JP6071940B2 - 防虫成分含有樹脂ペレット及びこれを用いた防虫製品 - Google Patents

防虫成分含有樹脂ペレット及びこれを用いた防虫製品 Download PDF

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Description

この発明は、揮散性薬剤を含有する樹脂を所定の立体構造に形成した揮散性薬剤含有構造体に関する。
住宅において、窓や玄関などは、害虫の侵入口となる。これに対する侵入口からの害虫の侵入を抑制する方法として、これらの場所に防虫具を配することが考えられる。
このような防虫具の例としては、ネットに揮散性の防虫剤を保持させ、これを、開放窓を有する容器に収納した防虫具や、揮散性薬剤を保持したネットを枠部材にはめ込んだ防虫具(特許文献1参照)等が知られている。
ところで、この防虫具は、ポリオレフィンなどの樹脂に揮散性の防虫成分を含有させた樹脂成形体からなり、時間経過とともに防虫成分を揮散させて当該製品もしくはその周囲に害虫が侵入しないようにすることが行われている。このような製品としては、蚊帳や防虫ネットなどの害虫対策のための製品だけでなく、チューブやケーブルなどの外装や、樹脂繊維製品全般が対象となる。
例えば特許文献2には、ポリオレフィン系樹脂と、ペルメトリンやベンフルスリン(トランスフルトリン)などの害虫防除剤と、非結晶シリカなどの非晶性無機担体とからなる樹脂組成物のマスターバッチを作る旨(0033〜0035)、それに別途ポリオレフィン系樹脂をベース樹脂として混練したものを、押出成形や射出成形等により各種成形体とする旨(0036)などが記載されている。
また、特許文献3には、害虫防除用樹脂成形体の防虫成分として、メトフルトリン(文献中化学式1(下記式(1))においてRがH、Rが−CH=CHCH、Rがメトキシメチル基)、プロフルトリン(上記化学式1(下記式(1))において、RとRがメトフルトリンと同じでRがメチル基)などのピレスロイド化合物を用いた例が示されている。
Figure 0006071940
さらに、特許文献4には、防虫用樹脂組成物の揮散性改善のために、蒸散性可塑剤及びブリード促進剤を含有させた樹脂組成物が記載されている。また、特許文献4及び5では、殺虫活性化合物として、トランスフルトリン(トランスフルスリン)が挙げられている(特許文献3[0011])。
特開2006−314284号公報 特開2008−106232号公報 特開2007−77069号公報 特許3858929号公報 特開2001−192309号公報
ところで、特許文献1の防虫具は、窓や玄関などに吊り下げられて使用される場合が多いが、この場合、防虫具を邪魔に感じたり、目障りに感じたりする場合がある。これに対しては、防虫具全体の大きさを小さくしたり、厚みを薄くしたりすることにより、防虫具の存在感を減らす方法が考えられる。
しかしながら、防虫具全体の大きさを小さくしたり、厚みを薄くしたりするためには、防虫具内の防虫剤を保持したネットを小さくする必要があり、その結果、防虫剤の揮散量の減少を伴って防虫効果が低下することとなる。
また、揮散性薬剤を保持したネットを容器に収納して使用する場合、ネットの表面から揮散性薬剤が揮散するが、ネットの全表面積のうち容器の内壁に接触する部分が多いと、揮散性薬剤の揮散が妨げられて揮散量が低下したり、内壁に付着した揮散性薬剤が容器の汚染を招く可能性がある。
ところで、この問題は、防虫剤以外に、忌避剤、芳香剤、抗菌剤等揮散性薬剤を用いた場合にも、揮散量の低下や汚染等の同様の問題を生じる場合がある。
さらに、防虫成分としてトランスフルトリンやメトフルトリン等を用い、特許文献2のように微粉末担体と混合して樹脂と混練したペレットを製造するにあたり、それら防虫成分を高濃度にしようとすると、ペレットからのブリード(染み出し)が多く、べたついて成形に用いることが難しくなるという問題があった。
そこでこの発明は、揮散性薬剤を含有する構造体全体の大きさを小さくしても、表面積を確保して揮散性薬剤の揮散量低下を抑え、かつ、構造体全体の表面積のうち容器の内壁に接触しうる部分をできるだけ少なくし、揮散性薬剤の揮散が妨げられるのを避けるとともに容器の汚染を防止することを目的とし、また、樹脂成形体の製造に供されるトランスフルトリンやメトフルトリン等を用いた樹脂ペレットについて、ブリードを適性に調整し、成形しやすくすることを目的とする。
この発明は、棒状体を波状に形成して波状体とし、複数本の波状体を、その頂部同士で交差させて接合させることにより構成した立体構造体であって、上記立体構造体は、揮散性を有する揮散性薬剤を含有させた樹脂組成物を用いて形成されており、練り込まれた上記揮散性薬剤は上記立体構造体の表面にブリードしてその表面から揮散することが可能な揮散性薬剤含有構造体を用いることにより、上記の課題を解決したのである。
また、この発明は、上記揮散性薬剤含有構造体を製造するにあたり、揮散性薬剤として防虫成分であるトランスフルトリン、メトフルトリン及びプロフルトリンの少なくとも1種を用い、これと微粉末担体とともに混練する樹脂としてエチレン−ビニルアセテート共重合体を用い、必要ならば主に低密度ポリエチレン(LDPE)などのポリオレフィン系樹脂を更に配合し、かつトランスフルトリンを用いる場合には結晶析出防止成分をも含有させ、これらを適切量で混合して防虫成分含有樹脂ペレットを製造する。通常これにポリオレフィン系樹脂を加えたものを混練して樹脂組成物となし、これを揮散性薬剤含有構造体に成形することにより上記の課題を解決したのである。
なお、メトフルトリン又はプロフルトリンは結晶析出防止成分として作用する場合でも、配合比の計算にあたっては防虫成分として計算される。
まず、本発明で用いる揮散性薬剤樹脂ペレット(防虫成分含有樹脂ペレット)について説明する。本発明によれば、5質量%以上50質量%以下のエチレン−ビニルアセテート共重合体と混合させることにより、得られるペレットのブリードを適度な範囲で抑えることができる。常温で液状であるメトフルトリンやプロフルトリンを用いる場合にもブリードの調整は必要であるが、常温で結晶性であるトランスフルトリンについては、樹脂中の濃度を高くしようとすると本発明の目標下ではブリードに伴ってペレットの表面に結晶が析出する恐れがあるため、本発明の作用効果は特にトランスフルトリンを用いる場合においてより有用なものとなる。ブリードが全く起こらなければ防虫成分の揮散も生じないので、ブリードを完全に抑止することは望ましくないが、ブリード調整樹脂となるエチレン−ビニルアセテート共重合体を上記範囲で含有することによって、ペレット形態時のブリードがコントロールされる。そして、そのペレットをマスターバッチとして用い、押出成形や射出成形等によって得られた成形体についても、揮散に必要なブリードが確保可能となる。なお、エチレン−ビニルアセテート共重合体を上記範囲としたうえで、その他の樹脂を用いて樹脂添加量の調整を図ることもでき、そのような樹脂としては、エチレン−ビニルアセテート共重合体との親和性が高いLDPEが好適である。
10質量%以上30質量%以下の範囲で含有させる微粉末担体としては、ホワイトカーボンのような微結晶シリカなど、トランスフルトリンやメトフルトリン等と反応を起こさず、表面積の広い微粉末を用いることができる。この微粉末担体は防虫成分を担持してべとつきを抑え、その結果、樹脂と共に混練して得られるペレットも、全体がべとつきにくくなりマスターバッチとして好適に利用できるものとなる。
一方、防虫成分にトランスフルトリンを用いる場合には、1質量%以上20質量%以下の範囲で結晶析出防止成分を含有させるとよい。この結晶析出防止成分とは、常温で結晶性であるトランスフルトリンが表面に析出することを抑える効果を有する成分である。この結晶析出防止成分として利用可能な化合物は、常温で液状である、二塩基酸エステル化合物、芳香族エステル化合物、高級脂肪酸エステル化合物、トランスフルトリン以外のピレスロイド化合物、ピレスロイド用共力剤などであり、これらを一種類又は複数種類を混合して用いることができる。中でもジブチルサクシネートなどの二塩基酸エステル化合物を含むことが好ましい。また、これと併せて、ピレスロイド化合物としてのフェノトリンを用いたり、ピレスロイド用共力剤としてのN−(2−エチルヘキシル)−ビシクロ[2,2,1]−ヘプタ−5−エン−2,3−ジカルボキシイミドを用い、結晶析出防止効果をより高めることもできる。また、メトフルトリンを用いた場合は、結晶析出防止成分としてのみならず防虫作用を補強できるというメリットを有する。
これらの組み合わせによりペレットに含有させることができる防虫成分の含有量は、例えば、トランスフルトリン又はプロフルトリンの場合は20質量%以上60質量%以下、メトフルトリンの場合は10質量%以上50質量%以下となる。この含有率で得られる防虫成分含有樹脂ペレットをマスターバッチとして15質量%以上80質量%以下含み、残りが低密度ポリエチレン(LDPE)などのポリオレフィン系樹脂からなる樹脂組成物は、押出成形や射出成形その他の樹脂成形によって、防虫成分を適度に揮散させ防虫効果に優れた揮散性薬剤含有構造体を提供するものである。
この発明にかかる揮散性薬剤含有構造体は、波状体を用いて形成されるので、ほぼ平面的なネットの場合に比べ、一定範囲内における表面積が増大する。このため、全体の大きさを小さくしても、揮散性薬剤を揮散できる表面積を確保でき、揮散性薬剤の揮散量を保持することが可能となる。
また、立体構造となるので、容器と接する揮散性薬剤含有構造体の部分を減らすことができ、容器の内壁と接触することで生じる揮散性薬剤の揮散量低下や容器の汚染を抑制することが可能となる。
さらに、この発明にかかるペレットは、防虫成分であるトランスフルトリン、メトフルトリン又はプロフルトリンの過度のブリードを抑え、またトランスフルトリンの場合は結晶の析出も抑制するので、樹脂成形体を製造する際にマスターバッチとしてべたつくことなく、好適に用いることができる。また、このマスターバッチとなるペレットは20〜30質量%以上の高濃度で防虫成分であるトランスフルトリン、メトフルトリン又はプロフルトリンを含有しているので、このペレットを用いた樹脂組成物から形成される揮散性薬剤含有構造体の防虫成分濃度も高くすることができ、防虫効果の持続時間が長い樹脂成形体を得ることが可能となる。
(a)波状体の例を示す正面図、(b)波状体の他の例を示す正面図、(c)波状体の他の例を示す正面図 (a)立体構造体の例を示す斜視図、(b)立体構造体の他の例を示す部分拡大図、(c)立体構造体の他の例を示す部分拡大図 (a)立体構造体の例を示す正面図、(b)(a)の側面図、(c)(a)のc−c断面図、(d)(a)のd−d断面図、(e)(a)の端面図、(f)(a)のf−f断面図、(g)(a)のg−g断面図 (a)図3(a)の斜視図、(b)(a)の正面図、(c)(b)のc−c断面図、(d)(a)で示される立体構造体の他の例であって、第1頂部を含む頂部含有面及び第2頂部を含む頂部含有面に補強材を設けた場合の立体構造体の(c)に相当する位置での断面図 (a)立体構造体の他の例を示す斜視図、(b)立体構造体の他の例を示す斜視図 立体構造体の頂部の形状の変更の例を示す斜視図 (a)立体構造体の他の例を示す正面側からの斜視図、(b)(a)の背面側からの斜視図 (a)立体構造体の他の例を示す正面側からの斜視図、(b)(a)の背面側からの斜視図 (a)立体構造体の他の例を示す正面側からの斜視図、(b)(a)の背面側からの斜視図
この発明に係る揮散性薬剤含有構造体は、棒状体を波状に形成して波状体としたものを組み合わせた構造体からなる。
この、波状体としては、図1の(a)に示すような矩形波からなる波状体11や、(b)に示すようなサインカーブ等の曲線からなる波状体12等があげられる。また、矩形波からなる波状体としては、図1(a)に示すような屈折部が直角付近の矩形波からなる波状体11に限られず、(c)に示すような、屈折部の角度が鋭角の矩形波からなる波状体13や、図示しないが、屈折部の角度が鈍角の矩形波からなる波状体であってもよい。
これらの波状体を用いることにより、直線状の棒状体を用いることに比べ、所定の体積内に存在する棒状体の表面積を多く取ることができ、揮散性薬剤の揮散量をより多くすることが可能となる。これらの中でも、矩形波からなる波状体を用いると、揮散性薬剤含有構造体としたき、所定の体積内において、全体の表面積をより大きくすることができ、より効率的となる。
上記の波状体は、その複数本を、その頂部同士で交差させて接合させることにより、立体構造体を構成する。ところで、上記の頂部とは、上記波状体を長さ方向に進めたとき、その変化量が正から負、及び負から正に変化するところ、すなわち、上記波状体の各波の振幅方向における最大振幅を示す場所をいう。そして、上記変化量が正から負へ変化する頂部を第1頂部、上記変化量が負から正へ変化する頂部を第2頂部と称する。
上記の構造体は、具体的には、1つの波状体の一方の振幅方向の頂点の部分である第1頂部(図1(a)の11a、図1(b)の12a)と他の波状体の第1頂部(11a、12a)とを接合させて交差させ、また、上記一方の頂部と反対方向に振幅を有する他方の頂部である第2頂部(図1(a)の11b、図1(b)の12b)と他の波状体の第2頂部(11b、12b)とを接合させて交差させることにより構成することができる。
このような立体構造体の具体例としては、図2(a)に示す立体構造体をあげることができる。これは、波状体として図1(a)に示す波状体を用い、頂部において2本の波状体をほぼ直角に交差するようにしたものである。なお、周縁部は、立体構造体の強度、形状、外部容器等との関係で、適宜決定される。
図1(b)の波状体を用い、頂部において2本の波状体をほぼ直角に交差するようにして接合した立体構造体の具体例としては、図2(b)に示す部分を有する立体構造体をあげることができる。
頂部において交差する波状体の数は、2本であってもよいが、3本や4本であってもよく、5本以上であってもよい。交差する波状体の数が3本の例としては、図2(c)に示す部分を有する立体構造体をあげることができる。
次に、上記立体構造体としては、さらに補強材を配して接合した立体構造体をあげることができる。この補強材に揮散性薬剤が含有されている場合は、所定の体積内に存在する棒状体の表面積をさらに増加させることができ、かつ、立体構造体の強度も向上させることができる。
具体的には、1つの頂部含有面に含まれる少なくとも2つの頂部同士を直線状の棒状体からなる補強材で補強した立体構造体等があげられる。この頂部含有面とは、上記立体構造体を構成する面であって、頂部が配される面をいう。
この立体構造体の例としては、図2(a)に示す立体構造体に、直線状の棒状体からなる補強材14を配した図3(a)〜(g)や図4(a)〜(c)に示す立体構造体があげられる。この立体構造体は、両端縁部及び両側縁部の第1頂部11a以外の全ての第1頂部11aにおいて、当該第1頂部11aから、これに近接した4つの第1頂部11aに向かって、上記補強部材14を配して接合したものである。
図3(a)は、その立体構造体の平面図を示し、図3(b)は側面図、図3(c)はc−c断面図、図3(d)はd−d断面図を示す。さらに、図3(e)は端面図を示し、図3(f)はf−f断面図、図3(g)はg−g断面図を示す。
さらにまた、図4(a)は、その立体構造体の斜視図を示し、図4(b)は(a)の正面図、すなわち図3(a)と同一の図を示す。そして、図4(c)はc−c断面図を示す。
図3(a)〜(g)や図4(a)〜(c)に示す立体構造体は、上記の通り、第1頂部11aを含む頂部含有面のみに補強材14が配されているが、これに限られず、図4(d)に示すような、第1頂部11aを含む頂部含有面及び第2頂部11bを含む頂部含有面の両方に補強材14を配したものでもよい。また、補強材14が配される場所は、上記した両端縁部及び両側縁部の頂部(第1頂部や第2頂部)以外の全ての頂部(第1頂部や第2頂部)間でなくてもよく、上記揮散性薬剤の揮散量や強度に応じて、一部の頂部(第1頂部や第2頂部)間であってもよい。
ところで、波状体を構成する棒状体の太さや、波状体の波の周期、振幅の幅、補強材14の配置の程度等は、得られる立体構造体の使用場所、使用目的、揮散量等にあわせて、任意に設定すればよい。例えば、図4(a)に示される立体構造体において、より狭い場所に配する場合は、図5(a)に示すように、立体構造体の幅を狭くし、その代わりに厚みを厚くしたものとしてもよく、また、網戸等に貼り付けて使用する場合は、図5(b)に示すように、厚みを薄くし、かつ、周縁部に補強部材を配したものとしてもよい。
さらにまた、図6に示すように、図1(a)に示す立体構造体の第1頂部11aや第2頂部11bの形状を変更したもの、例えば、図6に示す十字状を口の字状に変更したものであってもよい。十字状を口の字状に変更しても、上記した複数の波状体の交差部の形状を変更したものにすぎない。なお、この変更は、この発明の効果を害さない限り、口の字状への変化に限定されるものではない。
このような形状の変更、特に第1頂部11aや第2頂部11bの形状を十字状から口の字状に変更することにより、この発明にかかる揮散性薬剤含有構造体を重ね合わせたとき、この揮散性薬剤含有構造体がもつ弾性の関係から、隣接する揮散性薬剤含有構造体が互いに嵌り合ってしまうのを防止でき、両者を引き離すという、手間を省き、生産効率の向上に繋げることができる。
このような、口の字状の頂部を有する揮散性薬剤含有構造体の例として、第1頂部11aに口の字状の頂部を設けた、図7(a)(b)に示す揮散性薬剤含有構造体、第2頂部11bに口の字状の頂部を設けた、図8(a)(b)に示す揮散性薬剤含有構造体、第1頂部11a及び第2頂部11bの両方に口の字状の頂部を設けた、図9(a)(b)に示す揮散性薬剤含有構造体等をあげることができる。
上記の立体構造体を構成する樹脂組成物は、防虫成分を含む揮散性薬剤を樹脂に含有させた組成物であり、かつ、含有する上記揮散性薬剤を揮散することが可能な組成物であるが、通常、揮散性薬剤含有樹脂ペレットを用いて製造される。次に、このペレットについて詳述する。
具体的には、揮散性薬剤として防虫成分を微粉末担体に担持させ、これを樹脂とともに混練させた防虫成分含有樹脂ペレットであり、また、防虫成分がトランスフルトリンの場合は結晶析出防止成分を含有させたものである。このペレットはマスターバッチとして用いることができ、必要に応じこれにさらに追加の樹脂を混合・混練したものは樹脂組成物として種々の樹脂成形体を製造する際の材料となる。この発明に係る防虫成分含有樹脂ペレットは、その形態で輸送、保存を行うことができ、その間にブリード、結晶析出などが起こることを抑制するものである。
上記樹脂としては、そのままで、又は後述する担体を使用したとき、含有させた上記揮散性薬剤を徐々に表面から揮散させることが可能であれば特に限定されるものではない。例えば、分岐低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)等のポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系樹脂や、あるいは、これらとカルボン酸エステル(酢酸ビニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等)とのポリオレフィン系共重合体等があげられる。かかるカルボン酸エステルは、樹脂表面からの揮散性薬剤の揮散をコントロールするのに効果的で、一般にカルボン酸エステルのポリオレフィン系樹脂に対する配合比率が高くなるほど揮散性薬剤のブリードの速度を遅らせる傾向を有する。本発明では、カルボン酸エステルがポリオレフィン系樹脂に対して1〜35重量%配合された、エチレン−ビニルアセテート共重合体(EVA)やエチレン−メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)等が好適に使用される。
また、ポリオレフィン系共重合体とオレフィンの単独重合体との含有比率を調整して混合したポリマーブレンドを用いることもできるし、必要に応じてスチレン系エラストマー等の他の高分子化合物を含有させることもできる。
なお、上記カルボン酸エステルとは、不飽和カルボン酸エステル又はカルボン酸ビニルエステルを意味する。
特に、この発明においては、エチレン−ビニルアセテート共重合体(エチレン−酢酸ビニル樹脂)を含むことが特に好ましい。エチレン−ビニルアセテート共重合体は、単にペレットを構成する樹脂成分としての機能のみならず、トランスフルトリン、メトフルトリン及びプロフルトリンに対して、ブリード調整剤として作用する。このエチレン−ビニルアセテート共重合体の配合量は、上記防虫成分がトランスフルトリンやプロフルトリンの場合、ペレット全体に対して5質量%以上含有するとよく、10質量%以上含有すると好ましく、15質量%以上であるとより好ましい。5質量%未満では、ペレット状態においてブリードを抑制する効果が不十分になってしまう。一方、上限は50質量%以下であると好ましく、45質量%以下であるとより好ましい。多すぎると、ペレットをマスターバッチとして他の樹脂と混合して得た樹脂成形体においてもブリードを抑制しすぎてしまい、本来の目的である上記防虫成分の揮散による防虫効果が低減されすぎてしまうおそれがあるためである。なお、上記防虫成分がメトフルトリンの場合には、同様の理由で5質量%以上35質量%以下が適当である。また、上記防虫成分がメトフルトリンを主体とし他の化合物との混合である場合には、10質量%以上35質量%以下が好適となる。
また、共重合体中のエチレン単位とビニルアセテート単位との数比は、90:10〜70:30であると好ましい。ビニルアセテート単位が少なすぎると、ポリエチレンとほとんど物性が変わらなくなってしまい、本発明で必要とするブリード調整効果がほとんど期待できなくなってしまうからである。一方、ビニルアセテート単位が多すぎるとペレット状に成形しづらくなる。
上記のエチレン−ビニルアセテート共重合体のメルトマスフローレイト(MFR)は、5g/10min以上、50g/10min以下であると好ましい。MFRが小さすぎるとブリード調整剤としての効果が期待できなくなり、MFRが大きすぎるとペレットの物性に与える影響が無視できなくなってしまうおそれがある。
さらにまた、ペレットの重量調整や物性の調整のために、上記のエチレン−ビニルアセテート共重合体(EVA)の他に、上記のポリオレフィン系樹脂を含有していてもよく、エチレン−ビニルアセテート共重合体との親和性から、ポリエチレンが好ましく、成形性の点で特に低密度ポリエチレン、具体的には分岐低密度ポリエチレン(LDPE)、鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)が好ましい。
上記結晶析出防止成分は、トランスフルトリンの結晶がペレット表面に析出することを抑制できる成分であり、具体的には、常温で液状である二塩基酸エステル化合物、芳香族エステル化合物、高級脂肪酸エステル化合物、トランスフルトリンそれ自体以外のピレスロイド化合物、ピレスロイド用共力剤などを用いることができる。これらは単独で用いてもよいが、複数種類を併用しても良い。
上記結晶析出防止成分のなかでは、二塩基酸エステル化合物が好ましい。特に、沸点が200〜330℃の二塩基酸エステル化合物は結晶析出防止効果が高く、例えば、ジブチルサクシネート、ジブチルグルコネート、ジエチルアジペート、ジエチルフタレートなどを例示できるがこれらに限定されない。
また、上記ピレスロイド化合物としては、例えば、フェノトリン若しくはメトフルトリン、又はその両方を用いることができる。これらは上記の二塩基酸エステル化合物と併用すると、結晶析出防止効果がさらに高まるので好ましい。
上記ピレスロイド用共力剤とは、ピレスロイドと併用されたときにピレスロイドの殺虫効力を増強させうるもので、具体的には、N−(2−エチルヘキシル)−ビシクロ[2,2,1]−ヘプタ−5−エン−2,3−ジカルボキシイミドやピペロニルブトキサイド等が代表的である。これらの上記ピレスロイド用共力剤も、上記二塩基酸エステル化合物と併用することで結晶析出防止効果を高めることができる。
上記結晶析出防止成分は、ペレット全体に対して1質量%以上、20質量%以下含有していることが好ましい。二塩基酸エステル化合物が特に効果的なので、これを主体に適宜他の結晶析出防止成分を組み合わせて用いればよい。
上記防虫成分を含む揮散性薬剤含有樹脂ペレットには、これらの成分の他に、上記防虫成分を含む揮散性薬剤の効果を失わさせず、かつ、上記樹脂や結晶析出防止成分によるブリードや結晶析出の抑制効果を失わさせない範囲で、その他の添加物、例えば、樹脂安定剤や着色剤等を含んでいてもよい。
上記の構成及び混合比で揮散性薬剤含有樹脂ペレットを製造する際の手順は特に限定されない。例えば、まず上記防虫成分と上記微粉末担体とを混合した後、エチレン−ビニルアセテート共重合体と必要ならば他のポリオレフィン系樹脂等を加え、上記結晶析出防止成分とともに混練する手順が挙げられる。
上記防虫成分を含む揮散性薬剤は、常温において有効成分が揮散するものであれば、特に限定されるものではなく、防虫剤、忌避剤、芳香剤、消臭剤、防黴剤、抗菌剤などを用いることができる。
上記防虫成分としては、トランスフルトリン、メトフルトリン、エムペントリン、プロフルトリン、アレスリン、フラメトリン、プラレトリン、レスメトリン、フタルスリン、フェノトリン、天然ピレトリン等のピレスロイド系殺虫成分、ジクロルボス、フェニトロチオン、マラソン等の有機リン系殺虫成分、メトプレン、ハイドロプレン等の昆虫成長制御剤等があげられ、なかでも、トランスフルトリン、メトフルトリン、エムペントリン、プロフルトリンから選ばれるピレスロイド系殺虫成分が好ましい。これらの化合物のなかには、不斉炭素や不飽和結合に基づく光学異性体または幾何異性体が存在する場合があるが、それらの各々単独もしくは任意の混合物も本発明に包含されることはもちろんである。
上記のメトフルトリン及びプロフルトリンは常温で液状であり、一方、トランスフルトリンは結晶性がある。トランスフルトリンは結晶性を有するため、本発明では結晶析出防止成分との併用が望ましい。
上記忌避剤としては、N,N−ジエチルトルアミド(ディート)、ジメチルフタレート、ジブチルフタレート、2−エチル−ヘキサンジオール、ジブチルサクシネート、p−メンタン−3,8−ジオール等があげられる。
上記芳香剤としては、シトロネラ油、オレンジ油、レモン油、ライム油、ユズ油、ラベンダー油、ペパーミント油、ユーカリ油、ジャスミン油、檜油、緑茶精油、リモネン、α―ピネン、リナロール、ゲラニオール、フェニルエチルアルコール、アミルシンナミックアルデヒド、ベンジルアセテートなどがあげられる。
上記消臭剤としては、揮発性のものではヒバ油、ヒノキ油、竹エキス、ヨモギエキス、キリ油やピルビン酸エチル、ピルビン酸フェニルエチル等のピルビン酸エステルなどがあげられる。
上記防黴剤としては、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、イソプロピルメチルフェノール、オルソフェニールフェノールなどがあげられる。
上記抗菌剤としては、ヒノキチオール、テトラヒドロリナロール、オイゲノール、シトロネラール、アリルイソチオシアネートなどがあげられる。
上記揮散性薬剤含有樹脂ペレットには、必要に応じて、タルク、アルミナ、シリカ、ホワイトカーボンとよばれる微結晶シリカや微粉末ケイ酸、珪藻土、ゼオライト類、粘度鉱物、木粉等の微粉末担体を併用してもよく、更に着色剤、安定剤、帯電防止剤等を適宜配合しても構わない。微粉末担体を使用すると、ペレット内に上記防虫成分等の揮散性薬剤を担持することができ、また、第一段階で樹脂に揮散性薬剤を高濃度に含有させたマスターバッチを調製し、第二段階で更に樹脂を用い所定濃度に希釈して得られる樹脂組成物の製造工程を採用することができ便利である。また、樹脂組成物内部から表面部にかけての連通気泡を生じ、内部の揮発性薬剤が表面にブリードしやすくなる場合もある。
ペレット中の防虫成分含有量としては、メトフルトリンを用いる場合は、ペレット全体の10質量%以上50質量%以下の範囲で含有させることができ、特に、15質量%以上35質量%以下の範囲がより好適である。また、トランスフルトリンやプロフルトリンを用いる場合は、ペレット全体の20質量%以上60質量%以下の範囲で含有させることができ、特に、30質量%以上50質量%以下の範囲がより好適である。防虫成分がいずれの場合でも、少なすぎるとマスターバッチとして用いる際にそれだけ多量に用意しなければならず、製造上非効率的となる。一方、多すぎると本発明を構成する他の成分によっても、ブリード及び結晶析出を抑制しきれず、ペレットがべたついて保存や輸送、成形の際に支障が出るおそれがある。なお、防虫成分として複数種類の化合物を併用する場合、それらを合わせた含有率が60質量%以下であると好ましい。
上記微粉末担体を使用する場合、その使用量は、ペレット全体量に対して10質量%以上がよく、上限は30質量%までがよい。10質量%より少ないと、揮散性薬剤を保持する性能が劣りマスターバッチによる製造が困難となる。また、担体として少なすぎて上記防虫成分を担持しきれず、上記防虫成分のブリードが過大になる恐れがある。一方、30質量%より多いと、立体構造体の強度や揮散性薬剤のブリード性に影響を及ぼしたり、後述する樹脂との配合比上、ペレットとしての形を維持するのが難しくなってしまう場合がある。さらに、ペレットを用いた成形品にも含有されることになるので、多すぎると防虫製品の物性に影響を及ぼすおそれもある。
また、上記の微粉末担体の大きさは、数平均粒子径が1μm以上30μm以下であると好ましく、5μm以上20μm以下であるとより好ましい。数平均粒子径が30μmを超えると、上記範囲の含有率で存在していたとしても表面積が不足するため、担体として上記防虫成分を担持しにくくなり、得られるペレットがべたつきやすくなる。一方、1μm未満の微粒子は現実的には難しく、物性が大きく変わってくるため好ましくない。
この発明に係る揮散性薬剤含有構造体は、上記揮散性薬剤含有ペレットをマスターバッチとし、これに通常ポリオレフィン系樹脂を加えて得られる樹脂組成物を射出成形等することによって、成形することが可能である。この射出成形条件は、使用する樹脂の種類、各成分の配合割合等を勘案して、周知の条件で行うことができる。
ここで用いるポリオレフィン系樹脂としては、例えば低密度ポリエチレンが好適に用いられる。上記揮散性薬剤含有樹脂ペレットに含まれるエチレン−ビニルアセテート共重合体との親和性がよいうえ、溶解温度が低いため、成形時、温度による防虫成分の揮散、分解ロスを最小限に防止できるからである。また、この成形の際には、上記防虫成分を変質させず、かつ、揮散を必要以上に妨げない範囲でその他の添加物を含んでいてもよい。
上記樹脂組成物中における揮散性薬剤の含有量は、使用する揮散性薬剤の種類、樹脂の種類、使用環境、使用期間等によって適宜決定される。使用期間が長くなるほど揮散性薬剤の含有量を高くする必要があるが、1〜20質量%の範囲に設定するのが適当である。1質量%未満であると効果を奏するのに必要な薬量を確保することが難かしく、一方、20質量%を超えると、揮散性薬剤を練り込んだ後の成形が困難となり、更に樹脂表面に揮散性薬剤が過剰にブリードしてベタツキを起こしやすいという支障を生じる場合がある。
成形方法は特に限定されず、押出成形、射出成形、プレス成形、真空成形などに用いることができるが、特に押出成形や射出成形で好適に利用できる。
ポリオレフィン系樹脂等の追加の樹脂との混合比率としては、揮散性薬剤含有樹脂ペレットが15質量%以上80質量%以下であり、ポリオレフィン系樹脂が20質量%以上85質量%以下であると、得られる樹脂成形体に適当な量の上記防虫成分が含まれて適度な揮散性を付与することができる。
上記樹脂組成物は、上記揮散性薬剤が揮散性薬剤含有構造体の表面にブリードし、その表面から揮散していくため、この揮散性薬剤含有構造体に手が触れると揮散性薬剤が手に付着する恐れがある。このため、この発明にかかる揮散性薬剤含有構造体は、容器に収納して使用することが好ましい。この容器は、内部の揮散性薬剤含有構造体に手が触れにくく、かつ、揮散性薬剤が揮散しやすい程度の穴(開放窓)が空いていれば、特に限定されない。また、この容器は、使用用途に応じて、吊り下げたり、網戸等に貼り付け可能な構造を有することが好ましい。
なお、本発明の揮散性薬剤含有構造体は、ネット形状と較べて強固であり、製造工程において容器への収納をスムーズに行えるというメリットも有する。
この発明にかかる揮散性薬剤含有構造体は、上記容器に収納して、吊り下げたり、網戸等に貼り付けたり、静置させたりすることにより、使用した揮散性薬剤に応じて、防虫剤、虫除け剤、芳香剤、消臭剤等として使用することができる。
この発明に係る防虫成分含有樹脂ペレットを用いた樹脂組成物から製造される揮散性薬剤含有構造体は、多くの昆虫類をはじめとする節足動物、具体的には、アカイエカ、チカイエカ、ヒトスジシマカ等の蚊類、ブユ、ユスリカ類、ハエ類、チョウバエ類、イガ類等に対して殺虫効果又は忌避効果に基づく優れた防虫効果を発揮する。
以下、この発明を、実施例を用いてより具体的に示す。なお、この発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
まず、構造体検討として、本発明の揮散性薬剤含有構造体について検討する。
(構造体検討実施例1)
図4(a)に示す立体構造体から形成される揮散性薬剤含有構造体を用いて実験を行った。
まず、揮散性薬剤としてトランスフルトリン(住友化学(株)製)50重量部、ホワイトカーボン(EVONIK社製:カープレックス#80、平均粒子径:15μm)18重量部、エチレン−ビニルアセテート共重合体(東ソー(株)製:ウルトラセン710、共重合体中のビニルアセテートの含有率:28%)20重量部、及びLDPE(旭化成(株)製:サンテックLDM6520)12重量部を120〜140℃で混練し、ペレット状マスターバッチを製造した。
次いで、得られたペレット100重量部と前記LDPE300重量部を120〜140℃で混練後、得られた樹脂組成物を射出成形し、図4(a)に示す立体構造体からなる揮散性薬剤含有構造体(10g)を得た。
この立体構造体を構成する棒状体及び補強材14の断面は、約1.3mm×1.3mmの正方形であり、この立体構造体を構成する波状体の第1頂部11aと第2頂部11bとの間の距離は10mm、第1頂部11a及び第2頂部11bの長さは、いずれも8mmとした。また、揮散性薬剤含有構造体全体の大きさを、95mm×160mm×12mmとした。この揮散性薬剤含有構造体の表面積は29900mmであった。
得られた揮散性薬剤含有構造体を室内に吊るし、25℃、風速0.5mの条件下で、揮散性薬剤の揮散量ならびに揮散時間を測定した。揮散量ならびに揮散時間の測定方法は、揮散性薬剤含有構造体の重量を経時的に測定することによって行った。
その結果、揮散時間はおよそ200日で、全期間を通じた平均の揮散量は5.8mg/日であった。
(構造体検討比較例1)
構造体検討実施例1で得られた樹脂組成物を射出成形し、筒状で網目がひし形状のネット(4.8g)を得た。このネットは、外径0.7mmの太さを有して、網目が4mm×4mmであり、筒状を平らに押さえた時の全体の大きさは80mm×150mm(切断して、一面に広げたときの広さは、160mm×150mmに相当)と、実施例1の大きさの約2倍であった。この揮散性薬剤含有構造体の表面積は20400mmであった。
得られたネットを、実施例1と同様にして揮散性薬剤の揮散量ならびに揮散時間を測定した。
その結果、揮散時間はおよそ200日であったが、全期間を通じた平均の揮散量は2.9mg/日で、本発明の揮散性薬剤含有構造体と同等の揮散量を得るためには、かなりの程度ネットを大きくしたり、あるいは重量を重くしたりする必要があり、製品設計上困難を伴うことが予想された。
(結果)
上記の通り、構造体検討実施例1の揮散性薬剤含有構造体の揮散量は、構造体検討比較例1の揮散量に比べ約2倍で、その揮散量の増大は表面積の対比から予想される以上に顕著であること、更に、容器と接する構造体の部分を減らすことによって、容器の内壁と接触することで生じる揮散性薬剤の揮散量低下や容器の汚染も抑制できることが明確となった。
次に、成分検討として、本発明の防虫成分含有樹脂ペレットの成分について検討する。なお、以下においては、実施例が11、比較例が3つあるので、以下においては、「成分検討実施例」や「成分検討比較例」と称せず、単に「実施例」、「比較例」と称する。
まず、使用した薬剤について説明する。
・トランスフルトリン(住友化学(株)製:バイオスリン)
・メトフルトリン(住友化学(株)製:エミネンス)
・微結晶シリカ(EVONIK社製:カープレックス#80、ホワイトカーボン、平均粒子径:15μm)
・エチレン−ビニルアセテート共重合体(東ソー(株)製:ウルトラセン710、エチレン:酢酸ビニル単位比=72:28、以降「EVA−A」と記す。)
・エチレン−ビニルアセテート共重合体(東ソー(株)製:ウルトラセン541、エチレン:酢酸ビニル単位比=90:10、以降「EVA−B」と記す。)
・低密度ポリエチレン(旭化成(株)製:サンテックLDM6520、以降「LDPE−A」と記す。)
・低密度ポリエチレン(日本ポリエチレン(株)製:ノバテックLDLJ802、以降「LDPE−B」と記す。)
・ジブチルサクシネート(塩野フィネス(株)製)
・フェノトリン(住友化学(株)製:スミスリン)
<ペレットの製造方法>
下記に記載の混合比で、防虫成分、微粒子担体、エチレン−ビニルアセテート共重合体、及びトランスフルトリンの場合は結晶析出防止成分、及びその他の樹脂を混合した。混合する際の手順としては、まず、防虫成分・トランスフルトリン36重量部をホワイトカーボン16重量部に担持させた後、これにエチレン−ビニルアセテート共重合体(EVA−A)40重量部、結晶析出防止成分・ジブチルサクシネート3.2重量部、及びLDPE(LDPE−A)4.8重量部を、(株)テクノベル製:二軸押出し成形機を用いて、120〜140℃で混練・押出成形し、直径3mm、長さ5mmの防虫成分含有樹脂ペレットを製造した。このペレットについて、ブリード及び結晶の析出の有無を測定した。
<ブリード測定方法>
ペレット約10gを直径7cmのガラスシャーレに入れ、まんべんなく拡げた後蓋をして密封した。40℃で7日間保存後、ペレットの表面に染み出した油浮きの状況を目視で観察し、下記の基準で評価した。
油浮きなし;○、 表面がテカる程度;△、 はっきりした油浮き;×
<結晶析出測定方法>
上記ブリード測定方法に用いた試料につき、25℃で7日間保存後、結晶析出の状況を目視で観察し、下記の基準で評価した。
結晶析出による白化なし;○、 僅かに白化;△、 針状結晶が析出;×
<成形体の製造>
上記防虫成分含有樹脂ペレット100重量部とLDPE(LDPE−B)300重量部(着色剤ペレット10重量部を含む)を120〜140℃で混練後、インジェクション成形機に投入し、図4(a)〜(c)に示す立体構造体からなる揮散性薬剤含有構造体(10g)を得た。
この立体構造体を構成する矩形波状体1(1a,1b)及び補強材2の断面は、約1.3mm×1.3mmの正方形であり、この立体構造体を構成する矩形波状体1の第1頂部1aと第2頂部1bとの間の距離は10mm、第1頂部1a及び第2頂部1bの長さは、いずれも8mmとした。また、揮散性薬剤含有構造体全体の大きさを、95mm×160mm×12mmとした。
得られた揮散性薬剤含有構造体を室内に吊るし、25℃、風速0.5mの条件下で、揮散性薬剤の揮散量ならびに揮散時間を測定した。揮散量ならびに揮散時間の測定方法は、揮散性薬剤含有構造体の重量を経時的に測定することによって行った。
その結果、揮散時間はおよそ130日で、全期間を通じた平均の揮散量は5.8mg/日であった。
上記<ペレットの製造方法>に準じて表1に示す組成の防虫成分含有樹脂ペレットを製造し、これらのペレットにつき、ブリード及び結晶の析出の有無を測定した。結果を併せて表1に示す。
Figure 0006071940
試験の結果、トランスフルトリン、メトフルトリン及びプロフルトリンの少なくとも1種からなる防虫成分と、微粉末担体と、エチレン−ビニルアセテート共重合体とを含有する本発明の防虫成分含有樹脂ペレットは、過度なブリードが見られず、またトランスフルトリンペレットについては結晶析出による白化現象も支障となる程度に至らず、良好な状態を示した。なお、結晶析出防止成分としては、ジブチルサクシネートのような二塩基酸エステル化合物がミリスチン酸イソプロピル(高級脂肪酸エステル化合物)よりも結晶析出防止効果に優れる傾向が認められた。
一方、比較例に示すように、所定の防虫成分、微粉末担体、及びエチレン−ビニルアセテート共重合体のいずれかを欠いてもブリードならびに結晶析出の点で問題を生じた。
上記<成形体の製造>に準じ、表2に示す樹脂組成物を押出成形し、筒状で網目がひし形状の防虫ネット(4.8g)を調製した。このネットは、外径0.7mmの太さを有して、網目が4mm×4mmであり、筒状を平らに押さえた時の全体の大きさは80mm×150mmであった。
防虫ネット2個を室内に吊るし、25℃、風速0.5mの条件下で、防虫成分の揮散量ならびに揮散時間を測定した。揮散量ならびに揮散時間の測定方法は、防虫ネットの重量を経時的に測定することによって行った。結果を併せて表2に示す。
Figure 0006071940
防虫ネットa及び防虫ネットeは目標どおりの平均揮散量ならびに揮散時間を示した。一方、実施例3及び実施例6のペレットはブリードならびに結晶析出の問題を生じなかったが、これらを用いて製した防虫ネットb及び防虫ネットdは、エチレン−ビニルアセテート共重合体、もしくは微粉末担体の配合量が幾分多いために揮散量が若干低減する傾向が認められた。逆に、防虫ネットcはエチレン−ビニルアセテート共重合体の配合量が低いことに起因してブリードしやすくなり揮散量は幾分増える傾向を示した。
11、12、13 波状体
11a、12a 第1頂部
11b、12b 第2頂部
14 補強材

Claims (8)

  1. トランスフルトリン、メトフルトリン及びプロフルトリンの少なくとも1種からなる防虫成分と、微粉末担体と、エチレン−ビニルアセテート共重合体とを含有する樹脂ペレットからなり、
    上記樹脂ペレット全体に対し、
    20質量%以上60質量%以下のトランスフルトリン又はプロフルトリンからなる上記防虫成分と、10質量%以上50質量%以下の上記エチレン−ビニルアセテート共重合体とを含有するか、又は、
    10質量%以上50質量%以下のメトフルトリンからなる上記防虫成分と、5質量%以上35質量%以下の上記エチレン−ビニルアセテート共重合体とを含有する防虫成分含有樹脂ペレット。
  2. 上記防虫成分がトランスフルトリンであり、結晶析出防止成分を含む請求項1に記載の防虫成分含有樹脂ペレット。
  3. 上記樹脂ペレット全体に対し、
    10質量%以上30質量%以下の上記微粉末担体と、
    1質量%以上20質量%以下の上記結晶析出防止成分とを含有する請求項2に記載の防虫成分含有樹脂ペレット。
  4. 上記結晶析出防止成分が、常温で液状である、芳香族エステル化合物、高級脂肪酸エステル化合物、二塩基酸エステル化合物、トランスフルトリン以外のピレスロイド化合物、及びピレスロイド用共力剤から選ばれる一つ以上の化合物であることを特徴とする請求項2又は3に記載の防虫成分含有樹脂ペレット。
  5. 上記結晶析出防止成分として、沸点が200〜330℃の二塩基酸エステル化合物を含有することを特徴とする請求項4に記載の防虫成分含有樹脂ペレット。
  6. 上記沸点が200〜330℃の二塩基酸エステル化合物が、ジブチルサクシネートであることを特徴とする請求項5に記載の防虫成分含有樹脂ペレット。
  7. 上記結晶析出防止成分であるピレスロイド化合物として、メトフルトリン、フェノトリンの少なくとも一方を含有する請求項4乃至6のいずれかに記載の防虫成分含有樹脂ペレット。
  8. 上記樹脂ペレット全体に対し、
    10質量%以上30質量%以下の微粉末担体を含有する請求項1に記載の防虫成分含有樹脂ペレット。
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