JP2007016214A - 樹脂組成物およびそれを用いた表示装置 - Google Patents

樹脂組成物およびそれを用いた表示装置 Download PDF

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【課題】低温硬化を行っても、優れた耐薬品性を示す樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】(a)酸アミド構造で表される構造単位および/または2個の環からなる構造で表される構造単位を有する樹脂100重量部および(b)フェノール、またはエーテル基からなる構造で表される熱架橋剤10〜100重量部を含有することを特徴とする樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、半導体素子の表面保護膜、層間絶縁膜、有機エレクトロルミネッセンス素子の絶縁層や薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:以下TFTと記す)基板の平坦化膜、回路基板の配線保護絶縁膜、固体撮像素子のオンチップマイクロレンズや各種ディスプレイ・固体撮像素子用平坦化膜、回路基板用のソルダーレジストなどの用途に適した樹脂組成物に関する。
LSIのパッケージの実装面積を小型化するために、従来のQFPなどのパッケージ外にピンを出し、これを基板と接合する方式から、パッケージにバンプを形成し、直接基板にパッケージを接合する方式が用いられるようになってきた。このため、パッケージを形成する時に半田バンプなどを形成する必要が生じ、LSIチップを保護するために使用されるポリイミドなどの絶縁材料に、耐熱性や耐薬品性が求められている。特に、半田バンプ形成ではフラックス処理と呼ばれる有機酸を用いた高温処理を行うため、従来以上の耐薬品性が求められている。
また、携帯ディスプレイとして注目を受けているものに、有機ELディスプレイがある。この発光素子は水、有機ガスなどに非常に弱く、発光素子間を絶縁する材料およびTFT基板の平坦化膜には、吸湿性がないこと、発光素子などの影響を受けて絶縁材料および平坦化膜が分解しない、優れた耐薬品性などが重要になる。このため、従来にもまして優れた耐薬品性のある絶縁層および平坦化膜が求められている。さらに、このような用途では硬化後に適度なテーパー角を有することが、絶縁層や平坦化膜を形成後に金属などの配線を形成する上で重要である。
これまでに、熱架橋性の化合物を添加した感光性樹脂組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この感光性樹脂組成物は、熱架橋性化合物の添加により、現像時の膜減りの抑制、現像性の向上、キュア時の収縮抑制に効果があることが知られていた。しかしながら、この手法では特に250℃以下の低温で焼成した場合、十分な耐薬品性が発現しなかった。また、多官能性のメチロール化合物、およびそのアルキルエーテル化合物とこれを用いたネガ型のレジスト組成物が提案されている(例えば、特許文献2、3参照)。また、多官能性のメチロール化合物については、トリメチロール化したトリフェノール類(例えば、特許文献4参照)、12個のメチロール基を有した化合物(例えば、特許文献5参照)などが提案されている。しかしながら、このような化合物を使用したネガ型レジストでは耐薬品性が不十分であった。特に200℃から250℃の温度で硬化しても十分な耐薬品性を得ることができなかった。さらに、これらのメチロール基を有した化合物を使用したネガ型レジストでは、光酸発生剤から酸を発生させて、酸によりメチロール基を架橋させるために、露光後に100℃〜150℃の温度でベーク処理を行う必要があることや、雰囲気中のアミン系のガスに弱いなどの課題も指摘されていた。
特開2002−328472号公報(請求項1、2) 特開2004−94025号公報(請求項1、3) 特開2001−51417号公報(請求項1、2) 特開2003−300922号公報(請求項1) 特開2000−290211号公報(請求項1、2)
本発明は、低温硬化を行っても優れた耐薬品性を示す樹脂組成物を提供することを目的とする。
すなわち本発明は、(a)一般式(1)で表される構造単位および/または一般式(2)で表される構造単位を有する樹脂100重量部および(b)一般式(3)で表される熱架橋剤10〜100重量部を含有することを特徴とする樹脂組成物である。
Figure 2007016214
(RおよびRは炭素数2〜30の2価〜6価の有機基を示す。Aは同じでも異なっていてもよく、OR、SO、CONR、COOR、SONRから選ばれる。RおよびRは水素原子または炭素数1〜20の1価の炭化水素基を示す。mおよびpは0〜4の整数を示す。ただし、m+p>0である。)
Figure 2007016214
(Rは炭素数2〜30の4〜8価の有機基を示す。Rは炭素数2〜30の2〜6価の有機基を示す。Eは同じでも異なっていてもよく、OR、SO、CONR、COOR、SONRから選ばれる。RおよびRは水素原子または炭素数1〜10の1価の炭化水素基を示す。XおよびZはCO、N、NH、O、Sから選ばれ、YはCまたはNを表している。Z−Y間の結合は、単結合または2重結合である。rおよびsは0〜4の整数、qは0〜2の整数を示す。ただし、r+s>0である。)
Figure 2007016214
(Rは炭素数1〜6の炭化水素基を示す。R10は同じでも異なっていてもよく、CHOR30(R30は炭素数1〜6の有機基)を示す。R11は水素原子、メチル基またはエチル基を示す。R12〜R29は、水素原子、炭素数1〜20の有機基、Cl、Br、I、Fまたは炭素数1〜20のフルオロ置換有機基を示す。uは2〜4の整数を示す。)
本発明によれば、250℃以下の低温で硬化しても十分に優れた耐薬品性を示す樹脂組成物を得ることができる。
本発明の樹脂組成物は、(a)一般式(1)で表される構造単位および/または一般式(2)で表される構造単位を有する樹脂100重量部と(b)一般式(3)で表される熱架橋剤10〜100重量部を含有することを特徴とする。
Figure 2007016214
およびRは炭素数2〜30の2〜6価の有機基を示す。Aは同じでも異なっていてもよく、OR、SO、CONR、COOR、SONRから選ばれる。RおよびRは水素原子または炭素数1〜20の1価の炭化水素基を示す。mおよびpは0〜4の整数を示す。ただし、m+q>0である。
Figure 2007016214
は炭素数2〜30の4〜8価の有機基を示す。Rは炭素数2〜30の2〜6価の有機基を示す。Eは同じでも異なっていてもよく、OR、SO、CONR、COOR、SONRから選ばれる。RおよびRは水素原子または炭素数1〜10の1価の炭化水素基を示す。XおよびZはCO、N、NH、O、Sから選ばれ、YはCまたはNを表している。Z−Y間の結合は、単結合または2重結合である。rおよびsは0〜4の整数、qは0〜2の整数を示す。ただし、r+s>0である。
Figure 2007016214
は炭素数1〜6の1価の炭化水素基を示す。R10は同じでも異なっていてもよく、CHOR30(R30は炭素数1〜6の有機基)を示す。R11は水素原子、メチル基またはエチル基を示す。R12〜R29は、水素原子、炭素数1〜20の有機基、Cl、Br、I、Fまたは炭素数1〜20のフルオロ置換有機基を示す。uは2〜4の整数を示す。
本発明に用いられる(a)成分のうち、一般式(1)で表される構造単位を有する樹脂は、主鎖にアミド結合を有したものであり、ポリイミド前駆体であるポリアミド酸、ポリアミド酸エステル、ポリベンゾオキサゾール前駆体となり得るポリヒドロキシアミド、ポリアミノアミド、ポリアミド、ポリアミドイミドなどを挙げることができるが、これら以外でも一般式(1)の構造単位を有するものであれば良い。これらの中でも、アルカリ現像性の観点から、ポリアミド酸、ポリアミド酸エステル、ポリヒドロキシアミドなどが好ましく用いられる。より好ましく用いられるものはポリアミド酸およびポリアミド酸エステルである。これらの樹脂は250℃以下での低温焼成においてもイミド環が十分に形成されるため、低温焼成における耐薬品性がより向上する。
また、一般式(1)で表される構造単位に代え、あるいは併用して一般式(2)で表される構造単位を有する樹脂を用いることもできる。一般式(2)で表される構造単位を有する樹脂としては、主鎖構造内にイミド環、オキサゾール環、イミダゾール環、チアゾール環などの環状構造を有する樹脂を挙げることができる。具体的には、ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリベンゾイミダゾール、ポリベンズチアゾールなどを挙げることができる。
一般式(1)または(2)で表される構造単位はそれぞれを単独で用いても良いし、複数を混合、あるいは共重合して用いても良い。本発明における(a)成分の樹脂は、一般式(1)または(2)で表される構造単位を10〜100000有するものが好ましい。
本発明に好ましく用いられるポリイミドは、テトラカルボン酸、対応するテトラカルボン酸二無水物、テトラカルボン酸ジエステルジクロリドなどとジアミン、対応するジイソシアネート化合物、トリメチルシリル化ジアミンを反応させて得ることができる。ポリイミドは、一般にテトラカルボン酸二無水物とジアミンを反応させて得られるポリイミド前駆体の1つであるポリアミド酸を、加熱あるいは酸や塩基などの化学処理で脱水閉環することで得ることができる。本発明ではポリアミド酸、ポリイミドが使用できるだけでなく、他のポリイミド前駆体であるポリアミド酸エステル、ポリアミド酸アミド、ポリイソイミドなども使用することができる。
本発明に好ましく用いられるポリベンゾオキサゾールは、ビスアミノフェノールとジカルボン酸、対応するジカルボン酸クロリド、ジカルボン酸活性エステルなどを反応させて得ることができる。一般にはビスアミノフェノール化合物とジカルボン酸を反応させて得られるポリベンゾオキサゾール前駆体の1つであるポリヒドロキシアミドを、加熱あるいは無水リン酸、塩基、カルボジイミド化合物などの化学処理で脱水閉環することでポリベンゾオキサゾールを得ることができる。
ポリベンゾチアゾールは、ビスアミノチオフェノールとジカルボン酸、対応するジカルボン酸クロリド、ジカルボン酸活性エステルなどを反応させて得ることができる。一般にはビスアミノチオフェノール化合物とジカルボン酸を反応させて得られるポリベンゾチアゾール前駆体の1つであるポリチオヒドロキシアミドを、加熱あるいは無水リン酸、塩基、カルボジイミド化合物などの化学処理で脱水閉環することでポリベンゾチアゾールを得ることができる。
ポリベンゾイミダゾールは、テトラアミンとジカルボン酸、対応するジカルボン酸クロリド、ジカルボン酸活性エステルなどを反応させて得ることができる。一般にはビスアミノフェノール化合物とジカルボン酸を反応させて得られるポリベンゾイミダゾール前駆体の1つであるポリアミノアミドを、加熱あるいは無水リン酸、塩基、カルボジイミド化合物などの化学処理で脱水閉環することでポリベンゾイミダゾールを得ることができる。
一般式(1)のRは炭素数2〜30の2〜6価の有機基を示し、芳香族環および/または脂肪族環を有するものが好ましい。
一般式(1)の−CO−R(A)−CO−を構成する酸成分としては、ジカルボン酸の例としてテレフタル酸、イソフタル酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ビス(カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビフェニルジカルボン酸、ベンゾフェノンジカルボン酸、トリフェニルジカルボン酸など、トリカルボン酸の例としてトリメリット酸、トリメシン酸、ジフェニルエーテルトリカルボン酸、ビフェニルトリカルボン酸などがあり、テトラカルボン酸の例としては、ピロメリット酸、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸、2,3,5,6−ピリジンテトラカルボン酸、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸などの芳香族テトラカルボン酸や、ブタンテトラカルボン酸、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸などの脂肪族のテトラカルボン酸などを挙げることができる。これらのうち、トリカルボン酸、テトラカルボン酸では1つまたは2つのカルボキシル基が一般式(1)におけるA基に相当する。また、上に例示したジカルボン酸、トリカルボン酸、テトラカルボン酸を、一般式(1)におけるA基、好ましくは水酸基やスルホン酸基、スルホン酸アミド基、スルホン酸エステル基などで1〜4個置換したものを用いることがより好ましい。これらの酸は、そのまま、あるいは酸無水物、活性エステルとして、単独又は2種以上を組み合わせて使用できる。
一般式(1)のRは炭素数2〜30の2〜6価の有機基を示し、芳香族環および/または脂肪族環を有するものが好ましい。
一般式(1)の−NH−R(A)−NH−を構成するジアミン成分の例としては、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)メチレン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ)ビフェニル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレンなどのヒドロキシル基含有ジアミン、3,5−ジアミノ安息香酸、3−カルボキシ−4,4’−ジアミノジフェニルエーテルなどのカルボキシル基含有ジアミン、3−スルホン酸−4,4’−ジアミノジフェニルエーテルなどのスルホン酸含有ジアミン、ジチオヒドロキシフェニレンジアミンなどを挙げることができる。
さらに、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルヒド、4,4’−ジアミノジフェニルスルヒド、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、ベンジン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、1,5−ナフタレンジアミン、2,6−ナフタレンジアミン、ビス(4−アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビス(3−アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}エーテル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジエチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’,3,3’−テトラメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’,4,4’−テトラメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジ(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニル、あるいはこれらの芳香族環にアルキル基やハロゲン原子で置換した化合物を挙げることができる。また、脂肪族のシクロヘキシルジアミン、メチレンビスシクロヘキシルアミンなどを全ジアミン成分の0〜50モル%使用しても良い。さらにこれらのジアミンは、メチル基、エチル基などの炭素数1〜10の1価の基、トリフルオロメチル基などの炭素数1〜10のフルオロアルキル基、F、Cl、Br、Iなどの基で置換されていても良い。これらのジアミンは、ジアミンとして、または対応するジイソシアネート化合物、トリメチルシリル化ジアミンとして、単独又は2種以上を組み合わせて使用できる。耐熱性が要求される用途では、芳香族ジアミンをジアミン全体の50モル%以上使用することが好ましい。
一般式(1)において、AはOR、SO、CONR、COOR、SONRから選ばれる基を示す。RおよびRは水素原子または炭素数1〜20の1価の炭化水素基を示す。Aとして特に好ましいものは水酸基である。
本発明において一般式(2)で表される樹脂は、ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリベンゾイミダゾール、ポリベンゾチアゾールなどの環状構造を有する樹脂を表している。一般式(2)のRは炭素数2〜30の4〜8価の有機基を示し、芳香族環を1〜2個有するものが好ましい。一般式(2)のRの構造としてより好ましいものは次のような構造、またはこれらの一部を炭素数1〜20のアルキル基、フルオロアルキル基、アルコキシル基、エステル基、ニトロ基、シアノ基、フッ素原子、塩素原子により1〜4個置換した構造が挙げられる。
Figure 2007016214
一般式(2)のRは炭素数2〜30の2〜6価の有機基を示し、芳香族環を1〜4個有するものが好ましい。一般式(2)のR−(E)の構造として好ましいものは、次に示す構造、またはこれらの一部を炭素数1〜20のアルキル基、フルオロアルキル基、アルコキシル基、エステル基、ニトロ基、シアノ基、フッ素原子、塩素原子により1〜4個置換した構造が挙げられる。
Figure 2007016214
また、次に示す構造も挙げられる。
Figure 2007016214
Jは直接結合、−COO−、−CONH−、−CH−、−C−、−O−、−C−、−SO−、−S−、−Si(CH−、−O−Si(CH−O−、−C−、−C−O−C−、−C−C−C−または−C−C−C−を示す。
一般式(2)においてEはOR、SO、CONR、COOR、SONRから選ばれる基を示す。RおよびRは水素または炭素数1〜10の1価の炭化水素基を示す。なかでも、Eは水酸基、カルボキシル基、エステル基、スルホン酸基、スルホン酸アミド基、スルホン酸エステル基が好ましい。
一般式(2)のXおよびZは、CO、N、NH、O、Sから選ばれる。Yは、NまたはCであり、YがCの時、X−YかY−Zのどちらか1つの結合は2重結合になる。qは0〜2の整数を表し、特に好ましいものはq=0である。
また、これらの樹脂の末端を水酸基、カルボキシル基、スルホン酸基およびチオール基からなる群より選ばれた官能基を有するモノアミンにより封止することで、樹脂のアルカリ水溶液に対する溶解速度を好ましい範囲に調整することができる。
このようなモノアミンの例としては、アニリン、ナフチルアミン、アミノピリジンなど、フェノール性水酸基を有した、3−アミノ−4,6−ジヒドロキシピリミジン、2−アミノフェノール、3−アミノフェノール、4−アミノフェノール、5−アミノ−8−ヒドロキシキノリン、4−アミノ−8−ヒドロキシキノリン、1−ヒドロキシ−8−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−7−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−6−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−5−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−4−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−3−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−2−アミノナフタレン、1−アミノ−7−ヒドロキシナフタレン、2−ヒドロキシ−7−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−6−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−5−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−4−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−3−アミノナフタレン、1−アミノ−2−ヒドロキシナフタレンなど、カルボキシル基を有した、1−カルボキシ−8−アミノナフタレン、1−カルボキシ−7−アミノナフタレン、1−カルボキシ−6−アミノナフタレン、1−カルボキシ−5−アミノナフタレン、1−カルボキシ−4−アミノナフタレン、1−カルボキシ−3−アミノナフタレン、1−カルボキシ−2−アミノナフタレン、1−アミノ−7−カルボキシナフタレン、2−カルボキシ−7−アミノナフタレン、2−カルボキシ−6−アミノナフタレン、2−カルボキシ−5−アミノナフタレン、2−カルボキシ−4−アミノナフタレン、2−カルボキシ−3−アミノナフタレン、1−アミノ−2−カルボキシナフタレン、2−アミノニコチン酸、4−アミノニコチン酸、5−アミノニコチン酸、6−アミノニコチン酸、4−アミノサリチル酸、5−アミノサリチル酸、6−アミノサリチル酸、3−アミノ−o−トルイック酸、アメライド、2−アミノ安息香酸、3−アミノ安息香酸、4−アミノ安息香酸、2−アミノベンゼンスルホン酸、3−アミノベンゼンスルホン酸、4−アミノベンゼンスルホン酸など、チオール基を有した、5−アミノ−8−メルカプトキノリン、4−アミノ−8−メルカプトキノリン、1−メルカプト−8−アミノナフタレン、1−メルカプト−7−アミノナフタレン、1−メルカプト−6−アミノナフタレン、1−メルカプト−5−アミノナフタレン、1−メルカプト−4−アミノナフタレン、1−メルカプト−3−アミノナフタレン、1−メルカプト−2−アミノナフタレン、1−アミノ−7−メルカプトナフタレン、2−メルカプト−7−アミノナフタレン、2−メルカプト−6−アミノナフタレン、2−メルカプト−5−アミノナフタレン、2−メルカプト−4−アミノナフタレン、2−メルカプト−3−アミノナフタレン、1−アミノ−2−メルカプトナフタレン、3−アミノ−4,6−ジメルカプトピリミジン、2−アミノチオフェノール、3−アミノチオフェノール、4−アミノチオフェノールなどが挙げられる。
これらのうち、5−アミノ−8−ヒドロキシキノリン、1−ヒドロキシ−7−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−6−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−5−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−4−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−7−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−6−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−5−アミノナフタレン、1−カルボキシ−7−アミノナフタレン、1−カルボキシ−6−アミノナフタレン、1−カルボキシ−5−アミノナフタレン、2−カルボキシ−7−アミノナフタレン、2−カルボキシ−6−アミノナフタレン、2−カルボキシ−5−アミノナフタレン、2−アミノ安息香酸、3−アミノ安息香酸、4−アミノ安息香酸、4−アミノサリチル酸、5−アミノサリチル酸、6−アミノサリチル酸、2−アミノベンゼンスルホン酸、3−アミノベンゼンスルホン酸、4−アミノベンゼンスルホン酸、3−アミノ−4,6−ジヒドロキシピリミジン、2−アミノフェノール、3−アミノフェノール、4−アミノフェノール、2−アミノチオフェノール、3−アミノチオフェノール、4−アミノチオフェノールなどが親水性基があるため好ましく使用される。これらのモノアミンは、単独又は2種以上を組み合わせて使用できる。
また、樹脂の末端を酸無水物、酸クロリド、モノカルボン酸で封止することで、アルカリ水溶液に対する溶解速度を好ましい範囲に調整することができる。
このような酸無水物、酸クロリド、モノカルボン酸の例としては、無水フタル酸、無水マレイン酸、ナジック酸、シクロヘキサンジカルボン酸無水物、3−ヒドロキシフタル酸無水物などの酸無水物、2−カルボキシフェノール、3−カルボキシフェノール、4−カルボキシフェノール、2−カルボキシチオフェノール、3−カルボキシチオフェノール、4−カルボキシチオフェノール、1−ヒドロキシ−8−カルボキシナフタレン、1−ヒドロキシ−7−カルボキシナフタレン、1−ヒドロキシ−6−カルボキシナフタレン、1−ヒドロキシ−5−カルボキシナフタレン、1−ヒドロキシ−4−カルボキシナフタレン、1−ヒドロキシ−3−カルボキシナフタレン、1−ヒドロキシ−2−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−8−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−7−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−6−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−5−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−4−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−3−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−2−カルボキシナフタレン、2−カルボキシベンゼンスルホン酸、3−カルボキシベンゼンスルホン酸、4−カルボキシベンゼンスルホン酸などのモノカルボン酸類及びこれらのカルボキシル基が酸クロリド化したモノ酸クロリド化合物及び、テレフタル酸、フタル酸、マレイン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、3−ヒドロキシフタル酸、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸、1,2−ジカルボキシナフタレン、1,3−ジカルボキシナフタレン、1,4−ジカルボキシナフタレン、1,5−ジカルボキシナフタレン、1,6−ジカルボキシナフタレン、1,7−ジカルボキシナフタレン、1,8−ジカルボキシナフタレン、2,3−ジカルボキシナフタレン、2,6−ジカルボキシナフタレン、2,7−ジカルボキシナフタレンなどのジカルボン酸類のモノカルボキシル基だけが酸クロリド化したモノ酸クロリド化合物、モノ酸クロリド化合物とN−ヒドロキシベンゾトリアゾールやN−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミドとの反応により得られる活性エステル化合物などが挙げられる。
これらのうち、無水フタル酸、無水マレイン酸、ナジック酸、シクロヘキサンジカルボン酸無水物、3−ヒドロキシフタル酸無水物などの酸無水物、3−カルボキシフェノール、4−カルボキシフェノール、3−カルボキシチオフェノール、4−カルボキシチオフェノール、1−ヒドロキシ−7−カルボキシナフタレン、1−ヒドロキシ−6−カルボキシナフタレン、1−ヒドロキシ−5−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−7−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−6−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−5−カルボキシナフタレン、3−カルボキシベンゼンスルホン酸、4−カルボキシベンゼンスルホン酸などのモノカルボン酸類及びこれらのカルボキシル基が酸クロリド化したモノ酸クロリド化合物及びテレフタル酸、フタル酸、マレイン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、1,5−ジカルボキシナフタレン、1,6−ジカルボキシナフタレン、1,7−ジカルボキシナフタレン、2,6−ジカルボキシナフタレンなどのジカルボン酸類のモノカルボキシル基だけが酸クロリド化したモノ酸クロリド化合物、モノ酸クロリド化合物とN−ヒドロキシベンゾトリアゾールやN−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミドとの反応により得られる活性エステル化合物が好ましく使用される。これらは、単独又は2種以上を組み合わせて使用できる。
上記したモノアミン、酸無水物、酸クロリド、モノカルボン酸などの末端封止剤の含有量は、樹脂全体の0.1〜60モル%の範囲が好ましく、特に好ましくは5〜50モル%である。このような範囲とすることで、樹脂組成物を塗布する際の溶液の粘性が適度で、かつ優れた膜物性を有した樹脂組成物を得ることができる。
樹脂中に導入された末端封止剤は、以下の方法で容易に検出できる。例えば、末端封止剤が導入された樹脂を、酸性溶液に溶解し、樹脂の構成単位であるアミン成分と酸無水成分に分解し、これをガスクロマトグラフィー(GC)や、NMR測定することにより、末端封止剤を容易に検出できる。これとは別に、末端封止剤が導入された樹脂を直接、熱分解ガスクロクロマトグラフ(PGC)や赤外スペクトル及び13CNMRスペクトル測定で検出することが可能である。
本発明に用いられる一般式(1)または(2)で表される構造単位を有する樹脂に、さらにトリメトキシアミノプロピルシラン、トリメトキシエポキシシラン、トリメトキシビニルシラン、トリメトキシチオールプロピルシランなどのシランカップリング剤を混合することで、基板に対する接着性を高めるとともに、洗浄などに用いられる酸素プラズマ、UVオゾン処理に対する耐性を高めることができる。あるいは、酸二無水物成分として、ジメチルシランジフタル酸、1,3−ビス(フタル酸)テトラメチルジシロキサンなどのシリコン原子含有テトラカルボン酸の二無水物を全酸二無水物成分の1〜30モル%共重合するか、ジアミン成分として、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、1,3−ビス(4−アニリノ)テトラメチルジシロキサンなどのシリコン原子含有ジアミンを全ジアミン成分の1〜30モル%共重合することによっても、基板に対する接着性を高めるとともに、洗浄などに用いられる酸素プラズマ、UVオゾン処理に対する耐性を高めることができる。
本発明の樹脂組成物は、(b)一般式(3)で表される熱架橋剤を含有する。かかる熱架橋剤は従来公知の尿素・メラミン系熱架橋剤に比べて架橋反応温度が高く、かつ架橋反応性が高いため、パターン加工時のプリベーク工程での架橋反応を防ぐことができ、かつ、得られる硬化膜の耐薬品性を向上させることができる。特に、250℃以下の低温で焼成した場合にも、十分な耐薬品性を有する硬化膜を得ることができる。また、プリベーク工程での架橋反応を防ぐことができるため、感光性樹脂組成物とした場合に、パターン加工時に高い感度を有する。本発明において、一般式(3)で表される熱架橋剤は、未置換のものや多量化したものなどが混入すると、樹脂組成物の架橋反応が十分進まない場合がある。このため、一般式(3)で表される化合物の純度は、80%以上であることが好ましく、95%以上であるとより好ましい。純度が80%以上であれば、樹脂組成物の架橋反応を十分に行い、吸水性基となる未反応基を少なくすることができるため、樹脂組成物の吸水性を小さくすることができる。高純度の熱架橋剤を得るためには、再結晶、蒸留などを行い、目的物だけを集める方法などがある。熱架橋剤の純度は液体クロマトグラフィー法により求めることができる。
一般式(3)中、Rは炭素数1〜6の炭化水素基、R10は、CHOR30(R30は水素原子または炭素数1〜6の有機基)を表している。適度な反応性を残し、安定であることから、R30は炭素数1〜4の炭化水素基が好ましく、特にメチル基、エチル基であることが好ましい。R11は水素原子、メチル基またはエチル基、R12〜R29は、水素原子、炭素数1〜20の有機基、Cl、Br、I、Fまたは炭素数1〜20のフルオロ置換有機基を示す。uは2〜4の整数を示し、3または4がより好ましい。uが3以上になると硬化膜の架橋密度が高くなり、耐薬品性がより向上するため好ましい。
一般式(3)で表される熱架橋剤として本発明に好ましく用いられる化合物の一例を下記に示す。
Figure 2007016214
Figure 2007016214
(b)一般式(3)で表される熱架橋剤の含有量は、(a)成分の樹脂100重量部に対して10〜100重量部である。(b)成分の含有量が10重量部より少ないと十分な耐薬品性が得られない。また、100重量部より多いと、膜が脆くなり、吸水率が増加し、組成物の安定性が悪化するので好ましくない。好ましくは15重量部以上、より好ましくは40重量部以上であり、好ましくは90重量部以下、より好ましくは80重量部以下である。
本発明の樹脂組成物に、光酸発生剤や、光重合開始剤を添加し、感光性樹脂組成物にすることもできる。
本発明の樹脂組成物に(c)成分として光酸発生剤を用いることもできる。光酸発生剤は、キノンジアジド化合物、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、ヨードニウム塩などがある。
キノンジアジド化合物は、ポリヒドロキシ化合物にキノンジアジドのスルホン酸がエステルで結合したもの、ポリアミノ化合物にキノンジアジドのスルホン酸がスルホンアミド結合したもの、ポリヒドロキシポリアミノ化合物にキノンジアジドのスルホン酸がエステル結合および/またはスルホンアミド結合したものなどが挙げられる。これらポリヒドロキシ化合物やポリアミノ化合物の全ての官能基がキノンジアジドで置換されていなくても良いが、官能基全体の50モル%以上がキノンジアジドで置換されていることが好ましい。50モル%以上置換されているキノンジアジド化合物を使用することで、キノンジアジド化合物のアルカリ水溶液に対する親和性が低下し、未露光部の樹脂組成物のアルカリ水溶液に対する溶解性を大きく低下させるとともに、露光によりキノンジアジドスルホニル基がインデンカルボン酸に変化し、露光部の樹脂組成物のアルカリ水溶液に対する大きな溶解速度を得ることができ、結果として組成物の露光部と未露光部の溶解速度比を大きくとれ、優れたパターンを得ることができる。このようなキノンジアジド化合物を用いることで、一般的な紫外線である水銀灯のi線(365nm)、h線(405nm)、g線(436nm)に感光するポジ型の感光性樹脂前駆体組成物を得ることができる。(c)光酸発生剤は2種以上使用することが好ましい。光酸発生剤を2種以上用いることで、より露光部と未露光部の溶解速度の比を大きく取ることができ、この結果、高感度な感光性樹脂組成物を得ることができる。
ポリヒドロキシ化合物としては、Bis−Z、BisP−EZ、TekP−4HBPA、TrisP−HAP、TrisP−PA、TrisP−SA、TrisOCR−PA、BisOCHP−Z、BisP−MZ、BisP−PZ、BisP−IPZ、BisOCP−IPZ、BisP−CP、BisRS−2P、BisRS−3P、BisP−OCHP、メチレントリス−FR−CR、BisRS−26X、DML−MBPC、DML−MBOC、DML−OCHP、DML−PCHP、DML−PC、DML−PTBP、DML−34X、DML−EP、DML−POP、ジメチロール−BisOC−P、DML−PFP、DML−PSBP、DML−MTrisPC、TriML−P、TriML−35XL、TML−BP、TML−HQ、TML−pp−BPF、TML−BPA、TMOM−BP、HML−TPPHBA、HML−TPHAP(以上、商品名、本州化学工業(株)製)、BIR−OC、BIP−PC、BIR−PC、BIR−PTBP、BIR−PCHP、BIP−BIOC−F、4PC、BIR−BIPC−F、TEP−BIP−A、46DMOC、46DMOEP、TM−BIP−A(以上、商品名、旭有機材工業(株)製)、2,6−ジメトキシメチル−4−t−ブチルフェノール、2,6−ジメトキシメチル−p−クレゾール、2,6−ジアセトキシメチル−p−クレゾール、ナフトール、テトラヒドロキシベンゾフェノン、没食子酸メチルエステル、ビスフェノールA、ビスフェノールE、メチレンビスフェノール、BisP−AP(商品名、本州化学工業(株)製)などが挙げられるが、これらに限定されない。
ポリアミノ化合物としては、1,4−フェニレンジアミン、1,3−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド等が挙げられるが、これらに限定されない。
また、ポリヒドロキシポリアミノ化合物としては、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、3,3’−ジヒドロキシベンジジン等が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明において、キノンジアジドは5−ナフトキノンジアジドスルホニル基、4−ナフトキノンジアジドスルホニル基のいずれも好ましく用いられる。4−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物は水銀灯のi線領域に吸収を持っており、i線露光に適している。5−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物は水銀灯のg線領域まで吸収が伸びており、g線露光に適している。本発明においては、露光する波長によって4−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物、5−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物を選択することが好ましい。また、同一分子中に4−ナフトキノンジアジドスルホニル基、5−ナフトキノンジアジドスルホニル基を併用した、ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物を得ることもできるし、4−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物と5−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物を併用することもできる。
また、キノンジアジド化合物の分子量は、熱処理により得られる膜の耐熱性、機械特性、接着性の点から、好ましくは300〜3000、さらに好ましくは350〜1500である。
本発明に用いられるキノンジアジド化合物は、特定のフェノール化合物から、次の方法により合成される。例えば5−ナフトキノンジアジドスルホニルクロライドとフェノール化合物をトリエチルアミン存在下で反応させる方法などがある。フェノール化合物の合成方法は、酸触媒下で、α−(ヒドロキシフェニル)スチレン誘導体を多価フェノール化合物と反応させる方法などがある。
また、必要に応じて感光性樹脂組成物のアルカリ現像性を補う目的で、上記ポリヒドロキシ化合物またはポリヒドロキシポリアミノ化合物をナフトキノンジアジドでエステル化せずにそのまま用いても構わない。このポリヒドロキシ化合物およびポリヒドロキシポリアミノ化合物を含有することで、得られる樹脂組成物は、露光前はアルカリ現像液にほとんど溶解せず、露光すると容易にアルカリ現像液に溶解するため、現像による膜減りが少なく、かつ短時間で現像が容易になる。この場合、ポリヒドロキシ化合物またはポリヒドロキシポリアミノ化合物の含有量は、(a)成分の樹脂100重量部に対して、好ましくは1重量部以上、より好ましくは3重量部以上であり、好ましくは50重量部以下、より好ましくは40重量部以下である。
本発明の(c)成分として用いる光酸発生剤のうち、露光によって発生した酸成分を適度に安定化させる光酸発生剤としては、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩が好ましい。本発明の樹脂組成物にリン等が残存することは環境上好ましくなく、また膜の色調も考慮する必要があることから、これらの中ではスルホニウム塩が好ましく用いられる。スルホニウム塩のうち、一般式(4)〜(6)で表される構造が好ましく用いられる。
Figure 2007016214
一般式(4)〜(6)中、R31〜R33はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、炭素数1〜20の1価の有機基を示す。R34およびR35は単結合または炭素数1〜20の2価の有機基を示す。AAはR36SO 、R36COO、SbF から選ばれるアニオン部を示す。R36は炭素数1〜20の有機基を示す。
一般式(4)で表されるスルホニウム塩の具体例を下記に示すが、これらに限定されない。
Figure 2007016214
一般式(5)で表されるスルホニウム塩の具体例を下記に示すが、これらに限定されない。
Figure 2007016214
一般式(6)で表されるスルホニウム塩の具体例を下記に示すが、これらに限定されない。
Figure 2007016214
本発明の樹脂組成物に(c)成分として光酸発生剤を加えることで、光照射部に酸が発生し、光照射部のアルカリ水溶液に対する溶解性が増大することで、光照射部が溶解するポジ型のレリーフパターンを得ることができる。また、光酸発生剤とエポキシ化合物を加えることで、光線照射部に発生した酸がエポキシ化合物の反応を促進し、光照射部が不溶化するネガ型のレリーフパターンを得ることができる。
本発明において、(c)成分として用いられる光酸発生剤の含有量は、(a)成分の樹脂100重量部に対して、好ましくは0.01〜50重量部である。このうち、キノンジアジド化合物は3〜40重量部の範囲が好ましい。また、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩から選ばれる化合物の総量は0.05〜40重量部の範囲が好ましく、さらに0.5〜20重量部の範囲が好ましい。(c)成分の含有量をこの範囲とすることにより、より高感度化を図ることができる。さらに増感剤などを必要に応じて含有することもできる。
本発明の感光性樹脂組成物に、(d)光重合開始剤0.1〜20重量部と(e)エチレン結合性不飽和結合を2個以上有する化合物1〜100重量部、より好ましくは5〜50重量部を含有することもできる。
本発明において好ましく用いられる(d)光重合開始剤としては、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、ビス(ジエチルアミノフェニル)ケトン、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、ミヒラーズケトン、4−フェニルベンゾフェノン、4,4−ジクロロベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルサルファイド、アルキル化ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−N,N−ジメチル−N−[2−(1−オキソ−2−プロペニルオキシ)エチル]ベンゼンメタナミニウムブロミド、(4−ベンゾイルベンジル)トリメチルアンモニウムクロリド、2−ヒドロキシ−3−(4−ベンゾイルフェノキシ)−N,N,N−トリメチル−1−プロペンアミニウムクロリド一水塩、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、2−ヒドロキシ−3−(3,4−ジメチル−9−オキソ−9H−チオキサンテン−2−イロキシ)−N,N,N−トリメチル−1−プロパナミニウムクロリド、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルホスフィンオキサイド、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2−ビイミダゾール、10−ブチル−2−クロロアクリドン、2−エチルアンスラキノン、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、メチルフェニルグリオキシエステル、η5−シクロペンタジエニル−η6−クメニル−アイアン(1+)−ヘキサフルオロフォスフェイト(1−)、ジフェニルスルフィド誘導体、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム、4,4−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、4−ベンゾイル−4−メチルフェニルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノン、2,3−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニル−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、p−t−ブチルジクロロアセトフェノン、ベンジルメトキシエチルアセタール、アントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、2−アミノアントラキノン、β−クロルアントラキノン、アントロン、ベンズアントロン、ジベンズスベロン、メチレンアントロン、4−アジドベンザルアセトフェノン、2,6−ビス(p−アジドベンジリデン)シクロヘキサン、2,6−ビス(p−アジドベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン、2−フェニル−1,2−ブタジオン−2−(o−メトキシカルボニル)オキシム、1,3−ジフェニルプロパントリオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−ブタンジオン−2−(o−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−ベンゾイル)オキシム、ビス(α−イソニトロソプロピオフェノンオキシム)イソフタル、1,2−オクタンジオン−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−2−(o−ベンゾイルオキシム)、ナフタレンスルフォニルクロライド、キノリンスルホニルクロライド、N−フェニルチオアクリドン、4,4−アゾビスイソブチロニトリル、ベンズチアゾールジスルフィド、トリフェニルホスフィン、四臭素化炭素、トリブロモフェニルスルホン、過酸化ベンゾイルおよびエオシン、メチレンブルーなどの光還元性の色素とアスコルビン酸、トリエタノールアミンなどの還元剤の組み合わせなどが挙げられる。本発明では、これらを1種または2種以上使用することができる。
本発明において好ましく用いられる(e)エチレン結合性不飽和結合を2個以上有する化合物として、アクリルモノマー類を挙げることができる。
このようなアクリルモノマーとしては、エチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジメタクリレート、グリセリンジメタクリレート、トリプロピレングリコールジメタクリレート、ブタンジオールジメタクリレート、グリセリントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、エトキシ化イソシアヌール酸トリアクリレートなどの化合物を挙げることができるが、これ以外の化合物を使用することもできる。
また、溶解性の調整などのためにエチレン性不飽和結合を1個だけ有した化合物を樹脂100重量部に対して1〜50重量部加えても良い。このような化合物の例として、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ジメチルアクリルアミド、ジメチルアミノエチルメタクリレート、アクリロイルモロフォリン、1−ヒドロキシエチルα−クロロアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルα−クロロアクリレート、1−ヒドロキシプロピルメタクリレート、1−ヒドロキシプロピルアクリレート、1−ヒドロキシプロピルα−クロロアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルα−クロロアクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルα−クロロアクリレート、1−ヒドロキシ−1−メチルエチルメタクリレート、1−ヒドロキシ−1−メチルエチルアクリレート、1−ヒドロキシ−1−メチルエチルα−クロロアクリレート、2−ヒドロキシ−1−メチルエチルメタクリレート、2−ヒドロキシ−1−メチルエチルアクリレート、2−ヒドロキシ−1−メチルエチルα−クロロアクリレート、1−ヒドロキシブチルメタクリレート、1−ヒドロキシブチルアクリレート、1−ヒドロキシブチルα−クロロアクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシブチルα−クロロアクリレート、3−ヒドロキシブチルメタクリレート、3−ヒドロキシブチルアクリレート、3−ヒドロキシブチルα−クロロアクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルα−クロロアクリレート、1−ヒドロキシ−1−メチルプロピルメタクリレート、1−ヒドロキシ−1−メチルプロピルアクリレート、1−ヒドロキシ−1−メチルプロピルα−クロロアクリレート、2−ヒドロキシ−1−メチルプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−1−メチルプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−1−メチルプロピルα−クロロアクリレート、1−ヒドロキシ−2−メチルプロピルメタクリレート、1−ヒドロキシ−2−メチルプロピルアクリレート、1−ヒドロキシ−2−メチルプロピルα−クロロアクリレート、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルα−クロロアクリレート、2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチルメタクリレート、2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチルアクリレート、2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチルα−クロロアクリレート、1,2−ジヒドロキシプロピルメタクリレート、1,2−ジヒドロキシプロピルアクリレート、1,2−ジヒドロキシプロピルα−クロロアクリレート、2,3−ジヒドロキシプロピルメタクリレート、2,3−ジヒドロキシプロピルアクリレート、2,3−ジヒドロキシプロピルα−クロロアクリレート、2,3−ジヒドロキシブチルメタクリレート、2,3−ジヒドロキシブチルアクリレート、2,3−ジヒドロキシブチルα−クロロアクリレート、p−ヒドロキシスチレン、p−イソプロペニルフェノール、フェネチルメタクリレート、フェネチルアクリレート、フェネチルα−クロロアクリレート、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、α−クロロアクリル酸、クロトン酸、4−ペンテン酸、5−ヘキセン酸、6−ヘプテン酸、7−オクテン酸、8−ノナン酸、9−デカン酸、10−ウンデシレン酸、ブラシジン酸、リシノール酸、2−(メタクリロイロキシ)エチルイソシアネート、2−(アクリロイロキシ)エチルイソシアネート、2−(α−クロロアクリロイロキシ)エチルイソシアネートなどを挙げることができるが、これ以外のものも使用できる。
本発明の樹脂組成物には、(f)フィラーを含有することが好ましい。(f)フィラーを含有することにより、硬化膜の耐薬品性をより向上させる作用がある。また、特に回路基板用のソルダーレジスト用途において、スクリーン印刷による塗布・乾燥工程でチクソ性を発現し、パターン形状を保持する効果がある。さらに、熱硬化時の収縮を抑制する効果も奏する。
本発明に用いられる(f)フィラーとしては、例えば、絶縁性フィラーの例としては炭酸カルシウム、シリカ、アルミナ、窒化アルミ、酸化チタン、シリカ−酸化チタン複合粒子等が、導電性フィラーの例としては金、銀、銅、ニッケル、アルミニウム、カーボン等が挙げられる。用途によりこれらを複数種含有してもよいが、信頼性、コストの点から、絶縁性フィラーの場合は、シリカ、酸化チタン、シリカ−酸化チタン複合粒子が、導電性フィラーの場合は銀が好ましい。その含有量は、(a)成分100重量部に対して2重量部以上が好ましく、5重量部以上がより好ましい。2重量部以上とすることで耐湿性を向上することができる。また、1000重量部以下が好ましく、500重量部以下がより好ましい。1000重量部以下とすることで製品粘度の過度の上昇を防ぎ、良好な作業性を得ることができる。また、フィラーは、数平均粒子径が10μm以下であることが好ましく、2μm以下であることがより好ましい。数平均粒子径を10μm以下とすることで、流動性を維持し、塗布を容易にすることができる。また、異なる数平均粒子径のフィラーを2種類以上用いることも、チクソ性付与、応力緩和の観点から好ましい。
また、(f)フィラーとして数平均粒子径100nm以下の粒子、いわゆるナノ粒子を用いることで、光の透過率を維持しつつ屈折率等の物性をコントロールすることが可能となるため好ましい。特に、高屈折率のナノ粒子を用いることで、高い透過率と高い屈折率を同時に発現することができる。このようなナノ粒子を含有する樹脂組成物は、固体撮像素子のオンチップマイクロレンズや各種ディスプレイ・固体撮像素子用平坦化膜等の低温硬化性光学薄膜として好適に用いることできる。上記目的に好適な粒子として、シリカ粒子、酸化アルミニウム粒子、酸化スズ−酸化アルミニウム複合粒子、酸化ケイ素−酸化アルミニウム複合粒子、酸化ジルコニウム−酸化アルミニウム複合粒子、酸化スズ−酸化ケイ素複合粒子、酸化ジルコニウム−酸化ケイ素複合粒子、酸化スズ粒子、酸化ジルコニウム−酸化スズ複合粒子、酸化チタン粒子、酸化スズ−酸化チタン複合粒子、酸化ケイ素−酸化チタン複合粒子、酸化ジルコニウム−酸化チタン複合粒子、ジルコニウム錯体、酸化ジルコニウム粒子等が挙げられる。これらのうちより好ましいものとして、酸化スズ−酸化アルミニウム複合粒子、酸化ジルコニウム−酸化アルミニウム複合粒子、酸化ジルコニウム−酸化ケイ素複合粒子、酸化スズ粒子、酸化ジルコニウム−酸化スズ複合粒子、酸化チタン粒子、酸化スズ−酸化チタン複合粒子、酸化ケイ素−酸化チタン複合粒子、酸化ジルコニウム−酸化チタン複合粒子、酸化ジルコニウム粒子等を挙げることができる。特に酸化チタン粒子については、その表面を他の物質で覆うことで光触媒反応を低下させ、膜の安定性を向上できる。上記粒子は粉末状であってもゾル状であってもよいが、分散の容易さ等の点からゾル状であることがより好ましい。フィラーとしてナノ粒子を用いる場合の数平均粒子径は、透過率の観点から50nm以下であることが好ましく、30nm以下であることがより好ましい。
フィラーおよびナノ粒子の平均粒子径は、ガス吸着法や動的光散乱法、X線小角散乱法、走査型電子顕微鏡、透過型電子顕微鏡により粒子径を直接測定する方法などに測定することができる。これら測定法において得られる粒子径は、体積平均や質量平均などである場合もあるが、粒子形状を球形と仮定することで数平均分子量に換算することができる。
これらナノ粒子の含有量は、(a)成分100重量部に対して1000重量部以下であることが好ましく、500重量部以下であることがより好ましい。市販されているナノ粒子としては、酸化スズ−酸化チタン複合粒子ゾルである”オプトレイクTR−502”、”オプトレイクTR−504”、酸化ケイ素−酸化チタン複合粒子ゾルである”オプトレイクTR−503”、”オプトレイクTR−513”、”オプトレイクTR−520”、酸化チタン粒子ゾルである”オプトレイクTR−505”((以上、商品名、触媒化成工業(株)製)、酸化ジルコニウム粒子ゾル((株)高純度化学研究所製)、酸化スズ−酸化ジルコニウム複合粒子ゾル(触媒化成工業(株)製)、酸化スズ粒子ゾル((株)高純度化学研究所製)等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物は、(g)2級の芳香族アミンと、アルコキシ基を有するケイ素原子とを含む化合物を含有することが好ましい。このような化合物を(a)成分の樹脂100重量部に対して0.01〜100重量部含有する感光性樹脂組成物は、感光成分である光酸発生剤に悪影響を与えることなく、シリコン基板、セラミック、金属などの基材との接着性を高めることができるとともに、結果として現像後の基材との接着性を向上させる効果がある。このような化合物としては、芳香族アミン化合物とアルコキシ基含有ケイ素化合物を反応させて得られる化合物を挙げることができる。(g)成分の化合物は、2級の芳香族アミンと、アルコキシ基を有するケイ素原子とを含むものであればいずれのものでも良いが、より好ましくは、下記一般式(7)〜(9)のいずれかに示す化合物が挙げられる。一般式(7)〜(9)のいずれかで表される化合物は、芳香族アミンのアミノ基と反応する基であるエポキシ基、クロロメチル基などを有したアルコキシシラン化合物を反応させることで、芳香族アミンの活性が低下し、ナフトキノンジアジド化合物の分解を促進することなく、基板との接着性のある樹脂組成物を得ることができる。シリコン基板表面にあるシラノール基と、一般式(7)〜(9)のいずれかで表される化合物にある2級のアミノ基は、50〜200℃の低温でも作用し、さらに一般式(7)〜(9)のいずれかで表される化合物にあるアルコキシ基はシリコン基板表面にあるシラノール基とシロキサン結合を形成し得るが、2級のアミノ基の触媒作用により、その結合が促進される。上記の構成にすることによって、シリコン基板との接着力がより大きくなる。また、シリコン系の基板表面としてはシリコンナイトライド、酸化ケイ素、セラミック類なども同様に表面のシラノール基と作用するために同様の効果が得られる。また、鉄、ニッケル、銅、ITOなどの金属面でも表面に形成された金属酸化物の薄層に形成されているOH基(水酸基)と作用するために良好な接着性を得ることができる。また、一般式(7)〜(9)のいずれかで表される化合物において、2級のアミノ基には大きな置換基が結合しているために、アミノ基に弱い感光成分であるナフトキノンジアジドスルホン酸エステルに悪影響を与えない。そのために優れた保存安定性を示すことができる。
Figure 2007016214
上記式中、R37、R43、R47、R48およびR49はそれぞれ、炭素数1〜10の有機基、水酸基、ニトロ基、アミノ基、カルボキシル基から選ばれた基を表す。R38、R39、R40、R44、R45、R46、R53、R54およびR55はそれぞれ、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、アルケニル基、フェニル基、および置換フェニル基から選ばれた基を表す。このうちR38とR40、R44とR46、あるいはR53とR55は、それぞれ結合して脂肪族環状構造を形成していても良い。
41、R42、R50、R51、R52およびR56はそれぞれ、炭素数1〜6のアルキル基、アルケニル基、フェニル基、置換フェニル基、炭素数1〜6のアルコキシ基から選ばれた有機基を表し、R41、R42、R56の少なくとも1つ、およびR50、R51、R52の少なくとも1つは炭素数1〜6のアルコキシ基である。Eは炭素数1〜10のアルキル基、アルキレン基、ニトロ基、水酸基、アルコキシ基、カルボキシル基、炭素数2〜10のエステル基および炭素数2〜10のアミド基から選ばれた基を表す。Eは単結合、フェニル基および−CHO−基から選ばれた基を表す。
、Eは単結合、下記式
Figure 2007016214
から選ばれた基を表す。R57およびR58はそれぞれ、水素、フッ素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のフッ素化アルキル基および炭素数1〜10のアルコキシ基から選ばれた基を表す。i、j、f、hおよびvはそれぞれ1〜4の整数、bは1〜3の整数、dは0〜2の整数、a、c、yおよびwはそれぞれ0〜10の整数、eは1〜4の整数、gおよびhはそれぞれ1〜100の整数を表す。xは1〜3の整数を表す。
一般式(7)で表される化合物は、1個のアミノ基を有した芳香族アミノ化合物と、芳香族アミノ化合物が有するアミノ基と反応する基を有したシランカップリング剤を反応させることで得ることができる。R37およびR43は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロブチル基などのフッ素化アルキル基、水酸基、ニトロ基、カルボキシル基、アミノ基、炭素数2以上10未満のエステル基、炭素数2〜10のアミド基などが挙げられる。これらの中でアルキル基、フッ素化アルキル基、水酸基が好ましい。
47、R48、R49、R53、R54およびR55は、メチル基、エチル基、プロピル基、フェニル基などが好ましい。R41、R42およびR56は、メチル基、エチル基、プロピル基、フェニル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基が好ましく、必ず1つはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基である。Eは水酸基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基、ニトロ基が好ましい。
本発明に好ましく用いられる芳香族アミン化合物は、pKa(水溶液中での解離定数)が3〜9の範囲のものである。pKaが3以上であると基板への接着性が向上し、pKaが9以下であると感光成分の安定性を向上させる。さらに好ましくはpKaが4〜8の範囲である。pKaが3〜9の範囲にある芳香族アミンとしては、アニリン、シアノアニリン、ヒドロキシルアニリン、ニトロアニリン、クロロアニリン、アミノ安息香酸エチル、トリフルオロメチルアニリン、メチルアニリン、ジメチルアニリン、メチルヒドロキシルアニリン、アミノピリジン、メチルアミノピリジン、ジヒロドキシアニリン、ヒドロキシアミノピリジンなどの芳香族アミン類、あるいは、ジアミノベンゼン、トリアミノベンゼン、ジアミノピリジン、トリアミノピリジン、ヒドロキシジアミノベンゼン、ジヒドロキシジアミノベンゼンなどの芳香族多価アミン類を挙げることができる。
これらの芳香族アミン類と、アミノ基と反応する基を有したアルコキシシラン化合物を反応させることにより、(g)成分の化合物を得ることができる。これらのアミノ基と反応する基として好ましいものはエポキシ基、クロロメチル基などを挙げることができる。このようなアルコキシシラン化合物の例としては、トリメトキシ−1−ジメチレンクロライド、トリメトキシエポキシシラン、トリエトキシエポキシシラン、カルボキシルプロピルトリメトキシシラン、ビス(エポキシ)テトラメトキシジシロキサン、トリス(エポキシ)トリメトキシジシロキサン、トリス(エポキシ)ペンタ(メトキシ)トリシロキサンなどのエポキシ基、クロロメチル基などのアミノ基と反応する基を有したシラン化合物をあげることができる。
一般式(8)で表される化合物は、2個以上のアミノ基を有した芳香族アミノ化合物と、芳香族アミノ化合物が有するアミノ基と反応する基を有したアルコキシシラン化合物を反応させることで得ることができる。
2個以上のアミノ基を有した芳香族アミノ化合物としては、アミノ基を2個有した芳香族ジアミン化合物、アミノ基を3個有した芳香族トリアミノ化合物、アミノ基を4個有した芳香族テトラアミノ化合物などがある。pKaは3〜9の範囲にあるものが好ましい。このようなものとしては、芳香族ジアミン化合物として、フェニレンジアミン、メチルフェニレンジアミン、シアノフェニレンジアミン、ヒドロキシフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルエーテル、ジアミノビフェニル、ジメチルジアミノビフェニル、ジメトキシジアミノビフェニル、ビス(トリフルオロメチル)ジアミノビフェニル、ビス(アミノフェノキシ)ベンゼン、ビス(アミノヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(アミノフェニル)ジプロピルベンゼン、ビス(アミノフェノキシ)ジフェニルエーテル、ビス(アミノフェノキシ)ジフェニルスルホン、ビス(アミノフェノキシ)ジフェニルプロパン、ビス(アミノヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(アミノヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(アミノヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(アミノフェノキシフェニル)エーテルなど、置換された、あるいは置換されていない芳香族ジアミンを挙げることができる。特に、フェノール性の水酸基を有したジアミンを用いることが好ましい。
また、3個以上のアミノ基を有した芳香族アミノ化合物として、トリ(アミノフェニル)メタン、トリ(アミノフェニル)エタン、トリ(アミノフェニル)プロパン、テトラ(アミノフェニル)メタン、トリ(アミノフェニル)トリフルオロエタンやこれらにニトロ基、エステル基、アルキル基などの置換基がついたトリアミノ化合物、テトラ(アミノフェニル)メタンなどのテトラアミノ化合物を挙げることができる。
一般式(9)で表される化合物は、芳香族ジアミン、トリアミン、あるいは3価以上のポリアミンと、これらのアミン化合物を有するアミノ基と反応する基を有したシランカップリング剤を反応させることで得ることができる。
一般式(8)または(9)で表される化合物を得るために用いることができるアルコキシシラン化合物としては、一般式(7)で用いられるものと同様のものを好ましく使用することができる。
一般式(7)〜(9)のいずれかで表される化合物の好ましい具体例としては、例えば、下記に表されるような化合物が挙げられるがこれらに限定されない。
Figure 2007016214
Figure 2007016214
Figure 2007016214
(g)成分の化合物(以下、接着改良剤とする)は、芳香族アミンとアルコキシシラン化合物をそのまま、あるいは溶媒中で混合し、−20℃から150℃の範囲で、1分から1週間反応させることで得ることができる。この時、芳香族アミンとアルコキシシラン化合物の配合比は、全体のアミノ基量100モル%に対して、アルコキシシラン化合物は10〜400モル%の範囲が好ましく、より好ましくは50〜200モル%である。さらに好ましくは60〜150モル%の範囲である。芳香族アミン100モル%に対してアルコキシシラン化合物が10モル%〜400モル%であると、保存安定性に悪影響を及ぼさずに接着改良効果が安定して得られる。また、溶媒を加えて1〜90%の溶液として反応させることが好ましい。
またギ酸、酢酸、シュウ酸などの炭素数1〜10の有機酸、硫酸、塩酸、リン酸などの酸化合物、あるいはトリエチルアミン、ピリジンなどの炭素数1〜10のアミン類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウムなどの塩基類を触媒として加えてもよい。これらの触媒は芳香族アミンとシラン化合物の総重量100部に対して、0.0001〜10重量部が良い。
得られた接着改良剤の溶解性と安定性から、炭素数1〜7のアルコール類、炭素数2〜20のエステル類、炭素数3〜20のケトン類、炭素数3〜20のアミド類、炭素数3〜20の硫黄含有溶媒より選ばれる少なくとも1種を用いて希釈することが好ましい。これらの溶媒を用いて希釈することで、溶液の安定性を高めることができる。このような溶媒の含有量は、接着改良剤100重量部に対して、1〜10000重量部が好ましい。さらに好ましくは、10〜1000重量部である。溶媒の含有量が1〜10000重量部であると、接着改良剤単独での保存安定性もよく、また組成物にした時の保存安定性に悪影響を及ぼさずに接着改良効果が安定して得られる。溶媒としては、具体的にはエタノール、プロパノール、ブタノール、メトキシメチルブタノールなどのアルコール類、酢酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸エチル、炭酸プロピレンなどのエステル類、プロピレングリコールモノメチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルアセトアミド、ジメチルイミダゾリン、ジメチルスルホキシドなどを挙げることができる。
本発明の樹脂組成物はスピンコート法、スリットコート法、ディップコート法、スプレーコート法、印刷法などで塗布することができる。また、本発明の感光性樹脂組成物はスピンコート法、スリットコート法、ディップコート法、スプレーコート法、印刷法などで塗布し、その後紫外線などの活性光線を部分的に照射し、現像液で現像処理をするとネガ型あるいはポジ型のレリーフパターンを得ることができる。
本発明の樹脂組成物および感光性樹脂組成物は、加熱処理をすることで最終的な硬化膜を得ることができる。硬化条件としては230℃で60分間加熱処理することに限られるものではなく、120〜400℃の範囲で1分〜10時間処理することもできるし、また、硬化触媒などを加え、室温〜100℃程度の低温で硬化すること、超音波や電磁波処理により硬化する方法などを用いて硬化膜を得ることもできる。
また、ポリイミド、セラミックスなどのフィルムや基板の上に銅、アルミなどで配線を形成し、この配線の絶縁膜、保護膜などとして本発明の樹脂組成物を適用し、プリント基板などを作ることもできる。さらに本発明の樹脂組成物を、配線を部分的に半田付けするための保護膜材料として使用することもできる。
液晶や有機ELディスプレイの表示素子を駆動するためのTFTを有するアクティブマトリックス型の表示装置は、基板上に設けられたTFTおよび配線を覆う平坦化膜が設けられ、この平坦化膜上に表示素子が設けられている。また、表示素子と配線とは、平坦化膜に形成されたコンタクトホールを介して接続されている。本発明の樹脂組成物は、この平坦化膜として好適に用いることができる。
図1に平坦化膜と絶縁層を形成したTFT基板の断面図を示す。
基板6上に、ボトムゲート型またはトップゲート型のTFT1が行列状に設けられており、このTFT1を覆うように絶縁膜3が形成されている。また、この絶縁膜3上に、TFT1に接続された配線2が設けられている。さらに絶縁膜3上には、配線2を埋め込むように平坦化膜4が設けられている。平坦化膜4には、配線2に達するコンタクトホール7が設けられている。そして、このコンタクトホール7を介して配線2に接続された状態で、平坦化膜4上に表示素子(例えば有機EL素子)が設けられている。有機EL表示素子は、配線2に接続させるように第一電極5を形成し、さらに絶縁層8をコンタクトホール7および第一電極端面を覆うように形成し、次に第一電極開口部上に正孔輸送層、発光層および第二電極を順次形成して作製する。この有機EL素子は、基板6と反対側から発光を放出するトップエミッション型でも良いし、基板6側から光を取り出すボトムエミッション型であっても良い。このようにして、各有機EL素子にこれを駆動するためのTFT1を接続したアクティブマトリックス型の有機EL表示装置が得られる。
さらに、本発明の樹脂組成物により形成した樹脂膜は、LSIなど半導体デバイスの表面保護膜、層間絶縁膜、デバイスをパッケージに封入する際の接着剤やアンダーフィル剤、銅のマイグレーションを防ぐキャップ剤、高密度実装用多層配線の層間絶縁膜、回路基板の配線保護膜、固体撮像素子のオンチップマイクロレンズや各種ディスプレイ・固体撮像素子用平坦化膜などの用途に好ましく用いることができる。
以下実施例等をあげて本発明を説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。なお、実施例中のキュア膜の作製および評価は以下の方法により行った。
樹脂膜の作製
6インチシリコンウエハ上に、樹脂組成物(以下ワニスと呼ぶ)をプリベーク後の膜厚が5μmとなるように塗布し、ついでホットプレート(東京エレクトロン(株)製の塗布現像装置Mark−7)を用いて、120℃で2分プリベークすることにより、樹脂膜を得た。
膜厚の測定
大日本スクリーン製造(株)製ラムダエースSTM−602を使用し、プリベーク後および現像後の膜は屈折率1.629で測定し、キュア膜は屈折率1.773で測定した。
露光
露光機(GCA社製i線ステッパーDSW−8000)に、パターンの切られたレチクルをセットし、365nmの露光強度で露光時間を変化させて感光性樹脂膜をi線で露光した。
キュア膜の作製
上記方法で作製した樹脂膜を、光洋サーモシステム(株)製イナートオーブンINH−21CDを用いて、窒素気流下(酸素濃度20ppm以下)、140℃で30分熱処理し、その後230℃まで30分で昇温して230℃で1時間熱処理し、キュア膜(耐熱性樹脂膜)を作製した。
感光特性の評価
ワニスを6インチシリコンウエハ上に回転塗布し、次いで、120℃のホットプレート(Mark−7)で3分間ベークし、最終的に厚さ10μmのプリベーク膜を作製した。この膜をi線ステッパー(GCA製DSW−8000)を用いて0〜800mJ/cmの露光量にて25mJ/cmステップで露光し、露光後、2.38%のテトラメチルアンモニウム(TMAH)水溶液(三菱ガス化学(株)製、ELM−D)で60秒現像、ついで純水でリンスし、現像後の膜を得た。ポジ型の感光性樹脂組成物の場合は、感度は露光部分が現像で完全に溶出して無くなった露光量とした。ネガ型の感光性樹脂組成物の場合、感度は現像前の膜厚の90%が現像後に残る露光量とした。
キュア膜の外観評価
上記方法で得られた現像後の膜を、上記方法で熱処理してキュア膜を作製し、光学顕微鏡を用いて、100μmのパターンの周りのシワの有無を観察した。
耐薬品性の評価
上記方法で作製したキュア膜を、東京応化工業(株)製剥離液106に70℃で10分間浸漬処理を行った。処理後のキュア膜について、クラックの有無を20倍の光学顕微鏡で評価した。また、処理前後の膜厚を測定し、膜減り量を求めた。
透過率の測定
5センチ角ガラス基板上に作製した膜厚1.0μmのキュア膜について、紫外可視分光光度計MultiSpec−1500(島津製作所(株)製)を用いて、波長400nmの透過率を測定した。
屈折率の測定
5センチ角ガラス基板上に作製したキュア膜について、プリズムカプラーMODEL2010(Metricon(株)製)を用いて、室温22℃での633nm(He−Neレーザー使用)における膜面に対して垂直方向の屈折率(TE)を測定した。
合成例1 ヒドロキシル基含有ジアミン化合物の合成
2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン(セントラル硝子(株)製、BAHF)18.3g(0.05モル)をアセトン100mL、プロピレンオキシド(東京化成(株))17.4g(0.3モル)に溶解させ、−15℃に冷却した。ここに3−ニトロベンゾイルクロリド(東京化成(株)製)20.4g(0.11モル)をアセトン100mLに溶解させた溶液を滴下した。滴下終了後、−15℃で4時間攪拌し、その後室温に戻した。析出した白色固体をろ別し、50℃で真空乾燥した。
得られた白色固体30gを300mLのステンレスオートクレーブに入れ、メチルセルソルブ250mLに分散させ、5%パラジウム−炭素(和光純薬(株)製)を2g加えた。ここに水素を風船で導入して、還元反応を室温で行った。約2時間後、風船がこれ以上しぼまないことを確認して反応を終了させた。反応終了後、濾過して触媒であるパラジウム化合物を除き、ロータリーエバポレーターで濃縮し、下記式で表されるヒドロキシル基含有ジアミン化合物を得た。
Figure 2007016214
合成例2 キノンジアジド化合物の合成
乾燥窒素気流下、TrisP−PA(商品名、本州化学工業(株)製)、21.22g(0.05モル)と5−ナフトキノンジアジドスルホン酸クロリド(東洋合成(株)製、NAC−5)26.8g(0.1モル)を1,4−ジオキサン450gに溶解させ、室温にした。ここに、1,4−ジオキサン50gと混合したトリエチルアミン12.65gを、系内が35℃以上にならないように滴下した。滴下後40℃で2時間攪拌した。トリエチルアミン塩を濾過し、濾液を水に投入した。その後、析出した沈殿を濾過で集め、さらに1%塩酸水1Lで洗浄した。その後、さらに水2Lで2回洗浄した。この沈殿を真空乾燥機で乾燥し、下記式で表されるキノンジアジド化合物を得た。
Figure 2007016214
合成例3
熱架橋剤HMOM−TPHAP(本州化学工業(株)製、純度80%)の20%乳酸エチル溶液をエバポレーターで濃縮し、50%乳酸エチル溶液にした。この溶液を2日間放置し、白色の結晶を得た。得られたHMOM−TPHAPの純度は、島津製作所(株)製の高速液体クロマトグラフィーで、カラムにODSを、展開溶媒にアセトニトリル/水=70:30を用い、254nmで分析したところ、純度98%であることが判った。その構造を下に示す。
Figure 2007016214
合成例4
4,4’−[1−[4−[1−(4−ヒドロキシフェニル−1)−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール(本州化学工業(株)製、TrisP−PA)169.6g(0.4モル)を、水酸化ナトリウム80g(2.0モル)を純水800gに溶解させた溶液に溶解させた。完全に溶解した後、20〜25℃で36〜38%のホルマリン水溶液686gを2時間かけて滴下した。その後20℃〜25℃で17時間攪拌した。これに硫酸98gと水552gを加えて中和を行い、そのまま2日放置した。放置後に溶液に生じた針状の白色結晶を濾過で集め、水100mLで洗浄した。この白色結晶を50℃で48時間真空乾燥した。このものを島津製作所(株)製の高速液体クロマトグラフィーで、カラムにODSを、展開溶媒にアセトニトリル/水=70:30を用い、254nmで分析したところ、出発原料は完全に消失し、純度88%であることが判った。さらに、重溶媒にDMSO−d6を用いてNMR(日本電子(株)製 GX−270)により分析したところ、ヘキサメチロール化したTrisP−PAであることが判った。
次にこのようにして得た化合物をメタノール300mLに溶解させ、硫酸2gを加えて室温で24時間攪拌した。この溶液にアニオン型イオン交換樹脂(Rohm and Haas社製、アンバーリストIRA96SB)15gを加え1時間攪拌し、濾過によりイオン交換樹脂を除いた。その後、乳酸エチル500mLを加え、ロータリーエバポレーターでメタノールを除き、乳酸エチル溶液にした。この溶液を室温で2日間放置したところ、白色結晶が生じた。得られた白色結晶を液体クロマトグラフィー法により調べると、純度99%のTrisP−PAのヘキサメトキシメチロール化合物であった。その構造を下に示す。
Figure 2007016214
合成例5
1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン(本州化学工業(株)製、TrisP−HAP)103.2g(0.4モル)を、水酸化ナトリウム80g(2.0モル)を純水800gに溶解させた溶液に溶解させた。完全に溶解した後、20〜25℃で36〜38%のホルマリン水溶液686gを2時間かけて滴下した。その後20℃〜25℃で17時間攪拌した。これに硫酸98gと水552gを加えて中和を行い、そのまま2日放置した。放置後に溶液に生じた針状の白色結晶を濾過で集め、水100mLで洗浄した。この白色結晶を50℃で48時間真空乾燥した。このものを島津製作所(株)製の高速液体クロマトグラフィーで、カラムにODSを、展開溶媒にアセトニトリル/水=70:30を用い、254nmで分析したところ、出発原料は完全に消失し、純度92%であることが判った。さらに、重溶媒にDMSO−d6を用いてNMR(日本電子(株)製 GX−270)により分析したところ、ヘキサメチロール化したTrisP−PAであることが判った。
次にこのようにして得た化合物をエタノール300mLに溶解させ、硫酸2gを加えて室温で24時間攪拌した。この溶液にアニオン型イオン交換樹脂(Rohm and Haas社製、アンバーリストIRA96SB)15gを加え1時間攪拌し、濾過によりイオン交換樹脂を除いた。その後、乳酸エチル500mLを加え、ロータリーエバポレーターでエタノールを除き、乳酸エチル溶液にした。この溶液を室温で2日間放置したところ、白色結晶が生じた。得られた白色結晶を液体クロマトグラフィー法により調べると、純度99%のTrisP−HAPのエトキシメチロール化合物であった。その構造を下に示す。
Figure 2007016214
合成例6
4,4’−エチリデンビスフェノール(本州化学工業(株)製、BPE)85.6g(0.4モル)を、水酸化ナトリウム80g(2.0モル)を純水800gに溶解させた溶液に溶解させた。完全に溶解した後、20〜25℃で36〜38%のホルマリン水溶液686gを2時間かけて滴下した。その後20℃〜25℃で17時間攪拌した。これに硫酸98gと水552gを加えて中和を行い、そのまま2日放置した。放置後に溶液に生じた針状の白色結晶を濾過で集め、水100mLで洗浄した。この白色結晶を50℃で48時間真空乾燥した。このものを島津製作所(株)製の高速液体クロマトグラフィーで、カラムにODSを、展開溶媒にアセトニトリル/水=70:30を用い、254nmで分析したところ、出発原料は完全に消失し、純度90%であることが判った。さらに、重溶媒にDMSO−d6を用いてNMR(日本電子(株)製 GX−270)により分析したところ、テトラメチロール化したBPEであることが判った。
次にこのようにして得た化合物をメタノール300mLに溶解させ、硫酸2gを加えて室温で24時間攪拌した。この溶液にアニオン型イオン交換樹脂(Rohm and Haas社製、アンバーリストIRA96SB)15gを加え1時間攪拌し、濾過によりイオン交換樹脂を除いた。その後、乳酸エチル500mLを加え、ロータリーエバポレーターでメタノールを除き、乳酸エチル溶液にした。この溶液を室温で2日間放置したところ、白色結晶が生じた。得られた白色結晶を液体クロマトグラフィー法により調べると、純度98%のBPEのメトキシメチロール化合物であった。その構造を下に示す。
Figure 2007016214
比較例で使用した架橋剤は以下のとおりである。
Figure 2007016214
実施例1
乾燥窒素気流下、BAHF32.9g(0.09モル)をNMP500gに溶解させた。ここに3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物31.0g(0.1モル、マナック(株)製、ODPA)をNMP50gとともに加えて、30℃で2時間攪拌した。その後、3−アミノフェノール2.18g(0.02モル、東京化成(株)製)を加え、40℃で2時間攪拌を続けた。さらにピリジン5g(東京化成(株)製)をトルエン30g(東京化成(株)製)に希釈して、溶液に加え、冷却管を付け系外に水をトルエンとともに共沸で除去しながら溶液の温度を120℃にして2時間、さらに180℃で2時間反応させた。この溶液の温度が室温にまで低下したら、水3Lに溶液を投入し、白色の粉体を得た。この粉体をろ過で集め、さらに水で3回洗浄を行った。洗浄後、白色粉体を50℃の真空乾燥機で72時間乾燥させた。こうしてポリイミドポリマー粉体を得た。
この粉体10gに熱架橋剤HMOM−TPHAP40g(20%の乳酸エチル溶液として、本州化学工業(株)製、架橋剤量8g)、乳酸エチル20g(武蔵野化学研究所(株)製、EL)とガンマブチロラクトン20g(三菱化学(株)製、GBL)を加えて均一な溶液を得た。この溶液を用いたキュア膜の耐薬品性を評価したところ、膜減り量は0.1μm以下と非常に良好であった。
比較例1
実施例1で熱架橋剤を加えない以外は、同様の評価を行ったところ、膜が完全に溶解し、全く耐薬品性が無かった。
実施例2
乾燥窒素気流下、合成例1で得られたヒドロキシル基含有ジアミン57.4g(0.095モル)、SiDA1.24g(0.005モル)をNMP200gに溶解した。ここにODPA31.0g(マナック(株)製、0.1モル、)を加え、40℃で2時間攪拌した。その後、ジメチルホルアミドジメチルアセタール(三菱レーヨン(株)製、DFA)7.14g(0.06モル)をNMP5gで希釈した溶液を10分かけて滴下した。滴下後、40℃で2時間攪拌を続けた。攪拌終了後、溶液を水2Lに投入して、ポリマー固体の沈殿をろ過で集めた。さらに水2Lで3回洗浄を行い、集めたポリマー固体を50℃の真空乾燥機で72時間乾燥しポリアミド酸ポリマーを得た。
このようにして得たポリアミド酸ポリマー10gを計り、合成例2で得られたキノンジアジド化合物2g、熱架橋剤として実施例1で使用した化合物の溶液30g(架橋剤量6g)とをGBL 15gに溶解させて感光性ポリイミド前駆体組成物のワニスを得た。得られたワニスを用いて前記のように、感光特性、キュア膜の外観および耐薬品性評価を行った。このワニスから作製したキュア膜の膜減りは0.15μmと優れていた。また、キュア膜にはシワ状のものは観察されず、外観良好であった。感度は200mJ/cmであった。
比較例2
実施例2において熱架橋剤を加えなかった以外は実施例2と同様にして、ワニスを得た。このワニスから作製したキュア膜の耐薬品性を評価したところ、全てが完全に溶解した。
比較例3
実施例2において熱架橋剤として、ニカラックMW30HM(三和ケミカル(株)製)を8g用いた以外は実施例2と同様にしてワニスを得た。このワニスから作製したキュア膜の膜減り量は0.5μmであった。キュア膜のパターンのコーナー部にシワ状のものが観察された。感度は1000mJ/cmであった。
比較例4
実施例2において熱架橋剤として、ニカラックN2702(三和ケミカル(株)製)を8g用いた以外は、実施例2と同様にして、ワニスを得た。このワニスから作製したキュア膜の膜減り量は0.6μmであった。キュア膜のパターンのコーナー部にシワ状のものが観察された。感度は500mJ/cmであった。
比較例5
実施例2において、熱架橋剤溶液を4g(架橋剤量0.8g)とした以外は実施例2と同様にして、ワニスを得た。このワニスから作製したキュア膜の耐薬品性を調べたところ、膜減り量が1.2μmであった。感度は600mJ/cmであった。キュア膜にはシワ状のものは観察されず、外観良好であった。
実施例3
実施例2において熱架橋剤として、合成例4で得られた化合物を8g用いた以外は実施例2と同様にして、ワニスを得た。このワニスから作製したキュア膜の膜減り量は0.1μmであった。キュア膜のパターンにシワ状のものは観察されず、外観良好であった。感度は300mJ/cmであった。
実施例4
実施例2において熱架橋剤として、合成例6で得られた化合物を8g用いた以外は実施例2と同様にして、ワニスを得た。このワニスから作製したキュア膜の膜減り量は0.25μmであった。キュア膜のパターンにシワ状のものは観察されず、外観良好であった。感度は300mJ/cmであった。
比較例6
ノボラック樹脂(m−クレゾール:p−クレゾール=45/55(モル比))1.05g、光酸発生剤として合成例2のキノンジアジド化合物0.07g、熱架橋剤として合成例4で合成した化合物0.28gに乳酸エチル3gとガンマブチロラクトン2gを加え、ネガ型の感光性樹脂組成物を調製した。このワニスから作製したキュア膜は耐薬品性試験で完全に溶解し、耐薬品性がなかった。
実施例5
乾燥窒素気流下、BAHF18.3g(0.05モル)をNMP50g、グリシジルメチルエーテル26.4g(0.3モル)に溶解させ、溶液の温度を−15℃まで冷却した。ここにジフェニルエーテルジカルボン酸ジクロリド14.7g(日本農薬(株)製、0.050モル)をGBL25gに溶解させた溶液を内部の温度が0℃を越えないように滴下した。滴下終了後、6時間−15℃で攪拌を続けた。反応終了後、溶液をメタノールを10重量%含んだ水3Lに投入して白色の沈殿を集めた。この沈殿をろ過で集めて、水で3回洗浄した後、50℃の真空乾燥機で72時間乾燥し、ポリヒドロキシアミドのポリマーを得た。
GBL30gに、得られたポリマーの固体10g、光酸発生剤として合成例2のキノンジアジド化合物2g、および一般式(4)で表されるスルホニウム塩であるWPAG−314(商品名、和光純薬工業(株)製)0.7g、熱架橋剤として合成例3の化合物6gを溶解させてポジ型感光性ポリベンゾオキサゾール前駆体組成物のワニスを得た。このワニスから作製したキュア膜の耐薬品性を評価したところ、膜減り量0.25μm、感度は150mJ/cm、キュア後の膜にシワは観察されなかった。
実施例6
乾燥窒素気流下、無水トリメリット酸(東京化成(株)製)19.2g(0.1モル)、2,4−トリレンジイソシアネート(東京化成(株)製)17.4g(0.1モル)、ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7(東京化成(株)製)0.2gをNMP250gを加え、窒素気流下、100℃まで昇温し、100℃で2時間反応させた。次いで、150℃で1時間反応させた後、NMP79.4gを加え(固形分10%)、室温まで冷却した。
この溶液50gを取り、ここに合成例3の熱架橋剤2.3gを加え、ポリアミドイミドポリマーを含む組成物を得た。この組成物から作製したキュア膜の耐薬品性を評価したところ、膜減り量0.1μm以下であった。
実施例7
乾燥窒素気流下、BAHF3.66g(0.01モル)、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(和歌山精化(株)製)10.1g(0.05モル)、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン(小西化学(株)製)9.92g(0.04モル)をNMP80g、トリエチルアミン(和光純薬(株)製)20.2g(0.2モル)に溶解し、−10℃に冷却した。ここにイソフタル酸クロリド(東京化成(株)製)20.3g(0.1モル)をシクロヘキサノン(東京化成(株)製)80gに溶解させた溶液を内温が0℃を越えないように徐々に滴下した。滴下終了後、―10℃で3時間、その後1時間かけて室温に戻し、さらに1時間攪拌を続けた。攪拌終了後、析出しているトリエチルアミンの塩酸塩をろ過で除き、ろ液を水3Lに投入した。析出した白色のポリマー沈殿をろ過で集め、さらに水で洗浄を行った。その後、50℃の真空乾燥機で72時間乾燥を行った。
この乾燥したポリアミドポリマー10gを秤量し、ここに合成例5で合成した架橋剤5gを加え、GBL40gに溶解させた。このキュア膜の耐薬品性を評価したところ、膜減り量0.2μmであった。
実施例8
実施例1で得たポリマー10gに、熱架橋剤HMOM−TPHAP20g(20%の乳酸エチル溶液として、本州化学工業(株)製、架橋剤量4g)、エトキシ化ビスフェノールAジメタクリレート2g(新中村化学工業(株)製、NKエステルBPE−100)、トリメチロールプロパントリアクリレート0.5g、1,2−オクタンジオン−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−2−(o−ベンゾイルオキシム)0.1gをEL20gとGBL20gに溶解させた。
このキュア膜の耐薬品性を評価したところ、膜減り量は0.3μmであった。シワの発生の有無を観察したが、シワ発生は見られなかった。感度は150mJ/cmであった。
実施例9
実施例1で得られたポリマー10gに、熱架橋剤HMOM−TPHAP20g(20%の乳酸エチル溶液として、本州化学工業(株)製、架橋剤量4g)、エトキシ化ビスフェノールAジメタクリレート2g(新中村化学工業(株)製、NKエステルBPE−100)、トリメチロールプロパントリアクリレート0.5g、ビス(ジエチルアミノフェニル)ケトン0.1g(保土谷化学(株)製)、酸化ケイ素−酸化チタン複合粒子であるTR−513(商品名、γ−ブチロラクトン分散液、数平均粒子径15nm、粒子含有量30重量%、触媒化成工業(株)製)30gと乳酸エチル20gを加えて均一な溶液を得た。この溶液を用いたキュア膜の耐薬品性を評価したところ、膜減り量は0.1μmであった。シワの発生の有無を観察したが、シワ発生は見られなかった。感度は200mJ/cmであった。屈折率は1.72であり、透過率は96%であった。
実施例10
実施例1で得たポリマー10gに、熱架橋剤HMOM−TPHAP10g(20%の乳酸エチル溶液として、本州化学工業(株)製、架橋剤量2g)、合成例2のキノンジアジド化合物2.5gを乳酸エチル20gとガンマブチロラクトン20gを加えて均一な溶液を得た。この溶液を用いたキュア膜の耐薬品性を評価したところ、膜減り量は0.35μmであった。シワの発生の有無を観察したが、シワ発生は見られなかった。感度は300mJ/cmであった。
実施例11
実施例1で得たポリマー10gに、熱架橋剤HMOM−TPHAP10g(20%の乳酸エチル溶液として、本州化学工業(株)製、架橋剤量2g)、合成例2のキノンジアジド化合物2.5g、酸化ケイ素−酸化チタン複合粒子であるTR−520(商品名、γ−ブチロラクトン分散液、数平均粒子径15nm、粒子含有量30重量%、触媒化成工業(株)製)30gと乳酸エチル20gを加えて均一な溶液を得た。この溶液を用いたキュア膜の耐薬品性を評価したところ、膜減り量は0.1μmであった。シワの発生の有無を観察したが、シワ発生は見られなかった。感度は350mJ/cmであった。屈折率は1.76であり、透過率は94%であった。
実施例12
実施例5で得たポリマー10gに、熱架橋剤HMOM−TPHAP10g(20%の乳酸エチル溶液として、本州化学工業(株)製、架橋剤量2g)、合成例2のキノンジアジド化合物2.5g、酸化ケイ素−酸化チタン複合粒子であるTR−520(商品名、γ−ブチロラクトン分散液、数平均粒子径15nm、粒子含有量30重量%、触媒化成工業(株)製)30gと乳酸エチル20gを加えて均一な溶液を得た。この溶液を用いたキュア膜の耐薬品性を評価したところ、膜減り量は0.3μmであった。シワの発生の有無を観察したが、シワ発生は見られなかった。感度は、350mJ/cmであった。屈折率は1.77であり、透過率は95%であった。
実施例1〜12、比較例1〜6の組成および評価結果を表1〜2に示す。
Figure 2007016214
Figure 2007016214
実施例13
TFTを用いた有機EL表示装置を以下の方法で作製した(図1参照)。
ガラス基板6上にボトムゲート型のTFT1を形成し、このTFT1を覆う状態でSiから成る絶縁膜3を形成した。次に、この絶縁膜3に、ここでは図示を省略したコンタクトホールを形成した後、このコンタクトホールを介してTFT1に接続される配線2(高さ1.0μm)を絶縁膜3上に形成した。この配線2は、TFT1間または、後の工程で形成される有機EL素子とTFT1とを接続するためのものである。
さらに、配線2の形成による凹凸を平坦化するために、配線2による凹凸を埋め込む状態で絶縁膜3上へ平坦化層4を形成した。絶縁膜3上への平坦化膜4の形成は、実施例2で得られた感光性ポリイミド前駆体組成物を基板上にスピン塗布し、ホットプレート上でプリベーク(120℃×3分)した後、空気フロー下において300℃で60分間の加熱処理を行った。該樹脂組成物を塗布する際の塗布性は良好で、露光、現像、焼成の後に得られた硬化膜にはしわやクラックの発生は認められなかった。さらに、配線2の平均段差は500nm、作製した平坦化膜の膜厚は2000nmであった。
次に、得られた平坦化膜4上に、ボトムエミッション型の有機EL素子を形成した。まず、平坦化膜4上に、ITOからなる第一電極5を、コンタクトホール7を介して配線2に接続させて形成した。その後、レジストを塗布、プリベークし、所望のパターンのマスクを介して露光し、現像した。このレジストパターンをマスクとして、ITOエッチャント用いたウエットエッチングによりパターン加工を行った。その後、レジスト剥離液(モノエタノールアミンとDMSOの混合液)を用いて該レジストパターンを剥離した。こうして得られた第一電極は、有機EL素子の陽極に相当する。
次に、第一電極の周縁を覆う形状の絶縁層8を形成した。絶縁層には、同じく実施例2で得られた感光性ポリイミド前駆体組成物を用いた。この絶縁層を設けることによって、第一電極とこの後の工程で形成する第二電極との間のショートを防止することができる。
さらに、真空蒸着装置内で所望のパターンマスクを介して、正孔輸送層、有機発光層、電子輸送層を順次蒸着して設けた。次いで、基板上方の全面にAlから成る第二電極を形成した。得られた上記基板を蒸着機から取り出し、封止用ガラス板と紫外線硬化型エポキシ樹脂を用いて貼り合わせることで封止した。
以上のようにして、各有機EL素子にこれを駆動するためのTFT1が接続してなるアクティブマトリックス型の有機EL表示装置が得られた。駆動回路を介して電圧を印加したところ、良好な発光を示した。
平坦化膜と絶縁層を形成したTFT基板の断面図
符号の説明
1 TFT
2 配線
3 絶縁膜
4 平坦化膜
5 第一電極
6 基板
7 コンタクトホール
8 絶縁層

Claims (7)

  1. (a)一般式(1)で表される構造単位および/または一般式(2)で表される構造単位を有する樹脂100重量部および(b)一般式(3)で表される熱架橋剤10〜100重量部を含有することを特徴とする樹脂組成物。
    Figure 2007016214
    (RおよびRは炭素数2〜30の2〜6価の有機基を示す。Aは同じでも異なっていてもよく、OR、SO、CONR、COOR、SONRから選ばれる。RおよびRは水素原子または炭素数1〜20の1価の炭化水素基を示す。mおよびpは0〜4の整数を示す。ただし、m+p>0である。)
    Figure 2007016214
    (Rは炭素数2〜30の4〜8価の有機基を示す。Rは炭素数2〜30の2〜6価の有機基を示す。Eは同じでも異なっていてもよく、OR、SO、CONR、COOR、SONRから選ばれる。RおよびRは水素原子または炭素数1〜10の1価の炭化水素基を示す。XおよびZはCO、N、NH、O、Sから選ばれ、YはCまたはNを表している。Z−Y間の結合は、単結合または2重結合である。rおよびsは0〜4の整数、qは0〜2の整数を示す。ただし、r+s>0である。)
    Figure 2007016214
    (Rは炭素数1〜6の炭化水素基を示す。R10は同じでも異なっていてもよく、CHOR30(R30は炭素数1〜6の有機基)を示す。R11は水素原子、メチル基またはエチル基を示す。R12〜R29は、水素原子、炭素数1〜20の有機基、Cl、Br、I、Fまたは炭素数1〜20のフルオロ置換有機基を示す。uは2〜4の整数を示す。)
  2. 請求項1記載の樹脂組成物に、さらに(c)光酸発生剤0.01〜50重量部を含有することを特徴とするポジ型感光性樹脂組成物。
  3. (a)請求項1記載の樹脂組成物に、さらに(d)光重合開始剤0.1〜20重量部および(e)エチレン性不飽和結合を2個以上有する化合物1〜100重量部を含有することを特徴とするネガ型感光性樹脂組成物。
  4. (f)フィラーを含有することを特徴とする請求項1記載の樹脂組成物。
  5. (f)フィラーが、数平均粒子径100nm以下の粒子であることを特徴とする請求項4記載の樹脂組成物。
  6. 薄膜トランジスタ(TFT)が形成された基板上に、平坦化膜および表示素子をこの順に有する表示装置であって、該平坦化膜が、請求項1〜5のいずれか記載の樹脂組成物を用いて形成されてなることを特徴とする表示装置。
  7. 前記表示素子が有機エレクトロルミネッセンス素子であることを特徴とする請求項6記載の表示装置。
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