JP2017038551A - 薬剤容器 - Google Patents

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恵美 平塚
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Abstract

【課題】薬剤汚染の発生を大幅に低減し、薄型で取扱いに優れる薬剤容器を提供する。【解決手段】揮散性の薬剤を含浸させた薬剤含浸シート2と、内面に薬剤浸透防止層が形成され前記薬剤含浸シート2を収容すると共に揮散用の開口窓4が形成された紙シート3からなる紙製容器11とを備えた薬剤容器1であり、紙製容器1を吊り下げた状態で、薬剤含浸シート2が紙製容器11の端面12に接近しないように、紙シート3の舌部9を、薬剤含浸シート2の両端部に形成した突起部10の少なくとも先端部を覆うように折り返している。【選択図】図1

Description

本発明は、衣類用防虫剤、芳香剤等の揮散性薬剤を収容した、特に紙製の薬剤容器に関する。
従来より、薬剤を揮散させる容器としては、プラスチック製や紙製の薬剤容器等が知られている。例えば、特許文献1には常温揮散性防虫剤を保持させた担体をポリエチレンテレフタレート樹脂の容器に収納した薬剤揮散体が開示されている。特許文献2には、片面あるいは両面上に揮散性物質不透過性プラスチック層を積層した紙で成型され、かつ揮散孔を設けてなる通気性紙ケースに、常温揮散性ピレスロイドを含有する担体を収納した防虫剤が開示されている。
しかしながら、上記特許文献1に開示のプラスチック製の薬剤容器は、成型のためにある程度の厚みが必要であり、比較的大きい形状にならざるを得なかった。さらに、廃棄処分の際には、薬剤容器と担体を分別して廃棄することが必要であった。
また、特許文献2に開示の防虫剤は、容器本体が紙であるため、薄型化が可能である。また、紙への薬剤の浸透が上記不透過性プラスチック層によって阻止されているため、薬剤が紙容器内に浸透し、この紙容器に接触した衣類や家具等を汚染するという、いわゆる薬剤汚染の発生も低減することができる。
しかしながら、特許文献2に開示の防虫剤では、紙容器の端面には上記不透過性プラスチック層が積層されていないので、薬剤含有担体が紙容器の端面に接する場合は、当該端面から薬剤が紙に浸透して、薬剤汚染をひき起こすおそれがあり、必ずしも取扱いに優れるものではなかった。
特開2013−39112号公報 特開2003−230347号公報
本発明の課題は、薬剤汚染の発生を大幅に低減し、薄型で取扱いに優れ、廃棄処分が容易である薬剤容器を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意検討を行った結果、内面に薬剤浸透防止層が形成された紙製容器の端面に薬剤含浸体が接触しない構造とすることで、薬剤汚染の発生を大幅に低減した薬剤容器を提供できることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明の薬剤容器は以下の構成を有する。
(1)揮散性の薬剤を含浸させた薬剤含浸体と、内面に薬剤浸透防止層が形成され前記薬剤含浸体を収容すると共に揮散用の開口窓が形成された紙製容器とを備え、前記薬剤含浸体は紙製容器内を移動可能でありながら紙製容器の端面に接近しない阻止手段を設けたことを特徴とする薬剤容器。
(2)前記紙製容器は、内面に薬剤浸透防止層が形成された紙シートからなり、この紙シートは、前記薬剤含浸体を収容した状態で互いに重ね合わされる表面シート部および裏面シート部を有し、両シート部の側部同士が接合されており、前記紙製容器を吊り下げた状態で、前記表面シート部および裏面シート部のうち、一方のシート部の少なくとも下端部には、下方に突出した舌部が折り返し可能に形成され、前記紙製容器内に収容される薬剤含浸体は、少なくとも下端部に突起部が形成されており、前記阻止手段は、前記紙シートの舌部を、前記突起部の少なくとも先端部を覆うように折り返して構成されている(1)に記載の薬剤容器。
(3)前記紙製容器は、内面に薬剤浸透防止層が形成された紙シートからなり、この紙シートは、前記薬剤含浸体を収容した状態で互いに重ね合わされる表面シート部および裏面シート部を有し、両シート部の側部同士が接合され、前記紙製容器を吊り下げた状態で、前記表面シート部および裏面シート部のうち、一方のシート部の少なくとも下端は、シート部の中央に向かってくぼんだ凹状に形成されており、この凹状の端部から舌部が下方に折り返し可能に突出しており、前記阻止手段は、前記紙シートの舌部を、前記薬剤含浸体の少なくとも端部に重なりあうように折り返して構成されている(1)に記載の薬剤容器。
本発明の薬剤容器によれば、紙製容器の内面に薬剤浸透防止層が形成されており、しかも前記阻止手段によって紙製容器の端面からの薬剤汚染の発生も阻止することができるので、取扱いに優れると共に、紙製容器であるので薄型化でき、廃棄処分が容易であるという効果がある。
本発明の一実施形態に係る薬剤容器の展開図である。 図1に示す薬剤容器において、紙製容器の両端部から突出した舌部を折り返した状態を示す展開図である。 本発明の一実施形態に係る薬剤容器の組立状態を示す正面図である。 図3の部分断面図である。 図1に示す本発明の一実施形態の変形例を示す部分展開図である。 本発明の一実施形態におけるインジケーター機能の使用状態を示す正面図である。 本発明の他の実施形態に係る薬剤容器の展開図である。 図7に示す薬剤容器において、紙製容器両端部の凹状部から突出した舌部を折り返した状態を示す展開図である。 図7および図8に示す薬剤容器3の組立状態における部分断面図である。
本発明の一実施形態に係る薬剤容器を図面に基づいて以下説明する。図1は、本実施形態の薬剤容器の展開図である。図1に示すように、本実施形態の薬剤容器1は、薬剤含浸シート2(薬剤含浸体)と、この薬剤含浸シート2を収容する紙製容器に組み立てられる紙シート3とを備える。図1において、一点鎖線は組み立て時の折り線A1,A2,A3,A4を示している。
紙シート3は、折り線A1を介して連続する表面シート部31および裏面シート部32からなる。表面シート部31には、中央部に薬剤が揮散する開口窓クローゼット等の衣類収納庫内に薬剤容器を吊り下げるための吊り下げ部5を上部に有する。吊り下げ部5はリング形状を有するが、衣類収納庫内のポールに吊り下げ部5を引っ掛けるために切断用ミシン目6が形成されている。また、表面シート部31には、後述する使用開始時期を表示するインジケーター表示部7が側部に形成されている。
裏面シート部32は、側部に折り線A2を介して接合部8を有する。この接合部8は、表面シート部31と裏面シート部32とを接合する際の、いわゆる糊代となるものである。また、裏面シート部32の両端部(薬剤容器1を吊り下げる場合には上端部および下端部になる。)には、それぞれ折り線A3,A4を介して舌部9,9が突出している。舌部9は、折り線A3,A4で裏面シート部32側に折り返し可能に形成されている。
舌部9の幅は、特に制限されず、裏面シート部32の幅と等しい長さであってもよいが、薬剤含浸シート2が側方に移動した場合でも、薬剤含浸シート2の両端に設けた後述の突起部10,10の少なくとも先端部が舌部9から外れない長さを少なくとも有していることが必要である。
紙シート3は、紙製容器に組み立てた状態で内面となる少なくとも表面シート部31および裏面シート部32の内面に薬剤浸透防止層が形成されている。薬剤浸透防止層としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル(例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート)、ポリアミド等の熱可塑性樹脂があげられる。
紙シート3に薬剤浸透防止層を形成するには、例えば表面塗工、押し出し塗布加工、貼合わせ加工等を使用することができる。薬剤浸透防止層の厚さは、薬剤の浸透を防止することができる限り、特に制限されない。
一般的に、紙シート3は薬剤浸透防止層を形成した紙の原反をトムソン加工、レーザー加工等によって打ち抜き加工を行うことで成型される。そのため、紙シート3の端面12は薬剤浸透防止層が形成されていない。端面12に薬剤が付着すると、端面12から紙シート3内に薬剤が染み込み、薬剤汚染が生じる。
薬剤含浸シート2は、揮散性の薬剤を基材に含浸させたものである。基材としては、従来より防虫剤等において薬剤を含浸・担持するために使用されている部材が使用可能であり、例えば、紙、パルプ、リンター、ビスコース、木材などのセルロース基材、エチレン−酢酸ビニル系樹脂、オレフィンポリマーなどのプラスチック基材、ケイ酸カルシウムなどの無機質基材などがあげられ、フィルム状、シート状、マット状等に形成される。その大きさは目的に応じて種々選択でき、また、種々の材質の担体を組み合せて使用してもよい。
また、本発明における揮散性の薬剤としては、特に制限されず、例えば防虫剤、芳香剤、消臭剤、脱臭剤、防かび剤、殺菌剤などが挙げられ、これらの1種または2種以上を組み合わせて使用してもよい。
防虫剤としては、害虫の防除、駆除、忌避などのために使用されている揮散性の薬剤が使用可能である。防虫剤の薬剤成分としては、例えば有機リン系、カーバメート系、ピレスロイド系、アミド系の各種殺虫剤、昆虫成長調節剤等が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。使用可能な防虫剤の具体例を以下に示す。
ピレスロイド系殺虫剤としては、例えばピレトリン、アレスリン、フタルスリン、レスメトリン、フラメトリン、ペルメトリン、フェノトリン、フェンバレレート、エスフェンバレレート、プラレトリン、テフルスリン、トランスフルトリン、メトフルトリン、プロフルトリン、シペルメトリン、シフェノトリン、フェンプロパトリン、フェンフルスリン、エムペントリン、テラレスリン、エトフェンプロックス、イミプロトリンなどが挙げられる。有機リン系殺虫剤としては、例えばDDVP、ダイアジノン、フェニトロチオン、フェンチオン等が挙げられる。カーバメート系殺虫剤としては、例えばプロポクサー、カルバリル等が挙げられる。さらに、パラジクロロベンゼン、ナフタリン、樟脳等の昇華性防虫剤も使用可能である。
これらの防虫剤には、通常用いられている害虫忌避剤、効力増強剤、揮散率向上剤等の各種添加剤を任意に添加することができる。害虫忌避剤としては、例えばN,N−ジエチル−m−トルアミド、2,3,4,5−ビスブチレン−テトラヒドロフラール、ジ−n−プロピルイソシンコメロネート、ジ−n−ブチルサクシネート、2−ヒドロキシエチルオクチルサルファイド等が挙げられる。効力増強剤としては、例えばピペロニルブトキサイド、N−プロピルイゾーム、イソボルニルチオシアノアセテート等が挙げられる。揮散率向上剤としては、例えばフェネチルイソチオシアネート等が挙げられる。
その他の防虫剤、芳香剤、消臭剤、防臭剤として、既知の精油、香料成分等が使用可能である。例えば、ヒノキ油、シーダー油、レッドシーダー油、ビャクシン油、アスナロ油、イトスギ油、クロベ油、ヒバ油、アビエス油、テレピン油、米松油、スギ油、樟脳油、芳樟、サッサフラス油、レモン油、オレンジ油、ベルガンモット油、丁子油、ユーカリ油、ハッカ油、アルモンド油、ページル油、パーチ油、カヤブチ油、シトロネラ油、フェンネル油、ガーリック油、ジンジャー油、グレープフルーツ油、レモングラス油、ナツメグ油、セイジ油、緑茶エキス、じゃ香、竜延香、フィトンチッド、テレピンオール、シドレン、シダロール、カンフェン、カジネン、カンファー、シネオール、メントール、ジュージン、サビネン、ヒノキチオール、リナロール、リモネン、テルペンアルコール類、テルペンエーテル類,テルペンクロライド類、オイゲノール、アネトール、サフロール、ヒノキオール、スギオール、ヒノキフラボン、ピネン、ゲラニオール、シトロネラール、ボルネオール、ベンジルアルコール、アニスアルコール、アルデヒド、シトラール、シトロネラール、ワニリン、カルボン、ケトン、メントン、アセトフェノン、クマリン、エチルアセテート、オクチルアセテート、プロピオン酸ブチル、イソ酪酸イソプロピル、カプロン酸アリル、桂皮酸メチル、サリチル酸メチル、酢酸ベンジル、プロピオン酸ベンジル、アミルシンナミックアルデヒド、アニシックアルデヒド、ジフェニルオキサイド、安息香酸メチル、安息香酸エチル、フェニル酢酸メチル、フェニル酢酸エチル、ネオリン、サフロール、ラウリルメタアクリレート、ゲラニルクロトネート、ミリスチル酸アセトフェノン、パラメチルアセトフェノン、ベンズアルデヒドなどがあげられる。
殺菌剤および/または防かび剤としては、例えばトリクロサン、イソプロピルメチルフェノール、2,3,5,6−テトラクロロ−4(メチルスルフォニル)ピリジン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、ヒノキチオール、ジクロフルアニド、N−(フルオロジクロロメチルチオ)−フタルイミド、チアベンダゾール(TBZ)、ジオキシン、塩化セチルピリジニウム、イソチアゾリン系殺菌剤、メチルパラベン、エチルパラベン等のパラオキシ安息香酸エステル、パラクロロメタキシレノール等が挙げられる。
これらの薬剤は、単独または複数を組み合わせて用いてもよく、その使用量(濃度)は薬剤の種類や揮散性等を考慮して、適宜、所望の効果を奏するように決定すればよい。また、上記の薬剤には、各種の安定剤を適宜配合してもよい。
薬剤含浸シート2は、図1に示すように、両端部には突起部10,10が形成されており、紙シート3における裏面シート部32の薬剤浸透防止層が形成された面に載置される。突起部10,10は少なくとも先端が円弧状に形成されている。両端の突起部10,10は、それらの先端が舌部9,9の各折り線A3,A4よりも裏面シート部32の中央側に位置している。薬剤含浸シート2は、裏面シート部32に接着剤等で貼り付けされていないため、移動可能となっている。
以下、紙シート3を折り畳んで、薬剤含浸シート2を収容する紙製容器に組み立てる方法について説明する。図1に示す展開状態から、図2に示すように、裏面シート部32の舌部9,9を図1に示す各折り線A3,A4で折り返し、薬剤含浸シート2の突起部10,10の少なくとも先端部を覆うように裏面シート部32上に重ね合わせる。
この状態から、接合部8を折り線A2で裏面シート部32上に折り返し(図2に矢印で示す)、ついで表面シート部31と裏面シート部32とを折り線A1で折り畳む(図2に矢印で示す)。そして、接合部8の裏面(図2の紙面の裏側)を表面シート部31の領域Bと重ね合わせ、接着剤により接合する。
かくして、図3に示すように、紙シート3を折り畳んで形成した紙製容器11内に薬剤含浸シート2が収容された薬剤容器1が得られる。薬剤含浸シート2に含有された薬剤は、薬剤容器1の開口窓4から外部に揮散される。
このようにして得られた薬剤容器1は、吊り下げ部5を利用して、衣類収納庫等に吊り下げられる。このような吊り下げ状態では、図4に示すように、裏面シート部32の下端の舌部9が、薬剤含浸シート2の突起部10の少なくとも先端部を覆うように折り返されているので、紙製容器11の端面12に薬剤含浸シート2が接触するのが阻止されている。そのため、薬剤含浸シート2内の薬剤が紙製容器11の端面12から紙製容器11内に浸み込むのが抑制され、薬剤汚染の発生を大幅に低減することができる。
また、図4に示すように、薬剤含浸シート2は、裏面シート部32側に位置し、表面シート部31の内面に接触せずに離隔しているので、表面シート部31に設けた開口窓4の端面にも薬剤含浸シート2が接触するのが阻止されている。
特に、薬剤含浸シート2の突起部10は先端部が円弧状に形成されているので、突起部10の先端は舌部9の折り返し部内面に点接触するようになり、薬剤含浸シート2が紙製容器11の端面12に接触するのを有効に阻止することができる。
なお、本実施形態では、舌部9および突起部10をそれぞれ裏面シート部32および薬剤含浸シート2の上端にも設けている。これは、例えば薬剤容器1の輸送や保管等の際に横向きに載置される場合があることを考慮したものであり、内部の薬剤含浸シート2が移動して、上端側の端面から薬剤が浸み込むのを防止している。しかし、上端側に舌部9および突起部10を形成することは、必ずしも必要ではない。
また、本実施形態では、舌部9および突起部10をそれぞれ裏面シート部32および薬剤含浸シート2に1つずつ設けたが、それらの形成位や数は特に限定されるものではない。例えば、図5に示すように、舌部9および突起部10をそれぞれ同じ端部に2つ設けてもよい。
次に、紙製容器11に形成されるインジケーター表示部7について説明する。図3に示すように、薬剤容器1の側部には、インジケーター表示部7が形成されている。このインジケーター表示部7は、薬剤容器の取替え時期の目安として使用するものであり、本実施形態では、薬剤容器1の表面に月単位で1月から12月までの数字が縦方向に順に印刷されている。そして、各月の印刷領域から側方に折り曲げ片71が突出している。隣接する折り曲げ片71、71の間は切断可能なミシン目72が形成されている。
使用に際しては、使い始める月の横の折り曲げ片71を裏側に折り返すようにする。図6は、一例として、7月に相当する折り曲げ片71を折り曲げた状態を示している。これによって、使用開始時期を表示することができるため、使用者は、この使用開始時期から薬剤容器1のおおよその取替え時期を容易に知ることができる。例えば、薬剤容器1の使用期限が6ヶ月であるとすると、使用開始が7月であれば、1月頃が取替え時期であることを知ることができる。
なお、ミシン目72に代えて、切り込み線を採用してもよい。また、印刷に代えて、数字または記号の刻印や打ち抜き等であってもよい。
インジケーター表示部7は、上記のような月表示に限定されるものではなく、使用する薬剤の種類や使用期限に応じて、年、日、季節等を表示するようにしてもよい。
また、上記の例では、相当する月の折り曲げ片71を裏側に折り曲げたが、切り取るようにしてもよい。この場合は、あらかじめミシン目を設けておき、折り曲げ片71と同形状の切り取り片をミシン目に沿って切り取るようにする。
さらに、他の例として、上記のような折り曲げ片71や切り取り片に代えて、各年、月、日または季節ごとの表示領域をそれぞれ表面から凹状にくぼませるようにしてもよい。使用時期に該当する部位を凹状にくぼませるには、紙製容器11から裏面側にくぼませるか、あるいは、あらかじめ紙製容器11の表面に各年、月、日または季節ごとに凸状部を成形しており、使用時期に該当する凸状部をくぼませるようにしてもよい。
次に本発明の他の実施形態を図7〜9に基づいて説明する。図7に示すように、本実施形態における紙製容器111は、前記した実施形態の紙製容器11と同様に、折り線A1を介して連続する表面シート部311と裏面シート部312とからなる紙シート310から組み立てられる。表面シート部311は、吊り下げ部51の他、開口窓41およびインジケーター表示部71を有する。裏面シート部312は折り線A2を介して接合部81を側部に有する。
裏面シート部312の両端312a、312bは、裏面シート部312の中央に向かってくぼんだ凹状に形成されており、この凹状の両端312a、312bから舌部91、91が折り返し可能に突出している。
また、表面シート部311の吊り下げ部51を形成した端部と反対側の端部も中央に向かってくぼんだ凹状に形成されており、この凹状の端部から舌部13が折り返し可能に突出している。
紙シート310は、薬剤含浸シート21が載置される内面に薬剤浸透防止層が形成されている。薬剤含浸シート21は、ほぼ矩形であり、両端は凹状の両端312a、312bの最短部間の長さに等しいか、あるいはそれより短い長さである。
紙製容器111を組み立てるには、薬剤含浸シート21を裏面シート部312の内面に載置した後、図8に示すように、裏面シート部312の両端312a、312bに設けた舌部91、91を両端312a、312bで折り返す。この状態で、接合部81を折り線A2で薬剤含浸シート21上に折り返し、さらに折り線A1で表面シート部311と裏面シート部312で折り畳み、接合部81を表面シート部311と接合し、最後に、図9に示すように、表面シート部311の一端(下端)に形成された舌部13を舌部91に接触するように折り曲げて、薬剤容器100を得る。
このようにして得られた薬剤容器100は、吊り下げ部51を利用して、衣類収納庫等に吊り下げられる。このような吊り下げ状態では、薬剤含浸シート21の下端は裏面シート部312の下端から折り返えした舌部91によって先端部を覆われている。そのため、薬剤含浸シート21の下端は、裏面シート部312に形成された凹状の下端312bの最底部Cに点接触することになり(図9に示す状態)、薬剤含浸シート21の端面121には接触できなくなり、さらに表面シート部311の内面に接触せずに離隔しているので、表面シート部311に設けた開口窓41の端面にも薬剤含浸シート21が接触するのが阻止されている。これにより、薬剤汚染を大幅に低減できる。
また、舌部91は裏面シート部312の上端にも折り返し可能に形成されているので、薬剤容器1の輸送や保管時に横向きに載置されても、内部の薬剤含浸シート21が移動して、上端側の端面から薬剤が浸み込むのを阻止されている。
その他は、前述の実施形態と同じである。
なお、以上の実施形態では、表面シート部および裏面シート部は折り線A1を介して連続した紙シートを用いたが、表面シート部および裏面シート部を別々の紙シートから構成し、紙容器組み立て時に両シート部の両側部を接合するようにしてもよい。
1,100 薬剤容器
2,21 薬剤含浸シート(薬剤含浸体)
3,310 紙シート
4,41 開口窓
5,51 吊り下げ部
7,71 インジケーター表示部
8,81 接合部
9,91 舌部
10 突起部
11,111 紙製容器
31,311 表面シート部
32,312 裏面シート部
紙シート3は、折り線A1を介して連続する表面シート部31および裏面シート部32からなる。表面シート部31は、中央部に薬剤が揮散する開口窓4を有し、クローゼット等の衣類収納庫内に薬剤容器を吊り下げるための吊り下げ部5を上部に有する。吊り下げ部5はリング形状を有するが、衣類収納庫内のポールに吊り下げ部5を引っ掛けるために切断用ミシン目6が形成されている。また、表面シート部31には、後述する使用開始時期を表示するインジケーター表示部7が側部に形成されている。
このようにして得られた薬剤容器100は、吊り下げ部51を利用して、衣類収納庫等に吊り下げられる。このような吊り下げ状態では、薬剤含浸シート21の下端は裏面シート部312の下端から折り返した舌部91によって先端部を覆われている。そのため、薬剤含浸シート21の下端は、裏面シート部312に形成された凹状の下端312bの最底部Cに点接触することになり(図9に示す状態)、薬剤含浸シート21が裏面シート部312の端面121には接触できなくなり、さらに表面シート部311の内面に接触せずに離隔しているので、表面シート部311に設けた開口窓41の端面にも薬剤含浸シート21が接触するのが阻止されている。これにより、薬剤汚染を大幅に低減できる。
また、舌部91は裏面シート部312の上端にも折り返し可能に形成されているので、薬剤容器100の輸送や保管時に横向きに載置されても、内部の薬剤含浸シート21が移動して、上端側の端面から薬剤が浸み込むのを阻止されている。
その他は、前述の実施形態と同じである。

Claims (3)

  1. 揮散性の薬剤を含浸させた薬剤含浸体と、
    内面に薬剤浸透防止層が形成され、前記薬剤含浸体を収容すると共に、揮散用の開口窓が形成された紙製容器とを備え、
    前記薬剤含浸体は紙製容器内を移動可能でありながら紙製容器の端面に接近しない阻止手段を設けたことを特徴とする薬剤容器。
  2. 前記紙製容器は、内面に薬剤浸透防止層が形成された紙シートからなり、この紙シートは、前記薬剤含浸体を収容した状態で互いに重ね合わされる表面シート部および裏面シート部を有し、両シート部の側部同士が接合されており、
    前記紙製容器を吊り下げた状態で、前記表面シート部および裏面シート部のうち、一方のシート部の少なくとも下端部には、下方に突出した舌部が折り返し可能に形成され、
    前記紙製容器内に収容される薬剤含浸体は、少なくとも下端部に突起部が形成されており、
    前記阻止手段は、前記紙シートの舌部を、前記突起部の少なくとも先端部を覆うように折り返して構成されている請求項1に記載の薬剤容器。
  3. 前記紙製容器は、内面に薬剤浸透防止層が形成された紙シートからなり、この紙シートは、前記薬剤含浸体を収容した状態で互いに重ね合わされる表面シート部および裏面シート部を有し、両シート部の側部同士が接合され、
    前記紙製容器を吊り下げた状態で、前記表面シート部および裏面シート部のうち、一方のシート部の少なくとも下端は、シート部の中央に向かってくぼんだ凹状に形成されており、この凹状の端部から舌部が下方に折り返し可能に突出しており、
    前記阻止手段は、前記紙シートの舌部を、前記薬剤含浸体の少なくとも端部に重なりあうように折り返して構成されている請求項1に記載の薬剤容器。
JP2015162213A 2015-08-19 2015-08-19 薬剤容器 Active JP6228578B2 (ja)

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