JP3497520B2 - 車両の速度および車間距離制御方法および車両の速度および車間距離制御方法を実施する装置 - Google Patents

車両の速度および車間距離制御方法および車両の速度および車間距離制御方法を実施する装置

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  • Controls For Constant Speed Travelling (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の速度および車間
距離制御方法および車両の速度および車間距離制御方法
を実施する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両の速度並びに走行方向に存在する対
象物までの距離を制御するための方法および装置は公知
である。この方法および装置によって、車両の速度のみ
ならず他の車両までの安全車間距離が、例えば縦列走行
時に自動的に制御される。しかし公知の方法および装置
は、すべての走行状況に適切に応動するには十分にフレ
キシブルでない。例えば追越しをしようとする運転者
は、先行車両に対する安全車間距離を下回っても既に目
下の走行車線において車両を加速しようとするものであ
る。このことは現在の装置では不可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、前記
の問題点を解決して種々の交通状況にフレキシブルかつ
安全に応動する制御機構を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】この課題は、運転者が走
行方向指示器のセットおよび/またはアクセルペダルの
操作の形態で運転操作を行った際に車間距離制御を遮断
し、遮断を所定の時間だけ保持し、その後、車間距離制
御を再作動することにより解決される。
【0005】課題はまた、車両の走行方向指示装置の信
号および/またはアクセルペダルの信号が車間距離およ
び速度を制御するための制御装置に供給される装置を構
成して解決される。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の速度および車間距離制御
では、運転者が運転操作を行う際に車間距離制御が遮断
され、それにより種々の走行状況に対する装置のフレキ
シブルな応動が保証される。高い安全要求にも応じるこ
とができるようにするため、車間距離制御の遮断は有利
には時間的に制限される。すなわち、車間距離制御は所
定時間の経過後、自動的に再セットされる。
【0007】従属請求項に規定された手段により請求項
1に記載された方法の有利な発展および改善がなされ
る。
【0008】
【実施例】既に述べたように、運転者により所望の速度
setが予選択された速度および車間距離制御を自動
車に使用することは基本的に公知である。例えばレーダ
ー装置として構成された公知の距離センサを用いて、走
行方向に存在する対象物ないし先行車両までの距離dが
検出される。この先行車両も速度vで、制御装置によ
り設定された速度vで走行する車両の方向に同様に移動
する。値d,vおよびvから、加速目標値as1が計
算される。この加速目標値は制御器目標値とも称する。
計算は次式(1)にしたがって行われる。
【0009】 as1=c(v−v)+c(d−dsoll) (1) dsollによりこの式では走行方向に存在する対象物
までの目標距離が定められる。この目標距離は固定的に
設定されるか、または速度に依存する値として求められ
る。
【0010】加速目標値as1に依存しないで、運転者
により設定された目標速度vsetから目標加速度a
setが求められる。この目標加速度を運転者目標値と
称する。計算は次式(2)にしたがって行われる。
【0011】 aset=c(vset−v) (2) 式(1)と(2)は図1に示した機能ブロック図から得
られる。このブロック図は、車両の瞬時の速度vが先行
する車両の速度vと結合され、その際式(1)に相応
して定数cが考慮されることを表す。同時に先行する
車両までの目標距離dsollが、両車両の瞬時の距離
dと結合され、その際式(1)にしたがって定数c
計算に用いられる。この両方の計算の結果は加算点で加
算され、引き続き制御器目標値as1が得られる。図1
には、速度に依存する時定数Tが計算定数cとc
制御することが示されている。
【0012】目標距離dsollを計算するために図1
では時定数T1と定数cが用いられる。T1は例えば
大気の可視度に依存して設定することができる。この可
視度は制御装置により例えばワイパーの状態を問い合わ
せることにより求められる。ここではワイパーが操作さ
れる際、すなわち雨の時には可視度および道路状態が悪
化していることを前提とする。
【0013】制御装置により設定された車両の瞬時速度
vはその他に、運転者により設定される速度vset
結合される。その際式(2)の定数cが計算に用いら
れる。これにより運転者目標値asetが得られる。
【0014】図1ではさらに運転者の意志を表すべき量
FWがあり、運転者目標値asetの計算の際に考慮さ
れる。後でさらに説明する量FWは例えば図1にSpで
示されている車線変更に依存する。
【0015】制御器目標値as1と運転者目標値a
setは直接は車両速度と先行する車両までの車間距離
制御には使用されない。この2つの目標値の結合は図2
に示されているように行われる。結合により、車両のい
わゆる長手方向制御の際に最終的に考慮される目標値d
soll、すなわち速度および車間距離制御の際に重要
な目標値が得られる。結合量として後でさらに説明する
量fd(運転者優位性)が使用される。
【0016】距離センサの測定領域に車両が存在しなけ
れば、駆動および制動制御の際に運転者目標値aset
が使用される。というのはこのような場合、量fdは値
1をとるからである(図3参照)。
【0017】運転者が運転操作を開始すると、走行方向
に存在する対象物までの車間距離制御が遮断される。運
転者の操作の後の車間距離制御の遮断により、走行方向
に存在する対象物までの瞬時の間隔、例えば先行車両ま
での車間距離が制御装置によって考慮されないことが保
証される。これにより先行車までの安全車間距離を下回
ることもあり得る。制御遮断は特に所定の時間の間だけ
維持される。その後は再び、車両速度も走行方向に存在
する対象物までの距離も制御される。
【0018】運転者の操作は例えば、運転者が方向指示
器またはアクセルペダルを操作することである。すなわ
ちこのような場合は車間距離制御が遮断される。特に運
転者がブレーキを操作した場合は速度制御および車間距
離制御が完全に、運転者が再びこれを作動するまで遮断
される。ここまで述べた装置の特性はこの形式の公知の
装置と一致する。
【0019】図3には2つの運転操作例が示されてい
る。すなわち、左ウィンカのセットによる方向指示器の
作動とアクセルペダルの操作である。運転者がアクセル
ペダルを操作しても、比較的小さな最小値を下回らない
かぎり車間距離制御が行われる。図3には評価装置10
が示されており、評価装置はこの関係を検出する。評価
装置には、下降エッジにより表された第1の回路素子1
2が後置接続されている。この切換素子は、評価装置1
0の相応の出力信号の際に制御系はこの出力信号の負の
エッジに応動することを表すものである。アクセルペダ
ルが相応に押し込まれるとただちに評価装置10が応動
し、量fdを1にセットして制御系が運転者目標値a
setに制御することによって車間距離制御が遮断され
る。
【0020】運転者がアクセルペダルを離すとただち
に、評価装置10の出力側に負のエッジを備えた信号が
発生する。この負のエッジは第1の回路素子12により
検出される。回路素子12は第1の時限素子14と接続
されている。
【0021】制御装置のここに示した実施例では、車間
距離制御が所定の時間間隔の後、自動的に再作動され
る。したがって、運転者がアクセルペダルの操作により
走行操作した後に、制御装置を操作により再作動する必
要はない。この時間特性は第1の時限素子14により示
されている。時限素子は線図により表されている。第1
の回路素子12の瞬時の出力信号が発生した場合、まず
標準値“1”がとられ、この値は時間の経過と共に値
“0”に減少する。
【0022】第1の時限素子14の出力信号は最大値評
価装置16に供給される。最大値評価装置の出力側には
信号fdが出力される。
【0023】図3にはその他に例として、制御装置が左
ウィンカのセットにどのように応動するかが示されてい
る。第2の回路素子18は正のエッジを検出する。この
正のエッジは走行方向指示器の作動の際に印加される。
これは図3に相応の符号で示されている。第2の回路素
子18が操作されるとただちに、(アクセルペダル操作
の際と同様に)車間距離制御が遮断される。第2の回路
素子18に後置接続された第2の時限素子によって、車
間距離制御は所定時間後に再作動される。したがってこ
の場合も、運転者がウィンカの操作後に制御装置を新た
に投入接続する必要はない。第2の時限素子20はここ
でも線図により表されている。この線図では、第2の回
路素子18の出力信号の発生時にまず標準値“1”がと
られ、この値は所定時間後に値“0”に減少する。
【0024】第2の時限素子20の出力信号も最大値評
価装置16に供給される。この最大値評価装置には運転
者がここで考慮すべき別の運転操作を行った場合、別の
入力信号を供給することができる。例えば運転者が少な
くとも所定の時間間隔の間、車間距離制御を遮断したく
て、付加ボタンを操作した場合が考えられる。
【0025】図3によれば、最大値評価装置の出力信号
fdが運転者目標値asetおよび制御器目標値as1
と結合される。したがって図3は、図2に示された結合
の変形実施例を表す。
【0026】ここに示された実施例では、前記の結合が
次式(3)に相応して行われる。
【0027】 asoll=fd・aset+(1−fd)・as1 (3) この式(3)は図3から実現される。運転者目標値a
setは第1の計算素子22において最大値評価装置1
6の出力値、値fdと乗算される。これに対して第2の
計算素子24では、値(1−fd)が形成され、次に制
御器目標値as1との乗算が実行される。計算素子22
と24の出力信号は加算点26に供給され、これにより
式(3)による計算結果が導出される。したがって加算
点26の出力信号はasollにより示されている。
【0028】図3の説明から、ここでは左ウィンカBl
のセットにより車間距離制御の遮断が行われることがわ
かる。運転者のこの操作は追越し過程の開始としてみな
される。通常の車線変更との区別は、車両の瞬時の実際
速度vを走行方向指示器“左”のセットの際に問い合わ
せることによって行われる。例えば70km/hとする
ことのできる所定の速度以上では、単に車線変更が意図
されているのではなく追越し過程が開始されると推定さ
れる。
【0029】点滅の開始時に、第2の回路素子18の出
力信号は第2の時限素子20にて出力値“1”を形成す
るために使用される。この値は時間経過と共に単調に点
滅開始時からみて値“0”をとるまで減少する。この値
の経過ないし減少は特性曲線にファイルすることができ
る。これは図3に示されている。この場合例えば、特性
曲線が線形に設定されていることを前提とできれば値
“1”から出発して値“0”まで2秒以内で達する。す
なわち、2秒後には車間距離制御が再び作動される。
【0030】したがって運転者が左ウィンカをセット
し、これが高い速度の際に行われれば、装置は追越し過
程の開始を推定し、車間距離制御が2秒間抑圧される。
したがって運転者が走行車線を変更し、車両の直後に割
り込んだ場合、先行車両までのこの新たな車間距離は速
度および車間距離制御の際に差し当たり考慮されない。
車間距離制御のこの形式の抑圧により、追越し車線の先
行車両により車間距離制御の再投入が必要となったり、
追越し過程が行われず再投入が必要になった場合、車間
距離制御をソフトに再投入することができる。その他、
一般的に比較的高速で走行されている追越し車線に変更
する前に、既に目下の走行車線で加速することができ
る。
【0031】制御装置は有利には、左ウィンカのセット
後、車間距離制御の遮断中に速度が所定のプロフィルに
したがって例えば値vsetまで高められるように構成
することができる。このようにして追越し過程が自動的
に実行される。運転者は左ウィンカをセットすることよ
り追越しの意志を通報する。ここでは、左ウィンカの操
作は速度に依存して場合により追越しの意志を示す。こ
れに基づいて車間距離制御が所定の時間の間遮断され、
車両の加速は運転者により設定された最高速度vset
まで高められる。その後車間距離制御が再びセットされ
る。すなわち、先行車両までの距離dが測定され、安全
車間距離dsollに達した際、車両の瞬時速度が、制
御装置により制御される車両が先行する車両に当該先行
車両速度vで追従走行するまで低減される。
【0032】図3によれば運転者は車間距離制御をアク
セルペダルの操作によっても遮断できる。すなわち、先
行車両までの距離を目標車間距離dsoll以下に低減
できる。
【0033】したがって運転者は、先行車両までの距離
を左ウィンカのセット以前に既に低減することに関して
は運転操作をすることができる。これは、追越し過程を
開始するためまたはその他の理由から安全車間距離を低
減するためである。
【0034】図3によれば最大値評価装置16にて、瞬
時の状況が評価される。量fdに強く作用させたい運転
者の運転操作は、制御装置の別の作動の際に考慮され
る。運転者が数秒前にアクセルペダルをまた離したた
め、第1時限素子14の出力値が既に十分に減少してい
る場合、左ウィンカの後の操作の際に第2時限素子20
の出力値が制御系に作用する。これは第2の時限素子の
出力値が第1の時限素子14の出力値よりも大きい場合
である。
【0035】図3のこれまでの説明では第1の時限素子
14と第2の時限素子20の説明において、固定的に設
定された時間値が出力されることを前提とした。しかし
これらの時限素子に設定された曲線経過を速度に依存し
て変化することもできる。すなわち、車間距離制御の遮
断を、車両の瞬時の実際速度に依存して調整するのであ
る。これは例えば、時限素子14および20に速度に依
存する複数の時間値を記憶するかまたは速度に依存する
特性フィールドが存在するように構成して実現される。
【0036】全体として運転者の制御装置への運転操作
は所定の時間だけ作用することがわかる。時限素子に設
定された時間の経過後は車間距離制御は再び作動され、
最終的には運転者の運転操作による影響は検知されな
い。ここでは、回路素子12と18の作動の際に直接、
いわゆる運転者優位性fdは値“1”をとり、引き続き
時限素子に設定された時間が経過したとき値“0”に減
少することを前提とする。すなわち運転者は運転操作に
より少なくとも所定の時間の間、制御系よりも優位にな
る。制御系はこの運転操作に、時間的に制限された車間
距離制御遮断により応動する。したがって、運転者目標
値asetは、運転者優位性fdが値“1”をとったと
き、制御系の特性に対してほとんど決定的なものである
ことから出発できる。このfdで示される運転者優位性
は図4に評価素子28により示されている。この評価素
子28の特性は図3の説明から明らかである。したがっ
て、評価素子28では関係0≦fd≦1が実現されてい
る。さらに評価素子28には出力信号asollが出力
される。
【0037】走行方向指示器が運転者により、右ウィン
カがセットされるように操作される場合または最小速度
以下で左ウィンカが操作される場合は、運転者優位性f
dは変化しないことが前提とされる。この場合、単に車
線変更が行われ、車間距離制御の遮断はなされるべきだ
が制御系による加速は所望されないことから出発する。
この制御は例えば運転者意志の量FWに表れる。制御の
形式は運転者優位性fdの制御と同じようにして実現さ
れる。この場合時間特性はもちろん別の形式で実現でき
る。入力量としてウィンカ左とウィンカ右がある。
【0038】運転者意志の量FWは0〜1の標準領域で
変化する。値ゼロは、制御系がその正の加速状態を変化
してはならないことを意味する。値1は、目標車間距離
と運転者優位性fdが許容するならば、車両の制御装置
が運転者により設定された、設定速度とも称される速度
setに加速してもよいことを意味する。
【0039】車線変更の際に運転者優位性fdを変化し
ないことにより、評価素子28の出力側の出力信号も変
化しない。
【0040】いわゆる悪い制御状態が調整されることも
あり得る。この状況は、制御系が測定領域内の対象物を
検出できない場合に生じる。この場合、運転者優位性は
時間に依存して、例えば線形に2秒以内に値“1”に上
昇する。これにより制御器目標値as1が棄て去られ、
運転者目標値asetが後の制御方式に対して考慮され
る。例えば緩慢に走行する車両が走行方向に存在するた
め、車両の瞬時最高速度が140km/hに制限されれ
ば、車両は運転者により実際に所望される例えば160
km/hの最高速度に容易に達しない。先行車両がコー
スをそれると制御系は測定領域内に対象物を検出するこ
とができなくなり、運転者優位性fdは値“1”に上昇
する。制御器により設定された値は棄て去られ、車両は
運転者により設定された速度vset=160km/h
に加速する。この制御は図3に、距離信号がない場合に
回路素子21が作動し、その出力信号が時限素子23に
さらに供給されることにより示されている。この時限素
子の出力信号は運転者優位性fdとして示され、最大値
評価装置16に入力される。
【0041】その際、制御器目標値は測定された値から
合成され、その計算の際にはいわゆる品質量が考慮され
ることを考慮すべきである。この品質量は測定された値
に配属される。例えば先行する車両が曲線走行し、距離
測定装置が先行する車両の代わりに障害物、例えば道路
脇の木を検出するとあり得そうもない距離信号が発生し
得る。すると前方の対象物までの距離が跳躍的に変化す
る。この対象物はまず先行する車両の間隔として同じ間
隔を有していて、次いで前方の対象物までの距離は非常
に急激に減少する。この場合に測定された距離信号は車
両速度制御の際にまず考慮されない。これは車両速度が
不必要に急激に変化しないようにするためである。
【0042】その他にも距離測定装置が一度バンパー
を、次に車両後部の車幅側壁を、次の車両の後部がラス
を検出した場合にも急激に変化する種々異なる距離が測
定される。この種の急激に変化する距離は、車間距離お
よび速度制御の際に同様に考慮されない。上に述べたあ
り得そうもない測定値は、上に述べた制御状態に対する
品質量に埋もれる。この品質量に依存して加速度の時間
的変化(上方向および下方向)が制限される。
【0043】この関係を図4に基づいて詳細に説明す
る。
【0044】評価素子28の出力信号は評価装置30で
評価される。ここで上方への加速度変化は30aで、下
方の加速度変化は30bで制限される。評価装置30の
上側では3つの異なる制限基準の検出が行われる。第1
の制限装置32は、上に説明したように、評価素子28
の出力信号の許容時間的変化を品質量に依存して検出す
る。不良の制御器状態が検出されると、正の加速度の小
さな変化が許容されるだけである。先行車両を“見失
う”と、制御装置の制動/加速度状態の変化が短時間許
容されない。もちろんそれに依存しないで運転者は車両
を制動または加速できる。
【0045】第2の制限装置34は目標値asoll
時間的変化を走行路曲率に依存して制限する。走行路曲
率はハンドル状態および/または車両の横加速度により
検出することができる。車両のハンドルが操作されると
加速度目標値の非常に急激な変化がそれにより検出され
てしまう。というのは先行車両の代わりに路肩にある対
象物または側路上の車両が距離測定装置により検出され
るからである。この種の急激な加速度目標値の急激な変
化はだい2の制限装置34により除去される。
【0046】第3の制限措置36では正の加速度が運転
者意志の量FWに依存して、完全に排除されない場合制
限される。運転者意志量FWは車線変更過程の際に相応
してセットされる。もちろん制御器による制動は可能な
ままであり、運転者もいつでも車両を制動できる。
【0047】車線変更は上に述べたことにしたがって、
ウィンカの右セットにより、またはウインカー左が制限
速度以下にある車両の速度の際にセットされることによ
り検知され得る。
【0048】3つの制限装置32、34、36の出力信
号は最小値評価部38に供給される。最小値評価部の出
力信号は最大値評価部40にまた供給される。この最大
値評価部は既に述べた出力信号の他にさらに、定数c
と乗算された運転者優位性fdを考慮する。運転者優位
性は計算ユニット42で生成される。
【0049】別の最大値評価装置44では負の加速度が
制限される。図4の回路ユニット30bを参照された
い。そのために一方では別の計算装置46で運転者優位
性fdが定数cと乗算され、他方では制御器状態rg
に対する品質量が評価ユニット48で適切に使用され
る。
【0050】評価装置30の出力側には評価された出力
信号a’sollが出力される。この信号の時間的変化
は上方にも下方にも制限される。これにより所属の車両
の走行特性が安定なものとなり、加速度または減速度の
急激な変化が回避される。
【0051】この出力信号a’sollはさらに絶対値
制限装置50に供給される。絶対値制限装置は目標値の
絶対値を制限する。これにより制御系の過度に強い加速
および減速が回避される。すなわち、制御系のいわゆる
“ロケット発進”が“非常制動”と同様に排除される。
【0052】絶対値制限装置50から送出された信号
a”sollは、最終的に縦方向制御に対する目標値と
してなる。すなわち、車両の速度および車間距離制御に
使用される。
【0053】別の制限手段をさらに設けることができ
る。例えば車両の過度の加速を、温度低下の際、すなわ
ち凍結の危険性がある際、または湿度の高い際、すなわ
ちアクアプレーンの危険性がある際に回避することがで
きる。
【0054】ここで運転者はいつでもブレーキの操作に
より制御装置を最終的に遮断できることをもう一度強調
しておく。制御装置はこの場合、相応の回路素子が操作
されて初めて再作動される。さらに運転者はいつでも車
両をアクセルペダルの操作により加速することができ
る。これはアクセルペダルの操作により所定の最小車間
距離dsollを下回った場合でも可能である。運転者
はさらに、自分で設定した速度vsetを上回る3つの
手段を有する。そのためには運転者はアクセルペダル
を、自分が要求するスロットルバルブ角度が制御装置に
より調整される値よりも大きくなるまで押し込まなけれ
ばならない。したがって運転者はすべての場合で運転操
作の主人である。従って、安全性が脅かされる恐れは決
してない。
【0055】運転者により意図して車両が加速された際
には、(図3に基づき説明したように)車間距離制御は
遮断されるが光学的または音響的に最小車間距離を下回
ったことを指示することができる。それにより運転者は
場合により加速過程を中止することができる。付加的に
制御系への緊急介入を行うこともできる。すなわち、最
小車間距離を下回っても運転者がさらに加速すること
は、制御系をスイッチオフした場合に初めて可能にな
る。
【0056】全体として以下のような走行特性が得られ
る。
【0057】運転者は、車両を前進さすべき所定の速度
setを設定することができる。高速道路では目標値
setは160km/hに調整することができる。制
御装置が制御すべき車間距離dsollよりの小さい距
離内にある先行車を検知すると、車両の速度vは先行車
両の速度vに適合し、適切な安全車間距離dsoll
が保持されるまで低減される。
【0058】車線変更を指示するために運転者が右ウィ
ンカを操作すると、車間距離制御は先行車の正の加速が
実行されないかぎり遮断される。先行車が制動すると、
固有の車両も制御装置により制動される。
【0059】これに対して運転者が、追越し過程を開始
するために左ウィンカを操作すると、先行車までの瞬時
の車間距離から得られる瞬時の制御器目標値はそれ以上
考慮されなくなり、制御系は車両を、瞬時の速度vから
出発して設定速度vsetまで加速する。追越し過程の
際にまず車間距離制御が遮断されても、所定時間の経過
(この時間は速度に依存して選択することができる)
後、運転者が別の運転操作を行わなければこの制御は自
動的に再投入される。それにより速度および先行車まで
の車間距離は再び制御される。
【0060】運転者はまたアクセルペダルを踏み込んで
いるかぎり自動制御を遮断できる。制御系は運転者の運
転操作を検知し、車間距離制御を遮断し、車両を所望の
ように加速する。運転者がアクセルペダルを離すとただ
ちに、所定の、この場合も速度に依存して選択すること
のできる時定数の経過後に、車間距離制御は自動的に再
作動される。
【0061】図5にも上に述べた制御装置100が示さ
れている。この制御装置は車間距離および速度制御器1
02、距離センサ104、ガス操作部106および場合
により付加的に制動装置108を有している。車間距離
および速度制御器102は図1から図4に基づいて詳細
に説明した。この制御器102には速度信号TSと、そ
の他に右ウィンカと左ウィンカの信号が供給される。こ
れらの信号にはBrとBlが付されている。右ウィンカ
ライトと左ウィンカライトはLrとLlにより示されて
おり、ウィンカレバーはBにより示されている。このウ
ィンカレバーはハンドル110の近傍に配置される。ハ
ンドルの近傍にはその他に、制御装置100に対する操
作レバー112が配置されており、このレバーは例えば
以下の機能を有することができる。
【0062】操作レバー112を上方に旋回する:車両
の加速 レバーを下方に旋回する:車両の減速 レバーを走行方向に押す、すなわち図平面に対して垂直
に押す:制御装置100の遮断 レバーを走行方向の反対側に引く:制御装置100の投
入(場合により最後に入力された速度値を考慮する)さ
らにアクセルペダルGが示されている。このアクセルペ
ダルの瞬時位置は車間距離および速度制御器102によ
り検出される。
【0063】図5からわかるように、車両の瞬時速度は
速度信号TSにより求めることができる。走行方向に存
在する対象物までの距離は距離センサ104により検出
され、車間距離および速度制御器102は加速のため
に、例えばアクセルペダルまたはアクセルペダル信号を
評価する期間制御装置に作用する。所望の負の加速度な
いし減速度を形成するために、車間距離および速度制御
器102の信号は、車両を減速するために制動装置10
8に供給することができる。
【0064】
【発明の効果】本発明により、種々の交通状況にフレキ
シブルにかつ安全に応動する制御機構が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】加速のための運転者目標値および制御器目標値
を形成するための機能ブロック図である。
【図2】加速のための運転者目標値および制御器目標値
を形成するための一般的機能ブロック図である。
【図3】運転者の運転操作を考慮するための制御系にお
ける機能ブロック図である。
【図4】加速目標値を処理するための機能ブロック図で
ある。
【図5】制御装置のブロック図である。
【符号の説明】
10 評価装置 12 回路素子 14 時限素子 16 最大値評価装置 18 回路素子 20 時限素子 22、24 計算素子 26 加算点 28 評価素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 シュテファン ヴィッテ ドイツ連邦共和国 カールスルーエ 21 カノニーアシュトラーセ 20 (56)参考文献 特開 平4−12142(JP,A) 特開 昭60−261736(JP,A) 特開 平5−159198(JP,A) 特開 平5−156977(JP,A) 実開 平5−63957(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60K 31/00 B60K 41/00 - 41/28 F02D 29/02

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の速度および走行方向に存在する対
    象物までの距離を制御するために、瞬時の距離並びに瞬
    時の速度を検出し、そこから車間距離および速度に対す
    る目標値を求めて調整する車両の速度および車間距離の
    制御方法において、 運転者が走行方向指示器のセットおよび/またはアクセ
    ルペダルの操作の形態で運転操作を行った際に車間距離
    制御を遮断し、 遮断を所定の時間だけ保持し、その後、車間距離制御を
    再作動することを特徴とする車両の速度および車間距離
    の制御方法
  2. 【請求項2】 車間距離制御の遮断中、車両の加速度お
    よび/または減速度の時間的変化を制限する、請求項
    記載の方法。
  3. 【請求項3】 車間距離制御の遮断中、曲線走行、車線
    変更および/または制御装置の不良状態により加速度の
    時間的変化を制限する、請求項1または2記載の方法。
  4. 【請求項4】 車間距離制御の遮断中、制御装置の不良
    状態により減速度の時間的変化を制限する、請求項1か
    ら3までのいずれか1項記載の方法。
  5. 【請求項5】 車間距離制御の遮断中の速度制御を走行
    方向指示装置のセットおよび/または車両のアクセルペ
    ダルの操作に応じて行う、請求項1から4までのいずれ
    か1項記載の方法
  6. 【請求項6】 右側通行では、所定の速度以上での左へ
    の車線変更で車間距離制御を遮断し、右への車線変更で
    これを再作動する、請求項3記載の方法
  7. 【請求項7】 右側通行では所定の速度以上での左への
    車線変更を追い越し過程であると見なし、車間距離制御
    を遮断する、請求項6記載の方法
  8. 【請求項8】 車間距離制御の遮断中の追い越しの際に
    車両を所定のプロフィルにしたがって運転者により設
    定された目標速度まで加速する、請求項記載の方法。
  9. 【請求項9】 車両の速度および走行方向に存在する対
    象物までの距離を制御するために、距離センサ(10
    4)と、車両の速度(TS)を検出する装置と、車両の
    所望の速度および/または所望の加速度を調整する装置
    とを有し、 瞬時の距離並びに瞬時の速度を検出し、そこから車間距
    離および速度に対する目標値を求めて調整する請求項1
    から8までのいずれか1項記載の車両の速度および車間
    距離の制御方法を実施する装置において、 車両の走行方向指示装置(B,Le,Lr)の信号およ
    び/またはアクセルペダル(G)の信号(Be,Br)
    が車間距離および速度を制御するための制御装置(10
    0)に供給されることを特徴とする車両の速度および車
    間距離の制御方法を実施する装置
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