JP2011112840A - トナー - Google Patents

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規之 金原
Hiroyuki Konno
寛之 金野
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Abstract

【課題】耐熱保管性に優れ、かつ、少ない熱で紙に固定化でき、定着後の画像が折りに強いトナーを提供する。
【解決手段】少なくとも樹脂及び着色剤を含むトナーにおいて、前記樹脂が非晶質ポリエステル樹脂を含有し、前記非晶質ポリエステル樹脂が、炭素数5〜20のアルキル基、アルキレン基、又はアルケニル基を有するモノマーユニットを構成成分中に5〜20%含む。
【選択図】なし

Description

本発明は、トナーに関する。
マシンの高速化、省エネルギーの観点から、低温定着可能なトナーが求められている。結着樹脂がスチレンアクリル系樹脂であるトナーにおいては、樹脂のガラス転移点を低く設計することで少ない熱でトナーを紙に固定化することが可能となるが、その際、トナーの強度が低下し、機械的ストレスに弱くなるとともに、定着後の画像を折り曲げた際に、折り目でのトナー剥離も問題となっていた。
トナー剥離の対策としてポリエステル樹脂のモノマーを改良した技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−150959号公報
一方、ポリエステル樹脂は構造中にカルボキシル基と水酸基を有するために、分子中及び分子間で水素結合し、機械的強度向上の観点から有利であるが分子主鎖が剛直であるため、樹脂のガラス転移点を低く設計することは実用上困難であった。そもそも、耐熱保存性を確保する観点から、ポリエステルトナーのガラス転移点を常温レベルまで低下させようという発想は存在しなかった。そのため、次世代の低温定着トナーとして、よりいっそう少ない熱エネルギーで紙に固定化でき、折に対して強いトナーが望まれている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、耐熱保管性に優れ、かつ、少ない熱で紙に固定化でき、定着後の画像が折りに強いトナーを提供することを目的としている。
請求項1に記載の発明によれば、少なくとも樹脂及び着色剤を含むトナーにおいて、
前記樹脂が非晶質ポリエステル樹脂を含有し、
前記非晶質ポリエステル樹脂が、炭素数5〜20のアルキル基、アルキレン基、又はアルケニル基を有するモノマーユニットを構成成分中に5〜20%含むことを特徴とするトナーが提供される。
請求項2に記載の発明によれば、前記非晶質ポリエステル樹脂が、炭素数5〜20のアルキル基、アルキレン基を有するモノマーユニットを構成成分中に5〜20%含むことを特徴とする請求項1に記載のトナーが提供される。
請求項3に記載の発明によれば、前記樹脂が、非晶質ポリエステル樹脂とスチレンアクリル系樹脂を含み、
前記非晶質ポリエステル樹脂を3〜20%含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のトナーが提供される。
請求項4に記載の発明によれば、トナー粒子がコア・シェル構造を有し、
トナーのガラス転移温度が、20〜40℃であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のトナーが提供される。
本発明によれば、耐熱保管性に優れ、かつ、少ない熱で紙に固定化でき、定着後の画像が折りに強いトナーとすることができる。
メカニズムは以下のように推察している。
本発明では、低温定着に有利な低ガラス転移温度のスチレンアクリル樹脂及び部分的に剛直性を失ったポリエステル樹脂の分子鎖の中に、適度に剛直なポリエステル樹脂の主鎖が入り、互いに絡み合うことによって、低温で容易に溶けて紙に固定化され、かつ、定着後の画像が折りに強いトナーを得ることができる。この際、スチレンアクリル樹脂がメタクリル酸のような酸モノマーを構成成分中に含んでいることが好ましい。この場合、ポリエステル樹脂との分子間水素結合が強くなり、より高い効果が期待できると推察できる。
以下、本発明に係るトナーについて説明する。
本発明のトナーは、少なくとも樹脂及び着色剤を含み、前記樹脂が非晶質ポリエステル樹脂を含有し、前記非晶質ポリエステル樹脂が、炭素数5〜20のアルキル基、アルキレン基、又はアルケニル基を有するモノマーユニットを構成成分中に5〜20%含む。
また、本発明のトナーは、多価カルボン酸と多価アルコールとを縮合して得られたポリエステル樹脂をスチレンアクリル系重合性モノマー中に溶解し、水中で乳化粒子(油滴)を形成した後、重合開始剤を投入しポリエステル含有スチレンアクリル系樹脂粒子の分散液を調整する工程と、スチレンアクリル系重合性モノマーをラジカル重合反応させ、スチレンアクリル樹脂の分散液を調整する工程と、前記樹脂粒子の分散液と、着色剤粒子の分散液とを混合し、前記樹脂粒子及び着色剤粒子を凝集してトナー粒子を形成する工程により製造することができる。
トナーの製造には、樹脂、着色剤の他、必要に応じて離型剤、外添剤等が用いられる。耐熱保存性、耐フィルミング性の観点から、トナーはコア層とコア層を被覆するシェル層とからなるコア・シェル構造を有することが好ましい。トナーのガラス転移温度は低温定着性の観点から20〜40℃の範囲であることが好ましい。トナーのガラス転移温度が20℃より低いと低温定着化には有利であるが、耐ブロッキング性や、定着後の画像が他の紙に移ったり、定着後の画像同士が張り付いたりする(ドキュメントオフセット)ことが問題となる。
〈樹脂〉
樹脂としてはポリエステル樹脂及びスチレンアクリル樹脂が用いられる。好ましくは、ポリエステル樹脂を形成するモノマーとしては、公知の2価以上のアルコール成分と、公知の2価以上のカルボン酸成分とが用いられる。好ましくは、非晶質ポリエステル樹脂を用いる。本発明に用いるポリエステル樹脂のガラス転移温度は40〜58℃の範囲であることが好ましい。
ポリエステル樹脂を構成する多価アルコール成分としては、例えば、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール等の脂肪族ジオール、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド、ソルビトール等の3価以上の多価アルコール等が挙げられる。これらの多価アルコール成分は2種以上を組み合わせて用いても良い。本発明においては、炭素数5〜20のアルキル基、アルキレン基及びアルケニル基を非晶質ポリエステル樹脂の構成成分中に5〜20%含んでいることが好ましい。
多価カルボン酸成分としては、カルボン酸、カルボン酸無水物、カルボン酸エステル等が用いられ、好ましくは、カルボン酸成分として、ベンゼンジカルボン酸、飽和カルボン酸が用いられる。例えば、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、シトラコン酸、グルタコン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、n−ドデシルコハク酸等の飽和脂肪族ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族ジカルボン酸;トリメット酸;ピロメリット酸等の3価以上の多価カルボン酸;及びこれらカルボン酸の無水物、アルキル(炭素数1〜3)エステル等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。本発明においては、炭素数5〜20のアルキル基、アルキレン基及びアルケニル基をポリエステルの構成成分中に5〜20%含んでいることが折り目定着性、低温定着性、耐ブロッキング性の全ての性能を両立させる観点から好ましい。
ポリエステル樹脂は、例えば上記アルコール成分とカルボン酸成分とを不活性ガス雰囲気中にて、120〜250℃の温度で縮重合することにより製造することができる。縮重合の際、必要に応じて公知のエステル化触媒を用いてもよい。なお、乳化性、凝集性の観点から、全モノマー成分中、3価以上の多価カルボン酸を1〜15モル%含むことが好ましい。
スチレンアクリル樹脂粒子はスチレン及び下記(メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸エステルモノマーをラジカル重合反応させることで得られる。
〈重合性モノマー〉
重合性モノマーとしては、例えばメタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸n−ブチル、メタアクリル酸イソプロピル、メタアクリル酸イソブチル、メタアクリル酸t−ブチル、メタアクリル酸n−オクチル、メタアクリル酸2−エチルヘキシル、メタアクリル酸ステアリル、メタアクリル酸ラウリル、メタアクリル酸フェニル、メタアクリル酸ジエチルアミノエチル、メタアクリル酸ジメチルアミノエチル等のメタアクリル酸エステル誘導体;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸フェニル、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸などを用いることができる。また、モノマーは、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
さらに、重合性モノマーとして、ビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート等の多官能性ビニル類を用いてもよい。これにより、架橋構造のラジカル重合体を得ることもできる。
上記のうち、重合性モノマーとしては、スチレン、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、メタアクリル酸メチル、メタクリル酸、アクリル酸が好ましく用いられる。スチレン、およびブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートは、疎水性モノマーであり、これらの組み合わせにより帯電性、トナーのガラス転移点を調整しやすい利点がある。また、メタクリル酸、アクリル酸は、親水性モノマーとして、ポリエステル樹脂とを含む樹脂粒子の分散液の分散安定性を向上させ、前記樹脂粒子の凝集径(
凝集粒子の大きさ)を制御しやすいという利点がある。
〈着色剤〉
着色剤としては、カーボンブラック、磁性体、染料、顔料等の公知の着色剤を任意に用いることができる。
黒の着色剤としては、ファーネスブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラックの他、マグネタイト、フェライト等の磁性粉を用いることができる。
カラーの着色剤としては、C.I.ピグメントレッド5、同48:1、同53:1、同57:1、同122、同139、同144、同149、同166、同177、同178、同222、C.I.ピグメントイエロー14、同17、同74、同93、同94、同138、同155、同180、同185、C.I.ピグメントオレンジ31、同43、C.I.ピグメントブルー15;3、同60、C.I.ピグメントグリーン7等の顔料が挙げられる。また、C.I.ソルベントレッド1、同49、同52、同58、同68、同11、同122、C.I.ソルベントイエロー19、同44、同77、同79、同81、同82,同93、同98、同103、同104、同112、同162、C.I.ソルベントブルー25、同36、同69、同70、同93、同95等の染料を挙げることができる。また、これらを混合してもよい。
〈その他〉
必要に応じて、離型剤、荷電制御剤、外添剤等を用いてもよい。
離型剤としては、特に限定されるものではなく、例えばクエン酸トリベヘネートワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス、メタロセン触媒を用いたポリプロピレンワックス、カルナウバワックス、合成エステルワックス等が挙げられる。離型剤の添加によりオフセット現象を抑制することができる。
荷電制御剤としては、ニグロシン系染料、ナフテン酸又は高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、第4級アンモニウム塩化物、アゾ系金属錯体、サリチル酸金属塩又はその金属錯体等が挙げられる。
外添剤としては、公知の疎水性シリカ、疎水性金属酸化物の他に、酸化セリウム粒子或いは炭素数20〜50の高級アルコール粒子を添加することが耐フィルミング性の観点から特に好ましい。酸化セリウム粒子を添加する場合、耐フィルミング性を高める観点から個数平均粒径が150〜800nmのものを用いることが好ましく、250〜700nmのものを用いることがより好ましい。また、酸化セリウム粒子の添加量は、トナーに対して0.5〜3.5質量%とすることが好ましく、0.5〜3.5質量%の範囲とすることにより、良好なクリーニング性が維持されて耐フィルミング性の効果を安定して得ることができる。また、添加量が過剰なケースでは加熱定着時に溶融したトナー粒子の接着力が抑制されて定着強度が低下するが、上記範囲とすることによりこのような定着強度低下の問題も生じない。
〈トナーの製造方法〉
以下、本発明のトナーの製造方法について具体例を挙げる。
(1)多価アルコール及び多価カルボン酸が縮合してなるポリエステル樹脂を分散し、前記ポリエステル樹脂粒子分散液を調整する工程
ポリエステル樹脂を酢酸エチル等の溶剤に溶解し、水系媒体中に分散機を用いて乳化分散させた後、脱溶剤処理をしても良い。もしくは、溶剤を用いずに120℃以上の温度下で分散させても良い。もしくは、特開2006−337995号公報に開示されているように、ドデシルベンゼンスルフォン酸などの強酸とともに水系媒体中で多価アルコール及び多価カルボン酸の液滴を形成した後、縮合させてなるポリエステル樹脂分散液を作成しても良い。
本発明の炭素数5〜20のアルキル基、アルキレン基、又はアルケニル基を有するモノマーが、縮合したポリエステル樹脂に対し、5〜20%となるよう、多価アルコール又は多価カルボン酸のモノマーに配合させる。
水系媒体とは、界面活性剤の水溶液をいう。水溶液には、水溶性の有機溶媒0〜50質量%を添加してもよい。水溶性の有機溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフランが挙げられ、得られる樹脂を溶解しないアルコール系有機溶媒が好ましい。
界面活性剤としては、公知のアニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤等を用いることができる。
アニオン系界面活性剤としては、例えばオレイン酸ナトリウム等の高級脂肪酸塩類;ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム等のアルキルアリールスルフォン酸塩類;ラウリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸エステル塩類;ポリエトキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩類;ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸エステル塩類;モノオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルスルホコハク酸ナトリウム等のアルキルスルホコハク酸エステル塩又はその誘導体類等を挙げることができる。
(2)ポリエステル樹脂とスチレンアクリル系樹脂を混合して用いる場合は、ビニル重合性単量体にポリエステル樹脂を溶解した後、ラジカル重合開始剤を添加し、ポリエステル樹脂とビニル樹脂からなる樹脂粒子の分散液を調整する工程を設置することが好ましい。
他には、ポリエステル樹脂とスチレンアクリル樹脂、必要に応じて着色剤や離型剤を混練したのち、酢酸エチル等の溶剤に溶解し、水系媒体中に分散機を用いて乳化分散させた後、脱溶剤処理して、樹脂粒子を得ても良い。もしくは、ポリエステル樹脂粒子とスチレンアクリル樹脂粒子を着色剤粒子とともに、後述する(4)工程で凝集、融着させても良い。
スチレンアクリル重合性モノマーに対し、ポリエステル樹脂は、質量比で3〜20%とすることが定着性を良好にする観点から好ましい。また、この工程において調整される分散液中の樹脂粒子は、その体積基準のメディアン径が50〜300nmであることが好ましい。
重合開始剤としては、水溶性の重合開始剤であれば適宜用いることができる。例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩;4,4’−アゾビス4−シアノ吉草酸又はその塩、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩等のアゾ系化合物;パーオキシド化合物等が挙げられる。
連鎖移動剤としては、一般的に用いられる連鎖移動剤を用いることができる。例えば、2−クロロエタノール、オクチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン等のメルカプタン又はスチレンダイマー等が挙げられる。
(3)着色剤を水系媒体中に分散させて得られた着色剤粒子の分散液を得る工程。
機械的エネルギーによって油滴分散を行うが、その分散機としては特に限定されるものではなく、高速回転するローターを備えた攪拌装置クレアミックス(エム・テクニック社製)、超音波分散機、機械式ホモジナイザー、キャビトロン、マントンゴーリン、圧力式ホモジナイザー等を用いることができる。
この工程において調整される分散液中の着色剤粒子は、その体積基準のメディアン径が10〜300nmであることが好ましく、より好ましくは100〜200nm、さらに好ましくは100〜150nmである。例えば、上述の機械的エネルギーの大きさを調整することにより、体積基準のメディアン径を上記範囲内に制御することができる。
(4)樹脂粒子の分散液と着色剤粒子の分散液とを混合した水系媒体中に、凝集剤を添加し、温度調整することにより、樹脂粒子と着色剤粒子の凝集、融着を行いトナー粒子を形成する工程。
凝集剤としては、例えばアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩等が挙げられる。これら塩類のアルカリ金属としては、リチウム、カリウム、ナトリウム等が挙げられる。また、これら塩類のアルカリ土類金属としては、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等が挙げられる。このうち、特に好ましいのはカリウム、ナトリウム、マグネシウム、カルシウム、バリウムである。前記アルカリ金属又はアルカリ土類金属の対イオン(塩を構成する陰イオン)としては、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、炭酸イオン、硫酸イオン等が挙げられる。
離型剤を添加する場合、この工程において上記水系媒体中に離型剤粒子の分散液(ワックスエマルション)を添加し、樹脂粒子、着色剤粒子及び離型剤粒子を塩析、凝集させれば良い。あるいは、上記(2)の工程において離型剤粒子の分散液を添加し、樹脂粒子と離型剤粒子の分散液を調製しておき、(4)の工程において凝集させても良い。
トナー粒子にコア・シェル構造を持たせる場合は、シェル用樹脂粒子分散液を凝集、融着が進んだ段階で添加し、コア粒子に対しシェル用粒子を凝集、融着させる。
このときシェル用粒子は、耐熱保存性を確保するために50〜60℃のものを用いることが好ましい。シェル用樹脂粒子の体積基準のメディアン径は、コア用樹脂粒子の体積基準のメディアン径と同じで良い。
(5)水系媒体からトナー粒子を濾別し、洗浄処理によって当該トナー粒子から界面活性剤等の不要物を除去する工程。
(6)洗浄処理されたトナー粒子を乾燥処理する工程。
(7)乾燥処理されたトナー粒子に外添剤を添加する工程。
本実施例では、ポリエステル樹脂微粒子を離型剤分散液、着色剤分散液とともに凝集会合させ、ポリエステル樹脂単独トナーを作成する方法及びラジカル重合性単量体にポリエステルを溶解後、重合した樹脂粒子をスチレンアクリル系樹脂粒子と凝集会合させ、ポリエステル樹脂とスチレンアクリル樹脂の複合トナーを作製する方法を明示している。
1.各種分散液の調整
トナーの作製に用いるポリエステル樹脂(A1〜A11)、ポリエステル樹脂含有スチレンアクリル樹脂微粒子(B1〜B11)、離型分散液、着色剤分散液、離型剤含有スチレンアクリル樹脂微粒子(E1〜E4)、シェル用樹脂微粒子(S1)を調製した。
(1)ポリエステル樹脂A1の調製
攪拌装置、窒素導入管、温度センサ、精留塔を備えた内容量5リットルのフラスコに、下記多価カルボン酸モノマー及び多価アルコールモノマーを仕込んだ。
(多価カルボン酸モノマー)
テレフタル酸:41質量部
ノナン2酸:9質量部
(多価アルコールモノマー)
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンプロピレンオキサイド2モル付加物:50質量部
仕込んだモノマーを1時間かけて190℃まで上げ、反応系内が均一に攪拌されていることを確認した後、触媒Ti(OBu)(多価カルボン酸モノマーの全量に対し、0.003質量%)を投入した。
さらに、生成する水を留去しながら同温度から6時間を要して240℃まで昇温した。240℃でさらに6時間脱水縮合反応を継続し、重合を行わせてポリエステル樹脂A1を得た。
(2)ポリエステル樹脂A2〜A11の調製
上記ポリエステル樹脂A1の調製において、用いたアルコール成分、酸成分の種類及び含有量を表1のように変更した他は同様の手順により、ポリエステル樹脂A2〜A11を調製した。
Figure 2011112840
(3)ポリエステル樹脂含有スチレンアクリル樹脂微粒子B1の作製
攪拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、ポリオキシエチレン(2)ドデシルエーテル硫酸ナトリウム7質量部をイオン交換水700質量部に溶解させた溶液を添加した。反応容器を、80℃に加熱後、下記に示す化合物を含有してなる重合性単量体混合液をそのまま添加し、循環経路を有する機械式分散機「CLEAMIX(エム・テクニック(株)製)」を用いて1時間混合分散させて乳化粒子(油滴)を含有する分散液を調製した。
スチレン:175質量部
n−ブチルアクリレート:85質量部
ポリエステル樹脂A1:110質量部
n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート:1.5質量部
次いで、この分散液に、過硫酸カリウム3質量部をイオン交換水100質量部に溶解させてなる重合開始剤溶液を添加し、82℃の温度下で2時間加熱攪拌して重合を行い、ポリエステル樹脂含有スチレンアクリル樹脂微粒子を得た。これを「樹脂微粒子B1」とする。
(4)ポリエステル樹脂含有スチレンアクリル樹脂微粒子B2〜B11の作製
上記樹脂微粒子B1の調製において、ポリエステル樹脂A1の代わりにポリエステル樹脂A2〜A11を用いること以外は同様の手順により樹脂微粒子B2〜B11を得た。
(5)離型剤分散液の調製
ポリエチレンワックス(融点81℃):60部
イオン性界面活性剤(ネオゲン RK、第一工業製薬):5部
イオン交換水:240部
以上の成分を混合した溶液を95℃に加熱して、IKA製ウルトラ他ラックスT50にて十分に分散後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで分散処理し、体積平均形40nm、固形分量20質量%の離型剤分散液を得た。
(6)着色剤分散液の調製
n−ドデシル硫酸ナトリウム11.5質量部をイオン交換水160質量部に攪拌、溶解させ、ここへ25質量部のC.I.ピグメントブルー15:3を徐々に添加した。個の溶液を、クリアミックスWモーションCLM-0.8(エム・テクニック社製)を用いて分散処理し、体積基準のメディアン径が150nmの着色剤分散液を得た。
なお、体積基準のメディアン径は「MICROTAC UPA 150」(HONEYWELL社製)により下記の測定条件で測定したものである。
[測定条件]
サンプル屈折率:1.59
サンプル比重:1.05(球状粒子換算)
溶媒屈折率:1.33
溶媒粘土:30℃にて0.797、20℃にて1.002
測定セルにイオン交換水を入れ、ゼロ点調整を行った。
(7)離型剤含有スチレンアクリル樹脂微粒子E1の調製
攪拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、ポリオキシエチレン(2)ドデシルエーテル硫酸ナトリウム7質量部をイオン交換水800質量部に溶解させた溶液を添加した。反応容器を、98℃に加熱後、下記に示す化合物を含有してなる重合性単量体混合液をそのまま添加し、循環経路を有する機械式分散機「CLEAMIX(エム・テクニック(株)製)」を用いて1時間混合分散させて乳化粒子(油滴)を含有する分散液Cを調製した。
スチレン:245質量部
n−ブチルアクリレート:120質量部
n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート:1.5質量部
ポリエチレンワックス(融点81℃)190質量部
次いで、この分散液Cに過硫酸カリウム6質量部をイオン交換水200質量部に溶解させてなる重合開始剤溶液を添加し、82℃の温度下で1時間加熱攪拌して重合を行い、樹脂微粒子を得た。これを「樹脂微粒子D」とする。
さらに、過硫酸カリウム11質量部をイオン交換水400質量部に溶解させてなる重合開始剤溶液を添加し、82℃の温度下で下記に示す化合物を含有してなる重合性単量体溶液を、1時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間にわたり加熱攪拌することにより重合を行った後、28℃まで冷却し樹脂微粒子を得た。これを「樹脂微粒子E1」とする。
スチレン:435質量部
n−ブチルアクリレート:130質量部
メタクリル酸:33質量部
n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート:8質量部
(8)離型剤含有スチレンアクリル樹脂微粒子E2〜E4の調製
上記樹脂微粒子E1の調製において、樹脂微粒子Dに加える重合性単量体溶液を下記のように変更する以外は同様の手順により樹脂微粒子E2〜E4を得た。
(E2)
スチレン:385質量部
n−ブチルアクリレート:170質量部
メタクリル酸:33質量部
n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート:8質量部
(E3)
スチレン:455質量部
n−ブチルアクリレート:135質量部
アクリル酸:19質量部
n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート:8質量部
(E4)
スチレン:446質量部
n−ブチルアクリレート:112質量部
メタクリル酸:33質量部
n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート:8質量部
(9)シェル用樹脂分散液S1の調整
攪拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、水600質量部を仕込み、窒素気流下230rpmの攪拌速度で攪拌しながら、内温を70℃に昇温した。そこへ下記モノマーを添加した。
スチレン:119質量部
n−ブチルアクリレート:33質量部
メタクリル酸:8質量部
n−オクチルメルカプタン:4.5質量部
次に、重合開始剤として過硫酸カリウム3質量部をイオン交換水40質量部に溶解させた水溶液を添加した。反応系内を70℃にて10時間にわたって加熱、攪拌し、シェル用樹脂分散液を得た。分散液中のシェル用樹脂に重量平均分子量は13200であった。また、シェル用樹脂粒子を構成するシェル用樹脂粒子の個数平均粒径は221nmであり、ガラス転移点温度Tgは55.4℃であった。
2−1.ポリエステル樹脂/スチレンアクリル樹脂の複合トナー作製
下記表2に示すように、ポリエステル樹脂含有スチレンアクリル樹脂微粒子B1〜B11、離型剤含有スチレンアクリル樹脂微粒子E1〜E4及びシェル用樹脂分散液S1、着色剤分散液を用いて、トナー中のポリエステル/スチレンアクリル比、トナーのガラス転移温度(Tg)を調製し、実施例に係るトナー1〜10、比較例に係るトナー12,13を作製した。
(1)トナー1の作製
[凝集・融着工程]
攪拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、下記物質を添加し、液温を30℃に調整した。
「離型剤含有スチレンアクリル樹脂微粒子E1」:170質量部(固形分換算)
「ポリエステル樹脂含有スチレンアクリル樹脂微粒子B1」:100質量部(固形分換算)
イオン交換水:1400質量部
「着色剤分散液」:120質量部
ポリオキシエチレン(2)ドデシルエーテル硫酸ナトリウム3質量部をイオン交換水120質量部に添加した水溶液
次に、5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを10に調整し、塩化マグネシウム35質量部をイオン交換水35質量部に溶解させた30℃の水溶液を、攪拌状態にある反応系中に10分間かけて添加した。そして、添加後3分経過してから昇温を開始し、反応系を60分間かけて90℃まで昇温し、凝集を進行させた。凝集により形成される粒子の大きさは「マルチサイザー3」で観察した。体積基準におけるメディアン径(D50)が6.3μmになった時、シェル剤としてシェル用樹脂分散液30質量部を添加し、シェル化を行っている。シェル剤添加後、溶液をサンプリングして遠心分離機にかけ、上澄みが透明になった時点で、20%塩化ナトリウム水溶液750質量部を添加して凝集を停止させた。
20%塩化ナトリウム水溶液添加後、液温を98℃にして攪拌を継続し、フロー式粒子像分析装置「FPIA−2100」で粒子の平均円形度を観察しながら、凝集した樹脂微粒子の融着を進行させた。平均円形度が0.965になった時、液温を30℃まで冷却し、塩酸を添加してpHを4.0に調整し、攪拌を停止した。
[洗浄・乾燥工程]
凝集・融着工程にて生成した粒子をバスケット型遠心分離機「MARKIII型式番号60×40(松本機械(株)製)」で固液分離し、粒子のウェットケーキを形成した。該ウェットケーキを、前記バスケット型遠心分離機で濾液の電気伝導度が5μS/cmになるまで45℃のイオン交換水で洗浄し、その後「フラッシュジェットドライヤー(セイシン企業社製)」に移し、水分量が0.5質量%となるまで乾燥して粒子を作製した。
[外添工程]
上記で得られた粒子に、疎水性シリカ(数平均1次粒子径=12nm)を1質量%、疎水性チタニア(数平均1次粒子径=20nm)を0.3質量%添加し、ヘンシェルミキサーにより混合して、「トナー1」を作製した。
トナー1の体積基準におけるメディアン径(D50)は、6.5μm、平均円形度は0.965であった。なお、体積基準におけるメディアン径(D50)、平均円形度は前記の方法で測定して得られた値である。
(2)トナー2〜10、比較用トナー12、13の作製
トナー1の作製において、使用する樹脂の組み合わせ、トナー中のポリエステル樹脂とスチレンアクリル樹脂の比率を下記表2のように変更し、それ以外はトナー1と同様の手順により凝集、融着工程を行った。なお、トナー10に関してはシェル用樹脂分散液を加えず、メディアン径が6.5μmに達したところで、20%塩化ナトリウム水溶液を加え、同様にトナー化を行っている。
Figure 2011112840
2−2.ポリエステル樹脂単独トナーの作製
ポリエステル樹脂単独トナー(トナー11及び比較用トナー14)は、下記方法においてポリエステル樹脂としてA1、A10を用いることで作製できる。
「ポリエステル樹脂」400質量部(固形分換算)、イオン交換水1500質量部、「着色剤粒子分散液1」165質量部を、温度計、冷却管、窒素導入装置及び攪拌装置を設けたセパラブルフラスコに投入した。さらに、系内の温度を30℃に保った状態で水酸化ナトリウム水溶液(25質量%)を添加してpHを10に調整した。
次に、塩化マグネシウム・6水和物54.3質量部をイオン交換水54.3質量部に溶解させた水溶液を添加し、その後、系内の温度を55℃に昇温させて、樹脂粒子と着色剤粒子の凝集反応を開始した。
粒子の体積基準におけるメディアン径(D50)が6μmになるまで、攪拌を継続した。さらに、温度を60℃に保ち1時間攪拌を継続し、エチレンジアミンテトラカルボン酸を20.1質量部添加した。この時点のトナー粒子の塩軽度が0.951であった。
温度を85℃として4時間攪拌を継続し、トナー粒子の塩軽度が0.976に達したところで6℃/分の条件で30℃まで冷却し、反応を完結させた。
次いで、生成したトナー粒子分散液をバスケット型遠心分離機「MARK III型」(型式番号60×40)(松本機械製作社製)で固液分離して、トナーのウェットケーキを形成した。以後、ろ液の電気伝導度の値が15μS/cm以下になるmでトナーの洗浄と子液分離を繰り返した。
次いで、ウェットケーキを気流式乾燥機「フラッシュジェットドライヤー」(セイシン企業社製)に移し、水分量が0.5質量%になるまで、乾燥処理した。なお、乾燥処理は40℃、20%RHの気流を吹き付けて行った。乾燥したトナーを24℃に放冷し、トナー100質量部に対し、疎水性シリカ1.0質量部をヘンシェルミキサーで混合した。回転翼の周速24m/sとし、20分間混合した後、400MESHの篩を通過させトナーを得た。
(3)現像剤の調製
作製されたトナー1〜14のそれぞれに、シリコン樹脂を被覆した体積平均粒径が60nmのフェライトキャリアを混合し、各トナーの現像剤を調製した。各現像剤におけるトナーの濃度が7.5質量%となるように混合した。
3.評価実験
各トナー1〜14の現像剤を、市販の複合機bizhub 920(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)に搭載した。複合機の外環境が常温常室(温度20℃、湿度50%RH)の環境下において、下記評価実験を行った。
(1)折り目定着強度
折り目定着強度は、加熱ローラ表面温度を170℃にした時の用紙上の折り目におけるトナー画像の定着率を評価した。具体的には、トナーの定着画像を内面に向けて折り曲げた時、折り曲げ部分におけるトナー剥がれの程度を定着率として評価した。
測定方法は、べた画像部(画像濃度が0.8)を画像面を内側にして折り、3回指で擦った後、画像を開いて「JKワイパー(株式会社クレシア製)」で3回ふき取り、べた画像の折り目個所の折り曲げ前後の画像濃度から下記式により算出した値である。
定着率(%)=(折り曲げ後画像濃度)/(折り曲げ前画像濃度)×100
得られた定着率から、下記のように折り目定着強度を評価し、○以上を合格とした。
評価基準
◎:各温度で折り目の定着率が90〜100%となった。
○:各温度で折り目の定着率が80〜90%未満となった。
×:折り目の定着率が80%未満となるものがあった。
(2)低温定着性
市販のデジタル複写機bizhub C353(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)を評価機として使用し、装備されている定着装置を設定温度可変に改造し、定着用加熱部材の表面温度を、130〜180℃の範囲で5℃刻みで変化させ、それぞれの表面温度の際に、搬送芳香に対して垂直方向に5mm幅のベタ黒帯状画像を有するA4画像を縦送りで搬送定着した後に、搬送方向に対して垂直に5mm幅のベタ黒帯状画像と20mm幅のハーフトーン画像を有するA4画像を横送りで搬送し、コールドオフセットに起因する画像汚れが発生したときの温度を測定した。
コールドオフセットが発生しなくなる温度が150℃以下の場合を合格とする。
(3)耐ブロッキング性
トナー0.5gを内径21mmの10mlガラス瓶に取り蓋を閉めて、タップデンサーKYT−2000(セイシン企業製)で室温にて600回振とうした後、蓋を取った状態で55℃、35%RHの環境下に2時間放置した。次いで、トナーを48メッシュ(目開き350μm)の篩上に、トナーの凝集物を解砕しないように注意しながらのせて、パウダーテスター(ホソカワミクロン社製)にセットし、押さえバー、ノブナットで固定し、送り幅1mmの振動強度に調整し、10秒間振動を加えた後、篩上の残存したトナー量の比率(質量%)を測定した。トナー凝集率は下記式により算出される値である。
(トナー凝集率(%))=(篩上の残存トナー質量(g))/0.5(g)×100
下記に記載の基準によりトナーの耐熱保管性の評価を行った。
評価基準
◎:トナー凝集率が15質量%未満(トナーの耐熱保管性が極めて良好)
○:トナー凝集率が20質量%以下(トナーの耐熱保管性が良好)
×:トナー凝集率が20%を超える(トナーの耐熱保管性が悪く、使用不可)
(4)トナーのガラス転移温度の測定
本発明のトナーのガラス転移温度は、DSC−7示差走査カロリーメーター(パーキンエルマー製)、TAC7/DX熱分析装置コントローラ(パーキンエルマー製)を用いて行うことができる。
測定手順としては、トナー4.5mg〜5.0mgを小数点以下2桁まで精秤し、アルミニウム製パン(KITNO.0219-0041)に封入し、DSC−7サンプルホルダーにセットする。リファレンスは空のアルミニウム製パンを使用した。測定条件としては、測定温度0℃〜200℃、昇温速度10℃/分、降温速度10℃/分で、Heat-cool-Heatの温度制御で行い、その1st.Heatにおけるデータをもとに解析を行った。
ガラス転移温度は、第1の吸熱ピークの立ち上がり前のベースラインの延長線と、第1のピークの立ち上がり部分からピーク頂点までの間で最大傾斜を示す接線を引き、その交点の温度をガラス転移点として示す。
(5)評価結果
下記表3に評価結果を示す。
Figure 2011112840

表3に示すように、本発明のポリエステルを含有するトナー1〜11は、比較例のトナー12〜14に比べて定着画像の強度が高く、また耐ブロッキングに優れていることが認められる。

Claims (4)

  1. 少なくとも樹脂及び着色剤を含むトナーにおいて、
    前記樹脂が非晶質ポリエステル樹脂を含有し、
    前記非晶質ポリエステル樹脂が、炭素数5〜20のアルキル基、アルキレン基、又はアルケニル基を有するモノマーユニットを構成成分中に5〜20%含むことを特徴とするトナー。
  2. 前記非晶質ポリエステル樹脂が、炭素数5〜20のアルキル基、アルキレン基を有するモノマーユニットを構成成分中に5〜20%含むことを特徴とする請求項1に記載のトナー。
  3. 前記樹脂が、非晶質ポリエステル樹脂とスチレンアクリル系樹脂を含み、
    前記非晶質ポリエステル樹脂を3〜20%含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のトナー。
  4. トナー粒子がコア・シェル構造を有し、
    トナーのガラス転移温度が、20〜40℃であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のトナー。
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