JP2004127535A - リチウム二次電池用負極及びリチウム二次電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】ケイ素及び/またはケイ素合金を含む活物質粒子とバインダーとを含む活物質層を導電性金属箔からなる集電体の表面上に設置した後、これを非酸化性雰囲気下に焼結して得られるリチウム二次電池用負極において、電極内の強度及び集電性を高め、充放電サイクル特性を向上させる。
【解決手段】活物質の一次粒子の平均粒径が1μm未満であり、活物質層において一次粒子が均一に分散し、活物質の一次粒子とバインダーが均一に混合し分布していることを特徴としている。
【選択図】 図1
【解決手段】活物質の一次粒子の平均粒径が1μm未満であり、活物質層において一次粒子が均一に分散し、活物質の一次粒子とバインダーが均一に混合し分布していることを特徴としている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リチウム二次電池用負極及びその製造方法並びにそれを用いたリチウム二次電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、高出力及び高エネルギー密度の新型二次電池の1つとして、非水電解液を用い、リチウムイオンを正極と負極の間で移動させて充放電を行うリチウム二次電池が利用されている。
【0003】
このようなリチウム二次電池用負極として、平均粗さ0.03μm以上の集電体上にケイ素を含む活物質を結着剤により付着させたものが提案されている(特許文献1)。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−12088号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ケイ素を含む活物質は、リチウムを吸蔵・放出する際に体積が膨張・収縮するため、充放電に伴い活物質が微粉化したり、活物質が集電体から剥離することが知られている。このため、集電性が低下し、充放電サイクル特性が悪くなるという問題があった。
【0006】
本発明の目的は、電極内の強度及び集電性を高めることができ、充放電サイクル特性に優れたリチウム二次電池用負極及びその製造方法並びにこれを用いたリチウム二次電池を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のリチウム二次電池用負極は、ケイ素及び/またはケイ素合金を含む活物質の粒子とバインダーとを含む活物質層を導電性金属箔からなる集電体の表面上に配置した後、これを非酸化性雰囲気下に焼結して得られるものであり、活物質の一次粒子の平均粒径が1μm未満であり、活物質層において活物質の一次粒子が均一に分散し、活物質の一次粒子とバインダーが均一に混合し分布していることを特徴としている。
【0008】
本発明においては、一次粒子の平均粒径が1μm未満である活物質を、活物質層において均一に分散させている。このため、活物質の微細な一次粒子の周囲にバインダーが均一に存在している。このため、充放電反応によるリチウムの吸蔵・放出に伴う活物質の体積の膨張・収縮が生じても、バインダーが破壊されにくく、電極内の強度及び集電性を高めることができる。従って、充放電サイクル特性を向上させることができる。
【0009】
活物質の一次粒子の平均粒径が1μm以上であると、本発明の効果が得られず、充放電サイクル特性を十分に向上させることができない。
本発明の製造方法は、上記本発明のリチウム二次電池用負極を製造することができる方法であり、一次粒子の平均粒径が1μm未満であるケイ素及び/またはケイ素合金を含む活物質を、一次粒子の状態まで解砕してバインダー溶液中に含むスラリーを調製する工程と、該スラリーを導電性金属箔からなる集電体の上に塗布して活物質層を形成する工程と、活物質層を集電体の上に配置した状態で非酸化性雰囲気下に焼結する工程とを備えることを特徴としている。
【0010】
本発明の製造方法においては、活物質を一次粒子の状態まで解砕してバインダー溶液中に含ませることにより、スラリーを調製している。一次粒子の状態まで解砕してバインダー溶液中に含ませることにより、活物質の一次粒子が均一に分散した活物質層を形成することができる。本発明において、一次粒子の状態まで解砕するとは、一次粒子が凝集した状態の二次粒子の凝集構造を破壊し、一次粒子の状態で分散させることを意味している。一次粒子の状態まで解砕してバインダー溶液中に含ませる方法として、具体的には、活物質の二次粒子を解砕して分散させた後、バインダー溶液中に添加する方法や、バインダー溶液中において活物質の二次粒子を解砕して分散させる方法が挙げられる。
【0011】
予め二次粒子を解砕して分散させる方法としては、乳鉢、ロールミル、サンドミル、ボールミル、アトライター等を用い二次粒子を解砕し分散させる方法が挙げられる。
【0012】
バインダー溶液中において活物質の二次粒子を解砕して分散させる方法としては、活物質を含んだバインダー溶液を、乳鉢、ミキサー、ホモジナイザー、ディゾルバー、ニーダ、ロールミル、サンドミル、ボールミル等の攪拌混合機または分散機を用いて混合分散させる方法が挙げられる。
【0013】
なお、二次粒子を解砕して分散させる際は、一次粒子の破壊が生じる程の大きなエネルギーを粒子に与えないことが好ましい。
本発明における活物質の一次粒子の粒度分布は、できる限り狭いことが好ましい。幅広い粒度分布である場合、粒度が大きく異なる活物質の粒子間においては、リチウムの吸蔵・放出に伴う体積の膨張・収縮の絶対量に大きな差が存在するため、活物質層内で歪みが生じ易くなり、バインダーが破壊され易くなり、電極内の集電性が低下する傾向にある。
【0014】
本発明における活物質の一次粒子の平均粒径は、例えば、レーザー回折式粒度分布測定装置により測定することができる。なお、実施例においてはレーザー回折式粒度分布測定装置により平均粒径を測定している。
【0015】
本発明においては、活物質層が配置されている集電体の表面の表面粗さRaが、0.2μm以上であることが好ましい。このような表面粗さRaを有する集電体を用いることにより、活物質層と集電体との接触面積を大きくすることができ、活物質層と集電体との密着性を向上させることができる。このため、電極内の集電性の低下をさらに向上させることができる。集電体の両面に活物質層を配置する場合には、集電体の両面の表面粗さが0.2μm以上であることが好ましい。
【0016】
また、上記の表面粗さRaと局部山頂の平均間隔Sは、100Ra≧Sの関係を有することが好ましい。
表面粗さRa及び局部山頂の平均間隔Sは、日本工業規格(JIS B 0601−1994)に定められている。表面粗さRa及び局部山頂の平均間隔Sは、例えば、表面粗さ計により測定することができる。
【0017】
本発明においては、表面に粗面化処理が施された集電体を用いてもよい。このような粗面化処理としては、めっき法、気相成長法、エッチング法、及び研磨法などが挙げられる。めっき法及び気相成長法は、金属箔集電体の上に、表面に凹凸を有する層を形成することにより表面を粗面化する方法である。めっき法としては、電解めっき法及び無電解めっき法が挙げられる。また、気相成長法としては、スパッタリング法、CVD法、蒸着法などが挙げられる。エッチング法としては物理的エッチングや化学的エッチングによる方法が挙げられる。また、研磨法としては、サンドペーパーによる研磨やブラスト法による研磨などが挙げられる。
【0018】
本発明において用いる集電体は、導電性金属箔からなるものであれば特に限定されるものではない。集電体の具体例としては、銅、ニッケル、鉄、チタン、コバルト等の金属またはこれらの組み合わせからなる合金の金属箔が挙げられる。特に、活物質粒子中に拡散し易い金属元素を含有するものが好ましく用いられる。このようなものとして、銅元素を含む金属箔、特に銅箔及び銅合金箔が挙げられる。銅元素は、熱処理によってケイ素中に拡散し易いため、焼結処理を負極に施すことにより、集電体と活物質層との密着性の向上が期待できる。
【0019】
また、集電体表面に、銅元素を含む層が設けられた金属箔を集電体として用いてもよい。すなわち、銅以外の金属元素からなる金属箔の表面に、銅または銅合金層を形成したものを用いることができる。このような金属箔としては、電解めっき法により銅や銅合金のめっき膜を金属箔上に形成したものが挙げられる。具体的には、ニッケル箔の表面に銅または銅合金のめっき膜を形成したものが挙げられる。
【0020】
本発明において、集電体の厚みは特に限定されるものではないが、10〜100μmの範囲であることが好ましい。
本発明において、集電体の表面粗さRaの上限は、特に限定されるものではないが、集電体の厚みが10〜100μmの範囲であることが好ましいので、集電体の表面粗さRaの上限は実質的には10μm以下であることが好ましい。
【0021】
本発明において、活物質層の厚みXは、集電体の厚みY及びその表面粗さRaと、5Y≧X、及び250Ra≧Xの関係を有することが好ましい。このような関係を満足することにより、集電体におけるしわなどの変形の発生を抑制し、集電体からの活物質層の剥離を抑制することができる。
【0022】
活物質層の厚みXは、特に限定されるものではないが、1000μm以下が好ましく、さらに好ましくは10〜100μmである。
本発明のリチウム二次電池用負極は、活物質層を集電体の表面上に配置した後、これを非酸化性雰囲気下に焼結して得られる。非酸化性雰囲気下での焼結は、例えば、窒素雰囲気下またはアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で行う。水素雰囲気などの還元性雰囲気下で行ってもよい。焼結する際の熱処理温度は、集電体及び活物質粒子の融点以下の温度であることが好ましい。例えば、集電体として銅箔を用いた場合には、融点1083℃以下であることが好ましい。一般に、焼結のための熱処理温度は200〜500℃の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは300〜450℃の範囲である。焼結する方法としては、放電プラズマ焼結法や、ホットプレス法を用いてもよい。
【0023】
また、本発明において、集電体の上に活物質を形成した後、焼結する前にこの活物質層を集電体とともに圧延することが好ましい。このような圧延により、活物質層における充填密度を高めることができ、活物質の粒子間の密着性及び活物質の粒子と集電体との密着性を高めることができるので、さらに良好な充放電サイクル特性を得ることができる。
【0024】
本発明において用いるバインダーは、焼結のための熱処理後も完全に分解せずに残存しているものが好ましい。熱処理後もバインダーが分解せずに残存していることにより、焼結による活物質の粒子と集電体間及び活物質の粒子間の密着性の向上に加え、バインダーによる結着力も加わり、密着性をさらに高めることができる。また、表面粗さRaが0.2μm以上の導電性金属箔を集電体として用いている場合、集電体の表面の凹凸部分にバインダーが入り込むことにより、バインダーと集電体の間にアンカー効果が発現し、さらに密着性が向上する。このため、リチウムの吸蔵・放出の際の活物質の体積の膨張・収縮による集電体からの活物質層の剥離を抑制することができ、良好な充放電サイクル特性を得ることができる。
【0025】
本発明におけるバインダーとしては、ポリイミドが好ましく用いられる。ポリイミドとしては、熱可塑性ポリイミド、熱硬化性ポリイミドが挙げられる。なお、ポリイミドは、ポリアミド酸を熱処理することによっても得ることができる。
【0026】
ポリアミド酸の熱処理により得られるポリイミドは、ポリアミド酸が熱処理により脱水縮合してポリイミドとなるものである。ポリイミドのイミド化率は80%以上のものが好ましい。イミド化率とは、ポリイミド前駆体(ポリアミド酸)に対する生成したポリイミドのモル%である。イミド化率80%以上のものは、例えば、ポリアミド酸のN−メチル−2−ピロリドン(NMP)溶液を100〜400℃の温度で1時間以上熱処理することにより得ることができる。例えば、350℃で熱処理する場合、熱処理時間が約1時間でイミド化率80%となり、約3時間でイミド化率は100%となる。
【0027】
本発明においては、焼結のための熱処理後もバインダーは完全に分解せずに残存していることが好ましいので、バインダーとしてポリイミドを用いる場合は、ポリイミドが完全に分解しない600℃以下で焼結処理を行うことが好ましい。
【0028】
本発明において、活物質層中のバインダーの量は、活物質層の総重量の5重量%以上であることが好ましい。また、バインダーの占める体積は、活物質層の総体積の5%以上であることが好ましい。活物質層におけるバインダー量が少な過ぎると、バインダーによる電極内の密着性が不十分となる場合がある。また、活物質層中のバインダー量が多過ぎると、電極内の抵抗が増加するため、初期の充電が困難になる場合がある。従って、活物質層中のバインダー量は総重量の50重量%以下であることが好ましく、バインダーの占める体積は、活物質層の総体積の50%以下であることが好ましい。
【0029】
本発明においては、活物質層に導電性粉末を混合することができる。導電性粉末を添加することにより、活物質の粒子の周囲に導電性粉末による導電性ネットワークが形成されるので、電極内の集電性をさらに向上させることができる。導電性粉末としては、上記導電性金属箔と同様の材質のものを好ましく用いることができる。具体的には、銅、ニッケル、鉄、チタン、コバルト等の金属またはこれらの組み合わせからなる合金または混合物である。特に、金属粉末としては銅粉末が好ましく用いられる。また、導電性カーボン粉末も好ましく用いることができる。
【0030】
導電性粉末の添加量は、活物質との合計重量の50重量%以下であることが好ましい。導電性粉末の添加量が多過ぎると活物質の混合割合が相対的に少なくなるので、電極の充放電容量が小さくなる。
【0031】
本発明において用いる活物質の粒子としては、ケイ素及び/またはケイ素合金の粒子が挙げられる。ケイ素合金としては、ケイ素と他の1種以上の元素との固溶体、ケイ素と他の1種以上の元素との金属間化合物、ケイ素と他の1種以上の元素との共晶合金などが挙げられる。合金の作製方法としては、アーク溶解法、液体急冷法、メカニカルアロイング法、スパッタリング法、化学気相成長法、焼成法などが挙げられる。特に、液体急冷法としては、単ロール急冷法、双ロール急冷法、及びガスアトマイズ法、水アトマイズ法、ディスクアトマイズ法などの各種アトマイズ法が挙げられる。
【0032】
また、本発明において用いる活物質の粒子としては、ケイ素及び/またはケイ素合金の粒子表面を金属等で被覆したものを用いてもよい。被覆方法としては、無電解めっき法、電解めっき法、化学還元法、蒸着法、スパッタリング法、化学気相成長法などが挙げられる。粒子表面を被覆する金属としては、集電体として用いる導電性金属箔と同じ金属であることが好ましい。導電性金属箔と同じ金属を被覆することにより、焼結の際の集電体との結合性が大きく向上し、さらに優れた充放電サイクル特性を得ることができる。
【0033】
本発明において用いる活物質の粒子には、リチウムと合金化する材料からなる粒子が含まれていてもよい。リチウムを合金化する材料としては、ゲルマニウム、錫、鉛、亜鉛、マグネシウム、ナトリウム、アルミニウム、ガリウム、インジウム及びこれらの合金などが挙げられる。
【0034】
本発明のリチウム二次電池は、上記本発明の負極と、正極材料を含む正極と、非水電解質とからなることを特徴としている。
本発明のリチウム二次電池に用いる非水電解質の溶媒は、特に限定されるものではないが、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネートなどの環状カーボネートと、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネートなどの鎖状カーボネートとの混合溶媒が例示される。また、上記環状カーボネートと1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタンなどのエーテル系溶媒との混合溶媒も例示される。また、非水電解質の溶質としては、LiPF6、LiBF4、LiCF3SO3、LiN(CF3SO2)2、LiN(C2F5SO2)2、LiN(CF3SO2)(C4F9SO2)、LiC(CF3SO2)3、LiC(C2F5SO2)3、LiAsF6、LiClO4、Li2B10Cl10、Li2B12Cl12など及びそれらの混合物が例示される。特に、LiXFy(式中、XはP、As、Sb、B、Bi、Al、Ga、またはInであり、XがP、AsまたはSbのときyは6であり、XがBi、Al、Ga、またはInのときyは4である)と、リチウムペルフルオロアルキルスルホン酸イミドLiN(CmF2m+1SO2)(CnF2n+1SO2)(式中、m及びnはそれぞれ独立して1〜4の整数である)またはリチウムペルフルオロアルキルスルホン酸メチドLiN(CpF2p+1SO2)(CqF2q+1SO2)(CrF2r+1SO2)(式中、p、q及びrはそれぞれ独立して1〜4の整数である)との混合溶質が好ましく用いられる。これらの中でも、LiPF6とLiN(C2F5SO2)2との混合溶質が特に好ましく用いられる。さらに電解質として、ポリエチレンオキシド、ポリアクリロニトリルなどのポリマー電解質に電解液を含浸したゲル状ポリマー電解質や、LiI、Li3Nなどの無機固体電解質が例示される。本発明のリチウム二次電池の電解質は、イオン導電性を発現させる溶質としてのリチウム化合物とこれを溶解・保持する溶媒が電池の充電時や放電時あるいは保存時の電圧で分解しない限り、制約なく用いることができる。
【0035】
本発明のリチウム二次電池の正極材料としては、LiCoO2、LiNiO2、LiMn2O4、LiMnO2、LiCo0.5Ni0.5O2、LiNi0.7Co0.2Mn0.1O2などのリチウム含有遷移金属酸化物や、MnO2などのリチウムを含有していない金属酸化物が例示される。また、この他にも、リチウムを電気化学的に挿入、脱離する物質であれば、制限なく用いることができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することが可能なものである。
【0037】
(実験1)
[負極の作製]
活物質として、一次粒子の平均粒径が270nm(0.27μm)であるケイ素粉末(純度99.9%、活物質a1)をらいかい乳鉢に入れ、乳棒により二次粒子の凝集構造を解き、一次粒子の状態まで解砕させた。
【0038】
次に、このケイ素粉末(活物質a1)81.8重量部を、バインダーとしてのポリイミド18.2重量部を含む8.6重量%のN−メチル−2−ピロリドン溶液に混合し、らいかい乳鉢及び乳棒により混練して、ポリイミド溶液中にケイ素粉末が均一に混合・分散したスラリーを作製した。
【0039】
このスラリーを、集電体である表面粗さRaが0.5μmである電解銅箔(厚み35μm)の片面(粗面)に塗布し、乾燥した後、これを圧延した。得られたものを直径20mmの円板状に切り抜き、これをアルゴン雰囲気下で400℃、30時間熱処理し、焼結して負極とした。焼結体(集電体を含む)の厚みは50μmであった。従って、活物質層の厚みは15μmであり、活物質層の厚みX/銅箔の表面粗さRaは30であり、活物質層の厚みX/銅箔の厚みYは0.43であった。
【0040】
また、この負極において、ポリイミドの密度は1.1g/cm3であり、ポリイミドの占める体積は、ポリイミドを含む活物質層の総体積の31.8%となっていた。
【0041】
[正極の作製]
出発原料として、Li2CO3及びCoCO3を用いて、Li:Coの原子比が1:1となるように秤量して乳鉢で混合し、これを直径17mmの金属でプレスし、加工成形した後、空気中において、800℃、24時間焼成し、LiCoO2の焼成体を得た。これを乳鉢で粉砕し、平均粒径20μmに調製した。
【0042】
得られたLiCoO2粉末90重量部と、導電剤として人口黒鉛粉末5重量部を、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン5重量部を含む5重量%のN−メチル−2−ピロリドン溶液に混合し、正極合剤スラリーとした。
【0043】
この正極合剤スラリーを、集電体であるアルミニウム箔の上に塗布し、乾燥した後圧延した。得られたものを直径20mmの円板状に切り抜き、正極とした。
【0044】
[電解液の作製]
電解液として、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとの等体積混合溶媒に、LiPF6を1モル/リットル溶解したものを作製した。
【0045】
[電池の作製]
上記の正極、負極、及び電解液を用いて、扁平型のリチウム二次電池A1を作製した。
【0046】
図1は、作製したリチウム二次電池の断面模式図であり、正極1、負極2、セパレーター3、正極缶4、負極缶5、正極集電体6、負極集電体7及びポリプロピレン製の絶縁パッキング8などからなる。
【0047】
正極1及び負極2は、セパレーター3を介して対向している。これらは正極缶4及び負極缶5が形成する電池ケース内に収納されている。正極1は、正極集電体6を介して正極缶4に接続され、負極2は負極集電体7を介して負極缶5に接続され、二次電池としての充電及び放電が可能な構造となっている。
【0048】
(実験2)
実験1において、活物質a1の代わりに、一次粒子の平均粒径が0.8μmであるケイ素粉末(活物質a2)を用いたこと以外は実験1と同様にして、電池A2を作製した。
【0049】
また、実験1において、活物質a1の代わりに、一次粒子の平均粒径が1.5μmであるケイ素粉末(活物質b1)を用いたこと以外は実験1と同様にして電池B1を作製した。
【0050】
また、実験1において、スラリーの作製時に、らいかい乳鉢による活物質の解砕及びスラリーの混合を行わずに、攪拌機による攪拌のみで活物質をバインダー溶液に混合したこと以外は、実験1と同様にして、電池B2を作製した。
【0051】
[活物質層内の活物質粒子の観察]
電池A1及びB2に用いた負極の活物質層の断面をSIM(走査型イオン顕微鏡)により観察した。図2は、電池A1の負極の活物質層の断面を示しており、図3は、電池B2の負極の活物質層の断面を示している。
【0052】
図2と図3の比較から明らかなように、電池B2の電極においては、活物質層内に多くの空隙が認められるのに対して、電池A1の電極においては、活物質層内に僅かな空隙しか認められない。これは、電池B2の電極では、活物質が凝集により二次粒子を形成しており、二次粒子が形成された状態でバインダー溶液中に混合されているため、活物質の一次粒子の周りにバインダーが存在していない空隙部分が生じるためであると思われる。
【0053】
これに対して、電池A1の電極においては、活物質の一次粒子が均一に分散しているため、一次粒子の周囲にバインダーが均一に存在しており、活物質とバインダーが密に充填された空隙の少ない電極構造になっていると思われる。
【0054】
[充放電サイクル特性の評価]
上記の電池A1、A2、B1及びB2について、充放電サイクル特性を評価した。各電池を、25℃において、電流値1mAで、4.2Vまで充電した後、電流値1mAで2.7Vまで放電し、これを1サイクルの充放電とした。1サイクル目の放電容量の80%に達するまでのサイクル数を測定し、サイクル寿命とした。結果を表1に示す。なお、各電池のサイクル寿命は、電池A1のサイクル寿命を100とした指数である。
【0055】
【表1】
【0056】
表1から明らかなように、一次粒子の平均粒径が270μm(0.27μm)であるケイ素粉末(活物質a1)を用いた電池A1、及び一次粒子の平均粒径が0.8μmであるケイ素粉末(活物質a2)を用いた電池A2は、一次粒子の平均粒径が1.5μmであるケイ素粉末(活物質b1)を用いた電池B1に比べ、サイクル寿命が長くなっていることがわかる。
【0057】
また、スラリー作製時に、活物質の凝集を解き、一次粒子の状態でバインダー溶液中に活物質粒子を分散させた電池A1は、攪拌による混合のみでスラリーを作製した電池B2に比べ、サイクル寿命が長くなっていることがわかる。
【0058】
以上のことから、本発明に従い、一次粒子の平均粒径が1μm未満である活物質を用い、これを一次粒子の状態まで解砕してバインダー溶液中に混合し、均一に分散させて活物質層を形成することにより、充放電サイクル特性が高められることがわかる。これは、活物質の一次粒子の周りに、バインダーが均一に存在することにより、電極内の強度が高められ、充放電反応でのリチウムの吸蔵・放出に伴う活物質の体積の膨張・収縮による活物質層の破壊が抑制され、電極内の集電性が高められたためであると考えられる。
【0059】
(実験3)
ここでは、集電体の表面粗さRaがサイクル特性に与える影響について検討した。
【0060】
実験1において、表面粗さRaが0.5μmである電解銅箔の代わりに、実験1で用いた電解銅箔と同材料からなり、表面粗さRaが0.2μmの電解銅箔または0.17μmの電解銅箔を用いたこと以外は実験1と同様にして、電池A3及びA4を作製した。
【0061】
これらの電池について、上記と同様にサイクル特性を評価した。なお、サイクル寿命は電池A1のサイクル寿命を100とした指数である。表2には、電池A1のサイクル寿命も併せて示す。
【0062】
【表2】
【0063】
表2から明らかなように、表面粗さRaが0.2μm以上である集電体を用いた電池A1及びA3は、表面粗さRaが0.2μm未満である集電体を用いた電池A4に比べ、非常に優れたサイクル特性を示していることがわかる。これは、表面粗さRaが0.2μm以上の金属箔を用いることにより、活物質の粒子と集電体表面との接触面積が大きくなるために、焼結が効果的に起こり、活物質の粒子と集電体との密着性が大きく向上したことと、集電体表面の凹凸部分にバインダーが入り込み、バインダーと集電体間にアンカー効果が発現したことによりさらに密着性が向上したことにより、電極内の集電性が向上したためと考えられる。
【0064】
(実験4)
ここでは、電極の焼結条件がサイクル特性に与える影響について検討した。
実験1において、電極の熱処理を600℃、10時間行ったこと以外は実験1と同様にして、電池A5を作製した。また、実験1において、電極の熱処理を行わなかったこと以外は同様にして、電池B3を作製した。
【0065】
これらの電池について、上記と同様にサイクル特性を評価した。なお、サイクル寿命は電池A1のサイクル寿命を100とした指数である。表3には、電池A1のサイクル寿命も併せて示す。
【0066】
【表3】
【0067】
表3から明らかなように、熱処理を行った電池A1の方が、熱処理を行わなかった電池B3に比べて、遥かに優れたサイクル特性を示している。これは、熱処理を行うことにより、活物質の粒子と集電体が焼結され、活物質層と集電体との密着性が向上し、電極内の集電性が向上したためと考えられる。
【0068】
また、600℃、10時間で熱処理を行った電池A5は、400℃、30時間て熱処理を行った電池A1に比べ、サイクル特性が大きく低下していることがわかる。これは600℃の熱処理ではバインダーが分解されるためにバインダーによる電極内の密着性が大きく低下し、集電性が低下したためと考えられる。
【0069】
(実験5)
ここでは、活物質層に添加した導電性粉末がサイクル特性に与える影響について検討した。
【0070】
平均粒径3μmの銅粉をケイ素粉末に対して20重量%となるように添加した以外は実験1と同様にして、電池A6を作製した。
この電池について、上記と同様にサイクル特性を評価した。なお、サイクル寿命は電池A1のサイクル寿命を100とした指数である。表4には、電池A1のサイクル寿命も併せて示す。
【0071】
【表4】
【0072】
表4から明らかなように、銅粉を添加した電池A6の方が、導電性粉末無添加の電池A1に比べ、サイクル特性が向上していることがわかる。これは、導電性粉末が、活物質の粒子の周りに導電性ネットワークを形成することにより、活物質層内の集電性が向上したためと考えられる。
【0073】
【発明の効果】
本発明によれば、電極内の強度及び集電性を高めることができ、充放電サイクル特性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例において作製したリチウム二次電池を示す模式的断面図。
【図2】本発明に従う実施例の電池A1の電極における活物質層の断面を示す図。
【図3】比較例の電池B2の電極における活物質層の断面を示す図。
【符号の説明】
1…正極
2…負極
3…セパレータ
4…正極缶
5…負極缶
6…正極集電体
7…負極集電体
8…絶縁パッキング
【発明の属する技術分野】
本発明は、リチウム二次電池用負極及びその製造方法並びにそれを用いたリチウム二次電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、高出力及び高エネルギー密度の新型二次電池の1つとして、非水電解液を用い、リチウムイオンを正極と負極の間で移動させて充放電を行うリチウム二次電池が利用されている。
【0003】
このようなリチウム二次電池用負極として、平均粗さ0.03μm以上の集電体上にケイ素を含む活物質を結着剤により付着させたものが提案されている(特許文献1)。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−12088号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ケイ素を含む活物質は、リチウムを吸蔵・放出する際に体積が膨張・収縮するため、充放電に伴い活物質が微粉化したり、活物質が集電体から剥離することが知られている。このため、集電性が低下し、充放電サイクル特性が悪くなるという問題があった。
【0006】
本発明の目的は、電極内の強度及び集電性を高めることができ、充放電サイクル特性に優れたリチウム二次電池用負極及びその製造方法並びにこれを用いたリチウム二次電池を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のリチウム二次電池用負極は、ケイ素及び/またはケイ素合金を含む活物質の粒子とバインダーとを含む活物質層を導電性金属箔からなる集電体の表面上に配置した後、これを非酸化性雰囲気下に焼結して得られるものであり、活物質の一次粒子の平均粒径が1μm未満であり、活物質層において活物質の一次粒子が均一に分散し、活物質の一次粒子とバインダーが均一に混合し分布していることを特徴としている。
【0008】
本発明においては、一次粒子の平均粒径が1μm未満である活物質を、活物質層において均一に分散させている。このため、活物質の微細な一次粒子の周囲にバインダーが均一に存在している。このため、充放電反応によるリチウムの吸蔵・放出に伴う活物質の体積の膨張・収縮が生じても、バインダーが破壊されにくく、電極内の強度及び集電性を高めることができる。従って、充放電サイクル特性を向上させることができる。
【0009】
活物質の一次粒子の平均粒径が1μm以上であると、本発明の効果が得られず、充放電サイクル特性を十分に向上させることができない。
本発明の製造方法は、上記本発明のリチウム二次電池用負極を製造することができる方法であり、一次粒子の平均粒径が1μm未満であるケイ素及び/またはケイ素合金を含む活物質を、一次粒子の状態まで解砕してバインダー溶液中に含むスラリーを調製する工程と、該スラリーを導電性金属箔からなる集電体の上に塗布して活物質層を形成する工程と、活物質層を集電体の上に配置した状態で非酸化性雰囲気下に焼結する工程とを備えることを特徴としている。
【0010】
本発明の製造方法においては、活物質を一次粒子の状態まで解砕してバインダー溶液中に含ませることにより、スラリーを調製している。一次粒子の状態まで解砕してバインダー溶液中に含ませることにより、活物質の一次粒子が均一に分散した活物質層を形成することができる。本発明において、一次粒子の状態まで解砕するとは、一次粒子が凝集した状態の二次粒子の凝集構造を破壊し、一次粒子の状態で分散させることを意味している。一次粒子の状態まで解砕してバインダー溶液中に含ませる方法として、具体的には、活物質の二次粒子を解砕して分散させた後、バインダー溶液中に添加する方法や、バインダー溶液中において活物質の二次粒子を解砕して分散させる方法が挙げられる。
【0011】
予め二次粒子を解砕して分散させる方法としては、乳鉢、ロールミル、サンドミル、ボールミル、アトライター等を用い二次粒子を解砕し分散させる方法が挙げられる。
【0012】
バインダー溶液中において活物質の二次粒子を解砕して分散させる方法としては、活物質を含んだバインダー溶液を、乳鉢、ミキサー、ホモジナイザー、ディゾルバー、ニーダ、ロールミル、サンドミル、ボールミル等の攪拌混合機または分散機を用いて混合分散させる方法が挙げられる。
【0013】
なお、二次粒子を解砕して分散させる際は、一次粒子の破壊が生じる程の大きなエネルギーを粒子に与えないことが好ましい。
本発明における活物質の一次粒子の粒度分布は、できる限り狭いことが好ましい。幅広い粒度分布である場合、粒度が大きく異なる活物質の粒子間においては、リチウムの吸蔵・放出に伴う体積の膨張・収縮の絶対量に大きな差が存在するため、活物質層内で歪みが生じ易くなり、バインダーが破壊され易くなり、電極内の集電性が低下する傾向にある。
【0014】
本発明における活物質の一次粒子の平均粒径は、例えば、レーザー回折式粒度分布測定装置により測定することができる。なお、実施例においてはレーザー回折式粒度分布測定装置により平均粒径を測定している。
【0015】
本発明においては、活物質層が配置されている集電体の表面の表面粗さRaが、0.2μm以上であることが好ましい。このような表面粗さRaを有する集電体を用いることにより、活物質層と集電体との接触面積を大きくすることができ、活物質層と集電体との密着性を向上させることができる。このため、電極内の集電性の低下をさらに向上させることができる。集電体の両面に活物質層を配置する場合には、集電体の両面の表面粗さが0.2μm以上であることが好ましい。
【0016】
また、上記の表面粗さRaと局部山頂の平均間隔Sは、100Ra≧Sの関係を有することが好ましい。
表面粗さRa及び局部山頂の平均間隔Sは、日本工業規格(JIS B 0601−1994)に定められている。表面粗さRa及び局部山頂の平均間隔Sは、例えば、表面粗さ計により測定することができる。
【0017】
本発明においては、表面に粗面化処理が施された集電体を用いてもよい。このような粗面化処理としては、めっき法、気相成長法、エッチング法、及び研磨法などが挙げられる。めっき法及び気相成長法は、金属箔集電体の上に、表面に凹凸を有する層を形成することにより表面を粗面化する方法である。めっき法としては、電解めっき法及び無電解めっき法が挙げられる。また、気相成長法としては、スパッタリング法、CVD法、蒸着法などが挙げられる。エッチング法としては物理的エッチングや化学的エッチングによる方法が挙げられる。また、研磨法としては、サンドペーパーによる研磨やブラスト法による研磨などが挙げられる。
【0018】
本発明において用いる集電体は、導電性金属箔からなるものであれば特に限定されるものではない。集電体の具体例としては、銅、ニッケル、鉄、チタン、コバルト等の金属またはこれらの組み合わせからなる合金の金属箔が挙げられる。特に、活物質粒子中に拡散し易い金属元素を含有するものが好ましく用いられる。このようなものとして、銅元素を含む金属箔、特に銅箔及び銅合金箔が挙げられる。銅元素は、熱処理によってケイ素中に拡散し易いため、焼結処理を負極に施すことにより、集電体と活物質層との密着性の向上が期待できる。
【0019】
また、集電体表面に、銅元素を含む層が設けられた金属箔を集電体として用いてもよい。すなわち、銅以外の金属元素からなる金属箔の表面に、銅または銅合金層を形成したものを用いることができる。このような金属箔としては、電解めっき法により銅や銅合金のめっき膜を金属箔上に形成したものが挙げられる。具体的には、ニッケル箔の表面に銅または銅合金のめっき膜を形成したものが挙げられる。
【0020】
本発明において、集電体の厚みは特に限定されるものではないが、10〜100μmの範囲であることが好ましい。
本発明において、集電体の表面粗さRaの上限は、特に限定されるものではないが、集電体の厚みが10〜100μmの範囲であることが好ましいので、集電体の表面粗さRaの上限は実質的には10μm以下であることが好ましい。
【0021】
本発明において、活物質層の厚みXは、集電体の厚みY及びその表面粗さRaと、5Y≧X、及び250Ra≧Xの関係を有することが好ましい。このような関係を満足することにより、集電体におけるしわなどの変形の発生を抑制し、集電体からの活物質層の剥離を抑制することができる。
【0022】
活物質層の厚みXは、特に限定されるものではないが、1000μm以下が好ましく、さらに好ましくは10〜100μmである。
本発明のリチウム二次電池用負極は、活物質層を集電体の表面上に配置した後、これを非酸化性雰囲気下に焼結して得られる。非酸化性雰囲気下での焼結は、例えば、窒素雰囲気下またはアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で行う。水素雰囲気などの還元性雰囲気下で行ってもよい。焼結する際の熱処理温度は、集電体及び活物質粒子の融点以下の温度であることが好ましい。例えば、集電体として銅箔を用いた場合には、融点1083℃以下であることが好ましい。一般に、焼結のための熱処理温度は200〜500℃の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは300〜450℃の範囲である。焼結する方法としては、放電プラズマ焼結法や、ホットプレス法を用いてもよい。
【0023】
また、本発明において、集電体の上に活物質を形成した後、焼結する前にこの活物質層を集電体とともに圧延することが好ましい。このような圧延により、活物質層における充填密度を高めることができ、活物質の粒子間の密着性及び活物質の粒子と集電体との密着性を高めることができるので、さらに良好な充放電サイクル特性を得ることができる。
【0024】
本発明において用いるバインダーは、焼結のための熱処理後も完全に分解せずに残存しているものが好ましい。熱処理後もバインダーが分解せずに残存していることにより、焼結による活物質の粒子と集電体間及び活物質の粒子間の密着性の向上に加え、バインダーによる結着力も加わり、密着性をさらに高めることができる。また、表面粗さRaが0.2μm以上の導電性金属箔を集電体として用いている場合、集電体の表面の凹凸部分にバインダーが入り込むことにより、バインダーと集電体の間にアンカー効果が発現し、さらに密着性が向上する。このため、リチウムの吸蔵・放出の際の活物質の体積の膨張・収縮による集電体からの活物質層の剥離を抑制することができ、良好な充放電サイクル特性を得ることができる。
【0025】
本発明におけるバインダーとしては、ポリイミドが好ましく用いられる。ポリイミドとしては、熱可塑性ポリイミド、熱硬化性ポリイミドが挙げられる。なお、ポリイミドは、ポリアミド酸を熱処理することによっても得ることができる。
【0026】
ポリアミド酸の熱処理により得られるポリイミドは、ポリアミド酸が熱処理により脱水縮合してポリイミドとなるものである。ポリイミドのイミド化率は80%以上のものが好ましい。イミド化率とは、ポリイミド前駆体(ポリアミド酸)に対する生成したポリイミドのモル%である。イミド化率80%以上のものは、例えば、ポリアミド酸のN−メチル−2−ピロリドン(NMP)溶液を100〜400℃の温度で1時間以上熱処理することにより得ることができる。例えば、350℃で熱処理する場合、熱処理時間が約1時間でイミド化率80%となり、約3時間でイミド化率は100%となる。
【0027】
本発明においては、焼結のための熱処理後もバインダーは完全に分解せずに残存していることが好ましいので、バインダーとしてポリイミドを用いる場合は、ポリイミドが完全に分解しない600℃以下で焼結処理を行うことが好ましい。
【0028】
本発明において、活物質層中のバインダーの量は、活物質層の総重量の5重量%以上であることが好ましい。また、バインダーの占める体積は、活物質層の総体積の5%以上であることが好ましい。活物質層におけるバインダー量が少な過ぎると、バインダーによる電極内の密着性が不十分となる場合がある。また、活物質層中のバインダー量が多過ぎると、電極内の抵抗が増加するため、初期の充電が困難になる場合がある。従って、活物質層中のバインダー量は総重量の50重量%以下であることが好ましく、バインダーの占める体積は、活物質層の総体積の50%以下であることが好ましい。
【0029】
本発明においては、活物質層に導電性粉末を混合することができる。導電性粉末を添加することにより、活物質の粒子の周囲に導電性粉末による導電性ネットワークが形成されるので、電極内の集電性をさらに向上させることができる。導電性粉末としては、上記導電性金属箔と同様の材質のものを好ましく用いることができる。具体的には、銅、ニッケル、鉄、チタン、コバルト等の金属またはこれらの組み合わせからなる合金または混合物である。特に、金属粉末としては銅粉末が好ましく用いられる。また、導電性カーボン粉末も好ましく用いることができる。
【0030】
導電性粉末の添加量は、活物質との合計重量の50重量%以下であることが好ましい。導電性粉末の添加量が多過ぎると活物質の混合割合が相対的に少なくなるので、電極の充放電容量が小さくなる。
【0031】
本発明において用いる活物質の粒子としては、ケイ素及び/またはケイ素合金の粒子が挙げられる。ケイ素合金としては、ケイ素と他の1種以上の元素との固溶体、ケイ素と他の1種以上の元素との金属間化合物、ケイ素と他の1種以上の元素との共晶合金などが挙げられる。合金の作製方法としては、アーク溶解法、液体急冷法、メカニカルアロイング法、スパッタリング法、化学気相成長法、焼成法などが挙げられる。特に、液体急冷法としては、単ロール急冷法、双ロール急冷法、及びガスアトマイズ法、水アトマイズ法、ディスクアトマイズ法などの各種アトマイズ法が挙げられる。
【0032】
また、本発明において用いる活物質の粒子としては、ケイ素及び/またはケイ素合金の粒子表面を金属等で被覆したものを用いてもよい。被覆方法としては、無電解めっき法、電解めっき法、化学還元法、蒸着法、スパッタリング法、化学気相成長法などが挙げられる。粒子表面を被覆する金属としては、集電体として用いる導電性金属箔と同じ金属であることが好ましい。導電性金属箔と同じ金属を被覆することにより、焼結の際の集電体との結合性が大きく向上し、さらに優れた充放電サイクル特性を得ることができる。
【0033】
本発明において用いる活物質の粒子には、リチウムと合金化する材料からなる粒子が含まれていてもよい。リチウムを合金化する材料としては、ゲルマニウム、錫、鉛、亜鉛、マグネシウム、ナトリウム、アルミニウム、ガリウム、インジウム及びこれらの合金などが挙げられる。
【0034】
本発明のリチウム二次電池は、上記本発明の負極と、正極材料を含む正極と、非水電解質とからなることを特徴としている。
本発明のリチウム二次電池に用いる非水電解質の溶媒は、特に限定されるものではないが、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネートなどの環状カーボネートと、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネートなどの鎖状カーボネートとの混合溶媒が例示される。また、上記環状カーボネートと1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタンなどのエーテル系溶媒との混合溶媒も例示される。また、非水電解質の溶質としては、LiPF6、LiBF4、LiCF3SO3、LiN(CF3SO2)2、LiN(C2F5SO2)2、LiN(CF3SO2)(C4F9SO2)、LiC(CF3SO2)3、LiC(C2F5SO2)3、LiAsF6、LiClO4、Li2B10Cl10、Li2B12Cl12など及びそれらの混合物が例示される。特に、LiXFy(式中、XはP、As、Sb、B、Bi、Al、Ga、またはInであり、XがP、AsまたはSbのときyは6であり、XがBi、Al、Ga、またはInのときyは4である)と、リチウムペルフルオロアルキルスルホン酸イミドLiN(CmF2m+1SO2)(CnF2n+1SO2)(式中、m及びnはそれぞれ独立して1〜4の整数である)またはリチウムペルフルオロアルキルスルホン酸メチドLiN(CpF2p+1SO2)(CqF2q+1SO2)(CrF2r+1SO2)(式中、p、q及びrはそれぞれ独立して1〜4の整数である)との混合溶質が好ましく用いられる。これらの中でも、LiPF6とLiN(C2F5SO2)2との混合溶質が特に好ましく用いられる。さらに電解質として、ポリエチレンオキシド、ポリアクリロニトリルなどのポリマー電解質に電解液を含浸したゲル状ポリマー電解質や、LiI、Li3Nなどの無機固体電解質が例示される。本発明のリチウム二次電池の電解質は、イオン導電性を発現させる溶質としてのリチウム化合物とこれを溶解・保持する溶媒が電池の充電時や放電時あるいは保存時の電圧で分解しない限り、制約なく用いることができる。
【0035】
本発明のリチウム二次電池の正極材料としては、LiCoO2、LiNiO2、LiMn2O4、LiMnO2、LiCo0.5Ni0.5O2、LiNi0.7Co0.2Mn0.1O2などのリチウム含有遷移金属酸化物や、MnO2などのリチウムを含有していない金属酸化物が例示される。また、この他にも、リチウムを電気化学的に挿入、脱離する物質であれば、制限なく用いることができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することが可能なものである。
【0037】
(実験1)
[負極の作製]
活物質として、一次粒子の平均粒径が270nm(0.27μm)であるケイ素粉末(純度99.9%、活物質a1)をらいかい乳鉢に入れ、乳棒により二次粒子の凝集構造を解き、一次粒子の状態まで解砕させた。
【0038】
次に、このケイ素粉末(活物質a1)81.8重量部を、バインダーとしてのポリイミド18.2重量部を含む8.6重量%のN−メチル−2−ピロリドン溶液に混合し、らいかい乳鉢及び乳棒により混練して、ポリイミド溶液中にケイ素粉末が均一に混合・分散したスラリーを作製した。
【0039】
このスラリーを、集電体である表面粗さRaが0.5μmである電解銅箔(厚み35μm)の片面(粗面)に塗布し、乾燥した後、これを圧延した。得られたものを直径20mmの円板状に切り抜き、これをアルゴン雰囲気下で400℃、30時間熱処理し、焼結して負極とした。焼結体(集電体を含む)の厚みは50μmであった。従って、活物質層の厚みは15μmであり、活物質層の厚みX/銅箔の表面粗さRaは30であり、活物質層の厚みX/銅箔の厚みYは0.43であった。
【0040】
また、この負極において、ポリイミドの密度は1.1g/cm3であり、ポリイミドの占める体積は、ポリイミドを含む活物質層の総体積の31.8%となっていた。
【0041】
[正極の作製]
出発原料として、Li2CO3及びCoCO3を用いて、Li:Coの原子比が1:1となるように秤量して乳鉢で混合し、これを直径17mmの金属でプレスし、加工成形した後、空気中において、800℃、24時間焼成し、LiCoO2の焼成体を得た。これを乳鉢で粉砕し、平均粒径20μmに調製した。
【0042】
得られたLiCoO2粉末90重量部と、導電剤として人口黒鉛粉末5重量部を、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン5重量部を含む5重量%のN−メチル−2−ピロリドン溶液に混合し、正極合剤スラリーとした。
【0043】
この正極合剤スラリーを、集電体であるアルミニウム箔の上に塗布し、乾燥した後圧延した。得られたものを直径20mmの円板状に切り抜き、正極とした。
【0044】
[電解液の作製]
電解液として、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとの等体積混合溶媒に、LiPF6を1モル/リットル溶解したものを作製した。
【0045】
[電池の作製]
上記の正極、負極、及び電解液を用いて、扁平型のリチウム二次電池A1を作製した。
【0046】
図1は、作製したリチウム二次電池の断面模式図であり、正極1、負極2、セパレーター3、正極缶4、負極缶5、正極集電体6、負極集電体7及びポリプロピレン製の絶縁パッキング8などからなる。
【0047】
正極1及び負極2は、セパレーター3を介して対向している。これらは正極缶4及び負極缶5が形成する電池ケース内に収納されている。正極1は、正極集電体6を介して正極缶4に接続され、負極2は負極集電体7を介して負極缶5に接続され、二次電池としての充電及び放電が可能な構造となっている。
【0048】
(実験2)
実験1において、活物質a1の代わりに、一次粒子の平均粒径が0.8μmであるケイ素粉末(活物質a2)を用いたこと以外は実験1と同様にして、電池A2を作製した。
【0049】
また、実験1において、活物質a1の代わりに、一次粒子の平均粒径が1.5μmであるケイ素粉末(活物質b1)を用いたこと以外は実験1と同様にして電池B1を作製した。
【0050】
また、実験1において、スラリーの作製時に、らいかい乳鉢による活物質の解砕及びスラリーの混合を行わずに、攪拌機による攪拌のみで活物質をバインダー溶液に混合したこと以外は、実験1と同様にして、電池B2を作製した。
【0051】
[活物質層内の活物質粒子の観察]
電池A1及びB2に用いた負極の活物質層の断面をSIM(走査型イオン顕微鏡)により観察した。図2は、電池A1の負極の活物質層の断面を示しており、図3は、電池B2の負極の活物質層の断面を示している。
【0052】
図2と図3の比較から明らかなように、電池B2の電極においては、活物質層内に多くの空隙が認められるのに対して、電池A1の電極においては、活物質層内に僅かな空隙しか認められない。これは、電池B2の電極では、活物質が凝集により二次粒子を形成しており、二次粒子が形成された状態でバインダー溶液中に混合されているため、活物質の一次粒子の周りにバインダーが存在していない空隙部分が生じるためであると思われる。
【0053】
これに対して、電池A1の電極においては、活物質の一次粒子が均一に分散しているため、一次粒子の周囲にバインダーが均一に存在しており、活物質とバインダーが密に充填された空隙の少ない電極構造になっていると思われる。
【0054】
[充放電サイクル特性の評価]
上記の電池A1、A2、B1及びB2について、充放電サイクル特性を評価した。各電池を、25℃において、電流値1mAで、4.2Vまで充電した後、電流値1mAで2.7Vまで放電し、これを1サイクルの充放電とした。1サイクル目の放電容量の80%に達するまでのサイクル数を測定し、サイクル寿命とした。結果を表1に示す。なお、各電池のサイクル寿命は、電池A1のサイクル寿命を100とした指数である。
【0055】
【表1】
【0056】
表1から明らかなように、一次粒子の平均粒径が270μm(0.27μm)であるケイ素粉末(活物質a1)を用いた電池A1、及び一次粒子の平均粒径が0.8μmであるケイ素粉末(活物質a2)を用いた電池A2は、一次粒子の平均粒径が1.5μmであるケイ素粉末(活物質b1)を用いた電池B1に比べ、サイクル寿命が長くなっていることがわかる。
【0057】
また、スラリー作製時に、活物質の凝集を解き、一次粒子の状態でバインダー溶液中に活物質粒子を分散させた電池A1は、攪拌による混合のみでスラリーを作製した電池B2に比べ、サイクル寿命が長くなっていることがわかる。
【0058】
以上のことから、本発明に従い、一次粒子の平均粒径が1μm未満である活物質を用い、これを一次粒子の状態まで解砕してバインダー溶液中に混合し、均一に分散させて活物質層を形成することにより、充放電サイクル特性が高められることがわかる。これは、活物質の一次粒子の周りに、バインダーが均一に存在することにより、電極内の強度が高められ、充放電反応でのリチウムの吸蔵・放出に伴う活物質の体積の膨張・収縮による活物質層の破壊が抑制され、電極内の集電性が高められたためであると考えられる。
【0059】
(実験3)
ここでは、集電体の表面粗さRaがサイクル特性に与える影響について検討した。
【0060】
実験1において、表面粗さRaが0.5μmである電解銅箔の代わりに、実験1で用いた電解銅箔と同材料からなり、表面粗さRaが0.2μmの電解銅箔または0.17μmの電解銅箔を用いたこと以外は実験1と同様にして、電池A3及びA4を作製した。
【0061】
これらの電池について、上記と同様にサイクル特性を評価した。なお、サイクル寿命は電池A1のサイクル寿命を100とした指数である。表2には、電池A1のサイクル寿命も併せて示す。
【0062】
【表2】
【0063】
表2から明らかなように、表面粗さRaが0.2μm以上である集電体を用いた電池A1及びA3は、表面粗さRaが0.2μm未満である集電体を用いた電池A4に比べ、非常に優れたサイクル特性を示していることがわかる。これは、表面粗さRaが0.2μm以上の金属箔を用いることにより、活物質の粒子と集電体表面との接触面積が大きくなるために、焼結が効果的に起こり、活物質の粒子と集電体との密着性が大きく向上したことと、集電体表面の凹凸部分にバインダーが入り込み、バインダーと集電体間にアンカー効果が発現したことによりさらに密着性が向上したことにより、電極内の集電性が向上したためと考えられる。
【0064】
(実験4)
ここでは、電極の焼結条件がサイクル特性に与える影響について検討した。
実験1において、電極の熱処理を600℃、10時間行ったこと以外は実験1と同様にして、電池A5を作製した。また、実験1において、電極の熱処理を行わなかったこと以外は同様にして、電池B3を作製した。
【0065】
これらの電池について、上記と同様にサイクル特性を評価した。なお、サイクル寿命は電池A1のサイクル寿命を100とした指数である。表3には、電池A1のサイクル寿命も併せて示す。
【0066】
【表3】
【0067】
表3から明らかなように、熱処理を行った電池A1の方が、熱処理を行わなかった電池B3に比べて、遥かに優れたサイクル特性を示している。これは、熱処理を行うことにより、活物質の粒子と集電体が焼結され、活物質層と集電体との密着性が向上し、電極内の集電性が向上したためと考えられる。
【0068】
また、600℃、10時間で熱処理を行った電池A5は、400℃、30時間て熱処理を行った電池A1に比べ、サイクル特性が大きく低下していることがわかる。これは600℃の熱処理ではバインダーが分解されるためにバインダーによる電極内の密着性が大きく低下し、集電性が低下したためと考えられる。
【0069】
(実験5)
ここでは、活物質層に添加した導電性粉末がサイクル特性に与える影響について検討した。
【0070】
平均粒径3μmの銅粉をケイ素粉末に対して20重量%となるように添加した以外は実験1と同様にして、電池A6を作製した。
この電池について、上記と同様にサイクル特性を評価した。なお、サイクル寿命は電池A1のサイクル寿命を100とした指数である。表4には、電池A1のサイクル寿命も併せて示す。
【0071】
【表4】
【0072】
表4から明らかなように、銅粉を添加した電池A6の方が、導電性粉末無添加の電池A1に比べ、サイクル特性が向上していることがわかる。これは、導電性粉末が、活物質の粒子の周りに導電性ネットワークを形成することにより、活物質層内の集電性が向上したためと考えられる。
【0073】
【発明の効果】
本発明によれば、電極内の強度及び集電性を高めることができ、充放電サイクル特性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例において作製したリチウム二次電池を示す模式的断面図。
【図2】本発明に従う実施例の電池A1の電極における活物質層の断面を示す図。
【図3】比較例の電池B2の電極における活物質層の断面を示す図。
【符号の説明】
1…正極
2…負極
3…セパレータ
4…正極缶
5…負極缶
6…正極集電体
7…負極集電体
8…絶縁パッキング
Claims (12)
- ケイ素及び/またはケイ素合金を含む活物質の粒子とバインダーとを含む活物質層を導電性金属箔からなる集電体の表面上に配置した後、これを非酸化性雰囲気下に焼結して得られるリチウム二次電池用負極であって、
前記活物質の一次粒子の平均粒径が1μm未満であり、前記活物質層において前記活物質の一次粒子が均一に分散し、活物質の一次粒子とバインダーが均一に混合し分布していることを特徴とするリチウム二次電池用負極。 - 前記活物質がケイ素であることを特徴とする請求項1に記載のリチウム二次電池用負極。
- 前記活物質層が配置されている前記集電体の表面の表面粗さRaが、0.2μm以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のリチウム二次電池用負極。
- 前記集電体が、銅箔もしくは銅合金箔、または表面に銅層もしくは銅合金層を設けた金属箔であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のリチウム二次電池用負極。
- 前記集電体が、電解銅箔もしくは電解銅合金箔、または表面に電解銅もしくは電解銅合金を設けた金属箔であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のリチウム二次電池用負極。
- 前記バインダーが、前記焼結のための熱処理後に残存しているバインダーであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のリチウム二次電池用負極。
- 前記バインダーが、ポリイミドであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のリチウム二次電池用負極。
- 前記活物質層中に導電性粉末が混合されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のリチウム二次電池用負極。
- 一次粒子の平均粒径が1μm未満である、ケイ素及び/またはケイ素合金を含む活物質を、一次粒子の状態まで解砕してバインダー溶液中に含むスラリーを調製する工程と、
前記スラリーを導電性金属箔からなる集電体の上に塗布して活物質層を形成する工程と、
前記活物質層を前記集電体の上に配置した状態で非酸化性雰囲気下に焼結する工程とを備えることを特徴とするリチウム二次電池用負極の製造方法。 - 前記バインダーが熱処理後に残存している条件で前記焼結を行うことを特徴とする請求項9に記載のリチウム二次電池用負極の製造方法。
- 前記焼結を行う前に、前記活物質層を前記集電体とともに圧延することを特徴とする請求項9または10に記載のリチウム二次電池用負極の製造方法。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載の負極または請求項9〜11のいずれか1項に記載の方法により製造された負極と、正極材料を含む正極と、非水電解質とを備えることを特徴とするリチウム二次電池。
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