JP3301109B2 - 座席用空調装置 - Google Patents

座席用空調装置

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    • Y10S454/00Ventilation
    • Y10S454/907Seat

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は座席用空調装置に関する
もので、例えば自動車用座席の周囲空間を空調するため
の空調装置として用いて有効である。
【0002】
【従来の技術】従来の自動車用の空調装置では、エンジ
ンルーム内に開口した外気吸込口より外気を取り入れ、
あるいは車室前方に開口した内気吸込口より車室内空気
を取り入れ、この空気を熱交換器により冷却,加熱し、
車室前方のダッシュパネルに形成さた吹出口より空調空
気を車室に向けて吐出させている。この空調空気は着座
員の数に係わらず車室全体に対流されている。
【0003】また、特開平2−239811号公報に
は、車両用座席に空調空気の吹出口を複数形成し、空調
された空気を車両用座席の表面から吹き出す空調装置が
開示されている。空気の吸込口は上述の従来例と同様、
エンジンルーム内に開口した外気吸込口あるいは車室前
方に開口した内気吸込口より取り入れており、座席表面
より吹き出された空調空気は先ずは座席近傍を空調する
が、その後は車室内全体を対流し、車室内壁等と熱交換
されて温度が上昇した後、内気吸込口より再吸入される
か、あるいは車室後方に形成された空気排出口より車室
外に排出されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来例ではダ
ッシュパネルあるいは座席に形成さた吹出口より空調空
気が車室内全体に吹き出されて対流しているため、着座
員に快適感を与えるに必要な動力以上の動力が消費され
ているという問題がある。
【0005】本発明は消費動力の低減を図ることを課題
としている。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】上記課題を解決
するために本発明の座席用空調装置は、着座員が着座す
る着座部を有する座席の周囲空間を空調する座席用空調
装置であって、前記座席周囲空間の空気を導入し、一端
側に形成された吹出口より前記周囲空間に向けて空気を
吹き出すための導風ダクトと、この導風ダクト内に配設
され、導入された導入空気と熱交換することにより、こ
の導入空気を冷却または加熱する熱交換器とを備え、前
記吹出口を着座員が着座する着座部近傍に配設し、前記
周囲空間に空調空気を吹き出すと共に、この周囲空間を
介して前記吹出口と対向する位置に、吸い込んだ空気の
少なくとも一部を前記熱交換器へ導風可能な吸込口を配
設したことを特徴とする。
【0007】本発明の座席用空調装置によれば、吹出口
から吹き出された冷気または暖気はその吹出口と対向し
て配置された吸込口に吸い込まれるため、着座している
着座員の周辺のみを集中的に空調することができる。
【0008】
【実施例】本発明を自動車用空調装置として用いた場合
の第1実施例について説明する。図1は自動車の車室前
方を模式的に示した断面図である。車室空間126内に
は着座部50、背もたれ部52、ヘッドレスト58とか
らなる座席が車両の床面114に固定さている。
【0009】背もたれ部52は着座部50に対してその
傾斜角度が任意に調整可能なようにして連結されてお
り、その外形は金属性のフレーム88およびスプリング
84により形成されている。このフレーム88の周囲に
はクッション材56が配され、その表面は皮製、あるい
は布製の表皮54によって覆われている。
【0010】背もたれ部52の上方部には連接棒116
を介してヘッドレスト58が上下動可能な様に連接され
ている。ヘッドレスト58もその表面は表皮57で覆わ
れ、その内部にクッション材59が詰め込まれている。
図4は図1の4−4断面図であり、着座部50と吸込口
60の配置関係を示している。この図4に示される様
に、着座部50はその外形がフレーム51によって形成
されており、その表面は表皮49で覆われ、その内部に
クッション材53が詰め込まれている。この着座部50
の両脇には第1ダクト62より分岐した分岐ダクト63
が位置しており、この分岐ダクト63の開口端である吸
込口60が開口している。空調される空気がこの吸込口
60より第1ダクト62内に吸入される。吸込口60は
車両の前後方向に長く、左右方向に短い長方形状をなし
ており、着座員の着座動作に支障のないものとなってい
る。
【0011】第1ダクト62は着座部50と床面114
との間の空間に位置し、第1ダクト62の左右中心位置
には電動モータ76で回転駆動されるブロワファン74
が配置されている。このブロワファン74の回転により
吸込口60からの空気吸引力が発生する。
【0012】第1ダクト62内にはブロワファン74の
後流に従来より公知の冷媒蒸発器78が配置されてお
り、この蒸発器78によって吸込口60より吸入された
空気の熱が奪われ冷却される。蒸発器78のさらに後流
には、エンジン冷却水の熱を利用して空気を加熱するヒ
ータ80が配されている。このヒータの前面にはヒータ
を通過する空気量を調整するためのエアミックスダンパ
82が回動自在に配されている。
【0013】蒸発器78は従来より公知の冷凍サイクル
の一部をなすもので、冷媒を圧縮する圧縮器90、高温
高圧冷媒を冷却する凝縮器92、凝縮された冷媒を液冷
媒とガス冷媒とに分離する気液分離器94、分離された
液冷媒を膨張させて減圧する膨張弁96とが順次冷媒配
管によって連結されている。
【0014】ヒータ80はエンジン98とラジエータ1
00とを連結する配管に接続されており、ヒータ80に
流入する高温冷却水の量は流量調整弁104によって制
御されている。また、エンジンよりラジエータに冷却水
を流入させるか否かは、配管中に配設されたサーモスタ
ット102によって制御されている。
【0015】吸込口60より吸入された空気は蒸発器7
8、ヒータ80によって所望温度に空調されるが、その
空調制御方法は従来公知の方法を用いられている。ま
た、空気を冷却、または加熱する手段は上述の蒸発器7
8、ヒータ80に限られるものではなく、例えばペルチ
ェ素子を用いた電気式の熱交換器を用いることも可能で
ある。
【0016】上述した第1ダクト62はジャバラダクト
64を介して第2ダクト66に連結されている。第2ダ
クト66は背もたれ部52の下方端から上方端に向かっ
て延びており、背もたれ部52内のスプリング84にブ
ラケット86によって固定されている。ジャバラダクト
64は背もたれ部52の傾斜角度が変化した時に、第1
ダクト62と第2ダクト66と角度変位を吸収するため
のものである。図3は第2ダクト66とスプリング84
とがブラケット86によって固定されている状態を示す
詳細図である。
【0017】図2はヘッドレスト58の内部構造を詳細
に示す斜視図である。背もたれ部52の上方より突出し
た第2ダクト66の一端はジャバラダクト68に連結さ
れ、このジャバラダクト68はヘッドレスト58の芯材
124に連結されている。この芯材124は内部が中空
となっており、ダクト機能とヘッドレスト58の芯材機
能とを有している。ジャバラダクト68はヘッドレスト
58が上下に移動した際に、芯材124と第2ダクト6
6との相対変位を吸収するためのものである。
【0018】芯材124の上方開放端には第3ダクト7
0が連接されている。この第3ダクト70の連接端には
板バネ122が配されており、この板バネ122が芯材
124の内周面に形成された切欠き128に係合するこ
とによって、第3ダクト70が上下方向に位置調整が可
能なようになっている。
【0019】第3ダクト70はおよそL字状に屈曲して
おり、さらにその先端部にはジャバラ部118が形成さ
れている。そして、その開放端である吹出口72はジャ
バラ部118の屈曲によりその開口方向が着座員の頭上
から車両の天井方向まで任意に設定可能となっている。
吹出口72の近傍部には複数の孔が穿設されたパンチメ
タル120が固定されている。
【0020】第1〜第3ダクト62,66,70は樹脂
材料よりなるもので、図5に示すようにダクト壁内に複
数の空間部63がダクトの長手方向に延びるように形成
されたハニカム構造をなしている。この空間部63によ
りダクト自体のヒートマスが低減され、最大冷房時の冷
却時間の短縮化を図ることができる。また、空間部63
は断熱作用もなしており、とくに背もたれ部52内に配
される第2ダクトにおいては、特に日射より座席自身に
与えられる熱、あるいは着座員からの熱を遮断する効果
が大きい。
【0021】図1中、符号110は自動車のボンネッ
ト、108はフロントガラス、106は車両の天井、1
12はハンドルを示す。次に本実施例の作動について説
明する。図示しないファンスイッチおよびエアコンスイ
ッチを着座員がオンさせると、ブロワファン74が回転
すると同時に圧縮器90が駆動される。ブロワファン7
4の吸引力より車室空間126の空気が吸込口60より
吸い込まれ、蒸発器78によって冷却される。蒸発器7
8の作動は従来より公知の作動である。冷却された空気
はエアミックスダンパ82の回度に応じてヒータ80を
通過する空気とヒータ80を迂回する空気とに振り分け
られる。ヒータ80は従来より公知の作動をなすもの
で、ヒータ80を通過した空気は所定温度まで加熱され
る。ヒータ80によって加熱された空気とヒータ80を
迂回した空気とがヒータ80の後流域で混合され、所望
温度に温度調節され、さらに第2ダクト66、第3ダク
ト70を介して吹出口72より吹き出される。吹き出さ
れた空気は着座員の頭部から足元側に向かって流下し、
再度吸込口60に吸引される。この空気の流れを図中破
線で示す。従来の空調装置では車室空間126全体を空
調していたのに対し、本実施例では座席近傍の空間のみ
を空調しており、所謂ゾーン空調をなしている。
【0022】本実施例では第3ダクト70をヘッドレス
ト58の上方より突出させ、吹出口72が着座員の頭真
上に位置する様に配置させたが、図6に示すように第3
ダクト70を背もたれ部52の背後から取り回し、吹出
口72が着座員の両肩から顔面部に向けて開口する様に
配置することもできる。
【0023】また、図7に示す様に第3ダクト70を背
もたれ部52の下方両脇に配置し、吹出口72が着座員
の腰部から顔面部に向けて開口するようにしても良い。
さらに、図8に示すように、第3ダクト70を着座部5
0の前方両脇に配置し、吹出口72が着座員の大腿部か
ら顔面部に向けて開口するようにしても良い。
【0024】本実施例では、吸込口60を図9中符号B
で示す如く着座部50の両横に配置させたが、符号Cで
示す様に着座部50の前方に開口させても良いし、符号
Aで示すように背もたれ部52の両横に開口させても良
い。あるいは、符号BとCで示される二位置に開口する
か、これらを連続して形成し着座部50の前方から両横
にかけてコ字状に開口させても良い。さらには、符号
A、B、Cで示される三位置全てに開口させてもよく、
AとBの二位置、BとCの二位置に開口させても良い。
そして、これらの吸込口60は着座部50あるいは背も
たれ部52の外側に位置しているが、着座部50あるい
は背もたれ部52の表面に開口するようにしても良い。
【0025】本願発明者の検討によれは、吸込口60の
開口数、面積が大きく、吸込風速が均一であればあるほ
ど、未空調冷気が吸込口60に回収され、吹出温度と吸
込温度の温度差が小さくなって、一座席当たりの必要冷
房能力が小さくなり、省動力となる。また、吸込口60
の開口縁全周囲に舌状部材を配設し、吸込口60をラッ
パ状にしてもよく、さらには吸込口60にパンチメタル
を配しても同様の効果を奏する。
【0026】なお、図9に示されるものでは、吹出口7
2がヘッドレスト58の両脇に位置させているが、この
位置に限定されるものではなく図1、図6乃至図8に示
される位置に開口するものであってもよい。図10乃至
図12は吹出口72の構造を示すもので、図10に示す
ものでは第3ダクト70の吹出口72の端面より距離L
内方に格子板130を配置している。図11に示すもの
では吹出口72に複数枚のルーバ132を配しており、
図12に示すものでは、吹出口72の端面より距離L内
方に邪魔板(デフレクタ板)134を配している。
【0027】次に、図1に示される第1実施例におい
て、吹出口72の開口方向を垂直方向に変化させた時の
冷房能力等への影響について本発明者等が検討した結果
について説明する。吹出口72が車両進行方向に平行に
開口した時の吹出角度θ1を角度θ1=0度とし、この
状態から車両の天井方向をマイナス、車両の床面方向を
プラスとする。図13及び図14は吹出角度θ1を−6
0度(図中Kで示す)、+30度(図中Lで示す)、+
45度(図中Mで示す)、+80度(図中Nで示す)に
変化させた時の一座席当たりの必要冷房能力Q(Kca
l/h)及び吹出口72から吹き出される空気温度と吸
込口60から吸い込まれる空気温度との差ΔT(度C)
の変化を示す図で、外気温度35度C、相対湿度60
%、日射量430Kcal/平方m・h、吹出風温度9
度C、吹出風速4.5m/s、コンデンサ前面風速40
km/hの条件の下で実車試験を行った結果を示す。
【0028】図13より吹出角度θ1はプラス方向に大
きくなるほど冷房能力は小さくなっており、着座部50
の両横に開口している吸込口60に向かい合う方向に近
づくほど冷房能力が小さくなることが分かる。図14よ
り着座員の冷房感が同じであるという条件のもとであれ
ば、吹出角度θ1が大きいほど冷風回収効率が良いこと
がわかる。
【0029】図15、図16は車室内の各点における温
度を吹出角度θ1を上述と同様に変化させた時の各値を
示す。車室内の温度は図17に示す各点に熱電対を配置
することによって検出している。検出点イは着座員Pの
頭上点、検出点ロは着座員Pの顔面上の点、検出点ハは
着座員Pの胸とハンドル112との間の点、検出点ニは
着座員の膝上の点、検出点ホは着座員の足元の点、検出
点ヘは着座員の胸上の点、検出点トはハンドル上空間の
点、検出点チはハンドル112とダッシュボードとの間
の点、検出点リはフロントパネル上空間の点、検出点ヌ
はフロントガラス108の根本部空間の点である。
【0030】図15は車両の前後方向の検出点における
温度を示しており、横軸が検出点の位置を表し、縦軸が
各検出点での温度を表す。この図より着座員Pの近傍、
すなわち検出点ハ、ヘにおいては、吹出角度θ1が大き
いほど温度が低いことがわかる。さらに、吹出角度θ1
が大きいほど、着座員P近傍部の温度が低く、着座員P
から離れるに従い温度が高くなっている。すなわち、冷
気は着座員P近傍の冷房に大部分使用され、他の部分を
冷房するために使用される量は比較的少ないことが分か
る。
【0031】図16は車両の上下方向の検出点における
温度を示しており、横軸が各検出点での温度を表し、縦
軸が各検出点の位置を表す。この図より、吹出角度θ1
が大きいほど着座員近傍の空気温度が低いことがわか
る。但し、着座員頭部温度が比較的高いのは、本実験に
おいて吹出冷風が直接に着座員頭部に当たっていなかっ
たためで、理想的な吹出位置に設定すれば、着座員上部
から下部に至るまで一様な冷房温度が得られると考えら
れる。
【0032】以上から、吹出角度θ1が大きいほど、吹
き出された冷気が特に着座員周りのみを通過し、着座員
の周囲空間の冷房に効率よく使用されていると考えられ
る。次に吹出口72の開口方向を左右方向に変化させた
時の冷房能力等への影響について本発明者等が検討した
結果について説明する。
【0033】図18は着座員Pが座席に着座した状態を
上方より見た図である。吹出口72はヘッドレスト58
の上方両側に開口しており、車両の進行方向に対して内
方に角度θ2だけ傾いている。図19、図20は外気温
度35度C、相対湿度60%、日射量430Kcal/
平方m・h、吹出風温度20度C、吹出風速1.7m/
s、コンデンサ前面風速40km/hの条件の下で、吹
出口72の上下方向の吹出角度θ1を+30度に設定
し、内側方向への吹出角度θ2を0度(図中Pで表す)
と20度(図中Qで表す)に変化させたときの一座席当
たりの必要冷房能力Q(Kcal/h)及び吹出口72
から吹き出される空気温度と吸込口60から吸い込まれ
る空気温度との差ΔT(度C)の変化を示す実験結果で
ある。
【0034】この結果より、θ2を変化させたとき、着
座員P近傍の温度が殆ど均一であるにもかかわらず吹出
角度θ2は着座員Pに向けて傾いているほうが吹出温度
と吸込温度との温度差が小さく、必要冷房能力Qも小さ
く、また冷風の回収も良いことがわかる。これは、吹出
口72を内側に向けることにより、両吹出口72から吹
き出された冷気が互いに干渉し、着座員Pの周りに滞留
する。そして、そのまま座席両側の吸込口60から吸い
込まれるためであることが本発明者等の実験検討により
確認されている。
【0035】次に、吹出口72の開口位置を変化させた
ときの冷房能力等への影響について本発明者等が検討し
た結果について説明する。吹出口72の開口位置は図1
に示すヘッドレスト上方位置、図6に示す肩吹出位置、
図7に示す腰吹出位置、図8に示す大腿吹出位置とに変
化させており、図21は吹出位置ごとの一座席当たりの
必要冷房能力Q(Kcal/h)を示し、図22は吹出
口72から吹き出される空気温度と吸込口60から吸い
込まれる空気温度との差ΔT(度C)の変化を示す実験
結果である。実験条件は図19、20に示される実験と
同様であり、吹出口72の吹出角度θ1は30度、内側
方向への吹出角度θ2は20度に設定してある。
【0036】図21、22中Rがヘッドレスト上方位
置、Sが大腿吹出位置、Tが腰吹出位置、Uが肩吹出位
置を示している。また、図23、図24は吹出口72の
開口位置を変化させた時の車室内各点での温度分布を示
す図で、温度検出点は図17に示す位置と同じである。
これらの結果からも、吹出口72はヘッドレスト上方位
置に開口させるのが着座員P近傍温度を最も低くするこ
とができ、冷房能力も最も低く抑えることができる。
【0037】本願発明者等は、吹出口72からの空気吹
出速度を変化させた時の温度分布についても検討を行っ
た。すなわち、吹出風速を2.7m/s、4.5m/
s、6.5m/sに変化させ、図17に示される検出点
において温度を測定した。その結果、吹出風速が大きい
ほど全ての検出点において温度が低いことが確認され
た。
【0038】また、風速が大きいほど吹き出される空気
温度と吸込口60から吸い込まれる空気温度との差ΔT
が小さく、また、風速が大きい分だけ一座席当たりの必
要冷房能力が大きいことも確認された。次に本願発明者
等は吹出口72の構造による吹出風への影響について検
討した。図25は吹出口72から冷風AIRが吹出てい
る状態を模式的に表す図である。ここで、吹出口72か
ら前方へ距離l=60cmの所において、吹出口72の
中心を含む水平線xから冷風AIRの中心点までの垂下
距離をyとし、冷風AIRの垂直方向の広がり幅をaと
する。
【0039】図26は図1に示されるパンチメタル12
0の開口面積比を変化させた時の垂下距離yと拡がり幅
aを示す実験結果である。開口面積比とはパンチ穴総面
積と吹出口面積との比であり、この実験は室温30度
C、吹出温度15度C、吹出口を5cm×10cmの長
方形とした条件の下で行われた。図中、丸印が距離yを
示し、丸印の上下幅が拡がり幅aを表している。この結
果より、同一風量では開口比が小さいほど冷風AIRが
吹出口72より垂れ下がる割合が小さく、冷風AIRが
拡がらずに吹出口72より遠くに吹き出されることがわ
かる。
【0040】図27は吹出口構造の違いによる冷風AI
Rの垂下距離yと拡がり幅aとを示す図で、横軸の吹出
口構造において記号NORは長方形の吹出口72を示
し、記号PANは図2に示す如く吹出口72近傍にパン
チメタルを備えるものを示し、記号DEFは図12に示
す如く吹出口72近傍に邪魔板(デフレクタ板)を配し
たものを示し、記号LOUはパンチメタルとその前方に
ルーバを配したものを示す。
【0041】この図より、パンチメタルを設けたもので
は、冷風AIRの垂れ下がりが大きく、また、ルーバ等
を配することにより冷風が整流されて冷気の拡がり幅が
小さくなることがわかる。従って、着座員Pの近傍より
冷気を着座員に沿って垂直方向に移動させることによ
り、局所冷房感を軽減することができ、パンチメタルの
効果を充分に発揮させることができる。
【0042】また、本願発明者の検討によれば、吹出口
72のアスペクト比(短辺長さを長辺長さで割ったも
の)が小さいほど垂下距離yは大きく、また拡がり幅a
も大きくなる。さらに、図1に示される吹出口構造にお
いて、吹出口72の端面からパンチメタルまでの距離
が、吹出口近傍部において、長くなるほど垂下距離yも
大きく、拡がり幅aも大きくなる。
【0043】さらに本願発明者等の検討によれば、パン
チメタルを配設したものと配設しなかったものと比較す
ると、パンチメタルを配したものの方が図17に示す着
座員近傍における各温度検出点において低い温度を示し
ている。図28は第2実施例を示す斜視図である。この
実施例では蒸発器78の後流において第2ダクト66を
二つに分岐し、吹出口72をヘッドレスト58の両横と
背もたれ部52の両横に配し、吹出口72から冷気が着
座員の頭部と胴部に吹き出される配置としている。第2
ダクトの分岐点には吹出口切り換えダンパ136が配さ
れており、このダンパ136の回動により分岐された第
2ダクト66へ流れる風量比を連続的に変化させること
ができる。
【0044】吹出口切り換えダンパ136にはワイヤ1
38の一端が連結されており、ワイヤ138の他端はス
イッチパネル140に設けた吹出口切り換えレバー14
4に連結されている。この吹出口切り換えレバー144
の操作によりワイヤ138を介して吹出口切り換えダン
パ136が回動される。
【0045】スイッチパネル140にはブロワファン7
4を回転・停止および風量コントロールするためのファ
ンスイッチ142、圧縮器90を駆動・停止させるため
のエアコンスイッチ146が配されている。その他の構
成、作動は上述した第1実施例と同様である。
【0046】上述した実施例では吹出口72を吸込口6
0より上方に配置し、吹出風が流下する構成としたが、
例えば、図1に示される吸込口60より空調空気を吹き
出させ、吹出口72より空気を吸い込ませる構成として
も良い。この場合には、ブロワファン74、蒸発器7
8、ヒータ80の配置順が図1に示されるものとは逆順
になる。この様な構成は、特に暖房を主目的にした空調
を行う場合に適している。
【0047】図29は第3実施例を示す模式的断面図で
ある。本実施例では第2ダクト66を車両のセンターピ
ラー150に固定し、第3ダクト70をヘッドレスト5
8の真上の天井部に固定している。天井部は天井板10
6と内張り板107及び両者の間に配された断熱材14
8とからなり、天井板106に固定された支持フレーム
154にボルト156によって第3ダクト70が固定さ
れている。
【0048】第3ダクト70の先端部は図30にも示さ
れるように台形形状をなしており、その周縁の3辺には
立壁71が形成されている。そして、立壁71の先端部
には略コ字状をなすコ字状吹出口721が形成され、ま
た、立壁71の内側には複数の円形吹出口722が形成
されている。
【0049】第1ダクト62と第2ダクト66とはその
相対位置変位が可能なように、図31に示すように両者
の嵌合部には伸縮性を有するシール材152が配されて
いる。これにより、座席を前後に移動させた場合におい
ても、第1ダクト62と第2ダクト66との連結は良好
に保たれる。
【0050】本実施例では、アスペクト比の大きいコ字
状吹出口721より温調された空気もしくは室内循環空
気が比較的速い速度で座席に着座しいる着座員の周りを
囲むように吹き出される。これによって、着座員まわり
に所謂エアーカーテンが形成され、このエアーカーテン
の内部に円形吹出口722から温調された空気が少量か
つ低速で吹き出される。尚、吸込口60はエアーカーテ
ン形状に対応したコ字状をなしており、エアーカーテン
風が到達する領域に開口していることが望ましい。
【0051】このようなエアーカーテン方式を用いるこ
とにより、周囲の暖気を冷気が巻き込むことなく、特に
着座員周りの空間を集中的に冷房することができ、従来
の空調装置と比較して定常時の省動力化、および所望空
気温度までの温度降下時間の短縮、所謂クールダウン性
能の向上を図ることができる。
【0052】尚、第3ダクトの先端形状は台形に限定さ
れるものではなく、吹出風が着座員を包むようになるも
のであれば良い。図32は第4実施例を示す模式的断面
図で、第3実施例と同様エアーカーテン方式を採用した
実施例である。第3実施例と異なる点は吹出口72を含
む第3ダクト70の構造であり、ヘッドレスト58の後
方上方の位置に複数の円形吹出口722を有し、さらに
その先端部には着座員の上方を覆うようにして覆い部7
3が形成されている。覆い部73はダクトを形成するも
のではなく、単なる皿状をなすもので、その外形は図3
3に示すように長方形、図34に示す六角形、図36に
示す円弧状とすることができる。
【0053】図33のような長方形とすると、その角部
に吹出空気が集中し、また図34のような六角形とした
場合にもその先端角部に吹出空気が集中し、偏平な細長
い吹出空気流となる。吹出空気を均等に着座員周りに吹
出、均一なエアーカーテンを形成するためには図35に
示すような円弧形状とすると良い。覆い部73に沿って
流れる空気によってエアーカーテンが形成され、その内
側に円形吹出口722から少量かつ低速の温調空気が吹
き出される。
【0054】図36は第5実施例を示す模式的断面図で
ある。本実施例では第1ダクト62を吸込側ダクト62
1と吹出側ダクト622とに区分し、両ダクト621、
622を互いに接触させて配置している。すなわち、吸
込口60からブロワファン74までを吸込側ダクト62
1、蒸発器78から第2ダクト66の接続点までを吹出
側ダクト622としており、両者を互いに接触させなが
ら平行に並べている。
【0055】図37は図36中符号Hで示す部分の詳細
斜視図である。吸込側ダクト621と吹出側ダクト62
2とはその一側面同志で接触しており、さらにその接触
面を貫通する3枚の熱交換板158が配されている。こ
の熱交換板158は図中矢印Z方向に摺動可能となって
おり、吸込側ダクト621内のみに位置する位置から吹
出側ダクト622内まで突出する位置まで移動可能とな
っている。
【0056】図38は吸込側ダクト621と吹出側ダク
ト622との接触部の模式的横断面図である。熱交換板
158は吸込側ダクト621と吹出側ダクト622とは
ゴムシール材160によって気密が保たれており、吹出
側ダクト622への突出量が多くなるほど吸込側ダクト
621内および吹出側ダクト622内を流れる空気の熱
交換量が多くなる。従って、この熱交換板158の突出
量を調整することにより、蒸発器78では調整しきれな
い微妙な温度調整を行うことが出来る。
【0057】図39は吸込側ダクト621と吹出側ダク
ト622との接触部の他の変形例を示す斜視図である。
この例では吸込側ダクト621内に吹出側ダクト622
を配している。これによって、吸込側ダクト621内を
流れる空気が断熱材の作用をなし、吹出側ダクト622
内を流れる空気が車室内の空気から熱的影響を受けない
ようになっている。
【0058】図40は第6実施例を示す模式的断面図で
ある。上述の実施例では一つの座席についての例であっ
たが、本実施例では二つの座席の空調を行っている。本
実施例では、各座席ごとにブロワファン74、蒸発器7
8、エアミックスダンパ82、ヒータ80が配されてい
る。二つの蒸発器78、78は一つの圧縮器90、凝縮
器92、気液分離器94、膨張弁96を共用するもの
で、これらから構成される冷凍サイクル中に直列に配さ
れている。また、二つのヒータ80も一つのラジエータ
100を共用するもので、温水経路中に直列に配されて
いる。ヒータ80の上流に配されたエアミックスダンパ
82はサーボモータ162によって回動さており、この
サーボモータ162は制御回路164からの駆動信号を
受けて駆動される。
【0059】ダッシュボード111上には日射量を測定
する日射センサー176が配され、吸込口60内には吸
い込まれる空気温度を測定する室内温度センサー172
が配され、また、後座席用の蒸発器78の後面には蒸発
器によって冷却された空気温度を測定する蒸発器後セン
サー174が配されている。日射センサー176、室内
温度センサー172および着座員が所望温度に設定する
温度設定装置166からの信号が前座席用の制御回路1
64に入力され、これらの入力信号に基づいて制御回路
164がエアミックスダンパの回度を計算し、その計算
結果をサーボモータ162に駆動信号として送信する。
後座席用の制御回路164には室内温度センサー172
および温度設定装置166からの信号が入力され、これ
らの信号に基づいて後座席用のエアミックスダンパ82
の回度を計算している。
【0060】蒸発器後センサー174からの信号は制御
回路168に入力されており、蒸発器78が凍結するま
で冷却された場合に圧縮器90の電磁クラッチ170を
断つ信号を送信している。この蒸発器後センサー174
は本実施例では後座席用の蒸発器78後面に配したが、
複数の蒸発器78中、コンプレッサ吸込部に最も近い蒸
発器以外の蒸発器後面に配されることが望ましい。
【0061】その他の構成、作動は上述の実施例と同様
である。なお、室内温度センサー172の設置位置はシ
ートベルト(省図示)、背もたれ部52、ヘッドレスト
58等の着座員近傍位置に設定可能である。第1実施例
から第5実施例においても、第6実施例と同様に日射セ
ンサー176、室内温度センサー172、温度設定装置
166からの信号に基づいて制御回路164がエアミッ
クスダンパ82の回度を計算し、その計算結果をサーボ
モータ162に駆動信号として送信している。さらに、
蒸発器後センサー174からの信号が制御回路168に
入力され、蒸発器78が凍結するまで冷却された場合に
圧縮器90の電磁クラッチ170を断つ信号を送信して
いる。
【0062】上述した第2実施例の説明中において、図
1の吸込口60より空調空気を吹き出させ、吹出口72
より空気を吸い込ませる構成としても良く、この場合に
は、ブロワファン74、蒸発器78、ヒータ80の配置
順が図1に示されるものとは逆順になることを述べた。
次に、ブロワファン74、蒸発器78、ヒータ80の配
置はそのままで、吹出口の変更が可能な実施例を以下の
第7〜第20実施例に説明する。なお、第1実施例と同
じ部材には同番号を付して詳しい説明は省略する。
【0063】図41は、第7実施例を示す模式的断面図
である。本実施例では第1ダクト62を吸込ダクト20
1と吹出ダクト203とに区分し、両ダクト201、2
03の先端が並列に配置されている。そして、吹出・吸
込方向切換ダンパ(以下単に切換ダンパという)205
を介装し、吹出口72に連通する第2ダクト66及び吸
込口60に連通する第4ダクト61にそれぞれ接続して
ある。
【0064】4つのダクト61,66,201,203
の接続部分を図42(A)に、切換ダンパ205を図4
2(B)に、また、切換ダンパ205を取り付けた状態
を図43にそれぞれ示す。第2ダクト66及び第4ダク
ト61は、同軸上に配置されており、その連接部分に仕
切板207が設けられている。吸込ダクト201と吹出
ダクト203はその仕切板207の長手方向に並んで配
置されている。
【0065】一方、切換ダンパ205は、平板を90度
折り曲げた形状の2つのダンパ部材205aを、その折
り曲げ部分が同軸上かつ折り曲げ方向が180度逆方向
になるように配置し、内部に通された回動軸205bに
固定されて構成されている。なお回動軸205bは図示
しないモータによって回動され、このモータは図示しな
い制御回路からの駆動信号を受けて駆動される。
【0066】さらに、図43に示すように、回動軸20
5bを回動させ切換ダンパ205自身を回動させた際
に、一方のダンパ部材205aの先端が第4ダクト61
と吹出ダクト203との肩部211に当接すれば、他方
の先端は第2ダクト66と吸込ダクト201との肩部2
14に当接するようにされている。もちろん、一方のダ
ンパ部材205aの先端が第2ダクト66と吹出ダクト
203との肩部212に当接すれば、他方の先端は第4
ダクト61と吸込ダクト201との肩部213に当接す
るようにされている。
【0067】この第7実施例の作動について図44〜図
46を参照して説明する。まず、切換ダンパ205を、
図44(A)に示すように一方のダンパ部材205aの
先端が第4ダクト61と吹出ダクト203との肩部21
1に当接し、他方の先端が第2ダクト66と吸込ダクト
201との肩部214に当接する位置に回動させる。す
ると、吸込ダクト201と第2ダクト66とは連通しな
くなり、吸込ダクト201は第4ダクト61とのみ連通
する。また、吹出ダクト203と第4ダクト61とは連
通しなくなり、吹出ダクト203は第2ダクト66との
み連通する。
【0068】従って、ブロワファン74が回転すると車
室空間126の空気が吸込口60より吸い込まれ、第4
ダクト61、吸込ダクト201を通って第1ダクト62
に至る。そして、蒸発器78、ヒータ80等により空調
された空気は吹出ダクト203より吹き出され、図44
(A)に実線で示すように第2ダクト66へ流れ込む。
そして、第3ダクト70を介して吹出口72より吹き出
される。
【0069】吹き出された空気は図45中に実線で示す
ように、着座員の頭部から足元側に向かって流下し、図
中に二点鎖線で示すように、再度吸込口60に吸引され
る。なお、この際は、背もたれ部52の両わきに設けた
吸込口260と第2ダクト66との合流部分に設けられ
たダンパ261は閉じられており、吸込口260からは
空調空気は吸い込まれない。
【0070】一方、切換ダンパ205を90度回動さ
せ、図44(B)に示すように、一方のダンパ部材20
5aの先端が第2ダクト66と吹出ダクト203との肩
部212に当接し、他方の先端が第4ダクト61と吸込
ダクト201との肩部213に当接する位置に移動させ
る。すると、吸込ダクト201と第4ダクト61とは連
通しなくなり、吸込ダクト201は第2ダクト66との
み連通する。また、吹出ダクト203と第2ダクト66
とは連通しなくなり、吹出ダクト203は第4ダクト6
1とのみ連通する。
【0071】従って、ブロワファン74が回転すると車
室空間126の空気がヘッドレスト58上方の吹出口7
2より第3ダクト70に吸い込まれ、図44(B)中に
二点鎖線で示すように第2ダクト66、吸込ダクト20
1を通り、第1ダクト62に至る。そして、空調された
空気は吹出ダクト203より吹き出され、図44(B)
中に実線で示すように第4ダクト61へ流れ込む。そし
て、吸込口60より吹き出される。
【0072】吹き出された空気は図46中に実線で示す
ように、着座員の足及び腰付近から頭部側に向かって上
昇し、図中に二点鎖線で示すように、再度吹出口72か
ら吸引される。なお、この際、背もたれ部52の両わき
に設けた吸込口260と第2ダクト66との合流部分に
設けられたダンパ261は少し開けられており、頭部側
に向かって上昇する空調空気は二点鎖線で示すように、
吸込口260からも吸引される。そのため、空調空気が
背もたれ部52側に引き寄せられ、着座員の上半身付近
も好適に空調される。
【0073】このように、切換ダンパ205を切り換え
ることにより、ヘッドレスト58上方の吹出口72より
空調空気を吹き出させたり、あるいは、着座部50側の
吸込口60より空調空気を吹き出させたりすることがで
き、ブロワファン74、蒸発器78、ヒータ80の配置
はそのままで、吹出口の変更が可能である。そして、例
えば、冷房時には図45のように上方から下方に向かっ
て吹き出させれば、冷えた空気は下方に向かう性質があ
るので効果的であり、逆に、暖房時には図46のように
下方から上方に向かって吹き出させれば、温まった空気
は下方から上方に向かう性質があるのでこれもまた効果
的である。
【0074】次に第8実施例を説明する。図47に示す
ように、本実施例は上記第7実施例と切換ダンパ215
のみが異なるだけである。本第8実施例の切換ダンパ2
15は断面が略直角三角形の柱状の2つのダンパ部材2
15aを、その直角縁部分が同軸上かつ180度逆方向
になるように配置し、内部に通された回動軸215bに
固定されて構成されている。
【0075】そして、図48(A)に示す場合には、第
4ダクト61から吸込ダクト201を通って吸い込ま
れ、吹出ダクト203から第2ダクト66に吹き出され
る。一方、図48(B)に示す場合には、第2ダクト6
6から吸込ダクト201を通って吸い込まれ、吹出ダク
ト203から第4ダクト61に吹き出される。このよう
に吹出方向を切り換えることができる。
【0076】次に第9実施例を説明する。本実施例は図
49に示すように、切換ダンパ225の回動軸225b
が第2ダクト66及び第4ダクト61の長手方向に配置
されている。切換ダンパ225自体の構成は、第7実施
例とほぼ同様であり、やはり、平板を90度折り曲げた
形状の2つのダンパ部材225aが、その折り曲げ部分
が同軸上かつ180度逆方向になるようにされている。
また、第2ダクト66及び第4ダクト61の連接部分に
設けられる仕切板227は、第2ダクト66、第4ダク
ト61の断面開口部とほぼ同じ形状である。
【0077】そして、図50(A)に示す場合には、第
4ダクト61から吸込ダクト201を通って吸い込ま
れ、吹出ダクト203から第2ダクト66に吹き出され
る。一方、図50(B)に示す場合には、第2ダクト6
6から吸込ダクト201を通って吸い込まれ、吹出ダク
ト203から第4ダクト61に吹き出される。
【0078】次に第10実施例を説明する。図51
(A)に示すように、吸込ダクト201と吹出ダクト2
03との境界となる境界板236と、仕切板237との
交わる部分に円状開口部238が形成されている、そし
て、その円状開口部238と直径が等しい円盤から、略
4分の1円を2箇所切り欠いた形状の切換ダンパ235
を備えており、その2箇所の切欠部分235aは円盤の
中心に対して対象に形成されている。従って、90度お
きに切欠部分235aが存在することになる。また、こ
の切換ダンパは円状開口部238の中心部に配置された
回動軸235b周りに回動可能にされている。
【0079】そして、図51(B)に示す場合には、第
4ダクト61から切換ダンパ235の一方の切欠部23
5aを通って吸込ダクト201に吸い込まれ、吹出ダク
ト203から他方の切欠部235aを通って第2ダクト
66に吹き出される。一方、図51(C)は、図51
(B)の状態から切換ダンパ235を90度回動させた
状態である。この場合には、第2ダクト66から吸込ダ
クト201を通って吸い込まれ、吹出ダクト203から
第4ダクト61に吹き出される。
【0080】次に第11実施例を説明する。本実施例の
切換ダンパ245は、図52(B)に示すように、平板
に3つの四角形の開口部245a,245b,245c
が形成されている。この切換ダンパ245は仕切板24
7の長手方向に摺動可能にされており、本実施例では、
第2ダクト66側に第1開口部245aと第3開口部2
45c、第4ダクト61側に第2開口部245bが仕切
板247を挟んで交互に並ぶようにされている。また、
仕切板247長手方向への、第1開口部245aと第2
開口部245bとの間の距離、及び第2開口部245b
と第3開口部245cとの間の距離は、それぞれ境界板
236の厚みとほぼ等しくされている。
【0081】そして、図53(A)に示す場合には、第
1開口部245aが吸込口201の上方に位置し、第2
開口部245bが吹出口203の上方に位置している。
従って、第2ダクト66から第1開口部245aを通っ
て吸込ダクト201に吸い込まれ、吹出ダクト203か
ら第2開口部245bを通って第4ダクト61に吹き出
される。
【0082】一方、切換ダンパ245を摺動させて図5
3(B)に示す状態にすると、第2開口部245bが吸
込口201の上方に位置し、第3開口部245cが吹出
口203の上方に位置する。従って、第4ダクト61か
ら第2開口部245bを通って吸込ダクト201に吸い
込まれ、吹出ダクト203から第3開口部245cを通
って第2ダクト66に吹き出される。
【0083】次に第12実施例を説明する。本実施例は
第11実施例と同様の切換ダンパ255を仕切板257
とは直交して摺動させる構成である。本切換ダンパ25
5は図54(B)に示すように、平板に第1〜第3開口
部255a,255b,255cを備えており、吸込ダ
クト201側に第1開口部255aと第3開口部255
c、吹出ダクト203側に第2開口部255bが境界板
236を挟んで交互に並ぶようにされている。
【0084】そして、図55(A)に示す場合には、第
1開口部255aが吸込口201の上方に位置し、第2
開口部255bが吹出口203の上方に位置している。
従って、第2ダクト66から第1開口部255aを通っ
て吸込ダクト201に吸い込まれ、吹出ダクト203か
ら第2開口部255bを通って第4ダクト61に吹き出
される。
【0085】一方、切換ダンパ255を摺動させて図5
5(B)に示す状態にすると、第2開口部255bが吹
出口203の上方に位置し、第3開口部255cが吸込
口201の上方に位置する。従って、第4ダクト61か
ら第3開口部255cを通って吸込ダクト201に吸い
込まれ、吹出ダクト203から第2開口部255bを通
って第2ダクト66に吹き出される。
【0086】次に第13実施例を説明する。図56に示
すように、本実施例の切換ダンパ265は、2枚の平板
状のダンパ部材265aを90度回転させて回動軸26
5bに取り付けたものを2組備えている。そして、それ
らを並行に並べ、それぞれの回動軸の先端に歯車262
を取り付けて、隣合うダンパ部材265aが90度回転
した状態で位置するように、互いの歯車262が噛み合
わされている。そして、一方の歯車262と、モータ2
63の軸に連結する駆動歯車264とが噛み合わされて
おり、図56(B)に示すように、モータ263が回転
すると、各歯車262,264がそれぞれ実線で示す方
向に回転する。なお、各歯車262,264及びモータ
263は図56(A)には図示していない。
【0087】そして、図57(A)に示す場合には、第
2ダクト66から吸込ダクト201に吸い込まれ、吹出
ダクト203から第4ダクト61に吹き出される。一
方、モータ263を回転させ切換ダンパ265を図57
(B)に示す状態にすると、第4ダクト61から吸込ダ
クト201に吸い込まれ、吹出ダクト203から第2ダ
クト66に吹き出される。
【0088】次に第14実施例を説明する。図58に示
すように、本実施例の場合は、吸込ダクト201、吹出
ダクト203、第2ダクト66、第4ダクト61の4つ
のダクトの先端が90度おきに並んで合流している。そ
の合流の仕方は、吸込ダクト201と吹出ダクト203
とが対向し、第2ダクト66と第4ダクト61とが対向
して配置されて合流している。そして、その合流部分に
は円柱状空間271が形成されており、ほぼ45度間隔
で各ダクト201,203,61,66への開口部が形
成され、残りは壁部272とされている。
【0089】円柱状空間271には切換ダンパ275が
配置される。この切換ダンパ275は、やや厚みのある
平板状でその両縁部275aの角が取られており、回動
軸275b周りに回動させると、両縁部275aが壁部
272に摺動可能にされている。
【0090】そして、図58(A)に示す場合には、第
4ダクト61から吸込ダクト201に吸い込まれ、吹出
ダクト203から第2ダクト66に吹き出される。一
方、切換ダンパ275を90度回転させ、図58(B)
に示す状態にすると、第2ダクト66から吸込ダクト2
01に吸い込まれ、吹出ダクト203から第4ダクト6
1に吹き出される。
【0091】次に第15実施例を説明する。図59
(A)に示すように、本実施例の場合は、吸込ダクト2
01、第2ダクト66、第4ダクト61の3つのダクト
の先端が同一平面状において90度おきに並んで合流し
ている。一方、その3つのダクトの合流地点の下方より
吹出ダクト203が合流している。その合流地点には、
吹出ダクト203へ連通する円孔281が形成されてお
り、その円孔281の縁には90度おきに壁282が立
設されている。これらの壁282は、最寄りのダクト2
01,66,61まで延ばされて設けられている。
【0092】本実施例の切換ダンパ285は、図59
(B)に示すように、円孔281の直径と同じ長さの平
板部285aの一端に円孔281と径の等しい半円盤状
部285bが設けられ、回動軸285cの軸中心上に半
円盤部285bの中心が位置するようにされている。そ
して、半円板状部285bが円孔281にはめられ、円
孔281の周壁281aと摺動しながら回動可能に取り
付けられている。
【0093】そして、図60(A)に示す場合には、第
2ダクト66から吸込ダクト201に吸い込まれ、吹出
ダクト203から第4ダクト61に吹き出される。一
方、切換ダンパ285を図60(A)の状態から図中に
おいて時計周りと反対方向に90度回転させ、図60
(B)に示す状態にすると、第4ダクト61から吸込ダ
クト201に吸い込まれ、吹出ダクト203から第2ダ
クト66に吹き出される。
【0094】次に第16実施例を説明する。図61に示
すように、本実施例の場合は、吸込ダクト201と吹出
ダクト203とが対向し、第2ダクト66と第4ダクト
61とが対向し、これら4つのダクトの先端が90度お
きに並んで合流している。そして、その合流部分には略
円柱状の切換ダンパ295が、その両端を吸込ダクト2
01及び吹出ダクト203にそれぞれ少しづつ侵入させ
て配置されている。
【0095】切換ダンパ295には、吹出ダクト203
側から側面に抜ける第1連通孔295aと、吸込ダクト
201側から側面に抜ける第2連通孔295bが形成さ
れており、これらの両連通孔295a,295bは、回
動軸295cを挟んで反対側に位置するよう設けられて
いる。なお、4つのダクト201,203,61,66
は上記両連通孔295a,295b以外では連通しない
ように各部がシールされている。
【0096】そして、図62(A)に示す場合には、第
2ダクト66から吸込ダクト201に吸い込まれ、吹出
ダクト203から第4ダクト61に吹き出される。一
方、切換ダンパ295を180度回転させ、図62
(B)に示す状態にすると、第4ダクト61から吸込ダ
クト201に吸い込まれ、吹出ダクト203から第2ダ
クト66に吹き出される。
【0097】次に第17実施例を説明する。図63に示
すように、本実施例のダクトの配置は第7実施例と同じ
である。4つのダクト201,203,61,66の合
流部分には円柱状の切換ダンパ305が配置されてお
り、回動軸305e周りに回動可能にされている。ま
た、この切換ダンパ305には、図63(B)に示すよ
うに第1〜第4連通孔305a〜305dの4つの連通
孔が穿設されている。
【0098】これら第1〜第4連通孔305a〜305
dが設けられている位置を、図64により説明する。図
64(A)は図63(A)の上面図、図64(B)は図
63(A)のA矢視図、図64(C)は図64(B)の
B−B断面図である。図64(A)〜(C)より判るよ
うに、第1及び第2連通孔305a,305bは、境界
板309より吹出ダクト203側に配置され、一方、第
3及び第4連通孔305c,305dは、境界板309
より吸込ダクト201側に配置されている。
【0099】また、第1連通孔305a及び第4連通孔
305dは平行かつ、それらを上下方向に配置した際、
仕切板307を挟んでそれぞれ開口するように穿設され
ている。また、それらと直交して第2連通孔305b及
び第3連通孔305cが穿設されており、同様に、上下
方向に配置した際には仕切板307を挟んでそれぞれ開
口するようにされている。
【0100】一方、図64(B),(C)に示すよう
に、第2連通孔305b及び第3連通孔305cは、第
2ダクト66及び第4ダクト61と平行に配置された
際、第2ダクト66の壁部66a及び第4ダクト61の
壁部61aによって、塞がれてしまう。また、図示して
いないが、第1連通孔305a及び第4連通孔305d
も、第2ダクト66及び第4ダクト61と平行に配置さ
れた際、両壁部66a,61aによって塞がれてしま
う。
【0101】また、仕切板307、第2ダクト66の壁
部66a及び第4ダクト61の壁部61a、境界板30
9と切換ダンパ305との当接部分は、4つのダクト2
01,203,61,66が上記4つの連通孔305a
〜305d以外では連通しないようにそれぞれシールさ
れている。
【0102】そして、図65(A)に示す場合には、第
1連通孔305a及び第4連通孔305dは両壁部66
a,61aによって塞がれており、第2連通孔305b
及び第3連通孔305cのみ連通している。従って、第
2ダクト66から第3連通孔305cを通って吸込ダク
ト201に吸い込まれ、吹出ダクト203から第2連通
孔305bを通って第4ダクト61に吹き出される。
【0103】一方、切換ダンパ305を、図63(A)
の矢印A方向からみて時計周りに90度回転させ、図6
5(B)に示す状態にすると、今度は第2連通孔305
b及び第3連通孔305cは両壁部66a,61aによ
って塞がれており、第1連通孔305a及び第4連通孔
305dのみ連通する。従って、第4ダクト61から第
4連通孔305dを通って吸込ダクト201に吸い込ま
れ、吹出ダクト203から第1連通孔305aを通って
第2ダクト66に吹き出される。
【0104】次に第18実施例を説明する。図66に示
すように、本実施例の場合は、円筒310を境界板31
9で半分に仕切って片方が吸込ダクト201、他方が吹
出ダクト203とされている。そして、第4ダクト61
は円筒310と同径の円筒状に形成されており、その内
部には、第4ダクト61のほぼの半分の径の円筒状に形
成された第2ダクト66が配置されている。
【0105】本実施例の切換ダンパ315は、扇状に形
成された第1及び第2連通孔315a,315bを備え
ている。第1連通孔315aは、第2ダクト66の内径
にほぼ等しい円弧を持つ半円より小さい扇状である。一
方、第2連通孔315bは、第4ダクト61と第2ダク
ト66との2つの円筒状のダクトの間に開口する扇状に
形成されており、第1連通孔315aとは互いに背いて
配置されている。さらに、この切換ダンパ315は回動
軸315cを備えており、円筒310の内周に摺動しな
がら回動可能に取り付けられている。
【0106】そして、図67(A)に示す場合には、第
4ダクト61から第2連通孔315bを通って吸込ダク
ト201に吸い込まれ、吹出ダクト203から第1連通
孔315aを通って第2ダクト66に吹き出される。一
方、切換ダンパ315を180度回転させ、図67
(B)に示す状態にすると、第2ダクト66から第1連
通孔315aを通って吸込ダクト201に吸い込まれ、
吹出ダクト203から第2連通孔315bを通って第4
ダクト61に吹き出される。
【0107】次に第19実施例を説明する。本実施例の
場合は、図68に示すように第2ダクト66及び第4ダ
クト61がそれぞれ2つに分かれ、上段では左に第4ダ
クト61で右に第2ダクト66、下段では左に第2ダク
ト66で右に第4ダクト61が開口して配置されてい
る。そして、吸込ダクト201、吹出ダクト203は左
右に開口しており、ジャバラダクト部320が途中に介
装されているため図中の矢印方向に移動可能にされてい
る。
【0108】そして、図69(A)に示す場合には、吸
込ダクト201、吹出ダクト203が第2ダクト66、
第4ダクト61と下段で連通し、空気は第4ダクト61
から吸込ダクト201に吸い込まれ、吹出ダクト203
から第2ダクト66に吹き出される。一方、ジャバラダ
クト部320を延ばしながら移動させ、図69(B)に
示す状態にすると、今度は吸込ダクト201、吹出ダク
ト203が第2ダクト66、第4ダクト61と上段で連
通し、第2ダクト66から吸込ダクト201に吸い込ま
れ、吹出ダクト203から第4ダクト61に吹き出され
る。
【0109】なお、ジャバラダクト部320を設けない
でも、ファン74、蒸発器78等が配置された第1ダク
ト62及び吸込ダクト201、吹出ダクト203を全体
的に移動させる構成を採用しても同様に実施可能であ
る。次に第20実施例を説明する。本実施例の場合は、
図70に示すように吸込ダクト201が2つに分かれ、
吹出ダクト203を挟むように配置され、ダクトユニッ
ト335を構成している。また、吸込ダクト201は1
本になった後、ジャバラダクト部331が介装されて第
1ダクト62に接続されている。
【0110】一方、吹出ダクト203はジャバラダクト
部333が介装されて第1ダクト62に接続されてい
る。従って、ファン74等の配置された第1ダクト62
は固定したまま、ダクトユニット335のみを矢印A方
向に移動させることが可能である。なお、第2及び第4
ダクト66,61と吸込及び吹出ダクト201,203
との連結部分にはシール部材337が介装されている。
【0111】そして、図71(A)に示す場合には、第
2ダクト66から吸込ダクト201に吸い込まれ、吹出
ダクト203から第4ダクト61に吹き出される。一
方、ダクトユニット335を図71(A)中の矢印B方
向にスライドさせ、図71(B)に示す状態にすると、
今度は、第4ダクト61から吸込ダクト201に吸い込
まれ、吹出ダクト203から第2ダクト66に吹き出さ
れる。
【0112】一方、ジャバラダクト部331,335を
設けなくとも、ダクトユニット335及び第1ダクト6
2を同時に移動させるように構成してもよい。また、ダ
クトユニット335及び第1ダクト62は固定してお
き、第2ダクト66及び第4ダクト61を図70中の矢
印C方向に移動させて切り換えるように構成しても同様
に実施可能である。
【0113】次に、複数の座席を有する場合に、ある座
席で生じたタバコの煙や悪臭等を排出する構成を備えた
第21実施例について説明する。各座席の基本的な構成
は第1実施例と同様なので詳しい説明は省略する。図7
2に示すように、第2ダクト66は座席毎に分かれ各座
席に対応して吹出口72が設けられている。また、吸込
口60も各座席に設けられており、各座席の吸込口60
に通じている第4ダクト61は途中で合流して合流吸込
ダクト401となり、第1ダクト62に接続している。
【0114】この合流吸込ダクト401から分岐ダクト
403が分岐しており、その分岐部分には外気導入ダン
パ405が設けられている。この外気導入ダンパ405
はサーボモータ407により開閉可能にされており、そ
の回度に応じて外気あるいは内気の導入量を調節可能に
されている。
【0115】各第4ダクト61の途中から分岐した排気
ダクト411は合流しており、排気ファン413が介装
されて、その後外部に連通している。第4ダクト61か
ら排気ダクト411が分岐する部分にはそれぞれ排気切
換ダンパ415が設けられており、サーボモータ417
により矢印方向に移動可能にされている。
【0116】また、複数の座席には、着座員が吸ったタ
バコの煙やその他の悪臭等を検知可能なセンサ421
が、図73(A),(B)に示すように、着座部50両
脇の吸込口60より少し内方に入ったところにそれぞれ
設けられている。また、排気制御のためブロワコントロ
ールユニット425が設けられており、センサ421か
らの検出信号等をダンパコントロールユニット423を
通じて入力し、外気導入ダンパ405あるいは排気切換
ダンパ415の回度を制御したり、排気ファン413の
回転速度等を制御して排気の調整を行っている。
【0117】本第21実施例の作動について説明する。
図72に示すように、着座員がタバコを吸っている座席
においては、センサ421から検出信号が出され、それ
に応じてダンパコントロールユニット423が、対応す
るサーボモータ417に駆動信号を出し、排気切換ダン
パ415を全開にする。それと同時にブロワコントロー
ルユニット425によって排気ファン413が回転させ
られ、吸込口60から吸い込まれたタバコの煙を含む空
気を排気ダクト411に導き外部に排出する。
【0118】一方、着座員がタバコを吸っていない座席
では排気切換ダンパ415が全閉にされており、吸い込
まれた空気は第4ダクト61より合流吸込ダクト401
に流れて第1ダクト62に至る。さらに、この場合は2
つの座席から吸い込まれた空気が排出されていくので、
必要に応じて外気導入ダンパ405を少し開けて外気あ
るいは内気を導入するとよい。
【0119】このように、ある座席でタバコの煙や悪臭
等を検出した場合には、その座席に対応する排気切換ダ
ンパ415を排気側に切り換え、排気ファン413を回
転させて、空気を外部に排出することにより、他の着座
員に不快感を与えることを防止することができる。ま
た、排気を行わない座席においては基本的に内気の循環
による空調であり、省動力が実現できる。なお、排気切
換ダンパ415を排気側に切り換える際、所定時間連続
して排気するだけでなく、排気切換ダンパ415を所定
間隔で間欠作動させて、間欠的に排気するようにしても
よい。あるいは半開にしておいて排気される空気と循環
して空調される空気とに分けてもよい。
【0120】図72に示した第21実施例では、各排気
ダクト411は合流し、合流した後に排気ファン413
が介装されてその後外部に連通するようにしたものを示
したが、図74に示す第22実施例のように、各排気ダ
クト411に排気ファン413をそれぞれ介装し、別々
に外部に連通するように構成してもよい。この方が、座
席毎の排気能力が向上する。
【0121】また、図75に示す第23実施例のよう
に、ファン74の後流側で、ファン74と蒸発器78と
の間に排気ダクト411と排気切換ダンパ415とを設
けると共に、排気切換ダンパ415を迂回する迂回路4
31を設けて部分的に排出するようにしてもよい。排気
切換ダンパ415は、図76(A)に示すように全閉す
ると排気ダクト411側へは連通しなくなる。また、図
76(B)に示すように排気ダクト411側へ連通させ
ながらも、迂回路431により蒸発器78側へも同時に
連通した状態としたり、図76(C)に示すように全開
にして、排気ダクト411側へのみ連通させることもで
きる。
【0122】この第23実施例によれば、着座員がタバ
コを吸っている座席においては、図76(B)のように
大部分は排気させて一部は循環させるようにしたり、図
76(C)のように排気切換ダンパ415を全開にして
全て排気させることができる。一方、他の座席では図7
6(A)のように排気切換ダンパ415を全閉にし、す
べて循環させる。このようにすれば、外気あるいは内気
の取入れ口を特別に設けなくとも空気循環性能はあまり
落ちず、かつ排気も行うことができる。
【0123】さらに、図77に示す第24実施例のよう
に、吸い込んだ空気と排気とで熱交換を行うことも考え
られる。本第24実施例では、蒸発器78の後流側に排
気ダクト411が設けられており、排気切換ダンパ41
5で第2ダクト66側へ流れる空気と排気ダクト411
側へ流れる空気の調整が可能とされている。そして、排
気ダクト411は、外部に至るまでの一部が、ファン7
4と蒸発器78とを連通する連通ダクト441と並行に
配置され、図77(B)に示すように、熱交換板443
が排気ダクト411と連通ダクト441とにまたがって
配置されている。
【0124】本第24実施例によれば、着座員がタバコ
を吸っている座席においては排気切換ダンパ415を開
けて空調された空気の一部を排気させるのであるが、そ
の際、排気ダクト411内の排気と連通ダクト441内
の吸込空気とを熱交換させることができる。例えば、冷
房の場合に、連通ダクト441内の吸込空気は吹出口7
2から吹き出され、車内空間で温まってから吸い込まれ
た空気である。一方、排気ダクト411内の排気は蒸発
器78等で冷却された後の冷却空気である。従って、単
に排気してしまうだけでなく、蒸発器78で冷却される
前の空気と熱交換することで、より省動力が実現でき
る。
【0125】また、図78に示す第25実施例のよう
に、蒸発器78側へ通じる側の通路の開閉を行う吹出ダ
ンパ451と排気ダクト411の開閉を行う排気ダンパ
453とを設け、それぞれサーボモータ455,457
で駆動させるようにしてもよい。本第25実施例におけ
るダンパ開閉制御処理を図79のフローチャート及び図
80を参照して説明する。
【0126】エアコンスイッチがオンされ(ステップ1
00)、センサ421の検出値Cが入力される(ステッ
プ110)。この検出値Cは、煙や悪臭の例えば濃度等
に基づく値である。そして次に基準値C0 以下かどうか
が判断される(ステップ120)。この基準値C0 に
は、煙や悪臭が感じない程度の低い値が設定される。
【0127】検出値Cが基準値C0 以下の場合には、吹
出ダンパ451を全開にし、排気ダンパ453を全閉に
する(ステップ130)。この状態では、図80(A)
に示すように、吸込口60から吸い込まれた空気は全て
蒸発器78側に導かれて空調がなされる。一方、検出値
Cが基準値C0 より大きい場合(ステップ120:N
O)には、検出値Cが許容値C1 以下かどうかが判断さ
れる(ステップ140)。
【0128】そして、検出値Cが許容値C1 以下の場合
には、吹出ダンパ451及び排気ダンパ453を共に半
開にする(ステップ150)。この状態では、図80
(C)に示すように、吸込口60から吸い込まれた空気
の一部は蒸発器78側に導かれて空調され、残りは排気
される。従って徐々に換気されて空気は清浄化されてい
く。
【0129】一方、一部は検出値Cが許容値C1 より大
きい場合(ステップ140:NO)には、吹出ダンパ4
51を全閉にし、排気ダンパ453を全開にする(ステ
ップ160)。この状態では、図80(B)に示すよう
に、吸込口60から吸い込まれた空気は全て排気され
る。従って、しばらくこの状態を続けていると、煙悪臭
等はなくなる。
【0130】なお、図78に示す場合では、センサ42
1から検出信号に応じてダンパコントロールユニット4
23で制御しているが、手動で各ダンパ451,453
の開閉を行うように構成してもよい。次に第26実施例
を図81を参照して説明する。この第26実施例は、図
78に示す第25実施例の構成に加え、ファン74の上
流側に外気導入ダクト461を接続し、外気導入ダンパ
463及びサーボモータ465を設けたものである。
【0131】本第26実施例によれば、吹出ダンパ45
1及び排気ダンパ453を共に開け、空調しながら換気
を同時に行う場合、外気導入ダンパ463を開けて、外
気を導入する。この際、外気導入ダンパ463及び排気
ダンパ453の回度を同じにして、外気導入ダクト46
1より導入される風量と、排気ダクト411から排出さ
れる風量とを同じにすることにより、蒸発器78側へ導
かれる風量はそのままでの換気が可能となる。
【0132】次に第27実施例を図82を参照して説明
する。この第27実施例は、図81に示す第26実施例
の外気導入ダンパ463及び排気ダンパ453を一体化
した排気兼外気導入ダンパ471を設け、サーボモータ
473で開閉させるようにしたものである。さらに、吹
出口72周辺に風速センサ475を設け、その検出信号
はファン74の回転速度等を制御するブロワコントロー
ルユニット425に入力するように構成されている。
【0133】また、ブロワコントロールユニット425
には、4つの風量モード(Hi,Me2,Me1,L
o)を設定する風量スイッチ477が接続されている。
なお、ブロワコントロールユニット425とダンパコン
トロールユニット423とは相互に信号のやり取りが可
能にされている。
【0134】本第27実施例の作動について、風速セン
サ475を用いた風量制御(図83)と、風速センサ4
75が無い場合の風量制御(図84)とを説明する。最
初に、風速センサ475も用いた場合を説明する。エア
コンスイッチがオンされ(ステップ200)、風量モー
ドが判別される(ステップ210)。風量モードが「H
i」の場合、まず排気兼外気導入ダンパ471が開いて
いるか否かを判断し(ステップ220)、開いていない
場合にはステップ210に戻る。一方、開いている場
合、すなわち外気導入及び排気を行っている場合には、
風速センサ475により検出した吹出風速V1 と第1設
定風速V0 Hiとが等しいか否かを判断する(ステップ
230)。この第1設定風速V0 Hiは、排気兼外気導
入ダンパ471が閉じているときの、風量モード「H
i」に対応する吹出風速を予めフィーリングテスト等で
調べておき記憶させておいたものである。
【0135】吹出風速V1 と第1設定風速V0 Hiとが
等しい場合にはステップ210に戻り、等しくない場合
には、吹出風速V1 が第1設定風速V0 Hiより大きい
かどうかを判断する(ステップ240)。そして、吹出
風速V1 が第1設定風速V0Hiより大きい場合には、
ファン74の回転数を制御して吹出風速V1 が第1設定
風速V0 Hiと等しくなるまで風量ダウンさせ(ステッ
プ250)、第1設定風速V0 Hiより小さい場合に
は、吹出風速V1 が第1設定風速V0 Hiと等しくなる
まで風量アップさせて(ステップ260)、ステップ2
10に戻る。
【0136】ステップ210においてその他の風量モー
ド(Me2,Me1,Lo)と判断された場合にも、上
述したステップ220〜260と同様の処理を行う(ス
テップ270,280,290)。具体的には、排気兼
外気導入ダンパ471が閉じているときの、各風量モー
ド「Me2」,「Me1」,「Lo」に対応する吹出風
速を、それぞれ第2設定風速V0 Me2、第3設定風速
V0 Me1、第4設定風速V0 Loとし、ステップ23
0〜260における第1設定風速V0 Hiをそれぞれ対
応する設定風速に置き換えた処理を行う。
【0137】次に、風速センサ475が無い場合の風量
制御を図84を参照して説明する。エアコンスイッチが
オンされ(ステップ300)、風量モードが判別される
(ステップ310)。どの風量モードにおいても、まず
排気兼外気導入ダンパ471が開いているか否かが判断
され(ステップ320,340,360,380)、開
いていない場合にはステップ310に戻る。
【0138】一方、開いている場合、すなわち外気導入
及び排気を行っている場合には、風量が、風量モード
(Me2,Me1,Lo)毎に対応して設定された調整
風量(VMe2,VMe1,VLo)に等しくなるよう
ファン74の回転速度を制御し(ステップ330,35
0,370,390)、その後ステップ310に戻る。
この調整風量は、排気兼外気導入ダンパ471が開いて
いるとき、吹出風量がダンパ閉のときと同じになるよう
に調整した値である。
【0139】次に第28実施例を図85を参照して説明
する。この第28実施例は、図81に示す第26実施例
の吹出ダンパ451及び排気ダンパ453を一体化した
空調兼排気ダンパ481を設け、サーボモータ483で
開閉させるようにしたものである。空調兼排気ダンパ4
81により、吹出風量と排気風量との割合を変化させる
ことができる。また、空調兼排気ダンパ481と外気導
入ダンパ463は連動しており、排気ダクト411から
の排気風量と外気導入ダクト461からの外気導入風量
とが同じになるように制御している。
【0140】次に第29実施例について説明する。図8
6は第29実施例を示す模式的断面図である。本実施例
ではヒータ80の後流側において第1ダクト62から分
岐した吹出用連通ダクト501が、ブロワファン74の
上流側に接続されている。この吹出用連通ダクト501
の、第1ダクト62との分岐部分には、吹出口切替ダン
パ503が配置されている。
【0141】また、背もたれ部52と着座部50との連
結部付近に開口するバイレベル及びヒータ用吸込口50
5を持つ吸込ダクト507を備えており、ブロワファン
74の上流側かつ、吹出用連通ダクト501の接続部よ
り下流側において第1ダクト62に接続している。そし
て、この接続部分には、吸込口切替ダンパ509が配置
されている。さらに、上述した吹出口切替ダンパ50
3、吸込口切替ダンパ509及びヒータ80前のエアミ
ックスダンパ82は、図示しないコントロールボックス
に接続されている。
【0142】本第29実施例の作動について説明する。
まず図87により冷房モードの際の作動を示す。図87
(A)に示すように、吹出口切替ダンパ503は、吹出
用連通ダクト501と第1ダクト62とが連通しないよ
うに切り替え、吸込口切替ダンパ509は、吸込ダクト
507と第1ダクト62とが連通しないように切り替え
る。
【0143】そして、ブロワファン74が回転すると吸
込口60より空気が吸い込まれ、蒸発器78により冷却
された空気は第2ダクト66へ流れ込み、吹出口72か
ら吹き出される。なお、図にはエアミックスダンパ82
をヒータ80側へ倒し、ヒータ80を通過しないように
しているが、必要に応じてエアミックスダンパ82の回
度を調節し、再加熱して適当な温度に空調すればよい。
【0144】また、図87(B)に示すように、吸込口
切替ダンパ509を半開にし、バイレベル及びヒータ用
吸込口505と第1ダクト62、及び吸込口60と第1
ダクト62とが両方連通するようにすれば、上部の吹出
口72から吹出された冷却空気は、着座員の腰付近及び
足元付近から吸い込まれることになる。
【0145】図88(A)にはバイレベルモードの際の
作動を示す。この場合は、吹出口切替ダンパ503を半
開にし、吹出用連通ダクト501及び第2ダクト66が
両方第1ダクト62を連通するように切り替える。そし
て、エアミックスダンパ82も半開にし、ヒータ80を
通過した空気は主に吹出用連通ダクト501側に導か
れ、ヒータ80を通過しない空気は主に第2ダクト66
側に導かれるようにされている。もちろん、ヒータ80
の後流において、ヒータ80を通過した空気と通過しな
い空気とが混合されるようにはされている。また、吸込
口切替ダンパ509は、吸込ダクト507と第1ダクト
62とのみが連通するように切り替える。
【0146】この場合、ブロワファン74が回転すると
バイレベル及びヒータ用吸込口505より空気が吸い込
まれ、主に蒸発器78のみを通過した冷却空気は第2ダ
クト66へ流れ込み、吹出口72から吹き出され、再度
バイレベル及びヒータ用吸込口505より吸い込まれ
る。
【0147】一方、主にヒータ80を通過した比較的暖
かい空気は、吹出用連通ダクト501を通過して、足元
付近の吸込口60から吹き出され、再度バイレベル及び
ヒータ用吸込口505より吸い込まれる。このようにし
て、上方からは冷たい空気、下方からは比較的暖かい空
気を吹き出す本バイレベルモードでの空調により、いわ
ゆる頭寒足熱空調が実現できる。
【0148】図88(B)には暖房モードの際の作動を
示す。この場合は、吹出口切替ダンパ503を、吹出用
連通ダクト501と第1ダクト62とのみが連通するよ
うに切り替える。そして、エアミックスダンパ82は、
蒸発器78を通過した空気が全てヒータ80を通過する
ようにその回度を調節する。また、吸込口切替ダンパ5
09は、吸込ダクト507と第1ダクト62とのみが連
通するように切り替える。
【0149】この場合、ブロワファン74が回転すると
バイレベル及びヒータ用吸込口505より空気が吸い込
まれ、蒸発器78、ヒータ80を通過して加熱された暖
気は、吹出用連通ダクト501を通過して、足元付近の
吸込口60から吹き出され、再度バイレベル及びヒータ
用吸込口505より吸い込まれる。
【0150】次に第30実施例を説明する。図89に示
すように、第30実施例は上述の第29実施例の構成に
加えて、ブロワファン74のすぐ上流には外気導入ダク
ト510、ブロワファン74のすぐ下流には排気ダクト
512をそれぞれ接続し、外気導入ダクト510の接続
部には外気吸込ダンパ511、排気ダクト512の接続
部には車室外吹出ダンパ513を設けたものである。
【0151】そして、上述の吹出口切替ダンパ503、
吸込口切替ダンパ509、ヒータ80に加え、外気吸込
ダンパ511と排気ダクト512とも図示しないコント
ロールボックスに接続されている。本第30実施例の作
動を冷房モードを例に取って説明する。図90に示すよ
うに、吹出口切替ダンパ503は、吹出用連通ダクト5
01と第1ダクト62とが連通しないように切り替え、
吸込口切替ダンパ509は、吸込ダクト507と第1ダ
クト62とが連通しないように切り替える。一方、吸込
口切替ダンパ509と外気吸込ダンパ511は全開にす
る。
【0152】そして、ブロワファン74が回転すると車
室空間126の空気が吸込口60より吸い込まれ、また
外気導入ダクト510より外部の空気が吸い込まれる。
そして、蒸発器78により冷却された空気は第2ダクト
66へ流れ込み、吹出口72から吹き出される。なお、
図にはエアミックスダンパ82をヒータ80側へ倒し、
ヒータ80を通過しないようにしているが、必要に応じ
てエアミックスダンパ82の回度を調節し、再加熱して
適当な温度に空調すればよい。
【0153】さらに、図91に示すように、吸込口切替
ダンパ509と外気吸込ダンパ511の回度を調節し
て、外気の導入及び排出量を制御することもできる。こ
の場合は、吸込口切替ダンパ509と外気吸込ダンパ5
11とを連動させて両方の回度を等しくするとよい。外
気の導入及び排出量が等しくなることにより、車室内の
空調空気の流れを変化させることなく換気を実施でき
る。なお、図90、91では冷房モードの場合を示した
が、バイレベルモード、暖房モードにおいても同様に、
換気を行いながらの空調ができる。
【0154】次に第31実施例について説明する。図9
2に示すように、本実施例ではブロワファン74の上流
側には3モード兼用吸込ダクト515のみが配置されて
おり、その端部が、背もたれ部52と着座部50との連
結部付近に開口する3モード兼用吸込口517とされて
いる。そして、ヒータ80の後流側において第1ダクト
62から分岐した吹出用連通ダクト501は、第29実
施例における吸込口60と連通し、本第31実施例にお
ける下方吹出口519とされている。
【0155】本第31実施例によれば、ブロワファン7
4が回転すると3モード兼用吸込口517より空気が吸
い込まれ、蒸発器78、ヒータ80で空調される。そし
て、例えば冷房モードの場合、吹出用連通ダクト501
側を閉じれば上方吹出口72からのみ冷気を吹出させる
ことができ、また、暖房モードの場合、逆に第2ダクト
66側を閉じれば足元側の下方吹出口519からのみ暖
気を吹き出させることができる。
【0156】さらに、バイレベルモードの場合、切替ダ
ンパ503を半開にすれば、吹出用連通ダクト501及
び第2ダクト66が両方共第1ダクト62と連通する。
従って、上方の吹出口72からは冷気、足元側の下方吹
出口519からは暖気が吹出されて、頭寒足熱空調が実
現できる。
【0157】次に第32実施例を説明する。図93に示
すように、本実施例では、第1ダクト62内において、
ブロワファン74を挟んで吸込口60側にはヒータ8
0、第2ダクト66側(すなわち吹出口72側)に蒸発
器78が配置されている。そして、ブロワファン74と
ヒータ80との間にはヒータ用ダンパ521、一方、ブ
ロワファン74と蒸発器78との間には蒸発器用ダンパ
523がそれぞれ配置されている。
【0158】これらヒータ用ダンパ521及び蒸発器用
ダンパ523はコントロールワイヤ525によって、着
座部50の脇に載置されたコントロールスイッチ527
と接続されている。なお、本実施例では図94に示すよ
うに、ブロワファン74、ファンモータ76及びヒータ
用ダンパ521、蒸発器用ダンパ523が一つのファン
ユニットを構成している。
【0159】本第32実施例の作動について説明する。
まず冷房モードの際は、図95(A)に示すように、ヒ
ータ用ダンパ521を下げて吸込口60をブロワファン
74の軸方向側とのみ連通させると共に、蒸発器用ダン
パ523を上げて吹出口72をブロワファン74の径方
向とのみ連通させる。
【0160】その後、ブロワファン74が回転すると吸
込口60より空気が吸い込まれ、ヒータ80を通過した
空気は、ブロワファン74の軸方向から吸い込まれる。
そして、径方向に吹き出され蒸発器78を通過して冷却
された空気は第2ダクト66へ流れ込み、吹出口72か
ら吹き出される。なお、図95(C)に示すように、ヒ
ータ用ダンパ521を所定分上げることで、ヒータ80
を通過する吸込空気の割合が変化し、その結果、温度コ
ントロールを行うことができる。
【0161】また、暖房モードの場合は、図95(B)
に示すように、ヒータ用ダンパ521を上げて吸込口6
0をブロワファン74の径方向側とのみ連通させると共
に、蒸発器用ダンパ523を下げて吹出口72をブロワ
ファン74の軸方向とのみ連通させる。
【0162】その後、ブロワファン74が回転すると、
今度は吹出口72より空気が吸い込まれ、蒸発器78を
通過した空気は、ブロワファン74の軸方向から吸い込
まれる。そして、径方向に吹き出されヒータ80を通過
して加熱された空気は足元の吸込口60から吹き出され
る。
【0163】次に第33実施例について説明する。本実
施例は図96に示すように、上述の第32実施例の構成
に加えて、背もたれ部52と着座部50との連結部付近
に開口するバイレベル用吸込口531を有するバイレベ
ル用ダクト533を、第1ダクト62の、ブロワファン
74の上方に接続したものである。
【0164】そして、冷房モードの場合は、ヒータ用ダ
ンパ521を下げて吸込口60をブロワファン74の軸
方向側とのみ連通させると共に、蒸発器用ダンパ523
を上げて吹出口72をブロワファン74の径方向とのみ
連通させる。その後、ブロワファン74が回転すると、
吸込口60より吸い込まれヒータ80を通過した空気、
及びバイレベル用吸込口531より吸い込まれた空気が
ブロワファン74の径方向に吹き出される。そして、蒸
発器78を通過して冷却された空気は第2ダクト66へ
流れ込み、吹出口72から吹き出される。
【0165】また、図97(A)に示すように、ヒータ
用ダンパ521及び蒸発器用ダンパ523を上げて、吸
込口60及び吹出口72を共にブロワファン74の径方
向とのみ連通させるとバイレベルモードとなる。この場
合、ブロワファン74が回転すると、バイレベル用吸込
口531からのみ吸い込まれ、ヒータ80側及び蒸発器
78側の両方に吹き出される。ヒータ80を通過した空
気は加熱されて足元側の吸込口60より暖気が吹き出さ
れ、一方、蒸発器78を通過して冷却された空気は第2
ダクト66へ流れ込み吹出口72から冷気が吹き出され
ることにより、頭寒足熱空調が実現できる。
【0166】ここで図94で示したファンユニットの別
態様を図98〜図100に示す。図98に示すものは、
円筒状に形成された第1ダクト62内にブロワファン7
4が配置されており、ブロワファン74の部分だけ開口
する仕切板534によって、ブロワファン74の上部空
間S1と下部空間S2とに分けられている。
【0167】ヒータ用ダンパ521及び蒸発器用ダンパ
523は円盤状にされており、共に半円形の連通孔53
5が形成されている。そして、コントロールワイヤ52
5により各ダンパ521,523を回転させることによ
り、連通孔535を上部空間S1とのみ連通させたり、
下部空間S2とのみ連通させたりすることができるよう
に構成されている。
【0168】また、上述した図96の第33実施例のよ
うにバイレベルモードも可能なものに用いる場合は、図
99に示すように、バイレベル用ダクト533を上部空
間S1に連通させればよい。図100に示すものは、ヒ
ータ用ダンパ521及び蒸発器用ダンパ523の役割を
一つの切替ダンパ537で行うものである。この切替ダ
ンパ537は、有底の円筒状で、その側面に2つの連通
孔538,539が形成されており、ブロワファン74
を覆うように配置されている。2つの連通孔538,5
39は側面の上下半分のそれぞれに、およそ半周分開口
し、かつ約180度ずれて設けられている。
【0169】そして、空気は上部の連通孔538から吸
い込まれ、下部の連通孔539から吹き出されるので、
例えば上部連通孔538の開口する向きをヒータ80
(図100には図示せず)側に向けたり、180度回転
させて蒸発器78(図100には図示せず)側に向けた
りすることにより、冷房あるいは暖房モードでの空気流
れが実現できる。
【0170】次に、熱交換部分にペルチェ素子を用いた
実施例を説明する。図101に示す第34実施例では、
ペルチェ素子541の片側に取り付けた吸熱フィン54
3が第1ダクト62内に配置され、反対側に取り付けた
放熱フィン545は冷凍サイクルの低圧側の配管内を流
れる冷媒と熱交換可能にされている。冷凍サイクルを流
れる冷媒で放熱フィン545を直接冷却し、吸熱フィン
543を介して吸込空気と熱交換することにより、吸込
空気を冷却することができる。
【0171】図102に示す第35実施例では、ペルチ
ェ素子541に、電源547及びプラス・マイナス変換
機能付きのペルチェ用スイッチ549が接続されてい
る。そして、放熱フィン545がエンジン冷却水通水系
の配管内を流れる冷却水と熱交換可能にされている。こ
の通水系は、エンジン98、ラジエータ100、ヒータ
80が並列に接続される第1実施例と同様の構成で、ポ
ンプ551により冷却水が循環させられ、流量調整弁1
04によりヒータ80側への流入量と放熱フィン545
側への流入量の調節が可能とされている。
【0172】また、ヒータ80は両端が外部に開口して
いる外気導入ダクト553内に配置されており、外気導
入ファン555により吸い込まれた空気と熱交換するよ
う構成されている。また、ヒータ80の後流のおいて外
気導入ダクト553から分岐した室内導入ダクト557
により、ヒータ80を通過した空気は室内へも導入可能
とされている。さらに、この分岐部分には内外気切替ダ
ンパ559が設けられている。
【0173】冷房時には、第1ダクト62内の吸熱フィ
ン543がそのまま吸熱作用を行うようにペルチェ用ス
イッチ549を入れ、流量調整弁104を閉じてヒータ
80と放熱フィン545との間で冷却水を循環させる。
すると、第1ダクト62に吸い込んだ空気は、吸熱フィ
ン543、放熱フィン545、冷却水、ヒータ80を介
して外気と熱交換して冷却させることができる。
【0174】一方、暖房時には、ペルチェ用スイッチ5
49によりプラス・マイナスを切り替え、第1ダクト6
2内の吸熱フィン543が放熱作用を行い、逆に放熱フ
ィン545が吸熱作用を行うようにさせる。そして、流
量調整弁104を開け、主にエンジン98、ラジエータ
100側に冷却水を循環させる。従って、高温冷却水が
吸熱フィン543、放熱フィン545を介して吸込空気
を加熱し、暖気を吹き出すことができる。
【0175】また、図103に示す第36実施例では、
ペルチェ放熱用熱交換器561を介装させたペルチェ放
熱用配管563を設け、内部に封入した冷媒をポンプ5
65で循環可能にされている。そして、放熱フィン54
5がペルチェ放熱用配管563内を流れる冷媒と熱交換
可能にされている。ペルチェ放熱用熱交換器561にお
ける放熱は、エンジン直結ファン98aを用いてもよい
し、専用のペルチェ放熱用ファン567を設け、それを
用いてもよい。
【0176】本実施例における放熱量の制御は、ポンプ
565の回転数を電圧制御等によって変化させたり、ペ
ルチェ放熱用ファン567の回転数を同様にして変化さ
せる等して行えばよい。上述した第34〜36実施例で
は冷媒、あるいは冷却水を介して熱交換していたが、直
接外気と熱交換する第37実施例を図104に示す。
【0177】図104(A)に示すものは、ペルチェ素
子541の片側に取り付けた吸熱フィン543が第1ダ
クト62内に配置され、反対側に取り付けた放熱フィン
545は車底板571より外部に延出され、室外空気5
73と直接熱交換可能にされている。また、図104
(B)に示すものは、第3ダクト70を天井106の室
内側に沿わせ、ペルチェ素子541の片側に取り付けた
吸熱フィン543は第3ダクト70内に配置し、反対側
に取り付けた放熱フィン545を天井106より外部に
延出させてある。
【0178】次に第38実施例を図105を参照して説
明する。基本的な構成は第1実施例と同様であるが、第
1ダクト62から第2ダクト66へ至る途中で分岐し
て、ショートサーキット(以下単にSSと記す)用ダク
ト581が設けられ、背もたれ部52に着座した着座員
の腰付近に、その開口端であるSS用吹出口583が配
置されている。分岐部分には風量比調節ダンパ585が
設けられており、第2ダクト66への風量とSS用ダク
ト581への風量の比を調節可能にされている。
【0179】また、第3ダクト70は天井106に沿っ
て前方に延出され、その端は下方に開口させてあり、そ
の開口端のすぐ下方にはデフレクタ板587が配置され
ている。第3ダクト70の開口端より吹き出された空気
はデフレクタ板587に衝突して側方に吹き出し、周囲
に設けられたガイド壁589に導かれて下方に吹き出さ
れる。この下方に吹き出される部分が第1実施例におけ
る吹出口72に該当する。
【0180】本実施例によれば、ブロワファン74が回
転すると吸込口60より空気が吸い込まれ、蒸発器7
8、ヒータ80を通過した空気は、風量比調節ダンパ5
85により第2ダクト66とSS用ダクト581とに振
り分けられて流れ込む。第2ダクト66側へ流れ込んだ
空調空気は吹出口72から吹き出され、着座員の頭部か
ら足元側に向かって流下し、再度吸込口60に吸い込ま
れる。一方、SS用ダクト581側へ流れ込んだ空調空
気はSS用吹出口583から吹き出され、着座員の腰付
近から足元側に向かって流下し、再度吸込口60に吸い
込まれる。
【0181】車両の構造上、大部分の日射は腰元あるい
は足元付近に影響し、上方の吹出口72からの冷気によ
っては下部は冷え難く、また上部に対しても日射熱が対
流して上昇し、冷却時に多大な負担増となることがあ
る。これに対し、本第38実施例では、SS用吹出口5
83は上方の吹出口72に比較して吸込口60に近いた
めショートサーキット性が高く、そのSS用吹出口58
3からの冷気により日射熱による温度上昇を大幅に緩和
することができる。
【0182】従って、車室内の熱負荷が大幅に低減し、
上方の吹出口72から吹き出す冷気の冷房能力を低減さ
せることができる。そのため、空調システム全体の省動
力を実現し、さらに空調空気による車内の温度分布も着
座員にとってさらに快適なものとなる。
【0183】なお、図105に示したものでは、ヒータ
80の後流においてSS用ダクト581が分岐していた
が、蒸発器78とヒータ80の間において分岐するよう
に構成してもよい。また、図106に示すように、ブロ
ワファン74と蒸発器78の間よりSS用ダクト581
を分岐させてもよい。この場合は、SS用吹出口583
から吹き出され、吸込口60に吸い込まれる空気は、座
席周辺の空気を単に循環させているだけであり、蒸発器
78等で冷却された空気は全て上方の吹出口72から吹
き出される。
【0184】また、図107(A)に示すように、SS
用吹出口583からの気流により上方の吹出口72から
の気流が乱され、着座部50の側方に設けた吸込口60
に吸い込まれ難くなる場合もある。従って、着座部50
の前部に前方吸込口590を設け、SS用吹出口583
及び上方の吹出口72からの吹出空気を併せて吸い込む
ようにしてもよい。この場合、SS用吹出口583から
の吹出空気は、着座員の大腿外側から内側に向けて吹き
出させるようにするのが望ましい。
【0185】なお、前方吸込口590は、図107
(B)に示すように、着座部50の前縁付近において細
長く開口するように設けるとよい。次に、複数の座席そ
れぞれに空調設備を持ち、それらを一つの冷凍サイクル
中に組み入れた第39実施例を図108を参照して説明
する。各座席の基本的な構成は第1実施例と同じなので
詳しい説明及び符号の付与を省略する。但し、各座席の
ブロワファン74及び蒸発器78の区別をつけるため、
それぞれの番号の後につけるa,b,c,dで判断す
る。本実施例では、74a,78aが運転席のブロワフ
ァン及び蒸発器を表すものとする。
【0186】本実施例の冷凍サイクルも基本的には第1
実施例と同様であるが、圧縮器90はその容量を切替可
能な可変容量圧縮器であり、各座席の蒸発器78a,7
8b,78c,78dが直列に接続されている。次に電
気系統を説明する。ハンドル112付近に配置された温
度設定手段601からの信号は制御手段603に入力す
る。そして、制御手段603は、電磁クラッチオン・オ
フ手段605を介して電磁クラッチのオン・オフが可能
であり、また、可変容量手段607を介して、圧縮器9
0の容量を切替可能にされている。この容量の切替は、
圧縮器90内の斜板を立てたり傾斜させたりすることに
より行い、例えば斜板を傾斜させたときには容量100
%運転、斜板を立てたときには容量50%運転が実施で
きるようにされている。
【0187】各座席のブロワファン74a,74b,7
4c,74dは、それぞれ対応する風量切替手段611
a,611b,611c,611dに接続されている。
判別手段613は、各風量切替手段611a,611
b,611c,611dに接続されており、ファンスイ
ッチのオン・オフ数を判別する。また、冷凍サイクルの
低圧側の圧力を検出する低圧検出手段609からの信号
が制御手段603に入力するようにされている。
【0188】なお、本実施例では、膨張弁96直後の蒸
発器78aを運転席に配置する方が望ましい。その理由
は、直列に配置しており最初の蒸発器78aで空気との
熱交換能力がほとんど無くなってしまう場合も有り得る
ため、運転席等の優先的に温度調整したい場所は少なく
とも温度調整を可能にするためである。
【0189】次に本第39実施例における圧縮器90の
容量制御処理を図109に基づいて説明する。エアコン
スイッチがオンされると(ステップ400:YES)、
まず低圧検出手段609から検出した低圧tを入力し
(ステップ410)、低圧tと所定のカット値trとの
比較を行う(ステップ420)。
【0190】ステップ420において低圧tがカット値
trより大きい場合は、判別手段613からの入力した
ファンスイッチのオン・オフ数より、ファンスイッチが
一つでもオンしているか否かを判断する(ステップ43
0)。一つでもオンしている場合には圧縮器90の電磁
クラッチをオンし(ステップ440)、低圧tが現在の
設定温度に対する基準圧力to以下かどうかを判断する
(ステップ450)。
【0191】低圧tが基準圧力to以下の場合には、圧
縮器90の斜板を立てて吐出量を減少させ(ステップ4
60)、ステップ410に戻る。一方、基準圧力toよ
り大きい場合には、圧縮器90の斜板を傾斜させて吐出
量を増化させ、例えば容量100%運転を行う(ステッ
プ470)。
【0192】また、ステップ420において低圧tがカ
ット値tr以下の場合、及びステップ430においてフ
ァンスイッチが一つもオンしていない場合には、電磁ク
ラッチをオフして(ステップ480)、ステップ410
に戻る。このように、各座席のブロワファン74a,7
4b,74c,74dの作動状態に基づき、冷凍サイク
ル全体の能力必要度に応じて圧縮器90の容量切替を行
い、さらなる省動力を達成する。
【0193】次に第40実施例を図110を参照して説
明する。この第40実施例は、上述した第39実施例の
構成に加え、各座席の蒸発器78a,78b,78c,
78dの上下流を接続するバイパス路がそれぞれ設けら
れている。そして、各バイパス路には絞り弁621a,
621b,621c,621dが介装され、絞り弁制御
手段622a,622b,622c,622dにより回
度を調整可能にされている。
【0194】また、各座席に温度設定手段601a,6
01b,601c,601dが配置され、各座席の蒸発
器78a,78b,78c,78dの後流には吹出温度
検出センサ623a,623b,623c,623dが
配置されており、両者からの信号は設定温度・吹出温度
判別手段625a,625b,625c,625dに入
力するようにされている。
【0195】次に本第40実施例における容量制御処理
を図111〜図113に基づいて説明する。エアコンス
イッチがオンされると(ステップ500:YES)、低
圧tを入力し、低圧tとカット値trとの比較を行う
(ステップ510,520)。ステップ520において
低圧tがカット値trより大きい場合は、ファンスイッ
チが一つでもオンしているか否かを判断し(ステップ5
30)、一つでもオンしている場合には圧縮器90の電
磁クラッチをオンする(ステップ540)。そして、ど
の座席に対応するファンスイッチかを判別して(ステッ
プ550)、第1座席の場合には、第1ファンスイッチ
がオンしているか否かを判断する(ステップ560)。
【0196】スイッチオンの場合には、第1座席の設定
温度・吹出温度判別手段625aより取り込んだ吹出温
度i1が、現在の設定温度i1oより大きいか否かを判
断する(ステップ570)。そして、吹出温度i1が設
定温度i1oより大きい場合には、絞り弁621aを所
定量だけ絞り(ステップ580)、全閉状態か否かを判
断する(ステップ590)。本実施例ではバイパス路に
絞り弁621aが設けられているため、絞り弁621a
を絞ればそれだけ蒸発器78a側に流れる冷媒流量が多
くなる。ステップ590で全閉の場合はm1=1とし
(ステップ600)、一方、全閉でない場合にはm1=
0として(ステップ610)、全閉判別値SCL(=m
1+m2+m3+m4)を算出する(ステップ62
0)。
【0197】この全閉判別値SCLについて説明する。
ステップ550で第1座席の場合には、ステップ560
〜ステップ610の処理でm1の値が0か1に決まる。
同様に、ステップ550で第2座席、第3座席、第4座
席の場合に同様の処理が行われ、m2〜m4の値が決ま
る。
【0198】図113に第2座席の場合を示す。第2フ
ァンスイッチがオンしているか否かを判断し(ステップ
800)、スイッチオンの場合には、第2座席の設定温
度・吹出温度判別手段625bより取り込んだ吹出温度
i2が、現在の設定温度i2oより大きいか否かを判断
する(ステップ810)。そして、吹出温度i2が設定
温度i2oより大きい場合には、絞り弁621bを所定
量だけ絞り(ステップ820)、全閉状態か否かを判断
する(ステップ830)。
【0199】全閉の場合はm2=1とし(ステップ84
0)、一方、全閉でない場合にはm2=0として(ステ
ップ850)、図112のステップ620に移行する。
第3座席、第4座席においても、それぞれ対応する吹出
温度i3,i4が設定温度i3o,i4oより大きい場
合には全閉か否かを判断して、m3及びm4の値を0か
1に決定する。
【0200】このようにして決まるm1〜m4の値を取
り込んで全閉判別値SCLを算出した後、全閉判別値S
CL=0か否かを判断する(ステップ630)。SCL
=0の場合、即ち該当する絞り弁621a,621b,
621c,621dのどれも全閉状態ではない場合に
は、後述する圧縮器90の斜板の制御を行なうことなく
ステップ510に戻って以下の処理を繰り返す。
【0201】一方、SCL=0でない場合、即ち該当す
る絞り弁621a,621b,621c,621dの少
なくともどれか一つは全閉状態である場合には、斜板を
立てて吐出量を減少させ(ステップ640)、ステップ
510に戻る。また、ステップ570における判断で、
吹出温度i1が設定温度i1o以下の場合には、絞り弁
621aを所定量開き(ステップ650)、全開状態か
否かを判断する(ステップ660)。全開の場合はn1
=1とし(ステップ670)、一方、全開でない場合に
はn1=0として(ステップ680)、全開判別値SO
P(=n1+n2+n3+n4)を算出する(ステップ
690)。
【0202】この全開判別値SOPについて説明する。
上述した全閉判別値SCLと同様に第1座席に対するn
1の値が0か1に決まり、ステップ550で判別される
第2座席、第3座席、第4座席の場合にも同様の処理が
行われ、n2〜n4の値が決まる。図113で第2座席
の場合を示すと、ステップ810で、吹出温度i2が設
定温度i2o以下の場合には、絞り弁621bを所定量
開き(ステップ860)、全開状態か否かを判断する
(ステップ870)。
【0203】全開の場合はn2=1とし(ステップ88
0)、一方、全開でない場合にはn2=0として(ステ
ップ890)、図112のステップ690に移行する。
第3座席、第4座席においても、それぞれ対応する吹出
温度i3,i4が現在の設定温度i3o,i4o以下の
場合には、全開か否かを判断してn3及びn4の値を0
か1に決定する。
【0204】このようにして決まるn1〜n4の値を取
り込んで全開判別値SOPを算出した後、全開判別値S
OP=0か否かを判断する(ステップ700)。SOP
=0の場合、即ち該当する絞り弁621a,621b,
621c,621dのどれも全開状態ではない場合に
は、圧縮器90の斜板の制御を行なうことなくステップ
510に戻って以下の処理を繰り返す。
【0205】一方、SOP=0でない場合、即ち該当す
る絞り弁621a,621b,621c,621dの少
なくともどれか一つは全開状態である場合には、斜板を
傾斜させて吐出量を増化させ、例えば容量100%運転
を行う(ステップ710)。なお、ステップ520にお
いて低圧tがカット値tr以下の場合、及びステップ5
30においてファンスイッチが一つもオンしていない場
合には、電磁クラッチをオフして(ステップ720)、
ステップ510に戻る。
【0206】また、ステップ560において第1ファン
スイッチがオンしていないと判断された場合には、第1
座席に対応する絞り弁621aを全開にして(ステップ
730)、ステップ510に戻る。なお、図113に示
す第2座席の場合でも、ステップ800で第2ファンス
イッチがオンしていないと判断された場合には、第2座
席に対応する絞り弁621bを全開にして(ステップ9
00)、図111のステップ510に戻る。第3及び第
4座席についても同様である。
【0207】このように、各座席において、設定温度と
吹出温度とを比較し冷却必要度に応じて冷媒の流入量を
制御すると共に、冷凍サイクル全体の能力必要度に応じ
て圧縮器90の容量切替を行い、さらなる省動力を達成
する。次に第41実施例について説明する。この第41
実施例では、図114に示すように、各座席の蒸発器7
8a,78b,78c,78dが並列に接続されてい
る。そして、それぞれ対応する膨張弁(感温筒を含む)
96a,96b,96c,96dが設けられ、各々の膨
張弁開度に対し、各蒸発器78a,78b,78c,7
8dでの圧力を、温度設定手段601a,601b,6
01c,601dに合うように、絞り弁621a,62
1b,621c,621d及び、絞り弁制御手段622
a,622b,622c,622dが回度を調整可能な
ように設けられている。また、各蒸発器78a,78
b,78c,78dに対応する膨張弁が設けられてい
る。それ以外の構成は基本的に第40実施例と同様であ
るので詳しい説明を省略する。
【0208】次に本第41実施例における容量制御処理
を図115及び図116に基づいて説明する。ステップ
1000〜1070までは第40実施例において説明し
た図111のステップ500〜570と同じなので詳し
い説明を省略する。ステップ1070で吹出温度i1が
設定温度i1oより大きいと判断された場合には、絞り
弁621aを所定量開く(ステップ1080)。本実施
例は並列配置なので、絞り弁621を開けばそれだけ蒸
発器78a側に流れる冷媒流量が多くなる。続いて全開
状態か否かを判断し(ステップ1090)、全開の場合
はN1=1とし(ステップ1100)、一方、全閉でな
い場合にはN1=0として(ステップ1110)、全開
判別値SOP(=N1+N2+N3+N4)を算出する
(ステップ1120)。
【0209】この全開判別値SOPは上述の第40実施
例で説明したものと同様に、第1座席に対するN1及
び、ステップ1050で判別される第2座席、第3座
席、第4座席の場合にも同様の処理が行われて決まるN
2〜N4の値を加算したものである。
【0210】このようにして決まる全開判別値SOPを
算出した後、全開判別値SOP=0か否かを判断する
(ステップ1130)。SOP=0の場合、即ち該当す
る絞り弁621a,621b,621c,621dのど
れも全開状態でない場合には、圧縮器90の斜板の制御
を行なうことなくステップ1010に戻って以下の処理
を繰り返す。
【0211】一方、SOP=0でない場合、即ち該当す
る絞り弁621a,621b,621c,621dの少
なくともどれか一つは全開状態である場合には、該当す
る座席において高い冷却能力が必要とされている状態な
ので、斜板を傾斜させて吐出量を増加させる(ステップ
1140)、ステップ1010に戻る。
【0212】また、ステップ1070における判断で、
吹出温度i1が設定温度i1o以下の場合には、絞り弁
621aを所定量絞り(ステップ1150)、全閉状態
か否かを判断する(ステップ1160)。全閉の場合は
M1=1とし(ステップ1170)、一方、全閉でない
場合にはM1=0として(ステップ1180)、全閉判
別値SCL(=M1+M2+M3+M4)を算出する
(ステップ1190)。
【0213】そして、全閉判別値SCL=0か否かを判
断し(ステップ1200)、SCL=0の場合、即ち該
当する絞り弁621a,621b,621c,621d
のどれも全閉状態でない場合には、圧縮器90の斜板の
制御を行なうことなくステップ1010に戻って以下の
処理を繰り返す。一方、SCL=0でない場合、即ち該
当する絞り弁621a,621b,621c,621d
の少なくともどれか一つは全閉状態である場合には、斜
板を立てて吐出量を減少させ(ステップ1210)、ス
テップ1010に戻る。
【0214】このように、蒸発器78a,78b,78
c,78dが並列に接続されている場合にでも、冷凍サ
イクル全体の能力必要度に応じて圧縮器90の容量切替
を行い、さらなる省動力を達成することができる。次に
第42実施例について説明する。上記第1実施例では、
第1ダクト62、第2ダクト66、第3ダクト70が連
結されていたが、本第42実施例では、図117に示す
ように、第2ダクト66がなくなり、第1ダクト62と
第3ダクト70が分離して配置されている。
【0215】第1ダクト62の一端である吸込口60は
着座部50の両脇において上方に開口しており、他端の
循環用吹出口650は背もたれ部52の背後において上
方に開口している。この第1ダクト62内にはモータ6
51で回転駆動される循環用ファン653が配置されて
おり、吸込口60から吸い込んだ空気を循環用吹出口6
50より吹き出せるようにされている。
【0216】一方、第3ダクト70は天井106に沿わ
されて前方に延出し、その一端である吹出口72は下方
に開口している。また、他端の上部吸込口655は背も
たれ部52の背後に下方に開口している。そして、この
第3ダクト70内には電動モータ76で回転駆動される
ブロワファン74が配置されている。このブロワファン
74の回転により上部吸込口655からの空気吸引力が
発生する。
【0217】さらに、第3ダクト70内にはブロワファ
ン74の後流側に蒸発器78が配置されている。蒸発器
78は従来より公知の冷凍サイクルの一部をなすもので
あり、この冷凍サイクルについては第1実施例で説明さ
れているので省略する。なお、第1ダクト62の循環用
吹出口650及び、第3ダクト70の上部吸込口655
は、図118に示すように、センターピラー657を有
する車両であればそのセンターピラー657に沿わせて
配置してもよい。そして、循環用吹出口650の形状と
しては、図119(A)及び(B)に示すようなノズル
形状や、同じく(C)及び(D)に示すようなスワール
型の吹出口にすると、上部吸込口655への吹出空気の
到達性がよい。また、吹出空気は上部吸込口655に到
達するまでに広がるので、上部吸込口655は有る程度
広くしておくとよい。
【0218】また、図120に示すように、第1ダクト
62を背もたれ部52内部に配し、背もたれ部52の肩
の部分に循環用吹出口650を開口させてもよい。循環
用吹出口650と上部吸込口655の距離が短くなり、
吹出空気の到達性がさらによくなる。なお、循環用吹出
口650は、図121(A)に示すように、背もたれ部
52の上部において上方に開口するよう配置させたり、
図121(B)に示すように、背もたれ部52自身の側
部において上方に開口するように配置させてもよい。
【0219】次に本第42実施例の作動について説明す
る。図示しないファンスイッチおよびエアコンスイッチ
を着座員がオンさせると、ブロワファン74及び循環用
ファン653が回転する。ブロワファン74の吸引力に
より車室空間126の空気が上部吸込口655より吸い
込まれ、蒸発器78と熱交換して冷却され、吹出口72
より吹き出される。吹き出された空気は着座員の頭部か
ら足元側に向かって流下する。
【0220】そして、吹き出された空調空気は、循環用
ファン653の吸引力によって第1ダクト62の吸込口
60に吸引される。この空気の流れを図117中に破線
で示す。本実施例では座席近傍の空間のみを空調してお
り、所謂ゾーン空調をなしている。一方、第1ダクト6
2に吸い込まれた空気は循環用吹出口650より、背も
たれ部52の背後において上方に向かって吹き出され
る。そして、循環用吹出口650より吹き出された空気
は、車室空間126の空気と混合しながら再度上部吸込
口655より吸い込まれる。
【0221】このように、着座員の周辺のみを集中して
空調できると共に、本実施例では着座員への空調の役割
を果たしただけであまり温度上昇のない空調空気を吸い
込んで循環させ、再度上部吸込口655から吸い込まれ
易いように吹き出している。従って、従来のように車室
内全体に吹き出されて対流し、不必要に温度上昇した後
の空気を吸い込むのではないので、所望温度までの達成
時間の短縮を図ることができると共に必要冷房能力を低
減することができる。
【0222】また、図122に示す第43実施例のよう
に、上記第42実施例の構成に加えて、蒸発器78の後
流にヒータ・コア80を配置し、両者の間にエアミック
スダンパ82を設けてもよい。ヒータ・コア80に流す
エンジン冷却水の通水系については第1実施例において
説明されているので省略する。
【0223】次に第44実施例を図123及び図124
を参照して説明する。本実施例では、吸込口60が、前
部座席用として、2座席それぞれの着座部50両脇(図
123では片方のみ図示する)において上方に開口して
おり、後部座席用には着座部50の下方に2つ設けられ
ている。後部座席用としては前部座席用の背もたれ部5
2の背後に設けてもよい。そして、前部及び後部座席用
の各吸込口60に連通する第1ダクト62が集合して1
本になった部分には、軸流ファン663が配置され、吸
込口60から吸い込んだ空気を循環用吹出口650より
吹き出せるようにされている。
【0224】一方、循環用吹出口650とほぼ対向する
天井側には、第3ダクト70の上部吸込口655が下方
に開口しており、内部にブロワファン74が配置されて
いる。そして、ドーナツ状に形成された蒸発器78がブ
ロワファン74の周りを囲むように配置されている。第
3ダクト70は、このドーナツ状の蒸発器78の周囲に
おいてほぼ90度おきに分岐しており、前後部座席それ
ぞれに対応する位置において本実施例では4つの吹出口
72が開口している。
【0225】循環用吹出口650より吹き出された空気
の大部分は、ほぼ対向する天井側に設けられた上部吸込
口655に吸い込まれ、分岐した第3ダクト70を通っ
て前後部座席それぞれに対応する吹出口72から吹き出
される。吹き出された空気は着座員の頭部から足元側に
向かって流下し、軸流ファン663の吸引力によって各
座席に対応する吸込口60に吸引される。
【0226】このように、循環用吹出口650と上部吸
込口655はそれぞれ一つずつでありながら、複数(本
実施例では4つ)の座席に対し、着座している着座員の
周辺のみを集中して空調することができる。上述した実
施例では主に冷房を行う場合について説明したが、暖房
を行う場合について図125の第45実施例を参照して
説明する。暖房時には暖気を下方から上方に向けて吹き
出した方が効率がよいので、本実施例では第1ダクト6
2内にブロワファン74が配置されており、上記第42
実施例とは逆に、このブロワファン74の回転により循
環用吹出口650から空気吸引力が発生し、吸込空気を
吹出口60から吹き出せるように構成されている。
【0227】そして、ブロワファン74の上流には、循
環用吹出口650側から順に、蒸発器78、エアミック
スダンパ82、ヒータ・コア80が配置されており、加
熱の度合を調整可能にされている。一方、本実施例で
は、上方の第3ダクト70に循環用ファン653が配置
されており、吹出口72から吸い込んだ空気を反対側の
開口端である上部吸込口655より吹き出せるようにさ
れている。
【0228】本第45実施例の作動を説明する。図示し
ないファンスイッチおよびエアコンスイッチをオンさせ
ると、ブロワファン74及び循環用ファン653が回転
する。ブロワファン74の吸引力により車室空間126
の空気が循環用吹出口650より吸い込まれ、蒸発器7
8、ヒータ・コア80と熱交換して加熱され、吸込口6
0より上方に向かって吹き出される。吹き出された空気
は着座員の足元側から頭部側に向かって吹き上がる。
【0229】そして、吹き上がった空調空気は、循環用
ファン653の吸引力によって第3ダクト70の吹出口
72に吸引される。この空気の流れを図125中に破線
で示す。本実施例では座席近傍の空間のみを空調してお
り、所謂ゾーン空調をなしている。一方、第3ダクト7
0に吸い込まれた空気は上部吸込口655より、背もた
れ部52の背後において下方に向かって吹き出される。
そして、上部吸込口655より吹き出された空気は、車
室空間126の空気と混合しながら再度第1ダクト62
の循環用吹出口650より吸い込まれる。
【0230】このように、本第45実施例においても着
座員の周辺のみを集中して空調できると共に、本実施例
では着座員への空調(暖房)の役割を果たしただけであ
まり温度低下のない空調空気を吸い込んで循環させ、再
度循環用吹出口650から吸い込まれ易いように吹き出
している。従って、従来のように車室内全体に吹き出さ
れて対流し、不必要に温度低下した後の空気を吸い込む
のではないので、所望温度までの達成時間の短縮を図る
ことができると共に必要暖房能力を低減することができ
る。
【0231】次に第46実施例を図126を参照して説
明する。第1実施例では、蒸発器78に加えてエンジン
冷却水を循環させるヒータ・コア80を第1ダクト62
内に配置し、温度コントロールを行っていたが、本実施
例では図126に示すように、蒸発器78の下流側にペ
ルチェ素子701が配置されている。
【0232】このペルチェ素子701の片側に取り付け
た放熱フィン703が第1ダクト62内に配置され、反
対側に取り付けた吸熱フィン705は例えば室外空気と
直接熱交換可能にされている。さらにペルチェ素子70
1には、電圧可変及びプラス・マイナス変換機能付きの
電源装置707が接続されている。その他の構成につい
ては第1実施例と同様であるので説明を省略する。
【0233】本第46実施例によれば、ペルチェ素子7
01への電圧を制御することにより放熱フィン703の
放熱作用で、蒸発器78で冷却した後の空気を加熱する
ことができる。一方、ペルチェ素子701へかかる電圧
のプラス・マイナスを逆転させれば、第1ダクト62内
の放熱フィン703に吸熱作用を行わせることができる
ので、蒸発器78で冷却した後の空気をさらに冷却する
ことができる。
【0234】蒸発器78直後の吹出温度は、従来、圧縮
器90のオン・オフにより図127中に破線で示すよう
に変動する。そして、吹出口72と着座員が近接してい
る場合には、その温度変動が着座員に不快感を与える。
そのため、ペルチェ素子701に与える電圧を、図12
7中に一点鎖線で示すように圧縮器90のオン・オフ変
化と同期させてやることにより、吹出温度をほぼ一定に
し、着座員に快適な空調を提供することが可能となる。
【0235】このペルチェ素子701に対する電圧制御
を、吹出温度に基づくフィードバック制御により実行す
る第47実施例について、図128を参照して説明す
る。吹出温度の検出は、蒸発器78直後に設けた第1温
度センサ711、あるいは第3ダクト70内の吹出口7
2近傍に設けた第2温度センサ713により検出するよ
うにされている。そして、その検出温度t1及び温度設
定手段715から設定温度toは制御手段717に入力
する。また、制御手段717は、電圧可変手段719を
介してペルチェ素子701への電圧を変化させたり、電
磁クラッチオン・オフ手段721を介して、圧縮器90
の電磁クラッチをオン・オフ制御できるように構成され
ている。
【0236】本第47実施例における電圧制御処理を図
129のフローチャートに基づいて説明する。エアコン
スイッチがオンされると(ステップ1300:YE
S)、設定温度toと検出温度t1とを入力し(ステッ
プ1310)、設定温度toと検出温度t1との比較を
行う(ステップ1320)。
【0237】ステップ1320において検出温度t1が
設定温度toより大きい場合は、電圧可変手段719を
制御してペルチェ素子701に対する印加電圧を下降さ
せ(ステップ1330)、その後ステップ1310に戻
る。一方、検出温度t1が設定温度toより小さい場合
は、ペルチェ素子701に対する印加電圧を上昇させ
(ステップ1340)、また両温度t1,toが等しい
場合は、電圧を変えることなくステップ1310に戻っ
て以下の処理を繰り返す。
【0238】上記処理では、ステップ1310において
設定温度toと検出温度t1とを入力し、両温度を比較
して電圧を上昇・下降させていたが、圧縮器90の電磁
クラッチがオンかオフかを判断し、電磁クラッチオフの
場合は電圧を下降させ、オンの場合は電圧を上昇させる
ように制御してもよい。
【0239】ペルチェ素子701を用いた他の実施例を
図130〜図132に示す。図130に示す第48実施
例では、第1ダクト62内に、蒸発器78とペルチェ素
子701とを並列に配置し、放熱フィン703を第1ダ
クト62内に配置してある。そして、ペルチェ用エアミ
ックスダンパ(以下ペルチェ用ダンパという。)730
の回度を調節することにより、蒸発器78側を通過する
空気と放熱フィン703側を通過する空気の割合を変化
させ、吹出空気の温度コントロールを行うように構成さ
れている。
【0240】また、図131に示す第49実施例のよう
に、第1ダクト62内において、蒸発器78の上流側に
ペルチェ素子701の放熱フィン703を配置し、バイ
パス側に吸熱フィン705を配置してもよい。ペルチェ
用ダンパ730の回度を調節することにより、蒸発器7
8側を通過する空気とバイパス側を通過する空気の割合
を変化させ、吹出空気の温度コントロールを行う。
【0241】図132に示す第50実施例では、蒸発器
78のバイパス側を塞ぐようにペルチェ素子701が配
置され、第1ダクト62内における蒸発器78の上流側
に吸熱フィン705、下流側に放熱フィン703が設け
られている。そして、ペルチェ素子701への電圧を制
御することにより、蒸発器78を通過して冷却された空
気を放熱フィン703で加熱して、吹出空気の温度コン
トロールをすることができる。また、ペルチェ素子70
1へかかる電圧のプラス・マイナスを逆転させれば、蒸
発器78で冷却した後の空気をさらに冷却し、マイナス
側への温度コントロールも可能である。
【0242】次に、第51実施例について説明する。図
133に示すように、蒸発器78の下流側にいわゆるP
TCヒータ740が配置され、電圧可変機能付きの電源
装置741に接続されている。そして、PTCヒータ7
40への電圧を制御することにより、蒸発器78で冷却
した後の空気を加熱して、吹出空気の温度コントロール
を行うことができる。
【0243】また、図134に示す第52実施例のよう
に、蒸発器78の上流側に、蒸発器78を通過する空気
とバイパスする空気とを分けるエアミックスダンパ74
5を設け、蒸発器78を通過する空気とバイパスした空
気とをエアミックスすることにより、吹出空気の温度コ
ントロールを行うことができる。
【0244】図135に示す第53実施例のように、冷
凍サイクル中にサブクーラ750を設け、蒸発器78の
下流側に配置し、サブクーラ750の手前にエアミック
スダンパ751を設けてもよい。エアミックスダンパ7
51の回度を調節することにより、蒸発器78を通過し
た後、サブクーラ750を通過する空気とバイパスした
空気とをエアミックスすることにより、吹出空気の温度
コントロールを行うことができる。なお、サブクーラ7
50は、凝縮器92と気液分離器94との間に新たに設
けたサブコンデンサでも代用可能である。
【0245】上述した第46〜53実施例ではペルチェ
素子701、PTCヒータ740、サブクーラ750等
の、エンジン冷却水を用いない比較的小熱源のものを用
いて温度コントロールを行うものを示した。これらの実
施例では、第1実施例で示したようないわゆるベール空
調を基本としているので、空調空気の温度制御幅が比較
的小さくてもよい。そのため、例えば±5℃程度の温度
コントロールができれば十分であり、ペルチェ素子70
1等の小熱源で対応可能である。
【0246】次に、複数の座席それぞれに空調設備を持
ち、着座センサにより各座席の空調の切替を行う第54
実施例を図136を参照して説明する。各座席の基本的
な構成は第1実施例と同じなので、第1実施例と同じ符
号を付して詳しい説明は省略する。但し、図136では
座席が2つの場合を示し、それら各座席のブロワファン
74及び蒸発器78の区別をつけるため、番号の後につ
けるa,bで判断する。以下新たに説明するその他の装
置等についても同様とする。なお、蒸発器78a,78
bは冷凍サイクル中において、並列に接続されている。
【0247】各座席には着座センサ761a,761b
が設けられており、着座員が着座したか否かを検知す
る。着座センサ761a,761bの一実施例を図13
7に示す。座席骨格51に着座センサ761aが取り付
けられ、その上部に圧力集中板763が載置されてい
る。着座部50は第1実施例でも説明したように、表面
が表皮49によって覆われ、その内部にクッション材5
3が詰め込まれている。従って、着座員が着座部50に
座るとクッション材53を介して圧力集中板763を押
圧し、着座センサ761aを作動させるように構成され
ている。なお、図136に示すように、着座部50の上
部付近に設けてもよい。
【0248】各座席の着座センサ761a,761bか
らの信号は対応するファンオン・オフ用アンプ803
a、803bに入力する。そして、各座席のブロワファ
ン74a,74bは、それぞれ対応するファンオン・オ
フ手段805a,805b及びファン電圧可変手段80
7a,807bに接続されており、ファンオン・オフ用
アンプ803a、803bからの制御信号によって、各
ブロワファン74a,74bのオン・オフしたり、ある
いは電圧を制御して風量を変更するよう構成されてい
る。
【0249】また、ファンオン・オフ用アンプ803
a、803bは制御手段810を接続されており、制御
手段810は、電磁クラッチオン・オフ手段811を介
して電磁クラッチ813のオン・オフが可能にされてい
る。次に本第54実施例におけるファン及び電磁クラッ
チオン・オフ制御処理を図138及び図139に基づい
て説明する。ファンに関する制御は、図138に示すよ
うに、各座席において対応する着座センサのオン・オフ
を判断し(ステップ1400)、ファンスイッチがオン
にされているか否かを判断する(ステップ1410)。
ファンスイッチがオンの場合には該当する座席のブロワ
ファン74a,74bを作動させ(ステップ142
0)、オフの場合には停止させて(ステップ143
0)、ステップ1400に戻り以下の処理を繰り返す。
このステップ1400〜1430の処理が各座席におい
て実行される。
【0250】また、電磁クラッチの制御は図139に示
すように、まず各座席の着座センサ761a,761b
からの信号を入力し(ステップ1450)、その入力信
号の内に一つでもオンのものがあるかどうか判断する
(ステップ1460)。ステップ1460においてオン
信号が一つでもある場合には、圧縮器90の電磁クラッ
チをオンし(ステップ1470)、オン信号が一つもな
い場合、すなわち着座員が一人も着座していない場合に
は、電磁クラッチをオフしてから(ステップ148
0)、ステップ1450に戻る。
【0251】次に第55実施例を図140を参照して説
明する。本実施例も第54実施例と同様に蒸発器78
a,78bが並列に接続されているが、さらに、各蒸発
器78a,78bへ分岐する配管には流量を調整する電
磁弁820a,820bが介装されている。これら電磁
弁820a,820bは、電磁弁制御手段821a,8
21bに接続され、制御手段810からの制御信号によ
り回度を調整可能にされている。また、自動・手動切替
スイッチ823からの信号も制御手段810に入力する
ようにされている。なお、第54実施例と同様の手段、
装置には同じ符号を付して説明を省略する。
【0252】第55実施例の作動を図141のフローチ
ャートを参照して説明する。エアコンスイッチがオンさ
れると(ステップ1500:YES)、切替スイッチ8
23が自動モードあるいは手動モードのどちらに設定さ
れているかを判断する(ステップ1510)。
【0253】自動モードの場合には、各着座センサ76
1a,761bからの信号の内、一つでもオンのものが
あるかどうか判断する(ステップ1520)。そして、
オン信号が一つでもある場合には、着座センサ761
a,761bがオンしている座席に対応する電磁弁82
0a,820bを開くと共に、圧縮器90の電磁クラッ
チをオンし(ステップ1530)、ステップ1410に
戻る。
【0254】一方、ステップ1520においてオン信号
が一つもない場合、すなわち着座員が一人も着座してい
ない場合には、各座席に対応する電磁弁820a,82
0bを閉じると共に、電磁クラッチをオフしてから(ス
テップ1540)、ステップ1410に戻る。また、ス
テップ1550において切替スイッチが手動モードに設
定されていると判断された場合には、各座席に対応する
電磁弁820a,820bを開くと共に、電磁クラッチ
をオンしてから(ステップ1550)、ステップ141
0に戻る。
【0255】次に第56実施例を図142を参照して説
明する。第54実施例と同様に、各座席の着座センサ7
61a,761bは対応するファンオン・オフ用アンプ
803a、803bに接続され、各座席のブロワファン
74a,74bは、それぞれ対応するファンオン・オフ
手段805a,805b及びファン電圧可変手段807
a,807bに接続されている。そして、ファンオン・
オフ用アンプ803a、803bからの制御信号によっ
て、各ブロワファン74a,74bのオン・オフ、ある
いは風量制御可能に構成されている。
【0256】また、吹出温度設定手段830及び、冷凍
サイクルの低圧側の圧力を検出する低圧検出手段831
からの信号は制御手段833に入力する。そして、制御
手段833は、容量変更手段835を介して、圧縮器9
0の容量を切替可能にされている。
【0257】本第56実施例の作動を説明する。ブロワ
ファン74a,74bに対する制御は、図138で示し
た第54実施例の場合と同様である。即ち、各座席毎に
行われ、着座センサ761a,761bがオン状態であ
り、かつファンスイッチがオン状態の場合のみ該当する
ブロワファン74a,74bを作動させる。一方、着座
センサ761a,761bがオフ状態の場合及び、着座
センサ761a,761bがオン状態でもファンスイッ
チがオフ状態の場合には該当するブロワファン74a,
74bを停止させる。
【0258】また、圧縮器90の容量制御を図143を
参照して説明する。制御が開始されると、まず、吹出温
度設定手段830において設定された設定温度toと、
低圧検出手段831により検出した低圧に基づいて換算
された比較温度t1とを入力する(ステップ160
0)。
【0259】そして、比較温度t1が設定温度to以下
かどうかが判断され(ステップ1610)、比較温度t
1が設定温度to以下の場合は、圧縮器90の斜板を立
てて吐出量を減少させ(ステップ1620)、ステップ
1600に戻る。一方、比較温度t1が設定温度toよ
り大きい場合には、圧縮器90の斜板を傾斜させて吐出
量を増化させる(ステップ1630)。
【0260】次に第57実施例を図144を参照して説
明する。基本的には図142に示した第56実施例と同
様の構成であるので変更した点を説明する。第56実施
例にあった低圧検出手段831を削除し、各座席の蒸発
器78a,78bの下流に温度センサ850a,850
bを配置した。そして、各温度センサ850a,850
bは温度信号出力手段851a,851bに接続されて
おり、平均温度算出手段853に入力するように構成さ
れている。その他は第56実施例と同様である。
【0261】本第57実施例の作動を説明する。ブロワ
ファン74a,74b及び電磁クラッチに対する制御
は、図138及び図139に示した第54実施例の場合
と同様である。すなわちファンに対する制御は各座席毎
に行われ、着座センサ761a,761bがオン、かつ
ファンスイッチがオンの場合のみ該当するブロワファン
74a,74bを作動させる。一方、着座センサ761
a,761bがオフの場合及び、着座センサ761a,
761bがオンでもファンスイッチがオフ状態の場合に
は該当するブロワファン74a,74bを停止させる。
【0262】一方、電磁クラッチの制御は、まず各座席
の着座センサ761a,761bからの信号を入力し、
その入力信号の内に一つでもオンのものがある場合に
は、圧縮器90の電磁クラッチをオンし、オン信号が一
つもない場合には電磁クラッチをオフする処理である。
【0263】また、本第57実施例における圧縮器90
の容量制御を図145及び図146のフローチャートを
参照して説明する。各座席において以下に説明する図1
45の処理が実行される。制御が開始されると、温度セ
ンサ850a,850bにより検出した温度を入力し
(ステップ1700)、着座センサ761a,761b
のオン・オフを判断する(ステップ1710)。そし
て、着座センサ761a,761bがオンの場合には入
力した温度信号の出力を許可し(ステップ1720)、
オフの場合には温度信号の出力を禁止する(ステップ1
730)。
【0264】一方、図146に示す別ルーチンにおい
て、まず各座席からの温度信号を入力する(ステップ1
750)。これは各座席において上述の図145の処理
が実行され、ステップ1720で出力が許可された温度
信号が入力される。そして、それらの平均値t2を算出
し(ステップ1760)、吹出温度設定手段830にお
いて設定された設定温度toと、平均値t2とを比較す
る(ステップ1770)。
【0265】平均値t2が設定温度to以上の場合は、
圧縮器90の斜板を傾斜させて吐出量を増化させ(ステ
ップ1780)、一方平均値t2が設定温度toより小
さい場合には、圧縮器90の斜板を立てて吐出量を減少
させ(ステップ1790)、ステップ1750に戻る。
【0266】以上本発明はこの様な実施例に何等限定さ
れることなく、本発明の要旨を逸脱いない範囲で種々な
る態様で実施可能である。例えば、上述のすべての実施
例は自動車用の空調装置として本発明を用いた場合の例
であったが、本発明は自動車用に限定されるものではな
く、他の座席の空調に用いることが可能である。
【0267】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の座席用空
調装置を用いれば、着座している着座員の周辺のみを集
中的に空調することができ、所望温度までの達成時間の
短縮を図ることができると同時に必要冷房能力を低減す
ることができる。すなわち省動力を達成することができ
るという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例を示す模式的断面図である。
【図2】 ヘッドレスト部の詳細を示す断面図である。
【図3】 第2ダクトの取り付け構造を示す図である。
【図4】 吸込口の配置を示す断面図である。
【図5】 ダクトの構造を示す断面図である。
【図6】 吹出口の配置位置を示す斜視図である。
【図7】 吹出口の配置位置を示す斜視図である。
【図8】 吹出口の配置位置を示す斜視図である。
【図9】 吸込口の配置位置を示す斜視図である。
【図10】 吹出口の構造を示す斜視図である。
【図11】 吹出口の構造を示す斜視図である。
【図12】 吹出口の構造を示す斜視図である。
【図13】 吹出口角度の影響を説明するための実験結
果である。
【図14】 吹出口角度の影響を説明するための実験結
果である。
【図15】 吹出口角度の影響を説明するための実験結
果である。
【図16】 吹出口角度の影響を説明するための実験結
果である。
【図17】 車室内の温度検出点を示す図である。
【図18】 吹出口の吹出角度を説明するための模式的
上面図である。
【図19】 吹出口角度の影響を説明するための実験結
果である。
【図20】 吹出口角度の影響を説明するための実験結
果である。
【図21】 吹出位置の影響を説明するための実験結果
である。
【図22】 吹出位置の影響を説明するための実験結果
である。
【図23】 吹出位置の影響を説明するための実験結果
である。
【図24】 吹出位置の影響を説明するための実験結果
である。
【図25】 吹出風を説明するための模式図である。
【図26】 パンチメタルの有無の影響を説明する実験
結果である。
【図27】 吹出口構造の違いによる影響を説明する実
験結果である。
【図28】 第2実施例を示す斜視図である。
【図29】 第3実施例を示す斜視図である。
【図30】 吹出口構造を示す斜視図である。
【図31】 ダクトの接続構造を示す断面図である。
【図32】 第4実施例を示す模式的断面図である。
【図33】 吹出口構造を示す斜視図である。
【図34】 吹出口構造を示す斜視図である。
【図35】 吹出口構造を示す斜視図である。
【図36】 第5実施例を示す模式的断面図である。
【図37】 図36中のH部分を示す詳細斜視図であ
る。
【図38】 図37の横断面図である。
【図39】 図36中のH部分の他の変形例を示す詳細
斜視図である。
【図40】 第6実施例を示す模式的断面図である。
【図41】 第7実施例を示す模式的断面図である。
【図42】 (A)は第7実施例のダクト接続部分を示
す斜視図、(B)は第7実施例の切換ダンパを示す斜視
図である。
【図43】 第7実施例の切換ダンパを組み付けた状態
を示す斜視図である。
【図44】 第7実施例の作動を示すための斜視図であ
る。
【図45】 第7実施例の作動を示すための模式的断面
図である。
【図46】 第7実施例の作動を示すための模式的断面
図である。
【図47】 (A)は第8実施例を示す斜視図、(B)
は第8実施例の切換ダンパを示す斜視図である。
【図48】 第8実施例の作動を示すための部分断面上
面図である。
【図49】 (A)は第9実施例を示す斜視図、(B)
は第9実施例の切換ダンパを示す斜視図である。
【図50】 第9実施例の作動を示すための部分断面上
面図である。
【図51】 (A)は第10実施例を示す斜視図、
(B)及び(C)は第10実施例の作動を示すための部
分断面上面図である。
【図52】 (A)は第11実施例を示す斜視図、
(B)は第11実施例の切換ダンパを示す斜視図であ
る。
【図53】 第11実施例の作動を示すための部分断面
上面図である。
【図54】 (A)は第12実施例を示す斜視図、
(B)は第12実施例の切換ダンパを示す斜視図であ
る。
【図55】 第12実施例の作動を示すための部分断面
上面図である。
【図56】 (A)は第13実施例を示す斜視図、
(B)は第13実施例の切換ダンパ及びその駆動機構を
示す模式的上面図である。
【図57】 第13実施例の作動を示すための部分断面
上面図である。
【図58】 第14実施例を示す斜視図である。
【図59】 (A)は第15実施例を示す斜視図、
(B)は第15実施例の切換ダンパの斜視図である。
【図60】 第15実施例の作動を示すための部分断面
上面図である。
【図61】 第16実施例を示す斜視図である。
【図62】 第16実施例の作動を示すための切換ダン
パの斜視図である。
【図63】 (A)は第17実施例を示す斜視図、
(B)は第17実施例の切換ダンパの斜視図である。
【図64】(A)は図63(A)の上面図、(B)は図
63(A)のA矢視図、(C)は(B)のB−B断面図
である。
【図65】 第17実施例の作動を示すための上面図で
ある。
【図66】 第18実施例を示す斜視図である。
【図67】 第18実施例の作動を示すための模式的上
面図である。
【図68】 第19実施例を示す概略説明図である。
【図69】 第19実施例の作動説明図である。
【図70】 第20実施例を示す概略説明図である。
【図71】 第20実施例の作動説明図である。
【図72】 第21実施例を示す概略説明図である。
【図73】 (A)はセンサの取付位置を示す概略説明
図、(B)は同じく断面図である。
【図74】 第22実施例を示す概略説明図である。
【図75】 第23実施例を示す概略説明図である。
【図76】 第23実施例の作動を示す概略説明図であ
る。
【図77】 (A)は第24実施例を示す概略説明図、
(B)熱交換部分を示す部分断面斜視図である。
【図78】 第25実施例を示す模式的断面図である。
【図79】 第25実施例におけるダンパ開閉制御処理
を示すフローチャートである。
【図80】 第23実施例の作動を示す概略説明図であ
る。
【図81】 第26実施例を示す模式的断面図である。
【図82】 第27実施例を示す模式的断面図である。
【図83】 第27実施例において風速センサを用いた
場合の風量制御処理を示すフローチャートである。
【図84】 第27実施例において風速センサが無い場
合の風量制御処理を示すフローチャートである。
【図85】 第28実施例を示す模式的断面図である。
【図86】 第29実施例を示す模式的断面図である。
【図87】 第29実施例における冷房モードの際の作
動を示す概略説明図である。
【図88】 (A)は第29実施例におけるバイレベル
モードの際の作動を示す概略説明図、(B)は同じく暖
房モードの際の作動を示す概略説明図である。
【図89】 第30実施例を示す模式的断面図である。
【図90】 第30実施例の作動を示す概略説明図であ
る。
【図91】 第30実施例の作動を示す概略説明図であ
る。
【図92】 第31実施例を示す模式的断面図である。
【図93】 第32実施例を示す模式的断面図である。
【図94】 第32実施例におけるファンユニットを示
す斜視図である。
【図95】 第32実施例の作動を示す概略説明図であ
る。
【図96】 第33実施例を示す模式的断面図である。
【図97】 第33実施例の作動を示す概略説明図であ
る。
【図98】 ファンユニットの別態様を示す斜視図であ
る。
【図99】 ファンユニットの別態様を示す斜視図であ
る。
【図100】 ファンユニットの別態様を示す斜視図で
ある。
【図101】 第34実施例を示す模式的断面図であ
る。
【図102】 第35実施例を示す模式的断面図であ
る。
【図103】 第36実施例を示す模式的断面図であ
る。
【図104】 第37実施例を示す模式的断面図であ
る。
【図105】 第38実施例を示す模式的断面図であ
る。
【図106】 第38実施例の別態様を示す模式的断面
図である。
【図107】 第38実施例における吹出口及び吸込口
構造を示す概略斜視図である。
【図108】 第39実施例を示す模式的断面図であ
る。
【図109】 第39実施例における圧縮器の容量制御
処理を示すフローチャートである。
【図110】 第40実施例を示す模式的断面図であ
る。
【図111】 第40実施例における圧縮器の容量制御
処理の前半を示すフローチャートである。
【図112】 同じく容量制御処理の後半を示すフロー
チャートである。
【図113】 同じく容量制御処理の一部を示すフロー
チャートである。
【図114】 第41実施例を示す模式的断面図であ
る。
【図115】 第41実施例における圧縮器の容量制御
処理の前半を示すフローチャートである。
【図116】 同じく容量制御処理の後半を示すフロー
チャートである。
【図117】 第42実施例を示す模式的断面図であ
る。
【図118】 第42実施例の車内配置例を示す概略斜
視図である。
【図119】 吹出口形状を示す概略図である。
【図120】 車内配置の別実施例を示す概略斜視図で
ある。
【図121】 吹出口の開口位置を示す概略斜視図であ
る。
【図122】 第43実施例の作動を示すための模式的
断面図である。
【図123】 第44実施例を示す概略斜視図である。
【図124】 第44実施例を示す模式的断面図であ
る。
【図125】 第45実施例を示す概略断面図である。
【図126】 第46実施例を示す概略断面図である。
【図127】 ペルチェ素子への電圧制御の一例を示す
タイムチャートである。
【図128】 第47実施例を示す概略断面図である。
【図129】 第47実施例における電圧制御処理を示
すフローチャートである。
【図130】 第48実施例を示す概略断面図である。
【図131】 第49実施例を示す概略断面図である。
【図132】 第50実施例を示す概略断面図である。
【図133】 第51実施例を示す概略断面図である。
【図134】 第52実施例を示す概略断面図である。
【図135】 第53実施例を示す概略断面図である。
【図136】 第54実施例を示す概略断面図である。
【図137】 着座センサの一例を示す概略断面図であ
る。
【図138】 第54実施例のファンオン・オフ制御処
理を示すフローチャートである。
【図139】 第54実施例の電磁クラッチオン・オフ
制御処理を示すフローチャートである。
【図140】 第55実施例を示す概略断面図である。
【図141】 第55実施例の作動を示すフローチャー
トである。
【図142】 第56実施例を示す概略断面図である。
【図143】 第56実施例の圧縮器容量制御処理を示
すフローチャートである。
【図144】 第57実施例を示す概略断面図である。
【図145】 第57実施例の圧縮器容量制御処理の一
部を示すフローチャートである。
【図146】 第57実施例の圧縮器容量制御処理の一
部を示すフローチャートである。
【符号の説明】
50…着座部、 52…背もたれ部、 58…
ヘッドレスト、60…吸込口、 62…第1ダク
ト、 66…第2ダクト、70…第3ダクト、 7
2…吹出口、 74…ブロワファン、78…蒸発
器、 80…ヒータ、 90…圧縮器、9
2…凝縮器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大須賀 正彦 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (56)参考文献 実開 昭52−33848(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60H 1/00 102

Claims (23)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着座員が着座する着座部を有する座席の
    周囲空間を空調する座席用空調装置であって、 前記座席周囲空間の空気を導入し、一端側に形成された
    吹出口より前記周囲空間に向けて空気を吹き出すための
    導風ダクトと、 この導風ダクト内に配設され、導入された導入空気と熱
    交換することにより、この導入空気を冷却または加熱す
    る熱交換器とを備え、 前記吹出口を着座員が着座する着座部近傍に配設し、前
    記周囲空間に空調空気を吹き出すと共に、この周囲空間
    を介して前記吹出口と対向する位置に、吸い込んだ空気
    の少なくとも一部を前記熱交換器へ導風可能な吸込口を
    配設したことを特徴とする座席用空調装置。
  2. 【請求項2】 前記吹出口の対向位置に配置される前記
    吸込口を、前記導風ダクトの他端側に形成し、前記吸込
    口より吸い込まれた空気が全て前記熱交換器へ導風され
    るようにしたことを特徴とする請求項1記載の座席用空
    調装置。
  3. 【請求項3】 前記座席は、背もたれ部とヘッドレスト
    とをさらに有し、前記吸込口が前記着座部の側方に配置
    され、前記吹出口がヘッドレストの上方に配置されて着
    座員の頭部に向けて開口していることを特徴とする請求
    項1または2記載の座席用空調装置。
  4. 【請求項4】 前記座席は、背もたれ部とヘッドレスト
    とをさらに有し、前記吸込口が前記着座部の側方に配置
    され、前記吹出口が背もたれ部の上方位置に配置されて
    着座員の肩部に向けて開口していることを特徴とする請
    求項1または2記載の座席用空調装置。
  5. 【請求項5】 前記座席は、背もたれ部とヘッドレスト
    とをさらに有し、前記吸込口が前記着座部の側方に配置
    され、前記吹出口が背もたれ部の下方位置に配置されて
    着座員の腰部に向けて開口していることを特徴とする請
    求項1または2記載の座席用空調装置。
  6. 【請求項6】 前記吹出口が、着座部の両横位置に配置
    され着座員の大腿部に向けて開口していることを特徴と
    する請求項1または2記載の座席用空調装置。
  7. 【請求項7】 前記吹出口には複数の貫通穴を有するパ
    ンチメタルが配されていることを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の座席用空調装置。
  8. 【請求項8】 前記吹出口は、略コ字状の吹出口とこの
    コ字状吹出口の内側に形成された円形吹出口とからな
    り、コ字状吹出口より吹き出された空気により着座員周
    りにエアーカーテンが形成されることを特徴とする請求
    項1または2記載の座席用空調装置。
  9. 【請求項9】前記導風ダクトの内、前記吸込口より前記
    熱交換器までの吸込ダクト部に導入された前記導入空気
    と、前記熱交換器より前記吹出口までの吹出ダクト部を
    通過して吹き出される吹出空気とを熱交換可能に構成し
    たことを特徴とする請求項1または2記載の座席用空調
    装置。
  10. 【請求項10】前記導風ダクトを前記熱交換器の前後に
    おいて連通させ、 該連通部に、前記導風ダクトの一端側を前記熱交換器の
    前部に連通させると共に前記導風ダクトの他端側を前記
    熱交換器の後部に連通させる通常状態と、逆に前記他端
    側を前記熱交換器の前部に連通させると共に前記一端側
    を前記熱交換器の後部に連通させる反転状態とを切替可
    能な吹出・吸込方向切替ダンパを設けたことを特徴とす
    る請求項2記載の座席用空調装置。
  11. 【請求項11】前記吸込口から前記吹出口に至るまでの
    経路に前記吸込口から吸い込んだ空気の少なくとも一部
    を排気可能な排気ダクトを接続し、該接続部分には、開
    状態で前記排気ダクトを前記経路に連通させる排気ダン
    パを設けたことを特徴とする請求項1または2記載の座
    席用空調装置。
  12. 【請求項12】前記排気ダクト、前記排気ダンパ及び悪
    臭を検知する悪臭センサを各座席に設け、該悪臭センサ
    の検出信号に基づいて、前記排気ダンパの開閉を個別に
    制御することを特徴とする請求項11記載の座席用空調
    装置。
  13. 【請求項13】前記吸込口から前記吹出口に至るまでの
    経路に外気を導入可能な外気導入ダクトを接続し、該接
    続部分には、開状態で前記外気導入ダクトを前記経路に
    連通させる外気導入ダンパを設けたことを特徴とする請
    求項1、2、11または12記載の座席用空調装置。
  14. 【請求項14】前記熱交換器として冷却用熱交換器と加
    熱用熱交換器の2種類を備え、それら両熱交換器の間に
    送風手段を配置し、かつ該送風手段の前後にそれぞれ連
    通ダンパを設け、 各連通ダンパを開閉させることにより、前記導風ダクト
    の一端より冷気を吹き出す冷房モードと、他端より暖気
    を吹き出す暖房モードとの切替を可能としたことを特徴
    とする請求項2記載の座席用空調装置。
  15. 【請求項15】前記吹出口から吹き出され前記吸込口に
    吸い込まれるまでの空調空気の流路の中間付近に吸込専
    用口を配した吸込ダクトを前記導風ダクトの両端以外に
    連通させ、該連通部分に、前記吸込専用口より吸い込ん
    だ空気を前記導風ダクトの両端から吹出可能な送風手段
    を配置すると共に、 前記熱交換器として冷却用熱交換器と加熱用熱交換器の
    2種類を備え、両熱交換器の間に送風手段を配置し、か
    つ前記導風ダクト内には、前記送風手段の前後にそれぞ
    れ連通ダンパを設け、 各連通ダンパを開閉させることにより、前記導風ダクト
    の両端から冷気・暖気を吹き出すバイレベルモードと、
    一端より冷気を吹き出す冷房モードと、他端より暖気を
    吹き出す暖房モードとの切替を可能としたことを特徴と
    する請求項2記載の座席用空調装置。
  16. 【請求項16】前記熱交換器は、ペルチェ素子を用いて
    構成されたことを特徴とする請求項1または2記載の座
    席用空調装置。
  17. 【請求項17】前記熱交換器がペルチェ素子を用いて構
    成されると共に、前記導入空気と熱交換する該ペルチェ
    素子熱交換器は、前記導風ダクト該の空気またはエンジ
    ン冷却水または冷凍サイクルの冷媒と熱交換可能に構成
    されたことを特徴とする請求項16記載の座席用空調装
    置。
  18. 【請求項18】前記着座部に着座員が着座したことを検
    知する着座センサを各座席に設け、該着座センサの検出
    信号に基づいて空調状態の変更を行うことを特徴とする
    請求項1または2記載の座席用空調装置。
  19. 【請求項19】前記熱交換器で冷却または加熱された空
    気、あるいは前記熱交換器で冷却または加熱される予定
    の空気を、さらにペルチェ素子またはセラミックヒータ
    を用いて構成された補助熱交換器により冷却または加熱
    して、空調空気の温度制御を行うことを特徴とする請求
    項1または2記載の座席用空調装置。
  20. 【請求項20】回度を調整することにより、前記熱交換
    器で冷却または加熱された空気と前記熱交換器を迂回し
    た空気との混合量を調整可能なエアミックスダンパを設
    け、該混合量を調節して空調空気の温度制御を行うこと
    を特徴とする請求項1または2記載の座席用空調装置。
  21. 【請求項21】前記導風ダクトの一端側に形成された前
    記吹出口とは別であり、かつ前記吸込口に対して前記吹
    出口より近い位置にショートサーキット用吹出口を設け
    たことを特徴とする請求項1または2記載の座席用空調
    装置。
  22. 【請求項22】前記熱交換器として、可変容量圧縮器及
    び蒸発器を有する冷凍サイクル中の該蒸発器を用い、前
    記冷凍サイクル全体の能力必要度に応じて前記可変容量
    圧縮器の容量を変更可能にしたことを特徴とする請求項
    1または2記載の座席用空調装置。
  23. 【請求項23】座席毎に設けられた前記蒸発器それぞれ
    に対応し、各蒸発器への冷媒流量を変更可能な絞り手段
    またはバイパス流路を前記冷凍サイクル中に設け、前記
    座席毎の温度制御を個別に実施可能に構成したことを特
    徴とする請求項22記載の座席用空調装置。
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