JP2023030875A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】強誘電体膜を備えたメモリセルの性能を向上させる。また、上記メモリセルの信頼性を確保する。【解決手段】メモリセルMCを有する半導体装置は、チャネル領域を構成する複数の半導体層SI1と、X方向において複数の半導体層SI1を挟み込むように設けられ、複数の半導体層SI1に接続され、且つ、ソース領域およびドレイン領域を構成する一対の半導体層SI2と、それぞれ複数の半導体層SI1の外周を覆う複数の常誘電体膜ILと、一対の半導体層SI2の間において、複数の常誘電体膜ILの外周を覆う下部電極BEと、下部電極BE上に形成された強誘電体膜FEと、強誘電体膜FE上に形成された上部電極TEと、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、半導体装置およびその製造方法に関し、特に、強誘電体膜を備えたメモリセルを有する半導体装置、および、その製造方法に関する。
近年、HfZrO膜(通称、HZO膜)のような強誘電体膜を利用した不揮発性メモリセルが開発されている。このようなメモリセルの構造として、MIS-FET(Metal Insulator Semiconductor - Field Effect Transistor)のゲート絶縁膜上にHZO膜が形成されたMFIS-FET(Metal Ferroelectric Insulator Semiconductor - FET)構造、または、ゲート絶縁膜とHZO膜との間に電極が形成されたMFMIS-FET(Metal Ferroelectric Metal Insulator Semiconductor - FET)構造などが提案されている。例えば、特許文献1には、MFIS-FET構造のメモリセルが開示されている。
特開2019-201172号公報
図22~図25は、本願発明者が検討を行ったMFMIS-FET構造のメモリセルであり、検討例におけるメモリセルである。なお、図23は、図22のD-D線に沿った断面図であり、図24は、図22のE-E線に沿った断面図であり、図25は、メモリセルの等価回路図である。
このようなメモリセルは、以下のようにして製造される。まず、素子分離部STIによって区画された半導体基板SUB上に、常誘電体膜IL、下部電極BE、アモルファスのHZO膜および上部電極TEを順次堆積する。次に、アモルファスのHZO膜に対して600~800℃の熱処理を施すことにより、直方晶のHZO膜を形成する。直方晶のHZO膜は強誘電性を有するので、直方晶のHZO膜を強誘電体膜FEとして使用できる。
次に、多結晶シリコン膜などのマスクパターンを用いて、常誘電体膜IL、下部電極BE、アモルファスのHZO膜および上部電極TEをパターニングする。このパターニングによって、常誘電体膜ILおよび下部電極BEの各々の面積が決定される。
次に、多結晶シリコン膜などのマスクパターンを用いて、強誘電体膜FEおよび上部電極TEをパターニングする。このパターニングによって、強誘電体膜FEおよび上部電極TEの各々の面積が決定される。すなわち、常誘電体膜ILおよび下部電極BEの各々の面積は、強誘電体膜FEおよび上部電極TEの各々の面積よりも大きくなっている。
その後、イオン注入によって、半導体基板SUBに不純物を導入することで、ソース領域SRおよびドレインDRを形成する。以上により、MFMIS-FET構造構造のメモリセルが製造される。
メモリセルの書込み動作時および消去動作時には、上部電極TEにゲート電圧Vgが印加され、上記ソース領域にソース電圧Vsが印加され、上記ドレイン領域にドレイン電圧Vdが印加される。メモリセルがn型のFETである場合、上部電極TEに正バイアスを印加すると、強誘電体膜FE中の分極が下向きとなり、閾値電圧が下がる。一方、上部電極TEに負バイアスを印加すると、強誘電体膜FE中の分極が上向きとなり、閾値電圧が上がる。
図25に示されるように、メモリセルの書込み動作時および消去動作時には、上部電極TEにゲート電圧Vgが印加されるが、ゲート電圧Vgは、強誘電体膜FEおよび常誘電体膜ILにおいて、ゲート電圧Vg_FEおよびゲート電圧Vg_ILに分割される。強誘電体膜FEへ更に高い電圧を印加するためには、強誘電体膜FEの容量を相対的に小さくし、常誘電体膜ILの容量を相対的に大きくすることが効果的である。それらを実現する一つの方法として、上部電極TEおよび下部電極BEの面積比を変えることが有効である。上述のメモリセルの場合、強誘電体膜FEおよび上部電極TEの各々の面積を小さくし、常誘電体膜ILおよび下部電極BEの各々の面積を大きくすることが有効である。言い換えれば、強誘電体膜FEと下部電極BEとの接触面積を小さくし、常誘電体膜ILと下部電極BEとの接触面積を大きくすることが有効である。
しかしながら、下部電極BEの面積を最小加工寸法に設定すると、上部電極TEの面積を下部電極BEの面積よりも小さくすることができない。一方で、上部電極TEの面積を最小加工寸法に設定すると、下部電極BEの面積が大きくなってしまうので、メモリセルの平面サイズが大きくなり、メモリセルの微細化が阻害される。このように、図22~図25のメモリセルでは、強誘電体膜FEの容量が相対的に小さく、且つ、常誘電体膜ILの容量が相対的に大きくなるように、各電極の面積比を自由に設計できないという課題がある。
また、図22~図25のメモリセルのように、面積比の異なる電極構造を製造するためには、ドライエッチング処理の際に、強誘電体膜FEがプラズマに晒される。すなわち、直方晶のHZO膜がプラズマによるダメージを受け、メモリセルの信頼性が低下するという課題もある。
本願の主な目的は、メモリセルの微細化が阻害されないように、強誘電体膜FEの容量を相対的に小さくし、且つ、常誘電体膜ILの容量を相対的に大きくすることで、メモリセルの性能を向上させることにある。また、本願の他の目的は、製造工程中に、強誘電体膜FEがプラズマに晒されないようにすることで、メモリセルの信頼性を確保することにある。
その他の課題および新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになる。
一実施の形態おける不揮発性メモリセルを有する半導体装置は、それぞれ第1方向に延在し、且つ、それぞれ前記不揮発性メモリセルのチャネル領域を構成する複数の第1半導体層と、前記第1方向において前記複数の第1半導体層を挟み込むように設けられ、前記複数の第1半導体層に接続され、且つ、前記不揮発性メモリセルのソース領域およびドレイン領域を構成する一対の第2半導体層と、前記一対の第2半導体層の間において、それぞれ前記複数の第1半導体層の外周を覆う複数の常誘電体膜と、前記一対の第2半導体層の間において、前記複数の常誘電体膜の外周を覆う下部電極と、前記下部電極上に形成された強誘電体膜と、前記強誘電体膜上に形成された上部電極と、を備える。
一実施の形態おける不揮発性メモリセルを有する半導体装置の製造方法は、(a)第1方向に延在するダミー層と、前記第1方向に延在する第1半導体層とを、前記第1方向と交差する第2方向において交互に積層することで、前記複数のダミー層および前記複数の第1半導体層からなる積層体を形成する工程、(b)前記(a)工程後、前記積層体の一部を覆うダミーパターンを形成する工程、(c)前記(b)工程後、前記第1方向において前記ダミーパターンを挟み込むように、前記ダミーパターンから露出している前記積層体の一部を覆う一対のサイドウォールスペーサを形成する工程、(d)前記(c)工程後、前記ダミーパターンおよび前記一対のサイドウォールスペーサから露出している前記複数のダミー層および前記複数の第1半導体層を除去する工程、(e)前記(d)工程後、前記複数のダミー層を除去する工程、(f)前記(e)工程後、前記複数のダミー層が存在していた空間に、複数の第1絶縁膜を埋め込む工程、(g)前記(f)工程後、前記第1方向において前記複数の第1半導体層および前記一対のサイドウォールスペーサを挟み込むように、前記複数の第1半導体層に接続する一対の第2半導体層を形成する工程、(h)前記(g)工程後、前記一対のサイドウォールスペーサの間において、前記ダミーパターンと、前記ダミーパターンに覆われていた前記複数の第1絶縁膜とを除去することで、前記複数の第1半導体層を露出させる工程、(i)前記(h)工程後、前記複数の第1半導体層の外周に、複数の常誘電体膜を形成する工程、(j)前記(i)工程後、前記複数の常誘電体膜の外周に、下部電極を形成する工程、(k)前記(j)工程後、前記下部電極上に、アモルファス膜を形成する工程、(l)前記(k)工程後、前記アモルファス膜上に、上部電極を形成する工程、(m)前記(k)工程後、前記アモルファス膜に対して熱処理を施すことで、強誘電体膜を形成する工程、を備える。ここで、前記複数の第1半導体層は、それぞれ前記不揮発性メモリセルのチャネル領域を構成し、前記一対の第2半導体層は、前記不揮発性メモリセルのソース領域およびドレイン領域を構成する。
一実施の形態によれば、強誘電体膜を備えたメモリセルの性能を向上できる。また、上記メモリセルの信頼性を確保できる。
実施の形態1におけるメモリセルを有する半導体装置を示す斜視図である。 実施の形態1におけるメモリセルを有する半導体装置を示す断面図である。 実施の形態1におけるメモリセルを有する半導体装置を示す断面図である。 実施の形態1におけるメモリセルを有する半導体装置を示す断面図である。 実施の形態1におけるメモリセルの一部の寸法を示す斜視図である。 実施の形態1におけるメモリセルの一部の寸法を示す斜視図である。 実施の形態1における半導体装置の製造方法を示す斜視図である。 図7に続く半導体装置の製造方法を示す斜視図である。 図8に続く半導体装置の製造方法を示す斜視図である。 図9に続く半導体装置の製造方法を示す斜視図である。 図10に続く半導体装置の製造方法を示す斜視図である。 図11に続く半導体装置の製造方法を示す斜視図である。 図12に続く半導体装置の製造方法を示す斜視図である。 図13に続く半導体装置の製造方法を示す斜視図である。 図14に続く半導体装置の製造方法を示す斜視図である。 図15に続く半導体装置の製造方法を示す斜視図である。 図16に続く半導体装置の製造方法を示す斜視図である。 図17に続く半導体装置の製造方法を示す斜視図である。 図18に続く半導体装置の製造方法を示す斜視図である。 実施の形態2におけるメモリセルを有する半導体装置を示す斜視図である。 実施の形態2における半導体装置の製造方法を示す斜視図である。 検討例におけるメモリセルを示す平面図である。 検討例におけるメモリセルを示す断面図である。 検討例におけるメモリセルを示す断面図である。 検討例におけるメモリセルを示す等価回路図である。
以下、実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、以下の実施の形態では、特に必要なとき以外は同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
また、本願で説明されるX方向、Y方向およびZ方向は、互いに交差し、互いに直交している。本願で説明される「平面視」という表現は、X方向およびY方向によって構成される面をZ方向から見ることを意味する。また、本願で説明される数値範囲で、例えば「1~3nm」のような表現は、「1nm以上、3nm以下」であることを意味する。
(実施の形態1)
<半導体装置のメモリセルの構成>
以下に図1~図4を用いて、実施の形態1における半導体装置の概要について説明する。図2は、図1のA-A線に沿った断面図であり、図3は、図1のB-B線に沿った断面図であり、図4は、図1のC-C線に沿った断面図である。
半導体装置は、例えば半導体チップであり、複数のメモリセルMC、CPU、RAM、アナログ回路およびI/O回路などを有する。メモリセルMCは、強誘電体膜FEを備えた不揮発性メモリセルであり、MFMIS-FET構造のメモリセルである。
半導体基板(半導体ウェハ)SUBは、例えば1~10Ωcm程度の比抵抗を有するp型の単結晶シリコン(Si)からなる。半導体基板SUBには、素子分離部STIが形成されている。素子分離部STIは、半導体基板SUBに形成された溝と、上記溝内に埋め込まれた酸化シリコン膜などの絶縁膜とからなる。メモリセルMCは、半導体基板SUB上および素子分離部STI上に形成されている。
図1~図4に示されるように、メモリセルMCは、複数の半導体層SI1、一対の半導体層SI2、複数の常誘電体膜IL、強誘電体膜FE、下部電極BE、上部電極TE、一対のサイドウォールスペーサSW、導電性層PG1~PG3および絶縁膜IF2~IF4のうち、全部または一部を備える。
複数の半導体層SI1は、それぞれX方向に延在し、且つ、それぞれメモリセルMCのチャネル領域を構成する。複数の半導体層SI1は、それぞれシリコン(Si)からなる。複数の半導体層SI1の各々の厚さは、例えば5~30nmである。複数の半導体層SI1は、Z方向において互いに離間するように、隣接して設けられている。ここでは、複数の半導体層SI1の数が4つである場合を例示するが、複数の半導体層SI1の数は、適宜変更可能である。
一対の半導体層SI2は、X方向において複数の半導体層SI1を挟み込むように設けられ、複数の半導体層SI1に接続され、且つ、メモリセルMCのソース領域およびドレイン領域を構成する。また、一対の半導体層SI2は、それぞれシリコン(Si)からなり、それぞれ複数の半導体層SI1と一体化している。ここでは、メモリセルMCがn型である場合を例示する。従って、一対の半導体層SI2には、砒素(As)またはリン(P)などのn型の導電性を示す不純物が導入されている。
複数の常誘電体膜ILは、一対の半導体層SI2の間において、それぞれ複数の半導体層SI1の外周を覆っている。言い換えれば、複数の常誘電体膜ILは、それぞれ複数の半導体層SI1の上面上、下面上および両側面上に形成されている。また、複数の常誘電体膜ILは、それぞれ酸化シリコン膜(SiO膜)、酸窒化シリコン膜(SiON膜)または単斜晶の酸化ハフニウム膜(HfO膜)である。複数の常誘電体膜ILの各々の厚さは、例えば1~3nmである。
下部電極BEは、一対の半導体層SI2の間において、複数の常誘電体膜ILの外周を覆っている。下部電極BEは、複数の常誘電体膜ILを介して複数の半導体層SI1の間を埋め尽くすように設けられている。例えば、Z方向において、隣接する2つの半導体層SI1の間には、2つの常誘電体膜ILと下部電極BEとが設けられている。また、下部電極BEは、金属材料からなり、例えば窒化チタン(TiN)からなる。
強誘電体膜FEは、下部電極BE上に形成されている。また、強誘電体膜FEは、図4に示されるように、Y方向において下部電極BEの一部の側面上にも形成され、図2および図3に示されるように、X方向においてサイドウォールスペーサSWの側面上にも形成されている。また、強誘電体膜FEは、直方晶のHfO膜であるか、ジルコニウム(Zr)、シリコン(Si)、窒素(N)、炭素(C)およびアルミニウム(Al)のうち、少なくとも1つが添加された直方晶のHfO膜である。
上部電極TEは、強誘電体膜FE上に形成されている。また、上部電極TEは、図4に示されるように、Y方向において強誘電体膜FEの側面上にも形成されている。また、上部電極TEは、金属材料からなり、例えば窒化チタン(TiN)からなる。なお、複数の半導体層SI1および一対の半導体層SI2と、下部電極BEと、上部電極TEとは、互いに電気的に絶縁されている。
複数の絶縁膜IF2の各々は、半導体層SI1の端部付近において、半導体層SI1の上面上および下面上に形成されている。すなわち、半導体層SI1の端部付近において、絶縁膜IF2と半導体層SI1とが、Z方向において交互に積層されている。また、絶縁膜IF2は、例えば酸化シリコン膜(SiO膜)である。
一対のサイドウォールスペーサSWは、X方向において強誘電体膜FEおよび上部電極TEを挟み込むように設けられている。また、ここでは視認できないが、サイドウォールスペーサSWは、半導体層SI1の端部付近において、複数の絶縁膜IF2および複数の半導体層SI1の周りにも設けられている。複数の絶縁膜IF2および複数の半導体層SI1は、X方向においてサイドウォールスペーサSWから露出し、一対の半導体層SI2に接している。また、サイドウォールスペーサSWは、絶縁膜からなり、例えば窒化シリコン膜(SiN膜)からなる。
一対の絶縁膜IF3は、X方向においてサイドウォールスペーサSWを挟み込むように設けられ、一対の半導体層SI2が露出しないように、一対の半導体層SI2を覆っている。また、絶縁膜IF3は、例えば酸化シリコン膜(SiO膜)である。
一対の絶縁膜IF4は、Y方向において下部電極BEを挟み込むように設けられている。絶縁膜IF4の上面は、下部電極BEの上面よりも低い位置に位置し、下部電極BEの上部は、絶縁膜IF4から露出している。下部電極BEの側面を覆う強誘電体膜FEおよび上部電極TEは、絶縁膜IF4上に設けられている。また、絶縁膜IF4は、例えば酸化シリコン膜(SiO膜)である。
図示はしていないが、メモリセルMCは、層間絶縁膜に覆われている。上記層間絶縁膜中には、導電性層(プラグ)PG1および2つの導電性層(プラグ)PG2が設けられている。導電性層PG1および2つの導電性層PG2は、例えば窒化チタン膜のようなバリアメタル膜と、タングステン膜との積層膜からなる。
導電性層PG1は、上部電極TEにゲート電圧を印加するために設けられている。導電性層PG1は、上部電極TE上に形成され、上部電極TEに電気的に接続されている。2つの導電性層PG2は、一対の半導体層SI2にソース電圧またはドレイン電圧を印加するために設けられている。2つの導電性層PG2は、絶縁膜IF3を貫通して一対の半導体層SI2上に形成され、一対の半導体層SI2に電気的に接続されている。
<メモリセルMCの書換動作>
以下に、メモリセルMCの書込み動作、消去動作および読出し動作について説明する。メモリセルMCの等価回路は、検討例で使用した図25と同様である。
ここでは、強誘電体膜FEの分極状態が第1分極状態(上向き)である場合を「書込み状態」とする。また、強誘電体膜FEの分極状態が、上記第1分極状態とは異なる第2分極状態(下向き)である場合を「消去状態」として説明する。なお、書込み状態におけるメモリセルMCの閾値電圧は、消去状態におけるメモリセルMCの閾値電圧より大きいとする。
書込み動作では、上部電極TEに負電圧のゲート電圧を印加し、一対の半導体層SI2に、それぞれ同じ値のソース電圧またはドレイン電圧を印加する。例えば、上部電極TEに-3Vのゲート電圧を印加し、一方の半導体層SI2に0Vのソース電圧を印加し、他方の半導体層SI2に0Vのドレイン電圧を印加する。また、下部電極BEには、電圧が印加されない。すなわち、下部電極BEは、フローティング状態である。これにより、強誘電体膜FEの分極状態が上記第1分極状態となる。すなわち、メモリセルMCが書込み状態となる。
消去動作では、上部電極TEに正電圧のゲート電圧を印加し、一対の半導体層SI2に、それぞれ同じ値のソース電圧またはドレイン電圧を印加する。例えば、上部電極TEに3Vのゲート電圧を印加し、一方の半導体層SI2に0Vのソース電圧を印加し、他方の半導体層SI2に0Vのドレイン電圧を印加する。また、下部電極BEは、フローティング状態である。これにより、強誘電体膜FEの分極状態が上記第2分極状態となる。すなわち、メモリセルMCが消去状態となる。
読出し動作では、上部電極TEに所定の値のゲート電圧を印加し、一対の半導体層SI2に、互いに異なる値のソース電圧またはドレイン電圧を印加する。例えば、上部電極TEに0Vのゲート電圧を印加し、一方の半導体層SI2に1Vのソース電圧を印加し、他方の半導体層SI2に0Vのドレイン電圧を印加する。また、下部電極BEは、フローティング状態である。
読出し動作時に上部電極TEに印加される電圧は、消去状態におけるメモリセルMCの閾値電圧より大きく、且つ、書込み状態におけるメモリセルMCの閾値電圧より小さくなるように設定されている。これにより、書込み状態のメモリセルMCでは電流が流れず、消去状態のメモリセルMCでは電流が流れる。このように、メモリセルMCで流れる電流値の大きさに基づいて、メモリセルMCの状態が読み出される。
<実施の形態1における主な効果>
上述のように、ゲート電圧Vgは、強誘電体膜FEおよび常誘電体膜ILにおいて、ゲート電圧Vg_FEおよびゲート電圧Vg_ILに分割される。従って、強誘電体膜FEへ更に高い電圧を印加するためには、強誘電体膜FEの容量を相対的に小さくし、常誘電体膜ILの容量を相対的に大きくすることが効果的ある。言い換えれば、強誘電体膜FEと下部電極BEとの接触面積を小さくし、常誘電体膜ILと下部電極BEとの接触面積を大きくすることが有効である。
以下に、図5を用いて複数の常誘電体膜ILと下部電極BEとの接触面積について説明し、図6を用いて強誘電体膜FEと下部電極BEとの接触面積について説明する。
図5に示されるように、複数の常誘電体膜ILと下部電極BEとの接触面積は、以下の式1で求められる。なお、「n」は、複数の半導体層SI1の数である。また、図6に示されるように、強誘電体膜FEと下部電極BEとの接触面積は、以下の式2で求められる。
(2×LILIL+2×LILIL)×n ・・・(式1)
FEFE+2×LFEFE ・・・(式2)
実施の形態1におけるメモリセルMCでは、チャネル領域となる複数の半導体層SI1を設け、これらをZ方向に積層させている。このため、複数の半導体層SI1の数を調整することで、複数の半導体層SI1の外周を覆う複数の常誘電体膜ILと、下部電極BEとの接触面積を自由に設計できる。すなわち、複数の半導体層SI1の数が多くなる程、メモリセルMCの平面サイズを大きくすることなく、複数の常誘電体膜ILと下部電極BEとの接触面積を大きくすることができる。
一方で、強誘電体膜FEと下部電極BEとの接触面積は、下部電極BEの各寸法L、WおよびHを適宜変更することで、自由に設計できる。特に、寸法Hは、絶縁膜IF4を後退させるエッチング量を調整することで、絶縁膜IF4の上面の位置と下部電極BEの上面の位置とを調整できるので、小さくし易い。このように、強誘電体膜FEと下部電極BEとの接触面積を小さくすることができる。
以上のように、実施の形態1によれば、強誘電体膜FEと下部電極BEとの接触面積を、複数の常誘電体膜ILと下部電極BEとの接触面積よりも小さくすることができる。従って、メモリセルMCの微細化が阻害されないように、メモリセルMCの性能を向上させることができる。
<半導体装置の製造方法>
以下に図7~図19を用いて、実施の形態1における半導体装置の製造方法について説明する。
まず、図7に示されるように、X方向に延在するダミー層DLと、X方向に延在する半導体層SI1とを、Z方向において交互に積層することで、複数のダミー層DLおよび複数の半導体層SI1からなる積層体LMを形成する。
具体的には、まず、半導体基板SUB上に、エピタキシャル成長法によって、ダミー層DLと半導体層SI1とを交互に積層する。半導体層SI1は、例えばシリコンからなり、ダミー層DLは、半導体層SI1と異なる半導体材料からなり、例えばシリコンゲルマニウムからなる。半導体層SI1の厚さは、例えば5~30nmであり、ダミー層DLの厚さは、例えば10~30nmである。
次に、最上層のダミー層DL上に、例えばCVD(Chemical Vapor Deposition)法によって窒化シリコン膜および酸化シリコン膜からなる積層膜を形成する。次に、上記積層膜をパターニングすることで、マスク層を形成する。次に、上記マスク層をエッチングマスクとしてドライエッチング処理を行うことで、積層体LMをパターニングし、更に半導体基板SUBに溝を形成する。次に、上記溝内に、例えばCVD法によって、酸化シリコン膜を埋め込む。
次に、例えばCMP(Chemical Mechanical Polishing)法によって上記酸化シリコン膜を研磨し、積層体LMの最上層のダミー層DLを露出させる。次に、例えば、フッ酸を用いたウェットエッチング処理またはドライエッチング処理によって、上記酸化シリコン膜を後退させることで、積層体LMの側面(複数のダミー層DLの側面および複数の半導体層SI1の側面)を露出させる。これにより、半導体基板SUBに上記溝と上記酸化シリコン膜とからなる素子分離部STIが形成される。
次に、例えば熱酸化処理を行うことで、積層体LMの側面と、積層体LMの最上層のダミー層DLの上面とに、例えば酸化シリコン膜からなる絶縁膜IF1を形成する。絶縁膜IF1の厚さは、例えば1~3nmである。
次に、積層体LMを覆うように、例えばCVD法によって、例えば多結晶シリコン膜のような導電性膜を形成する。上記導電性膜の厚さは、例えば100nmである。次に、図示はしないが、Y方向で隣り合うメモリセルMCの間で上記導電性膜が分断されるように、上記導電性膜をパターニングする。次に、Y方向で隣り合う上記導電性膜の間を、例えば窒化シリコン膜のような絶縁膜で埋め込む。次に、X方向において、上記導電性膜の一部をパターニングすることで、積層体LMの一部を覆うダミーパターンDPを形成する。なお、以降の説明では、簡略化のために素子分離部STIの図示を省略する。
次に、図8に示されるように、積層体LMおよびダミーパターンDPを覆うように、例えばCVD法によって絶縁膜を形成する。上記絶縁膜は、窒化シリコン膜、または、窒化シリコン膜と酸化シリコン膜との積層膜からなる。次に、上記絶縁膜に対して、異方性ドライエッチング処理を行うことで、X方向においてダミーパターンDPを挟み込むように、一対のサイドウォールスペーサSWを形成する。また、一対のサイドウォールスペーサSWは、ダミーパターンDPから露出している積層体LMの一部を覆うように形成される。
次に、ダミーパターンDPおよび一対のサイドウォールスペーサSWから露出している複数のダミー層DLおよび複数の半導体層SI1を除去する。その後、詳細に図示してはないが、複数の半導体層SI1に対して等方性エッチング処理を行うことで、複数の半導体層SI1の各々の端部を後退させる。
次に、図9に示されるように、複数のダミー層DLに対して等方性エッチング処理を行うことで、複数のダミー層DLを除去する。次に、図10に示されるように、複数のダミー層DLが存在していた空間に、例えばALD(Atomic Layer Deposition)法によって、例えば酸化シリコン膜のような絶縁膜IF2を埋め込む。この際、複数のダミー層DLが存在していた空間以外にも絶縁膜IF2が形成されるので、異方性エッチングを行うことで、そのような絶縁膜IF2を除去する。
なお、ここでは、エピタキシャル成長法によってダミー層DLと半導体層SI1とを交互に積層することで、積層体LMを形成しているが、最初から絶縁膜IF2と半導体層SI1とを交互に積層することで、図10の状態を形成することもできる。その場合、CVD法によって形成された多結晶シリコン層を、半導体層SI1として用いることが考えられる。しかしながら、半導体層SI1はチャネル領域として使用される。多結晶シリコン層は、エピタキシャル層と比較して結晶欠陥が多いので、チャネル移動度が低くなってしまう。従って、実施の形態1のように、エピタキシャル成長法によってダミー層DLと半導体層SI1とを形成することが有効である。
次に、図11に示されるように、X方向において複数の半導体層SI1および一対のサイドウォールスペーサSWを挟み込むように、複数の半導体層SI1に接続する一対の半導体層SI2を形成する。一対の半導体層SI2は、例えばエピタキシャル成長法によって、不純物を含有したシリコン層として形成される。上記不純物は、例えばリン(P)などのn型の導電性を示すものである。また、そのような一対の半導体層SI2を形成するために、例えば、モノシラン(SiH)、ジシラン(Si)、ジクロロシラン(SiHCl)またはトリクロロシラン(SiHCl)などの主要ガスと、ポスフィン(PH)のような添加ガスとが用いられる。なお、一対の半導体層SI2の形成後、レジストパターンなどを用いて、一対の半導体層SI2に、例えば砒素(As)などの不純物を選択的に注入してもよい。
ここで、図8で説明したように、複数の半導体層SI1の各々の端部は後退している。図11では、これらの端部のシリコンを核として、一対の半導体層SI2が成長する。ここで、半導体層SI2は、リン(P)などの不純物を含有して成長するので、半導体層SI2の格子間隔が、半導体層SI1の格子間隔と異なる。このため、半導体層SI1には、一対の半導体層SI2から引張応力が発生する。この引張応力によってチャネル領域を流れる電子の移動度が向上する。
次に、図12に示されるように、ダミーパターンDP、サイドウォールスペーサSWおよび一対の半導体層SI2を覆うように、例えばCVD法によって、例えば酸化シリコン膜のような絶縁膜IF3を形成する。次に、CMP法によって絶縁膜IF3を研磨することで、ダミーパターンDPおよびサイドウォールスペーサSWを露出させる。
次に、図13に示されるように、一対のサイドウォールスペーサSWの間において、ウェットエッチング処理によって、ダミーパターンDPと、ダミーパターンDPに覆われていた複数の絶縁膜IF2とを除去する。また、複数の半導体層SI1の側面に形成されていた複数の絶縁膜IF1も、複数の絶縁膜IF2と共に除去される。これによって、一対のサイドウォールスペーサSWの間において、複数の半導体層SI1が露出する。なお、露出している複数の半導体層SI1に対して、水素雰囲気中で熱処理を行うことで、複数の半導体層SI1に存在している角部を、それぞれ丸めてもよい。
次に、図14に示されるように、複数の半導体層SI1の外周に、複数の常誘電体膜ILを形成する。言い換えれば、複数の半導体層SI1の上面上、下面上および両側面上に、複数の常誘電体膜ILを形成する。常誘電体膜ILは、例えばISSG酸化法またはALD法によって形成できる。ここで、複数の常誘電体膜ILの面積が、図5で説明したような複数の常誘電体膜ILと下部電極BEとの接触面積となる。
次に、図15に示されるように、複数の常誘電体膜ILの外周に、下部電極BEを形成する。下部電極BEは、以下のようにして形成される。まず、複数の常誘電体膜ILを覆うように、例えばCVD法によって窒化チタン膜を形成する。次に、上記窒化チタン膜をパターニングすることで、一対のサイドウォールスペーサSWの間に、上記窒化チタン膜が下部電極BEとして残される。この際、一対のサイドウォールスペーサSWの側面に、下部電極BEの一部が完全に除去されず、残されていてもよい。なお、この状態で、Z方向において、隣接する2つの半導体層SI1の間には、2つの常誘電体膜ILと下部電極BEとが設けられている。
次に、図16に示されるように、下部電極BEを覆うように、例えばCVD法によって、例えば酸化シリコン膜のような絶縁膜IF4を形成する。次に、CMP法によって絶縁膜IF4を研磨することで、サイドウォールスペーサSWおよび絶縁膜IF3を露出させる。その後、一対のサイドウォールスペーサSWの側面に残された下部電極BEの一部に対して、等方性エッチング処理を行うことで、下部電極BEを後退させてもよい。
次に、図17に示されるように、絶縁膜IF4に対して異方性エッチング処理を行うことで、絶縁膜IF4を後退させる。これにより、絶縁膜IF4の上面の位置が下部電極BEの上面の位置よりも低くなり、下部電極BEの上部が露出する。ここで、露出している下部電極BEの面積が、図6で説明したような強誘電体膜FEと下部電極BEとの接触面積となる。
次に、図18に示されるように、下部電極BE上に、アモルファス膜AMを形成する。アモルファス膜AMは、下部電極BEを覆うように、例えばALD法によって形成される。この際、一対のサイドウォールスペーサSWの側面および上面と、絶縁膜IF3の上面とにも、アモルファス膜AMの一部が形成される。なお、一対のサイドウォールスペーサSWの側面に形成されていた下部電極BEは、このアモルファス膜AMの一部によって覆われる。
次に、図19に示されるように、アモルファス膜AM上に、上部電極TEを形成する。上部電極TEは、以下のように形成される。まず、アモルファス膜AMおよびサイドウォールスペーサSWを覆うように、例えばCVD法によって、窒化チタン膜を形成する。次に、CMP法によって一対のサイドウォールスペーサSWの上面と、絶縁膜IF3の上面とに形成されていた上記窒化チタン膜およびアモルファス膜AMを研磨する。これにより、サイドウォールスペーサSWと、絶縁膜IF3と、サイドウォールスペーサSWの側面に形成されていたアモルファス膜AMとが露出する。
次に、アモルファス膜AMに対して600~800℃の熱処理を施すことによって、強誘電性を有する絶縁膜として、強誘電体膜FEを形成する。以上によって、メモリセルMCが製造される。この熱処理の前に、アモルファス膜AMはプラズマに晒されていない。そして、この熱処理は、強誘電体膜FEが上部電極TEによって覆われた状態で行われる。従って、実施の形態1の製造工程中では、プラズマに晒されずに強誘電体膜FEを形成することができるので、メモリセルMCの信頼性を確保することができる。
その後、以下の製造工程を経て、図1~図4に示される半導体装置が製造される。まず、メモリセルMCを覆うように、例えばCVD法によって、図示しない層間絶縁膜を形成する。次に、上記層間絶縁膜に複数のコンタクトホールを形成する。次に、上記複数のコンタクトホール内に、例えば窒化チタン膜のようなバリアメタル膜と、タングステン膜との積層膜を埋め込むことで、複数の導電性層(プラグ)を形成する。
例えば、上部電極TE上には、上部電極TEにゲート電圧を印加するための導電性層PG1が形成される。また、一対の半導体層SI2上には、それぞれ、一対の半導体層SI2にソース電圧またはドレイン電圧を印加するための導電性層PG2が形成される。
(実施の形態2)
以下に図20および図21を用いて、実施の形態2における半導体装置について説明する。なお、以下の説明では、実施の形態1との相違点について主に説明し、実施の形態1と重複する点については説明を省略する。
実施の形態1では、下部電極BEは、導電性層PG1、PG2などと電気的に接続されておらず、メモリセルMCの書込み動作時、消去動作時および読出し動作時においてフローティング状態であった。
図20に示されるように、実施の形態2では、下部電極BEの一部が、引き出し部BEaとして、一対のサイドウォールスペーサSWの各々の側面上にも形成されている。そして、下部電極BEは、引き出し部BEaを介して導電性層(プラグ)PG3に電気的に接続されている。メモリセルMCの書込み動作時および消去動作時において、上部電極TEには、導電性層PG1からゲート電圧が印加されるが、下部電極BEには、導電性層PG3からゲート電圧と異なる電圧が印加される。
なお、実施の形態2の書込み動作時、消去動作時および読出し動作時におけるソース電圧およびドレイン電圧の値は、実施の形態1と同様である。
書込み動作では、上部電極TEに負電圧のゲート電圧を印加し、下部電極BEに正電圧を印加する。例えば、上部電極TEに-3Vのゲート電圧を印加し、下部電極BEに3Vを印加する。消去動作では、上部電極TEに正電圧のゲート電圧を印加し、下部電極BEに負電圧を印加する。例えば、上部電極TEに3Vのゲート電圧を印加し、下部電極BEに-3Vを印加する。読出し動作では、上部電極TEに所定の値のゲート電圧を印加し、下部電極BEにゲート電圧と同じ電圧を印加する。例えば、上部電極TEに0Vのゲート電圧を印加し、下部電極BEに0Vを印加する。
このように、実施の形態2においても、メモリセルMCの書込み動作、消去動作および読出し動作を行うことができる。実施の形態2では、上部電極TEおよび下部電極BEに印加される電圧を独立して制御できるので、メモリセルMCの制御性を向上させることができる。すなわち、ゲート電圧Vgが常誘電体膜ILにおいてゲート電圧Vg_ILに分割されることを低減できるので、強誘電体膜FEへ更に高い電圧を印加することができる。
なお、引き出し部BEaは、以下のように形成することができる。図21に示されるように、図15で窒化チタン膜のパターニング時に、上記窒化チタン膜を一対のサイドウォールスペーサの各々の側面上に残すようにする。また、図16で行った下部電極BEを後退させる工程を、実施の形態2では行わない。このようにして、下部電極BEの一部が、引き出し部BEaとして、一対のサイドウォールスペーサSWの各々の側面上にも形成される。
その後、強誘電体膜FEおよび上部電極TEを形成する工程を経た後、導電性層PG1、PG2を形成する工程と同様の手法で、引き出し部BEa上に、下部電極BEにゲート電圧と異なる電圧を印加するための導電性層PG3を形成する。これにより、導電性層PG3と下部電極BEとが電気的に接続される。
以上、本発明を上記実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
AM アモルファス膜
BE 下部電極
BEa 引き出し部
DL ダミー層(SiGe層)
DP ダミーパターン
DR ドレイン領域
FE 強誘電体膜
IF1~IF4 絶縁膜
IL 常誘電体膜
LM 積層体
MC メモリセル
PG1~PG3 導電性層(プラグ)
SI1、SI2 半導体層(Si層)
SR ソース領域
STI 素子分離部
SUB 半導体基板
SW サイドウォールスペーサ
TE 上部電極

Claims (19)

  1. 不揮発性メモリセルを有する半導体装置であって、
    それぞれ第1方向に延在し、且つ、それぞれ前記不揮発性メモリセルのチャネル領域を構成する複数の第1半導体層と、
    前記第1方向において前記複数の第1半導体層を挟み込むように設けられ、前記複数の第1半導体層に接続され、且つ、前記不揮発性メモリセルのソース領域およびドレイン領域を構成する一対の第2半導体層と、
    前記一対の第2半導体層の間において、それぞれ前記複数の第1半導体層の外周を覆う複数の常誘電体膜と、
    前記一対の第2半導体層の間において、前記複数の常誘電体膜の外周を覆う下部電極と、
    前記下部電極上に形成された強誘電体膜と、
    前記強誘電体膜上に形成された上部電極と、
    を備えた、半導体装置。
  2. 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記下部電極と前記強誘電体膜との接触面積は、前記下部電極と前記複数の常誘電体膜との接触面積よりも小さい、半導体装置。
  3. 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記複数の第1半導体層は、前記第1方向と交差する第2方向において互いに離間するように、隣接して設けられ、
    前記第2方向において、隣接する2つの前記第1半導体層の間には、2つの前記常誘電体膜と前記下部電極とが設けられている、半導体装置。
  4. 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記不揮発性メモリセルの書込み動作時および消去動作時において、前記上部電極には、ゲート電圧が印加され、前記下部電極は、フローティング状態である、半導体装置。
  5. 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記不揮発性メモリセルの書込み動作時および消去動作時において、前記上部電極には、ゲート電圧が印加され、前記下部電極には、前記ゲート電圧と異なる電圧が印加される、半導体装置。
  6. 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記常誘電体膜は、酸化シリコン膜、酸窒化シリコン膜または単斜晶のHfO膜であり、
    前記強誘電体膜は、直方晶のHfO膜であるか、Zr、Si、N、CおよびAlのうち、少なくとも1つが添加された直方晶のHfO膜である、半導体装置。
  7. 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記複数の第1半導体層および前記一対の第2半導体層は、それぞれシリコンからなる、半導体装置。
  8. 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記下部電極および前記上部電極は、それぞれ窒化チタンからなる、半導体装置。
  9. 不揮発性メモリセルを有する半導体装置の製造方法であって、
    (a)第1方向に延在するダミー層と、前記第1方向に延在する第1半導体層とを、前記第1方向と交差する第2方向において交互に積層することで、前記複数のダミー層および前記複数の第1半導体層からなる積層体を形成する工程、
    (b)前記(a)工程後、前記積層体の一部を覆うダミーパターンを形成する工程、
    (c)前記(b)工程後、前記第1方向において前記ダミーパターンを挟み込むように、前記ダミーパターンから露出している前記積層体の一部を覆う一対のサイドウォールスペーサを形成する工程、
    (d)前記(c)工程後、前記ダミーパターンおよび前記一対のサイドウォールスペーサから露出している前記複数のダミー層および前記複数の第1半導体層を除去する工程、
    (e)前記(d)工程後、前記複数のダミー層を除去する工程、
    (f)前記(e)工程後、前記複数のダミー層が存在していた空間に、複数の第1絶縁膜を埋め込む工程、
    (g)前記(f)工程後、前記第1方向において前記複数の第1半導体層および前記一対のサイドウォールスペーサを挟み込むように、前記複数の第1半導体層に接続する一対の第2半導体層を形成する工程、
    (h)前記(g)工程後、前記一対のサイドウォールスペーサの間において、前記ダミーパターンと、前記ダミーパターンに覆われていた前記複数の第1絶縁膜とを除去することで、前記複数の第1半導体層を露出させる工程、
    (i)前記(h)工程後、前記複数の第1半導体層の外周に、複数の常誘電体膜を形成する工程、
    (j)前記(i)工程後、前記複数の常誘電体膜の外周に、下部電極を形成する工程、
    (k)前記(j)工程後、前記下部電極上に、アモルファス膜を形成する工程、
    (l)前記(k)工程後、前記アモルファス膜上に、上部電極を形成する工程、
    (m)前記(k)工程後、前記アモルファス膜に対して熱処理を施すことで、強誘電体膜を形成する工程、
    を備え、
    前記複数の第1半導体層は、それぞれ前記不揮発性メモリセルのチャネル領域を構成し、
    前記一対の第2半導体層は、前記不揮発性メモリセルのソース領域およびドレイン領域を構成する、半導体装置の製造方法。
  10. 請求項9に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記ダミー層は、前記第1半導体層と異なる半導体材料からなり、
    前記(a)工程において、前記ダミー層および前記第1半導体層は、それぞれエピタキシャル成長法によって形成される、半導体装置の製造方法。
  11. 請求項9に記載の半導体装置の製造方法において、
    (n)前記(d)工程と前記(e)工程との間で、前記複数の第1半導体層の各々の端部を後退させる工程、
    を更に備え、
    前記(g)工程において、前記一対の第2半導体層は、エピタキシャル成長法によって、不純物を含有したシリコン層として形成される、半導体装置の製造方法。
  12. 請求項11に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記複数の第1半導体層は、それぞれシリコンからなる、半導体装置の製造方法。
  13. 請求項9に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(f)工程において、前記第1絶縁膜は、ALD法によって形成される、半導体装置の製造方法。
  14. 請求項9に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(m)工程後、前記下部電極と前記強誘電体膜との接触面積は、前記下部電極と前記複数の常誘電体膜との接触面積よりも小さい、半導体装置の製造方法。
  15. 請求項9に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(j)工程後、前記第2方向において、隣接する2つの前記第1半導体層の間には、2つの前記常誘電体膜と前記下部電極とが設けられている、半導体装置の製造方法。
  16. 請求項9に記載の半導体装置の製造方法において、
    (o)前記(m)工程後、前記上部電極上に、前記上部電極にゲート電圧を印加するための第1導電性層を形成する工程、
    (p)前記(m)工程後、前記一対の第2半導体層上に、それぞれ、前記一対の第2半導体層にソース電圧またはドレイン電圧を印加するための第2導電性層を形成する工程、
    を更に備える、半導体装置の製造方法。
  17. 請求項16に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(j)工程では、前記下部電極の一部が、引き出し部として、前記一対のサイドウォールスペーサの各々の側面上にも形成され、
    (q)前記(m)工程後、前記引き出し部上に、前記下部電極に前記ゲート電圧と異なる電圧を印加するための第3導電性層を形成する工程、
    を更に備える、半導体装置の製造方法。
  18. 請求項9に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記常誘電体膜は、酸化シリコン膜、酸窒化シリコン膜または単斜晶のHfO膜であり、
    前記強誘電体膜は、直方晶のHfO膜であるか、Zr、Si、N、CおよびAlのうち、少なくとも1つが添加された直方晶のHfO膜である、半導体装置の製造方法。
    半導体装置。
  19. 請求項9に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記下部電極および前記上部電極は、それぞれ窒化チタンからなる、半導体装置の製造方法。
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