JP5041164B2 - 活性炭、その製造方法、分極性電極および電気二重層キャパシタ - Google Patents

活性炭、その製造方法、分極性電極および電気二重層キャパシタ Download PDF

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Description

本発明は、活性炭、その製造方法、分極性電極および電気二重層キャパシタに関する。本発明の活性炭は、その吸着性能を利用した、洗浄、浄化、回収、気体貯蔵、脱色などの用途の他、アルカリ金属および/または重金属の含有量が低い特徴を生かした電気デバイス向け、特に二次電池や電気二重層キャパシタ用の電極として好適である。
活性炭は、食品工業、化学工業、医薬工業、その他各種工業にわたって広く使用されており、具体的には、浄水製造用途、空気浄化用途、溶剤回収用途、排煙脱硫・脱硝用途、脱色用途、上水処理、下水処理、屎尿処理、産業排水処理、精糖用途、原子力用途(放射線物質吸着)、メタン吸蔵、水素吸蔵などの用途を例示することができる。これらは主として活性炭の吸着性能を利用するものであり、さらに吸着性能に優れる吸着剤としての活性炭が指向されている。
一方、近年、バックアップ電源、補助電源などとして電気二重層キャパシタが注目を集めており、活性炭の電気二重層キャパシタ用の電極としての性能に着目した開発が広くなされている。活性炭を分極性電極として使用した電気二重層キャパシタは静電容量に優れるため、エレクトロニクス分野の発展と共に、電気デバイス電極用途などの需要も急成長している。さらに、最近では、従来のメモリーバックアップ電源等の小型化に加え、モーター等の補助電源に使われるような大容量製品の開発なども行われている。
これらの活性炭の利用分野の中で、食品、医薬品製造、浄水、電子デバイスにかかわる分野では、アルカリ金属や重金属が含まれていない活性炭が望まれているため、従来、活性炭の製造方法においては、炭素質材料をガス賦活処理もしくは薬剤賦活処理、例えば賦活助剤としてアルカリ金属水酸化物を用いたアルカリ賦活処理の後に、賦活処理物からアルカリ金属や重金属を除去するために、塩酸、硝酸、硫酸等の強酸で洗浄することが一般的に行われている。
しかしながら、上述のように、強酸で洗浄した活性炭を電子デバイスの原材料、例えば、非水電解液二次電池や電気二重層キャパシタの電極材料として使用した場合、アルカリ金属や重金属の還元析出によるデンドライト化現象のためにショートなどの障害を起こしたり、また、アルカリ金属イオンや重金属イオンのために自己放電し易く、自己放電による静電容量保持率が低くなるという問題がある(以下、自己放電による静電容量保持率を単に自己放電保持率と略称する。)。
特に、賦活助剤としてアルカリ金属水酸化物を用いるアルカリ賦活処理の場合、アルカリ金属水酸化物が強酸化性であるため、賦活処理時に賦活用の加熱炉体の腐食が起こり、賦活処理物に重金属が混入してしまい、そのような賦活処理物を塩酸や硝酸で洗浄したとしても、重金属が完全に除去された活性炭を製造することは極めて困難であるという問題があった。重金属が混入したままの活性炭を、電子デバイス、例えば、電気二重層キャパシタの分極性電極の原材料として使用すると、前述したように、重金属の還元析出によって電気二重層キャパシタのセパレータ上にデンドライト化した重金属粒子が形成され、セパレータに穴をあけたりなどの問題が発生し、ショートなどの障害を起こしたりすることがある。また、賦活剤として使用したアルカリ金属水酸化物に由来するアルカリ金属が活性炭に残存する場合があり、そのような活性炭を電気二重層キャパシタの分極性電極の原材料として使用すると、漏れ電流が大きくなり、充電効率が低下し、エネルギー効率が悪くなる(換言すれば、自己放電保持率が低くなる)という問題もあった。
例えば、特開平1−241811号公報には、Fe200ppm以下、Cr10ppm以下、Ni10ppm以下、Na200ppm以下、Cl300ppm以下、灰分0.5%以下の活性炭を分極性電極とする電気二重層キャパシタが提案されており、活性炭の製造工程中で金属分が混入し、その金属分の溶出が電気二重層キャパシタの長期信頼性低下の原因となることが記載されている。しかし金属分の溶出が電気二重層キャパシタの長期信頼性低下の原因となることが記載されているが、信頼性のある電気二重層キャパシタを実現するために金属の含有量をどのようにして抑制すればよいのかについては記載がない。
また、特開2002−43190号公報には、アルカリ賦活法を採用可能であって、賦活後に水、酸溶液、アルカリ溶液で洗浄することにより製造される電気二重層キャパシタの分極性電極用活性炭が開示されており、Ni量を低減させることにより自己放電を低減できることが記載されている。しかし、Ni量の低減のみでは、意図した性能の電気二重層キャパシタを構成できない。
従って、本発明の目的は、電子デバイスの原材料として使用した場合に、アルカリ金属や重金属の還元析出によるデンドライト化現象を生じさせず、ショートなどの障害を起こし難く、また、高い自己放電保持率を示し、電子デバイス等に係る用途に適した活性炭を提供することにある。
本発明者らは、上述した従来の技術における問題が、活性炭に含まれているアルカリ金属および/または重金属の総含有量が多すぎる点に起因しており、そのため上述の問題を生じないようにするためには、活性炭のアルカリ金属および/または重金属の総含有量を特定の数値以下に調整することが有効であることを見出した。また、本発明者らは、活性炭にアルカリ金属および/または重金属の総含有量が多すぎる理由が、活性炭(もしくは賦活処理物)を強酸で洗浄した場合に、活性炭と親和性が高く、水への溶解度の比較的低いアルカリ金属塩分および/または水酸化物などのような形で残存する重金属(例えば、水酸化ニッケル、水酸化銅、水酸化亜鉛等)を活性炭から除去することが困難であり、アルカリ金属および/またはそのような重金属の多くは活性炭に残留してしまう点に起因していることを見出した。更に、本発明者らは、(i)活性炭中のアルカリ金属を炭酸によって炭酸塩化することにより、アルカリ金属と活性炭との親和性を低下させて水溶性を高めることによってアルカリ金属を除去することができること、(ii)活性炭中の重金属を塩基性物質によって錯体化することにより、重金属と活性炭との親和性を低下させて水溶性を高めることによって重金属を除去することができること、(iii)酸化剤を含有する酸性水溶液で賦活処理物を洗浄することにより重金属を除去できること、そして(iv)賦活処理物を、常温水で洗浄する場合に比べて、熱水で洗浄する場合の方がアルカリ金属(水酸化物、炭酸化物など)を効率良く除去でき、また、熱塩酸で洗浄することにより重金属(水酸化物など)を効率良く除去できること、を見出した。本発明者らは、これらの知見に基いて本発明を完成させた。
即ち、第1の本発明は、炭素質材料を賦活処理して得られた活性炭であって、アルカリ金属の総含有量が100ppm以下であることを特徴とする活性炭を提供する。また、第1の本発明は、炭素質材料を賦活処理し、得られた賦活処理物を、炭酸を含有する液体で洗浄することにより活性炭を得ることを特徴とする活性炭の製造方法を提供する。
第2の本発明は、炭素質材料を賦活処理して得られた活性炭であって、重金属の総含有量が20ppm以下であることを特徴とする活性炭を提供する。また、第2の本発明は、炭素質材料を賦活処理し、得られた賦活処理物を、塩基性物質を含有する液体で洗浄することにより活性炭を得ることを特徴とする活性炭の製造方法を提供する。
第3の本発明は、第2の発明における炭素質材料を易黒鉛化炭素質材料に特定し、賦活処理をアルカリ賦活処理に特定し、発明の効果をより高めたものであり、易黒鉛化炭素質材料をアルカリ賦活処理して得られた活性炭であって、重金属の総含有量が20ppm以下であり、アルカリ金属の含有量が200ppm以下であることを特徴とする活性炭を提供する。また、第3の本発明は、易黒鉛化炭素質材料をアルカリ賦活処理し、得られた賦活処理物を、酸化剤を含有する酸性水溶液で洗浄することにより活性炭を得ることを特徴とする活性炭の製造方法を提供する。また、第3の本発明は、易黒鉛化炭素質材料を、アルカリ賦活処理し、得られた賦活処理物を、熱水、熱塩酸および水の順で洗浄することにより、あるいは熱水、炭酸水、熱塩酸、アンモニア水および熱水の順で洗浄することにより、または熱水、炭酸水、熱塩酸、アンモニア水、熱塩酸および熱水の順で洗浄することにより活性炭を得ることを特徴とする活性炭の製造方法を提供する。
また、第4の本発明は、第1、第2および第3の本発明の活性炭と、少なくともバインダーおよび導電性材料を混合して成形してなる分極性電極、およびその分極性電極を用いた電気二重層キャパシタを提供する。
まず、第1の本発明について説明する。
第1の本発明の活性炭は、炭素質材料を賦活処理して得られたものである。ここで、本発明の活性炭は、アルカリ金属の総含有量が100ppm以下となっている。これは、アルカリ金属の総含有量が100ppmを超えると、活性炭を電子デバイスの原材料として使用した場合、還元析出による金属のデンドライト化が起こり、ショートなどの障害を起こしたり、金属イオンによる静電容量保持率の低下を引き起こしたりするからである。
第1の本発明において、活性炭に含有されうるアルカリ金属種としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウムが挙げられる。通常、含有量が多いのは、ナトリウムおよび/またはカリウムであるので、これらの含有量をコントロールすることが重要となる。また、アルカリ金属は、活性炭中に金属アルカリとして存在する場合もあるが、通常は酸化物、水酸化物、塩化物等として存在している。
活性炭中のアルカリ金属の含有量は、原子吸光分析によって測定することができる。
第1の本発明の活性炭のアルカリ金属の総含有量を100ppm以下とする手段としては、イオン交換水や強酸性水溶液等で洗浄を繰り返すことが挙げられるが、好ましくは、後述する、炭酸を含有する液体で洗浄することを特徴とする本発明の活性炭の製造方法を適用することが挙げられる。
第1の本発明で使用される炭素質材料の原料としては、炭化および/または賦活することによって活性炭となるものであればとくに制限はなく、例えば、木材、鋸屑、ヤシ殻、クルミ殻などの果実殻(炭)、果実種子(炭)、リグニンなどの植物系、泥炭、草炭、亜炭、褐炭、瀝青炭、無煙炭、コークス、コールタール、石炭ピッチ、石油蒸留残渣、石油ピッチなどの鉱物系、木綿、レーヨンなどの天然素材、フェノール、アクリル、ビニロンなどの合成素材が挙げられる。
なお、賦活処理としては、特に限定されず、従来公知のガス賦活処理法並びに薬剤賦活処理法を適用することができる。
以上説明した、第1の本発明の活性炭は、以下に説明する第1の本発明の活性炭の製造方法により好ましく製造することができる。
即ち、第1の本発明の活性炭の製造方法は、炭素質材料を賦活処理し、得られた賦活処理物を、炭酸を含有する液体で洗浄(炭酸洗浄処理)することにより活性炭を得る方法である。賦活処理物を炭酸洗浄処理することにより、その中に含まれているアルカリ金属が高い水溶性を示す炭酸アルカリとなるので、活性炭に残存するアルカリ金属分を100ppm以下とすることができる。
炭酸洗浄処理で使用する「炭酸を含有する液体」としては、好ましくは、炭酸水が挙げられる。炭酸水における炭酸の濃度としては、特に制限されるものではないが、通常は0.1重量%〜10重量%である。
また、炭酸洗浄処理における「炭酸を含有する液体」の使用量も特に制限されるものではなく、実用的には、洗浄すべき賦活処理物1重量部に対して、1〜100重量部が好ましく、特に、操作性、アルカリ金属除去効率を考慮すると、2〜50重量部がより好ましく、5〜20重量部が特に好ましい。
炭酸洗浄処理の際の温度は、特に制限されるものではないが、高すぎると「炭酸を含有する液体」中の炭酸濃度が低下してアルカリ金属除去効率が低下しすぎ、低すぎると反応速度的にアルカリ金属の除去効率が低下するので、好ましくは0℃〜50℃、より好ましくは0℃〜45℃である。
また、炭酸洗浄処理における、「炭酸を含有する液体」で賦活処理物を洗浄する回数は、特に制限されるものではないが、活性炭上に残存するアルカリ金属量および目的とするアルカリ金属濃度レベルに応じて、通常1〜3回である。
炭酸洗浄処理における、「炭酸を含有する液体」で賦活処理物を洗浄する際の圧力は、特に制限されるものではないが、高すぎると特別な圧力印加手段を洗浄装置に設置する必要があるため、好ましくは大気圧下〜1MPa、より好ましくは大気圧下〜0.5MPaの圧力である。
以上説明したように、「炭酸を含有する液体」で賦活処理物を洗浄(炭酸洗浄処理)して活性炭を得た後、必要に応じて、活性炭に微量に含有されている重金属(例えば、ニッケル、銅、亜鉛等)を除去するために、さらに塩酸洗浄処理することが好ましい。
塩酸洗浄処理に使用する塩酸の濃度としては、特に制限されるものではなく、一般に市販されている塩酸の濃度であれば十分である。従って、使用する塩酸の濃度としては、0.01〜37重量%が好ましく、特に、操作性、安全性を考慮して0.1〜30重量%がより好ましく、0.5〜25重量%が特に好ましい。
塩酸洗浄処理を実施する温度としては、特に制限されるものではないが、高すぎると塩酸が揮散し易く、また低すぎると重金属の除去効率が低下することがあるので、好ましくは10℃〜90℃、より好ましくは20℃〜90℃の範囲である。
また、塩酸洗浄処理の回数は、特に制限されるものではないが、活性炭上に残存するアルカリ金属量および目的とするアルカリ金属濃度レベルにもよるが、通常1〜3回である。
塩酸洗浄処理された活性炭は、続いて蒸留水またはイオン交換水で浄水洗浄処理することが好ましい。塩酸洗浄処理せずに炭酸洗浄処理して得られた活性炭を、直ちに浄水洗浄処理してもよい。
浄水洗浄処理の際に使用する蒸留水またはイオン交換水の量は、特に制限されるものではないが、塩素イオンが検出されなくなるまで洗浄することが好ましい。具体的には、後述する浄水洗浄方式にもよるが、通常、活性炭1重量部に対して、1〜10000重量部が好ましく、経済性、操作性を考慮すると1〜1000重量部がより好ましい。
浄水洗浄方式としては、撹拌槽を使用して撹拌洗浄する方式、濾過器を使用して減圧または加圧下で液を流通させて洗浄する方式などが挙げられる。
炭酸を含有する液体で洗浄することにより得られた活性炭、必要に応じ更に塩酸洗浄処理および/または浄水洗浄処理により得られた活性炭は、加熱および/または減圧下で乾燥され、乾燥状態の活性炭となる。
なお、第1の本発明の活性炭の製造方法においては、必要に応じて、賦活処理に先立って、炭素質材料の種類に応じて常法の炭化処理(例えば、400℃〜800℃での乾留処理)を行うことができる。
第1の本発明の製造方法において、炭素質材料を賦活処理するが、それらの処理方法は特に限定されるものではなく、従来公知のガス賦活処理法または薬剤賦活処理法を適用することができる。
例えば、ガス賦活処理としては、水蒸気、二酸化炭素、酸素、プロパン燃焼排ガス、これらの混合ガスなどを使用した賦活処理方法をあげることができ、薬剤賦活処理としては、塩化亜鉛、塩化カルシウム、リン酸、硫酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなどの薬剤を使用した賦活処理方法をあげることができる。特に、薬剤として水酸化カリウム、水酸化ナトリウムを使用した一般的なアルカリ賦活処理を行った場合には、賦活助剤にアルカリ金属水酸化物を使用するため、活性炭中にアルカリ金属が残留しやすくなる傾向があることから、一般的なアルカリ賦活処理を行う場合に、第1の本発明の製造方法を好ましく適用することができる。
次に、第2の本発明について説明する。
第2の本発明の活性炭は、炭素質材料を賦活処理して得られたものであり、重金属の総含有量が20ppm以下となっているものである。これは、重金属の総含有量が20ppmを超えると、活性炭を電子デバイスの原材料として使用した場合、重金属の還元析出によるデンドライト化現象が生じ、ショートなどの障害を起こしたり、自己放電保持率が低下したり、また、例えば浄水製造時に吸着材として使用した場合には、得られた浄水中に極僅かではあるが重金属が溶出し続けるからである。
第2の本発明において、活性炭に含有されうる重金属種としては、ニッケル、銅、亜鉛、鉄、銀等が挙げられる。これらの中でも、通常、含有量が多いのは、ニッケル、銅、亜鉛、鉄であり、これらの含有量をコントロールすることが重要となる。特に、ニッケルを8ppm以下、銅を1ppm以下、亜鉛を1ppm以下、鉄を0.3ppm以下、銀を0.1ppm以下にコントロールすることが好ましい。
活性炭中の重金属の含有量は、誘導結合型プラズマ発光分析(ICP)によって測定することができる。
第2の本発明の活性炭の重金属の総含有量を20ppm以下とする手段としては、イオン交換水や強酸性水溶液等で洗浄を繰り返すことが挙げられるが、好ましくは、後述する、塩基性物質を含有する液体で洗浄することを特徴とする本発明の活性炭の製造方法を適用することが挙げられる。
第2の本発明で使用される炭素質材料の原料としては、第1の本発明において説明した通りである。
なお、賦活処理としては、特に限定されず、従来公知のガス賦活処理法並びに薬剤賦活処理法を適用することができる。
以上説明した第2の本発明の活性炭は、以下に説明する第2の本発明の活性炭の製造方法により好ましく製造することができる。
即ち、第2の本発明の活性炭の製造方法は、炭素質材料をガス賦活処理または薬剤賦活処理し、得られた賦活処理物を、塩基性物質を含有する液体で洗浄(塩基性洗浄処理)することにより活性炭を得る方法である。賦活処理物を塩基性洗浄処理することにより、その中に含まれている重金属が高い水溶性を示す錯体となるので、活性炭に残存する重金属を20ppm以下とすることができる。
塩基性洗浄処理で使用する「塩基性物質を含有する液体」としては、好ましくは、塩基性物質としてアンモニア、有機アミン、炭酸アンモニウム、又はこれらの混合物などを水に溶解した水溶液が挙げられる。ここで、塩基性物質としては、活性炭からの塩基性物質除去の容易性の観点から、アンモニア、有機アミン又はこれらの混合物が好ましい。有機アミンとしては、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン等が挙げられる。
また、「塩基性物質を含有する液体」中の塩基性物質濃度としては、特に制限されるものではないが、通常0.1〜10重量%である。
また、塩基性洗浄処理における「塩基性物質を含有する液体」の使用量も特に制限されるものではなく、実用的には、洗浄すべき賦活処理物1重量部に対して、1〜100重量部が好ましく、特に、操作性、アルカリ金属除去効率を考慮すると、2〜50重量部がより好ましく、5〜20重量部が特に好ましい。
塩基性洗浄処理の際の温度は、特に制限されるものではないが、高すぎると「塩基性物質を含有する液体」から塩基性物質が揮散し易くなり、低すぎると反応速度的に重金属の除去効率が低下するので、好ましくは10℃〜60℃、好ましくは20℃〜50℃である。
また、塩基性洗浄処理における、「塩基性物質を含有する液体」で賦活処理物を洗浄する回数は、特に制限されるものではないが、活性炭上に残存する重金属量および目的とする重金属濃度レベルに応じて、通常1〜3回である。
塩基性洗浄処理における、「塩基性物質を含有する液体」で賦活処理物を洗浄する際の圧力は、特に制限されるものではないが、高すぎると特別な圧力印加手段を洗浄装置に設置する必要があるため、好ましくは大気圧下〜1MPa、より好ましくは大気圧下〜0.5MPaの圧力である。
以上説明したように、「塩基性物質を含有する液体」で賦活処理物を洗浄(塩基性洗浄処理)して活性炭を得た後、必要に応じて、塩基性物質を除去するためにさらに塩酸で洗浄することが好ましい。
塩酸洗浄処理に使用する塩酸の濃度としては、特に制限されるものではなく、一般に市販されている塩酸の濃度であれば十分である。従って、使用する塩酸の濃度としては、0.01〜37重量%が好ましく、特に、操作性、安全性を考慮して0.1〜30重量%がより好ましく、0.5〜25重量%が特に好ましい。
塩酸洗浄処理を実施する温度としては、特に制限されるものではないが、高すぎると塩酸が揮散し易く、また低すぎると重金属の除去効率が低下することがあるので、好ましくは10℃〜90℃、より好ましくは20℃〜90℃の範囲である。
また、塩酸洗浄処理の回数は、特に制限されるものではないが、活性炭上に残存する塩基性物質の種類や濃度レベルにもよるが、通常1〜3回である。
塩酸洗浄処理された活性炭は、続いて蒸留水またはイオン交換水で浄水洗浄処理することが好ましい。塩酸洗浄処理せずに塩基性洗浄処理して得られた活性炭を、直ちに浄水洗浄処理してもよい。
浄水洗浄処理の際に使用する蒸留水またはイオン交換水の量は、特に制限されるものではないが、塩素イオンまたは塩基性物質が検出されなくなるまで洗浄することが好ましい。具体的には、後述する浄水洗浄方式にもよるが、通常、活性炭1重量部に対して、1〜10000重量部が好ましく、経済性、操作性を考慮すると1〜1000重量部がより好ましい。
浄水洗浄方式としては、撹拌槽を使用して撹拌洗浄する方式、濾過器を使用して減圧または加圧下で液を流通させて洗浄する方式などが挙げられる。
塩基性物質を含有する液体で洗浄することにより得られた活性炭、必要に応じ更に塩酸洗浄処理および/または浄水洗浄処理により得られた活性炭は、加熱および/または減圧下で乾燥され、乾燥状態の活性炭となる。
なお、第2の本発明の活性炭の製造方法においては、必要に応じて、賦活処理に先立って、炭素質材料の種類に応じて常法の炭化処理(例えば、400℃〜800℃での乾留処理)を行うことができる。
第2の本発明の製造方法においても、易黒鉛化炭素質材料をガス賦活処理または薬剤賦活処理するが、それらの処理方法は特に限定されるものではなく、第1の本発明におけるガス賦活処理法または薬剤賦活処理法を適用することができる。
例えば、ガス賦活処理としては、水蒸気、二酸化炭素、酸素、プロパン燃焼排ガス、これらの混合ガスなどを使用した賦活処理方法をあげることができ、薬剤賦活処理としては、塩化亜鉛、塩化カルシウム、リン酸、硫酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなどの薬剤を使用した賦活処理方法をあげることができる。特に、薬剤として水酸化カリウム、水酸化ナトリウムを使用した一般的なアルカリ賦活処理を行った場合には、賦活助剤にアルカリ金属水酸化物を使用するため、活性炭中にアルカリ金属が残留しやすくなる傾向があることから、一般的なアルカリ賦活処理を行う場合に、第2の本発明の製造方法を好ましく適用することができる。
次に、第3の本発明について説明する。
第3の本発明の活性炭は、第2の発明における炭素質材料を易黒鉛化炭素質材料に特定し、賦活処理をアルカリ賦活処理に特定し、発明の効果をより高めたものであり、易黒鉛化炭素質材料をアルカリ賦活処理して得られたものである。ここで、第3の本発明の活性炭は、重金属の含有量が20ppm以下となっている。これは、重金属の含有量が20ppmを超えると、活性炭を電子デバイスの原材料として使用した場合、重金属が電子デバイス中に析出して、ショートなどの障害を起こしたり、自己放電保持率が低下したりするからである。また、第3の本発明の活性炭においては、更に、アルカリ金属の含有量が200ppm以下となっている。これは、アルカリ金属の含有量が200ppmを超えると、漏れ電流が大きくなり、充電効率が低下し、エネルギー効率が悪くなって、自己放電保持率が低くなるからである。
第3の本発明の活性炭において、活性炭に含有されうる重金属種としては、ニッケル、鉄、亜鉛、錫、銅、銀等が挙げられる。これらの中でも、通常、含有量が多いのは、ニッケル、鉄および亜鉛の少なくとも1種であり、これらの含有量をコントロールすることが重要となる。特に、ニッケルを8ppm以下、鉄を0.3ppm以下、亜鉛を0.3ppm以下にコントロールすることが好ましい。また、銅を1ppm以下にコントロールすることが好ましく、銀を0.1ppm以下にコントロールすることが好ましい。
活性炭中の重金属の含有量は、前述したように、誘導結合型プラズマ発光分析(ICP)によって測定することができる。
また、第3の本発明において、活性炭に含有されうるアルカリ金属種としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウムが挙げられる。通常、含有量が多いのは、ナトリウムおよび/またはカリウムであるので、これらの含有量をコントロールすることが重要となる。また、アルカリ金属は、活性炭中に金属アルカリとして存在する場合もあると考えられるが、通常は酸化物、水酸化物、塩化物、炭酸化物等として存在している。
活性炭中のアルカリ金属の含有量は、前述したように、原子吸光分析によって測定することができる。
第3の本発明の活性炭においては、更にベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、これらの混合物等の炭化水素により抽出される炭素分が0.2重量%以下であることが好ましい。炭素分が0.2重量%を超えると、活性炭の細孔閉塞、静電容量の低下、耐久性の劣化を引き起こす原因となり、好ましくはない。ここで、抽出操作としては、活性炭1重量部に対し、炭化水素5〜50重量部とを使用する炭化水素の沸点以上の温度で1時間以上混合撹拌した後、活性炭を濾別し、乾燥するという一連の操作を例示できる。炭化水素により抽出される炭素分の算出は、抽出操作の前後の重量を比較することで行う。なお、第1および第2の本発明の活性炭においても、炭化水素により抽出される炭素分が0.2重量%以下であることが好ましい。
第3の本発明の活性炭の重金属の総含有量を20ppm以下とする手段としては、イオン交換水や強酸性水溶液等で洗浄を繰り返すことが挙げられるが、好ましくは、後述する、酸化剤を含有する酸性水溶液で洗浄することを特徴とする本発明の活性炭の製造方法を適用することが挙げられる。特に、第3の本発明の活性炭の重金属の含有量を20ppm以下にするだけでなく、同時にアルカリ金属の含有量を200ppm以下とする手段としては、室温程度のイオン交換水や強酸性水溶液等で洗浄を繰り返すことが挙げられるが、好ましくは、後述する、少なくとも熱水および熱塩酸で洗浄することを特徴とする本発明の活性炭の製造方法を適用することが挙げられる。
第3の本発明に使用する炭素質材料としては、賦活することによって活性炭を形成する易黒鉛化炭素質材料、例えば、石油コークス、石油ピッチ、合成メソフェーズピッチ、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、ポリアクリロニトリルなどを出発原料とする炭素質材料が挙げられる。中でも、メソフェーズピッチ系炭素繊維を好ましく使用することができる。メソフェーズピッチ系炭素繊維としては、導電性に優れる点から光学的異方性相を50体積%以上、好ましくは80体積%以上含有するものが望ましい。
ここで、メソフェーズピッチ系炭素繊維は、合成メソフェーズピッチ、石油または石炭由来のメソフェーズピッチのいずれかの材料を、溶融紡糸した後に不融化処理し、更に炭化処理したものである。溶融紡糸の操作性、生産性、賦活時の操作性、得られた活性炭の静電容量を考慮して、合成メソフェーズピッチを使用するのが好ましい。ここで、不融化処理は、溶融紡糸したピッチ繊維の形態を保持したまま賦活(加熱)処理するために必要な処理であり、通常、溶融紡糸したピッチ繊維を、酸素を1〜20.9重量%含む空気などの酸化性雰囲気中で100℃〜350℃程度に加熱する処理である。不融化処理に続く炭化処理は、不融化処理物を不活性ガス雰囲気中で加熱することにより不融化処理物を炭化する処理である。加熱温度は、低すぎると炭素結晶構造が未発達のため過賦活になり、密度が低下し過ぎる傾向があり、また高すぎると炭素繊維の結晶化が進行し過ぎて賦活が進行し難くなるので、好ましくは500℃〜1000℃、より好ましくは600℃〜900℃である。
第3の本発明において、炭素質材料は好ましくは粉砕して使用されるが、賦活助剤であるアルカリ金属水酸化物とよく混合し、後述するアルカリ賦活処理を有効に進めるため、長軸方向の最大長さが500μm以下のものを使用することが好ましく、200μm以下のものを使用することがより好ましい。長軸方向の最大長さは、例えば、無作為に抽出した炭素質材料の粉砕物の電子顕微鏡写真を観察することによって確認することができる。粉砕はコーンクラッシャー、ダブルロールクラッシャー、ディスククラッシャー、ロータリークラッシャー、ボールミル、遠心ローラミル、リングロールミル、遠心ボールミル、ターボミルなど公知の粉砕機で行うことができる。
第3の本発明におけるアルカリ賦活処理としては、アルカリ金属水酸化物を賦活助剤として用いる従来公知のアルカリ賦活処理が挙げられる。
以上、説明した第3の本発明の活性炭は、以下に説明する第3の本発明の活性炭の製造方法により好ましく製造することができる。
即ち、第3の本発明の活性炭の製造方法は、易黒鉛化炭素質材料をアルカリ賦活処理し、得られた賦活処理物を、酸化剤を含有する酸性水溶液で洗浄することにより活性炭を得る方法である。酸化剤を含有する酸性水溶液で洗浄することにより、賦活処理物の中に含まれている重金属は洗浄液側に移行する。従って、活性炭に残存する重金属の含有量を20ppm以下とすることができる。この理由は明確ではないが、酸化剤を含有する酸性水溶液で洗浄することにより、賦活処理物の中に含まれている重金属が易水溶性のイオン化合物となるために洗浄除去されるものと考えられる。
第3の本発明の製造方法においては、まず、易黒鉛化炭素質材料をアルカリ賦活処理し、賦活処理物を得る。ここで、アルカリ賦活処理は、易黒鉛化炭素質材料を賦活助剤であるアルカリ金属水酸化物と常法により混合し、得られた混合物を、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気下で加熱により賦活するものである。
賦活助剤であるアルカリ金属水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどが挙げられるが、中でも大きな静電容量を示す活性炭を得るためには、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムを使用することが好ましい。これらは、単独で使用しても、混合して使用してもよい。また、粉末形態や濃厚水溶液の形態で使用することもできる。
易黒鉛化炭素質材料に対するアルカリ金属水酸化物の使用量に関し、後者が少なすぎると賦活処理が均一かつ十分に行われ難くなり、目的とする活性炭の性質にばらつきが生じることがあり、逆に多すぎると、経済的でないだけではなく、賦活が進行しすぎる恐れがあり、重量当たりの静電容量が増加する傾向にはあるものの、体積当たりの静電容量の低下を生じる。従って、炭素質材料に対するアルカリ金属水酸化物の使用量は、炭素質材料100重量部に対し、経済性、操作性、安全性を考慮し、好ましくは30〜500重量部、特に好ましくは50〜300重量部である。
アルカリ金属水酸化物と混合した易黒鉛化炭素質材料を賦活するための加熱温度条件に関し、加熱温度が低過ぎると賦活が十分でなく、高過ぎると得られる活性炭の結晶化が進行し、電気二重層キャパシタの電極として使用したときに静電容量が低下するだけでなく、使用するアルカリ金属水酸化物から発生するアルカリ金属による危険性が増し、しかも、賦活炉にアルカリ金属に高い耐性を有するニッケルを基盤とする素材を使用しても、素材(炉材)金属の結晶化に伴う粒界腐食が助長され、活性炭中への重金属粒子の混入が著しく増大する。従って、賦活するための加熱温度(賦活温度)としては、好ましくは400℃〜1000℃、より好ましくは450℃〜900℃であり、熱量に伴う経済性を考慮すると、特に好ましくは470℃〜850℃である。
賦活温度までの昇温速度としては、前述した賦活容器の粒界結晶化の問題を考慮して、急激な昇温を避け、好ましくは0.2℃〜10℃/分、より好ましくは0.3℃〜8℃/分である。
賦活温度における保持時間は、活性炭に熱量が十分伝わる時間であれば特に制限されるものではないが、通常30分〜5時間、保持と共に結晶化の進行を考慮すると、45分〜4時間である。
賦活温度からの冷却速度は賦活炉体の粒界結晶化を避ける意味で重要である。即ち、急激な冷却は金属結晶化を助長するため、冷却速度としては、好ましくは1℃〜50℃/分、より好ましくは1℃〜30℃/分である。
次に、第3の本発明の製造方法においては、易黒鉛化炭素質材料のアルカリ賦活処理により得られた賦活処理物を、「酸化剤を含有する酸性水溶液」で洗浄(酸化剤洗浄処理)する。賦活処理物を酸化剤洗浄処理することにより、アルカリ金属水酸化物の使用によるアルカリ賦活処理の際に酸化されて粒界腐食を受けた炉体から混入した重金属を賦活処理物から効果的に除去することができる。
なお、酸化剤洗浄処理を行なう前に、賦活処理物を温水で予め洗浄しておくことが好ましい。この洗浄によって、賦活処理物中に残存するアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩などを除去することができる。即ち、酸化物洗浄処理を行う際に、酸性水溶液と反応しうる物質を賦活処理物から温水洗浄によりできるだけ除去することにより、「酸化剤を含有する酸性水溶液」の使用量を低減させることができる。温水の温度や使用量は限定されるものではないが、通常30℃〜90℃の温度で、洗浄すべき賦活処理物1重量部に対して好ましくは3〜50重量部、洗浄の効率、反応器の容積効率を考慮して、より好ましくは5〜45重量部で使用される。
第3の本発明の製造方法において、「酸化剤を含有する酸性水溶液」に使用する酸化剤としては、過酸化水素、過硫酸などの無機酸化剤、過酢酸、過蟻酸などの有機過酸、t−ブチルハイドロパーオキシドなどの有機過酸化物を挙げることができる。中でも、酸性水溶液中での安定性、入手性、安全性、炭素材への影響を考慮して、過酸化水素が最も好ましい。
このような「酸化剤を含有する酸性水溶液」中の酸化剤の濃度は、好ましくは0.1〜10重量%、経済性、炭素材への影響を考慮して、より好ましくは0.2〜5重量%、特に好ましくは0.5〜2重量%である。
「酸化剤を含有する酸性水溶液」の酸性水溶液としては、蟻酸、酢酸などの有機酸水溶液、塩酸、硫酸、硝酸などの無機酸水溶液を使用することができる。これらの酸の中で、残存金属量の低減化効果の点で、塩酸、硫酸、硝酸などの無機酸が好ましく、炭素質材料への酸性根の残存を考慮すると、塩酸の使用が最も好ましい。また、酸の濃度は、好ましくは0.1〜5規定、金属の除去性、炭素材への影響を考慮して、より好ましくは0.2〜4規定、経済性、操作性を考慮し、特に好ましくは0.5〜3規定である。
賦活処理物に対する「酸化剤を含有する酸性水溶液」の使用量としては、洗浄すべき賦活処理物1重量部に対して好ましくは3〜50重量部、操作性、経済性を考慮して、より好ましくは4〜30重量部、特に好ましくは5〜20重量部である。
酸化剤洗浄処理の際の洗浄温度は、特に制限されるものではないが、高すぎると酸化剤である過酸化物の分解を引き起こすだけでなく、炭素材の酸化が進行することがあり、低すぎると酸化剤の効果が低下する傾向にあるので、好ましくは0℃〜50℃、より好ましくは0℃〜45℃である。
酸化剤洗浄処理操作の回数は特に制限されるものでなく、賦活処理物に残存する金属量および目的とする活性炭の金属残量レベルにもよるが、通常1〜3回の範囲で行なうことが多い。
酸化剤洗浄処理における、「酸化剤を含有する酸性水溶液」で賦活処理物を洗浄する際の圧力は、特に制限されるものではないが、高すぎると特別な装置を必要とするため、通常、大気圧下〜1MPaの圧力、好ましくは大気圧下〜0.5MPaの圧力である。
賦活処理物に酸化物洗浄処理を施すことにより活性炭が得られるが、得られた活性炭を更に蒸留水又はイオン交換水で洗浄(浄水洗浄処理)することが好ましい。浄水洗浄処理の際に使用する蒸留水又はイオン交換水の量は、特に制限されるものではないが、塩素イオンが検出されなくなるまで洗浄するのがよい。洗浄する方式にもよるが、通常、活性炭1重量部に対して好ましくは1重量部〜10000重量部、経済性、操作性を考慮して、より好ましくは1重量部〜1000重量部である。
浄水洗浄方式としては、撹拌槽を使用して撹拌洗浄する方式、濾過器を使用して減圧または加圧下で液を流通させて洗浄する方式などが挙げられる。
「酸化剤を含有する酸性水溶液」で洗浄することにより得られた活性炭、必要に応じ更に塩酸洗浄処理および/または浄水洗浄処理により得られた活性炭は、加熱および/または減圧下で乾燥され、乾燥状態の活性炭となる。
また、この第3の本発明は、重金属の総含有量が20ppm以下であるだけでなく、更にアルカリ金属の総含有量が200ppm以下である活性炭を製造するために適した製造方法として、易黒鉛化炭素質材料をアルカリ賦活処理し、得られた賦活処理物を、(1)熱水、熱塩酸および水の順で洗浄することにより、あるいは(2)熱水、炭酸水、熱塩酸、アンモニア水および熱水の順で洗浄することにより、または(3)熱水、炭酸水、熱塩酸、アンモニア水、熱塩酸および熱水の順で洗浄することにより活性炭を得る製造方法を提供する。
ここで、熱水に対するアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩等のアルカリ金属化合物の溶解度は水に対する溶解度よりも格段と向上する。また、熱塩酸に対する重金属の反応性は、室温程度の塩酸に対する反応性よりも格段と向上するので、賦活処理物を熱塩酸で洗浄することにより、賦活処理物の中に含まれている重金属を容易に易水溶性の塩化物とすることができる。従って、賦活処理物を熱水で洗浄し、続いて熱塩酸で洗浄することにより活性炭に残存する重金属の含有量を20ppm以下とし且つアルカリ金属の含有量を200ppm以下とすることができる。また、本発明の製造方法においては、洗浄用の水並びに塩酸を加熱できるようにすればいいので、従来のアルカリ賦活処理施設に大きな改変を加えることなく、高い歩留まりで活性炭を製造することができる。
第3の本発明の製造方法における前述の(1)の手順においては、炭素質材料のアルカリ賦活処理により得られた賦活処理物を、まず熱水で洗浄(熱水洗浄)し、熱塩酸で洗浄(熱塩酸洗浄)し、そして水で洗浄(水洗浄)する。ここで、熱水洗浄によって、賦活処理物中に残存するアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩などを効率良く除去することができる。また、熱水洗浄は、続く熱塩酸洗浄において、酸性水溶液と反応しうる物質を除去することができ、熱塩酸の効果を高めるだけでなく、酸性水溶液の使用量を低減させることができる。熱水の温度や使用量は限定されるものではないが、温度は好ましくは30℃〜95℃、より好ましくは60℃〜90℃であり、その使用量は、洗浄すべき賦活処理物1重量部に対して好ましくは3〜50重量部、洗浄の効率、反応器の容積効率を考慮して、より好ましくは5〜45重量部で使用される。
次に、熱水洗浄した賦活処理物を熱塩酸で洗浄する。塩酸の濃度としては、低すぎると重金属の不動体化を引き起こすことにより除去効率が低下することがあり、高すぎると処理される活性炭が塩素化されるので、0.1〜3規定、好ましくは0.5〜2.5規定の範囲で実施するのが好ましい。また、熱塩酸の使用温度としては、低すぎると一部酸化物化した重金属の除去性が低くなるだけでなく、水酸化物、炭酸塩化している重金属の不動体化を促進し、金属の除去効率が低下することがあり、また、高すぎると塩酸の揮散が激しくなり、塩酸の効率が低下するだけでなく、使用する機器の腐食の問題も大きくなる。したがって、熱塩酸の使用温度は60℃〜90℃の範囲が適当である。熱塩酸の量としては、洗浄すべき賦活処理物1重量部に対して好ましくは3〜50重量部、操作性、経済性を考慮して、より好ましくは4〜30重量部、特に好ましくは5〜20重量部である。
次に、熱水洗浄および熱塩酸洗浄が施された賦活処理物を水で洗浄する。これにより活性炭が得られる。活性炭は、使用する水に含まれる残留金属に影響されやすいので、洗浄水としては、イオン交換水、蒸留水、膜透過水などの清浄な水を使用するのが好ましい。洗浄水の量は、特に制限されるものではないが、塩素イオンが検出されなくなるまで洗浄するのがよい。洗浄する方式にもよるが、通常、活性炭1重量部に対して、1重量部〜10000重量部、経済性、操作性を考慮して、1重量部〜1000重量部の範囲で使用すればよい。
洗浄方式としては、撹拌槽を使用して撹拌洗浄する方式、濾過器を使用して減圧または加圧下で液を流通させて洗浄する方式などが挙げられる。
第3の本発明の製造方法において、熱水洗浄、熱塩酸洗浄、水洗浄を実施する際の圧力は特に制限されるものではないが、高すぎると特別な装置を必要とするため、通常、大気圧下〜1MPaの圧力、好ましくは大気圧下〜0.5MPaの圧力である。
また、第3の本発明の製造方法における前述の(2)の手順においては、炭素質材料のアルカリ賦活処理により得られた賦活処理物を、まず熱水で洗浄(熱水洗浄)し、炭酸水で洗浄(炭酸水洗浄)し、熱塩酸で洗浄(熱塩酸洗浄)し、アンモニア水で洗浄(アンモニア水洗浄)し、そして熱水で洗浄(熱水洗浄)する。(1)手順に対して相違する点は、炭酸水洗浄、アンモニア水洗浄、最後の熱水洗浄である。ここで、炭酸水洗浄操作は、賦活処理物中のアルカリ金属を炭酸塩として除去するための操作であり、第1の本発明の製造方法において説明した場合と同様に行うことができる。
また、アンモニア水洗浄操作は、賦活処理物中の重金属をアンモニア錯体として除去するための操作であり、第2の本発明の製造方法において説明した場合と同様に行うことができる。
なお、最後の熱水洗浄操作は、(1)手順の熱水洗浄操作と同様に行うことができる。
また、第3の本発明の製造方法における前述の(3)の手順においては、炭素質材料のアルカリ賦活処理により得られた賦活処理物を、まず熱水で洗浄(熱水洗浄)し、炭酸水で洗浄(炭酸水洗浄)し、熱塩酸で洗浄(熱塩酸洗浄)し、アンモニア水で洗浄(アンモニア水洗浄)し、再度熱塩酸洗浄し、そして熱水で洗浄(熱水洗浄)する。(2)の手順に対して相違する点は、アンモニア水洗浄の後に、再度、熱塩酸洗浄を行う点である。
この熱塩酸洗浄は、既に説明した通りであり、この洗浄操作により賦活処理物中のアンモニア由来物(残留物、金属錯体)を除去することが可能となる。
以上説明した第3の本発明の製造方法により得られた活性炭は、加熱および/または減圧下で乾燥され、乾燥状態の活性炭となる。
以上説明した第1、第2および第3の本発明の活性炭は、特に電気二重層キャパシタ用に適した分極性電極の材料として有用である。従って、第4の本発明は、第1、第2または第3の本発明の活性炭と、少なくともバインダーおよび導電性材料を混合して成形してなる分極性電極、およびそれを用いる電気二重層キャパシタを提供する。
以下、第4の本発明の分極性電極から説明する。
第4の本発明の分極性電極は、第1,第2または第3の本発明の活性炭に、少なくともポリビニリデンフロライド、ポリテトラフロロエチレン等のバインダーおよびカーボンブラックなどの導電性材料を混合し、成型してなるものである。導電性材料を混合することにより、電極の抵抗を低下させることができ、これにより、分極性電極の内部抵抗を下げるのに有効である。
このような電気二重層キャパシタ用に適した分極性電極を製造するには、通常知られた方法を適用することが可能である。例えば、市販されている、ポリビニリデンフロライド、ポリテトラフロロエチレンなどバインダーとして知られた物質やカーボンブラックなどの導電性材料を必要に応じて、数%程度まで加えてよく混練した後、金型に入れて加圧成形したり、圧延してシート化し、必要な形状に打ちぬくことで電極に成形することができる。また、混練物を集電体に塗布して塗布電極としてもよい。電極化の際、必要に応じて、アルコールやN−メチルピロリドンなどの有機化合物や水などの溶剤、分散剤、各種添加物を使用してもよい。また、発明の効果を損なわない範囲で熱を加えることも可能である。
以上説明した分極性電極は、図1(概略断面図)に示すような、第4の本発明の電気二重層キャパシタの電極として有用である。図1のキャパシタを構成する各構成要素は、本発明による分極性電極を使用する以外は、公知の電気二重層キャパシタと同様の構成とすることができ、例えば、図中、1および2はアルミニウムなどからなる集電部材、3および4は本発明の活性炭からなる分極性電極、5はポリプロピレン不織布などから構成されるセパレータ、6はポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリブチレンなどから構成されるガスケット、7はステンレスなどの素材で構成されるケースを示す。
なお、電気二重層キャパシタとして機能させるためには、ケース7内に、テトラエチルアンモニウムテトラフロロボレート、テトラメチルアンモニウムテトラフロロボレートなど公知の電解質を、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、プロピレンカーボネートなどのカーボネート類、アセトニトリルなどのニトリル類、γ−ブチロラクトン、α−メチル−γ−ブチロラクトンなどのラクトン類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類、ジメチルフォルムアミドなどのアミド類などの溶媒に溶解した電解液を封入する必要がある。
図1に示した構成の電気二重層キャパシタは、本発明の活性炭を使用しているので、高い自己放電保持率を示す。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
実施例A1
石油の分解残渣を熱処理して得たメトラー軟化点285℃の光学的異方性ピッチを幅2mmのスリット中に直径0.2mmの紡糸孔を1000個有するノズルを用いてメルトブロー紡糸し、不融化処理および炭化処理してメソフェーズピッチ炭素繊維を製造した。
温度計および撹拌機を装着した300mL(ミリリットル)のガラス製セパラブルフラスコに、長軸方向の最大長さが20μm以下に粉砕したメソフェーズピッチ繊維50gおよび平均粒径1mm以下に破砕した95%水酸化カリウム100gを加え、窒素を200mL/分で通流しながら10rpmで撹拌した。このセパラブルフラスコをオイルバスにて加温し、系内温度160℃で1時間加熱撹拌した後、熱源を取り去り、さらに1時間窒素を通流しながら撹拌して造粒物を得た。造粒物は20mm以下の大きさであった。次いで、該造粒物を1.5Torrの減圧下、2℃/分の昇温速度で300℃まで5時間かけて脱水を行った。
得られた脱水した造粒物24gを、温度計を装着した2インチの横型ニッケル製反応器に入れ、系中を窒素で置換した後、100mL/分の窒素気流下、700℃まで、200℃/時間で昇温した。700℃に達した後、1時間保持し、その後室温まで2時間かけて冷却した。蒸留水バブラーを通した窒素を1時間通流した後、水150mLに投入した。
デカンテーションにより、上澄みを除去した後、再び、水150mLを加えて撹拌した。デカンテーションにより上澄み液を除去し、10℃にて炭酸水(炭酸濃度1重量%)100mLを加えて撹拌し、デカンテーションにより上澄み液を除去した。この操作を2回行った後、1規定塩酸水200mLを加えて、中和洗浄し、さらに蒸留水3Lを用いて連続的に洗浄し、アルカリ金属塩類を除去し、乾燥して活性炭6.7gを得た。
比較例A1
実施例A1において、炭酸水で洗浄しなかった以外は、実施例A1と同様の操作を繰り返すことにより、活性炭を得た。
実施例A2
実施例A1において、炭素材を20μm以下に粉砕したフェノール樹脂炭化物50gを使用した以外は実施例A1と同様の操作を繰り返すことにより、活性炭5.9gを得た。
比較例A2
実施例A2において、炭酸水で洗浄しなかった以外は、実施例A2と同様の操作を繰り返すことにより、活性炭を得た。
(評価)
得られた実施例A1〜A2、比較例A1〜A2のそれぞれの活性炭100mgを、硝酸200mL、次いで過塩素酸20mLで湿式分解した後、原子吸光分析装置(偏光ゼーマン原子吸光光度計 Z−5300、(株)日立製作所製)を用いて、残存するカリウム、ナトリウム金属分を測定した。得られた結果を結果を表1に示す。なお、他のアルカリ金属分(リチウム、セシウム)についても測定したが、含有量は検出限界(1ppm)以下であった。従って、アルカリ金属総含有量は、実質的にカリウムおよびナトリウムの合計含有量に等しいものであった。
また、得られた実施例A1〜A2、比較例A1〜A2のそれぞれの活性炭を、更に平均粒径5〜20μmに粉砕して粉末活性炭とし、その粉末活性炭80重量%、導電性カーボン10重量%およびポリテトラフルオロエチレン(テフロン(登録商標)6J、三井・デュポンケミカル社)10重量%からなる混合物を混練した。得られた混練物を、ロール圧延によって厚さ300μmのシートに成形し、打ち抜き器を用いて直径2cmの円形に打ち抜いた後、減圧下150℃で4時間乾燥してシート状の分極性電極を作製した。
得られた分極性電極を、露点−80℃以下のグローボックス中で、図1に示すように、ステンレスケースに、集電部材、分極性電極シート、ポリプロピレン不織布、分極性電極シート、集電部材をこの順に積層した後、1モルのテトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレートを含有するプロピレンカーボネート溶液を分極性電極に含浸せしめ、ポリプロピレン製の絶縁ガスケットを用いて、ステンレスケースの上蓋にかしめ封印することにより電気二重層キャパシタを作製した。
得られた電気二重層キャパシタについて、日置電機製電気二重層キャパシタ評価装置を使用して、室温下、到達電圧2.5Vまで、電極表面積あたり2mA/cmで定電流充電し、2.5Vで30分低電圧下で補充電し、補充電完了後に2mA/cmで定電流放電を行うという充放電サイクルテストを10回行い、その際の1.2Vから1.0Vまでの放電カーブから定法にて初期静電容量を求めた。得られた結果を第1表に示す。
静電容量を求めた電気二重層キャパシタについて、室温下、到達電圧2.5Vまで、電極表面積あたり2mA/cmで定電流充電し、2.5Vで30分低電圧下で補充電し、充電完了後に、50時間開放放置した後、2mA/cmで定電流放電し、その際の1.2Vから1.0Vまでの放電カーブから定法にて放置後静電容量を求め、それを先に求めた初期静電容量で除することにより自己放電保持率(%)を求めた。得られた結果を第1表に示す。

Figure 0005041164
第1表から分かるように、アルカリ金属総含有量が100ppm以下の実施例A1および実施例A2の活性炭から作製された電気二重層キャパシタは、自己放電保持率が100%に近い値を示しており、電気二重層キャパシタとして優れた性能を示した。
一方、アルカリ金属総含有量が100ppmを超える比較例A1および比較例A2の活性炭から作製された電気二重層キャパシタは、自己放電保持率が90%未満であり、電気二重層キャパシタとして十分な性能ではなかった。
実施例B1
石油の分解残渣を熱処理して得たメトラー軟化点285℃の光学的異方性ピッチを幅2mmのスリット中に直径0.2mmの紡糸孔を1000個有するノズルを用いてメルトブロー紡糸し、不融化処理および炭化処理してメソフェーズピッチ炭素繊維を製造した。
温度計および撹拌機を装着した300ミリリットル(mL)のガラス製セパラブルフラスコに、長軸方向の最大長さが20μm以下に粉砕したメソフェーズピッチ繊維50gおよび平均粒径1mm以下に破砕した95%水酸化カリウム100gを加え、窒素を200mL/分で通流しながら10rpmで撹拌した。このセパラブルフラスコをオイルバスにて加温し、系内温度160℃で1時間加熱撹拌した後、熱源を取り去り、さらに1時間窒素を通流しながら撹拌して造粒物を得た。造粒物は20mm以下の大きさであった。次いで、該造粒物を1.5Torrの減圧下、2℃/分の昇温速度で300℃まで5時間かけて脱水を行った。
得られた脱水した造粒物24gを、温度計を装着した2インチの横型ニッケル製反応器に入れ、系中を窒素で置換した後、100mL/分の窒素気流下、700℃まで、200℃/時間で昇温した。700℃に達した後、1時間保持し、その後室温まで2時間かけて冷却した。蒸留水バブラーを通した窒素を1時間通流した後、水150mLに投入した。
デカンテーションにより、上澄みを除去した後、再び、水150mLを加えて撹拌した。デカンテーションにより上澄み液を除去し、30℃にて5%アンモニア水100mLを加えて撹拌し、デカンテーションにより上澄み液を除去した。この操作を2回行った後、1規定塩酸水200mLを加えて、中和洗浄し、さらに蒸留水3Lを用いて連続的に洗浄し、塩類を除去し、乾燥して活性炭6.4gを得た。
比較例B1
実施例B1において、アンモニア水で洗浄しなかった以外は、実施例B1と同様の操作を繰り返すことにより、活性炭を得た。
実施例B2
実施例B1において、炭素材を20μm以下に粉砕したフェノール樹脂炭化物50gを使用した以外は実施例B1と同様の操作を繰り返すことにより、活性炭5.9gを得た。
比較例B2
実施例B2において、アンモニア水で洗浄しなかった以外は、実施例B2と同様の操作を繰り返すことにより、活性炭を得た。
(評価)
得られた実施例B1〜B2、比較例B1〜B2のそれぞれの活性炭100mgを、硝酸200mL、次いで過塩素酸20mLで湿式分解した後、誘電結合型プラズマ発光分析装置(ICP分析装置、IRIS AP、日本ジャーレルアッシュ社製)を用いて、残存するニッケル、銅、亜鉛および鉄を含む重金属の含有量を測定した。得られた結果を第2表に示す。
また、得られた実施例B1〜B2、比較例B1〜B2のそれぞれの活性炭を、更に平均粒径5〜20μmに粉砕して粉末活性炭とし、その粉末活性炭80重量%、導電性カーボン10重量%およびポリテトラフルオロエチレン(テフロン(登録商標)6J、三井・デュポンケミカル社)10重量%からなる混合物を混練した。得られた混練物を、ロール圧延によって厚さ300μmのシートに成形し、打ち抜き器を用いて直径2cmの円形に打ち抜いた後、減圧下150℃で4時間乾燥してシート状の分極性電極を作製した。
得られた分極性電極を、露点−80℃以下のグローボックス中で、図1に示すように、ステンレスケースに、集電部材、分極性電極シート、ポリプロピレン不織布、分極性電極シート、集電部材をこの順に積層した後、1モルのテトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレートを含有するプロピレンカーボネート溶液を分極性電極に含浸せしめ、ポリプロピレン製の絶縁ガスケットを用いて、ステンレスケースの上蓋にかしめ封印することにより電気二重層キャパシタを作製した。
得られた電気二重層キャパシタについて、日置電機製電気二重層キャパシタ評価装置を使用して、室温下、到達電圧2.5Vまで、電極表面積あたり2mA/cmで定電流充電し、2.5Vで30分低電圧下で補充電し、補充電完了後に2mA/cmで定電流放電を行うという充放電サイクルテストを10回行い、その際の1.2Vから1.0Vまでの放電カーブから定法にて初期静電容量を求めた。得られた結果を第2表に示す。
静電容量を求めた電気二重層キャパシタについて、室温下、到達電圧2.5Vまで、電極表面積あたり2mA/cmで定電流充電し、2.5Vで30分低電圧下で補充電し、充電完了後に、50時間開放放置した後、2mA/cmで定電流放電し、その際の1.2Vから1.0Vまでの放電カーブから定法にて放置後静電容量を求め、それを先に求めた初期静電容量で除することにより自己放電保持率(%)を求めた。得られた結果を第2表に示す。


Figure 0005041164
第2表からわかるように、金属総含有量が20ppm以下の実施例B1および実施例B2の活性炭から作製された電気二重層キャパシタは、自己放電保持率が90%以上の値を示しており、電気二重層キャパシタとして優れた性能を示した。
一方、重金属総含有量が20ppmを超える比較例B1および比較例B2の活性炭から作製された電気二重層キャパシタは、自己放電保持率が90%未満であり、電気二重層キャパシタとして十分な性能ではなかった。
実施例C1
石油の分解残渣を熱処理して得たメトラー軟化点285℃の光学的異方性ピッチを、幅2mmのスリット中に直径0.2mmの紡糸孔を1000個有するノズルを用いてメルトブロー紡糸し、不融化処理および炭化処理してメソフェーズピッチ炭素繊維を製造した。
得られたメソフェーズピッチ炭素繊維を0.02mmに粉砕し、得られた粉砕物100gに95%水酸化カリウム200gを加えて混合し、混合物を窒素導入管およびオフガスラインが装着された直径4インチのニッケル製反応管に仕込んだ。該反応管を円筒型加熱炉にセットし、窒素を100ミリリットル(mL)/分で通流しながら、3.3℃/分の昇温速度で700℃まで昇温し、その温度で1時間保持した。その後、5℃/分の速度で室温まで冷却し、賦活処理物を得た。
得られた賦活処理物を、直径3cmの加圧濾過器に充填し、60℃イオン交換水2リットル(L)を使用し、0.2MPaの圧力下で洗浄した。次いで、1重量%過酸化水素を含む1規定塩酸2Lを使用し、温度40℃、圧力0.2MPaで洗浄した。さらに、4Lのイオン交換水を使用し、温度60℃、圧力0.2MPaで洗浄し、活性炭を得た。得られた活性炭を100℃で3時間加熱し、続いて、0.1MPaの圧力で8時間加熱し、減圧下で乾燥することにより乾燥状態の活性炭を得た。
実施例C2
使用すべき酸性水溶液として、2重量%過酸化水素を含む1規定塩酸を使用した以外は実施例C1と同様の操作により、活性炭を製造した。
比較例C1
使用すべき酸性水溶液として、過酸化水素を含まない塩酸を使用した以外は実施例C1と同様の操作により、活性炭を製造した。
(評価)
得られた実施例C1〜C2、比較例C1のそれぞれの活性炭0.2gを硝酸240mL、次いで過塩素酸20mLで湿式分解し、誘電結合型プラズマ発光分析装置(ICP分析装置、IRIS AP、日本ジャーレルアッシュ社製)を用いて、残存するニッケル、鉄および亜鉛を含む重金属の含有量を定量した。結果を第3表に示す。
また、得られた実施例C1〜C2および比較例C1のそれぞれの活性炭81重量%、導電性カーボンブラック(電化ブラック、電気化学工業社)9重量%およびポリテトラフルオロエチレン(テフロン(登録商標)6J、三井・デュポンケミカル社)10重量%からなる混合物を混練した。得られた混練物を、ロール圧延によって厚さ200μmのシートに成形し、打ち抜き器を用いて直径11mmの円形に打ち抜いた後、減圧下200℃で乾燥してシート状の分極性電極を作製した。
得られた分極性電極を、露点−80℃以下のグローボックス中で、図1に示すように、ステンレスケースに、集電部材、分極性電極シート、ポリプロピレン不織布、分極性電極シート、集電部材をこの順に積層した後、1モルのテトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレートを含有するプロピレンカーボネート溶液を分極性電極に含浸せしめ、ポリプロピレン製の絶縁ガスケットを用いて、ステンレスケースの上蓋にかしめ封印することにより電気二重層キャパシタを作製した。
得られた電気二重層キャパシタについて、日置電機製電気二重層キャパシタ評価装置を使用して、室温下、到達電圧2.7Vまで、電極面積あたり4mA/cmで定電流充電し、続いて充電電流が1mA/cmとなるまで2.7Vの定電圧で補充電し、補充電完了後に2mA/cmで定電流放電を行い、初期の静電容量を求めた。この充放電サイクルを50回行った後、再び、室温下、到達電圧2.7Vまで、電極表面積あたり4mA/cmで定電流充電し、充電電流が1mA/cmとなるまで2.7Vの定電圧で補充電し、補充電完了後に50時間開放放置した後、2mA/cmで定電流放電を行い、放置後の静電容量を求めた。そして放置後静電容量を先に求めた初期静電容量で除することにより自己放電保持率(%)を求めた。得られた結果を第3表に示す。













Figure 0005041164
第3表から分かるように、重金属総含有量が20ppm以下の実施例C1および実施例C2の活性炭から作製された電気二重層キャパシタは、自己放電保持率が90%以上の値を示しており、電気二重層キャパシタとして優れた性能を示した。
一方、重金属総含有量が20ppmを超える比較例C1の活性炭から作製された電気二重層キャパシタは、自己放電保持率が90%未満であり、電気二重層キャパシタとして十分な性能ではなかった。
実施例D1
石油の分解残渣を熱処理して得たメトラー軟化点285℃の光学的異方性ピッチを、幅2mmのスリット中に直径0.2mmの紡糸孔を1000個有するノズルを用いてメルトブロー紡糸し、不融化処理および炭化処理してメソフェーズピッチ炭素繊維(ペトカマテリアルズ製)を製造した。
得られたメソフェーズピッチ炭素繊維を0.02mmに粉砕し、得られた粉砕物100gに95%水酸化カリウム200gを加えて混合し、混合物を窒素導入管およびオフガスラインが装着された直径4インチのニッケル製反応管に仕込んだ。該反応管を円筒型加熱炉にセットし、窒素を100ミリリットル(mL)/分で通流しながら、3.3℃/分の昇温速度で700℃まで昇温し、その温度で1時間保持した。その後、5℃/分の速度で室温まで冷却し、賦活処理物を得た。
得られた賦活処理物を、直径3cmの加圧濾過器に充填し、80℃イオン交換水2リットル(L)を使用し、0.2MPaの圧力下で洗浄した。次いで、80℃の1規定塩酸2Lを使用し、圧力0.2MPaで洗浄した。さらに、4Lのイオン交換水を使用し、温度60℃、圧力0.2MPaで洗浄し、活性炭を得た。得られた活性炭を100℃で3時間加熱し、続いて、0.1MPaの圧力で8時間加熱し、減圧下で乾燥することにより乾燥状態の活性炭を得た。
実施例D2
実施例D1において、1規定塩酸に代えて2規定塩酸を使用した以外は実施例D1と同様の操作により、活性炭を製造した。
実施例D3
実施例D1において、80℃のイオン交換水の使用量を2Lから1Lとした以外は実施例D1と同様の操作により、活性炭を製造した。
比較例D1
実施例D1において、80℃の1規定塩酸による洗浄を20℃で行った以外は実施例D1と同様の操作により、活性炭を製造した。
比較例D2
実施例D1において、1規定塩酸に代えて4規定塩酸を使用した以外は実施例D1と同様の操作により、活性炭を製造した。
比較例D3
実施例D1において、80℃のイオン交換水洗浄を20℃で行った以外は実施例D1と同様の操作により、活性炭を製造した。
(評価)
得られた実施例D1〜D3、比較例D1〜D3のそれぞれの活性炭0.2gを硝酸240mL、次いで過塩素酸20mLで湿式分解し、誘電結合型プラズマ発光分析装置(ICP分析装置、IRIS AP、日本ジャーレルアッシュ社製)を用いて、残存するニッケルを含む重金属の含有量を定量し、また原子吸光分析装置(偏光ゼーマン原子吸光光度計 Z−5300、(株)日立製作所製)を用いて、残存するカリウム金属を含むアルカリ金属の含有量を測定した。結果を表4に示す。
また、得られた実施例D1〜D3、比較例D1〜D3のそれぞれの活性炭81重量%、導電性カーボンブラック(電化ブラック、電気化学工業社)9重量%およびポリテトラフルオロエチレン(テフロン(登録商標)6J、三井・デュポンケミカル社)10重量%からなる混合物を混練した。得られた混練物を、ロール圧延によって厚さ200μmのシートに成形し、打ち抜き器を用いて直径11mmの円形に打ち抜いた後、減圧下、200℃で乾燥してシート状の分極性電極を作製した。
得られた分極性電極を、露点−80℃以下のグローボックス中で、図1に示すように、ステンレスケースに、集電部材、分極性電極シート、ポリプロピレン不織布、分極性電極シート、集電部材をこの順に積層した後、1モルのテトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレートを含有するプロピレンカーボネート溶液を分極性電極に含浸せしめ、ポリプロピレン製の絶縁ガスケットを用いて、ステンレスケースの上蓋にかしめ封印することにより電気二重層キャパシタを作製した。
得られた電気二重層キャパシタについて、日置電機製電気二重層キャパシタ評価装置を使用して、室温下、到達電圧2.7Vまで、電極面積あたり4mA/cmで定電流充電し、続いて充電電流が1mA/cmとなるまで2.7Vの定電圧で補充電し、補充電完了後に2mA/cmで定電流放電を行い、初期の静電容量を求めた。この充放電サイクルを50回行った後、再び、室温下、到達電圧2.7Vまで、電極表面積あたり4mA/cmで定電流充電し、充電電流が1mA/cmとなるまで2.7Vの定電圧で補充電し、補充電完了後に50時間開放放置した後、2mA/cmで定電流放電を行い、放置後の静電容量を求めた。そして放置後静電容量を先に求めた初期静電容量で除することにより自己放電保持率(%)を求めた。得られた結果を第4表に示す。
Figure 0005041164
第4表から分かるように、重金属含有量が20ppm以下且つアルカリ金属含有量が200ppm以下の実施例D1〜D3の活性炭から作製された電気二重層キャパシタは、自己放電保持率が90%以上の値を示しており、電気二重層キャパシタとして優れた性能を示した。
一方、アルカリ金属含有量が200ppmを超えないが重金属含有量が20ppmを超える比較例D1〜D2、並びに重金属含有量が20ppmを超えないがアルカリ金属含有量が200ppmを超える比較例D3の活性炭から作製された電気二重層キャパシタは、自己放電保持率が90%未満であり、電気二重層キャパシタとして十分な性能ではなかった。
実施例D4
実施例D1と同様にして得た賦活処理物を直径3cmの加圧濾過器に充填し、80℃のイオン交換水2リットル(L)で0.2MPaの圧力下に洗浄した。次いで、20℃の炭酸濃度1重量%の炭酸水1Lで0.2MPaの圧力下で洗浄した。続いて、80℃の1規定塩酸水2Lで0.2MPaの圧力下で洗浄した。次いで、30℃、5%アンモニア水0.5Lで0.2MPaの圧力下で洗浄した。最後に、60℃のイオン交換水3Lで洗浄し、乾燥することにより活性炭を得た。
実施例D5
実施例D1と同様にして得た賦活処理物を直径3cmの加圧濾過器に充填し、80℃のイオン交換水2リットル(L)で0.2MPaの圧力下に洗浄した。次いで、20℃の炭酸濃度1重量%の炭酸水1Lで0.2MPaの圧力下で洗浄した。続いて、80℃の1規定塩酸水2Lで0.2MPaの圧力下で洗浄した。次いで、30℃、5%アンモニア水0.5Lで0.2MPaの圧力下で洗浄した後、更に80℃の1規定塩酸水0.5Lで0.2MPaの圧力下で洗浄し、最後に、60℃のイオン交換水3Lで洗浄し、乾燥することにより活性炭を得た。
(評価)
得られた実施例D4およびD5のそれぞれの活性炭0.2gを硝酸240ミリリットル(mL)、次いで過塩素酸20mLで湿式分解し、誘電結合型プラズマ発光分析装置(ICP分析装置 IRIS AP、日本ジャーレルアッシュ社製)を用いて、残存するニッケルを含む重金属の含有量を定量し、また原子吸光分析装置(偏光ゼーマン原子吸光光度計 Z−5300、(株)日立製作所製)を用いて、残存するカリウム金属を含むアルカリ金属の含有量を測定した。得られた結果を表5に示す。
また、得られた実施例D4およびD5のそれぞれの活性炭を用いて、実施例D1と同様に電気二重層キャパシタを作製し、初期静電容量(F/cc)、放置後静電容量(F/cc)、自己放電保持率(%)について評価した。得られた結果を表5に示す。
また、実施例D4およびD5で得られた活性炭の抽出炭素分を以下に示すように測定した。即ち、撹拌機、冷却コンデンサ、および温度計を備え、700gのトルエンが入れられている1.5Lのガラス製三口フラスコに、実施例D4又はD5で得られた活性炭70gを入れ、撹拌して分散させ、115℃で1時間加熱還流し、炭素分の抽出処理を行った。混合液を室温まで冷却後、混合液を濾過処理し、濾別された活性炭を100℃で3時間加熱し、続いて減圧乾燥(圧力0.1MPa、8時間加熱)することにより乾燥状態の活性炭を得た。抽出処理前後の活性炭の重量を比較することにより、抽出減量を求めた。得られた結果を第5表に示す。
Figure 0005041164

実施例D1〜D3で行った洗浄手順(熱水、熱塩酸および水)に代えて、「熱水、炭酸水、アンモニア水、および熱水」(実施例D4)又は「熱水、炭酸水、アンモニア水、熱塩酸および熱水」(実施例D5)の順で洗浄を行うと、アルカリ金属分、重金属分とも含有量が大きく低下し、特に、自己放電保持率を100%に近づけることができた。
第1の本発明の活性炭は、アルカリ金属の総含有量が100ppm以下であるので、電子デバイスの原材料として使用した場合に、アルカリ金属の還元析出によるデンドライト化現象を生じさせにくく、ショートなどの障害を起こし難く、また、良好な自己放電保持率を示し、しかも、例えば浄水製造時に吸着材として使用した場合に、浄水中へのアルカリ金属の溶出を大きく抑制でき、食品や医薬の製造、浄水製造、電子デバイス等に係る用途に適したものである。
また、第2および第3の本発明は、重金属の総含有量が20ppm以下であるので、電子デバイスの原材料として使用した場合に、重金属の還元析出によるデンドライト化現象を生じさせにくく、ショートなどの障害を起こし難く、また、良好な自己放電保持率を示す。
特に、第3の本発明の活性炭においては、更に、アルカリ金属含有量が200ppm以下であるので、電子デバイスの原材料として使用した場合に、アルカリ金属や重金属の還元析出によるデンドライト化現象を生じさせにくく、ショートなどの障害を起こし難く、また、良好な自己放電保持率を示すので、電気二重層キャパシタなどの電気、電子デバイスの原材料として好適である。
本発明の電気二重層キャパシタの一例を示す断面概略図である。

Claims (7)

  1. 易黒鉛化炭素質材料をアルカリ賦活処理し、得られた賦活処理物を、熱水、0.5〜3規定の熱塩酸および水の順で洗浄することにより活性炭を得ることを特徴とする活性炭の製造方法。
  2. 易黒鉛化炭素質材料をアルカリ賦活処理し、得られた賦活処理物を、熱水、炭酸水、熱塩酸、アンモニア水および熱水の順で洗浄することにより活性炭を得ることを特徴とする活性炭の製造方法。
  3. 易黒鉛化炭素質材料をアルカリ賦活処理し、得られた賦活処理物を、熱水、炭酸水、熱塩酸、アンモニア水、熱塩酸および熱水の順で、洗浄することにより活性炭を得ることを特徴とする活性炭の製造方法。
  4. アルカリ賦活処理の際に賦活助剤として使用するアルカリ金属水酸化物が、水酸化ナトリウムおよび/または水酸化カリウムである請求項1〜3のいずれかに記載の活性炭の製造方法。
  5. 該熱水の温度が、30℃〜95℃である請求項1〜3のいずれかに記載の活性炭の製造方法。
  6. 該熱塩酸の温度が、60℃〜90℃である請求項1〜3のいずれかに記載の活性炭の製造方法。
  7. 該熱塩酸の濃度が、0.5〜3規定である請求項2または3記載の活性炭の製造方法。
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