JP5500127B2 - トナーの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法、及びトナージェット法などの画像形成方法に用いられるトナーの製造方法に関する。
近年、電子写真法を用いたプリンターや複写機では画像を高速度で出力することが一層望まれている。画像形成におけるプロセス速度の高速化では、静電潜像を安定して現像するためにトナーが十分に帯電する必要がある。トナーを十分に帯電させるためには、トナーの樹脂成分の摩擦帯電性を利用しなければならない。しかし、この方法のみでは、トナーの帯電量が十分に確保できないので濃度の立ち上がりが遅くなるため、画像の濃度が十分に得られない場合がある。
また、画像形成のプロセススピードが速くなると、小さい熱量で溶融しなければ定着性を確保できないため、低温で定着可能ないわゆる低温定着性を備えたトナーのニーズが、単に省エネルギーの観点からだけではなく、高まっている。
特許文献1には、トナーの帯電性をより安定化させつつ、各種部材の汚染を防止し、十分な定着性を確保する技術として、スルホン酸基、スルホン酸塩基及びスルホン酸エステル基からなる群より選ばれる官能基を有する重合性単量体とその他のビニル系重合性単量体とを少なくとも重合することにより得られる重合体を用いたトナー粒子が開示されている。しかしながら、当該トナー粒子については、一定の効果は認められるものの、低温定着性、画像濃度、光沢度等の点で、更なる改善が望まれることが、本発明者らの検討により明らかになった。
一方、低温定着を可能とするためには、よりシャープメルト性の高い結着樹脂をトナーに用いることが、効果的な方法の一つとして知られており、また、ポリエステル樹脂はそのような特性を持つ結着樹脂として優れていることが知られている(例えば、特許文献2参照。)。
そこで、ポリエステル樹脂に前記のスルホン酸基、スルホン酸塩基及びスルホン酸エステル基からなる群より選ばれる官能基を有する重合性単量体を導入することが考えられる(例えば、特許文献3及び特許文献4参照。)。しかしながら、従来法では、当該重合性単量体をスチレン及びアクリル酸エステルと共重合した後、トナー粒子製造時に添加する等の方法が必要となり、生産性が非常に悪いという問題があることが、本発明者らの検討により明らかになった。
特開2009−168963号公報 特開平5−027478号公報 特開2002−351147号公報 特開2010−271715号公報
本発明は、上記問題・状況に鑑みてなされたものであり、その解決課題は、高速化された画像形成装置においても画像濃度の低下が殆どなく、かつ光沢度が高いトナー少ない工程数で効率よく製造できる高生産性のトナーの製造方法を提供することである
本発明に係る上記課題は、以下の手段により解決される。
1.下記一般式(1a)又は(1b)で表される繰り返し構造単位を有する変性ポリエステル樹脂を含有するトナーの製造方法であって、少なくとも下記工程(a)〜(c)を有することを特徴とするトナーの製造方法。
工程(a):ラジカル重合性の不飽和基を有するポリエステル樹脂を溶剤に溶解するポリエステル樹脂溶液調製工程
工程(b):前記ポリエステル樹脂溶液を水系媒体に分散するポリエステル樹脂粒子分散液調製工程
工程(c):前記ラジカル重合性の不飽和基を有するポリエステル樹脂粒子分散液に、スルホン酸基、スルホン酸塩基及びスルホン酸エステル基からなる群より選ばれる官能基を有する重合性単量体、及びラジカル重合開始剤を添加し、当該分散液中のポリエステル樹脂粒子と前記重合性単量体とを反応させ、変性ポリエステル樹脂粒子を形成し、当該変性ポリエステル樹脂粒子を含む変性ポリエステル樹脂粒子分散液を調製する工程
Figure 0005500127
(一般式(1a)又は(1b)中、R1は、水素原子、メチル基、又はエチル基を表す。R2は、分岐してもよい脂肪族炭化水素又は官能基を有していてもよい芳香族炭化水素を表す。R3は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、又はフェニル基を表す。)
2.前記変性ポリエステル樹脂粒子分散液と、着色剤粒子の分散液とを混合し、ポリエステル樹脂粒子と着色剤粒子とを凝集させて、トナー粒子を形成する工程を有することを特徴とする前記第1項に記載のトナーの製造方法。
3.前記変性ポリエステル樹脂粒子分散液をシェル形成の際に添加し、コア・シェル構造を有するトナー粒子を形成する工程を有することを特徴とする前記第1項に記載のトナーの製造方法。
4.前記一般式(1a)で表される繰り返し構造単位を有する変性ポリエステル樹脂を含有するトナーの製造方法であることを特徴とする前記第1項から第3項までのいずれか一項に記載のトナーの製造方法。
5.前記一般式(1a)又は一般式(1b)で表される繰り返し構造単位を有する変性ポリエステル樹脂が、不飽和ポリエステル100質量部に対し、下記一般式(2)の化合物を0.5〜3質量部反応させて得られることを特徴とする前記第1項から第4項までのいずれか一項に記載のトナーの製造方法。
Figure 0005500127

(式中、 1 は、水素原子、メチル基、又はエチル基を表す。2 は、分岐してもよい脂肪族炭化水素又は官能基を有していてもよい芳香族炭化水素を表す。Mは、アルカリ金属、水素原子又は置換若しくは無置換の炭化水素基を表す。
本発明の上記手段により、高速化された画像形成装置においても画像濃度の低下が殆どなく、かつ光沢度が高いトナー少ない工程数で効率よく製造できる高生産性のトナーの製造方法を提供することができる
本発明においては、ポリエステル樹脂に、一般式(1)で表される構造(構造単位:ユニット)が、直接的に、グラフト化するか、又は架橋基として導入され、少なくとも一工程省くことができるため、生産性が高い。また、水系媒体中でポリエステルの変性が可能であるため、当該構造の導入量に自由度があり、帯電量調整における設計の自由度が高い。
なお、反応機構としては、水系媒体中で、ポリエステル樹脂中の不飽和ジカルボン酸(具体的にはフマル酸、テレフタル酸など)単量体や不飽和アルコール等由来の不飽和構造部分に一般式(1)で表される構造を有する単量体がラジカル重合反応し、ポリエステル樹脂に組み込まれる。
本発明のトナーの製造方法は、前記一般式(1a)又は(1b)で表される繰り返し構造単位を有する変性ポリエステル樹脂を含有するトナーの製造方法であることを特徴とする。この特徴は、請求項1から請求項までの請求項に係る発明に共通する技術的特徴である。
本発明の実施態様としては、本発明の効果発現の観点から、前記一般式(1a)又は一般式(1b)で表される構造を有する変性ポリエステル樹脂が、不飽和ポリエステル100質量部に対し、下記一般式(2)の化合物を0.5〜3質量部反応させて得られる樹脂であることが好ましい。さらに、本発明のトナーは、コア・シェル構造を有し、かつシェル部分に前記一般式(1a)又は(1b)で表される構造を有する変性ポリエステル樹脂を含有している態様であることが好ましい。
本発明のトナーの製造方法は、前記一般式(1a)又は(1b)で表される構造を有する変性ポリエステル樹脂を含有するトナーの製造方法であって、少なくとも前記工程(a)〜(c)を有することを特徴とする。
また、本発明のトナーの製造方法としては、前記変性ポリエステル樹脂粒子分散液と、着色剤粒子の分散液とを混合し、ポリエステル樹脂粒子と着色剤粒子とを凝集させて、トナー粒子を形成する工程を有する態様の製造方法であることが好ましい。さらに、前記変性ポリエステル樹脂粒子分散液をシェル形成の際に添加し、コア・シェル構造を有するトナー粒子を形成する工程を有する態様であることが好ましい。
本発明のトナーは、電子写真法、静電記録法、静電印刷法、及びトナージェット法などの種々の画像形成方法に好適に用いることができる。
以下、本発明とその構成要素、及び本発明を実施するための形態・態様について詳細な説明をする。なお、本願において、「〜」は、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用する。
(本発明のトナーとその製造方法の特徴の概要)
本発明のトナーは、下記一般式(1a)又は(1b)で表される構造を有する変性ポリエステル樹脂を含有していることを特徴とする。
Figure 0005500127
(一般式(1a)又は(1b)中、Rは、水素原子、メチル基、又はエチル基を表す。Rは、分岐してもよい脂肪族炭化水素又は官能基を有していてもよい芳香族炭化水素を表す。Rは、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、又はフェニル基を表す。)
本発明の実施態様としては、本発明の効果発現の観点から0.5部より多いことが好ましく、多すぎるとコストの観点や製造時の凝集速度の問題が起こることがあるため、前記一般式(1)で表される構造を有する変性ポリエステル樹脂が、不飽和ポリエステル100質量部に対し、下記一般式(2)の化合物を0.5〜3質量部反応させたものであることが好ましい。
Figure 0005500127

(式中、 1 は、水素原子、メチル基、又はエチル基を表す。2 は、分岐してもよい脂肪族炭化水素又は官能基を有していてもよい芳香族炭化水素を表す。Mは、アルカリ金属、水素原子又は置換若しくは無置換の炭化水素基を表す。)
置換又は無置換の炭化水素基としては、特に限定されるものではないが、メチル基、エチル基、tert−ブチル基等が好ましい。
さらに、本発明のトナーは、コア・シェル構造を有し、かつシェル部分に前記一般式(1)で表される構造を有する変性ポリエステル樹脂を含有している態様であることが好ましい。
本発明の、前記一般式(1)で表される構造を有する変性ポリエステル樹脂を含有するトナーの製造方法としては、少なくとも下記工程(a)〜(c)を有する態様の製造方法であることを特徴とする。
工程(a):ポリエステル樹脂を溶剤に溶解するポリエステル樹脂溶液調製工程
工程(b):前記ポリエステル樹脂溶液を水系媒体に分散するポリエステル樹脂粒子分散液調製工程
前記ポリエステル樹脂溶液を水系媒体に分散するポリエステル樹脂溶液分散液調製後、溶剤を留去しポリエステル樹脂粒子分散液を得る工程である。ここで、溶剤は、樹脂粒子から85質量%以上留去することが好ましい。
工程(c):前記ポリエステル樹脂粒子分散液に、スルホン酸基、スルホン酸塩基及びスルホン酸エステル基からなる群より選ばれる官能基を有する重合性単量体、及びラジカル重合開始剤を添加し、当該分散液中の前記ポリエステル樹脂粒子と前記重合性単量体とを反応させ、変性ポリエステル樹脂粒子を形成し、当該変性ポリエステル樹脂粒子を含む変性ポリエステル樹脂粒子分散液を調製する工程
本発明の製造方法の実施態様としては、本発明の効果発現の観点から、前記変性ポリエステル樹脂粒子分散液と、着色剤粒子の分散液とを混合し、ポリエステル樹脂粒子と着色剤粒子とを凝集させて、トナー粒子を形成する工程を有する態様の製造方法であることが好ましい。また、前記変性ポリエステル樹脂粒子分散液をシェル形成の際に添加し、コア・シェル構造を有するトナー粒子を形成する工程を有する態様の製造方法であることも好ましい。
トナーの製造には、以下において述べるように、一般式(1)で表される構造を有する変性ポリエステル樹脂、着色剤の他、必要に応じて離型剤、外添剤等が用いられる。
〈一般式(1)で表される構造を有するポリエステル樹脂〉
本発明のトナーにおいては、前記一般式(1)で表される構造を有するポリエステル樹脂を、結着樹脂又は、シェル材として用いることを特徴とする。
《ポリエステル樹脂粒子とその分散液》
本発明に係るポリエステル樹脂は、多様なアルコールとカルボン酸等を原料として合成することができる。例えば、多価アルコールと多価カルボン酸との重縮合(ポリエステル化)反応、もしくはヒドロキシカルボン酸の重縮合(ポリエステル化)によってポリエステル樹脂を形成することが好ましい。
なお、本発明においては、当該ポリエステル樹脂として、少なくとも一部に、前記一般式(1)で表される構造を有する変性ポリエステル樹脂を含有していることを特徴とする。
本発明に係る多価カルボン酸成分としては、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸が、前記一般式(2)のモノマーとラジカル重合開始剤の存在下で反応を進める上で好ましく用いられる。
例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、n−ドデシルコハク酸等の飽和脂肪族ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族ジカルボン酸;これらは、一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、例えば、コーヒー酸などの不飽和ヒドロキシカルボン酸単量体(モノマー)をポリエステル用単量体(モノマー)としてハイブリッド化を促進してもよい。
ポリエステル樹脂は、例えば、上記アルコール成分とカルボン酸成分とを不活性ガス雰囲気中にて、120〜250℃の温度で重縮合することにより製造することができる。重縮合の際、必要に応じて公知のエステル化触媒を用いても良い。
多価アルコール成分としては、例えば、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール等の脂肪族ジオール、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物等の芳香族ジオールの他、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ソルビトール等の3価以上の多価アルコール等が挙げられる。これらのアルコール成分は二種以上を組み合わせて用いてもよい。
2価以上のアルコール成分として、不飽和アルコールを用いると、一般式(2)のモノマーとラジカル重合開始剤の存在下で反応を進める上で好ましい。
本発明に係る不飽和アルコールとしては、アルケンジオール、具体的には2−ブチン−1,4−ジオールのほか、3−ブチン−1,4−ジオールを9−オクタデゼン−7,12−ジオールなどを用いれば、本発明の効果が得られる。
《変性ポリエステル樹脂》
本発明に係る変性ポリエステル樹脂は、少なくとも一部に、前記一般式(1)で表される構造を有することを特徴とする。
本発明においては、ポリエステル樹脂粒子分散液に、スルホン酸基、スルホン酸塩基及びスルホン酸エステル基からなる群より選ばれる官能基を有する重合性単量体、及びラジカル重合開始剤を添加し、当該分散液中の前記ポリエステル樹脂粒子と前記重合性単量体とを反応させ、変性ポリエステル樹脂粒子を形成し、(当該変性ポリエステル樹脂粒子を含む)変性ポリエステル樹脂粒子分散液を調製することを特徴とする。
前記変性ポリエステル樹脂粒子を製造するための前記スルホン酸基、スルホン酸塩基又は、スルホン酸エステル基を有する重合性単量体としては、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、及びこれらの化合物のナトリウム塩、カリウム塩、アルキル(炭素数1〜4)スルホン酸エステル化化合物、ベンゼンスルホン酸エステル化合物等、及び特開2010−185907号公報の段落〔0035〕〜〔0038〕に記載されているスルホン酸化合物等を挙げることができる。
なお、前記一般式(1)のユニットすなわち構造単位は、フマル酸などに由来するポリエステル樹脂不飽和基にグラフトした分子鎖に含まれる。また、前記のグラフトした分子鎖は、下記の重合性単量体、重合開始剤由来或いは連鎖移動剤由来の反応活性種(反応性基)等と結合しても良い。
ポリエステル樹脂とスルホン酸基、スルホン酸塩基及びスルホン酸エステル基からなる群より選ばれる官能基を有する重合性単量体の混合比は100:0.5〜100:3が好ましい。本発明においては、上記ポリエステル樹脂と、上記スルホン酸基、スルホン酸塩基及びスルホン酸エステル基からなる群より選ばれる官能基を有する重合性単量体、及び下記の重合性単量体とをラジカル重合反応させることが好ましい。
〈重合性単量体〉
重合性単量体(モノマー)としては、例えば、スチレン、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸n−ブチル、メタアクリル酸イソプロピル、メタアクリル酸イソブチル、メタアクリル酸t−ブチル、メタアクリル酸n−オクチル、メタアクリル酸2−エチルヘキシル、メタアクリル酸ステアリル、メタアクリル酸ラウリル、メタアクリル酸フェニル、メタアクリル酸ジエチルアミノエチル、メタアクリル酸ジメチルアミノエチル等のメタアクリル酸エステル誘導体;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸フェニル等のアクリル酸エステル誘導体;エチレン、プロピレン、イソブチレン等のオレフィン類;アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、アクリルアミド等のアクリル酸又はメタアクリル酸誘導体等のビニル系単量体(モノマー)が挙げられる。
これらのビニル系単量体(モノマー)は、一種又は二種以上を組み合わせて使用することができる。
上記のうち、重合性単量体(モノマー)としては、スチレン、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、メタアクリル酸メチル、メタクリル酸、アクリル酸が好ましく用いられる。スチレン、及びブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートは、疎水性単量体(モノマー)であり、これらの組み合わせにより帯電性、トナーのガラス転移点を調整しやすい利点がある。また、メタクリル酸、アクリル酸は、親水性単量体(モノマー)として、ポリエステル樹脂とを含む樹脂粒子の分散液の分散安定性を向上させ、前記樹脂粒子の凝集径(凝集粒子の大きさ)を制御しやすいという利点がある。
アクリル酸又はメタクリル酸を含有する重合性単量体(モノマー)は、カルボキシ基のような電荷を帯びた解離性の官能基を持つ。ポリエステル樹脂を、このような重合性単量体(モノマー)とラジカル重合させることにより、ポリエステル樹脂粒子の表面に上記解離性の官能基が配向し、ポリエステル樹脂粒子間で反発電荷が生じて、粒子の分散安定性が向上するものと考えられる。分散安定性の向上により、ポリエステル樹脂粒子の凝集速度が緩やかとなり、凝集粒子の粒子径や形状を制御しやすくなる。本発明においては、目的に応じて種々の粒子径や形状を採用し得るが、凝集速度を緩やかにすることでトナーの粒度分布をシャープとし、形状を球状に整形することができ、転写抜け等を防止することができる。
着色剤としては、カーボンブラック、磁性体、染料、顔料等の公知の着色剤を任意に用いることができる。
黒の着色剤としては、ファーネスブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラックの他、マグネタイト、フェライト等の磁性粉を用いることができる。
カラーの着色剤としては、C.I.ピグメントレッド5、同48:1、同53:1、同57:1、同81:4、同122、同139、同144、同149、同166、同177、同178、同222、C.I.ピグメントイエロー14、同17、同74、同93、同94、同138、同155、同180、同185、C.I.ピグメントオレンジ31、同43、C.I.ピグメントブルー15;3、同60、同76等の顔料が挙げられる。また、C.I.ソルベントレッド1、同49、同52、同58、同68、同11、同122、C.I.ソルベントイエロー19、同44、同77、同79、同81、同82、同93、同98、同103、同104、同112、同162、C.I.ソルベントブルー25、同36、同69、同70、同93、同95等の染料を挙げることができる。また、これらを混合してもよい。酸金属塩又はベンジル酸金属錯体等が挙げられる。
外添剤としては、公知の疎水性シリカ、疎水性金属酸化物の他に、酸化セリウム粒子、チタン酸塩粒子、或いは炭素数20〜50の脂肪酸又は、高級アルコール粒子を添加し併用することが耐フィルミング性の観点から好ましい。酸化セリウム粒子又はチタン酸塩粒子を添加する場合、耐フィルミング性を高める観点から個数平均粒径が150〜800nmのものを用いることが好ましい。
外添剤としては、公知の疎水性シリカ、疎水性金属酸化物の他に、酸化セリウム粒子、チタン酸塩粒子、或いは炭素数20〜50の脂肪酸金属塩を添加することが耐フィルミング性の観点から好ましい。
本発明で使用される離型剤は、特に限定されるものではなく、公知の離型剤を使用することができる。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類、合成エステルワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等の植物系ワックス、モンタンワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等の鉱物、石油系ワックス、或いはこれらの変性物が挙げられる。
上記離型剤の中でも、融点が70〜95℃の合成エステルワックスは、フィルミング防止の観点から特に好ましく用いられる。上記合成エステルワックスの例としては、ベヘン酸ベヘニル、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、クエン酸トリベエニルが挙げられる。また、ベヘン酸ベヘニル、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、クエン酸トリベへニルのような合成エステルワックスと、融点が75〜100℃のパラフィンワックスを併用することにより、トナー画像の光沢性向上と耐フィルミング性向上とを両立することができる。
パラフィンワックスの中でも、融点が75〜100℃のワックスを使用すると、低速領域から高速領域のいかなるプロセススピードでも、高温領域でのオフセット性を向上できる。加えて、クリーニングブレードをクリーニング手段とする画像形成装置では良好なブレードクリーニング性能を発現することができる。
これら離型剤のトナー中の含有量は5〜20質量%が好ましく、7〜13質量%がより好ましい。5質量%未満の場合は高温領域でオフセットが発生することがあり、20質量%を超える場合はトナー内部に離型剤が取り込まれにくくなる傾向がある。
〈トナーの製造方法〉
本発明の、前記一般式(1)で表される構造を有するポリエステル樹脂を含有するトナーの製造方法としては、少なくとも下記工程(a)〜(c)を有する態様の製造方法であることを特徴とする。
工程(a):ポリエステル樹脂を溶剤に溶解するポリエステル樹脂溶液調製工程
工程(b):前記ポリエステル樹脂溶液を水系媒体に分散するポリエステル樹脂粒子分散液調製工程
前記ポリエステル樹脂溶液を水系媒体に分散するポリエステル樹脂溶液分散液調製後、溶剤を留去しポリエステル樹脂粒子分散液を得る工程である。ここで、溶剤は、樹脂粒子から85質量%以上留去することが好ましい。
工程(c):前記ポリエステル樹脂粒子分散液に、スルホン酸基、スルホン酸塩基及びスルホン酸エステル基からなる群より選ばれる官能基を有する重合性単量体、及びラジカル重合開始剤を添加し、当該分散液中の前記ポリエステル樹脂粒子と前記重合性単量体とを反応させ、変性ポリエステル樹脂粒子を形成し、当該変性ポリエステル樹脂粒子を含む変性ポリエステル樹脂粒子分散液を調製する工程
本発明の製造方法の実施態様としては、本発明の効果発現の観点から、前記変性ポリエステル樹脂粒子分散液と、着色剤粒子の分散液とを混合し、ポリエステル樹脂粒子と着色剤粒子とを凝集させて、トナー粒子を形成する工程を有する態様の製造方法であることが好ましい。また、前記変性ポリエステル樹脂粒子分散液をシェル形成の際に添加し、コア・シェル構造を有するトナー粒子を形成する工程を有する態様の製造方法であることも好ましい。
以下、本発明のトナー製造方法について、さらに詳細な説明をする。
工程(1):樹脂溶液作製工程
この工程は、有機溶剤に、ポリエステル樹脂を溶解し、結着樹脂溶液を調整する工程である。
使用する有機溶剤としては、例えば、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、n−アミルアルコール、イソアミルアルコール、sec−アミルアルコール、tert−アミルアルコール、1−エチル−1−プロパノール、2−メチル−1−ブタノール、n−ヘキサノール、シクロヘキサノール等のアルコール類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、エチルブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジオキサン等のエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸−sec−ブチル、酢酸−3−メトキシブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、シュウ酸ジメチル、シュウ酸ジエチル、コハク酸ジメチル、コハク酸ジエチル、炭酸ジエチル、炭酸ジメチル等のエステル類、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル等のグリコール誘導体、さらには、3−メトキシ−3−メチルブタノール、3−メトキシブタノール、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジアセトンアルコール、アセト酢酸エチル等を例示することができる。これらの溶剤は単一でも、また二種以上を併用しても使用できる。特に好ましい溶剤は、溶解性と乾燥性の観点から、酢酸エチル、メチルエチルケトンである。
工程(2):前記ポリエステル樹脂溶液を水系媒体に分散するポリエステル樹脂粒子分散液調製工程
前記ポリエステル樹脂溶液を水系媒体に分散するポリエステル樹脂溶液分散液調製後、溶剤を留去しポリエステル樹脂粒子分散液を得る工程である。ここで、溶剤は、樹脂粒子から85質量%以上留去することが好ましい。
分散させる方法としては、機械的せん断力によって乳化させる方法や転相乳化する方法などが挙げられる。
直接乳化する場合、水系媒体と、ポリエステル及び場合によっては着色剤を含む混合液(ポリマー液)と、を混合した溶液に剪断力を与えることにより為される。その際、加熱することでポリマー液の粘性を下げて粒子を形成することができる。また、乳化粒子の安定化や水系媒体の増粘のため、分散剤を使用することもできる。
上記乳化に用いる乳化機としては、例えば、ホモジナイザー、ホモミキサー、加圧ニーダー、エクストルーダー、メディア分散機等が挙げられる。
前記ポリエステルの乳化粒子の大きさとしては、その平均粒径が0.01〜1μmが好ましく、0.03〜0.3μmがより好ましい。乳化時の加熱温度は、使用するポリエステルの乳化状態によって選択される。乳化状態が悪いときは、温度を高くする。室温から100℃までで乳化を行えるが、好ましくは60℃から90℃の範囲内で行う。
乳化時使用する分散剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリメタクリル酸ナトリウムの等の水溶性高分子、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、オクタデシル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリック酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム等のアニオン性界面活性剤、ラウリルアミンアセテート、ステアリルアミンアセテート、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド等のカチオン性界面活性剤、ラウリルジメチルアミンオキサイド等の両性イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン等のノニオン性界面活性剤等の界面活性剤、リン酸三カルシウム、水酸化アルミニウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム等の無機塩等が挙げられる。
必要に応じて溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等の多価アルコール類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のセロソルブ類;アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル等のケトン類;テトラヒドロフラン等のエーテル類;ベンゼン、トルエン、ヘキサン等の炭化水素類;又は水等が挙げられる。これらは、単独で、又は二種以上を混合して用いることができる。
前記溶媒の使用量としては、ポリエステル及び必要に応じて添加される他のモノマーの総量100質量部に対して、50〜5000質量部が好ましく、120〜1000質量部がより好ましい。この乳化工程の前に着色剤を混入させておくこともできる。
転相乳化法による樹脂粒子分散液の調整方法の一例として、例えば、以下の方法が挙げられる。具体的には、例えば、ポリエステル樹脂を、有機溶媒(良溶媒)と水溶性溶媒(水溶性の貧溶媒)との混合液に溶解させ、必要に応じて中和剤(例えば、アンモニア等)や分散安定剤を添加し、攪拌下にて水溶性溶媒(例えば水)を滴下して乳化粒子を得た後、樹脂粒子分散液中の溶媒を除去して、乳化液を得る。なお、中和剤及び分散安定剤の投入順は変更してもよい。
この転相乳化に用いられる有機溶剤としては、例えば、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、n−アミルアルコール、イソアミルアルコール、sec−アミルアルコール、tert−アミルアルコール、1−エチル−1−プロパノール、2−メチル−1−ブタノール、n−ヘキサノール、シクロヘキサノール等のアルコール類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、エチルブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジオキサン等のエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸−sec−ブチル、酢酸−3−メトキシブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、シュウ酸ジメチル、シュウ酸ジエチル、コハク酸ジメチル、コハク酸ジエチル、炭酸ジエチル、炭酸ジメチル等のエステル類、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル等のグリコール誘導体、さらには、3−メトキシ−3−メチルブタノール、3−メトキシブタノール、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジアセトンアルコール、アセト酢酸エチル等を例示することができる。これらの溶剤は単一でも、また二種以上を併用しても使用できる。
転相乳化に用いる有機溶媒の溶媒量に関しては、樹脂の物性により所望の分散粒径を得るための溶媒量が異なるため、一概に決定することは困難である。溶媒量が多すぎる場合には、後工程で留去する溶媒が増え非効率的であり、溶媒量が少ない場合には、乳化性が不十分となり、樹脂粒子の粒径の大径化や粒度分布のブロード化等が発生する場合があることから前記範囲が好ましい。
ここで、転相乳化について説明すると、乳化には、自然乳化、転相乳化、強制乳化の三種類が識別され、乳化により得られる乳濁液がエマルションである。分散質が油、分散媒が水の場合をO/W型、分散質が水、分散媒が油の場合をW/O型という。油滴が水に分散する水中油滴(O/W型)エマルションと油中水滴(W/O型)エマルションのいずれかの構成をとる。本発明では、いったん油中水滴(W/O型)エマルションをいったん形成し、水系媒体を増量するなどして、水中油滴(O/W型)エマルションに移り変わる現象とその操作を転相乳化という。
結着樹脂を水中に分散させる場合、必要に応じて樹脂中のカルボキシ基の一部又は全部を中和剤によって中和することが好ましい。中和剤としては、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等の無機アルカリ、アンモニア、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリエチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノ−nプロピルアミン、ジメチルn−プロピルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−アミノエチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、N,N−ジメチルプロパノールアミン等のアミン類等が挙げられ、これらから選ばれるところの一種又は二種以上を使用することができる。これらの中和剤を添加することによって、乳化時pHを中性近傍に調節し、得られるポリエステル樹脂分散液中のポリエステル樹脂の加水分解を防ぐことができる。
また、この転相乳化時も分散粒子の安定化や水系媒体の増粘防止を目的として、分散剤を添加してもよい。該分散剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリメタクリル酸ナトリウムの等の水溶性高分子、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、オクタデシル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム等のアニオン性界面活性剤、ラウリルアミンアセテート、ステアリルアミンアセテート、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド等のカチオン性界面活性剤、ラウリルジメチルアミンオキサイド等の両性イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン等のノニオン性界面活性剤等の界面活性剤、リン酸三カルシウム、水酸化アルミニウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム等の無機化合物等が挙げられる。これらの分散剤は、単独で又は二種以上を組み合わせて使用してもよい。分散剤は、結着樹脂100質量%に対して、0.01質量%以上20質量%以下添加することが好ましい。
転相乳化時の乳化温度は、有機溶剤の沸点以下で、かつ結着樹脂の融点あるいはガラス転移点以上であることが望ましい。乳化温度が結着樹脂の融点あるいはガラス転移点未満の場合、樹脂粒子分散液を調整することが困難となる。なお、有機溶剤の沸点以上で乳化する場合は、加圧密閉された装置で乳化を行えば良い。
樹脂粒子分散液に含まれる樹脂粒子の含有量は、通常、5質量%以上50質量%以下が好ましく10質量%以上40質量%以下がより好ましい。含有量が前記範囲外にあると、樹脂粒子の粒度分布が広がり、特性が悪化する場合がある。
なお、ポリエステル樹脂は、多価アルコールが不飽和多価アルコールを含むか、あるいは多価カルボン酸が不飽和多価カルボン酸を含むものが好ましい。ラジカル重合性が高く好ましいのは、不飽和多価カルボン酸であるフマル酸、イタコン酸である。
工程(3):前記ポリエステル樹脂粒子分散液に、スルホン酸基、スルホン酸塩基及びスルホン酸エステル基からなる群より選ばれる官能基を有する重合性単量体、及び(ラジカル)重合開始剤を添加し、当該分散液中の前記ポリエステル樹脂粒子と前記重合性単量体とを反応させ、変性ポリエステル樹脂粒子を形成し、当該変性ポリエステル樹脂粒子と前記ポリエステル樹脂粒子とを含む変性ポリエステル樹脂粒子分散液を調製する工程
上記工程(1)のポリエステル樹脂粒子分散液に、重合開始剤を添加し、ラジカル重合反応させたポリエステル樹脂粒子の分散液を調製する。このとき、重合開始剤としては、水溶性の重合開始剤が特に好ましい。例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩などの水溶性ラジカル重合開始剤が、本発明の効果を得るために好ましく用いられる。ポリエステル樹脂粒子分散液の調製時に、ポリエステル樹脂を有機溶剤に溶解させる工程を経る場合は、アルキルパーオキサイドなどの油溶性開始剤を添加してもよい。
なお、重合体の分子量を調整するため、連鎖移動剤を添加してもよい。
以上工程(1)乃至工程(3)が、本発明のトナー製造方法における必須の工程である。この段階で、ポリエステル樹脂粒子分散液ないし変性ポリエステル樹脂粒子分散液からポリエステル樹脂粒子ないし変性ポリエステル樹脂粒子を固液分離し、ポリエステル樹脂を乾燥させた上、公知の混練・粉砕法でトナーを製造することも可能であるが、粒度分布がシャープな小径トナーを得るためには、後述する工程(4)〜(8)を経ることが好ましい。
工程(4):脱溶剤工程
この工程は、前記有機溶剤を除き、樹脂粒子分散液を調製する工程である。この時、99%以上除去するほうがトナー化の際コア・シェル構造を制御しやすい。
有機溶媒を除去する方法としては、乳化液を15〜70℃で有機溶剤を揮発させる方法、これに減圧を組み合わせる方法が好ましく用いられる。
工程(5):着色剤を水系媒体中に分散させて得られた着色剤粒子の分散液を調製する工程
機械的エネルギーによって油滴分散を行うが、その分散機としては特に限定されるものではなく、高速回転するローターを備えた攪拌装置クレアミックス(エムテクニック社製)、超音波分散機、機械式ホモジナイザー、キャビトロン、マントンゴーリン、圧力式ホモジナイザー等を用いることができる。
この工程において調製される分散液中の着色剤粒子は、その体積基準のメディアン径が10〜300nmであることが好ましく、より好ましくは100〜200nm、さらに好ましくは100〜150nmである。例えば、上述の機械的エネルギーの大きさを調整することにより、体積基準のメディアン径を上記範囲内に制御することができる。
工程(6):樹脂粒子の分散液と着色剤粒子の分散液とを混合した水系媒体中に、凝集剤を添加し、温度調整することにより、樹脂粒子と着色剤粒子の凝集、融着を行いトナー粒子を形成する工程
凝集剤としては、例えば、アルミニウムを含む無機金属塩、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩等が挙げられる。
アルミニウムを含む無機金属塩としては、例えば、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウムなどの金属塩、及び、ポリ塩化アルミニウム、ポリ水酸化アルミニウム等の無機金属塩重合体などが挙げられる。
アルカリ金属としては、リチウム、カリウム、ナトリウム等が挙げられる。また、これら塩類のアルカリ土類金属としては、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等が挙げられる。このうち、特に好ましいのはカリウム、ナトリウム、マグネシウム、カルシウム、バリウムである。前記アルカリ金属又はアルカリ土類金属の対イオン(塩を構成する陰イオン)としては、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、炭酸イオン、硫酸イオン等が挙げられる。
凝集剤としては、アルコール、テトラヒドロフラン、ケトンなどの水溶性のある有機溶剤を用いることも可能である。
ポリエステル樹脂粒子分散液の調製時に、ポリエステル樹脂を有機溶剤に溶解させる工程を経る場合は、ポリエステル樹脂粒子に5〜20%程度の有機溶剤を残存させておけば、凝集剤の添加量をごく微量にするか、省くことができるが、トナー粒子として所望の粒径まで凝集した後に脱溶剤する工程が必要になる。
離型剤を添加する場合、この工程において上記水系媒体中に離型剤粒子の分散液(ワックスエマルジョン)を添加し、樹脂粒子、着色剤粒子及び離型剤粒子を塩析、凝集させればよい。或いは、前述のように上記工程(1)又は(2)において離型剤又は離型剤粒子の分散液を添加し、樹脂粒子と離型剤粒子の分散液を調製しておき、工程(6)において凝集させてもよい。
工程(7):水系媒体からトナー粒子を濾別し、洗浄処理によって当該トナー粒子から界面活性剤等の不要物を除去する工程
工程(8):洗浄処理されたトナー粒子を乾燥処理する工程
工程(9):乾燥処理されたトナー粒子に外添剤を添加する工程
必要に応じて、疎水性シリカ、金属酸化物粒子などの外添剤と工程(7)で得られたトナー粒子と乾式混合する。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
−ポリエステル樹脂(A1)の合成−
〈組成〉
(多価カルボン酸単量体)
フマル酸 4.2質量部
テレフタル酸 78質量部
(多価アルコール単量体)
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンプロピレンオキサイド2モル付加物
52質量部
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンエチレンオキサイド2モル付加物
48質量部
攪拌装置、窒素導入管、温度センサー、精留塔を備えた反応容器に、上記多価カルボン酸単量体及び多価アルコール成分を仕込み、1時間を要して190℃まで上げ、反応系内が均一に攪拌されていることを確認した後、触媒Ti(OBu)(多価カルボン酸単量体全量に対し、0.006質量%)を投入した。
さらに、生成する水を留去しながら同温度から6時間を要して240℃まで温度を上げ、240℃でさらに6時間脱水縮合反応を継続し重合を行い、ポリエステル樹脂(A1)を得た。
得られたポリエステル樹脂(A1)の樹脂の分子量をGPCにて測定したところ、数平均分子量3100(東ソー社製 HLC−8 120GPC、スチレン標準物質で換算)であった。
−ポリエステル樹脂粒子分散液(A1)の調製−
ポリエステル樹脂(A1)の合成で得られた樹脂をハンマーミルで粗粉砕したものを用い、樹脂粒子分散液を調製した。
攪拌動力を与えるアンカー翼の備えられた反応容器にメチルエチルケトン180質量部、イソプロピルアルコール(IPA)60質量部を添加、窒素ガス(N)を送気し、系内の空気をNで置換した。
次いで、系内オイルバス装置により60℃に加熱しながらポリエステル樹脂(A1)291質量部をゆっくりと添加し、攪拌しながら溶解させた。
次いで、これに10%アンモニア水20質量部を添加したのち、定量ポンプを用い、攪拌しながらこれに脱イオン水1500質量部を投入した。乳化系内が乳白色を呈し、かつ攪拌粘度が低下した時点を乳化終了とした。
次いで、遠心力に基づく差圧によって樹脂粒子分散液を汲み上げ、反応槽内壁上に濡れ壁を形成する攪拌翼、還流装置、及び真空ポンプによる減圧装置の備えられた3Lセパラブルフラスコへ樹脂粒子分散液を移し、反応槽内壁温度を58℃、反応槽内圧8kPa[abs]の減圧下で攪拌した。還流量が650質量部に達した際、これを終点とし、反応槽内圧を常圧にして、攪拌しながら常温まで冷却した。得られた樹脂粒子分散液(A1)中に分散する樹脂粒子の体積基準のメディアン径は、162nmであった。
−変性ポリエステル樹脂粒子分散液B1の調製−
上記で得られた「ポリエステル樹脂粒子分散液(A1)」2100質量部とイオン交換水1250質量部に、過硫酸カリウム10.3質量部をイオン交換水210質量部に溶解させた重合開始剤溶液、単量体(モノマー)としてスチレン95.0質量部、メタクリル酸メチル2.0質量部、メタクリル酸2.0質量部、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(一般式(2))1.0質量部を添加し、80℃の温度条件下で、2時間にわたり加熱攪拌を行って重合を行い、重合終了後、28℃に冷却して「変性ポリエステル樹脂粒子分散液B1」を調製した。
変性ポリエステル樹脂粒子分散液B1を固液分離し、変性ポリエステル樹脂粒子1の重量平均分子量を特定したところ27000であった。
−マゼンタ着色剤分散液の調製−
〈組成〉
C.I.Pigment Red 122(クラリアント製) 50質量部
イオン性界面活性剤ネオゲンRK(第一工業製薬製) 5質量部
脱イオン水 195質量部
以上を混合溶解し、ホモジナイザー(IKA製ウルトラタラックス)により10分間分散し、中心粒径185nm、固形分量20質量%のマゼンタ着色剤分散液を得た。
−離型剤分散液の調製−
〈組成〉
パラフィンワックスFNP92(融点91℃、日本精蝋社製) 50質量部
ネオゲンRK(第一工業製薬製) 5質量部
脱イオン水 195質量部
以上を60℃に加熱して、IKA製ウルトラタラックスT50にて十分に分散後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで分散処理し、中心径170nm固形分量20質量%のワックス分散液を得た。
以上で調製した材料を用い、凝集合一法により、トナー粒子を作製した。
−トナー粒子1の製造−
〈組成〉
ポリエステル樹脂粒子分散液(A1) 800質量部
変性ポリエステル樹脂粒子分散液(B1) 160質量部
マゼンタ着色剤分散液 60質量部
離型剤分散液 60質量部
以上を丸型ステンレス製フラスコ中においてウルトラタラックスT50で十分に混合・分散した。
次いで、これにポリ塩化アルミニウム(浅田化学社製)0.41質量部を加え、ウルトラタラックスで分散操作を継続した。
加熱用オイルバスでフラスコを攪拌しながら47℃まで加熱した。47℃で60分保持した。
その後、0.5Mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液で系内のpHを、温度47℃において、8.0にした後、ステンレス製フラスコを密閉し、磁力シールを用いて攪拌を継続しながら90℃まで加熱し、3時間保持した。
反応終了後、冷却し、濾過、脱イオン水で十分に洗浄した後、ヌッチェ式吸引濾過により固液分離を施した。
これを更に40℃の脱イオン水3Lに再分散し、300rpmで15分攪拌・洗浄した。
これを更に5回繰り返し、濾液のpHが、温度40℃において、7.01、電気伝導度9.8μS/cm、表面張力が71.1Nmとなったところで、ヌッチェ式吸引濾過によりNo.5Aろ紙を用いて固液分離を行った。次いで真空乾燥を40℃で12時間継続し、トナー粒子1を得た。
得られたトナー粒子1の体積基準のメディアン径D50は5.4μmであった。
−トナー粒子2の製造−
〈組成〉
ポリエステル樹脂粒子分散液(A1) 800質量部
マゼンタ着色剤分散液 60質量部
離型剤分散液 60質量部
以上を丸型ステンレス製フラスコ中においてウルトラタラックスT50で十分に混合・分散した。
次いで、これにポリ塩化アルミニウム(浅田化学社製)0.41質量部を加え、ウルトラタラックスで分散操作を継続した。
加熱用オイルバスでフラスコを攪拌しながら47℃まで加熱した。47℃で60分保持した。
その後、変性ポリエステル樹脂粒子分散液(B1)160質量部を添加し、47℃でさらに30分保持した。
次に、0.5Mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液で系内のpHを、温度47℃において、8.0にした後、ステンレス製フラスコを密閉し、磁力シールを用いて攪拌を継続しながら90℃まで加熱し、3時間保持した。
反応終了後、冷却し、濾過、脱イオン水で十分に洗浄した後、ヌッチェ式吸引濾過により固液分離を施した。
これを更に40℃の脱イオン水3Lに再分散し、300rpmで15分攪拌・洗浄した。
これを更に5回繰り返し、濾液のpHが、温度40℃において、7.01、電気伝導度9.8μS/cm、表面張力が71.1Nmとなったところで、ヌッチェ式吸引濾過によりNo.5Aろ紙を用いて固液分離を行った。次いで真空乾燥を40℃で12時間継続し、トナー粒子2を得た。
得られたトナー粒子2の体積基準のメディアン径D50は5.9μmであった。
−変性ポリエステル樹脂粒子分散液B2の調製−
前記変性ポリエステル樹脂粒子分散液B1の調製で2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸1.0質量部単量体(モノマー)を用いたところを、一般式(2)でR=Me、R=Ph、M=Meである単量体を1.0質量部に変更した以外は、同様にして前記変性ポリエステル樹脂粒子分散液B2製造した。
変性ポリエステル樹脂粒子分散液B1を固液分離し、変性ポリエステル樹脂粒子1の重量平均分子量を測定したところ28000であった。
−トナー粒子3の製造−
トナー粒子1の製造において、変性ポリエステル樹脂粒子分散液B1を変性ポリエステル樹脂粒子分散液B2とした以外は同様にして、トナー粒子3を得た。得られたトナー粒子3の体積基準のメディアン径D50は5.7μmであった。
−トナー粒子4の製造−
トナー粒子2の製造において、変性ポリエステル樹脂粒子分散液B1を変性ポリエステル樹脂粒子分散液B2とした以外は同様にして、トナー粒子4を得た。得られたトナー粒子4の体積基準のメディアン径D50は6.0μmであった。
−変性ポリエステル樹脂粒子分散液B3の調製−
前記変性ポリエステル樹脂粒子分散液B1の調製において、スチレン95.0質量部、メタクリル酸メチル2.0質量部、メタクリル酸2.0質量部を用いず、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸1.0質量部単量体(モノマー)を用いたところを、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸単量体を2.0質量部に変更した以外は、同様にして前記変性ポリエステル樹脂粒子分散液B3製造した。
変性ポリエステル樹脂粒子分散液B3を固液分離し、変性ポリエステル樹脂粒子1の重量平均分子量を測定したところ35000であった。
−トナー粒子5の製造−
トナー粒子1の製造において、変性ポリエステル樹脂粒子分散液B1を変性ポリエステル樹脂粒子分散液B3とした以外は同様にして、トナー粒子5を得た。得られたトナー粒子5の体積基準メディアン径D50は5.5μmであった。
−トナー粒子6の製造−
トナー粒子2の製造において、変性ポリエステル樹脂粒子分散液B1変性ポリエステル樹脂粒子分散液B3とした以外は同様にして、トナー粒子6を得た。得られたトナー粒子6の体積基準のメディアン径D50は6.0μmであった。
−比較用トナー粒子1の製造(いったんビニル樹脂を作製し、添加する例)−
比較用荷電制御樹脂C1の製造
還流管、撹拌機、温度計、窒素導入管、滴下装置及び減圧装置を備えた加圧可能な反応容器に、溶媒としてメチルエチルケトン1200質量部及び2−プロパノール300質量部、単量体(モノマー)としてスチレン95.0質量部、メタクリル酸メチル2.0質量部、メタクリル酸2.0質量部、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸1.0質量部を添加して撹拌しながら還流温度まで加熱した。
重合開始剤であるt−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート1質量部を2−ブタノン20質量部で希釈した溶液を30分かけて滴下して5時間撹拌を継続して終了した。こうして比較用荷電制御樹脂C1を製造した。得られたC1の重量分子量は20000であった。
比較用ポリエステル樹脂粒子分散液(A2)の製造
得られた反応液を60℃まで冷却し、ポリエステル樹脂A1を900質量部ゆっくりと添加し撹拌しながら溶解させた。次いで、これに10%アンモニア水60質量部を添加したのち、定量ポンプを用い、攪拌しながらこれに脱イオン水4500質量部を投入した。乳化系内が乳白色を呈し、かつ攪拌粘度が低下した時点を乳化終了とした。
次いで、遠心力に基づく差圧によって樹脂粒子分散液を汲み上げ、反応槽内壁上に濡れ壁を形成する攪拌翼、還流装置、及び真空ポンプによる減圧装置の備えられた3Lセパラブルフラスコへ樹脂粒子分散液を移し、反応槽内壁温度を58℃、反応槽内圧8kPa[abs]の減圧下で攪拌した。還流量が1950質量部に達した際、これを終点とし、反応槽内圧を常圧にして、攪拌しながら常温まで冷却した。得られた樹脂粒子分散液(A2)中に分散する樹脂粒子の体積基準のメディアン径は、173nmであった。得られたA2に分散する樹脂粒子の重量分子量は11000であった。
比較用トナー粒子1の製造
トナー粒子1の製造において、変性ポリエステル樹脂粒子分散液(B1)160質量部は用いずに比較用ポリエステル樹脂粒子分散液(A2)160質量部用いた以外は同様にして、比較用トナー粒子1を製造した。体積基準のメディアン径D50は6.6μmであった。
−比較用トナー粒子2の製造−
トナー粒子2の製造において、変性ポリエステル樹脂粒子分散液(B1)160質量部は用いずに比較用ポリエステル樹脂粒子分散液(A2)160質量部用いた以外は同様にして、比較用トナー粒子2を製造した。体積基準のメディアン径D50は6.7μmであった。
〔評価〕
得られたトナー粒子1〜6及び比較用トナー粒子1及び2、それぞれ100質量部に対し、疎水性シリカ1.0質量部をヘンシェルミキサーで混合した。回転翼の周速24m/sとし、20分間混合した後、400MESHの篩を通過させた。
さらに、シクロヘキシルメタクリレート樹脂を被覆した体積基準のメディアン径60μmのフェライトキャリアを、トナーの濃度が6質量%になるようにV型混合機を用いて混合することにより、現像剤1〜6、及び比較用現像剤1〜2を製造した。
以上を用いて、下記評価を行った。
(a)画像濃度低下率
画像形成装置として、市販の複合機「bizhub PRO C6501」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)を用い、この複合機に各現像剤投入し、ベタ全域画像(トナー乗り量0.55mg/cm)を10枚出力し、1枚目と10枚目の画像濃度低下率を測定する。
濃度低下率=(1枚目の画像濃度−10枚目の画像濃度)/(1枚目の画像濃度)×100
画像評価は以下に示す判定A、B、C、Dに準じる。
A:5%未満の濃度低下率であり、実使用上全く問題ないレベル
B:5%以上10%未満の濃度低下率であり、実使用上問題ないレベル
C:10%以上15%未満の濃度低下率であり、実使用上問題となる可能性が低いレベル
D:15%以上濃度低下率となり、実使用上問題となる可能性が高いレベル。
(b)光沢性の評価
画像形成装置として、市販の複合機「bizhub PRO C6501」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)を用い、この複合機に各現像剤を各々投入し、熱ローラ定着方式による定着装置の加熱部材の表面温度を150℃として、常温常湿(温度20℃、湿度50%RH)の環境下において、転写材「PODグロスコート(128g/m)」(王子製紙社製)上に、トナー量1.2mg/cmのベタ画像を形成した。このベタ画像の光沢度を測定し、下記評価基準に従って評価した。光沢度が60%以上を合格とする。
光沢度は、光沢度計「GMX−203(村上色彩工学研究所製)を用い、屈折率1.567のガラス表面を基準として入射角を75°として測定した。
−評価基準−
優良:光沢度が70%以上
良好:光沢度が60%以上70%未満
不良:光沢度が60%未満
以上の評価結果を表1に示す。
Figure 0005500127
表1に示した結果から明らかなように、本発明のトナーを含有する現像剤を用いた画像形成においては、比較例より画像濃度の低下率が小さく、かつ光沢度が高いことが分かる。
すなわち、本発明の手段により、高速化された画像形成においても画像濃度の低下が殆どなく、かつ光沢度が高いトナーを提供することができることが分かる。
また、上記実施例から明らかなように、発明においては、ポリエステル樹脂に、一般式(1)で表される構造(構造単位:ユニット)が、直接的に導入され、少なくとも一工程省くことができるため、生産性が高い。また、水系媒体中でポリエステルの変性が可能であるため、当該構造の導入量に自由度があり、帯電量調整における設計の自由度が高いこと等が分かる。

Claims (5)

  1. 下記一般式(1a)又は(1b)で表される繰り返し構造単位を有する変性ポリエステル樹脂を含有するトナーの製造方法であって、少なくとも下記工程(a)〜(c)を有することを特徴とするトナーの製造方法。
    工程(a):ラジカル重合性の不飽和基を有するポリエステル樹脂を溶剤に溶解するポリエステル樹脂溶液調製工程
    工程(b):前記ポリエステル樹脂溶液を水系媒体に分散するポリエステル樹脂粒子分散液調製工程
    工程(c):前記ラジカル重合性の不飽和基を有するポリエステル樹脂粒子分散液に、スルホン酸基、スルホン酸塩基及びスルホン酸エステル基からなる群より選ばれる官能基を有する重合性単量体、及びラジカル重合開始剤を添加し、当該分散液中のポリエステル樹脂粒子と前記重合性単量体とを反応させ、変性ポリエステル樹脂粒子を形成し、当該変性ポリエステル樹脂粒子を含む変性ポリエステル樹脂粒子分散液を調製する工程
    Figure 0005500127

    (一般式(1a)又は(1b)中、R 1 は、水素原子、メチル基、又はエチル基を表す。R 2 は、分岐してもよい脂肪族炭化水素又は官能基を有していてもよい芳香族炭化水素を表す。R 3 は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、又はフェニル基を表す。)
  2. 前記変性ポリエステル樹脂粒子分散液と、着色剤粒子の分散液とを混合し、ポリエステル樹脂粒子と着色剤粒子とを凝集させて、トナー粒子を形成する工程を有することを特徴とする請求項1に記載のトナーの製造方法。
  3. 前記変性ポリエステル樹脂粒子分散液をシェル形成の際に添加し、コア・シェル構造を有するトナー粒子を形成する工程を有することを特徴とする請求項1に記載のトナーの製造方法。
  4. 前記一般式(1a)で表される繰り返し構造単位を有する変性ポリエステル樹脂を含有するトナーの製造方法であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のトナーの製造方法。
  5. 前記一般式(1a)又は一般式(1b)で表される繰り返し構造単位を有する変性ポリエステル樹脂が、不飽和ポリエステル100質量部に対し、下記一般式(2)の化合物を0.5〜3質量部反応させて得られることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載のトナーの製造方法。
    Figure 0005500127

    (式中、R 1 は、水素原子、メチル基、又はエチル基を表す。R 2 は、分岐してもよい脂肪族炭化水素又は官能基を有していてもよい芳香族炭化水素を表す。Mは、アルカリ金属、水素原子又は置換若しくは無置換の炭化水素基を表す。)
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