添付の図面を参照して、1つ又は複数の実施形態が説明されている。特定の構成及び配置が詳細に図示及び考察されているが、それは説明のために過ぎないことが理解されるべきである。当業者であれば、本明細書の趣旨及び範囲から逸脱せずに、他の構成及び配置が可能であることを認識するだろう。当業者であれば、本明細書に記載の技術及び/又は構成を、本明細書に詳細に記載されているもの以外の様々な他のシステム及び応用に使用することができることは明らかであろう。
以下の詳細な記載では、その一部を形成し、例示的実施形態が示されている添付の図面が参照されている。更に、他の実施形態を使用することができ、特許請求の主題の範囲から逸脱せずに、構造及び/又は理論に変更をなすことができることが理解されるべきである。また、方向及び指示、例えば、上、下、上部、及び底部等は、図面に示されている特徴の説明を容易にするために使用されているに過ぎない場合があることに留意すべきである。したがって、以下の詳細な記載は、限定の意味に解釈されるべきではなく、特許請求の主題の範囲は、もっぱら添付の特許請求の範囲及びそれらの均等物により規定される。
以下の記載には、多数の詳細が示されている。しかしながら、本発明は、そうした特定の詳細を用いずに実施することができることは、当業者であれば明らかであろう。幾つかの場合では、周知の方法及びデバイスが、かなり詳細にブロックダイヤグラム形態で示されているが、それは、本発明が不明瞭になることを回避するためである。本明細書の全体にわたって参照されている「一実施形態」又は「1つの実施形態」は、その実施形態に関して記載されている特定の特徴、構造、機能、又は特性が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書の全体にわたって種々の箇所に出現する語句「一実施形態では」、「1つの実施形態では」は、必ずしも本発明の同一の実施形態を指すとは限らない。更に、特定の特徴、構造、機能、又は特性は、1つ又は複数の実施形態において任意の好適な様式で組み合わせることができる。例えば、第1の実施形態は、2つの実施形態に関連する特定の特徴、構造、機能、又は特性が相互に排他的でない限り、第2の実施形態と組み合わせることができる。
本発明の記載及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、状況が明らかにそうではないと示さない限り、複数形も同様に含むことが意図されている。また、用語「及び/又は」は、本明細書で使用される場合、関連する列挙項目の1つ又は複数のありとあらゆる考え得る組み合わせを指し、それらを包含することが理解されるだろう。
用語「連結されている(coupled)」及び「接続されている(connected)」並びにそれらの派生語は、本明細書では、部品間の機能的又は構造的関係性を記述するために使用される。これら用語を互いに同義語とする意図はないことが理解されるべきである。むしろ、特定の実施形態では、「接続されている」は、2つ以上の要素が、物理的、光学的、又は電気的に互いに直接的に接触していることを示すために使用され場合がある。「連結されている」は、2つ以上の要素が、直接的又は間接的(それらの間に他の要素が介在する)のいずれかで、物理的又は電気的に互いに接触していること、及び/又は2つ以上の要素が、互いに協動又は相互作用する(例えば、因果関係にある)ことを示すために使用される場合がある。
用語「上方に(over)」、「下方に(under)」、「間に(between)」、及び「上に(on)」は、本明細書で使用される場合、そのような物理的関係性が注目に値する場合、他の部品又は物質に対する1つの部品又は物質の相対的位置を指す。例えば、物質の状況では、別の物質の上方に又は下方に配置されている1つの物質又は物質は、直接接触していてもよく、又は1つ若しくは複数の介在物質を有していてもよい。更に、2つの物質又は物質間に配置されている1つの物質は、2つの層と直接接触していてもよく、又は1つ若しくは複数の介在層を有していてもよい。対照的に、第2の物質又は物質「上の」第1の物質又は物質は、その第2の物質/物質と直接接触している。部品構築体の状況でも、同様の区別がなされるものとする。
本明細書及び特許請求の範囲全体にわたって使用される場合、用語「〜の少なくとも1つ」又は「〜の1つ又は複数」により接続されている項目のリストは、そのリストの項目のあらゆる組み合わせを意味することができる。例えば、語句「A、B、又はCの少なくとも1つ」は、A;B;C;A及びB;A及びC;B及びC;又はA、B、及びCを意味することができる。
本明細書には、III−Nトランジスタに使用される欠陥密度が十分に低い周辺III−N領域を含む、シリコンメサ(例えば、柱状体)の上部に配置されているIII−N(例えば、GaN)ヘテロ構造が記載されている。本明細書の実施形態によるヘテロ構造には、厚い緩衝層(例えば、1μm以上の)を必要とせず、結晶品質が良好な領域が設けられる。また、こうした同じエピ−メサ構造は、高品質の領域を有するヘテロエピタキシャルIII−N島を、シリコン成長基板から他の基板へと層転写するために使用することができる。更なる実施形態では、シリコン半導体系よりも脆性である従来の緩衝層に基づく系よりも高い機械的コンプライアンスを有する島状III−Nヘテロ構造が生成される。そのため、本明細書に記載のIII−Nヘテロ構造及び素子は、可撓性の電子機器に使用することができ、例えば、ウエアラブルSoC製品に使用することができるという利点がある。更なる実施形態では、メサ構造及びメサ上のIII−Nヘテロ構造は、その後、第2の基板領域にシリコン系MOSFETを製作する前に、第1の基板領域を調製するように製作してもよい。その後、シリコン系MOSFET及びIII−N系HFET処理を、実質的に平坦な基板上で同時に進行させることができる。
図1Aは、一実施形態による、第1及び第2のシリコンメサ106の上部表面上に配置されている1組のIII−N半導体エピタキシャル島115を含む半導体ヘテロ構造100の断面図である。図示されているように、各メサ106は、第2の基板領域102の上部表面に対してz高さH1だけ陥凹している第1の基板領域103に配置されている。各メサ106は、基板105と同じ結晶性を有する、基板105の部分又は延長部分である。基板105は、これらに限定されないが、シリコン、ゲルマニウム、及びSiGeを含む、様々な材料であってもよい。例示的実施形態では、基板105はシリコンであり、それは、基板領域103のIII−N素子と、基板領域102に配置される従来のシリコンMOSFETとのモノリシック一体化に有利である。実質的に単結晶性の基板105の結晶方位は、(100)、(111)、又は(110)のいずれであってもよい。また、他の結晶方位が可能である。1つの例示的なシリコン基板実施形態では、基板105は、(100)シリコンである。(100)シリコン基板105の場合、半導体表面は、六方晶結晶性/ウルツ鉱結晶性を有するIII−N半導体島115の核生成を促進するために、例えば、[110]に向かって2〜10°、ミスカット又はオフカットされていてもよい。
各メサ106は、基板105からz高さH2だけ伸長し、最小横幅(つまり、最小CD)L1を有する。例示的実施形態では、L1は、200nm〜5μm、であり、有利には、1μm未満であり、より有利には500nm〜1μmである。柱状体の実施形態では、メサ106は、第2の次元(例えば、図1Aではy次元)におけるCDを有し、それも、L1又はおよそL1である。線形の実施形態では、メサ106は、少なくともL1の何倍かであり、L1の何十倍かでさえあってもよい、第2の次元におけるCDを有する。メサの方位性は、基板の結晶方位に依存していてもよい。(100)シリコン基板の1つの例示的実施形態では、III−N HFET及びシリコンMOSFETのモノリシック一体化を容易にするために、線形メサは、[110]方向に配向されていてもよい。メサ高さH2は、基板領域102及び103の上部表面間の平面性がより高くなるように、凹部深さH1未満であることが有利である。図1Aに示されている例示的実施形態では、メサ高さH2は、少なくともIII−N島のz厚さH3だけ、凹部深さH1よりも小さい。メサ高さH2は、実施形態によって様々であってもよいが、L1が500nm〜1μmであり、H3が少なくとも500nmである1つの例示的実施形態では、有利には750nm〜5μmである。
各III−Nエピタキシャル島115は、上部メサ表面に対して実質的に直交する六方晶/ウルツ鉱c軸を有する、緩和した実質的に単結晶性のIII−N半導体である。c軸直交性が有利であるが、基板105がある程度ミスカットされると、c軸は、直交性から数度の逸脱を起こす場合がある。例示的実施形態では、III−N島115は、GaNである。III−Nエピタキシャル島115とシリコンメサ106との間の不整合性が著しいため、エピタキシャル島115は、最小角度で[0001]方向に伸びる幾つかの欠陥118(例えば、貫通転位)を含む、メサ106の上方に配置されているコア領域122を有する。III−N島115が、典型的なシリコン−III−N緩衝構造の最大厚さよりもはるかに薄い最大厚さH3を有する例示的実施形態では、欠陥118は、III−N島115のz厚さ全体にわたって伸長する。例示的実施形態では、H3は、1.3μm未満であり、有利なGaN実施形態では、H3は、500nm以下である。
III−Nエピタキシャル島115は、コア領域122を取り囲む周辺領域120を更に含む。周辺領域120は、シリコンメサ106の側壁を越えて、突出長さL2だけ横方向に伸長する。L2は、横方向エピタキシャル過成長(LEO)の継続期間に応じて様々であってもよいが、例示的実施形態では、L2は、隣接メサ106間のギャップ間隔G1の2分の1未満であり、隣接するIII−Nエピタキシャル島115の側壁間のギャップ間隔G1がゼロでないことが保証される。L1が500nm以下である1つの有利な実施形態では、H3は、500nm〜1μmであり、L2は、少なくとも500nmである。III−Nエピタキシャル島155が、メサ106の上部表面と直交するc軸を有する実施形態では、周辺領域120は、n平面側壁を有する。周辺領域120の結晶性は、欠陥密度が、そのような欠陥がc軸に平行な滑り面及びn軸に沿った横方向成長に限定され、したがってより高い結晶品質がもたらされる結果として、著しく低いということを除いて、コア122と実質的に同じである。したがって、III−N−オン−シリコンのブランケットウエハ成長に典型的な複雑な緩衝層工学を使用せず、高い/深いシリコンメサ構造上に、同等か又はより低い欠陥密度のGaN膜を設けることができる。1つの実施形態では、周辺領域120内の貫通転位密度は、コア領域122内の貫通転位密度よりも少なくとも1桁低い。1つのそのような実施形態では、欠陥密度は、le9cm−2以下である。図示されていないが、III−N材料は、メサ106を取り囲む基板105の領域の上方にも配置されてもよい。このIII−N材料は、低品質であり、メサ106からのシーディングという利点はないが、メサ106の側壁全体を上に向かって伸長することはないだろう。
1つ又は複数のIII−Nエピタキシャル半導体素子層150が、III−Nエピタキシャル島115の上方に配置されている。III−Nエピタキシャル半導体素子層150は、周辺領域120の少なくとも(0001)面及び(000−1)面を覆っている。図1Aに示されている例示的実施形態では、III−Nエピタキシャル半導体素子層150は、n平面側壁に更に配置されている。III−Nエピタキシャル半導体素子層150は、III−N島115の組成とは異なる組成の1つ又は複数の材料層を含む。III−N島115がGaNである1つの例示的実施形態では、III−Nエピタキシャル半導体素子層150は、周辺領域120の第1のチャネル領域に2D電子ガス(2DEG)135を誘導する組成を有する1つ又は複数の分極層を含む。GaNエピタキシャル島115の場合、分極層材料の非限定的な例としては、AlN、AlInN、又はAlGaNの1つ又は複数が挙げられる。分極層(複数可)の例示的な厚さは、20〜100nmの範囲である。他の実施形態では、III−Nエピタキシャル半導体素子層150は、これらに限定されないが、LEDデバイスに好適な任意の量子井戸積層体等の、多層ヘテロエピタキシャル積層体を含む。
図1Bは、更なる実施形態による半導体ヘテロ構造100が更に図示されている平面図である。図1Bに示されているように、メサ106は、コア領域122を取り囲む周辺領域120を含むIII−Nエピタキシャル島115を有する、公称幅がL1である柱状体である。実施形態では、III−N半導体素子は、半導体ヘテロ構造100を含む。素子は、周辺領域120内の1つ又は複数の半導体素子層と連結されている1つ又は複数の素子端子を更に含む。基板領域103を占めるIII−N半導体素子は、基板領域102内のシリコン系トランジスタと更に一体化され、SoCを形成してもよい。図2Aは、実施形態による、シリコン系トランジスタ202、及び半導体ヘテロ構造100(図1A)が組み込まれているIII−N系トランジスタ203を含む例示的SoC200の断面図である。図2Bは、更なる実施形態によるSoC200の平面図である。
図2Aに示されているように、シリコン系トランジスタ202は、チャネル領域を含む非平面半導体本体243の上方に配置されているゲート積層体のゲート電極241成形部分を含む。ゲート電極241は、ゲート電極241の両側に配置されているソース/ドレイン端子242間の導電性を調節することになる。例示的実施形態では、シリコン系トランジスタ202は、非平面MOSFETであるが、シリコン系トランジスタ202は、任意の公知のシリコン系トランジスタ技術を使用することができ、実施形態は、この点に関して限定されない。各III−Nトランジスタ203は、周辺領域120の上方に配置されている少なくともゲート電極245を含むヘテロ接合FET(HFET)である。ゲート電極245は、2DEG135を調節することになる。メサ高さH2が、III−N島高さH3を凹部高さH1内に収めるように設定されている例示的実施形態では、ゲート電極245は、ゲート電極241と実質的に平坦になっている。III−Nトランジスタ203は、有利には、周辺領域120の上方にも配置されている1組のソース/ドレイン端子246の少なくとも1つを更に含む。III−N島115の横方向寸法(例えば、L2)及びIII−Nトランジスタ端子の横方向寸法に応じて、III−Nトランジスタ203の3つの端子(例えば、2つのソース/ドレイン端子246及びゲート電極245)は全て、周辺領域120の上方に配置されていてもよい。しかしながら、図2Aに示されている例示的実施形態では、コア内の高い欠陥密度は、たとえソース/ドレイン領域に含まれていても、トランジスタ性能にほとんど影響を及ぼさない場合があるため、1つのソース/ドレイン端子が、少なくとも部分的にコア領域122の上方に配置される。図2A及び2Bに更に示されているように、ソース/ドレインを電気的に共有する2つのIII−Nトランジスタが、通電幅W1を有するトランジスタ203と共に各III−N半導体島115の上方に形成されている。
実施形態では、別々のシリコンメサに配置されているIII−N系トランジスタが、薄いシリコン基板により物理的に共に接続されている。連続III−N膜(例えば、GaN)上のIII−N系トランジスタは、強力なイオン結合のため極めて脆性であるが、図2Aに示されているSoC200は、最近隣III−N島115間のギャップ間隔G1のおかげで柔軟に作られている。図3は、実施形態による、薄型基板305の弾性ひずみが更に示されているSoC200の断面図である。薄型基板305がシリコンである例示的実施形態では、基板305は、50μm以下の、有利には25μm以下のz厚さを有する。シリコン基板の厚さがこのように薄いと、連続III−N膜の破砕が引き起こされる可能性があるが、メサ106は、ギャップ間隔G1のおかげで、III−N島115に対する応力/歪みを誘導せずに基板305の湾曲に適応する自由度がある。したがって、SoC200は、曲げることができるICプラットフォームへの3DIC集積(例えば、積層)及び/又は組み込みに好適である。種々の薄型基板の実施形態では、隣接シリコンメサ106は、流動性誘電体(例えば、流動性酸化物又はポリマー)で埋め戻しされていてもよく、又は空き空間に取り囲まれていてもよい(例えば、後端キャッピング層により閉塞されている空隙内に配置されている)。
また、上述のような、III−N半導体ヘテロ構造及びヘテロ構造が組み込まれている半導体素子は、シリコンメサを、上層III−N半導体島に対して選択的に容易にアンダーカットすることができるため、当技術分野で知られている基板/膜転写技術の多くに十分に好適である。図4Aは、実施形態による、アンダーカットシリコンメサ406の上部表面上に配置されている複数のIII−N半導体島403を含む半導体ヘテロ構造401の断面図である。図示されているように、シリコンメサ406は全て、III−N島近位での横幅L3を有するようにアンダーカットされており、横幅L3は、III−N島コア122の横幅よりも小さく、例示的実施形態ではL1と実質的に等しい。基板105の結晶方位及びアンダーカット技術(例えば、湿式化学エッチング)に応じて、メサ406の基部をアンダーカットしてもよく、又は基部は実質的に未エッチングのままであってもよい(つまり、依然としてL1の横幅を有する)。例えば、(100)シリコン基板405では、結晶学的エッチング液は、(111)結晶面とアラインしている傾斜側壁を有するアンダーカットメサ406を提供することができる。アンダーカットメサの別の構造的特徴は、1つ又は複数のIII−N半導体素子層150の少なくとも1つが実質的に含まれていないIII−N島アンダーカット部分407が存在することである。
図4Bは、実施形態による、転写基板405上に配置されている複数のIII−N半導体島115を含む半導体ヘテロ構造402の断面図である。転写基板405は、これらに限定されないが、ガラス、シリコン・オン・オキサイド(SOI)、又はPET及びポリイミド等の可撓性基板等の、選択した転写技術に好適な当技術分野で知られているいかなる担体であってもよい。半導体ヘテロ構造402は、任意の公知の薄膜転写技術を使用して、III−N半導体島115を、それらが成長したシリコンメサから転写基板405に転写することにより製作することができる。1つの例示的実施形態では、III−N半導体島115は、アンダーカットシリコンメサ406から転写される(図4A)。任意のボンディング技術を使用して、III−N半導体島115の上部露出表面を、転写基板405に結合させることができる(例えば、III−N半導体素子層150の上方に誘電性ボンド層が配置されていてもよい)。図4Bに示されている例示的な転写III−N半導体の実施形態では、III−N半導体島115の(0001)面は、転写基板405の近位にあり、島の(000−1)面は、転写基板405から遠位にある。
図4A及び4Bには、転写III−N半導体ヘテロ構造が示されているが、III−N半導体ヘテロ構造は、半導体素子がIII−N半導体島に製作された後だが、依然としてシリコンメサに結合されている間に、転写することもできる。そのような実施形態では、III−N半導体島と連結されている素子端子が、転写基板とIII−N半導体島との間に挟まれていてもよい。図4Cは、1つのそのような実施形態による、転写基板405上に配置されているIII−N半導体系トランジスタを含む半導体素子403の断面図である。図示されているように、III−N半導体島115と連結されているゲート電極245及びソース/ドレイン端末246は、転写基板405とIII−N半導体島115の(0001)面との間に挟まれている。その後、III−N半導体島115の(000−1)面は、これらに限定されないが、更なるIII−N半導体材料層堆積、及び/又は更なる素子電気端子の形成、及び/又は3DIC処理等の更なる処理のために露出される。
一実施形態では、III−N半導体ヘテロ構造は、シリコンメサ上に配置されているIII−Nエピタキシャル島の対向極性面上に2DEGを含む。図5は、実施形態による、III−N半導体島の横方向過成長周辺の(0001)及び(000−1)の両極性面上に配置されているIII−N半導体素子層の等角投影図である。[110]方向に沿って紙面の中に向かって伸長する例示的な(100)シリコンメサに示されているように、エピタキシャルIII−N(例えば、GaN)半導体島115は、島115の上部と直交するc軸を有する。横方向に過成長するため、(0001)面及び(000−1)面は両方とも、周辺領域120内に露出されている。図5には、半導体島115の(0001)面上に成長し、周辺領域120内に2DEG135をもたらすAlN分極層550を含む素子層積層体の単位セルが更に示されている。また、半導体島115の露出(000−1)面上の分極層550の上方に引き続き成長する第2のIII−N半導体素子層560の単位格子が示されている。図6Aは、III−Nエピタキシャル島115に配置されている分極層550、及び分極層550に配置されている第2のIII−Nデバイス層560を含む複数の素子層を有するIII−N半導体ヘテロ構造601の断面図である。有利には、第2のIII−N半導体素子層560は、分極層550の組成とは十分に異なる組成を有し、第2のIII−N半導体素子層560内に第2の2DEG635を維持する。1つの有利な実施形態では、GaN半導体層560は、GaN島115に配置されているIII−N分極層550(例えば、AlN)の上方に配置されている。図6Aから明らかなように、III−N半導体ヘテロ構造601は、III−N半導体ヘテロ構造100(図1Aおよび図1B)の上方に更なるエピタキシャル成長を実施することにより製作することができる。マスク成長技術を使用して、素子層150の(0001)面の上方の過剰な素子層成長を阻止することができる。より高い有効トランジスタ密度(例えば、二重ドライブ電流/トランジスタフットプリント)の場合、III−Nエピタキシャル島の周辺領域の対向極性面上に2DEGを提供する多層積層体を用いて、マルチチャネルトランジスタを製作してもよい。
図6Bは、実施形態による、シリコン系トランジスタ202、及び図6Aに示されているIII−N半導体ヘテロ構造が組み込まれているIII−N半導体系マルチチャネルトランジスタ603を含むSoC602の断面図である。図示されているように、ゲート電極245並びにゲート電極245の両側にある1組のソース/ドレイン端子246は、2DEG135の調節に基づき、第1のトランジスタとして作動可能である。この実施形態では、3つの端子は全て、III−Nエピタキシャル島115の周辺領域内に配置されている。ゲート電極645並びにゲート電極645の両側にある1組のソース/ドレイン端子646は、2DEG635の調節に基づき、第2のトランジスタとして作動可能である。この実施形態では、3つの端子は全て、III−Nエピタキシャル島115の周辺領域内に配置されている。第1の実施形態では、例えば、ナノワイヤトランジスタで知られている任意のゲート・オール・アラウンド(gate−all−around)技術及びコンタクト・オール・アラウンド(contact−all−around)技術を使用して、ゲート電極245及び645が共に連結されており、ソース/ドレイン端子245及び246が共に連結されている。第2の実施形態では、ゲート電極245は、246と電気的に独立しており、ソース/ドレイン端子245は、ソース/ドレイン端子646と電気的に独立している。第2の実施形態では、電極645及びソース/ドレイン端子646は、電気的相互接続のために、III−Nエピタキシャル島115のm平面側壁を包み込んでいてもよい。III−Nエピタキシャル島115の上部表面上の金属パターン形成は、ゲート電極245、645間、並びにソース/ドレイン端子246及び646間の分離を提供することができる。
注目すべきことには、上述の多極性面構造は、HFETデバイスに限定されない。例えば、同様の構造は、発光ダイオード(LED)デバイスにも応用可能である。また、LED構造は、HFET構造について図6A〜6Bに示されるように、対向極性面間に様々な素子層積層体を使用することができる。図6Cは、1つの実施形態による、シリコン系トランジスタ202及び複数のIII−N半導体系LED604を含むSoC603の断面図である。少なくとも第1のLED端子が、(0001)面上に配置されており、少なくとも1つの他のLED端子が(000−1)極性面上に配置されている。例示的実施形態では、任意のナノワイヤメタライゼーション技術を使用して、LEDに好適なIII−N素子層150に上方に複数のn型ダイオード端子647及び複数のp型ダイオード端子648を形成することができる。端子は、III−N半導体島115の周辺領域を包み込み、片面LEDアーキテクチャの曲線因子よりもLED曲線因子を向上させることができる両面発光させるために、(0001)面及び(000−1)面と回路を形成する。また、発光特性は、対向極性面上に形成されているLED間で異なっていてもよい。更なる実施形態では、図6Cでは破線により随意のものとして示されているように、側壁メタライゼーション649も、III−Nエピタキシャル島115のm平面側壁表面上に配置されていてもよい。
別の実施形態では、マルチチャネルトランジスタ素子には、転写III−Nエピタキシャル島が使用されている。そのような実施形態では、図6A〜6Bに示されているマルチチャネルトランジスタ素子に使用されるラップアラウンド型ナノワイヤ素子端子メタライゼーション技術の代わりに、上部側素子端子メタライゼーションが、フィルム転写と共に使用される。図7A、7B、及び7Cは、1つの例示的実施形態による転写III−N半導体系マルチチャネルトランジスタを示す断面図である。図7Aを参照すると、III−Nヘテロ構造701は、シリコン柱状体上に配置されているIII−Nエピタキシャル島の対向極性面上に2DEGを提供するために、複数の素子層を有する複数のIII−Nエピタキシャル島115を含む。III−N半導体分極層550が、III−N半導体島115の横方向過成長周辺の(0001)極性面上及び(000−1)極性面上の両方に配置されている。第2のIII−N半導体素子層560が、(000−1)面に対して近位の分極層550の上方に更に配置されている。図7Bに更に示されているように、任意の公知の上部側メタライゼーション技術を使用して、ゲート電極245、及びゲート電極245の両側の1組のソース/ドレイン端子246を形成する。上部側トランジスタ端子を形成した後、例えば、TMAH等の湿式エッチング液を用いてシリコンメサ106をアンダーカットし、アンダーカットメサ406を形成する。その後、任意の公知の膜転写プロセスを実施して、図7Cに示されているように、転写III−Nエピタキシャル島115を転写基板205に転写する。膜転写後、ゲート電極245及びソース/ドレイン端子246は、エピタキシャル島115と転写基板205との間に位置する/配置される。上部側メタライゼーションを繰り返して、ソース/ドレイン端子746間にゲート電極745を形成する。
図1A〜図7Cの状況で記載されているそのようなヘテロ構造を使用してシリコンメサ及び素子上に配置されているIII−N島上の例示的なIII−N半導体ヘテロ構造は、様々な技術を使用して製作することができる。図8Aは、ある実施形態による、1組のIII−N半導体島を含むIII−N半導体ヘテロ構造を、1組のシリコンメサの上部表面から形成するための方法801を示すフローチャートである。図9A、図9B、及び図9Cは、一実施形態により、方法801で選択した作業を実施するに伴って出現するSoCの断面図である。
図8Aを参照すると、方法801は、作業810から始まり、作業810では、1組のシリコンメサが、シリコン基板の第1の領域に形成される。シリコン深溝が、シリコン基板の所定の区域(例えば、高電圧SoC、PMIC、及びRF−PA用のGaNトランジスタが配置される予定の場所)にエッチングされる。1つの実施形態では、作業810では、XeF2化学を用いたボッシュ型エッチングが実施される。図9Aに更に示されているように、シリコン深溝をエッチングしている間、Al又はAl2O3等のハードマスク911を使用して基板105の領域を保護してもよい。作業810で形成される深溝は、メサ106の側壁における後のIII−Nエピタキシャル成長を制限するために、最小限の側壁フレアを有することが有利である。例示的実施形態では、溝は、500nm〜5μmの深さにエッチングされ、より広い上部表面積のメサには、より深い深さが必要である。シリコン系MOSFETが、基板の他の領域に製作されることになる幾つかの実施形態では、シリコンメサは、それらのz高さを十分に低減すべく、エッチバックで露出され、その後成長させることになるIII−N材料の厚さを収めることができる。
図8Aに戻ると、方法801では、引き続き、作業815にてIII−N核生成及びエピタキシャル成長が実施される。エピタキシャル成長は、化学蒸着法(CVD)チャンバ又は分子線エピタキシー(MBE)チャンバ内で実施される。1つの例示的実施形態では、薄い(例えば、20〜200nm)AlN核生成層が、少なくとも上部シリコンメサ表面を含む露出シリコン領域上に直接堆積される。この核生成層は、シリコンメサの側壁を包み込むことができる。核生成層成長の後、任意の公知の技術、成長温度、圧力、及びV/III比を使用して、GaN層をエピタキシャルに成長させる。作業820では、GaN膜の横方向エピタキシャル過成長(LEO)が実施され、それにより、作業815で成長させたGaNの周囲に周辺領域が形成される。図9Bに更に示されている実施形態では、突出(GaN)エピタキシャル島115を、300nm〜1.3μmの膜厚に成長させる。隣接する島のm平面側壁間の所望のギャップ間隔を得るための横方向過成長の量は、横方向成長率:縦方向成長率の所望の比(例えば、1.5〜2.0)を達成するように、プロセス条件により調節することができる。基板をマスクしない場合、GaN916の層も、シリコンメサ106の基部に形成されることになる。GaN916は、エピタキシャル島115よりも低品質であり、メサにフレアがほとんどない場合、シリコンメサ106の側壁全体を上に向かって伸長することはないだろう。
図8Aに戻ると、方法801では、引き続き、分極層及び/又は別の素子層を、GaN島の周囲にエピタキシャルに成長させる作業825が実施される。1つの例示的実施形態では、厚さ3〜30nmのAlGaN層及び/又はAlN層及び/又はAlInN層の少なくとも1つを、突出GaNの周囲に成長させる。それにより、c平面(0001)面では、GaNにおいて電荷密度及び移動度が高い2DEGが誘導される。分極層を有するGaN膜をシリコンメサ上部に成長させたら、素子製作を作業835へと進行させて、方法801を完了させることができる。図9Cに示されている例示的実施形態では、III−N系トランジスタ(例えば、HFET)203を、任意の公知の技術を使用して、分極層の上部(0001)面に形成することができる。この場合も任意の公知の技術を使用して、シリコン系トランジスタ(例えば、MOSFET)202を、基板105の他の領域に製作することができる。
方法801を改変及び/又は更なる作業で補完して、可撓性転写III−N半導体ヘテロ構造素子を製作することができる。図8Bは、実施形態により、可撓性転写III−N半導体ヘテロ構造素子を形成するための方法802を示すフローチャートである。方法802は、作業840から始まり、作業840では、自立するGaN島がシリコンメサ上に設けられる。そのようなGaNエピタキシャル島は、例えば、作業810〜825を実施することにより形成することができる(図8A)。可撓性SoCの実施形態では、流動性誘電体をシリコンメサ周囲に堆積させる作業845を実施して、方法802を継続する。流動性の酸化物、ポリイミド等を、例えば、スピンオン法で堆積させてもよい。その後、作業850にて、任意のウエハ研削又は薄型化プロセスを用いて、50μm未満の、より有利には25μm未満の厚さにシリコン基板を薄型化する。その後、方法802では、方法801の作業835に戻り、GaN素子のGaN島上への製作、CMOS素子のシリコン基板の第2の領域への製作を完了させる。転写GaN島の実施形態では、作業865にてシリコンメサをアンダーカットする作業865を実施して、方法802を継続する。TMAH等の湿式エッチング液を使用して、シリコンメサを所定量だけ選択的にエッチングし、GaNエピタキシャル島を形成することができる。その後、作業870にて、任意の薄膜転写法を使用して、GaN島を転写基板に転写する。1つの例示的実施形態では、III−N半導体島は、転写基板に面する(0001)面に結合されている。
図8Cは、実施形態により、III−N半導体系マルチチャネル素子を形成するための方法803を示すフローチャートである。方法803は、作業840から始まり、作業840では、自立するGaN島がシリコンメサ上に設けられる。そのようなGaNエピタキシャル島は、例えば、作業810〜825を実施することにより形成することができる(図8A)。作業845では、更なるIII−N素子層を、GaNエピタキシャル島の少なくとも1つの極性面上に成長させる。例示的実施形態では、作業845にて、第2のGaN素子層を、任意のエピタキシャル成長法を使用して、GaNエピタキシャル島上にある分極層の(000−1)面上に直接成長させる。更なる実施形態では、誘電性マスクを、第2のGaN素子層を成長させる前に、分極層の(0001)面の上方に堆積させる。方法803は、作業850にて、GaNエピタキシャル島の複数の極性面上に素子を形成して完了する。例示的実施形態では、作業845は、GaNエピタキシャル島の(0001)面から成長させた1つ又は複数のIII−N半導体素子層と連結されている少なくとも第1の素子端子を形成すること、及びGaNエピタキシャル島の(000−1)面から成長させた1つ又は複数のIII−N半導体素子層と連結されている少なくとも第2の素子端子を形成することを含む。更なる実施形態では、作業850にて1つ又は複数の素子端子を形成することは、分極層と連結されているゲート電極及び少なくとも1つのソース/ドレイン端子を形成することを更に含む。
図10には、本発明の実施形態による、シリコンメサから突出するIII−Nエピタキシャル島上に配置されている少なくとも1つのIII−N HFETを含むICが、モバイルコンピューティングプラットフォーム1005及び/又はデータサーバマシン1006に使用されているシステム1000が示されている。更なる実施形態では、ICは、シリコンメサから突出するIII−Nエピタキシャル島上に配置されているIII−N HFETを含み、III−N HFETとモノリシックに一体化されたシリコン系MOSFETを更に含む。サーバマシン1006は、例えば、ラック内に配置され、電子データ処理のために共にネットワーク化されている、任意の数の高機能コンピューティングプラットフォームを含む任意の商用サーバであってもよく、例示的実施形態では、モノリシックICパッケージ1050を含む。モバイルコンピューティングプラットフォーム1005は、電子データディスプレイ、電子データ処理、又は無線電子データ送信等の各々のために構成されている任意の携帯デバイスであってもよい。例えば、モバイルコンピューティングプラットフォーム1005は、タブレット、スマートフォン、ラップトップコンピュータ等のいずれであってもよく、ディスプレイパネル(例えば、静電容量方式、電磁誘導方式、抵抗膜方式、又は光学式のタッチパネル)、チップレベル又はパッケージレベルの集積システム1010、及びバッテリー1015を含んでいてもよい。
拡大図1020に示されている集積システム1010内に配置されているか、又はサーバマシン1006内の独立型チップパッケージとして配置されているかに関わりなく、パッケージモノリシックIC1050は、例えば、本明細書の他所に記載の、シリコンメサから突出するIII−Nエピタキシャル島上に配置されている少なくとも1つのIII−N HFETを含むメモリチップ(例えば、RAM)又はプロセッサチップ(例えば、マイクロプロセッサ、マルチコアマイクロプロセッサ、又はグラフィックスプロセッサ等)を含む。更なる実施形態では、ICは、シリコンメサから突出するIII−Nエピタキシャル島上に配置されているIII−N HFETを含み、III−N HFETとモノリシックに一体化されたシリコン系MOSFETを更に含む。モノリシックIC1050は、電力管理集積回路(PMIC)1030、広帯域RF(無線)送信器及び/又は受信器(TX/RX)を含むRF(無線)集積回路(RFIC)1025(例えば、デジタルベースバンド及びアナログフロントエンドモジュールを含むことは、送信経路に電力増幅器を、及び受信経路に低雑音増幅器を更に含む)、及びそれらのコントローラ1035の1つ又は複数と共に、ボード、基板、又はインターポーザ1060と更に連結されていてもよい。
機能的には、PMIC1030は、バッテリー電力制御、DC−DC変換等を実施することができ、バッテリー1015と連結されている入力装置も有しており、出力装置は、他の機能モジュールへの電流供給を提供する。更に図示されているように、例示的実施形態では、RFIC1025は、これらに限定されないが、Wi−Fi(IEEE802.11ファミリー)、WiMAX(IEEE802.16ファミリー)、IEEE802.20、ロングタームエボリューション(LTE)、Ev−DO、HSPA+、HSDPA+、HSUPA+、EDGE、GSM(登録商標)、GPRS、CDMA、TDMA、DECT、ブルートゥース(登録商標)、それらの派生技術、並びに3G、4G、及び5G等と呼ばれる任意の他の無線プロトコルを含む幾つかの無線規格又は無線プロトコルのいずれかを実装するために、アンテナ(非表示)と連結されている出力装置を有する。別の実施形態では、こうしたボードレベルモジュールの各々は、モノリシックIC1050のパッケージ基板と連結されている別々のICに、又はモノリシックIC1050のパッケージ基板と連結されている単一のIC内に集積されていてもよい。
図11は、本開示の少なくとも幾つかの実行形態により構成されているコンピュータデバイス1100の機能ブロックダイヤグラムである。コンピュータデバイス1100は、例えば、プラットフォーム1005又はサーバマシン1006の内部に見出すことができる。デバイス1100は、例えば、限定ではないが、本発明の実施形態による、シリコンメサから突出するIII−Nエピタキシャル島上に配置されている少なくとも1つのIII−N HFETが更に組み込まれていてもよいプロセッサ1104(例えば、アプリケーションプロセッサ)を内蔵するマザーボード1102を更に含む。プロセッサ1104は、マザーボード1102と物理的に及び/又は電気的に連結されていてもよい。幾つかの例では、プロセッサ1104は、プロセッサ1104内にパッケージされている集積回路ダイを含む。一般的に、用語「プロセッサ」又は「マイクロプロセッサ」は、レジスタ及び/又はメモリからの電子データを処理して、その電子データを、レジスタ及び/又はメモリに更に保存することができる他の電子データに変換する任意のデバイス又はデバイスの部分を指していてもよい。
種々の例では、また、1つ又は複数の通信チップ1106が、マザーボード1102に物理的に及び/又は電気的に連結されていてもよい。更なる実施形態では、通信チップ1106は、プロセッサ1104の一部であってもよい。その応用に応じて、コンピュータデバイス1100は、マザーボード1102と電気的に及び物理的に連結されていてもよく又は連結されていなくともよい他の部品を含んでいてもよい。こうした他の部品としては、これらに限定されないが、以下のものが挙げられる:揮発性メモリ(例えば、DRAM)、不揮発性メモリ(例えば、ROM)、フラッシュメモリ、グラフィックスプロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ、暗号プロセッサ、チップセット、アンテナ、タッチパネルディスプレイ、タッチパネルコントローラ、バッテリー、音声コーデック、映像コーデック、電力増幅器、全地球測位システム(GPS)デバイス、コンパス、加速度計、ジャイロスコープ、スピーカー、カメラ、及び大容量記憶装置(ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ(SSD)、コンパクトディスク(CD)、及びデジタル多用途ディスク(DVD)等)等。
通信チップ1106は、コンピュータデバイス1100間でデータ転送するための無線通信を可能にすることができる。用語「無線」及びその派生語は、非固体媒体を介して変調電磁放射線を使用することによりデータ通信することができる回路、デバイス、システム、方法、技術、通信チャンネル等を記述するために使用することができる。この用語は、関連デバイスが一切の有線通信を含まないこと意味するものではないが、幾つかの実施形態では、有線通信を含んでいなくともよい。通信チップ1106は、限定ではないが、本明細書の他所に記載されているものを含む、幾つかの無線規格又は無線プロトコルのいずれを実装していてもよい。考察されているように、コンピュータデバイス1100は、複数の通信チップ706を含んでいてもよい。例えば、第1の通信チップは、Wi−Fi及びブルートゥース(登録商標)等のより短距離の無線通信専用であってもよく、第2の通信チップは、GPS、EDGE、GPRS、CDMA、WiMAX、LTE、及びEv−DO等の、より長距離の無線通信専用であってもよい。
本明細書に示されているある特徴を、種々の実施形態を参照して説明したが、この説明は、限定の意味に解釈されることを意図するものではない。したがって、本開示が関する分野の当業者にとって明白である、本明細書に記載の実施形態並びに他の実施形態の種々の改変は、本開示の趣旨及び範囲内にあるとみなされる。
本発明は、このような記載されている実施形態に限定されないが、添付の特許請求の範囲の範囲から逸脱せずに改変及び変更をなして実施することができることが認識されるだろう。例えば、上記の実施形態は、下記で更に提供されているような、特徴の特定の組み合わせを含んでいてもよい。
1つ又は複数の第1の実施形態では、半導体ヘテロ構造は、シリコン基板の第1の領域に配置されている1組のシリコンメサを含む。ヘテロ構造は、メサの上部表面上に配置されている1組のIII−Nエピタキシャル島であって、島のc軸が、上部メサ表面と実質的に直交し、各島が、コア領域、及びコアを取り囲み、シリコンメサの側壁を越えて横方向に伸長する周辺領域を含み、周辺領域が、ゼロではない間隔で離間されているn平面側壁を有する1組のIII−Nエピタキシャル島を含む。ヘテロ構造は、周辺領域の少なくとも(0001)面及び(000−1)面を覆う、III−Nエピタキシャル島の上方に配置されている1つ又は複数のIII−Nエピタキシャル半導体素子層を含む。
第1の実施形態の更なる形態では、メサは、基板から少なくとも500nmのz高さだけ伸長している。III−Nエピタキシャル島は、メサ上部表面上方の最大z厚さが、500nm以下である。周辺領域は、側壁を越えて少なくとも500nmだけ横方向に伸長している。1つ又は複数の半導体素子層は、周辺領域の第1のチャネル領域に2D電子ガス(2DEG)を誘導する組成を有する分極層を含む。
直前の実施形態の更なる形態では、メサの最小横幅は、500nm〜1μmである。メサは、750nm〜5μmのz高さだけ基板から伸長している。1つ又は複数の半導体素子層は、III−N島の組成とは十分に異なる組成を有し、周辺領域内に第1の2D電子ガス(2DEG)を誘導する分極層を含む。1つ又は複数の半導体素子層は、第2のIII−N半導体素子層を含み、第2のIII−N半導体素子層は、分極層の上方に配置され、分極層の組成とは十分に異なる組成を有し、第2のIII−N半導体素子層内に第2の2DEGを維持する。
第1の実施形態の更なる形態では、III−N島コアは、上部メサ表面から島のz高さまで伸長する貫通転位の少なくとも第1の密度を有し、周辺領域が、第1の密度よりも少なくとも1桁低い貫通転位密度を有する。
第1の実施形態の更なる形態では、1つ又は複数のエピタキシャル半導体素子層は、III−N島のm平面側壁に更に配置されている。
第1の実施形態の更なる形態では、シリコンメサは、III−N島に対して近位の横幅が、III−N島コアの横幅よりも小さくなるようにアンダーカットされており、III−N島のアンダーカット部分は、1つ又は複数のIII−N半導体素子層を実質的に含まない。
直前の実施形態の更なる形態では、メサの最小横幅は、500nm〜5μmである。メサは、750nm〜5μmのz高さだけ基板から伸長している。周辺領域は、側壁を越えて少なくとも500nmだけ横方向に伸長している。基板は、第1の領域に隣接する第2の領域を含み、第2の基板領域は、メサのz高さよりも高い、メサの底部からのz高さに実質的に平坦な上部表面を有する。III−N島は、基板の(100)平面に対して平行から10°以下のc平面を有するGaNを含む。1つ又は複数の半導体素子層は、GaNとは十分に異なる組成を有し、GaN周辺領域内に第1の2D電子ガス(2DEG)を誘導する分極層を含む。1つ又は複数のエピタキシャル半導体素子層は、III−N島のn平面側壁に更に配置されている。
1つ又は複数の第2の実施形態では、半導体ヘテロ構造は、転写基板上に配置されており、島の(0001)面が転写基板に対して近位にあり、島の(000−1)面が転写基板から遠位にある1組のIII−Nエピタキシャル島を含む。各島は、コア領域及びコアを取り囲む周辺領域を含み、1組の島は、ゼロではない間隔で離間されているn平面側壁を有する。III−N島コアは、上部メサ表面から島のz高さまで伸長する貫通転位の少なくとも第1の密度を有し、周辺領域は、第1の密度よりも少なくとも1桁低い貫通転位密度を有する。1つ又は複数のIII−Nエピタキシャル半導体素子層は、III−Nエピタキシャル島の上方に配置されており、周辺領域の少なくとも(0001)面及び(000−1)面を覆っている。
第2の実施形態の更なる形態では、1つ又は複数のIII−Nエピタキシャル半導体素子層は、転写基板と、III−Nエピタキシャル島コア及び周辺領域の両方との間に配置されている。コア領域の(000−1)面は、周辺領域の(000−1)面を覆う1つ又は複数のIII−Nエピタキシャル半導体素子層の少なくとも1つを実質的に含まない。
1つ又は複数の第3の実施形態では、半導体素子は、シリコン基板の第1の領域に配置されている1組のシリコンメサを更に含む半導体ヘテロ構造を含む。ヘテロ構造は、メサの上部表面上に配置されている1組のIII−Nエピタキシャル島であって、島のc軸が、上部メサ表面と実質的に直交し、各島が、コア領域、及びコアから横方向にシリコンメサの側壁を越えて伸長周辺領域を含み、周辺領域が、ゼロではない間隔で離間されているn平面側壁を有する1組のIII−Nエピタキシャル島を含む。ヘテロ構造は、周辺領域の少なくとも(0001)面及び(000−1)面を覆う、III−Nエピタキシャル島の上方に配置されている1つ又は複数のIII−Nエピタキシャル半導体素子層を更に含む。半導体素子は、周辺領域内に1つ又は複数の半導体素子層と連結されている1つ又は複数の素子端子を更に含む。
第3の実施形態の更なる形態では、分極層は、周辺領域の第1のチャネル領域に2D電子ガス(2DEG)を誘導する組成を有する。1つ又は複数の素子端子は、1組のソース/ドレイン端子間に配置されているゲート端子を更に含み、少なくともゲート端子は、周辺領域内に配置されており、2DEGを調節するように作用可能である。
直前の実施形態の更なる形態では、1つ又は複数のIII−Nエピタキシャル半導体素子層は、III−N島の(0001)面の上方に配置されている分極層を含む。素子層は、第2のIII−N半導体素子層を更に含み、第2のIII−N半導体素子層は、分極層の(000−1)面の上方に配置されており、分極層の組成とは十分に異なる組成を有し、第2のIII−N半導体素子層内に第2の2DEGを維持する。1つ又は複数の素子端子は、第2の1組のソース/ドレイン端子間に配置されている第2のゲート端子を更に含み、少なくとも第2のゲート端子は、周辺領域内に配置されており、第2の2DEGを調節するように作用可能である。
第3の実施形態の更なる形態では、1つ又は複数のIII−Nエピタキシャル半導体素子層は、III−Nエピタキシャル島の上方に配置されており、周辺領域の少なくとも(0001)面及び(000−1)面を覆う発光ダイオード(LED)集積体を更に含む。1つ又は複数の素子端子は、素子層の少なくとも(0001)面上に配置されている第1の端子、及び素子層の少なくとも(000−1)面上に配置されている第2の端子を含む。
1つ又は複数の第4の実施形態では、半導体ヘテロ構造を形成するための方法は、1組のシリコンメサをシリコン基板の第1の領域に形成することを含む。上記方法は、III−N半導体島のコア領域を、島のc軸がシリコンメサの各々の上部表面から実質的に直交するように、エピタキシャルに成長させることを更に含む。上記方法は、島のn平面側壁が所定のギャップだけ離間されるまで、横方向エピタキシャル過成長(LEO)プロセスを実施することにより、コア領域を取り囲むIII−N半導体島の周辺領域を形成することを更に含む。上記方法は、1つ又は複数のIII−N半導体素子層を、1組のIII−N半導体島の周辺領域の少なくとも(0001)面及び(000−1)面から、エピタキシャルに成長させることを更に含む。
直前の実施形態の更なる形態では、1つ又は複数のIII−N半導体素子層を成長させることは、III−N島の組成とは十分に異なる組成を有し、III−N島の周辺領域内に第1の2D電子ガス(2DEG)を誘導する分極層を成長させることを含む。
直前の実施形態の更なる形態では、1つ又は複数のIII−N半導体素子層を成長させることは、分極層の少なくとも(000−1)面の上方に配置されており、分極層の組成とは十分に異なる組成を有し、第2のIII−N半導体層内に第2の2DEGを維持する第2のIII−N半導体層を成長させることを更に含む。
第4の実施形態の更なる形態では、上記方法は、III−N島に対して近位の横幅が、III−N島コア領域の横幅よりも小さくなるように、シリコンメサの部分をアンダーカットすることを更に含む。上記方法は、III−N半導体島を、転写基板に面する(0001)面と結合させるにより、III−N半導体島をシリコンメサから転写基板に転写することを更に含む。
第4の実施形態の更なる形態では、1組のシリコンメサの形成は、基板をエッチングして、少なくとも500nmのz高さだけ基板から伸長するメサを形成することを更に含む。コア領域をエピタキシャルに成長させることは、GaNを、メサ上部表面上方の最大z厚さまで成長させ、最大z厚さが500nm以下であることを更に含む。周辺領域をエピタキシャルに成長させることは、メサ側壁を越えて少なくとも500nmまで横方向にGaNを成長させることを更に含む。
1つ又は複数の第5の実施形態では、半導体素子を形成するための方法は、1組のシリコンメサをシリコン基板に形成することを含む。上記方法は、III−N半導体島のコア領域を、島のc軸がシリコンメサの各々の上部表面から実質的に直交するように、エピタキシャルに成長させることを含む。上記方法は、島のn平面側壁が所定のギャップだけ離間されるまで、横方向エピタキシャル過成長(LEO)プロセスを実施することにより、コア領域を取り囲むIII−N半導体島の周辺領域を形成することを含む。上記方法は、1つ又は複数のIII−N半導体素子層を、1組のIII−N半導体島の周辺領域の少なくとも(0001)面及び(000−1)面から、エピタキシャルに成長させることを含む。上記方法は、周辺領域内に、1つ又は複数の半導体素子層と連結されている1つ又は複数の素子端子を含む。
第5の実施形態の更なる形態では、1つ又は複数の素子端子の形成は、(0001)面から成長させた1つ又は複数のIII−N半導体素子層と連結されている少なくとも第1の素子端子を形成することを更に含む。(000−1)面から成長させた1つ又は複数のIII−N半導体素子層と連結されている少なくとも第2の素子端子を形成すること。
第5の実施形態の更なる形態では、1つ又は複数のIII−N半導体素子層をエピタキシャルに成長させることは、周辺領域の第1のチャネル領域に2D電子ガス(2DEG)を誘導する組成を有する分極層を、III−N半導体島の少なくとも(0001)面から成長させることを更に含む。1つ又は複数の素子端子を形成することは、分極層と連結されているゲート電極及び少なくとも1つのソース/ドレイン端子を形成することを更に含む。
第5の実施形態の更なる形態では、1つ又は複数のIII−N半導体素子層をエピタキシャルに成長させることは、周辺領域の第1のチャネル領域に2D電子ガス(2DEG)を誘導する組成を有する分極層を、III−N半導体島の少なくとも(0001)面から成長させることを更に含む。1つ又は複数のIII−N半導体素子層をエピタキシャルに成長させることは、分極層の(000−1)面の上方に配置される第2のIII−N半導体素子層を成長させることを更に含み、第2のIII−N半導体素子層は、分極層の組成とは十分に異なる組成を有し、第2のIII−N半導体素子層内に第2の2DEGを維持する。1つ又は複数の素子端子の形成は、(0001)面に対して近位にある分極層と連結されるゲート電極及び少なくとも1つのソース/ドレイン端子を形成すること、及び(000−1)面に対して近位にある第2のIIIN半導体素子層と連結される第2のゲート電極及び少なくとも第2のソース/ドレイン端子を形成することを更に含む。
第5の実施形態の更なる形態では、上記方法は、シリコン基板の第2の領域にMOSFETを形成することを更に含む。
第5の実施形態の更なる形態では、上記方法は、シリコン基板を最大で25μm薄型化することを更に含む。
直前の実施形態の更なる形態では、上記方法は、シリコンメサの周囲に流動性誘電体を堆積させることを更に含む。
しかしながら、本件では、上記の実施形態は限定ではなく、種々の形態では、上記実施形態は、そのような特徴のサブセットのみを実施すること、そのような特徴を異なる順序で実施すること、そのような特徴の異なる組み合わせを実施すること、及び/又は明示的に列挙されている特徴とは異なる更なる特徴を実施することを含んでいてもよい。したがって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲を、そのような特許請求の範囲が享受する均等物の範囲全体と共に参照して決定されるべきである。