JP2010181802A - トナー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 結着樹脂と着色剤と離型剤を少なくとも含有する芯粒子と、該芯粒子を被覆する被覆層とを有するトナーであって、
該被覆層が、該芯粒子を形成した後に、該芯粒子表面に樹脂微粒子を固着させて形成したものであり、
該芯粒子のガラス転移温度Tg1(℃)と該樹脂微粒子のガラス転移温度Tg2(℃)との差(Tg2−Tg1)(℃)が5乃至40℃であり、
該樹脂微粒子が少なくともカルボキシル基およびスルホン酸基を含有する樹脂で構成されるものであり、
且つ、該被覆層に含有される硫黄元素がトナー粒子に対して0.005乃至0.050質量%であることを特徴とするトナー。
【選択図】 なし
Description
該被覆層が、該芯粒子を形成した後に、樹脂微粒子を固着させて形成したものであり、
該芯粒子のガラス転移温度Tg1(℃)と該樹脂微粒子のガラス転移温度Tg2(℃)との差(Tg2−Tg1)(℃)が5乃至40℃であり、
該樹脂微粒子が少なくともカルボキシル基およびスルホン酸基を含有する樹脂で構成されるものであり、
且つ、該被覆層に含有される硫黄元素がトナー粒子に対して0.005乃至0.050質量%であることを特徴とするトナーに関する。
例えば、芯粒子の原料となるモノマーや、芯粒子を構成する樹脂の溶解液に、被覆層構成材料である樹脂を溶解させた溶解液を分散媒中に分散させ、芯粒子形成の進行とともに被覆層構成材料を液滴の表面に偏在させて被覆層を形成する方法が挙げられる。
一般式(I)
一般式(II)
被覆層の硫黄元素量は、蛍光X線分析装置(XRF)を用いてトナー粒子および樹脂微粒子中に含まれる硫黄元素の定量分析を行うことで求めることができる。測定方法はJIS K 0119−1969に準ずるが、具体的には以下の通りである。
上記した硫黄元素量の測定方法に従って、樹脂微粒子に含有される硫黄元素量S1(質量%)、トナー粒子に含有される硫黄元素量S2(質量%)を算出する。得られた結果を下記式に代入して、被覆量(質量%)を算出する。
被覆量(質量%)=100/((S1/S2)−1)
酸価は、樹脂1gに含まれるカルボキシル基およびスルホン酸基を中和するのに必要な水酸化カリウムの量で表され、JIS K 0070−1992に準じて測定されるが、具体的には、以下の手順に従って測定する。
フェノールフタレイン1.0gをエチルアルコール(95vol%)90mlに溶かし、イオン交換水を加えて100mlとし、フェノールフタレイン溶液を得る。
(A)本試験
試料2.0gを200mlの三角フラスコに精秤し、トルエン/エタノール(2:1)の混合溶液100mlを加え、5時間かけて溶解する。次いで、指示薬として前記フェノールフタレイン溶液を数滴加え、前記水酸化カリウム溶液を用いて滴定する。尚、滴定の終点は、指示薬の薄い紅色が約30秒間続いたときとする。
(B)空試験
試料を用いない(すなわちトルエン/エタノール(2:1)の混合溶液のみとする)以外は、上記操作と同様の滴定を行う。
A=[(C−B)×f×5.61]/S
ここで、A:酸価(mgKOH/g)、B:空試験の水酸化カリウム溶液の添加量(ml)、C:本試験の水酸化カリウム溶液の添加量(ml)、f:水酸化カリウム溶液のファクター、S:試料(g)である。
ガラス転移温度は、示差走査熱量分析装置「Q1000」(TA Instruments社製)を用いてASTM D3418−82に準じて測定する。
装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。
芯粒子およびトナーの重量平均粒径(D4)および個数平均粒径(D1)は、以下のようにして算出する。測定装置としては、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)を用いる。測定条件の設定および測定データの解析は、付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いる。尚、測定は実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで行う。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、専用ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100ml平底ビーカーに前記電解水溶液約30mlを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で約3質量倍に希釈した希釈液を約0.3ml加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispension System Tetora150」(日科機バイオス社製)を準備する。超音波分散器の水槽内に約3.3lのイオン交換水を入れ、この水槽中にコンタミノンNを約2ml添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。尚、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒径(D4)および個数平均粒径(D1)を算出する。尚、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、「分析/体積統計値(算術平均)」画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)である。前記専用ソフトでグラフ/個数%と設定したときの、「分析/個数統計値(算術平均)」画面の「平均径」が個数平均粒径(D1)である。
該樹脂微粒子のメジアン径(D50)は、レーザー回折/散乱式粒径分布測定装置を用いて測定した。
測定装置としては、レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置「LA−920」(堀場製作所社製)を用いる。測定条件の設定および測定データの解析は、LA−920に付属の専用ソフト「HORIBA LA−920 for Windows(登録商標) WET(LA−920) Ver.2.02」を用いる。また、測定媒体としては、予め不純固形物などを除去したイオン交換水を用いる。
(1)バッチ式セルホルダーをLA−920に取り付ける。
(2)所定量のイオン交換水をバッチ式セルに入れ、バッチ式セルをバッチ式セルホルダーにセットする。
(3)専用のスターラーチップを用いて、バッチ式セル内を撹拌する。
(4)「表示条件設定」画面の「屈折率」ボタンを押し、相対屈折率を1.20に設定する。
(5)「表示条件設定」画面において、粒径基準を体積基準とする。
(6)1時間以上の暖気運転を行った後、光軸の調整、光軸の微調整、ブランク測定を行う。
(7)ガラス製の100ml平底ビーカーに合成例で作製した樹脂微粒子分散液を約3ml入れる。さらに約57mlのイオン交換水を入れて樹脂微粒子分散液を希釈する。この中に分散剤として、「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で約3質量倍に希釈した希釈液を約0.3ml加える。
(8)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispension System Tetora150」(日科機バイオス社製)を準備する。超音波分散器の水槽内に約3.3lのイオン交換水を入れ、この水槽中にコンタミノンNを約2ml添加する。
(9)前記(7)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(10)60秒間超音波分散処理を継続する。また、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(11)前記(10)で超音波処理を行った樹脂微粒子分散液を、気泡が入らないように注意しながら直ちにバッチ式セルに少量ずつ添加して、タングステンランプの透過率が90%〜95%となるように調整する。そして、粒度分布の測定を行う。得られた体積基準の粒度分布のデータを元に、体積基準のメジアン径(D50)を算出する。
(ポリエステル樹脂の合成)
撹拌機、コンデンサー、温度計、窒素導入管を備えた反応容器に下記の単量体を仕込み、エステル化触媒としてテトラブトキシチタネート0.03質量部を添加し、窒素雰囲気下、温度220℃に昇温して、撹拌しながら5時間反応を行った。
ビスフェノールA−プロピレンオキサイド2モル付加物 : 49.2質量部
エチレングリコール : 8.9質量部
テレフタル酸 : 21.7質量部
イソフタル酸 : 12.4質量部
5−ナトリウムスルホイソフタル酸 : 4.8質量部
次いで、無水トリメリット酸3.0質量部を加え、反応容器内を5乃至20mmHgに減圧しながら、さらに5時間反応を行い、ポリエステル樹脂を得た。
撹拌機、コンデンサー、温度計、窒素導入管を備えた反応容器に、得られたポリエステル樹脂100.0質量部とメチルエチルケトン45.0質量部、テトラヒドロフラン45.0質量部を仕込み、温度80℃に加熱して溶解した。
作製例1において、単量体の仕込み量を表1に示すように変更した以外は、作製例1と同様にして反応を行い、ポリエステル樹脂の水分散体を得た。これを、樹脂微粒子分散液(b)乃至(q)とした。得られた樹脂微粒子分散液(b)乃至(q)について、各分散液中に分散される樹脂の酸価、スルホン酸に由来する酸価、カルボキシル基に由来する酸価、ガラス転移温度を前述の方法で測定した。さらに、各分散液の微粒子のメジアン径(D50)を前述の方法で測定した。
結果をまとめて表2に示した。
(顔料分散ペーストの作製)
スチレン : 219.5質量部
Cuフタロシアニン(Pigment Blue 15:3) : 19.7質量部
上記材料を容器中で十分プレミクスした後、これを温度20℃以下に保ったままアトライター(三井三池化工機製)を用いて約4時間分散混合し、顔料分散ペーストを作製した。
イオン交換水1152.0質量部に0.1モル/リットル−Na3PO4水溶液390.0質量部を投入し、クレアミックス(エム・テクニック社製)を用いて撹拌しながら、温度60℃に加温した。その後、1.0モル/リットル−CaCl2水溶液58.0質量部を添加してさらに撹拌を続け、Ca3(PO4)2からなる分散安定剤を含む水系媒体を調製した。
n−ブチルアクリレート : 108.1質量部
非晶性ポリエステル : 15.1質量部
(プロピレンオキサイド変性ビスフェノールAとイソフタル酸との重縮合物、ガラス転移温度Tg=58℃、Mw=7800、酸価=13mgKOH/g)
サリチル酸アルミニウム化合物 : 3.1質量部
(ボントロンE−88 : オリエント化学社製)
ジビニルベンゼン : 0.049質量部
上記重合性単量体組成物を60℃に加温し、これにエステルワックス(主成分C19H29COOC20H41、m.p.=68.6℃)32.8質量部を添加して混合溶解した。
芯粒子分散液の製造例1において、スチレン219.5質量部を、170.4質量部に、n−ブチルアクリレート108.1質量部を、157.2質量部に変えた以外は芯粒子分散液の製造例1と同様にして、芯粒子分散液(B)を作製した。
芯粒子分散液の製造例1において、スチレン219.5質量部を、271.9質量部に、n−ブチルアクリレート108.1質量部を、55.7質量部に変えた以外は芯粒子分散液の製造例1と同様にして、芯粒子分散液(C)を作製した。
芯粒子分散液の製造例1において、スチレン219.5質量部を、163.8質量部に、n−ブチルアクリレート108.1質量部を、163.8質量部に変えた以外は芯粒子分散液の製造例1と同様にして、芯粒子分散液(D)を作製した。
芯粒子分散液の製造例1において、スチレン219.5質量部を、285.0質量部に、n−ブチルアクリレート108.1質量部を、42.6質量部に変えた以外は芯粒子分散液の製造例1と同様にして、芯粒子分散液(E)を作製した。
(結着樹脂溶液の作製)
冷却管、窒素導入管および撹拌機のついた反応容器中に、下記材料を投入した。
1,3−プロパンジオール : 847質量部
テレフタル酸ジメチルエステル : 861質量部
1,6−ヘキサン二酸 : 212質量部
テトラブトキシチタネート(縮合触媒): 3質量部
170℃で窒素気流下、生成するメタノールを留去しながら7時間反応させた。ついで240℃まで徐々に昇温させながら、窒素気流下に、生成するプロピレングリコール、水を留去しながら5時間反応させ、さらに20mmHgの減圧下にて反応させた後、取り出した。取り出した樹脂を室温まで冷却後、粉砕、粒子化し、結着樹脂1を得た。結着樹脂1のTgは46℃であった。
次に、撹拌羽根つきの密閉性容器に酢酸エチルを50質量部投入し、100rpmで撹拌しているところに、上記結着樹脂1を50質量部添加して、室温で3日撹拌することで結着樹脂溶液を調製した。
カルナウバワックス(融点83℃) : 18質量部
酢酸エチル : 82質量部
上記材料を撹拌羽根つきの容器内に投入し、系内を70℃に加熱することでカルナウバワックスを酢酸エチルに溶解させた。
結着樹脂1 : 20質量部
Cuフタロシアニン(Pigment Blue 15:3) : 20質量部
酢酸エチル : 60質量部
上記材料を容器中で十分プレミクスした後、これを20℃以下に保ったままアトライター(三井三池化工機製)を用いて約4時間分散混合し、着色剤分散液を得た。
・油相の調製
ワックス分散液 : 50質量部
(カルナウバWAX固形分:18%)
着色剤分散液 : 25質量部
(顔料固形分:20%、樹脂固形分:20%)
結着樹脂溶液 : 160質量部
(樹脂固形分:50%)
酢酸エチル : 15質量部
上記溶液を容器内に投入し、ホモディスパー(特殊機化工業(株)社製)で2000rpmで5分間撹拌・分散することにより油相を調製した。
・水相の調製
イオン交換水1152.0質量部に0.1モル/リットル−リン酸ナトリウム(Na3PO4)水溶液390.0質量部を投入し、クレアミックス(エム・テクニック社製)を用いて撹拌しながら、60℃に加温した。その後、1.0モル/リットル−塩化カルシウム(CaCl2)水溶液58.0質量部を添加してさらに撹拌を続け、リン酸三カルシウム(Ca3(PO4)2)からなる分散安定剤を製造し、さらに酢酸エチル100質量部を投入して水系媒体を調製した。
・乳化および脱溶媒
前記油相を前記水相中に投入し、クレアミックス(エム・テクニック社製)を用いて、60℃、窒素雰囲気下にて、10,000rpmで1分間撹拌して造粒を行った。
分散液の一部を抜き取り、pHが1.5になるまで希塩酸を加えろ過し、水洗および乾燥して得られた粉体粒子のガラス転移温度と重量平均粒径(D4)を測定したところ、ガラス転移温度45℃、重量平均粒径(D4)6.3μmであった。
(トナー粒子1の作製)
芯粒子分散液(A)500.0質量部(固形分100.0質量部)に、撹拌下、樹脂微粒子分散液(a)25.0質量部(固形分5.0質量部)を緩やかに添加した。
未処理のシリカ微粉体100質量部を、10質量部のヘキサメチルジシラザンで処理し、さらに10質量部のシリコーンオイルで処理して、一次粒径12nm、BET比表面積が120m2/gの疎水性シリカ微粉体を調製した。次いで、上記トナー粒子100.0質量部に対して、該疎水性シリカ微粉体1.0質量部を加え、ヘンシェルミキサー(三井三池化工機製)を用いて混合した。こうして、トナー1を作製した。
実施例1において、芯粒子分散液と樹脂微粒子分散液およびpH7.2に調整した後の加熱処理温度を表3に示すように変更した以外は、実施例1と同様にしてトナー粒子1乃至19およびトナー1乃至19を得た。
(トナー粒子20の作製)
樹脂微粒子分散液(g)の一部を抜き取り、常温で一昼夜乾燥後、40℃減圧下条件でさらに一昼夜乾燥し、樹脂微粒子分散液(g)を構成する樹脂を得た。
未処理のシリカ微粉体100質量部を、10質量部のヘキサメチルジシラザンで処理し、さらに10質量部のシリコーンオイルで処理して、一次粒径12nm、BET比表面積が120m2/gの疎水性シリカ微粉体を調製した。次いで、上記トナー粒子100.0質量部に対して、該疎水性シリカ微粉体1.0質量部を加え、ヘンシェルミキサー(三井三池化工機製)を用いて混合した。こうして、トナー20を作製した。
上記した各トナーと、シリコーン樹脂で表面被覆した磁性微粒子分散型樹脂キャリアとを、トナー濃度が4.0質量%になるように混合し、二成分現像剤とした。
次に上記現像機を、予備回転なしにベタ白のA4画像を50枚出力し、下記手順により白地部のかぶり評価を行い、トナー摩擦帯電性の評価とした。
A:10枚以内でかぶり濃度が1.0%未満(摩擦帯電性が特に優れている)
B:11〜15枚以内でかぶり濃度が1.0%未満(摩擦帯電性が優れている)
C:16〜20枚以内でかぶり濃度が1.0%未満(摩擦帯電性が良好である)
D:21〜30枚以内でかぶり濃度が1.0%未満(摩擦帯電性がやや劣る)
E:31枚においてかぶり濃度が1.0%以上(摩擦帯電性が劣る)
まず、二成分系現像剤50gを量り採り、常温低湿環境(23℃/5%)の環境下で1昼夜放置し、その後それぞれを50ccのポリ容器に入れ、1分間かけて200回振とうさせる。
帯電保持率(%)=100×帯電量H(mC/kg)/帯電量L(mC/kg)
として高湿環境下における帯電保持率(%)を計算し、以下の基準で帯電性の環境安定性評価を行った。
A:帯電保持率(%)が70%以上
B:帯電保持率(%)が60%以上70%未満
C:帯電保持率(%)が50%以上60%未満
D:帯電保持率(%)が40%以上50%未満
E:帯電保持率(%)が40%未満
トナー粒子5gを容積100mlのポリカップに量り採り、これを内部温度50℃の恒温槽に入れて7日間放置する。その後、ポリカップを取り出して、中のトナーの状態変化を目視にて評価する。判定基準は以下の通りである。
A:変化なし
B:凝集体があるが、すぐにほぐれる
C:凝集体がやや多いが、衝撃を与えるとほぐれる
D:凝集体が多く、容易にはほぐれない
E:ほとんどほぐれない
作製した各二成分現像剤を用いて、耐久性評価、低温定着性評価、帯電量及び帯電安定性評価をそれぞれ以下の方法に従って行った。
まず、二成分現像剤を高温高湿下(30℃/80%)で7日間放置した後、常温常湿下(23℃/60%)でさらに3日間放置し、初期混合による帯電をリセットする。
A:低温側定着開始点が120℃ (低温定着性能が特に優れている)
B:低温側定着開始点が125℃ (低温定着性能が良好である)
C:低温側定着開始点が130℃ (低温定着性能が問題ないレベルである)
D:低温側定着開始点が135℃ (低温定着性能がやや劣る)
E:低温側定着開始点が140℃ (低温定着性能が劣る)
結果を表5に示した。
2 測定容器
3 スクリーン
4 フタ
5 真空計
6 風量調節弁
7 吸引口
8 コンデンサー
9 電位計
Claims (6)
- 結着樹脂と着色剤と離型剤を少なくとも含有する芯粒子と、該芯粒子を被覆する被覆層とを有するトナーであって、
該被覆層が、該芯粒子を形成した後に、該芯粒子表面に樹脂微粒子を固着させて形成したものであり、
該芯粒子のガラス転移温度Tg1(℃)と該樹脂微粒子のガラス転移温度Tg2(℃)との差(Tg2−Tg1)(℃)が5乃至40℃であり、
該樹脂微粒子が少なくともカルボキシル基およびスルホン酸基を含有する樹脂で構成されるものであり、
且つ、該被覆層に含有される硫黄元素がトナー粒子に対して0.005乃至0.050質量%であることを特徴とするトナー。 - 前記芯粒子のガラス転移温度Tg1(℃)が20乃至60℃であることを特徴とする請求項1に記載のトナー。
- 前記樹脂微粒子のカルボキシル基に由来する酸価が3.0乃至20.0mgKOH/gであり、
スルホン酸基に由来する酸価が2.0乃至15.0mgKOH/gであり、カルボキシル基に由来する酸価およびスルホン酸基に由来する酸価の合計が8.0乃至30.0mgKOH/gであることを特徴とする請求項1または2に記載のトナー。 - 前記被覆層の被覆量が、前記芯粒子100質量部に対して1.0乃至10.0質量部であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のトナー。
- 前記芯粒子が、重合性単量体と着色剤と離型剤を少なくとも含有する重合性単量体組成物を水系媒体中に分散させ、該重合性単量体を重合して得られたものであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のトナー。
- 前記芯粒子が、該結着樹脂を溶解することのできる溶剤に、少なくとも結着樹脂と着色剤と離型剤を溶解あるいは分散させた結着樹脂溶解液を、分散安定剤を分散させた水系媒体中に懸濁させ、該溶剤を除去する工程を経て製造されたものであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のトナー。
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