JP2005142156A - リチウム金属二次電池用負極及びその製造方法並びにそれを含むリチウム金属二次電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】 負極と電解液との副反応を抑制してサイクル寿命特性を向上させる。
【解決手段】 リチウム金属二次電池用負極12を,リチウム金属またはリチウム合金の負極活物質層12a及び負極活物質層に形成された保護膜12bを含み,保護膜12bは3次元的に架橋された高分子ネットワークマトリックスに線形高分子が浸透されている構造とした。また,リチウム金属二次電池用負極の製造方法を,架橋性単量体,線形高分子及び架橋開始剤を非水系溶媒中で混合して均一なコーティング組成物を製造する段階と,コーティング組成物をリチウム金属またはリチウム合金の負極活物質層にコーティングした後,乾燥させて保護膜前駆体フィルムを製造する段階と,保護膜前駆体フィルムが形成された負極に対して熱処理または紫外線照射を行って架橋反応を進行させて保護膜を形成する段階と,から成るようにした。
【選択図】 図4
【解決手段】 リチウム金属二次電池用負極12を,リチウム金属またはリチウム合金の負極活物質層12a及び負極活物質層に形成された保護膜12bを含み,保護膜12bは3次元的に架橋された高分子ネットワークマトリックスに線形高分子が浸透されている構造とした。また,リチウム金属二次電池用負極の製造方法を,架橋性単量体,線形高分子及び架橋開始剤を非水系溶媒中で混合して均一なコーティング組成物を製造する段階と,コーティング組成物をリチウム金属またはリチウム合金の負極活物質層にコーティングした後,乾燥させて保護膜前駆体フィルムを製造する段階と,保護膜前駆体フィルムが形成された負極に対して熱処理または紫外線照射を行って架橋反応を進行させて保護膜を形成する段階と,から成るようにした。
【選択図】 図4
Description
本発明はリチウム金属二次電池用負極及びその製造方法並びにそれを含むリチウム金属二次電池にかかり,さらに詳しくはサイクル寿命特性に優れたリチウム金属二次電池用負極及びその製造方法並びにそれを含むリチウム金属二次電池に関する。
電気,電子,通信及びコンピュータ産業における急速な技術の発展により,高性能で且つ安全性に優れる二次電池に対する需要が近年急激に増加している。特に,電気製品や電子製品の軽量化や小型化及び携帯性の傾向が一層進むにつれ,製品の核心部である電源としての二次電池に対しても軽量化及び小型化が要求されるようになった。また,車両製品においても,自動車の大量普及による大気汚染,騷音などの環境公害問題,及び石油枯渇による新たな形態のエネルギー需給源の必要性などが新たな課題として浮上してきたため,これらの問題を解決できる電気自動車に対する需要が高まってきた。そして,電気自動車の開発においては,その動力源として,高出力で且つ高エネルギー密度を有する電池の開発が要求されている。
このような要求に応える高性能な次世代の新型電池として,最近最も注目されている電池の一つが,リチウム金属二次電池である。リチウム金属二次電池とは,負極の活物質としてリチウム金属またはリチウム合金を使用した二次電池である。リチウム金属は,リチウムイオン二次電池及びリチウム硫黄二次電池の負極として使用することができるので,リチウム金属二次電池を大別すると,リチウムイオン二次電池とリチウム硫黄二次電池とに分類することができる。負極として用いられるリチウムは,密度が0.54g/cm3と低く,標準還元電位もマイナス3.045V(SHE:標準水素電極を基準とする)と非常に低い(マイナス側の電圧が非常に高い)ため,高エネルギー密度電池の電極材料として最も注目されている。このようなリチウム金属を二次電池の負極として使用したリチウム金属二次電池は,以下に述べるような問題により,まだ実用化に至っていない。
リチウム金属をリチウムイオン二次電池の負極として使用した場合,リチウム金属が電解質,水または有機溶媒などの不純物やリチウム塩などと反応して不動態層(SEI:Solid Electrolyte Interface;または固体電解質界面)が形成される。すなわち,リチウム金属は電解液成分との反応性が高いので,電解液成分と接触すると自発的な反応によって不動態層を形成する。そして反復的な充放電によりこの反応が持続すると,最後には電解液が枯渇する問題が発生する。
更に,上述したような不動態層が形成されると,電極上の位置によって電流に密度差が生じるようになる。そして,このような状態では,充電時にリチウムイオンがリチウム負極の表面に局部的に析出して樹枝状に成長するデンドライトが形成される。デンドライトは充放電の繰り返しにより成長を続けるので,正極付近まで成長してしまうと,正極と負極の間での内部短絡を誘発するため,火災につながる恐れがあり,安全面で問題がある。また,上記デンドライトは,機械的に弱い部分を有しているため,放電中に集電体から脱落する場合がある。このようにデンドライトが脱落すると,集電体と電気的接触を喪失する不活性リチウムが形成されるので,電池の容量が減少し,サイクル寿命も短くなり,電池の安定性を損なう結果となる。このように,デンドライトは安全面で問題となるだけでなく,電池容量及びサイクル寿命を低下させる要因ともなっている。
上述したように,リチウム金属を負極に用いたリチウムイオン二次電池においては,リチウム金属と電解液との反応性の高さにより,電解液が消耗されたり,酸化還元反応が不均一になってデンドライトが形成される,といった問題を有するため,未だ実用化に至っていない。
また,リチウム金属をリチウム硫黄二次電池の負極として用いた場合,リチウムポリスルフィドとリチウム金属との反応により充電効率が低下する,といった問題があった。リチウムポリスルフィドは,リチウム硫黄電池の正極活物質である硫黄が放電時に2.4V領域で電気化学的に還元される際に生成される物質である。また,2V領域で正極内の混合されたカーボンマトリックス表面に生成される固形の還元物であるリチウムジスルフィド及びリチウムスルフィドが再び酸化されることによっても,リチウムポリスルフィドが生成される。
充放電工程で生成されるリチウムポリスルフィドがリチウム負極と反応して還元されると,シャトル機構のような現象が発生する。シャトル機構とは,リチウム二次電池における過充電防止機構であり,一般的な電子回路による過充電防止方法に変わって開発された,化学反応を利用した過充電の防止方法である(例えば,特許文献1及び2参照。)。シャトル機構においては,レドックスシャトルと呼ばれる酸化還元試薬の適量を電解液に添加すると,試薬が正負極間を往復して過充電電流を消費する保護機構として働く。ここで,上述したリチウムポリスルフィドはレドックスシャトルと同様の動作をする。そしてこのとき,正負電極間においてLiイオンの往復運搬を行う。このようなLiイオンの往復運搬が生じると,正極物質は高い充電率を得ることができなくなるため,リチウム硫黄電池の放電容量が低下するといった問題が発生する。
また,リチウムポリスルフィドは,電解液に溶解されてリチウム金属の負極の付近まで拡散することができる。一方,リチウム負極表面に形成されたSEI膜(不動態被膜)が充放電中に割れると,活性の強いリチウム(裸のリチウム)が露出される。このリチウム金属と負極付近まで拡散してきたリチウムポリスルフィドとが反応すると,充電効率の低下だけでなく,充電された電池の保管中に生じる自己放電による電池容量の低下といった問題が生じる。
上述したように,リチウム金属を負極に用いたリチウム硫黄二次電池においては,リチウム金属とリチウムポリスルフィドとの反応により,充電効率が低下,及び自己放電が発生する,といった問題を有するため,未だ実用化に至っていない。
上述したようなリチウム金属と電解液との反応及びデンドライト形成の問題を解決するために,リチウムアルミニウム合金を負極として使用する方法が知られている(例えば,特許文献3参照。)。しかしながら,この方法においては,容量の低下及び機械的物性の脆弱化が起こるため,放電電位が低くなって負極の比用量が減少するといった短所があった。
一方,リチウム金属負極の表面に,Al2S3を含有しているリチウムアルミニウム合金保護膜を形成する方法,及びそれをリチウム硫黄電池に適用する方法も知られている(例えば,特許文献4参照。)。
また,エポキシ樹脂溶液をリチウム金属の負極にコーティングして保護膜を形成する方法も知られている(例えば,特許文献5参照。)。しかし,この方法は,溶液内の溶媒が直接リチウム金属と接触して副反応物を形成する可能性が大きく,界面で起泡が発生するという問題があった。
また,上述した問題を解決するために,リチウム金属の負極にコーティングされる保護膜を薄膜のフィルム形態で製造した後,リチウム金属上に置いて加圧して接着する方式が提案された(例えば,特許文献6参照。)。しかし,この方式では,薄膜フィルムの製造及び取り扱いが難しいという問題があった。更に,上記保護膜を構成する素材が十分に高いイオン伝導度を有していないという短所もあった。
このような薄膜フィルムの取り扱い及び製造の難しさを克服するために,多孔性フィルムに保護膜溶液をコーティングして乾燥させた後に,リチウム金属に加圧して接着する方式(例えば,特許文献7参照。)。しかし,この方法では,取り扱い及び製造の難しさは克服できても,多孔性フィルムを使用することによって電解液がリチウム金属と接触することを防止する効果は低いという問題があった。
また,リチウム金属負極のリチウム金属を保護する方法としては,I2とポリ−2−ビニルピリジンの複合体を保護膜として使用する方法がある(例えば,特許文献8,9及び10参照。)。この方法は,添加されたI2がリチウム金属と反応してLiIを形成してリチウム金属を保護する効果を奏する一方で,保護膜のイオン電導度が低下して界面安定性が落ちるといった問題点を有していた。
また,リチウム金属負極の保護膜として真空蒸着した電気伝導性被膜を使用したものもある(例えば,特許文献11参照。)。しかし,この保護膜の製造は高真空下で作業が行われるので,製造工程が複雑となり,また製造コストも高くなるといった問題点があった。更に,真空蒸着方法によって製造可能な電気伝導性被膜に用いることができる単量体の種類が制限されるといった問題も有していた。そして,蒸着速度も速くないため,生産速度が遅くなるといった短所もあった。
蒸着によって形成されるリチウム金属負極の保護膜としては,リチウム金属負極表面に無機物単イオン伝導体を蒸着させたものもある(例えば,特許文献12及び13参照。)。しかし,このような方法で製造された保護膜は,無機物の脆弱な機械的強度のために,充放電の繰り返しによってリチウム表面で繰り返される反応により,保護膜にクラックが生成されるといった問題を有していた。更に,蒸着工程においては蒸着速度が低いため,生産速度が遅くなるといった短所もあった。
また,上述した無機物単イオン伝導体の保護膜を更に改善したものとして,リチウム金属負極表面に多層の無機物単イオン伝導体を蒸着させてリチウム負極保護膜を製造したものもある(例えば,特許文献14参照。)。しかし,このように無機物保護膜を多層に形成しても,その機械的強度は十分ではなく,保護膜が破られやすいという問題点は完全には解決されていなかった。更に,無機物単イオン伝導体を多層に蒸着する製造工程は,生産性が低いという問題点も有していた。
一方,リチウム一次電池である塩化リチウムチオニル電池においても,リチウム金属負極の安定化に対する技術が研究されてきた。かかる一次電池に関する技術としては,例えば,アルキルアクリレート,アルキル置換されたアクリレート,アルキルシアノアクリレート系高分子をリチウムの上に塗布して保護膜を形成させる方法がある(例えば,特許文献15参照。)。
また,リチウム金属負極に保護膜を形成する別の方法としては,電解液成分,架橋性単量体,架橋開始剤の混合溶液をリチウム負極の上に塗布した後,UV(紫外線)照射,または加熱処理により保護膜を形成する方法がある(例えば,特許文献16参照。)。かかる方法では,電解液とリチウムとの反応が減少する効果を得ている。
ここで,上記方法においては,液体状態の保護膜成分がリチウム金属負極に塗布されるが,連続して行われる製造工程の中で,かかる液状成分による保護膜は金属負極の表面に均一に形成されなければならない。そしてそのためには,保護膜成分の架橋反応が保護膜成分をリチウム金属箔に塗布した後,直ちに行われるようにしなければならない。従って,上記架橋反応に要する時間によって,保護膜の均一性が左右されることになる。一方,上記保護膜成分は,その架橋反応が進行するに従って硬化し,保護膜フィルムがより堅くなって破れやすい状態となる。このような状態で充放電が行われると,リチウム表面の体積変化が生じ,それによって保護膜が破られるという問題が発生する。
このような問題に対応するために,保護膜の架橋反応を減らせば,保護膜は延性を有するようになり,破壊されにくくなる。しかしながら,架橋密度を低くすると,保護膜が電解液と接触した際に電解液による膨潤が起こるようになってしまい,膨潤が激しい場合には保護膜がリチウムから剥離されてシワが生じるようになるという問題が発生してしまう。更に,保護膜が過量の電解液成分を含有するようになるので,含有された電解液とリチウム金属負極との反応が持続的に発生するようになり,電解液が枯渇する問題が発生する。
このように,従来のリチウム金属二次電池用負極は,保護膜を均一に形成してデンドライトを抑制するためには架橋反応の速度を早めなければならず,その一方で,架橋反応が促進されるぎると保護膜の破壊が生じる,といった問題があった。逆に,架橋反応を緩めてしまうと,電解液が保護膜に含有されてリチウムと反応することにより電解液が消費されてしまう,という問題があった。
そこで,本発明は,このような問題に鑑みてなされたもので,その目的とするところは,負極と電解液との副反応を抑制してサイクル寿命特性を向上させることができるリチウム金属二次電池用負極及びその製造方法並びにそれを含むリチウム金属二次電池を提供することにある。
上記課題を解決するために,本発明のある観点によれば,リチウム金属またはリチウム合金の負極活物質層,及び上記負極活物質層に形成された保護膜を含み,上記保護膜は3次元的に架橋された高分子ネットワークマトリックスに線形高分子が浸透されている構造を有すること,を特徴とするリチウム金属二次電池用負極が提供される。
このような本発明にかかるリチウム金属二次電池用負極によれば,上記保護膜が,負極活物質であるリチウム金属またはリチウム合金と,電解質との反応を抑制する役割りを果たす。リチウム金属と電解液との反応性を低くすることにより,リチウム金属負極の表面にデンドライトが形成されることによる電池の短絡を防止することができ,電池の安全性が向上される。また,リチウム金属と電解液との継続的な反応により電解液が消費されるのを防止することができ,電池のサイクル寿命を向上させることができる。また,保護膜に含まれる線形高分子は,保護膜の機械的強度を向上させる役割りを果たすので,保護膜の破壊によるリチウム金属と電解液との反応の促進を防止することができる。
上記架橋された高分子ネットワークの架橋点と架橋点の間の高分子鎖の重量平均分子量は,50〜100,000の範囲にあることが望ましい。重量平均分子量を上記範囲とすることにより,保護膜のイオン伝導度を減少させ過ぎずに,電解液に対する膨潤度を低くすることができ,リチウムと電解液との反応を効果的に抑制することできる。
上記架橋された高分子は架橋性単量体の架橋反応によって形成され,上記架橋性単量体は,ポリエチレンオキシドジアクリレート,ポリエチレンオキシドジメタクリレート,ポリプロピレンオキシドジアクリレート,ポリプロピレンオキシドジメタクリレート,ポリメチレンオキシドジアクリレート,ポリメチレンオキシドジメタクリレート,アルキルジオールジアクリレート,アルキルジオールジメタクリレート,ジビニルベンゼン,及びこれらの混合物からなる群より選択されるのがよい。
上記線形高分子は,重量平均分子量が50,000〜10,000,000の範囲にある高分子であることが望ましい。
上記線形高分子は,ポリエーテル系,ポリカルボナート系,ポリアミド系,ポリエステル系,ポリ塩化ビニル系,フッ化ポリビニリデン系,ポリイミド系,ポリカルボン酸系,ポリスルホン酸系,ポリビニルアルコール系,ポリスルホン系,ポリスチレン系,ポリエチレン系,ポリプロピレン系高分子,これらの共重合体,及びこれらの混合物からなる群より選択されるのがよい。
上記架橋された高分子と線形高分子との重量比は,50:1〜1:5の範囲内であることが好ましく,10:1〜1:1の範囲内であることがより好ましく,5:1〜3:1の範囲内であることが最も好ましい。
上記保護膜は,高分子ネットワークの間に無機物粒子を更に含むことができる。無機物粒子は,保護膜の強度を向上させる,構造的補強剤の役割りを果たすので,保護膜の破壊によるリチウム金属と電解液との反応の促進を防止することができる。
上記無機物粒子は,SiO2,Al2O3,TiO2,BaTiO2,Ba2O3,リチウムオキシスルフィド(lithium oxysulfide),リチウムナイトライド(lithium nitride),リチウムホスホロスオキシナイトライド(lithium phosphorus oxynitride),リチウムシリコンジスルフィド(lithium silicondisulfide),リチウムボロンジスルフィド(lithium borondisulfide),及びこれらの混合物からなる群より選択されるのがよい。
上記負極は,負極活物質層と保護膜の間にリチウムイオン伝導性コーティング膜を更に含むことができる。リチウムイオン伝導性コーティング膜は,保護膜をコーティングする際に,保護膜コーティング液の溶媒とリチウムとの反応を最少化する役割りを果たす。
上記リチウムイオン伝導性コーティング膜は,無機質コーティング膜,有機質コーティング膜,またはこれらが積層されたコーティング膜のいずれかであり,上記無機質コーティング膜は,Cu,Al,Co,Fe,Ag,Zn,Mg,B,Sn,Pb,Cd,Si,In,Ga,リチウムオキシスルフィド(lithium oxysulfide),リチウムナイトライド(lithium nitride),リチウムホスホロスオキシナイトライド(lithium phosphorus oxynitride),リチウムシリコンスルフィド,リチウムシリコンジスルフィド(silicondisulfide),リチウムボロンスルフィド,リチウムボロンジスルフィド(borondisulfide),リチウムシリケート,四ほう酸リチウム,燐酸リチウム,リチウムホスホロナイトレート,リチウムアルミノスルフィド,及びリチウムホスホロススルフィドからなる群より選択される物質からなり,上記有機質保護膜は,ポリ(p−フェニレン),ポリアセチレン,ポリ(p−フェニレンビニレン),ポリアニリン,ポリピロール,ポリチオフェン,ポリ(2,5−エチレンビニレン),アセチレン,ポリ(フェリーナフタレン),ポリアセン,及びポリ(ナフタレン−2,6−ジイル)からなる群より選択される物質からなる導電性を有するモノマー,オリゴマー,または高分子のいずれかであることが好ましい。
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,架橋性単量体,線形高分子及び架橋開始剤を非水系溶媒中で混合して均一なコーティング組成物を製造する段階と,上記コーティング組成物をリチウム金属またはリチウム合金の負極活物質層にコーティングした後,乾燥させて保護膜前駆体フィルムを製造する段階と,上記保護膜前駆体フィルムが形成された負極に対して熱処理または紫外線照射を行って架橋反応を進行させて保護膜を形成する段階と,を含むことを特徴とするリチウム金属二次電池用負極の製造方法が提供される。
このような本発明にかかるリチウム金属二次電池用負極の製造方法によれば,液体保護膜成分をリチウム金属負極に塗布すると,保護膜成分に含まれる線形高分子のフィルム形成特性により保護膜成分がフィルム化されるので,従来のように塗布後直ちに架橋反応を開始させる必要がなく,リチウム金属二次電池用負極の製造が容易になる。また,線形高分子のフィルム形成特性により,均一な保護膜を形成することができ,デンドライトの生成を抑制することもできる。
上記コーティング組成物は,無機物粒子を更に含むことができる。無機物粒子は,保護膜の強度を向上させる,構造的補強剤の役割りを果たすので,保護膜の破壊によるリチウム金属と電解液との反応の促進を防止することができる。
上記リチウム金属二次電池用負極の製造方法は,負極活物質層と保護膜の間にリチウムイオン伝導性コーティング膜を形成する段階を更に含むことができる。リチウムイオン伝導性コーティング膜は,保護膜をコーティングする際に,保護膜コーティング液の溶媒とリチウムとの反応を最少化する役割りを果たす。
上記架橋開始剤は,過酸化物またはアゾ系化合物であることが望ましく,ベンゾイルペルオキシド,ラウリルペルオキシド,アセチルペルオキシド,ジラウリルペルオキシド,ジ−タート−ブチルパルオキシド,キュミルヒドロペルオキシド,アゾビスイソブチロニトリル,アゾビスイソバレロニトリル,及びこれらの混合物からなる群より選択されるのがよい。
上記コーティング組成物は,リチウム塩を更に含むことができる。リチウム塩を添加することにより,放電初期にもリチウムイオンが保護膜内に存在するので,電池の充放電に伴なう反応における過電圧を低くすることができる。
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,リチウム金属またはリチウム合金の負極活物質層,及び上記負極活物質層に形成された保護膜を含み,上記保護膜は3次元的に架橋された高分子ネットワークマトリックスに線形高分子が浸透されている構造を有する負極と;正極活物質を含む正極と;電解質と;を含むことを特徴とするリチウム金属二次電池が提供される。
このような本発明にかかるリチウム金属二次電池によれば,上記保護膜が,負極活物質であるリチウム金属またはリチウム合金と,電解質との反応を抑制する役割りを果たす。リチウム金属と電解質との反応性を低くすることにより,リチウム金属負極の表面にデンドライトが形成されることによる電池の短絡を防止することができ,電池の安全性が向上される。また,リチウム金属と電解質との継続的な反応により電解質が消費されるのを防止することができ,電池のサイクル寿命を向上させることができる。また,保護膜に含まれる線形高分子は,保護膜の機械的強度を向上させる役割りを果たすので,保護膜の破壊によるリチウム金属と電解質との反応の促進を防止することができる。更に,線形高分子は,リチウム金属との接着性に優れるので,リチウム金属負極から保護膜が剥離するのを防止することができる。
上記架橋された高分子ネットワークの架橋点と架橋点の間の高分子鎖の重量平均分子量は,50〜100,000の範囲にあることが望ましい。重量平均分子量を上記範囲とすることにより,保護膜のイオン伝導度を減少させ過ぎずに,電解液に対する膨潤度を低くすることができ,リチウムと電解液との反応を効果的に抑制することできる。
上記架橋された高分子は架橋性単量体の架橋反応によって形成され,上記架橋性単量体は,ポリエチレンオキシドジアクリレート,ポリエチレンオキシドジメタクリレート,ポリプロピレンオキシドジアクリレート,ポリプロピレンオキシドジメタクリレート,ポリメチレンオキシドジアクリレート,ポリメチレンオキシドジメタクリレート,アルキルジオールジアクリレート,アルキルジオールジメタクリレート,ジビニルベンゼン,及びこれらの混合物からなる群より選択されるのがよい。
上記線形高分子は,重量平均分子量が50,000〜10,000,000の範囲にある高分子であることが望ましい。
上記線形高分子は,ポリエーテル系,ポリカルボナート系,ポリアミド系,ポリエステル系,ポリ塩化ビニル系,フッ化ポリビニリデン系,ポリイミド系,ポリカルボン酸系,ポリスルホン酸系,ポリビニルアルコール系,ポリスルホン系,ポリスチレン系,ポリエチレン系,ポリプロピレン系高分子,これらの共重合体,及びこれらの混合物からなる群より選択されるのがよい。
上記架橋された高分子と線形高分子との重量比は,50:1〜1:5の範囲内であることが好ましく,10:1〜1:1の範囲内であることがより好ましく,5:1〜3:1の範囲内であることが最も好ましい。
上記保護膜は,高分子ネットワークの間に無機物粒子を更に含むことができる。無機物粒子は,保護膜の強度を向上させる,構造的補強剤の役割りを果たすので,保護膜の破壊によるリチウム金属と電解液との反応の促進を防止することができる。
上記無機物粒子は,SiO2,Al2O3,TiO2,BaTiO2,Ba2O3,リチウムオキシスルフィド(lithium oxysulfide),リチウムナイトライド(lithium nitride),リチウムホスホロスオキシナイトライド(lithium phosphorus oxynitride),リチウムシリコンジスルフィド(lithium silicondisulfide),リチウムボロンジスルフィド(lithium borondisulfide),及びこれらの混合物からなる群より選択されるのがよい。
上記負極は,負極活物質層と保護膜の間にリチウムイオン伝導性コーティング膜を更に含むことができる。リチウムイオン伝導性コーティング膜は,保護膜をコーティングする際に,保護膜コーティング液の溶媒とリチウムとの反応を最少化する役割りを果たす。
上記リチウムイオン伝導性コーティング膜は,無機質コーティング膜,有機質コーティング膜,またはこれらが積層されたコーティング膜のいずれかであり,上記無機質コーティング膜は,Cu,Al,Co,Fe,Ag,Zn,Mg,B,Sn,Pb,Cd,Si,In,Ga,リチウムオキシスルフィド(lithium oxysulfide),リチウムナイトライド(lithium nitride),リチウムホスホロスオキシナイトライド(lithium phosphorus oxynitride),リチウムシリコンスルフィド,リチウムシリコンジスルフィド(silicondisulfide),リチウムボロンスルフィド,リチウムボロンジスルフィド(borondisulfide),リチウムシリケート,四ほう酸リチウム,燐酸リチウム,リチウムホスホロナイトレート,リチウムアルミノスルフィド,及びリチウムホスホロススルフィドからなる群より選択される物質からなり,上記有機質保護膜は,ポリ(p−フェニレン),ポリアセチレン,ポリ(p−フェニレンビニレン),ポリアニリン,ポリピロール,ポリチオフェン,ポリ(2,5−エチレンビニレン),アセチレン,ポリ(フェリーナフタレン),ポリアセン,及びポリ(ナフタレン−2,6−ジイル)からなる群より選択される物質からなる導電性を有するモノマー,オリゴマー,または高分子のいずれかであることが好ましい。
上記リチウム金属二次電池は,負極と正極の間にセパレータを更に含み,上記負極の保護膜は上記セパレータと接着される構成を有することが望ましい。かかる構成とすることにより,架橋性高分子及び線形高分子が含まれた接着性に優れる保護膜により,リチウム金属負極とセパレータとを接着させることができる。
本発明によれば,リチウム金属二次電池用負極の表面に架橋性高分子及び線形高分子を含む保護膜を形成することにより,リチウム金属と電解液との反応性を低くし,かつ高強度でデンドライトの成長を抑制することができる,寿命特性及び安全性に優れたリチウム金属二次電池用負極を提供できるものである。
また,リチウム金属二次電池用負極の保護膜の主成分を架橋性高分子及び線形高分子としたことによって,保護膜前駆体をフィルム状に製造した後に,時間をおいてからでも架橋反応を進行させることができるようになり,製造及び取り扱いが容易で,かつ均一な保護膜を形成することのできるリチウム金属二次電池用負極の製造方法を提供できるものである。
そして,上記リチウム金属二次電池用負極を負極として使用することにより,保護膜とセパレータとの接着性及び負極界面の均一性が向上されて,安全性及び寿命特性に優れたリチウム金属二次電池を提供できるものである。
以下に添付図面を参照しながら,本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお,本明細書及び図面において,実質的に同一の機能構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
本発明の実施の形態にかかるリチウム金属二次電池は,リチウム金属負極と電解液との反応を抑制してサイクル寿命特性を向上させることができるように,負極に有機保護膜が形成される。
リチウム金属二次電池とは,負極にリチウム金属を使用した電池である。また,リチウム金属の代わりにリチウム合金を使用した電池もリチウム金属二次電池に含まれる。リチウム金属は,リチウムイオン電池及びリチウム硫黄電池の負極として使用することができるので,リチウム金属二次電池を大別すると,リチウムイオン電池とリチウム硫黄電池とに分類することができる。
リチウム金属の標準還元電位は−3.04Vであり,これは固形の負極活物質の中で最も低い(絶対値が最大)還元電位である。従って,リチウム金属は,最も高い電池起電力を発生させることができる負極活物質である。また,リチウム金属の単位重量当りの容量は3860mAh/gにまで達することができるので,現在まで知られた物質のうちの最も単位重量当りの容量が大きい負極活物質である。従って,リチウム金属は,軽量で高容量の電池を製造するための電池用負極として最も適した物質である。
しかし,リチウム金属をリチウムイオン電池の負極に使用した場合,リチウム負極の表面にデンドライトと呼ばれる針状のリチウムが形成されてしまう。このようなデンドライトが過度に成長して正極と接触すると,電池内で短絡が生じて安全上非常に問題となる。
リチウム金属イオン電池においては,放電時にリチウム金属が酸化されてリチウムイオンとなって正極へ移動し,充電時には上記リチウムイオンが正極から負極へ移動してリチウム金属の表面で還元されてリチウム金属として析出される。このような充放電によるリチウムイオンの挿入/脱離により,リチウム金属負極活物質は膨張/収縮されてその表面に体積変化が生じる。このような体積変化が生じると,充電時のリチウム金属の析出は一般に均一に行われなくなり,リチウム金属が局部的に集中してデンドライトが形成されるようになる。
また,リチウム金属は電解液成分との反応性が高く,電解液成分とリチウム金属とが接触すると,自発的な反応によって不動態層と称する被膜を形成するようになる。リチウム金属の表面に形成されたこのような不動態層は,充放電の繰り返しによって,破壊と形成を繰り返すようになる。従って,電池を反復的に充放電すると,リチウム金属負極内で不動態層成分が次第に増加して電解液が枯渇する問題が発生する。
一方,電解液とデンドライトとが反応することによって,デンドライトがリチウム金属と電気的に短絡することもある。また,機械的に脆弱なデンドライトは,リチウム金属負極の表面から脱落する場合がある。このような短絡または脱落したリチウムは,電気化学的な反応に参与することができないリチウムであるため,不活性リチウムと称される。不活性リチウムの生成は,リチウム活物質が永久的に失われたことを意味する。
従って,リチウム金属負極の性能向上のためには,リチウム金属表面でのデンドライト形成を抑制しなければならないし,電解液とリチウムとの反応を最少化して電解液の枯渇及び不活性リチウムの形成を防止しなければならない。
上述したようなリチウム金属表面でのデンドライト形成を抑制するには,リチウム金属負極の保護膜は,デンドライトの成長を抑制できる程度の機械的強度を特性の一つとして有していなければならない。すなわち,保護膜の機械的強度を増強させることにより,局部的なリチウム析出の集中によってデンドライトが成長する際の,保護膜フィルムの垂直方向へのデンドライトの成長を抑制するべきである。
そのためには,保護膜は高強度の高分子成分を含有していることが好ましい。かかる高分子成分を含有することは,デンドライトの成長抑制には有用である。逆に,無機物で構成された保護膜は,強度が低く,リチウム析出によるリチウム金属表面の体積変化によって保護膜が破られる恐れがあるので,好ましくない。
また,保護膜はリチウム金属との接着力にも優れていなければならない。もし接着力が低い場合には,リチウム金属表面に体積変化が生じた際に,リチウム金属と保護膜の界面が剥離されて保護膜の機能が喪失されるからである。
また,上述したような電解液とリチウムとの反応を最小化するためには,リチウム金属負極の保護膜は,電解液を効果的に遮断するべきである。そのためには,保護膜は電解液に対して低い膨潤度を有するべきである。一般に,リチウム金属負極の保護膜の特性は,保護膜を組成する成分によって大きく変わってくる。例えば保護膜が多孔性である場合には,電解液とリチウムとの反応が持続的に起こり,保護膜の厚さは数ミクロンに達するようになる。一方,保護膜が緻密である場合には,電解液とリチウムとの接触が遮断されて保護膜の持続的な成長が抑制される。
また,リチウム金属硫黄二次電池においても,リチウム金属負極の反応性は非常に高いため,上述したような,リチウムデンドライトの成長が持続的に発生して結果的に電池の寿命が短縮される問題があった。更に,上述した問題に加えて,電解液と,充放電によって生成される硫化リチウムまたはリチウムポリスルフィドとの持続的な副反応によってリチウムの消耗が急激に発生するという問題もあった。従って,リチウム金属と電解液との副反応,リチウム金属とリチウムスルフィドまたはリチウムポリスルフィドとの副反応,及びリチウムデンドライトの生成,を抑制して電池の寿命を向上させるためには,リチウム金属硫黄二次電池のリチウム金属負極にも保護膜が形成されるべきである。
以下,本発明の実施の形態にかかるリチウム金属二次電池用負極について説明する。リチウム金属二次電池用負極は,リチウム金属またはリチウム合金を含む負極活物質層と,この負極活物質層に形成された保護膜とを含む。
上記負極活物質層は,リチウム箔,リチウム合金箔,高分子フィルムあるいは金属集電体に蒸着されたリチウム金属,または高分子フィルムあるいは金属集電体に蒸着されたリチウム合金などであることができるが,これに限られるわけではない。また,上記リチウム合金は,Al,Mg,K,Na,Ca,Sr,Ba,Si,Ge,Sb,Pb,In及びZnからなる群より選択される元素を含むことができる。
上記保護膜は,3次元的に架橋された高分子ネットワークマトリックスに線形高分子が浸透された構造を有する。図1には,本実施形態にかかる保護膜の構造が概略的にされている。
従来の保護膜の架橋された高分子ネットワークは,膨潤度を低くすると電解液とリチウム金属との反応が促進され,膨潤度を高くすると保護膜が破壊される,といった問題を有していた。一般に,架橋された高分子ネットワークは溶媒に溶解されず,溶媒に対して膨潤性を有する。上記高分子ネットワークの溶媒に対する膨潤度は,架橋点と架橋点との間の距離,及び鎖の化学的構造によって異なってくる。鎖の化学的構造が同一に構成された高分子ネットワークの場合,架橋点間の間隔が短いほど,つまり,架橋密度が高くなるほど,溶媒に対する膨潤度が低くなる。従って,架橋点と架橋点との間の長さが短いほど,保護膜内に含有される電解液の量が少なくなり,リチウム金属負極と電解液との反応は減少する。しかし,逆に架橋密度が高まると,フィルムは堅くなって柔軟性を喪失する。保護膜の柔軟性が低くなると,電池の充放電において生じるリチウム金属負極の体積変化によって,保護膜が破れたりリチウム金属から剥離する現象が生じる。
従って,本実施形態にかかる保護膜においては,図1に示されるように,架橋性高分子ネットワーク1内に機械的強度が優れた線形高分子3を導入することにより,架橋密度を維持したまま,保護膜の機械的強度と接着性を向上させた。ここで,上記架橋密度は,架橋点と架橋点の間の高分子鎖の重量平均分子量(Mx),と定義することができる。架橋点と架橋点との間の高分子鎖の重量平均分子量(Mx)は,50〜20,000の範囲であることが好ましい。より望ましくは,200〜10,000の範囲内であることが好ましい。
架橋された高分子は,架橋性単量体を熱またはUV(紫外線)の照射によって架橋反応させることによって形成される。この架橋された高分子ネットワークの架橋点の間の高分子鎖の重量平均分子量は50〜100,000の範囲内であることが好ましい。上述したように,架橋性高分子の架橋点の間の高分子鎖の長さが短くなる(重量平均分子量が大きくなる)に従って,電解液に対する膨潤度が減少して,リチウムと電解液との反応をより効果的に抑制することできる。一方,架橋点の間の高分子鎖の長さが短くなるに従って,保護膜のイオン電導度は減少する傾向を示す。従って,保護膜のイオン伝導度を減少させ過ぎずに,電解液に対する膨潤度を低くするには,上記重量平均分子量の範囲が適切である。
架橋性単量体の好ましい例としては,ポリエチレンオキシドジアクリレート,ポリエチレンオキシドジメタクリレート,ポリプロピレンオキシドジアクリレート,ポリプロピレンオキシドジメタクリレート,ポリメチレンオキシドジアクリレート,ポリメチレンオキシドジメタクリレート,アルキルジオールジアクリレート,アルキルジオールジメタクリレート,ジビニルベンゼン,またはこれらの混合物などが挙げられる。
線形高分子の重量平均分子量は,50,000〜10,000,000の範囲内であることが望ましい。線形高分子は,架橋性ネットワークを形成する架橋性単量体と均一に混合されることができ,機械的強度に優れ,リチウム金属との接着性に優れる,といった特性を有する。また,リチウムとの副反応を起こさないので,化学的に安定している。
線形高分子の好ましい例としては,ポリエーテル系,ポリカルボナート系,ポリアミド系,ポリエステル系,ポリ塩化ビニル系,フッ化ポリビニリデン系,ポリイミド系,ポリカルボン酸系,ポリスルホン酸系,ポリビニルアルコール系,ポリスルホン系,ポリスチレン系,ポリエチレン系,ポリプロピレン系高分子,これらの共重合体,及びこれらの混合物などが挙げられる,これらに限定されることはない。
架橋された高分子と線形高分子は化学的に結合しないので,保護膜内に含まれる線形高分子の存在を確認したい場合には,線形高分子を溶解させることができる可溶性有機溶媒に保護膜を長時間浸漬させれば,線形高分子を抽出することができる。
架橋された高分子と線形高分子との重量比は,50:1〜1:5の範囲内であることが望ましく,より好ましくは10:1〜1:1,最も好ましくは5:1〜3:1の範囲内であることが望ましい。
本実施形態にかかるリチウム金属二次電池用負極の保護膜は,高分子ネットワーク1及び線形高分子3の間に無機物粒子5を更に含むことができる。図2は,無機物粒子5を含む高分子ネットワークの構造を概略的に示した図である。
無機物粒子5は,保護膜の強度を向上させる,構造的補強剤の役割りを果たす。無機物粒子5には,リチウムイオン伝導性を有する物質,またはリチウムイオン伝導性を有さない物質のいずれをも使用することができる。無機物粒子5がリチウムイオン伝導性を有する単イオン伝導体である場合,無機物粒子5は保護膜の抵抗を低くする効果を奏する。但し,この無機物粒子5の添加による保護膜の抵抗減少効果が現れるのは,無機物粒子5のリチウムイオン伝導度が,高分子ネットワーク保護膜のリチウムイオンの伝導度よりも高い場合に限られる。無機物粒子5は,その直径が1nm〜10μmの範囲であることが望ましく,より好ましくは0.1μm〜1μmの範囲内であることが望ましい。
無機物粒子5のうち,リチウムイオン伝導性を有さない無機物粒子5としては,例えば,SiO2,Al2O3,TiO2,BaTiO2,またはBa2O3などが挙げられる。
無機物粒子5のうち,リチウムイオン伝導性を有する無機物粒子5としては,例えば,リチウムオキシスルフィド(lithium oxysulfide),リチウムナイトライド(lithium nitride),リチウムホスホロスオキシナイトライド(lithium phosphorus oxynitride: Journal of Power Sources 109 (2002) 214−219 参照),リチウムシリコンジスルフィド(lithium silicondisulfide),リチウムボロンジスルフィド(lithium borondisulfide),またはこれらの混合物などが挙げられる。
本実施形態にかかるリチウム金属二次電池用負極は,負極活物質層と保護膜の間にリチウムイオン伝導性コーティング膜が更に形成されてもよい。上記リチウムイオン伝導性コーティング膜は,無機質コーティング膜,有機質コーティング膜,またはこれらが積層された多層コーティング膜のいずれかであることが好ましい。上記リチウムイオン伝導性コーティング膜の厚さは,1μm以下であることが好ましい。上記リチウムイオン伝導性コーティング膜は,保護膜コーティング時の保護膜コーティング液の溶媒とリチウムとの反応を最少化する効果を奏する。
リチウムイオン伝導性コーティング膜に用いられる無機質コーティング膜は,Cu,Al,Co,Fe,Ag,Zn,Mg,B,Sn,Pb,Cd,Si,In,Ga,リチウムオキシスルフィド(lithium oxysulfide),リチウムナイトライド(lithium nitride),リチウムホスホロスオキシナイトライド(lithium hosphorus oxynitride),リチウムシリコンスルフィド,リチウムシリコンジスルフィド(lithium silicondisulfide),リチウムボロンスルフィド,リチウムボロンジスルフィド(lithium borondisulfide),リチウムシリケート,四ほう酸リチウム,燐酸リチウム,リチウムホスホロナイトレート,リチウムアルミノスルフィド,及びリチウムホスホロススルフィドからなる群より選択される物質からなる。
リチウムイオン伝導性コーティング膜に用いられる有機質保護膜は,ポリ(p−フェニレン),ポリアセチレン,ポリ(p−フェニレンビニレン),ポリアニリン,ポリピロール,ポリチオフェン,ポリ(2,5−エチレンビニレン),アセチレン,ポリ(フェリーナフタレン),ポリアセン,及びポリ(ナフタレン−2,6−ジイル)からなる群より選択される物質からなる,導電性を有するモノマー,オリゴマー,または高分子のいずれかである。
以下,本発明の実施の形態にかかるリチウム金属二次電池用負極の製造方法について説明する。本実施形態にかかるリチウム金属二次電池用負極は,負極活物質層と,この負極活物質層に形成された保護膜とを含む。上記保護膜は,保護膜コーティング組成物を負極にコーティングして形成される。
まず,架橋性単量体,線形高分子及び架橋開始剤を,コーティング溶媒中(非水系溶媒中)で混合攪拌してコーティング組成物を製造する段階を実施する。上記架橋性単量体及び線形高分子を組成する物質は,上述したリチウム金属二次電池用負極に関する記載で述べた通りである。
上記架橋開始剤には,一定の温度でラジカルを形成させることができる物質を用いる。上記架橋開始剤の例としては,例えば,ベンゾイルペルオキシド,ラウリルペルオキシ,アセチルペルオキシ,ジラウリルペルオキシド,ジ−タート−ブチルペルオキシド,またはキュミルヒドロペルオキシドなどのような過酸化物,あるいは,アゾビスイソブチロニトリル,またはアゾビスイソバレロニトリルなどのようなアゾ系(−N=N−)化合物などを挙げることができる。架橋開始剤は,架橋性高分子ネットワークに対して0.1〜3重量%の範囲内で用いられることが望ましく,より好ましくは,0.5〜2重量%の範囲内で用いられることが望ましい。
上記コーティング溶媒には,水分が除去された非水系溶媒を用いる。上記コーティング溶媒には,例えば,テトラヒドロフラン,アセトニトリル,クロロホルム,アセトン,ジオキソレーン,ジメチルエーテル,エチルメチルエーテル,モノクロロエタン,ジクロロエタン,トリクロロエタン,ジメトキシエタン,トリグライム,またはテトラグライムなどを用いることができる。保護膜コーティング組成物のうちの保護膜成分,すなわち架橋性単量体及び線形高分子,が占める割合は,1〜30wt%(重量%)の範囲内であることが望ましい。
また,上記保護膜コーティング組成物を製造する段階においては,フェニレンマレイミドのような架橋剤を更に添加することができる。
更に,上記保護膜コーティング組成物を製造する段階においては,リチウム電池の電解液に用いられるリチウム塩を添加することができる。リチウム塩を添加すると,放電初期にもリチウムイオンが保護膜内に存在することになるので,電池の充放電に伴なう反応における過電圧が低くなるという長所がある。上記リチウム塩の例としては,例えば,LiClO4,LiBF4,LiPF6,LiAsF6,LiAsCl6,LiCF3SO3,LiN(SO2CF3)2,またはLiN(SO2CF2CF3)2などが挙げられる。
また,上記保護膜コーティング組成物を製造する段階においては,保護膜の抵抗を減少させて機械的強度を増加させる無機物粒子を添加することができる。上記段階において無機物粒子を添加すれば,無機物粒子を保護膜の高分子ネットワークに導入することができる。
次に,上記コーティング組成物をリチウム金属またはリチウム合金の負極活物質層にコーティングした後,乾燥させて保護膜前駆体フィルムを製造する段階を実施する。コーティング組成物が塗布された負極活物質層を乾燥させることにより,コーティング溶媒が揮発されて保護膜前駆体フィルムとなる。このようにして,保護膜前駆体フィルムが形成された負極が製造される。
上記コーティング工程においては,コーティング組成物が負極活物質層に均一にコーティングされて厚さが均一なフィルムが形成される方法であれば,いかなる方法を用いてもよい。具体的な方法としては,例えば,ドクターブレードコーティング,浸漬コーティング,グラビアコーティング,スリットダイコーティング,スピンコーティング,リバースロールコーティング,スクリーンコーティング,または毛細管現象を用いるキャップコーティングなどの方法が挙げられるが,これらの方法に限定されるものではない。
次に,上記保護膜前駆体フィルムが形成された負極に対して熱処理または紫外線照射を行って架橋反応を進行させる段階を実施する。
上記熱処理においては,保護膜前駆体フィルムがコーティングされた負極を加熱して保護膜内の架橋性単量体のラジカル重合を開始及び進行させて,架橋された高分子ネットワークを形成させる。加熱温度は60〜120℃の範囲内であることが好ましい。また,架橋反応は,窒素またはアルゴンガスのような非活性気体雰囲気で進行させることが好ましい。
上記紫外線照射においては,保護膜前駆体フィルムがコーティングされた負極に紫外線を照射して架橋性単量体の架橋反応を開始及び進行させる。紫外線照射による架橋反応においても,窒素あるいはアルゴンガスのような非活性気体雰囲気で架橋反応を進行させることがより好ましい。
また,上記リチウム金属二次電池用負極の製造方法は,負極活物質層と保護膜の間にリチウムイオン伝導性コーティング膜を形成する段階を更に含むことができる。上記リチウムイオン伝導性コーティング膜は,無機質コーティング膜,有機質コーティング膜,またはこれらが積層されたコーティング膜のいずれかであり,具体的な物質例は,上述したリチウム金属二次電池用負極に関する記載で述べた通りである。
従来の架橋性単量体だけで架橋性高分子ネットワークを構成するリチウム金属二次電池用負極の保護膜の製造においては,液体状態の架橋性単量体をリチウム金属の表面に塗布した後,熱処理または紫外線照射を行って,架橋性単量体を架橋反応させて固形のフィルムを形成していた。このとき,均一なフィルムを形成するためには,保護膜成分を塗布後,直ちに架橋反応が行われるようにしなければならなかった。これに対し,本実施形態では,線形高分子と架橋性単量体の混合物を含むコーティング組成物をリチウム金属またはリチウム合金の表面にコーティングして保護膜前駆体フィルムを形成した後,熱処理または紫外線照射を行って,架橋性単量体の反応を誘発させて線形高分子と架橋性高分子ネットワークマトリックスが混合された保護膜を形成している。
ここで,上記線形高分子は,フィルム形成特性を有する。すなわち,線形高分子はリチウム金属に塗布された直後からフィルムを形成するので,保護膜前駆体フィルムを形成した後に短時間内において架橋反応を開始させる必要がない。そして,上記線形高分子のフィルム形成特性によって,コーティングされた保護膜はフィルム化されるので,このような状態の負極を,例えばロール形態で運送及び保管しておくことも可能となる。そしてその後,保護膜を熱硬化させる(架橋させる)際には,コーティングされたロールをオーブンで反応させることができる。このような線形高分子のフィルム形成特性により,本実施形態にかかる保護膜は,保護膜の均一性の側面からすると,従来の保護膜と比較して非常に大きい長所を有する。すなわち,従来の液体状態の架橋性単量体を負極表面に塗布する負極の場合には,負極をロール状に巻くことはできないし,液体の流れによって膜を均一に形成することができなかった。また,液体状態の単量体を架橋させる工程は,単量体塗布工程直後に連続的に行われなければならなかった。これに対し,本実施形態にかかるリチウム金属二次電池用負極の製造方法によれば,線形高分子成分の添加によって,保護膜成分塗布後直ちに架橋工程を行う必要がなくなったので,保護膜製造時の作業が容易になり,作業性を大きく向上させることができる。
以下,本発明の実施の形態にかかるリチウム金属二次電池について説明する。本実施形態にかかるリチウム金属二次電池は,上述した負極と,正極活物質を含む正極と,電解質とを含んで構成される。また,必要に応じてセパレータを含むこともできる。
本実施形態にかかるリチウム金属二次電池の正極は,電気化学的に可逆的な酸化/還元反応が可能な正極活物質を含む。上記正極活物質としては,リチウムイオン電池で一般に用いられるリチウムの可逆的な挿入/脱離が可能なリチエイテッド挿入化合物(リチウム含有複合酸化物)を使用することができる。あるいは,リチウム硫黄電池で一般に用いられる無機硫黄(S8)または硫黄系列化合物を使用することもできる。
正極活物質のリチウム含有複合酸化物としては,例えば,リチウム遷移金属酸化物,LixMn1−yMyA2,LixMn1−yMyO2−zXz,LixMn2O4−zXz,LixCo1−yMyA2,LixCo1−yMyO2−zXz,LixNi1−yMyA2,LixNi1−yMyO2−zXz,LixNi1−yCoyO2−zXz,LixNi1−y−zCoyMzAα,LixNi1−y−zCoyMzO2−αXα,LixNi1−y−zMnyMzAα,LixNi1−y−zMnyMzO2−αXαなどがある。
(式中,0.90<=x<=1.1,0<=y<=0.5,0<=z<=0.5,0<=α<=2であり,
MはAl,Ni,Co,Mn,Cr,Fe,Mg,Sr,V,及び希土類元素からなる群より選択される少なくとも一つの元素であり,
AはO,F,S,及びPからなる群より選択される元素であり,XはF,S,またはPである。)
(式中,0.90<=x<=1.1,0<=y<=0.5,0<=z<=0.5,0<=α<=2であり,
MはAl,Ni,Co,Mn,Cr,Fe,Mg,Sr,V,及び希土類元素からなる群より選択される少なくとも一つの元素であり,
AはO,F,S,及びPからなる群より選択される元素であり,XはF,S,またはPである。)
正極活物質の硫黄系列化合物としては,例えば,スルフィド化合物(Li2Sn(n≧1)),有機硫黄化合物,及び炭素−硫黄ポリマー((C2Sx)n:x=2.5〜50,n≧2)からなる群より選択されるものを用いることができる。上記スルフィド化合物には,例えば,2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール(2,5−dimercapto−1,3,4−thiadiazole),1,3,5−トリチオシアン酸(1,3,5−trithiocyanuic acid)などが含まれる。
上記正極には,硫黄または有機硫黄を含まない正極を製造して,電解液に硫黄を含んだ活物質を添加して製造されたカソード液(catholyte)を正極として用いることもできる。
本実施形態にかかるリチウム金属二次電池の電解質としては,従来のリチウム金属二次電池で用いられているものは全て用いることができる。例えば,リチウム金属硫黄電池の場合には,上記電解質は非水性有機溶媒と電界塩としてのリチウム塩とを含む。
上記電解質に含まれる非水性有機溶媒としては,単一溶媒,または2種以上の混合有機溶媒のいずれも使用可能である。2種以上の混合有機溶媒を使用する場合,弱い極性溶媒グループ,強い極性溶媒グループ,及びリチウムメタル保護溶媒グループのうちの二つ以上のグループから,それぞれ一つ以上の溶媒を選択して,これらを混合して用いるのが好ましい。
上記電解質に含まれる弱い極性溶媒は,アリール化合物,二環式エーテル,または非環形カルボナートのうち,硫黄元素を溶解させることができる,誘電常数が15より小さい溶媒である,と定義される。弱い極性溶媒の具体的な例としては,例えば,キシレン(xylene),ジメトキシエタン,2−メチルテトラヒドロフラン,ジエチルカルボナート,ジメチルカルボナート,トルエン,ジメチルエーテル,ジエチルエーテル,ジグライム,またはテトラグライムなどが挙げられる。
上記電解質に含まれる強い極性溶媒は,非サイクリックカルボナート,スルホキシド化合物,ラクトン化合物,ケトン化合物,エステル化合物,スルフェート化合物,またはスルフィド化合物のうち,リチウムポリスルフィドを溶解させることができる,誘電常数が15より大きい溶媒である,と定義される。強い極性溶媒の具体的な例としては,例えば,ヘキサメチルリン酸トリアミド(hexamethyl phosphoric triamide),ガンマ−ブチロラクトン,アセトニトリル,エチレンカルボナート,プロピレンカルボナート,N−メチルピロリドン,3−メチル−2−オキサゾリドン,ジメチルホルムアミド,スルホラン,ジメチルアセトアミド,ジメチルスルホキシド,ジメチルスルフェート,エチレングリコールジアセテート,ジメチルスルフィト,またはエチレングリコールスルフィドなどが挙げられる。
上記電解質に含まれるリチウムメタル保護溶媒は,飽和されたエーテル化合物,不飽和されたエーテル化合物,N,O,S,またはこれらの組み合わせが含まれたヘテロ環式化合物のような,リチウム金属に安定したSEIフィルム(固体電解質界面膜)を形成することができる,充放電サイクル効率が50%以上の溶媒である,と定義される。リチウム保護溶媒の具体的な例としては,例えば,テトラヒドロフラン,エチレンオキシド,ジオキソラン,3,5−ジメチルイソキサゾ−ル,2,5−ジメチルフラン,フラン,2−メチルフラン,1,4−オキサン,または4−メチルジオキソランなどが挙げられる。
上記電解質に含まれる電解塩であるリチウム塩としては,例えば,リチウムトリフルオロメタンスルホンイミド(lithium trifluoromethansulfonimide),リチウムトリフレート(lithium triflate),過塩素酸リチウム(lithium perchlorate),LiPF6,LiBF4,またはテトラアルキルアンモニウムなどが挙げられる。上記テトラアルキルアンモニウムとしては,例えば,テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレート,または常温で液状である塩などの一つ以上を用いることができる。常温で液状である塩としては,例えば,1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス−(ペルフルオロエチルスルホニル)イミドなどがある。上記電解塩の濃度は,0.1〜2.0Mの範囲内であることが好ましい。
上記電解質には,上述したような液体電解質を用いることができる一方で,固体状やゲル状の高分子電解質を用いることも可能である。この場合,高分子電解質は,従来から用いられている材料物質及び方法を用いて製造してよい。
本実施形態にかかるリチウム金属二次電池のセパレータとしては,従来のリチウム金属二次電池で用いられているものは全て用いることができる。上記セパレータは,正極活物質と負極活物質との間に介在して,内部短絡を防止するために設けられる。セパレータとしては,例えば,ポリプロピレン,ポリエチレンなどの高分子膜またはこれらの多重膜を用いることができる。
次に,本発明の実施の形態にかかるリチウム金属二次電池の構造について説明する。負極,正極,及び電解質に加えて更にセパレータを含むリチウム金属二次電池の構造としては,正極/セパレータ/負極の構造を有する単位電池,正極/セパレータ/負極/セパレータ/正極の構造を有するバイセル電池,または単位電池の構造が繰り返される積層電池のいずれの構造をも有することができる。
本実施形態にかかるリチウム金属二次電池の代表的な構造を図3に示した。図3に示したように,リチウム金属二次電池10は,正極11及び負極12を含み,これらは電池缶14に収容される。ここで,図3に示したリチウム金属二次電池は角型であるが,その形状は角型に限定されるものではなく,例えば,円筒型,コイン型,ボタン型,薄膜型などであってもよい。
本実施形態にかかるリチウム金属二次電池の負極12の構造を,図4及び図5により詳しく示した。図4に示したように,負極12は,負極活物質層12aと保護膜12bとから形成される。負極12に形成された保護膜12bは接着性に優れており,図5に示したように,負極12とセパレータ16とを接着させることができる。
負極とセパレータの接着は,架橋前の保護膜前駆体とセパレータとが順に積層されたリチウム金属負極に,適切な圧力と熱を加えて保護膜前駆体の架橋反応を起こすことにより行われる。このとき,架橋反応により形成された架橋ネットワークがリチウム金属負極の表面及びセパレータ表面に形成されることにより,保護膜が負極とセパレータとを接着する役割を果たす。
セパレータとリチウム電極との接着は,上述したように,保護膜前駆体フィルムがコーティングされたリチウム金属にセパレータを接触させて,加熱処理を行うことにより得ることができる。または,保護膜前駆体がコーティングされたリチウム金属,セパレータ,及び正極からなる,積層電池または巻取りされた電池を製造し,この電池に適切な圧力と温度を加えて電池内部でセパレータとリチウム金属負極が保護膜層によって結合されるようにして得ることもできる。
リチウム金属負極を使用した電池が短寿命である要因の一つとして,セパレータとリチウム金属負極との界面が均一ではないために,局部的な反応の集中が起こることが挙げられる。本実施形態にかかるリチウム金属二次電池においては,セパレータとリチウム金属負極とが均一な界面を有するようになるので,局部的な電気化学的反応の集中を最少化することができる。
上述したような,本発明の実施の形態にかかるリチウム金属二次電池用負極は,表面に保護膜が形成されており,容量が優れている。そして,上記保護膜は電解液とリチウム負極との反応性を抑制することができる。従って,本発明の実施の形態にかかるリチウム金属二次電池は,高い反応性により安全面で問題があって使用が制限されていたリチウム金属を,負極として使用することができ,その結果電池のサイクル寿命を向上させることができる。また,リチウム金属硫黄二次電池の負極においても保護膜が形成され,リチウム金属とリチウムスルフィドまたはリチウムポリスルフィドとの副反応,及びリチウムデンドライトの生成が抑制されて,電池の寿命を向上させることができる。
以下,本発明の実施の形態にかかる好ましい実施例,及び上記実施例と比較を行うための比較例について説明する。以下に挙げられた実施例は,本発明の実施の形態の好ましい一実施例にすぎず,本発明が下記の実施例に限定されるわけではない。
(比較例1)
比較例1は,保護膜が形成されないリチウム金属二次電池用負極である。
銅集電体に15μmの厚さで蒸着されたリチウムを作用極,100μmのリチウム箔を対極として使用し,上記作用極及び対極の間に16μmの多孔性ポリエチレンセパレータを配置し,アルミニウムがコーティングされたプラスチックパウチを用いてリチウム半電池を製造した。電解液としては,1MのLiN(CF3SO2)2が溶解されたジメトキシエタン/ジグライム/ジオキソラン(体積比が4/4/2)を使用した。
比較例1は,保護膜が形成されないリチウム金属二次電池用負極である。
銅集電体に15μmの厚さで蒸着されたリチウムを作用極,100μmのリチウム箔を対極として使用し,上記作用極及び対極の間に16μmの多孔性ポリエチレンセパレータを配置し,アルミニウムがコーティングされたプラスチックパウチを用いてリチウム半電池を製造した。電解液としては,1MのLiN(CF3SO2)2が溶解されたジメトキシエタン/ジグライム/ジオキソラン(体積比が4/4/2)を使用した。
上記電池を電流密度1mA/cm2にて,2時間充電して2時間放電する充放電を繰り返した。その結果,クーロン効率は63.9%であり,FOM(Figure of Merit)は2.77であった。ここで,クーロン効率は,充電電気容量に対する放電電気容量である。また,FOMは,性能指数であり,リチウムが完全に消失する(不活性リチウムに変換される)までに要する充放電サイクル数を意味する。
上記充放電による電池電圧の変化を図6に示した。上記充放電において,放電時には,作用極でリチウムの析出が発生し,対極でリチウムのストリッピング反応が発生した。また,充電時には,作用極でリチウムのストリッピング反応が現れ,負極でリチウムの析出が現れた。また,上記充放電における,放電時の電池電圧は−100mVであり,充電時の電池電圧は100mVであった。ここで,図6を参照すると,3回目の充電では電池電圧が1.7Vまで上昇している。これは,作用極のリチウムの持続的な消耗によって,3サイクル目の充電で作用極内のリチウムが完全に消失したことを意味する。すなわち,リチウム金属は,数回の充放電の後に,不活性リチウムに変換され,それ以上充放電を続けても化学反応に参与しない,といった現象が発生する。
(比較例2)
比較例2は,保護膜が形成されるリチウム金属二次電池用負極であり,保護膜は線形高分子を含む。
ポリ塩化ビニル0.2gをテトラヒドロフラン6.2gに溶かして得られた均一な溶液を,銅集電体に15μmの厚さで蒸着されたリチウムの上に,厚さ1μmにコーティングした。ポリ塩化ビニルは,重量平均分子量1,000,00であり,Aldrich社のものを使用した。
比較例2は,保護膜が形成されるリチウム金属二次電池用負極であり,保護膜は線形高分子を含む。
ポリ塩化ビニル0.2gをテトラヒドロフラン6.2gに溶かして得られた均一な溶液を,銅集電体に15μmの厚さで蒸着されたリチウムの上に,厚さ1μmにコーティングした。ポリ塩化ビニルは,重量平均分子量1,000,00であり,Aldrich社のものを使用した。
1μmのポリ塩化ビニルがコーティングされたリチウムを作用極,100μmのリチウム箔を対極として使用し,上記作用極及び対極の間に16μmの多孔性ポリエチレンセパレータを配置し,アルミニウムがコーティングされたプラスチックパウチを用いてリチウム半電池を製造した。電解液としては,1MのLiN(CF3SO2)2が溶解されたジメトキシエタン/ジグライム/ジオキソラン(体積比が4/4/2)を使用した。
上記電池を電流密度1mA/cm2にて,2時間充電して2時間放電する充放電を繰り返した。その結果,クーロン効率は71.6%,FOMは3.52となった。
(比較例3)
比較例3は,保護膜が形成されるリチウム金属二次電池用負極であり,保護膜は架橋性高分子を含む。
ヘキサンジオールジアクリレート2g,テトラグライム2g,及びアゾビスイソブチロニトリル100mgを,テトラヒドロフラン7gに溶かして得られた溶液を,銅集電体に15μmの厚さで蒸着されたリチウムの上に塗布した後,オーブンで80℃に加熱して架橋させた。架橋されたヘキサジオールジアクリレート層の厚さは1μmとなった。
比較例3は,保護膜が形成されるリチウム金属二次電池用負極であり,保護膜は架橋性高分子を含む。
ヘキサンジオールジアクリレート2g,テトラグライム2g,及びアゾビスイソブチロニトリル100mgを,テトラヒドロフラン7gに溶かして得られた溶液を,銅集電体に15μmの厚さで蒸着されたリチウムの上に塗布した後,オーブンで80℃に加熱して架橋させた。架橋されたヘキサジオールジアクリレート層の厚さは1μmとなった。
1μmのヘキサジオールジアクリレート層が形成されたリチウムを作用極,100μmのリチウム箔を対極として使用し,上記作用極及び対極の間に16μmの多孔性ポリエチレンセパレータを配置し,アルミニウムがコーティングされたプラスチックパウチを用いてリチウム半電池を製造した。電解液としては,1MのLiN(CF3SO2)2が溶解されたジメトキシエタン/ジグライム/ジオキソラン(体積比が4/4/2)を使用した。
上記電池を電流密度1mA/cm2にて,2時間充電して2時間放電する充放電を繰り返した。その結果,クーロン効率は73.1%,FOMは3.72となった。
(実施例1)
実施例1は,保護膜が形成されるリチウム金属二次電池用負極であり,保護膜は架橋性高分子及び線形高分子を含む。
横枝ポリエチレンオキシド0.2g,及びヘキサンジオールジアクリレート0.8gを,テトラヒドロフラン7.6gに溶かした後,アゾビスイソブチロニトリル(azobisisobutyronitrile)20mg及びフェニレンジマレイミド(phenylenedimaleimide)16mgを添加して,常温で10分間攪拌した。横枝ポリエチレンオキシドは,重量平均分子量1,000,000であり,DAISO社のものを使用した。
実施例1は,保護膜が形成されるリチウム金属二次電池用負極であり,保護膜は架橋性高分子及び線形高分子を含む。
横枝ポリエチレンオキシド0.2g,及びヘキサンジオールジアクリレート0.8gを,テトラヒドロフラン7.6gに溶かした後,アゾビスイソブチロニトリル(azobisisobutyronitrile)20mg及びフェニレンジマレイミド(phenylenedimaleimide)16mgを添加して,常温で10分間攪拌した。横枝ポリエチレンオキシドは,重量平均分子量1,000,000であり,DAISO社のものを使用した。
得られた均一な溶液を,銅集電体に15μmの厚さで蒸着されたリチウムの上に塗布した後,スピンコーターを用いて1000rpmの速度で60秒間コーティングして,保護膜前駆体フィルムを形成した。そして,保護膜前駆体フィルムがコーティングされたリチウムを,アルゴン雰囲気にて,80℃の温度で2時間加熱して,保護膜前駆体内の架橋性単量体であるヘキサンジオールジアクリレートが架橋されるようにした。その結果,厚さ1.2μmの保護膜がリチウム電極表面に形成された。
1.2μmの保護膜がコーティングされたリチウムを作用極,100μmのリチウム箔を対極として使用し,上記作用極及び対極の間に16μmの多孔性ポリエチレンセパレータを配置し,アルミニウムがコーティングされたプラスチックパウチを用いてリチウム半電池を製造した。電解液としては,1MのLiN(CF3SO2)2が溶解されたジメトキシエタン/ジグライム/ジオキソラン(体積比が4/4/2)を使用した。
上記電池を電流密度1mA/cm2にて,2時間充電して2時間放電する充放電を繰り返した。その結果,クーロン効率は90.0%,FOMは10.1となった。
また,充放電による電池電圧の変化を図7に示した。図7を参照すると,16サイクル目の充電では電池電圧が1.5Vまで上昇している。これは,作用極のリチウムの持続的な消耗によって,16サイクルで作用極内のリチウムが完全に消失したことを意味する。
(実施例2)
実施例2は,保護膜が形成されるリチウム金属二次電池用負極であり,保護膜は架橋性高分子及び線形高分子を含む。実施例1とは,線形高分子として使用する物質及びその重量平均分子量が異なる。
ポリ塩化ビニル0.4g,及びヘキサンジオールジアクリレート0.6gを,テトラヒドロフラン15.2gに溶かした後,アゾビスイソブチロニトリル(azobisisobutyronitrile)20mgを添加して,常温で10分間攪拌した。ポリ塩化ビニルは,重量平均分子量100,000である。
実施例2は,保護膜が形成されるリチウム金属二次電池用負極であり,保護膜は架橋性高分子及び線形高分子を含む。実施例1とは,線形高分子として使用する物質及びその重量平均分子量が異なる。
ポリ塩化ビニル0.4g,及びヘキサンジオールジアクリレート0.6gを,テトラヒドロフラン15.2gに溶かした後,アゾビスイソブチロニトリル(azobisisobutyronitrile)20mgを添加して,常温で10分間攪拌した。ポリ塩化ビニルは,重量平均分子量100,000である。
得られた均一な溶液を,銅集電体に15μmの厚さで蒸着されたリチウムの上に塗布した後,スピンコーターを用いて1000rpmの速度で60秒間コーティングして,保護膜前駆体フィルムを形成した。そして,保護膜前駆体フィルムがコーティングされたリチウムを,アルゴン雰囲気にて,80℃の温度で2時間加熱して,保護膜前駆体内の架橋性単量体であるヘキサンジオールジアクリレートが架橋されるようにした。その結果,厚さ1μmの保護膜がリチウム電極表面に形成された。
1μmの保護膜がコーティングされたリチウムを作用極,100μmのリチウム箔を対極として使用し,上記作用極及び対極の間に16μmの多孔性ポリエチレンセパレータを配置し,アルミニウムがコーティングされたプラスチックパウチを利用してリチウム半電池を製造した。電解液としては,1MのLiN(CF3SO2)2が溶解されたジメトキシエタン/ジグライム/ジオキソラン(体積比が4/4/2)を使用した。
上記電池を電流密度1mA/cm2にて,2時間充電して2時間放電する充放電を繰り返した。その結果,クーロン効率は92.9%,FOMは14.1であった。
また,充放電による電池電圧の変化を図8に示した。図8を参照すると,22サイクル目の充電では電池電圧が1.5Vまで上昇している。これは,作用極のリチウムの持続的な消耗によって,22サイクルで作用極内のリチウムが完全に消失したことを意味する。
実施例1及び実施例2の保護膜がコーティングされた負極を用いた電池の方が,比較例2及び比較例3の保護膜がコーティングされた負極を用いた電池よりも,保護膜の形成による優れたリチウム安定化効果を示した。この結果から,ポリ塩化ビニルまたはヘキサンジオールジアクリレートの,線形高分子または架橋性高分子のみからなる保護膜よりも,架橋性高分子と線形高分子が共にネットワークを形成した保護膜の方が,優れたリチウム安定化効果を得られることが分かった。
(実施例3)
実施例3は,保護膜が形成されるリチウム金属二次電池用負極であり,保護膜は架橋性高分子及び線形高分子を含む。実施例3の保護膜は,無機物粒子としての単イオン伝導体を更に含む。
ポリ塩化ビニル0.4g,ヘキサンジオールジアクリレート0.6g,無機物単イオン伝導体(無機物粒子)0.6gを,テトラヒドロフラン8.0gに溶かした後,アゾビスイソブチロニトリル(azobisisobutyronitrile)20mgを添加して,常温で10分間攪拌した。ポリ塩化ビニルは,重量平均分子量100,000であり,無機物単イオン伝導体はOHARA社のものを使用した。
実施例3は,保護膜が形成されるリチウム金属二次電池用負極であり,保護膜は架橋性高分子及び線形高分子を含む。実施例3の保護膜は,無機物粒子としての単イオン伝導体を更に含む。
ポリ塩化ビニル0.4g,ヘキサンジオールジアクリレート0.6g,無機物単イオン伝導体(無機物粒子)0.6gを,テトラヒドロフラン8.0gに溶かした後,アゾビスイソブチロニトリル(azobisisobutyronitrile)20mgを添加して,常温で10分間攪拌した。ポリ塩化ビニルは,重量平均分子量100,000であり,無機物単イオン伝導体はOHARA社のものを使用した。
得られた均一な溶液を,銅集電体に15μmの厚さで蒸着されたリチウムの上に塗布した後,スピンコーターを用いて1000rpmの速度で60秒間コーティングして,保護膜前駆体フィルムを形成した。そして,保護膜前駆体フィルムがコーティングされたリチウムを,アルゴン雰囲気にて,80℃の温度で2時間加熱して,保護膜前駆体内の架橋性単量体であるヘキサンジオールジアクリレートが架橋されるようにした。その結果,厚さ1.5μmの保護膜がリチウム電極表面に形成された。
1.5μmの保護膜がコーティングされたリチウムを作用極,100μmのリチウム箔を対極として使用し,上記作用極及び対極の間に16μmの多孔性ポリエチレンセパレータを配置し,アルミニウムがコーティングされたプラスチックパウチを利用してリチウム半電池を製造した。電解液としては,1MのLiN(CF3SO2)2が溶解されたジメトキシエタン/ジグライム/ジオキソラン(体積比が4/4/2)を使用した。
上記電池を電流密度1mA/cm2にて,2時間充電して2時間放電する充放電を繰り返した。その結果,クーロン効率は90.0%,FOMは14.9であった。
また,23サイクル目の充電では電池電圧が1.5Vまで上昇した。これは,作用極のリチウムの持続的な消耗によって,23サイクルで作用極内のリチウムが完全に消失したことを意味する。
実施例3においては,充放電時の電池の電位は200mVであり,無機物単イオン伝導体を添加しないで保護膜を形成した実施例1及び実施例2と比較すると,1/5の電圧である。これは,無機物単イオン伝導体を添加したことによって,保護膜のイオン電導度が増加して電池の充放電に伴なう反応における過電圧が減少したことを示す。
(比較例4)
比較例4は,保護膜が形成されないリチウム金属負極を有する,リチウム硫黄電池である。
硫黄正極と,60μmのリチウム金属箔負極とを使用して巻取り型リチウム硫黄電池を製造した。
比較例4は,保護膜が形成されないリチウム金属負極を有する,リチウム硫黄電池である。
硫黄正極と,60μmのリチウム金属箔負極とを使用して巻取り型リチウム硫黄電池を製造した。
硫黄正極は,無機硫黄(S8)75重量%,カーボン導電剤15重量%,及びポリエチレンオキシドバインダー10重量%を使用して通常の方法で製造し,その容量は2mAh/cm2であった。
電解液としては,1MのLiN(CF3SO2)2が溶解されたジメトキシエタン/ジグライム/ジオキソラン(体積比が4/4/2)を使用した。
製造された電池の理論容量は25mAhであった。,
電解液としては,1MのLiN(CF3SO2)2が溶解されたジメトキシエタン/ジグライム/ジオキソラン(体積比が4/4/2)を使用した。
製造された電池の理論容量は25mAhであった。,
(実施例4)
実施例4は,保護膜が形成されるリチウム金属負極を有する,リチウム硫黄電池であり,
保護膜は架橋性高分子及び線形高分子を含む。
硫黄正極と,実施例2で得られた保護膜がコーティングされたリチウム蒸着負極とを使用して巻取り型リチウム硫黄電池を製造した。
実施例4は,保護膜が形成されるリチウム金属負極を有する,リチウム硫黄電池であり,
保護膜は架橋性高分子及び線形高分子を含む。
硫黄正極と,実施例2で得られた保護膜がコーティングされたリチウム蒸着負極とを使用して巻取り型リチウム硫黄電池を製造した。
硫黄正極は,無機硫黄(S8)75重量%,カーボン導電剤15重量%,及びポリエチレンオキシドバインダー10重量%を使用して通常の方法で製造し,その容量は2mAh/cm2であった。
電解液としては,1MのLiN(CF3SO2)2が溶解されたジメトキシエタン/ジグライム/ジオキソラン(4/4/2体積比)を使用した。
製造された電池の理論容量は25mAhであった。
電解液としては,1MのLiN(CF3SO2)2が溶解されたジメトキシエタン/ジグライム/ジオキソラン(4/4/2体積比)を使用した。
製造された電池の理論容量は25mAhであった。
上記比較例4及び実施例4によって製造されたリチウム硫黄電池を,充電/放電速度を各々0.5C/0.2Cとして,繰り返し充放電を行った。このとき,放電限界電位は1.5Vであり,充電は,750mAhの容量カット−オフ,あるいは3.5Vの充電限界電位を条件として充放電を実施した。その結果,充放電サイクルによる容量を測定して,下記表1に示した。
上記表1に示したように,本実施形態にかかる保護膜がコーティングされた負極を使用した実施例4のリチウム硫黄電池の方が,保護膜がコーティングされていないリチウム金属負極を使用した比較例4のリチウム硫黄電池よりも,容量特性及びサイクル寿命特性に優れていることが分かる。
(実施例5)
実施例5は,保護膜が形成されるリチウム金属負極を有し,保護膜は架橋性高分子及び線形高分子を含む。そして,リチウム金属二次電池の製造においては,加熱処理により保護膜の架橋性高分子を架橋させており,セパレータとの接着性も得ている。
横枝ポリエチレンオキシド0.2g,及びヘキサンジオールジアクリレート0.8gを,テトラヒドロフラン7.6gに溶かした後,アゾビスイソブチロニトリル(azobisisobutyronitrile)20mg及びフェニレンマレイミド(phenylenedimaleimide)16mgを添加して,常温で10分間攪拌した。横枝ポリエチレンオキシドは,重量平均分子量1,000,000であり,DAISO社のものを使用した。
実施例5は,保護膜が形成されるリチウム金属負極を有し,保護膜は架橋性高分子及び線形高分子を含む。そして,リチウム金属二次電池の製造においては,加熱処理により保護膜の架橋性高分子を架橋させており,セパレータとの接着性も得ている。
横枝ポリエチレンオキシド0.2g,及びヘキサンジオールジアクリレート0.8gを,テトラヒドロフラン7.6gに溶かした後,アゾビスイソブチロニトリル(azobisisobutyronitrile)20mg及びフェニレンマレイミド(phenylenedimaleimide)16mgを添加して,常温で10分間攪拌した。横枝ポリエチレンオキシドは,重量平均分子量1,000,000であり,DAISO社のものを使用した。
得られた均一な溶液を,銅集電体に15μmの厚さで蒸着されたリチウムの上に塗布した後,スピンコーターを用いて1000rpmの速度で60秒間コーティングして,1.0μm厚さの保護膜前駆体フィルムをリチウム電極表面に形成した。1.0μmの保護膜前駆体フィルムがコーティングされたリチウムを作用極,100μmのリチウム箔を対極として使用し,上記作用極及び対極の間に16μmの多孔性ポリエチレンセパレータを配置して電極組立体を製造した。
上記電極組立体を,アルゴン雰囲気にて,100g/cm2の圧力をセルに加えながら,80℃の温度で2時間加熱して,保護膜前駆体内の架橋性単量体が架橋されるようにした。このとき,リチウム電極とセパレータは保護膜により接着されて,図5に示された構造を有する電極組立体が製造された。
架橋反応が完了した電極組立体を,アルミニウムがコーティングされたプラスチックパウチを利用して真空包装してリチウム半電池を製造した。電解液としては,1MのLiN(CF3SO2)2が溶解されたジメトキシエタン/ジグライム/ジオキソラン(体積比が4/4/2)を使用した。
上記電池を電流密度1mA/cm2にて,2時間充電して2時間放電する充放電を繰り返した。その結果,電解液のクーロン効率は95.6%,FOMは22.6となった。
また,35サイクル目の充電では,セルの電圧は1.5Vまで上昇した。これは,作用極のリチウムの持続的な消耗によって35サイクルで作用極内のリチウムが完全に消失したことを意味する。
また,35サイクル目の充電では,セルの電圧は1.5Vまで上昇した。これは,作用極のリチウムの持続的な消耗によって35サイクルで作用極内のリチウムが完全に消失したことを意味する。
実施例5においては,保護膜によりリチウム負極とセパレータ間の均一な接触が行われて,リチウム酸化還元反応の局部的な集中が抑制され,実施例2の場合よりも高いクーロン効率とFOMが得られた。
(実施例6)
実施例6は,保護膜が形成されるリチウム金属負極を有し,保護膜は架橋性高分子及び線形高分子を含む。そして,リチウム金属二次電池の製造においては,紫外線照射処理により保護膜の架橋性高分子を架橋させている。
ポリ塩化ビニル0.4g,及びヘキサンジオールジアクリレート0.6gを,テトラヒドロフラン15.2gに溶かした後,ベンゾフェノン(benzophenone)20mgを添加して,常温で10分間攪拌した。ポリ塩化ビニルは,重量平均分子量100,000である。
実施例6は,保護膜が形成されるリチウム金属負極を有し,保護膜は架橋性高分子及び線形高分子を含む。そして,リチウム金属二次電池の製造においては,紫外線照射処理により保護膜の架橋性高分子を架橋させている。
ポリ塩化ビニル0.4g,及びヘキサンジオールジアクリレート0.6gを,テトラヒドロフラン15.2gに溶かした後,ベンゾフェノン(benzophenone)20mgを添加して,常温で10分間攪拌した。ポリ塩化ビニルは,重量平均分子量100,000である。
得られた均一な溶液を,銅集電体に15μmの厚さで蒸着されたリチウムの上に塗布した後,スピンコーターを用いて1000rpmの速度で60秒間コーティングして,保護膜前駆体フィルムを形成した。そして,保護膜前駆体フィルムがコーティングされたリチウムを,アルゴン雰囲気にて,紫外線(UV)を2分間照射して,保護膜前駆体内の架橋性単量体であるヘキサンジオールジアクリレートが架橋されるようにした。その結果,厚さ1.0μmの保護膜がリチウム電極表面に形成された。
1.0μmの保護膜がコーティングされたリチウムを作用極,100μmのリチウム箔を対極として使用し,上記作用極及び対極の間に16μmの多孔性ポリエチレンセパレータを配置し,アルミニウムがコーティングされたプラスチックパウチを利用してリチウム半電池を製造した。電解液としては,1MのLiN(CF3SO2)2が溶解されたジメトキシエタン/ジグライム/ジオキソラン(体積比が4/4/2)を使用した。
上記電池を電流密度1mA/cm2にて,2時間充電して2時間放電する充放電を繰り返した。その結果,クーロン効率は92.7%,FOMは13.6であった。
また,21サイクル目の充電ではセルの電圧が1.5Vまで上昇した。これは,正極のリチウムの持続的な消耗によって,21サイクルで正極内のリチウムが完全に消失したことを意味する。
また,21サイクル目の充電ではセルの電圧が1.5Vまで上昇した。これは,正極のリチウムの持続的な消耗によって,21サイクルで正極内のリチウムが完全に消失したことを意味する。
(比較例5)
比較例5は,保護膜が形成されないリチウム金属負極を有する,リチウム硫黄電池である。
硫黄正極と,10μmの厚さを有する銅箔に15μmの厚さで蒸着されたリチウムを負極として使用した電池を製造した。このとき,硫黄正極は,硫黄,カーボン,バインダーの組成比率が,84重量%,12重量%,4重量%であり,容量は2mAh/cm2であった。電解液としては,1MのLiN(CF3SO2)2が溶解されたジメトキシエタン/ジグライム/ジオキソラン(体積比が4/4/2)を使用した。
上記電池の理論容量は8mAhであった。
比較例5は,保護膜が形成されないリチウム金属負極を有する,リチウム硫黄電池である。
硫黄正極と,10μmの厚さを有する銅箔に15μmの厚さで蒸着されたリチウムを負極として使用した電池を製造した。このとき,硫黄正極は,硫黄,カーボン,バインダーの組成比率が,84重量%,12重量%,4重量%であり,容量は2mAh/cm2であった。電解液としては,1MのLiN(CF3SO2)2が溶解されたジメトキシエタン/ジグライム/ジオキソラン(体積比が4/4/2)を使用した。
上記電池の理論容量は8mAhであった。
上記電池を,充電/放電速度を各々0.2C/0.2Cとして繰り返し充放電を行った。このとき,放電限界電位は1.5Vであり,充電は,10mAhの容量カット−オフ,あるいは3.5Vの充電限界電位を条件として充放電を実施した。
上記電池の初期の充放電特性及び容量を測定し,その結果を図9及び図10に各々示した。
上記電池の初期の充放電特性及び容量を測定し,その結果を図9及び図10に各々示した。
(実施例7)
実施例7は,保護膜が形成されるリチウム金属負極を有する,リチウム硫黄電池であり,
保護膜は架橋性高分子及び線形高分子を含む。
比較例5と同様にリチウム硫黄電池を製造した。比較例5に対する相違点は,リチウム負極上に,PVC及びヘキサンジオールジアクリレートを5:5の重量比で混合した保護膜前駆体をコーティングし,80℃の温度で2時間加熱したことである。その結果,1μmの厚さを有する保護膜が生成された。また,PVCは,重量平均分子量200,000であった。
上記電池の初期の充放電特性及び容量を測定し,その結果を図9及び図10に各々示した。
実施例7は,保護膜が形成されるリチウム金属負極を有する,リチウム硫黄電池であり,
保護膜は架橋性高分子及び線形高分子を含む。
比較例5と同様にリチウム硫黄電池を製造した。比較例5に対する相違点は,リチウム負極上に,PVC及びヘキサンジオールジアクリレートを5:5の重量比で混合した保護膜前駆体をコーティングし,80℃の温度で2時間加熱したことである。その結果,1μmの厚さを有する保護膜が生成された。また,PVCは,重量平均分子量200,000であった。
上記電池の初期の充放電特性及び容量を測定し,その結果を図9及び図10に各々示した。
図9は,初期サイクルの電池電圧曲線を示したグラフである。図9を参照すると,保護膜が導入された実施例7のリチウム硫黄電池は,充電時に3.5Vまで電圧が上昇するが,保護膜が導入されていない比較例5のリチウム硫黄電池は,充電時に2.4Vで充電電圧が維持される。これは保護膜が,電解液に溶出した正極活物質であるポリスルフィドとリチウムとが反応することを遮断して,シャトル反応による自己放電が起こらなかったことを示す。すなわち,実施例7の保護膜により,正極活物質とリチウム負極との反応が遮断できたことを意味する。
図10は,5サイクル目の放電容量を示したグラフである。図10を参照すると,保護膜が導入された実施例7のリチウム硫黄電池は,2.3Vでの放電容量が,保護膜が導入されていない比較例5のリチウム硫黄電池よりも大きい。これは,保護膜が,ポリスルフィドとリチウムとの反応を抑制する役割を果たしているため,充電時に固形の硫黄まで充電されて,2.3Vの放電容量が実現されていることを示す。一方,保護膜が導入されていない場合には,ポリスルフィドとリチウムとの反応が充電時に持続的に発生して,固形の硫黄は充電されなかったことを示す。
本発明の実施の形態にかかるリチウム金属二次電池用負極は,表面に保護膜が形成されるため,負極の反応性を低くしてその表面を安定化させ,サイクル寿命特性に優れたリチウム金属二次電池を提供できる。また,保護膜成分に線形高分子と架橋性高分子を含むことにより,保護膜前駆体をフィルム状態で製造した後に,架橋反応を進行させることができるので,作業性が容易である。また,保護膜はセパレータとの接着性に優れるので,負極界面の均一性を向上させることができる
以上,添付図面を参照しながら本発明の実施の形態にかかる好適な実施形態について説明したが,本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された範疇内において,各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は,リチウム金属またはリチウム合金を負極活物質に含むリチウム金属二次電池用負極及びその製造方法並びにリチウム金属二次電池に適用可能である。
1 架橋性高分子ネットワーク
3 線形高分子
5 無機物粒子
10 リチウム金属二次電池
11 正極
12 負極
12a 負極活物質層
12b 保護膜
14 電池缶
16 セパレータ
3 線形高分子
5 無機物粒子
10 リチウム金属二次電池
11 正極
12 負極
12a 負極活物質層
12b 保護膜
14 電池缶
16 セパレータ
Claims (36)
- リチウム金属またはリチウム合金の負極活物質層,及び前記負極活物質層に形成された保護膜を含み,
前記保護膜は3次元的に架橋された高分子ネットワークマトリックスに線形高分子が浸透されている構造を有すること,
を特徴とするリチウム金属二次電池用負極。 - 前記架橋された高分子ネットワークの架橋点と架橋点の間の高分子鎖の重量平均分子量は,50〜100,000の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載のリチウム金属二次電池用負極。
- 前記架橋された高分子は架橋性単量体の架橋反応によって形成され,
前記架橋性単量体は,ポリエチレンオキシドジアクリレート,ポリエチレンオキシドジメタクリレート,ポリプロピレンオキシドジアクリレート,ポリプロピレンオキシドジメタクリレート,ポリメチレンオキシドジアクリレート,ポリメチレンオキシドジメタクリレート,アルキルジオールジアクリレート,アルキルジオールジメタクリレート,ジビニルベンゼン,及びこれらの混合物からなる群より選択されることを特徴とする請求項1に記載のリチウム金属二次電池用負極。 - 前記線形高分子は,重量平均分子量が50,000〜10,000,000の範囲にある高分子であることを特徴とする請求項1に記載のリチウム金属二次電池用負極。
- 前記線形高分子は,ポリエーテル系,ポリカルボナート系,ポリアミド系,ポリエステル系,ポリ塩化ビニル系,フッ化ポリビニリデン系,ポリイミド系,ポリカルボン酸系,ポリスルホン酸系,ポリビニルアルコール系,ポリスルホン系,ポリスチレン系,ポリエチレン系,ポリプロピレン系高分子,これらの共重合体,及びこれらの混合物からなる群より選択されることを特徴とする請求項1に記載のリチウム金属二次電池用負極。
- 前記架橋された高分子と線形高分子との重量比は,50:1〜1:5の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載のリチウム金属二次電池用負極。
- 前記架橋された高分子と線形高分子との重量比は,10:1〜1:1の範囲内であることを特徴とする請求項6に記載のリチウム金属二次電池用負極。
- 前記架橋された高分子と線形高分子との重量比は,5:1〜3:1の範囲内であることを特徴とする請求項7に記載のリチウム金属二次電池用負極。
- 前記保護膜は,高分子ネットワークの間に無機物粒子を更に含むことを特徴とする請求項1に記載のリチウム金属二次電池用負極。
- 前記無機物粒子は,SiO2,Al2O3,TiO2,BaTiO2,Ba2O3,リチウムオキシスルフィド(lithium oxysulfide),リチウムナイトライド(lithium nitride),リチウムホスホロスオキシナイトライド(lithium phosphorus oxynitride),リチウムシリコンジスルフィド(lithium silicondisulfide),リチウムボロンジスルフィド(lithium borondisulfide),及びこれらの混合物からなる群より選択されることを特徴とする請求項9に記載のリチウム金属二次電池用負極。
- 前記負極は,負極活物質層と保護膜の間にリチウムイオン伝導性コーティング膜を更に含むことを特徴とする請求項1に記載のリチウム金属二次電池用負極。
- 前記リチウムイオン伝導性コーティング膜は,無機質コーティング膜,有機質コーティング膜,またはこれらが積層されたコーティング膜のいずれかであり,
前記無機質コーティング膜は,Cu,Al,Co,Fe,Ag,Zn,Mg,B,Sn,Pb,Cd,Si,In,Ga,リチウムオキシスルフィド(lithium oxysulfide),リチウムナイトライド(lithium nitride),リチウムホスホロスオキシナイトライド(lithium phosphorus oxynitride),リチウムシリコンスルフィド,リチウムシリコンジスルフィド(silicondisulfide),リチウムボロンスルフィド,リチウムボロンジスルフィド(borondisulfide),リチウムシリケート,四ほう酸リチウム,燐酸リチウム,リチウムホスホロナイトレート,リチウムアルミノスルフィド,及びリチウムホスホロススルフィドからなる群より選択される物質からなり,
前記有機質保護膜は,ポリ(p−フェニレン),ポリアセチレン,ポリ(p−フェニレンビニレン),ポリアニリン,ポリピロール,ポリチオフェン,ポリ(2,5−エチレンビニレン),アセチレン,ポリ(フェリーナフタレン),ポリアセン,及びポリ(ナフタレン−2,6−ジイル)からなる群より選択される物質からなる導電性を有するモノマー,オリゴマー,または高分子のいずれかであることを特徴とする請求項11に記載のリチウム金属二次電池用負極。 - 架橋性単量体,線形高分子及び架橋開始剤を非水系溶媒中で混合して均一なコーティング組成物を製造する段階と,
前記コーティング組成物をリチウム金属またはリチウム合金の負極活物質層にコーティングした後,乾燥させて保護膜前駆体フィルムを製造する段階と,
前記保護膜前駆体フィルムが形成された負極に対して熱処理または紫外線照射を行って架橋反応を進行させて保護膜を形成する段階と,
を含むことを特徴とするリチウム金属二次電池用負極の製造方法。 - 前記架橋性単量体は,ポリエチレンオキシドジアクリレート,ポリエチレンオキシドジメタクリレート,ポリプロピレンオキシドジアクリレート,ポリプロピレンオキシドジメタクリレート,ポリメチレンオキシドジアクリレート,ポリメチレンオキシドジメタクリレート,アルキルジオールジアクリレート,アルキルジオールジメタクリレート,ジビニルベンゼン及びこれらの混合物からなる群より選択されることを特徴とする請求項13に記載のリチウム金属二次電池用負極の製造方法。
- 前記線形高分子は,重量平均分子量が50,000〜10,000,000の範囲にある高分子であることを特徴とする請求項13に記載のリチウム金属二次電池用負極の製造方法。
- 前記線形高分子は,ポリエーテル系,ポリカルボナート系,ポリアミド系,ポリエステル系,ポリ塩化ビニル系,フッ化ポリビニリデン系,ポリイミド系,ポリカルボン酸系,ポリスルホン酸系,ポリビニルアルコール系,ポリスルホン系,ポリスチレン系,ポリエチレン系,ポリプロピレン系高分子,これらの共重合体,及びこれらの混合物からなる群より選択されることを特徴とする請求項13に記載のリチウム金属二次電池用負極の製造方法。
- 前記コーティング組成物は,無機物粒子を更に含むことを特徴とする請求項13に記載のリチウム金属二次電池用負極の製造方法。
- 前記無機物粒子は,SiO2,Al2O3,TiO2,BaTiO2,Ba2O3,リチウムオキシスルフィド(lithium oxysulfide),リチウムナイトライド(lithium nitride),リチウムホスホロスオキシナイトライド(lithium phosphorus oxynitride),リチウムシリコンジスルフィド(lithium silicondisulfide),リチウムボロンジスルフィド(lithium borondisulfide),及びこれらの混合物からなる群より選択されることを特徴とする請求項17に記載のリチウム金属二次電池用負極の製造方法。
- 前記リチウム金属二次電池用負極の製造方法は,負極活物質層と保護膜の間にリチウムイオン伝導性コーティング膜を形成する段階を更に含むことを特徴とする請求項13に記載のリチウム金属二次電池用負極の製造方法。
- 前記リチウムイオン伝導性コーティング膜は,無機質コーティング膜,有機質コーティング膜,またはこれらが積層されたコーティング膜のいずれかであり,
前記無機質コーティング膜は,Cu,Al,Co,Fe,Ag,Zn,Mg,B,Sn,Pb,Cd,Si,In,Ga,リチウムオキシスルフィド(lithium oxysulfide),リチウムナイトライド(lithium nitride),リチウムホスホロスオキシナイトライド(lithium phosphorus oxynitride),リチウムシリコンスルフィド,リチウムシリコンジスルフィド(silicondisulfide),リチウムボロンスルフィド,リチウムボロンジスルフィド(borondisulfide),リチウムシリケート,四ほう酸リチウム,燐酸リチウム,リチウムホスホロナイトレート,リチウムアルミノスルフィド及びリチウムホスホロススルフィドからなる群より選択される物質からなり,
前記有機質保護膜はポリ(p−フェニレン),ポリアセチレン,ポリ(p−フェニレンビニレン),ポリアニリン,ポリピロール,ポリチオフェン,ポリ(2,5−エチレンビニレン),アセチレン,ポリ(フェリーナフタレン),ポリアセン,及びポリ(ナフタレン−2,6−ジイル)からなる群より選択される物質からなる導電性を有するモノマー,オリゴマー,または高分子のいずれかであることを特徴とする請求項19に記載のリチウム金属二次電池用負極の製造方法。 - 前記架橋開始剤は,過酸化物またはアゾ系化合物であることを特徴とする請求項13に記載のリチウム金属二次電池用負極の製造方法。
- 前記架橋開始剤は,ベンゾイルペルオキシド,ラウリルペルオキシド,アセチルペルオキシド,ジラウリルペルオキシド,ジ−タート−ブチルパルオキシド,キュミルヒドロペルオキシド,アゾビスイソブチロニトリル,アゾビスイソバレロニトリル,及びこれらの混合物からなる群より選択されることを特徴とする請求項21に記載のリチウム金属二次電池用負極の製造方法。
- 前記コーティング組成物は,リチウム塩を更に含むことを特徴とする請求項13に記載のリチウム金属二次電池用負極の製造方法。
- リチウム金属またはリチウム合金の負極活物質層,及び前記負極活物質層に形成された保護膜を含み,前記保護膜は3次元的に架橋された高分子ネットワークマトリックスに線形高分子が浸透されている構造を有する負極と;
正極活物質を含む正極と;
電解質と;
を含むことを特徴とするリチウム金属二次電池。 - 前記架橋された高分子ネットワークの架橋点と架橋点の間の高分子鎖の重量平均分子量は,50〜100,000の範囲にあることを特徴とする請求項24に記載のリチウム金属二次電池。
- 前記架橋された高分子は架橋性単量体の架橋反応によって形成され,
前記架橋性単量体は,ポリエチレンオキシドジアクリレート,ポリエチレンオキシドジメタクリレート,ポリプロピレンオキシドジアクリレート,ポリプロピレンオキシドジメタクリレート,ポリメチレンオキシドジアクリレート,ポリメチレンオキシドジメタクリレート,アルキルジオールジアクリレート,アルキルジオールジメタクリレート,ジビニルベンゼン,及びこれらの混合物からなる群より選択されることを特徴とする請求項24に記載のリチウム金属二次電池。 - 前記線形高分子は,重量平均分子量が50,000〜10,000,000の範囲にある高分子であることを特徴とする請求項24に記載のリチウム金属二次電池。
- 前記線形高分子は,ポリエーテル系,ポリカルボナート系,ポリアミド系,ポリエステル系,ポリ塩化ビニル系,フッ化ポリビニリデン系,ポリイミド系,ポリカルボン酸系,ポリスルホン酸系,ポリビニルアルコール系,ポリスルホン系,ポリスチレン系,ポリエチレン系,ポリプロピレン系高分子,これらの共重合体,及びこれらの混合物からなる群より選択されることを特徴とする請求項24に記載のリチウム金属二次電池。
- 前記架橋された高分子と線形高分子との重量比は,50:1〜1:5の範囲内であることを特徴とする請求項24に記載のリチウム金属二次電池。
- 前記架橋された高分子と線形高分子との重量比は,10:1〜1:1の範囲内であることを特徴とする請求項29に記載のリチウム金属二次電池。
- 前記架橋された高分子と線形高分子との重量比は,5:1〜3:1の範囲内であることを特徴とする請求項30に記載のリチウム金属二次電池。
- 前記保護膜は,高分子ネットワークの間に無機物粒子を更に含むことを特徴とする請求項24に記載のリチウム金属二次電池。
- 前記無機物粒子は,SiO2,Al2O3,TiO2,BaTiO2,Ba2O3,リチウムオキシスルフィド(lithium oxysulfide),リチウムナイトライド(lithium nitride),リチウムホスホロスオキシナイトライド(lithium phosphorus oxynitride),リチウムシリコンジスルフィド(lithium silicondisulfide),リチウムボロンジスルフィド(lithium borondisulfide),及びこれらの混合物からなる群より選択されることを特徴とする請求項32に記載のリチウム金属二次電池。
- 前記負極は,負極活物質層と保護膜の間にリチウムイオン伝導性コーティング膜を更に含むことを特徴とする請求項24に記載のリチウム金属二次電池。
- 前記リチウムイオン伝導性コーティング膜は,無機質コーティング膜,有機質コーティング膜,またはこれらが積層されたコーティング膜のいずれかであり,
前記無機質コーティング膜は,Cu,Al,Co,Fe,Ag,Zn,Mg,B,Sn,Pb,Cd,Si,In,Ga,リチウムオキシスルフィド(lithium oxysulfide),リチウムナイトライド(lithium nitride),リチウムホスホロスオキシナイトライド(lithium phosphorus oxynitride),リチウムシリコンスルフィド,リチウムシリコンジスルフィド(silicondisulfide),リチウムボロンスルフィド,リチウムボロンジスルフィド(borondisulfide),リチウムシリケート,四ほう酸リチウム,燐酸リチウム,リチウムホスホロナイトレート,リチウムアルミノスルフィド,及びリチウムホスホロススルフィドからなる群より選択される物質からなり,
前記有機質保護膜は,ポリ(p−フェニレン),ポリアセチレン,ポリ(p−フェニレンビニレン),ポリアニリン,ポリピロール,ポリチオフェン,ポリ(2,5−エチレンビニレン),アセチレン,ポリ(フェリーナフタレン),ポリアセン,及びポリ(ナフタレン−2,6−ジイル)からなる群より選択される物質からなる導電性を有するモノマー,オリゴマー,または高分子のいずれかであることを特徴とする請求項34に記載のリチウム金属二次電池。 - 前記リチウム金属二次電池は,負極と正極の間にセパレータを更に含み,前記負極の保護膜は前記セパレータと接着されていることを特徴とする請求項24に記載のリチウム金属二次電池。
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