JP2007046717A - ジョイント用爪付き転動軸 - Google Patents

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Abstract

【課題】 転走面の転動疲労寿命の向上と爪部の静的破壊強度(ねじり強度)の向上とを両立させたジョイント用爪付き転動軸を提供する。
【解決手段】 ジョイント用爪付き転動軸1は、端部にジョイント用爪部2を有し、外周面の一部が針状ころ軸受5の転動体としての針状ころ6の転走面3として機能し、かつ鋼からなる。ジョイント用爪部2には誘導加熱による焼戻が実施されている。そして、ジョイント用爪付き転動軸1の表層部に窒素富化層が形成されており、窒素富化層におけるオーステナイト結晶粒の粒度番号が10番を超えている。さらに、ジョイント用爪付き転動軸1の水素含有量は0.5ppm以下である。
【選択図】 図1

Description

本発明はジョイント用爪付き転動軸に関し、より特定的には、端部にジョイント用爪部を有し、外周面の一部が軸受の転動体の転走面として機能し、かつ鋼からなるジョイント用爪付き転動軸に関するものである。
動力を伝達するための軸部品として、端部に形成された爪部によって隣接する他の軸と連結され、かつ外周面の一部が軸受の転動体の転走面として機能するジョイント用爪付き転動軸が採用される場合がある。たとえば、ブレーキアクチュエータなどに使用される転動軸は、外周面の一部が当該外周面の一部に接触して配置された転動体としての針状ころにより取り囲まれ、内輪を有さない針状ころ軸受によって回転自在に支持される場合がある。すなわち、転動軸は内輪に相当する機能を果たし、当該外周面の一部は転動体である針状ころの転走面として機能する場合がある。
このような場合、当該外周面の一部には転動疲労寿命が要求される。そのため、転動軸の素材にはたとえば軸の形状や製造コストなどを考慮して機械構造用中炭素鋼(JIS規格S53Cなど)が採用され、転走面となる部分など硬度が要求される部位に高周波熱処理(高周波焼入)が実施される。また、転動軸を支持する軸受よりも早期に転動軸に剥離が発生する場合、転動軸の転動疲労寿命を向上させるため、素材には高炭素クロム軸受鋼(JIS規格SUJ2など)が採用され、転動軸に対して高周波熱処理(高周波焼入)、光輝熱処理、浸炭窒化熱処理(浸炭窒化焼入)などが実施される。さらに、機械構造用マンガン鋼(JIS規格SMn420など)、マンガンクロム鋼(JIS規格SMnC420など)、クロム鋼(JIS規格SCr420など)、クロムモリブデン鋼(JIS規格SCM415など)、ニッケルクロム鋼(JIS規格SNC415など)、ニッケルクロムモリブデン鋼(JIS規格SNCM420)などが素材として採用され、高周波熱処理(高周波焼入)、高濃度浸炭を含む浸炭熱処理(浸炭焼入)、浸炭窒化熱処理(浸炭窒化焼入)などが実施される場合もある。
一方、近年、ブレーキアクチュエータなどの部品には、小型化、軽量化、省スペース化などが要求されている。これに対し、ブレーキアクチュエータなどの部品に使用される転動軸において、省スペース化のために端部にジョイント用の爪部を形成する対策が考えられる(たとえば特許文献1および2参照)。このようなジョイント用爪部が形成された転動軸は、軸同士を連結するための部材であるカップリングを使用することなく軸同士が直接連結されることにより、省スペース化のみならず、部品点数の低減を可能にし、製造コストの抑制にも寄与することができる。
特開平6−247253号公報 特開平6−286577号公報
上述のように、ブレーキアクチュエータなどの部品には小型化、軽量化、省スペース化などが要求されているため、そこに使用される軸受についても小型化、軽量化、省スペース化が要求されている。たとえば、前述の内輪を有さない針状ころ軸受によって回転自在に支持された転動軸においては、針状ころ軸受が小型化された場合、内輪に相当する機能を果たす転動軸も小型化されて外径も小さくなる。そのため、同一の荷重が負荷された場合、針状ころと転動軸の外周面との接触面圧は上昇する。その結果、転動軸の当該外周面の一部には、転動疲労寿命の向上が必要とされる。一方、転動軸が小型化された場合において、転動軸がジョイント用爪部において他の部材と連結されている場合、当該爪部に負荷されるねじり応力も大きくなり、爪部のねじり強度の向上も必要とされる。
転動軸の転動疲労寿命を向上させるためには、転走面の高硬度化、素材である鋼に含有されるCrなどの合金成分量の増加、浸炭または浸炭窒化熱処理の実施などの対策が考えられる。しかし、このような対策は必ずしも爪部のねじり強度等の静的破壊強度を向上させるものではなく、むしろ劣化させる場合もある。すなわち、上述した従来の転動疲労寿命を向上させるための対策では、転動軸の転走面の転動疲労寿命と爪部のねじり強度とを両立させることは困難である。
そこで、本発明の目的は、転走面の転動疲労寿命の向上と爪部の静的破壊強度(ねじり強度)の向上とを両立させたジョイント用爪付き転動軸を提供することである。
本発明に従ったジョイント用爪付き転動軸は、端部にジョイント用爪部を有し、外周面の一部が軸受の転動体の転走面として機能し、かつ鋼からなるジョイント用爪付き転動軸である。ジョイント用爪部には誘導加熱による焼戻が実施されている。そして、ジョイント用爪付き転動軸の表層部に窒素富化層が形成されており、窒素富化層におけるオーステナイト結晶粒の粒度番号が10番を超えている。さらに、ジョイント用爪付き転動軸の水素含有量は0.5ppm以下である。
本発明のジョイント用爪付き転動軸は、表層部において、窒素富化層が形成されているため金属疲労に対する抵抗性が向上し、オーステナイト結晶粒が小さくなっているため金属組織が微細化され、水素量が低減されているため金属組織の脆化が回避されている。そのため、転走面における転動疲労寿命が向上し、ジョイント用爪付き転動軸の転動疲労寿命が向上している。さらに、ジョイント用爪部において、オーステナイト結晶粒が小さくなっているため金属組織が微細化され、水素量が低減されているため金属組織の脆化が回避され、誘導加熱による焼戻が実施されていることにより、転走面の硬度等への影響を抑制しつつ、ジョイント用爪部に対して焼戻が実施されている。そのため、転走面における高い転動疲労寿命を保持しつつ、ジョイント用爪部の靭性を確保して静的破壊強度(ねじり強度)を向上させることができる。すなわち、誘導加熱は局所的な加熱が可能であるため、ジョイント用爪部の焼戻に誘導加熱を採用することで、転走面の硬度などに影響を与えることなく、ジョイント用爪部に適切な焼戻を実施することができる。以上の結果、本発明のジョイント用爪付き転動軸によれば、転走面の転動疲労寿命の向上とジョイント用爪部の静的破壊強度(ねじり強度)の向上とを両立させたジョイント用爪付き転動軸を提供することができる。
なお、ジョイント用爪付き転動軸の転動疲労寿命を一層向上させるためには、窒素富化層は表面から0.2mm以上の厚みを有していることが好ましく、0.3mm以上の厚みを有していることがより好ましい。また、ジョイント用爪付き転動軸の転動疲労寿命およびジョイント用爪部の静的破壊強度を一層向上させるためには、オーステナイト結晶粒の粒度番号が11番を超えていることが好ましく、水素量は4.0ppm以下であることが好ましい。
ここで、ジョイント用爪部とは、転動軸に形成され、隣接する他の部材と嵌め合うことにより当該他の部材と連結される部位をいう。また、転走面とはジョイント用爪付き転動軸の表面において、針状ころなどの転動体が転走する部分をいう。また、ジョイント用爪付き転動軸の表層部とは、ジョイント用爪付き転動軸の表面から0.2mm以内の領域をいう。さらに、オーステナイト結晶粒の粒度番号とは、JIS G 0551に記載されたオーステナイト結晶粒の粒度番号をいう。また、窒素富化層とは、ジョイント用爪付き転動軸の表層部に形成されたジョイント用爪付き転動軸の芯部に比べて窒素含有量が高い層であって、例えば浸炭窒化、窒化、浸窒などの処理によって形成することができる。また、窒素の含有量は、たとえばEPMA(波長分散型X線マイクロアナライザ)を用いて測定することができる。
上記ジョイント用爪付き転動軸において好ましくは、窒素富化層のうち、少なくとも表面が転走面として機能する部分における残留オーステナイト量は、11体積%以上25体積%以下である。残留オーステナイトはジョイント用爪付き転動軸の転走面(表面)における損傷に起因した表面起点型の破損に対する転動疲労寿命の向上に顕著な効果を有しており、この効果を奏するためには少なくとも11体積%以上必要であり、15体積%以上とすることが好ましい。
一方、窒素富化層においては窒素含有量が高いため、焼入を実施した際のマルテンサイト変態の開始温度が低下し、残留オーステナイト量が多くなる傾向にある。残留オーステナイトは軸受の使用中において経年的にマルテンサイトに変態する。そして、その変態に際しては体積の変化を伴うため、残留オーステナイトはジョイント用爪付き転動軸における寸法の経年的変化(経年寸法変化)の原因となる。残留オーステナイト量が25体積%を超えると経年寸法変化が一般的な寸法変化の許容値を超えるため、窒素富化層における残留オーステナイト量は25体積%以下とすることが好ましい。さらに、寸法変化に対する要求が厳格な用途に対しては、20体積%以下とすることがより好ましい。以上より、上記ジョイント用爪付き転動軸において、窒素富化層のうち、少なくとも表面が転走面として機能する部分における残留オーステナイト量を11体積%以上25体積%以下とすることにより、表面起点型の破損に対する転動疲労寿命が向上し、かつ経年寸法変化を小さくすることができる。ここで、残留オーステナイト量の測定は、たとえばX線回折計(XRD)を用いて、マルテンサイトα(211)面とオーステナイトγ(220)面との回折強度とを測定することにより、算出することができる。
なお、上記ジョイント用爪付き転動軸において、転走面として機能する表面からの深さが50μmの領域における窒素富化層の残留オーステナイト量は、11体積%以上25体積%以下とされてもよい。上述のように、残留オーステナイトはジョイント用爪付き転動軸の転走面(表面)における損傷に起因した表面起点型の破損に対する転動疲労寿命の向上に顕著な効果を有している。この効果を奏するためには、特に表面起点型の破損に対する転動疲労寿命への影響の大きい、転走面として機能する表面からの深さが50μm付近の領域における残留オーステナイト量が重要となる。したがって、転走面として機能する表面からの深さが50μmの領域における窒素富化層の残留オーステナイト量を11体積%以上25体積%以下とすることで、特にジョイント用爪付き転動軸の表面起点型の破損に対する転動疲労寿命を向上させることができる。
上記ジョイント用爪付き転動軸において好ましくは、窒素富化層における窒素含有量は、0.1質量%以上0.7質量%以下である。窒素含有量が0.1質量%以下では、金属疲労に対する抵抗性が小さく、転動疲労寿命向上の効果、特に表面起点型の破損に対する転動疲労寿命向上の効果が小さい。さらに、顕著な転動疲労寿命向上のためには、窒素富化層における窒素含有量は0.15質量%以上であることが好ましい。一方、窒素含有量が0.7質量%を超えると、表層部において微小な空孔であるボイドが発生するおそれがあり、かつ残留オーステナイト量が必要以上に増加して表面の硬度が低下する。そのため、ジョイント用爪付き転動軸の転走面の転動疲労寿命が低下する。さらに、転動疲労寿命に対する要求特性の高い用途に使用される場合、窒素富化層における窒素含有量は0.6質量%以下とすることが好ましい。以上より、上記ジョイント用爪付き転動軸において、窒素富化層における窒素含有量を0.1質量%以上0.7質量%以下とすることにより、転動疲労寿命、特に表面起点型の破損に対する転動疲労寿命を向上させることができる。
なお、上記ジョイント用爪付き転動軸において、表面からの深さが50μmの領域における窒素富化層の窒素含有量は、0.1質量%以上0.7質量%以下としてもよい。上述のように、窒素富化層は特にジョイント用爪付き転動軸の転走面(表面)における表面起点型の破損に対する転動疲労寿命の向上に顕著な効果を有している。この効果を奏するためには、特に表面起点型の破損に対する転動疲労寿命への影響の大きい、表面からの深さが50μm付近の領域における窒素含有量が重要となる。したがって、表面からの深さが50μmの領域における窒素富化層の窒素含有量を0.1質量%以上0.7質量%以下とすることにより、特にジョイント用爪付き転動軸の表面起点型の破損に対する転動疲労寿命を向上させることができる。
上記ジョイント用爪付き転動軸において好ましくは、ジョイント用爪付き転動軸を構成する鋼は、表層部以外の部位において0.1質量%以上1.2質量%以下の炭素と、0.2質量%以上2.0質量%以下のクロムとを含有している。
ジョイント用爪付き転動軸において、熱処理などの影響により成分組成が変化し得る表層部以外における炭素含有量すなわち素材の炭素含有量が0.1質量%未満では、十分な転動疲労寿命を確保するために必要な表面硬度を得るためには、長時間の浸炭などの熱処理が必要となる。そのため、熱処理工程が複雑になり、熱処理時間も長くなる。その結果、上記ジョイント用爪付き転動軸の製造コストが上昇する。また、炭素含有量が0.1質量%未満の鋼において、転動疲労寿命の向上に効果のあるCrなどが添加された鋼は一般的ではなく、材料の入手が困難である。一方、素材の炭素含有量が1.2質量%を超えると、鋼中に巨大な鉄の炭化物(大きさ10μm以上)が生成しやすくなる。このような鉄炭化物はジョイント用爪付き転動軸の製造工程において実施される熱処理によって消滅させることは困難である。そして、このような鉄炭化物は転走面における転動疲労寿命を低下させるとともに、ジョイント用爪部のねじり強度を低下させる。
また、Crは転動疲労寿命の向上に有効な合金元素であるが、0.2質量%未満では実質的に効果がない。一方、2.0質量%を超えると鋼中にクロム炭化物を多く形成し、ジョイント用爪部のねじり強度を低下させる。
以上より、表層部以外、すなわちジョイント用爪付き転動軸の素材である鋼の炭素含有量およびクロム含有量を上述の範囲とすることにより、転走面における転動疲労寿命を向上させるとともに、ジョイント用爪部のねじり強度を向上させることができる。
上記ジョイント用爪付き転動軸において好ましくは、ジョイント用爪付き転動軸の素材である鋼は、0.15質量%以上1.1質量%以下の炭素と、0.15質量%以上0.7%以下の珪素と、0.1質量%以上1.15質量%以下のマンガンと、0.4質量%以上1.6質量%以下のクロムとを含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなる鋼である。
また、上記ジョイント用爪付き転動軸において、ジョイント用爪付き転動軸の素材である鋼は、上記組成に加えてさらに、0.3質量%以下のモリブデンを含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなる鋼であってもよい。
上記ジョイント用爪付き転動軸において好ましくは、ジョイント用爪部の表面硬度は520HV以上720HV以下である。本発明者は、ジョイント用爪部の静的破壊強度(ねじり強度)とジョイント用爪部の表面硬度との関係について詳細に検討を行なった。その結果、ジョイント用爪部の表面硬度が520HV未満ではジョイント用爪部にねじり荷重が負荷された場合、当該ジョイント用爪部に塑性流動または塑性変形が生じてジョイント用爪部としての機能を果たさなくなること、および720HVを超えるとジョイント用爪部が脆くなり、ねじり強度が低下することを見出した。さらに、540HV以上700HV以下の範囲において、ジョイント用爪部のねじり強度が特に高くなることを見出した。すなわち、ジョイント用爪付き転動軸の転走面の表面硬度を転動疲労寿命向上の観点から特に好ましい硬さ、たとえば730HV以上とした場合、ジョイント用爪部の表面硬度をこれと同一の硬さとすることは最良の構成とはいえず、転走面の表面硬度より低くすることが好ましいことを見出した。以上より、ジョイント用爪部の表面硬度を520HV以上720HV以下とすることにより、ジョイント用爪部の静的破壊強度(ねじり強度)を向上させることができる。なお、特にジョイント用爪部の静的破壊強度(ねじり強度)の要求値の高い環境で使用されるジョイント用爪部の表面硬度は540HV以上700HV以下とすることが好ましい。
上記ジョイント用爪付き転動軸において、ジョイント用爪部に対して誘導加熱による焼戻が実施された後、転走面を含む部位は誘導加熱を利用して焼入硬化されていてもよい。すなわち、転走面を含む部位にはたとえば高周波焼入が実施されていてもよい。
これにより、ジョイント用爪付き転動軸の形状に起因して、たとえばジョイント用爪部と転走面との距離が近いため、ジョイント用爪部に対して実施される誘導加熱による焼戻の際に、転走面の表面硬度が低下するような場合であっても、転走面の表面硬度を再度上昇させることができるため、転走面の転動疲労寿命を一層向上させることができる。
以上の説明から明らかなように、本発明のジョイント用爪付き転動軸によれば、転走面の転動疲労寿命の向上と爪部の静的破壊強度(ねじり強度)の向上とを両立させたジョイント用爪付き転動軸を提供することができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
図1は、本発明の一実施の形態におけるジョイント用爪付き転動軸の構成および使用状態を示す概略断面図である。また、図2はジョイント用爪部付近の詳細を説明するための図である。図1および図2を参照して、本発明の一実施の形態におけるジョイント用爪付き転動軸の構成について説明する。
図1を参照して、本実施の形態のジョイント用爪付き転動軸1は、一方の端部にジョイント用爪部2が形成されており、2つの玉軸受4、4と、2つの玉軸受4、4の間に配置された針状ころ軸受5によって支持されている。玉軸受4は環状の内輪11と、環状の外輪12と、内輪11の外周面および外輪12の内周面に接触して配置された転動体としての複数の玉13とを備えている。そして、内輪11の内周面とジョイント用爪付き転動軸1とが嵌め合うようにジョイント用爪付き転動軸1および玉軸受4、4は構成されている。一方、針状ころ軸受5は環状の外輪7と、外輪7の内周面に接触して配置される転動体としての複数の針状ころ6と、環状の保持器8とを備えている。そして、外輪7はジョイント用爪付き転動軸1の外周面の一部を取り囲むように配置されるとともに、複数の針状ころ6は外輪7の内周面およびジョイント用爪付き転動軸1の外周面の一部に接触するように配置されている。さらに、複数の針状ころ6は保持器8により周方向に所定のピッチで配置され、かつ転動自在に保持されている。ここで、ジョイント用爪付き転動軸1の外周面において、針状ころ6が転走する部分がジョイント用爪付き転動軸1の転走面3である。以上の構成により、ジョイント用爪付き転動軸1は、玉軸受4、4の外輪12および針状ころ軸受5の外輪7に対して、相対的に回転可能となっている。
図2を参照して、ジョイント用爪部2は、たとえば隣接する他の軸9に回転等の動力を伝達するために、他の軸9と連結される部分である。ジョイント用爪部2は、たとえば図2に示すように、ジョイント用爪付き転動軸1の一方の端部に形成された平板状の部分であり、他の軸9の端部に形成されたスリット10と嵌め合うことにより、ジョイント用爪付き転動軸1と他の軸9とは連結される。ジョイント用爪部2の形状は種々の形状から選択することができ、たとえば上述のように平板状の形状を有しており、かつ先端に切欠が形成されたものであってもよいし、軸方向に垂直な断面における断面形状が正方形状とされたものであってもよい。
図1および図2を参照して、上述のように、本実施の形態のジョイント用爪付き転動軸1は、一方の端部にジョイント用爪部2を有し、外周面の一部が針状ころ軸受5の転動体である針状ころ6の転走面3として機能しており、かつ鋼からなるジョイント用爪付き転動軸である。ジョイント用爪部2には誘導加熱による焼戻が実施されている。そして、表層部に窒素富化層が形成されており、窒素富化層におけるオーステナイト結晶粒の粒度番号が10番を超えている。さらに、水素含有量は0.5ppm以下である。
本実施の形態のジョイント用爪付き転動軸1は、表層部において、窒素富化層が形成されているため金属疲労に対する抵抗性が向上し、オーステナイト結晶粒が小さくなっているため金属組織が微細化され、水素量が低減されているため金属組織の脆化が回避されている。そのため、転走面3の転動疲労寿命が向上している。さらに、ジョイント用爪部2において、オーステナイト結晶粒が小さくなっているため金属組織が微細化され、水素量が低減されているため金属組織の脆化が回避され、誘導加熱による焼戻が実施されていることにより、転走面3の硬度等への影響を抑制しつつ、ジョイント用爪部2に対して焼戻が実施されている。そのため、転走面3における高い転動疲労寿命が保持されつつ、ジョイント用爪部2の靭性が確保されてねじり強度が向上している。以上の結果、本実施の形態のジョイント用爪付き転動軸1においては、転走面3の転動疲労寿命の向上とジョイント用爪部2の静的破壊強度の向上とが両立されている。
さらに、本実施の形態のジョイント用爪付き転動軸1においては、窒素富化層のうち、少なくとも表面が転走面として機能する部分における残留オーステナイト量は、11体積%以上25体積%以下であることが好ましい。これにより、転走面3における表面起点型の破損に対する転動疲労寿命が向上し、かつジョイント用爪付き転動軸1の経年寸法変化を小さくすることができる。
なお、ジョイント用爪付き転動軸1において、転走面として機能する表面からの深さが50μmの領域における窒素富化層の残留オーステナイト量は、11体積%以上25体積%以下とされてもよい。上述のように、残留オーステナイトはジョイント用爪付き転動軸の転走面(表面)における損傷に起因した表面起点型の破損に対する転動疲労寿命の向上に顕著な効果を有している。この効果を奏するためには、特に表面起点型の破損に対する転動疲労寿命への影響の大きい、表面からの深さが50μm付近の領域における残留オーステナイト量が重要となる。したがって、表面からの深さが50μmの領域における窒素富化層の残留オーステナイト量を11体積%以上25体積%以下とすることで、特にジョイント用爪付き転動軸の表面起点型の破損に対する転動疲労寿命を向上させることができる。
上記ジョイント用爪付き転動軸1においては、窒素富化層における窒素含有量は、0.1質量%以上0.7質量%以下であることが好ましい。これにより、転動疲労寿命、特に表面起点型の破損に対する転動疲労寿命を向上させることができる。
なお、上記ジョイント用爪付き転動軸1において、表面からの深さが50μmの領域における窒素富化層の窒素含有量は、0.1質量%以上0.7質量%以下としてもよい。これにより、特にジョイント用爪付き転動軸1の表面起点型の破損に対する転動疲労寿命を向上させることができる。
さらに、ジョイント用爪付き転動軸1において、ジョイント用爪付き転動軸1を構成する鋼は、表層部以外の部位において0.1質量%以上1.2質量%以下の炭素と、0.2質量%以上2.0質量%以下のクロムとを含有していることが好ましい。これを満たす鋼としては、たとえば高炭素クロム軸受鋼(SUJ2、SUJ3など)、クロムモリブデン鋼(SCM420など)が挙げられる。これにより、転走面における転動疲労寿命を向上させるとともに、ジョイント用爪部のねじり強度を向上させることができる。
さらに、ジョイント用爪付き転動軸1において、ジョイント用爪部2の表面硬度は520HV以上720HV以下である。これにより、ジョイント用爪部の静的破壊強度(ねじり強度)を向上させることができる。
さらに、ジョイント用爪付き転動軸1において、ジョイント用爪部2に対して誘導加熱による焼戻が実施された後、転走面3を含む部位は誘導加熱を利用して焼入硬化されていてもよい。すなわち、転走面3を含む部位にはたとえば高周波焼入が実施されていてもよい。
これにより、ジョイント用爪部2に対して実施された誘導加熱による焼戻の際に、転走面3の表面硬度が低下した場合であっても、転走面3の表面硬度を再度上昇させることができるため、転走面3の転動疲労寿命を向上させることができる。
なお、図1および図2を参照して、玉軸受4はたとえば深溝玉軸受であり、外輪12はたとえば図示しないハウジングの内壁の一部に嵌め合うことにより固定されている。また、針状ころ軸受5の外輪7は、ローラとして用いられるものであってもよいし、図示しないハウジングなどに固定されるものであってもよい。また、転走面3は、ジョイント用爪付き転動軸1の外周面において、他の部分と同心かつ同径の部分に設けられてもよいし、偏心軸となった部分に設けられてもよい。さらに、転走面3は、ジョイント用爪付き転動軸1の外周面において一箇所のみ設けられてもよいし、複数箇所設けられてもよい。また、転走面3の軸方向における幅は、針状ころ8の長さに対して5%以上大きくなるように設けられることが好ましく、10%以上大きくなるように設けられることがより好ましい。これにより、転走面3の転動疲労寿命が一層安定する。
次に、本実施の形態におけるジョイント用爪付き転動軸の製造方法について説明する。図3は本実施の形態におけるジョイント用爪付き転動軸の製造方法の概略を示す図である。また、図4は本実施の形態におけるジョイント用爪付き転動軸の製造方法の変形例の概略を示す図である。図3および図4を参照して、本実施の形態におけるジョイント用爪付き転動軸の製造方法について説明する。
図3を参照して、まず、ジョイント用爪付き転動軸の形状に成形された成形部材を準備する成形部材準備工程が実施される。具体的には、たとえば棒鋼などの素材に対して鍛造、旋削などの加工が実施されることにより、図1に示したジョイント用爪付き転動軸1の形状に成形された成形部材が準備される。
次に、図3を参照して、ジョイント用爪付き転動軸が硬化される焼入硬化工程が実施される。具体的には、図1を参照して、成形部材準備工程において準備された成形部材としてのジョイント用爪付き転動軸1が焼入硬化される。このとき、ジョイント用爪付き転動軸1の表層部に窒素富化層を形成するための浸炭窒化処理が実施される。さらに、図3を参照して、焼入硬化されたジョイント用爪付き転動軸1のうち、ジョイント用爪部2に対して高周波加熱を利用した焼戻を行なう高周波焼戻工程が実施される。この焼入硬化工程および高周波焼戻工程を有する熱処理工程の詳細については後述する。
さらに、図3を参照して、仕上げ工程が実施される。具体的には、図1を参照して、焼入硬化および焼戻が実施されたジョイント用爪付き転動軸1に対して研削加工などの仕上げ加工が実施されることにより、ジョイント用爪付き転動軸1が仕上げられる。
図4を参照して、本実施の形態におけるジョイント用爪付き転動軸の製造方法の変形例は、基本的には図3に基づいて説明したジョイント用爪付き転動軸の製造方法と同様の構成を有している。しかし、本実施の形態におけるジョイント用爪付き転動軸の製造方法の変形例においては、高周波焼戻工程と仕上げ工程との間に、ジョイント用爪付き転動軸の転走面を焼入硬化する高周波焼入工程が実施される点において、図3の製造方法とは異なっている。すなわち、高周波焼戻工程においてジョイント用爪部2に対して高周波加熱による焼戻が実施された後、高周波焼入工程においては、転走面3を含む部位が高周波加熱を利用して焼入硬化される。
これにより、ジョイント用爪部2に対して実施された高周波加熱による焼戻の際に、転走面3の表面硬度が低下した場合であっても、転走面3の表面硬度を再度上昇させることができるため、転走面3の転動疲労寿命を向上させることができる。
次に、熱処理工程について詳細に説明する。図5は本実施の形態におけるジョイント用爪付き転動軸の製造方法に含まれる熱処理工程の詳細を説明するための図である。図5において、横方向は時間を示しており右に行くほど時間が経過していることを示している。また、図5において、縦方向は温度を示しており上に行くほど温度が高いことを示している。図5を参照して、本実施の形態のジョイント用爪付き転動軸1に対して実施される熱処理工程の詳細を説明する。
図5を参照して、成形部材準備工程において準備された成形部材としてのジョイント用爪付き転動軸1はA点以上の温度である800℃以上900℃以下の温度T、たとえば845℃に加熱され、60分間以上240分間以下の時間、たとえば150分間保持される。このとき、RXガスにアンモニア(NH)を添加した雰囲気において加熱されることにより、ジョイント用爪付き転動軸1の表層部の炭素濃度および窒素濃度は所望の濃度に調整される。その後、ジョイント用爪付き転動軸1は、たとえば油中に浸漬されることにより(油冷)、A点以上の温度からM点以下の温度に冷却される。これにより、1次焼入が完了する。
さらに、1次焼入が実施されたジョイント用爪付き転動軸1はA点以上の温度である780℃以上820℃以下の温度T、たとえば800℃に再び加熱され、30分間以上120分間以下の時間、たとえば90分間保持される。このとき、浸炭窒化処理において調整された炭素濃度および窒素濃度が所望の濃度となるように、たとえば脱炭を防止するため、たとえばRXガスを含む雰囲気において加熱される。その後、ジョイント用爪付き転動軸1は、たとえば油冷されることにより、A点以上の温度からM点以下の温度に急冷されて焼入硬化される。これにより、2次焼入が完了する。
さらに、2次焼入が完了したジョイント用爪付き転動軸1はA点以下の温度である160℃以上200℃以下の温度、たとえば180℃に加熱され、60分間以上240分間以下の時間、たとえば120分間保持されて、その後冷却される。これにより、焼戻が完了する。このとき、ジョイント用爪付き転動軸1の表面硬さは60HRC(697HV)以上あることが好ましい。
さらに、2次焼入および焼戻が完了したジョイント用爪付き転動軸1は、ジョイント用爪部2が高周波加熱により200℃以上450℃以下の温度に加熱され、30秒以下の時間保持されて、その後水を吹き付けられることで冷却される(水冷)。これにより、ジョイント用爪部2の高周波焼戻が完了する。このとき、熱伝導によりジョイント用爪付き転動軸1のジョイント用爪部2以外の部分、特に転走面3付近に高周波焼戻の影響が及ぶことを回避するため、ジョイント用爪部2が加熱されて保持される時間は短いことが好ましく、たとえば5秒以下とし、水冷などによって速やかに冷却されることが好ましい。以上の手順により、本実施の形態におけるジョイント用爪付き転動軸1の製造方法に含まれる熱処理工程は完了する。
ここで、温度TおよびTは、鋼中に侵入する水素濃度を低減する観点から前述のようにそれぞれ800℃以上850℃以下および780℃以上820℃以下とすることが望ましい。また、温度Tはオーステナイト結晶粒を小さくする観点から、Tよりも低い温度とすることが好ましい。
なお、A点とは鋼を加熱した場合に、鋼の組織がフェライトからオーステナイトに変態を開始する温度に相当する点をいう。また、M点とはオーステナイト化した鋼が冷却される際に、マルテンサイト化を開始する温度に相当する点をいう。
図6は、本実施の形態におけるジョイント用爪付き転動軸の製造方法に含まれる熱処理工程の変形例の詳細を示す図である。図6において、横方向は時間を示しており右に行くほど時間が経過していることを示している。また、図6において、縦方向は温度を示しており上に行くほど温度が高いことを示している。図6を参照して、本実施の形態におけるジョイント用爪付き転動軸の製造方法に含まれる熱処理工程の変形例の詳細を説明する。
図6を参照して、本変形例における図6に示す熱処理工程と上述の図5に示す熱処理工程とは温度条件を含めて基本的には同様の工程となっている。しかし、図6の熱処理工程においては浸炭窒化処理に引き続いて油冷を実施して1次焼入を完了するのではなく、まずA変態点以下の温度に冷却した後、室温(常温)まで冷却することなく再びA変態点以上の温度Tに加熱する点において、図5の熱処理工程とは異なっている。
これにより、1度焼入を実施した後に再度温度Tまで加熱する場合に比べて再加熱に要する時間およびエネルギーを小さくすることが可能となるため、製造コストを低減し得る点において有利である。なお、浸炭窒化後に引き続く冷却温度はA変態点よりも低い温度であればよく、たとえば600℃以上700℃以下とすることができる。
また、図6の熱処理工程においては、高周波焼戻工程の後に高周波焼入工程が実施される点においても、図5の熱処理工程とは異なっている。すなわち、ジョイント用爪部2に対する高周波焼戻が実施された後において、転走面3を含み、かつジョイント用爪部2を含まない領域が高周波加熱により800℃以上870℃以下の温度に加熱され、10秒以下の時間保持され、その後水冷される。このとき、熱伝導によりジョイント用爪付き転動軸1のジョイント用爪部2付近に高周波焼入の影響が及ぶことを回避するため、転走面3が加熱されて保持される時間は短いことが好ましく、たとえば2秒以下とし、かつ水冷などによって速やかに冷却されることが好ましい。さらに、高周波焼入工程の後、焼入が実施された部位の靭性の向上等を目的として、少なくとも焼入が実施された部位がA点以下の温度に加熱された後冷却される焼戻工程が実施される。この焼戻工程における加熱は、誘導加熱により実施されてもよい。
これにより、ジョイント用爪付き転動軸1の形状に起因して、たとえばジョイント用爪部2と転走面3との距離が近いため、ジョイント用爪部2に対して実施される誘導加熱による焼戻の際に、転走面3の表面硬度が低下するような場合であっても、転走面3の表面硬度を再度上昇させることができるため、転走面3の転動疲労寿命を一層向上させることができる。
上記熱処理工程により、ジョイント用爪付き転動軸1には、表層部に窒素富化層が形成される。そして、窒素富化層におけるオーステナイト結晶粒の粒度番号は10番を超えており、かつジョイント用爪付き転動軸1における水素含有量は0.5ppm以下とすることができる。さらに、窒素富化層のうち、少なくとも表面が転走面として機能する部分、特に表面からの深さが50μmの領域における残留オーステナイト量を、11体積%以上25体積%以下とすることができる。また、窒素富化層、特に表面からの深さが50μmの領域における窒素含有量を、0.1質量%以上0.7質量%以下とすることができる。さらに、ジョイント用爪部2には誘導加熱による焼戻が実施されており、ジョイント用爪部の表面硬度は520HV以上720HV以下とすることができる。さらに、ジョイント用爪付き転動軸1の素材として0.1質量%以上1.2質量%以下の炭素と、0.2質量%以上2.0質量%以下のクロムとを含有している鋼を採用することで、ジョイント用爪付き転動軸1を構成する鋼は表層部以外の部位において0.1質量%以上1.2質量%以下の炭素と、0.2質量%以上2.0質量%以下のクロムとを含有する。
図7は、本実施の形態におけるジョイント用爪付き転動軸の表層部に形成された窒素富化層におけるミクロ組織、特にオーステナイト粒を示す図である。ここでは、素材として軸受鋼(JIS規格SUJ2)を採用し、熱処理工程としては図5に示す工程を採用した場合について示している。一方、図8は、従来のジョイント用爪付き転動軸の表層部におけるミクロ組織、特にオーステナイト粒を示す図である。ここでは、素材として軸受鋼(JIS規格SUJ2)を採用し、熱処理工程としては従来の熱処理方法である光輝熱処理を採用した場合について示している。また、図9および図10は、上記図7および図8のオーステナイト結晶粒を模式的に示した図である。図7〜図10を参照して、本実施の形態におけるジョイント用爪付き転動軸の表層部に形成された窒素富化層おけるオーステナイト結晶粒について説明する。
図7〜図10を参照して、従来のジョイント用爪付き転動軸の表層部におけるオーステナイト結晶粒径は粒度番号で10番であるのに対し、本実施の形態におけるジョイント用爪付き転動軸の表層部に形成された窒素富化層におけるオーステナイト結晶粒径は粒度番号で12番となっている。また、図7におけるオーステナイト結晶粒の平均粒径は、切片法で測定した結果、5.6μmであった。
上述の浸炭窒化処理を含む焼入硬化工程が実施されたジョイント用爪付き転動軸は、表層部において、窒素富化層が形成されているため金属疲労に対する抵抗性が向上し、オーステナイト結晶粒が小さくなっているため金属組織が微細化され、水素量が低減されているため金属組織の脆化が回避されている。そのため、転走面3における転動疲労寿命が向上し、ジョイント用爪付き転動軸1の転動疲労寿命が向上している。しかし、素材である鋼が合金成分としてCr等を含んでおり、かつ表層部の炭素濃度や窒素濃度が高いため、何ら手当てなくジョイント用爪付き転動軸を製造した場合、ジョイント用爪部2のねじり強度は必ずしも高いとはいえない。たとえば、機械構造用中炭素鋼(JIS規格S53Cなど)を素材として採用し、転走面を高周波焼入れした従来のジョイント用爪付き転動軸と比較すると、上述の焼入硬化工程が実施されたジョイント用爪付き転動軸におけるジョイント用爪部のねじり強度は低くなるおそれがある。これに対し、本実施の形態のジョイント用爪付き転動軸1においては、ジョイント用爪部2に対して上述の高周波焼戻が実施されるため、ジョイント用爪部2の靭性が上昇し、ねじり強度が向上する。これにより、転走面3の転動疲労寿命の向上と、ジョイント用爪部2のねじり強度の向上との2つの相反する要求を満足することができる。
以下、本発明の実施例1について説明する。JIS規格SUJ2材(1.0質量%C−0.25質量%Si−0.4質量%Mn−1.5質量%Cr)を素材として用いて、熱処理工程における熱処理履歴がジョイント用爪付き転動軸の各種特性に及ぼす影響を調査する試験を行なった。調査した特性は(1)水素含有量、(2)オーステナイト結晶粒度、(3)シャルピー衝撃値、(4)破壊応力値、(5)転動疲労寿命である。
試験の試料は試料A〜Hの8種類とした。各試料の熱処理履歴は次のとおりである。試料A〜D(本発明例)はRXガスとアンモニア(NH)ガスとの混合ガス雰囲気中において850℃の温度で150分間保持することにより浸炭窒化された。熱処理パターンは図5に示す熱処理工程のうち高周波焼戻を除いた工程と同様の工程が採用され、浸炭窒化処理温度である850℃から1次焼入された後、浸炭窒化処理温度より低い温度域である780℃〜830℃に加熱され、その後急冷されることにより2次焼入が実施された。なお、2次焼入温度が780℃の試料Aは十分に焼入硬化されなかったため、特性調査の試験対象から除外された。
また、試料EおよびF(比較例)については基本的には試料A〜Dと同様の熱処理が実施されたが、2次焼入温度が浸炭窒化温度である850℃以上の850℃〜870℃とされた。さらに、試料G(比較例;従来の浸炭窒化処理)についてはRXガスとアンモニアガスとの混合ガス雰囲気中において850℃の温度で150分間保持することにより浸炭窒化された。その後、浸炭窒化処理温度である850℃からそのまま急冷されて焼入が実施され、2次焼入は実施されなかった。また、試料H(比較例;通常の焼入)については、浸炭窒化処理は実施されず、850℃に加熱された後、急冷されることにより焼入が実施された。2次焼入は実施されなかった。
次に、各種特性を調査する試験の試験方法について説明する。
(1)水素含有量
水素含有量については、LECO社製DH−103型水素分析装置を用いて、鋼中の非拡散性水素量を分析した。拡散性水素量は測定してない。このLECO社製DH−103型水素分析装置の仕様は以下のとおりである。分析範囲は0.01〜50.00質量ppm、分析精度は±0.1質量ppmまたは±3質量%H(いずれか大きいほう)、分析感度は0.01質量ppm、検出方式は熱伝導度法である。また、試料重量範囲は10mg〜35mg(試料サイズは最大で直径12mm×長さ100mm)、加熱炉温度範囲は50℃〜1100℃、試薬はアンハイドロン Mg(ClO42、アスカライト NaOH、キャリアガスは窒素ガス、ガスドージングガスは水素ガスであり、いずれのガスも純度99.99質量%以上、圧力は40psi(2.8kgf/cm2)である。
測定手順の概要は以下のとおりである。専用のサンプラーで採取した試料をサンプラーごとに上記の水素分析装置に挿入する。内部の拡散性水素は窒素キャリアガスによって熱伝導度検出器に導かれる。この拡散性水素は本実施例では測定しない。次に、サンプラーから試料を取り出し、抵抗加熱炉内で加熱し、非拡散性水素を窒素キャリアガスによって熱伝導度検出器に導く。熱伝導度検出器において熱伝導度を測定することによって非拡散性水素量を知ることができる。
(2)オーステナイト結晶粒度
オーステナイト結晶粒度の測定は、JIS G 0551の鋼のオーステナイト結晶粒度試験方法に基づいて行なった。
(3)シャルピー衝撃値
シャルピー衝撃値の測定は、JIS Z 2242の金属材料のシャルピー衝撃試験方法に基づいて行なった。試験片は、JIS Z 2202に示されたUノッチ試験片(JIS規格3号試験片)を用いた。
(4)破壊応力値
図11は、破壊応力値を測定するための静圧壊強度試験の試験片を示す図である。図11を参照して、破壊応力値を測定するための静圧壊強度試験の試験方法について説明する。
図11を参照して、静圧壊強度試験片51は外径60mm、内径45mm、幅15mmの円環状の形状を有している。そして、荷重方向52の向きに荷重が徐々に負荷されて、静圧壊強度試験片51が破壊された時点における荷重が測定される。その後、得られた破壊荷重が、下記に示す曲がり梁の応力計算式(A)〜(C)により応力値に換算される。なお、静圧壊強度試験片51は図11に示す試験片に限られず、他の形状の静圧壊強度試験片51を用いてもよい。
図11の試験片の凸表面における繊維応力をσ、凹表面における繊維応力をσとすると、σおよびσは下記の式によって求められる(機械工学便覧A4編材料力学A4−40参照)。ここで、Nは静圧壊強度試験片51の軸を含む断面の軸力、Aは横断面積、eは外半径、eは内半径(図11参照)を表わす。また、κは曲がり梁の断面係数である。
σ=(N/A)+{M/(Aρ)}[1+e/{κ(ρ+e)}]・・・(A)
σ=(N/A)+{M/(Aρ)}[1−e/{κ(ρ−e)}]・・・(B)
κ=−(1/A)∫A{η/(ρ+η)}dA・・・(C)
(5)転動疲労寿命
転動疲労寿命試験片に与えられた熱処理履歴は、ジョイント用爪付き転動軸の転走面付近に与えられる熱処理履歴と同様であり、本転動疲労寿命試験は、ジョイント用爪付き転動軸の転走面の転動疲労寿命の試験に相当する。転動疲労寿命試験の試験条件を表1に示す。
Figure 2007046717
表1を参照して、直径12mm、長さ22mmの円筒状の試験片が用いられ、3/4インチ(19.05mm)の鋼球と接触面圧5.88GPaで接触しつつ、1分間に46240回の荷重が負荷される。そして、試験片に剥離が発生するまでの荷重の負荷回数(寿命)が調査される。得られた寿命は統計的に解析され、累積破損確率が10%となる寿命(L10寿命)が算出される。また、試験数は各試料について10回とし、潤滑油にはタービンVG68が採用され強制循環により給油される。
次に、転動疲労寿命試験の試験機について説明する。図12は、転動疲労寿命試験機の概略正面図である。また、図13は、転動疲労寿命試験機の概略側面図である。図12および図13を参照して、転動疲労寿命試験の試験機について説明する。
図12および図13を参照して、転動疲労寿命試験機60は、駆動ロール61と、案内ロール62と、鋼球63とを備えている。そして、転動疲労寿命試験片69は、駆動ロール61によって駆動され、鋼球63と接触して回転する。鋼球63は、案内ロール62にガイドされて、転動疲労寿命試験片69との間で高い面圧を及ぼし合いながら転動する。
次に試験結果について説明する。表2に上記(1)〜(5)の試験結果を示す。
Figure 2007046717
(1)水素含有量
表2を参照して、2次焼入が実施されていないの従来の浸炭窒化処理品である試料Gは、0.72ppmと非常に高い値となっている。これは、浸炭窒化処理の雰囲気に含まれるアンモニア(NH)が分解して水素が鋼中に浸入したためと考えられる。これに対し、試料B〜Dは、水素量は0.37〜0.40ppmと半分近くまで減少している。この水素量は通常の焼入品である試料Hと同レベルである。
上記の水素含有量の低減により、水素の固溶に起因する鋼の脆化を軽減することができる。すなわち、水素含有量の低減により、本発明例の試料B〜Dのシャルピー衝撃値は試料Gに比べて大きく改善されている。
(2)オーステナイト結晶粒度
表2を参照して、2次焼入温度が浸炭窒化処理時の焼入(1次焼入)の温度より低い場合、すなわち試料B〜Dの場合、オーステナイト結晶粒度は粒度番号11〜12と顕著に微細化されている。一方、2次焼入温度が1次焼入温度以上である試料EおよびFならびに2次焼入が実施されていない試料Gおよび試料Fの場合、オーステナイト結晶粒度は粒度番号10であり、本発明例の試料B〜Dより粗大な結晶粒となっている。
(3)シャルピー衝撃値
表2を参照して、従来の浸炭窒化処理品である試料Gのシャルピー衝撃値は5.33J/cm2であるのに対して、本発明例の試料B〜Dのシャルピー衝撃値は6.30〜6.65J/cmと高くなっている。さらに、この中でも2次焼入温度の低い試料ほどシャルピー衝撃値が高くなる傾向がある。通常の焼入品である試料Hのシャルピー衝撃値は6.70J/cm2と高くなっている。
(4)破壊応力値
表2を参照して、従来の浸炭窒化処理品である試料Gの破壊応力値は2330MPaとなっている。これに対して、試料B〜Dの破壊応力値は2650〜2840MPaと改善された値となっている。一方、通常の焼入品である試料Hの破壊応力値は2770MPaである。この破壊応力値と水素含有量およびオーステナイト結晶粒度との関係から、試料B〜Dの改善された静的破壊強度は、オーステナイト結晶粒の微細化と並んで、水素含有量の低減による効果が大きいと推定される。
(5)転動疲労寿命
表2を参照して、通常の焼入品である試料Hは窒素富化層を表層部に有していない。そのため、転動疲労寿命L10は最も短い。これに対して、従来の浸炭窒化処理品である試料Gの転動疲労寿命は3.1倍となった。さらに、試料B〜Fのうち、2次焼入が浸炭窒化処理温度より低い温度で実施された試料B〜Dの転動疲労寿命は従来の浸炭窒化処理品である試料Gよりも大幅に向上した。一方、2次焼入が浸炭窒化処理温度以上の温度で実施された試料E,Fは、従来の浸炭窒化処理品である試料Gと同等か、それより低い値となった。
以上の試験結果より、本発明のジョイント用爪付き転動軸に相当する本発明例の試料B〜Dは、表層部に窒素富化層が形成され、結晶粒が細かく、かつ水素含有量も少ないので、他の試料に比べて耐衝撃強度、静的破壊強度および転動疲労寿命にすぐれたものとなっていることが分かる。
以下、本発明の実施例2について説明する。JIS規格SUJ2材(1.0質量%C−0.25質量%Si−0.4質量%Mn−1.5質量%Cr)を素材として用いて、熱処理工程における熱処理履歴がジョイント用爪付き転動軸の各種特性に及ぼす影響を調査する試験を行なった。調査した特性は(1)転動疲労寿命、(2)シャルピー衝撃値、(3)静的破壊靭性値、(4)破壊応力値、(5)経年寸法変化率、(6)異物混入下における転動疲労寿命である。
試験の試料はX材、Y材およびZ材の3種類とした。各試料の熱処理履歴は次のとおりである。X材(比較例;通常の焼入)については、浸炭窒化処理は実施されずに焼入が実施された。2次焼入は実施されなかった。Y材(比較例;従来の浸炭窒化処理)についてはRXガスとアンモニアガスとの混合ガス雰囲気中において845℃の温度で150分間保持されることにより浸炭窒化された。その後、浸炭窒化処理温度である845℃からそのまま急冷されて焼入が実施され、2次焼入は実施されなかった。Z材(本発明例)はRXガスとアンモニアガスとの混合ガス雰囲気中において845℃の温度で150分間保持されることにより浸炭窒化された。熱処理パターンは図5に示す熱処理工程が採用され、浸炭窒化処理温度である845℃から1次焼入された後、浸炭窒化処理温度より低い温度域である800℃に加熱され、その後急冷されることにより2次焼入が実施された。
次に、試験方法および試験結果について説明する。
(1)転動疲労寿命
実施例1と同様に、本転動疲労寿命試験は、ジョイント用爪付き転動軸の転走面の転動疲労寿命試験に該当する。試験条件および試験装置は、実施例1と同様である。試験結果を表3に示す。
Figure 2007046717
表3を参照して、浸炭窒化が実施され、窒素富化層が形成されたY材(比較例)のL10寿命(統計的に試験片10個中1個が破損するまでの寿命)は、通常の焼入のみが実施されたX材(比較例)のL10寿命の3.1倍となり、窒素富化層の形成による長寿命化の効果が認められる。これに対して、本発明例であるZ材は、Y材の1.74倍、またX材の5.4倍の長寿命となった。この長寿命化の主因は窒素富化層の形成による長寿命化に加えて、オーステナイト結晶粒の細粒化に起因した鋼組織(ミクロ組織)の微細化であると考えられる。
(2)シャルピー衝撃値
試験方法は実施例1と同様である。試験結果を表4に示す。
Figure 2007046717
表4を参照して、従来の浸炭窒化処理が実施されたY材(比較例)のシャルピー衝撃値は、通常の焼入れが実施されたX材(比較例)よりも低い値となった。一方、Z材(本発明例)はX材と同等の値となった。
(3)静的破壊靭性値
図14は静的破壊靭性値を測定するための試験方法を説明するための図である。図14を参照して、静的破壊靭性値を測定するための試験方法を説明する。
図14を参照して、静的破壊靭性値測定装置70は、下部支持用ころ71、71と、荷重負荷用ころ72とを備えている。一方、静的破壊靭性試験片79は長さA、高さWの四角柱状の形状を有している。そして、長手方向に沿う面の1つから、反対側の面に向けてノッチ79Aが形成されている。ノッチ79Aは当該長手方向に沿う面の1つに隣り合い、かつ長手方向に沿う2つの面に貫通するように形成されている。さらに、ノッチ79Aの先端には長さ約1mmの予き裂79Bが形成され、前述の長手方向に沿う面から予き裂79Bの先端までの距離はaとなっている。
次に、試験手順について説明する。図14を参照して、2つの下部支持用ころ71、71が間隔2Lをおいて配置され、下部支持用ころ71、71の上に接触するように静的破壊靭性試験片79が前述の長手方向に沿う面の1つが下になるようにセットされる。このとき、ノッチ79Aの開口から2つの下部支持用ころ71、71までの距離が等しくなるように静的破壊靭性試験片79はセットされる。さらに、前述の長手方向に沿う面の1つとは反対側の面に接触するように、荷重負荷用ころ72がセットされる。この荷重負荷用ころ72は前述の長手方向に沿う面の1つとは反対側の面において予き裂79Bの先端から最も近い位置に配置される。そして、荷重負荷方向73の向きに荷重が徐々に負荷され(3点曲げ)、静的破壊靭性試験片79が破壊した時点における荷重(破壊荷重P)が測定される。破壊靭性値(K1C値)の算出には以下に示す式(D)を用いる。試験結果を表5に示す。
1C=(PL√a/BW){5.8−9.2(a/W)+43.6(a/W)−75.3(a/W)+77.5(a/W)}・・・(D)
Figure 2007046717
表5を参照して、予き裂深さaが浸炭窒化層深さよりも大きくなったため、比較例であるX材とY材との破壊靭性値には差異は見られなかった。一方、本発明例であるZ材は比較例であるX材およびY材に対して約1.2倍の破壊靭性値を有していた。
(4)破壊応力値
試験方法は実施例1と同様である。試験結果を表6に示す。
Figure 2007046717
表6を参照して、従来の浸炭窒化処理が実施されたY材の破壊応力値は、通常の焼入が実施されたX材よりもやや低い値となった。一方、本発明例のZ材は、Y材よりも破壊応力値が向上しており、X材と遜色ないレベルとなっている。
(5)経年寸法変化率
130℃の温度で500時間保持した場合の、試験片の寸法変化率を測定した。測定結果を、表面硬度、残留オーステナイト量(試験片の表面から50μmの深さにおける測定値)と併せて表7に示す。
Figure 2007046717
表7を参照して、残留オーステナイト量の多いY材の寸法変化率に比べて、本発明例のZ材の寸法変化率は大きく抑制されていることがわかる。
(6)異物混入下における転動疲労寿命
玉軸受6206(JIS B 1513に記載)を用い、所定の異物を所定量潤滑油中に混入させた異物混入下での転動疲労寿命を評価した。本転動疲労寿命試験も、ジョイント用爪付き転動軸の転走面の転動疲労寿命試験に該当し、特に表面起点型の剥離に対する転動疲労寿命試験に該当する。試験条件を表8に、試験結果を表9に示す。
Figure 2007046717
Figure 2007046717
表9を参照して、浸炭窒化処理が実施されていないX材に比べて、従来の浸炭窒化処理が実施されたY材は寿命が約2.5倍となった。一方、本発明例のZ材は寿命がX材の約2.3倍となった。本発明例のZ材は、比較例のY材に比べて残留オーステナイト量が少ないものの、窒素富化層におけるオーステナイト結晶粒が微細であるため、鋼組織(ミクロ組織)が微細化されている。その結果、本発明例のZ材は比較例のY材とほぼ同等の長寿命となった。
以上の結果より、Z材、すなわち本発明例は、従来の浸炭窒化処理では困難であった転動疲労寿命の長寿命化、破壊応力値の向上、経年寸法変化率の低減の3項目を同時に満足することができることがわかる。
以下、本発明の実施例3について説明する。JIS規格SUJ2、SCM420、S53Cを素材として用いて、一方の端部にジョイント用爪部を有するジョイント用爪付き転動軸を作製した。そして、熱処理工程における熱処理履歴がジョイント用爪付き転動軸の各種特性に及ぼす影響を調査する試験を行なった。調査した特性は(1)オーステナイト結晶粒度、(2)ジョイント用爪部の水素含有量、(3)転走面の残留オーステナイト量、(4)転走面の窒素含有量、(5)ジョイント用爪部の表面硬さ、(6)ジョイント用爪部のねじり強度である。
試験の試料は実施例A、B(本発明のジョイント用爪付き転動軸)、比較例C、D、E(従来のジョイント用爪付き転動軸)の5種類とした。各試料の熱処理履歴は次のとおりである。
実施例Aおよび実施例Bは、図5と同様の熱処理パターンにより熱処理された。すなわち、RXガスとアンモニア(NH)ガスとの混合ガス雰囲気中において850℃の温度で150分間保持されることにより浸炭窒化された後、浸炭窒化処理温度である850℃から1次焼入された。そして、浸炭窒化処理温度より低い温度である800℃の温度で60分間保持された後急冷(油冷)されることにより2次焼入が実施された。さらに、180℃の温度で120分間保持することにより焼戻が実施された後、ジョイント用爪部周辺のみについて高周波焼戻が実施された。
図15は、比較例Cに対して実施された熱処理パターンを示す図である。また、図16は、比較例Dに対して実施された熱処理パターンを示す図である。図17は、比較例Eに対して実施された熱処理パターンを示す図である。図15〜図17において、横方向は時間を示しており右に行くほど時間が経過していることを示している。また、図15〜図17において、縦方向は温度を示しており上に行くほど温度が高いことを示している。比較例Cは、図15の熱処理パターンにより熱処理された。すなわち、高周波加熱により約900℃に加熱された後、急冷(水冷)されることにより焼入硬化された。さらに、180℃の温度で120分間保持することにより焼戻が実施された。比較例Dは、図16の熱処理パターンにより熱処理された。すなわち、RXガスとアンモニア(NH)ガスとの混合ガス雰囲気中において850℃の温度で150分間保持されることにより浸炭窒化された後、浸炭窒化処理温度である850℃から急冷(油冷)されることにより焼入硬化された。さらに、180℃の温度で120分間保持することにより焼戻が実施された。比較例Eは、図17の熱処理パターンにより熱処理された。すなわち、RXガスとアンモニア(NH)ガスとの混合ガス雰囲気中において850℃の温度で150分間保持されることにより浸炭窒化された後、浸炭窒化処理温度である850℃から急冷(油冷)されることにより焼入硬化された。さらに、180℃の温度で120分間保持することにより焼戻が実施された後、ジョイント用爪部周辺のみについて高周波焼戻が実施された。
次に、試験方法について説明する。オーステナイト結晶粒度、ジョイント用爪部の水素含有量、転走面の残留オーステナイト量の調査については、実施例1と同様の方法が採用された。ただし、転走面の残留オーステナイト量は転走面(表面)から深さ50μmの領域におけるオーステナイト量が測定された。転走面の窒素含有量はEPMAが用いられ、転走面(表面)から深さ50μmの領域における窒素含有量量が測定された。ジョイント用爪部の表面硬さは、ビッカース硬度計が用いられ、荷重1kgfの条件で測定された。ジョイント用爪部のねじり強度の測定方法は図に基づいて説明する。図18はねじり強度試験機の構成を説明するための概略図である。(A)はねじり強度試験機の概略正面図であり、(B)はねじり強度試験機の概略右側面図である。また、図19は、ジョイント用爪部付近の詳細を示す図である。図18および図19を参照して、ジョイント用爪部のねじり強度の測定方法について説明する。
図18を参照して、ねじり強度試験機は一方側(図18(A)では左側)に試験片であるジョイント用爪付き転動軸41を固定するための試験片固定用チャック21と、モータ23と、減速機24とを備えており、他方側(図18(A)では右側)に試験片であるジョイント用爪付き転動軸41のジョイント用爪部42と嵌合するための嵌合用チャック22と、支持体25と、チャック軸26と、アーム27と、固定台28と、ロードセル29と、レーザ変位計30とを備えている。試験片固定用チャック21は減速機24を介してモータ23に接続されており、モータ23にはモータ23に電力を供給するための図示しない電源部が接続されている。一方、嵌合用チャック22は支持体25により回転自在かつ軸方向に移動自在に保持されており、かつチャック軸26を介してアーム27が接続されている。そして、図18(B)に示すように、アーム27と不動の固定台28とはロードセル29を介して接続されている。さらに、図18(A)に示すように、嵌合用チャック22にはレーザ変位計が設置されている。そして、ロードセル29は増幅器31を介してXYレコーダ32に接続されており、かつレーザ変位計30もXYレコーダ32に接続されている。
次に、ねじり強度試験の手順を説明する。図19を参照して、試験片であるジョイント用爪付き転動軸41の一端側に形成されたジョイント用爪部42と嵌合用チャック22の先端部に形成されたスリット22aとが嵌合するようにジョイント用爪付き転動軸41が配置され、かつジョイント用爪付き転動軸41の他端側が試験片固定用チャック21により保持され、固定される。ここで、ジョイント用爪部42の先端面には直径が爪幅の1/3程度の半径を有する半円状の切欠(図示せず)が形成されている。なお、前述のジョイント用爪部42の表面硬さとしては、当該切欠の底から0.5mm先端とは反対側に離れた位置の表面における硬さが測定されている。そして、図18を参照して、図示しない電源部から電力が供給されたモータ23の回転が減速機24により減速されつつ試験片固定用チャック21に伝達されることにより、ジョイント用爪付き転動軸41には矢印αの向きに回転トルクが負荷される。このとき、レーザ変位計30により測定された回転角度θは、X値としてXYレコーダ32に記録される。一方、ロードセル29により測定されたトルク値Tは、増幅器31により増幅さて、Y値としてXYレコーダ32に記録される。そして、XYレコーダに記録された測定結果から、ジョイント用爪部42のねじり強度が算出される。なお、試験は回転速度0.02回転/分の条件のもとで実施された。
次に、試験結果について説明する。上記試験の結果を表10に示す。
Figure 2007046717
(1)オーステナイト結晶粒度
本発明に係る実施例Aおよび実施例Bは、結晶粒度の粒度番号が11以上となっており、結晶粒が顕著に微細化されている。一方、転走面付近のみに対して高周波焼入が実施された従来のジョイント用爪付き転動軸である比較例Cと、従来の浸炭窒化処理および焼入が実施された比較例Dおよび比較例Eは、結晶粒度の粒度番号が7〜9.5となっており、実施例Aおよび実施例Bに比べて結晶粒が粗大になっている。
(2)ジョイント用爪部の水素含有量
比較例D以外に試料は0.5質量ppm以下であるのに対し、比較例Dは0.68質量ppmと高い値になっている。これは、浸炭窒化処理の際の雰囲気中に含まれるアンモニア、メタンおよびエタンなどの分解により生成して鋼中に侵入した水素が、実施例A、実施例Bおよび比較例Eでは熱処理工程の最後に実施された高周波焼戻により外部に放出されたのに対し、比較例Dでは放出されなかったためであると考えられる。さらに、実施例Aおよび実施例Bでは、1次焼入の際に侵入した水素が2次焼入の加熱の際に一度放出されている。そして、高周波焼戻の前の段階で、浸炭窒化温度より低い800℃、浸炭窒化時間より短い30分の加熱の際に侵入した少量の水素のみが鋼中に残存しているため、0.35質量ppm以下と一層低い値となっている。なお、浸炭窒化処理が実施されず、高周波焼入のみが実施された比較例Cでは、水素含有量は低く、0.18質量ppmとなっていた。
(3)転走面の残留オーステナイト量
本発明の実施例Aおよび実施例Bでは、18〜22体積%となっており、転動疲労寿命の向上に好ましい量の残留オーステナイト(11〜25体積%)が存在していた。一方、比較例Cでは5体積%となっており、好ましい量の範囲を下回っていた。さらに、比較例Dおよび比較例Eでは28〜30体積%となっており、好ましい量の範囲を外れていた。
(4)転走面の窒素含有量
比較例Dおよび比較例Eでは0.50質量%であったのに対し、本発明の実施例Aおよび実施例Bでは、0.40〜0.42質量%と若干低い傾向にあった。これは、実施例Aおよび実施例Bが比較例Dおよび比較例Eと同様の浸炭窒化処理が実施された後、さらに浸炭窒化処理温度よりも低い800℃に加熱されて2次焼入が実施されたためであると考えられる。なお、浸炭窒化処理が実施されていない比較例Cでは、0質量%であった。
(5)ジョイント用爪部の表面硬さ
本発明の実施例Aおよび実施例Bと、比較例Cおよび比較例Eとは580〜680HVであり、ジョイント用爪部の強度向上に好ましい範囲(520〜720HV)の硬さとなっている。一方、比較例Dは730HVであり、ジョイント用爪部の強度向上に好ましい範囲を外れている。なお、この硬さでは比較例Dのジョイント用爪部はその機能を十分果たさない可能性がある。
(6)ジョイント用爪部のねじり強度
本発明の実施例Aおよび実施例Bは48〜53N・mであり、ジョイント用爪部として必要なねじり強度が確保されている。また、比較例Cおよび比較例Eは38〜44N・mであり、本発明の実施例Aおよび実施例Bよりは低いものの、ジョイント用爪部として必要なねじり強度は確保されている。一方、比較例Dは24N・mであり、必要なねじり強度が確保されていない。なお、ねじり強度は各試料とも50個の平均値である。
さらに、実施例Aおよび比較例Eについては、熱処理工程の最後に実施される高周波焼戻の条件を変えることでジョイント用爪部の表面硬さを変えた試験片を作製し、ジョイント用爪部のねじり強度に及ぼすジョイント用爪部の表面硬さの影響を調査する試験を行なった。図20は、ジョイント用爪部の表面硬さとねじり強度との関係を示す図である。図20において、三角は本発明の実施例Aを、丸は比較例Eを示している。また、中抜きの三角および丸はねじり強度の値が高く、かつ安定している領域に含まれる値を示しており、内部が塗りつぶされた三角および丸はねじり強度の値が低下している値を示している。図20を参照して、当該試験の結果を説明する。
図20を参照して、試験を実施したすべての硬さの範囲において、実施例Aのねじり強度は比較例Eのねじり強度を上回っている。これは、比較例Eの窒素富化層におけるオーステナイト結晶粒が粒度番号9.5であり、かつジョイント用爪部の水素含有量が0.46質量ppmであったのに対し、実施例Aの窒素富化層におけるオーステナイト結晶粒は粒度番号12まで微細化され、かつ水素含有量も0.28質量ppmまで低減されていたためであると考えられる。また、実施例Aでは520〜720HVの範囲において、比較例Eでは520〜680HVの範囲において、ねじり強度が高く、かつ安定していることが分かる。これは、ジョイント用爪部の硬さが低すぎる場合には、ジョイント用爪部に塑性変形が生じて、ねじり強度が低下し、一方、ジョイント用爪部の硬さが高すぎる場合には、亀裂の発生および伝播が容易となり、ねじり強度が低下したものと考えられる。このことから、高いねじり強度を確保するためには、ジョイント用爪部の表面硬さを520HV以上720HV以下とすることが好ましく、520HV以上680HV以下とすることがより好ましいことが分かる。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明のジョイント用爪付き転動軸は、端部にジョイント用爪部を有し、外周面の一部が軸受の転動体の転走面として機能し、かつ鋼からなるジョイント用爪付き転動軸に特に有利に適用され得る。
本発明の一実施の形態におけるジョイント用爪付き転動軸の構成および使用状態を示す概略断面図である。 ジョイント用爪部付近の詳細を説明するための図である。 本実施の形態におけるジョイント用爪付き転動軸の製造方法の概略を示す図である。 本実施の形態におけるジョイント用爪付き転動軸の製造方法の変形例の概略を示す図である。 本実施の形態におけるジョイント用爪付き転動軸の製造方法に含まれる熱処理工程の詳細を説明するための図である。 本実施の形態におけるジョイント用爪付き転動軸の製造方法に含まれる熱処理工程の変形例の詳細を示す図である。 本実施の形態におけるジョイント用爪付き転動軸の表層部に形成された窒素富化層におけるミクロ組織、特にオーステナイト粒を示す図である。 従来のジョイント用爪付き転動軸の表層部におけるミクロ組織、特にオーステナイト粒を示す図である。 図7のオーステナイト結晶粒を模式的に示した図である。 図8のオーステナイト結晶粒を模式的に示した図である。 破壊応力値を測定するための静圧壊強度試験の試験片を示す図である。 転動疲労寿命試験機の概略正面図である。 転動疲労寿命試験機の概略側面図である。 静的破壊靭性値を測定するための試験方法を説明するための図である。 比較例Cに対して実施された熱処理パターンを示す図である。 比較例Dに対して実施された熱処理パターンを示す図である。 比較例Eに対して実施された熱処理パターンを示す図である。 ねじり強度試験機の構成を説明するための概略図であり、(A)はねじり強度試験機の概略正面図、(B)はねじり強度試験機の概略右側面図である。 ジョイント用爪部付近の詳細を示す図である。 ジョイント用爪部の表面硬度とねじり強度との関係を示す図である。
符号の説明
1 ジョイント用爪付き転動軸、2 ジョイント用爪部、3 転走面、4 玉軸受、5 針状ころ軸受、6 針状ころ、7 外輪、8 保持器、9 他の軸、10 スリット、11 内輪、12 外輪、13 玉、21 試験片固定用チャック、22 嵌合用チャック、22a スリット、23 モータ、24 減速機、25 支持体、26 チャック軸、27 アーム、28 固定台、29 ロードセル、30 レーザ変位計、31 増幅器、32 XYレコーダ、51 静圧壊強度試験片、52 荷重方向、60 転動疲労寿命試験機、61 駆動ロール、62 案内ロール、63 鋼球、69 転動疲労寿命試験片、70 静的破壊靭性値測定装置、71 下部支持用ころ、72 荷重負荷用ころ、73 荷重負荷方向、79 静的破壊靭性試験片、79A ノッチ、79B 予き裂。

Claims (5)

  1. 端部にジョイント用爪部を有し、外周面の一部が軸受の転動体の転走面として機能し、かつ鋼からなるジョイント用爪付き転動軸であって、
    前記ジョイント用爪部には誘導加熱による焼戻が実施されており、
    表層部に窒素富化層が形成されており、
    前記窒素富化層におけるオーステナイト結晶粒の粒度番号が10番を超えており、
    水素含有量が0.5ppm以下である、ジョイント用爪付き転動軸。
  2. 前記窒素富化層のうち、少なくとも表面が前記転走面として機能する部分における残留オーステナイト量は、11体積%以上25体積%以下である、請求項1に記載のジョイント用爪付き転動軸。
  3. 前記窒素富化層における窒素含有量は、0.1質量%以上0.7質量%以下である、請求項1または2に記載のジョイント用爪付き転動軸。
  4. 前記鋼は前記表層部以外の部位において0.1質量%以上1.2質量%以下の炭素と、0.2質量%以上2.0質量%以下のクロムとを含有している、請求項1〜3のいずれか1項に記載のジョイント用爪付き転動軸。
  5. 前記ジョイント用爪部の表面硬度は520HV以上720HV以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のジョイント用爪付き転動軸。
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