JP4094354B2 - 液晶表示素子用貼り合わせ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は液晶表示素子の製造装備に関し、特に大面積の液晶表示素子の製造に有利な液晶滴下方式を適用した液晶表示素子の製造装備に関する。
【0002】
【従来の技術】
情報化社会の発展に伴い、表示装置に対する要求も多様な形態に増加しており、これに応じて、最近はLCD(Liquid Crystal DisplayDevice)、PDP(Plasma Display Panel)、ELD(Electro Luminescent Display)、VFD(Vacuum Fluorescent Display)など様々な平板表示装置が研究され、その一部は既に各種装備で表示装置として活用されている。
【0003】
その中、現在は優秀な画質、軽薄型、低消費電力などの長所のため、移動型画像表示装置の用途としてCRT(Cathode Ray Tube)を代替してLCDが最も多く使われており、ノートパソコンのモニタのような移動型の用途の他にも、放送信号を受信してディスプレイするテレビジョン及びコンピュータのモニタなどで多様に開発されている。
【0004】
このように、液晶表示素子は様々な分野で画面表示装置としての役割を果たすため多様な技術的な発展が進められてきているにも拘わらず、画面表示装置として画像の品質を高めるような作業に当たっては上記長所と背馳している面が多かった。
従って、液晶表示素子が一般的な画面表示装置として多様な部分に使用されるためには、軽薄型、低消費電力の特徴を維持しながらも、高精細、高輝度、大面積など、高品位の画像をどれほど実現できるかが重要な問題にされている。
【0005】
上記のような液晶表示素子の製造方法としては、一方の基板上に注入口が形成されるように密封剤(シール剤)を塗布して、真空中で基板を接合した後、密封剤の注入口を介して液晶を注入するような通常的な液晶注入方式と、特開2000−284295号及び特開2001−005405号公報で提案されたように、注入口を設置しないように密封剤を遮断したパターンで形成したある一つの基板に液晶を滴下し、その後、他の一基板を前記ある一つの基板上に配置して、真空中で上下の基板を近接させ且つ接合するような液晶滴下方式に大きく区分することができる。
【0006】
この際、前記した各々の方式の中、液晶滴下方式は液晶注入方式に比べて多数の工程(例えば、液晶注入口の形成、液晶の注入、液晶注入口の密封などのための各々の工程)を短縮して行うことにより、前記追加工程に伴う各々の装備が更に必要ではないという長所を有する。
これにより、最近は前記液晶滴下方式を用いるための各種装備の研究が行われている。
【0007】
図1及び図2はかかる従来の液晶滴下方式を適用した基板の組み立て装置を示す。
即ち、従来の基板組み立て装置は外形をなすフレーム10と、ステージ部21,22と、密封剤吐出部(図示せず)及び液晶滴下部30と、チャンバ部31,32と、チャンバ移動手段と、ステージ移動手段とから構成されている。
【0008】
この際、前記ステージ部は上部ステージ21と下部ステージ22とで構成され、密封剤吐出部及び液晶滴下部30は前記フレームの貼り合わせ工程が行われる位置の側部に装着され、前記チャンバ部は上部チャンバユニット31と下部チャンバユニット32とで各々合体が可能であるように構成される。
【0009】
これと共に、前記チャンバ移動手段は下部チャンバユニット32を前記貼り合わせ工程が行われる位置或いは、密封剤の吐出及び液晶の滴下が行われる位置に選択的に移動させ得るように駆動する駆動モータ40で構成され、前記ステージ移動手段は前記上部ステージを選択的に上部或いは下部に移動させ得るように駆動する駆動モータ50で構成されている。
【0010】
以下、上記した従来の基板組み立て装置を用いた液晶表示素子の製造過程をその工程順序に基づいてより詳細に説明する。
【0011】
まず、上部ステージ21には何れか一つの基板(第2基板)52がローディングされた状態に付着固定され、下部ステージ22には他の一基板(第1基板)51がローディングされた状態に付着固定される。
この状態で前記下部ステージ22を有する下部チャンバユニット32はチャンバ移動手段40によって、図1に示すように、密封剤塗布及び液晶滴下のための工程位置上に移動される。
【0012】
そして、前記状態で密封剤吐出部及び液晶滴下部30による第1基板への密封剤の塗布及び液晶滴下が完了すると、再び前記チャンバ移動手段40によって、図2に示すように、基板間の貼り合わせのための工程位置上に移動する。
【0013】
その後、各チャンバユニット31,32間の合体が行われ、各ステージ21,22が位置した空間が密閉され、別途の真空手段によって前記空間は真空状態になる。
【0014】
そして、前記真空状態でステージ移動手段50によって上部ステージ21が下向き移動しつつ、前記上部ステージ21に付着固定された基板52が下部ステージ22に付着固定された基板51に密着すると共に、継続的な加圧による各基板間の貼り合わせを行うことにより、液晶表示素子の製造が完了する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の基板の組み立て装置は次のような問題があった。
【0016】
第一に、従来の基板組立て装置は、薄膜トランジスタが形成された基板及びカラーフィルター層が形成された基板に別途の密封剤の塗布や液晶滴下などが行われていない状態であって、前記基板の組み立て装置自体で前記各工程が共に行われるように構成されているため、この各々の工程を行うための構成部分によって全体的な基板貼り合わせ用機器のサイズが肥大化する。
特に、最近要求されている大型液晶表示素子の生産のためには、前記した基板貼り合わせ用機器のサイズが更に大きくなるため、その適用が極めて不利であった。
【0017】
第二に、全体的な基板貼り合わせ用機器の肥大化により、その設置空間上の不便だけでなく、他工程を行う各種装置との配置に伴う不具合が発生するなど、液晶表示素子の製造工程のためのレイアウト設計が困難となるという問題があった。
【0018】
第三に、一つの装備を用いて多数の工程を行うことから液晶表示素子の製造における所要時間が相当かかるので、他工程の進行による資材の搬送が行われる場合、負荷が発生し、全般的な生産量の低下が引き起こされ得る。
即ち、従来の技術によれば、液晶の滴下時間、シール剤の塗布時間、そして、各基板間の貼り合わせ工程時にかかる所要時間が全て含まれており、貼り合わせのための工程前から搬送されてきた基板は、前記各作業が全て順次に完了する前は待機状態になるしかなかった。
【0019】
第四に、下部チャンバユニットと上部チャンバユニットとの合体時、相互間の密閉が正確に行われない場合、その漏洩部位を介した空気の流入により、貼り合わせ工程中に各基板の損傷及び貼り合わせ不良が引き起こされる。
そのため、真空状態における空気漏洩防止のための付属が更に必要であったと共に極めて精密さが要求されていた。
【0020】
第五に、下部チャンバユニットの水平移動により、各基板間の貼り合わせ工程時にその整列のための過程が複雑となるから、全体的な工程進行上の所要時間が増加する。
即ち、下部チャンバユニットが下部ステージに固定された基板に液晶を滴下したり、シール剤の塗布のための工程位置に移動すると共に、前記工程が完了した場合、再び基板間の貼り合わせのための工程位置に戻るなど、流動性が多くて、各基板間の整列において精密度を有し難い。
【0021】
そこで、本発明は諸事情に鑑み創出されたもので、その目的は、その大きさを全体的なレイアウトに最適化し得るよう構成すると共に、大型液晶表示素子の製造工程に適合し且つ各ステージの移動範囲及び方向を基板間の円滑な整列のために単純化され得るようにし、一つの液晶表示素子パネルの製造にかかる所要時間を短縮させ、他工程との円滑な工程設計が可能であるようにした液晶表示素子の真空貼り合わせ装置を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するための本発明は、一体型からなり、その内部が真空状態或いは大気圧状態を選択的に成しつつ、各基板間の加圧による貼り合わせ及び圧力差を用いた貼り合わせが順次に行われ、その縁面の所定の部位には各基板の搬入/搬出が行われるように流出口が形成されている真空チャンバと、前記真空チャンバの外側に別途に設けられ、液晶が滴下された基板又は、シール剤が塗布された基板を搬送し、前記真空チャンバの内部に選択的な搬入/搬出を行うローダ部と、前記真空チャンバ内の上側空間と下側空間にそれぞれ対向して設けられ、前記ローダ部を介して真空チャンバの内部に搬入された各基板を前記真空チャンバ内の該作業位置に固定させる役割を行う上部ステージ及び下部ステージと、前記各ステージを選択的に必要な位置に移動させるステージ移動装置と、前記真空チャンバの内部が選択的に真空状態になるように吸入力を提供する真空装置とを備えて構成されることを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図3〜図8を参照して本発明の好ましい実施形態を説明する。
【0024】
まず、図3〜図8は本発明の液晶滴下方式を用いた液晶表示素子の真空貼り合わせ装置を概略的に示し、これによれば、本発明の真空貼り合わせ装置は真空チャンバ110と、ステージ部と、ステージ移動装置と、真空装置200と、そして、ローダ部300とで構成されていることが分かる。
【0025】
本発明の貼り合わせ装置を構成する真空チャンバ110は、その内部が選択的に真空状態或いは大気圧状態を成しつつ、各基板間の加圧による貼り合わせと圧力差を用いた貼り合わせとが順次に行われ、その縁面の所定部位には各基板の搬入/搬出が行われるよう流出口111が形成されてなる。
【0026】
この際、前記真空チャンバ110はその縁面の一側に真空装置200から空気の吸入力が伝達され、その内部空間に存在する空気が排出される空気排出管112が連結されると共に、その外部から空気或いはその他のガス流入が行われて、前記真空チャンバの内部を大気状態に戻すためのベント管113が連結され、内部空間の選択的な真空状態の形成且つ解除が可能であるように構成されている。
【0027】
また、前記空気排出管112及びベント管113には、その管路の選択的な開閉のために電子的に制御される開閉バルブ112a,113aがそれぞれ備えられている。
これと共に、前記真空チャンバ110の流出口111には前記流出口による開口部位を選択的に遮蔽できるよう遮蔽ドア114が設けられることを更に提示している。
【0028】
この時、前記遮蔽ドア114は通常のスライディング式ドア、或いは回転式ドアなどで実現できるだけでなく、他の開口部の開閉のための構成から実現することができる。前記スライディング式、或いは回転式ドアで構成する場合、隙間の密閉のための密閉剤が含まれるよう構成することが更に好ましいが、本明細書ではその詳細な図示は省略する。
【0029】
そして、本発明の貼り合わせ装置を構成するステージ部は、前記真空チャンバ110内の上側区間と下側区間とにそれぞれ対向に設けられ、ローダ部300を介して真空チャンバ110の内部に搬入された各基板520,510を前記真空チャンバ内の当該作業位置に固定させる役割を果たす、上部ステージ121及び下部ステージ122を含んで構成されている。
【0030】
この際、前記上部ステージ121の底面には、多数の静電力を提供して基板の固定が可能であるように、少なくとも一つ以上の静電提供機器(ESC:Electric Static Chuck)121aが陥入装着されると共に、真空力を伝達され、基板の吸着固定が可能であるよう、少なくとも一つ以上の真空ホール121bを形成したことを提示している。
【0031】
上記のような静電提供機器121aは互いに異なる極性の直流電圧がそれぞれ印加され、各基板の静電付着が可能であるように、少なくとも2つ以上の互いに異なる極性を有しつつ対を成すように備えられることをその実施形態として提示しているが、必ずこれに限定されるものではなく、一つの静電提供機器自体が2つの極性を同時に有しつつ、静電力が提供され得るよう構成することもできる。
【0032】
また、前記上部ステージ121の構成において真空ホール121bは、前記上部ステージ121の底面に装着された各静電提供機器121aの縁部に沿って多数個形成して配置され、このそれぞれの真空ホール121bは上部ステージ121に連結された真空ポンプ123により発生した真空力を伝達され得るように、単一或いは多数の管路121cを介して互いに連通するように形成する。
【0033】
これと共に、前記下部ステージ122の上面には、多数の静電力を提供して基板の固定が可能であるように少なくとも一つ以上の静電提供機器122aが装着されると共に、真空力を伝達され、基板の吸着固定が可能であるよう少なくとも一つ以上の真空ホール(図示せず)を形成したことを提示している。
【0034】
この際、前記静電提供機器及び真空ホールもまた前記上部ステージ121の構成と同一の形状をなすように形成できるが、必ずこれに限定されるものではなく、通常、作業対象基板の全般的な形成又は各液晶塗布領域などを考慮して、前記静電提供機器及び真空ホールの配置が行われ得るようにすることが好ましい。
【0035】
そして、本発明の貼り合わせ装置を構成するステージ移動装置は、上部ステージ121を選択的に上下移動させるように駆動する移動軸131を有し、下部ステージ122を選択的に左右回転させるように駆動する回転軸132を有し、真空チャンバ110の内側又は外側に前記各ステージ121,122と軸結合した状態で前記各々の軸を選択的に駆動するための駆動モータ133,134を含んで構成されている。
【0036】
この際、前記ステージ移動装置は、単に前記上部ステージ121を上下にのみ移動させるか、下部ステージ122を左右回転のみ行えるように限定されるものではなく、前記上部ステージ121を左右に回転自在に構成できるだけでなく、前記下部ステージ122が上下に移動され得るように構成することもできる。この場合、前記上部ステージ121には別の回転軸(図示せず)を更に設置して回転自在にさせ、前記下部ステージ122には、別の移動軸(図示せず)を更に設置してその上下移動が可能であるようにする。
【0037】
未説明符号135は、各基板の位置整列時に下部ステージ122の左右移動のために駆動する駆動手段である。
そして、本発明の貼り合わせ装置を構成する真空装置200は、前記真空チャンバ110の内部が選択的に真空状態になれるよう吸入力を伝達する役割を果たし、通常の空気吸入力を発生させるために駆動する吸入ポンプから構成し、この吸入ポンプ200が備えられた空間は真空チャンバ110の空気排出管112と連通するように形成する。
【0038】
そして、本発明の貼り合わせ装置を構成するローダ部300は、前記した真空チャンバ110及びその真空チャンバ110の内部に備えられる各種の構成部分とは別の装置であって、前記真空チャンバ110の外側に備えられ、液晶が滴下したTFTアレイ基板510又は、シール剤が塗布されたC/F基板520をそれぞれ搬送し、前記貼り合わせ装置の真空チャンバ110の内部に選択的に搬入/搬出する役割を果たす。
【0039】
この際、前記のようなローダ部は液晶が滴下したTFTアレイ基板510の搬送のための何れか一方のアーム(以下、″第1アーム″)310と、シール剤が塗布されたC/F基板520の搬送のための他方のアーム(以下、″第2アーム″)320とを含んで構成され、それぞれの基板510,520が前記各アーム310,320に載せられた状態として真空チャンバ110の内部に搬送される前の待機状態では、前記第1アーム310が第2アーム320に比べて上側に位置するように構成されている。
【0040】
これは、前記第1アーム310に載せられるTFTアレイ基板510がその上面に液晶が滴下されている状態であると共に、第2アーム320に載せられるC/F基板520はシール剤が塗布された面が下面に位置することを考慮する時、仮に、前記第2アーム320が第1アーム310に比べて上側に位置する場合、前記第2アーム320の動きにより発生して飛散され得る各種の異物質が、前記第1アーム310に載せられているTFTアレイ基板510の液晶に落下して損傷をつけるような問題点を未然に防止できるように、前記第1アーム310を第2アーム320の上側に位置するように構成するのである。
【0041】
しかしながら、前記のようなローダ部の各アームの中第1アーム310は、必ずTFTアレイ基板510のみ搬送し、第2アーム320は必ずC/F基板520のみ搬送するよう構成されるものではない。
即ち、前記第1アーム310はTFTアレイ基板510であるかC/F基板520であるかに拘わらず液晶が滴下されている基板のみを搬送するようにし、第2アーム320は液晶が滴下されていない基板のみを搬送するよう構成することがより好ましい。
【0042】
勿論、前記で何れか一基板に液晶が滴下すると共にシール剤が塗布されると、この基板を第1アーム310が搬送するようにし、他の一基板は第2アーム320が搬送するように設定できる。
【0043】
また、本発明の貼り合わせ装置には、ローダ部によって真空チャンバ101の内部に搬入され、各ステージ121,122にローディングされた各基板520,510間の整列状態を確認するためのアライン装置600が更に含まれ構成されることを更に提示し、この際のアライン装置600は前記真空チャンバ101の外側或いは内側の中少なくともある一カ所に装着することができ、ここでは、前記真空チャンバ101の外側に装着することをその実施形態として提示する。
【0044】
上述したような本発明の実施形態に係る貼り合わせ装置の構成において、各基板の形成は他工程により別途に行うようにすることで、既存の貼り合わせ装置の構成に比べて全般的な大きさを大幅に縮小させるだけでなく、単純な貼り合わせ工程のみを行うことにより、その作業時間を大幅に短縮させることができる。
【0045】
また、上記した本発明の構成は、下部ステージの移動が極に制限的に行われるようにすることで、各基板間の位置整列がより迅速且つ正確に行われ得るようになり、従来の技術とは異なって真空チャンバが2つの部分から形成され選択的な分離及び結合を行うのではなく、単一チャンバで形成することにより、2つの部分の結合時に発生され得る漏洩に伴う問題点が生じないだけでなく、前記漏洩を防止するための多数の付属が必要でないという長所を有する。
【0046】
以下、上述したような構成を有する本発明の液晶表示素子の貼り合わせ装置を用いた基板間の貼り合わせ過程をより概略的に説明する。
【0047】
まず、図3の点線に沿った状態のように、ローダ部300は第1アーム310を用いて液晶が滴下したTFTアレイ基板510をその以前工程から搬送して上側に待機させると共に、第2アーム320を用いてシール剤が塗布されたC/F基板520を搬送し、前記第1アーム310の下側に位置させる。
【0048】
この状態で真空チャンバ110の流出口111が開放すると、前記ローダ部は第2アーム320を制御して前記シール剤が塗布されたC/F基板520を前記開放した流出口111を介して真空チャンバ110内の上側空間に設けられた上部ステージ121に搬入させた後、第1アーム310を制御して前記液晶が滴下したTFTアレイ基板510を前記真空チャンバ110内の下側空間に設けられた下部ステージ122に搬入させる。
【0049】
前記でシール剤が塗布されたC/F基板520を液晶が滴下したTFTアレイ基板510より先に搬入させる理由は、TFTアレイ基板510を先に搬入させた状態でC/F基板520を搬入する場合、前記C/F基板520の搬入過程中に発生する塵などが前記既搬入されていたTFTアレイ基板510の液晶が滴下した領域に落ちるので、これを未然に防止するためである。
【0050】
そして、前記のように各基板の搬入が順次に行われる過程で、上部ステージ121に連結された真空ポンプ123は、その動作を行いつつ前記上部ステージ121に形成された各真空ホール121bに真空力を伝達して、第2アーム320により搬入されたC/F基板520を吸着して前記上部ステージ121に固定させると共に、下部ステージ122に連結された真空ポンプ(図示せず)が動作しつつ前記下部ステージ122に形成された各真空ホール(図示せず)に真空力を伝達して、第1アーム310により搬入されたTFTアレイ基板510を吸着して、前記下部ステージ122に固定させる。
【0051】
仮に、かかる過程において下部ステージに貼り合わせ基板が存在すると、前記第2基板520を搬入していた第2アーム320が前記下部ステージ122に安着されていた貼り合わせ基板を搬出する。
【0052】
そして、前記過程を通じた各基板510,520のローディングが完了すると、ローダ部300を構成する各アーム310,320が真空チャンバ110の外部に抜け出ると共に、前記真空チャンバ110の流出口111に設けられた遮蔽ドア114が動作しつつ前記流出口111を閉鎖して、図4に示すように、前記真空チャンバ110の内部は密閉の状態になる。
【0053】
以後、図4に示すように、真空装置を構成する吸入ポンプ(真空装置)200が駆動して空気吸入力を発生させると共に、前記真空チャンバ110の空気排出管112に備えられた開閉バルブ112aが前記空気排出管112を開放状態に維持させ、前記吸入ポンプ200から発生した空気吸入力を前記真空チャンバ110の内部に伝達させることで、前記真空チャンバ110の内部を真空の状態にする。
【0054】
このように、一定の時間の吸入ポンプ200の駆動によって真空チャンバ110の内部が真空化されると、前記吸入ポンプ200の駆動が中断すると共に、空気排出管112の開閉バルブ112aが動作して、前記空気排出管112を閉鎖状態に維持させる。
【0055】
そして、前記のように真空チャンバ110の内部が完全な真空状態になると、上部ステージ121及び下部ステージ122はその各々の静電提供機器121a,122aに電源を印加して、各基板510,520の静電吸着を行う。
【0056】
この状態でステージ移動装置は、図5に示すように、駆動モータ133を駆動して前記上部ステージ121を下向き移動させることで、前記上部ステージを下部ステージ122に近接位置させ、これと共に、アライン装置600は前記各ステージ121,122に取り付けられた各々の基板510,520間の整列状態を確認すると共に、各ステージ121,122に軸結合された移動軸131及び回転軸132に制御信号を伝達して各基板を相互に整列させる。
【0057】
その後、前記ステージ移動装置が継続的な駆動信号を伝達され駆動しつつ、図6に示すように、上部ステージ121に取り付けられたC/F基板520を下部ステージ122に取り付けられたTFTアレイ基板510に密着した状態に加圧して、相互間の一次的な貼り合わせを行う。
ここで、前記一次的な貼り合わせとは、前記した各ステージ121,122の移動による加圧を通じて完全な貼り合わせ工程を完了するのではなく、大気圧状態への変更時に各基板の間に空気が流入され得ない程度のみ貼り合わせすることを云う。
【0058】
従って、前記した一次的な貼り合わせ工程が完了すると、図7に示すように、ベント管113を閉鎖していた開閉バルブ113aが動作しつつ前記ベント管113を開放させ、これによって真空チャンバ110の内部は次第に大気圧の状態になりつつ前記真空チャンバ110の内部に基板間空間との気圧差を与えて、この気圧差による各基板間の貼り合わせが再度に行われるようになる。
これにより完全な基板間の貼り合わせが行われ、かかる貼り合わせ工程が完了すると、真空チャンバ110の遮蔽ドア114が駆動しつつ、前記遮蔽ドアにより閉鎖されていた流出口111を開放させる。
【0059】
その後、図8の状態のように、ローダ部300による前記貼り合わせ基板のアンローディングが行われると共に、再び上述した一連の各過程を繰り返して行いつつ基板間の貼り合わせを行う。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の液晶滴下方式を用いた液晶表示素子の真空貼り合わせ装置に係る構成によれば、次のような効果が得られる。
【0061】
第一に、本発明による貼り合わせ装置は、液晶の滴下やシール剤の塗布のための各々の装置とは別途の装置として構成すると共に、他工程を通じて別途に製造した各基板を搬送して使用することで、既存の基板貼り合わせ用機器のように下部ステージにローディングされる基板に液晶及び密封剤を形成するための構成が更に必要とされず、その全般的な基板貼り合わせ用機器の大きさが大幅に縮小できることから、より効果的なレイアウトを設計できるだけでなく、設置空間を節約できるという長所を有する。
【0062】
第二に、上記したように、液晶の滴下やシール剤の塗布、そして、各基板間の貼り合わせ工程が互いに異なる装置を介して別途に同時に行われることにより、全般的な作業時間の短縮が可能になる。
【0063】
第三に、本発明による貼り合わせ装置は、下部ステージの移動が真空チャンバ内で極に制限的に行われるようにすることで、従来技術の如き、下部チャンバユニットの水平移動による各基板間の位置整列の過程がより迅速且つ精密に行われ得る。
特に、従来の技術とは異なり、真空チャンバが2つの部分から形成され選択的な分離及び結合を行うのでなく、単一体からなるチャンバで形成することで、2部分の結合時に発生され得る漏洩に伴う問題点が生せず、前記漏洩を防止するための多数の付属が必要ないという効果がある。
【0064】
第四に、ローダ部を構成する各アームの中、液晶が滴下しない基板を真空チャンバ内に搬入するアームが、前記基板の搬入過程で以前工程を通じて貼り合わせを完了した状態で下部ステージに載せられている貼り合わせ基板を同時に搬出するように設定することで、基板の搬入及び貼り合わせ基板の搬出のための作業時間を短縮させることができる、
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の液晶表示素子の製造装備の中、基板組み立て装置を概略的に示す構成図
【図2】従来の液晶表示素子の製造装備の中、基板組み立て装置を概略的に示す構成図
【図3】本発明の真空貼り合わせ装置の動作状態の中、各基板のローディング時における状態を示す動作構成図
【図4】本発明の真空貼り合わせ装置の動作状態の中、真空チャンバの内部を真空状態に変更する状態を示す動作構成図
【図5】本発明の真空貼り合わせ装置の動作状態の中、各基板間の位置整列を行う状態を示す動作構成図
【図6】本発明の真空貼り合わせ装置の動作状態の中、各基板間の加圧による貼り合わせを行う状態を示す動作構成図
【図7】本発明の真空貼り合わせ装置の動作状態の中、大気圧状態への転換を通じた圧力差を用いて基板間の貼り合わせを行う状態を示す動作構成図
【図8】本発明の真空貼り合わせ装置の動作状態の中、基板間の貼り合わせの後アンローディングを行う状態を示す動作構成図
【符号の説明】
110:真空チャンバ
121:上部ステージ
122:下部ステージ
200:真空装置
300:ローダ部
510:TFTアレイ基板
520:C/F基板
600:アライン装置

Claims (10)

  1. 一体型からなり、各基板の搬入/搬出が行われるように流出口が形成されてなる真空チャンバと、
    前記真空チャンバの外側に別途に設けられ、液晶が滴下した何れか一方の基板を含む一対の基板を前記真空チャンバ内部に搬入するローダ部と、
    前記真空チャンバの内部に設けられ、各基板を固定する上部ステージ及び下部ステージと、
    前記各ステージを選択的に必要な位置に移動させるステージ移動装置と、
    前記真空チャンバの内部を選択的に真空化させる真空装置と
    を備えて構成された液晶表示素子の真空貼り合わせ装置であって、
    前記上部ステージの底面及び前記下部ステージの上面には、静電力を適用して基板固定が可能であるように少なくとも一つ以上の静電提供機器(ESC:Electric Static Chuck)が装着されると共に、真空力が伝達され、基板の吸着固定が可能であるように少なくとも一つ以上の真空ホールが形成されており、
    前記静電提供機器は、少なくとも2つ以上が互いに対を成しつつ複数個が備えられており、
    前記真空ホールは、上部ステージの底面に装着された各静電提供機器の縁部に沿って多数個が形成されており、
    前記ローダ部は、液晶が滴下された基板を下部ステージに搬送する第1アームと、前記基板と貼り合わせる別の基板を上部ステージに搬送する第2アームとを備えている、ことを特徴とする液晶表示素子の真空貼り合わせ装置。
  2. 真空チャンバは、
    その縁面の一側に真空装置と連結された空気排出管と、
    その外部から空気或いはその他のガス流入が行われるベント管が連結されることを特徴とする請求項1記載の液晶表示素子の真空貼り合わせ装置。
  3. ステージ移動装置は、
    真空チャンバの外側に装着された駆動モータと軸結合した状態として上部ステージと連結され、前記上部ステージを上下に移動させる移動軸と、
    下部ステージの下部に設けられ、前記下部ステージを選択的に左右回転させる回転軸と
    を備えて構成されていることを特徴とする請求項1記載の液晶表示素子の真空貼り合わせ装置。
  4. 真空チャンバの外側或いは内側に装着され、各基板の搬入が行われた場合、前記各基板間の整列状態を確認するためのアライン装置を更に備えていることを特徴とする請求項1記載の液晶表示素子の真空貼り合わせ装置。
  5. 前記ローダ部は、
    液晶が滴下されると共にシール剤が塗布された基板を下部ステージに搬送する何れか一方のアームと、
    前記基板と貼り合わせる別途の基板を上部ステージに搬送する他方のアームと
    を備えていることを特徴とする請求項1記載の液晶表示素子の真空貼り合わせ装置。
  6. 液晶が滴下された何れか一方の基板を含む第1基板及び第2基板を、一体型の真空チャンバの流出口を介して真空チャンバの内部に搬入して固定する段階と、
    上部ステージと下部ステージを相対的に移動させる段階と、
    真空チャンバの内部を真空させる段階と、
    一対の基板を、液晶を挟んで互いに貼り合わせる段階と
    を有する液晶表示素子の製造方法であって、
    前記第1基板及び第2基板を真空チャンバ内に搬入して固定する段階は、前記上部ステージ及び前記下部ステージの対向する面に備えられた静電提供機器或いは、真空ホールを介して提供される真空力で固定する段階であり、
    前記静電提供機器は少なくとも2つ以上が互いに対を成しつつ備えられ、静電力を提供
    多数の前記真空ホールが、少なくとも一つ以上の静電提供機器の縁部に沿って形成され、真空力を提供する、そして
    第1基板と第2基板を真空チャンバ内に搬入する段階は、第1アームで液晶が滴下された第1基板を下部ステージに搬入し、第2アームで第2基板を前記上部ステージに搬入することを含む、ことを特徴とする液晶表示素子の製造方法。
  7. 各ステージを相対的に移動させる段階は、
    真空チャンバの外側に備えられた駆動モータによって上部ステージを移動する段階と、
    下部ステージを回転させる段階と
    を有していることを特徴とする請求項記載の液晶表示素子の製造方法。
  8. 各基板の貼り合わせを行う前、真空チャンバ内の外側或いは内側に備えられた何れか一つのアライン装置を用いて各基板間の位置整列状態を確認する段階を更に有することを特徴とする請求項記載の液晶表示素子の製造方法。
  9. 各基板を搬入する過程は、
    第2アームを用いて何れか一方の基板を上部ステージに搬入する段階と、
    第1アームを用いて液晶が滴下した他方の基板を下部ステージに搬入する段階と
    を有することを特徴とする請求項記載の液晶表示素子の製造方法。
  10. 各基板を搬入する過程は、
    第2アームを用いて何れか一方の基板を上部ステージに搬入する段階と、
    第1アームを用いて液晶が滴下されると共にシール剤が塗布された他方の基板を下部ステージに搬入する段階と
    を有することを特徴とする請求項記載の液晶表示素子の製造方法。
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