JP2014053571A - 強誘電体メモリ及びその製造方法 - Google Patents

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敦子 坂田
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正幸 田中
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Abstract

【課題】メモリ特性の向上を図る。
【解決手段】実施形態による強誘電体メモリは、半導体層11と、半導体層上に形成された強誘電体膜18と、強誘電体膜上に形成されたゲート電極15と、を具備し、強誘電体膜は、ハフニウム(Hf)又はジルコニウム(Zr)である金属と酸素とを主成分とし、シリコン(Si)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)及びイットリウム(Y)のいずれかの元素が添加された膜であり、強誘電体膜は、チャネル幅方向において、セル毎に分断されている。
【選択図】図14

Description

本発明の実施形態は、強誘電体メモリ及びその製造方法に関する。
強誘電体メモリは、高速動作できる不揮発性メモリとして注目されている。強誘電体メモリは、強誘電体の持つ自発分極を利用したメモリであるが、トランジスタとキャパシタを組み合わせたキャパシタ型と、トランジスタのゲート絶縁膜として用いるトランジスタ型とがある。
トランジスタ型の強誘電体メモリとして、ハフニウムシリケイト(HfSiOx)の強誘電体相を用いた例がある。この例では、半導体基板上にゲート絶縁膜が形成され、このゲート絶縁膜上に強誘電体膜であるHfSiOx膜が形成され、このHfSiOx膜上に制御電極が形成されている。そして、制御電極から印加する電圧を用いて、強誘電体膜中の分極を上下に反転させることで、メモリセルに情報を書き込み/消去する。このようなトランジスタ型強誘電体メモリでは、メモリ特性の向上が望まれている。
2011IEDM 24.5 Ferroelectricity in Hafnium Oxide:CMOS compatible Ferroelectric Field Effect Transistors
メモリ特性の向上を図る強誘電体メモリ及びその製造方法を提供する。
実施形態による強誘電体メモリは、半導体層と、前記半導体層上に形成された強誘電体膜と、前記強誘電体膜上に形成されたゲート電極と、を具備し、前記強誘電体膜は、ハフニウム(Hf)又はジルコニウム(Zr)である金属と酸素とを主成分とし、シリコン(Si)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)及びイットリウム(Y)のいずれかの元素が添加された膜であり、前記強誘電体膜は、チャネル幅方向において、セル毎に分断されている。
第1の実施形態に係る平面型のNAND型強誘電体メモリの構造Aを示す断面図。 第1の実施形態に係る平面型のNAND型強誘電体メモリの構造Aの変形例を示す断面図。 第1の実施形態に係る平面型のNAND型強誘電体メモリの構造Bを示す断面図。 第1の実施形態に係る平面型のNAND型強誘電体メモリの構造Bの変形例を示す断面図。 第1の実施形態に係る平面型の強誘電体メモリの製造方法(1)を示す断面図。 第1の実施形態に係る平面型の強誘電体メモリの製造方法(2)を示す断面図。 第1の実施形態に係る平面型の強誘電体メモリの製造方法(3)を示す断面図。 第1の実施形態に係る平面型の強誘電体メモリの製造方法(4)を示す断面図。 第2の実施形態に係るBiCS型の強誘電体メモリの構造Aを示す断面図。 第2の実施形態に係るBiCS型の強誘電体メモリの構造Aの変形例を示す断面図。 第2の実施形態に係るBiCS型の強誘電体メモリの構造Bを示す断面図。 第2の実施形態に係るBiCS型の強誘電体メモリの構造Bの変形例を示す断面図。 第2の実施形態に係るBiCS型の強誘電体メモリの製造方法を示す断面図。 第3の実施形態に係る強誘電体メモリの構造Aを示す断面図。 第3の実施形態に係る強誘電体メモリの構造Bを示す断面図。 第3の実施形態に係る強誘電体メモリの構造Cを示す断面図。 第3の実施形態に係る強誘電体メモリの製造方法を示す断面図。 第4の実施形態に係る強誘電体メモリの構造Aを示す断面図。 第4の実施形態に係る強誘電体メモリの構造Bを示す断面図。 第4の実施形態に係る強誘電体メモリの分極状態を説明するための図。 第5の実施形態に係る強誘電体メモリの構造を示す断面図及び平面図。 第5の実施形態に係る強誘電体メモリの製造方法を示す断面図。 第5の実施形態に係る強誘電体メモリの分極状態を説明するための図。 第6の実施形態に係る強誘電体メモリの構造Aを示す断面図。 第6の実施形態に係る強誘電体メモリの構造Bを示す断面図。 第6の実施形態に係る強誘電体メモリにおけるチャネル長方向の添加元素の濃度分布を示す図。 第7の実施形態に係る強誘電体メモリの構造を示す断面図。 第7の実施形態に係る強誘電体メモリの製造方法を示す断面図。 第8の実施形態に係る強誘電体メモリの構造を示す断面図。 第9の実施形態に係る強誘電体メモリの構造を示す断面図。
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。この説明に際し、全図にわたり、共通する部分には共通する参照符号を付す。
[1]第1の実施形態
第1の実施形態の強誘電体メモリは、平面型のNANDメモリセルストリング構造である。
[1−1]構造A
図1を用いて、第1の実施形態に係る平面型のNAND型強誘電体メモリの構造Aについて説明する。図1は、チャネル長方向の断面図である。
図1に示すように、例えばp型の半導体基板11上に、界面絶縁膜12とゲート絶縁膜13とが積層されている。このゲート絶縁膜13上に、複数のセルゲート電極15が、10nm程度の間隔で互いに隔離して設けられている。隣接するセルゲート電極15間の半導体基板11の表層部には、n型拡散層16が形成され、強誘電体メモリトランジスタが形成されている。さらに、複数のセルゲート電極15からなるメモリセルストリングの少なくとも一方の端部には、30nm程度の間隔をおいて、選択ゲート電極23が設けられている。この選択ゲート電極23の両端下の半導体基板11の表層部には、高濃度のn型拡散層22が形成され、選択ゲートトランジスタが形成されている。セルゲート電極15及び選択ゲート電極23は、層間絶縁膜17で覆われている。
ここで、半導体基板11は、例えば、p型シリコン基板等で形成される。界面絶縁膜12は、例えば、厚さ1nmのシリコン酸化膜等で形成される。ゲート絶縁膜13は、例えば、厚さ5nm程度のハフニウム酸化物(HfOx)を主成分とする絶縁膜等で形成される。セルゲート電極15及び選択ゲート電極23は、例えば、チタン窒化物等で形成される。層間絶縁膜17は、例えば、シリコン酸化膜等で形成される。
このような第1の実施形態におけるゲート絶縁膜13は、チャネル長方向において、セル毎に分断されずに、セルゲート領域、隣接セルゲート間領域及び選択ゲート領域に連続して形成されている。但し、セルゲート領域のゲート絶縁膜18(13)は、強誘電性結晶構造を有し、隣接セルゲート間領域及び選択ゲート領域のゲート絶縁膜20(13)は、非強誘電性結晶構造を有している。詳細は、以下に説明する。
[1−1−1]セルゲート領域のゲート絶縁膜
セルゲート領域のゲート絶縁膜18は、Si原子数/(Hf原子数+Si原子数)が、0.02以上0.05以下であり、斜方晶(orthorhombic)の強誘電体膜である。尚、Si原子数及びHf原子数は、XPSやアトムプローブで測定可能である。また、例えば、第三斜方晶(orthorhombic III)は、強誘電性を示す。
[1−1−2]隣接セルゲート間領域のゲート絶縁膜
隣接セルゲート間領域のゲート絶縁膜20は、例えば、以下の(1)〜(4)のように形成される。
(1)隣接セルゲート間領域のゲート絶縁膜20は、Si原子数/(Hf原子数+Si原子数)が、0.02未満又は0.05を超え、強誘電性を示さない。
この場合、漏れ電界による隣接セルゲート間領域のゲート絶縁膜20の分極に起因するメモリ誤動作を回避できる。
(2)隣接セルゲート間領域のゲート絶縁膜20は、Si原子数/(Hf原子数+Si原子数)が、0.5以上のハフニウムシリケート(HfSiO)膜で構成される。
この場合、隣接セルゲート間領域のゲート絶縁膜20の誘電率が、セルゲート領域のゲート絶縁膜18の誘電率に対して、10%以上低減する。このため、隣接するセルゲート電極15からの漏れ電界によるセルトランジスタのしきい値変動(いわゆる、隣接セル間干渉効果)に起因するメモリ誤動作も回避できる。よって、メモリセルストリングを微細化したい場合に有効である。
(3)隣接セルゲート間領域のゲート絶縁膜20は、Si原子数/(Hf原子数+Si原子数)が、0.02以上0.05以下であり、かつ、0.1atomic%以上の窒素元素(N)又は炭素元素(C)の少なくとも一方が添加されたハフニウムシリケート膜で構成される。尚、本実施形態における窒素含有率及び炭素含有率の定義は、それぞれ、全元素に対するN量、すなわち、N/全元素(例えば、N/(Si+Hf+O+N+C)、C/(Si+Hf+O+N+C))であり、百分率で表示している。
この場合、窒素元素や炭素元素は、分極を阻害する固定電荷不純物としての作用がある。このため、隣接セルゲート間領域のゲート絶縁膜20の分極が抑制され、メモリ誤動作を回避できる。
(4)隣接セルゲート間領域のゲート絶縁膜20は、Si原子数/(Hf原子数+Si原子数)が、0.02以上0.05以下であり、セルゲート領域のゲート絶縁膜18よりも少ない酸素(O)含有率を有し、かつ、O/(Hf+Si)<2の関係を満たすハフニウムシリケート膜で構成される。
この場合、ゲート絶縁膜20は、酸素元素濃度が化学量論比よりも低い、いわゆる酸素欠損状態になる。この酸素欠損状態では、分極が阻害される。このため、隣接セルゲート間領域のゲート絶縁膜20の分極が抑制されて、メモリ誤動作を回避できる。
[1−1−3]選択ゲート領域のゲート絶縁膜
選択ゲート領域のゲート絶縁膜20は、Si原子数/(Hf原子数+Si原子数)が、0.02未満又は0.05を超え、強誘電性を示さない。
尚、選択ゲート領域のゲート絶縁膜20は、上記[1−1−2]の欄における(3)、(4)のような構成でもよい。
[1−1−4]具体例
本実施形態の構造Aの強誘電体メモリでは、半導体基板11上に、ゲート絶縁膜13を介して、複数のセルゲート電極15が互いに隔離して設けられたメモリセルストリングを有している。ここで、セルゲート領域及び隣接セルゲート間領域のゲート絶縁膜18、20(13)は、次のような構成になっている。
本実施形態における構造Aの具体例1としては、ゲート絶縁膜18、20は、ハフニウム酸化物を主成分として含有する。セルゲート領域のゲート絶縁膜18は、Si原子数/(Hf原子数+Si原子数)が、0.02以上0.05以下である。隣接セルゲート間領域のゲート絶縁膜20は、Si原子数/(Hf原子数+Si原子数)が、0.02未満又は0.05を超える。この場合、漏れ電界による隣接セルゲート間領域のゲート絶縁膜20の分極に起因するメモリ誤動作を回避できる。
本実施形態における構造Aの具体例2としては、ゲート絶縁膜18、20は、ハフニウムシリケートからなる。セルゲート領域のゲート絶縁膜18は、Si原子数/(Hf原子数+Si原子数)が、0.02以上0.05以下である。隣接セルゲート間領域のゲート絶縁膜20は、Si原子数/(Hf原子数+Si原子数)が、0.5以上である。この場合、漏れ電界による隣接セルゲート間領域のゲート絶縁膜20の分極に起因するメモリ誤動作と、隣接セルゲート電極15からの漏れ電界によるセルトランジスタのしきい値変動に起因するメモリ誤動作とを回避できる。
本実施形態における構造Aの具体例3としては、ゲート絶縁膜18、20は、ハフニウムシリケートを主成分として含有する。セルゲート領域のゲート絶縁膜18は、Si原子数/(Hf原子数+Si原子数)が、0.02以上0.05以下である。隣接セルゲート間領域のゲート絶縁膜20は、Si原子数/(Hf原子数+Si原子数)が、0.02以上0.05以下であり、かつ、0.1atomic%以上の窒素元素又は炭素元素の少なくとも一方が添加されている。この場合、漏れ電界による隣接セルゲート間領域のゲート絶縁膜20の分極に起因するメモリ誤動作を回避できる。
本実施形態における構造Aの具体例4としては、ゲート絶縁膜18、20は、ハフニウムシリケートからなり、セルゲート領域のゲート絶縁膜18及び隣接セルゲート間領域のゲート絶縁膜20は、Si原子数/(Hf原子数+Si原子数)が、0.02以上0.05以下である。さらに、隣接セルゲート間領域のゲート絶縁膜20中の酸素含有率は、セルゲート領域のゲート絶縁膜18の酸素含有率よりも少なく、かつ、O/(Hf+Si)<2の関係を満たす。この場合、漏れ電界による隣接セルゲート間領域のゲート絶縁膜20の分極に起因するメモリ誤動作を回避できる。
[1−1−5]変形例
第1の実施形態の構造Aは、図1に示すように、ゲート絶縁膜18とゲート絶縁膜20との境界は、セルゲート電極15の側面と一致している。しかし、構造Aは、これに限定されない。
例えば、図2(a)に示すように、ゲート絶縁膜18とゲート絶縁膜20との境界は、セルゲート電極15の側面より内側に位置してもよい。また、図2(b)に示すように、ゲート絶縁膜18とゲート絶縁膜20との境界は、セルゲート電極15の側面より外側に位置してもよい。
[1−2]構造B
図3を用いて、第1の実施形態に係る平面型の強誘電体メモリの構造Bについて説明する。構造Bにおいて、構造Aと同様の点については説明を省略する。
図3に示すように、構造Bにおいて、構造Aと異なる点は、セルゲート領域のゲート絶縁膜18と隣接セルゲート間領域のゲート絶縁膜18の両方が、強誘電性結晶構造を有し、選択ゲート領域のゲート絶縁膜20は、非強誘電性結晶構造を有している点である。以下に、詳細を説明する。尚、以下では、セルゲート領域及び隣接セルゲート間領域を合わせて、メモリセル領域と称す。
[1−2−1]メモリセル領域のゲート絶縁膜
メモリセル領域のゲート絶縁膜18は、Si原子数/(Hf原子数+Si原子数)が、0.02以上0.05以下であり、斜方晶で強誘電性を有する。
[1−2−2]選択ゲート領域のゲート絶縁膜
選択ゲート領域のゲート絶縁膜20は、例えば、以下の(1)〜(4)のいずれかに該当する。
(1)選択ゲート領域のゲート絶縁膜20は、Si原子数/(Hf原子数+Si原子数)が、0.02未満又は0.05を超え、強誘電性を示さない。
(2)選択ゲート領域のゲート絶縁膜20は、Si原子数/(Hf原子数+Si原子数)が、0.06以上0.3以下である。
この場合、シリコン元素が含有されていない場合よりも、20%以上大きな誘電率が得られる。このため、選択ゲートトランジスタの短チャネル効果を回避しつつ、選択ゲート電極23の幅を縮小できる。すなわち、選択ゲート電極23直下の分極に起因するメモリ誤動作の回避と、メモリセルストリングの微細化が同時に実現できる。
(3)選択ゲート領域のゲート絶縁膜20は、Si原子数/(Hf原子数+Si原子数)が、0.02以上0.05以下であり、かつ、0.1atomic%以上の窒素元素又は炭素元素の少なくとも一方が添加されたハフニウムシリケート膜で構成される。
この場合、窒素元素や炭素元素は、分極を阻害する固定電荷不純物としての作用がある。このため、選択ゲート領域のゲート絶縁膜20の分極が抑制され、メモリ誤動作を回避できる。さらに、シリコン元素が含有されていない場合よりも、20%以上大きな誘電率が得られるので、選択ゲート電極23の幅を縮小でき、メモリセルストリングの微細化を実現できる。
(4)選択ゲート領域のゲート絶縁膜20は、Si原子数/(Hf原子数+Si原子数)が、0.02以上0.05以下であり、メモリセル領域のゲート絶縁膜18よりも少ない酸素含有率を有し、かつ、O/(Hf+Si)<2の関係を満たすハフニウムシリケート膜で構成される。
この場合、ゲート絶縁膜20は、酸素元素濃度が化学量論比よりも低い、いわゆる酸素欠損状態になる。この酸素欠損状態では、分極が阻害される。このため、選択ゲート領域のゲート絶縁膜20の分極が抑制されて、メモリ誤動作を回避できる。さらに、シリコン元素が含有されていない場合よりも、20%以上大きな誘電率が得られるので、選択ゲート電極23の幅を縮小でき、メモリセルストリングの微細化を実現できる。
[1−2−3]具体例
本実施形態の構造Bの強誘電体メモリでは、半導体基板11上に、ゲート絶縁膜13を介して、複数のセルゲート電極15が互いに隔離して設けられたメモリセルストリングを有し、このメモリストリングの少なくとも一端に選択ゲート電極23が形成されている。ここで、メモリセル領域及び選択ゲート領域のゲート絶縁膜18、20(13)は、次のような構成になっている。
本実施形態における構造Bの具体例1としては、ゲート絶縁膜18、20は、ハフニウム酸化物を主成分として含有する。メモリセル領域のゲート絶縁膜18は、Si原子数/(Hf原子数+Si原子数)が、0.02以上0.05以下である。選択ゲート領域のゲート絶縁膜20は、Si原子数/(Hf原子数+Si原子数)が、0.02未満又は0.05を超える。この場合、選択ゲート領域の分極に起因するメモリ誤動作を回避できる。
本実施形態における構造Bの具体例2としては、ゲート絶縁膜18、20は、ハフニウムシリケートからなる。メモリセル領域のゲート絶縁膜18は、Si原子数/(Hf原子数+Si原子数)が、0.02以上0.05以下である。選択ゲート領域のゲート絶縁膜20は、Si原子数/(Hf原子数+Si原子数)が、0.06以上0.3以下である。この場合、選択ゲート領域の分極に起因するメモリ誤動作の回避と、選択ゲート電極23の微細化が同時に実現できる。
本実施形態における構造Bの具体例3としては、ゲート絶縁膜18、20は、ハフニウムシリケートを主成分として含有する。セルゲート領域のゲート絶縁膜18は、Si原子数/(Hf原子数+Si原子数)が、0.02以上0.05以下である。選択ゲート領域のゲート絶縁膜20は、Si原子数/(Hf原子数+Si原子数)が、0.02以上0.05以下であり、かつ、0.1atomic%以上の窒素元素又は炭素元素の少なくとも一方が添加されている。この場合、選択ゲート領域の分極に起因するメモリ誤動作を回避と、選択ゲート電極23の微細化が同時に実現できる。
本実施形態における構造Bの具体例4としては、ゲート絶縁膜18、20は、ハフニウムシリケートからなる。セルゲート領域のゲート絶縁膜18および選択ゲート領域のゲート絶縁膜20は、Si原子数/(Hf原子数+Si原子数)が、0.02以上0.05以下である。さらに、選択ゲート領域のゲート絶縁膜20中の酸素含有率は、セルゲート領域のゲート絶縁膜18の酸素含有率よりも少なく、かつ、O/(Hf+Si)<2の関係を満たす。この場合、選択ゲート領域の分極に起因するメモリ誤動作を回避と、選択ゲート電極23の微細化が同時に実現できる。
[1−2−4]変形例
第1の実施形態の構造Bは、図3に示すように、ゲート絶縁膜18とゲート絶縁膜20との境界は、選択ゲート電極23の側面より内側に位置している。しかし、構造Bは、これに限定されない。
例えば、図4(a)に示すように、ゲート絶縁膜18とゲート絶縁膜20との境界は、選択ゲート電極23の側面と一致してもよい。また、図4(b)に示すように、ゲート絶縁膜18とゲート絶縁膜20との境界は、選択ゲート電極23の側面より外側に位置してもよい。
[1−3]製造方法(1)
図5(a)乃至(f)を用いて、第1の実施形態に係る平面型の強誘電体メモリの製造方法(1)について説明する。尚、この製造方法(1)は、幅10nm程度の微細なセルゲート電極15が形成可能な製造方法に適用した例である。
まず、図5(a)に示すように、p型シリコン基板からなる半導体基板11上に、厚さ1nm程度のシリコン酸化膜からなる界面絶縁膜12が形成され、この界面絶縁膜12上に、厚さ5nm程度の非晶質ハフニウム酸化膜13a(ゲート絶縁膜13)が形成される。次に、非晶質ハフニウム酸化膜13a上に、シリコン酸化物が堆積される。その後、周知のリソグラフィ技術とドライエッチング技術を用いて、シリコン酸化膜からなる幅10nm程度の芯材14が形成される。尚、芯材14は、シリコン窒化膜でもよい。
次に、図5(b)に示すように、芯材14をマスクとして、イオン注入法により、非晶質ハフニウム酸化膜13aの露出領域に、シリコン元素が添加される。このとき、添加されるSi原子数/(Hf原子数+Si原子数)は、例えば、0.03程度となるようにドーズ量を調整するとよい。これにより、非晶質ハフニウム酸化膜13aの露出領域には、シリコン添加した非晶質ハフニウム酸化膜13bが形成される。尚、添加されるSi原子数/(Hf原子数+Si原子数)は、0.03に限定されず、0.02以上0.05以下であればよい。
次に、図5(c)に示すように、芯材14及びシリコン添加した非晶質ハフニウム酸化膜13b上に、チタン窒化膜が堆積され、その後、周知のドライエッチング技術を用いて、芯材14の側壁部に、チタン窒化膜からなる幅10nm程度のセルゲート電極15が形成される。さらに、芯材14とセルゲート電極15をマスクとして、イオン注入法により、リン元素を導入して、半導体基板11の表層部に、拡散層16が形成される。
次に、図5(d)に示すように、芯材14とセルゲート電極15をマスクとして、イオン注入法により、シリコン添加した非晶質ハフニウム酸化膜13bの露出領域に、さらにシリコン元素が添加される。このとき、添加されるSi原子数/(Hf原子数+Si原子数)の合計は、例えば、0.1程度となるようにドーズ量を調整するとよい。これにより、シリコン添加した非晶質ハフニウム酸化膜13bの露出領域に、さらにシリコン添加した非晶質ハフニウム酸化膜13cが形成される。
次に、図5(e)に示すように、イオン注入法により、選択ゲート領域にリン元素を選択的に導入して、半導体基板11の表層部に、拡散層22が形成される。次に、芯材14、セルゲート電極15及びハフニウム酸化膜13c上に、シリコン酸化膜からなる層間絶縁膜17が形成される。その後、1000℃程度のランプ加熱が行われ、拡散層16、22の活性化とともに、ハフニウム酸化膜13a、13b、13cの結晶化が同時に行われる。このとき、ハフニウム酸化膜13a、13b、13cは、種々の材料で周りを覆われて応力を受けている。このため、セルゲート電極15下のハフニウム酸化膜13bは、斜方晶のシリコン含有ハフニウム酸化膜となって強誘電体絶縁膜18となる。芯材14下のハフニウム酸化膜13aは、立方晶又は単斜晶のハフニウム酸化膜となって誘電率20程度の絶縁膜19となる。その他の領域のハフニウム酸化膜13cは、立方晶又は単斜晶のシリコン含有ハフニウム酸化膜となって誘電率30程度の高誘電率絶縁膜20となる。
次に、図5(f)に示すように、選択ゲート領域の層間絶縁膜17が選択的に除去され、溝21が形成される。次に、イオン注入法により、半導体基板11の表層部に、ボロンがカウンタードーピングされ、p型に変換される。さらに、選択ゲート電極23となるチタン窒化膜で溝21が埋め込まれる。次に、化学的機械的研磨法により、チタン窒化膜の表層部が平坦化され、溝21内に選択ゲート電極23が形成される。その後、周知の配線形成方法を用いて、平面型NANDメモリセルストリングを完成させる。
このような製造方法(1)を用いて形成された強誘電体メモリは、次のような構造となる。
図5(f)に示すように、セルゲート領域、隣接セルゲート間領域及び選択ゲート領域では、ゲート絶縁膜13(18、19、20)は分断されずに連続して形成されている。
ここで、セルゲート領域のゲート絶縁膜18は、Si原子数/(Hf原子数+Si原子数)が0.03のハフニウム酸化膜で形成され、斜方晶で強誘電性を有する。隣接セルゲート間領域のセルゲート電極15の一端側(芯材14下)のゲート絶縁膜19は、ハフニウム酸化膜で形成され、立方晶又は単斜晶で非強誘電性を有し、誘電率20程度の絶縁膜である。隣接セルゲート間領域のセルゲート電極15の他端側(層間絶縁膜17下)のゲート絶縁膜20及び選択ゲート領域のゲート絶縁膜20は、Si原子数/(Hf原子数+Si原子数)が0.1のハフニウム酸化膜で形成され、非強誘電性を有し、誘電率30程度の高誘電率絶縁膜である。
換言すると、セルゲート領域のゲート絶縁膜18は、強誘電性結晶構造を有し、隣接セルゲート間領域及び選択ゲート領域のゲート絶縁膜19、20は、非強誘電性結晶構造を有している。そして、ゲート絶縁膜19は、ゲート絶縁膜20とシリコン元素の含有率が異なり、ゲート絶縁膜20よりシリコン濃度が低い。
また、セルゲート電極15のプロセス上、セルゲート電極15の一方の上端部(芯材14と反対側の上端部)は丸みを帯びている。選択ゲート電極23の上面は、セルゲート電極15の上面よりも高くなっている。
以上のような製造方法(1)によれば、芯材14の側壁に微細幅のセルゲート電極15を形成できる。このため、メモリセルの高集積化が実現できる。そして、書き込み/消去動作時のセルゲート電極15からの漏れ電界による隣接セルゲート間領域の分極が起きないので、メモリ誤動作を回避できる。
また、選択ゲートトランジスタの動作時の電界による選択ゲート電極23直下の分極が起きないので、メモリ誤動作を回避できる。さらに、選択ゲート領域のゲート絶縁膜20は、高誘電性を有するため、選択ゲート電極23の幅を縮小できる。
[1−4]製造方法(2)
図6(a)乃至(f)を用いて、第1の実施形態に係る平面型の強誘電体メモリの製造方法(2)について説明する。尚、この製造方法(2)は、幅10nm程度の微細なセルゲート電極15が形成可能な製造方法に適用した例である。
まず、図6(a)に示すように、p型シリコン基板からなる半導体基板11上に、厚さ1nm程度のシリコン酸化膜からなる界面絶縁膜12が形成され、この界面絶縁膜12上に、厚さ5nm程度の非晶質ハフニウム酸化膜13a(ゲート絶縁膜13)が形成される。次に、非晶質ハフニウム酸化膜13a上に、シリコン酸化物が堆積される。その後、周知のリソグラフィ技術とドライエッチング技術を用いて、シリコン酸化膜からなる幅10nm程度の芯材14が形成される。尚、芯材14は、シリコン窒化膜でもよい。
次に、図6(b)に示すように、芯材14をマスクとして、イオン注入法により、非晶質ハフニウム酸化膜13aの露出領域に、シリコン元素が添加される。このとき、添加されるSi原子数/(Hf原子数+Si原子数)が、例えば、0.03程度となるようにドーズ量を調整するとよい。これにより、非晶質ハフニウム酸化膜13aの露出領域には、シリコン添加した非晶質ハフニウム酸化膜13bが形成される。尚、添加されるSi原子数/(Hf原子数+Si原子数)は、0.03に限定されず、0.02以上0.05以下であればよい。
次に、図6(c)に示すように、芯材14及びシリコン添加した非晶質ハフニウム酸化膜13b上に、チタン窒化膜が堆積され、その後、周知のドライエッチング技術を用いて、芯材14の側壁部に、チタン窒化膜からなる幅10nm程度のセルゲート電極15が形成される。さらに、芯材14とセルゲート電極15をマスクとして、イオン注入法により、リン元素を導入して、半導体基板11の表層部に、拡散層16が形成される。
次に、図6(d)に示すように、芯材14とセルゲート電極15をマスクとして、イオン注入法により、シリコン添加した非晶質ハフニウム酸化膜(非晶質ハフニウムシリケート膜)13bの露出領域に、さらに窒素元素が添加される。このとき、添加窒素元素の濃度は、1atomic%程度となるようにドーズ量を調整するとよい。これにより、シリコン添加した非晶質ハフニウム酸化膜13bの露出領域に、シリコン及び窒素添加した非晶質ハフニウム酸化膜13dが形成される。尚、ハフニウム酸化膜13bに添加する元素としては、窒素に限定されず、炭素でもよく、窒素及び炭素の両方であってもよい。添加窒素元素濃度及び添加炭素元素の濃度は、それぞれ0.1atomic%以上であればよい。また、ハフニウム酸化膜13bに添加する元素としては、ハフニウムでもよい。
次に、図6(e)に示すように、イオン注入法により、選択ゲート領域にリン元素を選択的に導入して、半導体基板11の表層部に、拡散層22が形成される。次に、芯材14、セルゲート電極15及びハフニウム酸化膜13d上に、シリコン酸化膜からなる層間絶縁膜17が形成される。その後、1000℃程度のランプ加熱が行われ、拡散層16、22の活性化とともに、ハフニウム酸化膜13a、13b、13dの結晶化が同時に行われる。このとき、ハフニウム酸化膜13a、13b、13dは、種々の材料で周りを覆われて応力を受けている。このため、セルゲート電極15下のハフニウム酸化膜13bは、斜方晶のシリコン含有ハフニウム酸化膜となって強誘電体絶縁膜18となる。芯材14下のハフニウム酸化膜13aは、立方晶又は単斜晶のハフニウム酸化膜となって誘電率20程度の絶縁膜19となる。その他の領域のハフニウム酸化膜13dは、斜方晶の窒素添加ハフニウムシリケート膜となって誘電率30程度の高誘電率絶縁膜20となる。尚、添加窒素元素は、分極を阻害する固定電荷不純物として作用するため、顕著な強誘電性は示さない。
次に、図6(f)に示すように、選択ゲート領域の層間絶縁膜17が選択的に除去され、溝21が形成される。次に、イオン注入法により、半導体基板11の表層部に、ボロンがカウンタードーピングされ、p型に変換される。さらに、選択ゲート電極23となるチタン窒化膜で溝21が埋め込まれる。次に、化学的機械的研磨法により、チタン窒化膜の表層部が平坦化され、溝21内に選択ゲート電極23が形成される。その後、周知の配線形成方法を用いて、平面型NANDメモリセルストリングを完成させる。
このような製造方法(2)を用いて形成された強誘電体メモリは、次のような構造となる。
図6(f)に示すように、セルゲート領域、隣接セルゲート間領域及び選択ゲート領域では、ゲート絶縁膜13(18、19、20)は分断されずに連続して形成されている。
ここで、セルゲート領域のゲート絶縁膜18は、Si原子数/(Hf原子数+Si原子数)が0.03のハフニウム酸化膜で形成され、斜方晶で強誘電性を有する。隣接セルゲート間領域のセルゲート電極15の一端側(芯材14下)のゲート絶縁膜19は、ハフニウム酸化膜で形成され、立方晶又は単斜晶で非強誘電性を有し、誘電率20程度の絶縁膜である。隣接セルゲート間領域のセルゲート電極15の他端側(層間絶縁膜17下)のゲート絶縁膜20及び選択ゲート領域のゲート絶縁膜20は、斜方晶の窒素添加ハフニウムシリケート膜で形成され、非強誘電性を有し、誘電率30程度の高誘電率絶縁膜である。
換言すると、セルゲート領域のゲート絶縁膜18は、強誘電性結晶構造を有し、隣接セルゲート間領域及び選択ゲート領域のゲート絶縁膜19、20は、非強誘電性結晶構造を有している。そして、ゲート絶縁膜19は窒素を含有せず、ゲート絶縁膜20は窒素を含有するため、両者は異なる材料で構成されている。
また、セルゲート電極15のプロセス上、セルゲート電極15の一方の上端部(芯材14と反対側の上端部)は丸みを帯びている。選択ゲート電極23の上面は、セルゲート電極15の上面よりも高くなっている。
以上のような製造方法(2)によれば、上記製造方法(1)と異なり、隣接セルゲート間領域及び選択ゲート領域のゲート絶縁膜20に、窒素元素が添加されている。この窒素元素は、分極を阻害する固定電荷不純物として作用するため、セルゲート領域のゲート絶縁膜18のような強誘電性は示さない。よって、製造方法(2)によれば、上記製造方法(1)と同様の効果を得ることができる。
[1−5]製造方法(3)
図7(a)乃至(c)を用いて、第1の実施形態に係る平面型の強誘電体メモリの製造方法(3)について説明する。
まず、図7(a)に示すように、p型シリコン基板からなる半導体基板11上に、厚さ1nm程度のシリコン酸化膜からなる界面絶縁膜12が形成され、この界面絶縁膜12上に、厚さ5nm程度の非晶質ハフニウム酸化膜13a(ゲート絶縁膜13)が形成される。次に、非晶質ハフニウム酸化膜13a上に、厚さ20nm程度のチタン窒化物が堆積される。その後、周知のリソグラフィ技術とドライエッチング技術を用いて、メモリセル領域に複数のセルゲート電極15が形成され、選択ゲート領域(又は周辺回路領域)に選択ゲート電極23が形成される。ここで、各セルゲート電極15の幅は、10nm程度であり、複数のセルゲート電極15間の間隔は、10nm程度である。選択ゲート電極23の幅は、30nm程度である。
次に、図7(b)に示すように、セルゲート電極15及び選択ゲート電極23をマスクとして、イオン注入法により、リン元素が導入され、半導体基板11の表層部に、拡散層16、22が形成される。さらに、セルゲート電極15及び選択ゲート電極23をマスクとして、斜めイオン注入法により、非晶質ハフニウム酸化膜13a内に、シリコン元素が添加される。
このとき、シリコン元素は、セルゲート電極15及び選択ゲート電極23で覆われた非晶質ハフニウム酸化膜13aよりも、セルゲート電極15及び選択ゲート電極23で覆われていない非晶質ハフニウム酸化膜13a内に、添加され易い。また、シリコン元素は、幅の広い選択ゲート電極23下の非晶質ハフニウム酸化膜13aよりも、幅の狭いセルゲート電極15下の非晶質ハフニウム酸化膜13a内に、添加され易い。
これを利用し、セルゲート領域のゲート絶縁膜13bは、添加されるSi原子数/(Hf原子数+Si原子数)が0.03程度となり、隣接セルゲート間領域のゲート絶縁膜13eは、添加されるSi原子数/(Hf原子数+Si原子数)が0.1程度となり、選択ゲート領域のゲート絶縁膜13aの中央部は、シリコン元素が添加されないように、イオン注入角度とドーズ量が調整され、さらに、選択ゲート電極23の周辺部にシリコン元素の斜めイオン注入が追加される。
次に、図7(c)に示すように、セルゲート電極15、選択ゲート電極23及びハフニウム酸化膜13e上に、シリコン酸化膜からなる層間絶縁膜17が形成される。その後、1000℃程度のランプ加熱が行われ、拡散層16、22の活性化とともに、ハフニウム酸化膜13a、13b、13eの結晶化が同時に行われる。このとき、ハフニウム酸化膜13a、13b、13eは、種々の材料で周りを覆われて応力を受けている。このため、セルゲート電極15下のハフニウム酸化膜13bは、斜方晶のシリコン含有ハフニウム酸化膜となって強誘電体絶縁膜18となる。隣接セルゲート電極15間のハフニウム酸化膜13eは、立方晶又は単斜晶のシリコン含有ハフニウム酸化膜となって誘電率30程度の高誘電率絶縁膜20となる。選択ゲート電極23下のハフニウム酸化膜13aの中央部は、立方晶又は単斜晶のハフニウム酸化膜となって誘電率20程度の絶縁膜19となる。その後、周知の配線形成方法を用いて、平面型NANDメモリセルストリングを完成させる。
このような製造方法(3)を用いて形成された強誘電体メモリは、次のような構造となる。
図7(c)に示すように、セルゲート領域、隣接セルゲート間領域及び選択ゲート領域では、ゲート絶縁膜13(18、19、20)は分断されずに連続して形成されている。
ここで、セルゲート領域のゲート絶縁膜18は、Si原子数/(Hf原子数+Si原子数)が0.03のハフニウム酸化膜で形成され、斜方晶で強誘電性を有する。隣接セルゲート間領域のゲート絶縁膜20は、Si原子数/(Hf原子数+Si原子数)が0.1のハフニウム酸化膜で形成され、非強誘電性を有し、誘電率30程度の高誘電率絶縁膜である。選択ゲート領域における選択ゲート電極23の中央部下のゲート絶縁膜19は、ハフニウム酸化膜で形成され、立方晶又は単斜晶で非強誘電性を有し、誘電率20程度の絶縁膜である。
換言すると、セルゲート領域のゲート絶縁膜18は、強誘電性結晶構造を有し、隣接セルゲート間領域及び選択ゲート領域のゲート絶縁膜19、20は、非強誘電性結晶構造を有している。そして、ゲート絶縁膜19は、高誘電率膜であり、ゲート絶縁膜20は、常誘電率膜である。
以上のような製造方法(3)によれば、上記製造方法(1)と同様の効果を得ることができる。
尚、上記製造方法(3)において、図7(b)に示すシリコン元素の斜めイオン注入が行われた後、さらにシリコン元素の垂直イオン注入が行われてもよい。これにより、隣接セルゲート間領域のゲート絶縁膜13e内にシリコン元素がさらに添加され、Si原子数/(Hf原子数+Si原子数)が0.5以上のハフニウムシリケート膜20を形成することができる。
この場合、隣接セルゲート間領域のゲート絶縁膜20の誘電率が、セルゲート領域のゲート絶縁膜18の誘電率に対して、10%以上低減する。このため、隣接するセルゲート電極15からの漏れ電界によるセルトランジスタのしきい値変動(いわゆる、隣接セル間干渉効果)に起因するメモリ誤動作も回避できる。よって、メモリセルストリングを微細化したい場合に有効である。
[1−6]製造方法(4)
図8(a)乃至(c)を用いて、第1の実施形態に係る平面型の強誘電体メモリの製造方法(4)について説明する。
まず、図8(a)に示すように、p型シリコン基板からなる半導体基板11上に、厚さ1nm程度のシリコン酸化膜からなる界面絶縁膜12が形成され、この界面絶縁膜12上に、厚さ5nm程度であり、Si原子数/(Hf原子数+Si原子数)が0.03の非晶質ハフニウムシリケート膜13bが形成される。次に、メモリセル領域がレジストマスク24で覆われる。次に、イオン注入法により、選択ゲート領域(又は周辺回路領域)のハフニウムシリケート膜13b中に、Hf原子数/(Hf原子数+Si原子数)が0.05程度のハフニウム元素が添加され、酸素元素濃度が化学量論比よりも低い酸素欠損状態のハフニウムシリケート膜13eに変換させる。その後、レジストマスク24が除去される。
次に、図8(b)に示すように、ハフニウムシリケート膜13b、13e上に、厚さ20nm程度のチタン窒化物が堆積される。その後、周知のリソグラフィ技術とドライエッチング技術を用いて、メモリセル領域に複数のセルゲート電極15が形成され、選択ゲート領域に選択ゲート電極23が形成される。ここで、各セルゲート電極15の幅は、10nm程度であり、複数のセルゲート電極15間の間隔は、10nm程度である。選択ゲート電極23の幅は、30nm程度である。次に、セルゲート電極15及び選択ゲート電極23をマスクとして、イオン注入法により、リン元素が導入され、半導体基板11の表層部に、拡散層16、22が形成される。
次に、図8(c)に示すように、セルゲート電極15、選択ゲート電極23及びハフニウムシリケート膜13b、13e上に、シリコン酸化膜からなる層間絶縁膜17が形成される。その後、1000℃程度のランプ加熱が行われ、拡散層16、22の活性化とともに、ハフニウムシリケート膜13b、13eの結晶化が同時に行われる。このとき、ハフニウムシリケート膜13b、13eは、種々の材料で周りを覆われて応力を受けている。このため、セルゲート電極15下のハフニウムシリケート膜13bは、斜方晶のハフニウムシリケート膜となって強誘電体絶縁膜18となる。選択ゲート電極23下のハフニウムシリケート膜13eは、斜方晶の酸素欠損状態のハフニウムシリケート膜となって誘電率30程度の高誘電率絶縁膜20となる。この高誘電率絶縁膜20では、酸素元素濃度が化学量論比よりも低いため、酸素欠損状態となるので、分極が阻害されて顕著な強誘電性は示さない。
このような製造方法(4)を用いて形成された強誘電体メモリは、次のような構造となる。
図8(c)に示すように、メモリセル領域及び選択ゲート領域では、ゲート絶縁膜13(18、20)は分断されずに連続して形成されている。
ここで、メモリセル領域のゲート絶縁膜18は、Si原子数/(Hf原子数+Si原子数)が0.03のハフニウム酸化膜で形成され、斜方晶で強誘電性を有する。選択ゲート領域のゲート絶縁膜20は、斜方晶の酸素欠損状態のハフニウムシリケート膜で形成され、非強誘電性を有し、誘電率30程度の高誘電率絶縁膜20である。換言すると、メモリセル領域のゲート絶縁膜18は、強誘電性結晶構造を有し、選択ゲート領域のゲート絶縁膜20は、非強誘電性結晶構造を有している。
以上のような製造方法(4)によれば、選択ゲートトランジスタの動作時の電界による選択ゲート電極23直下の分極が起きないので、メモリ誤動作を回避できる。さらに、選択ゲート領域のゲート絶縁膜20は、高誘電性を有するため、選択ゲート電極23の幅を縮小できる。
尚、上記製造方法(4)において、図8(b)に示すセルゲート電極15が形成された後、さらにハフニウムイオン注入が行われてもよい。そして、隣接セルゲート間領域のゲート絶縁膜の酸素含有率を、セルゲート領域のゲート絶縁膜の酸素含有率よりも少なく、かつ、O/(Hf+Si)<2の関係を満たすハフニウムシリケート膜に変換すれば、隣接セルゲート間領域のゲート絶縁膜の分極が抑制されて、メモリ誤動作も同時に回避できる。
また、上記製造方法(4)において、図8(b)に示すセルゲート電極15が形成された後、さらにシリコン元素の垂直イオン注入を行が行われてもよい。そして、隣接セルゲート間領域のゲート絶縁膜を、Si原子数/(Hf原子数+Si原子数)が0.5以上のハフニウムシリケート膜に変換してもよい。この場合、隣接セルゲート間領域のゲート絶縁膜の誘電率が、セルゲート領域のゲート絶縁膜に対して、10%以上低減する。このため、隣接するセルゲート電極15からの漏れ電界によるセルトランジスタのしきい値変動(いわゆる隣接セル間干渉効果)に起因するメモリ誤動作も回避できる。よって、メモリセルストリングを微細化したい場合に有効である。
[1−7]効果
従来、強誘電性HfO膜を用いた強誘電体メモリでは、チャネル長方向において、強誘電性絶縁膜がセル毎に分断され、ゲート電極の端部直下に強誘電性絶縁膜の端部が存在する構造となっている。この強誘電性絶縁膜の端部領域は、トランジスタ製造工程中の物理的又は化学的なダメージによって結晶性が変形するため、所望の分極特性が発現せずに、メモリ誤動作を引き起こす。この問題は、ゲート電極寸法を例えば10nm程度に微細化するとより顕著となる。
一方、上記のメモリ誤動作を回避するには、強誘電性絶縁膜をセル毎に分断しなければよい。しかし、NAND型メモリのように複数の強誘電体メモリトランジスタを直列接続してメモリセルストリング構造を構成する場合には、隣接するトランジスタ間領域の強誘電性絶縁膜が隣接トランジスタ電極からの漏れ電界によって分極してしまい、メモリ誤動作の原因となる。
このような問題に対し、第1の実施形態によれば、ゲート絶縁膜13をセル毎に分断せずに形成し、NANDメモリストリング構造を形成している。さらに、セルゲート電極15下のゲート絶縁膜13は、強誘電性結晶構造(斜方晶)にし、隣接セルゲート間領域及び選択ゲート領域の少なくとも一方のゲート絶縁膜13は、非強誘電性結晶構造にしている。このため、隣接セル間の寄生分極や選択ゲート絶縁膜の誤分極を抑制することができ、メモリ誤動作を回避することができる。よって、メモリ特性の向上を図ることができる。
尚、第1の実施形態における平面型NANDメモリセルストリングは、p型半導体層表面にn型拡散層を有する場合や、拡散層を設けないn型半導体層の場合にも適用できる。
[2]第2の実施形態
第2の実施形態の強誘電体メモリは、BiCS型のNANDメモリセルストリング構造である。
[2−1]構造A
図9を用いて、第2の実施形態に係るBiCS型の強誘電体メモリの構造Aについて説明する。
図9に示すように、セルゲート電極15と層間絶縁膜17とが交互に積層され、その積層構造を貫通するトレンチ25が設けられている。このトレンチ25の内壁には、ゲート絶縁膜13と界面絶縁膜12とが積層され、トレンチ25の芯部は、n型半導体層11で埋め込まれている。
さらに、セルゲート電極15と層間絶縁膜17からなる積層構造上には、厚さ30nm程度の層間絶縁膜17を挟んで、選択ゲート電極23が設けられている。この選択ゲート領域のトレンチ25の芯部は、p型半導体層27からなる。このp型半導体層27の両端領域のトレンチ25の芯部は、高濃度のn型拡散層22が形成されている。
ここで、セルゲート電極15及び選択ゲート電極23は、例えば、タングステン(又はチタン窒化物)等で形成される。層間絶縁膜17は、例えば、シリコン酸化膜等で形成される。トレンチ25の直径は、30nm程度である。ゲート絶縁膜13は、厚さ5nm程度のハフニウム酸化物を主成分とする。界面絶縁膜12は、厚さ1nmのシリコン酸化膜等で形成される。
このような第2の実施形態の構造Aにおけるゲート絶縁膜13は、セル毎に分断されずに、セルゲート領域、隣接セルゲート間領域及び選択ゲート領域に連続して形成されている。但し、セルゲート領域のゲート絶縁膜18(13)は、強誘電性結晶構造を有し、隣接セルゲート間領域及び選択ゲート領域のゲート絶縁膜20(13)は、非強誘電性結晶構造を有している。
具体的には、セルゲート領域のゲート絶縁膜18は、Si原子数/(Hf原子数+Si原子数)が、0.02以上0.05以下であり、斜方晶で強誘電性を有する。隣接セルゲート間領域のゲート絶縁膜20は、Si原子数/(Hf原子数+Si原子数)が、0.02未満又は0.05を超え、強誘電性を示さない絶縁膜である。従って、書き込み/消去動作時の漏れ電界による隣接セルゲート間領域のゲート絶縁膜20の分極が起きないので、メモリ誤動作を回避できる。
また、選択ゲート領域のゲート絶縁膜20は、Si原子数/(Hf原子数+Si原子数)が、0.02未満又は0.05を超え、強誘電性を示さない絶縁膜である。従って、選択ゲート電極23の動作時の電界による選択ゲート電極23直下の分極が起きないので、メモリ誤動作を回避できる。
尚、第2の実施形態の構造Aにおいても、上記第1の実施形態における平面型強誘電体メモリの構造Aで説明したゲート絶縁膜13の例を、同様に適用することができる。
また、ゲート絶縁膜18とゲート絶縁膜20との境界は、セルゲート電極15の側面と一致してもよいし、図10(a)及び(b)に示すように、セルゲート電極15の側面より内側又は外側に位置してもよい。
[2−2]構造B
図11を用いて、第2の実施形態に係るBiCS型の強誘電体メモリの構造Bについて説明する。構造Bにおいて、構造Aと同様の点については説明を省略する。
図11に示すように、構造Bにおいて、構造Aと異なる点は、セルゲート領域のゲート絶縁膜18と隣接セルゲート間領域のゲート絶縁膜18の両方(メモリセル領域)が、強誘電性結晶構造を有し、選択ゲート領域のゲート絶縁膜20は、非強誘電性結晶構造を有している点である。
このような第2の実施形態の構造Bにおけるゲート絶縁膜13は、セル毎に分断されずに、メモリセル領域及び選択ゲート領域に連続して形成されている。但し、メモリセル領域のゲート絶縁膜18(13)は、強誘電性結晶構造を有し、選択ゲート領域のゲート絶縁膜20(13)は、非強誘電性結晶構造を有している。
具体的には、メモリセル領域のゲート絶縁膜18は、Si原子数/(Hf原子数+Si原子数)が、0.02以上0.05以下であり、斜方晶で強誘電性を有している。選択ゲート領域のゲート絶縁膜20は、Si原子数/(Hf原子数+Si原子数)が、0.06以上0.3以下であり、高誘電性を有する。これにより、ゲート絶縁膜20は、シリコン元素が含有されていない場合よりも、20%以上大きな誘電率が得られるので、選択ゲートトランジスタの短チャネル効果を回避しつつ、選択ゲート電極23の幅を縮小できる。すなわち、選択ゲート電極23直下の分極に起因するメモリ誤動作の回避と、メモリセルストリングの微細化が同時に実現できる。
尚、第2の実施形態の構造Bにおいても、上記第1の実施形態における平面型強誘電体メモリの構造Bで説明したゲート絶縁膜の例を、同様に適用することができる。
また、図11、図12(a)及び(b)に示すように、ゲート絶縁膜18とゲート絶縁膜20との境界は、選択ゲート電極23のセルゲート電極15側の側面と一致してもよいし、選択ゲート電極23のセルゲート電極15側の側面より内側又は外側に位置してもよい。
[2−3]製造方法
図13(a)乃至(c)を用いて、第2の実施形態に係るBiCS型の強誘電体メモリの製造方法について説明する。
まず、図13(a)に示すように、化学気相法を用いて、厚さ10nm程度のタングステンからなるセルゲート電極15と、厚さ10nm程度の炭素添加シリコン酸化膜からなる層間絶縁膜17とが、交互に積層される。そして、層間絶縁膜17を挟んで、厚さ30nm程度のタングステンからなる選択ゲート電極23が積層され、多層積層構造が形成される。このとき、層間絶縁膜17としては、有機系のシリコン原料ガスを用いて、成膜温度を調整することで、炭素元素が10atomic%程度添加されたシリコン酸化膜が用いられる。
次に、ドライエッチング法により、多層積層構造を貫通する直径30nm程度のトレンチ25が形成される。次に、化学気相堆積法により、トレンチ25の内壁に、厚さ5nm程度のシリコン添加の非晶質ハフニウム酸化膜(非晶質ハフニウムシリケート膜)13bが形成される。このとき、添加されるSi原子数/(Hf原子数+Si原子数)は、例えば、0.02〜0.05、さらに好ましくは、0.03程度となるように、シリコン原料ガスの流量が調整される。さらに、化学気相堆積法により、トレンチ25の内壁に、界面絶縁膜12となる厚さ1nm程度のシリコン酸化膜が形成される。その後、トレンチ25の芯部が、リンドープのn型シリコンからなる半導体層11で埋め込まれ、チャネル層が形成される。
次に、図13(b)に示すように、600〜800℃程度で加熱が行われる。これにより、ハフニウムシリケート膜13bのうち層間絶縁膜17と接する部分に、層間絶縁膜17から炭素元素を拡散させて、炭素元素が1atomic%程度添加されたハフニウムシリケート膜13dに変換される。さらに、1000℃程度のランプ加熱が行われ、ハフニウムシリケート膜13b、13dの結晶化が行われる。このとき、ハフニウムシリケート膜13b、13dは、種々の材料で周りを覆われて応力を受けている。このため、セルゲート電極15及び選択ゲート電極23と接する部分は、斜方晶のシリコン含有ハフニウム酸化膜となって強誘電体絶縁膜18となる。一方、層間絶縁膜17と接する部分は、斜方晶の炭素添加ハフニウムシリケート膜となって誘電率30程度の高誘電率絶縁膜20となる。ここで、添加炭素元素は、分極を阻害する固定電荷不純物として作用するため、顕著な強誘電性は示さない。
次に、図13(c)に示すように、ドライエッチング法で、半導体層11の露出部が選択的に除去される。これにより、選択ゲート領域の半導体層11が除去され、深さ50nm程度の溝26が形成される。次に、斜めイオン注入法により、溝26に対向する斜方晶ハフニウムシリケート膜13b、13dに、さらにシリコン元素が添加される。このとき、添加されるSi原子数/(Hf原子数+Si原子数)の合計が0.2程度となるようにドーズ量が調整される。このシリコンイオン注入によって、ハフニウムシリケート膜13b、13dは非晶質化される。尚、ハフニウムシリケート膜13b、13dに添加する元素としては、シリコンに限定されず、ハフニウム、窒素、炭素のいずれでもよい。
次に、溝26内に、選択ゲートトランジスタのn+拡散層22となる高濃度リンドープシリコン層、p型チャネル層27となる低濃度ボロンドープシリコン層、n+拡散層22となる高濃度リンドープシリコン層が、順次埋め込まれる。その後、1000℃のランプ加熱が行われ、溝26に対向するハフニウムシリケート膜13b、13dが再結晶化される。このとき、選択ゲート領域のハフニウムシリケート膜13b、13dは、立方晶又は単斜晶のハフニウムシリケート膜となり、誘電率30程度の高誘電性絶縁膜20となる。
[2−4]効果
上記第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様、メモリ特性の向上を図ることができる。つまり、本実施形態のメモリセルストリングは、書き込み/消去動作時のセルゲート電極15からの漏れ電界による隣接セルゲート間領域の分極が起きないので、メモリ誤動作を回避できる。また、選択ゲートトランジスタ動作時の電界による選択ゲート電極23直下の分極が起きないので、メモリ誤動作を回避できる。さらに、選択ゲート電極23領域のゲート絶縁膜は高誘電性を有するため、選択ゲート電極23幅を縮小できる。
さらに、第2の実施形態は、強誘電体メモリトランジスタを縦方向に積層するため、さらなる高集積化を図ることが可能である。
尚、第2の実施形態では、隣接セルゲート間領域に炭素元素を拡散させて、この領域の強誘電性の発現を回避しているが、層間絶縁膜17として窒素含有膜を用いて、窒素元素を拡散させても同様の効果がある。
また、上記第1及び第2の実施形態では、ゲート絶縁膜13として、ハフニウム酸化物を用いたが、ジルコニウム酸化物でもよい。また、ゲート絶縁膜13の添加元素として、シリコンを用いたが、マグネシウムでもよい。つまり、ゲート絶縁膜13は、ハフニウム(Hf)又はジルコニウム(Zr)である金属と酸素とを主成分として含有し、シリコン(Si)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)及びイットリウム(Y)のいずれかの元素が添加されていてもよい。
また、上記第1及び第2の実施形態における選択ゲート領域のゲート絶縁膜13は、周辺回路領域のゲート絶縁膜に適用することも可能である。
[3]第3の実施形態
第3の実施形態は、チャネル幅方向に隣接するセル間で強誘電体膜を分断することにより、個々のセルトランジスタの制御性を向上させる。
[3−1]構造A
図14を用いて、第3の実施形態に係る強誘電体メモリの構造Aについて説明する。図14は、チャネル幅方向(ワード線方向)の断面図である。
図14に示すように、半導体層(又は半導体基板)11上に界面絶縁膜12が形成され、この界面絶縁膜12上に強誘電体膜18が形成され、この強誘電体膜18上にゲート電極15が形成されている。尚、界面絶縁膜12を無くし、半導体層11上に強誘電体膜18を直接形成してもよい。但し、界面絶縁膜12を形成することで、チャネルのキャリア移動度が向上し、より高速な動作が可能となる。
ここで、半導体層11、界面絶縁膜12及び強誘電体膜18は、チャネル幅方向に隣接するセル毎に分断され、この分断された間には素子分離絶縁膜10が形成されている。ゲート電極15は、チャネル幅方向に連続して形成され、セル毎に分断されていない。
強誘電体膜18は、金属(例えば、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr))と酸素とを主成分とする膜であり、前記金属以外の元素(例えば、シリコン(Si)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、イットリウム(Y))を前記金属より低い濃度で含有している。強誘電体膜18は、例えば、HfSiOx膜、ZrSiOx膜、HfMgOx膜、ZrMgOx膜等からなる。
強誘電体膜18がHfSiOx膜の場合、HfSiOx膜中のSi原子数/(Hf原子数+Si原子数)は、0.02以上0.05以下が望ましい。
第3の実施形態の構造Aによれば、強誘電体膜18は、チャネル幅方向に隣接するセル毎に分断されている。このため、隣接セルの分極状態の影響を受け難くなっている。つまり、セルの分極状態の制御性が高くなっている。
[3−2]構造B
図15を用いて、第3の実施形態に係る強誘電体メモリの構造Bについて説明する。図15は、チャネル幅方向(ワード線方向)の断面図である。
図15に示すように、構造Bにおいて、構造Aと異なる点は、チャネル幅方向において、ゲート電極15側の強誘電体膜18が、半導体層11側の強誘電体膜18よりも幅広く形成されている点である。つまり、構造Bの強誘電体膜18は、上層の端部に突出部を有している。
突出部の幅Xは、例えば、0<X<1/2Tの関係を満たす。ここで、Tは、強誘電体膜18の膜厚である。但し、強誘電体膜18の突出部は、この関係に限定されない。強誘電体膜18の突出部が、隣接セルの強誘電体膜18の突出部と接しないこと、強誘電体膜18の突出部下を、素子分離絶縁膜10で埋め込めることが可能であればよい。
第3の実施形態の構造Bによれば、強誘電体膜18の上層に突出部を有することで、チャネル幅方向全域にわたってゲート電極15の支配力が及ぶ。このため、ゲート電極15への印加電圧によってチャネルの反転状態の制御性を向上できる。
[3−3]構造C
図16を用いて、第3の実施形態に係る強誘電体メモリの構造Cについて説明する。図16は、チャネル幅方向(ワード線方向)の断面図である。
図16に示すように、構造Cにおいて、構造Aと異なる点は、強誘電体膜18の幅が膜厚方向の中心部付近で最大となり、かつ、その最大値がチャネル幅よりも小さい点である。このように、構造Cでは、強誘電体膜18の膜厚方向の中央部に突出部を有している。
強誘電体膜18の突出部の幅Xは、例えば、0<X<1/2Tの関係を満たす。ここで、Tは、強誘電体膜18の膜厚である。但し、強誘電体膜18の突出部は、この関係に限定されない。強誘電体膜18の分極特性が維持できること、強誘電体膜18の突出部が、隣接セルの強誘電体膜18の突出部と接しないこと、強誘電体膜18の突出部下を、素子分離絶縁膜10で埋め込めることが可能であればよい。
また、強誘電体膜18のチャネル幅方向の幅Yは、チャネル幅(半導体層11の最上面のチャネル幅方向の幅)よりも小さい。
第3の実施形態の構造Cによれば、強誘電体膜18の膜厚方向の中央部に突出部を有している。このため、強誘電体膜18のチャネル幅方向の両端部は、常にオフになるため、分極状態の安定的が向上する。
尚、強誘電体膜18は、チャネル幅方向において、膜厚方向の中心部で最大幅を有することに限定されず、膜厚方向の上端又は下端以外で最大幅を有すればよい。
[3−4]製造方法
図17(a)乃至(c)を用いて、第3の実施形態に係る強誘電体メモリの構造Cの製造方法について説明する。
まず、図17(a)に示すように、半導体層11上に界面絶縁膜12が形成され、この界面絶縁膜12上に強誘電体膜18が形成される。強誘電体膜18は、Hf又はZrと酸素とを主成分とする膜であり、Si、Mg、Al又はYが添加されている。さらに、強誘電体膜18の下層部中のSi、Mg、Al又はYの濃度は、強誘電体膜18の上層部中のSi、Mg、Al又はYの濃度より高くなっている。次に、若干の等方性を有する異方性エッチング等により、強誘電体膜18、界面絶縁膜12及び半導体層11が加工され、素子分離溝10aが形成される。この際、強誘電体膜18は逆テーパー構造となる。
次に、図17(b)に示すように、弗酸等を用いて、強誘電体膜18に対してサイドエッチングが行われる。これにより、強誘電体膜18の上層の端部が除去され、強誘電体膜18の中央部が突出した形状となる。
次に、図17(c)に示すように、素子分離溝10a内に素子分離絶縁膜10が埋め込まれ、この素子分離絶縁膜10が平坦化され、強誘電体膜18が露出される。
尚、構造Aを形成する場合は、図17(a)の工程時に異方性エッチングにより加工を行った後、図17(c)の工程に進めばよい。また、構造Bを形成する場合は、図17(a)の工程後に、図17(c)の工程に進めばよい。
[3−5]効果
従来、強誘電性HfO膜を用いた強誘電体メモリでは、チャネル幅方向の強誘電体膜はセル毎に分断されず連続して形成されている。このため、チャネル幅方向における隣接セルの分極状態に影響を受けてしまい、個々のセルの制御が不安定であるという問題がある。
これに対し、第3の実施形態によれば、チャネル幅方向に隣接するセル間で強誘電体膜を分断している。これにより、個々のセルトランジスタの制御性を向上させることができる。このため、メモリ特性の向上を図ることができる。
尚、第3の実施形態における強誘電体膜18は、チャネル幅方向において、セル毎に分断されているが、チャネル長方向においては、隣接するセル毎に分断されていてもよいし、連続して形成されていてもよい。
[4]第4の実施形態
第4の実施形態は、セル内で界面絶縁膜の膜厚の異なる領域を設けることにより、多値化動作の制御性を向上させる。
[4−1]構造A
図18を用いて、第4の実施形態に係る強誘電体メモリの構造Aについて説明する。図18は、チャネル長方向(ビット線方向)の断面図である。
図18に示すように、半導体層(又は半導体基板)11上に界面絶縁膜12が形成され、この界面絶縁膜12上に強誘電体膜18が形成され、この強誘電体膜18上にゲート電極15が形成されている。
チャネル長方向において、ゲート電極15の端部下の界面絶縁膜12の膜厚は、ゲート電極15の中央部下(チャネル中心部)の界面絶縁膜12の膜厚よりも厚くなっている。ゲート電極15の端部下の界面絶縁膜12の膜厚は、下方向にのみ厚くなっている。つまり、ゲート電極15の端部下の界面絶縁膜12の上面は、ゲート電極15の中央部下(チャネル中心部)の界面絶縁膜12の上面とほぼ一致し、ゲート電極15の端部下の界面絶縁膜12の底面は、ゲート電極15の中央部下(チャネル中心部)の界面絶縁膜12の底面よりも下方に下がっている。界面絶縁膜12は、例えば、SiO、SiON、SiN等からなる。
界面絶縁膜12及び強誘電体膜18は、3つの領域A、B、Cを有する。領域A、Bは、強誘電体膜18の端部であり、界面絶縁膜12の膜厚が厚い領域である。領域Cは、強誘電体膜18の中央部であり、界面絶縁膜12の膜厚が薄い領域である。
強誘電体膜18は、金属(例えば、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr))と酸素とを主成分とする膜であり、前記金属以外の元素(例えば、シリコン(Si)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、イットリウム(Y))を前記金属より低い濃度で含有している。強誘電体膜18は、例えば、HfSiOx膜、ZrSiOx膜、HfMgOx膜、ZrMgOx膜等からなる。
強誘電体膜18がHfSiOx膜の場合、HfSiOx膜中のSi原子数/(Hf原子数+Si原子数)は、0.02以上0.05以下が望ましい。
[4−2]構造B
図19を用いて、第4の実施形態に係る強誘電体メモリの構造Bについて説明する。図18は、チャネル長方向(ビット線方向)の断面図である。
図19に示すように、チャネル長方向において、ゲート電極15の端部下の界面絶縁膜12の膜厚は、ゲート電極15の中央部下(チャネル中心部)の界面絶縁膜12の膜厚よりも厚くなっている。
ここで、構造Bにおいて、構造Aと異なる点は、界面絶縁膜12の膜厚が、上下方向に厚くなっている点である。つまり、ゲート電極15の端部下の界面絶縁膜12の上面は、ゲート電極15の中央部下(チャネル中心部)の界面絶縁膜12の上面よりも上方に上がり、ゲート電極15の端部下の界面絶縁膜12の底面は、ゲート電極15の中央部下(チャネル中心部)の界面絶縁膜12の底面よりも下方に下がっている。
強誘電体膜18の両端部は、強誘電体膜18の中央部よりも上方に持ち上がっている。但し、強誘電体膜18の両端部の膜厚は、強誘電体膜18の中央部の膜厚とほぼ等しい。構造Bの強誘電体膜18及び界面絶縁膜12も、構造Aと同様、3つの領域A、B、Cを有する。
[4−3]製造方法
第4の実施形態に係る強誘電体メモリは、次のように形成される。
まず、半導体層(又は半導体基板)11上に界面絶縁膜12が形成され、この界面絶縁膜12上に強誘電体膜18が形成され、この強誘電体膜18上にゲート電極15が形成される。次に、ゲート電極15及び強誘電体膜18が所望形状に加工される。その後、例えば、弗素(F)を注入し、ゲート電極15の端部下の界面絶縁膜12の厚膜化が行われる。
[4−4]分極状態
図20(a)及び(b)を用いて、第4の実施形態に係る強誘電体メモリの分極状態について説明する。
まず、初期状態において、強誘電体膜18における領域A、B、Cの分極方向は、全て上向きであるとする。尚、領域A、Bは、強誘電体膜18の端部であり、界面絶縁膜12の膜厚が厚い領域である。領域Cは、強誘電体膜18の中央部であり、界面絶縁膜12の膜厚が薄い領域である。
このような分極状態の強誘電体メモリに対して、ゲート電極15に電圧を印加すると、図20(a)に示すように、まず、界面絶縁膜12の薄い領域Cの強誘電体膜18の分極のみが反転する。つまり、この段階では、強誘電体膜18の分極状態は、領域A、Bでは上向きのままであり、領域Cでは下向きに変化する。続いて、ゲート電極15の印加電圧を増加させると、図20(b)に示すように、界面絶縁膜12の厚い領域A、Bの強誘電体膜18の分極が反転し、下向きの分極状態になる。
このように、第4の実施形態の強誘電体メモリでは、界面絶縁膜12に膜厚差を設けることで、界面絶縁膜12の薄い領域Cの強誘電体膜18の分極は、界面絶縁膜12の厚い領域A、Bの強誘電体膜18の分極よりも低い電圧で反転する。つまり、領域Cの強誘電体膜18と領域A、Bの強誘電体膜18は、反転閾値電圧が異なる。よって、印加ゲート電圧を制御することにより、異なる2つの分極分布状態を再現性よく実現させることができ、多値動作を安定させることが可能となる。
[4−5]効果
従来、強誘電性HfO膜を用いた強誘電体メモリでは、記憶密度を高めるために必須の多値動作が制御性良く行えないという問題がある。
これに対し、第4の実施形態によれば、チャネル長方向において、セル内に界面絶縁膜12の膜厚の異なる領域を設けることにより、多値化動作の制御性を向上することができる。よって、メモリ特性の向上を図ることができる。
[5]第5の実施形態
第5の実施形態は、セル内に強誘電体膜の膜厚の異なる領域を設けることにより、多値化動作の制御性を向上させることができる。
[5−1]構造
図21(a)及び(b)を用いて、第5の実施形態に係る強誘電体メモリの構造について説明する。図21(a)は、チャネル長方向(ビット線方向)における断面図であり、図21(b)は、平面図である。
図21(a)に示すように、半導体基板11(又は半導体層)上に層間絶縁膜17が形成され、この層間絶縁膜17内に溝32が形成されている。この溝32の底面に界面絶縁膜12が形成され、この界面絶縁膜12上に強誘電体膜18が形成されている。強誘電体膜18上にゲート電極15が形成され、溝32が埋め込まれている。
ここで、強誘電体膜18は、チャネル長方向において、膜厚が異なる。つまり、強誘電体膜18の中央部の膜厚は、強誘電体膜18の端部の膜厚よりも厚くなっている。
強誘電体膜18は、金属(例えば、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr))と酸素とを主成分とする膜であり、前記金属以外の元素(例えば、シリコン(Si)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、イットリウム(Y))を前記金属より低い濃度で含有している。強誘電体膜18は、例えば、HfSiOx膜、ZrSiOx膜、HfMgOx膜、ZrMgOx膜等からなる。
強誘電体膜18がHfSiOx膜の場合、HfSiOx膜中のSi原子数/(Hf原子数+Si原子数)は、0.02以上0.05以下が望ましい。
図21(b)に示すように、強誘電体膜18は、チャネル長方向では隣接するセル毎に分断されているが、チャネル幅方向では隣接セルに対して連続して形成されている。つまり、本実施形態では、セル内において強誘電体膜18の膜厚に変化があるのは、チャネル長方向である。
[5−2]製造方法
図22(a)乃至(e)を用いて、第5の実施形態に係る強誘電体メモリの製造方法について説明する。
まず、図22(a)に示すように、半導体基板11上にダミーゲートパターン31が形成され、このダミーゲートパターン31が所望形状にパターニングされる。次に、ダミーゲートパターン31の両端下の半導体基板11内に、拡散層16が形成される。次に、半導体基板11及びダミーゲートパターン31上に素子分離絶縁膜17が形成され、この素子分離絶縁膜17でダミーゲートパターン31の周囲が埋め込まれる。その後、素子分離絶縁膜17が平坦化され、ダミーゲートパターン31の上面が露出される。
次に、図22(b)に示すように、ダミーゲートパターン31が除去され、半導体基板11の上面が露出される。これにより、溝32が形成される。
次に、図22(c)に示すように、溝32の底面の半導体基板11が酸化され、界面絶縁膜12が形成される。次に、PVD等を用いて、溝32内の界面絶縁膜12上に強誘電体膜18が形成される。この際、強誘電体膜18は、溝32の中央部では膜厚が厚く形成され、溝32の端部では膜厚が薄く形成される。
次に、図22(d)に示すように、強誘電体膜18上にゲート電極15が形成され、このゲート電極15で溝32が埋め込まれる。
[5−3]分極状態
図23(a)及び(b)を用いて、第5の実施形態に係る強誘電体メモリの分極状態について説明する。
まず、初期状態において、膜厚差を有する強誘電体膜18の全ての領域の分極方向は、上向きであるとする。
このような分極状態の強誘電体メモリに対して、ゲート電極15に電圧を印加すると、図23(a)に示すように、まず、強誘電体膜18の膜厚が薄い端部の分極のみが反転する。つまり、この段階では、強誘電体膜18の分極状態は、端部では下向きに変わり、中央部では上向きのままとなる。続いて、ゲート電極15の印加電圧を増加させると、図23(b)に示すように、強誘電体膜18の膜厚が厚い中央部の分極が反転し、下向きの分極状態になる。
このように、第5の実施形態の強誘電体メモリでは、強誘電体膜18に膜厚差を設けることで、強誘電体膜18の膜厚が薄い端部領域の分極は、強誘電体膜18の膜厚が厚い中央部領域の分極よりも低い電圧で反転する。つまり、強誘電体膜18の端部領域と強誘電体膜18の中央部領域は、反転閾値電圧が異なる。よって、印加ゲート電圧を制御することにより、異なる2つの分極分布状態を再現性よく実現させることができ、多値動作を安定させることが可能となる。
[5−4]効果
上記第5の実施形態によれば、チャネル長方向において、セル内に強誘電体膜18の膜厚の異なる領域を設けることにより、多値化動作の制御性を向上させることができる。よって、メモリ特性の向上を図ることができる。
[6]第6の実施形態
第6の実施形態は、強誘電体膜の分極量をチャネル長方向で変化させることで、多値化による大容量化を可能にする。
[6−1]構造
図24乃至図26を用いて、第6の実施形態に係る強誘電体メモリの構造について説明する。本実施形態は、CMOSのゲート構造部分にHfSiOx系の強誘電体膜を有する強誘電体ゲート構造を有する。
図24及び図25に示すように、半導体基板11上に界面絶縁膜12が形成され、この界面絶縁膜12上に強誘電体膜18が形成されている。この強誘電体膜18上にゲート電極15が形成され、ゲート電極15の両端部下の半導体基板11内には拡散層16が形成されている。これにより、強誘電体ゲート構造が形成されている。
強誘電体膜18は、金属(例えば、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr))と酸素とを主成分とする膜であり、前記金属以外の元素(例えば、シリコン(Si)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、イットリウム(Y))を前記金属より低い濃度で含有している。強誘電体膜18は、例えば、HfSiOx膜、ZrSiOx膜、HfMgOx膜、ZrMgOx膜等からなる。
強誘電体膜18がHfSiOx膜の場合、HfSiOx膜中のSi原子数/(Hf原子数+Si原子数)は、0.02以上0.05以下が望ましい。
このような強誘電体膜18は、例えば1000℃程度の不活性ガス中で熱処理して強誘電体膜構造に結晶化させる。結晶化された強誘電体膜18は、斜方晶構造を示し、残留分極が10〜20uC/cm程度の強誘電性を示す。尚、ゲートスタック構造、熱処理プロセスによっては、斜方晶の強誘電体にならず、立方晶、単斜晶に結晶化する場合があるために、プロセスの調整が必要である。
本実施形態では、ゲート電極15下の強誘電体膜18の分極量が、ソース/ドレイン方向(チャネル長方向)に対して異なる分布を有する。つまり、ゲート電極15下の強誘電体膜18は、チャネル長方向において、抗電界の異なる分極で構成されている。具体的には、以下のような構造になっている。
図24に示すように、構造Aでは、強誘電体膜18は、HfSiOx膜、ZrSiOx膜、HfMgOx膜、ZrMgOx膜等で形成される。そして、強誘電体膜18がHfSiOx膜、ZrSiOx膜の場合は、Si濃度がチャネル長方向において異なり、強誘電体膜18がHfMgOx膜、ZrMgOx膜の場合は、Mg濃度がチャネル長方向において異なる。ここで、強誘電体膜18のSi原子数/(Hf原子数+Si原子数)は、例えば、0.02以上0.05以下の範囲で変化させるとよい。
図25に示すように、構造Bでは、ゲート電極15と強誘電体膜18との間の少なくとも一部上にトラップ膜33が形成されている。トラップ膜33は、Al、Hf、Ti、Zr等からなる酸化膜(例えば、AlOx、HfOx、TiOx、ZrOx等)、又は、SiN膜で形成される。この構造Bでは、トラップ膜33の膜厚がチャネル長方向において異なる、又は、トラップ膜33の添加元素(例えば、窒素(N)、炭素(C))の濃度がチャネル長方向において異なるようにしてもよい。
このような構造A及び構造Bの場合、強誘電体膜18中のSi又はMg濃度の分布により、又は、トラップ膜33の影響により、強誘電体膜18の分極量、抗電圧が変化する。このため、複数の電圧レベルに対して、強誘電体の分極が反転、スイッチングすることとなる。つまり、強誘電体の分極量により、界面電荷密度が変化し、複数の閾値電圧レベルを設定できる。従って、ゲート電極15下の強誘電体膜18の分極状態を変化させるために、ゲート電極15に印加する電圧又はパルス幅を変化させることにより、複数の印加電圧レベルによる多値書き込みが可能となる。
図26(a)乃至(g)は、チャネル長方向における添加元素の濃度分布を示している。本図の添加元素は、構造Aの場合は、強誘電体膜18に添加されたSi又はMgであり、構造Bの場合は、トラップ膜33に添加された元素に対応する。
図26(a)及び(b)に示すように、チャネル長方向において、添加元素濃度が、一定に増加又は減少してもよい。図26(c)乃至(f)に示すように、チャネル長方向において、添加元素濃度の最大又は最小のピークが膜中に存在してもよい。図26(g)に示すように、チャネル長方向において、添加元素濃度のピークが複数存在してもよい。
尚、強誘電体膜18の分極量、抗電圧を変化させる方法としては、上記の例以外に、強誘電体膜18の膜厚がチャネル長方向で異なる、強誘電体膜18にAl等の微量不純物を添加する、半導体基板11界面へ酸化膜を導入する等の方法もある。
[6−2]製造方法
以下に、第6の実施形態に係る強誘電体メモリの製造方法について説明する。
まず、例えばシリコン基板からなる半導体基板11上に、シリコン酸化膜等からなる界面絶縁膜12が形成され、この界面絶縁膜12上に例えばHfSiOx膜からなる強誘電体膜18が形成される。
ここで、強誘電体膜18であるHfSiOx膜は、原子層成長(ALD)法を用いて、形成される。シリコン用ソースは、トリスジメチルアミノシラン(TrisDMAS)であり、ハフニウム用ソースは、テトラキスエチルメチルアミノハフニウム(TEMAH)である。強誘電体膜18は、Si原子数/(Hf原子数+Si原子数)が0.02〜0.05になるように、ALDのサイクル数で制御する。強誘電体膜18の膜厚は、1nm〜20nmの範囲で、例えば10nm程度である。必要に応じて、デンシファイや酸化等の熱処理を行ってもよい。
次に、強誘電体膜18上に、ハードマスクが形成される。このハードマスクは、シリコン窒化膜及びシリコン酸化膜からなる積層膜であり、合計膜厚が50〜150nmである。次に、ハードマスクのシリコン酸化膜上にフォトレジストが塗布され、露光描画によりレジストがパターニングされる。フォトレジストを耐エッチングマスクにして、シリコン酸化膜がエッチングされる。このエッチング後に、フォトレジストが除去される。
次に、シリコン酸化膜をマスクにして、シリコン窒化膜がエッチングされ、続いて、強誘電体膜18、界面絶縁膜12及び半導体基板11がエッチングされる。これにより、素子分離のための素子分離溝が形成される。次に、塗布技術により、素子分離絶縁膜が200nmから1500nmで形成されることによって、素子分離溝が埋め込まれる。素子分離絶縁膜は、酸素雰囲気又は水蒸気雰囲気下で処理が行われることにより、高密度化が図られる。
次に、化学的機械的研磨法(CMP)により、シリコン窒化膜をストッパにして、素子分離絶縁膜の平坦化が行われる。この際、シリコン窒化膜と選択比のあるエッチング条件を用いて、素子分離絶縁膜のみエッチバックされる。
次に、強誘電体膜18及び素子分離絶縁膜16上に、TiN等からなるゲート電極15が形成され、このゲート電極15が露光描画によりパターニングされる。その後、イオン注入によりソース/ドレイン拡散層16が形成され、トランジスタが形成される。
次に、層間絶縁膜として、例えばシリコン酸化膜がプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)により形成される。そして、ソース拡散層16が露出するように、リソグラフィ法及びRIE(Reactive Ion Etching)により、層間絶縁膜内に開口部が形成される。
次に、スパッタ法又はCVD法により、この開口部内にフォーミングガスの雰囲気下において、コンタクトプラグを形成するためのW膜が成膜される。さらに、CMP(Chemical Mechanical Polishing)により、W膜が平坦化される。これにより、層間絶縁膜内にソース拡散層16に連通するコンタクトプラグが形成される。
次に、CVD法により、層間絶縁膜及びコンタクトプラグ上にCVD窒化膜が形成される。その後、ドレイン拡散層16に連通するコンタクトホールが形成され、さらなるコンタクトプラグを形成するためのW膜が成膜される。さらに、CMPにより、W膜が平坦化されることにより、ドレイン拡散層16に連通するコンタクトプラグが形成される。
次に、素子部とのコンタクトプラグ及び最初のコンタクトプラグに接続するコンタクトプラグが、以下のように形成される。まず、層間絶縁膜がリソグラフィ法及びRIEにより加工され、コンタクトホールが形成された後、このコンタクトホールがAlで埋め込まれ、CMP処理が行われる。これにより、上記のコンタクトプラグが形成される。
次に、層間絶縁膜及びコンタクトプラグ上に酸化膜が形成される。その後、リソグラフィ法及びRIEを用いて、コンタクトプラグが露出するように、酸化膜が加工され、配線を形成するための溝が形成される。その後、この溝にAlが埋め込まれ、CMP処理をすることにより、配線が形成される。
次に、酸化膜及び配線上に絶縁膜が形成される。さらに、リソグラフィ法及びRIEにより、配線が露出するように、絶縁膜が加工され、ビアホールが形成される。その後、このビアホールにAlが埋め込まれ、CMP処理することによって、ビアプラグが形成される。
次に、絶縁膜及びビアプラグ上に酸化膜が形成される。その後、リソグラフィ法及びRIEによって、ビアプラグが露出するように、酸化膜が加工され、溝が形成される。さらに、この溝にAlが埋め込まれ、CMP処理をすることによって、配線が形成される。
尚、ダマシンプロセスを用いて、Cu配線を形成してもよい。この場合は、SiN、Ta、TaN、Ru、Cu等のバリア膜、シード層を形成し、Cuめっきによる埋め込みプロセスにより、配線を形成する。
本実施形態において、構造Aのような、チャネル長方向に添加元素の濃度分布を有する強誘電体膜18を形成する方法は、例えば、以下の通りである。
(1)リソグラフィプロセスを用いて、強誘電体膜18の一部をマスキングし、Si等の所望元素を成膜する。
(2)強誘電体膜18の全体に所望元素を成膜した後、パターニングして、一部剥離する。
(3)強誘電体膜18の上又は下に、種々の濃度の所望元素を含む膜を形成し、強誘電体膜18の結晶化のための熱処理等を利用して、元素を熱拡散させる。
(4)ゲート構造を利用して側壁を形成し、シャドーイング効果により、強誘電体膜18の一部に所望元素を成膜する。
(5)イオン注入により、強誘電体膜18に対して、チャネル方向に所望元素をドーピングし、濃度勾配をつける。
(6)強誘電体膜18上のゲート電極15にSi等の所望元素を含有させる、又は、強誘電体膜18上にSi等の所望元素含有層を直接成膜する。その後、1000℃程度の不活性ガス中で熱処理を行い、Siを拡散させることで、強誘電体膜18であるHfSiOx中のSiの濃度分布を形成する。
(7)アモルファスシリコン層に対してSiが残るように酸化し、界面絶縁膜12を形成する。その後、熱処理により、界面絶縁膜12から強誘電体膜18へSiを放出し、強誘電体膜18中にSiの濃度分布を持たせる。
尚、構造Bのような、添加元素が濃度分布を有するトラップ膜33を形成する方法は、上述する構造Aの方法を応用すればよい。
[6−3]効果
従来、強誘電性HfO膜を用いた強誘電体メモリでは、トランジスタサイズで容量が決まり、さらなる大容量化が困難であった。
これに対し、第6の実施形態によれば、強誘電体膜18は、チャネル長方向において抗電界の異なる分極から構成される。このため、電圧の印加に伴い、強誘電体膜18の分極が電界方向に誘起されて、蓄積電荷量が増加する。さらに電圧を増加させると、強誘電体膜18のそれぞれの部分の抗電圧に対応した部分の分極誘起、分極反転が起こる。この挙動により、ゲート電極15に印加する電圧を制御することで、ゲート界面に誘起される電荷、分極量を変化させることができる。よって、複数の抗電界を有する強誘電体メモリの実現により、多値記録が可能となり、メモリ特性の向上を図ることができる。
また、本実施形態の強誘電体膜18は、従来になく薄膜化が可能で、界面絶縁層12も特殊な酸化物を必要としないため、微細な構造に向いたものとなる。
[7]第7の実施形態
第7の実施形態は、強誘電体膜の分極方向に対して引っ張り応力を生じさせる応力発生膜(素子分離絶縁膜)を強誘電体膜の側面に配置する。
[7−1]構造
図27(a)及び(b)を用いて、第7の実施形態に係る強誘電体メモリの構造について説明する。ここで、図27(a)は、チャネル幅方向(ワード線方向)の断面図を示し、図27(b)は、チャネル長方向(ビット線方向)の断面図を示す。
図27(a)及び(b)に示すように、複数のメモリセルが形成された素子領域が素子分離絶縁膜10で分離され、半導体基板(シリコン基板)11と複数のメモリセルカラム間において互いに平行に走行する複数の素子分離絶縁膜10が形成されている。半導体基板11上に界面絶縁膜12が形成され、この界面絶縁膜12上に強誘電体膜18が形成されている。この強誘電体膜18上にTiN膜41が形成され、このTiN膜41上にゲート電極15が形成されている。
強誘電体膜18は、金属(例えば、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr))と酸素とを主成分とする膜であり、前記金属以外の元素(例えば、シリコン(Si)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、イットリウム(Y))を前記金属より低い濃度で含有している。強誘電体膜18は、例えば、HfSiOx膜、ZrSiOx膜、HfMgOx膜、ZrMgOx膜等からなる。
強誘電体膜18がHfSiOx膜の場合、HfSiOx膜中のSi原子数/(Hf原子数+Si原子数)は、0.02以上0.05以下が望ましい。
本実施形態では、強誘電性膜13の側面方向に堆積膨張する素子分離絶縁膜10が設けられている。本実施形態の素子分離絶縁膜10は、例えば、TEOSソースガスを用いて形成したSiを正規組成よりも多く含むSiO膜(SiリッチなTEOS)等が挙げられる。
このような堆積膨張する素子分離絶縁膜10を強誘電体膜18の側面に設けることで、強誘電体膜18の側面方向に対して、素子分離絶縁膜10の体積変化による膨張応力を与えることができる。つまり、強誘電体膜18を圧縮する方向にストレスが印加され、この応力歪みを緩和するため、強誘電体膜18の分極方向、すなわち強誘電体膜18の膜厚方向へ、強誘電体膜18中には引っ張り応力が生じる。これにより、強誘電体膜18に既に形成された斜方晶はより大きな歪みが生じ、分極率が増大する。また、誘電性を発現する斜方晶の強誘電体膜18を形成した後に、強誘電体膜18内部の引っ張り応力を、より外部から加速させるような方向に応力を与える素子分離絶縁膜10を設けることで、その後の熱工程を経ても、分極を維持することが可能になる。
[7−2]製造方法
図28(a)乃至(g)を用いて、第7の実施形態に係る強誘電体メモリの製造方法について説明する。
まず、図28(a)に示すように、p型シリコン基板からなる半導体基板11(又はn型シリコン基板上にp型ウェルを形成したもの)上に、1nm〜10nmの膜厚でシリコン酸化膜からなる界面絶縁膜12が形成される。
次に、図28(b)に示すように、界面絶縁膜12上に、原子層成長(ALD)法により強誘電体膜18となるHfSiOx膜13aがアモルファスで形成される。このHfSiOx膜13aの膜厚は、5nm〜20nmの範囲である。ハフニウムシリケート膜は、原子層成長法(ALD法)により形成される。シリコンソースは、トリスジメチルアミノシラン(TrisDMAS)であり、ハフニウムソースは、テトラキスエチルメチルアミノハフニウム(TEMAH)である。HfSiOx膜13a中のSi濃度は、所望の濃度になるように、ALDのサイクル数で制御される。酸化剤としては、オゾンを用い、成膜温度300℃で行われる。このALD法は、オゾン等の活性ガスの供給、真空排気によるパージ、TEMAHやTrisDMAS等の原料ガスの供給、真空排気によるパージ、及び再度オゾン等の活性ガスの供給というシーケンスを複数回繰り返すことにより原子層単位で成膜するものである。
尚、本実施形態におけるハフニウムシリケート膜の形成方法として、上記以外の方法を用いることが可能である。例えば、ハフニウムやシリコンのソースは、エチルメチルアミノ基以外がハフニウム元素に結合したその他のアルキルアミノハフニウムや、ハロゲン化ハフニウム等他の材料でもよい。酸化剤は、水や酸素や酸素ラジカル等のその他の材料でもよい。また、成膜方法も、ALD法に限らず、化学気相成長(CVD)法や、物理的な励起を用いた例えば物理気相成長(PVD)法、塗布法等でもよい。
次に、図28(c)に示すように、アモルファスHfSiOx膜13aの上部にTiN膜41が形成される。
次に、図28(d)に示すように、アモルファスHfSiOx13aの表面を固定したまま、例えば1000℃の熱処理が行われ、HfSiOx膜13aを結晶化し、斜方晶の強誘電体膜18が形成される。尚、結晶化させる熱工程は、ゲート加工を行った後に行ってもよいが、ここでは、結晶化を先に行った例で示す。
次に、図28(e)に示すように、TiN膜41上に、ハードマスク42となるシリコン酸化膜及びシリコン窒化膜が形成される。このシリコン酸化膜及びシリコン窒化膜の合計膜厚は、例えば、50〜150nmである。
次に、フォトレジスト(図示せず)が塗布され、露光描画によりレジストがパターニングされる。このフォトレジスト(図示せず)を耐エッチングマスクにして、シリコン酸化膜がエッチングされる。このエッチング後に、フォトレジストが除去される。次に、シリコン酸化膜をマスクにして、シリコン窒化膜がエッチングされ、次に、TiN膜41、強誘電体膜18、ゲート絶縁膜12及びシリコン基板11がエッチングされる。これにより、素子分離のための素子分離溝10aが形成される。
次に、塗布技術により、素子分離溝10a内に、強誘電体膜18の側面を覆う素子分離絶縁膜10が形成される。この素子分離絶縁膜10は、例えば、TEOSソースガスを用いて、Si組成が多くなるように形成したSiO膜で形成する。この素子分離絶縁膜10は、堆積膨張するため、強誘電体膜18に横方向へ圧縮を生じさせる。
尚、このとき、強誘電体膜18の側面を被覆するように、素子分離溝10aの全体を体積膨張する素子分離絶縁膜10で埋め込んでもよい。又は、強誘電体膜18の高さまでは、塗布技術により埋め込み絶縁膜で素子分離溝10aを埋め込み、強誘電体膜18の側面近傍のみ、体積膨張する素子分離絶縁膜10を形成してもよい。
次に、図28(f)に示すように、化学的機械的研磨法(CMP)により、ハードマスク42のシリコン窒化膜をストッパにして、素子分離絶縁膜10の平坦化が行われる。その後、ハードマスク42が除去される。
次に、図28(g)に示すように、TiN膜41及び素子分離絶縁膜10上に、ゲート電極15が形成される。このゲート電極15は、窒化チタン、窒化タンタル、窒化タングステン、窒化モリブデン、タングステン、モリブデン等を組み合わせて形成される他、不純物を添加したシリコン等により形成される。次に、ゲート電極15が露光描画によりパターニングされた後、通常の後工程を経て、強誘電体メモリが完成する。
[7−3]効果
従来、強誘電性HfO膜を用いた強誘電体メモリでは、非晶質のHfSiO膜の直上にTiN膜が形成された場合、HfSiO膜とTiN膜との界面は固定され、その後熱工程での結晶化により、HfSiO膜自身の体積は収縮しようとする。しかし、HfSiO膜とTiN膜との界面が固定されているため、HfSiO膜は十分な収縮ができず、HfSiO膜内に引っ張り応力が生じる。この強い応力下で結晶化を行うことにより、HfSiO膜は斜方晶化する。しかし、このHfSiO膜を用いた強誘電体メモリを形成する場合、多くの熱工程を経る。このため、結晶化時の熱工程よりも低い温度でも、徐々に結晶膜内の欠陥を経由してマイグレーションが生じ、応力が緩和されることになる。このマイグレーションが進行すると、HfSiO膜は、斜方晶から単斜晶、正方晶へと相転移し、強誘電性を発現しなくなる。
これに対し、第7の実施形態によれば、強誘電体膜18の側面に、体積膨張する素子分離絶縁膜10が形成されている。この素子分離絶縁膜10の体積膨張により、強誘電体膜18の側面には圧縮応力が加わり、この応力を緩和するために、強誘電体膜18には分極方向に対して引っ張り応力が生じる。これにより、強誘電体膜18の分極量(分極面密度)が増大し、分極保持特性を向上することができ、メモリ特性を向上できる。
[8]第8の実施形態
第8の実施形態は、強誘電体膜の分極方向に対して引っ張り応力を生じさせる応力発生膜を強誘電体膜の上部に配置する。
[8−1]構造
図29(a)及び(b)を用いて、第8の実施形態に係る強誘電体メモリの構造について説明する。ここで、図29(a)は、チャネル幅方向(ワード線方向)の断面図を示し、図29(b)は、チャネル長方向(ビット線方向)の断面図を示す。
図29(a)及び(b)に示すように、第8の実施形態において、第7の実施形態と異なる点は、応力発生膜43を強誘電性膜13上のTiN膜43の上部に形成している点である。
応力発生膜43は、体積収縮材料からなり、体積収縮することによって内部に引っ張り応力を生じさせる膜である。この応力発生膜43により、強誘電体膜18の縦方向(分極方向)に引っ張り応力が加えられ、強誘電性膜13の分極率が増大する。
応力発生膜43としては、例えば、BドープドアモルファスSi、PドープドSi等で形成し、後熱処理で結晶化させることで、縦方向のストレスを発生させてもよい。応力発生膜43としては、例えば、低密度な材料(バイアスSPT等)で形成し、高温熱処理で収縮させ、縦方向のストレスを発生させてもよい。
[8−2]製造方法
以下に、第8の実施形態に係る強誘電体メモリの製造方法について説明する。尚、上記第7の実施形態と同様の方法については、説明を省略する。
まず、第7の実施形態と同様、半導体基板11上に界面絶縁膜12が形成され、この界面絶縁膜12上に原子層成長(ALD)法により強誘電体膜18となるアモルファスHfSiOx膜が形成される。このHfSiOx膜上にTiN膜42が形成される。その後、アモルファスHfSiOx膜の表面を固定したまま、1000℃の熱処理が行われ、HfSiOxが斜方晶化する。
次に、TiN膜41上に、応力発生膜43となるアモルファス膜が形成される。このアモルファス膜は、その後の熱工程での結晶化後に導電性となる膜であることが必須である。このアモルファス膜としては、例えば、BドープドアモルファスSi、PドープドアモルファスSi等を用いられる。
次に、第7の実施形態と同様、アモルファス膜形成時よりも低温となる条件で、ハードマスクが形成される。次に、パターニングが行われ、素子分離溝が形成される。この素子分離溝は、塗布法による絶縁膜形成により埋め込まれる。その後、層間絶縁膜(図示せず)が形成される。このとき、素子間にエアギャップ等を形成するために、P−SiH膜等を形成してもよい(図示せず)。但し、先に形成したアモルファス膜のBドープドアモルファスSi、PドープドアモルファスSi等が結晶化しないような熱工程を経ることが望ましい。
このように素子構造全体として界面が固定された状況下で、アモルファス膜のBドープドアモルファスSi、PドープドアモルファスSi等が結晶化する温度、例えば、約600℃〜1000℃の温度範囲で熱処理が行われる。つまり、素子全体として界面が固定される前までは、アモルファス膜が結晶化しない熱工程で形成し、この工程後に、結晶化熱処理を加える。これにより、HfSiOx膜と同様、BドープドアモルファスSi、PドープドアモルファスSi等が結晶化する際に、この応力発生膜43内にも引っ張り応力が生じる。このため、強誘電体膜18にも縦方向の引っ張り応力がさらに印加されることになる。
尚、応力発生膜43として、アモルファス膜のBドープドアモルファスSi、PドープドアモルファスSiを例に挙げたが、これに限定されない。例えば、バイアススパッタ等の手法を用いて、低密度の金属膜を形成し、最後に高温工程を施すことで高密度化させ、収縮させてもよい。尚、高温熱処理は、素子周辺のILD形成後に行うのが望ましい。これにより、界面を固定されている状態で、ストレス発生させ、内部応力を保持する。
[8−3]効果
上記第8の実施形態によれば、強誘電体膜18の上部に、体積収縮する応力発生膜43を設けている。この応力発生膜43の体積収縮により、強誘電体膜18の上部には分極方向に対して引っ張り応力が生じる。これにより、上記第7の実施形態と同様、強誘電体膜18の分極量(分極面密度)が増大し、分極保持特性を向上することができ、メモリ特性を向上できる。
[9]第9の実施形態
第9の実施形態は、強誘電体膜の分極方向に対して引っ張り応力を与える応力発生膜をソース/ドレイン領域上に配置する。
[9−1]構造
図30を用いて、第9の実施形態に係る強誘電体メモリの構造について説明する。ここで、図30は、チャネル長方向(ビット線方向)の断面図を示す。
図30に示すように、第9の実施形態において、第7及び第8の実施形態と異なる点は、例えばSiGe膜からなる応力発生膜44をソース/ドレイン領域に形成した点である。応力発生膜44は、SiO等からなる界面絶縁膜12の端部に圧縮方向にストレスを与える。
第9の実施形態では、HfSiOx膜の結晶化のための熱処理後に、ソース/ドレイン領域に、SiGeからなる応力発生膜44が形成される。Geの原子サイズがSiの原子サイズよりも大きいことによって格子歪みが生じ、この格子歪みによって、SiGeを埋め込んだ間のSiに対して圧縮を与える方向(チャネル長方向)へストレスが印加される。このため、強誘電体膜18の斜方晶化後に、ゲート構造のエッジ(界面絶縁膜12の端部)に圧縮応力が加わり、この圧縮応力が強誘電体膜18に加わる。その結果、強誘電体膜18には、分極方向に引っ張り応力が加わり、分極特性が向上する。
[9−2]効果
上記第9の実施形態によれば、強誘電体膜18(界面絶縁膜12)の端部下のソース/ドレイン領域に、格子歪みによるストレスを与える応力発生膜43を設けている。この応力発生膜43が界面絶縁膜12の端部に圧縮応力を与えることにより、強誘電体膜18の分極方向に対して引っ張り応力が生じる。これにより、上記第7及び第8の実施形態と同様、強誘電体膜18の分極量(分極面密度)が増大し、分極保持特性を向上することができ、メモリ特性を向上できる。
[10]付記
以上述べた実施形態の上位概念、中位概念及び下位概念の一部又は全ては、例えば、以下のような付記1〜19で表現できる。
[付記1]
半導体層と、
前記半導体層上に形成された界面絶縁膜と、
前記界面絶縁膜上に形成された強誘電体膜と、
前記強誘電体膜上に形成されたゲート電極と、
を具備し、
前記強誘電体膜は、ハフニウム(Hf)又はジルコニウム(Zr)である金属と酸素とを主成分とし、シリコン(Si)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)及びイットリウム(Y)のいずれかの元素が添加された膜であり、
前記強誘電体膜は、チャネル幅方向において、セル毎に分断され、
前記チャネル幅方向において、前記強誘電体膜の前記ゲート電極側の幅は、前記強誘電体膜の前記半導体層側の幅より長い、強誘電体メモリ。
[付記2]
半導体層と、
前記半導体層上に形成された強誘電体膜と、
前記強誘電体膜上に形成されたゲート電極と、
を具備し、
前記強誘電体膜は、ハフニウム(Hf)又はジルコニウム(Zr)である金属と酸素とを主成分とし、シリコン(Si)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)及びイットリウム(Y)のいずれかの元素が添加された膜であり、
前記強誘電体膜は、チャネル幅方向において、セル毎に分断されている、強誘電体メモリ。
[付記3]
前記チャネル幅方向において、前記強誘電体膜は、膜厚方向の上端又は下端以外で最大幅を有し、
前記最大幅は、チャネル幅より短い、[付記2]に記載の強誘電体メモリ。
[付記4]
半導体層と、
前記半導体層上に形成された強誘電体膜と、
前記強誘電体膜上に形成されたゲート電極と、
前記強誘電体膜の周囲に設けられ、前記強誘電体膜の分極方向に対して引っ張り応力を生じさせる応力発生膜と、
を具備し、
前記強誘電体膜は、ハフニウム(Hf)又はジルコニウム(Zr)である金属と酸素とを主成分とし、シリコン(Si)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)及びイットリウム(Y)のいずれかの元素が添加された膜である、強誘電体メモリ。
[付記5]
前記応力発生膜は、前記強誘電体膜の側面に形成され、体積膨張する膜である、[付記4]に記載の強誘電体メモリ。
[付記6]
前記応力発生膜は、前記強誘電体膜の上部に形成される、[付記4]に記載の強誘電体メモリ。
[付記7]
前記応力発生膜は、前記強誘電体膜の端部下の前記半導体層内に形成される、[付記4]に記載の強誘電体メモリ。
[付記8]
半導体層と、
前記半導体層上に形成された界面絶縁膜と、
前記界面絶縁膜上に形成された強誘電体膜と、
前記強誘電体膜上に形成されたゲート電極と、
を具備し、
前記強誘電体膜は、ハフニウム(Hf)又はジルコニウム(Zr)である金属と酸素とを主成分とし、シリコン(Si)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)及びイットリウム(Y)のいずれかの元素が添加された膜であり、
チャネル長方向において、前記ゲート電極の端部下における前記界面絶縁膜の膜厚は、前記ゲート電極の中央部下における前記界面絶縁膜の膜厚よりも厚い、強誘電体メモリ。
[付記9]
膜厚が厚い前記界面絶縁膜上の前記強誘電体膜と膜厚が薄い前記界面絶縁膜上の前記強誘電体膜とは、分極状態の反転閾値が異なる、[付記8]に記載の強誘電体メモリ。
[付記10]
半導体層上に形成された絶縁膜と、
前記絶縁膜上に、互いに離間して形成されたメモリセル領域の第1及び第2のゲート電極と、
を具備し、
前記絶縁膜は、ハフニウム(Hf)又はジルコニウム(Zr)である金属と酸素とを主成分として含有し、
前記絶縁膜は、チャネル長方向において、前記第1及び第2のゲート電極下に連続して形成され、
前記第1及び第2のゲート電極下の前記絶縁膜は、シリコン(Si)原子数/(Hf又はZr原子数+Si原子数)が、0.02以上0.05以下であり、
前記第1及び第2のゲート電極間下の前記絶縁膜は、
Si原子数/(Hf又はZr原子数+Si原子数)が、0.02未満又は0.05を超える、
Si原子数/(Hf又はZr原子数+Si原子数)が、0.5以上である、
Si原子数/(Hf又はZr原子数+Si原子数)が、0.02以上0.05以下であり、かつ、0.1atomic%以上の窒素又は炭素の少なくとも一方が添加されている、
Si原子数/(Hf又はZr原子数+Si原子数)が、0.02以上0.05以下であり、前記第1及び第2のセルゲート電極の前記絶縁膜よりも少ない酸素含有率を有し、かつ、O/(Hf又はZr+Si)<2の関係を満たす、
のいずれかで形成される、強誘電体メモリ。
[付記11]
半導体層上に形成された絶縁膜と、
前記絶縁膜上に、互いに離間して形成された第1及び第2のゲート電極と、
前記絶縁膜上に、前記第1のゲート電極と離間して形成された第3のゲート電極と、
を具備し、
前記絶縁膜は、ハフニウム(Hf)又はジルコニウム(Zr)である金属と酸素とを主成分として含有し、
前記絶縁膜は、チャネル長方向において、前記第1乃至第3のゲート電極下に連続して形成され、
前記第1及び第2のゲート電極を有するメモリセル領域における前記絶縁膜は、シリコン(Si)原子数/(Hf又はZr原子数+Si原子数)が、0.02以上0.05以下であり、
前記第3のゲート電極を有する選択ゲート領域又は周辺回路領域における前記絶縁膜は、
Si原子数/(Hf又はZr原子数+Si原子数)が、0.02未満又は0.05を超える、
Si原子数/(Hf又はZr原子数+Si原子数)が、0.06以上0.3以下である、
Si原子数/(Hf又はZr原子数+Si原子数)が、0.02以上0.05以下であり、かつ、0.1atomic%以上の窒素又は炭素の少なくとも一方が添加されている、
Si原子数/(Hf又はZr原子数+Si原子数)が0.02以上0.05以下であり、前記メモリセル領域の前記絶縁膜よりも少ない酸素含有率を有し、かつ、O/(Hf又はZr+Si)<2の関係を満たす、
のいずれかで形成される、強誘電体メモリ。
[付記12]
半導体層と、
前記半導体層上に形成された強誘電体膜と、
前記強誘電体膜上に形成されたゲート電極と、
を具備し、
前記強誘電体膜は、ハフニウム(Hf)又はジルコニウム(Zr)である金属と酸素とを主成分とし、シリコン(Si)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)及びイットリウム(Y)のいずれかの元素が添加された膜であり、
チャネル長方向において、前記強誘電体膜の中央部の膜厚は、前記強誘電体膜の端部の膜厚よりも厚い、強誘電体メモリ。
[付記13]
前記強誘電体膜の前記端部と前記強誘電体膜の前記中央部とは、分極状態の反転閾値が異なる、[付記12]に記載の強誘電体メモリ。
[付記14]
半導体層と、
前記半導体層上に形成された強誘電体膜と、
前記強誘電体膜上に形成されたゲート電極と、
を具備し、
前記強誘電体膜は、ハフニウム(Hf)又はジルコニウム(Zr)である金属と酸素とを主成分とし、シリコン(Si)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)及びイットリウム(Y)のいずれかの元素が添加された膜であり、
前記ゲート電極下の前記強誘電体膜の分極量は、チャネル長方向で分布を有し、
前記ゲート電極下の前記強誘電体膜中の前記Si又はMgは、前記チャネル長方向で濃度分布を有する、強誘電体メモリ。
[付記15]
半導体層と、
前記半導体層上に形成された強誘電体膜と、
前記強誘電体膜上に形成されたゲート電極と、
前記強誘電体膜と前記ゲート電極との間の少なくとも一部に形成されたトラップ膜と、
を具備し、
前記強誘電体膜は、ハフニウム(Hf)又はジルコニウム(Zr)である金属と酸素とを主成分とし、シリコン(Si)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)及びイットリウム(Y)のいずれかの元素が添加された膜であり、
前記ゲート電極下の前記強誘電体膜の分極量は、チャネル長方向で分布を有し、
前記トラップ膜は、Al、Hf、Ti、Zrのいずれかからなる酸化膜、又は、SiN膜であり、
前記トラップ膜の膜厚が前記チャネル長方向で異なる、又は、前記トラップ膜中に添加された元素が前記チャネル長方向で濃度分布を有する、強誘電体メモリ。
[付記16]
半導体基板上に、ハフニウム(Hf)又はジルコニウム(Zr)である金属と酸素とを主成分として含有する第1の絶縁膜を形成する工程と、
前記第1の絶縁膜上に複数の芯材を選択的に形成する工程と、
前記芯材をマスクとして、前記第1の絶縁膜内に第1の元素を添加し、第2の絶縁膜を形成する工程と、
前記芯材の両側面に複数のゲート電極をそれぞれ形成する工程と、
前記芯材及び前記ゲート電極をマスクとして、前記第1の絶縁膜内に第2の元素を添加し、第3の絶縁膜を形成する工程と、
熱処理によって、前記第1乃至第3の絶縁膜の結晶化を行う工程と、
を具備し、
前記第1乃至第3の絶縁膜は、チャネル長方向において、前記複数のゲート電極下に連続して形成され、
前記第1の元素は、シリコン(Si)であり、
前記第2の元素は、Si、Hf、窒素(N)又は炭素(C)であり、
結晶化後の前記第2の絶縁膜は、強誘電体絶縁膜であり、
結晶化後の前記第1及び第3の絶縁膜は、非強誘電体絶縁膜である、強誘電体メモリの製造方法。
[付記17]
半導体基板上に、ハフニウム(Hf)又はジルコニウム(Zr)である金属と酸素とを主成分として含有する第1の絶縁膜を形成する工程と、
前記第1の絶縁膜上に複数のゲート電極をそれぞれ形成する工程と、
前記ゲート電極をマスクとして、斜めイオン注入により、前記第1の絶縁膜内に元素を添加し、前記ゲート電極下に第2の絶縁膜を形成し、前記ゲート電極間に第3の絶縁膜を形成する工程と、
熱処理によって、前記第1乃至第3の絶縁膜の結晶化を行う工程と、
を具備し、
前記第1乃至第3の絶縁膜は、チャネル長方向において、前記複数のゲート電極下に連続して形成され、
前記元素は、シリコン(Si)であり、
結晶化後の前記第2の絶縁膜は、強誘電体絶縁膜であり、
結晶化後の前記第3の絶縁膜は、非強誘電体絶縁膜である、強誘電体メモリの製造方法。
[付記18]
半導体基板上に、第1の領域と第2の領域とを有し、かつ、ハフニウム(Hf)又はジルコニウム(Zr)である金属と酸素とシリコン(Si)とを主成分として含有する第1の絶縁膜を形成する工程と、
前記第2の領域の前記第1の絶縁膜内に第1の元素を添加し、前記第2の領域に第2の絶縁膜を形成する工程と、
前記第1の絶縁膜上に複数の第1のゲート電極を形成し、前記第2の絶縁膜上に第2のゲート電極を形成する工程と、
熱処理によって、前記第1及び第2の絶縁膜の結晶化を行う工程と、
を具備し、
前記第1及び第2の絶縁膜は、チャネル長方向において、前記第1及び第2のゲート電極下に連続して形成され、
前記第1の元素は、Hfであり、
結晶化後の前記第1の絶縁膜は、強誘電体絶縁膜であり、
結晶化後の前記第2の絶縁膜は、非強誘電体絶縁膜であり、
前記第1の領域は、メモリセル領域であり、
前記第2の領域は、選択ゲート領域又は周辺回路領域である、強誘電体メモリの製造方法。
[付記19]
前記第1及び第2のゲート電極の形成後、前記第1のゲート電極間の前記第1の絶縁膜内に第2の元素を添加し、第3の絶縁膜を形成する工程と、
前記熱処理によって、前記第1乃至第3の絶縁膜の結晶化を行う工程と、
をさらに具備し、
前記第2の元素は、Hf又はSiであり、
結晶化後の前記第3の絶縁膜は、非強誘電体絶縁膜である、[付記18]に記載の強誘電体メモリの製造方法。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…素子分離絶縁膜、10a…素子分離溝、11…半導体基板、半導体層、12…界面絶縁膜、13…ゲート絶縁膜、14…芯材、15…セルゲート電極、16、22…拡散層、17…層間絶縁膜、18…強誘電体膜、19、20…非強誘電体膜、21、32…溝、23…選択ゲート電極、25…トレンチ、27…半導体層、31…ダミーゲートパターン、33…トラップ膜、41…TiN膜、42…ハードマスク、43、44…応力発生膜。

Claims (12)

  1. 半導体層と、
    前記半導体層上に形成された界面絶縁膜と、
    前記界面絶縁膜上に形成された強誘電体膜と、
    前記強誘電体膜上に形成されたゲート電極と、
    を具備し、
    前記強誘電体膜は、ハフニウム(Hf)又はジルコニウム(Zr)である金属と酸素とを主成分とし、シリコン(Si)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)及びイットリウム(Y)のいずれかの元素が添加された膜であり、
    前記強誘電体膜は、チャネル幅方向において、セル毎に分断され、
    前記チャネル幅方向において、前記強誘電体膜の前記ゲート電極側の幅は、前記強誘電体膜の前記半導体層側の幅より長い、強誘電体メモリ。
  2. 半導体層と、
    前記半導体層上に形成された強誘電体膜と、
    前記強誘電体膜上に形成されたゲート電極と、
    を具備し、
    前記強誘電体膜は、ハフニウム(Hf)又はジルコニウム(Zr)である金属と酸素とを主成分とし、シリコン(Si)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)及びイットリウム(Y)のいずれかの元素が添加された膜であり、
    前記強誘電体膜は、チャネル幅方向において、セル毎に分断されている、強誘電体メモリ。
  3. 前記チャネル幅方向において、前記強誘電体膜は、膜厚方向の上端又は下端以外で最大幅を有し、
    前記最大幅は、チャネル幅より短い、請求項2に記載の強誘電体メモリ。
  4. 半導体層と、
    前記半導体層上に形成された強誘電体膜と、
    前記強誘電体膜上に形成されたゲート電極と、
    前記強誘電体膜の周囲に設けられ、前記強誘電体膜の分極方向に対して引っ張り応力を生じさせる応力発生膜と、
    を具備し、
    前記強誘電体膜は、ハフニウム(Hf)又はジルコニウム(Zr)である金属と酸素とを主成分とし、シリコン(Si)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)及びイットリウム(Y)のいずれかの元素が添加された膜である、強誘電体メモリ。
  5. 半導体層と、
    前記半導体層上に形成された界面絶縁膜と、
    前記界面絶縁膜上に形成された強誘電体膜と、
    前記強誘電体膜上に形成されたゲート電極と、
    を具備し、
    前記強誘電体膜は、ハフニウム(Hf)又はジルコニウム(Zr)である金属と酸素とを主成分とし、シリコン(Si)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)及びイットリウム(Y)のいずれかの元素が添加された膜であり、
    チャネル長方向において、前記ゲート電極の端部下における前記界面絶縁膜の膜厚は、前記ゲート電極の中央部下における前記界面絶縁膜の膜厚よりも厚い、強誘電体メモリ。
  6. 半導体層上に形成された絶縁膜と、
    前記絶縁膜上に、互いに離間して形成されたメモリセル領域の第1及び第2のゲート電極と、
    を具備し、
    前記絶縁膜は、ハフニウム(Hf)又はジルコニウム(Zr)である金属と酸素とを主成分として含有し、
    前記絶縁膜は、チャネル長方向において、前記第1及び第2のゲート電極下に連続して形成され、
    前記第1及び第2のゲート電極下の前記絶縁膜は、シリコン(Si)原子数/(Hf又はZr原子数+Si原子数)が、0.02以上0.05以下であり、
    前記第1及び第2のゲート電極間下の前記絶縁膜は、
    Si原子数/(Hf又はZr原子数+Si原子数)が、0.02未満又は0.05を超える、
    Si原子数/(Hf又はZr原子数+Si原子数)が、0.5以上である、
    Si原子数/(Hf又はZr原子数+Si原子数)が、0.02以上0.05以下であり、かつ、0.1atomic%以上の窒素又は炭素の少なくとも一方が添加されている、
    Si原子数/(Hf又はZr原子数+Si原子数)が、0.02以上0.05以下であり、前記第1及び第2のセルゲート電極の前記絶縁膜よりも少ない酸素含有率を有し、かつ、O/(Hf又はZr+Si)<2の関係を満たす、
    のいずれかで形成される、強誘電体メモリ。
  7. 半導体層上に形成された絶縁膜と、
    前記絶縁膜上に、互いに離間して形成された第1及び第2のゲート電極と、
    前記絶縁膜上に、前記第1のゲート電極と離間して形成された第3のゲート電極と、
    を具備し、
    前記絶縁膜は、ハフニウム(Hf)又はジルコニウム(Zr)である金属と酸素とを主成分として含有し、
    前記絶縁膜は、チャネル長方向において、前記第1乃至第3のゲート電極下に連続して形成され、
    前記第1及び第2のゲート電極を有するメモリセル領域における前記絶縁膜は、シリコン(Si)原子数/(Hf又はZr原子数+Si原子数)が、0.02以上0.05以下であり、
    前記第3のゲート電極を有する選択ゲート領域又は周辺回路領域における前記絶縁膜は、
    Si原子数/(Hf又はZr原子数+Si原子数)が、0.02未満又は0.05を超える、
    Si原子数/(Hf又はZr原子数+Si原子数)が、0.06以上0.3以下である、
    Si原子数/(Hf又はZr原子数+Si原子数)が、0.02以上0.05以下であり、かつ、0.1atomic%以上の窒素又は炭素の少なくとも一方が添加されている、
    Si原子数/(Hf又はZr原子数+Si原子数)が0.02以上0.05以下であり、前記メモリセル領域の前記絶縁膜よりも少ない酸素含有率を有し、かつ、O/(Hf又はZr+Si)<2の関係を満たす、
    のいずれかで形成される、強誘電体メモリ。
  8. 半導体層と、
    前記半導体層上に形成された強誘電体膜と、
    前記強誘電体膜上に形成されたゲート電極と、
    を具備し、
    前記強誘電体膜は、ハフニウム(Hf)又はジルコニウム(Zr)である金属と酸素とを主成分とし、シリコン(Si)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)及びイットリウム(Y)のいずれかの元素が添加された膜であり、
    チャネル長方向において、前記強誘電体膜の中央部の膜厚は、前記強誘電体膜の端部の膜厚よりも厚い、強誘電体メモリ。
  9. 半導体層と、
    前記半導体層上に形成された強誘電体膜と、
    前記強誘電体膜上に形成されたゲート電極と、
    を具備し、
    前記強誘電体膜は、ハフニウム(Hf)又はジルコニウム(Zr)である金属と酸素とを主成分とし、シリコン(Si)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)及びイットリウム(Y)のいずれかの元素が添加された膜であり、
    前記ゲート電極下の前記強誘電体膜の分極量は、チャネル長方向で分布を有し、
    前記ゲート電極下の前記強誘電体膜中の前記Si又はMgは、前記チャネル長方向で濃度分布を有する、強誘電体メモリ。
  10. 半導体基板上に、ハフニウム(Hf)又はジルコニウム(Zr)である金属と酸素とを主成分として含有する第1の絶縁膜を形成する工程と、
    前記第1の絶縁膜上に複数の芯材を選択的に形成する工程と、
    前記芯材をマスクとして、前記第1の絶縁膜内に第1の元素を添加し、第2の絶縁膜を形成する工程と、
    前記芯材の両側面に複数のゲート電極をそれぞれ形成する工程と、
    前記芯材及び前記ゲート電極をマスクとして、前記第1の絶縁膜内に第2の元素を添加し、第3の絶縁膜を形成する工程と、
    熱処理によって、前記第1乃至第3の絶縁膜の結晶化を行う工程と、
    を具備し、
    前記第1乃至第3の絶縁膜は、チャネル長方向において、前記複数のゲート電極下に連続して形成され、
    前記第1の元素は、シリコン(Si)であり、
    前記第2の元素は、Si、Hf、窒素(N)又は炭素(C)であり、
    結晶化後の前記第2の絶縁膜は、強誘電体絶縁膜であり、
    結晶化後の前記第1及び第3の絶縁膜は、非強誘電体絶縁膜である、強誘電体メモリの製造方法。
  11. 半導体基板上に、ハフニウム(Hf)又はジルコニウム(Zr)である金属と酸素とを主成分として含有する第1の絶縁膜を形成する工程と、
    前記第1の絶縁膜上に複数のゲート電極をそれぞれ形成する工程と、
    前記ゲート電極をマスクとして、斜めイオン注入により、前記第1の絶縁膜内に元素を添加し、前記ゲート電極下に第2の絶縁膜を形成し、前記ゲート電極間に第3の絶縁膜を形成する工程と、
    熱処理によって、前記第1乃至第3の絶縁膜の結晶化を行う工程と、
    を具備し、
    前記第1乃至第3の絶縁膜は、チャネル長方向において、前記複数のゲート電極下に連続して形成され、
    前記元素は、シリコン(Si)であり、
    結晶化後の前記第2の絶縁膜は、強誘電体絶縁膜であり、
    結晶化後の前記第3の絶縁膜は、非強誘電体絶縁膜である、強誘電体メモリの製造方法。
  12. 半導体基板上に、第1の領域と第2の領域とを有し、かつ、ハフニウム(Hf)又はジルコニウム(Zr)である金属と酸素とシリコン(Si)とを主成分として含有する第1の絶縁膜を形成する工程と、
    前記第2の領域の前記第1の絶縁膜内に第1の元素を添加し、前記第2の領域に第2の絶縁膜を形成する工程と、
    前記第1の絶縁膜上に複数の第1のゲート電極を形成し、前記第2の絶縁膜上に第2のゲート電極を形成する工程と、
    熱処理によって、前記第1及び第2の絶縁膜の結晶化を行う工程と、
    を具備し、
    前記第1及び第2の絶縁膜は、チャネル長方向において、前記第1及び第2のゲート電極下に連続して形成され、
    前記第1の元素は、Hfであり、
    結晶化後の前記第1の絶縁膜は、強誘電体絶縁膜であり、
    結晶化後の前記第2の絶縁膜は、非強誘電体絶縁膜であり、
    前記第1の領域は、メモリセル領域であり、
    前記第2の領域は、選択ゲート領域又は周辺回路領域である、強誘電体メモリの製造方法。
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