JP2015001652A - 積層樹脂ブラックマトリクス基板 - Google Patents
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Abstract
【課題】十分な光学濃度を持ちながらも、反射率が低く、さらには高抵抗値を有し信頼性の高い、積層樹脂ブラックマトリクスが形成された、積層樹脂ブラックマトリクス基板を提供する。
【解決手段】積層樹脂ブラックマトリクス基板は、透明基板10上に形成された低光学濃度層21と、低光学濃度層上に形成された高光学濃度層22と、からなり、高光学濃度層が、高抵抗カーボンブラックを含む。
【効果】この構成により、バックライトの光を通さないための十分な遮光性が実現でき、高コントラストで鮮明な画像が得られるばかりでなく、反射率が低いために外光下でも視認性に極めて優れ、かつ電気的な信頼性が高い液晶表示装置を得ることが可能となる。
【選択図】図1
【解決手段】積層樹脂ブラックマトリクス基板は、透明基板10上に形成された低光学濃度層21と、低光学濃度層上に形成された高光学濃度層22と、からなり、高光学濃度層が、高抵抗カーボンブラックを含む。
【効果】この構成により、バックライトの光を通さないための十分な遮光性が実現でき、高コントラストで鮮明な画像が得られるばかりでなく、反射率が低いために外光下でも視認性に極めて優れ、かつ電気的な信頼性が高い液晶表示装置を得ることが可能となる。
【選択図】図1
Description
本発明は、積層樹脂ブラックマトリクス基板に関する。
液晶表示装置は、2枚の基板間に液晶層が挟み込まれた構造をとっており、液晶層の電気光学応答を利用して明暗を表現するが、カラーフィルター基板を用いることでカラー表示も可能である。
従来、カラーフィルター基板に形成されるブラックマトリクスは、クロム系材料からなる金属薄膜が主流であったが、コストや環境汚染低減のため、樹脂と遮光材とからなる樹脂ブラックマトリクスが開発されている。
しかし、カーボンブラック等の遮光材を含有する樹脂ブラックマトリクスが形成されたカラーフィルター基板を備える液晶表示装置は、屋内での視認性は優れるものの、これを屋外で使用した場合において、ブラックマトリクスに由来する外光反射に起因する視認性の悪化が問題となっていた。
このような背景から、光学濃度(OD値)が高くかつ透明基板側から見た場合の反射率が低い樹脂ブラックマトリクスを実現するために、種々の検討がなされており、例えば、絶縁性物質で表面が被覆された黒色色剤微粒子を用いる方法(特許文献1)、酸窒化チタンにカーボンブラックを添加する方法(特許文献2)、チタン窒化物とチタン炭化物とを混合する方法(特許文献3)、着色レリーフ層と黒色レリーフ層との2層構成とする方法(特許文献4)又は形状異方性金属微粒子を含む光吸収層と反射光吸収層との2層構成とする方法(特許文献5)等が提案されている。
しかしながら、高遮光性の材料は原理的に反射率が高いことから、樹脂ブラックマトリクスにおいて十分な光学濃度と低反射率の双方を達成することは極めて困難であった。さらには、樹脂ブラックマトリクスを2層構成とする方法についても、可視光の全領域に渡って低反射率を実現することが困難であるか、金属微粒子を用いることで高伝導性となり、電界異常による表示不良やタッチパネルの誤作動などを生じさせかねないものであった。
そこで本発明は、十分な光学濃度を持ちながらも、反射率が低く、さらには高抵抗値を有し信頼性の高い、積層樹脂ブラックマトリクスが形成された、積層樹脂ブラックマトリクス基板を提供することを目的とする。
本発明は、以下の(1)〜(9)に記載した積層樹脂ブラックマトリクス基板等を提供する。
(1)透明基板上に形成された低光学濃度層と、
該低光学濃度層上に形成された高光学濃度層と、からなり、
上記高光学濃度層が、高抵抗カーボンブラックを含む、積層樹脂ブラックマトリクス基板。
(2) 上記高抵抗カーボンブラックの表面組成における炭素原子比率が、95%未満である、(1)記載の積層樹脂ブラックマトリクス基板。
(3) 上記高抵抗カーボンブラックは、樹脂被覆されたカーボンブラック、酸化処理されたカーボンブラック及びイオン性基を有する有機基で表面修飾されたカーボンブラックからなる群から選ばれる少なくとも1種のカーボンブラックである、(1)又は(2)記載の積層樹脂ブラックマトリクス基板。
(4) 上記高光学濃度層における上記高抵抗カーボンブラックの含有率が、40〜50質量%である、(1)〜(3)のいずれか一項記載の積層樹脂ブラックマトリクス基板。
(5) 上記低光学濃度層が、低抵抗カーボンブラックを含む、(1)〜(4)のいずれか一項記載の積層樹脂ブラックマトリクス基板。
(6) 上記低抵抗カーボンブラックの表面組成における炭素原子比率が、95%以上である、(5)記載の積層樹脂ブラックマトリクス基板。
(7) 上記低光学濃度層における上記低抵抗カーボンブラックの含有率が、15〜40質量%である、(5)又は(6)記載の積層樹脂ブラックマトリクス基板。
(8) (1)〜(7)のいずれか一項記載の積層樹脂ブラックマトリクス基板の開口部に、赤、緑又は青の画素が形成されている、カラーフィルター基板。
(9) (8)記載のカラーフィルター基板と、対向基板と、の間に、液晶化合物が充填されている、液晶表示装置。
該低光学濃度層上に形成された高光学濃度層と、からなり、
上記高光学濃度層が、高抵抗カーボンブラックを含む、積層樹脂ブラックマトリクス基板。
(2) 上記高抵抗カーボンブラックの表面組成における炭素原子比率が、95%未満である、(1)記載の積層樹脂ブラックマトリクス基板。
(3) 上記高抵抗カーボンブラックは、樹脂被覆されたカーボンブラック、酸化処理されたカーボンブラック及びイオン性基を有する有機基で表面修飾されたカーボンブラックからなる群から選ばれる少なくとも1種のカーボンブラックである、(1)又は(2)記載の積層樹脂ブラックマトリクス基板。
(4) 上記高光学濃度層における上記高抵抗カーボンブラックの含有率が、40〜50質量%である、(1)〜(3)のいずれか一項記載の積層樹脂ブラックマトリクス基板。
(5) 上記低光学濃度層が、低抵抗カーボンブラックを含む、(1)〜(4)のいずれか一項記載の積層樹脂ブラックマトリクス基板。
(6) 上記低抵抗カーボンブラックの表面組成における炭素原子比率が、95%以上である、(5)記載の積層樹脂ブラックマトリクス基板。
(7) 上記低光学濃度層における上記低抵抗カーボンブラックの含有率が、15〜40質量%である、(5)又は(6)記載の積層樹脂ブラックマトリクス基板。
(8) (1)〜(7)のいずれか一項記載の積層樹脂ブラックマトリクス基板の開口部に、赤、緑又は青の画素が形成されている、カラーフィルター基板。
(9) (8)記載のカラーフィルター基板と、対向基板と、の間に、液晶化合物が充填されている、液晶表示装置。
本発明の積層樹脂ブラックマトリクス基板に形成された積層樹脂ブラックマトリクスによれば、バックライトの光を通さないための十分な遮光性が実現でき、高コントラストで鮮明な画像が得られるばかりでなく、反射率が低いために外光下でも視認性に極めて優れ、かつ電気的な信頼性が高い液晶表示装置を得ることが可能となる。
本発明の積層樹脂ブラックマトリクス基板は、透明基板上に形成された低光学濃度層と、該低光学濃度層上に形成された高光学濃度層と、からなる積層樹脂ブラックマトリクスを備え、上記高光学濃度層が、高抵抗カーボンブラックを含むことを特徴とする。
本発明でいう低光学濃度層とは、光学濃度が0ではなく実質的に透明ではない層構成のものであって、単位膜厚当たりの光学濃度の値が、高光学濃度層の単位膜厚当たりの光学濃度の値よりも小さいものをいう。また、本発明でいう高光学濃度層とは、光学濃度が0ではなく実質的に透明ではない層構成のものであって、単位膜厚当たりの光学濃度が、低光学濃度層の単位膜厚当たりの光学濃度よりも大きいものをいう。一般に、単位膜厚当たりの光学濃度の値を大きくすると透明基板との界面の反射が原理的に大きくなりやすいが、本発明の積層樹脂ブラックマトリクス基板は、上記のような積層構成とすることで、十分な遮光性を有しながらも反射率が低く、電子材料に関するもの又は液晶表示装置に代表される各種ディスプレイ等に好適である。
本発明でいう低光学濃度層とは、光学濃度が0ではなく実質的に透明ではない層構成のものであって、単位膜厚当たりの光学濃度の値が、高光学濃度層の単位膜厚当たりの光学濃度の値よりも小さいものをいう。また、本発明でいう高光学濃度層とは、光学濃度が0ではなく実質的に透明ではない層構成のものであって、単位膜厚当たりの光学濃度が、低光学濃度層の単位膜厚当たりの光学濃度よりも大きいものをいう。一般に、単位膜厚当たりの光学濃度の値を大きくすると透明基板との界面の反射が原理的に大きくなりやすいが、本発明の積層樹脂ブラックマトリクス基板は、上記のような積層構成とすることで、十分な遮光性を有しながらも反射率が低く、電子材料に関するもの又は液晶表示装置に代表される各種ディスプレイ等に好適である。
高抵抗カーボンブラックとは、表面処理がされたカーボンブラックであり、表面処理後の粉体体積抵抗率(以下、「粉体抵抗率」)ρが、表面処理前の粉体抵抗率よりも大きいカーボンブラックをいう。カーボンブラックの粉体抵抗率は、円筒状の試料セルに試料を充填した状態で円筒の両端に電極を配置し、電極に荷重を加えて電極間の抵抗値Rを測定することにより求めることができる。より具体的には、円筒状のテフロン(登録商標)製試料セルに試料を充填した状態で円筒の両端に電極を配置して電極に荷重を加え、荷重を試料の断面積で割った圧力が50kgf/cm2のときの抵抗値Rを測定して、粉体抵抗率の値を下記の式(1)に従い求めることができる。
粉体抵抗率ρ[Ω・cm]=R×S/t ・・・ (1)
(ここで、S:試料断面積、t:試料厚み)
なお、実際の測定の際には試料の種類によりカサ密度(g/cm3)が変化するが、本発明では圧力が50kgf/cm2のときの抵抗値Rを測定して粉体抵抗率を求める。圧力を正確に50kgf/cm2に調整することが困難な場合は、荷重を変えたサンプルを10点以上作製し抵抗値Rを測定することで各々の粉体抵抗率を求め、近似曲線によって算出することもできる。高抵抗カーボンブラックの粉体抵抗率としては、20Ω・cm以上であることが好ましく、50Ω・cm以上であることがより好ましい。カーボンブラックの粉体抵抗率が高いほど、高光学濃度層の体積抵抗も高くなるため好ましい。一方で、粉体抵抗率が高すぎると表面処理が過剰になり遮光性が劣る場合があり、粉体抵抗は500Ω・cm以下が好ましく、200Ω・cm以下がより好ましい。
粉体抵抗率ρ[Ω・cm]=R×S/t ・・・ (1)
(ここで、S:試料断面積、t:試料厚み)
なお、実際の測定の際には試料の種類によりカサ密度(g/cm3)が変化するが、本発明では圧力が50kgf/cm2のときの抵抗値Rを測定して粉体抵抗率を求める。圧力を正確に50kgf/cm2に調整することが困難な場合は、荷重を変えたサンプルを10点以上作製し抵抗値Rを測定することで各々の粉体抵抗率を求め、近似曲線によって算出することもできる。高抵抗カーボンブラックの粉体抵抗率としては、20Ω・cm以上であることが好ましく、50Ω・cm以上であることがより好ましい。カーボンブラックの粉体抵抗率が高いほど、高光学濃度層の体積抵抗も高くなるため好ましい。一方で、粉体抵抗率が高すぎると表面処理が過剰になり遮光性が劣る場合があり、粉体抵抗は500Ω・cm以下が好ましく、200Ω・cm以下がより好ましい。
本発明の効果を発現させるためには、高抵抗カーボンブラックを使用することが重要である。高光学濃度層は、相対的に遮光材を多く含むため、電気的抵抗が低くなる傾向があり、一方で低光学濃度層は、相対的に含まれる遮光材が少ないため、電気的抵抗が高くなる傾向がある。この結果生じる二層間の電気的抵抗の差が大きい場合には、界面でリーク電流が生じ、電界異常による表示不良やタッチパネルの誤作動等の悪影響を及ぼすこととなる。ここで高光学濃度層に含まれる遮光材が高抵抗カーボンブラックであれば、低光学濃度層と高光学濃度層との体積抵抗率の差をより小さくすることができ、界面での電界異常を抑制することが可能となる。高抵抗カーボンブラックを得るための表面処理としては、例えば、樹脂による表面被覆(特開2002−249678号公報)、表面の酸化処理(特許第4464081号掲載公報)又はイオン性基を有する有機基による表面修飾(特表2008−517330号公報)が挙げられる。
より具体的には、特開2002−249678号公報記載の樹脂による表面被覆方法では、カーボンブラックをグラフト反応処理して官能基をカーボンブラックの表面に結合させ、次いで、これを樹脂で処理することによりカーボンブラックの表面を樹脂被覆する。ここで、カーボンブラックのグラフト反応処理に使用する化合物としては、重合阻害性官能基と反応し得る化合物であり、例えば、エチレン性不飽和二重結合とそれ以外の官能基を有する光重合性化合物が挙げられる。エチレン性不飽和二重結合以外の官能基としては、例えば、エポキシ基、チオエポキシ基、アジリジン基、オキサゾリン、N−ヒドロキシアルキルアミド基、イソシアネート基、アミノ基などが挙げられ、光重合性化合物の具体例としては、グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル、2,3−エピチオプルピル(メタ)アクリレート、N−(メタ)アクリロイルアジリジン、2−(1−アジリジニル)エチル(メタ)アクリレート、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、イソシアネートエチル(メタ)アクリレート、アリルアミン等が挙げられる。カーボンブラックを被覆する樹脂としては、エポキシ系樹脂、特に多官能型エポキシ樹脂が好ましい。多官能エポキシ樹脂の具体例としては、グリシジルアミン系エポキシ樹脂、トリフェニルグリシジルメタン系エポキシ樹脂、テトラフェニルグリシジルメタン系エポキシ樹脂、アミノフェノール型エポキシ樹脂、ジアミノジフェニルメタン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾール型エポキシ樹脂ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂などが挙げられる。
特許第4464081号掲載公報記載の表面酸化処理による方法では、カーボンブラック粒子表面にカルボキシル基などの官能基を効率よく生成させるために、カーボンブラックを酸化剤で処理する。酸化剤としては、例えばペルオキソ2硫酸塩、ペルオキソ2硼酸塩、ペルオキソ2炭酸塩、ペルオキソ2リン酸塩などのペルオキソ2酸塩が好適に用いられ、ペルオキソ2酸塩としてはアルカリ金属塩やアンモニウム塩などが好ましい。
特表2008−517330号公報記載の方法では、イオン性基を有する有機基による表面修飾を行う(下記実施例参照)。ここで、該有機基としては、例えば、アリレーン基、ヘテロアリレーン基又はアルキレン基が挙げられ、該イオン性基としては、例えば、カルボン酸基、スルホン酸基、アルキルスルフェート基、アルキルアミン基若しくはアルキルアンモニウム基又はこれらの塩が挙げられる。
このように、高抵抗カーボンブラックとしては、例えば、樹脂被覆されたカーボンブラック、酸化処理されたカーボンブラック又はイオン性基を有する有機基で表面修飾されたカーボンブラックが挙げられるが、高温熱処理後にておいても高い絶縁性を保つため、イオン性基を有する有機基で表面修飾されたカーボンブラックが好ましく、スルホン酸基を有する有機基で表面修飾されたカーボンブラックがより好ましい。
高抵抗カーボンブラックの表面組成における炭素原子比率は、95%未満であることが好ましく、90%未満であることがより好ましい。一方で、この炭素原子比率は、通常70%以上であるが、80%以上が好ましく、85%以上がより好ましい。高抵抗カーボンブラックの表面組成における炭素原子比率が95%以上の場合は、表面処理の効果が小さく、粉体抵抗率を高くすることが困難であり、高光学濃度層の体積抵抗が所望の値より低くなりやすい。一方で、高抵抗カーボンブラックの表面組成における炭素原子比率が70%未満であると、遮光性が劣る。
また、上記のとおり、カーボンブラックとしては、スルホン酸基を有する有機基で表面修飾されたカーボンブラックが好ましいが、この場合、高抵抗カーボンブラックの表面組成における硫黄原子比率は、0.5%以上であることが好ましく、1.0%以上であることがより好ましい。高抵抗カーボンブラックの表面組成における硫黄原子比率が高い程、バインダー樹脂が高抵抗カーボンブラックへ効果的に吸着することで、立体障害により高抵抗カーボンブラック同士の接触を抑制することが可能となり、樹脂ブラックマトリクス(以下、「樹脂BM」)の絶縁性が向上する。一方で、高抵抗カーボンブラックの表面組成における硫黄原子比率は、5%以下が好ましい。硫黄原子比率が高すぎると表面処理の際にカーボンブラックの粒子構造が破壊され、遮光性が損なわれるおそれがある。高抵抗カーボンブラックの表面組成における各原子の比率は、X線光電子分光法(XPS)により測定を行うことができる。より具体的には、励起X線として、monochromatic AlKα1,2線(1486.6eV)を用い、X線径を1mm、光電子脱出角度を90°として測定を行うことができる。
上記のとおり、好ましい態様では、高抵抗カーボンブラックの表面に存在する硫黄原子は、二硫化物、二硫化炭素又は酸化物の状態で存在しているが、この場合、本発明の効果を顕著なものとするため、硫黄原子は酸化物の状態で存在していることが好ましく、SO又はSOx(2≦x≦4)の状態で存在していることがより好ましい。カーボンブラック表面の硫黄原子の状態は、X線光電子分光法(XPS)により確認することができ、S2pピーク成分をC−S及びS−Sに帰属される成分と、SO及びSOx(2≦x≦4)に帰属される成分に分割することにより、その存在比も確認することができる。高抵抗カーボンブラックとしては、その表面に存在する硫黄原子の内、SO及びSOxに由来する硫黄原子の比率が70%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましい。表面に存在する硫黄原子の内、SO及びSOxに由来する硫黄原子の比率が高い程、高い絶縁性を示し、さらには高温処理における絶縁性の低下が少なく、好ましい。SO及びSOxに由来する成分が多いことにより、より高い絶縁性及び熱安定性が得られるメカニズムについては不明であるが、バインダー樹脂のカーボンブラックへの吸着がより強固なものとなるためと推測される。
高抵抗カーボンブラックの比表面積としては、窒素吸着のBET法にて測定した値が10〜600m2/gであることが好ましく、20〜200m2/gであることがより好ましく、20〜100m2/gであることがさらに好ましい。比表面積が大きい、すなわち一次粒子径が小さい場合、粒子が凝集し易いため、分散安定化が困難となり、保存安定性が悪化する。一方で、比表面積が小さい、すなわち一次粒子径が大きい場合、遮光性が低下したり、樹脂塗膜中においてカーボンブラック同士が接触することにより黒色樹脂塗膜の絶縁性が低下したりしてしまう。
BET法により求めた比表面積より、粒子が完全な球体であり粒子径が均一であると仮定した場合の粒子径を下式(2)に従い求めることができる。
BET換算平均粒径(nm) = 6/(S×d×1000) ・・・(2)
ここで、S;比表面積(m2/g)、d;比重(g/cm3)であり、カーボンブラックについては比重としてd=1.8(g/cm3)を用いて求めることができる。
BET換算平均粒径(nm) = 6/(S×d×1000) ・・・(2)
ここで、S;比表面積(m2/g)、d;比重(g/cm3)であり、カーボンブラックについては比重としてd=1.8(g/cm3)を用いて求めることができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明するが、本発明はこれらの態様に限定されるものではない。
図1は、本発明の積層樹脂BM基板のいくつかの実施形態を示す概略図である。積層樹脂BM11は透明基板10の上に形成されており、低光学濃度層21と、さらにその上に形成された高抵抗カーボンブラックを含む高光学濃度層22と、の積層構造となっている。このような構成をとることで、高遮光性かつ低反射で視認性に優れ、高抵抗で信頼性の高い積層樹脂BM基板を提供することが可能となる。
本発明の積層樹脂BM基板に形成された樹脂BMは、図1(a)〜(e)で示すように積層構造を有する必要があるが、図1(a)のように垂直に積層、図1(b)のように山型に積層、図2(c)のように逆山型に積層、図2(d)のように高光学濃度層のパターンが低光学濃度層より小さく配置、図2(e)のように高光学濃度層のパターンが低光学濃度層より大きく配置、のいずれであっても構わない。中でも、積層樹脂BMの線幅を細くして画素の開口率を向上させるため、図2(a)〜(c)で示すように低光学濃度層21と高光学濃度層22とが概略同一パターンを有することが好ましく、図1(b)で示すように山型に積層されていることがより好ましい。
本発明の積層樹脂BM基板における低光学濃度層は、例えば、遮光材及び溶剤を含有する、黒色樹脂組成物を用いて形成することができる。
遮光材としては、例えば、黒色有機顔料、混色有機顔料又は無機顔料が挙げられる。黒色有機顔料としては、例えば、カーボンブラック、ペリレンブラック又はアニリンブラックが挙げられる。混色有機顔料としては、例えば、赤、青、緑、紫、黄色、マゼンダ又はシアン等の顔料を混合して疑似黒色化したものが挙げられる。無機顔料としては、例えば、グラファイトあるいはチタン、銅、鉄、マンガン、コバルト、クロム、ニッケル、亜鉛、カルシウム若しくは銀等の金属微粒子、金属酸化物、複合酸化物、金属硫化物、金属窒化物又は金属炭化物が挙げられる。中でも、カーボンブラックが遮光性に優れ反射の色目がニュートラルになるため好ましく、低抵抗カーボンブラックがより好ましい。ここで低抵抗カーボンブラックとは、高抵抗カーボンブラック以外のカーボンブラックをいう。すなわち、低抵抗カーボンブラックとは、表面処理をしていないカーボンブラック、又は、表面処理がされているものの表面処理後の粉体抵抗率が表面処理前の粉体抵抗率以下であるカーボンブラックをいう。
低抵抗カーボンブラックの表面組成における炭素原子比率は、95%以上であることが好ましく、96%以上であることがより好ましい。低抵抗カーボンブラックの表面組成における炭素原子比率が95%未満の場合は、粉体抵抗率が高くなる傾向があり、低光学濃度層の体積抵抗が所望の値より高くなりやすい。また、低抵抗カーボンブラックの表面組成における硫黄原子比率は、1.0%未満あることが好ましく、0.5%未満であることがより好ましい。低抵抗カーボンブラックの表面組成における硫黄原子比率が1%以上の場合は、粉体抵抗率が高くなる傾向があり、低光学濃度層の体積抵抗が所望の値より高くなりやすい。
低光学濃度層に含まれるカーボンブラックが低抵抗カーボンブラックの場合は、低光学濃度層と高光学濃度層との体積抵抗率の差を小さくすることができ、界面での電界異常が起きにくく好ましい。逆に、低光学濃度層に含まれるカーボンブラックが高抵抗カーボンブラックの場合は、相対的に高光学濃度層の体積抵抗率が小さくなりやすく、界面での電界異常が起こる懸念がある。
低光学濃度層の体積抵抗率ρL(Ω・cm)としては、1012〜1017(Ω・cm)であることが好ましく、1013〜1016(Ω・cm)であることがより好ましい。高光学濃度層の体積抵抗率ρU(Ω・cm)としては、1012〜1017(Ω・cm)であることが好ましく、1013〜1016(Ω・cm)であることがより好ましい。
低光学濃度層又は高光学濃度層の体積抵抗率は、ガードリング付きの3端子法により測定を行い、下記の式(3)に従い求めることができる。
体積抵抗率ρ(Ω・cm) = (V/I)×(s/d) ・・・ (3)
(ここで、V:印可した電圧(V)、I:流れた電流(A)、s:電極面積(cm2)、d:塗膜厚(μm))
体積抵抗率ρ(Ω・cm) = (V/I)×(s/d) ・・・ (3)
(ここで、V:印可した電圧(V)、I:流れた電流(A)、s:電極面積(cm2)、d:塗膜厚(μm))
また、低光学濃度層の体積抵抗率と高光学濃度層の体積抵抗率との比率ρL/ρUとしては、0.001〜1000が好ましく、0.01〜100がより好ましい。体積抵抗率の比率をこの範囲に抑えることで、タッチパネルが形成された液晶表示装置に用いた場合においても誤作動などが無く、良好な性能を得ることができる。高光学濃度層は遮光材の含有量が多いため高抵抗カーボンブラックを含むことが必要であり、低光学濃度層は遮光材の含有量が相対的に少ないため低抵抗カーボンブラックを含むことが好ましい。このような樹脂BM基板の構成を採ることにより、比率ρL/ρUを制御し易くなる。
低光学濃度層に使用する遮光材が低抵抗カーボンブラックの場合、その粉体抵抗率としては、20Ω・cm未満であることが好ましく、10Ω・cm未満であることがより好ましい。低抵抗カーボンブラックの粉体抵抗率が20Ω・cm以上であると、低光学濃度層の体積抵抗率が高光学濃度層の体積抵抗率より大きくなり過ぎる傾向にある。
低光学濃度層に使用する遮光材の比表面積の好ましい範囲としては高抵抗カーボンブラックの比表面積の場合と同様であり、窒素吸着のBET法にて測定した値が、10〜600m2/gであることが好ましく、20〜200m2/gであることがより好ましく、20〜100m2/gであることがさらに好ましい。
低光学濃度層に含まれる遮光材の粒径は、10〜300nmが好ましく、30〜100nmがより好ましい。ここで遮光材の粒径とは、遮光材の一次粒子径をいう。遮光材の粒径が300nmを超えると、微細なパターン加工が困難となる。一方で、10nm未満であると、遮光材の粒子が凝集して反射率が高くなる傾向がある。
低光学濃度層の形成に用いる黒色樹脂組成物の全固形分に占める遮光材の割合、すなわち、低光学濃度層における遮光材の含有率は、5〜50質量%が好ましく、15〜40質量%がより好ましい。遮光材の割合が5質量%未満であると、十分な光学濃度を得ることができず、反射率を低下させる効果が小さくなる傾向にあり、50質量%を超えると、低光学濃度層自体の反射率が大きくなる。なお、ここで全固形分とは、黒色樹脂組成物が含有する成分の内、溶剤を除く、全ての成分のことをいう。
低光学濃度層の形成に用いる黒色樹脂組成物が含有する樹脂は、感光性又は非感光性の何れであっても構わない。そのような樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シロキサンポリマ系樹脂又はポリイミド樹脂が挙げられるが、塗膜の耐熱性又は黒色樹脂組成物の貯蔵安定性が高いため、アクリル樹脂又はポリイミド樹脂が好ましく、低光学濃度層と高光学濃度層とを一括形成するのに好適であるため、非感光性樹脂であるポリイミド樹脂がより好ましい。ここでポリイミド樹脂とは、完全既閉環構造を有するポリイミド樹脂以外にも、完全既閉環構造を有するポリイミド樹脂の前駆体であるポリアミック酸樹脂及びポリアミック酸樹脂が一部閉環したポリイミド樹脂を含む。
ポリイミド樹脂は非感光性樹脂として好ましく使用でき、前駆体としてのポリアミック酸を加熱開環イミド化することによって形成される。ポリアミック酸樹脂は、一般に、酸無水酸物基を有する化合物とジアミン化合物とを40〜100℃で付加重合させることにより得られ、下記一般式(1)で表される繰り返し構造単位を有する。ポリアミック酸樹脂が一部閉環したポリイミド樹脂は、下記一般式(2)で表されるアミック酸構造、アミック酸構造が一部イミド閉環してなる下記一般式(3)で表される構造、及び、アミック酸構造が全てイミド閉環してなる下記一般式(4)で表されるイミド構造、を有する。
上記一般式(1)〜(4)において、R1は炭素数2〜22の3価又は4価の有機基を示し、R2は炭素数1〜22の2価の有機基を示し、nは1又は2の整数を示す。ここで、各有機基としては、ポリイミドを構成する芳香族テトラカルボン酸が、後述する好ましい芳香族テトラカルボン酸二無水物を与える有機基が好ましい。
ポリイミド樹脂の耐熱性及び絶縁性を高めるため、ポリアミック酸樹脂を得るために用いるジアミン化合物としては芳香族系ジアミン化合物が好ましく、酸無水酸物基を有する化合物としては酸二無水物が好ましい。
芳香族系ジアミン化合物としては、例えば、パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルサルファイド、4,4’−ジアミノジフェニルサルファイド、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、9,9’−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン4,4’−ジアミノジフェニルアミン、3,4’−ジアミノジフェニルアミン、3,3’−ジアミノジフェニルアミン、2,4’−ジアミノジフェニルアミン、4,4’−ジアミノジベンジルアミン、2,2’−ジアミノジベンジルアミン、3,4’−ジアミノジベンジルアミン、3,3’−ジアミノジベンジルアミン、N,N’−ビス−(4−アミノ−3−メチルフェニル)エチレンジアミン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、3,4’−ジアミノベンズアニリド、3,3’−ジアミノベンズアニリド、4,3’−ジアミノベンズアニリド、2,4’−ジアミノベンズアニリド、N,N’−p−フェニレンビス−p−アミノベンズアミド、N,N’−p−フェニレンビス−m−アミノベンズアミド、N,N’−m−フェニレンビス−p−アミノベンズアミド、N,N’−m−フェニレンビス−m−アミノベンズアミド、N,N’−ジメチル−N,N’−p−フェニレンビス−p−アミノベンズアミド、N,N’−ジメチル−N,N’−p−フェニレンビス−m−アミノベンズアミド、N,N’−ジフェニル−N,N’−p−フェニレンビス−p−アミノベンズアミド又はN,N’−ジフェニル−N,N’−p−フェニレンビス−m−アミノベンズアミドが挙げられるが、パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、9,9’−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン又は4,4’−ジアミノベンズアニリドが好ましい。これらの芳香族系ジアミン化合物は、単独で用いることもできるし、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
ポリイミドを構成する芳香族テトラカルボン酸二無水物としては、例えば、4,4’−オキシジフタル酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−パラターフェニルテトラカルボン酸二無水物又は3,3’,4,4’−メタターフェニルテトラカルボン酸二無水物等が挙げられるが、4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物又はピロメリット酸二無水物が好ましい。なお、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物のようなフッ素系のテトラカルボン酸二無水物を用いると、短波長領域での透明性が良好なポリイミドを得ることができる。
ポリアミック酸樹脂を得るための、酸無水酸物基を有する化合物とジアミン化合物との付加重合においては、必要に応じて無水マレイン酸又は無水フタル酸等の酸無水物を末端封止剤として添加しても構わない。また、ガラス板又はシリコンウエハー等の無機物との接着性を向上させるため、Si系酸無水物又はSi系ジアミンを用いても構わない。Si系ジアミンとしては、ビス−3−(アミノプロピル)テトラメチルシロキサン等のシロキサンジアミンが好ましい。全ジアミンに占めるシロキサンジアミンの割合は、1〜20モル%が好ましい。シロキサンジアミンが1モル%未満であると、接着性が十分に向上しない。一方で、20モル%を超えると、耐熱性の低下や、過度の密着性によるアルカリ現像の際の残膜といった問題が生じる。
ポリアミック酸樹脂を得るための、酸無水酸物基を有する化合物とジアミン化合物としては、脂環式の酸二無水物又は脂環式のジアミンを用いても構わない。脂環式の酸二無水物又は脂環式のジアミンとしては、例えば、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.2]オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−エンド−3−エンド−5−エクソ−6−エクソ−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−エクソ−3−エクソ−5−エクソ−6−エクソ−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物若しくはデカハイドロ−ジメタノナフタレンテトラカルボン酸二無水物又はビス[2−(3−アミノプロポキシ)エチル]エーテル、1,4−ブタンジオール−ビス(3−アミノプロピル)エ−テル、3、9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラスピロ−5,5−ウンデカン、1,2−ビス(2−アミノエトキシ)エタン、1,2−ビス(3−アミノプロポキシ)エタン、トリエチレングリコール−ビス(3−アミノプロピル)エーテル、ポリエチレングリコール−ビス(3−アミノプロピル)エーテル、3、9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラスピロ−5,5−ウンデカン若しくは1,4−ブタンジオール−ビス(3−アミノプロピル)エ−テルが挙げられる。これらの脂環式の酸二無水物又は脂環式のジアミンは、単独で用いることもできるし、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
低光学濃度層の形成に用いる黒色樹脂組成物が含有する溶剤としては、例えば、エステル類、脂肪族アルコール類、(ポリ)アルキレングリコールエーテル系溶剤、ケトン類、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド若しくはN,N−ジメチルホルムアミド等のアミド系極性溶媒又はラクトン類が挙げられるが、遮光材である顔料の分散効果を高めるため、ラクトン類又はラクトン類を主成分とする混合溶媒が好ましい。ここでラクトン類を主成分とする溶媒とは、全溶媒に占めるラクトン類の重量比が最大である溶媒をいう。またラクトン類とは、炭素数3〜12の脂肪族環状エステル化合物をいう。ラクトン類としては、例えば、β−プロピオラクトン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、γ−カプロラクトン又はε−カプロラクトンが挙げられるがポリイミド前駆体の溶解性の観点から、γ−ブチロラクトンが好ましい。また、ラクトン類以外の溶媒としては、例えば、3−メチル−3−メトキシブタノール、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、プロピレングリコール−モノ−メチルエーテル、プロピレングリコール−モノ−メチルエーテルアセテ−ト、ジプロピレングリコール−モノ−メチルエーテル、トリプロピレングリコール−モノ−メチルエーテル、プロピレングリコール−モノ−3級−ブチルエーテル、イソブチルアルコール、イソアミルアルコール、エチルセロソルブ、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブ、ブチルセロソルブアセテート、メチルカルビトール、メチルカルビトールアセテート、エチルカルビトール又はエチルカルビトールアセテートが挙げられる。これらの溶剤は、単独で用いることもできるし、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
低光学濃度層の形成に用いる黒色樹脂組成物は、その他の添加剤として、密着性改良剤、高分子分散剤又は界面活性剤等を含有してもかまわない。密着改良剤としては、例えば、シランカップリング剤又はチタンカップリング剤が挙げられる。密着性改良剤は、ポリイミド樹脂やアクリル樹脂等の樹脂に対して0.2〜20質量%添加するのが一般的である。高分子分散剤としては、例えば、ポリエチレンイミン系高分子分散剤、ポリウレタン系高分子分散剤又はポリアリルアミン系高分子分散剤が挙げられる。高分子分散剤は、遮光材に対して1〜40質量%添加するのが一般的である。これらの高分子分散剤は、単独で用いることもできるし、2種以上を組み合わせて用いることもできる。また、界面活性剤としては、例えば、ラウリル硫酸アンモニウム若しくはポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸トリエタノールアミン等の陰イオン界面活性剤、ステアリルアミンアセテート若しくはラウリルトリメチルアンモニウムクロライド等の陽イオン界面活性剤、ラウリルジメチルアミンオキサイド若しくはラウリルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリウムベタイン等の両性界面活性剤、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル若しくはソルビタンモノステアレート等の非イオン界面活性剤、ポリジメチルシロキサン等を主骨格とするシリコーン系界面活性剤又はフッ素系界面活性剤が挙げられる。界面活性剤は、顔料に対して0.001〜10質量%添加するのが一般的であるが、0.01〜1質量%添加するのが好ましい。界面活性剤が0.001質量%未満であると、塗布性、着色被膜の平滑性又はベナードセルの防止効果が不十分となる。一方で、界面活性剤が10質量%を超えると、塗膜物性が不良となる場合がある。これらの界面活性剤は、単独で用いることもできるし、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
低光学濃度層の形成に用いる黒色樹脂組成物に占める全固形分の割合は、塗工性及び乾燥性の観点から、2〜30質量%が好ましく、5〜20質量%がより好ましい。
低光学濃度層の形成に用いる黒色樹脂組成物の製造方法としては、例えば、分散機を用いて樹脂溶液中に直接遮光材を分散させる方法、又は、分散機を用いて水若しくは有機溶媒中に遮光材を分散させて分散液を作製し、その後分散液と樹脂溶液とを混合する方法が挙げられる。遮光材の分散方法としては、例えば、ボールミル、サンドグラインダー、3本ロールミル又は高速度衝撃ミルが挙げられるが、分散効率や微分散化の観点から、ビーズミルが好ましい。ビーズミルとしては、例えば、コボールミル、バスケットミル、ピンミル又はダイノーミルが挙げられる。ビーズミルのビーズとしては、例えば、チタニアビーズ、ジルコニアビーズ又はジルコンビーズが好ましい。分散に用いるビーズ径としては、0.01〜5.0mmが好ましく、0.03〜1.0mmがより好ましい。顔料の一次粒子径又は一次粒子が凝集して形成された二次粒子の粒子径が小さい場合には、分散に用いるビーズ径としては、0.03〜0.10mmといった微小な分散ビーズが好ましい。この場合、微小な分散ビーズと分散液とを分離することが可能な、遠心分離方式によるセパレーターを有するビーズミルを用いて分散することが好ましい。一方で、サブミクロン程度の粗大な粒子を含有する遮光材を分散させる場合には、十分な粉砕力を得るため、ビーズ径が0.10mm以上の分散ビーズが好ましい。
本発明の積層樹脂BM基板における積層構造を形成する方法としては、例えば、透明基板上に低光学濃度層をパターン化して形成し、その後、高光学濃度層をパターン化して形成するという、パターン化工程を複数回繰り返す方法が挙げられる。低光学濃度層をパターン化する方法としては、例えば、フォトリソグラフィー法により感光性の黒色樹脂組成物をパターン化する方法、又は、フォトレジスト法により非感光性の黒色樹脂組成物をパターン化する方法が挙げられる。また、低コストかつ安定した製造のため、低光学濃度層の形成に用いる黒色樹脂組成物を透明基板上に塗布して乾燥した後に、高光学濃度層の形成に用いる感光性黒色樹脂組成物をさらに塗布して、両層を一括してパターン化する方法、すなわち積層一括加工を採用しても構わない。
本発明の積層樹脂BM基板における高光学濃度層は、積層一括加工を可能とするため遮光材、樹脂、溶剤、多官能アクリルモノマー及び光重合開始剤を含有する、感光性黒色樹脂組成物を用いて形成することが好ましい。
高光学濃度層の形成に用いる感光性黒色樹脂組成物が含有する遮光材としては、高抵抗カーボンブラックと、他の遮光材とを混合したものであっても構わない。他の遮光材としては、例えば、黒色有機顔料、混色有機顔料又は無機顔料が挙げられる。黒色有機顔料としては、例えば、ペリレンブラック又はアニリンブラックが挙げられる。混色有機顔料としては、例えば、赤、青、緑、紫、黄色、マゼンダ又はシアン等の顔料を混合して疑似黒色化したものが挙げられる。無機顔料としては、例えば、グラファイトあるいはチタン、銅、鉄、マンガン、コバルト、クロム、ニッケル、亜鉛、カルシウム若しくは銀等の金属微粒子、金属酸化物、複合酸化物、金属硫化物、金属窒化物又は金属炭化物が挙げられる。中でも、少量の添加で遮光性を向上させることできるため、チタン窒化物が好ましい。ここでチタン窒化物とは、主成分として窒化チタンを含み、副成分として酸化チタンTiO2、低次酸化チタンTinO2n−1(1≦n≦20)又は酸窒化チタンを含有する物質をいう。チタン窒化物粒子は酸素原子を含有するが、より高い光学濃度を得るため、TiO2を含有しないことが好ましく、酸素原子の含有割合が12質量%以下がより好ましく、8質量%以下がさらに好ましい。これらの遮光材は、単独で用いることもできるし、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
高抵抗カーボンブラックとチタン窒化物の混合比率としては、100/0〜10/90が好ましく、100/0〜50/50がより好ましく、100/0〜70/30が特に好ましい。チタン窒化物の添加量を多くすると遮光性が向上する一方で、抵抗値を制御することが困難になる傾向がある。
遮光材の粒径は、10〜300nmが好ましく、30〜100nmがより好ましい。遮光材の粒子径が300nmを超えると、微細なパターン加工が困難となる。一方で、10nm未満であると、粒子の凝集が起こり易く、反射率が高くなる傾向がある。
高光学濃度層の形成に用いる感光性黒色樹脂組成物の全固形分に占める遮光材の割合、すなわち、高光学濃度層における遮光材の含有率は、30〜75質量%が好ましく、40〜50質量%がより好ましい。遮光材の割合が30質量%未満であると、十分な光学濃度を得ることが困難となる。一方で、75質量%を超えると、パターニングが困難となる。
高光学濃度層を形成に用いる感光性黒色樹脂組成物が含有する樹脂としては、低光学濃度層の形成に用いる黒色樹脂組成物が含有する樹脂と同様のものが挙げられるが、アクリル樹脂が好ましい。
アクリル樹脂としては、カルボキシル基を有するアクリル系ポリマーが好ましく、不飽和カルボン酸とエチレン性不飽和化合物との共重合体を好ましく用いることができる。不飽和カルボン酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸又はビニル酢酸が挙げられる。エチレン性不飽和化合物としては、例えば、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、メタクリル酸n−ブチル、アクリル酸sec−ブチル、メタクリル酸sec−ブチル、アクリル酸イソ−ブチル、メタクリル酸イソ−ブチル、アクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸tert−ブチル、アクリル酸n−ペンチル、メタクリル酸n−ペンチル、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ベンジルアクリレート若しくはベンジルメタクリレート等の不飽和カルボン酸アルキルエステル、スチレン、p−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン若しくはα−メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物、アミノエチルアクリレート等の不飽和カルボン酸アミノアルキルエステル、グリシジルアクリレート若しくはグリシジルメタクリレート等の不飽和カルボン酸グリシジルエステル、酢酸ビニル若しくはプロピオン酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル若しくはα−クロルアクリロニトリル等のシアン化ビニル化合物、1,3−ブタジエン若しくはイソプレン等の脂肪族共役ジエン、それぞれの末端にアクリロイル基若しくはメタクリロイル基を有するポリスチレン、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルアクリレート又はポリブチルメタクリレートが挙げられるが、メタクリル酸、アクリル酸、メタクリル酸メチル、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ベンジルメタクリレート及びスチレンからなる群から選ばれるモノマーの2〜4元共重合体が好ましく、アルカリ現像液に対する溶解速度を適切なものとするため、平均分子量(Mw)が2千〜10万かつ酸価が70〜150(mgKOH/g)であることがより好ましい。これらのアクリル樹脂は、単独で用いることもできるし、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
また、側鎖にエチレン性不飽和基を有するアクリル樹脂は、露光及び現像の際の感度が向上するため、好ましい。エチレン性不飽和基としては、アクリル基又はメタクリル基が好ましい。側鎖にエチレン性不飽和基を有するアクリル樹脂は、カルボキシル基を有するアクリル樹脂のカルボキシル基に、グリシジル基又は脂環式エポキシ基を有するエチレン性不飽和化合物を付加反応させて得ることができる。
側鎖にエチレン性不飽和基を有するアクリル樹脂としては、例えば、市販のアクリル樹脂であるサイクロマー(登録商標)P(ダイセル化学工業(株))又はアルカリ可溶性カルド樹脂が挙げられるが、エステル系溶媒やアルカリ現像液に対する溶解性を適切なものとするため、平均分子量(Mw)が2千〜10万(テトラヒドロフランをキャリヤーとしてゲルパーミェーションクロマトグラフィーで測定し、標準ポリスチレンによる検量線を用いて換算したもの)かつ酸価が70〜150(mgKOH/g)であることが好ましい。
高光学濃度層の形成に用いる感光性黒色樹脂組成物が含有する溶剤としては、分散する遮光材の分散安定性及び添加する樹脂成分の溶解性に合わせて、水又は有機溶剤を適宜選択することができる。有機溶剤としては、例えば、エステル類、脂肪族アルコール類、(ポリ)アルキレングリコールエーテル系溶剤、ケトン類、アミド系極性溶媒、又はラクトン系極性溶媒が挙げられる。エステル類としては、例えば、ベンジルアセテート(沸点214℃)、エチルベンゾエート(沸点213℃)、メチルベンゾエート(沸点200℃)、マロン酸ジエチル(沸点199℃)、2−エチルヘキシルアセテート(沸点199℃)、2−ブトキシエチルアセテート(沸点192℃)、3−メトキシ−3−メチル−ブチルアセテート(沸点188℃)、シュウ酸ジエチル(沸点185℃)、アセト酢酸エチル(沸点181℃)、シクロヘキシルアセテート(沸点174℃)、3−メトキシ−ブチルアセテート(沸点173℃)、アセト酢酸メチル(沸点172℃)、エチル−3−エトキシプロピオネート(沸点170℃)、2−エチルブチルアセテート(沸点162℃)、イソペンチルプロピオネート(沸点160℃)、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート(沸点160℃)、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート(沸点158℃)、酢酸ペンチル(沸点150℃)又はプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(沸点146℃)等が挙げられる。これらの溶剤は、単独で用いることもできるし、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
また、上記以外の溶媒としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル(沸点124℃)、エチレングリコールモノエチルエーテル(沸点135℃)、プロピレングリコールモノエチルエーテル(沸点133℃)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(沸点193℃)、モノエチルエーテル(沸点135℃)、メチルカルビトール(沸点194℃)、エチルカルビトール(202℃)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(沸点120℃)、プロピレングリコールモノエチルエーテル(沸点133℃)、プロピレングリコールターシャリーブチルエーテル(沸点153℃)若しくはジプロピレングリコールモノメチルエーテル(沸点188℃)等の(ポリ)アルキレングリコールエーテル系溶剤、酢酸エチル(沸点77℃)、酢酸ブチル(沸点126℃)若しくは酢酸イソペンチル(沸点142℃)等の脂肪族エステル類、ブタノール(沸点118℃)、3−メチル−2−ブタノール(沸点112℃)若しくは3−メチル−3−メトキシブタノール(沸点174℃)等の脂肪族アルコール類、シクロペンタノン若しくはシクロヘキサノン等のケトン類、キシレン(沸点144℃)、エチルベンゼン(沸点136℃)又はソルベントナフサ(石油留分:沸点165〜178℃)が挙げられる。これらの溶剤は、単独で用いることもできるし、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
さらに、透明基板の大型化に伴いダイコーティング装置による塗布が主流になってきているところ、適度な揮発性及び乾燥性を実現するため、沸点が150℃〜200℃の溶媒を30〜75質量%含有する、混合溶媒が好ましい。
高光学濃度層の形成に用いる感光性黒色樹脂組成物が含有する多官能アクリルモノマーとしては、多官能のアクリル系モノマー又はオリゴマーが挙げられる。多官能のアクリル系モノマーとしては、例えば、ビスフェノールAジグリシジルエーテル(メタ)アクリレート、ポリ(メタ)アクリレートカルバメート、変性ビスフェノールAエポキシ(メタ)アクリレート、アジピン酸1,6−ヘキサンジオール(メタ)アクリル酸エステル、無水フタル酸プロピレンオキサイド(メタ)アクリル酸エステル、トリメリット酸ジエチレングリコール(メタ)アクリル酸エステル、ロジン変性エポキシジ(メタ)アクリレート、アルキッド変性(メタ)アクリレート、フルオレンジアクリレート系オリゴマー、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリアクリルホルマール、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、2,2−ビス[4−(3−アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]プロパン、ビス[4−(3−アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]メタン、ビス[4−(3−アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]エーテル、4,4’−ビス[4−(3−アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]シクロヘキサン、9,9−ビス[4−(3−アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]フルオレン、9,9−ビス[3−メチル−4−(3−アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]フルオレン、9,9−ビス[3−クロロ−4−(3−アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]フルオレン、ビスフェノキシエタノールフルオレンジアクリレート、ビスフェノキシエタノールフルオレンジメタアクリレート、ビスクレゾールフルオレンジアクリレート又はビスクレゾールフルオレンジメタアクリレートが挙げられる。これらの多官能アクリルモノマーは、単独で用いることもできるし、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
これらの多官能のモノマー又はオリゴマーを適宜選択して組み合わせることにより、露光及び現像の際の感度や加工性をコントロールすることが可能であるが、中でも感度を向上させるためには、官能基が3以上の化合物が好ましく、官能基が5以上の化合物がより好ましく、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート又はジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートがさらに好ましい。
高光学濃度層の形成に用いる感光性黒色樹脂組成物が、光架橋に有効な紫外線を吸収する顔料を含有する場合には、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート又はジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートに加えて、分子中に芳香環を多く含み撥水性が高いフルオレン環を有する、(メタ)アクリレートを併用することが好ましい。フルオレン環を有する(メタ)アクリレートは、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート及びジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート10〜60重量部に対して、90〜40重量部用いることが好ましい。
高光学濃度層の形成に用いる感光性黒色樹脂組成物が含有する光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン系化合物、アセトフェノン系化合物、オキサントン系化合物、イミダゾール系化合物、ベンゾチアゾール系化合物、ベンゾオキサゾール系化合物、オキシムエステル化合物、カルバゾール系化合物、トリアジン系化合物、リン系化合物又はチタネート等の無機系光重合開始剤が挙げられる。
より具体的には、例えば、ベンゾフェノン、N,N’−テトラエチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、α−ヒドロキシイソブチルフェノン、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−1−プロパン、イルガキュア(登録商標)369(2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン)、CGI−113(2−[4−メチルベンジル]−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、t−ブチルアントラキノン)(以上、何れもBASF(株)製)1−クロロアントラキノン、2,3−ジクロロアントラキノン、3−クロル−2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナントラキノン、1,2−ベンゾアントラキノン、1,4−ジメチルアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、4−(p−メトキシフェニル)−2,6−ジ−(トリクロロメチル)−s−トリアジンなどが挙げられる。これらの光重合開始剤は、単独で用いることもできるし、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
オキシムエステル系光重合開始剤を使用すると感度が高いためより好ましく、オキシムエステル系光重合開始剤の具体例として、BASF(株)“イルガキュア(登録商標)”OXE01である1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−2−(O−ベンゾイルオキシム)]、BASF(株)“イルガキュア(登録商標)”OXE02であるエタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(0−アセチルオキシム)、旭電化工業(株)製の“アデカ(登録商標)オプトマー”N−1818、N−1919、“アデカクルーズ”NCI−831などがあげられる。これらのオキシムエステル系光重合開始剤は、単独で用いることもできるし、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
本発明の積層樹脂BM基板の積層一括加工について、さらに詳細に説明する。
透明基板としては、例えば、石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、アルミノケイ酸塩ガラス、表面をシリカコートしたソーダライムガラス等の無機ガラス類又は有機プラスチックのフィルム若しくはシートが挙げられる。
低光学濃度層の形成に用いる黒色樹脂組成物を透明基板上に塗布する方法としては、例えば、スピンコーター、バーコーター、ブレードコーター、ロールコーター、ダイコーター若しくはスクリーン印刷法、透明基板を黒色樹脂組成物中に浸漬する方法又は黒色樹脂組成物を基板に噴霧方法が挙げられる。
黒色樹脂組成物を透明基板上に塗布することにより得られた塗布膜を、風乾、加熱乾燥又は真空乾燥等により乾燥して硬化させ、乾燥被膜を形成する。乾燥ムラ又は搬送ムラを抑制するため、黒色樹脂組成物を塗布した透明基板を、加熱装置を備えた減圧乾燥機で減圧乾燥した後、加熱して半硬化(セミキュア)させることが好ましい。
次に、上記の乾燥被膜上に高光学濃度層の形成に用いる感光性黒色組成物を塗布して乾燥させる。その後マスクを介して、露光装置から紫外線を照射し、アルカリ性現像液で現像を行う。アルカリ性現像液としては、非イオン系界面活性剤等の界面活性剤を0.01〜1質量%添加したアルカリ性現像液が好ましい。
得られた積層状態のパターンは、その後加熱処理することによってパターン化された積層樹脂BMとなる。積層状態のパターンの加熱処理は、例えば、空気、窒素又は真空中において、150〜300℃で0.25〜5時間連続的又は段階的にされることが好ましい。また加熱処理の温度は、180〜250℃がより好ましい。
本発明の積層樹脂BM基板における低光学濃度層及び高光学濃度層の膜厚は、何れも0.3〜1.2μmが好ましく、0.4〜1.0μmがより好ましい。また、両層を合わせた積層樹脂BM全体の膜厚は、0.8〜2.0μmが好ましく、1.2〜1.7μmがより好ましい。全体の膜厚が0.8μm未満であると、適度な光学濃度が得られない。一方で、2.0μmを超えると、液晶配向不良によるコントラストの低下原因となる。
本発明の積層樹脂BM基板に形成された積層樹脂BM全体の光学濃度(optical density;以下、「OD値」)は、波長380〜700nmの可視光域において3以上が好ましく、3.5〜5がより好ましく、4〜5が特に好ましい。全体のOD値が3未満であると、バックライトの光が一部透過してコントラストの低下原因となる。一方で、5を超えると、遮光材の添加量が増えて相対的に反射率が高くなる傾向がある。
低光学濃度層のOD値は、0.2〜2.0が好ましく、0.3〜1.4がより好ましい。低光学濃度層のOD値が0.2未満であると、低光学濃度層と高光学濃度層の界面の反射の影響が大きくなり、積層樹脂BM基板の反射率が大きくなるなりやすく、1.4を超えると、膜厚を厚くすることが必要となるため積層樹脂BMの膜厚が厚くなり液晶配向の乱れなどの懸念が生じやすい。
低光学濃度層の1μm当たりのOD値は、0.4〜3.0が好ましく、0.6〜2.1がより好ましい。1μm当たりのOD値が0.4未満であると低光学濃度層と高光学濃度層の界面の反射の影響が大きくなり、積層樹脂BM基板の反射率が大きくなるなりやすく、3.0を超えると、低光学濃度層自体の反射率が高くなりやすい。
高光学濃度層のOD値は、2.0〜5.0が好ましく、2.5〜3.5がより好ましい。高光学濃度層のOD値が2.0未満であると積層樹脂BM基板のOD値が小さくなる傾向にあり、5.0を超えるとパターン加工が困難な傾向にある。
高光学濃度層の1μm当たりのOD値は、2.0〜5.0が好ましく、2.5〜3.5がより好ましい。1μm当たりのOD値が2.0未満であると膜厚を厚くする必要があり、5.0を超えると遮光材の添加量を多くする必要があり高光学濃度層の体積抵抗率が小さくなりやすい。
本発明の積層樹脂BM基板に形成された積層樹脂BMのパターン形状としては、例えば、矩形、ストライプ、正方形、多角形、波型又は凹凸のある形状が挙げられる。パターンの幅は、3〜30μmが好ましく、3〜10μmがより好ましく、3〜6μmがさらに好ましい。パターン幅が30μmを超えると、画素の開口部面積が小さくなり輝度が低下する。一方で、3μm未満であると、加工時に欠けることがある。
本発明の積層樹脂BM基板を構成する低光学濃度層のパターンと、高光学濃度層のパターンとは、画素の開口部面積を最大にして輝度を向上させるため、概略同一であることが好ましい。ここで概略同一とは、矩形又はストライプ等のパターン形状が同一であることをいい、パターン幅は厳密に同じである必要はないが、低光学濃度層のパターン幅と高光学濃度層のパターン幅との差は、3μm以下が好ましく、1μm以下がより好ましく、0.5μm以下がさらに好ましい。
本発明の積層樹脂BM基板は、電子材料に関するもの又は各種ディスプレイ等に用いることができ、高ODで低反射の特徴を活かして、プラズマディスプレイパネル(PDP)の隔壁、誘電体パターン、電極(導体回路)パターン又は電子部品の配線パターン等の遮光画像の作製に用いることができる。中でも、カラー液晶表示装置等に用いるカラーフィルターの表示特性向上のために、樹脂BMが着色パターンの間隔部及び周辺部分並びにTFTの外光側等に設けられた樹脂BM基板として好適であり、タッチセンサーが形成されたいわゆるインセルタッチパネル型の液晶表示装置として適している。
本発明のカラーフィルター基板の製造方法としては、例えば、透明基板上に積層樹脂BMを形成した後に、公知の方法により赤(R)、緑(G)又は青(B)の色選択性を有する画素を形成して、この上に必要に応じてオーバーコート膜形成する方法が挙げられる。オーバーコート膜としては、例えば、エポキシ膜、アクリルエポキシ膜、アクリル膜、シロキサンポリマ系の膜、ポリイミド膜、ケイ素含有ポリイミド膜又はポリイミドシロキサン膜が挙げられる。オーバーコート膜の上にさらに、透明導電膜を形成しても構わない。透明導電膜としては、例えば、ITO等の酸化物薄膜が挙げられる。膜厚0.1μm程度のITO膜の作製方法としては、例えば、スパッタリング法又は真空蒸着法が挙げられる。画素の材質としては、例えば、任意の光のみを透過するように膜厚制御された無機膜、又は、染色、染料分散若しくは顔料分散された着色樹脂膜が挙げられる。
本発明のカラーフィルター基板の画素に分散させる顔料としては、耐光性、耐熱性及び耐薬品性に優れたものが好ましい。
赤色顔料としては、例えば、ピグメントレッド(以下、「PR」)9、PR48、PR97、PR122、PR123、PR144、PR149、PR166、PR168、PR177、PR179、PR180、PR190、PR192、PR209、PR215、PR216、PR217、PR220、PR223、PR224、PR226、PR227、PR228、PR240又はPR254が挙げられる。
オレンジ色顔料としては、例えば、ピグメントオレンジ(以下、「PO」)13、PO31、PO36、PO38、PO40、PO42、PO43、PO51、PO55、PO59、PO61、PO64、PO65又はPO71が挙げられる。
黄色顔料としては、例えば、ピグメントイエロー(以下、「PY」)PY12、PY13、PY14、PY17、PY20、PY24、PY83、PY86、PY93、PY94、PY95、PY109、PY110、PY117、PY125、PY129、PY137、PY138、PY139、PY147、PY148、PY150、PY153、PY154、PY166、PY168、PY173、PY180又はPY185が挙げられる。
紫色顔料としては、例えば、ピグメントバイオレット(以下、「PV」)19、PV23、PV29、PV30、PV32、PV36、PV37、PV38、PV40又はPV50が挙げられる。
青色顔料としては、例えば、ピグメントブルー(以下、「PB」)15、PB15:3、PB15:4、PB15:6、PB22、PB60、PB64又はPB80が挙げられる。
緑色顔料としては、例えば、ピグメントグリーン(以下、「PG」)7、PG10、PG36又はPG58が挙げられる。
これらの顔料は、必要に応じて、ロジン処理、酸性基処理又は塩基性処理等の表面処理がされていても構わず、分散剤として顔料誘導体が添加されていても構わない。
本発明のカラーフィルター基板の画素が顔料分散された着色樹脂膜である場合、その形成に用いられるバインダー樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール、ポリアミド又はポリイミドが挙げられるが、耐熱性及び耐薬品性の観点から、ポリイミドが好ましい。
本発明のカラーフィルター基板は、固定されたスペーサーを形成してもよい。固定されたスペーサーとは、カラーフィルター基板の特定の場所に固定され、液晶表示装置を作製した際に対向基板と接するものをいう。これにより対向基板との間に、一定のギャップが保持され、このギャップ間に液晶化合物が充填される。固定されたスペーサーを形成することにより、液晶表示装置の製造工程において球状スペーサーを散布する行程や、シール剤内にロッド状のスペーサーを混練りする工程を省略することができる。
本発明の液晶表示装置は、本発明のカラーフィルター基板と、対向基板と、の間に、液晶化合物が充填されていることを特徴とする。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<評価方法>
[表面元素組成]
[表面元素組成]
カーボンブラックの表面元素は、X線光電子分光法(XPS)により測定を行った。測定装置としてはESCALAB220iXL(商品名)を用い、測定条件としては励起X線として、monochromatic AlKα1,2線(1486.6eV)を用い、X線径は1mm、光電子脱出角度は90°とした。
[比表面積]
粒子の比表面積は、日本ベル(株)製高精度全自動ガス吸着装置(“BELSORP”36)を用い、100℃で真空脱気後、N2ガスの液体窒素温度(77K)における吸着等温線を測定し、この等温線をBET法で解析し比表面積(m2/g)を求めた。
粒子の比表面積は、日本ベル(株)製高精度全自動ガス吸着装置(“BELSORP”36)を用い、100℃で真空脱気後、N2ガスの液体窒素温度(77K)における吸着等温線を測定し、この等温線をBET法で解析し比表面積(m2/g)を求めた。
[粉体抵抗]
試料の断面積が4.36cm2となる円筒状のテフロン(登録商標)製試料セルに試料を充填した状態で円筒の両端に電極を配置し、島津製作所製AUTOGRAPHにて電極に圧力50kgf/cm2の荷重を加え、日置電機製低抵抗計3540にて抵抗値Rを測定した。体積抵抗率ρは、上記の式(1)に従い求めた
試料の断面積が4.36cm2となる円筒状のテフロン(登録商標)製試料セルに試料を充填した状態で円筒の両端に電極を配置し、島津製作所製AUTOGRAPHにて電極に圧力50kgf/cm2の荷重を加え、日置電機製低抵抗計3540にて抵抗値Rを測定した。体積抵抗率ρは、上記の式(1)に従い求めた
[OD値]
厚み0.7mmの無アルカリガラスの上に所望の膜厚の樹脂BMを形成し、顕微分光器(MCPD2000;大塚電子製)を用いて入射光及び透過光それぞれの強度を測定し、下記の式(4)に従い求めることができる。
OD値 = log10(I0/I) ・・・ (4)
(ここで、I0:入射光強度、I:透過光強度)
厚み0.7mmの無アルカリガラスの上に所望の膜厚の樹脂BMを形成し、顕微分光器(MCPD2000;大塚電子製)を用いて入射光及び透過光それぞれの強度を測定し、下記の式(4)に従い求めることができる。
OD値 = log10(I0/I) ・・・ (4)
(ここで、I0:入射光強度、I:透過光強度)
[反射率]
厚み0.7mmの無アルカリガラスの上に所望の膜厚の樹脂BMを形成し、紫外可視分光光度計(UV−2450;島津製作所製)を用いて、ガラス面からの入射角5°での絶対反射測定を測定した。得られたスペクトルより、CIE XYZ表色系により計算されたD65光源でのY(反射率)を算出した。
厚み0.7mmの無アルカリガラスの上に所望の膜厚の樹脂BMを形成し、紫外可視分光光度計(UV−2450;島津製作所製)を用いて、ガラス面からの入射角5°での絶対反射測定を測定した。得られたスペクトルより、CIE XYZ表色系により計算されたD65光源でのY(反射率)を算出した。
[体積抵抗率]
体積抵抗率ρ(Ω・cm)は、絶縁抵抗計(ケースレーインスツルメンツ((株))製、6517A)を用いて測定した。アルミニウム基板上に形成した膜厚1.0μm或いは0.8μmの樹脂BMをテストフィクスチェア(ケースレーインスツルメンツ(株)製、8090)にセットし、数V程度の交番電圧をかけて塗膜を流れるリーク電流の測定を行い、体積抵抗を求めた。
体積抵抗率ρ(Ω・cm)は、絶縁抵抗計(ケースレーインスツルメンツ((株))製、6517A)を用いて測定した。アルミニウム基板上に形成した膜厚1.0μm或いは0.8μmの樹脂BMをテストフィクスチェア(ケースレーインスツルメンツ(株)製、8090)にセットし、数V程度の交番電圧をかけて塗膜を流れるリーク電流の測定を行い、体積抵抗を求めた。
[液晶表示性能]
以下の検査方法により液晶表示性能の評価を行った。
◎ : 映像の乱れやムラがなく、コントラストが高く極めて鮮明なディスプレイである。
○ : コントラストが高く鮮明なディスプレイである。
× : 映像に乱れやムラが生じ、表示品位の劣るディスプレイである。
以下の検査方法により液晶表示性能の評価を行った。
◎ : 映像の乱れやムラがなく、コントラストが高く極めて鮮明なディスプレイである。
○ : コントラストが高く鮮明なディスプレイである。
× : 映像に乱れやムラが生じ、表示品位の劣るディスプレイである。
[タッチパネル特性]
以下の検査方法により液晶表示性能の評価を行った。
◎ : 誤作動や反応の遅延などがなく、高性能なタッチパネルである。
○ : 若干、反応に鈍さが見られるものの、高性能なタッチパネルである。
△ : 反応に鈍さが見られるものの誤作動はなく、良好なタッチパネルである。
× : 誤作動や反応しない場合があり、タッチパネルとしての機能に劣る。
以下の検査方法により液晶表示性能の評価を行った。
◎ : 誤作動や反応の遅延などがなく、高性能なタッチパネルである。
○ : 若干、反応に鈍さが見られるものの、高性能なタッチパネルである。
△ : 反応に鈍さが見られるものの誤作動はなく、良好なタッチパネルである。
× : 誤作動や反応しない場合があり、タッチパネルとしての機能に劣る。
<製造例>
(ポリアミック酸A−1の合成)
4,4’−ジアミノフェニルエーテル(0.30モル当量)、パラフェニレンジアミン(0.65モル当量)、ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン(0.05モル当量)、γ−ブチロラクトン850g及びN−メチル−2−ピロリドン850gを仕込み、3,3’,4,4’−オキシジフタルカルボン酸二無水物(0.9975モル当量)を添加して、80℃で3時間反応させた。さらに無水マレイン酸(0.02モル当量)を添加して、80℃で1時間反応させて、ポリアミック酸A−1(ポリマー濃度20質量%)溶液を得た。
(ポリアミック酸A−1の合成)
4,4’−ジアミノフェニルエーテル(0.30モル当量)、パラフェニレンジアミン(0.65モル当量)、ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン(0.05モル当量)、γ−ブチロラクトン850g及びN−メチル−2−ピロリドン850gを仕込み、3,3’,4,4’−オキシジフタルカルボン酸二無水物(0.9975モル当量)を添加して、80℃で3時間反応させた。さらに無水マレイン酸(0.02モル当量)を添加して、80℃で1時間反応させて、ポリアミック酸A−1(ポリマー濃度20質量%)溶液を得た。
(ポリアミック酸A−2の合成)
4,4’−ジアミノフェニルエーテル(0.95モル当量)、ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン(0.05モル当量)及びγ−ブチロラクトン1700g(100%)を仕込み、ピロメリット酸二無水物(0.49モル当量)及びベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(0.50モル当量)を添加して、80℃で3時間反応させた。さらに無水マレイン酸(0.02モル当量)を添加して、更に80℃で1時間反応させ、ポリアミック酸A−2(ポリマー濃度20質量%)溶液を得た。
4,4’−ジアミノフェニルエーテル(0.95モル当量)、ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン(0.05モル当量)及びγ−ブチロラクトン1700g(100%)を仕込み、ピロメリット酸二無水物(0.49モル当量)及びベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(0.50モル当量)を添加して、80℃で3時間反応させた。さらに無水マレイン酸(0.02モル当量)を添加して、更に80℃で1時間反応させ、ポリアミック酸A−2(ポリマー濃度20質量%)溶液を得た。
(アクリルポリマー(P−1)の合成)
文献(特許第3120476号公報;実施例1)記載の方法により、メチルメタクリレート/メタクリル酸/スチレン共重合体(重量比30/40/30)を合成後、グリシジルメタクリレート40重量部を付加させ、精製水で再沈、濾過、乾燥することにより、平均分子量(Mw)40,000、酸価110(mgKOH/g)のアクリルポリマー(P−1)粉末を得た。
文献(特許第3120476号公報;実施例1)記載の方法により、メチルメタクリレート/メタクリル酸/スチレン共重合体(重量比30/40/30)を合成後、グリシジルメタクリレート40重量部を付加させ、精製水で再沈、濾過、乾燥することにより、平均分子量(Mw)40,000、酸価110(mgKOH/g)のアクリルポリマー(P−1)粉末を得た。
(カーボンブラック分散液(C−AA)の作製)
特開2008−517330号公報の実施例1に記載の方法によりスルホン酸基で表面を修飾した高抵抗カーボンブラック(CB−A)を製造した。すなわち、:Regal(登録商標) 250R カーボンブラック(Cabot Corporationから市販)550g、スルファニル酸31.5g及び脱イオン水1000gを、ジャケット加熱して60℃にしたプラウミキサーに加えた。脱イオン水100g中に亜硝酸ナトリウム12.6gを溶解した溶液を調製し、これをプラウミキサーの混合物に添加した。反応混合物をおよそ50回転/分、60℃で2時間混合し、次に室温まで放置冷却した。得られたカーボンブラックの分散体を固体15%に希釈し、脱イオン水を用いて体積を7倍にしたダイアフィルトレーションにより処理した。最終分散体を75℃で一晩乾燥し、実験用ブレンダーを用いて粉砕して、ベンゼンスルホン酸基が結合した高抵抗カーボンブラック(CB−A)を製造した。製造したCB−Aの表面元素組成、粉体体積抵抗及びBET値を下記表1に示す。
特開2008−517330号公報の実施例1に記載の方法によりスルホン酸基で表面を修飾した高抵抗カーボンブラック(CB−A)を製造した。すなわち、:Regal(登録商標) 250R カーボンブラック(Cabot Corporationから市販)550g、スルファニル酸31.5g及び脱イオン水1000gを、ジャケット加熱して60℃にしたプラウミキサーに加えた。脱イオン水100g中に亜硝酸ナトリウム12.6gを溶解した溶液を調製し、これをプラウミキサーの混合物に添加した。反応混合物をおよそ50回転/分、60℃で2時間混合し、次に室温まで放置冷却した。得られたカーボンブラックの分散体を固体15%に希釈し、脱イオン水を用いて体積を7倍にしたダイアフィルトレーションにより処理した。最終分散体を75℃で一晩乾燥し、実験用ブレンダーを用いて粉砕して、ベンゼンスルホン酸基が結合した高抵抗カーボンブラック(CB−A)を製造した。製造したCB−Aの表面元素組成、粉体体積抵抗及びBET値を下記表1に示す。
このカーボンブラックCB−Aを(200g)、アクリルポリマー(P−1)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート40質量%溶液(94g)、高分子分散剤として、顔料吸着基として3級アミノ基と4級アンモニウム塩を有するディスパービックLPN21116、20質量%溶液(31g)及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(675g)をタンクに仕込み、ホモミキサー(特殊機化製)で1時間撹拌し、予備分散液を得た。その後、0.05mmφジルコニアビーズ(ニッカトー製、YTZボール)を70%充填した遠心分離セパレーターを具備したウルトラアペックスミル(寿工業製)に予備分散液を供給し、回転速度8m/sで2時間分散を行い、固形分濃度25質量%、顔料/樹脂(重量比)=80/20のカーボンブラック分散液C−AAを得た。
(カーボンブラック分散液(C−BA)の作製)
スルホン酸基により表面を修飾した高抵抗カーボンブラック(CB−B、キャボット製、“TPX−1291”)の表面元素組成、粉体体積抵抗及びBET値を表1に示す。このカーボンブラックCB−Bを用いた以外は、カーボンブラック分散液C−AAと同様にしてカーボンブラック分散液C−BAを得た。
スルホン酸基により表面を修飾した高抵抗カーボンブラック(CB−B、キャボット製、“TPX−1291”)の表面元素組成、粉体体積抵抗及びBET値を表1に示す。このカーボンブラックCB−Bを用いた以外は、カーボンブラック分散液C−AAと同様にしてカーボンブラック分散液C−BAを得た。
(カーボンブラック分散液(C−CA)の作製)
特開2000−56124号公報の実施例に記載の方法により樹脂被覆された高抵抗カーボンブラック(CB−C)を製造した。すなわち、カーボンブラックは、Na・Ca・Sの少ない原料油を使用し、反応停止水にイオン交換樹脂で処理した水を使用した以外は、通常のオイルファーネス法にって製造した。そして、得られたカーボンブラック100gを、内径10cm、長さ10cmの円筒形キルンに入れ、9rpmで回転させつつ空気とオゾンの混合ガス(オゾン6,000ppm)に室温で4時間接触させた。先ず、特開平8−337736号公報の実施例1に従い、攪拌羽根、還流コンデンサを備えたセパラブルフラスコに、グリシジルメタクリレート30g、上記の各カーボンブラック90g、エチルカルビトールアセテート480gを仕込み、3mm径ステンレス製ビーズ6000gを加え、160℃で30分攪拌してグラフトカーボンブラックとエチルカルビトールアセテートの混合物を得た(グラフトカーボンブラックの濃度20重量%)。次いで、遠心分離機によりグラフトカーボンブラックを回収した後、真空乾燥(100℃、0.1torr、10hrs)により、カーボンブラックに付着した未反応のグリシジルメタクリレートを除去した。その後、グラフトカーボンブラックの半分量について、再度、上記と同一条件で表面酸化処理(追酸化)を行った。次いで、上記の追酸化有り又は無しのグラフトカーボンブラックの各30gを純水650ccに分散させた。この際、分散剤としてエタノールを使用し、分散機として直径1mmのジルコニアビーズを入れたサンドミルを使用し、5ミクロン以下のカーボンブラックを濾過で選別した。次いで、トルエンに溶解させた樹脂溶液(フェノールノボラック型エポキシ樹脂:3.4g、トルエン:30cc)に硬化剤0.7gを加えて十分に溶解した後、水300ccとエタノール60ccを加え、ホモジナイザーにより9000回転で30分攪拌して樹脂エマルジョンを調製した。ここで使用した硬化剤は、2−エチル−4−メチルイミダゾール(油化シェルエポキシ製「EMI24」)である。得られた樹脂エマルジョンの直径は5ミクロンであった。次いで、カーボンブラック表面を樹脂で被覆処理した。具体的には、カーボンブラック分散液をスクリューで攪拌しながら上記の樹脂エマルジョンを徐々に加えた後、攪拌を維持したまま加温し、トルエンが蒸発してから4時間70℃で硬化処理を行った。次いで、濾過により水切りした後、真空乾燥機に入れ、62℃で10時間乾燥させ、水分と溶媒を除去し、樹脂被覆された高抵抗カーボンブラック(CB−C)を得た。得られたCB−Cの表面元素組成、粉体体積抵抗及びBET値を表1に示す。このカーボンブラックCB−Cを用いた以外は、カーボンブラック分散液C−AAと同様にしてカーボンブラックブラック分散液C−CAを得た。
特開2000−56124号公報の実施例に記載の方法により樹脂被覆された高抵抗カーボンブラック(CB−C)を製造した。すなわち、カーボンブラックは、Na・Ca・Sの少ない原料油を使用し、反応停止水にイオン交換樹脂で処理した水を使用した以外は、通常のオイルファーネス法にって製造した。そして、得られたカーボンブラック100gを、内径10cm、長さ10cmの円筒形キルンに入れ、9rpmで回転させつつ空気とオゾンの混合ガス(オゾン6,000ppm)に室温で4時間接触させた。先ず、特開平8−337736号公報の実施例1に従い、攪拌羽根、還流コンデンサを備えたセパラブルフラスコに、グリシジルメタクリレート30g、上記の各カーボンブラック90g、エチルカルビトールアセテート480gを仕込み、3mm径ステンレス製ビーズ6000gを加え、160℃で30分攪拌してグラフトカーボンブラックとエチルカルビトールアセテートの混合物を得た(グラフトカーボンブラックの濃度20重量%)。次いで、遠心分離機によりグラフトカーボンブラックを回収した後、真空乾燥(100℃、0.1torr、10hrs)により、カーボンブラックに付着した未反応のグリシジルメタクリレートを除去した。その後、グラフトカーボンブラックの半分量について、再度、上記と同一条件で表面酸化処理(追酸化)を行った。次いで、上記の追酸化有り又は無しのグラフトカーボンブラックの各30gを純水650ccに分散させた。この際、分散剤としてエタノールを使用し、分散機として直径1mmのジルコニアビーズを入れたサンドミルを使用し、5ミクロン以下のカーボンブラックを濾過で選別した。次いで、トルエンに溶解させた樹脂溶液(フェノールノボラック型エポキシ樹脂:3.4g、トルエン:30cc)に硬化剤0.7gを加えて十分に溶解した後、水300ccとエタノール60ccを加え、ホモジナイザーにより9000回転で30分攪拌して樹脂エマルジョンを調製した。ここで使用した硬化剤は、2−エチル−4−メチルイミダゾール(油化シェルエポキシ製「EMI24」)である。得られた樹脂エマルジョンの直径は5ミクロンであった。次いで、カーボンブラック表面を樹脂で被覆処理した。具体的には、カーボンブラック分散液をスクリューで攪拌しながら上記の樹脂エマルジョンを徐々に加えた後、攪拌を維持したまま加温し、トルエンが蒸発してから4時間70℃で硬化処理を行った。次いで、濾過により水切りした後、真空乾燥機に入れ、62℃で10時間乾燥させ、水分と溶媒を除去し、樹脂被覆された高抵抗カーボンブラック(CB−C)を得た。得られたCB−Cの表面元素組成、粉体体積抵抗及びBET値を表1に示す。このカーボンブラックCB−Cを用いた以外は、カーボンブラック分散液C−AAと同様にしてカーボンブラックブラック分散液C−CAを得た。
(カーボンブラック分散液(C−DA)の作製)
表面を酸化処理した高抵抗カーボンブラック(CB−D、大同化成製、“9930CF”)の表面元素組成、粉体体積抵抗及びBET値を表1に示す。このカーボンブラックCB−Dを用いた以外は、カーボンブラック分散液C−AAと同様にしてカーボンブラック分散液C−DAを得た。
表面を酸化処理した高抵抗カーボンブラック(CB−D、大同化成製、“9930CF”)の表面元素組成、粉体体積抵抗及びBET値を表1に示す。このカーボンブラックCB−Dを用いた以外は、カーボンブラック分散液C−AAと同様にしてカーボンブラック分散液C−DAを得た。
(カーボンブラック分散液(C−EA)の作製)
表面を未処理の低抵抗カーボンブラック(CB−E、三菱化学製、“MA100”)の表面元素組成、粉体体積抵抗及びBET値を表1に示す。このカーボンブラックCB−Eを用いた以外は、カーボンブラック分散液C−AAと同様にしてカーボンブラックブラック分散液C−EAを得た。
表面を未処理の低抵抗カーボンブラック(CB−E、三菱化学製、“MA100”)の表面元素組成、粉体体積抵抗及びBET値を表1に示す。このカーボンブラックCB−Eを用いた以外は、カーボンブラック分散液C−AAと同様にしてカーボンブラックブラック分散液C−EAを得た。
(カーボンブラック分散液(C−EP)の作製)
表面を未処理の低抵抗カーボンブラック(CB−E、三菱化学製、“MA100”)(96g)、ポリアミック酸溶液A−1(120g)、γ−ブチロラクトン(114g)、N−メチル−2ピロリドン(538g)及び3メチル−3メトキシブチルアセテート(132g)をタンクに仕込み、ホモミキサー(特殊機化製)で1時間撹拌後、0.05mmφジルコニアビーズ(YTZボール;ニッカトー製)を70%充填した遠心分離セパレーターを具備したウルトラアペックスミル(寿工業製)を用いて回転速度8m/sで2時間分散を行い、固形分濃度12質量%、顔料/樹脂(重量比)=80/20のカーボンブラック分散液C−EPを得た。
表面を未処理の低抵抗カーボンブラック(CB−E、三菱化学製、“MA100”)(96g)、ポリアミック酸溶液A−1(120g)、γ−ブチロラクトン(114g)、N−メチル−2ピロリドン(538g)及び3メチル−3メトキシブチルアセテート(132g)をタンクに仕込み、ホモミキサー(特殊機化製)で1時間撹拌後、0.05mmφジルコニアビーズ(YTZボール;ニッカトー製)を70%充填した遠心分離セパレーターを具備したウルトラアペックスミル(寿工業製)を用いて回転速度8m/sで2時間分散を行い、固形分濃度12質量%、顔料/樹脂(重量比)=80/20のカーボンブラック分散液C−EPを得た。
(カーボンブラック分散液(C−AP)の作製)
特開2008−517330号公報の実施例1に記載の方法(上述)によりスルホン酸基で表面を修飾した高抵抗カーボンブラック(CB−A)を用いた以外は、カーボンブラック分散液C−EPと同様にしてカーボンブラックブラック分散液C−APを得た。
特開2008−517330号公報の実施例1に記載の方法(上述)によりスルホン酸基で表面を修飾した高抵抗カーボンブラック(CB−A)を用いた以外は、カーボンブラック分散液C−EPと同様にしてカーボンブラックブラック分散液C−APを得た。
(実施例1)
カーボンブラック分散液C−EP(208g)に、ポリアミック酸A−1(375g)、γ−ブチロラクトン(164g)、N−メチル−2−ピロリドン(174g)、3メチル−3メトキシブチルアセテート(78g)及び界面活性剤LC951(1g;楠本化成製)を添加し、全固形分濃度10質量%、カーボンブラック濃度20質量%の非感光性黒色樹脂組成物LL1を得た。
カーボンブラック分散液C−EP(208g)に、ポリアミック酸A−1(375g)、γ−ブチロラクトン(164g)、N−メチル−2−ピロリドン(174g)、3メチル−3メトキシブチルアセテート(78g)及び界面活性剤LC951(1g;楠本化成製)を添加し、全固形分濃度10質量%、カーボンブラック濃度20質量%の非感光性黒色樹脂組成物LL1を得た。
カーボンブラック分散液C−AA(562.5g)に、アクリルポリマー(P−1)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート40質量%溶液(100.6g)、多官能モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製DPHA)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート50質量%溶液(99.3g)、光重合開始剤としてADEKA(株)“アデカクルーズ”NCI−831(11.6g)、密着性改良剤として信越化学(株)製KBM503(7.5g)、シリコーン系界面活性剤のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート10質量%溶液(4.0g)を、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(195.8g)に溶解した溶液を添加し、全固形分濃度25質量%、カーボンブラック濃度45質量%の感光性黒色樹脂組成物UL1を得た。
透明基板である無アルカリガラス(1737;コーニング製;厚み0.7mm)基板上に、黒色樹脂組成物LL1をキュア後の膜厚が0.6μmになるようにスピンコーターで塗布し、120℃で20分間セミキュアを行い、OD値が0.36の低光学濃度層の半硬化膜を得た。次に、感光性黒色樹脂組成物UL1をキュア後の膜厚が1.0μmになるようにスピンコーターで塗布し、90℃で10分間プリベークを行った。この塗布膜にマスクアライナーPEM−6M(ユニオン光学(株)製)を用い、フォトマスクを介して紫外線を200mJ/cm2の露光量で露光した。
次に、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドの0.5質量%水溶液のアルカリ現像液で現像し、続いて純水洗浄することにより、パターンニング基板を得た。得られたパターンニング基板を熱風オーブン中230℃で30分保持しキュアを行なうことで、低光学濃度層と高抵抗カーボンブラックを含む高光学濃度層とが積層した積層樹脂BM基板を得た。
(実施例2〜4)
高光学濃度層の形成に使用するカーボンブラック分散液としてC−AAの代わりにカーボンブラック分散液C−BA(実施例2)、C−CA(実施例3)、C−DA(実施例4)をそれぞれ用いた以外は、実施例1の感光性黒色樹脂組成物UL1と同様にして、感光性黒色樹脂組成物UL2、UL3、UL4を得た。これらの感光性黒色樹脂組成物UL2、UL3、UL4を用いた以外は、実施例1と同様にして、低光学濃度層と高抵抗カーボンブラックを含む高光学濃度層とが積層した積層樹脂BM基板を得た。
高光学濃度層の形成に使用するカーボンブラック分散液としてC−AAの代わりにカーボンブラック分散液C−BA(実施例2)、C−CA(実施例3)、C−DA(実施例4)をそれぞれ用いた以外は、実施例1の感光性黒色樹脂組成物UL1と同様にして、感光性黒色樹脂組成物UL2、UL3、UL4を得た。これらの感光性黒色樹脂組成物UL2、UL3、UL4を用いた以外は、実施例1と同様にして、低光学濃度層と高抵抗カーボンブラックを含む高光学濃度層とが積層した積層樹脂BM基板を得た。
(実施例5)
低光学濃度層の形成に使用するカーボンブラック分散液としてC−EPの代わりにカーボンブラック分散液C−APを用いた以外は、実施例1の非感光性黒色樹脂組成物LL1と同様にして、非感光性黒色樹脂組成物LL2を得た。この非感光性黒色樹脂組成物LL2を用いた以外は、実施例1と同様にして、高抵抗カーボンブラックを含む低光学濃度層と高抵抗カーボンブラックを含む高光学濃度層とが積層した積層樹脂BM基板を得た。
低光学濃度層の形成に使用するカーボンブラック分散液としてC−EPの代わりにカーボンブラック分散液C−APを用いた以外は、実施例1の非感光性黒色樹脂組成物LL1と同様にして、非感光性黒色樹脂組成物LL2を得た。この非感光性黒色樹脂組成物LL2を用いた以外は、実施例1と同様にして、高抵抗カーボンブラックを含む低光学濃度層と高抵抗カーボンブラックを含む高光学濃度層とが積層した積層樹脂BM基板を得た。
(実施例6〜8)
低光学濃度層の形成に使用する非感光性黒色樹脂組成物のカーボンブラック濃度が、15質量%(実施例6)、35質量%(実施例7)、40質量%(実施例8)とした以外は実施例1と同様にして、非感光性黒色樹脂組成物LL3、LL4、LL5を得た。これらの非感光性黒色樹脂組成物LL3、LL4、LL5を用いた以外は、実施例1と同様にして、低光学濃度層と高抵抗カーボンブラックを含む高光学濃度層とが積層した積層樹脂BM基板を得た。
低光学濃度層の形成に使用する非感光性黒色樹脂組成物のカーボンブラック濃度が、15質量%(実施例6)、35質量%(実施例7)、40質量%(実施例8)とした以外は実施例1と同様にして、非感光性黒色樹脂組成物LL3、LL4、LL5を得た。これらの非感光性黒色樹脂組成物LL3、LL4、LL5を用いた以外は、実施例1と同様にして、低光学濃度層と高抵抗カーボンブラックを含む高光学濃度層とが積層した積層樹脂BM基板を得た。
(実施例9〜10)
高光学濃度層の形成に使用する感光性黒色樹脂組成物のカーボンブラック濃度が、40質量%(実施例9)、50質量%(実施例10)とした以外は実施例1と同様にして、感光性黒色樹脂組成物UL5、UL6を得た。これらの感光性黒色樹脂組成物UL5、UL6を用いた以外は、実施例1と同様にして、低光学濃度層と高抵抗カーボンブラックを含む高光学濃度層とが積層した積層樹脂BM基板を得た。
高光学濃度層の形成に使用する感光性黒色樹脂組成物のカーボンブラック濃度が、40質量%(実施例9)、50質量%(実施例10)とした以外は実施例1と同様にして、感光性黒色樹脂組成物UL5、UL6を得た。これらの感光性黒色樹脂組成物UL5、UL6を用いた以外は、実施例1と同様にして、低光学濃度層と高抵抗カーボンブラックを含む高光学濃度層とが積層した積層樹脂BM基板を得た。
(実施例11)
カーボンブラック分散液C−EA(250g)に、アクリルポリマー(P−1)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート40質量%溶液(210g)、多官能モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製DPHA)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート50質量%溶液(168g)、光重合開始剤としてADEKA(株)“アデカクルーズ”NCI−831(11.6g)、密着性改良剤として信越化学(株)製KBM503(7.5g)、シリコーン系界面活性剤のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート10質量%溶液(4.0g)を、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(348.9g)に溶解した溶液を添加し、全固形分濃度25質量%、カーボンブラック濃度20質量%の感光性黒色樹脂組成物LL6を得た。
カーボンブラック分散液C−EA(250g)に、アクリルポリマー(P−1)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート40質量%溶液(210g)、多官能モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製DPHA)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート50質量%溶液(168g)、光重合開始剤としてADEKA(株)“アデカクルーズ”NCI−831(11.6g)、密着性改良剤として信越化学(株)製KBM503(7.5g)、シリコーン系界面活性剤のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート10質量%溶液(4.0g)を、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(348.9g)に溶解した溶液を添加し、全固形分濃度25質量%、カーボンブラック濃度20質量%の感光性黒色樹脂組成物LL6を得た。
透明基板である無アルカリガラス(1737;コーニング製;厚み0.7mm)基板上に、感光性黒色樹脂組成物LL6をキュア後の膜厚が0.6μmになるようにスピンコーターで塗布し、90℃で10分間プリベークを行った。この塗布膜にマスクアライナーPEM−6M(ユニオン光学(株)製)を用い、フォトマスクを介して紫外線を200mJ/cm2の露光量で露光した。
次に、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドの0.5質量%水溶液のアルカリ現像液で現像し、続いて純水洗浄することにより、パターンニング基板を得た。得られたパターンニング基板を熱風オーブン中230℃で30分保持しキュアを行なうことで、低光学濃度層を得た。
続いて、低光学濃度層が形成された基板上に実施例1記載の感光性樹脂組成物UL1をキュア後の膜厚が1.0μmになるようにスピンコーターで塗布し、90℃で10分間プリベークを行った。この塗布膜にマスクアライナーPEM−6M(ユニオン光学(株)製)を用い、低光学濃度層を形成したときと同じフォトマスクを介して紫外線を200mJ/cm2の露光量で露光した。
次に、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドの0.5質量%水溶液のアルカリ現像液で現像し、続いて純水洗浄することにより、パターンニング基板を得た。得られたパターンニング基板を熱風オーブン中230℃で30分保持しキュアを行なうことで、低光学濃度層と高抵抗カーボンブラックを含む高光学濃度層とが積層した積層樹脂BM基板を得た。
(比較例1)
高光学濃度層の形成に使用するカーボンブラック分散液としてC−AAの代わりにカーボンブラック分散液C−EAを用いた以外は、実施例1の感光性黒色樹脂組成物UL1と同様にして、感光性黒色樹脂組成物UL21を得た。この感光性黒色樹脂組成物UL21を用いた以外は、実施例1と同様にして、低光学濃度層と低抵抗カーボンブラックを含む高光学濃度層とが積層した積層樹脂BM基板を得た。
高光学濃度層の形成に使用するカーボンブラック分散液としてC−AAの代わりにカーボンブラック分散液C−EAを用いた以外は、実施例1の感光性黒色樹脂組成物UL1と同様にして、感光性黒色樹脂組成物UL21を得た。この感光性黒色樹脂組成物UL21を用いた以外は、実施例1と同様にして、低光学濃度層と低抵抗カーボンブラックを含む高光学濃度層とが積層した積層樹脂BM基板を得た。
(カラーフィルター基板の作製)
緑顔料(PG36;44g)、黄顔料(PY138;19g)、ポリアミック酸A−2(47g)及びγ−ブチロラクトン(890g)をタンクに仕込み、ホモミキサー(特殊機化製)で1時間撹拌し、G顔料予備分散液G1を得た。その後、0.40mmφジルコニアビーズ(トレセラムビーズ;東レ(株)製)を85%充填したダイノーミルKDL(シンマルエンタープライゼス製)に予備分散液G1を供給し、回転速度11m/sで3時間分散を行い、固形分濃度7質量%、顔料/ポリマー(重量比)=90/10のG顔料分散液G1を得た。G顔料分散液G1をポリアミック酸A−2及び溶媒で希釈し、緑色樹脂組成物を得た。
緑顔料(PG36;44g)、黄顔料(PY138;19g)、ポリアミック酸A−2(47g)及びγ−ブチロラクトン(890g)をタンクに仕込み、ホモミキサー(特殊機化製)で1時間撹拌し、G顔料予備分散液G1を得た。その後、0.40mmφジルコニアビーズ(トレセラムビーズ;東レ(株)製)を85%充填したダイノーミルKDL(シンマルエンタープライゼス製)に予備分散液G1を供給し、回転速度11m/sで3時間分散を行い、固形分濃度7質量%、顔料/ポリマー(重量比)=90/10のG顔料分散液G1を得た。G顔料分散液G1をポリアミック酸A−2及び溶媒で希釈し、緑色樹脂組成物を得た。
緑顔料及び黄顔料の代わりに赤顔料(PR254;63g)を仕込み、同様にして固形分濃度7質量%、顔料/ポリマー(重量比)=90/10のR顔料分散液R1を得た。R顔料分散液R1をポリアミック酸A−2及び溶媒で希釈し、赤色樹脂組成物を得た。
緑顔料及び黄顔料の代わりに青顔料(PR15:6;63g)を仕込み、同様にして固形分濃度7質量%、顔料/ポリマー(重量比)=90/10のB顔料分散液B1を得た。B顔料分散液B1をポリアミック酸A−2及び溶媒で希釈し、青色樹脂組成物を得た。
実施例1〜13並びに比較例1〜2にて作製した積層樹脂BM基板のそれぞれの上に、赤色ペーストを乾燥後膜厚が2.0μmとなるように塗布してプリベークを行い、ポリイミド前駆体赤色着色膜を形成した。ポジ型フォトレジストを用い、上記と同様な手段により、赤色画素を形成し、290℃に加熱して熱硬化を行った。同様にして緑色ペーストを塗布して緑画素を形成し、290℃に加熱して熱硬化を行った。同様にして青色ペーストを塗布して青画素を形成し、290℃に加熱して熱硬化を行った。
(液晶表示装置の作製)
得られたそれぞれのカラーフィルター基板を中性洗剤で洗浄した後、ポリイミド樹脂からなる配向膜を印刷法により塗布し、ホットプレートを用いて250℃で10分間加熱した。加熱後の膜厚は、0.07μmであった。この後、それぞれのカラーフィルター基板をラビング処理し、シール剤をディスペンス法により塗布して、ホットプレートを用いて90℃で10分間加熱した。一方、対向基板としてタッチセンサーが形成されたTFTアレイ基板も同様に中性洗剤で洗浄した後、配向膜を塗布し、加熱した。その後、直径5.5μmの球状スペーサーを散布し、シール剤を塗布したそれぞれのカラーフィルター基板と重ね合わせ、オーブン中で加圧しながら160℃で90分間加熱して、シール剤を硬化させてセルを得た。それぞれのセルを120℃の温度、13.3Paの圧力下で4時間放置し、続いて、窒素中で0.5時間放置した後に、再度真空下において液晶化合物を充填した。液晶化合物の充填は、セルをチャンバーに入れて、室温で13.3Paの圧力まで減圧した後、液晶注入口を液晶に漬けて、窒素を用いて常圧に戻すことにより行った。液晶充填後、紫外線硬化樹脂により、液晶注入口を封口した。次に、偏光板をセルの2枚のガラス基板の外側に貼り付け、セルを完成させた。さらに、得られたセルをモジュール化して、液晶表示装置を完成させた。
得られたそれぞれのカラーフィルター基板を中性洗剤で洗浄した後、ポリイミド樹脂からなる配向膜を印刷法により塗布し、ホットプレートを用いて250℃で10分間加熱した。加熱後の膜厚は、0.07μmであった。この後、それぞれのカラーフィルター基板をラビング処理し、シール剤をディスペンス法により塗布して、ホットプレートを用いて90℃で10分間加熱した。一方、対向基板としてタッチセンサーが形成されたTFTアレイ基板も同様に中性洗剤で洗浄した後、配向膜を塗布し、加熱した。その後、直径5.5μmの球状スペーサーを散布し、シール剤を塗布したそれぞれのカラーフィルター基板と重ね合わせ、オーブン中で加圧しながら160℃で90分間加熱して、シール剤を硬化させてセルを得た。それぞれのセルを120℃の温度、13.3Paの圧力下で4時間放置し、続いて、窒素中で0.5時間放置した後に、再度真空下において液晶化合物を充填した。液晶化合物の充填は、セルをチャンバーに入れて、室温で13.3Paの圧力まで減圧した後、液晶注入口を液晶に漬けて、窒素を用いて常圧に戻すことにより行った。液晶充填後、紫外線硬化樹脂により、液晶注入口を封口した。次に、偏光板をセルの2枚のガラス基板の外側に貼り付け、セルを完成させた。さらに、得られたセルをモジュール化して、液晶表示装置を完成させた。
<評価結果>
実施例1〜11及び比較例1で作製した黒色樹脂組成物の組成及び作製した積層樹脂BM基板の評価結果を、表2に示す。
実施例1〜11及び比較例1で作製した黒色樹脂組成物の組成及び作製した積層樹脂BM基板の評価結果を、表2に示す。
表2の結果から、実施例1〜11で作製した積層樹脂BM基板は何れも十分なOD値と低反射率であり、コントラストが高く外光の影響を抑制するのに好適である。また、タッチセンサーが形成された液晶表示装置とした場合にも、実施例5、8、10では低光学濃度層と高光学濃度層の体積抵抗値の差が大きく反応に鈍さは見られるものの、表示性能良好でタッチセンサーの誤作動や反応しないなどの不具合が起こることなく、高性能な積層樹脂BM基板であることが分かる。一方、比較例1で作製した積層樹脂BM基板は、十分なOD値と低反射率を示すものの、カーボンブラックとして高抵抗のものを使用しておらず、液晶配向の乱れが生じ、またリーク電流などの影響によりタッチセンサーが適性に動作できない不具合が生じるものであった。
本発明の樹脂ブラックマトリックスは、冷陰極管若しくはLED等の光源を用いた表示装置又は液晶表示装置用カラーフィルター基板、あるいは液晶表示装置に利用できる。
Claims (9)
- 透明基板上に形成された低光学濃度層と、
該低光学濃度層上に形成された高光学濃度層と、からなり、
前記高光学濃度層が、高抵抗カーボンブラックを含む、積層樹脂ブラックマトリクス基板。 - 前記高抵抗カーボンブラックの表面組成における炭素原子比率が、95%未満である、請求項1記載の積層樹脂ブラックマトリクス基板。
- 前記高抵抗カーボンブラックは、樹脂被覆されたカーボンブラック、酸化処理されたカーボンブラック及びイオン性基を有する有機基で表面修飾されたカーボンブラックからなる群から選ばれる少なくとも1種のカーボンブラックである、請求項1又は2記載の積層樹脂ブラックマトリクス基板。
- 前記高光学濃度層における前記高抵抗カーボンブラックの含有率が、40〜50質量%である、請求項1〜3のいずれか一項記載の積層樹脂ブラックマトリクス基板。
- 前記低光学濃度層が、低抵抗カーボンブラックを含む、請求項1〜4のいずれか一項記載の積層樹脂ブラックマトリクス基板。
- 前記低抵抗カーボンブラックの表面組成における炭素原子比率が、95%以上である、請求項5記載の積層樹脂ブラックマトリクス基板。
- 前記低光学濃度層における前記低抵抗カーボンブラックの含有率が、15〜40質量%である、請求項5又は6記載の積層樹脂ブラックマトリクス基板。
- 請求項1〜7のいずれか一項記載の積層樹脂ブラックマトリクス基板の開口部に、赤、緑又は青の画素が形成されている、カラーフィルター基板。
- 請求項8記載のカラーフィルター基板と、対向基板と、の間に、液晶化合物が充填されている、液晶表示装置。
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CN106959553A (zh) * | 2016-01-11 | 2017-07-18 | 凌巨科技股份有限公司 | 液晶模组 |
WO2017150069A1 (ja) * | 2016-02-29 | 2017-09-08 | 富士フイルム株式会社 | 樹脂組成物、樹脂膜、カラーフィルタ、遮光膜、固体撮像装置、及び、画像表示装置 |
JP2018162340A (ja) * | 2017-03-24 | 2018-10-18 | 東レ株式会社 | 着色樹脂組成物、カラーフィルタ基板および液晶表示装置 |
WO2023176898A1 (ja) * | 2022-03-18 | 2023-09-21 | 三菱ケミカル株式会社 | 感光性樹脂組成物、硬化物、ブラックマトリックス及び画像表示装置 |
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2013
- 2013-06-17 JP JP2013126539A patent/JP2015001652A/ja active Pending
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