JP5315920B2 - トナーの製造方法及び製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、トナーの製造方法及び製造装置に関する。
電子写真、静電記録、静電印刷等における静電潜像を現像するために使用される現像剤は、例えば、静電潜像が形成されている静電潜像担持体に一旦付着された後、静電潜像担持体から転写媒体に転写され、定着される。このような現像剤としては、キャリアとトナーからなる二成分系現像剤、キャリアを必要としない一成分系現像剤(磁性トナー、非磁性トナー)が知られている。
従来、このようなトナーの製造方法としては、粉砕法が知られている。しかしながら、粉砕法は、トナーの形状のバラツキが大きく、粒度分布が広いという問題がある。
また、最近では、トナーの製造方法として、懸濁重合法、乳化重合凝集法、溶解懸濁法、エステル伸長重合法等の重合法が知られている。しかしながら、重合法は、水系媒体中で分散剤を使用することを前提としているために、トナーの表面に帯電特性を損なう分散剤が残存して環境安定性が損なわれるという問題がある。また、このような分散剤を除去するためには、非常に大量の洗浄水が必要となる。
一方、これら以外のトナーの製造方法として、噴霧乾燥法が知られている。しかしながら、噴霧乾燥法は、トナーの形状のバラツキが大きく、粒度分布が広いという問題がある。
そこで、特許文献1には、流動性を有する原料を吐出するヘッド部と、ヘッド部から吐出された原料を固化させ、粒状とする固化部とを有するトナーの製造装置として、ヘッド部が、原料貯留部と、原料貯留部に貯留された原料に圧力パルスを加える圧電体と、圧力パルスにより原料を吐出する吐出部とを有する構成が開示されている。このとき、原料貯留部は、圧電体の振動により振動する振動板をさらに有し、圧電体の変形により、振動板がたわみ、原料貯留部の容積が減少する。その結果、原料貯留部内の圧力が瞬間的に高まり、吐出部から粒状の原料が吐出される。しかしながら、このような吐出機構では、一つの圧電体を用いて、複数の吐出部から原料を吐出させると、粒度分布が広くなるため、トナーの生産性を向上させることが困難であるという問題がある。
特許第3786034号公報
本発明は、上記従来技術が有する問題に鑑み、生産性に優れ、粒度分布が狭いトナーを製造することが可能なトナーの製造方法及びトナーの製造装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、トナーの製造方法において、樹脂及び着色剤を含む流体を、複数の吐出口が形成されている膜を有する貯留部材に供給する工程と、該貯留部材に供給された流体に該膜の共振周波数未満の周波数の振動を印加することにより、該流体を共振させ、該複数の吐出口から該流体を吐出させる工程と、該複数の吐出口から吐出流体を固化させ、母体粒子を形成する工程を有することを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1に記載のトナーの製造方法において、前記膜は、ケイ素又はケイ素と酸化ケイ素の複合体の膜であることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1又は2に記載のトナーの製造方法において、前記吐出口は、開口径が4μm以上15μm以下であることを特徴とする。
なお、吐出口の開口径は、吐出口の形状が真円であれば、直径を意味し、楕円であれば、短径を意味する。
請求項に記載の発明は、請求項1乃至のいずれか一項に記載のトナーの製造方法において、前記膜の共振周波数未満の周波数が20kHz以上200kHz未満であることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1乃至のいずれか一項に記載のトナーの製造方法において、前記貯留部材は、隔壁を介して、複数の貯留領域を有することを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項に記載のトナーの製造方法において、前記貯留領域は、100個以上10000個以下の前記吐出口を有することを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1乃至のいずれか一項に記載のトナーの製造方法において、前記流体は、溶媒をさらに含み、該溶媒を除去することにより、前記複数の吐出口から吐出流体固化させることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項に記載のトナーの製造方法において、前記複数の吐出口から前記流体を吐出させる方向と略同一の方向に乾燥気体を流して、前記複数の吐出口から吐出流体を搬送することにより、前記溶媒を除去することを特徴とする。
なお、乾燥気体とは、大気圧下の露点温度が−10℃以下である気体を意味する。
請求項に記載の発明は、請求項に記載のトナーの製造方法において、前記乾燥気体は、空気又は窒素であることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項1乃至のいずれか一項に記載のトナーの製造方法において、前記母体粒子は、個数平均粒径に対する重量平均粒径の比が1.00以上1.15以下であることを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、請求項1乃至10のいずれか一項に記載のトナーの製造方法において、前記母体粒子は、重量平均粒径が1μm以上20μm以下であることを特徴とする。
請求項12に記載の発明は、トナーの製造装置において、複数の吐出口が形成されている膜を有し、樹脂及び着色剤を含む流体を貯留する貯留部材及び該貯留部材に供給された流体に前記膜の共振周波数未満の周波数の振動を印加することにより、該流体を共振させ、該複数の吐出口から該流体を吐出させる振動印加部材を有する吐出手段と、該複数の吐出口から吐出流体を固化させ、母体粒子を形成する固化手段を有することを特徴とする。
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載のトナーの製造装置において、前記膜は、ケイ素又はケイ素と酸化ケイ素の複合体の膜であることを特徴とする。
請求項14に記載の発明は、請求項12又は13に記載のトナーの製造装置において、前記吐出口は、開口径が4μm以上15μm以下であることを特徴とする。
なお、吐出口の開口径は、吐出口の形状が真円であれば、直径を意味し、楕円であれば、短径を意味する。
請求項15に記載の発明は、請求項12乃至14のいずれか一項に記載のトナーの製造装置において、前記膜の共振周波数未満の周波数が20kHz以上200kHz未満であることを特徴とする。
請求項16に記載の発明は、請求項12乃至15のいずれか一項に記載のトナーの製造装置において、前記貯留部材は、隔壁を介して、複数の貯留領域を有することを特徴とする。
請求項17に記載の発明は、請求項16に記載のトナーの製造装置において、前記貯留領域は、100個以上10000個以下の前記吐出口を有することを特徴とする。
請求項18に記載の発明は、請求項12乃至17のいずれか一項に記載のトナーの製造装置において、前記流体は、溶媒をさらに含み、前記固化手段は、該溶媒を除去することにより、前記複数の吐出口から吐出流体固化させることを特徴とする。
請求項19に記載の発明は、請求項18に記載のトナーの製造装置において、前記固化手段は、前記複数の吐出口から前記流体を吐出させる方向と略同一の方向に乾燥気体を流して、前記複数の吐出口から吐出流体を搬送することにより、前記溶媒を除去することを特徴とする。
なお、乾燥気体とは、大気圧下の露点温度が−10℃以下である気体を意味する。
請求項20に記載の発明は、請求項19に記載のトナーの製造装置において、前記乾燥気体は、空気又は窒素であることを特徴とする。
本発明によれば、生産性に優れ、粒度分布が狭いトナーを製造することが可能なトナーの製造方法及びトナーの製造装置を提供することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を図面と共に説明する。
図1に、本発明のトナーの製造装置の一例を示す。トナーの製造装置100は、樹脂及び着色剤を含むトナー材料を溶媒に溶解又は分散させたトナー材料液を液滴化して吐出する液滴吐出ユニット110と、液滴吐出ユニット110の下方に配置され、液滴吐出ユニット110から吐出された液滴Lを、乾燥気体Gを用いて乾燥して母体粒子Tを形成する乾燥塔120と、母体粒子Tを捕集する捕集部130と、捕集部130で捕集された母体粒子Tを貯留する貯留部140と、液滴吐出ユニット110にトナー材料液を供給する供給部150とを有する。
なお、供給部150は、トナー材料液を貯留するタンク151と、トナー材料液を圧送供給するポンプ152と、トナー材料液を液滴吐出ユニット110に供給する配管153と、トナー材料液を液滴吐出ユニット110から排出する配管154とを備え、循環系が構築されている。このとき、液滴吐出ユニット110から液滴Lが吐出されると、トナー材料液は、タンク151から自給的に液滴吐出ユニット110に供給されるが、トナーの製造装置100が稼働している場合は、補助的にポンプ152を用いて、液滴吐出ユニット110に供給される。また、配管154では、トナー材料液中の気泡が排出される。
図2に、液滴吐出ユニット110を示す。なお、図2(a)及び(b)は、それぞれ組立図及び断面図である。液滴吐出ユニット110は、複数の吐出口が形成されているケイ素と酸化ケイ素の複合体の薄膜111aを有し、トナー材料液を貯留する貯留部材111と、貯留部材111に供給されたトナー材料液に薄膜111aの共振周波数未満の周波数の超音波振動を印加することにより、貯留部材111に充填されたトナー材料液を共振させ、複数の吐出口から液滴Lを吐出させる振動印加部材112を有する。
なお、薄膜111aの共振周波数は、レーザードップラー振動計測法を用いて測定することができる。
貯留部材111は、トナー材料液に用いられる溶剤に対して、耐溶剤性を有する樹脂を用いて、薄膜111aが接合されており、複数の隔壁111bを介して、複数の貯留領域111cが形成されている。なお、複数の貯留領域111cには、配管153及び154を通じて、トナー材料液が供給及び排出される。このような薄膜111aは、シリコンプロセスを用いて製造されており、形状の精度が高く、アスペクト比が大きい吐出口が形成されている。具体的には、薄膜111aは、厚さが10〜500μm、吐出口の開口径が4〜15μmである。これにより、吐出口から均一な液滴Lを発生させることができる。厚さが10μm未満であると、剛性が小さくなって、薄膜111aの共振周波数が小さくなることがあり、500μmを超えると、液滴Lを吐出することが困難になることがある。また、吐出口の開口径が4μm未満であると、トナー材料液に含まれる着色剤が吐出口に沈着して、安定的に液滴Lを吐出し続けることが困難になることがあり、15μmを超えると、均一な液滴Lを吐出することが困難になることがある。
図3に、薄膜111aの製造方法を示す。まず、支持層211上に誘電体層212及び活性層213が積層されているSOI(Silicon on Insulator)基板210の両面にレジスト220を塗布する(図3(a)参照)。次に、吐出口のパターンが形成されたフォトマスクで覆った後、紫外線を露光し、吐出口のパターンを形成する(図3(b)参照)。さらに、支持層211の側から、ICP放電を用いてドライエッチングを行って、開口部211aを形成した後、活性層213の側から、同様にドライエッチングを行って、開口部213aを形成する(図3(c)参照)。最後に、フッ酸系エッチング液を用いて誘電体層212を除去し、2段型の吐出口を形成する(図3(d)参照)。これにより、深掘りの吐出口を均一に形成することができる。このようにして得られたケイ素と酸化ケイ素の複合体の薄膜111aは、剛性が大きいため、共振周波数が大きくなる。
また、SOI基板の代わりに、シリコン基板を用いても、同様にして、複数の吐出口が形成されているケイ素の薄膜を製造することができる。この場合は、エッチング時間を調整することにより、開口部の深さを調整することができる。このようにして得られたケイ素の薄膜も剛性が大きいため、薄膜111aの共振周波数が大きくなる。
なお、一般に、薄膜の剛性を大きくするためには、薄膜の厚さを大きくし、表面積を小さくすることが好ましい。
隔壁111bは、トナー材料液に用いられる溶剤に対して、耐溶剤性を有する樹脂を用いて、薄膜111aに接合されている。隔壁111bの材質としては、トナー材料液に用いられる溶剤に対して、耐溶剤性を有するものであれば、特に限定されないが、金属、セラミックス、プラスチック等が挙げられる。
また、貯留領域111cには、吐出口が100〜10000個形成されている。吐出口が100個未満であると、生産性が低下することがあり、10000個を超えると、均一な液滴Lを吐出することが困難になることがある。
なお、貯留部材111には、支持部材(不図示)が取り付けられており、これにより、液滴吐出ユニット110が乾燥塔120の天面部に保持されている。このとき、液滴吐出ユニット110は、乾燥塔120の側面又は底部に保持されていてもよい。
振動印加部材112は、超音波振動子112aと、超音波振動子112aで発生した超音波振動を増幅する超音波ホーン112bを有する。このとき、超音波振動子112aの電極間に、駆動回路(駆動信号発生源)115から所定の周波数の駆動電圧(駆動信号)が印加されると、周波数が20kHz以上200kHz未満の超音波振動が発生する。さらに、発生した超音波振動が超音波ホーン112bで増幅され、薄膜111aと略平行な振動面が周期的に振動する。その結果、貯留部材111に供給されたトナー材料液に周期的な圧力振動が印加され、トナー材料液を共振させる。このとき、周波数が20kHz未満であると、トナー材料液に含まれる着色剤が薄膜111aに沈着して、安定的に液滴Lを吐出し続けることが困難になることがあり、200kHz以上であると、均一な液滴Lを吐出することが困難になることがある。
ここで、振動印加部材112は、図4に示すように、超音波振動子112aと超音波ホーン112bとを接合する接合面Aの面積よりも超音波ホーン112の振動面Bの面積の方が大きい。また、振動面Bは、矩形状であるが、短辺aに対する長辺bの比が2よりも大きいことが好ましい。この比が2未満であると、振動面積が小さくなり、生産性が低下することがある。
超音波振動子112aとしては、特に限定されないが、低電圧で大面積の振動面を励振できることから、圧電体が好ましい。圧電体は、電気的エネルギーを機械的エネルギーに変換する機能を有する。
このような圧電体としては、特に限定されないが、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等の圧電セラミックスが挙げられる。圧電セラミックスは、一般に、変位量が小さいため、積層して使用される。また、これら以外の超音波振動子112aとしては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等の圧電高分子、水晶、LiNbO、LiTaO、KNbO等の単結晶等が挙げられる。
また、超音波振動子112aとしては、圧電体が機械的に結合されており、高強度であることから、ボルト締めランジュバン型振動子が好ましい。これにより、高振幅で励振する時に破損を抑制することができる。
なお、超音波振動子112aの代わりに、薄膜111aの共振周波数未満の周波数の縦振動を発生することが可能な縦振動子を用いてもよい。
超音波ホーン112bは、超音波振動子112aで発生した振動を増幅することができるため、超音波振動子112aで発生する振動の振幅が小さくてもよく、機械的負荷が軽減するため、振動印加部材112を長寿命化することができる。超音波ホーン112bの面積の大きい面に配置されている超音波振動子112aで所定の周波数の振動が発生すると、超音波ホーン112bの面積の小さい面が最大振動面となるように設計されている。
超音波ホーン112bは、他の形状であってもよく、例えば、ステップ型(図5(a)参照)、エクスポネンシャル型(図5(b)参照)、コニカル型(図5(c)参照)等が挙げられる。
また、超音波振動子112aで発生する振幅が大きい場合は、超音波ホーン112bを設けなくてもよい。
なお、貯留部材111と振動印加部材112の間には、振動を伝達させない振動分離部材113が設けられており、振動印加部材112は、振動振幅が小さい節112cが振動分離部材113と固定部材114の間に挟持されることにより固定されている。振動分離部材113としては、トナー材料液に用いられる溶剤に対して、耐溶剤性を有する弾性体であれば、特に限定されないが、シリコーン系の接着剤(例えば、SIFEL(信越シリコーン社製)等が挙げられる。このとき、振動分離部材113が設けられずに、貯留部材111と固定部材114の間に節112cが挟持されることにより、振動印加部材112が固定されていてもよい。
また、液滴吐出ユニット110は、図6に示すように、液滴Lが吐出される方向と略同一の方向に乾燥気体Gを供給する気流路116が形成されている。これにより、複数の吐出口から吐出された液滴Lの乾燥が促進されるため、液滴Lの合一を抑制することができる。なお、気流路116には、液滴Lが吐出される部分の直後で、乾燥気体Gが通過する断面積を縮小させる絞り111dが設けられている。乾燥気体Gとしては、特に限定されないが、空気、窒素等が挙げられる。
図7に、液滴吐出ユニット110で液滴Lが形成されるメカニズムを示す。振動印加部材112の振動面に発生した振動は、貯留部材111内のトナー材料液に印加され、トナー材料液が共振する。即ち、トナー材料液が膨張及び伸縮を繰り返し、トナー材料液が膨張したときに、薄膜111aに形成されている複数の吐出口から液滴Lが吐出される。このため、全ての吐出口から均等に液滴Lが吐出され、粒度分布の狭い母体粒子Tを効率よく製造することができる。
なお、図1では、液滴吐出ユニット110が乾燥塔120に1個保持されているが、生産性をさらに向上させるために、図8に示すように、複数の液滴吐出ユニット110が乾燥塔120に保持されていてもよい。このとき、乾燥塔120に保持される液滴吐出ユニット110は、1000〜10000個であることが好ましい。液滴吐出ユニット110が1000個未満であると、トナーの生産性が低下することがあり、10000個を超えると、液滴吐出ユニット110を制御することが困難になることがある。この場合、複数の液滴吐出ユニット110の複数の貯留領域111cには、図1と同様にして、配管153を介して、タンク151からトナー材料液が供給される。
乾燥塔120では、液滴Lを吐出させる方向と略同一の方向に流れる乾燥気体Gを用いて、液滴吐出ユニット110から吐出された液滴Lを搬送することにより、液滴Lが乾燥し、母体粒子Tが形成される。
捕集部130は、母体粒子Tの搬送方向の下流側に、乾燥塔120に連続して設けられており、開口径が上流側から下流側に向けて漸次縮小するテーパ面131を有する。さらに、吸引ポンプ(不図示)を用いて吸引することにより、捕集部130内に上流側から下流側に向かう渦流Sが発生する。これにより、母体粒子Tが捕集され、配管132を介して、貯留部140に移送されて貯留される。このとき、捕集部130から貯留部140に母体粒子Tを圧送してもよいし、貯留部140の側から母体粒子Tを吸引してもよい。
次に、トナーの製造装置100を用いてトナーを製造する方法について説明する。まず、液滴吐出ユニット110の貯留部材111にトナー材料液を供給した状態で、振動印加部材112の超音波振動子112aに所定の駆動周波数の駆動信号を印加することにより、超音波振動子112aで振動が発生する。さらに、この振動が超音波ホーン112bにより増幅されて貯留部材111内のトナー材料液が共振する。即ち、振動印加部材112の振動面の振動が貯留部材111内のトナー材料液に伝播されて周期的な圧力変動が発生することにより、加圧時に複数の吐出口からトナー材料液が周期的に液滴化され、乾燥塔120内に液滴Lが吐出される。
そして、乾燥塔120内に吐出された液滴Lは、液滴Lの吐出方向と略同一の方向に流れる乾燥気体Gを用いて搬送されることにより、溶媒が除去され、母体粒子Tが形成される。さらに、母体粒子Tは、乾燥塔120の下流側の捕集部130で、渦流Sを用いて捕集され、貯留部140に移送されて貯留される。その結果、個数平均粒径に対する重量平均粒径の比が1.00〜1.15である母体粒子Tを製造することができる。また、重量平均粒径が1〜20μmである母体粒子Tを製造することができる。
このように、液滴吐出ユニット110に複数の吐出口が形成されているため、複数の液滴Lが連続的に放出され、トナーの生産効率が飛躍的に向上する。また、貯留部材111内のトナー材料液が共振することにより、粒度分布の狭いトナーを製造することができる。さらに、トナー材料液に含まれる着色剤が薄膜111aに沈着して吐出口が目詰まりすることを抑制できるため、安定してトナーを製造することができる。
なお、この実施形態では、液滴吐出ユニット110で、樹脂及び着色剤を含むトナー材料を溶媒に溶解又は分散させたトナー材料液を液滴化した後、乾燥塔120で液滴Lを乾燥させて、母体粒子Tを形成しているが、硬化性樹脂を含むトナー材料を用いて、乾燥塔120で液滴Lを硬化させてもよい。また、溶融させたトナー材料を液滴化する液滴吐出ユニットを用いて液滴を吐出した後、液滴を冷却させて母体粒子を形成してもよい。
次に、トナー材料液について説明する。トナー材料液は、樹脂、着色剤、必要に応じて、ワックス、磁性体を含むトナー材料を溶媒に溶解又は分散させることにより得られる。このとき、トナー材料は、3本ロールミル等の高せん断分散装置を用いて混合混練したものであってもよい。
溶媒としては、トナー材料を溶解又は分散させることが可能であれば、特に限定されないが、酢酸エチル、トルエン、メチルエチルケトン等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
樹脂としては、特に限定されないが、スチレン系樹脂、スチレン−(メタ)アクリル系樹脂等のビニル重合体、ポリエステル、ポリオール樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、ポリカーボネート、石油系樹脂等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
ビニル重合体を合成する際に用いられる単量体としては、特に限定されないが、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−アミルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−へキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−クロロスチレン、3,4−ジクロロスチレン、m−ニトロスチレン、o−ニトロスチレン、p−ニトロスチレン等のスチレン系単量体;アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸n−ドデシル、アクリル酸2−エチルへキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロロエチル、アクリル酸フェニル等のアクリル系単量体;メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸n−ドデシル、メタクリル酸2−エチルへキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル等のメタクリル系単量体;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン等のモノオレフィン類;ブタジエン、イソプレン等のポリエン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニル等のハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル等のビニルエステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物;ビニルナフタレン類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等の(メタ)アクリル酸誘導体;マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸、アルケニルコハク酸、フマル酸、メサコン酸等の不飽和二塩基酸又はその無水物;マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノブチル、シトラコン酸モノメチル、シトラコン酸モノエチル、シトラコン酸モノブチル、イタコン酸モノメチル、アルケニルコハク酸モノメチル、フマル酸モノメチル、メサコン酸モノメチル等の不飽和二塩基酸のモノエステル;マレイン酸ジメチル、フマル酸ジメチル等の不飽和二塩基酸のジエステル;クロトン酸、ケイヒ酸等のα,β−不飽和酸、その無水物又は低級脂肪酸との無水物;アルケニルマロン酸、アルケニルグルタル酸、アルケニルアジピン酸、これらの無水物又はこれらのモノエステル;アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル等の(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル類;4−(1−ヒドロキシ−1−メチルブチル)スチレン、4−(1−ヒドロキシ−1−メチルへキシル)スチレン等のヒドロキシ基を有するモノマー等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
なお、ビニル重合体を合成する際に、ビニル基を2個以上有する架橋剤を用いると、ビニル重合体を架橋することができる。
2官能の架橋剤としては、特に限定されないが、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン等の芳香族ジビニル化合物;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−へキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等のアルキレン基で結合されたジ(メタ)アクリレート化合物;ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(#400)ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(#600)ジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等のエーテル結合を含むアルキレン基で結合されたジ(メタ)アクリレート化合物等が挙げられ、二種以上併用してもよい。これら以外の2官能の架橋剤としては、アリーレン基又はエーテル結合を含むアリーレン基で結合されたジ(メタ)アクリレート化合物、ポリエステル型ジアクリレート化合物が挙げられる。ポリエステル型ジアクリレート化合物の市販品としては、MANDA(日本化薬社製)が挙げられる。
多官能の架橋剤としては、特に限定されないが、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、オリゴエステル(メタ)アクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルトリメリテート等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
架橋剤は、トナーの定着性、耐オフセット性の点から、芳香族ジビニル化合物(特にジビニルベンゼン)、アリーレン基又はエーテル結合を1つ含むアリーレン基で結合されたジ(メタ)アクリレート化合物が好ましい。
これらの架橋剤は、単量体に対して、0.01〜10質量%用いることが好ましく、0.03〜5質量%がさらに好ましい。
ビニル重合体を合成する際に用いられる重合開始剤としては、特に限定されないが、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、ジメチル−2,2'−アゾビスイソブチレート、1,1'−アゾビス(1−シクロへキサンカルボニトリル)、2−(カルバモイルアゾ)イソブチロニトリル、2,2'−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、2−フェニルアゾ−2',4'−ジメチル−4'−メトキシバレロニトリル、2,2'−アゾビス(2−メチルプロパン)、メチルエチルケトンパ−オキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、シクロへキサノンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類;2,2−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ブタン、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、tert−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、α−(tert−ブチルパーオキシ)イソプロピルベンゼン、イソブチルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、m−トリルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ビス(2−エチルへキシル)パーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ビス(2−エトキシエチル)パーオキシカーボネート、ビス(エトキシイソプロピル)パーオキシジカーボネート、ビス(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシカーボネート、アセチルシクロへキシルスルホニルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシアセテート、tert−ブチルパーオキシイソブチレート、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルへキサレート、tert−ブチルパーオキシラウレート、tert−ブチルオキシベンゾエ−ト、tert−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジ−tert−ブチルパーオキシイソフタレート、tert−ブチルパーオキアリルカーボネート、イソアミルパーオキシ−2−エチルへキサノエート、ジ−tert−ブチルパーオキシへキサハイドロテレフタレート、tert−ブチルパーオキシアゼレート等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
スチレン−(メタ)アクリル系樹脂は、トナーの定着性、オフセット性、保存性の点から、テトラヒドロフラン(THF)に可溶な成分のGPCチャートにおいて、分子量が3×10〜5×10の領域に少なくとも1つのピークが存在し、分子量が1×10以上の領域に少なくとも1つのピークが存在することが好ましい。また、テトラヒドロフラン(THF)に可溶な成分のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)チャートにおいて、分子量が1×10以下の成分の含有量が50〜90%であることが好ましく、分子量が5×10〜3×10の領域にメインピークが存在することがさらに好ましく、分子量が5×10〜2×10の領域にメインピークが存在することが特に好ましい。
本発明において、GPCチャートにおける分子量は、ポリスチレン換算の分子量であり、GPCの展開溶媒としては、THFが用いられている。
ビニル重合体は、酸価が0.1〜100mgKOH/gであることが好ましく、0.1〜70mgKOH/gがさらに好ましく、0.1〜50mgKOH/gが特に好ましい。
ポリエステルは、2価以上のアルコールと、2価以上のカルボン酸を縮合することにより合成することができる。なお、ポリエステルを合成する際に、3価以上のアルコール及び/又は3価以上のカルボン酸を用いると、ポリエステルを架橋することができる。
2価のアルコールとしては、特に限定されないが、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−へキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、水素化ビスフェノールA又はビスフェノールAに、エチレンオキシド、プロピレンオキシド等の環状エーテルを開環付加することにより得られるジオール等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
3価以上のアルコールとしては、特に限定されないが、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタトリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシベンゼン等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
2価のカルボン酸としては、特に限定されないが、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等のべンゼンジカルボン酸又はその無水物;コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸等のアルキルジカルボン酸又はその無水物;マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸、アルケニルコハク酸、フマル酸、メサコン酸等の不飽和二塩基酸又はその無水物等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
3価以上のカルボン酸としては、特に限定されないが、トリメット酸、ピロメット酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシ−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレンカルボキシ)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、エンポール三量体酸、又はこれらの無水物、部分低級アルキルエステル等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
ポリエステルは、トナーの定着性、耐オフセット性の点から、THFに可溶な成分のGPCチャートにおいて、分子量が3×10〜5×10の領域に少なくとも1つのピークが存在することが好ましい。また、THFに可溶な成分のGPCチャートにおいて、分子量が1×10以下の成分の含有量が60〜100%であることが好ましく、分子量が5×10〜2×10の領域に少なくとも1つのピークが存在することがさらに好ましい。
ポリエステルは、酸価が0.1〜100mgKOH/gであることが好ましく、0.1〜70mgKOH/gがさらに好ましく、0.1〜50mgKOH/gが特に好ましい。
なお、ビニル重合体及び/又はポリエステルと、他の樹脂を併用する場合、全樹脂中の酸価が0.1〜50mgKOH/gである樹脂の含有量が60〜100質量%であることが好ましい。
本発明において、酸価は、JIS K0070に記載された方法を用いて測定することができる。
母体粒子は、ガラス転移点が35〜80℃であることが好ましく、40〜75℃がさらに好ましい。ガラス転移点が35℃未満であると、高温雰囲気下でトナーが劣化しやすくなり、定着時にオフセットが発生しやすくなることがあり、80℃を超えると、低温定着性が低下することがある。
着色剤としては、特に限定されないが、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミウムレッド、カドミウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロロオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロムバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
着色剤の含有量は、トナー材料に対して、1〜15質量%であることが好ましく、3〜10質量%がさらに好ましい。
また、着色剤として、顔料を用いる場合は、トナー材料は、樹脂との相溶性が大きい顔料分散剤を含むことが好ましい。顔料分散剤の市販品としては、アジスパーPB821、アジスパーPB822(以上、味の素ファインテクノ社製)、Disperbyk−2001(ビックケミー社製)、EFKA−4010(EFKA社製)等が挙げられる。
トナー材料中の顔料分散剤の含有量は、顔料に対して、0.1〜10質量%であることが好ましい。この含有量が0.1質量%未満であると、顔料の分散性が不十分となることがあり、10質量%を超えると、トナーの高湿下における帯電性が低下することがある。
顔料分散剤は、GPCチャートにおいて、メインピークの極大値の分子量が500〜1×10であることが好ましく、3×10〜1×10がさらに好ましく、5×10〜5×10が特に好ましく、5×10〜3×10が最も好ましい。分子量が500未満であると、極性が大きくなって、顔料の分散性が低下することがあり、1×10を超えると、溶媒との親和性が大きくなって、顔料の分散性が低下することがある。
なお、着色剤としては、顔料と樹脂が複合化されたマスターバッチを用いることもできる。マスターバッチ用の樹脂としては、特に限定されないが、ポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン系単独重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタレン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロロメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共重合体;ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックス等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
マスターバッチ用の樹脂は、酸価が30mgKOH/g以下、アミン価が1〜100mgKOH/gであることが好ましく、酸価が20mgKOH/g以下、アミン価が10〜50mgKOH/gであることがさらに好ましい。酸価が30mgKOH/gを超えると、トナーの高湿下における帯電性が低下し、顔料の分散性も不十分となることがある。また、アミン価が1mgKOH/g未満である場合及び100mgKOH/gを超える場合は、顔料の分散性が不十分となることがある。
本発明において、アミン価は、JIS K7237に記載された方法を用いて測定することができる。
マスターバッチは、樹脂と着色剤に高せん断力を印加して、混合混練することにより得られる。このとき、着色剤と樹脂の相互作用を高めるために、有機溶媒を用いることができる。
また、マスターバッチは、フラッシング法を用いて製造してもよい。具体的には、着色剤の水性ペーストを、樹脂及び有機溶媒と混合混練することにより、着色剤を樹脂側に移行させた後、水と有機溶媒を除去する。この場合、着色剤のウエットケーキをそのまま用いることができるため、乾燥する必要がない。
なお、混合混練する際には、3本ロールミル等の高せん断分散装置を用いることができる。
トナー材料中のマスターバッチの含有量は、樹脂に対して、0.1〜20質量%であることが好ましい。
また、ワックスとしては、特に限定されないが、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、ポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、サゾールワックス等の脂肪族炭化水素系ワックス、酸化ポリエチレンワックス等の脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物又はそれらのブロック共重合体;キャンデリラワックス、カルナバワックス、木ろう、ホホバろう等の植物系ワックス;みつろう、ラノリン、鯨ろう等の動物系ワックス;オゾケライト、セレシン、ペテロラタム等の鉱物系ワックス;モンタン酸エステルワックス、カスターワックスの等の脂肪酸エステルを主成分とするワックス類;脱酸カルナバワックスの等の脂肪酸エステルを一部又は全部を脱酸化したもの;パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸等の飽和直鎖脂肪酸;プランジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸等の不飽和脂肪酸;ステアリルアルコール、エイコシルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウピルアルコール、セリルアルコール、メシリルアルコール等の飽和アルコール;ソルビトール等の多価アルコール;リノール酸アミド、オレフィン酸アミド、ラウリン酸アミド等の脂肪酸アミド;メチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド等の飽和脂肪酸ビスアミド;エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N'−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N'−ジオレイルセパシン酸アミド等の不飽和脂肪酸アミド;m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N−ジステアリルイソフタル酸アミド等の芳香族系ビスアミド;ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム等の脂肪酸金属塩;脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸等のビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス;ベヘニン酸モノグリセリド等の脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂を水素添加することによって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化物等が挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、オレフィンを高圧下でラジカル重合したポリオレフィン、高分子量ポリオレフィン重合時に得られる低分子量副生成物を精製したポリオレフィン、低圧下でチーグラー触媒、メタロセン触媒等の触媒を用いて重合したポリオレフィン、放射線、電磁波又は光を利用して重合したポリオレフィン、高分子量ポリオレフィンを熱分解して得られる低分子量ポリオレフィン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス、ジントール法、ヒドロコール法、アーゲ法等により合成される合成炭化水素ワックス、炭素数が1の化合物をモノマーとする合成ワックス、水酸基、カルボキシル基等の官能基を有する炭化水素系ワックス、炭化水素系ワックスと官能基を有する炭化水素系ワックスとの混合物、これらのワックスにスチレン、マレイン酸エステル、アクリレート、メタクリレート、無水マレイン酸等のビニルモノマーをグラフトしたワックスが好ましい。
また、これらのワックスは、プレス発汗法、溶剤法、再結晶法、真空蒸留法、超臨界ガス抽出法又は溶液晶析法を用いて、分子量分布を狭くしたり、低分子量固形脂肪酸、低分子量固形アルコール、低分子量固形化合物等の不純物を除去したりすることが好ましい。
ワックスは、融点が70〜140℃であることが好ましく、70〜120℃がさらに好ましい。融点が70℃未満であると、耐ブロッキング性が低下することがあり、140℃を超えると、耐オフセット性が不十分となることがある。
本発明において、融点は、高精度の内熱式入力補償型の示差走査熱量計を用いて測定することができ、DSC曲線の最大の吸熱ピークのピークトップの温度である。なお、融点は、ASTM D3418−82に準じて、測定することができ、1回昇温及び降温させて前履歴を取った後、昇温速度10℃/分で昇温させることによりDSC曲線が得られる。
また、融点の差が10〜100℃のワックスを併用することにより、ワックスが有する可塑化作用と離型作用を同時に発現させることができる。可塑化作用を発現する相対的に融点が低いワックスとしては、分岐構造を有するもの、極性基を有するもの等が挙げられ、離型作用を発現する相対的に融点が高いワックスとしては、直鎖構造のもの、極性基を有さない無極性のもの等が挙げられる。このとき、少なくとも一方のワックスの融点が70〜120℃であることが好ましく、70〜100℃がさらに好ましい。
このようなワックスの組み合わせとしては、エチレンを主成分とするポリエチレンホモポリマー又はコポリマーとエチレン以外のオレフィンを主成分とするポリオレフィンホモポリマー又はコポリマーの組み合わせ、ポリオレフィンとグラフト変成ポリオレフィンの組み合わせ、アルコールワックス、脂肪酸ワックス又はエステルワックスと炭化水素系ワックスの組み合わせ、フイシャートロプシュワックス又はポリオレフィンワックスとパラフィンワックス又はマイクロクリスタルワックスの組み合わせ、フィッシャートロプシュワックスとポリオレフィンワックスの組み合わせ、パラフィンワックスとマイクロクリスタルワックスの組み合わせ、カルナバワックス、キャンデリラワックス、ライスワックス又はモンタンワックスと炭化水素系ワックスの組み合わせ等が挙げられる。
トナー材料中のワックスの含有量は、樹脂に対して、0.2〜20質量%であることが好ましく、0.5〜10質量%がさらに好ましい。
また、磁性体としては、特に限定されないが、マグネタイト、マグヘマイト、フェライト等の磁性酸化鉄又は他の金属酸化物を含む酸化鉄;鉄、コバルト、ニッケル等の金属又はこれらの金属とアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウム等の金属との合金等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
磁性体の具体例としては、Fe、γ−Fe、ZnFe、YFe12、CdFe、GdFe12、CuFe、PbFe12O、NiFe、NdFeO、BaFe1219、MgFe、MnFe、LaFeO、鉄粉、コバルト粉、ニッケル粉等が挙げられるが、中でも、Fe、γ−Feが好ましい。
また、磁性体としては、異種元素を含むマグネタイト、マグヘマイト、フェライト等の磁性酸化鉄も用いることができる。異種元素としては、特に限定されないが、リチウム、ベリリウム、ホウ素、マグネシウム、アルミニウム、ケイ素、リン、ゲルマニウム、ジルコニウム、スズ、硫黄、カルシウム、スカンジウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ガリウム等が挙げられ、中でも、マグネシウム、アルミニウム、ケイ素、リン、ジルコニウムが好ましい。異種元素は、酸化鉄の結晶格子の中に取り込まれていてもよいし、酸化鉄の表面に酸化物あるいは水酸化物として存在していてもよいが、酸化物として酸化鉄中に取り込まれていることが好ましい。
異種元素は、磁性体の生成時に、異種元素の塩を混在させ、pHを調整することにより、磁性体の中に取り込むことができる。また、磁性体の生成後に、pHを調整する、あるいは、異種元素の塩を添加してpHを調整することにより、磁性体の表面に存在させることができる。
磁性体は、個数平均粒径が0.1〜2μmであることが好ましく、0.1〜0.5μmがさらに好ましい。なお、個数平均粒径は、透過電子顕微鏡を用いて拡大撮影した写真をデジタイザーで測定することにより測定することができる。
また、磁性体は、10kOeの磁場を印加した時に、抗磁力が20〜150Oe、飽和磁化が50〜200emu/g、残留磁化が2〜20emu/gであることが好ましい。
トナー材料中の磁性体の含有量は、樹脂100質量部に対して、10〜200質量部であることが好ましく、20〜150質量部がさらに好ましい。
なお、磁性体は、着色剤としても用いることができる。
本発明においては、トナーとして、母体粒子Tを用いてもよいし、母体粒子Tに流動性向上剤、クリーニング性向上剤等の外添剤を添加したものを用いてもよい。
流動性向上剤としては、特に限定されないが、カーボンブラック;フッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂;湿式製法シリカ、乾式製法シリカ等のシリカ、酸化チタン、アルミナ又はこれらが疎水化処理されているもの等が挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、シリカ、酸化チタン、アルミナが好ましく、シラン化合物で疎水化処理されているシリカがさらに好ましい。
乾式製法シリカは、ハロゲン化ケイ素を気相酸化することにより生成される。乾式製法シリカの市販品としては、AEROSIL−130、300、380、TT600、MOX170、MOX80、COK84(以上、日本アエロジル社製)、Ca−O−SiL−M−5、MS−7、MS−75、HS−5、EH−5(以上、CABOT社製)、Wacker HDK−N20 V15、N20E、T30、T40(以上、WACKER−CHEMIE社製)、D−CFineSilica(ダウコーニング社製)、Fransol(Fransil社製)等が挙げられる。
流動性向上剤は、個数平均粒径が5〜100nmであることが好ましく、5〜50nmがさらに好ましい。
流動性向上剤は、BET法を用いて測定される比表面積が30m/g以上であることが好ましく、60〜400m/gがさらに好ましい。また、疎水化処理されている流動性向上剤は、BET法を用いて測定される比表面積が20m/g以上であることが好ましく、40〜300m/gがさらに好ましい。
シラン化合物で疎水化処理されているシリカは、シラン化合物がシリカに化学吸着又は物理吸着しているが、メタノール滴定試験によって測定される疎水化度が30〜80%であることが好ましい。
シラン化合物としては、ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、n−ヘキサデシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン、ビニルメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ジメチルビニルクロロシラン、ジビニルクロロシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、へキサメチルジシラン、トリメチルシラン、トリメチルクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、メチルトリクロロシラン、アリルジメチルクロロシラン、アリルフェニルジクロロシラン、ベンジルジメチルクロロシラン、ブロモメチルジメチルクロロシラン、α−クロロエチルトリクロロシラン、β−クロロエチルトリクロロシラン、クロロメチルジメチルクロロシラン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、へキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシロキサン等が挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、2〜12個のシロキサン単位を有し、末端にそれぞれシラノール基を0〜1個有するジメチルポリシロキサンが好ましい。これら以外のシラン化合物としては、ジメチルシリコーンオイル等のシリコーンオイルが挙げられる。
流動性向上剤の添加量は、母体粒子Tに対して、0.03〜8質量%であることが好ましい。
クリーニング性向上剤としては、特に限定されないが、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸等の脂肪酸金属塩;ポリメタクリル酸メチル粒子、ポリスチレン粒子等のソープフリー乳化重合により製造された樹脂粒子等が挙げられる。樹脂粒子は、粒度分布が比較的狭く、体積平均粒径が0.01〜1μmであることが好ましい。
外添剤を添加する際には、V型混合機、ロッキングミキサー、レーディゲミキサー、ナウターミキサー、ヘンシェルミキサー等の混合機を用いることができる。このとき、混合機は、ジャケット等を装備して、内部の温度を調節できることが好ましい。外添剤に印加する負荷の履歴を変えるためには、途中又は漸次外添剤を添加してもよいし、混合機の回転数、転動速度、時間、温度等を変化させてもよい。また、外添剤に強い負荷を印加した後、弱い負荷を印加してもよいし、その逆でもよい。
本発明に係るトナーには、他の添加剤として、静電潜像担持体・キャリアの保護、クリーニング性の向上、熱特性・電気特性・物理特性の調整、抵抗調整、軟化点調整、定着率向上等を目的として、各種金属石けん、フッ素系界面活性剤、フタル酸ジオクチルや、導電性付与剤として酸化スズ、酸化亜鉛、カーボンブラック、酸化アンチモン等や、酸化チタン、酸化アルミニウム、アルミナ等の無機微粉体などを必要に応じて添加することができる。これらの無機微粉体は、必要に応じて疎水化してもよい。また、ポリテトラフルオロエチレン、ステアリン酸亜鉛、ポリフッ化ビニリデン等の滑剤、酸化セシウム、炭化ケイ素、チタン酸ストロンチウム等の研磨剤、ケーキング防止剤、更に、トナー粒子と逆極性の白色微粒子及び黒色微粒子とを、現像性向上剤として少量用いることもできる。
これらの添加剤は、帯電量コントロール等の目的でシリコーンワニス、各種変性シリコーンワニス、シリコーンオイル、各種変性シリコーンオイル、シランカップリング剤、官能基を有するシランカップリング剤、その他の有機ケイ素化合物等の処理剤、又は種々の処理剤で処理することも好ましい。
本発明において、トナーは、一成分現像剤として用いてもよいし、キャリアと混合して二成分現像剤として用いてもよい。キャリアとしては、コア粒子又は表面が樹脂で被覆されているコア粒子を用いることができる。
コア粒子としては、特に限定されないが、フェライト、鉄過剰型フェライト、マグネタイト、γ−酸化鉄等の酸化物;鉄、コバルト、ニッケル等の金属又はこれらの合金等の磁性材料が挙げられる。磁性材料に含まれる元素としては、鉄、コバルト、ニッケル、アルミニウム、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムが挙げられる。中でも、銅、亜鉛及び鉄成分を主成分とする銅−亜鉛−鉄系フェライト、マンガン、マグネシウム及び鉄成分を主成分とするマンガン−マグネシウム−鉄系フェライトが好ましい。これら以外のコア粒子としては、磁性材料が分散されている樹脂が挙げられる。
コア粒子の表面を被覆する樹脂としては、特に限定されないが、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体等のスチレン−アクリル系樹脂;アクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸エステル共重合体等のアクリル系樹脂;ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素樹脂;シリコーン樹脂、ポリエステル、ポリアミド、ポリビニルブチラール、アミノアクリレート樹脂、アイオモノマー樹脂、ポリフェニレンサルファイド等が挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、含フッ素樹脂とスチレン系共重合体との混合物、シリコーン樹脂が好ましく、シリコーン樹脂が特に好ましい。
含フッ素樹脂とスチレン系共重合体との混合物としては、ポリフッ化ビニリデンとスチレン−メタクリ酸メチル共重合体との混合物、ポリテトラフルオロエチレンとスチレン−メタクリル酸メチル共重合体との混合物、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合(共重合体質量比10:90〜90:10)とスチレン−アクリル酸2−エチルヘキシル共重合体(共重合質量比10:90〜90:10)とスチレン−アクリル酸2−エチルヘキシル−メタクリル酸メチル共重合体(共重合体質量比20〜60:5〜30:10〜50)との混合物等が挙げられる。
シリコーン樹脂としては、含窒素シリコーン樹脂、含窒素シランカップリング剤とシリコーン樹脂が反応することにより得られる変性シリコーン樹脂等が挙げられる。
キャリア中の樹脂の含有量は、0.01〜5質量%であることが好ましく、0.1〜1質量%がさらに好ましい。
コア粒子の表面を樹脂で被覆する方法としては、特に限定されないが、樹脂の溶液又は分散液をコア粒子に塗布する方法、コア粒子を樹脂粒子と混合する方法が挙げられる。
キャリアは、体積抵抗率が10〜1010Ω・cmであることが好ましい。
キャリアの粒径は、通常、4〜200μmであるが、10〜150μmが好ましく、20〜100μmがさらに好ましい。また、コア粒子が樹脂で被覆されているキャリアは、50%粒径が20〜70μmであることが好ましい。
なお、二成分系現像剤は、キャリア100質量部に対して、トナー1〜200質量部を混合することが好ましく、2〜50質量部がさらに好ましい。
本発明において、一成分現像剤又は二成分現像剤を用いて、電子写真、静電記録、静電印刷等における静電荷像を現像する際には、特に限定されないが、有機静電潜像担持体、非晶質シリカ静電潜像担持体、セレン静電潜像担持体、酸化亜鉛静電潜像担持体等の静電潜像担持体を用いることができる。
以下、実施例により本発明について詳細に説明するが、本発明は、実施例に何ら限定されるものではない。なお、部は、質量部を意味する。
[トナー材料液の調製]
攪拌羽根を有するミキサーを用いて、カーボンブラックRegal400(Cabot社製)17部、顔料分散剤アジスパーPB821(味の素ファインテクノ社製)3部及び酢酸エチル80部を一次分散させた。得られた一次分散液を、ダイノーミルを用いて、二次分散させて、粒径が5μm以上の凝集体を除去し、顔料分散液を調製した。
攪拌羽根を有するミキサーを用いて、カルナバワックス18部、ワックス分散剤2部及び酢酸エチル80部を一次分散させた。なお、ワックス分散剤としては、ポリエチレンワックスにスチレン−アクリル酸ブチル共重合体をグラフト化したものを用いた。得られた一次分散液を攪拌しながら80℃まで加熱してカルナバワックスを溶解させた後、室温まで冷却して最大径が3μm以下となるようにカルナバワックスを析出させた。さらに、ダイノーミルを用いて二次分散させ、最大径が2μm以下になるようにワックス分散液を調製した。
攪拌羽根を有するミキサーを用いて、ポリエステル100部、着色剤分散液30部、ワックス分散液30部及び酢酸エチル840部を10分間攪拌し、均一に分散させ、トナー材料液を調製した。トナー材料液は、電気伝導度が1.8×10−7S/mであった。
[実施例1]
トナー材料液を、トナーの製造装置100(図1参照)のタンク151からポンプ152を用いて、液滴吐出ユニット110に供給した。なお、貯留部材111の薄膜111aは、厚さが500μmのSOI基板210を用いて作製したものである(図3参照)。このとき、開口部211a及び213aは、千鳥格子状に形成されており、直径がそれぞれ100μm及び8.5μmであり、隣接する開口部213aの間の距離が100μmである。なお、薄膜111aは、PSV300(ポリテック社製)を用いて測定した共振周波数が74kHzであった。このような薄膜111aを、開口部211aを貯留領域111cの側にして、即ち、開口部213aが吐出口となるように貯留部材111の本体に接合した。また、貯留部材111は、隔壁111bにより6個の貯留領域111cが形成されており、各貯留領域111cは、8mm×8mmの面に480個の吐出口が形成されている。また、気流路116に窒素ガスを供給し、吐出口の近傍における平均線速度を20m/秒とした。以上のような条件で、振動印加部材112から周波数が32.7kHzの振動をトナー材料液に印加することによりトナー材料液を共振させ、液滴Lを吐出させた後、乾燥塔120で乾燥させることにより、母体粒子Tを作製し、捕集部130で捕集し、貯留部140に貯留した。なお、駆動回路115から超音波振動子112aに印加した電圧波形はサイン波であった。このとき、トナーの製造装置100を1時間運転させると、9.8gの母体粒子Tが得られた。また、貯留部140に貯留された母体粒子Tの粒度分布を、フロー式粒子像解析装置FPIA−2000(東亜医用電子社製)を用いて測定したところ、重量平均粒径が5.3μm、個数平均粒径が5.1μmであった。
(母体粒子の粒度分布の測定方法)
まず、フィルターを通して微細なごみを取り除くことにより得られた、円相当径が0.60μm以上159.21μm未満の粒子の濃度が20個/10−3cm以下である水10ml中にノニオン系界面活性剤コンタミノンN(和光純薬社製)を数滴及び母体粒子5mgを加えた。次に、超音波分散機UH−50(STM社製)を用いて、20kHz、50W/10cmの条件で1分間分散処理を行った後、合計5分間の分散処理を行い、円相当径が0.60μm以上159.21μm未満の粒子の濃度が4000〜8000個/10−3cmである分散液を調製し、粒度分布を測定した。
詳細には、フラットで偏平な透明フローセル(厚さ約200μm)の流路(流れ方向に沿って広がっている)に分散液を通過させる。また、フローセルの厚さ方向に交差して通過する光路を形成するために、ストロボとCCDカメラが、フローセルの厚さ方向に対して、相互に反対側に位置するように装着される。さらに、分散液が流れている間に、フローセルを流れている粒子の画像を得るために、ストロボ光が1/30秒間隔で照射される。その結果、母体粒子は、フローセルに平行な2次元画像として撮影され、2次元画像の面積と同一の面積を有する円の直径が円相当径として算出される。このとき、約1分間で1200個以上の母体粒子の円相当径が算出される。
(トナーの作製)
次に、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)を用いて、母体粒子に対して、1.0質量%の疎水性シリカH2000(クラリアントジャパン社製)を混合し、トナーを得た。
[実施例2]
各貯留領域111cに6400個の吐出口が格子状に形成されている貯留部材111を用いた以外は、実施例1と同様にして、トナーを得た。なお、薄膜111aは、PSV300(ポリテック社製)を用いて測定した共振周波数が74kHzであった。このとき、トナーの製造装置100を1時間運転させると、320gの母体粒子Tが得られた。また、貯留部140に貯留された母体粒子Tの粒度分布を、フロー式粒子像解析装置FPIA−2000(東亜医用電子社製)を用いて測定したところ、重量平均粒径が5.4μm、個数平均粒径が5.2μmであった。
[実施例3]
各貯留領域111cに7390個の吐出口が形成されている貯留部材111を用いた以外は、実施例1と同様にして、トナーを得た。なお、薄膜111aは、PSV300(ポリテック社製)を用いて測定した共振周波数が74kHzであった。このとき、トナーの製造装置100を1時間運転させると、382gの母体粒子Tが得られた。また、貯留部140に貯留された母体粒子Tの粒度分布を、フロー式粒子像解析装置FPIA−2000(東亜医用電子社製)を用いて測定したところ、重量平均粒径が5.4μm、個数平均粒径が5.2μmであった。
[実施例4]
振動印加部材112からトナー材料液に印加する振動の周波数を40.2kHzとした以外は、実施例3と同様にして、トナーを得た。このとき、トナーの製造装置100を1時間運転させると、465gの母体粒子Tが得られた。また、貯留部140に貯留された母体粒子Tの粒度分布を、フロー式粒子像解析装置FPIA−2000(東亜医用電子社製)を用いて測定したところ、重量平均粒径が5.2μm、個数平均粒径が5.0μmであった。
[実施例5]
振動印加部材112からトナー材料液に印加する振動の周波数を57.3kHzとした以外は、実施例3と同様にして、トナーを得た。このとき、トナーの製造装置100を1時間運転させると、668gの母体粒子Tが得られた。また、貯留部140に貯留された母体粒子Tの粒度分布を、フロー式粒子像解析装置FPIA−2000(東亜医用電子社製)を用いて測定したところ、重量平均粒径が5.2μm、個数平均粒径が5.0μmであった。
[比較例1]
電鋳法を用いて作製した開口部232の直径が10μm、厚さが50μmのニッケル製の薄膜111aを用い、振動印加部材112からトナー材料液に印加する振動の周波数を60kHzとした以外は、実施例3と同様にして、トナーを得た。このとき、トナーの製造装置100を1時間運転させると、227gの母体粒子Tが得られた。また、貯留部140に貯留された母体粒子Tの粒度分布を、フロー式粒子像解析装置FPIA−2000(東亜医用電子社製)を用いて測定したところ、重量平均粒径が5.6μm、個数平均粒径が5.0μmであった。
しかしながら、ニッケル製の薄膜111aは、振動印加部材112からトナー材料液に印加する振動の周波数よりも小さい共振周波数を有するため、振動モードを有する。このため、液滴がまばらに吐出されたことに加え、液滴のサイズにばらつきがあり、その結果、母体粒子Tの粒度分布が広くなったものと考えられる。
[現像剤の作製]
シリコーン樹脂をトルエンに分散させた分散液を、加温した状態で、平均粒径が50μmの球形フェライト粒子にスプレーコートした後、焼成し、冷却することにより、厚さが0.2μmの被覆層を形成し、キャリアを得た。
次に、実施例又は比較例のトナーとキャリアを混合し、現像剤を得た。
[細線再現性の評価]
現像剤を、複写機イマジオネオ271(リコー社製)の現像器部分を改良した改造機に入れ、画像占有率7%の印字率で6000ペーパー(リコー社製)にランニングを実施した。このとき、10枚目の画像と3万枚目の画像の細線部を原稿と比較した。具体的には、光学顕微鏡を用いて、100倍に拡大して観察し、細線部の抜けの状態を段階見本と比較して4段階で評価した。◎>○>△>×の順に画像品質が高く、×は、製品として採用できないレベルである。その結果、実施例1〜4が◎、実施例5が○、比較例1が×であった。
以上のことから、実施例のトナーは、生産性に優れることがわかる。また、粒度分布が狭いことから、細線再現性も優れることがわかる。
本発明のトナーの製造装置の一例を示す模式図である。 図1の液滴吐出ユニットを示す図である。 図2の薄膜の製造方法を示す図である。 図2の振動印加部材を示す斜視図である。 超音波ホーンの他の形状を示す断面図である。 図1の液滴吐出ユニットを示す断面図である。 液滴吐出ユニットで液滴が形成されるメカニズムを示す断面図である。 複数の液滴吐出ユニットが乾燥塔に保持されている構成を示す断面図である。
符号の説明
100 トナーの製造装置
110 液滴吐出ユニット
111 貯留部材
111a 薄膜
111b 隔壁
111c 貯留領域
111d 絞り
112 振動印加部材
112a 超音波振動子
112b 超音波ホーン
112c 節
113 振動分離部材
114 固定部材
115 駆動回路(駆動信号発生源)
116 気流路
120 乾燥塔
130 捕集部
131 テーパ面
132 配管
140 貯留部
150 供給部
151 タンク
152 ポンプ
153、154 配管
210 SOI基板
211 支持層
211a 開口部
212 誘電体層
213 活性層
213a 開口部
220 レジスト
L 液滴
G 乾燥気体
T 母体粒子
S 渦流

Claims (20)

  1. 樹脂及び着色剤を含む流体を、複数の吐出口が形成されている膜を有する貯留部材に供給する工程と、
    該貯留部材に供給された流体に該膜の共振周波数未満の周波数の振動を印加することにより、該流体を共振させ、該複数の吐出口から該流体を吐出させる工程と、
    該複数の吐出口から吐出流体を固化させ、母体粒子を形成する工程を有することを特徴とするトナーの製造方法。
  2. 前記膜は、ケイ素又はケイ素と酸化ケイ素の複合体の膜であることを特徴とする請求項1に記載のトナーの製造方法。
  3. 前記吐出口は、開口径が4μm以上15μm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のトナーの製造方法。
  4. 前記膜の共振周波数未満の周波数が20kHz以上200kHz未満であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載のトナーの製造方法。
  5. 前記貯留部材は、隔壁を介して、複数の貯留領域を有することを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載のトナーの製造方法。
  6. 前記貯留領域は、100個以上10000個以下の前記吐出口を有することを特徴とする請求項に記載のトナーの製造方法。
  7. 前記流体は、溶媒をさらに含み、
    該溶媒を除去することにより、前記複数の吐出口から吐出流体固化させることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載のトナーの製造方法。
  8. 前記複数の吐出口から前記流体を吐出させる方向と略同一の方向に乾燥気体を流して、前記複数の吐出口から吐出流体を搬送することにより、前記溶媒を除去することを特徴とする請求項に記載のトナーの製造方法。
  9. 前記乾燥気体は、空気又は窒素であることを特徴とする請求項に記載のトナーの製造方法。
  10. 前記母体粒子は、個数平均粒径に対する重量平均粒径の比が1.00以上1.15以下であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載のトナーの製造方法。
  11. 前記母体粒子は、重量平均粒径が1μm以上20μm以下であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載のトナーの製造方法。
  12. 複数の吐出口が形成されている膜を有し、樹脂及び着色剤を含む流体を貯留する貯留部材及び該貯留部材に供給された流体に前記膜の共振周波数未満の周波数の振動を印加することにより、該流体を共振させ、該複数の吐出口から該流体を吐出させる振動印加部材を有する吐出手段と、
    該複数の吐出口から吐出流体を固化させ、母体粒子を形成する固化手段を有することを特徴とするトナーの製造装置。
  13. 前記膜は、ケイ素又はケイ素と酸化ケイ素の複合体の膜であることを特徴とする請求項12に記載のトナーの製造装置。
  14. 前記吐出口は、開口径が4μm以上15μm以下であることを特徴とする請求項12又は13に記載のトナーの製造装置。
  15. 前記膜の共振周波数未満の周波数が20kHz以上200kHz未満であることを特徴とする請求項12乃至14のいずれか一項に記載のトナーの製造装置。
  16. 前記貯留部材は、隔壁を介して、複数の貯留領域を有することを特徴とする請求項12乃至15のいずれか一項に記載のトナーの製造装置。
  17. 前記貯留領域は、100個以上10000個以下の前記吐出口を有することを特徴とする請求項16に記載のトナーの製造装置。
  18. 前記流体は、溶媒をさらに含み、
    前記固化手段は、該溶媒を除去することにより、前記複数の吐出口から吐出流体固化させることを特徴とする請求項12乃至17のいずれか一項に記載のトナーの製造装置。
  19. 前記固化手段は、前記複数の吐出口から前記流体を吐出させる方向と略同一の方向に乾燥気体を流して、前記複数の吐出口から吐出流体を搬送することにより、前記溶媒を除去することを特徴とする請求項18に記載のトナーの製造装置。
  20. 前記乾燥気体は、空気又は窒素であることを特徴とする請求項19に記載のトナーの製造装置。
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