JPH04254574A - 耐摩耗性の優れた鋼部材およびその製造方法 - Google Patents
耐摩耗性の優れた鋼部材およびその製造方法Info
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- JPH04254574A JPH04254574A JP3500591A JP3500591A JPH04254574A JP H04254574 A JPH04254574 A JP H04254574A JP 3500591 A JP3500591 A JP 3500591A JP 3500591 A JP3500591 A JP 3500591A JP H04254574 A JPH04254574 A JP H04254574A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動車の変速機
用歯車あるいはカムシャフト等の動弁系部品に用いるの
に好適な耐摩耗性の優れた浸炭焼入れ鋼部材の製造方法
に関する。
用歯車あるいはカムシャフト等の動弁系部品に用いるの
に好適な耐摩耗性の優れた浸炭焼入れ鋼部材の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、耐摩耗性を有する表面硬質層と靱
性を有する心部とが要求される鋼部材、例えば自動車の
変速機用歯車等においては、上記要求を浸炭焼入れ方法
により満たしてきたが、近年、エンジンの高出力化およ
び変速機の軽量小型化に伴って、歯元の曲げ疲労破損お
よび歯面のピッチングや焼付き等が問題になってきた。
性を有する心部とが要求される鋼部材、例えば自動車の
変速機用歯車等においては、上記要求を浸炭焼入れ方法
により満たしてきたが、近年、エンジンの高出力化およ
び変速機の軽量小型化に伴って、歯元の曲げ疲労破損お
よび歯面のピッチングや焼付き等が問題になってきた。
【0003】浸炭焼入れ鋼の耐摩耗性および耐ピッチン
グ性を向上させるには、浸炭表面部に炭化物を均一に析
出・分散させることにより、表面硬さを高めるとともに
、その軟化抵抗を高めることが有効であることが知られ
ている。例えば本発明者は、あらかじめ高炭素濃度に浸
炭後、炭化物球状化処理を施し、その後再加熱浸炭焼入
れする方法を提案している(特開平2−34766号公
報)。
グ性を向上させるには、浸炭表面部に炭化物を均一に析
出・分散させることにより、表面硬さを高めるとともに
、その軟化抵抗を高めることが有効であることが知られ
ている。例えば本発明者は、あらかじめ高炭素濃度に浸
炭後、炭化物球状化処理を施し、その後再加熱浸炭焼入
れする方法を提案している(特開平2−34766号公
報)。
【0004】一方、鋼部材の表面の初期なじみ性の観点
から耐摩耗性を改善する方法も種々提案されている。こ
のような耐摩耗性改善方法の1つとして低温浸硫処理を
施して表面に硫黄を拡散させ、摩擦抵抗を低下させる方
法がある。この浸硫処理は処理温度が浸炭焼入れ鋼の焼
戻し温度と同程度であるため、基地硬さの低下がなく、
従来より浸炭焼入れ鋼にも適用されている。
から耐摩耗性を改善する方法も種々提案されている。こ
のような耐摩耗性改善方法の1つとして低温浸硫処理を
施して表面に硫黄を拡散させ、摩擦抵抗を低下させる方
法がある。この浸硫処理は処理温度が浸炭焼入れ鋼の焼
戻し温度と同程度であるため、基地硬さの低下がなく、
従来より浸炭焼入れ鋼にも適用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、炭化物を析
出・分散させた浸炭焼入れ鋼は、表面が極めて硬いため
、初期なじみ性が不十分であるという欠点を有し、本来
備えている優れた耐摩耗性を十分発揮できていない。 そこで浸炭焼入れ鋼の表面に上述した低温浸硫処理を施
せばよいと考えられるが、単に低温浸硫処理を施しただ
けでは、初期なじみが十分に改善されないという問題が
あった。
出・分散させた浸炭焼入れ鋼は、表面が極めて硬いため
、初期なじみ性が不十分であるという欠点を有し、本来
備えている優れた耐摩耗性を十分発揮できていない。 そこで浸炭焼入れ鋼の表面に上述した低温浸硫処理を施
せばよいと考えられるが、単に低温浸硫処理を施しただ
けでは、初期なじみが十分に改善されないという問題が
あった。
【0006】そこで本発明は、初期なじみ性が十分に改
善された耐摩耗性の優れた浸炭焼入れ鋼部材およびその
製造方法を提供することを目的とする。
善された耐摩耗性の優れた浸炭焼入れ鋼部材およびその
製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、炭化物を析
出・分散させた浸炭焼入れ鋼に低温浸硫処理を施す場合
、最表面に形成される浸硫層内に炭化物を析出させない
ようにすれば、初期なじみ性が十分に改善されて耐摩耗
性を大きく向上させることができることを見出し、この
知見に基づいて本発明をなすに至った。
出・分散させた浸炭焼入れ鋼に低温浸硫処理を施す場合
、最表面に形成される浸硫層内に炭化物を析出させない
ようにすれば、初期なじみ性が十分に改善されて耐摩耗
性を大きく向上させることができることを見出し、この
知見に基づいて本発明をなすに至った。
【0008】本発明による鋼部材は、最表面層が炭化物
の析出なれない浸硫層よりなり、この浸硫層の下方に炭
化物析出層が形成されていることを特徴とする。
の析出なれない浸硫層よりなり、この浸硫層の下方に炭
化物析出層が形成されていることを特徴とする。
【0009】また本発明による鋼部材の製造方法は、C
rを含有する鋼部材に高炭素濃度浸炭処理を施して、最
表面のCrを内部酸化させた後、浸炭焼入れ若しくは浸
炭窒化焼入れを行なって、最表面の炭化物未析出層とこ
の炭化物未析出層直下の炭化物析出層とを形成し、次に
上記炭化物未析出層の深さの範囲内に浸硫層が形成され
るように浸硫処理を施すことを特徴とする。さらに本発
明による鋼部材の製造方法は、鋼部材に高炭素濃度浸炭
処理を施した後、カーボンポテンシャルの低い雰囲気で
浸炭焼入れ若しくは浸炭窒化焼入れを施して上記鋼部材
の最表面の炭化物の固溶化による炭化物未析出層と、こ
の炭化物未析出層直下の炭化物析出層とを形成し、次に
上記炭化物未析出層の深さの範囲内に浸硫層が形成され
るように浸硫処理を施すことを特徴とする。
rを含有する鋼部材に高炭素濃度浸炭処理を施して、最
表面のCrを内部酸化させた後、浸炭焼入れ若しくは浸
炭窒化焼入れを行なって、最表面の炭化物未析出層とこ
の炭化物未析出層直下の炭化物析出層とを形成し、次に
上記炭化物未析出層の深さの範囲内に浸硫層が形成され
るように浸硫処理を施すことを特徴とする。さらに本発
明による鋼部材の製造方法は、鋼部材に高炭素濃度浸炭
処理を施した後、カーボンポテンシャルの低い雰囲気で
浸炭焼入れ若しくは浸炭窒化焼入れを施して上記鋼部材
の最表面の炭化物の固溶化による炭化物未析出層と、こ
の炭化物未析出層直下の炭化物析出層とを形成し、次に
上記炭化物未析出層の深さの範囲内に浸硫層が形成され
るように浸硫処理を施すことを特徴とする。
【0010】すなわち本発明の方法は、表面部に炭化物
を析出・分散させた浸炭焼入れ鋼において、最表面に形
成される浸硫層の深さ以上の炭化物未析出層をあらかじ
め形成した後、この炭化物未析出層の深さの範囲内に浸
硫層を形成する低温浸硫処理を施すことを特徴とする。
を析出・分散させた浸炭焼入れ鋼において、最表面に形
成される浸硫層の深さ以上の炭化物未析出層をあらかじ
め形成した後、この炭化物未析出層の深さの範囲内に浸
硫層を形成する低温浸硫処理を施すことを特徴とする。
【0011】初期なじみ性に関して好ましい浸硫層の深
さは2〜10μmである。深さ2μm以上で初期なじみ
性向上が期待できるが、深さ10μmを超えると表面形
状の変化が過大になり好ましくない。このような深さを
有する浸硫層に対応して、炭化物未析出層の深さは3〜
15μmとする。
さは2〜10μmである。深さ2μm以上で初期なじみ
性向上が期待できるが、深さ10μmを超えると表面形
状の変化が過大になり好ましくない。このような深さを
有する浸硫層に対応して、炭化物未析出層の深さは3〜
15μmとする。
【0012】炭化物を析出・分散させる浸炭焼入れ鋼に
おいて、最表面に炭化物未析出層を形成する方法の1つ
は、初期に最表面に炭化物の核をつくらないことである
。これには表面層のCrを内部酸化させて、炭化物の核
が生成されにくくすればよい。また浸炭焼入れ鋼の最表
面に析出した炭化物を固溶させることによっても炭化物
未析出層を形成することができる。
おいて、最表面に炭化物未析出層を形成する方法の1つ
は、初期に最表面に炭化物の核をつくらないことである
。これには表面層のCrを内部酸化させて、炭化物の核
が生成されにくくすればよい。また浸炭焼入れ鋼の最表
面に析出した炭化物を固溶させることによっても炭化物
未析出層を形成することができる。
【0013】本発明において用いられる鋼部材はCr含
有鋼である。その好ましい組成を以下に示す。
有鋼である。その好ましい組成を以下に示す。
【0014】Cr: 0.5〜2.5% 焼入れ性向
上元素であるとともに炭化物生成元素であるから0.5
%以上必要である。しかしながら2.5%を超えると、
焼入れ性が過大となるとともに切削性が悪化し好ましく
ない。
上元素であるとともに炭化物生成元素であるから0.5
%以上必要である。しかしながら2.5%を超えると、
焼入れ性が過大となるとともに切削性が悪化し好ましく
ない。
【0015】C : 0.1〜0.3% 素材芯部
の強度を確保するために0.1%以上必要であり、0.
3% を超えると硬くなり過ぎて靱性が低下するととも
に切削性が悪化し好ましくない。
の強度を確保するために0.1%以上必要であり、0.
3% を超えると硬くなり過ぎて靱性が低下するととも
に切削性が悪化し好ましくない。
【0016】 Si: 0.05〜1.0% 素材芯
部の強度向上のため0.05%以上必要であるが、酸化
物生成傾向が強く、浸炭表面異常層の生成を助長すると
ともに、浸炭阻害作用があるため、1.0%以下とする
。
部の強度向上のため0.05%以上必要であるが、酸化
物生成傾向が強く、浸炭表面異常層の生成を助長すると
ともに、浸炭阻害作用があるため、1.0%以下とする
。
【0017】Mn : 1.3〜1.8% 焼入れ性
向上元素であり0.3%以上必要であるが、1.8%を
超えると焼入れ性過大となるとともに切削性が悪化する
ので好ましくない。
向上元素であり0.3%以上必要であるが、1.8%を
超えると焼入れ性過大となるとともに切削性が悪化する
ので好ましくない。
【0018】P : 不純物であるため、0.030
%以下とする。
%以下とする。
【0019】S : 不純物であるため、0.030
%以下とする。
%以下とする。
【0020】Ni: 必要に応じて2.5%以下 焼
入れ性向上元素であるとともに、基地の靱性向上に有効
であるが、2.5%を超えるとその効果が飽和し経済性
が損われるため好ましくない。
入れ性向上元素であるとともに、基地の靱性向上に有効
であるが、2.5%を超えるとその効果が飽和し経済性
が損われるため好ましくない。
【0021】Mo: 必要に応じて0.8%以下 焼
入れ性向上元素であるが、0.8%を超えるとその効果
が飽和し経済性が損われるため好ましくない。
入れ性向上元素であるが、0.8%を超えるとその効果
が飽和し経済性が損われるため好ましくない。
【0022】
【実施例】以下、本発明による耐摩耗性の優れた鋼部材
の製造方法の実施例について、図1のフローチャートお
よび図2の浸炭焼入れ工程の熱サイクルを示す図に基づ
いて説明する。
の製造方法の実施例について、図1のフローチャートお
よび図2の浸炭焼入れ工程の熱サイクルを示す図に基づ
いて説明する。
【0023】まず、Crを含有する鋼部材をその表面炭
素濃度が1%以上になるように温度T1にて高炭素濃度
浸炭処理を施す。鋼部材の表面炭素濃度が1%未満では
、次の冷却工程で、鋼部材の表面硬さを向上させるため
に必要な量の炭化物の析出が得られないので、表面炭素
濃度を1%以上にする必要がある。なお、表面炭素濃度
が3%を超えると、炭化物の析出層が過剰になって鋼部
材の靱性が低下するとともに、表面炭素濃度が3%を超
えるような浸炭ガス濃度にすると、炉のスーティングが
生じて生産性が損われるので、表面炭素濃度は3%以下
が好ましい。この高炭素濃度浸炭処理に伴って、鋼部材
の最表面のCrは内部酸化される。
素濃度が1%以上になるように温度T1にて高炭素濃度
浸炭処理を施す。鋼部材の表面炭素濃度が1%未満では
、次の冷却工程で、鋼部材の表面硬さを向上させるため
に必要な量の炭化物の析出が得られないので、表面炭素
濃度を1%以上にする必要がある。なお、表面炭素濃度
が3%を超えると、炭化物の析出層が過剰になって鋼部
材の靱性が低下するとともに、表面炭素濃度が3%を超
えるような浸炭ガス濃度にすると、炉のスーティングが
生じて生産性が損われるので、表面炭素濃度は3%以下
が好ましい。この高炭素濃度浸炭処理に伴って、鋼部材
の最表面のCrは内部酸化される。
【0024】高炭素濃度浸炭処理を施した後、この鋼部
材をA1 変態点より下の温度になるように冷却して、
表面層に最表面を除いて炭化物を析出させる。最表面は
初期にCrが内部酸化しているため、最表面には炭化物
は析出されない。この場合、鋼部材の表面硬さを増大さ
せて耐ピッチング性を向上させるためには、均一微細な
球状炭化物が分布するとともに、網状炭化物が析出しな
いことが好ましい。また、析出する炭化物の量が面積率
で3%未満であるとHv800 以上の表面硬さが得ら
れず、30%を超えると靱性が低下するので、炭化物の
量は面積率で3〜30%が好ましく、5〜20%がより
好ましい。したがって、このような種類と量の球状炭化
物が析出するような条件下で、鋼部材を冷却するのが良
い。
材をA1 変態点より下の温度になるように冷却して、
表面層に最表面を除いて炭化物を析出させる。最表面は
初期にCrが内部酸化しているため、最表面には炭化物
は析出されない。この場合、鋼部材の表面硬さを増大さ
せて耐ピッチング性を向上させるためには、均一微細な
球状炭化物が分布するとともに、網状炭化物が析出しな
いことが好ましい。また、析出する炭化物の量が面積率
で3%未満であるとHv800 以上の表面硬さが得ら
れず、30%を超えると靱性が低下するので、炭化物の
量は面積率で3〜30%が好ましく、5〜20%がより
好ましい。したがって、このような種類と量の球状炭化
物が析出するような条件下で、鋼部材を冷却するのが良
い。
【0025】次に0.5〜1.0%のカーボンポテンシ
ャル(以下「CP」と呼ぶ)にて、温度条件をA1変態
点の近傍でかつA1変態点より高いT2uと、A1 変
態点の近傍でかつA1 変態点より低いT2bとに変化
させて炭化物球状化処理を行なう。このように鋼部材の
温度を変化させると炭化物が球状化する理由は次のとお
りである。すなわち、鋼部材の温度がA1点より高くな
ると炭化物は固溶し、A1点より低くなると炭化物が析
出するが、鋼部材の温度をA1点の近傍でかつA1点よ
り高いT2uにすると、網状炭化物は分断されて微細な
炭化物として残留する。次にこの鋼部材の温度をA1点
の近傍でかつA1点より低いT2bにすると、炭化物は
析出時に残留した微細な炭化物を核にして凝集するため
球状で析出するためである。
ャル(以下「CP」と呼ぶ)にて、温度条件をA1変態
点の近傍でかつA1変態点より高いT2uと、A1 変
態点の近傍でかつA1 変態点より低いT2bとに変化
させて炭化物球状化処理を行なう。このように鋼部材の
温度を変化させると炭化物が球状化する理由は次のとお
りである。すなわち、鋼部材の温度がA1点より高くな
ると炭化物は固溶し、A1点より低くなると炭化物が析
出するが、鋼部材の温度をA1点の近傍でかつA1点よ
り高いT2uにすると、網状炭化物は分断されて微細な
炭化物として残留する。次にこの鋼部材の温度をA1点
の近傍でかつA1点より低いT2bにすると、炭化物は
析出時に残留した微細な炭化物を核にして凝集するため
球状で析出するためである。
【0026】この炭化物球状化処理の場合のCPが1.
0% を超えると、基地中のCが過剰になって炭化物の
固溶が進まず、網状炭化物が分断されないので、炭化物
の球状化が促進されない。またCPが0.5%未満であ
ると、鋼部材の表面が脱炭するので表面近傍の炭化物の
粒径が小さくなり、十分な表面強度が得られない。なお
、この炭化物球状化処理については、鋼部材の表面炭素
濃度によって保持時間や上下させる回数を調整する必要
があり、必要に応じて複数回A1 を上下させることが
好ましい。
0% を超えると、基地中のCが過剰になって炭化物の
固溶が進まず、網状炭化物が分断されないので、炭化物
の球状化が促進されない。またCPが0.5%未満であ
ると、鋼部材の表面が脱炭するので表面近傍の炭化物の
粒径が小さくなり、十分な表面強度が得られない。なお
、この炭化物球状化処理については、鋼部材の表面炭素
濃度によって保持時間や上下させる回数を調整する必要
があり、必要に応じて複数回A1 を上下させることが
好ましい。
【0027】次に、このような炭化物球状化処理を行な
った鋼部材を、前述の高炭素濃度浸炭温度T1以下の温
度T3に再加熱して浸炭焼入れ若しくは浸炭窒化焼入れ
を施す。この焼入れの温度T3を高炭素浸炭温度T1以
下にするのは、T3>T1であると、折角析出した炭化
物が再度固溶して所望の表面硬さが得られないためであ
る。かくして得られた鋼部材の最表面は初期にCrが内
部酸化して炭化物の核が生成されにくいため、炭化物析
出層の表面に深さ3〜15μm の炭化物未析出層が形
成されている。
った鋼部材を、前述の高炭素濃度浸炭温度T1以下の温
度T3に再加熱して浸炭焼入れ若しくは浸炭窒化焼入れ
を施す。この焼入れの温度T3を高炭素浸炭温度T1以
下にするのは、T3>T1であると、折角析出した炭化
物が再度固溶して所望の表面硬さが得られないためであ
る。かくして得られた鋼部材の最表面は初期にCrが内
部酸化して炭化物の核が生成されにくいため、炭化物析
出層の表面に深さ3〜15μm の炭化物未析出層が形
成されている。
【0028】次にこの炭化物未析出層を最表面に備えた
鋼部材に対して低温浸硫処理を施して、炭化物未析出層
の深さの範囲内で浸硫層を形成する。この浸硫層の深さ
は2〜10μmである。
鋼部材に対して低温浸硫処理を施して、炭化物未析出層
の深さの範囲内で浸硫層を形成する。この浸硫層の深さ
は2〜10μmである。
【0029】次に本発明による耐摩耗性の優れた鋼部材
の製造方法の具体例について説明する。
の製造方法の具体例について説明する。
【0030】具体例1:ピッチング試験片として、試験
部の直径が26mm、長さ130mm の鋼部材(SC
M420H)を用意した。各試験片に対し、CP=1.
2%、浸炭温度T1=900℃で3時間高炭素濃度浸炭
処理を施して、最表面のCrを内部酸化した後、RXガ
ス中でA1点以下まで濾冷する。次に炭化物球状化処理
として、CP=0.8%、温度T2u=740℃で30
分間保持した後、降温して同じCP=0.8%、温度T
2b=680℃ で30分間保持した。この炭化物球状
化処理を2回繰り返した後、この鋼部材を再加熱し、C
P=0.8%、温度T3=870℃で30分保持して浸
炭処理を施し、次にこの鋼部材に対しオイル焼入れを行
なった。かくして得られた鋼部材の最表面には、深さ3
μm の炭化物未析出層が形成された。なお、浸炭窒化
焼入れを行なう場合には、上記の浸炭ガス雰囲気中に適
度の濃度、例えば数%のNH3 ガスを添加して行なえ
ばよい。
部の直径が26mm、長さ130mm の鋼部材(SC
M420H)を用意した。各試験片に対し、CP=1.
2%、浸炭温度T1=900℃で3時間高炭素濃度浸炭
処理を施して、最表面のCrを内部酸化した後、RXガ
ス中でA1点以下まで濾冷する。次に炭化物球状化処理
として、CP=0.8%、温度T2u=740℃で30
分間保持した後、降温して同じCP=0.8%、温度T
2b=680℃ で30分間保持した。この炭化物球状
化処理を2回繰り返した後、この鋼部材を再加熱し、C
P=0.8%、温度T3=870℃で30分保持して浸
炭処理を施し、次にこの鋼部材に対しオイル焼入れを行
なった。かくして得られた鋼部材の最表面には、深さ3
μm の炭化物未析出層が形成された。なお、浸炭窒化
焼入れを行なう場合には、上記の浸炭ガス雰囲気中に適
度の濃度、例えば数%のNH3 ガスを添加して行なえ
ばよい。
【0031】次にこの鋼部材に対し、含硫黄浴中で温度
190℃ において2分間低温浸硫処理を施し、炭化物
未析出層内に硫黄を拡散させて、深さ2μm の浸硫層
を形成した。
190℃ において2分間低温浸硫処理を施し、炭化物
未析出層内に硫黄を拡散させて、深さ2μm の浸硫層
を形成した。
【0032】具体例2:具体例1において、高炭素濃度
浸炭処理時間を5時間に延長した。この結果、Crの内
部酸化の深さが増大し、炭化物未析出層の深さが5μm
となった。そしてこの炭化物未析出層に対し、温度1
90℃において5分間浸硫処理を施して、深さ5μmの
浸硫層を形成した。
浸炭処理時間を5時間に延長した。この結果、Crの内
部酸化の深さが増大し、炭化物未析出層の深さが5μm
となった。そしてこの炭化物未析出層に対し、温度1
90℃において5分間浸硫処理を施して、深さ5μmの
浸硫層を形成した。
【0033】具体例3:具体例2において、高炭素濃度
浸炭処理の温度を930℃ まで高めた。その結果、炭
化物未析出層の深さは12μm となった。次にこの炭
化物未析出層に対し、温度190℃で10分間浸硫処理
を施して、深さ10μmの浸硫層を形成した。
浸炭処理の温度を930℃ まで高めた。その結果、炭
化物未析出層の深さは12μm となった。次にこの炭
化物未析出層に対し、温度190℃で10分間浸硫処理
を施して、深さ10μmの浸硫層を形成した。
【0034】具体例4:具体例1において、高炭素濃度
浸炭処理後空気中で冷却した。その結果、炭化物未析出
層の深さは5μmとなった。
浸炭処理後空気中で冷却した。その結果、炭化物未析出
層の深さは5μmとなった。
【0035】具体例5:具体例2において、再加熱浸炭
処理におけるCPを0.4% に低下させた。その結果
、最表面の炭化物が固溶化し、炭化物未析出層の深さは
8μm となった。
処理におけるCPを0.4% に低下させた。その結果
、最表面の炭化物が固溶化し、炭化物未析出層の深さは
8μm となった。
【0036】上記具体例1〜4は、初期にCrを内部酸
化させて炭化物の核を生成させないことによって炭化物
未析出層を形成する方法であり、具体例5は、最表面の
炭化物を固溶させることによって炭化物未析出層を形成
する方法である。後者については、炭化物球状化処理に
おいても同様のことが可能である。
化させて炭化物の核を生成させないことによって炭化物
未析出層を形成する方法であり、具体例5は、最表面の
炭化物を固溶させることによって炭化物未析出層を形成
する方法である。後者については、炭化物球状化処理に
おいても同様のことが可能である。
【0037】比較例1:具体例1(炭化物未析出層深さ
3μm、浸硫処理時間2分、浸硫層の深さ2μm)にお
ける浸硫処理時間を5分間に延長して、深さ5μm の
浸硫層を形成した。
3μm、浸硫処理時間2分、浸硫層の深さ2μm)にお
ける浸硫処理時間を5分間に延長して、深さ5μm の
浸硫層を形成した。
【0038】比較例2:具体例1において、高炭素濃度
浸炭処理のみをCP=1.3で900℃で2時間行ない
、以下同様に処理した場合、炭化物未析出層の深さは2
μm 未満に減少した。この鋼部材に対し、具体例1と
同様に、温度190℃ で2分間浸硫処理を施して、深
さ2μmの浸硫層を形成した。
浸炭処理のみをCP=1.3で900℃で2時間行ない
、以下同様に処理した場合、炭化物未析出層の深さは2
μm 未満に減少した。この鋼部材に対し、具体例1と
同様に、温度190℃ で2分間浸硫処理を施して、深
さ2μmの浸硫層を形成した。
【0039】以上のような処理を施した各試験片に対し
、それぞれピッチングテストを行なって表1の結果を得
た。ピッチングテスト条件は、面圧393Kgf/mm
2、滑り率60%、潤滑ATF(90℃)である。
、それぞれピッチングテストを行なって表1の結果を得
た。ピッチングテスト条件は、面圧393Kgf/mm
2、滑り率60%、潤滑ATF(90℃)である。
【0040】
【表1】
【0041】表1から明らかなように、本発明を実施し
た試験片(具体例1〜3)は、2つの比較例と比べて耐
ピッチング特性が格段に向上している。
た試験片(具体例1〜3)は、2つの比較例と比べて耐
ピッチング特性が格段に向上している。
【0042】
【発明の効果】本発明による鋼部材は、表面層が炭化物
の析出されない浸硫層よりなり、この浸硫層の下方に炭
化物析出層が形成されているため、初期なじみ性の向上
と、耐摩耗性の向上とを両立させることができる。
の析出されない浸硫層よりなり、この浸硫層の下方に炭
化物析出層が形成されているため、初期なじみ性の向上
と、耐摩耗性の向上とを両立させることができる。
【0043】また、本発明の方法によれば、表面部に炭
化物を析出・分散させた浸炭焼入れ鋼において、最表面
に形成される浸硫層の深さ以上の深さに炭化物未析出層
をあらかじめ形成した後、この層の範囲内に浸硫層を形
成させるように低温浸硫処理を行なっているので、初期
なじみ性の向上と、耐摩耗性の向上とを両立させた鋼部
材を得ることができる。
化物を析出・分散させた浸炭焼入れ鋼において、最表面
に形成される浸硫層の深さ以上の深さに炭化物未析出層
をあらかじめ形成した後、この層の範囲内に浸硫層を形
成させるように低温浸硫処理を行なっているので、初期
なじみ性の向上と、耐摩耗性の向上とを両立させた鋼部
材を得ることができる。
【図1】本発明の方法を示すフローチャートである。
【図2】本発明の方法のうちの浸炭焼入れ工程の熱サイ
クルを示す説明図である。
クルを示す説明図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 最表面層が炭化物の析出されない浸硫
層よりなり、この浸硫層の下方に炭化物析出層が形成さ
れていることを特徴とする耐摩耗性の優れた鋼部材。 - 【請求項2】 上記浸硫層が2〜10μmの深さを有す
る請求項1記載の鋼部材。 - 【請求項3】 Crを含有する鋼部材に高炭素濃度浸
炭処理を施して、最表面のCrを内部酸化させた後、浸
炭焼入れ若しくは浸炭窒化焼入れを行なって、最表面の
炭化物未析出層とこの炭化物未析出層直下の炭化物析出
層とを形成し、次に上記炭化物未析出層の深さの範囲内
に浸硫層が形成されるように浸硫処理を施すことを特徴
とする耐摩耗性の優れた鋼部材の製造方法。 - 【請求項4】 鋼部材に高炭素濃度浸炭処理を施した
後、カーボンポテンシャルの低い雰囲気で浸炭焼入れ若
しくは浸炭窒化焼入れを行なって、最表面の炭化物の固
溶化による炭化物未析出層と、この炭化物未析出層直下
の炭化物析出層とを形成し、次に上記炭化物未析出層の
深さの範囲内に浸硫層が形成されるように浸硫処理を施
すことを特徴とする耐摩耗性の優れた鋼部材の製造方法
。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3500591A JPH04254574A (ja) | 1991-02-06 | 1991-02-06 | 耐摩耗性の優れた鋼部材およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3500591A JPH04254574A (ja) | 1991-02-06 | 1991-02-06 | 耐摩耗性の優れた鋼部材およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04254574A true JPH04254574A (ja) | 1992-09-09 |
Family
ID=12429981
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3500591A Withdrawn JPH04254574A (ja) | 1991-02-06 | 1991-02-06 | 耐摩耗性の優れた鋼部材およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04254574A (ja) |
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002235193A (ja) * | 2001-02-08 | 2002-08-23 | Nippon Parkerizing Co Ltd | 摺動性に優れた硫化鉄系皮膜の形成方法及び硫化鉄系皮膜が施された鉄系材料 |
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US7334943B2 (en) | 2003-02-28 | 2008-02-26 | Ntn Corporation | Differential support structure, differential's component, method of manufacturing differential support structure, and method of manufacturing differential's component |
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US7594762B2 (en) | 2004-01-09 | 2009-09-29 | Ntn Corporation | Thrust needle roller bearing, support structure receiving thrust load of compressor for car air-conditioner, support structure receiving thrust load of automatic transmission, support structure for continuously variable transmission, and support structure receivin |
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US8002907B2 (en) | 2003-08-29 | 2011-08-23 | Ntn Corporation | Bearing's component, heat treatment method thereof, heat treatment apparatus, and rolling bearing |
US8066826B2 (en) | 2005-08-10 | 2011-11-29 | Ntn Corporation | Rolling-contact shaft with joint claw |
-
1991
- 1991-02-06 JP JP3500591A patent/JPH04254574A/ja not_active Withdrawn
Cited By (13)
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
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