JP5186857B2 - 黒色樹脂組成物、樹脂ブラックマトリクス、およびカラーフィルター - Google Patents
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Description
このような液晶表示装置は、通常、2枚の基板間に液晶層が挟み込まれた構造をとっており、液晶層が外部印加に伴って示す電気光学応答を利用することにより明暗を表現できる。色選択性を有する画素からなるカラーフィルターなどを用いることによりカラー表示も可能である。
(1) 少なくとも1種類のポリイミド前駆体、溶媒および遮光剤を含有する黒色樹脂組成物において、該ポリイミド前駆体のうちの少なくとも1種がイミノ基および/またはイミノカルボニル基を有するポリイミド前駆体であって、かつ該少なくとも1種類のポリイミド前駆体の全てをイミド化してポリイミド樹脂としたときの該ポリイミド樹脂全体に対するイミノ基および/またはイミノカルボニル基の濃度C(mol/g)が1.5×10−4mol/g以上5.0×10−4mol/g以下であることを特徴とする黒色樹脂組成物。
(2) 前記のポリイミド前駆体のうち、イミノ基および/またはイミノカルボニル基を有するポリイミド前駆体のイミド閉環率が10%以下であることを特徴とする(1)に記載の黒色樹脂組成物。
(3) 前記のポリイミド前駆体をイミド化して得られるポリイミド樹脂のガラス転移温度(Tg)が200℃以上300℃以下であることを特徴とする(1)または2に記載の黒色樹脂組成物。
(4) 前記遮光剤として黒色顔料、青色顔料、紫色顔料から選ばれる1種以上の顔料を含有することを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の黒色樹脂組成物。
(5) 前記黒色顔料がチタン化合物粒子および/またはカーボンブラックであることを特徴とする(4)に記載の黒色樹脂組成物。
(6) (1)〜(5)のいずれかに記載の黒色樹脂組成物を用いて塗膜を形成した場合の光学濃度(OD値)が、膜厚1μmあたり3.0以上であることを特徴とする樹脂ブラックマトリクス。
(7) (6)に記載の樹脂ブラックマトリクスを具備することを特徴とするカラーフィルター。
本発明の黒色樹脂組成物は、少なくとも1種類のポリイミド前駆体、溶媒、遮光剤を含有する。
本発明におけるポリイミド前駆体は、一般に酸無水酸物基を有する化合物とジアミン化合物を40〜100℃下において付加重合反応せしめて得られ、通常下記一般式(1)で表される構造単位の繰り返し単位であらわされる。該ポリイミド前駆体の構造は、下記一般式(2)で示されるアミック酸構造と、該アミック酸構造が一部イミド閉環してなる下記一般式(3)および全てイミド閉環してなる下記一般式(4)で示されるイミド構造の両構造を有するポリイミド前駆体である。
濃度C(mol/g)は、下記式(5)によって算出され、その範囲としては1.5×10−4mol/g以上5.0×10−4mol/g以下が好ましい。濃度が低すぎると、乾燥塗膜と基板との密着性を向上させる効果が得られず、一方、濃度が高すぎると、アルカリ現像後にガラス基板上に残膜するといった問題が生じる。
本発明での、各ポリイミド樹脂の繰り返し単位に含まれるイミノ基および/またはイミノカルボニル基の個数niとは、各ポリイミド前駆体をイミド化して得られる上記一般式(4)の括弧内の構造式R2に含まれるイミノ基および/またはイミノカルボニル基のポリイミド樹脂全体におけるモル数である。本発明のポリイミド前駆体において、複数の異なったジアミンから構成されたポリイミド前駆体が使用されるが、その場合の各ポリイミド樹脂の繰り返し単位に含まれるイミノ基および/またはイミノカルボニル基のモル数niは、全ジアミンに占めるイミノ基および/またはイミノカルボニル基を有するジアミンのモル比率より求められる。
なお、上記一般式(4)の構造は、アミドプロトンが存在しないため1H−NMR法においては、含有率は測定できないが、上記一般式(2)および一般式(3)の比率によって確率的に上記一般式(4)の構造が存在すると考えて良く、本発明でのイミド閉環率として式(6)によって定義されたイミド閉環率X(%)を使用する。
本発明においてはイミノ基および/またはイミノカルボニル基を有するジアミンから誘導されたポリイミド前駆体を使用するが、そのイミド閉環率としては10%以下が好ましく、5%以上10%以下で有ることが更に好ましい。イミド閉環率が高いと、ポリアミック酸主鎖が剛直となりイミノ基および/またはイミノカルボニル基の基板への相互作用が抑制され、乾燥塗膜とした際の基板との密着性が低下する。また、更には、アルカリ現像液への溶解性が悪くなるため、ブラックマトリクスの直線性及び形状が不良となる問題が生じる。
(1)二酸化チタンまたは水酸化チタンをアンモニア存在下で高温還元する方法(特開昭60−65069号公報、特開昭61−201610号公報)。
(2)二酸化チタンまたは水酸化チタンにバナジウム化合物を付着させ、アンモニア存在下で高温還元する方法(特開昭61−201610号公報)。
また、本発明の黒色樹脂組成物においてポリイミド前駆体と遮光剤をあわせた固形分濃度としては、塗工性・乾燥性の観点から2%以上30%以下が好ましく、更には5%以上20%以下であることが好ましい。
黒色樹脂組成物を基板上に塗布する方法としては、ディップ法、ロールコータ法、スピナー法、ダイコーティング法、ワイヤーバーによる方法で基板に塗布する方法、基板を溶液中に浸漬する方法、溶液を基板に噴霧するなど種々の方法を用いることができる。基板としては特に限定されるものでなく、石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、アルミノケイ酸塩ガラス、表面をシリカコートしたソーダライムガラスなどの無機ガラス類、有機プラスチックのフィルムまたはシートなどが好ましく用いられる。なお、基板上に塗布する場合、シランカップリング剤、アルミニウムキレート剤、チタニウムキレート剤などの接着助剤で基板表面を処理しておくと、ブラックマトリクス被膜と基板との接着力を向上させることができる。
樹脂ブラックマトリクスの膜厚としては、ブラックマトリクスとして使用可能な範囲であれば特に限定されない。
赤色顔料の例としては、ピグメントレッド(以下PRと略す)9、PR48、PR97、PR122、PR123、PR144、PR149、PR166、PR168、PR177、PR179、PR180、PR190、PR192、PR209、PR215、PR216、PR217、PR220、PR223、PR224、PR226、PR227、PR228、PR240、PR254などが使用される。
オレンジ色顔料の例としては、ピグメントオレンジ(以下POと略す)13、PO31、PO36、PO38、PO40、PO42、PO43、PO51、PO55、PO59、PO61、PO64、PO65、PO71などが使用される。
黄色顔料の例としては、ピグメントイエロー(以下PYと略す)PY12、PY13、PY14、PY17、PY20、PY24、PY83、PY86、PY93、PY94、PY95、PY109、PY110、PY117、PY125、PY129、PY137、PY138、PY139、PY147、PY148、PY150、PY153、PY154、PY166、PY168、PY173、PY180、PY185などが使用される。
また、紫色顔料の例としては、ピグメントバイオレット(以下PVと略す)19、PV23、PV29、PV30、PV32、PV36、PV37、PV38、PV40、PV50などが使用される。
また、青色顔料の例としては、ピグメントブルー(以下PBと略す)15、PB15:3、PB15:4、PB15:6、PB22、PB60、PB64などが使用される。
また、緑色顔料の例としては、ピグメントグリーン(以下PGと略す)7、PG10、PG36、などが使用される。
これらの顔料は、必要に応じて、ロジン処理、酸性基処理、塩基性処理などの表面処理がされていてもかまわず、分散剤として顔料誘導体を添加することもできる。
固定されたスペーサーの形成は、フォトリソグラフィーや印刷、電着などの方法でよって行われる。スペーサーを容易に設計通りの位置に形成できるので、フォトリソグラフィーによって形成することが好ましい。また、該スペーサーはR、G、B画素の作製と同時に積層構造で形成してもR、G、B画素作製後に形成しても良い。
また、実施例中で使用されるポリアミック酸、および顔料分散液は次の方法で製造されたものとする。
4,4′−ジアミノベンズアニリド(0.475モル当量)、3,3′−ジアミノジフェニルスルフォン(0.475モル当量)、およびビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン(0.05モル当量)をN−メチル−2−ピロリドン1700gと共に仕込み、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(0.98モル当量)を添加し、70℃で3時間反応させた。無水フタル酸(0.04モル当量)を添加し、更に70℃で1時間反応させ、ポリアミック酸A−1(ポリマー濃度17重量%、イミド閉環率13%、繰り返し単位の分子量532)溶液を得た。ここで、ポリアミック酸A−1の繰り返し単位の分子量は下記要領にて計算されたものである。
また、ポリアミック酸A−1をイミド化して得られるポリイミド樹脂の繰り返し単位の分子量M1は496となり、該ポリイミド樹脂の繰り返し単位に含まれるイミノ基および/またはイミノカルボニル基のモル数n1は0.475モルである。
作製したポリアミック酸についてイミド化率を下記の方法で測定し、結果を表1に示す。
(1)1H−NMR測定溶液作成:N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトンを溶媒とする重量濃度約20%のポリイミド前駆体溶液1重量部を、モレキュラーシーブスを用いて十分に脱水したジメチルホルムアミド重水素化物(d7体)またはジメチルスルホキシド重水素化物(d6体)4重量部で希釈した。得られた希釈液を、直径約5mmのNMR用ガラス製サンプル管に適量充填した。
(2)1H−NMR測定:日本電子(株)製JNM−GX−270(観測周波数270MHz)を用いて以下の条件で測定した。観測核:1H、観測範囲:6000Hz、測定法:1Hシングルパルス、パルス幅:4.7μsec、観測繰り返し時間:PD=12sec,ACQTM=2.730sec、温度:室温、内部標準:テトラメチルシラン、試料回転速度:15Hz。
B―1.チタン酸窒化物の作製
平均一次粒径が40nmの二酸化チタン粉末(4.0kg)を反応炉に投入した後、アンモニアガスを炉内線速度3cm/secで流し、炉内温度750℃で6時間の反応を行い、チタン酸窒化物B(3.2kg)を得た。
チタン酸窒化物B(225g)に、ポリアミック酸溶液A−3(125g)、γ−ブチロラクトン(88g)、N−メチル−2ピロリドン(449g)、3メチル−3メトキシブチルアセテート(113g)をタンクに仕込み、ホモミキサー(特殊機化製)で1時間撹拌し、予備分散液Bを得た。その後、0.40mmφジルコニアビーズ(東レ(株)製、トレセラムビーズ)を85%充填したダイノーミルKDL(シンマルエンタープライゼス製)に予備分散液Bを供給し、回転速度11m/sで2時間分散を行い、固形分濃度25重量%、チタン酸窒化物/ポリマー(重量比)=90/10のチタン酸窒化物分散液Bを得た。
カーボンブラック(“MA100” 三菱化成製、73g)に、ポリアミック酸溶液A−3(336g)、γ−ブチロラクトン(246g)、N−メチル−2ピロリドン(216g)、3メチル−3メトキシブチルアセテート(129g)をタンクに仕込み、ホモミキサー(特殊機化製)で1時間撹拌し、予備分散液Cを得た。その後、0.40mmφジルコニアビーズ(東レ(株)製、トレセラムビーズ)を85%充填したダイノーミルKDL(シンマルエンタープライゼス製)に予備分散液Cを供給し、回転速度11m/sで2時間分散を行い、固形分濃度14重量%、チタン酸窒化物/ポリマー(重量比)=52/48のカーボンブラック分散液Cを得た。
チタン酸窒化物Bの代わりに窒化チタン(和光純薬工業(株)製、窒化チタン50nm)を用いた以外は作製例B−2と同様にして、窒化チタン分散液Dを得た。
緑顔料(Pigment Green 36);44g、黄顔料(Pigment Yellow 138);19g、ポリアミック酸A−5;47g、γ−ブチロラクトン;890gをタンクに仕込み、ホモミキサー(特殊機化製)で1時間撹拌し、G顔料分散液E−1を得た。その後、0.40mmφジルコニアビーズ(東レ(株)製、トレセラムビーズ)を85%充填したダイノーミルKDL(シンマルエンタープライゼス製)に予備分散液E−1を供給し、回転速度11m/sで3時間分散を行い、固形分濃度7重量%、顔料/ポリマー(重量比)=90/10のG分散液E−1を得た。G分散液E−1をポリアミック酸A−5及び溶媒で希釈し、緑ペーストを作成した。
同様に緑顔料および黄顔料の代わりに赤顔料(Pigment Red 254);63gを仕込み、固形分濃度7重量%、顔料/ポリマー(重量比)=90/10のR顔料分散液E−2を得た。更に、ポリアミック酸A−5及び溶媒で希釈し、赤ペーストを作成した。
同様に緑顔料および黄顔料の変わりに青顔料(Pigment Red 15:6);63gを仕込み、固形分濃度7重量%、顔料/ポリマー(重量比)=90/10のB顔料分散液E−3を得た。更に、ポリアミック酸A−5及び溶媒で希釈し、青ペーストを作成した。
チタン酸窒化物分散液B(311g)に、ポリアミック酸A−1(88g)、ポリアミック酸A−3(36g)、γ−ブチロラクトン(174g)、N−メチル−2−ピロリドン(288g)、3メチル−3メトキシブチルアセテート(100g)を添加し、全固形分濃度10重量%、顔料/ポリマー(重量比)=70/30の黒色樹脂組成物F−1を得た。ここで、ポリイミド樹脂1gあたりのイミノ基および/またはイミノカルボニル基の濃度C1は下記の通りに計算される。
この黒色樹脂組成物F−1を無アルカリガラス(コーニング製“1737材”)基板上にカーテンフローコーターで塗布し、80℃、10−1Torrで2分真空乾燥した。この際、30秒で溶剤平衡蒸気圧近傍である約1Torrに到達し、その90秒後に平衡状態を脱した直後に基板を取り出した。この後、140℃で20分間セミキュアし、ポジ型フォトレジスト(シプレー社製“SRC−100”)をリバースロールコーターで塗布、ホットプレートで120℃、5分間プリベークし、大日本スクリーン(株)製露光機“XG−5000”を用い、フォトマスクを介して露光し、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いてポジ型レジストの現像およびポリイミド前駆体のエッチングを同時に行なった後、ポジ型レジストをメチルセルソルブアセテートで剥離した。さらに、300℃で30分間キュアした。このようにして、厚み1.00μmでのブラックマトリクスF−1を作成した。
窒化チタン分散液Dを用いた以外は実施例1と同様に、全固形分濃度10重量%、顔料/ポリマー(重量比)=70/30の黒色樹脂組成物F−2を得た。ここで、ポリイミド樹脂1gあたりのイミノ基および/またはイミノカルボニル基の濃度C2は4.8×10―4(mol/g)である。
ブラックマトリクスの厚みを0.80μmとした以外は実施例1と同様に、黒色樹脂組成物F−2を用いてブラックマトリクスF−2を作成した。
チタン酸窒化物分散液B(311g)に、ポリアミック酸A−2(71g)、ポリアミック酸A−3(51g)、γ−ブチロラクトン(162g)、N−メチル−2−ピロリドン(306g)、3メチル−3メトキシブチルアセテート(100g)を添加し、全固形分濃度10重量%、顔料/ポリマー(重量比)=70/30の黒色樹脂組成物F−3を得た。ここで、ポリイミド樹脂1gあたりのイミノ基および/またはイミノカルボニル基の濃度C2は3.8×10―4(mol/g)である。
実施例1と同様に、黒色樹脂組成物F−3を用いてブラックマトリクスF−3を作成した。
チタン酸窒化物分散液B(311g)に、ポリアミック酸A−2(36g)、ポリアミック酸A−3(81g)、γ−ブチロラクトン(150g)、N−メチル−2−ピロリドン(323g)、3メチル−3メトキシブチルアセテート(100g)を添加し、全固形分濃度10重量%、顔料/ポリマー(重量比)=70/30の黒色樹脂組成物F−4を得た。ここで、ポリイミド樹脂1gあたりのイミノ基および/またはイミノカルボニル基の濃度C3は1.9×10―4(mol/g)である。
実施例1と同様に、黒色樹脂組成物F−4を用いてブラックマトリクスF−4を作成した。
実施例4と同様に、黒色樹脂組成物F−4を用いて、真空乾燥条件のみを変更してブラックマトリクスF−5を作成した。真空乾燥条件としては、80℃、10−1Torrで4分真空乾燥を行った。この際、30秒で溶剤平衡蒸気圧近傍である約1Torrに到達し、90秒間平衡状態を保った後、10−1Torrに到達した。
カーボンブラック分散液C(440g)に、ポリアミック酸A−2(85g)、ポリアミック酸A−3(20g)、γ−ブチロラクトン(54g)、N−メチル−2−ピロリドン(320g)、3メチル−3メトキシブチルアセテート(100g)を添加し、全固形分濃度8重量%、顔料/ポリマー(重量比)=40/60の黒色樹脂組成物F−6を得た。ここで、ポリイミド樹脂1gあたりのイミノ基および/またはイミノカルボニル基の濃度C5は2.9×10―4(mol/g)である。
実施例1と同様に、黒色樹脂組成物F−6を用いてブラックマトリクスを作成F−6を作成した。
チタン酸窒化物分散液B(311g)に、ポリアミック酸A−2(60g)、ポリアミック酸A−4(80g)、γ−ブチロラクトン(114g)、N−メチル−2−ピロリドン(335g)、3メチル−3メトキシブチルアセテート(100g)を添加し、全固形分濃度10重量%、顔料/ポリマー(重量比)=70/30の黒色樹脂組成物F−7を得た。ここで、ポリイミド樹脂1gあたりのイミノ基および/またはイミノカルボニル基の濃度C6は3.3×10―4(mol/g)である。
実施例1と同様に、黒色樹脂組成物F−7を用いてブラックマトリクスF−7を作成した。
チタン酸窒化物分散液B(311g)に、ポリアミック酸A−3(111g)、γ−ブチロラクトン(138g)、N−メチル−2−ピロリドン(340g)、3メチル−3メトキシブチルアセテート(100g)を添加し、全固形分濃度10重量%、顔料/ポリマー(重量比)=70/30の黒色樹脂組成物F−8を得た。ここで、ポリイミド樹脂1gあたりのイミノ基および/またはイミノカルボニル基の濃度C7は0.0(mol/g)である。
実施例1と同様に、黒色樹脂組成物F−8を用いてブラックマトリクスF−8を作成した。
チタン酸窒化物分散液B(311g)に、ポリアミック酸A−2(18g)、ポリアミック酸A−3(96g)、γ−ブチロラクトン(144g)、N−メチル−2−ピロリドン(332g)、3メチル−3メトキシブチルアセテート(100g)を添加し、全固形分濃度10重量%、顔料/ポリマー(重量比)=70/30の黒色樹脂組成物F−9を得た。ここで、ポリイミド樹脂1gあたりのイミノ基および/またはイミノカルボニル基の濃度C8は1.0×10―4(mol/g)である。
実施例1と同様に、黒色樹脂組成物F−9を用いてブラックマトリクスF−9を作成した。
チタン酸窒化物分散液B(311g)に、ポリアミック酸A−2(131g)、γ−ブチロラクトン(182g)、N−メチル−2−ピロリドン(276g)、3メチル−3メトキシブチルアセテート(100g)を添加し、全固形分濃度10重量%、顔料/ポリマー(重量比)=70/30の黒色樹脂組成物F−10を得た。ここで、ポリイミド樹脂1gあたりのイミノ基および/またはイミノカルボニル基の濃度C2は7.1×10―4(mol/g)である。
実施例1と同様に、黒色樹脂組成物F−10を用いてブラックマトリクスF−10を作成した。
実施例1に記載の方法において、線状遮光部分の線幅が異なる(10μm、5μm、4μm)フォトマスクを用いて各マスク設計線幅と同一線幅となるような加工条件にてブラックマトリクスを形成し、各線幅における、テーパー形状及び直線性について目視にて評価を行った。また、判定は、○:直線性良好、×:直線性不良 とした。
上記方法と同様に、線幅の異なるブラックマトリクスを形成し、各線幅に於いてパターンの剥がれや欠けが発生していないか目視で判定を行った。また、判定は、○:欠け・剥がれ無し、×:欠け剥がれ有り とした。
上記方法と同様に、線幅の異なるブラックマトリクスを形成し、各線幅に於いて残さはガラス上に顔料の残さが残っているかどうかを目視で判定した。また、判定は、○:ガラス上に残さ無し、×:ガラス上に残さ有り とした。
顕微分光器(大塚電子製MCPD2000)を用いて下記の関係式より求めたものである。
OD値 = log10 (I0 /I)
ここで、I0 は入射光強度、Iは透過光強度である。なお、OD値は膜厚に比例するので 、遮光性の大きさを本発明では1.0μmあたりのOD値として示している。
密着強度は以下のように求めたものである。無アルカリガラス上に膜厚1.0 μmの樹脂ブラックマトリクスを形成させ、さらにブラックマトリクス上に膜厚7μmのシール剤を形成させ、カバーガラスを上から被せ、樹脂ブラックマトリクスとシール剤、シール剤とカバーガラスを十分に密着させた後、作製したサンプルをテンシロン(ORIENTEC製、RTM−100)を用いて、10mm/minの速さで引っ張り試験を行い、樹脂ブラックマトリクスとガラスが破断したときの破断強度と破断面積から以下の式により求めたものである。
密着強度(MPa)=破断強度(kgf)*9.8/破断面積(m2 )
なお、密着強度は破断面積が大きくなるほど小さくなる傾向があるため、本発明の密着強度は、破断面積5mm2 のときの値とした。
塗膜のガラス転移温度は以下のように求めたものである。ガラス板からブラックマトリクスを5mg削り取り、開放系にて温度変調DSC曲線を測定(TA Instruments社製 DSC2920、平均昇温速度2℃/min)し、可逆成分の曲線からガラス転移温度を読みとった。
ビニルトリメトキシシラン:562.3g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート:700g、水:204.98gおよびシュウ酸:0.05gを混合した溶液を加熱することで加水分解反応を進行させた後、セロキサイド2021P:90g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート:210g、およびアルミニウムトリス:0.6gを加えて、熱硬化性樹脂溶液を得た。この熱硬化性樹脂溶液を前記カラーフィルターにスピンコートし、100℃で5分、260℃で30分加熱することにより、厚さ1.0μmのオーバーコートとした。
このようにして、得られたカラーフィルターについてオーバーコート層を含む額縁の樹脂ブラックマトリクスの厚み1.0μmのときのOD値は3.6と高く、密着強度は9.6MPaと高かった。また、顕微鏡で観察したところ得られたカラーフィルターはブラックマトリクスの欠落もなく、形状不良に起因するムラもなかった。
Claims (7)
- 少なくとも1種類のポリイミド前駆体、溶媒および遮光剤を含有する黒色樹脂組成物において、該ポリイミド前駆体のうちの少なくとも1種がイミノ基および/またはイミノカルボニル基を有するポリイミド前駆体であって、かつ該少なくとも1種類のポリイミド前駆体の全てをイミド化してポリイミド樹脂としたときの該ポリイミド樹脂全体に対するイミノ基および/またはイミノカルボニル基の濃度C(mol/g)が1.5×10−4mol/g以上5.0×10−4mol/g以下であることを特徴とする黒色樹脂組成物。
- 前記のポリイミド前駆体のうち、イミノ基および/またはイミノカルボニル基を有するポリイミド前駆体のイミド閉環率が10%以下であることを特徴とする請求項1に記載の黒色樹脂組成物。
- 前記のポリイミド前駆体をイミド化して得られるポリイミド樹脂のガラス転移温度(Tg)が200℃以上300℃以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の黒色樹脂組成物。
- 前記遮光剤として黒色顔料、青色顔料、紫色顔料から選ばれる1種以上の顔料を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の黒色樹脂組成物。
- 前記黒色顔料がチタン化合物粒子および/またはカーボンブラックであることを特徴とする請求項4に記載の黒色樹脂組成物。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の黒色樹脂組成物を用いて塗膜を形成した場合の光学濃度(OD値)が、膜厚1μmあたり3.0以上であることを特徴とする樹脂ブラックマトリクス。
- 請求項6に記載の樹脂ブラックマトリクスを具備することを特徴とするカラーフィルター。
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