JP2015232688A - 感放射線性樹脂組成物、絶縁膜及びその製造方法、並びに有機el素子 - Google Patents

感放射線性樹脂組成物、絶縁膜及びその製造方法、並びに有機el素子 Download PDF

Info

Publication number
JP2015232688A
JP2015232688A JP2015040106A JP2015040106A JP2015232688A JP 2015232688 A JP2015232688 A JP 2015232688A JP 2015040106 A JP2015040106 A JP 2015040106A JP 2015040106 A JP2015040106 A JP 2015040106A JP 2015232688 A JP2015232688 A JP 2015232688A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
formula
resin composition
radiation
sensitive resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015040106A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6447242B2 (ja
Inventor
安田 博幸
Hiroyuki Yasuda
博幸 安田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JSR Corp
Original Assignee
JSR Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=54934146&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP2015232688(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by JSR Corp filed Critical JSR Corp
Priority to JP2015040106A priority Critical patent/JP6447242B2/ja
Priority to KR1020150061312A priority patent/KR102373855B1/ko
Publication of JP2015232688A publication Critical patent/JP2015232688A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6447242B2 publication Critical patent/JP6447242B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Electroluminescent Light Sources (AREA)

Abstract

【課題】溶剤としてN−メチル−2−ピロリドン以外の他の溶剤を使用したポリイミド系重合体を含む感放射線性樹脂組成物の提供。【解決手段】特定の構造単位を有するポリイミド、および前記ポリイミドの前駆体から選択される少なくとも1種の重合体と、感放射線性酸発生剤と、式(G1−1)で表される化合物、および式(G1−2)で表される化合物から選択される少なくとも1種の溶剤とを含有する感放射線性樹脂組成物。[式(G1−1)中、RG1はそれぞれ独立に水素原子、炭化水素基等であり、RG2はカルボニル基等であり、RG3は水素原子、炭化水素基であり、RG4はアルキル基、アルコキシアルキル基である。式(G1−2)中、XG1はC−H、窒素原子であり、少なくとも1つのXG1は窒素原子であり、XG2は水素原子、炭化水素基、アルコキシアルキル基である。]【選択図】なし

Description

本発明は、感放射線性樹脂組成物、絶縁膜及びその製造方法、並びに有機EL素子に関する。より詳しくは、有機EL素子用の絶縁膜を形成する場合に好適に用いられる、感放射線性樹脂組成物に関する。
フラットパネルディスプレイとして、非発光型である液晶ディスプレイ(LCD)が普及している。また、近年では自発光型ディスプレイである電界発光ディスプレイ(ELD)が知られている。特に有機化合物による電界発光を利用した有機エレクトロルミネセンス(EL)素子は、ディスプレイに設けられる発光素子の他、次世代の照明装置に設けられる発光素子としても期待されている。
例えば有機EL表示又は照明装置は、平坦化膜、画素(発光素子)を区画する隔壁等の絶縁膜を有している。このような絶縁膜は、一般的に感放射線性樹脂組成物を用いて形成されている(例えば、特許文献1および2参照)。
特開2011−107476号公報 特開2010−237310号公報
従来の有機EL用絶縁膜の形成に使用される感放射線性樹脂組成物では、重合体としてポリイミド系重合体を使用する場合、ポリイミド系重合体の溶解性の観点から、溶剤としてN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を使用することが多い。しかしながら、NMPは生体への影響が懸念されることから、他の溶剤を使用した感放射線性樹脂組成物が望まれる。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討を行った。しかしながら、NMP以外の溶剤である、例えばγ−ブチロラクトンおよびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを使用した場合、塗膜にスジ状の塗布ムラが発生したり、塗膜上にポリイミド系重合体が析出して形成された異物が発生したり、感度および解像度等が低下したりする等の問題が生じることが判明した。この点についてさらに検討した結果、以下の構成を採用することにより上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。本発明は、例えば以下の[1]〜[12]に関する。
[1](A)後述する式(A1)で表される構造単位を有するポリイミド、および前記ポリイミドの前駆体から選択される少なくとも1種の重合体と、(B)感放射線性酸発生剤と、(G1)後述する式(G1−1)で表される化合物、および後述する式(G1−2)で表される化合物から選択される少なくとも1種の溶剤とを含有する感放射線性樹脂組成物。
[2]式(A1)におけるR1が、後述する式(a1)で表される2価の基である前記[1]に記載の感放射線性樹脂組成物。
[3]前記溶剤(G1)が、N,N,2−トリメチルプロピオンアミド、3−メトキシ−N,N−ジメチルプロパンアミド、3−ブトキシ−N,N−ジメチルプロパンアミド、3−ヘキシルオキシ−N,N−ジメチルプロパンアミド、イソプロポキシ−N−イソプロピル−プロピオンアミド、n−ブトキシ−N−イソプロピル−プロピオンアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−エチル−2−ピロリドン、N−(n−プロピル)−2−ピロリドン、N−イソプロピル−2−ピロリドン、N−(n−ブチル)−2−ピロリドン、N−(t−ブチル)−2−ピロリドン、N−(n−ペンチル)−2−ピロリドン、N−メトキシプロピル−2−ピロリドン、N−エトキシエチル−2−ピロリドンおよびN−メトキシブチル−2−ピロリドンから選択される少なくとも1種の溶剤を含む前記[1]または[2]に記載の感放射線性樹脂組成物。
[4](G2)グリコール系溶剤をさらに含有する前記[1]〜[3]のいずれか1項に記載の感放射線性樹脂組成物。
[5]グリコール系溶剤(G2)が、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル、ジエチレングリコールジアルキルエーテル、エチレングリコールモノアルキルエーテル、エチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテルプロピオネート、およびトリエチレングリコールジアルキルエーテルから選択される少なくとも1種の溶剤を含む前記[1]〜[4]のいずれか1項に記載の感放射線性樹脂組成物。
[6](C)ノボラック樹脂をさらに含有する前記[1]〜[5]のいずれか1項に記載の感放射線性樹脂組成物。
[7]ノボラック樹脂(C)が、フェノール性水酸基を有する縮合多環式芳香族基を有する構造単位を含む樹脂である前記[1]〜[6]のいずれか1項に記載の感放射線性樹脂組成物。
[8]ノボラック樹脂(C)が、後述する式(C2−1)で表される構造単位および後述する式(C2−2)で表される構造単位から選択される少なくとも1種を有する樹脂である前記[1]〜[7]のいずれか1項に記載の感放射線性樹脂組成物。
[9](D)架橋剤をさらに含有する前記[1]〜[8]のいずれか1項に記載の感放射線性樹脂組成物。
[10]前記[1]〜[9]のいずれか1項に記載の感放射線性樹脂組成物から形成される、有機EL素子用絶縁膜。
[11]前記[1]〜[9]のいずれか1項に記載の感放射線性樹脂組成物を用いて基板上に塗膜を形成する工程、前記塗膜の少なくとも一部に放射線を照射する工程、前記放射線が照射された塗膜を現像する工程、および前記現像された塗膜を加熱する工程を有する、有機EL素子用絶縁膜の製造方法。
[12]前記[10]に記載の絶縁膜を備える有機EL素子。
本発明によれば、NMPを使用することなく、感度および解像度に優れた樹脂組成物であって、塗布ムラが小さく、また異物含量が低減された絶縁膜を形成することが可能な、感放射線性樹脂組成物を提供することができる。
以下、本発明について説明する。
〔感放射線性樹脂組成物〕
本発明の感放射線性樹脂組成物は、(A)ポリイミド系の重合体と、(B)感放射線性酸発生剤と、後述する特定の溶剤(G1)とを含有する。溶剤(G1)を用いることで、感放射線性に優れた樹脂組成物を得ることができ、かつ塗布ムラが小さく、また異物含量が低減された絶縁膜を形成することができる。
以下、各成分について詳述する。
[重合体(A)]
重合体(A)は、式(A1)で表される構造単位を有するポリイミド(A1)、および前記ポリイミドの前駆体(A2)から選択される少なくとも1種である。以下、前記ポリイミドを「ポリイミド(A1)」ともいい、前記前駆体を「ポリイミド前駆体(A2)」ともいう。ポリイミド(A1)及び/又はその前駆体(A2)から形成される絶縁膜は、耐熱性に優れる。
重合体(A)のポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定した値において、2,000〜500,000が好ましく、3,000〜100,000がより好ましく、4,000〜5,0000がさらに好ましい。Mwが前記範囲の下限値以上であると、充分な機械的特性を有する絶縁膜が得られる傾向にある。Mwが前記範囲の上限値以下であると、溶剤や現像液に対する重合体(A)の溶解性が優れる傾向にある。
重合体(A)の含有量は、感放射線性樹脂組成物中の全固形分100質量%に対して、10〜90質量%が好ましく、20〜80質量%がより好ましく、30〜75質量%がさらに好ましい。
《ポリイミド(A1)》
ポリイミド(A1)は、式(A1)で表される構造単位を有する。
Figure 2015232688
式(A1)中、R1は水酸基を有する2価の基であり、Xは4価の有機基である。
1としては、例えば、式(a1)で表される2価の基が挙げられる。
Figure 2015232688
式(a1)中、R2は、単結合、酸素原子、硫黄原子、スルホニル基、カルボニル基、メチレン基、ジメチルメチレン基またはビス(トリフルオロメチル)メチレン基であり;R3は、それぞれ独立に水素原子、ホルミル基、アシル基またはアルキル基である。ただし、R3の少なくとも1つは水素原子である。n1およびn2は、それぞれ独立に0〜2の整数である。ただし、n1およびn2の少なくとも一方は1または2である。n1とn2との合計が2以上の場合、複数のR3は同一でも異なっていてもよい。
3において、アシル基としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基等の炭素数2〜20の基が挙げられ;アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ドデシル基等の炭素数1〜20の基が挙げられる。
式(a1)で表される2価の基としては、1つ〜4つの水酸基を有する2価の基が好ましく、2つの水酸基を有する2価の基がさらに好ましい。式(a1)で表される、1つ〜4つの水酸基を有する2価の基としては、例えば、下記式で表される2価の基が挙げられる。なお、下記式において、芳香環より伸びる2本の「−」は、結合手を示す。
Figure 2015232688
Figure 2015232688
Figure 2015232688
Figure 2015232688
Xで表される4価の有機基としては、例えば、4価の脂肪族炭化水素基、4価の芳香族炭化水素基、下記式(1)で表される基が挙げられる。Xは、テトラカルボン酸二無水物に由来する4価の有機基であることが好ましい。これらの中でも下記式(1)で表される基が好ましい。
Figure 2015232688
上記式(1)中、Arはそれぞれ独立に3価の芳香族炭化水素基であり、Aは直接結合または2価の基である。前記2価の基としては、例えば、酸素原子、硫黄原子、スルホニル基、カルボニル基、メチレン基、ジメチルメチレン基、ビス(トリフルオロメチル)メチレン基が挙げられる。
4価の脂肪族炭化水素基の炭素数は、通常4〜30であり、好ましくは8〜24である。4価の芳香族炭化水素基および前記式(1)中の3価の芳香族炭化水素基の炭素数は、通常6〜30であり、好ましくは6〜24である。
4価の脂肪族炭化水素基としては、例えば、鎖状炭化水素基、脂環式炭化水素基、分子構造中の少なくとも一部に芳香族環を含む脂肪族炭化水素基が挙げられる。
4価の鎖状炭化水素基としては、例えば、n−ブタン、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−デカン、n−ドデカン等の鎖状炭化水素に由来する4価の基が挙げられる。
4価の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロブタン、シクロペンタン、シクロペンテン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘキセン、シクロオクタン等の単環式炭化水素;ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[3.1.1]ヘプタン、ビシクロ[3.1.1]ヘプト−2−エン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、ビシクロ[2.2.2]オクタ−5−エン等の二環式炭化水素;トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−4−エン、アダマンタン、テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカン等の三環式以上の炭化水素などに由来する4価の基が挙げられる。
分子構造中の少なくとも一部に芳香族環を含む脂肪族炭化水素基としては、例えば、前記基中に含まれるベンゼン核の数が、3以下であるものが好ましく、1つのものが特に好ましい。より具体的には、1−エチル−6−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン、1−エチル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン等に由来する4価の基が挙げられる。
上記説明において、上述の炭化水素に由来する4価の基は、上述の炭化水素から4つの水素原子を除いて形成された4価の基である。4つの水素原子の除外箇所は、当該4つの水素原子を4つのカルボキシル基に置換した場合に、テトラカルボン酸二無水物構造を形成することができる箇所である。
4価の脂肪族炭化水素基としては、下記式で表される4価の基が好ましい。なお、下記式において、鎖状炭化水素基および脂環より伸びる4本の「−」は、結合手を示す。
Figure 2015232688
4価の芳香族炭化水素基および上記式(1)で表される基としては、例えば、下記式で表される4価の基が挙げられる。なお、下記式において、芳香環より伸びる4本の「−」は、結合手を示す。
Figure 2015232688
ポリイミド(A1)は、以下に説明するポリイミド前駆体(A2)のイミド化によって得ることができる。ここでのイミド化は完全に進めてもよく、部分的に進めてもよい。すなわちイミド化率は100%でなくともよい。このため、ポリイミド(A1)は、以下に説明する、式(A2−1)で表される構造単位および式(A2−2)で表される構造単位から選択される少なくとも1種をさらに有してもよい。
ポリイミド(A1)において、イミド化率は、好ましくは5%以上、より好ましくは7.5%以上、さらに好ましくは10%以上である。イミド化率の上限値は、好ましくは50%、より好ましくは30%である。イミド化率が前記範囲にあると、耐熱性および露光部分の現像液に対する溶解性の点で好ましい。イミド化率は、実施例記載の条件により測定することができる。
ポリイミド(A1)において、式(A1)、式(A2−1)、式(A2−2)で表される構造単位の合計含有量は、通常50質量%以上、好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上、特に好ましくは80質量%以上である。
《ポリイミド前駆体(A2)》
ポリイミド前駆体(A2)は、脱水・環化(イミド化)によって、式(A1)で表される構造単位を有するポリイミド(A1)を生成することができる化合物である。ポリイミド前駆体(A2)としては、例えば、ポリアミック酸およびポリアミック酸誘導体が挙げられる。
(ポリアミック酸)
ポリアミック酸は、式(A2−1)で表される構造単位を有する。
Figure 2015232688
式(A2−1)中、R1は水酸基を有する2価の基であり、Xは4価の有機基である。R1で表される水酸基を有する2価の基およびXで表される4価の有機基としては、各々式(A1)中のR1およびXとして例示した基と同様なものが挙げられる。
ポリアミック酸において、式(A2−1)で表される構造単位の含有量は、通常50質量%以上、好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上、特に好ましくは80質量%以上である。
(ポリアミック酸誘導体)
ポリアミック酸誘導体は、ポリアミック酸のエステル化等により合成される誘導体である。ポリアミック酸誘導体としては、例えば、ポリアミック酸が有する式(A2−1)で表される構造単位中のカルボキシル基の水素原子を他の基に置換した重合体が挙げられ、ポリアミック酸エステルが好ましい。
ポリアミック酸エステルは、ポリアミック酸が有するカルボキシル基の少なくとも一部がエステル化された重合体である。ポリアミック酸エステルとしては、式(A1)で表される構造単位を有するポリイミド(A1)を生成することができる、式(A2−2)で表される構造単位を有する重合体が挙げられる。
Figure 2015232688
式(A2−2)中、R1は水酸基を有する2価の基であり、Xは4価の有機基であり、R4はそれぞれ独立に炭素数1〜5のアルキル基である。R1で表される水酸基を有する2価の基およびXで表される4価の有機基としては、各々式(A1)中のR1およびXとして例示した基と同様なものが挙げられる。R4で表される炭素数1〜5のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基が挙げられる。
ポリアミック酸エステルにおいて、式(A2−2)で表される構造単位の含有量は、通常50質量%以上、好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上、特に好ましくは80質量%以上である。
《ポリイミド(A1)およびポリイミド前駆体(A2)の合成方法》
ポリイミド前駆体(A2)であるポリアミック酸は、例えば、テトラカルボン酸二無水物と、水酸基を有するジアミン及び必要に応じて他のジアミンを含むジアミンとを重合させることにより、得ることができる。これらの使用割合は、例えば前記テトラカルボン酸二無水物1モルに対して前記の全ジアミンを0.3〜4モル、好ましくは略等モルである。前記重合において、前記テトラカルボン酸二無水物および前記の全ジアミンの混合溶液を50℃〜200℃、1時間〜24時間加熱することが好ましい。
以下、前記テトラカルボン酸二無水物および前記水酸基を有するジアミンを、それぞれ「酸二無水物(A1−1)および「ジアミン(A1−2)」ともいい、前記他のジアミンを「ジアミン(A1−2')」ともいう。
ポリアミック酸の合成は、ジアミン(A1−2)を重合溶剤に溶解させた後、ジアミン(A1−2)と酸二無水物(A1−1)とを反応させることで行ってもよく、酸二無水物(A1−1)を重合溶剤に溶解させた後、酸二無水物(A1−1)とジアミン(A1−2)とを反応させることで行ってもよい。
ポリイミド前駆体(A2)であるポリアミック酸誘導体は、上記ポリアミック酸のカルボキシル基をエステル化するなどして合成することができる。エステル化の方法としては、特に限定はなく、公知の方法を適用することができる。
ポリイミド(A1)は、例えば、上記方法でポリアミック酸を合成した後、このポリアミック酸を脱水・環化(イミド化)することで合成することができ;また、上記方法でポリアミック酸誘導体を合成した後、このポリアミック酸誘導体をイミド化することで合成することもできる。
ポリアミック酸およびポリアミック酸誘導体のイミド化反応としては、加熱イミド化反応や化学イミド化反応等の公知の方法の適用が可能である。加熱イミド化反応の場合、ポリアミック酸及び/又はポリアミック酸誘導体を含む溶液を120℃〜210℃、1時間〜16時間加熱することが好ましい。イミド化反応は、必要に応じて、トルエン、キシレン、メシチレン等の共沸溶剤を使用して系内の水を除去しながら行ってもよい。
また、テトラカルボン酸二無水物に対してジアミンを過剰に用いた場合は、ポリイミド、ポリアミック酸およびポリアミック酸誘導体の末端基を封止する末端封止剤として、例えば、無水マレイン酸等のジカルボン酸無水物を用いてもよい。
酸二無水物(A1−1)は、式(a2)で表される酸二無水物である。
Figure 2015232688
式(a2)中、Xは4価の有機基である。Xで表される4価の有機基としては、式(A1)中のXとして例示した基と同様なものが挙げられる。
ジアミン(A1−2)は、式(a3)で表されるジアミンである。
Figure 2015232688
式(a3)中、R1は水酸基を有する2価の基である。R1で表される水酸基を有する2価の基としては、式(A1)中のR1として例示した基と同様なものが挙げられる。
ジアミン(A1−2)とともに、当該(A1−2)以外の他のジアミン(A1−2')を用いてもよい。他のジアミン(A1−2')としては、例えば、水酸基を有さない、芳香族ジアミンおよび脂肪族ジアミンから選択される少なくとも1種のジアミンが挙げられる。
ポリイミド(A1)は、式(A1)、(A2−1)および(A2−2)中のR1を、前記他のジアミン(A1−2')の残基にかえた構造単位をさらに有していてもよい。同様に、ポリイミド前駆体(A2)は、式(A2−1)および(A2−2)中のR1を、前記他のジアミン(A1−2')の残基にかえた構造単位をさらに有していてもよい。
ポリイミド(A1)およびポリイミド前駆体(A2)の合成に用いる重合溶剤としては、これらの合成用の原料や、前記(A1)および(A2)を溶解させることができる溶剤が好ましい。重合溶剤としては、後述する溶剤(G)として例示した溶剤と同様の溶剤を使用することができる。
重合溶剤として溶剤(G)と同様の溶剤を使用することで、ポリイミド(A1)またはポリイミド前駆体(A2)を合成した後にこれらの重合体を単離する工程、単離後に別の溶剤に再溶解させる工程を不要とすることができる。これにより、本発明の樹脂組成物の生産性を向上させることができる。
ポリイミド(A1)およびポリイミド前駆体(A2)は、水酸基を有する上記特定構造により、後述する溶剤(G)への優れた溶解性を有する。このため、これらの重合体は、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)以外の溶剤、例えば後述する溶剤(G1)にも溶解する。その結果、重合体(A)を得るための重合溶剤としてNMP以外の溶剤を使用しても、感放射線性樹脂組成物を容易に調製することが可能となる。特に、溶剤(G1)を用いることで、感放射線性に優れた樹脂組成物を調製することができ、さらに、塗布ムラが小さく、また異物含量が低減された絶縁膜を形成することができる。
[感放射線性酸発生剤(B)]
感放射線性酸発生剤(B)は、放射線の照射を含む処理によって酸を発生する化合物である。放射線としては、例えば、可視光線、紫外線、遠紫外線、X線、荷電粒子線が挙げられる。感放射線性樹脂組成物は、感放射線性酸発生剤(B)を含有することで、ポジ型の感放射線特性を発揮することができ、かつ良好な放射線感度を有することができる。
本発明の感放射線性樹脂組成物における感放射線性酸発生剤(B)の含有量は、重合体(A)100質量部に対して、通常5〜100質量部であり、好ましくは10〜70質量部、より好ましくは15〜60質量部である。感放射線性酸発生剤(B)の含有量を前記範囲とすることで、現像液となるアルカリ水溶液等に対する放射線の照射部分と未照射部分との溶解度の差を大きくし、パターニング性能を向上させることができる。
感放射線性酸発生剤(B)としては、例えば、キノンジアジド化合物、オキシムスルホネート化合物、オニウム塩、N−スルホニルオキシイミド化合物、ハロゲン含有化合物、ジアゾメタン化合物、スルホン化合物、スルホン酸エステル化合物、カルボン酸エステル化合物が挙げられる。
感放射線性酸発生剤(B)としては、キノンジアジド化合物、オキシムスルホネート化合物、オニウム塩、スルホン酸エステル化合物が好ましく、キノンジアジド化合物、オキシムスルホネート化合物がより好ましく、キノンジアジド化合物が特に好ましい。
感放射線性酸発生剤(B)は、単独で使用しても2種類以上を併用してもよい。
《キノンジアジド化合物》
キノンジアジド化合物は、放射線の照射およびアルカリ水溶液を用いた現像を含む処理によってカルボン酸を発生する。キノンジアジド化合物としては、例えば、フェノール性化合物またはアルコール性化合物(以下「母核」ともいう)と、1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸ハライドとの縮合物が挙げられる。
母核としては、例えば、トリヒドロキシベンゾフェノン、テトラヒドロキシベンゾフェノン、ペンタヒドロキシベンゾフェノン、ヘキサヒドロキシベンゾフェノン、ポリ(ヒドロキシフェニル)アルカン、その他の母核が挙げられる。
トリヒドロキシベンゾフェノンとしては、例えば、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,4,6−トリヒドロキシベンゾフェノンが挙げられる。
テトラヒドロキシベンゾフェノンとしては、例えば、2,2',4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,3'−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,2'−テトラヒドロキシ−4'−メチルベンゾフェノン、2,3,4,4'−テトラヒドロキシ−3'−メトキシベンゾフェノンが挙げられる。
ペンタヒドロキシベンゾフェノンとしては、例えば、2,3,4,2',6'−ペンタヒドロキシベンゾフェノンが挙げられる。
ヘキサヒドロキシベンゾフェノンとしては、例えば、2,4,6,3',4',5'−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン、3,4,5,3',4',5'−ヘキサヒドロキシベンゾフェノンが挙げられる。
ポリ(ヒドロキシフェニル)アルカンとしては、例えば、ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)メタン、トリス(p−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,1−トリス(p−ヒドロキシフェニル)エタン、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン、4,4'−〔1−{4−(1−[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチル)フェニル}エチリデン〕ビスフェノール、ビス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、3,3,3',3'−テトラメチル−1,1'−スピロビインデン−5,6,7,5',6',7'−ヘキサノール、2,2,4−トリメチル−7,2',4'−トリヒドロキシフラバンが挙げられる。
その他の母核としては、例えば、2−メチル−2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4−(4−ヒドロキシフェニル)−7−ヒドロキシクロマン、1−[1−{3−(1−[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチル)−4,6−ジヒドロキシフェニル}−1−メチルエチル]−3−〔1−{3−(1−[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチル)−4,6−ジヒドロキシフェニル}−1−メチルエチル〕ベンゼン、4,6−ビス{1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル}−1,3−ジヒドロキシベンゼンが挙げられる。
これらの母核のうち、2,3,4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン、1,1,1−トリス(p−ヒドロキシフェニル)エタン、4,4'−〔1−{4−(1−[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチル)フェニル}エチリデン〕ビスフェノールが好ましい。
1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸ハライドとしては、1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸クロリドが好ましい。1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸クロリドとしては、例えば、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸クロリド、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロリドが挙げられ、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロリドが好ましい。
フェノール性化合物またはアルコール性化合物(母核)と、1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸ハライドとの縮合反応においては、フェノール性化合物またはアルコール性化合物中のOH基数に対して、好ましくは30〜85モル%、より好ましくは50〜70モル%に相当する1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸ハライドを用いることができる。縮合反応は、公知の方法によって実施することができる。
キノンジアジド化合物としては、例示した母核のエステル結合をアミド結合に変更した1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸アミド類、例えば、2,3,4−トリアミノベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸アミド等も好適に使用される。
《その他の例》
オキシムスルホネート化合物の具体例としては、例えば、特開2011−227106、特開2012−234148、特開2013−054125等の公報に記載された化合物が挙げられる。オニウム塩の具体例としては、例えば、特許第5208573号、特許第5397152号、特許第5413124号、特開2004−2110525号、特開2008−129423号、特開2010−215616号および特開2013−228526号等の公報に記載された化合物が挙げられる。その他の酸発生剤の具体例としては、例えば、特許49242256号、特開2011−064770号、特開2011−232648号、特開2012−185430号、特開2013−242540号等の公報に記載された化合物が挙げられる。
[その他の成分]
感放射線性樹脂組成物は、上記成分に加え、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、ノボラック樹脂(C)、架橋剤(D)、密着助剤(E)および界面活性剤(F)から選択される少なくとも1種の他の成分を含有してもよい。その他の成分は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
《ノボラック樹脂(C)》
ノボラック樹脂(C)としては、例えば、フェノール性水酸基を有するベンゼン環、およびフェノール性水酸基を有する縮合多環式芳香族基、から選択される少なくとも1種を有する構造単位を含むノボラック樹脂が挙げられる。これらの中でも、現像性や耐熱性の観点から、フェノール性水酸基を有する縮合多環式芳香族基を有する構造単位を含むノボラック樹脂が好ましい。
フェノール性水酸基を有する縮合多環式芳香族基は、例えば、縮合多環式芳香族炭化水素基に含まれる、芳香環炭素に結合した水素原子の一部または全部を、水酸基に置換した基である。縮合多環式芳香族炭化水素基としては、例えば、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環が挙げられる。
ノボラック樹脂(C)としては、例えば、式(C1)で表される構造単位、式(C2−1)で表される構造単位、式(C2−2)で表される構造単位、および式(C3)で表される構造単位から選択される少なくとも1種を有する樹脂が挙げられる。
Figure 2015232688
式(C1)〜式(C3)中、R1は、炭素数1〜20のアルキル基または炭素数1〜20のアルコキシ基であり;R2は、メチレン基、炭素数2〜30のアルキレン基、炭素数4〜30の2価の脂環式炭化水素基,炭素数7〜30のアラルキレン基または−R3−Ar−R3−で表される基(Arは2価の芳香族基であり、R3はそれぞれ独立にメチレン基または炭素数2〜20のアルキレン基である)であり;n1は1〜4の整数であり、n2は0〜3の整数であり、n1+n2≦4であり、a〜c、e、gおよびhは、それぞれ独立に0〜3の整数であり、dおよびfは、それぞれ独立に0〜2の整数であり、但し、aおよびbが共に0である場合はなく、c〜eの全てが0である場合はなく、f〜hの全てが0である場合はない。a+b、c+d+e、f+g+hは、各々、好ましくは1〜3の整数である。
式(C1)〜式(C3)において、−OH、−R1および−R2−の結合位置は特に限定されない。また上記繰返し構造を構成するR2は、異なるベンゼン核に結合していてもよく(例えば下記(1))、同一のベンゼン核に結合していてもよい(例えば下記(2))。式中、*は結合手である。下記(1),(2)式は式(C2−1)についての具体例であるが、式(C2−2)および式(C3)においても同様である。
Figure 2015232688
2において炭素数2〜30のアルキレン基としては、例えば、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、オクチレン基、ノニレン基、デシレン基、ウンデシレン基、ドデシレン基、テトラデシレン基、ヘキサデシレン基、オクタデシレン基、ノナデシレン基、イコシレン基、ヘンイコシレン基、ドコシレン基、トリコシレン基、テトラコシレン基、ペンタコシレン基、ヘキサコシレン基、ヘプタコシレン基、オクタコシレン基、ノナコシレン基、トリアコンチレン基が挙げられる。
2において炭素数4〜30の2価の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロブタンジイル基、シクロペンタンジイル基、シクロヘキサンジイル基、シクロオクタンジイル基が挙げられる。
2において炭素数7〜30のアラルキレン基としては、例えば、ベンジレン基、フェネチレン基、ベンジルプロピレン基、ナフチレンメチレン基が挙げられる。
2において−R3−Ar−R3−で表される基としては、例えば、−CH2−Ph−CH2−で表される基(Phはフェニレン基である)が挙げられる。
上記例示のノボラック樹脂(C)は、良好なアルカリ可溶性を有することから好ましい。感放射線性樹脂組成物にアルカリ可溶性のノボラック樹脂(C)を含有させることで、解像性が良好な感放射線性樹脂組成物を得ることができる。
ノボラック樹脂(C)は、例えばフェノール類またはフェノール性水酸基を有する縮合多環式芳香族化合物類と、アルデヒド類とを、酸触媒の存在下で縮合させ、必要により未反応の成分を留去することにより得ることができる。例えば、特公昭47−15111号公報、特開昭63−238129号公報等に記載の方法を参考にすることができる。
フェノール類としては、例えば、フェノール、オルトクレゾール、メタクレゾール、パラクレゾール、2,3−ジメチルフェノール、2,5−ジメチルフェノール、3,4−ジメチルフェノール、3,5−ジメチルフェノール、2,4−ジメチルフェノール、2,6−ジメチルフェノール,2,3,5−トリメチルフェノール、2,3,6−トリメチルフェノール、2−t−ブチルフェノール、3−t−ブチルフェノール、4−t−ブチルフェノール、2−メチルレゾルシノール、4−メチルレゾルシノール、5−メチルレゾルシノール、4−t−ブチルカテコール、2−メトキシフェノール、3−メトキシフェノール、2−プロピルフェノール、3−プロピルフェノール、4−プロピルフェノール、2−イソプロピルフェノール、2−メトキシ−5−メチルフェノール、2−t−ブチル−5−メチルフェノール、チモール、イソチモールが挙げられる。
フェノール性水酸基を有する縮合多環式芳香族化合物類としては、例えば水酸基数が1〜6であり、好ましくは1〜3であり、かつ環数が2〜3の化合物が挙げられ、具体的には1−ナフトール、2−ナフトール等のモノヒドロキシナフタレン;1,2−ジヒドロキシナフタレン、1,3−ジヒドロキシナフタレン、1,4−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、1,7−ジヒドロキシナフタレン、1,8−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン等のジヒドロキシナフタレン;1−ヒドロキシアントラセン、2−ヒドロキシアントラセン、9−ヒドロキシアントラセン等のモノヒドロキシアントラセン;1,4−ジヒドロキシアントラセン、9,10−ジヒドロキシアントラセン等のジヒドロキシアントラセン;1,2,10−トリヒドロキシアントラセン、1,8,9−トリヒドロキシアントラセン、1,2,7−トリヒドロキシアントラセン等のトリヒドロキシアントラセン;1−ヒドロキシフェナントレン等のヒドロキシフェナントレンが挙げられる。
アルデヒド類としては、例えば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド、テレフタルアルデヒドが挙げられる。
ノボラック樹脂(C)の合成において、フェノール類またはフェノール性水酸基を有する縮合多環式芳香族化合物類の使用量は、アルデヒド類1モルに対して、通常0.5モル以上であり、好ましくは0.8〜3.0モルである。酸触媒としては、例えば、塩酸、パラトルエンスルホン酸、トリフロロメタンスルホン酸が挙げられる。
ノボラック樹脂(C)のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は、通常500〜50000であり、好ましくは700〜5000、より好ましくは800〜3000である。Mwが前記範囲にあるノボラック樹脂(C)は、解像度の点で好ましい。
本発明の感放射線性樹脂組成物において、ノボラック樹脂(C)の含有量は、重合体(A)100質量部に対して、通常100質量部以下であり、好ましくは5〜95質量部、より好ましくは10〜90質量部、さらに好ましくは20〜90質量部である。ノボラック樹脂(C)の含有量が前記範囲の下限値以上であると、ノボラック樹脂(C)に基づく現像性が発揮されやすい。ノボラック樹脂(C)の含有量が前記範囲の上限値以下であると、絶縁膜の吸水性が大きくなったり、耐熱性が低下したりするおそれが小さい。
《架橋剤(D)》
架橋剤(D)は、架橋性官能基を有する化合物である。架橋剤(D)としては、例えば、1分子中に2個以上の架橋性官能基を有する化合物が挙げられる。有機EL素子では、有機発光層が水分と接触すると劣化することから、架橋剤(D)を用いて絶縁膜の吸水性を小さくすることが好ましい。
架橋性官能基としては、例えば、イソシアネート基およびブロックイソシアネート基、オキセタニル基、グリシジルエーテル基、グリシジルエステル基、グリシジルアミノ基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、ベンジルオキシメチル基、アセトキシメチル基、ベンゾイロキシメチル基、ホルミル基、アセチル基、ジメチルアミノメチル基、ジエチルアミノメチル基、ジメチロールアミノメチル基、ジエチロールアミノメチル基、モルホリノメチル基;ビニル基、ビニリデン基、(メタ)アクリロイル基等の重合性炭素−炭素二重結合を有する基が挙げられる。
本発明の感放射線性樹脂組成物において、架橋剤(D)の含有量は、重合体(A)100質量部に対して、通常1〜210質量部であり、好ましくは10〜150質量部、より好ましくは15〜100質量部である。架橋剤(D)の含有量が前記範囲の下限値以上であると、絶縁膜の低吸水性が向上する傾向にある。架橋剤(D)の含有量が前記範囲の上限値以下であると、絶縁膜の耐熱性が向上する傾向にある。
〈ブロックイソシアネート化合物(D1)〉
架橋剤(D)としては、イソシアネート基が保護基によりブロックされた基を有する化合物(D1)を用いることが好ましい。前記化合物(D1)を「ブロックイソシアネート化合物(D1)」ともいう。イソシアネート基が保護基によりブロックされた基を「ブロックイソシアネート基」ともいう。
成分(D1)は、熱硬化の際の高温処理により、ブロックイソシアネート基が脱ブロック化して(保護基が外れ)、活性なイソシアネート基を再生する。再生反応の一例を、以下に示す。このため、成分(D1)の脱ブロック化が起こらない温度でプリベークを行い、当該脱ブロック化が起こる温度でポストベークを行うことにより、ポストベーク時に例えば前記イソシアネート基と、重合体(A)やノボラック樹脂(C)等に含まれるフェノール性水酸基との間で反応が進行し、低吸水性、耐熱性に優れた硬化膜を得ることができる。
Figure 2015232688
上記式中のBlockは、保護基を示す。
成分(D1)において、ブロックイソシアネート基数は、通常1以上、好ましくは1〜2、より好ましくは1である。ブロックイソシアネート基数が前記範囲にある成分(D1)を用いると、保存安定性の点で好ましい。
成分(D1)は、式(D−1)で表される基を有する化合物、および式(D−2)で表される基を有する化合物から選択される少なくとも1種であることが好ましく、式(D−1)で表される基を1つ有する化合物、および式(D−2)で表される基を1つ有する化合物から選択される少なくとも1種であることがより好ましい。
Figure 2015232688
式(D−1)中、RD1は、炭素数1〜20のアルコキシ基もしくはその誘導体基、炭素数3〜20のシクロアルコキシ基、炭素数6〜30のアリーロキシ基、炭素数1〜15のチオアルコキシ基、炭素数3〜15のチオシクロアルコキシ基または炭素数3〜20の複素環式基である。RD1は、好ましくは5員環以上の複素環式基であり、より好ましくは5〜18員環の複素環式基である。RD1における炭素数は3〜15であることがより好ましい。
アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、2−ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチロキシ基、2−メチルブトキシ基、3−メチルブトキシ基、2,2−ジメチルプロポキシ基、n−ヘキシロキシ基、2−メチルペンチロキシ基、3−メチルペンチロキシ基、4−メチルペンチロキシ基、5−メチルペンチロキシ基が挙げられる。シクロアルコキシ基としては、例えば、シクロペンチロキシ基、シクロヘキシロキシ基が挙げられる。アルコキシ基の誘導体基としては、例えば、メトキシ基が有する水素原子の1以上を、シクロアルキル基およびアリール基から選ばれる少なくとも1種に置換した基が挙げられ、具体的には、ジシクロペンチルメトキシ基、ジシクロヘキシルメトキシ基、トリシクロペンチルメトキシ基、トリシクロヘキシルメトキシ基、フェニルメトキシ基、ジフェニルメトキシ基、トリフェニルメトキシ基が挙げられる。アリーロキシ基としては、例えば、フェノキシ基、ナフチロキシ基が挙げられる。チオアルコキシ基としては、例えば、チオメトキシ基、チオエトキシ基、チオプロポキシ基、チオブトキシ基、チオペントキシ基が挙げられ、チオシクロアルコキシ基としては、例えば、チオシクロペンチルオキシ基、チオシクロヘキシルオキシ基が挙げられる。複素環式基としては、例えば、1−ピラゾリル基、3−メチル−1−ピラゾリル基、3,5−ジメチル−1−ピラゾリル基、N−ε−カプロラクタム基、ピリジニル基、トリアジリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、インドリル基、チアジアゾリル基、オキサジアゾリル基、ピリミジニル基が挙げられる。
式(D−2)中、RD2およびRD3はそれぞれ独立にアルキル基またはアリール基であり、RD2およびRD3は相互に結合して各々が結合している炭素原子とともに環を形成してもよい。式(D−2)において、−O−N=C(RD2)(RD3)は、アセトンオキシム、メチルエチルケトンオキシム、メチルイソブチルケトンオキシム、シクロヘキサノンオキシム、アセトフェノンオキシム、ベンゾフェノンオキシム等のオキシム類由来の基であることが好ましい。
アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜18のアルキル基が挙げられる。アリール基としては、例えば、フェニル基等の炭素数6〜18のアリール基が挙げられる。RD2およびRD3が相互に結合して形成される環としては、例えば、シクロヘキサン環等の炭素数6〜18の脂肪族環が挙げられる。
成分(D1)としては、耐熱性の観点から、重合性炭素−炭素二重結合を1つ有する化合物が好ましい。重合性炭素−炭素二重結合を有する基としては、例えば、ビニル基、ビニリデン基、(メタ)アクリロイル基が挙げられる。特に、式(D−11)で表される化合物、および式(D−21)で表される化合物から選択される少なくとも1種が好ましい。
Figure 2015232688
式(D−11)および(D−21)中、RD1、RD2およびRD3はそれぞれ式(D−1)および(D−2)中の同一記号と同義であり;RD4は水素原子またはメチル基であり;Aはメチレン基または炭素数2〜12のアルキレン基である。
成分(D1)の具体例としては、2−[(3,5−ジメチルピラゾリル)カルボニルアミノ]エチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸2−(0−[1'−メチルプロピリデンアミノ]カルボキシアミノ)エチルが挙げられる。
成分(D1)は1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
本発明の感放射線性樹脂組成物において、架橋剤(D)として成分(D1)を用いる場合、成分(D1)の含有量は、重合体(A)100質量部に対して、通常10〜90質量部であり、好ましくは15〜80質量部、より好ましくは20〜70質量部である。成分(D1)の含有量が前記範囲の下限値以上であると、低吸水性および硬化性の点で好ましい。成分(D1)の含有量が前記範囲の上限値以下であると、解像度の点で好ましい。
〈他の架橋剤(D2)〉
架橋剤(D)としては、例えば、オキセタニル基含有化合物、ビスフェノールA系エポキシ化合物、ビスフェノールF系エポキシ化合物、ビスフェノールS系エポキシ化合物、ノボラック樹脂系エポキシ化合物、レゾール樹脂系エポキシ化合物、ポリ(ヒドロキシスチレン)系エポキシ化合物、メトキシメチル基含有フェノール化合物、メチロール基含有メラミン化合物、メチロール基含有ベンゾグアナミン化合物、メチロール基含有尿素化合物、メチロール基含有フェノール化合物、アルコキシアルキル基含有メラミン化合物、アルコキシアルキル基含有ベンゾグアナミン化合物、アルコキシアルキル基含有尿素化合物、アルコキシアルキル基含有フェノール化合物、カルボキシメチル基含有メラミン樹脂、カルボキシメチル基含有ベンゾグアナミン樹脂、カルボキシメチル基含有尿素樹脂、カルボキシメチル基含有フェノール樹脂、カルボキシメチル基含有メラミン化合物、カルボキシメチル基含有ベンゾグアナミン化合物、カルボキシメチル基含有尿素化合物、カルボキシメチル基含有フェノール化合物などの他の架橋剤(D2)を挙げることもできる。
《密着助剤(E)》
密着助剤(E)は、基板等の膜形成対象物と絶縁膜との接着性を向上させる成分である。密着助剤(E)は、特に無機物の基板と絶縁膜との接着性を向上させるために有用である。無機物としては、例えば、シリコン、酸化シリコン、窒化シリコン等のシリコン化合物;金、銅、アルミニウム等の金属が挙げられる。
密着助剤(E)としては、官能性シランカップリング剤が好ましい。官能性シランカップリング剤としては、例えば、カルボキシ基、ハロゲン原子、ビニル基、メタクリロイル基、イソシアネート基、エポキシ基、オキセタニル基、アミノ基、チオール基等の反応性置換基を有するシランカップリング剤が挙げられる。
官能性シランカップリング剤としては、例えば、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、トリメトキシシリル安息香酸、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルアルキルジアルコキシシラン、γ−クロロプロピルトリアルコキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリアルコキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランが挙げられる。これらの中でも、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルアルキルジアルコキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランが好ましい。
本発明の感放射線性樹脂組成物における密着助剤(E)の含有量は、重合体(A)100質量部に対して、好ましくは20質量部以下である。密着助剤(E)の含有量を前記範囲とすることで、形成される絶縁膜と基板との密着性がより改善される。
《界面活性剤(F)》
界面活性剤(F)は、感放射線性樹脂組成物の塗膜形成性を高める成分である。感放射線性樹脂組成物は、界面活性剤(F)を含有することで、塗膜の表面平滑性を向上でき、その結果、硬化膜の膜厚均一性をより向上できる。界面活性剤(F)としては、例えば、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤が挙げられる。
界面活性剤(F)としては、例えば、特開2003−015278号公報、および特開2013−231869号公報に記載された具体例を挙げることができる。
本発明の感放射線性樹脂組成物における界面活性剤(F)の含有量は、重合体(A)100質量部に対して、好ましくは10質量部以下、より好ましくは0.01〜7.5質量部、さらに好ましくは0.05〜5質量部である。界面活性剤(F)の含有量を前記範囲とすることで、形成される塗膜の膜厚均一性をより向上することができる。
[溶剤(G)]
溶剤(G)は、感放射線性樹脂組成物を液状とするために使用することができる。
本発明の感放射線性樹脂組成物において、溶剤(G)の含有量は、前記組成物中の固形分濃度が通常5〜60質量%、好ましくは10〜55質量%、より好ましくは15〜50質量%となる量である。ここで固形分とは、溶剤(G)以外の全成分をいう。溶剤(G)の含有量を前記範囲とすることで、現像性を損なうことなく、感放射線性樹脂組成物から形成される絶縁膜の塗布ムラが小さくなり、また異物含量が低減される傾向にある。
《溶剤(G1)》
本発明では、溶剤(G)として、式(G1−1)で表される化合物、および式(G1−2)で表される化合物から選択される少なくとも1種の溶剤(G1)が、少なくとも用いられる。
溶剤(G1)を用いることで、形成される絶縁膜の塗布ムラが小さくなり、また異物含量を低減することができる。また、溶剤(G1)を用いることで、得られる樹脂組成物の、感度および解像度等の感放射線性が向上する。感放射線性が向上する理由は、プレベーク時の加熱では塗膜中に溶剤(G1)が一部残存し、溶剤(G1)が残存した状態で塗膜に対して露光・現像処理を行うことにより、現像液への露光部の溶解が速くなるためであると推定される。
Figure 2015232688
式(G1−1)中、RG1はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜18の炭化水素基または前記炭化水素基における少なくとも1つの炭素−炭素結合間に−O−を挿入してなる基であり、2つのRG1は互いに結合して窒素原子とともに環を形成していてもよく、RG2はメチレン基またはカルボニル基であり、RG3は水素原子または炭素数1〜18の炭化水素基であり、RG4は炭素数1〜12のアルキル基または炭素数2〜10のアルコキシアルキル基である。
G1における炭化水素基の炭素数は、1〜6であることが好ましい。前記炭化水素基としては、例えば、炭素数1〜6の直鎖状または分岐状の炭化水素基、炭素数3〜6の脂環式炭化水素基、炭素数6の芳香族炭化水素基が挙げられる。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基;ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、3−ブテニル基等のアルケニル基;エチニル基、2−プロピニル基、2−ブチニル基等のアルキニル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;フェニル基等のアリール基が挙げられる。
G1において、上記炭化水素基における少なくとも1つの炭素−炭素結合間に−O−を挿入してなる基としては、例えば、炭素数2〜8のアルコキシアルキル基が挙げられる。具体的には、メトキシメチル基、エトキシメチル基、プロポキシメチル基、ブトキシメチル基、ヘキシルオキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、メトキシプロピル基、メトキシブチル基が挙げられる。
2つのRG1は互いに結合して窒素原子とともに環を形成していてもよい。前記環としては、例えば、ピロリジン環、ピペリジン環が挙げられる。これらの環には、アルキル基等の直鎖状または分岐状の炭化水素基が結合していてもよい。
G1は、それぞれ独立に、好ましくは水素原子または炭素数1〜6のアルキル基であり、より好ましくは水素原子または炭素数1〜3のアルキル基であり、さらに好ましくは水素原子またはメチル基である。
G2は、好ましくはカルボニル基である。
G3における炭化水素基としては、RG1における炭化水素基と同様の基が挙げられる。RG3は、好ましくは水素原子または炭素数1〜6のアルキル基であり、より好ましくは水素原子または炭素数1〜3のアルキル基であり、さらに好ましくは水素原子またはメチル基である。
G4におけるアルキル基の炭素数は、1〜6であることが好ましく、より好ましくは1〜3、特に好ましくは1である。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基が挙げられる。
G4におけるアルコキシアルキル基としては、例えば、メトキシメチル基、エトキシメチル基、プロポキシメチル基、ブトキシメチル基、ヘキシルオキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、メトキシプロピル基、メトキシブチル基、メトキシへキシル基、エトキシへキシル基、メトキシオクチル基、エトキシオクチル基が挙げられる。
式(G1−1)で表される化合物としては、RG1がそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜6のアルキル基であり、RG2がカルボニル基であり、RG3が水素原子または炭素数1〜6のアルキル基であり、RG4が炭素数1〜6のアルキル基または炭素数2〜10のアルコキシアルキル基である化合物が好ましい。例えば、N,N,2−トリメチルプロピオンアミド、3−メトキシ−N,N−ジメチルプロパンアミド、3−ブトキシ−N,N−ジメチルプロパンアミド、3−ヘキシルオキシ−N,N−ジメチルプロパンアミド、イソプロポキシ−N−イソプロピル−プロピオンアミド、n−ブトキシ−N−イソプロピル−プロピオンアミドが挙げられる。
Figure 2015232688
式(G1−2)中、XG1はそれぞれ独立にC−Hまたは窒素原子であり、ただし少なくとも1つのXG1は窒素原子であり、XG2はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜18の炭化水素基または炭素数2〜18のアルコキシアルキル基である。ただし「2つのXG1がそれぞれC−HおよびN原子であり、N原子に結合したXG2がメチル基であり、炭素原子に結合したXG2が水素原子である場合」(N−メチル−2−ピロリドン)を除く。
なお、XG1がC−Hである場合、XG2は前記炭素原子Cに結合するものとする。
G2における炭化水素基としては、式(G1−2)中のRG1における炭化水素基と同様の基が挙げられる。XG2におけるアルコキシアルキル基の炭素数は、好ましくは2〜10であり、より好ましくは2〜6である。具体的には、メトキシメチル基、エトキシメチル基、プロポキシメチル基、ブトキシメチル基、ヘキシルオキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、メトキシプロピル基、メトキシブチル基が挙げられる。
G2としては、それぞれ独立に、水素原子、炭素数2〜18のアルキル基または炭素数2〜18のアルコキシアルキル基が好ましい。また、窒素原子に結合するX2は、2つのXG1がいずれも窒素原子である場合は炭素数1〜5のアルキル基が好ましく、2つのXG1の一方が窒素原子であり、他方がC−Hである場合は炭素数2〜5のアルキル基または炭素数2〜10のアルコキシアルキル基が好ましい。
式(G1−2)で表される化合物としては、例えば、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−エチル−2−ピロリドン、N−(n−プロピル)−2−ピロリドン、N−イソプロピル−2−ピロリドン、N−(n−ブチル)−2−ピロリドン、N−(t−ブチル)−2−ピロリドン、N−(n−ペンチル)−2−ピロリドン、N−メトキシプロピル−2−ピロリドン、N−エトキシエチル−2−ピロリドン、N−メトキシブチル−2−ピロリドンが挙げられる。
溶剤(G1)は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
全溶剤(G)中における溶剤(G1)の量は、5質量%以上であることが好ましく、より好ましくは10〜80質量%、さらに好ましくは20〜70質量%、特に好ましくは30〜60質量%である。溶剤(G1)の使用量が前記範囲にあると、塗布性の点で好ましい。
《グリコール系溶剤(G2)》
溶剤(G)としては、塗膜形成時に発生するハジキを抑制する観点から、溶剤(G1)とともに、グリコール系溶剤(G2)を用いることが好ましい。グリコール系溶剤(G2)とは、−O−A−O−で表される構造単位を有し、窒素原子を有さない有機溶剤をいう。前記Aは、炭素数2〜10のアルキレン基である。
グリコール系溶剤(G2)としては、例えば、R−(O−A)n−ORで表される溶剤が挙げられる。前記式中、Aは炭素数2〜10、好ましくは炭素数2〜3のアルキレン基であり、nは1〜4の整数、好ましくは1〜3の整数であり、Rはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜6、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基、または炭素数2〜4、好ましくは炭素数2〜3のアシル基である。
グリコール系溶剤(G2)としては、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル、ジエチレングリコールジアルキルエーテル、エチレングリコールモノアルキルエーテル、エチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテルプロピオネート、トリエチレングリコールジアルキルエーテルが好ましい。
ジエチレングリコールモノアルキルエーテルとしては、例えば、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルが挙げられる。
ジエチレングリコールジアルキルエーテルとしては、例えば、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテルが挙げられる。
エチレングリコールモノアルキルエーテルとしては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルが挙げられる。
エチレングリコールモノアルキルエーテルアセテートとしては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテートが挙げられる。
ジエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテートとしては、例えば、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートが挙げられる。
プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテートとしては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテートが挙げられる。
プロピレングリコールモノアルキルエーテルとしては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテルが挙げられる。
プロピレングリコールモノアルキルエーテルプロピオネートとしては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノブチルエーテルプロピオネートが挙げられる。
トリエチレングリコールジアルキルエーテルとしては、例えば、トリエチレングリコールジメチルエーテルが挙げられる。
グリコール系溶剤(G2)としては、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルが特に好ましい。
グリコール系溶剤(G2)は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
溶剤(G1)とグリコール系溶剤(G2)とを併用する場合において、これらの量比は以下のとおりである。(G1)および(G2)の合計100質量%中、溶剤(G1)の量が10〜80質量%であることが好ましく、より好ましくは20〜70質量%、さらに好ましくは30〜60質量%である。量比が前記範囲にあると、基板に樹脂組成物を塗布した際にハジキなどが起こりにくいという点で好ましい。
《その他の溶剤(G3)》
溶剤(G)としては、上記例示した溶剤以外に、その他の溶剤(G3)を併用してもよい。溶剤(G3)としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール溶剤;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶剤が挙げられる。
その他の溶剤(G3)は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
[感放射線性樹脂組成物の調製方法]
感放射線性樹脂組成物は、例えば溶剤(G1)を含む溶剤(G)に、重合体(A)、感放射線性酸発生剤(B)等の必須成分、その他の任意成分を混合することによって調製することができる。また、ゴミを取り除くために、各成分を均一に混合した後、得られた混合物をフィルター等で濾過してもよい。
[感放射線性樹脂組成物を用いた絶縁膜の形成方法]
絶縁膜の形成方法は、上述した感放射線性樹脂組成物を用いて基板上に塗膜を形成する工程1、前記塗膜の少なくとも一部に放射線を照射する工程2、前記放射線が照射された塗膜を現像する工程3、および前記現像された塗膜を加熱する工程4を有する。
上記絶縁膜の形成方法によれば、塗布ムラが小さく、また異物含量が低減された絶縁膜を形成することができる。また、上述の感放射線性樹脂組成物は感放射線性に優れることから、当該特性を利用した露光、現像、加熱によりパターンを形成することによって、容易に微細かつ精巧なパターンを有する絶縁膜を形成することができる。
《工程1》
工程1では、感放射線性樹脂組成物を基板表面に塗布し、好ましくはプレベークを行い、塗膜を形成する。前記塗膜の膜厚としては、プレベーク後の値として、通常0.3〜25μm、好ましくは0.5〜20μmとすることができる。
基板としては、例えば、樹脂基板、ガラス基板、シリコンウエハが挙げられる。基板としてはさらに、製造途中の有機EL素子において、例えばTFTやその配線が形成された、TFT基板や配線基板が挙げられる。
感放射線性樹脂組成物の塗布方法としては、例えば、スプレー法、ロールコート法、スピンコート法、スリットダイ塗布法、バー塗布法、インクジェット法が挙げられる。これらの塗布方法の中でも、スピンコート法およびスリットダイ塗布法が好ましい。
プレベークの条件としては、感放射線性樹脂組成物の組成等によっても異なるが、例えば、加熱温度が60〜130℃、加熱時間を30秒間〜15分間程度とされる。プレベークは、ブロックイソシアネート化合物(D1)を用いる場合においては、保護基の熱解離が進まない温度で行うことが好ましい。
《工程2》
工程2では、工程1で形成された塗膜に、所定のパターンを有するマスクを介して、放射線を照射する。このときに用いられる放射線としては、例えば、可視光線、紫外線、遠紫外線、X線、荷電粒子線が挙げられる。可視光線としては、例えば、g線(波長436nm)、h線(波長405nm)が挙げられる。紫外線としては、例えば、i線(波長365nm)が挙げられる。遠紫外線としては、例えば、KrFエキシマレーザによるレーザ光が挙げられる。X線としては、例えば、シンクロトロン放射線が挙げられる。荷電粒子線としては、例えば、電子線が挙げられる。
これらの放射線の中でも、可視光線および紫外線が好ましく、可視光線および紫外線の中でもg線及び/又はi線を含む放射線が特に好ましい。露光量としては、6000mJ/cm2以下が好ましく、20〜2000mJ/cm2が好ましい。この露光量は、放射線の波長365nmにおける強度を照度計(OAI Optical Associates社の「OAI model356」)により測定した値である。
《工程3》
工程3では、工程2で放射線を照射した塗膜の現像を行う。これにより、放射線の照射部分を除去し、所望のパターンを形成することができる。現像処理に用いられる現像液としては、アルカリ水溶液が好ましい。
アルカリ水溶液に含まれるアルカリ性化合物としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジエチルアミノエタノール、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ〔4.3.0〕−5−ノナンが挙げられる。アルカリ水溶液におけるアルカリ性化合物の濃度としては、適当な現像性を得る観点から、0.1質量%以上5質量%以下が好ましい。
現像液としては、アルカリ水溶液にメタノール、エタノール等の水溶性有機溶剤や界面活性剤を適当量添加した水溶液、またはアルカリ水溶液に感放射線性樹脂組成物を溶解する各種有機溶剤を少量添加した水溶液を使用することもできる。後者の水溶液における有機溶剤としては、溶剤(G)と同様の溶剤を使用できる。
現像方法としては、例えば、液盛り法、ディッピング法、揺動浸漬法、シャワー法が挙げられる。現像時間は、感放射線性樹脂組成物の組成によって異なるが、通常10秒〜180秒間程度である。このような現像処理に続いて、例えば流水洗浄を30秒〜90秒間行った後、例えば圧縮空気や圧縮窒素で風乾させることによって、所望のパターンを形成できる。
《工程4》
工程4では、工程3の後に、ホットプレート、オーブン等の加熱装置を用いて、塗膜に対する加熱処理(ポストベーク処理)により塗膜の硬化処理を行うことで絶縁膜を得る。この加熱処理における加熱温度は、例えば、130℃を超えて300℃以下であり、加熱時間は、加熱機器の種類により異なるが、例えば、ホットプレート上で加熱処理を行う場合には5分間〜30分間、オーブン中で加熱処理を行う場合には30分間〜90分間である。この際に、2回以上の加熱工程を行うステップベーク法等を用いることもできる。
このようにして、目的とするパターンの絶縁膜を基板上に形成することができる。
工程4において、塗膜の加熱前に、パターニングされた塗膜に対してリンス処理や分解処理を行ってもよい。リンス処理では、溶剤(G)として挙げた溶剤を用い、塗膜を洗浄することが好ましい。分解処理では、高圧水銀灯等による放射線を全面に照射(後露光)することで、塗膜中に残存するキノンジアジド化合物等の感放射線性酸発生剤(B)を分解することができる。この後露光における露光量は、好ましくは1000〜5000mJ/cm2程度である。
このようにして得られた絶縁膜は、厚さムラが小さく、また異物含量が低減されているとともに、耐熱性、パターニング性、放射線感度、解像度等の点において、良好な特性を示す。また、構成材料が低吸水構造を備えることから低吸水性であり、製造工程においても、低吸水性の化合物を用いた処理が可能である。このため、前記絶縁膜は、例えば有機EL素子等が有する隔壁としての絶縁膜の他に、保護膜や平坦化膜としての絶縁膜として、好適に用いることができる。
上記絶縁膜の膜厚は、通常0.3〜25μm、好ましくは0.5〜20μmである。
本発明の絶縁膜は、有機EL素子が有する絶縁膜、具体的には平坦化膜、画素(発光素子)を区画する隔壁等の絶縁膜として、好適に用いることができる。絶縁膜は、例えば、TFT(薄膜トランジスタ)基板の面上を複数の領域に区画する隔壁である。
以下、本発明を実施例に基づいて更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。以下の実施例等の記載において、特に言及しない限り、「部」は「質量部」を示す。
[GPC分析]
重合体(A)および樹脂(C)の重量平均分子量(Mw)および分子量分布(Mw/Mn)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC、東ソー(株)製、商品名:HLC−8020)法を用いて、テトラヒドロフラン(THF)溶媒の条件下、ポリスチレン換算で測定した。
・測定方法:ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法
・標準物質:ポリスチレン換算
・装置 :東ソー(株)製、商品名:HLC−8020
・カラム :東ソー(株)製ガードカラムHXL−H、TSK gel G7000HXL、TSK gel GMHXL 2本、TSK gel G2000HXLを順次連結したもの
・溶媒 :テトラヒドロフラン
・サンプル濃度:0.7質量%
・注入量 :70μL
・流速 :1mL/min
<重合体(A)のイミド化率>
まず、ポリイミドの赤外吸収スペクトル(装置名:サーモエレクトロン社製NICOLET6700FT−IR)を測定し、ポリイミドに起因するイミド構造の吸収ピーク(1780cm-1付近、1377cm-1付近)の存在を確認した。次に、そのポリイミドについて、350℃で1時間熱処理した後、再度、赤外吸収スペクトルを測定し、熱処理前と熱処理後の1377cm-1付近のピーク強度を比較した。熱処理後のポリイミドのイミド化率を100%として、熱処理前のポリイミドのイミド化率={熱処理前の1377cm-1付近のピーク強度/熱処理後の1377cm-1付近のピーク強度}×100(%)、を求めた。
<重合体(A)の合成>
[合成例A1]重合体(A−1)の合成
3口フラスコに重合溶剤としての3−メトキシ−N,N−ジメチルプロパンアミド340gを加えた後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート50gを加え、ジアミン化合物としての2,2'−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン120gを重合溶剤中に加えた。ジアミン化合物を重合溶剤に溶解させた後、酸二無水物としての4,4'−オキシジフタル酸二無水物を71g投入した。その後、60℃で1時間反応させた後、末端封止剤として無水マレイン酸を19g加え、60℃で更に1時間反応させた後、昇温して180℃で4時間反応させた。これにより、固形分濃度35質量%の、重合体(A−1)を含む溶液を約600g得た。得られた重合体(A−1)のMwは8000であった。得られた重合体(A−1)のイミド化率は10%であった。
[合成例A2]
3−メトキシ−N,N−ジメチルプロパンアミドをN,N,2−トリメチルプロピオンアミドに変更したこと以外は合成例1と同様に行い、重合体(A−2)を含む、固形分濃度35質量%のポリイミド溶液を得た。得られた重合体(A−2)のMwは9200、イミド化率は15%であった。
[合成例A3]
3−メトキシ−N,N−ジメチルプロパンアミドを1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンに変更したこと以外は合成例1と同様に行い、重合体(A−3)を含む、固形分濃度35質量%のポリイミド溶液を得た。得られた重合体(A−3)のMwは7500、イミド化率は20%であった。
[合成例A4]
3−メトキシ−N,N−ジメチルプロパンアミドをγ−ブチロラクトンに変更したこと以外は合成例1と同様に行い、重合体(A−4)を含む、固形分濃度35質量%のポリイミド溶液を得た。得られた重合体(A−4)のMwは9000、イミド化率は20%であった。
[合成例A5]
3−メトキシ−N,N−ジメチルプロパンアミドをN−メチル−2−ピロリドンに変更したこと以外は合成例1と同様に行い、重合体(A−5)を含む、固形分濃度35質量%のポリイミド溶液を得た。得られた重合体(A−5)のMwは8500、イミド化率は20%であった。
<ノボラック樹脂(C)の合成>
[合成例C1]ノボラック樹脂(C−1)の合成
温度計、冷却管、分留管、撹拌器を取り付けたフラスコに、1−ナフトール144.2g(1.0モル)、メチルイソブチルケトン400g、水96gおよび92質量%パラホルムアルデヒド32.6g(ホルムアルデヒド換算で1.0モル)を仕込んだ。続いて攪拌しながらパラトルエンスルホン酸3.4gを加えた。その後、100℃で8時間反応させた。反応終了後に純水200gを加え、系内の溶液を分液ロートに移して水層を有機層から分離除去した。次いで洗浄水が中性を示すまで水洗後、有機層から溶媒を加熱減圧下に除去し、下記式で表される構造単位からなるノボラック樹脂(C−1)を140g得た。得られたノボラック樹脂(C−1)の重量平均分子量(Mw)は2000であった。
Figure 2015232688
フーリエ変換赤外分光光度計(FT-IR)による測定チャートから、原料と比較してメチレン結合による伸縮由来の吸収(2800〜3000cm-1)が確認でき、更に、芳香族エーテル由来の吸収(1000〜1200cm-1)は発見できなかった。これらの結果により、本合成例では水酸基同士の脱水エーテル化反応(水酸基が消失)は生じず、メチレン結合を有するノボラック樹脂が得られたと同定した。
<感放射線性樹脂組成物の調製>
感放射線性樹脂組成物の調製に用いた各成分は、以下のとおりである。
・重合体(A)
A−1:合成例A1の重合体
A−2:合成例A2の重合体
A−3:合成例A3の重合体
A−4:合成例A4の重合体
A−5:合成例A5の重合体
・感放射線性酸発生剤(B)
B−1:4,4'−[1−[4−[1−[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール(1.0モル)と1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロリド(2.0モル)の縮合物(東洋合成工業(株)製)
・ノボラック樹脂(C)
C−1:合成例C1のノボラック樹脂
・架橋剤(D)(ブロックイソシアネート化合物)
D−1:昭和電工(株)製の「カレンズMOI−BP」
2−[(3,5−ジメチルピラゾリル)カルボニルアミノ]エチルメタクリレート
・密着助剤(E)
E−1:信越化学工業(株)製の「KBM−403」
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
・界面活性剤(F)
F−1:東レダウコーニング社製のシリコーン系界面活性剤「SH8400」
[実施例1]
合成例A1の重合体(A−1)を含む重合体溶液200部(固形分濃度35質量%;重合体(A−1)70部(固形分)に相当する量)に、感放射線性酸発生剤(B)として(B−1)20部、ノボラック樹脂(C)として(C−1)30部、架橋剤(D)としてブロックイソシアネート化合物(D−1)20部、密着助剤(E)として(E−1)5部、(F)界面活性剤として(F−1)0.2部、および溶剤(G)として3−メトキシ−N,N−ジメチルプロパンアミドとプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとからなる混合溶剤(質量比10:25)を混合し、固形分濃度が25質量%となるようにすると共に、口径0.2μmのメンブランフィルタで濾過して、感放射線性樹脂組成物を調製した。
[実施例2〜14、比較例1〜4]
表1に示す種類および配合量の各成分を用いたこと以外は実施例1と同様にして、感放射線性樹脂組成物を調製した。表1において、溶剤(G)の量として、重合体溶液由来の溶剤量と、別途添加した溶剤量とを、それぞれ示した。
[評価]
実施例・比較例で得られた感放射線性樹脂組成物を用いて、以下に説明する方法により絶縁膜を作製した。前記組成物の塗布性、放射線感度、解像度およびLWR、ならびに吸水性を、それぞれ下記方法で評価した。
(1)塗布ムラ
スリット間隙が50μm、塗布有効幅が200mmのスリットヘッドを備えたスリット塗布装置を用いて、乾燥後の膜厚が3.0μmになるようにスリットと基板間との間隙を調節して、50mm/秒の塗布スピードで各実施例・比較例で得られた感放射線性樹脂組成物の塗布液を、幅300mm、長さ300mm、厚み0.7mmの矩形状ガラス基板上に塗布し、長さ250mmの塗布面を得た。塗布後、ホットプレートで、90℃、120秒間プリベークし、塗膜を得た。その後、塗布面を目視にて観察してスジ状のムラの本数をカウントし、下記基準で評価した。その結果を表1に示す。
・AA:塗布面にスジ状のムラが全くない。
・BB:スジ状のムラが1〜5本見られる。
・CC:スジ状のムラが6本以上見られる。
(2)塗膜上の異物発生の評価
上記「(1)塗布ムラ」の評価で得られた上記塗膜を目視で観察し、異物の発生状況を次の基準で評価した。
・AA:異物が認められない。
・BB:わずかに異物発生が認められる(1〜10個)。
・CC:顕著に異物発生が認められる(11個以上)。
(3)放射線感度
スピンナーまたはスリットダイコーターを用いて、シリコン基板上に各実施例・比較例で得られた感放射線性樹脂組成物を塗布した後、120℃にて2分間ホットプレート上でプレベークして、膜厚3.0μmの塗膜を形成した。この塗膜に対して、露光機(キヤノン社の「MPA−6000」)を用い、所定のパターンを有するパターンマスクを介して露光量を変化させて露光した。その後、2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液にて25℃、80秒間液盛り法で現像し、超純水で1分間流水洗浄を行い、乾燥させて、シリコン基板上に直径20.0μmの複数のスルーホールを有する絶縁パターンを形成した。20.0μmのスルーホールのパターンが完全に溶解するために必要な露光量を測定し、このときの露光量を放射線感度(露光感度)とした。放射線感度は、100mJ/cm2以下の場合に「良好」、100mJ/cm2を超えるときに「不良」とした。露光量は、放射線の波長365nmにおける強度を照度計(OAI Optical
Associates社の「OAI model356」)により測定した値である。
(4)解像度
スピンナーまたはスリットダイコーターを用いて、シリコン基板上に各実施例・比較例で得られた感放射線性樹脂組成物を塗布した後、120℃にて2分間ホットプレート上でプレベークして、膜厚3.0μmの塗膜を形成した。この塗膜に対して、露光機(キヤノン社の「MPA−6000」)を用い、ホールパターンの直径幅3μm〜50μmを有するパターンマスクを介して波長365nmにおける露光量100mJ/cm2で露光した。露光量は、放射線の波長365nmにおける強度を照度計(OAI Optical Associates社の「OAI model356」)により測定した値である。その後、2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液にて25℃、80秒間液盛り法で現像し、超純水で1分間流水洗を行い、複数のスルーホールのラインと直交する方向の垂直断面形状をSEM(日立ハイテクノロジー社の「SU3500」)で観察し、前記断面においてその底辺幅を測定した。解像度は、底辺幅が小さいほど良好であると言える。ホールパターンが10μm以下でかつ現像残渣がない場合に「良好」、ホールパターンが10μmを超える場合に「不良」とした。
(5)LWR
スピンナーまたはスリットダイコーターを用いて、シリコン基板上に各実施例・比較例で得られた感放射線性樹脂組成物を塗布した後、120℃にて2分間ホットプレート上でプレベークして、膜厚3.0μmの塗膜を形成した。この塗膜に対して、露光機(キヤノン社の「MPA−6000」)を用い、線幅5μmのスクエアパターンを有するパターンマスクを介して波長365nmにおける露光量100mJ/cm2で露光した。露光量は、放射線の波長365nmにおける強度を照度計(OAI Optical Associates社の「OAI model356」)により測定した値である。その後、2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液にて25℃、80秒間液盛り法で現像し、超純水で1分間流水洗を行い、複数のスクエアパターンを形成した。走査型電子顕微鏡(日立ハイテクノロジー社の「SU3500」)を用い、パターン上部から観察し、任意の10点において線幅を測定した。線幅の測定値の3シグマ値(ばらつき)をLWR(μm)とした。このLWRの値が0.5μm以下の場合には「良好」とし、0.5μmを超える場合には「不良」とした。
(6)吸水性
スピンナーまたはスリットダイコーターを用いて、シリコン基板上に各実施例・比較例で得られた感放射線性樹脂組成物を塗布した後、120℃にて2分間ホットプレート上でプレベーク後、クリーンオーブン中にて250℃にて45分間ポストベークして、膜厚3.0μmを有する絶縁膜を形成した。この絶縁膜に対してThermal Desorption Spectroscopy(ESCO社の「TDS1200」)を用いて真空度1.0×10-9Paにて、常温から200℃に昇温した(30℃/min)際の試料表面および試料から脱離するガスを質量分析計(アジレントテクノロジー社の「5973N」)で水のピーク(M/z=18)の検出値を測定した。60℃〜200℃のトータルのピーク強度の積分値[A・sec]を取り、吸水性を評価した。吸水性は、前記積分値が3.0×10-8[A・sec]以下の場合に良好であると判断した。
Figure 2015232688

Claims (12)

  1. (A)式(A1)で表される構造単位を有するポリイミド、および
    前記ポリイミドの前駆体
    から選択される少なくとも1種の重合体と、
    (B)感放射線性酸発生剤と、
    (G1)式(G1−1)で表される化合物、および
    式(G1−2)で表される化合物
    から選択される少なくとも1種の溶剤と
    を含有する感放射線性樹脂組成物。
    Figure 2015232688
    [式(A1)中、R1は水酸基を有する2価の基であり、Xは4価の有機基である。]
    Figure 2015232688
    [式(G1−1)中、RG1はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜18の炭化水素基または前記炭化水素基における少なくとも1つの炭素−炭素結合間に−O−を挿入してなる基であり、2つのRG1は互いに結合して窒素原子とともに環を形成していてもよく、RG2はメチレン基またはカルボニル基であり、RG3は水素原子または炭素数1〜18の炭化水素基であり、RG4は炭素数1〜12のアルキル基または炭素数2〜10のアルコキシアルキル基である。
    式(G1−2)中、XG1はそれぞれ独立にC−Hまたは窒素原子であり、ただし少なくとも1つのXG1は窒素原子であり、XG2はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜18の炭化水素基または炭素数2〜18のアルコキシアルキル基であり、ただし「2つのXG1がそれぞれC−HおよびN原子であり、N原子に結合したXG2がメチル基であり、炭素原子に結合したXG2が水素原子である場合」を除く。]
  2. 式(A1)におけるR1が、式(a1)で表される2価の基である請求項1に記載の感放射線性樹脂組成物。
    Figure 2015232688
    [式(a1)中、R2は、単結合、酸素原子、硫黄原子、スルホニル基、カルボニル基、メチレン基、ジメチルメチレン基またはビス(トリフルオロメチル)メチレン基であり;R3は、それぞれ独立に水素原子、ホルミル基、アシル基またはアルキル基であり、ただし、R3の少なくとも1つは水素原子であり;n1およびn2は、それぞれ独立に0〜2の整数であり、ただし、n1およびn2の少なくとも一方は1または2である。]
  3. 前記溶剤(G1)が、N,N,2−トリメチルプロピオンアミド、3−メトキシ−N,N−ジメチルプロパンアミド、3−ブトキシ−N,N−ジメチルプロパンアミド、3−ヘキシルオキシ−N,N−ジメチルプロパンアミド、イソプロポキシ−N−イソプロピル−プロピオンアミド、n−ブトキシ−N−イソプロピル−プロピオンアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−エチル−2−ピロリドン、N−(n−プロピル)−2−ピロリドン、N−イソプロピル−2−ピロリドン、N−(n−ブチル)−2−ピロリドン、N−(t−ブチル)−2−ピロリドン、N−(n−ペンチル)−2−ピロリドン、N−メトキシプロピル−2−ピロリドン、N−エトキシエチル−2−ピロリドンおよびN−メトキシブチル−2−ピロリドンから選択される少なくとも1種の溶剤を含む請求項1または2に記載の感放射線性樹脂組成物。
  4. (G2)グリコール系溶剤
    をさらに含有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の感放射線性樹脂組成物。
  5. グリコール系溶剤(G2)が、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル、ジエチレングリコールジアルキルエーテル、エチレングリコールモノアルキルエーテル、エチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテルプロピオネート、およびトリエチレングリコールジアルキルエーテルから選択される少なくとも1種の溶剤を含む請求項1〜4のいずれか1項に記載の感放射線性樹脂組成物。
  6. (C)ノボラック樹脂
    をさらに含有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の感放射線性樹脂組成物。
  7. ノボラック樹脂(C)が、フェノール性水酸基を有する縮合多環式芳香族基を有する構造単位を含む樹脂である請求項1〜6のいずれか1項に記載の感放射線性樹脂組成物。
  8. ノボラック樹脂(C)が、式(C2−1)で表される構造単位および式(C2−2)で表される構造単位から選択される少なくとも1種を有する樹脂である請求項1〜7のいずれか1項に記載の感放射線性樹脂組成物。
    Figure 2015232688
    [式(C2−1)〜式(C2−2)中、R2は、メチレン基、炭素数2〜30のアルキレン基、炭素数4〜30の2価の脂環式炭化水素基,炭素数7〜30のアラルキレン基または−R3−Ar−R3−で表される基(Arは2価の芳香族基であり、R3はそれぞれ独立にメチレン基または炭素数2〜20のアルキレン基である)であり;a、b、cおよびeはそれぞれ独立に0〜3の整数であり、dは0〜2の整数であり、但し、aおよびbが共に0である場合はなく、c〜eの全てが0である場合はない。]
  9. (D)架橋剤
    をさらに含有する請求項1〜8のいずれか1項に記載の感放射線性樹脂組成物。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の感放射線性樹脂組成物から形成される、有機EL素子用絶縁膜。
  11. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の感放射線性樹脂組成物を用いて基板上に塗膜を形成する工程、前記塗膜の少なくとも一部に放射線を照射する工程、前記放射線が照射された塗膜を現像する工程、および前記現像された塗膜を加熱する工程を有する、有機EL素子用絶縁膜の製造方法。
  12. 請求項10に記載の絶縁膜を備える有機EL素子。
JP2015040106A 2014-05-15 2015-03-02 感放射線性樹脂組成物、絶縁膜及びその製造方法、並びに有機el素子 Active JP6447242B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015040106A JP6447242B2 (ja) 2014-05-15 2015-03-02 感放射線性樹脂組成物、絶縁膜及びその製造方法、並びに有機el素子
KR1020150061312A KR102373855B1 (ko) 2014-05-15 2015-04-30 감방사선성 수지 조성물, 절연막 및 그의 제조 방법, 그리고 유기 el 소자

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014101337 2014-05-15
JP2014101337 2014-05-15
JP2015040106A JP6447242B2 (ja) 2014-05-15 2015-03-02 感放射線性樹脂組成物、絶縁膜及びその製造方法、並びに有機el素子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015232688A true JP2015232688A (ja) 2015-12-24
JP6447242B2 JP6447242B2 (ja) 2019-01-09

Family

ID=54934146

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015040106A Active JP6447242B2 (ja) 2014-05-15 2015-03-02 感放射線性樹脂組成物、絶縁膜及びその製造方法、並びに有機el素子

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6447242B2 (ja)
KR (1) KR102373855B1 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016011418A (ja) * 2014-06-04 2016-01-21 宇部興産株式会社 ポリイミド膜の製造方法
KR20190017807A (ko) 2016-06-15 2019-02-20 도레이 카부시키가이샤 감광성 수지 조성물
CN109384921A (zh) * 2017-08-11 2019-02-26 东进世美肯株式会社 聚酰亚胺前体组合物及利用其的聚酰亚胺膜的制备方法
CN109384922A (zh) * 2017-08-11 2019-02-26 东进世美肯株式会社 聚酰亚胺前体组合物及利用其的聚酰亚胺膜的制备方法
KR20190065998A (ko) 2016-10-05 2019-06-12 도레이 카부시키가이샤 수지 조성물, 경화막, 반도체 장치 및 그들의 제조 방법
CN110192152A (zh) * 2017-01-13 2019-08-30 日产化学株式会社 包含酰胺溶剂的抗蚀剂下层膜形成用组合物
WO2020031240A1 (ja) * 2018-08-06 2020-02-13 日立化成デュポンマイクロシステムズ株式会社 感光性樹脂組成物、パターン硬化膜の製造方法、硬化膜、層間絶縁膜、カバーコート層、表面保護膜及び電子部品
CN110922753A (zh) * 2018-09-20 2020-03-27 住友化学株式会社 光学膜形成用组合物
CN113462277A (zh) * 2020-03-31 2021-10-01 东京应化工业株式会社 清漆组合物、及聚酰亚胺树脂的制造方法
WO2022172913A1 (ja) * 2021-02-12 2022-08-18 住友ベークライト株式会社 感光性樹脂組成物

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000119520A (ja) * 1998-10-13 2000-04-25 Toray Ind Inc ポジ型感光性樹脂組成物の製造方法
JP2003330167A (ja) * 2002-05-14 2003-11-19 Hitachi Chemical Dupont Microsystems Ltd 耐熱感光性樹脂組成物、パターン製造法及び半導体デバイス
JP2004126547A (ja) * 2002-08-05 2004-04-22 Toray Ind Inc 感光性樹脂前駆体組成物
JP2005250160A (ja) * 2004-03-04 2005-09-15 Kyocera Chemical Corp ポジ型感光性樹脂組成物及びその硬化物
JP2006154403A (ja) * 2004-11-30 2006-06-15 Nippon Zeon Co Ltd パターン形成方法
JP2007016214A (ja) * 2005-06-09 2007-01-25 Toray Ind Inc 樹脂組成物およびそれを用いた表示装置
JP2010209334A (ja) * 2009-03-10 2010-09-24 Lg Chem Ltd ポリイミド系重合体とこれらの共重合体、並びにこれを含むポジ型感光性樹脂組成物
WO2013018524A1 (ja) * 2011-07-29 2013-02-07 富士フイルム株式会社 感光性樹脂組成物、レリーフパターン形成材料、感光性膜、ポリイミド膜、硬化レリーフパターン、その製造方法、及び半導体装置
WO2013108890A1 (ja) * 2012-01-20 2013-07-25 旭化成イーマテリアルズ株式会社 樹脂組成物、積層体、多層プリント配線板及び多層フレキシブル配線板並びにその製造方法
JP2013167742A (ja) * 2012-02-15 2013-08-29 Hitachi Chemical Dupont Microsystems Ltd 感光性樹脂組成物、パターン硬化膜の製造方法及び電子部品

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5343664B2 (ja) 2009-03-30 2013-11-13 Jsr株式会社 感放射線性樹脂組成物、有機el表示素子用隔壁及び絶縁膜、並びにその形成方法
JP2011107476A (ja) 2009-11-18 2011-06-02 Panasonic Corp 電子デバイスの製造方法

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000119520A (ja) * 1998-10-13 2000-04-25 Toray Ind Inc ポジ型感光性樹脂組成物の製造方法
JP2003330167A (ja) * 2002-05-14 2003-11-19 Hitachi Chemical Dupont Microsystems Ltd 耐熱感光性樹脂組成物、パターン製造法及び半導体デバイス
JP2004126547A (ja) * 2002-08-05 2004-04-22 Toray Ind Inc 感光性樹脂前駆体組成物
JP2005250160A (ja) * 2004-03-04 2005-09-15 Kyocera Chemical Corp ポジ型感光性樹脂組成物及びその硬化物
JP2006154403A (ja) * 2004-11-30 2006-06-15 Nippon Zeon Co Ltd パターン形成方法
JP2007016214A (ja) * 2005-06-09 2007-01-25 Toray Ind Inc 樹脂組成物およびそれを用いた表示装置
JP2010209334A (ja) * 2009-03-10 2010-09-24 Lg Chem Ltd ポリイミド系重合体とこれらの共重合体、並びにこれを含むポジ型感光性樹脂組成物
WO2013018524A1 (ja) * 2011-07-29 2013-02-07 富士フイルム株式会社 感光性樹脂組成物、レリーフパターン形成材料、感光性膜、ポリイミド膜、硬化レリーフパターン、その製造方法、及び半導体装置
WO2013108890A1 (ja) * 2012-01-20 2013-07-25 旭化成イーマテリアルズ株式会社 樹脂組成物、積層体、多層プリント配線板及び多層フレキシブル配線板並びにその製造方法
JP2013167742A (ja) * 2012-02-15 2013-08-29 Hitachi Chemical Dupont Microsystems Ltd 感光性樹脂組成物、パターン硬化膜の製造方法及び電子部品

Cited By (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016011418A (ja) * 2014-06-04 2016-01-21 宇部興産株式会社 ポリイミド膜の製造方法
KR20190017807A (ko) 2016-06-15 2019-02-20 도레이 카부시키가이샤 감광성 수지 조성물
KR20190065998A (ko) 2016-10-05 2019-06-12 도레이 카부시키가이샤 수지 조성물, 경화막, 반도체 장치 및 그들의 제조 방법
CN110192152B (zh) * 2017-01-13 2023-11-03 日产化学株式会社 包含酰胺溶剂的抗蚀剂下层膜形成用组合物
US11798810B2 (en) * 2017-01-13 2023-10-24 Nissan Chemical Corporation Resist underlayer film-forming composition containing amide solvent
CN110192152A (zh) * 2017-01-13 2019-08-30 日产化学株式会社 包含酰胺溶剂的抗蚀剂下层膜形成用组合物
CN109384922B (zh) * 2017-08-11 2023-07-14 东进世美肯株式会社 聚酰亚胺前体组合物及利用其的聚酰亚胺膜的制备方法
CN109384921B (zh) * 2017-08-11 2023-07-18 东进世美肯株式会社 聚酰亚胺前体组合物及利用其的聚酰亚胺膜的制备方法
CN109384922A (zh) * 2017-08-11 2019-02-26 东进世美肯株式会社 聚酰亚胺前体组合物及利用其的聚酰亚胺膜的制备方法
CN109384921A (zh) * 2017-08-11 2019-02-26 东进世美肯株式会社 聚酰亚胺前体组合物及利用其的聚酰亚胺膜的制备方法
WO2020031976A1 (ja) * 2018-08-06 2020-02-13 日立化成デュポンマイクロシステムズ株式会社 感光性樹脂組成物、パターン硬化膜の製造方法、硬化膜、層間絶縁膜、カバーコート層、表面保護膜及び電子部品
US20210311390A1 (en) * 2018-08-06 2021-10-07 Hd Microsystems, Ltd. Photosensitive resin composition, method for producing patterned cured film, cured film, interlayer insulating film, cover coat layer, surface protective film, and electronic component
WO2020031240A1 (ja) * 2018-08-06 2020-02-13 日立化成デュポンマイクロシステムズ株式会社 感光性樹脂組成物、パターン硬化膜の製造方法、硬化膜、層間絶縁膜、カバーコート層、表面保護膜及び電子部品
CN110922753A (zh) * 2018-09-20 2020-03-27 住友化学株式会社 光学膜形成用组合物
CN113462277A (zh) * 2020-03-31 2021-10-01 东京应化工业株式会社 清漆组合物、及聚酰亚胺树脂的制造方法
CN113462277B (zh) * 2020-03-31 2024-04-19 东京应化工业株式会社 清漆组合物、及聚酰亚胺树脂的制造方法
WO2022172913A1 (ja) * 2021-02-12 2022-08-18 住友ベークライト株式会社 感光性樹脂組成物
KR20230128152A (ko) * 2021-02-12 2023-09-01 스미또모 베이크라이트 가부시키가이샤 감광성 수지 조성물
KR102642893B1 (ko) 2021-02-12 2024-03-05 스미또모 베이크라이트 가부시키가이샤 감광성 수지 조성물

Also Published As

Publication number Publication date
KR102373855B1 (ko) 2022-03-11
KR20150131965A (ko) 2015-11-25
JP6447242B2 (ja) 2019-01-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6447242B2 (ja) 感放射線性樹脂組成物、絶縁膜及びその製造方法、並びに有機el素子
JP6443436B2 (ja) 表示又は照明装置、および絶縁膜の形成方法
TWI425052B (zh) A photosensitive resin composition
TWI437025B (zh) An alkali-soluble polymer, a photosensitive resin composition comprising the same, and a use thereof
TWI438569B (zh) 正感光性聚合物組成物
JP2006243726A (ja) 感光性樹脂組成物
TWI466349B (zh) 有機薄膜電晶體用感光性樹脂組成物
JP5526766B2 (ja) 感放射線性樹脂組成物、層間絶縁膜及びその形成方法
TWI470349B (zh) 感光性組成物、由此組成物所獲得的硬化膜以及具有此硬化膜的顯示元件
TWI726159B (zh) 基材上形成平坦化膜或微透鏡用之能量感受性組成物、硬化體之製造方法、硬化體、微透鏡之製造方法及cmos(互補式金屬氧化物半導體)影像感測器
JP5981738B2 (ja) 感光性樹脂組成物、及び硬化レリーフパターンの製造方法
JP2016018691A (ja) 表示又は照明装置
CN103163736A (zh) 含聚酰胺酸的形成下层防反射膜的组合物
JP7083455B2 (ja) 化合物、樹脂、組成物及びパターン形成方法
JP4786360B2 (ja) 感光性樹脂組成物、lcd基板及びその製造方法
JP5825860B2 (ja) 感光性樹脂組成物
JP2016042127A (ja) 感放射線性樹脂組成物、表示素子の層間絶縁膜、その形成方法及び表示素子
TWI803587B (zh) 感放射線性組合物、硬化膜及顯示元件
TW201321423A (zh) 熱硬化性組成物
JP5879088B2 (ja) 感光性樹脂組成物、及び、硬化レリーフパターンの製造方法
WO2014103997A1 (ja) 感光性樹脂組成物、硬化膜の製造方法、硬化膜、有機el表示装置および液晶表示装置
JP2015215397A (ja) 感放射線性樹脂組成物、絶縁膜及びその製造方法、並びに有機el素子
TWI325871B (en) An alkali soluble resin composition
TWI454457B (zh) 新型酚化合物和包含其的正性光敏樹脂組合物
JP5981555B2 (ja) 感光性樹脂組成物、硬化膜の形成方法、硬化膜、有機el表示装置および液晶表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170721

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180418

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180424

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180622

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181106

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181119

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6447242

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R157 Certificate of patent or utility model (correction)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R157

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250