JP2000038907A - エンジンの動弁機構用カムフォロア装置 - Google Patents

エンジンの動弁機構用カムフォロア装置

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JP2000038907A
JP2000038907A JP10204822A JP20482298A JP2000038907A JP 2000038907 A JP2000038907 A JP 2000038907A JP 10204822 A JP10204822 A JP 10204822A JP 20482298 A JP20482298 A JP 20482298A JP 2000038907 A JP2000038907 A JP 2000038907A
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life
cam follower
cam
bearing
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Toshiyuki Yamamoto
敏之 山本
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NSK Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無駄なコストを要する事なく、エンジンの耐
久性を確保する。 【解決手段】 エンジンの定格回転数時に、軸5に対し
てローラ6を支持する為のラジアルころ軸受9に加わる
平均荷重より求められる、このラジアルころ軸受9の計
算寿命の10%値L10を、10000時間以上とする。
このラジアルころ軸受9の寿命が、吸・排気弁用のコイ
ルスプリングの寿命を下回らず、上記ラジアルころ軸受
9がエンジンの寿命を決定する事がなくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明に係るエンジンの動
弁機構用カムフォロア装置は、エンジンの動弁機構中に
組み込み、動弁機構部分の摩擦を少なくして、エンジン
運転時に於ける燃料消費率の低減を図るものである。
【0002】
【従来の技術】エンジン内部での摩擦低減を図り、燃焼
消費率を低減する事を目的として、クランクシャフトと
同期したカムシャフトの回転を給気弁及び排気弁の往復
運動に変換する部分に、エンジンの動弁機構用カムフォ
ロア装置を組み込む事が一般的に行なわれている。図1
〜2は、実開平3−108806号公報に記載されたエ
ンジンの動弁機構用カムフォロア装置を示している。
【0003】エンジンのクランクシャフトと同期して回
転するカムシャフト1に固定した(一般的には一体に形
成された)カム2に対向して、このカム2の動きを受け
るロッカーアーム3を設けている。このロッカーアーム
3の端部(図1〜2の左端部)には1対の支持壁部4、
4を、互いに間隔をあけて設けている。これら1対の支
持壁部4、4の間には、鋼製で中空又は中実の軸5を掛
け渡している。この軸5の両端は焼き入れする事なく、
生のままとしており、軸5を固定する際には、この未焼
き入れ部分を、上記1対の支持壁部4、4に形成した通
孔7、7の内周面に向けてかしめ付ける。上述の様にし
て、1対の支持壁部4、4の間に掛け渡した軸5の周囲
にはローラ6を、回転自在に支承しており、このローラ
6の外周面6aを、上記カム2の外周面2aに当接させ
ている。
【0004】上述の様に構成するエンジンの動弁機構用
カムフォロア装置によれば、ロッカーアーム3とカム2
との間に働く摩擦力を低減し、エンジン運転時に於ける
燃料消費率の低減を図れる。尚、エンジンの動弁機構用
カムフォロア装置の構成各部材の材質としては、カム2
を含むカムシャフト1は鋳鉄若しくは軸受鋼により、ロ
ーラ6及び軸5はSUJ2等の高炭素クロム軸受鋼の如
き軸受鋼により、それぞれ造る事が、必要な強度を確保
しつつ材料費、加工費を抑える面から、一般的に行なわ
れている。
【0005】又、上記摩擦力を一層低減する為、図3に
示す様に、軸5の外周面とローラ6の内周面との間に複
数本のころ(ニードル)8、8を設け、このローラ6を
上記軸5の周囲に、ラジアルころ軸受9により回転自在
に支持する事も行なわれている。この様なラジアルころ
軸受9を設ける事により、上記軸5に対する上記ローラ
6の軸受部分の摩擦状態が、滑り摩擦から転がり摩擦に
変わり、このローラ6の回転に要する抵抗をより一層低
減して、エンジン内部での摩擦低減をより一層低減し、
このエンジンの燃焼消費率をより一層低減できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】エンジンの動弁機構用
カムフォロア装置を構成するローラ6を軸5に対して回
転自在に支持する為の軸受部分の耐久性は、エンジンの
他の部分の耐久性以上とする事が、当該エンジンの耐久
性を十分に確保する為に好ましい。即ち、エンジン等、
多数の構成部材から成る機械装置の耐久性は、最も耐久
性が低い構成部材により定まる。従って、上記軸受部分
がエンジンの耐久性を規制するのを防止する為には、こ
の軸受部分の耐久性を十分に確保する必要がある。但
し、徒に上記軸受部分の耐久性を高める事は、この軸受
部分の製造コストが嵩み、エンジンの価格を高める原因
となる為、好ましくない。
【0007】これらの事を考慮した場合に、上記軸受部
分の耐久性を、エンジンを構成する多数の構成部材のう
ち、通常最も耐久性が低い構成部材の耐久性よりも少し
高い程度に抑える事が、少ないコストでエンジンの耐久
性を最も高められる事から好ましい。但し、従来は、エ
ンジンの動弁機構用カムフォロア装置を設計する際に、
この様な考慮はなされていなかった。言い換えれば、上
記軸受部分の寿命を計算或は実験により求めたとして
も、求められた寿命が、エンジンの寿命やコストとの関
係でどの様な意味合いを持つかを考慮する事はできなか
った。本発明のエンジンの動弁機構用カムフォロア装置
は、この様な事情に鑑みて発明したものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のエンジンの動弁
機構用カムフォロア装置は、従来から知られているエン
ジンの動弁機構用カムフォロア装置と同様、前述の図1
〜3に示す様に構成している。即ち、エンジンのクラン
クシャフトと同期して回転するカムシャフト1に固定し
たカム2に対向して設けた、ロッカーアーム3等のこの
カム2の動きを受ける部材に、1対の支持壁部4、4を
間隔をあけて形成している。そして、これら1対の支持
壁部4、4の間に軸5を、掛け渡す状態で固定してい
る。そして、この軸5の周囲に、SUJ2等の軸受鋼や
浸炭焼入鋼等の鋼製のローラ6を、直接若しくはラジア
ルころ軸受9を介して回転自在に支承している。
【0009】特に、本発明のエンジンの動弁機構用カム
フォロア装置に於いては、上記エンジンの定格回転数時
に、上記軸5に対する上記ローラ6の軸受部分、即ち、
図1〜2に示した滑り軸受構造の場合には滑り軸受部
分、図3に示したラジアルころ軸受9の場合にはこのラ
ジアルころ軸受9部分に加わる平均荷重より求められ
る、この軸受部分の10%破損確率の計算寿命値L
10(全数のうちの10%が破損するまでの時間)を、1
0000時間以上としている。尚、上記10%破損確率
の計算寿命値L10は、軸受業界で一般的に知られてい
る、軸受の寿命の計算方法から求めるが、例えば、上記
ラジアルころ軸受9の場合、基本動定格荷重をCとし、
動等価荷重をFm とし、このラジアルころ軸受9の回転
数をNとして、次式により求められる。 L10=(C/Fm10/3×106 /60N(hr)
【0010】
【作用】上述の様に構成する本発明のエンジンの動弁機
構用カムフォロア装置の場合には、軸受部分の10%破
損確率の計算寿命値L10を10000時間以上とした事
により、この軸受部分が、エンジンの耐久性(寿命)を
規制する事はない。又、上記10%値L10を10000
時間からあまり大きくない値(例えば11000時間、
15000時間、20000時間等、11000〜20
000時間)に抑える事により、上記軸受部分の製造コ
ストが徒に高くなる事を防止して、上記エンジンの製造
コストの無駄な上昇を抑える事ができる。
【0011】次に、上記軸受部分の10%破損確率の計
算寿命値L10を10000時間以上とした根拠に就いて
説明する。エンジンの故障に結び付く構成部材は多数存
在するが、タイミングベルトの如く、定期的に交換する
事が求められる構成部材を除き、破損がエンジンの寿命
に直接結び付く可能性が高い構成部材のうち、比較的耐
久性が低い構成部材として、吸・排気弁を閉鎖方向に付
勢するコイルスプリングがある。この様なコイルスプリ
ングの疲労限として一般的に採用されている値は、定格
回転数時で、108 サイクルである。この108 サイク
ルなる値は、エンジンの回転数を6000r.p.m.とした
場合で、凡そ556時間となる。
【0012】上記軸受部分の10%破損確率の計算寿命
値L10を、仮に10000時間とした場合、ワイブル勾
配に基づいて、実寿命と計算寿命との比を0.3倍(実
寿命/計算寿命=3/10)とする。更に、より確実な
信頼性を確保する為、上記軸受部分のL1 寿命(全数の
うちの1%が破損するまでの時間)を考える。そして、
10%破損確率の計算寿命値L10を、寿命の1%値L1
に置き換える事に伴う信頼度係数を0.21(L1 /L
10=0.21)とする。これらから、上記寿命の1%値
1 を、次式により求める事ができる。 L1 =L10×0.3×0.21≒630(hr)>556
(hr) この式から明らかな通り、上記軸受部分の計算寿命の1
0%値L10を10000時間以上とすれば、軸受部分
が、エンジンの耐久性(寿命)を規制する事がなくな
る。
【0013】
【実施例】本発明の効果を確認する為に行なった実験に
就いて説明する。実験は、図3に示す様に、ラジアルこ
ろ軸受9により軸5の周囲にローラ6を回転自在に支持
した構造で、このラジアルころ軸受9の計算寿命の10
%値L10を、5000、8000、10000、200
00時間に変えた4種類の試験片を2個ずつ用意し、こ
れら各試験片を、実際のエンジンの動弁機構用カムフォ
ロア装置と同様の動きをする試験装置の吸気弁(IN)
側と排気弁(EX)側とにそれぞれ組み付けて加速試験
に供した。試験時間は5000時間、エンジンの回転数
は6000r.p.m.(カムシャフトの回転数は3000r.
p.m.)とした。試験後、上記ラジアルころ軸受9を構成
する軸5とローラ6ところ8、8とを分解し、内輪軌
道、外輪軌道、転動面を観察して、フレーキング発生の
有無を判定した。この様にして行なった実験の結果を、
次の表1に示す。
【0014】
【表1】
【0015】この様な条件で行なった実験からも、軸受
部分である上記ラジアルころ軸受9の計算寿命の10%
値L10を10000時間以上にすれば、エンジンを構成
する他の部材との関係で、十分な耐久性を確保できる事
が確認できた。
【0016】
【発明の効果】本発明は、以上に述べた通り構成され作
用するので、無駄なコストを要する事なく、エンジンの
耐久性確保を図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】エンジンの動弁機構用カムフォロア装置の部分
切断平面図。
【図2】図1のA−A断面図。
【図3】本発明の対象となるエンジンの動弁機構用カム
フォロア装置の部分断面図。
【符号の説明】
1 カムシャフト 2 カム 2a 外周面 3 ロッカーアーム 4 支持壁部 5 軸 6 ローラ 6a 外周面 7 通孔 8 ころ(ニードル) 9 ラジアルころ軸受

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンのクランクシャフトと同期して
    回転するカムシャフトに固定されたカムと、このカムに
    対向して設けられ、このカムの動きを受ける部材に間隔
    を開けて形成された1対の支持壁部と、これら1対の支
    持壁部の間に掛け渡す状態で固定された軸と、この軸の
    周囲にラジアルころ軸受を介して回転自在に支承され
    た、鋼製のローラとから成るエンジンの動弁機構用カム
    フォロア装置に於いて、上記エンジンの定格回転数時
    に、上記軸に対する上記ローラの軸受部分に加わる平均
    荷重より求められる、この軸受部分の10%破損確率の
    計算寿命値L10を、10000時間以上とした事を特徴
    とするエンジンの動弁機構用カムフォロア装置。
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