JP2005268120A - リチウム二次電池およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ケイ素を含む負極活物質を備えた負極の初期充放電効率を向上させて、この負極を用いて充放電サイクル特性に優れたリチウム二次電池を得られるようにする。
【解決手段】 本発明のリチウム二次電池10は、ケイ素を含む負極活物質とバインダーとを有する負極合剤層が負極集電体としての導電性金属箔上に形成された負極12と、正極11と、非水電解質とを備えている。そして、バインダーを含む溶液の20℃でのシリコンウェハーとの接触角が10.6°未満であるバインダー溶液を用いており、負極活物質となるケイ素はシリコンウェハーが粉砕されたものと同等のものである。このようなバインダー溶液を用いると、バインダーと負極活物質粒子との濡れ性が良いために、負極活物質粒子とバインダーとの間に高い密着性が得られ、負極合剤層内に良好な導電ネットワークを形成でき、優れた充放電特性を備えた負極12を得ることができる。
【選択図】 図3


Description

本発明はケイ素を含む負極活物質粒子とバインダーを有する負極合剤層が負極集電体としての導電性金属箔の表面上に形成された負極と、正極と、非水電解質とを備えたリチウム二次電池およびその製造方法に関する。
高エネルギー密度の二次電池として、電解液に非水電解液を使用し、リチウムイオンを正極と負極との間で移動させて充放電を行わせるようにしたリチウム二次電池が高エネルギー密度が要求される用途で利用されるようになった。例えば、ノートパソコンやPDAなどの携帯用情報機器、ビデオカメラやデジタルカメラなどの映像機器あるいは携帯電話などの移動体通信機器などの電子・通信機器の電源として用いられるようになった。そして、これらの電子・通信機器の電源として、さらなる高エネルギー密度化への要求は非常に高いものとなっている。
リチウム二次電池の高エネルギー密度化を達成するためには、活物質としてより大きなエネルギー密度を有する材料を用いることが有効な手段である。最近、リチウム二次電池においては、負極活物質として実用化されている黒鉛などの炭素材料に代えて、より高いエネルギー密度を有する負極活物質として、リチウムとの合金化反応によってリチウムの吸蔵を行うことができる、アルミニウム(Al)、スズ(Sn)、ケイ素(Si)などの元素の合金材料を用いることが提案されるようになり、種々の検討が行われている。
しかしながら、このようなリチウムと合金化する材料を負極活物質として用いると、高容量を期待することができるが、反面、充放電の繰り返しにより、即ち、リチウムの吸蔵、放出の際に、負極活物質の体積が膨張、収縮して大きく体積が変化する。このため、負極活物質の微粉化や、負極集電体からの剥離を生じるために、負極内の集電性が低下して、充放電サイクル特性が低減するという問題があった。そこで、例えば、特許文献1においては、平均粗さが0.03μmの負極集電体上に負極活物質を結着剤により付着させたものを用いることが提案されるようになった。
ところが、上述した特許文献1において提案された負極を用いても十分に良好な充放電サイクル特性を得ることができず、実用的なリチウム二次電池用の負極とすることができなかった。そこで、本発明者等は、リチウムと合金化する負極活物質としてケイ素を含む材料を用いた負極において、結着剤(バインダー)として機械的強度に優れたものを用いることにより、負極内に高い集電性を発現させて、良好な充放電サイクル特性が得られる負極を特許文献2にて提案した。
特開2000−12088号公報 国際公開番号 WO2004/004031号パンフレット
しかしながら、上述した特許文献2において提案された負極を用いても十分に良好な充放電サイクル特性を得ることができなかった。これは、バインダーと負極活物質と負極集電体との密着性が低い場合に、初期の充放電効率が低下することがあったためである。このため、実用的なリチウム二次電池用の負極とすることができなかった。
そこで、本発明は上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、ケイ素を含む材料を負極活物質として用いた負極において、初期の充放電効率を向上させて、この負極を用いて充放電サイクル特性に優れたリチウム二次電池を提供することを目的とする。
本発明のリチウム二次電池は、ケイ素を含む負極活物質粒子とバインダーとを備えた負極合剤層が負極集電体としての導電性金属箔上に形成された負極と、正極と、非水電解質とを備えている。そして、上記目的を達成するために、バインダーを含む溶液の20℃でのシリコンウェハーとの接触角が10.6°未満であるバインダー溶液を用いているとともに、ケイ素はシリコンウェハーが粉砕されたものと同等のものであることを特徴とする。
このように、溶液状態での20℃におけるシリコンウェハーとの接触角が10.6°未満であるバインダー溶液を用いると、バインダーと負極活物質粒子との濡れ性が良いために、負極活物質粒子とバインダーとの間に高い密着性が得られ、負極合剤層内に良好な導電ネットワークを形成することが可能となる。一方、溶液状態での20℃におけるシリコンウェハーとの接触角が10.6°以上であると、バインダーと負極活物質粒子との濡れ性が低下して、負極活物質粒子とバインダーとの間に高い密着性が得られなくなって、負極合剤層内に良好な導電ネットワークを形成することが困難になる。
このため、溶液状態での20℃におけるシリコンウェハーとの接触角が10.6°未満であるバインダー溶液を用いる必要がある。これにより、負極合剤層内に良好な導電ネットワークを形成することが可能となるので、優れた充放電特性を備えた負極を得ることができる。また、負極活物質としてケイ素を含む材料を用いているので、バインダー溶液のシリコンウェハーとの接触角を調べることにより、負極合剤層内における負極活物質粒子とバインダーとの実際の濡れ性を表す指標とすることができる。特に、負極活物質粒子としてケイ素粒子のみを用いる場合においては、シリコンウェハーとの接触角が、負極合剤層内における負極活物質粒子とバインダーとの実際の濡れ性とほぼ一致すると考えられる。
ここで、バインダーの材質としては、充放電におけるリチウムの吸蔵、放出に伴う負極活物質の膨張、収縮によっても、負極合剤層の強度が保たれるとともに、負極活物質の変形に追随した負極合剤層の変形が起こることが望まれるので、機械的強度に優れるとともに弾性にも優れたものが好ましい。このようなバインダーとしては、特に、ポリイミドが好ましい。この場合、ポリイミドは、ポリアミド酸を熱処理することによっても得ることができ、この熱処理によりポリアミド酸が脱水縮合して、ポリイミドが生成する。
例えば、まず、バインダー前駆体としてのポリアミド酸を用いて負極集電体としての導電性金属箔上への負極合剤層の配置を行った後、ポリアミド酸の脱水縮合のための熱処理を行って、バインダーとしてのポリイミドを生成させてもよい。また、負極合剤層を負極集電体上に焼結して配置する場合には、この合剤層配置後のポリアミド酸の脱水縮合のための熱処理を、負極の焼結のための熱処理を兼ねさせて、バインダーとしてのポリイミドを生成させるようにしてもよい。
また、ポリイミドとしてはイミド化率が80%以上のものが好ましい。イミド化率が80%以下のポリイミドの場合、負極活物質粒子及び負極集電体との密着性が低いことがある。なお、イミド化率とは、ポリイミド前駆体に対する生成したポリイミドのモル%を意味し、イミド化率が80%以上のものは、例えば、ポリアミド酸のNMP溶液を100℃〜400℃の温度で1時間以上熱処理することにより得ることができる。因みに、350℃で熱処理する場合、熱処理時間が約1時間でイミド化率が80%となり、約3時間でイミド化率は100%となる。
この場合、添加するバインダーの量は、負極合剤層の総質量に対して5質量%以上、バインダーの占める体積が負極合剤層の総体積に対して5体積%以上であることが好ましい。なお、負極合剤層の総体積とは、負極合剤層内に含まれる負極活物質やバインダーなどの材料のそれぞれの体積を総和したものであり、負極合剤層内に空隙が存在する場合にはこの空隙が占める体積を含まないものとする。バインダー量が合剤層の総質量に対して5質量%未満で、バインダーの占める体積が合剤層の総体積に対して5体積%未満である場合、負極活物質粒子に対してバインダー量が少なすぎるために、バインダーによる負極内での密着性が不十分となる。一方、添加するバインダー量を増加させすぎた場合、負極内での抵抗が増加するため、初期の充電が困難になる。したがって、バインダー量が負極合剤層の総質量に対して50質量%以下、バインダーの占める体積が負極合剤層の総体積に対して50%以下であることが好ましい。
上述した溶液状態での20℃におけるシリコンウェハーとの接触角が10.6°未満であるバインダー溶液を用いて負極を作製する場合、20℃におけるシリコンウェハーとの接触角が10.6°未満であるバインダー溶液中にケイ素を含む負極活物質粒子を均一に混合、分散させてスラリーとするスラリー作製工程と、スラリー作製工程により作製されたスラリーを負極集電体としての導電性金属箔の表面上に塗布するスラリー塗布工程とを備えるようにすればよい。これは、溶液状態での20℃におけるシリコンウェハーとの接触角が10.6°未満であるバインダーを用いると、バインダー溶液中に負極活物質粒子を混合してスラリーを作製する場合でも、バインダー溶液中に負極活物質粒子が均一に分散されたスラリーを容易に作製することができるからである。これにより、このスラリーを負極集電体上に塗布した後、乾燥することにより、バインダー溶液の溶媒を揮散させて形成された負極合剤層を、負極活物質粒子とバインダーが均一に分布した構造とすることができる。
その結果、バインダーの機械的特性が最大限に活かされ、高い機械的強度を備えた負極を得ることができる。したがって、充放電におけるリチウムの吸蔵、放出時の負極活物質の体積の膨張、収縮の際にも、負極内の集電性が保持されるので、優れた充放電特性を得ることができる。この場合、スラリー塗布工程により負極集電体としての導電性金属箔上に塗布されたスラリーを乾燥させた後、500℃以下の熱処理により焼結する焼結工程を備えるようにするのが望ましい。このような熱処理による焼結により、負極合剤層内の強度および負極合剤層と負極集電体との密着性がさらに向上し、負極内にさらに高い集電性が得られるので、優れた充放電特性が得られるようになる。
そして、焼結工程においてバインダーが分解することなく残存するように熱処理するようにするのが好ましい。これは、熱処理後もバインダーが分解せずに残存していることにより、焼結による負極活物質粒子と負極集電体間の密着性の向上に加え、バインダーによる結着力も加わり、密着性をさらに高めることができるためである。これにより、リチウムの吸蔵、放出の際の負極活物質の体積の膨張、収縮が生じた際にも、負極内の集電性の低下が抑制されて、良好な充放電特性を得ることができるようになる。なお、このような焼結を行う場合においては、バインダーとしてポリイミドを用いる場合は、ポリイミドが完全に分解しない500℃以下で焼結を行うのが好ましい。
このような焼結雰囲気としては、例えば、真空下または窒素雰囲気下またはアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で行われることが好ましい。また、水素雰囲気などの還元性雰囲気下で行ってもよい。そして、上述のようにバインダーが完全に分解しない温度で焼結のための熱処理が行われることが集電性向上の観点から好ましいため、焼結のための熱処理温度としては、好ましくは200〜500℃以下であり、より好ましくは300〜450℃以下である。また、大気中などの酸化性雰囲気下で行ってもよいが、この場合は、焼結のための熱処理の温度は、300℃以下であることが好ましい。また、焼結の方法としては、放電プラズマ焼結法やホットプレス法を用いてもよい。
なお、負極活物質粒子としては、特に、ケイ素粒子が好ましいが、これに加えてケイ素合金の粒子を用いてもよい。ケイ素合金としては、ケイ素と他の1種以上の元素(例えば、Ge,Ag,Al,Au,Ga,In,Sb,Sn,Znなど)との固溶体、ケイ素と他の1種以上の元素との金属間化合物、ケイ素と他の1種以上の元素との共晶合金などが挙げられる。合金の作製方法としては、アーク溶解法、液体急冷法、メカニカルアロイング法、スパッタリング法、化学気相成長法、焼成法などが挙げられる。特に、液体急冷法としては、単ロール急冷法、双ロール急冷法、およびガスアトマイズ法、水アトマイズ法、ディスクアトマイズ法などの各種アトマイズ法が挙げられる。
また、ケイ素合金としては、ケイ素及び/またはケイ素合金の粒子表面を金属等で被覆したものを用いてもよい。被覆方法としては、無電解めっき法、電解めっき法、化学還元法、蒸着法、スパッタリング法、化学気相成長法などが挙げられる。粒子表面を被覆する金属としては、負極集電体として用いる導電性金属箔と同じ金属であることが好ましい。負極活物質粒子を負極集電体としての導電性金属箔と同じ金属で被覆することにより、焼結により負極集電体と負極活物質粒子との結合性が大きく向上し、負極内の集電性が大きく向上する。
また、負極活物質粒子の平均粒径は、特に限定されないが、100μm以下であることが好ましく、更に好ましくは50μm以下、最も好ましくは10μm以下である。粒径の小さい負極活物質粒子を用いた場合、充放電でのリチウムの吸蔵、放出に伴う負極活物質粒子の体積の膨張、収縮の絶対量が小さくなるため、充放電時の電極内での負極活物質粒子間の歪みの絶対量も小さくなるので、バインダーの破壊が生じにくくなり、負極内の集電性の低下を抑制することができ、優れた充放電特性を得ることができるようになる。
また、負極活物質粒子の粒度分布は、できる限り狭いことが好ましい。幅広い粒度分布である場合、粒径が大きく異なる負極活物質粒子間において、リチウムの吸蔵、放出に伴う体積の膨張、収縮の絶対量に大きな差が存在することになるため、負極合剤層内で歪みが生じ、バインダーの破壊が生じる。従って、負極内の集電性が低下し、充放電特性が低下する。
また、負極集電体としての導電性金属箔としては、負極合剤層が配置される面の平均表面粗さRaが0.2μm以上(Ra≧0.2μm)であるものが好ましい。このような平均表面粗さRaを有する導電性金属箔を負極集電体として用いることにより、負極集電体表面の凹凸部分にバインダーが入り込み、バインダーと負極集電体間にアンカー効果が発現するので、負極合剤層と負極集電体との間に高い密着性が得られるようになる。また、負極活物質粒子と負極集電体の表面との接触面積が大きくなることにより、負極として負極合剤層を負極集電体上に焼結して配置したものを用いる場合には、焼結が効果的に起こるので、負極活物質粒子と負極集電体との密着性が更に大きく向上する。
したがって、リチウムの吸蔵、放出に伴う負極活物質粒子の体積の膨張、収縮が生じる際にも、負極合剤層の負極集電体からの剥離が抑制され、優れた充放電特性を得ることができる。負極集電体の両面に負極活物質層を配置する場合には、負極集電体の両面の平均表面粗さRaが0.2μm以上であることが好ましい。平均表面粗さRaと局部山頂の平均間隔Sは、100Ra≧Sの関係を有することが好ましい。平均表面粗さRa及び局部山頂の平均間隔Sは、日本工業規格(JIS B 0601−1994)に定められており、例えば、表面粗さ計により測定することができる。
ここで、負極集電体としての導電性金属箔の平均表面粗さRaを0.2μm以上とするためには、負極集電体に粗面化処理を施してもよい。このような粗面化処理としては、めっき法、気相成長法、エッチング法および研磨法などが挙げられる。めっき法および気相成長法は、負極集電体としての導電性金属箔の上に、表面に凹凸を有する薄膜層を形成することにより、表面を粗面化する方法である。めっき法としては、電解めっき法および無電解めっき法が挙げられる。また、気相成長法としては、スパッタリング法、化学気相成長法、蒸着法などが挙げられる。エッチング法としては、物理的エッチングや化学的エッチングによる方法が挙げられる。また、研磨法としては、サンドペーパーによる研磨やブラスト法による研磨などが挙げられる。
また、負極集電体としての導電性金属箔の厚みは特に限定されるものではないが、10μm〜100μmの範囲であることが好ましい。この場合、負極集電体としての導電性金属箔の平均表面粗さRaの上限は、特に限定されるものではないが、導電性金属箔の厚みが10〜100μmの範囲にあることが好ましいので、実質的には平均表面粗さRaの上限は10μm以下である。
また、負極集電体としての導電性金属箔としては、例えば、銅、ニッケル、鉄、チタン、コバルト等の金属またはこれらの組み合わせからなる合金のものを挙げることができる。特に、負極合剤層を負極集電体上に焼結して配置したものを用いる場合には、負極活物質中に拡散し易い金属元素を含有するものが好ましい。このようなものとして、銅元素を含む金属箔、特に銅箔または銅合金箔が挙げられる。焼結を行うことにより、銅は、熱処理によって負極活物質粒子中に拡散し易いため、焼結により負極集電体と負極活物質粒子との密着性の向上が期待できる。
このような焼結による負極集電体と負極活物質粒子との密着性の向上を目的とするならば、負極活物質と接する負極集電体表面に銅元素を含む層が存在する金属箔を負極集電体として用いればよい。したがって、銅以外の金属元素から成る金属箔の表面上に、銅または銅合金層を形成したものであればよい。このような金属箔表面上に銅または銅合金層を有し、その平均表面粗さRaが0.2μm以上であるものを得る方法としては、電解めっき法により銅や銅合金のめっき膜を金属箔上に形成する方法が挙げられる。このようなものとして、銅箔上に電解めっき法により銅めっき膜を形成した電解銅箔や、ニッケル箔の表面に銅めっき膜を形成させたものなども挙げられる。
また、上述のような負極においては、負極合剤層に導電性粉末を混合してもよい。導電性粉末を添加することにより、負極活物質粒子の周囲に導電性粉末による導電性ネットワークが形成されるので、負極内の集電性をさらに向上させることができる。導電性粉末としては、上述した導電性金属箔と同様の材質のものを好ましく用いることができる。具体的には、銅、ニッケル、鉄、チタン、コバルト等の金属またはこれらの組み合わせからなる合金または混合物である。特に、金属粉末としては銅粉末が好ましく用いられる。また、導電性カーボン粉末も好ましく用いることができる。
導電性粉末の添加量は、負極活物質との総質量の50質量%以下、導電性粉末の占める体積が負極合剤層の総体積の20体積%以下であることが好ましい。導電性粉末の添加量が多すぎると負極合剤層内の負極活物質の混合割合が相対的に少なくなるので、負極の充放電容量が小さくなるためである。導電性粉末の平均粒径は、特に限定されるものではないが、100μm以下であることが好ましく、さらに好ましくは50μm以下、最も好ましくは10μm以下である。
また、負極合剤層の厚みをXとし、負極集電体としての導電性金属箔の厚みをY、平均表面粗さをRaとした場合、5Y≧X、250Ra≧Xの関係を有することが好ましい。これは、負極合剤層の厚みXが5Yまたは250Ra以上の場合には、充放電時の負極合剤層の体積の膨張収縮が大きいために、負極集電体表面上の凹凸によっては負極合剤層と負極集電体との密着性が保たれなくなって、負極合剤層が負極集電体からの剥離するようになるからである。なお、負極合剤層の厚みXは、特に限定されるものではないが、1000μm以下が好ましく、さらに好ましくは10μm〜100μmである。
なお、正極活物質としては、LiCoO2、LiNiO2、LiMn24、LiMnO2、LiCo0.5Ni0.52、LiNi0.7Co0.2Mn0.12などのリチウム含有遷移金属酸化物や、MnO2などのリチウムを含有していない金属酸化物などを用いることができる。また、この他にも、リチウムを電気化学的に吸蔵、放出する物質であれば、制限なく用いることができる。
また、正極としては、正極活物質と正極バインダーと正極導電剤を含む正極合剤層を正極集電体としての導電性金属箔上に配置したものが好ましい。正極バインダーとしては、リチウム二次電池用電極用のバインダーとして用いることができるものであれば、制限なく用いることができる。例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)などのフッ素系ポリマーや、ポリイミドなどを用いることができる。
また、電解質の溶媒としては、特に限定されるものではないが、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネートなどの環状カーボネートと、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネートなどの鎖状カーボネートとの混合溶媒が例示される。また、前記環状カーボネートと1、2−ジメトキシエタン、1、2−ジエトキシエタンなどのエーテル系溶媒との混合溶媒も例示される。
また、電解質の溶質としては、LiPF6、LiBF4、LiCF3SO3、LiN(CF3SO22、LiN(C25SO22、LiN(CF3SO2)(C49SO2)、LiC(CF3SO22、LiC(C25SO23、LiAsF6,LiClO4,Li210Cl10、Li212Cl12など、およびそれらの混合物が例示される。特に、LiXFy(式中、XはP、As、Sb、B、Bi、AI、Ga、またはInであり、XがP、AsまたはSbのときyは6であり、XがB、Bi、AI、Ga、またはInのときyは4である)と、リチウムペルフルオロアルキルスルホン酸イミドLiN(Cm2m+1SO2)(Cn2n+1SO2)(式中、m及びnはそれぞれ独立して1〜4の整数である)またはリチウムペルフルオロアルキルスルホン酸メチドLiC(Cp2p+1SO2)(Cq2q+1SO2)(Cr2r+1SO2)(式中、p、q及びrはそれぞれ独立して1〜4の整数である)との混合溶質が好ましく用いられる。これらの中でも、LiPF6とLiN(C25SO22との混合溶質が特に好ましく用いられる。
さらに、電解質としては、ポリエチレンオキシド、ポリアクリロニトリルなどのポリマー電解質に電解液を含浸したゲル状ポリマー電解質や、LiI、Li3Nなどの無機固体電解質が例示される。本発明のリチウム二次電池の電解質は、イオン導電性を発現させる溶媒としてのリチウム化合物とこれを溶解・保持する溶媒が電池の充放電時あるいは保存時の電圧で分解しない限り、制約なく用いることができる。
以下に、本発明の実施の形態を以下に説明するが、本発明はこの実施の形態に何ら限定されるものでなく、本発明の目的を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。なお、図1はバインダー溶液の接触角(θ)を説明するための説明図である。図2は本発明の負極を用いた試験セルの外観を模式的に示す斜視図である。図3は図2のA−A断面を示す断面図である。
1.バインダー溶液
N−メチル−2−ピロリドン(NMP)とキシレンの混合溶媒(容積比がNMP:キシレン=9:1)に、バインダーとしてのポリイミドを溶解させてバインダー溶液(容積比がポリイミド:混合溶媒=2:8)を調製した。そして、得られたバインダー溶液を、環境温度が20℃で、湿度が57%の雰囲気で、シリコンウェハーの上に垂らしてバインダー溶液の接触角を求めた。この場合、固体に接触する液体の接触角(θ)を測定することは困難であるため、長さを測定することにより概算により下記のように接触角を求めた。
ここで、図1に示すように、シリコンウェハー1からバインダー溶液の頂点Tまでの高さをhとし、バインダー溶液の頂点Tの真下Aからバインダー溶液の端部Bまでの長さをrとすると、直線ABと直線BTでなす角度がバインダー溶液の接触角(θ)の1/2となる。したがって、バインダー溶液の接触角(θ)は、シリコンウェハー1からバインダー溶液の頂点Tまでの高さhと、頂点Tの真下Aからバインダー溶液の端部Bまでの長さrを測定することにより、下記の(1)式に基づいて求めることができる。
Figure 2005268120
ここでは、環境温度が20℃で、湿度が57%の雰囲気で、シリコンウェハー1の上に体積が3mm3の液滴を垂らして、上述したバインダー溶液のrとhをそれぞれ測定した。ついで測定結果から、上記(1)式に基づいて接触角(θ)を求めると下記の表1に示すような結果が得られた。そして、接触角(θ)が8.1°のものをバインダー溶液αとし、接触角(θ)が10.6°のものをバインダー溶液βとした。
Figure 2005268120
2.負極の作製
ついで、負極活物質としての平均粒径が3μmのケイ素粉末(純度99.9%:シリコンウェハー1を粉砕したもの同等のものである)90質量部と、上述のバインダー溶液α(またはバインダー溶液β)10質量部とを混合して、負極合剤スラリーSl(または負極合剤スラリーS2)を作製した。この負極合剤スラリーSl(またはS2)を負極集電体となる平均表面粗さRaが1.0μmの電解銅箔(厚み(T1)35μm)の片面(粗面側)に塗布した後、乾燥させた。得られたものを25×30mmの長方形状の大きさとなるように切断した後、圧延して、負極a(または負極b)とした。なお、バインダー溶液αを用いたものを負極aとし、バインダー溶液βを用いたものを負極bとした。
ここで、負極aおよび負極bの厚み(T:負極集電体の厚み(T1=35μm)も含む)はともに50μm(T=50μm)であり、負極集電体の片面上に形成された負極合剤層の厚み(T2=T−T1=50−35)は15μmであり、銅箔の平均表面粗さ(Ra)に対する負極合剤層の厚み(T2/Ra=15/1)は15であり、銅箔の厚み(T1)に対する負極合剤層の厚み(T2/T1=15/35=0.43)であった。また、これらの負極aおよび負極bにおいては、ポリイミドの密度は1.1g/cm3であり、ポリイミドの占める体積は、負極合剤層の総体積に対して19.1%であった。
3.正極の作製
出発原料として、Li2CO3およびCoCO3を用いて、Li:Coの原子比が1:1となるように秤量して乳鉢で混合し、これを直径17mmの金型を用いて加圧成形した。この後、空気中において、800℃で24時間焼成して、LiCoO2の焼成体を得た。これを乳鉢で粉砕し、平均粒径が20μmになるよう調製して、LiCoO2粉末からなる正極活物質粉末を調製した。得られたLiCoO2粉末に導電剤としての人造黒鉛粉末を混合して正極合剤とした。
その後、得られた正極合剤に結着剤としてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)を添加した。この場合、LiCoO2粉末が94質量%で、人造黒鉛粉末が3質量で、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)が3質量%となるように加えた。さらに、6質量%のN−メチルー2−ピロリドン(NMP)溶液を適量加えて混合し、正極合剤スラリーとした。この正極合剤スラリーを、正極集電体としてのアルミニウム箔の片面に塗布した後、乾燥させた。得られたものを20×20mmの正方形状の大きさとなるように切断した後、圧延して正極とした。
4.リチウム二次電池の作製
ついで、上述のようにして作製した正極11に正極集電タブ11aを溶接するとともに、負極(a,b)12に負極集電タブ12aを溶接した。そして、これらの正極11と負極12をポリエチレン製のセパレータ13を介して相対向するように積層して電極体10aとした。この後、この電極体10aを、一対のアルミニウムラミネートフィルム14a,14bの3辺の溶着部14cがヒートシールされた外装体14の開口部から挿入した。
一方、エチレンカーボネート(EC)とジエチレンカーボネート(DEC)を3:7の体積比となるように混合した溶媒に、六フッ化リチウム(LiPF6)を1モル/リットル溶解させた。これの総質量に対して5質量%のビニレンカーボネートを混合して非水電解液を調製した。ついで、得られた非水電解液を電極体10aが挿入された外装体14内に注液した後、この外装体14の開口部をヒートシールして密閉してリチウム二次電池10(A,B)を作製した。ここで、負極aを用いたものを電池Aとし、負極bを用いたものを電池Bとした。
5.初期充放電効率の評価
ついで、上述のように作製した電池A,Bの初期充放電効率を測定した。この初期充放電効率試験においては、各電池A,Bを、25℃において、14mA(1It)の充電電流で電池電圧が4.2Vになるまで充電して、このときの充電時間から各電池A,Bの1サイクル目の充電容量(mAh)を求めた。この後、14mA(1It)の放電電流で電池電圧が2.75Vになるまで放電させ、このときの放電時間から各電池A,Bの1サイクル目の放電容量を求めた。ついで、下記の(1)式に基づいて初期充放電効率を算出し、初期充放電効率指数で表すと、下記の表2に示すような結果となった。なお、表2の初期充放電効率指数においては、電池Aの初期充放電効率を100とした指数で示している。
初期充放電効率=(1サイクル目の放電容量)/(1サイクル目の充電容量)・・・(1)
Figure 2005268120
上記表2の結果から明らかなように、20℃におけるシリコンウェハーとの接触角が8.1°のバインダー溶液(ポリイミド溶液)を用いた電池Aの初期充放電効率指数は100であるのに対して、20℃におけるシリコンウェハーとの接触角が10.6°のバインダー溶液(ポリイミド溶液)を用いた電池Bの初期充放電効率指数は93であって、電池Aよりも初期充放電効率が低下していることが分かる。これは、電池Aの負極aは、20℃におけるシリコンウェハーとの接触角が10.6°未満であるバインダー溶液を用いているためである。
このように、溶液状態での20℃におけるシリコンウェハーとの接触角が10.6°未満であるバインダー溶液を用いると、バインダーと負極活物質粒子との濡れ性が良いために、負極活物質粒子とバインダーとの間に高い密着性が得られ、負極合剤層内に良好な導電ネットワークを形成することが可能となる。一方、溶液状態での20℃におけるシリコンウェハーとの接触角が10.6°以上であると、バインダーと負極活物質粒子との濡れ性が低下して、負極活物質粒子とバインダーとの間に高い密着性が得られなくなって、負極合剤層内に良好な導電ネットワークを形成することが困難になったためと考えられる。このことから、溶液状態での20℃におけるシリコンウェハーとの接触角が10.6°未満であるバインダー溶液を用いるのが好ましいということができる。
6.熱処理の検討
ついで、スラリーが塗着された極板の圧延後に焼結のための熱処理を施すと、初期充放電特性にどのような好影響を与えるかの検討を行った。そこで、上述の負極aを作製する際の負極合剤スラリー(接触角が8.1°のバインダー溶液を用いたもの)を用いて、これを負極集電体となる平均表面粗さRaが1.0μmの電解銅箔(厚み(T1)35μm)の片面(粗面側)に塗布した後、乾燥させた。得られたものを25×30mmの長方形状の大きさとなるように切断した後、圧延した後、アルゴン雰囲気中で400℃の温度で1時間の加熱処理(焼結)を施して負極cを作製した。
一方、上述の負極bを作製する際の負極合剤スラリー(接触角が10.6°のバインダー溶液を用いたもの)を用いて、これを負極集電体となる平均表面粗さRaが1.0μmの電解銅箔(厚み(T1)35μm)の片面(粗面側)に塗布した後、乾燥させた。得られたものを25×30mmの長方形状の大きさとなるように切断した後、圧延した後、アルゴン雰囲気中で400℃の温度で1時間の加熱処理(焼結)を施して負極dを作製した。
ついで、れらの負極cと負極dとを用いて、上述と同様にして、リチウム二次電池C,Dを作製した。なお、負極cを用いたものを電池Cとし、負極dを用いたものを電池Dとした。ついで、これらの電池C,Dについて、上述と同様に初期充放電効率を算出すると下記の表3に示すような結果が得られた。なお、下記の表3の初期充放電効率指数においては、電池Aの初期充放電効率を100とした指数であり、表3には上述した電池A,Bの結果も併せて示している。
Figure 2005268120
上記表3の結果から明らかなように、焼結のための加熱処理を施した負極cを用いた電池Cと、同様に加熱処理を施した負極dを用いた電池Dは、焼結のための加熱処理を行っていない負極a(または負極b)を用いた電池A(または電池B)と比較して、初期充放電効率が高いことが分かる。これは、負極集電体としての導電性金属箔上に塗布されたスラリーを乾燥させた後、焼結のための加熱処理を施すことにより負極内に焼結の効果が生じて、負極合剤層内および負極合剤層と負極集電体との密着性が向上し、負極内の集電性が向上して優れた充放電特性が得られたためと考えられる。
この場合、バインダーが分解することなく残存するように加熱処理するようにするのが好ましい。これは、加熱処理後もバインダーが分解せずに残存していることにより、焼結による負極活物質粒子と負極集電体間の密着性の向上に加え、バインダーによる結着力も加わり、密着性をさらに高めることができるためである。なお、このような焼結を行う場合においては、バインダーとしてポリイミドを用いる場合は、ポリイミドが完全に分解しない500℃以下の温度で加熱処理(焼結)を行うのが好ましい。
バインダー溶液の接触角(θ)を説明するための説明図である。 本発明の負極を用いた試験セルの外観を模式的に示す斜視図である。 図2のA−A断面を示す断面図である。
符号の説明
1…シリコンウェハー、10…リチウム二次電池、11…正極、11a…正極集電タブ、12…負極、12a…負極集電タブ、13…セパレータ、14…外装体、14a,14b…アルミニウムラミネートフィルム、14c…溶着部

Claims (11)

  1. ケイ素を含む負極活物質粒子とバインダーとを有する負極合剤層が負極集電体としての導電性金属箔上に形成された負極と、正極と、非水電解質とを備えたリチウム二次電池であって、
    前記バインダーを含む溶液の20℃でのシリコンウェハーとの接触角が10.6°未満であるバインダー溶液を用いているとともに、
    前記ケイ素は前記シリコンウェハーが粉砕されたものと同等のものであることを特徴とするリチウム二次電池。
  2. 前記バインダーはポリイミドであることを特徴とする請求項1に記載のリチウム二次電池。
  3. 前記ケイ素を含む負極活物質粒子の平均粒径は10μm以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のリチウム二次電池。
  4. 前記負極集電体としての導電性金属箔の平均表面粗さ(Ra)は0.2μm以上(Ra≧0.2μm)であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のリチウム二次電池。
  5. 前記負極集電体としての導電性金属箔は銅箔または銅合金箔または表面に銅層を設けた金属箔または表面に銅合金層を設けた金属箔のいずれかから選択されたものであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のリチウム二次電池。
  6. 前記負極集電体としての導電性金属箔は電解銅箔または電解銅合金箔または表面に電解銅を設けた金属箔または表面に電解銅合金を設けた金属箔のいずれかから選択されたものであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のリチウム二次電池。
  7. 前記負極合剤層は500℃以下の熱処理による焼結により前記負極集電体としての導電性金属箔の表面上に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載のリチウム二次電池。
  8. 前記焼結のための熱処理後にも前記バインダーが残存していることを特徴とする請求項7に記載のリチウム二次電池。
  9. ケイ素を含む負極活物質粒子とバインダーとを有する負極合剤層が負極集電体としての導電性金属箔上に形成された負極と、正極と、非水電解質とを備えたリチウム二次電池の製造方法であって、
    前記バインダーを含む溶液の20℃でのシリコンウェハーとの接触角が10.6°未満であるバインダー溶液中に前記負極活物質粒子を均一に混合、分散させてスラリーとするスラリー作製工程と、
    前記スラリー作製工程により作製されたスラリーを前記負極集電体としての導電性金属箔上に塗布するスラリー塗布工程とを備えたことを特徴とするリチウム二次電池の製造方法。
  10. 前記スラリー塗布工程により前記負極集電体としての導電性金属箔上に塗布された前記スラリーを乾燥させた後、500℃以下の熱処理により焼結する焼結工程を備えるようにしたことを特徴とする請求項9に記載のリチウム二次電池の製造方法。
  11. 前記焼結工程において前記バインダーが分解することなく残存するように熱処理するようにしたことを特徴とする請求項10に記載のリチウム二次電池の製造方法。
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