JP5057730B2 - 現像装置及び現像方法、画像形成装置及び画像形成方法、並びにプロセスカートリッジ - Google Patents
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Description
さらに、画像形成装置としては、特許文献3、特許文献4に記載されているように、静電搬送基板を用いて、トナーを潜像担持体に対向する位置まで搬送し、振動、浮遊、スモーク化させて、潜像担持体との間で生じる吸引力で搬送面からトナーを分離して潜像担持体表面に付着させるようにしたものもある。
さらに、所謂ジャンピング現像を行う現像装置にあっては、高電圧による帯電トナーの授受を行わなければならないため、高電圧電源が必要になり、装置の大型化、コストの増加を招くという課題がある。
(1)潜像担持体上にトナーを付着させて潜像担持体上の潜像を現像するための現像装置において、前記潜像担持体に対向して配置され、トナーを移動させる進行波電界を発生させるための複数の電極を有する搬送部材を備え、前記搬送部材の電極には、現像領域において、潜像の画像部に対してはトナーが潜像担持体側に向かい、非画像部に対してはトナーが潜像担持体と反対側に向かう方向の電界を形成するn相(nは2以上の整数)の電位が印加され、かつ上記トナーは、少なくとも樹脂及び着色剤を含有するトナー組成物を溶媒に溶解乃至分散させたトナー組成液を、貯留部へ供給し貯留する貯留工程と、前記貯留部に設けたノズルから前記トナー組成液を連続的に放出し柱状状態を形成する工程と、振動手段により少なくとも前記ノズル又は前記貯留部を振動させる振動工程と、前記ノズルから吐出した前記トナー組成液を前記振動手段により液滴化する液滴化工程と、前記液滴化された前記トナー組成液を脱溶媒させることにより固化させる粒子形成工程とによって作られたものであり、トナーの重量平均粒径が2〜5μmであって、トナーの重量平均粒径と個数平均粒径の比が、1.15以下であり、外添されていないトナー粒子の水への濡れ性W1と該トナー粉体粒子へ外添剤を外添した後のトナー粉体粒子の水への濡れ性W2の変化率(W2−W1)/W2が0.3以下であることを特徴とする現像装置。
(2)前記トナーはトナー組成液を貯留部へ定量的に供給し、貯留部の一部に接する振動手段により、前記貯留部を介して原料流体を励振しながら、貯留部に設けた複数のノズルより該原料液体を造粒空間に放出し、原料流体を柱状から括れ状態を経て液滴化し、該液滴を造粒空間において固体粒子に変化させて得られたトナーであることを特徴とする上記(1)記載の現像装置。
(3)トナーの形状係数SF−1が、105〜150であることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の現像装置。
(4)搬送部材の現像領域通過後の領域で、トナーを潜像担持体と反対側に向かわせる方向の電界を形成する手段を備えていることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の現像装置。
(5)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の現像装置を用いて現像を行うことを特徴とする現像方法。
(6)少なくとも現像装置を含み、画像形成装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジにおいて、前記現像装置が上記(1)〜(5)のいずれかに記載の現像装置であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
(7)潜像担持体上にトナーを付着させて潜像担持体上の潜像を現像して画像を形成する画像形成装置において、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の現像装置若しくは上記(6)に記載のプロセスカートリッジを備えていることを特徴とする画像形成装置。
(8)カラー画像を形成する画像形成装置において、上記(6)に記載のプロセスカートリッジを複数備えていることを特徴とする画像形成装置。
(9) 潜像担持体上にトナーを付着させて潜像担持体上の潜像を現像して画像を形成する画像形成方法において、上記(5)に記載の現像方法で前記潜像を現像して画像を形成することを特徴とする画像形成方法。
さらにこの製法によって得られた均一な粒度分布のトナーにより安定な搬送が実現できる。
また特定の比較的小粒子径のトナーによって高画質の画像が再現できる。
さらに比較的球形に近い形状のトナーによって搬送基板への付着の少ない、また転写性能が良好となり、その結果搬送性が良好で、高画質の画像が再現できる。
また外添剤を混合する前のトナー粒子の水への濡れ性が低いトナーによって、高湿度、高温下でも搬送が安定し、高い現像効率で高品質現像を長期にわたり安定して行うことができる。
なお、本明細書において、EH現象における搬送部材上の粉体の振る舞いを区別して表現する場合、基板水平方向への移動については、「搬送」、「搬送速度」、「搬送方向」、「搬送距離」という表現を使用し、基板垂直方向への飛翔(移動)については、「ホッピング」、「ホッピング速度」、「ホッピング方向」、「ホッピング高さ(距離)」という表現を使用し、搬送部材上での「搬送及びホッピング」は「移送」と総称する。なお、搬送装置、搬送基板という用語に含まれる「搬送」は「移送」と同義である。
また、搬送部材の電極に印加される電圧の波形はパルス状波形であることが好ましい。さらに、搬送部材に印加される電圧の波形にパルス状波形を含み、パルス状波形のうち搬送部材からトナーが反発飛翔する電位が、潜像の画像部電位と非画像部電位の間となる電位であることが好ましい。
また、本発明に係る現像装置は、現像領域で、粉体が潜像の画像部に対しては潜像担持体側に向かい、非画像部に対しては粉体が潜像担持体と反対側に向かう方向の電界を形成し、現像領域通過後の領域で、粉体が潜像潜像担持体と反対側に向かう方向の電界を形成する手段を備えているものである。
また、電界を発生する手段は、トナーを搬送させるための進行波電界を発生させるための複数の電極を有する搬送部材を有し、この搬送部材の各電極にn相の電位が印加されることが好ましい。
搬送基板1の複数の電極102に対してn相の駆動波形を印加することにより、複数の電極102によって移相電界(進行波電界)が発生し、搬送基板1上の帯電したトナーは反発力及び/又は吸引力を受けて移送方向にホッピングと搬送を含んで移動する。
このとき、図8に示すように、搬送基板1上に負帯電トナーTがあり、搬送基板1の連続した複数の電極102に同図に(i)で示すようにそれぞれ「G」、「G」、「+」、「G」、「G」が印加されたとすると、負帯電トナーTは「+」の電極102上に位置する。
この駆動回路2は、パルス信号を生成出力するパスル信号発生回路21と、このパルス信号発生回路21からのパルス信号を入力して駆動波形Va1、Vb1、Vc1を生成出力する波形増幅器22a、22b、22cと、パルス信号発生回路21からのパルス信号を入力して駆動波形Va2、Vb2、Vc2を生成出力する波形増幅器23a、23b、23cとを有する。
一般に、トナーの粒径が小さくなることにより、静電潜像に忠実な現像が行なわれることで、高い解像力の画像が得られる。トナー粒径は、本発明の目的を達成する為に、重量平均粒径が2〜5μmであることが好ましく、2μmよりも小さい場合には、搬送基板との付着力が大きくなり、搬送性が不十分になる場合があり、逆に5μmより大きい場合には、ドット再現性が不十分になり、ハーフトン部分の粒状性も悪化して、高精細な画像が得られなくなる場合がある。
コールターカウンター法によるトナー粒子の粒度分布の測定装置としては、コールターカウンターTA−IIやコールターマルチサイザーII(いずれもコールターエレクトロニクス社製)があげられる。以下に測定方法について述べる。
まず、電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5ml加える。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)が使用できる。ここで、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、前記測定装置により、アパーチャーとして50μmアパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの体積、個数を測定して、体積分布と個数分布を算出する。得られた分布から、トナーの重量平均粒径(D4)を求めることができる。
またトナーの帯電電荷が曲率の小さい突起部に集中せずに表面で均一に帯電しているため、基板上の移動もスムーズに行われるためと考えられる。
なお、形状係数SF−1は、トナー形状の丸さの割合を示すものであり、下記式(1)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる形状の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−1={(MXLNG)2/AREA}×(100π/4) ・・・式(1)
形状係数の測定は、具体的には、走査型電子顕微鏡(S−800:日立製作所製)でトナーの写真を撮り、これを画像解析装置(LUSEX3:ニレコ社製)に導入して解析して計算する。具体的には日立製作所製FE−SEM(S−800)を用い1000倍に拡大した2μm以上のトナー粒子像を100個無作為にサンプリングし、その画像情報はインターフェースを介して、例えばニレコ社製画像解析装置(Luzex III)に導入し解析を行なった。
W1の測定には、50μmの篩を通過させた外添前のトナー粒子を用いる。
W2の測定には、前記トナー粒子に以下で述べるHDK H2000外添剤(ヘキスト社製)をトナー粒子に対し1重量%使用し、機械的に攪拌混合し、50μmの篩を通過させたものを用いる。
粉体粒子0.2gとイオン交換水20gを直径5mm長さ15mmの磁石攪拌子を入れた、容量30mlのスクリューバイアルに水、粉体の順に入れる。
マグネチックスターラーにより表面に浮いている粉体を内部に巻き込まないように注意しながら300rpmの攪拌速度で4時間攪拌する。
その後、攪拌しながら浮遊している粒子を吸引しないように、バイアル中間部よりピペットにより約5ccサンプリングし、すぐに透過率測定に移る。
スガ試験機社製の直読ヘイズコンピューター(HGM20DP型)の専用セルにサンプリングした液を入れ、平行光線透過率により、スクリューバイアルに浮いていないトナー濃度に相当する値を測定し、この値W1、W2を各々測定することによって(母体粒子の平行光線透過率、W1、外添後の粒子の平行光線透過率、W2である)、変化率、(W2−W1)/W2が計算される。
その他ゾルゲル法、乾式火炎法によって製造されたシリカ、樹脂微粒子も好適な例として挙げられる。
前記比表面積は、BET法に従い、比表面積測定装置(「オートソーブ1」;湯浅アイオニクス社製)を用い、試料表面に窒素ガスを吸着させ、BET多点法を用いて算出することができる。
外添剤の粒子径は比較的大きな50nmから200nmのものと、小粒径の50nm以下のものとを併用することが好ましい。大粒子径外添剤が小粒子径の外添剤のトナー表面での埋没を防止するからである。
本発明に使用される無機微粒子の粒子径は、動的光散乱を利用する粒径分布測定装置、例えば(株)大塚電子製のDLS−700やコールターエレクトロニクス社製のコールターN4により測定可能である、しかし、微粒子の二次凝集を解離する事は困難であるため、走査型電子顕微鏡もしくは透過型電子顕微鏡により得られる写真より直接粒径を求めることが好ましい。より好ましくはトナー表面の外添剤をFE−SEM(電界放出型走査電子顕微鏡)により10万倍の倍率で観察することが好ましい。この場合少なくとも100個以上の微粒子を観察しその長径の平均値を求める。トナー表面で外添剤が凝集構造をとっている場合は凝集体を構成する単独の一次粒子の長径を求める。
本発明において用いるトナー粒子は、少なくとも結着樹脂と着色剤を含むトナー組成物原料流体を、貫通孔(ノズル)を設けた貯留部に貯留し、該貯留部を振動手段によって振動させて前記トナー組成物原料液体を前記貫通孔より放出させて前記トナー組成物原料流体を柱状状態から括れ状態を経て液滴化し、該液滴を造粒空間において固体粒子に変化させることによって得られる。
前記トナー粒子製造装置における振動手段の数Xと、前記貫通孔の数Yは10xX≦Y≦10000xXであることが好ましく、前記振動手段は、前記貯留部を構成する一部に接し、前記貯留部を介して、前記トナー組成物原料流体を励振する。この励振によって前記トナー組成物原料流体は滴化し、その液滴が乾燥され固形トナー粒子となればよい。
本発明における液柱の液滴化現象を図21を用いて説明する。
図21は液中の液滴化現象を表した模式図である。液柱の均一液滴化現象は下記非特許文献1に説明されるように、液柱が最も不安定になる波長条件λは、液柱直径d(jet)を用いて下記の式(1)で表される。
λ = 4.5d(jet) (1)
ここで、発生する擾乱現象の周波数fは、液柱の速度をvとした場合下記の式(2)で表すことが出来る。
f = v/λ (2)
また、下記非特許文献2で説明されるように、実験的に安定に均一粒子を形成する条件を導いた結果、下記の式(3)の条件において安定的に均一粒子を形成することが可能であるとしている。
3.5 < λ/d(jet) < 7.0 (3)
更には、下記非特許文献3で説明されるように、エネルギー保存則を基に、貫通孔より排出される液が、液柱を形成する最小ジェット速度v(min)は下記の式(4)のように表現される。
v(min) = (8σ/ρd(jet))1/2 (4)
式(4)において、σは液の表面張力、ρは液密度、d(jet)は液柱の直径を表す。式(1)から式(4)の条件式はこのような現象を再現するための条件を推定するために有用であるが、我々は、これらの関係式は液物質の種類、混合物、分散物等によって変動し得ることを確認しているが、振動子を液室に取り付け、これを振動数fにおいて振動することにより液柱が、上記のような擾乱によって液滴化する現象は様々な液体において成立した。
[非特許文献2] Schneider J. M., C. D. Hendricks, Rev. Instrum. 35 (10), 1349−50 [1964]
[非特許文献3] Lindblad N. R. and J. M. Schneider, J. Sci. Instrum. 42, 635 [1965]
本発明の粒子製造方法もしくはトナー粒子製造方法に使用される装置(以下、「トナー粒子製造装置」ともいう。)としては、本製造方法により、トナーを製造可能な装置であれば、特に制限はなく、適宜選択して使用することができるが、少なくとも前記トナー組成物原料流体を貯留する、複数の貫通孔を設けた貯留部と、振動手段と、前記振動手段を保持する支持手段とを備えており、前記貫通孔より放出される前記トナー組成物原料液体が貯留部へ定量的に供給され、前記貫通孔より定量的に放出されるようになっており、1つの前記振動手段に対して、前記貫通孔が複数配置されており、前記振動手段は、前記貯留部を構成する一部に接し、前記貯留部を介して、前記トナー組成物原料流体を励振する構成となっている液滴形成手段と、該液滴中に含まれる溶媒を除去することにより前記液滴を乾燥させ、トナー粒子を形成するトナー粒子形成手段とを有するトナー製造装置によるのが好ましい。
以下、前記トナー製造装置について、各部材毎にさらに詳述する。
貯留部は、少なくとも、前記トナー組成物原料流体を加圧された状態において保持される必要があるため、SUS、アルミなどの金属等の部材からなり、10MPa程度の耐圧性があることが望ましいが、これに限るものではない。また、例えば、図23に示すように、貯留部へ液を供給する配管8で接続され、貫通孔を有する板を保持する機構9を設けた構造が望ましい。また、貯留部全体を振動する振動手段2が、前記貯留部には接している。振動手段には振動発生装置10と導電線11が接続されており、制御される形態が望ましい。貯留部内の圧力調整を行ったり、内部の気泡を除去するための開放弁12を設けることが、液柱の安定形成を行う上で好ましい。
前記振動手段2は、一つの振動手段により、該貫通孔を有する貯留部全体を励振させるのが好ましい。
前記貯留部1に振動を与える振動手段2としては、確実な振動を一定の周波数で与えることができるものであれば特に制限はなく、適宜選択して使用することができるが、上述の観点から、例えば、前記貫通孔が、圧電体の伸縮により一定の周波数で振動されるのが好ましい。
前記圧電体は、電気的エネルギーを機械的エネルギーに変換する機能を有する。具体的には、電圧を印加することにより、伸縮し、この伸縮により、貫通孔を振動させることができる。
前記一定の周波数としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100kHz乃至10MHzが好ましく、極めて均一な粒子径を有する微小液滴を発生させる観点から、200kHz乃至2MHzがより好ましい。
前記貫通孔4は、1個のみ設けても粒子生産は可能であるが、極めて均一な粒子径を有する微小液滴を効率よく発生させる観点から、複数個設け、各貫通孔から吐出される液滴を、一の溶媒除去設備、図示の例では、溶媒除去設備6で乾燥させるのが好ましい。
前記振動手段2の一部を、固定支持するための支持手段3は、装置に貯留部及び振動手段を固定するために設けられており、材質に限定は特に無いが、金属などの剛体であればよい。必要によっては余分な共振による貯留部の振動の乱れを発生させないために、振動緩和材としてのゴム材、樹脂材などが一部に設けられることもできる。
前記貫通孔4は、先にも述べたように、前記トナー組成物原料流体を、液柱として吐出させる部材である。前記貫通孔の材質及び形状としては、特に制限はなく、適宜選択した形状とすることができるが、例えば、吐出孔が、厚み5〜50μmの金属板で形成され、かつ、その開口径が1〜40μmであることが、前記トナー組成物原料流体中に含まれる1μm以下の微粒子分散物を閉塞させることなく、かつ100kHz以上の振動周波数で極めて均一な粒子径を有する微小液滴を発生させることを両立させる観点から好ましい。これは、前記液滴化現象により安定的に液滴を得ることが可能な周波数領域は、実質上貫通孔の直径が大きくなるにつれて減少するため、生産性を考慮して、100kHz以上の振動周波数を想定している。なお、前記開口径は、真円であれば直径を意味し、楕円であれば短径を意味する。
前記共通液室へ液を供給する液供給手段5としては、チューブポンプ、ギアポンプ、ロータリーポンプ、シリンジポンプなどの定量ポンプであることが望ましい。また、圧縮空気などによって加圧し送液するタイプのポンプであってもよい。これら液供給手段で前記共通液室は前記トナー組成物原料流体で満たされ、更に液滴化可能な圧力まで昇圧することが可能である。液圧力はポンプ付属の圧力ゲージまたは専用の圧力センサにて測定が可能である。
前記溶媒除去設備6としては、液滴13の溶媒を除去することができれば特に制限はないが、液滴13の飛翔方向と同方向に乾燥気体14を流すことにより気流を発生させ、該気流により、液滴13を溶媒除去設備6内で搬送させると共に、該搬送中に前記液滴13中の溶媒を除去させることにより、トナー粒子15を形成するのが好ましい。なお、ここで、「乾燥気体」とは、大気圧下の露点温度が−10℃以下の状態の気体を意味する。前記乾燥気体としては、液滴13を乾燥可能な気体であれば特に制限はなく、例えば、空気、窒素ガス、などが好適に挙げられる。
前記乾燥気体を溶媒除去設備6に流す方法としては、特に制限はないが、例えば乾燥気体供給チューブを溶媒除去設備に接続して溶媒除去設備内に乾燥気体を流す方法が挙げられる。
前記乾燥気体の温度は、乾燥効率の面においてはより高温である方が好ましく、また噴霧乾燥の特性上、使用する溶媒の沸点以上の乾燥気体を使用したとしても、乾燥途中の恒率乾燥領域では液滴温度が溶媒沸点以上に上昇することはなく、得られるトナーに熱的損傷を与えることはない。しかしながら、トナーの主構成材料が熱可塑性樹脂であることから、乾燥後すなわち減率乾燥領域において、使用する樹脂の沸点以上の乾燥気体にさらされると、トナー同士が熱融着を発生しやすくなり、単分散性が損なわれる危険性がある。したがって、前記乾燥気体の温度は、具体的には、例えば、40〜200℃が好ましく、60〜150℃がより好ましく、75〜85℃が特に好ましい。
前記トナー捕集部7は、トナーを効率的に捕集し、搬送する観点から、トナー粒子製造装置の底部に設けられた部材である。
前記トナー捕集部7の構造としては、トナーを捕集できれば特に制限はなく、適宜選択することができるが、上述の観点から、図示の例のように、開口径が漸次縮小するテーパー面を有してなり、該開口径が入口部より縮小した出口部から、トナー粒子15を、乾燥気体14を用い、該乾燥気体の流れを形成し、該乾燥気体の流れにより、トナー粒子をトナー貯蔵容器に移送させるのが好ましい。
前記移送の方法としては、図示の例のように、乾燥気体により、トナー粒子15をトナー貯蔵容器に圧送してもよいし、トナー貯蔵容器側からトナー粒子15を吸い込んでもよい。
前記乾燥気体の流れとしては、特に制限はないが、遠心力を発生させて確実にトナー粒子15を移送できる観点から、渦流であることが好ましい。
さらに、該トナー粒子15の搬送をより効率的に行う観点から、トナー捕集部、及びトナー貯蔵容器が、導電性の材料で形成され、かつ、これらがアースに接続されているのがより好ましい。また、前記トナー製造装置は、防曝仕様であることが好ましい。
以上の詳細に説明した本発明のトナー粒子製造方法によれば、1貫通孔から発生する液滴の粒子数は、1秒当たり数万乃至数百万個と、非常に多く、貫通孔の閉塞も起こりづらい。また、このため、非常に均一な液滴径が得られ、充分な生産性を有する観点からも、トナーを生産するのに最も好適な方法といえる。
本発明のトナー粒子製造装置は、10〜10,000という多数の貫通孔における液滴化現象を、1つの振動手段で極めて均一に制御できることから、上記の生産性に加えて、極めて生産性の高いトナーの製造装置であるといえる。
従来の製造方法では、使用する材料によって粒度が大きく変化することが多いが、本製造方法では、吐出する際の液滴径と、固形分濃度とを管理することにより、設定した通りの粒径を有する粒子を連続して得ることが可能になる。
また、本発明により得られたトナーは極めて均一な粒子径を有することから、トナー母体における流動性が非常に高い。そのため、製造装置等への付着力低下を目的として外添剤を加える場合においても、極めて少量でその効果を発揮することができる。ストレスによる外添剤の劣化や微粒子の人体への安全性を考えると、このような外添剤を極力使用しないことが好ましいので、これも本発明の利点といえる。
本発明のトナーは、先に述べた、本発明のトナー製造方法により製造されたトナーである。
該トナーは、前記トナー製造方法により、粒度分布が単分散に近いものが得られる。
本発明で使用できるトナー材料は、従来の電子写真用トナーと全く同じ物が使用できる。すなわち、スチレンアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオール系樹脂、エポキシ系樹脂、等のトナーバインダーを各種有機溶媒に溶解し、着色剤を分散、かつ、離型剤を分散又は溶解し、これを前記トナー製造方法により微小液滴とし乾燥固化させることで、目的とするトナー粒子を作製することが可能である。また、上記材料を熱溶融混練し得られた混練物を各種溶媒に一度溶解乃至分散した液を、前記トナー製造方法により微小液滴とし乾燥固化させることで、目的のトナーを得ることも可能である。
前記トナー用材料としては、少なくとも樹脂と着色剤とを含有し、必要に応じて、ワックス等のその他の成分を含有する。
前記樹脂としては、少なくとも結着樹脂が挙げられる。
前記結着樹脂としては、特に制限はなく、通常使用される樹脂を適宜選択して使用することができるが、例えば、スチレン系単量体、アクリル系単量体、メタクリル系単量体等のビニル重合体、これらの単量体又は2種類以上からなる共重合体、ポリエステル系重合体、ポリオール樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、ポリカーボネート樹脂、石油系樹脂、などが挙げられる。
その他、芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で結ばれたジアクリレート化合物、ジメタクリレート化合物も挙げられる。ポリエステル型ジアクリレート類として、例えば、商品名MANDA(日本化薬社製)が挙げられる。
これらの架橋剤は、他のモノマー成分100質量部に対して、0.01〜10質量部用いることが好ましく、0.03〜5質量部用いることがより好ましい。これらの架橋性モノマーのうち、トナー用樹脂に定着性、耐オフセット性の点から、芳香族ジビニル化合物(特にジビニルベンゼン)、芳香族基及びエーテル結合を1つ含む結合鎖で結ばれたジアクリレート化合物類が好適に挙げられる。これらの中でも、スチレン系共重合体、スチレン−アクリル系共重合体となるようなモノマーの組み合わせが好ましい。
2価のアルコール成分としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−へキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、水素化ビスフェノールA、又は、ビスフェノールAにエチレンオキシド、プロピレンオキシド等の環状エーテルが重合して得られるジオール、などが挙げられる。 ポリエステル樹脂を架橋させるためには、3価以上のアルコールを併用することが好ましい。
前記3価以上の多価アルコールとしては、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、例えば、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタトリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシベンゼン、などが挙げられる。
本発明において、結着樹脂の分子量分布は、THFを溶媒としたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される。
本発明において、トナー組成物の結着樹脂成分の酸価は、以下の方法により求め、基本操作はJIS K−0070に準ずる。
(1)試料は予め結着樹脂(重合体成分)以外の添加物を除去して使用するか、結着樹脂及び架橋された結着樹脂以外の成分の酸価及び含有量を予め求めておく。試料の粉砕品0.5〜2.0gを精秤し、重合体成分の重さをWgとする。例えば、トナーから結着樹脂の酸価を測定する場合は、着色剤又は磁性体等の酸価及び含有量を別途測定しておき、計算により結着樹脂の酸価を求める。
(2)300(ml)のビーカーに試料を入れ、トルエン/エタノール(体積比4/1)の混合液150(ml)を加え溶解する。
(3)0.1mol/lのKOHのエタノール溶液を用いて、電位差滴定装置を用いて滴定する。
(4)この時のKOH溶液の使用量をS(ml)とし、同時にブランクを測定し、この時のKOH溶液の使用量をB(ml)とし、以下の式(1)で算出する。ただしfはKOHのファクターである。
酸価(mgKOH/g)=[(S−B)×f×5.61]/W (1)
磁性体として具体的に例示すると、Fe3O4、γ−Fe2O3、ZnFe2O4、Y3Fe5O12、CdFe2O4、Gd3Fe5O12、CuFe2O4、PbFe12O、NiFe2O4、NdFe2O、BaFe12O19、MgFe2O4、MnFe2O4、LaFeO3、鉄粉、コバルト粉、ニッケル粉、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの中でも特に、四三酸化鉄、γ−三二酸化鉄の微粉末が好適に挙げられる。
前記異種元素は、磁性体生成時にそれぞれの異種元素の塩を混在させ、pH調整により、粒子中に取り込むことができる。また、磁性体粒子生成後にpH調整、あるいは各々の元素の塩を添加しpH調整することにより、粒子表面に析出することができる。
また、磁性体の磁気特性としては、10Kエルステッド印加での磁気特性がそれぞれ、抗磁力20〜150エルステッド、飽和磁化50〜200emu/g、残留磁化2〜20emu/gのものが好ましい。
前記磁性体は、着色剤としても使用することができる。
前記着色剤としては、特に制限はなく、通常使用される樹脂を適宜選択して使用することができるが、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミウムレッド、カドミウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びこれらの混合物、などが挙げられる。
前記着色剤の含有量としては、トナーに対して1〜15質量%が好ましく、3〜10質量%がより好ましい。
前記マスターバッチの使用量としては、結着樹脂100量部に対して、0.1〜20質
量部が好ましい。
前記分散剤は、トナー中に、着色剤に対して0.1〜10質量%の割合で配合することが好ましい。配合割合が0.1質量%未満であると、顔料分散性が不十分となることがあり、10質量%より多いと、高湿下での帯電性が低下することがある。
前記分散剤の添加量は、着色剤100質量部に対して1〜50質量部であることが好ましく、5〜30質量部であることがより好ましい。1質量部未満であると分散能が低くなることがあり、50質量部を超えると帯電性が低下することがある。
<ワックス>
また、本発明では、結着樹脂、着色剤とともにワックスを含有させることもできる。 本発明のワックスとしては、特に制限はなく、通常使用されるものを適宜選択して使用することができるが、例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、ポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、サゾールワックス等の脂肪族炭化水素系ワックス、酸化ポリエチレンワックス等の脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物又はそれらのブロック共重合体、キャンデリラワックス、カルナバワックス、木ろう、ホホバろう等の植物系ワックス、みつろう、ラノリン、鯨ろう等の動物系ワックス、オゾケライト、セレシン、ペテロラタム等の鉱物系ワックス、モンタン酸エステルワックス、カスターワックスの等の脂肪酸エステルを主成分とするワックス類。脱酸カルナバワックスの等の脂肪酸エステルを一部又は全部を脱酸化したもの、などが挙げられる。
前記ワックスの融点としては、定着性と耐オフセット性のバランスを取るために、70〜140℃であることが好ましく、70〜120℃であることがより好ましい。70℃未満では耐ブロッキング性が低下することがあり、140℃を超えると耐オフセット効果が発現しにくくなることがある。
可塑化作用を有するワックスの種類としては、例えば、融点の低いワックス、分子の構造上に分岐のあるものや極性基を有する構造のもの、などが挙げられる。
離型作用を有するワックスとしては、融点の高いワックスが挙げられ、その分子の構造としては、直鎖構造のものや、官能基を有さない無極性のものが挙げられる。使用例としては、2種以上の異なるワックスの融点の差が10℃〜100℃のものの組み合わせや、ポリオレフィンとグラフト変性ポリオレフィンの組み合わせ、などが挙げられる。
いずれの場合においても、トナー保存性と定着性のバランスをとりやすくなることから、トナーのDSC測定において観測される吸熱ピークにおいて、70〜110℃の領域に最大ピークのピークトップ温度があることが好ましく、70〜110℃の領域に最大ピークを有しているのがより好ましい。
本発明では、DSCにおいて測定されるワックスの吸熱ピークの最大ピークのピークトップの温度をもってワックスの融点とする。
前記ワックス又はトナーのDSC測定機器としては、高精度の内熱式入力補償型の示差走査熱量計で測定することが好ましい。測定方法としては、ASTM D3418−82に準じて行う。本発明に用いられるDSC曲線は、1回昇温、降温させ前履歴を取った後、温度速度10℃/minで、昇温させた時に測定されるものを用いる。
本発明のトナーには、外添剤といわれる流動性向上剤を添加してもよい。該流動性向上剤は、トナー表面に添加することにより、トナーの流動性を改善(流動しやすくなる)するものである。
前記流動性向上剤としては、例えば、カーボンブラック、フッ化ビニリデン微粉末、ポリテトラフルオロエチレン微粉末の如きフッ素系樹脂粉末、湿式製法シリカ、乾式製法シリカの如き微粉末シリカ、微粉未酸化チタン、微粉未アルミナ、それらをシランカップリング剤、チタンカップリング剤若しくはシリコーンオイルにより表面処理を施した処理シリカ,処理酸化チタン,処理アルミナ、などが挙げられる。これらの中でも、微粉末シリカ、微粉未酸化チタン、微粉未アルミナが好ましく、また、これらをシランカップリング剤やシリコーンオイルにより表面処理を施した処理シリカが更に好ましい。
前記流動性向上剤の粒径としては、平均一次粒径として、0.001〜2μmであることが好ましく、0.002〜0.2μmであることがより好ましい。
ケイ素ハロゲン化合物の気相酸化により生成された市販のシリカ微粉体としては、例えば、AEROSIL(日本アエロジル社商品名、以下同じ)−130、−300、−380、−TT600、−MOX170、−MOX80、−COK84:Ca−O−SiL(CABOT社商品名)−M−5、−MS−7、−MS−75、−HS−5、−EH−5、Wacker HDK(WACKER−CHEMIEGMBH社商品名)−N20 V15、−N20E、−T30、−T40:D−CFineSi1ica(ダウコーニング社商品名):Franso1(Fransi1社商品名)、などが挙げられる。
BET法で測定した窒素吸着による比表面積としては、30m2/g以上が好ましく、60〜400m2/gがより好ましい。 表面処理された微粉体としては、20m2/g以上が好ましく、40〜300m2/gがより好ましい。
これらの微粉体の適用量としては、トナー粒子100質量部に対して0.03〜8質量部が好ましい。
使用できる混合機の例としては、例えば、V型混合機、ロッキングミキサー、レーディゲミキサー、ナウターミキサー、ヘンシェルミキサー、などが挙げられる。
本発明におけるトナーは、キャリアと混合して2成分現像剤として使用してもよい。前記キャリアとしては、通常のフェライト、マグネタイト等のキャリアも樹脂コートキャリアも使用することができる。
前記樹脂コートキャリアは、キャリアコア粒子とキャリアコア粒子表面を被覆(コート)する樹脂である被覆材からなる。
該被覆材に使用する樹脂としては、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体等のスチレン−アクリル系樹脂、アクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸エステル共重合体等のアクリル系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、モノクロロトリフルオロエチレン重合体、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素含有樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチラール、アミノアクリレート樹脂が好適に挙げられる。この他にも、アイオモノマー樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂等のキャリアの被覆(コート)材として使用できる樹脂が挙げられる。
また、樹脂中に磁性粉が分散されたバインダー型のキャリアコアも用いることができる。
樹脂コートキャリアにおいて、キャリアコアの表面を少なくとも樹脂被覆剤で被覆する方法としては、樹脂を溶剤中に溶解若しくは懸濁せしめて塗布したキャリアコアに付着せしめる方法、あるいは単に粉体状態で混合する方法が適用できる。
前記樹脂コートキャリアに対する樹脂被覆材の割合としては、適宜決定すればよいが、樹脂コートキャリアに対し0.01〜5質量%が好ましく、0.1〜1質量%がより好ましい。
2種以上の混合物の被覆(コート)剤で磁性体を被覆する使用例としては、(1)酸化チタン微粉体100質量部に対してジメチルジクロロシランとジメチルシリコンオイル(質量比1:5)の混合物12質量部で処理したもの、(2)シリカ微粉体100質量部に対してジメチルジクロロシランとジメチルシリコンオイル(質量比1:5)の混合物20質量部で処理したものが挙げられる。
含フッ素樹脂とスチレン系共重合体との混合物としては、例えば、ポリフッ化ビニリデンとスチレン−メタクリ酸メチル共重合体との混合物、ポリテトラフルオロエチレンとスチレン−メタクリル酸メチル共重合体との混合物、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合(共重合体質量比10:90〜90:10)とスチレン−アクリル酸2−エチルヘキシル共重合体(共重合質量比10:90〜90:10)とスチレン−アクリル酸2−エチルヘキシル−メタクリル酸メチル共重合体(共重合体質量比20〜60:5〜30:10:50)との混合物が挙げられる。
シリコーン樹脂としては、含窒素シリコーン樹脂及び含窒素シランカップリング剤と、シリコーン樹脂とが反応することにより生成された、変性シリコーン樹脂が挙げられる。
また、これらの磁性材料に含まれる元素としては、鉄、コバルト、ニッケル、アルミニウム、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムが挙げられる。これらの中でも特に、銅、亜鉛、及び鉄成分を主成分とする銅−亜鉛−鉄系フェライト、マンガン、マグネシウム及び鉄成分を主成分とするマンガン−マグネシウム−鉄系フェライトが好適に挙げられる。
前記キャリアの粒径としては、4〜200μmのものが使用できるが、10〜150μmが好ましく、20〜100μmがより好ましい。特に、樹脂コートキャリアは、50%粒径が20〜70μmであることが好ましい。
2成分系現像剤では、キャリア100質量部に対して、本発明のトナー1〜200質量部で使用することが好ましく、キャリア100質量部に対して、トナー2〜50質量部で使用するのがより好ましい。
この画像形成装置の全体の概略及び動作を説明すると、潜像担持体である感光体ドラム301は基体302上に感光体層303を形成してなり、同図で矢示方向に回転駆動される。この感光体ドラム301は帯電装置305によって一様に帯電され、露光部306からの読み取り画像に応じたレーザー光による書き込みにより、感光体ドラム301の表面に静電潜像が形成される。
一方、転写が終了した感光体ドラム301の表面に残留しているトナーはクリーニング装置325によって除去され、感光体ドラム301の表面に残留している電荷は除電ランプ326によって消去される。
このように構成することで、飛散トナーが少なく、高い現像品質で現像を行って高画質の画像を形成することができる。
この画像形成装置の全体の概略及び動作を説明すると、潜像担持体である感光体ドラム401(例えば、有機感光体:OPC)は同図で時計方向に回転駆動される。コンタクトガラス402上に原稿を載置し、図示しないプリントスタートスイッチを押すと、原稿照明光源403とミラー404とを含む走査光学系405と、ミラー406、407を含む走査光学系408とが移動して、原稿画像の読み取りが行われる。
一方、転写が終了した感光体ドラム401の表面に残留しているトナーはクリーニング装置425によって除去され、感光体ドラム401の表面に残留している電荷は除電ランプ426によって消去される。
また、トナーボックス部433内に供給されたトナーを現像のために搬送、ホッポングするために搬送する搬送基板441と、この搬送基板441の終端から落下する現像に供されなかったトナーを帯電を施す部材(帯電ローラ434)に戻す方向に搬送する逆送搬送基板442とを備えている。
このように構成することで、飛散トナーが少なく、高い現像品質で現像を行って高画質の画像を形成することができる。
この画像形成装置500は、マゼンダ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(Bk)の4色でフルカラー画像を形成するレーザプリンタの一例であり、各色用の画像信号に応じたレーザビームを出射する4つの光書き込み装置501M、501C、501Y、501Bk(以下「光書き込み装置501」とも総称する。)と、作像用の4つのプロセスカートリッジ502M、502C、502Y、502Bkと、画像が転写される記録用紙を収納する給紙カセット503と、給紙カセット503から記録用紙を給紙する給紙ローラ504と、記録用紙を所定のタイミングで搬送するレジストローラ505と、記録用紙を各プロセスカートリッジの転写部に搬送する転写ベルト506と、記録用紙に転写された画像を定着する定着ベルト507と加圧ローラ508からなる定着装置509と、定着後の記録用紙を排紙トレイ511に排紙する排紙ローラ510等を備えた構成となっている。
また、現像装置523内には、トナー供給ローラ525、帯電ローラ526、搬送基板1、搬送基板1へのトナー送り込み基板527、回収トナーを戻すトナー戻しローラ528が設けられており、各色のトナーが収納されている。また、プロセスカートリッジ502の背面側には、光書き込み装置501からのレーザビームが入射される窓口となるスリット530が設けられている。
そして、画像形成が開始されると、各プロセスカートリッジ502M、502C、502Y、502Bkの感光体521が帯電ローラ522で均一に帯電され、各光書き込み装置501M、501C、501Y、501Bkから画像データに応じたレーザビームが照射されて各感光体上に各色の静電潜像が形成される。
そこで、少なくとも像担持体と現像手段の構成要素をプロセスカ−トリッジ560として一体に結合して構成することによって、ユーザーによる交換も可能な小型で高耐久のカラー画像形成装置を提供することができる。
このようにイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックと画像の形成が行なわれ、転写ベルト551上に多重に転写され、転写手段552で転写材553にまとめて転写される。そして、転写材553上の多重トナー像は図示しない定着装置によって定着される。
なお、上記実施形態においては、粉体としてトナーを例に説明しているが、トナー以外の粉体を搬送するための装置などにも同様に適用することができる。また、搬送電極に印加する駆動信号は3相を例に説明しているが、4相、6相などでもよい。
本発明で用いるトナーの作製(粒度分布の効果の確認)
−着色剤分散液の調製−
先ず、着色剤としての、カーボンブラックの分散液を調製した。
カーボンブラック(Regal400;Cabot社製)15質量部、顔料分散剤3質量部を、酢酸エチル82質量部に、攪拌羽を有するミキサーを使用し、一次分散させた。該顔料分散剤としては、アジスパーPB821(味の素ファインテクノ社製)を使用した。得られた一次分散液を、ダイノーミルを用いて強力なせん断力により細かく分散し、凝集体を完全に除去した分散液を調製した。更に、0.45μmの細孔を有するフィルター(PTFE製)を通過させ、サブミクロン領域まで分散させた液を調製した。
次に、結着樹脂としての樹脂、及びワックスを添加した下記組成からなる分散液を調製した。攪拌機付きフラスコにカルナバワックス5質量部と酢酸エチル100質量部を加えウォーターバス上で内温70℃で1時間加熱し、完全に溶解させた。その後バスを氷冷、急冷し、ワックス粒子を析出させた。さらに結着樹脂としてのポリエステル樹脂100質量部、極性結着樹脂としてポリエチレングリコール10重量部(重量平均分子量20000)、前記カーボンブラック分散液30質量部、酢酸エチル900質量部に、着色剤分散液調製時と同じく、攪拌羽を有するミキサーを使用して、10分間攪拌を行い、分散溶解させた。得られた分散液を0.5mmのジルコニアビーズを用いて、ダイノーミルMULTI LAB型(シンマルエンタープライゼス社製)により5時間分散処理を行った。この工程後の分散液を、着色剤分散液調製時と同様に、0.45μmのフィルター(PTFE製)で濾過したが、目詰まりの発生はなく、全て通過することを確認した。
得られた分散液を更に固形分が以下の条件になるよう酢酸エチルを用いて希釈し、液を図22に示したトナー製造装置の、貯留部1に供給した。使用した貫通孔を有する板は、厚み20μmのニッケルプレートに、真円形状の出口直径8.0μmの貫通孔を、フェムト秒レーザによるマスク縮小投影法による除去加工(レーザアブレーション)により図25のように10個作製した。貫通孔の存在する部分は、一辺0.5mmの正方形の範囲であった。
分散液調製後、以下のようなトナー作製条件で、液滴を形成させた後、該液滴を乾燥固化することにより、トナーを作製した。 これらの乾燥固化したトナー粒子は、サイクロンで捕集した。
図24に、実施例1の液柱の液滴化現象を撮影した様子を示す。
水中造粒法、粉砕法によるトナーの作製(本発明製法の有利性の検証)
[比較例トナー1の作製]
(トナーバインダー樹脂の合成)
冷却管、攪拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールA エチレンオキサイド2モル付加物724部、イソフタル酸276部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃で8時間反応させ、さらに10〜15mmHgの減圧で5時間反応させた後、160℃まで冷却して、これに32部の無水フタル酸を加えて2時間反応させた。次いで、80℃まで冷却し、酢酸エチル中にてイソホロンジイソシアネート188部と2時間反応を行いイソシアネート含有プレポリマー(1)を得た。次いでプレポリマー(1)267部とイソホロンジアミン14部を40℃で2時間反応させ、重量平均分子量66000のウレア変性ポリエステル樹脂(1)を得た。
ビーカー内に前記のトナーバインダー樹脂(1)の酢酸エチル溶液240部、ペンタエリスリトールテトラベヘネート(融点81℃、溶融粘度25cps)20部、銅フタロシアニンブルー顔料4部を入れ、60℃にてTK式ホモミキサー(特殊機化社製)で10000rpmで攪拌し、均一に溶解、分散させた。ビーカー内にイオン交換水706部、ハイドロキシアパタイト10%懸濁液(日本化学工業(株)製スーパタイト10)294部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5部を入れ均一に溶解した。次いで60℃に昇温し、TK式ホモミキサーで10000rpmに攪拌しながら、上記トナー材料溶液を投入し10分間攪拌し、乳化分散体を得た。ついでこの混合液を攪拌棒および温度計付のフラスコに移し、70℃まで減圧下昇温して一部溶剤を除去し、室温に戻してから攪拌を続行し、更に溶剤を完全に除去した。その後、濾別、洗浄、乾燥した後、風力分級し、母体トナー粒子を得た。
さらに、得られた母体着色粒子100重量部に対して、一次粒径10nmの疎水性シリカ1.5重量部と一次粒子径20nmの酸化チタン1.0重量部と平均粒径100nmのHMDS(ヘキサメチルジシラザン)疎水化処理のシリカ微粒子1.0重量部をヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)にて混合し比較例トナー1を得た。
下記処方のトナー構成材料をブレンダーで十分混合した後、100〜110℃に加熱した2軸押し出し機で溶融混練した。混練物を放冷後カッターミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕後、風力分級装置を用いて母体着色粒子を得た。
着色剤 カーボンブラック 6重量部
帯電制御剤 サリチル酸誘導体亜鉛塩 2重量部
結着樹脂 トナーバインダー樹脂(1)作製のもの(固体) 97重量部
離型剤 カルナバワックス 3重量部
得られたトナー母体をサーフュージョンシステム装置(ホソカワミクロン工業社製)気流設定温度270℃、フィード量を1.5kg/hrで処理し、概略球形の母体着色粒子を得た。
さらに、この母体着色粒子100重量部に対して、一次粒径10nmの疎水性シリカ1.5重量部と一次粒子径20nmの酸化チタン1.0重量部をヘンシェルミキサーにて混合しトナーを得た。
また得られたトナーに平均粒径40nm、60nm、100nm、200nmのHMDS(ヘキサメチルジシラザン)による疎水化処理のシリカ微粒子1.0重量部をさらにヘンシェルミキサーにて混合し比較例トナー2を得た。
実施例トナー1〜4のトナーと同一の分散液を用いた。但し以下の条件にトナー作製条件を変更した。これらの乾燥固化したトナー粒子は、サイクロンで捕集した。
実施例トナー1の極性結着樹脂としてポリエチレングリコール10重量部(重量平均分子量20000)を用いる代わりに5重量部に減じたもの(実施例9)、用いなかったもの(実施例10)で同様に樹脂及びワックスを添加した分散液の調製を行いトナーを作製した。但し以下の条件でトナーを作製した。
これらの乾燥固化したトナー粒子は、サイクロンで捕集した。
噴射装置内温度を以下の条件で操作した以外は実施例1と同様に行いトナーを作製した。
実施例トナー11 装置内温度:30〜32℃
実施例トナー12 装置内温度:35〜37℃
実施例トナー13 装置内温度:40〜42℃
実施例トナー14 装置内温度:45〜47℃
[実施例トナー15の作製] (最良の組み合わせ)
以下の条件に変更した以外は実施例1と同様にトナーを作製した。
ただしトナー分散液作製時にポリエチレングリコールを用いなかった。(実施例トナー10と同等のトナー組成物)
また、作製条件は分散液固形分が6%、液流量は30ml/hrで行った。(実施例トナー6と同等の噴射条件)また装置内温度は35〜37℃に設定した(実施例トナー12の製造条件)
それぞれのトナー特性を以下の表に示す。
上記のそれぞれのトナーを、図14で示した画像形成装置のトナーTに充填し、以下の画像評価を行った。
600dpiの1by1画像(1ドット間隔画像)を出力し、マイクロスコープで観察したときのドット再現性をランク見本を用いて5段階評価した。数値が大きいほど良好で、3以上は合格である。
写真画像の出力を行い、粒状性、鮮鋭性の度合を目視にて下記基準で評価した。
〔評価基準〕
5:オフセット印刷並みである。
4:オフセット印刷よりわずかに悪い程度である。
3:オフセット印刷よりかなり悪い程度である。
2:従来の電子写真画像程度で悪い。
1:従来の電子写真画像よりも非常に悪い。
気温30℃、湿度90%の環境が制御された室で、専用チャート(5%画像面積)のA4紙を1万枚ランニングした後に、白紙画像を現像中に停止させ、現像後の感光体上のトナーをテープ転写し、未転写のテープの画像濃度との差を938スペクトロデンシトメーター(X−Rite社製)により測定した。(5段階評価、5が地汚れ不良全くなし、1が最低、3以上が合格)
気温30℃、湿度90%の環境が制御された室で、専用チャート(5%画像面積)のA4紙を1万枚ランニングした後に、白紙画像を10枚通紙し、搬送基板を取り出して、基板上の転写残トナーをスコッチテープ(住友スリーエム株式会社製)で白紙に移し、それをマクベス反射濃度計RD514型で測定し、下記基準により評価した。
〔評価基準〕
5:ブランク(白紙にテープを貼ったもの)との差が0.005未満である。
4:ブランクとの差が0.005〜0.010である。
3:ブランクとの差が0.011〜0.02である。
2:ブランクとの差が0.02を超える。
1:ブランクとの差が0.05を超える。
気温30℃、湿度90%の環境が制御された室で、専用チャート(5%画像面積)のA4紙を1万枚ランニングした後に、画像面積率20%チャートを感光体から紙に転写後、クリーニングの直前における感光体上の転写残トナーをスコッチテープ(住友スリーエム株式会社製)で白紙に移し、それをマクベス反射濃度計RD514型で測定し、下記基準により評価した。
〔評価基準〕
5:ブランク(白紙にテープを貼ったもの)との差が0.005未満である。
4:ブランクとの差が0.005〜0.010である。
3:ブランクとの差が0.011〜0.02である。
2:ブランクとの差が0.02を超える。
1:ブランクとの差が0.05を超える。
専用チャート(5%画像面積)のA4紙を1万枚ランニングした後に、全面黒ベタ画像を10枚連続出力させ、10枚目に現像中に停止させ、感光体上のクリーニングブレード以降のトナーをテープ転写し、テープの汚れ度合いを5段階の段階見本と比較して評価した。(5がクリーニング不良全くなし、1が最低、3以上が合格)
評価結果を下記表5に示す。
さらにすべての項目が本願の範囲内であるとすべての評価特性にわたって最良に近いトナーが得られている。
1、41、61…搬送基板
2…駆動回路
10…感光体ドラム
11…搬送領域
12…現像領域
13…回収領域
101…支持基板
102…電極
22a〜22c、23a〜23c…波形増幅器
301…感光体ドラム
341…搬送基板
342…逆送搬送基板
401…感光体ドラム(潜像担持体)
405、408…走査光学系
413…ポリゴンミラー
415…帯電装置
416…現像装置
434…帯電ローラ
441…搬送基板
442…逆送搬送基板
502M、502C、502Y、502B…プロセスカートリッジ
523…現像装置
560M、560C、560Y、560B…プロセスカートリッジ
563…現像装置
(図22、23について)
1 貯留部
2 振動手段
3 支持手段
4 貫通孔
5 液供給手段
6 溶媒除去設備
7 トナー捕集部
8 配管
9 貫通孔保持機構
10 振動発生装置
11 導電線
12 開放弁
13 液滴
14 乾燥手段
15 トナー粒子
Claims (9)
- 潜像担持体上にトナーを付着させて潜像担持体上の潜像を現像するための現像装置において、前記潜像担持体に対向して配置され、トナーを移動させる進行波電界を発生させるための複数の電極を有する搬送部材を備え、前記搬送部材の電極には、現像領域において、潜像の画像部に対してはトナーが潜像担持体側に向かい、非画像部に対してはトナーが潜像担持体と反対側に向かう方向の電界を形成するn相(nは2以上の整数)の電位が印加され、かつ上記トナーは、少なくとも樹脂及び着色剤を含有するトナー組成物を溶媒に溶解乃至分散させたトナー組成液を、貯留部へ供給し貯留する貯留工程と、前記貯留部に設けたノズルから前記トナー組成液を連続的に放出し柱状状態を形成する工程と、振動手段により少なくとも前記ノズル又は前記貯留部を振動させる振動工程と、前記ノズルから吐出した前記トナー組成液を前記振動手段により液滴化する液滴化工程と、前記液滴化された前記トナー組成液を脱溶媒させることにより固化させる粒子形成工程とによって作られたものであり、トナーの重量平均粒径が2〜5μmであって、トナーの重量平均粒径と個数平均粒径の比が、1.15以下であり、外添されていないトナー粒子の水への濡れ性W1と該トナー粉体粒子へ外添剤を外添した後のトナー粉体粒子の水への濡れ性W2の変化率(W2−W1)/W2が0.3以下であることを特徴とする現像装置。
- 前記トナーはトナー組成液を貯留部へ定量的に供給し、貯留部の一部に接する振動手段により、前記貯留部を介して原料流体を励振しながら、貯留部に設けた複数のノズルより該原料液体を造粒空間に放出し、原料流体を柱状から括れ状態を経て液滴化し、該液滴を造粒空間において固体粒子に変化させて得られたトナーであることを特徴とする請求項1記載の現像装置。
- トナーの形状係数SF−1が、105〜150であることを特徴とする請求項1又は2に記載の現像装置。
- 搬送部材の現像領域通過後の領域で、トナーを潜像担持体と反対側に向かわせる方向の電界を形成する手段を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の現像装置。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の現像装置を用いて現像を行うことを特徴とする現像方法。
- 少なくとも現像装置を含み、画像形成装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジにおいて、前記現像装置が請求項1〜5のいずれかに記載の現像装置であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 潜像担持体上にトナーを付着させて潜像担持体上の潜像を現像して画像を形成する画像形成装置において、請求項1〜4のいずれかに記載の現像装置若しくは請求項6に記載のプロセスカートリッジを備えていることを特徴とする画像形成装置。
- カラー画像を形成する画像形成装置において、請求項6に記載のプロセスカートリッジを複数備えていることを特徴とする画像形成装置。
- 潜像担持体上にトナーを付着させて潜像担持体上の潜像を現像して画像を形成する画像形成方法において、請求項5に記載の現像方法で前記潜像を現像して画像を形成することを特徴とする画像形成方法。
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