JP3543543B2 - 車間距離制御装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、停止や発進を含めた極低速域においても車両と先行車両との距離を所定の値に保持する車間距離制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の車間距離制御装置としては、例えば、特開平7-225893号公報に記載されている。かかる車間距離制御装置は、自車両の走行速度から設定した目標車間距離になるように先行車両との車間距離を制御するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の車間距離制御装置では、自車両が前方の車両との実車間距離を目標車間距離に保持するために自車両が自動的に停止している間に、運転者が自車両のアクセルペダルやブレーキペダルのような操作系を操作しても自車両、自車両のスロットルアクチュエータ、又はブレーキアクチュエータの制御方式は変更しないような構成となっている。
【0004】
したがって、例えば、停車中にブレーキアクチュエータに電流が流れ、それにほぼ比例してブレーキ圧力が出力されていると、ブレーキ圧力の制御方式が圧力フィードバック制御方式の場合、図8に示すように、運転者がブレーキペダルを踏み込むと、ブレーキ圧Pが目標圧力P より大きくなって減圧指令が出続ける。
【0005】
また、この状態で車両が、運転者がブレーキペダルを離すと運転者の操作によるブレーキ圧Pは下がるが、減圧指令が出続けていたために、図8の斜線部に示すように急に目標圧力を下回ることになる。このため今度は圧力フィードバック制御が働き、目標圧力P に向かってブレーキ圧は再増圧されるが、ブレーキアクチュエータの応答性が有限であるので、ある時間遅れを以て目標圧力P となる。その目標圧力P に至るまでの間、自車両を停止させておくだけの制動力が不足するので、自車両の自動変速機がD(drive) レンジに入った状態であると、自車両が先方車両との距離を詰めようとして加速し、運転者に違和感が生じる。
【0006】
また、自車両の自動停止中に運転者がアクセルペダルを踏むと、自車両の駆動トルクが自車両を停止させるための制動力に打ち勝つために自車両が前進するという不都合がある。
【0007】
また、自車両の自動停止中にサイドブレーキを操作した状態では、先行車両が発進すると、自車両が車間距離を詰めようとしてブレーキに打ち勝った加速をするので、運転者に違和感が生じる。
【0008】
請求項1〜5記載の車間距離制御装置は、上記不都合、すなわち車間距離制御により自動停止中及び発進時の違和感を解決しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のうち請求項1記載の車間距離制御装置は、自車両と前方車両との実車間距離を測定する実車間距離測定手段と、前記自車両と前方車両との目標車間距離を設定する目標車間距離設定手段と、前記自車両のエンジンの出力及び前記自車両のブレーキの作動を制御して、前記実車間距離を前記目標車間距離に保持する車間距離保持手段とを具える車間距離制御装置において、
前記自車両が車間距離制御によって前記自車両が自動的に停止していると判断されている間に、前記自車両の前記ブレーキの作動の制御方式を切り替えるブレーキ作動制御方式切替手段を設け、
前記ブレーキ作動制御方式切替手段は、前記自車両が自動的に停止していると判断されている間に、前記ブレーキ作動の制御を、検出されたブレーキ圧に依存しない制御方式に切り替えるようにしたことを特徴とするものである。
【0010】
本発明のうち請求項2記載の車間距離制御装置は、自車両と前方車両との実車間距離を測定する実車間距離測定手段と、前記自車両と前方車両との目標車間距離を設定する目標車間距離設定手段と、前記自車両のエンジンの出力及び前記自車両のブレーキの作動を制御して、前記実車間距離を前記目標車間距離に保持する車間距離保持手段とを具える車間距離制御装置において、
前記自車両が車間距離制御によって前記自車両が自動的に停止していると判断されている間に、前記自車両の加減速を制御するように前記エンジンの出力の制御方式を切り替えるエンジン出力制御方式切替手段と、前記自車両のサイドブレーキの操作を検出するサイドブレーキ操作検出手段とを設け、前記エンジン出力制御方式切替手段は、前記自車両が自動的に停止していると判断されている間に、前記サイドブレーキ操作検出手段により運転者による前記自車両のサイドブレーキの操作が検出されると、この運転者による前記自車両のアクセルペダルの操作にかかわらず前記自車両の加減速を制御する制御方式に切り替えるようにしたことを特徴とするものである。
【0011】
本発明のうち請求項3記載の車間距離制御装置は、自車両と前方車両との実車間距離を測定する実車間距離測定手段と、前記自車両と前方車両との目標車間距離を設定する目標車間距離設定手段と、前記自車両のエンジンの出力及び前記自車両のブレーキの作動を制御して、前記実車間距離を前記目標車間距離に保持する車間距離保持手段とを具える車間距離制御装置において、
前記自車両が車間距離制御によって前記自車両が自動的に停止していると判断されている間に、前記自車両の加減速を制御するように前記エンジンの出力の制御方式を切り替えるエンジン出力制御方式切替手段と、前記自車両の自動変速機の操作を検出する自動変速機操作検出手段とを設け、前記エンジン出力制御方式切替手段は、前記自車両が自動的に停止していると判断されている間に、前記自動変速機操作検出手段により前記自車両の自動変速機の操作が検出されると、エンジンの出力を制限する制御方式に切り替えるようにしたことを特徴とするものである。
【0012】
本発明のうち請求項4記載の車間距離制御装置は、自車両と前方車両との実車間距離を測定する実車間距離測定手段と、前記自車両と前方車両との目標車間距離を設定する目標車間距離設定手段と、前記自車両のエンジンの出力及び前記自車両のブレーキの作動を制御して、前記実車間距離を前記目標車間距離に保持する車間距離保持手段とを具える車間距離制御装置において、
運転者の操作により前記車間距離制御装置の作動を取り消す作動解除手段と、前記自車両が車間距離制御によって自動的に停止したことを判断する自動停止判断手段と、この自動停止判断手段によって前記自車両が自動的に停止していると判断されている間には、前記作動解除手段の作用を禁止する車両制御方式切替手段とを設けたことを特徴とするものである。
【0013】
本発明のうち請求項5記載の車間距離制御装置は、運転者による前記自車両のブレーキペダルの操作を検出するブレーキペダル操作検出手段を設け、前記車両制御方式切替手段は、前記自動停止判断手段によって前記自車両が自動的に停止していると判断されている間には、前記ブレーキペダル操作検出手段により前記運転者が前記自車両のブレーキペダルを操作していることを検出すると前記作動解除手段の作用を無効にすることを特徴とするものである。
【0014】
【発明の効果】
請求項1記載の車間距離制御装置によれば、ブレーキ作動制御方式切替手段は、自車両が自動的に停止していると判断されている間に、自車両のブレーキの作動の制御方式を切り替える。したがって、運転者が自車両のブレーキペダルを操作した場合、ブレーキの作動の制御方式を切り替えることにより、自車両の自動停止中の違和感を回避することができる。
【0015】
また、ブレーキ作動制御方式切替手段は、自車両が自動的に停止していると判断されている間に、ブレーキ作動の制御を、検出されたブレーキ圧に依存しない制御方式に切り替える。ブレーキ作動の制御が、検出されたブレーキ圧に依存しないので、ブレーキ圧がある時間遅れを以て目標圧になるという事態を回避することができ、その結果、自動変速機がDレンジに入った状態のときのハンチングを有効に回避することができる。
【0016】
請求項2記載の車間距離制御装置によれば、エンジン出力制御方式切替手段は、自車両が自動的に停止していると判断されている間に、サイドブレーキ操作検出手段により運転者による自車両のサイドブレーキの操作が検出されると、この運転者による自車両のアクセルペダルの操作にかかわらず自車両の加減速を制御する制御方式に切り替える。したがって、自車両の自動停止中にサイドブレーキを操作した状態では、エンジン出力の制御が運転者によるアクセルペダルの操作に関係しないので、先行車両が発進すると、自車両が車間距離を詰めようとすることによる車両挙動の乱れが生じるおそれを回避することができる。
【0017】
請求項3記載の車間距離制御装置によれば、エンジン出力制御方式切替手段は、自車両が自動的に停止していると判断されている間に、自動変速機操作検出手段により自車両の自動変速機の操作が検出されると、エンジンの出力を制限する制御方式に切り替える。したがって、N(neutral) レンジやR(rear)レンジに入った状態で、先行車が発進した場合、エンジンが吹け上がるような違和感の発生を回避することができる。
【0018】
請求項4記載の車間距離制御装置によれば、自動停止判断手段によって自車両が自動的に停止していると判断されている間、自車両の制御方式を切り替える。したがって、運転者が自車両の操作系を操作した場合にも、車間距離制御装置の作動を解除せず、車両の制御方式を切り替えることにより、自車両の加減速を制御する。その結果、自車両の自動停止中及び自動停止後の発進時の違和感がなく、かつ、運転者が車間距離保持装置の解除セットの操作に煩わされることを回避することができる。
【0019】
請求項5記載の車間距離制御装置によれば、自動停止判断手段によって自車両が自動的に停止していると判断されている間、運転者の操作による作動解除手段の作動を禁止する。特に、ブレーキペダル操作検出手段により運転者が自車両のブレーキペダルを操作していることを検出すると、自動停止中以外は解除するが、停止中は作動解除手段の作動を無効にする制御方式に切り替える。したがって、運転者がブレーキペダルを踏み込んでも車間距離制御装置の作動は解除されないので、自車両の自動停止中及び自動停止後の発進時の違和感がなく、かつ、運転者が車間距離制御装置の解除・セットの操作を頻繁に行うことがなくなり、運転者が操作に煩わされることがなくなる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明による車両用追従走行制御装置の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。図面中、同一部材には同一符号を付すものとする。
図1は、本発明による車間距離制御装置を有する車両の構成を示すシステム図である。本実施の形態では、車両1の駆動方式をFR(front engine rear drive) とする。図1において、車両1は、前輪2R,2Lと、後輪3R,3Lと、エンジン4と、自動変速機5と、ディファレンシャルギヤ6と、サイドブレーキスイッチ7とを有する。
【0021】
車間距離検出装置8(本実施の形態ではミリ波レーダとする。)は、車両1と前方車両との実車間距離dを検出する。スロットルアクチュエータ9は、エンジン4のスロットルバルブを駆動する。スロットル開度制御装置10は、スロットル開度を制御する。コントローラ11は、本発明による制御及びその他従来既知の制御を行う。ブレーキアクチュエータ12は、ブレーキを作動させる。ブレーキ圧センサ13は、ブレーキ圧Pを検出し、フィードバック制御を構成する。車輪制動装置14FL,14FR,14RL,14RRは、前輪2R,2L及び後輪3R,3Lをそれぞれ制動する。車速センサ15は、車両1の車速Vを検出する。
【0022】
本発明による車間距離制御装置の動作を説明する。図2は、本発明による車間距離制御装置の動作を説明するフローチャートである。本ルーチンは、車両1(図1)の加減速を制御するために、スロットルアクチュエータ9(図1)及びブレーキアクチュエータ12(図1)を制御することによって、車両1(図1)の駆動トルクを制御するものである。なお、本ルーチンは、コントローラ11によって所定周期ごとに繰り返し実行される。本ルーチンでは、先ず、実車間距離測定手段としてのステップ100において、コントローラ11(図1)は、車速センサ15(図1)の信号出力である車速V、ブレーキ圧センサ13(図1)によって検出されたブレーキ圧P、スロットル開度θ及び車間距離検出装置8(図1)によって検出された実車間距離dを読み込む。
【0023】
次いで、目標車間距離設定手段としてのステップ110において、コントローラ11(図1)は、車速Vに依存した目標車間距離d* を算出する。
【0024】
次いで、車間距離保持手段としてのステップ120において、コントローラ11(図1)は、実車間距離dと目標車間距離d* との車間距離偏差ed を、
【数1】
d =d−d*
により算出する。
【0025】
次いで、ステップ130において、コントローラ11(図1)は、目標加速度g* を、
【数2】
Figure 0003543543
によって算出する。数2において、右辺の第1項、第2項及び第3項はPID(proportional plus integral plus derivative)制御におけるフィードバック項であり、kP 、kI 及びkD をそれぞれ、比例ゲイン、積分ゲイン及び微分ゲインとする。
【0026】
次いで、エンジン出力制御方式切替手段としてのステップ140において、ステップ130で算出した目標加速度g* に合うようなスロットル制御を実行する。
【0027】
次いで、ステップ150において、ステップ140でスロットル全閉としたエンジンブレーキのみで目標加速度g* に達しないか否か判断する。目標加速度g* に達しない場合、ブレーキ作動制御方式切替手段としてのステップ160において目標加速度g* に合うようなブレーキ制御を実行して、本ルーチンを実行する。目標加速度g* に達する場合、すなわちスロットル制御のみで十分である場合、ステップ160をスキップして、本ルーチンを終了する。
【0028】
このように、運転者が車両1(図1)のブレーキペダル、アクセルペダル、サイドブレーキ等の操作系を操作した場合、車間距離制御装置の作動を解除せず、ブレーキアクチュエータ12、及びスロットルアクチュエータ9(共に図1)の制御方式を切り替える。その結果、車両1(図1)の駆動トルクの発生を制限するので、車両1(図1)の自動停止中及び自動停止後の発進の際のハンチングを回避することができる。
【0029】
本発明による車間距離制御装置の第1の実施の形態を説明する。図3は、図2のフローチャートのステップ140で実行される第1の制御プログラムのフローチャートである。本ルーチンでは、ステップ130で算出した目標加速度g* に合うようなスロットル制御を実行する。
【0030】
先ず、ステップ200において、目標加速度g* となるような駆動トルクを発生させるのに必要なスロットル開度θ* を算出する。この必要なスロットル開度θ* は、エンジン特性、自動変速機5(図1)の特性等を考慮して決定される。
【0031】
次いで、ステップ210において、コントローラ11(図1)は、必要なスロットル開度θ* とステップ100で読み込まれたスロットル開度θとのスロットル開度偏差eT を、
【数3】
T =θ* −θ
により算出する。
【0032】
次いで、ステップ220において、コントローラ11(図1)は、スロットルアクチュエータ9(図1)に対するスロットルアクチュエータ駆動電流IT を、
【数4】
Figure 0003543543
によって算出する。数4において、右辺の第1項、第2項及び第3項はPID制御におけるフィードバック項であり、kPT、kIT及びkDTをそれぞれ、比例ゲイン、積分ゲイン及び微分ゲインとする。
【0033】
次いで、ステップ230において、コントローラ11(図1)は、スロットルアクチュエータ9(図1)にスロットルアクチュエータ駆動電流IT を出力して、本ルーチンを終了する。
【0034】
本実施の形態によれば、スロットルアクチュエータ9(図1)の制御が運転者による車両1(図1)のアクセルペダルの操作、したがってアクセルペダルの開度に関係しない。その結果、運転者がアクセルペダルをうっかり踏み込むことにより、車両1(図1)の制動力に打ち勝って車両1(図1)が前進するおそれを回避することができる。
【0035】
図4は、図2のフローチャートのステップ160で実行される制御プログラムのフローチャートである。本ルーチンでは、ステップ130で算出した目標加速度g* に合うようなブレーキ制御を実行する。
【0036】
先ず、ステップ300において、目標圧力P* を、
【数5】
* =KB*
によって算出する。この場合、目標圧力P* が目標加速度g* に比例した値となるように、KB を定数とする。
【0037】
次いで、自動停止判断手段としてのステップ310において、車両1(図1)が停止中であるか否かを判断する。この場合、車速Vが零であるか否か判断するが、実際には、零付近(例えば、2〜3km/h)であるか否か判断している。車両1(図1)が停止中であると判断された場合、ステップ320において、コントローラ11(図1)は、ブレーキアクチュエータ12(図1)に、車両1(図1)を停止させるのに十分な所定の値のブレーキアクチュエータ駆動電流IPOを出力し、本ルーチンを終了する。なお、このブレーキアクチュエータ駆動電流IPOを実験値とする。これにより、ブレーキ圧Pによらずにブレーキアクチュエータ12(図1)に出力される電流の値が一定となる。その結果、運転者が停車中にブレーキペダルを踏み込んでもブレーキ圧が単に上乗せされるだけであり、ブレーキペダルを踏み離してもブレーキ圧が抜けることがない。
【0038】
それに対して、車両1(図1)が停止中でないと判断された場合、ステップ330において、コントローラ11(図1)は、目標圧力P* とブレーキ圧Pとのブレーキ圧偏差eP を、
【数6】
P =P* −P
により算出する。
【0039】
次いで、ステップ340において、コントローラ11(図1)は、ブレーキアクチュエータ12(図1)に対するブレーキアクチュエータ駆動電流IP を、
【数7】
Figure 0003543543
によって算出する。数7において、右辺の第1項、第2項及び第3項はPID制御におけるフィードバック項であり、kPT、kIT及びkDTをそれぞれ、比例ゲイン、積分ゲイン及び微分ゲインとする。
【0040】
次いで、ステップ350において、コントローラ11(図1)は、ブレーキアクチュエータ12(図1)にブレーキアクチュエータ駆動電流IP を出力して、本ルーチンを終了する。
【0041】
本実施の形態によれば、車両1(図1)が車間距離制御によって自動的に停止する間、運転者がブレーキペダルを踏み込んでも、車間距離制御装置の動作を解除せず、運転者の操作の影響を排除することができる。すなわち、ブレーキアクチュエータ12(図1)の制御が、検出されたブレーキ圧に依存しないので、ブレーキ圧がある時間遅れを以て目標圧になるという事態を回避することができる。その結果、自動変速機5(図1)がDレンジに入った状態のときにのハンチングを有効に回避することができる。
【0042】
次に、本発明による車間距離制御装置の第2の実施の形態を説明する。図5は、図2のフローチャートのステップ140で実行される第2の制御プログラムのフローチャートである。本ルーチンは、図3のフローチャートにステップ400,410及び420を加えたものであり、ここではこれらステップ400,410及び420のみを説明する。
【0043】
先ず、自動停止判断手段としてのステップ400において、車両1(図1)が停止中であるか否かを判断する。この場合も、車速Vが零であるか否か判断するが、実際には、零付近(例えば、2〜3km/h)であるか否か判断している。車両1(図1)が停止中であると判断された場合、ステップ410において、実車間距離dが所定値d0 より小さいか否か判断する。それに対して、車両(図1)が停止中でないと判断された場合にはステップ200に進む。
【0044】
ステップ410で実車間距離dが所定値d0 より小さいと判断された場合、ステップ420において目標スロットル開度θ* を零にし、ステップ210に進む。それに対して、実車間距離dが所定値d0 より小さくないと判断された場合、ステップ200に進む。
【0045】
本形態によれば、車両1(図1)の停止中に運転者がアクセルペダルを踏み込んでも車両1(図1)が加速されるおそれがなく、車両1(図1)の停止状態を保持することができる。なお、本ルーチンからわかるように、車両1(図1)の前方の車両が発進して実車間距離dが広がる、すなわち実車間距離dが所定値d0 より大きくなると、スロットル開度θは実車間距離dに応じた値となり、車両1(図1)はその前方の車両に追従可能となる。
【0046】
次に、本発明による車間距離制御装置の第3の実施の形態を説明する。図6は、図2のフローチャートのステップ140で実行される第3の制御プログラムのフローチャートである。本ルーチンは、図5のフローチャートのステップ410を415に変更したものであり、ここではステップ415についてのみ説明する。
【0047】
自動停止判断手段としてのステップ400で車両1(図1)が停止中であると判断された場合、サイドブレーキ操作検出手段としてのステップ415において、運転者がサイドブレーキを操作したか否か、すなわちサイドブレーキスイッチ7(図1)がONされたか否かを判断する。サイドブレーキスイッチ7(図1)がONされると、ステップ420において目標スロットル開度θ* を零にする。
【0048】
本形態によれば、車両1(図1)が停止中に運転者がサイドブレーキを操作し、その状態で車両1(図1)の前方の車両が前に進んで実車間距離dが大きくなっても、ハンチングが生じることがなく、車両1(図1)の停止状態を保持することができる。また、サイドブレーキの操作を解除すれば通常の車間距離制御が可能になる。
【0049】
図7は、図4のステップ330においてブレーキアクチュエータ駆動電流IPを所定の値IP0にした場合のブレーキ圧Pの時間変化を示す図である。図から明らかなように、ブレーキアクチュエータ駆動電圧IP を所定の値IP0に保持するので、ブレーキ圧Pは運転者がブレーキを踏み離しても応答遅れが原因でブレーキ圧が抜けることがなくなる。なお、所定の値のブレーキアクチュエータ駆動電流IPOは、目標圧力P* に応じて予め決定した値であるので、ブレーキアクチュエータ12(図1)の固体差や経年変化による特性変動があると目標圧力P* に正確に対応しないが、車両1(図1)を停止させておくには多少のずれは問題とならない。
【0050】
上記不都合を回避するために、運転者がブレーキペダル、アクセルペダル、パーキングブレーキ等を操作すると車間距離制御装置の作動を解除する方式もある。しかしながら、この場合、作動の解除・セットの操作を運転者が頻繁に行う必要が生じるので、運転者にとって煩わしいものとなる。したがって、この場合でも、運転者がうっかり操作することにより運転者が意図しない状態で車間距離制御装置の作動が解除されると、自車両はクリープ力によって前進するという不都合があるが、本実施の形態によれば、自車両のスロットルアクチュエータ、又はブレーキアクチュエータの制御方式は変更しないような構成となっているので、かかる不都合は生じない。
【0051】
本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、幾多の変更及び変形が可能である。例えば、図5又は6のフローチャートにおいて、目標スロットル開度θ* を零にする条件として、車両1(図1)の自動変速機5(図1)の操作が検出された否かをステップ410又は415の代わりに判断することもできる。この場合、ギヤ位置がN、P(parking) 、又はRのときには目標スロットル開度θ* を零にする。
【0052】
また、運転者が車両1(図1)のブレーキペダル、アクセルペダル、サイドブレーキ等の操作系を操作した場合、車間距離制御装置の作動を解除せず、車両1(図1)の制御方式を切り替える(車両制御方式切替手段)こともできる。その結果、車両1(図1)の駆動トルクの発生を制限するので、車両1(図1)のハンチングを回避することもできる。この場合、例えば、車間距離制御装置の作動を解除するキャンセルスイッチを設け(作動解除手段)、車両1(図1)の自動停止中にこのキャンセルスイッチを操作しても解除を禁止し、ブレーキ圧センサ13(図1)により運転者のブレーキ操作を検出する(ブレーキペダル操作検出手段)と解除を有効にする。
【0053】
また、車両1(図1)の駆動方式をFRとしたが、他の駆動方式に適用することもできる。また、車間距離検出装置8(図1)をミリ波レーダとしたが、レーザレーダのような他の車間距離検出装置とすることもできる。また、車両の自動停止を車速センサ15(図1)を用いて検出したが、ABS(anti-skid brake system)の車輪速を検出することにより行うこともできる。
【0054】
また、上記実施の形態においては、エンジン出力を制御するためにスロットル開度を制御したが、エンジンに供給される燃料の経路にバイパスを設けることによってエンジン出力を制御することもできる。
【0055】
さらに、上記実施の形態では、車両及びその前方の車両が同一の走行車線を走行する場合について車間距離を求めたが、必要に応じて他の走行車線を走行する車両との間の距離を求めることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による車間距離制御装置を有する車両の構成を示すシステム図である。
【図2】本発明による車間距離制御装置の動作を説明するフローチャートである。
【図3】図2のフローチャートのステップ140で実行される第1の制御プログラムのフローチャートである。
【図4】図2のフローチャートのステップ160で実行される制御プログラムのフローチャートである。
【図5】図2のフローチャートのステップ140で実行される第2の制御プログラムのフローチャートである。
【図6】図2のフローチャートのステップ140で実行される第3の制御プログラムのフローチャートである。
【図7】図4のステップ330においてブレーキアクチュエータ駆動電流IP を所定の値IP0にした場合のブレーキ圧Pの時間変化を示す図である。
【図8】従来のブレーキ圧の制御を説明するための図である。
【符号の説明】
1 車両
2R,2L 前輪
3R,3L 後輪
4 エンジン
5 自動変速機
6 ディファレンシャルギヤ
7 サイドブレーキスイッチ
8 車間距離検出装置
9 スロットルアクチュエータ
10 スロットル開度制御装置
11 コントローラ
12 ブレーキアクチュエータ
13 ブレーキ圧センサ
14FL,14FR,14RL,14RR 車輪制動装置
15 車速センサ

Claims (5)

  1. 自車両と前方車両との実車間距離を測定する実車間距離測定手段と、前記自車両と前方車両との目標車間距離を設定する目標車間距離設定手段と、前記自車両のエンジンの出力及び前記自車両のブレーキの作動を制御して、前記実車間距離を前記目標車間距離に保持する車間距離保持手段とを具える車間距離制御装置において、
    前記自車両が車間距離制御によって前記自車両が自動的に停止していると判断されている間に、前記自車両の前記ブレーキの作動の制御方式を切り替えるブレーキ作動制御方式切替手段を設け、
    前記ブレーキ作動制御方式切替手段は、前記自車両が自動的に停止していると判断されている間に、前記ブレーキ作動の制御を、検出されたブレーキ圧に依存しない制御方式に切り替えるようにしたことを特徴とする車間距離制御装置。
  2. 自車両と前方車両との実車間距離を測定する実車間距離測定手段と、前記自車両と前方車両との目標車間距離を設定する目標車間距離設定手段と、前記自車両のエンジンの出力及び前記自車両のブレーキの作動を制御して、前記実車間距離を前記目標車間距離に保持する車間距離保持手段とを具える車間距離制御装置において、
    前記自車両が車間距離制御によって前記自車両が自動的に停止していると判断されている間に、前記自車両の加減速を制御するように前記エンジンの出力の制御方式を切り替えるエンジン出力制御方式切替手段と、前記自車両のサイドブレーキの操作を検出するサイドブレーキ操作検出手段とを設け、前記エンジン出力制御方式切替手段は、前記自車両が自動的に停止していると判断されている間に、前記サイドブレーキ操作検出手段により運転者による前記自車両のサイドブレーキの操作が検出されると、この運転者による前記自車両のアクセルペダルの操作にかかわらず前記自車両の加減速を制御する制御方式に切り替えるようにしたことを特徴とする車間距離制御装置。
  3. 自車両と前方車両との実車間距離を測定する実車間距離測定手段と、前記自車両と前方車両との目標車間距離を設定する目標車間距離設定手段と、前記自車両のエンジンの出力及び前記自車両のブレーキの作動を制御して、前記実車間距離を前記目標車間距離に保持する車間距離保持手段とを具える車間距離制御装置において、
    前記自車両が車間距離制御によって前記自車両が自動的に停止していると判断されている間に、前記自車両の加減速を制御するように前記エンジンの出力の制御方式を切り替えるエンジン出力制御方式切替手段と、前記自車両の自動変速機の操作を検出する自動変速機操作検出手段とを設け、前記エンジン出力制御方式切替手段は、前記自車両が自動的に停止していると判断されている間に、前記自動変速機操作検出手段により前記自車両の自動変速機の操作が検出されると、エンジンの出力を制限する制御方式に切り替えるようにしたことを特徴とする車間距離制御装置。
  4. 自車両と前方車両との実車間距離を測定する実車間距離測定手段と、前記自車両と前方車両との目標車間距離を設定する目標車間距離設定手段と、前記自車両のエンジンの出力及び前記自車両のブレーキの作動を制御して、前記実車間距離を前記目標車間距離に保持する車間距離保持手段とを具える車間距離制御装置において、
    運転者の操作により前記車間距離制御装置の作動を取り消す作動解除手段と、前記自車両が車間距離制御によって自動的に停止したことを判断する自動停止判断手段と、この自動停止判断手段によって前記自車両が自動的に停止していると判断されている間に、前記作動解除手段の作用を禁止する車両制御方式切替手段とを設けたことを特徴とする車間距離制御装置。
  5. 運転者による前記自車両のブレーキペダルの操作を検出するブレーキペダル操作検出手段を設け、前記車両制御方式切替手段は、前記自動停止判断手段によって前記自車両が自動的に停止していると判断されている間に、前記ブレーキペダル操作検出手段により前記運転者が前記自車両のブレーキペダルを操作していることを検出すると前記作動解除手段の作用を無効にすることを特徴とする請求項4記載の車間距離制御装置。
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