JP2023541916A - がんの治療における、ras阻害剤としてのインドール誘導体 - Google Patents

がんの治療における、ras阻害剤としてのインドール誘導体 Download PDF

Info

Publication number
JP2023541916A
JP2023541916A JP2023516655A JP2023516655A JP2023541916A JP 2023541916 A JP2023541916 A JP 2023541916A JP 2023516655 A JP2023516655 A JP 2023516655A JP 2023516655 A JP2023516655 A JP 2023516655A JP 2023541916 A JP2023541916 A JP 2023541916A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optionally substituted
membered
pharmaceutically acceptable
acceptable salt
formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2023516655A
Other languages
English (en)
Inventor
アーイ、ナイン
バーネット、ジー.レスリー
クレッグ、ジェームズ
エル. ギル、エイドリアン
イー. ノックス、ジョン
エス. コルトゥン、エレナ
リュー、ヤン
バックル、アンドレアス
ジェニファー リー、ビアンカ
イー. ワイルズ、デイビッド
エイ. ライス、メーガン
シン、マリカ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Revolution Medicines Inc
Original Assignee
Revolution Medicines Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Revolution Medicines Inc filed Critical Revolution Medicines Inc
Publication of JP2023541916A publication Critical patent/JP2023541916A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K45/00Medicinal preparations containing active ingredients not provided for in groups A61K31/00 - A61K41/00
    • A61K45/06Mixtures of active ingredients without chemical characterisation, e.g. antiphlogistics and cardiaca
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D513/00Heterocyclic compounds containing in the condensed system at least one hetero ring having nitrogen and sulfur atoms as the only ring hetero atoms, not provided for in groups C07D463/00, C07D477/00 or C07D499/00 - C07D507/00
    • C07D513/22Heterocyclic compounds containing in the condensed system at least one hetero ring having nitrogen and sulfur atoms as the only ring hetero atoms, not provided for in groups C07D463/00, C07D477/00 or C07D499/00 - C07D507/00 in which the condensed system contains four or more hetero rings
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/33Heterocyclic compounds
    • A61K31/395Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
    • A61K31/495Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having six-membered rings with two or more nitrogen atoms as the only ring heteroatoms, e.g. piperazine or tetrazines
    • A61K31/50Pyridazines; Hydrogenated pyridazines
    • A61K31/5025Pyridazines; Hydrogenated pyridazines ortho- or peri-condensed with heterocyclic ring systems
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D417/00Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, at least one ring having nitrogen and sulfur atoms as the only ring hetero atoms, not provided for by group C07D415/00
    • C07D417/14Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, at least one ring having nitrogen and sulfur atoms as the only ring hetero atoms, not provided for by group C07D415/00 containing three or more hetero rings
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D471/00Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, at least one ring being a six-membered ring with one nitrogen atom, not provided for by groups C07D451/00 - C07D463/00
    • C07D471/22Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, at least one ring being a six-membered ring with one nitrogen atom, not provided for by groups C07D451/00 - C07D463/00 in which the condensed systems contains four or more hetero rings
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D487/00Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, not provided for by groups C07D451/00 - C07D477/00
    • C07D487/12Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, not provided for by groups C07D451/00 - C07D477/00 in which the condensed system contains three hetero rings
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D498/00Heterocyclic compounds containing in the condensed system at least one hetero ring having nitrogen and oxygen atoms as the only ring hetero atoms
    • C07D498/22Heterocyclic compounds containing in the condensed system at least one hetero ring having nitrogen and oxygen atoms as the only ring hetero atoms in which the condensed system contains four or more hetero rings
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D519/00Heterocyclic compounds containing more than one system of two or more relevant hetero rings condensed among themselves or condensed with a common carbocyclic ring system not provided for in groups C07D453/00 or C07D455/00

Abstract

本開示は、Rasタンパク質を阻害可能な大環状化合物、ならびにその医薬組成物及びタンパク質複合体、ならびに、がん治療におけるそれらの使用に関する。【選択図】図1A

Description

本開示は、がんの治療における、RAS阻害剤としてのインドール誘導体に関する。
関連出願の相互参照
本出願は、2020年9月15日に出願された米国出願第63/078,802号;2020年12月22日に出願された同第63/129,231号;2021年5月5日に出願された同第63/184,412号;及び、2021年5月25日に出願された同第63/192,775号に対する優先権の利益を主張し、これら全体が全て、参照により本明細書に組み込まれる。
配列表
本出願は、ASCII形式で電子的に提出された配列表を含み、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。2021年9月14日に作成された上記ASCIIの写しは、51432-009WO5_Sequence_Listing_9_14_21_ST25という名前であり、サイズが1,189バイトである。
圧倒的多数の低分子薬剤は、標的タンパク質上で機能的に重要なポケットに結合することにより作用し、これによって、当該タンパク質の活性を制御する。例えば、スタチンとして知られる、コレステロール低下剤は、HMG-CoAレダクターゼの酵素活性部位に結合し、故に、酵素が、その基質とかみ合うことを防止する。多くのこのような薬剤/標的相互作用ペアが知られているという事実は、ある程度の人をミスリードし、妥当な時間、努力、及びリソースの量を考慮すると、低分子モジュレーターが、全てではないにせよ、大部分のタンパク質に対して発見されることができるということを信じさせる可能性がある。これは、事実とはほど遠い。全てのヒトタンパク質のうち約10%のみが、低分子により標的化可能であるというのが、現在の推定である。Bojadzic and Buchwald,Curr Top Med Chem 18:674-699(2019)。他の90%は現在、上述した低分子創薬に対して、不応性または難治性であると考えられている。このような標的は一般に、「アンドラッガブル」と呼ばれている。これらのアンドラッガブルな標的は、臨床的に重要なヒトタンパク質の、広大かつ大量の、利用されていないリザーバーを含む。したがって、このようなアンドラッガブルな標的の機能を制御可能な、新規の分子モダリティを発見することに、多くの関心が存在する。
Rasタンパク質(K-Ras、H-Ras、及びN-Ras)が、様々なヒトのがんにおいて不可欠な役割を果たし、故に、抗がん治療法に対する適切な標的であることが、文献では十分に確立されてきた。実際、Rasタンパク質における変異は、米国での全てのヒトのがんの約30%を占め、これらの多くは致死性である。変異の活性化、過剰発現、または上流発現によるRasタンパク質の調節不全は、ヒト腫瘍において一般的であり、Rasにおける変異の活性化は、ヒトのがんにおいて頻繁に発見されている。例えば、Rasタンパク質中のコドン12における変異の活性化は、GTPの、GTPase活性化タンパク質(GAP)依存性及び固有の加水分解速度の両方を阻害し、Ras変異タンパク質の集団を「オン」(GTP結合)状態(Ras(ON))に著しく歪め、発がん性MAPKシグナル伝達をもたらすことにより機能する。特に、Rasは、GTPに対するピコモル親和性を示し、低濃度のこのヌクレオチドの存在下においてさえも、Rasが活性化されることを可能にする。Rasのコドン13における変異(例えば、G13D)、及びコドン61における変異(例えば、Q61K)もまた、いくつかのがんにおいて、発がん性活性を担う。
近年の数十年の間に、Rasに対して大規模な創薬努力がなされてきたものの、「オン」形態のRasを直接標的化する薬剤は依然として認可されていない。様々なRas変異により駆動されるがんに対する追加の薬剤を明らかにする、さらなる努力が必要とされている。
RAS阻害剤を本明細書で提供する。これらのRas阻害剤は、Ras(ON)を標的にする、即ち、Ras(ON)に選択的に結合する、または、Ras(ON)を選択的に阻害する(例えば、Rasの不活性状態であるGDP結合型よりも選択的である)。本明細書に記載するアプローチは、合成リガンドと通常の生理学的条件下で相互作用しない2つの細胞内タンパク質:対象となるタンパク質(例えば、Ras)、及び、細胞内で広範に発現するサイトゾルシャペロン(プレゼンタータンパク質)(例えば、サイクロフィリンA)との間での、高親和性の3成分複合体の形成を必要とする。より具体的には、いくつかの実施形態では、本明細書に記載するRasの阻害剤は、Rasタンパク質と、広範に発現するサイトゾルシャペロンのサイクロフィリンA(CYPA)との間で、高親和性のトリ複合体の形成を駆動することによる、Ras中での新規の結合ポケットサイトゾルを含む。理論に束縛されるものではないが、本発明の化合物及び複合体により、Rasでの阻害効果が影響を受ける1方法は、Rasと、RAF及びPI3Kなどの下流エフェクター分子との間での相互作用部位の立体閉塞が形成されることであり、これは、発がん性シグナルを生長させるのに必要であると、本発明者らは考えている。
そのため、いくつかの実施形態では、本開示は、構造式Iaの化合物、またはその薬学的に許容される塩を特徴とする:

[式中、Aは、任意に置換された3~6員のシクロアルキレン、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキレン、任意に置換された6員のアリーレン、任意に置換された5~6員のヘテロアリーレン、任意に置換されたC-Cアルキレン、または、任意に置換されたC-Cアルケニレンであり、
Yは、

であり、
Wは、水素、C-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~10員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された3~10員のシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールであり、
及びXはそれぞれ独立して、CHまたはNHであり、
は、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~15員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールであり、
は、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cアルケニル、任意に置換されたC-Cアルキニル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~7員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6員のアリール、任意に置換された5または6員のヘテロアリールであり、かつ
10は、水素、ヒドロキシ、任意に置換されたC-Cアルキル、または、任意に置換されたC-Cヘテロアルキルである]。いくつかの実施形態では、R10は水素である。
式Iaの化合物、またはその薬学的に許容される塩、及び、薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物もまた提供する。
がんの治療を必要とする対象における、がんの治療方法であって、上記方法が、上記対象に、治療に有効な量の本発明の化合物、またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、上記方法もまた提供する。
いくつかの実施形態では、Rasタンパク質関連疾患の治療を必要とする対象における、Rasタンパク質関連疾患の治療方法であって、上記方法が、上記対象に、治療に有効な量の本発明の化合物、またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、上記方法を提供する。
細胞内でのRasタンパク質の阻害方法であって、上記方法が、上記細胞を、有効量の本発明の化合物、またはその薬学的に許容される塩と接触させることを含む、上記方法をさらに提供する。
本発明の一実施形態に関して論じられるあらゆる限定は、本発明の任意の他の実施形態に適用され得ることが具体的に想到される。更に、本発明の任意の化合物または組成物を、本発明の任意の方法で使用することができ、本発明の任意の方法を使用して、本発明の任意の化合物または組成物を生成または利用することができる。
定義及び化学用語
本出願において、文脈から別段に明確でない限り、(i)用語「1つの(a)」は「1つ以上の」を意味し、(ii)は、代替表現のみを意味すること、または、当該代替表現が相互に排他的であることが明示的に示されない限り、「及び/または」を意味するために用いられるが、本開示は、代替表現のみ、及び、「及び/または」に言及する定義を支持し、(iii)用語「を含む(comprising)」及び「を含む(including)」は、それら自身により提示されるか、または、1つ以上の追加の構成成分もしくは工程と共に提示されるかに拘わらず、項目別にされた構成成分または工程を包含すると理解され、(iv)範囲が示される場合、端点が含まれる。
本明細書で使用する場合、「約」という用語は、値が、値を決定するために用いられるデバイスまたは方法の誤差の標準偏差を含むことを示すために使用される。特定の実施形態では、「約」という用語は、別途記載のない限り、または別途内容から明らかでない限り(例えば、そのような数が可能な値の100%を超え得る場合)、記載された値のいずれかの方向(上回るまたは下回る)において、25%、20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%以下に含まれる値の範囲を指す。
本明細書で使用する場合、隣接する原子について記載する文脈における用語「隣接する」とは、共有結合により直接結合した二価原子を意味する。
本明細書で使用する場合、「本発明の化合物」及び類似の用語は、明示的に記載されるか否かに拘わらず、式Iaまたは式Ibの化合物及びそのサブ式、ならびに、表1aまたは表1bの化合物、加えて、それらの塩(例えば、薬学的に許容される塩)、溶媒和物、水和物、立体異性体(アトロプ異性体を含む)、及び互変異性体を含む、本明細書に記載するRas阻害剤を意味する。
用語「野生型」とは、自然において「正常」(変異体、疾患、変化などと対をなす)状態または文脈で発見される構造または活性を有する存在を意味する。野生型遺伝子及びポリペプチドは多くの場合、複数の異なる形態(例えば、アレル)で存在することを、当業者は理解するであろう。
本明細書に記載するある種の化合物は、1つ以上の異なる異性体(例えば、立体異性体、幾何異性体、アトロプ異性体、互変異性体)形態、または、同位体(例えば、重水素で置換された水素といった、1つ以上の原子が、当該原子の異なる同位体で置換されている)形態で存在することができることを、当業者は理解するであろう。特に明記しない限り、または、文脈より明らかでない限り、記載した構造は、個別での、または組み合わせでの、任意のこのような異性体または同位体形態を表すものと理解することができる。
本明細書に記載する化合物は、不斉である(例えば、1つ以上の立体中心を有する)ことができる。エナンチオマー及びジアステレオマーといった、あらゆる立体異性体が、特に明記しない限り意図される。不斉置換炭素原子を含有する本開示の化合物は、光学的に活性な形態、またはラセミ体で単離することができる。ラセミ混合物の分割、または立体選択法などによる、光学的に活性な形態を、光学的に活性な出発物質から調製する方法は、当技術分野において既知である。オレフィン、C=N二重結合等の多くの幾何異性体もまた、本開示に記載される化合物中に存在することができ、全てのそのような安定した異性体が本発明において想倒される。本開示の化合物のシス及びトランス幾何異性体が説明され、異性体の混合物として、または分離された異性形態として単離され得る。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載する1つ以上の化合物は、異なる互変異性形態で存在することができる。文脈から明らかとなるように、明示的に除外されない限り、このような化合物への言及は、このような互変異性形態を全て包含する。いくつかの実施形態では、互変異性形態は、単結合を、隣接する二重結合と交換すること、及び、付随するプロトンの移動により生じる。特定の実施形態では、互変異性形態はプロトトロピー互変異性体であることができ、これは、参照形態と同一の実験式及び全電荷を有する、異性体のプロトン化状態である。プロトトロピー互変異性形態を有する部分の例は、ケトン-エノールペア、アミド-イミド酸ペア、ラクタム-ラクチムペア、アミド-イミド酸ペア、エナミン-イミンペア、ならびに、1H-及び3H-イミダゾール、1H-、2H-、及び4H-1,2,4-トリアゾール、1H-及び2H-イソインドール、ならびに、1H-及び2H-ピラゾールなどの、プロトンが、複素環式系の2つ以上の位置を占有することができる環状形態である。いくつかの実施形態では、互変異性形態は、平衡であるか、または、適切な置換により、一方の形態に立体的に固定されていることができる。特定の実施形態では、互変異性形態は、アセタール相互変換により生じる。
他に別段の断りがない限り、本明細書中に示す構造はまた、1つ以上の同位体濃縮原子が存在するという点でのみ異なる化合物を含むことを意図する。本発明の化合物に組み込むことができる例示的な同位体としては、H、H、11C、13C、14C、13N、15N、15O、17O、18O、32P、33P、35S、18F、36Cl、123I、及び125Iなどの、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、塩素、及びヨウ素などの同位体が挙げられる。同位体標識した化合物(例えば、H及び14Cで標識した化合物)は、化合物または基質組織分配アッセイにおいて有用であることができる。トリチウム標識(即ち、H)、及び炭素14(即ち、14C)同位体は、調製及び検出可能性の容易さから、有用であることができる。さらに、より重い同位体、例えば重水素(即ち、H)などによる置換を行うと代謝安定性がより高くなり、結果として特定の治療的利点が得られ得る(例えばインビボ半減期が長くなるか、または必要な投薬量が少なくなる)。いくつかの実施形態では、1つ以上の水素原子がHもしくはHにより置き換えられるか、または、1個以上の炭素原子が13Cもしくは14C濃縮炭素により置き換えられる。15O、13N、11C及び18Fなどのポジトロン放出同位体は、基質受容体占有を検査するためのポジトロン放出断層撮影(PET)研究に有用である。同位体標識した化合物の調製は、当業者に既知である。例えば、同位体標識された化合物は一般に、本明細書に記載する本発明の化合物に対して開示した手順に類似する手順に従い、同位体標識していない試薬を、同位体標識した試薬で置き換えることにより調製することができる。
従来技術で公知なように、多くの化学成分を、様々な異なる固体形態、例えば、非晶質形態または結晶形態(例えば多形体、水和物、溶媒和物)などに採用することができる。いくつかの実施形態では、本発明の化合物を、任意の固体形態を含む、任意のこのような形態で利用することができる。いくつかの実施形態では、本明細書で記載または説明する化合物を、水和物または溶媒和物形態で提供または利用することができる。
本明細書の様々な箇所において、本開示の化合物の置換基を、群または範囲で開示する。本開示が、このような群及び範囲のメンバーのそれぞれ1つ1つの個別の部分的組み合わせを含むことが具体的に意図される。例えば、用語「C-Cアルキル」とは、具体的には、メチル、エチル、Cアルキル、Cアルキル、Cアルキル、及びCアルキルを個別に開示することを意図する。さらに、化合物が、置換基が群または範囲で開示される複数の位置を含む場合、特に明記しない限り、本開示は、各位置における、各、及び全ての、個別の要素のサブコンビネーションを含有する個別の化合物、ならびに化合物の群(例えば、属及び下位属)に及ぶことが意図される。
「任意に置換されたX」(例えば、任意に置換されたアルキル)という用語は、「Xであって、Xは任意に置換されている」(例えば、「アルキルであって、上記アルキルは任意に置換されている」)に等しいことを意図している。特徴「X」(例えば、アルキル)それ自体は任意のものであると意味することを意図しているわけではない。本明細書中に記載するように、対象となるある種の化合物は、1つ以上の「任意に置換された」部分を含有することができる。通常、用語「置換された」は、用語「任意に」が先に来るか否かに関わらず、指定した部分の1つ以上の水素が好適な置換基、例えば、本明細書に記載する置換基または基のいずれかによって置換されていることを意味する。特に明記しない限り、「任意に置換されている」基は、その基の置換可能な各位置において好適な置換基を有することができ、任意の所与の構造において1つより多くの位置が、特定の群から選択される1つより多くの置換基で置換され得る場合、その置換基は、全ての位置において同じであっても異なっていてもよい。例えば、用語「任意に置換されたC-Cアルキル-C-Cヘテロアリール」において、アルキル部分、ヘテロアリール部分、またはこの両方が、任意に置換されていてよい。本開示により想到される置換基の組み合わせは好ましくは、安定した、または化学的に適した化合物の形成により得られるものである。用語「安定した」は、本発明で使用する場合、化合物の生産、検出、ならびに、特定の実施形態では、それらの回収、精製、及び本明細書にて開示した1つ以上の目的のための使用を見越した条件に供する際に、実質的に変化しない化合物を意味する。
「任意に置換された」基の置換可能な炭素原子における、好適な一価の置換基は、独立して、重水素、ハロゲン、-(CHR°、-(CHOR°、-O(CHR°、-O-(CHC(O)OR°、-(CHCH(OR°)、-(CHSR°、-(CHPh[R°で置換されてもよい。]、-(CHO(CHPh[R°で置換されてもよい。]、-CH=CHPh[R°で置換されてもよい。]、-(CHO(CH-ピリジル[R°で置換されてもよい。]、(例えば、メチルで)任意に置換され得る4~11員の飽和または不飽和ヘテロシクロアルキル(例えば、4~8員の飽和または不飽和ヘテロシクロアルキル(例えば、ピリジル))、3~8員の飽和または不飽和シクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、またはシクロペンチル)、-NO、-CN、-N、-(CHN(R°)、-(CHN(R°)C(O)R°、-N(R°)C(S)R°、-(CHN(R°)C(O)NR°、-N(R°)C(S)NR°、-(CHN(R°)C(O)OR°、-N(R°)N(R°)C(O)R°、-N(R°)N(R°)C(O)NR°、-N(R°)N(R°)C(O)OR°、-(CHC(O)R°、-C(S)R°、-(CHC(O)OR°、-(CH-C(O)-N(R°)、-(CH-C(O)-N(R°)-S(O)-R°、-C(NCN)NR°、-(CHC(O)SR°、-(CHC(O)OSiR°、-(CHOC(O)R°、-OC(O)(CHSR°、-SC(S)SR°、-(CHSC(O)R°、-(CHC(O)NR°、-C(S)NR°、-C(S)SR°、-(CHOC(O)NR°、-C(O)N(OR°)R°、-C(O)C(O)R°、-C(O)CHC(O)R°、-C(NOR°)R°、-(CHSSR°、-(CHS(O)R°、-(CHS(O)OR°、-(CHOS(O)R°、-S(O)NR°、-(CHS(O)R°、-N(R°)S(O)NR°、-N(R°)S(O)R°、-N(OR°)R°、-C(NOR°)NR°、-C(NH)NR°、-P(O)R°、-P(O)R°、-P(O)(OR°)、-OP(O)R°、-OP(O)(OR°)、-OP(O)(OR°)R°、-SiR°、-(C直鎖もしくは分枝鎖アルキレン)O-N(R°)、または、-(C直鎖もしくは分枝鎖アルキレン)C(O)O-N(R°)であることができ、式中、各R°は、以下で定義するように置換されていてよく、独立して、水素、-C脂肪族、-CHPh、-O(CHPh、-CH-(5~6員のヘテロアリール環)、または、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される0~4個のヘテロ原子を有する、3~6員の、飽和、部分的不飽和、もしくはアリール環であるか、あるいは、上述の定義に拘わらず、独立して存在する2つのR°は、その間に入っている原子(複数可)と共に、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される0~4個のヘテロ原子を有する、3~12員の飽和、部分的不飽和、またはアリール単もしくは二環式環を形成し、これらは、以下で定義するように置換されていてよい。
R°(または、その間に入っている原子と共に、独立して存在する2つのR°を用いることより形成される環)上の好適な一価の置換基は独立して、ハロゲン、-(CH、-(ハロR)、-(CHOH、-(CHOR、-(CHCH(OR、-O(ハロR)、-CN、-N、-(CHC(O)R、-(CHC(O)OH、-(CHC(O)OR、-(CHSR、-(CHSH、-(CHNH、-(CHNHR、-(CHNR 、-NO、-SiR 、-OSiR 、-C(O)SR、-(C直鎖もしくは分枝鎖アルキレン)C(O)OR、または-SSRであることができ、式中、各Rは非置換であるか、または「ハロ」が先に付く箇所では、1つ以上のハロゲンによってのみ置換されており、独立して、C脂肪族、-CHPh、-O(CHPh、または、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される0~4個のヘテロ原子を有する、5~6員の、飽和、部分的不飽和、もしくはアリール環から選択される。R°の飽和炭素原子上の好適な二価の置換基としては、=O及び=Sが挙げられる。
「任意に置換された」基の飽和炭素原子上の好適な二価の置換基としては、以下:=O、=S、=NNR 、=NNHC(O)R、=NNHC(O)OR、=NNHS(O)、=NR、=NOR、-O(C(R ))O-、または-S(C(R ))S-が挙げられ、式中、それぞれ独立して存在するRは、水素、以下で定義するように置換されることができるC脂肪族、または、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される0~4個のヘテロ原子を有する、非置換5~6員の、飽和、部分的不飽和、もしくはアリール環から選択される。「任意に置換された」基のビシナルな置換可能な炭素に結合した好適な二価の置換基としては-O(CR O-が挙げられ、式中、それぞれ独立して存在するR*は、水素、以下で定義するように置換されることができるC1-6脂肪族、または、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される0~4個のヘテロ原子を有する、非置換5~6員の、飽和、部分的不飽和、もしくはアリール環から選択される。
の脂肪族基上の好適な置換基としては、-R、(ハロR)、-OH、-OR、-O(ハロR)、-CN、-C(O)OH、-C(O)OR、-NH、-NHR、-NR 、または-NOが挙げられ、式中、各Rは非置換であるか、または「ハロ」が先に付く箇所では、1つ以上のハロゲンによってのみ置換されており、独立して、C脂肪族、-CHPh、-O(CHPh、または、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される0~4個のヘテロ原子を有する、5~6員の、飽和、部分的不飽和、もしくはアリール環である。
「任意に置換された」基の置換可能な窒素上の好適な置換基としては、-R、-NR 、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)C(O)R、-C(O)CHC(O)R、-S(O)、-S(O)NR 、-C(S)NR 、-C(NH)NR 、または-N(R)S(O)が挙げられ、式中、各R†は独立して、水素、以下で定義するように置換されることができるC脂肪族、非置換の-OPh、もしくは、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される0~4個のヘテロ原子を有する、非置換3~6員の、飽和、部分的不飽和、もしくはアリール環であるか、または、上の定義に拘わらず、独立して存在する2つのRは、その間に入っている原子(複数可)と共に、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される0~4個のヘテロ原子を有する、非置換3~12員の飽和、部分的不飽和、もしくはアリール単もしくは二環式環を形成する。
の脂肪族基上の好適な置換基は独立して、ハロゲン、-R、-(ハロR)、-OH、-OR、-O(ハロR)、-CN、-C(O)OH、-C(O)OR、-NH、-NHR、-NR 、または-NOであり、式中、各Rは非置換であるか、または「ハロ」が先に付く箇所では、1つ以上のハロゲンによってのみ置換されており、独立して、C脂肪族、-CHPh、-O(CHPh、または、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される0~4個のヘテロ原子を有する、5~6員の、飽和、部分的不飽和、もしくはアリール環である。Rの飽和炭素原子上の好適な二価の置換基としては、=O及び=Sが挙げられる。
本明細書で使用する場合、用語「アセチル」とは、基-C(O)CHを意味する。
本明細書で使用する場合、用語「アルコキシ」とは、-O-C-C20アルキルを意味し、アルコキシ基は、酸素原子を介して化合物の残りの部分に結合する。
本明細書で使用する場合、用語「アルキル」とは、1~20(例えば、1~10、または1~6)個の炭素を含有する、飽和、直鎖または分枝鎖の一価の炭化水素基を意味する。いくつかの実施形態では、アルキル基は非分枝鎖(即ち、直鎖)であり、いくつかの実施形態では、アルキル基は分枝鎖である。アルキル基は、メチル、エチル、n-及びイソプロピル、n-、sec-、イソ及びtert-ブチル、ならびにネオペンチルにより例示されるが、これらに限定されない。
本明細書で使用する場合、用語「アルキレン」とは、2つの水素原子を取り除くことによる、直鎖または分枝鎖飽和炭化水素から誘導される飽和の二価炭化水素基を表し、メチレン、エチレン、イソプロピレンなどにより例示される。用語「C-Cアルキレン」とは、x~y個の炭素を有するアルキレン基を表す。xの例示的な値は1、2、3、4、5、及び6であり、yの例示的な値は2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、14、16、18、または20である(例えば、C-C、C-C10、C-C20、C-C、C-C10、またはC-C20アルキレン)。いくつかの実施形態では、アルキレンは、本明細書で定義するように、1、2、3、または4個の置換基でさらに置換することができる。
本明細書で使用する場合、用語「アルケニル」とは、特に明記されない限り、1つ以上の炭素-炭素二重結合を含有する2~20個の炭素(例えば、2~6、または2~10個の炭素)の、一価の直鎖または分枝鎖基を表し、エテニル、1-プロペニル、2-プロペニル、2-メチル-1-プロペニル、1-ブテニル、及び2-ブテニルにより例示される。アルケニルは、シス及びトランス異性体の両方を含む。本明細書で使用する場合、用語「アルケニレン」とは、特に明記されない限り、1つ以上の炭素-炭素二重結合を含有する2~20個の炭素(例えば、2~6、または2~10個の炭素)の、二価の直鎖または分枝鎖基を表す。
本明細書で使用する場合、用語「アルキニル」とは、炭素-炭素三重結合を含有する2~20個の炭素原子(例えば、2~4、2~6、または2~10個の炭素)による、一価の直鎖または分枝鎖基を表し、エチニル及び1-プロピニルにより例示される。
本明細書で使用する場合、用語「アルキニルスルホン」とは、構造

[式中、Rは、本明細書に記載する化学的に適した任意の置換基である。]を含む基を表す。
本明細書で使用する場合、用語「アミノ」とは、-N(R、例えば、-NH及び-N(CHを表す。
本明細書で使用する場合、用語「アミノアルキル」とは、1個以上の炭素原子上で、1つ以上のアミノ部分により置換されたアルキル部分を表す。
本明細書に記載する用語「アミノ酸」とは、側鎖、アミノ基、及び酸性基(例えば、-COHまたは-SOH)を有する分子を意味し、アミノ酸は、側鎖、アミノ基、または酸基(例えば、側鎖)により、親分子基に結合する。本明細書で使用する場合、最も広い意味における用語「アミノ酸」とは、例えば、1つ以上のペプチド結合の形成によりポリペプチド鎖に組み込まれることが可能な任意の化合物または物質を意味する。いくつかの実施形態では、アミノ酸は、一般構造HN-C(H)(R)-COOHを有する。いくつかの実施形態では、アミノ酸は自然に存在するアミノ酸である。いくつかの実施形態では、アミノ酸は合成アミノ酸であり、いくつかの実施形態では、アミノ酸はD-アミノ酸であり、いくつかの実施形態では、アミノ酸はL-アミノ酸である。「標準的なアミノ酸」とは、自然に存在するペプチドで一般的に見出される、20個の標準的なL-アミノ酸のいずれかを意味する。例示的なアミノ酸としては、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、任意に置換されたヒドロキシルノルバリン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、ノルバリン、オルニチン、フェニルアラニン、プロリン、ピロリシン、セレノシステイン、セリン、タウリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、及びバリンが挙げられる。
本明細書で使用する場合、用語「アリール」とは、炭素原子により形成される一価の単環式、二環式、または多環式環系を表し、ペンダント基に結合する環は芳香族である。アリール基の例は、フェニル、ナフチル、フェナントレニル、及びアントラセニルである。アリール環は、安定構造をもたらす任意のへテロ原子または炭素環原子にて、そのペンダント基に結合することができ、特に明記されない限り、環原子のいずれかが任意に置換されることができる。
本明細書で使用する場合、用語「C」とは、結合を表す。例えば、用語-N(C(O)-(C-Cアルキレン-H)-の一部は、-N(C(O)-(Cアルキレン-H)-を含み、これは、-N(C(O)-H)-によってもまた表される。
本明細書で使用する場合、用語「炭素環式」及び「カルボシクリル」とは、一価の任意に置換されたC-C12の単環式、二環式、または三環式の環状構造を意味し、これは任意に架橋され、縮合され、またはスピロ環式であってよく、全ての環が炭素原子により形成され、少なくとも1つの環が非芳香族である。炭素環式構造としてはシクロアルキル、シクロアルケニル、及びシクロアルキニル基が挙げられる。カルボシクリル基の例は、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロオクチニル、1,2-ジヒドロナフチル、1,2,3,4-テトラヒドロナフチル、フルオレニル、インデニル、インダニル、デカリニルなどである。炭素環式環は、安定構造をもたらす任意の環原子にて、そのペンダント基に結合することができ、特に明記されない限り、環原子のいずれかが任意に置換されることができる。
本明細書で使用する場合、用語「カルボニル」は、C=Oとして表すこともできるC(O)基を表す。
本明細書で使用する場合、用語「カルボキシル」とは、-COH、(C=O)(OH)、COOH、もしくはC(O)OH、または、非プロトン化の対応基を意味する。
本明細書で使用する場合、用語「シアノ」とは、-CN基を表す。
本明細書で使用する場合、用語「シクロアルキル」とは、一価の飽和環式炭化水素基を表し、特に明記されない限り、これは架橋され、縮合され、または、3~8個の炭素を有するスピロ環式であってよく、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロへプチル、及びシクロへプチルにより例示される。
本明細書で使用する場合、用語「シクロアルケニル」とは、一価の非芳香族飽和環式炭化水素基を表し、特に明記されない限り、これは架橋され、縮合され、または、3~8個の炭素を有するスピロ環式であってよく、1つ以上の炭素-炭素二重結合を含有する。
本明細書で使用する場合、用語「ジアステレオマー」とは、互いに鏡像ではなく、互いに重ね合わせることができない立体異性体を意味する。
本明細書で使用する場合、「エナンチオマー」とは、少なくとも80%(即ち、少なくとも90%の1つのエナンチオマー、及び最大10%の他のエナンチオマー)、好ましくは少なくとも90%、ならびに、より好ましくは、少なくとも98%の光学純度または鏡像異性体過剰率(当該技術分野において標準的な方法で測定される)を有する、本発明の化合物の、各個別の光学活性形態を意味する。
本明細書で使用する場合、用語「ハロアセチル」とは、少なくとも1つの水素がハロゲンにより置換されているアセチル基を意味する。
本明細書で使用する場合、用語「ハロアルキル」とは、1つ以上の炭素原子を、1つ以上の同一または異なるハロゲン部分で置換したアルキル部分を表す。
本明細書で使用する場合、用語「ハロゲン」は、臭素、塩素、ヨウ素、またはフッ素から選択されるハロゲンを表す。
本明細書で使用する場合、用語「ヘテロアルキル」は、少なくとも1個の炭素原子がヘテロ原子(例えば、O、N、またはS原子)で置き換えられている「アルキル」基(本明細書で定義される)を指す。ヘテロ原子は、ラジカルの中央または端部に出現し得る。
本明細書で使用する場合、用語「ヘテロアリール」とは、少なくとも1つの完全な芳香環を含有する一価の単環式または多環式の環状構造を表す。即ち、これらは単環式または多環式環系内に4n+2個のπ電子を含有し、当該芳香環内にN、OまたはSから選択される少なくとも1個の環へテロ原子を含有する。例示的な非置換ヘテロアリール基は、1~12(例えば、1~11、1~10、1~9、2~12、2~11、2~10、または2~9)個の炭素のものである。用語「ヘテロアリール」は、上記ヘテロ芳香族環のいずれかが1つ以上のアリールまたは炭素環式環、例えばフェニル環もしくはシクロヘキサン環に縮合した、二環式、三環式、及び四環式基を含む。ヘテロアリール基の例としては、ピリジル、ピラゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、キノリニル、テトラヒドロキノリニル、及び4-アザインドリルが挙げられるが、これらに限定されない。ヘテロアリール環は、安定構造をもたらす任意の環原子にて、そのペンダント基に結合することができ、特に明記されない限り、環原子のいずれかが任意に置換されることができる。いくつかの実施形態では、ヘテロアリールは、1、2、3、または4個の置換基で置換される。
本明細書で使用する場合、用語「ヘテロシクロアルキル」は、一価の一環式、二環式または多環式環系を表し、これは架橋され、縮合され、またはスピロ環式であってよく、少なくとも1つの環は非芳香族であり、非芳香環は、窒素、酸素、及び硫黄からなる群から独立して選択される1、2、3、または4個のヘテロ原子を含有する。5員環は0~2個の二重結合を有し、6及び7員環は0~3個の二重結合を有する。例示的な非置換ヘテロシクロアルキル基は、1~12(例えば、1~11、1~10、1~9、2~12、2~11、2~10、または2~9)個の炭素のものである。用語「ヘテロシクロアルキル」は、1つ以上の炭素またはヘテロ原子が、単環式環、例えばキヌクリジニル基の2つの非隣接要素に架橋する、架橋多環式構造を有する複素環式化合物もまた表す。用語「ヘテロシクロアルキル」は、上記複素環式環のいずれかが1つ以上の芳香族、炭素環式、複素芳香族、または複素環式環、例えば、アリール環、シクロヘキサン環、シクロヘキセン環、シクロペンタン環、シクロペンテン環、ピリジン環、またはピロリジン環に縮合した、二環式、三環式、及び四環式基を含む。ヘテロシクロアルキル基の例は、ピロリジニル、ピペリジニル、1,2,3,4-テトラヒドロキノリニル、デカヒドロキノリニル、ジヒドロピロロピリジン、及びデカヒドロナフチリジニルである。ヘテロシクロアルキル環は、安定構造をもたらす任意の環原子にて、そのペンダント基に結合することができ、特に明記されない限り、環原子のいずれかが任意に置換されることができる。
本明細書で使用する場合、用語「ヒドロキシ」は、-OH基を表す。
本明細書で使用する場合、用語「ヒドロキシアルキル」とは、1個以上の炭素原子上で、1つ以上の-OH部分により置換されたアルキル部分を表す。
本明細書で使用する場合、「異性体」とは、本発明のいずれかの化合物の、任意の互変異性体、立体異性体、アトロプ異性体、エナンチオマー、またはジアステレオマーを意味する。本発明の化合物は1つ以上のキラル中心または二重結合を有することができ、それ故、立体異性体、例えば二重結合異性体(即ち幾何E/Z異性体)、またはジアステレオマー(例えば、エナンチオマー(即ち(+)もしくは(-)、もしくはcis/trans異性体)として存在することが認識されている。本発明に従うと、本明細書で記述した化学構造、及びそれ故、本発明の化合物は、対応する全ての立体異性体、即ち、立体異性的に純粋な形態(例えば、幾何学的に純粋、鏡像異性的に純粋、またはジアステレオ的に純粋)、ならびに鏡像異性及び立体異性混合物(例えばラセミ化合物)の両方を包含する。本発明の化合物の、鏡像異性及び立体異性混合物は通常、周知の方法、例えばキラル相ガスクロマトグラフィー、キラル相高速液体クロマトグラフィー、キラル塩錯体としての化合物の結晶化、または、化合物のキラル溶媒中での結晶化により、構成成分であるエナンチオマーまたは立体異性体に分解することができる。エナンチオマー及び立体異性体は、周知の不斉合成法により、立体異性的または鏡像異性的に純粋な中間体、試薬、及び触媒からもまた入手することができる。
本明細書で使用する場合、用語「立体異性体」とは、化合物が有し得る、全ての可能な異なる異性体形態、及び構造形態(例えば、本明細書で記載される任意の式の化合物)、特に、アトロプ異性体を含む、基本的な分子構造の全ての可能な立体化学異性形態及び構造異性体形態、全てのジアステレオマー、エナンチオマー、または配座異性体を意味する。本発明のいくつかの化合物は、異なる互変異性形態で存在することができ、後者のものは全て、本発明の範囲に含まれる。
本明細書で使用する場合、用語「スルホニル」は、-S(O)-基を表す。
本明細書で使用する場合、用語「チオカルボニル」とは、-C(S)-基を意味する。
本明細書に記載する特定の化合物は、例えば塩形態、保護形態、プロドラッグ形態、エステル形態、異性体形態(例えば、光学または構造異性体)、同位体形態などといった、様々な形態のいずれかで提供または利用することができることを、本開示を読む当業者は理解するであろう。いくつかの実施形態では、特定の化合物への言及は、当該化合物の特定の形態に関連し得る。いくつかの実施形態では、特定の化合物への言及は、任意の形態における当該化合物に関連し得る。いくつかの実施形態では、例えば、化合物の単一の立体異性体の調製物は、当該化合物のラセミ混合物とは異なる当該化合物の形態と考えられ得、化合物の特定の塩は、当該化合物の別の塩形態とは異なる形態と考えられ得、二重結合の構造異性体((Z)または(E))を含有する調製物は、当該二重結合の他の構造異性体((E)または(Z))を含有するものとは異なる形態であると考えられ得、1つ以上の原子が、参照調製物中に存在するものとは異なる同位体である調製物は、異なる形態であると考えられ得る。
メスBALB/cヌードマウスを使用する、ヒト膵臓腺癌HPAC KRASG12D/wt異種移植片モデルにおける、本明細書で開示するRas阻害剤である化合物Aのインビボ有効性を示すグラフである。グラフは、マウス異種移植片モデルの、腫瘍体積(mm)と移植後日数を示す。試験物品またはビヒクルの投与前に、マウスを治療群に無作為化した。化合物Aは強制経口摂取により隔日で投与した。 投与後72時間を通して監視した、BALB/cヌードマウス(6~8週齢、ヒト非小細胞肺癌(NSCLC)NCI-H441 KRASG12V/wt異種移植片モデル)の血液及び腫瘍試料における、本明細書で開示するRas阻害剤である、化合物Aの用量依存性曝露を示すグラフである。10、25、または50mg/kgの化合物Aの、単回強制経口摂取投与後の、腫瘍または血液における化合物Aの総濃度(nM)に基づき、薬物動態を72時間まで分析した。各時点においてn=3匹の動物から、腫瘍または血液をサンプリングした。 単回用量の、本明細書で開示するRas阻害剤である、化合物Aで治療したナイーブ動物における、PK(10mg/kg、po)及びPD(対照、10、及び25mg/kg poと比較しての、腫瘍DUSPの%)を示すグラフである。 ヘテロ接合KRASG12Vを含むNCI-H441 CDXモデルにおける、本明細書で開示するRas阻害剤である、化合物Aのインビボ有効性を示すグラフである。NCI-H441細胞を、50% Matrigelに移植した。動物を無作為化し、約155mmの平均腫瘍体積で治療を開始した。動物に32日間、化合物Aを10もしくは25mg/kg po qdで、または対照を投与した。全ての用量レベルが許容された。n=10/群。***一元ANOVAによりp<0.0001。 ヘテロ接合KRASG12Vを含むNCI-H441 CDXモデルにおける、本明細書で開示するKRAS(ON)阻害剤である、化合物Aに対する研究終了時の応答を示す。NCI-H441の研究終了時の腫瘍を、治療開始における体積と比較して、腫瘍体積の変化%としてグラフ化した。R(退縮)=初期から10%を超える退縮の数。CR(完全寛解)=初期から80%を超える退縮の数。各動物を、個別の棒として表す。 (ヘテロ接合KRASG12Vを有するNCI-H441 CDXモデルにおいて)本明細書で開示するKRAS(ON)阻害剤である、化合物Aで治療した動物における、体重の変化%を示す。NCI-H441細胞由来の異種移植片を、厚さ測定により週に2回測定した。体重変化は、動物の開始時体重のパーセンテージとしてグラフ化した。 メスBALB/cヌードマウスを使用する、ヘテロ接合KRASG12Vを含むヒト膵臓Capan-2 CDX異種移植片モデルにおける、本明細書で開示するKRAS(ON)阻害剤である、化合物Aのインビボ有効性を示すグラフである。グラフは、マウス異種移植片モデルの、腫瘍体積(mm)と移植後日数を示す。Capan-2細胞を、50% Matrigelに注入した。動物を無作為化し、約166mmの平均腫瘍体積で治療を開始した。動物に28日間、化合物Aを10mg/kg po qd、もしくは25mg/kg po q2dで、または対照を投与した。全ての用量レベルが許容された。n=8/群。**P=0.01、***一元ANOVAによりp<0.0001。 ヘテロ接合KRASG12Vを含むヒト膵臓Capan-2 CDX異種移植片モデルにおける、本明細書で開示するKRAS(ON)阻害剤である、化合物Aに対する研究終了時の応答を示す。Capan-2の研究終了時の腫瘍を、治療開始における体積と比較して、腫瘍体積の変化%としてグラフ化した。R(退縮)=初期から10%を超える退縮の数。各動物を、個別の棒として表す。 ヘテロ接合KRASG12Vを含むヒト膵臓Capan-2 CDX異種移植片モデルにおける、本明細書で開示するKRAS(ON)阻害剤である、化合物Aで処理した動物における体重の変化%を示す。Capan-2細胞由来の異種移植片を、厚さ測定により週に2回測定した。体重変化は、動物の開始時体重のパーセンテージとしてグラフ化した。 メスBALB/cヌードマウスを使用する、ヒト結腸直腸SW403 KRASG12V/wt異種移植片モデルにおける、本明細書で開示するKRAS(ON)阻害剤である、化合物Aのインビボ有効性を示すグラフである。グラフは、マウス異種移植片モデルの、腫瘍体積(mm)と移植後日数を示す。SW403細胞を、50% Matrigelに注入した。動物を無作為化し、約171mmの平均腫瘍体積で治療を開始した。動物に28日間、化合物Aを25mg/kg po qd、もしくは50mg/kg po q2dで、または対照を投与した。全ての用量レベルが許容された。n=8/群。***一元ANOVAによりp<0.0001。 ヒト結腸直腸SW403 KRASG12V/wt異種移植片モデルにおける、本明細書で開示するKRAS(ON)阻害剤である、化合物Aに対する研究終了時の応答を示す。SW403の研究終了時の腫瘍を、治療開始における体積と比較して、腫瘍体積の変化%としてグラフ化した。R(退縮)=初期から10%を超える退縮の数。CR(完全寛解)=初期から80%を超える退縮の数。各動物を、個別の棒として表す。 ヒト結腸直腸SW403 KRASG12V/wt異種移植片モデルにおける、本明細書で開示するKRAS(ON)阻害剤である、化合物Aで治療した動物での体重の変化%を示す。SW403細胞由来の異種移植片を、厚さ測定により週に2回測定した。体重変化は、動物の開始時体重のパーセンテージとしてグラフ化した。 複数のRAS駆動がん細胞株における、本明細書で開示するKRAS(ON)阻害剤である、化合物Aのインビトロ有効性を示す。各グラフは、細胞増殖(対照に対する%)とlog M[化合物A]を示す。120時間化合物Aに曝露した、Capan-1(KRASG12V)、NCI-H358(KRASG12C)、AsPC-1(KRASG12D)、HCT116(KRASG13D)、SK-MEL-30(NRASQ61K)、NCI-H1975(EGFRT790M/L858R)、及び、A375(BRAFV600E)の、インビトロ細胞増殖阻害の効力。 複数のRAS駆動がん細胞株における、本明細書で開示するKRAS(ON)阻害剤である、化合物Bのインビトロ有効性を示す。各グラフは、細胞増殖(対照に対する%)とlog M[化合物B]を示す。120時間化合物Bに曝露した、Capan-1(KRASG12V)、NCI-H358(KRASG12C)、AsPC-1(KRASG12D)、HCT116(KRASG13D)、SK-MEL-30(NRASQ61K)、NCI-H1975(EGFRT790M/L858R)、及び、A375(BRAFV600E)の、インビトロ細胞増殖阻害の効力。 複数のRAS駆動がん細胞株における、本明細書で開示するKRAS(ON)阻害剤である、化合物Cのインビトロ有効性を示す。各グラフは、細胞増殖(対照に対する%)とlog M[化合物C]を示す。120時間化合物Cに曝露した、Capan-1(KRASG12V)、NCI-H358(KRASG12C)、AsPC-1(KRASG12D)、及び、A375(BRAFV600E)の、インビトロ細胞増殖阻害の効力。 メスBALB/cヌードマウスを使用する、ヒト膵臓腺癌HPAC KRASG12D/wt異種移植片モデルにおける、本明細書で開示するKRAS(ON)阻害剤である、化合物A(25mg/kg po qd)のインビボ有効性を示す。グラフは、マウス異種移植片モデルの、腫瘍体積(mm)と移植後日数を示す。HPAC細胞を、50% Matrigelに移植した。動物を無作為化し、約142mmの平均腫瘍体積で治療を開始した。動物に28日間、化合物Aを25mg/kg po qdで、または対照を投与した。用量レベルは許容された。n=9~10/群。***一元ANOVAによりp<0.0001。 ヒト膵臓腺癌HPAC KRASG12D/wt異種移植片モデルにおける、本明細書で開示するKRAS(ON)阻害剤である、化合物Aに対する研究終了時の応答を示す。HPACの研究終了時の腫瘍を、治療開始における体積と比較して、腫瘍体積の変化%としてグラフ化した。CR(完全寛解)=初期から80%を超える退縮の数。各動物を、個別の棒として表す。 ヒト膵臓腺癌HPAC KRASG12D/wt異種移植片モデルにおける、本明細書で開示するKRAS(ON)阻害剤である、化合物Aで治療した動物での体重の変化%を示す。HPAC細胞由来の異種移植片を、厚さ測定により週に2回測定した。体重変化は、動物の開始時体重のパーセンテージとしてグラフ化した。 メスBALB/cヌードマウスを使用する、ヒト結腸直腸GP2d KRASG12D/wt異種移植片モデルにおける、本明細書で開示するKRAS(ON)阻害剤である、化合物Aのインビボ有効性を示す。グラフは、マウス異種移植片モデルの、腫瘍体積(mm)と移植後日数を示す。GP2d細胞を、50% Matrigelに移植した。動物を無作為化し、約154mmの平均腫瘍体積で治療を開始した。動物に28日間、化合物Aを25mg/kg po qdで、または対照を投与した。用量レベルは許容された。n=10/群。***一元ANOVAによりp<0.0001。 ヒト結腸直腸GP2d KRASG12D/wt異種移植片モデルにおける、本明細書で開示するKRAS(ON)阻害剤である、化合物Aに対する研究終了時の応答を示す。GP2dの研究終了時の腫瘍を、治療開始における体積と比較して、腫瘍体積の変化%としてグラフ化した。各動物を、個別の棒として表す。 ヒト結腸直腸GP2d KRASG12D/wt異種移植片モデルにおける、本明細書で開示するKRAS(ON)阻害剤である、化合物Aで治療した動物での体重の変化%を示す。GP2d細胞由来の異種移植片を、厚さ測定により週に2回測定した。体重変化は、動物の開始時体重のパーセンテージとしてグラフ化した。 インビトロでの、NCI-H358 KRASG12C細胞内での下方制御免疫チェックポイントタンパク質における、本明細書で開示するKRAS(ON)阻害剤である、化合物Aのインビトロ有効性を示す。図5Aは、フローサイトメトリーにより測定した、インターフェロンガンマ(IFNγ)の存在下での、化合物Aによる48時間の治療後の、H358細胞上でのPD-L1、PVR、及びCD73の細胞表面発現を示す。各グラフは、平均蛍光強度((MFI)、対応する各免疫チェックポイントタンパク質に関する)とlog M[化合物A]を示す。 インビトロでの、SW900 KRASG12C細胞内での下方制御免疫チェックポイントタンパク質における、本明細書で開示するKRAS(ON)阻害剤である、化合物Aのインビトロ有効性を示す。図5Bは、フローサイトメトリーにより測定した、インターフェロンガンマ(IFNγ)の存在下での、化合物Aによる48時間の治療後の、SW900細胞上でのPD-L1、PVR、及びCD73の細胞表面発現を示す。各グラフは、平均蛍光強度((MFI)、対応する各免疫チェックポイントタンパク質に関する)とlog M[化合物A]を示す。 インビトロでの、Capan-2 KRASG12C細胞内での下方制御免疫チェックポイントタンパク質における、本明細書で開示するKRAS(ON)阻害剤である、化合物Aのインビトロ有効性を示す。図5Cは、フローサイトメトリーにより測定した、インターフェロンガンマ(IFNγ)の存在下での、化合物Aによる48時間の治療後の、Capan-2細胞上でのPD-L1、PVR、及びCD73の細胞表面発現を示す。各グラフは、平均蛍光強度((MFI)、対応する各免疫チェックポイントタンパク質に関する)とlog M[化合物A]を示す。 A~Bは、本明細書で開示するKRAS(ON)阻害剤である化合物Aが、KRASG12C(OFF)耐性で観察されるRASがん遺伝子切り替え変異に対して活性であることを示す。図6Aは、異なるRAS阻害剤の存在下における、様々なKRAS変異に関する細胞RAS/RAF破壊アッセイの結果を表すヒートマップである。図6Bは、ヒートマップの、色の付いた各棒と関連するIC50値を示す。 A~Dは、本明細書で開示するKRAS(ON)阻害剤である、化合物Aが、インビボで同系KRASG12C腫瘍モデルの退縮を駆動し、抗PD-1と相乗することを示す。ビヒクル及びアイソタイプ(図7A)、抗PD-1(図7B)、化合物A(図7C)、及び、化合物A+抗PD-1(図7D)で処理した個別のマウスにおける、eCT26(CRC、KRASG12C/G12C ABCB1-/-)I20腫瘍増殖。 同上。 同上。 同上。 本明細書で開示するKRAS(ON)阻害剤である、化合物Aが、抗PD-1と組み合わさって、eCT26(CRC、KRASG12C/G12C ABCB1-/-)I20モデルにおいてインビボで十分許容されることを示す。体重変化は、動物の開始時体重のパーセンテージとしてグラフ化した。 A、B、及びCは、本明細書で開示するKRAS(ON)阻害剤である、化合物Aが、インビボで抗腫瘍免疫により免疫腫瘍微小環境を制御することを示す。ビヒクルまたは化合物A(25mg/kg qd)で4日間処理した、eCT26(CRC、KRASG12C/G12C ABCB1-/-)I20腫瘍の、フローサイトメトリーイムノフェノタイピング。記号は、個々の腫瘍を示す。平均の開始腫瘍体積は、ビヒクル群では約188mmであり、化合物A処理群では約586mmであった。単剤化合物Aにより、CD8+ T細胞の増加がもたらされた(図9A)。化合物Aは、M2マクロファージ(図9B)及び単球性MDSC(図9C)における減少もまた、もたらした。データは、平均±SDである;両側スチューデントのt検定により、p<0.05、**p<0.01。 本明細書で開示するKRAS(ON)阻害剤である、化合物Aが、インビボでの、ヒトNSCLCのKRASG12X腫瘍モデルにおいて著しい抗腫瘍活性を示すことを示す。 本明細書で開示するKRAS(ON)阻害剤である、化合物Aが、インビボでの、PDACにおいて著しい抗腫瘍活性を示すことを示す。 本明細書で開示するKRAS(ON)阻害剤である、化合物Aが、複数の異種移植片モデルにわたり、腫瘍が倍増する時間を延ばすことを示す。Log-rank試験(対照vs処理済み)による、p<0.0001。KRASG12X:n=154;他のRAS及びRAS経路変異:n=86;全てのRAS経路MUTは、両方の群を含む。n=240。進行は、28日間にわたる、ベースラインからの腫瘍倍増として定義した。 平均腫瘍体積により測定した、本明細書で開示するKRAS(ON)阻害剤である、化合物A、B、及びDが、インビボでKRASG12V腫瘍の退縮を駆動することを示す。n=6/群。***p<0.001。体重により評価されるように、治療は全て、十分許容された。 体重の変化%により測定した、本明細書で開示するKRAS(ON)阻害剤である、化合物A、B、及びDが、インビボでKRASG12V腫瘍の退縮を駆動することを示す。n=6/群。***p<0.001。体重により評価されるように、治療は全て、十分許容された。 腫瘍体積の変化%により測定した、本明細書で開示するKRAS(ON)阻害剤である、化合物A、B、及びDが、インビボでKRASG12V腫瘍の退縮を駆動することを示す。n=6/群。***p<0.001。体重により評価されるように、治療は全て、十分許容された。 本明細書で開示するKRAS(ON)阻害剤である、化合物A、B、及びDが、インビボでRAS経路シグナル伝達を深く、かつ永続的に阻害することを示す、PDの結果を示す。単回投与実験。用量は全て、十分許容された。 本明細書で開示するKRAS(ON)阻害剤である、化合物A、B、及びDが、インビボでRAS経路シグナル伝達を深く、かつ永続的に阻害することを示す、PKの結果を示す。単回投与実験。用量は全て、十分許容された。
化合物
RAS阻害剤を本明細書で提供する。これらのRas阻害剤は、Ras(ON)を標的にする、即ち、Ras(ON)に選択的に結合する、または、Ras(ON)を選択的に阻害する(例えば、Rasの不活性状態であるGDP結合型よりも選択的である)。本明細書で使用する場合、用語「RAS(ON)阻害剤」とは、GTPが結合した活性化状態のRASを標的にする、即ち、これに選択的に結合する、または、これを選択的に阻害する(例えば、GDPが結合した不活性状態のRASよりも選択的である)阻害剤を意味する。GTPが結合した活性化状態のRASの阻害としては、例えば、GTPが結合した活性化状態のRASからの発がん性シグナル伝達の阻害が挙げられる。いくつかの実施形態では、RAS(ON)阻害剤は、GTPが結合した活性化状態のRASに選択的に結合する、及び、これを選択的に阻害する阻害剤である。特定の実施形態では、RAS(ON)阻害剤もまた、(例えば、GTPが結合した活性化状態のRASよりも、低い親和性、または阻害定数で)GDPが結合した不活性状態のRASに結合することができる、または、これを阻害することができる。いくつかの実施形態では、RAS(ON)阻害剤は、800~1100Da(両端を含む)の分子量を有する。したがって、例えば、用語「KRAS(ON)阻害剤」とは、その、GTP結合「オン」位置において、KRASに結合する任意の阻害剤を意味する。「KRASG12C(ON)阻害剤」とは、KRASのG12C変異型に選択的に結合する、または、これを選択的に標的化するKRAS阻害剤である。RAS(ON)阻害剤(そのうちいくつかは、KRASG12C(ON)阻害剤である)の非限定例は、WO2021091982、WO2021091967、WO2021091956、及びWO2020132597に記載されている。
本明細書で使用する場合、用語「RAS(OFF)阻害剤」とは、GDPが結合した不活性状態のRASを標的にする、即ち、これに選択的に結合する、またはこれを阻害する(例えば、GTPが結合した活性状態のRASに対して選択的である)阻害剤を意味する。GDPが結合した不活性状態のRASの阻害としては、例えば、GDPのGTPでの交換を阻害することによって不活性状態を隔離することで、RASの、活性なコンフォメーションの適合を阻害することが挙げられる。特定の実施形態では、RAS(OFF)阻害剤は、(例えば、GDPが結合した不活性状態のRASよりも、低い親和性、または阻害定数で)GTPが結合した活性化状態のRASにもまた結合することができる、または、これを阻害することができる。いくつかの実施形態では、RAS(OFF)阻害剤は、700Daを下回る分子量を有する。いくつかの実施形態では、RAS(OFF)阻害剤は、700Daを下回る分子量を有する。したがって、例えば、用語「KRAS(OFF)阻害剤」とは、その、GDP結合「オフ」位置において、KRASに結合する任意の阻害剤を意味する。「KRASG12C(OFF)阻害剤」とは、KRASのG12C変異型に選択的に結合する、または、これを選択的に標的化するKRAS阻害剤である。KRASG12C(OFF)阻害剤は当該技術分野において既知であり、非限定例としては、アダグラシブ及びソトラシブが挙げられる。さらなるKRAS(OFF)阻害剤を、本明細書で記載する。
用語「阻害剤」とは、生体分子(例えば、タンパク質)が、反応を完了または開始しないようにする化合物または剤(例えば、ペプチド、抗体)を意味する。阻害剤は、競合的、不競合的、または非競合的手段により、反応を阻害することができる。
本明細書に記載するアプローチは、合成リガンドと通常の生理学的条件下で相互作用しない2つの細胞内タンパク質:対象となるタンパク質(例えば、Ras)、及び、細胞内で広範に発現するサイトゾルシャペロン(プレゼンタータンパク質)(例えば、サイクロフィリンA)との間での、高親和性の3成分複合体の形成を必要とする。より具体的には、いくつかの実施形態では、本明細書に記載するRasの阻害剤は、Rasタンパク質と、広範に発現するサイトゾルシャペロンのサイクロフィリンA(CYPA)との間で、高親和性のトリ複合体の形成を駆動することによる、Ras中での新規の結合ポケットサイトゾルを含む。理論に束縛されるものではないが、本発明の化合物及び複合体により、Rasでの阻害効果が影響を受ける1方法は、Rasと、RAFなどの下流エフェクター分子との間での相互作用部位の立体閉塞が形成されることであり、これは、発がん性シグナルを生長させるのに必要であると、本発明者らは考えている。
理論に束縛されるものではないが、本発明の化合物の、Ras及びシャペロンタンパク質(例えばサイクロフィリンA)との非共有相互作用が、Ras活性の阻害に寄与し得ると、本発明者らは仮定している。例えば、ファン・デル・ワールス相互作用、疎水性相互作用、親水性相互作用、及び水素結合相互作用、ならびにこれらの組み合わせが、本発明の化合物が複合体を形成し、RAS阻害剤として作用する能力に寄与し得る。したがって、様々なRasタンパク質が、本発明の化合物(例えば、野生型RasもしくはRasamp、または、位置12、13、及び61におけるK-Ras、N-Ras、H-Ras、及びこれらの変異体、例えば、G12C、G12D、G12V、G12S、G13C、G13D、及びQ61L、ならびに本明細書に記載する他のもの、加えて、Rasタンパク質の組み合わせ)により阻害されることができる。
したがって、式Iaの構造を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩を、本明細書で提供する:

[式中、Aは、任意に置換された3~6員のシクロアルキレン、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキレン、任意に置換された6員のアリーレン、任意に置換された5~6員のヘテロアリーレン、任意に置換されたC-Cアルキレン、または、任意に置換されたC-Cアルケニレンであり、
Yは、

であり、
Wは、水素、C-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~10員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された3~10員のシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールであり、
及びXはそれぞれ独立して、CHまたはNHであり、
は、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~15員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールであり、かつ
は、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cアルケニル、任意に置換されたC-Cアルキニル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~7員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6員のアリール、任意に置換された5または6員のヘテロアリールであり、かつ、R10は水素、ヒドロキシ、任意に置換されたC-Cアルキル、または任意に置換されたC-Cヘテロアルキルである]。
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式Ia-2の構造を有する:

[式中、Aは、任意に置換された3~6員のシクロアルキレン、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキレン、任意に置換された6員のアリーレン、または、任意に置換された5~6員のヘテロアリーレンであり、
Yは、

であり、
Wは、水素、C-Cアルキル、任意に置換された3~10員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された3~10員のシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールであり、
は、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールであり、
は、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cアルケニル、任意に置換されたC-Cアルキニル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~7員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6員のアリール、任意に置換された5または6員のヘテロアリールであり、かつ
10は、水素または任意に置換されたC-Cヘテロアルキルである]。いくつかの実施形態では、R10は水素である。
いくつかの実施形態では、Rは、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、Rは、任意に置換されたフェニル、または、任意に置換されたピリジンである。
いくつかの実施形態では、Aは、任意に置換されたチアゾール、任意に置換されたトリアゾール、任意に置換されたモルホリノ、任意に置換されたピペリジニル、任意に置換されたピリジン、または、任意に置換されたフェニルである。いくつかの実施形態では、Aは、任意に置換されたチアゾール、任意に置換されたトリアゾール、任意に置換されたモルホリノ、またはフェニルである。いくつかの実施形態では、Aは、任意に置換されたフェニルまたはベンズイミダゾールではない。いくつかの実施形態では、Aはヒドロキシフェニルではない。
いくつかの実施形態では、Yは、-NHC(O)-、または、-NHC(O)NH-である。
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式IIaの構造を有する:

[式中、aは0または1である]。
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式IIa-1の構造を有する:

[式中、XはNまたはCHであり、
各Rは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル(例えば、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル)、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから独立して選択され、かつ
nは1~4の整数である]。
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式IIa-2の構造を有する:
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式IIa-3の構造を有する:

[式中、R及びRはそれぞれ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル(例えば、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル)、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択される]。
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式IIa-4の構造を有する:
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式IIa-5の構造を有する:

[式中、XはNまたはCHであり、
mは1または2であり、
、R、R、及びR11はそれぞれ独立して、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択されるか、あるいは、
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のシクロアルキル、または、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びR11は、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された4~8員のヘテロシクロアルキルを形成する]。いくつかの実施形態では、XはNである。いくつかの実施形態では、mは1である。いくつかの実施形態では、R11はHである。いくつかの実施形態では、XはNであり、mは1であり、R11はHである。
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式IIa-6の構造を有する:
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式IIa-7の構造を有する:
いくつかの実施形態(例えば、式IIa-6またはIIa-7のいずれか1つ)では、Rはメチルである。
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式IIa-8または式IIa-9の構造を有する:
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式IIIaの構造を有する:

[式中、aは0または1である]。
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式IIIa-1の構造を有する:

[式中、XはNまたはCHであり、
各Rは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル(例えば、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル)、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから独立して選択され、かつ
nは1~4の整数である]。
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式IIIa-2の構造を有する:
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式IIIa-3の構造を有する:

[式中、R及びRはそれぞれ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル(例えば、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル)、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択される]。
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式IIIa-4の構造を有する:
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式IIIa-5の構造を有する:

[式中、XはNまたはCHであり、
mは1または2であり、
、R、R、及びR11はそれぞれ独立して、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択されるか、あるいは、
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のシクロアルキル、または、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びR11は、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された4~8員のヘテロシクロアルキルを形成する]。いくつかの実施形態では、XはNである。いくつかの実施形態では、mは1である。いくつかの実施形態では、R11は水素である。いくつかの実施形態では、XはNであり、mは1であり、R11はHである。
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式IIIa-6の構造を有する:
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式IIIa-7の構造を有する:
いくつかの実施形態(例えば、式IIIa-6またはIIIa-7のいずれか1つ)では、Rはメチルである。
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式IIIa-8または式IIIa-9の構造を有する:
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式IVaの構造を有する:

[式中、Rは、HまたはC-Cアルキルであり、かつ
aは0または1である]。
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式IVa-1の構造を有する:

[式中、XはNまたはCHであり、
各Rは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル(例えば、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル)、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから独立して選択され、かつ
nは1~4の整数である]。
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式IVa-2の構造を有する:
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式IVa-3の構造を有する:

[式中、R及びRはそれぞれ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル(例えば、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル)、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択される]。
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式IVa-4の構造を有する:
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式IVa-5の構造を有する:

[式中、XはNまたはCHであり、
mは1または2であり、
、R、R、及びR11はそれぞれ独立して、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択されるか、あるいは、
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のシクロアルキル、または、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びR11は、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された4~8員のヘテロシクロアルキルを形成する]。いくつかの実施形態では、XはNである。いくつかの実施形態では、mは1である。いくつかの実施形態では、R11は水素である。いくつかの実施形態では、XはNであり、mは1であり、R11はHである。
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式IVa-6の構造を有する:
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式IVa-7の構造を有する:
いくつかの実施形態(例えば、式IVa-6またはIVa-7のいずれか1つ)では、Rはメチルである。
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式IVa-8または式IVa-9の構造を有する:
いくつかの実施形態(例えば、式IVa、IVa-1、IVa-2、IVa-3、IVa-4、IVa-5、IVa-6、IVa-7、IVa-8、またはIVa-9のいずれか1つ)では、Rはメチルである。
いくつかの実施形態において、Yは-NHS(O)-、または-NHS(O)NH-である。
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式Vaの構造を有する:

[式中、aは0または1である]。
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式Va-1の構造を有する:

[式中、XはNまたはCHであり、
各Rは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル(例えば、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル)、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから独立して選択され、かつ
nは1~4の整数である]。
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式Va-2の構造を有する:
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式Va-3の構造を有する:

[式中、R及びRはそれぞれ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル(例えば、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル)、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択される]。
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式Va-4の構造を有する:
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式Va-5の構造を有する:

[式中、XはNまたはCHであり、
mは1または2であり、
、R、R、及びR11はそれぞれ独立して、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択されるか、あるいは、
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のシクロアルキル、または、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びR11は、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された4~8員のヘテロシクロアルキルを形成する]。いくつかの実施形態では、XはNである。いくつかの実施形態では、mは1である。いくつかの実施形態では、R11は水素である。いくつかの実施形態では、XはNであり、mは1であり、R11はHである。
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式VIaの構造を有する:

[式中、aは0または1である]。
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式VIa-1の構造を有する:

[式中、XはNまたはCHであり、
各Rは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル(例えば、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル)、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから独立して選択され、かつ
nは1~4の整数である]。
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式VIa-2の構造を有する:
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式VIa-3の構造を有する:

[式中、R及びRはそれぞれ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル(例えば、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル)、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択される]。
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式VIa-4の構造を有する:
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式VIa-5の構造を有する:

[式中、XはNまたはCHであり、
mは1または2であり、
、R、R、及びR11はそれぞれ独立して、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択されるか、あるいは、
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のシクロアルキル、または、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びR11は、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された4~8員のヘテロシクロアルキルを形成する]。いくつかの実施形態では、XはNである。いくつかの実施形態では、mは1である。いくつかの実施形態では、R11は水素である。いくつかの実施形態では、XはNであり、mは1であり、R11はHである。
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式VIIaの構造を有する:

[式中、Rは、HまたはC-Cアルキルであり、かつ
aは0または1である]。
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式VIIa-1の構造を有する:

[式中、XはNまたはCHであり、
各Rは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル(例えば、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル)、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから独立して選択され、かつ
nは1~4の整数である]。
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式VIIa-2の構造を有する:
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式VIIa-3の構造を有する:

[式中、R及びRはそれぞれ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル(例えば、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル)、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択される]。
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式VIIa-4の構造を有する:
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式VIIa-5の構造を有する:

[式中、XはNまたはCHであり、
mは1または2であり、
、R、R、及びR11はそれぞれ独立して、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択されるか、あるいは
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のシクロアルキル、または、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びR11は、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された4~8員のヘテロシクロアルキルを形成する]。いくつかの実施形態では、XはNである。いくつかの実施形態では、mは1である。いくつかの実施形態では、R11は水素である。いくつかの実施形態では、XはNであり、mは1であり、R11はHである。
いくつかの実施形態(例えば、式VIIa、VIIa-1、VIIa-2、VIIa-3、VIIa-4、またはVIIa-5のいずれか1つ)では、Rはメチルである。
いくつかの実施形態では、Yは-NHS(O)-、または-NHS(O)NH-である。
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式VIIIaの構造を有する:

[式中、aは0または1である]。
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式VIIIa-1の構造を有する:

[式中、XはNまたはCHであり、
各Rは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル(例えば、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル)、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから独立して選択され、かつ
nは1~4の整数である]。
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式VIIIa-2の構造を有する:
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式VIIIa-3の構造を有する:

[式中、R及びRはそれぞれ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル(例えば、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル)、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択される]。
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式VIIIa-4の構造を有する:
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式VIIIa-5の構造を有する:

[式中、XはNまたはCHであり、
mは1または2であり、
、R、R、及びR11はそれぞれ独立して、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択されるか、あるいは、
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のシクロアルキル、または、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びR11は、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された4~8員のヘテロシクロアルキルを形成する]。いくつかの実施形態では、XはNである。いくつかの実施形態では、mは1である。いくつかの実施形態では、R11は水素である。いくつかの実施形態では、XはNであり、mは1であり、R11はHである。
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式IXaの構造を有する:

[式中、aは0または1である]。
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式IXa-1の構造を有する:

[式中、XはNまたはCHであり、
各Rは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル(例えば、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル)、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから独立して選択され、かつ
nは1~4の整数である]。
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式IXa-2の構造を有する:
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式IXa-3の構造を有する:

[式中、R及びRはそれぞれ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル(例えば、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル)、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択される]。
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式IXa-4の構造を有する:
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式IXa-5の構造を有する:

[式中、XはNまたはCHであり、
mは1または2であり、
、R、R、及びR11はそれぞれ独立して、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択されるか、あるいは、
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のシクロアルキル、または、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びR11は、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された4~8員のヘテロシクロアルキルを形成する]。いくつかの実施形態では、XはNである。いくつかの実施形態では、mは1である。いくつかの実施形態では、R11は水素である。いくつかの実施形態では、XはNであり、mは1であり、R11はHである。
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式Xaの構造を有する:

[式中、Rは、HまたはC-Cアルキルであり、かつ
aは0または1である]。
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式Xa-1の構造を有する:

[式中、XはNまたはCHであり、
各Rは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル(例えば、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル)、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから独立して選択され、かつ
nは1~4の整数である]。
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式Xa-2の構造を有する:
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式Xa-3の構造を有する:

[式中、R及びRはそれぞれ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル(例えば、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル)、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択される]。
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式Xa-4の構造を有する:
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式Xa-5の構造を有する:

[式中、XはNまたはCHであり、
mは1または2であり、
、R、R、及びR11はそれぞれ独立して、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択されるか、あるいは、
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のシクロアルキル、または、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びR11は、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された4~8員のヘテロシクロアルキルを形成する]。いくつかの実施形態では、XはNである。いくつかの実施形態では、mは1である。いくつかの実施形態では、R11は水素である。いくつかの実施形態では、XはNであり、mは1であり、R11はHである。
いくつかの実施形態(例えば、式Xa、Xa-1、Xa-2、Xa-3、Xa-4、またはXa-5のいずれか1つ)では、Rはメチルである。
本明細書に記載するいずれかの態様のいくつかの実施形態では、aは0である。上述のいずれかのいくつかの実施形態では、aは0である。
本明細書に記載するいずれかの態様のいくつかの実施形態では、Rは、任意に置換されたC-Cアルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、-CHCHまたは-CHCFから選択される。
本明細書に記載するいずれかの態様のいくつかの実施形態では、Wは、C-Cアルキルである。いくつかの実施形態では、Wは

である。
本明細書に記載するいずれかの態様のいくつかの実施形態では、Wは、任意に置換されたシクロプロピル、任意に置換されたシクロブチル、任意に置換されたシクロペンチル、または、任意に置換されたシクロヘキシル、任意に置換されたピペリジン、任意に置換されたピペラジン、任意に置換されたピリジン、または、任意に置換されたフェニルである。
本明細書に記載するいずれかの態様のいくつかの実施形態では、Wは、任意に置換された3~10員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された3~10員のシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールである。
本明細書に記載するいずれかの態様のいくつかの実施形態では、Wは、任意に置換された3~10員のヘテロシクロアルキルである。いくつかの実施形態では、Wは、以下のもの、または、これらの立体異性体から選択される:




いくつかの実施形態では、Wは、以下のもの、または、これらの立体異性体から選択される:
本明細書に記載するいずれかの態様のいくつかの実施形態では、Wは、任意に置換された3~10員のシクロアルキルである。いくつかの実施形態では、Wは、以下のもの、または、これらの立体異性体から選択される:

いくつかの実施形態では、Wは、以下のもの、または、これらの立体異性体から選択される:
本明細書に記載するいずれかの態様のいくつかの実施形態では、Wは、任意に置換された5~10員のヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、Wは、以下のもの、または、これらの立体異性体から選択される:
本明細書に記載するいずれかの態様のいくつかの実施形態では、Wは、任意に置換された6~10員のアリールである。いくつかの実施形態では、Wは、任意に置換されたフェニルである。
本明細書に記載するいずれかの態様のいくつかの実施形態では、Wは、任意に置換されたC-Cヘテロアルキルである。いくつかの実施形態では、Wは、以下のもの、または、これらの立体異性体から選択される:
いくつかの実施形態では、本発明の化合物は表1aから選択されるか、または、その薬学的に許容される塩もしくは立体異性体である。いくつかの実施形態では、本発明の化合物は表1aから選択されるか、または、その薬学的に許容される塩もしくはアトロプ異性体である。


















































































いくつかの実施形態では、本発明の化合物は表1bから選択されるか、または、その薬学的に許容される塩もしくは立体異性体である。いくつかの実施形態では、本発明の化合物は表1bから選択されるか、または、その薬学的に許容される塩もしくはアトロプ異性体である。






























































いくつかの実施形態では、本発明の化合物は表2から選択される化合物か、または、その薬学的に許容される塩もしくは立体異性体である。いくつかの実施形態では、本発明の化合物は表2から選択される化合物か、または、その薬学的に許容される塩もしくはアトロプ異性体である。
いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、表2から選択される化合物ではない。いくつかの実施形態では、本発明の化合物は表2から選択される化合物、または、その薬学的に許容される塩もしくは立体異性体ではない。いくつかの実施形態では、本発明の化合物は表2から選択される化合物、または、その薬学的に許容される塩もしくはアトロプ異性体ではない。





いくつかの実施形態では、本発明の化合物は表3から選択される化合物(例えば、C1~C20、または、C1~C21)か、または、その薬学的に許容される塩もしくは立体異性体である。いくつかの実施形態では、本発明の化合物は表3から選択される化合物(例えば、C1~C20、または、C1~C21)か、または、その薬学的に許容される塩もしくはアトロプ異性体である。
いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、表3から選択される化合物(例えば、C1~C20、または、C1~C21)ではない。いくつかの実施形態では、本発明の化合物は表3から選択される化合物(例えば、C1~C20、または、C1~C21)、または、その薬学的に許容される塩もしくは立体異性体ではない。いくつかの実施形態では、本発明の化合物は表3から選択される化合物(例えば、C1~C20、または、C1~C21)、または、その薬学的に許容される塩もしくはアトロプ異性体ではない。






いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、当該技術分野において既知であるものと比較して、改善された経口バイオアベイラビリティ(%F)を有する。経口バイオアベイラビリティの測定方法は、当該技術分野において既知であり、このような一方法は、以下で示される。
経口バイオアベイラビリティを、BALB/cマウスで測定することができる。試験化合物を静脈内(IV)ボーラス及び経口摂食(PO)投与した後、約30μLの全血試料を所定の時点で収集し、KEDTAを含有するチューブに入れた。血液試料を、約5分間4600rpm、4℃で遠心分離にかけ、血漿試料を、生物分析の前に-80℃で保管した。血漿試料はタンパク質沈殿により抽出し、電気スプレー正イオン化を用いて、例えば、API 5500システムにて、タンデム質量分析(LC MS/MS)により分析する。
PKパラメーターは全て、WinNonlinを用いて、非コンパートメント分析により経時的な血漿濃度データから導出することができる。以下の等式を用いて、バイオアベイラビリティ(F%、%Fとも))を推定する:
AUCinf,POは、PO投与後の、時間(0~∞)での、経時的な血漿濃度の面積である。
AUCinf,IVは、IV投与後の、時間(0~∞)での、経時的な血漿濃度の面積である。
用量IVは、IV投与の総用量である。
用量POは、PO投与の総用量である。
一般に、30%を上回るF%(または、%F)値が好ましく、50%を上回る値がより好ましい。
いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、当該技術分野において既知のものと比較して、他のRas変異体または野生型よりも、1つ以上の特定のRas変異体に対して選択的である。以下の実施例にて提供される手順である、Ras-Raf結合アッセイなどの、このような選択性の測定方法が、当該技術分野において既知である。したがって、いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、他のRas変異体または野生型よりも、KRASG12Cに対して選択性である。いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、他のRas変異体または野生型よりも、KRASG12Dに対して選択性である。いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、他のRas変異体または野生型よりも、KRASG12Vに対して選択性である。いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、他のRas変異体または野生型よりも、KRASG12Dに対して選択性である。いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、他のRas変異体または野生型よりも、NRASQ61Kに対して選択性である。いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、他のRas変異体または野生型よりも、KRASG12D及びKRASG12Vに対して選択性である。本発明の化合物は、本明細書で開示する他のRas変異体、またはこれらの組み合わせに対してもまた、より大きな選択性を示し得る。いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、上述したRas-Raf結合アッセイにおいて、本明細書に記載する1つ以上のRas変異体に対して、30nm未満のIC50値を示す。
いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、当該技術分野において既知のものと比較して、他のRas変異体または野生型よりも、1つ以上の特定のRas変異体に対してより強力である。以下の実施例にて提供される手順である、pERKアッセイなどの、このような効能の測定方法が、当該技術分野において既知である。したがって、いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、当該技術分野において既知であるものよりも、KRASG12Dに対してより効能を示す。いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、当該技術分野において既知であるものよりも、KRASG12Vに対してより効能を示す。いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、当該技術分野において既知であるものよりも、KRASG12Cに対してより効能を示す。いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、当該技術分野において既知であるものよりも、KRASG12D及びKRASG12Vに対してより効能を示す。本発明の化合物は、本明細書で開示する他のRas変異体、またはこれらの組み合わせに対しても、より大きな効能を示し得る。
いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、当該技術分野において既知であるものと比較して、他のRas変異体または野生型よりも、1つ以上の特定のRas変異体に対して、細胞生存能におけるより大きな有害な影響を示す。以下の実施例にて提供される手順である、CellTiter-Glo(登録商標)細胞生存アッセイというアッセイなどの、細胞生存能の測定方法が、当該技術分野において既知である。したがって、いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、当該技術分野において既知であるものと比較して、KRASG12Dに対してより大きな細胞生存能の低下を示す。いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、当該技術分野において既知であるものと比較して、KRASG12Vに対してより大きな細胞生存能の低下を示す。いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、当該技術分野において既知であるものと比較して、KRASG12Cに対してより大きな細胞生存能の低下を示す。いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、当該技術分野において既知であるものと比較して、KRASG12D及びKRASG12Vの両方に対してより大きな細胞生存能の低下を示す。本発明の化合物は、本明細書で開示する他のRas変異体、またはこれらの組み合わせに対してもまた、より大きな細胞生存能の低下を示し得る。
いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、当該技術分野において既知のものよりも、より大きな代謝安定性、透過性、もしくは可溶性、またはこれらの組み合わせを示し得る。このような性質の測定方法は、当該技術分野において既知である。いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、当該技術分野において既知のものと比較して、以下の性質:選択性、効能、細胞生存能、代謝安定性、透過性、もしくは可溶性のいずれか、またはこれらの組み合わせに対して、改善を示し得る。
いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、例えば、細胞、または、必要とする対象への投与に関するプロドラッグであるか、そのようなプロドラッグとして作用する。
別の態様において、本発明は、本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される賦形剤とを含む医薬組成物を提供する。
がんの治療を必要とする対象における、がんの治療方法であって、上記方法が、上記対象に、治療に有効な量の本発明の化合物、またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、上記方法をさらに提供する。がんは例えば、膵癌、結腸直腸癌、非小細胞肺癌、急性骨髄性白血病、多発性骨髄腫、甲状腺癌、骨髄異形成症候群、または小扁平上皮癌濾胞癌であることができる。いくつかの実施形態では、がんは、K-Ras G12C、K-Ras G12D、K-Ras G12V、K-Ras G12S、K-Ras G13C、K-Ras G13D、K-Ras Q61H、K-Ras Q61R、K-Ras Q61K、もしくはK-Ras Q61L、またはこれらの組み合わせなどのRas変異を含む。いくつかの実施形態では、がんは、N-Ras G12D、N-Ras Q61R、N-Ras Q61K、N-Ras Q61L、N-Ras Q61H、もしくはN-Ras Q61P、またはこれらの組み合わせなどの、Ras変異を含む。他のRas変異を、本明細書に記載する。
Rasタンパク質関連疾患の治療を必要とする対象における、Rasタンパク質関連疾患の治療方法であって、上記方法が、上記対象に、治療に有効な量の本発明の化合物、またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、上記方法をさらに提供する。
細胞内でのRasタンパク質の阻害方法であって、上記方法が、上記細胞を、有効量の本発明の化合物、またはその薬学的に許容される塩と接触させることを含む、上記方法をさらに提供する。例えば、Rasタンパク質は、K-Ras G12C、K-Ras G12D、K-Ras G12V、K-Ras G12S、K-Ras G13C、K-Ras G13D、K-Ras Q61H、K-Ras Q61R、K-Ras Q61K、またはK-Ras Q61Lである。Rasタンパク質は、例えば、N-Ras G12D、N-Ras Q61R、N-Ras Q61K、N-Ras Q61L、N-Ras Q61H、またはN-Ras Q61Pであってよい。他のRasタンパク質を本明細書に記載する。細胞は、膵癌細胞、結腸直腸癌細胞、肺癌(例えば、非小細胞肺癌細胞)、急性骨髄性白血病細胞、多発性骨髄腫細胞、甲状腺癌細胞、骨髄異形成症候群細胞、黒色腫細胞、または、小扁平上皮癌濾胞癌細胞などのがん細胞であることができる。他のがんの種類を、本明細書に記載する。細胞はインビボまたはインビトロであってよい。
本発明の化合物に関して、ある立体異性体が、別の立体異性体よりも良好な阻害を示し得る。例えば、あるアトロプ異性体は阻害を示し得る一方で、他のアトロプ異性体は阻害をほとんど、または全く示し得ない。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載する方法または使用は、追加の抗がん治療法を投与することをさらに含む。いくつかの実施形態では、追加の抗がん治療法は、HER2阻害剤、EGFR阻害剤、第2のRas阻害剤、SHP2阻害剤、SOS1阻害剤、Raf阻害剤、MEK阻害剤、ERK阻害剤、PI3K阻害剤、PTEN阻害剤、AKT阻害剤、mTORC1阻害剤、BRAF阻害剤、PD-L1阻害剤、PD-1阻害剤、CDK4/6阻害剤、またはこれらの組み合わせである。いくつかの実施形態では、追加の抗がん治療法はSHP2阻害剤である。他の追加の抗がん治療法を、本明細書に記載する。
合成方法
本明細書に記載する化合物は、市販の出発材料から作製され得るか、または既知の有機、無機、もしくは酵素プロセスを使用して合成され得る。
本発明の化合物は、有機合成の当業者に周知のいくつもの方法で調製することができる。例えば、本発明の化合物は、有機合成化学の分野で公知の合成方法、または当業者であれば理解しているようなその変法と共に、下記のスキームで示す方法を用いて合成することができる。これらの方法として、以下のスキームに記載する方法が挙げられるが、これらに限定されない。
スキーム1。大環状エステルの一般的な合成
大環状エステルの一般的な合成をスキーム1に概略する。適切に置換されたインドリルボロン酸エステル(1)を、保護された3-(5-ブロモ-2-ヨード-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロパン-1-オール及び適切に置換されたボロン酸から開始する、パラジウム媒介カップリング、アルキル化、脱保護、及び、パラジウムが媒介するホウ素化反応を含む、4工程で調製することができる。
(S)-2-アミノ-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)プロパン酸(2)の、メチル(S)-ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボキシレートとのカップリングにより、メチル-アミノ-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)プロパノイル)ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボキシレート(3)を調製することができる。
Pd触媒の存在下での、メチル-アミノ-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)プロパノイル)ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボキシレート(3)及び適切に置換されたインドリルボロン酸エステル(1)のカップリング、続いて、加水分解及びマクロラクトン化工程により最終の大環状エステルを作製し、適切に保護された大環状中間体(5)ができる。脱保護、及び、適切に置換されたカルボン酸(または、他のカップリングパートナー)とのカップリングにより、大環状生成物を得ることができる。最終化合物6を作製するために、追加の脱保護または官能基化工程が必要である可能性がある。
さらに、スキーム1に関して、チアゾールを、代替の、任意に置換された5~6員のヘテロアリーレン、または、任意に置換された3~6員のシクロアルキレン、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキレン(例えば、モルホリノ)、または、任意に置換された6員のアリーレン(例えば、フェニル)で置き換えることができる。
スキーム2。大環状エステルの代替の一般的な合成
あるいは、大環状エステルは、スキーム2に記載するとおりに調製することができる。適切に置換及び保護されたインドリルボロン酸エステル(7)を、Pd触媒の存在下において、(S)-2-アミノ-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)プロパン酸とカップリングし、続いて、ヨウ素化、脱保護、及びエステル加水分解を行うことができる。その後のメチル(S)-ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボキシレートとのカップリングの後、加水分解及びマクロラクトン化を続けて、ヨード中間体(11)を得ることができる。その後の、パラジウムが媒介するホウ素化、及び、Pd触媒の存在下での、適切に置換されたヨードアリールまたはヨードヘテロアリール中間体とのカップリングにより、適切に保護された大環状中間体を得ることができる。アルキル化、脱保護、及び、適切に置換されたカルボン酸カルボン酸(または、他のカップリングパートナー)とのカップリングにより、大環状生成物が得られる。最終化合物6を作製するために、追加の脱保護または官能基化工程が必要である可能性がある。
さらに、スキーム2に関して、チアゾールを、代替の、任意に置換された5~6員のヘテロアリーレン、または、任意に置換された3~6員のシクロアルキレン、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキレン(例えば、モルホリノ)、または、任意に置換された6員のアリーレン(例えば、フェニル)で置き換えることができる。
本明細書の表1aまたは表1bにおける化合物を、本明細書に記載する方法を用いて調製したか、または、当業者の知識と組み合わせて、本明細書で開示する方法を用いて調製した。
医薬組成物及び使用方法
医薬組成物及び投与方法
本発明が関係する化合物はRAS阻害剤であり、がん治療に有用である。したがって、本発明の一実施形態は、本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩、及び薬学的に許容される賦形剤を含有する医薬組成物、加えて、本発明の化合物を用いてこのような組成物を調製する方法を提供する。
本発明で使用する場合、用語「医薬組成物」とは、薬学的に許容される賦形剤と共に製剤化された、本発明の化合物などの化合物、またはその薬学的に許容される塩を意味する。
いくつかの実施形態では、化合物は、関連する集団に投与した際に所定の治療効果を実現する、統計的に有意な確率を示す治療レジメンでの投与に適切な単位用量で医薬組成物中に存在する。いくつかの実施形態では、医薬組成物は、以下:経口投与、例えば、飲薬(水溶液もしくは非水溶液もしくは懸濁液)、錠剤、例えば、頬、舌下、及び体内吸収を標的にしたもの、丸薬、粉末、顆粒、舌への適用のためのペースト;例えば、滅菌溶液もしくは懸濁液、もしくは徐放性製剤としての皮下、筋肉内、静脈内、もしくは硬膜外注射による、例えば非経口的投与;例えば、クリーム、軟膏、もしくは徐放性貼付剤、もしくは皮膚、肺、もしくは口腔に適用されるスプレーとしての局所適用;例えば、ペッサリー、クリーム、もしくはフォームとしての腟内もしくは直腸内;舌下;眼内;経皮;または経鼻、肺、及び、他の粘膜表面に対して適したものを含む、固体または液体形態での投与のために特別に製剤化することができる。
本明細書で使用する場合、「薬学的に許容される賦形剤」とは、対象内で毒性かつ非炎症性である性質を有する任意の不活性な成分(例えば、活性化合物を懸濁または溶解可能なビヒクル)を意味する。典型的な賦形剤としては、例えば、抗接着剤、酸化防止剤、結合剤、コーティング剤、圧縮助剤、崩壊剤、染料(着色剤)、皮膚軟化剤、乳化剤、充填剤(希釈剤)、皮膜形成剤もしくはコーティング剤、香味料、香料、滑剤(流動向上剤)、潤滑剤、防腐剤、印刷用インク、吸着剤、懸濁剤もしくは分散剤、甘味料、または水和水が挙げられる。賦形剤としては、任意に置換されたブチル化ヒドロキシルトルエン(BHT)、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム(二塩基性)、ステアリン酸カルシウム、クロスカルメロース、架橋ポリビニルピロリドン、クエン酸、クロスポビドン、システイン、エチルセルロース、ゼラチン、任意に置換されたヒドロキシルプロピルセルロース、任意に置換されたヒドロキシルプロピルメチルセルロース、ラクトース、ステアリン酸マグネシウム、マルチトール、マンニトール、メチオニン、メチルセルロース、メチルパラベン、微結晶セルロース、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポビドン、アルファ化デンプン、プロピルパラベン、パルミチン酸レチニル、セラック、二酸化ケイ素、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、クエン酸ナトリウム、グリコール酸ナトリウムデンプン、ソルビトール、デンプン(トウモロコシ)、ステアリン酸、ステアリン酸、スクロース、タルク、二酸化チタン、ビタミンA、ビタミンE、ビタミンC、及びキシリトールが挙げられるが、これらに限定されない。当業者は、賦形剤として有用な様々な剤及び材料に精通している。例えば、例えば、Ansel,et al.,Ansel’s Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems.Philadelphia:Lippincott,Williams & Wilkins,2004;Gennaro,et al.,Remington:The Science and Practice of Pharmacy.Philadelphia:Lippincott,Williams & Wilkins,2000;及び、Rowe,Handbook of Pharmaceutical Excipients.Chicago,Pharmaceutical Press,2005を参照されたい。いくつかの実施形態では、組成物は、少なくとも2つの異なる薬学的に許容される賦形剤を含む。
本明細書に記載する化合物は、明示的に記載されているか否かに拘わらず、明示的に反対に記載されない限り、塩形態、例えば、薬学的に許容される塩形態で提供または利用されることができる。本明細書で使用する場合、用語「薬学的に許容される塩」とは、妥当な医学的判断の正常な範囲内で、過度の毒性、刺激性、アレルギー応答などを起こさずに、ヒト及び他の動物の組織と接触させて使用するのに適するとともに、合理的な利益/リスク比と釣り合う、本明細書に記載する化合物のこれらの塩を意味する。薬学的に許容される塩は、当該技術分野において周知である。例えば、薬学的に許容される塩は、Berge et al.,J.Pharmaceutical Sciences 66:1-19,1977 and in Pharmaceutical Salts:Properties,Selection,and Use,(Eds.P.H.Stahl and C.G.Wermuth),Wiley-VCH,2008に記載されている。塩は、本明細書に記載する化合物の最終単離及び精製の間にin situで、または、遊離塩基基を好適な有機酸と反応させることにより別個に調製することができる。
本発明の化合物は、薬学的に許容される塩としての調製が可能であるように、イオン性基を有することができる。これらの塩は、無機もしくは有機酸を伴う酸付加塩であることができるか、または、塩は、本発明の化合物の酸性形態の場合においては、無機もしくは有機塩基から調製することができる。いくつかの実施形態では、化合物は、薬学的に許容される酸または塩基の付加生成物として調製した薬学的に許容される塩として調製する、または用いる。酸付加塩を形成するための、塩酸、硫酸、臭化水素酸、酢酸、乳酸、または酒石酸、及び、塩基性塩を形成するための、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化アンモニウム、カフェイン、様々なアミン類などなどの、好適な薬学的に許容される酸及び塩基が、当該技術分野において周知である。適切な塩の調製方法は、当該技術分野において十分に確立されている。
代表的な酸付加塩としては、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、樟脳酸塩、カンファースルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヨウ化水素酸塩、2-(任意に置換された)ヒドロキシル-エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩などが挙げられる。代表的なアルカリまたはアルカリ土類金属塩としては、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなど、加えて、無毒性アンモニウム、四級アンモニウム、及びアミンカチオン(アンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、エチルアミンなどを含むがこれらに限定されない)が挙げられる。
本明細書で使用する場合、用語「対象」とは、動物界における任意の要素を意味する。いくつかの実施形態では、「対象」とは、任意の成長段階におけるヒトを意味する。いくつかの実施形態では、「対象」とは、ヒト患者を意味する。いくつかの実施形態では、「対象」とは、非ヒト動物を意味する。いくつかの実施形態では、非ヒト動物は、哺乳類(例えば、げっ歯類、マウス、ラット、ウサギ、サル、イヌ、ネコ、ヒツジ、ウシ、霊長類、またはブタ)である。いくつかの実施形態では、対象としては、哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類、魚類、または虫が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、対象はトランスジェニック動物、遺伝子組み換え動物、またはクローンであることができる。
本明細書で使用する場合、用語「剤形」とは、対象への投与のための、化合物(例えば、本発明の化合物)の物理的に別個の単位を意味する。各単位は、所定量の化合物を含有する。いくつかの実施形態では、このような量は、関連する集団に投与した際に、所望の、または有益なアウトカムと相関することが測定されている投与レジメンに従った(即ち、治療投与レジメンを用いる)投与に適切な単位用量(または、その全画分)である。当業者は、特定の対象に投与された治療用組成物または化合物の総量は、1人以上の主治医により決定され、複数の剤形の投与を伴う場合があることを理解する。本明細書で使用する場合、用語「投与レジメン」とは、通常は期間で区切られる、対象に個別に投与される単位用量(通常は2回以上)のまとまりを意味する。いくつかの実施形態では、所与の治療用化合物(例えば、本発明の化合物)は、推奨される投与レジメンを有し、これは、1回以上の用量を有し得る。いくつかの実施形態では、投与レジメンは、複数の用量を含み、その各々は、同じ長さの時間期間で互いに区切られ、いくつかの実施形態では、投与レジメンは、複数の用量、及び個別の用量を区切る少なくとも2つの異なる時間期間を含む。いくつかの実施形態では、投与レジメン内の全ての用量は、同一の単位用量である。いくつかの実施形態では、投与レジメン内の異なる用量は異なる量である。いくつかの実施形態では、投与レジメンは、第1の投与量での第1用量、続いて、第1の投与量と異なる第2の投与量での、1回以上のさらなる用量を含む。いくつかの実施形態では、投与レジメンは第1の投与量での第1用量、続いて第1の投与量と同じ第2の投与量での、1回以上のさらなる用量を含む。いくつかの実施形態では、投与レジメンは、関連する集団にまたがり投与した際に、所望の、または有益なアウトカムと相関する(即ち、治療用投与レジメンである)。
「治療レジメン」とは、関連する集団にまたがる投与が、所望の、または有益な治療用アウトカムと相関する投与レジメンを意味する。
用語「治療」(加えて、「治療する」または「治療すること」)は、その最も広い意味において、特定の疾患、障害もしくは病状を部分的もしくは完全に寛解、緩和、軽減、阻害する、特定の疾患、障害もしくは病状の開始を部分的もしくは完全に遅延させる、特定の疾患、障害もしくは病状の深刻度を部分的もしくは完全に低下させる、または、特定の疾患、障害もしくは病状の1つ以上の症状、特徴、もしくは原因の発生を部分的もしくは完全に低下させる物質(例えば、本発明の化合物)の任意の投与を意味する。いくつかの実施形態では、そのような治療は、関連疾患、障害もしくは病状の兆候を示さない対象、または疾患、障害もしくは病状の初期徴候のみを示す対象に投与することができる。代替的に、または加えて、いくつかの実施形態では、そのような治療は、関連疾患、障害、または病状のうちの1つ以上の確立された徴候を示す対象の治療に投与することができる。いくつかの実施形態では、治療は、関連する疾患、障害または病状に苦しむと診断された対象におけるものであってよい。いくつかの実施形態では、治療は、関連する疾患、障害または病状の進行のリスク増加と統計的に相関している1つ以上の感受性因子を有するものとして知られている対象におけるものであってよい。
用語「治療に有効な量」とは、治療用投与レジメンに従い、疾患、障害もしくは病状に苦しむ、または、疾患、障害もしくは病状が疑われる集団に投与した際に、当該疾患、障害または病状を治療するのに十分な量を意味する。いくつかの実施形態では、治療に有効な量は、疾患、障害もしくは病状の1つ以上の症状の発生もしくは深刻度を低下させる、または、疾患、障害もしくは病状の1つ以上の症状の開始を遅延させる量である。用語「治療に有効な量」では、実際には、特定の個体で治療の成功が実現されることを必要とされないことを、当業者は理解するであろう。むしろ、治療に有効な量は、そのような治療を必要とする対象に投与した際に、著しい数の対象において、特定の所望される薬理学的応答をもたらす量であることができる。特定の対象は、実際には、「治療に有効な量」に対して「不応」性であり得ると、具体的に理解される。いくつかの実施形態では、治療に有効な量への言及は、1つ以上の特定の組織(例えば、疾患、障害もしくは病状により影響を受ける組織)、または流体(例えば、血液、唾液、血清、汗、涙、尿)で測定した量への言及であることができる。いくつかの実施形態では、治療に有効な量は単回用量で製剤化または投与されることができることを、当業者は理解するであろう。いくつかの実施形態では、治療に有効な量は、例えば、投与レジメンの一部として、複数の用量で製剤化または投与されることができる。
対象への治療として用いるために、本発明の化合物、またはその薬学的に許容される塩を、医薬または獣医学組成物として製剤化することができる。治療される対象、投与方法、及び、所望される治療の種類、例えば、防止、予防、または治療法に応じて、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、これらのパラメーターに一致する方法で製剤化される。このような技術の要約は、Remington:The Science and Practice of Pharmacy,21st Edition,Lippincott Williams & Wilkins,(2005);及びEncyclopedia of Pharmaceutical Technology,eds.J.Swarbrick and J.C.Boylan,1988-1999,Marcel Dekker,New Yorkに見出すことができ、これらそれぞれは、参照により本明細書に組み込まれている。
組成物は、それぞれ、従来の混合、造粒、または被覆方法に従って調製することができ、本医薬組成物は、約0.1%~約99%、約5%~約90%、または、約1%~約20%(重量%または体積%)の本発明の化合物、またはその薬学的に許容される塩を含有することができる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載する化合物、またはその薬学的に許容される塩は、合計で、医薬組成物などの組成物の総重量の1~95%の量で存在することができる。
組成物は、関節内、経口、非経口(例えば静脈内、筋肉内)、直腸、皮膚、皮下、局所、経皮、舌下、経鼻、腟内、膀胱内、尿道内、髄腔内、硬膜外、経耳、または眼内投与、または、注射、吸入、または、鼻、泌尿生殖器、生殖、もしくは口粘膜との直接接触に好適な剤形で提供することができる。したがって、医薬組成物は、例えば、錠剤、カプセル、丸薬、粉末、顆粒、懸濁液、エマルション、溶液、ヒドロゲルを含むゲル、ペースト、軟膏、クリーム、プラスター、飲薬、浸透送達デバイス、座薬、浣腸剤、注射液、インプラント、スプレー、イオン泳動送達に好適な調製物、またはエアゾールの形態であることができる。組成物は、従来の薬務に従って製剤化されることができる。
本明細書で使用する場合、用語「投与」とは、対象または系への、組成物(例えば、化合物、または、本明細書に記載する化合物を含む調製物)の投与を意味する。動物対象(例えばヒト)への投与は、任意の適切な経路によるものであってよい。例えば、いくつかの実施形態では、投与は、気管支(気管支点滴を含む)、頬、経腸、経皮(interdermal)、動脈内、皮内、胃内、髄内、筋肉内、経鼻、腹腔内、髄腔内、静脈内、心室内、粘膜、鼻内、経口、直腸、皮下、舌下、局所、気管内(気管内点滴を含む)、経皮、腟内、または硝子体内であることができる。
製剤は、全身投与、または局所もしくは局部投与に適した方法で調製することができる。全身用製剤としては、注射(例えば、筋肉内、静脈内、もしくは皮下注射)用に設計されたものが挙げられるか、または、経皮、経粘膜、もしくは経口投与のために調製することができる。製剤は一般に希釈剤を含み、加えて、場合によってはアジュバント、緩衝液、防腐剤などを含む。化合物、またはその薬学的に許容される塩はまた、リポソーム組成物中に、または、マイクロエマルションとして投与することもできる。
注射のために、製剤は、溶液もしくは懸濁液として、または、注射前に液体中で溶液もしくは懸濁液に好適な固体形態として、またはエマルションとして、従来の形態で調製することができる。好適な賦形剤としては例えば、水、生理食塩水、デキストロース、グリセロールなどが挙げられる。このような組成物は、ある量の無毒性補助物質(例えば湿潤剤または乳化剤)、pH緩衝剤など、例えば、酢酸ナトリウム、モノラウリル酸ソルビタンなどもまた含有することができる。
様々な、薬剤用徐放性系もまた考案されている。例えば、米国特許第5,624,677号を参照されたい。
全身投与としては、座薬、経皮貼付剤、経粘膜送達、及び経鼻投与の使用といった、比較的非侵襲性の方法もまた挙げることができる。経口投与は、本発明の化合物、または薬学的に許容されるそれらの塩にもまた好適である。好適な形態としては、当該技術分野において理解されるように、シロップ、カプセル、及び錠剤が挙げられる。
本明細書に記載する各化合物、またはその薬学的に許容される塩は、当技術分野において既知の様々な方法で製剤化されることができる。例えば、併用療法の第1剤及び第2剤は、合わせて、または個別に製剤化されることができる。併用療法の他のモダリティを、本明細書に記載する。
個々に、または個別に製剤化された剤を、キットとして合わせてパッケージ化することができる。非限定例としては、例えば、2つの丸薬、丸薬と粉末、座薬とバイアル中の液体、2つの局所用クリームなどを含有するキットが挙げられるが、これらに限定されない。キットは、粉末形態を再構成するためのバイアル、注射用シリンジ、カスタマイズされたIVデリバリーシステム、吸入器などといった、対象に単位用量を投与することを補助する任意の構成要素を含むことができる。加えて、単位用量キットは、組成物の調製または投与のための説明書を含有することができる。キットは、ある対象用の単回使用単位用量、(一定濃度で、もしくは、治療が進行するにつれ、個別の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩の効能が変化する)特定の対象用の複数回使用として製造されてもよく、または、キットは、複数の対象への投与に好適な複数回用量(バルクパッケージング)を含有してもよい。キットの構成要素は、カートン、ブリスターパック、ボトル、チューブなどに組み立てることができる。
経口使用のための配合物は、薬学的に許容される無毒性賦形剤との混合物中に活性成分(複数可)を含有する錠剤を含む。これらの賦形剤は、例えば、不活性希釈剤または充填剤(例えば、スクロース、ソルビトール、糖、マンニトール、微結晶性セルロース、ジャガイモデンプンを含むデンプン、炭酸カルシウム、塩化ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、またはリン酸ナトリウム);造粒剤及び崩壊剤(例えば、微結晶性セルロースを含むセルロース誘導体、ジャガイモデンプンを含むデンプン、クロスカルメロースナトリウム、アルギン酸塩、またはアルギニン酸);結合剤(例えば、スクロース、グルコース、ソルビトール、アカシア、アルギニン酸、アルギン酸ナトリウム、ゼラチン、デンプン、α化デンプン、微結晶性セルロース、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、任意に置換されたヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルピロリドン、またはポリエチレングリコール);ならびに平滑剤、滑剤、及び抗接着剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸、シリカ、硬化植物油、またはタルク)であり得る。他の薬学的に許容される賦形剤は、着色剤、香味剤、可塑剤、湿潤剤、緩衝剤などであり得る。
2つ以上の化合物は錠剤、カプセル、もしくは他のビヒクル中で混合することができる、または分画することができる。一例において、第1の化合物は錠剤の内側に含有され、第2の化合物は外側に存在し、第2の化合物の実質的部分が第1の化合物の放出前に放出される。
経口使用のための製剤は、咀嚼錠として提供され得るか、活性成分が、不活性固体希釈剤(例えば、バレイショデンプン、ラクトース、微結晶セルロース、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、もしくはカオリン)と混合される硬性ゼラチンカプセルとして、または活性成分が、水または油培養液、例えば、ピーナッツ油、流動パラフィン、もしくはオリーブ油と混合され得る軟性ゼラチンカプセルとしても提示される。粉末、顆粒、及びペレットは、例えばミキサー、流動床装置、または噴霧乾燥装置を用いる従来方式にて、錠剤及びカプセルの下で、上述した成分を用いて調製することができる。
溶解または拡散制御放出は、化合物の錠剤、カプセル、ペレット、もしくは顆粒形成の適切なコーティングにより、または、化合物、もしくはその薬学的に許容される塩を適切なマトリックスに組み込むことにより実現することができる。徐放性コーティングは、上述したコーティング物質、または、例えば、セラック、蜜蝋、グリコワックス、ヒマシワックス、カルナウバワックス、ステアリルアルコール、モノステアリン酸グリセリル、ジステアリン酸グリセリル、パルミトステアリン酸グリセロール、エチルセルロース、アクリル樹脂、dl-ポリ乳酸、酢酸酪酸セルロース、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ビニルピロリドン、ポリエチレン、ポリメタクリレート、メチルメタクリレート、2-(任意に置換された)ヒドロキシルメタクリレート、メタクリレートヒドロゲル、1,3-ブチレングリコール、エチレングリコールメタクリレート、もしくはポリエチレングリコールのうちの1つ以上を含むことができる。徐放性マトリックス製剤において、マトリックス材料としては、例えば、水和メチルセルロース、カルナウバワックス及びステアリルアルコール、カーボポール934、シリコーン、トリステアリン酸グリセリル、アクリル酸メチル-メタクリル酸メチル、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、またはハロゲン化フルオロカーボンもまた挙げることができる。
本発明の化合物、またはその薬学的に許容される塩、及び組成物が経口よる投与のために組み込まれ得る液体形態としては、水溶液、好適に風味付けされたシロップ、水性または油性懸濁液、及び綿実油、ゴマ油、ココナッツ油、またはピーナッツ油などの食用油で風味付けされた乳剤、ならびにエリキシル剤及び類似の薬学的ビヒクルが挙げられる。
一般に、ヒトに投与される場合、本発明の化合物、またはその薬学的に許容される塩のいずれかの経口用量は、化合物の性質に左右され、当業者により速やかに決定することができる。用量は例えば、約0.001mg~約2000mg/日、約1mg~約1000mg/日、約5mg~約500mg/日、約100mg~約1500mg/日、約500mg~約1500mg/日、約500mg~約2000mg/日、またはこれらの任意の範囲変数であってよい。いくつかの実施形態では、経口投与のための1日用量範囲は、例えば、単回用量、または分割用量で、ヒトの体重1kg当たり、約0.001mg~約2000mgの範囲に収まってよい。他方では、場合によっては、これらの制限以外の用量を用いる必要がある場合もある。
いくつかの実施形態では、医薬組成物は、抗増殖活性を有する追加の化合物をさらに含むことができる。投与方法に応じて、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、容易な送達を可能にする好適な組成物に製剤化される。併用療法の各化合物、またはその薬学的に許容される塩は、当技術分野において既知の様々な方法で製剤化されることができる。例えば、併用療法の第1剤及び第2剤は、合わせて、または個別に製剤化されることができる。望ましくは、第1剤及び第2剤は、剤の同時投与、またはほぼ同時の投与のために、合わせて製剤化される。
本発明の化合物及び医薬組成物を併用療法で製剤化及び利用することができる、即ち、化合物及び医薬組成物を、1つ以上の他の所望される治療薬または医療操作と同時に、これらの前に、またはこれらの後に製剤化または投与することができることが理解されよう。併用レジメンを用いる、治療法(治療薬または手順)の特定の組み合わせでは、所望の治療薬または手順の適合性、及び、実現される所望の治療効果を考慮に入れる。さらに、用いる治療法は、同じ疾患に対して所望の効果を実現し得る、または、異なる効果(例えば、あらゆる悪影響の制御)を実現し得ると理解されよう。
本明細書に記載するように、併用療法における各薬剤の投与は独立して、1日から1年にかけて、1日1回から4回であることができ、またさらに、対象の生涯におけるものであってもよい。慢性的な長期投与が示される場合がある。
使用方法
いくつかの実施形態では、本発明は、Ras変異体が原因の異所性Ras活性を特徴とする、疾患または障害の治療方法について開示する。いくつかの実施形態では、疾患または障害はがんである。
したがって、がんの治療を必要とする対象における、がんの治療方法であって、上記方法が、上記対象に、治療に有効な量の本発明の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または、そのような化合物もしくは塩を含む医薬組成物を投与することを含む、上記方法もまた提供する。いくつかの実施形態では、がんは、結腸直腸癌、非小細胞肺癌、小細胞肺癌、膵癌、虫垂癌、黒色腫、急性骨髄性白血病、小腸癌、膨大部癌、生殖細胞癌、子宮頸癌、未知の原発性由来の癌、子宮体癌、食道癌、GI神経内分泌癌、卵巣癌、性索間質腫瘍癌、肝胆癌、または膀胱癌である。いくつかの実施形態では、がんは虫垂癌、子宮内膜癌、または黒色腫である。Rasタンパク質関連疾患の治療を必要とする対象における、Rasタンパク質関連疾患の治療方法であって、上記方法が、上記対象に、治療に有効な量の本発明の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または、そのような化合物もしくは塩を含む医薬組成物を投与することを含む、上記方法もまた提供する。
いくつかの実施形態では、本発明の化合物、または薬学的に許容されるそれらの塩、このような化合物もしくは塩を含む医薬組成物、及び、本明細書で提供する方法を、例えば肺癌、前立腺癌、乳癌、脳癌、皮膚癌、子宮頚癌、睾丸癌などの腫瘍を含む多種多様ながんの治療に用いることができる。より具体的には、化合物またはその塩、そのような化合物もしくは塩を含む医薬組成物、及び本発明の方法により治療可能ながんとしては、星状細胞、乳、子宮頸、結腸直腸、子宮体、食道、胃、頭頸、肝細胞、喉頭、肺、咽頭、卵巣、前立腺、ならびに、甲状腺癌及び肉腫などの腫瘍種が挙げられるが、これらに限定されない。他のがんとしては例えば、以下が挙げられる:
心臓、例えば、非上皮性悪性腫瘍(血管肉腫、線維肉腫、横紋筋肉腫、脂肪肉腫)、粘液腫、横紋筋腫、線維腫、脂肪腫、及び奇形腫;
肺、例えば、気管支原性癌(扁平上皮細胞、未分化小細胞、未分化大細胞、腺癌)、肺胞(気管支)癌、気管支腺腫、非上皮性悪性腫瘍、リンパ腫、軟骨性過誤腫、中皮腫;
胃腸、例えば、食道(扁平上皮癌、腺癌、平滑筋肉腫、リンパ腫)、胃(上皮性悪性腫瘍、リンパ腫、平滑筋肉腫)、膵臓(管腺癌、膵島細胞腫、グルカゴン産生腫瘍、ガストリン産生腫瘍、カルチノイド腫瘍、VIP産生腫瘍)、小腸(腺癌、リンパ腫、カルチノイド腫瘍、カポジ肉腫、平滑筋腫、血管腫、脂肪腫、神経線維腫、線維腫)、大腸(腺癌、管状腺腫、絨毛腺腫、過誤腫、平滑筋腫);
泌尿生殖器官、例えば、腎臓(腺癌、ウィルムス腫瘍、(腎芽細胞腫)、リンパ腫、白血病)、膀胱及び尿道(扁平上皮癌、移行上皮癌、腺癌)、前立腺(腺癌、非上皮性悪性腫瘍)、睾丸(精上皮腫、奇形腫、胚性癌、奇形癌、絨毛腫、非上皮性悪性腫瘍、間質細胞癌、線維腫、線維腺腫、類腺腫瘍、脂肪腫);
肝臓、例えば、肝癌(肝細胞癌)、胆管癌、肝芽腫、血管肉腫、肝細胞腺腫、血管腫;
胆道、例えば、胆嚢癌、膨大部癌、胆管癌;
骨、例えば、骨原性肉腫(骨肉腫)、線維肉腫、悪性線維性組織球腫、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、悪性リンパ腫(細網肉腫)、多発性骨髄腫、悪性巨細胞腫瘍脊索腫、骨軟骨腫(osteochronfroma)(骨軟骨性外骨腫)、良性軟骨腫瘍、軟骨芽細胞腫、軟骨粘液線維腫(chondromyxofibroma)、類骨骨腫、及び巨細胞腫瘍;
神経系、例えば、頭蓋骨(骨腫、血管腫、肉芽腫、黄色腫、変形性骨炎)、髄膜(髄膜腫、髄膜肉腫(meningiosarcoma)、神経膠腫症)、脳(星状細胞腫、髄芽腫、神経膠腫、上衣腫、胚細胞腫(松果体腫)、多形性膠芽腫、乏突起膠腫、神経鞘腫、網膜芽細胞腫、先天性腫瘍)、脊髄神経線維腫、神経線維腫症I型、髄膜腫、神経膠腫、非上皮性悪性腫瘍);
婦人科、例えば、子宮(子宮内膜癌、子宮癌、子宮体部子宮内膜癌)、頸部(子宮頸癌、前腫瘍(pre-tumor)子宮頸部異形成)、卵巣(卵巣癌(漿液性嚢胞腺癌、粘液性嚢胞腺癌、分類不能癌)、顆粒膜-莢膜細胞腫瘍、セルトリ・ライディッヒ細胞腫瘍、未分化胚細胞腫、悪性奇形腫)、外陰部(扁平上皮癌、上皮内癌、腺癌、線維肉腫、黒色腫)、腟(明細胞癌、扁平上皮癌、ブドウ状肉腫(胎児性横紋筋肉腫)、卵管(上皮性悪性腫瘍);
血液学的、例えば、血液(骨髄性白血病(急性及び慢性)、急性リンパ芽球性白血病、慢性リンパ球性白血病)、骨髄増殖性疾患(例えば、骨髄線維症及び骨髄増殖性腫瘍形成、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群)、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫(悪性リンパ腫);
皮膚、例えば、悪性黒色腫、基底細胞癌、扁平上皮癌、カポジ肉腫、ほくろ異形成母斑、脂肪腫、血管腫、皮膚線維腫、ケロイド、乾癬;ならびに
副腎、例えば、神経芽細胞腫。
いくつかの実施形態では、Rasタンパク質は野生型である。(RasWT)。したがって、いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、RasWT(例えば、K-RasWT、H-RasWT、またはN-RasWT)を含むがんを有する患者の治療方法で用いられる。いくつかの実施形態では、Rasタンパク質はRas増幅(例えば、K-Rasamp)である。したがって、いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、Rasamp(K-Rasamp、H-Rasamp、またはN-Rasamp)を含むがんを有する患者の治療方法で用いられる。いくつかの実施形態では、がんは、本明細書に記載するRas変異などのRas変異を含む。いくつかの実施形態では、変異は、以下から選択される:
(a) 以下のK-Ras変異体:G12D、G12V、G12C、G13D、G12R、G12A、Q61H、G12S、A146T、G13C、Q61L、Q61R、K117N、A146V、G12F、Q61K、L19F、Q22K、V14I、A59T、A146P、G13R、G12L、もしくはG13V、及びそれらの組み合わせ;
(b) 以下のH-Ras変異体:Q61R、G13R、Q61K、G12S、Q61L、G12D、G13V、G13D、G12C、K117N、A59T、G12V、G13C、Q61H、G13S、A18V、D119N、G13N、A146T、A66T、G12A、A146V、G12N、もしくはG12R、及びそれらの組み合わせ;ならびに
(c) 以下のN-Ras変異体:Q61R、Q61K、G12D、Q61L、Q61H、G13R、G13D、G12S、G12C、G12V、G12A、G13V、G12R、P185S、G13C、A146T、G60E、Q61P、A59D、E132K、E49K、T50I、A146V、もしくはA59T、及びそれらの組み合わせ;
または、前述のいずれかの組み合わせ。いくつかの実施形態では、がんは、G12C、G13C、G12A、G12D、G13D、G12S、G13S、G12V、及びG13Vからなる群から選択されるRas変異を含む。いくつかの実施形態では、がんは、G12C、G13C、G12A、G12D、G13D、G12S、G13S、G12V、及びG13Vからなる群から選択される少なくとも2つのRas変異を含む。いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、2つ以上のRas変異体を阻害する。例えば、化合物はK-Ras G12D及びK-Ras G12Cの両方を阻害し得る。いくつかの実施形態では、化合物はK-Ras G12V及びK-Ras G12Cの両方を阻害し得る。いくつかの実施形態では、化合物はK-Ras G12C及びK-Ras G13Cの両方を阻害し得る。いくつかの実施形態では、化合物はK-Ras G12D及びK-Ras G12Vの両方を阻害し得る。いくつかの実施形態では、化合物はK-Ras G12V及びK-Ras G12Sの両方を阻害し得る。いくつかの実施形態では、変異は、K-Ras、N-Ras、またはH-Rasの、G12A、G12C、G12D、G12E、G12F、G12H、G12I、G12K、G12L、G12M、G12N、G12P、G12Q、G12R、G12S、G12T、G12V、G12W、及びG12Y、またはこれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、変異は、K-Ras、N-Ras、またはH-Rasの、G12H、G12I、G12K、G12M、G12N、G12P、G12Q、G12T、G12W、及びG12Y、またはこれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、化合物は、野生型K-Ras、野生型H-Ras、または野生型N-Rasを阻害し、及び任意選択的に、本明細書に記載する変異を含有する、変異Rasタンパク質をさらに阻害する。いくつかの実施形態では、がんは非小細胞肺癌であり、Ras変異は、K-Ras G12CなどのK-Ras変異を含む。いくつかの実施形態では、がんは結腸直腸癌であり、Ras変異は、K-Ras G12CなどのK-Ras変異を含む。いくつかの実施形態では、がんは膵癌であり、Ras変異は、N-Ras G12DなどのN-Ras変異を含む。いくつかの実施形態では、がんは非小細胞肺癌であり、Rasタンパク質はK-Rasampである。
さらに、いくつかの実施形態では、がんは、G12C、G12D、G13C、G12V、G13D、G12R、G12S、Q61H、Q61K、及びQ61Lからなる群から選択されるK-Ras変異を含む。いくつかの実施形態では、がんは、G12C、Q61H、Q61K、Q61L、Q61P、及びQ61Rからなる群から選択されるN-Ras変異を含む。いくつかの実施形態では、がんは、Q61H及びQ61Lからなる群から選択されるH-Ras変異を含む。いくつかの実施形態では、がんは、G12C、G13C、G12A、G12D、G13D、G12S、G13S、G12V、及びG13Vからなる群から選択されるRas変異を含む。いくつかの実施形態では、がんは、G12C、G13C、G12A、G12D、G13D、G12S、G13S、G12V、及びG13Vからなる群から選択される少なくとも2つのRas変異を含む。いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、2つ以上のRas変異体を阻害する。例えば、化合物はK-Ras G12C及びK-Ras G13Cの両方を阻害し得る。化合物は、N-Ras G12C及びK-Ras G12Cの両方を阻害し得る。いくつかの実施形態では、化合物はK-Ras G12C及びK-Ras G12Dの両方を阻害し得る。いくつかの実施形態では、化合物はK-Ras G12V及びK-Ras G12Cの両方を阻害し得る。いくつかの実施形態では、化合物はK-Ras G12V及びK-Ras G12Sの両方を阻害し得る。いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、1つ以上の追加のRas変異に加えて、RasWTを阻害する(例えば、K、H、もしくはN-RasWTと、K-Ras G12D、G12V、G12C、G13D、G12R、G12A、Q61H、G12S、A146T、G13C、Q61L、Q61R、K117N、A146V、G12F、Q61K、L19F、Q22K、V14I、A59T、A146P、G13R、G12L、またはG13V;K、H、もしくはN-RasWTと、H-Ras Q61R、G13R、Q61K、G12S、Q61L、G12D、G13V、G13D、G12C、K117N、A59T、G12V、G13C、Q61H、G13S、A18V、D119N、G13N、A146T、A66T、G12A、A146V、G12N、もしくはG12R;または、K、H、もしくはN-RasWTと、N-Ras Q61R、Q61K、G12D、Q61L、Q61H、G13R、G13D、G12S、G12C、G12V、G12A、G13V、G12R、P185S、G13C、A146T、G60E、Q61P、A59D、E132K、E49K、T50I、A146V、もしくはA59T)。いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、1つ以上の追加のRas変異に加えて、Rasampを阻害する(例えば、K、H、もしくはN-Rasampと、K-Ras G12D、G12V、G12C、G13D、G12R、G12A、Q61H、G12S、A146T、G13C、Q61L、Q61R、K117N、A146V、G12F、Q61K、L19F、Q22K、V14I、A59T、A146P、G13R、G12L、またはG13V;K、H、もしくはN-Rasampと、H-Ras Q61R、G13R、Q61K、G12S、Q61L、G12D、G13V、G13D、G12C、K117N、A59T、G12V、G13C、Q61H、G13S、A18V、D119N、G13N、A146T、A66T、G12A、A146V、G12N、もしくはG12R;または、K、H、もしくはN-Rasampと、N-Ras Q61R、Q61K、G12D、Q61L、Q61H、G13R、G13D、G12S、G12C、G12V、G12A、G13V、G12R、P185S、G13C、A146T、G60E、Q61P、A59D、E132K、E49K、T50I、A146V、もしくはA59T)。
Ras変異の検出方法は、当技術分野において既知である。このような手段としては、直接配列決定、ならびに、例えば、Domagala,et al.,Pol J Pathol 3:145-164(2012)に記載されているような、TheraScreen PCR;AmoyDx;PNAClamp;RealQuality;EntroGen;LightMix;StripAssay;Hybcell plexA;Devyser;Surveyor;Cobas;及びTheraScreen Pyroを含む、その全体が本明細書に参照により組み込まれている、(CE-IVDマークを用いる)高感度診断アッセイの利用が挙げられるが、これらに限定されない。例えば、WO2020/106640もまた参照されたい。
いくつかの実施形態では、がんは非小細胞肺癌であり、Ras変異は、K-Ras G12C、K-Ras G12V、またはK-Ras G12DなどのK-Ras変異を含む。いくつかの実施形態では、がんは結腸直腸癌であり、Ras変異は、K-Ras G12C、K-Ras G12V、またはK-Ras G12DなどのK-Ras変異を含む。いくつかの実施形態では、がんは膵癌であり、Ras変異は、K-Ras G12DまたはK-Ras G12VなどのK-Ras変異を含む。いくつかの実施形態では、がんは膵癌であり、Ras変異は、N-Ras G12DなどのN-Ras変異を含む。いくつかの実施形態では、がんは黒色腫であり、Ras変異は、N-Ras Q61RまたはN-Ras Q61KなどのN-Ras変異を含む。いくつかの実施形態では、がんは非小細胞肺癌であり、Rasタンパク質はK-Rasampである。既に明記されていない場合、前述のいずれかにおいて、化合物は同様に、RasWT(例えば、K-、H-、もしくはN-RasWT)、またはRasamp(例えば、K-、H-、もしくはN-Rasamp)を阻害し得る。
いくつかの実施形態では、がんはRas変異、及び、STK11LOF、KEAP1、EPHA5、もしくはNF1変異、またはこれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、がんは非小細胞肺癌であり、K-Ras G12C変異を含む。いくつかの実施形態では、がんは非小細胞肺癌であり、K-Ras G12C変異、STK11LOF変異、及びKEAP1変異を含む。いくつかの実施形態では、がんは非小細胞肺癌であり、K-Ras G12C変異及びSTK11LOF変異を含む。いくつかの実施形態では、がんは非小細胞肺癌であり、K-Ras G12C変異及びSTK11LOF変異を含む。いくつかの実施形態では、がんはK-Ras G13C Ras変異、及び、STK11LOF、KEAP1、EPHA5、またはNF1変異を含む。いくつかの実施形態では、がんは非小細胞肺癌であり、K-Ras G12D変異を含む。いくつかの実施形態では、がんは非小細胞肺癌であり、K-Ras G12V変異を含む。いくつかの実施形態では、がんは結腸直腸癌であり、K-Ras G12C変異を含む。いくつかの実施形態では、がんは膵癌であり、K-Ras G12D変異を含む。いくつかの実施形態では、がんは膵癌であり、K-Ras G12V変異を含む。いくつかの実施形態では、がんは子宮内膜癌であり、K-Ras G12C変異を含む。いくつかの実施形態では、がんは胃癌であり、K-Ras G12C変異を含む。前述のいずれかにおいて、化合物は同様に、RasWT(例えば、K-、H-、もしくはN-RasWT)、またはRasamp(例えば、K-、H-、もしくはN-Rasamp)を阻害し得る。
細胞内でのRasタンパク質の阻害方法であって、上記方法が、上記細胞を、有効量の本発明の化合物、またはその薬学的に許容される塩と接触させることを含む、上記方法もまた提供する。化合物、またはその薬学的に許容される塩は、細胞内の、2種類以上のRasタンパク質を阻害し得る。RAF-Ras結合の阻害方法であって、上記方法が、上記細胞を、有効量の本発明の化合物、またはその薬学的に許容される塩と接触させることを含む、上記方法を提供する。細胞はがん細胞であり得る。がん細胞は、本明細書に記載する任意の種類のがんのものであってよい。細胞はインビボまたはインビトロであってよい。
併用療法
本発明の方法は、単独で、または1つ以上の追加の療法(例えば、非薬物治療または治療剤)と組み合わせて使用される本発明の化合物を含み得る。1つ以上の追加の療法(例えば、非薬物治療または治療剤)の投薬量は、単独で投与される場合、標準的な投薬量から減らされ得る。例えば、用量は、薬剤の組み合わせ及び順列から経験的に決定され得るか、またはアイソボログラフィー分析によって推定され得る(例えば、Black et al.,Neurology 65:S3-S6(2005))。
本発明の化合物は、そのような1つ以上の追加の療法の前、後、またはそれと同時に投与し得る。組み合わせた場合、本発明の化合物の投薬量及び1つ以上の追加の療法(例えば、非薬物治療または治療剤)の投薬量は、治療効果(例えば、相乗的または相加的治療効果)を提供する。本発明の化合物及び追加の療法、例えば抗がん剤は、単一の医薬組成物中に一緒に、または別個に投与され得、別個に投与される場合、同時にまたは連続して投与され得る。このような連続投与は、投与間隔が短くても離れていてもよい。
いくつかの実施形態では、追加の療法は、副作用制限剤(例えば、治療の副作用の発生または重症度を軽減するよう意図された薬剤)の投与である。例えば、いくつかの実施形態では、本発明の化合物はまた、悪心を治療する治療剤と組み合わせて使用することもできる。悪心を治療するために使用することができる薬剤の例には、ドロナビノール、グラニセトロン、メトクロプラミド、オンダンセトロン、及びプロクロルペラジン、またはそれらの医薬的に許容される塩が挙げられる。
いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の療法は、非薬物治療(例えば、外科手術または放射線療法)を含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の療法は、治療剤(例えば、抗血管新生剤、シグナル伝達阻害剤、抗増殖剤、解糖阻害剤、もしくオートファジー阻害剤である化合物または生物学的製剤)を含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の療法は、非薬物治療(例えば、外科手術または放射線療法)及び治療剤(例えば、抗血管新生剤、シグナル伝達阻害剤、抗増殖剤、解糖阻害剤、もしくオートファジー阻害剤である化合物または生物学的製剤)を含む。他の実施形態では、1つ以上の追加の療法は、2つの治療剤を含む。さらに他の実施形態では、1つ以上の追加の療法は、3つの治療剤を含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の療法は、4つ以上の治療剤を含む。
この併用療法の章では、明示的に記載されているかどうかに拘わらず、記載されている薬剤、または、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、異性体(例えば、立体異性体)、プロドラッグ、もしくは互変異性体の、すべての参考文献が参照により組み込まれる。
非薬物療法
非薬物治療の例には、放射線療法、凍結療法、温熱療法、外科手術(例えば、腫瘍組織の外科的切除)、及びT細胞養子移入(ACT)療法が挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、外科手術後の補助療法として使用され得る。いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、外科手術前の術前補助療法として使用され得る。
放射線療法は、対象(例えば、哺乳動物(例えば、ヒト))において、異常な細胞増殖を阻害するため、またはがんなどの過剰増殖性障害を治療するために使用され得る。放射線療法を投与するための技術は、当技術分野において既知である。放射線療法は、いくつかの方法のうちの1つ、または方法の組み合わせによって投与することができ、これらの方法には、外部ビーム療法、内部放射線療法、インプラント放射線、定位放射線手術、全身放射線療法、放射線療法、及び永続的または一時的な間質性近接照射療法が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書で使用される場合、「近接照射療法」という用語は、腫瘍もしくは他の増殖性組織疾患部位で、またはその近辺で体内に挿入された空間的に閉じ込められた放射性物質によって送達される放射線療法を指す。この用語は、これらに限定されるものではないが、放射性同位元素(例えば、At-211、I-131、I-125、Y-90、Re-186、Re-188、Sm-153、Bi-212、P-32、及びLuの放射性同位体)への曝露を含むことを意図している。本発明の細胞調整剤として使用するのに好適な放射線源には、固体と液体の両方が含まれる。非限定的な例として、放射線源は、固体源としてのI-125、I-131、Yb-169、Ir-192、固体源としてのI-125などの放射性核種、または、光子、ベータ粒子、ガンマ線、もしくは他の治療光線を放出する他の放射性核種であり得る。放射性物質はまた、放射性核種(複数可)の任意の溶液、例えば、I-125もしくはI-131の溶液から作製された流体であり得るか、または放射性流体は、Au-198もしくはY-90などの固体の放射性核種の小さな粒子を含有する好適な流体のスラリーを使用して生成され得る。さらに、放射性核種(複数可)は、ゲルまたは放射性ミクロスフェアで具体化することができる。
いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、異常な細胞を、そのような細胞を死滅させるかまたはその増殖を阻害する目的の放射線治療に対してより感受性にすることができる。したがって、本発明は、哺乳動物の異常細胞を放射線治療に対して感作させる方法にさらに関し、この方法は、異常細胞を放射線治療に対して感作させるのに有効な量の本発明の化合物を哺乳動物に投与することを含む。この方法における化合物の量は、本明細書に記載のそのような化合物の有効量を確認するための手段に従って決定することができる。いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、放射線療法後の補助療法として、または放射線療法前の術前補助療法として使用され得る。
いくつかの実施形態では、非薬物治療は、T細胞養子移入(ACT)療法である。いくつかの実施形態では、T細胞は、活性化T細胞である。T細胞は、キメラ抗原受容体(CAR)を発現するように改変され得る。CAR修飾T(CAR-T)細胞は、当該技術分野において公知の任意の方法により生成することができる。例えば、CAR-T細胞は、CARをコードする好適な発現ベクターをT細胞に導入することによって生成することができる。T細胞の増殖及び遺伝子改変前に、T細胞源を対象から得る。T細胞は、末梢血単核細胞、骨髄、リンパ節組織、臍帯血、胸腺組織、感染部位からの組織、腹水、胸水、脾臓組織、及び腫瘍を含むいくつかの源から得ることができる。本発明の特定の実施形態では、当該技術分野で入手可能な任意の数のT細胞株が使用され得る。いくつかの実施形態では、T細胞は、自家T細胞である。望ましいタンパク質(例えば、CAR)を発現するためのT細胞の遺伝子改変前または後にかかわらず、T細胞は、一般に、例えば、米国特許第6,352,694号、同第6,534,055号、同第6,905,680号、同第6,692,964号、同第5,858,358号、同第6,887,466号、同第6,905,681号、同第7,144,575号、同第7,067,318号、同第7,172,869号、同第7,232,566号、同第7,175,843号、同第7,572,631号、同第5,883,223号、同第6,905,874号、同第6,797,514号、及び同第6,867,041号に記載の方法を使用して、活性化及び増殖することができる。
治療剤
治療剤は、がんまたはそれに関連する症状の治療に使用される化合物であり得る。
例えば、治療剤は、ステロイドであり得る。したがって、いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の療法は、ステロイドを含む。好適なステロイドは、21-アセトキシプレグネノロン、アルクロメタゾン、アルゲストン、アムシノニド、ベクロメタゾン、ベタメタゾン、ブデソニド、クロロプレドニゾン、クロベタゾール、クロコルトロン、クロプレドノール、コルチコステロン、コルチゾン、コルチバゾール、デフラザコート、デソニド、デスオキシメタゾン、デキサメタゾン、ジフロラゾン、ジフルコルトロン、ジフプレドネート、エノキソロン、フルアザコート、フルクロロニド、フルメタゾン、フルニソリド、フルオシノロンアセトニド、フルオシノニド、フルコルチンブチル、フルコルトロン、フルオロメトロン、酢酸フルペロロン、酢酸フルプレドニデン、フルプレドニゾロン、フルランドレノリド、プロピオン酸フルチカゾン、ホルモコルタール、ハルシノニド、プロピオン酸ハロベタゾール、ハロメタゾン、ヒドロコルチゾン、エタボン酸ロテプレドノール、マジプレドン、メドリゾン、メプレドニゾン、メチルプレドニゾロン、フランカルボン酸モメタゾン、パラメタゾン、プレドニカルベート、プレドニゾロン、プレドニゾロン25-ジエチルアミノアセテート、プレドニゾロンリン酸ナトリウム、プレドニゾン、プレドニバル、プレドニリデン、リメキソロン、チキソコルトール、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、トリアムシノロンベネトニド、トリアムシノロンヘキサアセトニド、及びそれらの塩または誘導体が挙げられ得るが、これらに限定されない。
本発明の化合物との併用療法で使用され得る治療剤のさらなる例としては、以下の特許に記載されている化合物が挙げられる:米国特許第6,258,812号、同第6,630,500号、同第6,515,004号、同第6,713,485号、同第5,521,184号、同第5,770,599号、同第5,747,498号、同第5,990,141号、同第6,235,764号、及び同第8,623,885号、ならびに、国際特許出願第WO01/37820号、同第WO01/32651号、同第WO02/68406号、同第WO02/66470号、同第WO02/55501号、同第WO04/05279号、同第WO04/07481号、同第WO04/07458号、同第WO04/09784号、同第WO02/59110号、同第WO99/45009号、同第WO00/59509号、同第WO99/61422号、同第WO00/12089号、及び同第WO00/02871号。
治療剤は、がんまたはそれに関連する症状の治療に使用される生物学的製剤(例えば、サイトカイン(例えば、インターフェロンまたはIL-2などのインターロイキン))であり得る。いくつかの実施形態では、生物学的製剤は、免疫グロブリン系の生物学的製剤、例えば、モノクローナル抗体(例えば、ヒト化抗体、完全ヒト抗体、Fc融合タンパク質、またはそれらの機能的断片)であり、これは標的に苦痛を与えて抗がん応答を刺激するか、またはがんにとって重要な抗原に拮抗する。また、抗体-薬物コンジュゲートも含まれる。
治療剤は、T細胞チェックポイント阻害剤であり得る。一実施形態では、チェックポイント阻害剤は、阻害性抗体(例えば、モノクローナル抗体などの単一特異性抗体)である。抗体は、例えば、ヒト化または完全ヒト抗体であり得る。いくつかの実施形態では、チェックポイント阻害剤は、融合タンパク質、例えば、Fc受容体融合タンパク質である。いくつかの実施形態では、チェックポイント阻害剤は、チェックポイントタンパク質と相互作用する抗体などの薬剤である。いくつかの実施形態では、チェックポイント阻害剤は、チェックポイントタンパク質のリガンドと相互作用する抗体などの薬剤である。いくつかの実施形態では、チェックポイント阻害剤は、CTLA-4(例えば、抗CTLA-4抗体または融合タンパク質)の阻害剤(例えば、阻害性抗体または小分子阻害剤)である。いくつかの実施形態では、チェックポイント阻害剤は、PD-1の阻害剤またはアンタゴニスト(例えば、阻害性抗体または小分子阻害剤)である。いくつかの実施形態では、チェックポイント阻害剤は、PD-L1の阻害剤またはアンタゴニスト(例えば、阻害性抗体または小分子阻害剤)である。いくつかの実施形態では、チェックポイント阻害剤は、PD-L2(例えば、PD-L2/Ig融合タンパク質)の阻害剤またはアンタゴニスト(例えば、阻害性抗体またはFc融合もしくは小分子阻害剤)である。いくつかの実施形態では、チェックポイント阻害剤は、B7-H3、B7-H4、BTLA、HVEM、TIM3、GAL9、LAG3、VISTA、KIR、2B4、CD160、CGEN-15049、CHK1、CHK2、A2aR、B-7ファミリーリガンド、またはそれらの組み合わせの阻害剤またはアンタゴニスト(例えば、阻害抗体または小分子阻害剤)である。いくつかの実施形態では、チェックポイント阻害剤は、ペムブロリズマブ、ニボルマブ、PDR001(NVS)、REGN2810(Sanofi/Regeneron)、PD-L1抗体、例えば、アベルマブ、デュルバルマブ、アテゾリズマブ、ピジリズマブ、JNJ-63723283(JNJ)、BGB-A317(BeiGene&Celgene)、またはPreusser,M.et al.(2015)Nat.Rev.Neurol.に開示されているチェックポイント阻害剤であり、イピリムマブ、トレメリムマブ、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、AMP224、AMP514/MEDI0680、BMS936559、MEDl4736、MPDL3280A、MSB0010718C、BMS986016、IMP321、リリルマブ、IPH2101、1-7F9、及びKW-6002が挙げられるが、これらに限定されない。
治療剤は、抗TIGIT抗体、例えば、MBSA43、BMS-986207、MK-7684、COM902、AB154、MTIG7192A、またはOMP-313M32(エチギリマブ)であってよい。
治療剤は、がんまたはそれに関連する症状を治療する薬剤(例えば、細胞毒性剤、非ペプチド小分子、またはがんもしくはそれに関連する症状の治療に有用な他の化合物、総称して「抗がん剤」)であり得る。抗がん剤は、例えば、化学療法剤または標的療法剤であり得る。
抗がん剤には、有糸分裂阻害剤、挿入抗生物質、増殖因子阻害剤、細胞サイクル阻害剤、酵素、トポイソメラーゼ阻害剤、生物学的応答改変剤、アルキル化剤、代謝拮抗剤、葉酸類似体、ピリミジン類似体、プリン類似体及び関連阻害剤、ビンカアルカロイド、エピポドピロトキシン、抗生物質、L-アスパラギナーゼ、トポイソメラーゼ阻害剤、インターフェロン、プラチナ配位複合体、アントラセンジオン置換尿素、メチルヒドラジン誘導体、副腎皮質抑制剤、副腎皮質ステロイド、プロゲスチン、エストロゲン、抗エストロゲン、アンドロゲン、抗アンドロゲン、及びゴナドトロピン放出ホルモン類似体が挙げられる。さらなる抗がん剤には、ロイコボリン(LV)、イレノテカン、オキサリプラチン、カペシタビン、パクリタキセル、及びドキセタキセルが挙げられる。いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の療法は、2つ以上の抗がん剤を含む。2つ以上の抗がん剤は、組み合わせて投与されるか、または別個に投与されるカクテルに使用することができる。組み合わせ抗がん剤の好適な投与レジメンは、当該技術分野で既知であり、例えば、Saltz et al.,Proc.Am.Soc.Clin.Oncol.18:233a(1999)、及びDouillard et al.,Lancet 355(9209):1041-1047(2000)に記載されている。
抗がん剤の他の非限定的な例には、Gleevec(登録商標)(メシル酸イマチニブ);Kyprolis(登録商標)(カルフィルゾミブ);Velcade(登録商標)(ボルテゾミブ);Casodex(ビカルタミド);Iressa(登録商標)(ゲフィチニブ);アルキル化剤、例えば、チオテパ及びシクロホスファミド;スルホン酸アルキル、例えば、ブスルファン、インプロスルファン、及びピポスルファン;アジリジン、例えば、ベンゾドーパ、カルボコン、メツレドーパ、及びウレドーパ;エチレンイミン及びメチルアメラミン、例えば、アルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホルアミド、トリエチレンチオホスホラミド、及びトリメチローロメラミン;アセトゲニン(特に、ブラタシン及びブラタシノン);カンプトテシン(例えば、合成類似体トポテカン);ブリオスタチン;カリスタチン;CC-1065(例えば、そのアドゼレシン、カルゼレシン、及びバイゼレシン合成類似体);クリプトフィシン(具体的には、クリプトフィシン1及びクリプトフィシン8);ドラスタチン;デュオカルマイシン(例えば、合成類似体KW-2189及びCB1-TM1);エリュテロビン;パンクラチスタチン;サルコジクチインA;スポンギスタチン;ナイトロジェンマスタード、例えば、クロラムブシル、クロルナファジン、コロホスファミド、エストラムスチン、イホスファミド、メクロレタミン、メクロレタミンオキシド塩酸塩、メルファラン、ノベンビチン、フェネステリン、プレドニムスチン、トロフォスファミド、及びウラシルマスタード;ニトロソウレア、例えば、カムルスチン、クロロゾトシン、ホテムスチン、ロムスチン、ニムスチン、及びラニムスチン;抗生物質、例えば、エンジイン抗生物質(例えば、カリケアマイシン、例えば、カリケアマイシンガンマll及びカリケアマイシンオメガll(例えば、Agnew,Chem.Intl.Ed Engl.33:183-186(1994)を参照);ダイネミシンAなどのダイネミシン;クロドロネートなどのビスホスホネート;エスペラミシン;ネオカルジノスタチン発色団及び関連色素タンパク質エンジイン抗生物質発色団、アクラシノマイシン、アクチノマイシン、オートラマイシン(authramycin)、アザセリン、ブレオマイシン、カクチノマイシン、カリケアマイシン、カラビシン、カミノマイシン、カルミノマイシン、カルジノフィリン、クロモマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デトルビシン、6-ジアゾ-5-オキソ-L-ノルロイシン、アドリアマイシン(ドキソルビシン)、モルホリノ-ドキソルビシン、シアノモルホリノ-ドキソルビシン、2-ピロリノ-ドキソルビシン、デオキシドキソルビシン、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシン、マルセロマイシン、マイトマイシンCなどのマイトマイシン、ミコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン、ペプロマイシン、ポトフィロマイシン、ピューロマイシン、ケラマイシン、ロドルビシン、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、ツベルシジン、ウベニメクス、ジノスタチン、ゾルビシン;メトトレキサート及び5-フルオロウラシル(5-FU)などの抗代謝物;デノプテリン、プテロプテリン、トリメトレキサートなどの葉酸類似体;フルダラビン、6-メルカプトプリン、チアミプリン、チオグアニンなどのプリン類似体;アンシタビン、アザシチジン、6-アザウリジン、カルモフール、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、フロキシウリジンなどのピリミジン類似体;カルステロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エピチオスタノール、メピチオスタン、テストラクトンなどのアンドロゲン;アミノグルテチミド、ミトタン、トリロスタンなどの抗副腎剤;フロリン酸などの葉酸補液;アセグラトン;アルドホスファミドグリコシド;アミノレブリン酸;エニルウラシル;アムサクリン;ベストラブシル;ビサントレン;エダトレキサート;デフォファミン(defofamine);デメコルシン;ジアジクオン;エルホミチン(elfomithine);酢酸エリプチニウム;エポチロンBなどのエポチロン;エトグルシド;硝酸ガリウム;ヒドロキシウレア;レンチナン;ロニダイニン、マイタンシン及びアンサミトシンなどのマイタンシノイド;ミトグアゾン;ミトキサントロン;モピダモール;ニトラクリン;ペントスタチン;フェナメト;ピラルビシン;ロソキサントロン;ポドフィリン酸;2-エチルヒドラジド;プロカルバジン;PSK(登録商標)多糖複合体(JHS Natural Products,Eugene,OR);ラゾキサン;リゾキシン;シゾフィラン;スピロゲルマニウム;テヌアゾン酸;トリアジコン;2,2’,2’’-トリクロロトリエチルアミン;T-2毒素、ベラキュリンA、ロリジンA、及びアングイジンなどのトリコテセン;ウレタン;ビンデシン;ダカルバジン;マンノムスチン;ミトブロニトール;ミトラクトール;ピポブロマン;ガシトシン(gacytosine);アラビノシド(「Ara-C」);シクロホスファミド;チオテパ;タキソイド、例えば、Taxol(登録商標)(パクリタキセル)、Abraxane(登録商標)(発色団不含、パクリタキセルのアルブミン操作ナノ粒子製剤)、及びTaxotere(登録商標)(ドキセタキセル);クロランブシル;タモキシフェン(Nolvadex(商標));ラロキシフェン;アロマターゼ阻害化4(5)-イミダゾール;4-ヒドロキシタモキシフェン;トリオキシフェン;ケオキシフェン;LY 117018;オナプリストン;トレミフェン(Fareston(登録商標));フルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、リュープロリド、ゴセレリン;クロラムブシル;Gemzar(登録商標)ゲムシタビン;6-チオグアニン;メルカプトプリン;シスプラチン、オキサリプラチン、及びカルボプラチンなどの白金類似体;ビンブラスチン;白金;エトポシド(VP-16);イホスファミド;ミトキサントロン;ビンクリスチン;Navelbine(登録商標)(ビノレルビン);ノバントロン;テニポシド;エダトレキサート;ダウノマイシン;アミノプテリン;イバンドロネート;イリノテカン(例えば、CPT-11);トポイソメラーゼ阻害剤RFS 2000;ジフルオロメチルオルニチン(DMFO);レチノイン酸などのレチノイド;エスペラミシン;カペシタビン(例えば、Xeloda(登録商標));ならびに上記のうちのいずれかの医薬的に許容される塩が挙げられる。
抗がん剤の追加の非限定的な例には、トラスツズマブ(Herceptin(登録商標))、ベバシズマブ(Avastin(登録商標))、セツキシマブ(Erbitux(登録商標))、リツキシマブ(Rituxan(登録商標))、Taxol(登録商標)、Arimidex(登録商標)、ABVD、アビシン、アバゴボマブ、アクリジンカルボキサミド、アデカツムマブ、17-N-アリルアミノ-17-デメトキシゲルダナマイシン、アルファラジン、アルボシジブ、3-アミノピリジン-2-カルボキサルデヒドチオセミカルバゾン、アモナフィド、アントラセンジオン、抗CD22免疫毒素、抗腫瘍薬(例えば、細胞サイクル非特異的抗腫瘍薬、及び本明細書に記載の他の抗腫瘍薬)、抗腫瘍性ハーブ、アパジクオン、アチプリモド、アザチオプリン、ベロテカン、ベンダムスチン、BIBW 2992、ビリコダール、ブロスタリシン、ブリオスタチン、ブチオニンスルホキシミン、CBV(化学療法)、カリキュリン、ジクロロ酢酸、ジスコーダモリド、エルサミトル、エノシタビン、エリブリン、エキサテカン、エクシスリンド、フェルギノール、フォロデシン、フォスフェストロール、ICE化学療法レジメン、IT-101、イメキソン、イミキモド、インドロカルバゾール、イロフルベン、ラニキダール、ラロタキセル、レナリドマイド、ルカントン、ルルトテカン、マフォスファミド、ミトゾロミド、ナフォキシジン、ネダプラチン、オラパリブ、オルタタキセル、PAC-1、ポポー、ピキサントロン、プロテアソーム阻害剤、レベッカマイシン、レシキモド、ルビテカン、SN-38、サリノスポラミドA、サパシタビン、スタンフォードV、スウェインソニン、タラポルフィン、タリキダール、テガフール-ウラシル、テモダール、テセタキセル、四硝酸トリプラチン、トリス(2-クロロエチル)アミン、トロキサシタビン、ウラムスチン、バジメザン、ビンフルニン、ZD6126、及びゾスキダルが挙げられる。
抗がん剤のさらなる非限定的な例には、ビンカアルカロイド(例えば、ビンブラスチン、ビンクリスチン、及びビノレルビン)、エピジポドフィロトキシン(例えば、エトポシド及びテニポシド)、抗生物質(例えば、ダクチノマイシン(アクチノマイシンD)、ダウノルビシン、及びイダルビシン)、アントラサイクリン、ミトキサントロン、ブレオマイシン、プリカマイシン(ミトラマイシン)、マイトマイシン、酵素(例えば、L-アスパラギンを全身的に代謝し、独自のアスパラギンを合成する能力を有しない細胞を奪うL-アスパラギナーゼ)、抗血小板剤、ナイトロジェンマスタードなどの抗増殖性/抗有糸分裂性アルキル化剤(例えば、メクロレタミン、シクロホスファミド及び類似体、メルファラン、ならびにクロラムブシル)、エチレンイミン及びメチルメラミン(例えば、ヘキサメチルメラアミン及びチオテパ)、CDK阻害剤(例えば、アベマシクリブ、リボシクリブ、パルボシクリブなどのCDK4/6阻害剤)、セリシクリブ、UCN-01、P1446A-05、PD-0332991、ダイナシクリブ、P27-00、AT-7519、RGB286638、及びSCH727965)、アルキルスルホネート(例えば、ブスルファン)、ニトロソウレア(例えば、カルムスチン(BCNU)及び類似体、ならびにストレプトゾシン)、トラゼネス-ダカルバジニン(DTIC)、葉酸類似体、ピリミジン類似体(例えば、フルオロウラシル、フロクスウリジン、及びシタラビン)、プリン類似体などの抗増殖性/抗有糸分裂性代謝物及び関連阻害剤(例えば、メルカプトプリン、チオグアニン、ペントスタチン、及び2-クロロデオキシアデノシン)、アロマターゼ阻害剤(例えば、アナストロゾール、エキセメスタン、及びレトロゾール)、及び白金配位複合体(例えば、シスプラチン及びカルボプラチン)、プロカルバジン、ヒドロキシ尿素、ミトタン、アミノグルテチミド、ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害剤(例えば、トリコスタチン、酪酸ナトリウム、アピシダン、スベロイルアニリドヒドロアミック酸、ボリノスタット、LBH 589、ロミデプシン、ACY-1215、及びパノビノスタット)、mTOR阻害剤(例えば、ビストセルチブ、テムシロリムス、エベロリムス、リダフォロリムス、及びシロリムス)、KSP(Eg5)阻害剤(例えば、Array 520)、DNA結合剤(例えば、Zalypsis(登録商標))、PI3Kデルタ阻害剤(例えば、GS-1101及びTGR-1202)などのPI3K阻害剤、PI3Kデルタ及びガンマ阻害剤(例えば、CAL-130)、コパンリシブ、アルペリシブ、及びイデラリシブ;マルチキナーゼ阻害剤(例えば、TG02及びソラフェニブ)、ホルモン(例えば、エストロゲン)、及びロイチン化ホルモン放出ホルモン(LHRH)アゴニスト(例えば、ゴセレリン、ロイプロリド、及びトリプトレリン)などのホルモンアゴニスト、BAFF中和抗体(例えば、LY2127399)、IKK阻害剤、p38MAPK阻害剤、抗IL-6(例えば、CNT0328)、テロメラーゼ阻害剤(例えば、GRN 163L)、オーロラキナーゼ阻害剤(例えば、MLN8237)、細胞表面モノクローナル抗体(例えば、抗CD38(HUMAX-CD38))、抗CS1(例えば、エロツズマブ)、HSP90阻害剤(例えば、17AAG及びKOS953)、P13K/Akt阻害剤(例えば、ペリホシン)、Akt阻害剤(例えば、GSK-2141795)、PKC阻害剤(例えば、エンザスタウリン)、FTI(例えば、Zarnestra(商標))、抗CD138(例えば、BT062)、Torcl/2特異的キナーゼ阻害剤(例えば、INK128)、ER/UPR標的化剤(例えば、MKC-3946)、cFMS阻害剤(例えば、ARRY-382)、JAK1/2阻害剤(例えば、CYT387)、PARP阻害剤(例えば、オラパリブ及びベリパリブ(ABT-888))、及びBCL-2アンタゴニストなどの天然物が挙げられる。
いくつかの実施形態では、抗がん剤は、メクロレタミン、カンプトテシン、イホスファミド、タモキシフェン、ラロキシフェン、ゲムシタビン、Navelbine(登録商標)、ソラフェニブ、または前述のものの任意の類似体または誘導体バリアントから選択される。
いくつかの実施形態では、抗がん剤はHER2阻害剤である。HER2阻害剤の非限定例としては、モノクローナル抗体、例えばトラスツズマブ(Herceptin(登録商標))及びペルツズマブ(Perjeta(登録商標));低分子チロシンキナーゼ阻害剤、例えばゲフィチニブ(Iressa(登録商標))、エルロチニブ(Tarceva(登録商標))、ピリチニブ、CP-654577、CP-724714、カネルチニブ(CI 1033)、HKI-272、ラパチニブ(GW-572016;Tykerb(登録商標))、PKI-166、AEE788、BMS-599626、HKI-357、BIBW 2992、ARRY-334543、及びJNJ-26483327が挙げられる。
いくつかの実施形態では、抗がん剤は、ALK阻害剤である。ALK阻害剤の非限定的な例としては、セリチニブ、TAE-684(NVP-TAE694)、PF02341066(クリゾチニブまたは1066)、アレクチニブ、ブリガチニブ、エヌトレクチニブ、エンサルチニブ(X-396)、ロルラチニブ、ASP3026、CEP-37440、4SC-203、TL-398、PLB1003、TSR-011、CT-707、TPX-0005、及びAP26113が挙げられる。ALKキナーゼ阻害剤の追加の例は、WO05016894の実施例3~39に記載されている。
いくつかの実施形態では、抗がん剤は、受容体チロシンキナーゼ(RTK)/増殖因子受容体の下流のメンバーの阻害剤(例えば、SHP2阻害剤(例えば、SHP099、TNO155、RMC-4550、RMC-4630、JAB-3068、JAB-3312、RLY-1971、ERAS-601、SH3809、PF-07284892、もしくはBBP-398、もしくは、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、異性体(例えば、立体異性体)、プロドラッグ、もしくは互変異性体)、SOS1阻害剤(例えば、BI-1701963、BI-3406、SDR5、BAY-293、もしくはRMC-5845、もしくは、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、異性体(例えば、立体異性体)、プロドラッグ、もしくは互変異性体)、Raf阻害剤、MEK阻害剤、ERK阻害剤、PI3K阻害剤、PTEN阻害剤、AKT阻害剤、またはmTOR阻害剤(例えば、mTORC1阻害剤またはmTORC2阻害剤)である。いくつかの実施形態では、抗がん剤は、JAB-3312である。
いくつかの実施形態では、抗がん剤は、SOS1阻害剤である。いくつかの実施形態では、SOS1阻害剤は、WO2021173524、WO2021130731、WO2021127429、WO2021092115、WO2021105960、WO2021074227、WO2020180768、WO2020180770、WO2020173935、WO2020146470、WO2019201848、WO2019122129、WO2018172250、及びWO2018115380に開示されているもの、または、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、異性体(例えば、立体異性体)、プロドラッグ、もしくは互変異性体から選択される。
いくつかの実施形態では、抗がん剤は、さらなるRas阻害剤もしくはRasワクチン、または、Rasの発がん活性を直接的もしくは間接的に低下させるように設計された別の治療法である。いくつかの実施形態では、抗がん剤は、さらなるRas阻害剤である。いくつかの実施形態では、Ras阻害剤は、活性、またはGTP結合状態のRasを標的にする。いくつかの実施形態では、Ras阻害剤は、不活性、またはGDP結合状態のRasを標的にする。いくつかの実施形態では、Ras阻害剤は、例えば、K-Ras G12Cの阻害剤、例えば、AMG 510(ソトラシブ)、MRTX1257、MRTX849(アダグラシブ)、JNJ-74699157、LY3499446、ARS-1620、ARS-853、BPI-421286、LY3537982、JDQ443、JAB-21000、RMC-6291、もしくはGDC-6036の阻害剤、または、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、異性体(例えば、立体異性体)、プロドラッグ、もしくは互変異性体である。いくつかの実施形態では、Ras阻害剤は、K-Ras G12Dの阻害剤、例えば、MRTX1133もしくはJAB-22000、または、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、異性体(例えば、立体異性体)、プロドラッグ、もしくは互変異性体である。いくつかの実施形態では、Ras阻害剤は、K-Ras G12V阻害剤、例えば、JAB-23000、または、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、異性体(例えば、立体異性体)、プロドラッグ、もしくは互変異性体である。いくつかの実施形態では、Ras阻害剤は、RMC-6236、または、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、異性体(例えば、立体異性体)、プロドラッグ、もしくは互変異性体である。いくつかの実施形態では、Ras阻害剤は、それら全体が参照により本明細書に組み込まれている、以下:WO2021091982、WO2021091967、WO2021091956、及びWO2020132597に開示されるRas(ON)阻害剤、または、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、異性体(例えば、立体異性体)、プロドラッグ、もしくは互変異性体から選択される。本発明のRas阻害剤と組み合わせることができるRAS阻害剤の他の例を以下に示し、これらは、それら全体が参照により本明細書に組み込まれている:WO2021173923、WO2021169990、WO2021169963、WO2021168193、WO2021158071、WO2021155716、WO2021152149、WO2021150613、WO2021147967、WO2021147965、WO2021143693、WO2021142252、WO2021141628、WO2021139748、WO2021139678、WO2021129824、WO2021129820、WO2021127404、WO2021126816、WO2021126799、WO2021124222、WO2021121371、WO2021121367、WO2021121330、WO2020050890、WO2020047192、WO2020035031、WO2020028706、WO2019241157、WO2019232419、WO2019217691、WO2019217307、WO2019215203、WO2019213526、WO2019213516、WO2019155399、WO2019150305、WO2019110751、WO2019099524、WO2019051291、WO2018218070、WO2018217651、WO2018218071、WO2018218069、WO2018206539、WO2018143315、WO2018140600、WO2018140599、WO2018140598、WO2018140514、WO2018140513、WO2018140512、WO2018119183、WO2018112420、WO2018068017、WO2018064510、WO2017201161、WO2017172979、WO2017100546、WO2017087528、WO2017058807、WO2017058805、WO2017058728、WO2017058902、WO2017058792、WO2017058768、WO2017058915、WO2017015562、WO2016168540、WO2016164675、WO2016049568、WO2016049524、WO2015054572、WO2014152588、WO2014143659、及びWO2013155223、または、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、異性体(例えば、立体異性体)、プロドラッグ、もしくは互変異性体。
いくつかの実施形態では、本発明の化合物と組み合わせ得る治療剤は、MAPキナーゼ(MAPK)経路の阻害剤(または「MAPK阻害剤」)である。MAPK阻害剤には、Cancers(Basel)2015 Sep;7(3):1758-1784に記載の1つ以上のMAPK阻害剤が挙げられるが、これらに限定されない。例えば、MAPK阻害剤は、トラメチニブ、ビニメチニブ、セルメチニブ、コビメチニブ、LErafAON(NeoPharm)、ISIS 5132、ベムラフェニブ、ピマセルチブ、TAK733、RO4987655(CH4987655)、CI-1040、PD-0325901、CH5126766、MAP855、AZD6244、レファメチニブ(RDEA 119/BAY 86-9766)、GDC-0973/XL581、AZD8330(ARRY-424704/ARRY-704)、RO5126766(Roche、PLoS One.2014 Nov 25;9(11)に記載)、及びGSK1120212(またはJTP-74057、Clin Cancer Res.2011 Mar 1;17(5):989-1000に記載)のうちの1つ以上から選択され得る。MAPK阻害剤は、PLX8394、LXH254、GDC-5573、LY3009120であり得る。
いくつかの実施形態では、抗がん剤は、RAS-RAF-ERKまたはPI3K-AKT-TORまたはPI3K-AKTシグナル伝達経路の破壊因子または阻害剤である。PI3K/AKT阻害剤には、Cancers(Basel)2015 Sep;7(3):1758-1784に記載の1つ以上のPI3K/AKT阻害剤が挙げられるが、これらに限定されない。例えば、PI3K/AKT阻害剤は、NVP-BEZ235、BGT226、XL765/SAR245409、SF1126、GDC-0980、PI-103、PF-04691502、PKI-587、GSK2126458のうちの1つ以上から選択され得る。
いくつかの実施形態では、抗がん剤は、PD-1またはPD-L1アンタゴニストである。
いくつかの実施形態では、追加の治療剤には、ALK阻害剤、HER2阻害剤、EGFR阻害剤、IGF-1R阻害剤、MEK阻害剤、PI3K阻害剤、AKT阻害剤、TOR阻害剤、MCL-1阻害剤、BCL-2阻害剤、SHP2阻害剤、プロテアソーム阻害剤、及び免疫療法が挙げられる。いくつかの実施形態では、治療剤は汎RTK阻害剤、例えばアファチニブであり得る。
IGF-1R阻害剤には、リンシチニブ、またはその薬学的に許容される塩が挙げられる。
EGFR阻害剤には、小分子アンタゴニスト、抗体阻害剤、または特定のアンチセンスヌクレオチドもしくはsiRNAが挙げられるが、これらに限定されない。EGFRの有用な抗体阻害剤には、セツキシマブ(Erbitux(登録商標))、パニツムマブ(Vectibix(登録商標))、ザルツムマブ、ニモツズマブ、及びマツズマブが挙げられる。さらなる抗体ベースのEGFR阻害剤には、その天然リガンドによるEGFR活性化を部分的または完全に遮断することができる任意の抗EGFR抗体または抗体断片が挙げられる。抗体ベースのEGFR阻害剤の非限定例としては、Modjtahedi et al.,Br.J.Cancer 1993,67:247-253;Teramoto et al.,Cancer 1996,77:639-645;Goldstein et al.,Clin.Cancer Res.1995,1:1311-1318;Huang et al.,1999,Cancer Res.15:59(8):1935-40;及びYang et al.,Cancer Res.1999,59:1236-1243に記載されているものが挙げられる。EGFR阻害剤は、モノクローナル抗体Mab E7.6.3(上記Yang,1999)、もしくはMab C225(ATCC受託番号HB-8508)、またはそれらの結合特異性を有する抗体もしくは抗体断片であり得る。
EGFRの小分子アンタゴニストには、ゲフィチニブ(Iressa(登録商標))、エルロチニブ(Tarceva(登録商標))、及びラパチニブ(TykerB(登録商標))が挙げられる。例えば、Yan et al.,Pharmacogenetics and Pharmacogenomics In Oncology Therapeutic Antibody Development,BioTechniques 2005,39(4):565-8、及びPaez et al.,EGFR Mutations In Lung Cancer Correlation With Clinical Response To Gefitinib Therapy,Science 2004,304(5676):1497-500を参照されたい。いくつかの実施形態では、EGFR阻害剤はオシメルチニブ(Tagrisso(登録商標))である。低分子EGFR阻害剤のさらなる被限定例としては、以下の特許公報に記載されているEGFR阻害剤のいずれか、及び、このようなEGFR阻害剤のあらゆる薬学的に許容される塩が挙げられる:EP0520722;EP0566226;WO96/33980;米国特許第5,747,498号;WO96/30347;EP0787772;WO97/30034;WO97/30044;WO97/38994;WO97/49688;EP837063;WO98/02434;WO97/38983;WO95/19774;WO95/19970;WO97/13771;WO98/02437;WO98/02438;WO97/32881;DE19629652;WO98/33798;WO97/32880;WO97/32880;EP682027;WO97/02266;WO97/27199;WO98/07726;WO97/34895;WO96/31510;WO98/14449;WO98/14450;WO98/14451;WO95/09847;WO97/19065;WO98/17662;米国特許第5,789,427号;同第5,650,415号;同第5,656,643号;WO99/35146;WO99/35132;WO99/07701;及びO92/20642。小分子EGFR阻害剤の追加の非限定的な例には、Traxler et al.,Exp.Opin.Ther.Patents 1998,8(12):1599-1625に記載のEGFR阻害剤のうちのいずれかが挙げられる。いくつかの実施形態では、EGFR阻害剤はERBB阻害剤である。ヒトにおいて、ERBBファミリーは、HER1(EGFR、ERBB1)、HER2(NEU、ERBB2)、HER3(ERBB3)、及びHER(ERBB4)を含有する。
MEK阻害剤には、ピマセルチブ、セルメチニブ、コビメチニブ(Cotellic(登録商標))、トラメチニブ(Mekinist(登録商標))、及びビニメチニブ(Mektovi(登録商標))が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、MEK阻害剤は、D67N、P124L、P124S、及びL177Vから選択されるクラスI MEK1変異であるMEK変異を標的とする。いくつかの実施形態では、MEK変異は、ΔE51-Q58、ΔF53-Q58、E203K、L177M、C121S、F53L、K57E、Q56P、及びK57Nから選択されるクラスII MEK1変異である。
PI3K阻害剤には、ワートマニン、WO06/044453に記載の17-ヒドロキシワートマニン類似体、4-[2-(1H-インダゾール-4-イル)-6-[[4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル]メチル]チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]モルホリン(ピクチリシブまたはGDC-0941としても既知であり、WO09/036082及びWO09/055730に記載されている)、2-メチル-2-[4-[3-メチル-2-オキソ-8-(キノリン-3-イル)-2,3-ジヒドロイミダゾ[4,5-c]キノリン-1-イル]フェニル]プロピオニトリル(BEZ 235またはNVP-BEZ 235としても既知であり、WO06/122806に記載されている)、(S)-1-(4-((2-(2-アミノピリミジン-5-イル)-7-メチル-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-2-ヒドロキシプロパン-1-オン(WO08/070740に記載)、LY294002(2-(4-モルホリニル)-8-フェニル-4H-1-ベンゾピラン-4-オン(Axon Medchemから入手可能)、PI 103塩酸塩(3-[4-(4-モルホリニルピリド-[3’,2’:4,5]フロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル]フェノール塩酸塩(Axon Medchemから入手可能)、PIK 75(2-メチル-5-ニトロ-2-[(6-ブロモイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)メチレン]-1-メチルヒドラジド-ベンゼンスルホン酸、一塩酸塩)(Axon Medchemから入手可能)、PIK 90(N-(7,8-ジメトキシ-2,3-ジヒドロ-イミダゾ[1,2-c]キナゾリン-5-イル)-ニコチンアミド(Axon Medchemから入手可能)、AS-252424(5-[1-[5-(4-フルオロ-2-ヒドロキシ-フェニル)-フラン-2-イル]-メタ-(Z)-イリデン]-チアゾリジン-2,4-ジオン(Axon Medchemから入手可能)、TGX-221(7-メチル-2-(4-モルホリニル)-9-[1-(フェニルアミノ)エチル]-4H-ピリド-[1,2-a]ピリニジン-4-オン(Axon Medchemから入手可能)、XL-765、及びXL-147が挙げられるが、これらに限定されない。他のPI3K阻害剤には、デメトキシビリジン、ペリホシン、CAL101、PX-866、BEZ235、SF1126、INK1117、IPI-145、BKM120、XL147、XL765、Palomid 529、GSK1059615、ZSTK474、PWT33597、IC87114、TGI 00-115、CAL263、PI-103、GNE-477、CUDC-907、及びAEZS-136が挙げられる。
AKT阻害剤としては、Akt-1-1(Akt1を阻害する)(Barnett et al.,Biochem.J.2005,385(Pt.2):399-408);Akt-1-1,2(Ak1及び2を阻害する)(Barnett et al.,Biochem.J.2005,385(Pt.2):399-408);API-59CJ-Ome(例えば、Jin et al.,Br.J.Cancer 2004,91:1808-12);1-H-イミダゾ[4,5-c]ピリジニル化合物(例えば、WO05/011700);インドール-3-カルビノール及びその誘導体類(例えば、米国特許第6,656,963号;Sarkar and Li J Nutr.2004,134(12 Suppl):3493S-3498S);ペリホシン(例えば、Akt膜局在化に干渉する;Dasmahapatra et al.Clin.Cancer Res.2004,10(15):5242-52);ホスファチジルイノシトールエーテル脂質類似体(例えば、Gills and Dennis Expert.Opin.Investig.Drugs 2004,13:787-97);ならびに、トリシリビン(TCNまたはAPI-2またはNCI識別因子:NSC 154020;Yang et al.,Cancer Res.2004,64:4394-9)が挙げられるが、これらに限定されない。
mTOR阻害剤には、ATP競合的mTORC1/mTORC2阻害剤、例えば、PI-103、PP242、PP30;Torin 1;FKBP12増強剤;4H-1-ベンゾピラン-4-オン誘導体;ならびにラパマイシン(シロリムスとしても既知)及びその誘導体、例えば、テムシロリムス(Torisel(登録商標));エベロリムス(Afinitor(登録商標)、WO94/09010);リダフォロリムス(デフォロリムスまたはAP23573としても既知);ラパログ、例えば、WO98/02441及びWO01/14387に開示されているようなもの、例えば、AP23464及びAP23841;40-(2-ヒドロキシエチル)ラパマイシン;40-[3-ヒドロキシ(ヒドロキシメチル)メチルプロパノエート]-ラパマイシン(CC1779としても既知);40-エピ-(テトラゾライト)-ラパマイシン(ABT578とも称される);32-デオキソラパマイシン;16-ペンチニルオキシ-32(S)-ジヒドロラパニシン;WO05/005434に開示されている誘導体;米国特許第5,258,389号、第5,118,677号、第5,118,678号、第5,100,883号、第5,151,413号、第5,120,842号、及び第5,256,790号、ならびにWO94/090101、WO92/05179、WO93/111130、WO94/02136、WO94/02485、WO95/14023、WO94/02136、WO95/16691、WO96/41807、WO96/41807、及びWO2018/204416に開示されている誘導体、ならびにリン含有ラパマイシン誘導体(例えば、WO05/016252)が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、mTOR阻害剤は、以下の構造を有する、二立体阻害剤(例えば、WO2018/204416、WO2019/212990、及びWO2019/212991を参照)、例えば、RMC-5552である
本発明の化合物と組み合わせて使用され得るBRAF阻害剤には、例えば、ベムラフェニブ、ダブラフェニブ、及びエンコラフェニブが挙げられる。BRAFは、クラス3 BRAF変異を含み得る。いくつかの実施形態では、クラス3 BRAF変異は、ヒトBRAFにおいて、以下のアミノ酸置換:D287H;P367R;V459L;G466V;G466E;G466A;S467L;G469E;N581S;N581I;D594N;D594G;D594A;D594H;F595L;G596D;G596R;及びA762Eの1つ以上から選択される。
MCL-1阻害剤には、AMG-176、MIK665、及びS63845が挙げられるが、これらに限定されない。骨髄性細胞白血病-1(MCL-1)タンパク質は、B細胞リンパ腫-2(BCL-2)タンパク質ファミリーの主要な抗アポトーシスメンバーの1つである。MCL-1の過剰発現は、腫瘍の進行、ならびに従来の化学療法に対してだけでなく、ABT-263などのBCL-2阻害剤を含む標的治療薬に対する耐性と密接に関連している。
いくつかの実施形態では、追加の治療剤は、SHP2阻害剤である。SHP2は、PTPN11遺伝子によってコードされる非受容体タンパク質チロシンホスファターゼであり、増殖、分化、細胞周期の維持、及び移動などの複数の細胞機能に寄与する。SHP2は、2つのN末端Src相同性2ドメイン(N-SH2及びC-SH2)、触媒ドメイン(PTP)、及びC末端テールを有する。2つのSH2ドメインは、SHP2の細胞内局在及び機能調節を制御する。この分子は、N-SH2ドメイン及びPTPドメインの両方からの残基に関与する結合ネットワークによって安定化された、不活性な自己阻害型コンフォメーションで存在する。例えば、受容体チロシンキナーゼ(RTK)を介して作用するサイトカインまたは増殖因子による刺激は、触媒部位の曝露につながり、SHP2の酵素的活性化をもたらす。
SHP2は、RASマイトジェン活性化タンパク質キナーゼ(MAPK)、JAK-STAT、またはホスホイノシトール3-キナーゼ-AKT経路を介したシグナル伝達に関与する。PTPN11遺伝子の変異及びその後のSHP2の変異は、ヌーナン症候群及びレオパード症候群などのいくつかのヒト発達疾患、ならびに若年性骨髄単球性白血病、神経芽細胞腫、黒色腫、急性骨髄性白血病、ならびに乳癌、肺癌、及び結腸癌などのヒトのがんにおいて特定されている。これらの変異のいくつかは、SHP2の自己阻害型コンフォメーションを不安定化し、SHP2の自己活性化または強化された増殖因子駆動活性化を促進する。したがって、SHP2は、がんを含む様々な疾患の治療のための新規療法の開発にとって非常に魅力的な標的である。RAS経路阻害剤(例えば、MEK阻害剤)と組み合わせたSHP2阻害剤(例えば、RMC-4550またはSHP099)は、インビトロで複数のがん細胞株(例えば、膵癌、肺癌、卵巣癌、及び乳癌)の増殖を阻害することが示されている。したがって、SHP2阻害剤及びRAS経路阻害剤を併用する併用療法は、広範囲の悪性腫瘍における腫瘍抵抗性を予防するための一般的な戦略となり得る。
このようなSHP2阻害剤の非限定例は、当技術分野において既知であり、Chen et al.Mol Pharmacol.2006,70,562;Sarver et al.,J.Med.Chem.2017,62,1793;Xie et al.,J.Med.Chem.2017,60,113734;及びIgbe et al.,Oncotarget,2017,8,113734;及び、PCT出願:WO2021149817、WO2021148010、WO2021147879、WO2021143823、WO2021143701、WO2021143680、WO2021121397、WO2021119525、WO2021115286、WO2021110796、WO2021088945、WO2021073439、WO2021061706、WO2021061515、WO2021043077、WO2021033153、WO2021028362、WO2021033153、WO2021028362、WO2021018287、WO2020259679、WO2020249079、WO2020210384、WO2020201991、WO2020181283、WO2020177653、WO2020165734、WO2020165733、WO2020165732、WO2020156243、WO2020156242、WO2020108590、WO2020104635、WO2020094104、WO2020094018、WO2020081848、WO2020073949、WO2020073945、WO2020072656、WO2020065453、WO2020065452、WO2020063760、WO2020061103、WO2020061101、WO2020033828、WO2020033286、WO2020022323、WO2019233810、WO2019213318、WO2019183367、WO2019183364、WO2019182960、WO2019167000、WO2019165073、WO2019158019、WO2019152454、WO2019051469、WO2019051084、WO2018218133、WO2018172984、WO2018160731、WO2018136265、WO2018136264、WO2018130928、WO2018129402、WO2018081091、WO2018057884、WO2018013597、WO2017216706、WO2017211303、WO2017210134、WO2017156397、WO2017100279、WO2017079723、WO2017078499、WO2016203406、WO2016203405、WO2016203404、WO2016196591、WO2016191328、WO2015107495、WO2015107494、WO2015107493、WO2014176488、WO2014113584、US20210085677、US10858359、US10934302、US10954243、US10988466、US11001561、US11033547、US11034705、またはUS11044675、または、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、異性体(例えば、立体異性体)、プロドラッグ、もしくは互変異性体が挙げられる。
いくつかの実施形態では、SHP2阻害剤は、活性部位に結合する。いくつかの実施形態では、SHP2阻害剤は、混合型の不可逆的阻害剤である。いくつかの実施形態では、SHP2阻害剤は、アロステリック部位、例えば、非共有結合アロステリック阻害剤に結合する。いくつかの実施形態では、SHP2阻害剤は、ホスファターゼの活性部位の外側にあるシステイン残基(C333)を標的とする阻害剤などの共有結合SHP2阻害剤である。いくつかの実施形態では、SHP2阻害剤は、可逆的阻害剤である。いくつかの実施形態では、SHP2阻害剤は、不可逆的阻害剤である。いくつかの実施形態では、SHP2阻害剤は、SHP099である。いくつかの実施形態では、SHP2阻害剤は、以下の構造を有するTNO155、

または、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、異性体(例えば、立体異性体)、プロドラッグ、もしくは互変異性体である。
いくつかの実施形態では、SHP2阻害剤は、以下の構造を有するRMC-4550、

または、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、異性体(例えば、立体異性体)、プロドラッグ、もしくは互変異性体である。
いくつかの実施形態では、SHP2阻害剤は、以下の構造を有するRMC-4630、

または、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、異性体(例えば、立体異性体)、プロドラッグ、もしくは互変異性体である。
いくつかの実施形態では、SHP2阻害剤は、以下の構造を有するJAB-3068

または、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、異性体(例えば、立体異性体)、プロドラッグ、もしくは互変異性体である。
いくつかの実施形態では、SHP2阻害剤は、JAB-3312である。いくつかの実施形態では、SHP2阻害剤は、以下の化合物

または、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、異性体(例えば、立体異性体)、プロドラッグ、もしくは互変異性体である。
いくつかの実施形態では、SHP2阻害剤は、以下の構造を有するRLY-1971

または、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、異性体(例えば、立体異性体)、プロドラッグ、もしくは互変異性体である。
いくつかの実施形態では、SHP2阻害剤は、ERAS-601、または、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、異性体(例えば、立体異性体)、プロドラッグ、もしくは互変異性体である。いくつかの実施形態では、SHP2阻害剤は、BBP-398、または、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、異性体(例えば、立体異性体)、プロドラッグ、もしくは互変異性体である。いくつかの実施形態では、SHP2阻害剤は、SH3809である。いくつかの実施形態では、SHP2阻害剤は、PF-07284892、または、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、異性体(例えば、立体異性体)、プロドラッグ、もしくは互変異性体である。
いくつかの実施形態では、追加の治療剤は、MEK阻害剤、HER2阻害剤、SHP2阻害剤、CDK4/6阻害剤、mTOR阻害剤、SOS1阻害剤、及びPD-L1阻害剤からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、追加の治療剤は、MEK阻害剤、SHP2阻害剤、及びPD-L1阻害剤からなる群から選択される。例えば、Hallin et al.,Cancer Discovery,DOI:10.1158/2159-8290(October 28,2019)、及びCanon et al.,Nature,575:217(2019)を参照されたい。いくつかの実施形態では、本発明のRas阻害剤は、MEK阻害剤及びSOS1阻害剤と組み合わせて使用される。いくつかの実施形態では、本発明のRas阻害剤は、PD-L1阻害剤及びSOS1阻害剤と組み合わせて使用される。いくつかの実施形態では、本発明のRas阻害剤は、PD-L1阻害剤及びSHP2阻害剤と組み合わせて使用される。いくつかの実施形態では、本発明のRas阻害剤は、MEK阻害剤及びSHP2阻害剤と組み合わせて使用される。いくつかの実施形態では、がんは結腸直腸癌であり、治療は、本発明のRas阻害剤を、第2または第3の治療剤と組み合わせて投与することを含む。
プロテアソーム阻害剤には、カルフィルゾミブ(Kyprolis(登録商標))、ボルテゾミブ(Velcade(登録商標))、及びオプロゾミブが挙げられるが、これらに限定されない。
免疫療法には、モノクローナル抗体、免疫調節イミド(IMiD)、GITRアゴニスト、遺伝子操作されたT細胞(例えば、CAR-T細胞)、二重特異性抗体(例えば、BiTE)、ならびに抗PD-1、抗PD-L1、抗CTLA4、抗LAG1、及び抗OX40剤が挙げられるが、これらに限定されない。
免疫調節剤(IMiD)は、イミド基を含有する免疫調節薬物(免疫応答を調整する薬物)のクラスである。IMiDクラスには、サリドマイド及びその類似体(レナリドマイド、ポマリドマイド、及びアプレミラスト)が含まれる。
例示的な抗PD-1抗体、及びそれらの使用方法は、Goldberg et al.,Blood 2007,110(1):186-192;Thompson et al.,Clin.Cancer Res.2007,13(6):1757-1761;及びWO06/121168 A1)により記載されており、加えて、本明細書の他の箇所に記載されている。
GITRアゴニストには、GITR融合タンパク質及び抗GITR抗体(例えば、二価抗GITR抗体)、例えば、米国特許第6,111,090号、同第8,586,023号、WO2010/003118、及びWO2011/090754に記載のGITR融合タンパク質、または、例えば、米国特許第7,025,962号、EP1947183、米国特許第7,812,135号、同第8,388,967号、同第8,591,886号、同第7,618,632号、EP1866339、ならびにWO2011/028683、WO2013/039954、WO05/007190、WO07/133822、WO05/055808、WO99/40196、WO01/03720、WO99/20758、WO06/083289、WO05/115451、及びWO2011/051726に記載の抗GITR抗体が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の化合物と組み合わせて使用され得る治療剤の別の例は、抗血管新生剤である。抗血管新生剤には、インビトロで合成的に調製された化学組成物、抗体、抗原結合領域、放射性核種、ならびにそれらの組み合わせ及びコンジュゲートが挙げられるが、これらに限定されない。抗血管新生剤は、アゴニスト、アンタゴニスト、アロステリック調節剤、毒素であり得るか、またはより一般的には、その標的を阻害もしくは刺激するように作用(例えば、受容体または酵素の活性化または阻害)し、それによって細胞死を促進するか、または細胞増殖を停止させ得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の療法は、抗血管新生剤を含む。
抗血管新生剤は、MMP-2(マトリックス-メタロプロテイナーゼ2)阻害剤、MMP-9(マトリックス-メタロプロチエナーゼ9)阻害剤、及びCOX-II(シクロオキシゲナーゼ11)阻害剤であり得る。抗血管新生剤の非限定例としては、ラパマイシン、テムシロリムス(CCI-779)、エベロリムス(RAD001)、ソラフェニブ、スニチニブ、及びベバシズマブが挙げられる。有用なCOX-II阻害剤の例には、アレコキシブ、バルデコキシブ、及びロフェコキシブが挙げられる。有用なマトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤の例は、WO96/33172、WO96/27583、WO98/07697、WO98/03516、WO98/34918、WO98/34915、WO98/33768、WO98/30566、WO90/05719、WO99/52910、WO99/52889、WO99/29667、WO99/007675、EP0606046、EP0780386、EP1786785、EP1181017、EP0818442、EP1004578、及びUS2009/0012085、ならびに米国特許第5,863,949号、及び同第5,861,510号に記載されている。好ましいMMP-2及びMMP-9阻害剤は、MMP-1を阻害する活性がほとんどないかまたは全くないものである。より好ましいのは、他のマトリックスメタロプロテイナーゼ(即ち、MAP-1、MMP-3、MMP-4、MMP-5、MMP-6、MMP-7、MMP-8、MMP-10、MMP-11、MMP-12、及びMMP-13)と比較して、MMP-2またはAMP-9を選択的に阻害するものである。MMP阻害剤のいくつかの具体例は、AG-3340、RO 32-3555、及びRS13-0830である。
さらなる例示的な抗血管新生剤には、KDR(キナーゼドメイン受容体)阻害剤(例えば、キナーゼドメイン受容体に特異的に結合する抗体及び抗原結合領域)、抗VEGF剤(例えば、VEGF(例えば、ベバシズマブ)、またはそれらの可溶性VEGF受容体もしくはリガンド結合領域に特異的に結合する抗体もしくは抗原結合領域)、例えば、VEGF-TRAP(商標)、及び抗VEGF受容体剤(例えば、それに特異的に結合する抗体または抗原結合領域)、EGFR阻害剤(例えば、それに特異的に結合する抗体または抗原結合領域)、例えば、Vectibix(登録商標)(パニツムマブ)、エルロチニブ(Tarceva(登録商標))、抗Ang1及び抗Ang2剤(例えば、それらもしくはそれらの受容体、例えば、Tie2/Tekに特異的に結合する抗体または抗原結合領域)、ならびに抗Tie2キナーゼ阻害剤(例えば、それに特異的に結合する抗体または抗原結合領域)が挙げられる。他の抗血管新生剤には、キャンパス、IL-8、B-FGF、Tekアンタゴニスト(US2003/0162712、US6,413,932)、抗TWEAK剤(例えば、特異的に結合する抗体もしくは抗原結合領域、または可溶性TWEAK受容体アンタゴニスト、US6,727,225を参照)、インテグリンのそのリガンドへの結合に拮抗するADAMディストインテグリンドメイン(US2002/0042368)、特異的に結合する抗eph受容体または抗エフリン抗体または抗原結合領域(米国特許第5,981,245号、同第5,728,813号、同第5,969,110号、同第6,596,852号、同第6,232,447号、同第6,057,124号、及びそれらの特許ファミリーメンバー)、及び抗PDGF-BBアンタゴニスト(例えば、特異的に結合する抗体または抗原結合領域)、ならびにPDGF-BBリガンドに特異的に結合する抗体または抗原結合領域、及びPDGFRキナーゼ阻害剤(例えば、それに特異的に結合する抗体または抗原結合領域)が挙げられる。追加の抗血管新生剤としては、SD-7784(Pfizer,USA)、シレンジタイド(Merck KGaA,Germany、EPO0770622)、ペガプタニブオクタナトリウム(Gilead Sciences,USA)、アルファスタチン(BioActa,UK)、M-PGA(Celgene,USA、US5712291)、イロマスタット(Arriva,USA、US5892112)、エマキサニブ(Pfizer,USA、US5792783)、バタラニブ(Novartis,Switzerland)、2-メトキシエストラジオール(EntreMed,USA)、TLC ELL-12(Elan,Ireland)、酢酸アネコルタブ(Alcon,USA)、アルファ-D148 Mab(Amgen,USA)、CEP-7055(Cephalon,USA)、抗Vn Mab(Crucell,Netherlands)、DAC抗血管新生剤(ConjuChem,Canada)、アンギオシジン(InKine Pharmaceutical,USA)、KM-2550(Kyowa Hakko,Japan)、SU-0879(Pfizer,USA)、CGP-79787(Novartis,Switzerland、EP0970070)、ARGENT技術(Ariad,USA)、YIGSR-ステルス(Johnson&Johnson,USA)、フィブリノーゲン-E断片(BioActa,UK)、血管新生阻害剤(Trigen,UK)、TBC-1635(Encysive Pharmaceuticals,USA)、SC-236(Pfizer,USA)、ABT-567(Abbott,USA)、メタスタチン(EntreMed,USA)、マスピン(Sosei,Japan)、2-メトキシエストラジオール(Oncology Sciences Corporation,USA)、ER-68203-00(IV AX,USA)、BeneFin(Lane Labs,USA)、Tz-93(Tsumura,Japan)、TAN-1120(Takeda,Japan)、FR-111142(Fujisawa,Japan、JP02233610)、血小板第4因子(RepliGen,USA、EP407122)、血管内皮増殖因子アンタゴニスト(Borean,Denmark)、ベバシズマブ(pINN)(Genentech,USA)、血管新生阻害剤(SUGEN,USA)、XL 784(Exelixis,USA)、XL 647(Exelixis,USA)、MAb、アルファ5ベータ3インテグリン、第2世代(Applied Molecular Evolution,USA及びMedImmune,USA)、塩酸エンザスタウリン(Lilly,USA)、CEP 7055(Cephalon,USA及びSanofi-Synthelabo,France)、BC 1(Genoa Institute of Cancer Research,Italy)、rBPI 21及びBPI由来抗血管新生剤(XOMA,USA)、PI 88(Progen,Australia)、シレンジタイド(Merck KGaA,German、Munich Technical University,Germany、Scripps Clinic and Research Foundation,USA)、AVE 8062(Ajinomoto,Japan)、AS 1404(Cancer Research Laboratory,New Zealand)、SG 292(Telios,USA)、エンドスタチン(Boston Childrens Hospital,USA)、ATN 161(Attenuon,USA)、2-メトキシエストラジオール(Boston Childrens Hospital,USA)、ZD 6474(AstraZeneca,UK)、ZD 6126(Angiogene Pharmaceuticals,UK)、PPI 2458(Praecis,USA)、AZD 9935(AstraZeneca,UK)、AZD 2171(AstraZeneca,UK)、バタラニブ(pINN)(Novartis,Switzerland及びSchering AG,Germany)、組織因子経路阻害剤(EntreMed,USA)、ペガプタニブ(Pinn)(Gilead Sciences,USA)、キサントリゾール(Yonsei University,South Korea)、ワクチン、遺伝子ベースVEGF-2(Scripps Clinic and Research Foundation,USA)、SPV5.2(Supratek,Canada)、SDX 103(University of California at San Diego,USA)、PX 478(ProlX,USA)、メタスタチン(EntreMed,USA)、トロポニンI(Harvard University,USA)、SU 6668(SUGEN,USA)、OXI 4503(OXiGENE,USA)、o-グアニジン(Dimensional Pharmaceuticals,USA)、モツポラミンC(British Columbia University,Canada)、CDP 791(Celltech Group,UK)、アチプリモド(pINN)(GlaxoSmithKline,UK)、E 7820(Eisai,Japan)、CYC 381(Harvard University,USA)、AE 941(Aeterna,Canada)、ワクチン、血管新生剤(EntreMed,USA)、ウロキナーゼ・プラスミノーゲン活性化因子阻害剤(Dendreon,USA)、オグルファニド(pINN)(Melmotte,USA)、HIF-lalfa阻害剤(Xenova,UK)、CEP 5214(Cephalon,USA)、BAY RES 2622(Bayer,Germany)、アンギオシジン(InKine,USA)、A6(Angstrom,USA)、KR 31372(Korea Research Institute of Chemical Technology,South Korea)、GW 2286(GlaxoSmithKline,UK)、EHT 0101(ExonHit, France)、CP 868596(Pfizer,USA)、CP 564959(OSI,USA)、CP 547632(Pfizer,USA)、786034(GlaxoSmithKline,UK)、KRN 633(Kirin Brewery,Japan)、薬物送達系、眼内、2-メトキシエストラジオール、アンギネックス(Maastricht University,Netherlands及びMinnesota University,USA)、ABT 510(Abbott,USA)、AAL 993(Novartis,Switzerland)、VEGI(ProteomTech,USA)、腫瘍壊死因子-アルファ阻害剤、SU 11248(Pfizer,USA及びSUGEN,USA)、ABT 518(Abbott,USA)、YH16(Yantai Rongchang,China)、S-3APG(Boston Childrens Hospital,USA及びEntreMed,USA)、MAb、KDR(ImClone Systems,USA)、MAb、アルファ5ベータ(Protein Design,USA)、KDRキナーゼ阻害剤(Celltech Group,UK及びJohnson&Johnson,USA)、GFB 116(South Florida University,USA及びYale University,USA)、CS 706(Sankyo,Japan)、コンブレタスタチンA4プロドラッグ(Arizona State University,USA)、コンドロイチナーゼAC(IBEX,Canada)、BAY RES 2690(Bayer,Germany)、AGM 1470(Harvard University,USA、Takeda,Japan、及びTAP,USA)、AG 13925(Agouron,USA)、テトラチオモリブデート(University of Michigan,USA)、GCS 100(Wayne State University,USA)、CV 247(Ivy Medical,UK)、CKD 732(Chong Kun Dang,South Korea)、イルソグラジン(Nippon Shinyaku,Japan)、RG 13577(Aventis,France)、WX 360(Wilex,Germany)、スクアラミン(Genaera,USA)、RPI 4610(Sirna,USA)、ヘパラナーゼ阻害剤(InSight,Israel)、KL 3106(Kolon,South Korea)、ホーノキオール(Emory University,USA)、ZK CDK(Schering AG,Germany)、ZKアンギオ(Schering AG,Germany)、ZK 229561(Novartis,Switzerland及びSchering AG,Germany)、XMP 300(XOMA,USA)、VGA 1102(Taisho,Japan)、VE-カドヘリン-2アンタゴニスト(ImClone Systems,USA)、バソスタチン(National Institutes of Health,USA)、Flk-1(ImClone Systems,USA)、TZ 93(Tsumura,Japan)、タムスタチン(Beth Israel Hospital,USA)、短縮型可溶性FLT 1(血管内皮増殖因子受容体1)(Merck&Co,USA)、Tie-2リガンド(Regeneron,USA)、及びトロンボ
スポンジン1阻害剤(Allegheny Health,Education and Research Foundation,USA)が挙げられる。
本発明の化合物と組み合わせて使用され得る治療剤のさらなる例には、肝細胞増殖因子(HGF、スキャッター因子としても既知)のアンタゴニストなどの増殖因子の活性を特異的に結合及び阻害する剤(例えば、抗体、抗原結合領域、または可溶性受容体)、ならびにその受容体であるc-Metに特異的に結合する抗体または抗原結合領域が挙げられる。
本発明の化合物と組み合わせて使用され得る治療剤の別の例は、オートファジー阻害剤である。オートファジー阻害剤には、クロロキン、3-メチルアデニン、ヒドロキシクロロキン(Plaquenil(商標))、バフィロマイシンA1、5-アミノ-4-イミダゾールカルボキサミドリボシド(AICAR)、オカダ酸、2A型または1型のタンパク質ホスファターゼを阻害するオートファジー抑制藻類毒素、cAMPの類似体、ならびにアデノシン、LY204002、N6-メルカプトプリンリボシド、及びビンブラスチンなどのcAMPレベルを上昇させる薬物が挙げられるが、これらに限定されない。さらに、(オートファジーに関係する)ATG5を含むがこれらに限定されないタンパク質の発現を阻害するアンチセンスまたはsiRNAも使用され得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の療法は、オートファジー阻害剤を含む。
本発明の化合物と組み合わせて使用され得る治療剤の別の例は、抗悪性腫瘍剤である。いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の療法は、抗悪性腫瘍剤を含む。抗悪性腫瘍剤の非限定例としては、アセマンナン、アクラルビシン、アルデスロイキン、アレムツズマブ、アリトレチノイン、アルトレタミン、アミホスチン、アミノレブリン酸、アムルビシン、アムサクリン、アナグレリド、アナストロゾール、アンサー(ancer)、アンセスチム、アルグラビン、三酸化ヒ素、BAM-002(Novelos)、ベキサロテン、ビカルタミド、ブロモデオキシウリジン、カペシタビン、セルモロイキン、セトロレリクス、クラドリビン、クロトリマゾール、シタラビンオクホスフェート、DA 3030(Dong-A)、ダクリズマブ、デニロイキンジフチトクス、デスロレリン、デクスラゾキサン、ジラゼプ、ドセタキセル、ドコサノール、ドキセルカルシフェロール、ドキシフルリジン、ドキソルビシン、ブロモクリプチン、カルムスチン、シタラビン、フルオロウラシル、HITジクロフェナク、インターフェロンアルファ、ダウノルビシン、ドキソルビシン、トレチノイン、エデルホシン、エドレコロマブエフロルニチン、エミテフル、エピルビシン、エポエチンベータ、リン酸エトポシド、エキセメスタン、エクシスリンド、ファドロゾール、フィルグラスチム、フィナステリド、リン酸フルダラビン、ホルメスタン、ホテムスチン、硝酸ガリウム、ゲムシタビン、ゲムツズマブゾガマイシン、ギメラシル/オテラシル/テガフールの組み合わせ、グリコピン、ゴセレリン、ヘプタプラチン、ヒト絨毛性ゴナドトロピン、ヒト胎児アルファフェトプロテイン、イバンドロン酸、イダルビシン(イミキモド、インターフェロンアルファ、インターフェロンアルファ、天然型、インターフェロンアルファ-2、インターフェロンアルファ-2a、インターフェロンアルファ-2b、インターフェロンアルファ-NI、インターフェロンアルファ-n3、インターフェロンアルファコン-1、インターフェロンアルファ、天然型、インターフェロンベータ、インターフェロンベータ-la、インターフェロンベータ-lb、インターフェロンガンマ、天然型インターフェロンガンマ-la、インターフェロンガンマ-lb、インターロイキン-1ベータ、イオベングアン、イリノテカン、イルソグラジン、ランレオチド、LC9018(Yakult)、レフルノミド、レノグラスチム、硫酸レンチナン、レトロゾール、白血球アルファインターフェロン、リュープロレリン、レバミゾール+フルオロウラシル、リアロゾール、ロバプラチン、ロニダミン、ロバスタチン、マソプロコール、メラルソプロール、メトクロプラミド、ミフェプリストーン、ミルテホシン、ミリモスチム、ミス対合二重鎖RNA、ミトグアゾン、ミトラクトール、ミトキサントロン、モルグラモスチム、ナファレリン、ナロキソン+ペンタゾシン、ナルトグラスチム、ネダプラチン、ニルタミド、ノスカピン、新規の赤血球生成促進タンパク質、NSC631570オクトレオチド、オプレルベキン、オサテロン、オキサリプラチン、パクリタキセル、パミドロン酸、ペガスパルガーゼ、ペグインターフェロンアルファ-2b、ペントサン、ポリ硫酸ナトリウム、ペントスタチン、ピシバニール、ピラルビシン、ウサギ抗胸腺細胞ポリクローナル抗体、ポリエチレングリコールインターフェロンアルファ-2a、ポルフィマーナトリウム、ラロキシフェン、ラルチトレキセド、ラスブリエンボディメント(rasburiembodiment)、エチドロン酸レニウムRe186、RIIレチナミド、リツキシマブ、ロムルチド、サマリウム(153Sm)レキシドロナム、サルグラモスチム、シゾフィラン、ソブゾキサン、ソネルミン、塩化ストロンチウム-89、スラミン、タソネルミン、タザロテン、テガフール、テモポルフィン、テモゾロミド、テニポシド、テトラクロロデカオキシド、サリドマイド、チマルファシン、甲状腺刺激ホルモンアルファ、トポテカン、トレミフェン、トシツモマブ-ヨウ素131、トラスツズマブ、トレオスルファン、トレチノイン、トリロスタン、トリメトレキサート、トリプトレリン、腫瘍壊死因子アルファ、天然型、ウベニメクス、膀胱癌ワクチン、丸山ワクチン、黒色腫可溶化液ワクチン、バルルビシン、ベルテポルフィン、ビノレルビン、ビルリジン、ジノスタチンスチマラマーまたはゾレドロン酸;アバレリクス;AE941(Aeterna)、アンバムスチン、アンチセンスオリゴヌクレオチド、bcl-2(Genta)、APC8015(Dendreon)、デシタビン、デキサアミノグルテチミド、ジアジコン、EL532(Elan)、EM800(Endorecherche)、エニルウラシル、エタニダゾール、フェンレチニド、フィルグラスチムSD01(Amgen)、フルベストラント、ガロシタビン、ガストリン17イムノゲン、HLA-B7遺伝子療法(Vical)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子、ヒスタミン二塩酸塩、イブリツモマブチウキセタン、イロマスタット、IM862(Cytran)、インターロイキン-2、イプロキシフェン、LDI200(Milkhaus)、レリジスチム、リンツズマブ、CA125MAb(Biomira)、がんMAb(Japan Pharmaceutical Development)、HER-2及びFc MAb(Medarex)、イディオタイプ105AD7 MAb(CRC Technology)、イディオタイプCEA MAb(Trilex)、LYM-1-ヨウ素131MAb(Techniclone)、多形上皮性ムチン-イットリウム90MAb(Antisoma)、マリマスタット、メノガリル、ミツモマブ、モテキサフィン、ガドリニウム、MX6(Galderma)、ネララビン、ノラトレキセド、P30タンパク質、ペグビソマント、ペメトレキセド、ポルフィロマイシン、プリノマスタット、RL0903(Shire)、ルビテカン、サトラプラチン、フェニル酢酸ナトリウム、スパルホス酸、SRL172(SR Pharma)、SU5416(SUGEN)、TA077(Tanabe)、テトラチオモリブデート、サリブラスチン、トロンボポエチン、スズエチルエチオプルプリン、チラパザミン、がんワクチン(Biomira)、黒色腫ワクチン(New York University)、黒色腫ワクチン(Sloan Kettering Institute)、黒色腫腫瘍崩壊産物ワクチン(New York Medical College)、ウイルス黒色腫細胞可溶化物ワクチン(Royal Newcastle Hospital)、またはバルスポダールが挙げられる。
本発明の化合物と組み合わせて使用され得る治療剤の追加の例には、イピリムマブ(Yervoy(登録商標));トレメリムマブ;ガリキシマブ;ニボルマブ、BMS-936558(Opdivo(登録商標))としても既知;ペムブロリズマブ(Keytruda(登録商標));アベルマブ(Bavencio(登録商標));AMP224;BMS-936559;MPDL3280A、RG7446としても既知;MEDI-570;AMG557;MGA271;IMP321;BMS-663513;PF-05082566;CDX-1127;抗OX40(Providence Health Services);huMAbOX40L;アタシセプト;CP-870893;ルカツムマブ;ダセツズマブ;ムロモナブ-CD3;イピルムマブ;MEDI4736(Imfinzi(登録商標));MSB0010718C;AMP 224;アダリムマブ(Humira(登録商標));アド-トラスツズマブエムタンシン(Kadcyla(登録商標));アフリベルセプト(Eylea(登録商標));アレムツズマブ(Campath(登録商標));バシリキシマブ(Simulect(登録商標));ベリムマブ(Benlysta(登録商標));バシリキシマブ(Simulect(登録商標));ベリムマブ(Benlysta(登録商標));ブレンツキシマブベドチン(Adcetris(登録商標));カナキヌマブ(Ilaris(登録商標));セルトリズマブペゴル(Cimzia(登録商標));ダクリズマブ(Zenapax(登録商標));ダラツムマブ(Darzalex(登録商標));デノスマブ(Prolia(登録商標));エクリズマブ(Soliris(登録商標));エファリズマブ(Raptiva(登録商標));ゲムツズマブオゾガマイシン(Mylotarg(登録商標));ゴリムマブ(Simponi(登録商標));イブリツモマブチウキセタン(ゼバリン(登録商標));インフリキシマブ(Remicade(登録商標));モタビズマブ(Numax(登録商標));ナタリズマブ(Tysabri(登録商標));オビヌツズマブ(Gazyva(登録商標));オファツムマブ(Arzerra(登録商標));オマリズマブ(Xolair(登録商標));パリビズマブ(Synagis(登録商標));ペルツズマブ(Perjeta(登録商標));ペルツズマブ(Perjeta(登録商標));ラニビズマブ(Lucentis(登録商標));ラキシバクマブ(Abthrax(登録商標));トシリズマブ(Actemra(登録商標));トシツモマブ;トシツモマブ-i-131;トシツモマブ及びトシツモマブ-i-131(Bexxar(登録商標));ウステキヌマブ(Stelara(登録商標));AMG 102;AMG 386;AMG 479;AMG 655;AMG 706;AMG 745;及びAMG 951が挙げられる。
本明細書に記載の化合物は、治療される状態に応じて、本明細書に開示される薬剤または他の好適な薬剤と組み合わせて使用することができる。したがって、いくつかの実施形態では、本開示の1つ以上の化合物は、本明細書に記載されるような他の療法と同時投与される。併用療法で使用される場合、本明細書に記載の化合物は、第2の薬剤と同時にまたは別個に投与され得る。この組み合わせての投与は、同じ剤形での2つの薬剤の同時投与、別個の剤形での同時投与、及び別個の投与を含み得る。即ち、本明細書に記載の化合物及び本明細書に記載の任意の薬剤は、同じ剤形に一緒に製剤化され、同時に投与することができる。あるいは、本発明の化合物及び本明細書に記載の任意の療法は、同時に投与することができ、両方の薬剤は、別個の製剤で存在する。別の代替法では、本開示の化合物を投与し、続いて本明細書に記載の任意の療法を投与することができ、その逆も可能である。別個の投与プロトコルのいくつかの実施形態では、本発明の化合物及び本明細書に記載の任意の療法は、数分間隔、または数時間間隔、または数日間隔で投与される。
本明細書に記載の方法のいずれかのいくつかの実施形態では、第1の療法(例えば、本発明の化合物)及び1つ以上の追加の療法は、いずれかの順序で同時にまたは連続して投与される。第1の治療剤は、1つ以上の追加の療法の直前もしくは直後、または前後最大1時間、最大2時間、最大3時間、最大4時間、最大5時間、最大6時間、最大7時間、最大8時間、最大9時間、最大10時間、最大11時間、最大12時間、最大13時間、最大14時間、最大16時間、最大17時間、最大18時間、最大19時間、最大20時間、最大21時間、最大22時間、最大23時間、最大24時間、または前後最大1~7、1~14、1~21、もしくは1~30日目に投与される。
本発明はまた、(a)本明細書に記載の薬剤(例えば、本発明の化合物)を含む医薬組成物と、(b)本明細書に記載の方法のうちのいずれかを実施するための説明書が挿入されたパッケージと、を含むキットを特徴とする。いくつかの実施形態では、キットは、(a)本明細書に記載の薬剤(例えば、本発明の化合物)を含む医薬組成物と、(b)1つ以上の追加の療法(例えば、非薬物治療または治療剤)と、(c)本明細書に記載の方法のうちのいずれかを実施するための説明書が挿入されたパッケージと、を含む。
本発明の一態様は、別個に投与され得る医薬的に活性な化合物の組み合わせを用いた疾患またはそれに関連する症状の治療を企図するため、本発明は、キットの形態で別個の医薬組成物を組み合わせることにさらに関する。キットは、2つの別個の医薬組成物、即ち本発明の化合物と、1つ以上の追加の療法とを含み得る。キットは、分割されたボトルまたは分割されたホイルパケットなどの別個の組成物を収容するための容器を含み得る。容器の追加の例には、注射器、箱、及び袋が挙げられる。いくつかの実施形態では、キットは、別個の成分を使用するための指示書を備え得る。キットの形態は、別個の成分が好ましくは異なる剤形(例えば、経口及び非経口)で投与される場合、異なる投薬間隔で投与される場合、または組み合わせの個々の成分の滴定が処方医療従事者によって所望される場合に、特に有利である。
番号付けした実施形態
[1]式Iaの構造を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、Aは、任意に置換された3~6員のシクロアルキレン、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキレン、任意に置換された6員のアリーレン、任意に置換された5~6員のヘテロアリーレン、任意に置換されたC-Cアルキレン、または、任意に置換されたC-Cアルケニレンであり、
Yは、

であり、
Wは、水素、C-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~10員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された3~10員のシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールであり、
及びXはそれぞれ独立して、CHまたはNHであり、
は、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~15員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールであり、
は、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cアルケニル、任意に置換されたC-Cアルキニル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~7員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6員のアリール、任意に置換された5または6員のヘテロアリールであり、かつ
10は、水素、ヒドロキシ、任意に置換されたC-Cアルキル、または、任意に置換されたC-Cヘテロアルキルである]。
[2]Rが、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールである、段落[1]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[3]Rが、任意に置換されたフェニル、または任意に置換されたピリジンである、段落[2]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[4]Aが、任意に置換されたチアゾール、任意に置換されたトリアゾール、任意に置換されたモルホリノ、任意に置換されたピペリジニル、任意に置換されたピリジン、または、任意に置換されたフェニルである、段落[1]~[3]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[5]Aが、任意に置換されたフェニルまたはベンズイミダゾールではない、段落[1]~[3]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[6]Aがヒドロキシフェニルではない、段落5に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[7]上記化合物が表2における化合物ではない、段落[1]~[6]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[8]上記化合物が表3における化合物ではない、段落[1]~[7]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[9]Yが、-NHC(O)-、または、-NHC(O)NH-である、段落[1]~[8]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[10]式IIaの構造を有する、段落[9]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、aは0または1である]。
[11]式II-1aの構造を有する、段落[10]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、XはNまたはCHであり、
各Rは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから独立して選択され、かつ
nは1~4の整数である]。
[12]式IIa-2の構造を有する、段落[11]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[13]式IIa-3の構造を有する、段落[12]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、R及びRはそれぞれ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択される]。
[14]式IIa-4の構造を有する、段落[13]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[15]式IIa-5の構造を有する、段落[14]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、XはNまたはCHであり、
mは1または2であり、
、R、R、及びR11はそれぞれ独立して、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択されるか、あるいは、
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のシクロアルキル、または、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びR11は、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された4~8員のヘテロシクロアルキルを形成する]。
[16]式IIa-6の構造を有する、段落[15]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[17]式IIa-7の構造を有する、段落[15]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[18]Rがメチルである、段落[16]または[17]に記載の化合物。
[19]式IIa-8または式IIa-9の構造を有する、段落[15]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[20]式IIIaの構造を有する、段落[9]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、aは0または1である]。
[21]式IIIa-1の構造を有する、段落[20]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、XはNまたはCHであり、
各Rは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから独立して選択され、かつ
nは1~4の整数である]。
[22]式IIIa-2の構造を有する、段落[21]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[23][22]式IIIa-3の構造を有する、段落[22]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、R及びRはそれぞれ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択される]。
[24]式IIIa-4の構造を有する、段落[23]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[25]式IIIa-5の構造を有する、段落[24]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、XはNまたはCHであり、
mは1または2であり、
、R、R、及びR11はそれぞれ独立して、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択されるか、あるいは、
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のシクロアルキル、または、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びR11は、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された4~8員のヘテロシクロアルキルを形成する]。
[26]式IIIa-6の構造を有する、段落[25]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[27]式IIIa-7の構造を有する、段落[25]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[28]Rがメチルである、段落[26]または[27]に記載の化合物。
[29]式IIIa-8または式IIIa-9の構造を有する、段落[25]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[30]式IVaの構造を有する、段落[9]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、Rは、HまたはC-Cアルキルであり、かつ
aは0または1である]。
[31]式IVa-1の構造を有する、段落[30]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、XはNまたはCHであり、
各Rは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから独立して選択され、かつ
nは1~4の整数である]。
[32]式IVa-2の構造を有する、段落[31]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[33]式IVa-3の構造を有する、段落[32]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、R及びRはそれぞれ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択される]。
[34]式IVa-4の構造を有する、段落[33]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[35]式IVa-5の構造を有する、段落[34]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、XはNまたはCHであり、
mは1または2であり、
、R、R、及びR11はそれぞれ独立して、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択されるか、あるいは、
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のシクロアルキル、または、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びR11は、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された4~8員のヘテロシクロアルキルを形成する]。
[36]式IVa-6の構造を有する、段落[35]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[37]式IVa-7の構造を有する、段落[35]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[38]Rがメチルである、段落[36]または[37]に記載の化合物。
[39]式IVa-8または式IVa-9の構造を有する、段落[35]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[40]Rがメチルである、段落[30]~[39]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[41]Yが-NHS(O)-、または-NHS(O)NH-である、段落[1]~[8]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[42]式Vaの構造を有する、段落[41]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、aは0または1である]。
[43]式Va-1の構造を有する、段落[42]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、XはNまたはCHであり、
各Rは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから独立して選択され、かつ
nは1~4の整数である]。
[44]式Va-2の構造を有する、段落[43]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[45]式Va-3の構造を有する、段落[44]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、R及びRはそれぞれ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択される]。
[46]式Va-4の構造を有する、段落[45]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[47]式Va-5の構造を有する、段落[46]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、XはNまたはCHであり、
mは1または2であり、
、R、R、及びR11はそれぞれ独立して、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択されるか、あるいは、
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のシクロアルキル、または、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びR11は、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された4~8員のヘテロシクロアルキルを形成する]。
[48]式VIaの構造を有する、段落[41]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、aは0または1である]。
[49]式VIa-1の構造を有する、段落[48]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、XはNまたはCHであり、
各Rは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから独立して選択され、かつ
nは1~4の整数である]。
[50]式VIa-2の構造を有する、段落[49]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[51]式VIa-3の構造を有する、段落[50]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、R及びRはそれぞれ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択される]。
[52]式VIa-4の構造を有する、段落[51]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[53]式VIa-5の構造を有する、段落[52]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、XはNまたはCHであり、
mは1または2であり、
、R、R、及びR11はそれぞれ独立して、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択されるか、あるいは、
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のシクロアルキル、または、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びR11は、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された4~8員のヘテロシクロアルキルを形成する]。
[54]式VIIaの構造を有する、段落[41]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、Rは、HまたはC-Cアルキルであり、かつ
aは0または1である]。
[55]式VIIa-1の構造を有する、段落[54]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、XはNまたはCHであり、
各Rは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから独立して選択され、かつ
nは1~4の整数である]。
[56]式VIIa-2の構造を有する、段落[55]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[57]式VIIa-3の構造を有する、段落[56]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、R及びRはそれぞれ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択される]。
[58]式VIIa-4の構造を有する、段落[57]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[59]式VIIa-5の構造を有する、段落[58]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、XはNまたはCHであり、
mは1または2であり、
、R、R、及びR11はそれぞれ独立して、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択されるか、あるいは、
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のシクロアルキル、または、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びR11は、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された4~8員のヘテロシクロアルキルを形成する]。
[60]Rがメチルである、段落[54]~[59]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[61]Yが-NHS(O)-、または-NHS(O)NH-である、段落[1]~[8]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[62]式VIIIaの構造を有する、段落[61]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、aは0または1である]。
[63]式VIIIa-1の構造を有する、段落[62]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、XはNまたはCHであり、
各Rは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから独立して選択され、かつ
nは1~4の整数である]。
[64]式VIIIa-2の構造を有する、段落[63]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[65]式VIIIa-3の構造を有する、段落[64]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、R及びRはそれぞれ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択される]。
[66]式VIIIa-4の構造を有する、段落[65]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[67]式VIIIa-5の構造を有する、段落[66]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、XはNまたはCHであり、
mは1または2であり、
、R、R、及びR11はそれぞれ独立して、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択されるか、あるいは、
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のシクロアルキル、または、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びR11は、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された4~8員のヘテロシクロアルキルを形成する]。
[68]式IXaの構造を有する、段落[61]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、aは0または1である]。
[69]式IXa-1の構造を有する、段落[68]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、XはNまたはCHであり、
各Rは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから独立して選択され、かつ
nは1~4の整数である]。
[70]式IXa-2の構造を有する、段落[69]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[71]式IXa-3の構造を有する、段落[70]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、R及びRはそれぞれ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択される]。
[72]式IXa-4の構造を有する、段落[71]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[73]式IXa-5の構造を有する、段落[72]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、XはNまたはCHであり、
mは1または2であり、
、R、R、及びR11はそれぞれ独立して、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択されるか、あるいは、
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のシクロアルキル、または、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びR11は、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された4~8員のヘテロシクロアルキルを形成する]。
[74]式Xaの構造を有する、段落[61]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、Rは、HまたはC-Cアルキルであり、かつ
aは0または1である]。
[75]式Xa-1の構造を有する、段落[74]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、XはNまたはCHであり、
各Rは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから独立して選択され、かつ
nは1~4の整数である]。
[76]式Xa-2の構造を有する、段落[75]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[77]式Xa-3の構造を有する、段落[76]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、R及びRはそれぞれ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択される]。
[78]式Xa-4の構造を有する、段落[77]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[79]式Xa-5の構造を有する、段落[78]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、XはNまたはCHであり、
mは1または2であり、
、R、R、及びR11はそれぞれ独立して、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択されるか、あるいは、
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のシクロアルキル、または、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びR11は、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された4~8員のヘテロシクロアルキルを形成する]。
[80]Rがメチルである、段落[74]~[79]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[81]aが0である、段落[10]~[40]、[42]~[60]、[62]~[80]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[82]aが1である、段落[10]~[40]、[42]~[60]、[62]~[80]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[83]Rが、任意に置換されたC-Cアルキルである、段落[1]~[82]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[84]Rが、-CHCHまたは-CHCFから選択される、段落[83]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[85]Wが、C-Cアルキルである、段落[1]~[84]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[86]Wが、任意に置換されたシクロプロピル、任意に置換されたシクロブチル、任意に置換されたシクロペンチル、または、任意に置換されたシクロヘキシル、任意に置換されたピペリジン、任意に置換されたピペラジン、任意に置換されたピリジン、または、任意に置換されたフェニルである、段落[1]~[84]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[87]Wが、任意に置換された3~10員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された3~10員のシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールである、段落[1]~[84]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[88]Wが、任意に置換された 3~10員のヘテロシクロアルキルである、段落[1]~[84]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[89]Wが、以下のもの、またはこれらの立体異性体から選択される、段落[88]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:



[90]Wが、任意に置換された 3~10員のシクロアルキルである、段落[1]~[84]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[91]Wが、以下のもの、またはこれらの立体異性体から選択される、段落[90]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[92]Wが、任意に置換された 5~10員のヘテロアリールである、段落[1]~[84]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[93]Wが、以下のもの、またはこれらの立体異性体から選択される、段落[92]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[94]Wが、任意に置換された 6~10員のアリールである、段落[1]~[84]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[95]Wが、任意に置換されたフェニルである、段落[94]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[96]Wが、任意に置換されたC-Cヘテロアルキルである、段落[1]~[84]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[97]Wが、以下のもの、またはこれらの立体異性体から選択される、段落[96]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[98]Wが、以下のものから選択される、段落[85]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[99]表1aに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[100]表1bに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[101]式Ibの構造を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、Aは、任意に置換された3~6員のシクロアルキレン、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキレン、任意に置換された6員のアリーレン、任意に置換された5~6員のヘテロアリーレン、任意に置換されたC-Cアルキレン、または、任意に置換されたC-Cアルケニレンであり、
Yは、

であり、
Wは、水素、C-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~10員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された3~10員のシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールであるか、または、Wは-R14C(=O)R15[式中、R14は、3~10員のシクロアルキルであり、R15は、任意に置換された3~10員のシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択される。]であり、
及びXはそれぞれ独立して、CH、CH(CH)、またはNHであり、
は、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~15員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールであり、
は、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cアルケニル、任意に置換されたC-Cアルキニル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~7員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6員のアリール、任意に置換された5または6員のヘテロアリールであり、
R10は、水素、ヒドロキシ、任意に置換されたC-Cアルコキシ、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、または、任意に置換された3~7員のヘテロシクロアルキルであり、かつ
12及びR13はそれぞれ独立して、FまたはCHから選択されるか、あるいは、R12及びR13は、それらが結合する原子と組み合わさり、3員のシクロアルキルを形成する]。
[102]Rが、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールである、段落[101]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[103]Rが、任意に置換されたフェニル、または任意に置換されたピリジンである、段落[102]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[104]Aが、任意に置換されたチアゾール、任意に置換されたトリアゾール、任意に置換されたモルホリノ、任意に置換されたピペリジニル、任意に置換されたピリジン、または、任意に置換されたフェニルである、段落[101]~[103]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[105]Aが、任意に置換されたフェニルまたはベンズイミダゾールではない、段落[101]~[103]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[106]Aがヒドロキシフェニルではない、段落[105]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[107]上記化合物が表2における化合物ではない、段落[101]~[106]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[108]上記化合物が表3における化合物ではない、段落[101]~[107]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[109]Yが、-NHC(O)-、または、-NHC(O)NH-である、段落[101]~[108]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[110]式IIbの構造を有する、段落[109]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、aは0または1である]。
[111]式IIb-1の構造を有する、段落[110]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、XはNまたはCHであり、
各Rは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから独立して選択され、かつ
nは1~4の整数である]。
[112]式IIb-2の構造を有する、段落[111]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[113]式IIb-3の構造を有する、段落[112]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、R及びRはそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択される]。いくつかの実施形態では、R及びRは水素ではない。
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式IIb-3の構造を有し、式中、Wは、任意に置換された3~10員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された3~10員のシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールであるか、あるいは、Wは、-R14C(=O)R15[式中、R14は3~10員のシクロアルキルであり、R15は、任意に置換された3~10員のシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択される。]であり、Rは、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cアルケニル、任意に置換されたC-Cアルキニル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~7員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6員のアリール、任意に置換された5または6員のヘテロアリールであり、R及びRはそれぞれ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択され、かつ、R10は、水素、ヒドロキシ、任意に置換されたC-Cアルコキシ、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、または、任意に置換された3~7員のヘテロシクロアルキルである。
[114]式IIb-4の構造を有する、段落[113]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
いくつかの実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩は、式IIb-4の構造を有し、式中、Wは、任意に置換された3~10員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された3~10員のシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールであるか、あるいは、Wは、-R14C(=O)R15[式中、R14は3~10員のシクロアルキルであり、R15は、任意に置換された3~10員のシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択される。]であり、Rは、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cアルケニル、任意に置換されたC-Cアルキニル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~7員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6員のアリール、任意に置換された5または6員のヘテロアリールであり、Rは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択され、かつ、R10は、水素、ヒドロキシ、任意に置換されたC-Cアルコキシ、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、または、任意に置換された3~7員のヘテロシクロアルキルである。
[115]式IIb-5の構造を有する、段落[114]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、XはNまたはCHであり、
mは1または2であり、
、R、R、及びR11はそれぞれ独立して、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択されるか、あるいは、
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のシクロアルキル、または、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びR11は、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された4~8員のヘテロシクロアルキルを形成する]。
[116]式IIb-6の構造を有する、段落[115]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[117]式IIb-7の構造を有する、段落[115]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[118]Rがメチルである、段落[116]または[117]に記載の化合物。
[119]式IIb-8または式IIb-9の構造を有する、段落[115]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[120]式IIIbの構造を有する、段落[109]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、aは0または1である]。
[121]式IIIb-1の構造を有する、段落[120]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、XはNまたはCHであり、
各Rは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから独立して選択され、かつ
nは1~4の整数である]。
[122]式IIIb-2の構造を有する、段落[121]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[123]式IIIb-3の構造を有する、段落[122]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、R及びRはそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択される]。いくつかの実施形態では、R及びRは水素ではない。
[124]式IIIb-4の構造を有する、段落[123]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[125]式IIIb-5の構造を有する、段落[124]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、XはNまたはCHであり、
mは1または2であり、
、R、R、及びR11はそれぞれ独立して、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択されるか、あるいは、
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のシクロアルキル、または、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びR11は、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された4~8員のヘテロシクロアルキルを形成する]。
[126]式IIIb-6の構造を有する、段落[125]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[127]式IIIb-7の構造を有する、段落[125]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[128]Rがメチルである、段落[126]または[127]に記載の化合物。
[129]式IIIb-8または式IIIb-9の構造を有する、段落[125]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[130]式IVbの構造を有する、段落[109]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、Rは、HまたはC-Cアルキルであり、かつ
aは0または1である]。
[131]式IVb-1の構造を有する、段落[130]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、XはNまたはCHであり、
各Rは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから独立して選択され、かつ
nは1~4の整数である]。
[132]式IVb-2の構造を有する、段落[131]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[133]式IVb-3の構造を有する、段落[132]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、R及びRはそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択される]。いくつかの実施形態では、R及びRは水素ではない。
[134]式IVb-4の構造を有する、段落[133]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[135]式IVb-5の構造を有する、段落[134]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、XはNまたはCHであり、
mは1または2であり、
、R、R、及びR11はそれぞれ独立して、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択されるか、あるいは、
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のシクロアルキル、または、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びR11は、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された4~8員のヘテロシクロアルキルを形成する]。
[136]式IVb-6の構造を有する、段落[135]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[137]式IVb-7の構造を有する、段落[135]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[138]Rがメチルである、段落[136]または[137]に記載の化合物。
[139]式IVb-8または式IVb-9の構造を有する、段落[135]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[140]Rがメチルである、段落[130]~[139]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[141]Yが、-NHS(O)-、または、-NHS(O)NH-である、段落[101]~[108]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[142]式Vbの構造を有する、段落[141]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、aは0または1である]。
[143]式Vb-1の構造を有する、段落[142]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、XはNまたはCHであり、
各Rは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから独立して選択され、かつ
nは1~4の整数である]。
[144]式Vb-2の構造を有する、段落[143]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[145]式Vb-3の構造を有する、段落[144]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、R及びRはそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択される]。いくつかの実施形態では、R及びRは水素ではない。
[146]式Vb-4の構造を有する、段落[145]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[147]式Vb-5の構造を有する、段落[146]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、XはNまたはCHであり、
mは1または2であり、
、R、R、及びR11はそれぞれ独立して、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択されるか、あるいは、
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のシクロアルキル、または、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びR11は、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された4~8員のヘテロシクロアルキルを形成する]。
[148]式VIbの構造を有する、段落[141]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、aは0または1である]。
[149]式VIb-1の構造を有する、段落[148]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、XはNまたはCHであり、
各Rは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから独立して選択され、かつ
nは1~4の整数である]。
[150]式VIb-2の構造を有する、段落[149]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[151]式VIb-3の構造を有する、段落[150]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、R及びRはそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択される]。いくつかの実施形態では、R及びRは水素ではない。
[152]式VIb-4の構造を有する、段落[151]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[153]式VIb-5の構造を有する、段落[152]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、XはNまたはCHであり、
mは1または2であり、
、R、R、及びR11はそれぞれ独立して、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択されるか、あるいは、
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のシクロアルキル、または、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びR11は、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された4~8員のヘテロシクロアルキルを形成する]。
[154]式VIIbの構造を有する、段落[141]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、Rは、HまたはC-Cアルキルであり、かつ
aは0または1である]。
[155]式VIIb-1の構造を有する、段落[154]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、XはNまたはCHであり、
各Rは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから独立して選択され、かつ
nは1~4の整数である]。
[156]式VIIb-2の構造を有する、段落[155]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[157]式VIIb-3の構造を有する、段落[156]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、R及びRはそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択される]。いくつかの実施形態では、R及びRは水素ではない。
[158]式VIIb-4の構造を有する、段落[157]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[159]式VIIb-5の構造を有する、段落[158]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、XはNまたはCHであり、
mは1または2であり、
、R、R、及びR11はそれぞれ独立して、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択されるか、あるいは、
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のシクロアルキル、または、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びR11は、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された4~8員のヘテロシクロアルキルを形成する]。
[160]Rがメチルである、段落[154]~[159]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[161]Yが、-NHS(O)-、または、-NHS(O)NH-である、段落[101]~[108]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[162]式VIIIbの構造を有する、段落[161]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、aは0または1である]。
[163]式VIIIb-1の構造を有する、段落[162]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、XはNまたはCHであり、
各Rは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから独立して選択され、かつ
nは1~4の整数である]。
[164]式VIIIb-2の構造を有する、段落[163]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[165]式VIIIb-3の構造を有する、段落[164]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、R及びRはそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択される]。いくつかの実施形態では、R及びRは水素ではない。
[166]式VIIIb-4の構造を有する、段落[165]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[167]式VIIIb-5の構造を有する、段落[166]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、XはNまたはCHであり、
mは1または2であり、
、R、R、及びR11はそれぞれ独立して、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択されるか、あるいは、
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のシクロアルキル、または、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びR11は、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された4~8員のヘテロシクロアルキルを形成する]。
[168]式IXbの構造を有する、段落[161]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、aは0または1である]。
[169]式IXb-1の構造を有する、段落[168]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、XはNまたはCHであり、
各Rは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから独立して選択され、かつ
nは1~4の整数である]。
[170]式IXb-2の構造を有する、段落[169]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[171]式IXb-3の構造を有する、段落[170]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、R及びRはそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択される]。いくつかの実施形態では、R及びRは水素ではない。
[172]式IXb-4の構造を有する、段落[171]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[173]式IXb-5の構造を有する、段落[172]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、XはNまたはCHであり、
mは1または2であり、
、R、R、及びR11はそれぞれ独立して、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択されるか、あるいは、
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のシクロアルキル、または、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びR11は、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された4~8員のヘテロシクロアルキルを形成する]。
[174]式Xbの構造を有する、段落[161]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、Rは、HまたはC-Cアルキルであり、かつ
aは0または1である]。
[175]式Xb-1の構造を有する、段落[174]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、XはNまたはCHであり、
各Rは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから独立して選択され、かつ
nは1~4の整数である]。
[176]式Xb-2の構造を有する、段落[175]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[177]式Xb-3の構造を有する、段落[176]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、R及びRはそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択される]。いくつかの実施形態では、R及びRは水素ではない。
[178]式Xb-4の構造を有する、段落[177]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[179]式Xb-5の構造を有する、段落[178]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[式中、XはNまたはCHであり、
mは1または2であり、
、R、R、及びR11はそれぞれ独立して、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択されるか、あるいは、
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のシクロアルキル、または、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
及びR11は、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された4~8員のヘテロシクロアルキルを形成する]。
[180]Rがメチルである、段落[174]~[179]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[181]aが0である、段落[110]~[140]、[142]~[160]、[162]~[180]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[182]aが1である、段落[110]~[140]、[142]~[160]、[162]~[180]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[183]Rが、任意に置換されたC-Cアルキルである、段落[101]~[182]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[184]Rが、-CHCHまたは-CHCFから選択される、段落[183]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[185]R10が水素である、段落[101]~[184]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[186]R10が、ヒドロキシ、任意に置換されたC-Cアルコキシ、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、または、任意に置換された3~7員のヘテロシクロアルキルである、段落[101]~[184]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[187]R10が、任意に置換されたエトキシである、段落[186]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[188]R10が、以下のもの、またはその立体異性体から選択される、段落[186]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[189]Wが、C-Cアルキルである、段落[101]~[188]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[190]Wが、任意に置換されたシクロプロピル、任意に置換されたシクロブチル、任意に置換されたシクロペンチル、または、任意に置換されたシクロヘキシル、任意に置換されたピペリジン、任意に置換されたピペラジン、任意に置換されたピリジン、または、任意に置換されたフェニルである、段落[101]~[188]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[191]Wが、任意に置換された3~10員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された3~10員のシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールである、段落[101]~[188]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[192]Wが、任意に置換された3~10員のヘテロシクロアルキルである、段落[101]~[188]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[193]Wが、以下のもの、またはこれらの立体異性体から選択される、段落[192]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:



[194]Wが、任意に置換された3~10員のシクロアルキルである、段落[101]~[188]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[195]Wが、以下のもの、またはこれらの立体異性体から選択される、段落[194]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

[196]Wが、任意に置換された5~10員のヘテロアリールである、段落[101]~[188]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[197]Wが、以下のもの、またはこれらの立体異性体から選択される、段落[196]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[198]Wが、任意に置換された6~10員のアリールである、段落[101]~[188]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[199]Wが、任意に置換されたフェニルである、段落[198]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[200]Wが、任意に置換されたC-Cヘテロアルキルである、段落[101]~[188]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[201]Wが、以下のもの、またはこれらの立体異性体から選択される、段落[200]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[202]Wが、以下のものから選択される、段落[189]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[203]Wが、-R14C(=O)R15[式中、R14は、3~10員のシクロアルキルであり、R15は、任意に置換された3~10員のシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択される。]である、段落[101]~[188]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[204]Wが、以下のもの、またはこれらの立体異性体から選択される、段落[203]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
[205]表1aまたは表1bに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[206]段落[1]~[205]のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、及び、薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物。
[207]がんの治療を必要とする対象における、がんの治療方法であって、上記方法が、上記対象に、治療に有効な量の、段落[1]~[205]のいずれか1つに記載の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または、段落[206]に記載の医薬組成物を投与することを含む、上記方法。
[208]上記がんがRas変異を含む、段落[207]に記載の方法。
[209]上記Ras変異が、位置12、13、または61におけるものである、段落[208]に記載の方法。いくつかの実施形態では、Ras変異は、位置12に存在する。
[210]上記Ras変異が、G12C、G12D、G12V、G12R、G13C、G13D、及びQ61K、またはこれらの組み合わせからなる群から選択される位置に存在する、段落[209]に記載の方法。
[211]上記Ras変異が、G12D、G12V、及びG12R、またはこれらの組み合わせからなる群から選択される位置に存在する、段落[210]に記載の方法。
[212]上記Ras変異が、G12D及びG12V、またはこれらの組み合わせからなる群から選択される位置に存在する、段落[211]に記載の方法。
[213]上記がんが膵癌である、段落[207]~[212]のいずれか1つに記載の方法。
[214]上記がんが肺癌である、段落[207]~[212]のいずれか1つに記載の方法。
[215]上記がんが結腸直腸癌である、段落[207]~[212]のいずれか1つに記載の方法。
[216]Rasタンパク質関連疾患の治療を必要とする対象における、Rasタンパク質関連疾患の治療方法であって、上記方法が、上記対象に、治療に有効な量の、段落[1]~[205]のいずれか1つに記載の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または、段落[206]に記載の医薬組成物を投与することを含む、上記方法。
[217]細胞内でのRasタンパク質の阻害方法であって、上記方法が、上記細胞を、治療に有効な量の、段落[1]~[205]のいずれか1つに記載の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または、段落[206]に記載の医薬組成物と接触させることを含む、上記方法。
[218]2種類以上のRasタンパク質が上記細胞内で阻害される、段落[217]に記載の方法。
[219]上記細胞ががん細胞である、[217]または[218]に記載の方法。
[220]上記がん細胞が膵癌細胞である、段落[219]に記載の方法。
[221]上記がん細胞が肺癌細胞である、段落[219]に記載の方法。
[222]上記がん細胞が結腸直腸癌細胞である、段落[219]に記載の方法。
[223]上記Rasタンパク質がKRASである、段落[207]~[222]のいずれか1つに記載の方法。
[224]上記方法が、追加の抗がん治療法を投与することをさらに含む、段落[207]~[223]のいずれか1つに記載の方法または使用。
[225]上記追加の抗がん治療法が、EGFR阻害剤、第2のRas阻害剤、SHP2阻害剤、SOS1阻害剤、Raf阻害剤、MEK阻害剤、ERK阻害剤、PI3K阻害剤、PTEN阻害剤、AKT阻害剤、mTORC1阻害剤、BRAF阻害剤、PD-L1阻害剤、PD-1阻害剤、CDK4/6阻害剤、HER2阻害剤、またはこれらの組み合わせである、段落[224]に記載の方法。
[226]上記追加の抗がん治療法がSHP2阻害剤である、段落[224]または[225]に記載の方法。
[227]上記追加の抗がん治療法が、SHP2阻害剤及びPD-L1阻害剤を含む、段落[224]または[225]に記載の方法。
[228]上記追加の治療法が、第2のRas阻害剤及びPD-L1阻害剤を含む、段落[224]または[225]に記載の方法。
[229]上記第2のRas阻害剤がKRASG12C阻害剤である、段落[225]または[228]に記載の方法。
[230]上記第2のRas阻害剤がKRASG12C(ON)阻害剤である、段落[228]または[229]に記載の方法。
[231]上記第2のRas阻害剤がKRASG12C(OFF)阻害剤である、段落[228]または[229]に記載の方法。
実施例
本開示は、以下の実施例及び合成例によってさらに例示され、これらは、本開示の範囲または趣旨を本明細書に記載の特定の手順に限定するものとみなされるべきではない。実施例は、特定の実施形態を例示するために提供されること、及びそれによって本開示の範囲に対するいかなる制限も意図されていないことを理解されたい。本開示の趣旨または添付の特許請求の範囲から逸脱することなく、それら自体を当業者に示唆し得る、様々な他の実施形態、改変、及びそれらの同等物に対する手段が取られ得ることをさらに理解されたい。
化学合成
以下の実施例及び本明細書の他の場所において使用されている定義は、以下のとおりである。
pin ビス(ピナコラト)ジボロン
BINAP 2,2’-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1’-ビナフチル
CHCl、DCM 塩化メチレン、ジクロロメタン
CHCN、MeCN アセトニトリル
CuI ヨウ化銅(I)
DIPEA、DIEA ジイソプロピルエチルアミン
DMF N,N-ジメチルホルムアミド
EA 酢酸エチル
EDCl N-エチル-N’-カルボジイミドヒドロクロリド
EtOAc 酢酸エチル
h 時間
O 水
HCl 塩酸
HOBt ヒドロキシベンゾトリアゾール
PO リン酸カリウム(三塩基酸)
MeOH メタノール
NaSO 硫酸ナトリウム
NMM N-メチルモルホリン
NMP N-メチルピロリドン
Pd(dppf)Cl [1,1′-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)
PE 石油エーテル
rt 室温
TFA トリフルオロ酢酸
器具
質量分析データ収集は、QDa検出器またはSQ検出器2のいずれかを備えた、Shimadzu LCMS-2020、Agilent 1260LC-6120/6125MSD、Shimadzu LCMS-2010EV、またはWaters Acquity UPLCにより行った。サンプルを、液相でC18逆相に注入した。アセトニトリル勾配を用いて、カラムから化合物を溶出し、質量分析器に供給した。初期データ分析は、Agilent ChemStation、Shimadzu LabSolutions、またはWaters MassLynxのいずれかで行った。NMRデータを、Bruker AVANCE III HD 400MHz、Bruker Ascend 500MHz機器、または、Varian 400MHzのいずれかを用いて収集し、生データを、TopSpinまたはMestrelab Mnovaのいずれかを用いて分析した。
中間体の合成
中間体1。3-(5-ブロモ-1-エチル-2-[2-[(1S)-1-メトキシエチル]ピリジン-3-イル]インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロパン-1-オールの合成
工程1
雰囲気下、0℃にて、3-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノイルクロリド(65g、137mmol、粗)の、DCM(120mL)との混合物に、1Mの、SnClのDCM(137mL、137mmol)をゆっくりと添加した。混合物を0℃で30分間撹拌した後、5-ブロモ-1H-インドール(26.8g、137mmol)のDCM(40mL)溶液を滴加した。混合物を0℃で45分間撹拌した後、EtOAc(300mL)で希釈し、ブライン(400mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、1-(5-ブロモ-1H-インドール-3-イル)-3-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパン-1-オン(55g、75%収率)を得た。LCMS(ESI):m/z [M+Na] C29H32BrNO2SiNaに対する計算値556.1;実測値556.3。
工程2
の雰囲気下、0℃で、1-(5-ブロモ-1H-インドール-3-イル)-3-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパン-1-オン(50g、93.6mmol)のTHF(100mL)との混合物に、LiBH4(6.1g、281mmol)を添加した。混合物を60℃まで加熱し、20時間撹拌した後、MeOH(10mL)及びEtOAcを添加し、混合物をブライン(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ濾過し、濾液を減圧下にて濃縮した。残渣をDCM(50mL)で希釈し、10℃まで冷却し、ジルジン(9.5g、37.4mmol)及びTsOH・HO(890mg、4.7mmol)を添加した。混合物を10℃で2時間撹拌して濾過し、濾液を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、1-(5-ブロモ-1H-インドール-3-イル)-3-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパン-1-オン(41g、84%収率)を得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C29H34BrNOSiに対する計算値:519.2;実測値:520.1;H NMR(400MHz、CDCl)δ 7.96 (s, 1H), 7.75 - 7.68 (m, 5H), 7.46 - 7.35 (m, 6H), 7.23 - 7.19 (m, 2H), 6.87 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 3.40 (s, 2H), 2.72 (s, 2H), 1.14 (s, 9H), 0.89 (s, 6H)。
工程3
1-(5-ブロモ-1H-インドール-3-イル)-3-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパン-1-オン(1.5g、2.9mmol)、及びI(731mg、2.9mmol)の、THF(15mL)との混合物に、室温でAgOTf(888mg、3.5mmol)を添加した。混合物を室温で2時間撹拌した後、EtOAc(200mL)で希釈し、飽和NaS2O(100mL)で洗浄して無水NaSOで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、5-ブロモ-3-(3-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-2,2-ジメチルプロピル)-2-ヨード-1H-インドール(900mg、72%収率)を固体として得た。H NMR(400MHz、DMSO-d)δ 11.70 (s, 1H), 7.68 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 7.64 - 7.62 (m, 4H), 7.46 - 7.43 (m, 6H), 7.24 - 7.22 (d, 1H), 7.14 - 7.12 (dd, J = 8.6, 1.6 Hz, 1H), 3.48 (s, 2H), 2.63 (s, 2H), 1.08 (s, 9H), 0.88 (s, 6H)。
工程4
Arの雰囲気下、0℃で、HCOOH(66.3g、1.44mol)の、TEA(728g、7.2mol)との撹拌混合物に、(4S,5S)-2-クロロ-2-メチル-1-(4-メチルベンゼンスルホニル)-4,5-ジフェニル-1,3-ジアザ-2-ルテナシクロペンタンシメン(3.9g、6.0mmol)を数回に分けて添加した。混合物を40℃まで加熱して15分間撹拌した後、室温まで冷却し、1-(3-ブロモピリジン-2-イル)エタノン(120g、600mmol)を小分けにして添加した。混合物を40℃まで加熱し、さらに2時間撹拌した後、溶媒を減圧下にて濃縮した。ブライン(2L)を残渣に添加し、混合物をEtOAcで抽出し(4×700mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、(1S)-1-(3-ブロモピリジン-2-イル)エタノール(100g、74%収率)を油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]CBrNOに対する計算値:201.1;実測値201.9。
工程5
0℃で、(1S)-1-(3-ブロモピリジン-2-イル)エタノール(100g、495mmol)のDMF(1L)との撹拌混合物に、NaH(油の60%分散液)(14.25g、594mmol)を小分けにして添加した。混合物を0℃で1時間撹拌した。MeI(140.5g、990mmol)を0℃で滴加し、混合物を室温まで温め、2時間撹拌した。混合物を0℃まで冷却し、飽和NHCl(5L)を添加した。混合物をEtOAcで抽出し(3×1.5L)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、3-ブロモ-2-[(1S)-1-メトキシエチル]ピリジン(90g、75%収率)を油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C10BrNOに対する計算値215.0;実測値215.9。
工程6
Arの雰囲気下、室温で、3-ブロモ-2-[(1S)-1-メトキシエチル]ピリジン(90g、417mmol)及びPd(dppf)Cl(30.5g、41.7mmol)の、トルエン(900mL)との撹拌混合物に、ビス(ピナコラト)ジボロン(127g、500mmol)及びKOAc(81.8g、833mmol)を小分けにして添加した。混合物を100℃まで加熱し、3時間撹拌した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣をAlカラムクロマトグラフィーにより精製し、2-[(1S)-1-メトキシエチル]-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(100g、63%収率)を半固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C1422BNOに対する計算値263.2;実測値264.1。
工程7
5-ブロモ-3-[3-[(tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ]-2,2-ジメチルプロピル]-2-ヨード-1H-インドール(140g、217mmol)及び2-[(1S)-1-メトキシエチル]-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(100g、380mmol)の、1,4-ジオキサン(1.4L)との撹拌混合物に、Arの雰囲気下、室温で、KCO(74.8g、541mmol)、Pd(dppf)Cl(15.9g、21.7mmol)、及びHO(280mL)を小分けにして添加した。混合物を85℃まで加熱し、4時間撹拌した後冷却し、HO(5L)を添加し、混合物をEtOAcで抽出した(3×2L)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(2×1L)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、5-ブロモ-3-[3-[(tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ]-2,2-ジメチルプロピル]-2-[2-[(1S)-1-メトキシエチル]ピリジン-3-イル]-1H-インドール(71g、45%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C3743BrNSiに対する計算値654.2;実測値655.1。
工程8
の雰囲気下、0℃で、5-ブロモ-3-[3-[(tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ]-2,2-ジメチルプロピル]-2-[2-[(1S)-1-メトキシエチル]ピリジン-3-イル]-1H-インドール(71g、108mmol)の、DMF(0.8L)との撹拌混合物に、CsCO(70.6g、217mmol)及びEtI(33.8g、217mmol)を小分けにして添加した。混合物を室温まで温め、16時間撹拌した後、HO(4L)を添加し、混合物をEtOAcで抽出した(3×1.5L)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(2×1L)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、5-ブロモ-3-[3-[(tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ]-2,2-ジメチルプロピル]-1-エチル-2-[2-[(1S)-1-メトキシエチル]ピリジン-3-イル]インドール(66g、80%収率)を油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C3947BrNSiに対する計算値682.3;実測値683.3。
工程9
の雰囲気下、室温で、TBAF(172.6g、660mmol)の、THF(660mL)との撹拌混合物に、5-ブロモ-3-[3-[(tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ]-2,2-ジメチルプロピル]-1-エチル-2-[2-[(1S)-1-メトキシエチル]ピリジン-3-イル]インドール(66g、97mmol)を小分けにして添加した。混合物を50℃まで加熱して16時間撹拌し、冷却してHO(5L)で希釈し、EtOAcで抽出した(3×1.5L)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(2×1L)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾過後、濾液を減圧下にて濃縮した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、3-(5-ブロモ-1-エチル-2-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロパン-1-オールの2つのアトロプ異性体(単一のアトロプ異性体として)を、共に固体として得た。(合わせて30g、62%収率)共に固体として。LCMS(ESI):m/z [M+H] C2329BrNに対する計算値444.1;実測値445.1。
中間体1。フィッシャーインドール経路による代替合成
工程1
の雰囲気下、-10℃で、i-PrMgClの混合物(2M、THF中、0.5L)に、n-BuLi(ヘキサン中に2.5M、333mL、833mmol)を15分にわたり滴加した。混合物を30分間-10℃で撹拌した後、3-ブロモ-2-[(1S)-1-メトキシエチル]ピリジン(180g、833mmol)のTHF(0.5L)溶液を、30分にわたり-10℃で滴加した。得られた混合物を-5℃まで温め、1時間撹拌した後、3,3-ジメチルオキサン-2,6-ジオン(118g、833mmol)のTHF(1.2L)溶液を、30分にわたり-5℃で滴加した。混合物を0℃まで温め、1.5時間撹拌した後、予めプールした4Mの、1,4-ジオキサン(0.6L)中のHClを0℃で添加してクエンチし、pHを約5に調整した。混合物を氷水(3L)で希釈し、EtOAcで抽出した(3×2.5L)。合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、5-[2-[(1S)-1-メトキシエチル]ピリジン-3-イル]-2,2-ジメチル-5-オキソペンタン酸(87g、34%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C1521NOに対する計算値279.2;実測値280.1。
工程2
の雰囲気下、室温で、5-[2-[(1S)-1-メトキシエチル]ピリジン-3-イル]-2,2-ジメチル-5-オキソペンタン酸(78g、279mmol)の、EtOH(0.78L)との混合物に、(4-ブロモフェニル)ヒドラジン塩酸塩(68.7g、307mmol)を小分けにして添加した。混合物を85℃まで加熱して2時間撹拌し、室温まで冷却した後、4MのHCl(1,4-ジオキサン中、69.8mL、279mmol)を滴加した。混合物を85℃まで加熱して、さらに3時間撹拌した後、減圧下にて濃縮し、残渣をTFA(0.78L)に溶解した。混合物を60℃まで加熱し、1.5撹拌して減圧下にて濃縮し、飽和NaHCOにより残渣のpHを約5に調整した後で、EtOAcで抽出した(3×1.5L)。合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させて濾過し、濾液を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、3-(5-ブロモ-2-[2-[(1S)-1-メトキシエチル]ピリジン-3-イル]-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロパン酸及びエチル(S)-3-(5-ブロモ-2-(2-(1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロパノエート(78g、粗)を得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C2123BrNに対する計算値430.1、及びC2327BrNに対する計算値458.1;実測値431.1及び459.1。
工程3
の雰囲気下、0℃で、3-(5-ブロモ-2-[2-[(1S)-1-メトキシエチル]ピリジン-3-イル]-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロパン酸及びエチル(S)-3-(5-ブロモ-2-(2-(1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロパノエート(198g、459mmol)の、DMF(1.8L)との混合物に、CsCO(449g、1.38mol)を小分けにして添加した。次に、EtI(215g、1.38mmol)のDMF(200mL)溶液を0℃で滴加した。混合物を室温まで温め、4時間撹拌した後、ブライン(5L)で希釈し、EtOAcで抽出した(3×2.5L)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(2×1.5L)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、エチル3-(5-ブロモ-1-エチル-2-[2-[(1S)-1-メトキシエチル]ピリジン-3-イル]インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロパノエート(160g、57%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C2531BrNに対する計算値486.2;実測値487.2。
工程4
の雰囲気下、0℃で、エチル3-(5-ブロモ-1-エチル-2-[2-[(1S)-1-メトキシエチル]ピリジン-3-イル]インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロパノエート(160g、328mmol)の、THF(1.6L)との混合物に、LiBH(28.6g、1.3mol)を添加した。混合物を60℃まで16時間加熱し、冷却して、予めプールした(0℃)NHCl水溶液(5L)でクエンチした。混合物をEtOAcで抽出し(3×2L)、合わせた有機層をブラインで洗浄して(2×1L)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、3-(5-ブロモ-1-エチル-2-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロパン-1-オールの2つのアトロプ異性体(単一のアトロプ異性体として)(60g、38%収率、及び40g、26%収率)を、共に固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C2329BrNに対する計算値444.1;実測値445.2。
中間体2。tert-ブチル((6S,4S,Z)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメートの合成
工程1
室温で、メチル(2S)-3-(4-ブロモ-1,3-チアゾール-2-イル)-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]プロパノエート(110g、301.2mmol)の、THF(500mL)及びHO(200mL)溶液に、LiOH(21.64g、903.6mmol)を添加した。溶液を1時間撹拌した後、減圧下にて濃縮した。残渣を1M HClでpH6に調整した後、DCMで抽出した(3×500mL)。合わせた有機層をNaSOで乾燥させて濾過し、減圧下にて濃縮して、(S)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)プロパン酸(108g、粗)を得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]C1116BrNに対する計算値351.0;実測値351.0。
工程2
0℃で、(S)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)プロパン酸(70g、199.3mmol)のDCM(500mL)溶液に、メチル(3S)-1,2-ジアジナン-3-カルボキシレートビス(トリフルオロ酢酸)塩(111.28g、298.96mmol)、NMM(219.12mL、1993.0mmol)、EDCI(76.41g、398.6mmol)、及びHOBt(5.39g、39.89mmol)を添加した。溶液を室温まで温めて1時間撹拌した。次に、反応物をHO(500mL)でクエンチして、EtOAcで抽出した(3×500mL)。合わせた有機層をNaSOで乾燥させて濾過し、減圧下にて濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、メチル(S)-1-((S)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)プロパノイル)ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボキシレートを得た(88.1g、93%収率)。LCMS(ESI):m/z [M+H] C1726BrNSに対する計算値477.1;実測値477.1。
工程3
室温で、3-(5-ブロモ-1-エチル-2-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロパン-1-オール(60g、134.7mmol)のトルエン(500mL)溶液に、ビス(ピナコラト)ジボロン(51.31g、202.1mmol)、Pd(dppf)Cl(9.86g、13.4mmol)、及びKOAc(26.44g、269mmol)を添加した。反応混合物を次に90℃まで加熱して、2時間撹拌した。次に、反応溶液を室温まで冷却して減圧下にて濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、(S)-3-(1-エチル-2-(2-(1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロパン-1-オールを得た(60.6g、94%収率)。LCMS(ESI):m/z [M+H] C2942BNに対する計算値493.32;実測値493.3。
工程4
室温で、(S)-3-(1-エチル-2-(2-(1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロパン-1-オール(30g、60.9mmol)のトルエン(600mL)、ジオキサン(200mL)、及びHO(200mL)溶液に、メチル(S)-1-((S)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)プロパノイル)ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボキシレート(43.62g、91.4mmol)、KPO(32.23g、152.3mmol)、及びPd(dppf)Cl2(8.91g、12.18mmol)を添加した。得られた溶液を70℃まで加熱し、一晩撹拌した。次に、反応混合物を室温まで冷却してHO(200mL)でクエンチした。混合物をEtOAcで抽出し、合わせた有機層をNaSOで乾燥させて濾過し、減圧下にて濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、メチル(S)-1-((S)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(4-(1-エチル-3-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-2-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-1H-インドール-5-イル)チアゾール-2-イル)プロパノイル)ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボキシレートを得た(39.7g、85%収率)。LCMS(ESI):m/z [M+H] C4055Sに対する計算値763.4;実測値763.3。
工程5
室温で、メチル(S)-1-((S)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(4-(1-エチル-3-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-2-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-1H-インドール-5-イル)チアゾール-2-イル)プロパノイル)ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボキシレート(39.7g、52.0mmol)のTHF(400mL)及びHO(100mL)溶液に、LiOH・HO(3.74g、156.2mmol)を添加した。混合物を1.5時間撹拌した後、減圧下にて濃縮した。残渣を1M HClでpH6まで酸性化した後、DCMで抽出した(3×1000mL)。合わせた有機層をNaSOで乾燥させて濾過し、減圧下にて濃縮して、(S)-1-((S)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(4-(1-エチル-3-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-2-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-1H-インドール-5-イル)チアゾール-2-イル)プロパノイル)ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボン酸を得た(37.9g、粗)。LCMS(ESI):m/z [M+H] C3953Sに対する計算値749.4;実測値749.4。
工程6
0℃で、(S)-1-((S)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(4-(1-エチル-3-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-2-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-1H-インドール-5-イル)チアゾール-2-イル)プロパノイル)ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボン酸(37.9g、50.6mmol)、HOBt(34.19g、253.0mmol)、及びDIPEA(264.4mL、1518mmol)のDCM(4L)溶液に、EDCI(271.63g、1416.9mmol)を添加した。得られた混合物を室温まで温め、一晩撹拌した。次に、反応混合物をHOでクエンチして1M HClで洗浄した(4×1L)。有機層を分離し、減圧下にて濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、tert-ブチル((6S,4S,Z)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメートを得た(30g、81%収率)。LCMS(ESI):m/z [M+H] C3951Sに対する計算値731.4;実測値731.3。
工程7
0℃で、tert-ブチル((6S,4S,Z)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(6g、8.21mmol)のDCM(60mL)溶液に、TFA(30mL)を添加した。混合物を1時間撹拌した後、減圧下にて濃縮し、(6S,4S,Z)-4-アミノ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-5,7-ジオンを得た(7.0g、粗)。LCMS(ESI):m/z [M+H] C3442Sに対する計算値631.3;実測値630.3。
中間体3。tert-ブチル((6S,4S,Z)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-1-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメートの合成
工程1
5-ブロモ-3-[3-[(tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ]-2,2-ジメチルプロピル]-1H-インドール(100g、192.0mmol)の、THF(1000mL)の撹拌溶液に、TBAF(261.17g、998.8mmol)を室温で小分けにして添加した。得られた混合物を50℃で16時間撹拌した。得られた混合物を減圧下にて濃縮した。得られた混合物をEtOAc(2L)で抽出した。合わせた有機層を水(6L)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させた。濾過後、濾液を減圧下にて濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、PE/EtOAc(3:1)で溶出し、3-(5-ブロモ-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロパン-1-オール(54g、96.63%)を得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C1316BrNOに対する計算値281.0;実測値282.0。
工程2
0℃で、3-(5-ブロモ-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロパン-1-オール(54g、191.3mmol)の、DCM(300mL)の撹拌溶液に、TEA(58.09g、574.1mmol)及びAcO(18.95g、185.6mmol)及びDMAP(1.17g、9.5mmol)を滴加した。得られた混合物を水で洗浄し(3×500mL)、無水NaSOで乾燥させた。濾過後、濾液を減圧下にて濃縮した。これにより、3-(5-ブロモ-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロピルアセテート(54g、80.6%)が黄色固体として得られた。粗生成物をさらに精製することなく、直接次の工程で使用した。LCMS(ESI):m/z [M+H] C1518BrNOに対する計算値323.0;実測値324.0。
工程3
アルゴン雰囲気下、室温で、3-(5-ブロモ-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロピルアセテート(54g、166.5mmol)のトルエン(600mL)撹拌溶液に、KOAc(40.87g、416.3mmol)及びBpin(105.76g、416.3mmol)及びPd(dppf)Cl(12.19g、16.6mmol)を小分けにして添加した。得られた混合物を3時間、90℃で、アルゴン雰囲気下にて撹拌した。得られた混合物を減圧下にて濃縮した。得られた混合物をEtOAc(1L)で抽出した。合わせた有機層を水で洗浄し(3×1L)、無水NaSOで乾燥させた。濾過後、濾液を減圧下にて濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、PE/EtOAc(3:1)で溶出させ、2,2-ジメチル-3-[5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-3-イル]プロピルアセテートボラン(55g、76.57%)を黄色固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C2130BNOに対する計算値371.2;実測値372.2。
工程4
アルゴン雰囲気下、室温で、2,2-ジメチル-3-[5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-3-イル]プロピルアセテート(54g、145.443mmol)及びメチル(2S)-3-(4-ブロモ-1,3-チアゾール-2-イル)-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]プロパノエート(79.68g、218.1mmol)及びKPO(77.18g、363.6mmol)の、トルエン(330mL)及びジオキサン(110mL)及びHO(110mL)との撹拌溶液に、Pd(dppf)Cl(10.64g、14.5mmol)を小分けにして添加した。得られた混合物を36時間、70℃で、アルゴン雰囲気下にて撹拌した。得られた混合物を真空濃縮した。得られた混合物をEtOAc(3L)で抽出した。合わせた有機層を水で洗浄し(3×2L)、無水NaSOで乾燥させた。濾過後、濾液を減圧下にて濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、PE/EtOAc(1:1)で溶出させ、メチル(2S)-3-(4-[3-[3-(アセチルオキシ)-2,2-ジメチルプロピル]-1H-インドール-5-イル]-1,3-チアゾール-2-イル)-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]プロパノエート(54g、60.78%)を黄色油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C2735Sに対する計算値529.2;実測値530.2。
工程5
0℃で、メチル(2S)-3-(4-[3-[3-(アセチルオキシ)-2,2-ジメチルプロピル]-1H-インドール-5-イル]-1,3-チアゾール-2-イル)-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]プロパノエート(54g、101.954mmol)の、THF(450mL)の撹拌溶液に、NaHCO(10.28g、122.3mmol)及びAgOTf(31.44g、122.3mmol)を滴加した。0℃で、撹拌溶液に、I(23.29g、91.6mmol)の、THF(100mL)の撹拌溶液を滴加した。得られた混合物を15分間、0℃で撹拌した。反応物を、飽和Na(水溶液)で、0℃でクエンチした。得られた混合物をEtOAc(1L)で抽出した。合わせた有機層を水(3L)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させた。濾過後、濾液を減圧下にて濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、PE/EtOAc(5:1)で溶出させ、メチル(2S)-3-(4-[3-[3-(アセチルオキシ)-2,2-ジメチルプロピル]-2-ヨード-1H-インドール-5-イル]-1,3-チアゾール-2-イル)-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]プロパノエート(40g、53.80%)を黄色固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C2734INSに対する計算値655.1;実測値656.1。
工程6
0℃で、メチル(2S)-3-(4-[3-[3-(アセチルオキシ)-2,2-ジメチルプロピル]-2-ヨード-1H-インドール-5-イル]-1,3-チアゾール-2-イル)-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]プロパノエート(40g、61.01mmol)の、THF(300mL)及びHO(100mL)との撹拌溶液に、LiOH(4.38g、183.05mmol)を滴加した。得られた混合物を一晩室温で撹拌した。残渣を、濃塩酸でpH6まで酸性化した。得られた混合物をEtOAcで抽出した(500mL)。合わせた有機層を水で洗浄し(3×500mL)、無水NaSOで乾燥させた。濾過後、濾液を減圧下にて濃縮した。これにより、(2S)-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-[4-[3-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-2-ヨード-1H-インドール-5-イル]-1,3-チアゾール-2-イル]プロパン酸(40g、粗)が黄色油として得られた。粗生成物をさらに精製することなく、直接次の工程で使用した。LCMS(ESI):m/z [M+H] C2430INSに対する計算値599.1.1;実測値600.1。
工程7
0℃で、(2S)-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-[4-[3-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-2-ヨード-1H-インドール-5-イル]-1,3-チアゾール-2-イル]プロパン酸(40g、66.72mmol)及びメチル(3S)-1,2-ジアジナン-3-カルボキシレート(28.86g、200.17mmol)及びHOBT(1.8g、13.35mmol)及びDIEA(172.47g、1334.5mmol)の、DCM(350mL)の撹拌溶液に、EDCI(31.98g、166.8mmol)を添加した。室温、窒素雰囲気下で、得られた混合物を一晩撹拌した。得られた混合物を水で洗浄し(1.5L)、無水NaSOで乾燥させた。濾過後、濾液を減圧下にて濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、PE/EtOAc(1:1)で溶出させ、メチル(3S)-1-[(2S)-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-[4-[3-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-2-ヨード-1H-インドール-5-イル]-1,3-チアゾール-2-イル]プロパノイル]-1,2-ジアジナン-3-カルボキシレート(28g、43.9%)を黄色油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C3040INSに対する計算値725.1.1;実測値726.1。
工程8
0℃で、メチル(3S)-1-[(2S)-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-[4-[3-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-2-ヨード-1H-インドール-5-イル]-1,3-チアゾール-2-イル]プロパノイル]-1,2-ジアジナン-3-カルボキシレート(28g、38.5mmol)の、THF(240mL)の撹拌溶液に、HO(80mL)中のLiOH(2.77g、115.7mmol)を滴加した。得られた混合物を2時間室温で撹拌した。混合物を、濃塩酸でpH6まで酸性化した。得られた混合物をEtOAcで抽出した(300mL)。合わせた有機層を水で洗浄し(3×300mL)、無水NaSOで乾燥させた。濾過後、濾液を減圧下にて濃縮した。これにより、(3S)-1-[(2S)-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-[4-[3-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-2-ヨード-1H-インドール-5-イル]-1,3-チアゾール-2-イル]プロパノイル]-1,2-ジアジナン-3-カルボン酸(25g、粗)が黄色油として得られた。粗生成物をさらに精製することなく、直接次の工程で使用した。LCMS(ESI):m/z [M+H] C2938INSに対する計算値711.1;実測値712.2。
工程9
0℃で、(3S)-1-[(2S)-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-[4-[3-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-2-ヨード-1H-インドール-5-イル]-1,3-チアゾール-2-イル]プロパノイル]-1,2-ジアジナン-3-カルボン酸(25g、35.13mmol)及びHOBT(23.74g、175.6mmol)及びDIPEA(136.21g、1053.9mmol)の、DCM(2L)との撹拌溶液に、EDCI(188.5g、983.6mmol)を小分けにして添加した。室温、窒素雰囲気下で、得られた混合物を一晩撹拌した。得られた混合物を水で洗浄し(6L)、無水NaSOで乾燥させた。濾過後、濾液を減圧下にて濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、PE/EtOAc(2:1)で溶出させ、tert-ブチル((6S,4S,Z)-1-ヨード-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(13g、45.88%)を黄色固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C2936INSに対する計算値693.1;実測値694.0。
工程10
アルゴン雰囲気下、室温で、tert-ブチル((6S,4S,Z)-1-ヨード-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(13g、18.7mmol)及びKOAc(6.44g、65.6mmol)及びs-Phos(2.31g、5.62mmol)の、トルエン(120mL)との撹拌混合物に、Pd(dba)(2.06g、2.25mmol)を小分けにして添加した。アルゴン雰囲気下、0℃で、撹拌溶液に、4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(17.99g、140.5mmol)を滴加した。得られた混合物を3時間、60℃で、アルゴン雰囲気下にて撹拌した。反応物を、飽和NHCl(水溶液)で、0℃でクエンチした。得られた混合物を真空濃縮した。得られた混合物をEtOAcで抽出した(200mL)。合わせた有機層を水で洗浄し(3×300mL)、無水NaSOで乾燥させた。濾過後、濾液を減圧下にて濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、PE/EtOAc(3:1)で溶出させ、tert-ブチル((6S,4S,Z)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-1-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(10g、68.6%収率)を黄色固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C3548BNSに対する計算値693.3;実測値694.4。
中間体4。(S)-3-ブロモ-5-ヨード-2-(1-メトキシエチル)ピリジンの合成
工程1
3-ブロモ-2-[(1S)-1-メトキシエチル]ピリジン(80.00g、370.24mmol、1.00当量)及びビス(ピナコラト)ジボロン(141.03g、555.3mmol、1.50当量)の、THF(320mL)との撹拌溶液に、dtbby(14.91g、55.5mmol)及びクロロ(1,5-シクロオクタジエン)イリジウム(I)二量体(7.46g、11.1mmol)を、アルゴン雰囲気下で添加した。得られた混合物を16時間、75℃で、アルゴン雰囲気下で撹拌した。混合物を減圧下で濃縮した。得られた混合物をEtOAc(200mL)に溶解して、混合物を、NaCO(40g)及びNaOH(10g)(質量4:1)の水溶液(600mL)により、pH10に調整した。水層をEtOAc(800mL)で抽出した。水相を、HCl(6N)によりpH=6に酸性化して、所望の固体を沈殿させ、5-ブロモ-6-[(1S)-1-メトキシエチル]ピリジン-3-イルボロン酸(50g、52.0%収率)を、淡黄色固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C11BBrNOに対する計算値259.0;実測値260.0。
工程2
5-ブロモ-6-[(1S)-1-メトキシエチル]ピリジン-3-イルボロン酸(23.00g、88.5mmol)の、ACN(230mL)との撹拌溶液に、NIS(49.78g、221.2mmol)を室温で、アルゴン雰囲気下で添加した。得られた混合物を一晩、80℃、アルゴン雰囲気下で撹拌した。得られた混合物を減圧下にて濃縮した。得られた混合物をDCM(2.1L)に溶解し、Naで洗浄した(3×500mL)。有機層を無水NaSOで乾燥させた。濾過後、濾液を減圧下にて濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、(S)-3-ブロモ-5-ヨード-2-(1-メトキシエチル)ピリジン(20g、66.0%収率)を得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] CBrINOに対する計算値340.9;実測値341.7。
中間体5。tert-ブチル((6S,4S,Z)-11-エチル-12-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメートの合成
工程1
アルゴンの不活性雰囲気をパージしてこれを維持した、3Lの三ツ口丸底フラスコに、3-ブロモ-5-ヨード-2-[(1S)-1-メトキシエチル]ピリジン(147g、429.8mmol)、ベンジルピペラジン-1-カルボキシレート(94.69g、429.8mmol)、Pd(OAc)(4.83g、21.4mmol)、BINAP(5.35g、8.6mmol)、CsCO(350.14g、1074.6mmol)、トルエン(1L)を入れた。得られた溶液を一晩、油浴中にて100℃で撹拌した。反応の終了後、反応混合物を25℃まで冷却した。得られた混合物を減圧下にて濃縮した。残渣を、酢酸エチル/ヘキサン(1:1)を使用してシリカゲルカラムに充填した。減圧下にて溶媒を除去することにより、ベンジル(S)-4-(5-ブロモ-6-(1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(135g、65.1%収率)を、暗黄色固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C2024BrNに対する計算値433.1;実測値434.1。
工程2
アルゴンの不活性雰囲気をパージしてこれを維持した、3Lの三ツ口丸底フラスコに、ベンジル4-[5-ブロモ-6-[(1S)-1-メトキシエチル]ピリジン-3-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(135g、310.8mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(86.82g、341.9mmol)、Pd(dppf)Cl(22.74g、31.0mmol)、KOAc(76.26g、777.5mmol)、トルエン(1L)を入れた。得られた溶液を2日間、油浴中にて90℃で撹拌した。反応混合物を25℃まで冷却した。得られた混合物を真空濃縮した。残渣を、酢酸エチル/ヘキサン(1:3)を使用して、中性アルミナカラムに充填した。減圧下にて溶媒を除去し、ベンジル(S)-4-(6-(1-メトキシエチル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(167g、粗)を暗黄色固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C2636BNに対する計算値481.3;実測値482.1。
工程3
アルゴンの不活性雰囲気をパージしてこれを維持した、3Lの三ツ口丸底フラスコに、(S)-4-(6-(1-メトキシエチル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(167g、346.9mmol)、5-ブロモ-3-[3-[(tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ]-2,2-ジメチルプロピル]-2-ヨード-1H-インドール(224.27g、346.9mmol)、Pd(dppf)Cl(25.38g、34.6mmol)、ジオキサン(600mL)、HO(200mL)、KPO(184.09g、867.2mmol)、トルエン(200mL)を添加した。得られた溶液を一晩、油浴中にて70℃で撹拌した。反応の終了後、反応混合物を25℃まで冷却した。得られた混合物を真空濃縮した。残渣を、酢酸エチル/ヘキサン(1:1)を使用してシリカゲルカラムに充填した。減圧下にて溶媒を除去することにより、ベンジル(S)-4-(5-(5-ブロモ-3-(3-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-2,2-ジメチルプロピル)-1H-インドール-2-イル)-6-(1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(146g、48.1%収率)を黄色固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C4957BrNSiに対する計算値872.3;実測値873.3。
工程4
雰囲気下、0℃で、ベンジル(S)-4-(5-(5-ブロモ-3-(3-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-2,2-ジメチルプロピル)-1H-インドール-2-イル)-6-(1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(146g,167.0mmol)及びCsCO(163.28g、501.1mmol)の、DMF(1200mL)との撹拌混合物に、CI(52.11g、334.0mmol)を小分けにして添加した。最終反応混合物を25℃で12時間撹拌した。所望の生成物はLCMSにより検出可能であった。得られた混合物をEA(1L)で希釈し、ブラインで洗浄した(3×1.5L)。有機層を無水NaSOで乾燥させた。濾過後、濾液を減圧下にて濃縮し、ベンジル(S)-4-(5-(5-ブロモ-3-(3-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-2,2-ジメチルプロピル)-1-エチル-1H-インドール-2-イル)-6-(1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(143g、粗)を黄色固体として得、これをさらに精製することなく、次工程で直接使用した。LCMS(ESI):m/z [M+H] C5161BrNSiに対する計算値900.4;実測値901.4。
工程5
ベンジルベンジル(S)-4-(5-(5-ブロモ-3-(3-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-2,2-ジメチルプロピル)-1-エチル-1H-インドール-2-イル)-6-(1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(143g、158.5mmol)の、DMF(1250mL)の撹拌混合物に、CsF(72.24g、475.5mmol)を添加した。次に、反応混合物を、N雰囲気下で2日間、60℃で撹拌した。所望の生成物はLCMSにより検出可能であった。得られた混合物をEA(1L)で希釈し、ブラインで洗浄した(3×1L)。次に、有機相を減圧下にて濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EA(1/3)で溶出)により精製して、ベンジル(S)-4-(5-(5-ブロモ-1-エチル-3-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-1H-インドール-2-イル)-6-(1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-カルボキシレートA(38g、36%収率、3分LCMS(0.1%FA)にて、RT=1.677分)、及びB(34g、34%収率、3分LCMS(0.1%FA)にて、RT=1.578分)の2つのアトロプ異性体を、共に黄色固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C3543BrNに対する計算値663.2;実測値662.2。
工程6
窒素の不活性雰囲気をパージして維持した500mLの3ツ口丸底フラスコ内に、ベンジル(S)-4-(5-(5-ブロモ-1-エチル-3-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-1H-インドール-2-イル)-6-(1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-カルボキシレートA(14g、21.1mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(5.89g、23.21mmol) 、Pd(dppf)Cl(1.54g、2.1mmol)、KOAc(5.18g、52.7mmol)、トルエン(150mL)を配置した。得られた溶液を5時間、油浴中にて90℃で撹拌した。反応混合物を25℃まで冷却した。得られた混合物を真空濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EA(1/3)で溶出)により精製して、ベンジル(S)-4-(5-(1-エチル-3-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-2-イル)-6-(1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(12g、76.0%収率)を黄色固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C4155BNに対する計算値710.4;実測値711.3。
工程7
アルゴンの不活性雰囲気をパージして維持した250mLの丸底フラスコ内に、ベンジル(S)-4-(5-(1-エチル-3-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-2-イル)-6-(1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(10.8g、15.2mmol)、メチル(3S)-1-[(2S)-3-(4-ブロモ-1,3-チアゾール-2-イル)-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]プロパノイル]-1,2-ジアジナン-3-カルボキシレート(7.98g、16.7mmol)、Pd(dtbpf)Cl(0.99g、1.52mmol)、KPO(8.06g、37.9mmol)、トルエン(60mL)、ジオキサン(20mL)、HO(20mL)を配置した。得られた溶液を3時間、油浴中にて70℃で撹拌した。反応混合物を25℃まで冷却した。得られた溶液をEtOAcで抽出し(2×50mL)、減圧下にて濃縮した。残渣を、酢酸エチル/ヘキサン(10:1)を使用してシリカゲルカラムに充填した。溶媒を除去することで、メチル(S)-1-((S)-3-(4-(2-(5-(4-((ベンジルオキシ)カルボニル)ピペラジン-1-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-1-エチル-3-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-1H-インドール-5-イル)チアゾール-2-イル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)プロパノイル)ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボキシレート(8g、50.9%収率)を黄色固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C5268Sに対する計算値980.5;実測値980.9。
工程8
メチル(S)-1-((S)-3-(4-(2-(5-(4-((ベンジルオキシ)カルボニル)ピペラジン-1-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-1-エチル-3-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-1H-インドール-5-イル)チアゾール-2-イル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)プロパノイル)ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボキシレート(12g、12.23mmol)の、THF(100mL)/HO(100mL)の撹拌混合物に、N雰囲気下でLiOH(2.45g、61.1mmol)を添加し、得られた混合物を2時間25℃で撹拌した。所望の生成物はLCMSにより検出可能であった。THFを減圧下にて濃縮した。0℃で、HCl(1N)により、水相のpHを5まで酸性化した。水層をDCMで抽出した(3×100mL)。有機相を減圧下にて濃縮して、(S)-1-((S)-3-(4-(2-(5-(4-((ベンジルオキシ)カルボニル)ピペラジン-1-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-1-エチル-3-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-1H-インドール-5-イル)チアゾール-2-イル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)プロパノイル)ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボン酸(10g、84.5%収率)を淡黄色固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C5166Sに対する計算値966.5;実測値967.0。
工程9
窒素の不活性雰囲気をパージしてこれを維持した、3Lの丸底フラスコに、(S)-1-((S)-3-(4-(2-(5-(4-((ベンジルオキシ)カルボニル)ピペラジン-1-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-1-エチル-3-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-1H-インドール-5-イル)チアゾール-2-イル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)プロパノイル)ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボン酸(18g、18.61mmol)、ACN(1.8L)、DIEA(96.21g、744.4mmol)、EDCI(107.03g、558.3mmol)、HOBT(25.15g、186.1mmol)を配置した。得られた溶液を一晩25℃で撹拌した。反応の完了後、得られた混合物を真空濃縮した。得られた溶液をDCM(1L)で希釈した。得られた混合物をHCl(3×1L、1N水溶液)で洗浄した。得られた混合物を水で洗浄した(3×1L)。次に、有機層を濃縮して、残渣を、酢酸エチル/ヘキサン(1:1)を使用してシリカゲルカラムに充填した。減圧下にて溶媒を除去することにより、ベンジル4-(5-((6S,4S,Z)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-1-エチル-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-1-イル)-6-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(10.4g、54.8%収率)を淡黄色固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C5164Sに対する計算値948.5;実測値949.3。
工程10
窒素還元性雰囲気をパージして維持した250mLの丸底フラスコ内に、ベンジル4-(5-((6S,4S,Z)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-1-エチル-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-12-イル)-6-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(10.40g、10.9mmol)、Pd(OH)/C(5g、46.9mmol)、MeOH(100mL)を配置した。得られた溶液を、2気圧のH雰囲気下で、3時間、25℃で撹拌した。固体を濾過し、濾塊をMeOHで洗浄した(3×100mL)。次に、合わせた有機相を減圧下にて濃縮し、tert-ブチル((6S,4S,Z)-11-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(8.5g、90.4%収率)を淡黄色固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C4358Sに対する計算値814.4;実測値815.3。
工程11
窒素還元性雰囲気をパージして維持した1000mLの丸底フラスコ内に、tert-ブチル((6S,4S,Z)-11-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(8.5g、10.4mmol)、MeOH(100mL)、AcOH(1.88g、31.2mmol)を入れ、15分間撹拌した。次に、HCHO(1.88g、23.15mmol、37%水溶液)及びNaBHCN(788mg、12.5mmol)を、25℃で添加した。得られた溶液を3時間、25℃で撹拌した。得られた混合物を100mLの水でクエンチし、減圧下にて濃縮してMeOHを除去した。得られた溶液を、300mLのDCMで希釈した。結果として生じた混合物を水で洗浄した(3×100mL)。溶媒を除去することで、tert-ブチル((6S,4S,Z)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(8.2g、90.1%収率)を黄色固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C4460Sに対する計算値828.4;実測値829.3。
実施例A120。(1S,2S)-N-((6S,4S,Z)-1-エチル-1-(5-((S)-ヘキサヒドロピラジノ[2,1-c][1,4]オキサジン-8(1H)-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2-メチルシクロプロパン-1-カルボキサミド
工程1
窒素雰囲気下、室温で、3-ブロモ-5-ヨード-2-[(1S)-1-メトキシエチル]ピリジン(1g、2.92mmol)、(S)-オクタヒドロピラジノ[2,1-c][1,4]オキサジン(498.9mg、3.1mmol)、及びカリウムtert-ブトキシド(656.25mg、5.8mmol)の、トルエン(15mL)との撹拌溶液に、Pd(dba)(53.55mg、0.06mmol)及びキサントホス(169.2mg、0.29mmol)を添加した。得られた混合物を、窒素雰囲気下にて3時間、100℃で撹拌した。反応の完了後、溶液を減圧下にて濃縮した。残渣を逆フラッシュクロマトグラフィー(条件:カラム、C18シリカゲル;移動相、水中にACN(0.05% TFA)、40分で0%から100%勾配;検出器、UV254nm)で精製し、(S)-8-(5-ブロモ-6-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)オクタヒドロピラジノ[2,1-c][1,4]オキサジン(670mg、57.2%収率)を黄色固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C1522BrNに対する計算値:355.1;実測値356.1。
工程2
窒素雰囲気下、室温で、(S)-8-(5-ブロモ-6-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)オクタヒドロピラジノ[2,1-c][1,4]オキサジン(670mg、1.88mmol)、中間体3(1.56g、2.26mmol)、及びKCO(779.74mg、5.6mmol)の、トルエン(9mL)、HO(3mL)、及び1,4-ジオキサン(3mL)との混合物に、Pd(dppf)Cl(137.61mg、0.19mmol)を添加した。得られた混合物を一晩、65℃、窒素雰囲気下で撹拌した。反応の完了後、溶液を減圧下にて濃縮した。残渣を逆フラッシュクロマトグラフィー(条件:カラム、C18シリカゲル;移動相、水中にACN(0.05% TFA)、30分で0%から100%勾配;検出器、UV254nm)で精製し、tert-ブチル((6S,4S,Z)-1-(5-((S)-ヘキサヒドロピラジノ[2,1-c][1,4]オキサジン-8(1H)-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(1.4g、88.3%収率)を白色固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C4458Sに対する計算値842.4;実測値843.2。
工程3
0℃で、tert-ブチル((6S,4S,Z)-1-(5-((S)-ヘキサヒドロピラジノ[2,1-c][1,4]オキサジン-8(1H)-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(1.4g、1.66mmol)及びCsCO(1.62g、4.97mmol)の、DMF(10mL)との撹拌混合物に、ヨウ化エチル(0.39g、2.5mmol)を滴加した。得られた混合物を2時間室温で撹拌した。反応の完了後、溶液を減圧下にて濃縮した。残渣を逆フラッシュクロマトグラフィー(条件:カラム、C18シリカゲル;移動相、水中にACN(0.05% TFA)、30分で0%から100%勾配;検出器、UV254nm)で精製し、tert-ブチル((6S,4S,Z)-1-エチル-1-(5-((S)-ヘキサヒドロピラジノ[2,1-c][1,4]オキサジン-8(1H)-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(800mg、49.7%収率)を黄褐色固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C4662Sに対する計算値870.4;実測値871.2。
工程4
0℃で、50mLの丸底フラスコに、tert-ブチル((6S,4S,Z)-1-エチル-1-(5-((S)-ヘキサヒドロピラジノ[2,1-c][1,4]オキサジン-8(1H)-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(250mg、0.29mmol)及びHCl(1,4-ジオキサン中に4M、10mL)を添加した。得られた混合物を1時間室温で撹拌した。得られた混合物を濃縮した。得られた混合物を、30mLのジクロロメタン、及び20mLの飽和NaHCO水溶液で希釈した。有機相を2回、30mLのブラインで洗浄した。減圧下にて溶媒を除去し、(6S,4S,Z)-4-アミノ-1-エチル-1-(5-((S)-ヘキサヒドロピラジノ[2,1-c][1,4]オキサジン-8(1H)-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-5,7-ジオン(170.00mg、粗)を褐色固体得として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C4154Sに対する計算値770.4;実測値771.2。
工程5
0℃で、(6S,4S,Z)-4-アミノ-1-エチル-1-(5-((S)-ヘキサヒドロピラジノ[2,1-c][1,4]オキサジン-8(1H)-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-5,7-ジオン(170mg、0.22mmol)の、DMF(8mL)の撹拌溶液に、DIEA(2.8g、22mmol)、(1S,2S)-2-メチルシクロプロパン-1-カルボン酸(33mg、0.33mmol)、及びHATU(125mg、0.33mmol)を添加した。得られた混合物を2時間室温で撹拌した。反応の完了後、溶液を減圧下にて濃縮した。粗生成物を分取HPLCにより精製し、50mgのラセミ生成物を得た。ラセミ化合物を、以下の条件(カラム:CHIRAL ART Cellulose-SB、2×25cm、5um;移動相A:MtBE(10mM NH-MeOH)、移動相B:EtOH;流速:20mL/分;勾配:7分で50%Bから50%B;275/210nm)で、分取キラルHPLCにより精製し、(1S,2S)-N-((6S,4S,Z)-1-エチル-1-(5-((S)-ヘキサヒドロピラジノ[2,1-c][1,4]オキサジン-8(1H)-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2-メチルシクロプロパン-1-カルボキサミドの2つのアトロプ異性体(単一のアトロプ異性体として)(10.7mg、5.1%収率)及び(6mg、3.03%)を、共に白色固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C4660Sに対する計算値852.3;実測値853.5。異性体1。H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 8.53 (d, 2H), 8.46 (d, 1H), 7.79 (s, 1H), 7.71 (d, 1H), 7.51 (d, 1H), 7.38 (d, 1H), 5.55 (t, 1H), 5.05 (d, 1H), 4.22 (t, 2H), 3.99 - 3.80 (m, 4H), 3.82 - 3.59 (m, 5H), 3.54 (d, 2H), 3.39 (d, 1H), 3.14 (t, 2H), 3.07 (s, 3H), 2.99 (s, 1H), 2.81 (t, 3H), 2.67 (d, 1H), 2.44 - 2.34 (m, 2H), 2.30 (s, 1H), 2.21 - 2.07 (m, 2H), 1.80 (s, 2H), 1.51 (s, 2H), 1.21 (d, 4H), 1.15 - 0.93 (m, 7H), 0.87 (s, 3H), 0.65 (m, 2H), 0.52 (s, 4H)。異性体2。H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 8.54 - 8.39 (m, 3H), 7.79 (s, 1H), 7.75 - 7.67 (m, 1H), 7.55 (d, 1H), 7.22 (d, 1H), 5.56 (t, 1H), 5.07 (d, 1H), 4.34 - 4.09 (m, 5H), 3.83 - 3.62 (m, 4H), 3.55 (d, 3H), 3.21 (s, 3H), 3.14 (d, 2H), 2.94 - 2.64 (m, 5H), 2.46 - 2.36 (m, 2H), 2.32 - 2.15 (m, 3H), 2.08 (d, 1H), 1.79 (s, 2H), 1.49 (s, 2H), 1.33 (d, 3H), 1.25 (d, 1H), 1.06 (s, 4H), 0.90 (d, 7H), 0.54 (d, 1H), 0.34 (s, 3H)。
実施例A14。N-[(7S,13S,19M)-21-エチル-20-{2-[(1S)-1-メトキシエチル]ピリジン-3-イル}-17,17-ジメチル-8,14-ジオキソ-15-オキサ-4-チア-9,21,27,28-テトラアザペンタシクロ[17.5.2.1.113.02226]オクタコサ-1(25),2,5(28),19,22(26),23-ヘキサエン-7-イル]アゼチジン-3-カルボキサミド
工程1
LCMSにより反応が完了するまでに、室温、N雰囲気下で、(6S,4S,Z)-4-アミノ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-5,7-ジオン(450.00mg、0.71mmol、1.00当量)及び1-(tert-ブトキシカルボニル)アゼチジン-3-カルボン酸(215.3mg、1.07mmol)の、DMF(5.00mL)との撹拌溶液に、DIEA(460.99mg、3.5mmol)及びHATU(379.7mg、1mmol)を小分けにして添加した。得られた混合物をEtOAcで抽出し(3×20mL)、合わせた有機層をブラインで洗浄し(2×20mL)、無水NaSOで乾燥させた。濾過後、濾液を減圧下にて濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、tert-ブチル3-(((6S,4S,Z)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバモイル)アゼチジン-1-カルボキシレート(520mg、90%)を黄色固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C4355S ESI-MSに対する計算値813.4;実測値814.4。
工程2
0℃で、tert-ブチル3-(((6S,4S,Z)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバモイル)アゼチジン-1-カルボキシレート(170.00mg、0.21mmol)の、DCM(1.6mL)の溶液に、TFA(0.4mL、5.3mmol)を滴加した。これを室温、N雰囲気下で2時間撹拌した後、減圧下で濃縮した。粗生成物を分取HPLCにより精製し、N-[(7S,13S,19M)-21-エチル-20-{2-[(1S)-1-メトキシエチル]ピリジン-3-イル}-17,17-ジメチル-8,14-ジオキソ-15-オキサ-4-チア-9,21,27,28-テトラアザペンタシクロ[17.5.2.1.113.02226]オクタコサ-1(25),2,5(28),19,22(26),23-ヘキサエン-7-イル]アゼチジン-3-カルボキサミド(44.7mg、30%収率)を白色固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C3847Sに対する計算値713.3;実測値714.1。
実施例A99。(1S,2S)-N-((6S,4S,Z)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2-フェニルシクロプロパン-1-カルボキサミド
0℃で、tert-ブチル((6S,4S,Z)-11-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(50.0mg、0.069mmol)、(1S,2S)-2-フェニルシクロプロパン-1-カルボン酸(16.69mg、0.103mmol)、及びDIPEA(44.32mg、0.343mmol)の、DMF(0.50mL)溶液に、HATU(78.24mg、0.206mmol)を添加した。得られた混合物を室温まで温めて3時間撹拌した。粗生成物を分取HPLCにより精製し、(1S,2S)-N-((6S,4S,Z)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2-フェニルシクロプロパン-1-カルボキサミド(34mg、51%収率)をオフホワイト固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C4960Sに対する計算値873.5;実測値874.1。
実施例A121。(1S,2S)-N-((6S,4S,Z)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-(2-メトキシエチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2-メチルシクロプロパン-1-カルボキサミドの合成
工程1
ベンジル4-(5-((6S,4S,Z)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-1-エチル-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-12-イル)-6-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(380mg、0.4mmol)のEtOAc(10mL)との混合物にPd(OH)/C(600mg、20mol%)を添加し、室温で一晩水素添加した。混合物をCelite(登録商標)パッドに通して濾過し、濾液を減圧下にて濾過し、tert-ブチル((6S,4S,Z)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(310mg、粗)を固体として得た。LCMS(ESI) m/z:[M+H]C4358Sに対する計算値:814.4;実測値815.5。
工程2
室温で、tert-ブチル((6S,4S,Z)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(300mg、0.37mmol)及び1-ブロモ-2-メトキシエタン(56mg、0.41mmol)の、MeCN(10mL)との混合物に、KI(61mg、0.37mmol)及びKCO(51mg、0.37mmol)を小分けにして添加した。混合物を60℃まで加熱し、2時間撹拌した後、HO(5mL)で希釈した。残渣を分取HPLCにより精製し、tert-ブチル((6S,4S,Z)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-(2-メトキシエチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(310mg、97%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C4664Sに対する計算値872.5;実測値873.6。
工程3
tert-ブチル((6S,4S,Z)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-(2-メトキシエチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(300mg、0.34mmol)の、4M HClの1,4-ジオキサン溶液(10mL)との混合物を室温で1時間撹拌した後、減圧下にて濃縮し、(6S,4S,Z)-4-アミノ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-(2-メトキシエチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-5,7-ジオン塩酸塩(315mg、粗)を固体として得、これをさらに精製することなく次工程で直接使用した。LCMS(ESI):m/z [M+H] C4156Sに対する計算値772.4;実測値773.5。
工程4
0℃で、(6S,4S,Z)-4-アミノ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-(2-メトキシエチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-5,7-ジオン塩酸塩(300mg、0.39mmol)及び(1S,2S)-2-メチルシクロプロパン-1-カルボン酸(97mg、0.97mmol)の、DMF(5mL)との混合物に、DIPEA(1.00g、7.77mmol)を滴加し、続いて、COMU(249mg、0.58mmol)を小分けにして添加した。混合物を室温まで温めて2時間撹拌した後、減圧下にて濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、(1S,2S)-N-((6S,4S,Z)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-(2-メトキシエチル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2-メチルシクロプロパン-1-カルボキサミド(178mg、54%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C4662Sに対する計算値854.5;実測値855.5;H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 8.55 - 8.46 (m, 2H), 7.80 (d, J = 3.1 Hz, 1H), 7.77 - 7.70 (m, 1H), 7.57 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.40 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 5.55 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 4.37 - 4.09 (m, 6H), 4.00 (s, 2H), 3.83 - 3.71 (m, 2H), 3.57 (s, 3H), 3.38 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.32 (d, J = 2.5 Hz, 4H), 3.22 (s, 7H), 3.20 - 3.11 (m, 1H), 2.94 (d, J = 14.4 Hz, 1H), 2.76 (t, J = 11.4 Hz, 1H), 2.44 (d, J = 14.2 Hz, 1H), 2.07 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 1.80 (s, 2H), 1.60 - 1.47 (m, 2H), 1.34 (d, J = 6.1 Hz, 3H), 1.07 (d, J = 1.8 Hz, 4H), 0.95 - 0.82 (m, 7H), 0.55 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 0.35 (s, 3H)。
実施例A157。(1S,2S)-N-((6S,4S,Z)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-((R)-オクタヒドロ-2H-ピリド[1,2-a]ピラジン-2-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2-メチルシクロプロパン-1-カルボキサミドの合成
工程1
(S)-オクタヒドロピラジノ[2,1-c][1,4]オキサジンを、固体としての(S)-オクタヒドロピラジノ[2,1-c][1,4]オキサジン(1.5g、60%収率)で置換したことを除いて、(S)-8-(5-ブロモ-6-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)オクタヒドロピラジノ[2,1-c][1,4]オキサジンと同様の方法で、5-[(9aR)-オクタヒドロピリド[1,2-a]ピラジン-2-イル]-3-ブロモ-2-[(1S)-1-メトキシエチル]ピリジンを合成した。LCMS(ESI):m/z [M+H] C1624BrNOに対する計算値353.1;実測値354.1。
工程2
(S)-8-(5-ブロモ-6-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)オクタヒドロピラジノ[2,1-c][1,4]オキサジンを5-[(9aR)-オクタヒドロピリド[1,2-a]ピラジン-2-イル]-3-ブロモ-2-[(1S)-1-メトキシエチル]ピリジンで置換し、KCOをKPOで置換したことを除き、tert-ブチル((6S,4S,Z)-1-(5-((S)-ヘキサヒドロピラジノ[2,1-c][1,4]オキサジン-8(1H)-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメートと同様の方法で、tert-ブチル((6S,4S,Z)-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-((R)-オクタヒドロ-2H-ピリド[1,2-a]ピラジン-2-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメートを合成し、油として得た(800mg、83%収率)。LCMS(ESI):m/z [M+H] C4560Sに対する計算値840.4;実測値841.4。
工程3
tert-ブチル((6S,4S,Z)-12-(5-((S)-ヘキサヒドロピラジノ[2,1-c][1,4]オキサジン-8(1H)-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメートを、tert-ブチル((6S,4S,Z)-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-((R)-オクタヒドロ-2H-ピリド[1,2-a]ピラジン-2-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメートで置換したことを除いて、tert-ブチル((6S,4S,Z)-1-エチル-1-(5-((S)-ヘキサヒドロピラジノ[2,1-c][1,4]オキサジン-8(1H)-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,66-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメートと同様の方法で、tert-ブチル((6S,4S,Z)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-((R)-オクタヒドロ-2H-ピリド[1,2-a]ピラジン-2-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメートを合成し、固体として得た(220mg、27%収率)。LCMS(ESI):m/z [M+H] C4764Sに対する計算値868.5;実測値869.5。
工程4
0℃で、tert-ブチル((6S,4S,Z)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-((R)-オクタヒドロ-2H-ピリド[1,2-a]ピラジン-2-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(220mg、0.25mmol)の、1,4-ジオキサン(2mL)との混合物に、4M HClの1,4-ジオキサン溶液(1mL)を添加した。混合物を0℃で1時間撹拌した後、減圧下にて濃縮し、(6S,4S,Z)-4-アミノ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-((R)-オクタヒドロ-2H-ピリド[1,2-a]ピラジン-2-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-5,7-ジオン(220mg、粗)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C4256Sに対する計算値768.4;実測値769.4。
工程5
(6S,4S,Z)-4-アミノ-1-エチル-1-(5-((S)-ヘキサヒドロピラジノ[2,1-c][1,4]オキサジン-8(1H)-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-5,7-ジオン塩酸塩を、(6S,4S,Z)-4-アミノ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-((R)-オクタヒドロ-2H-ピリド[1,2-a]ピラジン-2-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-5,7-ジオンで置換したことを除いて、(1S,2S)-N-((6S,4S,Z)-1-エチル-1-(5-((S)-ヘキサヒドロピラジノ[2,1-c][1,4]オキサジン-8(1H)-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2-メチルシクロプロパン-1-カルボキサミドと同様の方法で、(1S,2S)-N-((6S,4S,Z)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-((R)-オクタヒドロ-2H-ピリド[1,2-a]ピラジン-2-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2-メチルシクロプロパン-1-カルボキサミドを合成し、固体として得た(13mg、8%収率)。LCMS(ESI):m/z [M+H] C4762Sに対する計算値850.5;実測値851.6;H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 8.53 - 8.41 (m, 3H), 7.79 (s, 1H), 7.72 - 7.70 (m, 1H), 7.55 - 7.30 (m, 1H), 7.20 - 7.10 (m, 1H), 5.56 - 5.46 (m, 1H), 5.08 - 5.00 (m, 1H), 4.39 - 4.04 (m, 5H), 3.72 - 7.62 (m, 2H), 3.57 - 3.47 (m, 2H), 3.21 - 3.11 (m, 3H), 3.15 - 3.08 (m, 1H), 2.94 (m, 1H), 2.79 - 2.69 (m, 4H), 2.45 - 2.35 ( m, 3H), 2.24 - 2.22 (m, 1H), 2.08 - 2.00 (m, 1H), 2.01 - 1.88 (m, 2H), 1.81 - 1.65 (m, 3H), 1.59 (d, J = 12.1 Hz, 2H), 1.54 - 1.38 (m, 2H), 1.33 - 1.30m, 3H), 1.28 - 1.12 (m, 3H), 1.06 - 0.86 (m, 4H), 0.96 - 0.79 (m, 6H), 0.55 - 0.50 (m, 1H), 0.34 (s, 3H)。
実施例A214。(1S,2S)-N-((6S,4S,Z)-1-(2-シアノプロパン-2-イル)-10,10-ジメチル-1-(2-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-4-イル)-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2-メチルシクロプロパン-1-カルボキサミドの合成
工程1
Ar雰囲気下で、ベンジル4-(4-ブロモピリジン-2-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(8.09g、21.5mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(8.19g、32.3mmol)、KOAc(6.33g、64.5mmol)、Pd(dppf)Cl(0.79g、1.1mmol)の、トルエン(100mL)との混合物を、90℃まで加熱して2時間撹拌した。混合物を真空下にて濃縮し、HO(50mL)を残渣に添加して、混合物をEtOAcで抽出した(2×100mL)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(2×100mL)、乾燥させて濾過し、濾液を減圧下にて濃縮して、ベンジル4-[4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(9.2g、100%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C2330BNに対する計算値423.2;実測値424.2。
工程2
雰囲気下で、ベンジル4-[4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(5.00g、11.8mmol)、5-ブロモ-3-[3-[(tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ]-2,2-ジメチルプロピル]-2-ヨード-1H-インドール(7.64g、11.8mmol)、Pd(dppf)Cl(0.86g、1.2mmol)、KCO(6.27g、45.4mmol)の、トルエン(45mL)、1,4-ジオキサン(15mL)、HO(15mL)との混合物を、70℃まで加熱して2時間撹拌した。HO(50mL)を添加し、混合物をEtOAcで抽出した(2×50mL)。合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、ベンジル4-[4-(5-ブロモ-3-[3-[(tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ]-2,2-ジメチルプロピル]-1H-インドール-2-イル)ピリジン-2-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(4.9g、51%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C4651BrNSiに対する計算値814.3;実測値815.4。
工程3
雰囲気下で、ベンジル4-[4-(5-ブロモ-3-[3-[(tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ]-2,2-ジメチルプロピル]-1H-インドール-2-イル)ピリジン-2-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(4.5g、5.5mmol)、2-ブロモ-2-メチルプロパンアミド(2.75g、16.6mmol)、KPO(2.34g、11.0mmol)、NaOH(0.57g、14.3mmol)、PhP(0.29g、1.1mmol)、臭化銅ジメチルスルフィド(0.23g、1.1mmol)の、トルエン(50mL)との混合物を、45℃まで加熱して2日間撹拌した。HO(50mL)を添加し、混合物をEtOAcで抽出した(2×50mL)。合わせた有機層をブライン(2×50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、ベンジル4-[4-(5-ブロモ-3-[3-[(tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ]-2,2-ジメチルプロピル]-1-(1-カルバモイル-1-メチルエチル)インドール-2-イル)ピリジン-2-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(1.5g、30%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C5058BrNSiに対する計算値899.3;実測値900.4。
工程4
ベンジル4-[4-(5-ブロモ-3-[3-[(tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ]-2,2-ジメチルプロピル]-1-(1-カルバモイル-1-メチルエチル)インドール-2-イル)ピリジン-2-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(1.40g、1.6mmol)、EtN(0.47g、4.7mmol)、及びTFAA(0.65g、3.1mmol)の、DCM(20mL、3当量)との混合物を、室温で2時間撹拌した。HO(20mL)を添加し、混合物をDCMで抽出した(2×20mL)。合わせた有機層をブライン(2×50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を濾液を減圧下にて濃縮し、ベンジル4-[4-(5-ブロモ-3-[3-[(tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ]-2,2-ジメチルプロピル]-1-(1-シアノ-1-メチルエチル)インドール-2-イル)ピリジン-2-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(1.3g、95%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C5056BrNSiに対する計算値881.3;実測値882.4。
工程5
雰囲気下で、ベンジル4-[4-(5-ブロモ-3-[3-[(tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ]-2,2-ジメチルプロピル]-1-(1-シアノ-1-メチルエチル)インドール-2-イル)ピリジン-2-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(1.50g、1.7mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(5.21g、20.5mmol)、Pd(dba)(0.38g、0.4mmol)、KOAc(1.21g、12.3mmol)、X-Phos(0.20g、0.4mmol)の、1,4-ジオキサン(25mL)との混合物を、110℃まで加熱して2時間撹拌した。HO(25mL)を添加し、混合物をEtOAcで抽出した(2×25mL)。合わせた有機層をブライン(2×25mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、ベンジル4-[4-(3-[3-[(tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ]-2,2-ジメチルプロピル]-1-(1-シアノ-1-メチルエチル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)インドール-2-イル)ピリジン-2-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(1.6g、94%収率)を油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C5668BNSiに対する計算値929.5;実測値930.4。
工程6
雰囲気下で、ベンジル4-[4-(3-[3-[(tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ]-2,2-ジメチルプロピル]-1-(1-シアノ-1-メチルエチル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)インドール-2-イル)ピリジン-2-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(1.60g、1.7mmol)、メチル(3S)-1-[(2S)-3-(4-ブロモ-1,3-チアゾール-2-イル)-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]プロパノイル]-1,2-ジアジナン-3-カルボキシレート(0.82g、1.7mmol)、KCO(0.79g、5.8mmol)、Pd(dppf)Cl(0.13g、0.17mmol)の、トルエン(12mL)、1,4-ジオキサン(4mL)、及びHO(4mL)との混合物を、70℃まで加熱して5時間撹拌した。HO(30mL)を添加し、混合物をEtOAcで抽出した(2×30mL)。合わせた有機層をブライン(2×30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、ベンジル4-[4-(5-[2-[(2S)-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-[(3S)-3-(メトキシカルボニル)-1,2-ジアジナン-1-イル]-3-オキソプロピル]-1,3-チアゾール-4-イル]-3-[3-[(tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ]-2,2-ジメチルプロピル]-1-(1-シアノ-1-メチルエチル)インドール-2-イル)ピリジン-2-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(650mg、31%収率)を油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C6781SSiに対する計算値1199.6;実測値1200.5。
工程7
雰囲気下で、ベンジル4-[4-(5-[2-[(2S)-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-[(3S)-3-(メトキシカルボニル)-1,2-ジアジナン-1-イル]-3-オキソプロピル]-1,3-チアゾール-4-イル]-3-[3-[(tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ]-2,2-ジメチルプロピル]-1-(1-シアノ-1-メチルエチル)インドール-2-イル)ピリジン-2-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(650mg、0.54mmol)の、THF(15mL)との混合物に、TBAF(1.42g、5.4mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した後、混合物を1M HClでpH約6に調節し、EtOAcで抽出した(2×50mL)。合わせた有機層をブライン(2×50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、(3S)-1-[(2S)-3-[4-[2-(2-[4-[(ベンジルオキシ)カルボニル]ピペラジン-1-イル]ピリジン-4-イル)-1-(1-シアノ-1-メチルエチル)-3-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)インドール-5-イル]-1,3-チアゾール-2-イル]-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]プロパノイル]-1,2-ジアジナン-3-カルボン酸(370mg、72%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C5061Sに対する計算値947.4;実測値948.5。
工程8
(3S)-1-[(2S)-3-[4-[2-(2-[4-[(ベンジルオキシ)カルボニル]ピペラジン-1-イル]ピリジン-4-イル)-1-(1-シアノ-1-メチルエチル)-3-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)インドール-5-イル]-1,3-チアゾール-2-イル]-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]プロパノイル]-1,2-ジアジナン-3-カルボン酸(370mg、0.39mmol)、DIPEA(1.51g、11.7mmol)、HOBT(264mg、1.95mmol)、EDCI(2.09g、10.9mmol)の、DCM(370mL)との混合物を、室温で一晩撹拌した。HO(100mL)を添加し、混合物をEtOAcで抽出した(2×100mL)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(2×100mL)、NaSOで乾燥させて濾過し、濾液を減圧下にて濃縮して、ベンジル4-(4-((6S,4S,Z)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-1-(2-シアノプロパン-2-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-12-イル)ピリジン-2-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(187mg、52%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C5059Sに対する計算値929.4;実測値930.8。
工程9
ベンジル4-(4-((6S,4S,Z)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-1-(2-シアノプロパン-2-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-12-イル)ピリジン-2-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(170mg、0.18mmol)、パラホルムアルデヒド(165mg、1.8mmol)、Pd(OH)/C(170mg、1.2mmol)の、MeOH(25mL)との混合物を、H雰囲気下で一晩撹拌した。混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、tert-ブチル((6S,4S,Z)-1-(2-シアノプロパン-2-イル)-10,10-ジメチル-1-(2-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-4-イル)-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(110mg、74%収率)を固体として得た。LCMS(ESI) m/z:[M+H] C4355Sに対する計算値:809.4;実測値810.9。
工程10
tert-ブチル((6S,4S,Z)-1-(2-シアノプロパン-2-イル)-10,10-ジメチル-1-(2-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-4-イル)-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(110mg、0.14mmol)及びTFA(5.0mL、67.3mmol)の、DCM(5mL)との混合物を室温で1時間撹拌した後、減圧下にて濃縮し、2-((6S,4S,Z)-4-アミノ-10,10-ジメチル-1-(2-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-4-イル)-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-1-イル)-2-メチルプロパンニトリル(96mg、100%収率)を油として得た。LCMS(ESI) m/z:[M+H] C3847Sに対する計算値:709.4;実測値710.5。
工程11
2-((6S,4S,Z)-4-アミノ-10,10-ジメチル-1-(2-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-4-イル)-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-1-イル)-2-メチルプロパンニトリル(110mg、0.16mmol)、(1S,2S)-2-メチルシクロプロパン-1-カルボン酸(47mg、0.47mmol)、COMU(66mg、0.16mmol)、DIPEA(1.00g、7.75mmol)の、DMF(5mL)との混合物を、室温で2時間撹拌した。HO(10mL)を添加し、混合物をEtOAcで抽出した(2×10mL)。合わせた有機層をブライン(2×10mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、(1S,2S)-N-((6S,4S,Z)-1-(2-シアノプロパン-2-イル)-10,10-ジメチル-1-(2-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-4-イル)-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2-メチルシクロプロパン-1-カルボキサミド(21mg、17%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C4353Sに対する計算値791.4;実測値792.4;H-NMR(400MHz,DMSO-d)δ 8.51 (d, J = 7.1 Hz, 2H), 8.21 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 8.16 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 7.89 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 7.83 (d, J = 1.5 Hz, 2H), 7.06 (s, 1H), 6.96 (s, 1H), 6.74 - 6.68 (m, 1H), 5.54 (q, J = 8.6 Hz, 1H), 5.04 (d, J = 12.2 Hz, 1H), 4.20 (q, J = 12.4 Hz, 2H), 3.66 (dd, J = 16.0, 10.9 Hz, 1H), 3.55 (s, 5H), 3.50 (d, J = 10.9 Hz, 1H), 3.35 (s, 1H), 3.15 (dd, J = 14.8, 9.2 Hz, 1H), 2.93 (dd, J = 14.4, 6.3 Hz, 1H), 2.77 (s, 1H), 2.38 (dd, J = 10.9, 5.5 Hz, 4H), 2.20 (d, J = 5.3 Hz, 3H), 2.09 (s, 1H), 2.06 (s, 1H), 2.09 - 1.99 (m, 3H), 1.82 - 1.51 (d, J = 4.0 Hz, 4H), 1.07 (s, 4H), 0.90 - 0.86(d, J = 3.0 Hz, 4H), 0.55 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 0.47 - 0.38 (m, 3H)。
実施例A221及びA222。(1S,2S)-2-(ジフルオロメチル)-N-((6S,4S,Z)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)シクロプロパン-1-カルボキサミド、及び、(1R,2R)-2-(ジフルオロメチル)-N-((6S,4S,Z)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)シクロプロパン-1-カルボキサミドの合成
工程1
0℃で、(6S,4S,Z)-4-アミノ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-5,7-ジオン(200mg、0.27mmol)及びtrans-2-(ジフルオロエチル)シクロプロパン-1-カルボン酸(56mg、0.41mmol)の、DMF(8mL)との混合物に、DIPEA(177mg、1.37mmol)を滴加し、続いて、COMU(235mg、0.55mmol)を添加した。混合物を室温まで温めて1時間撹拌した後、EtOAc(10mL)及びHO(50mL)で希釈した。水層と有機層を分離して、水層をEtOAcで抽出した(3×10mL)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(2×10mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、(1S,2S)-2-(ジフルオロメチル)-N-((6S,4S,Z)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)シクロプロパン-1-カルボキサミド(32mg、27%収率)、及び、(1R,2R)-2-(ジフルオロメチル)-N-((6S,4S,Z)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)シクロプロパン-1-カルボキサミド(31mg、27%収率)を、共に固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C4456Sに対する計算値846.4;実測値847.3;H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 8.80 (s, 1H), 8.46 (dd, J = 13.4, 2.2 Hz, 2H), 7.83 (s, 2H), 7.73 (dd, J = 8.7, 1.6 Hz, 1H), 7.56 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.23 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 5.95 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 5.57 (t, J = 9.1 Hz, 1H), 5.12 (d, J = 12.2 Hz, 1H), 4.14 (d, J = 6.4 Hz, 5H), 3.57 (s, 2H), 3.21 (s, 4H), 2.93 (d, J = 14.3 Hz, 2H), 2.78 - 2.68 (m, 1H), 2.67 (p, J = 1.9 Hz, 3H), 2.46 - 2.28 (m, 3H), 2.25 (s, 2H), 2.17 - 1.92 (m, 2H), 1.79 (s, 2H), 1.66 (dt, J = 9.7, 5.0 Hz, 1H), 1.51 (t, J = 9.0 Hz, 1H), 1.33 (d, J = 6.1 Hz, 4H), 1.24 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 0.96 (s, 1H), 0.95 - 0.72 (m, 6H), 0.35 (s, 3H)、及び、LCMS(ESI):m/z [M+H] C4456Sに対する計算値846.4;実測値847.3;1H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 8.87 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 8.46 (dd, J = 11.3, 2.2 Hz, 2H), 7.80 (s, 2H), 7.73 (dd, J = 8.7, 1.6 Hz, 1H), 7.56 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.23 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 6.09 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 5.94 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 5.80 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 5.59 (t, J = 9.1 Hz, 1H), 5.13 (d, J = 12.2 Hz, 1H), 4.50 - 4.06 (m, 5H), 3.57 (s, 2H), 3.21 (s, 4H), 2.93 (d, J = 14.1 Hz, 2H), 2.67 (p, J = 1.9 Hz, 4H), 2.39 - 2.15 (m, 4H), 2.17 - 1.82 (m, 2H), 1.77 (d, J = 16.1 Hz, 2H), 1.44 (d, J = 43.3 Hz, 1H), 1.35 - 1.24 (m, 4H), 1.15 - 0.91 (m, 2H), 0.91 (s, 6H), 0.34 (s, 3H)。
実施例A173。(2S)-N-((6S,4S,Z)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2,4-ジメチルピペラジン-1-カルボキサミドの合成
工程1
0℃で、(6S,4S,Z)-4-アミノ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-5,7-ジオン(80mg、0.11mmol)の、DCM(6mL)との混合物に、ピリジン(2mL)、続いて、4-ニトロフェニルカルボノクロリダート(55mg、0.28mmol)を小分けにして添加した。混合物を室温まで温めて、1時間室温で撹拌した後、1M NaHSO(10mL)及びHO(10mL)で洗浄した。有機層を減圧下にて濃縮し、4-ニトロフェニル((6S,4S,Z)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(98mg、粗)を固体として得た。LCMS(ESI) m/z:[M+H] C4655Sに対する計算値:893.4;実測値894.2。
工程2
0℃で、4-ニトロフェニル((6S,4S,Z)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(98mg、0.11mmol)及び(S)-1,3-ジメチルピペラジン(63mg、0.55mmol)の、ACN(5mL)との混合物に、DIPEA(43mg、0.33mmol)のACN(2mL)溶液を添加した。粗生成物を分取HPLCにより精製して、(2S)-N-((6S,4S,Z)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2,4-ジメチルピペラジン-1-カルボキサミド(13mg、13%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C466410Sに対する計算値868.5;実測値869.3;H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 8.47 (s, 2H), 7.80 (s, 1H), 7.73 (s, 1H), 7.55 (s, 1H), 7.23 (s, 1H), 6.81 - 6.70 (m, 1H), 5.33 - 5.25 (m, 1H), 4.99 (s, 1H), 4.40 - 3.97 (m, 6H), 3.72 (s, 1H), 3.61 - 3.47 (m, 3H), 3.31 - 3.22 (m, 8H), 3.02 - 2.72 (m, 5H), 2.66 (s, 1H), 2.60 - 2.51 (m, 3H), 2.49 - 2.37 (m, 2H), 2.35 - 2.13 (m, 6H), 2.12 - 1.97 (m, 2H), 1.95 - 1.66 (m, 3H), 1.55 (s, 1H), 1.33 (s, 3H), 1.27 - 1.19 (m, 4H), 0.99 - 0.82 (m, 6H), 0.33 (s, 3H)。
実施例A225。(1S,2S)-N-((6S,3S,4S,Z)-3-エトキシ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2-メチルシクロプロパン-1-カルボキサミドの合成
工程1
雰囲気下、0℃で、エチル(2S,3S)-2-[ビス[(4-メトキシフェニル)メチル]アミノ]-3-(4-ブロモ-1,3-チアゾール-2-イル)-3-ヒドロキシプロパノエート(1.00g、1.9mmol)及びAgO(4.33g、18.7mmol)の、ACN(10mL)との混合物に、ヨウ化エチル(2.91g、18.7mmol)を滴加した。混合物を80℃まで加熱して4時間撹拌した後濾過し、濾塊をACNで洗浄した(3×5mL)。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、エチル(2S,3S)-2-[ビス[(4-メトキシフェニル)メチル]アミノ]-3-(4-ブロモ-1,3-チアゾール-2-イル)-3-エトキシプロパノエート(557mg、53%収率)を油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C2631BrNSに対する計算値562.1;実測値563.2。
工程2
雰囲気下で、40mLの封止したチューブに、エチル(2S,3S)-2-[ビス[(4-メトキシフェニル)メチル]アミノ]-3-(4-ブロモ-1,3-チアゾール-2-イル)-3-エトキシプロパノエート(530mg)及びTFA(10mL)を添加した。混合物を80℃まで加熱して一晩撹拌した後、減圧下にて濃縮し、エチル(2S,3S)-2-アミノ-3-(4-ブロモ-1,3-チアゾール-2-イル)-3-エトキシプロパノエートを得、これをさらに精製することなく直接、次工程で使用した。LCMS(ESI):m/z [M+H] C1015BrNSに対する計算値322.0;実測値323.0。
工程3
エチル(2S,3S)-2-アミノ-3-(4-ブロモ-1,3-チアゾール-2-イル)-3-エトキシプロパノエート(890mg、2.8mmol)、LiOH・HO(1.16g、27.6mmol)、MeOH(6mL)、THF(2mL)、及びHO(2mL)の混合物を、45℃で2時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、(2S,3S)-2-アミノ-3-(4-ブロモ-1,3-チアゾール-2-イル)-3-エトキシプロパン酸を得、これをさらに精製することなく直接、次工程で使用した。LCMS(ESI):m/z [M+H] C11BrNSに対する計算値294.0;実測値294.9。
工程4
0℃で、(2S,3S)-2-アミノ-3-(4-ブロモ-1,3-チアゾール-2-イル)-3-エトキシプロパン酸(890mg、3.0mmol)、NaHCO(507mg、6.0mmol)、及びDMAP(37mg、0.3mmol)の、THF/HO(1:1)との混合物に、(Boc)O(1.97g、9.0mmol)を添加した。混合物を室温まで温めて一晩撹拌した後、減圧下にて濃縮し、THFを除去して、残渣をHClによりpH約6まで酸性化した。混合物をEtOAcで抽出し(3×5mL)、合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、(2S,3S)-3-(4-ブロモ-1,3-チアゾール-2-イル)-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-エトキシプロパン酸(369mg、31%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C1319BrNSに対する計算値394.0;実測値395.0。
工程5
0℃で、3-(1-エチル-2-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロピル-(S)-ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボキシレート(584mg、0.91mmol)、及び(2S,3S)-3-(4-ブロモ-1,3-チアゾール-2-イル)-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-エトキシプロパン酸(360mg、0.91mmol)の、DMFとの混合物に、DIPEA(1.59mL、9.1mmol)及びHATU(693mg、1.8mmol)を添加した。混合物を室温まで温めて、1時間室温で撹拌した後、0℃まで冷却してHOを添加した。混合物をEtOAcで抽出し(2×5mL)、合わせた有機層をブラインで洗浄して(3×10mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、3-(1-エチル-2-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロピル(S)-1-((2S,3S)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-エトキシプロパノイル)ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボキシレート(410mg、46%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C4766BBrNSに対する計算値980.4;実測値981.3。
工程6
Ar雰囲気下で、50mLのシュレンクチューブに、3-(1-エチル-2-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロピル(S)-1-((2S,3S)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-エトキシプロパノイル)ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボキシレート(390mg、0.4mmol)、Pd(DTBpf)Cl(78mg、0.12mmol)、KPO(211mg、1.0mmol)、トルエン(9mL)、1,4-ジオキサン(3mL)、及びHO(3mL)を入れた。混合物を60℃まで加熱して1時間撹拌した後、EtOAcで抽出した(3×15mL)。合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させて濾過し、濾液を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、tert-ブチル((6S,3S,4S,Z)-3-エトキシ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(96mg、31%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C4154Sに対する計算値774.4;実測値775.4。
工程7
tert-ブチル((6S,3S,4S,Z)-3-エトキシ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(92mg、0.12mmol)、HClの1,4-ジオキサン溶液(2.5mL)、及び1,4-ジオキサン(2.5mL)の混合物を、室温で1時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、tert-ブチル((6S,3S,4S,Z)-3-エトキシ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(100mg)を得、これをさらに精製することなく次工程で直接使用した。LCMS(ESI):m/z [M+H] C3646Sに対する計算値674.3;実測値675.3。
工程8
0℃で、tert-ブチル((6S,3S,4S,Z)-3-エトキシ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(90mg、0.13mmol)及び(1S,2S)-2-メチルシクロプロパン-1-カルボン酸(27mg、0.27mmol)の、DMFとの混合物に、DIPEA(172mg、1.3mmol)及びHATU(101mg、0.27mmol)を添加した。混合物を室温まで温めて1時間撹拌した後、0℃まで冷却し、HOを添加して混合物をEtOAcで抽出した(2×5mL)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(3×20mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、(1S,2S)-N-((6S,3S,4S,Z)-3-エトキシ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2-メチルシクロプロパン-1-カルボキサミド(21mg、21%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C4152Sに対する計算値756.4;実測値757.6;H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 8.76 (dd, J = 4.8, 1.7 Hz, 1H), 8.50 (s, 1H), 7.91 (s, 1H), 7.84 - 7.71 (m, 3H), 7.61 - 7.56 (m, 1H), 7.55 - 7.50 (m, 1H), 5.91 - 5.85 (m, 1H), 5.20 - 5.14 (m, 1H), 4.92 (s, 1H), 4.36 - 4.21 (m, 3H), 4.17 - 4.07 (m, 2H), 3.68 - 3.56 (m 3H), 3.54 - 3.46 (m, 1H), 3.22 (s, 3H), 2.90 - 2.73 (m, 2H), 2.09 - 2.03 (m, 1H), 1.88 - 1.73 (m,3H), 1.55 - 1.43 (m, 1H), 1.37 (d, J = 6.0 Hz, 3H), 1.20 (t, J = 6.9 Hz, 3H), 1.04 (s,4H), 0.93 - 0.71 (m, 7H), 0.51 (d, J = 6.3 Hz, 1H), 0.38 (s, 3H)。
実施例A227。(1R,2R,3S)-N-((6S,4S,Z)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボキサミドの合成
工程1
0℃で、(6S,4S,Z)-4-アミノ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-5,7-ジオン(126mg、0.20mmol)及び(1R,2R,3S)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボン酸(34mg、0.30mmol)の、DMF(5mL)との混合物に、DIPEA(129mg、1.0mmol)及びCOMU(171mg、0.4mmol)を添加した。混合物を室温まで温めて1時間撹拌した後、EtOAc(20mL)及びHO(20mL)で希釈した。水層をEtOAcで抽出し(3×10mL)、合わせた有機層をブラインで洗浄し(2×10mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、(1R,2R,3S)-N-((6S,4S,Z)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボキサミド(29mg、25%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H] C4050Sに対する計算値726.4;実測値727.3;H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 8.75 (dd, J = 4.8, 1.7 Hz, 1H), 8.49 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 8.40 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.82 (s, 3H), 7.58 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.52 (dd, J = 7.7, 4.7 Hz, 1H), 5.56 (t, J = 9.0 Hz, 1H), 5.07 (d, J = 12.2 Hz, 1H), 4.44 - 3.99 (m, 5H), 3.57 (s, 1H), 3.25 (s, 1H), 3.16 (d, J = 9.3 Hz, 3H), 2.94 (d, J = 14.3 Hz, 1H), 2.81 - 2.70 (m, 1H), 2.67 (p, J = 1.9 Hz, 1H), 2.44 - 2.27 (m, 1H), 2.16 - 2.01 (m, 1H), 1.78 (s, 2H), 1.53 (s, 1H), 1.37 (d, J = 6.0 Hz, 3H), 1.26 - 1.13 (m, 3H), 1.07 (dd, J = 9.4, 5.4 Hz, 6H), 0.93 - 0.77 (m, 6H), 0.32 (s, 3H)。
実施例A372。(1r,2R,3S)-N-((2R,6S,4S)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-2-(メトキシメチル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-2,2,2,2,6,6,6,6,6,6-デカヒドロ-1H-8-オキサ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナ-2(5,1)-ピリジナシクロウンデカファン-4-イル)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボキサミドの合成
工程1。
雰囲気下で、メチル(R)-2-アミノペンタ-4-エノエート(8.0g、36.5mmol)及び(Z)-(2,3-ジブロモプロパ-1-エン-1-イル)ベンゼン(15.1g、54.8mmol)の、MeCN(80mL)との混合物に、CsCO(35.7g、109.6mmol)及びKI(12.13g、73.1mmol)を小分けにして添加した。混合物を80℃まで加熱して一晩撹拌した後濾過し、濾塊をMeCNで洗浄した(3×20mL)。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、メチル(R,Z)-2-((2-ブロモ-3-フェニルアリル)アミノ)ペンタ-4-エノエート(12.0g、91%収率)を油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]1518BrNOに対する計算値323.1;実測値324.1。
工程2。
雰囲気下で、メチル(R,Z)-2-((2-ブロモ-3-フェニルアリル)アミノ)ペンタ-4-エノエート(12.0g、37.0mmol)及びBnBr(12.66g、74.0mmol)の、MeCN(120mL)との混合物に、CsCO(24.12g、74.0mmol)及びKI(6.14g、37.0mmol)を小分けにして添加した。混合物を室温で一晩撹拌した後濾過し、濾塊をMeCNで洗浄した(3×20mL)。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、メチル(R,Z)-2-(ベンジル(2-ブロモ-3-フェニルアリル)アミノ)ペンタ-4-エノエート(6.0g、35%収率)を油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]2224BrNOに対する計算値415.1;実測値416.1[81Brに対して]。
工程3。
Ar雰囲気下で、メチル(R,Z)-2-(ベンジル(2-ブロモ-3-フェニルアリル)アミノ)ペンタ-4-エノエート(5.8g、14.0mmol)及び[1,3-ビス(2,4,6-トリメチルフェニル)イミダゾリジン-2-イリデン]ジクロロ[[2-(プロパン-2-イルオキシ)フェニル]メチリデン]ルテニウム(2.63g、4.2mmol)の、トルエン(580mL)との混合物を60℃まで加熱し、30分間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、メチル(R)-1-ベンジル-5-ブロモ-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-2-カルボキシレート(3.7g、77%収率)を油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]1416BrNOに対する計算値309.0;実測値310.1。
工程4。
雰囲気下、0℃で、メチル(R)-1-ベンジル-5-ブロモ-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-2-カルボキシレート(3.7g、11.9mmol)及びCaCl(2.65g、23.9mmol)の、EtOH(22mL)及びTHF(15mL)との混合物に、NaBH(1.80g、47.7mmol)を小分けにして添加した。混合物を室温まで温めて2時間撹拌した後、0℃まで冷却し、MeOH及びHOを添加した。混合物をDCMで抽出し(2×50mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、(R)-(1-ベンジル-5-ブロモ-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-2-イル)メタノール(2.8g、75%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]1316BrNOに対する計算値281.0;実測値282.3。
工程5。
0℃で、(R)-(1-ベンジル-5-ブロモ-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-2-イル)メタノール(1.0g、3.5mmol)の、THF(10mL)との混合物に、NaHの、60%油分散液(0.26g、10.6mmol)を添加した。混合物を15分間撹拌した後、MeI(0.75g、5.3mmol)を添加し、混合物を室温まで温めて1時間撹拌した。混合物を0℃まで冷却し、飽和NHClを添加して混合物をEtOAcで抽出した(2×20mL)。合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させて濾過し、濾液を減圧下にて濃縮して、残渣を分取HPLCにより精製して、(R)-1-ベンジル-5-ブロモ-2-(メトキシメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン(1.0g、86%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]1418BrNOに対する計算値295.1;実測値296.2。
工程6。
雰囲気下で、(R)-1-ベンジル-5-ブロモ-2-(メトキシメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン(1.0g、3.4mmol)及び1-クロロエチルクロロホルメート(2mL、14.0mmol)の、DCM(10mL)との混合物を、室温で一晩撹拌した。混合物をブラインで洗浄し(2×10mL)、合わせた水層をDCM(10mL)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させて濾過し、濾液を減圧下にて濃縮した。残渣をMeOH(10mL)に溶解し、混合物をN雰囲気下で50℃まで加熱して2時間撹拌した後、減圧下にて濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して(R)-5-ブロモ-2-(メトキシメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン(500mg、72%収率)を油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]12BrNOに対する計算値205.0;実測値206.1。
工程7。
雰囲気下で、(R)-5-ブロモ-2-(メトキシメチル)-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン(600mg、2.9mmol)及びtert-ブチルN-[(3S)-2-オキソオキセタン-3-イル]カルバメート(382mg、2.0mmol)の、MeCN(6mL)との混合物を一晩撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、(S)-3-((R)-5-ブロモ-2-(メトキシメチル)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-イル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)プロパン酸(500mg、39%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]1525BrNに対する計算値392.1;実測値393.1。
工程8。
雰囲気下で、3-(1-エチル-2-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロピル(S)-ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボキシレート(1.25g、2.07mmol)及び(S)-3-((R)-5-ブロモ-2-(メトキシメチル)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-イル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)プロパン酸(0.49g、1.24mmol)及びDIPEA(2.67g、20.7mmol)の、DMF(15mL)との混合物に、HATU(0.79g、2.07mmol)を小分けにして添加した。混合物を室温まで温めて1時間撹拌した後、HOを添加して混合物をEtOAc(50mL)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し(3×50mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、3-(1-エチル-2-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロピル(S)-1-((S)-3-((R)-5-ブロモ-2-(メトキシメチル)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-イル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)プロパノイル)ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボキシレート(880mg、39%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]4972BBrNに対する計算値980.5;実測値981.4[81Brに対して]。
工程9。
雰囲気下で、3-(1-エチル-2-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロピル(S)-1-((S)-3-((R)-5-ブロモ-2-(メトキシメチル)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-イル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)プロパノイル)ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボキシレート(850mg、0.87mmol)及びKPO(460mg、2.17mmol)の、トルエン(4.5mL)、1,4-ジオキサン(1.5mL)、及びHO(1.5mL)との混合物に、Pd(dppf)Cl(64mg、0.09mmol)を小分けにして添加した。混合物を70℃まで加熱して、3時間70℃で撹拌した後、減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、tert-ブチル((2R,6S,4S)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-2-(メトキシメチル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-2,2,2,2,6,6,6,6,6,6-デカヒドロ-1H-8-オキサ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナ-2(5,1)-ピリジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(220mg、30%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]4360に対する計算値772.5;実測値773.4。
工程10。
tert-ブチル((2R,6S,4S)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-2-(メトキシメチル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-2,2,2,2,6,6,6,6,6,6-デカヒドロ-1H-8-オキサ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナ-2(5,1)-ピリジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(100mg、0.13mmol)及びHClの、1,4-ジオキサン(2mL)のDCM(2mL)溶液との混合物を、室温で1時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、(2R,6S,4S)-4-アミノ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-2-(メトキシメチル)-10,10-ジメチル-2,2,2,2,6,6,6,6,6,6-デカヒドロ-1H-8-オキサ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナ-2(5,1)-ピリジナシクロウンデカファン-5,7-ジオン(119mg)を固体として得、これをさらに精製することなく直接、次工程で使用した。
工程11。
(2R,6S,4S)-4-アミノ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-2-(メトキシメチル)-10,10-ジメチル-2,2,2,2,6,6,6,6,6,6-デカヒドロ-1H-8-オキサ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナ-2(5,1)-ピリジナシクロウンデカファン-5,7-ジオン(20mg、0.18mmol)、(1r,2R,3S)-2,3-ジメチルシクロプロパンカルボン酸、及びDIPEA(114mg、0.89mmol)の、DMF(2mL)との混合物に、HATU(81mg、0.21mmol)を小分けにして添加した。混合物を室温で1時間撹拌した後、分取HPLCにより精製し、(1r,2R,3S)-N-((2R,6S,4S)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-2-(メトキシメチル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-2,2,2,2,6,6,6,6,6,6-デカヒドロ-1H-8-オキサ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナ-2(5,1)-ピリジナシクロウンデカファン-4-イル)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボキサミド(24mg、18%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]4460に対する計算値768.5;実測値769.2;H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 8.90 - 8.65 (m, 1H), 8.10 - 7.95 (m, 1H), 7.90 - 7.75 (m, 1H), 7.57 - 7.45 (m, 3H), 7.40 (s, 1H), 6.26 (s, 1H), 5.65 - 5.50 (m, 1H), 5.45 - 5.30 (m, 1H), 4.39 - 4.25 (m, 1H), 4.24 - 4.20 (m, 1H), 4.19 - 4.10 (m, 1H), 4.09 - 4.00 (m, 1H), 3.88 - 3.76 (m, 1H), 3.73 - 3.62 (m, 2H), 3.62 - 3.55 (m, 2H), 3.26 (s, 5H), 3.14 - 3.00 (m, 2H), 2.96 - 2.87 (m, 1H), 2.79 - 2.70 (m, 5H), 2.43 (s, 1H), 2.15 - 2.06 (m, 2H), 1.95 - 1.86 (m, 1H), 1.86 - 1.72 (m, 1H), 1.58 - 1.49 (m, 2H), 1.40 - 1.30 (m, 3H), 1.10 - 1.00 (m, 6H), 0.99 - 0.90 (m, 6H), 0.82 (s, 3H), 0.52 (s, 3H)。
実施例A373。(1r,2R,3S)-N-((63S,4S,Z)-1-(5-(1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-4-ヒドロキシピペリジン-4-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-1-エチル-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボキサミドの合成
工程1。
雰囲気下、-78℃で、(S)-3-ブロモ-5-ヨード-2-(1-メトキシエチル)ピリジン(5.0g、14.6mmol)の、THF(40mL)との混合物に、n-BuLiのヘキサン(5.85mL、14.6mmol)溶液を滴加した。混合物を-78℃で1時間撹拌した後、ベンジル4-オキソピペリジン-1-カルボキシレート(6.82g、29.2mmol)を添加した。混合物を0℃まで温めた。飽和NHCl(3mL)を添加し、混合物をHO(20mL)で希釈して、EtOAcで抽出した(3×20mL)。合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させて濾過し、濾液を減圧下にて濃縮して、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、ベンジル(S)-4-(5-ブロモ-6-(1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-4-ヒドリキシピペリジン-1-カルボキシレート(800mg、12%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]2125BrNに対する計算値448.1;実測値449.2。
工程2。
雰囲気下で、tert-ブチル((6S,4S,Z)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-1-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(500mg、0.72mmol)及びベンジル(S)-4-(5-ブロモ-6-(1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-4-ヒドリキシピペリジン-1-カルボキシレート(648mg、1.4mmol)の、トルエン(9mL)、HO(3mL)、及び1,4-ジオキサン(3mL)との混合物に、KPO(459mg、2.16mmol)及びPd(dppf)Cl・CHCl(59mg、0.07mmol)を小分けにして添加した。混合物を60℃まで加熱して4時間撹拌した後、HO(10mL)で希釈し、EtOAcで抽出した(3×10mL)。合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させて濾過し、濾液を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、ベンジル4-(5-((6S,4S,Z)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-1-イル)-6-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-4-ヒドリキシピペリジン-1-カルボキシレート(1.16g、75%収率)を固体として得た。LCMS (ESI):m/z [M+H]5061Sに対する計算値935.4;実測値936.4。
工程3。
0℃で、ベンジル4-(5-((6S,4S,Z)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-1-イル)-6-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-4-ヒドリキシピペリジン-1-カルボキシレート(1.1g、1.18mmol)及びCsCO(1.91g、5.88mmol)の、DMF(15mL)との混合物に、ヨードエタン(0.64g、4.1mmol)を滴加した。混合物を室温まで温めて2時間撹拌した後、HO(15mL)で希釈し、EtOAcで抽出した(3×20mL)。合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させて濾過し、濾液を減圧下にて濃縮して、残渣を分取TLCにより精製し、ベンジル4-(5-((6S,4S,Z)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-1-エチル-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-1-イル)-6-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-4-ヒドリキシピペリジン-1-カルボキシレート(110mg、9%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]5265Sに対する計算値963.5;実測値964.4。
工程4。
0℃で、ベンジル4-(5-((6S,4S,Z)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-1-エチル-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-1-イル)-6-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-4-ヒドリキシピペリジン-1-カルボキシレート(110mg、0.11mmol)の、DCM(3mL)との混合物に、TFA(1mL)を滴加した。混合物を室温まで温めて1.5時間撹拌した後、減圧下にて濃縮し、ベンジル4-(5-((6S,4S,Z)-4-アミノ-1-エチル-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-1-イル)-6-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-4-ヒドリキシピペリジン-1-カルボキシレート(120mg)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]4757Sに対する計算値863.4;実測値864.5。
工程5。
0℃で、ベンジル4-(5-((6S,4S,Z)-4-アミノ-1-エチル-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-1-イル)-6-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-4-ヒドリキシピペリジン-1-カルボキシレート(120mg、0.14mmol)及び(1R,2R,3S)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボン酸(32mg、0.28mmol)の、DMF(4mL)との混合物に、DIPEA(180mg、1.39mmol)及びHATU(158mg、0.42mmol)を小分けにして添加した。混合物を室温まで温めて2時間撹拌した後、HO(10mL)で希釈し、EtOAcで抽出した(3×10mL)。合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させた。濾過後、濾液を減圧下にて濃縮した。残渣を逆フラッシュクロマトグラフィーにより、以下の条件:カラム、C18シリカゲル;移動相、水中にMeCN(0.05% TFA)、300分で0%から100%勾配、検出器、UV254nmで精製し、ベンジル4-(5-((6S,4S,Z)-4-((1r,2R,3S)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボキサミド)-1-エチル-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-1-イル)-6-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-4-ヒドリキシピペリジン-1-カルボキシレート(120mg、89%収率)を褐色固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]5365Sに対する計算値959.4;実測値960.4。
工程6。
雰囲気下で一晩、ベンジル4-(5-((6S,4S,Z)-4-((1r,2R,3S)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボキサミド)-1-エチル-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-1-イル)-6-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-4-ヒドリキシピペリジン-1-カルボキシレート(120mg、0.13mmol)及びPd(OH)(炭素上に30%)(80mg、0.25mmol)の、EtOAc(2mL)との混合物を撹拌した。混合物を濾過し、濾塊をMeOHで洗浄し(3×8mL)、濾液を減圧下にて濃縮して、(1r,2R,3S)-N-((6S,4S,Z)-1-エチル-1-(5-(4-ヒドロキシピペリジン-4-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボキサミド(45mg)を油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]4559Sに対する計算値825.4;実測値826.4。
工程7。
0℃で、(1r,2R,3S)-N-((6S,4S,Z)-1-エチル-1-(5-(4-ヒドロキシピペリジン-4-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボキサミド(50mg、0.06mmol)及びtert-ブチルN-メチル-N-(2-オキソエチル)カルバメート(52mg、0.31mmol)の、MeOH(2mL)との混合物に、ZnCl(83mg、0.61mmol)を小分けにして添加した。混合物を室温まで温めて30分間撹拌した後、0℃まで冷却し、NaBHCN(11mg、0.18mmol)を小分けにして添加した。混合物を室温まで温めて2時間撹拌した後、残渣を分取HPLCにより精製し、tert-ブチル(2-(4-(5-((6S,4S,Z)-4-((1r,2R,3S)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボキサミド)-1-エチル-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-1-イル-6-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)エチル)(メチル)カルバメート(30mg、50%収率)を黄色油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]5374Sに対する計算値982.5;実測値983.6。
工程8。
0℃で、tert-ブチル(2-(4-(5-((6S,4S,Z)-4-((1r,2R,3S)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボキサミド)-1-エチル-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-1-イル-6-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)エチル)(メチル)カルバメート(30mg、0.03mmol)の、FA(1.5mL)との混合物に、EtSiH(18mg、0.16mmol)を添加した。混合物を室温まで温めて30分間撹拌した後、減圧下にて濃縮し、(1r,2R,3S)-N-((63S,4S,Z)-1-エチル-1-(5-(4-ヒドロキシ-1-(2-(メチルアミノ)エチル)ピぺリジン-4-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボキサミド(25mg)を固体として得、これをさらに精製することなく次工程で直接使用した。LCMS(ESI):m/z [M+H]4866Sに対する計算値882.5;実測値883.6。
工程9。
0℃で、(1r,2R,3S)-N-((63S,4S,Z)-11-エチル-1-(5-(4-ヒドロキシ-1-(2-(メチルアミノ)エチル)ピペリジン-4-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボキサミド(30mg、0.03mmol)及びホルムアルデヒド(31mg、1.0mmol)の、MeOH(3mL)との混合物に、ZnCl(46mg、0.34mmol)を小分けにして添加した。混合物を室温まで温めて30分間撹拌した後、0℃まで冷却し、NaBHCN(6.4mg、0.10mmol)を小分けにして添加した。混合物を室温まで温めて2時間撹拌した後、分取HPLCにより精製し、(1r,2R,3S)-N-((63S,4S,Z)-1-(5-(1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-4-ヒドロキシピペリジン-4-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-1-エチル-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボキサミド(0.7mg、2%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]4968Sに対する計算値896.5;実測値897.4;H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 8.83 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 8.49 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 8.38 (d, J = 9.1 Hz, 2H), 7.81 (s, 1H), 7.78 - 7.68 (m, 2H), 7.57 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 5.57 (t, J = 9.3 Hz, 1H), 5.06 (d, J = 12.1 Hz, 1H), 4.36 - 4.07 (m, 6H), 3.56 (s, 2H), 3.24 (s, 3H), 3.18 - 3.11 (m, 1H), 2.93 (d, J = 14.5 Hz, 1H), 2.75 - 2.60 (m, 2H), 2.43 (d, J = 11.4 Hz, 4H), 2.37 (s, 2H), 2.15 (s, 7H), 2.02 (d, J = 16.7 Hz, 4H), 1.78 (s, 2H), 1.66 (d, J = 12.6 Hz, 2H), 1.50 (s, 1H), 1.36 (d, J = 6.1 Hz, 3H), 1.24 (s, 1H), 1.16 (s, 2H), 1.15 - 0.93 (m, 6H), 0.92 - 0.63 (m, 6H), 0.31 (s, 3H)。
実施例A387。(1r,2R,3S)-N-((6S,3S,4S,Z)-3-(2,2-ジフルオロエトキシ)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボキサミドの合成
工程1。
雰囲気下、室温で、エチル(2S,3S)-2-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-3-ヒドロキシプロパノエート(1.0g、1.9mmol)の、MeCN(10mL)との混合物に、AgO(2.17g、9.4mmol)及びヨウ化アリル(1.57g、9.36mmol)を添加した。得られた混合物を60℃まで加熱して16時間撹拌した後、濾過し、濾塊をEtOAcで洗浄した(3×20mL)。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、エチル(2S,3S)-3-(アリルオキシ)-2-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)プロパノエート(1.0g、93%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]2731BrNSに対する計算値574.1及び576.1;実測値575.1及び577.1。
工程2。
0℃で、エチル(2S,3S)-3-(アリルオキシ)-2-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)プロパノエート(1.0g、1.7mmol)の、1,4-ジオキサン(10mL)及びHO(10mL)との混合物に、2,6-ルチジン(0.37g、3.48mmol)及びKOsO・2HO(0.03g、0.09mmol)を添加した。混合物を0℃で15分間撹拌した後、NaIO(1.49g、6.95mmol)を小分けにして添加した。混合物を室温まで温めて2.5時間撹拌した後、HO(50mL)で希釈し、EtOAcで抽出した(3×50mL)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(2×50mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過し、濾液を減圧下にて濃縮して、エチル(2S,3S)-2-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-3-(2-オキソエトキシ)プロパノエート(1.2g)を油として得、これをさらに精製することなく次工程で直接使用した。LCMS(ESI): m/z[M+H]2629BrNSに対する計算値576.1及び578.1;実測値577.4及び579.4。
工程3。
雰囲気下、-15℃で、エチル(2S,3S)-2-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-3-(2-オキソエトキシ)プロパノエート(1.2g、2.1mmol)の、DCM(20mL)との混合物に、DAST(0.37g、2.3mmol)を滴加した。混合物を室温まで温めて1.5時間撹拌した後、0℃まで再冷却し、さらにDAST(0.37g、2.3mmol)を滴加した。混合物を室温まで温めて1時間撹拌した後、0℃まで冷却し、飽和NHCl(2mL)を添加した。混合物をHO(20mL)で希釈し、DCMで抽出した(3×20mL)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(2×50mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮して、残渣を分取TLCにより精製し、エチル(2S,3S)-2-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-3-(2,2-ジフルオロエトキシ)プロパノエート(270mg、22%収率)を油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]2629BrFSに対する計算値598.1及び600.1;実測値599.1及び601.1。
工程4。
エチル(2S,3S)-2-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-3-(2,2-ジフルオロエトキシ)プロパノエート(240mg、0.40mmol)の、TFA(3mL)との混合物を80℃まで加熱し、8時間撹拌した後減圧下にて濃縮して、エチル(2S,3S)-2-アミノ-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-3-(2,2-ジフルオロエトキシ)プロパノエート(245mg)を油として得、これをさらに精製することなく次工程にて直接使用した。LCMS(ESI):m/z [M+H]1013BrFSに対する計算値358.0及び360.0;実測値359.0及び361.0。
工程5。
エチル(2S,3S)-2-アミノ-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-3-(2,2-ジフルオロエトキシ)プロパノエート(230mg、0.64mmol)及びNaHCO(108mg、1.29mmol)の、HO(0.9mL)及びTHF(3mL)との混合物に、(Boc)O(147mg、0.67mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した後HO(10mL)で希釈し、EtOAcで抽出した(3×10mL)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(3×20mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮して、残渣を分取TLCにより精製し、エチル(2S,3S)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(2,2-ジフルオロエトキシ)プロパノエート(145mg、49%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]1521BrFSに対する計算値458.0及び460.0;実測値459.0及び461.0。
工程6。
0℃で、エチル(2S,3S)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(2,2-ジフルオロエトキシ)プロパノエート(140mg、0.31mmol)の、THF(1.5mL)との混合物に、LiOH・HO(64mg、1.53mmol)の水溶液(1.5mL)を滴加した。混合物を室温まで温めて1時間撹拌した後、塩酸水溶液でpH約5まで酸性化し、その後、EtOAcで抽出した(3×10mL)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(3×20mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過し、濾液を減圧下にて濃縮して、(2S,3S)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(2,2-ジフルオロエトキシ)プロパン酸(100mg)を油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]1317BrFSに対する計算値430.0及び432.0;実測値431.0及び433.0。
工程7。
雰囲気下、0℃で、3-(1-エチル-2-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロピル-(S)-ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボキシレート(134mg、0.22mmol)及びNMM(335mg、3.32mmol)の、DCM(6mL)との混合物に、(2S,3S)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(2,2-ジフルオロエトキシ)プロパン酸(95mg、0.22mmol)及びHOBT(6mg、0.04mmol)及びEDCI(85mg、0.44mmol)を添加した。混合物を室温まで温めて一晩撹拌した後、HO(10mL)で希釈し、DCMで抽出した(3×10mL)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(3×20mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮して、残渣を分取TLCにより精製し、3-(1-エチル-2-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロピル-(S)-1-((2S,3S)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(2,2-ジフルオロエトキシ)プロパノイル)ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボキシレート(70mg、36%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]4764BBrFSに対する計算値1016.4及び1018.4;実測値1017.3及び1019.4。
工程8。
雰囲気下で、3-(1-エチル-2-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロピル-(S)-1-((2S,3S)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(2,2-ジフルオロエトキシ)プロパノイル)ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボキシレート(50mg、0.05mmol)及びKPO(31mg、0.15mmol)の、トルエン(3mL)、1,4-ジオキサン(1mL)、及びHO(1mL)との混合物の混合物に、Pd(DtBPF)Cl(13mg、0.02mmol)を小分けにして添加した。混合物を60℃まで加熱して1時間撹拌した後、EtOAcで抽出した(3×10mL)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(3×20mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮して、残渣を分取TLCにより精製し、tert-ブチル((6S,3S,4S,Z)-3-(2,2-ジフルオロエトキシ)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(27mg、59%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]4152Sに対する計算値810.4;実測値811.4。
工程9。
0℃で、tert-ブチル((6S,3S,4S,Z)-3-(2,2-ジフルオロエトキシ)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(25mg、0.02mmol)の、DCM(1.5mL)との混合物に、TFA(0.5mL)を滴加した。混合物を室温まで温めて1時間撹拌した後、減圧下にて濃縮し、(6S,3S,4S,Z)-4-アミノ-3-(2,2-ジフルオロエトキシ)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-5,7-ジオン(25mg)を固体として得、これをさらに精製することなく次工程で直接使用した。LCMS(ESI):m/z [M+H]3644Sに対する計算値710.3;実測値711.3。
工程10。
雰囲気下、0℃で、(6S,3S,4S,Z)-4-アミノ-3-(2,2-ジフルオロエトキシ)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-5,7-ジオン(25mg、0.04mmol)及び(1r,2R,3S)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボン酸(6mg、0.05mmol)の、DMF(1mL)との混合物に、DIPEA(45mg、0.35mmol)及びHATU(27mg、0.07mmol)を小分けにして添加した。混合物を室温まで温めて2時間撹拌した後、HO(10mL)を添加して混合物をEtOAc(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し(3×20mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、(1r,2R,3S)-N-((6S,3S,4S,Z)-3-(2,2-ジフルオロエトキシ)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボキサミド(3.3mg、12%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]4252Sに対する計算値806.4;実測値807.2;H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 8.95 - 8.70 (m, 1H), 8.50 (s, 1H), 8.13 (s, 1H), 7.95 (s, 1H), 7.88 - 7.79 (m, 2H), 7.76 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.59 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.54 (dd, J = 7.7, 4.8 Hz, 1H), 7.27 - 6.88 (m, 1H), 6.36 - 6.04 (m, 1H), 5.97 (d, J = 9.9 Hz, 1H), 5.20 (d, J = 12.8 Hz, 2H), 4.25 (dd, J = 20.3, 10.5 Hz, 4H), 4.14 - 3.92 (m, 2H), 3.92 - 3.73 (m, 1H), 3.59 (q, J = 10.9 Hz, 2H), 3.20 (s, 3H), 2.81 (d, J = 13.7 Hz, 2H), 2.12 - 1.93 (m, 1H), 1.78 (d, J = 23.7 Hz, 2H), 1.59 - 1.45 (m, 2H), 1.38 (d, J = 6.1 Hz, 3H), 1.21 (d, J = 20.3 Hz, 1H), 1.16 - 1.01 (m, 7H), 0.95 - 0.73 (m, 6H), 0.43 (s, 3H)。
実施例A389。(1r,2R,3S)-N-((6S,3S,4S,Z)-3-エトキシ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-((8S,9aS)-オクタヒドロピリド[2,1-c][1,4]オキサジン-8-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボキサミドの合成
工程1。
0℃で、(6S,3S,4S,Z)-4-アミノ-3-エトキシ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-((8S,9aS)-オクタヒドロピリド[2,1-c][1,4]オキサジン-8-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-5,7-ジオン塩酸塩(90mg、0.11mmol)及び(1R,2R,3S)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボン酸(19mg、0.17mmol)の、DMF(3mL)との混合物に、DIPEA(429mg、3.3mmol)及びHATU(63mg、0.17mmol)を小分けにして添加した。混合物を室温まで温めて2時間撹拌した後、HO(10mL)で希釈し、混合物をEtOAcで抽出した(2×10mL)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(3×10mL)、その後減圧下にて濃縮して、残渣を分取HPLCにより精製し、(1r,2R,3S)-N-((6S,3S,4S,Z)-3-エトキシ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-((8S,9aS)-オクタヒドロピリド[2,1-c][1,4]オキサジン-8-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボキサミド(13.8mg、13%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]5067Sに対する計算値909.5;実測値910.7;H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 8.77 (s, 1H), 8.50 (s, 1H), 7.93 (s, 1H), 7.83 - 7.51 (m, 4H), 5.96 - 5.77 (m, 1H), 5.17 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 4.92 (s, 1H), 4.45 - 4.03 (m, 5H), 3.57 (ddd, J = 34.6, 24.2, 13.9 Hz, 8H), 3.23 (d, J = 8.3 Hz, 4H), 3.08 (d, J = 10.4 Hz, 2H), 2.84 (d, J = 45.9 Hz, 3H), 2.67 (s, 2H), 2.23 (s, 2H), 2.17 - 2.01 (m, 7H), 1.81 (s, 3H), 1.53 (s, 4H), 1.45 - 1.30 (m, 4H), 1.24 (s, 1H), 1.16 (td, J = 7.0, 1.9 Hz, 4H), 1.06 (dd, J = 12.1, 5.1 Hz, 6H), 0.97 - 0.76 (m, 8H), 0.38 (s, 3H)。
実施例A390。(1r,2R,3S)-N-((6S,3S,4S,Z)-3-エトキシ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-((8R,9aS)-オクタヒドロピリド[2,1-c][1,4]オキサジン-8-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボキサミドの合成
工程1。
雰囲気下、-10℃で、(6S,3S,4S,Z)-4-アミノ-3-エトキシ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-((8R,9aS)-オクタヒドロピリド[2,1-c][1,4]オキサジン-8-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-5,7-ジオン(100mg、0.12mmol)及び(1R,2R,3S)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボン酸(21mg、0.18mmol)の、DMF(3mL)との混合物に、DIPEA(476mg、3.7mmol)及びHATU(56mg、0.15mmol、1.2当量)を小分けにして添加した。混合物を-10℃で1.5時間撹拌した後、ブライン(5mL)で希釈し、EtOAcで抽出した(3×10mL)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(3×10mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、(1r,2R,3S)-N-((6S,3S,4S,Z)-3-エトキシ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-((8R,9aS)-オクタヒドロピリド[2,1-c][1,4]オキサジン-8-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボキサミド(22mg、20%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]5067Sに対する計算値909.5;実測値910.7;H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 8.65 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 8.49 (s, 1H), 7.92 (s, 1H), 7.74 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.68 - 7.54 (m, 3H), 5.88 (d, J = 9.8 Hz, 1H), 5.17 (d, J = 12.1 Hz, 1H), 4.93 (s, 1H), 4.36 - 3.99 (m, 5H), 3.80 - 3.43 (m, 7H), 3.24 - 3.05 (m, 4H), 2.92 - 2.72 (m, 4H), 2.70 - 2.59 (m, 1H), 2.28 - 1.99 (m, 5H), 1.89 - 1.59 (m, 6H), 1.52 (q, J = 8.2, 6.3 Hz, 2H), 1.42 - 1.22 (m, 5H), 1.20 - 0.99 (m, 12H), 0.86 (d, J = 25.0 Hz, 7H), 0.39 (s, 3H)。
実施例A391。(1r,2R,3S)-N-((6S,4S,Z)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(2,4)-オキサゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボキサミドの合成
工程1。
ベンジル4-(5-((6S,4S,Z)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-1-エチル-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(2,4)-オキサゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-1-イル)-6-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(150mg、0.16mmol)、パラホルムアルデヒド(36mg、0.81mmol)、及びPd(OH)(炭素上に30重量%)(151mg、0.32mmol)の、MeOH(3mL)との混合物を、30℃で2時間水素添加した。混合物をセライトパッドに通して濾過し、濾液を減圧下にて濃縮して、tert-ブチル((6S,4S,Z)-11-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(2,4)-オキサゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(134mg)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]4460に対する計算値812.5;実測値813.4。
工程2。
0℃で、tert-ブチル((6S,4S,Z)-11-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(2,4)-オキサゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(134mg、0.17mmol)の、DCM(1.5mL)との混合物に、TFA(1.50mL)を小分けにして添加した。混合物を室温まで温めて2時間撹拌した後、減圧下にて濃縮し、(6S,4S,Z)-4-アミノ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(2,4)-オキサゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-5,7-ジオン(318mg)を油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]3952に対する計算値712.4;実測値713.4。
工程3。
0℃で、(6S,4S,Z)-4-アミノ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(2,4)-オキサゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-5,7-ジオン(130mg、0.18mmol)、(1R,2R,3S)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボン酸(42mg、0.36mmol)、及びDIPEA(236mg、1.8mmol)の、DMF(2mL)との混合物に、COMU(117mg、0.27mmol)を小分けにして添加した。混合物を室温まで温めて2時間撹拌した後、残渣を分取HPLCにより精製し、(1r,2R,3S)-N-((6S,4S,Z)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(2,4)-オキサゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボキサミド(28mg、19%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]4560に対する計算値808.5;実測値809.8;H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 8.66 - 8.45 (m, 2H), 8.29 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.88 (s, 1H), 7.74 (d, J = 9.4 Hz, 2H), 7.30 (s, 1H), 5.81 (s, 1H), 5.00 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 4.53 - 4.06 (m, 5H), 3.77 - 3.59 (m, 2H), 3.34 (s, 4H), 3.21 (s, 3H), 3.05 - 2.61 (m, 5H), 2.52 (s, 4H), 2.28 (s, 3H), 2.05 (s, 1H), 1.83 (s, 1H), 1.56 (s, 2H), 1.48 - 1.32 (m, 3H), 1.30 - 0.98 (m, 12H), 0.93 (s, 3H), 0.46 (s, 3H)。
実施例A396。(2S)-N-((6S,3S,4S,Z)-3-エトキシ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2-((R)-1-ヒドロキシエチル)アゼチジン-1-カルボキサミドの合成
工程1。
雰囲気下、室温で、tert-ブチル(S)-2-アセチルアゼチジン-1-カルボキシレート(543mg、1.96mmol)の、DCM(330mL)との混合物に、BH-MeS(2.48g、32.6mmol)を添加した。上記混合物に、tert-ブチル(2S)-2-アセチルアゼチジン-1-カルボキシレート[Org.Lett.2019,22,9981-9984 -補足情報を参照されたい](2.6g、13.0mmol)を、10分にわたり滴加した。得られた混合物をさらに2時間、室温で撹拌した。反応をLCMSにより監視した。反応物をMeOHで、0℃でクエンチし、減圧下にて濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、tert-ブチル(S)-2-((R)-1-ヒドロキシエチル)アゼチジン-1-カルボキシレート(1.1g、42%収率)を油として得た。LCMS(ESI):m/z [M-C+H]11NOに対する計算値145.1;実測値146.1。
工程2。
0℃で、tert-ブチル(S)-2-((R)-1-ヒドロキシエチル)アゼチジン-1-カルボキシレート(300mg、1.49mmol)の、DCM(5mL)との混合物に、4MのHCl(1,4-ジオキサン溶液)(5mL)を添加した。混合物を、完了するまで撹拌し、その後減圧下にて濃縮して、(R)-1-((S)-アゼチジン-2-イル)エタン-1-オール(310mg)を固体として得、これをさらに精製することなく次工程で直接使用した。LCMS(ESI):m/z [M+H]11NOに対する計算値101.1;実測値102.2。
工程3。
0℃で、(6S,3S,4S,Z)-4-アミノ-3-エトキシ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-5,7-ジオン(150mg、0.19mmol)、ピリジン(1mL)、及びDCM(2mL)の混合物に、4-ニトロフェニルクロロホルメート(65mg、0.39mmol)を添加した。混合物を室温まで温めて4時間撹拌した後、減圧下にて濃縮し、4-ニトロフェニル((6S,3S,4S,Z)-3-エトキシ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(粗)を油として得、これをさらに精製することなく次工程で直接使用した。LCMS(ESI):m/z [M+H]4859Sに対する計算値937.4;実測値938.3。
工程4。
0℃で、4-ニトロフェニル((6S,3S,4S,Z)-3-エトキシ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(195mg、0.21mmol)及び(R)-1-((S)-アゼチジン-2-イル)エタン-1-オール(285mg、2.8mmol)の、MeCN(2mL)との混合物に、DIPEA(403mg、3.1mmol)を滴加した。混合物を室温に加温し、1時間撹拌した。残渣を分取HPLCにより精製し、(2S)-N-((6S,3S,4S,Z)-3-エトキシ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2-((R)-1-ヒドロキシエチル)アゼチジン-1-カルボキサミド(4.8mg、3%)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]+ C4765Sに対する計算値899.5;実測値900.9;H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 8.52 - 8.45 (m, 2H), 7.91 (s, 1H), 7.76 - 7.72 (m, 1H), 7.58 - 7.53 (m, 1H), 7.22 (s, 1H), 6.73 - 6.68 (m, 1H), 5.54 - 5.50 (m, 1H), 5.31 - 5.26 (m, 1H), 5.16 - 5.12 (m, 1H), 4.91 (s, 1H), 4.30 - 4.24 (m, 3H), 4.16 - 4.04 (m, 3H), 3.84 - 3.67 (m, 2H), 3.69 - 3.41 (m, 5H), 3.28 - 3.23 (m, 4H), 3.16 (s, 3H), 2.84 - 2.79 (m, 2H), 2.48 - 2.44 (m, 4H), 2.23 - 2.21 (m, 4H), 2.08 - 2.05 (m, 1H), 1.93 - 1.89 (m, 1H), 1.79 - 1.77 (m, 2H), 1.54 - 1.52 (m, 1H), 1.36 - 1.33 (m, 3H), 1.26 - 1.16 (m, 4H), 1.13 - 1.10 (m, 3H), 1.00 - 0.73 (m, 6H), 0.43 (s, 2H)。
実施例A424及びA441。(1R,2R,3S)-N-((2S,6S,4S)-1-エチル-2-ヒドロキシ-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-2,2,2,2,6,6,6,6,6,6-デカヒドロ-1H-8-オキサ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナ-2(5,1)-ピリジナシクロウンデカファン-4-イル)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1カルボキサミド、及び、(1R,2R,3S)-N-((2R,6S,4S)-1-エチル-2-ヒドロキシ-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-2,2,2,2,6,6,6,6,6,6-デカヒドロ-1H-8-オキサ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナ-2(5,1)-ピリジナシクロウンデカファン-4-イル)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボキサミドの合成
工程1。
0℃で、1-ベンジル-3,5-ジブロモ-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン(40.0g、120.8mmol)の、MeCN(900mL)及びHO(600mL)との混合物に、NHHCO(14.33g、181.2mmol)を添加した。混合物を室温まで温めて16時間撹拌した後、減圧下にて濃縮し、残渣を逆相シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、1-ベンジル-5-ブロモ-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-3-オール(16.0g、49%収率)を油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]1214BrNOに対する計算値267.0;実測値268.1。
工程2。
雰囲気下で、1-ベンジル-5-ブロモ-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-3-オール(15.0g、55.9mmol)の、DCM(150mL)との混合物に、TBDPSCl(23.1g、83.9mmol)及びイミダゾール(7.62g、111.9mmol)を、16時間にわたり添加した。HOを添加し、混合物をEtOAcで抽出した(3×300mL)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(3×300mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣を逆相シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、1-ベンジル-5-ブロモ-3-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン(15.0g、53%収率)を油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]2832BrNOSiに対する計算値505.1;実測値506.2。
工程3。
0℃で、1-ベンジル-5-ブロモ-3-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン(15.0g、29.6mmol)の、DCM(150mL)との混合物に、2-クロロエチルクロロホルメート(16.93g、118.5mmol)を添加した。混合物を40℃まで温めて4時間撹拌した後、HOで希釈し、混合物をEtOAcで抽出した(2×300mL)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(2×300mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣をMeOH(150mL)に溶解した。混合物を70℃まで加熱して2時間撹拌した後、合わせた有機層をNaHCOで洗浄し(2×300mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣を逆相シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、5-ブロモ-3-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン(9.0g、73%収率)を油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]2126BrNOSiに対する計算値417.1;実測値418.0[81Brに対して]。
工程4。
0℃で、5-ブロモ-3-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン(6.0g、14.4mmol)の、MeCN(60mL)及びHO(60mL)との混合物に、tert-ブチル(S)-(2-オキソオキセタン-3-イル)カルバメート(2.97g、15.9mmol)及びCsCO(11.74g、36.0mmol)を添加した。混合物を40℃まで温めて16時間撹拌した後、EtOAcで抽出した(2×100mL)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(3×200mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、残渣を逆相シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、(2S)-3-(5-ブロモ-3-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-イル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)プロパン酸(4.0g、46%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]2939BrNSiに対する計算値602.2;実測値603.1。
工程5。
0℃で、3-(1-エチル-2-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロピル(S)-ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボキシレート(1.0g、1.7mmol)の、DMF(10mL)との混合物に、DIPEA(1.07g、8.3mmol)、(2S)-3-(5-ブロモ-3-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-イル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)プロパン酸(749mg、1.24mmol)、及びHATU(1.26g、3.3mmol)を添加した。混合物を0℃で2時間撹拌した後、HOで希釈し、混合物をEtOAcで抽出した(3×100mL)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(3×100mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮して、残渣を分取TLCにより精製し、3-(1-エチル-2-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロピル-(3S)-1-((2S)-3-(5-ブロモ-3-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-イル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)プロパノイル)ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボキシレート(1.2g、61%収率)を油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]6386BBrNSiに対する計算値1188.6;実測値1189.4。
工程6。
3-(1-エチル-2-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロピル-(3S)-1-((2S)-3-(5-ブロモ-3-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-イル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)プロパノイル)ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボキシレート(1.2g、1.0mmol)の、トルエン(30mL)、1,4-ジオキサン(10mL)、及びHO(10mL)との混合物に、KCO(418mg、3.0mmol)及びPd(dppf)Cl(74mg、0.1mmol)を添加した。混合物を65℃まで加熱して2時間撹拌した後、HOで希釈し、混合物をEtOAcで抽出した(2×100mL)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(2×100mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮して、残渣を分取TLCにより精製し、tert-ブチル((6S,4S)-2-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-2,2,2,2,6,6,6,6,6,6-デカヒドロ-1H-8-オキサ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナ-2(5,1)-ピリジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(420mg、42%)を油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]5774Siに対する計算値982.5;実測値984.1。
工程7。
0℃で、tert-ブチル((6S,4S)-2-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-2,2,2,2,6,6,6,6,6,6-デカヒドロ-1H-8-オキサ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナ-2(5,1)-ピリジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(420mg、0.43mmol)の、DCM(10mL)との混合物に、ZnBr(481mg、2.14mmol)を添加した。混合物を室温まで温めて16時間撹拌した後濾過し、濾塊をEtOAcで洗浄した(3×20mL)。濾液を減圧下にて濃縮し、(6S,4S)-4-アミノ-2-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-2,2,2,2,6,6,6,6,6,6-デカヒドロ-1H-8-オキサ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナ-2(5,1)-ピリジナシクロウンデカファン-5,7-ジオン(400mg)を得、これをさらに精製することなく次工程で直接使用した。LCMS(ESI):m/z [M+H]5266Siに対する計算値882.5;実測値883.6。
工程8。
0℃で、(6S,4S)-4-アミノ-2-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-2,2,2,2,6,6,6,6,6,6-デカヒドロ-1H-8-オキサ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナ-2(5,1)-ピリジナシクロウンデカファン-5,7-ジオン(380mg、0.43mmol)の、DMF(4mL)との混合物に、DIPEA(556mg、4.3mmol)、(1R,2R,3S)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボン酸(74mg、0.65mmol)、及びHATU(327mg、0.86mmol)を添加した。混合物を0℃で2時間撹拌した後、HOで希釈し、混合物をEtOAcで抽出した(3×50mL)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(3×50mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮して、残渣を分取TLCにより精製し、(1R,2R,3S)-N-((6S,4S)-2-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-2,2,2,2,6,6,6,6,6,6-デカヒドロ-1H-8-オキサ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナ-2(5,1)-ピリジナシクロウンデカファン-4-イル)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボキサミド(190mg、45%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]5874Siに対する計算値978.5;実測値979.7。
工程9。
0℃で、(1R,2R,3S)-N-((6S,4S)-2-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-2,2,2,2,6,6,6,6,6,6-デカヒドロ-1H-8-オキサ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナ-2(5,1)-ピリジナシクロウンデカファン-4-イル)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボキサミド(190mg、0.19mmol)の、THF(4mL)との混合物に、TBAF(811mg、3.1mmol)及びAcOH(1mg、0.02mmol)を添加した。混合物を室温まで温めて16時間撹拌した後、HOで希釈し、混合物をEtOAcで抽出した(3×50mL)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(3×50mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、(1R,2R,3S)-N-((2S,6S,4S)-1-エチル-2-ヒドロキシ-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-2,2,2,2,6,6,6,6,6,6-デカヒドロ-1H-8-オキサ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナ-2(5,1)-ピリジナシクロウンデカファン-4-イル)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1カルボキサミド(26mg、13%収率)、及び(1R,2R,3S)-N-((2R,6S,4S)-1-エチル-2-ヒドロキシ-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-2,2,2,2,6,6,6,6,6,6-デカヒドロ-1H-8-オキサ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナ-2(5,1)-ピリジナシクロウンデカファン-4-イル)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボキサミド(11mg、8%収率)を、共に固形分として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]4256に対する計算値740.4;実測値741.3;H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 8.76 (dd, J = 4.8, 1.7 Hz, 1H), 8.07 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.88 (dd, J = 7.8, 1.8 Hz, 1H), 7.61 - 7.55 (m, 1H), 7.55 - 7.47 (m, 2H), 7.42 (s, 1H), 6.24 (s, 1H), 5.66 (d, J = 12.2 Hz, 1H), 5.59 (t, J = 9.1 Hz, 1H), 4.91 (d, J = 6.7 Hz, 1H), 4.40 - 4.26 (m, 2H), 4.13 (q, J = 6.2 Hz, 1H), 4.08 - 3.96 (m, 2H), 3.88 - 3.78 (m, 1H), 3.72 (t, J = 11.5 Hz, 1H), 3.64 (q, J = 11.0 Hz, 2H), 3.11 (d, J = 14.2 Hz, 1H), 2.96 (dt, J = 14.4, 7.1 Hz, 2H), 2.80 (d, J = 23.8 Hz, 6H), 2.15 (t, J = 9.5 Hz, 1H), 2.06 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 1.94 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 1.84 - 1.73 (m, 1H), 1.66 - 1.51 (m, 2H), 1.41 (d, J = 6.2 Hz, 3H), 1.24 (s, 1H), 1.19 - 1.05 (m, 7H), 1.05 - 0.96 (m, 6H), 0.88 (s, 3H), 0.48 (s, 3H)及び、LCMS(ESI):m/z [M+H]4256に対する計算値740.4;実測値741.4;H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 8.76 (dd, J = 4.7, 1.8 Hz, 1H), 8.12 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.85 (dd, J = 7.8, 1.7 Hz, 1H), 7.51 (q, J = 4.5 Hz, 3H), 7.45 (s, 1H), 6.19 (s, 1H), 5.70 (t, J = 8.7 Hz, 1H), 5.49 (s, 1H), 4.72 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 4.31 (d, J = 12.7 Hz, 1H), 4.18 (d, J = 6.2 Hz, 2H), 4.14 - 4.06 (m, 1H), 3.99 - 3.68 (m, 3H), 3.61 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 3.53 (d, J = 10.9 Hz, 1H), 3.14 (d, J = 15.8 Hz, 1H), 2.94 (s, 3H), 2.92 - 2.83 (m, 2H), 2.73 (d, J = 14.1 Hz, 3H), 2.33 (q, J = 1.8 Hz, 1H), 1.95 (d, J = 10.5 Hz, 1H), 1.77 (d, J = 10.6 Hz, 1H), 1.64 - 1.48 (m, 2H), 1.40 (d, J = 6.2 Hz, 3H), 1.24 (s, 1H), 1.19 - 0.95 (m, 12H), 0.85 (s, 1H), 0.72 (s, 3H), 0.58 (s, 3H)。
実施例A437。(2S,6S)-N-((6S,3S,4S,Z)-3-(2-(ジメチルアミノ)エトキシ)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2,4,6-トリメチルピペラジン-1-カルボキサミドの合成
工程1。
0℃で、エチル(2S,3S)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(2-オキソエチル)プロパノエート(0.31g、6.9mmol)及びジメチルアミン(MeOH中に30%)(865mg、8.5mmol)の、MeOH(20mL)との混合物に、NaBHCN(1.08g、17.2mmol)を2分にわたり添加した。混合物を室温で撹拌した後、HO(30mL)で希釈し、EtOAcで抽出した(3×20mL)。合わせた有機層をHOで洗浄し(4×10mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、エチル(2S,3S)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(2-(ジメチルアミノ)エトキシ)プロパノエート(1.2g、45%収率)を油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]1728BrNSに対する計算値467.1;実測値468.2。
工程2。
雰囲気下、0℃で、エチル(2S,3S)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(2-(ジメチルアミノ)エトキシ)プロパノエート(1.25g、2.68mmol)の、THF(9mL)との混合物に、1M LiOH(8.0mL、8.0mmol)を滴加した。混合物を0℃で2時間撹拌した後、1M HClで酸性化し、pHを約6にした後、EtOAcで抽出した(3×50mL)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(3×10mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過し、濾液を減圧下にて濃縮して、(2S,3S)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(2-(ジメチルアミノ)エトキシ)プロパン酸(600mg、51%収率)を油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]1524BrNSに対する計算値439.1;実測値440.3[81Brに対して]。
工程3。
雰囲気下、0℃で、(2S,3S)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(2-(ジメチルアミノ)エトキシ)プロパン酸(570mg、1.3mmol)、2-{[(2M)-1-エチル-2-{2-[(1S)-1-メトキシエチル]ピリジン-3-イル}-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)インドール-3-イル]メチル}-2-メチルプロピル(3S)-1,2-ジアジナン-3-カルボキシレート(1.18g、1.95mmol)、及びDIPEA(5.04g、39.0mmol)の、MeCN(6mL)との混合物を5分間撹拌した後、HATU(593mg、1.56mmol)を2分にわたり、小分けにして添加した。混合物を室温まで温めて4時間撹拌した後、HO(30mL)で希釈し、EtOAcで抽出した(3×20mL)。合わせた有機層をHOで洗浄し(3×10mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮して、残渣を分取TLCにより精製し、3-(1-エチル-2-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロピル-(S)-1-((2S,3S)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(2-(ジメチルアミノ)エトキシ)プロパノイル)ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボキシレート(580mg、44%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]4971BBrNSに対する計算値1025.4;実測値1026.5[81Brに対して]。
工程4。
Ar雰囲気下で、3-(1-エチル-2-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロピル-(S)-1-((2S,3S)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(2-(ジメチルアミノ)エトキシ)プロパノイル)ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボキシレート(580mg、0.57mmol)及びKPO(300mg、1.42mmol)の、トルエン(6mL)、1,4-ジオキサン(2mL)、及びHO(2mL)との混合物に、Pd(dtbpf)Clを添加した。混合物を60℃まで加熱して4時間撹拌した後、HO(30mL)で希釈し、混合物をEtOAcで抽出した(3×30mL)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(3×10mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮して、残渣を分取TLCにより精製し、(2S,6S)-N-((6S,3S,4S,Z)-3-(2-(ジメチルアミノ)エトキシ)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2,4,6-トリメチルピペラジン-1-カルボキサミド(230mg、50%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]4359Sに対する計算値817.4;実測値818.4。
工程5。
雰囲気下、0℃で、tert-ブチル((6S,3S,4S,Z)-3-(2-(ジメチルアミノ)エトキシ)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(230mg、0.28mmol)の、DCM(3mL)との混合物に、HClの1,4-ジオキサン(1mL)溶液を添加した。混合物を室温まで温めて2時間撹拌した後、減圧下にて濃縮し、トルエン(30mL)を残渣に添加し、混合物を減圧下にて濃縮して(6S,3S,4S,Z)-4-アミノ-3-(2-(ジメチルアミノ)エトキシ)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-5,7-ジオン(200mg)を固体として、これをさらに精製することなく次工程で直接使用した。LCMS(ESI):m/z [M+H]3851Sに対する計算値717.4;実測値718.7。
工程6。
0℃で、(6S,3S,4S,Z)-4-アミノ-3-(2-(ジメチルアミノ)エトキシ)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-5,7-ジオン(200mg、0.28mmol)の、THF(2mL)との混合物に、NEt(85mg、0.84mmol)を1分にわたり滴加した。混合物を0℃で5分間撹拌した後、4-ニトロフェニルクロロホルメート(56mg、0.28mmol)を1分にわたり添加した。混合物を室温まで温めて4時間撹拌し、混合物を減圧下にて濃縮して、4-ニトロフェニル((6S,3S,4S,Z)-3-(2-(ジメチルアミノ)エトキシ)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(250mg)を固体として得、これをさらに精製することなく、次工程で直接使用した。
工程7。
0℃で、4-ニトロフェニル((6S,3S,4S,Z)-3-(2-(ジメチルアミノ)エトキシ)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(200mg、0.23mmol)の、MeCN(2mL)との混合物に、DIPEA(88mg、0.68mmol)を滴加した。混合物を0℃で2分間撹拌した後、tert-ブチル(3S,5S)-3,5-ジメチルピペラジン-1-カルボキシレート(97mg、0.45mmol)を滴加した。混合物を室温まで温めて一晩撹拌した後、HO(3mL)で希釈し、混合物をEtOAcで抽出した(3×10mL)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(3×10mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮して、残渣を分取TLCにより精製し、tert-ブチル(3S,5S)-4-(((6S,3S,4S,Z)-3-(2-(ジメチルアミノ)エトキシ)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバモイル)-3,5-ジメチルピペラジン-1-カルボキシレート(50mg、23%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]5071Sに対する計算値957.5;実測値958.9。
工程8。
雰囲気下、0℃で、tert-ブチル(3S,5S)-4-(((6S,3S,4S,Z)-3-(2-(ジメチルアミノ)エトキシ)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバモイル)-3,5-ジメチルピペラジン-1-カルボキシレート(50mg、0.05mmol)の、DCM(3mL)との混合物に、HClの1,4-ジオキサン(1mL)溶液を滴加した。混合物を室温まで温めて2時間撹拌した後、減圧下にて濃縮し、トルエン(30mL)を残渣に添加し、混合物を減圧下にて濃縮して(2S,6S)-N-((6S,3S,4S,Z)-3-(2-(ジメチルアミノ)エトキシ)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2,6-ジメチルピペラジン-1-カルボキサミド(50mg)を固体として得、これをさらに精製することなく次工程で直接使用した。
工程9。
0℃で、(2S,6S)-N-((6S,3S,4S,Z)-3-(2-(ジメチルアミノ)エトキシ)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2,6-ジメチルピペラジン-1-カルボキサミド(40mg、0.05mmol)の、MeOHとの混合物に、パラホルムアルデヒド(11mg、0.24mmol)を小分けにして、続いてNaBHCN(4.4mg、0.07mmol)を小分けにして添加した。混合物を室温まで温めて一晩撹拌した後、HO(5mL)で希釈し、EtOAcで抽出した(3×10mL)。合わせた有機層をHOで洗浄し(3×10mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、(2S,6S)-N-((6S,3S,4S,Z)-3-(2-(ジメチルアミノ)エトキシ)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2,4,6-トリメチルピペラジン-1-カルボキサミド(3.3mg、8%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]4665Sに対する計算値871.5;実測値872.3;H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 8.74 - 8.64 (dd, J = 4.7, 1.6 Hz, 1H), 8.49 - 8.36 (s, 1H), 7.91 - 7.81 (s, 1H), 7.79 - 7.71 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.71 - 7.63 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.56 - 7.47 (s, 1H), 7.47 - 7.36 (dd, J = 7.7, 4.7 Hz, 1H), 6.32 - 6.21 (d, J = 9.9 Hz, 1H), 5.55 - 5.46 (s, 1H), 5.19 - 5.11 (s, 1H), 5.04 - 4.97 (s, 1H), 4.45 - 3.94 (m, 6H), 3.67 - 3.36 (m, 11H), 3.23 (s, 3H), 3.11 (s, 3H), 2.78 - 2.75 (m, 2H), 2.40 - 2.34 (m, 3H), 2.15 (s, 6H), 2.11 - 2.04 (m, 6H), 1.75 (s, 2H), 1.59 - 1.41 (m, 1H), 1.30 (d, J = 6.0 Hz, 3H), 1.13 (s, 1H), 1.12 (d, J = 6.1 Hz, 6H), 0.80 (d, J = 28.4 Hz, 6H), 0.57 - 0.12 (s, 3H)。
実施例A438。(1r,2R,3S)-N-((6S,3S,4S,Z)-3-エトキシ-1-(2-イソプロポキシエチル)-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボキサミドの合成
工程1。
雰囲気下で、5-ブロモ-3-{3-[(tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ]-2,2-ジメチルプロピル}-2-ヨード-1H-インドール(22.0g、34.0mmol)及びベンジル4-[6-(メトキシメチル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-3-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(19.1g、40.8mmol)の、1,4-ジオキサン(400mL)及びHO(80mL)との混合物に、Pd(dppf)Cl(2.49g、3.4mmol)及びKCO(11.76g、85.1mmol)を小分けにして添加した。混合物を70℃まで加熱して16時間撹拌した後、HOを添加し、混合物をEtOAcで抽出した(3×200mL)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(3×100mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、ベンジル(S)-4-(5-(5-ブロモ-3-(3-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-2,2-ジメチルプロピル)-1H-インドール-2-イル)-6-(1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(20g、67%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]4957BrNSiに対する計算値874.3;実測値875.5。
工程2。
雰囲気下で、ベンジル(S)-4-(5-(5-ブロモ-3-(3-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-2,2-ジメチルプロピル)-1H-インドール-2-イル)-6-(1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(23.0g、26.3mmol)及び2-イソプロポキシエチル4-メチルベンゼンスルホネート(13.6g、52.6mmol)の、DMF(300mL)との混合物に、CsCO(25.72g、79.0mmol)を小分けにして添加した。混合物を60℃まで加熱して2撹拌した後、ブライン(100mL)で希釈してEtOAcで抽出した(3×200mL)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(3×200mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、ベンジル(S)-4-(5-(5-ブロモ-3-(3-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-2,2-ジメチルプロピル)-1-(2-イソプロポキシエチル)-1H-インドール-2-イル)-6-(1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(19.2g、76%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]5467BrNSiに対する計算値960.4;実測値961.4[81Brに対して]。
工程3。
雰囲気下、0℃で、ベンジル(S)-4-(5-(5-ブロモ-3-(3-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-2,2-ジメチルプロピル)-1-(2-イソプロポキシエチル)-1H-インドール-2-イル)-6-(1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(3.0g、3.1mmol)の、THF(30mL)との混合物に、TBAF(THF中に1M)(15.6mL、15.6mmol)を小分けにして添加した。混合物を45℃まで加熱して一晩撹拌した後、ブライン(30mL)で希釈し、EtOAcで抽出した(3×100mL)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(3×50mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、ベンジル(S)-4-(5-(5-ブロモ-3-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-1-(2-イソプロポキシエチル)-1H-インドール-2-イル)-6-(1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(1.19g、53%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]3849BrNに対する計算値720.3;実測値721.3。
工程4。
雰囲気下で、ベンジル(S)-4-(5-(5-ブロモ-3-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-1-(2-イソプロポキシエチル)-1H-インドール-2-イル)-6-(1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(1.09g、1.51mmol)及びビス(ピナコラト)ジボロン(0.58g、2.27mmol)の、トルエン(11mL)との混合物に、Pd(dppf)Cl(0.11g、0.15mmol)及びKOAc(0.37g、3.78mmol)を小分けにして添加した。混合物を80℃まで加熱して2時間撹拌した後、ブライン(10mL)で希釈し、EtOAcで抽出した(3×20mL)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(3×20mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、ベンジル(S)-4-(5-(3-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-1-(2-イソプロポキシエチル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-2-イル)-6-(1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(1.0g、86%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]4461BNに対する計算値768.5;実測値769.7。
工程5。
雰囲気下、0℃で、ベンジル(S)-4-(5-(3-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-1-(2-イソプロポキシエチル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-2-イル)-6-(1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(1.0g、1.3mmol)及び(3S)-1,2-ビス(tert-ブトキシカルボニル)-1,2-ジアジナン-3-カルボン酸(0.64g、2.0mmol)の、DCM(10mL)との混合物に、DMAP(0.24g、2.0mmol)及びDCC(0.40g、2.0mmol)を小分けにして添加した。混合物を室温まで温めて一晩撹拌した後、ブライン(20mL)で希釈し、DCMで抽出した(3×50mL)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(3×20mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、3-(3-(2-(5-(4-((ベンジルオキシ)カルボニル)ピペラジン-1-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-1-(2-イソプロポキシエチル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロピル)1,2-ジ-tert-ブチル-(S)-テトラヒドロピリダジン-1,2,3-トリカルボキシレート(1.08g、77%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]5985BN12に対する計算値1080.6;実測値1081.7。
工程6。
雰囲気下、0℃で、3-(3-(2-(5-(4-((ベンジルオキシ)カルボニル)ピペラジン-1-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-1-(2-イソプロポキシエチル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロピル)1,2-ジ-tert-ブチル-(S)-テトラヒドロピリダジン-1,2,3-トリカルボキシレート(1.0g、0.9mmol)の、DCM(3mL)との混合物に、HClの1,4-ジオキサン(9ml)溶液を小分けにして添加した。混合物を室温まで温めて6時間撹拌した後、トルエン(30mL)で希釈し、減圧下にて濃縮して3-(2-(5-(4-((ベンジルオキシ)カルボニル)ピペラジン-1-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-1-(2-イソプロポキシエチル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロピル-(S)-ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボキシレートビスヒドロクロリド(1.0g)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]4969BNに対する計算値880.5;実測値881.5。
工程7。
雰囲気下、0℃で、3-(2-(5-(4-((ベンジルオキシ)カルボニル)ピペラジン-1-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-1-(2-イソプロポキシエチル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロピル-(S)-ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボキシレートビスヒドロクロリド(1.0g、1.1mmol)及び(2S,3S)-3-(4-ブロモ-1,3-チアゾール-2-イル)-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-エトキシプロパン酸(0.54g、1.36mmol)の、DMF(10mL)との混合物に、DIPEA(4.40g、34.1mmol)及び(Z)-(エチルシアノ({[(ジメチルイミニウミル)(モルホリン-4-イル)メトキシ]イミノ})ホルメート);ヘキサフルオロホスフェート(0.53g、1.3mmol)を、小分けにして添加した。混合物を0℃で1時間撹拌した後、ブライン(30mL)で希釈し、EtOAcで抽出した(3×50mL)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(3×30mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮して、残渣を分取TLCにより精製し、3-(2-(5-(4-((ベンジルオキシ)カルボニル)ピペラジン-1-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-1-(2-イソプロポキシエチル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロピル-(S)-1-((2S,3S)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-エトキシプロパノイル)ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボキシレート(1.0g、70%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]6286BBrN12Sに対する計算値1258.5;実測値1259.5。
工程8。
雰囲気下で、3-(2-(5-(4-((ベンジルオキシ)カルボニル)ピペラジン-1-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-1-(2-イソプロポキシエチル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロピル-(S)-1-((2S,3S)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-エトキシプロパノイル)ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボキシレート(1.0g、0.8mmol)の、トルエン(30mL)、1,4-ジオキサン(10mL)、及びHO(10mL)との混合物に、Pd(dtbpf)Cl(0.16g、0.24mmol)及びKPO(0.42g、2.0mmol)を小分けにして添加した。混合物を65℃まで加熱して2時間撹拌した後、HOで希釈し、EtOAcで抽出した(3×50mL)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(3×50mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮して、残渣を分取TLCにより精製し、ベンジル4-(5-((6S,3S,4S,Z)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-エトキシ-1-(2-イソプロポキシエチル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-1-イル)-6-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(370mg、44%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]+ C567410Sに対する計算値1050.5;実測値1051.9。
工程9。
ベンジル4-(5-((6S,3S,4S,Z)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-エトキシ-1-(2-イソプロポキシエチル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-1-イル)-6-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(340mg、0.32mmol)の、MeOH(5mL)との混合物に、パラホルムアルデヒド(49mg、1.6mmol)及びPd/C(34mg、0.32mmol)を小分けにして添加した。混合物をH雰囲気下で一晩撹拌した後、セライトパッドに通して濾過し、濾塊をMeOHで洗浄した(3×20mL)。濾液を減圧下にて濃縮して、残渣を分取TLCにより精製し、tert-ブチル((6S,3S,4S,Z)-3-エトキシ-1-(2-イソプロポキシエチル)-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(240mg、80%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]4970Sに対する計算値930.5;実測値931.5。
工程10。
雰囲気下、0℃で、tert-ブチル((6S,3S,4S,Z)-3-エトキシ-1-(2-イソプロポキシエチル)-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(240mg、0.26mmol)の、DCM(2mL)との混合物に、HClの1,4-ジオキサン(6mL)溶液を小分けにして添加した。混合物を0℃で1時間撹拌した後、トルエン(20mL)で希釈し、減圧下にて濃縮して(6S,3S,4S,Z)-4-アミノ-3-エトキシ-1-(2-イソプロポキシエチル)-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-5,7-ジオン塩酸塩(240mg)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]4462Sに対する計算値830.5;実測値831.4。
工程11。
雰囲気下、0℃で、(6S,3S,4S,Z)-4-アミノ-3-エトキシ-1-(2-イソプロポキシエチル)-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-5,7-ジオン塩酸塩(100mg、0.12mmol)及び(1R,2R,3S)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボン酸(21mg、0.18mmol)の、DMF(5mL)との混合物に、DIPEA(467mg、3.6mmol)及び(Z)-(エチルシアノ({[(ジメチルイミニウミル)(モルホリン-4-イル)メトキシ]イミノ})ホルメート);ヘキサフルオロホスフェート(62mg、0.14mmol)を小分けにして添加した。混合物を0℃で1時間撹拌した後、ブライン(5mL)で希釈し、EtOAcで抽出した(3×5mL)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(3×15mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣を(1r,2R,3S)-N-((6S,3S,4S,Z)-3-エトキシ-1-(2-イソプロポキシエチル)-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボキサミド(38mg、34%収率)により固体として精製した。LCMS(ESI):m/z [M+H]5070Sに対する計算値926.5;実測値927.5;H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 8.52 - 8.42 (m, 2H), 7.91 (s, 1H), 7.72 (dd, J = 8.5, 1.6 Hz, 1H), 7.61 (dd, J = 18.7, 9.2 Hz, 2H), 7.21 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 5.88 (d, J = 9.8 Hz, 1H), 5.19 (d, J = 12.2 Hz, 1H), 4.92 (s, 1H), 4.41 - 4.02 (m, 5H), 3.73 - 3.47 (m, 4H), 3.25 (q, J = 4.1, 2.7 Hz, 8H), 3.13 (s, 3H), 2.78 (t, J = 11.3 Hz, 2H), 2.49 - 2.39 (m, 6H), 2.22 (s, 4H), 2.11 - 1.96 (m, 1H), 1.78 (d, J = 29.7 Hz, 3H), 1.51 (s, 3H), 1.32 (d, J = 6.1 Hz, 4H), 1.24 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 1.20 - 0.97 (m, 12H), 0.84 (dd, J = 23.4, 6.0 Hz, 10H), 0.44 (s, 3H)。
実施例A449。(1r,2R,3S)-N-((6S,3S,4S,Z)-3-エトキシ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(1-(オキセタン-3-イル)ピペリジン-4-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボキサミドの合成
工程1。
(2S,3S)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-エトキシプロパン酸(1.11g、7.7mmol)及びDIPEA(4.95g、38.3mmol)の、DMF(20mL)との混合物を、室温で5分間撹拌した後、(2S,3S)-3-(4-ブロモ-1,3-チアゾール-2-イル)-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-エトキシプロパン酸(1.52g、3.8mmol)及びHATU(2.91g、7.7mmol)を添加した。LCMSにより反応が完了した際に、混合物を0℃まで冷却してHOで希釈し、EtOAcで抽出した(50mL)。有機層をブラインで洗浄し(3×100mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、メチル(S)-1-((2S,3S)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-エトキシプロパノイル)ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボキシレート(1.56g、78%収率)を得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]1929BrNSに対する計算値522.1;実測値523.1[81Brに対して]。
工程2。
メチル(3S)-1-[(2S,3S)-3-(4-ブロモ-1,3-チアゾール-2-イル)-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-エトキシプロパノイル]-1,2-ジアジナン-3-カルボキシレート(1.56g、3.0mmol)、LiOH・HO(0.63g、15.0mmol)、THF(5mL)、及びHO(5mL)の混合物を、LCMSにより完了するまで室温で撹拌した。混合物を1N HClでpH約7まで酸性化し、EtOAcで抽出した(3×100mL)。合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させて濾過し、濾液を減圧下にて濃縮して(3S)-1-[(2S,3S)-3-(4-ブロモ-1,3-チアゾール-2-イル)-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-エトキシプロパノイル]-1,2-ジアジナン-3-カルボン酸(1.3g)を得、これをさらに精製することなく次工程で直接使用した。LCMS(ESI):m/z [M+H]1929BrNSに対する計算値506.1;実測値507.1。
工程3。
(3S)-1-[(2S,3S)-3-(4-ブロモ-1,3-チアゾール-2-イル)-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-エトキシプロパノイル]-1,2-ジアジナン-3-カルボン酸(600mg、1.18mmol)、ベンジル(5M)-5-[1-エチル-3-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)インドール-2-イル]-6-[(1S)-1-メトキシエチル]-3’,6’-ジヒドロ-2’H-[3,4’-ビピリジン]-1’-カルボキシレート(754mg、1.1mmol)、DMAP(29mg、0.24mmol)、DCC(488mg、2.37mmol)、及びDCM(15mL)の混合物を、LCMSにより完了すると判断されるまで、室温で。混合物をDCM(100mL)で希釈してHO(100mL)で洗浄した後、水層をDCMで抽出した(3×100mL)。合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させて濾過し、濾液を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、ベンジル(5M)-5-(3-{3-[(3S)-1-[(2S,3S)-3-(4-ブロモ-1,3-チアゾール-2-イル)-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-エトキシプロパノイル]-1,2-ジアジナン-3-カルボニルオキシ]-2,2-ジメチルプロピル}-1-エチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)インドール-2-イル)-6-[(1S)-1-メトキシエチル]-3’,6’-ジヒドロ-2’H-[3,4’-ビピリジン]-1’-カルボキシレート(735mg、52%収率)を油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]6079BBrN11Sに対する計算値1195.5;実測値1196.4。
工程4。
ベンジル(5M)-5-(3-{3-[(3S)-1-[(2S,3S)-3-(4-ブロモ-1,3-チアゾール-2-イル)-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-エトキシプロパノイル]-1,2-ジアジナン-3-カルボニルオキシ]-2,2-ジメチルプロピル}-1-エチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)インドール-2-イル)-6-[(1S)-1-メトキシエチル]-3’,6’-ジヒドロ-2’H-[3,4’-ビピリジン]-1’-カルボキシレート(725mg、0.61mmol)、KPO(322mg、1.52mmol)、Pd(DtBPF)Cl(79mg、0.12mmol)、トルエン(9mL)、1,4-ジオキサン(3mL)、及びHO(3mL)の混合物を、N雰囲気下で70℃まで加熱し、70℃で1時間撹拌した。混合物をHO(50mL)で希釈し、EtOAcで抽出した(3×100mL)。合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させて濾過し、濾液を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、ベンジル5-((6S,3S,4S,Z)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-エトキシ-1-エチル-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-1-イル)-6-((S)-1-メトキシエチル)-3’,6’-ジヒドロ-[3,4’-ビピリジン]-1’(2’H)-カルボキシレート(233mg、39%収率)を油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]5467Sに対する計算値989.5;実測値990.6。
工程5。
雰囲気下で、ベンジル5-((6S,3S,4S,Z)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-エトキシ-1-エチル-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-1-イル)-6-((S)-1-メトキシエチル)-3’,6’-ジヒドロ-[3,4’-ビピリジン]-1’(2’H)-カルボキシレート(223mg、0.23mmol)及びPd(OH)/C(200mg、1.4mmol)の、MeOH(2mL)との混合物を、LCMSにより完了したと考えられるまで撹拌した。混合物を濾過し、濾塊をMeOHで洗浄した(3×20mL)。濾液を減圧下にて濃縮して、tert-ブチル((6S,3S,4S,Z)-3-エトキシ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(ピペリジン-4-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(192mg)を固体として得、これをさらに精製することなく、次工程で使用した。LCMS(ESI):m/z [M+H]4663Sに対する計算値875.5;実測値858.4。
工程6。
tert-ブチル((6S,3S,4S,Z)-3-エトキシ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(ピペリジン-4-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(80mg、0.09mmol)、3-オキセタノン(134mg、1.86mmol)、AcOH(56mg、0.93mmol)、及びNaBHCN(59mg、0.93mmol)の、PrOH(2mL)との混合物を室温で、LCMSにより完了したと考えられるまで撹拌した。混合物を0℃まで冷却して飽和NaHCOによりクエンチし、EtOAcで抽出した(3×30mL)。合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させて濾過し、濾液を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、tert-ブチル((6S,3S,4S,Z)-3-エトキシ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(1-(オキセタン-3-イル)ピペリジン-4-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(30mg、35%収率)を油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]4967Sに対する計算値913.5;実測値914.4。
工程7。
tert-ブチル((6S,3S,4S,Z)-3-エトキシ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(1-(オキセタン-3-イル)ピペリジン-4-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(40mg、0.05mmol)、ZnBr(55mg、0.24mmol)、及びDCM(1mL)の混合物を室温で、LCMSにより完了したと考えられるまで撹拌した。混合物を濾過し、濾塊をDCMで洗浄し(3×10mL)、濾液を減圧下にて濃縮して、(6S,3S,4S,Z)-4-アミノ-3-エトキシ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(1-(オキセタン-3-イル)ピペリジン-4-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-5,7-ジオンを油(粗)として得、これをさらに精製することなく次工程で直接使用した。LCMS(ESI):m/z [M+H]4459Sに対する計算値813.4;実測値814.8。
工程8。
室温で、(6S,3S,4S,Z)-4-アミノ-3-エトキシ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(1-(オキセタン-3-イル)ピペリジン-4-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-5,7-ジオン(40mg、0.05mmol)の、DMF(2mL)との混合物に、DIPEA(64mg、0.49mmol)、(1R,2R,3S)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボン酸(6mg、0.05mmol)、及びHATU(37mg、0.1mmol)を小分けにして添加した。混合物を、LCMSにより完了と考えられるまで撹拌した。混合物をHO(10mL)で希釈してEtOAc(50mL)で抽出し、有機層をブラインで洗浄し(3×50mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、(1r,2R,3S)-N-((6S,3S,4S,Z)-3-エトキシ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(1-(オキセタン-3-イル)ピペリジン-4-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボキサミド(3.5mg、8%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]5067Sに対する計算値909.5;実測値910.8;H NMR(400MHz,CDOD)δ 8.66 -8.52 (m, 2H), 7.82 - 7.72 (m, 2H), 7.67 (s, 1H), 7.53 - 7.44 (m, 1H), 5.99 (s, 1H), 4.78 - 4.68 (m, 4H), 4.71 - 4.54 (m, 10H), 4.48 - 4.39 (m, 1H), 4.36 - 4.02 (m, 4H), 3.75 - 3.68 (m, 1H), 3.68 - 3.64 (m, 3H), 3.02 - 2.97 (m, 3H), 2.91 - 2.80 (m, 2H), 2.65 - 2.63 (m, 1H), 2.24 - 2.12 (m, 3H), 2.03 - 2.00 (m, 4H), 1.93 - 1.72 (m, 3H), 1.69 - 1.55 (m, 1H), 1.47 - 1.23 (m, 6H), 1.16 - 1.13 (m, 5H), 1.06 - 0.85 (m, 5H), 0.50 (s, 3H)。
実施例A451。(1S,2S)-N-((6S,3S,4S,Z)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-3-((1-メチルピペリジン-4-イル)メトキシ)-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2-メチルシクロプロパン-1-カルボキサミドの合成
工程1。
メチル1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-カルボキシレート(10.0g、70.8mmol)及びNaHCO(29.75g、354.2mmol)の、THF(50mL)及びHO(50mL)との混合物に、CbzOSu(26.48g、106.3mmol)を小分けにして添加した。混合物を室温で2時間撹拌した後、HOで洗浄し(3×100mL)、合わせた水層をEtOAcで抽出した(3×100mL)。合わせた有機層を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、1-ベンジル4-メチル3,6-ジヒドロピリジン-1,4(2H)-ジカルボキシレートを油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]1517NOに対する計算値275.1;実測値276.1。
工程2。
雰囲気下、-20℃で、1-ベンジル4-メチル3,6-ジヒドロピリジン-1,4(2H)-ジカルボキシレート(8.0g、29.1mmol)の、THFとの混合物に、DIBAL-H(80mL、80mmol)を滴加した。混合物を-20℃で2時間撹拌した後、室温まで温めて飽和NHClでクエンチした。水性層をEtOAc(2×100mL)で抽出し、合わせた有機層を減圧下で濃縮した。残渣を逆相シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、ベンジル4-(ヒドロキシメチル)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボキシレート(2.3g、32%収率)を油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]1417NOに対する計算値247.1;実測値248.2。
工程3。
0℃で、ベンジル4-(ヒドロキシメチル)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボキシレート(2.3g、9.3mmol)及びPPh(2.93g、11.2mmol)の、DCMとの混合物に、CBr(3.70g、11.2mmol)を滴加した。混合物を、完了するまで室温で撹拌した後、飽和NHClでクエンチした。水層をEtOAcで抽出し(2×30mL)、合わせた有機層を減圧下にて濃縮して残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、ベンジル4-(ブロモメチル)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボキシレート(2.1g、73%収率)を油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]1416BrNOに対する計算値309.0;実測値310.0。
工程4。
0℃で、(S)-(4-ブロモチアゾール-2-イル)((2S,5R)-3,6-ジエトキシ-5-イソプロピル-2,5-ジヒドロピラジン-2-イル)メタノール(1.37g、3.39mmol)の、DMF(20mL)との混合物に、NaH(0.16g、6.78mmol)を小分けにして添加した。混合物を0℃で1時間撹拌した後、ベンジル4-(ブロモメチル)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボキシレート(2.10g、6.78mmol)を添加した。混合物を室温まで温めて2時間撹拌した後、飽和NHCl(100mL)で希釈し、混合物をEtOAcで抽出した(2×30mL)。合わせた有機層を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、ベンジル4-(((S)-(4-ブロモチアゾール-2-イル)((2S,5R)-3,6-ジエトキシ-5-イソプロピル-2,5-ジヒドロピラジン-2-イル)メトキシ)メチル)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボキシレート(1.75g、82%収率)を油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]2927BrNSに対する計算値632.2;実測値633.2。
工程5。
0℃で、ベンジル4-(((S)-(4-ブロモチアゾール-2-イル)((2S,5R)-3,6-ジエトキシ-5-イソプロピル-2,5-ジヒドロピラジン-2-イル)メトキシ)メチル)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボキシレート(1.75g、2.76mmol)の、THF(40mL)及びMeCN(16mL)との混合物に、0.02M HCl(35mL、0.7mmol)を滴加した。混合物を室温まで温めて一晩撹拌した後、飽和NaHCOでクエンチし、EtOAcで抽出した(2×100mL)。合わせた有機層を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、ベンジル4-(((1S,2S)-2-アミノ-1-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-3-エトキシ-3-オキソプロポキシ)メチル)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボキシレート(1.15g、79%収率)を油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]2226BrNSに対する計算値523.1;実測値524.2。
工程6。
ベンジル4-(((1S,2S)-2-アミノ-1-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-3-エトキシ-3-オキソプロポキシ)メチル)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボキシレート(1.15g、2.19mmol)及びLiOH(0.21g、8.77mmol)の、THF(50mL)及びHO(50mL)との混合物を、室温で1時間撹拌した後、1M HClでpH約4まで酸性化した。次に、混合物をさらに精製することなく次工程で直接使用した。LCMS(ESI):m/z [M+H]2022BrNSに対する計算値497.0;実測値497.9[81Brに対して]。
工程7。
上記混合物に、NaHCO(0.97g、11.59mmol)及び(Boc)O(1.0g、4.63mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した後、DCMで抽出した(3×20mL)。水層を、1M HClでpH約4まで酸性化し、EtOAcで抽出した(3×30mL)。合わせた有機層を減圧下にて濃縮し、(2S,3S)-3-((1-((ベンジルオキシ)カルボニル)-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)メトキシ)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)プロパン酸(1.1g、79%収率)を油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]2530BrNSに対する計算値597.1;実測値598.0[81Brに対して]。
工程8。
3-(1-エチル-2-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロピル(S)-ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボキシレート(1.5g、2.5mmol)及び(2S,3S)-3-((1-((ベンジルオキシ)カルボニル)-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)メトキシ)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)プロパン酸(1.48g、2.5mmol)の、DMFとの混合物に、DIPEA(3.21g、24.8mmol)及びHATU(1.89g、4.96mmol)を小分けにして添加した。混合物を室温で2時間撹拌した後、HOで洗浄した(3×30mL)。合わせた水層をEtOAcで抽出し(3×30mL)、合わせた有機層を減圧下にて濃縮して、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、3-(1-エチル-2-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロピル-(S)-1-((2S,3S)-3-((1-((ベンジルオキシ)カルボニル)-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)メトキシ)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)プロパノイル)ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボキシレート(1.0g、34%収率)を油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]5977BBrN11Sに対する計算値1183.5;実測値1184.3[81Brに対して]。
工程9。
雰囲気下で、3-(1-エチル-2-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロピル-(S)-1-((2S,3S)-3-((1-((ベンジルオキシ)カルボニル)-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)メトキシ)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)プロパノイル)ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボキシレート(1.0g、0.85mmol)及びKPO(0.45g、2.11mmol)の、トルエン、ジオキサン、及びHOとの混合物に、Pd(dtbpf)Cl(0.11g、0.17mmol)を小分けにして添加した。混合物を60℃まで加熱して2時間撹拌した後、HOで洗浄し(3×30mL)、合わせた水層をEtOAcで抽出した(3×30mL)。合わせた有機層を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、ベンジル4-((((6S,3S,4S,Z)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-3-イル)オキシ)メチル)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボキシレート(260mg、32%収率)を油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]5365Sに対する計算値975.5;実測値976.6。
工程10。
ベンジル4-((((6S,3S,4S,Z)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-3-イル)オキシ)メチル)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボキシレート(260mg、0.27mmol)及びPd(OH)(炭素上に20%)(0.26g)の、MeOH(3mL)との混合物を、H雰囲気下(バルーン)、室温で1時間撹拌した。混合物をセライトパッドに通して濾過し、濾液を減圧下にて濃縮して、tert-ブチル((6S,3S,4S,Z)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-3-(ピペリジン-4-イルメトキシ)-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(230mg、72%収率)を油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]4561Sに対する計算値843.4;実測値844.3。
工程11。
tert-ブチル((6S,3S,4S,Z)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-3-(ピペリジン-4-イルメトキシ)-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(230mg、0.27mmol)及びAcOH(49mg、0.82mmol)の、MeOHとの混合物に、パラホルムアルデヒド(49mg、1.6mmol)及びNaBHCN(86mg、1.36mmol)を小分けにして添加した。混合物を室温で2時間撹拌した後、HOで希釈し、EtOAcで抽出した(3×20mL)。合わせた有機層を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、tert-ブチル((6S,3S,4S,Z)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-3-((1-メチルピペリジン-4-イル)メトキシ)-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(280mg、81%収率)を油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]4663Sに対する計算値857.5;実測値858.4。
工程12。
tert-ブチル((6S,3S,4S,Z)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-3-((1-メチルピペリジン-4-イル)メトキシ)-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(280mg、0.33mmol)及びHClの1,4-ジオキサン(3mL)溶液の、1,4-ジオキサンとの混合物を、室温で1時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、(6S,3S,4S,Z)-4-アミノ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-3-((1-メチルピペリジン-4-イル)メトキシ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-5,7-ジオンを油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]4155Sに対する計算値757.4;実測値758.5。
工程13。
(6S,3S,4S,Z)-4-アミノ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-3-((1-メチルピペリジン-4-イル)メトキシ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-5,7-ジオン(265mg、0.35mmol)及び(1S,2S)-2-メチルシクロプロパン-1-カルボン酸(35mg、0.35mmol)の、DMFとの混合物に、DIPEA(905mg、7.0mmol)を小分けにして添加した。混合物を室温で2時間撹拌した後、HOで洗浄した(3×20mL)。合わせた水層をEtOAcで抽出し(2×20mL)、合わせた有機層を減圧下にて濃縮して、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、(1S,2S)-N-((6S,3S,4S,Z)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-3-((1-メチルピペリジン-4-イル)メトキシ)-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2-メチルシクロプロパン-1-カルボキサミド(24mg、8%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]4661Sに対する計算値839.4;実測値840.4;H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 8.83 - 8.64 (m, 1H), 8.56 - 8.43 (m, 1H), 8.00 - 7.89 (m, 1H), 7.81 - 7.73 (m, 3H), 7.63 - 7.53 (m, 2H), 5.93 - 5.85 (m, 1H), 5.20 - 5.12 (m, 1H), 4.90 (s, 1H), 4.32 - 4.13 (m, 5H), 3.68 - 3.60 (m, 2H), 3.26 - 3.22 (m, 5H), 2.95 - 2.83 (m, 1H), 2.79 - 2.72 (m, 3H), 2.49 - 2.46 (m, 1H), 2.20 - 2.10 (s, 3H), 2.09 - 2.01 (m, 1H), 1.93 - 1.72 (m, 6H), 1.70 - 1.45 (m, 3H), 1.41 - 1.30 (m, 3H),1.21 - 0.99(m, 7H), 0.98 - 0.87(m, 8H),0.60 - 0.50 (m, 1H), 0.35 (s, 3H)。
実施例A457。(1r,2R,3S)-N-((6S,4S,Z)-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-1-(2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)オキシ)エチル)-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボキサミドの合成
工程1。
雰囲気下、0℃で、(S)-5-ブロモ-3-(3-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-2,2-ジメチルプロピル)-2-(2-(1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-1H-インドール(3.0g、4.6mmol)及び2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)オキシ)エチル4-メチルベンゼンスルホネート(2.06g、6.9mmol)の、DMF(20mL)との混合物に、CsCO(3.73g、11.4mmol)を小分けにして添加した。混合物を65℃まで加熱して一晩撹拌した後、HO(50mL)で希釈し、EtOAcで抽出した(3×50mL)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(3×50mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、(S)-5-ブロモ-3-(3-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-2,2-ジメチルプロピル)-2-(2-(1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-1-(2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)オキシ)エチル)-1H-インドール(2.3g、64%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]+ C4455BrNSiに対する計算値784.3;実測値785.2。
工程2。
雰囲気下、0℃で、(S)-5-ブロモ-3-(3-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-2,2-ジメチルプロピル)-2-(2-(1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-1-(2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)オキシ)エチル)-1H-インドール(2.3g、2.9mmol)の、THF(20mL)との混合物に、TBAF(THF中に1M)(14.67mL、14.7mmol)を小分けにして添加した。混合物を45℃まで加熱して6時間撹拌した後、HOで希釈し、EtOAcで抽出した(3×30mL)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(3×30mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮して、残渣を分取TLCにより精製し、(S)-3-(5-ブロモ-2-(2-(1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-1-(2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)オキシ)エチル)-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロパン-1-オール(690mg、43%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]2837BrNに対する計算値546.2;実測値546.9。
工程3。
Ar雰囲気下で、(S)-3-(5-ブロモ-2-(2-(1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-1-(2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)オキシ)エチル)-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロパン-1-オール(690mg、1.3mmol)及び(Bpin)(643mg、2.5mmol)の、トルエン(7mL)との混合物に、KOAc(372mg、3.8mmol)及びPd(dppf)Cl(93mg、0.13mmol)を小分けにして添加した。混合物を80℃まで加熱して2.5時間撹拌した後、HO(20mL)で希釈し、EtOAcで抽出した(3×20mL)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(3×30mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮して、残渣を分取TLCにより精製し、(S)-3-(2-(2-(1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-1-(2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)オキシ)エチル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロパン-1-オール(700mg、93%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]3449BNに対する計算値592.4;実測値593.1。
工程4。
Ar雰囲気下で、(S)-3-(2-(2-(1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-1-(2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)オキシ)エチル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロパン-1-オール(670mg、1.13mmol)及びPd(DtBPF)Cl(147mg、0.23mmol)の、トルエン(3mL)、1,4-ジオキサン(1mL)、及びHO(1mL)との混合物に、メチル(S)-1-((S)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)プロパノイル)ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボキシレート(648mg、1.36mmol)及びKPO(720mg、3.39mmol)を小分けにして添加した。混合物を60℃まで加熱して3時間撹拌した後、HO(10mL)で希釈し、EtOAcで抽出した(3×10mL)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(3×10mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣を分取TLCにより精製して、メチル(S)-1-((S)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(4-(3-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-2-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-1-(2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)オキシ)エチル)-1H-インドール-5-イル)チアゾール-2-イル)プロパノイル)ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボキシレート(680mg、70%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]4562Sに対する計算値862.4;実測値863.1。
工程5。
雰囲気下、0℃で、メチル(S)-1-((S)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(4-(3-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-2-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-1-(2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)オキシ)エチル)-1H-インドール-5-イル)チアゾール-2-イル)プロパノイル)ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボキシレート(300mg、0.35mmol)の、THF(6mL)との混合物に、1M LiOH(1.74mL、1.74mmol)を小分けにして添加した。反応がLCMSにより完了したと考えられるときに、1M HClで混合物をpH約6まで酸性化した後、EtOAcで抽出した(3×50mL)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(2×20mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過し、濾液を減圧下にて濃縮して、(S)-1-((S)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(4-(3-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-2-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-1-(2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)オキシ)エチル)-1H-インドール-5-イル)チアゾール-2-イル)プロパノイル)ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボン酸(280mg)を固体として得、これをさらに精製することなく次工程で直接使用した。LCMS(ESI):m/z [M+H]4460Sに対する計算値848.4;実測値849.4。
工程6。
雰囲気下、0℃で、(S)-1-((S)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(4-(3-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-2-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-1-(2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)オキシ)エチル)-1H-インドール-5-イル)チアゾール-2-イル)プロパノイル)ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボン酸(300mg、0.35mmol)及びDIPEA(457mg、3.5mmol)の、DCM(50mL)との混合物に、HOBT(477mg、3.5mmol)及びEDCI(2.03g、10.6mmol)を小分けにして添加した。混合物を室温まで温めて一晩撹拌した後、HO(50mL)で洗浄し、水層をDCMで抽出した(3×50mL)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(3×100mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮して残渣を分取TLCにより精製し、tert-ブチル((6S,4S,Z)-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-1-(2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)オキシ)エチル)-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(200mg、68%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]4458Sに対する計算値830.4;実測値831.3。
工程7。
雰囲気下、0℃で、tert-ブチル((6S,4S,Z)-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-1-(2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)オキシ)エチル)-6,6,6,6,65,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(90mg、0.11mmol)の、DCM(1mL)との混合物に、TFA(1mL)を小分けにして添加した。混合物を0℃で1.5時間撹拌した後、減圧下にて濃縮し、(6S,4S,Z)-4-アミノ-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-1-(2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)オキシ)エチル)-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-5,7-ジオンTFA塩(80mg)を油として得、これをさらに精製することなく次工程で直接使用した。LCMS(ESI):m/z [M+H]3950Sに対する計算値730.4;実測値731.4。
工程8。
雰囲気下、0℃で、(6S,4S,Z)-4-アミノ-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-1-(2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)オキシ)エチル)-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-5,7-ジオンTFA塩(90mg、0.12mmol)及び(1r,2R,3S)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボン酸(17mg、0.15mmol)の混合物に、DIPEA(318mg、2.5mmol)及びHATU(56mg、0.15mmol)を小分けにして添加した。混合物を0℃で1時間撹拌した後、HO(1mL)で洗浄し、EtOAcで抽出した(3×30mL)。合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、(1r,2R,3S)-N-((6S,4S,Z)-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-1-(2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)オキシ)エチル)-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボキサミド(17mg、17%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]4558Sに対する計算値826.4;実測値827.6;H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 8.74 (dd, J = 4.7, 1.8 Hz, 1H), 8.48 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 8.39 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.81 (s, 1H), 7.74 (ddd, J = 10.5, 8.2, 1.8 Hz, 2H), 7.61 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.51 (dd, J = 7.7, 4.7 Hz, 1H), 5.56 (t, J = 9.0 Hz, 1H), 5.07 (d, J = 12.1 Hz, 1H), 4.46 (dt, J = 14.9, 5.3 Hz, 1H), 4.32 - 4.09 (m, 4H), 3.62 - 3.47 (m, 4H), 3.34 - 3.30 (m, 1H), 3.30 - 3.28 (m, 1H), 3.26 (s, 3H), 3.21 - 3.04 (m, 4H), 2.94 (d, J = 14.3 Hz, 1H), 2.83 - 2.68 (m, 1H), 2.46 - 2.43 (m, 1H), 2.16 - 2.05 (m, 1H), 1.76 (d, J = 20.9 Hz, 2H), 1.51 (d, J = 13.5 Hz, 3H), 1.36 (d, J = 6.1 Hz, 3H), 1.30 - 1.09 (m, 3H), 1.13 - 0.98 (m, 8H), 0.88 (s, 3H), 0.32 (s, 3H)。
実施例A459。(2S)-N-((6S,3S,4S,Z)-3-エトキシ-1-(2-イソプロポキシエチル)-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2-(メトキシメチル)アゼチジン-1-カルボキサミドの合成
工程1。
雰囲気下、0℃で、(6S,3S,4S,Z)-4-アミノ-3-エトキシ-1-(2-イソプロポキシエチル)-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-5,7-ジオン(170mg、0.21mmol)の、THF(6mL)との混合物に、TEA(62mg、0.62mmol)及び4-ニトロフェニルクロロホルメート(62mg、0.31mmol)を小分けにして添加した。混合物を室温まで温めて4時間撹拌した後、減圧下にて濃縮し、4-ニトロフェニル((6S,3S,4S,Z)-3-エトキシ-1-(2-イソプロポキシエチル)-12-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(200mg)を固体として得、これをさらに精製することなく次工程で直接使用した。
工程2。
雰囲気下、0℃で、4-ニトロフェニル((6S,3S,4S,Z)-3-エトキシ-1-(2-イソプロポキシエチル)-12-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(150mg、0.15mmol)の、MeCN(8mL)との混合物に、DIPEA(78mg、0.60mmol)及び(2S)-2-(メトキシメチル)アゼチジン塩酸塩(46mg、0.45mmol)を小分けにして添加した。混合物を室温まで温めて一晩撹拌した後、混合物をブライン(10mL)で希釈し、EtOAcで抽出した(3×20mL)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(3×20mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、(2S)-N-((6S,3S,4S,Z)-3-エトキシ-1-(2-イソプロポキシエチル)-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2-(メトキシメチル)アゼチジン-1-カルボキサミド(56mg、39%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]5071Sに対する計算値957.5;実測値958.4;H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 8.47 (dd, J = 14.9, 2.2 Hz, 2H), 7.91 (s, 1H), 7.74 (dd, J = 8.6, 1.6 Hz, 1H), 7.59 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.21 (s, 1H), 6.83 (d, J = 10.2 Hz, 1H), 5.51 (d, J = 10.2 Hz, 1H), 5.16 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 4.90 (s, 1H), 4.37 (s, 2H), 4.27 - 4.00 (m, 4H), 3.71 (q, J = 8.4 Hz, 1H), 3.65 - 3.54 (m, 5H), 3.50 (q, J = 9.4, 8.4 Hz, 2H), 3.43 (s, 3H), 3.40 (s, 2H), 3.30 (s, 1H), 3.29 - 3.20 (m, 4H), 3.13 (s, 3H), 2.90 - 2.72 (m, 2H), 2.67 (s, 1H), 2.43 (s, 2H), 2.23 (s, 4H), 2.05 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 1.82 (dd, J = 23.8, 13.9 Hz, 3H), 1.52 (d, J = 12.1 Hz, 1H), 1.33 (d, J = 6.1 Hz, 3H), 1.13 (t, J = 7.0 Hz, 3H), 0.93 - 0.84 (m, 6H), 0.81 (d, J = 6.1 Hz, 3H), 0.44 (s, 3H)。
実施例A460。(2R)-N-((6S,3S,4S,Z)-3-エトキシ-1-(2-イソプロポキシエチル)-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2-メチルアゼチジン-1-カルボキサミドの合成
工程1。
雰囲気下、0℃で、4-ニトロフェニル((6S,3S,4S,Z)-3-エトキシ-1-(2-イソプロポキシエチル)-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(150mg、0.15mmol)の、MeCN(8mL)との混合物に、DIPEA(78mg、0.60mmol)及び(2R)-2-メチルアゼチジン(32mg、0.45mmol)を小分けにして添加した。混合物を室温まで温めて一晩撹拌した後、ブライン(10mL)で希釈し、EtOAcで抽出した(3×20mL)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(3×20mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、(2R)-N-((6S,3S,4S,Z)-3-エトキシ-1-(2-イソプロポキシエチル)-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2-メチルアゼチジン-1-カルボキサミド(57mg、41%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]4969Sに対する計算値927.5;実測値928.4;H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 8.53 - 8.40 (m, 2H), 7.93 (s, 1H), 7.78 - 7.69 (m, 1H), 7.59 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.21 (s, 1H), 5.56 (d, J = 10.2 Hz, 1H), 5.21 (d, J = 12.1 Hz, 1H), 5.12 (d, J = 10.2 Hz, 1H), 4.91 (s, 1H), 4.35 (d, J = 13.9 Hz, 1H), 4.27 - 4.12 (m, 4H), 4.08 (d, J = 6.1 Hz, 1H), 3.75 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 3.65 - 3.46 (m, 4H), 3.30 (s, 2H), 3.29 (s, 1H), 3.26 (d, J = 5.9 Hz, 5H), 3.13 (s, 3H), 2.79 (d, J = 13.5 Hz, 2H), 2.60 (s, 2H), 2.45 (p, J = 1.9 Hz, 4H), 2.22 (s, 3H), 2.06 (d, J = 12.1 Hz, 1H), 1.82 (s, 3H), 1.54 - 1.49 (m, 1H), 1.34 (dd, J = 14.9, 6.2 Hz, 6H), 1.13 (t, J = 7.0 Hz, 3H), 0.87 (t, J = 6.8 Hz, 6H), 0.81 (d, J = 6.0 Hz, 3H), 0.44 (s, 3H)。
実施例A476。(1R,2R,3S)-N-((3’S,3’S,4’S,Z)-3’-エトキシ-1’-(2-イソプロポキシエチル)-2’-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-5’,7’-ジオキソスピロ[シクロプロパン-1,10’-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン]-4’-イル)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボキサミド、及び、(1R,2R,3S)-N-((3’S,3’S,4’S,Z)-3’-エトキシ-1’-(2-イソプロポキシエチル)-2’-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-5’,7’-ジオキソスピロ[シクロプロパン-1,10’-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン]-4’-イル)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボキサミドの合成
工程1。
雰囲気下で、5-ブロモ-3-((1-(((tert-ブトキシジフェニルシリル)オキシ)メチル)シクロプロピル)メチル)-2-ヨード-1H-インドール(6.1g、9.5mmol)及びベンジル(S)-4-(6-(1-メトキシエチル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(4.56g、9.5mmol)の、1,4-ジオキサン(120mL)及びHO(20mL)との混合物に、Pd(dppf)Cl(1.04g、1.4mmol)及びKPO(4.02g、18.9mmol)を小分けにして添加した。混合物を65℃まで加熱して3時間撹拌した後、EtOAcで抽出した(3×100mL)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(3×100mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、ベンジル(S)-4-(5-(5-ブロモ-3-((1-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)シクロプロピル)メチル)-1H-インドール-2-イル)-6-(1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(4.7g、57%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]4955BrNSiに対する計算値870.3;実測値871.5。
工程2。
0℃で、ベンジル(S)-4-(5-(5-ブロモ-3-((1-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)シクロプロピル)メチル)-1H-インドール-2-イル)-6-(1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(4.6g、5.3mmol)の、DMF(50mL)との混合物に、2-イソプロポキシエチル4-メチルベンゼンスルホネート(2.04g、7.9mmol)及びCsCO(5.16g、15.8mmol)を添加した。混合物を50℃まで加熱して2時間撹拌した後、HOで希釈し、EtOAcで抽出した(2×100mL)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(3×100mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、残渣を逆相シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、ベンジル(S)-4-(5-(5-ブロモ-3-((1-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)シクロプロピル)メチル)-1-(2-イソプロポキシエチル)-1H-インドール-2-イル)-6-(1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(4.5g、89%収率)を油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]5465BrNSiに対する計算値956.4;実測値957.2。
工程3。
0℃で、ベンジル(S)-4-(5-(5-ブロモ-3-((1-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)シクロプロピル)メチル)-1-(2-イソプロポキシエチル)-1H-インドール-2-イル)-6-(1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(3.2g、3.3mmol)の、THF(32mL)との混合物に、TBAF(13.1g、50.1mmol)を添加した。混合物を室温まで温めて16時間撹拌した後、HOで希釈し、EtOAcで抽出した(2×100mL)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(3×100mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、残渣を逆相シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、ベンジル(S)-4-(5-(5-ブロモ-3-((1-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)メチル)-1-(2-イソプロポキシエチル)-1H-インドール-2-イル)-6-(1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(1.84g、77%収率)を油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]3847BrNに対する計算値718.3;実測値719.2。
工程4。
Arの雰囲気下、0℃で、ベンジル(S)-4-(5-(5-ブロモ-3-((1-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)メチル)-1-(2-イソプロポキシエチル)-1H-インドール-2-イル)-6-(1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(1.7g、2.4mmol)の、トルエン(20mL)との混合物に、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(1.80g、7.1mmol)、KOAc(580mg、5.9mmol)及びPd(dppf)Cl(346mg、0.47mmol)を添加した。混合物を90℃まで加熱して3時間撹拌した後、HOで希釈し、EtOAcで抽出した(2×50mL)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(2×50mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、残渣を逆相シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、ベンジル(S)-4-(5-(3-((1-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)メチル)-1-(2-イソプロポキシエチル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-2-イル)-6-(1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(1.4g、77%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]4459BNに対する計算値766.5;実測値767.4。
工程5。
0℃で、ベンジル(S)-4-(5-(3-((1-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)メチル)-1-(2-イソプロポキシエチル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-2-イル)-6-(1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(1.4g、1.8mmol)の、DCM(20mL)との混合物に、(S)-1,2-ビス(tert-ブトキシカルボニル)ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボン酸(664mg、2.0mmol)、DCC(490mg、2.4mmol)、及びDMAP(45mg、0.37mmol)を添加した。混合物を室温まで温めて16時間撹拌した後、HOで希釈し、EtOAcで抽出した(2×100mL)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(2×100mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、残渣を逆相シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、3-((1-((2-(5-(4-((ベンジルオキシ)カルボニル)ピペラジン-1-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-1-(2-イソプロポキシエチル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-3-イル)メチル)シクロプロピル)メチル)1,2-ジ-tert-ブチル(S)-テトラヒドロピリダジン-1,2,3-トリカルボキシレート(1.2g、61%収率)を油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]5983BN12に対する計算値1078.6;実測値1079.5。
工程6。
3-((1-((2-(5-(4-((ベンジルオキシ)カルボニル)ピペラジン-1-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-1-(2-イソプロポキシエチル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-3-イル)メチル)シクロプロピル)メチル)1,2-ジ-tert-ブチル(S)-テトラヒドロピリダジン-1,2,3-トリカルボキシレート(1.2g、1.1mmol)の、HClの1,4-ジオキサン(15mL)溶液との混合物を、0℃で2時間撹拌した後、減圧下にて濃縮し、(1-((2-(5-(4-((ベンジルオキシ)カルボニル)ピペラジン-1-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-1-(2-イソプロポキシエチル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-3-イル)メチル)シクロプロピル)メチル(S)-ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボキシレート(1.25g)を得、これをさらに精製することなく次工程で直接使用した。LCMS(ESI):m/z [M+H]4967BNに対する計算値878.5;実測値879.4。
工程7。
0℃で、(1-((2-(5-(4-((ベンジルオキシ)カルボニル)ピペラジン-1-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-1-(2-イソプロポキシエチル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-3-イル)メチル)シクロプロピル)メチル(S)-ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボキシレート(1.0g、1.1mmol)の、DMF(15mL)との混合物に、DIPEA(1.47g、11.4mmol)及び(2S,3S)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-エトキシプロパン酸(675mg、1.7mmol)、続いてHATU(865mg、2.3mmol)を添加した。混合物を0℃で2時間撹拌した後、HOで希釈し、EtOAcで抽出した(2×100mL)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(2×100mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮して、残渣を分取TLCにより精製し、(1-((2-(5-(4-((ベンジルオキシ)カルボニル)ピペラジン-1-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-1-(2-イソプロポキシエチル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-3-イル)メチル)シクロプロピル)メチル(S)-1-((2S,3S)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-エトキシプロパノイル)ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボキシレート(730mg、51%収率)を油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]6284BBrN12Sに対する計算値1254.5;実測値1255.4。
工程8。
Arの雰囲気下、0℃で、(1-((2-(5-(4-((ベンジルオキシ)カルボニル)ピペラジン-1-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-1-(2-イソプロポキシエチル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-3-イル)メチル)シクロプロピル)メチル(S)-1-((2S,3S)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-エトキシプロパノイル)ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボキシレート(700mg、0.56mmol)の、トルエン(12mL)、1,4-ジオキサン、及びHO(4mL)との混合物に、XPhos(53mg、0.11mmol)、KPO(296mg、1.39mmol)、及びXPho-Pd-G3(47mg、0.06mmol)を添加した。混合物を65℃まで加熱して2時間撹拌した後、HOで希釈し、EtOAcで抽出した(2×50mL)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(2×50mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮して、残渣を分取TLCにより精製し、ベンジル4-(5-((3’S,3’S,4’S,Z)-4’-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3’-エトキシ-1’-(2-イソプロポキシエチル)-5’,7’-ジオキソスピロ[シクロプロパン-1,10’-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン]-2’-イル)-6-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(160mg、27%収率)を油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]567210Sに対する計算値1048.5;実測値1049.3。
工程9。
0℃で、ベンジル4-(5-((3’S,3’S,4’S,Z)-4’-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3’-エトキシ-1’-(2-イソプロポキシエチル)-5’,7’-ジオキソスピロ[シクロプロパン-1,10’-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン]-2’-イル)-6-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(160mg、0.15mmol)の、MeOH(3mL)との混合物に、メトキシメタノールアミン(34mg、0.76mmol)及びPd(OH)/C(171mg、1.2mmol)を添加した。混合物をH雰囲気下に置き、35℃まで加熱して4時間撹拌した後で濾過し、濾塊をMeOHで洗浄した(2×50mL)。濾液を減圧下にて濃縮し、tert-ブチル((3’S,3’S,4’S,Z)-3’-エトキシ-1’-(2-イソプロポキシエチル)-2’-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-5’,7’-ジオキソスピロ[シクロプロパン-1,10’-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン]-4’-イル)カルバメート(100mg)を得、これをさらに精製することなく次工程で直接使用した。LCMS(ESI):m/z [M+H]4968Sに対する計算値928.5;実測値929.4。
工程10。
0℃で、tert-ブチル((3’S,3’S,4’S,Z)-3’-エトキシ-1’-(2-イソプロポキシエチル)-2’-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-5’,7’-ジオキソスピロ[シクロプロパン-1,10’-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン]-4’-イル)カルバメート(100mg、0.11mmol)の、DCM(1mL)との混合物に、HClの1,4-ジオキサン(1mL)溶液を添加した。混合物を0℃で2時間撹拌した後、減圧下にて濃縮し、(3’S,3’S,4’S,Z)-4’-アミノ-3’-エトキシ-1’-(2-イソプロポキシエチル)-2’-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)スピロ[シクロプロパン-1,10’-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン]-5’,7’-ジオン(110mg)を得、これをさらに精製することなく次工程で直接使用した。LCMS(ESI):m/z [M+H]4460Sに対する計算値828.4;実測値829.4。
工程11。
0℃で、(3’S,3’S,4’S,Z)-4’-アミノ-3’-エトキシ-1’-(2-イソプロポキシエチル)-2’-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)スピロ[シクロプロパン-1,10’-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン]-5’,7’-ジオン(100mg、0.12mmol)の、DMF(2mL)との混合物に、DIPEA(78mg、0.61mmol)、(1R,2R,3S)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボン酸(21mg、0.18mmol)、及びHATU(92mg、0.24mmol)を添加した。混合物を0℃で2時間撹拌した後、HOで希釈し、EtOAcで抽出した(2×30mL)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(2×30mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、(1R,2R,3S)-N-((3’S,3’S,4’S,Z)-3’-エトキシ-1’-(2-イソプロポキシエチル)-2’-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-5’,7’-ジオキソスピロ[シクロプロパン-1,10’-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン]-4’-イル)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボキサミド(7mg、6%収率)、及び(1R,2R,3S)-N-((3’S,3’S,4’S,Z)-3’-エトキシ-1’-(2-イソプロポキシエチル)-2’-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-5’,7’-ジオキソスピロ[シクロプロパン-1,10’-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン]-4’-イル)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボキサミド(13mg、12%収率)を、共に固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]5068Sに対する計算値924.5;実測値925.5;H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 8.50 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 8.42 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 7.91 (s, 1H), 7.71 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.64 (d, J = 10.1 Hz, 1H), 7.58 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.25 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 6.55 (s, 1H), 5.77 (d, J = 10.1 Hz, 1H), 5.04 (d, J = 12.3 Hz, 1H), 4.92 (s, 1H), 4.37 - 4.28 (m, 1H), 4.22 (d, J = 10.9 Hz, 1H), 4.18 - 4.08 (m, 3H), 3.98 (dd, J = 12.2, 6.1 Hz, 3H), 3.65 - 3.58 (m, 6H), 3.36 - 3.20 (m, 6H), 3.17 (d, J = 5.2 Hz, 2H), 2.98 (s, 3H), 2.45 (s, 6H), 2.39 - 2.30 (m, 3H), 2.10 - 1.89 (m, 3H), 1.86 - 1.66 (m, 3H), 1.51 (d, J = 3.8 Hz, 2H), 1.36 (d, J = 6.2 Hz, 3H), 1.24 (s, 1H), 1.16 (t, J = 7.0 Hz, 5H), 1.08 (d, J = 5.5 Hz, 3H), 1.04 (d, J = 5.5 Hz, 3H), 0.91 (d, J = 6.1 Hz, 3H), 0.86 (d, J = 6.1 Hz, 4H)、及び、LCMS(ESI):m/z [M+H]5068Sに対する計算値924.5;実測値925.5;1H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 8.52 (s, 1H), 8.47 (d, J = 3.1 Hz, 1H), 7.76 - 7.71 (m, 1H), 7.67 (d, J = 10.2 Hz, 1H), 7.57 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.37 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 5.76 (d, J = 10.1 Hz, 1H), 5.03 (d, J = 12.3 Hz, 1H), 4.92 (s, 1H), 4.15 (dd, J = 27.1, 12.3 Hz, 1H), 3.83 (d, J = 6.2 Hz, 3H), 3.54 (dd, J = 17.3, 6.9 Hz, 1H), 3.44 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 3.34 - 3.26 (m, 9H), 2.92 (s, 3H), 2.47 - 2.41 (m, 7H), 2.37 - 2.31 (m, 3H), 2.23 (s, 1H), 1.94 - 1.77 (m, 3H), 1.55 (s, 2H), 1.24 (d, J = 6.4 Hz, 4H), 1.15 (t, J = 6.9 Hz, 5H), 1.09 (d, J = 5.7 Hz, 3H), 1.04 (d, J = 5.7 Hz, 3H), 0.95 (d, J = 6.1 Hz, 3H), 0.86 (d, J = 6.1 Hz, 3H), 0.50 - 0.42 (m, 1H), 0.33 (s, 2H), 0.14 - 0.06 (m, 1H)。
実施例A483。(1r,2R,3S)-N-((6S,3S,4S,Z)-1-(5-((1R,5S,7s)-9-シクロプロピル-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-7-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-3-エトキシ-1-エチル-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボキサミドの合成
工程1。
0℃で、tert-ブチル((6S,3S,4S,Z)-1-(5-((1R,5S,7s)-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-7-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-3-エトキシ-1-エチル-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-カルバメート(50%純度;500mg、0.28mmol)及び(1-エトキシシクロプロポキシ)トリメチルシラン(968mg、5.6mmol)の、MeOH(2mL)との混合物に、AcOH(83mg、1.39mmol)及びNaBHCN(87mg、1.39mmol)を小分けにして添加した。混合物を60℃まで温めて2時間撹拌した後、減圧下にて濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、tert-ブチル((6S,3S,4S,Z)-1-(5-((1R,5S,7s)-9-シクロプロピル-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-7-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-3-エトキシ-1-エチル-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(80mg、30%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]5169Sに対する計算値939.5;実測値940.6。
工程2。
tert-ブチル((6S,3S,4S,Z)-1-(5-((1R,5S,7s)-9-シクロプロピル-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-7-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-3-エトキシ-1-エチル-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(80mg、0.09mmol)及びTFA(0.4mL)の、DCM(2mL)との混合物を、0℃で1時間撹拌した後、減圧下にて濃縮し、TFA塩としての(6S,3S,4S,Z)-4-アミノ-1-(5-((1R,5S,7s)-9-シクロプロピル-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-7-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-3-エトキシ-1-エチル-10,10-ジメチル-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-5,7-ジオン(180mg)を油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]4661Sに対する計算値839.4;実測値840.4。
工程3。
0℃で、(6S,3S,4S,Z)-4-アミノ-1-(5-((1R,5S,7s)-9-シクロプロピル-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-7-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-3-エトキシ-1-エチル-10,10-ジメチル-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-5,7-ジオン(180mg、0.21mmol)及び(1R,2R,3S)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボン酸(49mg、0.43mmol)の、DMF(3mL)との混合物に、DIPEA(277mg、2.14mmol)及びCOMU(184mg、0.43mmol)を小分けにして添加した。混合物を室温まで温めて2時間撹拌した。残渣を分取HPLCにより精製して、(1r,2R,3S)-N-((6S,3S,4S,Z)-1-(5-((1R,5S,7s)-9-シクロプロピル-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-7-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-3-エトキシ-1-エチル-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボキサミド(23mg、11%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]5269Sに対する計算値935.5;実測値936.4;H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 8.74 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 8.56 (s, 1H), 7.98 (s, 1H), 7.81 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.74 - 7.56 (m, 3H), 5.94 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 5.23 (d, J = 12.4 Hz, 1H), 5.00 (s, 1H), 4.42 - 4.08 (m, 5H), 3.92 (d, J = 10.9 Hz, 2H), 3.90 - 3.65 (m, 6H) 3.57 - 3.46 (m, 2H), 3.26 (s, 4H), 3.02 (d, J = 10.1 Hz, 2H), 2.89 (m, 2H), 2.67 (m, 1H), 2.35 (s, 2H), 2.13 (d, J = 10.5 Hz, 1H), 1.85 (d, J = 13.6 Hz, 3H), 1.59 (s, 2H), 1.43 (d, J = 6.1 Hz, 3H), 1.42 - 1.30 (m, 2H), 1.28 - 1.08 (m, 12H), 1.10 - 0.98 (m, 7H), 0.55 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 0.45 (s, 2H), 0.39 (s, 2H)。
実施例A484。(6S,3S,4S,Z)-4-アミノ-3-エトキシ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-((1R,5S,7s)-9-(オキセタン-3-イル)-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-7-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-5,7-ジオンの合成
工程1。
3-(3-(5-ブロモ-1-エチル-2-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-(9-((2,2,2-トリクロロエトキシ)カルボニル)-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナ-6-エン-7-イル)ピリジン-3-イル)-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロピル)-1,2-ジ-tert-ブチル-(3S)-テトラヒドロピリダジン-1,2,3-トリカルボキシレート(6.57g、6.22mmol)及びCsF(4.72g、31.1mmol)の、DMF(50mL)との混合物を、80℃まで加熱して2時間撹拌した後、HOで希釈し(3×200mL)、EtOAc(200mL)で抽出した。有機層を減圧下にて濃縮し、3-(3-(2-(5-(3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナ-6-エン-7-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-5-ブロモ-1-エチル-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロピル)-1,2-ジ-tert-ブチル-(3S)-テトラヒドロピリダジン-1,2,3-トリカルボキシレート(5.83g)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]4562BrNに対する計算値879.4及び881.4;実測値880.1及び882.1。
工程2。
0℃で、3-(3-(2-(5-(3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナ-6-エン-7-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-5-ブロモ-1-エチル-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロピル)-1,2-ジ-tert-ブチル-(3S)-テトラヒドロピリダジン-1,2,3-トリカルボキシレート(5.83g、6.62mmol)及びNaHCO(2.78g、33.1mmol)の、HO(20mL)及びTHF(20mL)との混合物に、9H-フルオレン-9-イルメチルクロロホルメート(2.57g、9.93mmol)を小分けにして添加した。混合物を室温まで温めて一晩撹拌した後、EtOAcで抽出した(3×50mL)。合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させて濾過し、濾液を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、3-(3-(2-(5-(9-(((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナ-6-エン-7-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-5-ブロモ-1-エチル-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロピル)1,2-ジ-tert-ブチル(3S)-テトラヒドロピリダジン-1,2,3-トリカルボキシレート(6.63g、90%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]6072BrN10に対する計算値1101.5及び1103.4;実測値1102.4及び1104.4。
工程3。
雰囲気下で、3-(3-(2-(5-(9-(((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナ-6-エン-7-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-5-ブロモ-1-エチル-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロピル)1,2-ジ-tert-ブチル(3S)-テトラヒドロピリダジン-1,2,3-トリカルボキシレート(6.4g、5.8mmol)及びビス(ピナコラト)ジボロン(2.21g、8.7mmol)の、トルエン(25mL)との混合物に、AcOK(1.42g、14.5mmol)及びPd(dppf)ClCHCl(0.47g、0.58mmol)を小分けにして添加した。混合物を80℃まで加熱して3時間撹拌した後、減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、3-(3-(2-(5-(9-(((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナ-6-エン-7-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-1-エチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロピル)1,2-ジ-tert-ブチル(3S)-テトラヒドロピリダジン-1,2,3-トリカルボキシレート(4.9g、73%)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]6684BN12に対する計算値1149.6;実測値1150.8。
工程4。
0℃で、3-(3-(2-(5-(9-(((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナ-6-エン-7-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-1-エチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロピル)1,2-ジ-tert-ブチル(3S)-テトラヒドロピリダジン-1,2,3-トリカルボキシレート(4.9g、4.3mmol)に、HClの1,4-ジオキサン(15mL)溶液を添加した。混合物を室温まで温めて5時間撹拌した後、減圧下にて濃縮し、(9H-フルオレン-9-イル)メチル-7-(5-(1-エチル-3-(3-(((S)-ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロピル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-2-イル)-6-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナ-6-エン-9-カルボキシレート(4.9g)を固体として得、これをさらに精製することなく次工程で直接使用した。LCMS(ESI):m/z [M+H]5668BNに対する計算値949.5;実測値950.5。
工程5。
0℃で、(9H-フルオレン-9-イル)メチル-7-(5-(1-エチル-3-(3-(((S)-ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロピル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-2-イル)-6-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナ-6-エン-9-カルボキシレート(4.8g、5.1mmol)及び(2S,3S)-3-(4-ブロモ-1,3-チアゾール-2-イル)-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-エトキシプロパン酸(3.00g、7.6mmol)の、DCM(30mL)との混合物に、DIPEA(6.53g、50.5mmol)及びCIP(4.22g、15.2mmol)を小分けにして添加した。混合物を室温まで温めて3時間撹拌した後、減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、(9H-フルオレン-9-イル)メチル7-(5-(3-(3-(((S)-1-((2S,3S)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-エトキシプロパノイル)ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロピル)-1-エチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-2-イル)-6-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナ-6-エン-9-カルボキシレート(5.5g、82%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]6985BBrN12Sに対する計算値1325.5及び1327.5;実測値1326.5及び1328.5。
工程6。
雰囲気下で、(9H-フルオレン-9-イル)メチル7-(5-(3-(3-(((S)-1-((2S,3S)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-エトキシプロパノイル)ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロピル)-1-エチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-2-イル)-6-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナ-6-エン-9-カルボキシレート(5.5g、4.1mmol)及びKPO(2.20g、10.4mmol)の、トルエン(12mL)、ジオキサン(4mL)、及びHO(4mL)との混合物に、Pd(dppf)Cl・DCM(0.34g、0.41mmol)を小分けにして添加した。混合物を80℃まで加熱して3時間撹拌した後濾過し、濾塊をEtOAc(3×10mL)及びHO(10mL)で洗浄した。濾液を分画し、水層をEtOAcで抽出した(3×20mL)。合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させて濾過し、濾液を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、(9H-フルオレン-9-イル)メチル-7-(5-((6S,3S,4S,Z)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-エトキシ-1-エチル-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-12-イル)-6-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナ-6-エン-9-カルボキシレート(2.3g、49%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]637310Sに対する計算値1119.5;実測値1120.3。
工程7。
(9H-フルオレン-9-イル)メチル-7-(5-((6S,3S,4S,Z)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-エトキシ-1-エチル-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-12-イル)-6-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナ-6-エン-9-カルボキシレート(2.3g、2.1mmol)及びピペリジン(0.87g、10.3mmol)の、DCM(10mL)との混合物を室温で3時間撹拌した後、減圧下にて濃縮し、tert-ブチル((6S,3S,4S,Z)-1-(5-((1R,5S)-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナ-6-エン-7-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-3-エトキシ-1-エチル-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(2.3g)を油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]4863Sに対する計算値897.5;実測値898.9。
工程8。
tert-ブチル((6S,3S,4S,Z)-1-(5-((1R,5S)-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナ-6-エン-7-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-3-エトキシ-1-エチル-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(2.3g、2.6mmol)及びPd(OH)(炭素上に20%)(2.30g、3.3mmol)の、MeOH(10mL)との混合物を、室温で2時間水素添加(バルーン)した。混合物をセライトパッドに通して濾過し、濾液を減圧下にて濃縮して、tert-ブチル((6S,3S,4S,Z)-1-(5-((1R,5S,7s)-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-7-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-3-エトキシ-1-エチル-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-カルバメート(2.3g)を油として得、これをさらに精製することなく次工程で直接使用した。LCMS(ESI):m/z [M+H]4865Sに対する計算値899.5;実測値901.0。
工程9。
0℃で、tert-ブチル((6S,3S,4S,Z)-1-(5-((1R,5S,7s)-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-7-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-3-エトキシ-1-エチル-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-カルバメート(480mg、0.53mmol)及び3-オキセタノン(154mg、2.1mmol)の、MeOH(4mL)との混合物に、AcOH(320mg、5.3mmol)を滴加した。混合物を室温まで温めて30分間撹拌した後、混合物を0℃まで再冷却し、NaBHCN(101mg、1.6mmol)を小分けにして添加した。混合物を60℃まで加熱して2時間撹拌した後、減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、tert-ブチル((6S,3S,4S,Z)-3-エトキシ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-((1R,5S,7s)-9-(オキセタン-3-イル)-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-7-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(200mg、39%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]5169Sに対する計算値955.5;実測値956.7。
工程10。
0℃で、tert-ブチル((6S,3S,4S,Z)-3-エトキシ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-((1R,5S,7s)-9-(オキセタン-3-イル)-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-7-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(200mg、0.21mmol)の、DCM(2mL)との混合物に、TFA(0.4mL)を滴加した。混合物を室温まで温めて1時間撹拌した後、減圧下にて濃縮し、(6S,3S,4S,Z)-4-アミノ-3-エトキシ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-((1R,5S,7s)-9-(オキセタン-3-イル)-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-7-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-5,7-ジオン(220mg)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]4961Sに対する計算値855.4;実測値856.6。
工程11。
雰囲気下、0℃で、(6S,3S,4S,Z)-4-アミノ-3-エトキシ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-((1R,5S,7s)-9-(オキセタン-3-イル)-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-7-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-5,7-ジオン(220mg、0.26mmol)及び(1r,2R,3S)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボン酸(59mg、0.51mmol)の、DMF(3mL)との混合物に、DIPEA(332mg、2.57mmol)及びHATU(293mg、0.77mmol)を小分けにして添加した。混合物を室温まで温めて2時間撹拌した後、分取HPLCにより精製し、(1r,2R,3S)-N-((6S,3S,4S,Z)-3-エトキシ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-((1R,5S,7s)-9-(オキセタン-3-イル)-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-7-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボキサミド(67mg、27%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]5269Sに対する計算値951.5;実測値952.5;H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 8.79 (s, 1H), 8.50 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.92 (s, 1H), 7.79 - 7.72 (m, 2H), 7.65 (d, J = 9.9 Hz, 1H), 7.58 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 5.86 (d, J = 9.9 Hz, 1H), 5.15 (d, J = 12.3 Hz, 2H), 4.91 (s, 1H), 4.74 (s, 4H), 4.37 - 4.20 (m, 3H), 4.18 - 4.05 (m, 3H), 3.92 (s, 3H), 3.57 (d, J = 3.5 Hz, 5H), 3.51 - 3.44 (m, 7H), 3.22 (s, 3H), 2.90 - 2.74 (m, 2H), 2.55 (s, 2H), 2.39 (s, 2H), 2.06 (d, J = 12.3 Hz, 1H), 1.78 (d, J = 29.9 Hz, 2H), 1.56 - 1.47 (m, 2H), 1.37 (d, J = 6.1 Hz, 3H), 1.16 (t, J = 7.0 Hz, 5H), 1.11 - 0.94 (m, 7H), 0.93 - 0.77 (m, 6H), 0.36 (s, 3H)。
実施例A496。(1S,2S)-N-((6S,3S,4S,Z)-3-(ジメチルアミノ)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2-メチルシクロプロパン-1-カルボキサミドの合成
工程1。
4-ブロモチアゾール-2-カルバルデヒド(15.0g、78.1mmol)及び(S)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(9.47g、78.1mmol)の、DCMとの混合物に、CsCO(50.90g、156.2mmol)を小分けにして添加した。混合物を室温で2時間撹拌した後濾過し、濾塊をDCMで洗浄した(3×20mL)。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、(S,E)-N-((4-ブロモチアゾール-2-イル)メチレン)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(26g、97%収率)を油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]11BrNOSに対する計算値294.0;実測値294.8。
工程2。
雰囲気下、-78℃で、(R)-3,6-ジエトキシ-2-イソプロピル-2,5-ジヒドロピラジン(20.57g、96.9mmol)の、THFとの混合物を、n-BuLiのヘキサン溶液(20.5mL、105.7mmol)で処理した。混合物を-78℃で30分間撹拌した後、(S,E)-N-((4-ブロモチアゾール-2-イル)メチレン)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(26.0g、88.1mmol)を滴加した。混合物を-78℃で2時間撹拌した後、0℃まで温めて飽和NaHCOでクエンチした。水層をEtOAcで抽出し(3×500mL)、合わせた有機層を減圧下にて濃縮して残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、(S)-N-((S)-(4-ブロモチアゾール-2-イル)((2S,5R)-3,6-ジエトキシ-5-イソプロピル-2,5-ジヒドロピラジン-2-イル)メチル)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(32.0g、72%収率)を油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]1931BrNに対する計算値506.1;実測値507.0。
工程3。
0℃で、(S)-N-((S)-(4-ブロモチアゾール-2-イル)((2S,5R)-3,6-ジエトキシ-5-イソプロピル-2,5-ジヒドロピラジン-2-イル)メチル)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(32.0g、63.0mmol)の、THF(1L)及びMECN(640mL)との混合物に、0.2M HCl(790mL)を滴加した。混合物を室温まで温めて一晩撹拌した後、飽和NaHCOを添加してクエンチし、EtOAcで抽出した(3×500mL)。合わせた有機層を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、エチル(2S,3S)-2-アミノ-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-3-(((S)-tert-ブチルスルフィニル)アミノ)プロパノエート(18.0g、72%収率)を油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]1220BrNに対する計算値397.0;実測値398.1。
工程4。
エチル(2S,3S)-2-アミノ-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-3-(((S)-tert-ブチルスルフィニル)アミノ)プロパノエート(15.0g、37.7mmol)及びNaHCO(15.82g、188.3mmol)の、THF(100mL)及びHO(100mL)との混合物に、FmocCl(11.69g、45.2mmol)を小分けにして添加した。混合物を室温で2時間撹拌した後、HOで洗浄した(3×100mL)。水層をEtOAcで抽出し(3×100mL)、合わせた有機層を減圧下にて濃縮して残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、エチル(2S,3S)-2-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-3-(((S)-tert-ブチルスルフィニル)アミノ)プロパノエート(20.0g、86%収率)を油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]2730BrNに対する計算値619.1;実測値620.0。
工程5。
エチル(2S,3S)-2-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-3-(((S)-tert-ブチルスルフィニル)アミノ)プロパノエート(20.0g、32.2mmol)と、4M HClのMeOH(150mL)溶液との混合物を、室温で2時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、残渣を逆相シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、エチル(2S,3S)-2-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)-3-アミノ-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)プロパノエート(7.5g、45%収率)を油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]2322BrNSに対する計算値515.1;実測値516.0。
工程6。
エチル(2S,3S)-2-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)-3-アミノ-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)プロパノエート(1.2g、2.3mmol)及びAcOH(419mg、7.0mmol)の、MeOH(20mL)との混合物に、HCHO(37%水溶液)(419mg、13.9mmol)及びNaBHCN(730mg、11.6mmol)を小分けにして添加した。混合物を室温で2時間撹拌した後、HOで希釈し、EtOAcで抽出した(3×200mL)。合わせた有機層を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、エチル(2S,3S)-2-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-3-(ジメチルアミノ)プロパノエート(990mg、78%収率)を油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]2526BrNSに対する計算値543.1;実測値543.8。
工程7。
エチル(2S,3S)-2-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-3-(ジメチルアミノ)プロパノエート(990mg、1.8mmol)及びLiOH・HO(174mg、7.3mmol)の、THF(50mL)及びHO(50mL)との混合物を、室温1時間で撹拌した後、1M HClでpH約5まで酸性化した。混合物をさらに精製することなく次工程で直接使用した。
工程8。
上記混合物に、NaHCO(764mg、9.1mmol)及びFmocCl(565mg、9.1mmol)を小分けにして添加した。混合物を室温で一晩撹拌した後、HOで洗浄し(3×300mL)、合わせた水層をEtOAcで抽出した(3×30mL)。合わせた有機層を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、(2S,3S)-2-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-3-(ジメチルアミノ)プロパン酸(320mg、60%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]2322BrNSに対する計算値515.1;実測値516.0。
工程9。
3-(1-エチル-2-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロピル(S)-ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボキシレート(450mg、0.74mmol)及びDIPEA(1.60g、12.4mmol)の、DMF(30mL)との混合物に、(2S)-2-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-3-(ジメチルアミノ)プロパン酸(320mg、0.62mmol)及びHATU(471mg、1.24mmol)を小分けにして添加した。混合物を室温で1時間撹拌した後、HOで洗浄し(3×30mL)、合わせた水層をEtOAcで抽出した(3×30mL)。合わせた有機層を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、3-(1-エチル-2-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロピル-(3S)-1-((2S)-2-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-3-(ジメチルアミノ)プロパノイル)ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボキシレート(450mg、66%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]5769BBrNSに対する計算値1101.4;実測値1102.5。
工程10。
雰囲気下で、3-(1-エチル-2-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロピル-(3S)-1-((2S)-2-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-3-(ジメチルアミノ)プロパノイル)ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボキシレート(450mg、0.41mmol)及びKPO(217mg、1.0mmol)の、トルエン(9mL)、1,4-ジオキサン(3mL)、及びHO(3mL)との混合物に、Pd(dtbpf)Cl(53mg、0.08mmol)を小分けにして添加した。混合物を60℃まで加熱して1時間撹拌した後、HOで洗浄し(3×20mL)、合わせた水層をEtOAcで抽出した(3×20mL)。合わせた有機層を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、(9H-フルオレン-9-イル)メチル((6S,4S,Z)-3-(ジメチルアミノ)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(70mg、19%収率)を油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]5157Sに対する計算値895.4;実測値896.3。
工程11。
(9H-フルオレン-9-イル)メチル((6S,4S,Z)-3-(ジメチルアミノ)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(70mg、0.08mmol)及びピペリジン(0.2mL)の、MECN(2mL)との混合物を、室温で1時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、(6S,4S,Z)-4-アミノ-3-(ジメチルアミノ)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-5,7-ジオン(60mg、71%収率)を油として得、これをさらに精製することなく次工程で直接使用した。LCMS(ESI):m/z [M+H]3647Sに対する計算値673.3;実測値674.1。
工程12。
(6S,4S,Z)-4-アミノ-3-(ジメチルアミノ)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-5,7-ジオン(60mg、0.09mmol)及び(1S,2S)-2-メチルシクロプロパン-1-カルボン酸(9mg、0.09mmol)の、DMF(5mL)との混合物に、DIPEA(230mg、1.78mmol)及びHATU(68mg、0.18mmol)を小分けにして添加した。混合物を室温で1時間撹拌した後、HOで希釈し、EtOAcで抽出した(2×20mL)。合わせた有機層をHOで洗浄し(3×20mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、(1S,2S)-N-((6S,3S,4S,Z)-3-(ジメチルアミノ)-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2-メチルシクロプロパン-1-カルボキサミド(3.6mg、5%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]4153Sに対する計算値755.4;実測値756.4;H NMR(400MHz,CDOD)δ 8.66 - 8.62 (m, 1H), 8.44 - 8.39 (m, 1H), 7.86 - 7.79 (m, 1H), 7.63 - 7.54 (m, 2H), 7.48 - 7.43 (m, 1H), 7.41 - 7.37 (m, 1H), 6.01 - 5.94 (m, 1H), 4.26 - 3.95 (m, 6H), 3.94 - 3.81 (m, 2H), 3.47 - 3.38 (m, 1H), 3.07 (s, 3H), 2.80 - 2.72 (m, 1H), 2.67 - 2.58 (m, 1H), 2.55 - 2.45 (m, 1H), 2.38 - 2.13 (s, 6H), 1.91 (s, 2H), 1.63 - 1.40 (m, 3H), 1.39 - 1.32(m, 3H), 1.29 - 1.08 (m, 7H), 1.06 - 0.91 (m, 8H), 0.84 - 0.75 (m, 1H), 0.69 - 0.41 (m, 7H)。
実施例A502。(1r,2R,3S)-N-((6S,3S,4S,Z)-3-エトキシ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-((1R,5S,7r)-9-(オキセタン-3-イル)-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-7-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5.7-ジオキソ-6,6,6,6,6,66-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボキサミドの合成
工程1。
tert-ブチル(1R,5S)-7-オキソ-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-9-カルボキシレート(9.00g、37.3mmol)の、MeOH(90mL)との混合物に、4-メトキシベンゼンスルホノヒドラジド(9.05g、44.8mmol)を添加した。混合物を50℃まで加熱して16時間撹拌した後、減圧下にて濃縮し、tert-ブチル7-(2-((4-メトキシフェニル)スルホニル)ヒドラジンイリデン)-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-9-カルボキシレート(15.0g)を固体として得、これをさらに精製することなく次工程で直接使用した。LCMS(ESI):m/z [M+H]1927Sに対する計算値425.2;実測値426.3。
工程2。
tert-ブチル7-(2-((4-メトキシフェニル)スルホニル)ヒドラジンイリデン)-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-9-カルボキシレート(12.2g、28.7mmol)、(S)-(5-(5-ブロモ-1-エチル-3-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-1H-インドール-2-イル)-6-(1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)ボロン酸(21.0g、43.0mmol)、及びCsCO(14.0g、43.0mmol)の、1,4-ジオキサン(120mL)との混合物を、Ar雰囲気下で110℃まで加熱し、16時間撹拌した。混合物を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー及びキラルHPLCにより精製して、tert-ブチル(1R,5S,7s)-7-(5-(5-ブロモ-1-エチル-3-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-1H-インドール-2-イル)-6-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-9-カルボキシレート(3.3g、17%収率;RT=1.98分)を固体として、及び、tert-ブチル(1R,5S,7r)-7-(5-(5-ブロモ-1-エチル-3-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-1H-インドール-2-イル)-6-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-9-カルボキシレート(4.5g、23%収率、RT=2.16分)を固体として得た。
工程3。
0℃で、tert-ブチル(1R,5S)-7-(5-(5-ブロモ-1-エチル-3-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-1H-インドール-2-イル)-6-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-9-カルボキシレート(4.49g、6.7mmol)に、HClの1,4-ジオキサン(40mL、10.0mmol)を添加した。混合物を室温まで温めて1時間撹拌した後、減圧下にて濃縮し、3-(2-(5-((1R,5S,7r)-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-7-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-5-ブロモ-1-エチル-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロパン-1-オール(4.5g、92%収率)を固体として得、これをさらに精製することなく次工程で直接使用した。LCMS(ESI):m/z [M+H]3040BrNに対する計算値569.2;実測値570.3。
工程4。
0℃で、3-(2-(5-((1R,5S,7r)-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-7-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-5-ブロモ-1-エチル-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロパン-1-オール(4.49g、7.87mmol)の、THF(20mL)との混合物に、9H-フルオレン-9-イルメチルクロロホルメート(3.05g、11.8mmol)のNaHCO水溶液(20mL)を滴加した。混合物を室温まで温めて2時間撹拌した後、EtOAcで抽出した(3×20mL)。合わせた有機層をHOで洗浄し(2×20mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、(9H-フルオレン-9-イル)メチル(1R,5S,7r)-7-(5-(5-ブロモ-1-メチル-3-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-1H-インドール-2-イル)-6-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-9-カルボキシレート(5.8g、92%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]4550BrNに対する計算値793.3;実測値794.3[81Brに対して]。
工程5。
0℃で、(9H-フルオレン-9-イル)メチル(1R,5S,7r)-7-(5-(5-ブロモ-1-メチル-3-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-1H-インドール-2-イル)-6-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-9-カルボキシレート(5.8g、7.3mmol)及び(S)-1,2-ビス(tert-ブトキシカルボニル)ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボン酸(4.83g、14.6mmol)の、DCM(50mL)との混合物に、DMAP(0.38g、3.1mmol)及びDCC(2.55g、12.4mmol)を小分けにして添加した。混合物を室温まで温めて2時間撹拌した後濾過し、濾塊をDCMで洗浄した(3×30mL)。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、3-(3-(2-(5-((1R,5S,7r)-9-(((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-7-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-5-ブロモ-1-エチル-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロピル)1,2-ジ-tert-ブチル-(S)-テトラヒドロピリダジン-1,2,3-トリカルボキシレート(7.6g)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]6074BrN10に対する計算値1105.5;実測値1106.4[81Brに対して]。
工程6。
雰囲気下で、3-(3-(2-(5-((1R,5S,7r)-9-(((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-7-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-5-ブロモ-1-エチル-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロピル)1,2-ジ-tert-ブチル-(S)-テトラヒドロピリダジン-1,2,3-トリカルボキシレート(7.4g、6.7mmol)及びビス(ピナコラト)ジボロン(8.50g、33.5mmol)の、トルエン(70mL)との混合物に、AcOK(2.63g、26.8mmol)及びPd(dppf)ClCHCl(1.09g、1.34mmol)を添加した。混合物を80℃まで加熱して3時間撹拌した後、減圧下にて濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、3-(3-(2-(5-((1R,5S,7r)-9-(((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-7-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-1-エチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロピル)1,2-ジ-tert-ブチル-(S)-テトラヒドロピリダジン-1,2,3-トリカルボキシレート(6.9g、89%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]6686BN12に対する計算値1151.6実測値1152.6。
工程7。
0℃で、3-(3-(2-(5-((1R,5S,7r)-9-(((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-7-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-1-エチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-3-イル)-2,2-ジメチルプロピル)1,2-ジ-tert-ブチル-(S)-テトラヒドロピリダジン-1,2,3-トリカルボキシレート(6.9g、6.0mmol)に、HClの1,4-ジオキサン(60mL)溶液を添加した。混合物を室温まで温めて4時間撹拌した後、減圧下にて濃縮し、(9H-フルオレン-9-イル)メチル(1R,5S,7r)-7-(5-(1-エチル-3-(3-(((S)-ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロピル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-2-イル)-6-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-9-カルボキシレート(6.47g)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]5670BNに対する計算値951.5;実測値952.6。
工程8。
0℃で、(9H-フルオレン-9-イル)メチル(1R,5S,7r)-7-(5-(1-エチル-3-(3-(((S)-ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロピル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-2-イル)-6-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-9-カルボキシレート(6.45mg、6.78mmol)及び(2S,3S)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-エトキシプロパン酸(3.21g、8.13mmol)の、DCM(60mL)との混合物に、DIPEA(8.76g、67.8mmol)及びCOMU(3.48g、8.1mmol)を小分けにして添加した。混合物を室温まで温めて2時間撹拌した後、減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、(9H-フルオレン-9-イル)メチル(1R,5S,7r)-7-(5-(3-(3-(((S)-1-((2S,3S)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-エトキシプロパノイル)ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロピル)-1-エチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-2-イル)-6-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-9-カルボキシレート(6.9g、76%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]6987BBrN12Sに対する計算値1329.5;実測値1330.5。
工程9。
雰囲気下で、(9H-フルオレン-9-イル)メチル(1R,5S,7r)-7-(5-(3-(3-(((S)-1-((2S,3S)-3-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-エトキシプロパノイル)ヘキサヒドロピリダジン-3-カルボニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロピル)-1-エチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール-2-イル)-6-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-9-カルボキシレート(6.9g、5.2mmol)の、トルエン(300mL)、1,4-ジオキサン(100mL)、及びHO(100mL)との混合物に、KPO(3.31g、15.6mmol)及びPd(DtBPF)Cl(0.42g、0.52mmol)を添加した。混合物を80℃まで加熱して3時間撹拌した後、減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、(9H-フルオレン-9-イル)メチル(1R,5S,7r)-7-(5-((63S,3S,4S,Z)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-エトキシ-1-エチル-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-1-イル)-6-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-9-カルボキシレート(3.8g、65%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]637510Sに対する計算値1121.5;実測値1123.3。
工程10。
0℃で、(9H-フルオレン-9-イル)メチル(1R,5S,7r)-7-(5-((63S,3S,4S,Z)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-エトキシ-1-エチル-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-1-イル)-6-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-9-カルボキシレート(3.8g、3.4mmol)の、DCM(40mL)との混合物に、ピペリジン(1.44g、16.9mmol)を滴加した。混合物を室温まで温めて5時間撹拌した後、減圧下にて濃縮し、tert-ブチル((6S,3S,4S,Z)-1-(5-((1R,5S,7r)-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-7-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-3-エトキシ-1-エチル-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(4.7g)を固体として得、これをさらに精製することなく次工程で直接使用した。LCMS(ESI):m/z [M+H]4865Sに対する計算値899.5;実測値900.6。
工程11。
0℃で、tert-ブチル((6S,3S,4S,Z)-1-(5-((1R,5S,7r)-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-7-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-3-エトキシ-1-エチル-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(1.12g、15.6mmol)の、MeOH(2mL)との混合物に、AcOH(467mg、7.8mmol)を添加した。混合物を30分間撹拌した後、NaBHCN(147mg、2.33mmol)を添加し、混合物を60℃まで加熱して3時間撹拌した。混合物を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、tert-ブチル((6S,3S,4S,Z)-3-エトキシ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-((1R,5S,7r)-9-(オキセタン-3-イル)-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-7-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(251mg、33%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]5169Sに対する計算値955.5;実測値956.5。
工程12。
0℃で、tert-ブチル((6S,3S,4S,Z)-3-エトキシ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-((1R,5S,7r)-9-(オキセタン-3-イル)-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-7-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(250mg、0.26mmol)の、DCM(2mL)との混合物に、TFA(0.4mL)を添加した。混合物を室温まで温めて30分間撹拌した後、減圧下にて濃縮し、(6S,3S,4S,Z)-4-アミノ-3-エトキシ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-((1R,5S,7r)-9-(オキセタン-3-イル)-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-7-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-5,7-ジオン(310mg)を固体として得、これをさらに精製することなく次工程で直接使用した。LCMS(ESI):m/z [M+H]4661Sに対する計算値855.4;実測値856.5。
工程13。
0℃で、(6S,3S,4S,Z)-4-アミノ-3-エトキシ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-((1R,5S,7r)-9-(オキセタン-3-イル)-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-7-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-5,7-ジオン(310mg、0.36mmol)及び(1r,2R,3S)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボン酸(62mg、0.54mmol)の、DMF(3mL)との混合物に、DIPEA(468mg、3.62mmol)及びCOMU(155mg、0.36mmol)を小分けにして添加した。混合物を室温まで温めて1時間撹拌した後、分取HPLCにより精製し、(1r,2R,3S)-N-((6S,3S,4S,Z)-3-エトキシ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)-5-((1R,5S,7r)-9-(オキセタン-3-イル)-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-7-イル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5.7-ジオキソ-6,6,6,6,6,66-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボキサミド(113mg、32%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]5269Sに対する計算値951.5;実測値952.5;H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 8.66 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 8.51 (s, 1H), 7.92 (s, 1H), 7.76 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.61 (dd, J = 15.3, 9.2 Hz, 2H), 5.88 (d, J = 9.9 Hz, 1H), 5.18 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 4.93 (s, 1H), 4.59 - 4.41 (m, 3H), 4.32 (s, 2H), 4.24 (d, J = 6.2 Hz, 2H), 4.13 (s, 3H), 3.82 (d, J = 11.0 Hz, 4H), 3.69 - 3.49 (m, 4H), 3.19 (s, 3H), 2.84 - 2.74 (s, 2H), 2.64 (s, 2H), 2.10 - 1.94 (m, 3H), 1.76 (s, 4H), 1.53 (s, 1H), 1.37 (d, J = 6.1 Hz, 3H), 1.24 (s, 1H), 1.19 (d, J = 7.0 Hz, 3H), 1.15 (s, 2H), 1.07 (d, J = 7.2 Hz, 6H), 0.93 (t, J = 7.0 Hz, 3H), 0.84 (s, 3H), 0.41 (s, 3H)。
実施例A503。(1r,2R,3S)-N-((6S,3S,4S,Z)-12-(5-((1R,5S,7r)-9-シクロプロピル-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-7-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-3-エトキシ-1-エチル-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-11H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボキサミドの合成
工程1。
0℃で、tert-ブチル((6S,3S,4S,Z)-12-(5-((1R,5S,7r)-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-7-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-3-エトキシ-1-エチル-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(300mg、0.33mmol)及び(1-エトキシシクロプロポキシ)トリメチルシラン(1.16g、6.6mmol)の、MeOH(1.5mL)との混合物に、AcOH(200mg、3.3mmol)を滴加した。混合物を0℃で30分間撹拌した後、NaBHCN(105mg、1.67mmol)を添加し、混合物を60℃まで加熱して2時間撹拌した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、tert-ブチル((6S,3S,4S,Z)-12-(5-((1R,5S,7r)-9-シクロプロピル-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-7-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-3-エトキシ-1-エチル-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(235mg、75%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]5169Sに対する計算値939.5;実測値940.3。
工程2。
0℃で、tert-ブチル((6S,3S,4S,Z)-12-(5-((1R,5S,7r)-9-シクロプロピル-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-7-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-3-エトキシ-1-エチル-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)カルバメート(230mg、0.25mmol)の、DCM(2mL)との混合物に、TFA(0.4mL)を滴加した。混合物を室温まで温めて1時間撹拌した後、減圧下にて濃縮し、(6S,3S,4S,Z)-4-アミノ-1-(5-((1R,5S,7r)-9-シクロプロピル-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-7-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-3-エトキシ-1-エチル-10,10-ジメチル-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-5,7-ジオン(340mg)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]4661Sに対する計算値839.4;実測値840.5。
工程3。
0℃で、(6S,3S,4S,Z)-4-アミノ-12-(5-((1R,5S,7r)-9-シクロプロピル-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-7-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-3-エトキシ-1-エチル-10,10-ジメチル-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-5,7-ジオン(200mg、0.24mmol)及び(1r,2R,3S)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボン酸(41mg、0.36mmol)の、DMF(2mL)との混合物に、DIPEA(308mg、2.4mmol)及びCOMU(102mg、0.24mmol)を小分けにして添加した。混合物を室温まで温めて1時間撹拌した後、分取HPLCにより精製し、(1r,2R,3S)-N-((6S,3S,4S,Z)-12-(5-((1R,5S,7r)-9-シクロプロピル-3-オキサ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン-7-イル)-2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-3-エトキシ-1-エチル-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-11H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2,3-ジメチルシクロプロパン-1-カルボキサミド(78mg、35%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]5269Sに対する計算値935.5;実測値936.4;H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 8.73 (m, 1H), 8.50 (m, 1H), 7.93 (s, 1H), 7.82 - 7.53 (m, 3H), 5.88 (d, J = 9.8 Hz, 1H), 5.22 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 4.92 (s, 2H), 4.55 - 3.86 (m, 14H), 3.84 - 3.37 (m, 7H), 3.21 (s, 3H), 2.81 (d, J = 12.3 Hz, 2H), 2.32 (s, 3H), 2.02 (d, 1H), 1.82 (s, 2H), 1.53 (t, J = 3.9 Hz, 2H), 1.38 (d, J = 6.0 Hz, 3H), 1.12 (dt, J = 34.8, 6.3 Hz, 13H), 0.86 (s, 7H), 0.55 (s, 3H)。
実施例A504。推定される、(1S,2R,3S)-N-((6S,3S,4S,Z)-3-エトキシ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2-メチル-3-(ピリミジン-4-イル)シクロプロパン-1-カルボキサミドの合成
工程1。
0℃で、LiCl(0.31g、7.4mmol)及びピリミジン-4-カルバルデヒド(1.0g、9.3mmol)の、DMFとの混合物に、DBU(1.69g、11.1mmol)及びtert-ブチル2-(ジエトキシホスホリル)アセテート(2.80g、11.1mmol)を滴加した。混合物を室温まで温め、1時間室温で撹拌した後、0℃まで冷却し、飽和NHClでクエンチしてEtOAc(200mL)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し(3×200mL)、減圧下にて濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、tert-ブチル(E)-3-(ピリミジン-4-イル)アクリレート(1.0g、52%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]+ C1114に対する計算値206.1;実測値207.1。
工程2。
雰囲気下、-60℃で、エチルジフェニルスルファニウムテトラフルオロボレート(2.2g、10.2mmol)の、DME及びDCM(10:1)との混合物を、LDA(THF中に2M)(6.0mL、12.0mmol)で0.5時間処理した。混合物を室温まで温め、tert-ブチル(E)-3-(ピリミジン-4-イル)アクリレート(700mg、3.4mmol)を滴加した。混合物を室温で1時間撹拌した後、飽和NHClでクエンチし、EtOAcで抽出した(3×100mL)。合わせた有機層を減圧下にて濃縮して残渣を分取HPLCにより精製し、2-メチル-3-(ピリミジン-4-イル)シクロプロパン-1-カルボン酸(160mg、20%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]+ C1318に対する計算値234.1;実測値235.1;H NMR(300MHz,CDCl)δ 9.10 (s, 1H), 8.63 (s, 1H), 7.33 (s, 1H), 2.66 (dd, J = 9.7, 4.7 Hz, 1H), 2.46 (dd, J = 5.7, 4.7 Hz, 1H), 2.06 - 1.78 (m, 1H), 1.47 (s, 9H), 1.13 (d, J = 6.4 Hz, 3H)。
上記化合物のラセミ混合物をキラルHPLCにより分離し、(55mg、未知の絶対配置を有する単一のジアステレオマー、RT=6.2分)を固体として、及び、(61mg、未知の絶対配置を有する単一のジアステレオマー、RT=7.3分)を得た。
工程3。
tert-ブチル(1S,2R,3S)-2-メチル-3-(ピリミジン-4-イル)シクロプロパン-1-カルボキシレート(50mg、0.21mmol、未知の絶対配置を有する単一のジアステレオマー;RT=6.2分)及びTFA(5mL、67.3mmol)の、DCMとの混合物を、室温で1時間撹拌した後、減圧下にて濃集して、(1S,2R,3S)-2-メチル-3-(ピリミジン-4-イル)シクロプロパン-1-カルボン酸を得、これをさらに精製することなく次工程で直接使用した(未知の絶対配置を有する単一のジアステレオマー)。LCMS(ESI):m/z [M+H]10に対する計算値178.0;実測値179.1。
工程4。
雰囲気下、室温で、(1S,2R,3S)-2-メチル-3-(ピリミジン-4-イル)シクロプロパン-1-カルボン酸(53mg、0.3mmol)及びDIPEA(192mg、1.48mmol)の、DMFとの混合物に、(6S,3S,4S,Z)-4-アミノ-3-エトキシ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-5,7-ジオン(100mg、0.15mmol)及びHATU(113mg、0.3mmol)を添加した。混合物を室温で1時間撹拌した後、EtOAc(100mL)で希釈し、ブラインで洗浄した(3×100mL)。有機層を減圧下にて濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、(1S,2R,3S)-N-((6S,3S,4S,Z)-3-エトキシ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2-メチル-3-(ピリミジン-4-イル)シクロプロパン-1-カルボキサミド(19mg、15%収率;未知の絶対配置を有する単一のジアステレオマー)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]4554Sに対する計算値834.4;実測値835.2;H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 9.09 (s, 1H), 8.82 - 8.71 (m, 1H), 8.66 (m, 1H), 8.51 (s, 1H), 8.23 - 8.22 (m, 1H), 7.94 (s, 1H), 7.87 - 7.65 (m, 2H), 7.63 - 7.30 (m, 3H), 5.89 - 5.76 (m, 1H), 5.19 - 5.15 (m,1H), 4.95 (s, 1H), 4.28 - 4.13 (m, 5H), 3.79 - 3.52 (m, 7H), 3.42 - 3.31 (m, 3H), 2.83 (s, 2H), 2.08 (s, 1H), 1.78 (s, 3H), 1.38 - 1.34 (m,3H), 1.31 - 1.20 (m, 6H), 0.88 - 0.78 (m, 6H), 0.41 (s, 3H)。
実施例A505。推定される、(1R,2S,3R)-N-((6S,3S,4S,Z)-3-エトキシ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2-メチル-3-(ピリミジン-4-イル)シクロプロパン-1-カルボキサミドの合成
工程1。
開始シクロプロパンのラセミ混合物を、キラルHPLCで分離した[条件(カラム:CHIRALPAK IF、2×25cm、5μM;移動相A:ヘキサン(10mM NH-MeOH)、移動相B:IPA-HPLC;流速:20mL/分;勾配:10分で5%Bから5%B;波長:252/220nm;RT1(分):6.2;RT2(分):7.3;試料溶媒:MeOH:DCM=1:1;注入量:0.2mL;実行回数:11)]。生成物A(未知の絶対配置を有する単一のジアステレオマー、55mg、RT=6.2分)を白色固体として;生成物B(未知の絶対配置を有する単一のジアステレオマー、61mg、RT=7.3分)。
工程2。
推定される、tert-ブチル(1R,2S,3R)-2-メチル-3-(ピリミジン-4-イル)シクロプロパン-1-カルボキシレート(未知の絶対配置を有する単一のジアステレオマー、50mg、0.21mmol)及びTFA(5mL、67.3mmol)の、DCMとの混合物を室温で1時間撹拌した後、減圧下にて濃縮し、推定される(1R,2S,3R)-2-メチル-3-(ピリミジン-4-イル)シクロプロパン-1-カルボン酸(未知の絶対配置を有する単一のジアステレオマー)を得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]10に対する計算値178.0;実測値179.1。
工程3。
雰囲気下で、室温で、(1R,2S,3R)-2-メチル-3-(ピリミジン-4-イル)シクロプロパン-1-カルボン酸(53mg、0.3mmol)及びDIPEA(192mg、1.48mmol)の、DMFとの混合物に、(6S,3S,4S,Z)-4-アミノ-3-エトキシ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-5,7-ジオン(100mg、0.15mmol)及びHATU(113mg、0.3mmol)を添加した。混合物を室温で1時間撹拌した後、EtOAc(100mL)で希釈し、ブラインで洗浄した(3×100mL)。有機層を減圧下にて濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、(1R,2S,3R)-N-((6S,3S,4S,Z)-3-エトキシ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2-メチル-3-(ピリミジン-4-イル)シクロプロパン-1-カルボキサミド(未知の絶対配置を有する単一のジアステレオマー、29mg、19%収率)を固体として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]+ C4554Sに対する計算値834.4;実測値835.2;H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 9.10 (s, 1H), 8.83 - 8.78 (m, 1H), 8.71 (m, 1H), 8.54 (s, 1H), 8.29 - 8.24 (m, 1H), 7.98 (s, 1H), 7.88 - 7.78 (m, 2H), 7.74 - 7.69 (m, 1H), 7.67 - 7.35 (m, 3H), 5.85 - 5.72 (m, 1H), 5.19 - 5.12 (m,1H), 4.93 (s, 1H), 4.30 - 4.22 (m, 5H), 3.80 - 3.60 (m, 7H), 3.46 - 3.38 (m, 3H), 2.88 (s, 1H), 2.75 - 2.56 (m, 1H), 2.18 (s, 1H), 1.88 (s, 1H), 1.71 - 1.56 (m, 2H), 1.48 - 1.24 (m,3H), 1.28 - 1.22 (m, 3H), 1.19 - 1.02 (m, 3H), 0.98 - 0.88 (m,6H), 0.44 (s, 3H)。
実施例A506及びA507。推定される、(1R,2S,3R)-N-((6S,3S,4S,Z)-3-エトキシ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2-メチル-3-(1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)シクロプロパン-1-カルボキサミド、及び、(1R,2S,3R)-N-((6S,3S,4S,Z)-3-エトキシ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2-メチル-3-(1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)シクロプロパン-1-カルボキサミドの合成
工程1。
0℃で、1-メチル-1H-イミダゾール-4-カルバルデヒド(1.9g、17.3mmol)及びLiCl(0.95g、22.4mmol)の、THF(10mL)との混合物に、tert-ブチル2-(ジエトキシホスホリル)アセテート(5.66g、22.4mmol)及びDBU(2.63g、17.3mmol)を小分けにして添加した。混合物を室温まで温めて2時間撹拌した後、混合物をHOで洗浄した(2×30mL)。合わせた水層をEtOAcで抽出し(3×30mL)、合わせた有機層を乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、tert-ブチル(E)-3-(1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)アクリレート(3g、84%収率)を油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]1116に対する計算値208.1;実測値209.1。
工程2。
雰囲気下、-60℃で、エチルジフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート(2.18g、7.2mmol)の、DCM:DME(1:10)との混合物を、2M LDAのTHF溶液(12mL、24mmol)で30分間処理し、その後、tert-ブチル(E)-3-(1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)アクリレート(500mg、2.4mmol)を小分けにして添加した。混合物を室温まで温めて2時間撹拌した後、飽和NHClでクエンチし、EtOAcで抽出した(3×50mL)。合わせた有機層を乾燥させた。残渣を分取HPLCにより精製し、tert-ブチル(1S,2R,3S)-2-メチル-3-(1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)シクロプロパン-1-カルボキシレート(200mg、35%収率の、未知の絶対配置を有する単一のジアステレオマー)、及び、tert-ブチル(1S,2S,3S)-2-メチル-3-(1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)シクロプロパン-1-カルボキシレート(110mg、19%収率の、未知の絶対配置を有する単一のジアステレオマー)を油として得た。LCMS(ESI):m/z [M+H]1320に対する計算値236.2;実測値236.9。
工程3。
推定される、tert-ブチル(1S,2R,3S)-2-メチル-3-(1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)シクロプロパン-1-カルボキシレート(70mg、0.3mmol)及びTFA(1mL)の、DCMとの混合物を、室温で2時間撹拌した後、減圧下にて濃縮し、(1S,2R,3S)-2-メチル-3-(1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)シクロプロパン-1-カルボン酸を油として得、これをさらに精製することなく次工程で直接使用した。LCMS(ESI):m/z [M+H]12に対する計算値180.1;実測値181.3。
工程4。
室温で、(6S,3S,4S,Z)-4-アミノ-3-エトキシ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-5,7-ジオン(122mg、0.18mmol)及びtert-ブチル(1S,2R,3S)-2-メチル-3-(1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)シクロプロパン-1-カルボキシレート(65mg、0.36mmol)の、DMF(10mL)との混合物に、DIPEA(467mg、3.6mmol)及びHATU(76mg、0.2mmol)を小分けにして添加した。混合物をマイクロ波放射下で2時間、室温で照射した。混合物をEtOAcで抽出し(2×20mL)、合わせた有機層をHOで洗浄して(3×20mL)、無水NaSOで乾燥させて濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、(1R,2S,3R)-N-((6S,3S,4S,Z)-3-エトキシ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2-メチル-3-(1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)シクロプロパン-1-カルボキサミド(34mg、21%、未知の絶対配置を有するジアステレオマー、RT=1.00分)を固体として、及び、(1R,2S,3R)-N-((6S,3S,4S,Z)-3-エトキシ-1-エチル-1-(2-((S)-1-メトキシエチル)ピリジン-3-イル)-10,10-ジメチル-5,7-ジオキソ-6,6,6,6,6,6-ヘキサヒドロ-1H-8-オキサ-2(4,2)-チアゾラ-1(5,3)-インドーラ-6(1,3)-ピリダジナシクロウンデカファン-4-イル)-2-メチル-3-(1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)シクロプロパン-1-カルボキサミド(36mg、22%、未知の絶対配置を有する単一のジアステレオマー、RT=1.07分)を固体として得た。第1のジアステレオマーのデータ(RT=1.00分):LCMS(ESI):m/z [M+H]4556Sに対する計算値836.4;実測値837.1;H NMR(400MHz,CDOD)δ 8.74 - 8.69 (m, 1H), 8.63 - 8.60 (m, 1H), 7.86 - 7.80 (m, 1H), 7.73 - 7.68 (m, 1H), 7.63 (s, 1H), 7.56 - 7.45 (m, 3H), 6.94 (s, 1H), 6.01 (s, 1H), 5.04 - 5.01 (m, 1H), 4.50 - 4.41 (m, 1H), 4.38 - 4.33 (m, 1H), 4.29 - 4.20 (m, 2H), 4.15 - 4.06 (m, 1H), 3.76 - 3.73 (m, 2H), 3.72 - 3.68 (m, 3H), 3.66 - 3.58 (m, 2H), 3.32 - 3.27 (m, 3H), 3.05 - 2.95 (m, 1H), 2.86 - 2.78 (m, 1H), 2.66 - 2.61 (m, 1H), 2.49 - 2.41 (m, 1H), 2.24 - 2.16 (m, 1 H), 2.11 - 2.06 (m, 1H), 2.02 - 1.92 (m, 1H), 1.87 - 1.77 (m, 1H), 1.69 - 1.52 (m, 3H), 1.46 - 1.41 (m, 3H), 1.38 - 1.15 (m, 11H), 1.04 - 0.81 (m, 13H), 0.50 (s, 3H)。第2のジアステレオマーのデータ(RT=1.07分):LCMS(ESI):m/z [M+H]4556Sに対する計算値836.4;実測値837.1;H NMR(400MHz,CDOD)δ 8.74 - 8.67 (m, 1H), 8.63 - 8.60 (m, 1H), 7.86 - 7.80 (m, 1H), 7.73 - 7.68 (m, 1H), 7.63 (s, 1H), 7.56 - 7.45 (m, 3H), 6.94 (s, 1H), 6.01 (s, 1H), 5.04 - 5.01 (m, 1H), 4.50 - 4.41 (m, 1H), 4.38 - 4.33 (m, 1H), 4.29 - 4.20 (m, 2H), 4.15 - 4.06 (m, 1H), 3.76 - 3.73 (m, 2H), 3.72 - 3.68 (m, 3H), 3.66 - 3.58 (m, 2H), 3.32 - 3.27 (m, 3H), 3.05 - 2.95 (m, 1H), 2.86 - 2.78 (m, 1H), 2.66 - 2.61 (m, 1H), 2.49 - 2.41 (m, 1H), 2.24 - 2.16 (m, 1 H), 2.11 - 2.06 (m, 1H), 2.02 - 1.92 (m, 3H), 1.87 - 1.77 (m, 3H), 1.68 - 1.53 (m, 4H), 1.46 - 1.41 (m, 11H), 1.38 - 1.15 (m, 3H), 1.04 - 0.81 (m, 10H), 0.50 (s, 3H)。
下表の化合物を、当業者に既知のとおり、上述の方法またはその変形を用いて調製した。









インビトロ及びインビボ実験:
効能アッセイ:pERK
このアッセイの目的は、細胞内でK-Rasを阻害する試験化合物の能力を測定することであった。K-Rasの活性化は、トレオニン202及びチロシン204(pERK)でERKのリン酸化を誘発する。本手順は、試験化合物に対応する、細胞pERKの増加を測定する。NCI-H358において後述する手順は、K-Ras G12Cに適用可能である。
注:本プロトコルは、他の細胞株を置換することで行い、例えば、AsPC-1(K-Ras G12D)、Capan-1(K-Ras G12V)、NCI-H1355(K-Ras G13C)、Hs 766T(K-Ras Q61H)、NCI-H2347もしくはKU-19-19(N-Ras Q61R)、またはSK-MEL-30(N-Ras Q61K)を含む、他のRasバリアントの阻害剤を同定することができる。
NCI-H358細胞を、ATCCにより推奨されている培地と手順を使用して、増殖及び維持した。化合物添加の前日に、細胞を384ウェル細胞培養プレート(40μL/ウェル)に播種し、37℃、5%CO2のインキュベーター中で一晩増殖させた。試験化合物を、DMSO中で10回3倍希釈し、10mMの高濃度で調製した。アッセイ当日に、Echo550液体ハンドラー(LabCyte(登録商標))を使用して、40nLの試験化合物を細胞培養プレートの各ウェルに添加した。試験化合物の濃度は2通りで試験した。化合物の添加後、プレートを15秒間300rpmにて振盪し、遠心分離にかけ、細胞を4時間、37℃、5%CO2でインキュベートした。インキュベーション後、培地を除去し、細胞をリン酸緩衝生理食塩水で1回洗浄した。
いくつかの実験では、細胞のpERKレベルを、AlphaLISA SureFire Ultra p-ERK1/2アッセイキット(PerkinElmer)を使用して決定した。細胞を25μLの溶解緩衝液中に溶解し、室温、600RPMで振盪した。溶解物(10μL)を384ウェルOpti-plate(PerkinElmer)に移し、5μLの受容体ミックスを添加した。暗室で2時間インキュベーションした後、5μLのドナー混合物を添加し、プレートを密閉し、2時間室温でインキュベートした。シグナルをEnvisionプレートリーダー(PerkinElmer)上で、標準的なAlphaLISA設定を用いて読み取った。生データの分析を、a)Excel(Microsoft)、及びPrism(GraphPad)のいずれかで行った。シグナルを化合物濃度の10の対数に対してプロットし、IC50を4パラメーターのシグモイド濃度応答モデルを適合することによって、または、b)Genedata Screener (Genedata)を使用して、決定した。正規化したシグナルを化合物濃度の10の対数に対してプロットし、IC50を4パラメーターのシグモイド濃度応答モデルを適合することによって決定した。
他の実験では、細胞pERKを、In-Cell Westernにより測定した。化合物処理の後、細胞を200μLのトリス緩衝生理食塩水(TBS)で2回洗浄し、150μLの、TBS中の4%パラホルムアルデヒドで15分間固定した。固定した細胞を、0.1%のTriton X-100(TBST)を含有するTBSで5分間、4回洗浄し、その後、60分間室温で、100μLのOdysseyブロッキング緩衝液(LI-COR)でブロックした。一次抗体(pERK、CST-4730、Cell Signaling Technology)を、ブロッキング緩衝液中で1:200に希釈し、50μLを各ウェルに添加して、一晩4℃でインキュベートした。細胞をTBSTで5分間、4回洗浄した。二次抗体(IR-800CWウサギ、LI-COR、1:800に希釈)及びDNA株DRAQ5(LI-COR、1:2000に希釈)を添加し、1~2時間室温でインキュベートした。細胞をTBSTで5分間、4回洗浄した。プレートを、Li-COR Odyssey CLx Imagerで走査した。生データの分析を、Excel(Microsoft)及びPrism(GraphPad)で行った。シグナルを化合物濃度の10の対数に対してプロットし、IC50を4パラメーターのシグモイド濃度応答モデルを適合することによって決定した。
本明細書の化合物A001~A608は全て、AsPC-1(K-Ras G12D)pERK潜在能アッセイ、及び/または、Capan-1(K-Ras G12V)pERK潜在能アッセイにおいて、2μM以下のIC50を示す。化合物A001~A608の約40%は、H358 K-Ras G12Cの文脈で測定した:測定したもののうち、99%超が、2uM以下のIC50を有した。化合物A001~A608の約40%は、H1975 K-Ras WTの文脈で測定した:測定したもののうち、96%超が、2uM以下のIC50を有した。
本発明の化合物による、B-Raf Ras結合ドメイン(BRAFRBD)の、K-Rasとの相互作用の破壊
注:-以下のプロトコルは、本発明の化合物による、BRAFRBDへのK-Ras G12C(GMP-PNP)結合の破壊を監視するための手順について記載する。本プロトコルは、他のRasタンパク質またはヌクレオチドで実行することもまた可能である。
本バイオケミカルアッセイの目的は、試験化合物が、ヌクレオチドロードK-RasアイソフォームとサイクロフィリンAとの間での3元複合体形成を容易にする能力を測定することであった;得られる3元複合体は、BRAFRBD構築物への結合を破壊し、RAFエフェクターを介してのK-Rasシグナル伝達を阻害する。データをIC50値として報告した。
25mMのHEPES(pH7.3)を含有するアッセイバッファー内で、0.002%のTween20、0.1%のBSA、100mMのNaCl及び5mMのMgCl2、タグ無しサイクロフィリンA、His6-K-Ras-GMPPNP、ならびにGST-BRAFRBDを、それぞれ25μM、12.5nM、及び50nMの終濃度にて、384ウェルアッセイプレートで組み合わせた。化合物は、30μMの終濃度から開始する、10点3倍希釈系列としてプレートウェルに存在した。25℃で3時間のインキュベーションの後、抗His Eu-W1024と抗GSTアロフィコシアニンの混合物を、それぞれ10nM及び50nMの終濃度にてアッセイサンプルウェルに添加し、反応物をさらに1.5時間インキュベートした。TR-FRETシグナルを、マイクロプレートリーダー(励起320nm、蛍光665/615nm)で読み取った。K-Ras:RAF複合体の破壊を促進する化合物は、DMSO対照ウェルに対して、TR-FRET比率の低下を誘発するものとして識別された。
化合物A001~A608の95%超を、Ras-Rafアッセイを使用するK-Ras G12Dの文脈で測定した:測定したもののうち、80%超が、2uM以下のIC50を有した。化合物A001~A608の95%超を、K-Ras G12Vで測定した:測定したもののうち、90%超が、2uM以下のIC50を有した。化合物A001~A608の95%超を、Ras-Rafアッセイを使用するK-Ras WTの文脈で測定した:測定したもののうち、85%超が、2uM以下のIC50を有した。化合物A001~A608の95%超を、K-Ras G12Cの文脈で測定した:測定したもののうち、90%超が、2uM以下のIC50を有した。化合物A001~A608の95%超を、K-Ras G13Cの文脈で測定した:測定したもののうち、90%超が、2uM以下のIC50を有した。
RAS変異体がん細胞株における細胞生存能の測定
プロトコル:CellTiter-Glo(登録商標)細胞生存能アッセイ
注:以下のプロトコルは、本発明の化合物に対応するKRAS変異体がん細胞株の細胞生存能を監視するための手順について記載する。他のRASアイソフォームを用いることができるが、播種される細胞の数は、用いる細胞株に基づいて変化する。
本細胞アッセイの目的は、CellTiter-Glo(登録商標)2.0試薬(Promega)を用いて、エンドポイントに存在するATPの量を定量化することにより、5日の処理期間にわたり、3種類のヒトがん細胞株(NCI-H358(KRAS G12C)、AsPC-1(KRAS G12D)、及びCapan-1(KRAS G12V))の増殖における、試験化合物の効果を測定することであった。
細胞を、384ウェルアッセイプレート中の40μLの増殖培地に、250細胞/ウェルで播種し、5%CO、37℃で、加湿雰囲気で一晩インキュベートした。アッセイ日に、試験化合物を9つの、DMSO中の3倍希釈で準備し、適宜、高濃度を1または10mMとした。試験化合物(40nL)を、Echo550液体ハンドラー(LabCyte(登録商標))を使用して、細胞培養プレートの各ウェルに直接分配した。プレートを15秒間300rpmで振盪し、遠心分離にかけて、5%CO、37℃で5日間、加湿雰囲気でインキュベートした。5日目に、アッセイプレート及びその内容物を室温まで、約30分間平衡した。CellTiter-Glo(登録商標)2.0試薬(25μL)を添加し、プレート内容物を2分間、オービタルシェーカーで混合した後、室温で10分間インキュベートした。ルミネセンスを、PerkinElmer Enspireを用いて測定した。データは、以下により正規化した:(サンプルのシグナル/平均DMSO)*100。データを、4パラメーターロジスティックフィットを使用して適合した。
化合物A001~A608の95%超を、H358(K-Ras G12C)細胞株中でCTGアッセイを使用して測定した:測定したもののうち、90%超が、2uM以下のIC50を有した。化合物A001~A608の80%超を、AsPC-1(K-Ras G12D)細胞株中で測定した:測定したもののうち、90%超が、2uM以下のIC50を有した。化合物A001~A608の80%超を、Capan-1(K-Ras G12V)細胞株中で測定した:測定したもののうち、90%超が、2uM以下のIC50を有した。
例示的な本発明の阻害剤である化合物Aは、インビボでKRASG12D腫瘍の退化を駆動する
方法:腫瘍細胞のインビトロ増殖における化合物Aの効果を、メスBALB/cヌードマウス(6~8週齢)を用いて、ヒトの膵臓腺癌HPAC KRASG12D/wt異種移植片モデルにて評価した。PBS(3×106細胞/マウス)中で、マウスの脇腹にHPAC腫瘍細胞を皮下移植した。腫瘍が約150mmの平均サイズに達すると、マウスを治療群に無作為化し、試験物品またはビヒクルの投与を開始した。化合物Aは強制経口摂取により隔日(po q2d)で投与した。体重及び腫瘍体積を、(キャリパーを用いて)研究終了時まで週に2回測定した。
結果:隔日で50mg/kg(po)及び100mg/kg(po)投与した、単剤化合物Aは、ヘテロ接合KRASG12Dを含むHPAC CDXモデルにおける、治療の終了時点(治療の開始から38日後)で、各群の全ての腫瘍の、完全な退化をもたらした(完全な退化は、ベースラインからの、85%を超える腫瘍の退化として定義される)(図1A)。化合物Aの、試験した両方の用量の抗腫瘍活性は、対照群と比較して統計的に有意であった(***p<0.001、ポストホックのテューキーの検定による複数の比較を伴う、通常の一元ANOVA)。
本発明の例示的な阻害剤である化合物Aは、RAS経路を制御し、インビボでKRASG12V腫瘍の退化を駆動する
方法:メスBALB/cヌードマウス(6~8週齢)を使用して、ヒト非小細胞肺癌(NSCLC)NCI-H441 KRASG12V/wt異種移植片モデルにおいて、血液における化合物Aの効果、ならびに、腫瘍薬物動態(PK)、薬力学(PD)、及び腫瘍細胞の増殖をインビボで評価した。50%培地、50% Matrigel中で、マウスの脇腹にNCI-H441腫瘍細胞(2×106細胞/マウス)を皮下移植した。PK/PDに関して、腫瘍が約400mmとなったときに動物を群から出し、動物を、強制経口摂取により10、25、または50mg/kgで、単回投与の化合物Aにより処理した。PK/PDに関して、時点当たりn=3の測定。
腫瘍が約155mmの平均サイズに達すると、マウスを治療群に無作為化し、試験物品またはビヒクルの投与を開始した。NCI-H441において、化合物Aは10または25mg/kgで、強制経口摂取により1日1回(po qd)投与した。体重及び腫瘍体積を、(キャリパーを用いて)研究終了時まで週に2回測定した。
結果:10、25、または50mg/kgで化合物Aを、単一強制経口摂取投与した後で、腫瘍または血液における、化合物Aの総濃度(nM)に基づき薬物動態を分析し、投与後72時間にわたり監視した。化合物Aは、血液及び腫瘍試料中で、用量依存曝露を示した。25mg/kgまたは50mg/kg用量で処理した化合物Aは、処理後72時間にわたり、腫瘍で検出可能であった(図1B)。10mg/kgで送達される単回用量の化合物Aで処理したナイーブな動物のPKは、2時間の時点で最大曝露を示す(図1C)。腫瘍DUSP6は、単回投与後72時間の、RAS経路活性マーカーであるDUSP6の制御を示す(図1C)。
10mg/kg po qdで処理した、NCI-H441腫瘍を有する動物に投与された単剤化合物Aは、全ての動物において、退化(当初から、10%を超える腫瘍体積の減少)をもたらした。25mg/kg po qdで処理することで、化合物Aは、ヘテロ接合KRASG12Vを含むNCI-H441 CDXモデルにおける、治療の終了時点(治療の開始から38日後)で、全ての腫瘍の、完全な退化をもたらした(完全な退化は、ベースラインからの、85%を超える腫瘍の退化として定義される)(図1D、図1E)。化合物Aの抗腫瘍活性は、対照群と比較して統計的に有意であった(***p<0.0001、ポストホックのテューキーの検定による複数の比較を伴う、通常の一元ANOVA)。処理は、体重測定によると、良好に許容された(図1F)。
本発明の例示的な阻害剤である化合物Aは、インビボでのKRASG12V膵管腺癌、及び結腸腫瘍の退化を駆動する
方法:腫瘍細胞のインビトロ増殖における化合物Aの効果を、メスBALB/cヌードマウス(6~8週齢)を用いて、ヒトの膵臓腺癌Capan-2 KRASG12V/wt及び結腸直腸SW403 KRASG12V/wt異種移植片モデルにて評価した。50% PBS、50% Matrigel中で、マウスの脇腹に、Capan-2腫瘍細胞(4×106(培地/Matrigel)細胞/マウス)、または、SW403腫瘍細胞(1×107細胞/マウス)を皮下移植した。腫瘍が約160~170mmの平均サイズに達すると、マウスを治療群に無作為化し、試験物品またはビヒクルの投与を開始した。Capan-2において、化合物Aは10または25mg/kgで、強制経口摂取により1日1回(po qd)投与した。SW403 CDXにおいて、化合物Aを強制経口摂取により、25mg/kgで1日1回(po qd)、または50mg/kgで隔日(q2d)投与した。体重及び腫瘍体積を、(キャリパーを用いて)研究終了時まで週に2回測定した。
結果:Capan-2腫瘍を有する動物に投与した単剤化合物Aは、ヘテロ接合KRASG12Vを有するCapan-2 CDXモデルにおいて、処理終了時(処理開始から38日後)に、10mg/kg po qdで処理すると5/8の退化をもたらし、25mg/kg po qdで処理すると8/8の退化をもたらした(図2A、図2B)。化合物Aの抗腫瘍活性は、対照群と比較して統計的に有意であった(**p<0.01、***p<0.0001、ポストホックのテューキーの検定による複数の比較を伴う、通常の一元ANOVA)。処理は、体重測定によると、良好に許容された(図2C)。SW403 CDXモデルにおいて、25mg/kg poで毎日、または、50mg/kg po q2dで投与した単剤化合物Aは、処理終了時(処理開始から35日後)まで、腫瘍全てにおいて著しい腫瘍増殖阻害をもたらした。25mg/kg po qdにおける化合物Aでの処理は、8/8の腫瘍において退化を駆動し、2/8のCRであった(図2D、図2E)。50mg/kg po q2dにおける化合物Aでの処理は、8/8の腫瘍において退化を駆動した。化合物Aの抗腫瘍活性は、対照群と比較して統計的に有意であった(***p<0.0001、ポストホックのテューキーの検定による複数の比較を伴う、通常の一元ANOVA)。処理は、体重測定によると、良好に許容された(図2F)。
化合物Aは、複数の、RASが駆動するがん細胞株において、強力なインビボ阻害を示す
化合物A、B、及びCは、複数の、RASが駆動するがん細胞株における、強力なインビトロ阻害を示す。
方法:120時間化合物A、B、またはCに曝露した、Capan-1(KRASG12V)、NCI-H358(KRASG12C)、AsPC-1(KRASG12D)、HCT116(KRASG13D)、SK-MEL-30(NRASQ61K)、NCI-H1975(EGFRT790M/L858R)、及び/または、A375(BRAFV600E)細胞の、インビトロ細胞増殖阻害の効力。細胞を、384ウェルアッセイプレート中の増殖培地に播種し、5%CO、37℃で、加湿雰囲気で一晩インキュベートした。翌日、細胞を適宜、0.1μM、1μM、または10μMの開始アッセイ濃度で、化合物A、B、またはCの9濃度3倍連続希釈に曝露した。インキュベーションの5日後、CellTiter-Glo(登録商標)2.0試薬をアッセイプレートに添加して、ルミネセンスを測定した。データを、DMSO処理細胞の平均シグナルに対して正規化し、4パラメーター濃度応答モデルを使用して、IC50値を推定した。
結果:化合物A、B、及びCは、RAS駆動細胞において細胞増殖の阻害を示した(図3A、図3B、及び図3C)。RAS駆動がん細胞株に対する化合物AのIC50は、以下のとおりである:Capan-1(KRASG12V)=1nM、NCI-H358(KRASG12C)=1nM、AsPC-1(KRASG12D)=3nM、HCT116(KRASG13D)=27nM、SK-MEL-30(NRASQ61K)=13nM、NCI-H1975(EGFRT790M/L858R)=1nM。RAS駆動がん細胞株に対する化合物BのIC50は、以下のとおりである:Capan-1(KRASG12V)=1nM、NCI-H358(KRASG12C)=0.5nM、AsPC-1(KRASG12D)=2nM、HCT116(KRASG13D)=20nM、SK-MEL-30(NRASQ61K)=5nM、NCI-H1975(EGFRT790M/L858R)=1nM。RAS駆動がん細胞株に対する化合物CのIC50は、以下のとおりである:Capan-1(KRASG12V)=2nM、NCI-H358(KRASG12C)=1nM、AsPC-1(KRASG12D)=5nM。RAS WT独立細胞株A375(BRAFV600E)は、それぞれ、8700nM、4700nM、及び10000nMを超えるIC50での化合物A、B、またはC処理に対しては感度を有しなかった。
例示的な本発明の阻害剤である化合物Aは、インビボでKRASG12D腫瘍の退化を駆動する
方法:腫瘍細胞のインビボ増殖における化合物Aの効果を、メスBALB/cヌードマウス(6~8週齢)を用いて、ヒトの膵臓腺癌HPAC KRASG12D/wt及び結腸直腸GP2d KRASG12D/wt異種移植片モデルにて評価した。50% PBS、50% Matrigel中で、マウスの脇腹に、HPAC腫瘍細胞(3×106細胞/マウス)、またはGP2d腫瘍細胞(2×106細胞/マウス)を皮下移植した。腫瘍が約150mmの平均サイズに達すると、マウスを治療群に無作為化し、試験物品またはビヒクルの投与を開始した。化合物Aは25mg/kgで、強制経口摂取により1日1回(po qd)投与した。体重及び腫瘍体積を、(キャリパーを用いて)研究終了時まで週に2回測定した。
結果:25mg/kg poで毎日投与した単剤化合物Aは、ヘテロ接合KRASG12Dを揺するHPAC CDXモデルにおける、処理終了時(処理開始から38日後)において、腫瘍全ての完全な退化をもたらした(完全な退化は、ベースラインからの、85%を超える腫瘍の退化と定義される)(図4A、図4B)。化合物Aの抗腫瘍活性は、対照群と比較して統計的に有意であった(***p<0.0001、ポストホックのテューキーの検定による複数の比較を伴う、通常の一元ANOVA)。処理は、体重測定によると、良好に許容された(図4C)。Gp2d CDXモデルにおいて、25mg/kg poで毎日投与した単剤化合物Aは、処理終了時(処理開始から35日後)まで、腫瘍全てにおいて著しい腫瘍増殖阻害をもたらした(図4D、図4E)。化合物Aの抗腫瘍活性は、対照群と比較して統計的に有意であった(***p<0.0001、ポストホックのテューキーの検定による複数の比較を伴う、通常の一元ANOVA)。処理は、体重測定によると、良好に許容された(図4F)。
化合物Aは、インビトロで、NCI-H358、SW900、及びCapan-2細胞内の免疫チェックポイントタンパク質を下方制御する
方法:インビトロでのチェックポイント分子発現における、化合物Aの効果を評価するために、NCI-H358、SW900、またはCapan-2細胞(5e4細胞/ウェル)を、96ウェルプレートで播種し、24時間後に、250pg/mLのIFNγの存在下で、5倍希釈の化合物Aで処理した。プレートを48時間、37℃及び5%COでインキュベートした。細胞を0.25%トリプシンで分離させ、Fixable Blue Dead Cell Stain(Invitrogen)を含有するPBS中で15分間インキュベートした後、氷上で30分間、FITC抗ヒトCD274(PD-L1)、PerCP/Cyanine5.5抗ヒトCD155(PVR)、及び、Brilliant Violet 605抗ヒトCD73(Biolegend)でインキュベートした。細胞を染色緩衝液(PBS/2% FCS)で2回洗浄した後、Cytek Aurora機器でフローサイトメトリー収集をした。SpectroFlo及びFlowJo v10ソフトウェアを使用して分析を行った。
結果:化合物Aは、インビトロで、NCI-H358(図5A)、SW900(図5B)、またはCapan-2(図5C)において、PD-L1、PVR及びCD73の、濃度依存性の2~5倍の減少をもたらした。これらのタンパク質の下方制御は、抗腫瘍免疫を支持するように、免疫抑制腫瘍免疫微小環境を転換させることを予測している(Rothlin et al JITC 2020)。
本明細書で開示するKRAS(ON)阻害剤である化合物Aが、RASがん遺伝子切り替え変異に対して活性である
図6Aは、異なるRAS阻害剤(化合物A、本明細書で開示するKRAS(ON)阻害剤、ならびに、KRASG12C(OFF)阻害剤のMRTX849(アダグラシブ)及びAMG 510(ソトラシブ))の存在下における、様々なKRAS変異に関する細胞RAS/RAF破壊アッセイの結果を表すヒートマップである。
ナノルシフェラーゼタグ化変異体KRAS4B及びハロタグ化RAF1(残基51~149)を発現するプラスミドを、U2OS細胞に同時トランスフェクトし、24時間インキュベートした。関連する変異をコードするプラスミドを、New England Biolabs Q5部位特異的突然変異誘発により生成した。トランスフェクト細胞を、アッセイ培地(OptiMEM+4%FBS+100nM Halotag NanoBRET 618リガンド)中の96ウェルプレートに、25000細胞/ウェルで再播種し、一晩インキュベートした。Promega Vivazine Nano-Glo基質を、メーカーの指示に従い添加した。化合物を、0~10μMの範囲の濃度で添加し、1時間インキュベートした。ルミネセンスシグナルを、460nm及び618nmで測定し、BRET比率を、618nmのシグナルを460nmのシグナルで除したものとして計算した。BRET比率を、標準的なシグモイド用量応答関数に当てはめ、IC50値を使用して、KRASG12Cに対すLog2(倍数変化)を計算した。図6Bは、ヒートマップの、色の付いた各棒と関連するIC50値を示す。
化合物Aは、インビボで、同系KRAS G12C腫瘍モデルの退縮を駆動し、抗PD-1と相乗する
方法:インビボでの、化合物Aの腫瘍細胞の増殖への影響を、メスBalb/c(6~8週齢)を使用して、マウス同系eCT26 KRASG12C/G12C ABCB1-/- I20モデルにて評価した。マウスに、補充を行わないRPMI培地内で、腫瘍細胞(5×106細胞/マウス)を、右上脇腹に皮下移植した。腫瘍が約100mmの平均サイズに達すると、マウスを治療群に無作為化し、試験物品またはビヒクルの投与を開始した。化合物Aは25mg/kgで、強制経口摂取により1日1回(po qd)投与した。InVivoMAb抗マウスPD-1(CD279)抗体(BioXCell製のクローンRMP1-14)、及びInVivoMAbラットIgG2aアイソタイプコントロール(BioXCell製のクローン2A3)2を、腹腔内注射で1週間に2回(ip biw)、10mg/kgで投与した。体重及び腫瘍体積を、(キャリパーを用いて)研究終了時まで週に2回測定した。
結果:単剤化合物A、及び、抗PD-1との組み合わせは、治療開始の14日後に、全ての腫瘍の退縮が完了した(図7C及び7D)。化合物Aの投与は、単剤療法及び併用群において、その際に停止した。抗PD-1及びアイソタイプコントロールを21日間投与した。図7Aは、アイソタイプコントロールの結果を示す。抗PD-1単剤療法群において、2/10の腫瘍が、完全な退縮を実現した(図7B)。腫瘍の再増殖は、単剤の化合物Aで治療した10匹のマウスのうち4匹で、抗PD-1と組み合わせた化合物Aで治療した10匹のマウスのうち0匹で観察された(図7C及び7D)。処理は、体重測定によると、良好に許容された(図8)。化合物A単剤療法で治療した群における動物1匹は、投与停止の14日後に死亡したことが発見された。
化合物Aは、インビボでの抗腫瘍免疫を支持するように、免疫腫瘍微小環境を制御する
方法:eCT26 KRASG12C/G12C ABCB1-/- I20腫瘍を、4日の治療後の最後の投与の後、24時間で取り除いた。解離腫瘍組織を切り刻み、Miltenyi Biotecマウス腫瘍分解キットで処理し、gentleMACS(商標)分解器で均質化した。細胞懸濁液を4℃で30分間、Mouse BD Fc Block(BD Pharmingen製のクローン2.4G2)により、10分間、Blue Dead細胞染色キット(Invitrogen製)で、及び、30分間、細胞染色緩衝液中でインキュベートした。使用した抗体は、CD45(BD Biosciences製のクローン30-F11)、CD19(BD Biosciences製のクローン1D3)、CD3ε(Biolegend製の145-2C11)、CD8b(BD Biosciences製のクローンH35-17.2)、CD4(Biolegend製のクローンGK1.5)、F4/80(Biolegend製のクローンBM8)、Ly-6G(BD Biosciences製のクローン1A8)、Ly-6C(Biolegend製のクローンHK1.4)、I-A/I-E(BD Biosciences製のクローンM5/114.15.2)、及び、CD206(Biolegend製のクローンC068C2)を標的化した。
eCT26 KRASG12C/G12C ABCB1-/-細胞株を、(アメリカ合衆国培養細胞系統保存機関から購入した)マウスCT26ホモ接合KRASG12D腫瘍細胞株から組み換えた。KRASG12Dアレルを、SynthegoのCRISPR技術を用いて、KRASG12Cで置き換えた。以下のドナー配列GCCTGCTGAAAATGACTGAGTATAAACTTGTGATGGTTGGAGCTTGTGGCGTAGGCAAGAGCGCCTTGACGATACAGCTAATTCAGAATCA(配列番号1)、及びガイドRNA配列AUGGUUGGAGCUGAUGGCGU(配列番号2)を利用した。加えて、Abcb1a及びAbcb1b遺伝子を標的化する、TAAGTGGGAGCGCCACTCCA(配列番号3)及びCCAAACACCAGCATCAAGAG(配列番号4)に対応するガイドRNA配列を使用して、P糖タンパク質薬剤トランスポーターをノックアウトした。ホモ接合G12C変異、及びABCB1ノックアウトを、クローンI20でのSanger配列決定により確認した。このクローンを、インビボ実験に使用した。
結果:単剤化合物Aにより、CD8+ T細胞の増加がもたらされた(図9A)。化合物Aは、M2マクロファージ(図9B)及び単球性MDSC(図9C)における減少もまた、もたらした。両側スチューデントt検定により、p<0.05、**p<0.01。
化合物Aは、インビボでの、KRASG12X腫瘍モデルにおける著しい抗腫瘍活性を示す
方法:インビボでの、ヒトNSCLCまたはPDACの変異体KRAS駆動異種移植片モデルにおける増殖での、化合物A治療の効果を、メス免疫欠損マウスの、代表的なCDX及びPDXモデルのパネルにおいて評価した。マウスの脇腹に、腫瘍細胞または断片を皮下移植した。腫瘍が約150~200mmの平均サイズに達すると、マウスを治療群に無作為化し、試験物品またはビヒクルの投与を開始した。化合物Aは、1日1回25mg/kgで経口投与した。体重及び腫瘍体積を、(キャリパーを用いて)研究終了時まで週に2回測定した。応答は、治療の21~42日後に、ベースラインの腫瘍体積からの変化%として評価した;研究期間は、エンドポイントとしての最大腫瘍量に到達する対照に基づいた。
結果:25mg/kg poで毎日投与される単剤化合物Aは、ここで研究したKRAS変異体モデルの大多数において、腫瘍退縮をもたらした(図10A及び10B)。わずかに少数のモデルが、腫瘍退縮を示さなかったが、対照と比較して、著しい腫瘍増殖阻害を示した(図示せず)。
化合物Aは、異種移植片モデルにわたって腫瘍倍増時間を、著しく延ばす
方法:インビボでの、RAS経路異常(K、H、もしくはNRAS、または、RASの上流もしくは下流におけるいずれかの変異)を有する異種移植片腫瘍モデルの増殖における、化合物A治療の効果を、メス免疫欠損マウスの、代表的なCDX及びPDXモデルのパネルにおいて評価した。マウスの脇腹に、腫瘍細胞または断片を皮下移植した。腫瘍が約150~200mmの平均サイズに達すると、マウスを治療群に無作為化し、試験物品またはビヒクルの投与を開始した。化合物Aは、1日1回25mg/kgで経口投与した。体重及び腫瘍体積を、(キャリパーを用いて)研究終了時まで週に2回測定した。治療の28日以内に、ベースラインの腫瘍体積からの変化%として定義される進行を伴う、時間vs進行の生残分析により、応答を評価した。
結果:25mg/kg poで毎日投与される単剤化合物Aは、対照と比較して、試験したCDX及びPDX異種移植片モデル全てにおいて、腫瘍が倍増する時間の著しい遅延をもたらし(Log-Rank試験により測定すると、p<0.0001)、集団は、本研究の28日の期間の中で、中央値の時間に達しなかった(図11)。興味深いことに、腫瘍が倍増する時間を、特定のKRASG12X変異を有するモデルのサブセットで調査したとき、このサブセットにおいて、腫瘍倍増モデルに対してはさらなる時間の遅れが観察され、これは、モデル集団全体とは著しく異なっていた(Log-Rank試験により、p<0.005)。KRASG12X変異を有する腫瘍は、他のRAS経路異常を有する腫瘍と比較して、化合物A治療に対する感度が高い場合があることを、これらのデータは示している。したがって、これらの前臨床知見は、臨床設定における、RMC-化合物治療の文脈において、患者登録のための濃縮バイオマーカーとしての、KRASG12X変異を示唆している。
化合物A、B、及びDは、インビボでのKRASG12V腫瘍の退縮を駆動する
方法:インビボでの腫瘍細胞の増殖における、化合物A、B、及びDの効果を、メスBALB/cヌードマウス(6~8週齢)を使用して、ヒト非小細胞肺癌のNCI-H441 KRASG12V/wt異種移植片モデルにおいて評価した。PBS(3×10細胞/マウス)中で、マウスの脇腹に腫瘍細胞を皮下移植した。腫瘍が約200mmの平均サイズに達すると、マウスを治療群に無作為化し、試験物品またはビヒクルの投与を開始した。化合物を、1日1回経口投与した。体重及び腫瘍体積を、(キャリパーを用いて)研究終了時まで週に2回測定した。
結果:25mg/kgでの、各剤を毎日経口投与することにより、本モデルにおける、治療終了時(治療開始から28日後)においての各治療群での、腫瘍全ての退縮がもたらされた(図12A、図12B、図12C)。各剤の抗腫瘍活性は、対照群と比較して統計的に有意であった(***p<0.001、ポストホックのテューキーの検定による複数の比較を伴う、通常の一元ANOVA)。
化合物A、B、及びDは、インビボでのRAS経路シグナル伝達を深く、かつ永続的に阻害する
方法:ヒト非小細胞肺癌のNCI-H441 KRASG12V/wt異種移植片モデルを、単剤PKPD研究に使用した。化合物A、B、及びDを25mg/kgで経口投与した。様々な時点での、サンプル収集を伴う治療群を、下表5に要約する。腫瘍サンプルを収集し、qPCRアッセイにおけるヒトDUSP6のmRNAレベルを測定することにより、RAS/ERKシグナル伝達経路制御を評価した。
結果: 治療は全て、試験した全時点において、腫瘍中でのDUSP6 mRNAレベルの阻害をもたらし、このことは、強力なMAPK経路制御を示している(図13A)。加えて、DUSP6 mRNAレベルにおける、各化合物の阻害効果は、薬物投与の48時間後であっても持続しており、これは、血液中で観察される持続性薬物動態プロファイルに一致する(図13B)。
本発明は、その具体的実施形態と関連して説明されているが、さらなる修正が可能であり、本願は、一般に本発明の原理に従う、本発明の任意の変形例、用途、または適合を対象とすることを目的としており、本開示からのそのような逸脱を含むことは、本発明が関連する当該技術分野の既知または慣例的実践の範囲内であり、本明細書で記載される不可欠な特徴に適用され得ることを理解されるであろう。
全ての出版物、特許、及び特許出願は、各個別出版物、特許、または特許出願が、その全体が参照することにより組み込まれるように特異的かつ個別に示された場合と同一の程度に、それらの全体が参照することにより本明細書に組み込まれる。

Claims (126)

  1. 式Iaの構造を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩:

    [式中、Aは、任意に置換された3~6員のシクロアルキレン、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキレン、任意に置換された6員のアリーレン、任意に置換された5~6員のヘテロアリーレン、任意に置換されたC-Cアルキレン、または、任意に置換されたC-Cアルケニレンであり、
    Yは、

    であり、
    Wは、水素、C-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~10員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された3~10員のシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールであり、
    及びXはそれぞれ独立して、CHまたはNHであり、
    は、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~15員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールであり、
    は、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cアルケニル、任意に置換されたC-Cアルキニル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~7員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6員のアリール、任意に置換された5または6員のヘテロアリールであり、かつ
    10は、水素、ヒドロキシ、任意に置換されたC-Cアルキル、または、任意に置換されたC-Cヘテロアルキルである]。
  2. が、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールである、請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  3. が、任意に置換されたフェニル、または任意に置換されたピリジンである、請求項2に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  4. Aが、任意に置換されたチアゾール、任意に置換されたトリアゾール、任意に置換されたモルホリノ、任意に置換されたピペリジニル、任意に置換されたピリジン、または、任意に置換されたフェニルである、請求項1~3のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  5. Aが、任意に置換されたフェニルまたはベンズイミダゾールではない、請求項1~3のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  6. Aがヒドロキシフェニルではない、請求項5に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  7. 前記化合物が表2における化合物ではない、請求項1~6のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  8. 前記化合物が表3における化合物ではない、請求項1~7のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  9. Yが、-NHC(O)-、または、-NHC(O)NH-である、請求項1~8のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  10. 式IIaの構造を有する、請求項9に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

    [式中、aは0または1である]。
  11. 式II-1aの構造を有する、請求項10に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

    [式中、XはNまたはCHであり、
    各Rは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから独立して選択され、かつ
    nは1~4の整数である]。
  12. 式IIa-2の構造を有する、請求項11に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
  13. 式IIa-3の構造を有する、請求項12に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

    [式中、R及びRはそれぞれ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択される]。
  14. 式IIa-4の構造を有する、請求項13に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
  15. 式IIa-5の構造を有する、請求項14に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

    [式中、XはNまたはCHであり、
    mは1または2であり、
    、R、R、及びR11はそれぞれ独立して、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択されるか、あるいは、
    及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のシクロアルキル、または、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
    及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
    及びR11は、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された4~8員のヘテロシクロアルキルを形成する]。
  16. 式IIa-6の構造を有する、請求項15に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
  17. 式IIa-7の構造を有する、請求項15に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
  18. がメチルである、請求項16または17に記載の化合物。
  19. 式IIa-8または式IIa-9の構造を有する、請求項15に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
  20. 式IIIaの構造を有する、請求項9に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

    [式中、aは0または1である]。
  21. 式IIIa-1の構造を有する、請求項20に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

    [式中、XはNまたはCHであり、
    各Rは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから独立して選択され、かつ
    nは1~4の整数である]。
  22. 式IIIa-2の構造を有する、請求項21に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
  23. 式IIIa-3の構造を有する、請求項22に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

    [式中、R及びRはそれぞれ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択される]。
  24. 式IIIa-4の構造を有する、請求項23に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
  25. 式IIIa-5の構造を有する、請求項24に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

    [式中、XはNまたはCHであり、
    mは1または2であり、
    、R、R、及びR11はそれぞれ独立して、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択されるか、あるいは、
    及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のシクロアルキル、または、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
    及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
    及びR11は、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された4~8員のヘテロシクロアルキルを形成する]。
  26. 式IIIa-6の構造を有する、請求項25に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
  27. 式IIIa-7の構造を有する、請求項25に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
  28. がメチルである、請求項26または27に記載の化合物。
  29. 式IIIa-8または式IIIa-9の構造を有する、請求項25に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
  30. 式IVaの構造を有する、請求項9に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

    [式中、Rは、HまたはC-Cアルキルであり、かつ
    aは0または1である]。
  31. 式IVa-1の構造を有する、請求項30に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

    [式中、XはNまたはCHであり、
    各Rは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから独立して選択され、かつ
    nは1~4の整数である]。
  32. 式IVa-2の構造を有する、請求項31に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
  33. 式IVa-3の構造を有する、請求項32に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

    [式中、R及びRはそれぞれ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択される]。
  34. 式IVa-4の構造を有する、請求項33に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
  35. 式IVa-5の構造を有する、請求項34に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

    [式中、XはNまたはCHであり、
    mは1または2であり、
    、R、R、及びR11はそれぞれ独立して、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択されるか、あるいは、
    及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のシクロアルキル、または、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
    及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
    及びR11は、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された4~8員のヘテロシクロアルキルを形成する]。
  36. 式IVa-6の構造を有する、請求項35に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
  37. 式IVa-7の構造を有する、請求項35に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
  38. がメチルである、請求項36または37に記載の化合物。
  39. 式IVa-8または式IVa-9の構造を有する、請求項35に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
  40. がメチルである、請求項30~39のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  41. Yが、-NHS(O)-、または、-NHS(O)NH-である、請求項1~8のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  42. 式Vaの構造を有する、請求項41に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

    [式中、aは0または1である]。
  43. 式Va-1の構造を有する、請求項42に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

    [式中、XはNまたはCHであり、
    各Rは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから独立して選択され、かつ
    nは1~4の整数である]。
  44. 式Va-2の構造を有する、請求項43に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
  45. 式Va-3の構造を有する、請求項44に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

    [式中、R及びRはそれぞれ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択される]。
  46. 式Va-4の構造を有する、請求項45に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
  47. 式Va-5の構造を有する、請求項46に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

    [式中、XはNまたはCHであり、
    mは1または2であり、
    、R、R、及びR11はそれぞれ独立して、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択されるか、あるいは、
    及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のシクロアルキル、または、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
    及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
    及びR11は、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された4~8員のヘテロシクロアルキルを形成する]。
  48. 式VIaの構造を有する、請求項41に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

    [式中、aは0または1である]。
  49. 式VIa-1の構造を有する、請求項48に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

    [式中、XはNまたはCHであり、
    各Rは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから独立して選択され、かつ
    nは1~4の整数である]。
  50. 式VIa-2の構造を有する、請求項49に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
  51. 式VIa-3の構造を有する、請求項50に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

    [式中、R及びRはそれぞれ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択される]。
  52. 式VIa-4の構造を有する、請求項51に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
  53. 式VIa-5の構造を有する、請求項52に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

    [式中、XはNまたはCHであり、
    mは1または2であり、
    、R、R、及びR11はそれぞれ独立して、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択されるか、あるいは、
    及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のシクロアルキル、または、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
    及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
    及びR11は、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された4~8員のヘテロシクロアルキルを形成する]。
  54. 式VIIaの構造を有する、請求項41に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

    [式中、Rは、HまたはC-Cアルキルであり、かつ
    aは0または1である]。
  55. 式VIIa-1の構造を有する、請求項54に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

    [式中、XはNまたはCHであり、
    各Rは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから独立して選択され、かつ
    nは1~4の整数である]。
  56. 式VIIa-2の構造を有する、請求項55に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
  57. 式VIIa-3の構造を有する、請求項56に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

    [式中、R及びRはそれぞれ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択される]。
  58. 式VIIa-4の構造を有する、請求項57に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
  59. 式VIIa-5の構造を有する、請求項58に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

    [式中、XはNまたはCHであり、
    mは1または2であり、
    、R、R、及びR11はそれぞれ独立して、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択されるか、あるいは、
    及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のシクロアルキル、または、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
    及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
    及びR11は、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された4~8員のヘテロシクロアルキルを形成する]。
  60. がメチルである、請求項54~59のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  61. Yが、-NHS(O)-、または、-NHS(O)NH-である、請求項1~8のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  62. 式VIIIaの構造を有する、請求項61に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

    [式中、aは0または1である]。
  63. 式VIIIa-1の構造を有する、請求項62に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

    [式中、XはNまたはCHであり、
    各Rは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから独立して選択され、かつ
    nは1~4の整数である]。
  64. 式VIIIa-2の構造を有する、請求項63に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
  65. 式VIIIa-3の構造を有する、請求項64に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

    [式中、R及びRはそれぞれ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択される]。
  66. 式VIIIa-4の構造を有する、請求項65に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
  67. 式VIIIa-5の構造を有する、請求項66に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

    [式中、XはNまたはCHであり、
    mは1または2であり、
    、R、R、及びR11はそれぞれ独立して、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択されるか、あるいは、
    及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のシクロアルキル、または、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
    及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
    及びR11は、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された4~8員のヘテロシクロアルキルを形成する]。
  68. 式IXaの構造を有する、請求項61に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

    [式中、aは0または1である]。
  69. 式IXa-1の構造を有する、請求項68に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

    [式中、XはNまたはCHであり、
    各Rは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから独立して選択され、かつ
    nは1~4の整数である]。
  70. 式IXa-2の構造を有する、請求項69に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
  71. 式IXa-3の構造を有する、請求項70に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

    [式中、R及びRはそれぞれ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択される]。
  72. 式IXa-4の構造を有する、請求項71に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
  73. 式IXa-5の構造を有する、請求項72に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

    [式中、XはNまたはCHであり、
    mは1または2であり、
    、R、R、及びR11はそれぞれ独立して、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択されるか、あるいは、
    及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のシクロアルキル、または、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
    及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
    及びR11は、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された4~8員のヘテロシクロアルキルを形成する]。
  74. 式Xaの構造を有する、請求項61に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

    [式中、Rは、HまたはC-Cアルキルであり、かつ
    aは0または1である]。
  75. 式Xa-1の構造を有する、請求項74に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

    [式中、XはNまたはCHであり、
    各Rは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから独立して選択され、かつ
    nは1~4の整数である]。
  76. 式Xa-2の構造を有する、請求項75に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
  77. 式Xa-3の構造を有する、請求項76に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

    [式中、R及びRはそれぞれ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、任意に置換されたアミン、任意に置換されたアミド、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~11員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択される]。
  78. 式Xa-4の構造を有する、請求項77に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
  79. 式Xa-5の構造を有する、請求項78に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

    [式中、XはNまたはCHであり、
    mは1または2であり、
    、R、R、及びR11はそれぞれ独立して、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルキル、任意に置換された3~6員のシクロアルケニル、任意に置換された3~6員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールから選択されるか、あるいは、
    及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のシクロアルキル、または、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
    及びRは、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキルを形成するか、あるいは
    及びR11は、それらが結合する原子と組み合わさり、任意に置換された4~8員のヘテロシクロアルキルを形成する]。
  80. がメチルである、請求項74~79のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  81. aが0である、請求項10~40、42~60、または62~80のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  82. aが1である、請求項10~40、42~60、または62~80のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  83. が、任意に置換されたC-Cアルキルである、請求項1~82のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  84. が、-CHCHまたは-CHCFから選択される、請求項83に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  85. Wが、C-Cアルキルである、請求項1~84のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  86. Wが、任意に置換されたシクロプロピル、任意に置換されたシクロブチル、任意に置換されたシクロペンチル、または、任意に置換されたシクロヘキシル、任意に置換されたピペリジン、任意に置換されたピペラジン、任意に置換されたピリジン、または、任意に置換されたフェニルである、請求項1~84のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  87. Wが、任意に置換された3~10員のヘテロシクロアルキル、任意に置換された3~10員のシクロアルキル、任意に置換された6~10員のアリール、または、任意に置換された5~10員のヘテロアリールである、請求項1~84のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  88. Wが、任意に置換された3~10員のヘテロシクロアルキルである、請求項1~84のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  89. Wが、以下のもの、またはこれらの立体異性体から選択される、請求項88に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:



  90. Wが、任意に置換された3~10員のシクロアルキルである、請求項1~84のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  91. Wが、以下のもの、またはこれらの立体異性体から選択される、請求項90に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
  92. Wが、任意に置換された5~10員のヘテロアリールである、請求項1~84のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  93. Wが、以下のもの、またはこれらの立体異性体から選択される、請求項92に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
  94. Wが、任意に置換された6~10員のアリールである、請求項1~84のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  95. Wが、任意に置換されたフェニルである、請求項94に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  96. Wが、任意に置換されたC-Cヘテロアルキルである、請求項1~84のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  97. Wが、以下のもの、またはこれらの立体異性体から選択される、請求項96に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
  98. Wが、以下のものから選択される、請求項85に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
  99. 表1aに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  100. 請求項1~99のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、及び、薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物。
  101. がんの治療を必要とする対象における、がんの治療方法であって、前記方法が、前記対象に、治療に有効な量の、請求項1~99のいずれか1項に記載の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または、請求項100に記載の医薬組成物を投与することを含む、前記方法。
  102. 前記がんがRas変異を含む、請求項101に記載の方法。
  103. 前記Ras変異が、位置12、13、または61におけるものである、請求項102に記載の方法。
  104. 前記Ras変異が、位置12におけるものである、請求項102または103に記載の方法。
  105. 前記Ras変異が、G12C、G12D、G12V、G12R、G13C、G13D、及びQ61K、またはこれらの組み合わせからなる群から選択される位置に存在する、請求項103に記載の方法。
  106. 前記Ras変異が、G12D、G12V、及びG12R、またはこれらの組み合わせからなる群から選択される位置に存在する、請求項105に記載の方法。
  107. 前記Ras変異が、G12D及びG12V、またはこれらの組み合わせからなる群から選択される位置に存在する、請求項106に記載の方法。
  108. 前記がんが膵癌である、請求項101~107のいずれか1項に記載の方法。
  109. 前記がんが肺癌である、請求項101~107のいずれか一項に記載の方法。
  110. 前記がんが、結腸直腸癌である、請求項101~107のいずれか1項に記載の方法。
  111. Rasタンパク質関連疾患の治療を必要とする対象における、Rasタンパク質関連疾患の治療方法であって、前記方法が、前記対象に、治療に有効な量の、請求項1~99のいずれか1項に記載の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または、請求項100に記載の医薬組成物を投与することを含む、前記方法。
  112. 細胞内でのRasタンパク質の阻害方法であって、前記方法が、前記細胞を、治療に有効な量の、請求項1~99のいずれか1項に記載の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または、請求項100に記載の医薬組成物と接触させることを含む、前記方法。
  113. 2種類以上のRasタンパク質が前記細胞内で阻害される、請求項112に記載の方法。
  114. 前記細胞ががん細胞である、請求項112または113に記載の方法。
  115. 前記がん細胞が膵癌細胞である、請求項114に記載の方法。
  116. 前記がん細胞が肺癌細胞である、請求項114に記載の方法。
  117. 前記がん細胞が結腸直腸癌細胞である、請求項114に記載の方法。
  118. 前記Rasタンパク質がKRASである、請求項101~117のいずれか1項に記載の方法。
  119. 前記方法が、追加の抗がん治療法を投与することをさらに含む、請求項101~118のいずれか1項に記載の方法または使用。
  120. 追加の抗がん治療法が、EGFR阻害剤、第2のRas阻害剤、SHP2阻害剤、SOS1阻害剤、Raf阻害剤、MEK阻害剤、ERK阻害剤、PI3K阻害剤、PTEN阻害剤、AKT阻害剤、mTORC1阻害剤、BRAF阻害剤、PD-L1阻害剤、PD-1阻害剤、CDK4/6阻害剤、HER2阻害剤、またはこれらの組み合わせである、請求項119に記載の方法。
  121. 前記追加の抗がん治療法がSHP2阻害剤である、請求項119または120に記載の方法。
  122. 前記追加の抗がん治療法が、SHP2阻害剤及びPD-L1阻害剤を含む、請求項119または120に記載の方法。
  123. 前記追加の治療法が、第2のRas阻害剤及びPD-L1阻害剤を含む、請求項119または120に記載の方法。
  124. 前記第2のRas阻害剤がKRASG12C阻害剤である、請求項120または123に記載の方法。
  125. 前記第2のRas阻害剤がKRASG12C(ON)阻害剤である、請求項123または124に記載の方法。
  126. 前記第2のRas阻害剤がKRASG12C(OFF)阻害剤である、請求項123または124に記載の方法。
JP2023516655A 2020-09-15 2021-09-15 がんの治療における、ras阻害剤としてのインドール誘導体 Pending JP2023541916A (ja)

Applications Claiming Priority (9)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US202063078802P 2020-09-15 2020-09-15
US63/078,802 2020-09-15
US202063129231P 2020-12-22 2020-12-22
US63/129,231 2020-12-22
US202163184412P 2021-05-05 2021-05-05
US63/184,412 2021-05-05
US202163192775P 2021-05-25 2021-05-25
US63/192,775 2021-05-25
PCT/US2021/050454 WO2022060836A1 (en) 2020-09-15 2021-09-15 Indole derivatives as ras inhibitors in the treatment of cancer

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023541916A true JP2023541916A (ja) 2023-10-04

Family

ID=78086091

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023516655A Pending JP2023541916A (ja) 2020-09-15 2021-09-15 がんの治療における、ras阻害剤としてのインドール誘導体

Country Status (15)

Country Link
US (2) US11690915B2 (ja)
EP (1) EP4214209A1 (ja)
JP (1) JP2023541916A (ja)
KR (1) KR20230067635A (ja)
CN (2) CN116457358A (ja)
AU (1) AU2021345111A1 (ja)
CA (1) CA3194067A1 (ja)
CL (1) CL2023000730A1 (ja)
CO (1) CO2023004548A2 (ja)
CR (1) CR20230165A (ja)
IL (1) IL301298A (ja)
MX (1) MX2023003060A (ja)
PE (1) PE20231207A1 (ja)
TW (1) TW202227460A (ja)
WO (1) WO2022060836A1 (ja)

Families Citing this family (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TW202132315A (zh) 2019-11-04 2021-09-01 美商銳新醫藥公司 Ras 抑制劑
CN114867735A (zh) 2019-11-04 2022-08-05 锐新医药公司 Ras抑制剂
AU2020379734A1 (en) 2019-11-04 2022-05-05 Revolution Medicines, Inc. Ras inhibitors
CN116457358A (zh) 2020-09-15 2023-07-18 锐新医药公司 作为ras抑制剂以治疗癌症的吲哚衍生物
IL308195A (en) 2021-05-05 2024-01-01 Revolution Medicines Inc RAS inhibitors for cancer treatment
TW202309052A (zh) 2021-05-05 2023-03-01 美商銳新醫藥公司 Ras抑制劑
WO2022235866A1 (en) 2021-05-05 2022-11-10 Revolution Medicines, Inc. Covalent ras inhibitors and uses thereof
EP4346898A1 (en) 2021-05-25 2024-04-10 Revolution Medicines, Inc. Methods for inhibiting ras
WO2023015559A1 (en) * 2021-08-13 2023-02-16 Nutshell Biotech (Shanghai) Co., Ltd. Macrocycle compounds as inhibitors of ras
AR126854A1 (es) * 2021-08-27 2023-11-22 Hoffmann La Roche Compuestos macrocíclicos para el tratamiento de cáncer
WO2023205701A1 (en) 2022-04-20 2023-10-26 Kumquat Biosciences Inc. Macrocyclic heterocycles and uses thereof
TW202400607A (zh) * 2022-04-25 2024-01-01 美商翰森生物有限責任公司 環狀化合物、製備方法及其醫藥用途
WO2023232776A1 (en) * 2022-06-01 2023-12-07 F. Hoffmann-La Roche Ag Haloindole macrocyclic compounds for the treatment of cancer
WO2023240263A1 (en) 2022-06-10 2023-12-14 Revolution Medicines, Inc. Macrocyclic ras inhibitors
WO2024008834A1 (en) 2022-07-08 2024-01-11 F. Hoffmann-La Roche Ag Macrocycle compounds useful as kras inhibitors
WO2024017859A1 (en) * 2022-07-20 2024-01-25 F. Hoffmann-La Roche Ag Macrocycle compounds for the treatment of cancer
WO2024040131A1 (en) * 2022-08-17 2024-02-22 Treeline Biosciences, Inc. Pyridopyrimidine kras inhibitors
WO2024060966A1 (zh) * 2022-09-19 2024-03-28 杭州阿诺生物医药科技有限公司 一种pan-KRAS抑制剂化合物
CN116509868B (zh) * 2023-07-04 2023-10-20 四川大学华西医院 Vs6766联合bay293的应用及药物组合物

Family Cites Families (402)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0314862A1 (en) 1984-10-04 1989-05-10 Sandoz Ag Immunogenic conjugates comprising cyclosporins
EP0194972B1 (en) 1985-03-11 1992-07-29 Sandoz Ag Novel cyclosporins
US6905680B2 (en) 1988-11-23 2005-06-14 Genetics Institute, Inc. Methods of treating HIV infected subjects
GB8827305D0 (en) 1988-11-23 1988-12-29 British Bio Technology Compounds
US6352694B1 (en) 1994-06-03 2002-03-05 Genetics Institute, Inc. Methods for inducing a population of T cells to proliferate using agents which recognize TCR/CD3 and ligands which stimulate an accessory molecule on the surface of the T cells
US5858358A (en) 1992-04-07 1999-01-12 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Navy Methods for selectively stimulating proliferation of T cells
US6534055B1 (en) 1988-11-23 2003-03-18 Genetics Institute, Inc. Methods for selectively stimulating proliferation of T cells
JP2762522B2 (ja) 1989-03-06 1998-06-04 藤沢薬品工業株式会社 血管新生阻害剤
ATE113606T1 (de) 1989-04-15 1994-11-15 Nippon Chemiphar Co Peptide und diese peptide enthaltende wirkstoffe gegen dementia.
US5112946A (en) 1989-07-06 1992-05-12 Repligen Corporation Modified pf4 compositions and methods of use
PT98990A (pt) 1990-09-19 1992-08-31 American Home Prod Processo para a preparacao de esteres de acidos carboxilicos de rapamicina
US5892112A (en) 1990-11-21 1999-04-06 Glycomed Incorporated Process for preparing synthetic matrix metalloprotease inhibitors
US5120842A (en) 1991-04-01 1992-06-09 American Home Products Corporation Silyl ethers of rapamycin
US5100883A (en) 1991-04-08 1992-03-31 American Home Products Corporation Fluorinated esters of rapamycin
US5118678A (en) 1991-04-17 1992-06-02 American Home Products Corporation Carbamates of rapamycin
DE69222637T2 (de) 1991-05-10 1998-02-26 Rhone Poulenc Rorer Int Bis mono- und bicyclische aryl- und heteroarylderivate mit inhibierender wirkung auf die egf und/oder pdgf-rezeptor tyrosinkinase
US5118677A (en) 1991-05-20 1992-06-02 American Home Products Corporation Amide esters of rapamycin
NZ243082A (en) 1991-06-28 1995-02-24 Ici Plc 4-anilino-quinazoline derivatives; pharmaceutical compositions, preparatory processes, and use thereof
US5151413A (en) 1991-11-06 1992-09-29 American Home Products Corporation Rapamycin acetals as immunosuppressant and antifungal agents
GB9125660D0 (en) 1991-12-03 1992-01-29 Smithkline Beecham Plc Novel compound
AU661533B2 (en) 1992-01-20 1995-07-27 Astrazeneca Ab Quinazoline derivatives
EP0562853B1 (en) 1992-03-27 1996-06-05 American Home Products Corporation 29-Demethoxyrapamycin for inducing immunosuppression
US5521184A (en) 1992-04-03 1996-05-28 Ciba-Geigy Corporation Pyrimidine derivatives and processes for the preparation thereof
ZA935112B (en) 1992-07-17 1994-02-08 Smithkline Beecham Corp Rapamycin derivatives
ZA935111B (en) 1992-07-17 1994-02-04 Smithkline Beecham Corp Rapamycin derivatives
US5256790A (en) 1992-08-13 1993-10-26 American Home Products Corporation 27-hydroxyrapamycin and derivatives thereof
GB9221220D0 (en) 1992-10-09 1992-11-25 Sandoz Ag Organic componds
US5258389A (en) 1992-11-09 1993-11-02 Merck & Co., Inc. O-aryl, O-alkyl, O-alkenyl and O-alkynylrapamycin derivatives
CA2148484A1 (en) 1992-11-13 1994-05-26 Stewart Lyman Novel cytokine designated elk ligand
US5455258A (en) 1993-01-06 1995-10-03 Ciba-Geigy Corporation Arylsulfonamido-substituted hydroxamic acids
US5629327A (en) 1993-03-01 1997-05-13 Childrens Hospital Medical Center Corp. Methods and compositions for inhibition of angiogenesis
US5516658A (en) 1993-08-20 1996-05-14 Immunex Corporation DNA encoding cytokines that bind the cell surface receptor hek
EP0725778B1 (en) 1993-09-20 2001-09-26 The Leland Stanford Junior University Recombinant production of novel polyketides
CA2148931A1 (en) 1993-10-01 1995-04-13 Jurg Zimmermann Pyrimidineamine derivatives and processes for the preparation thereof
US5656643A (en) 1993-11-08 1997-08-12 Rhone-Poulenc Rorer Pharmaceuticals Inc. Bis mono-and bicyclic aryl and heteroaryl compounds which inhibit EGF and/or PDGF receptor tyrosine kinase
CA2175215C (en) 1993-11-19 2008-06-03 Yat Sun Or Semisynthetic analogs of rapamycin (macrolides) being immunomodulators
CN1046944C (zh) 1993-12-17 1999-12-01 山道士有限公司 雷怕霉素类衍生物
US5700823A (en) 1994-01-07 1997-12-23 Sugen, Inc. Treatment of platelet derived growth factor related disorders such as cancers
IL112248A0 (en) 1994-01-25 1995-03-30 Warner Lambert Co Tricyclic heteroaromatic compounds and pharmaceutical compositions containing them
IL112249A (en) 1994-01-25 2001-11-25 Warner Lambert Co Pharmaceutical compositions containing di and tricyclic pyrimidine derivatives for inhibiting tyrosine kinases of the epidermal growth factor receptor family and some new such compounds
WO1995024190A2 (en) 1994-03-07 1995-09-14 Sugen, Inc. Receptor tyrosine kinase inhibitors for inhibiting cell proliferative disorders and compositions thereof
IL112873A (en) 1994-03-08 2005-03-20 Wyeth Corp Rapamycin-fkbp12 binding proteins, their isolation and their use
WO1995028484A1 (en) 1994-04-15 1995-10-26 Amgen Inc. Hek5, hek7, hek8, hek11, new eph-like receptor protein tyrosine kinases
ATE159257T1 (de) 1994-05-03 1997-11-15 Ciba Geigy Ag Pyrrolopyrimidinderivate mit antiproliferativer wirkung
GB9410142D0 (en) 1994-05-20 1994-07-06 Univ Warwick Carbapenems
US7175843B2 (en) 1994-06-03 2007-02-13 Genetics Institute, Llc Methods for selectively stimulating proliferation of T cells
US6303769B1 (en) 1994-07-08 2001-10-16 Immunex Corporation Lerk-5 dna
US5919905A (en) 1994-10-05 1999-07-06 Immunex Corporation Cytokine designated LERK-6
GB9524630D0 (en) 1994-12-24 1996-01-31 Zeneca Ltd Chemical compounds
US6057124A (en) 1995-01-27 2000-05-02 Amgen Inc. Nucleic acids encoding ligands for HEK4 receptors
US5863949A (en) 1995-03-08 1999-01-26 Pfizer Inc Arylsulfonylamino hydroxamic acid derivatives
ATE446955T1 (de) 1995-03-30 2009-11-15 Pfizer Prod Inc Chinazolinone derivate
JP4249804B2 (ja) 1995-04-03 2009-04-08 ノバルティス・アクチエンゲゼルシャフト ピラゾール誘導体およびその製造法
CA2218503C (en) 1995-04-20 2001-07-24 Pfizer Inc. Arylsulfonyl hydroxamic acid derivatives
GB9508538D0 (en) 1995-04-27 1995-06-14 Zeneca Ltd Quinazoline derivatives
US6692964B1 (en) 1995-05-04 2004-02-17 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Navy Methods for transfecting T cells
US7067318B2 (en) 1995-06-07 2006-06-27 The Regents Of The University Of Michigan Methods for transfecting T cells
US5747498A (en) 1996-05-28 1998-05-05 Pfizer Inc. Alkynyl and azido-substituted 4-anilinoquinazolines
US5650415A (en) 1995-06-07 1997-07-22 Sugen, Inc. Quinoline compounds
US5880141A (en) 1995-06-07 1999-03-09 Sugen, Inc. Benzylidene-Z-indoline compounds for the treatment of disease
CA2219659C (en) 1995-06-09 2008-03-18 Novartis Ag Rapamycin derivatives
US5624677A (en) 1995-06-13 1997-04-29 Pentech Pharmaceuticals, Inc. Controlled release of drugs delivered by sublingual or buccal administration
US6124453A (en) 1995-07-04 2000-09-26 Novartis Ag Macrolides
DE69619114T2 (de) 1995-07-06 2002-10-02 Novartis Ag Pyrolopyrimidine und verfahren zu ihrer herstellung
DE19534177A1 (de) 1995-09-15 1997-03-20 Merck Patent Gmbh Cyclische Adhäsionsinhibitoren
AR004010A1 (es) 1995-10-11 1998-09-30 Glaxo Group Ltd Compuestos heterociclicos
GB9523675D0 (en) 1995-11-20 1996-01-24 Celltech Therapeutics Ltd Chemical compounds
DK0780386T3 (da) 1995-12-20 2003-02-03 Hoffmann La Roche Matrixmetalloproteaseinhibitorer
EP0888349B1 (en) 1996-01-23 2002-05-22 Novartis AG Pyrrolopyrimidines and processes for their preparation
JP3406763B2 (ja) 1996-01-30 2003-05-12 東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社 シリコーンゴム組成物
GB9603097D0 (en) 1996-02-14 1996-04-10 Zeneca Ltd Quinazoline compounds
GB9603095D0 (en) 1996-02-14 1996-04-10 Zeneca Ltd Quinazoline derivatives
DE19629652A1 (de) 1996-03-06 1998-01-29 Thomae Gmbh Dr K 4-Amino-pyrimidin-Derivate, diese Verbindungen enthaltende Arzneimittel, deren Verwendung und Verfahren zu ihrer Herstellung
DE19608588A1 (de) 1996-03-06 1997-09-11 Thomae Gmbh Dr K Pyrimido [5,4-d]pyrimidine, diese Verbindungen enthaltende Arzneimittel, deren Verwendung und Verfahren zu ihrer Herstellung
DK0888353T3 (da) 1996-03-15 2003-10-27 Novartis Ag N-7-Heterocyclyl-pyrrolo[2,3-d]pyrimidiner og deres anvendelse
NZ332119A (en) 1996-04-12 2001-08-31 Warner Lambert Co Quinazoline compounds which are irreversible inhibitors of tyrosine kinases
GB9607729D0 (en) 1996-04-13 1996-06-19 Zeneca Ltd Quinazoline derivatives
BR9709959A (pt) 1996-06-24 2000-05-09 Pfizer Derivados tricìclicos de fenilamino substituìdo para o tratamento de doenças hiperproliferativas
PL331285A1 (en) 1996-07-05 1999-07-05 Biotica Tech Ltd Erythromycins and method of preparing them
AU735648B2 (en) 1996-07-12 2001-07-12 Ariad Pharmaceuticals, Inc. Materials and method for treating or preventing pathogenic fungal infection
EP0818442A3 (en) 1996-07-12 1998-12-30 Pfizer Inc. Cyclic sulphone derivatives as inhibitors of metalloproteinases and of the production of tumour necrosis factor
HRP970371A2 (en) 1996-07-13 1998-08-31 Kathryn Jane Smith Heterocyclic compounds
AR007857A1 (es) 1996-07-13 1999-11-24 Glaxo Group Ltd Compuestos heterociclicos fusionados como inhibidores de proteina tirosina quinasa, sus metodos de preparacion, intermediarios uso en medicina ycomposiciones farmaceuticas que los contienen.
ID19430A (id) 1996-07-13 1998-07-09 Glaxo Group Ltd Senyawa senyawa heterosiklik
TR199900066T2 (xx) 1996-07-18 1999-04-21 Pfizer Inc. Matriks metalloproteazlar�n fosfinat bazl� inhibit�rleri
ATE397660T1 (de) 1996-08-16 2008-06-15 Schering Corp Zelloberflächen-antigen aus säugetieren und verwandte reagenzien
US6111090A (en) 1996-08-16 2000-08-29 Schering Corporation Mammalian cell surface antigens; related reagents
PT938486E (pt) 1996-08-23 2008-03-27 Novartis Ag Pirrolopirimidinas substituídas e processos para a sua preparação
IL128189A0 (en) 1996-08-23 1999-11-30 Pfizer Arylsulfonylamino hydroxamic acid derivatives
SE9603465D0 (sv) 1996-09-23 1996-09-23 Astra Ab New compounds
WO1998014450A1 (en) 1996-10-02 1998-04-09 Novartis Ag Pyrimidine derivatives and processes for the preparation thereof
WO1998014449A1 (en) 1996-10-02 1998-04-09 Novartis Ag Fused pyrazole derivatives and processes for their preparation
ID18494A (id) 1996-10-02 1998-04-16 Novartis Ag Turunan pirazola leburan dan proses pembuatannya
EP0837063A1 (en) 1996-10-17 1998-04-22 Pfizer Inc. 4-Aminoquinazoline derivatives
GB9621757D0 (en) 1996-10-18 1996-12-11 Ciba Geigy Ag Phenyl-substituted bicyclic heterocyclyl derivatives and their use
US6077864A (en) 1997-01-06 2000-06-20 Pfizer Inc. Cyclic sulfone derivatives
PL335027A1 (en) 1997-02-03 2000-03-27 Pfizer Prod Inc Derivatives of arylsulphonylamino hydroxamic acid
DE69839338T2 (de) 1997-02-05 2008-07-10 Warner-Lambert Company Llc Pyrido (2,3-d) pyrimidine und 4-amino-pyrimidine als inhibitoren der zellulären proliferation
CA2279863A1 (en) 1997-02-07 1998-08-13 Pfizer Inc. N-hydroxy-beta-sulfonyl-propionamide derivatives and their use as inhibitors of matrix metalloproteinases
BR9807678A (pt) 1997-02-11 2000-02-15 Pfizer Derivados de ácidos arilsulfonil-hidroxâmicos
CO4950519A1 (es) 1997-02-13 2000-09-01 Novartis Ag Ftalazinas, preparaciones farmaceuticas que las comprenden y proceso para su preparacion
US6902913B2 (en) 1997-04-30 2005-06-07 Kosan Biosciences, Inc. Recombinant narbonolide polyketide synthase
US6150395A (en) 1997-05-30 2000-11-21 The Regents Of The University Of California Indole-3-carbinol (I3C) derivatives and methods
AU8689298A (en) 1997-08-05 1999-03-01 Sugen, Inc. Tricyclic quinoxaline derivatives as protein tyrosine kinase inhibitors
KR100372138B1 (ko) 1997-08-08 2003-02-14 화이자 프로덕츠 인코포레이티드 아릴옥시아릴설포닐아미노 하이드록삼산 유도체
AU1102399A (en) 1997-10-21 1999-05-10 Human Genome Sciences, Inc. Human tumor necrosis factor receptor-like proteins tr11, tr11sv1, and tr11sv2
GB9725782D0 (en) 1997-12-05 1998-02-04 Pfizer Ltd Therapeutic agents
US6153383A (en) 1997-12-09 2000-11-28 Verdine; Gregory L. Synthetic transcriptional modulators and uses thereof
GB9800569D0 (en) 1998-01-12 1998-03-11 Glaxo Group Ltd Heterocyclic compounds
GB9800575D0 (en) 1998-01-12 1998-03-11 Glaxo Group Ltd Heterocyclic compounds
CA2319236A1 (en) 1998-02-09 1999-08-12 Genentech, Inc. Novel tumor necrosis factor receptor homolog and nucleic acids encoding the same
EP1066286B1 (en) 1998-03-04 2009-04-29 Bristol-Myers Squibb Company Heterocyclo-substituted imidazopyrazine protein tyrosine kinase inhibitors
PA8469501A1 (es) 1998-04-10 2000-09-29 Pfizer Prod Inc Hidroxamidas del acido (4-arilsulfonilamino)-tetrahidropiran-4-carboxilico
PA8469401A1 (es) 1998-04-10 2000-05-24 Pfizer Prod Inc Derivados biciclicos del acido hidroxamico
CA2330611A1 (en) 1998-05-22 1999-12-02 The Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junior University Bifunctional molecules and therapies based thereon
IL139934A (en) 1998-05-29 2007-10-31 Sugen Inc History 2 - Indulinone converted to pyrrole and pharmaceutical preparations containing them
UA60365C2 (uk) 1998-06-04 2003-10-15 Пфайзер Продактс Інк. Похідні ізотіазолу, спосіб їх одержання, фармацевтична композиція та спосіб лікування гіперпроліферативного захворювання у ссавця
JP2002520324A (ja) 1998-07-10 2002-07-09 メルク エンド カムパニー インコーポレーテッド 新規な血管形成インヒビター
EP1109555A4 (en) 1998-08-31 2001-11-21 Merck & Co Inc NEW ANGIOGENIC INHIBITORS
AU773517B2 (en) 1998-10-02 2004-05-27 Kosan Biosciences, Inc. Polyketide synthase enzymes and recombinant DNA constructs therefor
US6686454B1 (en) 1998-10-09 2004-02-03 Isotechnika, Inc. Antibodies to specific regions of cyclosporine related compounds
PT1004578E (pt) 1998-11-05 2004-06-30 Pfizer Prod Inc Derivados hidroxamida do acido 5-oxo-pirrolidino-2-carboxilico
US6753173B1 (en) 1999-02-09 2004-06-22 Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junior University Methods to mediate polyketide synthase module effectiveness
EP1165085B1 (en) 1999-03-30 2006-06-14 Novartis AG Phthalazine derivatives for treating inflammatory diseases
GB9912961D0 (en) 1999-06-03 1999-08-04 Pfizer Ltd Metalloprotease inhibitors
US6521424B2 (en) 1999-06-07 2003-02-18 Immunex Corporation Recombinant expression of Tek antagonists
DK1187918T4 (da) 1999-06-07 2009-02-23 Immunex Corp TEK-antagonister
DE60036945T2 (de) 1999-07-12 2008-08-21 Genentech, Inc., South San Francisco Stimulierung oder hemmung von angiogenese und herzvaskularisierung mit tumor nekrose faktor ligand/rezeptor homologen
AU783158B2 (en) 1999-08-24 2005-09-29 Ariad Pharmaceuticals, Inc. 28-epirapalogs
EE05330B1 (et) 1999-11-05 2010-08-16 Astrazeneca Ab Kinasoliini derivaadid kui VEGF-i inhibiitorid
GB9927191D0 (en) 1999-11-17 2000-01-12 Angeletti P Ist Richerche Bio Methods and means for regulation of gene expression
US7220552B1 (en) 1999-11-19 2007-05-22 The Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junior University Bifunctional molecules and their use in the disruption of protein-protein interactions
EP1230353A4 (en) 1999-11-19 2002-11-06 Univ Leland Stanford Junior BIFUNCTIONAL MOLECULES AND THEIR USE FOR INHIBITING PROTEIN-PROTEIN INTERACTIONS
ATE514676T1 (de) 1999-11-24 2011-07-15 Sugen Inc Ionisierbare indolinon derivate und deren verwendung als ptk liganden
US6515004B1 (en) 1999-12-15 2003-02-04 Bristol-Myers Squibb Company N-[5-[[[5-alkyl-2-oxazolyl]methyl]thio]-2-thiazolyl]-carboxamide inhibitors of cyclin dependent kinases
US6727225B2 (en) 1999-12-20 2004-04-27 Immunex Corporation TWEAK receptor
AU784995B2 (en) 2000-02-08 2006-08-17 Sinvent As Novel genes encoding a nystatin polyketide synthase and their manipulation and utility
US7572631B2 (en) 2000-02-24 2009-08-11 Invitrogen Corporation Activation and expansion of T cells
US6797514B2 (en) 2000-02-24 2004-09-28 Xcyte Therapies, Inc. Simultaneous stimulation and concentration of cells
US6867041B2 (en) 2000-02-24 2005-03-15 Xcyte Therapies, Inc. Simultaneous stimulation and concentration of cells
ES2302726T3 (es) 2000-02-24 2008-08-01 Invitrogen Corporation Estimulacion y concentracion simultanea de celulas.
NZ521437A (en) 2000-02-25 2004-04-30 Immunex Corp Integrin antagonists suitable as inhibitors of angiogenesis
CA2380935A1 (en) 2000-05-23 2001-11-29 Vertex Pharmaceuticals Incorporated Caspase inhibitors and uses thereof
US7176037B2 (en) 2000-07-13 2007-02-13 The Scripps Research Institute Labeled peptides, proteins and antibodies and processes and intermediates useful for their preparation
US6630500B2 (en) 2000-08-25 2003-10-07 Cephalon, Inc. Selected fused pyrrolocarbazoles
IL156306A0 (en) 2000-12-21 2004-01-04 Glaxo Group Ltd Pyrimidineamines as angiogenesis modulators
US20020147198A1 (en) 2001-01-12 2002-10-10 Guoqing Chen Substituted arylamine derivatives and methods of use
US7102009B2 (en) 2001-01-12 2006-09-05 Amgen Inc. Substituted amine derivatives and methods of use
US6995162B2 (en) 2001-01-12 2006-02-07 Amgen Inc. Substituted alkylamine derivatives and methods of use
US7105682B2 (en) 2001-01-12 2006-09-12 Amgen Inc. Substituted amine derivatives and methods of use
US6878714B2 (en) 2001-01-12 2005-04-12 Amgen Inc. Substituted alkylamine derivatives and methods of use
US20030153053A1 (en) 2001-08-06 2003-08-14 Ralph Reid Methods for altering polyketide synthase genes
US6809077B2 (en) 2001-10-12 2004-10-26 Enanta Pharmaceuticals, Inc. Cyclosporin analogs for the treatment of autoimmune diseases
US20050026868A1 (en) 2003-07-11 2005-02-03 Metcalf Chester A. Phosphorus-containing macrocycles
US6987090B2 (en) 2002-05-09 2006-01-17 Lg Household & Health Care Ltd. Use of 3-position cyclosporin derivatives for hair growth
US7307088B2 (en) 2002-07-09 2007-12-11 Amgen Inc. Substituted anthranilic amide derivatives and methods of use
TWI329112B (en) 2002-07-19 2010-08-21 Bristol Myers Squibb Co Novel inhibitors of kinases
US7012065B2 (en) 2003-02-07 2006-03-14 Enanta Pharmaceuticals, Inc. Cyclosporins for the treatment of immune disorders
EP1477563A3 (en) 2003-05-16 2004-11-24 Wyeth Cloning genes from streptomyces cyaneogriseus subsp.noncyanogenus for biosynthesis of antibiotics and methods of use
RU2369636C2 (ru) 2003-05-23 2009-10-10 Уайт Лиганд gitr и связанные с лигандом gitr молекулы и антитела и варианты их применения
CA2531454C (en) 2003-07-08 2011-10-25 Novartis Ag Use of rapamycin and rapamycin derivatives for the treatment of bone loss
US20050048054A1 (en) 2003-07-11 2005-03-03 Shino Hanabuchi Lymphocytes; methods
AR045134A1 (es) 2003-07-29 2005-10-19 Smithkline Beecham Plc Compuesto de 1h - imidazo [4,5-c] piridin-ilo, composicion farmaceutica que lo comprende, proceso para prepararla, su uso para preparar dicha composicion farmaceutica, combinacion farmaceutica, uso de la combinacion farmaceutica para la preparacion de un medicamento, procedimientos para preparar dic
SG145749A1 (en) 2003-08-15 2008-09-29 Novartis Ag 2, 4-pyrimidinediamines useful in the treatment of neoplastic diseases, inflammatory and immune system disorders
WO2005055808A2 (en) 2003-12-02 2005-06-23 Genzyme Corporation Compositions and methods to diagnose and treat lung cancer
GB0409799D0 (en) 2004-04-30 2004-06-09 Isis Innovation Method of generating improved immune response
US20060002932A1 (en) 2004-06-04 2006-01-05 Duke University Methods and compositions for enhancement of immunity by in vivo depletion of immunosuppressive cell activity
DK1786785T3 (da) 2004-08-26 2010-05-31 Pfizer Enantiomerisk rene aminoheteroaryl-forbindelser som proteinkinasehæmmere
PE20060608A1 (es) 2004-10-13 2006-08-22 Wyeth Corp Analogos de 17-hidroxiwortmanina como inhibidores de pi3k
PT1866339E (pt) 2005-03-25 2013-09-03 Gitr Inc Moléculas de ligação a gitr e suas utilizações
KR101339628B1 (ko) 2005-05-09 2013-12-09 메다렉스, 인코포레이티드 예정 사멸 인자 1(pd-1)에 대한 인간 모노클로날 항체, 및 항-pd-1 항체를 단독 사용하거나 기타 면역 요법제와 병용한 암 치료 방법
GB0510390D0 (en) 2005-05-20 2005-06-29 Novartis Ag Organic compounds
US20090012085A1 (en) 2005-09-20 2009-01-08 Charles Michael Baum Dosage forms and methods of treatment using a tyrosine kinase inhibitor
US20110212086A1 (en) 2006-01-19 2011-09-01 Genzyme Corporation GITR Antibodies For The Treatment of Cancer
BRPI0708299A2 (pt) 2006-02-27 2011-05-24 Univ Leland Stanford Junior composições e métodos para o transporte de moléculas com propriedades melhoradas de liberação através de barreiras biológicas
US20070203168A1 (en) 2006-02-28 2007-08-30 Zhao Jonathon Z Isomers of rapamycin and 42-Epi-rapamycin, methods of making and using the same
US7601852B2 (en) 2006-05-11 2009-10-13 Kosan Biosciences Incorporated Macrocyclic kinase inhibitors
CL2007003520A1 (es) 2006-12-07 2008-08-22 Piramed Ltd Genentech Inc Compuestos derivados de heterociclos sustituidos con morfolina, inhibidores de la actividad pi3 quinasa; composicion farmaceutica que comprende a dichos compuestos; kit farmaceutico; y su uso para el tratamiento profilactico o terapeutico del cancer.
WO2009009116A2 (en) 2007-07-12 2009-01-15 Tolerx, Inc. Combination therapies employing gitr binding molecules
KR101584823B1 (ko) 2007-09-12 2016-01-22 제넨테크, 인크. 포스포이노시타이드 3-키나제 저해제 화합물과 화학치료제의 배합물 및 이의 사용방법
KR100945483B1 (ko) 2007-10-25 2010-03-05 이화여자대학교 산학협력단 pikD 조절유전자의 발현벡터를 이용한 스트렙토미세스베네주엘라에(Streptomycesvenezuelae)에서폴리케타이드(polyketide)의 생산성 증가방법
US8354528B2 (en) 2007-10-25 2013-01-15 Genentech, Inc. Process for making thienopyrimidine compounds
GB0805363D0 (en) 2008-03-20 2008-04-30 Sinvent As Novel NRPS-PKS gene cluster and its manipulation and utility
US20110177070A1 (en) 2008-07-02 2011-07-21 Emergent Product Development Seatlle, LLC TGF-Beta Antagonist Multi-Target Binding Proteins
WO2010030002A1 (ja) 2008-09-12 2010-03-18 国立大学法人三重大学 外来性gitrリガンド発現細胞
WO2010031185A1 (en) 2008-09-19 2010-03-25 Protox Therapeutics Inc. Treating cancer stem cells using targeted cargo proteins
CN102224242B (zh) 2008-09-24 2014-09-24 中国科学院上海有机化学研究所 新基因簇
WO2010088573A1 (en) 2009-01-30 2010-08-05 Enanta Pharmaceuticals, Inc. Cyclosporin analogues for preventing or treating hepatitis c infection
BR112012000867A2 (pt) 2009-07-13 2019-09-24 Harvard College "polipeptídeos bifuncional costurado e uso do mesmo"
WO2011009938A2 (en) 2009-07-24 2011-01-27 Universite Henri Poincare Nancy 1 Stambomycin and derivatives, their production and their use as drugs
IN2015DN02826A (ja) 2009-09-03 2015-09-11 Merck Sharp & Dohme
EP2480565A4 (en) 2009-09-22 2014-01-01 Aileron Therapeutics Inc PEPTIDOMIMETIC MACROCYCLES
EP2492344B1 (en) 2009-10-22 2016-04-06 PeptiDream Inc. Rapid display method in translational synthesis of peptide
GB0919054D0 (en) 2009-10-30 2009-12-16 Isis Innovation Treatment of obesity
AU2010343056A1 (en) 2009-12-29 2012-08-02 Emergent Product Development Seattle, Llc Ron binding constructs and methods of use thereof
EP2646440A4 (en) 2010-11-30 2014-06-18 Univ Johns Hopkins CYCLIC HYBRID LIBRARIES AND SCREENS FOR THIS
AR084217A1 (es) 2010-12-10 2013-05-02 Gilead Sciences Inc Inhibidores macrociclicos de virus flaviviridae
US9428845B1 (en) 2010-12-28 2016-08-30 Warp Drive Bio, Inc. Identifying new therapeutic agents
EP2688887B1 (en) 2011-03-23 2015-05-13 Amgen Inc. Fused tricyclic dual inhibitors of cdk 4/6 and flt3
CN103748099B (zh) 2011-05-19 2016-08-17 卡洛斯三世国家癌症研究中心基金会 作为蛋白激酶抑制剂的大环化合物
US9260484B2 (en) 2011-06-15 2016-02-16 Ohio State Innovation Foundation Small molecule composite surfaces as inhibitors of protein-protein interactions
TW201311689A (zh) 2011-08-05 2013-03-16 必治妥美雅史谷比公司 作為因子xia抑制劑之新穎巨環化合物
DE102011111991A1 (de) 2011-08-30 2013-02-28 Lead Discovery Center Gmbh Neue Cyclosporin-Derivate
WO2013039954A1 (en) 2011-09-14 2013-03-21 Sanofi Anti-gitr antibodies
US20150087628A1 (en) 2012-04-10 2015-03-26 The Regents Of The University Of California Compositions and methods for treating cancer
MX2014014766A (es) 2012-06-08 2015-05-11 Gilead Sciences Inc Inhibidores macrociclicos de virus flaviviridae.
AR091279A1 (es) 2012-06-08 2015-01-21 Gilead Sciences Inc Inhibidores macrociclicos de virus flaviviridae
US9090653B2 (en) 2012-06-08 2015-07-28 Gilead Sciences, Inc. Macrocyclic inhibitors of flaviviridae viruses
WO2014009774A1 (en) 2012-07-12 2014-01-16 Hangzhou Dac Biotech Co., Ltd Conjugates of cell binding molecules with cytotoxic agents
JP6133431B2 (ja) 2012-11-24 2017-05-24 ハンジョウ ディーエーシー バイオテック シーオー.,エルティディ.Hangzhou Dac Biotech Co.,Ltd. 親水性連結体及び薬物分子と細胞結合分子との共役反応における親水性連結体の使用
US20150352131A1 (en) 2013-01-16 2015-12-10 Rhode Island Hospital Compositions and Methods for the Prevention and Treatment of Osteolysis and Osteoporosis
US9745319B2 (en) 2013-03-15 2017-08-29 Araxes Pharma Llc Irreversible covalent inhibitors of the GTPase K-Ras G12C
TW201524952A (zh) 2013-03-15 2015-07-01 Araxes Pharma Llc Kras g12c之共價抑制劑
US9522881B2 (en) 2013-04-26 2016-12-20 Indiana University Research And Technology Corporation Hydroxyindole carboxylic acid based inhibitors for oncogenic Src homology-2 domain containing protein tyrosine phosphatase-2 (SHP2)
EP2806274A1 (en) 2013-05-24 2014-11-26 AIT Austrian Institute of Technology GmbH Lung cancer diagnostic method and means
JP6559123B2 (ja) 2013-10-10 2019-08-14 アラクセス ファーマ エルエルシー Krasg12cの阻害剤
WO2015107494A1 (en) 2014-01-17 2015-07-23 Novartis Ag 1 -(triazin-3-yi_/pyridazin-3-yl)-piper(-azine)idine derivatives and compositions thereof for inhibiting the activity of shp2
ES2699351T3 (es) 2014-01-17 2019-02-08 Novartis Ag Derivados de 1-piridazin/triazin-3-il-piper(-azina)/idina/pirolidina y composiciones de las mismas para inhibir la actividad de SHP2
JO3517B1 (ar) 2014-01-17 2020-07-05 Novartis Ag ان-ازاسبيرو الكان حلقي كبديل مركبات اريل-ان مغايرة وتركيبات لتثبيط نشاط shp2
US10233431B2 (en) 2014-02-26 2019-03-19 The Regents Of The University Of California Producing 3-hydroxycarboxylic acid and ketone using polyketide synthases
EP3114483A1 (en) 2014-03-03 2017-01-11 Yissum Research and Development Company of the Hebrew University of Jerusalem Ltd. Method and device for detection of pseudomonas aeruginosa
ES2826443T3 (es) 2014-09-25 2021-05-18 Araxes Pharma Llc Inhibidores de proteínas mutantes KRAS G12C
WO2016049568A1 (en) 2014-09-25 2016-03-31 Araxes Pharma Llc Methods and compositions for inhibition of ras
TW201629069A (zh) 2015-01-09 2016-08-16 霍普驅動生物科技股份有限公司 參與協同結合之化合物及其用途
WO2016112295A1 (en) 2015-01-09 2016-07-14 Warp Drive Bio, Inc. Compounds that participate in cooperative binding and uses thereof
EP3277704A1 (en) 2015-03-31 2018-02-07 Allergan, Inc. Cyclosporins modified on the mebmt sidechain by heterocyclic rings
TW201702232A (zh) 2015-04-10 2017-01-16 亞瑞克西斯製藥公司 經取代之喹唑啉化合物及其使用方法
CA2982360A1 (en) 2015-04-15 2016-10-20 Liansheng Li Fused-tricyclic inhibitors of kras and methods of use thereof
US20180121597A1 (en) 2015-05-22 2018-05-03 Allosta Pharmaceuticals Methods to Prepare and Employ Binding Site Models for Modulation of Phosphatase Activity and Selectivity Determination
US10494332B2 (en) 2015-06-01 2019-12-03 Indiana University Research And Technology Corporation Protein tyrosine phosphatases or SHP2 inhibitors and uses thereof
ES2824576T3 (es) 2015-06-19 2021-05-12 Novartis Ag Compuestos y composiciones para inhibir la actividad de SHP2
US10975080B2 (en) 2015-06-19 2021-04-13 Novartis Ag Compounds and compositions for inhibiting the activity of SHP2
CN112625028A (zh) 2015-06-19 2021-04-09 诺华股份有限公司 用于抑制shp2活性的化合物和组合物
MX2018000777A (es) 2015-07-22 2018-03-23 Araxes Pharma Llc Compuestos de quinazolina sustituido y su uso como inhibidores de proteinas kras, hras y/o nras mutantes g12c.
EP3356339A1 (en) 2015-09-28 2018-08-08 Araxes Pharma LLC Inhibitors of kras g12c mutant proteins
US10875842B2 (en) 2015-09-28 2020-12-29 Araxes Pharma Llc Inhibitors of KRAS G12C mutant proteins
WO2017058792A1 (en) 2015-09-28 2017-04-06 Araxes Pharma Llc Inhibitors of kras g12c mutant proteins
WO2017058805A1 (en) 2015-09-28 2017-04-06 Araxes Pharma Llc Inhibitors of kras g12c mutant proteins
WO2017058768A1 (en) 2015-09-28 2017-04-06 Araxes Pharma Llc Inhibitors of kras g12c mutant proteins
US10975071B2 (en) 2015-09-28 2021-04-13 Araxes Pharma Llc Inhibitors of KRAS G12C mutant proteins
WO2017058728A1 (en) 2015-09-28 2017-04-06 Araxes Pharma Llc Inhibitors of kras g12c mutant proteins
CA3000822A1 (en) 2015-10-01 2017-04-06 Warp Drive Bio, Inc. Methods and reagents for analyzing protein-protein interfaces
WO2017078499A2 (ko) 2015-11-06 2017-05-11 경북대학교 산학협력단 단백질 타이로신 탈인산화효소 억제제를 포함하는 신경염증성 질환의 예방 또는 치료용 조성물
US11008372B2 (en) 2015-11-07 2021-05-18 Board Of Regents, The University Of Texas System Targeting proteins for degradation
TW201726656A (zh) 2015-11-16 2017-08-01 亞瑞克西斯製藥公司 包含經取代雜環基團之2-經取代喹唑啉化合物及其使用方法
WO2017100546A1 (en) 2015-12-09 2017-06-15 Araxes Pharma Llc Methods for preparation of quinazoline derivatives
WO2017100279A1 (en) 2015-12-09 2017-06-15 West Virginia University Chemical compound for inhibition of shp2 function and for use as an anti-cancer agent
WO2017156397A1 (en) 2016-03-11 2017-09-14 Board Of Regents, The University Of Texas Sysytem Heterocyclic inhibitors of ptpn11
WO2017172979A1 (en) 2016-03-30 2017-10-05 Araxes Pharma Llc Substituted quinazoline compounds and methods of use
MX2018013983A (es) 2016-05-18 2019-08-16 Mirati Therapeutics Inc Inhibidores g12c de kras.
CA3024706A1 (en) 2016-05-31 2017-12-07 Board Of Regents, The University Of Texas System Heterocyclic inhibitors of ptpn11
JP6751203B2 (ja) 2016-06-07 2020-09-02 ジャコバイオ ファーマスーティカルズ カンパニー リミテッドJacobio Pharmaceuticals Co., Ltd. Shp2阻害剤として有用な新規複素環式誘導体
ES2810852T3 (es) 2016-06-14 2021-03-09 Novartis Ag Compuestos y composiciones para inhibir la actividad de shp2
WO2018013597A1 (en) 2016-07-12 2018-01-18 Revolution Medicines, Inc. 2,5-disubstituted 3-methyl pyrazines and 2,5,6-trisubstituted 3-methyl pyrazines as allosteric shp2 inhibitors
EP3515916B1 (en) 2016-09-22 2023-06-07 Relay Therapeutics, Inc. Shp2 phosphatase inhibitors and methods of use thereof
WO2018064510A1 (en) 2016-09-29 2018-04-05 Araxes Pharma Llc Inhibitors of kras g12c mutant proteins
WO2018068017A1 (en) 2016-10-07 2018-04-12 Araxes Pharma Llc Heterocyclic compounds as inhibitors of ras and methods of use thereof
TW201819386A (zh) 2016-10-24 2018-06-01 美商傳達治療有限公司 Shp2磷酸酶抑制劑及其使用方法
CN110506120A (zh) 2016-10-28 2019-11-26 银杏生物制品公司 用于生产化合物的组合物和方法
AU2017361856A1 (en) 2016-11-18 2019-05-23 Neurovive Pharmaceutical Ab Use of sanglifehrin macrocyclic analogues as anticancer compounds
RU2019121922A (ru) 2016-12-15 2021-01-18 Дзе Риджентс Оф Дзе Юниверсити Оф Калифорния Композиции и способы лечения рака
MA47107B1 (fr) 2016-12-22 2021-11-30 Amgen Inc Dérivés de benzisothiazole, isothiazolo[3,4-b]pyridine, quinazoline, phthalazine, pyrido[2,3-d]pyridazine et pyrido[2,3-d]pyrimidine en tant qu'inhibiteurs de kras g12c pour le traitement de cancer du poumon, du pancréas ou de l'intestin
EP3558979B1 (en) 2016-12-22 2021-02-17 Boehringer Ingelheim International GmbH Novel benzylamino substituted quinazolines and derivatives as sos1 inhibitors
WO2018129402A1 (en) 2017-01-06 2018-07-12 Oregon Health & Science University Compositions and methods used in diagnosing and treating colorectal cancer
RU2769132C2 (ru) 2017-01-10 2022-03-28 Новартис Аг Фармацевтическая комбинация, содержащая ингибитор alk и ингибитор shp2
BR112019014527A2 (pt) 2017-01-23 2020-02-27 Revolution Medicines, Inc. Compostos de piridina como inibidores de shp2 alostéricos
BR112019015075A2 (pt) 2017-01-23 2020-03-10 Revolution Medicines, Inc. Compostos bicíclicos como inibidores de shp2 alostéricos
US11279689B2 (en) 2017-01-26 2022-03-22 Araxes Pharma Llc 1-(3-(6-(3-hydroxynaphthalen-1-yl)benzofuran-2-yl)azetidin-1 yl)prop-2-en-1-one derivatives and similar compounds as KRAS G12C modulators for treating cancer
EP3573970A1 (en) 2017-01-26 2019-12-04 Araxes Pharma LLC 1-(6-(3-hydroxynaphthalen-1-yl)quinazolin-2-yl)azetidin-1-yl)prop-2-en-1-one derivatives and similar compounds as kras g12c inhibitors for the treatment of cancer
EP3573964A1 (en) 2017-01-26 2019-12-04 Araxes Pharma LLC Benzothiophene and benzothiazole compounds and methods of use thereof
JP7327802B2 (ja) 2017-01-26 2023-08-16 アラクセス ファーマ エルエルシー 縮合ヘテロ-ヘテロ二環式化合物およびその使用方法
US11274093B2 (en) 2017-01-26 2022-03-15 Araxes Pharma Llc Fused bicyclic benzoheteroaromatic compounds and methods of use thereof
US20200385364A1 (en) 2017-01-26 2020-12-10 Araxes Pharma Llc Fused n-heterocyclic compounds and methods of use thereof
JOP20190186A1 (ar) 2017-02-02 2019-08-01 Astellas Pharma Inc مركب كينازولين
EP3589647A1 (en) 2017-02-28 2020-01-08 Novartis AG Shp inhibitor compositions and uses for chimeric antigen receptor therapy
CA3056970A1 (en) 2017-03-21 2018-09-27 Bayer Pharma Aktiengesellschaft 2-methyl-quinazolines
NZ758458A (en) 2017-03-23 2022-07-29 Jacobio Pharmaceuticals Co Ltd Novel heterocyclic derivatives useful as shp2 inhibitors
US20210285955A1 (en) 2017-04-05 2021-09-16 Revolution Medicines, Inc. Methods and reagents for analyzing protein-protein interfaces
JP2020513036A (ja) 2017-04-05 2020-04-30 レボリューション メディシンズ インコーポレイテッドRevolution Medicines,Inc. 協同的結合に関与する化合物及びその使用
EP3619216A1 (en) 2017-05-02 2020-03-11 Revolution Medicines, Inc. Rapamycin analogs as mtor inhibitors
TW201906848A (zh) 2017-05-11 2019-02-16 瑞典商阿斯特捷利康公司 化學化合物
JOP20190272A1 (ar) 2017-05-22 2019-11-21 Amgen Inc مثبطات kras g12c وطرق لاستخدامها
EP3630747A1 (en) 2017-05-25 2020-04-08 Araxes Pharma LLC Quinazoline derivatives as modulators of mutant kras, hras or nras
JP2020521741A (ja) 2017-05-25 2020-07-27 アラクセス ファーマ エルエルシー がんの処置のための化合物およびその使用の方法
BR112019024674A2 (pt) 2017-05-25 2020-06-16 Araxes Pharma Llc Inibidores covalentes da kras
US11591336B2 (en) 2017-05-26 2023-02-28 D. E. Shaw Research, Llc Substituted pyrazolo[3,4-b]pyrazines as SHP2 phosphatase inhibitors
WO2019051084A1 (en) 2017-09-07 2019-03-14 Revolution Medicines, Inc. SHP2 INHIBITOR COMPOSITIONS AND METHODS OF TREATING CANCER
IL272512B (en) 2017-09-08 2022-07-01 Amgen Inc kras g12c inhibitors and methods of using them
WO2019051469A1 (en) 2017-09-11 2019-03-14 Krouzon Pharmaceuticals, Inc. SHP2 OCTAHYDROCYCLOPENTA [C] PYRROLE ALLOSTERIC INHIBITORS
PL3710439T3 (pl) 2017-11-15 2023-06-26 Mirati Therapeutics, Inc. Inhibitory kras g12c
US10597405B2 (en) 2017-12-08 2020-03-24 Astrazeneca Ab Chemical compounds
HUE062076T2 (hu) 2017-12-21 2023-09-28 Boehringer Ingelheim Int Benzilamino-szubsztituált piridopirimidinonok és származékai mint sos1
WO2019152454A1 (en) 2018-01-30 2019-08-08 Research Development Foundation Shp2 inhibitors and methods of use thereof
TW201942115A (zh) 2018-02-01 2019-11-01 美商輝瑞股份有限公司 作為抗癌藥之經取代的喹唑啉和吡啶並嘧啶衍生物
TW201942116A (zh) 2018-02-09 2019-11-01 美商輝瑞股份有限公司 作為抗癌劑之四氫喹唑啉衍生物
US11044675B2 (en) 2018-02-13 2021-06-22 Idac Holdings, Inc. Methods, apparatuses and systems for adaptive uplink power control in a wireless network
WO2019158019A1 (zh) 2018-02-13 2019-08-22 上海青煜医药科技有限公司 嘧啶并环化合物及其制备方法和应用
WO2019165073A1 (en) 2018-02-21 2019-08-29 Relay Therapeutics, Inc. Shp2 phosphatase inhibitors and methods of use thereof
WO2019167000A1 (en) 2018-03-02 2019-09-06 Otsuka Pharmaceutical Co., Ltd. Pharmaceutical compounds
US20210069188A1 (en) 2018-03-21 2021-03-11 Relay Therapeutics, Inc. Pyrazolo[3,4-b]pyrazine shp2 phosphatase inhibitors and methods of use thereof
RU2020133727A (ru) 2018-03-21 2022-04-21 Сучжоу Пухе Биофарма Ко., Лтд. Ингибиторы shp2 и их применение
WO2019183367A1 (en) 2018-03-21 2019-09-26 Relay Therapeutics, Inc. Shp2 phosphatase inhibitors and methods of use thereof
US20220274979A1 (en) 2018-04-18 2022-09-01 Bayer Pharma Aktiengesellschaft 2-methyl-aza-quinazolines
TW202014208A (zh) 2018-05-01 2020-04-16 美商銳新醫藥公司 作為mTOR抑制劑之C40-、C28-及C-32連接之雷帕黴素類似物
AU2019262979B2 (en) 2018-05-01 2023-07-06 Revolution Medicines, Inc. C26-linked rapamycin analogs as mTOR inhibitors
IL278297B2 (en) 2018-05-02 2023-12-01 Navire Pharma Inc Transmutable heterocyclic PTPN11 inhibitors
MX2020011582A (es) 2018-05-04 2020-11-24 Amgen Inc Inhibidores de kras g12c y metodos para su uso.
CA3098574A1 (en) 2018-05-04 2019-11-07 Amgen Inc. Kras g12c inhibitors and methods of using the same
US11932633B2 (en) 2018-05-07 2024-03-19 Mirati Therapeutics, Inc. KRas G12C inhibitors
TW202012415A (zh) 2018-05-08 2020-04-01 瑞典商阿斯特捷利康公司 化學化合物
US10988485B2 (en) 2018-05-10 2021-04-27 Amgen Inc. KRAS G12C inhibitors and methods of using the same
ES2938987T3 (es) 2018-06-01 2023-04-18 Amgen Inc Inhibidores de KRAS G12c y métodos de uso de los mismos
EP3801613A1 (en) 2018-06-04 2021-04-14 Bayer Aktiengesellschaft Inhibitors of shp2
US20190375749A1 (en) 2018-06-11 2019-12-12 Amgen Inc. Kras g12c inhibitors and methods of using the same
US11285156B2 (en) 2018-06-12 2022-03-29 Amgen Inc. Substituted piperazines as KRAS G12C inhibitors
CN112513050A (zh) 2018-07-24 2021-03-16 大鹏药品工业株式会社 抑制shp2活性的杂环化合物
WO2020028706A1 (en) 2018-08-01 2020-02-06 Araxes Pharma Llc Heterocyclic spiro compounds and methods of use thereof for the treatment of cancer
WO2020033286A1 (en) 2018-08-06 2020-02-13 Purdue Research Foundation Novel sesquiterpenoid analogs
IL280701B2 (en) 2018-08-10 2024-03-01 Navire Pharma Inc History of 6-(4-amino-3-methyl-2-oxa-8-azaspiro[4.5]decan-8-yl)-3-(3,2-dichlorophenyl)-2-methylpyrimidin-4(H3)-one and compounds associated as PTPN11 (SHP2) inhibitors for cancer treatment
KR102495687B1 (ko) 2018-08-16 2023-02-07 에프. 호프만-라 로슈 아게 융합 고리 화합물
ES2961253T3 (es) 2018-08-31 2024-03-11 Mirati Therapeutics Inc Inhibidores de KRas G12C
AU2019344897B2 (en) 2018-09-18 2024-01-18 Nikang Therapeutics, Inc. Tri-substituted heteroaryl derivatives AS SRC homology-2 phosphatase inhibitors
US20210393623A1 (en) 2018-09-26 2021-12-23 Jacobio Pharmaceuticals Co., Ltd. Novel Heterocyclic Derivatives Useful as SHP2 Inhibitors
EP4282416A3 (en) 2018-09-29 2024-03-06 Novartis AG Process of manufacture of a compound for inhibiting the activity of shp2
CA3112322A1 (en) 2018-09-29 2020-04-02 Novartis Ag Manufacture of compounds and compositions for inhibiting the activity of shp2
US11179397B2 (en) 2018-10-03 2021-11-23 Gilead Sciences, Inc. Imidazopyrimidine derivatives
CN111295384B (zh) 2018-10-10 2022-08-12 江苏豪森药业集团有限公司 双环类衍生物抑制剂、其制备方法和应用
TW202028183A (zh) 2018-10-10 2020-08-01 大陸商江蘇豪森藥業集團有限公司 含氮雜芳類衍生物調節劑、其製備方法和應用
CN114341124A (zh) 2018-10-17 2022-04-12 Array生物制药公司 蛋白质酪氨酸磷酸酶抑制剂
CN117143079A (zh) 2018-11-06 2023-12-01 上海奕拓医药科技有限责任公司 一种螺芳环化合物及其应用
CN114751903B (zh) 2018-11-07 2023-09-15 上海凌达生物医药有限公司 一类含氮稠杂环类shp2抑制剂化合物、制备方法和用途
WO2020106640A1 (en) 2018-11-19 2020-05-28 Amgen Inc. Kras g12c inhibitors and methods of using the same
WO2020104635A1 (en) 2018-11-23 2020-05-28 INSERM (Institut National de la Santé et de la Recherche Médicale) Use of shp2 inhibitors for the treatment of insulin resistance
CA3120791A1 (en) 2018-11-30 2020-06-04 Tuojie Biotech (Shanghai) Co., Ltd. Pyrimidine and five-membered nitrogen heterocycle derivative, preparation method therefor, and medical uses thereof
SG11202106605VA (en) 2018-12-21 2021-07-29 Revolution Medicines Inc Compounds that participate in cooperative binding and uses thereof
WO2020146470A1 (en) 2019-01-08 2020-07-16 Yale University Phosphatase Binding Compounds and Methods of Using Same
JP2022517222A (ja) 2019-01-10 2022-03-07 ミラティ セラピューティクス, インコーポレイテッド Kras g12c阻害剤
CN113316574B (zh) 2019-01-31 2024-01-30 贝达药业股份有限公司 Shp2抑制剂及其应用
WO2020156243A1 (zh) 2019-01-31 2020-08-06 贝达药业股份有限公司 Shp2抑制剂及其应用
JP2022520079A (ja) 2019-02-12 2022-03-28 ノバルティス アーゲー Tno155及びkrasg12c阻害剤を含む医薬組合せ
MX2021009562A (es) 2019-02-12 2021-09-08 Novartis Ag Combinacion farmaceutica que comprende tno155 y un inhibidor de pd-1.
CN113382731A (zh) 2019-02-12 2021-09-10 诺华股份有限公司 包含tno155和瑞博西尼的药物组合
WO2020173935A1 (en) 2019-02-26 2020-09-03 Boehringer Ingelheim International Gmbh New isoindolinone substituted indoles and derivatives as ras inhibitors
WO2020180768A1 (en) 2019-03-01 2020-09-10 Revolution Medicines, Inc. Bicyclic heteroaryl compounds and uses thereof
KR20210146288A (ko) 2019-03-01 2021-12-03 레볼루션 메디슨즈, 인크. 이환식 헤테로사이클릴 화합물 및 이의 용도
CN111647000B (zh) 2019-03-04 2021-10-12 勤浩医药(苏州)有限公司 吡嗪类衍生物及其在抑制shp2中的应用
AU2020232026A1 (en) 2019-03-07 2021-09-02 Merck Patent Gmbh Carboxamide-pyrimidine derivatives as shp2 antagonists
CA3135555C (en) 2019-04-02 2023-09-19 Array Biopharma Inc. Protein tyrosine phosphatase inhibitors
TW202104194A (zh) 2019-04-08 2021-02-01 德商馬克專利公司 作為shp2拮抗劑的嘧啶酮衍生物
US20220388977A1 (en) 2019-06-14 2022-12-08 Beijing Shenogen Pharma Group Ltd. Shp2 phosphatase allosteric inhibitor
AU2020306124A1 (en) 2019-06-28 2022-02-03 Tuojie Biotech (Shanghai) Co., Ltd. Pyrimidine five-membered nitrogen heterocyclic derivative, preparation method thereof and pharmaceutical use thereof
CN112300160A (zh) 2019-08-01 2021-02-02 上海奕拓医药科技有限责任公司 一种螺芳环化合物、其制备及应用
EP3772513A1 (en) 2019-08-09 2021-02-10 C.N.C.C.S. S.c.a.r.l. Collezione Nazionale Dei Composti Chimici e Centro Screening Shp2 inhibitors
GB201911928D0 (en) 2019-08-20 2019-10-02 Otsuka Pharma Co Ltd Pharmaceutical compounds
CN114127053B (zh) 2019-09-06 2023-06-13 四川科伦博泰生物医药股份有限公司 一种取代吡嗪化合物、其制备方法和用途
CN114502165A (zh) 2019-09-23 2022-05-13 苏州浦合医药科技有限公司 Shp2抑制剂及其用途
CN114450287A (zh) 2019-09-24 2022-05-06 传达治疗有限公司 Shp2磷酸酶抑制剂及其制备和使用方法
CN112724145A (zh) 2019-10-14 2021-04-30 杭州雷索药业有限公司 用于抑制shp2活性的吡嗪衍生物
CN115315424A (zh) 2019-10-15 2022-11-08 拜耳公司 2-甲基-氮杂-喹唑啉
TW202132315A (zh) 2019-11-04 2021-09-01 美商銳新醫藥公司 Ras 抑制劑
CN114867735A (zh) * 2019-11-04 2022-08-05 锐新医药公司 Ras抑制剂
AU2020379734A1 (en) 2019-11-04 2022-05-05 Revolution Medicines, Inc. Ras inhibitors
US20230002355A1 (en) 2019-11-08 2023-01-05 Nanjing Sanhome Pharmaceutical Co., Ltd. Compound as shp2 inhibitor and use thereof
CN114901662A (zh) 2019-11-08 2022-08-12 锐新医药公司 双环杂芳基化合物及其用途
BR112022010383A2 (pt) 2019-11-29 2022-08-23 Lupin Ltd Compostos tricíclicos substituídos
WO2021110796A1 (en) 2019-12-04 2021-06-10 Bayer Aktiengesellschaft Inhibitors of shp2
CN114829362A (zh) 2019-12-10 2022-07-29 成都倍特药业股份有限公司 一种可用作shp2抑制剂的含氮杂原子的六元并五元芳环衍生物
WO2021119525A1 (en) 2019-12-11 2021-06-17 Tiaki Therapeutics Inc. Shp1 and shp2 inhibitors and their methods of use
US20230028414A1 (en) 2019-12-16 2023-01-26 Amgen Inc. Dosing regimen of kras g12c inhibitor
WO2021120045A1 (en) 2019-12-18 2021-06-24 InventisBio Co., Ltd. Heterocyclic compounds, preparation methods and uses thereof
US20230083431A1 (en) 2019-12-18 2023-03-16 Merck Sharp & Dohme Llc Macrocyclic peptides as potent inhibitors of k-ras g12d mutant
CN114761408B (zh) 2019-12-19 2023-09-15 贝达药业股份有限公司 Kras g12c抑制剂及其在医药上的应用
WO2021121397A1 (zh) 2019-12-19 2021-06-24 首药控股(北京)股份有限公司 取代的炔基杂环化合物
PE20230161A1 (es) 2019-12-19 2023-02-01 Jacobio Pharmaceuticals Co Ltd Inhibidores de proteinas kras mutantes
EP4076667A1 (en) 2019-12-20 2022-10-26 Erasca, Inc. Tricyclic pyridones and pyrimidones
IL294048A (en) 2019-12-20 2022-08-01 Mirati Therapeutics Inc sos1 inhibitors
WO2021120890A1 (en) 2019-12-20 2021-06-24 Novartis Ag Pyrazolyl derivatives useful as anti-cancer agents
CA3162106A1 (en) 2019-12-27 2021-07-01 Yuli Xie Spiro ring-containing quinazoline compound
CA3165864A1 (en) 2019-12-27 2021-07-01 Lupin Limited Substituted tricyclic compounds
CN113045565A (zh) 2019-12-27 2021-06-29 微境生物医药科技(上海)有限公司 新型K-Ras G12C抑制剂
WO2021139678A1 (zh) 2020-01-07 2021-07-15 广州百霆医药科技有限公司 吡啶并嘧啶类kras g12c突变蛋白抑制剂
TWI770760B (zh) 2020-01-08 2022-07-11 大陸商蘇州亞盛藥業有限公司 螺環四氫喹唑啉
JP2023509795A (ja) 2020-01-10 2023-03-09 インサイト コーポレーション Krasの阻害剤としての三環式化合物
WO2021143693A1 (zh) 2020-01-13 2021-07-22 苏州泽璟生物制药股份有限公司 芳基或杂芳基并吡啶酮或嘧啶酮类衍生物及其制备方法和应用
EP4092019A4 (en) 2020-01-16 2024-02-28 Zhejiang Hisun Pharm Co Ltd HETEROARYL DERIVATIVE, PROCESS THEREOF AND USE THEREOF
WO2021143823A1 (zh) 2020-01-16 2021-07-22 浙江海正药业股份有限公司 吡啶或嘧啶类衍生物及其制备方法和用途
CN113135910A (zh) 2020-01-19 2021-07-20 北京诺诚健华医药科技有限公司 嘧啶-4(3h)-酮类杂环化合物、其制备方法及其在医药学上的应用
WO2021150613A1 (en) 2020-01-20 2021-07-29 Incyte Corporation Spiro compounds as inhibitors of kras
WO2021147879A1 (zh) 2020-01-21 2021-07-29 贝达药业股份有限公司 Shp2抑制剂及其应用
CN115003668A (zh) 2020-01-21 2022-09-02 南京明德新药研发有限公司 作为kras抑制剂的大环类化合物
CN115210232B (zh) 2020-01-22 2024-03-01 上海齐鲁制药研究中心有限公司 吡唑并杂芳环类化合物及其应用
EP4093406A4 (en) 2020-01-24 2024-02-28 Taiho Pharmaceutical Co Ltd IMPROVEMENT OF THE ANTITUMOR ACTIVITY OF SHP2 INHIBITOR PYRIMIDINONE IN COMBINATION WITH NEW ANTI-CANCER DRUGS IN CANCER
GB202001344D0 (en) 2020-01-31 2020-03-18 Redx Pharma Plc Ras Inhibitors
CN112159405B (zh) 2020-02-04 2021-09-14 广州必贝特医药技术有限公司 吡啶并嘧啶酮类化合物及其应用
EP4129295A4 (en) 2020-02-06 2023-12-27 Wellmarker Bio Co., Ltd. PHARMACEUTICAL COMPOSITION FOR THE PREVENTION OR TREATMENT OF CANCERS ASSOCIATED WITH A KRAS MUTATION
US20230099858A1 (en) 2020-02-20 2023-03-30 Beta Pharma, Inc. Pyridopyrimidine derivatives as kras inhibitors
WO2021169990A1 (zh) 2020-02-24 2021-09-02 泰励生物科技(上海)有限公司 用于癌症治疗的kras抑制剂
WO2021169963A1 (zh) 2020-02-24 2021-09-02 上海喆邺生物科技有限公司 芳香类化合物及其在制备抗肿瘤药物中的应用
WO2021173524A1 (en) 2020-02-24 2021-09-02 Mirati Therapeutics, Inc. Sos1 inhibitors
WO2021173923A1 (en) 2020-02-28 2021-09-02 Erasca, Inc. Pyrrolidine-fused heterocycles
CN116209438A (zh) 2020-09-03 2023-06-02 锐新医药公司 使用sos1抑制剂治疗具有shp2突变的恶性疾病
CN116457358A (zh) 2020-09-15 2023-07-18 锐新医药公司 作为ras抑制剂以治疗癌症的吲哚衍生物

Also Published As

Publication number Publication date
WO2022060836A1 (en) 2022-03-24
CN117683049A (zh) 2024-03-12
US20220105185A1 (en) 2022-04-07
CL2023000730A1 (es) 2023-09-29
WO2022060836A8 (en) 2023-04-13
TW202227460A (zh) 2022-07-16
CA3194067A1 (en) 2022-03-24
IL301298A (en) 2023-05-01
EP4214209A1 (en) 2023-07-26
CN116457358A (zh) 2023-07-18
KR20230067635A (ko) 2023-05-16
PE20231207A1 (es) 2023-08-17
CO2023004548A2 (es) 2023-05-08
AU2021345111A1 (en) 2023-04-06
US11690915B2 (en) 2023-07-04
CR20230165A (es) 2023-06-02
MX2023003060A (es) 2023-04-05
US20230226186A1 (en) 2023-07-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2023541916A (ja) がんの治療における、ras阻害剤としてのインドール誘導体
US11739074B2 (en) Ras inhibitors
JP2022553859A (ja) Ras阻害剤
CN114786777A (zh) Ras抑制剂
KR20230081726A (ko) Shp2 돌연변이가 있는 악성 종양을 치료하기 위한 sos1 억제제의 용도
KR20240004960A (ko) Ras 억제제
AU2022268962A1 (en) Ras inhibitors for the treatment of cancer
US20230303591A1 (en) Ras inhibitors
WO2023133543A1 (en) Ras inhibitors
EP4346898A1 (en) Methods for inhibiting ras
JP2024517847A (ja) Ras阻害剤
JP2024517845A (ja) がん治療のためのras阻害剤
WO2023240263A1 (en) Macrocyclic ras inhibitors
AU2022360536A1 (en) Ras inhibitors