JP2004133435A - ネガ型感光性樹脂前駆体組成物およびそれを用いた電子部品ならびに表示装置 - Google Patents

ネガ型感光性樹脂前駆体組成物およびそれを用いた電子部品ならびに表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004133435A
JP2004133435A JP2003319334A JP2003319334A JP2004133435A JP 2004133435 A JP2004133435 A JP 2004133435A JP 2003319334 A JP2003319334 A JP 2003319334A JP 2003319334 A JP2003319334 A JP 2003319334A JP 2004133435 A JP2004133435 A JP 2004133435A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
precursor composition
general formula
negative photosensitive
carbon atoms
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003319334A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4337481B2 (ja
Inventor
Mitsufumi Suwa
諏訪 充史
Masao Tomikawa
富川 真佐夫
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP2003319334A priority Critical patent/JP4337481B2/ja
Publication of JP2004133435A publication Critical patent/JP2004133435A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4337481B2 publication Critical patent/JP4337481B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Abstract

  【課題】アルカリ現像可能なネガ型の感光性樹脂前駆体組成物を提供する。
  【解決手段】(a)一般式(1)で表される構造単位を主成分とするポリマーと、(b)フェノール性低分子化合物と、(c)重合性基を有する低分子化合物と、(d)光重合開始剤を含有することを特徴とするネガ型感光性樹脂前駆体組成物。
【選択図】 なし

Description

 本発明は、半導体素子の表面保護膜、層間絶縁膜、有機電界発光素子の絶縁層などに適した、耐熱性樹脂前駆体組成物に関するものであり、さらに詳しくは、紫外線で、未露光の部分は、アルカリ水溶液に容易に溶解し、露光した部分がアルカリ水溶液に不溶となるネガ型の感光性樹脂前駆体組成物及びそれを用いた電子部品、表示装置に関する。
 近年、半導体工業にあっては、従来より無機材料を用いて行われていた層間絶縁材料として、ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール等のような耐熱性に優れた樹脂組成物が、その特性を活かして使用されてきている。しかし、半導体集積回路やプリント基板上の回路パターン形成は、基材表面へのレジスト材の造膜、所定箇所への露光、エッチング等により不要箇所の除去、基板表面の洗浄作業等の煩雑で多岐に亘工程を経てパターン形成が行われることから、露光、現像によるパターン形成後も必要な部分のレジストを絶縁材料としてそのまま残して用いることができる耐熱感光材料の開発された。
 これらの材料として、例えば、感光性ポリイミド、感光性ポリベンゾオキサゾール等の耐熱感光材料が開発実用化されており、特に有機現像するネガ型の感光性ポリイミドは、その耐熱性が優れていることや不純物の排除が容易であること等の点から多くのデバイスメーカーで使用されている。これらネガ型感光性ポリイミドは、ポリイミド前駆体に感光基を有する化合物を付加もしくは混合する方法(例えば、特許文献1、2参照)などが光架橋反応によりコントラストを作りパターンを形成する。しかし、これらのネガ型感光性ポリイミドは基本的に有機溶剤現像に対応した材料設計がなされており、近年環境に対する配慮から廃液の処理において問題が少ないとされるアルカリ水溶液現像(例えば、水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液)には対応しておらず、溶解性が悪く、パターンを形成することは困難であった。さらに、アルカリ現像可能なネガ型の感光性ポリイミドは、基本的に材料としてアルカリ可溶性基を含有する必要があるが、ポリイミド前駆体に対し、全アルカリ可溶性基の一部に光反応性基を導入する方法(例えば、特許文献3、4参照による、アルカリネガ現像型感光性ポリイミド前駆体は、光反応性基導入によるポリマーのアルカリ現像液に対する溶解性の低下から、良好な現像後パターン形状を再現良く発現することは困難であった。
特開昭54−109828号公報(第1−3頁) 特開平11−24268号公報(第1−3頁) 特開平3−220558号公報(第1−3頁) 特開2002−182378号公報(第3−4頁)
 耐熱性樹脂前駆体ポリマーが、アルカリ可溶性基であるフェノール性水酸基と重合性基を有する低分子化合物と、光重合開始剤を含み、露光前はアルカリ現像液に容易に溶解し、露光するとアルカリ現像液に不溶となり、微細パターンを再現性良く解像できるものを提供することであり、アルカリ現像液だけでなく、有機現像液でも微細パターンを再現性良く解像できるものを提供することである。
 すなわち本発明は、(a)一般式(1)で表される構造単位を主成分とするポリマーと、(b)フェノール性低分子化合物と、(c)重合性基を有する低分子化合物と、(d)光重合開始剤を含有することを特徴とするネガ型感光性樹脂前駆体組成物である。
Figure 2004133435
(式中R1は少なくとも2個以上の炭素原子を有する2価から8価の有機基、R2は、少なくとも2個以上の炭素原子を有する2価から6価の有機基、R3 は水素、または炭素数1から20までの有機基を示す。また、ポリマー主鎖末端に−(OR6)α基を有する。nは10から100000までの整数、mは0から2までの整数、p、q、αは0から4までの整数を示す。ただし、p+q+α >0である。R4〜R6は水素原子または、一般式(2)で表される光架橋性基を示し、少なくとも一つは水酸基として、ポリマー内に存在する。)
Figure 2004133435
(式中R7、R8は水素または、炭素数1から5までの炭化水素基を示す。δは1から4までの整数、R9は水素原子、または炭素数1から3までの炭化水素基を示す。
 本発明によれば、有機現像だけでなく、アルカリ水溶液で現像でき、解像度、感度に優れたポジ型の感光性樹脂前駆体組成物を得ることができ、得られた組成物は特に、半導体素子の保護膜、層間絶縁膜、ディスプレイの絶縁層に好適に用いることができる。
 本発明における一般式(1)で表される構造単位を主成分とするポリマーとは、加熱あるいは適当な触媒により、イミド環、オキサゾール環、その他の環状構造を有するポリマーとなり得るものである。環構造となることで、耐熱性、耐溶剤性が飛躍的に向上する。
 上記一般式(1)中のR4〜R6は水素原子または、一般式(2)で表される光架橋性基を示し、少なくとも一つは水酸基として、ポリマー内に存在することから、水酸基を有した耐熱性樹脂前駆体を表しており、この水酸基の存在のために、アルカリ水溶液に対する溶解性が水酸基を有さないポリアミド酸よりも良好になる。特に、水酸基の中でもフェノール性の水酸基がアルカリ水溶液に対する溶解性より好ましい。また、フッ素原子を一般式(1)中に10重量%以上有することで、アルカリ水溶液で現像する際に、膜の界面に撥水性が適度に出るために、界面のしみこみなどが抑えられる。しかしながら、フッ素原子含有量が20重量%を越えると、アルカリ水溶液に対する溶解性が低下すること、熱処理により環状構造にしたポリマーの耐有機溶媒性が低下すること、発煙硝酸に対する溶解性が低下するために好ましくない。このように、フッ素原子は10重量%以上20重量%以下含まれることが好ましい。ここで言う一般式(2)のR7、R8は水素または、炭素数1から5までの炭化水素基を示し、特に好ましくは、水素原子およびメチル基である。また、δは1から4までの整数を示し、特に好ましくは、2である。R9は水素原子、または炭素数1から3までの炭化水素基を示し、特に好ましくは、水素原子およびメチル基である。
 上記一般式(1)のR1は酸二無水物の構造成分を表しており、この酸二無水物は芳香族環を含有し、かつ、水酸基を1個〜4個有した、少なくとも2個以上の炭素原子を有する2価〜8価の有機基であることが好ましく、炭素数6〜30の3価または4価の有機基がさらに好ましい。
 具体的には、一般式(3)に示されるような構造のものが好ましく、この場合、R10、R12は炭素数2〜20より選ばれる2価〜4価の有機基を示しているが、得られるポリマーの耐熱性より芳香族環を含んだものが好ましく、その中でも特に好ましい構造としてトリメリット酸、トリメシン酸、ナフタレントリカルボン酸残基のようなものを挙げることができる。またR11は炭素数3〜20より選ばれる水酸基を有した3価〜6価の有機基が好ましい。さらに、水酸基はアミド結合と隣り合った位置にあることが好ましい。このような例として、フッ素原子を含んだ、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(3−ヒドロキシ−4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、フッ素原子を含まない、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3−ヒドロキシ−4−アミノフェニル)プロパン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、2,4−ジアミノ−フェノール、2,5−ジアミノフェノール、1,4−ジアミノ−2,5−ジヒドロキシベンゼンのアミノ基が結合したものなどを挙げることができる。
 また、一般式(3)のR13、R14は水素、および/または炭素数1〜20までの有機基が良い。炭素数20より大きくなるとアルカリ現像液に対する溶解性が低下する。
 一般式(3)のo、sは0〜2の整数をあらわしており、rは1〜4までの整数を表している。rが5以上になると、得られる耐熱性樹脂膜の特性が低下する。
 一般式(1)のR1(COOR3)m(OR4)pが一般式(3)で表される化合物の中で、好ましい化合物を例示すると下記に示したような構造のものが挙げられるが、これらに限定されない。
Figure 2004133435
 また、アルカリに対する溶解性、感光性能、耐熱性を損なわない範囲で、水酸基を有していないテトラカルボン酸、ジカルボン酸で変性することもできる。この例としては、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ビフェニルテトラカルボン酸、ジフェニルエーテルテトラカルボン酸、ジフェニルスルホンテトラカルボン酸などの芳香族テトラカルボン酸やそのカルボキシル基2個をメチル基やエチル基にしたジエステル化合物、ブタンテトラカルボン酸、シクロペンタンテトラカルボン酸などの脂肪族のテトラカルボン酸やそのカルボキシル基2個をメチル基やエチル基にしたジエステル化合物、テレフタル酸、イソフタル酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸、アジピン酸などの脂肪族ジカルボン酸などを挙げることができる。これらは、酸成分の50モル%以下の変性が好ましいが、さらに好ましくは30モル%以下である。50モル%以上の変性を行うと、アルカリに対する溶解性、感光性が損なわれる恐れがある。
 上記一般式(1)のR2は、ジアミンの構造成分を表している。この中で、R2の好ましい例としては、得られるポリマーの耐熱性より芳香族を有し、かつ水酸基を有するものが好ましく、具体的な例としてはフッ素原子を有した、ビス(アミノ−ヒドロキシ−フェニル)ヘキサフルオロプロパン、フッ素原子を有さない、ジアミノジヒドロキシピリミジン、ジアミノジヒドロキシピリジン、ヒドロキシ−ジアミノ−ピリミジン、ジアミノフェノール、ジヒドロキシベンチジンなどの化合物や一般式(4)、(5)、(6)に示す構造のものをあげることができる。
 この中で、一般式(4)内のR15、R17、一般式(5)内のR19、一般式(6)内のR22は、得られるポリマーの耐熱性より芳香族環、水酸基を有した有機基が好ましい。一般式(4)内のR16、一般式(5)内のR18、R20、一般式(6)内のR21は、得られるポリマーの耐熱性より芳香族環を有した有機基が好ましい。また一般式(4)のt、uは1あるいは2の整数を示し、一般式(5)のv、一般式(6)のwは1〜4までの整数を示す。
 一般式(1)のR2(OR5)qを一般式(4)で表される具体例を下記に示す。
Figure 2004133435
 また、一般式(1)のR2(OR5)qを一般式(5)で表される具体例を下記に示す。
Figure 2004133435
 一般式(1)のR2(OR5)qを一般式(6)で表される具体例を下記に示す。
Figure 2004133435
 一般式(4)において、R15、R17は炭素数2〜20より選ばれる水酸基を有した3価〜4価の有機基を示しており、得られるポリマーの耐熱性より芳香族環を有したものが好ましい。具体的にはヒドロキシフェニル基、ジヒドロキシフェニル基、ヒドロキシナフチル基、ジヒドロキシナフチル基、ヒドロキシビフェニル基、ジヒドロキシビフェニル基、ビス(ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン基、ビス(ヒドロキシフェニル)プロパン基、ビス(ヒドロキシフェニル)スルホン基、ヒドロキシジフェニルエーテル基、ジヒドロキシジフェニルエーテル基などを表す。また、ヒドロキシシクロヘキシル基、ジヒドロキシシクロヘキシル基などの脂肪族の基も使用することができる。R16は炭素数2〜30までの2価の有機基を表している。得られるポリマーの耐熱性よりは芳香族を有した2価の基がよく、このような例としてはフェニル基、ビフェニル基、ジフェニルエーテル基、ジフェニルヘキサフルオロプロパン基、ジフェニルプロパン基、ジフェニルスルホン基などをあげることができるが、これ以外にも脂肪族のシクロヘキシル基なども使用することができる。
 一般式(5)において、R18、R20は炭素数2〜20までの2価の有機基を表している。得られるポリマーの耐熱性よりは芳香族を有した2価の基がよく、このような例としてはフェニル基、ビフェニル基、ジフェニルエーテル基、ジフェニルヘキサフルオロプロパン基、ジフェニルプロパン基、ジフェニルスルホン基などをあげることができるが、これ以外にも脂肪族のシクロヘキシル基なども使用することができる。R19は、炭素数3〜20より選ばれる水酸基を有した3価〜6価の有機基を示しており、得られるポリマーの耐熱性より芳香族環を有したものが好ましい。具体的にはヒロドキシフェニル基、ジヒドロキシフェニル基、ヒドロキシナフチル基、ジヒドロキシナフチル基、ヒドロキシビフェニル基、ジヒドロキシビフェニル基、ビス(ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン基、ビス(ヒドロキシフェニル)プロパン基、ビス(ヒドロキシフェニル)スルホン基、ヒドロキシジフェニルエーテル基、ジヒドロキシジフェニルエーテル基などを表す。また、ヒドロキシシクロヘキシル基、ジヒドロキシシクロヘキシル基などの脂肪族の基も使用することができる。
 一般式(6)においてR21は炭素数2〜20より選ばれる2価の有機基を表している。得られるポリマーの耐熱性から芳香族を有した2価の基がよく、このような例としてはフェニル基、ビフェニル基、ジフェニルエーテル基、ジフェニルヘキサフルオロプロパン基、ジフェニルプロパン基、ジフェニルスルホン基などをあげることができるが、これ以外にも脂肪族のシクロヘキシル基なども使用することができる。R22は炭素数3〜20より選ばれる水酸基を有した3価〜6価の有機基を示しており、得られるポリマーの耐熱性より芳香族環を有したものが好ましい。具体的にはヒドロキシフェニル基、ジヒドロキシフェニル基、ヒドロキシナフチル基、ジヒドロキシナフチル基、ヒドロキシビフェニル基、ジヒドロキシビフェニル基、ビス(ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン基、ビス(ヒドロキシフェニル)プロパン基、ビス(ヒドロキシフェニル)スルホン基、ヒドロキシジフェニルエーテル基、ジヒドロキシジフェニルエーテル基などを表す。また、ヒドロキシシクロヘキシル基、ジヒドロキシシクロヘキシル基などの脂肪族の基も使用することができる。
 また、1〜40モル%の範囲の、他のジアミン成分を用いて変性することもできる。これらの例としては、フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルエーテル、アミノフェノキシベンゼン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、ビス(トリフルオロメチル)ベンチジン、ビス(アミノフェノキシフェニル)プロパン、ビス(アミノフェノキシフェニル)スルホンあるいはこれらの芳香族環にアルキル基やハロゲン原子で置換した化合物などを挙げることができる。このような例として、フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルエーテル、アミノフェノキシベンゼン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、ビス(トリフルオロメチル)ベンチジン、ビス(アミノフェノキシフェニル)プロパン、ビス(アミノフェノキシフェニル)スルホンあるいはこれらの芳香族環にアルキル基やハロゲン原子で置換した化合物など、脂肪族のシクロヘキシルジアミン、メチレンビスシクロヘキシルアミンなどが挙げられる。このようなジアミン成分を40モル%以上共重合すると得られるポリマーの耐熱性が低下する。
 一般式(1)のR3は水素、または炭素数1〜20の有機基を表している。得られるネガ型感光性樹脂前駆体溶液の安定性からは、R3は有機基が好ましいが、アルカリ水溶液の溶解性より見ると水素が好ましい。本発明においては、水素原子とアルキル基を混在させることができる。このR3の水素と有機基の量を制御することで、アルカリ水溶液に対する溶解速度が変化するので、この調整により適度な溶解速度を有したネガ型感光性樹脂前駆体組成物を得ることができる。好ましい範囲は、R3の10%〜90%が水素原子であることである。R3の炭素数が20を越えるとアルカリ水溶液に溶解しなくなる。以上よりR3は、炭素数1〜16までの炭化水素基を少なくとも1つ以上含有し、その他は水素原子であることが好ましい。
 また一般式(1)のmはカルボキシル基の数を示しており、0〜2までの整数を示している。一般式(1)のnは本発明のポリマーの構造単位の繰り返し数を示しており、10〜100000の範囲であることが好ましい。
 ポリアミド酸と類似の耐熱性高分子前駆体としてポリヒドロキシアミドがあり、一般式(1)のmが0の場合に相当する。このようなポリヒドロキシアミドの製造方法としては、ビスアミノフェノール化合物とジカルボン酸を縮合反応させることで得ることが出来る。具体的には、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)のような脱水縮合剤と酸を反応させ、ここにビスアミノフェノール化合物を加える方法やピリジンなどの3級アミンを加えたビスアミノフェノール化合物の溶液にジカルボン酸ジクロリドの溶液を滴下するなどがある。
 さらに、基板との接着性を向上させるために、耐熱性を低下させない範囲で 一般式(1)のR1、R2にシロキサン構造を有する脂肪族の基を共重合してもよい。具体的には、ジアミン成分として、ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、ビス(p−アミノ−フェニル)オクタメチルペンタシロキサンなどを1〜10モル%共重合したものなどがあげられる。
 本発明のネガ型感光性樹脂組成物は一般式(1)で表される構造単位のみからなるものであっても良いし、他の構造単位との共重合体あるいはブレンド体であっても良い。その際、一般式(1)で表される構造単位を90モル%以上含有していることが好ましい。共重合あるいはブレンドに用いられる構造単位の種類および量は最終加熱処理によって得られるポリイミド系ポリマーの耐熱性を損なわない範囲で選択することが好ましい。
 本発明の耐熱性樹脂前駆体は例えば、低温中でテトラカルボン酸2無水物とジアミン化合物を反応させる方法、テトラカルボン酸2無水物とアルコールとによりジエステルを得、その後アミンと縮合剤の存在下で反応させる方法、テトラカルボン酸2無水物とアルコールとによりジエステルを得、その後残りのジカルボン酸を酸クロリド化し、アミンと反応させる方法などで合成される。また、一般式(2)で表される光架橋基含有のポリマーは、前記で得られたポリマーに、(メタ)アクリル基を有するイソシアネートを添加し、前記ポリマーの水酸基に、熱あるいは、ウレタン化触媒を加えて付加させる事によって得られる。
 一般式(2)で表される基は、ここで言う(メタ)アクリル基を有するイソシアネートと水酸基が付加したものの構成成分であり、(メタ)アクリル基を有するイソシアネートとしては、例えば、カレンズMOI(昭和電工(株)社製)が特に好ましい。また、ウレタンか触媒としては、有機スズ化合物、ジブチルチンラウリレート、三級アミン、アンモニウム塩等が挙げられる。一般式(2)の含有量は、ポリマー中の水酸基含量に対して、90mol%以下、特に好ましくは、80mol%以下である。一般式(2)の含有量が、90mol%を越えると、アルカリ現像液に対する溶解性が急激に悪化し、現像できなくなる。
 本発明で使用される(b)のフェノール性水酸基を有する化合物としては、たとえば、Bis−Z、BisOC−Z、BisOPP−Z、BisP−CP、Bis26X−Z、BisOTBP−Z、BisOCHP−Z、BisOCR−CP、BisP−MZ、BisP−EZ、Bis26X−CP、BisP−PZ、BisP−IPZ、BisCR−IPZ、BisOCP−IPZ、BisOIPP−CP、Bis26X−IPZ、BisOTBP−CP、TekP−4HBPA(テトラキスP−DO−BPA)、TrisP−HAP、TrisP−PA、BisOFP−Z、BisRS−2P、BisPG−26X、BisRS−3P、BisOC−OCHP、BisPC−OCHP、Bis25X−OCHP、Bis26X−OCHP、BisOCHP−OC、Bis236T−OCHP、メチレントリス−FR−CR、BisRS−26X、BisRS−OCHP(以上、商品名、本州化学工業(株)製)、BIR−OC、BIP−PC、BIR−PC、BIR−PTBP、BIR−PCHP、BIP−BIOC−F、4PC、BIR−BIPC−F、TEP−BIP−A(以上、商品名、旭有機材工業(株)製)が挙げられる。
 これらのうち、好ましいフェノール性水酸基を有する化合物としては、たとえば、Bis−Z、BisP−EZ、TekP−4HBPA、TrisP−HAP、TrisP−PA、BisOCHP−Z、BisP−MZ、BisP−PZ、BisP−IPZ、BisOCP−IPZ、BisP−CP、BisRS−2P、BisRS−3P、BisP−OCHP、メチレントリス−FR−CR、BisRS−26X、BIP−PC、BIR−PC、BIR−PTBP、BIR−BIPC−F等が挙げられる。これらのうち、特に好ましいフェノール性水酸基を有する化合物としては、たとえば、Bis−Z、TekP−4HBPA、TrisP−HAP、TrisP−PA、BisRS−2P、BisRS−3P、BIR−PC、BIR−PTBP、BIR−BIPC−Fである。このフェノール性水酸基を有する化合物を添加することで、得られる樹脂組成物は、露光前はアルカリ現像液にほとんど溶解せず、露光すると容易にアルカリ現像液に溶解するために、現像による膜減りが少なく、かつ短時間で現像が容易になる。
 このようなフェノール性水酸基を有する化合物の添加量としては、ポリマー100重量部に対して、好ましくは1から50重量部であり、さらに好ましくは3から40重量部の範囲である。
 本発明に添加される(c)の重合性基を有する低分子化合物としては、重合性性不飽和官能基を含有するものであり、その官能基としては例えば、ビニル基、アリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基等の不飽和二重結合官能基、またプロパルギル等の不飽和三重結合官能基が挙げられ、これらの中でも共役型のビニル基やアクリロイル基、メタクリロイル基が重合性の面で好ましい。またその官能基が含有される数としては安定性の点から1〜4であることが好ましく、それぞれは同一の基でなくとも構わない。
 重合性基を有する低分子化合物としては、例えば、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、スチレン、α−メチルスチレン、1,2−ジヒドロナフタレン、1,3−ジイソプロペニルベンゼン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2−ビニルナフタレン、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、イソブチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、イソボルニルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールメタクリレート、1,9−ノナンジオールジメタクリレート、1,10−デカンジオールジメタクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、1,3−アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロパン、1,3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロパン、メチレンビスアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、 2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルメタクリレート、2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルアクリレート、N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルメタクリレート、N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルアクリレート、等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
 これらのうち、特に好ましくは、1,9−ノナンジオールジメタクリレート、1,10−デカンジオールジメタクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、メチレンビスアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、 2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルメタクリレート、2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルアクリレート、N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルメタクリレート、N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルアクリレート等が挙げられる。
 本発明における(c)の化合物の使用量は、(a)のポリマーの量100重量部に対して、5〜100重量部とすることが好ましく、相溶性の点から5〜70重量部とすることがより好ましい。この使用量が、5重量部未満であると、現像時に露光部が溶出するため現像後の膜が残らなくなる傾向があり、100重量部を超えた場合も同様に現像後の膜が残らなくなる傾向があり、また膜形成時に膜が白化することがある。
 本発明に添加される(d)光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、4,4,−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、3,3,4,4,−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン類や3,5−ビス(ジエチルアミノベンジリデン)−N−メチル−4−ピペリドン、3,5−ビス(ジエチルアミノベンジリデン)−N−エチル−4−ピペリドン等のベンジリデン類、7−ジエチルアミノ−3−テノニルクマリン、4,6−ジメチル−3−エチルアミノクマリン、3,3,−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン)、7−ジエチルアミノ3−(1−メチルメチルベンゾイミダゾリル)クマリン、3−(2−ベンゾチアゾリル)−7−ジエチルアミノクマリン等のクマリン類、2−t−ブチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン等のアントラキノン類、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾイン類、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類、エチレングリコールジ(3−メルカプトプロピオネート)、2−メルカプトベンズチアゾール、2−メルカプトベンゾキサゾール、2−メルカプトベンズイミダゾール等のメルカプト類、N−フェニルグリシン、N−メチル−N−フェニルグリシン、N−エチル−N−(p−クロロフェニル)グリシン、N−(4−シアノフェニル)グリシン等のグリシン類、1−フェニル−1,2−ブタンジオン−2−(o−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−ベンゾイル)オキシム、ビス(α−イソニトロソプロピオフェノンオキシム)イソフタル、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−,2−(o−ベンゾイルオキシム)等のオキシム類、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノンー1、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モリフォリノプロパン−1−オン等のα-アミノアルキルフェノン類、2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,4´,5,5´−テトラフェニルビイミダゾールなどが挙げられる。これらのうち、本発明の組成物が露光するとアルカリ現像液に短時間で不溶となるものとして、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−,2−(o−ベンゾイルオキシム)が好ましい。
 これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。これらの中で、本発明の組成物と組み合わせるものとしては、上記のベンゾフェノン類、グリシン類、メルカプト類、オキシム類、α-アミノアルキルフェノン類、2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,4´,5,5´−テトラフェニルビイミダゾールから選択される組み合わせが光反応の点から好適である。これらの感光剤は、単独で又は二種類以上を組み合わせて使用される。(d)の光重合開始剤使用量は、(a)のポリマー100重量部に対して、通常、1種類につき0.01〜20重量部が好ましく、2種以上を組み合わせる場合は総量で0.1〜40重量部とされることが好ましい。
 本発明に添加される(e)の架橋性基を有する低分子化合物としては、例えば、架橋性基を1つ有するものとしてML−26X、ML−24X、ML−236TMP、4−メチロール3M6C、ML−MC、ML−TBC(商品名、本州化学工業(株)製)等、2つ有するものとしてDM−BI25X−F、46DMOC、46DMOIPP、46DMOEP(商品名、旭有機材工業(株)製)、DML−MBPC、DML−MBOC、DML−OCHP、DML−PC、DML−PCHP、DML−PTBP、DML−34X、DML−EP、DML−POP、DML−OC、ジメチロール−Bis−C、ジメチロール−BisOC−P、DML−BisOC−Z、DML−BisOCHP−Z、DML−PFP、DML−PSBP、DML−MB25、DML−MTrisPC、DML−Bis25X−34XL、DML−Bis25X−PCHP(商品名、本州化学工業(株)製)、ニカラックMX−290(商品名、(株)三和ケミカル製)、2,6−ジメトキシメチル−4−t−ブチルフェノール、2,6−ジメトキシメチル−p−クレゾール、2,6−ジアセトキシメチル−p−クレゾール等、3つ有するものとしてTriML−P、TriML−35XL、TriML−TrisCR−HAP(商品名、本州化学工業(株)製)等、4つ有するものとしてTM−BIP−A(商品名、旭有機材工業(株)製)、TML−BP、TML−HQ、TML−pp−BPF、TML−BPA、TMOM−BP(商品名、本州化学工業(株)製)、ニカラックMX−280、ニカラックMX−270(商品名、(株)三和ケミカル製)等、6つ有するものとしてHML−TPPHBA、HML−TPHAP(商品名、本州化学工業(株)製)が挙げられる。
 これらのうち、本発明では架橋性基を少なくとも2つ含有するものが好ましく、特に好ましくは、2つ有するものとして46DMOC、46DMOEP(商品名、旭有機材工業(株)製)、DML−MBPC、DML−MBOC、DML−OCHP、DML−PC、DML−PCHP、DML−PTBP、DML−34X、DML−EP、DML−POP、ジメチロール−BisOC−P、DML−PFP、DML−PSBP、DML−MTrisPC(商品名、本州化学工業(株)製)、ニカラックMX−290(商品名、(株)三和ケミカル製)、2,6−ジメトキシメチル−4−t−ブチルフェノール、2,6−ジメトキシメチル−p−クレゾール、2,6−ジアセトキシメチル−p−クレゾール等、3つ有するものとしてTriML−P、TriML−35XL(商品名、本州化学工業(株)製)等、4つ有するものとしてTM−BIP−A(商品名、旭有機材工業(株)製)、TML−BP、TML−HQ、TML−pp−BPF、TML−BPA、TMOM−BP(商品名、本州化学工業(株)製)、ニカラックMX−280、ニカラックMX−270(商品名、(株)三和ケミカル製)等、6つ有するものとしてHML−TPPHBA、HML−TPHAP(商品名、本州化学工業(株)製)等が挙げられる。また、さらに好ましくは、脂環式系の化合物であるニカラックMX−280、ニカラックMX−270(商品名、(株)三和ケミカル製)等が挙げられる。
 これらの(e)の化合物を添加することで、得られる樹脂組成物は、キュア時、熱により架橋反応を引き起こし、収縮率が少なくなる。
 特に脂環式系の(e)の低分子化合物は、芳香族の(e)の低分子化合物と比較して、露光波長の光に対して吸収がきわめて小さく、それ故、露光すると感光剤の感光効率が上がり、短時間でアルカリ現像液に不溶化し、感度が上昇する。
 これら(e)の架橋性基を有する低分子化合物の添加は、以下のように、ベンゼン環に直接付加する反応機構によって架橋する。
Figure 2004133435
 下記に本発明で使用するのに特に好ましい代表的な熱架橋性化合物の構造を示した。
Figure 2004133435
 このような熱架橋性化合物の添加量としては、ポリマー100重量部に対して、好ましくは0.5から50重量部であり、さらに好ましくは3から40重量部の範囲である。
 本発明におけるネガ型感光性樹脂前駆体組成物において、良好な感光性能を得るために、組成物中の全重合性基の含有量は一般式(1)の構造単位に対して40〜450モル%であることが好ましい。この範囲より小さいと現像後の膜厚保持率の低下を招き、この範囲を越えると解像度の低下、加熱硬化後の耐熱性膜の伸度低下を招くので注意を要する。より好ましくは100〜300モル%の範囲にあり、さらに好ましくは200〜300モル%の範囲にあることである。
 さらに、必要に応じて上記、ネガ型感光性樹脂前駆体組成物と基板との塗れ性を向上させる目的で界面活性剤、乳酸エチルやプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル類、エタノールなどのアルコール類、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエ−テル類を混合しても良い。また、2酸化ケイ素、2酸化チタンなどの無機粒子、あるいはポリイミドの粉末などを添加することもできる。
 また、シリコンウエハーなどの下地基板との接着性を高めるために、シランカップリング剤、チタンキレート剤などをネガ型感光性樹脂前駆体組成物のワニスに0.5から10重量%添加したり、下地基板をこのような薬液で前処理したりすることもできる。
 ワニスに添加する場合、メチルメタクリロキシジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、などのシランカップリング剤、チタンキレート剤、アルミキレート剤をワニス中のポリマーに対して0.5から10重量%添加する。
 基板を処理する場合、上記で述べたカップリング剤をイソプロパノール、エタノール、メタノール、水、テトラヒドロフラン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチル、アジピン酸ジエチルなどの溶媒に0.5から20重量%溶解させた溶液をスピンコート、浸漬、スプレー塗布、蒸気処理などで表面処理をする。場合によっては、その後50℃から300℃までの温度をかけることで、基板と上記カップリング剤との反応を進行させる。
 しかしながら上記ネガ型感光性樹脂前駆体組成物はアルカリ水溶液に対する(a)成分の溶解を阻害する効果のある化合物として、オニウム塩、ジアリル化合物又はテトラアルキルアンモニウム塩等は含有してはいけない。これらを含有した場合、その後の熱処理でその化合物分解が起こり、酸または塩基が発生し、これが原因で膜が劣化し、得られる膜の耐熱性が低下する、機械特性が低下する、接着性が低下する等の問題が生じる可能性がある。
 次に、本発明のネガ型感光性樹脂前駆体組成物を用いて耐熱性樹脂皮膜のパターンを形成する方法について説明する。
 ネガ型感光性樹脂前駆体組成物を基板上に塗布する。基板としてはシリコンウエハー、セラミックス類、ガリウムヒ素などが用いられるが、これらに限定されない。塗布方法としてはスピンナを用いた回転塗布、スプレー塗布、ロールコーティングなどの方法がある。また、塗布膜厚は、塗布手法、組成物の固形分濃度、粘度などによって異なるが通常、乾燥後の膜厚が、0.1から150μmになるように塗布される。
 次にネガ型感光性樹脂前駆体組成物を塗布した基板を乾燥して、ネガ型感光性樹脂前駆体組成物皮膜を得る。乾燥はオーブン、ホットプレート、赤外線などを使用し、50度から150度の範囲で1分から数時間行うのが好ましい。
 次に、このネガ型感光性樹脂前駆体組成物皮膜上に所望のパターンを有するマスクを通して化学線を照射し、露光、現像を行い、未露光部を除去することによってネガ型感光性樹脂前駆体組成物皮膜のパタ−ンを形成する。露光に用いられる化学線としては紫外線、可視光線、電子線、X線などがあるが、本発明では水銀灯のi線(365nm)、h線(405nm)、g線(436nm)を用いるのが好ましい。
 現像に用いられる現像液としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N−アセチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルトリアミドなどを単独あるいはメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、メチルカルビトール、エチルカルビトール、トルエン、キシレン、乳酸エチル、ピルビン酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、メチル−3−メトキシプロピオネート、エチル−3−エトキシプロピオネート、2−ヘプタノン、酢酸エチルなどの有機溶剤や、テトラメチルアンモニウムの水溶液、ジエタノールアミン、ジエチルアミノエタノール、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、ジエチルアミン、メチルアミン、ジメチルアミン、酢酸ジメチルアミノエチル、ジメチルアミノエタノール、ジメチルアミノエチルメタクリレート、シクロヘキシルアミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどのアルカリ性を示す化合物の水溶液が挙げられ、特に、テトラメチルアンモニウムの水溶液、ジエタノールアミン、ジエチルアミノエタノール、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン等のアルカリ性を示す化合物の水溶液が好ましい。また場合によっては、これらのアルカリ水溶液にN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクロン、ジメチルアクリルアミドなどの極性溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル類、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、イソブチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類などを単独あるいは数種を組み合わせたものを添加してもよい。現像は、上記現像液を用いて、20度から50度の範囲で20秒分から数分間行うのが好ましい。
 現像後は水にてリンス処理をする。ここでもエタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル類などを水に加えてリンス処理をしても良い。
 現像時のパターンの解像度が向上したり、現像条件の許容幅が増大する場合には、現像前にベーク処理をする工程を取り入れても差し支えない。この温度としては50〜180℃の範囲が好ましく、特に60〜150℃の範囲がより好ましい。時間は10秒〜数時間が好ましい。この範囲を外れると、反応が進行しなかったり、全ての領域が溶解しなくなるなどの恐れがあるので注意を要する。
 現像後、200℃から500℃の温度を加えて耐熱性樹脂皮膜のパターンに変換する。この加熱処理は温度を選び、段階的に昇温するか、ある温度範囲を選び連続的に昇温しながら5分から5時間実施する。一例としては、130℃、200℃、350℃で各30分づつ熱処理する。あるいは室温より400℃まで2時間かけて直線的に昇温するなどの方法が挙げられる。
 本発明によるネガ型感光性樹脂前駆体組成物により形成した耐熱性樹脂皮膜は、半導体のパッシベーション膜、半導体素子の保護膜、高密度実装用多層配線の層間絶縁膜などの用途に用いられる。
 また本発明の組成物を用いて表示装置に形成される絶縁層は、基板上に形成された第一電極と、前記第一電極に対向して設けられた第二電極とを含む表示装置に関するものであり、具体的には例えば、LCD、ECD、ELD、有機電界発光素子を用いた表示装置(有機電界発光装置)などが該当する。有機電界発光装置とは、基板上に形成された第一電極と、第一電極上に形成された少なくとも有機化合物からなる発光層を含む薄膜層と、薄膜層上に形成された第二電極とを含む有機電界発光素子からなる表示装置である。
 以下実施例および技術をあげて本発明を説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。なお、実施例中のネガ型感光性樹脂前駆体組成物の評価は以下の方法により行った。
 ネガ型感光性樹脂前駆体組成物皮膜の作製
 6インチシリコンウエハー上に、ネガ型感光性樹脂前駆体組成物(以下ワニスと呼ぶ)をプリベーク後の膜厚が8μmとなるように塗布し、ついでホットプレート(東京エレクトロン(株)製Mark−7)を用いて、100℃で2分プリベークすることにより、ネガ型感光性樹脂前駆体組成物皮膜を得た。
 膜厚の測定方法
 大日本スクリーン製造(株)製ラムダエースSTM−602を使用し、屈折率1.64で測定を行った。
露光
 露光機(GCA社製i線ステッパーDSW−8000)に、パターンの切られたレチクルをセットし、露光時間を変化させ(365nmの強度)てi線露光を行った。
露光後ベーク
 露光膜について、現像前に、ホットプレート(東京エレクトロン(株)製Mark−7)を用いて、60℃で1分、露光後ベーク処理を行った。
現像
 アルカリ現像の場合は、東京エレクトロン(株)製Mark−7の現像装置を用い、50回転で水酸化テトラメチルアンモニウムの2.38%水溶液を10秒間噴霧した。この後、0回転で60秒間静置し、400回転で水にてリンス処理、3000回転で10秒振り切り乾燥した。
 有機現像の場合は、東京エレクトロン(株)製Mark−7の現像装置を用い、50回転γ−ブチロラクトン/乳酸エチル=7/3(重量比)の溶剤を60秒間噴霧した。この後、400回転でプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートにてリンス処理、3000回転で10秒振り切り乾燥した。
 残膜率の算出
 残膜率は以下の式に従って算出した。
残膜率(%)=現像後の膜厚÷プリベーク後の膜厚×100
 感度の算出
 露光、現像後、50μmのライン・アンド・スペースパターン(1L/1S)を1対1の幅に形成する露光時間(以下、これを最適露光時間という)を求めた。
解像度の算出
 露光、現像後、50μmのライン・アンド・スペースパターン(1L/1S)を1対1の幅に形成する最適露光時間における最小のパターン寸法を解像度とした。
 合成例1 ヒドロキシル基含有酸無水物(a)の合成
 乾燥窒素気流下、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン(BAHF)18.3g(0.05モル)とアリルグリシジルエーテル34.2g(0.3モル)をガンマブチロラクトン(GBL)100gに溶解させ、−15℃に冷却した。ここにGBL50gに溶解させた無水トリメリット酸クロリド22.1g(0.11モル)を反応液の温度が0℃を越えないように滴下した。滴下終了後、0℃で4時間反応させた。この溶液をロータリーエバポレーターで濃縮して、トルエン1lに投入して酸無水物(a)を得た。
Figure 2004133435
 合成例2 ヒドロキシル基含有ジアミン化合物(b)の合成
 BAHF18.3g(0.05モル)をアセトン100ml、プロピレンオキシド17.4g(0.3モル)に溶解させ、−15℃に冷却した。ここに4−ニトロベンゾイルクロリド20.4g(0.11モル)をアセトン100mlに溶解させた溶液を滴下した。滴下終了後、−15℃で4時間反応させ、その後室温に戻した。析出した白色固体をろ別し、50℃で真空乾燥した。
 固体30gを300mlのステンレスオートクレーブに入れ、メチルセルソルブ250mlに分散させ、5%パラジウム−炭素を2g加えた。ここに水素を風船で導入して、還元反応を室温で行った。約2時間後、風船がこれ以上しぼまないことを確認して反応を終了させた。反応終了後、ろ過して触媒であるパラジウム化合物を除き、ロータリーエバポレーターで濃縮し、ジアミン化合物(b)を得た。得られた固体をそのまま反応に使用した。
Figure 2004133435
 合成例3 ヒドロキシル基含有ジアミン化合物(c)の合成
 2−アミノ−4−ニトロフェノール15.4g(0.1モル)をアセトン50ml、プロピレンオキシド30g(0.34モル)に溶解させ、−15℃に冷却した。ここにイソフタル酸クロリド11.2g(0.055モル)をアセトン60mlに溶解させた溶液を徐々に滴下した。滴下終了後、−15℃で4時間反応させた。その後、室温に戻して生成している沈殿をろ過で集めた。
 この沈殿をGBL200mlに溶解させて、5%パラジウム−炭素3gを加えて、激しく攪拌した。ここに水素ガスを入れた風船を取り付け、室温で水素ガスの風船がこれ以上縮まない状態になるまで攪拌を続け、さらに2時間水素ガスの風船を取り付けた状態で攪拌した。攪拌終了後、ろ過でパラジウム化合物を除き、溶液をロータリーエバポレーターで半量になるまで濃縮した。ここにエタノールを加えて、再結晶を行い、目的の化合物の結晶を得た。
Figure 2004133435
 各実施例、比較例に使用したフェノール性水酸基を有する化合物を下記に示した。
Figure 2004133435
 実施例1
 乾燥窒素気流下、4,4’−ジアミノフェニルエーテル5.01g(0.025モル)、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン1.24g(0.005モル)をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)50gに溶解させた。ここに合成例1で得られたヒドロキシ基含有酸無水物(a)21.4g(0.03モル)をNMP14gとともに加えて、20℃で1時間反応させ、次いで50℃で4時間反応させた。その後、N、N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール7.14g(0.06モル)をNMP5gで希釈した溶液を10分かけて滴下した。滴下後、50℃で3時間攪拌した。
 得られた溶液40gに光重合開始剤のビス(α−イソニトロソプロピオフェノンオキシム)イソフタル2g、熱架橋性基を有する低分子化合物のニカラックMX−270(商品名、(株)三和ケミカル製)1.2g、TrisP−PA2.0g重合性基を有する低分子化合物のトリメチロールプロパンジアクリレート8gを加えてネガ型感光性樹脂前駆体組成物であるネガ型感光性ポリイミド前駆体組成物のワニスAを得た。得られたワニスを用いて前記のように、シリコンウエハー上にネガ型感光性ポリイミド前駆体組成物皮膜を作製、露光、露光後ベーク、アルカリ現像し、ワニスの感度、残膜率、解像度、収縮率について評価を行った。
 実施例2
 乾燥窒素気流下、合成例2で得られたヒドロキシル基含有ジアミン(b)15.1g(0.025モル)をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)50gに溶解させた。ここに合成例1で得られたヒドロキシ基含有酸無水物(a)17.5g(0.025モル)をピリジン30gとともに加えて、60℃で6時間反応させた。反応終了後、溶液を水2lに投入して、ポリマー固体の沈殿をろ過で集めた。ポリマー固体を80℃の真空乾燥機で20時間乾燥した。
 このようにして得たポリマーの固体10gを計り、光重合開始剤の2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノンー1を2g、重合性基を有する低分子化合物のペンタエリスリトールトリアクリレート5g、Bis−Z(商品名、本州化学工業(株)製)1.5g、ビニルトリメトキシシラン1gとをGBL30gに溶解させてネガ型感光性樹脂前駆体組成物であるネガ型感光性ポリイミド前駆体組成物のワニスBを得た。得られたワニスを用いて前記のように、シリコンウエハー上にネガ型感光性ポリイミド前駆体組成物皮膜を作製、露光、露光後ベーク、アルカリ現像し、ワニスの感度、残膜率、解像度、収縮率について評価を行った。
 実施例3
 乾燥窒素気流下、合成例3で得られたヒドロキシル基含有ジアミン化合物(c)17g(0.045モル)、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン1.24g(0.005モル)をNMP50gに溶解させた。ここに3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸無水物12.4g(0.04モル)をNMP21gとともに加えて、20℃で1時間反応させ、次いで50℃で2時間反応させた。ここに無水マレイン酸0.98g(0.01モル)を加え、50℃で2時間攪拌後、N,N−ジメチルホルムアミドジエチルアセタール14.7g(0.1モル)をNMP5gで希釈した溶液を10分かけて滴下した。滴下後、50℃で3時間攪拌した。さらに、メタクリル含有イソシアネートであるカレンズMOI(商品名、昭和電工(株)製)3.0g、ジブチイルチンラウリレート0.2gを添加後、60℃で3時間攪拌した。
 得られた溶液30gに光重合開始剤のN−フェニルグリシン0.8g、ビス(α−イソニトロソプロピオフェノンオキシム)イソフタル0.8g、熱架橋性基を有する低分子化合物TML−HQ(商品名、本州化学工業(株)製)1g、BIR−PC(商品名、旭有機材工業(株)製)1g、重合性基を有する低分子化合物のジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート5.5gを溶解させて、ネガ型感光性樹脂前駆体組成物であるネガ型感光性ポリイミド前駆体組成物のワニスCを得た。得られたワニスを用いて前記のように、シリコンウエハー上にネガ型感光性ポリイミド前駆体組成物皮膜を作製、露光、露光後ベーク、アルカリ現像し、ワニスの感度、残膜率、解像度、収縮率について評価を行った。
 実施例4
 実施例3で得られたポリマー溶液50gに光重合開始剤の2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノンー1を1.5g、熱架橋性基を有する低分子化合物ジメチロール−BisOC−P(商品名、本州化学工業(株)製)2g、BisRS−2P(商品名、本州化学工業(株)製)2g、重合性基を有する低分子化合物のジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート3.5g、トリメチロールプロパンジアクリレート3gを溶解させて、ネガ型感光性樹脂前駆体組成物であるネガ型感光性ポリイミド前駆体組成物のワニスDを得た。得られたワニスを用いて前記のように、シリコンウエハー上にネガ型感光性ポリイミド前駆体組成物皮膜を作製、露光、露光後ベーク、アルカリ現像し、ワニスの感度、残膜率、解像度、収縮率について評価を行った。
 実施例5
 実施例4で得られたワニスDを用いて前記のように、シリコンウエハー上にネガ型感光性ポリイミド前駆体組成物皮膜を作製、露光、露光後ベーク、有機現像し、ワニスの感度、残膜率、解像度、収縮率について評価を行った。
 実施例6
 実施例3で得られたポリマー溶液40gに光重合開始剤の1−フェニル−1,2−ブタンジオン−2−(o−メトキシカルボニル)オキシム2g、熱架橋性基を有する低分子化合物DMOM−PTBP(商品名、本州化学工業(株)製)1.5g、BIR−PC(商品名、旭有機材工業(株)製)1.5g、重合性基を有する低分子化合物N−(3−ジエチルアミノプロピル)メタクリルアミド4gジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート2.5gを溶解させて、ネガ型感光性樹脂前駆体組成物であるネガ型感光性ポリイミド前駆体組成物のワニスEを得た。得られたワニスを用いて前記のように、シリコンウエハー上にネガ型感光性ポリイミド前駆体樹脂皮膜を作製、露光、露光後ベーク、アルカリ現像し、ワニスの感度、残膜率、解像度、収縮率について評価を行った。
 実施例7
 乾燥窒素気流下、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル10.89g(0.054モル)、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン1.86g(0.007モル)、末端封止剤として、3−アミノフェノール(東京化成工業(株)製)2.05g(0.019モル)をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)20gに溶解させた。ここにビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物23.27g(0.075モル)をNMP15gとともに加えて、20℃で1時間反応させ、次いで50℃で4時間反応させた。その後、N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール15.19g(0.127モル)をNMP4gで希釈した溶液を10分かけて滴下した。滴下後、50℃で3時間攪拌した。さらに、メタクリル含有イソシアネートであるカレンズMOI(商品名、昭和電工(株)製)0.5g、ジブチイルチンラウリレート0.2gを添加後、60℃で3時間攪拌した。続いてNMP46.0gを加え、これをポリマー溶液を得た。
 得られたポリマー溶液に光重合開始剤の2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノンー1を5g、熱架橋性基を有する低分子化合物として”ニカラック”MX−270(商品名、(株)三和ケミカル製)3.5g、フェノール性水酸基を有する化合物としてBis−Z(商品名、本州化学工業(株)製)4g、重合性基を有する低分子化合物のトリメチロールプロパンジアクリレート8gを加えて、ネガ型感光性樹脂前駆体組成物であるネガ型感光性ポリイミド前駆体組成物のワニスFを得た。得られたワニスを用いて前記のように、シリコンウエハ上にネガ型感光性ポリイミド前駆体組成物皮膜を作製、露光、露光後ベーク、アルカリ現像し、ワニスの感度、残膜率、解像度について評価を行った。
 実施例8
 乾燥窒素気流下、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン18.3g(0.05モル)をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)50g、グリシジルメチルエーテル26.4g(0.3モル)に溶解させ、溶液の温度を−15℃まで冷却した。ここにジフェニルエーテルジカルボン酸ジクロリド7.38g(0.025モル)、イソフタル酸ジクロリド5.08g(0.025モル)をGBL25gに溶解させた溶液を内部の温度が0℃を越えないように滴下した。滴下終了後、6時間、−15℃で攪拌を続けた。
 反応終了後、溶液を水3lに投入して白色の沈殿を集めた。この沈殿をろ過で集めて、水で3回洗浄した後、80℃の真空乾燥機で20時間乾燥した。
 このようにして得られたポリマー粉体10gに、光重合開始剤のN−フェニルグリシン0.8g、ビス(α−イソニトロソプロピオフェノンオキシム)イソフタル0.8g、重合性基を有する低分子化合物トリメチロールプロパンジアクリレート6g、フェノール性水酸基を有する化合物としてBisRS−2P(商品名、本州化学工業(株)製)4gをNMP30gに溶解させて、ネガ型感光性樹脂前駆体組成物であるネガ型感光性ポリベンゾオキサゾール前駆体組成物のワニスGを得た。得られたワニスを用いて前記のように、シリコンウエハー上にネガ型感光性ポリベンゾオキサゾール前駆体組成物皮膜を作製、露光、露光後ベーク、アルカリ現像し、ワニスの感度、残膜率、解像度、収縮率について評価を行った。
 実施例9
 実施例8で得られたポリマー粉体10gをr−BL溶剤30gに溶解した溶液40gに、メタクリル含有イソシアネートであるカレンズMOI(商品名、昭和電工(株)製)3.5g、ジブチイルチンラウリレート0.2gを添加後、60℃で3時間攪拌した。さらに、光重合開始剤の2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノンー1を1.5g、熱架橋性基を有する低分子化合物ジメチロール−BisOC−P(商品名、本州化学工業(株)製)2g、BisRS−2P(商品名、本州化学工業(株)製)2g、重合性基を有する化合物のジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート3.5g、トリメチロールプロパンジアクリレート3gを溶解させてネガ型感光性樹脂前駆体組成物であるネガ型感光性ポリベンゾオキサゾール前駆体組成物のワニスHを得た。得られたワニスを用いて前記のように、シリコンウエハー上にネガ型感光性ポリベンゾオキサゾール前駆体組成物皮膜を作製、露光、露光後ベーク、アルカリ現像し、ワニスの感度、残膜率、解像度、収縮率について評価を行った。
 実施例10
 実施例9で得られたワニスHを用いて前記のように、シリコンウエハー上にネガ型感光性ポリベンゾオキサゾール前駆体組成物皮膜を作製、露光、露光後ベーク、有機現像し、ワニスの感度、残膜率、解像度、収縮率について評価を行った。
 実施例11
 厚さ1.1mmの無アルカリガラス表面にスパッタリング蒸着法によって厚さ130nmのITO透明電極膜が形成されたガラス基板を120×100mmの大きさに切断した。ITO基板上にフォトレジストを塗布して、通常のフォトリソグラフィ法による露光・現像によってパターニングした。ITOの不要部分をエッチングして除去した後、フォトレジストを除去することで、ITO膜をストライプ形状にパターニングした。このストライプ状第一電極は100μmピッチである。
 次に、実施例1で得られたワニスAの濃度調整をNMPを用いて行い、スピンコート法により第一電極を形成した基板上に塗布し、ホットプレート上で120℃で3分間プリベークした。この膜にフォトマスクを介してUV露光した後、2.38%TMAH水溶液で露光部分のみを溶解させることで現像し、純水でリンスした。得られたネガ型感光性ポリイミド前駆体組成物皮膜のパターンをクリーンオーブン中の窒素雰囲下で170℃、30分、さらに、320℃で60分加熱キュアして耐熱性樹脂皮膜のパターンとし、絶縁層を第一電極のエッジを覆うように形成した。絶縁層の厚さは約1μmであった。
 次に、絶縁層を形成した基板を用いて有機電界発光装置の作製を行った。発光層を含む薄膜層は、抵抗線加熱方式による真空蒸着法によって形成した。基板有効エリア全面に蒸着して正孔輸送層を形成し、シャドーマスクを用いて発光層、第二電極のアルミニウムを形成した。
 得られた上記基板を蒸着機から取り出し、基板と封止用ガラス板とを硬化性エポキシ樹脂を用いて貼り合わせることで封止した。このようにしてITOストライプ状第一電極上に、パターニングされた発光層が形成され、第一電極と直交するようにストライプ状第二電極が配置された単純マトリクス型カラー有機電界発光装置を作製した。本表示装置を線順次駆動したところ、良好な表示特性を得ることができた。絶縁層の境界部分で薄膜層や第二電極が、薄くなったり段切れを起こすようなこともなく、スムーズに成膜されたので、発光領域内での輝度ムラは認められず、安定な発光が得られた。まだ断面は順テーパーになっていた。
 実施例12
 実施例3で得られたワニスCを用い、キュア条件を230℃で30分にした他は、実施例11と同様にして、単純マトリクス型カラー有機電界発光装置を作製した。本表示装置を線順次駆動したところ、輝度ムラも認められず良好な表示特性を得ることができた。
 実施例13
 実施例5で得られたワニスDを用い、現像を有機現像で行い、キュア条件を230℃で30分にした他は、実施例11と同様にして、単純マトリクス型カラー有機電界発光装置を作製した。本表示装置を線順次駆動したところ、輝度ムラも認められず良好な表示特性を得ることができた。
 実施例14
 実施例7で得られたワニスFを用い、キュア条件を250℃で30分にした他は、実施例11と同様にして、単純マトリクス型カラー有機電界発光装置を作製した。本表示装置を線順次駆動したところ、輝度ムラも認められず良好な表示特性を得ることができた。
 実施例15
 実施例9で得られたワニスHを用い、キュア条件を230℃で30分にした他は、実施例11と同様にして、単純マトリクス型カラー有機電界発光装置を作製した。本表示装置を線順次駆動したところ、輝度ムラも認められず良好な表示特性を得ることができた。
 実施例16
 キュア条件をオーブンの空気雰囲気で230℃で30分加熱、絶縁層の厚さを3μmにした以外は実施例11と同様の方法で、第一電極を形成した基板上に耐熱性樹脂パターンである絶縁層を形成した。体積抵抗率は少なくとも5×1010Ωcmあることを確認した。絶縁層の境界部分の断面は、順テーパー形状であり、テーパー角度は約45°であった。また、絶縁層の赤外吸収スペクトルを反射配置で測定したところ、1780cm-1付近、1377cm-1付近にポリイミドに起因するイミド構造の吸収ピークが検出された。
 次に、絶縁層を形成した基板を用いて有機電界発光装置の作製を行った。絶縁層を形成したガラス基板上に、酸素プラズマまたはUV照射処理をした。その後、アルコールに溶解した正孔注入材料または正孔輸送材料を、基板上にスピンコートして製膜した。オーブンを用いて、200℃で30分の加熱を行った。
 さらに、インクジェット法を用いて、トルエンに溶解した有機発光材料(赤色、青色、緑色の各材料)を各開口部にパターン塗布した。オーブンを用いて、80℃で30分の加熱を行った。最後に、実施例11と同様の方法で、第二電極を形成し、封止を行った。
 このようにして幅80μm、ピッチ100μm、本数816本のITOストライプ状第一電極上に、パターニングされた緑色発光層、赤色発光層および青色発光層が形成され、第一電極と直交するように幅250μm、ピッチ300μmのストライプ状第二電極が200本配置された単純マトリクス型カラー有機電界発光装置を作製した。赤、緑、青の3つの発光領域が1画素を形成するので、本発光装置は300μmピッチで272×200画素を有する。絶縁層が第一電極を露出せしめる部分のみが発光するので、1つの発光領域は幅70μm、長さ250μmの長方形である。
 本表示装置を線順次駆動したところ、良好な表示特性を得ることができた。第一電極のエッジ部分が絶縁層で覆われているために、電界集中による短絡は認められなかった。また、断面が順テーパー形状であることから、絶縁層の境界部分で薄膜層や第二電極が、薄くなったり段切れを起こすようなこともなく、スムーズに成膜されたので、発光領域内での輝度ムラは認められず、安定な発光が得られた。また、耐久性試験として、85℃で250時間保持した後の発光特性を評価したところ、初期と比べて発光領域が小さくなることなく良好な発光を示した。
 実施例17
 スイッチング素子を有する基板(TFT基板)の平坦化膜上に、平坦化膜上にあるソース・ドレイン電極に接触した、所望のパターンのITO電極(画素)を設けた。
 本基板を用いて、実施例16と同様に、絶縁層、正孔注入材料または正孔輸送材料、発光材料、第2電極を形成し、封止を行った。
 本表示装置をアクティブマトリックス方式で駆動したところ、良好な表示特性を得ることができた。第一電極のエッジ部分が絶縁層で覆われているために、電界集中による短絡は認められなかった。また、断面が順テーパー形状であることから、絶縁層の境界部分で薄膜層や第二電極が、薄くなったり段切れを起こすようなこともなく、スムーズに成膜されたので、発光領域内での輝度ムラは認められず、安定な発光が得られた。また、耐久性試験として、85℃で250時間保持した後の発光特性を評価したところ、初期と比べて発光領域が小さくなることなく良好な発光を示した。
 実施例18
 光重合開始剤として、ビス(α−イソニトロソプロピオフェノンオキシム)イソフタルを1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−,2−(o−ベンゾイルオキシム)に変更した他は実施例1と同様にして、ネガ型感光性樹脂前駆体組成物であるネガ型感光性ポリイミド前駆体組成物のワニスJを得た。得られたワニスを用いて前記のように、シリコンウエハー上にネガ型感光性ポリイミド前駆体組成物皮膜を作製、露光、露光後ベーク、アルカリ現像し、ワニスの感度、残膜率、解像度、収縮率について評価を行った。
 比較例1
 フェノール性低分子化合物であるTrisP−PAを用い無い他は、実施例1と同様にして、ネガ型感光性樹脂前駆体組成物であるネガ型感光性ポリイミド前駆体組成物のワニスA1を得た。得られたワニスを用いて前記のように、シリコンウエハー上にネガ型感光性ポリイミド前駆体組成物皮膜を作製、露光、露光後ベーク、アルカリ現像し、ワニスの感度、残膜率、解像度、収縮率について評価を行った。
 比較例2
 フェノール性低分子化合物であるBIR−PCを用い無い他は、実施例3と同様にして、ネガ型感光性樹脂前駆体組成物であるネガ型感光性ポリイミド前駆体組成物のワニスB1を得た。得られたワニスを用いて前記のように、シリコンウエハー上にネガ型感光性ポリイミド前駆体組成物皮膜を作製、露光、露光後ベーク、アルカリ現像し、ワニスの感度、残膜率、解像度、収縮率について評価を行った。
 比較例3
 末端封止剤として、3−アミノフェノールを用い無い他は、実施例7と同様にして、ネガ型感光性樹脂前駆体組成物であるネガ型感光性ポリイミド前駆体組成物のワニスC1を得た。得られたワニスを用いて前記のように、シリコンウエハー上にネガ型感光性ポリイミド前駆体組成物皮膜を作製、露光、露光後ベーク、アルカリ現像し、ワニスの感度、残膜率、解像度、収縮率について評価を行った。
 比較例4
 フェノール性低分子化合物であるBisRS−2Pを用い無い他は、実施例9と同様にして、ネガ型感光性樹脂前駆体組成物であるネガ型感光性ポリベンゾオキサゾール前駆体組成物のワニスD1を得た。得られたワニスを用いて前記のように、シリコンウエハー上にネガ型感光性ポリベンゾオキサゾール前駆体組成物皮膜を作製、露光、露光後ベーク、アルカリ現像し、ワニスの感度、残膜率、解像度、収縮率について評価を行った。
 比較例5
 比較例1で得られたワニスA1を用いて、キュア条件を300℃で60分にした他は、実施例11と同様にして、単純マトリクス型カラー有機電界発光装置を作製した。本表示装置を線順次駆動したところ、輝度ムラは認められなかったが、発行表示部のエッジ部に発光ムラが多数認められ、良好な表示特性を得ることができなかった。
 比較例6
 比較例2で得られたワニスB1を用いて、キュア条件を230℃で30分にした他は、実施例11と同様にして、単純マトリクス型カラー有機電界発光装置を作製した。本表示装置を線順次駆動したところ、輝度ムラは認められなかったが、発行表示部のエッジ部に発光ムラが多数認められ、良好な表示特性を得ることができなかった。
 比較例7
 比較例3で得られたワニスC1を用いて、キュア条件を250℃で30分にした他は、実施例11と同様にして、単純マトリクス型カラー有機電界発光装置を作製した。本表示装置を線順次駆動したところ、輝度ムラは認められなかったが、発行表示部のエッジ部に発光ムラが多数認められ、良好な表示特性を得ることができなかった。
 比較例8
 比較例4で得られたワニスD1を用いて、キュア条件を250℃で30分にした他は、実施例11と同様にして、単純マトリクス型カラー有機電界発光装置を作製した。本表示装置を線順次駆動したところ、輝度ムラは認められなかったが、発行表示部のエッジ部に発光ムラが多数認められ、良好な表示特性を得ることができなかった。
 比較例9
 実施例1と同様に合成したネガ型感光性ポリイミド前駆体組成物のワニスAに、オニウム塩であるDPI−TF(商品名、東洋合成工業(株)製)0.5gを溶解させて得られたワニスE1を用いて、キュア条件を250℃で30分にした他は、実施例11と同様にして、単純マトリクス型カラー有機電界発光装置を作製した。本表示装置を線順次駆動したところ、輝度ムラが認められかつ、発行表示部のエッジ部に発光ムラが多数認められ、良好な表示特性を得ることができなかった。
Figure 2004133435
 実施例1〜10、18、比較例1〜4の評価結果については以下の表1および表2に示した。
Figure 2004133435
Figure 2004133435

Claims (9)

  1. (a)一般式(1)で表される構造単位を主成分とするポリマーと、(b)フェノール性低分子化合物と、(c)重合性基を有する低分子化合物と、(d)光重合開始剤を含有することを特徴とするネガ型感光性樹脂前駆体組成物。
    Figure 2004133435
    (式中R1は少なくとも2個以上の炭素原子を有する2価から8価の有機基、R2は、少なくとも2個以上の炭素原子を有する2価から6価の有機基、R3 は水素、または炭素数1から20までの有機基を示す。また、ポリマー主鎖末端に−(OR6)α基を有する。nは10から100000までの整数、mは0から2までの整数、p、q、αは0から4までの整数を示す。ただし、p+q+α >0である。R4〜R6は水素原子または、一般式(2)で表される光架橋性基を示し、少なくとも一つは水酸基として、ポリマー内に存在する。)
    Figure 2004133435
    (式中R7、R8は水素または、炭素数1から5までの炭化水素基を示す。δは1から4までの整数、R9は水素原子、または炭素数1から3までの炭化水素基を示す。
  2. 一般式(1)のR1(COOR3)m(OR4)pが、一般式(3)で表されることを特徴とする請求項1記載のネガ型感光性樹脂前駆体組成物。
    Figure 2004133435
    (R10、R12は炭素数2〜20より選ばれる2価〜4価の有機基を示し、R11は、炭素数3〜20より選ばれる光架橋性基または、水酸基を有した3価〜6価の有機基を示し、R13、R14は水素、および/または炭素数1〜20までの有機基を示す。o、sは0から2までの整数、rは1〜4までの整数を示す。)
  3. 一般式(1)のR2(OR5)qが、一般式(4)で表されることを特徴とする請求項1記載のネガ型感光性樹脂前駆体組成物。
    Figure 2004133435
    (R15、R17は炭素数2〜20より選ばれる光架橋性基または、水酸基を有した3価〜4価の有機基を示し、R16は炭素数2〜30より選ばれる2価の有機基を示す。t、uは1あるいは2の整数を示す。)
  4. 一般式(1)のR2(OR5)qが、一般式(5)で表されることを特徴とする請求項1記載のネガ型感光性樹脂前駆体組成物。
    Figure 2004133435
    (R18、R20は炭素数2〜20までの2価の有機基を示し、R19は、炭素数3〜20より選ばれる光架橋性基または、水酸基を有した3価〜6価の有機基を示す。vは1〜4までの整数を示す。)
  5. 一般式(1)のR2(OR5)qが、一般式(6)で表されることを特徴とする請求項1記載のネガ型感光性樹脂前駆体組成物。
    Figure 2004133435
    (R21は炭素数2〜20より選ばれる2価の有機基を示し、R22は、炭素数3〜20より選ばれる光架橋性基または、水酸基を有した3価〜6価の有機基を示す。wは1〜4までの整数を示す。)
  6. (e)架橋性基を有する低分子化合物を含有することを特徴とする請求項1〜5いずれか記載のネガ型感光性樹脂前駆体組成物
  7. 請求項1〜6いずれか記載のネガ型感光性樹脂前駆体組成物を支持基板上に塗布し乾燥する工程、露光する工程、アルカリ現像液を用いて現像する工程および加熱処理する工程を含むレリーフパターンの製造法。
  8. 請求項7記載の製造法により得られるレリーフパターンを表面保護膜または層間絶縁膜として有してなる半導体用電子部品。
  9. 基板上に形成された第一電極と、第一電極を部分的に露出せしめるように第一電極上に形成された絶縁層と、第一電極に対向して設けられた第二電極とを含む表示装置であって、前記絶縁層が請求項7記載の製造法により得られるレリーフパターンからなることを特徴とする有機電界発光素子用表示装置。
JP2003319334A 2002-09-17 2003-09-11 ネガ型感光性樹脂前駆体組成物およびそれを用いた電子部品ならびに表示装置 Expired - Fee Related JP4337481B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003319334A JP4337481B2 (ja) 2002-09-17 2003-09-11 ネガ型感光性樹脂前駆体組成物およびそれを用いた電子部品ならびに表示装置

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002270137 2002-09-17
JP2003319334A JP4337481B2 (ja) 2002-09-17 2003-09-11 ネガ型感光性樹脂前駆体組成物およびそれを用いた電子部品ならびに表示装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004133435A true JP2004133435A (ja) 2004-04-30
JP4337481B2 JP4337481B2 (ja) 2009-09-30

Family

ID=32301659

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003319334A Expired - Fee Related JP4337481B2 (ja) 2002-09-17 2003-09-11 ネガ型感光性樹脂前駆体組成物およびそれを用いた電子部品ならびに表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4337481B2 (ja)

Cited By (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004109403A1 (ja) * 2003-06-02 2004-12-16 Toray Industries, Inc. 感光性樹脂組成物およびそれを用いた電子部品ならびに表示装置
JP2006146244A (ja) * 2004-11-23 2006-06-08 E I Du Pont De Nemours & Co 低温硬化型感光性組成物
WO2006064867A1 (ja) * 2004-12-16 2006-06-22 Nippon Kayaku Kabushiki Kaisha 不飽和基含有ポリイミド樹脂、それを含有する感光性樹脂組成物及びその硬化物
JP2006251536A (ja) * 2005-03-11 2006-09-21 Mitsubishi Chemicals Corp 保護膜用熱硬化性組成物、カラーフィルタ及び液晶表示装置
JP2007016214A (ja) * 2005-06-09 2007-01-25 Toray Ind Inc 樹脂組成物およびそれを用いた表示装置
US7189489B2 (en) * 2001-06-11 2007-03-13 Ciba Specialty Chemicals Corporation Oxime ester photoiniators having a combined structure
JP2009282491A (ja) * 2008-04-25 2009-12-03 Hitachi Chem Co Ltd 感光性接着剤組成物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの形成方法及び被接着部材の接着方法
JP2010090362A (ja) * 2008-10-08 2010-04-22 Eternal Chemical Co Ltd 感光性ポリイミド
US20110262675A1 (en) * 2006-08-31 2011-10-27 Bridgestone Corporation Photo-curable transfer sheet, process for the preparation of optical information recording medium using the sheet, and optical information recording medium
JP2014186124A (ja) * 2013-03-22 2014-10-02 Asahi Kasei E-Materials Corp 感光性樹脂組成物、硬化レリーフパターンの製造方法、半導体装置及び、表示体装置
TWI468439B (zh) * 2008-10-08 2015-01-11 Eternal Materials Co Ltd 感光型聚醯亞胺
JPWO2015052885A1 (ja) * 2013-10-09 2017-03-09 日立化成デュポンマイクロシステムズ株式会社 ポリイミド前駆体を含む樹脂組成物、及びそれを用いた硬化膜の製造方法
WO2017110982A1 (ja) * 2015-12-25 2017-06-29 富士フイルム株式会社 樹脂、組成物、硬化膜、硬化膜の製造方法および半導体デバイス
JP2018087877A (ja) * 2016-11-28 2018-06-07 日立化成デュポンマイクロシステムズ株式会社 ネガ型感光性樹脂組成物、硬化パターンの製造方法、硬化物及び電子デバイス
WO2018181893A1 (ja) * 2017-03-31 2018-10-04 日立化成デュポンマイクロシステムズ株式会社 感光性樹脂組成物、パターン硬化物の製造方法、硬化物、層間絶縁膜、カバーコート層、表面保護膜及び電子部品
WO2018179330A1 (ja) * 2017-03-31 2018-10-04 日立化成デュポンマイクロシステムズ株式会社 感光性樹脂組成物、パターン硬化膜の製造方法、硬化物、層間絶縁膜、カバーコート層、表面保護膜、及び電子部品
WO2020071437A1 (ja) * 2018-10-03 2020-04-09 日立化成デュポンマイクロシステムズ株式会社 感光性樹脂組成物、パターン硬化物の製造方法、硬化物、層間絶縁膜、カバーコート層、表面保護膜及び電子部品
WO2021153608A1 (ja) * 2020-01-30 2021-08-05 旭化成株式会社 ネガ型感光性樹脂組成物及び硬化レリーフパターンの製造方法
JP2021182149A (ja) * 2016-04-14 2021-11-25 旭化成株式会社 感光性樹脂組成物及び硬化レリーフパターンの製造方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001049119A (ja) * 1999-08-11 2001-02-20 Toray Ind Inc 耐熱性樹脂組成物
JP2002012665A (ja) * 2000-04-28 2002-01-15 Asahi Kasei Corp 感光性樹脂およびその組成物
JP2004010697A (ja) * 2002-06-05 2004-01-15 Asahi Kasei Corp 耐熱性樹脂前駆体組成物

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001049119A (ja) * 1999-08-11 2001-02-20 Toray Ind Inc 耐熱性樹脂組成物
JP2002012665A (ja) * 2000-04-28 2002-01-15 Asahi Kasei Corp 感光性樹脂およびその組成物
JP2004010697A (ja) * 2002-06-05 2004-01-15 Asahi Kasei Corp 耐熱性樹脂前駆体組成物

Cited By (34)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7189489B2 (en) * 2001-06-11 2007-03-13 Ciba Specialty Chemicals Corporation Oxime ester photoiniators having a combined structure
US7476476B2 (en) 2003-06-02 2009-01-13 Toray Industries, Inc. Photosensitive resin composition, electronic component using the same, and display unit using the same
WO2004109403A1 (ja) * 2003-06-02 2004-12-16 Toray Industries, Inc. 感光性樹脂組成物およびそれを用いた電子部品ならびに表示装置
JP2006146244A (ja) * 2004-11-23 2006-06-08 E I Du Pont De Nemours & Co 低温硬化型感光性組成物
WO2006064867A1 (ja) * 2004-12-16 2006-06-22 Nippon Kayaku Kabushiki Kaisha 不飽和基含有ポリイミド樹脂、それを含有する感光性樹脂組成物及びその硬化物
JPWO2006064867A1 (ja) * 2004-12-16 2008-06-12 日本化薬株式会社 不飽和基含有ポリイミド樹脂、それを含有する感光性樹脂組成物及びその硬化物
JP5038721B2 (ja) * 2004-12-16 2012-10-03 日本化薬株式会社 不飽和基含有ポリイミド樹脂、それを含有する感光性樹脂組成物及びその硬化物
JP2006251536A (ja) * 2005-03-11 2006-09-21 Mitsubishi Chemicals Corp 保護膜用熱硬化性組成物、カラーフィルタ及び液晶表示装置
JP2007016214A (ja) * 2005-06-09 2007-01-25 Toray Ind Inc 樹脂組成物およびそれを用いた表示装置
US20110262675A1 (en) * 2006-08-31 2011-10-27 Bridgestone Corporation Photo-curable transfer sheet, process for the preparation of optical information recording medium using the sheet, and optical information recording medium
JP2009282491A (ja) * 2008-04-25 2009-12-03 Hitachi Chem Co Ltd 感光性接着剤組成物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの形成方法及び被接着部材の接着方法
JP2010090362A (ja) * 2008-10-08 2010-04-22 Eternal Chemical Co Ltd 感光性ポリイミド
TWI384013B (zh) * 2008-10-08 2013-02-01 Eternal Chemical Co Ltd 感光型聚醯亞胺
TWI468439B (zh) * 2008-10-08 2015-01-11 Eternal Materials Co Ltd 感光型聚醯亞胺
JP2014186124A (ja) * 2013-03-22 2014-10-02 Asahi Kasei E-Materials Corp 感光性樹脂組成物、硬化レリーフパターンの製造方法、半導体装置及び、表示体装置
JPWO2015052885A1 (ja) * 2013-10-09 2017-03-09 日立化成デュポンマイクロシステムズ株式会社 ポリイミド前駆体を含む樹脂組成物、及びそれを用いた硬化膜の製造方法
WO2017110982A1 (ja) * 2015-12-25 2017-06-29 富士フイルム株式会社 樹脂、組成物、硬化膜、硬化膜の製造方法および半導体デバイス
US10450417B2 (en) 2015-12-25 2019-10-22 Fujifilm Corporation Resin, composition, cured film, method for manufacturing cured film and semiconductor device
JPWO2017110982A1 (ja) * 2015-12-25 2017-12-28 富士フイルム株式会社 樹脂、組成物、硬化膜、硬化膜の製造方法および半導体デバイス
JP2021182149A (ja) * 2016-04-14 2021-11-25 旭化成株式会社 感光性樹脂組成物及び硬化レリーフパターンの製造方法
JP2018087877A (ja) * 2016-11-28 2018-06-07 日立化成デュポンマイクロシステムズ株式会社 ネガ型感光性樹脂組成物、硬化パターンの製造方法、硬化物及び電子デバイス
JPWO2018181893A1 (ja) * 2017-03-31 2020-05-28 日立化成デュポンマイクロシステムズ株式会社 感光性樹脂組成物、パターン硬化物の製造方法、硬化物、層間絶縁膜、カバーコート層、表面保護膜及び電子部品
WO2018179330A1 (ja) * 2017-03-31 2018-10-04 日立化成デュポンマイクロシステムズ株式会社 感光性樹脂組成物、パターン硬化膜の製造方法、硬化物、層間絶縁膜、カバーコート層、表面保護膜、及び電子部品
JPWO2018179330A1 (ja) * 2017-03-31 2020-02-06 日立化成デュポンマイクロシステムズ株式会社 感光性樹脂組成物、パターン硬化膜の製造方法、硬化物、層間絶縁膜、カバーコート層、表面保護膜、及び電子部品
WO2018179382A1 (ja) * 2017-03-31 2018-10-04 日立化成デュポンマイクロシステムズ株式会社 感光性樹脂組成物、パターン硬化物の製造方法、硬化物、層間絶縁膜、カバーコート層、表面保護膜及び電子部品
WO2018181893A1 (ja) * 2017-03-31 2018-10-04 日立化成デュポンマイクロシステムズ株式会社 感光性樹脂組成物、パターン硬化物の製造方法、硬化物、層間絶縁膜、カバーコート層、表面保護膜及び電子部品
JP7147749B2 (ja) 2017-03-31 2022-10-05 Hdマイクロシステムズ株式会社 感光性樹脂組成物、パターン硬化物の製造方法、硬化物、層間絶縁膜、カバーコート層、表面保護膜及び電子部品
US11487201B2 (en) 2017-03-31 2022-11-01 Hd Microsystems, Ltd. Photosensitive resin composition, method of manufacturing pattern cured product, cured product, interlayer insulating film, cover-coat layer, surface protective film, and electronic component
JP7444215B2 (ja) 2017-03-31 2024-03-06 Hdマイクロシステムズ株式会社 感光性樹脂組成物、パターン硬化物の製造方法、硬化物、層間絶縁膜、カバーコート層、表面保護膜及び電子部品
WO2020071437A1 (ja) * 2018-10-03 2020-04-09 日立化成デュポンマイクロシステムズ株式会社 感光性樹脂組成物、パターン硬化物の製造方法、硬化物、層間絶縁膜、カバーコート層、表面保護膜及び電子部品
JP7405088B2 (ja) 2018-10-03 2023-12-26 Hdマイクロシステムズ株式会社 感光性樹脂組成物、パターン硬化物の製造方法、硬化物、層間絶縁膜、カバーコート層、表面保護膜及び電子部品
WO2021153608A1 (ja) * 2020-01-30 2021-08-05 旭化成株式会社 ネガ型感光性樹脂組成物及び硬化レリーフパターンの製造方法
JPWO2021153608A1 (ja) * 2020-01-30 2021-08-05
JP7308300B2 (ja) 2020-01-30 2023-07-13 旭化成株式会社 ネガ型感光性樹脂組成物及び硬化レリーフパターンの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4337481B2 (ja) 2009-09-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100840472B1 (ko) 포지티브형 감광성 수지 전구체 조성물 및 그것을 이용한표시장치
JP4371110B2 (ja) 感光性樹脂組成物およびそれを用いた電子部品ならびに表示装置
JP4337481B2 (ja) ネガ型感光性樹脂前駆体組成物およびそれを用いた電子部品ならびに表示装置
JP5087923B2 (ja) 感光性樹脂組成物およびパターンの形成方法
JP4082041B2 (ja) ポジ型感光性樹脂前駆体組成物及びそれを用いた電子部品ならびに表示装置
JP4826415B2 (ja) 感光性樹脂組成物
JP4333219B2 (ja) 感光性樹脂組成物および耐熱性樹脂膜の製造方法
KR102373030B1 (ko) 감광성 수지 조성물
EP1508837B1 (en) Photosensitive resin composition and method for preparing heat-resistant resin film
JP2009020246A (ja) 感光性樹脂組成物、これを用いた絶縁性樹脂パターンの製造方法および有機電界発光素子
TWI770283B (zh) 感光性樹脂組成物、硬化膜、具備硬化膜之元件、具備硬化膜之有機el顯示裝置、硬化膜之製造方法及有機el顯示裝置之製造方法
KR101012569B1 (ko) 감광성 수지 전구체 조성물
JP2023153197A (ja) 樹脂組成物、樹脂シート、硬化膜
KR20190017807A (ko) 감광성 수지 조성물
JP2010229210A (ja) 樹脂組成物
KR20070004748A (ko) 내열감광성 수지조성물, 해당 조성물을 이용한 패턴 제조방법 및 전자부품
JP4292765B2 (ja) ポジ型感光性樹脂前駆体組成物およびそれを用いた半導体用電子部品ならびに有機電界発光素子用表示装置
JP4396161B2 (ja) 感光性樹脂前駆体組成物
JP2009227697A (ja) 架橋剤およびそれを用いた感光性樹脂組成物
WO2023120352A1 (ja) 感光性樹脂組成物、硬化物、硬化物の製造方法、有機el表示装置および表示装置
JP4396143B2 (ja) 耐熱性樹脂前駆体組成物
WO2021193091A1 (ja) 感光性樹脂シート、電子部品、弾性波フィルター、及び弾性波フィルターの製造方法
JP2023023822A (ja) 感光性樹脂成物、硬化膜および電子部品
JP6459191B2 (ja) 感光性樹脂組成物
WO2023276517A1 (ja) 樹脂組成物、硬化物、硬化物の製造方法、電子部品、表示装置および半導体装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060904

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090601

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090609

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090622

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4337481

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120710

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120710

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130710

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140710

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees