されたメモリトランジスタの制御ゲートにプログラ
    ム電圧を印加すると共に、選択されないメモリトランジ
    スタの制御ゲートにパス電圧を印加し、NANDセルユ
    ニット内の全てのメモリトランジスタのチャネル領域と
    ソース及びドレイン接合を所定の充電電圧に容量充電す
    る過程と、 選択されたメモリトランジスタが他の2進データにプロ
    グラムされる場合に前記充電電圧を放電し、選択された
    メモリトランジスタが他の2進データにプログラムされ
    ない場合に前記充電電圧を維持する過程と、 を含むことを特徴とするNANDセルユニットプログラ
    ム方法。
  7. 【請求項7】 半導体基板の一表面に形成され、行と列
    のマトリックス形態で配列された多数のメモリトランジ
    スタを有しており、 所定数のメモリトランジスタが直列に接続されることで
    NANDセルユニットを多数構成し、各メモリトランジ
    スタは、半導体基板に形成されたソース及びドレイン接
    合と、ソース領域とドレイン領域との間のチャネル領域
    と、チャネル領域上に形成され2進データを貯蔵するフ
    ローティングゲートと、フローティングゲート上に形成
    された制御ゲートとで構成され、各行のNANDセルユ
    ニットが一つのメモリブロックを構成し、同じ行にある
    メモリトランジスタの制御ゲートは対応する一つのワー
    ド線に接続されており、 ワード線と交差する多数のビット線を有し、各メモリブ
    ロックの各NANDセルユニットの一端は第1選択トラ
    ンジスタを通じて対応するビット線に接続され、各NA
    NDセルユニットの他端は第2選択トランジスタを通じ
    て共通ソース線に接続されるようになった不揮発性半導
    体メモリ装置における、一つの行にあるメモリトランジ
    スタをプログラムする方法において、 選択されたメモリブロックの選択された一つのワード線
    にプログラム電圧を印加すると共に、選択されたメモリ
    ブロックの選択されないワード線にパス電圧を印加し、
    且つ、選択されたメモリブロックと関連する第1選択ト
    ランジスタのゲートに論理“H”のレベルの電圧を印加
    し、選択されたメモリブロックと関連する第2選択トラ
    ンジスタをOFFとする過程と、 他の2進データにプログラムされるメモリトランジスタ
    と関連するビット線に基準電位を印加し、且つ他の2進
    データにプログラムされないメモリトランジスタと関連
    するビット線に論理“H”のレベルの電圧を印加する過
    程と、 を含むことを特徴とするプログラム方法。
  8. 【請求項8】 多数のビット線と多数のセルユニットと
    を有しており、 各セルユニットは少なくとも一つのメモリトランジスタ
    で構成され、これらメモリトランジスタは、フローティ
    ングゲートと制御ゲートとを有するフローティングゲー
    ト電界効果トランジスタで構成されており、 前記各セルユニットの一端は対応するビット線に接続さ
    れると共に、他端は基準電位を受けるようにされてお
    り、 読出動作中に選択されたメモリトランジスタの制御ゲー
    トに読出電圧を印加し、そして、データプログラム動作
    中にプログラム電圧及びプログラム検証動作中にプログ
    ラム検証電圧を、選択されたメモリトランジスタの制御
    ゲートに印加するための制御手段を備えた不揮発性半導
    体メモリ装置において、 データ読出動作とプログラム検証動作においてビット線
    に少量の電流を供給するための電流源手段と、 データプログラム動作中にビット線を通じて選択された
    メモリトランジスタに書込データを提供するために書込
    データを貯蔵し、また、読出動作中に読出データ、そし
    てプログラム検証動作中に検証データを貯蔵するための
    共通データラッチ手段と、 読出動作とプログラム検証動作において、電流源手段か
    ら選択されたメモリトランジスタを通じて流れるビット
    線の電流に依存して読出データ及び検証データを検出
    し、共通データラッチ手段にそれぞれ提供するためのデ
    ータ感知手段と、を有することを特徴とする不揮発性半
    導体メモリ装置。
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