JP2000313245A - 車両用走行制御装置 - Google Patents

車両用走行制御装置

Info

Publication number
JP2000313245A
JP2000313245A JP12301299A JP12301299A JP2000313245A JP 2000313245 A JP2000313245 A JP 2000313245A JP 12301299 A JP12301299 A JP 12301299A JP 12301299 A JP12301299 A JP 12301299A JP 2000313245 A JP2000313245 A JP 2000313245A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
vehicle speed
deceleration
control
speed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP12301299A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3610825B2 (ja
Inventor
Kenichi Egawa
健一 江川
Satoshi Taya
智 田家
Tetsuya Asada
哲也 浅田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP12301299A priority Critical patent/JP3610825B2/ja
Publication of JP2000313245A publication Critical patent/JP2000313245A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3610825B2 publication Critical patent/JP3610825B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】先行車両に追従走行制御する際に、減速状態で
設定車速以下となることにより、制御解除条件が成立し
たときに、急激な加速度変化を防止すると共に、制御解
除時の走行状態のばらつきを抑制することができる車両
用走行制御装置を提供する。 【解決手段】自車速V(n) が減速状態で、予め設定した
第1の設定車速V0 以下となったときに、その時点の目
標加減速度α* (負の値)が設定値α0 より小さいとき
即ち車両減速度が大きいときには目標加減速度α* を大
きくして、車両減速度を小さくて、設定値α0 となるよ
うに制御し(ステップS22〜S24)、自車速V(n)
が第1の設定車速V0 より小さい第2の設定車速V1
下となったときに、目標加減速度α* を徐々に大きくし
て車両減速度を減少させることにより(ステップS2
6)、緩やかな減速度変化で追従走行制御を解除する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、先行車両との車間
距離を保ちつつ先行車両に追従する速度制御を行うよう
にした車両用走行制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の車両用走行制御装置としては、例
えば特開平9−263160号公報に記載されたものが
知られている。この従来例には、前方車両と自車両との
車間距離が一定値以上のときには目標車速に一致させる
定速走行制御を行い、該車間距離が一定値以下のときに
は車間距離を一定値に保つように追従走行制御し、これ
らの走行制御状態でブレーキを踏んだり、クラッチを踏
んだり、解除スイッチを操作したり、車速が制御最低車
速以下のとなる速度制御解除条件が成立したときには速
度制御装置を解除するようにした車両の速度制御装置が
記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の車両の速度制御装置にあっては、図17(a)に示
すように、車速が制御最低車速V0 を越える状態で定速
走行している状態で、時点t1 で先行車両に接近して、
車間距離が目標車間距離以下となったときには、ブレー
キが作動されることにより減速状態となって、加減速度
が図17(b)に示すように負方向に増加して車速が減
少するが、この状態を継続して時点t2 で車速が所定値
0 以下となったときには、速度制御解除条件が成立す
ることにより、速度制御が解除されることから加減速度
がいきなり“0”に復帰して急激な加速度変化を生じる
という未解決の課題がある。
【0004】そこで、本発明は、上記従来例の未解決の
課題に着目してなされたものであり、減速状態で設定車
速以下となることにより、制御解除条件が成立したとき
に、急激な加速度変化を防止すると共に、制御解除時の
走行状態のばらつきを抑制することができる車両用走行
制御装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る車両用走行制御装置は、先行車両と
の車間距離を所定値に保ちつつ先行車両に追従する走行
制御を行うようにした車両用走行制御装置において、先
行車両との車間距離を検出する車間距離検出手段と、自
車両の車速を検出する車速検出手段と、前記該車間距離
検出手段で検出した車間距離が目標車間距離に一致する
ように目標加減速度を設定し、設定された目標加減速度
を維持するように走行制御する走行制御手段とを備え、
前記走行制御手段は減速制御中に前記車速検出手段で検
出した車速が第1の設定車速以下となって、走行制御を
解除する際に、当該第1の設定車速より低い第2の設定
車速以上であるか否かに応じて制御態様を変更するよう
に構成されていることを特徴としている。
【0006】この請求項1に係る発明においては、車両
が第1の設定車速以上で走行しているときには、走行制
御手段で先行車両との車間距離が目標車間距離に一致す
るように目標加減速度を設定し、この目標加減速度を維
持するように走行制御することにより、最適車間距離を
保って追従走行を行う。この走行制御状態で、先行車両
が減速するか又は他車線から車両が割り込むことによ
り、減速制御を行う状態となったときに、車速が第1の
設定車速以下となると走行制御の解除動作を開始し、第
1の設定車速より低い第2の設定車速以下となったとき
に制御態様を変更して、走行制御解除動作を行うことが
でき、走行制御が解除された時点での走行状態のばらつ
きを抑制する。
【0007】また、請求項2に係る車両用走行制御装置
は、請求項1に係る発明において、前記走行制御手段
は、減速制御中に前記車速検出手段で検出した車速が第
1の設定車速以下となったときに車両減速度の増加を抑
制する解除動作開始手段と、車速が第2の設定車速以下
となったときに車両減速度変化が緩やかとなるように走
行制御を解除する解除制御手段とを備えていることを特
徴としている。
【0008】この請求項2に係る発明においては、減速
制御中に車速が第1の設定車速以下となったときには、
解除動作開始手段で、少なくとも車両減速度の増加を抑
制し、次いで第2の設定車速以下となったときに制御解
除手段で車両減速度変化が緩やかとなるように走行制御
を解除することにより、走行制御解除時の走行状態のば
らつきを抑制する。
【0009】さらに、請求項3に係る車両用走行制御装
置は、請求項1の発明において、前記走行制御手段は、
減速制御中に前記車速検出手段で検出した車速が第1の
設定車速以下となったときに車両減速度の増加を抑制す
る解除動作開始手段と、車速が第1の設定車速未満で且
つ第2の設定車速を越えている状態で先行車両との相対
速度が負から正に変化したときに車両減速度変化が緩や
かとなるように走行制御を解除する早期制御解除手段と
を備えていることを特徴としている。
【0010】この請求項3に係る発明においては、減速
制御中に車速が第1の設定車速以下となったときには、
解除動作開始手段で、少なくとも車両減速度の増加を抑
制し、次いで車速が第2の設定車速に達する前に先行車
両の減速度が低下することにより、先行車両との相対速
度が負から正に変化したときに早期制御解除手段で車両
減速度変化が緩やかとなるように走行制御を解除するこ
とにより、先行車両との車間距離が広がり過ぎることを
抑制する。
【0011】さらにまた、請求項4に係る車両用走行制
御装置は、請求項2又は3の発明において、前記解除動
作開始手段は、前記車速検出手段で検出した車速が第1
の設定車速以下となった時点の車両減速度が設定値を越
えているときに、車両減速度を設定値まで低下させてか
ら設定値を保持するように構成されていることを特徴と
している。
【0012】この請求項4に係る発明においては、減速
制御中に車速が第1の設定車速以下となったときに、車
両減速度が予め設定した設定値より大きいときには設定
値まで低下させてから設定値に保持し、設定値と一致し
ているときにはそのまま保持することにより、所定の減
速度を維持して、先行車両との車間距離が急激に短くな
ることを防止すると共に、車速が第2の設定値に達した
ときに、車両減速度が設定値から緩やかに減少されるこ
とにより、制御解除時の走行状態のばらつきをより確実
に抑制する。
【0013】なおさらに、請求項5に係る車両用走行制
御装置は、請求項2又は3の発明において、前記解除動
作開始手段は、前記車速検出手段で検出した車速が第1
の設定車速以下となったときにその時点の車両減速度を
所定時間保持した後設定値まで低下させて保持するよう
に構成されていることを特徴としている。この請求項5
に係る発明においては、車速が第1の設定車速以下とな
ったときに、その時点の車両減速度が所定時間保持され
るので、先行車両との車間距離が急激に短くなることを
確実に防止する。
【0014】また、請求項6に係る車両用走行制御装置
は、請求項2又は3の発明において、前記解除動作開始
手段は、前記車速検出手段で検出した車速が第1の設定
車速以下となった時点の車両減速度が設定値未満である
ときに、当該車両減速度を保持するように構成されてい
ることを特徴としている。この請求項6に係る発明にお
いては、車速が第1の設定車速以下となったときの車両
減速度が比較的小さいときには、その車両減速度を保持
することにより、先行車両との車間距離が急激に短くな
ることを確実に防止する。
【0015】さらに、請求項7に係る車両用走行制御装
置は、請求項2又は3の発明において、前記解除動作開
始手段は、前記車速検出手段で検出した車速が第1の設
定車速以下となったときに、その時点の車両減速度をそ
の値にかかわらず保持するように構成されていることを
特徴としている。この請求項7に係る発明においては、
車速が第1の設定車速以下となったときに、その時点の
車両減速度を保持するので、先行車両との車間距離確保
を優先させる。
【0016】さらにまた、請求項8に係る車両用走行制
御装置は、請求項1乃至7の何れかの発明において、前
記車両減速度の制御は、目標減速度を制御することによ
り行うようにしたことを特徴としている。この請求項8
に係る発明においては、目標減速度を制御して車両減速
度の減少を制御することにより、路面状態に応じた最適
な車両減速度制御を行う。
【0017】さらに、請求項9に係る車両用走行制御装
置は、請求項1乃至7の何れかの発明において、前記車
両減速度の制御は、目標制動圧を制御することにより行
うことを特徴としている。この請求項9に係る発明にお
いては、目標制動圧を制御して車両減速度の減少を制御
することにより、車両減速度制御を遅延時間を生じるこ
となく正確に行う。
【0018】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、減速制御
中に車速が第1の設定車速以下となったときに、走行制
御解除動作を開始し、車速が第2の設定車速以下となっ
たときに走行制御を車両減速度変化を緩やかに解除する
ことが可能となり、加速度の急激な変化を確実に防止し
て、運転者に違和感を与えることを確実に防止すること
ができると共に、走行制御解除時の走行状態のばらつき
を抑制することができるという効果が得られる。
【0019】請求項2に係る発明によれば、減速制御中
に車速が第1の設定車速以下となったときには、解除動
作開始手段で、少なくとも車両減速度の増加を抑制し、
次いで第2の設定車速以下となったときに制御解除手段
で車両減速度変化が緩やかとなるように走行制御を解除
するので、先行車両との車間距離を確保しながら走行制
御解除時の走行状態のばらつきを抑制することができる
という効果が得られる。
【0020】請求項3に係る発明によれば、減速制御中
に車速が第1の設定車速以下となったときには、解除動
作開始手段で、少なくとも車両減速度の増加を抑制し、
次いで車速が第2の設定車速に達する前に、先行車両と
の相対速度が負から正に変化したときに早期制御解除手
段で車両減速度変化が緩やかとなるように走行制御を解
除することにより、先行車両との車間距離が広がり過ぎ
て運転者に違和感を与えることを防止することができる
という効果が得られる。
【0021】請求項4に係る発明によれば、減速制御中
に車速が第1の設定車速以下となったときに、車両減速
度を設定値となるように制御するので、所定の減速度を
確保して、先行車両との車間距離が急激に短くなること
を防止すると共に、車速が第2の設定値に達したとき
に、車両減速度が設定値から緩やかに減少されることに
より、制御解除時の走行状態のばらつきをより確実に抑
制することができるという効果が得られる。
【0022】請求項5に係る発明によれば、車速が第1
の設定車速以下となったときに、その時点の車両減速度
が所定時間保持されるので、先行車両との車間距離が急
激に短くなることを確実に防止することができるという
効果が得られる。請求項6に係る発明によれば、車速が
第1の設定車速以下となったときの車両減速度が比較的
小さいときには、その車両減速度を保持することによ
り、先行車両との車間距離が急激に短くなることを確実
に防止することができるという効果が得られる。
【0023】請求項7に係る発明によれば、車速が第1
の設定車速以下となったときに、その時点の車両減速度
を保持するので、先行車両との車間距離確保を優先させ
ることができるという効果が得られる。請求項8に係る
発明によれば、目標減速度を制御して車両減速度の減少
を制御することにより、路面状態に応じた最適な車両減
速度制御を行うことができるという効果が得られる。
【0024】請求項9に係る発明によれば、目標制動圧
を制御して車両減速度の減少を制御することにより、車
両減速度制御を遅延時間を生じることなく正確に行うこ
とができるという効果が得られる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は本発明を後輪駆動車に適用し
た場合の第1の実施形態を示す概略構成図であり、図
中、1FL,1FRは従動輪としての前輪、1RL,1
RRは駆動輪としての後輪であって、後輪1RL,1R
Rは、エンジン2の駆動力が自動変速機3、プロペラシ
ャフト4、最終減速装置5及び車軸6を介して伝達され
て回転駆動される。
【0026】前輪1FL,1FR及び後輪1RL,1R
Rには、夫々制動力を発生するディスクブレーキ7が設
けられていると共に、これらディスクブレーキ7の制動
油圧が制動制御装置8によって制御される。ここで、制
動制御装置8は、図示しないブレーキペダルの踏込みに
応じて制動油圧を発生すると共に、走行制御用コントロ
ーラ20から出力される目標制動圧PB * に応じて制動
油圧を発生するように構成されている。
【0027】また、エンジン2には、その出力を制御す
るエンジン出力制御装置9が設けられている。このエン
ジン出力制御装置9は、エンジン出力の制御方法とし
て、スロットルバルブの開度を調整してエンジン回転数
を制御する方法と、アイドルコントロールバルブの開度
を調整してエンジン2のアイドル回転数を制御する方法
とが考えられるが、本実施形態では、スロットルバルブ
の開度を調整する方法が採用されている。
【0028】さらに、自動変速機3には、その変速位置
を制御する変速機制御装置10が設けられている。この
変速機制御装置10は、後述する走行制御用コントロー
ラ20からのアップ/ダウンシフト指令値TSが入力さ
れると、これに応じて自動変速機3の変速位置をアップ
シフト又はダウンシフト制御するように構成されてい
る。
【0029】一方、車両の前方側の車体下部には、先行
車両との間の車間距離を検出する車間距離検出手段とし
てのレーダ装置で構成される車間距離センサ12が設け
られている。また、車両には、前輪1FL,1FRの車
輪速度を検出する車輪速度センサ13L,13Rが配設
されている。
【0030】そして、車間距離センサ12及び車輪速度
センサ13L,13Rの各出力信号が走行制御用コント
ローラ20に入力され、この走行制御用コントローラ2
0によって、車間距離センサ12で検出した車間距離
L、車輪速度センサ13L,13Rで検出した車輪速度
VwL,VwR に基づいて、制動制御装置8、エンジン出
力制御装置9、変速機制御装置10を制御することによ
り、先行車両との間に適正な車間距離を維持しながら追
従走行する追従走行制御を行うと共に、追従走行制御中
に、先行車両が減速状態に移行したり、他の車線から車
両の割込があって減速状態となった状態で、車速が第1
の設定車速V0 以下となったときに、車両減速度を制御
する目標加減速度G* を設定値G0 となるように制御す
ると共に、車速が第1の設定車速V0 より低い第2の設
定車速V1 以下となったときに目標減速度G* を緩やか
な変化率で零に復帰させる制御解除処理を行う。
【0031】次に、上記第1の実施形態の動作を走行制
御用コントローラ20で実行する図2に示す走行制御処
理を伴って説明する。この走行制御処理は、所定のメイ
ンプログラムに対する所定時間(例えば10msec)
毎のタイマ割込処理として実行され、先ず、ステップS
1で追従走行制御状態であるか否かを表す制御状態フラ
グFCが“1”にセットされているか否かを判定し、こ
れが“0”にリセットされているときには追従走行制御
が解除されているものと判断してそのままタイマ割込処
理を終了して所定のメインプログラムに復帰し、制御状
態フラグFCが“1”にセットされているときには追従
走行制御が実行中であるものと判断してステップS2に
移行する。
【0032】このステップS2では、車輪速度センサ1
3L,13Rで検出した車輪速度VwL,VwR を読込
み、これらの平均値を求めることにより、自車速V(n)
を算出する。次いで、ステップS3に移行して、自車速
V(n) が追従走行制御速度域の最低車速となる第1の設
定車速V0 以下であるか否かを判定し、V(n) >V0
あるときには、追従走行制御を継続するものと判断して
ステップS4に移行する。
【0033】このステップS4では、車間距離センサ1
2で検出した実際の先行車両との間の車間距離Dを読込
み、次いでステップS5に移行して、自車速V(n) と自
車両が現在の先行車両の後方L0 [m]の位置に到達す
るまでの時間T0 (車間時間)とから下記(1)式に従
って先行車両と自車両との間の目標車間距離D* (n)を
算出する。
【0034】 D* (n) =V(n) ×T0 +D0 …………(1) この車間時間という概念を取り入れることにより、車速
が速くなるほど、車間距離が大きくなるように設定され
る。なお、D0 は停止時車間距離である。次いで、ステ
ップS6に移行して、車間距離D(n) が目標車間距離D
* (n) 以下であるか否かを判定し、D(n) >D* (n) で
あるときには車間距離D(n) が目標車間距離D* (n) を
越えており、加速状態として車間距離をつめることが可
能であると判断してステップS7に移行し、目標車速V
* をもとに下記(2)式に従って目標加減速度α* を算
出し、これをメモリの加減速度記憶領域に更新記憶して
からステップS9に移行する。
【0035】 α* =KA ×(V* −V(n) )+LA …………(2) ここで、KA 及びLA は定数である。一方、ステップS
6の判定結果が、D(n) ≦D* (n) であるときには車間
距離D(n) が目標車間距離D* (n) より短く、減速状態
として車間距離を開ける必要があると判断して、ステッ
プS8に移行し、下記(3)式に基づいて目標加減速度
α* を算出し、これをメモリの加減速度記憶領域に更新
記憶してからステップS9に移行する。
【0036】 α* =KB ×(D(n) −D* (n) )−LB …………(3) ここで、KB 及びLB は定数である。ステップS9で
は、エンジン制御装置9に対するスロットル開度指令値
θ及び変速機制御装置10に対するアップ/ダウンシフ
ト指令値TSを算出し、これらを出力するエンジン制御
処理を実行してからステップS10に移行する。
【0037】ここで、スロットル開度指令値θは、目標
加減速度α* が正である加速状態では、目標加減速度α
* の増加に応じて正方向に増加するスロットル開度変化
量Δθを算出すると共に、目標加減速度α* が負である
ときには“0”から負の所定値αS に達するまでの間は
目標加減速度α* の負方向への増加に応じて負方向に増
加するスロットル開度変化量Δθを算出し、算出された
スロットル開度変化量Δθを現在のスロットル開度指令
値θに加算して、新たなスロットル開度指令値θを算出
し、目標加減速度α* が負の所定値αS を越えたときに
はスロットル開度指令値θを“0”またはその近傍の値
に設定する。
【0038】また、アップ/ダウンシフト指令値TS
は、算出されたスロットル開度指令値θと車速V(n) と
に基づいて通常の自動変速機における変速制御と同様の
変速制御マップを参照して自動変速機3のアップ/ダウ
ンシフト指令値TSを算出する。ステップS10では、
加減速度記憶領域に記憶されている目標加減速度α*
基づいて目標制動圧PB * を算出し、これを制動圧指令
値として制動制御装置8に出力する制動圧制御処理を行
ってからタイマ割込処理を終了して所定のメインプログ
ラムに復帰する。
【0039】ここで、目標制動圧PB * は、目標加減速
度α* をもとにメモリに予め格納された図4に示す制動
圧算出マップを参照して目標制動圧PB * を算出する。
この制動圧算出マップは、図4に示すように、横軸に目
標加減速度α* を縦軸に目標制動圧PB * をとり、目標
加減速度α* が正であるとき及び負であって所定値αS
を越えるまでの間では目標制動圧PB * が“0”を維持
し、目標加減速度α* が所定値αS を越えると、目標加
減速度α* の負方向への増加に比例して目標制動圧PB
* が直線的に増加するように設定されている。
【0040】一方、前記ステップS3の判定結果がV
(n) ≦V0 であるときには、ステップS11に移行し、
追従走行制御を解除する制御解除処理を実行してから前
記ステップS9に移行する。このステップS11の制御
解除処理の具体例は、図3に示すように、先ず、ステッ
プS21で、自車速V(n) が前述した第1の設定車速V
0 より低い第2の設定車速V1 を越えているか否かを判
定し、V(n) >V1 であるときには、ステップS22に
移行する。
【0041】このステップS22では、記憶装置の加減
速度記憶領域に記憶されている目標加減速度α* が設定
値α0 (例えばα0 =−0.1G)より小さいか否かを
判定し、α* <α0 であるときには、減速度が大きいも
のと判断して、ステップS23に移行し、下記(4)式
に示すように、制御解除用目標加減速度記憶領域に記憶
されている現在の目標加減速度α* に所定値Δα(例え
ば変化率が0.05G/sに相当する値)を加算した値
を新たな目標加減速度α* として、加減速度記憶領域に
更新記憶してから制御解除処理を終了して図2のステッ
プS9に移行する。
【0042】 α* =α* +Δα …………(4) また、前記ステップS22の判定結果が、α* ≧α0
あるときには、車両の減速度があまり大きくないものと
判断して、ステップS24に移行して、現在の目標加減
速度α* を保持してから制御解除処理を終了して図2の
ステップS9に移行する。
【0043】さらに、前記ステップS21の判定結果
が、V(n) ≦V1 であるときには、車両減速度を徐々に
減らす解除処理を行うものと判断して、ステップS25
に移行し、現在の目標加減速度α* が不感帯の下限値を
表すαS より大きいか否かを判定し、α* <αS である
ときには解除処理を継続するものと判断してステップS
26に移行し、前記(4)式と同様の演算を行って粗縦
目標加減速度α* を算出し、これを加減速度記憶領域に
更新記憶してから制御解除処理を終了して図2のステッ
プS9に移行する。
【0044】また、ステップS25の判定結果が、α*
≧αS であるときには解除処理を終了するものと判断し
て、ステップS27に移行して、制御状態フラグFCを
制御解除状態を表す“0”にリセットしてから制御解除
処理を終了して図2のステップS9に移行する。上記図
2の処理が走行制御手段に対応し、図3の処理における
ステップS21〜ステップS24の処理が解除動作開始
手段に対応し、ステップS21、ステップS25〜S2
8の処理が制御解除手段に対応している。
【0045】したがって、今、図5に示すように、時点
0 で制御状態フラグFCが“1”にセットされており
且つ自車速V(n) が第1の設定車速V0 以上で追従走行
制御状態にあり、先行車両との間の車間距離Dが目標車
間距離D* と一致して定速走行しているものとする。こ
の定速走行状態では、自車速V(n) が第1の設定車速V
0 以上であるので、図2の追従走行制御処理において、
ステップS3からステップS4に移行し、車間距離Dが
目標車間距離D* と一致しているので、ステップS6か
らステップS8に移行し、定数LB 分負となる目標加減
速度α* が算出され、これに応じて減速制御されるが、
次の時点では、減速制御によって車間距離Dが目標車間
距離D * より大きくなるので、ステップS6からステッ
プS7に移行して、略定速走行中であるので、定数LA
分正となる目標加減速度α* が算出され、これに応じて
加速制御されることを繰り返して、車間距離Dが目標車
間距離D* に略一致される。
【0046】この定速走行状態から時点t1 で自車速V
(n) が第1の設定車速V0 以上を保っている状態で、先
行車両が減速状態となるか又は他車線からの車両割込み
等によって、車間距離Dが目標車間距離D* より低下す
ると、ステップS8で減速度を表す目標加減速度α*
算出されることになり、これに応じてステップS10で
目標加減速度α* に応じた目標制動圧PB * が算出さ
れ、これが制動制御装置8に供給されることにより、各
輪のディスクブレーキ7の制動圧が目標制動圧P B *
一致するように制御されて制動状態となり、これに応じ
て、自車速V(n)が図5(a)に示すように減速され
る。
【0047】その後、目標加減速度α* がさらに負方向
に増加すなわち減速度が増加することにより、自車速V
(n) が低下し、時点t2 で自車速V(n) が第1の設定車
速V 0 以下となると、図2の処理において、ステップS
3からステップS11に移行して、制御解除処理を開始
する。このとき、自車速V(n) が第1の設定車速V0
下回ったばかりであるので、第2の設定車速V1 を越え
ているので、ステップS21からステップS22に移行
し、この時点の目標加減速度α* が設定値α0 を大きく
下回っているので、ステップS23に移行して、現在の
目標加減速度α* に設定値Δαを加算することにより、
目標加減速度が正方向に向かって大きくなり(減速度が
小さくなる)、これに応じて、図2のステップS10で
算出される目標制動圧PB * も小さくなって、制動力が
低下され、車両減速度が低下し、自車速V(n) の低下が
図5(a)に示すように緩やかとなる。
【0048】この減圧状態を繰り返して、時点t3 で、
目標加減速度α* が設定値α0 に達し、且つ自車速V
(n) が第2の設定車速V1 以下となると、図3の制御解
除処理において、ステップS21からステップS25に
移行する。このとき、目標加減速度α* が十分に小さい
すなわち減速度が大きい状態であるならば、ステップS
26に移行して、目標加減速度α* に対する加算処理が
継続され、これに応じて目標加減速度α* が同じ変化率
を継続して大きくなり、車両減速度が徐々に小さくなる
ことにより、自車速V(n) の減少量も低下する。
【0049】その後、時点t4 で、目標加減速度α*
不感帯の下限を示すαS より大きくなると、図3の処理
において、ステップS25からステップS27に移行し
て、制御状態フラグFCが制御解除状態を表す“0”に
リセットされてから図2のステップS9に移行すること
により、ステップS10で目標制動圧PB * が“0”と
なって、ディスクブレーキ7による制動力が解除され
る。
【0050】その後、所定時間が経過して、次に図2の
処理が実行されると、制御状態フラグFCが“0”にリ
セットされていることにより、ステップS1からそのま
ま目標加減速度α* を算出する追従走行制御を行うこと
なくタイマ割込処理を終了することになり、追従走行制
御が完全に解除される。一方、減速制御中で、時点t2
で自車速V(n) が第1の設定車速V0 に達したときの目
標加減速度α* が図6(b)に示すように設定値α0
僅かに下回っている状態では、前述したように、目標加
減速度α* の加算処理が行われることにより、時点t2
後の時点t2 ′で目標加減速度α* が設定値α0 に達す
ると、図3の処理において、ステップS22からステッ
プS24に移行して、目標加減速度が設定値α0 近傍の
値に保持される。このため、自車速V(n) が図6(a)
に示すように減速度一定の状態で低下し、この自車速V
(n) が第2の設定車速V1以下となると、目標加減速度
α* が加算処理されて、車両減速度が徐々に低下される
ことにより、時点t4 で目標減速度α* が−αS より大
きくなって、目標制動圧PB * が“0”となり、追従走
行制御が解除される。
【0051】また、減速制御中で、時点t2 で自車速V
(n) が第1の設定車速V0 に達したときに、その時点で
の目標加減速度α* が図7(b)に示すように設定値α
0 より大きい場合には、図3の制御解除処理が実行され
たときには、ステップS22からステップS24に移行
することになり、その時点の目標加減速度α* が保持さ
れることにより、その時点の車両減速度が維持され、自
車速V(n) が緩やかに減少し、時点t3 で自車速V(n)
が第2の設定車速V1 以下となると、図7(b)に示す
ように、目標加減速度α* の加算処理が行われて、目標
加減速度が大きくなり(減速度が小さくなり)、時点t
4 で、目標加減速度α* が設定値−αSより大きくなっ
て、目標制動圧PB * が“0”となり、追従走行制御が
解除される。
【0052】このように、上記第1の実施形態による
と、自車速V(n) が第1の設定車速に達した時点での目
標減速度α* に応じて目標加減速度α* を保持するか加
算処理して大きな値とするかを設定することにより、何
れにしても目標加減速度α* の低下即ち車両減速度の増
加を抑制した状態に制御し、自車速V(n) が第2の設定
車速V1 以下となったときに目標加減速度を徐々に大き
くして車両減速度を徐々に減少させ、これが“0”近傍
となった時点で追従走行制御を解除するので、この追従
走行制御解除時点での自車速V(n) が車速が第1の設定
車速以下となった時点での目標減速度α* にかかわら
ず、大きなばらつきを生じることなく略一定値となると
共に、制御解除を開始してから制御解除を完了するまで
の解除時間も略一定となり、運転者に違和感を与えるこ
とを確実に防止することができる。する。
【0053】次に、本発明の第2の実施形態を図8及び
図9について説明する。この第2の実施形態は、追従制
御を解除する際の車両減速度の緩やかな変化を制動制御
装置8に対する目標制動圧PB * を制御することにより
行うようにしたものである。すなわち、第2の実施形態
では、追従走行制御処理が図8に示すように、前述した
第1の実施形態における図2の処理において、ステップ
S11の制御解除処理が終了したときにステップS9に
移行する場合に代えて、そのままタイマ割込処理を終了
するようにするに変更されていることを除いては図2と
同様の処理を行い、図2との対応する処理には同一ステ
ップ番号を付し、その詳細説明はこれを省略する。
【0054】また、図8におけるステップS11の制御
解除処理が、図9に示すように、構成されている。すな
わち、先ず、ステップS31で、自車速V(n) が第2の
設定車速V1 を越えているか否かを判定し、V(n) >V
1 であるときには、ステップS32に移行して、制動制
御装置8に対する目標制動圧PB * が予め設定された設
定圧P0 (例えば1.0MPa)を越えているか否かを
判定し、PB * >P0 であるときにはステップS33に
移行して、下記(5)式に示すように、現在の目標制動
圧P B * から設定値ΔP(例えば減圧速度で0.5MP
aに相当)を減算した値を新たな目標制動圧PB *
し、これを目標制動圧記憶領域に更新記憶すると共に、
制動制御装置8に出力してから図8に戻ってタイマ割込
処理を終了し、PB * ≦P0 であるときにはステップS
34に移行して、現在の目標制動圧PB * を保持すると
共に、制動制御装置8に出力してから図8に戻ってタイ
マ割込処理を終了する。
【0055】 PB * =PB * −ΔP …………(5) また、前記ステップS31の判定結果が、V(n) ≦V1
であるときには、ステップS35に移行して、現在の目
標制動圧PB * から設定値ΔPを減算した値が正である
か否かを判定し、PB * −ΔP>0であるときには目標
制動圧の減圧制御を継続するものと判断してステップS
36に移行し、前記(5)式にしたがって、目標制動圧
B * の減圧処理を行って、その結果を目標制動圧記憶
装置に更新記憶すると共に、制動制御装置8に出力して
から図8に戻ってタイマ割込処理を終了し、、PB *
ΔP≦0であるときにはステップS37に移行して、目
標制動圧PB * を“0”に設定し、これを目標制動圧記
憶領域に更新記憶すると共に、制動制御装置8に出力し
てからステップS38に移行して、制御状態フラグFC
を制御解除を表す“0”にリセットしてから図8に戻り
タイマ割込処理を終了する。
【0056】この第2の実施形態によると、先行車両と
の車間距離を適正値に維持して定速走行している状態か
ら、先行車両の減速又は他車線からの車両の割込等によ
って車間距離Dが目標車間距離D* より急激に狭まるこ
とにより、図8のステップS8で比較的小さな負値の目
標加減速度α* が算出されると、これに応じて、図8の
ステップS10で算出される目標制動圧PB * が図10
(b)に示すように急増して、ディスクブレーキ7で大
きな制動力を発生することにより、自車速V(n) が減少
し始める。
【0057】この状態で、時点t2 で自車速V(n) が第
1の設定車速V0 以下となると、図8において、ステッ
プS3からステップS11に移行して、制動解除処理を
実行し、図9のステップS31からステップS32に移
行し、このときの目標制動圧PB * が設定値P0 を越え
ているので、ステップS33に移行して、減圧処理を行
って、目標制動圧PB * を減少させ、これに応じて車両
減速度が小さくなって、自車速V(n) の減少量が少なく
なる。
【0058】この減圧制御状態が継続して、時点t3
自車速V(n) が第2の設定車速V1以下となると共に、
目標制動圧PB * が設定値P0 以下となると、図9のス
テップS31からステップS35に移行して、PB *
ΔPが正値であるので、ステップS36に移行し、目標
制動圧PB * の減圧処理が継続され、時点t4 で現在の
目標制動圧PB * から設定値ΔPを減算した値が“0”
又は負値となると、ステップS35からステップS37
に移行して、目標制動圧PB * を“0”に設定し、これ
を目標制動圧記憶領域に更新記憶すると共に、制動制御
装置8に出力し、ディスクブレーキ7の制動力が解除さ
れ、次いでステップS38に移行して、制御状態フラグ
FCを制御解除を示す“0”にリセットしてから図8に
戻る。
【0059】このため、タイマ割込周期が経過して、次
に図8の処理が実行されたときには、ステップS1から
ステップS2〜ステップS10の追従走行制御を行うこ
となくそのままタイマ割込処理を終了し、制御解除状態
を保持する。また、自車速V(n) が第1の設定車速V0
以下となった時点での目標制動圧P B * が設定値P0
り僅かに高い場合には、図11に示すように、目標制動
圧P B * が設定値P0 まで減圧されてから設定値P0
維持し、自車速V(n) が第2の設定車速V1 以下となっ
たときに減圧処理を開始し、自車速V(n) が第1の設定
車速V0 以下となった時点での目標制動圧PB * が設定
値P0 より低い場合には、図12に示すように、自車速
V(n) が第1の設定車速V0 以下となった時点での目標
制動圧PB * を保持し、自車速V(n) が第2の設定車速
1 以下となったときに減圧処理を開始することによ
り、制御解除時(時点t4 )での自車速V(n) を図10
と略同様の値とすることができると共に、制御解除時間
も略等しくすることができる。
【0060】なお、上記第1(又は第2)の実施形態に
おいては、自車速V(n) が第1の設定車速V0 以下とな
った時点で、目標加減速度α* (又は目標制動圧
B * )が設定値α0 (又はP0 )より小さい(又は大
きい)ときに、加算処理(又は減圧処理)を行う場合に
ついて説明したが、これに限定されるものではなく、図
13に示すように、自車速V(n) が第1の設定車速V0
以下となった時点で、目標加減速度α* (又は目標制動
圧PB * )が設定値α0 (又はP0 )より小さい(又は
大きい)ときに、所定時間だけ目標加減速度α* (又は
目標制動圧PB * )を保持した後加算処理(又は減圧処
理)を行うか、又は図14に示すように、自車速V(n)
が第1の設定車速V0 以下となった時点で、目標加減速
度α* (又は目標制動圧PB * )を自車速V(n) が第2
の設定車速V1 に達するまで保持するようにしてもよ
く、この場合には、車両減速度を大きい状態に保持する
ことができ、先行車両の車間距離を十分に確保すること
ができるという利点がある。
【0061】また、上記第1(又は第2)の実施形態に
おいては、自車速V(n) が第2の設定車速V1 以下とな
った時点で、目標加減速度α* (又は目標制動圧
B * )が設定値α0 (又はP0 )より小さい(又は大
きい)ときに、加算処理(又は減圧処理)を行う場合に
ついて説明したが、これに限定されるものではなく、図
15に示すように、図3の処理におけるステップS21
の前に早期解除動作状態を表す早期解除動作状態フラグ
FFが早期解除動作中を表す“1”にセットされている
か否かを判定するステップS41が追加され、ステップ
S21とステップS22との間に、先行車両との相対速
度Vrを算出するステップS41と、相対速度Vrが負
から正に変化したか否かを判定するステップS42とを
介挿し、ステップS42の判定結果が相対速度Vrが負
から正に変化していないときにはステップS23に移行
し、負から正に変化したときにはステップS43に移行
して、早期解除動作状態フラグFFを“1”にセットし
てからステップS25に移行し、ステップS41の判定
結果が、早期解除動作状態フラグFFが“1”にセット
されているときには前記ステップS25に移行するよう
に構成することにより、図16に示すように、自車速V
(n) が第1の設定車速V0 及び第2の設定車速V1間に
ある状態で、相対速度Vrが負から正に変化して、先行
車両との車間距離Dが広がる傾向となった時点t2
で、加算処理を行って、追従走行制御を早期に解除させ
て、運転者に違和感を与えることを確実に防止すること
ができる。
【0062】ここで、図15の処理において、ステップ
S41〜S43及びステップS26,S27の処理が早
期制御解除開始手段に対応している。同様に、目標制動
圧PB * を制御する第2の実施形態においても、上記と
同様に、相対速度Vrが負から正に変化したときに、ス
テップS35に移行して、減圧処理を開始することによ
り、早期制御解除を行うことができる。
【0063】さらに、上記各実施形態においては、自車
速V(n) が第1の設定車速V0 以下となったときの減圧
処理と第2の設定車速V1 以下となったときの減圧処理
とで目標加減速度α* 及び目標制動圧PB * の変化率を
等しく設定した場合について説明したが、これに限定さ
れるものではなく、両減圧処理で異なる変化率に設定す
るようにしてもよい。
【0064】さらにまた、上記各実施形態においては、
(2)式の車速フィードバック式及び(3)式の車間距
離フィードバック式をP制御とした場合について説明し
たが、これに限定されるものではなく、PD制御やPI
D制御を適用するようにしてもよいことは言うまでもな
い。なおさらに、上記各実施形態においては、目標車間
距離D* を算出し、この目標車間距離D* と実際の車間
距離Dとを比較することにより、目標加減速度G*を算
出する場合について説明したが、これに限定されるもの
ではなく、車間距離D(n) に基づいて自車両が先行車両
のL0 (m)後方に到達するまでの時間(車間時間)T
0 が一定になるように目標車速V* (n) を決定し、これ
と実際の車速V(n) との偏差ΔV(n) に基づいてエンジ
ン出力指令値αを算出し、これが正であるときには、算
出したエンジン出力指令値αに基づいてエンジンを制御
して加速状態とし、負であるときには速度偏差ΔV(n)
に基づいてPD制御又はPID制御によって目標制動圧
を設定するようにしてもよい。
【0065】また、上記各実施形態においては、自車速
V(n) を従動輪の車輪速の平均値で算出する場合につい
て説明したが、これに限定されるものではなく、自動変
速機3の出力側の回転数を検出して車速を算出したり、
アンチロックブレーキ制御装置に使用される車体速度演
算手段を適用することもできる。さらに、上記各実施形
態においては、エンジン2の出力側に自動変速機3を設
けた場合について説明したが、これに限定されるもので
はなく、無段変速機を適用することもできる。
【0066】さらにまた、上記実施形態においては、後
輪駆動車に本発明を適用した場合について説明したが、
前輪駆動車や四輪駆動車にも本発明を適用することがで
き、さらにはエンジン2に代え電動モータを適用した電
気自動車や、エンジン2及び電動モータを併用するハイ
ブリッド車両にも本発明を適用し得るものである。この
場合にはエンジン出力制御装置に代えて電動モータ制御
装置を適用すればよいものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す概略構成図であ
る。
【図2】走行制御用コントローラの走行制御処理手順の
一例を示すフローチャートである。
【図3】図2の走行制御処理における制御解除処理の具
体例を示すフローチャートである。
【図4】目標加減速度と目標制動圧との関係を示す目標
制動圧算出マップの一例を示す説明図である。
【図5】第1の実施形態における動作の説明に供する急
減速制御中状態を表すタイムチャートである。
【図6】第1の実施形態における動作の説明に供する通
常減速制御状態を表すタイムチャートである。
【図7】第1の実施形態における動作の説明に供する緩
減速制御状態を表すタイムチャートである。
【図8】本発明の第2の実施形態を示す走行制御用コン
トローラの走行処理手順の一例を示すフローチャートで
ある。
【図9】第2の実施形態における図8の制御解除処理の
具体例を示すフローチャートである。
【図10】第2の実施形態における動作の説明に供する
急減速制御中状態を表すタイムチャートである。
【図11】第2の実施形態における動作の説明に供する
通常減速制御状態を表すタイムチャートである。
【図12】第3の実施形態における動作の説明に供する
緩減速制御状態を表すタイムチャートである。
【図13】本発明の変形例を示すタイムチャートであ
る。
【図14】本発明の変形例を示すタイムチャートであ
る。
【図15】本発明の変形例を示す図3に対応するフロー
チャートである。
【図16】図15の変形例における動作の説明に供する
タイムチャートである。
【図17】従来例の追従走行制御動作を説明するための
タイムチャートである。
【符号の説明】
1FL,1FR 前輪 1RL,1RR 後輪 2 エンジン 3 自動変速機 7 ディスクブレーキ装置 8 制動制御装置 9 エンジン出力制御装置 10 変速機制御装置 12 車間距離センサ 13L,13R 車輪速度センサ 20 走行制御用コントローラ
フロントページの続き (72)発明者 浅田 哲也 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 Fターム(参考) 3D044 AA11 AA27 AC26 AC28 AC59 AD21 AE04 AE07 AE15 AE21 3D046 BB18 EE01 HH20 HH22 HH26 JJ05

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先行車両との車間距離を所定値に保ちつ
    つ先行車両に追従する走行制御を行うようにした車両用
    走行制御装置において、先行車両との車間距離を検出す
    る車間距離検出手段と、自車両の車速を検出する車速検
    出手段と、前記該車間距離検出手段で検出した車間距離
    が目標車間距離に一致するように目標加減速度を設定
    し、設定された目標加減速度を維持するように走行制御
    する走行制御手段とを備え、前記走行制御手段は減速制
    御中に前記車速検出手段で検出した車速が第1の設定車
    速以下となって、走行制御を解除する際に、当該第1の
    設定車速より低い第2の設定車速以上であるか否かに応
    じて制御態様を変更するように構成されていることを特
    徴とする車両用走行制御装置。
  2. 【請求項2】 前記走行制御手段は、減速制御中に前記
    車速検出手段で検出した車速が第1の設定車速以下とな
    ったときに車両減速度の増加を抑制する解除動作開始手
    段と、車速が第2の設定車速以下となったときに車両減
    速度変化が緩やかとなるように走行制御を解除する解除
    制御手段とを備えていることを特徴とする請求項1記載
    の車両用走行制御装置。
  3. 【請求項3】 前記走行制御手段は、減速制御中に前記
    車速検出手段で検出した車速が第1の設定車速以下とな
    ったときに車両減速度の増加を抑制する解除動作開始手
    段と、車速が第1の設定車速未満で且つ第2の設定車速
    を越えている状態で先行車両との相対速度が負から正に
    変化したときに車両減速度を徐々に低下させる早期制御
    解除手段とを備えていることを特徴とする請求項1記載
    の車両用走行制御装置。
  4. 【請求項4】 前記解除動作開始手段は、前記車速検出
    手段で検出した車速が第1の設定車速以下となった時点
    の車両減速度が設定値を越えているときに、車両減速度
    を設定値まで低下させてから設定値を保持するように構
    成されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の
    車両用走行制御装置。
  5. 【請求項5】 前記解除動作開始手段は、前記車速検出
    手段で検出した車速が第1の設定車速以下となったとき
    にその時点の車両減速度を所定時間保持した後設定値ま
    で低下させて保持するように構成されていることを特徴
    とする請求項2又は3に記載の車両用走行制御装置。
  6. 【請求項6】 前記解除動作開始手段は、前記車速検出
    手段で検出した車速が第1の設定車速以下となった時点
    の車両減速度が設定値未満であるときに、当該車両減速
    度を保持するように構成されていることを特徴とする請
    求項2又は3に記載の車両用走行制御装置。
  7. 【請求項7】 前記解除動作開始手段は、前記車速検出
    手段で検出した車速が第1の設定車速以下となったとき
    に、その時点の車両減速度をその値にかかわらず保持す
    るように構成されていることを特徴とする請求項2又は
    3に記載の車両用走行制御装置。
  8. 【請求項8】 前記車両減速度の制御は、目標減速度を
    制御することにより行うようにしたことを特徴とする請
    求項1乃至7の何れかに記載の車両用走行制御装置。
  9. 【請求項9】 前記車両減速度の制御は、目標制動圧を
    制御することにより行うようにしたことを特徴とする請
    求項1乃至7の何れかに記載の車両用走行制御装置。
JP12301299A 1999-04-28 1999-04-28 車両用走行制御装置 Expired - Fee Related JP3610825B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12301299A JP3610825B2 (ja) 1999-04-28 1999-04-28 車両用走行制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12301299A JP3610825B2 (ja) 1999-04-28 1999-04-28 車両用走行制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000313245A true JP2000313245A (ja) 2000-11-14
JP3610825B2 JP3610825B2 (ja) 2005-01-19

Family

ID=14850068

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12301299A Expired - Fee Related JP3610825B2 (ja) 1999-04-28 1999-04-28 車両用走行制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3610825B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6687595B2 (en) 2001-07-31 2004-02-03 Nissan Motor Co., Ltd. Adaptive cruise control system for vehicle
JP2005178518A (ja) * 2003-12-18 2005-07-07 Fuji Heavy Ind Ltd 車両用運転支援装置
JP2005199886A (ja) * 2004-01-16 2005-07-28 Toyota Motor Corp 車輌の減速度制御装置
JP2008506566A (ja) * 2004-06-30 2008-03-06 ローベルト ボッシュ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 運転者への通知方法および通知装置
JP2012148699A (ja) * 2011-01-20 2012-08-09 Honda Motor Co Ltd 自動車用自動減速装置
JP2019517413A (ja) * 2016-06-02 2019-06-24 ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツングRobert Bosch Gmbh 自動運転過程の間に自動車において縦方向動特性を制御するための方法および装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6687595B2 (en) 2001-07-31 2004-02-03 Nissan Motor Co., Ltd. Adaptive cruise control system for vehicle
JP2005178518A (ja) * 2003-12-18 2005-07-07 Fuji Heavy Ind Ltd 車両用運転支援装置
JP2005199886A (ja) * 2004-01-16 2005-07-28 Toyota Motor Corp 車輌の減速度制御装置
JP2008506566A (ja) * 2004-06-30 2008-03-06 ローベルト ボッシュ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 運転者への通知方法および通知装置
JP2012148699A (ja) * 2011-01-20 2012-08-09 Honda Motor Co Ltd 自動車用自動減速装置
JP2019517413A (ja) * 2016-06-02 2019-06-24 ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツングRobert Bosch Gmbh 自動運転過程の間に自動車において縦方向動特性を制御するための方法および装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3610825B2 (ja) 2005-01-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3627582B2 (ja) 車両用追従制御装置
JP3478107B2 (ja) 車両用走行制御装置
JP3497520B2 (ja) 車両の速度および車間距離制御方法および車両の速度および車間距離制御方法を実施する装置
JPH11278096A (ja) 車両用走行制御装置
JP3690126B2 (ja) 車両用追従走行制御装置
JP3608433B2 (ja) 先行車追従制御装置
US6330508B1 (en) Preceding vehicle following control system
JP3675240B2 (ja) 車両用追従制御装置
US20030028311A1 (en) Adaptive cruise control system for vehicle
JPH11291788A (ja) 車両用走行制御装置
JP2004533967A (ja) 車両の減速装置を自動制御する方法と装置
JP3788240B2 (ja) 車両用追従走行制御装置
JP3873858B2 (ja) 追従走行制御装置
JP3960406B2 (ja) 先行車追従制御装置
JP3438630B2 (ja) 車両用走行制御装置
JP3885420B2 (ja) 車両用走行制御装置
JP2000313245A (ja) 車両用走行制御装置
JP2003267085A (ja) 車両用走行制御装置
JP3957057B2 (ja) 車両走行制御装置および方法
JP3636042B2 (ja) 車両用追従走行制御装置
JP3885347B2 (ja) 車両用走行制御装置
JP3785921B2 (ja) 車両用追従走行制御装置
JP2004161175A (ja) 走行速度制御装置
JP2000203307A (ja) 車両用走行制御装置
JP3901024B2 (ja) 走行制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040720

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040903

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040928

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20041011

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071029

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081029

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091029

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091029

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101029

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111029

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121029

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121029

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131029

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees