JPWO2020049930A1 - 車両用ヘッドライトユニット、ヘッドライト用の遮光膜、ヘッドライト用の遮光膜の製造方法 - Google Patents
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Abstract
光を遮った領域への光漏れが抑制された、黒色色材及び樹脂を含有する遮光膜を有する車両用ヘッドライトユニット、ヘッドライト用の遮光膜、及び、ヘッドライト用の遮光膜の製造方法を提供する。車両用ヘッドライトユニットは、光源と、光源から出射された光の少なくとも一部を遮光する遮光部とを有し、遮光部は、光源から出射された光の少なくとも一部を遮光するパターン状に形成された遮光膜を有し、遮光膜は、黒色色材と、樹脂とを含有し、波長400〜700nmの範囲における最低光学濃度が2.0以上であり、遮光膜の膜厚をFTとし、遮光膜の周縁部の膜厚が変化する領域の長さをUWとするとき、−2.5≦(UW/FT)≦2.5である。
Description
本発明は、自動車等の車両用ヘッドライトユニットに関し、特に、遮光膜を有する車両用ヘッドライトユニットに関する。
また、本発明は、ヘッドライト用の遮光膜、及び、ヘッドライト用の遮光膜の製造方法にも関する。
現在、自動車等の車両用前照灯において、ロービームとハイビームとを切り換えることがなされている。
また、自動車等の車両において、安全走行のために、夜間走行時にはハイビームとする。しかし、ハイビームとした場合、対向車を照らしてしまうと、かえって危険になってしまう。
そこで、現在、例えば、ハイビームモードにおいて、先行車、対向車、及び、歩行者等の非照射対象がある場合、先行車、対向車、及び、歩行者に対して眩惑を与えないように遮光又は減光する、アダプティブ・ドライビング・ビーム制御(ADB制御)がなされている。アダプティブ・ドライビング・ビーム制御により、ハイビームにした場合でも、対向車を照らさないようにすることができる。
例えば、特許文献1では、ヘッドランプは、光軸の車高方向をハイビームとした際に、その照射領域の一部に遮光部分を形成するための周知の遮光機構を有している。遮光機構は、ヘッドランプのハイビームの一部を遮光可能なシェード部材と、シェード部材をヘッドランプの光軸に対して車幅方向又は車高方向に調節可能なアクチュエータとから構成されている。
また、特許文献2には、少なくとも1つの光源と、少なくとも1つの配光の形で自動車の前方の領域に少なくとも1つの光源から出射する光を結像する少なくとも1つの投影装置と、を含む自動車ヘッドライト用のマイクロ投影光モジュールが記載されている。
投影装置では、少なくとも1つの絞り(遮光スクリーン)装置が、入射光学系と出射光学系との間に配置されている。
上述の特許文献1のように、遮光可能なシェード部材を用いる場合、特許文献2のように絞り装置を有する場合、いずれの場合でも、光を遮った領域に光が漏れることは、前方車両に対して眩惑を与えることになるため好ましくない。
本発明者は、鋭意実験研究したところ、黒色色材及び樹脂を含有する特定の遮光膜を車両用前照灯に適用して、その特性を評価したところ、光を遮った領域の光漏れ、及び前方車両に対する眩惑が改善できることを知見した。
本発明の目的は、光を遮った領域に光漏れが抑制された、黒色色材及び樹脂を含有する遮光膜を有する車両用ヘッドライトユニットを提供することにある。
また、本発明の目的は、ヘッドライト用の遮光膜、及び、ヘッドライト用の遮光膜の製造方法を提供することにもある。
上述の目的を達成するために、本発明者らは鋭意検討した結果、以下の構成により上記目的を達成できることを見出した。
本発明は、光源と、光源から出射された光の少なくとも一部を遮光する遮光部とを有し、遮光部は、光源から出射された光の少なくとも一部を遮光するパターン状に形成された遮光膜を有し、遮光膜は、黒色色材と、樹脂とを含有し、遮光膜は、波長400〜700nmの範囲における最低光学濃度が2.0以上であり、遮光膜の膜厚をFTとし、遮光膜の周縁部の膜厚が変化する領域の長さをUWとするとき、−2.5≦(UW/FT)≦2.5を満たす、車両用ヘッドライトユニットである。
−2.0≦(UW/FT)≦2.0を満たすことが好ましい。
−1.5≦(UW/FT)≦1.5を満たすことが好ましい。
最低光学濃度が、3.0〜6.0であることが好ましい。
黒色色材が、カーボンブラック、ビスベンゾフラノン系顔料、金属酸窒化物、及び、金属窒化物からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
黒色色材が、カーボンブラック、ビスベンゾフラノン系顔料、窒化チタン、酸窒化チタン、窒化ジルコニウム、酸窒化ジルコニウム、窒化バナジウム、酸窒化バナジウム、窒化ニオブ、及び、酸窒化ニオブからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
遮光膜が、遮光膜形成用組成物を用いて形成され、遮光膜形成用組成物が、黒色色材、重合性化合物、及び、重合開始剤を含有することが好ましい。
遮光膜形成用組成物が、更に、樹脂を含有することが好ましい。
樹脂が、エチレン性不飽和基を含有することが好ましい。
重合開始剤がオキシム化合物であることが好ましい。
遮光膜の表面粗さが10〜250nmであることが好ましい。
本発明は、黒色色材と、樹脂とを含有し、波長400〜700nmの範囲における最低光学濃度が2.0以上であり、遮光膜の膜厚をFTとし、遮光膜の周縁部の膜厚が変化する領域の長さをUWとするとき、−2.5≦(UW/FT)≦2.5を満たす、ヘッドライト用の遮光膜である。
−2.0≦(UW/FT)≦2.0を満たすことが好ましい。
−1.5≦(UW/FT)≦1.5を満たすことが好ましい。
最低光学濃度が、3.0〜6.0であることが好ましい。
黒色色材が、カーボンブラック、ビスベンゾフラノン系顔料、金属酸窒化物、及び、金属窒化物からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
黒色色材が、カーボンブラック、ビスベンゾフラノン系顔料、窒化チタン、酸窒化チタン、窒化ジルコニウム、酸窒化ジルコニウム、窒化バナジウム、酸窒化バナジウム、窒化ニオブ、及び、酸窒化ニオブからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
遮光膜形成用組成物を用いて形成され、遮光膜形成用組成物が、黒色色材、エチレン性不飽和基を含有する化合物、及び、重合開始剤を含有することが好ましい。
遮光膜形成用組成物が、更に、樹脂を含有することが好ましい。
樹脂が、エチレン性不飽和基を含有することが好ましい。
重合開始剤がオキシム化合物であることが好ましい。
表面粗さが10〜250nmであることが好ましい。
上述のヘッドライト用の遮光膜の製造方法であって、黒色色材、エチレン性不飽和基を含有する化合物、及び、重合開始剤を含有する遮光膜形成用組成物を用いて組成物層を形成する組成物層形成工程と、組成物層の一部に活性光線又は放射線を照射して露光する露光工程と、その後、現像処理を施して遮光膜を形成する現像工程とをこの順で含む、ヘッドライト用の遮光膜の製造方法。
本発明によれば、光を遮った領域に光漏れが抑制された、黒色色材及び樹脂を含有する遮光膜を有する車両用ヘッドライトユニットを提供できる。
また、本発明によれば、ヘッドライト用の遮光膜、及び、ヘッドライト用の遮光膜の製造方法を提供できる。
以下に、添付の図面に示す好適実施形態に基づいて、本発明の車両用ヘッドライトユニットを詳細に説明する。
なお、以下に説明する図は、本発明を説明するための例示的なものであり、以下に示す図に本発明が限定されるものではない。
なお、以下において数値範囲を示す「〜」とは両側に記載された数値を含む。例えば、εが数値α〜数値βとは、εの範囲は数値αと数値βを含む範囲であり、数学記号で示せばα≦ε≦βである。
また、「同一」とは、該当する技術分野で一般的に許容される誤差範囲を含む。また、「いずれも」又は「全面」等は、該当する技術分野で一般的に許容される誤差範囲を含む。
[車両用ヘッドライトユニット]
本発明の車両用ヘッドライトユニットは、例えばヘッドライトなどの車両用灯具用として用いることができる。
図1は本発明の実施形態の車両用ヘッドライトユニットを示す模式図であり、図2は本発明の実施形態の車両用ヘッドライトユニットの遮光部を示す模式的斜視図である。
図1に示すように、車両用ヘッドライトユニット10は、光源12と、遮光部14と、レンズ16とを有し、光源12、遮光部14、及びレンズ16の順で配置されている。
遮光部14は、図2に示すように基体20と、遮光膜22とを有する。
遮光膜22は、光源12から出射される光を特定の形状に照射するためのパターン状の開口部23が形成されている。遮光膜22の開口部23の形状により、レンズ16から照射される配光パターンが決定される。レンズ16は、遮光部14を通過した光源12からの光Lを投影するものである。光源12から、特定の配光パターンを照射することができれば、レンズ16は、必ずしも必要ではない。レンズ16は、光Lの照射距離、及び照射範囲に応じて適宜決定されるものである。
また、基体20は、遮光膜22を保持することができれば、その構成は、特に限定されるものではないが、光源12の熱等により変形しないものであることが好ましく、例えば、ガラスで構成される。
図2では、実施形態の車両用ヘッドライトユニットの遮光部の一例を示したが、これに限定されるものではない。
また、光源12も1つに限定されるものではなく、例えば、列状に配置してもよく、マトリクス状に配置してもよい。光源を複数設ける場合、例えば、1つの光源12に対して、1つの遮光部14を設ける構成でもよい。この場合、複数の遮光部14の各遮光膜22は、全て同じパターンでもよく、それぞれ異なるパターンでもよい。
遮光膜22は、黒色色材と、樹脂とにより構成され、波長400〜700nmの範囲における最低光学濃度(以下最低OD値ともいう)が2.0以上である。なかでも、本発明の効果がより優れる点で、最低光学濃度は2.5以上が好ましく、3.0以上がより好ましい。上限は特に制限されないが、最低光学濃度が6.0以下であると、リソグラフィー適性が向上するため、最低光学濃度の上限値としては6.0以下であることが好ましい。
光学濃度は厚み依存性があり、厚い方が光学濃度は高くなる。本発明における最低光学濃度は、形成された遮光膜の波長400〜700nmにおける光学濃度を測定した際に、最も低い光学濃度を意味する。
遮光膜22を構成する黒色色材と、樹脂とは後に詳細に説明する。
次に、遮光膜22について説明する。
図3は本発明の実施形態の車両用ヘッドライトユニットの遮光部の遮光膜の一例を示す遮光膜の膜厚方向での模式的断面図であり、図4は本発明の実施形態の車両用ヘッドライトユニットの遮光部の遮光膜の他の例を示す遮光膜の膜厚方向での模式的断面図である。図3において、遮光膜22は、膜厚が一定ではなく、図3及び図4に示すように周縁部22bの膜厚が変化している。なお、遮光膜22の膜厚の変化は、図3に示すようにアンダーカット形状(膜厚方向での断面図において、平行な2辺のうち短い辺が基体(図3には図示していない)側に存在する形状)でもよく、図4に示すように、図3に示すアンダーカットとは逆の形状((膜厚方向での断面図において、平行な2辺のうち長い辺が基体(図4には図示していない)側に存在する形状)でもよい。
図3及び図4に示す遮光膜22では、遮光膜22の膜厚をFTとし、遮光膜22の周縁部の膜厚が変化する領域の長さをUWとするとき、−2.5≦(UW/FT)≦2.5である。上述の−2.5≦(UW/FT)≦2.5を満たせば、遮光膜22の周縁部22bに光が照射された場合、投影された配光パターンにおいて周縁部22bに対応する領域が遮光される。
一方、上述の−2.5≦(UW/FT)≦2.5を満たさない場合、遮光膜22の周縁部22bに光が照射された場合、投影された配光パターンにおいて周縁部22bに対応する領域の遮光の程度が悪く、周縁部22bで十分に遮光されない。
なお、遮光膜22の膜厚FTは、厚みが均一な領域における厚みのことである。遮光膜22の周縁部の膜厚が変化する領域の長さUWは、遮光膜22の縁から厚みが均一な領域までの膜厚方向と直行する方向での距離のことである。遮光膜22の周縁部の膜厚が変化する領域の長さUWが、遮光膜22の場所によって異なる場合には、最も長い距離とする。
なかでも、本発明の効果がより優れる点で、UW/FTは、−2.0≦(UW/FT)≦2.0を満たすことが好ましく、−1.5≦(UW/FT)≦1.5を満たすことがより好ましい。
遮光膜22の膜厚FTは、例えば、0.1〜10.0μmが好ましく、1.0〜4.0μmがより好ましい。また、遮光膜22は、用途にあわせてこの範囲よりも薄膜としてもよいし、厚膜としてもよい。
また、遮光膜22の表面粗さ(Ra)は、特に限定されないが10〜250nmであることが好ましい。上述の範囲であると配光特性が優れる。より好ましくは15〜250nmであり、更に好ましくは50〜250nmであり、特に好ましくは100〜250nmである。上述の配光特性が優れる機構は明らかではないが、表面粗さがより粗い、すなわち、Raの数値が大きい方が遮光膜表面における反射率が低下し、結果、配光特性が優れると推定している。なお、遮光膜22の表面粗さ(Ra)は、算術平均粗さのことであり、後述するが原子間力顕微鏡(Dimension FastScan AFM(Bruker製))を用いて測定されるものである。
遮光膜22のパターンによる配光パターンについて説明する。
図5は本発明の実施形態の車両用ヘッドライトユニットによる配光パターンの一例を示す模式図であり、図6は本発明の実施形態の車両用ヘッドライトユニットによる配光パターンの一例を示す模式図である。なお、図5に示す配光パターン30と図6に示す配光パターン32はいずれも光が照射される領域を示している。また、図5に示す領域31及び図6に示す領域31は、いずれも遮光膜22を設けていない場合に光源12(図1参照)で照射される照射領域を示す。
遮光膜22のパターンにより、例えば、図5に示す配光パターン30のように、エッジ30aで光の強度が急激に低下している。図5に示す配光パターン30は、例えば、左側通行において、対向車に光を照らさないパターンとなる。
また、図6に示す配光パターン32のように、図5に示す配光パターン30の一部を切り欠いたパターンとすることもできる。この場合も、図5に示す配光パターン30と同じく、エッジ32aで光の強度が急激に低下しており、例えば、左側通行において、対向車に光を照らさないパターンとなる。更に、切欠部33でも光の強度が急激に低下している。このため、切欠部33に対応する領域に、例えば、道路がカーブしている、上り傾斜、下り傾斜等の状態を示すマークを道路上に表示することができる。これにより、夜間走行時の安全性を向上させることができる。
なお、遮光部14は、光源12とレンズ16との間に固定されて配置されることに限定されるものではなく、図示しない駆動機構により、光源12とレンズ16との間に、必要に応じて進入させて、特定の配光パターンを得る構成とすることもできる。
また、遮光部14で、光源12からの光を遮光可能なシェード部材を構成してもよい。
この場合、図示しない駆動機構により、光源12とレンズ16との間に、必要に応じて進入させて、特定の配光パターンを得る構成とすることもできる。
遮光膜は、黒色色材、及び、樹脂を含有する。
以下、遮光膜に含まれる各種成分について詳述する。
<黒色色材>
黒色色材としては、各種公知の黒色顔料及び黒色染料を用いることができる。
特に、少量で高い最低光学濃度を実現できる観点から、カーボンブラック、ビスベンゾフラノン系顔料、アゾメチン系顔料、ペリレン系顔料、金属酸窒化物、又は、金属窒化物が好ましく、カーボンブラック、ビスベンゾフラノン系顔料、窒化チタン、酸窒化チタン、窒化ジルコニウム、酸窒化ジルコニウム、窒化バナジウム、酸窒化バナジウム、窒化ニオブ、又は、酸窒化ニオブがより好ましく、窒化チタン、酸窒化チタン、窒化ジルコニウム、酸窒化ジルコニウム、窒化バナジウム、酸窒化バナジウム、窒化ニオブ、又は、酸窒化ニオブがさらに好ましい。
ビスベンゾフラノン系顔料としては、特表2012−528448号公報、特表2010−534726号公報、特表2012−515234号公報などに記載のものが挙げられ、例えば、BASF社製の「IRGAPHOR BK」として入手可能である。
アゾメチン系顔料としては、特開平1−170601号公報、特開平2−34664号公報などに記載のものが挙げられ、例えば、大日精化社製の「クロモファインブラックA1103」として入手できる。
アゾ染料は、特に限定されないが、例えば、オリエント化学工業製の「ソルベントブラック3」を好適に挙げることができる。
なお、黒色色材としては、赤色色材、緑色色材、青色色材等の混合による黒色色材も使用可能である。
なお、金属酸窒化物及び金属窒化物に含まれる金属元素の種類は特に制限されないが、金属酸窒化物及び金属窒化物としては、3〜7族の遷移金属のうち、電気陰性度(ポーリングの電気陰性度)が1.22〜1.80である遷移金属(以下「特定遷移金属」ともいう)の酸窒化物又は窒化物が好ましい。
特定遷移金属(カッコ内は電気陰性度)としては、3族の遷移元素のSc(1.36)、Dy(1.22)、Ho(1.23)、Er(1.24)、Tm(1.25)、Lu(1.27)、Th(1.3)、Pa(1.5)、U(1.38)、Np(1.36)、Pu(1.28)、Am(1.3)、Cm(1.3)、Bk(1.3)、Cf(1.3)、Es(1.3)、Fm(1.3)、Md(1.3)、No(1.3)、Lr(1.3);4族のTi(1.54)、Zr(1.33)、Hf(1.3);5族のV(1.63)、Nb(1.6)、Ta(1.5);6族のCr(1.66);7族のMn(1.55)が挙げられる。中でも、本発明の効果がより優れる点で、Zr(ジルコニウム)、V(バナジウム)、Nb(ニオブ)、Cr(クロム)、Ta(タンタル)、Y(イットリウム)、及び、Ti(チタン)が好ましく、ジルコニウム、バナジウム、ニオブ、又は、チタンがより好ましく、ジルコニウム又はチタンがより好ましい。
金属酸窒化物又は金属窒化物中の特定遷移金属の含有量は、金属酸窒化物又は金属窒化物の全質量に対して、10〜85質量%が好ましく、50〜80質量%がより好ましく、70〜80質量%が更に好ましい。金属酸窒化物又は金属窒化物中の遷移金属の含有量は、XRF(X−ray Fluorescence;蛍光X線)分析法により測定される。
特定遷移金属は1種単独で使用してもよく、2種以上を使用してもよく、2種以上を使用する場合は、その合計含有量が、上記範囲内であるのが好ましい。
黒色色材の製造方法は特に制限されず、公知の方法が採用される。
黒色色材が黒色顔料である場合、黒色顔料の平均一次粒子径は特に制限されないが、5〜100nmが好ましく、30〜65nmがより好ましい。
遮光膜中における黒色色材の含有量は特に制限されないが、本発明の効果がより優れる点で、遮光膜全質量に対して、10〜90質量%が好ましく、30〜70質量%がより好ましく、30〜65質量%が更に好ましい。
<樹脂>
遮光膜は樹脂を含有する。樹脂としては例えば、分散剤及びアルカリ可溶性樹脂等が挙げられる。
遮光膜中における樹脂の含有量としては特に制限されないが、遮光膜全質量に対して、3〜60質量%が好ましく、10〜40質量%がより好ましく、15〜35質量%が更に好ましい。樹脂は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。2種以上の樹脂を併用する場合には、合計含有量が上記範囲内であるのが好ましい。
樹脂の分子量は2000超である。なお、樹脂の分子量が多分散である場合、重量平均分子量が2000超である。
<分散剤>
遮光膜は分散剤を含有するのが好ましい。特に、黒色色材として、黒色顔料を用いる場合、分散剤を併用するのが好ましい。なお、本明細書において、分散剤とは、後述するアルカリ可溶性樹脂とは異なる化合物を意図する。
遮光膜中における分散剤の含有量としては特に制限されないが、遮光膜全質量に対して2〜40質量%が好ましく、5〜30質量%がより好ましく、10〜20質量%が更に好ましい。
分散剤は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。2種以上の分散剤を併用する場合には、合計含有量が上記範囲内であるのが好ましい。
また、遮光膜における、黒色色材の含有量に対する、分散剤(好ましくはグラフト型高分子)の含有量の質量比(分散剤の含有量/黒色色材の含有量)は、0.05〜1.00が好ましく、0.05〜0.35がより好ましく、0.20〜0.35が更に好ましい。
分散剤としては、例えば、公知の分散剤を適宜選択して使用できる。中でも、高分子化合物が好ましい。
分散剤としては、高分子分散剤〔例えば、ポリアミドアミンとその塩、ポリカルボン酸とその塩、高分子量不飽和酸エステル、変性ポリウレタン、変性ポリエステル、変性ポリ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル系共重合体、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物〕、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、及び、顔料誘導体等を挙げられる。
高分子化合物は、その構造から更に直鎖状高分子、末端変性型高分子、グラフト型高分子、及び、ブロック型高分子に分類できる。
・高分子化合物
高分子化合物は、黒色顔料及び所望により併用するその他の顔料(以下、黒色顔料及びその他の顔料を総称して、単に「顔料」ともいう)等の被分散体の表面に吸着し、被分散体の再凝集を防止するように作用する。そのため、顔料表面へのアンカー部位を含有する、末端変性型高分子、グラフト型(高分子鎖を含有する)高分子、又は、ブロック型高分子が好ましい。
上記高分子化合物は硬化性基を含有してもよい。
硬化性基としては、例えば、エチレン性不飽和基(例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、及び、スチリル基等)、及び、環状エーテル基(例えば、エポキシ基、オキセタニル基等)等が挙げられるが、これらに制限されない。
中でも、ラジカル反応で重合制御が可能な点で、硬化性基としては、エチレン性不飽和基が好ましい。エチレン性不飽和基は(メタ)アクリロイル基がより好ましい。
硬化性基を含有する樹脂は、ポリエステル構造、及び、ポリエーテル構造からなる群から選択される少なくとも1種を含有するのが好ましい。この場合、主鎖にポリエステル構造、及び/又は、ポリエーテル構造を含有していてもよいし、後述するように、上記樹脂がグラフト鎖を含有する構造単位を含有する場合には、上記高分子鎖がポリエステル構造、及び/又は、ポリエーテル構造を含有していてもよい。
上記樹脂としては、上記高分子鎖がポリエステル構造を含有するのがより好ましい。
高分子化合物は、グラフト鎖を含有する構造単位を含有するのが好ましい。なお、本明細書において、「構造単位」とは「繰り返し単位」と同義である。
このようなグラフト鎖を含有する構造単位を含有する高分子化合物は、グラフト鎖によって溶剤との親和性を有するために、顔料等の分散性、及び、経時後の分散安定性(経時安定性)に優れる。また、グラフト鎖の存在により、グラフト鎖を含有する構造単位を含有する高分子化合物は重合性化合物又はその他の併用可能な樹脂等との親和性を有する。
結果として、アルカリ現像で残渣を生じにくくなる。
グラフト鎖が長くなると立体反発効果が高くなり顔料等の分散性は向上する。一方、グラフト鎖が長すぎると顔料等への吸着力が低下して、顔料等の分散性は低下する傾向となる。このため、グラフト鎖は、水素原子を除いた原子数が40〜10000であるのが好ましく、水素原子を除いた原子数が50〜2000であるのがより好ましく、水素原子を除いた原子数が60〜500であるのが更に好ましい。
ここで、グラフト鎖とは、共重合体の主鎖の根元(主鎖から枝分かれしている基において主鎖に結合する原子)から、主鎖から枝分かれしている基の末端までを示す。
グラフト鎖は、ポリマー構造を含有するのが好ましく、このようなポリマー構造としては、例えば、ポリ(メタ)アクリレート構造(例えば、ポリ(メタ)アクリル構造)、ポリエステル構造、ポリウレタン構造、ポリウレア構造、ポリアミド構造、及び、ポリエーテル構造等を挙げられる。
グラフト鎖と溶剤との相互作用性を向上させ、それにより顔料等の分散性を高めるために、グラフト鎖は、ポリエステル構造、ポリエーテル構造、及び、ポリ(メタ)アクリレート構造からなる群から選ばれた少なくとも1種を含有するグラフト鎖であるのが好ましく、ポリエステル構造及びポリエーテル構造の少なくともいずれかを含有するグラフト鎖であるのがより好ましい。
このようなグラフト鎖を含有するマクロモノマー(ポリマー構造を有し、共重合体の主鎖に結合してグラフト鎖を構成するモノマー)としては、特に限定されないが、反応性二重結合性基を含有するマクロモノマーを好適に使用できる。
高分子化合物が含有するグラフト鎖を含有する構造単位に対応し、高分子化合物の合成に好適に用いられる市販のマクロモノマーとしては、AA−6(商品名、東亜合成社製)、AA−10(商品名、東亜合成社製)、AB−6(商品名、東亜合成社製)、AS−6(商品名、東亜合成社製)、AN−6(商品名、東亜合成社製)、AW−6(商品名、東亜合成社製)、AA−714(商品名、東亜合成社製)、AY−707(商品名、東亜合成社製)、AY−714(商品名、東亜合成社製)、AK−5(商品名、東亜合成社製)、AK−30(商品名、東亜合成社製)、AK−32(商品名、東亜合成社製)、ブレンマーPP−100(商品名、日油社製)、ブレンマーPP−500(商品名、日油社製)、ブレンマーPP−800(商品名、日油社製)、ブレンマーPP−1000(商品名、日油社製)、ブレンマー55−PET−800(商品名、日油社製)、ブレンマーPME−4000(商品名、日油社製)、ブレンマーPSE−400(商品名、日油社製)、ブレンマーPSE−1300(商品名、日油社製)、又は、ブレンマー43PAPE−600B(商品名、日油社製)等が用いられる。この中でも、AA−6(商品名、東亜合成社製)、AA−10(商品名、東亜合成社製)、AB−6(商品名、東亜合成社製)、AS−6(商品名、東亜合成社製)、AN−6(商品名、東亜合成社製)、又は、ブレンマーPME−4000(商品名、日油社製)が好ましい。
上記分散剤は、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル、及び、環状又は鎖状のポリエステルからなる群より選択される少なくとも1種の構造を含有するのが好ましく、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル、及び、鎖状のポリエステルからなる群より選択される少なくとも1種の構造を含有するのがより好ましく、ポリアクリル酸メチル構造、ポリメタクリル酸メチル構造、ポリカプロラクトン構造、及び、ポリバレロラクトン構造からなる群より選択される少なくとも1種の構造を含有するのが更に好ましい。分散剤は、一の分散剤中に上記構造を単独で含有する分散剤であってもよいし、一の分散剤中にこれらの構造を複数含有する分散剤であってもよい。
ここで、ポリカプロラクトン構造とは、ε−カプロラクトンを開環した構造を繰り返し単位として含有する構造をいう。ポリバレロラクトン構造とは、δ−バレロラクトンを開環した構造を繰り返し単位として含有する構造をいう。
ポリカプロラクトン構造を含有する分散剤の具体例としては、下記式(1)及び下記式(2)におけるj及びkが5である分散剤が挙げられる。また、ポリバレロラクトン構造を含有する分散剤の具体例としては、下記式(1)及び下記式(2)におけるj及びkが4である分散剤が挙げられる。
ポリアクリル酸メチル構造を含有する分散剤の具体例としては、下記式(4)におけるX5が水素原子であり、R4がメチル基である分散剤が挙げられる。また、ポリメタクリル酸メチル構造を含有する分散剤の具体例としては、下記式(4)におけるX5がメチル基であり、R4がメチル基である分散剤が挙げられる。
・グラフト鎖を含有する構造単位
高分子化合物は、グラフト鎖を含有する構造単位として、下記式(1)〜式(4)のいずれかで表される構造単位を含有するのが好ましく、下記式(1A)、下記式(2A)、下記式(3A)、下記式(3B)、及び、下記(4)のいずれかで表される構造単位を含有するのがより好ましい。
式(1)〜(4)において、W1、W2、W3、及び、W4はそれぞれ独立に酸素原子又はNHを表す。W1、W2、W3、及び、W4は酸素原子であるのが好ましい。
式(1)〜(4)において、X1、X2、X3、X4、及び、X5は、それぞれ独立に、水素原子又は1価の有機基を表す。X1、X2、X3、X4、及び、X5としては、合成上の制約の観点からは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数(炭素原子数)1〜12のアルキル基であるのが好ましく、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基であるのがより好ましく、メチル基が更に好ましい。
式(1)〜(4)において、Y1、Y2、Y3、及び、Y4は、それぞれ独立に、2価の連結基を表し、連結基は特に構造上制約されない。Y1、Y2、Y3、及び、Y4で表される2価の連結基として、具体的には、下記の(Y−1)〜(Y−21)の連結基等が例として挙げられる。下記に示した構造において、A、Bはそれぞれ、式(1)〜(4)におけるY1、Y2、Y3、及び、Y4の左末端、右末端との結合部位を意味する。下記に示した構造のうち、合成の簡便性から、(Y−2)又は(Y−13)であるのがより好ましい。
式(1)〜(4)において、Z1、Z2、Z3、及び、Z4は、それぞれ独立に1価の有機基を表す。有機基の構造は、特に限定されないが、具体的には、アルキル基、水酸基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、アルキルチオエーテル基、アリールチオエーテル基、ヘテロアリールチオエーテル基、及び、アミノ基等が挙げられる。これらの中でも、Z1、Z2、Z3、及び、Z4で表される有機基としては、特に分散性向上の観点から、立体反発効果を含有する基が好ましく、それぞれ独立に炭素数5〜24のアルキル基又はアルコキシ基がより好ましく、その中でも、特にそれぞれ独立に炭素数5〜24の分岐アルキル基、炭素数5〜24の環状アルキル基、又は、炭素数5〜24のアルコキシ基が更に好ましい。なお、アルコキシ基中に含まれるアルキル基は、直鎖状、分岐鎖状、及び、環状のいずれでもよい。
式(1)〜(4)において、n、m、p、及び、qは、それぞれ独立に、1〜500の整数である。
また、式(1)及び(2)において、j及びkは、それぞれ独立に、2〜8の整数を表す。式(1)及び(2)におけるj及びkは、後述する遮光膜形成用組成物(以下、単に「組成物」ともいう。)の経時安定性及び現像性の観点から、4〜6の整数が好ましく、5がより好ましい。
また、式(1)及び(2)において、n、及び、mは、10以上の整数が好ましく、20以上の整数がより好ましい。また、分散剤が、ポリカプロラクトン構造、及び、ポリバレロラクトン構造を含有する場合、ポリカプロラクトン構造の繰り返し数と、ポリバレロラクトンの繰返し数の和としては、10以上の整数が好ましく、20以上の整数がより好ましい。
式(3)中、R3は分岐鎖状又は直鎖状のアルキレン基を表し、炭素数1〜10のアルキレン基が好ましく、炭素数2又は3のアルキレン基がより好ましい。pが2〜500のとき、複数存在するR3は互いに同じであっても異なっていてもよい。
式(4)中、R4は水素原子又は1価の有機基を表し、この1価の有機基としては特に構造上限定はされない。R4としては、水素原子、アルキル基、アリール基、又は、ヘテロアリール基が好ましく、水素原子又はアルキル基がより好ましい。R4がアルキル基である場合、アルキル基としては、炭素数1〜20の直鎖状アルキル基、炭素数3〜20の分岐鎖状アルキル基、又は、炭素数5〜20の環状アルキル基が好ましく、炭素数1〜20の直鎖状アルキル基がより好ましく、炭素数1〜6の直鎖状アルキル基が更に好ましい。式(4)において、qが2〜500のとき、グラフト共重合体中に複数存在するX5及びR4は互いに同じであっても異なっていてもよい。
また、高分子化合物は、2種以上の構造が異なる、グラフト鎖を含有する構造単位を含有できる。即ち、高分子化合物の分子中に、互いに構造の異なる式(1)〜(4)で示される構造単位を含んでいてもよく、また、式(1)〜(4)においてn、m、p、及び、qがそれぞれ2以上の整数を表す場合、式(1)及び(2)においては、側鎖中にj及びkが互いに異なる構造を含んでいてもよく、式(3)及び(4)においては、分子内に複数存在するR3、R4、及び、X5は互いに同じであっても異なっていてもよい。
式(1)で表される構造単位としては、組成物の経時安定性及び現像性の観点から、下記式(1A)で表される構造単位であるのがより好ましい。
また、式(2)で表される構造単位としては、組成物の経時安定性及び現像性の観点から、下記式(2A)で表される構造単位であるのがより好ましい。
式(1A)中、X1、Y1、Z1、及び、nは、式(1)におけるX1、Y1、Z1、及び、nと同義であり、好ましい範囲も同様である。式(2A)中、X2、Y2、Z2、及び、mは、式(2)におけるX2、Y2、Z2、及び、mと同義であり、好ましい範囲も同様である。
また、式(3)で表される構造単位としては、組成物の経時安定性及び現像性の観点から、下記式(3A)又は式(3B)で表される構造単位であるのがより好ましい。
式(3A)又は(3B)中、X3、Y3、Z3、及び、pは、式(3)におけるX3、Y3、Z3、及び、pと同義であり、好ましい範囲も同様である。
高分子化合物は、グラフト鎖を含有する構造単位として、式(1A)で表される構造単位を含有するのがより好ましい。
高分子化合物において、グラフト鎖を含有する構造単位(例えば、上記式(1)〜(4)で表される構造単位)は、質量換算で、高分子化合物の総質量に対し2〜90質量%の範囲で含まれるのが好ましく、5〜30質量%の範囲で含まれるのがより好ましい。グラフト鎖を含有する構造単位がこの範囲内で含まれると、顔料の分散性が高く、遮光膜を形成する際の現像性が良好である。
・疎水性構造単位
また、高分子化合物は、グラフト鎖を含有する構造単位とは異なる(すなわち、グラフト鎖を含有する構造単位には相当しない)疎水性構造単位を含有するのが好ましい。ただし、本明細書において、疎水性構造単位は、酸基(例えば、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基、フェノール性水酸基等)を有さない構造単位である。
疎水性構造単位は、ClogP値が1.2以上の化合物(モノマー)に由来する(対応する)構造単位であるのが好ましく、ClogP値が1.2〜8の化合物に由来する構造単位であるのがより好ましい。これにより、本発明の効果をより確実に発現できる。
ClogP値は、Daylight Chemical Information System, Inc.から入手できるプログラム“CLOGP”で計算された値である。このプログラムは、Hansch, Leoのフラグメントアプローチ(下記文献参照)により算出される“計算logP”の値を提供する。フラグメントアプローチは化合物の化学構造に基づいており、化学構造を部分構造(フラグメント)に分割し、そのフラグメントに対して割り当てられたlogP寄与分を合計して化合物のlogP値を推算している。その詳細は以下の文献に記載されている。本明細書では、プログラムCLOGP v4.82により計算したClogP値を用いる。
A. J. Leo, Comprehensive Medicinal Chemistry, Vol.4, C. Hansch, P. G. Sammnens, J. B. Taylor and C. A. Ramsden, Eds., p.295, Pergamon Press, 1990 C. Hansch & A. J. Leo. SUbstituent Constants For Correlation Analysis in Chemistry and Biology. John Wiley & Sons. A.J. Leo. Calculating logPoct from structure. Chem. Rev., 93, 1281−1306, 1993.
logPは、分配係数P(Partition Coefficient)の常用対数を意味し、ある有機化合物が油(一般的には1−オクタノール)と水の2相系の平衡でどのように分配されるかを定量的な数値として表す物性値であり、以下の式で示される。
logP=log(Coil/Cwater)
式中、Coilは油相中の化合物のモル濃度を、Cwaterは水相中の化合物のモル濃度を表す。
logPの値が0をはさんでプラスに大きくなると油溶性が増し、マイナスで絶対値が大きくなると水溶性が増し、有機化合物の水溶性と負の相関があり、有機化合物の親疎水性を見積るパラメータとして広く利用されている。
高分子化合物は、疎水性構造単位として、下記式(i)〜(iii)で表される単量体に由来の構造単位から選択された1種以上の構造単位を含有するのが好ましい。
上記式(i)〜(iii)中、R1、R2、及び、R3は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、又は、炭素数が1〜6のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等)を表す。
R1、R2、及び、R3は、水素原子又は炭素数が1〜3のアルキル基であるのが好ましく、水素原子又はメチル基であるのがより好ましい。R2及びR3は、水素原子であるのが更に好ましい。
Xは、酸素原子(−O−)又はイミノ基(−NH−)を表し、酸素原子であるのが好ましい。
Lは、単結合又は2価の連結基である。2価の連結基としては、2価の脂肪族基(例えば、アルキレン基、置換アルキレン基、アルケニレン基、置換アルケニレン基、アルキニレン基、置換アルキニレン基)、2価の芳香族基(例えば、アリーレン基、置換アリーレン基)、2価の複素環基、酸素原子(−O−)、硫黄原子(−S−)、イミノ基(−NH−)、置換イミノ基(−NR31−、ここでR31は脂肪族基、芳香族基又は複素環基)、カルボニル基(−CO−)、及び、これらの組合せ等が挙げられる。
2価の脂肪族基は、環状構造又は分岐構造を有していてもよい。脂肪族基の炭素数は、1〜20が好ましく、1〜15がより好ましく、1〜10が更に好ましい。脂肪族基は不飽和脂肪族基であっても飽和脂肪族基であってもよいが、飽和脂肪族基であるのが好ましい。また、脂肪族基は、置換基を有していてもよい。置換基の例は、ハロゲン原子、芳香族基、及び、複素環基等が挙げられる。
2価の芳香族基の炭素数は、6〜20が好ましく、6〜15がより好ましく、6〜10が更に好ましい。また、芳香族基は置換基を有していてもよい。置換基の例は、ハロゲン原子、脂肪族基、芳香族基、及び、複素環基等が挙げられる。
2価の複素環基は、複素環として5員環又は6員環を含有するのが好ましい。複素環に他の複素環、脂肪族環、又は、芳香族環が縮合していてもよい。また、複素環基は置換基を有していてもよい。置換基の例としては、ハロゲン原子、水酸基、オキソ基(=O)、チオキソ基(=S)、イミノ基(=NH)、置換イミノ基(=N−R32、ここでR32は脂肪族基、芳香族基、又は、複素環基)、脂肪族基、芳香族基、及び、複素環基が挙げられる。
Lは、単結合、アルキレン基又はオキシアルキレン構造を含有する2価の連結基であるのが好ましい。オキシアルキレン構造は、オキシエチレン構造又はオキシプロピレン構造であるのがより好ましい。また、Lは、オキシアルキレン構造を2以上繰り返して含有するポリオキシアルキレン構造を含んでいてもよい。ポリオキシアルキレン構造としては、ポリオキシエチレン構造又はポリオキシプロピレン構造が好ましい。ポリオキシエチレン構造は、−(OCH2CH2)n−で表され、nは、2以上の整数が好ましく、2〜10の整数であるのがより好ましい。
Zとしては、脂肪族基(例えば、アルキル基、置換アルキル基、不飽和アルキル基、置換不飽和アルキル基、)、芳香族基(例えば、アリール基、置換アリール基、アリーレン基、置換アリーレン基)、複素環基、又は、これらの組み合わせが挙げられる。これらの基には、酸素原子(−O−)、硫黄原子(−S−)、イミノ基(−NH−)、置換イミノ基(−NR31−、ここでR31は脂肪族基、芳香族基又は複素環基)、又は、カルボニル基(−CO−)が含まれていてもよい。
脂肪族基は、環状構造又は分岐構造を有していてもよい。脂肪族基の炭素数は、1〜20が好ましく、1〜15がより好ましく、1〜10が更に好ましい。脂肪族基には、更に環集合炭化水素基、架橋環式炭化水素基が含まれ、環集合炭化水素基の例としては、ビシクロヘキシル基、パーヒドロナフタレニル基、ビフェニル基、及び、4−シクロヘキシルフェニル基等が含まれる。架橋環式炭化水素環として、例えば、ピナン、ボルナン、ノルピナン、ノルボルナン、ビシクロオクタン環(ビシクロ[2.2.2]オクタン環、及び、ビシクロ[3.2.1]オクタン環等)等の2環式炭化水素環、ホモブレダン、アダマンタン、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン、及び、トリシクロ[4.3.1.12,5]ウンデカン環等の3環式炭化水素環、並びに、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン、及び、パーヒドロ−1,4−メタノ−5,8−メタノナフタレン環等の4環式炭化水素環等が挙げられる。また、架橋環式炭化水素環には、縮合環式炭化水素環、例えば、パーヒドロナフタレン(デカリン)、パーヒドロアントラセン、パーヒドロフェナントレン、パーヒドロアセナフテン、パーヒドロフルオレン、パーヒドロインデン、及び、パーヒドロフェナレン環等の5〜8員シクロアルカン環が複数個縮合した縮合環も含まれる。
脂肪族基は不飽和脂肪族基よりも飽和脂肪族基の方が好ましい。また、脂肪族基は、置換基を有していてもよい。置換基の例は、ハロゲン原子、芳香族基及び複素環基が挙げられる。ただし、脂肪族基は、置換基として酸基を有さない。
芳香族基の炭素数は、6〜20が好ましく、6〜15がより好ましく、6〜10が更に好ましい。また、芳香族基は置換基を有していてもよい。置換基の例は、ハロゲン原子、脂肪族基、芳香族基及び複素環基が挙げられる。ただし、芳香族基は、置換基として酸基を有さない。
複素環基は、複素環として5員環又は6員環を含有するのが好ましい。複素環に他の複素環、脂肪族環又は芳香族環が縮合していてもよい。また、複素環基は置換基を有していてもよい。置換基の例としては、ハロゲン原子、水酸基、オキソ基(=O)、チオキソ基(=S)、イミノ基(=NH)、置換イミノ基(=N−R32、ここでR32は脂肪族基、芳香族基又は複素環基)、脂肪族基、芳香族基、及び、複素環基が挙げられる。ただし、複素環基は、置換基として酸基を有さない。
上記式(iii)中、R4、R5、及びR6は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、炭素数が1〜6のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等)、Z、又は、L−Zを表す。ここでL及びZは、上記における基と同義である。R4、R5、及び、R6としては、水素原子、又は、炭素数が1〜3のアルキル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
上記式(i)で表される単量体として、R1、R2、及び、R3が水素原子、又は、メチル基であって、Lが単結合又はアルキレン基若しくはオキシアルキレン構造を含有する2価の連結基であって、Xが酸素原子又はイミノ基であって、Zが脂肪族基、複素環基、又は、芳香族基である化合物が好ましい。
また、上記式(ii)で表される単量体として、R1が水素原子又はメチル基であって、Lがアルキレン基であって、Zが脂肪族基、複素環基、又は、芳香族基である化合物が好ましい。また、上記式(iii)で表される単量体として、R4、R5、及び、R6が水素原子又はメチル基であって、Zが脂肪族基、複素環基、又は、芳香族基である化合物が好ましい。
式(i)〜(iii)で表される代表的な化合物の例としては、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、及び、スチレン類等から選ばれるラジカル重合性化合物が挙げられる。
なお、式(i)〜(iii)で表される代表的な化合物の例としては、特開2013−249417号公報の段落0089〜0093に記載の化合物を参照でき、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
高分子化合物において、疎水性構造単位は、質量換算で、高分子化合物の総質量に対し10〜90%の範囲で含まれるのが好ましく、20〜80%の範囲で含まれるのがより好ましい。含有量が上記範囲において十分なパターン形成が得られる。
・顔料等と相互作用を形成しうる官能基
高分子化合物は、顔料等(例えば、遮光顔料)と相互作用を形成しうる官能基を導入できる。ここで、高分子化合物は、顔料等と相互作用を形成しうる官能基を含有する構造単位を更に含有するのが好ましい。
この顔料等と相互作用を形成しうる官能基としては、例えば、酸基、塩基性基、配位性基、及び、反応性を有する官能基等が挙げられる。
高分子化合物が、酸基、塩基性基、配位性基、又は、反応性を有する官能基を含有する場合、それぞれ、酸基を含有する構造単位、塩基性基を含有する構造単位、配位性基を含有する構造単位、又は、反応性を有する構造単位を含有するのが好ましい。
特に、高分子化合物が、更に、酸基として、カルボン酸基等のアルカリ可溶性基を含有すれば、高分子化合物に、アルカリ現像によるパターン形成のための現像性を付与できる。
すなわち、高分子化合物にアルカリ可溶性基を導入すれば、上記組成物は、顔料等の分散に寄与する分散剤としての高分子化合物がアルカリ可溶性を含有することになる。このような高分子化合物を含有する組成物は、露光して形成される遮光膜の遮光性に優れ、かつ、未露光部のアルカリ現像性が向上される。
また、高分子化合物が酸基を含有する構造単位を含有すれば、高分子化合物が溶剤となじみやすくなり、塗布性も向上する傾向となる。
これは、酸基を含有する構造単位における酸基が顔料等と相互作用しやすく、高分子化合物が顔料等を安定的に分散すると共に、顔料等を分散する高分子化合物の粘度が低くなっており、高分子化合物自体も安定的に分散されやすいためであると推測される。
ただし、酸基としてのアルカリ可溶性基を含有する構造単位は、上記のグラフト鎖を含有する構造単位と同一の構造単位であっても、異なる構造単位であってもよいが、酸基としてのアルカリ可溶性基を含有する構造単位は、上記の疎水性構造単位とは異なる構造単位である(すなわち、上記の疎水性構造単位には相当しない)。
顔料等と相互作用を形成しうる官能基である酸基としては、例えば、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基、又は、フェノール性水酸基等があり、カルボン酸基、スルホン酸基、及び、リン酸基のうち少なくとも1種であるのが好ましく、カルボン酸基が更に好ましい。カルボン酸基は、顔料等への吸着力が良好で、かつ、分散性が高い。
すなわち、高分子化合物は、カルボン酸基、スルホン酸基、及び、リン酸基のうち少なくとも1種を含有する構造単位を更に含有するのが好ましい。
高分子化合物は、酸基を含有する構造単位を1種又は2種以上有してもよい。
高分子化合物は、酸基を含有する構造単位を含有してもしなくてもよいが、含有する場合、酸基を含有する構造単位の含有量は、質量換算で、高分子化合物の総質量に対して、5〜80質量%であるのが好ましく、アルカリ現像による画像強度のダメージ抑制という観点から、10〜60質量%がより好ましい。
顔料等と相互作用を形成しうる官能基である塩基性基としては、例えば、第1級アミノ基、第2級アミノ基、第3級アミノ基、N原子を含有するヘテロ環、及び、アミド基等があり、好ましい塩基性基は、顔料等への吸着力が良好で、かつ、分散性が高い点で、第3級アミノ基である。高分子化合物は、これらの塩基性基を1種又は2種以上、含有できる。
高分子化合物は、塩基性基を含有する構造単位を含有してもしなくてもよいが、含有する場合、塩基性基を含有する構造単位の含有量は、質量換算で、高分子化合物の総質量に対して、0.01〜50質量%が好ましく、現像性阻害抑制という観点から、0.01〜30質量%がより好ましい。
顔料等と相互作用を形成しうる官能基である配位性基、及び反応性を有する官能基としては、例えば、アセチルアセトキシ基、トリアルコキシシリル基、イソシアネート基、酸無水物、及び、酸塩化物等が挙げられる。好ましい官能基は、顔料等への吸着力が良好で、顔料等の分散性が高い点で、アセチルアセトキシ基である。高分子化合物は、これらの基を1種又は2種以上有してもよい。
高分子化合物は、配位性基を含有する構造単位、又は、反応性を有する官能基を含有する構造単位を含有してもしなくてもよいが、含有する場合、これらの構造単位の含有量は、質量換算で、高分子化合物の総質量に対して、10〜80質量%が好ましく、現像性阻害抑制という観点から、20〜60質量%がより好ましい。
上記高分子化合物が、グラフト鎖以外に、顔料等と相互作用を形成しうる官能基を含有する場合、上記の各種の顔料等と相互作用を形成しうる官能基を含有していればよく、これらの官能基がどのように導入されているかは特に限定はされないが、高分子化合物は、下記式(iv)〜(vi)で表される単量体に由来の構造単位から選択された1種以上の構造単位を含有するのが好ましい。
式(iv)〜(vi)中、R11、R12、及びR13は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、又は炭素数が1〜6のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等)を表す。
式(iv)〜(vi)中、R11、R12、及びR13は、それぞれ独立に水素原子、又は炭素数が1〜3のアルキル基であるのが好ましく、それぞれ独立に水素原子又はメチル基であるのがより好ましい。一般式(iv)中、R12及びR13は、それぞれ水素原子であるのが更に好ましい。
式(iv)中のX1は、酸素原子(−O−)又はイミノ基(−NH−)を表し、酸素原子であるのが好ましい。
また、式(v)中のYは、メチン基又は窒素原子を表す。
また、式(iv)〜(v)中のL1は、単結合又は2価の連結基を表す。2価の連結基の定義は、上述した式(i)中のLで表される2価の連結基の定義と同じである。
L1は、単結合、アルキレン基又はオキシアルキレン構造を含有する2価の連結基であるのが好ましい。オキシアルキレン構造は、オキシエチレン構造又はオキシプロピレン構造であるのがより好ましい。また、L1は、オキシアルキレン構造を2以上繰り返して含有するポリオキシアルキレン構造を含んでいてもよい。ポリオキシアルキレン構造としては、ポリオキシエチレン構造又はポリオキシプロピレン構造が好ましい。ポリオキシエチレン構造は、−(OCH2CH2)n−で表され、nは、2以上の整数が好ましく、2〜10の整数であるのがより好ましい。
式(iv)〜(vi)中、Z1は、グラフト鎖以外に顔料等と相互作用を形成しうる官能基を表し、カルボン酸基、及び、第3級アミノ基であるのが好ましく、カルボン酸基であるのがより好ましい。
式(vi)中、R14、R15、及びR16は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、炭素数が1〜6のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等)、−Z1、又はL1−Z1を表す。ここでL1及びZ1は、上記におけるL1及びZ1と同義であり、好ましい例も同様である。R14、R15、及び、R16としては、それぞれ独立に水素原子、又は炭素数が1〜3のアルキル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
式(iv)で表される単量体として、R11、R12、及びR13がそれぞれ独立に水素原子又はメチル基であって、L1がアルキレン基又はオキシアルキレン構造を含有する2価の連結基であって、X1が酸素原子又はイミノ基であって、Z1がカルボン酸基である化合物が好ましい。
また、式(v)で表される単量体として、R11が水素原子又はメチル基であって、L1がアルキレン基であって、Z1がカルボン酸基であって、Yがメチン基である化合物が好ましい。
更に、式(vi)で表される単量体として、R14、R15、及びR16がそれぞれ独立に水素原子又はメチル基であって、L1が単結合又はアルキレン基であって、Z1がカルボン酸基である化合物が好ましい。
以下に、式(iv)〜(vi)で表される単量体(化合物)の代表的な例を示す。
単量体の例としては、メタクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、分子内に付加重合性二重結合及び水酸基を含有する化合物(例えば、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル)とコハク酸無水物との反応物、分子内に付加重合性二重結合及び水酸基を含有する化合物とフタル酸無水物との反応物、分子内に付加重合性二重結合及び水酸基を含有する化合物とテトラヒドロキシフタル酸無水物との反応物、分子内に付加重合性二重結合及び水酸基を含有する化合物と無水トリメリット酸との反応物、分子内に付加重合性二重結合及び水酸基を含有する化合物とピロメリット酸無水物との反応物、アクリル酸、アクリル酸ダイマー、アクリル酸オリゴマー、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、4−ビニル安息香酸、ビニルフェノール、及び、4−ヒドロキシフェニルメタクリルアミド等が挙げられる。
顔料等と相互作用を形成しうる官能基を含有する構造単位の含有量は、顔料等との相互作用、経時安定性、及び現像液への浸透性の観点から、高分子化合物の全質量に対して、0.05〜90質量%が好ましく、1.0〜80質量%がより好ましく、10〜70質量%が更に好ましい。
・その他の構造単位
更に、高分子化合物は、画像強度等の諸性能を向上する目的で、本発明の効果を損なわない限りにおいて、グラフト鎖を含有する構造単位、疎水性構造単位、及び、顔料等と相互作用を形成しうる官能基を含有する構造単位とは異なる、種々の機能を有する他の構造単位(例えば、後述する溶剤との親和性を有する官能基等を含有する構造単位)を更に有していてもよい。
このような、他の構造単位としては、例えば、アクリロニトリル類、及び、メタクリロニトリル類等から選ばれるラジカル重合性化合物に由来の構造単位が挙げられる。
高分子化合物は、これらの他の構造単位を1種又は2種以上使用でき、その含有量は、質量換算で、高分子化合物の総質量に対して、0〜80質量%が好ましく、10〜60質量%以下がより好ましい。含有量が上記範囲において、十分なパターン形成性が維持される。
・高分子化合物の物性
高分子化合物の酸価は、0〜250mgKOH/gが好ましく、10〜200mgKOH/gがより好ましく、30〜180mgKOH/gが更に好ましく、70〜120mgKOH/gの範囲が特に好ましい。
高分子化合物の酸価が160mgKOH/g以下であれば、遮光膜を形成する際の現像時におけるパターン剥離がより効果的に抑えられる。また、高分子化合物の酸価が10mgKOH/g以上であればアルカリ現像性がより良好となる。また、高分子化合物の酸価が20mgKOH/g以上であれば、顔料等の沈降をより抑制でき、粗大粒子数をより少なくでき、組成物の経時安定性をより向上できる。
本明細書において酸価は、例えば、化合物中における酸基の平均含有量から算出できる。また、樹脂の構成成分である酸基を含有する構造単位の含有量を変化させれば所望の酸価を有する樹脂を得られる。
高分子化合物の重量平均分子量は、4,000〜300,000であるのが好ましく、5,000〜200,000であるのがより好ましく、6,000〜100,000であるのが更に好ましく、10,000〜50,000であるのが特に好ましい。
高分子化合物は、公知の方法に基づいて合成できる。
高分子化合物の具体例としては、楠本化成社製「DA−7301」、BYKChemie社製「Disperbyk−101(ポリアミドアミン燐酸塩)、107(カルボン酸エステル)、110(酸基を含有する共重合体)、111(リン酸系分散剤)、130(ポリアミド)、161、162、163、164、165、166、170、190(高分子共重合体)」、「BYK−P104、P105(高分子量不飽和ポリカルボン酸)」、EFKA社製「EFKA4047、4050〜4010〜4165(ポリウレタン系)、EFKA4330〜4340(ブロック共重合体)、4400〜4402(変性ポリアクリレート)、5010(ポリエステルアミド)、5765(高分子量ポリカルボン酸塩)、6220(脂肪酸ポリエステル)、6745(フタロシアニン誘導体)、6750(アゾ顔料誘導体)」、味の素ファインテクノ社製「アジスパーPB821、PB822、PB880、PB881」、共栄社化学社製「フローレンTG−710(ウレタンオリゴマー)」、「ポリフローNo.50E、No.300(アクリル系共重合体)」、楠本化成社製「ディスパロンKS−860、873SN、874、#2150(脂肪族多価カルボン酸)、#7004(ポリエーテルエステル)、DA−703−50、DA−705、DA−725」、花王社製「デモールRN、N(ナフタレンスルホン酸ホルマリン重縮合物)、MS、C、SN−B(芳香族スルホン酸ホルマリン重縮合物)」、「ホモゲノールL−18(高分子ポリカルボン酸)」、「エマルゲン920、930、935、985(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)」、「アセタミン86(ステアリルアミンアセテート)」、日本ルーブリゾール製「ソルスパース5000(フタロシアニン誘導体)、22000(アゾ顔料誘導体)、13240(ポリエステルアミン)、3000、12000、17000、20000、27000(末端部に機能部を含有する高分子)、24000、28000、32000、38500(グラフト共重合体)」、日光ケミカルズ社製「ニッコールT106(ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアート)、MYS−IEX(ポリオキシエチレンモノステアレート)」、川研ファインケミカル製 ヒノアクトT−8000E等、信越化学工業製、オルガノシロキサンポリマーKP−341、裕商製「W001:カチオン系界面活性剤」、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ソルビタン脂肪酸エステル等のノニオン系界面活性剤、「W004、W005、W017」等のアニオン系界面活性剤、森下産業製「EFKA−46、EFKA−47、EFKA−47EA、EFKAポリマー100、EFKAポリマー400、EFKAポリマー401、EFKAポリマー450」、サンノプコ製「ディスパースエイド6、ディスパースエイド8、ディスパースエイド15、ディスパースエイド9100」等の高分子分散剤、ADEKA製「アデカプルロニックL31、F38、L42、L44、L61、L64、F68、L72、P95、F77、P84、F87、P94、L101、P103、F108、L121、P−123」、及び、三洋化成製「イオネット(商品名)S−20」等が挙げられる。また、アクリベースFFS−6752、アクリベースFFS−187も使用できる。
また、酸基及び塩基性基を含有する両性樹脂を使用するのも好ましい。両性樹脂は、酸価が5mgKOH/g以上で、かつ、アミン価が5mgKOH/g以上である樹脂が好ましい。
両性樹脂の市販品としては、例えば、ビックケミー社製のDISPERBYK−130、DISPERBYK−140、DISPERBYK−142、DISPERBYK−145、DISPERBYK−180、DISPERBYK−187、DISPERBYK−191、DISPERBYK−2001、DISPERBYK−2010、DISPERBYK−2012、DISPERBYK−2025、BYK−9076、味の素ファインテクノ社製のアジスパーPB821、アジスパーPB822、及び、アジスパーPB881等が挙げられる。
これらの高分子化合物は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
なお、高分子化合物の具体例の例としては、特開2013−249417号公報の段落0127〜0129に記載の高分子化合物を参照でき、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
また、分散剤としては、上記の高分子化合物以外に、特開2010−106268号公報の段落0037〜0115(対応するUS2011/0124824の段落0075〜0133欄)のグラフト共重合体が使用でき、これらの内容は援用でき、本明細書に組み込まれる。
また、上記以外にも、特開2011−153283号公報の段落0028〜0084(対応するUS2011/0279759の段落0075〜0133欄)の酸性基が連結基を介して結合してなる側鎖構造を含有する構成成分を含有する高分子化合物が使用でき、これらの内容は援用でき、本明細書に組み込まれる。
また、分散剤としては、特開2016−109763号公報の段落0033〜0049に記載された樹脂も使用でき、この内容は本明細書に組み込まれる。
<アルカリ可溶性樹脂>
遮光膜は、アルカリ可溶性樹脂を含有するのが好ましい。本明細書において、アルカリ可溶性樹脂とは、アルカリ可溶性を促進する基(アルカリ可溶性基。例えばカルボン酸基等の酸基)を含有する樹脂を意図し、既に説明した分散剤とは異なる樹脂を意図する。
遮光膜中におけるアルカリ可溶性樹脂の含有量としては特に制限されないが、遮光膜全質量に対して、1〜30質量%が好ましく、2〜20質量%がより好ましく、5〜15質量%が更に好ましい。
アルカリ可溶性樹脂は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。2種以上のアルカリ可溶性樹脂を併用する場合には、合計含有量が上記範囲内であるのが好ましい。
アルカリ可溶性樹脂としては、分子中に少なくとも1個のアルカリ可溶性基を含有する樹脂が挙げられ、例えば、ポリヒドロキシスチレン樹脂、ポリシロキサン樹脂、(メタ)アクリル樹脂、(メタ)アクリルアミド樹脂、(メタ)アクリル/(メタ)アクリルアミド共重合樹脂、エポキシ系樹脂、及び、ポリイミド樹脂等が挙げられる。
アルカリ可溶性樹脂の具体例としては、不飽和カルボン酸とエチレン性不飽和化合物の共重合体が挙げられる。
不飽和カルボン酸としては特に制限されないが、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、及び、ビニル酢酸等のモノカルボン酸類;イタコン酸、マレイン酸、及び、フマル酸等等のジカルボン酸、又は、その酸無水物;並びに、フタル酸モノ(2−(メタ)アクリロイロキシエチル)等の多価カルボン酸モノエステル類;等が挙げられる。
共重合可能なエチレン性不飽和化合物としては、(メタ)アクリル酸メチル等が挙げられる。また、特開2010−97210号公報の段落0027、及び、特開2015−68893号公報の段落0036〜0037に記載の化合物も使用でき、上記の内容は本明細書に組み込まれる。
また、共重合可能なエチレン性不飽和化合物であって、側鎖にエチレン性不飽和基を含有する化合物を組み合わせて用いてもよい。エチレン性不飽和基としては、(メタ)アクリル酸基が好ましい。側鎖にエチレン性不飽和基を含有するアクリル樹脂は、例えば、カルボン酸基を含有するアクリル樹脂のカルボン酸基に、グリシジル基又は脂環式エポキシ基を含有するエチレン性不飽和化合物を付加反応させて得られる。
アルカリ可溶性樹脂としては、硬化性基を含有するアルカリ可溶性樹脂も好ましい。
上記硬化性基としては、上述の高分子化合物が含有してもよい硬化性基が同様に挙げられ、好ましい範囲も同様である。
硬化性基を含有するアルカリ可溶性樹脂としては、硬化性基を側鎖に有するアルカリ可溶性樹脂等が好ましい。硬化性基を含有するアルカリ可溶性樹脂としては、ダイヤナールNRシリーズ(三菱レイヨン社製)、Photomer6173(COOH含有 polyurethane acrylic oligomer.Diamond Shamrock Co.,Ltd.製)、ビスコートR−264、KSレジスト106(いずれも大阪有機化学工業社製)、サイクロマーPシリーズ(例えば、ACA230AA)、プラクセル CF200シリーズ(いずれもダイセル社製)、Ebecryl3800(ダイセル・オルネクス社製)、及び、アクリキュアRD−F8(日本触媒社製)等が挙げられる。
アルカリ可溶性樹脂としては、例えば、特開昭59−44615号、特公昭54−34327号、特公昭58−12577号、特公昭54−25957号、特開昭54−92723号、特開昭59−53836号、及び、特開昭59−71048号に記載されている側鎖にカルボン酸基を含有するラジカル重合体;欧州特許第993966号、欧州特許第1204000号、及び、特開2001−318463号等の各公報に記載されているアルカリ可溶性基を含有するアセタール変性ポリビニルアルコール系バインダー樹脂;ポリビニルピロリドン;ポリエチレンオキサイド;アルコール可溶性ナイロン、及び、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパンとエピクロロヒドリンとの反応物であるポリエーテル等;並びに、国際公開第2008/123097号に記載のポリイミド樹脂;等を使用できる。
アルカリ可溶性樹脂としては、例えば、特開2016−75845号公報の段落0225〜0245に記載の化合物も使用でき、上記内容は本明細書に組み込まれる。
アルカリ可溶性樹脂としては、ポリイミド前駆体も使用できる。ポリイミド前駆体は、酸無水物基を含有する化合物とジアミン化合物とを40〜100℃下において付加重合反応して得られる樹脂を意図する。
ポリイミド前駆体としては、例えば、式(1)で表される繰り返し単位を含有する樹脂が挙げられる。ポリイミド前駆体の構造としては、例えば、下記式(2)で示されるアミック酸構造と、アミック酸構造が一部イミド閉環してなる下記式(3)、及び、全てイミド閉環した下記式(4)で示されるイミド構造を含有するポリイミド前駆体が挙げられる。
なお、本明細書において、アミック酸構造を有するポリイミド前駆体をポリアミック酸という場合がある。
上記式(1)〜(4)において、R1は炭素数2〜22の4価の有機基を表し、R2は炭素数1〜22の2価の有機基を表し、nは1又は2を表す。
上記ポリイミド前駆体の具体例としては、例えば、特開2008−106250号公報の段落0011〜0031に記載の化合物、特開2016−122101号公報の段落0022〜0039に記載の化合物、及び、特開2016−68401号公報の段落0061〜0092に記載の化合物等が挙げられ、上記の内容は本明細書に組み込まれる。
アルカリ可溶性樹脂は、組成物を用いて得られるパターン状の遮光膜のパターン形状がより優れる点で、ポリイミド樹脂、及び、ポリイミド前駆体からなる群から選択される少なくとも1種を含有するのも好ましい。
アルカリ可溶性基を含有するポリイミド樹脂としては、特に制限されず、公知のアルカリ可溶性基を含有するポリイミド樹脂を使用できる。上記ポリイミド樹脂としては、例えば、特開2014−137523号公報の段落0050に記載された樹脂、特開2015−187676号公報の段落0058に記載された樹脂、及び、特開2014−106326号公報の段落0012〜0013に記載された樹脂等が挙げられ、上記の内容は本明細書に組み込まれる。
(エチレン性不飽和基を含有する樹脂)
遮光膜は、エチレン性不飽和基を含有する樹脂を含有するのが好ましい。エチレン性不飽和基を含有する樹脂は、分散剤であってもよくアルカリ可溶性樹脂であってもよい。また、分散剤又はアルカリ可溶性樹脂以外の樹脂であってもよい。
遮光膜中のエチレン性不飽和基を含有する樹脂の含有量の下限は、遮光膜が含有する樹脂の全質量に対して、30質量%以上が好ましく、50質量%以上がより好ましく、65質量%以上が更に好ましく、85質量%以上が特に好ましい。
遮光膜中のエチレン性不飽和基を含有する樹脂の含有量の上限は、遮光膜が含有する樹脂の全質量に対して、100質量%以下が好ましい。
エチレン性不飽和基を含有する樹脂は1種単独で使用してもよく、2種以上を使用してもよく、2種以上を使用する場合は、その合計含有量が、上記範囲内であるのが好ましい。
なお、エチレン性不飽和基を含有する樹脂とは、1分子の中にエチレン性不飽和基を1個以上含有する樹脂をいう。
エチレン性不飽和基を含有する樹脂の含有量は原料の仕込み量から計算してもよい。
また、樹脂全質量に対する、エチレン性不飽和基の含有量としては、特に制限されないが、0.001〜5.00mmol/gが好ましく、0.10〜3.00mmol/gがより好ましく、0.26〜2.50mmol/gが更に好ましい。
なお、上記樹脂全質量とは、遮光膜に含まれる樹脂の合計質量を意図し、例えば、エチレン性不飽和基を含有する樹脂とエチレン性不飽和基を含有しない樹脂とを遮光膜が含有する場合、両者の合計質量が上記樹脂の合計質量に該当する。
したがって、上記エチレン性不飽和基の含有量は、樹脂全質量に対する、エチレン性不飽和基を含有する樹脂中のエチレン性不飽和基の含有量を表す。
また、樹脂とは、重量平均分子量が2000超である成分を意図する。
本明細書において、エチレン性不飽和基含有量を「C=C価」という場合がある。
本明細書において、エチレン性不飽和基含有量(C=C価)は、以下の方法により測定される値を意図する。なお、エチレン性不飽和基を含有する樹脂を合成する場合、原料の仕込み量から計算して、測定に代えてよい。
また、遮光膜が複数種類の樹脂を含有しており、かつ、各樹脂のC=C価が明らかである場合、各樹脂の配合比から、遮光膜が含有する樹脂全質量としてのC=C価を計算して求めてもよい。
<その他の材料>
遮光膜は、黒色色材及び樹脂以外の他の成分を含有していてもよい。
他の成分としては、例えば、黒色色材以外のその他の顔料であってもよく、その他の顔料は、無機顔料であっても有機顔料であってもよい。
無機顔料としては、特に制限されず、公知の無機顔料を使用できる。
無機顔料としては、例えば、亜鉛華、鉛白、リトポン、酸化チタン、酸化クロム、酸化鉄、沈降性硫酸バリウム及びバライト粉、鉛丹、酸化鉄赤、黄鉛、亜鉛黄(亜鉛黄1種、亜鉛黄2種)、ウルトラマリン青、プロシア青(フェロシアン化鉄カリ)ジルコングレー、プラセオジムイエロー、クロムチタンイエロー、クロムグリーン、ピーコック、ビクトリアグリーン、紺青(プルシアンブルーとは無関係)、バナジウムジルコニウム青、クロム錫ピンク、陶試紅、並びに、サーモンピンク等が挙げられる。
無機顔料は表面修飾処理がなされていてもよい。例えば、シリコーン基とアルキル基を併せ持つ表面処理剤で表面修飾処理が施された無機顔料が挙げられ、「KTP−09」シリーズ(信越化学工業社製)等が挙げられる。
赤外線吸収性を有する顔料も使用できる。
赤外線吸収性を有する顔料としては、タングステン化合物、及び、金属ホウ化物等が好ましい。く、中でも、赤外領域の波長における遮光性に優れる点から、タングステン化合物が好ましい。
これらの顔料は、2種以上併用してもよく、また、後述する染料と併用してもよい。色味を調整するため、及び、所望の波長領域の遮光性を高めるため、例えば、黒色、又は赤外線遮光性を有する顔料に、赤色、緑色、黄色、オレンジ色、紫色、及びブルー等の有彩色顔料若しくは後述する染料を混ぜる形態が挙げられる。赤外線遮光性を有する顔料に、赤色顔料若しくは染料、又は、紫色顔料若しくは染料を混合するのが好ましく、赤外線遮光性を有する顔料に赤色顔料を混合するのがより好ましい。
更に、後述する赤外線吸収剤を加えてもよい。
有機顔料としては、例えば、カラーインデックス(C.I.)ピグメントイエロー1,2,3,4,5,6,10,11,12,13,14,15,16,17,18,20,24,31,32,34,35,35:1,36,36:1,37,37:1,40,42,43,53,55,60,61,62,63,65,73,74,77,81,83,86,93,94,95,97,98,100,101,104,106,108,109,110,113,114,115,116,117,118,119,120,123,125,126,127,128,129,137,138,139,147,148,150,151,152,153,154,155,156,161,162,164,166,167,168,169,170,171,172,173,174,175,176,177,179,180,181,182,185,187,188,193,194,199,213,214等;
C.I.ピグメントオレンジ 2,5,13,16,17:1,31,34,36,38,43,46,48,49,51,52,55,59,60,61,62,64,71,73等;
C.I.ピグメントレッド 1,2,3,4,5,6,7,9,10,14,17,22,23,31,38,41,48:1,48:2,48:3,48:4,49,49:1,49:2,52:1,52:2,53:1,57:1,60:1,63:1,66,67,81:1,81:2,81:3,83,88,90,105,112,119,122,123,144,146,149,150,155,166,168,169,170,171,172,175,176,177,178,179,184,185,187,188,190,200,202,206,207,208,209,210,216,220,224,226,242,246,254,255,264,270,272,279,294(キサンテン系、Organo Ultamarine,Bluish Red)等;
C.I.ピグメントグリーン 7,10,36,37,58,59等;
C.I.ピグメントバイオレット 1,19,23,27,32,37,42等;
C.I.ピグメントブルー 1,2,15,15:1,15:2,15:3,15:4,15:6,16,22,29,60,64,66,79,80,87(モノアゾ系),88(メチン/ポリメチン系)等;
が挙げられる。なお、顔料は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
着色染料としては、例えば、R(レッド)、G(グリーン)、及び、B(ブルー)等の有彩色系の染料(有彩色染料)の他、特開2014−42375の段落0027〜0200に記載の着色剤も使用できる。また、黒色染料を使用できる。
染料としては、例えば特開昭64−90403号公報、特開昭64−91102号公報、特開平1−94301号公報、特開平6−11614号公報、特登2592207号、米国特許4808501号、米国特許5667920号、米国特許505950号明細書、特開平5−333207号公報、特開平6−35183号公報、特開平6−51115号公報、及び、特開平6−194828号公報等に開示されている色素を使用できる。化学構造として区分すると、ピラゾールアゾ化合物、ピロメテン化合物、アニリノアゾ化合物、トリフェニルメタン化合物、アントラキノン化合物、ベンジリデン化合物、オキソノール化合物、ピラゾロトリアゾールアゾ化合物、ピリドンアゾ化合物、シアニン化合物、フェノチアジン化合物、又は、ピロロピラゾールアゾメチン化合物等を使用できる。また、染料としては色素多量体を用いてもよい。色素多量体としては、特開2011−213925号公報、及び、特開2013−041097号公報に記載されている化合物が挙げられる。また、分子内に重合性基を有する重合性染料を用いてもよく、市販品としては、例えば、和光純薬工業社製RDWシリーズが挙げられる。
他の成分としては、赤外線吸収剤も挙げられる。
赤外線吸収剤は、赤外領域(好ましくは、波長650〜1300nm)の波長領域に吸収を有する化合物を意味する。赤外線吸収剤としては、波長675〜900nmの波長領域に極大吸収波長を有する化合物が好ましい。
このような分光特性を有する着色剤としては、例えば、ピロロピロール化合物、銅化合物、シアニン化合物、フタロシアニン化合物、イミニウム化合物、チオール錯体系化合物、遷移金属酸化物系化合物、スクアリリウム化合物、ナフタロシアニン化合物、クオテリレン化合物、ジチオール金属錯体系化合物、及び、クロコニウム化合物等が挙げられる。
フタロシアニン化合物、ナフタロシアニン化合物、イミニウム化合物、シアニン化合物、スクアリリウム化合物、及び、クロコニウム化合物は、特開2010−111750号公報の段落0010〜0081に開示の化合物を使用してもよく、この内容は本明細書に組み込まれる。シアニン化合物は、例えば、「機能性色素、大河原信/松岡賢/北尾悌次郎/平嶋恒亮・著、講談社サイエンティフィック」を参酌でき、この内容は本願明細書に組み込まれる。
上記分光特性を有する着色剤として、特開平07−164729号公報の段落0004〜0016に開示の化合物及び/又は特開2002−146254号公報の段落0027〜0062に開示の化合物、特開2011−164583号公報の段落0034〜0067に開示のCu及び/又はPを含有する酸化物の結晶子からなり数平均凝集粒子径が5〜200nmである近赤外線吸収粒子を使用してもよい。
波長675〜900nmの波長領域に極大吸収波長を有する化合物としては、シアニン化合物、ピロロピロール化合物、スクアリリウム化合物、フタロシアニン化合物、及び、ナフタロシアニン化合物からなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。
また、赤外線吸収剤は、25℃の水に1質量%以上溶解する化合物であるのが好ましく、25℃の水に10質量%以上溶解する化合物がより好ましい。このような化合物を用いれば、耐溶剤性が良化する。
ピロロピロール化合物は、特開2010−222557号公報の段落0049〜0062を参酌でき、この内容は本明細書に組み込まれる。シアニン化合物及びスクアリリウム化合物は、国際公開2014/088063号公報の段落0022〜0063、国際公開2014/030628号公報の段落0053〜0118、特開2014−59550号公報の段落0028〜0074、国際公開2012/169447号公報の段落0013〜0091、特開2015−176046号公報の段落0019〜0033、特開2014−63144号公報の段落0053〜0099、特開2014−52431号公報の段落0085〜0150、特開2014−44301号公報の段落0076〜0124、特開2012−8532号公報の段落0045〜0078、特開2015−172102号公報の段落0027〜0067、特開2015−172004号公報の段落0029〜0067、特開2015−40895号公報の段落0029〜0085、特開2014−126642号公報の段落0022〜0036、特開2014−148567号公報の段落0011〜0017、特開2015−157893号公報の段落0010〜0025、特開2014−095007号公報の段落0013〜0026、特開2014−80487号公報の段落0013〜0047、及び、特開2013−227403号公報の段落0007〜0028等を参酌でき、この内容は本明細書に組み込まれる。
遮光膜の製造方法は特に制限されないが、本発明の効果がより優れる点で、遮光膜は遮光膜形成用組成物(組成物)を用いて形成されることが好ましい。
遮光膜形成用組成物が、黒色色材、エチレン性不飽和基を含有する化合物、及び、重合開始剤を含有することが好ましい。以下、遮光膜形成用組成物に含有される各種成分について詳述する。
黒色色材の定義は、上述した通りである。
<重合性化合物>
組成物は、重合性化合物を含有するのが好ましい。本明細書において重合性化合物とは、後述する重合開始剤の作用を受けて重合する化合物を意図し、上述の、分散剤及びアルカリ可溶性樹脂とは異なる成分を意図する。
また、重合性化合物は、後述のエポキシ基を含有する化合物とは異なる成分を意図する。
組成物中における重合性化合物の含有量としては特に制限されないが、組成物の全固形分に対して、5〜35質量%が好ましく、10〜30質量%がより好ましく、15〜25質量%が更に好ましい。重合性化合物は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。2種以上の重合性化合物を併用する場合には、合計含有量が上記範囲内であるのが好ましい。
重合性化合物は低分子化合物であるのが好ましく、ここでいう低分子化合物とは分子量2000以下の化合物である。
重合性化合物は、エチレン性不飽和結合を含有する基(以下単に「エチレン性不飽和基」ともいう)を含有する化合物が好ましい。
つまり、組成物は、エチレン性不飽和基を含有する低分子化合物を、重合性化合物として含有するのが好ましい。
重合性化合物は、エチレン性不飽和結合を1個以上含有する化合物が好ましく、2個以上含有する化合物がより好ましく、3個以上含有する化合物が更に好ましく、5個以上含有する化合物が特に好ましい。上限は、例えば、15個以下である。エチレン性不飽和基としては、例えば、ビニル基、(メタ)アリル基、及び、(メタ)アクリロイル基等が挙げられる。
重合性化合物としては、例えば、特開2008−260927号公報の段落0050、及び、特開2015−68893号公報の段落0040に記載されている化合物を使用でき、上記の内容は本明細書に組み込まれる。
重合性化合物は、例えば、モノマー、プレポリマー、オリゴマー、及び、これらの混合物、並びに、これらの多量体等の化学的形態のいずれであってもよい。
重合性化合物は、3〜15官能の(メタ)アクリレート化合物であるのが好ましく、3〜6官能の(メタ)アクリレート化合物であるのがより好ましい。
重合性化合物は、エチレン性不飽和基を1個以上含有する、常圧下で100℃以上の沸点を持つ化合物も好ましい。例えば、特開2013−29760号公報の段落0227、特開2008−292970号公報の段落0254〜0257に記載の化合物を参酌でき、この内容は本明細書に組み込まれる。
重合性化合物は、ジペンタエリスリトールトリアクリレート(市販品としてはKAYARAD D−330;日本化薬社製)、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート(市販品としてはKAYARAD D−320;日本化薬社製)、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート(市販品としてはKAYARAD D−310;日本化薬社製)、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート(市販品としてはKAYARAD DPHA;日本化薬社製、A−DPH−12E;新中村化学社製)、及び、これらの(メタ)アクリロイル基がエチレングリコール残基又はプロピレングリコール残基を介している構造(例えば、サートマー社から市販されている、SR454、SR499)が好ましい。これらのオリゴマータイプも使用できる。また、NKエステルA−TMMT(ペンタエリスリトールテトラアクリレート、新中村化学社製)、KAYARAD RP−1040、KAYARAD DPEA−12LT、KAYARAD DPHA LT、KAYARAD RP−3060、及び、KAYARAD DPEA−12(日本化薬社製)等を使用してもよい。
以下に好ましい重合性化合物の態様を示す。
重合性化合物は、カルボン酸基、スルホン酸基、及び、リン酸基等の酸基を有していてもよい。酸基を含有する重合性化合物としては、脂肪族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステルが好ましく、脂肪族ポリヒドロキシ化合物の未反応の水酸基に非芳香族カルボン酸無水物を反応させて酸基を持たせた重合性化合物がより好ましく、このエステルにおいて、脂肪族ポリヒドロキシ化合物がペンタエリスリトール及び/又はジペンタエリスリトールである化合物が更に好ましい。市販品としては、例えば、東亜合成社製の、アロニックスTO−2349、M−305、M−510、及び、M−520等が挙げられる。
酸基を含有する重合性化合物の酸価としては、0.1〜40mgKOH/gが好ましく、5〜30mgKOH/gがより好ましい。重合性化合物の酸価が0.1mgKOH/g以上であれば、現像溶解特性が良好であり、40mgKOH/g以下であれば、製造及び/又は取扱い上、有利である。更には、光重合性能が良好で、硬化性に優れる。
重合性化合物は、カプロラクトン構造を含有する化合物も好ましい態様である。
カプロラクトン構造を含有する化合物としては、分子内にカプロラクトン構造を含有する限り特に限定されないが、例えば、トリメチロールエタン、ジトリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、グリセリン、ジグリセロール、又は、トリメチロールメラミン等の多価アルコールと、(メタ)アクリル酸及びε−カプロラクトンとをエステル化して得られる、ε−カプロラクトン変性多官能(メタ)アクリレートが挙げられる。中でも下記式(Z−1)で表されるカプロラクトン構造を含有する化合物が好ましい。
式(Z−1)中、6個のRは全てが下記式(Z−2)で表される基であるか、又は6個のRのうち1〜5個が下記式(Z−2)で表される基であり、残余が下記式(Z−3)で表される基である。
式(Z−2)中、R1は水素原子又はメチル基を示し、mは1又は2の数を示し、「*」は結合手を示す。
式(Z−3)中、R1は水素原子又はメチル基を示し、「*」は結合手を示す。)
カプロラクトン構造を含有する重合性化合物は、例えば、日本化薬からKAYARAD DPCAシリーズとして市販されており、DPCA−20(上記式(Z−1)〜(Z−3)においてm=1、式(Z−2)で表される基の数=2、R1が全て水素原子である化合物)、DPCA−30(同式、m=1、式(Z−2)で表される基の数=3、R1が全て水素原子である化合物)、DPCA−60(同式、m=1、式(Z−2)で表される基の数=6、R1が全て水素原子である化合物)、及び、DPCA−120(同式においてm=2、式(Z−2)で表される基の数=6、R1が全て水素原子である化合物)等が挙げられる。
重合性化合物は、下記式(Z−4)又は(Z−5)で表される化合物も使用できる。
式(Z−4)及び(Z−5)中、Eは、それぞれ独立に、−((CH2)yCH2O)−、又は((CH2)yCH(CH3)O)−を表し、yは、それぞれ独立に0〜10の整数を表し、Xは、それぞれ独立に、(メタ)アクリロイル基、水素原子、又はカルボン酸基を表す。
式(Z−4)中、(メタ)アクリロイル基の合計は3個又は4個であり、mはそれぞれ独立に0〜10の整数を表し、各mの合計は0〜40の整数である。
式(Z−5)中、(メタ)アクリロイル基の合計は5個又は6個であり、nはそれぞれ独立に0〜10の整数を表し、各nの合計は0〜60の整数である。
式(Z−4)中、mは、0〜6の整数が好ましく、0〜4の整数がより好ましい。
また、各mの合計は、2〜40の整数が好ましく、2〜16の整数がより好ましく、4〜8の整数が更に好ましい。
式(Z−5)中、nは、0〜6の整数が好ましく、0〜4の整数がより好ましい。
また、各nの合計は、3〜60の整数が好ましく、3〜24の整数がより好ましく、6〜12の整数が更に好ましい。
また、式(Z−4)又は式(Z−5)中の−((CH2)yCH2O)−又は((CH2)yCH(CH3)O)−は、酸素原子側の末端がXに結合する形態が好ましい。
式(Z−4)又は式(Z−5)で表される化合物は1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。特に、式(Z−5)において、6個のX全てがアクリロイル基である形態、式(Z−5)において、6個のX全てがアクリロイル基である化合物と、6個のXのうち、少なくとも1個が水素原子である化合物との混合物である態様が好ましい。このような構成として、現像性をより向上できる。
また、式(Z−4)又は式(Z−5)で表される化合物の重合性化合物中における全含有量としては、20質量%以上が好ましく、50質量%以上がより好ましい。
式(Z−4)又は式(Z−5)で表される化合物の中でも、ペンタエリスリトール誘導体及び/又はジペンタエリスリトール誘導体がより好ましい。
また、重合性化合物は、カルド骨格を含有してもよい。
カルド骨格を含有する重合性化合物としては、9,9−ビスアリールフルオレン骨格を含有する重合性化合物が好ましい。
カルド骨格を含有する重合性化合物としては、限定されないが、例えば、オンコートEXシリーズ(長瀬産業社製)及びオグソール(大阪ガスケミカル社製)等が挙げられる。
重合性化合物は、イソシアヌル酸骨格を中心核として含有する化合物も好ましい。このような重合性化合物の例としては、例えば、NKエステルA−9300(新中村化学社製)が挙げられる。
重合性化合物のエチレン性不飽和基の含有量(重合性化合物中のエチレン性不飽和基の数を、重合性化合物の分子量(g/mol)で除した値を意図する)は5.0mmol/g以上であるのが好ましい。上限は特に制限されないが、一般に、20.0mmol/g以下である。
なお、組成物中が、複数種類の重合性化合物を含有し、それぞれの二重結合当量が同一ではない場合は、全重合性化合物中における各重合性化合物の質量比と、各重合性化合物の二重結合当量との積を、それぞれ合計した値が、上記範囲内にあるのが好ましい。
<重合開始剤>
組成物は、重合開始剤を含有するのが好ましい。
重合開始剤としては、特に制限されず、公知の重合開始剤を使用できる。重合開始剤としては、例えば、光重合開始剤、及び、熱重合開始剤等が挙げられ、光重合開始剤が好ましい。なお、重合開始剤としては、いわゆるラジカル重合開始剤が好ましい。
組成物中における重合開始剤の含有量としては特に制限されないが、組成物の全固形分に対して0.5〜20質量%が好ましく、1.0〜10質量%がより好ましく、1.5〜8質量%が更に好ましい。重合開始剤は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。2種以上の重合開始剤を併用する場合には、合計含有量が上記範囲内であるのが好ましい。
<熱重合開始剤>
熱重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、3−カルボキシプロピオニトリル、アゾビスマレノニトリル、及び、ジメチル−(2,2’)−アゾビス(2−メチルプロピオネート)[V−601]等のアゾ化合物、並びに、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、及び、過硫酸カリウム等の有機過酸化物が挙げられる。
重合開始剤の具体例としては、例えば、加藤清視著「紫外線硬化システム」(株式会社総合技術センター発行:平成元年)の第65〜148頁に記載されている重合開始剤等を挙げられる。
<光重合開始剤>
上記組成物は光重合開始剤を含有するのが好ましい。
光重合開始剤としては、重合性化合物の重合を開始できれば特に制限されず、公知の光重合開始剤を使用できる。光重合開始剤としては、例えば、紫外線領域から可視光領域に対して感光性を有する光重合開始剤が好ましい。また、光励起された増感剤と何らかの作用を生じ、活性ラジカルを生成する活性剤であってもよく、重合性化合物の種類に応じてカチオン重合を開始させるような開始剤であってもよい。
また、光重合開始剤は、300〜800nm(330〜500nmがより好ましい。)の範囲内に少なくとも50のモル吸光係数を有する化合物を、少なくとも1種含有しているのが好ましい。
組成物中における光重合開始剤の含有量としては特に制限されないが、組成物の全固形分に対して、0.5〜20質量%が好ましく、1.0〜10質量%がより好ましく、1.5〜8質量%が更に好ましい。光重合開始剤は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。2種以上の光重合開始剤を併用する場合には、合計含有量が上記範囲内であるのが好ましい。
光重合開始剤としては、例えば、ハロゲン化炭化水素誘導体(例えば、トリアジン骨格を含有する化合物、オキサジアゾール骨格を含有する化合物、等)、アシルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィン化合物、ヘキサアリールビイミダゾール、オキシム誘導体等のオキシム化合物、有機過酸化物、チオ化合物、ケトン化合物、芳香族オニウム塩、アミノアセトフェノン化合物、及び、ヒドロキシアセトフェノン等が挙げられる。
光重合開始剤の具体例としては、例えば、特開2013−29760号公報の段落0265〜0268を参酌でき、この内容は本明細書に組み込まれる。
光重合開始剤としては、より具体的には、例えば、特開平10−291969号公報に記載のアミノアセトフェノン系開始剤、及び特許第4225898号公報に記載のアシルホスフィンオキシド系開始剤も使用できる。
ヒドロキシアセトフェノン化合物としては、例えば、IRGACURE−184、DAROCUR−1173、IRGACURE−500、IRGACURE−2959、及び、IRGACURE−127(商品名:いずれもBASF社製)を使用できる。
アミノアセトフェノン化合物としては、例えば、市販品であるIRGACURE−907、IRGACURE−369、又は、IRGACURE−379EG(商品名:いずれもBASF社製)を使用できる。アミノアセトフェノン化合物としては、波長365nm又は波長405nm等の長波光源に吸収波長がマッチングされた特開2009−191179公報に記載の化合物も使用できる。
アシルホスフィン化合物としては、市販品であるIRGACURE−819、又は、IRGACURE−TPO(商品名:いずれもBASF社製)を使用できる。
(オキシム化合物)
光重合開始剤として、オキシムエステル系重合開始剤(オキシム化合物)がより好ましい。特にオキシム化合物は高感度で重合効率が高く、組成物中における遮光顔料の含有量を高く設計しやすいため好ましい。
オキシム化合物の具体例としては、特開2001−233842号公報記載の化合物、特開2000−80068号公報記載の化合物、又は、特開2006−342166号公報記載の化合物を使用できる。
オキシム化合物としては、例えば、3−ベンゾイロキシイミノブタン−2−オン、3−アセトキシイミノブタン−2−オン、3−プロピオニルオキシイミノブタン−2−オン、2−アセトキシイミノペンタン−3−オン、2−アセトキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ベンゾイロキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン、3−(4−トルエンスルホニルオキシ)イミノブタン−2−オン、及び、2−エトキシカルボニルオキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン等が挙げられる。
また、J.C.S.Perkin II(1979年)pp.1653−1660)、J.C.S.Perkin II(1979年)pp.156−162、Journal of Photopolymer Science and Technology(1995年)pp.202−232、特開2000−66385号公報記載の化合物、特開2000−80068号公報、特表2004−534797号公報、及び、特開2006−342166号公報の各公報に記載の化合物等も挙げられる。
市販品ではIRGACURE−OXE01(BASF社製)、IRGACURE−OXE02(BASF社製)、IRGACURE−OXE03(BASF社製)、又は、IRGACURE−OXE04(BASF社製)も好ましい。また、TR−PBG−304(常州強力電子新材料有限公司製)、アデカアークルズNCI−831、アデカアークルズNCI−930(ADEKA社製)、又は、N−1919(カルバゾール・オキシムエステル骨格含有光開始剤(ADEKA社製)も使用できる。
上記記載以外のオキシム化合物として、カルバゾールN位にオキシムが連結した特表2009−519904号公報に記載の化合物;ベンゾフェノン部位にヘテロ置換基が導入された米国特許第7626957号公報に記載の化合物;色素部位にニトロ基が導入された特開2010−15025号公報及び米国特許公開2009−292039号記載の化合物;国際公開特許2009−131189号公報に記載のケトオキシム化合物;及び、トリアジン骨格とオキシム骨格を同一分子内に含有する米国特許7556910号公報に記載の化合物;405nmに極大吸収を有しg線光源に対して良好な感度を有する特開2009−221114号公報記載の化合物;等を用いてもよい。
例えば、特開2013−29760号公報の段落0274〜0275を参酌でき、この内容は本明細書に組み込まれる。
具体的には、オキシム化合物としては、下記式(OX−1)で表される化合物が好ましい。なお、オキシム化合物のN−O結合が(E)体のオキシム化合物であっても、(Z)体のオキシム化合物であっても、(E)体と(Z)体との混合物であってもよい。
式(OX−1)中、R及びBはそれぞれ独立に1価の置換基を表し、Aは2価の有機基を表し、Arはアリール基を表す。
式(OX−1)中、Rで表される1価の置換基としては、1価の非金属原子団であるのが好ましい。
1価の非金属原子団としては、アルキル基、アリール基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、複素環基、アルキルチオカルボニル基、及び、アリールチオカルボニル基等が挙げられる。また、これらの基は、1以上の置換基を有していてもよい。また、前述した置換基は、更に他の置換基で置換されていてもよい。
置換基としてはハロゲン原子、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基又はアリールオキシカルボニル基、アシルオキシ基、アシル基、アルキル基、及び、アリール基等が挙げられる。
式(OX−1)中、Bで表される1価の置換基としては、アリール基、複素環基、アリールカルボニル基、又は、複素環カルボニル基が好ましく、アリール基、又は、複素環基が好ましい。これらの基は1以上の置換基を有していてもよい。置換基としては、前述した置換基が例示できる。
式(OX−1)中、Aで表される2価の有機基としては、炭素数1〜12のアルキレン基、シクロアルキレン基、又は、アルキニレン基が好ましい。これらの基は1以上の置換基を有していてもよい。置換基としては、前述した置換基が例示できる。
光重合開始剤として、フッ素原子を含有するオキシム化合物も使用できる。フッ素原子を含有するオキシム化合物の具体例としては、特開2010−262028号公報記載の化合物;特表2014−500852号公報記載の化合物24、36〜40;及び、特開2013−164471号公報記載の化合物(C−3);等が挙げられる。この内容は本明細書に組み込まれる。
光重合開始剤として、下記一般式(1)〜(4)で表される化合物も使用できる。
式(1)において、R1及びR2は、それぞれ独立に、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数4〜20の脂環式炭化水素基、炭素数6〜30のアリール基、又は、炭素数7〜30のアリールアルキル基を表し、R1及びR2がフェニル基の場合、フェニル基同士が結合してフルオレン基を形成してもよく、R3及びR4は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数7〜30のアリールアルキル基又は炭素数4〜20の複素環基を表し、Xは、直接結合又はカルボニル基を示す。
式(2)において、R1、R2、R3、及び、R4は、式(1)におけるR1、R2、R3、及び、R4と同義であり、R5は、−R6、−OR6、−SR6、−COR6、−CONR6R6、−NR6COR6、−OCOR6、−COOR6、−SCOR6、−OCSR6、−COSR6、−CSOR6、−CN、ハロゲン原子、又は、水酸基を表し、R6は、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数7〜30のアリールアルキル基、又は、炭素数4〜20の複素環基を表し、Xは、直接結合又はカルボニル基を表し、aは0〜4の整数を表す。
式(3)において、R1は、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数4〜20の脂環式炭化水素基、炭素数6〜30のアリール基、又は、炭素数7〜30のアリールアルキル基を表し、R3及びR4は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数7〜30のアリールアルキル基、又は、炭素数4〜20の複素環基を表し、Xは、直接結合又はカルボニル基を示す。
式(4)において、R1、R3、及び、R4は、式(3)におけるR1、R3、及び、R4と同義であり、R5は、−R6、−OR6、−SR6、−COR6、−CONR6R6、−NR6COR6、−OCOR6、−COOR6、−SCOR6、−OCSR6、−COSR6、−CSOR6、−CN、ハロゲン原子、又は、水酸基を表し、R6は、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数7〜30のアリールアルキル基、又は、炭素数4〜20の複素環基を表し、Xは、直接結合又はカルボニル基を表し、aは0〜4の整数を表す。
上記式(1)及び(2)において、R1及びR2は、それぞれ独立に、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、シクロヘキシル基、又は、フェニル基が好ましい。R3はメチル基、エチル基、フェニル基、トリル基、又は、キシリル基が好ましい。
R4は炭素数1〜6のアルキル基又はフェニル基が好ましい。R5はメチル基、エチル基、フェニル基、トリル基、又は、ナフチル基が好ましい。Xは直接結合が好ましい。
また、上記式(3)及び(4)において、R1は、それぞれ独立に、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、シクロヘキシル基、又は、フェニル基が好ましい。R3はメチル基、エチル基、フェニル基、トリル基、又は、キシリル基が好ましい。R4は炭素数1〜6のアルキル基、又は、フェニル基が好ましい。R5はメチル基、エチル基、フェニル基、トリル基、又は、ナフチル基が好ましい。Xは直接結合が好ましい。
式(1)及び式(2)で表される化合物の具体例としては、例えば、特開2014−137466号公報の段落0076〜0079に記載された化合物が挙げられる。この内容は本明細書に組み込まれる。
上記組成物に好ましく使用されるオキシム化合物の具体例を以下に示す。以下に示すオキシム化合物の中でも、一般式(C−13)で表されるオキシム化合物がより好ましい。
また、オキシム化合物としては、国際公開第2015−036910号のTable1に記載の化合物も使用でき、上記の内容は本明細書に組み込まれる。
オキシム化合物は、350〜500nmの波長領域に極大吸収波長を有するのが好ましく、360〜480nmの波長領域に極大吸収波長を有するのがより好ましく、365nm及び405nmの波長の吸光度が高いのが更に好ましい。
オキシム化合物の365nm又は405nmにおけるモル吸光係数は、感度の観点から、1,000〜300,000であるのが好ましく、2,000〜300,000であるのがより好ましく、5,000〜200,000であるのが更に好ましい。
化合物のモル吸光係数は、公知の方法を使用できるが、例えば、紫外可視分光光度計(Varian社製Cary−5 spctrophotometer)にて、酢酸エチルを用い、0.01g/Lの濃度で測定するのが好ましい。
光重合開始剤は、必要に応じて2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、光重合開始剤としては、特開第2008−260927号公報の段落0052、特開第201097210号公報の段落0033〜0037、特開第2015−68893号公報の段落0044に記載の化合物も使用でき、上記の内容は本明細書に組み込まれる。
上記組成物には、黒色色材、重合性化合物、及び、重合開始剤以外の他の成分が含有されていてもよい。
以下、他の成分について詳述する。
組成物は、樹脂を含有してもよい。樹脂の定義は、上述した通りである。
<エポキシ基を含有する化合物>
組成物は、エポキシ基を含有する化合物を含有してもよい。
エポキシ基を含有する化合物は、1分子内にエポキシ基を1個以上有する化合物が挙げられ、1分子内にエポキシ基を2個以上有する化合物が好ましい。エポキシ基は1分子内に1〜100個有するのが好ましい。上限は、例えば、10個以下でもよく、5個以下でもよい。下限は、2個以上が好ましい。
なお、エポキシ基を含有する化合物は、上述の、分散剤、アルカリ可溶性樹脂、及び、重合性化合物とは異なる成分を意図する。
エポキシ基を含有する化合物は、エポキシ当量(=エポキシ基を含有する化合物の分子量/エポキシ基の数)が500g/当量以下であるのが好ましく、100〜400g/当量であるのがより好ましく、100〜300g/当量であるのが更に好ましい。
エポキシ基を含有する化合物は、低分子化合物(例えば、分子量2000未満)でもよいし、高分子化合物(macromolecule)(例えば、分子量2000以上、ポリマーの場合は、重量平均分子量が2000以上)のいずれでもよい。エポキシ基を含有する化合物の重量平均分子量は、200〜100000が好ましく、500〜50000がより好ましい。重量平均分子量の上限は、10000以下がより好ましく、5000以下が更に好ましく、3000以下が特に好ましい。
エポキシ基を含有する化合物は、市販品を用いてもよい。例えば、EHPE3150(ダイセル製)、及びEPICLON N−695(DIC製)等が挙げられる。また、エポキシ基を含有する化合物は、特開2013−011869号公報の段落0034〜0036、特開2014−043556号公報の段落0147〜0156、及び、特開2014−089408号公報の段落0085〜0092に記載された化合物を用いてもよい。これらの内容は、本明細書に組み込まれる。
上記組成物中におけるエポキシ基を含有する化合物の含有量は、組成物中の全固形分に対して、0.1〜10質量%が好ましく、0.5〜8質量%がより好ましく、1.0〜6質量%が更に好ましい。
エポキシ基を含有する化合物は、1種を単独で用いても、2種以上を使用してもよい。上記組成物が、エポキシ基を含有する化合物を2種類以上含有する場合、その合計含有量が上記範囲となるのが好ましい。
<紫外線吸収剤>
組成物は、紫外線吸収剤を含有してもよい。これにより、遮光膜のパターンの形状をより優れた(精細な)形状にできる。
紫外線吸収剤としては、サリシレート系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、置換アクリロニトリル系、及び、トリアジン系の紫外線吸収剤を使用できる。これらの具体例としては、特開2012−068418号公報の段落0137〜0142(対応するUS2012/0068292の段落0251〜0254)の化合物が使用でき、これらの内容が援用でき、本明細書に組み込まれる。
他にジエチルアミノ−フェニルスルホニル系紫外線吸収剤(大東化学社製、商品名:UV−503)等も好適に用いられる。
紫外線吸収剤としては、特開2012−32556号公報の段落0134〜0148に例示される化合物が挙げられる。
紫外線吸収剤の含有量は、組成物の全固形分に対して、0.001〜15質量%が好ましく、0.01〜10質量%がより好ましく、0.1〜5質量%が更に好ましい。
<シランカップリング剤(密着剤)>
組成物は、シランカップリング剤を含有してもよい。
シランカップリング剤は、基板上に遮光膜を形成する際に、基板と遮光膜との間の密着性を向上させる密着剤として機能する。
シランカップリング剤とは、分子中に加水分解性基とそれ以外の官能基とを含有する化合物である。なお、アルコキシ基等の加水分解性基は、珪素原子に結合している。
加水分解性基とは、珪素原子に直結し、加水分解反応及び/又は縮合反応によってシロキサン結合を生じ得る置換基をいう。加水分解性基としては、例えば、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、及び、アルケニルオキシ基が挙げられる。加水分解性基が炭素原子を含有する場合、その炭素数は6以下であるのが好ましく、4以下であるのがより好ましい。特に、炭素数4以下のアルコキシ基又は炭素数4以下のアルケニルオキシ基が好ましい。
また、基板上に遮光膜を形成する場合に、シランカップリング剤は基板と遮光膜との間の密着性を向上させるため、フッ素原子及び珪素原子(ただし、加水分解性基が結合した珪素原子は除く)を含まないのが好ましく、フッ素原子、珪素原子(ただし、加水分解性基が結合した珪素原子は除く)、珪素原子で置換されたアルキレン基、炭素数8以上の直鎖状アルキル基、及び、炭素数3以上の分岐鎖状アルキル基は含まないのが望ましい。
シランカップリング剤は、(メタ)アクリロイル基等のエチレン性不飽和基を含有してもよい。エチレン性不飽和基を含有する場合、その数は1〜10個が好ましく、4〜8個がより好ましい。なお、エチレン性不飽和基を含有するシランカップリング剤(例えば、加水分解性基とエチレン性不飽和基とを含有する、分子量2000以下の化合物)は、上述の重合性化合物に該当しない。
上記組成物中におけるシランカップリング剤の含有量は、組成物中の全固形分に対して、0.1〜10質量%が好ましく、0.5〜8質量%がより好ましく、1.0〜6質量%が更に好ましい。
上記組成物は、シランカップリング剤を1種単独で含んでいてもよく、2種以上を含んでいてもよい。組成物がシランカップリング剤を2種以上含有する場合は、その合計が上記範囲内であればよい。
シランカップリング剤としては、例えば、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、及び、ビニルトリエトキシシラン等が挙げられる。
<界面活性剤>
組成物は、界面活性剤を含有してもよい。界面活性剤は、組成物の塗布性向上に寄与する。
上記組成物が、界面活性剤を含有する場合、界面活性剤の含有量としては、組成物の全固形分に対して、0.001〜2.0質量%が好ましく、0.005〜0.5質量%がより好ましく、0.01〜0.1質量%が更に好ましい。
界面活性剤は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。界面活性剤を2種以上併用する場合は、合計量が上記範囲内であるのが好ましい。
界面活性剤としては、例えば、フッ素系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、及び、シリコーン系界面活性剤等が挙げられる。
例えば、組成物がフッ素系界面活性剤を含有すれば、組成物の液特性(特に、流動性)がより向上する。即ち、フッ素系界面活性剤を含有する組成物を用いて膜形成する場合においては、被塗布面と塗布液との界面張力を低下させて、被塗布面への濡れ性が改善され、被塗布面への塗布性が向上する。このため、少量の液量で数μm程度の薄膜を形成した場合であっても、厚さムラの小さい均一厚の膜形成をより好適に行える点で有効である。
フッ素系界面活性剤中のフッ素含有率は、3〜40質量%が好ましく、5〜30質量%がより好ましく、7〜25質量%が更に好ましい。フッ素含有率がこの範囲内であるフッ素系界面活性剤は、組成物層の厚さの均一性及び/又は省液性の点で効果的であり、組成物中における溶解性も良好である。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、メガファックF171、同F172、同F173、同F176、同F177、同F141、同F142、同F143、同F144、同R30、同F437、同F475、同F479、同F482、同F554、及び、同F780(以上、DIC(株)製);フロラードFC430、同FC431、及び、同FC171(以上、住友スリーエム(株)製);サーフロンS−382、同SC−101、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC−1068、同SC−381、同SC−383、同S−393、及び、同KH−40(以上、旭硝子(株)製);並びに、PF636、PF656、PF6320、PF6520、及び、PF7002(OMNOVA社製)等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としてブロックポリマーも使用できる。
<溶剤>
組成物は、溶剤を含有してもよい。
溶剤としては特に制限されず公知の溶剤を使用できる。
組成物中における溶剤の含有量としては特に制限されないが、組成物の固形分が10〜90質量%となる量が好ましく、10〜40質量%となる量がより好ましく、15〜35質量%となる量が更に好ましい。
溶剤は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。2種以上の溶剤を併用する場合には、組成物の全固形分が上記範囲内となるように調整されるのが好ましい。
溶剤としては、例えば、水、及び、有機溶剤が挙げられる。
有機溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサン、酢酸エチル、エチレンジクロライド、テトラヒドロフラン、トルエン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、アセチルアセトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、ジアセトンアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、3−メトキシプロパノール、メトキシメトキシエタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、3−メトキシプロピルアセテート、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、酢酸ブチル、乳酸メチル、N−メチル−2−ピロリドン、及び、乳酸エチル等が挙げられるが、これらに限定されない。
<水>
組成物が、水を含有する場合、その含有量は、組成物の全質量に対して、0.001〜5.0質量%が好ましく、0.01〜3.0質量%がより好ましく、0.1〜1.0質量%が更に好ましい。
中でも、水の含有量が、組成物の全質量に対して、3.0質量%以下(より好ましくは1.0質量%以下)であれば、組成物中の成分の加水分解等による経時粘度安定性の劣化を抑制しやすく、0.01質量%以上(好ましくは0.1質量%以上)であれば、経時沈降安定性を改善しやすい。
組成物は、上述した成分以外のその他の任意成分を更に含有してもよい。例えば、重合禁止剤、増感剤、共増感剤、架橋剤、硬化促進剤、フィラー、熱硬化促進剤、可塑剤、希釈剤、及び、感脂化剤等が挙げられ、更に、基板表面への密着促進剤及びその他の助剤類(例えば、導電性粒子、充填剤、消泡剤、難燃剤、レベリング剤、剥離促進剤、酸化防止剤、香料、表面張力調整剤、及び、連鎖移動剤等)等の公知の添加剤を必要に応じて加えてもよい。
これらの成分は、例えば、特開2012−003225号公報の段落0183〜0228(対応する米国特許出願公開第2013/0034812号明細書の段落0237〜0309)、特開2008−250074号公報の段落0101〜0102、段落0103〜0104、段落0107〜0109、及び特開2013−195480号公報の段落0159〜0184等の記載を参酌でき、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
<組成物の製造方法>
組成物は、まず、黒色色材を分散させた分散液を製造し、得られた分散液を更にその他の成分と混合して組成物とするのが好ましい。
上記分散液は、上記の各成分を公知の混合方法(例えば、撹拌機、ホモジナイザー、高圧乳化装置、湿式粉砕機、又は、湿式分散機等を用いた混合方法)により混合して調製できる。
組成物の調製に際しては、各成分を一括配合してもよいし、各成分をそれぞれ、溶剤に溶解又は分散した後に逐次配合してもよい。また、配合する際の投入順序及び作業条件は特に制限されない。
組成物は、異物の除去及び欠陥の低減等の目的で、フィルタで濾過するのが好ましい。フィルタとしては、従来からろ過用途等に用いられているフィルタであれば特に限定されずに使用できる。例えば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素樹脂、ナイロン等のポリアミド系樹脂、並びに、ポリエチレン及びポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系樹脂(高密度、超高分子量を含む)等によるフィルタが挙げられる。これら素材の中でもポリプロピレン(高密度ポリプロピレンを含む)、ナイロンが好ましい。
フィルタの孔径は、0.1〜7.0μmが好ましく、0.2〜2.5μmがより好ましく、0.2〜1.5μmが更に好ましく、0.3〜0.7μmが特に好ましい。この範囲とすれば、顔料(遮光顔料を含む)のろ過詰まりを抑えつつ、顔料に含まれる不純物及び凝集物等、微細な異物を確実に除去できるようになる。
フィルタを使用する際、異なるフィルタを組み合わせてもよい。その際、第1のフィルタでのフィルタリングは、1回のみでもよいし、2回以上行ってもよい。異なるフィルタを組み合わせて2回以上フィルタリングを行う場合は1回目のフィルタリングの孔径より2回目以降の孔径が同じ、又は、大きい方が好ましい。また、上述した範囲内で異なる孔径の第1のフィルタを組み合わせてもよい。ここでの孔径は、フィルタメーカーの公称値を参照できる。市販のフィルタとしては、例えば、日本ポール株式会社、アドバンテック東洋株式会社、日本インテグリス株式会社(旧日本マイクロリス株式会社)、及び、株式会社キッツマイクロフィルタ等が提供する各種フィルタの中から選択できる。
第2のフィルタは、上述した第1のフィルタと同様の材料等で形成されたフィルタを使用できる。第2のフィルタの孔径は、0.2〜10.0μmが好ましく、0.2〜7.0μmがより好ましく、0.3〜6.0μmが更に好ましい。
組成物は、金属、ハロゲンを含有する金属塩、酸、アルカリ等の不純物を含まないのが好ましい。これら材料に含まれる不純物の含有量としては、1ppm以下が好ましく、1ppb以下がより好ましく、100ppt以下が更に好ましく、10ppt以下が特に好ましく、実質的に含まないこと(測定装置の検出限界以下であること)が最も好ましい。
なお、上記不純物は、誘導結合プラズマ質量分析装置(横河アナリティカルシステムズ製、Agilent 7500cs型)により測定できる。
<遮光膜の製造方法>
上記組成物を用いて形成された組成物層(組成物層)を硬化してパターン状の遮光膜が得られる。
遮光膜の製造方法としては特に制限されないが、以下の工程を含有するが好ましい。
・組成物層形成工程
・露光工程
・現像工程
以下、各工程について説明する。
(組成物層形成工程)
組成物層形成工程においては、露光に先立ち、支持体等の上に、組成物を付与して組成物の層(組成物層)を形成する。
支持体上への組成物の適用方法としては、スリット塗布法、インクジェット法、回転塗布法、流延塗布法、ロール塗布法、又は、スクリーン印刷法等の各種の塗布方法を適用できる。組成物層の膜厚としては、0.1〜10μmが好ましく、0.2〜5μmがより好ましく、1〜4μmが更に好ましい。
支持体上に塗布された組成物層の乾燥(プリベーク)は、ホットプレート、オーブン等で50〜140℃の温度で10〜300秒で行える。
(露光工程)
露光工程では、組成物層形成工程において形成された組成物層に活性光線又は放射線を照射して露光し、光照射された組成物層を硬化させる。
光照射の方法としては特に制限されないが、パターン状の開口部を有するフォトマスクを介して光照射するのが好ましい。
露光は放射線の照射により行うのが好ましく、露光に際して使用できる放射線としては、特に、g線、h線、及び、i線等の紫外線が好ましく、光源としては高圧水銀灯が好まれる。照射強度は5〜1500mJ/cm2が好ましく、10〜1000mJ/cm2がより好ましい。
なお、組成物が、熱重合開始剤を含有する場合、上記露光工程において、組成物層を加熱してもよい。加熱の温度として特に制限されないが、80〜250℃が好ましい。また、加熱の時間としては特に制限されないが、30〜300秒が好ましい。
なお、露光工程において、組成物層を加熱する場合、後述する後加熱工程を兼ねてもよい。言い換えれば、露光工程において、組成物層を加熱する場合、遮光膜の製造方法は後加熱工程を含有しなくてもよい。
(現像工程)
現像工程は、露光後の上記組成物層を現像して遮光膜を形成する工程である。本工程により、露光工程における光未照射部分の組成物層が溶出し、光硬化した部分だけが残り、パターン状の遮光膜が得られる。
現像工程で使用される現像液の種類は特に制限されないが、アルカリ現像液が望ましい。
現像温度としては、例えば、20〜30℃である。
現像時間は、例えば、20〜90秒である。より残渣を除去するため、近年では120〜180秒実施する場合もある。更には、より残渣除去性を向上するため、現像液を60秒ごとに振り切り、更に新たに現像液を供給する工程を数回繰り返す場合もある。
アルカリ現像液としては、アルカリ性化合物を濃度が0.001〜10質量%(好ましくは0.01〜5質量%)となるように水に溶解して調製されたアルカリ性水溶液が好ましい。
アルカリ性化合物は、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム,硅酸ナトリウム、メタ硅酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシ、ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、コリン、ピロール、ピペリジン、及び、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン等が挙げられる(このうち、有機アルカリが好ましい。)。
なお、アルカリ現像液として用いた場合は、一般に現像後に水で洗浄処理が施される。
(ポストベーク)
露光工程の後、加熱処理(ポストベーク)を行うのが好ましい。ポストベークは、硬化を完全にするための現像後の加熱処理である。その加熱温度は、240℃以下が好ましく、220℃以下がより好ましい。下限は特にないが、効率的かつ効果的な処理を考慮すると、50℃以上が好ましく、100℃以上がより好ましい。
ポストベークは、ホットプレート、コンベクションオーブン(熱風循環式乾燥機)、又は、高周波加熱機等の加熱手段を用いて、連続式又はバッチ式で行える。
上記のポストベークは、低酸素濃度の雰囲気下で行うのが好ましい。その酸素濃度は、19体積%以下であるのが好ましく、15体積%以下であるのがより好ましく、10体積%以下であるのが更に好ましく、7体積%以下であるのが特に好ましく、3体積%以下であるのが最も好ましい。下限は特にないが、10体積ppm以上が実際的である。
また、上記の加熱によるポストベークに変え、UV(紫外線)照射によって硬化を完全にしてもよい。
この場合、上述した組成物は、更にUV硬化剤を含有するのが好ましい。UV硬化剤は、通常のi線露光によるリソグラフィー工程のために添加する重合開始剤の露光波長である365nmより短波の波長で硬化できるUV硬化剤が好ましい。UV硬化剤としては、例えば、チバ イルガキュア 2959(商品名)が挙げられる。UV照射を行う場合においては、組成物層が波長340nm以下で硬化する材料であるのが好ましい。波長の下限値は特にないが、220nm以上であるのが一般的である。またUV照射の露光量は100〜5000mJが好ましく、300〜4000mJがより好ましく、800〜3500mJが更に好ましい。このUV硬化工程は、リソグラフィー工程の後に行うのが、低温硬化をより効果的に行うために、好ましい。露光光源はオゾンレス水銀ランプを使用するのが好ましい。
本発明は、基本的に以上のように構成されるものである。以上、本発明の車両用ヘッドライトユニットについて詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良又は変更をしてもよいのはもちろんである。
以下に実施例を挙げて本発明の特徴を更に具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、試薬、物質量とその割合、及び、操作等は本発明の趣旨から逸脱しない限り適宜変更することができる。従って、本発明の範囲は以下の実施例に限定されるものではない。
<分散液の調製>
以下の表1に示す原料を混合して、分散液を調製した。
具体的には、まず、黒色色材、分散剤及び溶剤を、攪拌機(IKA社製EUROSTAR)によって15分間混合し、上記成分の混合液を得た。次に、得られた混合液に対して、シンマルエンタープライゼス製のNPM−Pilotを使用して下記条件にて分散処理を行い、分散液(遮光顔料分散液)を得た。
<分散条件>
・ビーズ径:φ0.05mm、(ニッカトー製ジルコニアビーズ、YTZ)
・ビーズ充填率:65体積%
・ミル周速:10m/sec
・セパレータ周速:13m/s
・分散処理する混合液量:15kg
・循環流量(ポンプ供給量):90kg/hour
・処理液温度:19〜21℃
・冷却水:水
・処理時間:22時間程度
(黒色色材)
黒色色材として、以下のPig−1〜Pig−7を使用した。
(Pig−1):WO2016/129324号の段落0191の方法で調製したチタンブラック
(Pig−2):三菱マテリアル電子化成(株)製 チタンブラック13M
(Pig−3):日本新金属(株)製 窒化バナジウム VN−O
(Pig−4):日本新金属(株)製 窒化ニオブ NbN−O
(Pig−5):特開2017−222559号公報の(実施例1)の方法で調製した窒化ジルコニウム
(Pig−6):三菱化学製 カーボンブラック ♯2300
(Pig−7):BASF製 イルガフォアブラック
(分散剤)
分散剤として、以下の構造の分散剤H−1〜H−4を使用した。各構造単位に記載の数値は、全構造単位に対する、各構造単位のモル%を意図する。
なお、H−1〜H−4は、いずれもグラフト重合体である樹脂に該当する。
・H−1(酸価=100mgKOH/g、重量平均分子量=39,000)
・H−2(酸価=60mgKOH/g、重量平均分子量=33,000)
・H−3(酸価=100mgKOH/g、重量平均分子量=19,000)
・H−4(酸価=33mgKOH/g、重量平均分子量=23,000)
(溶剤)
・PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
・PGME:プロピレングリコールモノメチルエーテル
・酢酸ブチル
・シクロペンタノン
<遮光膜形成用組成物の調製>
次に、上記分散液に、下記表2に示す成分を、表2に示す割合で混合して実施例及び比較例の各組成物(遮光膜形成用組成物)を得た。
得られた組成物の組成を表2に示す。
(アルカリ可溶性樹脂)
アルカリ可溶性樹脂としては、以下の樹脂C−1〜C−3を用いた。以下に樹脂C−1〜C−3のそれぞれの構造を示す。各構造単位に記載の数値は、全構造単位に対する、各構造単位のモル%を意図する。
・C−1(酸価=110mgKOH/g 重量平均分子量=33,000)
・C−2(酸価=70mgKOH/g 重量平均分子量=11,000)
・C−3(酸価=210mgKOH/g 重量平均分子量=11,500)
(重合性化合物)
重合性化合物としては、以下のD−1〜D−2を用いた。
・D−1:KAYARAD DPHA (日本化薬製)
・D−2:NKエステル A−TMMT (新中村化学工業製)
D−1は1分子にエチレン性不飽和基を4個含有する化合物であり、D−2は1分子にエチレン性不飽和基を5個含有する化合物と6個含有する化合物との混合物である。
(重合開始剤(光重合開始剤))
重合開始剤(光重合開始剤)としては、以下のE−1〜E−4を用いた。
・E−1:IRGACURE OXE02 (オキシム化合物)(BASF製)
・E−2:IRGACURE OXE03 (上述の一般式(C−13)で表されるオキシム化合物)(BASF製)
・E−3:IRGACURE 369 (BASF製)
・E−4:IRGACURE 379 (BASF製)
(溶剤)
・PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
・シクロペンタノン
(その他の成分)
その他の成分として、以下のG−1〜G−4を用いた。
・G−1:EHPE 3150 (ダイセル製)(エポキシ基を含有する化合物)
・G−2:EPICLON N−695 (DIC製)(エポキシ基を含有する化合物)
・G−3:下記化合物(紫外線吸収剤(ジエチルアミノ−フェニルスルホニル系紫外線吸収剤))
・G−4:下記化合物(密着剤)
(界面活性剤)
・W−1:以下の化合物(重量平均分子量=15000)。
ただし、下記式において、左側の構造単位と右側の構造単位との含有量は、それぞれ62質量%、38質量%である。
得られた組成物を用いて、以下の試験及び評価に供した。
<UW/FT評価、表面粗さ>
表3及び表4に記載の厚さのガラス基材上に、上記で得られた実施例及び比較例の組成物を用いて、得られる遮光膜の膜厚が表3及び表4となるように回転数を調整して、スピンコート法により塗布して、その後ホットプレート上で、110℃で2分間加熱して組成物層を得た。
得られた組成物層に対し、i線ステッパー露光装置FPA−3000i5+(Canon(株)製)を用い、300μm/300μmのラインアンドスペースが得られるように、マスクを介して露光(露光量400mJ/cm2)した。
次いで、現像装置(東京エレクトロン製Act−8)を使用し現像処理を行った。現像液には水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)0.3%水溶液を用い、23℃で表3及び表4に示す時間に渡ってパドル現像を行った。その後、純水を用いたスピンシャワーにてリンスを行い、300μm/300μmのラインアンドスペースを得た。
得られたパターン断面を走査型電子顕微鏡(SEM)(S−4800、(株)日立ハイテクノロジーズ社製)観察により、アンダーカット幅(UW)を測定し、これらの結果に基づきUW/FTを計算で算出した。
また、得られた遮光膜の表面粗さ(Ra)を、原子間力顕微鏡(DimensionFastScan AFM(Bruker製))を用いて測定し、表3及び表4に示した。
<配光特性>
表3及び表4に記載の厚さのガラス基材上に、上記で得られた実施例及び比較例の組成物を用いて、得られる遮光膜の膜厚が表3及び表4となるように回転数を調整して、スピンコート法により塗布して、その後ホットプレート上で、110℃で2分間加熱して組成物層を得た。
得られた組成物層に対し、i線ステッパー露光装置FPA−3000i5+(Canon(株)製)を用い、図2に示すパターンの遮光膜が得られるように、マスクを介して露光(露光量1000mJ/cm2)した。
次いで、現像装置(東京エレクトロン製Act−8)を使用し現像処理を行った。現像液には水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)0.3%水溶液を用い、23℃で表3及び表4に示す時間に渡ってパドル現像を行った。その後、純水を用いたスピンシャワーにてリンスを行い、所定のパターンの遮光膜を得た。
配光特性は、20人のテスターに同じ位置に立ってもらい、上記で製造した光が照射されないパターンの遮光膜を用いてヘッドライトを作製し、光を20人のテスターに目視してもらい光の強弱を、1.「光を強く感じる」、2.「光をやや強く感じる」、3.「光を弱く感じる」の三段階の評価を行った。テスターが光が強いと感じる程、眩しいことを意味する。
評価基準は以下の通りとした。
A:テスター20人中、「光を強く感じる」と判定したものがおらず、「光を弱く感じる」と判定したものが18人以上である。
B:テスター20人中、「光を強く感じる」と判定したものがおらず、「光を弱く感じる」と判定したものが16〜17人である。
C:テスター20人中、「光を強く感じる」と判定したものがおらず、「光を弱く感じる」と判定したものが15人以下である。
D:テスター20人中、「光を強く感じる」と判定したものが1〜2人、「光を弱く感じる」と判定したものが15人以下である。
E:テスター20人中、「光を強く感じる」と判定したものが3人以上、「光を弱く感じる」と判定したものが15人以下である。
<最低OD値>
10cm角の表3及び表4に記載の厚さのガラス板(EagleXG、Corning社製)上に、上記で得られた実施例及び比較例の組成物を用いて、得られる遮光膜の膜厚が表3及び表4となるように回転数を調整して、スピンコート法により塗布して、その後ホットプレート上で、110℃で2分間加熱して組成物層を得た。
得られた組成物層に対し、i線ステッパー露光装置FPA−3000i5+(Canon(株)製)を用い、組成物層の全面を露光(露光量1000mJ/cm2)した。
得られた遮光膜を含有する基板について、分光光度計U−4100(日立ハイテクノロージーズ製)により、波長400〜700nmの光に対するOD値を測定し、最も値が低いOD値を表3及び表4に示す。OD値が大きいほど、遮光膜は優れた遮光性を有する。
<耐光性評価>
得られた組成物を、ガラス基材上に得られる遮光膜の膜厚が表3及び表4となるようにスピンコーターを用いて塗布し、110℃のホットプレートを用いて2分間加熱処理(プリベーク)を行い、組成物層を得た。
次いで、i線ステッパー露光装置FPA−3000i5+(Canon(株)製)を使用して、365nmの波長光を400mJ/cm2にて、2cm×2cmのパターンを有するマスクを介して組成物層を露光した。
次いで、現像装置(東京エレクトロン製Act−8)を使用して現像処理を行った。現像液には水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)0.3%水溶液を用い、23℃で表3及び表4に記載の時間でパドル現像を行った。その後、純水を用いたスピンシャワーにてリンスを行い、ガラス基材上に2cm×2cmパターンを形成した。
その後、ホットプレートを用いた加熱処理(ポストベーク:220℃/5分)を行い、2cm×2cmのパターン状遮光膜を得た。
形成された2cm×2cmのパターン状遮光膜付きのガラス基材を、スガ試験機(株)
製スーパーキセノンウェザーメーターSX75を用い、照度10万ルクス、500時間照射した。処理前後の波長400〜700nmにおけるOD値を、それぞれU−4100(日立ハイテクノロージーズ製)を使用して測定した。処理前後でのOD値の変化を調べ、最大の変動率を示した波長での変動率をもとに、耐光性を評価した。
各波長の光に対する変動率は以下の式に基づいて求める。
変動率(%)=(|処理前のOD値−処理後OD値|)/処理前のOD値×100
下記判定基準において、A〜Cであれば、実用上問題のないレベルである。
A:変動率が0%以上3%未満
B:変動率が3%以上5%未満
C:変動率が5%以上10%未満
D:変動率が10%以上20%未満
E:変動率が20%以上
<耐湿分光安定性>
上記<耐光性評価>と同様の手順で形成された2cm×2cmのパターン状遮光膜付きのガラス基材に対して、ヤマト科学社製恒温恒湿機(EHS−221M)を用いて、温度85℃、相対湿度85%の雰囲気中に1000時間静置する処理を施した。処理前後の波長400〜700nmにおけるOD値を、それぞれU−4100(日立ハイテクノロージーズ製)を使用して測定した。
処理前後でのOD値の変化を調べ、最大の変動率を示した波長での変動率をもとに、耐湿性(耐湿分光安定性)を評価した。
各波長の光に対する変動率は以下の式に基づいて求める。
変動率(%)=(|処理前のOD値−処理後OD値|)/処理前のOD値×100
下記判定基準において、A〜Cであれば、実用上問題のないレベルである。
A:変動率が0%以上3%未満
B:変動率が3%以上5%未満
C:変動率が5%以上10%未満
D:変動率が10%以上
<耐湿剥がれ抑制性>
ヤマト科学社製恒温恒湿機(EHS−221M)を用いて、温度85℃、相対湿度85%の雰囲気中に、上記<UW/FT評価、表面粗さ>と同様の手順で形成されたライン状遮光膜付きガラス基材を、それぞれ、750時間、1000時間、1500時間静置した。
それぞれ耐湿試験後の遮光膜の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)(S−4800、(株)日立ハイテクノロジーズ社製)観察し、下記判定基準で剥がれの有無を観察した。
A:1500時間静置時点で剥がれなし
B:1000時間静置時点で剥がれがなく、1500時間静置時点で剥がれがあった
C:750時間静置時点で剥がれがなく、1000時間静置時点で剥がれがあった
D:750時間静置時点で剥がれがあった
表3及び表4に示すように、本発明の車両用ヘッドライトユニット及び遮光膜であれば、所望の効果が得られた。
なかでも、実施例1と2との比較より、樹脂がエチレン性不飽和基を有する場合、より効果が優れていた。
また、実施例3〜6の比較より、重合開始剤としてオキシム化合物を用いる場合、より効果が優れていた。
また、実施例3と7および8との比較より、エポキシ基を含有する化合物を用いる場合、より効果が優れていた。
また、実施例3と10との比較より、密着剤を用いる場合、より効果が優れていた。 また、実施例15〜20の比較より、OD値が2.5以上(好ましくは、3.0以上)の場合、より効果が優れていた。
また、実施例21〜31の比較より、UW/FTが−2.0〜2.0(好ましくは、−1.5〜1.5)の場合、より効果が優れていた。
また、実施例32〜37の比較より、黒色色材として窒化チタン、酸窒化チタン、窒化ジルコニウム、酸窒化ジルコニウム、窒化バナジウム、酸窒化バナジウム、窒化ニオブ、又は、酸窒化ニオブを用いた場合、より効果が優れていた。
実施例4において、実施組成物−4の界面活性剤W−1を添加せずに同様に評価したところ、実施例4と同等の結果であった。
実施例41は、実施例3において、実施組成物−3のアルカリ可溶性樹脂C−2(質量部2.5)を、C−2(質量部1.2)/C−3(質量部1.3)に変更して同様に評価した。結果、表面粗さ(Ra)は78nmであり、配光特性および耐光性がAであった以外は実施例3と同等の結果であった。
実施例42は実施例3において、実施組成物−3のアルカリ可溶性樹脂C−2を、アルカリ可溶性樹脂C−3に変更して同様に評価した。結果、表面粗さ(Ra)は229nmであり、配光特性および耐光性がAであった以外は実施例3と同等の結果であった。
10 車両用ヘッドライトユニット
12 光源
14 遮光部
16 レンズ
20 基体
22 遮光膜
22b 周縁部
23 開口部
30、32 配光パターン
30a エッジ
31 領域
33 切欠部
FT 膜厚
UW 長さ
Claims (23)
-
光源と、
前記光源から出射された光の少なくとも一部を遮光する遮光部とを有し、
前記遮光部は、前記光源から出射された光の少なくとも一部を遮光するパターン状に形成された遮光膜を有し、
前記遮光膜は、黒色色材と、樹脂とを含有し、
前記遮光膜は、波長400〜700nmの範囲における最低光学濃度が2.0以上であり、
前記遮光膜の膜厚をFTとし、前記遮光膜の周縁部の膜厚が変化する領域の長さをUWとするとき、−2.5≦(UW/FT)≦2.5を満たす、車両用ヘッドライトユニット。
-
−2.0≦(UW/FT)≦2.0を満たす、請求項1に記載の車両用ヘッドライトユニット。
-
−1.5≦(UW/FT)≦1.5を満たす、請求項1又は2に記載の車両用ヘッドライトユニット。
-
前記最低光学濃度が、3.0〜6.0である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用ヘッドライトユニット。
-
前記黒色色材が、カーボンブラック、ビスベンゾフラノン系顔料、金属酸窒化物、及び、金属窒化物からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両用ヘッドライトユニット。
-
前記黒色色材が、カーボンブラック、ビスベンゾフラノン系顔料、窒化チタン、酸窒化チタン、窒化ジルコニウム、酸窒化ジルコニウム、窒化バナジウム、酸窒化バナジウム、窒化ニオブ、及び、酸窒化ニオブからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両用ヘッドライトユニット。
-
前記遮光膜が、遮光膜形成用組成物を用いて形成され、
前記遮光膜形成用組成物が、前記黒色色材、重合性化合物、及び、重合開始剤を含有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の車両用ヘッドライトユニット。
-
前記遮光膜形成用組成物が、更に、樹脂を含有する、請求項7に記載の車両用ヘッドライトユニット。
-
前記樹脂が、エチレン性不飽和基を含有する、請求項8に記載の車両用ヘッドライトユニット。
-
前記重合開始剤がオキシム化合物である、請求項7〜9のいずれか1項に記載の車両用ヘッドライトユニット。
-
前記遮光膜の表面粗さが10〜250nmである、請求項1〜10のいずれか1項に記載の車両用ヘッドライトユニット。
-
黒色色材と、樹脂とを含有し、
波長400〜700nmの範囲における最低光学濃度が2.0以上であり、
前記遮光膜の膜厚をFTとし、前記遮光膜の周縁部の膜厚が変化する領域の長さをUWとするとき、−2.5≦(UW/FT)≦2.5を満たす、ヘッドライト用の遮光膜。
-
−2.0≦(UW/FT)≦2.0を満たす、請求項12に記載のヘッドライト用の遮光膜。
-
−1.5≦(UW/FT)≦1.5を満たす、請求項12又は13に記載のヘッドライト用の遮光膜。
-
前記最低光学濃度が、3.0〜6.0である、請求項12〜14のいずれか1項に記載のヘッドライト用の遮光膜。
-
前記黒色色材が、カーボンブラック、ビスベンゾフラノン系顔料、金属酸窒化物、及び、金属窒化物からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項12〜15のいずれか1項に記載のヘッドライト用の遮光膜。
-
前記黒色色材が、カーボンブラック、ビスベンゾフラノン系顔料、窒化チタン、酸窒化チタン、窒化ジルコニウム、酸窒化ジルコニウム、窒化バナジウム、酸窒化バナジウム、窒化ニオブ、及び、酸窒化ニオブからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項12〜16のいずれか1項に記載のヘッドライト用の遮光膜。
-
遮光膜形成用組成物を用いて形成され、
前記遮光膜形成用組成物が、前記黒色色材、エチレン性不飽和基を含有する化合物、及び、重合開始剤を含有する、請求項12〜17のいずれか1項に記載のヘッドライト用の遮光膜。
-
前記遮光膜形成用組成物が、更に、樹脂を含有する、請求項18に記載のヘッドライト用の遮光膜。
-
前記樹脂が、エチレン性不飽和基を含有する、請求項19に記載のヘッドライト用の遮光膜。
-
前記重合開始剤がオキシム化合物である、請求項13〜20のいずれか1項に記載のヘッドライト用の遮光膜。
-
表面粗さが10〜250nmである、請求項12〜21のいずれか1項に記載のヘッドライト用の遮光膜。
-
請求項12〜22のいずれか1項に記載のヘッドライト用の遮光膜の製造方法であって、
黒色色材、エチレン性不飽和基を含有する化合物、及び、重合開始剤を含有する遮光膜形成用組成物を用いて組成物層を形成する組成物層形成工程と、
前記組成物層の一部に活性光線又は放射線を照射して露光する露光工程と、
現像処理を施して遮光膜を形成する現像工程とをこの順で含む、ヘッドライト用の遮光膜の製造方法。
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