JP6514597B2 - 立体型薬剤揮散体 - Google Patents
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Description
前記揮散性薬剤は、常温で揮散性を有するピレスロイド系殺虫成分をいう。この例としては、トランスフルトリン、メトフルトリン、エムペントリン、プロフルトリン、アレスリン、フラメトリン、プラレトリン、レスメトリン、フタルスリン、フェノトリン、天然ピレトリン等があげられる。
前記樹脂組成物は、平面状薬剤揮散体を形成するための組成物であり、樹脂に前記揮散性薬剤等を含有させた組成物である。
また、ポリオレフィン系共重合体とオレフィンの単独重合体との含有比率を調整して混合したポリマーブレンドを用いることもできるし、必要に応じてスチレン系エラストマー等の他の高分子化合物を含有させることもできる。
なお、前記カルボン酸エステルとは、不飽和カルボン酸エステル又はカルボン酸ビニルエステルを意味する。
前記平面状薬剤揮散体は、前記樹脂組成物を射出成形等することによって、成形することができる。この射出成形条件は、使用する樹脂の種類、各成分の配合割合等を勘案して、周知の条件で行うことができる。
前記外縁部材12は、平面状薬剤揮散体11の外縁を構成する部材であり、平面状の形状であれば、任意の形状をとることができる。例えば、図1(a)や図2(a)に示すような四角形状や、三角形状、五角形状、六角形状等の方形形状、図3(a)に示すような真円形状や、楕円形状等の円形状、その他、星形形状等があげられる。
この発明にかかる立体型薬剤揮散体10は、図1(b)、図2(b)、図3(b)に示すように、前記平面状薬剤揮散体11を複数重ね合わせた揮散体である。このとき、前記平面状薬剤揮散体11と重ねられる他の平面状薬剤揮散体11とは、両者の間に設けられたリブ材14を介して結合される。具体的には、2つの平面状薬剤揮散体11の間にリブ材14を配し、リブ材14の一方の端部で1つの平面状薬剤揮散体11と結合させ、リブ材14の他方の端部でもう1つの平面状薬剤揮散体11と結合させることにより、2つの平面状薬剤揮散体11をリブ材14を介して結合する。このリブ材14により、隣り合う前記平面状薬剤揮散体11同士が直接接触するのを防止できる。このリブ材14が配される平面状薬剤揮散体11の部材は、外縁部材12であってもよく、内部部材13であってもよい。
なお、この発明にかかる立体型薬剤揮散体10を構成する複数の前記平面状薬剤揮散体11に含有される揮散性薬剤の種類は、平面状薬剤揮散体11毎に、同じ揮散性薬剤であってもよく、異なった揮散性薬剤であってもよい。
このリブ材14の形状は、図1(b)、図2(a)(b)に示すような、四角柱に限られず、三角柱、五角柱、六角柱等の多角柱や、円柱等であってもよい。
これらの結合を形成させることにより、リブ材14と外縁部材12や内部部材13とをより強固に結合することが可能となる。
前記樹脂組成物は、前記揮散性薬剤が平面状薬剤揮散体の表面にブリードし、その表面から揮散していくため、この平面状薬剤揮散体に手が触れると揮散性薬剤が手に付着する恐れがある。このため、この平面状薬剤揮散体を後述の方法で組み立てた立体型薬剤揮散体は、収納容器に収納して使用することが好ましい。
前記の平面シート状のプラスチック部材を折り曲げたものは、容器は前記折り曲げた部材の2つを一組として用い、それぞれの部材の折り曲げ面が重なり合うように組み立てられる。
すなわち、ここで示したフック部の先端部分を前記の容器の、例えば上面部分に係止すると、屋外で使用の場合には容器が風などで飛ばされたり、屋内で吊るした場合には使用時に誤って落下するなどの問題がなくなり、使用したい場所で確実な効果を期待することができるのである。
本発明の薬剤揮散体は、一般的に収納容器に収納後、薬剤非透過性フィルム袋に収容されて市販され、使用時に開袋して用いられる。もちろん、薬剤揮散体のみを薬剤非透過性フィルム袋に収容して市販し、使用時に袋から取り出された薬剤揮散体を収納容器に装填するようにしてもよい。ここで、薬剤非透過性フィルム袋の材質としては、ポリエステル(PET、PBTなど)、ポリアミド、ポリアセタール、ポリアクリルニトリルなどがあげられ、その肉厚は可撓性を損なわない範囲で決定される。なお、ヒートシール性を付与するために、これら薬剤非透過性フィルムの内面をポリエチレンやポリプロピレンフィルム等でラミネートすることもできる。
本発明によって調製される立体型薬剤揮散体は、使用直後からその設計仕様に応じた所定期間にわたり、リビングや和室、玄関などの室内、倉庫、飲食店、工場や作業場内部やその出入り口、鶏舎、豚舎等の畜舎、犬小屋、ウサギ小屋等のペット小屋やその周辺、浄化槽やマンホールの内部、キャンプなどにおけるテント内部やその出入り口、バーベキュー、釣り、ガーデニング等の野外活動場所やその周辺などで、アカイエカ、チカイエカ、ヒトスジシマカ等の蚊類、ブユ、ユスリカ類、ハエ類、チョウバエ類、イガ類等に対して優れた防虫効果を奏する。また、室内と室外を隔てる窓やベランダ等の場所で、例えばそのフック部をカーテンレール等に引っ掛けたり、物干し竿に吊るして使用すれば、屋外から屋内へのこれら害虫の侵入を効果的に防ぐこともでき、極めて実用的である。
本発明の薬剤揮散体は、前記の構成を有することにより、品質上安定して製造することができる。また、本発明の立体型薬剤揮散体は、ネット形状と較べて強固であり、製造工程において容器への収納をスムーズに行えるというメリットも有する。
図1(b)に示す立体型薬剤揮散体を用いて実験を行った。
まず、揮散性薬剤としてトランスフルトリン(住友化学(株)製)50重量部、ホワイトカーボン(EVONIK社製:カープレックス#80、平均粒子径:15μm)18重量部、エチレン−ビニルアセテート共重合体(東ソー(株)製:ウルトラセン710、共重合体中のビニルアセテートの含有率:28%)20重量部、及びLDPE(旭化成(株)製:サンテックLDM6520)12重量部を120〜140℃で混練し、ペレット状マスターバッチを製造した。
次いで、得られたペレット100重量部と前記LDPE300重量部を120〜140℃で混練後、得られた樹脂組成物を射出成形し、図1(a)に示す、外形が長方形の、表1に示す外形を有する格子状の平面状薬剤揮散体を、表1に示す枚数作製した。この際、各平面状薬剤揮散体には、表1に示す大きさを有する直方体状のリブ材を、一体成形によって同時に形成した。形成されたリブ材の数は、下記の通りとした。さらに、得られた平面状薬剤揮散体を用いて立体型薬剤揮散体を作製するとき、各リブ材の先端部が対向する平面状薬剤揮散体の外縁部材や内部部材の箇所に、表1に示す大きさのリブ材組込部(凹部)を、前記の平面状薬剤揮散体の成形時に、同時に形成した。
そして、実施例1〜3においては、図1(b)に示すように、平面状薬剤揮散体を重ね合わせ、リブ材の先端部を対向する平面状薬剤揮散体の凹部に組み込み、図1(b)に示す立体型薬剤揮散体を作製した。
一方、比較例1〜3においては、リブ材を使用しないので、全ての平面状薬剤揮散体の成形時にリブ材及び凹部を形成しなかった。そして、使用する平面状薬剤揮散体を直に重ね合わせて立体型薬剤揮散体とした。なお、比較例4は、使用する平面状薬剤揮散体が1枚なので、これをそのまま立体型薬剤揮散体として扱った。
得られたそれぞれの立体型薬剤揮散体を室内に吊るし、25℃、風速0.5mの条件下で、揮散性薬剤の揮散量ならびに揮散時間を測定した。揮散量ならびに揮散時間の測定方法は、立体型薬剤揮散体の重量を経時的に測定することによって行った。
その結果、薬剤の揮散の時間及び全期間を通じての平均の揮散量は、表1に示す通りとなった。
11、11a、11b、11c、11ca、11cb、11cc 平面状薬剤揮散体
12 外縁部材
13 内部部材
14 リブ材
15 連結部材
21a、21b 収納容器
Claims (3)
- 揮散性薬剤を含有した樹脂組成物からなる平面状薬剤揮散体を複数重ね合わせた立体型薬剤揮散体であり、
前記揮散性薬剤は、常温揮散性ピレスロイド系殺虫成分からなり、
前記平面状薬剤揮散体は、外縁部材と、その外縁部材の内側に配される内部部材とから構成され、
前記複数の平面状薬剤揮散体のうち少なくとも2つは、連結部材で連結されており、
前記連結部材を折り曲げることにより、当該2つの平面状薬剤揮散体は重ねられ、
当該2つの平面状薬剤揮散体は、両者の間に設けられたリブ材によって結合された立体型薬剤揮散体。 - 前記内部部材は、格子状の部材である請求項1に記載の立体型薬剤揮散体。
- 前記の常温揮散性ピレスロイド系殺虫成分がトランスフルトリン、メトフルトリン、エンペントリン及びプロフルトリンから選ばれる少なくとも1種である請求項1又は2に記載の立体型薬剤揮散体。
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