JP2007031401A - 衣料害虫の防除方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】
衣料害虫の防除方法を提供すること。
【解決手段】
衣料害虫防除成分が薬剤保持用担体に保持されてなる薬剤保持体を衣料の収納場所に設置する衣料害虫の防除方法であって、該薬剤保持用担体が、表裏二層の編地と、該二層の編地を連結する連結糸より構成された立体編地からなる薬剤保持用担体であり、該二層の編地の少なくとも一層の編地がメッシュ状編地であり、該メッシュ状編地を形成する1個の編目から複数本の連結糸が他の一層の編地の異なる編目に向けて延びて連結していることを特徴とする防除方法により、衣料害虫を防除することができる。
【選択図】 図1
衣料害虫の防除方法を提供すること。
【解決手段】
衣料害虫防除成分が薬剤保持用担体に保持されてなる薬剤保持体を衣料の収納場所に設置する衣料害虫の防除方法であって、該薬剤保持用担体が、表裏二層の編地と、該二層の編地を連結する連結糸より構成された立体編地からなる薬剤保持用担体であり、該二層の編地の少なくとも一層の編地がメッシュ状編地であり、該メッシュ状編地を形成する1個の編目から複数本の連結糸が他の一層の編地の異なる編目に向けて延びて連結していることを特徴とする防除方法により、衣料害虫を防除することができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は衣料害虫の防除方法、詳しくは衣料害虫防除成分が薬剤保持用担体に保持されてなる薬剤保持体を用いる衣料害虫の防除方法に関する。
衣料害虫の防除方法としてパラジクロロベンゼン、ナフタレン、樟脳等の昇華性固形物質を包装して用いる方法が行われていた。しかしながら、これらは特有の臭気を有するため衣類等の防虫対象物に異臭が強く付着することや、防除効果が必ずしも十分でない等の欠点が存在した。
一方で衣料害虫に比較的強い防除効力を有し、しかも常温で高い揮散性を有し、かつ無臭であるエムペンスリン((RS)−1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル (1R)−シス,トランス−クリサンテマート)が開発されてエムペンスリンを用いる衣料害虫の防除方法が知られているが、エムペンスリンは常温では液状であるため、実用場面においてはエムペンスリンを紙、不織布等の薬剤保持用担体に滴下する、或いはエムペンスリンを樹脂中に練り込むことにより製剤化してから衣料の収納場所に設置することにより行われるが、これらの防除方法では使用場面によっては、エムペンスリンの揮散量が必ずしも十分ではないために満足する防除効果が得られない場合もあるため、新たな衣料害虫の防除方法が求められている。
一方で衣料害虫に比較的強い防除効力を有し、しかも常温で高い揮散性を有し、かつ無臭であるエムペンスリン((RS)−1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル (1R)−シス,トランス−クリサンテマート)が開発されてエムペンスリンを用いる衣料害虫の防除方法が知られているが、エムペンスリンは常温では液状であるため、実用場面においてはエムペンスリンを紙、不織布等の薬剤保持用担体に滴下する、或いはエムペンスリンを樹脂中に練り込むことにより製剤化してから衣料の収納場所に設置することにより行われるが、これらの防除方法では使用場面によっては、エムペンスリンの揮散量が必ずしも十分ではないために満足する防除効果が得られない場合もあるため、新たな衣料害虫の防除方法が求められている。
本発明は優れた衣料害虫防除成分を十分に揮散させることができる薬剤保持材に衣料害虫防除成分を保持させてなる薬剤保持体を用いる衣料害虫の防除方法を提供することを課題とする。
本発明者は前記の課題を解決するため鋭意検討した結果、衣料害虫防除成分が薬剤保持用担体に保持されてなる薬剤保持体を用いる衣料害虫の防除方法において、ある特定の構造の薬剤保持用担体を用いることにより、薬剤揮散体から衣料害虫防除成分を十分に揮散させることにより優れた防除効果が得られることを見出し、本発明に至った。
即ち本発明は以下の通りである。
〔1〕 衣料害虫防除成分が薬剤保持用担体に保持されてなる薬剤保持体を衣料の収納場所に設置する衣料害虫の防除方法であって、該薬剤保持用担体が、表裏二層の編地と、該二層の編地を連結する連結糸より構成された立体編地からなる薬剤保持用担体であり、該二層の編地の少なくとも一層の編地がメッシュ状編地であり、該メッシュ状編地を形成する1個の編目から複数本の連結糸が他の一層の編地の異なる編目に向けて延びて連結していることを特徴とする防除方法。
〔2〕 立体編地がポリエステル又はポリアミドでできた繊維で形成された立体編地である〔1〕記載の防除方法。
〔3〕 表裏二層の編地が0.5〜20mmの間隔を有する〔1〕又は〔2〕記載の防除方法。
〔4〕 衣料害虫防除成分が、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシメチルベンジル 3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メチルベンジル 3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、2,3,5,6−テトラフルオロベンジル 3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート及び2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシメチルベンジル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレートからなる群より選ばれる少なくとも一種である〔1〕〜〔3〕いずれか一項記載の防除方法。
〔5〕 衣料害虫防除成分が薬剤保持用担体に保持されてなる衣料害虫防除用薬剤保持体であって、該薬剤保持用担体が、表裏二層の編地と、該二層の編地を連結する連結糸より構成された立体編地からなる薬剤保持用担体であり、該二層の編地の少なくとも一層の編地がメッシュ状編地であり、該メッシュ状編地を形成する1個の編目から複数本の連結糸が他の一層の編地の異なる編目に向けて延びて連結していることを特徴とする衣料害虫防除用薬剤保持体(以下、本薬剤保持体と記す場合もある。)。
〔1〕 衣料害虫防除成分が薬剤保持用担体に保持されてなる薬剤保持体を衣料の収納場所に設置する衣料害虫の防除方法であって、該薬剤保持用担体が、表裏二層の編地と、該二層の編地を連結する連結糸より構成された立体編地からなる薬剤保持用担体であり、該二層の編地の少なくとも一層の編地がメッシュ状編地であり、該メッシュ状編地を形成する1個の編目から複数本の連結糸が他の一層の編地の異なる編目に向けて延びて連結していることを特徴とする防除方法。
〔2〕 立体編地がポリエステル又はポリアミドでできた繊維で形成された立体編地である〔1〕記載の防除方法。
〔3〕 表裏二層の編地が0.5〜20mmの間隔を有する〔1〕又は〔2〕記載の防除方法。
〔4〕 衣料害虫防除成分が、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシメチルベンジル 3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メチルベンジル 3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、2,3,5,6−テトラフルオロベンジル 3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート及び2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシメチルベンジル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレートからなる群より選ばれる少なくとも一種である〔1〕〜〔3〕いずれか一項記載の防除方法。
〔5〕 衣料害虫防除成分が薬剤保持用担体に保持されてなる衣料害虫防除用薬剤保持体であって、該薬剤保持用担体が、表裏二層の編地と、該二層の編地を連結する連結糸より構成された立体編地からなる薬剤保持用担体であり、該二層の編地の少なくとも一層の編地がメッシュ状編地であり、該メッシュ状編地を形成する1個の編目から複数本の連結糸が他の一層の編地の異なる編目に向けて延びて連結していることを特徴とする衣料害虫防除用薬剤保持体(以下、本薬剤保持体と記す場合もある。)。
本発明の衣料害虫の防除方法は、衣料害虫防除成分を十分に揮散させることにより、優れた防除効果を得られることから、衣料防虫を防除する上で有用である。
本発明における「メッシュ状編地」という用語は、メッシュ編地、マーキゼット編地などの複数の開口部を有する編地を意味する。
本発明は、衣料害虫防除成分が薬剤保持用担体に保持されてなる薬剤保持体を衣料の収納場所に設置する衣料害虫の防除方法において、特定の構造の薬剤保持用担体を用いることを特徴とする。
本発明においては、薬剤保持用担体に用いられる立体編地(以下、本担体と記す場合もある。)における表裏二層の編地の少なくとも一層の編地がメッシュ状編地であることが必要である。また、本担体は表裏二層の編地が、同一または異なるメッシュ状編地で形成されていてもよい。
また、二層の編地の少なくとも一方は、少なくとも2本の糸が束ねられて編まれたものであることが望ましい。
また、二層の編地の少なくとも一方は、少なくとも2本の糸が束ねられて編まれたものであることが望ましい。
前記二層の編地を連結する連結糸は、一方のメッシュ状編地を形成する1個の編目から複数本の連結糸が他の一層の編地の異なる編目に向けて延びて連結していることが必要である。前記連結糸は、二層の編地の編地の間隔を保つ役割を果たすように延びている。したがって、二層の編地の間隔を保持することができる限り、連結糸を傾斜して配置したり、X状に交叉して配置されていてもよい。
本担体は、二層の編地の間隔を保持し、また衣料害虫防除成分を十分に保持させるためには、メッシュ状編地の全編目から1個の編目あたり複数本の連結糸が他の一層の編地の異なる編目に向かって伸びて連結しているのが好ましい。本担体の強度を高くするという観点からは連結糸としては、モノフィラメントでできた糸を用いるのがより好ましい。前記連結糸は表裏二層の編地中にループ状の編目を形成していてもよく、あるいは、表裏二層の編地の編目にタック組織で引掛けられていてもよい。
連結糸の本数は、前記メッシュ状編地の編目1個につき1本である場合には、担体となる二層の編地の間隔を保持することができなくなる恐れがあり、また衣料害虫防除成分の保持量が不十分となり得られる本薬剤保持材の効力が十分ではなくなる。
本担体は、二層の編地の間隔を保持し、また衣料害虫防除成分を十分に保持させるためには、メッシュ状編地の全編目から1個の編目あたり複数本の連結糸が他の一層の編地の異なる編目に向かって伸びて連結しているのが好ましい。本担体の強度を高くするという観点からは連結糸としては、モノフィラメントでできた糸を用いるのがより好ましい。前記連結糸は表裏二層の編地中にループ状の編目を形成していてもよく、あるいは、表裏二層の編地の編目にタック組織で引掛けられていてもよい。
連結糸の本数は、前記メッシュ状編地の編目1個につき1本である場合には、担体となる二層の編地の間隔を保持することができなくなる恐れがあり、また衣料害虫防除成分の保持量が不十分となり得られる本薬剤保持材の効力が十分ではなくなる。
本担体に用いられる立体編地の具体的な実施態様の例をモデル図としてそれぞれ図1〜図3に示す。
図1に示す本担体において、2、3はメッシュ状編地であり、メッシュ状編地2の全編目からそれぞれ2本の連結糸4が他の一層のメッシュ状編地3の異なる編目に向けて延びている。
図1に示す本担体において、2、3はメッシュ状編地であり、メッシュ状編地2の全編目からそれぞれ2本の連結糸4が他の一層のメッシュ状編地3の異なる編目に向けて延びている。
図2に示す本担体において、12はメッシュ状編地であり、メッシュ状編地12の全編目からそれぞれ2本ずつの連結糸14が他の一層の編地13の異なる編目に向けて延びている。また、メッシュ編地12は鎖編糸16aと挿入糸15aとによって形成され、編地13は鎖編糸16aと挿入糸15bとによって形成されている。
図3に示す本担体において、22、23はメッシュ状編地であり、メッシュ状編地22の全編目からそれぞれ2本の連結糸24が他の一層のメッシュ状編地の異なる編目に向けて延びている。
連結糸の太さは、適度な弾力性や反撥性を得るために、単糸デニールが15〜2000デニールのものが好ましく、さらには、50〜300デニールのものがより好ましい。
本担体は、通常、二列針床を有する編地(経編地または緯編地)であって、たとえば、ダブルラッシェル機、ダブル丸編機などで作製することができる。本担体として用いられる立体編地に使用される繊維としては、例えばポリエステル、ポリアミド、ポリアクリロニトリルなどの合成繊維、アセテート、トリアセテートなどの半合成繊維、レーヨン、キュプラなどの再生繊維、及びウール、木綿などの天然繊維を挙げることができる。
本担体の厚さ、即ち二層の編目の編地間の距離は、通常0.5〜35mm、好ましくは0.5mm〜20mmであり、目付は通常50g/m2〜2.5kg/m2、好ましくは200g/m2〜1000g/m2ある。
本担体としては、具体的には例えばフュージョン(登録商標、販売元:旭化成せんい株式会社)が挙げられ、そのうち図3の構造を有するものとしては、例えば型番AKE69440(厚さ:4.3mm、目付:321g/m2、ポリアミド製)挙げられる。本発明には、これらの市販されている立体編地をそのまま本担体として使用することもできる。
本担体としては、具体的には例えばフュージョン(登録商標、販売元:旭化成せんい株式会社)が挙げられ、そのうち図3の構造を有するものとしては、例えば型番AKE69440(厚さ:4.3mm、目付:321g/m2、ポリアミド製)挙げられる。本発明には、これらの市販されている立体編地をそのまま本担体として使用することもできる。
本担体は所望のサイズに裁断することにより、あるいは、裁断後、縫製または熱成形で所定の形状に成形して使用に供される。
本薬剤保持体は、本担体に衣料害虫防除成分を保持させることにより得ることができる。
本担体に衣料害虫防除成分を保持させる方法としては、衣料害虫防除成分をそのまま又は適当な溶媒に溶解した溶液を本担体に含浸させて必要に応じて乾燥させる方法、衣料害虫防除成分をそのまま又は適当な溶媒に溶解した溶液を本担体に塗布して必要に応じて乾燥させる方法が挙げられる。
本担体に衣料害虫防除成分を保持させる方法としては、衣料害虫防除成分をそのまま又は適当な溶媒に溶解した溶液を本担体に含浸させて必要に応じて乾燥させる方法、衣料害虫防除成分をそのまま又は適当な溶媒に溶解した溶液を本担体に塗布して必要に応じて乾燥させる方法が挙げられる。
本薬剤保持体においては、衣料害虫防除成分は、表裏二層の編地の片側どちらか一方に保持されていてもよく、表裏二層の編地の両側に保持されていてもよい。
本担体に保持させる衣料害虫防除成分としては、衣料害虫に対する防除効力を有する物質であれば特に限定されるものではないが、常温で揮散性を有する(例えば、25℃における蒸気圧が1×10-6mmHg以上)衣料害虫防除成分を挙げることができる。
かかる衣料害虫防除成分としては、例えば以下の化合物が挙げられる。
5−プロパルギル−2−フルフリル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシラート、1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル 3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル 3−(2−クロロ−2−フルオロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパン−1−カルボキシラート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メチルベンジル 3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メチルベンジル 3−(2−クロロ−2−フルオロシクロプロパンカルボキシラート、2,3,5,6−テトラフルオロベンジル 3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メチルベンジル 3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メチルベンジル 3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシメチルベンジル 3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシメチルベンジル 3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、2−メチル−3−アリル−4−オキソ−2−シクロペンテン−1−イル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシラート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシメチルベンジル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレート、天然ピレトリン。
本発明には、上記化合物を一種類のみを用いてもよく、二種類以上を混合して用いてもよい。
5−プロパルギル−2−フルフリル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシラート、1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル 3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル 3−(2−クロロ−2−フルオロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパン−1−カルボキシラート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メチルベンジル 3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メチルベンジル 3−(2−クロロ−2−フルオロシクロプロパンカルボキシラート、2,3,5,6−テトラフルオロベンジル 3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メチルベンジル 3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メチルベンジル 3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシメチルベンジル 3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシメチルベンジル 3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、2−メチル−3−アリル−4−オキソ−2−シクロペンテン−1−イル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシラート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシメチルベンジル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレート、天然ピレトリン。
本発明には、上記化合物を一種類のみを用いてもよく、二種類以上を混合して用いてもよい。
さらに、その衣料害虫防除活性、揮散性の観点から、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシメチルベンジル 3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メチルベンジル 3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、2,3,5,6−テトラフルオロベンジル 3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシメチルベンジル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレートからなる群より選ばれる少なくとも一種が好ましく、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシメチルベンジル (1R)−トランス−3−(1−プロペニル(Z/E=8/1))−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メチルベンジル (1R)−トランス−3−(1−プロペニル(Z/E=8/1))−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラートからなる群より選ばれる少なくとも一種がより好ましい。
本担体に保持される衣料害虫防除成分の量は、その用途、使用状況、使用期間等により変化し得るが、一般的には担体1gあたり、0.01〜1000mg、好ましくは0.1〜100mgの範囲である。
本発明においては、本薬剤保持体には衣料害虫防除成分とともに、他の生理活性成分を保持させることもできる。かかる生理活性成分としては植物精油等に含まれる香気・抗菌・害虫忌避成分、ディート等の合成害虫忌避活性化合物が挙げられる。他の生理活性成分を併用する場合、本担体の表裏二層の編地の一方の面に揮散性害虫防除活性成分を担持させ、他の一方の面に例えば他の生理活性成分を担持させることもできる。
本発明の衣料害虫の防除方法は、衣料の収納場所に本薬剤保持体を設置することにより行われる。その場合に本薬剤保持体を設置する方法としては、本薬剤保持体を直接又は通気性容器に収納して置いたり、吊り下げ用の部材を用いて吊下げる等が挙げられる。また本薬剤保持体を設置する方法としては、ファンなどの気流発生手段から発生する気流により、本薬剤保持体からの衣料害虫防除成分が揮散されるように気流発生手段の風下側若しくは風上側に本薬剤保持体を配置する場合も挙げられる。かかる場合には気流発生手段から連続的若しくは断続的に発生する気流により衣類の収納場所全体に揮散させることができる。
本発明の防除方法により防除される衣料の収納場所としては、ウォークインクロゼット等の衣料を収納するための大空間収納設備や、衣装箱等の衣料収納容器、洋ダンス、和ダンス等の家具、衣料を収納できる部屋等を挙げることができる。
本発明の防除方法により衣料害虫による被害を防除される衣料としては、衣服、下着類、織物、靴下、手袋等が挙げられる。
さらに、BHTなどの酸化防止剤や紫外線吸収剤を添加すると光、熱、酸化などに対する安定性が高まる。
本発明の防除方法により防除し得る衣料害虫としては、例えば鱗翅目衣料害虫及び鞘翅目衣料害虫等が挙げられ、具体的には以下のものが挙げられる。
鱗翅目衣料害虫:Tinea translucens(イガ)等のTinea属、Tineola bisselliella(コイガ)等のTineola属、Hofmannophila pseudospretella(brown house moth)等のHofmannophila属、Endrosis sarcitrella(white-shouldered house moth)等のEndrosis属;
鞘翅目衣料害虫:Attagenus unicolor(ヒメカツオブシムシ)、Attagenus piceus(black carpet beetle)等のAttagenus属、Anthrenus verbasci(ヒメマルカツオブシムシ)等のAnthrenus属、Dermestes maculatus(hide beetles)、Dermestes lardarius(larder beetle)、Dermestes haemorrhoidalis、Dermestes peruvianus等のDermestes属。
鱗翅目衣料害虫:Tinea translucens(イガ)等のTinea属、Tineola bisselliella(コイガ)等のTineola属、Hofmannophila pseudospretella(brown house moth)等のHofmannophila属、Endrosis sarcitrella(white-shouldered house moth)等のEndrosis属;
鞘翅目衣料害虫:Attagenus unicolor(ヒメカツオブシムシ)、Attagenus piceus(black carpet beetle)等のAttagenus属、Anthrenus verbasci(ヒメマルカツオブシムシ)等のAnthrenus属、Dermestes maculatus(hide beetles)、Dermestes lardarius(larder beetle)、Dermestes haemorrhoidalis、Dermestes peruvianus等のDermestes属。
以下、本発明を製造例、試験例等によりさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
まず、本薬剤保持体の製造例を記す。
製造例1
立体編地(表裏二層の編地がともにマルチフィラメントの糸からなる各辺の太さ約1mm、辺の長さ約4.5mmの略ひし形のメッシュ状編地構造で、該二層の編地は傾斜して配置されたモノフィラメントの連結糸2本が、メッシュ状編地の全網目から他の一層の編地に伸びて連結された形状。商品名:フュージョン、型番:AKE64694、販売元:旭化成せんい株式会社、厚さ:7.5mm、ポリエステル製)を2cm×2cmに裁断し、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メチルベンジル (1R)−トランス−3−(1−プロペニル(Z/E=8/1))−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート0.1mgのアセトン溶液を該立体編地に均一に塗布した後、アセトンを風乾させて薬剤保持体(以下、本薬剤保持体1と記す。)を得た。
製造例1
立体編地(表裏二層の編地がともにマルチフィラメントの糸からなる各辺の太さ約1mm、辺の長さ約4.5mmの略ひし形のメッシュ状編地構造で、該二層の編地は傾斜して配置されたモノフィラメントの連結糸2本が、メッシュ状編地の全網目から他の一層の編地に伸びて連結された形状。商品名:フュージョン、型番:AKE64694、販売元:旭化成せんい株式会社、厚さ:7.5mm、ポリエステル製)を2cm×2cmに裁断し、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メチルベンジル (1R)−トランス−3−(1−プロペニル(Z/E=8/1))−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート0.1mgのアセトン溶液を該立体編地に均一に塗布した後、アセトンを風乾させて薬剤保持体(以下、本薬剤保持体1と記す。)を得た。
参考例1
濾紙(標準用濾紙 No.2、東洋濾紙株式会社製、質量 125g/m2、厚さ 0,26mm)を2cm×2cmに裁断し、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メチルベンジル (1R)−トランス−3−(1−プロペニル(Z/E=8/1))−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート0.1mgのアセトン溶液を該濾紙に均一に塗布した後、アセトンを風乾させて薬剤保持体(以下、比較用薬剤保持体1と記す。)を得た。
濾紙(標準用濾紙 No.2、東洋濾紙株式会社製、質量 125g/m2、厚さ 0,26mm)を2cm×2cmに裁断し、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メチルベンジル (1R)−トランス−3−(1−プロペニル(Z/E=8/1))−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート0.1mgのアセトン溶液を該濾紙に均一に塗布した後、アセトンを風乾させて薬剤保持体(以下、比較用薬剤保持体1と記す。)を得た。
次に試験例を示す。
試験例1
製造例1で製造された本薬剤保持体1及び比較用薬剤保持材を各々、段ボール箱(30cm×30cm×30cm)の上部中央に吊るした。該段ボール箱の底部にコイガ卵10〜15個を入れた袋を置き、温度23℃〜27℃の条件下で保存した。1週間後に該段ボール箱を開封し、孵化したコイガ卵数を数えることで孵化阻害率を求めた。
その結果を表1に示す。
試験例1
製造例1で製造された本薬剤保持体1及び比較用薬剤保持材を各々、段ボール箱(30cm×30cm×30cm)の上部中央に吊るした。該段ボール箱の底部にコイガ卵10〜15個を入れた袋を置き、温度23℃〜27℃の条件下で保存した。1週間後に該段ボール箱を開封し、孵化したコイガ卵数を数えることで孵化阻害率を求めた。
その結果を表1に示す。
Claims (5)
- 衣料害虫防除成分が薬剤保持用担体に保持されてなる薬剤保持体を衣料の収納場所に設置する衣料害虫の防除方法であって、該薬剤保持用担体が、表裏二層の編地と、該二層の編地を連結する連結糸より構成された立体編地からなる薬剤保持用担体であり、該二層の編地の少なくとも一層の編地がメッシュ状編地であり、該メッシュ状編地を形成する1個の編目から複数本の連結糸が他の一層の編地の異なる編目に向けて延びて連結していることを特徴とする防除方法。
- 立体編地がポリエステル又はポリアミドでできた繊維で形成された立体編地である請求項1記載の防除方法。
- 表裏二層の編地が0.5〜20mmの間隔を有する請求項1又は2記載の防除方法。
- 衣料害虫防除成分が、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシメチルベンジル 3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メチルベンジル 3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、2,3,5,6−テトラフルオロベンジル 3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート及び2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシメチルベンジル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレートからなる群より選ばれる少なくとも一種である請求項1〜3いずれか一項記載の防除方法。
- 衣料害虫防除成分が薬剤保持用担体に保持されてなる衣料害虫防除用薬剤保持体であって、該薬剤保持用担体が、表裏二層の編地と、該二層の編地を連結する連結糸より構成された立体編地からなる薬剤保持用担体であり、該二層の編地の少なくとも一層の編地がメッシュ状編地であり、該メッシュ状編地を形成する1個の編目から複数本の連結糸が他の一層の編地の異なる編目に向けて延びて連結していることを特徴とする衣料害虫防除用薬剤保持体。
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JP2005220347A JP2007031401A (ja) | 2005-07-29 | 2005-07-29 | 衣料害虫の防除方法 |
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JP2005220347A JP2007031401A (ja) | 2005-07-29 | 2005-07-29 | 衣料害虫の防除方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2007031401A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010155809A (ja) * | 2008-12-29 | 2010-07-15 | Earth Chem Corp Ltd | 孵化阻害材 |
WO2013073571A1 (ja) * | 2011-11-16 | 2013-05-23 | 大日本除蟲菊株式会社 | 揮散性薬剤含有構造体 |
JP2016017047A (ja) * | 2014-07-08 | 2016-02-01 | 大日本除蟲菊株式会社 | 衣料害虫防除剤 |
-
2005
- 2005-07-29 JP JP2005220347A patent/JP2007031401A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016017047A (ja) * | 2014-07-08 | 2016-02-01 | 大日本除蟲菊株式会社 | 衣料害虫防除剤 |
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