JP4463814B2 - 新規のインスリン誘導体 - Google Patents

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Description

本発明は、生理学的なpH値で可溶であり、遅延性の作用プロフィールを有する、新規のヒトインスリン誘導体に関する。また、本発明はそのような誘導体を提供する方法、それらを含む薬学的組成物、本発明のインスリン誘導体を用いて糖尿病及び高血糖を治療する方法、並びに、糖尿病及び高血糖の治療におけるそのようなインスリン誘導体の使用に関する。
現在、糖尿病の治療は、I型糖尿病及びII型糖尿病の何れも、いわゆる集中インスリン処置の程度を上昇することに頼っている。この療法に従って、患者は、食事に関連するインスリン要求をカバーするための急速作用インスリンの大量瞬時投与注射によって補われる、基礎インスリン要求をカバーする長期作用インスリンの日に1回又は2回の注射を含む、日に複数回のインスリン注射を処置される。
長期作用インスリン組成物は、当該分野で周知である。例えば、長期作用インスリン組成物の主要なタイプの一つは、インスリン結晶又はアモルファスインスリンの注射可能な水溶性懸濁液を含む。それらの組成物において、典型的に利用されるインスリン化合物は、プロタミンインスリン、亜鉛インスリン又はプロタミン亜鉛インスリンである。
インスリン懸濁液の欠点は、その使用に関わる。例えば、正確な投与を安全にするために、懸濁液の決まった量をバイアル又は取り除くか又はカートリッジから排出する前に、穏やかな振盪によってインスリン粒子が均一に懸濁されなければならない。また、かたまりの形成又は凝集を避けるために、インスリン懸濁液の貯蔵のためには、インスリン溶液よりもより狭い制限内で温度を維持しなければならない。
プロタミンが非-免疫原性であると初期には信じられていたが、今ではプロタミンが人において免疫原性であり得、医療目的でのそれらの使用は抗体の形成を導くことが判明している。また、プロタミン-インスリン複合体がそれ自体で免疫原性である証拠が発見された。それ故、プロタミンを含む長期作用インスリン組成物の使用を避けなければならない患者もいる。
他の種類の長期作用インスリン組成物は、溶液を注射するときpH値が上昇するために、インスリンが沈殿する生理学的なpHより低いpH値を有する溶液である。これらの溶液にともなう欠点は、注射された組織において沈殿物の粒子サイズ分布が形成し、これによって、薬物の放出プロフィールが、注射位置の血流と他の何らかの予測不可能な方法におけるパラメーターに依存することである。さらなる欠点は、インスリンの固体粒子が局所的刺激薬として作用し、注射の位置で組織の炎症を引き起こし得るということである。
WO 91/12817 (Novo Nordisk A/S)には、コバルト(III)インスリン錯体を含む溶解性インスリン組成物が開示されている。それらの錯体の作用プロフィールは、中程度に延長されたのみであり、また生物学的利用率はヒトインスリンと比べて減少している。
ヒトインスリンは、A鎖及びB鎖のN-末端基及びLysB29のε-アミノ基の、3つの一級アミノ基を有している。それらの基の一以上が置換された幾つかのインスリン誘導体は、当該分野で周知である。例えば、US特許第3,528,960 (Eli Lilly)は、インスリン分子の一つ、二つ、又は三つの一級アミノ基がカルボキシアロイル基を有する、N-カルボキシアロイルインスリンに関する。
GB特許第1.492.997 (Nat. Res. Dev. Corp.)によれば、NεB29でカルバミル置換を有するインスリンは、低血糖効果の改善されたプロフィールを有することが分かっている。
JP公開特許出願第1-254699 (Kodama Co., Ltd.)は、脂肪酸がPheB1のアミノ基又はLysB29のε-アミノ基又はそれらの両者に結合したインスリンを開示している。誘導体化の定められた目的は、薬理学的に許容される安定なインスリンの製剤を得ることである。
必ずしも三塩基のヌクレオチドでコードされることが必要であるわけではない、B30位置に少なくとも5炭素原子を有するアミノ酸を有するインスリンは、JP公開特許出願57-067548 (Shionogi)に開示されている。そのインスリンアナログは、真性糖尿病の治療、特にウシ又はブタのインスリン抗体が生じたためにインスリン抵抗性である患者における治療において、有用であることを主張されている。
WO 95/07931 (Novo Nordisk A/S)は、LysB29のε-アミノ基が親油性置換基を有するヒトインスリン誘導体を開示している。それらのインスリン誘導体は、作用が延長したプロフィールを有し、生理学的pH値で溶解する。
EP 894095 は、B鎖のN-末端基及び/又は位置B28, B29又はB30のLysのε-アミノ基が、式−CO-W-COOH(Wは長鎖炭化水素基であってよい)の置換基を有するインスリン誘導体を開示している。
しかしながら、現在までに知られているインスリン誘導体よりも、さらに延長された作用プロフィールを有し、同時に、生理学的pH値で可溶で且つヒトインスリンに匹敵する効力を有するインスリンが、なお必要とされている。
発明の概要
本発明は、インスリン誘導体分子の全体的な疎水性は、該誘導体のインビボにおける効力に重要な役割を果たすという認識に基づいている。
一つの側面において、本発明は、親インスリンのB鎖のN-末端アミノ酸残基のα-アミノ基に結合した側鎖、又は該B鎖に存在するLys残基のε-アミノ基に結合した側鎖を有し、該側鎖が一般式
−W−X−Y−Z
である、天然のインスリン又はそのアナログであるインスリン誘導体、及びそれらの任意のZn2+ 錯体に関する:
ここにおいて、Wは、
・側鎖にカルボン酸基を有するα-アミノ酸残基であり、該残基は、そのカルボン酸基の一つによって、親インスリンのB鎖のN-末端アミノ酸残基のα-アミノ基と共に或いは該B鎖に存在するLys残基のε-アミノ基と共にアミド基を形成する;
・アミド結合を介して互いに結合した2、3又は4のα-アミノ酸残基で構成される鎖であって、該鎖は−アミド結合を介して−親インスリンのB鎖のN-末端アミノ酸残基のα-アミノ基或いは該B鎖に存在するLys残基のε-アミノ基と結合し、Wが側鎖にカルボン酸基を有するアミノ酸残基を少なくとも一つ有するように、該Wのアミノ酸残基は、中性の側鎖を有するアミノ酸残基及び側鎖にカルボン酸基を有するアミノ酸残基の群から選択される;又は
・Xと、親インスリンのB鎖のN-末端アミノ酸残基のα-アミノ基或いは該B鎖に存在するLys残基のε-アミノ基との共有結合;
であり:
Xは、
・−CO−;
・−CH(COOH)CO−;
・−N(CH2COOH)CH2 CO−;
・−N(CH2COOH)CH2CON(CH2COOH)CH2 CO−;
・−N(CH2CH2COOH)CH2CH2 CO−;
・−N(CH2CH2COOH)CH2CH2CON(CH2CH2COOH)CH2CH2 CO−;
・−NHCH(COOH)(CH2)4NHCO− ;
・−N(CH2CH2COOH)CH2 CO−; 又は
・−N(CH2COOH)CH2CH2 CO−
であり、
a) Wがアミノ酸残基又はアミノ酸残基の鎖であるとき、下線のカルボニル炭素からの結合を介してWのアミノ基とアミド結合を形成する、又は
b) Wが共有結合であるとき、下線のカルボニル炭素からの結合を介して、親インスリンのB鎖のN-末端α-アミノ基或いは該B鎖に存在するLys残基のε-アミノ基とアミド結合を形成する;
Yは、
・−(CH2)m−、ここでmは6〜32の範囲の整数である;
・1,2又は3の−CH=CH−基及び鎖中の炭素原子の総数を10〜32の範囲で与えるのに十分な数の−CH2−基含む二価の炭化水素鎖;
・式−(CH2)vC6H4(CH2)W−の二価の炭化水素鎖、ここでv 及び wは、v 及び wの和が6〜30の範囲になるように、整数であるか又はそれらの一つがゼロである;
であり:及び、
Zは、
・−COOH;
・−CO−Asp;
・−CO−Glu;
・−CO−Gly;
・−CO−Sar;
・−CH(COOH)2;
・−N(CH2COOH)2;
・−SO3H; 又は
・−PO3H;
であり、
Wが共有結合でありXが−CO−であれば、Zは−COOHとは異なる。
本発明の他の態様において、側鎖−W-X-Y-Zは親インスリンのB鎖のN-末端アミノ酸残基のα-アミノ基に結合する。
本発明の他の態様において、側鎖−W-X-Y-Zは親インスリンの該B鎖に存在するLys残基のε-アミノ基に結合する。本態様のさらに具体的な側面において、該側鎖−W-X-Y-ZはB鎖の位置28に存在するLys残基のε-アミノ基に結合する。本態様のさらに具体的な側面において、該側鎖−W-X-Y-Zは、B鎖の位置29に存在するLys残基のε-アミノ基に結合する。本発明のさらに具体的な側面において、該側鎖−W-X-Y-ZはB鎖の位置30に存在するLys残基のε-アミノ基に結合する。
前記側鎖−W-X-Y-Zの基礎構造Wは、共有結合であってよい。或いは、Wは、側鎖にカルボン酸基を有し、総計4〜10の炭素原子を含むα-アミノ酸の残基であってよい。特に、Wは遺伝子コードによってコードされ得るα-アミノ酸の残基であってよい。よって、Wは、例えばα-Asp, β-Asp, α-Glu, 及びγ-Gluから成る群から選択されることができる。さらなるWの選択肢は、例えばα-hGlu 及びδ-hGluである。
さらなる態様において、Wは二つのα-アミノ酸残基から成る鎖であり、その残基の一方は4〜10の炭素原子と側鎖にカルボン酸基を有し、他方は2〜11の炭素原子を有するが遊離のカルボン酸基を有さない。遊離のカルボン酸基を含まないα-アミノ酸残基は、中性のコード可能なα-アミノ酸残基であってよい。本態様に従ったWの例は、α-Asp-Gly; Gly-α-Asp; β-Asp-Gly; Gly-β-Asp; α-Glu-Gly; Gly-α-Glu; γ-Glu-Gly; Gly-γ-Glu; α-hGlu-Gly; Gly-α-hGlu; δ-hGlu-Gly; 及び Gly-δ-hGluである。
さらなる態様において、Wは、独立して4〜10の炭素原子を有し、何れも側鎖にカルボン酸基を有する、二つのアミノ酸残基から成る鎖である。それらのアミノ酸残基の一つ又はそれらの両者は、コード可能なα-アミノ酸残基であってよい。本態様に従うWの例は、α-Asp−α-Asp; α-Asp−α-Glu; α-Asp−α-hGlu; α-Asp−β-Asp; α-Asp−γ-Glu; α-Asp−δ-hGlu; β-Asp−α-Asp; β-Asp−α-Glu; β-Asp−α-hGlu; β-Asp−β-Asp; β-Asp−γ-Glu; β-Asp−δ-hGlu; α-Glu−α-Asp; α-Glu−α-Glu; α-Glu−α-hGlu; α-Glu−β-Asp; α-Glu−γ-Glu; α-Glu−δ-hGlu; γ-Glu−α-Asp; γ-Glu−α-Glu; γ-Glu−α-hGlu; γ-Glu−β-Asp; γ-Glu−γ-Glu; γ-Glu−δ-hGlu; α-hGlu−α-Asp; α-hGlu−α-Glu; α-hGlu−α-hGlu; α-hGlu−β-Asp; α-hGlu−γ-Glu; α-hGlu−δ-hGlu; δ-hGlu−α-Asp; δ-hGlu−α-Glu; δ-hGlu−α-hGlu; δ-hGlu−β-Asp; δ-hGlu−γ-Glu; 及び δ-hGlu−δ-hGluである。
さらなる態様において、Wは、独立して4〜10の炭素原子を有する3つのα-アミノ酸残基から成る鎖であり、該鎖のアミノ酸残基は、該鎖が側鎖にカルボン酸基を有する残基を少なくともひとつ有するように、中性側鎖を有する残基及び側鎖にカルボン酸基を有する残基の群から選択される。一つの態様において、アミノ酸残基はコード可能な残基である。
さらなる態様において、Wは、独立して4〜10の炭素原子を有する4つのα-アミノ酸残基からなる鎖であり、該鎖のアミノ酸残基は、該鎖が側鎖にカルボン酸基を有する残基を少なくともひとつ有するように、中性側鎖を有する残基及び側鎖にカルボン酸基を有する残基の群から選択される。一つの態様において、該アミノ酸残基はコード可能な残基である。
一つの態様において、WはB鎖のLys残基のε-アミノ基に尿素誘導体を介して結合されることが可能である。
側鎖−W-X-Y-Zの基礎構造Xは、式−CO−の基であってよく、下線のカルボニル炭素からの結合を介して、Wのアミノ基と、或いはWが共有結合のときは親インスリンのB鎖のN-末端α-アミノ基又は該B鎖に存在するLys残基のε-アミノ基と、アミド結合を形成する。
さらなる態様において、前記側鎖の基礎構造Xは、式−CH(COOH)CO−の基であってよく、下線のカルボニル炭素からの結合を介して、Wのアミノ基と、或いはWが共有結合のときは親インスリンのB鎖のN-末端α-アミノ基又は該B鎖に存在するLys残基のε-アミノ基と、アミド結合を形成する。
さらなる態様において、前記側鎖の基礎構造Xは、式−N(CH2COOH)CH2 CO−の基であってよく、下線のカルボニル炭素からの結合を介して、Wのアミノ基と、或いはWが共有結合のときは親インスリンのB鎖のN-末端α-アミノ基或いは該B鎖に存在するLys残基のε-アミノ基と、アミド結合を形成する。
さらなる態様において、前記側鎖の基礎構造Xは、式−N(CH2 CH2COOH)CH2 CO−の基であって良く、下線のカルボニル炭素からの結合を介して、Wのアミノ基と、或いはWが共有結合のときは親インスリンのB鎖のN-末端α-アミノ基或いは該B鎖に存在するLys残基のε-アミノ基と、アミド結合を形成する。
さらなる態様において、前記側鎖の基礎構造Xは、式−N(CH2COOH)CH2 CH2 CO−の基であってよく、下線のカルボニル炭素からの結合を介して、Wのアミノ基と、或いはWが共有結合のときは親インスリンのB鎖のN-末端α-アミノ基或いは該B鎖に存在するLys残基のε-アミノ基と、アミド結合を形成する。
さらなる態様において、前記側鎖の基礎構造Xは、式−N(CH2COOH)CH2CON(CH2COOH)CH2 CO−の基であってよく、下線のカルボニル炭素からの結合を介して、Wのアミノ基と、或いはWが共有結合のときは親インスリンのB鎖のN-末端α-アミノ基或いは該B鎖に存在するLys残基のε-アミノ基と、アミド結合を形成する。
さらなる態様において、前記側鎖の基礎構造Xは、式−N(CH2CH2COOH)CH2CH2 CO−の基であってよく、下線のカルボニル炭素からの結合を介して、Wのアミノ基と、或いはWが共有結合のときは親インスリンのB鎖のN-末端α-アミノ基或いは該B鎖に存在するLys残基のε-アミノ基と、アミド結合を形成する。
さらなる態様において、前記側鎖の基礎構造Xは、式−N(CH2CH2COOH)CH2CH2CON(CH2CH2COOH)CH2CH2 CO−の基であってよく、下線のカルボニル炭素からの結合を介して、Wのアミノ基と、或いはWが共有結合のときは親インスリンのB鎖のN-末端α-アミノ基或いは該B鎖に存在するLys残基のε-アミノ基と、アミド結合を形成する。
前記側鎖−W-X-Y-Zの基礎構造Yは、式−(CH2)m−の基であってよく、ここでmは6〜32、8〜20、12〜20、又は12〜16の範囲の整数である。
他の態様において、Yは、1,2又は3の−CH=CH−基及び該鎖中の炭素原子の総数を6〜32、10〜32、12〜20、又は12〜16の範囲で与えるのに十分な数の−CH2−基含む二価の炭化水素鎖である。
他の態様において、Yは式−(CH2)vC6H4(CH2)W −の二価の炭化水素鎖であり、ここでv 及び wは、v 及び wの和が6〜30、10〜20、又は12〜16の範囲になるように、整数であるか又はそれらの一つがゼロである
一つの態様において、側鎖−W-X-Y-Zの基礎構造Zは、−COOH であり、Wが共有結合であってXが−CO−である場合は、Z は−COOHとは異なる。
他の態様において、Zは−CO−Aspである。
他の態様において、Zは−CO−Gluである。
他の態様において、Zは−CO−Glyである。
他の態様において、Zは−CO−Sarである。
他の態様において、Zは−CH(COOH)2である。
他の態様において、Zは−N(CH2COOH)2である。
他の態様において、Zは−SO3Hである。
他の態様において、Zは−PO3Hである。
さらなる態様において、Wはα-Asp, β-Asp, α-Glu, 及び γ-Gluから成る群から選択される;Xは−CO-又は−CH(COOH)COである;Yは−(CH2)m−であり、ここで m は12〜18の範囲の整数である、及びZは−COOH又は−CH(COOH)2である。
本発明のインスリン誘導体のインスリン部分−本明細書においては、親インスリンとも称する−は、天然のインスリン、例えばヒトインスリン又はブタインスリンであってよい。或いは、親インスリンはインスリンアナログであってもよい。
親インスリンアナログの一つの群において、位置A21の前記アミノ酸残基はAsnである。
親インスリンアナログの他の群において、位置A21の前記アミノ酸残基はGlyである。このアナログの群の具体的な例は、GlyA21ヒトインスリン、GlyA21 des(B30)ヒトインスリン; 及び GlyA21ArgB31ArgB32ヒトインスリンである。
親インスリンアナログの他の群において、位置B1の前記アミノ酸残基は欠失される。この親インスリンアナログの群の具体的な例は、des(B1)ヒトインスリンである。
親インスリンアナログの他の群において、位置B30の前記アミノ酸残基は欠失される。この親インスリンアナログの群の具体的な例は、des(B30)ヒトインスリンである。
親インスリンアナログの他の群において、位置B28の前記アミノ酸残基はAspである。この親インスリンアナログの群の具体的な例は、AspB28ヒトインスリンである。
親インスリンアナログの他の群において、位置B28の前記アミノ酸残基はLysであり、位置B29の前記アミノ酸残基はProである。この親インスリンアナログの群の具体的な例は、LysB28ProB29ヒトインスリンである。
親インスリンアナログの他の群において、位置B30の前記アミノ酸残基はLysであり、位置B29の前記アミノ酸残基は、Cys, Met, Arg 及び Lysを除くコード可能な任意のアミノ酸である。一つの例は、位置B29の前記アミノ酸残基がThrであり、位置B30の前記アミノ酸残基がLysであるインスリンアナログである。この群の親インスリンアナログの具体的な例は、ThrB29LysB30ヒトインスリンである。
親インスリンアナログの他の群において、位置B3の前記アミノ酸残基はLysであり、位置B29の前記アミノ酸残基はGluである。この群の親インスリンアナログの具体的な例は、LysB3GluB29ヒトインスリンである。
本発明のインスリン誘導体の例は、以下の化合物である:
NεB29−(Nα-(HOOC(CH2)14CO)-γ-Glu) des(B30)ヒトインスリン;
NεB29−(Nα-(HOOC(CH2)15CO)-γ-Glu) des(B30)ヒトインスリン;
NεB29−(Nα-(HOOC(CH2)16CO)-γ-Glu) des(B30)ヒトインスリン;
NεB29−(Nα-(HOOC(CH2)17CO)-γ-Glu) des(B30)ヒトインスリン;
NεB29−(Nα-(HOOC(CH2)18CO)-γ-Glu) des(B30)ヒトインスリン;
NεB29−(Nα-(HOOC(CH2)16CO)-γ-Glu-N-(γ-Glu)) des(B30)ヒトインスリン;
NεB29−(Nα-(Asp-OC(CH2)16CO)-γ-Glu) des(B30)ヒトインスリン;
NεB29−(Nα-(Glu-OC(CH2)14CO)-γ-Glu) des(B30)ヒトインスリン;
NεB29−(Nα-(Glu-OC(CH2)14CO-) des(B30)ヒトインスリン;
NεB29−(Nα-(Asp-OC(CH2)16CO-) des(B30)ヒトインスリン;
NεB29−(Nα-(HOOC(CH2)16CO)-α-Glu-N-(β-Asp)) des(B30)ヒトインスリン;
NεB29−(Nα-(Gly-OC(CH2)13CO)-γ-Glu) des(B30)ヒトインスリン;
NεB29−(Nα-(Sar-OC(CH2)13CO)-γ-Glu) des(B30)ヒトインスリン;
NεB29−(Nα-(HOOC(CH2)13CO)-γ-Glu) des(B30)ヒトインスリン;
(NεB29−(Nα-(HOOC(CH2)13CO)-β-Asp) des(B30)ヒトインスリン;
NεB29−(Nα-(HOOC(CH2)13CO)-α-Glu) des(B30)ヒトインスリン;
NεB29−(Nα-(HOOC(CH2)16CO)-γ-D-Glu) des(B30)ヒトインスリン;
NεB29−(Nα-(HOOC(CH2)14CO)-β-D-Asp) des(B30)ヒトインスリン;
NεB29−(N-HOOC(CH2)16CO-β-D-Asp) des(B30)ヒトインスリン;
NεB29−(N-HOOC(CH2)14CO-IDA) des(B30)ヒトインスリン;
NεB29−[N-(HOOC(CH2)16CO)-N-(カルボキシエチル)-Gly] des(B30)ヒトインスリン;
NεB29−[N-(HOOC(CH2)14CO)-N-(カルボキシエチル)-Gly] des(B30)ヒトインスリン;及び
NεB29−[N-(HOOC(CH2)14CO)-N-(カルボキシメチル)-β-Ala] des(B30)ヒトインスリン。 本発明のインスリン誘導体は、基本的に亜鉛フリー化合物の形態で、又は亜鉛錯体の形態で提供され得る。本発明のインスリン誘導体が亜鉛錯体で提供される場合、2Zn2+ イオン、3Zn2+ イオン、又は4Zn2+ イオンが各インスリンヘキサマーに結合され得る。該インスリン誘導体の亜鉛錯体の溶液は、そのような種の混合物を含む。
本発明のさらなる側面において、本発明のインスリン誘導体の治療的有効量を薬学的に許容される担体と共に含む薬学的組成物が、治療を必要とする患者における、I型糖尿病、II型糖尿病及び患者において高血糖を引き起こす他の状態の治療のために提供され得る。本発明のインスリン誘導体は、I型糖尿病、II型糖尿病及び高血糖を引き起こす他の状態の治療において使用されるための薬学的組成物の製造のために用いることができる。
本発明のさらなる側面において、本発明のインスリン誘導体の治療的有効量を、作用の急速な開始を有するインスリン又はインスリンアナログとの混合物中に、薬学的に許容される担体及び添加剤と共に含む、該治療を必要とする患者において、I型糖尿病、II型糖尿病及び高血糖を引き起こす他の状態の治療のための薬学的組成物を提供する。
一つの態様において、本発明は、本発明のインスリン誘導体と、AspB28ヒトインスリン; LysB28ProB29ヒトインスリン及びLysB3GluB29ヒトインスリンから成る群から選択される急速作用インスリンアナログとの混合物である薬学的組成物を提供する。
一つの態様において、本発明は、NεB29−(Nα-(HOOC(CH2)14CO)-γ-Glu) des(B30)ヒトインスリン及びAspB28ヒトインスリンを、薬学的に許容される担体及び添加剤と共に含む薬学的組成物を提供する。
本発明のインスリン誘導体及び急速作用インスリンアナログは、約90 /10%;約70/30%;又は約50/50%からの比で混合されてよい。
本発明のさらなる側面において、治療を必要とする患者において、I型糖尿病、II型糖尿病及び高血糖を引き起こす他の状態を治療する方法が提供され、該方法は、患者に本発明のインスリン誘導体の治療的有効量を、薬学的に許容される担体及び薬学的に許容される添加剤と共に投与することを含む。
本発明のさらなる側面において、治療を必要とする患者において、I型糖尿病、II型糖尿病及び高血糖を引き起こす他の状態を治療する方法が提供され、該方法は、患者に、作用の急速な開始を有するインスリン又はインスリンアナログとの混合物中の本発明のインスリン誘導体の治療的有効量を、薬学的に許容される担体と及び薬学的に許容される添加剤共に投与することを含む。
さらなる側面において、本発明は、本質的にヒトインスリンのものと同様の全体的な疎水性を有するインスリン誘導体に関する。
さらなる側面において、本発明は、約2〜約200の範囲の疎水性インデックス k'relを有するインスリン誘導体に関する。
さらなる側面において、本発明のインスリン誘導体は、約0.02〜約10、約0.1〜約5;約0.5〜約5;又は約0.5〜約2の範囲の疎水性インデックス k'relを有するインスリン誘導体に関する。
本発明の一つの態様に従って、インスリン誘導体は、少なくとも一つの親水性領域及び少なくとも一つの疎水性領域を有する、上記定義の側鎖−W-X-Y-Zを含む。
本発明の他の態様に従って、インスリン誘導体は、少なくとも一つの遊離のカルボン酸基を有し、さらなる態様に従って、該側鎖が少なくとも二つの遊離のカルボン酸基を有する、上記定義の側鎖−W-X-Y-Zを含む。
他の態様において、本発明は、生理学的pH値で溶解性である本発明のインスリン誘導体を含む薬学的組成物に関する。
他の態様において、本発明は、約6.5〜約8.5の区間のpH値で溶解性である本発明のインスリン誘導体を含む薬学的組成物に関する。
他の態様において、本発明は、本発明のインスリン誘導体を含む延長された作用プロフィールを有する薬学的組成物に関する。
他の態様において、本発明は、本発明のインスリン誘導体、或いは、本発明のインスリン誘導体と急速作用インスリンアナログとの混合物の、約120 nmol/ml〜約2400 nmol/ml、約400 nmol/ml〜約 2400 nmol/ml、約400 nmol/ml〜約1200 nmol/ml、約600 nmol/ml〜約2400 nmol/ml、又は約600 nmol/ml〜約1200 nmol/ml を含む溶液である薬学的組成物に関する。
<本発明のインスリン誘導体における疎水性データ>
本発明のインスリン誘導体のヒトインスリンに対する疎水性(疎水性インデックス) k'relを、LiChrosorb RP18 (5μm, 250x4 mm) HPLCカラムで、A) 10% アセトニトリルを含む、0.1 M リン酸ナトリウムバッファー, pH 7.3及び B) 水中50% アセトニトリルの混合物を溶出剤として用いた40 °Cでのイソクラティック(isocratic)溶出によって測定した。
溶出は、214 nmでの溶出液のUV吸収に従ってモニターした。空隙時間 t0は、0.1 mM 硝酸ナトリウムの注入によって発見した。ヒトインスリンの保持時間 thumanは、A及びB溶液の間の比k'rel= (t誘導体-t0)/(thuman-t0)、を変化させることによって少なくとも2t0に調整した。本発明の多くのインスリン誘導体のk'relは表1に示した。
Figure 0004463814
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<薬学的組成物>
本発明のインスリン誘導体を含む薬学的組成物は、そのような処置を必要とする患者に非経口的に投与され得る。非経口投与は、シリンジ、任意にペン様シリンジによって、皮下注射、筋肉内注射又は静脈内注射で行われ得る。或いは、非経口投与は、注入ポンプによって行われることもできる。好ましくはその目的のために特に設計された粉末又は液体の組成物で、鼻又は肺でのインスリンの投与がさらなる選択肢である。
本発明のインスリン誘導体の注射用の組成物は、所望の最終産物を得るために、成分を適切に溶解及び混合することを含む、製薬産業の従来技術を用いて調製することができる。例えば、一つの方法に従って、本発明のインスリン誘導体は、調製されるべき組成物の最終的な容量よりも幾分少ない量の水に溶解される。等張性剤、保存剤及びバッファーは、必要なだけ添加され、溶液のpH値は−必要であれば−、必要な、例えば塩酸のような酸、又は水酸化ナトリウム水溶液のような塩基を用いて調整される。最後に、溶液の容量を水で調節し、成分の所望の濃度を得る。
本発明のさらなる態様において、バッファーは酢酸ナトリウム, 炭酸ナトリウム, クエン酸, グリシルグリシン, ヒスチジン, グリシン, リシン, アルギニン, リン(燐)酸一ナトリウム, 燐酸水素二ナトリウム, リン酸ナトリウム, 及び トリス(ヒドロキシメチル)-アミノメタン、バイシン(bicine), トリシン(tricine), リンゴ酸, コハク酸, マレイン酸, フマル酸, 酒石酸, アスパラギン酸又はそれらの混合物から成る群から選択される。これら具体的なバッファーのそれぞれは、本発明の代替の態様を構成する。
本発明のさらなる態様において、該製剤は、フェノール, o-クレゾール, m-クレゾール, p-クレゾール, メチルp-ヒドロキシベンゾエート, プロピルp-ヒドロキシベンゾエート, 2-フェノキシエタノール, ブチルp-ヒドロキシベンゾエート, 2-フェニルエタノール, ベンジルアルコール, クロロブタノール,及びチオメロサル(thiomerosal), ブロノポール(bronopol), 安息香酸, イミドウレア, クロロヘキシジン, デヒドロ酢酸ナトリウム、クロロクレゾール, エチルp-ヒドロキシベンゾエート, 塩化ベンゼトニウム, クロロフェネシン(3p-クロロフェノキシプロパン-1,2-ジオール)又はそれらの混合物から成る群から選択される、薬学的に許容可能な保存剤をさらに含む。本発明のさらなる態様において、保存剤は0.1 mg/ml〜20 mg/mlの濃度で存在する。本発明のさらなる態様において、前記保存剤は、0.1 mg/ml〜5 mg/mlの濃度で存在する。本発明のさらなる態様において、保存剤は、5 mg/ml〜10 mg/mlの濃度で存在する。本発明のさらなる態様において、保存剤は、10 mg/ml〜20 mg/mlの濃度で存在する。これらの具体的な保存剤のそれぞれは、本発明の代替の態様を構成する。薬学的組成物における保存剤の使用は、当該分野の技術者には周知である。レミングトンによる「The Science and Practice of Pharmacy, 19th edition, 1995」が参照に都合よい。
本発明のさらなる態様において、該製剤は、塩(例えば塩化ナトリウム), 糖又は糖アルコール,アミノ酸(例えば L-グリシン, L-ヒスチジン, アルギニン, リシン, イソロイシン, アスパラギン酸, トリプトファン, スレオニン), アルジトール(例えば、グリセロール(グリセリン), 1,2-プロパンジオール(プロピレングリコール), 1,3-プロパンジオール, 1,3-ブタンジオール) ポリエチレングリコール (例えば PEG400),又はそれらの混合物から成る群から選択され得る等張剤をさらに含む。
例えばフルクトース、グルコース、マンノース、ソルボース、キシロース、マルトース、ラクトース、スクロース、トレハロース、デキストラン、プルラン、デキストリン、シクロデキストリン、溶解性スターチ、ヒドロキシエチルスターチ及びカルボキシエチルセルロース-Naを含む、単糖、二糖、又は多糖類、或いは水溶性グルカンの何れの糖も用いられ得る。一つの態様において、糖添加剤はスクロースである。糖アルコールは、少なくとも一つの--OH 基を有するC4-C8 炭化水素と定義され、例えば、マンニトール、ソルビトール、イノシトール、ガラクチロール、ズルシトール、キシリトール、及びアラビトールを含む。一つの態様において、糖アルコール添加剤はマンニトールである。上記した糖又は糖アルコールは、独立して又は組み合わせて用いることができる。その糖又は糖アルコールが液体製剤に溶解し、また、本発明の方法を用いて達成される安定化効果に不利な影響がない限り、用いられる量に固定された制限はない。一つの態様において、糖又は糖アルコールの濃度は、約1 mg/ml〜約150 mg/mlである。本発明のさらなる態様において、等張剤は1 mg/ml〜50 mg/mlの濃度で存在する。本発明のさらなる態様において、等張剤は1 mg/ml〜7 mg/mlの濃度で存在する。本発明のさらなる態様において、等張剤は8 mg/ml〜24 mg/mlの濃度で存在する。本発明のさらなる態様において、等張剤は25 mg/ml〜50 mg/mlの濃度で存在する。これらの具体的な等張剤のそれぞれは、本発明の代替の態様を構成する。薬学的組成物における等張剤の使用は、当該分野の技術者には周知である。レミングトンによる「The Science and Practice of Pharmacy, 19th edition, 1995」が参照に都合よい。
典型的な等張剤は、塩化ナトリウム、マンニトール、ジメチルスルフォン及びグリセロールであり、典型的な保存剤は、フェノール、m-クレゾール、メチルp-ヒドロキシベンゾエート及びベンジルアルコールである。
適切なバッファーの例は、酢酸ナトリウム、グリシルグリシン、HEPES(4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸)及びリン酸ナトリウムである。
本発明のインスリン誘導体の経鼻投与のための組成物は、例えば、欧州特許第272097 号(to Novo Nordisk A/S)に開示されているように調製される。
本発明のインスリンを含有する組成物は、インスリンに感受性の状態の治療において用いることができる。よって、それらは、例えば時に見られるように、重篤に障害された患者、及び主要な手術を受けた患者等の、I型糖尿病、II型糖尿病及び高血糖の治療において用いることができる。任意の患者のための最適な投与レベルは、用いられる具体的なインスリン誘導体の効力、年齢、体重、身体的な活性度、及び患者の食餌、他の薬剤との可能な組合せ、及び治療される状態の重症度を含む多様な要因に依存する。本発明のインスリン誘導体の日当たりの投与量は、周知のインスリン組成物と同様の方法で当該分野の技術者によって各個人の患者のために決定されることが推奨される。
都合がよければ、本発明のインスリン誘導体は、例えば、より急速な作用開始を有するインスリンアナログのような、他のタイプのインスリンと組み合わせて用いることができる。そのようなインスリンアナログの例は、例えば、欧州特許出願、公開番号第EP 214826 (Novo Nordisk A/S), EP 375437 (Novo Nordisk A/S) 及び EP 383472 (Eli Lilly & Co.)に開示されている。
本発明は、以下の例によってさらに説明されるが、本発明の保護範囲が限定されるものではない。
定義
ここで用いられる「インスリンアナログ」は、天然のインスリンに発生した少なくとも一つのアミノ酸残基の欠失及び/又は交換によって、及び/又は少なくとも一つのアミノ酸残基の追加によって、例えばヒトインスリンのような天然のインスリンの構造に形式上由来されることができる分子構造を有するポリペプチドを意味する。その追加された及び/又は交換されたアミノ酸残基は、コード可能なアミノ酸残基であってよく、或いは、他の天然の残基又は純粋に合成のアミノ酸残基であってもよい。インスリンアナログは、B鎖の位置28が、天然のPro残基からAsp、Lys、又はIleの一つに修飾されたものであってもよい。他の態様において、位置B29のLysは、Proに修飾される。一つの態様において、B30はLysであってよく、そしてB29はCys、Met、Arg及びLysを除く任意のコード可能なアミノ酸であってよい。
また、位置A21のAsnは、Ala, Gln, Glu, Gly, His, Ile, Leu, Met, Ser, Thr, Trp, Tyr 又はValに修飾されてもよく、特に、 Gly, Ala, Ser, 又はThrに、好ましくはGlyに修飾されてもよい。さらにその上、位置B3のAsnは、Lys又はAspに修飾されてよい。インスリンアナログのさらなる例は、des(B30)ヒトインスリン; des(B30)ヒトインスリンアナログ; PheB1が欠失されたインスリンアナログ;A-鎖及び/又はB-鎖がN-末端伸長を有するインスリンアナログ、及びA-鎖及び/又はB-鎖がC-末端伸長を有するインスリンアナログである。このように、1又は2のArgが、位置B1に加えられることができる。
ここで用いられる「インスリン誘導体」は、天然のインスリン又は、例えば、インスリン骨格の一以上の位置に側鎖が導入されることによって、又は、インスリン中のアミノ酸残基の基を酸化又は還元することによって、或いは、遊離のカルボン酸基をエステル基に転換することによって、又は遊離のアミノ基又はヒドロキシ基をアシル化することによって、化学的に修飾されたインスリンアナログを意味する。
「コード可能なアミノ酸」又は「コード可能なアミノ酸残基」という表現は、ヌクレオチドの三つ組(「コドン」)によってコードされることができるアミノ酸又はアミノ酸残基を示すように用いられる。
hGluはホモグルタミン酸(homoglutamic acid)である。
α-Aspは−HNCH(CO−)CH2COOHのL-型である。
β-Aspは−HNCH(COOH)CH2CO−のL-型である。
α-Gluは−HNCH(CO−)CH2CH2COOHのL-型である。
γ-Gluは−HNCH(COOH)CH2CH2CO−のL-型である。
α-hGluは−HNCH(CO−)CH2CH2CH2COOHのL-型である。
δ-hGluは−HNCH(COOH)CH2CH2CH2CO−のL-型である。
β-Alaは−NH-CH2-CH2-COOHである。
Sarはサルコシン(N-メチルグリシン)である。
「側鎖にカルボン酸基を有するアミノ酸残基」という表現は、Asp, Glu及びhGlu等のアミノ酸残基を示す。アミノ酸は、L-又はD-立体配置である。何らの特定もない場合は、アミノ酸残基はL立体配置であると理解される。
「中性側鎖を有するアミノ酸残基」という表現は、Gly, Ala, Val, Leu, Ile, Phe, Pro, Ser, Thr, Cys, Met, Tyr, Asn 及びGln等のアミノ酸残基を示す。
本発明のインスリン誘導体が「生理学的pH値で溶解性」であると定められる場合、それは、インスリン誘導体が、生理学的pH値で完全に溶解した注射可能なインスリン組成物を調製するために用いられ得ることを意味する。そのような都合よい溶解性は、インスリン誘導体単独の固有な性質によるか、或いはインスリン誘導体と溶媒に含まれる一以上の成分との有利な相互作用の結果によるものであり得る。
次の略語は、本明細書及び実施例において用いられる:
Aad: アルファ-アミノ-アジピン酸 (ホモグルタミン酸)
Bzl = Bn: ベンジル
DIEA: N,N-ジイソプロピルエチルアミン
DMF: N,N-ジメチルホルムアミド
IDA: イミノ二酢酸
Sar: サルコシン(N-メチル-グリシン)
tBu: tert-ブチル
TSTU: O-(N-スクシンイミジル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム(tetramethyluronium)テトラフルオロホウ酸塩
THF: テトラヒドロフラン
EtOAc: 酢酸エチル
DIPEA: ジイソプロピルエチルアミン
HOAt: 1-ヒドロキシ-7-アザベンゾトリアゾール
TEA: トリエチルアミン
Su: スクシンイミジル= 2,5-ジオキソ-ピロリジン-1-イル
TFA: トリフルオロ酢酸
DCM: ジクロロメタン
DMSO: ジメチルスルホキシド
TLC: 薄層クロマトグラフィー
RT: 室温
[例1]
NεB29−(Nα-(HOOC(CH2)14CO)-γ-Glu) des(B30)ヒトインスリンの合成
200 mgのdes(B30)ヒトインスリンを、チューブに入れられた10 mlの50 mM Na2CO3 (pH 10.2)に溶解し、これを15℃の水槽中に置いた。メチルヘキサデカンジオイル-Glu(OSu)-OMe (37.90 mg, 下記の通り調製される)を10 mlのアセトニトリルに溶解し、続いてインスリン溶液に加えた。30分後に、希HClでpH 9.0に調整した3.8 mlの0.2 M エタノールアミンを加えて反応を停止した。RP-HPLCで測定した反応の収率は37%であった。この産物は、2.5容量の水を加えpHを5.5に調整した後に沈殿させた。次いで沈殿物をpH 8の水10 mlに溶解し、氷中に置いた。この溶液に、10 mlの氷冷した0.2 M NaOHをけん化のために加え、この混合物を氷冷して40分インキュベートし、次いで、pH 5.5に調整して産物を沈殿させた。この沈殿物を単離し、5 mlのA-バッファー (下記参照)に溶解し、33 mlの42.5% w/w 水性エタノールで希釈し、3つに分割し、ResourceTM6 ml 陰イオン交換カラムを用いて、A-バッファー: トリス0.24%w/w, NH4Ac 0.25%, 42% エタノール w/w, pH 7.5 及び B-バッファー: トリス0.24%w/w, NH4Ac 1.25%, 42% エタノール w/w pH 7.5を含むバッファー系で溶出する、陰イオン交換クロマトグラフィーに供した。サンプルを、6 ml/分の流速、B-バッファーの0〜100%の勾配、30分で溶出した。所望の化合物を含む画分を、RP-HPLCで同定した。所望の産物の収量は、15.3 mg (純度: 72.9%)であった。所望の化合物を含むプールされた画分の容量を、真空下で20 mlまで減少させ、次いでこの溶液を逆相HPLC カラムNucleosil, C4 250/10 mm, 10μm, 300Åを用いたRP-HPLCによる精製に供した。このバッファー系は、A-バッファー: 10 mM トリス, 15mM (NH4)2SO4, 10% エタノール, pH 7.3 及びB-バッファー: 70% vol/vol エタノールから成る。
産物を勾配10%〜60%のB-バッファーで120分、流速2 ml/分で溶出した。この適切な画分をプールし、この化合物を沈殿して凍結乾燥した。収量は7.7 mg (純度: 99.4%)であった。
分子量、質量分光法で確認:6097.2、算出6104.1。側鎖を含むB-末端ペプチドは、黄色ブドウ球菌プロテアーゼによる消化後に得られた。分子量、質量分光法で確認:1413.1、算出: 1413.5。
メチルヘキサデカンジオイル-Glu(OSu)-OMeの調製
ジメチルヘキサデカンジオエートを、1.0 当量のNaOHを用いたMeOH中でけん化し、モノ-メチルエステルを、ヘプタンからの再結晶によるHCl酸性化して単離した。
モノ-メチル ヘキサデカンジオエート(275 mg, 0.91 mmol)をTHF (3 ml)に溶解し、スクシンイミジルテトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート (331 mg, 1.1 mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(188 μL, 1.1 mmol)で処置し、この混合物を、20時間攪拌した。溶媒を真空中で除去し、残渣を酢酸エチルに溶解し、0.1 M HCl (二回)及び水で洗浄した。有機相をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させ、350 mg (96 %)のメチルスクシンイミジルヘキサデカンジオエートを得た。
1H-NMR (CDCl3) d: 3.66 (s, 3H), 2.83 (s, 4H), 2.60 (t, 2H), 2.30 (t, 2H), 1.74 (p, 2H), 1.62 (p, 2H), 1.40 (m, 2H), 1.35-1.22 (m, 18 H)。
ジメチルホルムアミド(5 ml)中のメチルスクシンイミジルヘキサデカンジオエート(240 mg, 0.58 mmol)を、GluOMe (93 mg, 0.58 mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(200 μL, 1.16 mmol)で処理した。この混合物を20 時間攪拌し、次いで、真空中で蒸発した。この残渣を酢酸エチルに再溶解した。0.1 M HCl及び水で洗浄し、続いて、乾燥させ(MgSO4)、真空中で蒸発し、226 mg (88%)のメチルヘキサデカンジオイル-Glu-OMeを得た。
1H-NMR d: 6.22 (d, 1H), 4.65 (m, 1H), 3.76 (s, 3H), 3.66 (s, 3H), 2.42 (t, 2H), 2.29 (m, 4H), 2.22 (t, 2H), 1.97 (m, 2H), 1.62 (m, 4H), 1.35-1.22 (m, 20 H)。
メチルヘキサデカンジオイル-Glu-OMe (200 mg, 0.45 mmol)を、ジクロロメタン(4 ml)に溶解し、氷槽で冷却し、ジシクロヘキシルカルボジイミド(93 mg, 0.45 mmol)及びN-ヒドロキシスクシンイミド(52 mg, 0.45 mmol)で処理した。この混合物を20 時間攪拌し、濾過して真空中で蒸発し、243 mg (100 %)の所望の中間体を得た。
1H-NMR (CDCl3) d: 6.34 (d, 1H), 4.67 (m, 1H), 3.73 (s, 3H), 3.64 (s, 3H), 2.81 (s, 4H), 2.66 (m, 2H), 2.27 (m, 4H), 2.20 (t, 2H), 1.89 (m, 1H), 1.70 (m, 1H), 1.58 (m, 4H), 1.29-1.20 (m, 20 H)。
[例2]
NεB29−(Nα-(HOOC(CH2)16CO)-γ-Glu) des(B30)ヒトインスリンの合成
この例では、メチルオクタデカンジオイル-Glu(OSu)-OMe (下記のように調製)を、例1において用いたメチルヘキサデカンジオイル-Glu(OSu)-OMeの代わりのアシル化剤として用いた他は、例1に記載したように300 mgのdes(B30)ヒトインスリンをアシル化し、精製及び単離した。25.5 mgの表題化合物を得た(純度: 97.4%)。分子量、質量分光法で確認: 6136.6、算出: 6132。リガンドを含むB-末端ペプチドは、黄色ブドウ球菌のプロテアーゼによる消化の後に得た。 分子量、質量分光法で確認: 1439.1、算出: 1442.5。
メチルオクタデカンジオイル-Glu(OSu)-OMeの調製
この化合物は、例1に記載されたヘキサデカンジオイル誘導体と類似して、ジメチルオクタデカンジオエートから調製した。
1H-NMR (CDCl3) d: 6.20 (d, 1H), 4.70 (m, 1H), 3.78 (s, 3H), 3.67 (s, 3H), 2.84 (s, 4H), 2.70 (m, 2H), 2.30 (m, 4H), 2.22 (t, 2H), 1.93 (m, 1H), 1.70 (m, 1H), 1.62 (m, 4H), 1.33-1.23 (m, 24 H)。
[例3]
NεB29−(Nα-(HOOC(CH2)16CO)-γ-Glu-N-(γ-Glu)) des(B30)ヒトインスリンの合成
例1に記載の方法と同様に、300 mgのdes(B30)ヒトインスリンをメチルオクタデカンジオイル-Glu(Glu(OSu)-OMe)-OMeでアシル化した。陰イオン交換による精製を上記の様に行った。しかしながら、100% B-バッファーによる延長した溶出を、所望の産物の溶出のために行った。所望の産物を含む画分は、RP-HPLCで同定し、47.5 mgを純度55%で得た。所望の産物を含む画分の容量を、真空中で減少させ、得られた溶液を、フェノメレックス(Phenomerex)からの逆相HPLC ジュピター(Jupiter)カラム、 C4 250/10 mm,10 μm, 300 Å を用いたRP-HPLCでの精製に供した。バッファー系は、A-バッファー: 0.1% TFA, 10% vol/vol エタノール及びB-バッファー: 80% vol/vol エタノールから構成される。サンプルは、勾配40%〜60% B-バッファー、40 °Cで120分、流速2 ml/分で溶出した。適切な画分をプールし、凍結乾燥し、31.1 mg の表題化合物を得た(純度: 94%)。
表題化合物の分子量、質量分光法で確認: 6259.65、算出: 6261.2。黄色ブドウ球菌のプロテアーゼによる消化の後に得られた、側鎖を含むB-末端ペプチドの分子量(質量分光法による)は、1569.88であると確認された。算出: 1569.88。
メチルオクタデカンジオイル-Glu(Glu(OSu)-OMe)-OMeの調製
ジメチルホルムアミド(5 ml)中のメチルオクタデカンジオイル-Glu(OSu)-OMe (例2に記載された通りに調製した。200 mg, 0.35 mmol)を、GluOMe (62 mg, 0.39 mmol) 及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(90 μL, 53 mmol)で処理し、この混合物を20 時間攪拌した。溶媒を真空中で除去し、この残渣を酢酸エチルに溶解し、0.2 M HCl、水及び鹹水で二回洗浄した。MgSO4 で乾燥し、蒸発させてメチルオクタデカンジオイル-Glu(Glu-OMe)-OMe, 180 mg (83 %)を得た。
メチルオクタデカンジオイル-Glu(Glu-OMe)-OMe (180 mg, 0.29 mmol)をTHF (9 ml)に溶解し、スクシンイミジルテトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート (106 mg, 0.35 mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(60 μL, 0.35 mmol)で処理した。この混合物を一晩攪拌し、蒸発し、酢酸エチルに再溶解し、2×0.1 M HCl及び水で洗浄した。MgSO4 で乾燥し、蒸発させて190 mg (93%)の所望の中間体を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 6.73 (d, 1H), 6.43 (d, 1H), 4.69 (m, 1H), 4.56 (m, 1H), 3.77 (s, 3H), 3.74 (s, 3H), 3.66 (s, 3H), 2.85 (s, 4H), 2.72 (m, 2H), 2.41-2.12 (m, 8H), 2.95 (m, 2H), 1.72-1.56 (m, 6H), 1.35-1.22 (m, 22 H)。
[例 4 ]
NεB29−(Nα-(HOOC(CH2)14CO)-γ-L-Glu) des(B30)ヒトインスリンの合成
Des(B30)ヒトインスリン (500 mg, 0.088 mmol)を、室温の100 mM Na2CO3 (5 ml, pH 10.2)に溶解した。Tert-ブチルヘキサデカンジオイル-Glu(OSu)-OtBu (66 mg, 0.105 mmol, 下記の通りに調製した)を、アセトニトリル (5 ml) に溶解し、続いてインスリン溶液に加えた。30分後、0.2 M メチルアミン (0.5 ml)を加えた。pH をHClで5.5に調整し、等電沈殿を遠心分離で集め、真空中で乾燥し、525 mgを得た。カップリング(coupling)収率は78%であった (RP-HPLC, C4 カラム; バッファー A: 10 % MeCN 、0.1 % TFA-水中, バッファー B: 80 % MeCN、0.1 % TFA-水中; 勾配20%〜90 % B 、16分で)。保護された産物を、TFA (10 ml) に溶解し、30分おき、真空中で蒸発した。粗製産物を水に溶解し、凍結乾燥した(610 mg)。0454 をC4-カラムでのRP-HPLCで(バッファー A: 20 % EtOH + 0.1 % TFA, バッファー B: 80 % EtOH + 0.1 % TFA; 勾配15-60 % B)、続いてC4-カラムでのHPLC(バッファー A: 10 mM トリス + 15 mM 硫酸アンモニウム、20 % EtOH中, pH 7.3, バッファー B: 80 % EtOH, 勾配15-60 % B)で精製した。集めた画分を70% アセトニトリル + 0.1% TFAでのSep-Pakで脱塩し、アンモニアを添加して中和し、凍結乾燥した。最適化していない(unoptimized)収量は64 mg、12 %であった。HPLCで上昇した純度は99.2 %である。LCMS 6102.9, C274H411N65O81S6 は6104.1を要求した。側鎖(RGFFYTPK(Nε−(Nα-(HOOC(CH2)14CO)-γ-L-Glu) を含むB-末端ペプチドは、黄色ブドウ球菌のプロテアーゼによる消化の後に得られた。MALジ-MS: 1413.1, 算出: 1412.7.
tert-ブチルヘキサデカンジオイル-L-Glu(OSu)-OtBuの調製
ヘキサデカジオイン酸(Hexadecadioic acid)(40.0 g, 140 mmol)を、トルエン(250 ml)に懸濁し、この混合物を熱して還流した。N,N-ジメチルホルムアミドジ-tert-ブチルアセタール(76.3 g, 375 mmol)を4 時間に渡って滴下して加えた。この混合物を一晩還流した。この溶媒を50℃の真空中で除去し、粗製物質をDCM/AcOEt (500 ml, 1:1) に懸濁し、15 分攪拌した。固体をろ過して集め、DCM (200 ml) で倍散した。ろ液を真空中で蒸発し、粗製モノ-tert-ブチルヘキサデカンジオエート、30 グラムを得た。この物質をDCM (50 ml) に懸濁し、氷で10 分冷却し、濾過した。この溶媒を真空中で除去し、25グラムの粗製モノ-tert-ブチルヘキサデカンジオエートを残し、これを、ヘプタン(200 ml)から再結晶し、モノ-tert-ブチルヘキサデカンジオエート、15.9 g (33 %)を得た。再結晶の代わりに、モノ-エステルをAcOEt/ヘプタンでのシリカクロマトグラフィーで精製することもできる。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.35 (t, 2H), 2.20 (t, 2H), 1.65-1.55 (m, 4H), 1.44 (s, 9H), 1.34-1.20 (m, 20 H)。
モノtert-ブチルエステル(2 g, 5.8 mmol)を、THF (20 ml)に溶解し、TSTU (2.1 g, 7.0 mmol) 及び DIEA (1.2 ml, 7.0 mmol)で処理し、一晩攪拌した。この混合物を濾過し、ろ液を真空中で蒸発した。この残渣をAcOEtに溶解し、冷却0.1 M HCl及び水で二回洗浄した。MgSO4 で乾燥し、真空中で蒸発させ、スクシンイミジルtert-ブチルヘキサデカンジオエート, 2.02 g (79%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.84 (s, 4H), 2.60 (t, 2H), 2.20 (t, 2H), 1.74 (p, 2H), 1.56 (m, 2H), 1.44 (s, 9H), 1.40 (m, 2H), 1.30-1.20 (m, 18H)。
スクシンイミジルtert-ブチルヘキサデカンジオエート(1 g, 2.27 mmol)をDMF (15 ml)に溶解し、L-Glu-OtBu (0.51 g, 2.5 mmol)及びDIEA (0.58 ml, 3.41 mmol)で処理し、この混合物を一晩攪拌した。この溶媒を真空中で蒸発し、粗製産物をAcOEtに溶解し、0.2M HClで二回、水及び鹹水で洗浄した。MgSO4で乾燥し、真空中で蒸発させ、tert-ブチルヘキサデカンジオイル-L-Glu-OtBu, 1.2 g (100%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 6.25 (d, 1H), 4.53 (m, 1H), 2.42 (m, 2H), 2.21 (m, 4H), 1.92 (m, 1H), 1.58 (m, 4H), 1.47 (s, 9H), 1.43 (s, 9H), 1.43-1.22 (m, 18H)。
Tert-ブチルヘキサデカンジオイル-L-Glu-OtBu (1.2 g, 2.27 mmol)をTHF (15 ml) に溶解し、TSTU (0.82 g, 2.72 mmol)及びDIEA (0.47 ml, 2.72 mmol)で処理し、一晩攪拌した。この混合物を濾過し、ろ液を真空中で蒸発した。この残渣をAcOEtに溶解し、冷却0.1 M HCl及び水で二回洗浄した。MgSO4で乾燥し、真空中で蒸発させ、tert-ブチルヘキサデカンジオイル-L-Glu(OSu)-OtBu, 1.30 g (92%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 6.17 (d, 1H), 4.60 (m, 1H), 2.84 (s, 4H), 2.72 (m, 1H), 2.64 (m, 1H), 2.32 (m, 1H), 2.20 (m, 4H), 2.08 (m, 1H), 1.6 (m, 4H), 1.47 (s, 9H), 1.43 (s, 9H), 1.33-1.21 (m, 20 H)。
[例 5 ]
NεB29−(Nα-(HOOC(CH2)16CO)-γ-L-Glu) des(B30)ヒトインスリンの合成
DesB30 インスリン(50 mg, 9 μmol)を0.1 M Na2CO3 水溶液(0.65 ml), pH 10.5に溶解した。オクタデカンジオイル-L-Glu(OSu) (50.1 mg, 9.9 μmol, 下記の通りに調製した)を、アセトニトリル (0.65 ml) に溶解し、インスリン溶液に加えた; pH は10.3であった。30 分後、0.2 M メチルアミン (50 μl)を加えた。pHをHClで5.5に調整し、等電沈殿を遠心分離で集め真空中で乾燥した。HPLCは、粗製カップリング収率が52% (最適化なし)であると示した; C4 カラム; バッファー A: 10 % MeCN 、0.1 % TFA-水中、バッファー B: 80 % MeCN 、0.1 % TFA-水中; 勾配20%〜90 % B 、16分)。LCMS 6133.2, C276H415N65O81S6 requires 6132.2。
オクタデカンジオイル-L-Glu(OSu)の調製
オクタデカンジオイル酸(2.5 g, 8.0 mmol)をDCM (60 mL) に懸濁し、トリエチルアミン(1.16 mL, 8.3 mmol)で処理し、氷冷した。ベンジルクロロホルメート(1.14 mL)を窒素下で滴下して加え、DMAP (0,097 g, 0.80 mmol)を加えて混合物を10分攪拌した。4°Cで20分攪拌した後(TLC, 1:1 AcOEt:ヘプタン)、反応を蒸発させて乾燥させた。粗製物質(3.9 g)をDCM (60 ml) に溶解し、シリカ(15 g)で処理し、蒸発させた。シリカをシリカカラム(175 g)にロードし、産物をAcOEt/ヘプタン 1:7〜1:1で溶出した。所望の画分を蒸発させ、モノ-ベンジルオクタデカンジオエート(1.15 g, 36 %)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.35 (m, 5H), 5.11 (s, 2H), 2.35 (t, 4H), 1.63 (t, 4H), 1.30-1.22 (m, 24)。
モノ-ベンジルオクタデカンジオエートを、DMF (3.5 mL)及びTHF (7 mL) に溶解し、氷槽で冷却した。DIEA (0.103 mL)及びTSTUを加え、この混合物を1時間氷槽中で攪拌し、RTで一晩攪拌した。この溶媒を真空中で蒸発し、この残渣をAcOEtに溶解し、0.2 N HCl、飽和NaHCO3で二回洗浄し、乾燥し、濾過し、蒸発させて乾燥し、スクシンイミジルモノ-ベンジルオクタデカンジオエート(0.25 g, 100 %)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.35 (m, 5H), 5.11 (s, 2H), 2.83 (s, 4H), 2.60 (t, 2H), 2.35 (t, 2H), 1.80-1.60 (m, 4H), 1.40-1.20 (m, 24)。
スクシンイミジルモノ-ベンジルオクタデカンジオエート(95 mg, 0.19 mmol)をDMF (1.5 ml)に溶解し、L-Glu-OBzl (49 mg, 0.21 mmol)及びDIEA (50 ml, 0.28 mmol)で処理し、この混合物を一晩攪拌した。この溶媒を真空中で蒸発し、粗製産物をAcOEtに溶解し、0.2M HClで二回、水及び鹹水で、洗浄した。MgSO4で乾燥し、真空中で蒸発させ、BzlO-オクタデカンジオイル-L-Glu-OBzl, 114 mg (97%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.35 (m, 5H), 6.22 (d, 2H), 5.17 (s, 2H), 5.11 (s, 2H), 4.71 (m, 1H), 2.37 (m, 4H), 2.22 (m, 3H), 1.98 (m, 1H), 1.63 (m, 4H), 1.31-1.20 (m, 24H)。
BzlO-オクタデカンジオイル-L-Glu-OBzl (110 g, 0.18 mmol)をTHF (2 ml) に溶解し、TSTU (64 mg, 0.21 mmol)及びDIEA (36 μl, 0.21 mmol)で処理し、一晩攪拌した。この混合物を濾過し、ろ液を真空中で蒸発した。この残渣をAcOEtに溶解し、冷却0.1 M HCl及び水で二回洗浄した。MgSO4 で乾燥し、真空中で蒸発させ、BzlO-オクタデカンジオイル-L-Glu(OSu)-OBzl, 119 g (94%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.36 (m, 5H), 6.40 (d, 2H), 5.19 (s, 2H), 5.11 (s, 2H), 4.75 (m, 1H), 2.82 (s, 4H), 2.68 (m, 1H), 2.59 (m, 1H), 2.35 (t, 2H), 2.19 (t, 2H), 1.62 (m, 4H), 1.32-1.21 (m, 24H)。
BzlO-オクタデカンジオイル-L-Glu(OSu)-OBzl (59 mg, 0.082 mmol)をアセトン/0.1 % TFA (1 ml) に溶解した。Pd/C を加えた(20 mg)。フラスコを排気し、N2 で数回満たし、そしてH2 充填バルーンを接続した。この混合物をRTで3 時間攪拌し、次いでセライトで濾過した。ヘプタンからの沈殿させ、残渣溶媒を蒸発させ、オクタデカンジオイル-L-Glu(OSu) (27 mg, 61%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 6.32 (d, 1H), 4.70 (m, 1H), 3.70 (m, 1H), 3.06 (m, 2H), 2.88 (s, 4H), 2.62 (m, 2H), 2.35 (m, 2H), 2.24 (m, 1H), 1.74 (m, 1H), 1.64 (m, 2H), 1.50-1.20 (m, 26 H)。
[例 6 ]
NεB29−(N-(L-Asp-OC(CH2)16CO)-γ-L-Glu) des(B30)ヒトインスリンの合成
この化合物は、例 4と同様に、L-Asp(OtBu)-OtBuのスクシンイミジルオクタデカンジオエートとの反応、続いてTSTUによる活性化、L-GluOtBuとの反応、TSTUによる活性化、Des(B30)ヒトインスリンとのカップリング、及びTFAによる脱保護を介して調製した。
LCMS 6247.5, 算出 6247.3。
[例 7 ]
NεB29−(N-(L-Glu-OC(CH2)14CO-γ-L-Glu) des(B30)ヒトインスリンの合成
この化合物は、L-Glu(OtBu)-OtBuのスクシンイミジルヘキサデカンジオエートとの反応、続いて、TSTUによる活性化、L-GluOtBuとの反応、TSTUによる活性化、Des(B30)ヒトインスリンとのカップリング、及びTFAによる脱保護を介して、例4と同様に調製した。LCMS 6261.3, 算出 6261.3。
[例 8]
NεB29−(N-(L-Glu-OC(CH2)14CO-) des(B30)ヒトインスリンの合成
この化合物は、L-Glu(OtBu)-OtBuのスクシンイミジルヘキサデカンジオエートとの反応、続いて、TSTUによる活性化、Des(B30)ヒトインスリンとのカップリング、及びTFAによる脱保護を介して、例 4と同様に調製した。LCMS 6130.8, 算出 6132.2。
[例 9]
NεB29−(N-HOOC(CH2)16CO-α-L-Glu)-N-(β-L-Asp) des(B30)ヒトインスリンの合成
この化合物は、tert-ブチルスクシンイミジルオクタデカンジオエートのL-Glu(OtBu)との反応、続いて、TSTUによる活性化、L-AspOtBuとの反応、TSTUによる活性化、Des(B30)ヒトインスリンとのカップリング、及びTFAによる脱保護を介して、例 4と同様に調製した。LCMS 6246.9, 算出 6247.3。
[例 10]
NεB29−(N-HOOC(CH2)15CO-γ-L-Glu) des(B30)ヒトインスリンの合成
この化合物は、tert-ブチルスクシンイミジルヘプタデカンジオエート (A.C. Cope, U. Axen, E.P. Burrows, J. Weinlich, J. Am. Chem Soc. 1966, 88, 4228)のL-GluOtBuとの反応、続いて、TSTUによる活性化、Des(B30)ヒトインスリンとのカップリング、及びTFAによる脱保護を介して、例 4と同様に調製した。LCMS 6118.3, 算出 6118.1。
[例 11 ]
NεB29−(N-(Gly-OC(CH2)13CO-γ-L-Glu) des(B30)ヒトインスリンの合成
この化合物は、L-GlyOtBuのスクシンイミジルペンタデカンジオエートとの反応、続いて、TSTUによる活性化、L-GluOtBuとの反応、TSTUによる活性化、Des(B30)ヒトインスリンとのカップリング、及びTFAによる脱保護を介して、例 4と同様に調製した。LCMS 6147.5, 算出 6147.1。
[例 12]
NεB29−(N-(L-Sar-OC(CH2)13CO-γ-L-Glu) des(B30)ヒトインスリンの合成
この化合物は、L-Sar-OtBu のスクシンイミジルオクタデカンジオエートとの反応、続いて、TSTUによる活性化、L-GluOtBuとの反応、TSTUによる活性化、Des(B30)ヒトインスリンとのカップリング、及びTFAによる脱保護を介して、例 4と同様に調製した。LCMS 6161.0, 算出 6161.1。
[例 13]
NεB29−(N-HOOC(CH2)16CO-α-L-Asp)-N-(β-L-Asp) des(B30)ヒトインスリンの合成
この化合物は、tert-ブチルスクシンイミジルオクタデカンジオエートのL-Asp(OtBu)との反応、続いて、TSTUによる活性化、L-AspOtBuとの反応、TSTUによる活性化、Des(B30)ヒトインスリンとのカップリング、及びTFAによる脱保護を介して、例 4と同様に調製した。LCMS 6233.8, 算出 6233.2。
[例 14]
NεB29−(N-(Gly-OC(CH2)14CO-γ-L-Glu) des(B30)ヒトインスリンの合成
この化合物は、L-GlyOtBuのスクシンイミジルヘキサデカンジオエートとの反応、続いて、TSTUによる活性化、L-GluOtBuとの反応、TSTUによる活性化、Des(B30)ヒトインスリンとのカップリング、及びTFAによる脱保護を介して、例 4と同様に調製した。LCMS 6160.7, 算出 6161.1。
[例 15]
NεB29−(N-HOOC(CH2)14CO-β-L-Asp) des(B30)ヒトインスリンの合成
この化合物は、tert-ブチルスクシンイミジルヘキサデカンジオエートのL-AspOtBuとの反応、続いて、TSTUによる活性化、Des(B30)ヒトインスリンとのカップリング、及びTFAによる脱保護を介して、例 4と同様に調製した。LCMS 6089.8, 算出 6089.8。
[例 16]
NεB29−(N-HOOC(CH2)16CO-β-L-Asp) des(B30)ヒトインスリンの合成
この化合物は、tert-ブチルスクシンイミジルオクタデカンジオエートのL-AspOtBuとの反応、続いて、TSTUによる活性化、Des(B30)ヒトインスリンとのカップリング、及びTFAによる脱保護を介して、例 4と同様に調製した。LCMS 6117.8, 算出 6118.1。
[例 17]
NεB29−(N-(Gly-OC(CH2)16CO-γ-L-Glu) des(B30)ヒトインスリンの合成
この化合物は、L-GlyOtBu のスクシンイミジルオクタデカンジオエートとの反応、続いて、TSTUによる活性化、L-GluOtBuとの反応、TSTUによる活性化、Des(B30)ヒトインスリンとのカップリング、及びTFAによる脱保護を介して、例 4と同様に調製した。LCMS 6189.2, 算出 6189.2。
[例 18]
NεB29−(N-(HOOC(CH2)14CO-ε-L-LysCO−) des(B30)ヒトインスリンの合成
この化合物は、tert-ブチルスクシンイミジルヘキサデカンジオエートのL-Lys(Z)-OtBuとの反応、続いて、Pd/Cでの水素付加及びインサイチューでの、4-ニトロフェニルクロロホルメートによる活性化、Des(B30)ヒトインスリンとのカップリング、及びTFAによる脱保護を介して、例 4と同様に調製した。LCMS 6189.2, 算出 6189.2。
[例 19]
NεB29−(N-HOOC(CH2)16CO-α-L-Glu) des(B30)ヒトインスリンの合成
この化合物は、tert-ブチルスクシンイミジルオクタデカンジオエートのL-Glu(OtBu)との反応、続いて、TSTUによる活性化、Des(B30)ヒトインスリンとのカップリング、及びTFAによる脱保護を介して、例 4と同様に調製した。LCMS 6132.1, 算出 6132.2。
[例 20]
NεB29−(N-HOOC(CH2)16CO-α-L-Asp) des(B30)ヒトインスリンの合成
この化合物は、tert-ブチルスクシンイミジルオクタデカンジオエートのL-Asp(OtBu) との反応、続いて、TSTUによる活性化、Des(B30)ヒトインスリンとのカップリング、及びTFAによる脱保護を介して、例 4と同様に調製した。LCMS 6117.8, 算出 6118.1。
[例 21]
NεB29−(N-HOOC(CH2)15CO-β-L-Asp) des(B30)ヒトインスリンの合成
この化合物は、tert-ブチルスクシンイミジルヘプタデカンジオエートのL-AspOtBuとの反応、続いて、TSTUによる活性化、Des(B30)ヒトインスリンとのカップリング、及びTFAによる脱保護を介して、例 4と同様に調製した。LCMS 6104.2, 算出 6104.1。
[例 22]
NεB29−(N-HOOC(CH2)16CO-γ-D-Glu) des(B30)ヒトインスリンの合成
この化合物は、tert-ブチルスクシンイミジルオクタデカンジオエートのD-GluOtBuとの反応、続いて、TSTUによる活性化、Des(B30)ヒトインスリンとのカップリング、及びTFAによる脱保護を介して、例 4と同様に調製した。LCMS 6132.4, 算出 6132.2。
[例 23]
NεB29−(N-HOOC(CH2)16CO-δ-L-Aad) des(B30)ヒトインスリンの合成
この化合物は、tert-ブチルスクシンイミジルオクタデカンジオエートのL-AadOtBuとの反応(AcOtBu/BF3.OEt2 によるtert-ブチル化及びメチルエステルのけん化によって、市販のL-Aad(OMe)から調製)、続いて、TSTUによる活性化、Des(B30)ヒトインスリンとのカップリング、及びTFAによる脱保護を介して、例 4と同様に調製した。LCMS 6116.9, 算出 6118.1。
[例 24]
NεB29−(N-HOOC(CH2)13CO-β-L-Asp) des(B30)ヒトインスリンの合成
この化合物は、tert-ブチルスクシンイミジルペンタデカンジオエートのL-AspOtBuとの反応、続いて、TSTUによる活性化、Des(B30)ヒトインスリンとのカップリング、及びTFAによる脱保護を介して、例 4と同様に調製した。LCMS 6074.7, 算出 6076.1。
[例 25]
NεB29−(N-HOOC(CH2)13CO-β-L-Glu) des(B30)ヒトインスリンの合成
この化合物は、tert-ブチルスクシンイミジルペンタデカンジオエートのL-GluOtBuとの反応、続いて、TSTUによる活性化、Des(B30)ヒトインスリンとのカップリング、及びTFAによる脱保護を介して、例 4と同様に調製した。MALジ-MS 6080.6, 算出 6076.1。
[例 26]
NεB29−(N-HOOC(CH2)14CO-β-D-Asp) des(B30)ヒトインスリンの合成
この化合物は、tert-ブチルスクシンイミジルヘキサデカンジオエートのD-AspOtBuとの反応、続いて、TSTUによる活性化、Des(B30)ヒトインスリンとのカップリング、及びTFAによる脱保護を介して、例 4と同様に調製した。LCMS 6089.1, 算出 6090.1。
[例 27]
NεB29−(N-HOOC(CH2)16CO-β-D-Asp) des(B30)ヒトインスリンの合成
この化合物は、tert-ブチルスクシンイミジルオクタデカンジオエートのD-AspOtBuとの反応、続いて、TSTUによる活性化、Des(B30)ヒトインスリンとのカップリング、及びTFAによる脱保護を介して、例 4と同様に調製した。LCMS 6117.1, 算出 6118.1。
[例 28]
NεB29−(N-HOOC(CH2)14CO-IDA) des(B30)ヒトインスリンの合成
この化合物は、tert-ブチル3,4-ジヒドロ-4-オキソ-1,2,3-ベンゾトリアジン-3-yl ヘキサデカンジオエートのイミノジ酢酸との反応、続いて、TSTUによる活性化、Des(B30)ヒトインスリンとのカップリング、及びTFAによる脱保護を介して、例 4と同様に調製した。LCMS 6089.1, 算出 6090.1。
[例 29]
NεB29−[N-(HOOC(CH2)16CO)-N-(カルボキシメチル)-β-Ala] des(B30)ヒトインスリンの合成
A1N, B1N-ジBoc DesB30ヒトインスリン (Kurtzhals P; Havelund S; Jonassen I; Kiehr B; Larsen UD; Ribel U; Markussen J Biochemical Journal, 1995, 312, 725-731) (186 mg, 0.031 mmol)をDMSO (1.8 ml)に溶解した。THF (1.8 ml)中のtert-ブチルオクタデカンジオイル-N-(tert-ブトキシカルボニルメチル)-β-Ala-OSu (27 mg, 0.04 mmol)の溶液及びトリエチルアミン(0.045 ml, 0.31 mmol)を加えた(pHは10)。室温で45分、ゆっくりと攪拌した後、反応を、THF (0,20 ml)中の0.2M メチルアミンで停止させた。水 (5 ml)を加え、pHを5.5に1N HClで調整した。等電沈殿を遠心分離で集め、凍結乾燥し、150 mgを得た。カップリング収率は74% (LCMS m/z: 2148.9 [(M+3)/3], rt 5.04.)であった。保護された産物をTFA (2.5 ml) に溶解し、1時間おき、真空中で蒸発させた。粗製産物をC4-カラムでのRP-HPLC(バッファー A: 0.1 % TFA, バッファー B: MeCN + 0.1 % TFA; 勾配10-70 % B)で精製した。集めた画分を凍結乾燥した。収量は75 mg, 52 %であった。HPLCで評価した純度は97.2 %であった。
MALジ-MS: 6132.1, 算出: 6132.2。
tert-ブチルオクタデカンジオイル-N-(tert-ブトキシカルボニルメチル)-β-Ala-OSuの調製
オクタデカンジオイル酸(5.64 g, 17.9 mmol)を115°Cのトルエン(80 ml)に溶解した。N,N-ジメチルホルムアミドジ-tert-ブチルアセタール (12.9 ml, 53.8 mmol)を1.5時間滴下して加えた。3時間以上還流した後、N,N-ジメチルホルムアミドジ-tert-ブチルアセタール (2.15 ml)を20分加えた。還流を一晩続け、さらなるN,N-ジメチルホルムアミドジ-tert-ブチルアセタール (2.15 ml)を20分加えた。さらに2時間攪拌した後、反応混合物を室温まで冷却した。水及びDCMを加えた。二酸を濾過して除去した。濾液をシリカゲル(40 g)で濃縮し、1.5 L シリカゲルカラムで、DCM/MeOH 14:1を用いて精製した。オクタデカンジオイック酸モノ-tert-ブチルエステルを53% 収率(3.52 g)で単離した。
LC-MS: 393 (M+Na), rt 6.40。
1H-NMR (DMSO-d6): δ1.22 (br s, 24H), 1.38 (s, 9H),1.47 (m, 4H), 2.14 (t,2H), 2.18 ppm (t, 2H)。
乾燥THF (8 ml)中のモノ-tert-ブチルオクタデカンジオエート(1,00 g, 2.7 mmol)の溶液に、DIPEA (0,555 ml, 3.2 mmol)を加え、続いて、TSTU (1,00 g, 3.2 mmol)を加えた。この反応混合物を、窒素下で18時間攪拌した。溶媒を蒸発した。AcOEtを残渣に加え、得られた懸濁液を濾過した。濾液を冷却0.1 M HCl (2x)及び水で洗浄し、乾燥し、濃縮し、スクシンイミジルtert-ブチルオクタデカンジオエートを白色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3): δ1.25 (m s, 20H), 1.39 (m, 2H)1.44 (s, 9H),1.58 (m, 4H), 1.74 (p, 2H), 2.2 (t,2H), 2.60 (t, 2H), 2,85 ppm (m, 2H)。
乾燥DMF (6 ml)中のH-Gly-OtBu (1.00 g, 6.0 mmol)の懸濁液に、トリエチルアミン (0.835 ml, 6.0 mmol)を加えた。トリエチルアミン塩酸塩の沈殿を得た。DMF (6 ml)中のベンジルアクリレート (0.910 ml, 6.0 mmol)の溶液を加えた。得られた懸濁液を室温で2日間攪拌した。沈殿物をろ過して除去し、濾液を濃縮した。この残渣をAcOEtに溶解し、 飽和NaHCO3で洗浄した。有機層を乾燥し(MgSO4)、濾過し、濃縮し、清澄油を得た。これは、AcOEt/ヘプタン 1:3 及び1:1 を溶出剤として用いるフラッシュクロマトグラフィーで精製した。N-ert-ブトキシカルボニルメチル)-β-Ala-OBnを収率29%(0.505 g)で単離した。
1H-NMR (CDCl3) δ: ppm 1.43 (s, 9H), 2.55 (t, 2H), 2.92 (t, 2H), 3.30 (s, 2H), 5.15 (s, 2H), 7.65 (m, 5H)。
スクシンイミジルtert-ブチルオクタデカンジオエート(0,15 g, 0.32 mmol)及びN-(tert-ブトキシカルボニルメチル)-β-Ala-OBn (0.10 g, 0,32 mmol)を、乾燥DMF (2.5 ml)に溶解し、DIEA (0,070 ml, 0.38 mmol)を加えた。窒素下で30分攪拌した後、HOAt (0,045 g, 0.32 mmol)を加え、この混合物を黄色に変化させた。室温、窒素下で攪拌を、便宜的に13日間続けた。この反応混合物を濃縮した。この残渣をAcOEtに溶解し、0.1N HCl (2x) 及び水で洗浄し、乾燥し(Na2SO4) 、濃縮し、tert-ブチルオクタデカンジオイル-N-(tert-ブトキシカルボニルメチル)-β-Ala-OBnを白色油として得た。205 mg, 収率 99%。
1H-NMR (CDCl3) δ: ppm 1.25 (m, 26H), 1.45 (s, 9H), 1.50 (s, 9H), 1.6 (m, 4H), 2.20 (t, 2H), 2.40 (t, 2H), 2.75 (q, 2H), 3.62 (t, 2H), 3.97 (s, 2H), 5.20 (s, 2H); 7.35 (m, 5H)。
Tert-ブチルオクタデカンジオイル-N-(tert-ブトキシカルボニルメチル)-β-Ala-OBn (200 mg, 0.31 mmol)を、EtOAc (10 ml)及びTHF (5 ml) に溶解した。10% Pd/C を加え、この混合物を1 atmで16時間水素化した。この反応混合物を濾過し、濃縮し、tert-ブチルオクタデカンジオイル-N-(tert-ブトキシカルボニルメチル)-β-Ala-OHを清澄油として得た。収率 180 mg, 100%。
1H-NMR (CDCl3) δ: ppm 1.25 (m, 26H), 1.45 (s, 9H), 1.50 (s, 9H), 1.6 (m, 4H), 2.20 (t, 2H), 2.40 (t, 2H), 2.70 (m, 2H), 3.65 (m, 2H), 4.05 (s, 2H)。
Tert-ブチルオクタデカンジオイル-N-(tert-ブトキシカルボニルメチル)-β-Ala-OH (0,110 g, 0.2 mmol)を、乾燥THF (2 ml) に溶解した。DIEA (0,045 ml, 0.24 mmol) 及びTSTU (0,075 g, 0.24 mmol)を加えた。この混合物を窒素下で18時間攪拌した。この反応混合物を濾過した。AcOEtを濾液に加え、0.2 M HCl (2x), 鹹水 (1x)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濃縮し、tert-ブチルオクタデカンジオイル-N-(tert-ブトキシカルボニルメチル)-β-Ala-OSuを清澄シロップとして得た。収率 124 mg, 96%。
1H-NMR (CDCl3) δ: ppm 1.25 (m, 26H), 1.40 (s, 9H), 1.57 (s, 9H), 1.6 (m, 4H), 2.40 (m, 4H), 2.58 (br s, 4H), 3.0 (t, 2H), 3.7 (t, 2H), 4.03 (s, 2H)。
[例 30]
NεB29−[N-(HOOC(CH2)16CO)-N-(2-カルボキシエチル)-Gly] des(B30)ヒトインスリンの合成
A1N, B1N-diBoc DesB30ヒトインスリン (Kurtzhals P; Havelund S; Jonassen I; Kiehr B; Larsen UD; Ribel U; Markussen J Biochemical Journal, 1995, 312, 725-731) (120 mg, 0.020 mmol)をDMSO (1.2 ml) に溶解した。THF (1.2 ml)中のtert-ブチルオクタデカンジオイル-N-(2-(tert-ブトキシカルボニル)エチル)-Gly-OSu (16 mg, 0.025 mmol)の溶液及びトリエチルアミン(0.033 ml, 0.24 mmol)を加えた(pHは10)。室温で3時間及び20分ゆっくり攪拌した後、水 (4 ml)を加え、pHを5.5に1N HClで調整した。等電沈殿を遠心分離で集め、水で洗浄し、遠心分離で単離した。この産物を凍結乾燥した。粗製産物をC18-カラムでのRP-HPLCで精製した(バッファー A: 0.1 % TFA, バッファー B: MeCN + 0.1 % TFA; 勾配20-90 % B)。集めた画分は、凍結乾燥した。最適化していないカップリング収量は、15 mg, 11% (MALジ-MS 6441, 算出: 6444.5)であった。保護された産物をTFA (1 ml) に溶解し、1時間おき、真空中で蒸発させた。この粗製産物をC4-カラムでのRP-HPLC(バッファー A: 0.1 % TFA, バッファー B: MeCN + 0.1 % TFA; 勾配10-80 % B)で、及びC4-カラムでのRP-HPLCで(バッファー A: 20 % EtOH + 0.1 % TFA, バッファー B: 80 % EtOH + 0.1 % TFA; 勾配15-60 % B)で精製し、続いて、C4-カラムでのHPLC(バッファー A: 10 mM トリス + 15 mM 硫酸アンモニウム、20 % EtOH中、pH 7.3, バッファー B: 80 % EtOH, 勾配15-60 % B)で精製した。集めた画分を70% アセトニトリル + 0.1% TFAを用いてSep-Pakで脱塩し、アンモニアを添加して中和し、凍結乾燥した。非最適化収量は1.8 mg, 13 %であった。HPLCで評価した純度は96.4 %であった。
MALDI: 6132.1, 算出: 6132.2。
tert-ブチルオクタデカンジオイル-N-(2-(tert-ブトキシカルボニル)エチル)-Gly-OSuの調製
H-Gly-OBn、HCl (3.03 g, 15 mmol)を、乾燥DMF (15 ml) に溶解し、氷槽で冷却した。TEA (2.10, 15 mmol)をTEA-塩酸塩の沈殿下で加えた。この懸濁液をt-ブチルアクリレート (2.20 ml, 15 mmol)を加える前に5分攪拌した。冷却槽をゆっくり室温に達しさせ、窒素下で2日間攪拌を継続した。この反応混合物を濾過し、濾液を濃縮した。なおDMFを含むこの残渣を、AcOEtに溶解し、飽和NaHCO3 水溶液(2×)及び 水(1×)で洗浄した。乾燥(Na2SO4)する前に有機層を濾過し、濃縮し、黄色油を得た。フラッシュクロマトグラフィー又は分取HPLCによる精製で、N-(2-(tert-ブトキシカルボニル)エチル)-Gly-OBn を清澄油として得た(0.739 g, 17%)。
1H-NMR (CDCl3) δ: ppm 1.46 (s, 9H) 2.50 - 2.61 (m, 2H) 2.82 - 2.99 (m, 2H) 3.31 (s, 2H) 5.14 (s, 2H) 7.29 - 7.43 (m, 5 H)。
N-(2-(Tert-ブトキシカルボニル)エチル)-Gly-OBn (0,030 g, 0.1 mmol)及びスクシンイミジルtert-ブチルオクタデカンジオエート(例 29に記載, 0,050 mg, 0.1 mmol)を、乾燥DMF (1 ml) に懸濁した。HOAt (0,014 g, 0.1 mmol)及びDIEA (0,21 ml, 1.2 mmol)を加えた。この黄色の反応混合物を窒素下で42時間攪拌した。この反応混合物を濃縮した。この残渣をAcOEtに再溶解し、0.1 N HCl (2×)、水(1×) で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濃縮し、tert-ブチルオクタデカンジオイル-N-(2-(tert-ブトキシカルボニル)エチル)-Gly-OBn を85%収率(55 mg)で得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: ppm 1.3 (m, 26H) 1.38 (s, 9H), 1.46 (s, 9 H), 1.6 (m, 4H), 2.2 (m, 2H), 2.35 (m, 2 H), 2.65 (m, 2H), 2.85 (s, 2 H) 3.65 (m, 2H), 5.15 (s, 2 H) 7.35 (m, 5 H)。
Tert-ブチルオクタデカンジオイル-N-(2-(tert-ブトキシカルボニル)エチル)-Gly-OBn (0,054 g, 0.08 mmol)を、THF (2 ml) に溶解した。木炭上の10%パラジウムを加え、この混合物を1 atm、室温で、週末をかけて水素化した。乾燥反応混合物をAcOEtに溶解し、3回濾過して炭素を除去した。濾液を濃縮し、tert-ブチルオクタデカンジオイル-N-(2-(tert-ブトキシカルボニル)エチル)-Gly-OH 、80% 収率(37 mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: ppm 1.3 (m, 26H) 1.40 (s, 9H), 1.46 (s, 9 H), 1.6 (m, 4H), 1.75 (p, 2H), 2.2 (m, 2H), 2.35 (m, 2 H), 2.63 (m, 2H), 2.83 (s, 2 H)。
Tert-ブチルオクタデカンジオイル-N-(2-(tert-ブトキシカルボニル)エチル)-Gly-OH (0.07 mmol)を乾燥THF (2 ml) に溶解した。TSTU (24 mg, 0.08 mmol)及びDIPEA (15 uL, 0.08 mmol)を加えた。この混合物を室温、窒素下で攪拌した。19 時間後、反応をTLC (DCM/MeOH 10:1)により終了させた。さらなるDIEAを加え(20 uL, 0.11 mmol)、攪拌を続けた。42時間後、この反応混合物を濾過した。濾液をAcOEtで希釈し、0.1 N HCl (2×)及び鹹水(1×)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濃縮し、tert-ブチルオクタデカンジオイル-N-(2-(tert-ブトキソ(butyxo)カルボニル)エチル)-Gly-OSuを白色固体として、84% 収率(36 mg) で得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: ppm 1.3 (m, 26H) 1.40 (m, 2H), 1.44 (s, 9H), 1.46 (s, 9 H), 1.58 (m, 2H), 1.73 (p, 2H), 2.2 (t, 2H), 2.60 (t, 2H), 2.8 (m, 6 H)。
[例 31]
NεB29−[N-(HOOC(CH2)14CO)-N-(カルボキシエチル)-Gly] des(B30)ヒトインスリンの合成
この化合物は、N-(2-(tert-ブトキシカルボニル)エチル)-Gly-OBnのスクシンイミジルヘキサデカンジオエート(例 4に記載)との反応、続いて脱ベンジル、TSTUによる活性化、A1N、B1N-diBOC-Des(B30)ヒトインスリンとのカップリング及びTFAによる脱保護を介して、例30と同様に調製した。
MALジ-MS: 6093.0, 算出 6104.1。
[例 32]
NεB29−[N-(HOOC(CH2)14CO)-N-(カルボキシメチル)-β-Ala] des(B30)ヒトインスリンの合成
この化合物は、N-(tert-ブトキシカルボニルメチル)-β-Ala-OBnのスクシンイミジルヘキサデカンジオエート(described in 例 4)との反応、続いて、脱ベンジル、TSTUによる活性化、A1N、B1N-diBOC-Des(B30)ヒトインスリンとのカップリング及びTFAによる脱保護を介して、例29と同様に調製した。
MALジ-MS: 6097.6, 算出 6104.1.
[例 33]
NεB29-[Nα-(HOOC(CH2)11)NHCO(CH2)3CO)-γ-L-Glu] des(B30)ヒトインスリンの合成
この化合物は、下記のように調製した(MeOOC(CH2)11)NHCO(CH2)3CO)-Glu(OSu)-OMeをアシル化剤として用いて、例1の記載と同様に調製した。
LCMS (エレクトロスプレー): M+3: 2049, 算出 2050; M+4: 1538, 算出 1537.8; M+5: 1231, 算出 1230.4。
MALDI-TOF MS: 算出: 6147; found: 6153。
(MeOOC(CH 2 ) 11 )NHCO(CH 2 ) 3 CO)-Glu(OSu)-OMeの調製
MeOH (40 ml)を0-5 °Cまで冷却し、SOCl2 (4 ml)を、30分攪拌しながら滴下して加えた。12-アミノドデカノイル酸(dodecanoic acid)(3 g, 13.9 mmol)を加え、得られた懸濁液を、氷槽の氷が融解し、室温まで温まる間16時間0-5 °Cで攪拌した。この混合物を濾過し、固体を吸引して乾燥し、2.23 g (60%)の12-アミノドデカノイル酸メチルエステル塩酸塩を得た。母液からさらに0.92 g (25%)のバッチを単離した。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 7.97 (bs, 3H), 3.58 (s, 3H), 2.73 (m, 2H, 2.28 (t, 2H), 1.52 (m, 4H), 1.25 (“s”, 14H)。
12-アミノドデカノイル酸メチルエステル塩酸塩(1 g, 3.8 mmol)をTHF (15 ml)に懸濁し、グルタル酸無水物 (1.29 g, 3.8 mmol)及びTEA (0.52 ml, 3.8 mmol)を加え、得られた混合物(懸濁液)を室温で16 時間攪拌した。水 (75 ml)を徐々に加えた。25 mlの後、溶液を得、遅れて懸濁液が出現した。この混合物を室温で1時間攪拌し、濾過した。固体を水で洗浄し、真空中で乾燥した。これは、1.02 g (80%)の12-(4-カルボキシブチリルアミノ)ドデカノイル酸メチルエステルを産した。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 12 (bs, 1H), 7.73 (t, 1H), 3.57 (s, 3H), 3.00 (q, 2H), 2.28 (t, 2H), 2.18 (t, 2H), 2.06 (t, 2H), 1.69 (p, 2H), 1.50 (p, 2H), 1.36 (p, 2H),1.23 (“s”, 14H)。
12-(4-カルボキシブチリルアミノ)ドデカノイル酸メチルエステル(0.33 g, 0.95 mmol)を、THF及びDMF (2:1, 6 ml)の混合物に溶解し、DIEA (0.178 ml, 1.04 mmol)を加えた。この混合物を0-5 °Cに冷却し、TSTU (0.314 g, 1.04 mmol) を加えた。この混合物を0-5 °Cで1時間攪拌し、室温で16 時間攪拌した。この混合物を濃縮し、真空中で乾燥した。この残渣(OSu-活性化12-(4-カルボキシブチリルアミノ)ドデカノイル酸 メチルエステル)をDMF (10 ml) に溶解し、DIEA (0.24 ml, 1.4 mmol)及びH-Glu-OMe (0.168 g, 1.04 mmol)を加え、この混合物を室温で16 時間攪拌した。この混合物を真空中で濃縮し、この残渣をAcOEt (100 ml) に溶解し、0.2M 塩化水素(3 x 50 ml)で洗浄した。有機相を乾燥し(Na2SO4)、真空中で濃縮した。これは、0.358 g (78%)の(MeOOC(CH2)11)NHCO(CH2)3CO)-Glu-OMeを産した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ: 12 (bs, 1H), 8.22 (d, 1H), 7.73 (t, 1H), 4.24 (m, 1H), 3.61 (s, 3H), 3.57 (s, 3H), 3.00 (q, 2H), 2.27 (m, 4H), 2.10 (t, 2H), 2.04 (t, 2H), 1.9 (m, 1H), 1.8 (m, 1H), 1.68 (t, 2H), 1.50 (m, 2H), 1.36 (m, 2H), 1.23 (“s”, 14H)。
(MeOOC(CH2)11)NHCO(CH2)3CO)-Glu-OMe (0.36 g, 0.36 mmol)をTHF (10 ml) に溶解し、0-5 °Cに冷却した。DIEA (0.13 ml)及びTSTU (0.129 g, 0.43 mmol)を加え、この混合物を0-5 °Cで数時間、及び室温で3日間攪拌した。この混合物を真空中で濃縮した。この残渣をAcOEt (100 ml) に溶解し、0.2N 塩酸(3 x 50 ml)及び飽和NaHCO3 水溶液(3 x 100 ml)で洗浄した。乾燥(Na2SO4)し、真空中で濃縮し、0.17 g (84%) の(MeOOC(CH2)11)NHCO(CH2)3CO)-Glu(OSu)-OMeを産した。
1H-NMR (DMSO-d6), selected peaks, δ: 8.27 (d, 1H), 7.72 (t, 1H), 4.31 (m, 1H), 3.63 (s, 3H), 3.57 (s, 3H), 3.00 (q, 2H), 2.81 (s, 4H), 2.28 (t, 2H), 2.12 (t, 2H), 2.05 (t, 2H), 1.70 (m, 2H), 1.50 (m, 2H), 1.35 (m, 2H), 1.23 (“s”, 14H)。
[例 34] NεB29-[Nα-(HOOC(CH2)11)NHCO(CH2)2CO)-γ-L-Glu] des(B30)ヒトインスリンの合成
この化合物は、順に、グルタル酸無水物の代わりにコハク酸無水物をアシル化剤として用いて例33の記載と同様に調製された、(MeOOC(CH2)11)NHCO(CH2)2CO)-Glu(OSu)-OMeを用いて例1の記載と同様に調製した。
MALジ-TOF MS: 算出: 6133; found: 6134。
[例 35]
NεB29-[Nα-(HOOC(CH2)16CO)]-Gly-γ-L-Glu des(B30)ヒトインスリンの合成
この化合物は、下記の通りに調製したtert-ブチルオクタデカンジオイル-Gly-Glu(OSu)-OtBuをアシル化剤として用いて、例 4の記載と同様に調製した。
MALジ-TOF MS: 算出: 6189; found: 6191。
tert-ブチルオクタデカンジオイル-Gly-Glu(OSu)-OtBuの調製
Z-Gly-OH (1.0 g, 4.78 mmol)をTHF (10 ml)、DIEA (0.98 ml, 5.74 mmol)、及びTSTU (1.7 g, 5.74 mmol)に加え、得られた混合物を室温で2 時間攪拌した。AcOEt (100 ml)を加え、この混合物を0.2N 塩酸(100 ml)及び水 (2 x 100 ml)で洗浄した。有機相を乾燥し(Na2SO4)、真空中で濃縮し、1.34 g (92%)のZ-Gly-OSu を油として産した。
1H-NMR (CDCl3), δ: 7.35 (s, 5H), 5.32 (t, 1H), 5.15 (s, 2H), 4.35 (d, 2H), 2.83 (s, 4H)。
Z-Gly-OSu (1.3 g, 4.25 mmol)をDMF (15 ml)及びDIEA (1.82 ml, 10.6 mmol) に溶解し、H-Glu-OtBu (0.949 g, 4.67 mmol)を加え、得られた混合物を室温で16 時間攪拌した。AcOEt (100 ml)を加え、この混合物を0.2N 塩酸(100 ml) 及び水(2 x 100 ml)で洗浄した。有機相を乾燥し(Na2SO4)、真空中で濃縮し、1.7 g (quant.)のZ-Gly-Glu-OtBu を油として産した。
1H-NMR (CDCl3), δ: 7.33 (s, 5H), 7.1 (d, 1H), 5.80 (t, 1H), 5.12 (s, 2H), 4.53 (m, 1H), 3.90 (d, 2H), 2.36 (t, 2H), 2.22 (m, 1H), 1.95 (m, 1H), 1.45 (s, 9H)。
Z-Gly-Glu-OtBu (1.7 g, 4.3 mmol)を1,4-ジオキサン(15 ml) に溶解し、N2 下で、10% パラジウムブラック(0.6 g)を加えた。この混合物を大気圧下で5 時間水素化した。この混合物を濾過し、パラジウムを水 (200 ml)と2 時間攪拌し、濾過し、濾液を凍結乾燥した。これは、0.65 g (58%)のH-Gly-Glu-OtBuを産した。
1H-NMR (DMSO-d6), selected peaks, δ: 8.31 (d, 1H), 2.20 (t, 2H), 1.91 (m, 1H), 1.80 (m, 1H), 1.40 (s, 9H)。
H-Gly-Glu-OtBu (0.15 g, 0.58 mmol)をDMF (5 ml) に懸濁し、DIEA (0.15 ml, 0.86 mmol)及びスクシンイミジルtert-ブチルオクタデカンジオエート(0.27 g, 0.58 mmol)を加え、得られた混合物を室温で16 時間攪拌した。AcOEt (50 ml)を加え、この混合物を0.2N 塩酸(100 ml) 及び水 (3 x 100 ml)で洗浄した。有機相を乾燥し(Na2SO4)、真空中で濃縮し、0.34 g (quant.)のtert-ブチルオクタデカンジオイル-Gly-Glu-OtBuを産した。
1H-NMR (CDCl3), δ: 7.11 (d, 1H), 6.55 (t, 1H), 4.55 (dt, 1H), 4.00 (dq, 2H), 2.40 (t, 2H), 2.26 (t, 2H), 2.20 (t, 4H), 2.00 (m, 1H), 1.57-1.65 (m, 5H), 1.47 (s, 9H), 1.44 (s, 9H), 1.25 (“s”, 22H, overlap with HDO)。
Tert-ブチルオクタデカンジオイル-Gly-Glu-OtBu (0.32 g, 0.52 mmol)をTHF (5 ml) に溶解し、DIEA (0.11 ml, 0.63 mmol)及びTSTU (0.19 g, 0.63 mmol)を加え、得られた混合物を室温で、N2 下、3 日間攪拌した。AcOEt (100 ml)を加え、この混合物を、0.15N 塩酸(100 ml)及び水 (3 x 100 ml)で洗浄した。有機相を乾燥し(Na2SO4)、真空中で濃縮し、0.3 g (81%)のtert-ブチルオクタデカンジオイル-Gly-Glu(OSu)-OtBuを産した。
1H-NMR (CDCl3), selected peaks, δ: 6.89 (d, 1H), 6.44 (t, 1H), 4.60 (m, 1H), 3.95 (dq, 2H), 2.86 (s, 4H), 2.68 (q, 2H), 2.24 (t, 2H), 2.20 (t, 4H), 1.57-1.65 (m, 5H), 1.48 (s, 9H), 1.44 (s, 9H), 1.25 (“s”, 22H, overlap with HDO)。
[例 36]
NεB29-[N-(HOOC(CH2)14CO)-N-(2-カルボキシエチル)-β-Ala] des B30ヒトインスリンの合成
この化合物は、15-[[2-(2,5-ジオキソ-ピロリジン-1-イルオキシカルボニル)-エチル]-(2-メトキシカルボニル-エチル)-カルバモイル]-ペンタデカノイル酸メチルエステルの、Des(B30)ヒトインスリンとのカップリング、及びNaOHによる脱保護を介して、例1と同様に調製した。
LC-MS: M+4. 1530.3, 算出 1529.5。
メチルヘキサデカンジオイル N-(2-(メトキシカルボニル)エチル)-β-Ala-OSuの調製
H-β-Ala-OMe 塩酸塩(5.45 g, 39 mmol)をDMSO (100 ml) に溶解し、tert-ブチルアクリレート (5.71 ml, 39 mmol)及びDIEA (13.4 ml, 78 mmol)を加え、得られた混合物を室温で6日間攪拌した。この混合物を水 (500 ml)及びAcOEt (2 x 250 ml)の間で分配した。混合性有機相を、飽和NH4Cl水溶液で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、真空中で濃縮した。これは、7.24 g (80%)のN-(2-(メトキシカルボニル)エチル)-β-Ala-OtBuを産した。
1H-NMR (CDCl3) δ: 3.58 (s, 3H), 2.72 (t, 2H), 2.67 (t, 2H), 2.41 (t, 2H), 2.29 (t, 2H),1.39 (s, 9H)。
ヘキサデカンジオイル酸モノメチルエステル (150 mg, 0.5 mmol)を、DMF (5 mL)に溶解した。HOAt (102 mg, 0.75 mmol)及びEDAC (143 mg, 0.75 mmol)を加え、この反応を50oCで1時間攪拌した。室温まで冷却した後、DIEA (0.256 mL, 1.5 mmol)及びN-(2-(メトキシカルボニル)エチル)-β-Ala-OtBu (139 mg, 0.6 mmol)を加えた。反応を一晩室温で攪拌した。この混合物を水 (2 x 50 mL)とAcOEt (100 mL)の間で分配した。有機相を乾燥し(Na2SO4)、真空中で濃縮して、油を得た。DCM (10 mL)及びTFA (10 mL)を加え、混合物を室温で1 時間攪拌し、溶媒を真空中で除去し、170 mg (87 %)のメチルヘキサデカンジオイル N-(2-(メトキシカルボニル)エチル-β-Ala-OHを産した。
LC-MS: 458 (M+1)。
メチルヘキサデカンジオイル N-(2-(メトキシカルボニル)エチル-β-Ala-OH (161 mg, 0.351 mmol)をTHF (10 mL) に溶解し、DIEA (0.073 mL, 0.42 mmol)及びTSTU (127 mg, 0.42 mmol)を加えた。この混合物を、氷槽で30分冷却する間攪拌し、続いて、室温で2 時間攪拌した。この混合物をAcOEt (100 mL)とHCl水溶液(0.2 N, 2x 80 mL)との間で分配した。有機相を乾燥し(Na2SO4)、真空中で濃縮した。これは、140 mg (72 %)のメチルヘキサデカンジオイル N-(2-(メトキシカルボニル)エチル)-β-Ala-OSuを油として産した。
LC-MS: 555 (M+1)。
[例 37]
NεB29-[N-(HOOC(CH2)16CO)-N-(2-カルボキシエチル)-β-Ala] des B30ヒトインスリンの合成
この化合物は、メチルオクタデカンジオイル N-(2-(メトキシカルボニル)エチル)-β-Ala-OSu のDes(B30)ヒトインスリン とのカップリング、及びNaOHによる脱保護を介して、例1及び36と同様に調製した。
メチルオクタデカンジオイル N-(2-(メトキシカルボニル)エチル)-β-Ala-OSuの調製
この化合物は、オクタデカンジオイック酸モノメチルエステルを用いて、メチルヘキサデカンジオイル N-(2-(メトキシカルボニル)エチル)-β-Ala-OSuと同様に合成した。
MAL di-TOF MS: 算出 6146; 確認: 6151
LC-MS: 583 (M+1)
薬理学的方法
アッセイ(I)
本発明のインスリン誘導体のインスリンレセプター結合
本発明のインスリンアナログの、ヒトインスリンレセプターへの親和性は、SPAアッセイ(Scintillation Proximity Assay)マイクロタイタープレート抗体捕捉アッセイによって測定した。SPA-PVT抗体-結合ビーズ、抗-マウス試薬(Amersham Biosciences. Cat No. PRNQ0017)を25 mlのバインディングバッファー(100 mM HEPES pH 7.8; 100 mM 塩化ナトリウム, 10 mM MgSO4, 0.025% Tween-20)と混合した。一つのパッカードオプティプレート(Packard Optiplate)(Packard No. 6005190)のための試薬ミックスは、2.4 μl の1:5000希釈された精製組換えヒトインスリンレセプター−エキソン11、100 μlの試薬ミックス当たり5000 cpmに対応する量のA14 Tyr[125I]-ヒトインスリンストック溶液、12 μlの1:1000希釈されたF12抗体、3 mlのSPA-ビーズ、及び合計12 mlまでのバインディングバッファーから構成される。次いで、計100μlを加え、希釈系列を適切なサンプルから作った。希釈のために、系列を次に100 μlの試薬ミックスに加え、このサンプルを穏やかに振盪しながら16時間インキュベートした。次に、1分間の遠心分離で相を分離し、プレートをトップカウンターでカウントした。バインディングデータは、GraphPad Prism 2.01 (GraphPad Software, San Diego, CA)における非線形回帰アルゴリズムを用いてあてはめた。
モノクローナルmIR抗体の調製
特異的抗体(F12)をモノクローナル技術によって調製した: RBFマウスにFCA中の精製mIRの50μgを皮下注射し、続いて、FIA中のmIRの20 μgを2回注射して、免疫化した。高応答マウスに、25 μgのmIRを静脈内に追加免疫し、3日後に脾臓を採取した。脾臓細胞を骨髄腫キツネ細胞株(Kohler, G & Milstein C. (1976), European J. Immunology, 6:511-19; Taggart RT et al (1983), Science 219:1228-30)と融合させた。上清におけるmIR特異的ELISA中の抗体産生をスクリーニングした。陽性ウェルをクローン化し、ウェスタンブロッティングで試験した。
Figure 0004463814
アッセイ(II)
ヒトインスリンに対する本発明のインスリン誘導体の効力
実験日の体重が238-383 gであったSDオスラットを、固定(clamp)実験に用いた。ラットは、制御された環境条件下で、餌に自由に接近でき、固定実験の前一晩(3pmから)絶食した。
実験プロトコール
外科手術の前に少なくとも1週間の間、動物施設でラットを馴養した。固定実験の前に、約1週間、タイゴン(Tygon)カテーテルをハロタン麻酔下で、頚静脈(注入用)及び頚動脈(血液採取用)に挿入し、首部背面で外面化して固定した。術後のラットにストレプトシリン(Streptocilin vet.)(Boehringer Ingelheim; 0.15 ml/rat, i.m.)を与え、回復期間の間、動物ケアユニット(25 ℃)に置いた。鎮痛のために、アノルフィン(Anorphin)(0.06 mg/rat, s.c.)を、麻酔の間投与し、リマディル(Rimadyl)(1.5 mg/kg, s.c.)を、麻酔から完全に回復した後(2-3 h)に投与し、2日間、日に一度投与した。
用いた固定技術は(1)から適用させた。実験日の7 amに、一晩絶食させた(前日の3 pmから)ラットの体重を量り、サンプリングシリンジ及び注入システム(Harvard 22 Basic pumps, Harvard, and Perfectum Hypodermic glass syringe, Aldrich)に接続し、次いで、個々の固定ケージに置き、ここで、実験開始前約45分安静にさせた。ラットは、全実験期間中、それらの通常の土台(beddin)上で自由に動くことができ、飲料水に自由に接近できた。血漿グルコースレベルが10分間隔で測定される基礎期間30分の後、試験されるインスリン誘導体及びヒトインスリン(ラット当たりの一つの投与レベル、投与レベル当たり n = 6〜7)を一定速度で300分、注入(i.v.)した。血漿グルコースレベルは、10分の間隔で終始測定し、20%グルコース水溶液の注入は正常血糖を維持するために、これに従って調節された。再懸濁した赤血球のサンプルは、各ラットからプールし、頚動脈カテーテルを介して約1/2 ml容量で戻された。
各実験日において、試験される個々のインスリン誘導体及びヒトインスリン溶液の溶液サンプルを、固定実験の前及び終了時に採取し、該ペプチドの濃度をHPLCで確かめた。ラットインスリン及びC-ペプチド並びに試験されるインスリン誘導体及びヒトインスリンの血漿濃度を、実験の前及び終了時の関連する時点で測定した。ラットは、ペントバルビタールを過剰投与して実験終了時に殺した。
試験化合物及び用量:試験されるインスリンを、5mM リン酸pH 7.7中の97 μMのインスリン誘導体を含むストック溶液から希釈した。使用のために用意した溶液の最終濃度は、0.45 μMのインスリン誘導体、5 mMのリン酸、100 mMの塩化ナトリウム、0.007% のポリソルベート20であった。pH は7.7であり、i.v.注入速度は15及び20 pmol・min-1・kg-1であった。
参照化合物として使用されるヒトインスリンのストック溶液は、同様の培地に処方され、6, 15 又は 30 pmol・min-1・kg-1でi.v.注入された。
何れのストック溶液も-20℃で貯蔵し、使用の前に4℃で一晩解凍した。この溶液を、注入シリンジに移すまでに、15分間穏やかに数回上下を回転させた。
Figure 0004463814
アッセイ(III)
ブタにおける、本発明のインスリン誘導体のT50% の測定
T50% は、外部γ-カウンターで測定したとき、試験されるインスリンのA14 Tyr[125I]標識誘導体の注入量の50% が注入位置から消失する時間である。
実験動物ケアの原則に従い、薬物動態学的研究及び薬力学的研究のために、特異的病原体-フリーのLYYD, 非-糖尿病メスブタ、デンマークランドレース、ヨークシャーの交雑育種、及びデュロックを用いた(Holmenlund, Haarloev, Denmark)。ブタは知覚反応があり、4〜5月齢で体重70-95 kgであった。動物は実験の前に、一晩18時間絶食させた。
125Iを有するTyrA14で標識したインスリン誘導体の処方された製剤を、上記のようにブタに皮下注射した(Ribel, U., Jorgensen, K, Brange, J, and Henriksen, U. The pig as a model for subcutaneous insulin absorption in man. Serrano-Rios, M and Lefebvre, P. J. 891-896. 1985. Amsterdam; New York; Oxford, Elsevier Science Publishers. 1985 (Conference Proceeding))。
実験の開始において、用量60 nmolの本発明のインスリン誘導体(試験化合物)及び用量60 nmolのインスリンデテミル(detemir) (何れもTyr A14中で 125I 標識されている)を、それぞれのブタの首の二つの異なる位置で注射した。
皮下注射の位置からの放射性標識の消失は、従来の外部ガンマ-カウント方法(Ribel, U. Subcutaneous absorption of insulin analogues. Berger, M. and Gries, F. A. 70-77 (1993). Stuttgart; New York, Georg Thime Verlag (Conference Proceeding))の改変を用いてモニターした。このモニター方法により、コードレスの携帯型デバイスを用いて、数日に渡って、皮下貯蔵物からの放射能活性の消失を連続的に測定することが可能である(Scancys Laboratorieteknik, Varlose, DK-3500, Denmark)。測定は、1分間隔で行い、カウントされた値はバックグラウンド活性で補正した。
表4のカラム「test/detemir」に、それぞれの試験された化合物(「test」)で分かったT50%、及び、同じ実験におけるインスリンデテミル(「detemir」)で分かったT50%を示す。
Figure 0004463814

Claims (10)

  1. 親インスリンのB鎖のN-末端アミノ酸残基のα-アミノ基に結合した側鎖、又は該B鎖に存在するLys残基のε-アミノ基に結合した側鎖を有し、該側鎖が一般式
    −W−X−Y−Z
    である、天然のインスリン又はそのアナログであるインスリン誘導体、及びそれらの任意のZn2+ 錯体:
    ここにおいて、Wは、
    ・側鎖にカルボン酸基を有するα-アミノ酸残基であり、該アミノ酸は、α-Asp、β-Asp、α-Glu、γ-Glu、α-hGlu及びδ-hGluから成る群から選択され、該残基は、そのカルボン酸基の一つによって、親インスリンのB鎖のN-末端アミノ酸残基のα-アミノ基と共に或いは該B鎖に存在するLys残基のε-アミノ基と共にアミド基を形成する;
    Xは、−CO−であり、
    Yは、−(CH 2 ) m −であり、ここでmは6〜32の範囲の整数である;
    及び、
    Zは、−COOHである。
  2. 前記側鎖−W-X-Y-Zが親インスリンの該B鎖に存在するLys残基のε-アミノ基に結合している、請求項1に記載のインスリン誘導体。
  3. 前記Yが−(CH2)m−であり、mが12〜16の範囲の整数である、請求項1〜の何れか一項に記載のインスリン誘導体。
  4. 前記親インスリンが、des(B30)ヒトインスリンである、請求項1〜の何れか一項に記載のインスリン誘導体。
  5. 前記インスリン誘導体が、N ε B29 −(N α -(HOOC(CH 2 ) 14 CO)-γ-Glu) des(B30)ヒトインスリンである、請求項1に記載のインスリン誘導体。
  6. 各インスリン六量体が2亜鉛イオン、3亜鉛イオン又は4亜鉛イオンを結合する、請求項1〜の何れか一項に記載のインスリン誘導体の亜鉛錯体。
  7. 請求項1に記載のインスリン誘導体の治療的有効量を、薬学的に許容される担体と共に含む、糖尿病の治療を必要とする患者における糖尿病の治療のための薬学的組成物。
  8. 請求項1に記載のインスリン誘導体の治療的有効量を、作用の急速な開始を有するインスリン又はインスリンアナログとの混合物中に、薬学的に許容される担体と共に含む、糖尿病の治療を必要とする患者における糖尿病の治療のための薬学的組成物。
  9. 糖尿病を治療するための薬剤を製造するための、請求項1に記載のインスリン誘導体の使用。
  10. 糖尿病を治療するための薬剤を製造するための、請求項1に記載のインスリン誘導体の使用であって、該インスリン誘導体を作用の急速な開始を有するインスリン又はインスリンアナログとともに用いることを特徴とする使用。
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