JP2009162819A - 静電荷像現像用トナー、製造方法、及び製造装置、並びに、現像剤、トナー入り容器、プロセスカートリッジ、画像形成方法、及び画像形成装置 - Google Patents

静電荷像現像用トナー、製造方法、及び製造装置、並びに、現像剤、トナー入り容器、プロセスカートリッジ、画像形成方法、及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】転写性、クリーニング性が良好で、かつ鮮明な高画質画像の形成が可能な静電荷像現像用トナー、製造方法、及び製造装置、並びに、該トナーを用いた現像剤、トナー入り容器、プロセスカートリッジ、画像形成方法、及び画像形成装置を提供することを目的とする。
【解決手段】スルホン酸基もしくはその塩型の基、又は硫酸基もしくはその塩型の基を有する単量体を構成単量体として10モル%以上含有する重合体と塩基性染料とを反応させて得られる着色剤を少なくとも含むトナー組成液を、吐出孔より吐出し、該トナー組成液を液滴化し、液滴を造粒空間において固体粒子にすることにより得られることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等により形成される静電荷像を現像剤により現像する際に用いられる静電荷像現像用トナー、製造方法、及び製造装置、並びに、現像剤、トナー入り容器、プロセスカートリッジ、画像形成方法、及び画像形成装置に関する。
電子写真法としては、一般には、光導電性物質を利用した感光体(以下、「静電潜像担持体」、「像担持体」、「電子写真感光体」と称することもある)に種々の手段を用いて静電潜像を形成する静電潜像形成工程、トナーを用いて静電潜像を現像してトナー像を形成する現像工程、トナー像を紙等の記録媒体に転写する転写工程、記録媒体に転写されたトナー像を加熱、圧力、熱圧、溶剤蒸気等により記録媒体に定着させる定着工程、感光体に残存したトナーを除去するクリーニング工程等から成り立っている。
電子写真、静電記録、静電印刷等に於いて使用される現像剤は、その現像工程において、例えば、静電荷像が形成されている静電潜像担持体等の像担持体に一旦現像され、次に転写工程において静電潜像担持体から転写紙等の転写媒体に転写された後、定着工程において紙面に定着される。その際、潜像保持面上に形成される静電荷像を現像する為の現像剤として、キャリアとトナーから成る二成分系現像剤及び、キャリアを必要としない一成分系現像剤(磁性トナー、非磁性トナー)が知られている。
電子写真法で用いられるトナーは、省エネルギーで、環境に対する影響の少ない方法を用いて製造することが求められている。
従来、電子写真、静電記録、静電印刷などに用いられる乾式トナーとしては、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂などの結着樹脂を着色剤などの内添剤と共に溶融混練し、微粉砕したもの、いわゆる粉砕型トナーが広く用いられている。
粉砕法によるトナーの製造方法において、得られるトナーの形状の均一性を確保するためには、各構成材料を均一に分散させ、粉砕することが重要となる。基本的には、粉砕トナーの形状は、不定形であり、粉砕断面がランダムとなることから、形状や構造を制御するのは、困難である。また、着色剤、離型剤、帯電制御剤等の内添剤を多量に添加すると、粉砕工程の際に、内添剤と結着樹脂の界面で粉砕することにより、内添剤が表面に露出しやすく、個々のトナー粒子内で帯電性の偏り等が発生し、流動性、帯電性能等のトナー特性等の品質が低下するという問題がある。
近年、高画質化の要求から、トナーをより小粒径にする必要が生じているが、小粒径にすることによって下記に示すような問題が生じていた。
(1)指数関数的に粉砕エネルギーが増加する。
(2)形状の不定形であることとあいまって著しく流動性が悪くなり、トナー補給性や転写性、クリーニング性が悪化する。
(3)内添剤と結着樹脂での界面粉砕による個々のトナー粒子間で帯電性の偏りが顕著になる。
また、最近では、溶媒中でトナーを製造するケミカル法(例えば、懸濁重合法、乳化重合凝集法、溶解懸濁法、ポリエステル伸長法、転相乳化法等)によるトナー製造法が検討されている。
前記懸濁重合法は、単量体中に着色剤、離型剤、帯電制御剤等の内添剤と重合開始剤を分散させ、分散剤を有する水系媒体中に該分散液を懸濁させ油滴を形成させ、その後、昇温して液滴中の単量体を重合反応させることによりトナーを製造する方法である(非特許文献1参照)。
前記乳化重合凝集法の一例を示す。先ず着色剤を界面活性剤水溶液中で分散を行う。一方、界面活性剤水溶液に、重合開始剤、スチレン単量体及びアクリル単量体を加え、乳化重合による樹脂エマルジョンを生成する。着色剤分散液と樹脂エマルジョン、また適宜離型剤、帯電制御剤等その他の内添剤の分散液を混合し、pH調整や凝集剤の添加により、所望の粒径となるよう会合させ成長させた後、加熱撹拌することにより各微粒子間を融着することによりトナーを製造する方法である(特許文献1及び非特許文献2参照)。
前記溶解懸濁法は、結着樹脂を、結着樹脂が溶解可能な有機溶媒中に溶解して成る油性成分を、水性成分中で懸濁させた懸濁液を調製する工程と、懸濁液から有機溶媒を除去する工程とを有する、体積収縮を伴う工法である。結着樹脂とともに着色剤、離型剤、帯電制御剤等の内添剤を低沸点有機溶媒などの揮発性溶剤に分散、溶解させ、これを分散剤の存在する水系媒体中で懸濁し、油滴を形成した後に揮発性溶剤を除去するものであり、この方法は懸濁重合法、乳化重合凝集法と異なり、用いることのできる樹脂に汎用性が広く、特に透明性や定着後の画像部の平滑性が要求されるフルカラープロセスに有用なポリエステル樹脂を用いることができる点で優れている(特許文献2、及び非特許文献3参照)。
前記ポリエステル伸長法は、結着樹脂である、反応性を有する樹脂を含むポリエステル樹脂を、ポリエステル樹脂が溶解可能な有機溶媒中に溶解して成る油性成分を、水性成分中で乳化凝集して分散液を調製する工程と、分散液から有機溶媒を除去しながらポリエステル伸長反応を行う工程とを有する工法である。この方法も懸濁重合法、乳化重合凝集法と異なり、透明性や定着後の画像部の平滑性が要求されるフルカラープロセスに有用なポリエステル樹脂を用いることができる点で優れているとともに、伸長反応を行うことによりトナーの粘弾性制御が可能となり、広い温度領域での定着を可能とするものである(非特許文献4参照)。
前記転相乳化法は、結着樹脂とともに着色剤、離型剤、帯電制御剤等の内添剤を低沸点有機溶媒などの揮発性溶剤に分散、溶解させ、ここに連続水相を注入していくことにより、W/O分散系からO/W分散系へと転相させることにより油滴を形成した後に揮発性溶剤を除去するものである。この方法も、用いることのできる樹脂に汎用性が広く、特に透明性や定着後の画像部の平滑性が要求されるフルカラープロセスに有用なポリエステル樹脂を用いることができる点で優れている(特許文献3、及び特許文献4参照)。
このようなケミカル法を用いて製造されるトナーとしては、近年の環境問題に配慮する観点から、カプセルトナー、コアシェルトナーといった、所望の機能を効果的に発現することが可能な形態を有するものが知られている。
ケミカル法は、粉砕法と比較して、粒子径が小さく、粒子径分布の狭いトナーを製造することができる。しかし、水中又は親水性溶媒中でトナーが造粒されることから、トナーの表面が親水性となり、帯電性能の低下、経時安定性及び環境特性の不安定化を引き起こし、現像及び転写不良、トナー飛散、画質低下等の問題を誘発する可能性を有している。更に、ケミカル法は、廃液が多いことや、トナーを乾燥させるためのエネルギーが大きいといった問題があり、環境負荷の面からも好ましくない。
粉砕法での、トナー小粒径化に伴う、流動性悪化や転写性・クリーニング性悪化、ケミカルトナーでの、トナーの表面親水性による、帯電性能の低下、経時安定性及び環境特性の不安定化を防止するために、従来のトナーでは、トナー表面に無機または有機の微粒子を付着させて、これらの表面微粒子の効果によってトナーの付着性を下げることが通常であった。また、トナー容器から現像部にトナーを搬送するために十分な流動性を付与するためにも、トナー表面に無機または有機の微粒子を付着させることが通常であった。
それら微粒子としては、例えば疎水性シリカ等を代表とする疎水性微粉末(特許文献5参照)、シリカ微粒子に酸化アルミニウムや酸化チタン微粒子等を混入したもの(特許文献6参照)、或いはアルミナ被覆チタニア微粒子(特許文献7参照)等を用いることが知られている。また、酸化チタンについては、アナターゼ型の結晶構造を有するもの(特許文献8参照)、酸化アルミニウム被覆酸化チタン(特許文献9参照)、更に酸化チタン微粒子をカップリング剤で表面処理したもの(特許文献10参照)が提案されているが、一般的には流動性付与効果が最も高いシリカが用いられている。これらシリカ等の疎水性微粉末を使用することによって、流動性、現像性、転写性はかなり改善される。
しかしながら、トナー表面に保持されたこれらの外添剤は、複写機やプリンターなどの使用下において、現像機中、転写部、クリーニング部などで常に機械的なストレスを受け続けているため、トナー表面から内部へ埋没したり、外添剤が離脱したりすることにより経時的に付着性が増大し、これにより転写効率の低下やクリーニング信頼性の低下が生じていた。
粉砕法やケミカル法に代わるトナーの製造方法として、圧電パルスを利用して微小液滴を形成し、さらにこれを乾燥固化してトナー化する工法が提案されている(特許文献11参照)。更に、液室内の熱膨張を利用し、やはり微小液滴を形成し、さらにこれを乾燥固化してトナー化する工法が提案されている(特許文献12参照)。更には、音響レンズを利用し、同様の処理をする方法が提案されている(特許文献13参照)。
このような方法で製造されるトナーも、トナーの重要な特性である帯電制御効果を発現させるために、荷電制御剤を添加することになるが、荷電制御剤を添加したトナーの分散液を微小な吐出孔から吐出させる場合、吐出孔を閉塞させることなく安定して吐出させることが困難である場合が多く、このため荷電制御剤を極微分散する工程を必要としたり、更には微分散状態を一定時間保持するために多量の分散安定剤で処理する必要があった。特に水系の溶剤を用い、微小液滴を形成し乾燥固化してトナー化する場合は、トナー表面が親水性となり、トナーの表面親水性による、帯電性能の低下、経時安定性及び環境特性の不安定化を防止するために、粉砕法やケミカル法同様にトナー表面に無機または有機の微粒子を付着させる必要が生じていた。
近年、オフセット印刷や写真並みの画質を電子写真の乾式トナーで実現することが要求され、高解像度を得るためにトナーを小径化すると同時に、オフセット印刷と同等の自然な風合いを出すため、トナーの付着量を少なくし、トナー層のパイルハイトを低くする、色再現範囲を広げるため、色材の透明性をより向上させることが望まれている。
トナーの付着量を少なくし、トナー層のパイルハイトを低くして、画像濃度を維持するために、一般にトナー中の顔料量を増すが、顔料量を増すと、定着を阻害したり、顔料が表面にあることにより帯電が不安定になり画像劣化をひきおこす可能性がある。ケミカルトナーの中には、例えば懸濁重合法や溶解懸濁法のように、溶液の粘度が増加するために、液滴が形成できず、粒子が得にくくなる場合もある。
また、色再現範囲を広げるため、色材の透明性をより向上させるためには、顔料を微分散する手段と染料を使用する手段が知られている。
顔料の微分散技術としては、特に有機溶剤中で分散を安定化させるために、特許文献14にはグラフトポリマー型の、特許文献15にはシリコーンマクロマーを用いた顔料分散剤についての記載がされている。顔料をより微細とすると分散を安定化するために多くの顔料分散剤が必要となり、トナーの帯電安定化を阻害したり定着特性を大きく変える等の問題を有している。顔料を微粉砕する技術としては一般にボールミルやビーズミルが知られているが、近年ではより微粉砕するために、特許文献16や特許文献17にはレーザーアブレーションを用いた粉砕法が、特許文献18や特許文献19、特許文献20には溶解・析出法による顔料微分散法が、特許文献21や特許文献22には顔料溶液を噴霧乾燥して微粒の顔料を製造する方法が記載されているが、分散の安定化には顔料分散剤の多量使用が必要でトナーの帯電安定化を阻害したり定着特性を大きく変える等の問題は依然として有している。
染料は色調・透明性に優れるものの耐光性が悪い、保存中に染料が移行し、画像がにじんだり、フィルム等と接触させておくとフィルムが汚れる等の問題を有している。これらの問題点の解決方法として高分子染料がある。特許文献23にはビスフェノール型染料をポリエステル骨格に導入した高分子染料が、特許文献24にはビニル基を有するアゾ染料を重合させた高分子染料が、特許文献25〜45にローダミン染料が付加した高分子染料等が記載されているが、いずれも染料が特殊で、得られた高分子染料もかなり高価なものとなるという問題があった。
また、特許文献46には側鎖基にカルボキシル基、スルフォニル基を有する樹脂と塩基性染料とを反応させて得られた着色剤を含有する静電写真用トナーについて、特許文献47には樹脂官能基量と樹脂への染料反応量を規定した着色粒子及びカラートナーについて記されているが、いずれも粒度分布やトナー特性については従来の技術と同等である。
特許文献48や特許文献49には、トナー組成物を液状にしたトナー組成液に圧力を付与することによってトナー組成液を連続的にノズルの吐出孔から吐出して柱状状態を形成し、ノズル板もしくは貯留手段を一定の周波数で振動させることによってトナー組成液を液滴化するトナー製法が記されている。これらは、着色剤である顔料を微分散して使用しており、顔料による目詰まりや噴射の不安定化を持っていると同時に、色再現範囲は必ずしも広くはない。
したがって、色再現範囲が広く色調が鮮鋭で透明性が高く、シャープな粒度分布を有し、帯電性、環境性、経時安定性などのトナー特性が良好であり、かつ廃液も発生せず、残留単量体も含有せず、乾燥工程が不要であり、低コストであるトナーの製造方法及び該トナーの製造方法により製造されたトナー、並びに該トナーを用いた画像形成方法については、未だ十分に満足できる性能を有するものが提供されていないのが現状である。
特許第3141783号公報 特開平7−152202号公報 特許第3063269号公報 特開平8−211655号公報 特開昭52−30437号公報 特開昭60−238847号公報 特開昭57−79961号公報 特開昭60−112052号公報 特開昭57−79961号公報 特開平4−40467号公報 特開2003−262976号公報 特開2003−280236号公報 特開2003−262977号公報 特開2005−232443号公報 特開2005−36220号公報 特開2004−267918号公報 特開2005−238342号公報 特開2004−331946号公報 特開2004−091560号公報 特開2006−193681号公報 特表2005−518278号公報 特開2006−152103号公報 特開昭62−245268号公報 特開昭63−85644号公報 特開平1−147472号公報 特開平1−147476号公報 特開平1−161362号公報 特開平1−161363号公報 特開平1−161364号公報 特開平1−161365号公報 特開平1−164956号公報 特開平1−164957号公報 特開平1−164958号公報 特開平1−164959号公報 特開平1−173056号公報 特開平1−173057号公報 特開平1−173058号公報 特開平1−173059号公報 特開平1−173060号公報 特開平1−173064号公報 特開平1−173065号公報 特開平1−173066号公報 特開平1−173067号公報 特開平1−173068号公報 特開平2−2575号公報 特許第3068654号公報 特開2007−101708号公報 特開2006−293320号公報 特開2007−108731号公報 日本画像学会誌43巻1号、33−39(2004) 日本画像学会誌43巻1号、40−47(2004) 日本画像学会誌43巻1号、48−53(2004) 日本画像学会誌43巻1号、54−59(2004)
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであり、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、転写性、クリーニング性が良好で、かつ鮮明な高画質画像の形成が可能な静電荷像現像用トナー、製造方法、及び製造装置、並びに、該トナーを用いた現像剤、トナー入り容器、プロセスカートリッジ、画像形成方法、及び画像形成装置を提供することを目的とする。
また本発明は、生産時の環境負荷が少なく、トナーを効率よく生産することができ、更にこれまでにない粒度の単一分散性を有した粒子であることにより、流動性や帯電特性といったトナーに求められる多くの特性値において、これまでの製造方法にみられた粒子による変動の幅が全くないか、非常に少ない、電子写真、静電記録、静電印刷等に於ける静電荷像を現像する為の現像剤に使用される静電荷像現像用トナー、製造方法、及び製造装置、並びに該トナーを用いた現像剤、トナー入り容器、プロセスカートリッジ、画像形成方法、及び画像形成装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、トナー組成液を吐出孔より吐出し、トナー組成液を液滴化し、液滴を造粒空間において固体粒子にすることによりトナー粒子を得る方法において、重合体と塩基性染料とを反応させて得られた有機溶剤可溶な着色剤を用いることにより、トナー組成液中の分散粒子が非常に少なくなるため、吐出性能が非常に安定し、より単一分散性で、かつ流動性や帯電特性といったトナーに求められる多くの特性値の、粒子間変動の幅がさらに少ないトナー粒子を得ることができることがわかった。
さらに、鮮明な高画質画像の形成が可能でかつ変色の少ないトナーが得られることがわかった。
本発明は、本発明者らによる前記知見によるものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
(1)スルホン酸基もしくはその塩型の基、又は硫酸基もしくはその塩型の基を有する単量体を構成単量体として10モル%以上含有する重合体と塩基性染料とを反応させて得られる着色剤を少なくとも含むトナー組成液を、吐出孔より吐出し、該トナー組成液を液滴化し、液滴を造粒空間において固体粒子にすることにより得られることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
(2)前記トナー組成液は、少なくとも前記着色剤を有機溶剤に溶解してなるものであることを特徴とする前記(1)に記載の静電荷像現像用トナー。
(3)前記着色剤が前記トナー組成液中の固形分100重量部に対し、5重量部から98重量部含まれることを特徴とする前記(2)に記載の静電荷像現像用トナー。
(4)前記重合体が、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及びその塩、並びにスチレンスルホン酸及びその塩からなる群から選択される1種以上の単量体を構成単量体として10モル%以上含有するものであることを特徴とする前記(1)から(3)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
(5)前記重合体が、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及びその塩、並びにスチレンスルホン酸及びその塩からなる群から選択される1種以上の単量体を構成単量体として10モル%以上含有し、かつアクリレートもしくはメタクリレートのアルキルエステル系単量体を含有するものであることを特徴とする前記(1)から(4)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
(6)重量平均粒径が1〜6μmであり、該重量平均粒径と個数平均粒径との比(重量平均粒径/個数平均粒径)が1.00〜1.10であることを特徴とする前記(1)から(5)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
(7)前記(1)から(6)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーを製造する製造方法であって、
スルホン酸基もしくはその塩型の基、又は硫酸基もしくはその塩型の基を有する単量体を構成単量体として10モル%以上含有する重合体と塩基性染料とを反応させて得られる着色剤を少なくとも含むトナー組成液を吐出孔より吐出させ、液滴化する液滴化工程と、
液滴を造粒空間において固体粒子にする粒子形成工程と、
を有することを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。
(8)前記液滴化工程は、吐出孔を有するノズル板を振動させつつ、トナー組成液に圧力を付与することで該トナー組成液を該吐出孔から連続的に吐出させ、液滴化する工程であることを特徴とする前記(7)に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
(9)前記ノズル板の振動周波数が20kHz以上2.0MHz未満であることを特徴とする前記(8)に記載のトナーの製造方法。
(10)前記ノズル板が、前記トナー組成液を貯留するための貯留部に設けられており、該貯留部に振動を付与することにより該ノズル板を振動させることを特徴とする前記(8)または(9)に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
(11)前記貯留部に付与する振動周波数が20kHz以上2.0MHz未満であることを特徴とする前記(10)に記載のトナーの製造方法。
(12)前記ノズル板が、厚み5〜100μmの金属板で形成され、かつ、前記ノズル板上の吐出孔の開口径が1〜40μmである前記(8)から(11)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
(13)前記ノズル板上に、吐出孔が1〜3000個存在する前記(8)から(12)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
(14)前記液滴化工程は、複数のノズルが形成された薄膜と、振動を発生する振動子及び前記薄膜に対向して該薄膜と平行な振動面を有し、前記振動子で発生された振動を増幅する振動増幅子で構成された振動発生手段と、を備える液滴化手段を用いて、前記薄膜と前記振動面との間に供給される前記トナー組成液を、前記複数のノズルから周期的に液滴化して放出させる周期的液滴化工程であることを特徴とする前記(7)に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
(15)前記振動増幅子の振動面が実質的に矩形状であり、その短辺と長辺の比(長辺/短辺)が2.0以上であることを特徴とする前記(14)に記載のトナーの製造方法。
(16)前記振動増幅子がホーン形状であることを特徴とする前記(14)または(15)に記載のトナーの製造方法。
(17)前記振動子がランジュバン振動子であることを特徴とする前記(14)から(16)のいずれかに記載のトナーの製造方法。
(18)前記薄膜において、前記振動発生手段により発生する音圧の変位量が、10kPa以上かつ500kPa以下である部位にノズルが形成され、かつ、前記振動発生手段により発生する振動の振動数が20kHz以上2.0MHz未満の範囲であることを特徴とする前記(14)から(17)のいずれかに記載のトナーの製造方法。
(19)前記複数のノズルが配された領域における薄膜の振動方向変位ΔLの最大値ΔLmaxと最小値ΔLminの比R(=ΔLmax/ΔLmin)が、2.0以内であることを特徴とする前記(14)から(18)のいずれかに記載のトナーの製造方法。
(20)前記振動増幅子の振動面が、前記振動子と結合する結合面よりも大面積であることを特徴とする前記(14)から(19)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
(21)前記液滴化工程は、複数のノズルが形成された薄膜と、該薄膜の変形可能な領域内の周囲に配されて該薄膜を振動させる円環状の振動発生手段と、で構成された液滴化手段を用いて、前記トナー組成液を、前記複数のノズルから周期的に液滴化して放出させる周期的液滴化工程であることを特徴とする前記(7)に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
(22)前記液滴化手段は、前記薄膜が前記液滴を放出させる方向に凸形状に形成されて、凸形状に形成された部分に前記複数のノズルが形成されているものであることを特徴とする前記(21)に記載のトナーの製造方法。
(23)前記薄膜の凸形状が円錐形状であって、この円錐形状部分の高さをh、円錐形状部分の底面直径をRとしたとき、R/hが14〜40の範囲内にあることを特徴とする前記(22)に記載のトナーの製造方法。
(24)前記薄膜の凸形状が円錐台形状であって、この円錐台形状部分の高さをh、円錐台形状部分の底面直径をR、円錐台形状部分の上面直径をrとしたとき、R/hが14〜40の範囲内にあり、且つ、r/Rが0.125〜0.375の範囲内にあることを特徴とする前記(22)に記載のトナーの製造方法。
(25)前記液滴化手段は、前記薄膜を直径方向に節を持たない振動モードで振動させるものであることを特徴とする前記(21)から(24)のいずれかに記載のトナーの製造方法。
(26)前記液滴化手段は、前記薄膜の振動周波数が20kHz以上2.0MHz未満のものであることを特徴とする前記(21)から(25)のいずれかに記載のトナーの製造方法。
(27)前記液滴化手段は、前記薄膜が前記トナー組成液に与える圧力が10kPa以上500kPa以下の領域に前記複数のノズルが形成されているものであることを特徴とする前記(21)から(26)のいずれかに記載のトナーの製造方法。
(28)前記液滴化手段は、前記複数のノズルが配された領域における薄膜の振動方向変位ΔLの最大値ΔLmaxと最小値ΔLminの比R(=ΔLmax/ΔLmin)が、2.0以内である領域内に前記複数のノズルが形成されているものであることを特徴とする前記(21)から(27)のいずれかに記載のトナーの製造方法。
(29)前記液滴化手段は、前記薄膜が厚み5〜500μmの金属薄膜で形成され、前記複数のノズルは開口径が3〜35μmの範囲内であるものであることを特徴とする前記(21)から(28)のいずれかに記載のトナーの製造方法。
(30)前記液滴化手段は、2ないし3000個のノズルを有するものであることを特徴とする前記(21)から(29)のいずれかに記載のトナーの製造方法。
(31)前記粒子形成工程は、前記液滴化されたトナー組成液中の溶媒を除去することにより行われることを特徴とする前記(7)から(30)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
(32)前記溶媒の除去は、液滴吐出方向と同方向に乾燥気体を流すことにより気流を発生させ、該液滴を溶媒除去設備内で搬送すると同時に行われることを特徴とする前記(31)に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
(33)前記乾燥気体が、空気及び窒素ガスのいずれかであることを特徴とする前記(32)記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
(34)前記乾燥気体の温度が、40〜200℃であることを特徴とする前記(32)または(33)に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
(35)前記溶媒除去設備が、液滴の電荷とは逆極性に帯電された静電カーテンで周囲が覆われた搬送路を有してなり、該搬送路内に液滴を通過させることを特徴とする前記(32)から(34)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
(36)前記液滴を前記搬送路内に通過させることにより形成したトナー粒子の電荷を、除電器により一時的に中和させた後、該トナー粒子をトナー捕集部に収容することを特徴とする前記(35)に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
(37)前記除電器による除電が、軟X線照射により行われることを特徴とする前記(36)に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
(38)前記除電器による除電が、プラズマ照射により行われることを特徴とする前記(36)に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
(39)前記トナー捕集部は、開口径が漸次縮小するテーパー面を有してなり、該開口径が入口部より縮小した出口部から、トナー粒子を、前記乾燥気体の流れによりトナー貯蔵容器に移送させることを特徴とする前記(36)から(38)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
(40)前記乾燥気体の流れが渦流であることを特徴とする前記(39)に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
(41)前記(1)から(6)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーを含有することを特徴とする現像剤。
(42)前記(1)から(6)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーが容器に収容されていることを特徴とするトナー入り容器。
(43)静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に前記(1)から(6)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーで静電潜像を現像して可視像を形成する現像手段を少なくとも有し、画像形成装置本体に着脱可能であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
(44)静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、前記静電潜像を前記(1)から(6)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーを用いて現像して可視像を形成する現像工程と、前記可視像を記録媒体に転写する転写工程と、前記記録媒体に転写された転写像をローラ状又はベルト状の定着部材を用いて加熱加圧し、定着する定着工程とを少なくとも含むことを特徴とする画像形成方法。
(45)静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像を前記(1)から(6)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を記録媒体に転写する転写手段と、前記記録媒体に転写された転写像をローラ状又はベルト状の定着部材を用いて加熱加圧し、定着する定着手段とを少なくとも有することを特徴とする画像形成装置。
(46)トナー組成液を吐出孔より吐出し、該トナー組成液を液滴化し、液滴を造粒空間において固体粒子にすることによりトナーを製造する噴射造粒法において用いるトナー組成液であって、スルホン酸基もしくはその塩型の基、又は硫酸基もしくはその塩型の基を有する単量体を構成単量体として10モル%以上含有する重合体と塩基性染料とを反応させて得られる着色剤を少なくとも含むことを特徴とする噴射造粒法用トナー組成液。
本発明によると、従来における諸問題を解決でき、転写性、クリーニング性が良好で、鮮明な高画質画像の形成が可能なだけでなく、環境や経時を問わず安定して高画質・高品位のカラー画像を形成できる静電荷像現像用トナー、製造方法、及び製造装置、並びに、該トナーを用いた現像剤、トナー入り容器、プロセスカートリッジ、画像形成方法、及び画像形成装置を提供することができる。
また、本発明によると、従来における諸問題を解決でき、生産時の環境負荷が少なくすることができ、トナーを効率よく生産することができ、更にこれまでにない粒度の単一分散性を有した粒子であることにより、さらに優れた帯電特性といったトナーに求められる多くの特性値において、これまでの製造方法にみられた粒子による変動の幅が全くないか、非常に少ない、電子写真、静電記録、静電印刷等に於ける静電荷像を現像するための現像剤に使用される静電荷像現像用トナー、製造方法、及び製造装置、並びに、該トナーを用いた現像剤、トナー入り容器、プロセスカートリッジ、画像形成方法、及び画像形成装置を提供することができる。
具体的には、これまでの粉砕法やケミカル法で製造したトナーにみられた粒子のバラツキによる変動幅が全くないか、あっても殆ど無視できる程度に極端に変動が少ないものであるといった大きな特徴を有する。これらの特徴の実現は、本発明でしか得ることができない特性といえるが、この特性の実現によりはじめて、感光体に形成された潜像に殆ど忠実な画像を形成することが可能となった。また同様の特徴から長期間に渡りその効果が持続することを可能とした。すなわち、粒度分布の均一性、形状の均一性、表面状態の均一性の達成により、電子写真プロセス上設定されたトナー帯電量に達するために必要な機械的ストレスが非常に少なく、トナー寿命が飛躍的に伸びたことによるものと推察される。このことにより、画質に優れた画像を長期間にわたり得ることが可能となる。
本発明の静電荷像現像用トナーは、少なくとも結着樹脂と着色剤とを含有する静電荷像現像用トナーにおいて、特定の重合体と塩基性染料とを反応させて得られた有機溶剤可溶な着色剤を用いることにより、トナー組成液中の分散粒子が非常に少なくなるため、吐出性能が非常に安定し、より単一分散性で、かつ流動性や帯電特性といったトナーに求められる多くの特性値の、粒子間変動の幅がさらに少ないトナー粒子を得ることができ、さらに、かつ鮮明な高画質画像の形成が可能でかつ変色の少ないトナーが得られるようにしたものである。
以下、本発明の、静電荷像現像用トナーの製造方法の説明を通じて、本発明の静電荷像現像用トナーの詳細についても明らかにする。
トナー用材料としては、少なくとも構成モノマーの10モル%以上がスルホン酸基もしくはその塩型の基、又は硫酸基もしくはその塩型の基を有する単量体である重合体と塩基性染料とを反応させて得られた着色剤と、必要に応じて、結着樹脂、ワックス、磁性体等のその他の成分からなる。また、前記トナー用材料を液状としたトナー組成液を作成するために、前記トナー用材料を有機溶剤に、溶解もしくは微分散することが好ましい。
本発明における前記重合体がビニル系重合体である場合、モノマーユニットであるスルホン酸基及び/又はその塩型の基、及び/又は硫酸基及び/又はその塩型の基を有するビニル系構成モノマーとしては例えば、2−(メタ)アクリロイルオキシエタンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシプロパンスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−アルキル(炭素数1〜4)プロパンスルホン酸、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、α−メチルスチレンスルホン酸、ビニルトルエンスルホン酸、ビニルナフタレンスルホン酸、ビニル硫酸、等のモノマーが挙げられる。中でも、重合性が高く、高分子量体を得やすいことから、2−(メタ)アクリロイルオキシエタンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシプロパンスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−アルキル(炭素数1〜4)プロパンスルホン酸、及びスチレンスルホン酸が好ましく、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、及びスチレンスルホン酸がさらに好ましく、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸がさらに好ましい。
これらの構成モノマーは、酸型で用いても良いし、そのスルホン酸基及び/又は硫酸基の一部、又は全てを塩基で中和して塩にして用いても良い。
スルホン酸基又は硫酸基の塩型の基を形成する対イオンとしては、金属イオン、アンモニウムイオン、総炭素数1〜22のアルキルもしくはアルケニルアンモニウムイオン、炭素数1〜22のアルキル若しくはアルケニル置換ピリジニウムイオン、総炭素数1〜22のアルカノールアンモニウムイオンが挙げられ、ナトリウムイオン、カリウムイオンの様なアルカリ金属のイオン、又はアンモニウムイオンが好ましく、ナトリウムイオン、カリウムイオンがさらに好ましい。
また、前記重合体は、スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン等のスチレン系単量体、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタアクリレート、i−ブチルメタアクリレ−ト、t−ブチルメタアクリレ−ト、ヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等のアクリレート、メタクリレートのアルキルエステル系単量体、アクリル酸、メタクリル酸、(無水)マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸モノマー、ジメチルアミノアクリレ−ト、ジメチルアミノエチルアクリレ−ト、ジエチルアミノエチルアクリレ−ト、ジエチルアミノプロビルアクリレ−)、N−アミノエチルアミノプロビルアクリレ−ト、ジメチルアミノメタクリレ−ト、ジメチルアミノエチルメタクリレ−ト、ジエチルアミノエチルメタクリレ−ト、ジエチルアミノプロビルメタクリレ−ト、N−アミノエチルアミノプロビルメタクリレ−ト等の含窒素アクリレート、メタクリレート系単量体、2−ヒドロキシエチルアクリレ−ト、3−ヒドロキシプロピルアクリレ−ト、4−ヒドロキシブチルアクリレ−ト、2−ヒドロキシエチルメタクリレ−ト等の単量体、との共重合体としても良い。
バインダー樹脂との相溶性や有機溶剤への溶解性を上げるために、アクリレート、メタクリレートのアルキルエステル系単量体を使用することが好ましい。
これらの単量体は、水中において通常のラジカル重合単量体を通常のラジカル重合開始剤、例えば過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩、クメンハイドロパーオキシドやt−ブチルハイドロパーオキシドやのような有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトニルやアゾビスイソバレロニトニルとともに重合容器に導入して重合する。共重合単量体の種や量によっては、有機溶剤中での重合も可能である。
スルホン酸基もしくはその塩型の基、又は硫酸基もしくはその塩型の基を有する単量体の量が少ないと、着色力が少なく、そのため、酸性基を有する単量体の量は、10モル%以上、好ましくは30モル%以上が適当である。
塩基性染料として具体的に使用されるものとしてCIベーシックイエロー 1、2、11、13、14、19、21、25、36、28、40、73、ベーシックオレンジ 21、22、30、ベーシックレッド 12、13、14、18、27、36、38、39、46、69、70、ベーシックバイオレット 7、10、11、15、16、27、28;ベーシックブルー 1、4、7、9、26、35、41、45、65、66、67、75、77、129、ベーシックグリーン 4等が挙げられる。
塩基性染料と重合体とは、pHを2〜7より好ましくは3〜5とすることで染色が進行する。温度は30℃〜100℃、好ましくは50〜80℃である。温度が低いと反応時間がかかりすぎ、温度が高いと材料が変質する等の問題が生じる可能性がある。反応時間は40〜60℃の場合20分〜2時間で終了する。また、溶媒は水でなくてもN−ビニルピロリドン、アクリロニトリル等の有機溶媒、それらの水との混合溶媒中でもよい。
染色が十分に進行すると、重合体の有機性が増し、水やN−ビニルピロリドン、アクリロニトリル等の有機溶媒に対し不溶となるため、濾過と洗浄を数回繰り返し、得られたケーキを乾燥することによって重合体と塩基性染料とを反応させた着色剤を得ることができる。得られた着色剤を有機溶剤に溶解、もしくは有機溶剤中に微分散化することによって、本発明のトナー組成液を得ることができる。
ここで、重合体と塩基性染料とを反応させた着色剤のガラス転移温度が30℃から80℃であれば、重合体と塩基性染料とを反応させた着色剤の処方量を多くしても、トナーの熱特性に大きな影響を与えないため、好ましい。
ここで、前記有機溶剤としては、1価アルコール類、2価アルコール類、芳香族炭化水素類、脂肪族炭化水素類、エステル類、ケトン類、脂環族炭化水素類、揮発性オルガノポリシロキサン類等が挙げられる。具体的にはメタノール、エタノール、2−プロパノール、n−ブタノール、プロピレングリコール、トルエン、キシレン、イソペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサン、等が挙げられる。
本発明においては、特定の重合体と塩基性染料とを反応させて得られた着色剤を有するもので、着色剤自身に結着樹脂としての要件は有しているが、一般的な結着樹脂と併用することがトナーの熱特性や電気特性を設計が行い易く好ましい。
着色剤はトナー組成液中の固形分100重量部に対し、5重量部から98重量部含まれることが好ましい。着色量が5重量部未満であると十分な着色力が得られない。また、98重量部より多いとトナーとして機能するための特性を得ることが極めて困難になる。
前記結着樹脂としては、例えば、スチレン系樹脂、アクリル酸及びアクリル酸エステル系単量体、メタクリル酸及びメタクリル酸エステル系単量体等のビニル重合体、これらの単量体又は2種類以上からなる共重合体、ポリエステル系重合体、ポリオール樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、ポリカーボネート樹脂、石油系樹脂、などが挙げられる。
スチレン系結着樹脂として、ポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体が挙げられる。また、アクリル系バインダーとして、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレートが挙げられ、その他、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックス、などが挙げられる。
前記アクリル酸及びアクリル酸エステル系単量体としては、例えば、アクリル酸、あるいはアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸n−ドデシル、アクリル酸2−エチルへキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニル等のアクリル酸、又はそのエステル類、などが挙げられる。
前記メタクリル酸及びメタクリル酸エステル系単量体としては、例えば、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸n−ドデシル、メタクリル酸2−エチルへキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル等のメタクリル酸又はそのエステル類、などが挙げられる。
前記ビニル重合体、又は共重合体を形成する他の単量体の例としては、以下の(1)〜(16)が挙げられる。(1)塩化ビニル、塩化ビニルデン、臭化ビニル、フッ化ビニル等のハロゲン化ビニル類;(2)酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル等のビニルエステル類;(3)ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類;(4)ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類;(5)N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物;(6)ビニルナフタリン類;(7)アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のアクリル酸若しくはメタクリル酸誘導体等;(8)マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸、アルケニルコハク酸、フマル酸、メサコン酸の如き不飽和二塩基酸;(9)マレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、アルケニルコハク酸無水物の如き不飽和二塩基酸無水物;(10)マレイン酸モノメチルエステル、マレイン酸モノエチルエステル、マレイン酸モノブチルエステル、シトラコン酸モノメチルエステル、シトラコン酸モノエチルエステル、シトラコン酸モノブチルエステル、イタコン酸モノメチルエステル、アルケニルコハク酸モノメチルエステル、フマル酸モノメチルエステル、メサコン酸モノメチルエステルの如き不飽和二塩基酸のモノエステル;(11)ジメチルマレイン酸、ジメチルフマル酸の如き不飽和二塩基酸エステル;(12)クロトン酸、ケイヒ酸の如きα,β−不飽和酸;(13)クロトン酸無水物、ケイヒ酸無水物の如きα,β−不飽和酸無水物;(14)該α,β−不飽和酸と低級脂肪酸との無水物、アルケニルマロン酸、アルケニルグルタル酸、アルケニルアジピン酸、これらの酸無水物及びこれらのモノエステルの如きカルボキシル基を有する単量体;(15)2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等のアクリル酸又はメタクリル酸ヒドロキシアルキルエステル類;(16)4−(1−ヒドロキシ−1−メチルブチル)スチレン、4−(1−ヒドロキシ−1−メチルへキシル)スチレンの如きヒドロキシ基を有する単量体。
通常使用される樹脂の中には、反応性の低い樹脂も存在するが、前記の樹脂と併用してもよい。例えばスチレン系単量体としては、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−フエニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−アミルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−へキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロロスチレン、m−ニトロスチレン、o−ニトロスチレン、p−ニトロスチレン等のスチレン、又はその誘導体、などが挙げられる。
また、ビニル重合体、又は共重合体を形成する他の単量体の例としては、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン等のモノオレフイン類;ブタジエン、イソプレン等のポリエン類などが挙げられる。
本発明のトナーにおいて、結着樹脂のビニル重合体、又は共重合体は、ビニル基を2個以上有する架橋剤で架橋された架橋構造を併用してもよい。この場合に用いられる架橋剤としては、芳香族ジビニル化合物として、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、などが挙げられる。アルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類として、例えば、エチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,6へキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、これらの化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたもの、などが挙げられる。エーテル結合を含むアルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類として、例えば、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール#400ジアクリレート、ポリエチレングリコール#600ジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、これらの化合物のアクリレートをメタアクリレートに代えたもの、などが挙げられる。
その他、芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で結ばれたジアクリレート化合物、又はジメタクリレート化合物も挙げられる。ポリエステル型ジアクリレート類としては例えば、商品名MANDA(日本化薬社)が挙げられる。
これらの架橋剤は、前記ビニル重合体、又は共重合体を形成する他の単量体100重量部に対して、0.01〜2重量部用いることが好ましく、0.03〜1重量部用いることがより好ましい。これらの架橋性単量体のうち、トナー用樹脂に定着性、耐オフセット性の点から、芳香族ジビニル化合物(特にジビニルベンゼン)、芳香族基及びエーテル結合を1つ含む結合鎖で結ばれたジアクリレート化合物類が好適に挙げられる。これらの中でも、スチレン−アクリル共重合体となるような単量体の組み合わせが好ましい。
架橋剤が2重量部を超えると、前記結着樹脂を有機溶媒に溶解しトナー組成液を作成する時に不溶解部が生じ、トナー組成液を吐出孔から吐出させて液滴を形成する時に、吐出孔の目詰まりが生じ、安定生産ができない場合がある。
本発明のビニル重合体又は共重合体の製造に用いられる重合開始剤としては、例えば、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、ジメチル−2,2'−アゾビスイソブチレート、1,1'−アゾビス(1−シクロへキサンカルボニトリル)、2−(カルバモイルアゾ)−イソブチロニトリル、2,2'−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、2−フェニルアゾ−2',4'−ジメチル−4'−メトキシバレロニトリル、2,2'−アゾビス(2−メチルプロパン)、メチルエチルケトンパ−オキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、シクロへキサノンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類、2,2−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ブタン、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、tert−ブチルクミルパーオキサイド、ジークミルパーオキサイド、α−(tert−ブチルパーオキシ)イソプロピルべンゼン、イソブチルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、m−トリルパーオキサイド、ジ−イソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルへキシルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシカーボネート、ジ−エトキシイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシカーボネート、アセチルシクロへキシルスルホニルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシアセテート、tert−ブチルパーオキシイソブチレート、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルへキサレート、tert−ブチルパーオキシラウレート、tert−ブチル−オキシベンゾエ−ト、tert−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジ−tert−ブチルパーオキシイソフタレート、tert−ブチルパーオキアリルカーボネート、イソアミルパーオキシ−2−エチルへキサノエート、ジ−tert−ブチルパーオキシへキサハイドロテレフタレート、tert−ブチルパーオキシアゼレート、などが挙げられる。
結着樹脂がスチレン−アクリル共重合体の場合、樹脂成分のテトラヒドロフラン(THF)に可溶分のGPCによる分子量分布で、分子量3,000〜50,000(数平均分子量換算)の領域に少なくとも1つのピークが存在し、分子量100,000以上の領域に少なくとも1つのピークが存在する樹脂が、定着性、オフセット性、保存性の点で好ましい。また、THF可溶分としては、分子量分布100,000以下の成分が50〜90%となるような結着樹脂が好ましく、分子量5,000〜30,000の領域にメインピークを有する結着樹脂がより好ましく、5,000〜20,000の領域にメインピークを有する結着樹脂が最も好ましい。
また、ポリエステル樹脂は、スチレン系やアクリル系樹脂に比して、トナー保存時の安定性を確保しつつ、より溶融粘度を低下させることが可能である。このようなポリエステル樹脂は、例えばアルコールとカルボン酸との重縮合反応によって得ることができる。アルコールとしては、ポリエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオールなどのジオール類、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノーAなどのエーテル化ビスフェノール類、これらを炭素数3〜22の飽和もしくは不飽和の炭化水素基で置換した2価のアルコール単位体、その他の2価のアルコール単位体、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエスリトールジペンタエスリトール、トリペンタエスリトール、蔗糖、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等の三価以上のアルコール単量体を挙げることができる。また、ポリエステル樹脂を得るために用いられるカルボン酸としては、例えばパルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等のモノカルボン酸、マレイン酸、フマール酸、メサコン酸、シトラコン酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、マロン酸、これらを炭素数3〜22の飽和もしくは不飽和の炭化水素基で置換した2価の有機酸単量体、これらの酸の無水物、低級アルキルエステルとリノレイン酸からの二量体、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸エンボール三量体酸、これらの酸無水物等の、三価以上の多価カルボン酸単量体を挙げることができる。ここで、三価以上のアルコール単量体や三価以上の多価カルボン酸単量体が多いと、前記結着樹脂を有機溶媒に溶解しトナー組成液を作成する時に不溶解部が生じ、トナー組成液を吐出孔から吐出させて、液滴を形成する時に吐出孔の目詰まりが生じ、安定生産ができない場合がある。
結着樹脂がポリエステル系樹脂の場合は、樹脂成分のTHF可溶成分の分子量分布で、分子量3千〜5万の領域に少なくとも1つのピークが存在するのが、トナーの定着性、耐オフセット性の点で好ましく、また、THF可溶分としては、分子量5万以下の成分が70〜100%となるような結着樹脂も好ましく、分子量5千〜2万の領域に少なくとも1つのピークが存在する結着樹脂がより好ましい。分子量5万以上の成分が多いと、有機溶媒への溶解性が悪く、トナー組成液を作成する工程に時間がかかったり、トナー組成液を吐出孔から吐出させて、液滴を形成する時に吐出孔の目詰まりが生じ、安定生産ができない場合があるため好ましくない。
結着樹脂がポリエステル樹脂の場合、その酸価としては、0.1mgKOH/g〜40mgKOH/gであることが好ましく、0.1mgKOH/g〜30mgKOH/gであることがより好ましく、0.1mgKOH/g〜20mgKOH/gであることが最も好ましい。酸価が大きいと、有機溶媒への溶解性が悪く、トナー組成液を作成する工程に時間がかかったり、トナー組成液を吐出孔から吐出させて、液滴を形成する時に吐出孔の目詰まりが生じ、安定生産ができない場合があるため好ましくない。
エポキシ系樹脂としては、ビスフェノールAとエポクロルヒドリンとの重縮合物等があり、例えば、エポミックR362、R364、R365、R366、R367、R369(以上三井石油化学工業(株)製)、エポトートYD−011、YD−012、YD−014、YD−904、YD−017(以上東都化成(株)製)、エポコート1002、1004、1007(以上シェル化学社製)等の市販のものが挙げられる。また、これらエポキシ樹脂の末端のエポキシ基をクミルフェノールやアルキルフェノール等のフェノール化合物で封止しても良い。
本発明のトナーに使用できる結着樹脂としては、前記ビニル重合体成分及びポリエステル系樹脂成分の少なくともいずれか中に、これらの両樹脂成分と反応し得る単量体成分を含む樹脂も使用することができる。ポリエステル系樹脂成分を構成する単量体のうちビニル重合体と反応し得るものとしては、例えば、フタル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸又はその無水物、などが挙げられる。ビニル重合体成分を構成する単量体としては、カルボキシル基又はヒドロキシ基を有するものや、アクリル酸若しくはメタクリル酸エステル類が挙げられる。
本発明において、前記結着樹脂の数平均分子量及び重量平均分子量は、GPCによって以下の条件で測定される。
・装置:GPC−150C(ウォーターズ社製)
・カラム:KF801〜807(ショウデックス社製)
・温度:40℃
・溶媒:THF(テトラヒドロフラン)
・流速:1.0ml/分
・試料:濃度0.05〜0.6%の試料を0.1ml注入
以上の条件で測定した結着樹脂の分子量分布から単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用して結着樹脂の数平均分子量及び重量平均分子量を算出した。
本発明において、トナー組成物の結着樹脂成分の酸価は、以下の方法により求め、基本操作はJIS K−0070に準ずる。
(1)試料は予め結着樹脂(重合体成分)以外の添加物を除去して使用するか、結着樹脂及び架橋された結着樹脂以外の成分の酸価及び含有量を予め求めておく。試料の粉砕品0.5〜2.0gを精秤し、重合体成分の重さをWgとする。例えば、トナーから結着樹脂の酸価を測定する場合は、着色剤又は磁性体等の酸価及び含有量を別途測定しておき、計算により結着樹脂の酸価を求める。
(2)300(ml)のビーカーに試料を入れ、トルエン/エタノール(体積比4/1)の混合150(ml)を加え溶解する。
(3)0.1mol/lのKOHのエタノール溶液を用いて、電位差滴定装置を用いて滴定する。
(4)この時のKOH溶液の使用量をS(ml)とし、同時にブランクを測定し、この時のKOH溶液の使用量をB(ml)とし、以下の式(5)で算出する。ただしfはKOHのファクターである。
酸価(mgKOH/g)=[(S−B)×f×5.61]/W (5)
トナーの結着樹脂及び結着樹脂を含む組成物は、トナー保存性の観点から、ガラス転移温度(Tg)が35〜80℃であるのが好ましく、40〜75℃であるのがより好ましい。Tgが35℃より低いと高温雰囲気下でトナーが劣化しやすく、また定着時にオフセットが発生しやすくなることがある。また、Tgが80℃を超えると、定着性が低下することがある。
また、本発明では、ワックスを含有させることもできる。
本発明のワックスとしては、特に制限はなく、通常使用されるものを適宜選択して使用することができるが、例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、ポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、サゾールワックス等の脂肪族炭化水素系ワックス、酸化ポリエチレンワックス等の脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物又はそれらのブロック共重合体、キャンデリラワックス、カルナバワックス、木ろう、ホホバろう等の植物系ワックス、みつろう、ラノリン、鯨ろう等の動物系ワックス、オゾケライト、セレシン、ペテロラタム等の鉱物系ワックス、モンタン酸エステルワックス、カスターワックスの等の脂肪酸エステルを主成分とするワックス類。脱酸カルナバワックスの等の脂肪酸エステルを一部又は全部を脱酸化したもの、などが挙げられる。
前記ワックスの例としては、更に、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸、あるいは更に直鎖のアルキル基を有する直鎖アルキルカルボン酸類等の飽和直鎖脂肪酸、プランジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸等の不飽和脂肪酸、ステアリルアルコール、エイコシルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウピルアルコール、セリルアルコール、メシリルアルコール、あるいは長鎖アルキルアルコール等の飽和アルコール、ソルビトール等の多価アルコール、リノール酸アミド、オレフィン酸アミド、ラウリン酸アミド等の脂肪酸アミド、メチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド等の飽和脂肪酸ビスアミド、エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N'−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N'−ジオレイルセパシン酸アミド等の不飽和脂肪酸アミド類、m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N−ジステアリルイソフタル酸アミド等の芳香族系ビスアミド、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム等の脂肪酸金属塩、脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸等のビニル系単量体を用いてグラフト化させたワックス、ベヘニン酸モノグリセリド等の脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化合物、植物性油脂を水素添加することによって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物が挙げられる。
より好適な例としては、オレフィンを高圧下でラジカル重合したポリオレフィン、高分子量ポリオレフィン重合時に得られる低分子量副生成物を精製したポリオレフィン、低圧下でチーグラー触媒、メタロセン触媒の如き触媒を用いて重合したポリオレフィン、放射線、電磁波又は光を利用して重合したポリオレフィン、高分子量ポリオレフィンを熱分解して得られる低分子量ポリオレフィン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィツシャートロプシュワックス、ジントール法、ヒドロコール法、アーゲ法等により合成される合成炭化水素ワックス、炭素数1個の化合物を単量体とする合成ワックス、水酸基又はカルボキシル基の如き官能基を有する炭化水素系ワックス、炭化水素系ワックスと官能基を有する炭化水素系ワックスとの混合物、これらのワックスを母体としてスチレン、マレイン酸エステル、アクリレート、メタクリレート、無水マレイン酸の如きビニル単量体でグラフト変性したワックスが挙げられる。
また、これらのワックスを、プレス発汗法、溶剤法、再結晶法、真空蒸留法、超臨界ガス抽出法又は溶液晶析法を用いて分子量分布をシャープにしたものや、低分子量固形脂肪酸、低分子量固形アルコール、低分子量固形化合物、その他の不純物を除去したものも好ましく用いられる。
前記ワックスの融点としては、定着性と耐オフセット性のバランスを取るために、70〜140℃であることが好ましく、70〜120℃であることがより好ましい。70℃未満では耐ブロッキング性が低下することがあり、140℃を超えると耐オフセット効果が発現しにくくなることがある。
また、2種以上の異なる種類のワックスを併用することにより、ワックスの作用である可塑化作用と離型作用を同時に発現させることができる。
可塑化作用を有するワックスの種類としては、例えば、融点の低いワックス、分子の構造上に分岐のあるものや極性基を有する構造のもの、などが挙げられる。
離型作用を有するワックスとしては、融点の高いワックスが挙げられ、その分子の構造としては、直鎖構造のものや、官能基を有さない無極性のものが挙げられる。使用例としては、2種以上の異なるワックスの融点の差が10℃〜100℃のものの組み合わせや、ポリオレフィンとグラフト変性ポリオレフィンの組み合わせ、などが挙げられる。
2種のワックスを選択する際には、同様構造のワックスの場合は、相対的に、融点の低いワックスが可塑化作用を発揮し、融点の高いワックスが離型作用を発揮する。この時、融点の差が10〜100℃の場合に、機能分離が効果的に発現する。10℃未満では機能分離効果が表れにくいことがあり、100℃を超える場合には相互作用による機能の強調が行われにくいことがある。このとき、機能分離効果を発揮しやすくなる傾向があることから、少なくとも一方のワックスの融点が70〜120℃であることが好ましく、70〜100℃であることがより好ましい。
前記ワックスは、相対的に、枝分かれ構造のものや官能基の如き極性基を有するものや主成分とは異なる成分で変性されたものが可塑作用を発揮し、より直鎖構造のものや官能基を有さない無極性のものや未変性のストレートなものが離型作用を発揮する。好ましい組み合わせとしては、エチレンを主成分とするポリエチレンホモポリマー又はコポリマーとエチレン以外のオレフィンを主成分とするポリオレフィンホモポリマー又はコポリマーの組み合わせ、ポリオレフィンとグラフト変成ポリオレフィンの組み合わせ、アルコールワックス、脂肪酸ワックス又はエステルワックスと炭化水素系ワックスの組み合わせ、フイシャートロプシュワックス又はポリオレフィンワックスとパラフィンワックス又はマイクロクリスタルワックスの組み合わせ、フィッシャートロプシュワックスとポルリオレフィンワックスの組み合わせ、パラフィンワックスとマイクロクリスタルワックスの組み合わせ、カルナバワックズ、キャンデリラワックス、ライスワックス又はモンタンワックスと炭化水素系ワックスの組み合わせが挙げられる。
いずれの場合においても、トナー保存性と定着性のバランスをとりやすくなることから、トナーのDSC測定において観測される吸熱ピークにおいて、70〜110℃の領域に最大ピークのピークトップ温度があることが好ましく、70〜110℃の領域に最大ピークを有しているのがより好ましい。
前記ワックスの総含有量としては、結着樹脂100重量部に対し、0.2〜20重量部が好ましく、0.5〜10重量部がより好ましい。
本発明では、DSCにおいて測定されるワックスの吸熱ピークの最大ピークのピークトップの温度をもってワックスの融点とする。
前記ワックス又はトナーのDSC測定機器としては、高精度の内熱式入力補償型の示差走査熱量計で測定することが好ましい。測定方法としては、ASTM D3418−82に準じて行う。本発明に用いられるDSC曲線は、1回昇温、降温させ前履歴を取った後、温度速度10℃/minで、昇温させた時に測定されるものを用いる。
また、本発明では結着樹脂、着色剤とともに、一般に電子写真用トナーに使用される帯電制御剤を用いることもできる。
前記帯電制御剤は、有色材料を用いると、色調が変化することがあるため、無色又は白色に近い材料が好ましく、含有金属錯体染料、フッ素変性4級アンモニウム塩、サリチル酸の金属塩、サリチル酸誘導体の金属塩等が挙げられる。なお、金属は、目的に応じて適宜選択することができるが、アルミニウム、亜鉛、チタン、ストロンチウム、ホウ素、ケイ素、ニッケル、鉄、クロム、ジルコニウム等が挙げられる。
市販の帯電制御剤としては、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸、カルボン酸、4級アンモニウム塩等を有する高分子化合物等が挙げられる。
帯電制御剤の使用量は、結着樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくは結着樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で用いられる。好ましくは、0.2〜5重量部の範囲がよい。10重量部を越える場合にはトナーの帯電性が大きすぎ、主帯電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。
また、これらの帯電制御剤、離型剤はマスターバッチ、樹脂とともに溶融混練することもできるし、もちろん有機溶剤に溶解、分散する際に加えても良いが、吐出孔を閉塞させない必要があることからビーズミルの如き湿式粉砕器を使用して、帯電制御剤を微粉砕し有機溶媒に分散させておく必要がある。
本発明で使用できる磁性体としては、例えば、(1)マグネタイト、マグヘマイト、フェライトの如き磁性酸化鉄、及び他の金属酸化物を含む酸化鉄、(2)鉄、コバルト、ニッケル等の金属、又は、これらの金属とアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、錫、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウム等の金属との合金、(3)及びこれらの混合物、などが用いられる。
磁性体として具体的に例示すると、四三酸化鉄(Fe34)、γ−三二酸化鉄(γ−Fe23)、ZnFe24、Y3Fe512、CdFe24、Gd3Fe512、CuFe24、PbFe12O、NiFe24、NdFe2O、BaFe1219、MgFe24、MnFe24、LaFeO3、鉄粉、コバルト粉、ニッケル粉、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの中でも特に、四三酸化鉄、γ−三二酸化鉄の微粉末が好適に挙げられる。
また、異種元素を含有するマグネタイト、マグヘマイト、フェライト等の磁性酸化鉄、又はその混合物も使用できる。異種元素を例示すると、例えば、リチウム、ベリリウム、ホウ素、マグネシウム、アルミニウム、ケイ素、リン、ゲルマニウム、ジルコニウム、錫、イオウ、カルシウム、スカンジウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ガリウム、などが挙げられる。好ましい異種元素としては、マグネシウム、アルミニウム、ケイ素、リン、又はジルコニウムから選択される。異種元素は、酸化鉄結晶格子の中に取り込まれていてもよいし、酸化物として酸化鉄中に取り込まれていてもよいし、又は表面に酸化物あるいは水酸化物として存在していてもよいが、酸化物として含有されているのが好ましい。
前記異種元素は、磁性体生成時にそれぞれの異種元素の塩を混在させ、pH調整により、粒子中に取り込むことができる。また、磁性体粒子生成後にpH調整、あるいは各々の元素の塩を添加しpH調整することにより、粒子表面に析出することができる。
前記磁性体の使用量としては、結着樹脂100重量部に対して、磁性体10〜200重量部が好ましく、20〜150重量部がより好ましい。これらの磁性体の個数平均粒径としては、0.1〜2μmが好ましく、0.1〜0.5μmがより好ましい。前記個数平均径は、透過電子顕微鏡により拡大撮影した写真をデジタイザー等で測定することにより求めることができる。
また、磁性体の磁気特性としては、10Kエルステッド印加での磁気特性がそれぞれ、抗磁力20〜150エルステッド、飽和磁化50〜200emu/g、残留磁化2〜20emu/gのものが好ましい。
前記トナー結着樹脂のガラス転移温度(Tg)としては、目的に応じて適宜選択することができるが、30〜80℃であることが好ましく、40〜70℃が更に好ましい。ガラス転移温度(Tg)が、30℃未満であると、トナーの貯蔵安定性が低下することがあり、120℃を超えると、低温定着性が不十分になることがある。
ここで、前記ガラス転移温度(Tg)とは、具体的に次のような手順で決定される。測定装置として島津製作所製TA−60WS、及びDSC−60を用い、次に示す測定条件で測定することができる。
〔測定条件〕
・サンプル容器:アルミニウム製サンプルパン(フタあり)
・サンプル量:5mg
・リファレンス:アルミニウム製サンプルパン(アルミナ10mg)
・雰囲気:窒素(流量50ml/min)
・温度条件
開始温度:20℃
昇温速度:10℃/min
終了温度:150℃
保持時間:なし
降温温度:10℃/min
終了温度:20℃
保持時間:なし
昇温速度:10℃/min
終了温度:150℃
測定した結果は、前記島津製作所製データ解析ソフト(TA−60、バージョン1.52)を用いて解析を行った。解析方法は2度目の昇温のDSC微分曲線であるDrDSC曲線から同装置内のガラス転移点解析機能を用いてガラス転移温度を求める。本発明ではガラス転移温度としては、ガラス転移し始める最初のショルダー部分の温度をガラス転移温度とした。
得られたトナーは、流動性向上剤、クリーニング性向上剤等の外添剤を添加しても良い。前記流動性向上剤は、トナー表面に添加することにより、トナーの流動性を改善(流動しやすくなる)するものである。
前記流動性向上剤としては、例えば、カーボンブラック、フッ化ビニリデン微粉末、ポリテトラフルオロエチレン微粉末の如きフッ素系樹脂粉末、湿式製法シリカ、乾式製法シリカの如き微粉末シリカ、微粉未酸化チタン、微粉未アルミナ、それらをシランカップリング剤、チタンカップリング剤若しくはシリコーンオイルにより表面処理を施した処理シリカ、処理酸化チタン、処理アルミナ、などが挙げられる。これらの中でも、微粉末シリカ、微粉未酸化チタン、微粉未アルミナが好ましく、また、これらをシランカップリング剤やシリコーンオイルにより表面処理を施した処理シリカが更に好ましい。
前記流動性向上剤の粒径としては、平均一次粒径として、5nm〜500nmであることが好ましく、7nm〜120nmであることがより好ましい。
前記微粉末シリカは、ケイ素ハロゲン化含物の気相酸化により生成された微粉体であり、いわゆる乾式法シリカ又はヒュームドシリカと称されるものである。
ケイ素ハロゲン化合物の気相酸化により生成された市販のシリカ微粉体としては、例えば、AEROSIL(日本アエロジル社商品名、以下同じ)−130、−300、−380、−TT600、−MOX170、−MOX80、−COK84:Ca−O−SiL(CABOT社商品名)−M−5、−MS−7、−MS−75、−HS−5、−EH−5:Wacker HDK(ワッカーへミー社商品名)−N20、V15、−N20E、−T30、−T40:D−CFineSilica(ダウコーニング社商品名):Fransol(フランジル社商品名)、などが挙げられる。
更には、ケイ素ハロゲン化合物の気相酸化により生成されたシリカ微粉体を疎水化処理した処理シリカ微粉体がより好ましい。処理シリカ微粉体において、メタノール滴定試験によって測定された疎水化度が好ましくは30〜80%の値を示すようにシリカ微粉体を処理したものが特に好ましい。疎水化は、シリカ微粉体と反応あるいは物理吸着する有機ケイ素化合物等で化学的あるいは物理的に処理することによって付与される。好ましい方法としては、ケイ素ハロゲン化合物の気相酸化により生成されたシリカ微粉体を有機ケイ素化合物で処理する方法がよい。
有機ケイ素化合物としては、ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、n−ヘキサデシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン、ビニルメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ジメチルビニルクロロシラン、ジビニルクロロシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、へキサメチルジシラン、トリメチルシラン、トリメチルクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、メチルトリクロロシラン、アリルジメチルクロロシラン、アリルフェニルジクロロシラン、ベンジルジメチルクロロシラン、ブロモメチルジメチルクロロシラン、α−クロルエチルトリクロロシラン、β−クロロエチルトリクロロシラン、クロロメチルジメチルクロロシラン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、へキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、1,3−ジフエニルテトラメチルジシロキサン及び1分子当り2から12個のシロキサン単位を有し、未端に位置する単位にそれぞれSiに結合した水酸基を0〜1個含有するジメチルポリシロキサン等がある。更に、ジメチルシリコーンオイルの如きシリコーンオイルが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
流動性向上剤の個数平均粒径としては、5〜100nmになるものが好ましく、5〜50nmになるものがより好ましい。
BET法で測定した窒素吸着による比表面積としては、30m/g以上が好ましく、60〜400m/gがより好ましい。表面処理された微粉体としては、20m/g以上が好ましく、40〜300m/gがより好ましい。これらの微粉体の適用量としては、トナー粒子100重量部に対して0.03〜8重量部が好ましい。
静電潜像担持体や一次転写媒体に残存する転写後の現像剤を除去するためのクリーニング性向上剤としては、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸等の脂肪酸金属塩、ポリメチルメタクリレート微粒子、ポリスチレン微粒子等のソープフリー乳化重合によって製造されたポリマー微粒子、シリコーン、ベンゾグアナミン、ナイロンなどの重合体粒子などを挙げることかできる。ポリマー微粒子は比較的粒度分布が狭く、重量平均粒径が0.01〜1μmのものが好ましい。
本発明のトナーには、他の外添剤として、静電潜像担持体・キャリアの保護、熱特性・電気特性・物理特性の調整、抵抗調整、軟化点調整、定着率向上等を目的として、各種金属石けん、フッ素系界面活性剤、フタル酸ジオクチルや、導電性付与剤として酸化スズ、酸化亜鉛、カーボンブラック、酸化アンチモン等や、酸化チタン、酸化アルミニウム、アルミナ等の無機微粉体などを必要に応じて添加することができる。これらの無機微粉体は、必要に応じて疎水化してもよい。また、ポリテトラフルオロエチレン、ステアリン酸亜鉛、ポリフッ化ビニリデン等の滑剤、酸化セシウム、炭化ケイ素、チタン酸ストロンチウム等の研磨剤、ケーキング防止剤、更に、トナー粒子と逆極性の白色微粒子及び黒色微粒子を、現像性向上剤として用いることもできる。
これらの添加剤は、帯電量コントロール等の目的でシリコーンワニス、各種変性シリコーンワニス、シリコーンオイル、各種変性シリコーンオイル、シランカップリング剤、官能基を有するシランカップリング剤、その他の有機ケイ素化合物等の処理剤、又は種々の処理剤で処理することも好ましい。
以下に、本発明の製造方法について説明する。
本発明の製造方法は、トナー組成液を吐出孔より吐出し、トナー組成液を液滴化し、液滴を造粒空間において固体粒子にするものであり、トナー組成液を吐出孔より吐出し、トナー組成液を液滴化する手段としては以下の方法が挙げられる。(1)圧力をかけながら、トナー組成液を一定の周波数で振動させたノズル板から吐出させる方式(以降レイリー分裂法と称する)、(2)振動により吐出孔4近傍の液体に発生する音圧によって液滴が形成する方式(以降膜振動法と称する)。レイリー分裂法には、吐出孔が配置されたノズル板を直接振動させる方式と、貯留部を振動させる方式とがある。一方膜振動方式には、ホーン振動子を用い、貯留部のノズル板に対向する面を振動させる方式(以降ホーン型と称する)と、ノズルプレートを円環状の振動手段に接合させ直接ノズル板を振動させる方式(以降リング型と称する)が知られている。
先ずレイリー分裂方式について、その原理から概説する。
液柱の均一液滴化現象はRayleigh,Lord “On the Instability of Jets” Proc. London Math. Soc. 110:4[1878]に説明されるように、液柱が最も不安定になる波長条件λは、液柱直径djを用いて下記の式(1)で表される。
λ = 4.5dj (1)
ここで、発生する擾乱現象の周波数fは、液柱の速度をvとした場合下記の式(2)で表すことが出来る。
f=v/λ (2)
また、Schneider J.M.,C.D.Hendricks, Rev. Instrum. 35(10),1349−50[1964]で説明されるように、実験的に安定に均一粒子を形成する条件を導いた結果、下記の式(3)の条件において安定的に均一粒子を形成することが可能であるとしている。
3.5 <λ/dj <7.0 (3)
更には、Lindblad N.R. and J.M.Schneider, J. Sci. Instrum. 42, 635 [1965]で説明されるように、エネルギー保存則を基に、吐出孔より排出される液が、液柱を形成する最小ジェットvmin速度は下記の式(4)のように表現される。
min= (8σ/ρdj)1/2 (4)
式(4)において、σは液の表面張力、ρは液密度、djは液柱の直径を表す。式(1)から式(4)の条件式はこのような現象を再現するための条件を推定するために有用であるが、我々は、これらの関係式は液物質の種類、混合物、分散物等によって変動し得ることを確認しているが、振動子を貯留部に取り付け、これを振動数fにおいて振動することにより液柱が、上記のような擾乱によって液滴化する現象は様々な液体において成立した。
本発明のレイリー分裂方式のトナー製造方法に使用される装置(以下、「トナー製造装置」ともいう。)としては、本製造方法により、トナーを製造可能な装置であれば、特に制限はなく、適宜選択して使用することができるが、少なくとも重合体と塩基性染料とを反応させて得られた着色剤を含有するトナー組成物を液状としたトナー組成液を、一定の周波数で振動させたノズル板から吐出させて、液滴を形成する液滴形成手段と、該液滴中に含まれる溶媒を除去することにより前記液滴を乾燥させ、トナー粒子を形成するトナー粒子形成手段とを有するトナー製造装置によるのが好ましい。前記トナー製造装置は、液滴形成手段が、ノズル板を直接振動させる振動発生手段を有し、該振動発生手段が、ノズル板を、液状としたトナー組成液の通過と同時に振動させることがより好ましい。また、トナー組成物を液状としたトナー組成液が貯留され、トナー組成物を液状としたトナー組成液を液滴形成手段に供給する貯留手段を有し、前記ノズル板が、前記トナー組成液を貯留するための貯留部に設けられており、該貯留部に振動を付与することにより該ノズル板を振動させることがより好ましい。
例えば、図1及び図2に示すように、トナー組成液を入れた貯留部1は、貯留部1へ液を供給する液供給管29と接続され、吐出孔4を有する板を保持するハウジング9を設けた構造が望ましい。また、貯留部1の全体を振動する振動手段2が、貯留部1に接している。振動手段2には導電線11を介して波形発生装置10と接続されており、制御される形態が望ましい。また、異なる品種を作成するため貯留部1内の液を抜くためのドレイン12を設けることが、生産を行う上で好ましい。
貯留部1は、少なくとも、トナー組成物液を加圧された状態において保持される必要があるため、SUS、アルミなどの金属等の部材からなり、10MPa程度の耐圧性があることが望ましいが、これに限るものではない。
また、振動手段2は、一つの振動手段により、吐出孔4を有する貯留部1全体を励振させるのが好ましい。貯留部1に振動を与える振動手段2としては、確実な振動を一定の周波数で与えることができるものであれば特に制限はなく、適宜選択して使用することができる。圧電体は、電気的エネルギーを機械的エネルギーに変換する機能を有する。具体的には、電圧を印加することにより、伸縮し、この伸縮により、吐出孔4を振動させることができる。圧電体としては、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等の圧電セラミックスが挙げられるが、一般に変位量が小さい為、積層して使用されることが多い。この他にも、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等の圧電高分子や、水晶、LiNbO、LiTaO、KNbO、等の単結晶、などが挙げられる。
一定の周波数としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100kHz乃至10MHzが好ましく、極めて均一な粒子径を有する微小液滴を発生させる観点から、200kHz乃至2MHzがより好ましい。
振動手段2は、貯留部1と接しており、貯留部1は吐出孔4を有する板が保持されており、振動手段2と吐出孔4を有する板とは、吐出孔4から発生する液柱に振動を均一に与える観点から、平行に配置されていることが最も好ましく、振動の過程における変形が起こっても、その関係は傾きが10°以内に保たれることが望ましい。
吐出孔4は、1個のみ設けても粒子生産は可能であるが、極めて均一な粒子径を有する微小液滴を効率よく発生させる観点から、複数個設け、各吐出孔から吐出される液滴を、一の溶媒除去設備、図示の例では、溶媒除去設備6で乾燥させるのが好ましい。
ノズル板に形成する吐出孔の個数としては、特に制限はないが、極めて均一な粒子径を有する微小液滴をより確実に発生させるためには、1〜3000であるのが好ましく、1〜2000がより好ましく、さらには200〜1500が好ましい。
振動手段2の一部を、固定支持するための支持手段3は、装置に貯留部1及び振動手段2を固定するために設けられており、材質に限定は特に無いが、金属などの剛体であればよい。必要によっては余分な共振による貯留部1の振動の乱れを発生させないために、振動緩和材としてのゴム材、樹脂材などが一部に設けられていてもよい。
吐出孔4は、トナー組成液を、液柱として吐出させるための吐出孔である。吐出孔4を有するノズル板の材質及び形状としては、特に制限はなく、適宜選択した形状とすることができるが、例えば、吐出孔4を有するノズル板が、厚み5〜100μm、好ましくは5〜50μmの金属板で形成され、かつ、吐出孔4の開口径が1〜40μmであることが、トナー組成物液中に含まれる1μm以下の微粒子分散物を閉塞させることなく、かつ100kHz以上の振動周波数で極めて均一な粒子径を有する微小液滴を発生させることを両立させる観点から好ましい。これは、液滴化現象により安定的に液滴を得ることが可能な周波数領域は、実質上、吐出孔4の開口径の直径が大きくなるにつれて減少するため、生産性を考慮して、100kHz以上の振動周波数を想定している。なお、開口径は、真円であれば直径を意味し、楕円であれば短径を意味する。
貯留部へ液を供給する液供給手段5としては、チューブポンプ、ギアポンプ、ロータリーポンプ、シリンジポンプなどの定量ポンプであることが望ましい。また、圧縮空気などによって加圧し送液するタイプのポンプであってもよい。これら液供給手段5で貯留部はトナー組成液で満たされ、更に液滴化可能な圧力まで昇圧することが可能である。液圧力はポンプ付属の圧力ゲージまたは専用の圧力センサにて測定が可能である。
溶媒除去設備6としては、液滴31の溶媒を除去することができれば特に制限はないが、液滴31の吐出方向と同方向に乾燥気体14を流すことにより気流を発生させ、気流により、液滴31を溶媒除去設備6内で搬送させると共に、搬送中に液滴31中の溶媒を除去させることにより、トナー粒子15を形成するのが好ましい。なお、ここで、「乾燥気体」とは、大気圧下の露点温度が−10℃以下の状態の気体を意味する。乾燥気体としては、液滴31を乾燥可能な気体であれば特に制限はなく、例えば、空気、窒素ガス、などが好適に挙げられる。
トナー捕集部25は、トナーを効率的に捕集し、搬送する観点から、トナー粒子製造装置の底部に設けられた部材である。トナー捕集部25の構造としては、トナーを捕集できれば特に制限はなく、適宜選択することができるが、上述の観点から、図示の例のように、開口径が漸次縮小するテーパー面を有してなり、開口径が入口部より縮小した出口部から、トナー粒子15を、乾燥気体14を用い、乾燥気体14の流れを形成し、乾燥気体14の流れにより、トナー粒子15をトナー貯蔵容器に移送させるのが好ましい。
移送の方法としては、図示の例のように、乾燥気体14により、トナー粒子15をトナー貯蔵容器に圧送してもよいし、トナー貯蔵容器側からトナー粒子15を吸い込んでもよい。
乾燥気体14の流れとしては、特に制限はないが、遠心力を発生させて微粉を除去できる観点から、渦流であることが好ましい。
さらに、トナー粒子15の搬送をより効率的に行う観点から、トナー捕集部25、及びトナー貯蔵容器が、導電性の材料で形成され、かつ、これらがアースに接続されているのがより好ましい。また、トナー製造装置は、防曝仕様であることが好ましい。
また、例えば、図3に示すように、少なくとも、前記貯留手段としてのトナー組成液貯蔵容器35と、乾燥容器30内に設けられた、前記液滴形成手段としての、ノズル板21と、電極22と、前記トナー粒子形成手段としての、溶媒除去設備23と、除電器24と、トナー捕集部25と有する装置が好適に挙げられる。
図3に示したトナー製造装置では、トナー組成液貯蔵容器35に貯留された前記溶解乃至分散液を、液供給管29を介して、液供給手段34により適宜供給量を調整して液供給流路37を通り、前記ノズル板21に形成した吐出孔から液滴31として吐出させ、該液滴31を、電極22により帯電した後、溶媒除去設備23で溶媒を除去することによりトナー粒子26とし、該トナー粒子26を、除電器24による除電後、渦流27によりトナー捕集部25に捕集して、トナー貯蔵容器32に搬送するようになっている。
以下、前記図3に示したトナー製造装置について、各部材毎にさらに詳述する。
前記図3に示したノズル板21は、先にも述べたように、トナー組成物を液状としたトナー組成液を、吐出させて液滴とする部材である。
前記ノズル板21の材質及び形状としては、特に制限はなく、適宜選択した形状とすることができるが、例えば、ノズル板21が、厚み5〜100μm、好ましくは5〜50μmの金属板で形成され、かつ、吐出孔の開口径が1〜40μmであることが、ノズル板21からトナー組成液を噴射させるときに、貯留部1自体に振動を与えることにより、せん断力が付与され、極めて均一な粒子径を有する微小液滴を発生させる観点から好ましい。なお、前記開口径は、真円であれば直径を意味し、楕円であれば短径を意味する。
前記一定の周波数としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50kHz乃至50MHzが好ましく、極めて均一な粒子径を有する微小液滴を発生させる観点から、100kHz乃至10MHzがより好ましく、100kHz乃至450kHzが特に好ましい。
前記ノズル板21には、吐出孔を1個のみ設けてもよいが、極めて均一な粒子径を有する微小液滴を発生させる観点から、複数個設け、各吐出孔から吐出される液滴31を、一の溶媒除去設備、図示の例では、溶媒除去設備23で乾燥させるのが好ましい。
図4はノズル板を直接振動させるタイプの液滴化手段の図で、振動手段41がノズル板21に貼り付けられ、Oリング39を介しハウジング9に押し当てられている。ノズル板21とOリング39を隔てて設けられた前記液供給流路37を介してトナー組成液が供給され液柱を形成される。ノズル板21が微弱に振動することにより液滴が形成され、乾燥設備内に放出する。
ノズル板21に形成する吐出孔の個数としては、特に制限はないが、極めて均一な粒子径を有する微小液滴をより確実に発生させるためには、1〜3000が好ましく、1〜2000であるのがより好ましく、さらには200〜1500が好ましい。
前記溶媒除去設備23としては、液滴31の溶媒を除去することができれば特に制限はないが、液滴31の吐出方向と同方向に乾燥気体を流すことにより気流を発生させ、該気流により、液滴31を溶媒除去設備23内で搬送させると共に、該搬送中に前記液滴31中の溶媒を除去させることにより、トナー粒子26を形成するのが好ましい。なお、ここで、「乾燥気体」とは、大気圧下の露点温度が−10℃以下の状態の気体を意味する。
前記乾燥気体としては、液滴31を乾燥可能な気体であれば特に制限はなく、例えば、空気、窒素ガス、などが好適に挙げられる。
前記乾燥気体を溶媒除去設備23に流す方法としては、特に制限はないが、例えば、図3に示すように、乾燥気体供給管33より流す方法が挙げられる。
前記乾燥気体の温度は、乾燥効率の面においてはより高温である方が好ましく、また噴霧乾燥の特性上、使用する溶媒の沸点以上の乾燥気体を使用したとしても、乾燥途中の恒率乾燥領域では液滴温度が溶媒沸点以上に上昇することはなく、得られるトナーに熱的損傷を与えることはない。しかしながら、乾燥後すなわち減率乾燥領域において、使用する樹脂の沸点以上の乾燥気体にさらされると、トナー同士が熱融着を発生しやすくなり、単分散性が損なわれる危険性がある。したがって、前記乾燥気体の温度は、具体的には、例えば、40〜200℃が好ましく、60〜150℃がより好ましく、75〜85℃が特に好ましい。
また、図3に示すように、前記溶媒除去設備23の内壁面には、液滴31が、前記溶媒除去設備23の壁面に付着することを防止する観点から、液滴31の電荷とは逆極性に帯電された電界カーテン28を設け、前記電界カーテン28で周囲が覆われた搬送路を形成し、該搬送路内に液滴31を通過させるのが好ましい。
前記除電器24は、液滴31を、搬送路内に通過させることにより形成したトナー粒子26の電荷を、一時的に中和させた後、該トナー粒子26をトナー捕集部25に収容させるための部材である。
前記除電器24による除電の方法としては、特に制限はなく、通常知られている方法を適宜選択して使用することができるが、効率的に除電が可能であることから、例えば、軟X線照射、プラズマ照射、などにより行うのが好ましい。
前記トナー捕集部25の構造としては、トナーを捕集できれば特に制限はなく、適宜選択することができるが、上述の観点から、図示の例のように、開口径が漸次縮小するテーパー面を有してなり、該開口径が入口部より縮小した出口部から、トナー粒子26を、乾燥気体を用い、該乾燥気体の流れを形成し、該乾燥気体の流れにより、トナー粒子26をトナー貯蔵容器32に移送させるのが好ましい。
前記移送の方法としては、前記乾燥気体により、図示の例のように、トナー粒子26をトナー貯蔵容器32に圧送してもよいし、トナー貯蔵容器32側からトナー粒子26を吸い込んでもよい。
前記乾燥気体の流れとしては、特に制限はないが、遠心力を発生させて確実にトナー粒子26を捕集できる観点から、渦流27であることが好ましい。
更に、該トナー粒子26の搬送をより効率的に行う観点から、トナー捕集部25及びトナー貯蔵容器32が、導電性の材料で形成され、かつ、これらがアースに接続されているのがより好ましい。また、前記トナー製造装置は、防曝仕様であることが好ましい。
前記液滴31は、先に述べたように、特定の物質を含有するトナー用材料の溶解乃至分散液を、一定の周波数で振動させたノズル板21から吐出させることにより発生させる。なお、前記トナー用材料については、別途述べる。
以上の詳細に説明した本発明のトナー製造方法によれば、ノズル板21に形成した吐出孔から発生する液滴31の粒子数は、1秒当たり数万乃至数百万個と、非常に多く、更に吐出孔を多くすることも容易である。また、非常に均一な液滴径が得られ、充分な生産性を有する観点からも、トナーを生産するのに最も好適な方法といえる。さらに、本製造方法では、最終的に得られるトナーの粒径を、下記計算式(1)により正確に決定することができ、使用する材料による粒径の変化が殆どない。
〔計算式〕
Dp=(6QC/πf)1/3・・・(1)
但し、Dp: 固体粒子径、Q:液流量(ポンプ流量と吐出孔の口径で決まる)、f:振動周波数、C:固形分の体積濃度である。
トナー粒子径は上記計算式(1)のみで正確に計算することが可能であるが、より簡単には下記計算式(2)で求められる。
〔計算式〕
固形分体積濃度(体積%)=(固体粒子径/液滴径)・・・(2)
すなわち、本発明により得られるトナー粒子26の直径は、液滴31を噴出する振動周波数に依らずノズル板21の開口径の2倍となる。そこで、上記計算式(2)の関係から、固形分の濃度を予め求め調整することにより、目的とする固体粒子径を得ることが可能である。例えば、吐出孔の口径が7.5μmの場合、液滴径は15μmとなる。そこで、固形分体積濃度を6.40体積%にすれば6.0μmの固体粒子が得られることになる。この場合、振動周波数は生産性の点からより高いほど望ましいが、ここで決定した振動周波数に併せて計算式(1)からQ(液流量)を決定することになる。
次に膜振動方式のホーン型について概説する。
膜振動方式のホーン型の液滴形成手段構成は、貯留部に設けた複数のノズルを有する薄膜に接するトナー組成液を振動励起し、比較的大面積(φ1mm以上)であることから、複数のノズルより液滴を安定的に形成することができる。
図5に、ノズルを有するノズル薄膜(以下ノズル板とも称す)の断面図を示す。
ノズル板21の周辺部を固定した場合、基本振動は周辺が節になり、ノズル板21の中心(半径方向座標0)で変位ΔLが最大となる、図6のような断面形状となり、振動方向に周期的に上下振動している。また、図7のような、より高次のモードが存在することが知られている。
前記ノズル板の振動により、前記ノズル板各所に設けられた吐出孔4近傍の液体には、ノズル板の振動速度Vmに比例した音圧Pacが発生する。音圧は、媒質(トナー組成液)の放射インピーダンスZrの反作用として生じることが知られており、音圧は、放射インピーダンスとノズル板振動速度Vmの積で式1の方程式を用いて表される。
ac(r,t)=Zr・Vm(r,t) (1)
ノズル板の振動速度Vmは時間とともに周期的に変動しているため時間(t)の関数であり、例えばサイン波形、矩形波形など、様々な周期変動を形成することが可能である。
また、前述したとおり、ノズル板21の各部位で振動方向の振動変位は異なっており、振動速度Vmは、ノズル板21上の位置座標の関数でもある。好ましいノズル板の振動形態は、上述のとおり径方向に対称な変形形状であるので、実質的には半径(r)座標の関数となる。
以上のように、分布を持ったノズル板21の振動変位速度に対して、それに比例する音圧が発生し、音圧の周期的変化に対応してトナー組成液が気相へ吐出される。
気相へ周期的に排出されたトナー組成液は、液相と気相との表面張力差によって球体を形成するため、液滴化が周期的に発生する。
液滴化を可能とするノズル板21の振動周波数としては20kHz以上2.0MHz未満領域が用いられ、50kHz〜500kHzの範囲がより好適に用いられる。20kHz以上の振動周期であれば、吐出孔4を有するノズル板21上で液体が直接励振されるため、トナー組成液中の顔料やワックスなどの微粒子の分散が促進される。
更には、前記音圧の変位量が、10kPa以上となることによって、上述の微粒子分散促進作用がより好適に発生する。
ここで、形成される液滴の直径は、前記ノズル板21の吐出孔4近傍における振動変位が大きいほど大きくなる傾向にあり、振動変位が小さい場合、小滴が形成されるか、または液滴化しない。このような、各吐出孔4部位における液滴サイズのばらつきを低減するためには、吐出孔4の配置を、ノズル板21の振動変位の最適な位置に規定することが必要である。
本発明においては、図6または図7で説明されるように、前記振動手段により発生する吐出孔4近傍におけるノズル板21の振動方向変位ΔLの最大値ΔLmaxと最小値ΔLmimの比R(=ΔLmax/ΔLmin)が、2.0以内である部位に吐出孔4が配置することにより、上記液滴サイズのばらつきを、高画質な画像を提供することのできるトナー微粒子として必要な領域に保てることを見出した。
液滴サイズのばらつきの大きな要因として、サテライト粒子の発生が挙げられる。音圧が500kPaを超えた条件においては、主滴の後方に複数個のサテライトの発生が観察される。トナー組成液の条件を変更して実験を行ったところ、粘度20mPa・s以下、表面張力20ないし75mN/mの領域においてはサテライトの発生がおきる音圧の領域が同様であったことから、音圧の変位量は10lPa以上500kPa以下であることが好ましく、より好ましくは100kPa以下であるといえる。
本発明に用いられる機械的振動手段は、確実な縦振動を一定の周波数で、霧化に十分な振動振幅を与えることができる必要がある。これをより広範な面積において均一に達成するために、機械的振動手段は、例えば図8に示すように、振動子42と振動子42の振動を大面積に増幅する振動増幅子43を接合面44において接合した形態を用いることを要件とする。
前記振動子42としては、電気的エネルギーを機械的エネルギーに変換する機能を有する圧電体を用いることが好ましい。具体的には、電圧を印加することにより前記ノズル板21を励振することが可能となる。
前記圧電体としては、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等の圧電セラミックスが挙げられる。また、変位量が小さい場合には、積層して使用してもよい。この他にも、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等の圧電高分子や、水晶、LiNbO、LiTaO、KNbO、等の単結晶、などが挙げられる。
前記振動増幅子43は、ノズル板に対して垂直方向に振動すればどのような形状でもよいが、ホーン型増幅子を用いることが最適である。ホーン型振動子とは、圧電素子などの振動手段の振幅を増幅することができるため、機械的振動手段自体は小さな振動でよく、機械的負荷が軽減するために生産装置としての長寿命化につながる。ホーン型増幅子とは、図8に示すように、断面がホーン形状で振動を増幅するが、必ずしも軸対称のホーン形状である必要はない。振動面45の形状は長方形であるように設計することもできるため、これにより振動子42の振動面積よりも大面積の領域において機械的振動を励起することが可能となる。前記振動増幅子43の、振動面短辺(a)と長辺(b)の比(長辺b/短辺a)が大きいほど振動面積が大きくなる。生産性の観点から、(長辺b/短辺a)>2.0であることが好ましい。
貯留部1及び前記機械的振動手段2、前記ノズル板21の構成を、図9を用いて詳細に説明する。貯留部1には、液供給管29(図示せず)が少なくとも1箇所設けられており、一部断面図に示されるように、液供給流路37を通じて貯留部1にトナー組成液7を導入する。また、必要に応じて液循環をすることも可能である。前記複数の吐出孔4を有するノズル板21は、前記振動増幅子43の振動面45に対して平行に設置されており、ノズル板21の一部がハウジングに接合されている。接合手段としては、ハンダまたはトナー組成液7に溶解しない樹脂結着材料による固定、もしくは熱溶着などが望ましいがこれらに限定されるものではない。前記振動増幅子43の振動方向とは実質的に垂直な位置関係となる。前記振動増幅子43の上部振動子42の上下面に電圧信号が付与されるように、導電線11が設けられており、波形発生装置10からの信号を機械的振動に変換することができる。電気信号を与える導電線としては、表面を絶縁被覆されたリード線が適している。
振動子42と振動増幅子43の結合体である機械的振動手段2の大きさは、発振振動周波数の減少に伴い大きくなることが一般的であり、必要な周波数に応じて、適宜振動手段に直接穴あけ加工を施し貯留部を設けることができる。また、貯留部1全体を効率的に振動させることも可能である。この場合、振動面とは、前記複数の吐出孔4を有するノズル板21が貼り合わされた面と定義される。このような構成を、次に図10を用いて説明する。図10においては、振動増幅子43に貯留部1(一部断面図)を設けた構造でも良い。振動増幅子43は、固定部により乾燥手段の壁面に固定されていることが望ましいが、振動の損失を防ぐ観点から、弾性体を用いて固定してもよい。また、貯留部1は、振動に最適なように複数並列しても良い。
以上で説明した液滴形成手段は、前記貯留部は複数個を乾燥塔上部または、乾燥条件により乾燥部側面壁または底部に設置されてもよい。好ましくは複数の前記液滴形成手段が並列に配置されていることが、生産性向上の観点から好ましく、その個数は100〜1,000個の範囲であることが、制御性の観点から好ましい。また、図示しないが、各貯留部は配管を介して共通液溜めに通じ、液が供給される。液は、液滴化現象により自給的に供給されるが、装置稼働時等、補助的にポンプを用いて液供給を行っても良い。
前記ノズル板は、先にも述べたように、トナー用材料の溶解乃至分散液を、吐出させて液滴とする部材である。
前記吐出孔4の材質及び形状としては、特に制限はなく、適宜選択した形状とすることができるが、例えば、厚み5〜500μmの金属板で形成され、かつ、その開口径が3〜35μmであることが、吐出孔4から溶液を噴射させるときに、極めて均一な粒子径を有する微小液滴を発生させる観点から好ましい。なお、前記開口径は、真円であれば直径を意味し、楕円であれば短径を意味する。
溶媒除去設備、除電器、トナー捕集部等、液滴化手段以外の工程に関してはレイリー分裂方式と同様である。
次に膜振動方式のリング型について概説する。
膜振動方式リング型のトナーの製造方法は、複数の吐出孔が形成されたノズル板、このノズル板の変形可能な領域内の周囲に配されてノズル板を振動させる円環状の振動発生手段で構成された液滴化手段を用いて、少なくとも特定の着色剤を含有するトナー組成液を、複数の吐出孔から周期的に液滴化して放出させる周期的液滴化工程と、放出されたトナー組成液の液滴を固化させる粒子化工程とを行う構成である。
ここで、液滴化手段は、ノズル板が液滴を放出させる方向に凸形状に形成されて、凸形状に形成された部分に複数の吐出孔が形成されているものである構成とすることができる。この場合、ノズル板の凸形状が円錐形状であって、この円錐形状部分の高さをh、円錐形状部分の底面直径をRとしたとき、R/hが14〜40の範囲内にあることが好ましい。あるいは、ノズル板の凸形状が円錐台形状であって、この円錐台形状部分の高さをh、円錐台形状部分の底面直径をR、円錐台形状部分の上面直径をrとしたとき、R/hが14〜40の範囲内にあり、且つ、r/Rが0.125〜0.375の範囲内にあることが好ましい。
また、液滴化手段は、ノズル板を直径方向に節を持たない振動モードで振動させるものである構成とすることが好ましい。また、液滴化手段は、ノズル板の振動周波数が20kHz以上2.0MHz未満のものであることが好ましい。また、液滴化手段は、ノズル板がトナー組成液に与える圧力が10kPa以上500kPa以下の領域に複数の吐出孔が配置されているものであることが好ましい。また、液滴化手段は、複数の吐出孔が配された領域におけるノズル板の振動方向変位ΔLの最大値でΔLmaxと最小値ΔLminの比R(=ΔLmax/ΔLmin)が、2.0以内である領域内に複数の吐出孔が配置されているものであることが好ましい。
さらに、液滴化手段は、ノズル板が厚み5〜500μmの金属薄膜で形成され、複数の吐出孔は開口径が3〜35μmの範囲内であるものであることが好ましい。また、液滴化手段は、2ないし3000個の吐出孔を有するものであることが好ましい。
以下に膜振動方式リング型を実施するための最良の形態について添付図面を参照して説明する。まず、本発明に係るトナーの製造方法を実施する本発明に係るトナーの製造装置の一実施形態について図11の模式的構成図を参照して説明する。
本発明のトナーの製造装置は、液滴化手段8及び貯留部1を備える液滴噴射ユニット13と、この液滴噴射ユニット13が上方に配置され、液滴噴射ユニット13から放出されるトナー組成液の液滴31を固化してトナー粒子15を形成する粒子化手段としての溶媒除去設備6と、溶媒除去設備6で形成されたトナー粒子15を捕集するトナー捕集部25と、トナー捕集部25で捕集されたトナー粒子15が配管を介して移送され、移送されたトナー粒子15を貯留するトナー貯留手段としてのトナー貯蔵容器32と、トナー組成液7を収容するトナー組成液貯蔵容器35と、このトナー組成液貯蔵容器35内からトナー組成液7を稼動時などに圧送供給するための液供給手段5とを備えている。
ここでは、液滴噴射ユニット13が1個配置されている例で図示しているが、好ましくは、図12に示すように、複数、例えば制御性の観点からは100〜1,000個(図12では4個のみ図示)の液滴噴射ユニット13を、溶媒除去設備6の天面部に並べて配置し、各液滴噴射ユニット13には液供給管29をトナー組成液貯蔵容器35に通じさせてトナー組成液7を供給するようにする。これによって、一度により多くの液滴を放出させることができて、生産効率の向上を図ることができる。
また、トナー組成液貯蔵容器35からのトナー組成液7は、液滴噴射ユニット13による液滴化現象により自給的に液滴噴射ユニット13に供給されるが、装置稼働時等には上述したように補助的に液供給手段5を用いて液供給を行う構成としている。なお、トナー組成液7として、ここでは、少なくとも重合体と塩基性染料とを反応させて得られた着色剤を含有するトナー組成物を溶剤に溶解又は分散した溶液、分散液を用いている。
次に、液滴噴射ユニット13について図13ないし図15を参照して説明する。なお、図13は同液滴噴射ユニット13の断面説明図、図14は図13を下側から見た要部底面説明図、図15は液滴化手段の概略断面説明図である。
この液滴噴射ユニット13は、少なくとも重合体と塩基性染料とを反応させて得られた着色剤を含有するトナー組成液7を液滴化して放出させる液滴化手段8と、この液滴化手段8にトナー組成液7を供給する貯留部1を形成したハウジング9とを備えている。
液滴化手段8は、複数の吐出孔4が形成されたノズル板21と、このノズル板21を振動させる円環状の振動発生手段2とで構成されている。ここで、ノズル板21は、最外周部(図14の斜線を施して示す領域)をハンダ又はトナー組成液に溶解しない樹脂結着材料によってハウジング9に接合固定している。振動発生手段2は、このノズル板21の変形可能領域16A(流路部材13に固定されていない領域)内の周囲に配されている。この振動発生手段2には導電線11を通じて波形発生装置10から所要周波数の駆動電圧(駆動信号)が印加されることで、例えば撓み振動を発生する。
ノズル板21の材質、吐出孔4の形状としては、特に制限はなく、適宜選択した形状とすることができるが、例えば、ノズル板21は厚み5〜500μmの金属板で形成され、かつ、吐出孔4の開口径が3〜35μmであることが、吐出孔4からトナー組成液の液滴を噴射させるときに、極めて均一な粒子径を有する微小液滴を発生させる観点から好ましい。なお、前記吐出孔4の開口径は、真円であれば直径を意味し、楕円であれば短径を意味する。また、複数の吐出孔15の個数は、2ないし3000個が好ましい。
次に、このように構成したトナーの製造装置による本発明に係るトナーの製造方法の概要について説明する。
前述したように液滴噴射ユニット13の貯留部1に少なくとも特定の着色剤を含有するトナー組成物を分散ないし溶解させたトナー組成液7を供給した状態で、液滴化手段8の機械的振動手段2に対して所要の駆動周波数の駆動信号を印加することによって機械的振動手段2に撓み振動が発生し、この機械的振動手段2の撓み振動によってノズル板21が周期的に振動し、このノズル板21の振動によって複数の吐出孔4から貯留部1のトナー組成液7が周期的に液滴化されて液滴31として溶媒除去設備6(図11参照)内に放出される。
そして、溶媒除去設備6内に放出された液滴31は、粒子形成部内で液滴31の飛翔方向と同方向に流れる乾燥気体14によって搬送されることで、溶媒が除去され、トナー粒子15が形成される。この粒子形成部にて形成されたトナー粒子15は下流側のトナー捕集部25にて気流27にて捕集され、配管を介してトナー貯蔵容器32に送られて貯留される。
このように、液滴噴射ユニット13の液滴化手段8には複数の吐出孔4が設けられているので、同時に複数の液滴化されたトナー組成液の液滴31が連続的に多数放出されることから、トナーの生産効率が飛躍的に向上する。加えて、前述したように、液滴化手段8は、貯留部1に臨む複数の吐出孔4を有するノズル板21の変形可能領域21A内の周囲に円環状の機械的振動手段2を配した構成としているので、大きなノズル板21の変位が得られ、この大きな変位量が得られる領域に複数の吐出孔4を配置することによって一度に多くの液滴31を吐出孔の目詰まりを発生することなく安定して放出することができ、安定して効率的なトナー製造が可能になる。さらに、これまでにない粒度の単一分散性を有したトナーを得ることができるようになることが確認された。
溶媒除去設備、除電器、トナー捕集部等、液滴化手段以外の工程に関してはレイリー分裂方式と同様である。
これまでの製造方法では、使用する材料によって粒度が大きく変化することが多いが、本製造方法では、吐出する際の液滴径と、固形分濃度とを管理することにより、設定した通りの粒径を有する粒子を連続して得ることが可能になる。
また、本発明により得られたトナーは極めて均一な粒子径を有することから、トナー母体における流動性が非常に高い。そのため、製造装置等への付着力低下を目的として外添剤を加える場合においても、極めて少量でその効果を発揮することができる。ストレスによる外添剤の劣化や微粒子の人体への安全性を考えると、このような外添剤を極力使用しないことが好ましいので、これも本発明の利点といえる。
(トナー)
本発明のトナーは、先に述べた、本発明のトナー製造方法により製造されたトナーである。
該トナーは、前記トナー製造方法により、粒度分布が単分散なものが得られる。
具体的には、前記トナーの粒度分布(重量平均粒径/数平均粒径)としては、1.00〜1.10の範囲にあるのが好ましく、1.00〜1.05の範囲にあるのがさらに好ましい。また、重量平均粒径としては、1〜6μmであるのが好ましい。
本発明で使用できるトナー材料は、従来の電子写真用トナーと全く同じ物が使用できる。すなわち、スチレンアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオール系樹脂、エポキシ系樹脂、等の結着樹脂を各種有機溶媒に溶解し、着色剤を分散、かつ、離型剤を分散又は溶解し、これを吐出孔より吐出させて、前記トナー製造方法により微小液滴とし乾燥固化させることで、目的とするトナー粒子を作成することが可能である。
本発明のトナーは、その形状、大きさ等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、以下のような、平均円形度、重量平均粒径、重量平均粒径と個数平均粒径との比(重量平均粒径/個数平均粒径)などを有していることが好ましい。
前記平均円形度は、前記トナーの形状と投影面積の等しい相当円の周囲長を実在粒子の周囲長で除した値であり、例えば、0.900〜0.980が好ましく、0.950〜0.975がより好ましい。なお、前記平均円形度が0.94未満の粒子が15%以下であるものが好ましい。
前記平均円形度が、0.900未満であると、満足できる転写性やチリのない高画質画像が得られないことがあり、0.980を超えると、ブレードクリーニングなどを採用している画像形成システムでは、感光体上及び転写ベルトなどのクリーニング不良が発生し、画像上の汚れ、例えば、写真画像等の画像面積率の高い画像形成の場合において、給紙不良等で未転写の画像を形成したトナーが感光体上に転写残トナーとなって蓄積した画像の地汚れが発生してしまうことがあり、あるいは、感光体を接触帯電させる帯電ローラ等を汚染してしまい、本来の帯電能力を発揮できなくなってしまうことがある。
ここで、前記平均円形度は、フロー式粒子像分析装置(Flow Particle Image Analyzer)を使用して測定することができる。例えば東亜医用電子社(株)製フロー式粒子像分析装置FPIA−2000を用いて測定することができる。
測定は、フィルターを通して微細なごみを取り除き、その結果として10-3cm3の水中に測定範囲(例えば、円相当径0.60μm以上、159.21μm未満)の粒子数が20個以下の水10ml中にノニオン系界面活性剤(好ましくは和光純薬社製コンタミノンN)を数滴加え、更に、測定試料を5mg加え、超音波分散器(SMT社製、UH−50)で20kHz,50W/10cm3の条件で1分間分散処理を行い、更に、合計5分間の分散処理を行い測定試料の粒子濃度が4,000〜8,000個/10-3cm3(測定円相当径範囲の粒子を対象として)の試料分散液を用いて、0.60μm以上、159.21μm未満の円相当径を有する粒子の粒度分布を測定する。
試料分散液は、フラットで偏平な透明フローセル(厚み約200μm)の流路(流れ方向に沿って広がっている)を通過させる。フローセルの厚みに対して交差して通過する光路を形成するために、ストロボとCCDカメラが、フローセルに対して、相互に反対側に位置するように装着される。試料分散液が流れている間に、ストロボ光がフローセルを流れている粒子の画像を得るために1/30秒間隔で照射され、その結果、それぞれの粒子は、フローセルに平行一定範囲を有する2次元画像として撮影される。それぞれの粒子の2次元画像の面積から、同一の面積を有する円の直径を円相当径として算出する。
約1分間で、1,200個以上の粒子の円相当径を測定することができ、円相当径分布に基づく数及び規定された円相当径を有する粒子の割合(個数%)を測定できる。結果(頻度%及び累積%)は、0.06〜400μmの範囲を226チャンネル(1オクターブに対し30チャンネルに分割)に分割して得ることができる。実際の測定では、円相当径が0.60μm以上、159.21μm未満の範囲で粒子の測定を行う。
重量平均粒径及び粒度分布は、コールターカウンター法による重量平均粒径及び粒度分布を、コールターカウンターTA−II又はコールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)を用いて測定することができる。
まず、電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(アルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5ml加える。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて1重量%NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)が使用できる。ここで、更に測定試料を2〜20mg加えた。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で1〜3分間分散処理を行い、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナーの重量、及び個数を測定して、重量分布と個数分布を算出した。得られた分布から、トナーの重量平均粒径(D4)、個数平均粒径(Dn)を求めることができる。
チャンネルとしては、2.00〜2.52μm未満;2.52〜3.17μm未満;3.17〜4.00μm未満;4.00〜5.04μm未満;5.04〜6.35μm未満;6.35〜8.00μm未満;8.00〜10.08μm未満;10.08〜12.70μm未満;12.70〜16.00μm未満;16.00〜20.20μm未満;20.20〜25.40μm未満;25.40〜32.00μm未満;32.00〜40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μm以上乃至40.30μm未満の粒子を対象とする。
前記トナーの重量平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、1〜6μmが好ましい。
前記重量平均粒径が、1μm未満であると、二成分現像剤では現像装置における長期の撹拌においてキャリアの表面にトナーが融着し、キャリアの帯電能力を低下させることがあり、また、一成分現像剤では、現像ローラへのトナーのフィルミングや、トナーを薄層化するため、ブレード等の部材へのトナー融着が発生し易くなることがあり、6μmを超えると、高解像で高画質の画像を得ることが難しくなり、現像剤中のトナーの収支が行われた場合にトナーの粒子径の変動が大きくなることがある。
前記トナーにおける重量平均粒径と個数平均粒径との比(重量平均粒径/個数平均粒径)としては、1.00〜1.10が好ましく、1.00〜1.05がより好ましい。
前記重量平均粒径と個数平均粒径との比(重量平均粒径/個数平均粒径)が、1.10を超えると、二成分現像剤では、現像装置における長期の撹拌においてキャリアの表面にトナーが融着し、キャリアの帯電能力を低下させることがあり、また、一成分現像剤では、現像ローラへのトナーのフィルミングや、トナーが薄層化し、ブレード等の部材へのトナー融着が発生し易くなることがあり、また、高解像で高画質の画像を得ることが難しくなり、現像剤中のトナーの収支が行われた場合にトナーの粒子径の変動が大きくなることがある。
また、流動性を向上させる外添剤を少なくした場合、前記重量平均粒径と個数平均粒径との比(重量平均粒径/個数平均粒径)が、1.10を超えると、流動性が悪化してトナー容器から現像部へのトナーの補給性が悪化することがある。
前記重量平均粒径、及び、前記重量平均粒径と個数平均粒子径との比(重量平均粒径/個数平均粒径)は、例えば、コールターエレクトロニクス社製の粒度測定器「コールターカウンターTAII」を用いて測定することができる。
(現像剤)
本発明の現像剤は、本発明の前記トナーを少なくとも含有してなり、キャリアなどの適宜選択したその他の成分を含有してなる。該現像剤としては、一成分現像剤であってもよいし、二成分現像剤であってもよいが、近年の情報処理速度の向上に対応した高速プリンタ等に使用する場合には、寿命向上等の点で前記二成分現像剤が好ましい。
本発明の前記トナーを用いた前記一成分現像剤の場合、トナーの収支が行われても、トナーの粒子径の変動が少なく、現像ローラへのトナーのフィルミングや、トナーを薄層化するためのブレード等の部材へのトナーの融着がなく、現像装置の長期の使用(撹拌)においても、良好で安定した現像性及び画像が得られる。また、本発明の前記トナーを用いた前記二成分現像剤の場合、長期にわたるトナーの収支が行われても、現像剤中のトナー径の変動が少なく、現像装置における長期の撹拌においても、良好で安定した現像性が得られる。
本発明のトナーを、キャリアと混合して二成分現像剤として使用した場合、前記キャリアとしては、通常のフェライト、マグネタイト等のキャリアも樹脂コートキャリアも使用することができる。
前記樹脂コートキャリアは、キャリアコア粒子とキャリアコア粒子表面を被覆(コート)する樹脂である被覆材からなる。
前記キャリアコア粒子の材料としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、50〜90emu/gのマンガン−ストロンチウム(Mn−Sr)系材料、マンガン−マグネシウム(Mn−Mg)系材料などが好ましく、画像濃度の確保の点では、鉄粉(100emu/g以上)、マグネタイト(75〜120emu/g)等の高磁化材料が好ましい。また、トナーが穂立ち状態となっている感光体への当りを弱くでき高画質化に有利である点で、銅−亜鉛(Cu−Zn)系(30〜80emu/g)等の弱磁化材料が好ましい。これらは、1種単独で使用してもよい、2種以上を併用してもよい。
前記キャリアコア粒子の粒径としては、重量平均粒径で、10〜150μmが好ましく、40〜100μmがより好ましい。
前記重量平均粒径が、10μm未満であると、キャリア粒子の分布において、微粉系が多くなり、1粒子当たりの磁化が低くなってキャリア飛散を生じることがあり、150μmを超えると、比表面積が低下し、トナーの飛散が生じることがあり、ベタ部分の多いフルカラーでは、特にベタ部の再現が悪くなることがある。
前記樹脂層の材料としては、特に制限はなく、公知の樹脂の中から目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、アミノ系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリフッ化ビニル樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロエチレン樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン樹脂、弗化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体、フッ化ビニリデンとフッ化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンとフッ化ビニリデンと非フッ化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー、シリコーン樹脂、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記アミノ系樹脂としては、例えば尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる前記ポリビニル系樹脂としては、例えばアクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等が挙げられる。前記ポリスチレン系樹脂としては、例えばポリスチレン樹脂、スチレンアクリル共重合樹脂等が挙げられる。前記ハロゲン化オレフィン樹脂としては、例えばポリ塩化ビニル等が挙げられる。前記ポリエステル系樹脂としては、例えばポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂等が挙げられる。
前記樹脂層には、必要に応じて導電粉等を含有させてもよく、該導電粉としては、例えば、金属粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛、などが挙げられる。これらの導電粉の平均粒子径としては、1μm以下が好ましい。前記平均粒子径が1μmを超えると、電気抵抗の制御が困難になることがある。
前記樹脂層は、例えば、前記シリコーン樹脂等を溶剤に溶解させて塗布溶液を調製した後、該塗布溶液を前記芯材の表面に公知の塗布方法により均一に塗布し、乾燥した後、焼付を行うことにより形成することができる。前記塗布方法としては、例えば、浸漬法、スプレー法などが挙げられる。
前記溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、セルソルブ、ブチルアセテート、などが挙げられる。
前記焼付としては、特に制限はなく、外部加熱方式であってもよいし、内部加熱方式であってもよく、例えば、固定式電気炉、流動式電気炉、ロータリー式電気炉、バーナー炉等を用いる方法、マイクロウエーブを用いる方法、などが挙げられる。
前記樹脂層の前記キャリアにおける量としては、0.01〜5.0重量%が好ましい。前記量が0.01重量%未満であると、前記芯材の表面に均一な前記樹脂層を形成することができないことがあり、5.0重量%を超えると、前記樹脂層が厚くなり過ぎてキャリア同士の造粒が発生し、均一なキャリア粒子が得られないことがある。
前記現像剤が前記二成分現像剤である場合、前記キャリアの該二成分現像剤における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、90〜98重量%が好ましく、93〜97重量%がより好ましい。
前記現像剤は、本発明の前記トナーを含有しているので、画像形成時において、帯電性能に優れ、高画質な画像を安定に形成することができる。
(トナー入り容器)
本発明のトナー入り容器は、本発明の前記トナー乃至前記現像剤を容器中に収容してなる。
前記容器としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、トナー入り容器本体とキャップとを有してなるもの、などが好適に挙げられる。
前記トナー入り容器本体としては、その大きさ、形状、構造、材質などについては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記形状としては、円筒状などが好ましく、内周面にスパイラル状の凹凸が形成され、回転させることにより内容物であるトナーが排出口側に移行可能であり、かつ該スパイラル部の一部又は全部が蛇腹機能を有しているもの、などが特に好ましい。
前記トナー入り容器本体の材質としては、特に制限はなく、寸法精度がよいものが好ましく、例えば、樹脂が好適に挙げられ、その中でも、例えば、ポリエステル樹脂,ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアクリル酸、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、ポリアセタール樹脂、などが好適に挙げられる。
前記トナー入り容器は、保存、搬送等が容易であり、取扱性に優れ、後述するプロセスカートリッジ、画像形成装置等に、着脱可能に取り付けてトナーの補給に好適に使用することができる。
(プロセスカートリッジ)
本発明のプロセスカートリッジは、静電潜像を担持する静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に担持された静電潜像を、現像剤を用いて現像し可視像を形成する現像手段とを、少なくとも有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段を有してなる。
前記現像手段としては、本発明の前記トナー乃至前記現像剤を収容する現像剤収容器と、該現像剤収容器内に収容されたトナー乃至現像剤を担持しかつ搬送する現像剤担持体とを、少なくとも有してなり、更に、担持させるトナー層厚を規制するための層厚規制部材等を有していてもよい。
ここで、前記プロセスカートリッジは、例えば、図17に示すように、静電潜像担持体701を内蔵し、帯電手段702、現像手段704、転写手段708、クリーニング手段707を含み、更に必要に応じてその他の手段を有してなる。図17中、703は露光手段による露光、705は記録媒体をそれぞれ示す。
次に、図17に示すプロセスカートリッジによる画像形成プロセスについて示すと、静電潜像担持体701は、矢印方向に回転しながら、帯電手段702による帯電、露光手段(不図示)による露光703により、その表面に露光像に対応する静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像手段704で現像され、得られた可視像は転写手段708により、記録媒体705に転写され、プリントアウトされる。次いで、像転写後の静電潜像担持体表面は、クリーニング手段707によりクリーニングされ、更に除電手段(不図示)により除電されて、再び、以上の操作を繰り返すものである。
(画像形成方法及び画像形成装置)
本発明の画像形成装置は、静電潜像担持体と、静電潜像形成手段と、現像手段と、転写手段と、定着手段とを少なくとも有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段、例えば、除電手段、クリーニング手段、リサイクル手段、制御手段等を有してなる。
前記静電潜像形成工程は、静電潜像担持体上に静電潜像を形成する工程である。
前記静電潜像担持体(「光導電性絶縁体」、「感光体」と称することがある)としては、その材質、形状、構造、大きさ、等について特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができるが、その形状としてはドラム状が好適に挙げられ、材質としては、有機感光体やアモルファスシリコン、セレン等の無機感光体などが挙げられる。
前記静電潜像の形成は、例えば、前記静電潜像担持体の表面を一様に帯電させた後、像様に露光することにより行うことができ、前記静電潜像形成手段により行うことができる。前記静電潜像形成手段は、例えば、前記静電潜像担持体の表面を一様に帯電させる帯電器と、前記静電潜像担持体の表面を像様に露光する露光器とを少なくとも備える。
前記帯電は、例えば、前記帯電器を用いて前記静電潜像担持体の表面に電圧を印加することにより行うことができる。
前記帯電器としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、導電性又は半導電性のロール、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器、などが挙げられる。
前記露光は、例えば、前記露光器を用いて前記静電潜像担持体の表面を像様に露光することにより行うことができる。
前記露光器としては、前記帯電器により帯電された前記静電潜像担持体の表面に、形成すべき像様に露光を行うことができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザー光学系、液晶シャッタ光学系、などの各種露光器が挙げられる。
なお、本発明においては、前記静電潜像担持体の裏面側から像様に露光を行う光背面方式を採用してもよい。
−現像工程及び現像手段−
前記現像工程は、前記静電潜像を、本発明の前記トナー乃至前記現像剤を用いて現像して可視像を形成する工程である。
前記可視像の形成は、例えば、前記静電潜像を本発明の前記トナー乃至前記現像剤を用いて現像することにより行うことができ、前記現像手段により行うことができる。
前記現像手段は、例えば、本発明の前記トナー乃至前記現像剤を用いて現像することができる限り、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、本発明の前記トナー乃至現像剤を収容し、前記静電潜像に該トナー乃至該現像剤を接触又は非接触的に付与可能な現像器を少なくとも有するものが好適に挙げられ、前記トナー入り容器を備えた現像器などがより好ましい。
前記現像器は、単色用現像器であってもよいし、多色用現像器であってもよく、例えば、前記トナー乃至前記現像剤を摩擦攪拌させて帯電させる攪拌器と、回転可能なマグネットローラとを有してなるもの、などが好適に挙げられる。
前記現像器内では、例えば、前記トナーと前記キャリアとが混合攪拌され、その際の摩擦により該トナーが帯電し、回転するマグネットローラの表面に穂立ち状態で保持され、磁気ブラシが形成される。該マグネットローラは、前記静電潜像担持体(感光体)近傍に配置されているため、該マグネットローラの表面に形成された前記磁気ブラシを構成する前記トナーの一部は、電気的な吸引力によって該静電潜像担持体(感光体)の表面に移動する。その結果、前記静電潜像が該トナーにより現像されて該静電潜像担持体(感光体)の表面に該トナーによる可視像が形成される。
前記現像器に収容させる現像剤は、本発明の前記トナーを含む現像剤であるが、該現像剤としては一成分現像剤であってもよいし、二成分現像剤であってもよい。該現像剤に含まれるトナーは、本発明の前記トナーである。
−転写工程及び転写手段−
前記転写工程は、前記可視像を記録媒体に転写する工程であるが、中間転写体を用い、該中間転写体上に可視像を一次転写した後、該可視像を前記記録媒体上に二次転写する態様が好ましく、前記トナーとして二色以上、好ましくはフルカラートナーを用い、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写工程と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写工程とを含む態様がより好ましい。
前記転写は、例えば、前記可視像を、転写帯電器を用いて前記中間転写体もしくは前記記録媒体を帯電することにより行うことができ、前記転写手段により行うことができる。前記転写手段としては、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写手段と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写手段とを有する態様が好ましい。
なお、前記中間転写体としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の転写体の中から適宜選択することができ、例えば、転写ベルト等が好適に挙げられる。
前記転写手段(前記第一次転写手段、前記第二次転写手段)は、前記静電潜像担持体(感光体)上に形成された前記可視像を前記記録媒体側へ剥離帯電させる転写器を少なくとも有するのが好ましい。前記転写手段は、1つであってもよいし、2つ以上であってもよい。
前記転写器としては、コロナ放電によるコロナ転写器、転写ベルト、転写ローラ、圧力転写ローラ、粘着転写器、などが挙げられる。
なお、前記記録媒体としては、特に制限はなく、公知の記録媒体(記録紙)の中から適宜選択することができる。
前記定着工程は、記録媒体に転写された可視像を定着装置を用いて定着させる工程であり、各色のトナーに対し前記記録媒体に転写する毎に行ってもよいし、各色のトナーに対しこれを積層した状態で一度に同時に行ってもよい。
前記定着装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、公知のローラ状又はベルト状の定着部材を用いる加熱加圧手段が好適である。前記加熱加圧手段としては、加熱ローラと加圧ローラとの組合せ、加熱ローラと加圧ローラと無端ベルトとの組合せ、などが挙げられる。
前記加熱加圧手段における加熱は、通常、120〜200℃が好ましい。
なお、本発明においては、目的に応じて、前記定着工程及び定着手段と共にあるいはこれらに代えて、例えば、公知の光定着器を用いてもよい。
前記除電工程は、前記静電潜像担持体に対し除電バイアスを印加して除電を行う工程であり、除電手段により好適に行うことができる。
前記除電手段としては、特に制限はなく、前記静電潜像担持体に対し除電バイアスを印加することができればよく、公知の除電器の中から適宜選択することができ、例えば、除電ランプ等が好適に挙げられる。
前記クリーニング工程は、前記静電潜像担持体上に残留する前記トナーを除去する工程であり、クリーニング手段により好適に行うことができる。
前記クリーニング手段としては、特に制限はなく、前記静電潜像担持体上に残留する前記電子写真トナーを除去することができればよく、公知のクリーナの中から適宜選択することができ、例えば、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、ブレードクリーナ、ブラシクリーナ、ウエブクリーナ等が好適に挙げられる。
前記リサイクル工程は、前記クリーニング工程により除去した前記トナーを前記現像手段にリサイクルさせる工程であり、リサイクル手段により好適に行うことができる。
前記リサイクル手段としては、特に制限はなく、公知の搬送手段等が挙げられる。
前記画像形成装置により本発明の画像形成方法を実施する一の態様について、図18を参照しながら説明する。図18に示す画像形成装置800は、前記静電潜像担持体としての感光体ドラム810(以下「感光体810」という)と、前記帯電手段としての帯電ローラ820と、前記露光手段としての露光装置830と、前記現像手段としての現像装置840と、中間転写体850と、クリーニングブレードを有する前記クリーニング手段としてのクリーニング装置860と、前記除電手段としての除電ランプ870とを備える。
中間転写体850は無端ベルトであり、その内側に配置されこれを張架する3個のローラ851によって、図中矢印方向に移動可能に設計されている。3個のローラ851の一部は、中間転写体850へ所定の転写バイアス(一次転写バイアス)を印加可能な転写バイアスローラとしても機能する。中間転写体850には、その近傍に中間転写体用クリーニングブレード890が配置されており、また、記録媒体895に可視像(トナー像)を転写(二次転写)するための転写バイアスを印加可能な前記転写手段としての転写ローラ880が対向して配置されている。中間転写体850の周囲には、この中間転写体850上の可視像に電荷を付与するためのコロナ帯電器858が、該中間転写体850の回転方向において、静電潜像担持体810と中間転写体850との接触部と、中間転写体850と記録媒体895との接触部との間に配置されている。
現像装置840は、現像剤担持体としての現像ベルト841と、この現像ベルト841の周囲に併設したブラック現像ユニット845K、イエロー現像ユニット845Y、マゼンタ現像ユニット845M、及びシアン現像ユニット845Cとから構成されている。なお、ブラック現像ユニット845Kは、現像剤収容部842Kと現像剤供給ローラ843Kと現像ローラ844Kとを備えている。イエロー現像ユニット845Yは、現像剤収容部842Yと現像剤供給ローラ843Yと現像ローラ844Yとを備えている。マゼンタ現像ユニット845Mは、現像剤収容部842Mと現像剤供給ローラ843Mと現像ローラ844Mとを備えている。シアン現像ユニット845Cは、現像剤収容部842Cと現像剤供給ローラ843Cと現像ローラ844Cとを備えている。また、現像ベルト841は、無端ベルトであり、複数のベルトローラにより回転可能に張架され、一部が静電潜像担持体810と接触している。
図18に示す画像形成装置800において、例えば、帯電ローラ820が感光体ドラム810を一様に帯電させる。露光装置830が感光ドラム810上に像様に露光を行い、静電潜像を形成する。感光ドラム810上に形成された静電潜像を、現像装置840からトナーを供給して現像して可視像(トナー像)を形成する。該可視像(トナー像)が、ローラ851から印加された電圧により中間転写体850上に転写(一次転写)され、更に転写紙895上に転写(二次転写)される。その結果、転写紙895上には転写像が形成される。なお、感光体810上の残存トナーは、クリーニング装置860により除去され、感光体810における帯電は除電ランプ870により一旦、除去される。
前記画像形成装置により本発明の画像形成方法を実施する他の態様について、図19を参照しながら説明する。図19に示す画像形成装置900は、図18に示す画像形成装置800において、現像ベルト841を備えてなく、感光体810の周囲に、ブラック現像ユニット845K、イエロー現像ユニット845Y、マゼンタ現像ユニット845M及びシアン現像ユニット845Cが直接対向して配置されていること以外は、図18に示す画像形成装置800と同様の構成を有し、同様の作用効果を示す。なお、図19においては、図18におけるものと同じものは同符号で示した。
前記画像形成装置により本発明の画像形成方法を実施する他の態様について、図20を参照しながら説明する。図20に示すタンデム画像形成装置は、タンデム型カラー画像形成装置である。タンデム画像形成装置は、複写装置本体150と、給紙テーブル200と、スキャナ300と、原稿自動搬送装置(ADF)400とを備えている。
複写装置本体150には、無端ベルト状の中間転写体1050が中央部に設けられている。そして、中間転写体1050は、支持ローラ1014、1015及び1016に張架され、図20中、時計回りに回転可能とされている。支持ローラ1015の近傍には、中間転写体1050上の残留トナーを除去するための中間転写体クリーニング装置1017が配置されている。支持ローラ1014と支持ローラ1015とにより張架された中間転写体1050には、その搬送方向に沿って、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4つの画像形成手段1018が対向して並置されたタンデム型現像器120が配置されている。
タンデム型現像器120の近傍には、露光装置1021が配置されている。中間転写体1050における、タンデム型現像器120が配置された側とは反対側には、二次転写装置1022が配置されている。二次転写装置1022においては、無端ベルトである二次転写ベルト1024が一対のローラ1023に張架されており、二次転写ベルト1024上を搬送される転写紙と中間転写体1050とは互いに接触可能である。二次転写装置1022の近傍には定着装置1025が配置されている。定着装置1025は、無端ベルトである定着ベルト1026と、これに押圧されて配置された加圧ローラ1027とを備えている。
なお、タンデム画像形成装置においては、二次転写装置1022及び定着装置1025の近傍に、転写紙の両面に画像形成を行うために該転写紙を反転させるためのシート反転装置1028が配置されている。
次に、タンデム型現像器120を用いたフルカラー画像の形成(カラーコピー)について説明する。即ち、先ず、原稿自動搬送装置(ADF)400の原稿台130上に原稿をセットするか、あるいは原稿自動搬送装置400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス1032上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置400を閉じる。
スタートスイッチ(不図示)を押すと、原稿自動搬送装置400に原稿をセットした時は、原稿が搬送されてコンタクトガラス1032上へと移動された後で、一方、コンタクトガラス1032上に原稿をセットした時は直ちに、スキャナ300が駆動し、第1走行体1033及び第2走行体1034が走行する。このとき、第1走行体1033により、光源からの光が照射されると共に原稿面からの反射光を第2走行体1034におけるミラーで反射し、結像レンズ1035を通して読取りセンサ1036で受光されてカラー原稿(カラー画像)が読取られ、ブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの画像情報とされる。
そして、ブラック、イエロー、マゼンタ、及びシアンの各画像情報は、タンデム型現像手段120における各画像形成手段1018(ブラック用画像形成手段、イエロー用画像形成手段、マゼンタ用画像形成手段、及びシアン用画像形成手段)にそれぞれ伝達され、各画像形成手段において、ブラック、イエロー、マゼンタ、及びシアンの各トナー画像が形成される。即ち、タンデム型現像手段120における各画像形成手段1018(ブラック用画像形成手段、イエロー用画像形成手段、マゼンタ用画像形成手段及びシアン用画像形成手段)は、図21に示すように、それぞれ、静電潜像担持体1110(ブラック用静電潜像担持体1010K、イエロー用静電潜像担持体1010Y、マゼンタ用静電潜像担持体1010M、及びシアン用静電潜像担持体1010C)と、該静電潜像担持体1110を一様に帯電させる帯電装置160と、各カラー画像情報に基づいて各カラー画像対応画像用に前記静電潜像担持体を露光(図21中、L)し、該静電潜像担持体上に各カラー画像に対応する静電潜像を形成する露光装置と、該静電潜像を各カラートナー(ブラックトナー、イエロートナー、マゼンタトナー、及びシアントナー)を用いて現像して各カラートナーによるトナー画像を形成する現像装置61と、該トナー画像を中間転写体1050上に転写させるための転写帯電器1062と、クリーニング装置63と、除電器64とを備えており、それぞれのカラーの画像情報に基づいて各単色の画像(ブラック画像、イエロー画像、マゼンタ画像、及びシアン画像)を形成可能である。こうして形成された該ブラック画像、該イエロー画像、該マゼンタ画像及び該シアン画像は、支持ローラ1014、1015及び1016により回転移動される中間転写体1050上にそれぞれ、ブラック用静電潜像担持体1010K上に形成されたブラック画像、イエロー用静電潜像担持体1010Y上に形成されたイエロー画像、マゼンタ用静電潜像担持体1010M上に形成されたマゼンタ画像及びシアン用静電潜像担持体1010C上に形成されたシアン画像が、順次転写(一次転写)される。そして、中間転写体1050上に前記ブラック画像、前記イエロー画像、マゼンタ画像、及びシアン画像が重ね合わされて合成カラー画像(カラー転写像)が形成される。
一方、給紙テーブル200においては、給紙ローラ142の1つを選択的に回転させ、ペーパーバンク143に多段に備える給紙カセット144の1つからシート(記録紙)を繰り出し、分離ローラ145で1枚ずつ分離して給紙路146に送出し、搬送ローラ147で搬送して複写機本体150内の給紙路148に導き、レジストローラ1049に突き当てて止める。あるいは、給紙ローラ142を回転して手差しトレイ1054上のシート(記録紙)を繰り出し、分離ローラ1058で1枚ずつ分離して手差し給紙路1053に入れ、同じくレジストローラ1049に突き当てて止める。なお、レジストローラ1049は、一般には接地されて使用されるが、シートの紙粉除去のためにバイアスが印加された状態で使用されてもよい。そして、中間転写体1050上に合成された合成カラー画像(カラー転写像)にタイミングを合わせてレジストローラ1049を回転させ、中間転写体1050と二次転写装置1022との間にシート(記録紙)を送出させ、二次転写装置1022により該合成カラー画像(カラー転写像)を該シート(記録紙)上に転写(二次転写)することにより、該シート(記録紙)上にカラー画像が転写され形成される。なお、画像転写後の中間転写体1050上の残留トナーは、中間転写体クリーニング装置1017によりクリーニングされる。
カラー画像が転写され形成された前記シート(記録紙)は、二次転写装置1022により搬送されて、定着装置1025へと送出され、定着装置1025において、熱と圧力とにより前記合成カラー画像(カラー転写像)が該シート(記録紙)上に定着される。その後、該シート(記録紙)は、切換爪1055で切り換えて排出ローラ1056により排出され、排紙トレイ1057上にスタックされ、あるいは、切換爪1055で切り換えてシート反転装置1028により反転されて再び転写位置へと導き、裏面にも画像を記録した後、排出ローラ1056により排出され、排紙トレイ1057上にスタックされる。
本発明の画像形成方法及び前記画像形成装置では、シャープな粒度分布を有し、帯電性、環境性、経時安定性などのトナー特性が良好である本発明の前記トナーを用いているので、高画質画像を形成することができる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
(合成例1)
−重合体と塩基性染料とを反応させて得られた着色剤1の合成−
撹拌機、コンデンサー、温度計、窒素導入管を備えた1Lの4つ口フラスコを窒素置換し、蒸留水25gを入れ、オイルバス上で90℃に加熱した。p−スチレンスルホン酸ナトリウム125gを蒸留水360gに溶解した単量体水溶液と、過硫酸アンモニウム2gを蒸留水15gに溶解した重合開始剤水溶液を、各々滴下ロートで3時間にわたって滴下した。滴下後2時間重合し室温まで冷却した。得られた重合体水溶液をメタノール中に注ぎ、重合物を析出・精製した。得られた樹脂50gとカチロンイエローGLH(CIベーシックイエロー 14、保土谷化学社製)18gを500gの水に溶解し、5gの50%酢酸水溶液を添加しpH4.5で60℃で1時間撹拌した。沈殿物を濾別し、精製、乾燥し着色剤1を得た。
(合成例2)
−重合体と塩基性染料とを反応させて得られた着色剤2の合成−
カチロンイエローGLHのかわりに、カチロンブリリアントレッド4GH(CIベーシックレッド 14、保土谷化学社製)に変えた以外は同一にして着色剤2を得た。
(合成例3)
−重合体と塩基性染料とを反応させて得られた着色剤3の合成−
カチロンイエローGLHのかわりに、カチロンブルー5GLH(CIベーシックブルー 45、保土谷化学社製)に変えた以外は同一にして着色剤3を得た。
(合成例4)
−重合体と塩基性染料とを反応させて得られた着色剤4の合成−
撹拌機、コンデンサー、温度計、窒素導入管を備えた1Lの反応装置を窒素置換し、蒸留水7gとエチルアルコ−ル13gを入れ、オイルバス上で70℃に加熱した。ブチルアクリレート83.3g、p−スチレンスルホン酸ナトリウム21.7gを蒸留水60gに溶解した単量体水溶液と、アゾビスイソブチロニトリル5gをエタノール250gに溶解した重合開始剤溶液を、各々滴下ロートで3時間にわたって滴下した。滴下後5時間重合し室温まで冷却した。次に得られた重合体溶液50gに水210gを加えて撹拌を行いながら、カチロンイエローGLH(CIベーシックイエロー 14、保土谷化学社製)2.9g、酢酸15gを水100gに溶解した溶液を滴下すると染色された樹脂が析出した。20重量%水酸化ナトリウム水溶液を用いpH4とした後、50℃で30分間撹拌を続け、沈殿物を濾別、精製、乾燥し着色剤4を得た。
(合成例5)
−重合体と塩基性染料とを反応させて得られた着色剤5の合成−
カチロンイエローGLHのかわりに、カチロンブリリアントレッド4GH(CIベーシックレッド 14、保土谷化学社製)に変えた以外は同一にして着色剤5を得た。
(合成例6)
−重合体と塩基性染料とを反応させて得られた着色剤6の合成−
カチロンイエローGLHのかわりに、カチロンブルー5GLH(CIベーシックブルー 45、保土谷化学社製)に変えた以外は同一にして着色剤6を得た。
(合成例7)
−重合体と塩基性染料とを反応させて得られた着色剤7の合成−
撹拌機、コンデンサー、温度計、窒素導入管を備えた1Lの反応装置を窒素置換し、N−メチルピロリドン60gを入れ、オイルバス上で90℃に加熱した。n−ブチルアクリレート25.6gと2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸18.7gをN−メチルピロリドン200gに溶解した単量体溶液と、アゾビスイソブチロニトリル2gをエタノール100gに溶解した重合開始剤溶液を、各々滴下ロートで5時間にわたって滴下した。滴下後10時間重合し室温まで冷却した。次に得られた重合体溶液50gにカチロンイエローGLH(CIベーシックイエロー 14、保土谷化学社製)3.9g投入して、70℃に保ちながら撹拌を1時間続けた。この溶液を大量の蒸留水中に投入すると着色樹脂は析出した。沈殿物を濾別、精製、乾燥し着色剤7を得た。
(合成例8)
−重合体と塩基性染料とを反応させて得られた着色剤8の合成−
カチロンイエローGLHのかわりに、カチロンブリリアントレッド4GH(CIベーシックレッド 14、保土谷化学社製)に変えた以外は同一にして着色剤8を得た。
(合成例9)
−重合体と塩基性染料とを反応させて得られた着色剤9の合成−
カチロンイエローGLHのかわりに、カチロンブルー5GLH(CIベーシックブルー 45、保土谷化学社製)に変えた以外は同一にして着色剤9を得た。
(合成例10)
−重合体と塩基性染料とを反応させて得られた着色剤10の合成−
撹拌機、コンデンサー、温度計、窒素導入管を備えた1Lの反応装置を窒素置換し、エタノール100g、スチレン35.4g、ブチルアクリレート7.7g、エチレングリコールジメタアクリレート0.8g、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸6.2gを入れ、オイルバス上で70℃に加熱した。アゾビスイソブチロニトリル1gをエタノール100gに溶解した重合開始剤溶液を、各々滴下ロートで5時間にわたって滴下した。滴下後5時間重合し室温まで冷却した。次に得られた重合体溶液に10%の水酸化ナトリウム水溶液3g加え十分に撹拌した後、カチロンイエローGLH(CIベーシックイエロー 14、保土谷化学社製)1.2gを水100gに溶解した着色液を投入し、さらに酢酸を加えpH5とし、60℃に保ちながら撹拌を1時間続けた。この溶液を大量の蒸留水中に投入すると着色樹脂は析出した。沈殿物を濾別、精製、乾燥し着色剤10を得た。
(合成例11)
−重合体と塩基性染料とを反応させて得られた着色剤11の合成−
カチロンイエローGLHのかわりに、カチロンブリリアントレッド4GH(CIベーシックレッド 14、保土谷化学社製)に変えた以外は同一にして着色剤11を得た。
(合成例12)
−重合体と塩基性染料とを反応させて得られた着色剤12の合成−
カチロンイエローGLHのかわりに、カチロンブルー5GLH(CIベーシックブルー 45、保土谷化学社製)に変えた以外は同一にして着色剤12を得た。
(合成例13)
−重合体と塩基性染料とを反応させて得られた着色剤13の合成−
撹拌機、コンデンサー、温度計、窒素導入管を備えた1Lの4つ口フラスコを窒素置換し、蒸留水25gを入れ、オイルバス上で90℃に加熱した。p−スチレンスルホン酸ナトリウム14.4gと2−ヒドロキシエチルメタクリレート91.1gを蒸留水300gに溶解した単量体水溶液と、過硫酸アンモニウム7.5gを蒸留水75gに溶解した重合開始剤水溶液を、各々滴下ロートで3時間にわたって滴下した。滴下後2時間重合し室温まで冷却した。得られた重合体水溶液100gとカチロンイエローGLH(CIベーシックイエロー 14、保土谷化学社製)1g、50%酢酸水溶液を1g、蒸留水20gを混合し60℃、pH4.5で1時間撹拌した。ヤマト科学社製ミニスプレイGS310を用い得られた溶液を噴霧乾燥し着色剤13を得た。
(合成例14)
−重合体と塩基性染料とを反応させて得られた着色剤14の合成−
カチロンイエローGLHのかわりに、カチロンブリリアントレッド4GH(CIベーシックレッド 14、保土谷化学社製)に変えた以外は同一にして着色剤14を得た。
(合成例15)
−重合体と塩基性染料とを反応させて得られた着色剤15の合成−
カチロンイエローGLHのかわりに、カチロンブルー5GLH(CIベーシックブルー 45、保土谷化学社製)に変えた以外は同一にして着色剤15を得た。
(合成例16)
−重合体と塩基性染料とを反応させて得られた着色剤16の合成−
撹拌機、コンデンサー、温度計、窒素導入管を備えた1Lの4つ口フラスコを窒素置換し、蒸留水25gを入れ、オイルバス上で90℃に加熱した。p−スチレンスルホン酸ナトリウム45.4gと2−ヒドロキシエチルメタクリレート88.5gを蒸留水300gに溶解した単量体水溶液と、過硫酸アンモニウム1.25gを蒸留水50gに溶解した重合開始剤水溶液を、各々滴下ロートで3時間にわたって滴下した。滴下後2時間重合し室温まで冷却した。得られた重合体水溶液100gとカチロンイエローGLH(CIベーシックイエロー 14、保土谷化学社製)1g、50%酢酸水溶液を1g、蒸留水20gを混合し60℃、pH4.5で1時間撹拌した。ヤマト科学社製ミニスプレイGS310を用い得られた溶液を噴霧乾燥し着色剤16を得た。
(合成例17)
−重合体と塩基性染料とを反応させて得られた着色剤17の合成−
カチロンイエローGLHのかわりに、カチロンブリリアントレッド4GH(CIベーシックレッド 14、保土谷化学社製)に変えた以外は同一にして着色剤17を得た。
(合成例18)
−重合体と塩基性染料とを反応させて得られた着色剤18の合成−
カチロンイエローGLHのかわりに、カチロンブルー5GLH(CIベーシックブルー 45、保土谷化学社製)に変えた以外は同一にして着色剤18を得た。
(合成例19)
−結着樹脂としてのポリエステル樹脂1の合成−
温度計、攪拌機、冷却器および窒素導入管の付いた反応槽中にビスフェノールAのPO付加物(水酸基価320)64部、ビスフェノールAのEO付加物(水酸基価343)544部、テレフタル酸123部およびジブチルチンオキサイド4部を入れ、常圧で230℃で3時間反応した後180℃まで冷却し、無水ドデセニルコハク酸296部を入れ、さらに10〜15mmHgの減圧で酸価が2mgKOH/g以下になるまで反応した。その後無水トリメリット酸20部をいれ、常圧180℃で2時間反応し、反応槽から取り出しポリエステル樹脂1を得た。ポリエステル樹脂1のTgは48℃、数平均分子量は9000、重量平均分量は22000、酸価は10mgKOH/g、水酸基価は17mgKOH/gであった。
(合成例20)
−結着樹脂としてのポリエステル樹脂2の合成−
合成例19と同様の反応装置にビスフェノールAのPO付加物(水酸基価320)636部、テレフタル酸191部およびジブチルチンオキサイド4部を入れ、常圧で230℃で3時間反応した後180℃まで冷却し、無水ドデセニルコハク酸205部を入れ、さらに10〜15mmHgの減圧で酸価が2mgKOH/g以下になるまで反応した。その後無水トリメリット酸20部をいれ、常圧180℃で2時間反応し、反応槽から取り出しポリエステル樹脂2を得た。ポリエステル樹脂2のTgは55℃、数平均分子量は5000、重量平均分量は10000、酸価は11mgKOH/g、水酸基価は16mgKOH/gであった。
(実施例1)
−ワックス分散液の調製−
カルナバワックス18質量部、ワックス分散剤2質量部を、酢酸エチル80質量部に、攪拌羽を有するミキサーを使用し、一次分散させた。この一次分散液を攪拌しながら80℃まで昇温しカルナバワックスを溶解した後、室温まで液温を下げ最大径が3μm以下となるようワックス粒子を析出させた。ワックス分散剤としては、ポリエチレンワックスにスチレン−アクリル酸ブチル共重合体をグラフト化したものを使用した。得られた分散液を、更にダイノーミルを用いて強力なせん断力により細かく分散し、最大径が2μm以下なるよう調整した。
−樹脂及びワックスを添加した分散液の調製−
結着樹脂としてのポリエステル樹脂1を100g、着色剤1を1g、カルナバワックス分散液25g、フタージェントF100(ネオス社製)0.4gを、酢酸エチル1,000gに投入し、攪拌羽を有するミキサーを使用して、10分間攪拌を行い分散させた。この段階の分散液を、0.45μmのフィルター(PTFE製)で濾過したが、目詰まりの発生はなく、全て通過することを確認した。
得られた分散液更に固形分が6.0%になるよう酢酸エチルを用いて希釈し、液を図2の液滴化手段を用いた図1に示したトナー製造装置の、トナー組成液貯蔵容器35に供給した。使用した吐出孔を有する板は、厚み20μmのニッケルプレートに、真円形状の出口直径8.0μmの吐出孔を、フェムト秒レーザによるマスク縮小投影法による除去加工により同心円上に10個作成した。吐出孔の存在する部分は、一辺0.5mmの正方形の範囲であった。
分散液調製後、以下に示すトナー作成条件で、液滴を形成させた後、液滴を乾燥固化し、サイクロンで捕集することにより粒子を得た。得られた粒子100重量部に疎水性シリカ(アエロジルR−972、日本アエロジル社製)0.2重量部を加えヘンシェルミキサーで混合し、イエロートナー1を作成した。同様に、着色剤2、3を用いマゼンタトナー1及びシアントナー1を作成した。
〔トナー作成条件〕
分散液固形分 :6.0%
液流量 :40ml/hr
乾燥空気流量 :シース 2.0L/分、装置内エア 3.0L/分
装置内温度 :27〜28℃
露点温度 :−20℃
共通貯留部振動周波数 :601.0kHz
(実施例2)
実施例1において着色剤1〜3を1gの替わりに着色剤4〜6を3g使用した以外は実施例1と同様にして、それぞれイエロートナー2、マゼンタトナー2、シアントナー2を作成した。
(実施例3)
実施例1において着色剤1〜3を1gの替わりに着色剤7〜9を2g使用した以外は実施例1と同様にして、それぞれイエロートナー3、マゼンタトナー3、シアントナー3を作成した。
(実施例4)
実施例1において着色剤1〜3を1gの替わりに着色剤10〜12を4.5g使用した以外は実施例1と同様にして、それぞれイエロートナー4、マゼンタトナー4、シアントナー4を作成した。
(実施例5)
実施例1において着色剤1〜3を1gの替わりに着色剤13〜15を4g使用した以外は実施例1と同様にして、それぞれイエロートナー5、マゼンタトナー5、シアントナー5を作成した。
(実施例6)
実施例1において着色剤1〜3を1gの替わりに着色剤16〜18を3g使用した以外は実施例1と同様にして、それぞれイエロートナー6、マゼンタトナー6、シアントナー6を作成した。
(実施例7)
実施例1において結着樹脂を用いず着色剤1〜3を1gの替わりに着色剤13〜15をを100g使用した以外は実施例1と同様にして、それぞれイエロートナー7、マゼンタトナー7、シアントナー7を作成した。
(実施例8)
結着樹脂としてのポリエステル樹脂2を100g、着色剤1を1g、実施例1と同様のカルナバワックス分散液25g、フタージェントF100(ネオス社製)0.4gを、酢酸エチル1,000gに投入し、攪拌羽を有するミキサーを使用して、10分間攪拌を行い分散させた。この段階の分散液を、0.45μmのフィルター(PTFE製)で濾過したが、目詰まりの発生はなく、全て通過することを確認した。
得られた分散液更に固形分が6.0%になるよう酢酸エチルを用いて希釈し、液を図2の液滴化手段を用いた図1に示したトナー製造装置の、トナー組成液貯蔵容器35に供給した。使用した吐出孔を有する板は、厚み20μmのニッケルプレートに、真円形状の出口直径8.0μmの吐出孔を、フェムト秒レーザによるマスク縮小投影法による除去加工により同心円上に10個作成した。吐出孔の存在する部分は、一辺0.5mmの正方形の範囲であった。
分散液調製後、以下のようなトナー作成条件で、液滴を形成させた後、液滴を乾燥固化し、サイクロンで捕集することにより粒子を得た。得られた粒子100重量部に疎水性シリカ(アエロジルR−972、日本アエロジル社製)0.2重量部を加えヘンシェルミキサーで混合しイエロートナー8を作成した。同様に、着色剤2、3を用いマゼンタトナー8及びシアントナー8を作成した。
〔トナー作成条件〕
分散液固形分 :6.0 %
液流量 :40 ml/hr
乾燥空気流量 :シース 2.0L/分、装置内エアー 3.0L/分
装置内温度 :27〜28℃
露点温度 :−20℃
振動周波数 :601.0kHz
(実施例9)
実施例8において着色剤1〜3を1gの替わりに着色剤4〜6を3g使用した以外は実施例8と同様にして、それぞれイエロートナー9、マゼンタトナー9、シアントナー9を作成した。
(実施例10)
実施例8において着色剤1〜3を1gの替わりに着色剤7〜9を2g使用した以外は実施例8と同様にして、それぞれイエロートナー10、マゼンタトナー10、シアントナー10を作成した。
(実施例11)
実施例8において着色剤1〜3を1gの替わりに着色剤10〜12を4.5g使用した以外は実施例8と同様にして、それぞれイエロートナー11、マゼンタトナー11、シアントナー11を作成した。
(実施例12)
実施例8において着色剤1〜3を1gの替わりに着色剤13〜15を4g使用した以外は実施例8と同様にして、それぞれイエロートナー12、マゼンタトナー12、シアントナー12を作成した。
(実施例13)
実施例8において着色剤1〜3を1gの替わりに着色剤16〜18を3g使用した以外は実施例8と同様にして、それぞれイエロートナー13、マゼンタトナー13、シアントナー13を作成した。
(実施例14)
実施例8において結着樹脂を用いず着色剤1〜3を1gの替わりに着色剤13〜15をを100g使用した以外は実施例8と同様にして、それぞれイエロートナー14、マゼンタトナー14、シアントナー14を作成した。
(実施例15)
結着樹脂としてのポリエステル樹脂1を100g、着色剤1を1g、実施例1と同様のカルナバワックス分散液25g、フタージェントF100(ネオス社製)0.4gを、酢酸エチル1,000gに投入し、攪拌羽を有するミキサーを使用して、10分間攪拌を行い分散させた。この段階の分散液を、0.45μmのフィルター(PTFE製)で濾過したが、目詰まりの発生はなく、全て通過することを確認した。
得られた分散液を、図9に示した構成の貯留部に供給した。使用したノズル板は、ニッケル電鋳法により加工され、真円形状の直径10μmのノズルを、100μmピッチで千鳥格子状に配置した。ノズルの配置される面は、振動子の振動面に当節する箇所とした。
振動子として、厚さ7mm、直径20mmの圧電体を2段積層したランジュバン振動子を用い、振動増幅子としては、振動面が長方形状であり、長辺50mm/短辺10mmのものとした。また、ノズル膜の振幅は最大4.0μmとなるようにした。
ΔLmax/ΔLminは1.8であった。この数値はレーザードップラー法を用い500μm間隔でΔLを10点計測してその最大と最小から算出した。
分散液調製後、以下のようなトナー作成条件で、液滴を形成させた後、液滴を乾燥固化し、サイクロンで捕集することにより粒子を得た。得られた粒子100重量部に疎水性シリカ(アエロジルR−972、日本アエロジル社製)0.2重量部を加えヘンシェルミキサーで混合しイエロートナー15を作成した。同様に、着色剤2、3を用いマゼンタトナー15及びシアントナー15を作成した。
〔トナー作製条件〕
分散液固形分 :7.0%
分散液比重 :ρ=1.154g/cm3
乾燥空気流量:分散用窒素ガス 2.0L/分、装置内乾燥窒素ガス 30.0L/分
乾燥入口温度 :60℃
乾燥出口温度 :45℃
露点温度 :−20℃
駆動振動数 :40kHz
(実施例16)
実施例15において着色剤1〜3を1gの替わりに着色剤4〜6を3g使用した以外は実施例15と同様にして、それぞれイエロートナー16、マゼンタトナー16、シアントナー16を作成した。
(実施例17)
実施例15において着色剤1〜3を1gの替わりに着色剤7〜9を2g使用した以外は実施例15と同様にして、それぞれイエロートナー17、マゼンタトナー17、シアントナー17を作成した。
(実施例18)
実施例15において着色剤1〜3を1gの替わりに着色剤10〜12を4.5g使用した以外は実施例15と同様にして、それぞれイエロートナー18、マゼンタトナー18、シアントナー18を作成した。
(実施例19)
実施例15において着色剤1〜3を1gの替わりに着色剤13〜15を4g使用した以外は実施例15と同様にして、それぞれイエロートナー19、マゼンタトナー19、シアントナー19を作成した。
(実施例20)
実施例15において着色剤1〜3を1gの替わりに着色剤16〜18を3g使用した以外は実施例15と同様にして、それぞれイエロートナー20、マゼンタトナー20、シアントナー20を作成した。
(実施例21)
実施例15において結着樹脂を用いず着色剤1〜3を1gの替わりに着色剤13〜15をを100g使用した以外は実施例15と同様にして、それぞれイエロートナー21、マゼンタトナー21、シアントナー21を作成した。
(実施例22)
実施例15において、振動増幅子を、振動面が長方形状であり、長辺50mm/短辺5mmのものとし、振動周波数を100kHzとした以外は実施例15と同様にして、それぞれイエロートナー22、マゼンタトナー22、シアントナー22を作成した。
(実施例23)
実施例15において、振動子をボルト締めランジュバン型振動子とした以外は実施例15と同様にして、それぞれイエロートナー23、マゼンタトナー23、シアントナー23を作成した。
(実施例24)
結着樹脂としてのポリエステル樹脂1を100g、着色剤1を1g、実施例1と同様のカルナバワックス分散液25g、フタージェントF100(ネオス社製)0.4gを、酢酸エチル1,000gに投入し、攪拌羽を有するミキサーを使用して、10分間攪拌を行い分散させた。この段階の分散液を、0.45μmのフィルター(PTFE製)で濾過したが、目詰まりの発生はなく、全て通過することを確認した。
得られた分散液を、図11に示した構成の貯留部に供給した。使用したノズル板は、外径8.0mmで厚み20μmのニッケル板に、真円形状の直径10μmの吐出孔を、電鋳法による加工で作製した。吐出孔は各吐出孔間の距離が100μmとなるように千鳥格子状に、ノズル板中心の約5mmφの範囲にのみ設けた。この場合の計算上の有効吐出孔数は1000個となる。ΔLmax/ΔLminは1.9であった。
分散液調製後、以下のようなトナー作製条件で、液滴を吐出させた後、該液滴を乾燥固化することにより、トナー母体粒子を作製した。ノズル通過時に帯電した粒子が捕集時に静電気で壁面に付着しトナー捕集効率が低下することを防止するため、捕集直前に軟X線照射を行い除電した。軟X線照射装置としては、浜松ホトニクス製の防爆型フォトイオナイザ(L9499型)を使用した。軟X線照射による除電を行うことにより、捕集部でのトナー粒子の壁面付着は発生しなかった。
さらに、液滴を乾燥固化し、サイクロンで捕集することにより粒子を得た。得られた粒子100重量部に疎水性シリカ(アエロジルR−972、日本アエロジル社製)0.2重量部を加えヘンシェルミキサーで混合しイエロートナー24を作成した。同様に、着色剤2、3を用いマゼンタトナー24及びシアントナー24を作成した。
〔トナー作製条件〕
分散液比重 :ρ=1.1888g/cm3
乾燥空気流量 :装置内乾燥窒素 30.0L/分
装置内温度 :27〜28℃
露点温度 :−20℃
振動数 :98kHz
印加電圧サイン波ピーク値:20.0V
上述した振動変位の測定結果により計算されるトナー組成液に与えられる圧力は約20kPaであった。
(実施例25)
実施例24において着色剤1〜3を1gの替わりに着色剤4〜6を3g使用した以外は実施例24と同様にして、それぞれイエロートナー25、マゼンタトナー25、シアントナー25を作成した。
(実施例26)
実施例24において着色剤1〜3を1gの替わりに着色剤7〜9を2g使用した以外は実施例24と同様にして、それぞれイエロートナー26、マゼンタトナー26、シアントナー26を作成した。
(実施例27)
実施例24において着色剤1〜3を1gの替わりに着色剤10〜12を4.5g使用した以外は実施例24と同様にして、それぞれイエロートナー27、マゼンタトナー27、シアントナー27を作成した。
(実施例28)
実施例24において着色剤1〜3を1gの替わりに着色剤13〜15を4g使用した以外は実施例24と同様にして、それぞれイエロートナー28、マゼンタトナー28、シアントナー28を作成した。
(実施例29)
実施例24において着色剤1〜3を1gの替わりに着色剤16〜18を3g使用した以外は実施例24と同様にして、それぞれイエロートナー29、マゼンタトナー29、シアントナー29を作成した。
(実施例30)
実施例24において結着樹脂を用いず着色剤1〜3を1gの替わりに着色剤13〜15をを100g使用した以外は実施例24と同様にして、それぞれイエロートナー30、マゼンタトナー30、シアントナー30を作成した。
(実施例31)
実施例24において、ノズル板を図16に示す円錐形状の凸形状部を有するノズル板とし、振動周波数を103kHzとした以外は実施例24と同様にして、それぞれイエロートナー31、マゼンタトナー31、シアントナー31を作成した。ここで、rは250μm、Rは4000μmである。
(比較例1)
−着色剤分散液の調製−
イエロー顔料(Novoperm Yellow P−HG;クラリアント社製)15重量部、顔料分散剤3重量部を、酢酸エチル82重量部に、攪拌羽を有するミキサーを使用し、一次分散させた。顔料分散剤としては、アジスパーPB821(味の素ファインテクノ社製)を使用した。得られた一次分散液を、ダイノーミルを用いて強力なせん断力により細かく分散し、凝集体を完全に除去した分散液を調製した。更に、0.45μmの細孔を有するフィルター(PTFE製)を通過させ、サブミクロン領域まで分散させた顔料分散液1を調製した。
マゼンタ顔料(Hosterperm Pink E−02;クラリアント社製)15重量部、顔料分散剤3重量部を、酢酸エチル82重量部に、攪拌羽を有するミキサーを使用し、一次分散させた。顔料分散剤としては、アジスパーPB821(味の素ファインテクノ社製)を使用した。得られた一次分散液を、ダイノーミルを用いて強力なせん断力により細かく分散し、凝集体を完全に除去した分散液を調製した。更に、0.45μmの細孔を有するフィルター(PTFE製)を通過させ、サブミクロン領域まで分散させたマ顔料分散液2を調製した。
シアン顔料(Lionol Blue FG−7351;東洋インキ製造社製)15重量部、顔料分散剤3重量部を、酢酸エチル82重量部に、攪拌羽を有するミキサーを使用し、一次分散させた。顔料分散剤としては、アジスパーPB821(味の素ファインテクノ社製)を使用した。得られた一次分散液を、ダイノーミルを用いて強力なせん断力により細かく分散し、凝集体を完全に除去した分散液を調製した。更に、0.45μmの細孔を有するフィルター(PTFE製)を通過させ、サブミクロン領域まで分散させた顔料分散液3を調製した。
実施例1において着色剤1〜3を1gの替わりに顔料分散剤1〜3を40g使用した以外は実施例1と同様にして、それぞれイエロートナー32、マゼンタトナー32、シアントナー32を作成した。
(比較例2)
実施例1において着色剤1〜3を1gの替わりに塩基性染料であるイエロー染料(ミケトンポリエステルイエロ−YL;三井化学)、マゼンタ染料(スミカロンブリリアントレッド S−BLF;住友化学)、シアン染料(スミカロンタ−コイズブル−S−GL;住友化学)を各々3g使用した以外は実施例1と同様にして、それぞれイエロートナー33、マゼンタトナー33、シアントナー33を作成した。
(比較例3)
実施例8において着色剤1〜3を1gの替わりに顔料分散剤1〜3を40g使用した以外は実施例8と同様にして、それぞれイエロートナー34、マゼンタトナー34、シアントナー34を作成した。
(比較例4)
実施例8において着色剤1〜3を1gの替わりに塩基性染料であるイエロー染料(ミケトンポリエステルイエロ−YL;三井化学)、マゼンタ染料(スミカロンブリリアントレッド S−BLF;住友化学)、シアン染料(スミカロンタ−コイズブル−S−GL;住友化学)を各々3g使用した以外は実施例8と同様にして、それぞれイエロートナー35、マゼンタトナー35、シアントナー35を作成した。
(比較例5)
実施例15において着色剤1〜3を1gの替わりに顔料分散剤1〜3を40g使用した以外は実施例15と同様にして、それぞれイエロートナー36、マゼンタトナー36、シアントナー36を作成した。
(比較例6)
実施例15において着色剤1〜3を1gの替わりに塩基性染料であるイエロー染料(ミケトンポリエステルイエロ−YL;三井化学)、マゼンタ染料(スミカロンブリリアントレッド S−BLF;住友化学)、シアン染料(スミカロンタ−コイズブル−S−GL;住友化学)を各々3g使用した以外は実施例15と同様にして、それぞれイエロートナー37、マゼンタトナー37、シアントナー37を作成した。
(比較例7)
実施例24において着色剤1〜3を1gの替わりに顔料分散剤1〜3を40g使用した以外は実施例24と同様にして、それぞれイエロートナー38、マゼンタトナー38、シアントナー38を作成した。
(比較例8)
実施例24において着色剤1〜3を1gの替わりに塩基性染料であるイエロー染料(ミケトンポリエステルイエロ−YL;三井化学)、マゼンタ染料(スミカロンブリリアントレッド S−BLF;住友化学)、シアン染料(スミカロンタ−コイズブル−S−GL;住友化学)を各々3g使用した以外は実施例24と同様にして、それぞれイエロートナー39、マゼンタトナー39、シアントナー39を作成した。
<生産能力>
各条件での初期の分あたりの液滴の吐出量、及び8時間連続運転後の液滴の吐出量を測定した。結果を表1に示す。
<重量平均粒径及び粒度分布の測定>
得られた各トナーについて、コールターカウンター法による重量平均粒径及び粒度分布を、コールターカウンターTA−IIを用いて測定した。得られた分布から、トナーの重量平均粒径(D4)、個数平均粒径(Dn)を求めた。
また、得られたトナーの重量平均粒径(D4)、及び個数平均粒径(Dn)の結果から比(D4/Dn)を求め、下記基準により、粒度分布を評価した。結果を表1に示す。
〔粒径分布(D4/Dn)の評価〕
○:D4/Dnが1.05未満
△:D4/Dnが1.05以上、1.10未満
×:D4/Dnが1.10以上
−現像剤の調製−
シリコーン樹脂(SR2411:東レダウコーニングシリコーン社製)を希釈して、固形分5%のシリコーン樹脂溶液を得た。固形分に対して、3重量%のアミノシランカップリング剤 H2N(CH23Si(OC253 を添加し、流動床型コーティング装置を用いて、銅−亜鉛フェライト粒子(F−300、パウダーテック社製)の粒子表面上に、上記のシリコーン樹脂溶液を、100℃の雰囲気下で約40g/minの割合で塗布し、更に240℃で2時間加熱して、シリコーン樹脂膜厚0.38μmのキャリアを得た。
次に、各トナー5重量部と、上述のシリコーン被覆の銅−亜鉛フェライトキャリア95重量部からなる現像剤を調製した。
次に、得られた現像剤について、以下のようにして、定着性、画像濃度、画像品質、感光体への融着、及び帯電量の測定を行った。
<画像濃度、画像品質、定着品質>
得られた各現像剤について、タンデム型カラープリンター(Ipsio SPC811、株式会社リコー製)を用いて、複写紙(TYPE6000、株式会社リコー製)に各トナーの付着量が0.50±0.05mg/cmのチャート面積を5%とした画像を形成し、画像濃度と色特性の測定と、画像品質の評価を行った。
ここで、画像濃度はSpectrodenstiometer X−Rite 938(X−Rite社製)を用い、D65光源、視野角2°、ステイタスTの条件で測定を行い、以下の基準で評価を行った。
〔評価基準〕
○:1.4以上
△:1.2以上1.4未満
×:1.2未満
色特性も、画像濃度と同一機器、同一条件で測定を行い、彩度(C*)を求め評価した。
〔評価基準〕
○:C*75以上
△:C*60以上、75未満
×:C*60未満
透明性は、OHP用紙タイプSTに各トナーの付着量が0.50±0.05mg/cm2となるよう画像を形成し、スガ試験機株式会社製の直読ヘイズ度コンピューターHGM−2DP型により測定した。
〔評価基準〕
○:10%未満
△:10%以上、20%未満
×:20%以上
<耐光性>
複写紙(TYPE6000、株式会社リコー製)に各トナーの付着量が0.50±0.05mg/cmの50mm×30mmのベタ画像を取り、その画像を用い耐光性試験器(島津製作所製XW−150型)で15時間の耐光性試験を行った。初期の画像と15時間照射後のa*、b*、L*を測定し、下式からΔEを算出した。
Figure 2009162819
〔評価基準〕
○:5未満
△:5以上8未満
×:8以上
なお、トナー7、14、21、30においては、各トナーの付着量が0.10±0.05mg/cmとなるよう画像を形成して評価した。
Figure 2009162819
Figure 2009162819
表1の結果から、本発明の着色剤を用いることによって、実施例1や実施例8に代表されるレイリー分裂方式に対しては、トナー32やトナー34に見られるような経時での粒径変動がなく、透明性が高く、彩度の高い画像が得られる。また、実施例15や実施例24に代表される膜振動方式に対しては、トナー36やトナー38に見られる生産性低下を引き起こすことなく、透明性が高く、彩度の高い画像が得られる。本発明の着色剤を用いれば、トナー33、35、37、39に示す本発明と同様に粒径変動や生産性の低下には効果を持つ染料系の着色剤を使用した場合に生じる、光による退色も実用上問題ないトナーを得ることができる。
本発明のトナーの製造方法、及びトナー製造装置は、トナーを効率よく生産することができ、更にこれまでにない粒度の単一分散性を有した粒子を製造でき、電子写真、静電記録、静電印刷等に於ける静電荷像を現像するための現像剤として好適に用いられる。
さらに、本発明は、環境や経時を問わず安定して高画質・高品位のカラー画像を形成できることから、電子写真、静電記録、静電印刷等に於ける静電荷像を現像するための現像剤として好適に用いられる。
トナー粒子製造装置の一例の説明図である。 貯留部を振動させる液滴化手段の一例の説明図である。 多数の液滴化手段を有する含む装置(トナー製造装置)の概略図である。 ノズル板を振動させる液滴化手段の説明図である。 本発明一例の液滴化の動作原理の説明に供するノズル板の模式的説明図である。 本発明一例の基本振動モードの説明に供する説明図である。 同じく第2次振動モードの説明に供する説明図である。 本発明の振動子と振動増幅子の説明に供する説明図である。。 本発明の液滴化手段の一例の説明図である。 本発明の液滴化手段の一例の説明図である。 トナー粒子製造装置の一例の説明図である。 本発明の液滴化手段の一例の説明図である。 同トナー製造装置の液滴噴射ユニットの説明に供する拡大説明図である。 図13を下側から見た底面説明図である。 液滴化手段の拡大断面説明図である。 薄膜の中央部に凸部を形成した場合の説明図である。 本発明のプロセスカートリッジの一例を示す概略説明図である。 本発明の画像形成方法に用いる画像形成装置一の例を示す概略説明図である。 本発明の画像形成方法に用いる画像形成装置の他の例を示す概略説明図である。 本発明の画像形成方法に用いる画像形成装置(タンデム型カラー画像形成装置)の一例を示す概略説明図である。 図20に示す画像形成装置における一部拡大概略説明図である。
符号の説明
1 貯留部
2 機械的振動手段
3 支持手段
4 吐出孔
5 液供給手段
6 溶媒除去設備
7 トナー組成液
8 液滴化手段
9 ハウジング
10 波形発生装置
11 導電線
12 ドレイン
13 液滴噴射ユニット
14 乾燥気体
15 トナー粒子
21 ノズル板
22 電極
23 溶媒除去設備
24 除電器
25 トナー捕集部
26 トナー粒子
27 渦流
28 電界カーテン
29 液供給管
30 乾燥容器
31 液滴
32 トナー貯蔵容器
33 乾燥気体供給管
34 液供給手段
35 トナー組成液貯蔵容器
36 絶縁性基板
37 液供給流路
38 直流高圧電源
39 Oリング
40 分散エア
42 振動子
43 振動増幅子
44 接合面
45 振動面
810 感光体(感光体ドラム)
1010K ブラック用静電潜像担持体
1010Y イエロー用静電潜像担持体
1010M マゼンタ用静電潜像担持体
1010C シアン用静電潜像担持体
1014 支持ローラ
1015 支持ローラ
1016 支持ローラ
1017 中間転写クリーニング装置
1018 画像形成手段
820 帯電ローラ
1021 露光装置
1022 二次転写装置
1023 ローラ
1024 二次転写ベルト
1025 定着装置
1026 定着ベルト
1027 加圧ローラ
1028 シート反転装置
830 露光装置
1032 コンタクトガラス
1033 第1走行体
1034 第2走行体
1035 結像レンズ
1036 読取りセンサ
840 現像装置
841 現像ベルト
842K 現像剤収容部
842Y 現像剤収容部
842M 現像剤収容部
842C 現像剤収容部
843K 現像剤供給ローラ
843Y 現像剤供給ローラ
843M 現像剤供給ローラ
843C 現像剤供給ローラ
844K 現像ローラ
844Y 現像ローラ
844M 現像ローラ
844C 現像ローラ
845K ブラック用現像ユニット
845Y イエロー用現像ユニット
845M マゼンタ用現像ユニット
845C シアン用現像ユニット
1049 レジストローラ
850 中間転写体
851 ローラ
1052 分離ローラ
1053 手差し給紙路
1054 手差しトレイ
1055 切換爪
1056 排出ローラ
1057 排出トレイ
1058 コロナ帯電器
860 クリーニング装置
61 現像装置
1062 転写帯電器
63 クリーニング装置
64 除電器
870 除電ランプ
880 転写ローラ
890 クリーニングブレード
895 転写紙
800 画像形成装置
701 静電潜像担持体
702 帯電手段
703 露光
704 現像手段
705 記録媒体
707 クリーニング手段
708 転写手段
120 タンデム型現像器
130 原稿台
142 給紙ローラ
143 ペーパーバンク
144 給紙カセット
145 分離ローラ
146 給紙路
147 搬送ローラ
148 給紙路
150 複写装置本体
160 帯電装置
200 給紙テーブル
300 スキャナ
400 原稿自動搬送装置(ADF)

Claims (46)

  1. スルホン酸基もしくはその塩型の基、又は硫酸基もしくはその塩型の基を有する単量体を構成単量体として10モル%以上含有する重合体と塩基性染料とを反応させて得られる着色剤を少なくとも含むトナー組成液を、吐出孔より吐出し、該トナー組成液を液滴化し、液滴を造粒空間において固体粒子にすることにより得られることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  2. 前記トナー組成液は、少なくとも前記着色剤を有機溶剤に溶解してなるものであることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
  3. 前記着色剤が前記トナー組成液中の固形分100重量部に対し、5重量部から98重量部含まれることを特徴とする請求項2に記載の静電荷像現像用トナー。
  4. 前記重合体が、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及びその塩、並びにスチレンスルホン酸及びその塩からなる群から選択される1種以上の単量体を構成単量体として10モル%以上含有するものであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  5. 前記重合体が、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及びその塩、並びにスチレンスルホン酸及びその塩からなる群から選択される1種以上の単量体を構成単量体として10モル%以上含有し、かつアクリレートもしくはメタクリレートのアルキルエステル系単量体を含有するものであることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  6. 重量平均粒径が1〜6μmであり、該重量平均粒径と個数平均粒径との比(重量平均粒径/個数平均粒径)が1.00〜1.10であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーを製造する製造方法であって、
    スルホン酸基もしくはその塩型の基、又は硫酸基もしくはその塩型の基を有する単量体を構成単量体として10モル%以上含有する重合体と塩基性染料とを反応させて得られる着色剤を少なくとも含むトナー組成液を吐出孔より吐出させ、液滴化する液滴化工程と、
    液滴を造粒空間において固体粒子にする粒子形成工程と、
    を有することを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。
  8. 前記液滴化工程は、吐出孔を有するノズル板を振動させつつ、トナー組成液に圧力を付与することで該トナー組成液を該吐出孔から連続的に吐出させ、液滴化する工程であることを特徴とする請求項7に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  9. 前記ノズル板の振動周波数が20kHz以上2.0MHz未満であることを特徴とする請求項8に記載のトナーの製造方法。
  10. 前記ノズル板が、前記トナー組成液を貯留するための貯留部に設けられており、該貯留部に振動を付与することにより該ノズル板を振動させることを特徴とする請求項8または9に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  11. 前記貯留部に付与する振動周波数が20kHz以上2.0MHz未満であることを特徴とする請求項10に記載のトナーの製造方法。
  12. 前記ノズル板が、厚み5〜100μmの金属板で形成され、かつ、前記ノズル板上の吐出孔の開口径が1〜40μmである請求項8から11のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  13. 前記ノズル板上に、吐出孔が1〜3000個存在する請求項8から12のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  14. 前記液滴化工程は、複数のノズルが形成された薄膜と、振動を発生する振動子及び前記薄膜に対向して該薄膜と平行な振動面を有し、前記振動子で発生された振動を増幅する振動増幅子で構成された振動発生手段と、を備える液滴化手段を用いて、前記薄膜と前記振動面との間に供給される前記トナー組成液を、前記複数のノズルから周期的に液滴化して放出させる周期的液滴化工程であることを特徴とする請求項7に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  15. 前記振動増幅子の振動面が実質的に矩形状であり、その短辺と長辺の比(長辺/短辺)が2.0以上であることを特徴とする請求項14に記載のトナーの製造方法。
  16. 前記振動増幅子がホーン形状であることを特徴とする請求項14または15に記載のトナーの製造方法。
  17. 前記振動子がランジュバン振動子であることを特徴とする請求項14から16のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  18. 前記薄膜において、前記振動発生手段により発生する音圧の変位量が、10kPa以上かつ500kPa以下である部位にノズルが形成され、かつ、前記振動発生手段により発生する振動の振動数が20kHz以上2.0MHz未満の範囲であることを特徴とする請求項14から17のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  19. 前記複数のノズルが形成された領域における薄膜の振動方向変位ΔLの最大値ΔLmaxと最小値ΔLminの比R(=ΔLmax/ΔLmin)が、2.0以内であることを特徴とする請求項14から18のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  20. 前記振動増幅子の振動面が、前記振動子と結合する結合面よりも大面積であることを特徴とする請求項14から19のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  21. 前記液滴化工程は、複数のノズルが形成された薄膜と、該薄膜の変形可能な領域内の周囲に配されて該薄膜を振動させる円環状の振動発生手段と、で構成された液滴化手段を用いて、前記トナー組成液を、前記複数のノズルから周期的に液滴化して放出させる周期的液滴化工程であることを特徴とする請求項7に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  22. 前記液滴化手段は、前記薄膜が前記液滴を放出させる方向に凸形状に形成されて、凸形状に形成された部分に前記複数のノズルが形成されているものであることを特徴とする請求項21に記載のトナーの製造方法。
  23. 前記薄膜の凸形状が円錐形状であって、この円錐形状部分の高さをh、円錐形状部分の底面直径をRとしたとき、R/hが14〜40の範囲内にあることを特徴とする請求項22に記載のトナーの製造方法。
  24. 前記薄膜の凸形状が円錐台形状であって、この円錐台形状部分の高さをh、円錐台形状部分の底面直径をR、円錐台形状部分の上面直径をrとしたとき、R/hが14〜40の範囲内にあり、且つ、r/Rが0.125〜0.375の範囲内にあることを特徴とする請求項22に記載のトナーの製造方法。
  25. 前記液滴化手段は、前記薄膜を直径方向に節を持たない振動モードで振動させるものであることを特徴とする請求項21から24のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  26. 前記液滴化手段は、前記薄膜の振動周波数が20kHz以上2.0MHz未満のものであることを特徴とする請求項21から25のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  27. 前記液滴化手段は、前記薄膜が前記トナー組成液に与える圧力が10kPa以上500kPa以下の領域に前記複数のノズルが形成されているものであることを特徴とする請求項21から26のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  28. 前記液滴化手段は、前記複数のノズルが形成された領域における薄膜の振動方向変位ΔLの最大値ΔLmaxと最小値ΔLminの比R(=ΔLmax/ΔLmin)が、2.0以内である領域内に前記複数のノズルが形成されているものであることを特徴とする請求項21から27のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  29. 前記液滴化手段は、前記薄膜が厚み5〜500μmの金属薄膜で形成され、前記複数のノズルは開口径が3〜35μmの範囲内であるものであることを特徴とする請求項21から28のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  30. 前記液滴化手段は、2ないし3000個のノズルを有するものであることを特徴とする請求項21から29のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  31. 前記粒子形成工程は、前記液滴化されたトナー組成液中の溶媒を除去することにより行われることを特徴とする請求項7から30のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  32. 前記溶媒の除去は、液滴吐出方向と同方向に乾燥気体を流すことにより気流を発生させ、該液滴を溶媒除去設備内で搬送すると同時に行われることを特徴とする請求項31に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  33. 前記乾燥気体が、空気及び窒素ガスのいずれかであることを特徴とする請求項32記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  34. 前記乾燥気体の温度が、40〜200℃であることを特徴とする請求項32または33に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  35. 前記溶媒除去設備が、液滴の電荷とは逆極性に帯電された静電カーテンで周囲が覆われた搬送路を有してなり、該搬送路内に液滴を通過させることを特徴とする請求項32から34のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  36. 前記液滴を前記搬送路内に通過させることにより形成したトナー粒子の電荷を、除電器により一時的に中和させた後、該トナー粒子をトナー捕集部に収容することを特徴とする請求項35に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  37. 前記除電器による除電が、軟X線照射により行われることを特徴とする請求項36に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  38. 前記除電器による除電が、プラズマ照射により行われることを特徴とする請求項36に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  39. 前記トナー捕集部は、開口径が漸次縮小するテーパー面を有してなり、該開口径が入口部より縮小した出口部から、トナー粒子を、前記乾燥気体の流れによりトナー貯蔵容器に移送させることを特徴とする請求項36から38のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  40. 前記乾燥気体の流れが渦流であることを特徴とする請求項39に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  41. 請求項1から6のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーを含有することを特徴とする現像剤。
  42. 請求項1から6のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーが容器に収容されていることを特徴とするトナー入り容器。
  43. 静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に請求項1から6のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーで静電潜像を現像して可視像を形成する現像手段を少なくとも有し、画像形成装置本体に着脱可能であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  44. 静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、前記静電潜像を請求項1から6のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーを用いて現像して可視像を形成する現像工程と、前記可視像を記録媒体に転写する転写工程と、前記記録媒体に転写された転写像をローラ状又はベルト状の定着部材を用いて加熱加圧し、定着する定着工程とを少なくとも含むことを特徴とする画像形成方法。
  45. 静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像を請求項1から6のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を記録媒体に転写する転写手段と、前記記録媒体に転写された転写像をローラ状又はベルト状の定着部材を用いて加熱加圧し、定着する定着手段とを少なくとも有することを特徴とする画像形成装置。
  46. トナー組成液を吐出孔より吐出し、該トナー組成液を液滴化し、液滴を造粒空間において固体粒子にすることによりトナーを製造する噴射造粒法において用いるトナー組成液であって、
    スルホン酸基もしくはその塩型の基、又は硫酸基もしくはその塩型の基を有する単量体を構成単量体として10モル%以上含有する重合体と塩基性染料とを反応させて得られる着色剤を少なくとも含むことを特徴とする噴射造粒法用トナー組成液。
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