JP2009010926A - 圧電体薄膜、圧電体およびそれらの製造方法、ならびに当該圧電体薄膜を用いた圧電体共振子、アクチュエータ素子および物理センサー - Google Patents

圧電体薄膜、圧電体およびそれらの製造方法、ならびに当該圧電体薄膜を用いた圧電体共振子、アクチュエータ素子および物理センサー Download PDF

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Abstract

【課題】圧電応答性を向上した、窒化アルミニウム薄膜を備えている圧電体薄膜を提供する。
【解決手段】本発明に係る圧電体薄膜は、スカンジウムを含有する窒化アルミニウム薄膜を備えており、窒化アルミニウム薄膜におけるスカンジウムの含有率は、スカンジウムの原子数とアルミニウムの原子数との総量を100原子%としたとき、0.5〜50原子%である。これによって、本発明に係る圧電体薄膜は、窒化アルミニウム薄膜の有する弾性波の伝播速度、Q値、および周波数温度係数の特性を失うことなく、圧電応答性を向上することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧電体および圧電体薄膜に関するものであり、特には、窒化アルミニウムにスカンジウムを添加した圧電体、および窒化アルミニウム薄膜にスカンジウムを添加した圧電体薄膜に関するものである。
圧電現象を利用するデバイスは、幅広い分野において用いられており、小型化および省電力化が強く求められている携帯電話機などの携帯用機器において、その使用が拡大している。その一例として、IF(Intermediate Frequency)およびRF(Radio Frequency)用フィルタを挙げることができる。IFおよびRF用フィルタの具体例としては、弾性表面波共振子(Surface Acoustic Wave Resonator;SAWR)を用いたフィルタであるSAWフィルタなどがある。
SAWフィルタは、固体表面を伝わる音響波を利用する共振子を用いたフィルタであり、設計および生産技術の向上により、ユーザーの厳しい要求に対応している。しかし、SAWフィルタは、利用周波数の高周波数化とともに、特性向上の限界に近づいている。
そこで、SAWフィルタに代わる新たなフィルタとして、RF−MEMS(Radio Frequency−Micro Electro Mechanical System)デバイスの一つである、薄膜バルク音響波共振子(Film Bulk Acoustic Resonator;FBAR)を用いた、FBARフィルタの開発が進められている。
RF−MEMSは、近年注目を集めている技術であり、機械的な微小構造を主に半導体基板上に作り付け、極小のアクチュエータおよびセンサー、共振器などのデバイスを作製する技術であるMEMSをRFフロントエンドに適用したものである。
RF−MEMSデバイスの一つであるFBARフィルタは、圧電応答性を示す薄膜の厚み縦振動モードを用いた共振子によるフィルタである。すなわち、入力される高周波電気信号に対して、圧電体薄膜が厚み縦振動を起こし、その振動が薄膜の厚さ方向において共振を起こす現象を用いた共振子によるフィルタであり、ギガヘルツ帯における共振が可能である。このような特性を有するFBARフィルタは、低損失であり、かつ広帯域における動作を可能としつつ、携帯用機器のさらなる小型化および省電力化を実現している。
また、FBARフィルタ以外のRF−MEMSデバイスであるRF−MEMSキャパシタおよびRF−MEMSスイッチなどにおいても、圧電現象を利用することによって、高周波数帯における低損失、高アイソレーションおよび低ひずみを実現している。
このようなRF−MEMSデバイスなどに用いられる圧電体薄膜の圧電体材料としては、窒化アルミニウム(AlN)、酸化亜鉛(ZnO)、ニオブ酸リチウム(LiNbO)およびチタン酸ジルコン酸鉛(Pb(Zr,Ti)O;PZT)などを挙げることができる。これらの中でも、特に、窒化アルミニウムを備えた圧電体薄膜は、弾性波の伝播速度、Q値、および周波数温度係数の特性が良好であるため、高周波帯域におけるフィルタの圧電薄膜共振子の圧電材料として非常に好適であることが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
なお、特許文献1には、窒化アルミニウム薄膜にアルカリ土類金属および/または希土類元素などの第3成分を添加することによって、共振特性が向上することが開示されている。
特開2002−344279号公報(平成14年11月29日公開) V. Ranjan et al., PHYSICAL REVIEW LETTERS, 90, 25, 257602 (2003) V. Ranjan et al., PHYSICAL REVIEW B, 72, 085315 (2005)
しかし、窒化アルミニウム薄膜は、他の圧電材料に比べて、その圧電定数が低い。具体的には、窒化アルミニウム薄膜の圧電定数d33が5.1〜6.7pC/N程度であるのに対して、酸化亜鉛薄膜の圧電定数d33は9.9〜12.4pC/N程度であり、ニオブ酸リチウム薄膜の圧電定数d33は6〜12pC/N程度であり、そしてチタン酸ジルコン酸鉛薄膜の圧電定数d33は97〜100pC/N程度である。すなわち、窒化アルミニウム薄膜は、他の圧電材料の1/2〜1/20程度の圧電定数しか有していない。
したがって、例えば、RF−MEMSデバイスなどのデバイスに窒化アルミニウム薄膜を備えている圧電体薄膜を用いる場合には、酸化亜鉛など他の圧電材料よりも高い動作電圧が必要となる。すなわち、窒化アルミニウムを備えた圧電体薄膜を備えたデバイス、例えばRF−MEMSデバイスでは、省電力化が困難となる。
また、圧電定数が低いことによって、例えば、窒化アルミニウムを備えた圧電体薄膜をアクチュエータに用いた場合では、酸化亜鉛などの圧電定数が高い圧電材料を備えた圧電体薄膜を用いたアクチュエータよりもその可動領域が狭くなる問題を生じ、上記圧電体薄膜をフィルタに用いた場合では、損失が大きくなる問題を生じる。すなわち、窒化アルミニウムの圧電定数が低いことが、窒化アルミニウムを備えた圧電体薄膜を備えたデバイスにおける小型化、および性能の向上を妨げる一因となっている。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、圧電応答性を向上した、窒化アルミニウム薄膜を備えた圧電体薄膜を提供することである。
圧電材料の圧電応答性を向上させる方法として、非特許文献1では、準安定相である六方晶系(hexagonal)の窒化スカンジウム(ScN)を歪ませることにより、その圧電応答性を向上することができることが計算科学に基づいて算出した結果から示唆されている。また、非特許文献2では、窒化ガリウム(GaN)および窒化インジウム(InN)にスカンジウム(Sc)を添加することにより、その圧電応答性を向上することができることが、計算科学に基づいて算出した結果から示唆されている。
本発明者らは、窒化アルミニウムにスカンジウムを適当量添加することによって、窒化アルミニウムの結晶構造を変化でき、その圧電応答性を向上することができると考え、スカンジウムの添加量を鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。
なお、非特許文献1および2は、実際に窒化スカンジウムの結晶格子を歪ませたり、窒化ガリウムおよび窒化インジウムにスカンジウムを添加したりしたものではなく、仮想空間におけるシミュレーションによる結果である。
また、窒化ガリウムおよび窒化インジウムは、発光ダイオードなどの発光デバイスにおいて非常に注目を集めている素材であり、発光デバイスの小型化および省電力化を実現するために研究が盛んに行われている。一方、バンドギャップが広い窒化アルミニウムは、可視光において発光しないため、窒化ガリムを発光デバイスとして用いるためのバッファ層として用いられており、窒化アルミニウムの圧電応答性を向上させる研究は、ほとんど行われていない。すなわち、非特許文献1および2において、窒化アルミニウムにスカンジウムを添加することによる圧電応答性の向上については、何も記載されていない。
本発明は、係る新規な知見に基づいて完成されたものであり、以下の発明を包含する。
本発明に係る圧電体薄膜は、上記課題を解決するために、希土類元素を含有する窒化アルミニウム薄膜を備える圧電体薄膜であって、上記希土類元素はスカンジウムであり、かつ、上記スカンジウムの原子数と上記窒化アルミニウム薄膜におけるアルミニウムの原子数との総量を100原子%としたとき、上記スカンジウムの含有率が、0.5〜50原子%の範囲内であることを特徴としている。
窒化アルミニウム薄膜に含有されるスカンジウムの含有率を上記範囲とすることによって、窒化アルミニウム薄膜の有する弾性波の伝播速度、Q値、および周波数温度係数の特性を失うことなく、圧電応答性を向上することができる。
これによって、本発明に係る圧電体薄膜は、従来の窒化アルミニウムを備えた圧電体薄膜ではなし得なかった効果を奏する。具体的には、上記構成の窒化アルミニウムを備えた圧電体薄膜をデバイス、例えばRF−MEMSデバイスに備える場合には、低電圧での作動を実現できる。また、上記デバイスがアクチュエータの場合には、同じ電圧であれば、その可動領域を拡大でき、同じ範囲の可動領域であればその動作電圧を低減できる。さらに、上記デバイスがフィルタの場合には、挿入損失を低減できる。したがって、上記圧電体薄膜を備えるデバイスにおける小型化および省電力化を実現するとともに、その性能を向上することができる効果を奏する。また、本発明に係る圧電体薄膜をジャイロセンサー、圧力センサー、および加速度センサーなどの物理センサーに応用した場合には、その検出感度を向上することができる効果を奏する。
本発明に係る圧電体薄膜は、さらに、希土類元素を含有する窒化アルミニウム薄膜からなる圧電体薄膜であって、上記希土類元素はスカンジウムであり、かつ、上記スカンジウムの原子数と上記窒化アルミニウム薄膜におけるアルミニウムの原子数との総量を100原子%としたとき、上記スカンジウムの含有率が、0.5〜35原子%または40〜50原子%の範囲内であることが好ましい。
上記の構成によれば、圧電体薄膜は、スカンジウムを0.5〜35原子%または40〜50原子%の範囲内で含有する窒化アルミニウム薄膜からなる。特に、基板上にスカンジウムを含有する窒化アルミニウム薄膜を直接形成する場合に、窒化アルミニウム薄膜に含有されるスカンジウムの含有率を上記範囲とすることによって、窒化アルミニウム薄膜の有する弾性波の伝播速度、Q値、および周波数温度係数の特性を失うことなく、圧電応答性を向上することができる効果を奏する。
本発明に係る圧電体薄膜は、さらに、上記窒化アルミニウム薄膜は基板上に設けられており、上記窒化アルミニウム薄膜と上記基板との間には、少なくとも1層の中間層が設けられていることが好ましい。
基板と窒化アルミニウム薄膜との間に中間層を設けることによって、中間層を設けない場合に生じる圧電応答性の低下を抑制することができる。すなわち、スカンジウム濃度が35原子%よりも大きく40原子%よりも小さい場合に生じる圧電応答性の低下を抑制することができる。
これによって、組成を厳密に管理する必要がなくなるため、圧電応答性を向上した窒化アルミニウム薄膜を容易に得ることができる効果を奏する。
本発明に係る圧電体薄膜は、さらに、上記スカンジウムの原子数と上記窒化アルミニウム薄膜におけるアルミニウムの原子数との総量を100原子%としたとき、上記スカンジウムの含有率が、15〜45原子%の範囲内であることが好ましい。
上記の構成によれば、基板と窒化アルミニウム薄膜との間に中間層を設けた場合であっても。窒化アルミニウム薄膜の有する弾性波の伝播速度、Q値、および周波数温度係数の特性を失うことなく、圧電応答性を向上することができる効果を奏する。
本発明に係る圧電体薄膜では、さらに、上記スカンジウムの含有率は、上記スカンジウムの原子数と上記アルミニウムの原子数との総量を100原子%としたとき、10〜35原子%の範囲内であることが好ましい。
窒化アルミニウム薄膜に含有されるスカンジウムの含有率を上記範囲とすることによって、表面粗さを低減できる。すなわち、圧電体薄膜の膜厚の均一性を向上することができる。
一般的に、フィルタなどの共振周波数は、膜厚の厚さによって決定されている。したがって、本発明に係る圧電体薄膜を、例えば、SAWデバイスに用いることによって、膜厚の精度を向上し、伝搬損失を抑制できる。これによって、挿入損失がより少なく、かつノイズを低減したSAWフィルタを実現できる効果を奏する。また、上記圧電体薄膜における表面粗さを低減することによって、多結晶における粒界を消滅させ、圧電体薄膜を高密度化できる。これによって、本発明に係る圧電体薄膜を、例えばFBARフィルタに用いる場合には、窒化アルミニウム薄膜を電極によって挟む際の短絡を防止できる効果を奏する。
本発明に係る圧電体薄膜では、さらに、上記スカンジウムの含有率は、上記スカンジウムの原子数と上記アルミニウムの原子数との総量を100原子%としたとき、40〜50原子%の範囲内であることが好ましい。
窒化アルミニウム薄膜に含有されるスカンジウムの含有率を上記範囲とすることによって、窒化アルミニウム薄膜の有する特性を失うことなく、圧電応答性をより一層向上することができる。
これによって、本発明に係る圧電体薄膜は、従来の窒化アルミニウムを備えた圧電体薄膜ではなし得なかったより一層の効果を奏する。具体的には、上記構成の窒化アルミニウムを備えた圧電体薄膜をデバイス、例えばRF−MEMSデバイスに備える場合には、より一層の低電圧での作動を実現できる。また、上記デバイスがアクチュエータの場合には、その可動領域をより一層拡大し、フィルタの場合には、挿入損失をより一層低減できる。したがって、上記圧電体薄膜を備えるデバイスにおけるより一層の小型化および省電力化を実現するとともに、その性能をより一層向上することができる効果を奏する。また、本発明に係る圧電体薄膜をジャイロセンサーおよび圧力センサー、加速度センサーなどの物理センサーに応用した場合は、検出感度をより一層向上することができる効果を奏する。
本発明に係る圧電体薄膜では、さらに、上記中間層は、窒化チタンまたはスカンジウムの含有率の異なる窒化アルミニウム薄膜であることが好ましい。
本発明に係る圧電体は、上記課題を解決するために、希土類元素を含有する窒化アルミニウムを備える圧電体であって、上記希土類元素はスカンジウムであり、かつ、上記スカンジウムの原子数と上記窒化アルミニウムにおけるアルミニウムの原子数との総量を100原子%としたとき、上記スカンジウムの含有率が、0.5〜50原子%の範囲内であることを特徴としている。
上記の構成によれば、スカンジウムの含有率が、0.5〜50原子%の範囲内である窒化アルミニウム薄膜を備えている圧電体薄膜と同様の効果を奏する。
本発明に係る圧電体は、さらに、希土類元素を含有する窒化アルミニウムからなる圧電体であって、上記希土類元素はスカンジウムであり、かつ、上記スカンジウムの原子数と上記窒化アルミニウムにおけるアルミニウムの原子数との総量を100原子%としたとき、上記スカンジウムの含有率が、0.5〜35原子%または40〜50原子%の範囲内であることが好ましい。
上記の構成によれば、スカンジウムの含有率が、0.5〜35原子%または40〜50原子%の範囲内である窒化アルミニウム薄膜からなる圧電体と同様の作用効果を奏する。
本発明に係る圧電体薄膜の製造方法は、上記課題を解決するために、基板上に、希土類元素を含有する窒化アルミニウム薄膜を備える圧電体薄膜の製造方法であって、少なくとも窒素ガスを含む雰囲気下で、アルミニウムと、スカンジウムとを同時にスパッタリングするスパッタリング工程を含み、かつ、上記スパッタリング工程における上記スカンジウムの電力密度が、0.05〜10W/cmの範囲内であることを特徴としている。
少なくとも窒素ガスを含む雰囲気下で、スカンジウムを上記範囲の電力密度によりスパッタリングすることによって、窒化アルミニウム薄膜のスカンジウムの含有率を0.5〜45原子%とすることができる。したがって、スカンジウムの含有率が、0.5〜45原子%である窒化アルミニウム薄膜を備えている圧電体薄膜と同様の効果を奏する。
本発明に係る圧電体薄膜の製造方法は、さらに、上記圧電体薄膜が、上記窒化アルミニウム薄膜からなるものであって、上記基板にアルミニウムと、スカンジウムとを同時にスパッタリングするスパッタリング工程を含み、かつ、上記スパッタリング工程における上記スカンジウムの電力密度が、0.05〜6.5W/cmまたは8.5〜10W/cmの範囲内であることが好ましい。
スカンジウムを上記範囲の電力密度によりスパッタリングすることによって、窒化アルミニウム薄膜のスカンジウムの含有率を0.5〜35原子%または40〜45原子%の範囲内とすることができる。したがって、スカンジウムの含有率が、0.5〜35原子%または40〜45原子%の範囲内である窒化アルミニウム薄膜を備えている圧電体薄膜と同様の効果を奏する。
本発明に係る圧電体薄膜の製造方法は、さらに、上記スパッタリング工程の前に、上記基板上に中間層を形成する中間層形成工程をさらに含み、上記スパッタリング工程における上記スカンジウムの電力密度が、0.05〜10W/cmの範囲内であることが好ましい。
スカンジウムを上記範囲の電力密度によりスパッタリングすることによって、中間層上に形成される窒化アルミニウム薄膜のスカンジウムの含有率を15〜45原子%の範囲内とすることができる。これによって、中間層上に形成された、スカンジウムを15〜45原子%の範囲内で含む窒化アルミニウム薄膜と同様の作用効果を奏する。
本発明に係る圧電体薄膜の製造方法では、さらに、上記スパッタリング工程における上記電力密度は、2〜6.5W/cmの範囲内であることが好ましい。
スカンジウムを上記範囲の電力密度によりスパッタリングすることによって、窒化アルミニウム薄膜のスカンジウムの含有率を10〜35原子%の範囲内とすることができる。したがって、スカンジウムの含有率が、10〜35原子%の範囲内である窒化アルミニウム薄膜を備えている圧電体薄膜と同様の効果を奏する。
本発明に係る圧電体薄膜の製造方法では、さらに、上記スパッタリング工程における上記電力密度は9.5〜10W/cmの範囲内であることが好ましい。
スカンジウムを上記範囲の電力密度によりスパッタリングすることによって、窒化アルミニウム薄膜中のスカンジウムの含有率を40〜45原子%の範囲内とすることができる。したがって、スカンジウムの含有率が40〜45原子%の範囲内である窒化アルミニウム薄膜を備えている圧電体薄膜と同様の効果を奏する。
本発明に係る圧電体薄膜の製造方法では、さらに、上記スパッタリング工程における上記基板の温度が、20〜600℃の範囲内であることが好ましい。
アルミニウムおよびスカンジウムを付着させる基板の温度を上記範囲とすることによって、スカンジウムを含有する窒化アルミニウム薄膜の圧電応答性をより一層向上することができる効果を奏する。
また、上記圧電体薄膜を備えていることを特徴とする圧電薄膜共振子、およびそれを備えたフィルタ、ならびに上記圧電体薄膜を備えていることを特徴とするアクチュエータ素子、およびジャイロセンサー、圧力センサーおよび加速度センサーなどの物理センサーも本発明の範疇に含まれる。
本発明に係る圧電体薄膜は、以上のように、0.5〜50原子%の範囲内のスカンジウムを含有する窒化アルミニウム薄膜を備えることによって、従来の窒化アルミニウムを備えた圧電体薄膜ではなし得なかった効果を奏する。
具体的には、本発明に係る圧電体薄膜をデバイス、例えばRF−MEMSデバイスに備えることによって、RF−MEMSデバイスにおける小型化および省電力化を実現するとともに、その性能の向上を計ることができる。また、本発明に係る圧電体薄膜をジャイロセンサー、圧力センサーおよび加速度センサーなどの物理センサーに応用した場合には、その検出感度を向上することができる効果を奏する。
〔実施形態1〕
本発明に係る圧電体薄膜の一実施形態について、実施形態1として、図1および2を参照して以下に説明する。
なお、本発明に係る圧電体薄膜は、圧電現象を利用した圧電素子に用いる場合、その具体的な用途は特に限定されるものではない。例えば、圧電体薄膜は、SAWデバイスまたはRF−MEMSデバイスに利用することができる。ここで、本明細書等における「圧電体」とは、力学的な力が印加されることにより電位差を生じる性質、すなわち圧電性(以下、圧電応答性とも称する)を有する物質を意味する。また、「圧電体薄膜」とは、上記性質を有する薄膜を意味する。
また、本明細書等における「原子%」とは、原子百分率を指しており、具体的には、スカンジウム原子数とアルミニウム原子数との総量を100原子%としたときのスカンジウム原子の数またはアルミニウム原子の数を表す。すなわち、スカンジウムを含有した窒化アルミニウムにおけるスカンジウム原子およびアルミニウム原子の濃度と言い換えることもできる。また、本実施形態においては、スカンジウムの原子%を、窒化アルミニウムに対するスカンジウムの含有率として以下に説明する。
本実施の形態に係るスカンジウムを含有した窒化アルミニウム薄膜(以下、Sc含有窒化アルミニウム薄膜とも称する)は、一般式を用いて、ScAl1−xN(式中、xはスカンジウムの含有率(濃度)を示し、0.005〜0.5の範囲である)と表すこともできる。例えば、スカンジウムの含有率が10原子%である窒化アルミニウム薄膜の場合には、Sc0.1Al0.9Nと表す。
(圧電応答性を向上するスカンジウムの含有率)
図1に示すように、Sc含有窒化アルミニウム薄膜に含有されるスカンジウムの含有率を変化させることによって、Sc含有窒化アルミニウム薄膜の圧電応答性(圧電性)を向上することができる。図1は、スカンジウムの含有率とSc含有窒化アルミニウム薄膜の圧電応答性との関係を示す図である。図1に示すように、スカンジウムの含有率が0%である場合に比べて、スカンジウムをわずかでも含有する場合は圧電応答性が向上している。具体的には、スカンジウムの含有率を0.5〜35原子%または40〜50原子%の範囲内とすることによって、Sc含有窒化アルミニウム薄膜の圧電応答性を向上することができる。スカンジウムの含有率を上記範囲とすることによって、Sc含有窒化アルミニウム薄膜の圧電応答性は6〜24.6pC/N程度となる。一般的な窒化アルミニウム薄膜の圧電応答性は、5.1〜6.7pC/N程度であるため、スカンジウムの含有率を上記範囲内とすることによって、圧電応答性を1.4〜4倍程度向上することができる。
これによって、スカンジウムの含有率が上記範囲内であるSc含有窒化アルミニウム薄膜を備えている圧電体薄膜1を、RF−MEMSデバイスに備える場合には、低電圧での作動を実現できる。また、圧電体薄膜1を、RF−MEMSアクチュエータに備える場合には、その可動領域を拡大し、FBARフィルタに備える場合には、挿入損失を低減できる。また、圧電体薄膜1をジャイロセンサー、圧力センサー、および加速度センサーなどの物理センサーに応用した場合には、その検出感度を向上することができる。
したがって、スカンジウムの含有率が上記範囲内であるとき、Sc含有窒化アルミニウム薄膜を備えている圧電体薄膜を有するデバイスにおける小型化および省電力化を実現するとともに、その性能を向上することができる。
(圧電応答性をさらに向上させるスカンジウムの含有率)
圧電応答性のさらなる向上の観点によれば、スカンジウムの含有率は、40〜50原子%の範囲内であることが好ましい。図1に示すように、Sc含有窒化アルミニウム薄膜の圧電応答性は、スカンジウムの含有率が45原子%(Sc0.45Al0.55N)であるとき、最大値を示し(約24.6pC/N)、スカンジウムを含有しない窒化アルミニウムの圧電応答性の約4倍となる。なお、圧電応答性を最大とするスカンジウムの含有率は、測定条件などの条件により±5原子%程度の誤差を示す。
したがって、スカンジウムの含有率が上記範囲内であるとき、Sc含有窒化アルミニウム薄膜を備えている圧電体薄膜を有するデバイスにおける小型化および省電力化をより一層実現するとともに、その性能をより一層向上することができる。
なお、上述した効果は圧電体薄膜に限定されるものではなく、スカンジウムの原子数とアルミニウムの原子数との総量を100原子%としたとき、0.5〜35原子%または40〜50原子%の範囲内のスカンジウムを含有する窒化アルミニウムを備えた圧電体であっても、本実施形態に係る圧電体薄膜と同様の効果を得ることができる。
(圧電体薄膜1の構成)
ここで、本発明に係る圧電体薄膜の一例について、図2を参照してより具体的に説明する。圧電体薄膜1は、図2に示すように、基板2上にスカンジウムを含有した窒化アルミニウム薄膜(以下、Sc含有窒化アルミニウム薄膜とも称する)3を備えている。Sc含有窒化アルミニウム薄膜3は、スカンジウムの原子数とアルミニウムの原子数との総量を100原子%としたとき、0.5〜〜50原子%の範囲内のスカンジウムを含有している。図2は、圧電体薄膜1の概略断面図である。
(基板2)
基板2は、Sc含有窒化アルミニウム薄膜3を変形することなく保持する。基板2の材質としては、特に限定されるものではなく、シリコン(Si)単結晶、またはSi単結晶などの基材の表面にシリコン、ダイヤモンドおよびその他の多結晶膜を形成したものを用いることができる。
(Sc含有窒化アルミニウム薄膜3)
Sc含有窒化アルミニウム薄膜3は、スカンジウムを含む窒化アルミニウム薄膜であり、圧電応答性を有する。
〔実施形態2〕
本発明に係る圧電体薄膜の他の形態について、実施形態2として、図3〜5を参照して以下に説明する。本実施形態において、実施形態1と同一の部材には同一の番号を施している。また、実施形態1と同一用語は、本実施形態においても同一の意味として用いる。
(圧電体薄膜1bの構成)
図3に示すように、本実施形態に係る圧電体薄膜1bは、基板2とSc含有窒化アルミニウム薄膜3との間に中間層4が形成されている。すなわち、圧電体薄膜1bにおいて、Sc含有窒化アルミニウム薄膜3は、基板2に中間層4を介して設けられている。基板2およびSc含有窒化アルミニウム薄膜3は実施形態1において説明したので、ここではその詳細な説明を省略する。したがって、本実施形態では、中間層4についてのみ以下に説明する。図3は、圧電体薄膜1bの概略断面図である。
(中間層4)
中間層4は、Sc含有窒化アルミニウム薄膜3と相互作用を引き起こすために設けられている。中間層4の材質としては、Sc含有窒化アルミニウム薄膜3および基板2の双方と相互作用を引き起こしやすい材質であることが好ましい。中間層4の材料としては、例えば、窒化チタン(TiN)、窒化スカンジウム(ScN)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、ルテニウム(Ru)、酸化ルテニウム(RuO)、クロム(Cr)、窒化クロム、白金(Pt)、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、タンタル(Ta)、イリジウム(Ir)、パラジウム(Pd)およびニッケル(Ni)などを用いることができる。
例えば、Sc含有窒化アルミニウム薄膜3としてSc0.45Al0.55Nを用いた場合には、中間層4として窒化スカンジウム(ScN)を用いることにより、中間層を設けない場合と比較して、圧電応答性を約4pC/N向上することができる。
(圧電応答性を向上するスカンジウムの含有率)
中間層4を備えている場合の圧電体薄膜1bの圧電応答性の変化について、図4を参照して以下に説明する。図4は、中間層4を備えている場合のスカンジウムの含有率とSc含有窒化アルミニウム薄膜3の圧電応答性との関係を示す図である。
図4に示すように、中間層4を設けることにより、スカンジウムの含有率が35原子%よりも大きく40原子%よりも小さい場合であっても、圧電体薄膜1bの圧電応答性を向上させることができる。すなわち、実施形態1の圧電体薄膜1において問題となっていた圧電応答性の低下を抑制することができる。これによって、圧電体薄膜を製造する際に、Sc含有窒化アルミニウム薄膜3の組成を厳密に管理する必要がなくなるため、圧電応答性を向上した圧電体薄膜の製造を容易にすることができる。
また、スカンジウムの含有率を15〜45原子%の範囲内とすることによって、窒化アルミニウム薄膜の圧電応答性を向上することができる。スカンジウムの含有率を上記範囲とすることによって、Sc含有窒化アルミニウム薄膜3の圧電応答性は6〜18pC/N程度となる。一般的な窒化アルミニウム薄膜の圧電応答性は、5.1〜6.7pC/N程度であるため、スカンジウムの含有率を上記範囲内とすることによって、圧電応答性を1.1〜3倍程度向上することができる。
これによって、スカンジウムの含有率が上記範囲内であるSc含有窒化アルミニウム薄膜3を備えている圧電体薄膜1bを、RF−MEMSデバイスに備える場合には、低電圧での作動を実現することができる。また、圧電体薄膜1bをRF−MEMSアクチュエータに備える場合には、その可動領域を拡大し、FBARフィルタに備える場合には、挿入損失を低減することができる。また、圧電体薄膜1bをジャイロセンサー、圧力センサー、および加速度センサーなどの物理センサーに応用した場合には、その検出感度を向上することができる。
したがって、スカンジウムの含有率が上記範囲内であるとき、Sc含有窒化アルミニウム薄膜3を備えている圧電体薄膜1bを有するデバイスにおける小型化および省電力化を実現するとともに、その性能を向上することができる。
(中間層4の変形例)
中間層4は、図5(b)〜(e)に示すように、Sc含有窒化アルミニウム薄膜3と組成の異なるSc含有窒化アルミニウム薄膜としてもよい。中間層4として組成の異なるSc含有窒化アルミニウム薄膜を用いることにより、圧電体薄膜1bの圧電応答性を向上することができる。
例えば、図5(a)に示すように、Sc含有窒化アルミニウム薄膜3としてSc0.47Al0.53N層を用いた圧電体薄膜1は約7pC/Nの圧電応答性を示す。これに対して、図5(b)に示すように、Sc0.47Al0.53N層と基板2との間に、中間層4としてSc0.40Al0.60N層を設けることにより、圧電体薄膜1bの圧電応答性は約10pC/Nに向上する。また、図5(c)に示すように、中間層4としてSc0.42Al0.58N層を設けることにより、圧電体薄膜1bの圧電応答性を25pC/Nに大幅に向上させることができる。
また、基板2上にSc含有窒化アルミニウム層3としてSc0.50Al0.50N層を設けた圧電体薄膜1の圧電応答性は、0pC/Nである。しかし、図5(d)に示すように、基板2とSc含有窒化アルミニウム層3との間に中間層4としてSc0.42Al0.58N層を設けることにより、圧電応答性を0pC/Nから14pC/Nに向上することができる。
すなわち、組成の異なるSc含有窒化アルミニウム薄膜を中間層4として用いることにより、圧電体薄膜の圧電応答性を大幅に向上することができる。
また、中間層4として用いる組成の異なるSc含有窒化アルミニウム薄膜は、1層に限定されるものではなく、複数層備えられていてもよい。
例えば、図5(e)に示すように、Sc含有圧電体薄膜3としてSc0.47Al0.53Nを用い、中間層4として、基板側から順に、Sc0.40Al0.60N層、Sc0.42Al0.58N層、およびSc0.45Al0.55N層の3層を用いた圧電体薄膜1bは、約19pC/Nの圧電応答性を示す。このように、中間層4が複数の層からなる場合であっても、圧電体薄膜1bの圧電応答性を向上することができる。
このように、Sc含有窒化アルミニウム薄膜3を中間層4を介して基板2に設けることによって、圧電体薄膜1bの圧電応答性の向上だけでなく、スカンジウムの含有率がわずかに変化することにより圧電体薄膜自体の圧電応答性が大きく低下することを抑制することができる。すなわち、中間層4を設けることにより、物性の一定した圧電体薄膜の製造を容易にすることができる。なお、図5(a)〜(e)では、基板2としてSi基板を用いているが、もちろんこれに限定されるものではない。
〔実施形態3〕
実施形態1に係る圧電体薄膜1の製造方法の一実施形態について、実施形態3として、図6を参照して以下に説明する。なお、Sc含有窒化アルミニウム薄膜は、圧電現象を利用した圧電素子に用いるのであれば、その具体的な用途は特に限定されるものではない。例えば、Sc含有窒化アルミニウム薄膜を備えている圧電体薄膜をSAWデバイスまたはRF−MEMSデバイスに利用することができる。また、本実施形態において、実施形態1と同一の用語は同一の意味として用いる。
圧電体薄膜1の製造方法は、窒素ガス(N)雰囲気下、または窒素ガス(N)およびアルゴンガス(Ar)混合雰囲気下において、基板2(例えばシリコン(Si)基板)にスカンジウムおよびアルミニウムを同時にスパッタ処理するスパッタリング工程を含む。これによって、密着性に優れ、純度の高いSc含有窒化アルミニウム薄膜3を形成することができる。また、スカンジウムとアルミニウムとを同時にスパッタリングすることによって、窒化スカンジウムおよび窒化アルミニウムが一部に偏在することなく、均一に分布したSc含有窒化アルミニウム薄膜3とすることができる。
(圧電応答性を向上する電力密度の範囲)
スパッタリング工程において、アルミニウムのターゲット電力密度を7.9W/cmの範囲内と固定した場合、スカンジウムのターゲット電力密度は、0.05〜6.5W/cmまたは8.5〜10W/cmの範囲内となる。
なお、本明細書等における「電力密度」とは、スパッタリング電力をターゲット面積で割った値である。また、本発明に係る圧電体薄膜の製造方法では、スカンジウムとアルミニウムとを同時にスパッタリングするため、スカンジウムのターゲット電力密度と、アルミニウムのターゲット電力密度との2種類のターゲット電力密度がある。本明細書等において、単に「ターゲット電力密度」と称する場合には、スカンジウムのターゲット電力密度のことを指す。
ターゲット電力密度を0.05〜6.5W/cmまたは8.5〜10W/cmの範囲内とすることによって、Sc含有窒化アルミニウム薄膜における圧電応答性を向上することができる。
すなわち、図6に示すように、ターゲット電力密度が0.05〜6.5W/cmの範囲内である場合には、スカンジウムの含有率が0.5〜35原子%の範囲内である場合に対応し、8.5〜10W/cmの範囲内である場合には、含有率が40〜50原子%の範囲内である場合に対応する。図6は、ターゲット電力密度と、スカンジウムの含有率と、Sc含有窒化アルミニウム薄膜の圧電応答性との関係を示す図である。
図6に示すように、ターゲット電力密度を0.05〜6.5W/cmまたは8.5〜10W/cmの範囲内とすることによって、スカンジウムの含有率は、0.5〜35原子%または40〜50原子%の範囲内となり、6〜24.6pC/N程度の圧電応答性を得ることができる。したがって、ターゲット電力密度を0.05〜6.5W/cmまたは9.5〜10W/cmの範囲内とすることによって、0.5〜35原子%または40〜50原子%の範囲内のSc含有窒化アルミニウム薄膜3を備えている圧電体薄膜1と同様の効果を得ることができる。
なお、スパッタリング工程において、ターゲット電力密度が上記範囲内であれば、その他の条件は、特に限定されるものではない。例えば、スパッタリング圧力およびスパッタリング時間は適宜設定することができる。
(圧電応答性を向上する基板温度の範囲)
スパッタリング工程において、ターゲット電力密度を0.05〜6.5W/cmまたは8.5〜10W/cmの範囲内としたとき、基板温度を変化させることによって、Sc含有窒化アルミニウム薄膜3の圧電応答性をさらに向上することができる。基板温度とSc含有窒化アルミニウム薄膜3の圧電応答性との関係について図7に示す。
図7に示すように、スパッタリング工程において、基板の温度を20〜600℃の範囲内、より好ましくは200〜450℃の範囲内、さらに好ましくは400〜450℃の範囲内とすることによって、Sc含有窒化アルミニウム薄膜3の圧電応答性を向上することができる。具体的には、基板の温度を20〜600℃の範囲内とすることによって、圧電応答性を15〜28pC/N程度とすることができ、200〜450℃の範囲内とすることによって、圧電応答性を26〜28pC/N程度とすることができる。なお、基板温度を400〜450℃の範囲内としたときには、Sc含有窒化アルミニウム薄膜3の圧電応答性を最大(約28pC/N)とすることができる。
したがって、スパッタリング工程における基板温度を上記範囲内とすることによって、作製したSc含有窒化アルミニウム薄膜3を備えた圧電体薄膜1を有するデバイスをより一層小型化および省電力化することができるとともに、その性能をより一層向上することができる。
(圧電応答性をさらに向上する電力密度の範囲)
圧電応答性のさらなる向上の観点によれば、ターゲット電力密度は、上記範囲の中でも9.5〜10W/cmの範囲内であることが好ましく、10W/cmであることがより好ましい。図6に示すように、ターゲット電力密度を5〜10W/cmの範囲内とすることによって、圧電応答性はより向上する。特に、ターゲット電力密度が10W/cmであるとき、Sc含有窒化アルミニウム薄膜3におけるスカンジウムの含有率は45原子%となり、圧電応答性が最大値(24.6pC/N)を示す。すなわち、ターゲット電力密度が10W/cmである場合には、スカンジウムの含有率が45原子%であるときと同様の効果を得ることができる。
なお、圧電応答性を最大とするスカンジウムの含有率は、測定条件などの条件により、±5原子%程度の誤差を示す。
(中間層4を備えた圧電体薄膜1bの製造方法)
上記では、実施形態1に係る圧電体薄膜1の製造方法について説明したが、実施形態2に係る圧電体薄膜1bであっても同様の製造方法により製造することができる。
圧電体薄膜1bは、基板2に中間層4を形成する中間層形成工程をさらに含む点が異なるのみである。中間層4の形成方法は、中間層4として用いる材質に応じて適宜設定することができる。例えば、スパッタリング、真空蒸着、イオンプレーティング、化学的気相成長法(CVD)、モレキュラービームエピタキシー(MBE)、レーザーアブレーション、メッキなどを挙げることができる。
中間層4を設けた圧電体薄膜1bにおける、スカンジウムのターゲット電力密度と、スカンジウムの含有率と、Sc含有窒化アルミニウム薄膜の圧電応答性との関係を、図8に示す。なお、図8は、中間層4として窒化チタン(TiN)を用いた場合の図である。
図8に示すように、中間層4を設けることにより、中間層4を設けない場合に圧電応答性の低下していた、スカンジウムの含有率が35原子%よりも大きく、40原子%よりも小さい場合、すなわち、ターゲット電力密度が6.5W/cmより大きく、8.0W/cmよりも小さい場合における圧電応答性の低下を抑制することができる。
なお、中間層4を、Sc含有窒化アルミニウム薄膜3と組成の異なるSc含有窒化アルミニウムとする場合には、Sc含有窒化アルミニウム薄膜3の形成方法と同様の方法を用いればよい。
〔実施形態4〕
本発明に係る圧電体薄膜を備えている圧電体薄膜共振子の一実施形態について、実施形態4として以下に説明する。本発明に係る圧電体薄膜を備えた圧電体薄膜共振子の具体的な用途は、特に限定されるものではない。本実施形態では、Sc含有窒化アルミニウム薄膜3を備えている圧電体薄膜1を、RF−MEMSデバイスの一つであるFBARフィルタに利用した場合を例に挙げて説明する。なお、本実施形態では圧電体薄膜1を用いたFBARフィルタについて説明しているが、もちろん圧電体薄膜1bを用いることもできる。また、本実施形態において、実施形態1〜3と同一の用語は、同一の意味として用いる。
本実施形態に係るFBARフィルタ10(圧電体薄膜共振子)について、図9を参照して以下に説明する。
(FBARフィルタ10の構成)
FBARフィルタ10は、図9に示すように、基板11、および基板11上に形成された圧電積層構造体12を備えている。図9は、FBARフィルタ10の概略断面図である。
(基板11)
基板11は、圧電積層構造体12を保持するための基板であり、圧電積層構造体12を自由に振動させるために、圧電積層構造体12が形成されている下部にキャビティ部16が設けられている。
基板11の材質としては、圧電積層構造体12を変形することなく保持できる材質であれば、特に限定されるものではない。例えば、シリコン(Si)単結晶、またはSi単結晶などの基材の表面にシリコン、ダイヤモンドおよびその他の多結晶膜を形成したものを用いることができる。
また、キャビティ部16の形成方法としては、異方性エッチング法、またはディープ反応性異方性エッチング法などを用いることができる。
(圧電積層構造体12の構成)
圧電積層構造体12は、下部電極13および上部電極15と、下部電極13と上部電極15とに挟まれた圧電体薄膜14とからなる。各部材について以下に説明する。
(下部電極13および上部電極15)
下部電極13および上部電極15は、圧電体薄膜14に交流電界を加えるための電極である。下部電極13および上部電極15の材質としては、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、アルミニウム(Al)、白金とチタンとの積層膜(Pt/Ti)、および金とクロムとの積層膜(Au/Cr)などを用いることができる。これらの中でも、散弾性損失が少ないモリブデンを用いることが好ましい。
また、下部電極13および上部電極15の厚みは、50〜200nmの範囲内であることが好ましい。下部電極13および上部電極15の厚みを上記範囲内とすることによって、損失を小さくできることができる。下部電極13および上部電極15の形成方法としては、従来公知の方法を用いることができる。例えば、スパッタ法または蒸着法などを用いることができる。
(圧電体薄膜1)
圧電体薄膜1については、実施形態1および3において詳述したため、本実施形態ではその説明を省略する。なお、圧電体薄膜1の厚みは、0.1〜30μmの範囲内であることが好ましい。圧電体薄膜1の厚みを上記範囲内とすることによって、密着性に優れた薄膜とすることができる。
(付記事項)
なお、FBARフィルタ10は、基板11と下部電極13との間に下地膜を備えていてもよい。下地膜は、絶縁膜であり、例えば、酸化シリコン(SiO)、窒化シリコンおよび酸化シリコンと窒化シリコンとの積層膜を主成分とする誘電体膜などを用いることができる。ここで、本明細書等における「主成分」とは、誘電体膜に含まれる全成分のうち、50質量%を越える成分であることを意味している。
誘電体膜は、単層からなってもよく、また密着性を高めるための層などを追加した多層からなるものでもよい。下地膜の厚みは、0.05〜2.0μmであることが好ましい。
なお、下地膜は、従来公知の方法によって形成できる。例えば、シリコンからなる基板11表面における熱酸化法、および化学蒸着法(CVD)によって形成できる。
〔実施形態5〕
本発明に係る圧電体薄膜を備えているアクチュエータ素子の一実施形態について、実施形態5として以下に説明する。本発明に係る圧電体薄膜を備えたアクチュエータ素子の具体的な用途は、特に限定されるものではない。本実施形態では、Sc含有窒化アルミニウム薄膜3を備えている圧電体薄膜1を、RF−MEMSデバイスの一つであるスイッチに利用した場合を例に挙げて説明する。なお、本実施形態では圧電体薄膜1を用いたRF−MEMSデバイスについて説明しているが、もちろん圧電体薄膜1bを用いることもできる。また、本実施形態において、実施形態1〜4と同一の用語は、同一の意味として用いる。
(スイッチ20)
本実施形態に係るスイッチ20(アクチュエータ素子)について、図10(a)および(b)を参照して以下に説明する。図10(a)および(b)は、スイッチ20の概略断面図を示す図であり、(a)は、電圧を印加していない状態を示す図であり、(b)は電圧を印加した状態を示す図である。
スイッチ20は、図10(a)および(b)に示すように、主として、基板21、下部電極22および可動部23を備えている。
(基板21)
基板21は、固定電極22および可動部24を保持するための基板であり、一方の端部に下部電極22が設けられており、下部電極22が設けられている側の端部と対向する側の端部において、可動部24を保持している。
基板21の材質としては、下部電極22、誘電体膜23および可動部24を変形することなく保持できるものであれば、特に限定されるものではない。例えば、シリコン(Si)単結晶、またはSi単結晶などの基材の表面にシリコン、ダイヤモンドおよびその他の多結晶膜を形成したものを用いることができる。
(下部電極22)
下部電極22は、スイッチ20が通電している、すなわち「ON」状態であるとき、下記に記載する上部電極28と接触する電極である。
下部電極22の材質としては、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、白金とチタンとの積層膜(Pt/Ti)、および金とクロムとの積層膜(Au/Cr)などを用いることができる。
下部電極22の形成方法としては、従来公知の方法を用いることができる。例えば、スパッタ法または蒸着法などを用いることができる。
(可動部23の構成)
可動部23は、図10(a)および(b)に示すように、圧電体薄膜1、第1可動用電極25、第2可動用電極26、第3可動用電極27および上部電極28を備えている。各部材について以下に説明する。なお、圧電体薄膜1については、実施形態1および2において詳述しているため、本実施形態ではその説明を省略する。
(第1可動用電極25、第2可動用電極26および第3可動用電極27)
第1可動用電極25、第2可動用電極26および第3可動用電極27は、圧電体薄膜1を駆動させる電圧を印加する際に用いる電極であり、第1可動用電極25と第2可動用電極26との間、および第2可動用電極26と第3可動用電極27との間に圧電体薄膜1を備えている。
第1可動用電極25、第2可動用電極26および第3可動用電極27の材質としては、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、白金とチタンとの積層膜(Pt/Ti)、および金とクロムとの積層膜(Au/Cr)などを用いることができる。
第1可動用電極25、第2可動用電極26および第3可動用電極27の形成方法としては、従来公知の方法を用いることができる。例えば、スパッタ法または蒸着法などを用いることができる。
(上部電極28)
上部電極28は、可動部23の基板21に保持されている側の端部に対向する側の端部に設けられており、可動部23が可動した際に下部電極22と接する電極である。
上部電極28の材質としては、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、白金とチタンとの積層膜(Pt/Ti)、および金とクロムとの積層膜(Au/Cr)などを用いることができる。
上部電極28の形成方法としては、従来公知の方法を用いることができる。例えば、スパッタ法または蒸着法などを用いることができる。
(スイッチ20の動作)
スイッチ20は、図10(b)に示すように、第1可動用電極25、第2可動用電極26および第3可動用電極27に電圧を印加することによって、スイッチ20が通電していない状態から通電している状態へと変化する。すなわち、スイッチ20の状態が「OFF」から「ON」へと変化する。
より具体的には、第1可動用電極25、第2可動用電極26および第3可動用電極27に電圧を印加することによって、圧電体薄膜1が、例えば図10(b)に示すように、伸び縮みし、可動部23が基板21側へと駆動する。これによって、下部電極22と上部電極28とが接触する。これによって、スイッチ20が「OFF」から「ON」へと変化する。
〔実施形態6〕
本発明に係る圧電体薄膜を備えている物理センサーの一実施形態について、実施形態6として以下に説明する。本発明に係る圧電体薄膜を備えた物理センサーの具体的な用途は、特に限定されるものではない。本実施形態では、Sc含有窒化アルミニウム薄膜3を備えている圧電体薄膜1を、圧力センサーに利用した場合を例に挙げて説明する。なお、本実施形態では圧電体薄膜1を用いたRF−MEMSデバイスについて説明しているが、もちろん圧電体薄膜1bを用いることもできる。また、本実施形態において、実施形態1〜5と同一の用語は、同一の意味として用いる。
(圧力センサー30)
本実施形態に係る圧力センサー30(物理センサー)について、図11(a)および(b)を参照して以下に説明する。図11(a)および(b)は、圧力センサー30の概略図を示す図であり、(a)は、上記電極と下部電極との間に圧電体薄膜を備えている場合を示す図であり、(b)は圧電体薄膜と下部電極との間に支持部を備えている場合を示す図である。
本実施形態に係る圧力センサー30は、図11(a)に示すように、主として、上部電極31、圧電体薄膜1、および下部電極33を備えている。各部材について以下に説明する。なお、圧電体薄膜1については、実施形態1および3において説明したため、本実施形態ではその説明を省略する。
(上部電極31および下部電極33)
上部電極31および下部電極33は、圧力センサー30における電極として作用するものである。図11(a)に示すように、上部電極31および下部電極33は、圧電体薄膜1を挟むように形成されている。
なお、上部電極31および下部電極33のいずれを陰極とするかまたは陽極とするかは、特に限定されるものではなく、適宜設定することができる。
上部電極31および下部電極33の材質としては、圧電体薄膜1において発生した電荷を失うことなく取り出すことができるものであれば特に限定されるものではない。例えば、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、白金とチタンとの積層膜(Pt/Ti)、および金とクロムとの積層膜(Au/Cr)などを用いることができる。
また、上部電極31および下部電極33の形成方法としては、従来公知の方法を用いることができる。例えば、スパッタ法または蒸着法などを用いることができる。
(圧力センサー30の動作)
図11(a)に示すように、圧力センサー30に力Fを加えると、圧電体薄膜1は、印加された圧力に応じた電荷を発生する。発生された電荷は、上部電極31および下部電極33によって取り出され、コンデンサー(キャパシタ)に送られる。すなわち、圧力センサー30は、コンデンサーにおいて取り出された電荷分の電位を測定できるため、測定した電位から印加された圧力Fの大きさを測定することができる。
(圧力センサー30の変形例)
圧力センサー30は、図11(b)に示すように、圧電体薄膜1と下部電極33との間に支持部34を備えていてもよい。
支持部34はモノモルフとして用いられるものであり、その材質は金属、高分子、またはセラミックスなどである。支持部34を備えていることによって、圧電センサー30は、増感効果を発揮できる。
なお、本実施形態においては、物理センサーの一例として圧力センサーを例に挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、ジャイロセンサーおよび加速センサーであってもよい。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
以下、実施例を示し、本発明の形態についてさらに詳しく説明する。もちろん、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、細部については様々な様態が可能である。
〔実施例1〕
(スカンジウムを添加した窒化アルミニウム薄膜の作製方法)
シリコン基板に対して、窒素雰囲気下でアルミニウムおよびスカンジウムをスパッタリングし、シリコン基板上にSc含有窒化アルミニウム薄膜を作製した。スパッタリングの条件は、アルミニウムターゲット電力密度7.9W/cm、スカンジウムターゲット電力密度0〜10W/cm、基板温度580℃、窒素ガス濃度40%、およびスパッタリング時間4時間である。なお、ターゲット電力密度0Wとは、窒化アルミニウム薄膜にスカンジウムを添加していないことを示している。
(圧電応答性測定方法)
Sc含有窒化アルミニウム薄膜の圧電応答性は、ピエゾメーターを用いて、加重0.25N,周波数110Hzによって測定した。
〔比較例1〕
スカンジウムの代わりにマグネシウム(Mg)を用いて、ターゲット電力密度を0〜2W/cmとした以外は、実施例1と同様の方法を用いて窒化アルミニウム薄膜を作製し、圧電応答性を測定した。
〔比較例2〕
スカンジウムの代わりにホウ素(B)を用いて、ターゲット電力密度を0〜7.6W/cmとした以外は、実施例1と同様の方法を用いて窒化アルミニウム薄膜を作製し、圧電応答性を測定した。
〔比較例3〕
スカンジウムの代わりにケイ素(Si)を用いて、ターゲット電力密度を0〜1.5W/cmとした以外は、実施例1と同様の方法を用いて窒化アルミニウム薄膜を作製し、圧電応答性を測定した。
〔比較例4〕
スカンジウムの代わりにチタン(Ti)を用いて、ターゲット電力密度を0〜1.8Wとした以外は、実施例1と同様の方法を用いて窒化アルミニウム薄膜を作製し、圧電応答性を測定した。
〔比較例5〕
スカンジウムの代わりにクロム(Cr)を用いて、ターゲット電力密度を0〜0.8W/cmとした以外は、実施例1と同様の方法を用いて窒化アルミニウム薄膜を作製し、圧電応答性を測定した。
〔実施例1および比較例1〜5の測定結果〕
実施例1における測定結果は上記において説明したため、ここではその説明を省略する。比較例1〜5における測定結果を図12(a)〜(e)に示す。図12(a)〜(e)は、ターゲット電力密度と圧電応答性との関係を示す図であり、(a)は、マグネシウムを添加した場合であり、(b)はホウ素を添加した場合であり、(c)はケイ素を添加した場合であり、(d)はチタンを添加した場合であり、(e)はクロムを添加した場合である。
図12(a)〜(e)に示すように、スカンジウム以外の元素を添加しても、窒化アルミニウム薄膜の圧電応答性は、減少するのみであり、向上しないことが示された。なお、図6に示すように、電力密度が6.5〜8.5W/cmの範囲内、すなわちスカンジウムの含有率が35〜40原子%の範囲内の場合には、スカンジウムを含有していない窒化アルミニウム薄膜の圧電応答性よりも圧電応答性が低下してしまうことが示された。
〔実施例2〕
スカンジウムの含有量(以下、Sc含有量とも称する)を25原子%としたSc含有窒化アルミニウム薄膜における表面粗さを測定した。
表面粗さの測定方法は、原子間力顕微鏡(AFM)を用いて測定した。なお、本明細書等における「表面粗さ」とは、算術平均粗さ(Ra)を意味している。
〔比較例6〕
Scを含有しない窒化アルミニウム薄膜(Sc含有量が0原子%である窒化アルミニウム薄膜)を用いた以外は、実施例2と同様の方法によって表面粗さを測定した。
〔比較例7〕
Sc含有量を38原子%とした以外は、実施例2と同様の方法によって表面粗さを測定した。
〔比較例8〕
Sc含有量を42原子%とした以外は、実施例2と同様の方法によって表面粗さを測定した。
〔表面粗さの測定結果〕
実施例2および比較例6〜8における表面粗さの結果を図13(a)〜(d)に示す。図13(a)〜(d)は、実施例2および比較例6〜8における表面粗さを原子間力顕微鏡を用いて観察した図であり、(a)はSc含有量を25原子%とした場合であり、(b)はSc含有量を0原子%とした場合であり、(c)はSc含有量を38原子%とした場合であり、(d)Sc含有量を42原子%とした場合である。
Sc含有量を25原子%とした場合、すなわち図13(a)では、表面粗さRaは0.6nmであった。それに対して、Sc含有量を0原子%とした場合、すなわち図13(b)では、表面粗さRaは0.9nm程度であった。これによって、Scの添加量を0.5原子%〜35原子%とすることによって、表面粗さを減少できることが示された。
Sc含有量を38原子%とした場合および42原子%とした場合、すなわち図13(c)および(d)に示す場合の表面粗さRaは、3.5nmおよび3.0nmであり、表面粗さは、Sc含有量を25原子%とした場合に比べて約5倍以上増加することが示された。
本発明に係る圧電体薄膜は、例えば、RF−MEMSデバイスなどの圧電現象を利用したデバイスにおいて好適に用いることができる。また、本発明に係る圧電体薄膜を備えたRF−MEMSデバイスは、携帯電話などの小型であり、かつ高性能な電子機器類に好適に用いることができる。
スカンジウムの含有率とSc含有窒化アルミニウム薄膜の圧電応答性との関係を示す図である。 実施形態1に係る圧電体薄膜を示す概略断面図である。 実施形態2に係る圧電体薄膜を示す概略断面図である。 中間層を設けた場合における、スカンジウムの含有率とSc含有窒化アルミニウム薄膜の圧電応答性との関係を示す図である。 本発明に係る圧電体薄膜の具体的な例を示す図であり、(a)は中間層を設けない場合であり、(b)は中間層としてSc0.40Al0.60N層を設けた場合であり、(c)は中間層としてSc0.42Al0.58N層を設けた場合であり、(d)はSc含有窒化アルミニウム薄膜としてSc0.50Al0.50Nを用いた場合に、中間層としてSc0.42Al0.58N層を設けた場合であり、(e)は中間層が複数層からなる場合である。 スカンジウムのターゲット電力密度と、スカンジウムの含有率と、Sc含有窒化アルミニウム薄膜の圧電応答性との関係を示す図である。 基板温度とSc含有窒化アルミニウム薄膜の圧電応答性との関係を示す図である。 中間層を備えた圧電体薄膜における、スカンジウムのターゲット電力密度と、スカンジウムの含有率と、Sc含有窒化アルミニウム薄膜の圧電応答性との関係を示す図である。 実施形態4に係るFBARフィルタの概略断面図を示す図である。 実施形態5に係るスイッチの概略断面図を示す図であり、(a)は電圧を印加していない状態であり、(b)は電圧を印加した状態である。 実施形態6に係る圧力センサーの概略断面図を示す図であり、(a)は、上記電極と下部電極との間に圧電体薄膜を備えている場合であり、(b)は圧電体薄膜と下部電極との間に支持部をさらに備えている場合である。 ターゲット電力密度と、圧電応答性との関係を示す図であり、(a)は窒化アルミニウム薄膜にマグネシウムを添加した場合であり、(b)はホウ素を添加した場合であり、(c)はケイ素を添加した場合であり、(d)はチタンを添加した場合であり、(e)はクロムを添加した場合である。 Sc含有窒化アルミニウム薄膜または窒化アルミニウム薄膜の表面形状を原子間力顕微鏡(AFM)を用いて観測した図であり、(a)はSc含有量を25原子%とした場合であり、(b)はSc含有量を0原子%とした場合であり、(c)はSc含有量を38原子%とした場合であり、(d)Sc含有量を42原子%とした場合である。
符号の説明
1、1b 圧電体薄膜
2 基板
3 Sc含有窒化アルミニウム薄膜
4 中間層
10 FBARフィルタ(圧電体薄膜共振子)
11 基板
12 圧電積層構造体
13 下部電極
15 上部電極
16 キャビティ部
20 スイッチ(アクチュエータ素子)
21 基板
22 下部電極
23 可動部
25 第1可動用電極
26 第2可動用電極
27 第3可動用電極
28 上部電極
30 圧力センサー(物理センサー)
31 上部電極
33 下部電極
34 支持部

Claims (19)

  1. 希土類元素を含有する窒化アルミニウム薄膜を備えている圧電体薄膜であって、上記希土類元素はスカンジウムであり、かつ、上記スカンジウムの原子数と上記窒化アルミニウム薄膜におけるアルミニウムの原子数との総量を100原子%としたとき、上記スカンジウムの含有率が、0.5〜50原子%の範囲内であることを特徴とする圧電体薄膜。
  2. 希土類元素を含有する窒化アルミニウム薄膜からなる圧電体薄膜であって、上記希土類元素はスカンジウムであり、かつ、上記スカンジウムの原子数と上記窒化アルミニウム薄膜におけるアルミニウムの原子数との総量を100原子%としたとき、上記スカンジウムの含有率が、0.5〜35原子%または40〜50原子%の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の圧電体薄膜。
  3. 上記窒化アルミニウム薄膜は基板上に設けられており、上記窒化アルミニウム薄膜と上記基板との間には、少なくとも1層の中間層が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の圧電体薄膜。
  4. 上記スカンジウムの原子数と上記窒化アルミニウム薄膜におけるアルミニウムの原子数との総量を100原子%としたとき、上記スカンジウムの含有率が、15〜45原子%の範囲内であることを特徴とする請求項3に記載の圧電体薄膜。
  5. 上記スカンジウムの含有率は、上記スカンジウムの原子数と上記アルミニウムの原子数との総量を100原子%としたとき、10〜35原子%の範囲内であることを特徴とする請求項2に記載の圧電体薄膜。
  6. 上記スカンジウムの含有率は、上記スカンジウムの原子数と上記アルミニウムの原子数との総量を100原子%としたとき、40〜50原子%の範囲内であることを特徴とする請求項2に記載の圧電体薄膜。
  7. 上記中間層は、窒化チタンまたはスカンジウムの含有率の異なる窒化アルミニウム薄膜であることを特徴とする請求項3または4に記載の圧電体薄膜。
  8. 希土類元素を含有する窒化アルミニウムを備えている圧電体であって、上記希土類元素はスカンジウムであり、かつ、上記スカンジウムの原子数と上記窒化アルミニウムにおけるアルミニウムの原子数との総量を100原子%としたとき、上記スカンジウムの含有率が、0.5〜50原子%の範囲内であることを特徴とする圧電体。
  9. 希土類元素を含有する窒化アルミニウムからなる圧電体であって、上記希土類元素はスカンジウムであり、かつ、上記スカンジウムの原子数と上記窒化アルミニウムにおけるアルミニウムの原子数との総量を100原子%としたとき、上記スカンジウムの含有率が、0.5〜35原子%または40〜50原子%の範囲内であることを特徴とする請求項8に記載の圧電体。
  10. 基板上に、希土類元素を含有する窒化アルミニウム薄膜を備えている圧電体薄膜の製造方法であって、少なくとも窒素ガスを含む雰囲気下で、アルミニウムと、スカンジウムとを同時にスパッタリングするスパッタリング工程を含み、かつ、上記スパッタリング工程における上記スカンジウムの電力密度が、0.05〜10W/cmの範囲内であることを特徴とする圧電体薄膜の製造方法。
  11. 上記圧電体薄膜が、上記窒化アルミニウム薄膜からなるものであって、上記基板にアルミニウムと、スカンジウムとを同時にスパッタリングするスパッタリング工程を含み、かつ、上記スパッタリング工程における上記スカンジウムの電力密度が、0.05〜6.5W/cmまたは8.5〜10W/cmの範囲内であることを特徴とする請求項10に記載の圧電体薄膜の製造方法。
  12. 上記スパッタリング工程の前に、上記基板上に中間層を形成する中間層形成工程をさらに含み、上記スパッタリング工程における上記スカンジウムの電力密度が、0.05〜10W/cmの範囲内であることを特徴とする請求項10に記載の圧電体薄膜の製造方法。
  13. 上記スパッタリング工程における上記電力密度が、2〜6.5W/cmの範囲内であることを特徴とする請求項11に記載の圧電体薄膜の製造方法。
  14. 上記スパッタリング工程における上記電力密度が、9.5〜10W/cmの範囲内であることを特徴とする請求項11に記載の圧電体薄膜の製造方法。
  15. 上記スパッタリング工程における上記基板の温度が20〜600℃の範囲内であることを特徴とする請求項10から14のいずれか1項に記載の圧電体薄膜の製造方法。
  16. 請求項1から7のいずれか1項に記載の圧電体薄膜を備えていることを特徴とする圧電体薄膜共振子。
  17. 請求項16に記載の圧電体薄膜共振子を備えていることを特徴とするフィルタ。
  18. 請求項1から7のいずれか1項に記載の圧電体薄膜を備えていることを特徴とするアクチュエータ素子。
  19. 請求項1から7のいずれか1項に記載の圧電体薄膜を備えていることを特徴とする物理センサー。
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