JP3112052B2 - 空気調和装置 - Google Patents

空気調和装置

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JP3112052B2
JP3112052B2 JP06006620A JP662094A JP3112052B2 JP 3112052 B2 JP3112052 B2 JP 3112052B2 JP 06006620 A JP06006620 A JP 06006620A JP 662094 A JP662094 A JP 662094A JP 3112052 B2 JP3112052 B2 JP 3112052B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、人体の温感に基づい
て送風機の風速を自動コントロールする空気調和装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば車両用オートエアコン
においては、車室内の全体空調を基本としているため、
少なくとも車室内温度と設定温度とに基づいて熱負荷に
対応した目標送風量を演算により求め、その目標送風量
となるように送風機の風量制御をしている。すなわち、
熱負荷の大きい起動初期等では最大風量となるように制
御され、熱負荷の小さい定常運転時等では最小風量とな
るように制御されるようになっている。
【0003】また、例えば実公平5−37846号公報
に開示された技術においては、人体の頭部温度を検出
し、この人体の頭部温度に基づいて最大風量を制限する
ようにして、人体に不快感を与える程長期間に渡って最
大風量が供給されることを防ぐようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の技術
においては、車室内全体の空調を基本としているため、
起動初期等において車室内温度が設定温度に到達するま
での一時的な制御法に過ぎず、定常運転時には最小風量
にて制御されることにより、冷房能力または暖房能力を
多大に消費してしまうという不具合があった。
【0005】また、人体の温感に対応するように、人体
の温度、日射量、風速を検出する温感センサを用いて風
量制御を行うことも考えられるが、人体に当たる風速が
最小風速となるように人体の温度を優先して制御するよ
うにすると、冷房能力または暖房能力を多大に消費して
しまうという不具合があった。
【0006】この発明は、快適空調と省能力化とを両立
させることが可能な空気調和装置の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、空気の温度
を調節する温調手段と、この温調手段で調節された空調
空気を送風する送風機と、人体を中心とする主空調域の
日射量を検出する日射量検出手段、および前記主空調域
の温度を検出する人体温度検出手段を有し、人体の温感
を検出する温感検出手段と、この温感検出手段で検出し
た人体の温感に基づいて、人体の快適性を維持すること
が可能な最大風速許容値を決定し、前記主空調域に送風
される空調空気の風速が前記最大風速許容値となるよう
に前記送風機を制御する制御手段とを備えた技術手段を
採用した。
【0008】なお、前記温感検出手段として、前記日射
量検出手段および前記人体温度検出手段の他に、前記主
空調域に送風される空調空気の風速を検出する風速検出
手段、および前記主空調域外の温度を検出する主空調域
外温度検出手段を追加しても良い。また、前記温調手段
として、通過する空気の冷却能力が変更可能な冷却器を
設けても良い。さらに、前記温調手段として、通過する
空気を冷却する冷却器、この冷却器より風下側に配さ
れ、通過する空気を加熱する加熱器、およびこの加熱器
を通過する空気量と前記加熱器を迂回する空気量とを調
節する空気量調節手段を設けても良い。
【0009】
【作用】この発明によれば、制御手段によって、日射量
検出手段で検出した主空調域の日射量、および人体温度
検出手段で検出した主空調域の温度から最大風速許容値
が決定される。そして、決定された最大風速許容値とな
るように送風機の風速を制御することにより、人体に快
適な空調空気が人体を中心とする主空調域に送風され
る。なお、仮に冷房運転時において、人体に当たる風速
が高い方が人体の温度や人体の周囲の温度を高めに設定
できるので、温調手段の空調能力を抑えることが可能と
なる。
【0010】
【実施例】次に、この発明の空気調和装置を自動車用オ
ートエアコンに適用した実施例に基づいて説明する。
【0011】〔第1実施例の構成〕図1ないし図9はこ
の発明の第1実施例を示したもので、図1ないし図4は
自動車用オートエアコンを示した図である。
【0012】自動車用オートエアコン1は、車室内に空
気を送るダクト2、このダクト2内において車室内に向
かう空気流を発生させるブロワ3、ダクト2内を流れる
空気を冷却するエバポレータ4、車室内を流れる空気を
加熱するヒータコア5、このヒータコア5の入口側に回
動自在に取り付けられたエアミックスダンパ6、および
各空調機器を制御する電子制御装置(以下ECUと呼
ぶ)7を備える。
【0013】ダクト2は、車室内の前方側に配設されて
いる。このダクト2の入口側には、内気導入口8および
外気導入口9の2つの導入口が設けられており、さらに
内気導入口8および外気導入口9の内側には内外気切替
手段としての内外気切替ダンパ10が回動自在に取り付
けられている。その内外気切替ダンパ10は、駆動手段
としてのサーボモータ11によって駆動されるもので、
内気導入口8より車室内空気(以下内気と略す)を導入
する内気循環モード、外気導入口9より車室外空気(以
下外気と略す)を導入する外気導入モード等を切り替え
る。
【0014】ダクト2の出口側には、デフロストダクト
12、フットダクト13およびフェイスダクト14が接
続されている。デフロストダクト12の出口には、デフ
ロスト吹出口15が設けられており、このデフロスト吹
出口15の上流側には吹出口モード切替手段としてのデ
フロストダンパ16が回動自在に取り付けられている。
また、フットダクト13の出口には、フット吹出口17
が設けられており、このフット吹出口17の上流側には
吹出口モード切替手段としてのフットダンパ18が回動
自在に取り付けられている。
【0015】フェイスダクト14の出口側には、図5に
示したように、6本の分岐ダクト19〜24が接続され
ている。分岐ダクト19、20の出口には、インストル
メントパネル25前面の中央部で開口するセンターフェ
イス吹出口26、27が設けられている。また、分岐ダ
クト21、22の出口には、自動車のサイドガラス近傍
で開口するサイドフェイス吹出口28、29が設けられ
ている。そして、分岐ダクト23、24の出口には、セ
ンターフェイス吹出口26、27とサイドフェイス吹出
口28、29との間で開口するミドルフェイス吹出口3
0、31が設けられている。
【0016】なお、運転席側のミドルフェイス吹出口3
0は、図3に示したように、自動車のメータパネル32
やハンドル33のために助手席側のミドルフェイス吹出
口31と同じ開口方法が実現できないため、図3に示し
たように、メータパネル32のメータフード部32aに
開口部分が設けられている。
【0017】また、各フェイス吹出口26〜31は、車
室内の前方側に設置されたインストルメントパネル25
の略全幅に渡って開口するワイドフロー吹出口34を構
成すると共に、吹出空気の風向を変更するためのグリル
が取り付けられている。
【0018】そして、フェイスダクト14の上流側に
は、吹出口モード切替手段としてのフェイスダンパ35
が回動自在に取り付けられており、分岐ダクト23、2
4上流側には、吹出口モード切替手段としてのミドルフ
ェイスダンパ36、37が回動自在に取り付けられてい
る。これらのフェイスダンパ35とミドルフェイスダン
パ36、37は、ワイドフロー吹出口34の開口面積を
変更する。
【0019】また、デフロストダンパ16、フットダン
パ18、フェイスダンパ35およびミドルフェイスダン
パ36、37は、駆動手段としてのサーボモータ38〜
42により開度が調節されることによって、ワイドフロ
ー吹出口34より人体の頭胸部と車室内の上部に主に冷
風を送るフェイスモード、ワイドフロー吹出口34より
人体の頭胸部と車室内の上部に主に冷風を送り、且つフ
ット吹出口17より人体の足元に主に温風を送るバイレ
ベルモード、フット吹出口17より人体の足元に主に温
風を送るフットモード、室内暖房とフロントガラスの曇
りの除去を行うフットデフモード、フロントガラスの曇
りの除去を行うデフモード等のように吹出口モードを切
り替える。
【0020】ブロワ3は、本発明の送風機であって、ブ
ロワ駆動回路43により印加電圧が制御される駆動手段
としてのブロワモータ44によって回転速度が制御さ
れ、内気導入口8または外気導入口9のいずれか開かれ
た導入口から空気を吸引してダクト2を介して車室内へ
送風する。
【0021】エバポレータ4は、本発明の冷却器であっ
て、ブロワ3の下流側のダクト2内に配設され、ブロワ
3により送られてくる空気を冷却する冷媒蒸発器で、冷
凍サイクル45を構成する要素の1つである。このエバ
ポレータ4は、冷媒循環量に応じて空気の冷却能力が変
更される。
【0022】冷凍サイクル45は、コンプレッサ46か
らコンデンサ47、気液分離手段としてのレシーバ4
8、減圧手段としてのエキスパンションバルブ49およ
び冷却手段としてのエバポレータ4を介してコンプレッ
サ46に冷媒循環するよう形成されたものである。そし
て、コンプレッサ46は、コンプレッサ駆動回路50に
より通電制御される電磁クラッチ(図示せず)を介して
エンジンの回転動力が伝達されることにより回転駆動さ
れる。
【0023】なお、冷凍サイクル45は、コンプレッサ
46の作動(オン)によりエバポレータ4による空気の
冷却機能を得、コンプレッサ46の作動停止(オフ)に
よりエバポレータ4による空気の冷却が停止する。ま
た、コンプレッサ46は、電磁クラッチの通電時間を変
更することにより冷媒吐出量(冷媒循環量)を変更する
ことができる。
【0024】ヒータコア5は、本発明の加熱器であっ
て、自動車のエンジン冷却系統の冷却水を熱源として、
ダクト2の上流側より送られてくる空気を加熱する熱交
換器である。エアミックスダンパ6は、本発明の空気量
調節手段であって、サーボモータ51により設定される
開度に応じて、ヒータコア5を通る空気量とヒータコア
5を迂回してバイパス路52を通る空気量とを調節す
る。なお、エバポレータ4、ヒータコア5およびエアミ
ックスダンパ6より、本発明の温調手段を構成する。ま
た、ヒータコア5の代わりに加熱器として冷凍サイクル
のコンデンサを用いても良い。
【0025】ECU7は、本発明の制御手段であって、
図4に示したように、CPU、ROMおよびRAM等を
含んで構成されるもので、イグニッションスイッチ60
を介してバッテリ61に接続されている。このECU7
は、予めROM内に車室内の空調制御のための制御プロ
グラムを記憶しており、その制御プログラムに基づいて
各種の演算、処理を行う。
【0026】また、ECU7は、車室外温度センサ6
2、エバ後温度センサ63、水温センサ64、温感セン
サSおよびコントロールパネルPより入力した入力信号
と前述の制御プログラムに基づいて、サーボモータ1
1、38〜42、51、ブロワ駆動回路43、コンプレ
ッサ駆動回路50等の各駆動手段を制御して車室内の空
調制御を自動コントロールする。
【0027】車室外温度センサ62は、車室外の空気温
度(外気温)を検出する車室外温度検出手段である。エ
バ後温度センサ63は、エバポレータ4の風下側の空気
温度(エバ後温度)を検出するエバ後温度検出手段であ
る。水温センサ64は、自動車のエンジン冷却系統の冷
却水の温度を検出する水温検出手段である。
【0028】温感センサSは、頭部日射量センサ65、
頭部温度センサ66、頭部風速センサ67および車室内
温度センサ68よりなり、人体の温感を検出するもので
ある。頭部日射量センサ65は、本発明の日射量検出手
段であって、図1および図2に示したように、フェイス
モード(ワイドフロー吹出口34全開)時の人体の上半
身を中心とする主空調域A内の日射量を検出するもので
ある。
【0029】頭部温度センサ66は、本発明の人体温度
検出手段であって、図1および図2に示したように、主
空調域A内の温度を検出するものである。頭部風速セン
サ67は、本発明の風速検出手段であって、図1および
図2に示したように、主空調域A内の風速を検出するも
のである。これらの頭部日射量センサ65、頭部温度セ
ンサ66および頭部風速センサ67は、人体頭部の近
傍、つまり前席のヘッドレストの側面に取り付けられて
いる。
【0030】車室内温度センサ68は、本発明の主空調
域外温度検出手段であって、図1に示したように、主空
調域A外の車室内の空気温度(内気温)を検出するもの
で、インストルメントパネル25の下部に設けられたダ
クト69内に設置されている。なお、車室内温度センサ
68は、ダクト69内に負圧を発生させるか、あるいは
小型ファン(図示せず)の作用により、車室内の空気を
ダクト69内を吸い込むようにして検出する。
【0031】図6は自動車用オートエアコン1のコント
ロールパネルPを示した図である。このコントロールパ
ネルPは、インストルメントパネル25のセンターフェ
イス吹出口26、27の下方に設けられている。コント
ロールパネルPには、オートスイッチ71、オフスイッ
チ72、温度設定手段としての温度設定スイッチ73、
内外気モード指示手段としての内外気固定スイッチ7
4、エアコンスイッチ75、風量指示手段としての風量
固定スイッチ76および吹出口モード指示手段としての
吹出口固定スイッチ77が設けられている。
【0032】ここで、温度設定スイッチ73は、車室内
の温度を所望の温度に設定するスイッチである。この温
度設定スイッチ73の近傍には、温度設定スイッチ73
で設定された設定温度(例えば25℃)を表示する表示
手段としての液晶表示器78が設けられている。
【0033】〔第1実施例の作用〕次に、この実施例の
作用を図1ないし図9に基づいて簡単に説明する。ここ
で、図7はECU7の主要な制御プログラムの一例であ
る。この制御プログラムは、イグニッションスイッチ6
0、オートスイッチ71がオンされている間、所定時間
毎に実行される。先ず、温度設定スイッチ73で設定さ
れた設定温度を入力する(ステップS1)。
【0034】次に、各種センサから入力信号を入力す
る。すなわち、車室外温度センサ62で検出された外気
温、エバ後温度センサ63で検出されたエバ後温度、水
温センサ64で検出された冷却水の温度を入力する。さ
らに、頭部日射量センサ65で検出された頭部日射量、
頭部温度センサ66で検出された頭部温度、頭部風速セ
ンサ67で検出された頭部風速および車室内温度センサ
68で検出された内気温を入力する(ステップS2)。
次に、空調モードとして冷房モードが選択されているか
否かを判断する(ステップS3)。このステップS3の
判断結果がNoの場合には、リターンする。
【0035】また、ステップS3の判断結果がYesの
場合には、すなわち、冷房モードが選択されている場合
には、吹出口モードとしてフェイスモードが選択されて
いるか否かを判断する(ステップS4)。このステップ
S4の判断結果がNoの場合には、吹出口モードとして
バイレベルモードが選択されているか否かを判断する
(ステップS5)。このステップS5の判断結果がNo
の場合には、リターンする。
【0036】また、ステップS4、S5の判断結果がY
esの場合には、すなわち、フェイスモードまたはバイ
レベルモードが選択されている場合には、熱負荷が小さ
いか否かを判断する。例えば、設定温度と内気温との温
度差(Tset −Tr)が所定温度差±α以内か否かを判
断する(ステップS6)。このステップS6の判断結果
がNoの場合には、最大風量に応じた印加電圧をブロワ
モータ44に印加してブロワ3を運転し(ステップS
7)、最大冷房能力で冷凍サイクル45を運転する(ス
テップS8)。その後にリターンする。
【0037】また、ステップS6の判断結果がYesの
場合には、すなわち、熱負荷が小さく定常運転中である
場合には、図8の最大風速許容値の算出データに基づい
て、頭部日射量、頭部温度、室内温度から、人体の温感
の快適性を維持することが可能な最大風速許容値Xを算
出し(ステップS9)、続いて図8の頭部目標温度の算
出データに基づいて、頭部日射量、頭部風速、室内温度
から頭部目標温度Yを算出する(ステップS10)。
【0038】そして、最大風速許容値Xに見合う風量に
応じた印加電圧をブロワモータ44に印加してブロワ3
を運転し(ステップS11)、頭部目標温度Yとなるよ
うに冷凍サイクル45の冷房能力(エバポレータ4の冷
却能力)、およびエアミックスダンパ6の開度を調節す
る(ステップS12)。その後にリターンする。
【0039】ここで、図8の最大風速許容値の算出デー
タに示したように、頭部日射量が例えば200W/
2 、頭部温度が例えば28.2℃、内気温が頭部温度
+4℃のとき、人体の温感を快適(中立)に維持する最
大風速許容値Xは0.65m/sとなる。
【0040】また、図8の頭部目標温度の算出データに
示したように、頭部日射量が例えば300W/m2 、頭
部風速が例えば0.75m/s、内気温が頭部温度+4
℃のとき、人体の温感を快適(中立)に維持する頭部目
標温度Yは27.5℃となる。なお、頭部目標温度Yと
ワイドフロー吹出口34の吹出空気温度とは一致しない
ので、それを見越してエアミックスダンパ6の開度を調
節する必要がある。
【0041】したがって、定常運転時には、冷凍サイク
ル45のエバポレータ4で冷却された空気がエアミック
スダンパ6の開度に応じてヒータコア5により加熱され
て最適な温度となった冷風がブロワ3の作用により、人
体の頭部を中心とした主空調域Aに最大風速許容値に見
合う風量でワイドフロー吹出口34より吹き出される。
【0042】そして、図8の最大風速許容値の算出デー
タに示したように、同じ日射条件であっても、人体の温
感が中立となる頭部風速、頭部温度の組み合わせは無限
にあるが、風速が高い方が人体頭部や内気温を高くでき
る。このため、当然のごとく冷凍サイクル45の冷房能
力(エバポレータ4の冷却能力)は少なくて済み、コン
プレッサ46の稼働率を減らすことができ、コンプレッ
サ46の省動力となる。
【0043】〔第1実施例の効果〕以上のように、自動
車用オートエアコン1は、人体の頭部風速を快適性の面
で許容可能な最大風速許容値となるようにブロワ3の風
量制御を行うと共に、人体の頭部温度を快適性の面で許
容可能な頭部目標温度となるようにエアミックスダンパ
6の開度制御を行うことにより、主空調域A内において
人体の快適性を維持することができ、且つ冷凍サイクル
45の冷房能力を低減することができる。よって、主空
調域A内において最適な空調を行うことができる。
【0044】ここで、内気循環モードによる定常運転時
の冷房能力の低減効果を図9の等能力線図に基づいて具
体的に説明する。この実験は、外気温30℃、車室外湿
度60%RH、車速40km/h、換気量20m3
h、車室内湿度35%RH、頭部日射量300W/m2
の条件下で行った。
【0045】図9の等能力線図からも確認できるよう
に、従来の技術(定常運転時に最小風量でブロワを運
転)では冷房能力が2080Wも必要であったものが、
実施例(定常運転時に最小風速許容値でブロワを運転)
では冷房能力が1680Wとなった。すなわち、この実
施例を採用することによって20%の省能力効果が得ら
れる。
【0046】〔第2実施例〕図10はこの発明の第2実
施例を示したもので、自動車のインストルメントパネル
25を示した図である。人体頭部の日射量の検出は、第
1実施例のような人体近傍にて直接検出するものに限ら
ず、この実施例のように、インストルメントパネル25
の前端部に日射量センサ65を取り付けて、日射量と日
射方向を検出することにより、頭部日射量を推定するよ
うにしても良い。
【0047】〔変形例〕この実施例では、人体頭部の温
度を人体近傍にて直接検出する頭部温度センサ66を用
いたが、吹出温度、風量、周囲室温および吹出方向等に
より頭部温度を推定するようにしても良い。また、頭部
風速等の人体風速は、吹出風量および吹出方向等より到
達性を考慮して推定するようにしても良い。
【0048】この実施例では、人体の頭部温度を検出す
るようにしたが、人体の足元部温度、胸部温度等の他の
箇所の人体温度を検出するようにしても良い。この実施
例では、人体の頭部風速を検出するようにしたが、人体
の足元部風速、胸部風速等の他の箇所の人体風速を検出
するようにしても良い。この実施例では、人体の頭部日
射量を検出するようにしたが、人体の足元部日射量、胸
部日射量等の他の箇所の人体日射量を検出するようにし
ても良い。なお、人体の頭部が直接空調空気に当たるの
で、頭部日射量、頭部温度および頭部風速を検出するこ
とが望ましい。
【0049】この実施例では、本発明をワイドフロー吹
出口34を備えた自動車用オートエアコン1に適用した
が、図11に示したように、本発明を一般的なフェイス
吹出口81、82およびサイドフェイス吹出口83、8
4を備えた自動車用オートエアコン1に適用しても良
い。
【0050】この実施例では、本発明を自動車用オート
エアコン1に適用したが、本発明をその他の車両用エア
コン、船舶用エアコン、飛行機用エアコン、家庭用エア
コンまたは工場用エアコンに適用しても良い。なお、本
発明を適用する空気調和装置としては自動車用エアコン
が望ましい。
【0051】
【発明の効果】この発明は、人体の快適性を維持するこ
とが可能な最大風速許容値で送風機の風速を制御するこ
とにより、快適空調と温調手段の空調能力の省能力化と
を両立させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例にかかる主空調域を示し
た概略図である。
【図2】この発明の第1実施例にかかる温感センサを示
した概略図である。
【図3】この発明の第1実施例にかかる自動車用オート
エアコンを示した正面図である。
【図4】図3の自動車用オートエアコンの全体構成を示
した構成図である。
【図5】図3の自動車用オートエアコンのフェイスダク
トを示した概略図である。
【図6】図3の自動車用オートエアコンのコントロール
パネルを示した平面図である。
【図7】ECUの主な制御プログラムを示したフローチ
ャートである。
【図8】最大風速許容値、頭部目標温度の算出データを
示したグラフである。
【図9】最大風速許容値の算出データを示した等能力線
図である。
【図10】この発明の第2実施例にかかる自動車のイン
ストルメントパネルを示した斜視図である。
【図11】この発明の変形例を示した斜視図である。
【符号の説明】
A 主空調域 S 温感センサ(温感検出手段) 1 自動車用オートエアコン(空気調和装置) 2 ダクト 3 ブロワ(送風機) 4 エバポレータ(冷却器) 5 ヒータコア(加熱器) 6 エアミックスダンパ(空気量調節手段) 7 ECU(制御手段) 34 ワイドフロー吹出口 65 頭部日射量センサ(日射量検出手段) 66 頭部温度センサ(人体温度検出手段) 67 頭部風速センサ(風速検出手段) 68 車室内温度センサ(主空調域外温度検出手段)
フロントページの続き (72)発明者 杉 光 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60H 1/00 101

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)空気の温度を調節する温調手段と、 (b)この温調手段で調節された空調空気を送風する送
    風機と、 (c)人体を中心とする主空調域の日射量を検出する日
    射量検出手段、および前記主空調域の温度を検出する人
    体温度検出手段を有し、人体の温感を検出する温感検出
    手段と、 (d)この温感検出手段で検出した人体の温感に基づい
    て、人体の快適性を維持することが可能な最大風速許容
    値を決定し、前記主空調域に送風される空調空気の風速
    が前記最大風速許容値となるように前記送風機を制御す
    る制御手段とを備えた空気調和装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の空気調和装置において、 前記温感検出手段は、前記主空調域に送風される空調空
    気の風速を検出する風速検出手段、および前記主空調域
    外の温度を検出する主空調域外温度検出手段を有するこ
    とを特徴とする空気調和装置。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載の空気調和
    装置において、 前記温調手段は、通過する空気の冷却能力が変更可能な
    冷却器よりなることを特徴とする空気調和装置。
  4. 【請求項4】請求項1ないし請求項3のいずれかに記載
    の空気調和装置において、 前記温調手段は、通過する空気を冷却する冷却器、この
    冷却器より風下側に配され、通過する空気を加熱する加
    熱器、およびこの加熱器を通過する空気量と前記加熱器
    を迂回する空気量とを調節する空気量調節手段よりなる
    ことを特徴とする空気調和装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0633549U (ja) * 1992-09-22 1994-05-06 アップリカ▲葛▼西株式会社 ベッド用サイドガード

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