JP2014053568A - 強誘電体メモリ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】メモリ特性の向上を図る。
【解決手段】実施形態による強誘電体メモリは、半導体基板11上に形成されたゲート絶縁膜12と、ゲート絶縁膜上に形成された強誘電体膜13と、強誘電体膜上に形成された制御電極17と、を具備し、強誘電体膜は、ハフニウム又はジルコニウムである金属と酸素とを含有する膜であり、金属以外の元素を金属より低い濃度で含有し、金属以外の元素の濃度は、強誘電体膜の膜厚方向で不均一である。
【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、強誘電体メモリ及びその製造方法に関する。
強誘電体メモリは、高速動作できる不揮発性メモリとして注目されている。強誘電体メモリは、強誘電体の持つ自発分極を利用したメモリであるが、トランジスタとキャパシタを組み合わせたキャパシタ型と、トランジスタのゲート絶縁膜として用いるトランジスタ型とがある。
トランジスタ型の強誘電体メモリとして、ハフニウムシリケイト(HfSiOx)の強誘電体相を用いた例がある。この例では、半導体基板上にゲート絶縁膜が形成され、このゲート絶縁膜上に強誘電体膜であるHfSiOx膜が形成され、このHfSiOx膜上に制御電極が形成されている。そして、制御電極から印加する電圧を用いて、強誘電体膜中の分極を上下に反転させることで、メモリセルに情報を書き込み/消去する。このようなトランジスタ型強誘電体メモリでは、メモリ特性の向上が望まれている。
2011IEDM 24.5 Ferroelectricity in Hafnium Oxide:CMOS compatible Ferroelectric Field Effect Transistors
メモリ特性の向上を図る強誘電体メモリ及びその製造方法を提供する。
実施形態による強誘電体メモリは、半導体基板上に形成されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に形成された強誘電体膜と、前記強誘電体膜上に形成された制御電極と、を具備し、前記強誘電体膜は、ハフニウム又はジルコニウムである金属と酸素とを含有する膜であり、前記金属以外の元素を前記金属より低い濃度で含有し、前記金属以外の前記元素の濃度は、前記強誘電体膜の膜厚方向で不均一である。
第1の実施形態に係る強誘電体メモリを示すチャネル長方向及びチャネル幅方向の断面図。 第1の実施形態に係る強誘電体膜の膜厚方向で不均一なSi濃度分布(1)を示す図。 第1の実施形態に係るHfSiOx膜中のSi濃度と誘電率との関係を示す図。 第1の実施形態に係るHfSiOx膜中のSi濃度とリーク電流との関係を示す図。 第1の実施形態に係る強誘電体膜の膜厚方向で不均一なSi濃度分布(2)を示す図。 第1の実施形態に係る強誘電体膜の膜厚方向で不均一なSi濃度分布(3)を示す図。 第1の実施形態に係る強誘電体膜の膜厚方向で不均一なSi濃度分布(4)を示す図。 第1の実施形態に係る強誘電体膜の膜厚方向で不均一なN濃度分布(5)を示す図。 第1の実施形態に係る強誘電体メモリの製造方法を示す断面図。 第2の実施形態に係る強誘電体メモリを示すチャネル長方向及びチャネル幅方向の断面図。 第2の実施形態に係る強誘電体メモリの製造方法を示す断面図。 第2の実施形態に係る強誘電体メモリの効果を説明するためのバリア積層構造の絶縁特性を示す図。 第2の実施形態に係る強誘電体メモリの効果を説明するための絶縁特性のAl濃度依存性を説明する図。 第2の実施形態に係るシリコン基板/シリコン酸化膜/アルミナ膜の膜厚の熱処理温度の依存性を示す図。 第2の実施形態に係る強誘電体メモリの変形例を示す断面図。 第2の実施形態に係る強誘電体メモリの変形例を示す断面図。 第3の実施形態に係る強誘電体メモリの製造方法を示す断面図。 第4の実施形態に係る強誘電体メモリの製造方法を示す断面図。 第5の実施形態に係る強誘電体メモリの製造方法を示す断面図。 第6の実施形態に係る強誘電体メモリの製造方法を示す平面図及び断面図。
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。この説明に際し、全図にわたり、共通する部分には共通する参照符号を付す。
[1]第1の実施形態
本発明者らは、HfSiOx強誘電体膜中のSi濃度分布が膜厚方向で均一であるトランジスタ型の強誘電体メモリには、次のような課題があると考えている。
(A)高集積・微細化を進めるためには、セル絶縁膜(ゲート絶縁膜及び強誘電体膜)の電気的な薄膜化が要求される。
(B)強誘電体メモリの製造工程中の薬液処理又は加工処理で、HfSiOx膜の部分にサイドエッチングが生じてしまう。
(C)強誘電体メモリの製造中の熱工程で、制御電極形成時の処理雰囲気の影響によって強誘電体膜であるHfSiOxに欠陥が生成され、後熱工程に起因した強誘電体膜と制御電極との界面で構成材料の相互拡散によって欠陥が形成されてしまう。
そこで、第1の実施形態は、HfSiOx強誘電体膜を用いた強誘電体メモリセルにおいて、膜厚方向のシリコン濃度又は窒素濃度の分布を制御することにより、上記(A)〜(C)の課題を解決し、メモリ特性に優れた強誘電体メモリを実現する。
[1−1]構造
図1(a)及び(b)を用いて、第1の実施形態に係る強誘電体メモリの構造について説明する。図1(a)は、ワード線方向(チャネル幅方向)の断面図であり、図1(b)は、ビット線方向(チャネル長方向)の断面図である。
図1(a)及び(b)に示すように、複数のメモリセルが形成された素子領域が素子分離絶縁膜16で分離され、シリコン基板(半導体基板)11と複数のメモリセルカラム間において互いに平行に走行する複数の素子分離絶縁膜16が形成されている。シリコン基板11上にゲート絶縁膜12が形成され、このゲート絶縁膜12上に強誘電体膜13が形成され、この強誘電体膜13上に制御電極17が形成されている。
強誘電体膜13は、金属(例えば、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr))と酸素とを主成分とする膜であり、前記金属以外の元素(例えば、シリコン(Si)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、イットリウム(Y))を前記金属より低い濃度で含有している。強誘電体膜13は、例えば、HfSiOx膜、ZrSiOx膜、HfMgOx膜、ZrMgOx膜等からなる。
強誘電体膜13がHfSiOx膜の場合、HfSiOx膜中のSi濃度は、強誘電性を有するには、0.02以上0.05以下が望ましく、0.026以上0.034以下であると、強誘電性をさらに大きく取ることができる。尚、HfSiOx膜中のSi濃度の定義は、Si原子数/(Si原子数+Hf原子数)である。以下、強誘電体膜13中の主成分となる金属(Hf又はZr)以外の元素(Si、Mg、Al又はY)の濃度は、Si、Mg、Al又はY原子数/(Si、Mg、Al又はY原子数+Hf又はZr原子数)を意味する。
このような本実施形態では、強誘電体膜13中の主成分となる金属(Hf又はZr)以外の元素(Si、Mg、Al又はY)の濃度が、膜厚方向で不均一になっている。詳細は、以下に説明する。
[1−2]濃度分布(1)
本実施形態の濃度分布(1)は、強誘電体膜13であるHfSiOx膜中の膜厚方向のSi濃度を示している。この濃度分布(1)は、上記(A)の課題に対して有効であり、図2(a)乃至(e)を用いて、以下に説明する。本図の縦軸は、下がゲート絶縁膜12側であり、上が制御電極17側である。
図2(a)乃至(e)に示すように、濃度分布(1)では、ゲート絶縁膜12と強誘電体膜13との界面では、強誘電体メモリとして必要な強誘電性を有するSi濃度を有し、それ以外の部分では、誘電率が高く、かつ、より絶縁耐性が高くなるようなSi濃度を有している。濃度分布(1)では、強誘電体膜13中のSi濃度は、ゲート絶縁膜12側よりも制御電極17側で高くなっており、膜厚方向で不均一な分布になっている。
具体的には、強誘電体膜13のゲート絶縁膜12側のSi濃度は、例えば、0.02以上0.05以下であり、望ましくは、0.026以上0.034以下である。一方、強誘電体膜13の制御電極17側のSi濃度は、例えば、0.05以上0.2以下であり、望ましくは、0.05以上0.1以下、さらに望ましくは、0.05程度である。
図2(a)の場合、強誘電体膜13は、低濃度領域と高濃度領域との2段階の濃度分布を有している。強誘電体膜13の低濃度領域は、ゲート絶縁膜12と強誘電体膜13との界面近傍であり、Si濃度は低い値(例えば、Si濃度=0.026以上0.034以下)で一定になっている。強誘電体膜13の高濃度領域は、ゲート絶縁膜12と強誘電体膜13との界面近傍以外の領域であり、Si濃度は高い値(例えば、Si濃度=0.05以上0.1以下)で一定になっている。
図2(b)の場合、強誘電体膜13は、ゲート絶縁膜12と強誘電体膜13との界面から制御電極17側に向かってSi濃度が徐々に高くなり(例えば、Si濃度=0.026以上0.034以下)、その後、Si濃度は一定に保たれている(例えば、Si濃度=0.05以上0.1以下)。
図2(c)及び図2(d)の場合、図2(a)及び図2(b)とそれぞれ比べて、強誘電体膜13中のSiの低濃度領域が広くなっている。このように、Siの低濃度領域は、ゲート絶縁膜12と強誘電体膜13との界面のみに限られない。
尚、強誘電体膜13中のSi濃度は、図2(a)乃至(d)では、膜厚方向に直線又は滑らかな曲線で分布しているが、図2(e)に示すように、ばらつきのある波線のような分布であってもよい。このような濃度分布は、SIMSで調べることが可能である。
以上のように、濃度分布(1)によれば、ゲート絶縁膜12界面側では、強誘電体メモリとして必要な強誘電性を有するSi濃度の強誘電体層を形成し、それ以外の部分では、誘電率の高くかつより絶縁耐性の高い、前記強誘電体層よりSi濃度の高いハフニウムシリケイト層を形成する。これにより、次のように、上記(A)の課題を解決することが可能である。
まず、図3を用いて、HfSiOx膜の誘電率(k-value)のSi濃度依存性について説明する。ここで、誘電率は、MISキャパシタから求めた電気膜厚と物理膜厚から算出している。図3に示すように、誘電率は、Si濃度が0.05〜0.1で最大となる。この最大となる誘電率は、Si濃度が0.02〜0.03程度の場合の誘電率と比べて、20%程度の増加が可能である。つまり、本実施形態の濃度分布(1)のように、強誘電体膜13中の制御電極17側のSi濃度分布を0.05〜0.1程度にすることで、強誘電体膜13の制御電極17側の誘電率を高くすることができるため、セル絶縁膜の電気的な薄膜化が可能になる。
次に、図4を用いて、HfSiOx膜のリーク電流(Jg)のSi濃度依存性について説明する。図4において、縦軸は、MISキャパシタから求めた高電界印加時のリーク電流密度である。図4に示すように、HfOx膜へSiを添加することにより、リーク電流が減少している。具体的には、Si濃度が0.02〜0.03程度で約1桁、Si濃度が0.05〜0.1程度で約1.5桁〜2桁、リーク電流を減少させることが可能である。よって、本実施形態の濃度分布(1)を形成することで、セル絶縁膜としてのリーク電流を減少させることができる。
[1−3]濃度分布(2)
本実施形態の濃度分布(2)は、強誘電体膜13であるHfSiOx膜中の膜厚方向のSi濃度を示している。この濃度分布(2)は、上記(B)の課題に対して有効であり、図5(a)及び(b)を用いて、以下に説明する。
図5(a)及び(b)に示すように、濃度分布(2)では、ゲート絶縁膜12と強誘電体膜13との界面近傍にのみ強誘電性を有するSi濃度を形成し、その他の部分では例えばSi添加をしないHfOx膜を形成する。
図5(a)の場合、Siが添加されたゲート絶縁膜12と強誘電体膜13との界面近傍において、ゲート絶縁膜12と強誘電体膜13との界面におけるSi濃度が最も高くなり、徐々にSi濃度は低くなっている。この場合、Si濃度は、例えば、0.026以上0.034以下である。
図5(b)の場合、Siが添加されたゲート絶縁膜12と強誘電体膜13との界面近傍において、Si濃度はほぼ一定に保たれている。この場合、Si濃度は、例えば、0.026以上0.034以下である。
以上のように、濃度分布(2)によれば、ゲート絶縁膜12と強誘電体膜13との界面近傍のHfOx中にSiを添加することで、薬液に対する耐性が小さくなり、薬液によるエッチング量が増大する。これは、Siの添加により、結晶化温度が増加し、高密度化が起こり難くなることが一因として考えられる。こうすることで、薬液処理によるバルク部分のサイドエッチングを抑制することが可能となる。
[1−4]濃度分布(3)
本実施形態の濃度分布(3)は、強誘電体膜13であるHfSiOx膜中の膜厚方向のSi濃度を示している。この濃度分布(3)は、上記(C)の課題に対して有効であり、図6(a)及び(b)を用いて、以下に説明する。
Hfを金属元素として形成される金属酸化物において、制御電極17の形成時の処理雰囲気や後熱工程の影響により、強誘電体膜13と制御電極17との電極界面は劣化してしまう。制御電極17の形成時の雰囲気としては、例えばシリコン電極の場合には、シラン等の還元性雰囲気、窒化タンタル、窒化チタン、窒化タングステン等の窒化金属電極の場合には、塩化金属ガスのエッチング効果により、強誘電体膜13の酸素欠損等が起きてしまう。また、電極界面形成後の高温の成膜処理や活性化のための熱処理により、電極界面での金属元素や窒素等の相互拡散、酸素の吸い上げにより膜特性が劣化してしまう。この電極界面での劣化傾向は、Hf濃度が高いほど大きい。
そこで、濃度分布(3)では、図6(a)及び(b)に示すように、制御電極17と強誘電体膜13との界面において、強誘電体膜13中のHf濃度を低下させ、Si濃度を増加させている。ここで、電極界面に形成するHfSiOx膜としては最大でSi=100%、つまり、シリコン酸化膜を形成する場合を含む。尚、シリコン酸化膜厚が厚いほど、その劣化抑制効果は大きいが、電気的な膜厚が厚くなってしまう。両者を最適化することで膜厚を決めていくことが望ましい。
図6(a)の場合、ゲート絶縁膜12と強誘電体膜13との界面から制御電極17に向かって一定濃度(例えば、0.026以上0.034以下)のSiが添加され、制御電極17と強誘電体膜13との界面近傍においてSi濃度が徐々に高くなっている。
図6(b)の場合、制御電極17と強誘電体膜13との界面近傍のSiは、一定の高い濃度で添加されている。
以上のように、濃度分布(3)によれば、制御電極17と強誘電体膜13との界面において、Si濃度を増加させている。これにより、この電極界面における酸素欠損を抑制できるため、電極界面の劣化を抑制することができる。
[1−5]濃度分布(4)
図7(a)乃至(d)を用いて、濃度分布(1)乃至(3)の組み合わせの一例を説明する。尚、本実施形態において、図7(a)乃至(d)に示されていない濃度分布(1)乃至(3)の組み合わせも勿論可能である。
図7(a)及び(b)に示すように、ゲート絶縁膜12と強誘電体膜13との界面及び制御電極17と強誘電体膜13との界面の両方にSiを添加し、これらの界面以外の中央部にはSiを添加しない濃度分布でもよい。つまり、ゲート絶縁膜12と強誘電体膜13との界面及び制御電極17と強誘電体膜13との界面のSi濃度は、強誘電体膜13の中央部のSi濃度よりも高い。
図7(c)及び(d)に示すように、ゲート絶縁膜12と強誘電体膜13との界面及び制御電極17と強誘電体膜13との界面の両方にSiを添加し、強誘電体膜13の中央部には一定濃度のSiを添加してもよい。
[1−6]濃度分布(5)
本実施形態の濃度分布(5)について、図8(a)乃至(c)を用いて、以下に説明する。
図8(a)乃至(c)に示すように、濃度分布(5)では、HfSiOx膜中に窒素(N)を導入することで、強誘電体膜13の膜中及び界面の欠陥を低減する。
図8(a)の場合、HfSiOx膜の膜厚方向に一定の濃度で窒素を導入している。この場合、窒素濃度は、例えば、0.1atoms/cm以上10atoms/cm以下の範囲である。尚、「atoms/cm」は、「atomic/cm」に置き換えることも可能である。このように、強誘電体膜13中に窒素を導入することで、HfSiOx膜の絶縁耐性を改善することが可能であり、セル絶縁膜のリーク電流を減少できる。
図8(b)の場合、ゲート絶縁膜12と強誘電体膜13との界面近傍にのみ、窒素を導入している。このように、窒素の形成部分を電極界面近傍にのみ限定することでも、素子特性の改善が可能である。つまり、バルク部分の強誘電性を大きく取れるため、セル絶縁膜の薄膜化が可能である。
図8(c)の場合、ゲート絶縁膜12と強誘電体膜13との界面及び制御電極17と強誘電体膜13との界面に、窒素を導入している。このように、窒素の形成部分を電極界面及びゲート絶縁膜近傍の両者に限定することでも、素子特性の改善が可能である。つまり、バルク部分の強誘電性を大きく取れるため、セル絶縁膜の薄膜化が可能である。また、電極形成時の処理雰囲気の影響によるHfSiOx膜の劣化や、後熱工程でのHfSiOx膜/電極界面での劣化を抑制することが可能である。
以上のように、濃度分布(5)によれば、強誘電体膜13中に窒素を膜厚方向に均一又は不均一に導入することで、上述するように、素子特性を向上することができる。
尚、濃度分布(5)は、上記濃度分布(1)乃至(4)で図示するような分布であってもよい。さらに、Si又はN濃度分布は、上記濃度分布(1)乃至(5)の図示したもののみではなく、それらの種々の組み合わせや変形した分布によっても、本実施形態の効果を得ることができる。また、Si及びNの両方を、強誘電体膜13に導入してもよい。強誘電体膜13には、Siの代わりに、上記の濃度分布(1)乃至(4)等を有するMg、Al又はYを導入してもよい。
[1−7]製造方法
図9(a)乃至(f)を用いて、第1の実施形態に係る強誘電体メモリの製造方法について説明する。
まず、図9(a)に示すように、p型シリコン基板(又はn型シリコン基板上にp型ウェルを形成したもの)11上に、ゲート絶縁膜12としてシリコン酸化膜が1nm〜10nmの膜厚で形成される。
次に、図9(b)に示すように、原子層成長(ALD)法により、ゲート絶縁膜12上に、強誘電体膜13であるHfSiOx膜が形成される。HfSiOx膜の膜厚は、5nm〜20nmの範囲である。必要に応じて、デンシファイや酸化等の熱処理を行ってもよい。ハフニウムシリケイト膜は、ALD法により形成される。シリコンソースは、トリスジメチルアミノシラン(TrisDMAS)、ハフニウムソースは、テトラキスエチルメチルアミノハフニウム(TEMAH)である。HfSiOx膜中のSi濃度は、所望の濃度になるように、ALDのサイクル数で制御する。酸化剤としてはオゾンを用い、成膜温度300℃で行われる。このALD法は、オゾン等の活性ガスの供給、真空排気によるパージ、TEMAHやTrisDMAS等の原料ガスの供給、真空排気によるパージ、及び再度オゾン等の活性ガスの供給というシーケンスを複数回繰り返すことにより、原子層単位で成膜する。
尚、本実施形態におけるハフニウムシリケイト膜の形成方法として、上記以外の方法を用いることも可能である。例えば、ハフニウムやシリコンのソースは、エチルメチルアミノ基以外がハフニウム元素に結合したその他のアルキルアミノハフニウムや、ハロゲン化ハフニウム等他の材料でもよい。酸化剤は、水や酸素や酸素ラジカル等のその他の材料でもよい。また、成膜方法は、ALD法に限らず、化学気相成長(CVD)法や、物理的な励起を用いた例えば物理気相成長(PVD)法、塗布法等でもよい。
次に、図9(c)に示すように、従来の方法を用いて、強誘電体膜13上に、ハードマスク14となるシリコン酸化膜及びシリコン窒化膜が形成される。このシリコン酸化膜及びシリコン窒化膜の合計膜厚は、例えば、50〜150nmである。
次に、図9(d)に示すように、フォトレジスト(図示せず)が塗布され、露光描画によりレジストがパターニングされる。このフォトレジスト(図示せず)を耐エッチングマスクにして、シリコン酸化膜がエッチングされる。このエッチング後に、フォトレジストが除去される。次に、シリコン酸化膜をマスクにして、シリコン窒化膜がエッチングされ、次に、強誘電体膜13、ゲート絶縁膜12及びシリコン基板11がエッチングされる。これにより、素子分離のための素子分離溝15が形成される。次に、塗布技術により、素子分離絶縁膜16が200nmから1500nmで形成され、素子分離溝15が埋め込まれる。この素子分離絶縁膜16は、酸素雰囲気又は水蒸気雰囲気下で処理を行うことにより、高密度化が行われる。
次に、図9(e)に示すように、化学的機械的研磨法(CMP)により、ハードマスク14のシリコン窒化膜をストッパにして、素子分離絶縁膜16の平坦化が行われる。次に、シリコン窒化膜と選択比のあるエッチング条件を用いて、素子分離絶縁膜16のみエッチバックが行われる。
次に、図9(f)に示すように、強誘電体膜13及び素子分離絶縁膜16上に、制御電極(CG)17が形成される。この制御電極17は、窒化チタン、窒化タンタル、窒化タングステン、不純物を添加したシリコン等により形成される。次に、制御電極17が露光描画によりパターニングされた後、通常の後工程を経て、強誘電体メモリが完成する。
以上のような本実施形態の強誘電体メモリの製造方法では、図9(b)の工程において、例えば、上述した濃度分布(1)及び(5)は、以下のように形成される。
図2(a)に示す濃度分布(1)では、例えば、HfSiOx膜の膜厚は10nmで、ALD法でのサイクル数は110サイクルである。この場合、1サイクル分のHfの吸着量が4e14cm−2、Siの吸着量が1e14cm−2である。初期の10サイクルは、サイクル数比で、Hf:Si=9:1である。Si濃度は、0.027に相当する。Siの挿入位置は、ほぼ真ん中である。後半の100サイクルは、サイクル数比で、Hf:Si=7:3であり、Si濃度は、0.097に相当する。Siの挿入位置は、例えばHf=2サイクル毎に、Siを1サイクル形成することで行う。最後に、Hfを1サイクル形成する。
図2(b)に示す濃度分布(1)では、CVD法によりHfSiOx膜が形成される。この際、Siの流量は、膜厚1nm程度で5倍に増加する。
図8(a)乃至(c)に示す濃度分布(5)を形成するにあたり、HfSiOx膜中への窒素の導入は、以下のように行われる。図8(a)の場合、膜厚方向で均一な窒素は、窒素ラジカルをALDサイクル毎に実施することで行う。図8(b)の場合、ゲート絶縁膜12/強誘電体膜13の界面への窒素の導入は、HfSiOx形成後に、一酸化窒素(NO)アニールを実施することで行う。NOアニール温度は、500℃〜1000℃の範囲である。図8(c)の場合、ゲート絶縁膜12/強誘電体膜13の界面及び制御電極17/強誘電体膜13の界面への窒素導入は、HfSiOx形成後に、アンモニアでアニールすることで行う。アニール温度は、500℃〜1000℃の範囲である。尚、図8(c)の制御電極17/強誘電体膜13の界面への窒素導入は、ラジカル窒化で行われてもよい。
[1−8]効果
上記第1の実施形態によれば、強誘電体膜13の膜厚方向において、シリコン又は窒素の濃度分布を制御する。これにより、リーク電流の減少、セル絶縁膜の薄膜化、強誘電体膜13のサイドエッチングの抑制、制御電極17/強誘電体膜13界面における劣化の抑制を図ることができる。よって、強誘電体メモリのセル特性が向上でき、高性能化を実現することが可能になる。
[2]第2の実施形態
第2の実施形態は、HfSiOx強誘電体膜を用いた強誘電体メモリにおいて、ゲート絶縁膜であるシリコン酸化膜と強誘電体膜との界面に、バリア膜(例えば、酸化アルミニウム、シリコン窒化膜)を形成することで、(i)リーク電流の低減、(ii)シリコン酸化膜と強誘電体膜との界面で起きる強誘電性の劣化の抑制を図り、メモリ特性に優れた強誘電体メモリを実現する。
[2−1]構造
図10(a)及び(b)を用いて、第2の実施形態に係る強誘電体メモリの構造について説明する。図10(a)は、ワード線方向(チャネル幅方向)の断面図であり、図10(b)は、ビット線方向(チャネル長方向)の断面図である。
図10(a)及び(b)に示すように、複数のメモリセルが形成された素子領域が素子分離絶縁膜16で分離され、シリコン基板11と複数のメモリセルカラム間において互いに平行に走行する複数の素子分離絶縁膜16が形成されている。シリコン基板11上にゲート絶縁膜12が形成され、このゲート絶縁膜12上に強誘電体膜13が形成され、この強誘電体膜13上に制御電極17が形成されている。
第2の実施形態では、ゲート絶縁膜12と強誘電性膜13との界面に、例えばアルミナ(Al)からなるバリア膜21が形成されている。
バリア膜21は、例えば、アルミニウム含有膜である。このアルミニウム含有膜とは、例えば、アルミニウム金属、アルミニウム酸化物、アルミニウム窒化物、アルミニウム炭化物、アルミニウムホウ化物、アルミニウム硫化物等、アルミニウムを含む材料であればよい。また、アルミニウム含有膜中のアルミニウムの金属濃度としては、1e12atoms/cm以上が望ましい(図13参照)。アルミニウム含有膜の膜厚は、単結晶のサファイヤ換算で、0.001nm以上が望ましい。
バリア膜21は、アルミニウムのみに限定されるものではなく、例えば、ベリリウム(Be)、マグネシウム(Mg)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)等の非遷移金属元素、ホウ素(B)、及びそれらの化合物、酸化物、窒化物、ホウ化物、硫化物等や、その他半金属、例えばランタン(La)等の遷移金属元素、及びそれらの化合物でもよい。
ここで、単結晶状態の酸素保有密度から想定すると、原子番号の小さい元素ほど、より大きな電気双極子を形成するため、絶縁膜のリーク耐性向上のためには、より小さな原子番号の元素を用いることが望ましい。
ホウ素に関しても、アルミニウムよりも原子量が小さく、酸素密度をより高密度に有するため、より大きな電気双極子を形成するのに有効である。但し、ホウ素の場合には、シリコン酸化膜中への拡散がより起こり易い。このため、バリア膜21上にシリコン酸化膜を形成する場合には、前記元素群を含む層の最表層でシリコン酸化膜よりも酸素密度の多い状態を形成することが望ましい。
非遷移元素であれば、酸素欠損を形成し難く、高電界リークを低減するのにより望ましい元素である。一方で、遷移金属は、酸素欠損を容易に安定化する傾向にあるため、処理条件の最適化を行うことで、効果の発現が可能である。例えば、シリコン酸化膜(ゲート絶縁膜12)及びHfSiOx膜(強誘電体膜13)との界面に、バリア膜21としてランタンを含有する膜を形成してもよい。
強誘電体膜13は、金属(例えば、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr))と酸素とを主成分とする膜であり、前記金属以外の元素(例えば、シリコン(Si)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、イットリウム(Y))を前記金属より低い濃度で含有している。強誘電体膜13は、例えば、HfSiOx膜、ZrSiOx膜、HfMgOx膜、ZrMgOx膜等からなる。
強誘電体膜13がHfSiOx膜の場合、HfSiOx膜中のSi濃度は、強誘電性を有するには、0.02以上0.05以下が望ましく、0.026以上0.034以下であると、強誘電性をさらに大きく取ることができる。
[2−2]製造方法
図11(a)乃至(f)を用いて、第2の実施形態に係る強誘電体メモリの製造方法について説明する。
まず、図11(a)に示すように、p型シリコン基板(又はn型シリコン基板上にp型ウェルを形成したもの)11上に、ゲート絶縁膜12としてシリコン酸化膜が1nm〜10nmの膜厚で形成される。
次に、図11(b)に示すように、バリア膜21として、アルミニウム含有膜が形成される。ここでは、アルミニウム含有膜として、アルミニウム酸化膜(アルミナ膜)が形成される。アルミニウムの金属濃度は、1e12atoms/cm〜1e16atoms/cmである。アルミニウム酸化膜の膜厚は、0.001nm〜1nm程度である。
このようなアルミニウム酸化膜は、ALD法により形成される。詳細には、アルミニウムソースとしてトリメチルアルミニウム(TMA)、酸化剤としてオゾンを用い、成膜温度は300℃である。このALD法は、オゾン等の活性ガスの供給、真空排気によるパージ、TMA等の金属原料ガスの供給、真空排気によるパージ、及び再度オゾン等の活性ガスの供給というシーケンスを複数回繰り返すことにより、原子層単位で成膜するものである。
尚、本実施形態におけるアルミニウム酸化膜の形成方法として、上記以外の種々の方法を用いることが可能である。例えば、アルミニウム含有膜は、アルミニウムを含む気体又は液体を下地表面上に吸着させて形成してもよいし、アルミニウムと炭素又は窒素を含む分子によって形成してもよい。アルミニウムのソースは、メチル基以外のアルキル基がアルミニウム元素に結合したその他のアルキルアルミニウムや、アミノ基がアルミニウム元素に結合したアミノ系の原料や、ハロゲン化アルミニウム等の材料でもよい。酸化剤は、水や酸素や酸素ラジカル等のその他の材料でもよい。また、成膜方法もALD法に限らず、化学気相成長(CVD)法や、物理的な励起を用いた例えば物理気相成長(PVD)法、塗布法、該当イオンが溶け込んだ溶液に浸して吸着させる方法等でもよい。また、酸化剤もオゾンに限定するものではない。酸素、水、酸素ラジカル、亜酸化窒素等、他の酸化剤でも同様に有効である。
次に、図11(c)に示すように、原子層成長(ALD)法により、ゲート絶縁膜12上に、強誘電体膜13であるHfSiOx膜が形成される。HfSiOx膜の膜厚は、1nm〜20nmの範囲である。必要に応じて、デンシファイや酸化等の熱処理を行ってもよい。ハフニウムシリケイト膜は、ALD法により形成される。シリコンソースは、トリスジメチルアミノシラン(TrisDMAS)、ハフニウムソースは、テトラキスエチルメチルアミノハフニウム(TEMAH)である。HfSiOx膜中のSi濃度は、0.02〜0.05になるように、ALDのサイクル数で制御する。酸化剤としてはオゾンを用い、成膜温度300℃で行われる。このALD法は、オゾン等の活性ガスの供給、真空排気によるパージ、TEMAHやTrisDMAS等の原料ガスの供給、真空排気によるパージ、及び再度オゾン等の活性ガスの供給というシーケンスを複数回繰り返すことにより、原子層単位で成膜する。
次に、図11(d)に示すように、従来の方法を用いて、強誘電体膜13上に、ハードマスク14となるシリコン酸化膜及びシリコン窒化膜が形成される。このシリコン酸化膜及びシリコン窒化膜の合計膜厚は、例えば、50〜150nmである。
次に、フォトレジスト(図示せず)が塗布され、露光描画によりレジストがパターニングされる。このフォトレジスト(図示せず)を耐エッチングマスクにして、シリコン酸化膜がエッチングされる。このエッチング後に、フォトレジストが除去される。次に、シリコン酸化膜をマスクにして、シリコン窒化膜がエッチングされ、次に、強誘電体膜13、ゲート絶縁膜12及びシリコン基板11がエッチングされる。これにより、素子分離のための素子分離溝15が形成される。次に、塗布技術により、素子分離絶縁膜16が200nmから1500nmで形成され、素子分離溝15が埋め込まれる。この素子分離絶縁膜16は、酸素雰囲気又は水蒸気雰囲気下で処理を行うことにより、高密度化が行われる。
次に、図11(e)に示すように、CMP法により、ハードマスク14のシリコン窒化膜をストッパにして、素子分離絶縁膜16の平坦化が行われる。次に、シリコン窒化膜と選択比のあるエッチング条件を用いて、素子分離絶縁膜16のみエッチバックが行われる。
次に、図11(f)に示すように、強誘電体膜13及び素子分離絶縁膜16上に、制御電極(CG)17が形成される。次に、制御電極17が露光描画によりパターニングされた後、通常の後工程を経て、強誘電体メモリが完成する。
[2−3]効果
上記第2の実施形態によれば、ゲート絶縁膜(例えばシリコン酸化膜)12と強誘電体膜(例えばHfSiOx膜)13との界面に、バリア膜21が形成される。これにより、(i)リーク電流の低減、(ii)ゲート絶縁膜12と強誘電体膜13との界面で起きる強誘電性の劣化の抑制が可能となる。よって、強誘電体メモリのセル特性が向上でき、高性能化を実現することが可能になる。詳細は、以下に説明する。尚、以下の説明では、バリア膜21としてアルミニウム含有膜を例に挙げているが、上述したアルミニウム含有膜以外のものであっても、同様の効果を得ることができる。
[2−3−1]リーク電流の低減
図12及び図13を用いて、リーク電流の低減について説明する。
図12は、サンプル1及び2の絶縁特性、すなわち、電界とリーク電流密度の関係を示す。サンプル1では、シリコン窒化膜/シリコン酸化膜の界面にアルミニウム含有膜が形成されている。サンプル2では、サンプル1のようなアルミニウム含有膜が形成されず、シリコン窒化膜上にシリコン酸化膜が形成されている。
図12に示すように、サンプル1のように、シリコン酸化膜/シリコン窒化膜の界面にアルミニウム含有膜を形成することによって、サンプル2と比べて、リーク電流密度がほぼ全電界領域において減少していることが分かる。この結果は、アルミニウム含有膜を、シリコン酸化膜/シリコン窒化膜の界面に形成することで、エネルギーバンド構造が変調したことを示している。つまり、本実施形態のように、ゲート絶縁膜12と強誘電体膜13との界面に、アルミニウム含有膜からなるバリア膜21を形成することで、この界面におけるエネルギーバンド構造が変調するため、リーク電流を抑制することができる。
図13は、Al濃度とリーク電流密度の関係を示す。ここで用いたサンプルは、シリコン基板上にシリコン窒化膜が形成され、このシリコン窒化膜上にアルミニウム酸化膜が所望のAl濃度で形成され、アルミニウム酸化膜上にシリコン酸化膜が形成されている。この図13の結果は、MISキャパシタ評価によって得ており、シリコン基板側から電子を注入し、アルミニウム酸化物を形成していないサンプルをリファレンスとして用いている。
図13に示すように、絶縁特性の改善は、Al濃度(Al密度、Al面密度)に依存している。つまり、Al濃度により、リーク電流減少の効果に変化がある。例えば、Al濃度が1e12atoms/cm以上1e16atoms/cm以下で、リファレンスに対して、リーク電流減少の効果が高い。特に効果が得られたのは、Al濃度が1e14atoms/cm近傍である。これらは、ダイポール効果を発現する上で、最適な濃度が存在していることを示している。
このように、アルミニウム酸化物でリーク電流の低減効果が発現する理由としては、以下のようなモデルを考えている。
アルミニウム金属又は化合物の上部にシリコン酸化膜を形成する場合には、アルミニウム含有膜の最表面層は酸化され、酸化アルミニウムが形成される。シリコン酸化膜と酸化アルミニウムは、酸素密度が異なり、酸素密度は酸化アルミニウムの方が高い。従って、シリコン酸化膜及び酸化アルミニウムの界面で、酸化アルミニウムの酸素イオンが、シリコン酸化膜側にずれたと考えられる。酸素イオンのシフトによって、この界面に電気双極子(ダイポール)が形成され、これによって、シリコン酸化膜の電子障壁がより高くなるようなバンド変調が起きたと考えられる。
尚、アルミニウム含有膜を構成するアルミニウム酸化物以外の元素で効果が発現する理由としては、アルミニウム含有膜の表層のアルミニウム化合物が酸化されて、前記効果が発現したと考えられる。
ここで、シリコン酸化膜とアルミニウム含有膜と界面に形成するアルミニウム化合物の種類に依存して、下記のような効果がある。酸化アルミニウムを形成した場合には、アルミニウム形成時のソースに起因する不純物や、表面に吸着した不純物を、酸化剤によって有効に除去することが可能であるため、良好な界面を形成することが可能である。また、窒化アルミニウムを形成した場合には、シリコンの拡散を抑制できる。また、ホウ化アルミニウムを形成した場合には、ホウ素の酸化物自身がダイポール効果に寄与する元素のため、ダイポール効果をより大きくすることが可能である。また、硫化アルミニウムを形成した場合には、低密度でアルミニウムを形成することが可能となるため、より低濃度のアルミニウム層を容易に形成することが可能である。
尚、上述するアルミニウム含有膜を形成する効果は、アルミニウムとシリコン酸化物の組み合わせのみで得られるものではなく、異種の酸化物の界面に、別の酸化物を形成することにより、エネルギーバンド構造を変調できることを示している。例えば、シリコン酸化膜(ゲート絶縁膜12)とハフニウム酸化物(強誘電体膜13)の界面に、極薄膜のアルミニウム含有膜(バリア膜21)を形成することで、積層絶縁膜の絶縁特性が大きく変化する。シリコン酸化膜側から電子を注入した場合には、アルミニウム含有膜を形成することによって、リーク電流が減少する。これは、異種酸化物の界面に、アルミニウム含有膜を形成することで、エネルギーバンドを変調できることを示している。
以上のように、本実施形態によれば、ゲート絶縁膜12と強誘電体膜13との界面に、アルミニウム含有膜からなるバリア膜21を形成することで、この界面におけるエネルギーバンド構造が変調するため、絶縁耐性が向上し、リーク電流を抑制することができる。これにより、トランジスタの高性能化に向けて、ゲート絶縁層の薄膜化が可能になり、素子の微細化を図ることができる。
[2−3−2]シリコン拡散の抑制
図14を用いて、シリコン拡散の抑制について説明する。
図14は、窒素雰囲気下で熱処理した場合のアルミナ膜(Al膜)の膜厚及びシリコン酸化膜(SiO膜)の膜厚の熱処理温度依存性を示したものであり、熱処理温度は、850℃〜950℃である。ここで用いたサンプルは、シリコン基板上にシリコン酸化膜及びアルミナ膜を形成したものである。
図14に示すように、熱処理温度を上げても、シリコン酸化膜の膜厚は変化しない。つまり、シリコン酸化膜中のシリコンがアルミナへ拡散することに伴うシリコン酸化膜の膜厚の減少が生じていない。これは、アルミナがシリコンの拡散を抑制しているという結果である。
以上のように、本実施形態によれば、アルミニウム含有膜からなるバリア膜21を設けることで、シリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜12中のシリコンが強誘電体膜13へ拡散することを抑制できる。このため、ゲート絶縁膜12側の強誘電体膜13中のSi濃度が高くなることを抑制できるので、界面における強誘電性の劣化を抑制できる。
[2−4]変形例
図15(a)乃至(c)、図16を用いて、第2の実施形態に係る強誘電体メモリの変形例について説明する。
図15(a)に示すように、本実施形態のバリア膜21は、単層に限定されず、積層でもよい。具体的には、ゲート絶縁膜12と強誘電体膜13との間に、Al膜21aとSiN膜21bとが積層されたNA構造のバリア膜21が形成されてもよい。図15(a)に示すNA構造の場合、シリコン基板11からの電子注入を抑制することが可能である。尚、バリア膜21を構成するAl膜21aとSiN膜21bとの積層順を入れ替えたAN構造であれば、制御電極17からの電子注入を抑制することが可能である。また、バリア膜21が、SiN膜/Al膜/SiN膜の3層からなるNAN構造であれば、シリコン基板11からの電子注入と制御電極17からの電子注入の両方を、抑制することが可能である。
図15(b)に示すように、本実施形態のバリア膜21は、ゲート絶縁膜12と強誘電体膜13との間のみに形成されることに限定されず、強誘電体膜13と制御電極17との間にもバリア膜22を形成してもよい。具体的には、ゲート絶縁膜12と強誘電体膜13との間に、SiN膜21bとAl膜21aとが積層されたNA構造のバリア膜21が形成され、強誘電体膜13と制御電極17との間に、Al膜22aとSiN膜22bとが積層されたAN構造のバリア膜22が形成されてもよい。図15(b)に示す構造の場合、シリコン基板11からの電子注入は、強誘電体膜13/ゲート絶縁膜12の界面におけるバリア膜21で抑制し、制御電極17からの電子注入は、強誘電体膜13/制御電極17の界面におけるバリア膜22で抑制することが可能である。尚、SiN膜21b/Al膜21aからなるバリア膜21では、シリコン基板11からの電子注入を抑制する場合には、シリコン基板11側にSiN膜21bが配置され、Al膜22a/SiN膜22bからなるバリア膜22では、制御電極17からの電子注入を抑制する場合には、制御電極17側にSiN膜22bが配置されている。
図15(c)に示すように、本実施形態のバリア膜21は、ゲート絶縁膜12と強誘電体膜13との間のみに形成されることに限定されず、シリコン基板11とゲート絶縁膜12との間にもバリア膜23を形成してもよい。具体的には、ゲート絶縁膜12と強誘電体膜13との間に、SiN膜21bとAl膜21aとが積層されたNA構造のバリア膜21が形成され、シリコン基板11とゲート絶縁膜12との間に、Al膜23aとSiN膜23bとが積層されたNA構造のバリア膜23が形成されてもよい。図15(c)に示す構造の場合、シリコン基板11/ゲート絶縁膜12の界面にNA構造のバリア膜23をさらに形成することで、シリコン基板11からの電子注入をさらに抑制することが可能である。
尚、図15(a)乃至(c)の膜構造及び形成位置は、いかなる組み合わせも可能である。例えば、図16に示すように、構造(1)乃至(5)は、ゲートリーク電流の抑制の効果が高く、構造(4)乃至(9)は、バックトンネリング抑制の効果が高い。このように、本実施形態のバリア膜は、求められる効果に応じて、種々変更可能である。
[3]第3の実施形態
第3の実施形態は、斜方晶化の熱処理前に、非晶質の金属酸化膜中に不純物をイオン注入することで、金属酸化膜を均一に斜方晶化する。
[3−1]製造方法
図17(a)乃至(d)を用いて、第3の実施形態に係る強誘電体メモリの製造方法について説明する。
まず、図17(a)に示すように、シリコン基板11上にシリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜12が形成され、このゲート絶縁膜12上に例えば非晶質のHfSiO膜からなる金属酸化膜31がALD法で形成される。その後、金属酸化膜31に不純物がイオン注入される。
次に、図17(b)に示すように、金属酸化膜31上に引張応力膜32が形成される。この引張応力膜32は、金属酸化膜31に対して圧縮応力を与えるような引張応力を有する。引張応力膜32としては、例えば、CVD法で形成したTiN、SiN等、PVD法で形成したTiN、TaN、W等を用いればよい。
次に、図17(c)に示すように、引張応力膜32による膜応力を金属酸化膜31に加えながら、基板の熱処理が行われる。これにより、金属酸化膜31を斜方晶に結晶化させ、基板全面に均一な強誘電性を有する金属酸化膜(強誘電体膜)41が形成される。
次に、図17(d)に示すように、金属酸化膜41上に制御電極17が形成され、この制御電極17が露光描画によりパターニングされる。その後、通常の後工程を経て、強誘電体メモリが完成する。
上記図17(a)に示すイオン注入する不純物としては、例えば、He、Ar、Xe、Krのような不活性ガスを用いればよい。このような不活性ガスは、金属酸化膜31を構成する元素と化合物を形成せず、かつ、後の熱処理中には熱膨張により金属酸化膜31を圧縮する加圧効果があり、より低温で斜方晶化し易くなる。また、このような不活性ガスは、最終的には熱処理により金属酸化膜31から脱離するため、脱離後には空孔が生じ、空孔を介した原子のマイグレーションが促進し、結晶化が助長される。その結果、熱処理温度の低温化が可能となる。
また、イオン注入する不純物としては、例えば、Si、Mg、C、Al、Y等を用いてもよい。この場合、HfSiO膜31中の結晶核を破壊でき、さらに、所望濃度(例えば、0.02以上0.05以下)のSi、Mg、C、Al、Y等を添加することで、後の熱処理により斜方晶化し易くなる。
尚、本実施形態では、引張応力膜32を形成する前に、金属酸化膜31中に不純物をイオン注入するが、引張応力膜32を形成した後に、金属酸化膜31中に不純物をイオン注入してもよい。この場合、引張応力膜32を形成する前の加熱段階で形成してしまった結晶核をイオン注入により破壊することができ、均一に斜方晶化することができる。また、同時に引張応力膜32の結晶性を破壊すれば、引張応力膜32を結晶核とした斜方晶とは異なる結晶成長を抑制することができる。
[3−2]構造
図17(d)を用いて、第3の実施形態に係る強誘電体メモリの構造について説明する。
図17(d)に示すように、第3の実施形態の強誘電体メモリは、シリコン基板11上にゲート絶縁膜12が形成され、このゲート絶縁膜12上に強誘電性を有する金属酸化膜41が形成されている。この金属酸化膜41上に引張応力膜32が形成され、この引張応力膜32上に制御電極17が形成されている。
金属酸化膜41は、金属(例えば、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr))と酸素とを主成分とする膜であり、前記金属以外の元素(例えば、シリコン(Si)、マグネシウム(Mg)、炭素(C)、アルミニウム(Al)、イットリウム(Y))を前記金属より低い濃度(例えば、0.02以上0.05以下)で含有している。金属酸化膜41は、例えば、HfSiOx膜、ZrSiOx膜、HfMgOx膜、ZrMgOx膜、HfCOx膜、ZrCOx膜等からなる。
[3−3]効果
従来の強誘電性を有する斜方晶HfSiO膜の形成方法では、ALD法で非晶質HfSiO膜が形成され、この非晶質HfSiO膜上に応力膜が形成された後、HfSiO膜の斜方晶化のための高温熱処理が行われる。
しかし、このような形成方法では、ALD直後の非晶質HfSiO膜中には、X線回折では検知できないレベルの正方晶、単斜晶、立方晶の結晶核が含まれている。このため、後の応力を加えた熱処理中に、HfSiO膜の結晶核周辺は、部分的に正方晶、単斜晶、立方晶化してしまい、所望の斜方晶にならない可能性が高い。また、応力膜を形成する前の基板加熱により、非晶質HfSiO膜中には、X線回折では検知できないレベルの正方晶、単斜晶、立方晶の結晶核が形成されてしまう。
このように、従来では、高温、高圧化で斜方晶HfO2膜を、基板全面に均一に形成することは困難であり、斜方晶化できない部分では、強誘電性の自発分極が起こらず、メモリ機能を確保できない問題がある。
これに対し、第3の実施形態では、非晶質金属酸化膜31を形成した後、金属酸化膜31中に不純物をイオン注入する。これにより、非晶質金属酸化膜31中に存在するX線回折では検知できないレベルの正方晶、単斜晶、立方晶の結晶核が破壊される。このため、後の熱処理において、金属酸化膜31を均一に斜方晶化することが可能になる。また、斜方晶以外の結晶核が存在しないため、低温の熱処理温度、例えば950℃以下でも斜方晶化することができる。
よって、第3の実施形態によれば、基板全面に均一な強誘電性を示す金属酸化膜41を低温で形成することが可能となり、セル特性が向上し、高性能かつ高集積化されたセルを有する強誘電体メモリを高歩留まりで形成することができる。
[4]第4の実施形態
第4の実施形態は、不純物を添加しながら非晶質の金属酸化膜を形成し、この金属酸化膜上に添加不純物と反応するキャップ膜を形成することで、金属酸化膜を均一に斜方晶化する。
[4−1]製造方法
図18(a)乃至(d)を用いて、第4の実施形態に係る強誘電体メモリの製造方法について説明する。
まず、図18(a)に示すように、シリコン基板11上にシリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜12が形成される。次に、ゲート絶縁膜12上に例えば非晶質のHfSiO膜からなる金属酸化膜31が形成される。この際、金属酸化膜31は、不純物元素を添加しながら形成される。
次に、図18(b)に示すように、金属酸化膜31上にキャップ膜33が形成され、このキャップ膜33上に引張応力膜32が形成される。キャップ膜33は、金属酸化膜31中に添加した不純物と反応する膜である。引張応力膜32は、金属酸化膜31に対して圧縮応力を与えるような引張応力を有する。引張応力膜32としては、例えば、CVD法で形成したTiN、SiN等、PVD法で形成したTiN、TaN、W等を用いればよい。
次に、図18(c)に示すように、基板の熱処理が行われる。これにより、引張応力膜32による膜応力が金属酸化膜31に加えられ、金属酸化膜31が斜方晶に結晶化し、基板全面に均一な強誘電性を有する金属酸化膜(強誘電体膜)41が形成される。これとともに、金属酸化膜31中に添加した不純物をキャップ膜33と反応させ、反応膜43が形成される。
次に、図18(d)に示すように、金属酸化膜41上に制御電極17が形成され、この制御電極17が露光描画によりパターニングされる。その後、通常の後工程を経て、強誘電体メモリが完成する。
上記図18(a)に示す金属酸化膜31に添加する不純物としては、例えば、ボロン(B)、炭素(C)等を用いればよい。
添加不純物としてBを用いる場合、このBと反応するキャップ膜33としては、例えば、Tiを含む膜等が考えられる。BとTiは反応し易く、反応膜43として容易にTiBを形成し易い。このため、後の熱処理により、金属酸化膜31中の多くのBは、上部界面にてTiBを形成する。また、Bは、質量数の小さい元素のため、金属酸化膜31中を拡散し易く、後の熱処理において、Bが拡散した空孔を介した原子のマイグレーションが促進し、結晶化が助長される。その結果、熱処理温度の低温化が可能となる。
添加不純物としてCを用いる場合、このCと反応するキャップ膜33としては、例えば、Ti、Zrを含む膜等が考えられる。
[4−2]構造
図18(d)を用いて、第4の実施形態に係る強誘電体メモリの構造について説明する。
図18(d)に示すように、第4の実施形態の強誘電体メモリは、シリコン基板11上にゲート絶縁膜12が形成され、このゲート絶縁膜12上に強誘電性を有する金属酸化膜41が形成されている。この金属酸化膜41上に反応膜43が形成され、この反応膜43上に引張応力膜32が形成されている。この引張応力膜32上に制御電極17が形成されている。
金属酸化膜41は、金属(例えば、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr))と酸素とを主成分とする膜であり、前記金属以外の元素(例えば、シリコン(Si)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、イットリウム(Y))を前記金属より低い濃度(例えば、0.02以上0.05以下)で含有している。金属酸化膜41は、例えば、HfSiOx膜、ZrSiOx膜、HfMgOx膜、ZrMgOx膜等からなる。
反応膜43は、BとTiとを含有する膜(例えば、TiB)、CとTiとを含有する膜(例えば、TiC)、CとZrとを含有する膜(例えば、ZrC)等が挙げられる。
尚、キャップ膜33と反応させるための添加不純物(例えば、B、C等)が、金属酸化膜41中に残っていてもよい。
[4−3]効果
上記第4の実施形態によれば、第3の実施形態と同様、基板全面に均一な強誘電性を示す金属酸化膜41を低温で形成することが可能となり、セル特性が向上し、高性能かつ高集積化されたセルを有する強誘電体メモリを高歩留まりで形成することができる。
つまり、第4の実施形態では、不純物を添加しながら金属酸化膜31を形成する。このため、安定結晶構造となり難くなる。これにより、X線回折では検知できないレベルの正方晶、単斜晶、立方晶の結晶核の少ない非晶質金属酸化膜31を形成することができる。また、金属酸化膜31中の添加不純物がキャップ膜33へ拡散し、金属酸化膜31中に空孔が生じる。この空孔を介して原子のマイグレーションが促進し、結晶化が助長される。その結果、後の熱処理において、金属酸化膜31を均一に斜方晶化することが可能になる。また、斜方晶以外の結晶核が存在しないため、低温の熱処理温度、例えば950℃以下でも斜方晶化することができる。
[5]第5の実施形態
第5の実施形態は、斜方晶の金属酸化膜と格子整合する結晶を有する結晶化シード膜を形成することで、金属酸化膜を均一に斜方晶化する。
[5−1]製造方法
図19(a)乃至(d)を用いて、第5の実施形態に係る強誘電体メモリの製造方法について説明する。
まず、図19(a)に示すように、シリコン基板11上にシリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜12が形成され、このゲート絶縁膜12上に例えば非晶質のHfSiO膜からなる金属酸化膜31がALD法で形成される。
次に、図19(b)に示すように、金属酸化膜31上に結晶化シード膜34が形成される。この結晶化シード膜34は、斜方晶の金属酸化膜41と格子整合する結晶を有する膜であり、例えば、ZrO、TiO等である。例えば、斜方晶の金属酸化膜41の格子定数aと結晶化シード膜34の格子定数bとの差は、例えば5%未満が望ましい。
次に、図19(c)に示すように、基板の熱処理が行われる。これにより、結晶化シード膜34の結晶伝達により、金属酸化膜31の結晶化が進行し、基板全面に均一な強誘電性を有する斜方晶の金属酸化膜(強誘電体膜)41が形成される。
次に、図19(d)に示すように、金属酸化膜41上に制御電極17が形成され、この制御電極17が露光描画によりパターニングされる。その後、通常の後工程を経て、強誘電体メモリが完成する。
[5−2]構造
図19(d)を用いて、第5の実施形態に係る強誘電体メモリの構造について説明する。
図19(d)に示すように、第5の実施形態の強誘電体メモリは、シリコン基板11上にゲート絶縁膜12が形成され、このゲート絶縁膜12上に強誘電性を有する金属酸化膜41が形成されている。この金属酸化膜41上に結晶化シード膜34が形成され、この結晶化シード膜34上に制御電極17が形成されている。
金属酸化膜41は、金属(例えば、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr))と酸素とを主成分とする膜であり、前記金属以外の元素(例えば、シリコン(Si)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、イットリウム(Y))を前記金属より低い濃度(例えば、0.02以上0.05以下)で含有している。金属酸化膜41は、例えば、HfSiOx膜、ZrSiOx膜、HfMgOx膜、ZrMgOx膜等からなる。
結晶化シード膜34は、斜方晶の金属酸化膜41と格子整合する結晶を有し、例えば、ZrO、TiO等である。
[5−3]効果
上記第5の実施形態によれば、第3の実施形態と同様、基板全面に均一な強誘電性を示す金属酸化膜41を低温で形成することが可能となり、セル特性が向上し、高性能かつ高集積化されたセルを有する強誘電体メモリを高歩留まりで形成することができる。
つまり、第5の実施形態では、非晶質の金属酸化膜31上に、斜方晶の金属酸化膜41と格子整合する結晶を有する結晶化シード膜34を形成した後、斜方晶化のための熱処理を行う。このため、この熱処理において、上部膜より金属酸化膜31の結晶化が進行し、金属酸化膜31を均一に斜方晶化することが可能になる。また、斜方晶以外の結晶核が存在しないため、低温の熱処理温度、例えば950℃以下でも斜方晶化することができる。
[6]第6の実施形態
第6の実施形態は、BiCS構造において、メモリホール内部を熱膨張膜で埋め込み、斜方晶化の熱処理で、熱膨張膜により金属酸化膜に圧縮応力を与えることで、金属酸化膜を均一に斜方晶化する。
[6−1]製造方法
図20(a)乃至(c)を用いて、第6の実施形態に係るBiCS構造の強誘電体メモリの製造方法について説明する。
まず、図20(a)に示すように、制御電極17と層間絶縁膜38とが交互に積層され、多層積層構造が形成される。次に、ドライエッチング法により、多層積層構造を貫通するメモリホール35が形成される。このメモリホール35の内壁に非晶質HfSiO膜からなる金属酸化膜31が形成される。さらに、メモリホール35の内部が、熱により体積膨張する熱膨張膜36で充填される。熱膨張膜36としては、Si(線膨張率=0.5e−6/K)やSiO(2.6)よりも線膨張率が高い材料が望ましく、例えば、SiリッチなSiO膜、Ge(5.7)、AlN(5.7)、Al(8.4)、TiO(9)、VN(9.2)、TiN(9.4)、NbN(10)、ZrO(11)、MgO(13)等が挙げられる。
次に、図20(b)に示すように、熱処理が行われることで、熱膨張膜36が体積膨張し、金属酸化膜31に圧縮応力を与え、金属酸化膜31を斜方晶に結晶化させる。これにより、基板全面に均一な強誘電性を有する金属酸化膜(強誘電体膜)41が形成される。
次に、図20(c)に示すように、熱膨張膜36が除去された後、ゲート絶縁膜(図示せず)とチャネル層37が形成される。その後は、通常の工程を経て、強誘電体メモリが完成する。
[6−2]構造
図20(c)を用いて、第6の実施形態に係る強誘電体メモリのBiCS構造について説明する。
図20(c)に示すように、第6の実施形態の強誘電体メモリは、制御電極17と層間絶縁膜38とが交互に積層され、その積層構造を貫通するメモリホール35が設けられている。このメモリホール35の内壁には、ゲート絶縁膜(図示せず)と金属酸化膜41とが積層され、メモリホール35の中心部は、チャネル層37で埋め込まれている。
金属酸化膜41は、金属(例えば、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr))と酸素とを主成分とする膜であり、前記金属以外の元素(例えば、シリコン(Si)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、イットリウム(Y))を前記金属より低い濃度(例えば、0.02以上0.05以下)で含有している。金属酸化膜41は、例えば、HfSiOx膜、ZrSiOx膜、HfMgOx膜、ZrMgOx膜等からなる。
[6−3]効果
上記第6の実施形態によれば、第3の実施形態と同様、基板全面に均一な強誘電性を示す金属酸化膜41を低温で形成することが可能となり、セル特性が向上し、高性能かつ高集積化されたセルを有する強誘電体メモリを高歩留まりで形成することができる。
つまり、第6の実施形態では、メモリホール35内部を熱膨張膜36で埋め込んだ後、斜方晶化のための熱処理を行う。従って、この熱処理において、熱膨張膜36の体積が膨張し、金属酸化膜31に圧縮応力が加わるため、金属酸化膜31を均一に斜方晶化することが可能になる。また、斜方晶以外の結晶核が存在しないため、低温の熱処理温度、例えば950℃以下でも斜方晶化することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
11…シリコン基板、12…ゲート絶縁膜、13…強誘電体膜、14…ハードマスク、15…素子分離溝、16…素子分離絶縁膜、17…制御電極、21、22、23…バリア膜、31…非晶質金属酸化膜、32…引張応力膜、33…キャップ膜、34…結晶化シード膜、35…メモリホール、36…熱膨張膜、37…チャネル層、38…層間絶縁膜、41…斜方晶金属酸化膜(強誘電体膜)、43…反応膜。

Claims (28)

  1. 半導体基板上に形成されたゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜上に形成された強誘電体膜と、
    前記強誘電体膜上に形成された制御電極と、
    を具備し、
    前記強誘電体膜は、ハフニウム又はジルコニウムである金属と酸素とを含有する膜であり、前記金属以外の元素を前記金属より低い濃度で含有し、
    前記金属以外の前記元素の濃度は、前記強誘電体膜の膜厚方向で不均一であり、
    前記金属以外の前記元素は、シリコン、マグネシウム、アルミニウム又はイットリウムであり、
    前記シリコン、前記マグネシウム、前記アルミニウム又は前記イットリウムは、前記強誘電体膜の中央部の濃度よりも、前記強誘電体膜と前記ゲート絶縁膜との界面及び前記強誘電体膜と前記制御電極との界面における濃度が高く、
    前記強誘電体膜と前記ゲート絶縁膜との前記界面において、前記金属以外の前記元素の原子数/(前記金属以外の前記元素の前記原子数+前記金属の原子数)は、0.02以上0.05以下である、強誘電体メモリ。
  2. 半導体基板上に形成されたゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜上に形成された強誘電体膜と、
    前記強誘電体膜上に形成された制御電極と、
    を具備し、
    前記強誘電体膜は、ハフニウム又はジルコニウムである金属と酸素とを含有する膜であり、前記金属以外の元素を前記金属より低い濃度で含有し、
    前記金属以外の前記元素の濃度は、前記強誘電体膜の膜厚方向で不均一である、強誘電体メモリ。
  3. 前記金属以外の前記元素は、シリコン、マグネシウム、アルミニウム又はイットリウムである、請求項2に記載の強誘電体メモリ。
  4. 前記シリコン、前記マグネシウム、前記アルミニウム又は前記イットリウムは、前記強誘電体膜と前記ゲート絶縁膜との界面における濃度が低い、請求項3に記載の強誘電体メモリ。
  5. 前記シリコン、前記マグネシウム、前記アルミニウム又は前記イットリウムは、前記強誘電体膜と前記ゲート絶縁膜との界面における濃度が高い、請求項3に記載の強誘電体メモリ。
  6. 前記シリコン、前記マグネシウム、前記アルミニウム又は前記イットリウムは、前記強誘電体膜と前記制御電極との界面における濃度が高い、請求項3に記載の強誘電体メモリ。
  7. 前記シリコン、前記マグネシウム、前記アルミニウム又は前記イットリウムは、前記強誘電体膜の中央部の濃度よりも、前記強誘電体膜と前記ゲート絶縁膜との界面及び前記強誘電体膜と前記制御電極との界面における濃度が高い、請求項3に記載の強誘電体メモリ。
  8. 前記強誘電体膜と前記ゲート絶縁膜との前記界面において、前記金属以外の前記元素の原子数/(前記金属以外の前記元素の前記原子数+前記金属の原子数)は、0.02以上0.05以下である、請求項3に記載の強誘電体メモリ。
  9. 前記強誘電体膜と前記ゲート絶縁膜との前記界面において、前記金属以外の前記元素の原子数/(前記金属以外の前記元素の前記原子数+前記金属の原子数)は、0.026以上0.034以下である、請求項3に記載の強誘電体メモリ。
  10. 半導体基板上に形成されたゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜上に形成された強誘電体膜と、
    前記強誘電体膜上に形成された制御電極と、
    を具備し、
    前記強誘電体膜は、ハフニウム又はジルコニウムである金属と酸素とを含有する膜であり、前記金属以外の元素を前記金属より低い濃度で含有し、
    前記金属以外の前記元素は、窒素であり、
    前記強誘電体膜中の前記窒素の濃度は、前記強誘電体膜の膜厚方向において均一又は不均一である、強誘電体メモリ。
  11. 前記窒素の前記濃度が前記強誘電体膜の前記膜厚方向において不均一である場合、前記ゲート絶縁膜と前記強誘電体膜との界面及び前記ゲート絶縁膜と前記強誘電体膜との界面の少なくとも一方の界面で、前記窒素の前記濃度が高い、請求項10に記載の強誘電体メモリ。
  12. 半導体基板上に形成されたゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜上に形成されたバリア膜と、
    前記バリア膜上に形成された強誘電体膜と、
    前記強誘電体膜上に形成された制御電極と、
    を具備し、
    前記強誘電体膜は、ハフニウム又はジルコニウムである金属と酸素とを含有する膜であり、前記金属以外の元素の原子数/(前記金属以外の前記元素の前記原子数+前記金属の原子数)が0.02以上0.05以下である、強誘電体メモリ。
  13. 前記金属以外の元素は、シリコン、マグネシウム、アルミニウム又はイットリウムである、請求項12に記載の強誘電体メモリ。
  14. 前記バリア膜は、アルミニウム含有膜及びシリコン窒化膜の少なくとも一方の膜で構成される、請求項12に記載の強誘電体メモリ。
  15. 前記アルミニウム含有膜中のアルミニウムの濃度は、1e12atoms/cm−2以上1e16atoms/cm−2以下である、請求項14に記載の強誘電体メモリ。
  16. 前記バリア膜は、ランタン含有膜及びシリコン窒化膜の少なくとも一方の膜で構成される、請求項12に記載の強誘電体メモリ。
  17. 半導体基板上に形成されたゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜上に形成された金属酸化膜と、
    前記金属酸化膜上に形成された引張応力膜と、
    前記引張応力膜上に形成された制御電極と、
    を具備し、
    前記金属酸化膜は、ハフニウム又はジルコニウムである金属と酸素とを含有する膜であり、前記金属以外の元素の原子数/(前記金属以外の前記元素の前記原子数+前記金属の原子数)が0.02以上0.05以下であり、
    前記金属以外の元素は、シリコン、マグネシウム、炭素、アルミニウム又はイットリウムである、強誘電体メモリ。
  18. 半導体基板上に形成されたゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜上に形成された金属酸化膜と、
    前記金属酸化膜上に形成された反応膜と、
    前記反応膜上に形成された引張応力膜と、
    前記引張応力膜上に形成された制御電極と、
    を具備し、
    前記金属酸化膜は、ハフニウム又はジルコニウムである金属と酸素とを含有する膜であり、
    前記反応膜は、BとTiとを含有する膜、CとTiとを含有する膜、CとZrとを含有する膜である、強誘電体メモリ。
  19. 半導体基板上に形成されたゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜上に形成された金属酸化膜と、
    前記金属酸化膜上に形成された結晶化シード膜と、
    前記結晶化シード膜上に形成された制御電極と、
    を具備し、
    前記金属酸化膜は、ハフニウム又はジルコニウムである金属と酸素とを含有する膜であり、
    前記結晶化シード膜、前記金属酸化膜と格子整合する結晶を有する、強誘電体メモリ。
  20. 半導体基板上にゲート絶縁膜を形成する工程と、
    前記ゲート絶縁膜上に、ハフニウム又はジルコニウムである金属と酸素とを含有する非晶質の金属酸化膜を形成する工程と、
    前記金属酸化膜中に不純物をイオン注入する工程と、
    前記金属酸化膜上に引張応力膜を形成する工程と、
    熱処理により、前記金属酸化膜を斜方晶に結晶化する工程と、
    を具備する強誘電体メモリの製造方法。
  21. 前記不純物は、シリコン、マグネシウム、炭素、アルミニウム又はイットリウムである、請求項20に記載の強誘電体メモリの製造方法。
  22. 半導体基板上にゲート絶縁膜を形成する工程と、
    前記ゲート絶縁膜上に、不純物元素を添加しながら、ハフニウム又はジルコニウムである金属と酸素とを含有する非晶質の金属酸化膜を形成する工程と、
    前記金属酸化膜上に前記不純物元素と反応するキャップ膜を形成する工程と、
    前記キャップ膜上に引張応力膜を形成する工程と、
    熱処理により、前記金属酸化膜を斜方晶に結晶化するとともに、前記不純物元素を前記キャップ膜と反応させて反応膜を形成する工程と、
    を具備する強誘電体メモリの製造方法。
  23. 前記不純物元素は、ボロンであり、
    前記キャップ膜は、チタンを含む膜である、請求項22に記載の強誘電体メモリの製造方法。
  24. 前記不純物元素は、炭素であり、
    前記キャップ膜は、チタン又はジルコニウムを含む膜である、請求項22に記載の強誘電体メモリの製造方法。
  25. 半導体基板上にゲート絶縁膜を形成する工程と、
    前記ゲート絶縁膜上に、ハフニウム又はジルコニウムである金属と酸素とを含有する非晶質の金属酸化膜を形成する工程と、
    前記金属酸化膜上に結晶化シード膜を形成する工程と、
    熱処理により、前記金属酸化膜を斜方晶に結晶化する工程と、
    を具備する強誘電体メモリの製造方法。
  26. 前記結晶化シード膜は、斜方晶の前記金属酸化膜と格子整合する結晶を有する、請求項25に記載の強誘電体メモリの製造方法。
  27. 制御電極と層間絶縁膜とを交互に積層し、多層積層構造を形成する工程と、
    前記多層積層構造を貫通するホールを形成する工程と、
    前記ホールの内壁に、ハフニウム又はジルコニウムである金属と酸素とを含有する非晶質の金属酸化膜を形成する工程と、
    前記ホールの内部を、熱により体積膨張する熱膨張膜で充填する工程と、
    熱処理により、前記金属酸化膜を斜方晶に結晶化する工程と、
    前記熱膨張膜を除去する工程と、
    を具備する強誘電体メモリの製造方法。
  28. 前記熱膨張膜は、シリコン酸化膜よりも線膨張率が高い材料で形成される、請求項27に記載の強誘電体メモリの製造方法。
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