JPH07205639A - 車両用空気調和装置 - Google Patents

車両用空気調和装置

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JPH07205639A
JPH07205639A JP729594A JP729594A JPH07205639A JP H07205639 A JPH07205639 A JP H07205639A JP 729594 A JP729594 A JP 729594A JP 729594 A JP729594 A JP 729594A JP H07205639 A JPH07205639 A JP H07205639A
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JP
Japan
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air
duct
outlet
window glass
vehicle
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Application number
JP729594A
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English (en)
Inventor
Kazufumi Yomo
四方  一史
Shinji Aoki
青木  新治
Hikari Sugi
光 杉
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH07205639A publication Critical patent/JPH07205639A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 乗員の快適性を損なうことなく、フロント窓
ガラスの曇りを取り除くことを可能にする。 【構成】 自動車2のトランクルーム3に第1ダクト1
1、第1ファン12、エバポレータ13等を設け、自動
車2のインストルメントパネル5内に第2ダクト31、
第2ファン32、第2ヒータコア33等を設けた。そし
て、第1ダクト11のデフ吹出口23をフロント窓ガラ
ス10の上部で開口させ、且つ第2ダクト31のデフロ
スト風吸込口38をフロント窓ガラス10の下部で開口
させることにより、エバポレータ13で除湿した空気を
フロント窓ガラス10の上部より下部へ向けてデフロス
ト風を吹き出すようにした。さらに、そのデフロスト風
を第2ダクト31内の第2ヒータコア33で加熱した後
に、フット吹出口41より乗員の足元へ向けて吹き出す
ようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、フロント窓ガラスの
上部からのデフロスト風を、吹き出したユニットとは別
のユニットで吸い込み、これを温調してヒータ風として
車室内へ吹き出すようにした車両用空気調和装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来の技術として、図11に示した車両
用空気調和装置100が知られている。この車両用空気
調和装置100は、車室101内の前方側に設置された
ダクト102、このダクト102内に空気流を発生させ
るファン103、空気を冷却するエバポレータ104、
空気を加熱するヒータコア105、および吹出温度を調
節するエアミックスダンパ106を備えている。
【0003】なお、ダクト102の風上側には外気通路
107および内気通路108が設けられている。また、
ダクト102の風下側には、フロント窓ガラス109の
下部で開口したデフ吹出口110、乗員の頭胸部に向け
て空気を吹き出すフェイス吹出口111および乗員の足
元で開口したフット吹出口112が形成され、各吹出口
にはデフドア113、フェイスドア114、フットドア
115が設けられている。
【0004】また、従来の技術として、図12および図
13に示した車両用空気調和装置200が知られてい
る。この車両用空気調和装置200は、車室201の天
井に取り付けられた天井ダクト202を備えている。そ
して、天井ダクト202には、フロント窓ガラス203
の上部で開口したデフ吹出口204が形成され、このデ
フ吹出口204にはデフドア205が設けられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、車両用空気
調和装置100においては、図11に示したように、下
方のデフ吹出口110よりフロント窓ガラス109にデ
フロスト風を吹き出すようにしている。このため、デフ
ロストモード時はもちろんのことフット/デフモード
時、フットモード時においても乗員の頭部にデフロスト
風による空気流が生じる。このため、顔のほてりや寒気
を感じるなど乗員の快適性を損なうという不具合があっ
た。
【0006】また、車両用空気調和装置200において
は、デフロストモード時に、天井付近のデフ吹出口20
4よりフロント窓ガラス203にデフロスト風を吹き出
すようにしているが、図12に示したように、デフロス
ト風の風量が少ない場合はインストルメントパネル20
6の上部で空気が淀んでしまうため、フロント窓ガラス
の下部の曇りを取り除くことができなった。さらに、図
13に示したように、デフロスト風の風量が多い場合に
は、車両用空気調和装置100と同様に、デフロスト風
による空気流により顔のほてりや寒気を感じるなど乗員
の快適性を損なうという不具合があった。
【0007】この発明は、乗員の快適性を損なうことな
く、窓ガラスの曇りを取り除くことができる車両用空気
調和装置の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、風下
側に車両の窓ガラスの上部より窓ガラスの内面に沿って
空気が吹き出すデフ吹出口が形成された第1ダクト、こ
の第1ダクト内において車室内へ向かう空気流を発生さ
せる第1送風機、および前記第1ダクト内を流れる空気
を冷却する冷却器を有する第1ユニットと、風上側に前
記窓ガラスの下部より空気を吸い込むデフロスト風吸込
口が形成され、風下側に乗員の足元に向かって空気が吹
き出すフット吹出口が形成された第2ダクト、この第2
ダクト内において車室内へ向かう空気流を発生させる第
2送風機、および前記第2ダクト内を流れる空気を加熱
する加熱器を有する第2ユニットとを備えた技術手段を
採用した。
【0009】請求項2の発明は、風上側に車室外空気を
導入する外気導入口が形成され、風下側に車両の窓ガラ
スの上部より窓ガラスの内面に沿って空気が吹き出すデ
フ吹出口が形成された第1ダクト、およびこの第1ダク
ト内において車室内へ向かう空気流を発生させる第1送
風機を有する第1ユニットと、風上側に前記窓ガラスの
下部より空気を吸い込むデフロスト風吸込口が形成さ
れ、風下側に乗員の足元に向かって空気が吹き出すフッ
ト吹出口が形成された第2ダクト、この第2ダクト内に
おいて車室内へ向かう空気流を発生させる第2送風機、
および前記第2ダクト内を流れる空気を加熱する加熱器
を有する第2ユニットとを備えた技術手段を採用した。
【0010】
【作用】請求項1の発明によれば、第1送風機および第
2送風機が運転され、冷却器および加熱器が作動する
と、第1ダクト内を流れる空気が冷却器を通過する際に
冷却され除湿される。この除湿された空気は、第1ダク
トのデフ吹出口、つまり窓ガラスの上部より窓ガラスの
内面に沿って流れて、デフロスト風吸込口、つまり窓ガ
ラスの下部より第2ダクト内に流れ込む。このため、窓
ガラスの曇りが取り除かれる。そして、窓ガラスの内面
に沿って流れる空気は、淀んだり、乗員の頭部への気流
が発生したりすることはない。そして、デフロスト風吸
込口より第2ダクト内に吸い込まれた空気は、加熱器を
通過する際に加熱された後に、フット吹出口から乗員の
足元に向かって吹き出される。これにより、乗員の快適
性を低下させることなく、窓ガラスの曇りが取り除かれ
ることになる。
【0011】請求項2の発明によれば、第1送風機およ
び第2送風機が運転され、加熱器が作動すると、外気導
入口より第1ダクト内に低湿度の車室外空気が導入され
る。そして、低湿度の空気は、第1ダクトのデフ吹出
口、つまり窓ガラスの上部より窓ガラスの内面に沿って
流れて、デフロスト風吸込口、つまり窓ガラスの下部よ
り第2ダクト内に流れ込む。このため、窓ガラスの曇り
が取り除かれる。そして、窓ガラスの内面に沿って流れ
る空気は、淀んだり、乗員の頭部への気流が発生したり
することはない。そして、デフロスト風吸込口より第2
ダクト内に吸い込まれた空気は、加熱器を通過する際に
加熱された後に、フット吹出口から乗員の足元に向かっ
て吹き出される。これにより、乗員の快適性を低下させ
ることなく、窓ガラスの曇りが取り除かれることにな
る。
【0012】
【実施例】次に、この発明の車両用空気調和装置を自動
車用空気調和装置に適用した実施例に基づいて説明す
る。
【0013】〔第1実施例〕図1ないし図7はこの発明
の第1実施例を示したもので、図1ないし図6は自動車
用空気調和装置の各モード時の空気の流れを示した図
で、図7は電子制御装置を示したブロック図である。
【0014】自動車用空気調和装置1は、自動車2のト
ランクルーム3に設置された第1エアコンユニット4、
自動車2のインストルメントパネル5内に設置された第
2エアコンユニット6、および第1、第2エアコンユニ
ット4、6の空調機器を制御する電子制御装置(以下E
CUと呼ぶ)7等から構成されている。
【0015】第1エアコンユニット4は、本発明の第1
ユニットであって、第1ダクト11、第1ファン12、
エバポレータ13、第1ヒータコア14および第1エア
ミックスドア15等を備えている。第1ダクト11は、
内気吸込ダクト16、外気導入ダクト17、接続ダクト
18および天井ダクト19を有している。
【0016】内気吸込ダクト16は、第1ダクト11の
風上側に接続され、自動車2の車室8内より車室内空気
(以下内気と略す)を吸い込む2つの内気吸込口20を
形成している。内気吸込口20は、内気吸込ダクト16
の最も風上側、つまり自動車2の前席および後席の下方
で天井側に向いてそれぞれ開口している。
【0017】外気導入ダクト17は、第1ダクト11の
風上側に接続され、自動車2の車室8外より車室外空気
(以下外気と略す)を導入する外気吸込口21を形成し
ている。外気吸込口21は、外気導入ダクト17の最も
風上側で開口している。なお、内気吸込ダクト16と外
気導入ダクト17との合流部には、吸込口切替手段とし
ての第1吸込口切替ドア22が回動自在に取り付けられ
ている。第1吸込口切替ドア22は、内外気切替ドアと
して働くもので、内気吸込口20から吸い込む空気量と
外気吸込口21から吸い込む空気量とを調節する。
【0018】接続ダクト18は、第1ダクト11の風下
側と天井ダクト19の風上側とを接続するもので、自動
車2の車室8内に設けられている。天井ダクト19は、
接続ダクト18の風下側に接続され、自動車2の天井部
9に取り付けられ、自動車2の車室8内に空気を吹き出
すための吹出ダクトを形成する。
【0019】この天井ダクト19の最も風下側には、自
動車2のフロント窓ガラス10の内面に沿って空気を吹
き出すデフ吹出口23が形成されている。このデフ吹出
口23は、フロント窓ガラス10の上部で開口してお
り、デフ吹出口開閉手段としてのデフドア24により開
度が調整される。
【0020】また、天井ダクト19は、前席に着座して
いる乗員の頭部へ空気を吹き出す前席吹出口25、およ
び後席に着座している乗員の頭部へ空気を吹き出す後席
吹出口26を形成している。前席吹出口25は、前席の
乗員の上方で開口しており、前席吹出口開閉手段として
の前席吹出ドア27により開度が調整されるようになっ
ている。後席吹出口26は、後席の乗員の上方で開口し
ており、後席吹出口開閉手段としての後席吹出ドア28
により開度が調整されるようになっている。
【0021】第1ファン12は、本発明の第1送風機で
あって、第1ダクト11の風上側において回転自在に支
持されている。この第1ファン12は、駆動手段として
の第1ブロワモータ29により回転駆動される。第1ブ
ロワモータ29は、図示しないレジスタやパワートラン
ジスタ等の電気部品により印加電圧が調整され、その印
加電圧に応じて第1ファン12の回転速度、つまり風量
を制御する。
【0022】エバポレータ13は、本発明の冷却器であ
って、コンプレッサ、コンデンサ、レシーバまたはアキ
ュームレータ等の気液分離器、エキスパンションバルブ
またはキャピラリチューブ等の減圧手段および冷媒配管
と共に冷凍サイクルを構成するものである。このエバポ
レータ13は、第1ダクト11内を流れる空気を内部に
流入した冷媒と熱交換させて冷却して除湿する熱交換器
である。なお、冷却器として、エバポレータ13の代わ
りにペルチェ素子等を第1ダクト11内に設置しても良
い。
【0023】第1ヒータコア14は、水冷式のエンジ
ン、ウォータポンプ、温水弁および温水配管と共に温水
回路を構成するものである。この第1ヒータコア14
は、第1ダクト11内を流れる空気を内部に流入した温
水と熱交換させて加熱する熱交換器である。なお、加熱
器として、第1ヒータコア14の代わりに冷凍サイクル
のコンデンサを第1ダクト11内に設置しても良い。
【0024】第1エアミックスドア15は、吹出温度制
御手段であって、第1ヒータコア14の風上側で回動自
在に支持され、第1ヒータコア14を通過する空気量と
第1ヒータコア14を迂回する空気量とを調節して吹出
温度を調整する。なお、吹出温度は、第1ヒータコア1
4内を通過する温水量を温水弁等で調節して調整しても
良い。
【0025】第2エアコンユニット6は、本発明の第2
ユニットであって、第2ダクト31、第2ファン32、
第2ヒータコア33および第2エアミックスドア34等
を備えている。第2ダクト31は、上部吸込ダクト3
5、下部吸込ダクト36および吹出ダクト37を有して
いる。
【0026】上部吸込ダクト35は、自動車2のフロン
ト窓ガラス10の内面に沿って流れる空気を吸い込むデ
フロスト風吸込口38を形成している。このデフロスト
風吸込口38は、上部吸込ダクト35の最も風上側に設
けられ、フロント窓ガラス10の下部で開口している。
【0027】下部吸込ダクト36は、風上側に内気を吸
い込む内気吸込口39を形成している。この内気吸込口
39は、自動車2のインストルメントパネル5の下方で
開口している。なお、上部吸込ダクト35と下部吸込ダ
クト36との合流部には、吸込口切替手段としての第2
吸込口切替ドア40が回動自在に取り付けられている。
第2吸込口切替ドア40は、デフロスト風吸込口38か
ら吸い込む空気量と内気吸込口39から吸い込む空気量
とを調節する。
【0028】吹出ダクト37は、乗員の足元に向けて空
気が吹き出すフット吹出口41を形成している。このフ
ット吹出口41は、吹出ダクト37の最も風下側に設け
られ、乗員の足元付近で開口している。
【0029】第2ファン32は、本発明の第2送風機で
あって、第2ダクト31の風上側において回転自在に支
持されている。この第2ファン32は、駆動手段として
の第2ブロワモータ42により回転駆動される。第2ブ
ロワモータ42は、図示しないレジスタやパワートラン
ジスタ等の電気部品により印加電圧が調整され、その印
加電圧に応じて第2ファン32の回転速度、つまり風量
を制御する。
【0030】第2ヒータコア33は、本発明の加熱器で
あって、水冷式のエンジン、ウォータポンプ、温水弁お
よび温水配管と共に温水回路を構成するものである。こ
の第2ヒータコア33は、第2ダクト31内を流れる空
気を内部に流入した温水と熱交換させて加熱する熱交換
器である。なお、加熱器として、第2ヒータコア33の
代わりに冷凍サイクルのコンデンサを第2ダクト31内
に設置しても良い。
【0031】第2エアミックスドア34は、吹出温度制
御手段であって、第2ヒータコア33の風上側で回動自
在に支持され、第2ヒータコア33を通過する空気量と
第2ヒータコア33を迂回する空気量とを調節して吹出
温度を調整する。なお、吹出温度は、第2ヒータコア3
3内を通過する温水量を温水弁等で調節して調整しても
良い。
【0032】ECU7は、空調制御手段であって、CP
U、ROM、RAM等を含んで構成されるものである。
このECU7は、図7に示したように、温度設定スイッ
チ51、内外気切替スイッチ52、吹出口モード切替ス
イッチ53、内気温センサ54、外気温センサ55およ
び湿度センサ56等の入力手段から入力した入力信号に
基づいて演算処理等を行う。
【0033】そして、ECU7は、第1、第2エアミッ
クスドア15、34、第1、第2吸込口切替ドア22、
40、デフドア24、前席吹出ドア27および後席吹出
ドア28の各サーボモータ61〜67と、第1、第2フ
ァン12、32の第1、第2ブロワモータ29、42
と、冷凍サイクルのコンプレッサとを制御する。
【0034】温度設定スイッチ51は、自動車2のイン
ストルメントパネル5の前面に設けられた操作パネル
(図示せず)に設置され、車室8内の温度(内気温)を
所望の温度に設定する温度設定手段である。内外気切替
スイッチ52は、操作パネルに設置され、内外気モード
を、内気循環モード、外気導入モード、内外気導入モー
ド等に切り替える内外気モード切替手段である。吹出口
モード切替スイッチ53は、操作パネルに設置され、吹
出口モードを、フェイスモード、バイレベルモード、フ
ットモードまたはフット/デフモードのうちのいずれか
に切り替える吹出口モード切替手段である。
【0035】内気温センサ54は、自動車2の車室8内
の温度(内気温)を検出するサーミスタ等の内気温検出
手段である。外気温センサ55は、自動車2の車室8外
の温度(外気温)を検出するサーミスタ等の外気温検出
手段である。湿度センサ56は、第2エアコンユニット
6の上部吸込ダクト35内に設置され、自動車2の車室
8内の湿度を検出する電気抵抗式湿度センサ等の湿度検
出手段である。
【0036】次に、この実施例の自動車用空気調和装置
1の作用を図1ないし図7に基づいて簡単に説明する。
【0037】a)フット/デフモード時 ECU7の演算処理により、あるいは吹出口モード切替
スイッチ53にてフット/デフモードが選択されると、
図1および図2に示したように、デフドア24がデフ吹
出口23を開き、前席吹出ドア27および後席吹出ドア
28が前席吹出口25および後席吹出口26を閉じる。
また、第2吸込口切替ドア40がデフロスト風吸込口3
8を開き、第1、第2ブロワモータ29、42が通電さ
れて第1、第2ファン12、32が回転する。
【0038】このとき、外気吸込口21が第1吸込口切
替ドア22により開かれている場合には、第1ファン1
2が回転することにより、外気吸込口21から第1ダク
ト11内に低湿の外気が吸い込まれる。逆に、内気吸込
口20が第1吸込口切替ドア22により開かれている場
合には、第1ファン12が回転することにより、内気吸
込口20から第1ダクト11内に高湿の内気が吸い込ま
れる。
【0039】そして、吸い込まれた空気は、エバポレー
タ13で除湿され、第1ヒータコア14で第1エアミッ
クスドア15の開度に応じて加熱されて適温の温風とな
る。その後、その低湿の温風は、接続ダクト18を通
り、前席吹出口25や後席吹出口26が閉じられている
ので、天井ダクト19のフロント窓ガラス10の上部で
開口したデフ吹出口23からフロント窓ガラス10の内
面に沿うように吹き出される。
【0040】このとき、第2吸込口切替ドア40により
デフロスト風吸込口38が開かれているので、フロント
窓ガラス10の内面に沿うように吹き出されたデフロス
ト風は、淀むことなく、フロント窓ガラス10の下部の
デフロスト風吸込口38より上部吸込ダクト35内に吸
い込まれる。これにより、フロント窓ガラス10の内面
の曇りが上部から下部に渡って全面的に取り除かれる。
【0041】そして、吸い込まれた空気は、第2ダクト
31内に流入して第2ヒータコア33で第2エアミック
スドア34の開度に応じて加熱されて適温の温風とな
る。その後に、適温の温風が吹出ダクト37を通ってフ
ット吹出口41より乗員の足元へ吹き出されることによ
り、自動車2の車室8内が暖房される。
【0042】なお、フロント窓ガラス10の上部からの
吹出風量とフット吹出口41からの吹出風量がほぼ同一
風量となるように第1、第2ファン12、32の回転速
度を図示しない回転速度制御手段によりコントロールす
ることが望ましい。
【0043】以上のように、フット/デフモード時に
は、フロント窓ガラス10の上部から下部まで除湿風を
到達させて、フロント窓ガラス10の内面全体の曇りを
除去することができる。さらに、乗員の頭部への風の巻
き上がりによる顔のほてりや寒気を防止することができ
るので、乗員の快適性を損なうことはない。
【0044】同時に、エバポレータ13による除湿をデ
フロスト風のみとしており、フット風を除湿していない
ため、冷凍サイクルの冷房能力を低減することができ
る。このため、コンプレッサの稼働やエバポレータ13
への負荷を少なくすることができ、省エネルギーの空調
となる。
【0045】b)フットモード(デフロスト風有り)時 ECU7の演算処理により、あるいは吹出口モード切替
スイッチ53にてフットモードが選択されると、図3に
示したように、デフドア24がデフ吹出口23を開き、
前席吹出ドア27および後席吹出ドア28が前席吹出口
25および後席吹出口26を閉じる。
【0046】ここで、通常、フロント窓ガラス10の内
面の曇り防止のためのデフロスト風量は、暖房のための
フット風量に対し10%〜20%程度の小風量としてい
る。このため、デフロスト風量と上部吸込ダクト35か
ら吸い込まれる風量をほぼ同じにするように、先ず暖房
に必要なフット吹出風量を得るため、第1、第2ファン
12、32の回転速度を図示しない回転速度制御手段に
より調整した上で、第2吸込口切替ドア40の開度を調
整する。
【0047】このとき、フット吹出口41からの風量
は、上部吸込ダクト35から吸い込まれた風量と下部吸
込ダクト36から吸い込まれた風量の和になる。これに
より、デフロスト風により乗員の快適性を損なうことな
く暖房することができる。また、フット・デフモードと
同様に、除湿のための冷凍サイクルの冷房能力がデフロ
スト風という小風量のもののみに使用されることになる
ので、除湿のためのコンプレッサの稼働が少なくなり省
エネルギーの空調となる。
【0048】c)フットモード(デフロスト風無し)時 図4に示したように、第2ブロワモータ42の通電を停
止して第2ファン32の回転を停止させてデフロスト風
を無くした場合には、乗員の発汗や呼気により車室8内
の湿度が上昇してくるため、フロント窓ガラス10の内
面が曇ってくる。
【0049】ここで、デフロスト風有りの状態と同様な
開度となるように第2吸込口切替ドア40を設定する
と、フロント窓ガラス10の近傍の空気が10%〜20
%の風量割合にて上部吸込ダクト35内に吸い込まれ、
上部吸込ダクト35内に設置された湿度センサ56に当
たることになる。
【0050】これにより、湿度センサ56によってフロ
ント窓ガラス10の内面が曇る恐れのある高湿度を検出
した場合はフットモードのデフロスト風有りとし、湿度
が低い場合はフットモードのデフロスト風無しの状態と
することにより、更に除湿のためのコンプレッサの稼働
が少なくなり省エネルギーの空調となる。
【0051】d)フェイスモード時 ECU7の演算処理により、あるいは吹出口モード切替
スイッチ53にてフェイスモードが選択されると、図5
に示したように、第1エアミックスドア15が第1ヒー
タコア14を全閉し、デフドア24がデフ吹出口23を
閉じ、前席吹出ドア27が前席吹出口25を開く。ま
た、第1吸込口切替ドア22が2つの内気吸込口20を
開いて内気循環モードに切り替え、第1ブロワモータ2
9のみが通電されて第1ファン12が回転する。
【0052】したがって、第1ファン12が回転するこ
とにより、内気吸込口20から第1ダクト11内に高湿
の内気が吸い込まれ、エバポレータ13で冷却されて低
温の冷風となる。その後、その低温の冷風は、接続ダク
ト18を通り、天井ダクト19の前席吹出口25から乗
員の頭部へ吹き出されて車室8内を冷房する。そして、
車室8内の空気は、2つの内気吸込口20から吸い込ま
れて内気吸込ダクト16を通り再度第2ファン12ヘ吸
い込まれる。ここで、前席吹出口25が内気吸込口20
の開口方向を向いていることにより乗員のみに冷風を当
てることができるので、冷凍サイクルの冷房能力が小さ
い省エネルギーの空調となる。
【0053】e)バイレベルモード時 ECU7の演算処理により、あるいは吹出口モード切替
スイッチ53にてバイレベルモードが選択されると、図
6に示したように、デフドア24がデフ吹出口23を閉
じ、前席吹出ドア27が前席吹出口25を開く。また、
第1吸込口切替ドア22が2つの内気吸込口20を開い
て内気循環モードに切り替える。そして、第1、第2ブ
ロワモータ29、42が通電されて第1、第2ファン1
2、32が回転する。
【0054】したがって、乗員の頭部へはフェイスモー
ドと同様の作動で第1エアコンユニット4の前席吹出口
25から低温の冷風が吹き出され、乗員の足元へは第2
エアコンユニット6のフット吹出口41から適温の温風
が吹き出される。すなわち、第2吸込口切替ドア40を
下部吸込モードに設定して内気吸込口39から下部吸込
ダクト36内に吸い込み、第2エアミックスドア34の
開度に応じて第2ヒータコア33で加熱した後にフット
吹出口41より吹き出される。これにより、乗員の頭部
への吹き出す冷風を乱さないので、乗員のみ空調でき、
エバポレータ13への負荷が減少でき省エネルギーの空
調となる。
【0055】〔第2実施例〕図8および図9はこの発明
の第2実施例を示したもので、自動車用空気調和装置を
示した図である。この実施例では、第2エアコンユニッ
ト6の第2ヒータコア33の風下側に、モード切替ドア
43を追加し、この場所とデフ吹出ダクト44を介して
上部吸込ダクト35とを連通させることによりデフロス
ト風吸込口38にデフ吹出口としての機能も付加してい
る。
【0056】これにより、フロント窓ガラス10が凍結
し、早急にデフロストする必要がある場合、次のような
デフロストモードに設定する。すなわち、第1エアコン
ユニット4側では、第1ブロワモータ29に最大電圧を
印加し、第1吸込口切替ドア22を外気吸込位置に設定
し、且つ第1エアミックスドア15を最大ホット位置
(第1ヒータコア14を全開)に設定する。したがっ
て、第1ヒータコア14にて加熱された高温の温風がフ
ロント窓ガラス10の上部で開口したデフ吹出口23よ
り吹き出される。
【0057】そして、第2エアコンユニット6側では、
第2吸込口切替ドア40を下部吸込位置に設定し、モー
ド切替ドア43をデフロスト位置に設定する。そして、
第2ブロワモータ42に最大電圧を印加し、且つ第2エ
アミックスドア34を最大ホット位置(第2ヒータコア
33を全開)に設定する。
【0058】したがって、第2ヒータコア33にて加熱
された高温の温風がフロント窓ガラス10の下部で開口
したデフロスト風吸込口38より吹き出される。これに
より、第1、第2エアコンユニット4、6の両方の最大
暖房能力を全てフロント窓ガラス10に集中できるの
で、フロント窓ガラス10を速やかにデフロストするこ
とができる。
【0059】また、第2エアコンユニット6側にて、第
2ヒータコア33内に供給される温水が充分暖まってい
ない場合には、図9に示したように、第2吸込口切替ド
ア40を上部吸込位置に設定し、且つモード切替ドア4
3をおよそ中間位置に設定する。これらにより、第2ヒ
ータコア33を通った温風の一部がデフ吹出ダクト44
から上部吸込ダクト35を通り、第2ファン32に吸い
込まれ、再度第2ヒータコア33にて加熱されるように
なる。
【0060】したがって、第2ヒータコア33内に供給
される温水が低い場合でも、吹出ダクト37のフット吹
出口41より充分暖かい温風を吹き出すことができるの
で、ウォームアップ時間を短縮することができ、快適な
空調を早期に実現することができる。なお、第2ヒータ
コア33内に供給される温水が充分暖まると、モード切
替ドア43のドア位置はデフ吹出ダクト44を閉じる位
置、すなわち、通常のフットモード位置に設定される。
【0061】〔第3実施例〕図10はこの発明の第3実
施例を示したもので、自動車用空気調和装置を示した図
である。この実施例では、第1エアコンユニット4の第
1ダクト11を自動車2の天井部9に搭載している。な
お、第1ダクト11の風上側と内気吸込ダクト16およ
び外気導入ダクト17とは、自動車2の後部に設けられ
た接続ダクト45により接続されている。また、第1ダ
クト11の風下側と天井ダクト19とは直接接続されて
いる。
【0062】〔変形例〕この実施例では、本発明を自動
車用空気調和装置1に適用したが、本発明をバスやトラ
ック等の大型自動車用空気調和装置に適用しても良く、
鉄道車両用空気調和装置に適用しても良い。なお、本発
明を用いて車両のサイド窓ガラスやリヤ窓ガラスの曇り
を取り除くようにしても良い。
【0063】この実施例では、第1、第2エアミックス
ドア15、34、第1、第2吸込口切替ドア22、4
0、デフドア24、前席吹出ドア27および後席吹出ド
ア28に板ダンパを用いたが、フィルムダンパを用いて
も良い。
【0064】第2エアコンユニット6にエバポレータ等
の冷却器を追加し、さらにフェイス吹出口を追加して、
第2エアコンユニット6が単独でフェイスモードによる
冷房を行えるようにしても良い。また、第2エアコンユ
ニット6を自動車2の車室8内の前方側の天井部9に設
置しても良い。
【0065】
【発明の効果】請求項1の発明および請求項2の発明
は、窓ガラスの上部より吹き出された空気が窓ガラスの
内面に沿って流れて窓ガラスの下部へ吸い込まれるた
め、デフロスト風が淀んだり、乗員の頭部への気流が発
生したりすることはない。したがって、乗員の快適性を
損なうことなく、窓ガラスの曇りを取り除くことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例のフット/デフモード時
の空気の流れを示した概略図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】この発明の第1実施例のフットモード時の空気
の流れを示した概略図である。
【図4】この発明の第1実施例のフットモード時の空気
の流れを示した概略図である。
【図5】この発明の第1実施例のフェイスモード時の空
気の流れを示した概略図である。
【図6】この発明の第1実施例のバイレベルモード時の
空気の流れを示した概略図である。
【図7】この発明の第1実施例にかかるECUを示した
ブロック図である。
【図8】この発明の第2実施例のデフロストモード時の
空気の流れを示した概略図である。
【図9】この発明の第2実施例のフット/デフモード時
の空気の流れを示した概略図である。
【図10】この発明の第3実施例のフット/デフモード
時の空気の流れを示した概略図である。
【図11】従来の技術のフット/デフモード時の空気の
流れを示した概略図である。
【図12】従来の技術のデフロストモード時の空気の流
れを示した概略図である。
【図13】従来の技術のデフロストモード時の空気の流
れを示した概略図である。
【符号の説明】
1 自動車用空気調和装置(車両用空気調和装置) 4 第1エアコンユニット(第1ユニット) 6 第2エアコンユニット(第2ユニット) 11 第1ダクト 12 第1ファン(第1送風機) 13 エバポレータ(冷却器) 14 第1ヒータコア 15 第1エアミックスドア 21 外気吸込口(外気導入口) 23 デフ吹出口 31 第2ダクト 32 第2ファン(第2送風機) 33 第2ヒータコア(加熱器) 34 第2エアミックスドア 38 デフロスト風吹出口 41 フット吹出口

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)風下側に車両の窓ガラスの上部より
    窓ガラスの内面に沿って空気が吹き出すデフ吹出口が形
    成された第1ダクト、この第1ダクト内において車室内
    へ向かう空気流を発生させる第1送風機、および前記第
    1ダクト内を流れる空気を冷却する冷却器を有する第1
    ユニットと、 (b)風上側に前記窓ガラスの下部より空気を吸い込む
    デフロスト風吸込口が形成され、風下側に乗員の足元に
    向かって空気が吹き出すフット吹出口が形成された第2
    ダクト、この第2ダクト内において車室内へ向かう空気
    流を発生させる第2送風機、および前記第2ダクト内を
    流れる空気を加熱する加熱器を有する第2ユニットとを
    備えた車両用空気調和装置。
  2. 【請求項2】(a)風上側に車室外空気を導入する外気
    導入口が形成され、風下側に車両の窓ガラスの上部より
    窓ガラスの内面に沿って空気が吹き出すデフ吹出口が形
    成された第1ダクト、およびこの第1ダクト内において
    車室内へ向かう空気流を発生させる第1送風機を有する
    第1ユニットと、 (b)風上側に前記窓ガラスの下部より空気を吸い込む
    デフロスト風吸込口が形成され、風下側に乗員の足元に
    向かって空気が吹き出すフット吹出口が形成された第2
    ダクト、この第2ダクト内において車室内へ向かう空気
    流を発生させる第2送風機、および前記第2ダクト内を
    流れる空気を加熱する加熱器を有する第2ユニットとを
    備えた車両用空気調和装置。
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