JPH08500017A - 二特異的免疫アドヘジン - Google Patents

二特異的免疫アドヘジン

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JPH08500017A JP6506516A JP50651694A JPH08500017A JP H08500017 A JPH08500017 A JP H08500017A JP 6506516 A JP6506516 A JP 6506516A JP 50651694 A JP50651694 A JP 50651694A JP H08500017 A JPH08500017 A JP H08500017A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、二特異的免疫アドヘジンを調製および均一に精製することに関する。二特異的化合物は、ヘテロ3量体免疫グロブリン様構造によって特徴づけられ、第1の機能性をもつ免疫グロブリン重鎖および第2の機能性をもつ免疫グロブリン重鎖−軽鎖ぺアーからなる。

Description

【発明の詳細な説明】二特異的免疫アドヘジン 発明の分野 本発明は、二特異的免疫アドヘジンの分野に由来する。さらに詳細には、本発 明は、2つの特異性を有する免疫アドヘジンを生産する組み換え技術の使用、お よびそれらを均質に精製する技術に関する。本発明はまた、二特異的免疫アドヘ ジンを治療的または診断的に使用することにも関する。発明の背景 免疫アドヘジン(immunoadhesins)は、細胞表面レセプター、細胞接着分子ま たはリガンド(“アドヘジン”)のようなタンパク質の結合特異性と、免疫グロ ブリンの定常ドメインのエフェクター機能とが組み合わされた抗体様分子である 。免疫アドヘジンは、ヒト抗体の価値ある化学的および生物学的性質の多くを有 する。免疫アドヘジンは、適切なヒト免疫グロブリンのヒンジおよび定常ドメイ ン(Fc)の配列に結合する望ましい特異性を有するヒトタンパク質の配列から 構築することができるので、ヒトの成分を全て用いて、関心のある結合特異性を 達成することができる。このような免疫アドヘジンは、患者に対する免疫原性が 最小であり、慢性的なまたは反復した使用に対して安全である。抗体様免疫アド へジンの両腕構造が2つの異なる特異性を有するなら、免疫アドヘジンは、二特 異的抗体の分類上、二特異的であると呼ばれる。 文献に報告されている免疫アドヘジンには、T細胞レセプター*[ガスコイン Gascoigneら,Proc.Natl.Acod.Sci.USA 84 ,2936−2940(1987)];CD4*[カポンCaponら,Nat ure 337,525−531(1989);トラウネッカーTraunec kerら,Nature 339,68−70(1989);ツェットマイセル Zettmeisslら,DNA Cell Biol.USA ,347− 3 53(1990);ビルンByrnら,Nature 344,667−670 (1990)];L−セレクチン(ホーミングレセプター)[ワトソンWats onら,J.Cell.Biol.110,2221−2229(1990); ワトソンWatsonら,Nature 349,164−167(1991) ];CD44*[アルフォAruffoら,Cell 61,1303−131 3(1990)];CD28*およびB7*[リンスレーLinsleyら, .Exp.Med.173 ,721−730(1991)];CTLA−4*[ リンスレーLら.J.Exp.Med.174,561−569(1991)] ;CD22*[スタメンコビィックStamenkovicら,Cell 66 ,1133−1144(1991)];TNFレセプター[アシケナジAshk enaziら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 88,105 35−10539(1991);レスラウアーLesslauerら,Eur. J.Immunol.27 ,2883−2886(1991);ペペルPepp elら,J.Exp.Med.174,1483−1489(1991)];N Pレセプター[ベネットBennettら,J.Biol.Chem.266, 23060−23067(1991)];IgEレセプターα鎖*[リッジウェ イとゴーマンRidgway and Gorman,J.Cell.Biol .115 ,abstr.1448(1991)];HGFレセプター[マーク, M.R.マーク,M.R.ら,1992,submitted]の融合物があり 、星印*は、そのレセプターが免疫グロブリンスーパーファミリーの一員である ことを示す。 レセプター一免疫グロブリン免疫アドヘジンの原型はCD4−IgGキメラで あるが、これはヒト免疫不全ウイルス(HIV)の感染を予防または治療する能 力を調べるために臨床実験において詳細に研究されている。 HIVは未だ論争中の機構によってCD4+リンパ球を涸渇させ、またHIV 抗原に対する抗体および細胞性免疫に応答するものが存在するにもかかわらず、 免疫系の監視機能を破壊する[グループマンGroopmanら,AIDS R es.and Human Retrovirus ,71−85(1987 ) ;ウォーカーWalkerら,Nature 328,345−348(198 6)]。 細胞傷害性細胞は、3つの主要な分類;抗体依存性細胞傷害(ADCC)の仲 介細胞、細胞傷害性Tリンパ球(CTL)、およびナチュラルキラー(NK)細 胞と活性化マクロフファージを含む雑多なキラー細胞に分けられる[へンカート P.A.Henkart,P.A.ら,Ann.Rev.Immunol.3: 31−58(1985)]。T細胞が仲介する溶解では、腫瘍または感染細胞表 面に存在してこれらの細胞を正常な自己の細胞と区別するためのクラスII主要組 織適合抗原系(MHC)分子と共働して、T細胞レセプター(TCR)が変異ま たは外来マーカーに結合する。ADCCでは、この機能はFcγレセプター(F cγR)によって実行され、抗体に覆われた標的細胞が破壊される[ロブチク, J.C.およびホン,R.Lovchik,J.C.and Hon,R.Pr og.Allergy 22,1−44(1977);ズカーマン,S.H.お よびダグラス,S.D.Zuckerman,S.H.and Douglas ,S.D.CRC Crit.Rev.Microbiol.7:1−26(1 978);およびアンケレス,J.C.Unkeless,J.C.ら,Adv .Immunol.31 :247−268(1981)]。外来抗原に対する正 常な免疫応答は、マクロフファージ、単球および樹状細胞による抗原のプロセシ ングと抗原提示、Tヘルパーと記憶細胞の調節、およびこれらのエフェクター細 胞の活性化からなる。CD4+Tヘルパー細胞は、B細胞を刺激するリンホカイ ンを生産してADCCへ至る体液性免疫応答を誘起することによって、および細 胞傷害性Tリンパ球の活性化を刺激して外来の病原体に対する細胞性免疫応答を 補充することによって、正常な免疫系応答カスケードで中心的な役割を果たす。 後者は、ウイルス感染に対する主要な宿主側の防御であると考えられている[ヤ ップ,K.L.Yap,K.L.ら,Nature 273:238−239( 1978);カンナギ,M.Knnnagi,M.ら,J.Immunol.1 30 :2942−2946(1983);フライヤー,D.C.Flyer,D .C.ら,Nature 305:815−818(1983);ホルト,C. A. Holt,C.A.ら,J.Exp.Med.164:211−226(198 6)]。この流れはHIV感染によって破壊される:抗原提示細胞は感染を受け 、その機能は減少する。CD4+Tヘルパー細胞が進行性に失われ、その活性は 、細胞性系と体液性系の両者に対する“ヘルプ”の喪失およびウイルス感染を制 御するための結果として生じる免疫系不全と付随して減少する。 1984年には、細胞表面タンパク質CD4は、ヒト免疫不全ウイルスHIV に対するレセプターであることが示された[カポンおよびワードCapon a nd Ward,Annu.Rev.Immunol.9,649−678(1 991)に概説]。HIV感染の顕著な特徴はCD4+T細胞の特異的破壊であ り、AIDSに感染した個人の進行はCD4+T細胞数の減少と密接に平行する ので[レーン,H.およびフォーシ,A.Lane,H and Fauci, A.,Annu.Rev.Immunol.3,477−500(1985)] 、HIVがCD4+細胞に直接感染するかまたは他の方法かのどちらかによって 、CD4レセプターとHIV−1のエンベロープ糖タンパク質であるgp120 との相互作用が、CD4+細胞の死の根底にあると提案された。 トランスメンブランおよび細胞質ドメインをコードする配列を除去するために 天然のCD4遺伝子を断頭すると、組み換え可溶性分泌タンパク質を生産するこ とができる。組み換え可溶性CD4(rsCD4)はウイルス−レセプター相互 作用をブロックすることによってHIVの感染を防ぐということがいくつかのグ ループによって示唆された。しかし、CD4抗原の可溶性分泌型の半減期は、そ の大きさが小さいために、この大きさ(約50kDa)の分子が腎臓で迅速に除 去されるので、短いことがまもなく明らかになった。CD4の一部は、その構造 が類似することから、そのキメラ分子のどの部分にも不都合な効果をもたらすこ となしに、免疫グロブリンの可変域と置換できることが可能であるように見え、 この分子は、より長い半減期およびより遅いクリアランスを有する有意に変化し た薬物動態をもち、等量の投与に対してより高い定常状態濃度を生み出すことが 示唆された。その構造は免疫グロブリンのFcドメインを含有しているので、抗 体依存性細胞傷害(ADCC)を仲介する能力、溶解性補体カスケードの活性化 、 およびFcレセプターが仲介するクリアランスによるウイルスの向上した除去の ような抗体分子の防御的特性を、それらが獲得することもまた予言された。 免疫グロブリンの種々の部分とCD4の種々の部分とが結合している免疫アド ヘジンは、EP314,317(1989年5月3日公開)に開示されている。 ウサギにおける薬物動態学的研究により、CD42Fclと名付けた免疫アドへ ジンのクリアランス速度が、組み換え可溶性CD4(rsCD4)と比較して、 約30倍減少することが示唆された。サルおよびヒトにおいても、同様のクリア ランス速度の違いが観察された[モーデンティMordentiら,Pharm acuet.Res.8 ,1351−1359(1991)]。他の研究者達[ ツァイテマイセルZeittemeisslら,DNA Cell Biol. (US) ,347−353(1990)]もまた、マウスおよびサルにおい て、同様のCD4−Ig免疫アドヘジンのクリアランスが劇的に遅いことを観察 した。 ビルンByrnら,Nature 344,667−670(1990)は、 CD4−IgGがポリクローナル抗HIV血清と同程度にHIV感染細胞のAD CCを仲介できることを示した。しかし、抗HIV抗血清は可溶性gp120を 存在させることによって感作した“傍観”細胞に対してもADCCを仲介できる が、このことは、可溶性gp120が唯一のCD4結合部位しかもたないことか ら、CD4−IgGには当てはまらないことは重要である。ビルンByrnら,前掲 はまた、CD4−IgGが8時間に1%の割合で霊長類動物の胎盤を通過し 、これがヒト検体でヒトIgGに関して観察される結果に匹敵することを示した 。このことは、lmg/kgのCD4−IgGを陣痛の開始時点または出産の1 週間前および陣痛の開始時点でHIV血清陽性の妊婦に静脈内ボーラス投与した フェイズI臨床試験において今や確証されている。CD4−IgGはIgGの投 与と同程度にヒト胎盤を通過した。母子ともに毒性の徴候は全く示さなかった。 追跡調査の際にも、PCRで決定されるようなHIV感染、血漿のウイルス培養 およびリンパ球の増殖の証拠は、どの幼児でも示されなかった。 AIDS患者はHIV特異的細胞傷害性T細胞を失うが、残っているCD8陽 性Tリンパ球が細胞傷害機能を維持することが知られている。無関係な特異性を 有する細胞傷害性T細胞に焦点が当てられ、二特異的抗体を用いて標的細胞を殺 すための刺激を受けることができることもまた示された[スターツ,U.D.お よびビーバン,M.J.Staerz,U.D. and Bevan,M.J .,Immunol.Today ,241−245(1986)およびそこに 引用された参考文献]。細胞傷害性Tリンパ球は、活性化されてもいないし、ウ イルスを標的としてもいないが、その機能は残っており[ウォーカー,B.D. Walker,B.D.,Nature 328:345−348(1986) ]、HIV感染による免疫系の悲惨な不全の最後の生存者かもしれない。それゆ え、免疫系を補充するための合理的な取り組みは、ウイルスとの戦いにおいて新 しい標的に向けることにより、この残った細胞性免疫機能を開発することである かもしれない。 CD4−免疫グロブリンキメラの抗レトロウイルスの性質を保持しながら、A IDS患者における免疫系活性化経路の抑制を防止するという試みにおいて、ウ イルス感染細胞に対してエフェクター細胞を新しい標的に向けさせることが可能 な二特異的抗体を作成した。それらは必要なウイルスタンパク質を表面に発現す るので、レトロウイルスに感染した細胞は二特異的抗体の接近に特に適している ことが提案された。そのような抗体様分子は、標的細胞の表面の外来抗原を認識 する片方の腕および細胞傷害性細胞の表面の活性化分子を認識するもう片方の腕 を用いて、そのシグナル伝達系を通してエフェクター細胞を活性化でき、またM HC系の関与がなくても標的細胞に致死的な打撃を与えるよう助ける[セーガル ,D.およびウンダーリッヒ,J.Segal,D. and Wunderl ich,J.,Cancer Invest.6,83−92(1988);ユ ングハンス,R.P.Junghans,R.P.,Ann.Inter.Me d.116 ,146−160(1992)]。 文献中にてしばしば二機能的抗体と呼ばれる抗体様分子がこのように新たに生 み出されたことで、抗原を提示するための機能的欠陥を防ぐことが可能であり、 免疫制御を担う細胞はHIV感染に直接応答するエフェクター細胞を活性化する ことができる。これは、これらの人工的な抗体が感染細胞の表面上の外来抗原お よびADCCを仲介する細胞上のFcレセプターまたはCTL上の抗原レセプタ ーに結合することによって仲介される。 AIDSに対して向上した免疫治療を提供するための研究において、バーグB ergら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 88,4723( 1991)は、2番目の軽鎖に加えて、可変域がCD4配列と置換しているヒト IgG重鎖を結合したヒトCD3に対するマウス抗体由来の重鎖/軽鎖ぺアーか らなる二特異的抗体様分子(本明細書で用いられている用語では二特異的免疫ア ドヘジン)を構築した。CD3はT細胞上の抗原レセプターの一部であり、シグ ナル伝達に関係がある。二特異的分子は、どのHIV株のgp120にも結合す るCD4の能力とCD3に対する抗体のT細胞を活性化する性質を結び付けるた めに設計された。 現在では、二特異的抗体および免疫アドヘジンの組み換え生産は、通常、2つ の免疫グロブリン重鎖−軽鎖ぺアーの同時発現に基づいており、2つの重鎖は異 なる特異性を有する[ミルステインおよびキュロMilstein and C uello,Nature 305,537−539(1983)]。軽鎖に結 合していない免疫グロブリンの重鎖は、小胞体中の免疫グロブリン重鎖結合タン パク質(BiP)によって引き止められてしまうので、軽鎖の存在は一般に、効 率的な分泌にとって必須であると考えれれている[ハース,I.G.ワール,M .R.Haas,I.G.Wabl,M.R.,Nature 306,387 −389(1983);ボール,D.G.Bole,D.G.ら,J.Cell Blol.102 ,1558−1566(1986)]。免疫クロフリン重鎖お よび軽鎖がランダムに1組を形成するため、これらの雑種細胞(4種類雑種細胞 )は10種類の異なる抗体分子の混合物を生産する可能性があり、そのうちたっ た1つが正確な二特異的構造を有している。それゆえ、正確な分子の精製は非常 に厄介である。このように、10種類の可能な構造のうちたった1つが目的物で あり、その分子の精製が難しいために目的産物の収量はかなり減少する。 バーグBergらのマウス二特異的免疫アドヘジンは、マウス細胞で発現が可 能なベクター中でキメラタンパク質CD42γ1(カポンCaponら,前掲) をコードする遺伝子をクローニングし、得られたベクターを抗ヒトCD3抗体で あるγ1を分泌する雑種細胞にトランスフェクションすることによって、二特異 的抗体を類推して作成された。CD42γ1は免疫グロブリンのCH1ドメイン を保持しているので、抗体の軽鎖に結合する能力を有している。したがって、ト ランスフェクションされた雑種細胞は異種産物の混合物を生産し、抗CD3抗体 の重鎖−軽鎖ぺアーに結合した抗CD3抗体の軽鎖にジスルフィド結合で結合し たCD42γ1からなる4量体である目的の産物を含有した(バーグBregら の図1)。トランスフェクションされた雑種細胞に存在する3つのポリペプチド 鎖の他の組み合わせは、それぞれジスルフィド結合で結合した2つのCD42γ 1−抗CD3抗体の軽鎖のぺアー(2価の単一特異的な免疫アドヘジン)および ジスルフィド結合で結合した2つの抗CD3抗体重鎖−軽鎖のぺアー(2価の抗 CD3抗体)からなる2つの2価の単一特異的な4量体を含有した。産物を含有 するCD4領域は、溶出に未確定の抗CD4モノクローナル抗体を用いた抗CD 4アフィニティクロマトグラフィーによって、2価の抗CD3抗体から分離した 。バーグBergらの図2Eの電気泳動像で証明したように、目的の二特異的免 疫アドヘジンの大体等しい部分、および2価の単一機能的なジスルフィド結合で 結合した2つのCD42γ1抗CD3抗体の軽鎖のぺアーの4量体を得た。これ らの2つの成分は分離せず、インビトロでHIV感染細胞の傷害を促進する効力 を試験した二特異的免疫アドヘジン調製物は、4量体である単一特異的な2価の CD42γ1(細胞傷害を促進しない)および目的の、活性のある二特異的免疫 アドヘジンを等量ずつ含有した。量が少なく、2つの成分が両者とも2つのジス ルフィド結合で結合した重鎖−軽鎖のペアーからなる抗体様の4量体であり、構 造的に類似していることが、精製が難しい原因である。これらの2つの構造的に 非常に類似した産物の分離はCD3結合部位に基づかなければならず、調製量と しては簡単に手に入らない精製CD3リガンドやCD3結合部位に対する抗イデ ィオタイプモノクローナル抗体などの試薬を必要としただろう。 トラウネッカ−Trauneckerら,EMBO 10,3655−365 9(1991)は、2種類の二特異的CD4−抗CD3分子を生み出した。最初 の構造は、Fab域が抗CD3の1本鎖結合部位(FvCD3)およびCD4の 最初の2つのN末ドメインで置換しているヒトIgG3に基づいていた。最初に 、抗CD3雑種細胞TR66(VHおよびVL)由来の可変ドメインの配列をクロ ーニングし、VHおよびVLドメインの間の18アミノ酸の結合ペプチドをコード する合成DNA断片と融合し、FvCD3と呼ばれる構造を生み出した。それか ら、FvCD3はヒトIgG3分子中の可変ドメインを置換するために用い、得 られた免疫アドヘジン(FvCD3−Hγ3)は哺乳動物の細胞でCD4−Hγ 3とともに共発現した。3つの主要な産物(CD4−Hγ3、FvCD3−Hγ 3およびCD4−Hγ3/FvCD3−Hγ3)が得られ、そのうち最後に挙げ た二特異的免疫アドheヘジンは精製されていない少量の成分であった。 トラウネッカーTrauneckerらは、二特異的免疫アドヘジンの構造の 関して経験した困難を克服するために、ヤヌシン(CD4−FvCD3−Cカッ パ)と命名したFvCD3、CD4およびC−カッパの2つのN末ドメインから なる1本鎖ポリペプチドをデザインした。この二特異的直線状分子は抗カッパア フィニティカラムを用いて精製した。この分子は免疫グロブリンの定常ドメイン の配列を含有していないので、その血漿半減期は可溶性CD4よりも有意に長い ことは期待されない。 要するに、CD4の形態中のgp120と相互作用するドメイン[バーグ,J .Berg,J.ら,前掲;トラウネッカー,A.Traunecker,A. ら,前掲]またはHIV抗原に結合する抗gp120モノクローナル抗体[ザー リング,J.M.Zarling,J.M.ら,前掲;オカダ,H.Okada ,H.ら,前掲]を細胞傷害性Tリンパ球を刺激するCD3と相互作用するドメ インと結合することで、免疫グロブリン様分子[バーグ,J.Berg,J.ら ,前掲;ザーリング,J.M.Zarling,J.M.ら,J.Immuno l.1 40,2609−2613(1988);オカダ,H.Okada,H. ら,Immunol.Lett.15,31.247−52(1992)]また は1本鎖ペプチド[トラウネッカー,A.Traunecker,A.ら,前掲 ]をこれまで生じてきた。そのような二特異的構築物を含有する調製物は、細胞 傷害性 Tリンパ球でHIV感染の溶解を誘導するのに効果的だった。他の研究[ザーリ ング,J.M.Zarling,J.M.ら,前掲]はまた、核をなす標的細胞 に対するインビボでのADCCの主要な仲介者である大顆粒リンパ球(LGL) による細胞傷害を特異的に補充する抗CDI6(3G8)を開発した[オータル ド,J.R.Ortaldo,J.R.ら,J.Immunol.138:35 66−3572(1987)]。これは、同一の系においてCTLの細胞傷害を 補充する抗CD3二特異的構築物で観察されるものと等しい細胞傷害能力を示し ていた。 この分野が最近進歩したにもかかわらず、現在でも、二特異的免疫アドヘジン の効率的な生産、分離および精製に関して当業者に既知の一般に応用可能な方法 は存在していない。可能なペプチド鎖の組み合わせの数が多いときは特に、目的 産物の収量は通常少なく、目的以外の鎖の組み合わせをもつ副産物から双免疫ア ドヘジン分子を分離するために、各々の機能性に合わせて特異的に結合する試薬 などの特異的な分離方法が手近に必要である。生産物の混合物から2つの特異性 に基づいて成分を分離するのに容易な方法が存在しないときには、分離および精 製は、厄介で、極端に経費を食い、時間を浪費するものとなる。 いかなる特異性をも有する目的の二特異的免疫アドヘジンを高収量で生産する 方法を提供することが好ましいだろう。 目的の二特異的産物が実質的に均一な形態で分離ができるように、特異性の1 つを特異的に認識できるような簡便に入手できる試薬が存在しないときでも、目 的以外の免疫グロブリン鎖の組み合わせから生じる付随的な副産物から二特異的 免疫アドヘジンを分離することができる方法を提供することもまた好ましいだろ う。 HIV感染細胞を殺す患者自身の細胞障害性リンパ球を新たな標的に向けるこ とによって、HIVにさらされた個人におけるHIV感染を予防または治療する 方法を提供することはさらに好ましいだろう。 したがって、実質的に均一な二特異的免疫アドヘジンを生産する方法を提供す ることが本発明の目的である。 付随する副産物から実質的に均一な形態で二特異的免疫アドヘジンを分離する 方法を提供することもまた目的である。 そのような方法によって得ることができる実質的に均一な二特異的免疫アドヘ ジンを提供することがさらなる目的である。 さらに、感染した妊婦から胎児へのHIV感染の伝播の予防を含めて、HIV にさらされたかまたはさらされる危険のある個人において、HIV感染の予防ま たは治療する方法を提供することもまた目的である。 HIVにさらされているかまたは感染している患者の細胞傷害性リンパ球また はリンパ節に対して抗HIV物質を特異的に向かわせることのできる薬物伝達系 を提供することがさらなる目的である。 これらおよびさらなる目的は当業の熟練者にとっては自明であろう。本発明の概要 本発明は、二特異的免疫アドヘジンを作成および精製する新規な方法に関する 。 抗体に関する研究に基づいて、軽鎖の存在は免疫アドヘジンの効率的な分泌に 必須であると一般的に考えられている[バーグBergら,前掲を参照]。当業 者に既知のほとんどの二特異的免疫アドヘジンは、分子のそれぞれの腕に重鎖融 合タンパク質と結合した軽鎖をもつようにデザインされてきた。軽鎖を欠いてい る稀な場合には(1992年5月26日発行の米国特許番号5,116,964 を参照)、二特異的免疫アドヘジンは雑種の免疫グロブリン鎖が適切に集合し折 りたたまれることを保証する対称的な構造を有する。 本発明は、片方の腕の雑種免疫グロブリン重鎖およびもう一方の腕の雑種免疫 グロブリン重鎖−軽鎖ペアーからなる二特異的免疫アドヘジンが、正確に集合し 、折りたたまれたヘテロ3量体の形態で効率的に分泌されうるという実験的な発 見を利用している。これは、片方の腕に軽鎖が存在せず、3量体分子という非対 称な構造をしていることとは関係ない。二特異的分子の片方だけに免疫グロブリ ン軽鎖が存在すると分離方法が簡単になるのと同じように、調製過程で有害では ない同様の非対称構造が、目的以外の免疫グロブリン鎖の組み合わせから目的の 二 特異的化合物を分離するのを容易にすることをさらに発見した。 本発明の二特異的免疫アドヘジンは、好ましくは、3量体分子を構成する3種 類の免疫グロブリン鎖をコードするDNA配列を適当な宿主細胞にそれぞれ導入 することによって生産する。その結果として、これらのDNA配列の割合は、自 由に変化することができる。この系を柔軟に利用することで、ヘテロ3量体二特 異的免疫アドヘジンの3種類の鎖をコードするDNA配列を組み換え宿主細胞に 導入する割合が、それらの発現によって得られる産物の混合物の組成に純粋な効 果をもつことが明らかになった。さらに明確に言えば、3種類の可能な免疫グロ ブリン鎖の組み合わせの相互の割合が、トランスフェクションに用いるプラスミ ドDNAの割合の関数として有意に変化することを発見した。したがって、2種 類の個々の雑種免疫グロブリン重鎖および軽鎖をコードするDNA配列の割合を 適当に調整することによって、目的のいかなる二特異的免疫アドヘジン産物の収 量も最適化することができる。 CD4および抗CD3特異性を有する免疫アドヘジンに関して、CD4−免疫 グロブリン融合タンパク質をコードするDNAを過量に用いることによって、目 的の二特異的免疫アドヘジン分子の収量が著しく増加することを見いだした。 バーグBergら,前掲のその構築物の精製計画と比較すると、習慣的な研究 にのっとった本発明の調製および精製過程の利点を最もよく説明している。バー グBergらの二特異的免疫アドヘジンは、マウス抗ヒトCD3抗体重鎖−軽鎖 のペアーからなっており、CD4−IgG−1重鎖定常ドメイン−マウス抗ヒト CD3抗体軽鎖のペアーにジスルフィド結合で結合している。このデザインでは 、二特異的抗体様分子の両腕は、免疫グロブリンのCH1ドメインにジスルフィ ド結合で結合した抗体の軽鎖を含有している。共発現は、3つの主要な産物:二 特異的免疫アドヘジン、ジスルフィド結合で結合した2つの抗CD3抗体重鎖− 軽鎖ペアーからなる2価の単一特異的4量体、およびジスルフィド結合で結合し た2つのCD4−IgG−1の重鎖−抗CD3軽鎖ペアーからなる第2の2価の 単一特異的4量体を生じる。CD4の配列を含有する産物は分子のCD4部分に 基づいた精製技術によって抗CD3抗体分子から分離できるのに対して、二特異 的 免疫アドヘジン分子の抗CD3部分に選択的に結合することができる試薬の入手 が基本的に難しいために、それらの互いからの分離は成し遂げられていない。そ の結果、バーグBergらは、いかなる商業的な(治療用または診断用)応用に も適さない産物の混合物のままで終わっている。 それとは対照的に、本発明の二特異的免疫アドヘジンの構造は、その分子のこ ちら側の腕に軽鎖が結合するのを防ぐためにそのCH1ドメインが除去されてい る1本のCD4−IgG−1重鎖定常ドメインの融合タンパク質がジスルフィド 結合で結合している擬人化抗CD3抗体重鎖−軽鎖のペアーから構成されている 。さらに、全長の二特異的免疫アドヘジンを調製するのに一般的に用いられてい るトランスフェクトーマ法の代わりに、この構造に存在する3つの鎖のコード配 列をそれそれ適当な宿主細胞に導入し、こうしてその相互の割合により大きな柔 軟性が与えられ、その結果、以前に達成されていたよりも著しく高い収量の産物 を得ることになった。この技術によって、3つの産物:CD3に対して2つの結 合部位を含有する2つの免疫グロブリンの重鎖−軽鎖のペアーから構成されるヘ テロ4量体;軽鎖を結合していないgp120に対する2つの結合部位を含有す る2つのCD4−Ig免疫アドヘジンから構成されるホモ2量体;およびCD3 に対する結合部位を1つとgp120に対する結合部位を1つ含有する、1つの 免疫グロブリン軽鎖、1つの免疫グロブリン重鎖および1つのCD4−Ig免疫 アドヘジンから構成されるヘテロ3量体(二特異的免疫アドヘジン)を生じた。 二特異的免疫アドヘジンは、二特異的分子に存在するCD4部分および免疫グロ ブリン軽鎖に基づいた直線的な精製計画を用いて、その治療的使用を可能にする ような実質的に均一な形態で、目的以外の鎖の組み合わせから精製することがで きる。 したがって、本発明は以下の事項を含有する二特異的免疫アドヘジンを作成す る方法に関している。 a)軽鎖との結合部位を欠いた免疫グロブリン重鎖定常ドメイン配列に融合し た第1の結合ドメインを含有する第1の融合物;軽鎖との結合部位を保持してい る免疫グロブリン重鎖定常ドメイン配列に融合した第2の結合ドメインを含有す る第2の融合物;および免疫グロブリン軽鎖をそれぞれコードするDNA配列を 宿主細胞へ導入すること; b)(i)第2の融合物−免疫グロブリン軽鎖のペアーと共有結合で結合した 第1の融合物を含有するヘテロ3量体;(ii)共有結合で結合した2つの第二の 融合物−免疫グロブリン軽鎖のペアーを含有するヘテロ4量体;(iii)共有結 合で結合した2つの第一の分子を含有するホモ2量体の混合物を生成するDNA 配列を発現するために宿主細胞を培養すること; c)(i)、(ii)および(iii)の産物の混合物を細胞培養から取り出すこ と; d)第1の結合ドメインおよび免疫グロブリン軽鎖のそれぞれに基づいた分離 方法によって実質的に均一な形態の産物(i)を単離すること。 好ましい具体例において、免疫グロブリンの鎖をコードするDNA配列の少な くとも2つをそれそれ宿主細胞に導入し、これらのDNA配列の割合を調整する ことによって目的のヘテロ3量体の収量を最適化する。 他の局面から言えば、本発明は、第1の結合ドメインおよび免疫グロブリン軽 鎖を含有する産物を特異的に認識し、任意の順序で分離する方法を用いることに よって、前出の産物の混合物から二特異的免疫アドヘジンを単離する方法に関す る。 単離のための好ましい方法はクロマトグラフィーであり、特に第1の結合ドメ イン(つまりCD4部分)、および二特異的免疫アドヘジンの分子の免疫グロブ リンの軽鎖部分に基づいた免疫アフィニティクロマトグラフィーである。 さらなる局面から言えば、本発明は、、標的細胞上の外来抗原を特異的に認識 する片方の腕、および細胞傷害性細胞上の活性化分子を認識するもう片方の腕を 有する、実質的に均一な二特異的免疫アドヘジンを作成するための以下の事項か らなる方法に関する: a)第1の免疫グロブリン重鎖定常ドメイン(CH1)が決して免疫グロブリ ンの軽鎖と結合することのできないように除去または変更してある免疫グロブリ ン重鎖の定常ドメインの配列と外来抗原結合ドメインとの融合物、軽鎖との結合 が可能なCH1ドメインを保持している細胞傷害性細胞上の活性化部位に対する 抗体の重鎖および上記の抗体の軽鎖をコードするDNA配列を宿主細胞に導入す ること; b)(i)ジスルフィド結合で結合した抗体の重鎖−軽鎖のペアーにジスルフ ィド結合で結合した外来抗原結合ドメイン−免疫グロブリン重鎖融合物からなる へテロ3量体の二特異的免疫アドヘジン;(ii)2つの抗体重鎖−軽鎖のぺアー からなるジスルフィド結合で結合したヘテロ4量体;および(iii)ジスルフィ ド結合で結合した2つの外来抗原結合ドメイン−免疫グロブリン重鎖定常ドメイ ン融合物をからなるホモ2量体の混合物を生産する上記のDNA配列を発現する ための上記の宿主細胞を培養すること; c)(i)、(ii)および(iii)の産物の混合物を細胞培養から取り出すこと ; d)二特異的免疫アドヘジン分子の外来抗原結合部分および軽鎖部分に基づい て、任意の順序で、アフィニティクロマトグラフィーによって産物(ii)および (iii)から二特異的免疫アドヘジン(i)を分離すること;および e)二特異的免疫アドヘジン(i)を実質的に均一な形態で回収すること。 特異的結合がgp160、gp120またはgp41ドメイン内の部位に対す るものであるときは、外来抗原は、例えば、HIVのようなレトロウイルスの必 須ウイルスタンパク質であるかもしれない。gp120に結合することが知られ ている分子は細胞表面糖タンパク質のCD4である。活性化される細胞傷害性細 胞は、好ましくは細胞傷害性T細胞または大顆粒リンパ球であり、活性化分子は 好ましくはCD3またはCD16である。 またさらなる局面から言えば、本発明は、共有結合で結合した、第一の機能性 を有する2つの免疫グロブリンの重鎖から構成されるホモ2量体および共有結合 で結合した、第二の機能性を有する2つの重鎖と軽鎖のペアーから構成されるへ テロ4量体を含んだ混合物から、第二の機能性を有する免疫グロブリン重鎖−軽 鎖のペアーと共有結合で結合した第一の機能性を有する免疫グロブリン重鎖から 構成される実質的に均一なヘテロ3量体二特異的免疫アドヘジンを単離するため の方法に関しており、第一の機能性および免疫グロブリン軽鎖のそれぞれに基づ いて、任意の順序で、2段階クロマトグラフィーによって付随するヘテロ4量体 およびホモ2量体からヘテロ3量体二特異的免疫アドヘジンを分離することを含 有している。もし望むのであれば、クロマトグラフィーによる精製段階のうち少 なくとも1回は繰り返してもよい。 さらに他の局面から言えば、本発明は、細胞傷害性細胞の表面上の活性化分子 に対する抗体の重鎖−軽鎖のペアーに共有結合で結合した、免疫グロブリン軽鎖 結合部位を欠く免疫グロブリン重鎖定常ドメイン配列と融合した、レトロウイル スの必須ウイルスタンパク質に対する結合ドメインを含有する実質的に均一な二 特異的免疫アドヘジンに関する。特定の具体例においては、二特異的免疫アドヘ ジンは、HIV結合配列および細胞傷害性Tリンパ球または大顆粒リンパ球がH IV感染と戦うために新たな標的に向うのを助ける配列をもつようにデザインさ れている。 さらなる局面から言えば、本発明は、標的細胞上でHIVを特異的に認識する 片方に腕、および細胞傷害性細胞上の活性化分子を認識するもう片方の腕を有す る3量体の二特異的IgG免疫アドヘジンの有効量を妊婦に投与することによっ て、HIV血清陽性の妊婦から胎児へHIV感染が伝播するのを防ぐ方法に関す る。 本発明の調製および精製方法の利点はCD4−Ig−抗CD3抗体二特異的免 疫アドヘジン[(CD4×抗CD3)二特異的免疫アドヘジン]の例によって説 明されているが、同様の計画は、その特異性に関係なく3量体二特異的免疫アド ヘジンを均一に調製および精製するのに広く応用できる。類似の方法で作成およ び精製できる他の二特異的免疫アドヘジンは、例えば、CD4−IgG×抗CD 16mAb、t−PA−IgG×抗フィブリンmAb、腫瘍壊死因子レセプター (TNFR)−IgG×抗エンドトキシンmAb、CD4−IgGxTNFR− IgG、CD4−IgGXL−セレクチン−IgGなどを含有する。最後に挙げ た分子は、リンパ球のホーミングレセプター(LHR,L−セレクチン)のリン パ節結合機能とCD4のHIV結合機能を結び付けており、HIV感染の予防も しくは治療において、関係する条件において、または診断用として潜在的な応用 の道を見いだしている。 本発明のあらゆる二特異的免疫アドヘジンはリポソームに、好ましくは同様の 指示とともにそれによって組み合わせ治療を容易にするような他の治療物質と組 み合わせて取り込んでもよい。図面の簡単な説明 図1は、(CD4×抗CD3)二特異的免疫アドヘジンの構造を描いている。 A.二特異的免疫アドヘジンの構築において用いられた抗体重鎖および軽鎖およ びCD4−IgG1キメラタンパク質のサブユニット構造。B.(CD4×抗C D3)二特異的免疫アドヘジンヘテロ3量体の構造の略図。 図2は、各DNAを異なる比(パーセントで表されている)で用いた場合の( CD4×抗CD3)二特異的免疫アドヘジンヘテロ3量体、抗CD3(αCD3 )ヘテロ4量体、およびCD4−免疫グロブリンホモ2量体(CD4−IgG) の生産を示している。プラスミドDNAの全量はどの場合も20μgであった。 トランスフェクションした細胞は35S−メチオニンで標識し、そしてプロテイン Aを用いて血清の入っていない上清からタンパク質を精製し、SDS−PSGE およびオートラジオグラフィーで分析した。 図3は、実施例1に記載したようなアフィニティークロマトグラフィーによる (CD4×抗CD3)二特異的免疫アドヘジンヘテロ3量体、抗CD3ヘテロ4 量体、およびCD4−免疫グロブリンホモ2量体の分離を示している。 図4。エフェクター細胞と抗体の共存による非感染細胞(CEM)(a)およ びHIV感染細胞(b)の溶解の特異性。標的細胞は一晩の間標識し、1mg/ mlの異なる抗体とともに室温で1時間インキュベー卜し、それからPBL−I L−2(黒い棒)、PBL−IL−2(白い棒)およびCTL(影つきの棒)の 3種類のエフェクター細胞とともに37°Cで3時間インキュベートした。上清 を回収し、実施例に記載したように計数し、計算した。 図5。ヒト血清の非存在下(a)または8%(b)または50%(c)ヒト血 清存在下におけるエフェクター細胞と抗体の共存によるHIV感染細胞(CEM /IIIB)の溶解。 図6。二特異的免疫アドヘジンが仲介するCTLによるCEM/IIIB溶解の 用量依存性効果(垂直の棒は標準偏差を示す)。発明の詳細な説明 A.定義 抗体(Abs)および免疫グロブリン(IgG)は、同じ構造的特徴を有する 糖タンパク質である。抗体が特定の抗原に特異性を示すのに対し、免疫グロブリ ンは抗体および、抗原特異性を欠く他の抗体様分子の両方を包含する。例えば、 後者の種類のポリペプチドは、リンパ系によって低レベルに、骨髄腫によって増 加したレベルで生産される。構造的な意味では、“抗体”という用語と“免疫グ ロブリン”という用語は本明細書を通じて相互交換的に使用されているが、抗原 特異性に関係する機能的性質を議論する場合には明確な区別を行っている。 天然の抗体および免疫グロブリンは通常、2つの同一の軽(L)鎖および2つ の同一の重鎖(H)から構成される約150,000ダルトンのヘテロ4量体糖 タンパク質である。重鎖の間のジスルフィド結合の数は異なる免疫グロブリンの イディオタイプによって違うのに対し、各軽鎖は1つの共有結合性ジスルフィド 結合によって重鎖に結合している。重鎖および軽鎖の各鎖はまた、規則正しい距 離を保った鎖間のジスルフィド橋を有している。各重鎖は、一方の端に可変ドメ イン(VH)を有し、続いて多くの定常ドメインを有する。各軽鎖は、一方の端 に可変ドメイン(VL)を有し、その反対側の端に定常ドメインを有する;軽鎖 の定常ドメインは重鎖の最初の定常ドメインと向かい合って整列しており、軽鎖 の可変ドメインは重鎖の可変ドメインと向かい合って整列している。特定のアミ ノ酸残基が、軽鎖および重鎖の可変ドメイン間の境界面を形成すると考えられて いる[クロシアClothiaら,J.Mol.Biol.186,651−6 63(1985);ノボトニーおよびハーバーNovotny and Hab er,Proc.Natl,Acad.Sci.USA 82,4592−45 96(1985)]。 その多様性は、抗体の可変域を通じて均等に分配されない。それは、軽鎖およ び重鎖の可変域における相補性決定域(CDR)または超可変域と呼ばれる3つ のセグメントに集中している。可変域中で比較的高度に保存されている部分はフ レームワーク(FR)と呼ばれている。天然の重鎖および軽鎖の可変ドメインは それぞれ、4つのFRを含有しており、これらは広くβシート構造をとっていて 、βシート構造を連結している、およびある場合にはβシート構造の一部を形成 するループを形作っている3つのCDRによって連結されている。各鎖のCDR は、FR域によって近接した状態でまとまっており、他の鎖のCDRとともに抗 体の抗原結合部位の形成に寄与している[カバト,E.A.Kabat,E.A .ら,Sequence of Immunological Interes Natonal Institute of Health,Bethes da,MD(1987)]。定常トメインは、抗体の抗原への結合に直接には関 与しないが、抗体依存性細胞傷害への抗体の関与のような、様々なエフェクター 機能を示す。 抗体をパパインで消化すると、それぞれが1個の抗原結合部位をもつFabフ ラグメントと呼ばれる2つの同一の抗原結合フラグメント、および容易に結晶化 するという能力を反映した名前をもつ、残りの“Fc”フラグメントが生じる。 ペプシン処理によって、2つの抗原結合部位をもち、未だに抗原をクロス連結で きるF(ab’)2フラグメントを生じる。 “Fv”は、完全な抗原認識および結合部位を含有する最小の抗体フラグメン トである。この領域は、しっかりと非共有結合的に結合した、1つの重鎖および 1つの軽鎖の可変ドメインの2量体からなっている。各可変ドメインの3つのC DRが相互作用してVH−VL2量体表面で抗原結合部位を規定するのは、この構 造においてである。結合して、6つのCDRが抗体に対する抗原結合特異性を与 える。しかし、全体の結合部位に比べるとアフィニティは低いが、たった1つの 可変ドメイン(または抗原に対して特異的な3つのCDRしか含まないFvの半 分)であっても、抗原を認識して、結合する能力を有する。 いかなる脊椎動物の種由来の免疫グロブリンの軽鎖であっても、その定常ドメ インのアミノ酸配列に基づいてカッパおよびラムダ(λ)と呼ばれる2つの明ら かに異なったタイプの1つに割り当てることができる。 免疫グロブリンは、その重鎖の定常域のアミノ酸配列によって、異なるクラス に割り当てることができる。免疫グロブリンには5つの主要なクラス:IgA、 IgD、IgE、IgGおよびIgMが存在し、さらにこれらのうちのいくつか はIgG−1、IgG−2、IgG−3およびIgG−4のようなサブクラス( イソタイプ)に分割することができる。免疫グロブリンの種々のクラスに対応す る重鎖の定常域は、それぞれα、デルタ、イプシロン、γおよびμと呼ばれてい る。異なるクラスの免疫グロブリンのサブユニット構造および3次元配置はよく 知られている。 本明細書で用いられている“モノクローナル抗体(mAb)”という用語は、 実質的に均一な抗体の集団から得られた抗体を指しており、すなわち、その集団 からなる抗体は、少量は存在するかもしれない天然に起こる可能性のある変異を 除いては同一である。このように、“モノクローナル”という語句は、別個の抗 体の混合物ではないものとして抗体の特徴を指し示している。モノクローナル抗 体は、抗体のフラグメント(例えばFab、F(ab’)2およひFv)はもち ろんのこと、種の由来または免疫グロブリンのクラスまたはサブクラスの指定に かかわらず、抗体の可変ドメイン(超可変ドメインを含めて)を定常ドメインと つなぐことによって(例えば“擬人化”抗体)、または軽鎖を重鎖とつなぐこと によって、またはある種由来の鎖を他の種由来の鎖とつなぐことによって、また は融合物を異種のタンパク質とつなぐことによって生産された雑種および組み換 え抗体を含有する。カビリーCabillyら,米国特許番号4,816,56 7;メイジおよびラモイMage&Lamoyi,Monoclonal An tibody Production Techniques and App lications 中,pp.79−97(マーセル デッカーMarcel Dekker,インコーポレイティッド.,ニューヨーク,1987)。このよ うに、“モノクローナル”という語句は、そのように実質的に均一な抗体の集団 から得られるものとして抗体の特徴を指し示しており、特定の方法によって抗体 を生産する必要のあるものと考えるべきでない。 非ヒト(例えば、ネズミ)の抗体の“擬人化”形態は、非ヒト免疫グロブリン 由来の最小配列を含有する免疫グロブリン、免疫グロブリンの鎖または(Fv、 Fab、Fab’、F(ab’)2または抗体の他の抗原結合配列のような)免 疫グロブリンのフラグメントである。擬人化抗体は殆どの部分がヒト免疫グロブ リン(受容者の抗体)であり、この免疫グロブリンは受容者の相補性決定域(C DR)由来の残基が、目的の特異性、アフィニティおよび能力をもっているマウ ス、ラットまたはウサギのような非ヒト種のCDR(ドナー抗体)由来の残基と 置換している。いくつかの場合には、ヒト免疫グロブリンのFvのフレームワー ク残基か相当する非ヒト残基と置換している。さらに、擬人化抗体は、受容者の 抗体や持ち込んだCDRもしくはフレームワーク配列には決して見いだされない 残基を含有してもよい。これらの変更は、さらに抗体の性能を精錬および最適化 するために行われる。“キメラ”および“擬人化”抗体に関しては、例えば、米 国特許番号4,816,567;WO91/09968;EP452,508; およびWO91/16927を参照されたい。 本明細書で用いられているように、“免疫アドヘジン”という用語は、異種タ ンパク質(“アドヘジン”)の結合特異性を免疫グロブリン定常ドメインのエフ ェクタ機能と結び付けた抗体様分子を意味している。免疫アドヘジンは構造的に は、抗体(すなわち“異種”)の抗原認識および結合部位(抗原結合部位(antig en combining site))以外の所望の結合特異性を有するアミノ酸配列、および免 疫グロブリンの定常ドメイン配列の融合物を含有する。免疫アドヘジン分子のア ドヘジン部分は一般に、少なくともレセプター(細胞接着分子など)またはリガ ンドの結合ドメインを含有する隣接したアミノ酸配列である。免疫アドヘジンに おける免疫グロブリンの定常ドメイン配列は、IgG−1、IgG−2、IgG −3またはIgG−4サブタイプ、IgA、IgE、IgDまたはIgMのよう ないかなる免疫グロブリンから得てもよい。 異種の結合ドメインのC末端は普通、免疫グロブリンの可変域の代わりに、定 常域の配列のN末端と融合しているが、N末端での融合もまた可能である。 そのような融合物は一般に、少なくとも機能的に活性のあるヒンジ、免疫グロ ブリンの重鎖の定常域のCH2およびCH3を保持している。融合はまた定常域 のFc部のC末端、または重鎖もしくはそれに相当する軽鎖のCH1間近のN末 端に対して行われる。これは本来、適当なDNA配列を構築し、それを組み換え 細胞培養で発現することによって達成する。または、免疫アドヘジンは既知の方 法にしたがって合成してもよい。 融合を行う正確な部位は重要ではない;特定の部位はよく知られており、免疫 アドヘジンの生物学的な活性、分泌または結合の特徴を最適化するために選択し てもよい。 好ましい具体例において、レセプターまたはリガンドに対する結合部位を含有 するアミノ酸配列のC末端は、例えば免疫グロブリンG1(IgG−1)などの 免疫グロブリンのエフェクター機能を有する抗体のC末端部分(特にFcドメイ ン)にN末端で融合する。重鎖定常域の全体を結合部位を含有する配列と融合す ることは可能である。しかし、さらに好ましくは、パパイン分解部位(IgGの Fcを化学的に規定する;重鎖の最初の残基を114番目とみなしたときの21 6番目の残基[コベットKobetら,前掲]、または他の免疫グロブリンの類 似の部位を規定する)のすぐ上流のヒンジ領域から始まる配列を融合に用いる。 特に好ましい具体例において、リガンドまたはレセプター結合部位を含有するア ミノ酸配列をIgG−1、IgG−2、IgG−3またはIgG−4重鎖のヒン ジ領域およびCH2、CH3;またはCH1、ヒンジ、CH2およびCH3ドメ インと融合する。 本明細書で用いられているように“二特異的免疫アドヘジン”という熟語は、 少なくとも2つの結合特異性を有し、そのうちの1つが抗体の抗原結合部位であ ってもよい(しかしそうである必要はない)免疫アドヘジン(本明細書中上記で 定義している)を意味している。二特異的免疫アドヘジンは一般に、WO89/ 02922(1989年4月6日発行)、EP314,317(1989年5月 3日公開)、および1992年5月2日発行の米国特許番号5,116,964 に開示されているように、ヘテロ多量体として、および特にヘテロ2量体、ヘテ ロ3量体またはヘテロ4量体としてとして集合することができる。 “3量体二特異的免疫アドヘジン”という表現は、Y字型の免疫グロブリンの 片方の腕において、最初の重鎖定常ドメイン(CHI)が除去または改変されて 免疫グロブリン軽鎖と共有結合する能力が排除されており(つまり、軽鎖結合部 位が除去されている)、一方で、もう片方の腕において、CH1ドメイン中の軽 鎖結合部位が保持され、そして免疫グロブリン軽鎖に共有結合している、という 構造を意味している。 各腕では、重鎖定常ドメイン配列は互いに異なる(重鎖の可変ドメインに取っ て代わる)“結合ドメイン”と融合している。結合ドメインの1つは異種であり (つまり抗体の抗原結合部位ではない)、それに対して、他方の結合ドメインは 異なる異種の結合ドメインまたは抗体の抗原結合部位を含有する配列でもよい。 結果として生じる構造は、第1の結合ドメインと融合した免疫グロブリン重鎖定 常ドメイン配列および異なる結合ドメインと融合し、免疫グロブリン軽鎖と共有 結合で結合した第2の免疫グロブリン重鎖定常ドメイン配列から構成される2つ の異なる結合特異性を有する3量体(ヘテロ3量体)である。異種の結合ドメイ ンは、好ましくは、天然のリガンドまたはレセプターに特異的に結合することが できるペプチドまたはポリペプチド(リガンドまたはレセプター結合ドメイン) である。本明細書においてそのヘテロ3量体構造を作成するという究極的な目的 は、様々な免疫グロブリン鎖の組み合わせ混合物からの二特異的免疫アドヘジン の単離および精製を容易にするということであるので、軽鎖結合部位は、好まし くは、簡便な分離方法(例えば、選択的な結合試薬)が存在しない結合ドメイン を含む重鎖内に保持する。その結果、二特異的免疫アドヘジン分子のこちら側の 腕の重鎖は、例えば市販の軽鎖特異的抗体によって特異的に認識および分離する ことができる免疫グロブリン軽鎖に共有結合で結合するだろう。もっとも好まし くは、実質的に無傷のCH1ドメインは二特異的免疫アドヘジン分子のこちら側 の腕に保持する。 2つまたはそれ以上のヘテロ3量体は、互いに共有結合で結合して多量体構造 を生じる。一般に、これらの集合体二特異的免疫アドヘジンは既知の単位構造を 有するだろう。ジスルフィド結合によって結合した基本的な4本鎖単位の5量体 として一般に存在するIgMのような、または血清中で多量体の形態で存在する IgAグロブリン、およびしばしばIgGグロブリンのようなより大きい分子量 の免疫グロブリンと同様に、3本鎖単位が繰り返すかもしれない。多量体の場合 には、各3本鎖単位は、同一かまたは異なっているかもしれない。 “(免疫グロブリンの)軽鎖結合部位を欠く免疫グロブリン重鎖定常ドメイン 配列”という用語は、軽鎖が普通に結合している配列要素が除去または十分に変 更されて(変異して)、そのような結合がもはや不可能になっている免疫グロブ リン重鎖定常ドメイン配列を意味するために用いている。好ましい具体例として 、軽鎖が普通にジスルフィド結合で結合しているかまたは非共有結合的に相互作 用している部分が取り除かれていることを条件に、CH1ドメイン全体は欠失し ているが、免疫グロブリン定常ドメインのより短い短縮型がまた適している。ま たは、免疫グロブリン重鎖定常ドメインの軽鎖結合領域は、免疫グロブリン軽鎖 に共有結合も非共有結合ももはやできないように、変異(置換または挿入によっ て)してもよい。 本明細書で用いられるように、“リガンド結合ドメイン”という用語は、少な くとも定性的なリガンド結合力、および好ましくは対応する天然のレセプターの 生物学的活性を保持しているいかなる天然の細胞表面レセプターまたはいかなる 領域またはその誘導体をも指している。特定の具体例では、そのレセプターは、 免疫グロブリンスーパーファミリーのメンバーと相同な細胞外ドメインを有する 細胞表面ポリペプチドに由来する。免疫グロブリンスーパーファミリーのメンバ ーであっても、そうでなくてもよいが、それにもかかわらず、この定義に特に包 含される他の一般的なレセプターは、サイトカインに対するレセプター、そして 特にチロシンキナーゼ活性を有するレセプター(レセプターチロシンキナーゼ) 、ヘマトポイエチンおよび神経成長因子レセプタースーパーファミリーのメンバ ー、および例えば(E−、L−およびP−)セレクチンなどの細胞接着分子であ る。 “レセプター結合ドメイン”という用語は、少なくとも定性的なレセプター結 合力、および、好ましくは対応する天然のリガンドの生物学的活性を保持してい る細胞接着分子などのレセプターに対するいかなる天然のリガンド、またはいか なる領域またはそのような天然のリガンドの誘導体をも意味するために用いられ ている。この定義は、数あるなかでも特に、上で挙げたレセプターに対するリガ ンド由来の結合配列を含有する。 多遺伝子ファミリーは、同様な機能を有する相同な遺伝子の集団である。“ス ーパー遺伝子ファミリー”“遺伝子スーパーファミリー”および“スーパーファ ミリー”という名称は、配列の相同性によって関係づけているが、必ずしも機能 では関係ない多遺伝子および単一コピーの遺伝子の集合を指している。免疫グロ ブリンスーパー遺伝子ファミリー(免疫グロブリン遺伝子スーパーファミリーま たは免疫グロブリンスーパーファミリーとも言われる)のメンバーによってコー ドされるポリペプチドは、免疫グロブリン定常ドメインに相同なドメインを含有 し、およびクラスIおよびクラスII主要組織適合性抗原、免疫グロブリンおよび 例えばCD1、CD2、CD4、CD8、CD28などのT細胞レセプターα、 β、γおよびデルタ鎖、CD3、OX−2、Thy−1のγ、デルタおよびカッ パ鎖、細胞内または神経細胞接着分子(I−CAM、N−CAM)、リンパ球機 能関連抗原−3(LFA−3)、神経細胞質タンパク質(NPC−3)、ポリI gレセプター、ミエリン関連糖タンパク質(MAG)、高アフィニティIgEレ セプター、末梢性ミエリンの主要糖タンパク質(Po)、血小板由来成長因子レ セプター(PDGF−A、 PDGF−B)、コロニー刺激因子1(CSF−1 )、マクロファージFcレセプター、FCガンマレセプターおよびがん胎児性抗 原[フッド,L.M.Hood,L.M.ら,Cell 40,225−229 (1985)]を含有している。相同とは、本明細書で定義されているように、 免疫グロブリン遺伝子スーパーファミリーのメンバーの配列を有していること、 または上で免疫グロブリン可変または定常ドメインに与えた特定の実施例のよう に、スーパーファミリーの既知のメンバーと実質的に同一の(またはかなりの程 度まで)アミノ酸配列の相同性をもつ内部配列を有していることを意味する。 “CD4”という用語は、天然の供給源から単離してこようと、化学的に合成 しようと、または組み換えDNA技術の方法によって生産しようと、少なくとも 定性的なHIV結合能力を保持している、天然の配列のCD4分子[マダンMa ddonら,Cell 42,93(1985);1988年2月25日発行の WO88/01304]またはそのいかなるフラグメントもしくは誘導体を意味 するために用いられている。 “リンパ球ホーミングレセプター”および“L−セレクチン”という用語は相 互交換的に用いられ、天然の供給源から単離してこようと、化学的に合成しよう と、または組み換えDNA技術の方法によって生産しようと、少なくともL−セ レクチンのリガンドに結合する定性的な能力、および好ましくはL−セレクチン の生物学的活性を保持している、1992年3月24日発行の米国特許番号5, 98,833に開示されているような天然の配列のホーミングレセプター分子、 またはいかなるフラグメントもしくはその誘導体を意味している。 “誘導体”という用語は、本発明の二特異的免疫アドヘジンを構築する際に使 用することができるレセプター、リガンドまたは免疫グロブリンの配列などのア ミノ酸配列およびグリコシル化変異体、および天然の配列のタンパク質の共有結 合の変更を定義するために用いられている。 “アミノ酸”および“種々のアミノ酸”という用語は、天然に存在するL−α −アミノ酸をすべて指している。アミノ酸は、1文字表記または3文字表記の名 称のどちらかによって確定する: これらのアミノ酸は、化学的組成およびその側鎖によって分類してもよい。そ れらは電荷のあるものと電荷のないものの2つのグループに大きく分類される。 これらのグループはそれぞれ、アミノ酸をさらに正確に分類するためのサブグル ープに分けられる: I.電荷のあるアミノ酸 酸性残基:アスパラギン酸、グルタミン酸 塩基性残基:リジン、アルギニン、ヒスチジン II.電荷のないアミノ酸 親水性残基:セリン、スレオニン、アスパラギン、グルタミン 疎水性残基:グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン 非極性残基:システイン、メチオニン、プロリン 芳香性残基:フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン “アミノ酸配列変異体”という用語は、天然のアミノ酸配列と比較して、その アミノ酸配列中にいくつかの相違がある分子を指している。そのようなアミノ酸 配列変異体をコードするDNA配列は、好ましくは、厳密な条件下において、天 然のレセプター配列のリガンド結合ドメイン、天然のリガンド配列のレセプター 結合ドメイン、相当する天然の免疫グロブリンの鎖または天然の抗体の抗原結合 部位をコードするDNA配列の相補鎖とハイブリダイズすることができる。アミ ノ酸配列変異体は本来、天然のリガンド配列のレセプター結合ドメイン、天然の レセプター配列のリガンド結合ドメイン、天然の免疫グロブリン配列、または( 二特異的免疫アドヘジンに存在する結合ドメインの1つが抗体の抗原結合部位で あるときには)天然の抗体の抗原結合部位と少なくとも約70%の相同性を有す るだろう。その相同性は、好ましくは、少なくとも約80%、さらに好ましくは 少なくとも約90%である。アミノ酸配列変異体は、相当する天然のアミノ酸配 列内のある場所での置換、欠失、および/または挿入を有する。 “相同性”は、もし必要であるならば、最大のパーセントの相同性を達成する ために、その配列を直線状に並べ、ギャップを導入した後に、その天然の対応物 のアミノ酸配列中の残基と同一であるような該アミノ酸配列中の残基のパーセン トとして定義されている。直線状に並べるための方法およびコンピューターのプ ログラムは当業者によく知られている。 “厳密な条件”とは、20%ホルムアミド、5×SSC(150mM NaC l、15mM クエン酸3ナトリウム)、50mM リン酸ナトリウム(pH7 .6)、5×デンハーツ溶液、10% 硫酸デキストラン、および20μg/m lの変性し、破砕したサケ精子DNAを含有する溶液中で42゜Cで一晩インキ ュベートすることである。 置換変異体は、天然の配列の少なくとも1つのアミノ酸残基が除去されていて 、同じ位置のその場所に異なるアミノ酸が挿入されている変異体である。置換は 分子中のたった1つのアミノ酸が置換されている単一の場合であってもよく、ま たは2つまたはそれ以上のアミノ酸が同一分子内で置換されている多重の場合で もよい。 挿入変異体は、天然の配列の特定の部位のアミノ酸にすぐ隣接して1つまたは それ以上アミノ酸が挿入されている変異体である。アミノ酸にすぐ隣接するとは 、アミノ酸のα−カルボキシルまたはα−アミノ官能基のどちらかに結合してい ることを意味する。 欠失変異体は、天然のアミノ酸配列中の1つまたはそれ以上のアミノ酸が除去 されている変異体である。欠失変異体は本来、分子の特定の領域で1つまたは2 つのアミノ酸が欠失しているだろう。 “グリコシル化変異体”という用語は、天然の対応物とは異なったグリコシル 化プロフィルをもつ糖タンパク質を指すために用いられている。ポリペプチドの グリコシル化は一般に、N−結合型かまたはO−結合型のどちらかである。N− 結合型とは、アスパラギン残基の側鎖に炭水化物の一部が結合することを指して いる。Xがプロリン以外のどのアミノ酸でもよいアスパラギン−X−セリン、ア スパラギン−X−スレオニンのトリペプチド配列は、酵素がアスパラギン側鎖に 炭水化物の一部を結合するための認識配列である。O−結合型グリコシル化は、 N−アセチルグルコサミン、ガラクトースまたはキシロースなどの糖の1つがヒ ドロキシアミノ酸、5−ヒドロキシプロリンまたは5−ヒドロキシセリンもまた O−結合型グリコシル化に含有されるが、もっとも一般にはセリンまたはスレオ ニンに結合することを指している。その天然の対応物と比較して、リガンド中に 存在する炭水化物の一部の位置および/または性質のいかなる相違も、本明細書 の範囲に含まれる。 天然の糖タンパク質のグリコシル化パターンは、HPAEクロマトグラフィー [ハーディ,M.R.Hardy,M.R.ら,Anal.Biochem.1 70 ,54−62(1988)]、グルコシル結合の組成を決定するためのメチ ル化分析[リンドバーグ,B.Lindberg,B.,Math.Enzym ol.28 .178−195(1972);ウィージェ,T.J.Waeghe ,T.J.ら,Carbohydr.Res.123,281−304(198 3)],NMR分光測定法、mass分光測定法などの分析化学のよく知られて いる技術によって決定することができる。 相互交換的に用いられている“結合ドメイン変異体”および“変異体結合ドメ イン”という用語は、天然の結合ドメイン配列のアミノ酸配列変異体およびグル コシル化変異体の両方を含有している。 “共有結合性変異体”は、有機性のタンパク質または非タンパク質誘導剤を用 いる天然のアミノ酸配列の変更、および翻訳後変更(修飾)を含有している。共 有結合性の変更は慣習的には、選択した側鎖または末端残基と反応することがで きる有機的な誘導剤を用いて、変更されるべきポリペプチドの標的アミノ酸残基 を反応させることによって、または選択した組み換え宿主細胞で機能する翻訳後 変更のメカニズムを利用することによって導入する。結果として生じる共有結合 性誘導体は、生物学的活性、イムノアッセイ、または組み換え糖タンパク質をイ ムノアフィニティによって精製するための抗体調製にとって重要な残基を確定す ることを目的とした計画に有用である。ある種の翻訳後変更は、組み換え宿主細 胞が発現ポリペプチドにもたらした活動の結果である。グルタミンおよびアスパ ラギン残基はしばしば、翻訳後に脱アミド化して相当するグルタミルおよびアス パラチル残基になることがある。または、これらの残基は緩やかなアルカリ条件 下で脱アミド化する。これらの残基の形態のどちらかは、本発明にしたがって用 いられるポリペプチドに存在してもよい。他の翻訳後変更は、プロリンおよびリ ジンのヒドロキシ化、セリンまたはスレオニン残基の水酸基のリン酸化、リジン 、アルギニンおよびヒスチジン側鎖のα−アミノ基のメチル化[T.E.クレイ 卜ンT.E.Creighton,Proteins:Structure a nd Molecular Properties ,W.H.フリーマンW.H .FreemanおよびCo.,サンフランシスコ,pp.79−86(1983 )]を含有する。 共有結合性誘導体は特に、天然または変異体のアミノ酸配列が非タンパク質ポ リマーに共有結合で結合している融合分子を含有する。非タンパク質ポリマーは 本来、親水性合成ポリマー、つまりそうでなければ天然には見いだされないポリ マーである。しかし、天然に存在し、組み換えまたはインビトロの方法によって 生産されるポリマーは、天然から単離されるポリマーと同様に有用である。例え ばポリビニルアルコールおよびポリビニルプロピレンなどの親水性ポリビニルポ リマーは、本発明の範囲に入る。ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ コールなどのポリビニルアルキレンエーテルは特に有用である。 その結合ドメインは、米国特許番号4,640,835;4,301,144 ;4,670,417;4,791,192または4,179,337中の上記 の方法で、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールまたはポリオキ シアルキレンのような様々な非タンパク質ポリマーに結合してもよい。 本発明の二特異的免疫アドヘジンは実質的に均一に精製される。“実質的に均 一”“実質的に均一な形態”および“実質的な均一性”という語句は、その産物 が、望んでいない免疫グロブリン鎖の組み合わせに由来する副産物を実質的に欠 いているということを指すために用いられている。純粋、実質的な均一性という 用語で表現されているのは、副産物を含有する免疫グロブリン配列の量が重量パ ーセントで5%を越えず、好ましくは1%以下、さらに好ましくは0.5%以下 、 最も好ましくは0.1%以下であることを意味している。 1983年に、レトロウイルスは、細胞性免疫機能の深刻な不全および日和見 感染および悪性化の発生によって特徴づけられる症候群との関係において確定さ れた[バーレーシノアシ,F.Barre−Sinoussi,F.ら,Sci ence 220,868−871(1983)]。引き続き、異なる地理学的 な地域の患者から関係するレトロウイルスが多数単離され、このレトロウイルス の疫学的な役割が明らかに確立された。最初は、これらの単離物はリンパアデノ パチー関連ウイルス(LAV)、ヒトTリンパ球性ウイルス(HTLV−III) またはAIDS関連ウイルスのように様々な呼ばれ方をしていたが、今日一般に 認められている用語はヒト免疫不全ウイルス(HIV)であり、さらにHIVタ イプ−1(HIV−1)およびHIV−タイプ2(HIV−2)のようなサブタ イプ、およびHIV−1のIIIB株ようにサブタイプ内に数種の株が存在する。 “HIV”という用語は、本明細書では、前出のレトロウイルスすべて、および 特にヒト免疫不全ウイルスのすべてのタイプおよび株を包含するために用いられ ている。 HIVは、構造タンパク質をコードする3つの領域を包含するレトロウイルス である。gag領域はビリオンのコアータンパク質をコードし、pol領域はビ リオンの逆転写酵素をコードし、およびenv(エンベロープ)領域はHIVウ イルスに感染した細胞の膜に見いだされる主要な糖タンパク質である。ウイルス の病原において基本的な役割を果たすと考えられている構造エレメントは、前駆 体であるenvポリペプチドgp160をコードするenv領域である。この前 駆体は分解されて、gp120(約481アミノ酸の多数グリコシル化された細 胞外の膜タンパク質)およびgp41(約345アミノ酸の膜貫通タンパク質) を生じる。HIV−1の構造および完全なヌクレオチド配列についてのさらなる 詳細に関しては、例えばラトナーRatnerら,Nature 313,27 7−285(1985)を参照されたい。 本発明にしたがって、結合の標的となるHIVの主要なエンベロープの糖タン パク質内の特異的部位は、好ましくは、gp160、gp120、gp41領域 内またはgp120/gp41複合体上にある。 本発明の文脈において“細胞”、“細胞株”および“細胞培養”という表現は 相互交換的に用いられ、そのような名称はすべてその後代も含有する。すべての 後代は、意図的または偶然の変異のために、DNAの内容において正確には同一 ではないかも知れないということもまた理解される。もともとの形質転換細胞に おいてスクリーニングされるのと同じ機能または生物学的性質を有する変異した 後代は包含される。 “形質転換”は、染色体外エレメントとしてかまたは染色体との融合によって 、DNAが複製できるような生物体にDNAを導入することを意味している。 “トランスフェクション”は、コードしている配列が実際に発現するしないに かかわらず、発現ベクターを宿主細胞が取り込むことを指している。 “形質転換した宿主細胞”および“形質転換した”という用語は、DNAを細 胞に導入することを指している。細胞は“宿主細胞”と呼ばれ、原核細胞でも真 核細胞でもよい。一般的な原核宿主細胞は、E.coliの様々な株を含有する 。一般的な真核宿主細胞は、チャイニーズハムスター卵巣細胞またはヒト胎児腎 臓293細胞のような噛乳類である。導入されるDNAは通常、DNAの挿入断 片を含有するベクターの形態をとっている。導入されるDNA配列は、宿主細胞 と同じ種由来のものでも、宿主細胞と異なる種由来ものもでもよく、いくつかの 外来DNAおよびいくつかの同種DNAを含有する2本鎖DNA配列でもよい。 “複製可能な発現べクター”および“発現ベクター”という用語は、そのベク ターに外来DNA断片が挿入されている、通常は2本鎖のDNA断片を指してい る。外来DNAは、宿主細胞に天然には見いだされないDNAである異種DNA として定義されている。ベクターは外来または異種DNAを適当な宿主細胞に輸 送するために用いられる。ベクターはいったん宿主細胞に入ると、宿主の染色体 DNAに依存せずに複製することができ、ベクターのいくつかのコピーと挿入さ れた(外来)DNAが生成するかもしれない。さらに、べクターは外来DNAを ポリペプチドに翻訳するのを可能にする必要なエレメントを含有する。外来DN Aによってコードされる多くのポリペプチド分子は、このように迅速に合成する ことができる。 “オリゴヌクレオチド”は、既知の方法によって[1988年5月4日公開の EP266,032に記載されているような固相技術を用いた、またはフローラ ーFroehlerら,Nucl.Acids.Res.14,5399(19 86)によって記載されているようなデオキシヌクレオチド H−ホスファネー ト中間体を介した、ホスホトリエステル、ホスファイトまたはホスホラミダイト 化学など]化学的に合成される長さの短い1本鎖または2本鎖ポリデオキシヌク レオチドである。それらはそれからポリアクリルアミドゲル上で精製する。 B.開始材料 免疫グロブリンおよびある種のその変異体が知られており、多くは組み換え細 胞培養で調製されている。例えば、米国特許番号4,745,055;EP25 6,654;フォールクナーFaulknerら,Nature 298:28 6(1982);EP120,694;EP125,023;モリソンMorr ison,J.Immon.123:793(1979);ケーラーKohle rら,Proc.Nat’l.Acad.Sci.USA 77:2197(1 980);ラソRasoら,Cancer Res.41:2073(1981 );モリソンMorrison,Science 229:1202(1985 );モリソンMorrisonら,Proc.Nat’1 Acad.Sci. USA 81 :6851(1984);EP255,694,EP266,66 3;およびWO88/03559を参照されたい。再集合した免疫グロブリンの 鎖もまたタンパク質工学によって生産した合成抗体結合部位(Fv類似体)[例 えば、ハストン,J.S.Huston,J.S.ら,Proc.Natl.A cad.Sci USA 85,5879−5883(1988)および199 2年2月25日発行のUS5,091,513を参照)と同様に、知られている (例えば、米国特許番号4,444,878;WO88/03565:およびE P68,763および本明細書に引用した参考文献を参照)。 レセプター−(リガンドー)免疫グロブリンキメラまたは抗体中に重鎖の定常 ドメイン配列を提供する免疫グロブリンの選択は、本明細書における特定の二特 異的免疫アドヘジンを構築する動機に大きく依存している。胎盤細胞の特定のレ セプターは、IgG(そしてIgGのみ)分子の定常域を認識し、それによって 、それらをエンドサイトーシスによって取り込み、細胞を横切って輸送し、細胞 の反対側の胎児の血中に放出することができる。IgGは、妊娠中、母体から胎 児へ移動するために胎盤を横切ることができる唯一の免疫グロブリンであるので 、IgGの定常ドメインは、母体から胎児への感染の伝播を防ぐためにデザイン されている免疫アドヘジンに用いられなければならない。もしレセプターまたは リガンドの血漿半減期を延長することが懸案であるならば、IgG−3のインビ ボの半減期が7日であるのに対し、IgG−1、IgG−2およびIgG−4イ ソタイプはすべてインビボの半減期が21日であるので、よい候補である。ある 種の状況において利点または害となりそうなさらなる相違は、例えば、補体の活 性化においてである。IgG−1、IgG−2およびIgG−3はすべて補体を 活性化するが、IgG−2は補体の活性化がIgG−1より有意に弱く、単球や 好中球上のFcレセプターに結合せず、一方でIgG−3はIgG−1よりも強 い補体の活性化を示す。IgG−1は血清学的に定義されたアロタイプ部位を4 つだけもち、そのうちの2つ(G1m1および2)はFc部分に存在する;これ らの部位の2つ(G1m1および17)のうち1つのアロタイプは非免疫原性で ある。それとは対照的に、IgG−3の中には12の血清学的に定義されたアロ タイプが存在し、それらすべてがFc部分に存在し、そのうち3つ(G3m5、 11および21)だけが非免疫原性のアロタイプを有している。このように、反 復的および長期的な治療に応用するためには、IgG−1由来の定常ドメイン配 列を有する免疫アドヘジンが好ましい。二特異的免疫アドヘジン分子の2つの腕 に、異なるクラスやイソタイプ由来の免疫グロブリンを用いることは可能である 。その分子の同一の腕に、様々な免疫グロブリンのクラスやイソタイプ由来の配 列を結合することもさらに可能である。例えば、IgG−1のヒンジがIgG− 3のものと置換している構築物は、十分に機能的である。 本発明の二特異的免疫アドヘジンを調製するための、結合ドメインを生じるか もしれない天然のタンパク質をコードするDNAは、目的のタンパク質に対する mRNAを有し、それを検出可能なレベルで発現すると考えられる臓器から調製 されたいかなるcDNAライブラリーからも得られるかもしれない。ライブラリ ーは、関心のある遺伝子またはそれによってコードされるタンパク質の遺伝子を 同定するためにデザインされたプローブを用いてスクリーニングされる。cDN A発現ライブラリーでは、適当なプローブは通常、目的のタンパク質を認識し、 特異的に結合するモノクローナルおよびポリクローナル抗体を含有する;同一ま たは異なる種由来のリガンドcDNAの既知のまたは推測される部分をコードす る、長さにして約20−80塩基のヌクレオチド;および/または同一または同 様の遺伝子をコードする相補的または同種のcDNAまたはその断片。 目的の天然のタンパク質をコードする遺伝子を単離するための他の方法は、1 987年7月28日発行の米国特許番号4,683,195、サンブルークSa mbrookら,Molecular Cloning:A Laborato ry Manual ,第2版,コールドスプリングハーバーラボラトリープレス .ニューヨーク,1989のセクション14中、またはCurrent Pro tocols in Molecular Biology ,オースベルAus ubelら,編.,グリーンパブリッシングアソシエイツおよびワイリー−イン ターサイエンス1991の15章中に記載されているポリメラーゼチェーン反応 (PCR)を用いることである。 他の選択肢は、エンジェルズEngelsら,Aqnew.Chem.Int .Ed.Engl.28 ,716(1989)に記載されている方法の1つを用 いて、結合ドメインを含有する目的の(天然のまたは変異した)タンパク質をコ ードする遺伝子を化学的に合成することである。これらの方法は、トリエステル 、ホスファイト、ホスホラミダイトおよびH−ホスホネート法、PCRおよび他 のオートプライマー法、および固体の支持体上でのオリゴヌクレオチド合成を含 有する。もしその遺伝子の核酸の配列全体が既知であるか、コードしている鎖に 相補的な核酸の配列が利用可能であるならば、または、もし標的のアミノ酸配列 が既知であって、各アミノ酸残基に対する既知で好ましいコード残基を用いて可 能 な核酸の配列を推測してもよいならば、これらの方法を利用してもよい。 本発明の二特異的免疫アドヘジンのアミノ酸配列変異体は、好ましくは、その 構築に用いられる天然のタンパク質の配列をコードするDNA配列を変異するこ とによって、またはもっと早い時期に作成した変異配列から開始することによっ て構築する。ポリペプチドのアミノ酸配列変異体を作成するのに適当な一般的方 法は、本明細書中の以降で詳細を説明するだろう。 天然の糖タンパク質のグリコシル化パターンにおける変化は通常、操作を簡単 にするために、アミノ酸配列変異体に関して本明細書中の以降で議論する技術を 必ず用いて、DNAレベルで作成する。 本発明の二特異的免疫アドヘジンを構築するのに用いられるアミノ酸配列への 糖の化学的または酵素的なカップリングはまた、炭水化物の置換の数またはプロ フィルを変更または増加するために用いられる。これらの手順は、それらがO− 結合型(またはN−結合型)グリコシル化が可能なポリペプチドの生産を必要と しないという点で有利である。用いられるカップリングの様式によって、糖は( a)アルギニンおよびヒスチジン、(b)遊離のカルボキシル基、(c)システ インにあるような遊離の硫化水素基、(d)セリン、スレオニンもしくはヒドロ キシプロリンにあるような水酸基、(e)フェニルアラニン、チロシンもしくは トリプトファンにあるような芳香性残基、または(f)グルタミンのアミド基に 結合するかもしれない。これらの方法は、WO87/05330(1987年9 月11日発行)、およびエイプリンとリストンAplin and Wrist on,CRC Crit.Rev.Biochem.,pp.259−306中 に記載されている。 天然の糖タンパク質の配列上に存在する炭水化物部分はまた、化学的または酵 素的に除去されるかもしれない。化学的な脱グリコシル化はトリフルオロメタン 硫酸または同等な化合物にさらすことが必要である。これらの処置の結果として 、ポリペプチドは無傷のままであるが、結合している糖を除いてほとんどまたは すべての糖が分解される。化学的な脱グリコシル化は、ハキムディンHakim uddinら,Arch.Biochem.Biophys.259,52(1 9 87)およびエッジEdgeら,Anal.Biochem.118,131( 1981)によって記載されている。炭水化物部分は、ソタクラThotaku raら,Meth.Enzymol.138,350(1987)によって記載 されているような様々なエンドおよびエキソヌクレアーゼによって除去すること ができる。グリコシル化は、ダスキンDuskinら,J.Biol.Chem257,3105(1982)によって記載されているツニカマイシンによっ て抑制される。ツニカマイシンは、タンパク質−N−グリコシド結合の形成を妨 害する。 本明細書における二特異的免疫アドヘジンを構築するのに用いられるアミノ酸 配列のグリコシル化変異体はまた、選択する適当な宿主細胞によって生産するこ とができる。例えば、酵母は哺乳類とは有意に異なるグリコシル化を導入する。 同様に、天然のアミノ酸配列の供給源よりも、異なる種(例えばハムスター、ネ ズミ、昆虫、ブタ、ウシおよびヒツジ)または由来する臓器(例えば肺、肝臓、 リンパ、間葉または上皮)を有する哺乳類細胞は日常的に、変異したグリコシル 化を導入する能力をスクリ−ニングされる。 B.一般的な技術 次に、本発明の二特異的免疫アドヘジンを作成するために用いることができる 組み換えDNA技術のある種の一般に用いられる技術について簡単な説明を行う 。 これらおよび同様の技術のさらなる詳細は、例えば、サンブルークSambr ookら,Molecular Cloning:A Laboratory Manual ,第2版,コールドスプリングハーバーラボラトリープレス.ニュ ーヨーク,1989;およびCurrent Protocols in Mo lecular Biology ,オースベルAusubelら,編.,グリー ンパブリッシングアソシエイツおよびワイリー−インターサイエンス1991の ような一般的な教科書に見いだされる。部位特異的突然変異誘発 本発明の二特異的免疫アドヘジンの変異体の調製は、その構造物中に用いられ ている配列を含めて、好ましくは、より早い段階で調製した変異体または標的の 変異タンパク質の変異していないものをコードするDNAの部位特異的突然変異 誘発によって達成する。部位特異的突然変異誘発は、横切っている連結部の両端 で安定な2量体を形成するのに十分な大きさと配列の複雑さをもつプライマー配 列を提供する十分な数の隣接するヌクレオチドはもちろんのこと、目的の変異の DNA配列をコードする特定のヌクレオチド配列を使用することによって変異体 の生産を可能にする。一般に、長さにして約20から25ヌクレオチトのプライ マーが好ましく、その配列の連結部の両端の約5から10残基が変異している。 一般に、部位特異的突然変異誘発の技術は、アデルマンAdelmanら,DN :183(1983)のような出版物によって例示されているように、当 業者によく知られている。 理解されているだろうが。部位特異的突然変異誘発は一般に、1本鎖および2 本鎖の両方の形態で存在するファージベクターを用いる。部位特異的突然変異誘 発で有用な一般的なべクターは、例えば、メシングMessingら,Thir d Cleveland Symposium on Macromolecu les and Recombinant DNA ,編集者A.ワルトンA.W alton,エルスビアー,アムステルダム(1981)によって開示されてい るように、M13ファージのようなベクターを含有している。これらのファージ は、市販のものを容易に入手することができ、一般に、当業の熟練者にはよく知 られている。または、1本鎖ファージの複製起点を有するプラスミドベクター( ベイラVeiraら,Meth.Enzymol.153:3(1987))は 、1本鎖DNAを得るのに用いてもよい。 部位特異的突然変異誘発は一般に、例えば、その配列内に、関係する非変異ア ミノ酸配列をコードするDNA配列を含有する、最初に得られる1本鎖ベクター によって行われるかもしれない。目的の変異した配列を有するオリゴヌクレオチ ドプライマーは一般に、例えばクレアCreaら,Proc.Natl.Aca d.Sci. (USA),75:5765(1978)の方法によって、合成的 に調製する。それから、このプライマーは1本鎖の非変異配列を包含するベクタ ーとアニーリングし、変異を包含する鎖の合成を完了するために、E.Coli ポリメラーゼIクレノーフラグメントのようなDNAをポリマー化する酵素を処 置する。このように、ヘテロ2本鎖が形成され、その内部では1つの鎖はもとも との非変異配列をコードし、2番目の鎖は目的の変異を包含している。それから 、このヘテロ2本鎖ベクターはJM101のような適当な細胞を形質転換するた めに用い、変異配列を包含する組み換えベクターを含有するクローンは、32−P でラベルした突然変異プライマーから構成される放射活性のあるプローブとハイ ブリダイゼーションすることによって選択する。 そのようなクローンを選択した後に変異した領域を除去し、一般には適当な真 核性宿主を形質転換するために一般に用いられる型の発現ベクターなどの、目的 の変異体を生産するための適当なベクターに導入するかもしれない。本発明の文 脈において、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞または293[グラハ ムGrahamら,J.Gen.Virol.36:59(1977)に記載 されているようなヒト胎児細胞]が長期にわたる安定なペプチド生産者の調製に 好ましい。しかし、試験目的で一過性の酵素生産のみを望むの場合には特に、多 数の他の細胞の種類を用いるのが適当であるように、本発明はCHO生産に限る ものではない。 二特異的免疫アドヘジンまたはそのうちの部分をコードするDNA配列に変異 を加えるための他の方法は、制限酵素で消化することによって適当な位置でDN Aを切断し、適切に切断したDNAを回収し、目的のアミノ酸をコードするオリ ゴヌクレオチドおよび平滑末端のポリリンカー(ポリリンカーを用いる代わりに 、リガンドをコードするDNAを分解するためにも用いられる制限酵素で合成オ リゴヌクレオチドを消化し、それによって粘着末端を作り出す)のような突出し た領域を合成し、および二特異的免疫アドヘジンまたはそのうちの目的の部分を コードする構造遺伝子の残りにその合成DNAを連結する。PCR突然変異誘発 PCR突然変異誘発はまた、本発明を実行するためのポリペプチドを作成する のに適している。次の議論はDNAに関するものであるが、その技術はRNAに 応用できることもまた理解される。PCR技術は一般に次の手順に従っている。 少量の鋳型DNAがPCRの開始材料として用いられるときには、プライマーが 鋳型と異なっている位置でだけ鋳型の配列と異なっている相対的に大量の特定の DNA断片を生み出すために、鋳型DNAの相当する領域とは配列上少し異なる プライマーを用いることができる。プライマーの1つは、変異をプラスミドDN Aに導入するために、変異の位置をまたぎ、変異を含有するようにデザインする ;もう一方のプライマーはの配列はプラスミドの反対側の配列の範囲と同一でな ければならないが、この配列はプラスミドDNAのどこに位置することもできる 。しかし、第二のプライマーの配列は、結局のところプライマーに結合したDN Aの増幅された領域全体が容易に塩基配列の決定を行うことができるように、第 一のプライマーの配列から200ヌクレオチド以内に位置することが好ましい。 今記載したばかりの増幅のようなプライマーのペアーを用いるPCR増幅は、結 果としてプライマーによって指定される変異の位置で、および鋳型のコピーはや や誤りが起こりがちであるので可能性としては他の位置で異なるDNA断片の集 合を生じる。 もし産物に対する鋳型の比が極端に低いならば、産物のDNA断片の大部分は 目的の変異を組み込んでいる。この産物は、標準的なDNA技術を用いて、PC Rの鋳型として働くプラスミド中の相当する領域と置換するために用いられる。 異なる位置の変異は、変異した第二のプライマーを用いるか、または異なる変異 プライマーで2回目のPCRを行い、3カ所(またはそれ以上)の連結で2つの 生成したPCR断片を同時にベクター断片に連結するかどちらかによって同時に 導入することできる。宿主細胞の培養およびベクター チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞およびヒト胎児腎臓細胞株293 [ウルロープおよびチャシンUrlaub and Chasin,Proc. Natl.Acad.Sci.USA 77,4216(1980);グラハム Grahamら,J.Gen.Virol.36,59(1977)]におけ る発現が結局のところ好ましいが、本明細書に開示されているベクターおよび方 法は、真核生物の広い範囲にわたる宿主細胞での使用に適している。 一般に、本発明における初期のDNA配列のクローニングおよび有用なベクタ ーの構築には、原核生物が好ましい。例えば、E.Coli K12株294( ATCC番号31,446)およびE.coli株 W3110(ATCC番号 27,325)は特に有用である。他の適当な微生物株は、E.coli Bお よびE.coli X1776(ATCC番号31,517)のようなE.co li 株を含有する。これらの例は、当然のことながら、制限するということでは なく例示的なものであることを意図している。 原核生物はまた、発現にも有用である。Bacillus subtilis のようなバチルス菌、およびSalmonella typhimurinまた はSerratia marcesansのような腸内細菌、およびさまざまなPseudomonas 種はもちろんのこと、上で挙げた株は発現に有用な宿主 の例である。 一般に、宿主細胞と和合性のある種由来のレプリコンおよび対照の配列を含有 するプラスミドが、これらの宿主とともに用いられる。ベクターは本来、形質転 換細胞で表現型の選択を提供することができるマーキング配列と同様に、複製部 位をもっている。例えば、E.coliは一般に、E.coli種由来のプラス ミドであるpBR322を用いて形質転換する(例えば、ボリバーBoliva rら,Gene:95(1977))。pBR322はアンピシリンおよび テトラサイクリン耐性の遺伝子を含有しており、このように形質転換した細胞を 確定するのに容易な手段を提供している。pBR322プラスミドまたは他の微 生物プラスミドもしくはファージはまた、それ自身のタンパク質を発現するため に微生物によって用いることができるプロモーターを含有するか、または含有す るように変更しなければならない。 組み換えDNA構築物においてもっとも一般に用いられるプロモーターは、β −ラクタマーゼ(ペニシリナーゼ)およびラクトースプロモーター系(チャンC hangら,Nature,375:615(1978);イタクラItaku raら,Science,198:1056(1977);ゴーデルGoedd elら,Nature,281:544(1979))およびトリプトファン( trp)プロモーター系(ゴーデルGoeddelら,Nucl.Acids Res.:4057(1980);EPO Appl.Publ.No.3 6,776)およびアルカリホスファターゼ系を含有する。これらはもっとも一 般に用いられる一方で、他の微生物プロモーターが発見されて利用されており、 そのヌクレオチド配列に関する詳細は発行されていて、熟練した人がそれらをプ ラスミドベクターと連結するのを可能にしている(シーベンリストSieben listら,Cell20:296(1980)参照)。 原核生物に加えて、酵母のような真核性微生物もまた本発明で用いるのに適し ている。Saccharomyces cerevisiae、または一般的な パン酵母は、たくさんの他の株が一般に入手可能であるが、真核性微生物の中で は最も一般に用いられている。例えば、Saccharomycesにおける発 現には、プラスミドYRp7(スティンクコームStinchcombら,Na ture282:39(1979);キングスマンKingsmanら,Ge ne:141(1979);シェンパーTschemperら,Gene10 :157(1980))が一般に用いられる。このプラスミドはすでに、例 えば、ATCC番号44,076またはPEP4−1(ジョーンズJones,Genetics85:12(1977)などのトリプトファン中で生育する 能力を欠いている酵母の変異株に対する選択マーカーを提供するtrp1遺伝子 を含有する。宿主細胞のゲノムの特徴としてのtrp1損傷の存在は、それから 、トリプトファン非存在下において、生育によって形質転換を検出するための効 果的な環境を提供することになる。 酵母ベクターにおける適当なプロモーター配列は、3−ホスホグリセリン酸キ ナーゼ(ヒッツェマンHitzemanら,J.Biol.Chem.,255: 2073(1980))、またはエノラーゼ、グリセルアルデヒド−3−リン酸 脱水素酵素、ヘキソキナーゼ、ピルビン酸脱炭酸酵素、ホスホフルクトキナーゼ 、グルコース−6−リン酸イソメラーゼ、3−ホスホグリセリン酸ムターゼ、ピ ルビン酸キナーゼ、トリオースリン酸イソメラーゼ、ホスホグルコースイソメラ ーゼおよびグルコキナーゼのような他の解糖系の酵素(ヘスHessら,J.A dv.Enzyme Reg.:149(1968);ホーランドHoll andら,Biochemisty17:4900(1978))を含有する 。適当な発現プラスミドの構築において、これらの遺伝子に関係する終結配列は また、mRNAのポリアデニル化および終結をもたらすために発現を目的とする 配列の発現ベクターの3’末端に連結されている。生育条件によって制御される という転写の利点を追加的に有する他のプロモーターは、アルコールデヒドロゲ ナーゼ2、イソチトクロームCN酸ホスファターゼ、窒素代謝に関係する分解酵 素、および上で挙げたグリセルアルデヒド−3−リン酸脱水素酵素、およびマル トースおよびガラクトース利用に働く酵素に対するプロモーターである。酵母と 和合的なプロモーター、複製起点および終結配列を含有するいかなるプラスミド ベクターも適している。 微生物に加えて、多細胞生物由来の培養もまた宿主として用いてもよい。原則 として、そのような細胞培養はどれでも、脊椎動物由来であろうが無脊椎動物由 来であろうが機能できる。しかし、脊椎動物への関心はもっとも大きかったし、 培養(組織培養)における脊椎動物細胞の普及が、近年、決まりきった手順とな ってきた[Tissue Culture,アカデミックプレス,クルースおよ びパターソンKruse and Patterson,編(1973)]。そ のような有用な宿主細胞系列の例は、VEROおよびHela細胞、CHO細胞 系列、およびW138、BHK、COS−7、(ATCC CRL 1651) 、293、およびMDCK(ATCC CCL 34)細胞系列である。そのよ うな細胞の発現ベクターは本来、複製起点、必要なリボゾーム結合部位とともに 、発現されるべき遺伝子の前に位置するプロモーター、RNAスプライス部位、 ポリアデニル化部位、および転写終結配列を(必要であれば)含有する。 発現ベクター上の制御機能はしばしば、哺乳類細胞で使用するために、ウイル スの材料を提供されていることがある。例えば、一般に用いられるプロモーター はポリオーマ、アデノウイルス2由来であり、もっとも頻繁にシミアンウイルス 40(SV40)由来のものが用いられている。SV40の初期および後期プロ モーターは、両者がSV40ウイルスの複製起点をも含有する断片としてウイル スから容易に得られるという理由で特に有用である(フィアースFiersら,Nature,273 :113(1978))。より小さいまたはより大きいS V40断片もまた、もしウイルスの複製起点に位置しているHindIII部位か らBglI部位にいたる約250−bpの配列を含有しているのなら使用に適し ている。さらに、目的の遺伝子の配列に普通は関係するプロモーターまたは制御 配列を利用することは、もしそのような制御配列が宿主細胞系と和合的であるの なら可能でもあるし、しばしば望ましい。 複製起点は一般に、SV40や他のウイルス(例えば、ポリオーマ、アデノ、 VSV、BPV)供給源の由来であるような外因性の起点を含むべクターの構築 によって、または宿主細胞の染色体複製機構によって提供される。もしそのベク ターが宿主細胞の染色体に導入されるなら、後者でも十分なことがある。 十分な量の二特異的免疫アドヘジンは細胞培養によって生産される;しかし、 第二のコード配列を用いて純化するとさらに生産レベルを高めることができる。 第二のコード配列は、メトトレキセート(MTX)のような内部で制御されるパ ラメーターによって影響を受けるデヒドロ葉酸還元酵素(DHFR)を含有し、 このようにMTX濃度を制御することによって発現の制御を可能にする。 標的のポリペプチドおよびDHFRタンパク質の両者をコードDNA配列を含 有する本発明のベクターをトランスフェクションするための好ましい宿主細胞を 選択する場合に、用いるDHFRタンパク質の型を考慮することが適当である。 もし野生型DHFRを用いるならばDHFRに欠陥がある宿主細胞を選択するこ とが好ましく、このように、ヒポキサンチン、グリシンおよびチミジンを欠いた 選択培地中で首尾よいトランスフェクションマーカーとしてDHFRコード配列 を利用することが可能になる。この場合の適当な宿主細胞はウルロープおよびチ ャシンUrlaub and Chasin,Proc.Natl.Acad. ci. (USA)77:4216(1980)によって記載されているように調 製され、普及した、DHFR活性を欠いたCHO細胞系列である。 一方で、もしMTXに対する結合親和性が低いDHFRタンパク質が制御配列 として用いられるならばDHFR欠陥細胞を用いる必要はない。その変異DHF RがMTXに耐性であるので、もしその宿主細胞自体がMTX感受性であるなら 、MTXを含有する培地を選択の手段として用いることができる。MTXを吸収 することができるほとんどの真核細胞はMTXに感受性であると考えられる。そ のような有用な細胞系列はCHO系列のCHO−K1(ATCC番号CCL61 )である。利用できる一般的なクローニングおよび発現方法 もし哺乳類細胞を宿主細胞として用いるならば、トランスフェクションは一般 に、グラハムおよびファンデルエプGraham and Van der E b,Virology52:546(1978)によって記載されているよう なリン酸カルシウム沈殿法によって実行される。しかし、核注入、エレクトロポ レーションまたはプロトプラスト融合のようなDNAを細胞内に導入するための 他の方法もまた、使用するのに適している。 もし酵母を宿主として用いるならば、トランスフェクションは一般に、ヒネン Hinnen,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,75: 1929−1933 (1978)が示しているように、ポリエチレングリコー ルを用いて達成される。 もし原核細胞または実質的な細胞壁構造を有する細胞を用いるならば、好まし いトランスフェクションの方法はコーエンCohenら,Proc.Natl. Acad.Sci. (USA)69:2110(1972)によって記載されて いるようなカルシウムを用いるカルシウム処理、またはもっと最近ではエレクト ロポレーションである。 目的のコード配列および制御配列を有する適当なべクターの構築には標準的な 連結技術を用いる。単離したプラスミドまたはDNA断片は分解して、形状を整 え、および必要とするプラスミドを形成するための目的の形態に再連結する。 分解は、適当な緩衝液において制限酵素(または複数の酵素)で処理すること によって行われる。一般に、約1μgのプラスミドまたはDNA断片は約20μ lの緩衝液中で約1ユニットの酵素を用いて処理され、特定の制限酵素に対する 基質量は、生産者によって明記されている。37°Cで約1時間というインキュ ベーション時間が効果的である。インキュベーション後に、タンパク質はフェノ ールおよびクロロホルムでの抽出によって除去され、核酸がエタノールでの沈殿 によって水相から回収される。 もし平滑末端が必要であるなら、その調製物は10ユニットのDNAポリメラ ーゼI(クレノウ)のクレノウ断片で15°Cで15分処理し、フェノールーク ロロホルム抽出し、およびエタノールで沈殿してもよい。 分解した断片の大きさによる分離はゴーデルGoeddelら,Nuclei c Acids Res.:4057(1980)によって記載されている 6パーセントのポリアクリルアミドゲルを用いて行う。 連結するためには、正確な適合を与えるように適当な末端の形状に整えた大体 等モル量の目的の成分は、DNA0.5μgにつき約10ユニットのT4DNA リガーゼで処理する。(分解したベクターが成分として用いられるときには、細 菌にアルカリホスファターゼで前処理することによって、分解したべクターの連 結を防ぐことが有用かもしれない。) 構築されたプラスミド中の配列が正確であることを確証するための分析では、 連結した混合物は一般に、E.coli K12(ATCC 31,446)ま たは他の適当なE.coli株を形質転換するために用い、アンピシリンおよび テトラサイクリン耐性によって首尾よく選択された形質転換体が適している。形 質転換体由来のプラスミドは、制限マッピングおよび/またはメシングMess ingら,Nucleic Acids Res.:309(1981)ま たはマキサムMaxamら,Methods of Enzymology65 :499 (1980)の方法によるDNA塩基配列決定によって調製およ び分析する。 DNAを哺乳類細胞に導入し、安定な形質転換体を得るための培地で選択した 後、DHFR活性の競合阻害剤であるMTXが約20,000−500,000 nMの濃度で存在する条件下で宿主細胞培養を生育することによって、DHFR タンパク質をコードする配列の増幅が行われる。当然のことながら、効果的な濃 度範囲はDHFR遺伝子およびタンパク質の性質および宿主の特徴にかなり左右 される。明らかに、一般的に定義された上限および下限は明確にはできない。他 の葉酸の類似体またはDHFRを阻害する他の成分の適当な濃度も使用すること ができる。しかし、MTX自体が簡便で、容易に入手でき、効果的である。 C.二特異的免疫アドヘジンの使用 本出願に開示されている調製および精製計画を利用することで、二特異的免疫 アドヘジンは治療的に応用するのに適当な程度にまで精製することができる。実 際の治療的な使用は、どの特定の二特異的免疫アドヘジンでも、その機能性に依 存するだろう。 (CD4×抗CD3)二特異的免疫アドヘジンの治療的な可能性はすでに議論 されており、およびさらなる詳細は本明細書中の以降で提供されるだろう。(C D4×抗CD16)二特異的免疫アドヘジンは、同様の治療的用途を有すること が期待される。 TNFR−IgG×抗エンドトキシン抗体(TNFR×抗エンドトキシン)免 疫アドヘジンは、例えば、エンドトキシンショックの予防または治療のために用 いることができる。 ストレプトキナーゼ、ウロキナーゼ、プロウロキナーゼまたはt−PAのよう なプラスミノーゲンアクチベーターの活性部分を含有するタンパク質に結合した フィブリンに対して特異的な抗原結合部位を有する二特異的免疫アドヘジンは、 免疫治療剤として有用である。そのような分子は、そのフィブリン特異的結合部 位によって血栓の部位に局在化することができ、その血栓はその雑種分子のプラ スミノーゲン活性化因子部分の酵素活性によって溶解される(1988年5月1 9日発行のWO88/03559参照)。 (CD4×L−セレクチン)二特異的免疫アドヘジンは、L−セレクチンのリ ンパ節結合機能とCD4のHIV結合機能を組み合わせている。この二特異的分 子は、リンパ節だけでなく、ぺイヤーズパッチのような2次的なリンパ性の器官 および脳の上皮組織に結合するので、HIV関連の痴呆の治療のために血液−脳 関門を越えてCD4−IgGを運ぶのに用いられるかもしれない。 二特異的免疫アドヘジンは、治療的な応用のために製薬的に許容できる担体と 組み合わせる。そのような担体は当業者によく知られており、例えば、Remi ngton’s Phermaceutical Sciences,第16版 ,1980,Mac Publishing Company中に開示されてい る。いかなる目的の二特異的免疫アドヘジンにとっても治療的に有効な濃度を決 定することは、もっともなことに、普通の熟練者の技術の範囲内である。好まし い製薬的な製剤化の選択および治療的に有効な投与量の管理の決定は、治療剤と して、または単一特異的免疫アドヘジンの形態として用いられるときの2つの機 能性に役立つ情報によって容易になる。一般的原則として、二特異的免疫アドヘ ジンは、その結合ドメインが由来する個々のタンパク質よりも低い濃度で効果を 発揮することが期待される。 本発明の二特異的免疫アドヘジンは、例えば、必要な補助因子とともに滅菌し た等張の製剤中に保持してもよい。その製剤は液体であることが好ましく、凍結 乾燥した粉体でもよい。(CD4×抗CD3)二特異的免疫アドヘジンは、例え ば、5.0mg/mlクエン酸1水和物、2.7mg/mlクエン酸3ナトリウ ム、41mg/mlマンニトール、1mg/mlグリシンおよび1mg/mlポ リソルベート20を含有する製剤化緩衝液で希釈することができる。この溶液は 、凍結乾燥し、冷凍下で保存し、および滅菌した注射用水(USP)で投与前に 再構築することができる。 二特異的免疫アドヘジンはまた、マイクロスフェア、リポソーム、他の微小粒 子伝達系または血液を包含するある種の組織に保持される持続性放出製剤を介し て投与してもよい。持続性放出担体の適当な例は、サポジトリーまたはマイクロ カプセルのような形成物の形態の半透性のポリマー支持体を含有する。体内に植 え付け可能なまたはマイクロカプセルの持続性放出支持体は、ポリラクチド(米 国特許番号3,773,919;EP58,481)、L−グルタミン酸および ガンマエチル−L−グルタミンのコポリマー[シドマンSidmanら,Bip olymers 22(1),547−556(1985)]、ポリ(2−ヒド ロキシエチルーメタクリル酸)またはエチレンビニル酢酸[ランガーLange rら,J.Biomed.Mater.Res15,167−277(198 1);ランガーLanger,Chem.Tech12,98−105(19 82)]を含有する。 二特異的免疫アドヘジンを含有するリポソームはよく知られた方法によって調 製することができる:DE3,218,121;イプステインEpsteinら ,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 82,3688−3692 (1985);ワンHwangら,Proc.Natl.Acad.Sci.U SA 77,4030−4034(1980);EP52322;EP3667 6;EP88046;EP143,949;EP142,541;米国特許番号 4,485,045および4,544,545。リポソームは本来、油脂含量が 約30molより大きい、小さい(約200−800オングストローム)単層型 をしている。選択される比率である%コレステロールはポリペプチドが漏出する 最適な比に調整される。 本発明の二特異的免疫アドヘジンを毒素やさまざまな治療薬を含有するリポソ ームを結合することは有利であるかもしれない。例えば、(CD4×抗CD3) 二特異的免疫アドヘジンは、HIV感染を阻害することができる毒素や薬剤を含 有するリポソームと共有結合で結合することができる[マツクラMatsuku raら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 86,4244−4 248(1989)]。二特異的免疫アドヘジンは、そのCD4の腕を介してC D4レセプターをもつHIVの相互作用を阻害し、HIV感染細胞に対する毒素 や抗HIV剤を標的に向けさせる一方で、その抗CD3の腕は細胞障害性Tリン パ球を活性化し、それによってHIV感染と戦うための細胞性免疫応答を補充す る際の手段となる。二特異的免疫アドヘジンのリポソームへの結合は、毒素や化 学療法剤を標的化した伝達を行うための抗体とカップリングする際の領域特異性 のために広く用いられているへテロ2面機能性クロスリンク剤のような、いかな る既知のクロスリンク剤によっても実行されている。CD4の結合はその遊離の アミノ基よりもその炭水化物部分を介することが好ましい、というのも、そのよ うな結合はそのgp120結合親和性を損なわずにCD4と他の化合物との結合 を可能にすることが示されているからである(アミノ基指向性の試薬で起こる効 果)。可溶性CD4(sCD4)は、新規の炭水化物指向性のクロスリンク剤: 4−(4−マレイミドフェニル)ブタン酸ヒドラジン(MPBH)を用いて、そ の炭水化物部分を介してリポソームと首尾よく結合した[ダズグーンス,N.D uzgunes,N.,フラッシャー,D.Flasyer,D.,シャモー, S.Chamow,S.,アシュケナジ,A.Ashkenazi,A.,ダジ ン,P.Dazin,P.,およびコノプカ,K.Konopka,K.J.C ell.Biochem .Abst.Suppl.16E 77(1992); シャモウChamowら,J.Biol.Chem.]。他の二特異的免疫アド ヘジンをリポソームに結合するために同様の戦略を用いることができる。 二特異的免疫アドヘジンはまた、二特異的分子の1つの腕が標的をねらう腕で あり、もう1つの腕が(レポーター分子によって直接に検出される)情報を伝え る腕である場合には診断の手段として用いることができる。例えば、CD4分子 は(CD4×抗CD3)二特異的免疫アドヘジンの標的をHIV感染細胞に向か わせることができるが、一方で、抗CD3部分は検出のために用いることができ る。同様に、プラスミノーゲンアクチベーターおよびフィブリン結合機能を組み 合わせた二特異的免疫アドヘジンは、放射核で二特異的分子を検出できるように ラベルすることによって、インビボでの免疫診断を含む免疫診断的応用に用いて もよい。 D.好ましい具体例 好ましい具体例において、2つの免疫グロブリン重鎖(例えば、免疫グロブリ ン重鎖定常ドメイン配列または目的の抗原結合部位を含有する天然またはキメラ の抗体の重鎖の配列とレセプターまたはリガンド結合ドメインとの異種の融合物 であろうと)および免疫グロブリン軽鎖をコードするDNA配列は、別々のベク ターに挿入し、適当な宿主生物にコトランスフェクションする。構築物で用いら れている3つのポリペプチド鎖の割合を不平等にすると最適な収量が得られると きには、この方法は、具体例において3つのポリペプチド断片の相互の割合を調 整する場合における大きな柔軟性を提供している。しかし、等しい割合の少なく とも2つのポリペプチド鎖の発現が高収率をもたらしたり、またはその割合が特 に意味をなさないときには、2つまたは3つのポリペプチド鎖すべてをコードす る配列を1つの発現ベクターに挿入することができる。 好ましい具体例において、本発明の二特異的免疫アドヘジンは、標的細胞の表 面の抗原に、および好ましくはHIVなどのレトロウイルスの好ましくは必須ウ イルスタンパク質に特異的に結合するアミノ酸配列を含有する。結合部位は、好 ましくは、gp120/gp41複合体を含めた、HIVの主要なエンベロープ の糖タンパク質のgp160、gp120、gp41の内部である。 HIV結合ドメインは、好ましくは、CD4アミノ酸配列である。天然のCD 4分子のアミノ酸配列は既知である[マダンMaddonら,Cell 42, 93(1985);1988年2月25日発行のWO88/01304]。いく つかの研究方法が、HIVウイルスのgp120が結合するCD4のアミノ酸配 列のV1領域のアミノ酸を定義するために用いられてきた。この研究方法は、エ スケープ変異体の選択と共役したランダム飽和突然変異誘発[ペターソンおよび シードPetrson and Seed,Cell 54,65(1988) および1989年11月15日公開のEP341,444]、およひホモログ− スキャンニング突然変異誘発(gp120に結合するヒトCD4由来配列をgp 120に結合しないマウスCD4由来の非保存配列に置換)[ランド−Land auら,Nature 334,159(1988);クレイトンClayto nら,Nature 335,363(1988);および1989年4月20 か発行のWO89/0322]の技術を含有する。 膜貫通および細胞質領域はCD4のgp120への結合には必要なく、これら のドメインは可溶性CD4分子を提供するために欠失させてもよい。通常は、少 なくとも残基368から395(膜貫通ドメイン)、および時には残基396か ら433(細胞質ドメイン)を欠失させる。 CD4の挿入変異体はミズカミMizukamiら,Proc.Natl.A cad.Sci.USA 85,9273(1988)によって発表された。ク レイトンClaytonら,Nature 335,363(1988)は、ネ ズミCD4分子の領域に相当する個々のおよび複数置換をもつCD4変異体を発 表している。CD4の合成ぺプチド断片はリフソンLifsonら,Scien ce 241,712(1988)によって発表された。ペターソンおよびシー ドPetrson and Seed,前掲は、ランダム突然変異誘発によって 、天然のCD4の数種の置換および欠失変異体を作成した。さらなるCD4アミ ノ酸配列変異体および共有結合性の誘導体は、例えは、1989年4月6日発行 のWO89/02922に発表されている。明確に言えば、1つのアミノ酸は、 天然のCD4アミノ酸配列の7、15、17、21、22、23、28、29、 30、32、35、36、37、39、40、44、45、46、49、51、 52、53、54、57、58、59、62、63、64、75、77、78、 79、80、81、82、85、87、89、91または94番目の位置に相当 する位置のCD4のアミノ酸に隣接して挿入、そこから欠失、またはそのかわり に置換することができる[アシュケナジAshkenaziら,Proc.Na tl. Acad. Sci. USA 87,10535−10539(1990) もまた参照]。 IgGまたはIgMサブタイプの免疫グロブリン配列とCD4の融合物を含有 する免疫アドヘジンは当業者に既知であり[ビルン,R.A.Byrn,R.A .ら,1990,前掲;カポン,D.J.Capon,D.J.,1989, :トラウネッカー,A.Traunecker,A.,Nature 339 ,68−70(1989)]、1989年4月6日発行のWO89/02922 ;およびEP314,317,前掲に発表されている。 その抗原認識および結合部位(Fv−CD3)を含有するマウス抗ヒトCD3 抗体を生産する細胞系列は当業者に既知であり、例えばバーグBergら,前掲 ;トラウネッカーTrauneckerら,前掲およびハストンHustonら ,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85,5897−5899 (1988)に発表されている。生合成抗体の抗原結合部位を作成する方法は、 例えば、1992年2月25日出版の米国特許番号5,091,513に開示さ れている。 本発明の(CD4×抗CD3)二特異的免疫アドヘジンは、WO89/029 22(CD4−Ig免疫アドヘジンを開示)および1991年6月13日発行の WO91/08298(免疫グロブリン遺伝子スーパーファミリーのメンバーで はない接着を含有する免疫アドヘジンを開示)に開示されている一般的手順にし たがって作成することができる。 好ましい具体例において、本明細書中のCD4−抗CD3二特異的免疫アドヘ ジンは、ヒトCD4−IgG(好ましくはIgG−1またはIgG−3)、擬人 化マウス抗CD3γ1またはγ3の重鎖、および擬人化マウス抗CD3カッパγ 1またはγ3の重鎖をそれぞれコードするプラスミドを哺乳類細胞にトランスフ ェクションすることによって構築する。この方法でトランスフェクションされた 細胞は、3つのオリゴマーの組み合わせのポリペプチド:(i)CD3に対する 2つの結合部位を含有する2つのIgG重鎖および2つのIgG軽鎖のヘテロ4 量体;(ii)gp120に対する2つの結合部位を含有する2つのCD4−Ig G融合タンパク質のホモ2量体;および(iii)CD3に対する1つの結合部位 とgp120に対する1つの結合部位を含有する1つのIgG軽鎖、1つのIg G重鎖、および1つのCD4−IgGのヘテロ3量体(二特異的免疫アドヘジン )を生産し、集合する。 さまざまな割合のCD4−IgGN擬人化マウス抗CD3γ1の重鎖、および 擬人化マウス抗CD3カッパ重鎖をそれそれコードするDNAを含むベクターを 、標的の二特異的免疫アドヘジンの収量を増加するために試した。これらの3つ のベクターは、60:20:20のパーセント比でトランスフェクションする細 胞に導入するなら、細胞によって分泌される二特異的免疫アドヘジンの量は、比 が 33:33:33パーセントであったときに分泌された量より約2倍大きく、1 0:45:45の比を用いたときに分泌された量より約20倍大きいということ が見いだされた。したがって、CD4−免疫グロブリンキメラをコードするDN A配列を1つのベクターに、および抗CD3抗体重鎖および軽鎖をコードするD NA配列を他のベクターに挿入し、および目的の60:20:20のパーセント 比で3つの鎖を生産するために2つのベクターの相互の比を変化することによっ て、等しくよい結果が期待される。この比は現在考えられるものとしては最良に 方法を表しているが、追加的に比を試験することによってさらなる改良が達成さ れるかもしれない。CD4−IgG/抗CD3軽鎖/抗CD3重鎖の70:20 :10と60:20:20の間、および60:30:10と60:20:20の 間のパーセント比は、目的の3量体二特異的免疫アドヘジンの最高の収量をもた らすことが期待される。 前出の3つの産物[産物(i)−(iii)]は、好ましくは、そのFc部分の 基づいたアフィニティークロマトグラフィーによって細胞培養の上清から単離す る。その単離は、好ましくは、Fcをもつタンパク質を結合するプロテインAセ ファロースクロマトグラフィーカラムで行う。溶出後に、CD4部分を含有する タンパク質が、固定化抗CD4モノクローナル抗体を用いた免疫アフィニティー クロマトグラフィーによって抗CD3へテロ4量体から分離するかもしれない。 二特異的(CD4×抗CD3)分子は、CD4を含有する溶出液(二特異的3量 体行うCD4−IgG2量体からなる)から、固定化抗ヒトカッパIgGポリク ローナル抗体を用いて、その軽鎖部分に基づいたアフィニティークロマトグラフ ィーによって取り出すことができる。もし望むのであれば、分離/単離のいかな る段階も繰り返してもよい。単離した二特異的免疫アドヘジンは、さらに、イオ ン交換クロマトグラフィーのような既知の技術によって精製してもよい。 CD4部分に基づいた、および免疫グロブリン軽鎖に基づいた分離段階は、最 初にCD4−IgGホモ2量体から2つの免疫グロブリン軽鎖をもつ産物を分離 し、次にそのCD4部分に基づいて抗CD3−Igホモ4量体(2つの重鎖−軽 鎖ぺアーから構成される)から(CD4×抗CD3)二特異的免疫アドヘジンを 単離するというように順序を逆にして行ってもよい。 精製(CD4×抗CD3)二特異的免疫アドヘジンは、薬理学的に許容可能な 賦形剤を用いる習慣的な製薬的な製剤へと製剤化される[Remington’ s Pharmaceutical Science 第16版.1980,M ac Publishing Company参照]。好ましい製剤化は、溶液 性の希釈液、好ましくは滅菌水でいかなる目的の保存用濃度にも希釈されるよう な凍結乾燥した粉末である。静脈内投与に適した希釈は、投与直前に、習慣的な 製剤化緩衝液および/または安定化剤を用いて行ってもよい。 本発明の(CD4×抗CD3)二特異的免疫アドヘジンは、HIV非感染細胞 ではなくHIV感染細胞に対するCTL応答を活性化することができる投与量で 、HIV感染の危険が高い、またはHIV感染を有する患者に投与される。これ らの二特異的免疫アドヘジンは、HIVにさらされている、もしくはさらされる 危険がある非感染の個人における、またはHIV感染がまだ比較的少量の細胞に 限られている最近になって感染した個人におけるHIV感染の確立を予防するの に特に適している。IgG重鎖で構築される二特異的(CD4×抗CD3)免疫 アドヘジンはIgG免疫グロブリンおよびCD4−IgG免疫アドヘジンと同様 にヒトの胎盤を通過することが期待されているので、HIV感染の母体/胎児伝 播の予防に特に適している。この示唆のために、二特異的免疫アドヘジンは、好 ましくは陣痛の開始時に、さらに好ましくは陣痛の約1から2週間前および陣痛 の開始時にHIV血清陽性の婦人に投与する。または、(CD4×抗CD3)二 特異的免疫アドヘジンはまた出生後の幼児に投与することもできる。好ましい投 与経路は注射または静脈内注入であり、本来の投与量は約lmg/kgから約6 mg/kgの静脈内ボーラスである。この投与は出産前の母体におけるHIVの 負担およびこれによって伝播の危険を減少することが期待される。さらに、胎児 への二特異的免疫アドヘジンの輸送、または幼児への出生後投与は、新生児に対 してCTLを仲介する防御をもたらすことができる。 CD4−IgXL−セレクチン−Ig(CD4−L−セレクチン)二特異的免 疫アドヘジンは、HIV感染の予防および処置に関して異なる戦略を示している 。 セレクチンは、構造的にはレクチン、EGF様および補体結合様ドメインの包含 によって、機能的にはそのレクチンドメインと細胞表面の炭水化物リガンドの間 の相互作用によって細胞の結合を仲介する能力によって統一されている。これま でに、細胞接着分子のセレクチンファミリーにおいて、L−セレクチン(末梢リ ンパ節ホーミングレセプター(pnHR)、LEC−CAM−1、LAM−1、 gp90MEL、gp100MEL、gp110MEL、MEL抗原、Leu−8抗原、 TQ−1抗原、DREG抗原としても知られている);E−セレクチン(LEC −CAM−2、LECAM−2、ELAM−1)およひP−セレクチン(LEC −CAM−3、LECAM−3、GPM−140、PADGEM)の3種類のメ ンバーが確定されている。L−セレクチン(1992年3月24日発行の米国特 許番号5,098,833参照)は白血球上に見いだされており、末梢リンパ組 織へのリンパ球の輸送[ギャラチンGallatinら,Nature 303 ,30−34(1983)]、および好中球が仲介する急性炎症応答[ワトソン Watson,Nature 349,164−167(1991)]に関与し ている。(CD4−L−セレクチン)二特異的免疫アドヘジンはHIVを結合す るCD4の能力とL−セレクチンのリンパ節ホーミング能力を組み合わせている 。CD4分子の標的をリンパ節に向かわせることによって、これらの二特異的分 子はHIV感染がもっとも広範に広がっている部位でCD4の局所濃度を高める ことができる。 (CD4−L−セレクチン)二特異的免疫アドヘジン分子のL−セレクチン部 分は、米国特許番号5,098,833,前掲に開示されているような天然の配 列のL−セレクチンまたは天然のL−セレクチンの定性的なリンパ節結合機能を 保持しているいかなるフラグメントもしくはその誘導体でもよい。そのような誘 導体は引用した米国特許に開示されており、および好ましくは、L−セレクチン のレクチンドメインと厳密な条件下でハイブリダイゼーションすることができる DNA配列にコードされている。免疫グロブリンの定常ドメイン配列とL−セレ クチン配列との融合を含有する免疫アドヘジンは、1992年5月26日発行の 米国特許番号5,116,964に開示されている。これらにおいては、リンパ 組織の上皮に対する結合部位を含有するL−セレクチン(LHRと呼ばれる)の N−末端部分は、免疫グロブリンのC−末端のFc部分に融合する。特定の具体 例において、IgG免疫グロブリンの重鎖定常域全体はL−セレクチンの一部に 融合する。他の具体例において、IgGのFcを化学的に定義するパパイン分解 部位(重鎖定常域の最初の残基を114番目と考えると、216番目の残基(カ バトKabatら,前掲))、または他の免疫グロブリンの類似部位のすぐ上流 のヒンジ領域から始まる配列はLHRの一部に融合する。L−セレクチンのレク チン、レクチン−EGF、およびレクチン−EGF−補体制御モチーフを含有す る特定のネズミのL−セレクチン(MLHR)−IgGキメラは実施例4に開示 されており、および米国特許番号5,116,964,前掲の図8に示されてい る。本特許はまた、CH1ドメインおよび最初のシステイン残基までのヒンジ領 域の一部が分子の各腕において除去されたヘテロ2量体CD4−IgG−MHL R−IgGキメラの構築も開示している。ヒト293細胞における発現は、結果 として3つの分子:CD4−IgGホモ2量体、LHR−IgGホモ2量体、お よびCD4−IgG−LHR−IgGヘテロ2量体をもたらした。 本発明にしたがって、(CD4×L−セレクチン)二特異的免疫アドヘジンは 、本明細書中上記に記載したようにヘテロ3量体構造を取るようにデザインする 。そのようなヘテロ3量体は、片方の腕のCD4−免疫グロブリン重鎖定常ドメ イン融合タンパク質、およびもう片方の腕の免疫グロブリン軽鎖と結合したL− セレクチン−免疫グロブリン重鎖から構成される。このような非対称的な二特異 的分子は(CD4×抗CD3)二特異的免疫アドヘジンに関して記載されたよう に調製および本質的に精製することができる。 本二特異的免疫アドヘジン治療はまた、HIV感染および関係する条件の予防 および処置にとって、および特にHIV感染の発達の進行を遅くするのに有用な 他の治療と組み合わせることも可能である。組み合わせ治療は、例えば、リポソ ーム薬物伝達系を用いることによって行われるかもしれない。本明細書中上記に 記載したように、二特異的免疫アドヘジンは、いかなる毒素または薬物をも含有 するリポソームと共有結合で結合することができる。抗HIV活性をもつ薬物を 含有するリポソームと抗HIV治療に用いるためにデザインした二特異的免疫ア ドヘジンとの結合は、組み合わせ治療の新たな手段を提供している。CD4に関 しては、リポソームとその炭水化物部分を介した結合はHIVに結合する能力を 阻害しないということがすでに示されている(ダズグーンス,N.Duzgun es,N.ら,前掲を参照)。 本発明のさらなる詳細は、次の非制限的な実施例から明らかであろう。実施例1 プラスミドの構築 CD4−IgGキメラは、ビルンByrnら,Nature 344,667 (1990)に記載されているように構築した。簡潔には、本構築物は、重鎖− 軽鎖結合に関与するシステイン残基の後ろのIgG−1ヒンジの最初の残基であ るアスパラギン酸216(アミノ酸114を重鎖定常域の最初の残基と考える[ カバトKabatら,前掲])から始まり、残基441で終わるヒトIgG−1 配列と融合した成熟ヒトCD4タンパク質の残基1−180からなる。この分子 はヒトIgG−1のヒンジおよびFc(CH1およびCH2)ドメインに結合し たCD4V1およびV2ドメインを含有し、CD42Fc1と名付けられている 。 擬人化抗CD3重鎖およびヒトに適応する抗CD3軽鎖の構築は、シャラビー Shalabyら,J.Exp.Med175,217(1992)に記載さ れている。3つの構築物をコードするDNA配列は、それぞれ、哺乳類の発現ベ クターであるpRK5に挿入した(1989年3月15日公開のEP307,2 47)。トランスフェクション CD4−IgG−1(CD42Fc1)、抗CD3重鎖および抗CD3軽鎖発 現ベクターは、リン酸カルシウム法の変法を用いる一過性のトランスフェクショ ンによってヒト胎児腎臓293S細胞に導入した[ゴーマン,CGorman, C.DNA Cloning Vol.III(グローバー,D.M.Glove r, D.M.),pp.143−190,IRL,オックスフォード,1985中] 。トランスフェクションしたプラスミドDNAの全量は20μgであり、それぞ れのプラスミドの量は3種類の可能なタンパク質産物の相対量にDNAの相対量 が与える効果を評価するために変化した。 CD4−IgGおよび抗CD3重鎖および抗CD3軽鎖構築物をコードする3 種類のプラスミドはさまざまな組み合わせ(DNAの全量は20μg)でトラン スフェクションし、および代謝的にラベルし、トランスフェクションした細胞か ら得た血清の入っていない上清に存在する免疫グロブリンFc部分を含有するタ ンパク質の量は、プロテインA(パンソブリン)を用いた放射免疫沈殿によって 評価した(図2)。 3種類のプラスミドすべてが存在しない条件下では、Fcを含有するタンパク 質は検出できなかった(最も右のレーン)。両方の抗CD3プラスミドの存在下 およびCD4−IgGプラスミドの非存在下では、抗CD3ヘテロ4量体の抗体 を表す、ほとんどゲル中に移動していない1つの主要なバンドだけが観察された (右から2番目のレーン)。同様に、CD4−IgGプラスミドだけを添加する と、結果として、CD4−IgG免疫アドヘジンを表す1本のバンドが見られた (最も左のレーン)。2種類の抗CD3プラスミド(それそれ45%)とともに CD4−IgGプラスミド(10%)を添加すると、結果として、目的の二特異 的免疫アドヘジンに相当する新しいバンドが見られた。CD4−IgGプラスミ ドの量を増加するほど、このタンパク質の量は増加した;この特定の実験で観察 した最高量は、CD4−IgGおよび2種類の抗CD3プラスミドが60:20 :20%比のときに生産された。これらの結果は、目的の産物の量はトランスフ ェクションするDNAの量を変化することによって改めることができるというこ とを示している。目的の(CD4×抗CD3)二特異的免疫アドヘジン3量体は 60:20:20%比で高濃度で生産されたが、トランスフェクションに用いる プラスミド比を変えることによって、さらなる改良が可能であるかもしれない。実施例2 (CD4×抗CD3) 二特異的抗体の回収および精製 60:20:20%のプラスミド比で得た産物の混合物は、次のように処置し た。Fc部分に基づいたアフィニティクロマトグラフィー 収穫した細胞培養上清(3.5L)は、10mM トリス pH7.4、15 0mM NaClで平衡化したプロテインAセファロース(10mL)にロード した。結合していない物質を除去するために同一の緩衝液で洗浄した後、結合し たFcをもつタンパク質(17.5mg)を50mM クエン酸 pH3.0、 20%(w/v)グリセリンで溶出した。このプールは3M トリス pH9. 0を添加することによって中性化した。CD4部分に基づいたアフィニティクロマトグラフィー CD4−IgG×抗CD3重鎖−軽鎖のペアーのヘテロ3量体(目的の二特異 的免疫アドヘジン)および2つのCD4−IgG重鎖のホモ2量体からなる混合 物から抗CD3ヘテロ4量体を最初に除去するために、プロテインAから溶出し たプールを抗CD4免疫アフィニティカラムにロードした。我々は既に、緩和な 条件下で効率的にCD4−IgGに結合して溶出するモノクローナル抗体(mA b754)を同定していた。Leu3A(ベクトン ディッキンソン)のような 、他のCD4−IgG抗体が市販されており、この精製段階には等しく適してい る。mAb754(5mg)は、制御された細孔ガラス(1mL)に固定化し、 20mM トリス pH7.4、150mM NaCl、0.5M テトラメチ ルアンモニウム(TMAC)で平衡化し、プロテインAプール(1mg)をロー ドした。結合したタンパク質は、50mM トリス pH7.4、3.5M M gCl2で溶出した。mAb754カラムは3量体の(CD4×抗CD3)二特 異的タンパク質4.8mgの全量を得るために11回サイクルした。カッパ軽鎖に基づいたアフィニティクロマトグラフィー CD4−IgGホモ2量体を含まない(CD4×抗CD3)ヘテロ3量体を回 収するために、mAb754プールはヒトカッパ鎖に特異的な第二の免疫アフィ ニティカラムにロードした。ポリクローナル抗ヒトカッパIgG(3mg,シグ マ K−3502)は、制御された細孔ガラス(1mL)に固定化し、平衡化し 、ロード(0.5ml)し、およびmAb754に関して上に記載したように洗 浄した。この場合には、結合した精製二特異的免疫アドヘジンは、50mM ク エン酸 pH3.0、20%(w/v)グリセリンで溶出し、前出のように中性 化した。カラムは(CD4×抗CD3)ヘテロ3量体0.83mgの全量を得る ために6回サイクルした。結果 トランスフェクションに用いた3種類のプラスミドの比を変化することによっ て反応の平衡は目的の二特異的産物に有利なように移動し、その分離および回収 を容易にした。CD4−IgG融合物、抗CD3抗体重鎖および抗CD3抗体軽 鎖をそれぞれコードするプラスミドのパーセント比が60:20:20であった とき、大体の(CD4×抗CD3)ヘテロ3量体/CD4−IgGホモ2量体/ 抗CD3ヘテロ4量体の比は40:40:20%(染色強度によって評価)であ り、(CD4×抗CD3)二特異的免疫アドヘジンを約14−20%の収量で単 離した。考えるられるかぎりでは、産物の比および収量は付加的なプラスミド比 を試験することによって、およびCD4に基づいたおよび免疫グロブリン軽鎖に 基づいた精製段階を順序を逆にして行うことによって改良することができる。実施例3 擬人化抗体、CD4−抗CD3−IgGの新たな標的であるエフェクター細胞に よるHIV感染細胞の溶解 材料および方法 細胞系列:慢性的に感染した(CEM/IIIB)または感染していない(CE M)ヒトT細胞系列CEM、HIV−1IIIBは、熱で不活性化した10%の胎 児ウシ血清を含有するRPMI−1640(JRHバイオサイエンス,レネキサ ,KS) (増殖培地,GM)で培養した。細胞の約95%が抗HIV血清で免疫蛍光アッ セイによってHIV−1gp120を発現する。CEMは、CD3抗原の発現が 最小であるかまたは全く発現していないCD4+の細胞系列であり[クーレ,R .Kurrle,R.Cluster report:ナップ W.Knapp W.(編)Leucocyte Typing IV(オックスフォード:オック スフォードユニバーシティプレス),290−293(1989)中のCD3] 、HIV感染後に新たに検出されることもない[ボーデュス,M.Bodeus ,M.ら,ナップ W.Knapp W.(編)Leucocyte Typi ng IV(オックスフォード:オックスフォードユニバーシティプレス)382 −383(1989)中のModification of CEM Surf ace Phenotype During HIV Infection]。 抗体:二特異的免疫アドヘジンは、実施例1に記載したように、ヒト抗CD3 抗体をCD4−IgG免疫アドヘジンを共発現することによって調製した[ビル ン,R.A.Byrn,R.A.ら,Nature 334:667−670( 1990)]。ヒトモノクローナル抗体であるF105は、マーシャル ポスナ ー博士,New England Deaconess Hospitalから 頂戴した[ポスナー,M.R.Posner,M.R.ら,J.Immunol .146 :4325−4332(1991)]。このIgG1抗体はgp120 と反応し、CD4に対するgp120の結合を阻害する。 エフェクター細胞:末梢血リンパ球(PBL)は標準的なフィコルーハイパー ク勾配遠心によって正常な供給者から単離し、上記のようなGM中で維持した[ ユングハンス,R.P.Junghans,R.P.ら,Cancer Imm unol.lmmunother31:207−212(1990)]。イン ターロイキン2(IL−2)で刺激したPBLは、I000U/mlの親和性に よって精製したヒト組み換えIL−2(ホフマン−ラロチェ,インコーポレイテ ィッド.)の存在下で14−16時間培養した。ヒト細胞傷害性リンパ球(CT L)は、ヨハン ヤネリ博士(NIC,Bethesda)から頂戴し、標準的 な手順にしたがって調製および活性化した[ヤネリ,J.R.Yannelli ,J. R.ら,J.Immunol.Methods 139:1−16(1991) ]。 エフェクター細胞の新たな標的(ECR):ECRは、上記のように[ユング ハンス,R.P.Junghans,R.P.,前掲]次の変法を用いて行った 。2×106のCEMおよびCEM/IIIB細胞は、0.5mCi/2ml GM の51Crで37°Cで一晩ラベルし、GMで4回洗浄し、1×105細胞数/m lに懸濁した。その細胞は指示された濃度の抗体で室温で1時間インキュベート した。前日に調製したエフェクター細胞は遠心し、GMに1.5×106細胞数 /mlに再懸濁した。50μlの51Crでラベルした標的細胞(細胞数5000 )は、30:1のエフェクター:標的の比で、100μlのエフェクター細胞( 細胞数150000)と混和した。混合物はすべて96穴U底プレートにおいて 3重または4重に試験した。プレートは37°Cで3時間インキュベートした。 上清はタンポンミニーハーベスター(スカトロン,リアー,ノルウェー)で収穫 し、ウイルスを不活性化するために65゜Cで2時間熱し、ベックマン5500 ガンマカウンターで計数した。 データの取り扱いおよび統計:IBM AT−コンパーティブルコンピュータ ーを用いて、クワトロ4.0スプレッドシートプログラム(ボーランド,スコッ ツ バレー,カリフォルニア)で分析を行った。特異的溶解のパーセントはフラ クション[(実験による放出−バックグラウンドの放出)/トライトンによる放 出−バックグラウンドの放出)]×100として計算した。バックグラウンドは 、自発的放出(10−20%)および天然の傷害(0−20%)なとの特異的抗 体の非存在下における放出として定義し、標準的な公式によって計算した[ユン グハンス,R.P.Junghans,R.P.,前掲]。標準偏差は一般に投 入計数の0−3%であった。結果 二特異的免疫アドヘジンが仲介する細胞溶解の特異性:(CD4×抗CD3) 二特異的免疫アドヘジンが仲介するHIV−1感染および非感染細胞の傷害を測 定するために、予備実験を行った。HIV−1IIIB感染および非感染CEMお よ び単球細胞系列U937を標的として用いた。結果として、HIV−1感染CE M細胞は二特異的免疫アドヘジンおよび対照の抗gp120抗体(F105)で 非常に大きな程度まで溶解し、一方で、非感染細胞は溶解を示さないということ が示された(図4)。同じ結果がU937でも観察された。U937細胞系列は NK傷害しさらに感受性が高く、バックグラウンドがより高くなるので、それに 関してはさらに研究はしなかった(不掲載)。しかし、これらの抗体の傷害パタ ーンは異なるエフェクター細胞によって異なっていた。PBLはF105または 二特異的免疫アドヘジンの存在下で標的細胞を殺すが、一方で、CTLは二特異 的免疫アドヘジンの存在下では標的細胞を殺し、F105では殺さなかった。図 4の二特異的免疫アドヘジンの結果と対照的に、PBLが仲介する標的細胞の溶 解は一般に、PBLがIL−2で刺激されたときに高められた。 インビボの条件を模倣するために、我々は、高濃度および低濃度のヒト血清中 で(CD4×抗CD3)二特異的免疫アドヘジンおよびF105が仲介する標的 細胞の溶解を試験した。F105が仲介するPBL(+IL−2または−IL− 2)による溶解は8%および50%の正常なヒト血清で完全に阻害されたが、そ れに対し、二特異的免疫アドヘジンが仲介する+IL−2または−IL−2のP BLおよびCTLによる溶解はかすかに影響を受けただけであった。 二特異的免疫アドヘジンの投与量依存的な標的細胞の溶解およびその濃度曲線 。(CD4×抗CD3)二特異的免疫アドヘジンのもっとも効果的な濃度を試験 するために、我々は、PBLおよびCTLによる標的細胞の溶解を仲介するため の異なる濃度の効果を測定した。図6に示したように、標的細胞の溶解は1μg /mlまでは二特異的免疫アドヘジンの濃度が高くなるにつれて増加し、それよ り高い濃度では減少するかまたはプラトーに達した。(CD4×抗CD3)二特 異的免疫アドヘジンの濃度は、PBLまたはCTLを用いて、50%ヒト血清の 存在下で同一の最適条件を示した(不掲載)。F105による標的細胞の傷害は また、+IL−2または−IL−2のPBLでは1μg/mlの範囲でプラトー を示し、最終濃度10μg/mlでさえ50%ヒト血清中では活性がなくなった (不掲載)。これらの1μg/mlの濃度は、図4および5の研究においても両 方の 抗体について用いた。考察 前出の結果は、細胞傷害性T細胞は二特異的免疫アドヘジンによって活性化さ れ、新たな標的に向けさせられ、短期(3時間)のインキュベーションでさえも 劇的な溶解を誘導するという以前の報告を確証し、拡大するものである。 我々のデータは、二特異的免疫アドヘジンによるCTL補充を介した傷害を確 立した。しかし、標的細胞の傷害がADCCエフェクターの補充を介して仲介さ れることもまた可能であった。これは、二特異的分子いの半分を包含する親のC D4−IgG−1(ビルン,R.A.Byrn,R.A.,前掲)で起こるよう に、二特異的免疫アドヘジンがそのCD4−IgGの腕を介して標的細胞表面の HIV抗原に結合し、および二特異的免疫アドヘジンのFcドメインを介してA DCCエフェクターのFcγレセプターに結合することによって引き起こすこと ができた。PBLでの全活性に対するADCCの寄与は小さいように見えるが、 しかし、純粋なCTL調製物(ADCCは引き起こさない)に匹敵する細胞傷害 に血清が及ぼす影響は比較的緩和であるので、この小さな減少は非特異的である かまたはADCC非依存性であるかもしれない。 抗体をヒトに馴化させ、双機能的構築物を調製する技術の同時使用は、治療に おける抗体の問題点を克服するためにデザインした一連の応答における斬新さを 表している。ここで示したような宿主のエフェクター機構の補充が高まり、免疫 原性の減少が期待でき、インビボでの生存が増加するので、治療での抗体のさら に期待のもてる役割が、感染性、免疫性および悪性疾患の処置において賞賛を得 ている。 前出の事項は特定の好ましい具体例に関するものであるが、本発明はそれほど 限定的ではないことが理解されるだろう。当業に通常に熟練した人にとっては、 本発明の包括的な概念からそれることなく、開示した具体例に対してさまざまな 修正を加えるということも起こるだろう。そのような修正はすべて本発明の範囲 内であると意図される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C07K 16/08 8318−4H C12P 21/00 C 9282−4B //(C12P 21/00 C C12R 1:91)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.二特異的免疫アドヘジンを作成する方法であって、 a)軽鎖結合部位を欠く免疫グロブリン重鎖定常ドメイン配列と融合している 第1の結合ドメインからなる第1の融合物、軽鎖結合部位を保持する免疫グロブ リン重鎖定常ドメインと融合している第2の結合ドメインからなる第2の融合物 、および免疫グロブリン軽鎖をそれぞれコードするDNA配列を宿主細胞に導入 し、 b)該宿主細胞を培養することにより該DNA配列を発現させ、(i)第2の 融合物−免疫グロブリン軽鎖ぺアーと共有結合している上記の第1の融合物から なるヘテロ3量体、(ii)共有結合している2つの第2の融合物−免疫グロブリ ン軽鎖ぺアーからなるヘテロ4量体、および(iii)上記の第1の融合物の共有 結合している2つ分子からなるホモ2量体の混合物を生産し、 c)得られた細胞培養から産物(i)、(ii)および(iii)の混合物を取り 出し、そして d)産物(ii)および(iii)から産物(i)を単離すること、からなる方法 。 2.産物(i)を第1の結合ドメインおよび免疫グロブリン軽鎖のそれぞれに 基づいた分離方法によって、実質的に均一な形態で単離する請求項1に記載の方 法。 3.第1の結合ドメインに特異的な免疫アフィニティカラムでのクロマトグラ フィーによって産物(ii)から産物(i)および(iii)を分離し、免疫グロブ リン軽鎖に特異的な免疫アフィニティカラムでのクロマトグラフィーによって産 物(iii)から産物(i)を分離する請求項2に記載の方法。 4.免疫グロブリン軽鎖に特異的な免疫アフィニティカラムでのクロマトグラ フィーによって産物(iii)から産物(i)および(ii)を分離し、第1の結合 ドメインに特異的な免疫アフィニティカラムでのクロマトグラフィーによって産 物(ii)から産物(i)を分離する請求項2に記載の方法。 5.第1の融合物が第1の免疫グロブリン重鎖定常ドメイン(CH1)を欠い ている請求項1に記載の方法。 6.第2の融合物が無傷のCH1ドメインを保持している請求項5に記載の方 法。 7.第1および第2の結合ドメインが2つの異なるリガンドおよびレセプター 結合ドメインである請求項6に記載の方法。 8.第1および第2の結合ドメインがCD4およびL−セレクチンから選ばれ る請求項7に記載の方法。 9.第1の結合ドメインがリガンドおよびレセプター結合ドメインであり、第 2の結合ドメインが抗体の抗原結合部位である請求項6に記載の方法。 10.第1の結合ドメインがgp120に結合できるCD4アミノ酸の配列を 含有する請求項9に記載の方法。 11.第2の結合ドメインが抗CD3抗体の抗原結合部位を含有する請求項1 0に記載の方法。 12.第1の融合物をコードするDNA配列をその発現が可能なベクターの形 で個々の宿主細胞に導入する請求項11に記載の方法。 13.第2の融合物および免疫グロブリン軽鎖をコードするDNA配列をそれ らの発現が可能な同一ベクターの一部として宿主細胞に導入する請求項12に記 載の方法。 14.第2の融合物および免疫グロブリン軽鎖をコードするDNA配列をそれ らの発現が可能な2つの異なるベクターの形で個々の宿主細胞に導入する請求項 12に記載の方法。 15.第1の融合物、第2の融合物および免疫グロブリン軽鎖をコードするD NA配列の重量比が1:1:1以外である請求項14に記載の方法。 16.第1の融合物、第2の融合物および免疫グロブリン軽鎖をコードするD NA配列の重量パーセント比を約70:20:10から60:20:20に調整 する請求項15に記載の方法。 17.パーセント比が60:20:20である請求項16に記載の方法。 18.第1の結合ドメインに特異的な免疫アフィニティカラムが固定化抗CD 4モノクローナル抗体を含有する請求項17に記載の方法。 19.免疫グロブリン軽鎖に特異的な免疫アフィニティカラムが抗免疫グロブ リン軽鎖ポリクローナル抗体を含有する請求項18に記載の方法。 20.標的細胞上の外来抗原を特異的に認識する片方の腕および、細胞傷害性 細胞上の活性化分子を特異的に認識するもう一方の腕を有する実質的に均一な二 特異的免疫アドヘジンを作成するために記載の方法であって、 a)軽鎖結合部位を欠く免疫グロブリン重鎖定常ドメインと外来抗原結合ドメ インとの融合物、軽鎖結合部位を保持している、細胞傷害性細胞上の活性化部位 に対する抗体の重鎖、および該抗体の軽鎖をそれぞれコードするDNA配列を宿 主細胞に導入し、 b)該宿主細胞を培養して該DNA配列を発現させ、(i)ジスルフィド結合 で結合している抗体重鎖−軽鎖ぺアーにジスルフィド結合で連結した外来抗原結 合ドメイン−免疫グロブリン重鎖融合物からなるヘテロ3量体二特異的免疫アド ヘジン、(ii)2つの抗体重鎖−軽鎖ぺアーからなるジスルフィド連結したヘテ ロ4量体;および(iii)2つのジスルフィド連結した外来抗原結合ドメイン− 免疫グロブリン重鎖定常ドメイン融合物からなるホモ2量体の混合物を生産し、 c)細胞培養から産物(i)、(ii)および(iii)の混合物を取り出し、 d)産物(ii)および(iii)から二特異的免疫アドヘジン(i)を分離する こと、からなる方法。 21.二特異的免疫アドヘジン分子の外来抗原結合部分および軽鎖部分に基づ いたアフィニティクロマトグラフィーの任意の順序によって、二特異的免疫アド ヘジン(i)を産物(ii)および(iii)から分離し、それを実質的に均一な形 態で回収する請求項20に記載の方法。 22.外来抗原がレトロウイルスの全ウイルスタンパク質である請求項20に 記載の方法。 23.レトロウイルスがヒト免疫不全ウイルス(HIV)である請求項22に 記載の方法。 24.外来抗原結合ドメインがHIVの主要なエンベロープ糖タンパク質内の 部位に特異的に結合できる請求項23に記載の方法。 25.外来抗原結合ドメインがHIVの主要なエンベロープ糖タンパク質であ るgp160、gp120またはgp41に特異的に結合できる請求項24に記 載の方法。 26.外来抗原結合ドメインがCD4アミノ酸配列である請求項25に記載の 方法。 27.細胞傷害性細胞がT細胞リンパ球または大顆粒リンパ球である請求項2 6に記載の方法。 28.活性化分子がCD3またはCD16である請求項27に記載の方法。 29.抗体が抗CD3抗体である請求項28に記載の方法。 30.抗体が擬人化マウス抗ヒトCD3抗体である請求項29に記載の方法。 31.免疫グロブリンがIgG−1、IgG−2、IgG−3、IgG−4ま たはIgMである請求項30に記載の方法。 32.免疫グロブリン配列がIgG−1免疫グロブリン由来である請求項31 に記載の方法。 33.宿主細胞が哺乳類細胞である請求項32に記載の方法。 34.CH1ドメインを欠くCD4−IgG−1免疫アドヘジン、CH1ドメ インを保持している擬人化マウス抗ヒトCD3抗体重鎖および擬人化マウス抗ヒ トCD3抗体軽鎖をそれそれコードし、発現することができるプラスミドを哺乳 類細胞に同時トランスフェクションする請求項33に記載の方法。 35.CH1ドメインを欠くCD4−IgG−1免疫アドヘジン、CH1ドメ インを保持している擬人化マウス抗ヒトCD3抗体重鎖および擬人化マウス抗ヒ トCD3抗体軽鎖それぞれをコードするDNA配列をもつ3つのプラスミドの比 が60:20:20%である請求項34に記載の方法。 36.第2の機能性をもつ免疫グロブリン重鎖−軽鎖ぺアーと共有結合した第 1の機能性をもつ免疫グロブリン重鎖からなる実質的に均一なヘテロ3量体二特 異的免疫アドヘジンを、第1の機能性をもつ共有結合した2つの免疫グロブリン 重鎖からなるホモ2量体および第2の機能性をもつ共有結合した2つの重鎖−軽 鎖ぺアーからなるヘテロ4量体の混合物から単離する方法であって、第1の機能 性および免疫グロブリン軽鎖のそれぞれに基づいた2段階クロマトグラフィーの 任意の順序によって、付随するヘテロ4量体およびホモ2量体からヘテロ3量体 二特異的免疫アドヘジンを分離することからなる方法。 37.クロマトグラフィーによる精製段階のうち少なくとも1つの段階を繰り 返す請求項36に記載の方法。 38.第2の結合ドメインと、免疫グロブリン軽鎖と結合した免疫グロブリン 軽鎖結合部位を保持している免疫グロブリン重鎖定常ドメイン配列との融合物に 共有結合している、免疫グロブリン軽鎖結合部位を欠く免疫グロブリン重鎖定常 ドメイン配列と融合した第1の結合ドメインからなる実質的に均一な二特異的免 疫アドヘジン。 39.細胞傷害性細胞の表面上の活性化分子に対する抗体の重鎖−軽鎖ぺアー に共有結合した、免疫グロブリン軽鎖結合部位を欠く免疫グロブリン重鎖定常ド メイン配列に融合したレトロウイルスの全ウイルスタンパク質に対する結合ドメ インを含有する請求項38に記載の二特異的免疫アドヘジン。 40.全ウイルスタンパク質がHIVの主要なエンベロープ糖タンパク質のg p120ドメインである請求項39に記載の二特異的免疫アドヘジン。 41.gp120結合ドメインがCD4アミノ酸配列である請求項40に記載 の二特異的免疫アドヘジン。 42.CD4アミノ酸配列の最初の2つの可変ドメインがIgG免疫グロブリ ン由来のヒンジ、CH2およびCH3アミノ酸配列と融合している請求項41に 記載の二特異的免疫アドヘジン。 43.免疫グロブリンがIgG−1またはIgG−3である請求項42に記載 の二特異的免疫アドヘジン。 44.抗体が抗CD3抗体である請求項43に記載の二特異的免疫アドヘジン 。 45.基本的に図1に示している請求項44に記載の二特異的免疫アドヘジン 。 46.標的細胞上のHIVを特異的に認識する片方の腕、および細胞傷害性細 胞上の活性化分子を特異的に認識するもう片方の腕を有する3量体二特異的免疫 アドヘジンの有効量を投与することによって、HIVにさらされたヒトにおける HIV感染を予防および処置する方法。 47.標的細胞上のHIVを特異的に認識する片方の腕、および細胞傷害性細 胞上の活性化分子を特異的に認識するもう片方の腕を有する3量体二特異的Ig G免疫アドヘジンの有効量を、HIV血清陽性の妊婦に投与することによって、 該妊婦から胎児へHIV感染が伝播するのを予防するために記載の方法。
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