JP4212263B2 - リチウム二次電池用負極及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、リチウム二次電池用電極及びその製造方法並びにリチウム二次電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
リチウム二次電池の負極にリチウム金属を用いると、高い充放電容量を得ることができるが、充電の際にリチウム金属が負極上にデンドライト状に析出するため、内部短絡等を発生し易いという問題を有している。
【0003】
このような問題を生じず、かつ高い充放電容量を期待することができるものとして、Si、Sn、Alなどのリチウムと合金化する金属を負極活物質として用いることが考えられる。しかしながら、このような合金化する金属を活物質として用いると、高容量を期待することはできるが、充放電の繰り返しにより、その体積が大きく変化するため、活物質が微粉化し、集電体から剥離するという問題がある。
【0004】
特開平11−339777号公報では、活物質としてケイ素粉末を含有するスラリーを集電体上に塗布した後、非酸化性雰囲気下でこれを焼成することにより、集電体と活物質の間の接触抵抗を低減することが提案されている。
【0005】
また、特公平11−2948205号では、リチウム二次電池の負極として、ケイ素またはケイ素とカーボンの複合物を導電性金属基材上に塗布し、非酸化性雰囲気下で焼結したものを用いることが提案されている。
【0006】
また、特開平2000−12089号公報では、ケイ化銅またはケイ素と導電性カーボンまたは導電性金属との複合体を導電性金属箔と焼結したものを用いることが提案されている。また、特開2000−12088号公報では、平均粗さ0.03μm以上の集電体上に活物質を結着剤により付着させたものを用いることが提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来の方法によっても、十分に良好な充放電サイクル特性を得ることができず、実用的なリチウム二次電池用負極とすることができないという問題があった。
【0008】
本発明の目的は、高い充放電容量を得ることができ、かつ充放電特性に優れたリチウム二次電池用電極及びその製造方法並びにこれを用いたリチウム二次電池に関するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の局面に従うリチウム二次電池用負極は、表面粗さRaが0.2μm以上である導電性金属箔を集電体とし、ケイ素及び/またはケイ素合金を含む活物質粒子と導電性金属粉末の混合物の層を集電体の表面上で非酸化性雰囲気下に焼結して得られることを特徴としている。
【0010】
本発明の第2の局面に従うリチウム二次電池用負極は、表面粗さRaが0.2μm以上である導電性金属箔を集電体とし、ケイ素及び/またはケイ素合金を含む活物質粒子の層を集電体の表面上で非酸化性雰囲気下に焼結して得られることを特徴としている。
【0011】
本発明の第3の局面に従うリチウム二次電池用負極の製造方法は、表面粗さRaが0.2μm以上である導電性金属箔の表面上に、ケイ素及び/またはケイ素合金を含む活物質粒子と導電性金属粉末の混合物の層を形成する工程と、該混合物の層を導電性金属箔の表面上に配置した状態で非酸化性雰囲気下で焼結する工程とを備えることを特徴としている。
【0012】
本発明の第4の局面に従うリチウム二次電池用負極の製造方法は、表面粗さRaが0.2μm以上である導電性金属箔の表面上に、ケイ素及び/またはケイ素合金を含む活物質粒子の層を形成する工程と、該活物質粒子の層を導電性金属箔の表面上に配置した状態で非酸化性雰囲気下で焼結する工程とを備えることを特徴としている。
【0013】
本発明の第5の局面に従うリチウム二次電池用電極は、リチウムと合金化する材料からなる活物質粒子の層が集電体上に設けられており、活物質粒子の層において活物質粒子が焼結によって互いに結合されており、かつ活物質粒子中にリチウムと合金化しない成分が拡散していることを特徴としている。
【0014】
本発明のリチウム二次電池は、上記本発明の第1または第2の局面の負極、本発明の第3または第4の局面の方法から製造された負極、または本発明の第5の局面の電極からなる負極と、正極活物質を含む正極と、非水電解質とからなることを特徴としている。
【0015】
以下、本発明の第1〜第5の局面において共通する事項については、「本発明」として説明する。
本発明においては、表面粗さRaが0.2μm以上である導電性金属箔を集電体として用いることが好ましい。この表面粗さRaの値は、焼結する前の値である。このような表面粗さRaを有する導電性金属箔を集電体として用いることにより、活物質粒子と導電性金属粉末の混合物と金属箔表面との接触面積が大きくなるため、非酸化性雰囲気下での焼結が効果的に起こり、活物質粒子と導電性金属粉末と集電体との密着性が大きく向上する。このため、充放電反応においてリチウムを吸蔵・放出する際に生じる活物質の大きな体積膨張及び収縮と、微粉化による活物質の集電体からの剥離が抑制される。また、導電性金属粉末を混合せずに、活物質粒子のみを用いた場合にも、集電体との接触面積を大きくすることができ、活物質粒子と集電体との密着性を高めることができる。
【0016】
導電性金属箔の表面粗さRaの上限は、特に限定されるものではないが、後述するように、導電性金属箔の厚みが10〜100μmの範囲にあることが好ましいので、実質的には表面粗さRaの上限は10μm以下である。
【0017】
また、表面粗さRaと局部山頂の平均間隔Sは、100Ra≧Sの関係を有することが好ましい。表面粗さRa及び局部山頂の平均間隔Sは、日本工業規格(JIS B 0601−1994)に定められており、例えば、表面粗さ計により測定することができる。
【0018】
また、本発明において、導電性金属粉末を活物質粒子に混合した状態で焼結した場合、活物質粒子の周囲に導電性金属粉末による強固な導電性のネットワークが形成される。このため、微粉化が生じても集電性が保たれ、接触抵抗が大きくなるのを抑制することができる。
【0019】
本発明において集電体として用いる導電性金属箔としては、例えば銅、ニッケル、鉄、チタン、コバルト等の金属またはこれらの組み合わせからなる合金のものを挙げることができる。特に、活物質粒子中に拡散し易い金属元素を含有するものが好ましい。このような観点からは、銅箔または銅合金箔であることが好ましい。銅元素は、熱処理により活物質粒子中に拡散し易く、焼結における活物質粒子との結合性の向上を期待することができる。表面粗さRaが0.2μm以上である銅箔としては、例えば、電解銅箔及び電解銅合金箔が挙げられる。電解銅箔及び電解銅合金箔は、銅箔の表面に電解法により、銅または銅合金を析出させたものである。また、表面に電解法による銅または銅合金を形成したその他の金属箔であってもよい。このようなものとして、ニッケル箔の表面に電解法により銅または銅合金を析出させたものを挙げることができる。
【0020】
また、本発明において、活物質粒子と混合する導電性金属粉末としては、上記導電性金属箔と同様の材質のものを好ましく用いることができる。具体的には、銅、ニッケル、鉄、チタン、コバルト等の金属またはこれらの組み合わせからなる合金または混合物である。特に、導電性金属粉末としては銅粉末が好ましく用いられる。活物質粒子と導電性金属粉末の混合物を集電体の表面上で焼結することにより、導電性金属箔及び/または導電性金属粉末中の金属成分が活物質粒子中に拡散し、活物質粒子の周辺にこの金属成分が偏在した状態になると考えられる。金属成分として、銅などのような、リチウムと合金化しない金属成分を用いることにより、この金属成分が偏在した箇所において充放電反応時の体積の膨張収縮が抑制されるため、集電体からの活物質の剥離及び集電体材料の微粉化が抑制され、充放電サイクル特性に優れたものとすることができる。
【0021】
本発明において用いる活物質粒子として、ケイ素及び/またはケイ素合金の粉末が挙げられる。ケイ素合金としては、ケイ素と他の1種以上の元素との固溶体、ケイ素と他の1種以上の元素との金属間化合物、ケイ素と他の1種以上の元素との共晶合金などが挙げられる。合金の作製方法としては、アーク溶解法、液体急冷法、メカニカルアロイング法、スパッタリング法、化学気相成長法、焼成法などが挙げられる。特に、液体急冷法としては、単ロール急冷法、双ロール急冷法、及びガスアトマイズ法、水アトマイズ法、ディスクアトマイズ法などの各種アトマイズ法が挙げられる。
【0022】
また、本発明において用いる活物質粒子としては、ケイ素及び/またはケイ素合金の粒子表面を金属等で被覆したものを用いてもよい。被覆方法としては、無電解めっき法、電解めっき法、化学還元法、蒸着法、スパッタリング法、化学気相成長法などが挙げられる。粒子表面を被覆する金属としては、導電性金属箔や導電性金属粉末と同じ金属であることが好ましい。導電性金属箔及び導電性金属粉末と同じ金属を、被覆することにより、焼結の際の集電体及び導電性金属粉末との結合性が大きく向上し、さらに優れた充放電サイクル特性を得ることができる。
【0023】
本発明において用いる活物質粒子として、リチウムと合金化する材料からなる粒子を用いてもよい。リチウムを合金化する材料としては、上記のケイ素及びケイ素合金の他に、ゲルマニウム、錫、鉛、亜鉛、マグネシウム、ナトリウム、アルミニウム、ガリウム、インジウム及びこれらの合金などが挙げられる。
【0024】
本発明において用いる活物質粒子の平均粒径は、特に限定されないが、効果的な焼結を生じるためには、100μm以下であることが好ましく、さらに好ましくは50μm以下、最も好ましくは10μm以下である。活物質粒子の平均粒径が小さいほど、良好なサイクル特性が得られる傾向にある。また、本発明において用いる導電性金属粉末の平均粒径も、特に限定されるものではないが、100μm以下であることが好ましく、さらに好ましくは50μm以下であり、さらに好ましくは10μm以下である。
【0025】
本発明において導電性金属粉末の混合割合は、重量比で活物質粒子1に対して、0.05〜50の範囲内であることが好ましい。導電性金属粉末の混合割合が少な過ぎると、良好な充放電サイクル特性が得られない場合があり、多過ぎると、活物質粒子の混合割合が相対的に少なくなるので、充放電容量が小さくなる。
【0026】
しかしながら、活物質粒子の平均粒径が小さい場合には、導電性金属粉末が混合されていなくとも、すなわち活物質粒子のみでも良好な充放電サイクル特性が得られる場合がある。
【0027】
本発明において、導電性金属箔の厚みは特に限定されるものではないが、10μm〜100μmの範囲であることが好ましい。また、導電性金属箔上の活物質粒子と導電性金属粉末の混合物の層または活物質粒子の層からなる焼結体の厚みは、特に限定されるものではないが、1000μm以下が好ましく、さらに好ましくは10μm〜100μmである。
【0028】
本発明における非酸化性雰囲気下での焼結は、例えば、窒素雰囲気下またはアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で行う。水素雰囲気などの還元性雰囲気下で行ってもよい。焼結する際の熱処理の温度は、導電性金属箔、導電性金属粉末及び活物質粒子の融点以下の温度であることが好ましい。例えば、導電性金属箔及び導電性金属粉末として銅を用いた場合には、融点である1083℃以下であることが好ましく、さらに好ましくは200〜500℃であり、さらに好ましくは300〜450℃である。焼結する方法として、放電プラズマ焼結法やホットプレス法を用いてもよい。
【0029】
活物質粒子として、ケイ素及び/またはケイ素合金を含む粉末を用い、活物質粒子中に銅元素を拡散させる場合、焼結する際の熱処理の温度を高くすると、多量の銅元素が活物質粒子中に拡散し、ケイ素と銅の金属間化合物であるケイ化銅が形成される場合がある。ケイ化銅が形成されると、充放電サイクル特性が悪くなる傾向にあるので、X線回折でケイ化銅の析出が検出されないような条件で焼結することが好ましい。
【0030】
以上のような観点から、上記温度範囲で焼結することが好ましい。
また、本発明においては、活物質粒子と導電性金属粉末とバインダーを含むスラリー、または活物質粒子及びバインダーを含むスラリーを塗布して、集電体である導電性金属箔の上に、混合物の層または活物質粒子の層を形成することができる。バインダーは、焼結のための熱処理後も完全に分解せずに残存していることが好ましい。熱処理後もバインダーが分解せずに残存していることにより、焼結による活物質粒子と集電体との間の密着性の向上及び活物質粒子間の密着性の向上に加え、バインダーによる結着力も加わり、密着性をさらに高めることができる。従って、活物質粒子の微粉化及び活物質粒子の集電体からの剥離が抑制され、さらに良好な充放電サイクル特性を得ることができる。
【0031】
本発明におけるバインダーとしては、ポリイミドが好ましく用いられる。ポリイミドは、例えばポリアミド酸を熱処理することによって得ることできる。この熱処理によりポリアミド酸が脱水縮合して、ポリイミドが生成する。本発明においては、ポリイミドのイミド化率が80%以上のものが好ましい。ポリイミドのイミド化率が80%未満であると、活物質粒子及び集電体との密着性が良好でなくなる場合がある。ここで、イミド化率とは、ポリイミド前駆体に対する生成したポリイミドのモル%である。イミド化率80以上のものは、例えば、ポリアミド酸のNMP(N−メチルピロリドン)溶液を100℃〜400℃の温度で1時間以上熱処理することにより得ることができる。例えば、350℃で熱処理する場合、熱処理時間が約1時間でイミド化率が約80%となり、約3時間でイミド化率は約100%となる。本発明では、焼結のための熱処理後もバインダーは完全に分解せずに残存しているものであることが好ましいので、バインダーとしてポリイミドを用いる場合には、ポリイミドが完全に分解しない600℃以下の温度で焼結することが好ましい。
【0032】
また、バインダーとして、フッ素原子を含むバインダーも好ましく用いることができる。フッ素原子を含むバインダーとしては、ポリフッ化ビニリデン及びポリテトラフルオロエチレンが特に好ましい。ポリフッ化ビニリデンまたはポリテトラフルオロエチレンをバインダーとして用い、バインダーが完全に分解しないような温度で焼結のための熱処理を行なうことにより、さらに良好な充放電サイクル特性を得ることができる。
【0033】
以上のような観点から、焼結の際の熱処理温度は、上述のように、200〜500℃が好ましく、さらに好ましくは300〜450℃である。
また、本発明においては、集電体としての導電性金属箔の上に、活物質粒子と導電性金属粉末の混合物の層または活物質粒子の層を形成した後、焼結する前に、これらの層を導電性金属箔とともに圧延することが好ましい。このような圧延により、混合物の層または活物質粒子の層における充填密度を高めることができ、粒子間の密着性及び粒子と集電体との密着性を高めることができるので、良好な充放電サイクル特性を得ることができる。
【0034】
また、本発明においては、導電性金属箔の表面の凹部に活物質粒子及び/またはバインダーが入り込んでいることが好ましい。導電性金属箔表面の凹部に活物質粒子及び/またはバインダーが入り込むことにより、混合物の層または活物質粒子の層と集電体との密着性をさらに高めることができる。
【0035】
本発明のリチウム二次電池は、上記本発明の負極もしくは上記本発明の電極からなる負極または上記本発明の製造方法により製造された負極と、正極活物質を含む正極と、非水電解質とからなることを特徴としている。
【0036】
本発明のリチウム二次電池に用いる電解質の溶媒は、特に限定されるものではないが、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネートなどの環状カーボネートと、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネートなどの鎖状カーボネートとの混合溶媒が例示される。また、前記環状カーボネートと1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタンなどのエーテル系溶媒との混合溶媒も例示される。また、電解質の溶質としては、LiPF6 、LiBF4 、LiCF3 SO3 、LiN(CF3 SO2)2 、LiN(C2 F5 SO2)2 、LiN(CF3 SO2)( C4 F9 SO2)、LiC(CF3 SO2)3 、LiC(C2 F5 SO2)3 など及びそれらの混合物が例示される。さらに電解質として、ポリエチレンオキシド、ポリアクリロニトリルなどのポリマー電解質に電解液を含浸したゲル状ポリマー電解質や、LiI、Li3 Nなどの無機固体電解質が例示される。本発明のリチウム二次電池の電解質は、イオン導電性を発現させる溶媒としてのリチウム化合物とこれを溶解・保持する溶媒が電池の充電時や放電時あるいは保存時の電圧で分解しない限り、制約なく用いることができる。
【0037】
本発明のリチウム二次電池の正極活物質としては、LiCoO2 、LiNiO2 、LiMn2 O4 、LiMnO2 、LiCo0.5 Ni0.5 O2 、LiNi0.7 Co0.2 Mn0.1 O2 などのリチウム含有遷移金属酸化物や、MnO2 などのリチウムを含有していない金属酸化物が例示される。また、この他にも、リチウムを電気化学的に挿入・脱離する物質であれば、制限なく用いることができる。
【0038】
図2は、本発明のリチウム二次電池用負極の一例を示す模式的断面図である。導電性金属箔11の上には、活物質粒子12と導電性金属粉末13が設けられており、これらは焼結されている。活物質粒子12には、導電性金属箔11からの金属成分が拡散した領域12a及び導電性金属粉末13からの金属成分が拡散した領域12bが形成されている。導電性金属箔11から拡散する金属成分、及び導電性金属粉末13から拡散する金属成分が、リチウムと合金化しない金属成分である場合、これらの拡散領域12a及び12bにおいては、活物質粒子12がリチウムを吸蔵する際に生じる体積の膨張が小さくなる。従って、活物質粒子12の導電性金属箔11からの剥離や、導電性金属粉末13からの剥離が抑制され、さらに活物質粒子12自身の微粉化も抑制されるので、充放電サイクル特性を向上させることができると考えられる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することが可能なものである。
【0040】
(実験1)
〔負極の作製〕
導電性金属粉末としての平均粒径10μmのフレーク状銅粉末と、活物質粒子としての平均粒径50μmのケイ素粉末とを、重量比で4:1(=1:0.25)となるように秤量し、乳鉢で乾式混合した。この混合物90重量部を、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン10重量部を含む8重量%のN−メチルピロリドン溶液に混合し、負極合剤スラリーとした。
【0041】
この負極合剤スラリーを、集電体である表面粗さRaが0.5μmである電解銅箔(厚み15μm)の片面に塗布し、乾燥した後これを圧延した。得られたものを、直径20mmの円板状に切り抜き、これをアルゴン雰囲気下で700℃10時間熱処理し、焼結して負極とした。焼結体の厚み(集電体は含まない)は50μmであった。
【0042】
〔正極の作製〕
出発原料として、Li2 CO3 及びCoCO3 を用いて、Li:Coの原子比が1:1となるように秤量して乳鉢で混合し、これを直径17mmの金型でプレスし、加圧成形した後、空気中において、800℃24時間焼成し、LiCoO2 の焼成体を得た。これを乳鉢で粉砕し、平均粒径20μmに調製した。
【0043】
得られたLiCoO2 粉末90重量部と、導電剤として人口黒鉛粉末5重量部を、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン5重量部を含む5重量%のN−メチルピロリドン溶液に混合し、正極合剤スラリーとした。
この正極合剤スラリーを、集電体であるアルミニウム箔の上に塗布し、乾燥した後圧延した。得られたものを直径20mmの円板状に切り抜き、正極とした。
【0044】
〔電解液の作製〕
電解液として、エチレンカーボネートとジエチレンカーボネートとの等体積混合溶媒に、LiPF6 を1モル/リットル溶解したものを作製した。
【0045】
〔電池の作製〕
上記の正極、負極、及び電解液を用いて、扁平型のリチウム二次電池A1を作製した。
【0046】
図1は、作製したリチウム二次電池の断面模式図であり、正極1、負極2、セパレーター3、正極缶4、負極缶5、正極集電体6、負極集電体7及びポリプロピレン製の絶縁パッキング8などからなる。
【0047】
正極1及び負極2は、セパレーター3を介して対向している。これらは正極缶4及び負極缶5が形成する電池ケース内に収納されている。正極1は、正極集電体6を介して正極缶4に接続され、負極2は負極集電体7を介して負極缶5に接続され、二次電池としての充電及び放電が可能な構造となっている。
【0048】
(実験2)
ケイ素と、ニッケルまたは銅を原子比で9:1となるように混合し、単ロール急冷法により、Si9 Ni合金及びSi9 Cu合金を作製した。これらの合金を乳鉢で平均粒径50μmとなるように粉砕した。実験1において、ケイ素粉末の代わりに、これらの合金粉末を用いる以外は、実験1と同様にして電池A2及びA3を作製した。電池A2はSi9 Ni合金を用いたものであり、電池A3はSi9 Cu合金を用いたものである。
【0049】
(実験3)
平均粒径50μmのケイ素粉末の表面を、無電解めっき法によりニッケルで被覆した。得られたものについて原子吸光法(ICP)で確認したところ、ニッケルによるケイ素粉末の被覆量は、全体に対して0.5重量%であった。
実験1において、ケイ素粉末の代わりに、このニッケルを被覆したケイ素粉末を用いる以外は、実験1と同様にして電池A4を作製した。
【0050】
(実験4)
ニッケル箔及びステンレス箔の表面に電解法により、銅を析出させ、銅被覆ニッケル箔(厚み15μm)及び銅被覆ステンレス箔(厚み15μm)を作製した。これらの表面粗さRaは、いずれも0.5μmであった。
【0051】
実験1において、電解銅箔の代わりに、これらの銅被覆ニッケル箔及び銅被覆ステンレス箔を用いる以外は、実験1と同様にして、電池A5及びA6を作製した。電池A5は銅被覆ニッケル箔を用いたものであり、電池A6は銅被覆ステンレス箔を用いたものである。
【0052】
また、表面粗さRaが0.5μmである電解ニッケル箔及び電解鉄箔を、実験1において電解銅箔の代わりに用いる以外は、実験1と同様にして電池A7及びA8を作製した。電池A7は電解ニッケル箔を用いたものであり、電池A8は電解鉄箔を用いたものである。
【0053】
(実験5)
実験1において、フレーク状銅粉末の代わりに、平均粒径10μmのフレーク状ニッケル粉末または平均粒径10μmのフレーク状鉄粉末を用いる以外は、実験1と同様にして電池A9及びA10を作製した。電池A9はフレーク状ニッケル粉末を用いたものであり、電池A10はフレーク状鉄粉末を用いたものである。
【0054】
また、実験1で用いたフレーク状銅粉末と、平均粒径10μmのフレーク状ニッケル粉末を等重量で混合したものを作製し、これを実験1においてフレーク状銅粉末の代わりに用いる以外は、実験1と同様にして電池A11を作製した。
【0055】
(実験6)
実験1において、表面粗さRaが0.5μmである電解銅箔の代わりに、表面粗さRaが0.2μmである電解銅箔を用いて、電池A12を作製した。
また、実験1において、表面粗さRaが0.5μmである電解銅箔の代わりに、表面粗さRaが0.1μmである圧延銅箔を用いて、電池B1を作製した。
【0056】
〔充放電サイクル特性の評価〕
上記の電池A1〜A12及びB1について、充放電サイクル特性を評価した。各電池を、25℃において、電流値1mAで4.2Vまで充電した後、電流値1mAで2.7Vまで放電し、これを1サイクルの充放電とした。1サイクル目の放電容量の80%に達するまでのサイクル数を測定し、サイクル寿命とした。結果を表1に示す。なお、各電池のサイクル寿命は、電池A1のサイクル寿命を100とした指数である。
【0057】
【表1】
【0058】
表1から明らかなように、表面粗さRaが0.2μm以上である金属箔を用いた電池A1〜A12は、表面粗さRaが0.1μmである金属箔を用いた電池B1に比べ、サイクル寿命が長いことがわかる。これは、表面粗さRaが0.2μm以上の金属箔を用いることにより、活物質粒子と導電性金属粉末及び導電性金属箔との焼結が効果的に生じ、活物質粒子の集電体に対する密着性が多く向上したためと考えられる。
【0059】
(実験7)
ここでは、サイクル特性に与える焼結の影響について検討した。
実験1において、負極合剤スラリーを電解銅箔に塗布し、乾燥して圧延した後、熱処理を行わなかった負極を作製し、これを用いて電池B2を作製した。この電池について、上記と同様にサイクル特性を評価した。なお、サイクル寿命は電池A1のサイクル寿命を100とした指数である。表2には、電池A1のサイクル寿命も併せて示す。
【0060】
【表2】
【0061】
表2から明らかなように、熱処理を行った電池A1の方が、熱処理を行わなかった電池B2に比べ、遥かに優れたサイクル特性を示している。これは、熱処理を行うことにより、活物質粒子と導電性金属粉末及び導電性金属箔の密着性が向上するとともに、導電性金属箔及び導電性金属粉末からの金属成分が活物質粒子中に拡散し、この拡散領域のネットワークが形成され、集電性が向上したことによるものと考えられる。
【0062】
(実験8)
ここでは、導電性金属粉末の混合量とサイクル特性との関係を検討した。
実験1において、フレーク状銅粉末の混合量を、重量比で、ケイ素粉末1に対して、1(銅粉末量50重量%)、0.5(銅粉末量33.3重量%)、0.125(銅粉末量11.1重量%)、及び0(銅粉末量0重量%)となるように変化させた以外は、実験1と同様にして、電池A13、電池A14、電池A15、及び電池A16を作製した。
【0063】
これらの電池について、上記と同様にサイクル特性を評価した。結果を表3に示す。なお、各電池のサイクル寿命は、電池A1のサイクル寿命を100とした指数である。
【0064】
【表3】
【0065】
表3から明らかなように、フレーク状銅粉末を混合した電池A1及びA13〜A15は、フレーク状銅粉末を混合していない電池A16に比べ、遥かに良好なサイクル寿命を示していることがわかる。これは、銅粉末を混合することにより、活物質粒子であるケイ素粉末の密着性が向上し、さらにはケイ素粉末の周りに銅粉末による強固な導電性のネットワークが形成されるため、集電性が向上したものと考えられる。
【0066】
(実験9)
ここでは、熱処理温度、ケイ素粉末の平均粒径、及び導電性金属粉末の平均粒径とサイクル寿命との関係を検討した。
【0067】
実験1において、熱処理条件、ケイ素粉末の平均粒径、及び導電性金属粉末の平均粒径及び種類を、表4に示すように変更した以外は、実験1と同様にして、電池A17〜A24を作製した。これらの電池について、実験1と同様にしてサイクル特性を評価した。結果を表4に示す。なお、各電池のサイクル寿命は、電池A1のサイクル寿命を100とした指数である。
【0068】
【表4】
【0069】
表4から明らかなように、熱処理温度を200℃〜500℃の範囲とすることにより、サイクル特性が著しく向上することがわかる。熱処理温度としては、400℃程度が特に好ましいことがわかる。また、電池A1と電池A18及び電池A17と電池A20との比較から明らかなように、ケイ素粉末の平均粒径を50μmから3μmに小さくすることにより、著しくサイクル特性が向上している。
【0070】
図3は、電池A18及び電池A20の負極のX線回折プロファイルを示す図である。図3から明らかなように、熱処理を400℃で行った電池A20の電極では、ケイ化銅のピークは認められていないが、700℃で熱処理を行った電池A18の電極では、ケイ化銅のピークが認められる。従って、700℃の温度で熱処理することにより、ケイ素粉末に過剰の銅元素が拡散しケイ化銅が析出しているものと思われる。従って、より良好なサイクル特性を得るためには、ケイ化銅が生じないような熱処理条件で焼結することが好ましいことがわかる。
【0071】
図4及び図5は、電池A20に用いた負極の断面を示す走査型電子顕微鏡(SEM)写真である。図4の倍率は1000倍であり、図5の倍率は5000倍である。なお、観察に用いたサンプルは、樹脂で包埋し、スライスしたものである。
【0072】
図4及び図5から明らかなように、ケイ素粉末及び導電性粉末が密に充填した状態で、電解銅箔の表面に接触していることがわかる。
また、電解銅箔表面の凹部にケイ素粉末及びバインダーが密に入り込んでいることがわかる。
【0073】
また、バインダーとして用いたポリフッ化ビニリデン(PVdF)を、400℃及び700℃で熱処理し、熱処理後の赤外線吸収スペクトル(IRスペクトル)を観察した。400℃で熱処理したものにおいては、PVdF及びその分解生成物のピークが検出されたが、700℃で熱処理したものにおいては、PVdFのピークは完全に消失していた。従って、熱処理を400℃で行った電極を用いた電池において優れたサイクル特性が得られた原因として、焼結によるケイ素粒子間及びケイ素粒子と銅箔間の密着性の向上に加え、残存したバインダーによる結着力が働いていることにより、ケイ素粒子間及びケイ素粒子と銅箔間の密着性がさらに高まっていることが考えられる。
【0074】
(実験10)
ここでは、バインダーの種類とサイクル寿命との関係を検討した。
実験1において、バインダーとしてポリビニルピロリドン(PVP)を用い、ケイ素粉末として平均粒径3μmのものを用い、熱処理温度を400℃10時間とする以外は、実験1と同様にして、電池A25を作製した。この電池を用いてサイクル特性の評価を同様にして行い、その結果を表5に示した。表5には、電池A1及び電池A21の結果も併せて示す。なお、各電池のサイクル寿命は、電池A1のサイクル寿命を100とした指数である。
【0075】
【表5】
【0076】
表5から明らかなように、バインダーとしてフッ素原子を含むPVdFを用いることにより、サイクル特性が良好になることがわかる。
なお、バインダーとしてPVdFを用い、400℃で熱処理した電池A21の電極において、活物質であるケイ素粉末の表面に、ケイ素のフッ化物が存在することが、電子分光分析(XPS)により確かめられている。
【0077】
(実験11)
ここでは、導電性金属粉末の種類とサイクル寿命との関係を検討した。
実験1において、ケイ素粉末として平均粒径3μmのものを用い、導電性金属粉末として表6に示すものを用い、熱処理温度を400℃、30時間としたこと以外は実験1と同様にして電池A26〜A32を作製した。また、導電性金属粉末の代わりにケッチェンブラックを用いて電池B3を作製した。これらの電池を用いて同様に、サイクル特性の評価を行なった。その結果を表6に示す。なお、サイクル寿命は電池A1のサイクル寿命を100とした指数である。表6には、電池A19及び電池A24の結果も併せて示す。
【0078】
【表6】
【0079】
表6から明らかなように、いずれの導電性金属粉末を用いた電極においても、優れたサイクル特性を示すことがわかる。これは、導電性金属粉末によりケイ素粉末の周りに導電性のネットワークが形成され、高い集電性が得られているためと考えられる。しかし、導電性金属粉末の代わりにケッチェンブラックを用いた場合では、サイクル寿命が短くなっていることがわかる。これは、ケッチェンブラックの密度が小さく、かさ高いため、他の電池と同重量分のバインダー量では、粒子間の結着力を得るには不十分な量であったためと考えられる。
【0080】
(実験12)
ここでは、電極作製工程における圧延の有無とサイクル寿命との関係を検討した。
【0081】
実験1において、電解銅箔の表面上に負極材料のスラリーを塗布した後、圧延しなかったこと以外は、実験1と同様にして、電池A33を作製した。この電池を用いて同様に、サイクル特性の評価を行った。評価結果を表7に示した。表7に示すサイクル寿命は、電池A1のサイクル寿命を100とした指数である。
【0082】
【表7】
【0083】
表7から明らかなように、電極作製工程において圧延を行うことにより、サイクル特性が良好になっていることがわかる。これは、圧延を行うことにより、活物質粒子がさらに密に充填され、活物質粒子間の接触が良好になるとともに、活物質粒子と導電性金属粉末及び集電体との接触面積が増大し、効果的に焼結が行われるとともに、集電特性が高められたためと考えられる。
【0084】
(実験13)
ここでは、導電性金属粉末であるフレーク状銅粉末を混合せずに、ケイ素粉末のみを用いて電極を作製した。表8に示す銅箔及び平均粒径のケイ素粉末を用い、表8に示す熱処理条件とする以外は、実験1と同様にして、電池C1〜C3及びB4を作製した。これらの電池を用いて、サイクル特性を評価した。その結果を表8に示す。なお、各電池のサイクル寿命は、電池A1のサイクル寿命を100とした指数である。
【0085】
【表8】
【0086】
表8から明らかなように、平均粒径の小さなケイ素粉末を用い、熱処理温度を400℃とすることにより、サイクル特性を飛躍的に向上できることがわかる。これは、小さな平均粒径のケイ素粉末を用いることにより、焼結が効果的に生じ、ケイ素粒子間及びケイ素粒子と銅箔間の密着性が向上したためと考えられる。
【0087】
また、電池C1と電池B4との比較から明らかなように、表面粗さRaが0.2μm以上の金属箔を用いることにより、サイクル特性が良好になることがわかる。
【0088】
図6は、電池C1及び電池C3の負極のX線回折プロファイルを示す図である。図6から明らかなように、400℃で熱処理した電池C1の電極ではケイ化銅のピークは認められないが、700℃で熱処理した電池C3の電極ではケイ化銅のピークが認められている。従って、導電性金属粉末を混合せずにケイ素粉末のみを用いた場合においても、X線回折でケイ化銅の析出が検出されないような熱処理温度で焼結することが好ましいことがわかる。
【0089】
(実験14)
ここでは、導電性金属粉末であるフレーク状銅粉末を混合せずに、ケイ素粉末のみを用いた電極におけるバインダーの種類とサイクル寿命の関係について検討した。実験1において、平均粒径3μmのケイ素粉末を用い、フレーク状銅粉末を混合せず、熱処理条件及びバインダーを表9に示すものとしたこと以外は実験1と同様にして電池D1〜D5を作製した。なお、バインダーとしてポリイミドを用いる場合は、ケイ素粉末90重量部を、ポリアミド酸10重量部を含む18重量%のN−メチルピロリドン溶液に混合したものを負極合剤スラリーとし、塗布後、熱処理し、電極の作製を行なった。電極における400℃での熱処理後のポリイミドのイミド化率は100%であった。また、バインダーとして、スチレンブタジエンゴム(SBR)及びポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を用いる場合は、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)1重量部を含む3重量%の水溶液と、スチレンブタジエンゴム(SBR)10重量部を含む48重量%の水性分散液またはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)10重量部を含む60重量%の水性分散液との混合物にケイ素粉末90重量部を混合したものを負極合剤スラリーとして用い、電極の作製を行なった。また、バインダーとしてポリビニルピロリドン(PVP)を用いる場合は、ケイ素粉末90重量部を、ポリビニルピロリドン(PVP)10重量部を含む8重量%のN−メチルピロリドン溶液に混合したものを負極合剤スラリーとして用い、電極の作製を行った。
【0090】
これらの電極を用いて実験1と同様にして電池D1〜D5を作製し、サイクル特性の評価を行なった。その結果を表9に示す。なお、各電池のサイクル寿命は、電池A1のサイクル寿命を100とした指数である。
【0091】
バインダーの熱分解開始温度は、バインダーの熱重量測定において、重量が減少し始めた温度とした。
【0092】
【表9】
【0093】
表9からわかるように、分解開始温度の高いバインダーを用いた方が優れたサイクル特性を示すことがわかる。これは、熱処理後もバインダーが完全に分解せずに残存していることにより、焼結による活物質と集電体間及び活物質粒子間の密着性の向上に加え、バインダーによる結着力も加わり、さらに密着性の高い電極が得られたためと考えられる。
【0094】
(実験15)
ここでは、導電性金属粉末であるフレーク状銅粉末を混合せずに、ケイ素粉末のみを用いた電極におけるケイ素粉末粒径とサイクル寿命の関係について検討した。実験14でのバインダーとしてポリイミドを用いた場合において、熱処理条件及びケイ素粉末の平均粒径を表10に示すものとしたこと以外は実験1と同様にして電池D6〜D10を作製した。これらの電池を用いて実験1と同様に、サイクル特性の評価を行なった。その結果を表10に示す。各電池のサイクル寿命は、電池A1のサイクル寿命を100とした指数である。なお、表10には電池A1及び電池C2の結果も併せて示す。
【0095】
【表10】
【0096】
表10から明らかなように、平均粒径10μm以下のケイ素粉末を用いた方が優れたサイクル特性を示していることがわかる。
【0097】
(実験16)
ここでは、導電性金属粉末であるフレーク状銅粉末を混合せずに、ケイ素粉末のみを用いた電極におけるバインダー量とサイクル特性の関係について検討した。実験1において、平均粒径3μmのケイ素粉末を用いフレーク状銅粉末を混合せず、熱処理条件及びバインダーを表11に示すものとしたこと以外は実験1と同様にして電池D11〜D16を作製した。なお、バインダーとして、ポリイミドを用いた場合は、実験14でのバインダーとしてポリイミドを用いた場合と同様にして電極を作製した。これらの電池を用いて実験1と同様に、サイクル特性の評価を行なった。その結果を表11に示す。各電池のサイクル寿命は、電池A1のサイクル寿命を100とした指数である。なお、電池A1、D1及びD2の結果も併せて表11に示す。
【0098】
【表11】
【0099】
表11から明らかなように、バインダー量が5.3重量%以上、好ましくは10重量%以上のものが優れたサイクル特性を示していることがわかる。これは、Li吸蔵放出時の活物質粒子の大きな体積変化の際にも活物質粒子と集電体間及び活物質粒子間の密着性を保つのに、充分な量のバインダーが存在するためと考えられる。
【0100】
【発明の効果】
本発明によれば、充放電サイクル特性に優れたリチウム二次電池用負極及びリチウム二次電池とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う実施例において作製したリチウム二次電池を示す模式的断面図。
【図2】本発明に従う一例のリチウム二次電池用負極を示す模式的断面図。
【図3】実施例において作製した電池A18及びA20の負極のX線回折プロファイルを示す図。
【図4】実施例において作製した電池A20の負極の断面の走査型電子顕微鏡写真を示す図(倍率1000倍)。
【図5】実施例において作製した電池A20の負極の断面の走査型電子顕微鏡写真を示す図(倍率5000倍)。
【図6】実施例において作製した電池C1及びC3の負極のX線回折プロファイルを示す図。
【符号の説明】
1…正極
2…負極
3…セパレーター
4…正極缶
5…負極缶
6…正極集電体
7…負極集電体
8…絶縁パッキング
11…導電性金属箔
12…活物質粒子
12a,12b…拡散領域
13…導電性金属粉末
Claims (38)
- 表面粗さRaが0.2μm以上、10μm以下である導電性金属箔を集電体とし、ケイ素及び/またはケイ素合金を含む活物質粒子と導電性金属粉末とバインダーの混合物の層を前記集電体の表面上で非酸化性雰囲気下に焼結して得られ、前記バインダーが、焼結のための熱処理後に残存していることを特徴とするリチウム二次電池用負極。
- 前記導電性金属箔及び/または前記導電性金属粉末中の金属成分が、前記活物質粒子中に拡散していることを特徴とする請求項1に記載のリチウム二次電池用負極。
- 前記導電性金属粉末が銅または銅合金を含む粉末であることを特徴とする請求項1または2に記載のリチウム二次電池用負極。
- 表面粗さRaが0.2μm以上、10μm以下である導電性金属箔を集電体とし、ケイ素及び/またはケイ素合金を含む活物質粒子とバインダーの層を前記集電体の表面上で非酸化性雰囲気下に焼結して得られ、前記バインダーが、焼結のための熱処理後に残存していることを特徴とするリチウム二次電池用負極。
- 前記導電性金属箔中の金属成分が、前記活物質粒子中に拡散していることを特徴とする請求項4に記載のリチウム二次電池用負極。
- 前記導電性金属箔が、銅箔もしくは銅合金箔、または表面に銅層を設けた金属箔もしくは表面に銅合金層を設けた金箔層であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のリチウム二次電池用負極。
- 前記導電性金属箔が、電解銅箔もしくは電解銅合金箔、または表面に電解銅を設けた金属箔もしくは表面に電解銅合金を設けた金属箔であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のリチウム二次電池用負極。
- 前記活物質粒子に拡散する金属成分が銅であることを特徴とする請求項2、3及び5〜7のいずれか1項に記載のリチウム二次電池用負極。
- 前記導電性金属箔表面の凹部分に前記活物質粒子が入り込んでいることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のリチウム二次電池用負極。
- 前記バインダーが、ポリイミドであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のリチウム二次電池用負極。
- 前記ポリイミドが、ポリアミド酸を熱処理することにより縮合させて得られたポリイミドであることを特徴とする請求項10に記載のリチウム二次電池用負極。
- 前記バインダーが、フッ素原子を含むバインダーの熱処理後のものであることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載のリチウム二次電池用負極。
- 前記バインダーが、ポリフッ化ビニリデンまたはポリテトラフルオロエチレンの熱処理後のものであることを特徴とする請求項12に記載のリチウム二次電池用負極。
- 前記導電性金属箔表面の凹部分に前記活物質粒子及び/または前記バインダーが入り込んでいることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載のリチウム二次電池用負極。
- 前記活物質粒子の平均粒径が10μm以下であることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載のリチウム二次電池用負極。
- 前記活物質粒子に金属成分が拡散した領域においてX線回折でケイ化銅が検出されないことを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載のリチウム二次電池用負極。
- 前記活物質粒子がケイ素粉末であることを特徴とする請求項1〜16のいずれか1項に記載のリチウム二次電池用負極。
- 前記焼結のための熱処理温度が200℃〜500℃の範囲内であることを特徴とする請求項1〜17のいずれか1項に記載のリチウム二次電池用負極。
- 表面粗さRaが0.2μm以上、10μm以下である導電性金属箔の表面上に、ケイ素及び/またはケイ素合金を含む活物質粒子と導電性金属粉末とバインダーの混合物の層を形成する工程と、
前記混合物の層を前記導電性金属箔の表面上に配置した状態で非酸化性雰囲気下に前記バインダーが熱処理後に残存する温度で焼結する工程とを備えることを特徴とするリチウム二次電池用負極の製造方法。 - 前記活物質粒子、前記導電性金属粉末、及びバインダーを含むスラリーを前記導電性金属箔の表面上に塗布することにより、前記混合物の層を前記導電性金属箔の表面上に形成することを特徴とする請求項19に記載のリチウム二次電池用負極の製造方法。
- 前記導電性粉末が、銅及び/または銅合金を含む粉末であることを特徴とする請求項19または20に記載のリチウム二次電池用負極の製造方法。
- 表面粗さRaが0.2μm以上、10μm以下である導電性金属箔の表面上に、ケイ素及び/またはケイ素合金を含む活物質粒子とバインダーの層を形成する工程と、
前記活物質粒子とバインダーの層を前記導電性金属箔の表面上に配置した状態で非酸化性雰囲気下に前記バインダーが熱処理後に残存する温度で焼結する工程とを備えることを特徴とするリチウム二次電池用負極の製造方法。 - 前記活物質粒子及びバインダーを含むスラリーを前記導電性金属箔の表面上に塗布することにより、前記活物質粒子とバインダーの層を前記導電性金属箔の表面上に形成することを特徴とする請求項22に記載のリチウム二次電池用負極の製造方法。
- 前記焼結工程の前に、前記混合物の層または前記活物質粒子とバインダーの層を前記導電性金属箔の表面上に配置した状態で圧延することを特徴とする請求項19〜23のいずれか1項に記載のリチウム二次電池用負極の製造方法。
- 前記導電性金属箔が、銅箔もしくは銅合金箔、または表面に銅層を設けた金属箔もしくは表面に銅合金層を設けた金属箔であることを特徴とする請求項19〜24のいずれか1項に記載のリチウム二次電池用負極の製造方法。
- 前記導電性金属箔が、銅電解箔もしくは電解銅合金箔、または表面に電解銅を設けた金属箔もしくは表面に電解銅合金を設けた金属箔であることを特徴とする請求項19〜25のいずれか1項に記載のリチウム二次電池用負極の製造方法。
- 前記焼結によって、前記導電性金属箔及び/または前記導電性粉末の金属成分が、前記活物質粒子中に拡散することを特徴とする請求項19〜26のいずれか1項に記載のリチウム二次電池用負極の製造方法。
- X線回折で前記金属成分とケイ素との金属間化合物の析出が検出されないような条件で焼結することを特徴とする請求項27に記載のリチウム二次電池用負極の製造方法。
- 前記活物質粒子中に拡散する金属成分が銅元素であることを特徴とする請求項27または28に記載のリチウム二次電池用負極の製造方法。
- X線回折でケイ化銅の析出が検出されないような条件で焼結することを特徴とする請求項29に記載のリチウム二次電池用負極の製造方法。
- 200℃〜500℃の範囲内の温度で熱処理して焼結することを特徴とする請求項19〜30のいずれか1項に記載のリチウム二次電池用負極の製造方法。
- 前記バインダーが、ポリイミドであることを特徴とする請求項19〜31のいずれか1項に記載のリチウム二次電池用負極の製造方法。
- 前記ポリイミドが、ポリアミド酸を熱処理することにより縮合させて得られたポリイミドであることを特徴とする請求項32に記載のリチウム二次電池用負極の製造方法。
- 前記バインダーがフッ素原子を含むバインダーであることを特徴とする請求項19〜31のいずれか1項に記載のリチウム二次電池用負極の製造方法。
- 前記バインダーがポリフッ化ビニリデンまたはポリテトラフルオロエチレンであることを特徴とする請求項34に記載のリチウム二次電池用負極の製造方法。
- 前記活物質粒子の平均粒径が10μm以下であることを特徴とする請求項19〜35のいずれか1項に記載のリチウム二次電池用負極の製造方法。
- 前記活物質粒子がケイ素粉末であることを特徴とする請求項19〜36のいずれか1項に記載のリチウム二次電池用負極の製造方法。
- 請求項1〜18のいずれか1項に記載の負極または請求項19〜37のいずれか1項に記載の方法により製造された負極と、正極活物質を含む正極と、非水電解質とからなることを特徴とするリチウム二次電池。
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