JP6594216B2 - 立体型薬剤揮散体 - Google Patents

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Description

この発明は、立体型薬剤揮散体に関する。
住宅において、窓や玄関などは、害虫の侵入口となる。これに対する侵入口からの害虫の侵入を抑制する方法として、これらの場所に防虫具を配することが考えられる。
このような防虫具の例としては、ネットに揮散性の防虫剤を保持させ、これを、開放窓を有する容器に収納した防虫具や、揮散性薬剤を保持したネットを枠部材にはめ込んだ防虫具(特許文献1参照)等が知られている。
ところで、これらの防虫具は、窓や玄関などに吊り下げられて使用される場合が多いが、この場合、防虫具を邪魔に感じたり、目障りに感じたりする場合がある。これに対しては、防虫具全体の大きさを小さくしたり、厚みを薄くしたりすることにより、防虫具の存在感を減らす方法が考えられる。
しかしながら、防虫具全体の大きさを小さくしたり、厚みを薄くしたりするためには、防虫具内の防虫剤を保持したネットを小さくする必要があり、その結果、防虫剤の揮散量の減少を伴って防虫効果が低下することとなる。
また、揮散性薬剤を保持したネットを容器に収納して使用する場合、ネットの表面から揮散性薬剤が揮散するが、ネットの全表面積のうち容器の内壁に接触する部分が多いと、揮散性薬剤の揮散が妨げられて揮散量が低下したり、内壁に付着した揮散性薬剤が容器の汚染を招く可能性がある。
このような揮散量の低下や汚染等の問題は、防虫剤以外に、忌避剤、芳香剤、抗菌剤等の揮散性薬剤を用いた場合でも同様に生じることが考えられる。
これに対し、揮散性薬剤を含有する構造体全体の大きさを小さくしても、表面積を確保して揮散性薬剤の揮散量低下を抑え、かつ、効率良く薬剤を揮散させることのできる防虫具が知られている(特許文献2参照)。
特開2006−314284号公報 WO2013/073571号公報
ところで、これらの防虫具は、窓や玄関などに吊り下げられて使用される場合が多いが、特許文献2に記載の防虫具を用いた場合でも、防虫具を邪魔に感じたり、目障りに感じたりする場合がある。
そこでこの発明は、防虫具を更にコンパクト化すると共に表面積を確保し、揮散性薬剤の揮散効率を一層高め得る立体型薬剤揮散体を提供することを目的とする。
この発明は、下記の構成を有することにより、前記の目的を達成するために優れた効果を有することを見出した。
すなわち、この発明は以下を要旨とする。
[1]立体の形状を有する薬剤揮散体であって、前記薬剤揮散体は、揮散性を有する薬剤を含有させた樹脂組成物から形成され、前記薬剤揮散体の外表面は、50〜95%の開口率を有し、前記薬剤揮散体は、60〜99%の空隙率を有する立体型薬剤揮散体。
[2]前記薬剤揮散体の外表面は、前記樹脂組成物を棒状に形成した棒状体からなり、この棒状体をストライプ状、又は格子状に配置した[1]に記載の立体型薬剤揮散体。
[3]前記薬剤揮散体の外表面の少なくとも一部は、前記樹脂組成物からなる棒状体を波状に形成した波状体の複数本を、その頂部同士で交差させて接合させることにより構成した波状構造体から形成される[1]に記載の立体型薬剤揮散体。
[4]前記波状体は、矩形波からなる波状体である[3]に記載の立体型薬剤揮散体。
[5]前記波状構造体を構成する面であり、前記頂部が配される面である頂部含有面において、この1つの頂部含有面に含まれる少なくとも2つの頂部同士が棒状体で連結されたことを特徴とする[3]又は[4]に記載の立体型薬剤揮散体。
[6]2個の半立体構造体の係合又は接合により形成される[1]〜[5]のいずれか1項に記載の立体型薬剤揮散体。
[7]前記の立体は、球、半球、略球、半略球、円錐、双円錐、円錐台、双円錐台、角錐、双角錐、角錐台、双角錐台、多面体、及び多面体の二分割体からなる群から選択される1種である[1]〜[6]のいずれか1項に記載の立体型薬剤揮散体。
[8]前記立体は、球又は略球である[7]に記載の立体型薬剤揮散体。
[9]前記揮散性を有する薬剤は、常温揮散性ピレスロイド系防虫成分、及び/又は香料成分である[1]〜[8]のいずれか1項に記載の立体型薬剤揮散体。
[10]前記常温揮散性ピレスロイド系防虫成分が、トランスフルトリン、メトフルトリン、プロフルトリン、及びエムペントリンからなる群から選択される少なくとも一つである[9]に記載の立体型薬剤揮散体。
本発明に係る立体型薬剤揮散体は、立体の構造を有するため、ほぼ平面的なネットの場合に較べ、一定範囲内における表面積が増大する。このため、全体の大きさを小さくしても、揮散性薬剤を揮散できる表面積を確保でき、揮散性薬剤の揮散量を保持することが可能となる。
さらに、一方向から風を受けた場合、立体の構造体であっても従来の板状の直方体形状では立体内部を気流が1回通過するだけに対して、本発明の立体型薬剤揮散体は、空隙率が高く、内部がほぼ中空状であるため、立体の一方の外表面を通過して内部に入った風は、反対側の外表面を通過して外部に流出する。即ち、気流は立体の外表面を2回以上通過することになり、薬剤の揮散量を増大することができる。
また、立体の内部がほぼ中空状であるため、流入した気流が立体の外表面の形状や構造の影響を受けて新たに複雑な二次気流を生起し、立体の外表面に配される樹脂組成物からなる棒状体との接触回数が増えることによって、効率よく薬剤を揮散させることが可能となる。
さらにまた、本発明に係る立体型薬剤揮散体は、この立体型薬剤揮散体を収納する容器と接する部分を減らすことができ、容器の内壁との接触による立体の外面からの揮散性薬剤の揮散量低下や、埃などの付着による立体の内部からの揮散性薬剤の揮散量低下を抑制することが可能となる。
(a)〜(c)半球の立体型薬剤揮散体の例を示す斜視図 (a)球の立体型薬剤揮散体の例を示す正面図、(b)半球の立体型薬剤揮散体の他の例を示す正面図 (a)〜(c)波状体の例を示す正面図 (a)(b)頂面部における波状体の接合の例を示す部分斜視図 補強部材を用いた波状構造体の例を示す部分斜視図 (a)〜(e)立体の例を示す模式図 頂面部における頂部の立体構造を変更した例を示す部分斜視図 立体型薬剤揮散体と気流との関係を示す模式図 (a)〜(c)本発明にかかる棒状体の断面形状を示す図 立体型薬剤揮散体の容器の例を示す模式図
本発明に係る立体型薬剤揮散体は、立体の形状を有する薬剤揮散体であって、その立体は、揮散性を有する薬剤を含有させた樹脂組成物から形成する立体形状の構造体である。
[揮散性薬剤]
前記揮散性薬剤は、揮散性を有する薬剤であり、常温で揮散性を有する薬剤が好ましい。この揮散性薬剤は、有効成分が揮散するもの、好ましくは有効成分が常温で揮散するものであれば、特に限定されるものではなく、防虫剤、忌避剤、芳香剤、消臭剤、防黴剤、抗菌剤、香料成分などを用いることができる。
前記防虫剤としては、トランスフルトリン、メトフルトリン、プロフルトリン、エムペントリン、アレスリン、フラメトリン、プラレトリン、レスメトリン、フタルスリン、フェノトリン、モンフルオロトリン、天然ピレトリン等のピレスロイド系防虫成分、ジクロルボス、フェニトロチオン、マラソン等の有機リン系防虫成分、メトプレン、ハイドロプレン等の昆虫成長制御剤等があげられ、なかでも、トランスフルトリン、メトフルトリン、プロフルトリン、及びエムペントリンから選ばれるピレスロイド系防虫成分は、常温揮散性を有するのでより好ましい。これらの化合物のなかには、不斉炭素や不飽和結合に基づく光学異性体または幾何異性体が存在する場合があるが、それらの各々単独もしくは任意の混合物も本発明に包含されることはもちろんである。
前記忌避剤としては、N,N−ジエチルトルアミド(ディート)、3−(N−n−ブチル−N−アセチル)アミノプロピオン酸エチルエステル、イカリジン、ジメチルフタレート、ジブチルフタレート、2−エチル−ヘキサンジオール、ジブチルサクシネート、p−メンタン−3,8−ジオール等があげられる。
前記芳香剤としては、シトロネラ油、オレンジ油、レモン油、ライム油、ユズ油、ラベンダー油、ペパーミント油、ユーカリ油、ジャスミン油、檜油、緑茶精油、リモネン、α−ピネン、リナロール、ゲラニオール、フェニルエチルアルコール、アミルシンナミックアルデヒド、ベンジルアセテートなどがあげられる。
前記消臭剤としては、揮発性のものではヒバ油、ヒノキ油、竹エキス、ヨモギエキス、キリ油やピルビン酸エチル、ピルビン酸フェニルエチル等のピルビン酸エステルなどがあげられる。
前記防黴剤としては、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、イソプロピルメチルフェノール、オルソフェニールフェノールなどがあげられる。
前記抗菌剤としては、ヒノキチオール、テトラヒドロリナロール、オイゲノール、シトロネラール、アリルイソチオシアネートなどがあげられる。
前記香料成分としては、250〜400℃の範囲に沸点を有するものが好ましく、ガラクソリド、ムスクケトン、ヘキシルシンナミックアルデヒド、エチレンブラシレート、メチルアトラレート、ヘキシルサリシレート、トリシクロデセニルアセテート、オレンジャークリスタル、アンブロキサン、キャシュメラン、カロン、ヘリオトロピン、インドールアロマ、インドール、メチルセドリルケトン、メチルβ−ナフチルケトン、メチルジヒドロジャスモネート、ローズフェノン、7−アセチル−1,2,3,4,5,6,7,8−オクタヒドロ−1,1,6,7−テトラメチルナフタレン、ジフェニルオキシド、α−イオノン、β−イオノン、ダマセノン、フェニルアセティックアシッド、ダマスコンα、ダマスコンβ、及びダマスコンδ等があげられる。
[樹脂組成物]
次に、前記の立体型薬剤揮散体を構成する樹脂組成物について説明する。
この樹脂組成物は、樹脂に揮散性薬剤を含有させた組成物であり、かつ、含有する前記揮散性薬剤を揮散することが可能な組成物である。
前記樹脂としては、そのままで、又は後述する担体を使用したとき、含有させた前記揮散性薬剤を徐々に表面にブリードさせ、揮散させることが可能であれば特に限定されるものではない。例えば、分岐低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)等のポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系樹脂や、あるいは、これらとカルボン酸エステル(酢酸ビニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等)とのポリオレフィン系共重合体等があげられる。かかるカルボン酸エステルは、樹脂表面からの揮散性薬剤の揮散をコントロールするのに効果的で、一般にカルボン酸エステルのポリオレフィン系樹脂に対する配合比率が高くなるほど揮散性薬剤のブリードの速度を遅らせる傾向を有する。本発明では、カルボン酸エステルがポリオレフィン系樹脂に対して1〜35重量%配合された、エチレン−ビニルアセテート共重合体(EVA)やエチレン−メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)等が好適に使用される。
また、ポリオレフィン系共重合体とオレフィンの単独重合体との含有比率を調整して混合したポリマーブレンドを用いることもできるし、必要に応じてスチレン系エラストマー等の他の高分子化合物を含有させることもできる。
なお、前記カルボン酸エステルとは、不飽和カルボン酸エステル又はカルボン酸ビニルエステルを意味する。
前記樹脂組成物には、必要に応じて、タルク、アルミナ、シリカ、ホワイトカーボン等の担体を併用してもよく、更に着色剤、安定剤、帯電防止剤等を適宜配合しても構わない。担体を使用すると、第一段階で樹脂に揮散性薬剤を高濃度に含有させたマスターバッチを調製し、第二段階で更に樹脂を用いて所定濃度に希釈する製造工程を採用することができ便利である。また、樹脂組成物内部から表面部にかけての連通気泡を生じ、内部の揮散性薬剤が表面にブリードしやすくなる場合もある。
前記樹脂組成物中における揮散性薬剤の含有量は、使用する揮散性薬剤の種類、樹脂の種類、使用環境、使用期間等によって適宜決定される。使用期間が長くなるほど揮散性薬剤の含有量を高くする必要があるが、1〜20重量%の範囲に設定するのが適当である。1重量%未満であると効果を奏するのに必要な薬量を確保することが難かしく、一方、20重量%を超えると、揮散性薬剤を練り込んだ後の成形が困難となり、更に樹脂表面に揮散性薬剤が過剰にブリードしてベタツキを起こしやすいという支障を生じる場合がある。
前記担体を使用する場合、前記樹脂組成物中の担体の使用量は、使用する揮散性薬剤100重量部に対し、5重量部以上がよく、10重量部以上が好ましい。5重量部より少ないと、揮散性薬剤を保持する性能が劣りマスターバッチによる製造が困難となる。一方、担体使用量の上限は、揮散性薬剤100重量部に対して50重量部までがよく、35〜40重量部程度が好ましい。50重量部より多いと、立体の構造を維持するための強度や揮散性薬剤のブリード性に影響を及ぼす場合がある。
本発明に係る立体型薬剤揮散体は、前記樹脂組成物を射出成形等することによって、成形することが可能である。この射出成形条件は、使用する樹脂の種類、各成分の配合割合等を勘案して、周知の条件で行うことができる。
[立体型薬剤揮散体]
本発明に係る立体型薬剤揮散体10は、立体の形状を有し、この立体は、前記した揮散性薬剤を含有させた樹脂組成物から形成したものである。
この立体は、所定の開口率を有する構造からなる。具体的には、この立体は、その外表面を前記樹脂組成物を棒状に形成した棒状体からなり、これを組み合わせて配置した構造からなる。
このような構造としては、図1(a)(b)に示されるような、前記棒状体11を平行又は略平行に配置してストライプ形状とした構造(10a、10b)や、図1(c)に示されるような、前記棒状体11を交差させて格子状とした構造(10c)があげられる。さらに、この立体の外表面の少なくとも一部が、図2(a)(b)に示されるような、波状構造体からなる構造(10d、10e)等があげられる。
なお、図1(a)〜(c)、図2(b)は、立体の形状として半球を用いた例であり、図2(a)は、図2(b)の半球の2つを底面同士で合わせて球としたものである。
この半球は、底面周縁を構成する環状枠体12を有すると共に、必要に応じて、頂点部からこの環状枠体12に向かって外表面に沿って形成される支持杆13を有してもよい。環状枠体12や支持杆13を設けることにより、立体の形状保持に寄与することができる。なお、図1(b)(c)や図2(a)(b)の場合は、ストライプ形状の構造、格子状の構造、波状構造体の一部が支持杆13の役割をも有する場合がある。
前記の波状構造体は、棒状体11を波状に形成して波状体としたものを組み合わせた、厚みを有する構造体からなる。
この、波状体としては、図3(a)に示すような矩形波からなる波状体14aや、(b)に示すようなサインカーブ等の曲線からなる波状体14b等があげられる。また、矩形波からなる波状体としては、図3(a)に示すような屈折部が直角付近の矩形波からなる波状体14aに限られず、(c)に示すような、屈折部の角度が鋭角の矩形波からなる波状体14c、図示しないが、屈折部の角度が鈍角の矩形波からなる波状体であってもよい。
これらの波状体を用いることにより、直線状の棒状体を用いることに比べ、所定の体積内に存在する棒状体の表面積を多く取ることができ、揮散性薬剤の揮散量をより多くすることが可能となる。これらの中でも、矩形波からなる波状体を用いると、揮散性薬剤含有構造体としたき、所定の体積内において、全体の表面積をより大きくすることができ、より効率的となる。
前記の波状体は、その複数本を、その頂部同士で交差させて接合させることにより、波状構造体を構成する。ところで、前記の頂部とは、前記波状体を長さ方向に進めたとき、その変化量が正から負、及び負から正に変化するところ、すなわち、前記波状体の各波の振幅方向における最大振幅を示す場所をいう。そして、前記変化量が正から負へ変化する頂部を第1頂部、前記変化量が負から正へ変化する頂部を第2頂部と称する。
前記の構造体は、具体的には、1つの波状体の一方の振幅方向の頂点の部分である第1頂部(図3(a)(b)の14e)と他の波状体の第1頂部(14e)とを接合させて交差させ、また、前記一方の頂部と反対方向に振幅を有する他方の頂部である第2頂部(図3(a)(b)の14f)と他の波状体の第2頂部(14f)とを接合させて交差させることにより構成することができる。
なお、2つ又は複数の波状体を接合させる頂部は、第1頂部及び第2頂部の両方である必要はなく、第1頂部及び第2頂部の少なくとも一方であればよい。また、1つの波状体の全ての第1頂部(及び/又は第2頂部)の全てが他の波状体の第1頂部(及び/又は第2頂部)と接合している必要はなく、波状構造体を保持できる程度の接合があればよい。
このような波状構造体の具体例としては、図4(a)に示す波状構造体をあげることができる。これは、波状体として図3(b)に示す波状体14bを用い、頂部において2本の波状体をほぼ直角に交差するようにしたものである。なお、周縁部は、波状構造体の強度、形状、外部容器等との関係で、適宜決定される。
図3(a)の波状体14aを用い、頂部において3本の波状体をほぼ60度に交差するようにして接合した波状体構造体の具体例としては、図4(b)に示す部分を有する波状構造体をあげることができる。
頂部において交差する波状体の数は、2本であってもよいが、3本や4本であってもよく、5本以上であってもよい。交差する波状体の数が3本の例としては、図4(b)に示す部分を有する波状構造体をあげることができる。
さらに、前記波状構造体としては、さらに補強部材を配して接合してもよい。この補強部材に揮散性薬剤が含有されている場合は、所定の体積内に存在する棒状体の表面積をさらに増加させることができ、かつ、波状構造体の強度も向上させることができる。
具体的には、1つの頂部含有面に含まれる少なくとも2つの頂部同士を直線状の棒状体からなる補強部材で補強した波状構造体等があげられる。この頂部含有面とは、前記波状構造体を構成する面であって、頂部が配される面をいう。
この波状構造体の例としては、図5に示すような、直線状の棒状体からなる補強部材15を配した波状構造体があげられる。この波状構造体は、両端縁部及び両側縁部の第1頂部14e以外の全ての第1頂部14eにおいて、当該第1頂部14eから、これに近接した4つの第1頂部14eに向かって、前記補強部材15を配して接合したものである。
ところで、この補強部材15を配した波状構造体を用いて立体型薬剤揮散体10を形成する場合、この補強部材15を配した面(図5においては、第1頂部14e)を前記立体の外表面に配すると、立体型薬剤揮散体10の強度がより増すので好ましい。
さらにまた、図4(a)(b)に示す波状構造体の第1頂部14eや第2頂部14fの形状を変更したもの、例えば、図7に示す十字状を口の字状に変更したものであってもよい。十字状を口の字状に変更しても、上記した複数の波状体の交差部の形状を変更したものにすぎない。なお、この変更は、この発明の効果を害さない限り、口の字状への変更に限定されるものではない。
通常、立体型薬剤揮散体10を同方向に重ね合わせた際、これが有する弾性等に起因して重積した揮散体が互いに嵌り合って離れにくくなるケースが発生することがあるが、上述したように頂部の形状を十字状から口の字状に変更することによって、揮散体が互いに嵌り合ってしまうという問題を防止でき、両者を引き離す手間を省いて生産効率の向上に繋げることもできる。
前記の立体としては、図2(a)に示す球、図1(a)〜(c)や図2(b)に示す、球の半立体構造体である半球以外に、略球、双円錐、双円錐台、双角錐、双角錐台、多面体や、これらの半立体構造体である半略球、円錐(図6(a))、円錐台(図6(c))、角錐(図6(b))、角錐台、及び多面体の二分割体(図6(d)(e))等があげられる。なお、図6(a)〜(e)は、立体形状のみを表したものであり、この外表面には、上記した樹脂組成物からなる棒状体が配される。
前記の球とは、真円の回転体をいう。さらに、前記の略球とは、真円でないが円に近い形状、例えば楕円の回転体をいう。また、前記の半球、半略球とは、球や略球の二分割体をいう。さらに、双円錐、双円錐台、双角錐、双角錐台は、2つの円錐、円錐台、角錐、角錐台の底面同士を合わせた形状のものをいう。
前記角錐や角錐台の例としては、三角錐、四角錐、五角錐、六角錐、三角錐台、四角錐台、五角錐台、六角錐台等があげられ、また、前記多面体の例としては、立方体、正八面体、正十二面体や、図6(e)に示す正方形と正三角形を有する立体のような、複数の種類の面を有する立体等があげられる。
前記の球、略球、双円錐、双円錐台、双角錐、双角錐台、多面体は、その二分割体(以下、「半立体構造体」と称する。)である半球、半略球、円錐、円錐台、角錐、角錐台、及び多面体の二分割体の底面を合わせることにより形成することができる。このとき、半立体構造体の底面部に環状枠体12を形成すると、この環状枠体同士を係合又は接合することにより、2つの半立体構造体を合わせることが容易となる。この際、対向する半立体構造体の環状枠体12にリブ材を設け、互いの半立体構造体をリブ材を介して係合させたり、さらに接合させたりすると、より強固に両者を固定することができる。
ところで、前記立体の外表面に前記波状構造体を形成する場合、この波状構造体の外表面の面積は外表面全体に対して30%以上90%以下を占めるのが好ましい。これは、30%未満であると当該波状構造体が奏する効果が期待できないからである。なお、前記立体の形状によっては、この波状構造体を形成できない部分が生じる場合があり、また、この波状構造体を形成しない部分があってもよい。このように、波状構造体を形成できなかった部分や形成しなかった部分については、前記棒状体11を、ストライプ状や格子状に配置することができる。このときの棒状体11の配置は、後述する開口率や空隙率の条件を満たすように行えばよい。
このとき、立体の頂点部を含む付近である頂面部に波状構造体を形成すると、立体型薬剤揮散体10の強度補強材としての役割も果たすことができ、好ましい。なお、波状構造体が形成されない部分、すなわち、波状構造体と環状枠体12との間の部分には、前記棒状体11をストライプ状や格子状に配置する構造を採用することができる。
[開口率]
前記立体は、気流が内部を通過する必要があるので、その外表面には開口部を有する。この立体の外表面の開口率は、50%以上が必要であり、80%以上が好ましい。50%未満だと、後述する中空部分における二次気流の発生にも影響を及ぼして揮散効率の低下を招く恐れを生じる。また、前記立体の外表面として少なくとも一部が前記波状構造体からなる場合は、この立体の外表面を通過する際に樹脂組成物からなる棒状体と接触しやすくなるので、80%以上であればよい。
一方、この開口率は、95%以下が必要であり、90%以下が好ましい。95%を超えると立体の構造を維持するための強度が不足するという問題が避けられない。
[空隙率]
前記立体型薬剤揮散体10は、図8(a)(b)に示すように、立体の外表面に開口部を有し、空気の気流がそこから立体内部に流入する。この際、立体の外表面が前記波状構造体の場合は、この波状構造体の構造によっては、気流の乱れが生じる場合がある。そして、立体の外部に出ていく。この際、この気流の乱れによって、新たに複雑な二次気流を生起する。このため、この気流は、波状構造体との接触回数が増えることとなり、揮散性薬剤を効率よく揮散させることが可能となる。
なお、図8(a)は、立体の外表面部のうち、波状構造体のない、ストライプ状に配された棒状体のある部分が気流の当たる正面となり、一方、図8(b)は、立体の外表面部のうち、波状構造体のある部分が気流があたる正面となる。後者の場合は、波状構造体に当たった気流が乱れを生じさせ、また、前者の場合は、立体の上方又は下方に当たる気流が波状構造体に当たった気流が乱れを生じさせ、立体内部でその乱れが気流全体に影響を与える。
前記の気流の流れが生じるためには、立体の内部は、気流を通りやすくするため、所定の空隙率を有する必要がある。この立体の空隙率、すなわち、この立体の内容積に対する空間部分の含有割合は、60%以上が必要で、80%以上が好ましい。60%より少ないと、立体内部の空気の流れが必要以上に妨げられ、立体の外表面からの薬剤の揮散と拡散性が低下するという問題点を有する場合がある。一方、この空隙率は、99%以下が必要で、90%以下が好ましい。99%より多いと、立体の構造を維持するための強度が不足するという問題点を有する場合がある。
[中空]
前記立体型薬剤揮散体10は、前記の通り、その内部はほぼ中空状であることが好ましい。中空とは、立体内部が空洞状態であることを言い、本発明において、「中空状である」とは前記空隙部分の全体容積の少なくとも50%以上が1個の中空部分で占められている状態を意味する。
[樹脂フィラメントの断面形状]
本発明は、前記した樹脂組成物からなる棒状体からの揮散性薬剤のブリード性の最適化と、屋外での使用に際し防虫成分が光の影響を受け難い形状を実現することも課題の一つとなる。このために、前記棒状体を断面に切断し、その重心を通る径のうち、最も長い径を最長径(a)、最も短い径を最短径(b)とするとき、最短径(b)が次の条件を満たすことが好ましい。なお、「径」とは、図形の差し渡しの長さのことをいう。
具体的には、最短径(b)は、0.3mm以上がよい。0.3mm未満であると、フィルム状に近い形状となり、ブリードが過度に速い状態や光の影響を受けて防虫成分の分解ロスを生じることが避けられない。一方、最短径(b)の上限は、3.0mmがよい。3mmを越えると、ブリードが抑えられる傾向が強まり、また、立体の外表面の開口率が狭まって揮散効率の低下を招く恐れを生じる。
前記のような条件を満たす前記棒状体の断面形状としては、図9(a)に示す楕円状や、図9(b)に示す正方形状、図9(c)に示すひし形状、図示しないが長方形状や台形状等の多角形状等があげられるが、これらに限定されない。なお、図9(a)〜(c)において、aは最長径を示し、bは最短径を示す。
本発明に係る波状構造体は、前記樹脂組成物を射出成形等の成形をしたり、各構成部品を成形等で製造した後、接合することによって、製造することが可能である。この射出成形条件は、使用する樹脂の種類、各成分の配合割合等を勘案して、周知の条件で行うことができる。
[常温揮散性ピレスロイド系防虫成分の含有量]
揮散性薬剤として、前記常温揮散性ピレスロイド系防虫成分を用いる場合、立体型薬剤揮散体10を構成する棒状体11に含有される前記常温揮散性ピレスロイド系防虫成分の量は、使用する防虫成分の種類、使用環境、使用条件などによって変動することから、特に限定されるものではない。しかしながら、防虫効果に必要な防虫成分量を確保し、また防虫成分を練り込んだ後の成形を容易にするため、さらに棒状体11の表面に前記常温揮散性ピレスロイド系防虫成分が過剰にブリードしてベタツキを起こすことを防止するために、0.5質量%以上が好ましく、2.0質量%以上がより好ましい。含有量が0.5質量%未満の場合には、防虫効果を奏するに必要な防虫成分量を確保することが困難となる傾向がある。一方、その含有量は、20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましい。含有量が20質量%を超える場合には、防虫成分を練り込んだ後の成型が困難となり、さらに樹脂担体の表面に防虫成分が過剰にブリードしてベタツキを起こしやすくなることがある。
ここで、前記常温揮散性ピレスロイド系防虫成分の含有量の具体例を例示すれば、30〜365日程度の使用期間に対応して30〜2000mg程度の量をあげることができる。
すなわち、含有量を設定するに当たっては、使用する前記常温揮散性ピレスロイド系防虫成分の種類により異なるものの、例えば、メトフルトリン単独を使用した場合では、防虫効果が発現するのに必要な最低の揮散量は0.03mg/hr以上であり、プロフルトリン単独では0.03mg/hr以上であり、トランスフルトリン単独では0.06mg/hr以上であることから、30日〜365日における含有量についてはメトフルトリンでは30〜1000mg、プロフロトリンでは30〜1000mg、トランスフルトリンでは60〜2000mgの範囲で設定すればよいことになる。
[容器]
この発明にかかる立体型薬剤揮散体10においては、前記樹脂組成物中の揮散性薬剤が表面にブリードし、その表面から揮散していくため、この立体型薬剤揮散体に手が触れると揮散性薬剤が手に付着する恐れがある。このため、本発明にかかる立体型薬剤揮散体10は、図10に示すようなプラスチック(例えばポリエチレンテレフタレート(PET))製の容器16に収納して使用することが好ましい。
この容器16は、図10においては、外形しか示していないが、その形状は、内部の立体型薬剤揮散体10に手が触れにくく、かつ、気流が立体型薬剤揮散体10の内部を通過しやすく、かつ、揮散性薬剤が揮散しやすい程度の開口部(開放窓)が空いていれば特に限定されず、開口率としては30〜60%程度が適当である。
特に、この容器16が球状だと、その内部で立体型薬剤揮散体10が自由に回転、回動するので、立体型薬剤揮散体10内に流入する気流の乱れをより生じやすくすることができ、好ましい。
また、この容器は、使用用途に応じて、吊り下げたりできるような構造を有することが好ましい。
なお、本発明の立体型薬剤揮散体は、ネット形状と較べて強固であり、製造工程において容器への収納をスムーズに行えるというメリットも有する。
本発明にかかる立体型薬剤揮散体10は、前記容器16に収納して、吊り下げたり、静置させたりすることにより、使用した揮散性薬剤に応じて、防虫剤、虫除け剤、芳香剤、消臭剤等として使用することができる。
次に、実施例を用いて、本発明の立体型薬剤揮散体を説明する。なお、以下に述べる実施例は本発明を具体化した一例に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものでない。まず、使用した薬剤、及び性能の評価方法について説明する。
<使用薬剤>
・メトフルトリン(住友化学(株)製:エミネンス)
・トランスフルトリン(住友化学(株)製:バイオスリン)
・プロフルトリン(住友化学(株)製:フェアリテール)
・微結晶シリカ(EVONIK社製:カープレックス#80、ホワイトカーボン、平均粒子径:15μm、以降「シリカ」と記す。)
・エチレン−ビニルアセテート共重合体(東ソー(株)製:ウルトラセン710、エチレン:酢酸ビニル単位比=72:28、以降「EVA」と記す。)
・低密度ポリエチレン(旭化成(株)製:サンテックLDM6520、以降「LDPE−A」と記す。)
・低密度ポリエチレン(日本ポリエチレン(株)製:ノバテックLDLJ802、以降「LDPE−B」と記す。)
<揮散性薬剤の揮散性評価試験>
得られた立体型薬剤揮散体を、25℃の室内で、約0.5m/秒の風を当てて揮散させた。揮散開始後5日目、10日目及び145日目、150日目に、立体型薬剤揮散体中に含まれる有効成分量をガスクロマトグラフィーによりそれぞれ測定し、初期及び後期における1日当りの薬剤揮散量の平均値を算出した。
(実施例1)
<樹脂ペレットの製造方法>
50℃に加温したメトフルトリン20重量部をシリカ8重量部に担持させた後、これにEVA54重量部、及びLDPE−A18重量部を、(株)テクノベル製:二軸押出し成形機を用いて、120〜140℃で混練・押出成形し、直径3mm、長さ5mmのメトフルトリン含有樹脂ペレットを製造した。
<立体の製造>
前記メトフルトリン含有樹脂ペレット100重量部とLDPE−B300重量部(着色剤ペレット10重量部を含む)を120〜140℃で混練後、インジェクション成形機に投入し、図2(b)に示す半球の立体型薬剤揮散体(6.0g)を得た。
この立体型薬剤揮散体の頂面部を構成する波状構造体は、図3(a)に示す矩形波状体14aからなる波状構造体(図4(b))であり、図5に示す補強材15を、立体の外表面に位置する第1頂部に配した。この矩形波状体14a及び補強材15の棒状体の断面形状は、1mm×1mmの正方形であった。さらに、前記半球の立体型薬剤揮散体の2つを環状枠体12で重ねて係合し、図2(a)に示す立体型薬剤揮散体(12g)を作製した。
この球体の立体型薬剤揮散体全体の大きさは80mmφで、その表面積は38480mm2であった。また、外表面の開口率は88%で、空隙率は90%であった。
得られた立体型薬剤揮散体を用い、上記の方法に基づいて、初期及び後期における揮散性薬剤の揮散量を測定した。その結果を表1に示す。
(実施例2〜7、比較例1〜4)
実施例1に準じ、表1に示す仕様の各種立体型薬剤揮散体を作製した。得られた立体型薬剤揮散体を用い、上記の方法に基づいて、初期及び後期における揮散性薬剤の揮散量を測定した。その結果を表1に示す。
なお、用いた波状構造体は、表1に示す図3(a)〜(c)のいずれかの波状体からなる棒状体を用いた。さらに実施例1と同様に補強材も用いた。
また、比較例2、3で用いた板状直方体(160mm×95mm×10mm)とは、横160mm、縦95mmの波状構造体であり、その第1頂部と第2頂部との距離が10mmのものをいう。さらに、比較例4で用いたネットとは、断面形状が1mm×1mmの正方形の棒状体で構成され、開口率が80%のネットをいう。
Figure 0006594216
(結果)
試験の結果、本発明の立体型薬剤揮散体の揮散初期から後期にわたる1日当りの薬剤揮散量は、特に中空状の立体型薬剤揮散体であることに起因して、板状の直方体形状品よりも高い数値を示した。
なお、立体型薬剤揮散体は、中空状であったとしても、その外表面に50%以上の開口率と、内部に60%以上の空隙部を必要とし、また、実施例5と6との対比から、頂面部は波状体等から構成される立体構造を有するものが好ましかった。
これに対し、比較例4のように、平面構造のネットでは、初期の薬剤揮散量は立体型薬剤揮散体にほぼ匹敵するも後期の揮散量は激減し満足のいく性能を示し得なかった。
(実施例8〜14)
<容器内固定の有無による揮散性薬剤の揮散性評価試験>
実施例1の立体型薬剤揮散体(直径80mm)を、開口部を有する直径105mmの球状の容器に収納した。収納状態を変えた供試品につき、25℃の室内で、約0.5m/秒の風を当てて揮散させた。揮散開始後5日目、10日目及び145日目、150日目に、立体型薬剤揮散体中に含まれる有効成分量をガスクロマトグラフィーによりそれぞれ測定し、初期及び後期における1日当りの薬剤揮散量の平均値を算出した。
Figure 0006594216
(結果)
立体型薬剤揮散体の容器への収納方法としては、揺動・回転自在にそのまま収納する方が、薬剤揮散体の両端部のみ容器に固定して回動可能とする方式に較べ、中空部において二次気流を生起しやすく薬剤揮散効率の観点において有利となることが認められた。
本発明の立体型薬剤揮散体は、害虫防除分野だけでなく、使用する揮散性薬剤に応じて、芳香剤、消臭剤分野等にも須らく利用可能である。
10、10a、10b、10c、10d、10e 立体型薬剤揮散体
11 棒状体
12 環状枠体
13 支持杆
14a、14b、14c 波状体
14e 第1頂部
14f 第2頂部
15 補強部材
16 容器
a 最長径
b 最短径

Claims (9)

  1. 立体の形状を有する薬剤揮散体であって、
    2個の半立体構造体の係合又は接合により形成され、
    前記薬剤揮散体は、揮散性を有する薬剤を含有させた樹脂組成物から形成され、
    前記薬剤揮散体の外表面は、50〜95%の開口率を有し、
    前記薬剤揮散体は、60〜99%の空隙率を有する立体型薬剤揮散体。
  2. 前記薬剤揮散体の外表面は、前記樹脂組成物を棒状に形成した棒状体からなり、この棒状体をストライプ状、又は格子状に配置した請求項1に記載の立体型薬剤揮散体。
  3. 前記薬剤揮散体の外表面の少なくとも一部は、前記樹脂組成物からなる棒状体を波状に形成した波状体の複数本を、その頂部同士で交差させて接合させることにより形成した波状構造体から構成される請求項1に記載の立体型薬剤揮散体。
  4. 前記波状体は、矩形波からなる波状体である請求項3に記載の立体型薬剤揮散体。
  5. 前記波状構造体を構成する面であり、前記頂部が配される面である頂部含有面において、
    この1つの頂部含有面に含まれる少なくとも2つの頂部同士が棒状体で連結されたこと
    を特徴とする請求項3又は4に記載の立体型薬剤揮散体。
  6. 前記の立体は、球、半球、略球、半略球、円錐、双円錐、円錐台、双円錐台、角錐、双角錐、角錐台、双角錐台、及び多面体からなる群から選択される1種である請求項1〜のいずれか1項に記載の立体型薬剤揮散体。
  7. 前記立体は、球又は略球である請求項に記載の立体型薬剤揮散体。
  8. 前記揮散性を有する薬剤は、常温揮散性ピレスロイド系防虫成分、及び/又は香料成分である請求項1〜のいずれか1項に記載の立体型薬剤揮散体。
  9. 前記常温揮散性ピレスロイド系防虫成分が、トランスフルトリン、メトフルトリン、プロフルトリン、及びエムペントリンからなる群から選択される少なくとも一つである請求項に記載の立体型薬剤揮散体。
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